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【モバマス×ポケモン】藍子「めざせポケモンマスター! …ポケモン、マスター?」

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96 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 22:59:30.53 ID:uTWeRgtP0

泉「……一本取られたよ。ちょっとあなたのこと、甘く見すぎていたみたいだね」

キッ

泉「……デリバード!」ポンッ

デリバード「デリ!」

フッ

藍子(……オーロラベールが消えた!)

藍子(そしてこのタイミングでデリバード……またオーロラベールを張ってくるんだろう)

藍子(なら、その前に……倒す!)

藍子「マホイップ、マジカルシャイ――」
97 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 23:00:07.39 ID:uTWeRgtP0

泉「おきみやげ!」

藍子「……!?」

デリバード「デリ」ポーイ

マホイップ「!!」シュゥゥゥゥ

デリバード「デリ」バタンキュー

藍子「そんな、おきみやげって……!」

泉「さすがに今度のは耐えられなかっただろうしね……いい活躍だったよ、デリバード」
98 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 23:00:45.17 ID:uTWeRgtP0

泉「これで私は最後の一匹……でも関係ないね。勝機は見えてる」

泉「さあバリコオル、出番だよ!」ポンッ

バリコオル「バリヴァーリッ」

バリコオル コメディアンポケモン こおり・エスパータイプ
氷でできたステッキを振り軽やかなステップを披露する
お腹の模様からサイコパワーを放出する
99 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/25(金) 23:03:40.35 ID:uTWeRgtP0
思わせぶりな態度で勝負をけしかけてきた泉に対抗する藍子
ここまで3対1と善戦し、残すはエース・バリコオルのみだが……?

泉は唯一ダイマックスを使わないジムリーダーです
理由はまあネズさんと同じ感じだと思ってくれれば
ダイマックスなぞ使わなくとも十分強いトレーナーもいるんだぞということを藍子にたっぷり叩き込んでもらいます

デリバードの図鑑説明文はポケスペ知ってる人なら心当たりがあるはず

次回はまた来週。お疲れさまでした
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/25(金) 23:07:15.21 ID:osZ+AI9N0
乙 ウリムーも語り継がれてそうね...
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/26(土) 00:02:20.14 ID:O4Fe9KCiO
でもこれだとスパイクタウンにダイマックススポットが存在することになってしまうぞよ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/26(土) 00:13:20.21 ID:llvFCxYj0
メガ進化をたまちゃんがやってたからたまちゃんもダイマックスを使わないジムリーダーなんじゃねと思ったがね
あと未登場のZ技の使い手っていないんかね?
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/27(日) 11:51:02.77 ID:pfWVWKKg0

躊躇なくおきみやげ使用するとか泉は作中にあまりいないタイプのトレーナーだな
以前登場したのはダブルバトルで周子のゾロアークが使ってた位か
104 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:12:05.47 ID:rhbLUZGX0
>>102 一応珠ちゃんもダイマックスバンドは所持していますが、あくまでメインはメガシンカという設定ですね
今後登場予定のZワザ使いもそんな感じです

投下します
105 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:12:36.75 ID:rhbLUZGX0

藍子(バリコオル……あれが最後の一匹……!)

藍子(とにかくまずは、おきみやげで下げられた能力を戻さないと)

藍子「マホイップ、デコレーション!」

マホイップ「マホッ――」
106 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:13:05.40 ID:rhbLUZGX0

泉「計算通り! バリコオル、まねっこ!」

バリコオル「バリヴァーリッ!」

シュシュシュシュ

マホイップ「マホ!?」

藍子「!?」

藍子(デ、デコレーションをまねっこ……!?)
107 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:13:50.21 ID:rhbLUZGX0

バリコオル「バリヴァーリ」シャキーン

藍子「……! 雪の結晶で自分を着飾った……!」

泉「ふふっ。まねっこは直前に相手が出した技をコピーする技」

泉「あなたのことだから、次のターンはおきみやげで崩れた体勢を必ず立て直そうとする……そう思ったわ」

藍子「……!」
108 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:14:19.31 ID:rhbLUZGX0

泉「おかげでバリコオルも能力を上げられたよ、ありがとう」

泉「……せめて最後は、派手に打ちのめしてあげるわ。バリコオル、ふぶき!」

バリコオル「バリヴァーリッ!!」

ビュォォォォォ

藍子「っ……! マホイップ、マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ――」

ビュォォォォォ

藍子「! マホイップ……!!」
109 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:14:50.13 ID:rhbLUZGX0

マホイップ「」カチーン

泉「アイスクリームの出来上がり、ね」

藍子「マ、マホイップ、戻って下さい!」シュゥゥ

藍子「……サニーゴ!」ポンッ

サニーゴ「サニー!」

藍子(……サニーゴは受けてから攻める戦い方だけど、今はそんな悠長なことをしている暇はない……!)
110 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:15:22.31 ID:rhbLUZGX0

藍子「サニーゴ、アクアブレイク!」

サニーゴ「サニ!!」バシュゥ

泉「……単調な攻撃ね。バリコオル!」

バリコオル「バリヴァーリ!」

タンッ

サニーゴ「サニ!?」

藍子(! ステップで躱された……!)
111 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:16:36.18 ID:rhbLUZGX0

藍子「サニーゴ、もう一度!」

泉「何度やっても無駄よ」

バリコオル「バリヴァーリ!」タンッ

サニーゴ「!!」スカッ

藍子「……攻撃が当たらない……!?」

泉「……バリコオルは常に独特のステップを踏んでいるポケモンよ。今立っている場所に、1秒後も立っているとは限らない」

泉「バリコオル、さっさと終わらせるわよ」

藍子「それならこれはどうですか……サニーゴ、げんしのちから!」

サニーゴ「サニ!」ゴゴゴゴ

サニーゴ「サニー!」バッ
112 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:17:11.61 ID:rhbLUZGX0

泉「……そんなの、目を閉じていても躱せるわ」

バリコオル「バリヴァーリッ」ヒョイッ

ズガンッ

藍子「サニーゴ、そこです!」

サニーゴ「サニー!」バシュゥ

ガンッ

グイッ

泉「!」

藍子「今度こそ! アクアブレ――」
113 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:17:53.26 ID:rhbLUZGX0

泉「サイコキネシス!」

バリコオル「バリヴァーリ!」グワンッ

サニーゴ「サ……サニ!?」グググッ

藍子「!!」

泉「反射を利用して速度を上げる……咄嗟にしてはいい作戦だったと思うよ」

泉「……バリコオル!」

バリコオル「バリヴァーリ!」ブゥン

サニーゴ「!!」

ドゴオッ

サニーゴ「サ、サニ……」

泉「……ふぶき!」

バリコオル「バリヴァーリッ!!」

ビュォォォォォォォ
114 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:18:41.46 ID:rhbLUZGX0

藍子「っ……!」

サニーゴ「サ、サニ……!」

サニーゴ「」カチーン

藍子「そ、そんな……!」

藍子「サニーゴ、戻って!」シュゥゥ

藍子(……あっという間に追いつかれた……!)

