【安価コンマ】能力者を集めて物語を創る

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356 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 00:08:29.33 ID:6AepcoaV0
紅音「違う! あいつらはそんなんじゃない!!」

まゆり「…………」

紅音「今でも友達はまゆりだけなんだ。本当だ」

まゆり「…………」

紅音「頼む、教えてくれ。あの部屋で何があったんだ」

まゆり「…………」

紅音「心配なんだよ、だから話してくれ!」

まゆり「…………」

紅音「まゆり!!!」
357 :次回未定 ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 00:12:19.57 ID:6AepcoaV0
安価↓1〜3 達成数は多い方がいい。
コンマ合計値が50以上
コンマ合計値が80以上
コンマ合計値が120以上
コンマ合計値が180以上
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 00:13:13.21 ID:ZV/UVfYDO
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 00:14:28.45 ID:ZXeGlgsBo
待ってます
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 00:14:49.51 ID:VvQqp41L0
361 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:27:06.62 ID:6AepcoaV0
――――――――――――
21+45+51=117
――――――――――――


まゆり「……本当に私だけですか?」

紅音「え?」

まゆり「友達と呼べるのは、本当に私だけ?」

紅音「当たり前だ!!」

紅音「だから、だから心配なんだよ」

まゆり「……そうですか。あの時と変わらないですね」

まゆり「変わったという言葉は取り消します。ごめんなさい」

紅音「じゃあ!」
362 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:32:49.18 ID:6AepcoaV0
まゆり「だからこそ、同じ失敗をしたくない」

まゆり「紅音さんの償いが『友達をつくらないこと』なら」

まゆり「私の償いは『紅音さんより強くなること』ですから」

紅音「……んだよそれ。初めて聞いたぞ」

まゆり「初めて言いました。ここでまた紅音さんの助けを借りたら二年前と同じです」

まゆり「私がまた、二年前と同じ失敗を繰り返す……。そう思うんです」

紅音「助けって、ただ話を聞きたいだけだ!」

まゆり「それをしてしまったら、気付かないうちに助けを求めていたということになりませんか?」
363 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:34:02.76 ID:6AepcoaV0
紅音「あーー! もう! 埒が明かねぇ!!」

紅音「あの時はあーするしかなかっただろ!! 今回も同じだ! 話せ!!」

まゆり「いいえ! 話しません。紅音さんの目を見ればわかります。嘘つきの目です!」

紅音「この、頑固者!!」

まゆり「信念を持っていると言ってください!」

紅音「心配だ! って言ってんだろ!!」

まゆり「心配しなくて結構! 同じ失敗を繰り返すなんてもう御免です!」

まゆり「紅音さんに守られる私はもういないんです!!」
364 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/28(火) 22:35:48.41 ID:6AepcoaV0
安価↓1
00〜24:叫びすぎて通報されてた
25〜49:まゆりの声に反応した人
50〜74:止める者は現れない
75〜99:紅音の声に反応した人
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/28(火) 22:36:10.70 ID:/2xbiXoc0
366 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/01/29(水) 00:11:54.57 ID:R59l23jm0
――――――――――――
twitterにてアンケート中。
匿名で投票できます。
twitter垢:【酉の文字列】

短いですが、とりあえずここまで
――――――――――――
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 00:20:07.29 ID:IQ1IZqvu0
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/29(水) 00:20:47.77 ID:iTJgxXhs0
369 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:26:11.20 ID:inZCwpe10
―― 二年前 ――

その日は女学院高等部進級試験が終わった後の休日で、まゆりと買い物に出かけていた。
綺麗な服や髪留め、背伸び気味なオシャレを楽しんだ帰りの出来事だった。

周囲は暗く、人通りも少ない夜の街。
雰囲気に酔ったまゆりははしゃいで時々先に前に行ってはゆっくりと後ろ歩きで自分が追い付くのを待っていた。

きっかけは、その前方不注意だった。

男A「いってえ!!」

十字路から人が出てきて、運悪くその人の足を踏んでしまう。
危ない、と注意する暇もなかった。

まゆり「ご、ごめんなさい!」

振り返ってすぐに謝ったが、怒りは収まっていない。
370 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:27:56.46 ID:inZCwpe10
男A「こっちこいや!!」
男B「あーあ、こいつにぶつかるなんて災難だったね」
男C「気が収まるまでどれくらいかかるか時間計る?」

