【シャニマス】P「よし、楽しく……」-noctchill編- 【安価】

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129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/10(金) 19:41:06.83 ID:jN173XsT0
END.
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/10(金) 19:42:31.95 ID:jN173XsT0
福丸小糸のエンディングが1つクリアされました。

市川雛菜に関するエンディングに行くための条件が1つクリアされました(残り2つ)。

冒頭に戻ります。
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/10(金) 19:43:24.96 ID:jN173XsT0
〜Pの自宅〜

ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」

P「……朝か」


P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」

P「よし! 今日も一日頑張るか!」


〜駅前〜

P(事務所まであと少しだが……)

P「っ、暑いな、まったく……」

P「そうだ」


1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?

選択肢↓2

(一旦ここまで)
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 19:45:55.25 ID:+cWtowAK0
たんおつ

kskst
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 19:47:24.29 ID:9qoAu7YZo
1
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 20:51:12.16 ID:LoD+LTrEo
一旦乙ー
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 20:55:57.43 ID:+cWtowAK0
おつ
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 01:30:42.06 ID:4hSbKonO0
P(我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう)

P(飲み物買いたいしな)
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 01:34:19.29 ID:4hSbKonO0
〜駅前のコンビニ〜

P「ふぃ〜〜〜」

P(き、キンキンに冷えてやがるっ・・・・・・・・!)

P(コンビニは都会の避暑地だよなぁ)

P(まあ、長居すると体調が悪くなりそうな、それくらいの寒さだ)

P(さて……飲み物飲み物っと……)

「あ」

P「あ」

透「プロデューサーだ」

P「透もコンビニに来てたのか」

透「うん。飲み物、買いたくてさ」

P「奇遇だな。俺もなんだよ」

透「気が合うね」

P「だな」
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 01:46:07.72 ID:4hSbKonO0
P「よし、特茶……君に決めた!」パシッ

透「おじさんくさいね」

P「健康を大切にしてると言ってくれ」

P「こんな暑い日には、なんか燃える気がするんだよ」

透「燃えるの?」

P「ああ、脂肪とかな」

透「ふふっ、なんかプロデューサー、車みたい」

P「車?」

透「だって、油燃やして動いてるじゃん」

P「いや、どちらかと言えば動いてるから油が燃えてる感じなんだがな」

P「……透は何を買うんだ?」

透「私はね、これ」

P「アイスコーヒー?」

透「アイドルデビューの次は、コーヒーデビュー」

P「コーヒーなら事務所で淹れてやるのに」

透「熱いの、苦手なんだ」

P「あ……だから、アイスコーヒーなのか」

透「そういうこと」

P「よし、じゃあ買うか」

透「……」

P「どうした?」

透「奢って」

P「……まさか」

透「そ」

透「財布、ないから」

P「前科持ちじゃねーか」

P「それとも、キャッシュレスデビューもしたっていうのか?」

透「んー、そういうのはよくわかんないや」

P「はあ……」

P「まあ、奢ってやるけどさ」

P「渡せよ。買ってくる」

透「ありがと」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 01:51:09.69 ID:4hSbKonO0
P「ほれ、望みの品だ」

透「どうも」

P「お前……俺がコンビニ来なかったらどうするつもりだったんだよ」

透「……」

透「……考えてなかった」

P「マジかよ」

透「プロデューサーが来ると思ってた」

透「それを信じて待ってたとしたら、どう?」

P「……ロマンチックだと?」

透「悪くないでしょ」

P「そういう問題かなぁ」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 01:57:25.00 ID:4hSbKonO0
〜事務所〜

P「おはようございます」

透「私が来た」

小糸「あ、おはようございますっ! プロデューサーさんに、透ちゃん!」

円香「おはよう、小糸」

円香「それに……」

円香「……ハァ」

P「さすがにひどくないか?」

円香「まだ何も言ってませんが」

P「言わずとも伝わることってあるんだぞ」

円香「そういう高度なコミュニケーションもとれたんですね。覚えておきます」

P「はいはい。よろしくな」

雛菜「ふわ〜〜、ちょっと寝ちゃってた〜〜〜〜」ムクッ

雛菜「あ! プロデューサーだ〜。おはよ〜」

P「おはよう、雛菜」

雛菜「目が覚めたらプロデューサーに会えるとか、雛菜しあわせ〜」

P「ありがとな」

雛菜「ん〜〜」ゴシゴシ

雛菜「! プロデューサーのとなりに透先輩だ〜」

雛菜「しあわせ〜」

P「……雛菜」

雛菜「な〜に〜?」

P「その、しあわせ〜、に、だな〜、ってつけて言ってみてくれ」

雛菜「しあわせだな〜」

P「……くくっ、よしっ」グッ

透「ふふっ、なにそれ」

P「若大将だよ」

P「さて、特茶飲んで仕事すっか」
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 02:03:36.04 ID:4hSbKonO0
透「う〜ん」

P「どうした透。スマホいじりながらうなったりして。ゲームでもしてるのか?」

透「そんなとこ。あっ……」

透「えいっ」

透「ふふっ。まだ、勝負はこれから」

P「なんのゲームか気になるな」

雛菜「マリカーってやつじゃな〜い?」

P「ああ……そういえば流行ってるらしいな」

透「2周目まではあんまりだったけど」

透「ここで……よっ、と。巻き返す」

P「ははっ、白熱してるな」

P「ゲームか……久しくやってないな……」

P「……」

P「……仕事すっか」
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 02:06:32.34 ID:4hSbKonO0
数時間後

P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)

P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)


1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。

選択肢↓2
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:19:32.71 ID:rgJc7SUyo
2
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 02:30:10.65 ID:eUcmsE3t0
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 02:34:01.47 ID:lS5Tx4/IO
P(仕事で疲れたし昼寝でもしよう)

P(体力回復に努めるんだ)

P「……」

P「zzzZZZ」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 02:45:54.05 ID:lS5Tx4/IO
P「……」ウトウト

P「……はっ!」

P「こっ、ここは……どこだ?」

P「俺は……283プロの事務所で、昼休みだから寝てて……」

P「けど、ここって……」

「のぼってものぼっても……」

P「?」

P「誰か……いるのか?」

「へんなジャングルジム」

「降りれないし、終わらないし」

「長いなーって」

P「君……は?」
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 02:55:51.15 ID:lS5Tx4/IO
「……でも、気付いたんだ。『向こう側に誰かいる』って」

