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【モバマス】凛・藍子「1・2・3で飛び込め!」

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198 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:23:17.49 ID:PSxe7ukT0
>>196
それもそうですね…
カゴとは別の場所からジムトレーナーが投げ込んでるって感じで解釈してください

>>166
水タイプのポケモンは今後ゲットする予定です
あとは自由安価枠も設けるのでそこ次第ですかね

投下します
199 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:24:16.84 ID:PSxe7ukT0

マホミル「マホー!」

あかり「なるほど、マホミルですか」

藍子(相性がいいのはこっちの方だ……まずは攻めよう!)

藍子「マホミル、ドレインキッス!」

マホミル「マホー!」チュッ

アップリュー「リュー!」

シュゥゥ
200 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:25:31.21 ID:PSxe7ukT0
2個目のレス>>197でしたね


あかり「ドレインキッス……攻撃しつつ体力を吸い取る技ですね」

藍子「どう……?」

藍子「!!」

アップリュー「リュー!!」バサッバサッ

藍子「き、効いてない……!?」

あかり「りんごパワーの前にフェアリー技は効かないんご!」

あかり「お返しです、アシッドボム!」
201 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:26:07.62 ID:PSxe7ukT0

アップリュー「リュー!」ブシャー

藍子「マホミル、危ない!」

マホミル「マホッ!」ヒョイ

藍子(なんとか躱せた……でもどうして……?)

藍子「……も、もう一度! マホミル、ドレインキッス!」

マホミル「マホー!」

凛「藍子! 無闇に攻めちゃダメだ!」

あかり「何度来ても同じです! アップリュー、リサイクル!」

202 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:26:45.96 ID:PSxe7ukT0

アップリュー「リュー」

ポンッ

マホミル「マホッ!」チュッ

藍子「!」

シュゥゥ

藍子「あれは……きのみ!?」

藍子「きのみがドレインキッスを弱めているの……!?」

マホミル「マホ……!?」
203 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:27:42.68 ID:PSxe7ukT0

あかり「その通り。アップリューにはロゼルの実を持たせてますからね!」

ロゼルの実
フェアリータイプの技の威力を弱める

あかり「さらにアップリューの特性は『じゅくせい』。これは持たせた木の実の効果を倍にする特性です」

じゅくせい
持たせた木の実の効果を倍にする

凛(なるほど、それでフェアリー技をほとんど受け付けなかったのか)

あかり「あなたも道中に見かけたと思いますが、4番道路にはフェアリータイプのポケモンが何種類か生息しています」

あかり「そのポケモンを活用して私に挑む人があまりにも多いので、こうやって対策しちゃいました♪」
204 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:28:46.09 ID:PSxe7ukT0

あかり「相性が良いからと高を括っていたようですが、そう簡単には倒されませんよ!」

藍子「……!」

凛(まずいな……こうなると正攻法では太刀打ちできない)

凛(なんとか木の実の復活を阻止しないと……)

藍子「……」

藍子(どうしよう……)

藍子(マホミルの攻撃技はドレインキッスだけ。でもそれじゃ大きなダメージは与えられない)

藍子(でもバチンキーも倒されたし、交代させることもできない……)
205 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:29:22.18 ID:PSxe7ukT0

あかり「アップリュー、アシッドボム!」

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「マホッ……!」ヒョイ

藍子(マホミルは身のこなしが軽いから何とか躱せているけど、それも長くは続かない……)

藍子(それに……)

ガヤガヤガヤガヤ

『チャレンジャー! 攻撃しないと倒せないぞー!』

『どうしたどうした、降参かー?』
206 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:29:56.23 ID:PSxe7ukT0

藍子(ダメだ、気を取られちゃいけない……)

藍子(どうする……? 考えろ、私……!)

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「マホ……!」ドバッ

藍子「!」

あかり「ようやく攻撃が当たりましたね! 追撃です、エナジーボール!」

アップリュー「リュー!」ボッ

マホミル「マホッ……」ドガッ
207 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:30:51.21 ID:PSxe7ukT0

藍子「!」

ドサッ

マホミル「マホ……」

あかり「どうやら次の攻撃が最後みたいですね」

藍子「っ……」

藍子(どうしたらいいの……? 考えろ、私……!)

藍子「……?」

藍子(この匂いは……)

藍子(マホミルから……?)
208 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:31:31.56 ID:PSxe7ukT0

藍子(そうか……マホミルってたしか、空気中の甘い香りの成分が集まったポケモンなんだっけ)

藍子(……待って。マホミルが覚えている技って……)

藍子(そうか……! そうだ!)

藍子(たしかに攻撃できるのはフェアリー技しかない……それでいいんだ!)

マホミル「マホミル!」

マホミル「!」

藍子「もう少し頑張って……攻撃を躱し続けて!」
209 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:32:01.01 ID:PSxe7ukT0

マホミル「マホ……!」グググ

あかり「まだ足掻くつもりですね! いいでしょう、何度でもお相手します!」

アップリュー「リュー!」ボッ

マホミル「マホ!」ヒョイ

藍子(たぶんチャンスは1回だけ……)

藍子(マホミルも頑張っているんだ。絶対に見逃さない……!)

