【安価コンマ】能力者を集めて物語を創る

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275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 17:00:47.29 ID:5CgDiLU4o
っていうか全員採用する気だろうか
276 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 17:31:20.74 ID:nRel4uJ/0
紅音「四宮、ひとつ聞いていいか」

弥生「なに?」

紅音「あのスーパーボールも部屋にあったやつか?」

確か武器とか言って使ってたよな。

弥生「違うよ。たまたま持ってこれたのがそれだったの」

紅音「?? 持ってこれた?」

弥生「説明が面倒だからだから一言で言うね」

弥生「一緒に寝たの」
277 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 17:32:06.01 ID:nRel4uJ/0
優「あ、上月さん。あのセリフをもう一度」

紅音「ん?」

優「言葉をどーのこーの」

紅音「……直す場所あったか?」

優「え、本気で言ってる? 彼には怒ったのに?」

紅音「ボールと寝たんだろ?」

優「えぇ。これは僕がおかしいのかな」
278 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 17:34:52.40 ID:nRel4uJ/0
またも迷子の予感?
安価↓1〜2 コンマ合計値
00〜49:知らない男
50〜99:知ってる女
100〜149:知ってる男
150〜198:知らない女
ゾロ目:気のせいだった
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 17:37:38.32 ID:sxve7Hck0
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 17:37:59.74 ID:pE9xQ0Lw0
281 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 17:48:16.33 ID:nRel4uJ/0
安価↓1 誰が知ってる?
1.上月紅音
2.四宮弥生
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 17:50:08.93 ID:G/oCNkKDO
2
283 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 18:24:26.76 ID:nRel4uJ/0
「……」

紅音「お、また誰か迷い込んできたぞ」

優「結構時間経ったと思ったけどそんなことないのかな」

少年だ。背中向けてるし、両手を前に突き出してうろうろしてる。

弥生「え? 今度は誰よ。全く」

半ば諦めた声を出しながら、来客の姿を確認する。
それを見るなり動かなくなった。

弥生「……あ。うそ」

弥生「嘘でしょ……。なんでここにいるの」

「その声、やよい姉ちゃん?」
284 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 18:27:06.15 ID:nRel4uJ/0
優「え? 弟さん?」

弥生「違うよ。司が勝手に呼んでるだけ」

司「やよい姉ちゃん? 他に誰かいるの?」

紅音「誰って目の前に、ほら」

つかさという少年の前に行ってかがむ。
……言葉の意味はすぐに理解できた。

紅音「この子、目が見えてねえな」

弥生「よく分かったね」

紅音「知識は中学時代に少し叩き込まれてな。役に立つのが早すぎるよ……」

紅音「ちょっと失礼」
285 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 18:44:19.79 ID:nRel4uJ/0
ひと通り診たあと四宮のもとに戻る。

紅音「あれ治すの大変だぞ」

弥生「そんなの司もわたしも知ってる」

優「あの少年とどんな関係? どこで知り合ったんです?」

弥生「……プライバシーで黙秘」

優「じゃあその『つかさくん』のフルネームは?」

弥生「……こっちおいで、司。こっちだよ」

そう言ったくせに自分から向かう四宮。
突き出されている両手を掴み、ゆっくりと床へ座らせる。

四宮はこっちにこいと手招きしたので大人しく従うことにする。
286 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 18:46:37.27 ID:nRel4uJ/0
弥生「ここにはわたしと友達しかいないから安心していいよ」

司「うん」

全員座ったところで話を切り出すのはもちろん四宮。

弥生「この子は吉田 司(よしだ つかさ)くん」

弥生「生まれながらの病気でね。目が見えないの」

司「ここ、ベッドじゃないの?」

弥生「ベッドは朝になったらね」
287 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 18:47:19.92 ID:nRel4uJ/0

安価↓1〜2
話題
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 18:52:07.00 ID:zUs3YLcW0
司はこの空間にくるのは初めてなのか
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 18:56:00.71 ID:oTs0b8z4o
司の能力
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 18:58:29.00 ID:pE9xQ0Lw0
何か持ってきた物はあるか司に聞いてみる
291 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 19:18:38.25 ID:nRel4uJ/0
弥生「司、こんなこと初めて?」