「誰かがいて、一緒にのぼってくれる」

「それはねーー」

P「な、なぁ! おい」

「……」

「思い出した?」

P「だ、だからなんの話だって……」

P「ここはどこなんだ?」

P「いや、違うな。場所だけなら覚えてる」

P「たしか……この前透と出会ったバス停……」

P「……」

P「……この前?」
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 03:02:41.39 ID:lS5Tx4/IO
P「君……誰なんだ」

P「なんで、君を見ながらここにいると」

P「懐かしい感じがするんだ……?」

「……ついてきて」タタタッ

P「あっ! 待ってくれ」


P「はあっ、はあっ……」

P「こ、ここって……」

P「……公園?」

「あのジャングルジム」

「あれにのぼりたいんだ」

P「ジャングルジム……」

「「てっぺん」目指したいんだ」

「一緒に行ってくれる?」

P「……わかった」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 03:11:15.17 ID:lS5Tx4/IO
P「っしょ、よっ、と」

「んしょ、んしょ……」

P(なんだこのジャングルジム……本当に変だぞ?)

P(なんで登り続けてるのに、一番上に着かないんだ?)

「やっぱり、だめなのかな」

「……」

P「どうなってるんだよ、これ」

P「君の言ってたのってこれのことなのか?」

P「降りた方がいいかもな、もう」

「無駄だよ」

「降りれないって、言ったでしょ」

P「……そうだったな」

「ざんねん」

「僕ね、思うんだ」

「このジャングルジムは、2人一緒じゃないとのぼれないって」

P「だから、こうして2人で登ってるだろう」

「ううん。違うよ」

「いまは、各々が1人でのぼってるだけ」

「一緒じゃ、ないから」

「……また、だめなのかな」

「まあ、まだわからないよね」

P「?」

「僕、待ってるから」

「またね」

P「え、あっ、ちょっとーー」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 03:15:30.27 ID:lS5Tx4/IO
P「ーーまだ話はっ!!」ガバッ

はづき「きゃっ」

はづき「ぷ、プロデューサーさん?」

P「え? あ、……あれ」

P(ゆ、夢か……いや、そりゃそうだよな)

はづき「夢でも見てたんですかー?」

P「ええ、まあ……お恥ずかしい」

はづき「なんか汗かいてますし、悪い夢だったんでしょうか」

P「悪夢ってわけじゃないんですけど……」

P「……」

P「あの子は……」
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 03:21:58.06 ID:lS5Tx4/IO
P(ふらふらと事務所の冷蔵庫の前まで来てしまった)

P(なんとなく何かから逃げたい時とか、気分転換したい時とかに、冷蔵庫を開けに来てしまうのはなんでなんだろう)ガチャ

P(うーん、開けたはいいものの……)


1.冷やされたコーヒーを飲む。
2.プリンを食べる。
3.何もせずにデスクに戻る。

選択肢↓1

(とりあえずここまで)
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 03:22:29.88 ID:mMSqbQwzo
2
おつ
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 03:53:17.79 ID:LQbp90rDO
プリンに「透」と書いてあるかな?




「智代子」や「甜花」だったりして
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 14:26:08.13 ID:lS5Tx4/IO
P(お、プリンがあるな)

P(疲れた時の糖分補給……仕事の効率も上がるかな)

P(よし、プリンを食べよう)

P モグモグ

P「……」

P「……う、うまいな」

P(高いんじゃないのか? これ)
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 14:33:35.25 ID:lS5Tx4/IO
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)


雛菜「あ〜〜〜〜っ!!」

雛菜「ない〜!」

円香「雛菜うるさい。どうしたの」

雛菜「雛菜のプリンが消えちゃった〜」

円香「ああ……あのちょっとお高いやつ」

雛菜「レッスンのあとの楽しみにしてたのに〜」

P(ま、まさか……)

雛菜 グスッ

円香「明日一緒に買いに行ってあげるから」

雛菜「こんなの……しあわせ〜じゃない〜……」

P「……」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 14:37:59.49 ID:nMH5QpQFo
さあどうする
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 14:45:24.17 ID:lS5Tx4/IO
透「プロデューサー」

P「あ、ああ、透か」

透「この後、時間ある?」

透「2人で、話したい」

透「他のみんなには内緒で」

P「この後か……」

P(もう少しで仕事は片付くが……)


1.「わかった。あと少しで仕事終わるから、ちょっと待ってて」(透の誘いに乗る)
2.プリンの恨みが怖いのでこっそり買いに行って今度差し入れる(透の誘いを断る)。
3.透にプリンを食べてしまったことを打ち明けて一緒に買いに行こうと提案する。

選択肢↓2
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 15:04:14.69 ID:nMH5QpQFo
3
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 15:09:11.35 ID:/uOJAJNR0
3
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 15:18:57.01 ID:lS5Tx4/IO
P 「わかった。あと少しで仕事終わるから、ちょっと待っててくれ」

P(透にはプリンの件を打ち明けよう……)

透「うん。わかった」

透「ありがとね」

P「ああ……」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 15:24:23.57 ID:lS5Tx4/IO
円香「それでは、私は帰りますので」

雛菜「プリン〜……」

円香「それはわかったから。明日ね」

小糸「わ、わたしも帰りますね!」

小糸「あれ? 透ちゃんは帰らないの?」

透「うん。 わたしは用事があるから、ここに残る」

小糸「そ、そっか、じゃあね、透ちゃん」フリフリ

透「またね」

円香「……」

小糸「円香ちゃん……?」

円香「ううん。なんでもない。帰ろ」

P(――という感じで、今に至る)

P(今は、事務所には俺と透の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(さて……)
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 15:29:55.83 ID:lS5Tx4/IO
透「え、雛菜のプリンを?」

P「そうなんだ……」

P「おやつ代わりにな、冷蔵庫にあったから、つい……」

透「名前とか、書いてなかったの」

P「書いてなかった……と思う」

透「そっか」

P「そ、それでな? このままだと悪いと思って……」

透「プロデューサーが買ってあげる、ってこと?」

P「ああ……」

P「それで、一緒に買いに行ってほしいんだ」

P「店がどこかも知らないし、何より俺の感覚で選んで雛菜を余計に悲しませたくないしさ」

透「……」

透「……はあ」

透「もう、プロデューサーはだめだめだね」

P「返す言葉もない……」

透「いいよ、買いに行ってあげる」

P「ほ、本当か!?」

透「でも、忘れてないよね」

透「先約」

P「透は何か話したいことがあるんだよな」

P「わかってる。そのあとでいいんだ」

透「おーけー。プロデューサーがそう言うなら」
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 15:37:01.78 ID:lS5Tx4/IO
P「で、話ってなんなんだ? 透」