マホミル「マホ!」ヒョイ

マホミル「マホッ」ヒョイ
210 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:32:49.31 ID:PSxe7ukT0

マホミル「!」

チッ

あかり「これも当たりませんか……かなり根性のあるポケモンですね!」

あかり「アップリュー!」

藍子「マホミル、上に躱して!」

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「マホ!」
211 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:33:16.05 ID:PSxe7ukT0

藍子(今だ!)

藍子「マホミル!」

あかり「ドレインキッスは効きませんよ!」

藍子「違う……キッスはキッスでも!」

藍子「てんしのキッス!」

マホミル「マホ」

チュッ
212 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:33:55.23 ID:PSxe7ukT0

あかり「へっ!?」

アップリュー「……!?」

アップリュー「リュー」ピヨピヨ

凛「!」

『おお……!』

『すげえ、まさかてんしのキッスを当てるなんて……!』

『いいぞー!!』

ワァァァァァァ
213 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:34:26.18 ID:PSxe7ukT0

藍子「そしてドレインキッス!」

マホミル「マホ!」チュッ

シュゥゥ

あかり「しまった……リサイクルをしないと……!」

あかり「アップリュー!」

アップリュー「リュー」バシィ

あかり「ああっ! 自分を攻撃しないで!」
214 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:34:58.56 ID:PSxe7ukT0

藍子「よし……もう一回ドレインキッス!」

マホミル「マホ!」チュッ

アップリュー「リュー!?」

キュゥゥゥン

パァァ

マホミル「マホー♪」

ワァァァァァァ

『すげえ! 形勢逆転だァ!!』
215 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:35:27.53 ID:PSxe7ukT0

藍子「マホミル、どんどん攻めて!」

マホミル「マホー!」

チュッ

アップリュー「リュー!」

あかり「あああ……アップリュー!」

アップリュー「……リュ?」パチッ

凛(! 混乱が解けた……!)
216 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:36:02.41 ID:PSxe7ukT0

あかり「お返しです! アップリュー、アシッドボム!」

アップリュー「リュー!」ブシャー

マホミル「!」

藍子「マホミル、構わずに突っ込んで!」

マホミル「マホ!」

ドバッ

マホミル「マホ……」

藍子「よし……耐えられた!」
217 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:36:32.91 ID:PSxe7ukT0

藍子「トドメのドレインキッス!」

マホミル「マホ!」チュッ

アップリュー「リュゥゥゥ……!」

キュゥゥゥン

フッ……

トスン

アップリュー「リュー」バタンキュー
218 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:37:05.81 ID:PSxe7ukT0

ドローンロトム『アップリュー戦闘不能! アップリュー戦闘不能!』

ドローンロトム『勝者、チャレンジャー・藍子選手!』

ワァァァァァァ

『いい勝負だったぞー!!』

『ブラボー!!』

パチパチパチ

藍子「あ……み、みなさんありがとうございます……っ」
219 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:37:38.52 ID:PSxe7ukT0

藍子「マホミル!」

マホミル「マホ」

藍子「頑張ったね……すごいよマホミル!」ギュッ

あかり「……」シュゥゥ

あかり「見事でした、藍子ちゃん」

あかり「相性が良いから高を括っていた、と言いましたが、相性に拘りすぎて周りが見えていなかったのは私の方でしたね。勉強になったんご」
220 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:39:57.50 ID:PSxe7ukT0

あかり「しかし、まさかてんしのキッスとは……命中率が低い技なのに、よく当てようとしたんごね」

藍子「私は最初から必ず命中すると信じていましたよ?」

あかり「え?」

藍子「マホミルは常に甘い匂いを漂わせているポケモンだって、バトル中に思い出したんです」

藍子「だから逃げ回っている間、ずっと『あまいかおり』を振り撒いていました♪」

あかり「……!」

あかり「はー、これはしてやられたんご……私もまだまだ未熟ですね!」
221 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:40:50.52 ID:PSxe7ukT0

あかり「ではこれ、約束のアップルバッジんご!」

藍子はアップルバッジを手に入れた!

あかり「あと、これも強力な技だから是非使ってみてほしいんご!」

藍子は技マシン「エナジーボール」を手に入れた!

藍子(やった……これで2つ目のバッジだ……!)

あかり「またバトルしましょう! 次はしっかり混乱対策しなきゃね!」

藍子「はい! こちらこそ! ありがとうございました!」グッ
222 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:41:32.16 ID:PSxe7ukT0

〜その後〜



藍子「……あっ、凛さん!」

藍子「凛さんもバッチリ、アップルバッジゲットですね!」

凛「うん、まあね」

凛「次はいったんエンジンシティに戻るんだっけ」

藍子「そうみたいですね」

タッタッタッ

??「あ、あのっ……!」
223 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:42:02.89 ID:PSxe7ukT0

凛・藍子「?」

智絵里「あの、突然すみません。私、この町に住んでいる智絵里と言います」

智絵里「さっき、スタジアムでジムチャレンジを観戦していたんですが……」

智絵里「お二人のバトル……すごくかっこよかったです!」

藍子「あ、ありがとうございます!」

藍子(これはまさか……私達のファン!?)

