このスレッドは950レスを超えています。そろそろ次スレを建てないと書き込みができなくなりますよ。

【モバマス×ポケモン】藍子「めざせポケモンマスター! …ポケモン、マスター?」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:42:40.39 ID:Nxbdv+tR0
本スレは

凛「めざせポケモンマスター」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397994922/

凛「めざせ」 卯月・未央「ポケモンマスター!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402064241/

凛「ああ、あこがれのポケモンマスターに」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407859621/

【モバマス】凛「ああ、あこがれのポケモンマスターに」(続)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572703190/

【モバマス】凛・藍子「1・2・3で飛び込め!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1585495721/

の5スレの続きです

・ポケットモンスター×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスSSです
・アイドルたちがポケモン世界を冒険します
・本SSの舞台は架空のガラル地方です。地名は同じですが、ホップやダンデ等は出てきません
・各世代から色々なポケモンが登場します
・ゲームともアニメとも異なるオリジナル設定が存在する可能性があります
・基本デレマスの子が出てきますが、稀にゲストが混ざる場合もあるかも
・メガシンカ、Zワザ、ダイマックス全てが登場する予定です
・ときどき安価あり
・本SSは4スレ目より作者が変更しています

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1600443760
2 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:43:44.26 ID:Nxbdv+tR0

≪あらすじ≫
新たな冒険を求めてガラル地方へ降り立った凛は、ひょんなことから新人トレーナー、藍子と出会う
そして彼女のコーチになり、共にガラルのジムチャレンジに挑戦することになった
時に挫折こそすれど、充実した旅を送っていた二人。しかし時期を同じくして、ガラル各地ではポケモンが突然暴れだすという奇怪な事件も発生していた
やがて元シンデレラ団員と再会した凛は、この事件の裏にもシンデレラ団のような犯罪集団が暗躍していると推測する
不穏な空気は消えないまま、一行は6つ目のジムがあるキルクスタウンへ向かっていた
3 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:44:13.47 ID:Nxbdv+tR0

凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.70 げきりゅう
みずしゅりけん/ハイドロカノン/つばめがえし/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.68 いかく
ブレイブバード/インファイト/とんぼがえり/おいかぜ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.67 すなかき
ドリルライナー/アイアンヘッド/じわれ/じしん
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.67 はやあし
シャドーボール/かみなり/じゅうでん/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・サザンドラ ♂ Lv.69 ふゆう
りゅうせいぐん/あくのはどう/かえんほうしゃ/きあいだま
なまいきなせいかく ちのけがおおい

・チャーレム ♂ Lv67 ヨガパワー
とびひざげり/しねんのずつき/ほのおのパンチ/ビルドアップ
おだやかなせいかく しんぼうづよい


藍子 手持ちポケモン

ゴリランダー (しんりょく) Lv39
むじゃきな性格 血の気が多い
ドラムアタック/アクロバット/ちょうはつ/いやなおと

マホイップ (スイートベール) Lv38
おだやかな性格 のんびりするのが好き
マジカルシャイン/てんしのキッス/デコレーション/あまいかおり

サニーゴ (はりきり) Lv37
わんぱくな性格 うたれづよい
アクアブレイク/げんしのちから/いのちのしずく/こらえる

ドラメシヤ (すりぬけ) Lv34
さみしがりな性格 すこしおちょうしもの
おどろかす/でんこうせっか/かみつく/みがわり
4 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:46:06.12 ID:Nxbdv+tR0


キルクスタウン
古い建物が立ち並ぶ温泉町

ザッザッザッ

都「……」

藍子「……」

凛「……」

一同「寒いっ……!」
5 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:46:40.99 ID:Nxbdv+tR0

藍子「ガ、ガラルにこんな寒い場所があったなんて……」ブルブル

凛「……都、その、助手との待ち合わせ場所は……?」

都「は、はい……ええと、町の北側にあるステーキ屋さんとのことですが――」

都「い、いえ、それよりポケモンセンターです! とにかく室内にーっ」


テンテンテレテン♪
6 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:47:33.98 ID:Nxbdv+tR0

都「……あの、凛さん、藍子さん」

凛「どうしたの、都。そんなに落ち込んで」

都「……も、申し訳ありません。実はさくらさんから先ほどメールが来まして……」

サッ

さくら『ふえぇ……都さん、ごめんなさい……道に迷っちゃいましたあ……』

さくら『到着するの、何時になるかわからないですぅ……ごめんなさい……』

都「……とのことです」
7 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:48:51.46 ID:Nxbdv+tR0

凛「……道に迷ったって、この雪道で迷ったってこと?」

藍子「そ、それってけっこう危なくないですか?」

都「むむ……たしかにそうですね」

都「私、ちょっと電話をかけてきます。お二人はもう少しここで休んでいてください」

ウィーン

藍子「そうだ、凛さん」

凛「ん?」
8 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:49:31.79 ID:Nxbdv+tR0