透「うん、えっとね」

透「ちょっと、ソロでも活動したいなって、思えてきて」

P「具体的にどういうことをしたいとかってあるのか?」

透「あー……」

透「いや、考えてなかった」

P「それじゃ俺としてもどうしたらいいのかわからないんだが……」

P「もしかして、noctchillのメンバーや仕事に不満があるのか?」

P「あれば遠慮なく言ってくれ」

透「不満……はないと思う」

透「……」

透「「てっぺん」目指したくて」

透「何が大切なのかって、自分なりに考えた」

透「それで、うん」

透「noctchillの目指すてっぺんと、私が目指す「てっぺん」は少し違うなって」

透「もちろん、noctchillが嫌だってわけじゃないんだけど」

透「それ以外の環境が、欲しい」

P「透にとってそれは、ソロでの活動って言うんだな?」

透「そういうこと」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 15:44:51.48 ID:lS5Tx4/IO
P「……モデル、とかはどうだ?」

P「透はスタイルもいいし、オーラもある。顔立ちも綺麗だし透明感があって惹きつけられる」

P「そういう透の魅力は、静止画で最も発揮されるんじゃないかと思うんだ」

透「私は喋らない方がいいってこと?」

P「わ、悪く捉えればそうなる……」

P(鋭いな、透)

透「んー」

透「プロデューサーは、私がそれで「てっぺん」目指せるって思う?」

P「モデルの頂点か……それははっきり言えば相当険しい道のりだな」

P「やるならタレントとしての要素も込みで売り出していきたいと思う」

P「そこにギャップが生まれるからな。透の場合、良い方向に働くだろう」

P「どうだ?」

透「プロデューサーがそう言うなら、それを信じる」

P「透がどうしたいかも重要なんだぞ? 遠慮しなくていいから、何かあれば言ってくれ」

透「ううん。大丈夫。プロデューサーがそれが良いっていうなら、多分それで正解だから」

透「私はそれで、プロデューサーと目指したい」

透「私たちの「てっぺん」を」

P「? ……まあ、透が良いっていうならそうするんだが」

P「じゃあ、俺もその方向で営業することにするよ」

P「頑張ろうな、透」

透「うんっ」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 15:47:44.51 ID:lS5Tx4/IO
透「あ、それじゃあ後は」

透「プリン、だね」

P「ああ……本当に申し訳ないことをしたよ……」

透「直接謝ればいいんじゃないの?」

P「ぐっ……正論だ」

P「なんていうか、年頃の女の子は何でキレらかわからなくてさ」

P「怖くてその勇気が出ないんだ」

P「ははっ……、情けないおじさんさ、俺は」

透「ふふっ、仕方ないプロデューサー」

透「でも、プロデューサーがそう思うなら、私は黙ってるよ」

透「2人だけの、秘密ね」
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 16:35:09.27 ID:lS5Tx4/IO
翌朝。

〜事務所〜

P(よし、noctchill全員揃ってるな)

P「お前ら〜、冷蔵庫にプリンあるから、食べていいぞ〜」

雛菜「プリン〜!」テテテテ

雛菜「あ、プロデューサー、もしかして〜」

P ギクッ

雛菜「プリン食べられちゃった雛菜のために買ってきてくれたの〜〜?」

P「っ、そ、そうだよ」

雛菜「あは〜プロデューサーやさし〜」

雛菜「ますます好きになっちゃうかも〜」

P「みんなで仲良く食べてくれ」

円香「……」ジーッ

P ダラダラ

円香「……はぁ」

P「ま、円香も食べていいんだぞ?」

円香「ええ、そうさせてもらいます。ミスター・シーフ」

P(バレてる……)
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/11(土) 17:19:29.18 ID:lS5Tx4/IO
>>1です。

急用でしばらく先を外すのでとりあえずここまで(再開は今日中を予定)。
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/11(土) 18:10:55.94 ID:rgJc7SUyo
たんおつ
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 23:55:13.15 ID:4hSbKonO0
>>1です。

>>167 先→席 (誤字でした)

再開します。
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/11(土) 23:57:47.95 ID:4hSbKonO0
透「はい、プリン」

P「え? それ、透のだろ」

透「いい。あげる」

透「私の気持ちだから」

P「そうか……?」

透「うん」

P「じゃあ、まあ遠慮なく……」

P「……あ、そうだ」

P「甘いもの……甘いものといえば、コーヒーだ」

P「あくまで個人の感想だが」

P「淹れてくるか」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 00:04:12.81 ID:j6pe9K9m0
P「ひ〜か〜りあつ〜めて〜ひ〜びけとお〜くへ♪」カチャカチャ

P「む〜す〜んだ〜き〜ず〜な〜し〜んじて〜♪」コポポポポ

円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」

P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」

円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」

透「いいじゃん。別に」ヒョコ

円香「浅倉?」

透「私も歌詞覚えてないし」

P「いや、お前は覚えてろよ」

透「ふふっ」

透「ねえ、プロデューサー」

P「どうした?」

透「私もそのコーヒー、飲んでみたい」

P「熱いぞ?」

透「がんばってみる」

透「駄目なら、冷蔵庫で冷やすから」

P「まあ、透がそういうなら別に止める理由もないけど」

P「もう少し待っててくれれば出来上がるはずだ」

P「カップ、あるか?」

透「あー、熱いやつ、入れるのだよね」

透「ないかも」

透「プロデューサーの使っちゃだめ?」

P「駄目ってことないけど……」

P「そういうの、女子高生的には気にするところなんじゃないのか? よく知らないけど」

P「来客用とか、予備のとか、あるのに」

透「プロデューサーのがいいんだって」

P「わ、わかったよ」

P「俺は予備のを使うから、ほれ」

P「俺のカップ」

透「わあい」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 00:22:36.22 ID:j6pe9K9m0
P「よし、完成だ」

