【一部キャラ安価コンマ】村長「勇者よ、必ずや優勝して参れ」勇者「へいへーい」

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350 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:46:19.55 ID:ElQ0xIuM0

勇者(くっそ…!)ブンッ

ガン

勇者(どこから攻めても剣だけで防がれる)

ガツッ

勇者(蹴りも殴りも平気で止める)

姫騎士「」ズオッ

勇者「っ!」ギィン!

勇者(癖とか弱点ねーのかよ…!)

勇者(こんなん続けたとこで全身痣だらけにされるだけだ)

姫騎士「」スサッ

ズバッ

勇者(体力も…)

勇者「…っ」

勇者「このっ!」ビュンッ

姫騎士「」ヒラッ

勇者「!?」

勇者(やばい、カウンターが…)

ブォンッ

ガァン!

勇者(っぶねー、何とか合わせた)

勇者(返す刀だ!)ダン

――ヨロ

勇者「あっ」

勇者(しまっ――)

姫騎士「」シッ



ドゴッ!



勇者「がっ…!?」

ドサッ...


351 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:47:01.66 ID:ElQ0xIuM0

魔法使い「!…」

リア「あぁ…!」

ミント「うわ、痛そう…」



勇者「げほっ…げほっ!」

姫騎士「……」

勇者「っはぁ……はぁ……」

姫騎士「……」

姫騎士「どうした、最強」

勇者「ゔぅ、え゙ほっ…」

姫騎士「何を暢気に寝ている」

勇者「は……は……」

姫騎士「…っ」

姫騎士「最強なんだろう!?誰にも負けないのだろうっ!?」

姫騎士「絶対に勝つことこそ"最強"の至上命題!」

姫騎士「その程度の力で最強を騙るな!不愉快極まりない!!」


352 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:47:40.01 ID:ElQ0xIuM0

「どうしたんじゃ姫騎士様…?」

「すごい剣幕…」

アッシュ「自らの勝利が何を意味するのか、あの方は誰よりも知っているのです」

アッシュ「彼女にかけられた期待とプレッシャー。それが彼女を必勝へ追い込む…」

アッシュ「恐らく姫騎士様にとっての勝利は、甘美な快でも栄誉な誇りでもない」

アッシュ「ただただそこにある空気に同じ。呼吸して肺を満たすもの」

侍女「だから、許せないのでしょうね」

侍女「自由にこの場所で舞い、戦うあの男が」

アッシュ(…最強とはその実、横に並ぶ者のいない孤独な存在なのです)

アッシュ(そう……私では駄目だった…)


353 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:48:06.76 ID:ElQ0xIuM0

姫騎士「……」

勇者「」

審判「……」

姫騎士(……)

審判「…きぜ――」

ノソ...

姫騎士「…!」

勇者「だーれが、その程度の力だって?」

勇者「俺っちまだ負けてねーし」ヘヘ...



「立つのかよ」

「すげぇ根性だな」



勇者「こいよ最強」

姫騎士「……」

勇者「そんなに言うならさ、手本を見せてくれよ」

勇者「あんたの言う"最強"ってやつを」

姫騎士「…いいだろう」

姫騎士「身を以って教えてやる」



.........




354 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:48:33.55 ID:ElQ0xIuM0

バシッ、バシィン!

ズバッ

勇者「」ヒュン

ガッ

勇者「……」ブンッ

パシッ

姫騎士「」シッ

ダァン!

勇者「ぐぁ…」



ミント「ひ、酷いわね。あそこまで一方的に…」

ミント「下手したらこれ、勇者くん死んじゃうんじゃ…?」

リア「そんなこと…。だって闘技ですよっ…!」

ミント「でもさっきから動きもおかしいじゃない。剣持ち替えようとしたり手と足同時に出したり」

魔法使い「大丈夫よ。あいつは死なないから」

魔法使い「負けもしない」

ミント「えぇ…?」


355 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:49:35.11 ID:ElQ0xIuM0

勇者(袈裟斬り)

姫騎士「……」サッ

勇者(膝蹴り)

ガツン

姫騎士「」ヒュッ

ザンッ

勇者「っ」

勇者(もう一丁斬り上げ)



ーーーーー

アッシュ「――さて、今日はこの辺りで体術鍛錬へ切り替えます」

勇者「また?せっかくいい感じに剣の体になってきたのに」

アッシュ「勇者様、あまり長く剣の鍛錬を続けてると、稀に体術の動きをしますよね」

勇者「そうなん?全然意識してないんだけど…」

アッシュ「我慢は身体に毒です。無意識下でも体術を鍛えたいと思っているならそうしてあげるのが最も伸びが良いですから」

アッシュ「貴方の場合、逆も然りなので体術と剣術をバランスよく切り替えていくのがベストでしょう」

勇者「なんじゃそりゃ」

ーーーーー



勇者(肘打ち――)

ガシッ

勇者「…!」

姫騎士「いつまでこの茶番を続ける気だ?」

姫騎士「お前の望む最強とは何か、存分に分かっただろう」

勇者「…ケチケチしてんなって。もうちょい見してよ」

姫騎士「断る。遊びに付き合うのはここまでだ」

パッ...