藍子(……強い。しかも今までのジムリーダーとは違う。ただ強いだけじゃなくて、相手の戦法すらも取り込む強さがある……)

藍子(……)
115 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:19:48.17 ID:rhbLUZGX0

泉「……どこを見ているの? まだ勝負は終わっていないよ」

藍子「……」

藍子(……いつも、ピンチの時にこうしてスタジアムの客席に目を向けたら)

藍子(そこには凛さんが座っていて……大丈夫、ってサインを送ってくれていた)

藍子(思えば凛さんは、いつも私の正面の席に座ってくれていた。私がキョロキョロしなくても見つけられるように。私が迷ったときの、道標になるように)

藍子(……今日は、凛さんはいない。だから……私だけの力で、乗り越えないと)

チャキッ

藍子「……最後の一匹、相性は悪いですけど……まだ諦めません! ゴリランダー!」ポンッ
116 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:20:40.95 ID:rhbLUZGX0

凛「……クシュンッ」

聖來「凛ちゃん、大丈夫?」

凛「……う、うん。誰かが噂してるのかな……なんて」

凛「……だいぶ長いこと検査されたけど、たいしたことはなかったね。今も腕は少し痺れてるけど」

聖來「凛ちゃん……ごめんね。私がもっと周りを見ていればよかったんだけど」

凛「ううん、もういいよ。それより……藍子は?」
117 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:21:32.61 ID:rhbLUZGX0

都「藍子さんなら、ジムに向かわれました」

凛「ジム?」

凛(まさかジムチャレンジに? いや、でもこの状況でチャレンジに挑むなんて……あり得ないか)

凛(それに私の記憶が正しければ、今日はジムは開いていなかったはず)

凛「……そうだ、この町のジムリーダーは? 今どこで何をしているの?」

聖來「……! たしか、マケンカニ達はジムの前を陣取っていたんだよね」

都「ええ、実は――」

カクカクシカジカ
118 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:22:07.10 ID:rhbLUZGX0

凛「……じゃあ藍子は、ジムリーダーに直接問い質しに行ったってこと?」

都「はい。私は止めたのですが……」

凛(……藍子がそんな感情的な行動をとるなんて)

凛「でも、確かに妙だね。どうしてジムリーダー……泉は、どうしてまだ姿を見せていないんだろう」

聖來「町の人たちから不審に思われるかもしれないのにね……」

凛「ただ……都。さっきマケンカニ達は野生のポケモンじゃないって言ったけど、それは違うと思う」

都「どうしてですか?」
119 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:22:59.35 ID:rhbLUZGX0

凛「藍子はリーダー格だったケケンカニをゲットしたんだ」

都「!! では、やっぱり野生のポケモンだということですか……!?」

凛「かもね……とにかく、私たちもジムに行ってみよう。泉を疑っているわけではないけど、このままじゃ釈然としない」

聖來「うんっ」

都「は、はい……」

??「……あ、いたいたっ! 都さあーーんっ!!」

都「!? あ、あなた……!」
120 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:23:30.48 ID:rhbLUZGX0

藍子「ゴリランダー、力を貸して!」シュゥゥ

グンッ

藍子「っ……キョダイ、マックス……!!」

ブゥンッ

カッ

ズドォォォォォォン

ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ」
121 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:24:30.06 ID:rhbLUZGX0

泉「……へぇ、キョダイマックスするゴリランダーなんて初めて見たよ」

泉「怖気ないで、バリコオル。これはむしろ私たちには好都合なんだから」

バリコオル「バリヴァーリッ」

藍子「……?」

フッ

泉「ちょうどあられが止んだね。普通ならふぶきの命中精度が落ちてしまうけど」

泉「的が大きくなったんだから、外す方が難しいわ。……バリコオル、フルパワーでいくよ」
122 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:25:35.16 ID:rhbLUZGX0

バリコオル「バリヴァーリッ」

藍子「! ゴリランダー、気をつけて!」

ゴリランダー「ゴリィィィィィ!!」ドンドコドンッ

ボコッ

泉「遅い! ふぶき!」

バリコオル「バリヴァーリ!!」

ビュォォォォォォォ

ゴリランダー「ゴリィィィィ……!!」

藍子「ゴ、ゴリランダー!」

藍子「負けないで、ゴリランダー! キョダイコランダ!」

ゴリランダー「ゴリィィィィィ!!」ドンドコドンッ

グワッ
123 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:26:36.95 ID:rhbLUZGX0

泉「……これは避けられそうにないか」

泉「バリコオル、サイコキネシスで浮上して!」

バリコオル「バリヴァーリ!」フワワッ

泉「足元にふぶき!」

バリコオル「バリヴァーリ!!」ビュォォォォ

ゴゴゴゴゴゴ

藍子「!! そんな……根っこが!」

ゴゴ……ゴゴ……

ガチンッ

藍子(そんな……キョダイマックス技が止められた!?)