P「ほら、カップ貸しな」

透「ん」

P トトトト

P「はい。どうぞ」

透「ありがと」

透「……」

透「熱そう」

P「無理しなくていいからな……?」

透「ううん。大丈夫」

透「言ったでしょ、がんばるって」

透「これで私も、プロデューサーデビュー」

P「なんだそれ」

透 ズズズ

透「っ、あつあつ……」

透「ふーっ、ふーっ」

透「……」

透 ズズ

透「……うん」

透「まあ、悪くないかな」

透「とか、言ってみる」

P「うまいってことか?」

透「いつもよりそう感じる」

P「そういうもんかね」ズズズ

透「プロデューサーの味がした――」

P ブフォォッ

透「――って言ったら、どうする?」

P「い、言ったらって……もう言ってるじゃないか……」

P「こ、こうなるよ……」

透「ふふっ、ごめんごめん」

透「タオル持って来るね」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 00:36:02.90 ID:j6pe9K9m0
数時間後。

P(今日、noctchillは、午前中レッスンで、午後はラジオの収録だ)

P(あいつらが帰って来るまで暇だな……今日やろうと思ってた仕事はもう片付いちゃったし)

P「……」

はづき「プロデューサーさ〜ん」

P「あ、はづきさん。なんでしょう」

はづき「この前の領収書くださ〜い」フリフリ

P「わかりました。ちょっと待っててくださいね」

P「確か……デスクの引き出しの上から2番目に……」ガララ

P「……?」

P(なんだこれ)

P(手紙、だよな)

はづき「? どうかしましたか? プロデューサーさん」

P「い、いえ。領収書でしたね。はい、どうぞ」

はづき「ありがとうございます〜」

P「……」

P(中高生のときならラブレターかと思ってはしゃいでたかもしれないが……)

ペラッ

P(反対側には『あなたへ』とある)

P(俺宛……ってことでいいのか?)


1.手紙を開封して中身をあらためる。
2.得体が知れないので引き出しの奥に封印する。
3.――この選択肢はロックされています―― 

選択肢↓2(↓2に3.がレスされたら↓1で再安価)
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:36:33.24 ID:mFL4sEawo
1
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/12(日) 01:00:14.51 ID:j6pe9K9m0
ごめんなさい。安価の説明が分かりづらかったかもしれません。

普通に↓2で安価にして、もし誰かが間違えて該当レスで選択肢3.を選んでしまった場合に、そこから↓1を再安価先として採用する、という意味でした。

もう一度安価指定させてください。

今度は素直に↓1(選択肢は1.か2.)で。
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 01:12:59.31 ID:iqhdDRu50
1
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 01:24:10.98 ID:QlvZta6nO
P(まあ、俺のデスクに入っててこの宛先?なら開けてもいいだろ)

ペリペリペリッ

P(中身は……あ、紙が入ってるな。どれどれ)

ペラッ

P「……」

P(な、何も書いてないだと……?)

P(どういうことなんだこれは)

P(確かに、俺のデスクに入ってて、宛先?は『あなたへ』だ)

P(見た目も完全に手紙……なのにこれってどういうことなんだ?)

P(わけがわからん……)

P「……」

P(ただ、気になったのは)

P(確かに手紙の中身は何も書いてない紙が入っていたが)

P(その紙は、新品同様というには程遠くーー)

P(ーー明らかに何か手が加えられたような質感だった)

P(しかし、それ以上はどうしようもなかった)

P(俺は、手紙を元あった場所に戻した)
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 01:29:58.95 ID:QlvZta6nO
数ヶ月後。

〜某市街地、雑誌の撮影〜

P「透もモデル業がいたについてきたな」

透「イェーイ」

P「俺が仕事とって来なくてもオファーくるんだもんなぁ」

透「ねえ、プロデューサー」

P「なんだ?」

透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」

P「あそこって?」

透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」

P「公園……」

P「あぁ、……っ、ジャングルジムのあったところな」

P(ジャングルジム、か……)

透「……そう。行きたいな」

P「……わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」

透「うん」
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 01:41:13.37 ID:QlvZta6nO
撮影後。

P「ジャングルジムは……」

透「使われちゃってるね、ちっちゃい子たちに」

P「そうだな」

透「蹴散らしてきちゃおっか」

P「やめろやめろ、騒ぎになる」

透「冗談なのに」

P「……本当に冗談で言ったんだよな?」

透「それはそうだよ」

透「空くまで待つよ」

P「あの子たちが飽くまで、か」

P「わかったよーー」


P「ーー一緒に待ってる」


透「!」

透「……」

透「うん」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 01:51:14.85 ID:QlvZta6nO
サ、ソロソロカエルワヨー
ア、マッテヨー
アハハ、ワタシモカエルー

P「さ、遊んできたら?」

P「透、さっきからすごい見てるだろジャングルジム。行ってきていいんだぞ」

透「……っ」


「ーー……あっちで遊んできたら?」

「……え?」

「ジャングルジム、すごい見てるでしょ。行ってきていいよ」


透「プロデューサー……」

透「……」

P「なんだよ、じれったいな」

P「……」

P「じゃあ、透が登りたくなるようにしてやろう」

P「よいしょっと」

P「ほら」

P「俺が、行くからさ!」

透「っ」

透「…………」ポロ…ポロ…

透「うん!」


「あーっ、いいのかなぁ? きっと行きたくなるよーー」

「俺が、行くからさ!」


透「待ってよ、プロデューサー!」

透「僕も行く!」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 01:59:54.56 ID:QlvZta6nO
P「はは、これがてっぺんか」

透「のぼっちゃったね、私たち」

P「『僕たち』ーーじゃなくて?」

透「もう……」

透「……ばか」

透「ふふっ、でも、いいかも」

P「今度はちゃんと、2人で登れたかな」

透「うん、登れたよ」

透「2人で」

P「そうか、よかった」

透「ねえ、もっと近くに行ってもいい?」

P「……いいぞ。ジャングルジムだから、気をつけてな」

透「んしょ、っしょ、っと」

透「プロデューサーのすぐ隣だ」

透「……」トン

P(透が俺の肩に頭を乗せてきた。体重を委ねるように、よりかかってくる)

透「〜〜〜っ///」

透「やばい。なんていうか、これすごい」

透「壊れちゃうかも」

P「な、なんでだよ」

透「嬉しすぎて」

透「爆発しそう」

P「まあ、側からみればリア充だしな」
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:09:36.37 ID:QlvZta6nO
透「……いまなら」