周囲にいる人たちは怒る人を止めようとしなかった。
むしろ笑っている。この状況を……楽しんでいる。

まゆり「離して!!」

あっという間の出来事だった。

連れ去られる前に誰かいないかと見渡す余裕もない。
見失う前に追わないといけなかった。
371 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:29:28.86 ID:inZCwpe10
角を曲がって、曲がって、曲がって……。

見失わない。絶対に。

男D「どこまでいくんすか?」
男A「うるせえ!」
女A「いい加減解放してあげなよ。泣きそうじゃん」

しばらくして連中が止まったのは裏路地。
ここはよく痴漢やカツアゲなど、ろくでもない人が現れると学院でよく聞く場所だ。

まゆりも薄々気付いてたのか、途中から大人しくなっていた。
372 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:31:20.66 ID:inZCwpe10
場所さえ分かれば、誰かを、助けを呼べる。

男A「そんじゃガキの仕置きを始めるか」

……でもイタズラだと思われたら?
そんなことを考えたら一歩も動けなくなった。

男B「ここまで連れてきたことがお仕置きみたいなもんですよ」
男A「っるせえぇ! テメエらはその辺で誰か来ねぇか見張ってろ!!」
女B「はいはい。一番うるさいのは誰だってね」

連中のうち一人がこっちにくる。
だんだん近づいてくるのに動けない。

女B「ま、こんなとこに誰かいるとは思えな……」

見つかった。
373 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:33:12.79 ID:inZCwpe10
女B「あの子の友達?」

首を縦に振る。

女B「面倒な人に会ったなー。このままここで見てるだけなら黙っててあげる」

女B「助けにいくなら……ご勝手に。みんなもこの隙に逃げたろうし、もう帰るわ」

そのまま横を通り過ぎていく。何もなかったように。

女B「怒ってる男は言うこと聞いてれば安全よ。大抵はね」

去り際に一言残して。
374 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:35:25.28 ID:inZCwpe10
男A「何発で許そうかな〜」

迷ってる時間はない。
早く行かないと……!

男A「倍返しで許してやろう。二発殴るぞ」

頭では分かってるはずなのに、動けない。あしが、動かない。
なんで震えてるんだよ。助けに……いかなくちゃ!!

まゆり「ごめん、なさい……」

男A「まず一発ゥ!!」

鈍い音が聞こえた。
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 18:35:37.40 ID:/YRTwNIw0
更新待ってたぜ
376 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:38:03.77 ID:inZCwpe10
まるでそれを待っていたかのように、突然身体が動いた。

男A「? 誰だこいつ」

まゆり「きちゃ、だめ……」

男A「ぁ〜なるほど。友達か。いいねぇ熱い友情だ」

男A「もう一発を自分にしてって言いたいんだろ」

まゆり「やめて!!」

男A「よく吠えるガキだ。そんなに殴られたいか。あ?」

男A「やだよな? なら大人しくしとけ」
377 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:39:46.13 ID:inZCwpe10
紅音「……」

男A「何でさっきから黙ってんだ?」

紅音「どうすれば、許してもらえますか?」

男A「は?」

紅音「踏んでしまったこと、謝ります。許して、ください」

男A「……あ〜あ、殴る気分じゃなくなった。あと一発だったのによ」

紅音「あ、ありがとうござ……」

男A「この一発、お前に譲るから代わりにやれよ」
378 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:41:21.28 ID:inZCwpe10
紅音「……え?」

男A「え、じゃない。お前がこいつ殴れ」

男A「やらねぇなら、お前殴るわ。肩代わり分と邪魔された分で二発」

まゆりが殴られないなら、そんなの、もう決まってる。

紅音「分かりました。二発でも三発でも気の済むまで……」

四発以上でも足りない。
まゆりが殴られるまで何も出来なかった自分への罰と思えば。

男A「いいぜ。それで許してやる」
379 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:43:16.59 ID:inZCwpe10
まゆり「まって。まって、ください」