弥生「気付いたらベッドがないってこと」

前にもきたことがあるかの確認か。

司「分かんない」

優「何も見えないんじゃ分からないよね。そりゃそうだ」

紅音「ベッドで寝ようが布団で寝ようが夢の中はそれがないもんな」

弥生「二人の言いたいことは分かるけどさ、わたしにとっては違うんだよ」

いつにもなく真剣な雰囲気だ。

司「……エアコン、いつもと違うね」
292 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 19:19:49.89 ID:nRel4uJ/0
紅音「え?」

弥生「あぁ。司は目が見えない分、耳がすごく良いの」

弥生「だから普段のやつとここにあるやつの見分けを音で……」

弥生「音、音だ!!」

弥生「司! 何も音がしなかった時、ある?」

司「急に大声出さないでよ。えっとね……」

安価↓1 コンマ
偶数:ある
奇数:ない
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 19:20:15.87 ID:oTs0b8z4o
294 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 19:45:16.50 ID:nRel4uJ/0
司「ないよ。常に風の音は聞こえてた」

弥生「じゃあ、初めてこの空間に……」

紅音「不幸中の幸いじゃないか? 視力なしの友達が自分の部屋にきたんだ」

紅音「もしかしたら同じ感覚系の能力かもよ」

もしかしたらまるっきり同じ能力とか。

優「エアコンで遊ばせてみます?」

司「能力?」

優「うん、お兄ちゃんたちね」

弥生「やめて。司は何も見えないの。危険な目に合わせられない」
295 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 19:55:56.16 ID:nRel4uJ/0
紅音「あ、悪かったよ」

弥生「……? 共感の音?」

紅音「覗き聴きで心を読むな」

優「なにそれ!?」

紅音「気をつけろ、四宮は聴覚を強化すれば心を読めるんだ」

弥生「だいたいの感じしか分からないから。そこまでじゃないから」

紅音「そして相手の触覚、および痛覚も自由自在に操る」

優「僕の能力と交換しません?」

司「さっきから分からないことばっかりだよ」
296 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 21:14:15.67 ID:nRel4uJ/0
弥生「ごめんね。少し黙らせる」

優「相手の感覚までイジれるんですか?」

弥生「……! もう喋らないで」

優「いやいや話を聞いてくださいよ」

弥生「……」

紅音「お前が黙ってどうする」

弥生「だって先が分かるもん」

弥生「だから先に言っておくけどね、人のを調整するのは集中しなきゃいけないの」

弥生「ずっとなんて、そう出来るならしてあげたいよ」

弥生「でもそんな責任は負えない。だからしない」
297 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 21:17:55.66 ID:nRel4uJ/0
要は『視覚の強化』で見えるようにするって話だな。

あのボールの痛みも長くなかったな。
集中が切れたからか。おかげで助かったといえばそれまでだが。

……わずかな希望でも見えれば、それを求める。
誰よりもこの言葉を知ってるのは自分だと思ったけど、四宮もか。
自分の時とはまるで意味合いが変わるけどな。

四宮が視覚を与えたら、少年はそれに頼って生きることになる。
それはお互いにとって枷でしかない。

紅音「…………」


安価↓1 少年に一言
1.見えるようになりたい?
2.見えなくてつらい?
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 21:18:56.50 ID:EOquBAbV0
2
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 21:18:57.86 ID:zUs3YLcW0
1
300 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 21:57:02.20 ID:nRel4uJ/0
紅音「少年、見えなくてつらい?」

司「ううん。何かを見るってことを知らないから気にしたことないよ」

弥生「ちょっと何聞いてるの」

紅音「いいから。少年、続けて」

司「でも、色に興味あるんだ」

紅音「色?」

司「鉛筆と色鉛筆って言葉をきいたときね、鉛筆は色がないのかなって」

司「大人が言うには黒をかくのが鉛筆でそれ以外が色鉛筆なんだって」

紅音「……他の色を知ってるか?」

司「ううん。聞いたことあるけど知らない」

司「同じ色なのに不思議だなって思った」
301 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 22:06:22.06 ID:nRel4uJ/0
優「気にしたことなかったよ。それが普通だと思ってた」

