【安価・コンマ】「ゼロウス?」【オリジナル超能力ものディストピアSF】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

2 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 13:29:23.02 ID:wrJUlQcN0
1950年、第二次世界大戦終了後しばらくして。
日本国民の中に、僅かながらテレキネシスを使える者が現れるようになった。
そして数年後、2030年の日本で貴方は生きていた。

目覚めてしまった己の力という絶望と共に―――。
3 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 13:30:27.94 ID:wrJUlQcN0
主人公の性別を決めます
1少年
2少女
下1
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 13:41:00.59 ID:0GK33QSz0
1
5 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 13:42:50.18 ID:wrJUlQcN0
後一つだけ安価で決めてそこから開始となります
1 一般人
2 反政府勢力に所属
下1
6 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 14:42:08.57 ID:wrJUlQcN0
1時間が経過したので初代主人公は最初の世界観が掴みやすい1でいきます
7 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 15:05:18.94 ID:wrJUlQcN0
零 落ちたもの、余り物、無に等しいもの 静かに降る雨
8 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 15:07:26.33 ID:wrJUlQcN0
「夢見が悪い方、物を浮かび上がらせる悪夢を見てしまう方はご気軽にご相談下さい」

下校途中。
俺は電化製品で流れているテレビからのコマーシャルを聞き流しつつ友達と共に自宅に歩みを進めていた。
慌ただしかった高校受験が終わってほっとし学校生活に慣れた。
親しい学友もできた。俺の生活は充実していると言えるだろう。

「物を浮かび上がらせる悪夢ねえ、俺は昨日見ちまったんだよな」
「大丈夫だろ、1日2日ぐらいはよくあるって聞いたし」

友達が少し顔色を青ざめていたので俺は励ましてやる。
テレビ以外で見たことがないためあまり俺自身が『ゼロ』を信じていないということもあった。

「『ゼロ』なんて本当に居るのかどうか分かんねえよ、俺見たことないし」
「それもそっか!」

にかっと笑ってあっさり立ち直ったあたり友達はお気楽というか、単純な面がある。
とはいえ人柄はよさそうなため、俺はこの友達に好感を持っている。

「ゼロ……ねえ」

先程は友達にああ言ったが、ゼロが存在しているという事実は今までの歴史上間違いはない。
ピンとこないのは俺にとって現実味がないからだろう。
物を浮かせる超能力者……。

人の形をした化け物が存在しているという実感を、この時の俺は持っていなかった。
9 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 15:08:33.43 ID:wrJUlQcN0
11以上 普通の夢を見る
10以下 物を浮かせる夢を見る(主人公がゼロに目覚める)

下1
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 15:09:27.25 ID:fX7v0dLB0
そい
11 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 15:31:06.74 ID:wrJUlQcN0
「アンケートに昨日見た夢を記入できたか?授業を始めるぞ」

先生が軽く手を叩いた。
学校から渡されるプリントに俺は夢の内容を書いていく。
友達と違って、俺は物を浮かせる夢を見なかった。
噂では3日目ぐらいで怪しいと思われるらしいが、どうなのだろうか。
後ろから生徒がプリントを渡してくるので、俺も前にプリントを回す。
アンケートは回収されていった。

(1時限目は歴史だったな)

「前回の授業の復習だ。1972年の事件の詳細を……お前は覚えているか?」

あてられてしまったので、しょうがなく答える。

「ゼロの超能力により、大木が突如として線路に投げ込まれました」
「その結果進行中の電車が横転し、四十名の死者が出ました。犯人のゼロはその場で射殺されました」

高校の受験問題にも出た有名な事件だ。テレキネシスを持つゼロが社会の敵と見なされた切っ掛けになった事件でもある。
12 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 15:58:36.07 ID:wrJUlQcN0

「ありがとう、そこまでだ」

ゼロの危険性を知らしめるため、子供でもこの事件の詳細はある程度周知されている。
一般常識のため間違える訳にはいかない。俺はほっと息を吐き安心した。
先生が俺の言葉を補足するように授業を続けていく。

「当時はゼロに対する警戒が薄かったために起こった惨劇だな」
「お前たちも知っていると思うがゼロは人間ではない。人の形をした怪物に過ぎないんだ」

最近はなくなったが、テレビでゼロがアイマスクをつけられ拘束され処刑されるという番組が少し前までは流れていた。
ゼロは社会から排除されるべきであり、弾圧されるべき存在なんだと俺も理解していた。

「起立、礼」

学校のチャイムと共に授業が終了し休み時間になったので、俺と友達は軽く雑談を始めた。

「俺、歴史の授業は嫌いなんだよな……暗い話多いし」
「一番ゼロについて語られるのが歴史だしな」
「だよな……言われなくても分かってるっつーの、敵だの悪だの気持ちのいい話じゃないわな」