透「いまなら、伝えられると思うんだ」

透「私の気持ち」

透「プロデューサー、私を見て」

透「……僕も、見て」

P「……見た。見てるよ」

透「ふふっ。……ふふふふっ」

透「こんなに……こんなに近くにいる」

透「いままでで、一番近い」

透「嬉しいな」

P「なあ、あんまり見つめあってると、こっちとしても照れるんだが……」

透「ドキドキ、してる?」

P「そ、そりゃ透みたいな綺麗な子に寄り添われて見つめあってたらな」

透「それ、お互い様だから」

透「手、貸してよ」

P「……? はい」

透「えいっ」

フニュッ

P「なな、な、なにして」

透「私の胸、触ればわかるかなって」

透「わかる? こう、心臓の動く感じ」

P「わ、わかる、わかるよ! だからその、手を……」

透「ふふ、こういうとこ触られるの、普段なら苦手……っていうか嫌なはずなのに」

透「いまは全然そんなことないんだ」

透「なんなら……揉んでみる?」

P「お、大人をからかうなって」

透「ごめんごめん。はい、手、返すね」
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:17:19.31 ID:QlvZta6nO
透「プロデューサー」

透「ううんーー」

透「ーーP」

透「好きだよ」

透「好き」

透「あのときから」

透「ずっと」

透「想い続けてた」

P「透……」

透「僕はあなたが好き」

透「私はプロデューサーが好き」 

透「浅倉透は、Pが、好きです」

P「……ありがとう。透」

P「俺h……むぐっ」

透「返事、いましなくていいから」

透「いまは私が言うだけ言って満足するだけでいい」

透「ちゃんとした返事は、私をもっと惚れさせてからでいいよ」

透「信じてるから」

P「……」

透「さ、帰ろう」

透「まだまだ目指すべきとこ、あるんだからさ」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:25:27.02 ID:QlvZta6nO
P(それから、透はモデル兼マルチタレントとして成長を続けた。雑誌を開けば透あり、お茶の間の笑いあるところに透あり、だ)

P(アイドルとしてのnoctchillは臨時で活動するグループへと変化していき、メンバーが各々別で働くことがメインとなった)

P(283プロには、事務員が数名新たに雇用されるようになった。まあ、事務所としてもお金を持つようになってきたから、ブラック同然の体制を変えようとしてのことだろう)

P(俺は、透の専属プロデューサーになることを決めた。noctchillのプロデューサーには、人員補填で少しばかり暇になったはづきさんが就くこととなった)

P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)

P(それが日常になった)
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:35:37.37 ID:QlvZta6nO
〜滑走路〜

P「こ、これが……」

透「283プロが購入したプライベートジェット、なんだよね」

P「ああ……」

P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」

透「ほら、早く乗ろうよ」

P「ま、待ってくれ!」


P「……すごい景色だな」

透「すごい高度だからね」

透「これで私たち、また一つてっぺんにたどり着いたね」

P「はは……そうかもな」

透「物理的なてっぺん、だね」

P「でも、ほら」

P「宇宙はまだまだ広い」

透「うん」

透「だから、私たちも」

透「まだまだ、「てっぺん」を目指し続けることができる」

透「諦めずに、ずっと」

透「頑張ろうね、プロデューサー」

P「ああ! もちろんさ」

P「俺たち2人で、どこまでも!」

透「うん!」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:36:08.25 ID:QlvZta6nO
END.
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:37:07.49 ID:QlvZta6nO
加筆:>>185のP「……すごい景色だな」 の前に〜上空〜を挿入
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:41:42.43 ID:QlvZta6nO
浅倉透のエンディングが1つクリアされました。

市川雛菜に関するエンディングに行くための条件のクリア状況には変化が起こりませんでした(条件は残り2つ)。

今回、ロックされた選択肢が観測されました。このような選択肢は、特定の条件がクリアされることによって解放されます。

冒頭に戻ります。
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 02:43:34.96 ID:QlvZta6nO
〜Pの自宅〜

ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」

P「……朝か」


P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」

P「よし! 今日も一日頑張るか!」


〜駅前〜

P(事務所まであと少しだが……)

P「っ、暑いな、まったく……」

P「そうだ」


1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?

選択肢↓2

(とりあえずここまで)
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 05:49:12.97 ID:tzRod4NDO
2
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 07:14:09.75 ID:mFL4sEawo
2
おつ
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/12(日) 09:08:20.52 ID:QlvZta6nO
>>184

訂正

P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)
→P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは透と過ごしている)

失礼いたしました。
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:13:37.67 ID:CTM3peSN0
P(急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!)

P(少し小走りで向かうか……!)タッタッタッタッ
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:14:06.38 ID:CTM3peSN0
〜事務所〜

P「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、っ……はぁっ、ぁあっ」

P「つ、着いた……」

P(日ごろの運動不足がたたってしまった……)

P(が、しかし!)

P「涼しい〜〜」バタリ

P(なんだか事務所に人の気配もしないし、玄関だけど座っちまうか)

P ハァッハァッ

P(……い、息が上がったままだ……)

P(もう少し身体を動かしたほうがいいのかな?)

P「あ……」


「――なんだ、変質者かと思ったらあなたでしたか」


P「あ、ああ。おはよう円香」ハァハァ

円香「ハァハァいいながら挨拶しないでもらえますか? 不快極まりないので」

P「ご、ごめん……」

P「駅前から走ってきたもんだから、こんなになっちゃって」

円香「いい年した大人が街中で走っちゃうなんて……あなたはドラマの主人公か何かなんですか? ミスター・ヒーロー」

P「いい年っていったってまだ20代だからな」

円香「もう20代、の間違いでしょ」

P「うう……涼しい部屋に早く入りたかったんだよ。よいしょっと」

P「いま事務所には、円香1人か?」

円香「ええ。不幸にも」

円香「だから玄関から息を荒げた人物の気配がしたときは通報する準備をして向かいましたよ」

P「すまない……それは怖かったよな」

円香「……冗談だっての」ボソッ

P「え?」

円香「ひとりごとです。お気になさらず」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:14:44.08 ID:CTM3peSN0
P「ひ〜か〜りあつ〜めて〜ひ〜びけとお〜くへ♪」カチャカチャ

P「む〜す〜んだ〜き〜ず〜な〜し〜んじて〜♪」コポポポポ

円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」

P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」

円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」

P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」

円香「それは……」

P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」

円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」

P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」

円香「最低」

P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」

円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」

P「わかった。そうするよ」
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:19:34.84 ID:CTM3peSN0
透「あ、樋口。やっぱり来てた」