姫騎士「」ビュオッ!

ゴスッ


356 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:51:51.49 ID:ElQ0xIuM0

「頭ときたぜ…」

「なんで奴は倒れない?」

「ゾンビなんじゃねぇか?ははっ」

リア「勇者さん…」

ミント「もう見てらんない…」

魔法使い「……」



勇者「」フラ...

姫騎士「しぶとさだけは認めてやろう」

姫騎士「…終わりだ」スッ

姫騎士(こやつもこれまで下してきた有象無象と同じ)

姫騎士(私はただ)

ブワァッ!

姫騎士(勝ち上がるのみっ!)





――バスッ




357 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:52:27.12 ID:ElQ0xIuM0

侍女「……!」

アッシュ「……」



リア「っ…」(目を瞑る)

ミント「え…」

魔法使い「……」



姫騎士(……む)

勇者「…いひっ」



魔法使い「もう」

魔法使い「遅いじゃない、まったく」フフ

ミント(足裏で受け止めたの…?いつの間に)


358 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:53:02.73 ID:ElQ0xIuM0

勇者「ようやく分かったぜ」

勇者「剣と体は別々のもんじゃねーのさ」

勇者「そういうこったろ?お姫様」

姫騎士「…何がだ?」

勇者「つまり」

勇者「――反撃開始ってこと」ザッ!

姫騎士「……」ガンッ

――ヌッ

姫騎士「っ!」ガッ

勇者「」グルン

ガツッ、ガィン!

姫騎士「く…!?」



「んん?剣で姫騎士様を押しとる」

「バッカ見えないか?手、足、胴全部使ってる!」

「人間の動きかよあれ!?」



勇者「まだまだ!」

姫騎士「…っ」


359 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:53:42.22 ID:ElQ0xIuM0

侍女「あの男は何をしたの…?」

アッシュ「…そういうことでしたか」

アッシュ「勇者様は闇雲に戦っていたのではありません。剣術と体術の連携…言うなれば融和点を探っていたのです」

アッシュ「合点がいきました。きっとあれが――」

アッシュ「彼の才能」



勇者(上段、足掛け、胴斬り!)

カンッ、スサッ――ガキッ!

勇者(回し蹴りからの)ゴッ

勇者「」ピョン

姫騎士「っ」

ガン、ガンッガン!

勇者「前転宙返りー!」スタッ

勇者「からの切り返しっ!」ダッ

姫騎士「ちょこざいなっ」

ガァン! ドスッ

ダダッ、バシッグルッ

勇者「へへっ!ちゃんとついてきてくれよ!」

勇者「もっともっとあげてくぜーっ!」

姫騎士「この…!」



リア「すごい……速過ぎてくらくらしてきました……」

ミント「おっどろいた。剣と体、お互いの攻撃の隙間を補い合ってる…」

ミント「そりゃあ攻撃速度は格段に上がるけども、あんな芸当出来ないって普通!」


360 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:54:53.21 ID:ElQ0xIuM0

勇者「よっ」サッ

姫騎士「っ!」ガッ

勇者「ははっ!」シュッ

姫騎士「」バスッ

姫騎士(なぜ…)

勇者「こっち!」

姫騎士(なぜ笑える)

勇者「ほら遅え!」

姫騎士(楽しいのか?闘技(これ)が?)

勇者「ボーッとしてっとおいてくぞ!」

姫騎士(…そんなわけはない)

勇者「それっ!」

姫騎士(そんなわけがないんだ!)

姫騎士「はあっ!!」シッ――



ガキィッ――


361 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:55:20.35 ID:ElQ0xIuM0



カラン、カラ...



姫騎士(……剣が……)

勇者「……」

勇者「拾っていいぜ。さっきのお礼だよ」

勇者「剣持ってないあんた倒したところで最強は名乗れないっしょ?」



オオオオォ!