よろよろと立ち上がり、男の前に立つ。

男A「……おい、いい加減にしろよ。気分下がる」

まゆり「わたしの、責任です。その子は関係ありません」

まゆり「殴るなら、私を……。それで終わりでしょう……?」

紅音「友達でしょ。ただ見てるだけなんてイヤ」

男A「……友情ってメンドクセー。どっち殴ればいいんだ?」

紅音,まゆり「「わたし」」
380 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:44:34.21 ID:inZCwpe10
どちらも譲らない姿をみて諦めたように男は言った。

男A「わかった。じゃ、こうしよう」

男A「互いが互いに殴れ。そうすりゃ許してやる」

男A「殴られたい奴はちゃんと殴られてハッピーエンドだ」

男A「不満か?」

不満しかない。
どうして友達を好き好んで殴らなきゃ……。

まゆり「いえ。それでお願いします」
381 :132を省略 ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:46:25.59 ID:inZCwpe10
男A「よし、やれ」

まゆりと向き合う。小声で、『やって、あかねさん』 と聞こえた。
イヤだ。

まゆり「いきます」

待ちくたびれたか痺れをきらしたか、まゆりは言った。
ぎゅっと目を閉じる。
暴力男に殴られるよりは痛みはないと思うが、反射的にそうしてしまう。

……頬に軽い感触。

まゆり「終わりましたよ」

男A「あ?」

まゆり「殴りました。力が弱いのでこれ以上は無理です」
382 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:48:13.83 ID:inZCwpe10
殴れ。と言われたから殴った。
力の強弱は自分次第。というわけか。

よくこの状況でトンチきかせられるな。
もしかして、最初からそれが目的?

男A「……」

それに気付いたのか、男は口元を緩めた。
何も言ってこないので、どうやらこれでもいいらしい。

紅音「じゃあ、やるよ」

まゆり「はい」

頬を差し出し、横を向いたまゆりは男の方を見ていた。
力の抜けた拳はまゆりの頬に勢いよく……、

まゆり「! ストップ!!」

頬に軽く当たった状態で止まった。
383 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:49:51.23 ID:inZCwpe10



瞬間、あたりが一瞬明るくなった。


384 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:50:38.05 ID:inZCwpe10
まゆり「何してるんですか!?」

男A「何って、熱い友情シーンを撮ってあげようとね」

携帯を、向けていた。
もしかして、撮られた?

男A「いやーまるで本当に殴られているかのようだ!」

男A「よし、これで許してやる」

男A「本当にいい写真だ。誰かにみせてやりたい」

男A「素晴らしいこの友情をな!!!」

男は高笑いしながら路地から消えていく……。
385 :36,37,38,126を省略 ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:52:50.32 ID:inZCwpe10
誰かに見せてやりたい。
女学院に送り付ける気満々の口調だった。

まゆり「そんな……」

紅音「大丈夫。いちから説明すれば分かってもらえるよ」

この時はそう信じていた。
結果は、高等部への進級不可となってしまったが。

まゆり「……いたっ」

紅音「! あいつに殴られたとこ痛む? 本当にごめん。早く行ってれば」

…………。
……。
386 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 18:56:04.85 ID:inZCwpe10
―― 現在 裏路地 ――

紅音「守る守られるの問題じゃねえ!」

紅音「お前は昔から危なっかしいんだ! 大人しくしとけ!」

紅音「あの時助けに行ってなかったら、どうなってたと思う!?」

紅音「本当に二発だけで済んでたと思うか!!」

まゆり「それについては……感謝しています」

まゆり「でも、もしまた危ないことに身を置いてるとしたら、紅音さんには頼りません!」

紅音「その結果、死んだとしてもか!!」

まゆり「…………また、紅音さんが傷つくのなら、頼りません」
387 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 19:03:48.50 ID:inZCwpe10
安価↓1〜3 コンマが近いやつ
1.傷ついたのはまゆりだ
2.自分のことはどうでもいい
3.そこまで言うなら
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 19:04:43.15 ID:SeC6cojho
1
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 19:06:01.88 ID:x0Lntrzv0
1
真面目に男たちの言動に殺意を覚えた
主人公の能力の実験台になればいいと思った
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 19:06:09.68 ID:/YRTwNIw0
1
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 19:06:23.20 ID:O3ZJzTdDO
1
392 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 20:09:18.04 ID:inZCwpe10
紅音「傷ついたのはまゆりだ!」

