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貴方「安価でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」

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415 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/27(水) 23:15:55.00 ID:SvluSyv40


さやか「着いたよ!」

貴方「ここか。お邪魔しまーす」


 家に上がらせてもらって挨拶すると母親らしき人が迎えてくれた。

 勉強をするんだと言ったら驚きながら喜んでいた。


 部屋でジュースを飲みながら適当に座って……こうしてるとすっかり遊びに来たみたいな気分になるが本題に入ろう。


貴方「今日は教科書とか持ってきてるよな?」

さやか「いやもっと文明の利器があるっしょ!」


 そう言って美樹がノートパソコンを机に置く。

 もしかして全部これ頼りか。


貴方「文明の利器もいいけど、教科書くらいは見たほうがいいんじゃねえの?」

さやか「えー、でも大体問題ってこっからでしょ?あたしは効率的なもんでー」

貴方「アナログな先生のは?」

さやか「そ、そういうのは【貴方】が見せてくれると思って!それにまどかとほむらも丁寧にノート取っててすごく頼りになるんだから」

貴方「暁美さんのノートか……まああれは確かにわかりやすかったな」


 テスト前には貸してくれとか言ったっけ。とかそんなことを思いだす。


さやか「この場にないものねだったって今はしょうがないんだから、あるものでやるよ!まずは社会?」

貴方「ああ、資料全部共有に上がってるって言ってたな。ノートも持ってるけどさ……」

416 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/27(水) 23:29:21.86 ID:SvluSyv40


 パソコンを操作するとPDFファイルが出てくる。

 飾らない堅そうな文面の資料が画面に映った。……これよりは自分で書いたノート見たほうが勉強しやすいって思うのは俺だけか?


さやか「んー、といっても丸暗記かこれ。片方答え見て問題出して覚えてるか確認する?」

貴方「穴埋めみたいな?それでもいいけど」


 何年になにが起きた――とか文中の言葉を問題にしてみる。

 美樹は最初はボロボロだったし自分もところどころしか覚えてなかったものの、

 まあさすがにこういうのは何回も繰り返せば段々と答えられるようにはなってくる。

 知識を詰め込んでるって感じだけど、一旦は覚えたものがいつの間にかすっぽ抜けてしまわないか心配だ。


 ……いくつか繰り返して正答率が上がってきてから勉強に区切りをつける。


さやか「……【貴方】って優等生だよねえ。勉強楽しい?」

貴方「別に。でも授業は面白いのはあるかな」

さやか「ああ、あたしもそれはわかる!じゃあ何の教科が一番好き?」



1国語
2英語
3社会
4理科
5数学
6体育
7音楽
8美術
9家庭科

 下2レス
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 23:32:25.01 ID:DGRTLz8oo
kskst
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/27(水) 23:32:36.31 ID:N4Dy1eiN0
7
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/27(水) 23:36:46.67 ID:N4Dy1eiN0
もしかして7は地雷だったか?9でもよかったのかな?
420 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/28(木) 00:01:33.03 ID:4DGX6Ced0


貴方「音楽かな」

さやか「あれっ、五教科じゃないんだ。意外」

貴方「別にそんなに真面目なわけじゃないって。勉強はたまたま出来るっていうか」

さやか「でたそれ、そういうの出来ない人からしたら最早イヤミだよ」

貴方「前言撤回。美樹よか真面目だった」

さやか「それはそれで腹立つー」

貴方「で、美樹は?何の教科が一番好きなんだよ」

さやか「んー……あたしも……音楽、かなぁ」


 美樹はそう言うにはどこか自信なさげな様子で答えた。


貴方「なんでそんな自信なさげなんだよ。得意じゃないの?」

さやか「いや得意だよ?あたしこう見えて音楽のテストは毎回満点近くとってるからね?」

貴方「え……マジかよ……」

さやか「疑うなら証拠もある。うちだからね」


 俺のほうはただ単に楽器触るのが楽しいとかそんな理由で答えてたから、まさか学力を出されるとは思わなかった。

 苦手じゃないけど筆記は平均くらいだ。なんか負けた気分。


貴方「じゃあ音楽は教えてもらうか。つっても今まで五教科以外はそこまで重要視してなかったな。出来るに越したことはないけど」

さやか「バカにしないでよ。音楽が出来る人はすごい人はすごいっていうか……」

さやか「……まああたしは凡人だけどね」


 ……まあ、誰を思い浮かべたかはわかってしまった。

 上条、たしかにあいつはすごいもんな。授業なんかじゃ触れられない楽器だし比べ物にならない世界。

 美樹がテスト出来るのもその影響、か? そう思うとあんましツッコんじゃいけないのかなあ、とか考えた。
421 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/28(木) 00:40:17.83 ID:4DGX6Ced0

さやか「なんか腹すいてきたな。おやつ探しにいこ」

貴方「ああ、確かにそんな時間だな」


 それからリビングのほうでおやつを食べにいくと、いつのまにか美樹は勉強の気分も吹き飛んでしまった様子だった。


さやか「そういやうち太鼓のソフトあるんだよね。せっかく来たんだからやんない?この前のゲーセンの時のリベンジ果たす!」

貴方「勉強しなくていいのかよ?」

さやか「あーうん、先に息抜きっていうの?」

貴方「まあいいけど、面白そうだし」


 なんだかんだ勉強の気分が吹き飛んでたのは自分も一緒だったようで。

 提案に乗ってしまう。うちじゃできないしな。


さやか「やっぱ【貴方】は太鼓使うの?」

貴方「逆にコントローラーでやったことないんだよな。タイミング狂いそうじゃん。それにやっぱ太鼓でやってこそだって」

さやか「あたしも最初はそう思ってたんだけどコントローラーのほうが速いのいけるんだよね」

さやか「よし!曲はそっちに任せたる!」

貴方「じゃまずは定番で」

さやか「お、いいの選ぶじゃん」



 ……いつのまにか熱中していた。


422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 17:55:31.83 ID:MQTvxj+V0
良い雰囲気だな
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 20:55:46.76 ID:U1xurjp80
また親友ができそうですねぇ…
友達は多い方がいいもんな
424 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/28(木) 21:46:32.55 ID:4DGX6Ced0


貴方「――――あれ、もうこんな時間か」



 曲が終わったところでコントローラを置く。

 最初のほうはコントローラで慣れてた美樹のが勝ってたけど、こっちもそろそろ追いついてきたところだ。

 まあ、音感リズム感みたいな根本的な部分は同じくらいなんだろうな。


さやか「あれ、もう帰る?」

貴方「負けたままってのも悔しいからもう一回」

さやか「あはは、いいよー。もうこれからまた勉強って時間でもないね」

貴方「あっ、そういえば勉強しにきたんだった」

さやか「途中から遊んでたね。まあ勉強会なんてそんなもんでしょ。また今度だってできるんだし」

貴方「……まあそっか。美樹、ちゃんと社会覚えてるか?」

さやか「えー? えー、どうだろうなあ……」


 勉強は諦めてもう一曲だけプレイすると、そろそろ家族が揃う時間らしい。

 夕飯までいただくことになる前に帰宅することにした。


 帰り道は夕飯のおつかいついでに途中まで美樹もついてきてくれて、その間に軽く覚えたことの復習をしていた。
425 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/28(木) 22:24:07.10 ID:4DGX6Ced0