「おうおう格好付けやがってよー!」

「てめぇってやつは男の中の男だ!」



姫騎士「……ふっ、調子に乗るなよ」




362 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:56:59.72 ID:ElQ0xIuM0
ーーーーーーー



カンッ、ガガッ、ズバッ!



「いいぞ勇者!そこだ!」

「守るのは危険ですぞ姫騎士様!」

ワーワー!



勇者「うらっ!」

ヒュッビュオッ

姫騎士「ふっ!」

スッ、ガンッ

姫騎士(速い)

ガッ――

姫騎士(一瞬でも気を抜けばやられる)

スサッ――

姫騎士(全力で迎え撃つ)

ダン――

姫騎士(全力で捌ききる)

シュッ――

姫騎士(この感覚はなんだ…?)


363 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:57:46.11 ID:ElQ0xIuM0



ーーーーー

王「どうだ?初めて剣を握ってみた感想は」

王「おぉ、上手だな。まだ小さいのに父さんより強いやもしれんな、はは」

王「ん?そうかそうか楽しいか!」

王「父さんもとても楽しいぞ――」

ーーーーー



勇者「せいっ!」

姫騎士「」シュバッ

ガァン!

勇者「うおぅ!?」

姫騎士「ここは君だけの闘技場ではないのだよ!」

勇者「分かってらぁ!」バッ

ガンガン、ガンッ

勇者「今はあんたも居るもんな!」

姫騎士「そういうことだ!」ダッ!

姫騎士(…ふふっ)


364 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:58:18.21 ID:ElQ0xIuM0

侍女「!…ねぇ、今…」

アッシュ「貴女にも見えましたか」

侍女「姫騎士様、笑って……」



ーーーーー

幼姫騎士「えい!」

幼侍女「きゃっ…あーあ、また負けちゃったー」

幼姫騎士「ふふん、わたしにはアッシュがついてるからな!」

幼侍女「姫ちゃん強いー」

幼侍女「あ、そういえばね、王様が新しいお花買ってきたんだって!」

幼姫騎士「お父様が!?今すぐ見に行くぞ!」

幼侍女「見境なーい」アハハ

幼侍女「お花、いちばん好きだよね〜」

幼姫騎士「何を言う。花も好きだがお前たちと遊ぶのも、楽しくて大好きだぞ」ニッ

ーーーーー



侍女「…姫ちゃん…!」


365 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:59:04.05 ID:ElQ0xIuM0

勇者「」シュンッ!

姫騎士「うぐ…!」

姫騎士(読み切れない…!)

姫騎士(かつて経験したことのない速度の中に身を置いている)

姫騎士(奴は当然のように加速していく)

ビシュ、ビシュッ

バババッ!

姫騎士(徐々に端へ追い詰められていることなどとうに分かっている)

姫騎士(しかし避けるという選択は無い。あり得ない)

姫騎士(何故ならこやつを負かせば私は)

姫騎士(私は――!)

姫騎士「はあああぁっ!!」

勇者「うおおおぉっ!!」



ガンガンカンッドスッ

ゴツッ、ザザッガィン!

サッ!ガキッガガガッ


366 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 02:59:33.18 ID:ElQ0xIuM0

勇者「」グルンッ!

姫騎士「っ――」



ゴッ!



姫騎士(回し蹴り…!)



――ドサッ...



審判「………」





審判「場外。勝者、勇者!」




367 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 03:00:21.71 ID:ElQ0xIuM0



「「「おおおおおおおおぉぉ!!」」」



リア「やりました!やりましたよ魔法使いさん!勇者さんが…!」

魔法使い「うん、そうね。やってくれたわね…!」

ミント「この試合、夢に出てきそう」



侍女「あれが英雄……」

アッシュ「上出来です、勇者様」

アッシュ「…ありがとうございます」



姫騎士「……………」

姫騎士(……私は負けたのか)

姫騎士「………」

姫騎士(そう、か)

勇者「地べたで寝てると肩こるぜ」

姫騎士「……」

勇者「聞こえないんか?あの大合唱」


368 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 03:01:52.63 ID:ElQ0xIuM0

「姫騎士様!最高の試合でしたぞ!」

「今日ここにいられたこと、神に感謝致します!」

「あなたは紛うことなき国の英雄だっ!」

「「「姫騎士!姫騎士!姫騎士!」」」



姫騎士「…何故…」

勇者「勝ったのは俺っちなのによー。このアウェー感だもんな」ヘッ

勇者「さすがお姫様は人気者だ」

姫騎士「……」

姫騎士(敗北は死。…そう言い聞かせてきた)