まゆり「ならどうして! どうして」

まゆり「一番の被害者だっていう私の隣に一番の友達はいないんですか……?」

……。

紅音「一番の加害者を誤解しているからだ。分かってることだろ」

まゆり「そう、ですね。そのせいで紅音さんは……」

紅音「そのことはもういい。おかげで堅苦しい女学院から解放されたんだ」

紅音「まゆりのいない一年は長いようで短かった。いや、長かったな。ずっと噂で話題の人だったよ」

紅音「今は落ち着いてきた気がする」

代わりに別の噂が広がりつつある。何とは言わない。
393 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 20:28:05.71 ID:inZCwpe10
まゆり「……前から思ってたんですけど、その暴力的口調はあの人の真似ですか?」

紅音「あぁ。一種の戒めみたいなもんだ。あいつみたいになるな。でも忘れるな。そういう」

元からこういう口調だった気がしないでもないが。
もう二年も経つ。昔の口調なんか覚えていない。

まゆり「紅音さんは強い人です。私は早く忘れたいのに」

まゆり「早く強くなって、あんな過去、忘れたいのに」

紅音「……忘れたら、駄目だ」

紅音「乗り越えていかないと」

まゆり「本当に強い人。だから私は、守りたい」

まゆり「これ以上、心が傷つかないように」

小声で言ったその言葉を聞き逃す耳は残念ながら持っていない。
でも聞こえないふりをする。

紅音「何か言ったか?」

その想いは一緒だから。
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 20:33:33.59 ID:/YRTwNIw0
キマシタワー
395 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 20:47:09.31 ID:inZCwpe10
紅音「……で、いい加減話してくれる?」

ようやく振り出しに戻る。

まゆり「話しません」

紅音「頑固な奴め」

紅音「じゃあ何をどうしたら話す気になる?」

まゆり「話す気になりません」

本当に振り出しに戻った。

紅音「悪かった。謝るから。な」

まゆり「な? じゃありません」

紅音「本当に頼むよ。ヒント! なんかヒントちょうだい」

まゆり「ヒントって……。分かりませんよ、そんなこと」
396 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 20:48:27.30 ID:inZCwpe10
安価↓1
1.このままじゃ心配で心が張り裂けそう
2.もしかしてずっと目を瞑ってた?
3.しょうがない。夢で確認しよう
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 20:49:01.31 ID:/YRTwNIw0
2
398 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 21:09:05.58 ID:inZCwpe10
紅音「もしかしてずっと目を瞑ってた?」

『スピーカーが壊れたのであとは目を閉じるだけでした』

そういえば、あんなこと言ってたような。

まゆり「!!」

当たりみたいだ。

まゆり「さ、さすが紅音さん。私の行動を見てきたかのような」

紅音「いや、電話でそう言ってたよ」

つまり、あの部屋で何が起こったのか知らない。
知らないから話せない。
話せないからどうあがいても話す気になれない。

紅音「知らないなら最初からそう言ってくれ……」

無駄な時間を過ごしてしまった。
399 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 21:10:45.86 ID:inZCwpe10
紅音「はあ。じゃ解散。お疲れさま」

まゆり「え? 本当にその話だけで終わりですか?」

紅音「最初っからそのつもりだよ。こっちはこっちでやることがあるんだ」

スピーカー使って能力覚醒実験の。

まゆり「そんな……」

紅音「……」
400 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 21:13:23.84 ID:inZCwpe10
安価↓1〜3 多いやつ(同率ならコンマ近いやつ)。
1.しょうがない
2.少しだけだ
3.忙しいから
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 21:13:52.85 ID:q4ya/oxRo
3
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 21:14:24.47 ID:HchlzzcO0
3
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 21:18:44.18 ID:/YRTwNIw0
1
404 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 22:07:01.92 ID:inZCwpe10
紅音「忙しいから。悪いな」

まゆり「……分かりました。これ以上引き留めても無駄のようですね」

紅音「あ、そうそう」

まゆり「?」

紅音「その服、あの時買ったやつだろ」

紅音「背伸びオシャレ服が今じゃ普通のオシャレ服だな」

まゆり「覚えて……?」

紅音「言ったろ。忘れたら駄目って。こんなモン覚えるより勉強覚えた方がいいんだろうけど」

紅音「ま、この路地を抜けるまで一緒に帰るか」

…………。
……。
405 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 22:28:12.97 ID:inZCwpe10
裏路地を抜けるまでに夢の話をして機嫌をとる。
今さっきまでやってたことも話したところで無事に到着
ここからはまゆりと別行動。といっても帰るだけ。