円香「うん……まあね」

透「レッスンだもんね」

円香「それ以外になにがあるの」

透「ふふっ、ひみつ」

円香「……何それ」

透「……そうだ、樋口。ちょっとそこでジャンプしてみてよ」

円香「は? なんで」

透「小銭欲しくて」

円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」

円香「いくら必要なの?」

透「あ、くれるんだね」

円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」

透「150円」

円香「コーヒー1本ぶんくらいだけど」

透「うん。それでいい」

透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」

透「財布、忘れちゃってて」

円香「いい加減学びなさいよ」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:23:51.23 ID:CTM3peSN0
透「ふふっ、コーヒーの匂いだ」

円香「……あの人のこと言ってる?」

透「うわ、樋口、すごい顔」

円香「話しかけたいならそうすれば?」

透「そうだね。そうする」


透「プロデューサー、おはよ」

P「お、透か。おはよう」

透「コーヒー、淹れてるんだね」

P「ああ、見ての通りな」

P「飲むか?」

透「熱いの苦手だけど……うん、飲んでみようかな」

P「苦手なのか」

透「前にそう言った気がするけど」

透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」

P「いや、そんなことはないと思う……」

透「……」

P「透?」


1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?

選択肢>>12
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:24:39.85 ID:CTM3peSN0
間違えました。↓2で再安価です(
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 00:28:12.17 ID:vts/MIQxo
3
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:35:56.87 ID:CTM3peSN0
P「アイスコーヒーなら好きなのか?」

透「まあ、嫌いじゃないけど」

透「……」

透「……ふふっ、もう」

P「?」

透「いいや、向こうでスマホいじってるね」

P「あ、ああ……」


円香「何話してたの?」

透「ううん、特には」

円香「……そう」

透「やっぱ、プロデューサーはプロデューサーだなって」

円香「?」

透「ふぅ、時間まで、ここでスマホでもいじってようかな」

円香「飲み物」

透「?」

円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」

透「あ」

透「ふふっ、忘れてた」

円香「もう」

透「じゃ、買ってくる」

円香「いってらっしゃい」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:36:53.50 ID:CTM3peSN0
P「よ〜し、じゃあ仕事すっか」

円香「いちいち報告しなくていいので。どうかご静粛に」

P「わ、わかったよ。ごめんな」

円香「……」

ガチャ

P「お、誰か来たのかな」

タタタタタ

小糸「お、おはようございますっ!」

P「小糸か。おはよう」

円香「おはよ」

小糸「はいっ、プロデューサーさんおはようございます」

小糸「あ、円香ちゃんもう来てたんだ」

円香「浅倉ももう来てるよ」

小糸「そうなんだ? 透ちゃんどこにいるの?」

円香「いまは飲み物買いにいってる」

小糸「あ、そうなんだね」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:37:46.75 ID:CTM3peSN0
ガチャ

タ、タ、タ、タ

雛菜「やは〜おはようございます〜」

小糸「ひ、雛菜ちゃん! おはようっ」

円香「……」

P「おはよう雛菜。よし、これでnoctchillの全員が揃ったな」

雛菜「プロデューサーに小糸ちゃん、それに円香先輩も〜」

雛菜「プロデューサーは、今日もお仕事?」

P「ああ、もちろん。アイドルのプロデュースに精を出してるところだ」

円香「まだ働いてないでしょ」ボソッ

P「そ、それは言うなって……」

雛菜「あは〜プロデューサーと円香先輩、なかよし〜って感じ〜?」

雛菜「じゃあ、雛菜もプロデューサーと仲良し〜ってする〜」

P「ひ、雛菜、近いって……」

円香「……っ、あの!」

P「わっ」

円香「仕事、しなくていいんですか。ミスター・社会人(仮)」

P「そ、そうだな。悪いな雛菜、また後でな」

雛菜「うんっ、またあとでね〜プロデュ〜サ〜」

円香「ふんっ」ムスッ

小糸「ぴゃっ……ま、円香ちゃん、怖い……」

円香「別に怒ってないから」ナデナデ

小糸「ふわぁぁ、……って、子どもじゃないんだからね!」

雛菜「あは〜みんなしあわせ〜って感じみたいだね〜」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:40:12.00 ID:CTM3peSN0
数時間後

P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)

P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)


1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。

選択肢>>18
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 00:41:00.95 ID:CTM3peSN0
ああ……ほんとごめんなさい……共通ルートはコピーして使ってることもあるのでまた間違えてしまいました(実は会話は微妙に変わってるんですが)。

選択肢(再安価)↓1
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 00:53:00.28 ID:UGLOAqFDO
3
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 01:40:22.68 ID:CTM3peSN0
P(休憩がてらはづきさんと話すか)

P(昼休みになったら話しかけてみよう)


はづき「んっ、あぁあぁ〜」

P「ははっ、お疲れ様です。コーヒーでも淹れましょうか?」

はづき「あ、お願いします〜」

P「今日はデスクワークなんですね」カチャ

はづき「ええ、そうですね」

はづき「ありがたいことにこの283プロも忙しくなってきてるわけですけど」

はづき「忙しくなったぶん、こうしてプロデューサーさんと何気なく会話するのも久々な気がしますね〜」

P「そうかもしれないですね」コポポポ

はづき「そういえば、思ったんですけど」

はづき「プロデューサーさんとnoctchillのみんなの距離感って、なんだか不思議なものを感じるというか」

P「え、そうですか?」

はづき「はい。あ、別に変な意味とかじゃないですよ」

はづき「ただ、こう、どこか隠れた絆を感じるといいますか」

P「……俺のプロデュースがうまくいってる証拠ですかね」ドヤッ

はづき「ふふっ、いまのプロデューサーさんの顔、いい感じにうざいですね〜」

P「そ、そうですか……」

はづき「冗談ですよ〜」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 01:44:58.64 ID:CTM3peSN0
P「まあ、何というか、良い意味で新鮮さはないですね。懐かしい感じというか、昔から知っていたような……」

