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【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」

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534 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/13(火) 23:36:08.21 ID:F6ovCAlG0

ありがとうございました
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 23:36:42.93 ID:2Ich0Q4T0
536 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:47:44.52 ID:FbObf6Yi0

< 当然のように回答はございませんが >







漣「明石さんって最高レベルのセキュリティにアクセスできる権限持ってるから戯言に聞こえるでしょーけど」

明石「持ってませんよ。信じなくても構いませんが」

漣「漣たちってギアス的な変な嚮団とか島とかが始まりだったら面白そうっすよね」

明石「あー……いいとこ突いてる」

漣「は? マジ? え、まじ? うっそおっ? 」

明石「冗談です。……そんな感じならこんな酷いことになってねぇんですよねぇ……」
537 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:49:21.12 ID:FbObf6Yi0

< じわり…… >







漣「この前さ、酔った勢いとゲームな気分なのに一人でやる気しない面倒くさい気分の所為で頭おかしくなってて」

叢雲「ええ」

漣「たまたまご主人様引っ掛け終えてお風呂入って着替えようとしてた雲龍さんいたから」

叢雲「え、ええ」

漣「冗談で着替えてるの見させてくださいよー、とか言っちゃったのね」

叢雲「あなたね……着替えって女は見られたくないもの上位に入ると思うけど」

漣「雲龍さんならイケるとか思ってたんだよねー」

叢雲「はぁ。……でもまぁこういうなら見させてくれたわけでしょ? そもそも雲龍だし」

漣「うん。エロかったなぁ……」

叢雲「そりゃあ素材だけは極上なわけだから」

漣「ガーターベルトの正しい吊り方とか初めて知ったよ漣。今着けてるのも雲龍さんと選んだやつだし」

叢雲「……うん? 」
538 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:50:36.78 ID:FbObf6Yi0

< 太腿辺りに着けるアレ >







漣「お手洗い考えないならいいけど」

叢雲「ええ」

漣「普段使いで合わせるならショーツが最後なんだってさ」

叢雲「まぁ……そうでしょ。モデルは基本ガーター見せなきゃいけないんだから」

漣「言われればそうなんだけどねー。……あとその次のときも見せてくれたんだけど」

叢雲「あなたそれあいつや雲龍本人とは違う変態に陥り始めてるって理解してる? 」

漣「知らない知らない。……ガーターリングってヤバくね? 」

叢雲「何がどうヤバいのよ」

漣「なんてーかこうさ、取り敢えずご主人様の反応が一段階上がるっていうの分かった」

叢雲「あ、そう……まぁ、それがヤバいに入るかどうかは謎だけど。どうせ盛るのは変わらないんだし」
539 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:51:56.99 ID:FbObf6Yi0

< 新郎主体のイベントっていうのがまた…… >







漣「あとさ、世界にはガーター・トスっていうエロいイベントがあるみたいだよ」

叢雲「変態レベルが上がったのは兎も角あなたと雲龍は何の話をしているのよ」

漣「まぁまぁ。……新郎が新婦のドレスに潜ってガーターリング取るとかやべぇ」

叢雲「それはまぁ、ヤバいわね」

漣「何をとち狂ったのか酔ってフラッフラのご主人様にやらせた雲龍さんがやべぇ。結婚式のイベントだよあれ」

叢雲「…………きも。不憫でもあるけど」






提督「! ……? 」

愛宕「? 何? 」

提督「や、なんてーか本能的に不味いというか不義理を働いた気がしたというか……うぅん? 」
540 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:52:48.44 ID:FbObf6Yi0

< 脳が(変な方向に)壊れる >







愛宕「高雄に資料整理押し付けて逃げてきたからじゃない? 」

提督「まぁ……うん、ぅぅん? 」

愛宕「いいからいいから。……浮気と純愛を同時に楽しめるって、お得よねぇ〜」

提督「んー……? 」
541 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:57:34.55 ID:FbObf6Yi0

< 心に積もる雪はきっと真っさらでは無くて >







漣「や、てーかもう最近本気で雲龍さんに堕ちかかってる自分を恐れてるんだよね」

叢雲「……救えないわよ」

漣「いいよ別に。……なんか最近さ、すっごい寂しいの。幸せなのに」

叢雲「それは一過性の

漣「一過性の、中二病か何かだって? 本気で言ってる? 」

叢雲「……いいえ」

漣「別に叢雲とか__さんに恨みなんて無いけど、でも、辛いの」

叢雲「…………」

漣「雲龍さんでも誰でも抱かれたからってたぶん何も変わらないけど。
…………お酒じゃ忘れられないこと、積もってきちゃったのかもね」
542 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:02:40.97 ID:FbObf6Yi0

< 咲くことを諦める花なんてきっと無い >






漣「恋に恋する乙女、なんて代物に今からなれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「せめて、一緒に笑いながら堕ちていける誰かがいてくれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「そうやって思うんだけどさ、駄目なんだ、わたしには」

叢雲「…………」

漣「俯瞰して、見下ろして、常に冷静に周りを見る自分がいる。
それは間違ったことだって、つまらないことだって、自分を不幸にするって思おうとしても、できないの」

叢雲「…………」

漣「それならさ、いっ時でもわたしを壊してくれるヒトが、関係があったって良いと

叢雲「ねぇ」

漣「……何? 」

叢雲「だから、私もあいつもあんたのこと、好きなのよ。……それしか、言えないけれど」

漣「…………………………………………」
543 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:05:26.91 ID:FbObf6Yi0

< 時雨というのは晴れ間があってこそ >







時雨「ふぅ……ところであきつ」

あきつ丸「何だ」

時雨「鹿島さんとはどこまでいったわけ? 」

あきつ丸「何も。あれを受け入れていれば多少浮かばれるとして、許された気になって踏み躙るに等しいからな」

時雨「相変わらず強情なこと言うね君。……彼女の気持ちはどうなるのさ」

あきつ丸「どうにも。……どうにも、ならんさ」

時雨「満潮に呪い殺されてしまえばいいのに」

あきつ丸「満潮が時雨殿に迫られて股を開く女ならばそうかもしれんな。
自分は鈴谷に嘘を吐きたくないし、そんな女として鹿島に顔を合わせることはできない」

時雨「そうかい。…………ふふ、今の君になら開くかもしれないよ? 僕ですら」
544 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:07:09.66 ID:FbObf6Yi0

< 何もしなかった、のです >







あきつ丸「まぁ、心を開かれるよりは股の方が余程高い可能性ではあるだろうな」

時雨「また君はそういうこと言う」

あきつ丸「一応これくらいは許される仲で……隠れさせてほしいであります。鹿島がいる」

時雨「いいけど……本当に君何もしてないんだよね? 冗談の類いでいいんだよね? さっきの僕を信じていいんだよね? 」
545 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:13:12.52 ID:FbObf6Yi0