バリコオル「バリヴァーリ」ズンッ

泉「……これで勝負あった、かな。攻撃は最大の防御……もうあなたはバリコオルを攻撃することはできない」
124 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:27:47.08 ID:rhbLUZGX0

藍子「……まだ、まだ……諦めません!」キッ

泉「! ……あなた、どうしてそこまで……」

藍子「ゴリランダー!」

ゴリランダー「ゴリィィィィィ!!」ドンドコドンッ

グワッ

泉「無駄よ、バリコオル! ふぶき!」

バリコオル「バリヴァーリッ!」ビュォォォォォ

藍子「ゴリランダー、根っこで壁を作って!」

ゴリランダー「ゴリィィィィィ!!」ゴゴゴゴゴゴ

バチィィィィ

泉「なるほど、その根っこ、守りにも使うんだね」

泉「でも……」

カチーン
125 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:28:22.02 ID:rhbLUZGX0

泉「あらかた凍りついてしまったようね。これじゃ――」

藍子「ゴリランダー、叩き割って!」

ゴリランダー「ゴリィィィィィィ!!」ズガンッ

……ビキッ

ビキビキビキビキ

泉「……!」

ズガァァァァァン
126 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:29:06.02 ID:rhbLUZGX0

バリコオル「バリ……!?」

泉「! 砕けた氷の破片が降り注いでくる……!」

バリコオル「バリッ……!!」ドドドドド

泉「バリコオルっ!」

藍子「今です……ゴリランダー!」

藍子「キョダイコランダ!!」

ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」

グワッ

バリコオル「……!!」

ズガァァァァァン

泉「っ……」

バリコオル「バリヴァーリ……」バタンキュー
127 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:29:47.70 ID:rhbLUZGX0

泉「……負けたわ」

藍子「……なら」

藍子「泉さん……教えてください。あなたはここで、一体何をしていたんですか……?」

泉「……それは」


「いずみちゃあああーーーんっっ!!」
128 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:30:45.48 ID:rhbLUZGX0

藍子「!?」バッ

泉「……さ、さくらっ!」

さくら「いずみちゃあああーーんっ!!」ダダダダダ

ガバッ

泉「わっ……」

さくら「わ、わたし、あのまま雪だるまになっちゃうと思って……」

さくら「こ、怖かったよおおーー!!」ビエエエン
129 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:31:14.75 ID:rhbLUZGX0

泉「……よかった、ちゃんと町に着いたんだね。ていうか痛いよ、さくら」

泉「……よかった……」ギュッ

藍子「え……え……?」

凛「藍子!」

聖來「藍子ちゃんっ!」

都「藍子さん!」

藍子「あ……皆さん」

藍子「あの、これは一体どういう……」
130 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:31:59.37 ID:rhbLUZGX0

さくら「……藍子さん」

藍子「は、はいっ」

さくら「全部……わたしが悪かったんです。ごめんなさいっ!」ペコッ

藍子「……?」

泉「……ごめん、混乱してるよね。順を追って説明するね」

泉「その前に、この子はさくら。今は都ちゃんの助手をやっている、私の親友」

泉「この子がちょっと訳ありでこの町に向かってて……って、都ちゃんがいるなら事情はだいたい知ってるか」

藍子「……はい。例の事件のことですよね」
131 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:33:35.65 ID:rhbLUZGX0

泉「うん。……ただ、町に来る途中に迷ってしまったみたいで。さくらは方向音痴だし、雪の中を長時間歩くのは危険だから、私がずっとビデオ通話で道案内をしていたの」

都「おそらく、私が電話をかけた直後だったのでしょう。私は『道が分かりそう』と言われたので、一度通話を切っていたんです」

さくら「ぜ、全然わかっていなかったですぅ……」

泉「……正直、外が騒がしくなっていることは気づいていた。どういう状況だったのかすごく気がかりだったし、出ていかなきゃって思っていた」

泉「でもあそこで通話を切ってしまったら、さくらは取り残されてしまっていた。独りにするわけにはいかなかったんだ」

聖來「……さくらちゃんのことを、優先していたんだね」
132 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:34:20.30 ID:rhbLUZGX0

泉「……うん。さくらが無事と分かった時には、もう外の騒動は収まっていた」

泉「ニュース速報で町の様子が流れたとき、私は取り返しのつかないことをしてしまったと気づいたんだ。……正直、外に出て誰かと会うのも怖かった」

泉「それで、とにかく何があったかを他のジムリーダーに報告しようと準備していたら、あなたがスタジアムに来たってわけ」

凛「私と聖來さんと都は検査が終わった時にさくらと合流したんだ。そこでさくらが泉に道を聞いていたこと、藍子がジムに行ったことを聞いて、もしかしたら藍子は勘違いをしているんじゃないかって、追いかけてきたんだ」

藍子「……そうだったんですか」
133 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:34:55.36 ID:rhbLUZGX0

泉「仕方がなかった……なんて、無責任な言い訳だよね」

泉「誤解が生まれるのは当然のことだったと思う。……本当に、ごめんなさい」

藍子「……ちょっと待ってください。それじゃあ」チャキッ

藍子「このケケンカニは、さっきジムの前で暴れていたポケモンです。このポケモンは……あなたのジムのポケモンではないんですか?」

泉「ケケンカニ……? いいえ、違うわ。そのポケモンは、私のもとにはいない」

藍子「じゃあ、いったい――」
134 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:35:40.20 ID:rhbLUZGX0

泉「暴れていたポケモンは私とは無関係だよ。……だけど、そのポケモン達が一体どこから来たのかは説明できない」

泉「ジムの前から現れたんだから関係あるんじゃないかって思うかもしれないけど、本当に私は何も知らないんだ。『ジムの前にいたけどジムのポケモンじゃない』なんて言っても、皆をさらに混乱させるだけだと思った」

泉「さっき、『私はやってないって証明できない』って言ったのはそういうこと。それもジムから出られなかった理由の一つ、かな」

藍子「……」

凛「泉なら、信用してもらえるよ」

泉「!」
135 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:36:24.34 ID:rhbLUZGX0

凛「たしかに証拠はないかもしれないけど、前に一度、同じことがあったときにみんなを助けていたんでしょ?」

凛「それに、優先順位がどうだったかはわからないけど……こうして親友のピンチを救ったんだ。誠実に話せば、きっとみんなわかってくれる」

泉「……そうね。私は逃げていたのかもしれない」

泉「勇気を出して、町の皆に真実を打ち明けることにするわ」

凛「うん、きっとそうした方がいいよ」

聖來「……ふう、よかったっ」

都「? 聖來さんどうかしました?」
136 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:37:59.66 ID:rhbLUZGX0

聖來「だって、都ちゃん言ってたじゃない。泉ちゃんは困っている人を放っておくような人じゃないって。その言葉、本当だったんだもの」

都「……それもそうですね!」

都「そうだ、本題がまだありました。泉さん」

泉「うん、わかった。今回の事件について、私の知っている範囲でよければ話すよ」

泉「その前に……さっきは試すような真似をして、ごめんなさい」

藍子「……そうだ、泉さん。自分が犯人じゃないと確信していたのなら、どうしてあんなことを言ったんですか?」

泉「……」
137 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:39:02.62 ID:rhbLUZGX0

泉「これは私の直感だけど……もし私が先に全てを話していたら、優しいあなたは踵を返して立ち去るだろうと思ったから」

藍子「!」

泉「このジムの仕掛け、厳しかったでしょ?」

藍子「え、あ……はい。一筆書き、でしたよね」

泉「あれをもう一度やるくらいなら、ジムへ来た理由は何にせよここで勝負を引き受けなきゃならないと思ったんだ」

泉「さっきも言ったけど、このスタジアムに立っている限りは、あなたと私はチャレンジャーとジムリーダーの関係だから、ね」

藍子「……」

泉「でもおかげで、あなたの人柄や信念を知ることができた。あなたはこのバッジを受け取るのに相応しいトレーナーだったよ」



藍子はチルバッジを手に入れた!