凛「ありがとう」
224 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:42:44.26 ID:PSxe7ukT0

智絵里「あの、それとですね……」

智絵里「先日は町を救っていただいてありがとうございました!」ペコリ

藍子「町を救ったって……タマゲタケのことですか?」

凛「いや、救ったなんてそんな……」

智絵里「もしよければ、お礼がしたいので……よろしければ、私の家に来てくれませんか?」

凛「そんな、いいよ。私達もあかりがいなかったら大変なことになってただろうし」

智絵里「い、いえ、どうしてもお礼をしないと、私の気がおさまらないというか、何というか……!」
225 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:43:33.63 ID:PSxe7ukT0

智絵里「と、とにかくっ、お待ちしております。それではっ!」

タッタッタッ……

藍子「……行っちゃいましたね」

藍子「凛さん、どうしましょう?」

凛「うーん……」

??「行ってあげてください」
226 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:44:07.99 ID:PSxe7ukT0

藍子「!」

凛「あかり……」

あかり「大丈夫です。ちょっと人見知りな所はありますけど、とても誠実な子なので」

あかり「それに……きっとお二人から聞きたいことがたくさんあるんだと思うんです」

凛「それはどういう……?」

あかり「あとは智絵里ちゃんが説明してくれると思います。勇気を出した智絵里ちゃんに、どうか応えてくれませんか」ペコリ

凛・藍子「……?」
227 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:44:50.37 ID:PSxe7ukT0

智絵里の家


凛「この家みたいだね」

凛(小さな木造の一軒家だ。隣にはリンゴの木が植えられている)

藍子「お邪魔しまーす……」ガラッ

智絵里「!!」

智絵里「来てくださったんですね……! ありがとうございます!」ペコリ

智絵里「どうぞ、上がってください!」
228 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:45:24.21 ID:PSxe7ukT0

智絵里「これ、あかりちゃんの果樹園で採れたリンゴで作ったジュースです。どうぞ」

凛「ありがとう。いただきます」

ゴクゴク

藍子「わあ……おいしい……!」

タッタッタッ……

フシギダネ「フッシー!」

藍子「!」

フシギダネ たねポケモン くさ・どくタイプ
生まれたときから背中に不思議なタネが植えてあり、体とともに育つ
太陽の光をいっぱい浴びることで大きく育つ
229 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:46:40.58 ID:PSxe7ukT0

藍子「わあ、かわいい……!」

智絵里「フシギダネ、この人たちはお客さんだよ」

フシギダネ「フッシ〜」

凛「このフシギダネは……智絵里のポケモン?」

智絵里「はい、そうです」

智絵里「この町に来る前から一緒に暮らしているので、もう家族みたいなものですね」

藍子「へえ、そうなんだ」

凛「町に来る前……ってことは、この町の出身じゃないの?」

智絵里「はい。出身はハロンタウンです」
230 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:48:30.85 ID:PSxe7ukT0

智絵里「……私、本当はフシギダネと一緒に、ジムチャレンジに挑戦するつもりだったんです」

智絵里「でも私は身体が弱くて……旅に出てすぐに、倒れてしまったんです」

藍子「……」

智絵里「それでも私は何とかフシギダネと一緒に旅をしたくて。もう一回チャンスをもらったんですが……やっぱりまた倒れちゃいました」

智絵里「それでもう旅は止めて、どこかでゆっくり暮らそうと思っていた時に、色んな人にいい町だよって勧められたのがターフタウンだったんです」

智絵里「今はこの町で、あかりちゃんの果樹園のお手伝いをしています」

凛「……そうだったんだ」
231 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:50:41.19 ID:PSxe7ukT0

智絵里「……私、もうジムチャレンジも諦めました」

智絵里「だから今、ジムチャレンジをしている人がすごく羨ましいんです。これまでどんな景色を見てきて、どんな人やポケモンと出会ってきたか――どんなバトルをしてきたのか――ずっと聞いてみたかったんです」

凛(……そうか。だからこうして家に呼ぼうとしたんだ)

智絵里「お礼のつもりが、またお願いみたいになっちゃいましたね。すみません」

智絵里「もしよければ……二人のお話、たくさん聞かせてもらえませんか?」

凛(勇気を出して……っていうのはそういうことだったんだね)

凛「うん、私でよければ話すよ」
232 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:52:48.93 ID:PSxe7ukT0

藍子「私も、全然いいですよ! といっても旅は始めたばかりであんまり話せることはないと思うんですけど……」

藍子「あ、じゃあ私も凛さんにたくさん聞きたいことがあるんです!」

凛「え?」

藍子「凛さんはガラルに来る前、アイマス地方でも旅をしていたんですよね?」

智絵里「アイマス地方……? 詳しく聞きたいです!」ガバッ

凛「あ、うん……じゃあそこから話そうかな」

凛(いつの間にか藍子が智絵里サイドに回ってきた……)

凛「そうだな……私はアイマス地方のアマミタウンっていう町の出身なんだけど――」
233 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:54:17.14 ID:PSxe7ukT0

凛(智絵里は話を聞かせてくれたお礼にと、夕食を用意してくれた。ほとんどリンゴ料理だったけど……)

凛(それから寝床も用意してくれた)

凛(その日、私は夜が更けるまでこれまでの旅のことを話した)

凛(ポケモンリーグで蘭子の試合を見たのがきっかけで旅に出たこと、アイマスの町のこと、ジムリーダーたちのこと、アルセウスと出会ったこと――卯月や未央たちの話もした)

