渋谷凛「君の隣、寒凪ぎ」

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1 : ◆TOYOUsnVr. [saga]:2020/01/04(土) 00:16:30.35 ID:t6ePEyr60

可能な限り音量を絞った、控えめなアラームが枕元で響く。

やや足りていない睡眠時間のせいか、無意識でそれを止めて再び寝入ろうとしてしまうのを、ぎりぎりのところで踏みとどまる。

いけない。

いけない。

今日は大事な約束があるのだった。

布団から顔を出しているだけでもひしひしと感じる寒さに、起き上がるのが躊躇われたけれど、そうも言ってはいられない。

こういうのは勢いだ、と一気に上体を起こして布団を跳ね除ける。

それに伴って、刺すような寒さがパジャマを貫通して私に届き、思わず「さむ……」と声に出てしまった。

フローリングにつま先をぺたりと降ろせば、これまたあまりの冷たさに飛び上がりそうになるが、負けてはいられないのである。

そう自分を鼓舞して自室を出る。

その折に、床に設置されている犬用のベッドを見やれば、愛犬であるハナコは少しばかり頭をもたげたあとで再び丸くなったので、心の中で「まだ寝てていいからね」と届かない声をかけた。

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