P「昔から……」

P「……」

はづき「プロデューサーさん?」

P「はっ……はい」

はづき「それ、わかりますよ〜って思ったんです」

はづき「旧知の仲みたいな感じがあるんですよね〜」

はづき「特に、透さんとか」

P「透ですか」

P「……初めて会った気はしないんですよね」

P「ただ、それもあんまりはっきりとはしてなくて」

P「……」

はづき「ドラマですね」

P「そういうロマンチックなものなんですかね、これって」

はづき「透さんがプロデューサーさんに向ける視線っていうのが、アイドルとプロデューサー、とは少し違う感じがするんですよ」

はづき「何かに期待しているような、一方で何かを不安に感じているような」

はづき「何かを待っているような、一方で何かを悲しんでいるような」

はづき「そんな感じですかね〜」

P「そ、そうですか……」

P「まあ、アイドルが不安を抱えてるなら、俺がケアしてやらないとですね」

はづき「私が力になれることがあれば、言ってくださいね」

はづき「私だって、アイドルのケアをしたいんですから」

P「はい。その時はお世話になります」

P「女性にしかわからないことってあるでしょうし」
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 01:52:40.11 ID:CTM3peSN0
はづき「あっ、プロデューサーさんプロデューサーさん」

はづき「アイドルのケアもいいですけど、私のケアもしてみませんか?」

P「は、はづきさんのケア……ですか?」ドキッ

はづき「いつもアイドルのことを考えてるプロデューサーさんかもしれませんけど」

はづき「同僚の私としては、私の話も聞いて欲しいな〜って」

P「あ、はあ……そういうことですか」

はづき「?」

P「ええ、喜んで」

はづき「やった。プロデューサーさんとお話タイムです〜」

はづき「えっとですね、プロデューサーさん」

はづき「最近、私が会得したスキルがあるんですよ」

はづき「なんだと思いますか〜?」

P「はづきさんの新しいスキル、か……」


1.「フッ……ついに、必殺「よし、楽しく話せたな」を会得したな!! はづきよ!!」
2.「もしかして……まさかのはづきルート誕生!?」
3.「正解したらはづきさんシール114514枚くれますか?」

選択肢↓1
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 02:00:47.08 ID:RR7ZvHAP0
1
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:09:00.54 ID:CTM3peSN0
P「ククククク……」

はづき「?」

P「フッ……ついに、必殺「よし、楽しく話せたな」を会得したな!! はづきよ!!」

はづき「ふっふっふ〜。ばれちゃ仕方ないですね」

はづき「何を隠そうこの七草はづき、なんとプロデュースのスキルを身につけ始めました!」

P「フッフッフ……え、マジですか?」

はづき「マジですよ〜」

はづき「あ、もちろんプロデューサーさんのお仕事をとっちゃうつもりはないですからね」

はづき「いまはこの283プロも少人数ですけど、このまま成長していくと社長も人員補填を考えるでしょうし」

はづき「そうなったら、私がいましてる仕事も新しい人たちに引き継いでいくかなーと考えて」

はづき「アイドルも変化が求められる時代ですから、何があっても良いように、プロデュースとは、とか勉強してるんです」

P「そうだったんですね」

はづき「例えば、noctchillのメンバーの1人がソロで活動し始めたとすると」

はづき「それがうまくいけば、私がnoctchillのプロデューサになることで、プロデューサーさんはそのソロ活動をしてる子の専属になれる」

はづき「とか思ったわけです」

はづき「もちろん、可能性の話ですし、私はプロデューサーさんとアイドルの子達の意見を尊重しますけどね」

P「はづきさんのすごさには頭があがりませんよ」

P「なんでもできるじゃないですか」

はづき「なんでもはできませんよ〜できることだけ」

P「ははっ、どっかで聞いたことのあるセリフですね」

はづき「眼鏡をかければよりそれっぽくなるでしょうか」

P ジーッ

はづき「……」

はづき「もう、プロデューサーさん? 視線がえっちですよ〜」

P「ご、ごめんなさい、つい……」

はづき「プロデューサーさんなので、許してあげちゃいますね」

P「面目ない……」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:12:29.16 ID:CTM3peSN0
P(昼休みははづきさんと話した)


はづき「もう、プロデューサーさ〜ん? ふふっ」


P(よし、楽しく話せたな)

P(アイドルではないけど、はづきさんもふつうに――いや、かなり可愛いよな)

P(……スカウトしたらノッてくれるかな)

P「……」

P(さて)

P(あいつらが帰ってくるのを待つか)
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/13(月) 02:15:17.88 ID:CTM3peSN0
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)

ヴーッヴーッ

P「……? LINEか」

P「透から、だな」


透『いまそっちに向かうとこ』

透『このあと』

透『みんなが解散したあと、時間ある?』

透『よかったら、話したい』

透『他のみんなには内緒で』


P(何か込み入った事情があるのか?)

P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)

P(どう返信したものか……)

P(あの3人を撒くんだよな)

P「……」

ガチャ

P(え、もう来たのか?)

P(ど、どうしよう)

円香「お疲れ様です」

P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」

円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるととても腹立たしく思いますね」

P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」

円香「……そんなこと言ってないし」

円香「……そうだ」

P(し、舌打ち……)

円香「このあと、時間、ありますか?」

P「へ?」

円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」

P(こ、これは……)


1.円香に応える。
2.透に応える。
3.2人とも断る。

選択肢↓2

(とりあえずここまで)
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 02:31:10.47 ID:RR7ZvHAP0
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/13(月) 02:55:09.91 ID:pyhzMmXC0
3
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 18:54:20.06 ID:EBNh75mH0
今更だけどsR樋口のコミュ溶ける言葉で浅倉普通にコーヒー買って飲んでたから若干違和感が
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/14(火) 00:39:59.60 ID:LBFKsxQh0
>>215

>>1です。私の書き方が悪かったのかもしれないのですが、コーヒーが嫌いというわけではなくて、(私としては)透はPが淹れたばかりの激熱(熱々?)のコーヒーはちょっと……ってなってるだけ(のつもり)です。透のMorningGで「熱いの苦手なんだ(選択肢:「マグも、ちゃんと置いて」)」「うん……コーヒー、そんなに得意じゃないのに(選択肢:「シミになるかな」)と言ってるので、それをもとに書きました。まあ、コーヒー苦手じゃないならなんで(円香の件のコミュで)コーヒー買ってるんだって話なんですけどね。

見落としてる点があったらすみません。

では、再開します。
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/14(火) 00:45:22.10 ID:LBFKsxQh0
P(どちらかを特別扱いするのは……)

P(プロデューサーとして、どうなんだろうか)

P(……よし)