< ” 漣 ”っていうのは涙を流す様でもあるんだよ? 知ってた? >






漣「うん、それは素直に嬉しいよ。わたしもそれでいいと思う」

叢雲「…………」

漣「でもさ、やっぱり、きついとき、あるよね」

叢雲「…………」

漣「はぁ……やっぱ雲龍さんより__さんの方がいいのかなぁ……」

叢雲「…………あいつは、あんたのこと、拒まない」

漣「それがまた嫌なんだよね。決して使ってはいけない最高の親愛って感じで」

叢雲「…………」

漣「なーんか裏切ってる感じしてさ。……ただの我儘なんだけど」

叢雲「…………」

漣「走り出して、その先に光があって、なーんて分かりやすいご都合主義の世界に行けないかなぁ……」
546 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:14:04.87 ID:FbObf6Yi0

< 耳を擽る甘く噎せ返るような毒液滴る愛の声 >






雲龍「試してみたいなら……いいわよ」

漣「ひゃっ……」

叢雲「……突然現れた驚きは兎も角嫌悪感ではない何かに襲われたって顔を理解したわ。
細か過ぎて伝えようも再現のしようも無いけど」
547 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:15:27.44 ID:FbObf6Yi0

< ハリと柔らかさと薄い肉の絶妙な >







漣「て、てーか何を試せってんです。漣はこれでも乙女で初心な美少女なんすけど? 」

雲龍「うん? この前言ってたガーターリングのことだったんだけど……何か大事な話してたわけ? 」

漣「……はぁ」

叢雲「まぁ、こっちから誘わない限り漣の嫌がることなんてするわけな……何故、私の太腿を眺めているわけ? 」
548 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:19:13.80 ID:FbObf6Yi0

< 背後や足元果ては天井まで気になる >







大井「これでいい? 」

鈴谷「ん、いいよーありがと」

大井「私もカレーは好きだし。北上さんも待ってるから」

鈴谷「や、でもまさか大井が一緒にカレーつくってくれると思わなかったからさ」

大井「これでもそれなりにお料理は好きなのよ。別にあなたに変な気持ちも無いし」

鈴谷「そっかそっか。まっ、ありがとねー」

大井「いいえ。こちらこそいいリフレッシュになりました。最近戦闘続きだったから」

鈴谷「うん」

大井「……? 」

鈴谷「…………? 」

大井「…………? 」

鈴谷「や…………平和過ぎて困ることってあるんだなぁ。これでいいんだけど」
549 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:20:31.46 ID:FbObf6Yi0

< 気の緩みと言ってくれるな >







大井「? 偶然じゃない? 私普通にあのクソ男とか龍田とも仲良い方だし。
たぶん全体的にクズ側にいると思うけど」

鈴谷「それを本音っぽくストレートに言えるっていうのは素晴らしい女の子なんだよ……だよ……」

大井「……その疲れた顔が本音っぽく見えるのが本気で私の素晴らしさを表しているみたいで怖いわ」
550 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:24:51.45 ID:FbObf6Yi0

< 平和というものの尊さを知ったのです >







那珂「おっ、なーんか良い匂いしてると思ったら超平和で常識人しかいない空間じゃーん」

大井「あなたが来た所為で三割強常識人枠が削られたわ」

那珂「ひっどーい! 北上さんがカレーまだーって言いながら阿武隈弄ってたよ? 」

大井「はっ。私としたことが。サッと盛って一緒に食べる重要な使命が」

那珂「それ那珂ちゃんにもくれるんだよね? 」

大井「まぁ、かなり多めにはあるし。北上さんの余りでいいなら」

那珂「いいけど言い方。……ねぇ」

大井「うん? 」

那珂「なんで鈴谷さん、遂には顔押さえて崩れかけてるの? 」

大井「……? ……うん? 」
551 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:26:49.67 ID:FbObf6Yi0

< それから暫くしてカレーを食べつつ >







あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………まさか大井に本気で鈴谷をどう思っているか訊かれるとは思わなかったであります」

時雨「たぶん微妙に意味とかすれ違ってると思うけど、そうだね」
552 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:31:55.77 ID:FbObf6Yi0

< 一方その頃残念で愉快な人たち >







提督「あぁ^〜……血管透けてるおっぱいをただ眺める仕事したい」

明石「そんなんでお金貰えるのヒモくらいでしょう」

愛宕「ヒモですら寧ろ触れなきゃいけないんじゃない? 」

提督「何もやりたくないけど目だけ幸せにしたい」

愛宕「それなら私の目でも見てたら? 」

提督「それでもいいな」

愛宕「でしょ? 」

明石「何言ってんのこの人たち……」
553 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:34:15.30 ID:FbObf6Yi0

< たまには真面目な話でも >







加賀「私たちの戦いは正しいものなのでしょうか」

赤城「正しい戦いなどありませんよ、とはまぁ綺麗事ですね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「傷付きますね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「本当に傷付きますね。……私たちの戦いは、正しいでしょう」

加賀「……」

赤城「私と加賀さんの戦いが同じだとは言いません。
けれど、私は私の決断と判断にある種誇りを持っていますし、
加賀さんのそれは人間らしくもある素晴らしい生の尊さです」

加賀「…………」

赤城「どの道、もう戻れはしないし、逃げることさえできないんですよ、私たち」

加賀「そう……ですね、ええ、とてもとても、幸福なことに」
554 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:35:48.67 ID:FbObf6Yi0

< と、いうのは半分くらい冗談 >







赤城「ま、取り敢えずあの少将閣下ではありませんが」

加賀「え、ええ」

赤城「さすがに山と積まれたおでんを前に訊かなきゃいけないことでした? 」

加賀「…………いえ」
555 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:41:14.61 ID:FbObf6Yi0

< 大喜利じゃねぇんだからさ…… >







龍田「死んだ敵は幾らでも持ち上げていいのよねぇ〜……寧ろ持ち上げるべき」

伊14「分かった」

龍田「うん? 分かった? 」

伊14「この後山城さんが“ それならあの哀れにも龍田なんかに懸想して死んだ男も持ち上げてやりなさいよ ”と言うので」

山城「言うので? 」

伊14「” あら〜、敵じゃなくて蛆虫の間違いでしょ〜? ”とか宣うんでしょう? 違います? 」

山城「たぶん大体合ってるわね。寧ろ簡潔に纏めてあって素晴らしいわ」

龍田「あのねぇ……」
556 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:42:58.36 ID:FbObf6Yi0

