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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その8【安価】

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788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 20:36:19.66 ID:xW2J5/Cmo
>>787
なかーま!なかーま!
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 20:36:57.74 ID:8yFOfHzGo
一通り案内するも誰と会っても詳しく説明しようとする龍驤の袖をぎゅっと引っ張って静止する雪風
龍驤(傀儡やろうとここでは誰も気にせんけどそないすぐ慣れんよな…)
790 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 20:44:08.18 ID:tmbaovbQ0
ーー


陽炎「ここからは私達が案内するわよ!」


雪風「…っ」


不知火「陽炎は日陰に移動して下さい」


陽炎「日陰でも眩しさは変わらないわよ」


雪風「……」


不知火「この髪色で分かる通り陽炎は傀儡艦娘です」


陽炎「私は割と初期の手術だから副作用でこうなってるのよ。貴女は副作用が無かったみたいね」


雪風「……」


不知火「もちろん不知火も傀儡艦娘ですよ」
791 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 20:49:39.66 ID:tmbaovbQ0
陽炎「傀儡艦娘ってだけでもあれだけど、全員陽炎型っていうのも何かの縁よね!」


不知火「そうかもしれませんね」


雪風「……」


陽炎「ここは横須賀だけど色々緩いし、休むには丁度いいと思うわよ」


不知火「傀儡艦娘の同士として相談にも乗りますよ」


雪風「……」


陽炎「あ、もし暇だったら工廠に来て手伝って!いい気分転換にもなると思うわよ!」


不知火「不知火はスパッツの素晴らしさを教えてあげますよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 21:01:05.40 ID:3jCOdbK+o
実は自分が傀儡艦娘だと最近知った雪風、長年雪風としては変わっている事(運が良くないとか)悩んでいたが今度は自分が偽物だと悩んでる
そんな彼女に二人は眩しい存在(物理的・精神的)でギクシャクしてしまう
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 21:02:34.74 ID:hg2OJzU40
不知火の勧めで試しに
スパッツを着用する雪風
794 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 21:12:52.83 ID:tmbaovbQ0
ーー不知火の部屋


不知火「スパッツに興味を持って貰って嬉しいです」


雪風「……」


不知火「これが初心者にはオススメですよ」スッ


雪風「……」


不知火「適度な締め付けが運動能力を向上させ気分も高揚します。王道の中の王道ですよ」


雪風「……」


不知火「ではゆっくりと試着して下さい」ガチャッ


雪風「……」
795 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 21:16:48.88 ID:tmbaovbQ0
ガチャッ


不知火「よく似合っていますよ。良い陽炎型の着こなしです」


雪風「……」


不知火「良ければスパッツの話を聞いていきませんか?」


雪風「……」フルフル


不知火「ではまたの機会に。部屋に戻りますか?」


雪風「……」コクリ


不知火「分かりました。あと予備のスパッツも持っていって下さい」スッ


雪風「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 21:36:19.30 ID:3jCOdbK+o
雪風「あの人達も傀儡なのにスゴいな……雪風なんて……」(過去回想)
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 21:56:07.58 ID:8yFOfHzGo
>>796
798 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 22:06:07.88 ID:tmbaovbQ0
ーー雪風の部屋


雪風(あの人達、傀儡なのに凄いな……)


雪風(自分に自信があって堂々としてて…それに比べて雪風なんて……)


雪風(訓練所では成績上位、所属していた鎮守府では第一艦隊の旗艦で皆んなから頼られる駆逐艦…)


雪風(今までそう思っていたのに……この記憶は全て…作られたものだったなんて…)


雪風(雪風が旗艦なんかできるはず無いのに…なんでそれに気付けなかったんだろう……)


雪風(それに気付けていれば…特殊任務の為に引き抜かれたんじゃないって……思えたのに…)


雪風(雪風は紛い物……艦娘でもなんでも無い…)
799 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 22:09:18.22 ID:tmbaovbQ0
コンコン


潮「ごめんね…入ってもいい?」ガチャッ


雪風「……」


潮「幹部さんからお話聞いちゃったんだけど…雪風ちゃんも私と同じなんだよ」


雪風「……」


潮「私も偽物の記憶があるの。訓練所とか存在しない鎮守府での記憶」


雪風「あ……」


潮「私は傀儡の中でもチューナーっていう変な存在なんだけど、傀儡艦娘には変わりないよ」


雪風「……」


潮「ゆっくり…お話しよ?」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 22:27:14.65 ID:3jCOdbK+o
やっぱり卑屈になりがちな雪風に優しく抱きしめる潮
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 22:36:00.80 ID:uue9hMHwO
>>800
今ここにいる雪風は本物だよって
802 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 22:46:46.02 ID:tmbaovbQ0
ーー


雪風「やっぱり私は……皆さんと違います」


潮「そんなことないよ」


雪風「一人じゃ何もできない…文字通り傀儡なんです」


潮「雪風ちゃんそんなこと言わないで」ギュッ


雪風「やめて下さい…」


潮「私も最初はいっぱい迷ったよ。生きてていいのかなってずっと思ってた」


潮「でもね、ここの皆んなが教えてくれたの。ここに居る私は本物なんだって」


潮「だから雪風ちゃんも本物だよ。記憶が偽れてもここにいる雪風ちゃんは偽物なんかじゃない」


雪風「……」
803 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 22:51:36.21 ID:tmbaovbQ0
雪風「潮ちゃんは出撃…してるんですよね」