凛(自分で自分の話をするのはなんだか恥ずかしかったけど……目を輝かせながら聞く智絵里と藍子はすごく眩しかったな)

凛(時間はあっという間に過ぎていって、そして……夜が明けた)


テ↑レレレ↓レッテッ↓テ↑ー
234 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:55:03.46 ID:PSxe7ukT0

翌朝


智絵里「昨日はありがとうございましたっ!」

凛「ありがとう。こちらこそ楽しかったよ」

藍子「私も楽しかったです!」

智絵里「もしよければ……またこの町に帰ってきてください。おいしいリンゴジュースを用意してお待ちしています」

智絵里「どうかお気をつけて!」ペコリ

フシギダネ「フッシー!」

藍子「またね!」

凛「智絵里こそ、元気でね」
235 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 22:56:14.57 ID:PSxe7ukT0

ザッザッザッ

藍子(次のジムは……エンジンシティ)

藍子(昨日、あかりちゃんから聞いた話だと――)


あかり『エンジンジムはチャレンジャーにとって鬼門と呼ばれています』

あかり『高い壁ですが……藍子ちゃんなら大丈夫! 頑張ってくださいね!』


藍子(……よし。頑張らなきゃ)

藍子「では向かいましょう! エンジンシティに!」
236 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/09(土) 23:00:27.61 ID:PSxe7ukT0
今回はここまでです

余談ですが、最初の安価でサルノリ以外が選ばれていた場合、このお泊り会にあかりも参加
→ターフタウンを出る前に餞別としてカジッチュをプレゼントする(安価で2種類のリンゴのどっちかを決める)
といった流れがあったりしました

次回からエンジンシティ編です
読んでいただき有難うございました
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/09(土) 23:03:03.28 ID:neV/kjEr0
乙 水・炎タイプもプレゼントあるかな?
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/10(日) 01:59:05.00 ID:XCAeOdVL0

きっとプレゼントされるカジッチュのニックネームは「りんごろう」...
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/12(火) 01:53:27.27 ID:ZS6ZFW9E0
乙 エンジンシティといえば炎タイプのジムリーダー…炎上?あっ・・・(察し)
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 17:35:38.46 ID:/E1770xj0
>>239
りあむと決まったわけじゃないが、
・負けても素直にバッジ渡さない
・街を停電させる
・ジムリーダーが悪の組織のボス
あの世界って何したらジムリーダーが炎上させられるんだ?
241 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:10:43.73 ID:cPmOc7rt0
投下します
242 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:11:22.66 ID:cPmOc7rt0

エンジンシティ

凛「エンジンシティ……前は通り過ぎただけだったけど」

凛「ここもシュートシティぐらい大きな町だね」

藍子「そうですね。かつてはこの町のスタジアムでジムチャレンジの開会式が開かれたこともあったらしいので」

凛「へえ、開会式なんてあったんだ」

藍子「ジムは……あっちの方みたいですね!」
243 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:12:05.32 ID:cPmOc7rt0

ゴゴゴ……

凛「……これは?」

藍子「どうやって上に行くんでしょう……」

??「これは昇降機だよ。なんだ、この上に行きたいのか――」

??「――って!」

凛「!!」


晶葉「凛! 凛じゃないか!!」
244 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:13:04.50 ID:cPmOc7rt0

凛「晶葉!」

晶葉「おお……久しぶりだな! 思わず大声が出てしまったよ」

凛「晶葉こそ、どうしてここに……?」

晶葉「ふふふ。あれから凛の後を追ってガラル地方へ足を踏み入れたのだが――」

晶葉「なんとこの度! エンジンシティにラボを設立することにしたのだ!」

晶葉「どうしても解明したかったからね。キョダイマックスするイーブイの謎を……!」

凛「へえ……そうだったんだ」
245 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:14:03.23 ID:cPmOc7rt0

藍子「あ、あの……凛さん、お知り合いですか?」

凛「うん。アイマスでお世話になっていたんだ」

晶葉「初めまして。私は晶葉。アイマス地方の研究者だ」

藍子「研究者……!?」

晶葉「ああ。アイマスではポケモン預かりシステムなんかを開発したりしていたのだが……」

晶葉「この地方のシステムはもっとすごいな。まさかパソコンを介さずともどの場所からも預かりボックスと連動できるとは」

藍子「そ、そうなんですか? 私、まだ2匹しかポケモンを持っていなくて、預かりシステムを使ったことがなかったんですが……」

晶葉「む……そのセリフ、前に誰かからも聞いたような……」
246 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:14:49.98 ID:cPmOc7rt0

晶葉「まあいい。で、私はイーブイが好きなんだが」ポン

イーブイ「ブブーイ!」

藍子「わあ……かわいい……!」

イーブイ しんかポケモン ノーマルタイプ
今現在の調査ではなんと8種類ものポケモンへ進化する可能性を持つ
イーブイだけがとても不安定な遺伝子を持っている理由は未だ解明されていない

晶葉「どうやらガラルにはダイマックスするイーブイ――のみならず、キョダイマックスするイーブイ、というのもいるらしくてね。その調査をしに来たんだ」

晶葉「ただ、何も情報がなくてな。イーブイとレッツゴーするといいらしい、という噂はこの町で聞いたのだが……いまいち意味が分からない」

晶葉「なにかこのことについて聞いたことはあるかね?」

藍子「キョダイマックス? レッツゴー? いえ……わからないです。すみません」

晶葉「いやいや、別にいいんだよ」
247 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:15:25.47 ID:cPmOc7rt0