< あとまぁそこそこすんなり一人になれることかな >







提督「フゥ-……煙草吸ってて良いこと、ねぇ……」

龍田「無いでしょうそんなの」

提督「訊いてきたやつがいうことじゃねぇだろうそれ。……強いて言えば」

龍田「ん」

提督「喫煙者の上官と二人きりになれること。その上官が時々本音っぽいことを言うこと」

龍田「くっだらな」

提督「そうだな。……それでもさ、くっだらない軍人はそれに縋ってみたりもするものなんだよ、マジで」
557 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:44:54.63 ID:FbObf6Yi0

< 成長と老化の境目って何処だったのかな >







龍田「そんな世知辛いサラリーマンみたいな」

提督「やってることは変わらねぇと思うけどな。官僚主義の民主主義なんてどこもこんなものだろう」

龍田「夢の無いお仕事ですこと」

提督「次世代の夢をつくる仕事だからな。今は無くてもいいんだ」

龍田「理想ねぇ……よくそんな綺麗事をすぐ吐けるわ」

提督「三十年くらい前の気持ちだけ浚って持ってくればいい」

龍田「残骸が海の底にあるくらいね」

提督「お前にやれとは言ってない。……それが自然にできるようになんてなったら、枯れ始めだしな」
558 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:46:23.34 ID:FbObf6Yi0

< それはそれで結構嬉しい >







明石「や、確かに運転は好きですけど雲龍さんたちが運転したいなら別にいいですよ。ふっつーに友達とドライブでしょ? 」

雲龍「乗るのも好きだけど私は乗られる方が好きだから任せるわ」

天城「……色のボケた旧車でも載せて差し上げましょうか? 」
559 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:53:19.55 ID:FbObf6Yi0

< 寒々とした廊下、部屋のドアを開けて >






雲龍「あ、そうそう」

漣「はい? 」

雲龍「あなたが本当に寂しくなっても私じゃなくて叢雲にしておきなさいな。じゃないと後悔するわよ」

漣「は? 」

雲龍「じゃ、また明日」

漣「や、ちょっ、何言っ……」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………何、言ってんのあのヒト」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………そんなの、分かってるし」

漣「…………」

漣「…………」

漣「……………………寝よ、叢雲ちゃんが戻ってくる前に」
560 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:55:16.13 ID:FbObf6Yi0

< まるで薄月に吸い寄せられるように >








雲龍「……………………」

加賀「……………………隣、良い? 」

雲龍「静かに飲んでいてくれるのなら」

加賀「一応は先輩相手でしょうが。……飲む? 」

雲龍「グラスがありません」

加賀「あなたの分もあるわ、何故か」

雲龍「何故か、ね……どうも」

加賀「……………………」

雲龍「……………………」

加賀「……………………」

雲龍「……………………風の音、綺麗ですね」

加賀「そうね。…………ええ、生き方が詩的なあなたといるからこそ」
561 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:58:03.68 ID:FbObf6Yi0

< 吹けていった先に更けていく >






雲龍「…………ん、からい」

加賀「多少喉を灼いておかないと、寒くなってきたから」

雲龍「…………」

加賀「…………ん」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………賢しらなこと宣って、とか反省しようと思っていたんですけど」

加賀「ええ」

雲龍「どうでもよくなりました。……ありがとうございます、先輩」

加賀「どういたしまして。…………グラス、空いてる」
562 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/14(水) 23:58:33.07 ID:FbObf6Yi0

ありがとうございました
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 00:00:46.15 ID:QOGNgv0Q0
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 07:31:49.65 ID:iXiJDenjo
おつ
565 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:22:26.16 ID:WtUU9toJ0

< 悪意があるわけではないのだろうが >






時雨『……雨はまた降るさ』






春雨「あれってたぶん“ 陽はまた昇る ”って感覚で言うんだろうけど」

浜風「ええ」

春雨「次の日長距離の輸送任務で雨に降られたときちょっと恨んだよねさすがに」

浜風「……まぁ、そうでしょうね」
566 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:24:09.20 ID:WtUU9toJ0

< ジョークの意味を訊かれるアレにも似た >






春雨「や、本当別に珍しく悪意とか無くてあぁいうとこ時雨ちゃんにしか出せないカッコ良さだとは思うよ? 」

浜風「それくらいは分かります」

春雨「でもさ、大規模な戦闘でちょっとヤバいな帰還できるかな? ってくらいの危機的状況だと」

浜風「それがちょっとヤバい、なのかは置いておいて、何? 」

春雨「止まない雨は無いさ、って言うんだよね。どういう使い分けなんだろう」

浜風「ん……」

春雨「ちょっと謎なとこだよね」






時雨「……だからって本人に訊きに来るかな普通。恥ずかしいんだけど」
567 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:25:31.20 ID:WtUU9toJ0

< 撃てば(心に)響くように >








浜風「後学の為にお聞かせくださいませ。佐世保の時雨様」

春雨「幸運艦たる姉上様の武勇伝として語り継ぎますね、はい」

時雨「坊ノ岬組かつ救助のプロとソロモンの悪夢その二かつ護衛のプロに言われるとか嫌味かな? 」

春雨「結局沈んじゃったからね」

浜風「次は沈まずにいたいものです」

時雨「あ、そう……何で君たち早朝からやたら強烈に陰湿なこと言ってくるの? いじめ? 」
568 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:26:52.29 ID:WtUU9toJ0

< マッチポンプの押し付けと言えないことも無い >







春雨「まぁ、挨拶みたいなものだよね」

浜風「そうね」

若葉「そうだな」

時雨「何か増えたし」

若葉「うん? 若葉がいては嫌か? 」

時雨「違うけど…………ん、僕は基本的に雨が好きだよ、全て優しく流してくれそうな雨が」

春雨「うん」

時雨「でも雨って色んな雨があるよね。強く荒々しく時に生命を根刮ぎ刈り取るような雨だってある」

浜風「ええ」

時雨「だから、そのまま。心の傷を癒すなら優しい雨が欲しくなるし、
敵に絶望的な蹂躙を与える為なら嵐にだってなるさ」

若葉「なるほどさすがだな。…………そこで頬を染めるのは情緒不安定が過ぎるんじゃないか、春雨」
569 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:27:44.87 ID:WtUU9toJ0