潮「うん、空母になったり戦艦になったりしながら出撃してるよ」


雪風「雪風はもう…無理なんです。演習すらできないんです」


潮「どうし……あ…爆弾…」


雪風「……主砲も構えられないんです。爆発音とか大きい音が鳴るだけで過呼吸になって…」


潮「大丈夫。ここなら出撃しなくてもいいから」


雪風「……」


潮「提督と話してもいいし何もしなくてもいいよ」


雪風「どうして…」


潮「雪風ちゃんに笑って欲しいから…って提督ならそう言うと思うよ」


雪風「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 23:07:57.22 ID:3jCOdbK+o
今日は一緒に寝ることに
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/29(月) 23:30:42.49 ID:8yFOfHzGo
提督に聞きに行く
潮の言ってる事は本当か
途中から不安の吐露に
806 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 23:40:26.02 ID:tmbaovbQ0
ーー提督の部屋


提督「俺と話してくれるだけで嬉しいんだ。なんでも聞いてくれ」


雪風「潮ちゃんから聞いたんですけど……雪風はここで何もしなくていいって…」


提督「君が砲撃の音に拒否反応があるのは知っている。それを知っていて出撃させようとはしない」


雪風「……」


提督「潮が言っていたのはそれだけじゃないだろう?」


雪風「なんで…知って…」


提督「潮も同じ悩みを持っていた。君と全く同じというわけでは無いだろうが、ある程度は想像できる」


提督「潮と同じ励まし方になるがそれでも言わせてくれ。偽物の記憶があったとしても雪風は本物なんだ」


雪風「どうしてそこまで言えるんですか…今日初めて会ったばっかりなのに……」


提督「俺はそういう人間なんだ。そうだな…龍驤の話をしよう。本人の居ない所で話すことでは無いかもしれないが、それも含めて贖罪としよう」
807 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/29(月) 23:45:18.90 ID:tmbaovbQ0
ーー


提督「……ざっとこんな所だな」


雪風「全部本当にあったこと…?」


提督「疑うのなら本人に聞けばいい。こんな龍驤でも俺は受け入れたんだからな」


雪風「……」


提督「傀儡だろうが艦娘には変わりない。陽炎は傀儡ということ意外にも大きな悩みがあったがそれも乗り越えた」


提督「俺から何かをしろと強制することは絶対にしない。だから雪風も一つだけ約束してくれ」


雪風「約束…」


提督「悩む前に誰かに相談するんだ。絶対に自分で命を絶とうなどと思わないでくれ」


雪風「……」


提督「それが約束できないのならここから去ってもらうが…勿論できるよな?」


雪風「……」コクリ


提督「よし、なら俺から話すことはもう無い。あとは雪風に任せる」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 00:09:46.18 ID:wIjzqHLQo
傀儡四人で一緒寝ましょ
陽炎「一応陽炎型長女として妹が心配でゴニョゴニョ」
不知火「はっきり一緒に寝たいと言ったらどうですか」
潮「ふふ…おいで?」
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 00:20:17.06 ID:69ruoHhnO
>>808
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 00:20:39.89 ID:Yw/TMOpVO
>>808
811 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 00:28:53.57 ID:3XQyiaG10
ーー潮の部屋


不知火「潮の部屋はぬいぐるみだらけで狭いですね」


陽炎「私の部屋は論外なのは分かるけど不知火の部屋はダメだったの?」


不知火「ちょうどスパッツを干していたので。それより陽炎まで来る必要は無かったんですよ」


陽炎「それは…一応、陽炎型の長女として妹が心配っていうか…」


不知火「はっきり一緒に寝たいと言ったら良いんですよ」


陽炎「…そうね」


潮「雪風ちゃんおいで…?」


雪風「……」ダキッ


陽炎「傀儡艦娘なんか作ってた旧大本営には色々と言いたいことがあるけど、私達が集まれたのは良かったわね」


不知火「唯一の褒められる点ですね」


陽炎「傀儡は敵の前に自分と戦わなくちゃいけない。雪風は乗り越えてくれるかしら」


不知火「それでもやるしか無いんです」


潮「私達が居るからね…大丈夫だから…」


雪風「……はい」


ーー
812 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 00:29:24.57 ID:3XQyiaG10
今日はここまでです
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 00:56:20.88 ID:wIjzqHLQo
乙乙
つくづく業が深い旧本営周り…
814 : ◆X87gBrHVzk [saga]:2021/03/30(火) 19:31:23.75 ID:3XQyiaG10
ーー


長門「……」


長門「……」


長門「……」


龍飛「お待たせ」


長門「どこに行っていたんだ」


龍飛「貴女達が新しい拠点に移るのと同じ。私にも色々あるのよ」


長門「暫く離れるのならそう言っておいてくれ」


龍飛「そうよねぇ、貴女は私の力を借りているお陰で喋れるんだから居ないと困るわよね」


長門「……」


龍飛「離れているときでも力を貸していたけど…ちょっとそっちに貸す力が弱まってたみたいね」


長門「…そのようだ」
815 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 19:34:29.92 ID:3XQyiaG10
龍飛「深海に片足を突っ込んだ貴女だから力を貸せているの。そこを忘れてはいけないわよ」


