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真・恋姫無双【凡将伝Re】4

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192 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/03/10(火) 21:30:32.35 ID:AEwN0Gam0
「二郎!久しぶりだ!」

稟ちゃんと今後の方針を打ち合わせたり、さっき食べた飯は流琉の差し入れだからものっそい美味しかったねと語ったりやら、うだうだ話していた俺に声をかけてきたのは……。

「おお、華佗じゃん。お久しぶり、だ!」

がしがしと小突いて久闊を除する。

「にしても、来てくれたのか!」

遠方より、朋(とも)が来たのだ。そりゃ嬉しいよ。

「ああ、当然だろう!
 張魯様もいらっしゃるぞ!」

マジか。マジでか。

「まあ、戦力としては考えないでくれ。百名程度だし、自分も含めて戦いはできんだろうからな。
その分、腕利きを選りすぐってきた。生きているならばどんな負傷でも死なせはしないさ」

なるほど衛生兵というわけか。助かる。これは実に助かる。

「にしても、よくぞ、だ。はるばる漢中から来てくれたな。劉焉が不穏な動きをしているんだろ?」

本拠地を空けるなんて。組織の特性を考えたら百人もの医師――当然、五斗米道の幹部であろう――が来てくれたことにも違和感がががが。

「そこからは、僭越ながら私がお答えしましょうか」

どう答えたものか、という華佗を見かねたのか稟ちゃんが口を挟んでくる。

「張魯殿には私から書状を差し上げました。漢中は劉焉に狙われている、と。
 五斗米道単体でそれを防ぐのは不可能。なれば此度、旗色を鮮明にすべし。
 さすれば、袁家に与するのであれば。たとえ漢中を空けても劉焉は攻め入ることをしないであろう、と」

劉焉が漢中に攻め入るのを口実にして、後日誅滅するというのは貴方の趣味ではないでしょう?

そう述べる稟ちゃんに俺は馬鹿みたいに頷くことしかできない。
これは出来る女ですよ。

「まあ、これで漢中に食指を伸ばすような俗物ならば楽なのですが、そうもいきません。
 ――二郎殿にご相談せず、裁可もいただかなかったことについては如何様にも」

ツン、としたままで稟ちゃんは悪びれた風もなく此方を見る。

ちらり、華佗を見ると苦笑している。

「なに、どうせ漢中を守るにしても劉焉が本気になればどうにもならないさ。だからまあ、郭嘉殿の申し出は渡りに船ではあった。 
 このどさくさに紛れて劉焉が進駐してくるという可能性は大いにあったからな」

「最悪でも張魯殿の身柄あれば、です。漢中を劉焉に奪われたとしても再侵攻後の統治は容易です。
 それとも、漢中を直接統治する方がよろしかったか?」
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