< 丁度テレビで >







山城「場末の店で貝焼き味噌なんて食べていたら笑うわね」

扶桑「まぁ……でもこれ美味しそうね」

加賀「美味しいわよ。ご飯が必須なのもよく分かる」

扶桑「? どこかで食べてきたんですか? 」

山城「どうせあの男と遊びに行った帰りにで

加賀「飲み落ちて人数が二、三人になったらあの人や愛宕って材料さえあるなら大概のものつくってくれるのよ。諦めの顔で」

山城「……」

扶桑「……まさか嬉々として材料だけ用意していませんよね加賀さん」
570 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:29:45.32 ID:WtUU9toJ0

< 家庭内とか小規模ならまだ分からなくもないけれど >







加賀「まさか。あっちから頼んでくることもあるわけだし」

扶桑「比率は怪しいところですけれど……」

山城「んん……でも私たちも割と青森のものってかなり口にしましたよね。異動してきて暫く経ちますし」

扶桑「まぁ……私もじゃっぱだとか品川汁は勝手につくり方覚えているわ」

加賀「誰におしえられたわけでもないのに不思議なことね」

山城「誰かしらと厨房に立てば見て覚え……ん? 」

加賀「そう、そこなのよ、分からないのは」

扶桑「そういえば最初に幅広げていくのって誰なのかしら……」
571 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:32:09.22 ID:WtUU9toJ0

< 何か文句がありまして? >






加賀「とも和えが食べたいわ」

山城「知りませんよそんなの」

加賀「でも、食べたいの。ちょっと良いお酒下ろすから用意してくれない? 」

扶桑「そんな駄々っ子みたいな酔い方……それこそ材料があるなら構いませんけれど」






高雄「冷凍で良いなら鮟鱇もカスベもありますよ。丁度解凍していたところです」

加賀「やりました」

赤城「上々ね」

扶桑「まぁ、加賀さんが白雲去来なんて持ち出してきてる所為なのは分かりますけれどね……」

山城「どこから湧いて出てきたんです赤城さんは。……あと何故当然のようにあるのよ鮟鱇」
572 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:32:54.42 ID:WtUU9toJ0

< ここまでいつものこのあともいつもの >







高雄「? ここ、青森ですよ? 」

加賀「うん? 」

扶桑「また変なボケ……もしかしてボケではない? 」

山城「ボケでしょう。それに大湊であろうが前のあそこであろうが食材くらいありそうだし」

加賀「ボスがあれだものね。……誰がつくってくれるの? 」

赤城「加賀さんも十四代好きですねぇ……」

高雄「? とも和えで良いんですか? 」

山城「任せたわ」

扶桑「そうね。……ボケで流されかけたけれどそれ何人分つくるつもりなの? 」
573 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:33:37.97 ID:WtUU9toJ0

< そもそも人数分の適正量といえるのか >








高雄「愛宕や江風さんにも頼まれているんです」

扶桑「それにしても、よ」

加賀「結局あの人がいないと逆に集まって騒がないと寂しいのよ皆。ね? 」

愛宕「ですね〜。ちなみに江風はもう落ちましたよ? 」

赤城「早いですねぇ……ぁ、江風さんの分は私が戴いても? 」
574 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:39:30.19 ID:WtUU9toJ0

< ある夜から >






鹿島「今日って天城さんの誕生日ですね」

あきつ丸「そうでありますね」

鹿島「提督さんからは何を戴いているんだろうなー」

あきつ丸「さぁな」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………自分で言うのもなんだが何故初心な子供並に会話が下手になったのでありますか」
575 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:43:54.74 ID:WtUU9toJ0

< 誰か助けられるものなら助けてみるであります頼みます >







鹿島「満潮さんが感染ったのかも」

あきつ丸「グイグイくるなんてレベルではないであります……」

鹿島「素面ですよ? 」

あきつ丸「とてもそうは見えないがだからどうした」

鹿島「私、ハジメテはお酒入れないって決めてるんです」

あきつ丸「つまり今日はもう無理ということだな」

鹿島「でも、それを越えて投げてしまいたいくらいの気持ちもあるんです」

あきつ丸「そうか。……………………何故こやつは無駄に酒を飲めるんだまったく」
576 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:47:36.97 ID:WtUU9toJ0

< 一つ笑んでくれるだけで >






天城「ん……」

提督「ふぅ……寒くなってきたな」

天城「そろそろ暖かいお部屋に着くんでしょう? 」

提督「あぁ……手、冷たいね」

天城「ふふ……温めていただく準備です」

提督「そ……」

天城「……」

提督「…………」

天城「…………」

提督「…………同じくらいの身長だったら、天城が俯いてても見れたのにね」

天城「? 」

提督「笑顔。……上向いてくれるのが嫌いってわけじゃあ、ないけど」
577 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:49:12.70 ID:WtUU9toJ0

< 笑み深まるその瞬間の刹那が最も尊いとき >







天城「一笑千金というのは千金に値する微笑を浮かべることのできる美人を指すわけですけれど」

提督「天城みたいな子のことだね」

天城「言わせたみたいですね。……でも単純に美人の笑顔は得難い、という意味でもあるんです」

提督「反転するわけか。美人と笑顔が」

天城「反転というか相反というか切り替わりというか」

提督「んん……それで? 」

天城「天城は、笑えていますか? 」

提督「俺の方こそ訊きたいね。……天城は自分で認められる美人であれているの? 」
578 : ◆5z7C0EoTrg [saga sag]:2020/10/15(木) 23:49:38.85 ID:WtUU9toJ0

ありがとうございました
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 23:55:01.06 ID:QOGNgv0Q0
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 00:01:10.48 ID:F1T61owVo
お疲れ様です
581 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:40:59.96 ID:Wt+2OchD0

< ホルモン分泌が云々 >







初月「大きいヒトに揉まれると大きくなるって冗談みたいなのがあるだろう? 」

涼風「聞いたことはあるけど、それが? 」

初月「レズですらなくて品の無いおっさんが言いそうで馬鹿馬鹿しいにも程があるけどさ」

涼風「うん」

初月「雲龍さんに揉まれたら大きくなりそうな感じがするよな。
本人の大きさとかはどうでもよくてイメージと手付きで」

涼風「あー……なんか変な毒とか手から出しそうだもんな」

雲龍「出会い頭に巫山戯たこと言わないでほしいものね。……本当に揉むわよ? 揉みしだくわよ? いいのね? 」
582 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:42:29.76 ID:Wt+2OchD0

< ショートの中でも特に短い部類でした >







初月「揉みしだかれる程無いから遠慮しておく」

涼風「あたいも。……あのさ」

雲龍「? 」

涼風「平然とショーパンノースリーブなのは馬鹿なの? ふっつーに寒くない? 」

雲龍「別に。寒くなったら部屋に引き籠

加賀「弓、引きに行くから着替えてきなさい。天城がまだ帰っていないから今日は付きっ切りね」

雲龍「はい。…………」

初月「…………」

涼風「…………なんか滅茶苦茶にこえー笑い方してたんだけど、何? 」
583 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:43:48.23 ID:Wt+2OchD0