紅音「実際には黒い色鉛筆もあるけど、説明するときはそれが分かりやすいだろうね」

弥生「何がしたいの?」

紅音「少年のここをイジってないかの質問だよ」

自分の目を指す。

紅音「もし少年が黒以外の色を口にしてたら殴ってたとこだ」

優「えぇ!? なんで!?」

紅音「黒は一番説明しやすい色だからな。『目を閉じた時に見える色』がそれだ」

紅音「それ以外の色を説明するのは難しい」

優「そうかな?」
302 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 22:08:17.07 ID:nRel4uJ/0
優「赤は血の色」

紅音「血が見えない」

優「青は空の色」

紅音「空も見えない」

優「……白は黒の反対」

紅音「黒しか知らないのに色の反転が分かるか」

優「えーと、それじゃ……書くって言葉は? 他の色を知らなきゃでてこないでしょ」

紅音「大人がそう言ったんだろ。ただ『かく』って。その言葉を意味も分からず覚えただけだ」

司「うん。よく分からない」

紅音「これがイジってない証拠だ」

弥生「あんた、その理解力を昨日に回しなさい」
303 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 22:56:16.40 ID:nRel4uJ/0
司「やよい姉ちゃん」

弥生「大丈夫。口は悪いけど良いやつだから」

司「何をイジるの?」

弥生「な、何でもない何でもない!」

にらまれた。喋りすぎだバカ! と訴えてるのがよく分かる。



安価↓1〜3 多い方
1.目が覚めた。
2.優が消えた。
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 22:56:44.01 ID:EOquBAbV0
1
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 22:56:49.99 ID:f96nJ8nC0
2
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 22:57:00.74 ID:lpHxfjbBo
1
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 22:57:06.48 ID:G/oCNkKDO
2
308 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 23:10:00.28 ID:nRel4uJ/0
―― 紅音の部屋 ――

紅音「……あ」

朝だ。四宮と少年、シモンがいなくなって実感する。
携帯をチラ見。まゆりもまたあの夢部屋に行ったのだろうか。

紅音「友達が同じ部屋じゃないのも不幸中の幸いか」

夢で会ってたら怒られていたか急に泣き出すかの二択だろうし。

紅音「そういえば今日は……」

安価↓1
1.平日だ
2.休日だ
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 23:10:27.98 ID:zUs3YLcW0
2
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 23:10:31.85 ID:f96nJ8nC0
2
311 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 23:22:29.92 ID:nRel4uJ/0
休日か。……。

携帯には近寄らないようにして、外に出るときは窓をチェックだな。

? なんで外に出なきゃいけないんだっけ。

何か必要なもんあったか? えっと、

安価↓1
1.授業ノート
2.遊び道具
3.音のでるやつ
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 23:23:06.93 ID:f96nJ8nC0
3
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/25(土) 23:23:26.61 ID:G/oCNkKDO
1
314 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 23:52:25.91 ID:nRel4uJ/0
あ、スピーカー。
そうだ思い出した。四宮やシモンみたいな能力を手に入れるためだ。
あの少年のことですっかり忘れてた。

待てよ、スピーカーなら探せばあるよな。どれどれ。

……。

あったあった。ワイヤレススピーカー。
使い道が結局なくてずっとしまってたから新品同然のがあった。

箱から出して取り出して、机に置いて……どうすんだ?

あいつら何て言ってたっけ。遊んでたって言ったよな。
315 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/25(土) 23:54:01.09 ID:nRel4uJ/0
こねこね、こねこねだ!
このスピーカーをこねこねしまくれば!!

……。

何してんだろ。シモンはこんなことして何が楽しかったんだ?

楽しいわけないか。何もなかったんだもんな。
あの空間にひとりでよく耐えたな。今度褒めよう。

そもそもエアコンはこねこね出来なかったな。
316 :おやすみなさい ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/26(日) 00:11:58.88 ID:eBUnTgqY0
なんだ、なんなんだ? スピーカーで何したらいいんだ!?