晶葉「ところで君は……?」

藍子「あ、申し遅れました! 私、藍子っていいます」

藍子「今は凛さんと一緒にジムチャレンジで各地を巡っています」

晶葉「そうなのか」

晶葉「それにしても凛さん、か……ふふっ」

凛「何がおかしいの」

晶葉「いやいや、すまない……ところで、この上に行きたいんだったか」
248 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:16:04.34 ID:cPmOc7rt0

藍子「え……あ、はい」

晶葉「じゃあここに乗っかれば上に上げてもらえるよ」

藍子「乗るだけで……?」

ストン

ゴゴゴ……

藍子「!」

ガゴンッ!
249 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:16:48.58 ID:cPmOc7rt0

藍子「うわっ……!」

ガガガガ

ピタッ

藍子「わわっ……」

晶葉「はっはっは! 随分な驚きようだな!」

晶葉「エンジンシティは蒸気機関が発達した町なんだ。その昇降機も蒸気機関が利用されているわけだな」

凛「へえ……こんな仕掛けになってるんだ」
250 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:17:23.12 ID:cPmOc7rt0

藍子「あ……ありがとうございます!」

晶葉「構わないよ。できれば藍子にもイーブイを譲ってやりたかったのだが……」

晶葉「あいにく、今は譲れる子がいないんだ。すまないね」

晶葉「さて、私は用事があるのでそろそろ行くよ。凛、元気でな」

凛「うん、晶葉こそ元気でね」

晶葉「キョダイマックスするイーブイについての情報を知ったら、すぐに伝えてくれよ」ズン

凛「わ、わかったよ」
251 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:17:56.07 ID:cPmOc7rt0

エンジンジム前

藍子「見えました、あれがエンジンジムですね……」

藍子「……ん?」

ガタンガタン

ガッコンガッコン

藍子「あれは……工事中なんでしょうか?」

凛「そうみたいだね」

凛「ジムの入り口も塞がれている……」
252 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:18:46.90 ID:cPmOc7rt0

凛「すみません」

??「あら? もしかしてチャレンジャーの方かしら?」

藍子「はい、そうです!」

??「ごめんなさいね。見ての通り今日は工事の予定があって、ジムを臨時休業しているの」

凛「うーん、なら仕方ないね」

藍子「わかりました、ではまた改めてお伺いします」

??「ごめんなさいね」

??「おーい、レナさん!」

タッタッタッ
253 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:20:00.31 ID:cPmOc7rt0

レナ「あら、涼ちゃん」

??「工事に付き添ってくれてるんだね。ありがとう」

??「ところでその人たちは……?」

レナ「ああ、二人ともジムチャレンジに来たみたいなんだけど、今日は工事があるからジムを閉めてるって伝えていたところなの」

涼「そうか……タイミングが悪かったな」

涼「アタシは涼。ここのジムリーダーなんだけど、アタシもこれから工事に付き添わなきゃいけないんだ」

涼「また明日以降に来てくれるか? すまないね」

藍子「あ、いえいえ、お構いなく!」
254 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:20:37.60 ID:cPmOc7rt0

凛「ところで工事っていうのは……?」

涼「ああ、これのことだよ」

凛「これは……金のリング?」

涼「ジムチャレンジャーなら、この形、見覚えがあるんじゃないか?」

藍子「……ああ! バッジを嵌め込むリングですか?」

涼「その通り」

涼「今、各地のスタジアムにジムチャレンジの象徴として、このリングを象ったオブジェを建てて回っている最中なんだ」
255 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:21:30.36 ID:cPmOc7rt0

涼「で、この方がデザイナーで企画者のレナさん」

レナ「レナです。どうも」ペコリ

藍子「ど、どうも」

凛「そういうことだったんだ」

涼「ああ。……というわけで、今日は明日に向けてコンディションを整えておいてくれ」

涼「いい勝負をしような!」

藍子「はい!」
256 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:21:58.89 ID:cPmOc7rt0


翌日


ガラッ

ジムトレーナー「ようこそ、チャレンジャー」

ジムトレーナー「昨日も来てもらったみたいね。ごめんなさい」

藍子「あ……いえいえ!」

ジムトレーナー「――さて、エンジンジムはいわタイプのジム。チャレンジャーには岩のように硬い精神力とパワーが求められる」

ジムトレーナー「そこで君にはこれの相手をしてもらおう」

ドドン
257 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:22:42.92 ID:cPmOc7rt0

藍子「これは……岩の壁ですか?」

ジムトレーナー「一枚岩……モノリスと呼ばれるものだね」

ジムトレーナー「君は今から自慢のポケモン1匹で、この岩を砕いてほしい」

ジムトレーナー「制限時間は3分。それまでに岩を壊せなかった場合、ジムトレーナーとバトルになるから注意してくれ」

ジムトレーナー「岩は全部で2枚ある。なお、ポケモンは途中で交代してはいけないから気を付けてくれ」

藍子「……はい!」

藍子「それじゃあ、バチンキー!」ポン

バチンキー「バチ!」
258 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:23:24.04 ID:cPmOc7rt0

3分後

ブブーッ

バチンキー「バチ……」フラッ

藍子「こ、壊せなかった……」

藍子「想像以上に頑丈な壁だったね……」

ジムトレーナー「時間切れか……残念だが、私と戦ってもらうよ!」

ジムトレーナー「行ってこい、サイホーン!」ポン

サイホーン「サイー!」

サイホーン とげとげポケモン いわ・じめんタイプ
頭は悪いが力が強く高層ビルも体当たりでコナゴナに粉砕する
カロス地方ではサイホーンレースという競技が人気だ
259 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:24:07.36 ID:cPmOc7rt0

藍子(疲れてる上にバトルなんて……!)

