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真・恋姫無双【凡将伝Re】4

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365 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/07/06(月) 22:15:42.06 ID:ST1CGF8G0
いかに恋の身体能力が化け物じみていても流石に三尖刀の全力の一撃を喰らえばひとたまりもない。はずだ。あの飛将軍に届く。俺の一撃が届く。そう確信してにやり、と口が歪むのすら認識しながら三尖刀を振り下ろす。

「な――!」

その腕から急速に力が抜けていく。いや、腕だけではない。全身を脱力感が襲う。くそ!時間切れか!
三尖刀がもたらしてくれていたブーストの効果が切れ、代わってその副作用が顕現してしまう。

「畜生!」

それでもなんとか、なんとかこの一撃だけはと振り下ろそうとするのだが。
恋は生まれた隙を見逃してはくれない。瞬時に間合いを詰め、蹴りを放ってくる。

「が、は!」

鈍い音が全身に響き、盛大に吹っ飛ばされる。

「二郎さん!」
「アニキ!」
斗詩と猪々子が悲鳴を上げ、すぐさま俺の前に立って恋に向かい合う。
二人とも乱れそうな呼吸を必死で整えようとし、それぞれの武器を構える。だが、一度切れた緊張の糸はもはやつながることは無い。

「……結構、強かった。でも、終わり」

奉天画戟を手にした恋がゆっくりと近づいてくる。
風が仕掛けた洛陽での物流の混乱による飢餓。長弓部隊による面制圧。秋蘭による乗騎の射殺。
それもこれも全部恋の弱体化、疲労を誘うそのためだけに為されていた。あんだけ何回も奉天画戟を振るい、その足で全力疾走を続けて間違いなく消耗しているはず。だのにそれでも、三人がかりでも届かなかった。
だが。

「まだだ、まだ終わらんよ!」

切り札は最後に切るもの。主役は最後に出張るもの。俺たち三人が挑んだのも仕掛けに過ぎない。恋に更なる消耗を強いるための一手。いや、危険すぎると稟ちゃんさんには呆れられたけどね。
いやだって兵卒万単位で投入とかしたらそりゃ消耗を強いれるかもしらんけど乱戦で恋を捕捉するなんて不可能じゃん。だからこれしかなかった、と個人的には思っている。
そして、腹部の痛みに顔をしかめながらも、叫ぶ。いや、これアバラ何本かやられてるんじゃないかな。

「星!出ませい!」

痛みをこらえつつ、今の俺に出せる精一杯声を張り上げる。

「全く、無茶をなさる。出番があるのは喜ばしいのですが、正直肝を冷やしましたぞ」

真打、登場である。

手にした愛槍龍牙を一つしごき、高らかに名乗りを上げる。

「常山の昇り竜にて紀家一の将、趙子龍。推して参る!
 一手、馳走になる!」
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