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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
	- 615 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/01(月) 22:24:29.74 ID:b7jfbZnN0
-  詠と月の処刑は淡々と施行された。 
 極刑、それはどうしようもない。そして美羽様入内の恩赦で配下についてはその罪を赦されることになっている。
 張遼は華琳が引き取ることになっており、恋は、まあ普通に放逐だろう。いかに万夫不当と言えど、召し抱えるリスクを負う者はいないはずだ。
 とは言え、皇甫嵩と劉協が揃って横死しているなどとは、流石に想定外である。想定していた人事案がおじゃんだ。いやマジで。
 
 「全く、厄介な」
 
 ぼやく俺を責める者とていない。端的に言ってやさぐれている俺に声をかけるなぞ、ごく一部のみで……。
 
 「やあ、二郎。ああ、機嫌は悪そうだな」
 
 悪いよー。めっちゃ悪いよー。
 
 どこか気遣うような声色で声をかけてきたのは白蓮だ。
 
 「邪魔するぞ、と」
 
 どっこいしょとばかりに不貞腐れる俺の前にある卓に腰掛ける。うむ。太腿からふくらはぎにかけてのラインが絶妙である。
 これ、狙ってないんだろうなあ。狙ってたらすごいんだけどなあ。眼福というやつである。
 
 「なあ、ありがとうな」
 
 「ん?」
 
 「いや、な。本当は今じゃない方がいいんだろうな、と思うんだ。だけど、私が、だ。地方軍閥の長でしかなかったこの私が州牧にまでなるのは、二郎のおかげだ。
 だから、ありがとうな」
 
 よいしょ、と俺の膝の上に身体を移してそ、と体重をかけてくる。
 
 なにこのかわいいいきもの。
 
 「ま、まあ、あれだ。大変とは思うけどな」
 
 太守からとんとん拍子に州牧だ。どえらいことではある。
 そうかな?とばかりに白蓮は俺にしなだれかかって言う。
 
 「官僚自体はそのままだからな。実際の運用は問題ないだろう。それに、頼もしい人材もいるしな。いや、韓浩はありがたい」
 
 その声に俺に直訴してきた韓浩の言葉を思い出す。
 
 「公孫賛殿は、地位以上の能力を持っている。彼女を州牧の座に据えるのは妥当」
 
 ただし、と韓浩はぴくりとも表情を動かさずに言った。
 
 「ただ、彼女はその性、誠実にして善良。これは個人としては賞賛すべき資質。ただ、為政者としてはいかがなものかと思う。
 故に私が補佐に付く。本格的に。
 率直に言えば、彼女の部下になろうと思う」
 
 む?とばかりに首を傾げる俺に韓浩は言い募る。
 
 「先ほども言ったが公孫賛殿はその性、善にして良。だが、裏を返せば脇が甘い。放っておけばいくらでもつけこまれるだろう」
 
 だから、と。確信したかのごとくに吠える。吠えた。あくまで静かに。
 
 「袁家、いやさ紀家には世話になった。
 だが、公孫賛殿に私が仕えることには袁家にも利があると判断する。
 そして、なにより、私があの御仁を支えたいと思っている」
 
 淡々とした韓浩の訴え。それに俺は頷くことしかできなかったのである。
 
 そんなことを思い出して頷く俺に。
 
 「それに、桃香たちも手伝ってくれるしな」
 
 これである。
 なん、だと……?
 なん、だと……!
 
 
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