長門「…お前は深海棲艦なのか」


龍飛「違うわ。れっきとした艦娘よ」


長門「その姿でか」


龍飛「うふふふふふ」


長門「…今の装置は無効化されたも当然だ。新しい対傀儡装置を開発する」


龍飛「頑張ってちょうだい、影ながら応援してるわよ…うふふ、影なだけに」
 

下2 この後の展開やその他起こったことなど
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 19:56:00.52 ID:y5Y0/dPDO
その前にひとつ試したい事があると長門
そして幹部の前に一人で現れる
完全に丸腰の状態で話がしたいと
大本営の代表から退いてくれないか
昔の幹部なら丸腰の敵が現れたなら容赦無く拘束するか殺しただろうが今は出来ないと解っていた
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 20:00:50.54 ID:mGdVpmTu0
818 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 20:13:29.99 ID:3XQyiaG10
ーー大本営


幹部「……どこから現れたと聞きたいが、それどころじゃ無さそうだ」


長門「安心しろ、こちらは丸腰だ」


幹部「艦娘にそう言われてもね…」


長門「お前と話がしたい」


幹部「……」


長門「昔のお前なら容赦なく拘束しようとしたが、今は出来ないだろう。こっちはそこまで分かっている」


幹部「……話の内容を聞かせてもらおうか」
819 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 20:19:41.71 ID:3XQyiaG10
長門「大本営の代表から退いてくれ」


幹部「どうしてだ?」


長門「それがお互いの為になる」


幹部「私はなるとは思えない」


長門「傀儡艦娘の存在が世に出ることになるぞ」


幹部「……」


長門「一般人に傀儡の区別はつかない。ただでさえ艦娘の人権が危うい時にこの事実は世に出るべきじゃない」


幹部「だから殺すというのか」


長門「あれはゴミ処理と変わらない。負の遺産は残すべきじゃないのが分からないのか」


幹部「傀儡だろうが彼女達は生きている」


長門「それは深海棲艦も同じだ。我々のさじ加減一つで命は善にも悪にもなる」


長門「傀儡艦娘は悪だ。この事実だけはどうやっても変わる事がない」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 20:21:56.90 ID:mGdVpmTu0
隣の部屋でこっそり
聴いた雪風が驚いた
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 20:45:17.73 ID:wIjzqHLQo
長門
私はお前達の為にも言っている
傀儡が謎の死を遂げいなくなってしまえば生き残った者はみな幸せになるだろう。それが達成された暁には……私の命はくれてやる、この国の為の礎となろう
私はここまでの覚悟がある

822 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 20:57:31.48 ID:3XQyiaG10
長門「私はお前達の為にも言っているんだ」


幹部「なにをバカなことを」


長門「傀儡がこのまま謎の死を遂げいなくなってしまえば生き残った者はみな幸せになる。それが達成された暁には私の命はくれてやる」


幹部「……」


長門「私はこの国の為の礎となろう。ここまでの覚悟がある者をお前は無下にはできない」


幹部「…ダメだ。どんな理由があっても傀儡艦娘を殺していい理由にならない」


長門「そうか、あの形が邪魔だと言うんだな」


幹部「なに…?」


長門「お前の言い分はよく分かった。また近いうちに会うことになるだろう」ズズズッ


幹部「……その潔さをもっと別の方向に使って欲しかったと、心からそう思う…」
823 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 21:03:09.52 ID:3XQyiaG10
ーー某所


長門「そうだ、傀儡艦娘を深海棲艦に寄せる。本当に深海棲艦にする必要は無い」


長門「元が傀儡だからやり易いだろう。皮膚を溶かしたり腕を潰せば異形に見える」


長門「前の装置は…いわば電子レンジのようなものだった。今回のはそれに比べれば簡単だ」


長門「奴らもこれで納得する。なまじ見た目が艦娘と同じだから混乱するんだ」


長門「戦争が終わったなら兵器は必要ない。旧大本営が無くなったのなら傀儡艦娘も必要ない」


長門「世界の平和のためには傀儡艦娘は不要だということを、改めて教えてやるんだ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 21:14:31.55 ID:y5Y0/dPDO
それにしてもあの幹部も甘くなったものだなと長門
殺しては駄目だなどと…必要とあらば艦娘だろうと深海だろうと手段は選ばなかった
あの提督と…駆逐棲姫の影響か
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 21:33:15.77 ID:wIjzqHLQo
>>824
826 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 21:42:29.35 ID:3XQyiaG10
長門「…それにしてもあの幹部も甘くなったものだ」


長門「殺しては駄目だなどと…必要とあらば艦娘だろうと深海だろうと手段は選ばなかった奴が言う台詞じゃない」


長門「これもあの提督と…駆逐棲姫の影響か」


長門「提督はどうしようも無いがあの深海棲艦だけなら対処は容易いか」


長門「龍飛を使えば居場所の特定もできる。後は奴をどうするかだが…」


長門「いきなり殺しては意味が無い。きちんと理解させてやる必要があるな」
827 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 21:48:11.25 ID:3XQyiaG10
ーー