藍子「さっき、ポケモンセンターの隅からちらっと見えたんですが、この町にもブティックがあるみたいです。都ちゃんが戻ってきたら、まず暖かい服を買いませんか?」

凛「そうだね。……さすがに今の服装じゃまともに歩き回れないよ」

凛「こんな雪の町を薄着で歩ける人なんて――」

ウィーン

凛「……いた」

藍子「しかもホットパンツ……!」ドキリ

藍子「……あれ? もしかして……聖來さん!?」
9 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:50:05.36 ID:Nxbdv+tR0

聖來「……あらっ。凛ちゃん! 藍子ちゃん!」

タタタッ

聖來「久しぶりだね! 私のこと、覚えてる?」

藍子「はい、もちろん! ワイルドエリアで会った時以来ですね!」

凛「聖來さん、久しぶりだね」

ワンパチ「イヌヌワンッ」ブルブル

藍子「ふふっ、ワンパチも久しぶりだね!」
10 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:51:13.46 ID:Nxbdv+tR0

凛「……って聖來さん、そんな格好で寒くないの……?」

聖來「全然! 動き回ってたら案外寒くならないものだよ」

凛「そ、そうなんだ……」

聖來「そうだ。二人とも、この前は本当にありがとう。ちゃんと女の子を連れて帰ることができたよ」ペコリ

聖來「ささやかだけど……お礼、受け取ってほしいな」

凛と藍子はステーキ屋のクーポンを手に入れた!

聖來「キルクスタウンの北側にあるお店、『おいしんボブ』のクーポンだよ。そこのステーキ、すごく美味しいんだって!」
11 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:51:54.31 ID:Nxbdv+tR0

凛「ありがとう。私たちも今から向かうところだったんだ」

藍子「ありがとうございますっ!」

聖來「いえいえ! あ、それからもう一つ」

凛・藍子「?」

聖來「ねえ藍子ちゃん、今から私とバトルしない?」

藍子「え、ええっ?」

聖來「実は私もジムチャレンジ真っ只中でさ、バッジはまだ3つしか集めれてないんだけど……自分のバトルを、誰かに見てもらいたいなって思って」
12 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:52:55.45 ID:Nxbdv+tR0

聖來「私、ずっと一人で旅してたからさ。バトルを見てもらって、誰かに批評してもらうっていうの? ほとんど経験がないんだ」

聖來「だから、そういうのも含めて、お願いできないかな?」

藍子「そういうことでしたら! 私でよければ、ぜひバトルしましょう!」

聖來「藍子ちゃん……ありがとう! 恩に着るよ!」

凛「じゃあ私はここで都を待ってるよ。えっと、ポケモンセンターの隣にバトルフィールドがあったはず」

聖來「よし、じゃあそこで!」
13 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:55:04.34 ID:Nxbdv+tR0

バトルフィールド

聖來「そういえば藍子ちゃんもジムチャレンジ、やってるんだっけ?」

藍子「はい! 今から6つ目のバッジに挑戦しようと思っていたんです」

聖來「ってことはもう5つも集めたんだ! すごいなあ。それじゃ……センパイ、胸、借りますっ!」

藍子「や、やめて下さいよ〜」

聖來「あははっ! いけー、デルビル!」ポンッ

デルビル「デルッ!」

藍子「いくよ、サニーゴ!」ポンッ

サニーゴ「サニッ!」

デルビル ダークポケモン あく・ほのおタイプ
様々な鳴き声を使い分け、仲間とコミュニケーションしながら狩りをおこなう
チームワークの見事さはポケモン随一だ
14 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:55:38.01 ID:Nxbdv+tR0

聖來「あちゃー、相性が悪いなあ……でも頑張ろうね、デルビル!」

聖來「まずはかみなりのキバ!」

デルビル「デルッ!」

サニーゴ「サニ!」ガキンッ

聖來「避けないなんて度胸あるね! さすがですセンパイ!」

藍子「だ、だからセンパイ呼びはやめてくださいってば〜」
15 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:56:03.59 ID:Nxbdv+tR0

ゴゴゴ……

聖來「!」

藍子「お返しです! げんしのちから!」

サニーゴ「サニ!」ビュン

デルビル「デルッ……!」ドドドド

聖來「あはは! やるなあ藍子ちゃん!」
16 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:56:33.96 ID:Nxbdv+tR0

藍子「追撃です! アクアブレイク!」

サニーゴ「サニッ!」バシュゥ

聖來「躱して!」

デルビル「デルッ!」ヒョイ

聖來「いい感じに体力を減らしてくれてありがとね! デルビル、きしかいせい!」

デルビル「デルッ!!」バッ

サニーゴ「!!」ズドンッ
17 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:57:22.23 ID:Nxbdv+tR0

藍子「サニーゴっ!」

聖來「もらった! かみなりのキバ!」

デルビル「デルッ!」ガキンッ

サニーゴ「ッ……」

サニーゴ「サニッ……!」ズザァ

聖來「……そんな!」

藍子「『こらえる』です。私のサニーゴは簡単には倒れませんよ!」
18 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:57:51.57 ID:Nxbdv+tR0

藍子「アクアブレイク!」

サニーゴ「サニッ!!」バシュゥ

ズドォンッ

デルビル「デルッ……」

バタンキュー

聖來「ああっ、デルビルっ!」
19 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:58:20.64 ID:Nxbdv+tR0