P「すまない、まだやらなきゃいけないことが残ってるんだ」

P「埋め合わせはするから、今日は勘弁してくれ」

P「ごめんな」

円香「……そうですか。じゃあもういいです」

P(もういいです、か)

円香「帰りますので、それでは」

P「他の3人は待たなくていいのか?」

円香「私が1人で帰るのに理由が必要ですか? あの3人と帰らなきゃいけない義務でもあるんでしょうか」

P「い、いや、そんなことはない……ぞ」

P「お疲れ様」

円香「……っ」

P「……」
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/14(火) 00:51:32.34 ID:LBFKsxQh0
透「プロデューサー」

P「あ、ああ、おかえり、透」

透「返事」

P「今日はまだやらなきゃいけないことがあるんだ」

P「すまん。頼む。埋め合わせはするから」

透「……いいよ、別に」

透「あれ、樋口は?」

P「えっ……円香なら、さっき1人で帰ったぞ」

透「えー」

透「もしかして、怒らせたの?」

P「そ、そんなことないぞ?」ギクッ

透「ふーん」

小糸「あっ、透ちゃん! 帰るの?」

雛菜「やは〜私も透先輩と帰る〜」

透「うん。あんまり帰りたくないんだけど、帰らなきゃいけないんだって」

小糸「?」

雛菜「そっか〜、じゃあ帰ろ〜」

雛菜「プロデューサー、ばいば〜い」フリフリ

小糸「ま、また明日です! プロデューサーさんっ」

透「まだやらなきゃいけないこと、ね……」ボソッ

小糸「透ちゃん……?」

透「ううん。なんでもない。帰ろ」

小糸「そ、そうだね」

雛菜「〜♪」
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/14(火) 01:05:39.73 ID:LBFKsxQh0
P「……」

P(はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(事務所に1人、か)

P「……はぁ」

P(嘘なんだよな。やることがある、だなんて)

P(透と円香、どっちかをとるような真似は――できない)

P(俺はプロデューサーとして正しい判断をしたんだ)

P(そうだろ?)

プルルルルル、プルルルルル

P(電話か)

カチャ

P「はい。283プロダクションです」

「――……」

P「……?」

P「あの、もしもし?」

「――……」ザザザ

P(いたずら電話か?)

「……けてっ……」

P「っ! もしもし!? もしもし!?」

「……わた……し、は……」

「――……」ザザザザザ

プーッ、プーッ、プーッ

P「な、何が起こってるんだよ」

P(でも、いまの声……)

P(当たって欲しくない予想があった)

P(……円香の声に似てる、だなんて)
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/14(火) 01:08:51.87 ID:LBFKsxQh0
P(その後、俺はいてもたってもいられなくなり、事務所に鍵をかけて飛び出した)

P(頭をよぎってしまったことが嘘だと信じたくて)

P(それを立証したくて)

P(目的地なんてないのに、無意識に俺は走っていた)

P(円香はこの道で帰るんじゃないか……そんなことを思って)

P(そして――)


P(――嘘だと信じたかったことは、信じきることができなかった)

P(嘘じゃ、なかったから)
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/14(火) 01:26:54.36 ID:LBFKsxQh0
P(俺が足を止めたのは、円香の自宅付近の通学路付近の路地だった)

P(アイドルの通学・通勤路は事務所側で把握していたから知っていた。円香のそれをうろ覚えではあるが思い出しながらたどった)

P(正規に登録されている道順には“なにもなかった”)

P(俺は考えてしまった)

P(「気分転換に通るなら、例えばこの道では……」と)

P(……)

P(もう暗かった。その路地は街灯すらないようなところだった)

P(半ば道をふさぐようにして横たわる人影を見つけた)

P(さっきまで、会話をしていたシルエットと同じだと気づいたのは、暗さに目が慣れたのと同時だった)


P「っ!! 円香っ!!!」ガシッ

円香「……」クルッ

P「……ぁ」

P(致命傷。見た瞬間に二度と息を吹き返さないことがわかるような大きな傷を、円香は胴体に負っていた)

P(見たことのない、知識でだけ知っているものが、円香からこぼれてくる――)

P「――っ! はぁっ、はぁっ、……」

P(ただ、1つ、不自然なものが混じっていた)

P(それは……手紙のようなものだった)

P(円香の“中”から、それが現れた)

P(俺は、それを手にとった)

P「……」

P「『あなたへ』」

P ペリペリペリペリ

P ペラッ

「最近物騒。この辺で1人の女の子をねらった事件が起きてる。
 この子である必要はなかった。たまたま、1人で、ここに、あ
 の時間に、来たから。それだけ。

 それだけ」

P「アッ、エ、エエッ」

P「……」

P「??? ! !?!?」

P「――あぁあああぁぁぁああぁぁあぁああアァッ」

END.
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/14(火) 01:28:19.63 ID:LBFKsxQh0
1.直前の選択肢に戻る。 
2.冒頭に戻る。

選択肢↓1
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/14(火) 02:15:28.46 ID:R6jVFOxDO
1
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/14(火) 02:37:28.88 ID:IoSOKthsO
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)

ヴーッヴーッ

P「……? LINEか」

P「透から、だな」


透『いまそっちに向かうとこ』

透『このあと』

透『みんなが解散したあと、時間ある?』

透『よかったら、話したい』

透『他のみんなには内緒で』


P(何か込み入った事情があるのか?)

P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)

P(どう返信したものか……)

P(あの3人を撒くんだよな)

P「……」

ガチャ

P(え、もう来たのか?)

P(ど、どうしよう)

円香「お疲れ様です」

P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」

円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるととても腹立たしく思いますね」

P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」

円香「……そんなこと言ってないし」

円香「……そうだ」

P(し、舌打ち……)

円香「このあと、時間、ありますか?」

P「へ?」

円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」

P(こ、これは……)


1.円香に応える。
2.透に応える。
3.2人とも断る。

選択肢↓2

(とりあえずここまで)
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/14(火) 03:13:06.85 ID:LWBUxCt1o
ksk
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/14(火) 07:02:17.41 ID:R6jVFOxDO
1
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/14(火) 07:20:21.35 ID:VA9f3na7o
ぬ、フラグ立ててないと死亡ルートか
びっくりしたけど楽しませてくれるじゃないか…
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/14(火) 10:38:39.58 ID:8IkCsz6E0
手紙の送り主は誰なんだ…
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