駆逐棲姫「今日は野菜が安かった。久しぶりに幹部に手料理を作ってやろう」


長門「動くな」


駆逐棲姫「……」


長門「深海棲艦が人の真似事か」


駆逐棲姫「……」


長門「私には関係ない話か。殺されたくなければ言うことを聞け」


駆逐棲姫「…なにをすればいい」


長門「幹部を大本営の代表から降ろせ」


駆逐棲姫「私にそんな権限は無い」


長門「…」ミシッ


駆逐棲姫「ぐぁぁ…っ!!」


長門「お前の言うことなら奴も聞く。奴を降ろすかお前が死ぬかの2択だけだと思え」


駆逐棲姫「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 22:08:49.68 ID:wIjzqHLQo
何度も危険な目に合わせた経験は無駄じゃない
護身用電撃迎撃装置、発動!
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 22:11:47.21 ID:y5Y0/dPDO
[ピーーー]なら殺せと抵抗する駆逐棲姫
実際それでは意味が無いどころかより敵愾心を煽るだけ
ならばと腹を割って話す
傀儡艦娘の危険性とそれを秘密にしている事への不誠実さ
本来なら傀儡艦娘の去就も民衆に委ねるべきだったと
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 22:11:50.76 ID:ybmUSZF7O
>>828
ついでに防犯ブザーもだ!
近所じゃ名のしれた若奥様なんだぜ!
831 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 22:21:11.83 ID:3XQyiaG10
駆逐棲姫「殺すなら今ここで殺せ」


長門「…ほう」


駆逐棲姫「私を殺すことが目的じゃないんだろう。むしろ殺さられれば困る」


長門「幹部の入れ知恵か」


駆逐棲姫「違う。姉から学んだことだ」


長門「レ級か……アイツも厄介な奴だ」


駆逐棲姫「長門が生きていたことにも驚いたがどうしてこんなことをしているんだ」


長門「…いい機会だ、お前と話そうじゃないか」
832 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 22:26:06.72 ID:3XQyiaG10
ーー幹部の家


長門「傀儡艦娘の危険性、そして秘密にしている事への不誠実さが致命的だ」


長門「旧大本営と同じように傀儡艦娘の去就も民衆に委ねるべきだった」


駆逐棲姫「そうなれば艦娘への差別が強まる」


長門「傀儡と艦娘は別物だ」


駆逐棲姫「人間にとっては同じなんだ。人間社会に適応してまだ時間が浅いが人間の愚かさは身に染みている」


長門「人間はそこまで愚かだというのか」


駆逐棲姫「長門は人間を信じ過ぎている。旧大本営がどんなことをしていた思い出せ」


長門「あれは狂った人間だ」


駆逐棲姫「狂ってなんかいない、むしろあれこそが人間本来の形なんだ」


駆逐棲姫「他者より強く、他者より上へ。その結果核に手を出したに過ぎない」


長門「……」
833 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 22:29:55.29 ID:3XQyiaG10
駆逐棲姫「自我の無い同胞達が人間を襲う理由はそれかもしれない。人間は邪魔な生き物なんだ」


長門「人間の世話になっているお前が言う台詞か」


駆逐棲姫「言える。人間は醜い」


長門「……」


駆逐棲姫「幹部が大本営から居なくなれば艦娘の地位や人権も危ない。ただの兵器として扱われる」


駆逐棲姫「それは長門も望んでいないはずだ。傀儡艦娘を許せないのは分かったが他の方法に頼るしかないぞ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 22:42:07.48 ID:wIjzqHLQo
やはりわかり合えないようだな…まだ
今日は引こう…………乱暴だった事、すまない
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 22:49:55.42 ID:Y41NrLh4O
誰しもどんな種にも醜い点がある
醜いから消す、そうすれば次に醜いモノが目立つので消す
その先に待つ清浄な世界はとても澄んでいるが何ない世界だろう
836 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 23:08:19.52 ID:3XQyiaG10
駆逐棲姫「どんな種にも醜い点がある醜いから消す、そうすれば次に醜いモノが目立つので消す」


駆逐棲姫「その先に待つ清浄な世界はとても澄んでいるが、何ない世界だ」


長門「そうだ」


駆逐棲姫「そう…だ?」


長門「この世界は汚れ過ぎている」


駆逐棲姫「長門は…世界を滅ぼすのか……?」


長門「私にそのつもりは無い。傀儡艦娘を駆逐できれば私の命を差し出す」


駆逐棲姫「一体なにがしたいんだ?」


長門「あるべき場所にあるべき存在する。それこそが自然の摂理だ」
837 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 23:15:54.27 ID:3XQyiaG10
駆逐棲姫「傀儡艦娘は自然じゃないから受け入れられないのか」


長門「あんな紛い物は生物じゃない」


駆逐棲姫「分からない……何が自然でそうじゃないのか…お前のさじ加減じゃないのか…」


長門「それこそお前のさじ加減だ。傀儡艦娘が艦娘だというのもお前たちの決めつけ」


駆逐棲姫「長門……もう戻ってこないのか…?」


長門「……」スッ


駆逐棲姫「私にはお前が何を考えているのか分からない…でもこれだけは言え……」


長門「…」ガシッ


駆逐棲姫「…………」ガクッ


長門「…その先は言わせない。さらばだ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:25:17.19 ID:y5Y0/dPDO
人間は醜いと言いながらもお前も人間を信じたいのだろう
だが深海棲艦故にかどうしてもその愚かさが目に付くようだな

提督達すら例外じゃない
時に利己的だった事は私も知っている
それなのに一般人は別で邪悪だと何故分けて考えるのかと内心考える長門
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:26:46.72 ID:wIjzqHLQo
帰ってきた幹部さん、椅子で気絶している駆逐棲姫を心配する
彼を押し留め質問する駆逐棲姫「自然とはなんだろうか…」
(長門は椅子に運んでくれました)
840 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 23:37:13.98 ID:3XQyiaG10
ーー