さやか「まったく、いい機会とばかりにおつかい押し付けるんだからー。か弱いあたしが帰り道危ない目にあったらどうしてくれんのよ」

貴方「か弱い奴の言う台詞じゃないのは置いといて、とりあえずちょっと復習しとくか」

さやか「何覚えてる?」

貴方「じゃあモンゴル帝国の襲来」

さやか「えちょっとまって思い出せない。勝ったんだっけ」

貴方「確か一回目と二回目は勝てたんだよ偶然台風が来て。神風ってやつ」

さやか「すげー。今回の範囲いい国つくろう鎌倉幕府くらいしか覚えてないわ」

貴方「全っ然じゃねーか」


 と言いつつも自分も細かいとこ突っ込まれるとあんまり自信ないな、なんて思って夕方の涼しい風を感じながら歩く。

 美樹の家から少しだけ歩いたところでふと足を止める。


貴方「なんか聞こえる。バイオリン……?」


 繊細でどこまでも澄んでいて芯があって……。

 それは街の隅から聞こえてきただけなのに思わず惹きつけられるような魅力を持った音色だった。

 思わず足を止めて気にしてしまうほど。これがバイオリンの音なのか。


さやか「……恭介だよ」

貴方「ああ、そっか。幼馴染だって前に言ってたもんな。家近いか」


 もちろん今まで一度も聞いたことがないってわけじゃないと思う。

 そりゃ生で聴いた覚えはないけども、それにしたってそこらのとは別格だってなんとなく理解した。


 そしてふと疑問もわく。


貴方「たしかに最近は杖なしでも歩けるようになってきたって聞いたけどさ、腕のほうももうこんなに弾けるものなの?」

さやか「うん。ほぼ元通りだと思うよ。医者から云わせると……“奇跡”、だってさ?」

貴方「へー……」



 そんなこともあるんだな。

 社会でやった神風じゃないけど、神は見捨てていなかったってわけか。



貴方「まあとにかく治ってよかったよな」

さやか「うん。よかった」
426 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/28(木) 22:50:45.55 ID:4DGX6Ced0


貴方「美樹はもう聴かせてもらったのか?」

さやか「退院する前にいち早く聴かせてもらったよ」


 なんでもない会話だけど、横にいる美樹を見るとなんともいえない表情をしていた。

 確かに喜んでるんだろうけど、浮かないというか切ないというか。

 それが皮肉にもバイオリンの音色と合っていて。――――なんつー顔させるんだよ、上条の奴は。


さやか「ああもう、しんみりさせる曲弾くんだから恭介は!さっさと買い物済ませて帰ろ」

貴方「そ、そうだな。なんかバイオリンって物悲しい感じする曲あるよな」

さやか「神様、かぁ……。もしかしたら、“神風”も誰かが願って起こした奇跡なのかもしれないね」



 ……美樹はどっか感傷的になったのか、泣きそうになりながらそんなこと言ってた。

 歴史なんて普段文字列の丸暗記でしか覚えないくせに。



1そうかもしれない
2願っただけじゃ奇跡は起きない
3治ってなかったらどうなってたかな
4自由安価

 下2レス
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 22:52:39.70 ID:LLdPPgRb0
2
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 23:03:15.27 ID:U1xurjp80
4そうだとしたら、神様って勝手だよな
429 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/28(木) 23:59:55.04 ID:4DGX6Ced0


 願うとしたら名の知れた偉い人とかじゃなくて、きっと名も知らない歴史にも残ってないような人の願いなんだろうけど。


貴方「そうだとしたら、神様って勝手だよな」

さやか「それと同じくらい、なんでも神様のせいにする人間も勝手だと思うけどね」

貴方「まあ、戦争の時とか神風とかあやかって特攻させてるしな」


 そんで考えた。

 上条が志筑さんと付き合ったのも多分退院して学校に来てからで、それまでは美樹が一番近くに居て。

 もしも状況が変わらなかったとしたらこうはならなかったんじゃないか。


貴方「……腕が治ってなかったらどうなってたかな」

さやか「どうだろうね。でも……やっぱ治ったのはよかったと思うよ」

貴方「ああ。そうだな」



 それから少し歩いてスーパーの前で別れる。



貴方「じゃあな。暗いし一人なんだから気を付けて帰れよ」

さやか「一応心配してくれるんだ?」

貴方「そうやって泣いてたらいつもよりか弱く見えちゃうだろ」

さやか「泣いてないし!」



 手を振って別れる。

 ――――別れ際に見た顔は、やっといつもの調子に戻っていた。



【貴方】 18日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・鹿目さん様様
・美樹さやか・・・弱いとこ見えた↑
・志筑仁美・・・クラスメイト
・暁美ほむら・・・親友
・佐倉杏子・・・みんなで一緒に遊んだ

[顔見知り]
・巻き毛の女子生徒・・・なんか色々すごそう

[攻略済]
暁美ほむら
430 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/29(金) 00:01:38.72 ID:eAouf+Qw0
-----------------
今回はここまで。
この世界クレオパトラとジャンヌダルクが魔法少女らしいし神風が魔法少女の仕業もありえるんだよなあ。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 01:04:58.65 ID:kyTxlTq50

神風はむしろ魔女の仕業
432 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/30(土) 23:24:44.98 ID:uCwd88NG0
――――
19日目 教室



 自分の教室に入ると、周囲に向けて挨拶しながら鞄を置く。

 すると三人からも挨拶が返ってきた。


さやか「おはよ」

まどか「おはよう、【貴方】くん」

ほむら「おはよう」


 普段通りの朝――だよな。

 別に変ったところなんでないんだけど、なんとなく美樹を見てみる。昨日意外な顔見ちゃったからかな。


さやか「どうかした?なんかついてる?」

さやか「あ、それともあたしに見とれてたかぁ!」


 なんて冗談を言ってくる美樹は間違いなくいつも通り。別れ際に見たのと同じ顔だった。



1そんなわけないだろ
2なんとなく心配でさ
3そうかもな
4自由安価

 下2レス
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/30(土) 23:25:52.34 ID:yCohY6c20
3
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/30(土) 23:59:07.77 ID:yCohY6c20
アゲ
安価↓
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 00:00:39.37 ID:aSBdy1D6o
冗談で済ませる場面だが・・・
3
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 00:06:24.57 ID:GwSwqlTH0
向こうの冗談にはこっちも冗談で返すぞ
437 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/01(日) 00:51:49.13 ID:H8+VX1PP0


貴方「そうかもな」

さやか「え?ほんと?」


 向こうの冗談にはこっちも冗談で返すぞ。


貴方「うんうん、そう思いたいならそう思っといたほうがいいんじゃね」

さやか「あからさまに適当すぎんのよ!」

まどか「【貴方】くんとさやかちゃんも仲良さそうだよね」

さやか「どこをどう見たらそう見えるんだか」

ほむら「……【貴方】くんっ、私も昨日と少し変えたところがあるんだけどっ」


 そして、冗談が通じなかった人が一人。


貴方「え?どこだろ?」

さやか「【貴方】ってばホーントそういうの気にしないんだから!昨日勧められてたやつ試した?」

貴方「あー、それはわからなかったけど暁美さんなら見とれられててもおかしくはないな」

さやか「ちょっと、それってあたしじゃおかしいって言ってるじゃーん!」


 ――暁美さんは、今や誰もが認める絶世の美少女なわけで。

 HRが始まるまでそんな冗談交じりの会話をしてみんなで談笑していた。




授業中
1真面目に取り組む
2話しかける(クラスメイト指定)
3他の人を眺める(クラスメイト指定)
4自由安価

 下2レス
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 01:51:45.66 ID:aSBdy1D6o
1
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 01:51:55.70 ID:Q7kN0W+x0
そろそろバランスを
3
暁美さんを眺める
440 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/01(日) 19:54:04.57 ID:H8+VX1PP0



 ――――授業開始のチャイムが鳴る。


 専用のペンを持って教師が電子ホワイトボードにさらさらと文章を書いていく。

 やたらと高性能なものがあるのだから、パソコンを操作して映し出すだけの授業も多いが、自慢の整った字のおかげかこの先生はアナログ派のようだった。


 全員席に着いて一時間目の国語の授業の時間になってから、朝の会話を少しだけ思い出して気になっていたことがあった。



貴方(結局、『昨日勧められてたやつ』ってなんだったんだ? 何か変わったとこあったっけ?)



