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真・恋姫無双【凡将伝Re】4

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678 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/03/10(水) 21:51:10.18 ID:ABnJikA30
「おや珍しい。これは明日からの天は、慈雨間違いなしですね〜」

三公の筆頭たる司徒。その執務室は俺の戦場。そこに踏み入った俺にかけられたのは、腹心たるメイン軍師の無慈悲な言葉だった。やったぜ。

「ああ、最近埃っぽいし、そろそろ一雨ほしいとこだかんな」

軽口で答えて、どしりと司徒の席に座る。むむむ、しっくりこない。
何とも言えない、すわりの悪さを置いておいて報告書に目を通したりしなかったり。
生暖かい風の視線なんてまるで気にならない。暫しの沈黙。多分これ以上どちらも黙ってたら、どちらかが口を開くのであろうなあという微妙な間。その時。

「あー、疲れた。まったくやってらんないわね。って二郎じゃない珍しい」

やれやれ、といった風に登場したのは劉璋ちゃんである。

時は暫し遡る。

――劉璋ちゃんが俺に面会を求めてきたときには柄にもなく緊張したものだ。なんとなれば彼女のご母堂を――皇族にもかかわらず――強制的に隠居させたからして。
てっきりそれに対する文句というか弾劾の言葉を頂くのだろうと思っていたのだが。
もたらされたのは意外な言葉であった。

「へ?仕事がしたい?」

「そう。だから適当な役職を見繕ってほしいの」

「そりゃ構わんが……」

丁度人事案をあれこれ考えてたところだからタイミングもジャストではあったのだけんども。

「まあね。お母様の処遇については思う所がないわけでもないわよ。
でもまあ、仕方ないわ。
私だって馬鹿じゃないのよ?お母様がどんな動きをしていたかくらいは理解しているわ」

もにょもにょと言葉を濁して、その沙汰については納得してくれていたみたいだった。
いや、実際あれで韓遂まで呼応されてたら、結構面倒くさいことになってた。
涼州はともかく益州まで出兵とかやってられんしなー。
まあ、それはともかく、だ。

「皇族でございとふんぞり返っとくのは?」

実際、宮中に健在な皇族って今上陛下を除けば劉璋ちゃんくらいなのだ。
いくらでもちやほやされる夢の生活も可能なのだからして。
お気楽な俺の言葉に軽く苦笑。
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