まゆり「本当に、これで終わりですか?」

紅音「お前もしつこいな」

何度目だ。

まゆり「『秘められた力を目覚めさせる』って意味の分からないこと言ってるからです」

まゆり「しかもスピーカーでするというから紅音さんの頭が心配です」

紅音「……怒るぞ」

誰のために悪戦苦闘したと思ってる。

まゆり「それに確か、買ったのワイヤレススピーカーですよね?」

紅音「え? なんで知ってる?」

まゆり「……服買う前に買ってましたよね?」

紅音「あれ、そうだっけ」

まゆり「自分のこともちゃんと覚えてくださいね……」
406 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 22:33:57.30 ID:inZCwpe10
まゆり「有線じゃなくていいんですか?」

確かに線で繋がってたような。

紅音「そこまで再現する?」

まゆり「出来る限り再現した方がいいと思ったのは?」

紅音「……はい、自分です」

まゆり「買いに行きますよね?」

まゆり「一緒に行っていいですね?」


安価↓1
1.買うのは家で探してから
2.一人で行く
3.押し負ける
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 22:36:05.55 ID:n1NzbTUGo
2
408 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 23:04:32.05 ID:inZCwpe10
紅音「しつこい! 一人で行く!」

まゆり「う……。分かりました……」

とぼとぼと離れていくまゆり。

紅音「まったく……。お前といると良い意味でも悪い意味でも調子狂う」

忘れようと無理矢理前を向く姿を見ると何もなかったかのように思え、
同時に何も出来なかった無力な自分を思い出す。

紅音「さてと、それじゃ有線スピーカー買いますか」

今度こそまゆりの隣にいられるように。
まゆりとは別方向に歩き出す。
409 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 23:18:33.31 ID:inZCwpe10
―― 電機店 ――

とりあえず線があればいいや。
パソコンに繋げられて、あと安いやつ。

適当に見繕ったものを買って家へ。


―― 上月家:紅音の部屋 ――

紅音「よし、繋がった! 音も鳴る! なるべく高いところに置いた!」

紅音「……で?」

せめて壊れた原因が分かれば手の打ちようがあったかもしれんのに。
410 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 23:34:24.99 ID:inZCwpe10
もう一度判明している事実を思い出す。

四宮はエアコンの音を聞いたり風を感じたりして、
シモンは鉛筆削りをこね回した。

要は部屋にあったものを使えばいい。
だからこうして再現した。

あとは何をするかだ。

することがなくて暇で暇でしょうがなくて、その時高いところにあるスピーカーで何をする。
手は届かない。こね回すのは無理。じゃあ音を感じること?
……いや、夢のスピーカーは声が聞こえるまで無音だった。なら、違うか。

待てよ。声か。スピーカーに話しかける?

一旦スピーカーから音を流すのやめて……。
411 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 23:34:50.72 ID:inZCwpe10
安価↓1
1.もしもーし
2.能力よ目覚めろー
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 23:36:37.41 ID:O3ZJzTdDO
1
413 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 23:43:21.82 ID:inZCwpe10
紅音「もしもーし」

……。

…………。

………………。

返事がない。ただのスピーカーのようだ。

当たり前だよ。
さっき買ってきたばっかのスピーカーだよ。
返事がきたらこえーよ。

紅音「どうすりゃいいんだよ、マジでさ」
414 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/01(土) 23:54:36.52 ID:inZCwpe10
そうか。スピーカーという部分にこだわりすぎた。

何のために有線を買ってきたんだ。

きっとこの線に秘密があるんだ!