 美樹が言っていたがその違いに俺はいまだに気付けてなかった。

 だがあの流れでまだどこが変わったのかわからないと言えばどうせ呆れられる。

 少しだけ引っ掛かっていたものの直接聞くことはしなかった。


 ……まあ、そこまで興味があるわけでもないが。今になってなんとなく暁美さんに目を向けてみた。


ほむら「……!」


 すると目が合って、一瞬二人の間だけに慌てた空気が流れる。

 あからさまな逸らし方はしないものの、どちらからともなく自然に視線を外す。暁美さんもこっちを見てた?まさか。


 それからすぐに、再びまっすぐと視線が向けられたのがわかった。

 暁美さんはにこっと笑いかけていた。一度目が合ったのだから、覚悟を決めたというような――。



 結局、俺のたいしたことない観察眼では変化はわからなかった。



――――
――――


*午前の授業は滞りなく終わりました。
1美樹たちに声をかけてみる
2購買に飯買いに行かなきゃ
3教室の外へ
4自由安価

 下2レス
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 19:56:13.89 ID:EHX6CcUZ0
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/01(日) 20:02:26.69 ID:GwSwqlTH0
1
443 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/01(日) 20:46:54.04 ID:H8+VX1PP0
昼休み



 チャイムが鳴ると、教室全体がざわめきだす。

 美樹たちは今日も弁当袋を持って教室を出る準備をしている。


貴方「結局、暁美さんの変化ってなんだったんだ?」


 それを引き留める形で一言問いかけてみる。ギブアップだ。呆れられてもいい。


さやか「朝はああいったけど、まあわからないだろうねー」

ほむら「あ、えっと……!ほ、本当はあんまりたいしたことじゃないんだけど」

さやか「リップクリームでしょ?色もないし、最初は昨日の話からの推測で後になってからやっぱりってなったんだけどね」


 と言われて見てもやっぱりわからない。

 見た目は特に変わらないように見える。……まあ、ひび割れたりしてないし綺麗な唇だ。


まどか「じっと見つめてもわからないと思うよ。いちごの香りがするやつなんだ。かなり近づかないとわかんないよ」

貴方「!?」

さやか「今変なこと考えてないでしょうね?」

貴方「いや、さすがにしないって!」

ほむら「お昼食べたら塗りなおす用に持っていかなきゃ」


 そう言って暁美さんが取り出したのはピンク色のスティック。

 きっとまた彼女たちの中でそれを話題にして盛り上がるんだろう。俺は、ちょっと…………そこまではついていけなかった。



今日の放課後のこともついでに決めておこうかな?
1美樹、今日も勉強するか?
2鹿目さんとの野良猫の居場所に案内してもらう約束を果たす
3一人で寄り道

 下2レス
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 20:50:20.72 ID:EHX6CcUZ0
2
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/01(日) 21:05:11.00 ID:GwSwqlTH0
2
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 21:26:08.97 ID:GwSwqlTH0
メガほむ 攻略済み
クーほむ
まどか
さやか
仁美
杏子
マミ
織莉子
キリカ
ゆま

全キャラコンプリートまで先は長い
447 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/01(日) 21:56:38.02 ID:H8+VX1PP0
外伝まで範囲広げてたらいつまでたっても終わらないのでまどマギの主要人物で全員とします
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 そうだ、ついでに今日の放課後のことも約束しておくか。


貴方「鹿目さん、野良猫の場所に案内してくれるの今日はどう?」

まどか「うん、いいよ。放課後いっしょにいこっか」


 ……放課後の予定が決まった。



――――
――――
放課後



 ――――帰りのHRが終わってチャイムが鳴る。

 約束どおり、みんなが席から立ち上がりはじめると鹿目さんはこっちの席まで来てくれた。


まどか「じゃあ、いこっか」

貴方「うん。鹿目さんちの近くなんだよね?ついでに何か買ってく?」

まどか「ごはんは朝あげたから、おやつかな?」


 まずはいつもどおり校門を出て、それから普段あまり通らない道のほうを歩く。

 昨日行った美樹の家のあるほうだ。途中寄ったコンビニで猫用のおやつを買って、鹿目さんに案内されるまま目的地を目指す。

 すると、道端の茂みを少しかきわけたところに皿が置いてあるのを発見する。


まどか「ここだよ。エイミー、出ておいで」


 鹿目さんが優しく声をかけると、どこからか猫の鳴き声が聞こえて、茂みのさらに奥のほうから顔をのぞかせた。

448 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/01(日) 22:08:41.24 ID:H8+VX1PP0


まどか「こんにちは、今日はおやつ持ってきたよ。友達もいるんだ」

貴方「えーと、こんにちは?」


 小さな黒猫はこっちを見上げている。

 鹿目さんに倣って挨拶してみると、小さく鳴いてから差し出されたおやつを食べ始めた。

 鹿目さんは慣れた様子だ。


貴方「いつからいるの?」

まどか「えーと、数ヶ月くらい前かなあ。まだ子猫だけど、お母さんとか見てないんだ。もしかしたらはぐれちゃったのかも……」

まどか「本当はうちで飼えればいいんだけどね。さすがに難しいから、ご飯だけはお小遣いから買って毎日あげてるんだ」

貴方「毎日……!?それって大変だろ」




1どうしてそこまで?
2無責任な餌付けは迷惑かもしれない
3自由安価

 下2レス
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 22:25:09.99 ID:EHX6CcUZ0
1
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 22:25:31.78 ID:GwSwqlTH0
3
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 22:27:00.40 ID:aSBdy1D60
1
452 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/01(日) 23:16:12.40 ID:H8+VX1PP0