藍子「バチンキー、頑張って!」

バチンキー「バ、バチッ!」

…………………………

サイホーン「サイ」バタンキュー

ジムトレーナー「うん、よく鍛えられているね」

ジムトレーナー「じゃあ次の壁を壊してもらおうか」ドドン
260 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:24:51.93 ID:cPmOc7rt0

藍子(……)

藍子(さっきは闇雲に攻撃しちゃったけど、それじゃあの壁は壊せない)

藍子「バチンキー、真ん中を狙うよ!」

バチンキー「バチ!」

…………………………

ドドォン

藍子「よし……壊せたっ!」
261 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:25:23.54 ID:cPmOc7rt0

バチンキー「バチ……」バタリ

藍子「バチンキー、頑張ったね……ありがとう!」

バチンキー「バチー」

ジムトレーナー「うむ、見事だ。その調子で涼さんとのバトルも頑張ってくれ」

藍子「はい!」

藍子(この後のバトル……バチンキーを回復させるためにも、まずはマホミルで頑張らなくちゃ)

ザッ

ワァァァァァァ
262 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:26:02.84 ID:cPmOc7rt0

藍子(すごい人……! やっぱり町が大きいから、スタジアムに集まる人も多いんだ……!)

藍子(熱気もすごい……)

凛「……」

??「隣、失礼するよ」

凛「あ……はい」

凛「……」

凛(すごいオーラを感じる人だ)

??「……どうかした?」

凛「いえ……何でも」
263 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:26:51.03 ID:cPmOc7rt0

ザッ

涼「ようこそ、チャレンジャー」

涼「1枚目の岩は苦戦したみたいだけど、2枚目は何とか壊せたみたいだね。あえて頑丈な作りにしていたんだが……」

涼「意外とやるじゃないか。どうやらこのバトル、期待してよさそうだな」

藍子(プ、プレッシャーがすごい……)

藍子「は、はい!」

涼「使用ポケモンはお互い2匹ずつ、だな」
264 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:27:21.40 ID:cPmOc7rt0

涼「さて……ここまでジムチャレンジを進んできたアンタの実力、アタシが試させてもらうよ」

涼「言っておくが、アタシは手加減を知らないんだ。これまで何人ものチャレンジャーがアタシの前に跪いて消えていった」

涼「さあ、アタシという壁を乗り越える姿を見せておくれ!」

ドローンロトム『3……』

ドローンロトム『2……』

ドローンロトム『1……』

ドローンロトム『バトル・スタート!!』
265 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/16(土) 23:31:38.53 ID:cPmOc7rt0
今回はここまでです

エンジンジム、最初は炎タイプで考えていたのですがサルノリに不利な相性が続きすぎていたので急遽岩タイプに変更しました
りあむも選択肢としてはアリだったんですけどね…
あとレナさんの手持ちが全く思いつかないので誰か考えてください(投げやり)

ここまで読んでいただき有難うございました
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 23:36:06.06 ID:/E1770xj0
乙 ポケスロンのブレイクブロックみたいなやつかな?
レナさんの手持ちギャンブラー繋がりからギーマと同じ悪タイプ使いとか?
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 00:33:08.62 ID:hqWid8oG0

芸術家のアーティは虫タイプ
デザイナーのマーシュはフェアリータイプ
ジム関係ないなら専門タイプじゃなくてもいいんじゃないかと思うがそれはそれで思いつかないな...
どんなものにもへんしんできるメタモンがデザイナーの仕事に協力しつつバトルになったら相手のポケモンで戦うとかかね
268 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:42:25.81 ID:XbJx76k70
投下します
269 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:42:54.60 ID:XbJx76k70

涼「メレシー、GO!」ポン

メレシー「メレー!」

メレシー ほうせきポケモン いわ・フェアリータイプ
地下深くの高温高圧な環境で生まれたポケモン
地底の奥深くにはメレシーの群れとその女王が暮らす宝石の国があるという

藍子「マホミル!」ポン

マホミル「マホー!」
270 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:43:26.39 ID:XbJx76k70

凛「メレシー……守りが堅いポケモンだね」

凛「攻撃力が物足りないマホミルで攻めるのはちょっと厳しいかな……」

藍子「マホミル、ドレインキッス!」

マホミル「マホ」チュッ

藍子「よし……まずは先制!」

涼「……」
271 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:44:01.58 ID:XbJx76k70