姫騎士(国の為に、お父様の為に)

姫騎士(でも……)

姫騎士(私は、間違っていたのかもしれない)

勇者「な?楽しかったろ?」

姫騎士「………」

姫騎士「そうだな」フッ

(顔のそばに咲く一輪の花)

姫騎士(あぁ…綺麗だ……)




369 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/02(木) 03:05:07.92 ID:ElQ0xIuM0
姫騎士戦、ここまでです。
こういう戦闘描写を上手に表現するには地の文の方がいいんでしょうね…

次回の投稿で完結となります。
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/02(木) 07:32:06.81 ID:tWh9PQfS0
乙です
最後まで楽しみにしてます
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/02(木) 07:55:17.61 ID:mMPEBaUDO

372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/07/02(木) 13:50:50.55 ID:vyzzvRgm0
おつー
373 : ◆YBa9bwlj/c [sage saga]:2020/07/05(日) 03:58:29.46 ID:mygcD0E70
今更ながら、姫騎士と辞書のキャラカードを置いておきます。

キャラ名:姫騎士(小国の英雄 綺麗なスタイルに茶髪のロング)
性別:女
年齢:18
得意戦型:剣術
備考:小さい頃父である国王に剣の才能を見出され、開催した闘技大会で優勝を果たして以来、常に勝つことを望まれるようになった。圧倒的な剣の腕前で何者をも寄せ付けない。アッシュ、侍女とは幼馴染み。

キャラ名:侍女(姫騎士のお付き 落ち着いた物腰の女性)
性別:女
年齢:18
得意戦型:剣術
備考:姫騎士の傍で様々な身の回りの世話をしている。中でも剣の鍛錬には熱心に付き合うが、これは姫騎士を今の状況から救い出してあげたいという気持ちの裏返し。生半可な力のアッシュでは姫騎士の現状を変えることが出来ないと考え、アッシュに執事を辞めさせた。姫騎士ほどではないが、剣術に長ける。
374 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:10:10.01 ID:mygcD0E70
>>373 辞書ではなく侍女ですね…。

それでは6章3/3投下していきます。
375 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:12:57.19 ID:mygcD0E70
ーーーーーーー

勇者「よ、無敵の男参上」

リア「勇者さん!」テッテッテッ

リア「とっっても素敵な闘技でした!楽しくてわくわくして…!私、勇者さんたちの旅についてきて本当によかったです!」

勇者「俺っちの勇姿ちゃんと目に焼き付けたかー?」

アッシュ「勇者様、貴方には感謝してもしきれません」

勇者「なーに言ってんだ先生。礼言うのはこっちだよ。先生のおかげで俺っちはここまで来れたんだ」

アッシュ「私はもう先生ではないですよ」ニコッ

勇者「サンキューな、アッくん」

ミント「……」ジー

ミント(自由に楽しそうに試合してた。あんな風に戦えたらもっと面白いのかな)

魔法使い「ん」(手を上げる)

勇者「?、あぁ」

パン(ハイタッチ)

勇者「言った通りだろ?」

勇者「約束は守る」ピース

魔法使い「…いっぱい待ったんだから」
376 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:13:33.49 ID:mygcD0E70

「お、最強野郎じゃねぇか。いかす試合だったぞ!」

「決勝も面白いもん期待してるからなー!」

勇者「へへっ」

グローバ「よう」

勇者「グローバのおっさん!」

グローバ「ケチくせえじゃねえか、あんな隠し玉持ってたなんてよ」

勇者「奥の手は最後まで温存って、先生の教えさ」

グローバ「その割には随分めっためたにされてたがな、がはは!」

グローバ「んでよ、姫の体はどうだった?」

勇者「ん?んー…」

勇者「…剣の感触しか残ってねー」

グローバ「かー!何のために戦ってたんだい小僧」

グローバ「まあいい。直接確かめる楽しみが増したぜ」

グローバ「小僧、体貸しな」

勇者「えっ。おっさんまさかそっちのケが…!?」

グローバ「なわけねえだろ?ほれ」

ポワァ...

魔法使い「治癒魔法…?」

ミント「に、似合わな過ぎる」

勇者「おぉ、楽んなってく…」

グローバ「俺からの餞別だ。決勝の相手もそれなりに強えらしいが、またまた女だとよ」

グローバ「精力復活させとかんとなあ!わはは!」




377 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:15:16.66 ID:mygcD0E70
ーーーーーーー

姫騎士「……」トットッ

姫騎士「……!」トッ...