藍子「よし……サニーゴ、頑張ったね!」

サニーゴ「サニッ!」

聖來「やるなあ藍子ちゃん! でも私もここからだよ!」

聖來「ワンパチ、ゴー!」ポンッ

ワンパチ「ワパッワパッ!」

藍子「ワンパチ……だったら交代ですね」シュゥゥ
20 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:58:54.07 ID:Nxbdv+tR0

藍子「マホイップ、いくよ!」ポンッ

マホイップ「マホ〜」

聖來「おお、マホイップ! 可愛いなあ!」

聖來「よし、行くよワンパチ!」

ワンパチ「ワパッ――」
21 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 00:59:31.20 ID:Nxbdv+tR0

キャァァァァァァ

藍子「えっ!?」

聖來「な、なに? 今、向こうから悲鳴が……」

ガラッ

都「何事っ!?」

凛「今の悲鳴は!?」
22 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 01:00:13.11 ID:Nxbdv+tR0

藍子「凛さん! 都ちゃん! 私の後ろの方から聞こえてきたみたいなんですけど……」バッ

都「あっちは……ジムがある方角です!」

都「これは事件の予感……!」ダッ

藍子「あっ、都ちゃん! 待ってください!」

凛「藍子、追いかけよう!」ダッ

聖來「私も行くよ!」ダッ
23 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 01:01:29.80 ID:Nxbdv+tR0
次回は20時間後くらいに投下します。ここまでありがとうございました
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 02:24:09.84 ID:dTEjuXCG0
乙 結構戦ってるぽいのに凛の手持ちポケモンレベル上がってないのね...
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 07:04:18.41 ID:X2tx/JN9O
こりゃ初期レベルが高過ぎて1レベル分の経験値が大量すぎるんだなきっと
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 20:17:36.76 ID:wcV7/IhLO
レイドでラッキー狩りや!
27 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:09:14.42 ID:Nxbdv+tR0
失礼、ちゃんとしぶりんも成長してますよ
以下訂正版↓

・ゲッコウガ ♂ Lv.75 げきりゅう
みずしゅりけん/ハイドロカノン/つばめがえし/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい
・ムクホーク ♂ Lv.74 いかく
ブレイブバード/インファイト/とんぼがえり/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい
・ドリュウズ ♀ Lv.74 すなかき
ドリルライナー/アイアンヘッド/じわれ/みがわり
せっかちなせいかく ものおとにびんかん
・サンダース ♀ Lv.73 はやあし
かみなり/シャドーボール/じゅうでん/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする
・サザンドラ ♂ Lv.74 ふゆう
りゅうせいぐん/あくのはどう/かえんほうしゃ/きあいだま
なまいきなせいかく ちのけがおおい
・チャーレム ♂ Lv73 ヨガパワー
とびひざげり/しねんのずつき/れいとうパンチ/ビルドアップ
おだやかなせいかく しんぼうづよい

続き投下します

28 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:10:27.33 ID:Nxbdv+tR0


キルクスタウン ジム前


マケンカニA「マケーン!」ブゥン

ジグザグマ「ジグッ……」ドサッ

男性「あ、ああ……! オラの可愛いぐぅちゃんがっ!」

マケンカニB「マケマケー!」ドドドド

女性「ちょ、ちょっと……! 勝手に家に入ってこないでー!」

藍子「こ、これは……」

*マケンカニ けんとうポケモン かくとうタイプ
ハサミで弱点をガードしつつ隙をうかがい、パンチを放つ
マケンカニ同士の戦いはボクシングのようだ
29 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:11:17.11 ID:Nxbdv+tR0

聖來「マケンカニの群れ……!?」

都「そんな……マケンカニは暖かいアローラ地方にしか生息していないはずのポケモンです」

都「こんなに大量のマケンカニがなぜ町中に……」

凛「みんな、とにかくあのポケモンを止めよう!」チャキッ

藍子「そうですね。これ以上被害が出る前に抑えないと……!」

聖來「何がどうなってるのかわからないけど……わかった!」
30 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:11:48.65 ID:Nxbdv+tR0

凛「都、怪我人やポケモンをポケモンセンターに!」

都「はいっ!」タタタッ

凛「ムクホーク!」

藍子「マホイップ!」

聖來「ワンパチ!」
31 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:12:23.32 ID:Nxbdv+tR0

マケンカニC「マケーン!」ブウンッ

ムクホーク「ムクホー」ヒョイ

凛「後ろの分も一気に蹴散らすよ、ムクホーク!」

凛「ブレイブバード!!」

ムクホーク「ムクホー!!」ギュン

マケンカニC「!!」

ズドォンッ
32 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:13:04.16 ID:Nxbdv+tR0

聖來「ワンパチ、エレキフィールド!」

ワンパチ「イヌヌワンッ!」バリリリリ

マケンカニD「マケ……」ビリリ

マケンカニE「ケケケ……!」ビリリ

聖來「藍子ちゃん!」

藍子「はい! マホイップ、デコレーション!」

マホイップ「マホ〜」シャキーン
33 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:13:42.21 ID:Nxbdv+tR0