藍子は技マシン「フリーズドライ」を手に入れた!
138 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/02(金) 22:43:46.48 ID:rhbLUZGX0
泉に辛勝した藍子は漸く彼女の無実を知る
ではいったい誰が――6人は情報を交わすべく、待ち合わせの店へと向かった

泉の手持ち、本当はモスノウや波平ペンギンも組み込みたかったのですが、あまりにメロンさんと被ってても面白くないなと思ってこういうメンツになりました
ところで冠の雪原は今月末ですね。正直年末ぐらいに配信開始だと思ってたので嬉C。SSに反映できそうなものがあればどんどん採用していきます

次回はまた来週。お疲れ様でした
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/02(金) 22:47:05.58 ID:jB/fBy7X0
乙 特性パッチでゴリランダーがさらに強化されちゃうな...
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/04(日) 12:13:11.76 ID:OsfVFmHp0

凛に警戒心持たれそうなフレンドリィショップのオーナやってる亜子も近々登場かな?
141 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:26:26.70 ID:gLsUExtW0
投下します。今回でキルクスタウン編はおしまい
最後には藍子の5匹目の安価もあります……ん?5匹目?
142 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:27:03.33 ID:gLsUExtW0

ステーキ専門店 おいしんボブ


泉「……さてと」

泉「あの事件のことだっけ。本当は一般人、ましてやチャレンジャーには話しちゃいけないってジムリーダー同士でも言ってたはずなんだけどな……」

凛「李衣菜もそんなことを言ってた。やっぱり、皆を必要以上に混乱させたくなかったんだね」

泉「李衣菜さんにも話を聞いたんだ。うん、その通り」

都「……ですが、私たちは真実を知りたいんです。いや、知るだけじゃなく、知ってからどうすべきか、力を合わせていきたい」
143 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:27:53.37 ID:gLsUExtW0

泉「真実、ね……でも先に断っておくと、私にもわからない事象が多すぎるわ。むしろ、私が解消できていない疑問をぶつけるだけになるかもしれない」

都「構いません。それをこれから考えて、一緒に乗り越えていきましょうよ!」

さくら「ひょうですひょぉ……わひゃしひゃひは泉ひゃんの味方でひゅから〜」モグモグ

泉「さくら、飲み込んでから話してよ……それで、まずは何か質問はある?」

都「はい。今回町に現れたポケモンですが……マケンカニも、その進化系であるケケンカニも、本来ガラルには生息していないはずのポケモンです」

泉「……」
144 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:28:55.07 ID:gLsUExtW0

都「町の人の目撃証言によれば――はっきりとどこから出てきたかを見ていない人はいないのですが――やはり全員が、ジムの前から出現したと語っていました」

都「当初はトレーナーが放ったという線も考えましたが、藍子さんはリーダーだったポケモンをボールに収めることができたそうです。つまり、あの軍団は野生のポケモンであった、と考えるのが妥当でしょう」

聖來「ジムの近くには草むらなんてなかったよね……そしたら、何もないところからいきなりパッとポケモンが出てきたっていうの?」

都「はい。そう信じられる話ではありませんが……一つの可能性としては、エスパーポケモンのテレポートで一気に移動してきた、とも考えられます」

聖來「そんなこと、できるの?」

都「いえ、そこまでは……あれだけの数のポケモンを一挙にテレポートさせるほどのポケモンなんているのでしょうか……」
145 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:29:39.47 ID:gLsUExtW0

凛「……どうだろう。私たちが知らないだけで、そういう強力な能力を持つポケモンが相手側にいるという可能性もあるかも……」

泉「あるいは、ポケモンじゃなくマシンである可能性もあるね。ポケモンを一気に一か所へ転送する……いうなれば、ボックスシステムの応用、みたいな」

凛「ボックスシステム……」

凛(……まさか、ね)

泉「って、仮定の話ばかりしても意味がないね。都ちゃん、それで?」

都「……もう一度確認しておきたいのですが、あのマケンカニ達は泉さんのポケモンでは――」
146 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:30:51.73 ID:gLsUExtW0

泉「ないわ。たしかに私のジムはジムトレーナーの代わりに特訓用のポケモンを住まわせているし、ゲットしようと思えばできるけど」

泉「まあもちろん、チャレンジャーがそんなことをしたら失格だけどね」

都「……うーん、ジムから飛び出してきて町を襲った、というのなら事件の展開は噛み合うのですが……」

聖來「そうだね……町の人たちも、そう思っているだろうし」

泉「言い逃れはできないし、私にも落ち度があったのは認めるけど、このことに関しては私は潔白だよ」
147 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:31:40.65 ID:gLsUExtW0

泉「そうだ。マケンカニ達は本来ガラルには生息していない、って言ったよね」

都「ええ、はい」

泉「実は、前に町に現れたクリムガンってポケモンも、ガラルには生息していないポケモンだったんだ」

一同「……!!」

泉「……改めて説明すると、事件が起きたのは二か月前くらい、かな。本当に何の変哲もない日だった。ジムに町の人が飛び込んできて、ポケモンが暴れているって報せに来たんだ」

泉「どうやって町に現れたのかはわからなかったけど、クリムガンは寒さに弱いポケモンだから、そもそもキルクスにいること自体がおかしな話でさ。だから私は何かあると踏んで、クリムガンを無力化させて捕獲した」
148 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:32:22.25 ID:gLsUExtW0

泉「で、傷を癒して精神を落ち着かせた状態で、どこから来たのか調べてもらうことにしたんだ。ポケモン専門の鑑識の人に依頼してね」

都「……それで?」

泉「クリムガンの皮膚に、イッシュ地方のものと同じ土が付着していた」

さくら「土が……?」

泉「ええ。皮膚だけじゃなく、全身にイッシュ地方で住んでいた形跡を刻んでいたわ。鑑識の人が言うには――『まるでイッシュから直接やって来たみたいだ』、って」
149 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:33:36.50 ID:gLsUExtW0

藍子「……!?」

凛「ということは……そのクリムガンも、野生のポケモンだったってこと?」

泉「うん。明らかに野生の環境下で生きていた個体だって言っていた」

都「それも直接って……別地方のポケモンが、どうして……」

聖來「じゃあ、今回の事件はイッシュ地方の人が起こしたものなの……?」

泉「ううん、私は違うと思う。……その次に暴走したポケモンが現れたのは、シュートシティだった」

藍子(! もしかしてあの時の……!)