侍女「……」

姫騎士「こんなところで待っていたのか?」

侍女「はい」

タッタッタッ

――ヒシ

侍女「…おかえり……姫ちゃん…」ギュー

姫騎士「……ただいま」

姫騎士(懐かしい呼び名だ)

姫騎士「私は、負けてしまったよ」

侍女「だから何だと言うんですっ…。それで何を失いましたか?」

侍女「あの敗北は、失ったものより戻ってきたものの方が大きいのですから…!」

姫騎士「…辛い思いをさせてしまったな。すまない」

侍女「」ギュ...

378 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:15:42.30 ID:mygcD0E70



..カツ..カツ



姫騎士(…!)

王「……」

姫騎士「…お父様…」

姫騎士「優勝に届かず申し訳ありません。言い訳のしようもなく私の力不足が招いた失態です」

姫騎士「どのような処罰もお受け致します」

王「………」

王「よい」

姫騎士「…?」

王「よいのだ、姫騎士」

姫騎士「え…」

王「思えば、我が国は十分に豊かとなった」

スッ(背を向ける)

姫騎士(……)

王「…お前の部屋の花、枯れかけていたのでな。新しい株を増やしておいた」

王「好みに合うか、分からぬが」

姫騎士「!」

姫騎士「……うん、ありがとう」




379 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:16:26.15 ID:mygcD0E70
ーーーーーーー

ザワザワ

ドヨドヨ

「押すなって、見えねぇだろ」

「押してねーよ」

ゾロゾロ...

ミント「人が多過ぎるぅ…暑苦しいよー」

アッシュ「例年の風物詩ですね。別会場の方々が決勝を見に集まってくるのです」

ミント「ね、アッシュ様。勇者くんのあの戦い方、私にも出来るかな」

アッシュ「どうでしょう。二週間の特訓を経たとはいえ、彼の才能と地力があってこそのものでしょうから」

ミント「特訓!?アッシュ様直々に!?」

ミント「それってお願いすれば私にもやっていただけるのでしょうか…!」キラキラ

アッシュ「そ、そうですね……今は少々時期が…」

アッシュ「!、そうです!魔法使い様にどうしてもお聞きしておきたいことがあったのです」

魔法使い「ん?」

アッシュ「元々勇者様の戦術は高い水準にありました。バーランド卿も仰っていましたが、とても優秀な師に教わっていたのだと思います。彼に稽古をつけていたのはどのような方なのですか?」

アナウンス『ただいまより、第5戦を行います。選手は入場してください』

魔法使い「そうね、あいつに闘技を教えてたのは――」

アナウンス『決勝戦。勇者、――』



魔法使い「あいつの母親なの」
アナウンス『勇者母』



魔法使い「優しいんだけど少し底知れないところがあってね……って」

魔法使い「えっ!?!?」

アッシュ「どうされました?」


380 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:17:57.84 ID:mygcD0E70

勇者「なんで、母さんが…!?」

勇者母「あら、やっと会えましたね勇者♪」

勇者母「これ忘れていってましたよ」

(勇者の木剣)

勇者「え、あ、うん」



魔法使い「えー……」

リア「魔法使いさん?…もしかしてあの女の人…」

魔法使い「うん…あの人が勇者のお母さん」

アッシュ「それはそれは」



審判「両者前へ!」

審判「始め!」

勇者母「優勝に手をかけていたのですね。あなたのことですから少しだけ心配していたのですけど、やっぱりあなたは自慢の息子です」

勇者「…だろ?」

勇者「そうだろそうだろう!ちゃんと修行してたかんな!俺っち前よりずっと強くなったんだぜ!」

勇者母「そうですか!ではでは勇者の成長を母に見せてくださいな」ニコニコ

勇者母「審判さん、危ないので離れていてください」

審判「はい…?」

勇者母「まずは他の皆さんを巻き込まないように…」

勇者母「"結界"」



フォン


381 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:18:50.64 ID:mygcD0E70

「うわぁ!?」

「なんだなんだ?こりゃガラスか?」

魔法使い「な、なっ…」

リア「見たことない魔法です……けど」

アッシュ「えぇ、私にも分かります。この魔力の強さは、ともすればレラ様より…」

ミント「鳥肌立ってきた…」



勇者母「さぁ、初めは準備運動ですよ。これから唱える魔法、しっかりと避けきってください」

...ゴゴゴ

勇者「え…母さんちょっと待って」

ビキ..バチッ..