幹部「クキ君!一体なにがあったんだい!?」


駆逐棲姫「……私は平気だ。それより質問に答えて欲しい」


幹部「か、構わないが…」


駆逐棲姫「世界で一番強い生物はなんだ」


幹部「……深海棲艦ということになるのかもしれないね」


駆逐棲姫「陸ではどうだ」


幹部「陸……象は意外と強いと聞いたことがあるが一番と言われると…」


駆逐棲姫「人間ではないな」


幹部「…間違いなくそうだね」


駆逐棲姫「弱肉強食でいえば人間がヒエラルキーの頂点にいるのはおかしい」


幹部「そうだね、むしろ人間は下の方に居る存在だ」


駆逐棲姫「それなのになぜ人間が世界を支配している」


幹部「人間には知恵があったからじゃないかと私は思うよ」


駆逐棲姫「知恵があれば世界を支配していいのか」


幹部「…いいとは言えないね」
841 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/30(火) 23:41:11.56 ID:3XQyiaG10
駆逐棲姫「なぜ人間は生きる」


幹部「…分からない」


駆逐棲姫「奴らが平気で食べている肉は殺す必要の無いものだ」


幹部「野生生物のように自分で獲物を狩ることはしないね」


駆逐棲姫「その上で食べ残しを山のように捨てる」


幹部「…捨てている」


駆逐棲姫「人間は自然に反しているんじゃないのか?」


幹部「反して…いる」


駆逐棲姫「弱きは死に、強き者が生き残るのが自然じゃないのか?」


幹部「……」


駆逐棲姫「この世界は…なんなんだ……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/30(火) 23:56:01.00 ID:y5Y0/dPDO
駆逐棲姫は誤解している
悪人多数で提督達のような善人少数なのではない
全員がグレーなんだ
場合によってはどちらにも転ぶ
それでも私は人間が好きだ
だからこそいつ事故が起こって汚染を撒き散らすか暴走して人間を傷つける可能性のある傀儡をどうにかしたいと長門の一人言
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/31(水) 00:28:13.59 ID:jzNKTIwPo
>>842
844 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/31(水) 00:45:01.67 ID:DJcIfGKN0
幹部「クキ君は誤解しているよ。悪人多数で提督君のような善人少数なのではない」


駆逐棲姫「違うのか……?」


幹部「全員がグレーだ、場合によってはどちらにも転ぶのが人間なんだよ。私も提督君も一歩違えば悪だ」


幹部「だが勘違いしないで欲しい、それでも私は人間が好きなんだよ」


駆逐棲姫「悪にも善にもなる人間が好き…」


幹部「悪は悪、善は善だと割り切れる君達は素敵だと思う。しかしそれは人間社会では通用しないんだよ」


駆逐棲姫「私は…何も分かっていなかった」


幹部「説明しようとしなかった私が悪い。クキ君が気にすることではないよ」


駆逐棲姫「長門の言う澄んだ世界こそが……正しい…のか……」


ーー
845 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/03/31(水) 00:45:38.22 ID:DJcIfGKN0
今日はここまでです
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/31(水) 00:58:04.43 ID:jzNKTIwPo
おつおつ
くっ今日はながもんが上手だったか…
やっぱり第二の主人公感ある幹部さん
クキをはなすんじゃねぇぞ…!
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/31(水) 01:01:15.96 ID:M8Pv6lTDO
お疲れ様でした
なんか会話がおかしいような…
848 : ◆X87gBrHVzk [saga]:2021/04/04(日) 19:31:12.77 ID:1U9a1L0+0
ーー大本営


幹部「久しぶりに姿を見たような気がするよ」


夕立「言葉に気をつけろっぽい。夕立の立場は分かってるはずぽい」


幹部「…失礼したようだね」


夕立「この資料を見ろ」バサッ


幹部「これは…」


夕立「各地の鎮守府に居る傀儡艦娘の情報ぽい」


幹部「こんな資料が…これがあれば全員無事に手術を受けられる。感謝するよ夕立君」


夕立「この資料にある艦娘は全員こちらが引き取る」


幹部「なんだって?」


夕立「所属もこちらの国になる。そっちには拒否権はないぽい」


幹部「随分と急な話だね…」
849 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 19:35:05.22 ID:1U9a1L0+0
幹部「こちらに拒否権は無いかもしれないが、抵抗することくらいはできる」


夕立「そんなことをすればどうなるかは分かってるぼい」


幹部「……彼女達をどうするんだ」


夕立「利用するぽい」


幹部「……」


夕立「そっちが乗り気じゃないならこっちが勝手にやるだけ。傀儡を傷付けられたくなかったら、大人しく引き渡した方がいいっぽい」


幹部「分かった……各地の鎮守府には通達しておこう…」


夕立「それでいいっぽい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 19:40:57.08 ID:k/aKjo0DO
しかし傀儡艦娘も今や我々の貴重な戦力である事には変わりない
事は日本の防衛にも関わる
いくら大本営の代表とはいえ私の一存で決める訳にはいかないと幹部
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 20:22:02.08 ID:qkfCckCHo
>>850
852 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 20:36:41.36 ID:1U9a1L0+0
幹部「…しかし傀儡艦娘も今や我々の貴重な戦力である事には変わりない。そうなるとこの国の防衛にも関わってくる」