二人のを聞いてると普通の使い方じゃないよな。

遊んでたよな。スピーカーで遊ぶってなんだ?

とりあえず持ち上げてみる。振り回してみる。
目が回る。やめる。

……駄目だ。分からん。
自分が何をしているのかも分からなくなりそうだ。

安価↓1〜3 コンマ近いやつ (or 正解者)
何をしてみる?
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 00:14:48.48 ID:La9X9FKzo
スピーカーの耳を当てるとこを目に当てて見る
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 00:16:39.74 ID:ghhk1WnV0
音を流して聴く
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 00:19:49.56 ID:nqKTOgCM0
食べる
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 00:19:58.83 ID:kEPNekSL0
スピーカーに向かって歌う
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/26(日) 00:20:31.20 ID:rENJ/E62O
舐めてみる
322 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 19:23:38.82 ID:deeKuFVV0
スピーカーだし音を流してみよう。

そのためには何かと同期させないと……。

安価↓1
1.携帯
2.パソコン
3.テレビ
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 19:25:31.20 ID:EiZySU8Ko
1
324 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 19:40:29.71 ID:deeKuFVV0
携帯を取って電源を入れる。

……やってしまった。
案の定、まゆりのメールと着信が溜まっている。
しかし今は構っている場合ではない。

携帯とスピーカーを繋ぎ、適当な動画サイトから音楽を流す。

紅音「ちゃんと動いてる、問題なし」

あとは何が足りないのか。
思い出せ、思い出せ。スピーカーは天井にあった。

高さか!
325 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 19:41:11.77 ID:deeKuFVV0
本棚の上にスピーカーを置いて高さを再現。
そこから音楽を流す。

しかし何もおこらない。

次は何をしようかと考えていると携帯が鳴る。

この音は、まゆりからの着信音だ。

安価↓1
1.出る
2.出ない
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 19:44:08.10 ID:bJSv77bDO
1
327 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 20:02:08.78 ID:deeKuFVV0
しょうがない。
行き詰っているし、気分転換だ。

紅音「もしもし?」

まゆり〈もしもしじゃないです!!〉

まゆり〈昨日どれだけ連絡を待ったか分かりますか!?〉

紅音「ごめんごめん。悪気はなかった」

まゆり〈二日連続であんな夢……〉

紅音「まゆりもか。おそろいだ」

まゆり〈そんなお揃い嫌です!!〉
328 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 20:02:52.90 ID:deeKuFVV0
安価↓1〜3 多い方 聞きたいこと
1.部屋に何があったか
2.グロ映像は見たのか
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 20:03:35.25 ID:PJDFxtPQo
1
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 20:03:40.51 ID:VRj2SUiK0
1
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 20:08:57.72 ID:bJSv77bDO
1
332 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 20:56:13.86 ID:deeKuFVV0
紅音「まーまー。落ち着けって」

紅音「それよりも部屋に何があったか聞いていいか?」

まゆり〈部屋に、ですか?〉

紅音「メールで送ったろ。モニターとスピーカーがあったって」

紅音「ちなみに昨日はスピーカーじゃなくエアコンだった」

まゆり〈えっと、ですね。二日連続でモニターはあったのですが〉

まゆり〈最初の日は、ロウソクが一本だけ床に……〉

まゆり〈次が、紅音さんの言うスピーカーがありましたわ〉
333 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 20:57:03.11 ID:deeKuFVV0
紅音「ロウソクとスピーカーか」

ということは、まゆりの部屋はロウソク部屋で、昨日夢の自室に帰ってたらまゆりが居たわけか。

紅音「そのロウソクに触ってみたか?」

まゆり〈ええ。火は点いてなく火元もなかったので安全でした〉

紅音「分かった。二日間、誰か部屋にきたとか誰か居たとかは?」


安価↓1 コンマ
偶数:ありました
奇数:なかった
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 20:58:38.05 ID:5HXw/om70
335 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 21:13:02.03 ID:deeKuFVV0
まゆり〈いえ、そのようなことは何も〉