勇者「魔法よく分かんねーけどさ、やばいやつじゃないのこれ…?」

勇者母「いきますよ勇者!」

勇者「ちょちょちょ、話聞いて――」

勇者母「"天雷"」



ピシャッ――



ズガァン!

バキバキバキ!バチンッ!

ゴロゴロ――ドゴォンッ!


382 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:19:41.72 ID:mygcD0E70

「きゃあっ!?」

「ひぃぃぃ!」

魔法使い「何よこのでたらめな魔法…!?」

リア「ひぅ」(魔法使いに抱きつく)

アッシュ「こちらには来ないようになっているのでしょうが…」

アッシュ(本能的に防御反応をとってしまいますね…!)



バチ...

ピリ、ピリピリ...

勇者母「もうよいですね」

フォン(結界を解く)

勇者母「さて勇者、次はあなたの得意な剣を」

勇者「」チーン

勇者母「……あら?」
383 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:21:22.15 ID:mygcD0E70

審判「し、勝者、勇者母…」

勇者母「やだ、つい…」

勇者母「少々張り切ってしまいました。お恥ずかしい…」



観客「「「………」」」

「あの女、鬼強え剣士じゃなかったんか…」

「俺が見た時はバリバリの格闘技で相手ぶちのめしてたぜ…?」

「あやつ何者じゃ…」

魔法使い「本当、何なのかしらね…」アハ..アハハ..

アッシュ「………」

ミント「か、神様の天罰…?」



勇者母(そういえばこの魔法、魔王ちゃんに使って以来でした。出力間違えないようにしないといけませんね)




384 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:22:34.37 ID:mygcD0E70
ーーー夕方 宿ーーー

「「「いただきます」」」

魔法使い「ん〜!おいしいわ!やっぱりアッシュさんの料理は最高ね!」

勇者母「感動です!世界広しと言いますがこれほど素敵な食事は初めてです」

勇者「……たく、意味分からん……どうして母さんが…あの反則魔法…」ブツブツ

リア「あ、あの勇者さん、こっちのもおいしいので…」

アッシュ「姫騎士様に勝利しただけでも誉れ高い戦果ですよ」

勇者「くぅぅ…!」

勇者母「そうですよ勇者。舞踊祭なら美しく舞えるように練習すればいいのです」

魔法使い「…わ、私はあんたがちゃんと迎えに来てくれただけで、その…」

勇者「前も言ってたけどさ、そのぶようさいって何?」

勇者母「舞踊祭は舞踊祭ですよ?皆さんの芸術点を競うお祭りでしょう」

アッシュ「闘技大会のことですか?」

勇者母「そうとも呼ばれてるみたいですね」ニコニコ

アッシュ「闘技大会は芸術を極めるお祭りではありませんよ。己の力、戦術を駆使して戦い、強い者を決定する催しです」

勇者母「まあそうなの?皆さん飛んだり跳ねたりしていましたからてっきり技の美しさを披露する場とばかり…」

魔法使い(いやいや見てればどういうものかくらい理解出来るでしょうよ)
385 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:23:05.05 ID:mygcD0E70

アッシュ「…つかぬことを伺いますが、レラ様をご存知ですか?」

勇者母「レラ…あら、もしかしてレラちゃんのことでしょうか?懐かしいですね」

アッシュ(……ふむ)

魔法使い「そういえばアッシュさん、ミント…だったっけ?アッシュさんに張り付いてた人はどうしたの?」

アッシュ「彼女なら帰っていきましたよ」

魔法使い「意外ね。あの様子だとどこまでもついてきそうな感じだったのに」

アッシュ「えぇ、まぁ…」



ーーーーー

アッシュ「ミント様、貴族のご令嬢ともあろう方が、あまりご両親を困らせてはいけませんよ」

ミント「え゙!ど、どうしてそれを…」

アッシュ「昔、催事で貴女を見かけたことを思い出しました」

アッシュ(バーランド卿が教えてくれたのですが)

ミント「嬉しいのに素直に喜べないっ…!」

アッシュ「貴女の行動次第で、御家の風格は変わってしまうのですから。然るべき生活を送られている方の方が、私は好きですよ」

ミント「本当ですか!」

ミント「…私、帰りますっ!」

ーーーーー



アッシュ「少しお話ししたら、分かってくれました」

魔法使い「へぇ」
386 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:24:32.63 ID:mygcD0E70

魔法使い「あ、リアちゃんほっぺにソース付いてる」フキフキ

リア「あうあう…」

魔法使い「お行儀よく食べなくちゃダメよ?」

リア「……魔法使いさん、以前から言おうと思ってましたけど……私のこと子供扱いしてますよね?」

魔法使い「え?…いやぁそんなことは…」

リア「むーっ。私の方がお姉さんなのに…!」



ガチャッ!



