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【咲安価】京太郎「清澄の探索者」その2【ADV】

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606 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/10/20(火) 18:41:13.34 ID:yOUtGKd30
かいしー


4. 土を掘る:【体力(山下)】+【体力(主人)】+【体力(まこ)】+【体力(向坂)】= 26
→40分で掘り終わります


 【4日目 06:00】 小佐目山 清めの洞・西


久「なるほどねぇ、私が閉じ込められてる間にそんなことが...」

京太郎「ええ...先輩が居ない間にこんなことを決めてしまってすみませんでした」

久「いいのよ、乗りかかった船だもの」

久「それより早く着替えたいわね...こんな白装束イヤよ」


まこ「金髪、少しは休まんと身体が持たんぞ」

向坂「そりゃそうだけどよ...ッ!...居ても立っても...られねーのよ...ッ!」ザクッ ザクッ


優希「やる気入ってるなぁ......」

北村「あれは一目惚れだよ、きっと。あんなに必死な向坂くんなんて見たことないよ」

北村「いつもは何事も適当で、ヘラヘラしてるのにね......」

掘り始めて30分が経ち、経験的にはそろそろ向こうが見えてもおかしくない頃だ。遠目から眺める向坂の顔には焦りが見えていた。
左手首の腕時計は日の出の時刻がとうに過ぎ去った事を示しているが、辺り一面が薄暗く照らされるだけで眩しいお天道様を拝むことはできない。
頭上の雲はこの数時間の間にその厚ぼったさと薄墨のような灰色を増し続け、太陽と俺たちを隔てているのだ。

ポツリ ポツリ

咲「あ......雨、降ってきちゃった」

和「これは...一雨来そうですね」


 【4日目 06:10】 小佐目山 清めの洞・西


雨に打たれるその腕が最後の壁を崩すと、やはり白い着物を着た女性が横たわっている。
それを見ると同時に前方へ跳ねたのは向坂の身体だ。

向坂「米本さん!...米本さん、しっかりしてください!」ユサユサ

女「......うーん...?」ムニャムニャ

女「――――!!」

女「ちょっと!!今度はどこへ連れて行く気なの?!」ジタバタ

向坂「違います、オレですよ!ほら、山の山頂で会った...」

女「??......ああ、あの時のお兄さん!」

向坂「オレ向坂っていいます!米本さん、助けに来ました!」

米本「なんであなたが私の名前を知ってるのか分からないけど......ひょっとして、あのメモを読んだの?」

向坂「そのあたりの事情は色々込み入ってて......ちょっ、何笑ってんだよ!」

山下「...」ニヤニヤ

北村「...」ニヤニヤ

米本「そうなのね.......」

米本「...!!そうだ、亜樹は?!」

山下「堂島って人のことなら無事だぜ。ちょっと弱ってるけど...ほら」

山下が視線を洞窟のへりへ流したのと同時に俺たちが身体を避けると、俺の上着を被って寝かされた堂本と米本の間の空間が空けられる。
それに目を遣るや否や、米本はその泥のついた顔をほころばせた。

米本「亜樹......!」

洞窟の外から聞こえてくる雨音は、いよいよ本降りの様相を呈しつつあった。
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