紅音「まゆり、よく耐えたな」

まゆり〈することが何もないのが一番つらいことと良い教訓になりました〉

紅音「そうだよな。そうだよな。……うん?」

することが何もない?
聞き慣れたフレーズだな。

紅音「……まゆり、もしかして、ロウソク部屋で変なこと起きなかったか?」

まゆり〈変なこと、ですか〉
336 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 21:18:25.53 ID:deeKuFVV0
安価↓1〜2 コンマ合計値
00〜139:なかった
140〜198:いえ、何も
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 21:18:38.27 ID:bJSv77bDO
はい
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 21:18:59.51 ID:G3cosvb/o
339 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 21:28:37.48 ID:deeKuFVV0
――――――――――――
27+51=78
――――――――――――

まゆり〈なかった、と思います〉

紅音「そ、そうか……よかった」

とりあえず能力のことはまだ心配いらないみたいだ。

紅音「いいか、あの部屋に行ってもジッとしておけよ」

少なくとも能力の覚醒だけはさせないようにしよう。
超進化ネズミが能力に反応するなら、少なくともまゆりは安全なはず。
340 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 21:37:38.75 ID:deeKuFVV0
まゆり〈むしろ……〉



まゆり〈変なことが起こったのは、スピーカーのお部屋の方です〉



紅音「……は?」
341 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 21:43:38.87 ID:deeKuFVV0
今、何て言った?

まゆり〈ですから、そんなことが起こったのはスピーカーのお部屋です〉

まゆり〈あんな映像を見てしまって、心が壊れそうでした……〉

紅音「あ、あぁ、そういう……」

まゆり〈その前にスピーカーが壊れたのであとは目を閉じるだけでした〉

紅音「はい!?」

壊れた!? どういうことだよ!?

紅音「結局お前はどっちだ!?」

まゆり〈どっち、とは?〉
342 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 21:47:04.47 ID:deeKuFVV0
電話越しじゃ伝わるもんも伝わらねえ!

安価↓1〜3 多い方
1.もう家に来て直接話せ!
2.どっかで待ち合わせだ!
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 21:48:07.38 ID:mx8O2PtWo
2
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 21:48:25.49 ID:5HXw/om70
2
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 21:48:38.26 ID:HrLdQbMD0
2
346 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 22:57:44.86 ID:deeKuFVV0
紅音「どっかで待ち合わせだ!」

まゆり〈え? さ、誘ってくれるなんていつ以来かしら……〉

紅音「えーと、なるべく人のいないとこがいいな」

まゆり〈え!?〉

紅音「……しょうがね。気はすすまないけど、あの路地だ」

まゆり〈え? え? あそこですか? ある意味思い出の場所ですけど……〉

紅音「じゃ、そこで待ってるから!」

まゆり〈ちょっと、あか〉

電話を切って準備する。
人通りの少ないとこなんてこの現代、あそこしか出てこないよな。
前に痴漢撃退したし、またいるなんてないだろ。
347 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 23:01:01.27 ID:deeKuFVV0
―― 裏路地 ――

急いでたから時間指定忘れたけど、すぐくるだろ。

……。

紅音「遅いぞまゆり」

ここに到着するまで少なくとも十分位かかるとしても倍の二十分待った。

紅音「しかもその妙に気合の入った服は何だ。汚れるだけだぞ」

まゆり「だって、紅音さんから誘ってくれるのは久々で」

紅音「緊急だったからな」
348 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 23:02:23.36 ID:deeKuFVV0
安価↓1
1.夢の話を詳しく聞かせてくれ
2.身体に異常はないか
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 23:03:10.23 ID:bJSv77bDO
1
350 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 23:15:38.40 ID:deeKuFVV0
紅音「早速だが、夢の話を詳しく聞かせてくれ」

まゆり「……嫌です」

紅音「は、なんで?」

まゆり「昨日、紅音さんからその話を詳しく聞こうとしたのは私です」

まゆり「なのに連絡もなしだったのですよ? それなのに私に話せと言います?」

紅音「あ、それは」

まずい、怒ってる。ゲームしてたなんて絶対言わない方がいい。

まゆり「……紅音さんから話してください」
351 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 23:16:53.42 ID:deeKuFVV0
まゆり「あの夢は何なのですか?」