村長「聞いたぞ勇者!強者を退け優勝をもぎ取ったそうじゃの!」

魔法使い「村長さん!わざわざここまで来たの?」

村長「わざわざここまで来たんじゃ。賞金をもら――祝いの言葉をかけるためにの」キリッ

勇者「…俺っちは優勝してねー」

村長「なんじゃと?」

勇者「優勝したのは母さんな」

勇者母「……」ニコッ

村長「なんとそうであったか…!」

村長「あっぱれじゃ!親子共々村の復興に力を貸してくれていたとは!」

勇者「つーかじじいてめー騙してたろ!?優勝しても美女なんかついてこねーじゃんか!」

村長「優勝すれば女子の一人くらいお主に惚れる者が現れるじゃろうて。まるっきり嘘ではないぞ」

勇者「このハゲ…」

魔法使い「…勇者、あんたそんなことのために戦ってたの?」

勇者「い、いや大会始まる前にはそんなもんないって知ってたから」

アッシュ「あの特訓中の発言、そういうことでしたか」

リア「勇者さん…」ジト...
387 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:25:07.26 ID:mygcD0E70

村長「こちらの方々は?」

魔法使い「旅の途中で知り合ったの。リアちゃんにアッシュさん、どちらも大切な人よ」

リア「えへへ」

アッシュ「そう言って頂けると嬉しいですね」

村長「旅は道連れ世は情け。うむ、良きかな良きかな」

勇者「ま、そいつは同意だぜ」

魔法使い「けど、二人はこれからどうするの?」

魔法使い「私たちは明日、自分の村に帰るつもりだけど」

リア「私も村に帰ります。ママとパパが待ってますので。勇者さんたちとお知り合いになれて、旅をすることができて幸せでした!」

魔法使い「私もよ」フフッ

アッシュ「私は…もう一度、あのお城の執事を願い出てみようかと考えています」

魔法使い「!…アッシュさんなら、出来ると思う」

アッシュ「ありがとうございます」ニコ

勇者「もーらい」ヒョイ、パク

魔法使い「あ!何すんのよそれ私の!」

勇者「ずっとお喋りしてたかんさ、もう腹いっぱいなのかと」

魔法使い「最後の一個だったのに……あんたの寄越しなさい!」

勇者「うわあぶなっ!身乗り出すやつがあるかって!」

勇者母「二人ともお食事の席では静かにしないといけませんよ」

ワーワー



.........




388 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:26:13.84 ID:mygcD0E70
ーーー夜ーーー

ジャー

勇者「ちと飲み過ぎたな、トイレが近ぇ…」

勇者(…過ぎちまえばあっという間だったな、闘技大会)

勇者(明日から帰り旅か)

勇者(なんか…物足りねーんよなぁ)

ガチャリ(トイレから出る)

勇者「ん?」

魔法使い「あ」

勇者「わりぃ、待たせちまったか。ほら用足していいぜ」

魔法使い「違うわよ。というかデリカシーがないっ」

勇者「トイレじゃねーの?」

魔法使い「……」

魔法使い「勇者もさ、私たちが小さい頃、私に言ってくれたこと覚えてるのよね…?」

勇者「まぁ…忘れちゃいないさ」

魔法使い「そ、そう」

魔法使い(……)ドキドキ

魔法使い「…ねぇ!村に帰ったら……えと……私と……」

魔法使い「け、けけ、けっこ――」

村長「おや、お主たちも小便かの?わしはあまり飲み食いせんかったのじゃが、いかんせん歳じゃからのう」ホッホ

村長「すまんが先に入らせてもらうぞ」

ガチャ パタリ

勇者「じいさんさっきも入ってたよな。頻尿か」

魔法使い「………」

勇者「で、なんよ?」

魔法使い「…なんでもない。おやすみ」

勇者「?おう」

テクテク...

魔法使い(明日…明日言う)

魔法使い(絶対!)




389 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:27:55.44 ID:mygcD0E70
ーーー翌早朝ーーー

...モゾ

勇者「……」

勇者「…うし」

ガサゴソ



.........





