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真・恋姫無双【凡将伝Re】4

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422 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/08/05(水) 06:00:27.20 ID:o17giggl0
「じゃあ、あの、何進が下したという勅も本物だって朱里は思ってるのか?」

時系列を考えればあからさまに怪しい勅であるのだが。

「はい。極めて怪しいと言わざるを得ませんが、真であると思われます。
あの、紀霊将軍は極めて遵法意識が高いように思われます。
ここで彼が手配したならばそうなのでしょう」

諸葛亮としては、その勅が正規の手続きにより下されたとは考え辛いと思っている。だが、何らかの抜け道によりもたらされたのかもしれない。その仮説も捨てきれない。

「うーん。あれで、やることはきちんとやってるってことか……」

北郷一刀は呟く。好きか嫌いかと言えば嫌いな相手である。
が、やっていることは確かなのだな、というのは認めざるをえない。そしてそれは諸葛亮も大いに頷くところである。

「はい。紀霊将軍。恋さんと立ち会ったような武勇伝には事欠きませんが、真に評価すべきはその卓越した政治力ではないかと」

そう考えるとその手腕は恐るべきものである。
彼が武家筆頭となってから袁胤という不穏分子を除き、袁術という不和の種になりかねない人物を見事に駒として活かしている。
まさか入内させるとは。
袁家の威光はこれまで以上に留まることはないであろう。このままでは、袁家にあらんずば人に非(あら)ずというほどに権勢を誇ることすらありえるだろう。

「なるほどなあ。そんなのに董家軍みんなの命を乞う訳か。なかなか大変だ……」

苦笑する北郷一刀に関羽と諸葛亮は肩に入っていた力が抜けるような感覚を覚える。
見据える目標は困難。それでも気負わずに前を向く彼の言葉に決意を新たにするのだった。

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