メレシー「メレ」ズン

藍子「うう、あまり効いてないみたいだね……」

涼「メレシー、ロックカット!」

メレシー「メレ!」ガガガ

藍子「!? 自分の身体を磨いている……?」

涼「そう。ロックカットは身体を磨き、空気抵抗を少なくすることでスピードを上昇させる技」

涼「これで本来なら鈍足なメレシーのスピードを補う、ってわけだ」
272 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:44:39.21 ID:XbJx76k70

藍子「なら……動きを封じます!」

藍子「マホミル、てんしのキッス!」

スカッ

藍子「うっ……一度であんなに素早くなるなんて……!」

涼「まだまだ!」

メレシー「メレ!」ガガガ

凛「まずい……メレシーがどんどん加速していく」

凛(このままじゃ手がつけられなくなる。マホミルじゃ有効打がないから、バチンキーに代えるべきだと思うんだけど……)

凛(どうやら藍子はそのつもりはないようだ)
273 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:46:08.97 ID:XbJx76k70

藍子「……」

藍子(バチンキーはまだ十分に休めていない。マホミルにはまだ頑張ってほしいんだけど……)

藍子(……ううん、このままマホミルでいこう!)

藍子「あまいかおり!」

マホミル「マホ」フワワ〜

涼「なるほど、今度はそれでスピードを封じようというわけだ」

涼「だけどもう躱す必要もない。メレシー、かくばるだ!」

メレシー「メレ!」ガキン
274 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:46:38.59 ID:XbJx76k70

藍子「!」

涼「そのままマホミルに突撃!」

メレシー「メレ!」ビュン

マホミル「マホッ……」ドガッ

藍子「マホミル!」

涼「角張った状態のメレシーはボディそのものが武器というわけだな」

涼「どんどん攻めるぞ! うちおとす!」

メレシー「メレ」ドン
275 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:47:08.98 ID:XbJx76k70

藍子「避けて!」

マホミル「マホ」ヒョイ

涼「回避先に突撃!」

メレシー「メレ!」ビュン

マホミル「マホッ!」ドガッ

藍子「ああっ!」

マホミル「マホ……」ヨロッ
276 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:47:50.78 ID:XbJx76k70

涼「読み通りだったね。これで決めさせてもらおう……ストーンエッジ!」

メレシー「メレ!」ゴゴゴゴ

ドゴオッ

藍子「……! マホミル!」

マホミル「マホ……」バタンキュー

ドローンロトム『マホミル戦闘不能! マホミル戦闘不能!』

涼「よし、まずはアタシが先制だな」
277 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:48:27.82 ID:XbJx76k70

藍子「そんなっ……ほとんどダメージを与えれられなかった……!」

凛(……マホミルに固執したのが裏目に出たね)

涼「どうした、そんなもんかい?」

涼「このままだとアタシのペースのまま勝負が決まっちまうよ!」

藍子「マホミル……ごめんね」シュゥゥ
278 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:48:57.21 ID:XbJx76k70

藍子「……バチンキー!」

バチンキー「バチ」

藍子(本当はもっと休ませたかったけど……)

藍子「頑張って、バチンキー!」

藍子「ダブルアタック!」

バチンキー「バチ!」ブゥン

メレシー「メレ……」ドン
279 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:49:27.70 ID:XbJx76k70

涼「構うな、ロックカット!」

メレシー「メレ」ガガガ

メレシー「メレ!」ヒョイ

藍子「二打目が躱された……!」

ヒュンヒュンヒュン

藍子「さっきより更に素早くなった……!」

藍子(このままだとマホミルと同じことになっちゃう……)
280 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:49:54.57 ID:XbJx76k70

涼「正面から突撃!」

メレシー「メレ!」ビュン

藍子「迎え撃って、バチンキー!」

バチンキー「バチ!」

メレシー「メレ!」カクッ

藍子「!? 曲がった!?」

涼「死角から突撃!」
281 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:50:26.34 ID:XbJx76k70

メレシー「メレ!!」

ドンッ

バチンキー「バチッ……」

藍子「……! いつの間に……」

涼「よし、更に能力を上げるぞ!」

藍子(ダメだ、何とか食い止めないと……)

藍子(……! そうだ! あの技があった!)
282 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:51:01.33 ID:XbJx76k70

涼「かくば――」

藍子「させません! ちょうはつ!」

バチンキー「バチ」ホイホイ

メレシー「メレー!!」ムキーッ

涼「! しまった……!」

藍子「これでもうメレシーは能力を上げられませんよ!」

涼「ふっ、これだけやれれば十分さ!」

涼「メレシー、ストーンエッジ!」
283 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:51:42.37 ID:XbJx76k70

メレシー「メレ!」ゴゴゴゴ

藍子「躱して、バチンキー!」

藍子「そしていやなおと!」

バチンキー「バチ!」ォォォン

メレシー「メ、メレー!」

涼「メレシー!」

藍子「チャンス……ダブルアタック!」
284 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:52:13.07 ID:XbJx76k70

バチンキー「バチ!」ブゥン

ドガッ

メレシー「メレッ……」

藍子「もう一発!」

バチンキー「バチ!」

ドン

メレシー「メレ……」ズザァ
285 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:52:40.32 ID:XbJx76k70

涼「メレシー!」

藍子「これで終わりです!」

バチンキー「バチ!」

ドガッ ドガッ

メレシー「メレー」バタンキュー

ドローンロトム『メレシー戦闘不能! メレシー戦闘不能!』

ワァァァァァァ
286 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:53:19.07 ID:XbJx76k70