< 真面目に殺し合うというのもいっそまともに見える >






雲龍「あなたたちは来なくてもいいのに」

初月「自分でやるのは上手くないが加賀さんや雲龍さんのを見るのは好きなんだ」

涼風「あたいはまぁ暇だからね。興味が無いわけでもないし」

雲龍「そ……加賀さんも」

涼風「うん? 」

雲龍「何かにぶつけたいのよ。あの人は我が可愛い愚妹ちゃんに付きっ切りだから」

初月「それで高雄さんたちも何やら嫌な笑い方しながら格技室に行ったわけか」

雲龍「そうなの。……一応言っておくけれどそれあの人には言わないように。
まともに整理とかしてたとしてもあの人一瞬傷付くから」
584 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:45:13.25 ID:Wt+2OchD0

< 唐突に思い出したというか浮かんだ >






雲龍「そういえば私たちって暴力装置ではあるけれど産む機械にはなれないわね」

山城「…………」

龍田「政治家失言集だけなら混ぜっ返したりツッコんでもよかったんだけどぉ〜……」
585 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:45:57.38 ID:Wt+2OchD0

< つまり心から楽しいときは逆に……? >







龍田「あ、でも産ませる機械をつくる実験台にはなれるわね」

山城「…………」

雲龍「…………」

龍田「ふふ……」

扶桑「はぁ。……こういうときって心底から愉快そうな顔つくるけれどこういうときだけよね、その顔」
586 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:47:14.85 ID:Wt+2OchD0

< Q . ではギリギリ許容ラインとは? >







扶桑「せめて女はいくらでも嘘を吐ける、くらい穏当なので許してほしいわ」

伊14「時事ネタっすねー」

江風「穏当とかその他の意味勉強してきて……いやマジでさ」
587 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:52:15.14 ID:Wt+2OchD0

< というか嵩張って仕方無い >






提督「おかえりー」

高雄「ただいま。……おかえりなさい」

提督「はいはいただいま。何も無かった? 」

愛宕「いつも通りね。何か食べる? 」

提督「や、さっき食べたばっか。……これお土産」

高雄「りんごパイですか」

愛宕「私これ好き。……でもこのまるごとりんごパイ人数分ってちょっとしたトレーニングになるわよね」
588 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:55:48.59 ID:Wt+2OchD0

< 単純に顔見せにきたつもりでした >






初月「ん? なんだお早いお帰りだな」

提督「このご時世あんま好き勝手遊び回るのもな。仕事もあるし」

初月「その割に執務室には戻らないのか」

提督「一応? 大事な部下の皆さんの? 状態を見てね? それから? 」

初月「本気でいつも通りだぞ。今更お前の朝帰りでなんて何も思わない」

提督「そうかい。……いや、そういう意味じゃなかったんだけど、そうか」
589 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:58:00.44 ID:Wt+2OchD0

< 一日分を埋めないと >






加賀「というか、天城は? 」

提督「うん? 雲龍に手引かれてどっか消えた」

伊13「あ……恋人繋ぎで、お部屋、戻ってましたよ」

阿賀野「天城さんも丈夫だねぇ〜」

能代「……拒否権なんて無いでしょうしね」

590 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:59:01.02 ID:Wt+2OchD0

< 夕食までで足りるでしょうか >








雲龍「ん……ぇろっ」

天城「んんっ……姉様っ、足、なんて、汚いですよ……」

雲龍「一緒にシャワー浴びて、綺麗にしてあげたじゃない」

天城「で、も……」

雲龍「まぁ、嫌ならやめるけれど……」

天城「ん……っ」

雲龍「気持ち良いの? 気持ち良くないの? 」

天城「…………」

雲龍「…………うん? 」

天城「…………気持ち良っ、あ、んっ…………」
591 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/16(金) 22:59:26.88 ID:Wt+2OchD0

ありがとうございました
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 22:59:58.05 ID:f4VEtIvA0
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 07:58:40.47 ID:hX8cWPYyo
お疲れ様です
594 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:04:34.68 ID:H7F1JYcm0

< だって、ねぇ……? >







漣「今日のお題は? 」

能代「おやつティータイムにお題とかあった? 」

阿賀野「まぁまぁ。あ、最近瑞穂さんが好きなコト! 」

漣「じゃーそれでー、どぞー」

明石「相変わらずぬいぐるみ集めが好きで昨日も住人が増え……なんでつまらなさそうな顔するんですあなたたち」
595 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:06:09.49 ID:H7F1JYcm0

< 取り敢えず呼んでみました >






瑞穂「その……こう……執拗に片方の乳く…………胸だけ虐められるの、よかった……です」

阿賀野「なるほど」

能代「恥ずかしいなら言わなくてもいいのに」

漣「ふっつーに素面ですしねー」

明石「……これ実は一周回って私への羞恥プレイなのでは? 」
596 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:09:21.74 ID:H7F1JYcm0

< ちょっと端へ引き摺ってきまして >






明石「あの……いや、別に瑞穂さんに文句は無いんだけど」

瑞穂「羞恥というかもう単純に最近はレズでいいやって思えるようになりまして」

明石「はい? 」

瑞穂「あの人はあの人だしほぼ女の園なのでもういいかなぅて」

明石「……何が? 」

瑞穂「瑞穂の本当を曝け出しても」

明石「あ、そ、そう……なんだ。…………あれが本性なのとやっぱりそれプレイじゃねぇかってのとどっちにツッコめばいいの? 」
597 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:12:30.44 ID:H7F1JYcm0

< 他方引き続き >






阿賀野「いつだったか忘れたけど提督さんが瑞穂さん口説いたらどれだけ保つ? みたいな話したじゃん」

能代「今なら即堕ちしそうね」

漣「つーかエロのライン下がった所為で半分堕ちたようなもんでしょ」

海風「それなら三人とももう駄目だね」

阿賀野「そうかな? そうかも」

能代「そんなわけ」

漣「無いってそんなの」

海風「そう……? 」
598 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:15:17.19 ID:H7F1JYcm0

< まぁ、悪いことでは無いと思うよ >






漣「漣だけは無いってこと。あの二人は押しに超絶弱いから知らないけど」

海風「ふーん? 」

漣「漣は肉欲がどーとかじゃなくて単に寂しくてそうなりそうなだけだから」

海風「あ、そう……じゃあ、それ、私には満たせないんだね」

漣「心の問題だからねー」






海風「はぁ……なんで遂にはあの人に嫉妬し始めたんだろう私」

江風「? どったの? 頭でも痛い? 」

海風「そうだね。……嗚呼、本当痛くなりそう」
599 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:17:12.23 ID:H7F1JYcm0