貴方「どうしてそこまで?」

まどか「もともと猫は好きだし、ほっとけなかったっていうか……」


 うちも犬は一匹飼っているが、同じ動物とはいえ野良の世話をするのとは随分違う。

 安い餌だとしても、毎月出して余裕が残るほど中学生のお小遣いは大層な額ではないだろう。

 今は小さいからあまり食べないのかもしれないけど……。


貴方「これから大きくなっても続けるの? 野良猫なんて、いつ怪我や病気をしていなくなるかもわからないのに」

まどか「怪我や病気、か……」


 そう言うと鹿目さんは考え込んで、猫に心配そうな表情を向けた。


まどか「具合を悪くしてたらできるだけ助けてあげたいと思うよ。ここまで世話見ちゃったんだし。でも、やっぱ危ないよね……」


 俺は正直『いつの間にかいなくなってしまうかもしれないから世話をしてもしょうがない』って意味も含んで言ってたと思う。

 でも、鹿目さんの言葉には純粋に心配だけがこもっていた。心配だけど自分じゃどうしようもないという表情だ。

 怪我や病気はペットでもありえるが、交通事故に遭うかもしれない。変な人に何かされてしまうかもしれない。それらは防げない。


貴方「保健所、とかに連れてかれてもまずいよね。うちももう犬がいるから飼えないだろうし」

貴方「ごめん、写真撮った時にはそんなこと全然考えてなかったな。猫が歩いてるなんてのびのびしてていいなってくらいにしか考えてなかった」

まどか「ううん、わたしもわかってたはずなのにあんまり考えてなかったから」

まどか「やっぱりママとパパに飼えないか頼んでみようかな……?」


 鹿目さんのその提案には俺はうなずくことしかできない。

 そして当の猫――エイミーは、そんな話を知るわけもなくおやつを食べ終わって満足そうにしていた。


 その背中をそっと撫でてみると、手にすり寄って甘えてくる。……この無邪気な姿を守るために何かできればいいんだけどな。



【貴方】 19日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・随分献身的だな
・美樹さやか・・・弱いとこ見えた
・志筑仁美・・・クラスメイト
・暁美ほむら・・・親友
・佐倉杏子・・・みんなで一緒に遊んだ

[顔見知り]
・巻き毛の女子生徒・・・なんか色々すごそう

[攻略済]
暁美ほむら
453 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/01(日) 23:45:59.46 ID:H8+VX1PP0
――――
20日目 教室



 自分の教室に入ると、周囲に向けて挨拶しながら鞄を置く。

 すると三人からも挨拶が返ってきた。


さやか「おはよ」

まどか「おはよう、【貴方】くん」

ほむら「おはよう」


 それから昨日のことを聞いてみる。


貴方「鹿目さん、猫のことどうだった?」

まどか「話してみたんだけど、やっぱりダメだって……」

貴方「うーん、そっか……」

さやか「エイミーのこと?」

まどか「うん、飼えないかって。さやかちゃんのとこもペット駄目だったよね?」

さやか「あー、駄目だねぇ」

ほむら「うちも小さなアパートだから……」


 やっぱりそうそう都合よく事は運ばないか。


貴方「まあ、野良だってすぐに危険なわけじゃないよ」

まどか「そうだね。そうなんだとは思いたいけど……」


 鹿目さんはどこかまだ煮え切らない返事。

 ……言い出したのも俺だ。どうにかしてやりたい気持ちはあった。

454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 18:43:32.16 ID:XLU5oCP+0
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/05(木) 16:35:50.28 ID:ejMJM65h0
かねてより二人で食事に出かけていた男性から交際を申し込まれたので、
「『付き合う』って何だろう?」と聞いてみたら、
「お互いを特別な存在だと認め合うことですよ…」と
思いのほか素敵な答えが即答で返ってきたので、お付き合いすることにしました。
456 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/07(土) 23:12:53.54 ID:4eyzq8cv0


 ――――授業開始のチャイムが鳴る。

 早乙女先生の英語の授業だ。


「今日はリスニングの問題を出しますよ」

「イケメン外国人講師の代わりに私がCD流すだけになりますが、残念がらないでくださいね。26Pを開いてー!」


 みんな一斉に指定されたページを開く。教卓にラジカセが置いてあるのはそういうことか。

 教室がしんと静まると先生がラジカセを操作すると問題の音源が流れはじめた。


貴方(さすがにリスニングならいつものトークが飛び出す隙はないな)


 問題は教科書を見ただけだとまだ内容はよくわからない。

 とりあえず一通り英語の会話に集中して聞いていると、会話が終わって教科書と同じ設問が日本語で流れる。

 そしてCDの再生が終わった。


「はーい、ではあと少ししたら回答の時間にしますよ。みなさんちゃんと聞き取れましたかー?」

「……はい!では、一問目!ナンシーが山にハイキングに来たのはいつぶりだと言っていましたか?美樹さん」

さやか「3年ぶり?」


 いつもリスニングは苦手そうにしてたから、すぐに答えられたことにちょっとだけ驚いた。……当て勘じゃなければだけど。


「そのとおりです!では、その時は誰と来たと言ってましたか?」

さやか「えっ、誰って言ってたっけ?友達とか?」

「勘じゃいけませんよ。uncle、叔父さんと来たって言ってました。でも頑張りましたね!」

さやか「あー、そういえばそんなの聞こえた!でも食べ物か人の名前かと思ってた。たまにそう読まれる知り合いいるし!」


 小さな笑いが起きる。……それはまさか佐倉さんのことじゃないよな。


「ふーむ、それにしても今回ケンと二人きりで来た意味を考えちゃいますよね」

「しかしですよ?山ガールというのも流行りましたが、趣味が濃すぎる人というのも大変なものなんですよね」

「私も人の立ち入らないような山奥でキャンプに誘われて虫を食料にとってきた時には無理だと悟りました」

さやか「そ、それはまたすごいですね……」

貴方(濃いなぁ……)

「というわけで私からの特別問題!彼女には自分の趣味に付き合ってもらいたいほうですか?【貴方】くん!」


 CDが終わった後はいつもの調子か!


1付き合ってもらいたい
2付きあわせたくない
3どっちでもいい
4彼女の趣味に付き合いたい

 下2レス
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 23:15:26.01 ID:JLu2vkDM0
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [!美鳥_res]:2019/12/07(土) 23:16:35.61 ID:R4DSlWGl0
安価下
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 23:17:03.15 ID:R4DSlWGl0
安価下
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 23:48:45.20 ID:R4DSlWGl0
4
461 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/08(日) 00:20:20.81 ID:pQdmwn0Q0


貴方「そんなに趣味ってほどのものないし、むしろ彼女の趣味に付き合ってみたいですかね……」

「ふふふ、相手を優先するいい心がけですが後悔しないといいですね?」

「マクロビご飯にホットヨガはもちろん、ショッピングじゃ2時間は荷物持ちに付き合ってもらうかも」

貴方「そ、それはちょっと厳しいっす」


 女子に多い趣味を考えてみると、早乙女先生の発言はどこまで冗談といえるかは不明だ。

 けどまあ、人気のない山の奥で虫食わされるよりはマシだろう。


 ふと考える。


 ……趣味か。趣味とまでいえるかはわからないけど、最近は写真に熱を注いでいた。

 暁美さんみたいな仲間なら一緒に楽しむこともできるな。


 あとは――。



1美樹について考える
2鹿目さんについて考える
3佐倉さんについて考える

 下2レス
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 00:21:05.02 ID:gEtsGoSF0
1
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 00:22:07.45 ID:CzUVsNAd0
1
464 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/08(日) 01:01:35.49 ID:pQdmwn0Q0


 美樹。美樹は趣味はなんだろうな。

 前に聞いた話からすると音楽なのかもしれないが、それも上条の影響っぽいし。

 上条……あいつは俺とは真逆の意味で趣味ってレベルじゃない。この歳で既に周りに誇れるくらいの実績がある。


 美樹はああ見えて相手に付き合ってたほうだったのかもな。

 尽くそうとするタイプだった――のかもしれない。


 遠くからちらっと眺めてみるといつもと変わらない横顔が見えて、悟られないうちに視線を戻した。



*午前の授業は滞りなく終わりました。
1美樹たちに声をかけてみる
2購買に飯買いに行かなきゃ
3教室の外へ
4自由安価

 下2レス
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 01:02:39.96 ID:gEtsGoSF0
1
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 01:24:14.71 ID:CzUVsNAd0
1
467 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/08(日) 22:54:02.93 ID:+GEsvT6Y0
昼休み