幹部「いくら大本営の代表とはいえ、私の一存で決める訳にはいかない」


夕立「減ったら補充すればいいだけぽい。さっさと新しい艦娘を建造しろっぽい」


幹部「我々は旧大本営とは違う、そんな簡単に建造をすることは無くなった」


夕立「それしか選択肢が無いっぽい。国はこっちの話を理解してくれたっぽい」


幹部「まさか…」


夕立「北の領土をチラつかせたら簡単に言うことを聞くぽい」


幹部「……」


夕立「伝えるべきことは伝えた、もう帰るっぽい」
853 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 20:42:32.75 ID:1U9a1L0+0
ーー


『交渉はどうだったんだ?』


夕立『問題無かった』


『それは良かった。やはり艦娘のことは艦娘が交渉するべきたったようだ』


夕立『傀儡のことが表に出れば艦娘の人権が危うい。大事になる前にこちらで使ってやるのがいい』


『大本営から回収した核地雷。その核の平和利用としてあるものを作ることになった』


夕立『それがあの原子力列車か』


『極寒の地でも止まることがなく非常時には移動式発電所にもなる。技術に問題は無かったが操縦者やクルーの問題があった』


夕立『それを傀儡艦娘にやらせれば問題は解決ぽい』


『これが成功すれば夕立は大統領からの勲章モノだ。いずれは私を追い抜いていくのは間違いないだろう』


夕立『…そんなものに興味はない』


下2 この後の展開やその他起こったことなど
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 20:59:09.47 ID:k/aKjo0DO
全ての傀儡艦娘を一度にというのは現実的じゃない
空いた穴を埋める為に建造するといっても時間が掛かる
まずは数人の傀儡艦娘をという話
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 21:13:34.83 ID:qkfCckCHo
>>854
急速な変化は誤解を受けやすいと説得
856 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 21:18:57.58 ID:1U9a1L0+0
ーー横須賀鎮守府


提督「……それでどうしたんですか?」


幹部「全ての傀儡艦娘を一度にというのは現実的じゃない。空いた穴を埋める為に建造するといっても時間が掛かる」


幹部「だからまずは数人の傀儡艦娘を送る…という話になった」


提督「送るというのは確定したんですね…」


幹部「国はロシアの肩を持つようだ。大人しく従う意外に選択肢はないだろう」


提督「…はい」
857 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 21:26:20.56 ID:1U9a1L0+0
幹部「送る艦娘を数人ずつにするのが限界だった。急速な変化は誤解を受けるとなんとか説得したんだ」


提督「夕立は…ロシアはなにを考えているのでしょうか」


幹部「傀儡艦娘を実験台にするようなことはしないと思うが…」


提督「…龍驤に調査をさせましょうか?」


幹部「龍驤君は確か勲章を貰っていたね。なら調べることは可能かもしれないが、危険が伴う可能性もある」


提督「それはそうですが、大勢の傀儡艦娘の命を守れるのなら…」


幹部「その気持ちは受け取っておこう。ありがとう提督君」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 21:31:46.25 ID:k/aKjo0DO
それに今現在傀儡艦娘は狙われています
送り続けた場合あちらで何が起こるか…と提督
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 21:56:35.95 ID:QKvhve57o
>>858
護衛の名目で第一団には誰か付けようとの話に
860 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 22:04:43.78 ID:1U9a1L0+0
提督「今現在、傀儡艦娘は狙われています。向こうに送り続けた場合、何が起こるか……」


幹部「護衛の名目で第一団には誰か付けようとは思っていたんだ。こちらとしては特務艦を考えていたが、龍驤君にやってもらうのは悪くない…」


提督「自分もそう思います」


幹部「下手をすると向こうは傀儡艦娘が狙われているということを知らない可能性もある」


提督「幹部さんはその話はしなかったんですか?」


幹部「知っているものと思い込んでしまったんだ。確認しなかったのは私のミスだね」


提督「その話は龍驤に聞いてきてもらいます。第一団の準備が終えるまでに、こちらも準備を終えます」


幹部「頼み事ばかりで申し訳ない、協力に感謝するよ」
861 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 22:08:20.70 ID:1U9a1L0+0
ーー


漣「龍驤ネキ〜シベリア送りってマ?」


龍驤「どうやらそうらしいわ」


漣「普通なら特務艦の仕事なんでしょうけど、下手に勲章貰ったんで行かないと仕方ないですよね」


龍驤「向こうにその気があるかは知らんけど、特務艦よりウチが話聞いてきた方がええやろうしね」


漣「流石は龍驤ネキ」


龍驤「なぁ漣、司令官のこと頼んだで」


漣「ういっす」


龍驤「ウチに何かあっても霞はおるけど…やっぱり漣も必要やから」


漣「は?」


龍驤「ほな行ってくるわな、ありがとうな漣」


漣「……フラグ建てて行くとか最悪なんですけどマジで」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 22:12:15.37 ID:9xEyt1ldo
第一次派遣隊の面々に挨拶くらいはしておく龍驤
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 22:14:24.35 ID:gv1Y1hgLO
>>862
あのときの軍人さんチームもいる
864 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 22:28:49.70 ID:1U9a1L0+0
ーー


龍驤(皆んなに挨拶は済ませたけど…あの様子やと自分が傀儡やって知らされた後みたいやね)


龍驤(その上でロシアに送られるんやから……よくない想像しかしてないやろうなぁ)


龍驤(酷い目には遭わされへんはずやけど確証が無いし下手なことは言われへん……)