< 歳かな? >







提督『んん……』

愛宕『おはよ。珍しいわね、朝辛い顔なんて』

提督『なんかダルい』

愛宕『そんなに激しかったかしら』

提督『いつも通り、激しかったよ。……昼はさ』

愛宕『ん』

提督『麻婆豆腐つくって。とびきり辛いの、死体も飛び起きそうなやつ』

愛宕『はいはい。……お豆腐沢山あったかなぁ〜』
600 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:18:38.29 ID:H7F1JYcm0

< 毎食でも許せるとなるとカレーと麻婆と味噌汁くらいかな >






提督「とかいう愛と慣れに溢れた幸せな遣り取りがあったわけだが」

高雄「茄子が限界に近かったのだから仕方が無いでしょう」

提督「分かるけど分からん。夜に揚げ浸しとかつくってくれればよかったのに」

高雄「人数分の揚げ浸しなんて面倒過ぎて今日は気分じゃなかったのでは? 」

提督「まぁ、つくってもらってる分際で細かいことは言わねぇし美味いけどもだな」

高雄「麻婆茄子も大体七割くらいは麻婆豆腐ですし」

提督「んなことねぇよ」

愛宕「んー? それなら夜は本当に麻婆豆腐にする? 」

提督「俺はいいけど他のやつ文句言うだろう。……龍田に夜は魯肉飯って言われたし」
601 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:19:38.87 ID:H7F1JYcm0

< 被害者は大体いつも同じ >







龍田「あら〜……そんなに愛宕の、麻婆豆腐が、食べたいなら、涙を堪えつつ、喜んで、厨房を明け渡すけど? 」

提督「いいよ別にそこまでしなくても……こえーからその笑い方やめろ」

龍田「恥を偲んで愛宕につくり方をご教示いただ……うん? 」

江風「テートクー、報告書できひぃっっっっ!? 」
602 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:21:59.90 ID:H7F1JYcm0

< 嫣然一笑(艶然一殺) >







江風「」

提督「ん、いや、でもそこまでか? 」

龍田「失礼しちゃうわよねぇ〜」

海風「私も報告書できましたので。……あなただからその程度の冗談で終わらせられるんですよ、あの笑顔」
603 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:23:09.62 ID:H7F1JYcm0

< ちょっと食い気味でした >






明石「二重に笑っちゃったんですけどね」

瑞穂「? ええ」

明石「どこぞで元JKがなんたらかんたらやってみたって動画があって」

瑞穂「誰でも大概はそうですよね」

明石「ええ、それで小笑いしたんですけど私たちって元JKですらないなっ

瑞穂「つまりJKよりもより幼くてそれはそれで良いのでは? 」

明石「……はい? 」
604 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:25:48.90 ID:H7F1JYcm0

< 杞憂だといいね >







漣「まさかの瑞穂さんロリレズ疑惑」

明石「ちょっとねー……あの笑みは冗談かどうか分からなかったなーって」

叢雲「ロリコンとショタコンがいないのがほぼ唯一ここのまともな部分だったのにどうしてくれるのよ」

明石「や、私別に何も悪くないでしょうこれ」

叢雲「あんたが満足させてないからじゃない。そこだけはあいつの放埓さ見習いなさい」

漣「でも怖いなー。酔って壊れた瑞穂さん介抱したら襲われる危険性あるのかー」

叢雲「化け物だし多少急所にぶち当てても死なないわよね? 」

明石「責任持って治して差し上げますとも。……それ見るとしたら私の部屋の前でもあるんだろうしなぁ」
605 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:27:14.98 ID:H7F1JYcm0

< 三割越えの死亡率と表現して高いと見るかどうか >







提督「季節外れな気はするけど配置換えだってよ」

高雄「? どこのどなたが? 」

提督「鹿島に一度求婚した挙句数日後には代々代議士を輩出する家系の歳下嫁もらった華族様」

高雄「あぁ、あなたの次の次」

提督「呉のほぼほぼNo.10ってとこかな。栄転だ」

高雄「またすぐ横須賀に戻されるんでしょうね。……でも私が気になるのは」

提督「うん? 」

高雄「あなたがいた横須賀のポストですね。
あなた、龍田好き、その方、なんていう巫山戯た役職でしょう? 次は真っ当に生き残れそうなんですか? 」

提督「生き残れるかってお前な……」
606 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:28:14.65 ID:H7F1JYcm0

< そういう病気なんです、許してください >







提督「ん、んんっ……まぁ、大方の予想通りなやつだな。
お前でも分かりそうな言い方をすると

龍田「超神経質で煙草に親殺されてそうな山城大好き男でしょう? 」

提督「ざっつらーい。あれならまぁ死にはしないんじゃねぇかな」

高雄「なるほど。山城さんが異動していてよかったですねその方」

山城「そんな私がヤバい女みたいな……単に周りがヤバいだけよ私なんて」

扶桑「そんな自分がヤバくないみたいな言い方」

阿賀野「扶桑姉妹がヤバいとかいう言葉使うとちょっと違和感あるよね〜」

山城「あ“っ”? 」

阿賀野「ほえ? 」

能代「なんで阿賀野姉ぇはそうやって思ったことすぐ口走るかな……」
607 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:29:09.06 ID:H7F1JYcm0

< 残念ながらそこかしこに >







阿賀野「えー、だってほら実態は兎も角お淑やかな和風キャラでしょ? 」

提督「よかったな見た目年齢のことじゃなくて」

龍田「しかも正しい認識されてるわね」

扶桑「山城は兎も角私はあんまりキャラと実態乖離していないと思うけれど」

山城「一人で逃げないでくださいよ。この男の上で踊る姉さまのお話でもしましょうか? 」

龍田「どうぞ」

阿賀野「どうぞ」

提督「どうぞ」

扶桑「どうぞ。あなたの話もしていいのなら」

山城「構いませんよ? ……えーっと、まず姉さまが好きなのは腰ではなくて両方の太腿を押さえられ

扶桑「やめっ、ちょっと、ちょっと止まりなさい山城っ。
この流れで本当に話す人がどこにいるっていうの……? 」
608 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:32:38.93 ID:H7F1JYcm0