 チャイムが鳴ると、教室全体がざわめきだす。

 美樹たちが教室を出る前に少し話を振ってみる。


貴方「美樹は趣味ってあるか?」

さやか「英語の授業の時の話? んー……なんだろ。すぐに思いつかないや。まどかはどう?」

まどか「わたしも特にないかなぁ……でもなにか特技がほしいとは思ってるよ。趣味とかそういうのがある人ってすごいと思う」

貴方「よく趣味とか特技っていうけどなかなか見つけるのも大変なもんだよな。俺も超がつくほど凡人だから」

ほむら「でも……【貴方】くんには写真があるじゃない」

さやか「あっ、そうだよ!」

貴方「あー……趣味って言ってもいいのかな。写真部には俺なんかよりずっと凝ってる人がいるからさ」


 最初は美樹に聞いてみたが、美樹もすぐに鹿目さんのほうに話を振ってしまった。

 みんな、語れるような話はできないってことか。



*午後の授業が終わると待ちに待った放課後です。
1美樹を勉強に誘うか
2野良猫の居たところに行ってみようかな
3繁華街に寄り道
4他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。

 下2レス
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 22:56:46.04 ID:gEtsGoSF0
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:04:53.99 ID:CzUVsNAd0
1
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:24:07.59 ID:hHecI9+l0
アルティメットまどか、悪魔ほむらも攻略できるかな
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/12(木) 17:14:04.97 ID:wm/ugTp+0
まだかな
472 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/14(土) 22:02:59.85 ID:d+dLFljA0
――――
放課後



 ――――帰りのHRが終わってチャイムが鳴る。



貴方「美樹、今日も勉強するか?」

さやか「ん、いいよ。またうちでゲームする?」

貴方「この前は美樹の家行ったし、今度はうちでもいいよ」

さやか「マジ?じゃあ犬見せてもらおっと」


 返事は快諾だったがいつもどおりお気楽な美樹にどこか不安になる。


貴方「遊ぶ気満々じゃねーだろうな。勉強するんだろ?」

さやか「する、するよ! 一人じゃ勉強なんてする気起きないしさー」

さやか「でもその後に楽しいことがあってこそやる気も起こるんじゃん?」


 まあ、その理論はわかるような気もする。

 この前もなんだかんだゲームで競い合ってたのは楽しかったし自分も結構熱中してたからな。


さやか「じゃ、いこ!」

貴方「なんで先歩ってるんだよ。場所教えたことねえし」

さやか「案内するが良い!」



 二人で校舎を出る。

 最初だけ偉そうな背中に後ろから口出しして案内してたけど、途中から並んで自宅への通学路を歩いていった。


473 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/14(土) 22:27:14.75 ID:d+dLFljA0



 ――――自宅の玄関を開けるとまず犬が出迎えにくる。

 隣にいる客人、美樹に対しても同じようにしっぽをパタパタと振って全身で歓迎していた。


さやか「おーかわいい!」

貴方「……部屋はこっちだぞ」


 すっかり玄関で犬と美樹が一緒に止まっているのを見かねて先に自室のほうに歩いていくと、犬もそれに合わせてついてこようとする。

 そこでやっと美樹も動き出した。けど、一緒にいたんじゃ勉強にならなさそうだ。



1先に犬と遊ぶ?
2勉強するよ?
3自由安価

 下2レス
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 22:31:01.82 ID:Cet+wZrV0
2
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/14(土) 22:37:25.54 ID:0lPwXozk0
2
476 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/14(土) 23:13:12.00 ID:d+dLFljA0


貴方「勉強するよ? ハウス」

さやか「えーっ、なんで帰しちゃうの?一緒でもいいじゃん!」

貴方「絶対集中しないだろ」

さやか「厳しいなぁ。なんか本当に家庭教師みたい。ここは【貴方】の家だけど」

さやか「案外そういうの向いてたりしてね」

貴方「そうかぁ……?美樹ならまだしも知らない人の家に押しかけて勉強教えるのはやだよ」

さやか「ふーん?」


 美樹はああ言ったけど家庭教師なんて考えたこともなかった。

 勉強道具を揃えていく。まずはなんの教科からしようか。国語の教科書を手に取る。

 それから数枚のプリントを集めておく。


貴方「……この前言ってたアナログなやつやるか」

さやか「あー、それはありがたい。だって紙引っ張り出すのメンドイんだもん」

貴方「それはたしかになあ。ノートにでも貼っとけば?」

さやか「ノートが太るじゃん。あと糊付けするのメンドイ」

貴方「半分同意」


 あとの半分はもうちょっと面倒がらずに頑張れよ、って意味だった……。

477 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/14(土) 23:39:53.12 ID:d+dLFljA0


さやか「そういえばやったなぁ、こんな問題」

貴方「これ美樹が指されて変なこと答えてた時のだ」

さやか「そんなのはもう忘れてよ!」

貴方「今は覚えてる?」

さやか「覚えてなかったけど……」


 プリントを見ると前にやった授業内容も思い出す。

 国語も割と暗記ゲー。暗記じゃすまない文章問題なんかは教えるのも難しいけど、美樹は意外と得意なほうらしかった。

 暗記とかよりも直感で解くのが美樹らしいのかもしれない。


貴方「文章問題のコツって?」

さやか「なんとなく読んだ感じで」


 ……さっぱり頼れないのが困ったもんだった。

 授業でやった話なら授業中に先生があれこれ解説してくれるから授業さえ聞いてればわかりやすいんだけど。



 そんなこんなで勉強に一区切りをつけて――――……

 今日もいつのまにか遊びのムードになっていた。

478 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/15(日) 00:28:17.23 ID:WwfbtBWn0


さやか「へー、漫画とか集めてるんだ」

貴方「大体は連載だけ追うけどハマったものだけかな。でもこれとかもっと小さい時に集めてたやつだよ」

さやか「ああ、確かに子供向けも多いか。なつかしー。これもタイトルだけ知ってる」


 美樹は漫画本を詰め込んである本棚に釘付けになってたかと思うと、唐突に言い出した。


さやか「ね、モフってきていい?」

貴方「……そういえばそれが目当てだったな」


 子供向けのコミックも多いけど、今はそこそこ過激な内容のも手を出してたりする。

 美樹が興味を示したのは子供向けのほうだったから、そっちには突っ込まれなくて少しホッとした。

 いや、噂によると少女漫画とかもグロはないけど色々と過激だって聞いたっけ?美樹もそういうの読んでたりすんのかな?