安価↓1
1.自分にも分からない
2.能力を秘めた人が見る
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 23:17:14.03 ID:VRj2SUiK0
2
353 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 23:48:48.93 ID:deeKuFVV0
出来ることなら言いたくない。

まゆりを巻き込むことになる。

……でも。

紅音「能力を秘めた人が見る。そういう夢だ」

すでに能力を得ている可能性がある以上、見過ごせない。

まゆり「能力?」

紅音「何を言ってるか分からないよな。自分もだ」

シモンの能力を現実で見るまでは。

紅音「不思議なモンをこの目で見た。それを使う人があの夢を見る」

紅音「少なくとも、学校で二人、夢で二人、計四人。同じ夢を見てる人を知ってる」
354 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 23:54:19.72 ID:deeKuFVV0
まゆり「な、何を言ってますの?」

紅音「信じられないのは分かる」

まゆり「本当だという証拠は? 紅音さんの能力というものは?」

紅音「いや、実はまだ秘められたまんまでさ。どうすればいいのか悪戦苦闘してまして」

紅音「証拠が見たいんなら学校のやつが見せてくれるから」

まゆり「……変わりましたね。紅音さん」
355 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/27(月) 23:56:28.32 ID:deeKuFVV0



まゆり「『友達はもうつくらない。それが償いになる』って言ってくれたのに」


356 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 00:08:29.33 ID:6AepcoaV0
紅音「違う! あいつらはそんなんじゃない!!」

まゆり「…………」

紅音「今でも友達はまゆりだけなんだ。本当だ」

まゆり「…………」

紅音「頼む、教えてくれ。あの部屋で何があったんだ」

まゆり「…………」

紅音「心配なんだよ、だから話してくれ!」

まゆり「…………」

紅音「まゆり!!!」
357 :次回未定 ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 00:12:19.57 ID:6AepcoaV0
安価↓1〜3 達成数は多い方がいい。
コンマ合計値が50以上
コンマ合計値が80以上
コンマ合計値が120以上
コンマ合計値が180以上
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 00:13:13.21 ID:ZV/UVfYDO
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 00:14:28.45 ID:ZXeGlgsBo
待ってます
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 00:14:49.51 ID:VvQqp41L0
361 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:27:06.62 ID:6AepcoaV0
――――――――――――
21+45+51=117
――――――――――――


まゆり「……本当に私だけですか?」

紅音「え?」

まゆり「友達と呼べるのは、本当に私だけ?」

紅音「当たり前だ!!」

紅音「だから、だから心配なんだよ」

まゆり「……そうですか。あの時と変わらないですね」

まゆり「変わったという言葉は取り消します。ごめんなさい」

紅音「じゃあ!」
362 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:32:49.18 ID:6AepcoaV0
まゆり「だからこそ、同じ失敗をしたくない」

まゆり「紅音さんの償いが『友達をつくらないこと』なら」

まゆり「私の償いは『紅音さんより強くなること』ですから」

紅音「……んだよそれ。初めて聞いたぞ」

まゆり「初めて言いました。ここでまた紅音さんの助けを借りたら二年前と同じです」

まゆり「私がまた、二年前と同じ失敗を繰り返す……。そう思うんです」

紅音「助けって、ただ話を聞きたいだけだ!」

まゆり「それをしてしまったら、気付かないうちに助けを求めていたということになりませんか?」
363 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:34:02.76 ID:6AepcoaV0
紅音「あーー! もう! 埒が明かねぇ!!」