藍子「そしてマジカルシャイン!」

マホイップ「マホ〜!」パァァァ

ドッカァァァン

聖來「……! すごい威力……さすがだね、藍子ちゃん!」

聖來「! 藍子ちゃん、後ろ!!」

藍子「っ……!」バッ

マケンカニF「マッケー!」ブウンッ

藍子「しまっ――」
34 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:14:13.78 ID:Nxbdv+tR0

ワンパチ「イヌヌワンッ!」

ドンッ

聖來「! 藍子ちゃん! ワンパチ!」

藍子「ううっ……ワンパチ、庇ってくれんたんだね。ありがとう!」

ワンパチ「ワパッワパッ」

マホイップ「マホ!」パァァァ

マケンカニF「!!」ズドンッ

聖來「ワンパチ、ナイスプレー!」
35 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:14:48.03 ID:Nxbdv+tR0

聖來「……それにしても、わざわざ死角から襲ってくるなんて、かなり賢いポケモンだね」

藍子「そうですね。……」

凛「……」

ムクホーク「ムクホー!」ズドンッ

マケンカニG「マケンッ」

マケンカニH「マケ」ガシッ

凛(! 吹っ飛ばしたマケンカニを、別のマケンカニがキャッチした……?)
36 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:15:36.02 ID:Nxbdv+tR0

マケンカニH「マケ!」ブウンッ

凛「!」

凛「ムクホーク!」

ムクホーク「ムクホー!」ドガガガ

マケンカニH「マケン……!」ドサッ

凛(……やっぱり。違和感の正体がやっとわかった)

凛(このマケンカニの集団は……ただ暴れていただけのタマゲタケやベロバーの群れとは違う)

凛(明らかに、統率された動きをしている……!)
37 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:16:10.69 ID:Nxbdv+tR0

凛(……前に森で麗奈と会ったとき。アイツはギルガルドを使って操っていたと言っていた。でもあの時のベロバー達はこんなにまとまった動きはしていなかった)

凛(なら、原因は一つ)

凛「藍子! 聖來さん!」

藍子「は、はい!」

聖來「凛ちゃん、そっちは大丈夫!?」

凛「なんとかね。それよりも……」
38 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:16:55.80 ID:Nxbdv+tR0

凛「このまま群れの相手をしていてもキリがない。どこかにいる、群れのリーダーを叩かないと!」

藍子「リ、リーダー?」

聖來「そんなのどこに――」

ズズッ

凛「! あそこだ!」

ドンッ

ケケンカニ「ケケーン」

*ケケンカニ けがにポケモン かくとう・こおりタイプ
アローラの頂点を目指し、雪山に迷いこんだマケンカニが進化した
ハサミの中に冷気を溜めてぶん殴る
39 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:17:24.80 ID:Nxbdv+tR0

藍子「す、すごい大きさ……!」

凛「協力して叩くよ!」

聖來「オーケー!」

凛「ムクホーク!」

ムクホーク「ムクホー!」ギュンッ

ケケンカニ「ケケーン!」ブウン

ムクホーク「ムクホー」ヒョイ
40 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:17:50.45 ID:Nxbdv+tR0

凛「よし……スキができた! 聖來さん!」

聖來「了解! ワンパチ、エレキフィールド!」

ワンパチ「イヌヌワンッ!!」バリリリリ

ケケンカニ「ケケーン!」ビリリ

藍子「マホイップ、マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ〜!」パァァァ

ズドォンッ
41 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:18:23.19 ID:Nxbdv+tR0

凛「よし……効いてる!」

凛「リーダーを無力化すれば、自然にチームワークも乱れるはず……」

聖來「! そうだ、後ろのマケンカニ達は――」

マケンカニI「ケンカ!」ブウンッ

聖來「ワンパチ!」

ワンパチ「ワパッ!」ドンッ

マケンカニI「ケンカ――」
42 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:18:54.23 ID:Nxbdv+tR0

マケンカニJ「カニー!」バッ

聖來「!? 仲間を盾にして……!?」

マケンカニJ「カニー!!」ブンッ

ワンパチ「ワパッ!?」

ドゴオッ

藍子「……! ワンパチ!」

ドサッ
43 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:19:31.68 ID:Nxbdv+tR0

ワンパチ「ワパッ……」

聖來「ワンパチッ!!」ダッ

凛「……!?」

凛「聖來さん、危ないッ!」

聖來「えっ――」

ワンパチ「ワパパパパ」ピヨピヨピヨ

ワンパチ「……」
44 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:20:21.72 ID:Nxbdv+tR0

ワンパチ「イヌヌワーーンッ!!」バリリリリ

聖來「うあっ……」ビリリ

凛「……!」ビリリ

藍子「エレキフィールド……!? か、身体が……!」ビリリ

凛(しまった……さっきワンパチが喰らったのは相手を混乱させる『ばくれつパンチ』だ)

凛(あのパンチを当てるために、わざと味方の後ろに隠れていたのか……!)
45 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:20:47.75 ID:Nxbdv+tR0