 リビングのほうに行くとソファで昼寝してた犬が起きてきた。


さやか「あれ?寝てたか。起こしちゃったね」

さやか「この子って色々芸覚えてたりすんの?」

貴方「お手とか簡単なのくらいはできるかな」

さやか「へぇー」

貴方「美樹がやってもやってくれるかはわかんないけど」

さやか「あとさっきもハウスはちゃんと従ってたね。頭いいのか」

貴方「犬は頭いいよ。美樹んとこは動物飼えないんだっけ」

さやか「残念ながらね。魚とかハムスターくらいだったら飼えるかも」

貴方「魚か。魚もいいよな」

さやか「金魚一匹くらいだったらうちの親も許してくれるかもね」

さやか「本当は犬か猫がいたらいいけど、まあいいや。犬は今存分にモフってくことにしようっと」



 ……美樹が存分に犬をモフってから、あまり遅くならないうちに家を出ることにした。

 この前美樹もついてきてくれたから一応俺も送ってはいく。

479 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/15(日) 00:39:46.63 ID:WwfbtBWn0

さやか「今日はわんちゃんめっちゃ撫でられた!」

貴方「この前も思ったけど勉強の内容抜けてね?」

さやか「ありをりはべりいまそかり、オッケー」


 本当にオッケーなのかなあ。というのはまあこの際置いとくとして。


さやか「でもいいんだよ? この前はあたしがお使いたのまれたからだし、別に送ってくれなくても」

貴方「か弱いだのなんだの言ってたのは誰だよ」

さやか「じゃあ前言撤回。あんまりか弱く見られるのもやっぱ癪だったわ」

貴方「めちゃくちゃだなあ」


 これは美樹なりに遠慮してる、のか?


1遠慮しなくていいよ
2礼儀として
3長く一緒にいたいから
4そういう気分だから
5自由安価

 下2レス
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 00:41:33.38 ID:wEMV6U1L0
3
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/15(日) 00:55:22.12 ID:5vyiRSYw0
1
482 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/15(日) 01:33:29.76 ID:WwfbtBWn0

貴方「遠慮しなくていいよ」

さやか「いやいや遠慮なんてしてない!あたし見滝原のスポーツクイーンだし」

貴方「はいはい」

さやか「――ってのはまあ適当に言ったけど。んー、そう言うならそれでもいいわよ。ありがと」



 ……なんだかんだ素直に礼を言ってくれる美樹は見ていて好印象だった。




【貴方】 20日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・随分献身的だな
・美樹さやか・・・弱いとこ見えた
・志筑仁美・・・クラスメイト
・暁美ほむら・・・親友
・佐倉杏子・・・みんなで一緒に遊んだ

[顔見知り]
・巻き毛の女子生徒・・・なんか色々すごそう

[攻略済]
暁美ほむら




 そうだ。休日の予定、美樹と行動しようかな?



1二人で繁華街に遊びに行こうと誘う
2佐倉さんも一緒に繁華街に遊びに行こうと誘う
3勉強に誘う
4今週はやめておく

 下2レス
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 01:34:32.12 ID:wEMV6U1L0
1
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/15(日) 01:35:03.50 ID:5vyiRSYw0
1
485 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/15(日) 22:17:55.89 ID:WwfbtBWn0



 帰り際、明日は遊びにいこうって約束してから別れていった。

 最近は勉強してるから、せっかくの休みは勉強のついでじゃなくて久しぶりに丸一日遊びに行って気分転換しよう。



――――
――――
四週間目 週末
繁華街



さやか「【貴方】!待った?」


 待ち合わせに選んだ場所で待ってると、近づいてくるのが見えた。

 待った?なんて言うけど時間はジャストくらい。


貴方「いや?別に」

さやか「そう?【貴方】って早くに来そうなタイプって感じするじゃん」

貴方「え、そんなふうに見えてんの?俺……まあそんなに遅くはこないけど」


 だとしたら美樹の中でどんだけ優等生キャラなんだよ。


さやか「あたしよりは真面目そうって意味だよ。それより、勉強のこと考えなくていいのはいいね。今日は思いっきり遊ぶよ!」

貴方「いつも思いっきり遊んでるような気もするけどな……」

さやか「勉強だってやってるよ。さてと、最初何したいか決めてある?お昼には少し早いし、先にゲーセンでもいく?」

さやか「この間の続き、まだ決着ついたとは思ってないからね」

486 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/15(日) 22:26:54.35 ID:WwfbtBWn0


 まずは美樹のリクエスト通りゲーセンに向かっていって、対戦系のゲームを片っ端からやりにいった。

 二人ともだろうけど、この前は操作に慣れてなくて手探りなところもあったからこっちも決着ついたとは思ってない。

 熱中したやつは何度かやってみたりして、少しずつ上達したりして。


さやか「……そういえば、あれから一人とか誰かと練習したりした?」

貴方「いや全然。一人でやってもいいんだけどさ」

さやか「実はあたしは一回だけ杏子が得意だっていうから参考にしようと思って一緒にやってみたんだけど、
    あんまりにボコボコにされたからもういいや!ってなっちゃって」

さやか「結局【貴方】くらいと一緒にやるのが一番楽しいわ」

貴方「そりゃどーも。下手で悪かったな」

さやか「いやいや、悪くないんだって!」


 そんなこんなで勝敗はやっぱり大した差はつかず。

 いつのまにか時間が午後に差し掛かってくる頃になって、美樹は入口付近に置いてある一つの機体を指した。


さやか「ねえ、今度はあたしが取ってあげようか?」

貴方「ぬいぐるみを?正直もらってもそんなには……」

さやか「【貴方】じゃないし。【貴方】んとこのわんちゃんにあげるんだよ。昨日いっぱいモフったし」

さやか「そういうことだから、いいでしょ?」


 自分がもらってもほとんど犬のおもちゃになるかもって思ってたけど、美樹のほうから言い出したらわかりやすい。

 美樹がコインを入れて挑戦する。

 この前の抱きつけそうなサイズのイルカに比べたら小さいぬいぐるみだけど、それでもなかなか取れずに苦戦していた。


 ……そういえばイルカ、この前美樹の部屋見た時ベッドの上にあったな。

487 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/15(日) 22:57:11.30 ID:WwfbtBWn0


さやか「……むう、うまくいかないもんだね。このくらいの大きさならいけるかなって思ったんだけど」

さやか「遅くなってもアレだしそろそろ昼食べちゃうか」

貴方「あぁ、まあ無理しなくてもいいよ。今度また遊んであげてくれ」


 少し後ろ髪引かれた様子ではあったものの、ここに時間と金をかけすぎていてももったいない。

 諦めてレストランやフードコートのあるところに向かっていった。


 昼は無難に安価なファーストフードだ。


さやか「太鼓もさすがにうちでやるのとは違うね。こっちのが難しいけどゲーセンでやるのも楽しいかも」

さやか「あー、でも結局ぬいぐるみ取れなかったの悔しいなあ」

貴方「UFOキャッチャー難しいよな」

さやか「次どこいく?」

貴方「そうだなあ……」



1フードコートでデザートでも食べる?
2ショッピングでもしよう
3カラオケ行こう
4ボーリングリベンジ
6自由安価

 下2レス
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 23:03:54.82 ID:wEMV6U1L0
2
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/15(日) 23:16:08.86 ID:5vyiRSYw0
2
490 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/16(月) 00:30:27.71 ID:tW42COdV0