涼「戻れ、メレシー」

涼「なるほど、いやなおとをモロに喰らったのはマホミルがあまいかおりを振り撒いていたからだな」

涼「どうやらアンタも変化技の使い方が上手なようだね」

藍子「ありがとうございますっ!」

涼「いいね、調子づいてきたじゃん。それじゃあアタシの切り札、見せてあげるよ」

涼「ギガイアス!」ポン

ギガイアス「ギガ」ズシィィン

ギガイアス こうあつポケモン いわタイプ
体に生えたオレンジ色の結晶で太陽光線を吸収
体内でエネルギーを増幅させ、撃ち出す攻撃は山を吹き飛ばす威力

287 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:54:02.32 ID:XbJx76k70

藍子(ギガイアス……すごい威圧感だ)

藍子(でも相性は悪くない。勝てない相手じゃない……!)

涼「……」

涼「戻れ、ギガイアス」シュゥゥ
288 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:54:54.71 ID:XbJx76k70
藍子「えっ!?」

凛「ギガイアスをボールに戻した……!?」

ザワザワザワ

『ついに来るか……アレが』

『いやー、これを見たかったんだよねー!』

藍子「ど、どういうことですか……?」

涼「チャレンジャー……藍子と言ったか」

涼「ガラル地方各地のスタジアムがこんなに大規模な作りをしている理由は2つある。わかるかい?」

涼「一つはバトルの文化が盛んだから。周りを見てもらえばわかる通り、ガラル地方の皆はポケモンバトルが大好きだからね」

涼「そしてもう一つの理由は……ガラルでしかできないバトルができるから」
289 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:55:44.51 ID:XbJx76k70

グググ……

藍子「!?」

藍子(モンスターボールが……大きくなっていく……!?)

グンッ

グンッ

グンッ

涼「さあ、見せてあげるよ……」


涼「ダイマックス!!」
290 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:57:10.18 ID:XbJx76k70

ブゥン

カッ

ズドォォォォォン

ギガイアス「ギガア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!」

凛「……!!」

藍子「う、うそ……」

藍子(ギガイアスが……見上げるくらいに大きくなった……!?)
291 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:57:56.06 ID:XbJx76k70

涼「……本来は、ダイマックスバンドを所持していないチャレンジャー相手にダイマックスは使っちゃいけないんだけど」

涼「エンジンジムは特別でね。チャレンジャーにガラルならではのバトルを味わってほしいという意味で、相手に関係なくダイマックスを使うことを許可されているのさ」

涼「ま、それがキッカケで『鬼門』だとか『登竜門』だとか言われるようになっちまったけどな」

涼「御託はもういいか。……攻めるぜ、ギガイアス!」

涼「ダイロック!!」

ギガイアス「ギガア゙ア゙ア゙ア゙!!」グワッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

藍子「……!? 岩の壁……?」

藍子「あんなの……どうやって避ければ……!?」
292 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:58:25.65 ID:XbJx76k70

グゥン

藍子「! バ、バチンキー!!」

バチンキー「バチ――」

ドォォォォォォォン

凛「……! なんて威力なの……!?」

藍子「……!」

シュゥゥゥ
293 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 22:59:23.31 ID:XbJx76k70

バチンキー「バチ……」ヨロッ

藍子「バチンキー……!」

涼「耐えたか。やるじゃないか」

涼「だが、それもいつまで持つかな?」

ゴォォォォ

凛「! 砂嵐が……!」

藍子「そ、そんな……」
294 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 23:00:33.25 ID:XbJx76k70

涼「ダイロックは攻撃で飛び散った石や砂を巻き上げて砂嵐を起こすんだ」

涼「これで準備万端だ。さあ、どこからでもかかってきな!」

藍子「……」

藍子(どうすれば……いいの……?)

藍子(そもそもあんな大きなポケモンに、普通の技は通じるの……? 弱点はあるの?)

藍子(わからない……でも一つだけわかることは)

藍子(無闇に攻撃していたら……絶対に勝てない)

295 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 23:01:07.90 ID:XbJx76k70
藍子「バチンキー、ダブルアタック!」

藍子「狙いは……オレンジの結晶で!」

バチンキー「バチ!」

ドガッ ドガッ

ギガイアス「……」

藍子「やっぱりそうだよね……」

涼「そんな攻撃じゃ痛くも痒くもないぜ!」
296 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 23:01:49.15 ID:XbJx76k70

涼「ダイアース!」

ギガイアス「ギガア゙ア゙ア゙ア゙」

ボコッボコッ

藍子「……! 地面に潜った……!」

藍子「あんな大きな体でそんなことしたら……!」

バチンキー「バチ!?」グラグラ

ギガイアス「ギガア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

ドォン

バチンキー「バチ……」グググ
297 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/24(日) 23:02:33.60 ID:XbJx76k70

藍子「そんな……」

凛(……藍子もかなり強くなったと思ってたんだけど)

凛(それでも手も足も出ないなんて……)

凛(あれがダイマックス……)

凛(ただ巨大化するだけじゃなくて、技も変化している……? それとも元々ああいう技なの?)

凛(そういえばボールが大きくなる前、涼の腕から何かのエネルギーが出ていたような……)
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