< 二位はご想像にお任せします >







山城「私、人ではありませんし」

扶桑「そういう問題ではなくて」

提督「じゃあどういう問題? 」

扶桑「その、単純に、はしたないでしょう? 女だけでもおかしいのにあなた本人もいますし」

龍田「大丈夫よ。あなた存在がはしたないから」

阿賀野「そうだね。エロくない扶桑さんとか扶桑さんじゃないし」

能代「そういえば横須賀にいたときは戦艦組のエロそうな女トップ3でしたね」

山城「なるほど。だそうですが? 」

扶桑「……」

提督「ちなみにそれ一位は? 」

能代「山城さん」

扶桑「なるほど。……だそうだけど? 」

山城「…………」

609 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:33:50.73 ID:H7F1JYcm0

< 激戦レース >







漣「海上で重油に引火して大炎上した上に爆煙から現れても違和感無いヒトランキングー」

江風「いぇーい」

叢雲「ばっかじゃないの」

龍田「大概は違和感どころか似合うものねぇ……」
610 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:36:59.95 ID:H7F1JYcm0

< 護国の鬼か修羅道の悪鬼か >







漣「さっすが第二位龍田さんですねー」

龍田「私って二位なの? さすがにもう少し低いと思うけど」

漣「目に燐光迸らせて現れる赤城さんが不動の一位で以下数人が二位でその下十数人が続きますので」

龍田「あらぁ実質一位なのね〜」

赤城「さすがにまだありませんよそんなの」

叢雲「自分でもまだ、って付けるあたりがちょっと」

赤城「無いとは言えませんからねぇ……寧ろ見る側かもしれませんけど」
611 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/17(土) 23:37:27.31 ID:H7F1JYcm0

ありがとうございました
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 23:39:09.36 ID:P67Z6vJh0
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 22:17:23.87 ID:FgDc1Ku6o
お疲れ様です
614 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:06:04.81 ID:ZqNCygo30

< 一度経験してみたいこと! >







漣「雲龍さんはちょっと黙っててくださいね。オチ要員なんで」

雲龍「あのね……」
615 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:07:01.95 ID:ZqNCygo30

< 気を取り直して >







提督「全員でバス乗ってどっか遊びに行きたいなぁ」

高雄「オーロラを見たいですね」

愛宕「私は逆に? 噴火口っていうのを見てみたいわ」

明石「車一台丸々バラしてみたいです」

山城「まともな理由で海外旅行」

能代「結婚」

阿賀野「??!?!?!???!!??!!? 」
616 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:10:27.81 ID:ZqNCygo30

< パートナーという括りならギリギリ合格かな? >







Littorio「絶対にできそうもないことランキングなら優勝でしたね」

能代「何重もの意味で、そうでしょうね」

愛宕「そもそも相手は? 」

能代「能代、恋もしてみたいんです。結婚は終着であってそこまで行けなくても構いません」

龍田「それにしても尊過ぎる夢よね」

山城「相手なんていてもできるかどうか分からない状況では、そうね」

能代「あなたたちに" 結婚相手 "がいるとは到底思えませんけど、そうですね」

高雄「む……」

能代「いえ、高雄さんには言っていませんよ」

高雄「はぁ……複雑」

愛宕「寧ろ変に気を遣われると、ねぇ……」
617 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:13:45.28 ID:ZqNCygo30

< いつも通り話は脱線して行方不明に >






扶桑「というか高雄と愛宕も結局は一人しか選ばれないと思うけれど。少なくとも書類上は」

愛宕「そこはほら、同性婚が可能になること願って私と高雄が結婚して三人同居でどうにか」

龍田「それか三年くらいのスパンで結婚と離婚繰り返すとか」

山城「いっそ一夫多妻できる国に行きなさいよ」

能代「そうすると余計なヒトも着いてきそうじゃないですか。ほら、山城さんとか」

山城「……あ? 」

能代「何か? 」

高雄「大体……同性婚が許されたとして姉妹婚はさすがに無理だと思うけれど」
618 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:14:49.79 ID:ZqNCygo30

< 気を取り直し直して >







雲龍「一方的に嬲られ続けて三日くらい失神と失禁繰り返しながら玩具にされたいわね。
私は肉袋みたいにズタボロなのに平然とした感じで犯してる感じで。
足腰立たなくさせられてるのに全然満足してくれなくて、
泣いて叫んでも容赦無く性欲のままにヤられて、
もう本当に直接内臓殴られて死ぬんじゃないかってくらい」

漣「おおー! 実にオチ要員らしいいつもの回答! 」

山城「さすがさすが」

龍田「すごーい」

能代「わー」

雲龍「……要望に応えてあげればあげたで普通に腹が立つことこの上無いわねあなたたち」
619 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:15:50.82 ID:ZqNCygo30

< そんなことできるならこちらからやっている >







雲龍「まぁ、でも、本音の本音だから」

提督「無理だろそんなの……死ぬのは俺の方だよそれ。一発も出さなくても無理だってのそんなの」
620 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:17:02.16 ID:ZqNCygo30

< 二段オチ >






海風「でもこの前は私、一晩で足腰立たなくさせられましたよ? 」

提督「ってもあれ雲龍と天城もよってたかってお前玩具にしてたからだろう? 」

天城「海風さんを馬鹿にするわけではありませんけれど姉様に果たして効くのかどうか」

提督「寧ろこっちがうんざりして根負けする可能性高いよな」

海風「あぁ……」

雲龍「根負けってあなたね……」
621 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:17:54.62 ID:ZqNCygo30

< そもそも作業感で嫌になると思うよ >







愛宕「つまりね? 私や山城が身体機能異常励起して相手し続けながらこの人が体力続く限り責めて寝て起きたらまた責めればいいんじゃない? 」

雲龍「ん……楽しいとは思うけれど、この人と二人っきりがいい」

提督「嬉しくないといえば嘘になるけどな……何故そこでしおらしくなれるんだお前」
622 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:18:37.77 ID:ZqNCygo30

< それはまぁ別のハードルかなって >







松風「でも雲龍さんって世の中のスキモノと比べたら大してディープでもないんでしょう?
確かにハードなのは好きなんだろうけどそれはあくまでノーマルの延長線というか」

雲龍「うん? 」

松風「そんなに無理矢理嫌なことされたいならスカでもエメトでも頼めばいいじゃないか」

雲龍「は? 」

提督「? こいつ何言ってんだ? 」

松風「僕そんなおかしなこと言ったかな……分からないよ本当に」
623 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:19:37.39 ID:ZqNCygo30

< この世の神秘だと思うのです >







初月「肉体的進化の視点からだとクーパー靭帯ってどういう扱いなんだろうな」

涼月「さぁ……」

初月「おかしいじゃないか。尻から胸へセックスアピールが移行しつついく中でどうしてもっと強い部位にならなかったんだ」

涼月「そんなこと言われても。あれじゃない? 年齢とともに妊娠が危険になる時期に魅力が減るように設計されてるの」

初月「それならそうと、だよ。若い頃にもっと励めるような壊れにくい機構があったっていいじゃないか」

涼月「だから私に言われても……ほらアレだよ、今も進化の途中なんだよ」

初月「途中、途中か……む」

明石「一体何の話してるんですかね……そんなのどうだっていいじゃないですか私たち」
624 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:20:35.26 ID:ZqNCygo30