マホイップ「マホ……」ビリリ

藍子「マホイップっ……」

ムクホーク「ムクホー!!」バサッバサッ

凛(……そうだ、ムクホークだけは飛んでいたから痺れていない)

凛「ムクホーク……とにかくケケンカニを抑えて!」

ムクホーク「ムクホー!」バサッ

凛「イン……ファイト!!」
46 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:21:19.03 ID:Nxbdv+tR0

ムクホーク「ムクホー!!」

ガキンッ

凛「!?」

ケケンカニ「ケケーン」キィン

凛「しまった、『まもる』……!」

ケケンカニ「ケケーン!!」

ブウンッ
47 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:21:54.65 ID:Nxbdv+tR0

ムクホーク「!!」

ズドォォォォン

ムクホーク「ムクホッ……」

凛「ムクホーク!!」

藍子「ああっ……!」

聖來「うっ……お願い、ワンパチ……目を覚まして!」

ワンパチ「ワパパパパ」ピヨピヨ
48 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:22:36.34 ID:Nxbdv+tR0

マケンカニK「マケマケ!」

マケンカニL「マケーン!」

ドドドドド

凛(しまった、挟み撃ちにされてしまった……)

ケケンカニ「ケケーン」ズゥン

凛(……! ケケンカニが、目の前に……)

聖來「いけない……凛ちゃん、逃げて!!」

凛「……うっ……」ビリリ
49 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:23:19.65 ID:Nxbdv+tR0

ケケンカニ「ケケーン」ググッ

藍子「……!!」

藍子(だ、だめだ……このままだと、凛さんが……)

藍子(でも私も……痺れて動けない……)

藍子(他のポケモンを出せば……いや、凛さんのポケモンが倒されたばかりなのに、私に止められるかどうか――)

ケケンカニ「ケケーン!!」ブウンッ

聖來「いやああっ!!」
50 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:23:52.10 ID:Nxbdv+tR0

藍子「!!」

藍子(……なんとか……しないと……)

藍子(なんとかしないとなんとかしないとなんとかしないとなんとかしないとなんとかしないとなんとかしないと――)

藍子(……でも、どうすれば――)
51 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:24:19.96 ID:Nxbdv+tR0

カタカタカタ

藍子(……?)

藍子(……サニーゴ……?)

藍子(……!)

藍子(……そうだ。もう、こうするしか……)

チャキッ

藍子(……これだ!!)
52 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:24:47.98 ID:Nxbdv+tR0

藍子「聖來さん、伏せてください!」

聖來「えっ……!?」バッ

藍子「お願い……凛さんを助けて!」

藍子「タイマーボール!!」
53 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:25:15.42 ID:Nxbdv+tR0

ブンッ

ケケンカニ「!!」ボムッ

凛「……!?」

ボサッ

コロン……コロン……コロン……


カチッ
54 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:25:43.81 ID:Nxbdv+tR0

マケンカニ達「……!?」ハッ

マケンカニM「マケンカ……?」

マケンカニN「マケ……」

マケンカニO「マ、マケーッ」

ザザザザ

聖來「……マケンカニ達が散り散りに……」
55 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:26:57.34 ID:Nxbdv+tR0

ワンパチ「……ワパッ?」ケロッ

聖來「!! ワンパチ、混乱が解けたんだね!」

藍子「あ……」

藍子「……っ」ドサッ

聖來「あ、藍子ちゃんっ!」

凛「藍子っ!」

ガバッ
56 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:27:51.86 ID:Nxbdv+tR0

藍子「あ……凛さん……ごめんなさい、震えが……止まらなくて……」ガタガタ

凛「藍子……」

藍子「わ、私……凛さんが、凛さんがいなくなっちゃうと、いなくなっちゃうと思って……!」

藍子「……こ、怖かった……!!」ブワッ

凛「ううん……もうしゃべらなくていい」

凛「藍子……助けてくれて、ありがとう」ギュッ

藍子「うっ……うっ……!」


ケケンカニが手持ちに加わった!
57 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/19(土) 21:30:01.75 ID:Nxbdv+tR0
騒動の末、ケケンカニを沈めたことで難を逃れた一行
はたしてこのポケモン達はどこからやって来たのか――まさかジムから――?

藍子を咄嗟の閃きに導いたのはあの時ゲットしたサニーゴでした、ということですね
そしてまさかのケケンカニゲット。しかし凛のポケモンを屠るほどの実力、藍子に使いこなせるか
それとも……?