紅音「……どんな秘密だ」

手が届くものはとりあえずこね回す。
しかし何も起こらない。

紅音「あとは、なんだ。どうすればいい」

線を無意味に引き抜いては差す。繰り返す。
しかし何も起こらない。

紅音「早く目覚めろよ! せっかくの休日だぞ!!」

抜き差し、抜き差し、抜き差し……。
415 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:01:27.01 ID:1fOoLOZz0
紅音「疲れた……」

気付けば夕方だった。
その間、試せることは試したのだが、一向に変化なし。

紅音「はは、笑うしかねえ」

体力も気力も尽きかけている。


安価↓1〜3 多い方
1.寝よう
2.限界まで挑戦
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:04:03.33 ID:v2cdPNdDo
1
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:04:37.37 ID:SKT7obbk0
1
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:04:37.55 ID:nQtb/S4L0
1
419 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:10:52.77 ID:1fOoLOZz0
紅音「……続きは、夢だ……」

すぐに眠れた。
なぜならもう、夢の部屋に辿り着いたから。


安価↓1〜3 コンマ近いやつ
1.壊れたスピーカー部屋
2.ロウソク部屋
3.歪んだ鉛筆削り部屋
4.知らない部屋
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:11:10.07 ID:SKT7obbk0
2
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:11:22.05 ID:sijN+XEIO
2
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:12:52.25 ID:tzo07Wtpo
4
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:21:02.50 ID:SKT7obbk0
スピーカーがまゆりの部屋で目覚めた能力が勝手に動いてスピーカー壊したとするなら
ろうそくは紅音の部屋かね
424 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:26:48.31 ID:1fOoLOZz0
―― ロウソク部屋 ――

紅音「……ハズレか」

スピーカーがない。
調べられなかった。

紅音「しょうがないか。この部屋には何がある?」

見渡すと床にひとつのロウソクが転がっている。

紅音「まゆりの部屋か」

聞いた通り、確かに火は点いてないし火元もない。
拾ってみる。見たところありきたりの白いロウソクだ。使われた形跡もない。
425 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:28:54.58 ID:1fOoLOZz0
安価↓1〜2 コンマ合計値
75以上でイベント
130以上でイベント!
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:30:25.39 ID:SKT7obbk0
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:30:34.18 ID:noOtYEuDO
はい
428 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:40:55.65 ID:1fOoLOZz0
――――――――――――
39+18=57
――――――――――――

…………。
……。

特に何もない部屋だ。
ロウソクをいじりながら部屋を見ていたが自分のとこと変わらない。
変わらないから、つまらない。

このロウソクでまゆりは何をすればいいのか。
そんなことを思いながら過ごしていく。

寝た時間もあってか、人が来る気配も全くない……。
429 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:47:14.52 ID:1fOoLOZz0
紅音「目覚ましかけるべきだったか?」

少し後悔。

紅音「……モニターか」

みんなが見たというグロ映像。
見てはいないが内容は話として一応知っている。

紅音「確か、この辺にスイッチがあったはず」

右下に電源を発見。

紅音「…………」

安価↓1
1.押す
2.押さない
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:47:45.68 ID:nQtb/S4L0
1
431 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:58:21.13 ID:1fOoLOZz0
仲間外れみたいでイヤだし……。

押してみた。
前みたいに白く光って自分の部屋に、なんてことは起こらなかった。

紅音「うげ」

ネズミの話で止めておけばよかった。

映し出されたのは……、
432 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 00:58:58.65 ID:1fOoLOZz0
人が、
人の顔を、
人の身体を、
人の手を、
人の足を、

『それぞれ』していない。

そんな人たちが争っている。

最後に、普通の人が現れて、彼らのまえに立つ…………。
433 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 01:03:43.40 ID:1fOoLOZz0
紅音「むりむりむりむり」

目を逸らす。
何が起こるか予想はついている。

画面を見ないようにして、電源を落とす。

紅音「予備知識があってよかった……」

いきなりこんなの見せられちゃ堪ったもんじゃない。
434 :次回未定 ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/02(日) 01:07:55.89 ID:1fOoLOZz0
もう少しみんなに優しく接しよう。
少年は目が見えなくてよかった。

安価↓1〜2 恐怖体験したとこでコンマ合計値リベンジ
70以上でイベント
120以上でイベント!
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 01:08:38.49 ID:2KhwPxsc0
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 01:10:50.88 ID:SKT7obbk0
あ!
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 01:11:33.37 ID:SKT7obbk0
やったね
438 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 19:56:11.68 ID:vT79KR1t0
――――――――――――
49+88=137
――――――――――――