泉「同じように、どこから飛び出してきたのかは不明だったんだけど――駅で暴れて、取り押さえられたザングースの身体からは、アイマス地方の草や土が見つかった」
150 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:34:51.67 ID:gLsUExtW0

凛「……アイマス地方……!?」

凛(じゃあ私が戦ったザングースは……私と同じアイマスからガラルに来ていたんだ……)

都「じゃあそのザングースも、やはり――」

泉「そう。アイマス地方の自然の名残を残したままだった」

聖來「イッシュ、アイマス、アローラ……全部、ガラルとはかけ離れた地方だね」

さくら「いったい誰がそんなこと……」

泉「そうね。ポケモン単体の力で別の地方にいきなり現れるなんて不可能。確実に裏で誰かが動いていて、ガラルを混乱させようとしている――そう考えるのが妥当だけど」

さくら「けど?」
151 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:35:43.02 ID:gLsUExtW0

泉「肝心なことがわからないんだ。そもそも暴走したポケモン達は、誰かの指示で動いていたわけじゃなかった。クリムガンだってそうだったし、実際にどの現場でも怪しい動きをしていた人は目撃されていない」

聖來「手段がわからないってことか……」

聖來「ねえ、野生で捕まえたポケモンを一度もボールから出さずにガラルまで持ってきて、逃がしたっていうのは考えられないの?」

泉「それも考えたけど、そもそもイッシュで捕まえたポケモンをガラルで逃がす、みたいな行為は法外だわ」

泉「それに、その場で逃がしたのだとしたら誰かが必ず目撃して通報しているはず。隠れて逃がしてから時間が経っている場合でも、たいていは姿を見た時点で自治体に保護されているはずなんだよ」

聖來「うっ、そっか……」
152 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:36:16.80 ID:gLsUExtW0

凛(……思い返せばそうだ。マケンカニの群れを指揮していたのは、トレーナーでも変な電波を出す機械とかでもなくて、ケケンカニだった)

凛(……そうだ。前に戦ったベロバーの群れはただ暴れさせられていただけだった。でも今回は違う……自分の意思で暴れていた)

凛(じゃあ麗奈たちは関係なくて、あのマケンカニ達は自分たちの意思でガラルまで来て、ガラルを荒らそうとしていたっていうの……?)

凛(もしそうだとして……何がポケモン達をそう動機づけたの……?)

凛(……いや)
153 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:36:51.43 ID:gLsUExtW0

都「……暴走ポケモンはいずれも別地方からそのままやって来たみたいだった。でもポケモン自身の力で別地方からいきなりやって来るなんて無理だから、やっぱり誰かが持ち込んできた……でもどうやって野生のままの個体を――」

都「……ああ! 頭がパンクしそうですっ」

泉「同感ね。ジムリーダーたちも毎日頭を悩ませているわ」

凛「……あのさ」

泉「ん?」

凛「さっき、怪しい動きをしていた人は目撃されていないって言ったけどさ」
154 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:37:30.71 ID:gLsUExtW0

凛「私たち、実際に会ったことがあるんだ。ポケモンを操っていた張本人に」

泉「ポケモンを操っていた……?」

凛「うん。ルミナスメイズの森でベロバー達が暴れていた事件……あの現場に、私と藍子と都は鉢合わせていたんだ」

聖來「えっ……!?」

藍子「……」コクッ

凛「ベロバーの群れを操っていたのは、麗奈というトレーナーだった。ギルガルドを使って一斉にポケモンを操って、森に入り込んだ人を襲っていたんだ」
155 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:38:19.14 ID:gLsUExtW0

凛「私は、麗奈とはあそこで会うのが初めてじゃなかった。アイマス地方でも会っていたんだ」

凛「アイマスでは、彼女はシンデレラ団という犯罪集団の一員だった。シンデレラ団は色々あって空中分解したって思っていたんだけど……残党が残っていて、さらに新しい企みを進めているってことも知った」

泉「その新しい企みが、この事件ってこと?」

凛「うん。だから手段はどうあれ、よくないことを考えている連中がいることは確実だと思う」

凛「ただ……今回に関しては、麗奈は関わっていないかもしれない。ポケモンの暴れ方が、以前とは全然違っていたから」

凛「なんで関わっていなかったのかは説明できないけどね」

泉「……」
156 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:39:23.67 ID:gLsUExtW0

泉「貴重な意見をありがとう。もう一度、ジムリーダー同士で検討してみる」

泉「本当に誰かの所為だというなら、どこかに証拠が残っているはずだから」

凛「うん。それと……麗奈たちの集団は、涼が襲われた事件とも関連していると私は思ってる。今回もそうだったけど、暴走ポケモンはいずれもパワースポットの近くに出現していたみたいなんだ」

泉「そういえばそうだね」

凛「……きっと、連中の狙いはジムリーダーか、もしくはパワースポットそのものかもしれない」

凛「だから泉には、今まで通り町を守り続けてほしい。この町を一番に思いやれて、守ることができるのはジムリーダーだと思うから」

泉「……李衣菜さんが言ってたことってそういう意味だったんだね。わかった、任せて」
157 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:39:57.59 ID:gLsUExtW0

都「……」

聖來「……」

さくら「……」

藍子「あ、あのー、皆さんっ」

一同「……?」

藍子「あの、こんなこと言うのは場違いかもしれませんけど……せっかくおいしそうな料理があるのに、暗い話ばかりだったらもったいないなあ……って思うんです」
158 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:40:48.43 ID:gLsUExtW0