貴方「身体動かしたし、あとはまったりショッピングでもするか?」

さやか「いいよ。何見たいの?」

貴方「ん、なんだろうな。その辺歩きながら見て回ればいいんじゃね?いろいろ店はあるみたいだし」


 食べ終わったハンバーガーの包みを小さく畳み、少しゆっくりしてから席を立つ。

 外食エリアから上へ上ると、雑貨やら服やら本やら、更には鉄道模型なんかが置いてある店も詰め込まれたフロアに出た。


さやか「こういうのって見てるとすごいけど、さすがに部屋に置くのはねぇ」

貴方「さすがに驚くほど高いな。置ける場所もないし」


 買いはしないけど見てるぶんには楽しいものから、普通に買えるくらいの実用的なものも見ていく。

 最新のパーティーグッズとか目につく面白いものを見つけてあれこれ話す。

 さすがに二人だと盛り上がらないけど、友達誘ってやったら面白いかななんて言って手にとったりして。


 ……すると、途中で美樹がどこかのコーナーを見たいらしく引きとめた。


さやか「そうだ、一個買い物に付き合ってもらってもいい?」


 ついていくと、美樹が見ていた棚にあるのはぬいぐるみだ。


貴方「あれ?もしかして取れなかったの相当悔しかった?」

さやか「そ、そういう意味じゃないって。あたしがあげたいからあげるの。……この前のイルカも気に入ってるし」



 お礼と言うには犬のためなんだけど。

 でも、まあやっぱり嬉しいかな。



 ――――デパートの中を見て回って、歩き疲れてしまわないうちに帰ることにした。



貴方(うちの犬にも小さい友達ができたな)




― 四週目休日 終了 ―
491 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/19(木) 21:45:17.56 ID:WnSxuTLe0
――――
21日目 教室



 自分の教室に入ると、周囲に向けて挨拶しながら鞄を置く。

 すると三人からも挨拶が返ってきた。


さやか「おはよ」

まどか「おはよう、【貴方】くん」

ほむら「おはよう」


 休日は思いっきり遊んで、今日からはまた学校だ。

 週初め。そういや部活の打ち上げ今日って言ってたな。

 放課後になったら暁美さんと一緒に向かうか。



朝の話題
1写真部の話(ほむら)
2昨日のぬいぐるみの話(さやか)
3自由安価

 下2レス
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 21:51:05.38 ID:ZRqaxPno0
2
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/19(木) 21:53:49.32 ID:XYTVd8pl0
2
494 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/19(木) 22:56:14.20 ID:WnSxuTLe0

さやか「そうそう、昨日のぬいぐるみわんちゃん喜んでくれてた?」

貴方「ああ、抱き枕にしてたな」

さやか「へー?よかった!こっちもイルカを枕にしてることあるからお揃いだ」

さやか「まどかの部屋ほどとは言わないけどうちもあのイルカのおかげで華やかさが増したよ」

まどか「えっ?ぬいぐるみ可愛いよね。さやかちゃんってあんまりあつめてるイメージはなかったけど……」

さやか「別に今も集めてはないよ。でもあれは気に入ったからもう一個くらいあってもいいかな」

貴方「今度行ったらまた考えてやるよ」


 とは言ったものの、この前とれたのも大分粘ってからだった。

 ……あんまりカッコつけて言うもんじゃなかったかな。

 買ってやるってのもなんか、ペットにならともかく本人へのプレゼントとしては重い気がしてきた。


貴方(鹿目さんちはぬいぐるみだらけなのか)


 ついでにそんなことを考えながら、雑談しているうちにHRの時間になって解散していった……。



授業中
1真面目に取り組む
2話しかける(クラスメイト指定)
3他の人を眺める(クラスメイト指定)
4自由安価

 下2レス
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 23:00:05.66 ID:ZRqaxPno0
安価↓
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 23:20:07.79 ID:XYTVd8pl0
3さやか
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 23:43:09.37 ID:zbA4gRxG0
そろそろほむらがヤキモチ焼きそうだな
498 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/19(木) 23:54:20.11 ID:WnSxuTLe0



 ――――授業開始のチャイムが鳴る。


 初っ端から電子ホワイトボードに問題が並んでいく。みんな揃って演習問題を書き写していた。

 後からデジタルデータの資料で済ませられる授業も多いが、この時間はさすがにきちんとノートを取らざるを得ない。

 後で当てられることあるし。


貴方(これは美樹もノート書いてるか……)


 横目でちらっと眺めてみると、うーんとうなりながら頭を抱えている美樹の姿があった。

 書き写せても、それ以上順調に筆が進んでいるかは別だ。まあ、この授業は難しいって評判だしな。


 真面目に解こうとしてるじゃん。

 一進一退、一喜一憂してるのが手に取れるようにウンウン唸ってる姿が面白くて暫く見ていた。


 やべえ、あっちに気を取られてて何も考えてなかった。こっちもやんないと。


さやか「……!」


 ――丁度そう思ったところで目が合って、隅に小さく何かを書きこんだと思ったら小さい飛行機にして投げつけてきた。


 『見てるんだったら助けてよ』……だそうだった。


貴方(折角だから一緒に考えてみるかな。それも良さそうだ)


 制限時間が終わるまで、一緒に挑戦してみることにした……。



――――
――――


*午前の授業は滞りなく終わりました。
1美樹たちに声をかけてみる
2購買に飯買いに行かなきゃ
3教室の外へ
4自由安価

 下2レス
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 23:56:19.10 ID:zbA4gRxG0
1
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 23:56:40.88 ID:ZRqaxPno0
1
501 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/20(金) 00:28:17.75 ID:1Lx3t5jj0
昼休み



 チャイムが鳴ると、教室全体がざわめきだす。

 美樹たちは今日も弁当袋を持って教室を出る準備をしている。


貴方「美樹、結局あの問題理解できた?数学の」

さやか「当たんなかったし、当たっても答えは一応一緒に見たからラッキーだったけど」

貴方「ラッキーで済ませてちゃテストは駄目だろ?」

まどか「【貴方】くん、面倒見いいね。先生みたい」

さやか「ああ、うちの専属家庭教師だから」

ほむら「そ、そうなの……!?」

貴方「いやそんなんになった覚えねーよ!?」

ほむら「ま、また美樹さんの冗談を真に受けちゃった……?」

まどか「でもなんか、【貴方】くんって本当に先生向いてそう。成績もいいし」

さやか「それはわかるなー。数学もまた今度聞くわ!そんときに教えてよ」


 ……そう言われると悪い気はしなかった。

 ちなみになぜか、みんなと一緒に屋上に向かう暁美さんは少しほっとしたり複雑な顔をしたり、数学の時の美樹みたいに表情を変えていた。


――――
――――
502 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/22(日) 19:11:23.26 ID:7qrOpBwA0
放課後



 今日の授業を全て終えて下校の時間になると、俺と暁美さんは一緒に部室に向かっていた。


貴方「あれから暁美さんはどう?部活には顔出してる?」

ほむら「ええ。気が向いた時に。少しやらないといけないこともあるのでそっちも優先してて……」

ほむら「今日はどんな感じになるのかな?」

貴方「打ち上げだしお菓子とか用意してるんじゃない?あと来年の役員決めもするって言ってたけど」


 次の部長任されてるって話は暁美さんには言ってない。


 部室も今日だけはいつもとは違う雰囲気だ。

 まずはみんなで片づけをして机の上のスペースを空けておく。出しているものは一旦片づけて、必要なものは出す。

 ――カメラ。イベントごとならこれは必要だよな?