< それはあまりにも夢が無い >







初月「いや、僕は一応進化論支持者だからちょっと気になるんだ」

明石「まぁ、私も全面否定の立場は取りませんけど……今の話が正しかったとしてこの先どんなことになるっていうんです」

涼月「こう、お椀型を常に維持しつつ肌がくすんできてもハリと柔らかさが永年の……」

初月「……」

明石「……」

涼月「……」

初月「……つまり今なお発展し続けている豊胸した胸の形が完成形なのか? 」

涼月「……言ってて何言ってるんだろうって思ったよ自分でも」
625 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:23:07.51 ID:ZqNCygo30

< 二人が席を外して暫くして >







涼風「っても金さえあればすげーナチュラルに見える手術できるんだよ」

明石「そうなんでしょうけどまるで見てきたような感じですね」

涼風「手術は無いけど完成品は見たことあるからね。
バルンバルンでもぷるんぷるんでもすっげーの」

明石「へ、へぇ……」

涼風「どんな変態相手しても崩れない代物だし」

明石「それはもう胸ではなくて別の何かじゃないです? 」

涼風「だね」

明石「なるほど。……どこで何故見たのかはあんまり聞きたくないですねぇ」
626 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:24:38.99 ID:ZqNCygo30

< 別に十一月八日は関係ありませんけどね >







雲龍「薄紅 花景色 せつなさを知った春〜♪ 」

叢雲「相っ変わらずやたら上手いわね」

山城「井上あずみって……いえ別に問題は無いけれど大黒摩季の後に歌うものかしら」

天城「なんとなく歌いたいもの歌うだけですしこんなものですよ」

叢雲「いっそ顔出しNGで動画配信とかすればいいのに」

伊13「話題、ですよね……ピアノとか、お料理、とか」

山城「……それはたぶん特定の部位について言っていると思うけれど」
627 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:25:48.36 ID:ZqNCygo30

< 分かりきったことしか言わないからね >







叢雲「そんなのどうでもよくなるくらい凄いわよ、これの歌唱力」

阿賀野「まぁ、別に胸で釣る気無いしね、雲龍さん」

山城「これはもう釣られてる上に定期的に餌は与えているものね」

提督「待て待て、どんだけ上手かろうとおっぱいがどうでもよくなることなんざ……。
や、聞いてよ、何で一斉に曲選び始めるの君たち」
628 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:26:41.33 ID:ZqNCygo30

< そーいや最近は本当カラオケ行ってないなぁ…… >







扶桑「ここだと変なところまで含めて広範囲にハイスペックなのって雲龍と我が妹よね」

高雄「反面一点突破型に近いのが龍田や愛宕」

扶桑「あれで普通の人間であったのなら望むべくも無い幸福と成功に彩られていたでしょうに」

高雄「ええ。……雲龍さんは兎も角山城さんって」

扶桑「? 」

高雄「割とどんな人生辿っても納得できない?
草臥れた服でパートをしていても優しくて高給取りの夫に微笑んでいても、
なんなら仕事に生きるキャリアでも」

扶桑「褒め過ぎな気もするけれど……そうかも。雲龍は兎も角として」

高雄「そう考えると本当に不幸なのかもしれないわね。生き方を選べなかったのは」

扶桑「……ええ」

能代「ものすっごい何か言いたそうな顔ですね山城さん。……歌ってるから何も言わないけど」
629 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:28:35.36 ID:ZqNCygo30

< 何歌ってそうって訊かれると色んな意味で窮するけれど >






伊13「そもそも……山城さん、流行りの曲、歌うんですね」

山城「元々音楽自体あまり聴かないからこうなるだけよ」

漣「っても山城さんが『ハルノヒ』とかちょっとね。何年か前までは考えられなかったよ漣も」

江風「北千住なんて行ったこと無いだろーしな」

叢雲「そういうことじゃないでしょ……」
630 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:29:15.57 ID:ZqNCygo30

< 同じことを言っているようで…… >








鹿島「愛の無いセックスでも赤ちゃんはできるんですよねぇ……」

時雨「…………そう、だね? 」





時雨「もうやだよあれ……誰さ鹿島さん壊したの」

あきつ丸「知るか」

鈴谷「前までなら愛があるのにできないなんて悲しいです、って方向性だったのにねー……」
631 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:30:02.57 ID:ZqNCygo30

< クリティカルにも程がある >







鈴谷「あきつちゃんが貰ってあげればいいのに」

あきつ丸「」

時雨「そうだね。……鈴谷さんだけは言っちゃいけなかったよ、それ」

鈴谷「うん? 」

時雨「あきつ丸の最後の砦なんだから自覚持ってよ」

鈴谷「……うん? 」

あきつ丸「」
632 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:30:45.16 ID:ZqNCygo30

< 自覚が無いわけではなくて >







鈴谷「え、いやー……なんていうの? あきつちゃんのことは好きだけど鈴谷ハジメテは男の人がいいなーって」

時雨「まるで二番目は女でもいいって言い方だね」

鈴谷「まぁ、実際問題結婚どころか彼氏にすら誰もなってくれなさそうだし」

時雨「よかったねあきつ丸。どこかの男の後なら好きにしていいって」

あきつ丸「…………もう嫌なのは鹿島ではなく時雨殿の存在なのだが」
633 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:33:14.45 ID:ZqNCygo30

< 言えるのなら、伝えられるのなら >







時雨「でも……実際どうなの? 鈴谷さんってあきつ丸みたいなクズでもいいの? 」

鈴谷「裏で何やってるかなんてどうでもいいよ。鈴谷に見せてくれるあきつちゃんが鈴谷にとってのあきつちゃんでしょ? 」

時雨「見たいものだけ見るのかい? 」

鈴谷「そう。わざわざ隠したいものまで見ようとする程酷い女にはなりたくないから」

時雨「そ……」

あきつ丸「……」

鈴谷「……」

時雨「……」

あきつ丸「……手洗いに行ってくる」

鈴谷「はーい……」






鈴谷「ってもまー、ねぇ? 単にカシマールと楽しくやってるあきつちゃん想像したくないなってのはあるんだよ? 」

時雨「それをあきつ丸に言ってやれば大体解決するんだけど……まぁ、仕方無い、よねぇ……」
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