藍子「ええっと、その、そろそろ楽しいお話をしませんか? 私、ずっと気になってたんです。さくらちゃんと泉さんがどうやって仲良くなったのか、とか」

泉「そ、それは話そうと思えば話せるけど……長くなるよ?」

藍子「いいんですいいんです! すいませーん、このステーキ盛り合わせ、くださいっ!」

聖來「えっ……それってこの店で一番高いやつじゃ……」

藍子「えっ? だって今日のお支払いは聖來さんがしてくれるって話だったはずじゃ……」

聖來「は、はぁっ!? いつそんなこと言ったっけ!?」

藍子「あ、じゃあこうしましょう! 皆が一斉に年齢を言っていって、一番年上だった人が支払うってことで!」
159 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:41:31.73 ID:gLsUExtW0

泉「そんなムチャクチャな……」

藍子「じゃあ私からいきますね。えっと、私は今年で16歳です!」

聖來「じゅ、16!?」

都「あ、私も同じです!」ビシッ

凛「私は……15歳、かな」
160 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:42:17.80 ID:gLsUExtW0

さくら「わあ、凛さんって同い年だったんだぁ!」

さくら「泉ちゃんも私と同級生なんだよ!」

泉「……!」

泉「藍子……さん、年上だったんだ。もしかしたら私、どこかで失礼なこと言ってしまっていたかも……ごめんなさい」

藍子「あ、いえいえ、気にしないで下さい! 聖來さんは?」

聖來「……」

聖來「……に、23……」

一同「ええ〜〜!?」
161 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:43:31.54 ID:gLsUExtW0

藍子「わ、私、てっきり10代かと思ってました……!」

凛「私も……年上だろうとは思ってたけど、せいぜい2、3歳くらいしか変わらないと……」

聖來「そ、そういうフォローはいらないってば……」

聖來「……ああ、もう! わかったよ! 私が払えばいいんでしょっ! クーポンもあるんだし、痛くも痒くもないもんね!」

聖來「……ぷっ」

アハハハハ・・・・・・
162 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:44:09.89 ID:gLsUExtW0

翌朝

聖來「二人はまだこの町に居座るんだよね」

凛「うん。今日はちゃんとジム戦をしてくれるって約束してくれてたから」

聖來「そか。じゃ、ここでお別れだね。私はこの先の9番道路に行って、もっとポケモンと自分を鍛えることにするよ」

聖來「藍子ちゃん! 次に会ったときは、絶対負けないからね!」

藍子「はいっ! 私も負けるつもりはありませんから!」

聖來「ふふっ。じゃあね、若者たち!」
163 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:45:08.31 ID:gLsUExtW0

さくら「さよーならー!」

タタタッ

都(……聖來さんも若いはずなんだけどなあ)

都「……さて、では私たちも戻りましょうか」

さくら「そうですねっ。わたし、もう寒いのはイヤですぅ……」

都「では、凛さん、藍子さん。私たちは一度情報を整理するために、事務所へ戻ります」

都「短い間でしたが、三人での旅、とても楽しかったです。ありがとうございました!」ペコッ
164 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:45:41.57 ID:gLsUExtW0

藍子「私こそ、すごく楽しかったです!」

凛「元気でね、都」

都「はい。お二人も、どうかお気をつけて! ではそろそろ電車の時間ですので……」

タッタッタッタッ

凛「……」

藍子「……寂しくなっちゃいますね。昨日は夜遅くまでみんなと一緒だったから、余計にそう感じます」
165 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:46:51.98 ID:gLsUExtW0

藍子「では凛さん、ジムに行きましょう!」

凛「……藍子」

藍子「はい?」

凛「昨日はありがとう。藍子がいなかったら、せっかくおいしいステーキも充分味わえなかったと思う」

凛「藍子は場違いかもって言ってたけど、藍子が明るく振る舞ってくれたから、こうして楽しく過ごすことができたんだよ」

藍子「い、いえ、そんな……」

凛「藍子には、きっと不思議な力がある。周りにいるみんなを幸せにする魔法をかけられる……そんな力があると思うな」

藍子「みんなを……幸せに……」
166 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:48:07.08 ID:gLsUExtW0

藍子「……そんなこと、気づきもしませんでした。今まではあんなこと、絶対に言えなかったです。横槍を入れるようなこと……言う勇気がなかったです」

藍子「だけど、なぜでしょう……あの場では、自然と言葉が出てきたっていうか……」

凛「……前にも言ったけど、藍子はもうとっくに強くて優しいよ。自分が知らないうちに、藍子は藍子が思うよりずっと成長してるんだ」

凛(……そう。たった一人でジムに挑んだことだって、私を助けようとしてくれたことだってそう。藍子は、もう十分に立派なトレーナーだ)

凛(……それはつまり……)
167 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:48:45.40 ID:gLsUExtW0

??「おおーい!」

藍子「?」

??「アンタだよアンタ。やーっと見つかったよ」

藍子「わ、私に何か用でしょうか?」

ヤナセ「やあ。オレはヤナセ。トレーナーだ。アンタ……ケケンカニ、持ってるだろ」

藍子「……え?」
168 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:50:02.63 ID:gLsUExtW0

ヤナセ「見てたのさ、バッチリ。アンタがケケンカニをゲットするところをさ」

ヤナセ「実は……うちの娘が大のカニ好きでな。ガラルに住んでいないケケンカニを見せたら、きっと喜んでくれると思うんだ」

ヤナセ「もしよければ、アンタのケケンカニ、俺のポケモンと交換しないか?」

藍子「交換……ですか」

藍子「……」チャキッ

藍子(……いいのかな。でも、悪い人じゃなさそうだし……)

藍子「……私でよければ、ぜひ! ケケンカニも、きっとその娘さんが可愛がってくれると思いますので!」

ヤナセ「おお! 恩に着るよ! そんじゃあさっそく……」
169 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/09(金) 21:51:47.09 ID:gLsUExtW0

ケケンカニをヤナセに送ります! バイバイ、ケケンカニ!

ヒュンッ

コォォォォォォ……

パッ

藍子「!」パシッ

ヤナセから>>171を受け取った!

>>171
自由安価
幻・伝説・準伝説・化石・御三家・捕獲済みを除くすべてのポケモンから1匹
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/09(金) 23:49:34.26 ID:QEzo5k+x0
ロトム
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 00:04:29.66 ID:LuUsKvqD0
ヤドン(ガラル)
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 00:11:08.81 ID:Y3v/b0faO
ネギガナイト
173 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/10(土) 00:47:11.42 ID:kFHMjzsn0

ヤナセからヤドンを受け取った!