あれからずっとロウソクを右手に持ったまま過ごしている。

モニターの電源は切ったままにして、部屋の中心でぼーっとしたまま。

紅音「……暇だな。遊び道具になりそうなのがこれだもんな」

上に軽く投げて遊ぶ。

紅音「それ、一回転。次は二回転だ」

グロ映像のことは忘れて熱中していた。
439 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 19:57:13.63 ID:vT79KR1t0
……。

紅音「あちっ」

それから十数回後、異変は起きた。

ロウソクをキャッチする時に熱を感じるようになった。

紅音「?」

確認してみる。
ロウが、とけている。

紅音「え、え、ちょちょ、待て!!」

慌てて投げ捨てる。
床に落ちたそれにゆっくりと近寄り、観察。
440 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 19:59:14.03 ID:vT79KR1t0
紅音「とけて、ない?」

さっき手の中にあった時は、少しだけだったが確かに……。

夢の中だから……?
そう考えるのは単純だな。もう少し粘ろう。

前にも何か同じようなことがあったな……。
えっと、そうだ、シモンの触った机だ。
あれもシモンが手を離したら元通りの机になってた。

ということは?

やっと、能力覚醒!?
441 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 20:03:24.64 ID:vT79KR1t0
もう一度ロウソクに触れる。

…………。
……。

しかし何も起こらない。

紅音「違った、のか? 勘違い?」

普通に持てる。
熱を感じなくなった。

紅音「そもそも自分のじゃないし……」

でもすることないしなぁ。
試せるだけやってみよう。
442 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 20:04:33.44 ID:vT79KR1t0
思い出せ……。
能力について話していたのはたった二人。

四宮とシモン。
どっちの言葉を思い出せばいい?

安価↓1〜3 多い方
1.四宮弥生
2.士門優
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 20:07:23.64 ID:Zm27q2xDO
1
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 20:07:39.95 ID:P6Hjq4ni0
1
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 20:07:48.12 ID:NxJTF0NZ0
2
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 20:59:40.86 ID:cFUJPlxl0
更新待ってたぜ
447 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 21:07:59.57 ID:vT79KR1t0
『レベルアップしたかもしれない』

『静かにして目を閉じてみて』

『調整するのは集中しなきゃいけない』

…………。
……。

集中。まずは集中だ。

まだレベル1にすらなってないかもしれない。

ならするのは集中ただひとつ。
448 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 21:15:41.38 ID:vT79KR1t0
そうだ。
四宮もシモンもすることがなく、それで遊んでいた。

つまり、それに集中していたことになる。

自分もさっきまで熱中するほど遊んでたじゃないか。

目を閉じて意識をロウソクに集中させる……。

感じた熱を思い出せ。

…………。
……。
449 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 21:26:32.49 ID:vT79KR1t0
ロウソクを持ってないのに、

手が、熱い。

気にするな。まだ、できる。

とけたロウを触ってるわけじゃない。

きっと体温が上がってるだけ。

熱い。

熱い、熱い、熱い、あつい、あついあついあつい。

まるでこの部屋全体が燃えてるように……。
450 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 21:30:03.88 ID:vT79KR1t0


―― 異常を検知しました ――

―― emergency emergency ――

―― 異常を検知しました ――



―― 安全装置 起動します ――

451 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 21:37:35.19 ID:vT79KR1t0
紅音「ごほっ、ごほっ」

急激に身体が冷えていく。

さっきまでの熱が嘘みたいになくなった。

なくなってしまった。

紅音「ロウソクは!?」

確認してみる。が、何も変化はなかった。

紅音「失敗、したのか?」

でも、手応えはあった。
やり方は間違っていないはずだ。

ようやく、コツを掴んだ気がする。
452 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 21:59:05.45 ID:vT79KR1t0
紅音「もう一度だ」

同じ要領でやれば、きっと!

目を閉じ、ロウソクに意識を。

……きた。熱を感じる。

そうだ、このまま。

…………。
……。

だが、何度やっても燃えるような感覚にはならない。
設定された温度より上がらないみたいに。
453 : ◆ak8RAT8nZ62z [saga]:2020/02/03(月) 21:59:51.23 ID:vT79KR1t0
安価↓1〜3 コンマ近いやつ
1.諦める
2.ロウソク持ってリトライ
3.士門優の言葉も思い出す
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 22:01:09.93 ID:QNi7PBhM0
3
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/03(月) 22:01:56.72 ID:Rqgdd+gCo
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