紅音「あの時はあーするしかなかっただろ!! 今回も同じだ! 話せ!!」

まゆり「いいえ! 話しません。紅音さんの目を見ればわかります。嘘つきの目です!」

紅音「この、頑固者!!」

まゆり「信念を持っていると言ってください!」

紅音「心配だ! って言ってんだろ!!」

まゆり「心配しなくて結構! 同じ失敗を繰り返すなんてもう御免です!」

まゆり「紅音さんに守られる私はもういないんです!!」
364 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:35:48.41 ID:6AepcoaV0
安価↓1
00〜24:叫びすぎて通報されてた
25〜49:まゆりの声に反応した人
50〜74:止める者は現れない
75〜99:紅音の声に反応した人
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 22:36:10.70 ID:/2xbiXoc0
366 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/29(水) 00:11:54.57 ID:R59l23jm0
――――――――――――
twitterにてアンケート中。
匿名で投票できます。
twitter垢:【酉の文字列】

短いですが、とりあえずここまで
――――――――――――
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 00:20:07.29 ID:IQ1IZqvu0
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 00:20:47.77 ID:iTJgxXhs0
369 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:26:11.20 ID:inZCwpe10
―― 二年前 ――

その日は女学院高等部進級試験が終わった後の休日で、まゆりと買い物に出かけていた。
綺麗な服や髪留め、背伸び気味なオシャレを楽しんだ帰りの出来事だった。

周囲は暗く、人通りも少ない夜の街。
雰囲気に酔ったまゆりははしゃいで時々先に前に行ってはゆっくりと後ろ歩きで自分が追い付くのを待っていた。

きっかけは、その前方不注意だった。

男A「いってえ!!」

十字路から人が出てきて、運悪くその人の足を踏んでしまう。
危ない、と注意する暇もなかった。

まゆり「ご、ごめんなさい!」

振り返ってすぐに謝ったが、怒りは収まっていない。
370 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:27:56.46 ID:inZCwpe10
男A「こっちこいや!!」
男B「あーあ、こいつにぶつかるなんて災難だったね」
男C「気が収まるまでどれくらいかかるか時間計る?」

周囲にいる人たちは怒る人を止めようとしなかった。
むしろ笑っている。この状況を……楽しんでいる。

まゆり「離して!!」

あっという間の出来事だった。

連れ去られる前に誰かいないかと見渡す余裕もない。
見失う前に追わないといけなかった。
371 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:29:28.86 ID:inZCwpe10
角を曲がって、曲がって、曲がって……。

見失わない。絶対に。

男D「どこまでいくんすか?」
男A「うるせえ!」
女A「いい加減解放してあげなよ。泣きそうじゃん」

しばらくして連中が止まったのは裏路地。
ここはよく痴漢やカツアゲなど、ろくでもない人が現れると学院でよく聞く場所だ。

まゆりも薄々気付いてたのか、途中から大人しくなっていた。
372 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:31:20.66 ID:inZCwpe10
場所さえ分かれば、誰かを、助けを呼べる。

男A「そんじゃガキの仕置きを始めるか」

……でもイタズラだと思われたら?
そんなことを考えたら一歩も動けなくなった。

男B「ここまで連れてきたことがお仕置きみたいなもんですよ」
男A「っるせえぇ! テメエらはその辺で誰か来ねぇか見張ってろ!!」
女B「はいはい。一番うるさいのは誰だってね」

連中のうち一人がこっちにくる。
だんだん近づいてくるのに動けない。

女B「ま、こんなとこに誰かいるとは思えな……」

見つかった。
373 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:33:12.79 ID:inZCwpe10
女B「あの子の友達?」

首を縦に振る。

女B「面倒な人に会ったなー。このままここで見てるだけなら黙っててあげる」

女B「助けにいくなら……ご勝手に。みんなもこの隙に逃げたろうし、もう帰るわ」

そのまま横を通り過ぎていく。何もなかったように。

女B「怒ってる男は言うこと聞いてれば安全よ。大抵はね」

去り際に一言残して。
374 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:35:25.28 ID:inZCwpe10
男A「何発で許そうかな〜」

迷ってる時間はない。
早く行かないと……!

男A「倍返しで許してやろう。二発殴るぞ」

頭では分かってるはずなのに、動けない。あしが、動かない。
なんで震えてるんだよ。助けに……いかなくちゃ!!

まゆり「ごめん、なさい……」

男A「まず一発ゥ!!」

鈍い音が聞こえた。
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