ヤドンを可愛がってあげてね!

ヤドン まぬけポケモン エスパータイプ
ガラルのすがた
ガラナツというスパイスを食べ続けたことで独自の姿や能力を持つようになった
とても間抜けで動きも鈍いが、たまにものすごいことを思いつくらしい

ヤナセ「あとこれもやるよ。ガラナツブレスっていってな、これを使えばヤドランに進化させられるんだ」

藍子はガラナツブレスを手に入れた!

藍子「ええっ、いいんですか?」

ヤナセ「アンタは町を守ってくれたんだ、これぐらいのお礼はさせてくれ」
174 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/10(土) 00:48:05.83 ID:kFHMjzsn0

ヤナセ「ただ、別の道具を使えばヤドキングに進化させることもできる。どっちも強力なポケモンだから、よく考えて使った方がいいかもな」

ヤナセ「ともかく、ヤドンのこと、大事にしてくれよな!」

藍子「はいっ! ありがとうございます!」


ヤドンが手持ちに加わった!

ヤドン(マイペース) Lv36
おっとりした性格 抜け目がない
サイコキネシス/なみのり/なまける/かなしばり
175 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/10(土) 00:49:30.81 ID:kFHMjzsn0

凛「へえ、リージョンフォームのヤドンか……」

凛「ところで藍子、ちょっと迷ってたみたいだけど……本当によかったの?」

藍子「はい。ケケンカニも、その方が幸せだと思いますし」

藍子「……やっぱり、どうしても思い出しちゃうんです。ケケンカニが悪くないってことはわかっていますけど」

凛「……そっか」

藍子「私、もっと強くなります。強くなって、凛さんや聖來さんや都ちゃんたちを守れるくらい強くなりたいんです」

凛「いい心意気だけど……私はまだ守られるようなお姫様になるつもりはないよ」

藍子「ふふっ。ヤドン……これからよろしくね!」
176 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/10(土) 00:54:13.43 ID:kFHMjzsn0
キルクスタウン編 終幕
次回>>>バウタウン編

というわけでどうせ手持ち増やすならやってみたかった交換イベント、ようやくできました
ヤドンの進化先はまた安価になりそうですね

次回もまた大事な安価があります。よろしくお願いします
お疲れさまでした
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 17:15:38.06 ID:LuUsKvqD0
乙 男性の「ヤナセ」で誰だろうと考えちゃったが美由紀ちゃんの父親か
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 13:45:40.54 ID:gU4l0nLo0

藍子パーティーあと何入れたらバランスいいかね?伝説だがガラルで珍しいだけだしダクマ→ウーラオス (いちげき)なら
バランスいいしヨロイじま修行編もできるかな?と思った
179 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:09:18.92 ID:SchLONZR0
投下します
180 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:09:55.08 ID:SchLONZR0

凛「サザンドラ、あくのはどう!」

サザンドラ「サザ!!」バッ

バリコオル「バリ――」

ズドォンッ

バリコオル「バリ……」バタンキュー

泉「……!」

ドローンロトム『勝者、チャレンジャー・凛!!』

ドワァァァァァ

泉「……完敗だわ。ポケモンの能力、トレーナーの的確な指示、戦術……苦手なタイプでも物怖じせず挑んでくる大胆さ。これまで戦ってきたチャレンジャーの中でもナンバーワンかも」

泉「いい刺激をもらったよ、ありがとう。これ、受け取って」

凛はチルバッジを手に入れた!
181 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:10:44.35 ID:SchLONZR0

凛「……さて」

凛「あと挑んでいないのは……珠美がいるナックルシティと」

藍子「バウタウンですね。エンジンシティの東にある町です」

凛「エンジンシティか……それじゃあ一度ナックルシティまで戻って、電車を使うかワイルドエリアを通って南下しないといけないね」

藍子「そうですね。それにしても遠いなあ……」

凛「……そうだね。電車に乗ればそうでもないんだろうけど」

??「あら、お二人さん。久しぶりね」

藍子「?」
182 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:11:26.73 ID:SchLONZR0

凛「……! 奏……」

奏「覚えててくれたのね、凛。会えて嬉しいわ」

奏「この町には何か用があったの?」

藍子「ジムチャレンジです。奏さんもですか?」

奏「いいえ。私、ジムチャレンジには興味がないの。なんだかステレオタイプを押し付けられているみたいで窮屈なのよね」

奏「そう、私はただ偶然ここに来ただけ……それなのにこうして出会えたなんて、なにかの巡り合わせかしらね」

凛「……それで、アンタは私たちに何の用?」スッ

奏「そんなの一つだけよ。前にも言ったでしょ、次こそはあなたを倒すって」
183 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:12:08.19 ID:SchLONZR0

藍子「……サニーゴが目当てなんですか?」

奏「それはもうどうでもいいわ。今の私はただ貴方を上から見下したい。それだけなのよ」

凛「……」

奏「ふふ、そんな怖い顔しなくてもいいじゃない。前はキスしかあげられなかったけど、今回はちゃんと有意義なプレゼントを用意しているわ」

凛「……プレゼント?」

奏「そう。貴方たち、そらとぶタクシーは使ったこと、ある?」

藍子「い、いえ」

奏「なら一度乗ってみることを薦めるわ。空から見下ろすガラル地方というのも、なかなか粋なものよ」
184 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:13:39.60 ID:SchLONZR0

奏「……で、実は今、そらとぶタクシーがあるキャンペーンを開催しているの」

奏「あれは基本的には行ったことのある場所にしか連れて行ってくれないシステムなんだけど、今回は一度だけ、行ったことのない町にも行くことができる。そういうキャンペーン。あなたたち、バウタウンへ行きたいんでしょう?」

凛「……」

奏「ただ残念なことに、そのキャンペーンは先着順でね。あと1組しか乗せることができないみたいなのよ」

奏「本当は私も行ってみたい場所があるんだけど、せっかくだし貴方たちにその権利を譲るのも悪くないかなって」

凛「じゃあアンタが乗ればいいじゃない。私たちは歩いて向かうからさ」

奏「ふふっ、強がりね。一度味わえばやみつきになるかもしれないのに。食わず嫌いは価値観を狭めるわよ」

凛「……そうまでして、私と戦いたいわけ?」

奏「ええ。でもただ戦うだけじゃないわ。私の目的は貴方を倒すこと」

奏「その気じゃないなら別にいいわよ。私に背中を向けたって」

凛「……いいよ。なら受けて立とうじゃない」

奏「ふふっ、そうこなくちゃ。今度こそあなたの悔しがる顔を見られるのが楽しみだわ」
185 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:14:14.43 ID:SchLONZR0