次回からは毎週週末に更新します。早ければ金曜の夜には更新できるかも
ここまでありがとうございました
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 21:41:14.73 ID:dTEjuXCG0
乙 意外と凛って群れバトルに慣れてないね...エレキフィールドで麻痺になるのは仕様?
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 23:20:19.59 ID:4ZeXVWqnO
これキョダイレイド来たらどーするの(あれ基本的四人必要)
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 13:38:33.95 ID:PTa4VrED0

ケケンカニ加入で藍子のパーティー完成間近かラストは何が加入するんかね
61 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:29:52.28 ID:uTWeRgtP0
エレキフィールドは本気を出せば広範囲型でんじはみたいな応用が利くんじゃないかという解釈ですね
レイドはまあまだまだ先の話ですのでお楽しみに

投下します
62 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:31:07.28 ID:uTWeRgtP0

ポケモンセンター

藍子「ふうっ……」ストン

都「藍子さん、検査は大丈夫でしたか?」

藍子「……はい。異常なしって言われました。ありがとうございます」

藍子「凛さんと聖來さんは?」

都「先ほど治療室に呼ばれました。ポケモンの技……しかもでんき技を受けたのですし、あちらも慎重な検査が行われるのでしょう」

都「まさか私が離脱している間にこんな事態になっていたとは……とにかく、藍子さんは無事で何よりでした」
63 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:31:48.33 ID:uTWeRgtP0

藍子「……」

都「……町の人たちから聞き込みを行った結果、いくつかの事実が判明しました」

都「やはりあのマケンカニの群れは、ジムの目の前から急に現れたそうです」

都「ただ……現れたといっても、トレーナーが放ったのか、どこかに隠れていて飛び出してきたのか、そこまではわかりませんでした」

都「はっきりとしていることは、マケンカニはガラル地方には生息していないということです。どう考えても、野生のポケモンである可能性はゼロに近いでしょう」
64 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:32:43.30 ID:uTWeRgtP0

都「そしてもう一つ。ジムリーダーの泉さんについて、です」

都「どうやら今日はジムの公休日だったらしいのですが、そんな時でも泉さんはあまり町で見かけることはないそうです。ジムに篭って、ポケモンの訓練をしたり趣味に没頭しているとのことでした」

都「つまり、あの時泉さんはジムの中にいた可能性が高いです」

藍子「ジムの、中に……」

都「……藍子さんが仰りたいことはわかります。ならどうして、ジムの外での事態に気づかなかったのか……」

都「そしてこんな騒ぎが起きてもなお、なぜ町の人の前に出てこないのか……ですよね?」

藍子「……はい」
65 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:33:22.51 ID:uTWeRgtP0

都「……たしかにそれは気になるところです」

都「ただ……藍子さん。これだけは断言させて下さい。泉さんは、決して困っている人を放っておくような人ではありません。何か事情があったはずなんです」

藍子「……」

藍子「……都ちゃん」

都「は、はい」

藍子「私、今からジムに行ってきます」

都「!? ちょ、ちょっと待ってください……!」
66 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:34:26.13 ID:uTWeRgtP0

都「泉さんは、以前もこの町でポケモンが暴れたとき、すぐに駆けつけてくれたと聞いています。今回だってそうしたはずなんです!」

藍子「……都ちゃんの言うことはわかります。私だって、簡単に誰かを疑いたくない」

藍子「でも……頭でわかっていても、抑えられないことだって……私にはあるんです」グッ

都「藍子さん――」

藍子「だって……凛さんが、私たちの目の前から……いなくなっていたかもしれないんですよ……!?」キッ
67 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:34:55.17 ID:uTWeRgtP0

都「……!!」

ダッ

都「……藍子さんっ……!」

都(……止められなかった)

都(いや、あの目は……止めても無駄だったのかもしれない)

都(……)
68 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:35:38.10 ID:uTWeRgtP0

キルクスジム

藍子(……)チャキッ

藍子(ケケンカニ……あなたは、いったいどこから来たの……?)

藍子(本当に、ジムリーダーの元にいたポケモンだったの……?)

ガラッ

藍子「やっぱり無人だ……灯りもついていない」

藍子「人がいないジムって、こんなに寂しいんだ……」
69 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:36:16.38 ID:uTWeRgtP0

藍子「……?」

藍子「奥から……灯りが漏れてる?」

藍子「あの扉の奥って……」

ガラッ

藍子「!」

コンピューター『……ヨウコソ、チャレンジャー。ココハキルクスジムデス』
70 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:37:39.10 ID:uTWeRgtP0

コンピューター『当ジムデノチャレンジ内容ヲ、簡潔ニ説明イタシマス』

ピピッ

コンピューター『タダ今ヨリコノ画面ニ、様々ナ図形ガ表示サレマス。その図形ヲ素早ク正確ニ――『ヒトフデガキ』シテクダサイ』

藍子「ヒトフデガキ……?」

コンピューター『問題ハ全40問デス。ナオ、開始カラ5分ゴトニポケモントノバトルモゴザイマス』

コンピューター『ソレデハ……用意、スタートッ』ピピッ

藍子「え、ええっ?」

藍子(そもそもどうしてジムが開いていないのに課題に挑めるの……?)

