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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
	- 367 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/07/06(月) 22:16:34.12 ID:ST1CGF8G0
-  ◆◆◆ 
 
 「なあ、アニキ。なんで呂布はやられっぱなしなんだ?
 取り立てて速くもないし重くもなさそうな攻撃なのにさー」
 
 怪訝そうに猪々子が俺に問いかけてくる。いや、答えてやりたいんだが今は呼吸をするのが精一杯。いやこれ何本肋骨持ってかれたのやら。蹴り一つでご覧の有様だよ!
 代わって応えてくれたのは俺が背を預けている斗詩だ。声と共に柔らかいものが震える感覚が多少なりとも痛みを和らげてくれる。気がする。いえい。
 
 「文ちゃん、駄目だよ。二郎さんは負傷されてるんだから」
 
 「あ、そっかごめんね、アニキ」
 
 ひらひらと手の平を振って気にするなと伝える。
 
 「あれはね、恐らくだけど。後の先。
 星さんは呂布が槍を振るうその予備動作を感じ取って先んじているんだと思う。
 私だって理論は知ってたけど、まさか完成させていたなんて……」
 
 後より出(い)でて先に穿つ。まさにカウンターの極みである。そりゃあさぞかし恋はやりにくかろう。自分が攻撃しようと思ったら敵の攻撃が迫っているのだから。
 いや、そっから躱したり打ち返したりする恋の化け物っぷりもすごいんだが。
 ただまあ、基本的に本能で動いている恋に対しては鬼札だろう。つか、人の技が恋に対して有効なのだと思うと胸に熱いものがこみ上げるよ。
 
 「なるほどなー。以前アニキが言ってた奴かあ。でもまあ、押してはいるけど星も見た目以上に消耗してそうだなあ」
 
 猪々子の言う通りである。いかに後の先で主導権を握っているとはいえあの恋の相手を一人でこなしているのだ。心身ともに消耗は激しいはずだ。しかも決め手に欠けているときたもんだ。いや、そんな中きっちりと猛攻を仕掛ける星はすごいわ。
 
 「うん、そうだね。このままじゃ、ちょっと厳しいかも……」
 
 悔しそうに斗詩が呟く。だが、現状俺らにできるのは見守ることくらいだ。
 
 さて、どうしたものかと思っていると、けたたましい銅鑼の音が響く。どうやらここではないどこかで戦局が動いたようである。
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