藍子「り、凛さん……」

凛「……すぐに終わらせる。下がってて、藍子」

奏「いくわよ、ルージュラ」ポンッ

ルージュラ「ルージュ」

ルージュラ ひとがたポケモン こおり・エスパータイプ
踊るような腰つきでリズミカルに歩く
鳴き声は人間の言葉のように聞こえるが、意味はまったく理解できない

凛「いくよ、ゲッコウガ!」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコ」

凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
186 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:14:56.03 ID:SchLONZR0

奏「かげぶんしん!」

ルージュラ「ルージュ!」フッ

シャッシャッシャッシャッ

凛「囲まれたか……ゲッコウガ、つばめがえし――」

奏「させないわ。くろいまなざし!」

ルージュラ「ルージュ!」カッッ

ゲッコウガ「!!」ビタッ

藍子「ゲ、ゲッコウガ!」

奏「優しくいたぶってあげるわ。ドレインキッス!」

ルージュラ「ルージュ!」バッ

チュゥゥゥ

ゲッコウガ「ゲコォォ……!」
187 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:15:31.59 ID:SchLONZR0

凛「くっ……」

奏「ふふ、ファーストキスは私のもの、ね」

凛「……やるじゃん。実力は口先だけじゃないんだね」

奏「あら、私は貴方と違ってそんな安っぽい挑発には乗らないわよ?」

凛「だったら乗せてあげるよ……ゲッコウガ! かげぶんしん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ヒュンヒュンヒュン

奏「……今度は逆に囲まれちゃったわね」

凛「一斉にみずしゅりけん!」

奏「でも、ルージュラには当てられないわ」
188 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:16:13.98 ID:SchLONZR0

ルージュラ「ルージュ」ユラッ

ヒョイ ヒョイ ヒョイッ

藍子「!? そんな、みずしゅりけんを全部避けたんですか!?」

奏「そうよ。ルージュラには攻撃の軌道が見えていたんだもの。『よちむ』でね」

奏「そして行き場を失った攻撃は……」

ゲッコウガ「……!」

フッ フッ フッ

藍子「! 分身がかき消されて……!」

奏「そこよ! ルージュラ、ドレインキッス!」

ルージュラ「ルージュ!」チュゥゥゥ

ゲッコウガ「ゲコ……!」

奏「どう? 激しいキスも悪くないでしょ」

凛「っ……」
189 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:17:03.35 ID:SchLONZR0

奏「これでフィニッシュね……ルージュラ、かげぶんしん!」

ルージュラ「ルージュ」ヒュンヒュンヒュン

凛「かかったね! ゲッコウガ、つばめがえし!」

奏「何のつもりかしら? ルージュラ、くろいまなざし――」

ズバッ

奏「……!」

奏「な、なぜ……ゲッコウガは動けなかったはずじゃ――」

奏「!!」

藍子(ゲ、ゲッコウガが……目を瞑りながらルージュラを攻撃した……!?)

凛「目を合わせちゃいけないなら、見なければいい。簡単なことだよ」
190 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:18:30.78 ID:SchLONZR0

奏「っ……」

藍子(そんな……すごすぎる。目を閉じたまま分身の本体を見抜くなんて、どうやったらそんなことが……)

ルージュラ「ルージュ……」グラッ

凛「つじぎり!」

ゲッコウガ「ゲコ!」

スパッ

ルージュラ「……!」ドサッ

凛「まずは先制だね」

奏「……この程度でいい気にならないで」ギリ

奏「次はこうはいかないわ。ブリムオン!」

ブリムオン「ブリム」
191 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:19:03.58 ID:SchLONZR0

奏「パワーウィップ!」

凛「躱して!」

ブリムオン「ブリム!」ブゥン

ゲッコウガ「ゲコ」フッ

凛「背後に回り込むよ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」グルッ

凛「つじぎり!」

奏「パワーウィップ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」

ブリムオン「ブリム!」

ガキインッ
192 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:20:03.98 ID:SchLONZR0

凛「もう一発!」

奏「今度のは耐えられるかしら?」

ブリムオン「ブリム!」グワッ

凛「……二発同時のパワーウィップ!」

ゲッコウガ「ゲコ……!」バシイッ

グググ……

奏「押し切るわよ、ブリムオン!」

凛「くっ……ゲッコウガ、後ろに飛び退いて!」

ゲッコウガ「ゲコ!」バッ

ゲッコウガ「ゲコ」シュタッ

奏「そこよ! じゃれつく!」

凛「つばめがえし!」

ドガッ ドガッ ドガッ
193 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:20:43.01 ID:SchLONZR0

藍子(す、すごい……パワーとパワーの押収だ)

ゲッコウガ「ゲコ!」ズバッ

ブリムオン「ブリムッ……」

凛「そこだ! つじぎり!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ズバッ

ブリムオン「ブリムッ……」

奏「……!」

凛「みずしゅりけん!!」

ゲッコウガ「ゲコ!!」シュババババ

ブリムオン「ブリムッ……!」

ドサッ
194 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:23:08.31 ID:SchLONZR0

奏「……負けたわ」

凛「これで満足した?」

奏「……ええ、今日のところはね」

奏「意気揚々と自分から挑んでおいてこの結果、本当に滑稽ね……次こそこうはいかないから」

奏「……早くタクシーの発着所に行ってきなさい。誰かに先を越されるわよ」

スタスタスタ……

藍子「……行っちゃいましたね」

凛(……行ったことのない町にも行ける、か。たしかに便利そうだけど……)

凛「藍子、どうする? せっかくだし、そらとぶタクシー、乗ってみる?」

藍子「うーん……」
195 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/10/17(土) 20:26:31.57 ID:SchLONZR0

乗らない→9番道路を経由してナックルシティに戻り、ワイルドエリアを通過します。その分手持ちのポケモンを大いに鍛えられるでしょう。
また、道中にはシャッターで閉ざされた怪しげな町があるようですが……?

乗る→そらとぶタクシーに乗り込み、バウタウンへひとっ飛びします。
レベルアップは見込めませんが、どうやらタクシーの運転手は物知りのようで、ガラル地方の伝説にも詳しいそうです。

※この行動が未来を決める……

>>196 乗るor乗らない

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