龍驤(この空気のまま出発するのはちょっち気が重いわ…)


隊長「おいお前はあの時の」


龍驤「……隊長さん?どうしてここにおるんよ」


隊長「俺達は艦娘の護衛として呼ばれたんだ」


龍驤「あ…あの時ウチを病院に捕まえに来た皆んなもおるんやね」


隊長「我々はチームで動く。この前のように単独行動の方が珍しい」


龍驤「そうやったんやね…隊長さんらがおったら百人力やわ」


隊長「全員揃っているなら出発する。我々に着いてこい」


龍驤「皆んな、そういうわけやからこの人らに着いていこな」
865 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 22:33:30.85 ID:1U9a1L0+0
龍驤(……なぁ隊長さん)


隊長(無駄話をするな)


龍驤(ちょっとだけ聞きたいことがあるんよ)


隊長(なんだ)


龍驤(あんたらが来た理由って護衛と違うやろ。もしウチらが逃げたり暴れたりしたら仕留める為やね?)


隊長(……)


龍驤(情報がいってるかどうか知らんから説明しとくわな。傀儡艦娘には爆弾が埋め込まれてるから下手に撃ったらあかんで)


隊長(嘘を言え、出撃はどうなっている)


龍驤(艤装の展開中は問題無いんよ。それに深海棲艦の弾が貫通することなんて滅多にない)


龍驤(でもあんたらの持ってる銃やったらウチらの体は簡単に貫通する。もちろん陸で艤装してないっていうのも大きいけどな)


隊長(…いいから黙ってついてこい)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 22:46:03.78 ID:k/aKjo0DO
ナーバスになっている傀儡艦娘のケアに龍驤は話を聞いて回る
ウチがカウンセラーの真似事をするなんて人生って分からんなあ
話の聞き方など患者側だったとはいえ熟知している龍驤
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 22:57:59.09 ID:qkfCckCHo
>>866
隊長さんも感心
868 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 23:09:27.80 ID:1U9a1L0+0
ーー


「今までの記憶が全部偽物だったなんて…」


龍驤「記憶はそうかもしれんけど、あんたがここに居るのは本当なんやで」


「ううぅ……嫌だよぉ…」


龍驤「大丈夫やから安心しとき。ウチがおる以上変なことはさせへんから」


「本当…?」


龍驤「任せとき!せやから落ち着いて向こうに着くの待っとこな」


「はい……」


龍驤(まさかウチがカウンセラーの真似事をしてるやなんて…自分が散々受けたから聞き方もなんとなく分かるんよね。伊達に何回も病院送りになってないってことや)
869 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 23:14:35.99 ID:1U9a1L0+0
ーー


隊長「艦娘の様子はどうだ」


龍驤「何人かの子は不安になってるみたいやけど、話したら落ち着いてくれたよ」


隊長「お前が話か」


龍驤「うん?」


隊長「以前の時とはまるで違うな。自分を好きにしろとまで言ったお前の台詞とは思えない」


龍驤「ウチかって成長するんよ、いつまでも甘えてばっかりなんかおられへん」


龍驤「脚も腕も片方無いけどたったそれだけや。甘えていい免罪符にはなれへんのよ」


隊長「別人とはまでは言わないが、余程のことがあったんだろう」


龍驤「隊長さんは相変わらずみたいやね」


隊長「俺はこれが仕事だ。変わることは任務の妨げになる」


龍驤「…はいはい、ちゃんと頑張りよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 23:25:31.68 ID:k/aKjo0DO
しかし体内に爆弾…そして汚染の恐れがある傀儡艦娘を欲しがるとはな
それを知っていて要求したのか?
捨て駒にするにしてもリスクが高いだろうが…と隊長
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/04(日) 23:33:13.32 ID:QKvhve57o
隊長と話す龍驤
露の目的が分からんねん…とこぼす龍驤に今俺と話してもしょうがない、何が起こっても任務は遂行すると隊長
(色々荒事の想定もされている事は伏せる)
872 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/04(日) 23:56:47.08 ID:1U9a1L0+0
龍驤「傀儡艦娘を集めてどうしたいんや…向こうの目的が分からんねん」


隊長「俺と話してもしょうがない。何が起こっても任務は遂行する」


龍驤「それはそうかもしれんけど…」


隊長(荒事の想定もされて俺達が動いている訳だが、確かにロシアの目的が分からない)


龍驤「色々と想像はできるけど傀儡艦娘じゃないとあかんって理由が思い付けへんねん」


隊長「…お前も自分の任務に集中していろ」


龍驤「そんなん言われてもなぁ…」


「あの……」


龍驤「ん、ウチと話そうか。ほな隊長さんまた後でな」


隊長「……」
873 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/05(月) 00:02:22.92 ID:6g8qX4Mi0
ーー