部長「みんな集まってるよな?お菓子いっぱい買ってきたから!紙コップとかも配って」


 買い出しに行ってた部長と先輩数人がお菓子とジュースの入った袋を持ってやってくると、そっちに注目する。

 文化祭の時ぶりに元からいた部員たちもモデルの子たちも揃っている。

 去年までだったら部長が変わるって時もこじんまりやってたよな。


部長「全員分いきわたってるな。よし、食うか!」

部長「この間の文化祭はみんなよくがんばった!今年こんなに盛り上がったのもみんなのおかげだ!カンパイ!」


 セッティングが終わると部長の軽い挨拶があって、今日からはこういうの俺がやるのかなんてことをしみじみ考えた。

 隣の暁美さんが紙コップを近づけてきてた。紙だから音は鳴らないが、こちらもそっと合わせる。


貴方「お疲れさん」

ほむら「ふふ、おつかれさま」

503 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/22(日) 19:44:32.07 ID:7qrOpBwA0


部長「そうそう、それから伝えてたと思うけど俺たち三年は今日で最後だ。次の役員も発表しないとな」

部長「次の部長は【貴方】だから何かあったら頼ってやれ!」

ほむら「え……!?」


 突然の発表に暁美さんは隣で驚いてた。そりゃそうだよな。


ほむら「驚いた……。前から決まってたの?」

貴方「ああ、実はどうかって言われてさ……」

部長「副部長は暁美さん。こっちもまとめる機会はそんなにないと思うけど頑張って」

貴方「えーっ」

ほむら「じ、じつはモデルの中から一人欲しいって言われて、特別なことはしなくていいからって言われたから……」

ほむら「部長が【貴方】君とは思わなかったけど……お手伝いくらいなら頑張るね」

貴方「そ、そっか。よろしく」


 今も副部長なんていたのかってくらいには表立ってはいない。けどこれも驚きだ。


ほむら「部長ももう元になっちゃうんだね……」

貴方「一年って早いな」

ほむら「私はまだ一年もいなかったから……せめて転入してからもっと早くに入っていればって思うけど」

ほむら「【貴方】くんとのことがなかったら興味すら持たなかったから、ありがとう。おかげで私も少し自分に自信を持てるようになれた」

貴方「ああ。あと一年も頑張ろうな」


 たしかに、暁美さんも最初の頃とは少し変わったよな。

 仲良くなったからって部分もあると思うし、自信をつけられたからって部分もあると思う。


 今までよりも部活にも顔出してみようかな? まあ、まずは目前に迫ったテストだけど……。

504 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/22(日) 19:46:10.97 ID:7qrOpBwA0


部長「――――お、いいのが用意してあるじゃねーか!さすが写真部だよな。全体で撮るぞ!」


 お菓子も食べ尽くして打ち上げも終わりが近づいてくると、出してあったカメラを指して部長が言った。

 その前にも打ち上げの様子は写している。


 今まで撮ってきた写真とは少し違うイベントの風景。思い出。


 それから三年生の先輩たちが一人一言ずつ別れの挨拶をするのを聞いて、打ち上げは終わった。

 ……今日で最後、か。それに自分たちももう最後の一年が近づいている。



 少ししんみりした気分で帰路についた。




【貴方】 21日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・随分献身的だな
・美樹さやか・・・弱いとこ見えた
・志筑仁美・・・クラスメイト
・暁美ほむら・・・親友
・佐倉杏子・・・みんなで一緒に遊んだ

[顔見知り]
・巻き毛の女子生徒・・・なんか色々すごそう

[攻略済]
暁美ほむら
505 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/22(日) 19:55:33.62 ID:7qrOpBwA0
――――
22日目 教室



 自分の教室に入ると、周囲に向けて挨拶しながら鞄を置く。

 すると三人からも挨拶が返ってきた。


さやか「おはよ」

まどか「おはよう、【貴方】くん」

ほむら「おはよう」


 昨日は部活のことで一区切りがついたって感じだ。

 どこの部活ももうそろそろ別れのシーズンなのかな?


 部活に関係ない教室の中はいつもどおり。とりあえず、テストは来週だ。学業での区切りはそこになるかな。



1みんなテスト対策してる?
2園芸部と手芸部はどんな感じか
3自由安価

 下2レス
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/22(日) 19:58:09.64 ID:rc7tLVXpo
kskst
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/22(日) 19:58:18.56 ID:s9ELDeC10
2
508 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/22(日) 20:42:03.09 ID:7qrOpBwA0


貴方「鹿目さんって園芸部と手芸部入ってたよね?どんな感じ?」

まどか「え?どうって?」

貴方「そろそろお別れの時期かなって思ってさ。写真部がそうだったから」

まどか「あー……園芸部はお世話の当番があるからもう少しまだ先かも。先輩たちが抜けちゃったら少し大変になるね」

貴方「当番なんてあったのか」

さやか「帰りについてったことあるからあたしは知ってるよ。じゃないと誰も世話をしなくなっちゃうでしょ」

まどか「まあすぐ終わるくらいのことだから」

まどか「手芸部のほうは先輩が合同制作みたいの作ってたかな。わたしは参加してないや」

さやか「今の時期なんか採れるのある?」

まどか「今はないかな?春に向けていちごを育ててるよ。うちの庭だとにんじんが採れたって。今朝も食べたんだ」


 家でも園芸か。だから興味を持ったのかな。


ほむら「こっちは昨日打ち上げをやって、【貴方】くん部長になったんだよ」

貴方「しかも暁美さんは副部長」

まどか「え、すごいね二人とも!」

ほむら「か、鹿目さんもやってみたら合うんじゃかな?私がやれるなら鹿目さんのほうが多分……」

まどか「え!?そんなことないよ!わたしなんかじゃ人をまとめるなんて無理だし……今は他にやることもあるから」

ほむら「わ、私も無理だよ。名前だけ。でも【貴方】くんはまとめてくれると思う。だって――」


 ……暁美さんによる俺の自慢話がはじまって、ちょっと照れくさくなった。

 話聞いてると、鹿目さんもちょっと卑屈なとこあるよな。



さやか「前から思ってたけど、ほむらって……すっごく好意がわかりやすいよなぁ」




授業中
1真面目に取り組む
2話しかける(クラスメイト指定)
3他の人を眺める(クラスメイト指定)
4自由安価

 下2レス
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/22(日) 20:43:17.43 ID:s9ELDeC10
安価↓
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/22(日) 20:59:18.80 ID:8TrL/iZzo
1
511 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/12/22(日) 21:15:56.51 ID:7qrOpBwA0


 ――――授業開始のチャイムが鳴る。


 もちろん俺は今日も真面目に取り組むぞ。

 眠くなりそうな日本史の授業の中、ノートにペンを走らせる。サボる気まんまんな美樹を横目に見つつ。


貴方(流されちゃいけねえ……)


 この授業、やっぱり美樹以外も同じように集中してなさそうな人は多い。それも資料が公開されてから増したらしい。

 全然違う勉強してる人までいたりする。

 けど、後でこの授業を勉強しなおすことを考えたら今集中した方が絶対お得だろう。


 美樹にも教えてやらないといけないし。

 ……最近そんなふうに世話を焼こうとしてる自分に気づいた。



――――
――――


*午前の授業は滞りなく終わりました。
1美樹たちに声をかけてみる
2購買に飯買いに行かなきゃ
3教室の外へ
4自由安価

 下2レス
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/22(日) 21:19:40.69 ID:s9ELDeC10
1
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/22(日) 21:52:28.82 ID:8TrL/iZzo
声かけても一緒に飯食えるわけでもなし・・・
安価下
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/22(日) 21:52:36.31 ID:sOFablc70
何かあるかな?
3
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