勇者「これで必要なもんはあらかた揃ったろ」

(大荷物)

勇者「…一人で運ぶの結構キツそう」

勇者「馬車とか買えねーかなー。はぁ…賞金が俺っちの手にあれば…」

勇者「いや違う。優勝出来なかったんだからこうして旅立つんさ」

勇者「何かが物足りねーと思ってた。優勝出来なかったのもそうだけど、そもそもナイスバディなかわい子ちゃんと甘い時間過ごすって目標完全に失念してたんよな」

勇者「…魔法使いに関しては…うん、母さんに勝てなかったわけだしまだ最強とは言えないから……1年くらい修行してからまた迎えに行けばいい」ウンウン

勇者「ということで、俺っちは新たなる旅へ繰り出すぜぃ」

勇者「みなさんお元気で〜」ボソッ

...カチャ

勇者(さーて、最初は東の大国にでも行ってみようかね。噂じゃ美人の里があるとかないとか…!)

勇者(うへへ)
390 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:29:43.39 ID:mygcD0E70



ナタリー「あれー?おにーさんどっか行くのー?」



勇者「いっ!?」

ナタリー「……」ポワー

勇者「な、なんだおどかすなよ」

ナタリー「ねーねー、たくさん遊んでくれるって約束したよねぇー。今から遊ぼ♪」

勇者「えーっと…今度な今度」

ナタリー「いつー?」

勇者「明日とか!」

ナタリー「くんくん……嘘ついてるにおいがするなぁー」

勇者(犬かよ!いやエスパーか?)

勇者「嘘じゃないって。男に二言はない!」

ナタリー「んー、ほんとかなぁー」

勇者(くそぅ…出鼻を挫かれるとはこのことか)

勇者(あんまもたもたしてるとあいつらより早起きした意味が…)

勇者母「あら勇者!言われなくても早く起きられるようになっていたのですね。感激です」

勇者「か、母さん…!」

村長「なんじゃい朝から騒々しいのぅ」

リア「どうかしたんですか…?」

アッシュ「皆様お早いですね」

勇者(やべぇやべぇ、この流れはどう考えても…)

勇者「あ…」
391 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:31:15.41 ID:mygcD0E70



魔法使い「……」ニコニコ



勇者(…ですよね)

魔法使い「どこ行くの、勇者?」ニコニコ

勇者「ちょいと散歩に…」

魔法使い「そーんな大荷物で〜?」

勇者「これは重量トレーニングも兼ねて…」

魔法使い「勇者、今正直に言えば許すわよ?」ニコニコ

勇者「……………」

勇者「…散歩ですー!」ダッ

魔法使い「待ちなさい!!」ダッ

ナタリー「あはー、追いかけっこだー」ピョン

村長「散歩とな。どれ、わしも始めてみるかの。あわよくば髪にも効果があるかもしれぬ」テクテク

勇者母「朝食までには戻るのですよー!」

アッシュ「彼らといると退屈しませんね」

リア「ふふっ、本当に仲良しさんですよね」


392 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:31:41.50 ID:mygcD0E70

魔法使い「このぉ!また一人でどっか行こうとしてたでしょ!」タッタッ

勇者「ただの武者修行だって!」タッタッ

魔法使い「嘘!どれだけあんたのこと見てきたと思ってんの!?」

魔法使い「止まんないと焼くわよ!」

勇者「止まったら?」

魔法使い「燃やす!」

勇者「変わってねー!」

勇者(ほんの出来心だってのに!魔法使いのやつ――)





勇者(最凶過ぎんだろ!?)





ー続く?ー
393 : ◆YBa9bwlj/c [saga]:2020/07/05(日) 04:39:35.93 ID:mygcD0E70
これにて完結となります。
この物語の大枠は松本大洋の「ピンポン」に強く影響を受けています。
気が向いたら続くかもしれません。

ここまで読んでくださった方、安価に参加してくれた方、ありがとうございました。
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 05:04:53.16 ID:sb8/1eGiO
おつ。
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 07:40:58.68 ID:u8HAbMSb0
完結乙でした
もしっ続きがあるならリアンノンとテイシロの後日談が気になります
396 : ◆YBa9bwlj/c [sage saga]:2020/07/05(日) 20:21:29.16 ID:mygcD0E70
>>396
続きを書くとしたら、出し切れなかった設定や残していった伏線を回収しつつ書いていこうと思ってます。
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/06(月) 02:29:36.65 ID:Yjp+2HODO

面白かったけど落ち着けww
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/06(月) 11:07:05.61 ID:Yat77mhDO
完結お疲れ様です
399 : ◆YBa9bwlj/c [sage saga]:2020/07/06(月) 12:09:18.06 ID:9wbYGeE7O
最後の最後で安価指定ミスしてますね…恥ずかしい
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