『やぁ、任務中に君からの連絡だなんて珍しいじゃないか』


隊長「調べて欲しいことがある」


『君が向かっている国に関してかな?』


隊長「調べてあるなら教えてくれ。なにがあった?」


『うーん核の何かを作ったみたいだけど、悪いことを企んではないみたい』


隊長「新しい発電所か?」


『動いた鉄や鉛の量が異常だね……ふむ、これは噂で聞いてたアレが完成したのかも』


隊長「新兵器か」


『そうなる可能性はあるモノだよ。原子力列車…機関車ってところかな?』


隊長「炉を積んだ列車だと?」


『それが関係してるのか分からないけど、知っておいて損はなかったでしょ?』


隊長「そうだな、隙があれば現地で調べてみる」


『無茶はダメだよ、あくまで任務が優先なんだから』


下2 この後の展開やその他起こったことなど
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 00:16:23.33 ID:/0A4x5zlo
向こうの使者はやっぱり夕立
再会をつかの間喜ぶ龍驤
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 00:26:27.40 ID:z9E8guyDO
>>874
うちの娘達も会いたがっていた
どうもお前は子供に好かれる質っぽい
また子守りさせる気なん?と龍驤
そうだな…今回はあくまでゲストとしてもてなそうと夕立
876 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/05(月) 00:42:11.82 ID:6g8qX4Mi0
ーー


龍驤「三つ子ちゃんの世話して以来やね。あの子らは元気なん?」


夕立「……うちの娘達も会いたがってたぽい」


龍驤「ウチのこと覚えてくれてるん?」


夕立「現代艦娘の能力は恐ろしっぽい」


龍驤「成長も早いし大変なのには変わりないんやね。ところで…子守りさせる気であの子らを呼んだんや無いわな?」


夕立「そうっぽい。お前はあくまでゲストとしてもてなすっぽい」


龍驤「ウチはええねん、あの子らがどうなるか聞いてるんやで」


夕立「こっちの考えがあるからそれに従ってもらうっぽい」


龍驤「わかった、ほなその考えをウチに話してもらおか」


夕立「あの傀儡は別の場所に向かわせる。隊長はそれの護衛をすればいいっぽい」


龍驤「その間にウチと二人で話そうってことか…ええで、じっくり話そか」


ーー
877 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/05(月) 00:42:42.13 ID:6g8qX4Mi0
今日はここまでです
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 00:44:54.39 ID:z9E8guyDO
お疲れ様でした
さて…これを長門達が知ったらどう動くかな
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 00:56:18.72 ID:/0A4x5zlo
おつです
隊長さん大立ち回りは見たくないけど魅たい…
880 : ◆X87gBrHVzk [saga]:2021/04/05(月) 19:23:16.71 ID:6g8qX4Mi0
ーー


龍驤「傀儡艦娘を原子力列車に使うっていうんやな」


夕立「これが一番いい方法っぽい」


龍驤「あのなぁ…あの子らのことも考えたってや」


夕立「傀儡のせいで艦娘が不幸になるっぽい」


龍驤「あの子らも間違いなく艦娘や」


夕立「爆弾を抱えてる奴らが社会に出られるわけがないっぽい」


龍驤「それは解決してんねん、手術で安全に対処できるんや」


夕立「時間がかかり過ぎて現実的じゃないぽい」
881 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/05(月) 19:29:13.74 ID:6g8qX4Mi0
龍驤「あんたの意見はともかく、ロシアはそう思ってるんやな」


夕立「夕立が進言したっぽい」


龍驤「……」


夕立「艦娘が人間と同じ扱いを受けるにはこれしかないぽい」


龍驤「夕立がそんなことを言うなんて考えられへん。娘の為やな」


夕立「だとしたらどうする」


龍驤「ちゃんとお母さんしてるなって言うたるわ」


夕立「……」


龍驤「原子力列車の危険性は大丈夫なんやろうけど、艦娘がやるべきことではないと思うよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 19:53:21.71 ID:/0A4x5zlo
傀儡艦へ夕立式説得
脅し成分過多だが迫害については納得させられる所もあり、傀儡艦という存在に蓋をするつもりではないようにみえる
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 20:21:56.55 ID:0+2NBHTl0
いいや私達がやるべき事だ
与えられた役割に艦娘も人間も無い
艦娘だからと分けて考えている内は差別も無くならない
私は私のやるべき事をやるだけたと夕立
そして>>882
884 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/05(月) 20:30:24.76 ID:6g8qX4Mi0
夕立「いいや夕立達がやるべき事っぽい」


龍驤「その理由はなんなんよ?」


夕立「与えられた役割に艦娘も人間も無い。艦娘だからって分けて考えている内は差別も無くならないっぽい」


龍驤「差別を無くす為にあえてやるって言うんか」


夕立「夕立は自分のやるべき事をやるだけっぽい」


龍驤「あんたの言い分は分かった。とりあえずは様子見させえもらうで」


夕立「好きにしてろっぽい。お前は客人扱いぽい」
885 : ◆X87gBrHVzk [sage saga]:2021/04/05(月) 20:35:07.53 ID:6g8qX4Mi0
ーー


夕立「お前たちに逃げ場は無い。殺されたくなければ大人しく従え」


「ひ……」


夕立「ここに居れば傀儡だと差別されることも無い。周りに迷惑をかける心配もない」


「それは確かに…」


夕立「危険を撒き散らす存在ではないということをその命を持って示せ…ぽい」


「核の管理なんて危険だけど…ちゃんとできるって所を見せられたら……」


「鎮守府の皆んなに迷惑をかけれないし…やるしか無いのかな」


夕立「精々頑張れっぽい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/05(月) 21:04:14.23 ID:0+2NBHTl0
人間の技術者に学びながらどうにか頑張っている傀儡艦娘達
夕立もなんだかんだ面倒見がいいのでいつの間にか姉御扱いに
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/04/06(火) 06:16:36.80 ID:aplPMLguO
スマホ回線で一部のブラウザからしか見れないみたいね
安価下
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