藍子(……でもこれをクリアしないとジムリーダーの所へは行けない……)

藍子「よしっ……!」グッ
71 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:38:29.76 ID:uTWeRgtP0

スタジアム

藍子(……)ザッザッ

パッ

藍子(! スタジアムに灯りが……)

ザッザッ

泉「……誰?」
72 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:40:11.03 ID:uTWeRgtP0

泉「今日はジムは休みなのよ。それなのに課題もクリアして、ここまで来るなんて……」

藍子「……あなたが、キルクスタウンのジムリーダーですか」

泉「ええ、そうよ。私はキルクスのジムリーダー、泉。……あなたは?」

藍子「私は藍子です。ジムチャレンジャーです」

泉「……はあ。さっきも言ったけど、今日は休日なの。ロビーだって誰もいなかったでしょ?」

泉「コンピューターはこの後点検する予定だったから、電源は点けていたんだけど……それにしても、どうして引き返さなかったの?」

藍子「聞きたいことがあるからです」
73 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:40:59.96 ID:uTWeRgtP0

泉「聞きたいこと?」

藍子「さっき、ジムの前でマケンカニの群れが暴れていました。ケガをした人やポケモンもいましたし……私の大切な人も、危険な目に遭いました」

泉「……」

藍子「答えてください。あれは、あなたの仕業ですか?」

泉「……」

泉「違うわ」

藍子「!」
74 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:41:36.42 ID:uTWeRgtP0

泉「……だけど、なぜ違うと言えるのか証明できるものを、今の私は持っていない。だからあなたが私を疑うことは、何もおかしくないわ」

藍子「……それなら……」

藍子「なぜジムの中から出てこなかったんですか……? なぜ街の人を助けようとしなかったんですか……!?」

泉「……」

泉「ところであなた、ジムチャレンジャーだったよね?」

藍子「え……?」
75 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:42:50.14 ID:uTWeRgtP0

泉「そうね……私に勝てたら、その理由、教えてあげるよ」チャキッ

藍子「……!!」

藍子「どうして……どうして戦わなきゃいけないんですか! 私はただ真実を知りたいだけで――」

泉「あなた、チャレンジャーなんでしょ?」

泉「どんな事情があったにせよ、今のあなたと私の関係はチャレンジャー対ジムリーダー……このスタジアムに立っている限りは、そうなのよ」

藍子「……!」

泉「さあ、いくよ」


ジムリーダーの泉が勝負をしかけてきた!
76 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:43:44.34 ID:uTWeRgtP0

泉「ルールはシンプルに、使用ポケモン3匹。全滅したら終了だよ」

泉「そうそう、ダイマックスも使っていいよ。まあ、私は使う予定はないけど」

泉「それじゃ……いくよ、デリバード!」ポンッ

デリバード「デリ!」

デリバード はこびやポケモン こおり・ひこうタイプ
巣で待つヒナたちのため、1日中エサを運んでいる
ジョウト地方では伝説のポケモンと対峙したデリバードが語り継がれている

藍子「っ……マホイップ!」ポンッ

マホイップ「マホ〜」
77 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:44:18.38 ID:uTWeRgtP0

藍子(……どうやらここのジムリーダーはこおりタイプ専門みたいだ)

藍子(デリバード……いったい何をしてくるんだろう。まずは様子見……かな)

藍子「マホイップ、デコレーション!」

マホイップ「マホ」シュシュシュシュ

マホイップ「マホ〜♪」シャキーン

泉「へえ……自分自身をデコレーションするんだ。面白い戦い方だね」
78 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:44:46.93 ID:uTWeRgtP0

泉「デリバード、あられ!」

デリバード「デリ!」パァァ

ヒュォォォォォ

藍子(……相手も様子見をしてきてるのかな)

藍子「よし、マホイップ! 攻めるよ!」

藍子「マジカルシャイン!」
79 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:45:35.77 ID:uTWeRgtP0

マホイップ「マホ〜」ピッカーン

泉「デリバード、オーロラベール!」

デリバード「デリ!」

バシィィィ

藍子「!? 攻撃が止められてる……!」

泉「オーロラベールはあられが降っているときにしか出せない……その代わり、強力なファイアウォールを生み出せる技だよ」

泉「これで最初の役目は終わりだね。デリバード、戻って」シュゥゥゥ
80 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:46:21.46 ID:uTWeRgtP0

藍子「……交代……?」

泉「ありがとう。そっちが攻めてこなかったおかげで、私の理想のフィールドが完成したよ」

泉「……次、いくよ! ウオチルドン!」ポンッ

ウオチルドン「ウオオー」

ウオチルドン かせきポケモン みず・こおりタイプ
頭が上下逆さで口が頭の上にあり、獲物を食べづらい
この姿が本来の姿であったかどうかは未だ疑わしい

藍子(あ、頭が上下逆さ……!? なんでそうなっちゃったんだろ……)

藍子(……って考えてる場合じゃない!)
81 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:47:33.21 ID:uTWeRgtP0

藍子「マホイップ、マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ〜!」パァァ

バシィィィ

藍子「……! またオーロラベールに弾かれた……!」

ウオチルドン「ウオオー」ケロッ

泉「どうしたの? 攻撃、届いてないみたいだね」

藍子「くっ……」
82 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:48:10.42 ID:uTWeRgtP0

藍子(さっきの反応からして相手はマホイップの戦法を見るのは初めてだったはず)

藍子(なのに全く動揺せず対策を仕掛けてくるなんて……さすがジムリーダーだ)

藍子(……だけど、私は諦めない!)

藍子「マホイップ、もう一度デコレーション!」

マホイップ「マホ!」シュシュシュシュ

泉「懐ががら空きだよ! ウオチルドン!」

ウオチルドン「ウオオー」バッ
83 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:48:45.01 ID:uTWeRgtP0

藍子「!」

泉「つららおとし!」

ウオチルドン「ウオオー!」ヒュォォォォォ

ガチンッ

藍子「! あんな巨大な氷柱を一瞬で……!」

ウオチルドン「ウオオー!」ブンッ

ドゴオッ
84 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:49:19.97 ID:uTWeRgtP0

マホイップ「マホ……!」ドサッ

藍子「マホイップ!」

泉「驚いた? ウオチルドンは周囲の空気を凍らせることで、すぐに巨大な氷柱を作り出せる。たとえあられが降っていなくてもね」

マホイップ「マホ……!」バシバシ

藍子「っ……そうだ、あられのダメージも……」

藍子(でもこれで……攻撃が通るはず!)
85 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:49:48.77 ID:uTWeRgtP0

藍子「マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ!」ピッカーン

泉「受け止めて!」

ウオチルドン「ウオオー」

藍子「!」

バシィィッ

ウオチルドン「ウオオー」ケロッ
86 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:50:35.82 ID:uTWeRgtP0

藍子「そんな……顔に直撃したのに!」

泉「逆ね。この頑丈な顔面だからこそ攻撃を受けることができた。正面からの攻撃は、ウオチルドンには通用しないよ」

ウオチルドン「ウオオー」パァァ

泉「それに『アイスボディ』の特性もあるから、ウオチルドンは実質無傷に近いわ。マホイップにはもう手出しはできない」

泉「……さあ、この状況、あなたならどうする?」

藍子「っ……」
87 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:52:18.93 ID:uTWeRgtP0

藍子(頑丈な顔、オーロラベールの守り、それにアイスボディ)

藍子(泉さんの言うとおり、あのウオチルドンを攻略するには、何とかして正面以外から攻撃を当てていかないと……)

藍子(……)

藍子「……泉さん、マホイップには手出しはできないって言いましたよね」

藍子「その言葉……今からひっくり返してみせます!」
88 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:52:58.30 ID:uTWeRgtP0

泉「へえ、そう。なら……やってみせてよ」

泉「ウオチルドン!」

ウオチルドン「ウオオー!」

藍子「あれは……またつららおとしだ!」

藍子「マホイップ、マジカルシャインで氷柱を砕いて!」

マホイップ「マホ!」ピッカーン

バシィィィ
89 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:54:13.49 ID:uTWeRgtP0

ウオチルドン「ウオッ……」

バキィッ!!

ウオチルドン「!!」

藍子「よし、スキができた!」

藍子「マホイップ、横に回り込んで!」

マホイップ「マホ!」バッ

泉「向き直ってアクアブレイク!」

ウオチルドン「ウオッ」クルッ
90 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:54:45.58 ID:uTWeRgtP0

ウオチルドン「ウオオー!!」バシュゥ

マホイップ「!!」ドゴオッ

藍子「マホイップッ!」

マホイップ「マホ……!」ズザァ

泉「追撃よ! つららおとし!」

藍子「マホイップ、避けて!」
91 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:55:32.52 ID:uTWeRgtP0

マホイップ「マホッ……!」サッ

バシバシ

泉「逃げ続けてもいずれはあられのダメージで力尽きるだけだよ!」

藍子「っ……」

藍子「私たちは逃げてなんかいません……そうだよね、マホイップ!」

マホイップ「マホッ!」
92 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:56:10.09 ID:uTWeRgtP0

泉「……虚勢を張るのは得意なんだね。ウオチルドン!」

ウオチルドン「ウオオー!」バシュゥ

藍子「マホイップ、マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ!」ピッカーン

ズドンッッ

ウオチルドン「ウオッ……」ズザァ
93 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:56:38.76 ID:uTWeRgtP0

泉「……さすがに2回もデコレーションをかけているだけあって、相当なパワーね」

泉「でもこれで終わり。ウオチルドン!」

ウオチルドン「ウオオー!」ヒュォォォォ

泉「つららおとし――」

泉「!?」

ヒュォォォ……ォォ……
94 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:57:29.52 ID:uTWeRgtP0

泉「うそ……!? 氷柱ができるまで、こんなに時間がかかるなんて……!」

藍子「マホイップ!」

マホイップ「マホッ!」

泉「しまっ……」

藍子「懐ががら空きですよ! マホイップ!」

藍子「マジカルシャイン!!」
95 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:58:33.20 ID:uTWeRgtP0

マホイップ「マホ〜」ピッカーン

ズドンッッ

泉「この香り……そうか。攻撃を避けている間にも『あまいかおり』をたっぷり嗅がせて、ウオチルドンの集中力をすり減らしていたんだ」

ウオチルドン「ウオオー……」バタンキュー

泉「……なるほど、逃げていなかったのは本当のことだったんだね」

藍子「はいっ!」
442.89 KB Speed:0.7   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)