友達のぼやきに俺も肩をすくめる。
人類史は戦争など暗い話の繰り返しである故にある程度は仕方ないが
ゼロに対する恐怖は俺には過剰に思えた。

「隣の人間が実は超能力者かもしれないなんてなったら誰でも怖いだろうし仕方ねえよ」
「そういえば、俺の物を浮かす夢の話なんだけどよ……」
13 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 15:59:13.91 ID:wrJUlQcN0
31以上 友達はゼロに目覚めなかった
30以下 友達がゼロに目覚めた

下1
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 16:06:27.78 ID:3Y+JLcdEO
はい
15 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 16:21:46.39 ID:wrJUlQcN0
「その夢見なくなった!やっぱり俺の勘違いだったみたいだわ!」
「だから言っただろ、気のせいだって……そもそも10万に1人って噂だし」
「他人事だと思いやがって……このこの!」

友達が頬っぺたをつついてくる、かなりうっとおしい。
俺は友達と違って小さいころから物を浮かせる超能力の夢は一度も見たことがない。

「まあ他人事だからな」
「真面目か!もっとノリよくしていこうぜ……モテねえぞ」
「それは嫌だな」
「だろ?」

俺もクラスに気になる女の子が居る。
友達程じゃないがある程度はノリをみにつけないと女子受けはしづらいのかもしれない。
少しはこのお調子者の友達を見習ってもいいのかもしれないと思いつつも1日の学業を終え、俺は帰路についた。
16 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 16:22:51.72 ID:wrJUlQcN0
21以上 普通の夢を見る
20以下 物を浮かせる夢を見る

主人公の判定は7回で終了します、目覚めなかった場合世界観だけ見て終わります
下1
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 16:25:16.46 ID:/9N7MJxxO
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 16:27:43.46 ID:MCITkOml0
物語は好きな内容なんだけどコンマの検問が厳しい
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 16:39:22.89 ID:Cri4Y8NiO
期待
20 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 16:57:43.29 ID:wrJUlQcN0
「今日は友達と遊ばないの兄貴?」
「土曜にかなり遊んだし、今日はあいつ用事あるみたいだから」
「ふーん」

友達や妹との仲はかなりいいが、居心地のいい距離感は保っていられている。
俺と違って妹は化粧をして出かける気満々のようだった。
この気合の入れっぷりはもしや。

「お前はもしかして恋人とデートか?」
「まあそんなトコ。兄貴も出かけないと太るよ?」
「俺はお前と違ってそんなに体重気にしてねえよ」
「そんなこと言うんだ、せっかく幼馴染と兄貴の関係取り持ってあげようと思ってたのに」
「なんだそれ、詳しく聞かせろ!」

自然と声が大きくなる。こいつがこんなに気が利くとは思わなかった。

「だって幼馴染とクラスメイトなのに兄貴は友達と話してばっかりじゃん」
「高校になったし、中学みたいには話しかけれねえよ」
「体験談だけど、そのままだとチャラ男とかに取られるよ」
「私が付き合ったのもイケメンに告白されてなびいたからだし」

何も言い返せない。こいつも幼馴染も美人だし、妹の忠告は受け入れるべきかもしれない。

「兄貴も素材はいいし、メンズサロンで髪整えてもらったら?」
「行ってくる!」
「……友達がアレって言ってるけど兄貴も大概単純じゃん」

妹を受け流しつつ、俺は意気揚々と床屋に向かった。
21 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 17:15:43.59 ID:wrJUlQcN0
帰宅後、デートから帰った妹が俺の髪型や容姿をチェックしてくれた。

「いい感じじゃない、そこそこ見れるようにはなったよ」
「お前が言うんだからある程度は大丈夫なんだろうな」
「そこの基準を私に任せるあたりやっぱりイケてなかったわ」

生意気な奴だが恋人とデートして帰ってきたこいつと今の俺ではスペックが違いすぎる。
ここで憎まれ口を叩いたところで負け犬の遠吠えにしかならない。

「で、幼馴染の件はどうなったんだよ?」
「SNSで確認したら、明日学校が終わったらどこかで会ってもいいって言ってた」
「二人きりで会ってもいいなんて脈アリだね」
「おおお!」
「獣みたいな声上げないでようっさい。短い時間だけらしいから、ちゃんとデートの約束とりつけなよ?」

休日の俺は興奮して、中々眠れなかった。
22 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 17:16:24.24 ID:wrJUlQcN0
31以上 普通の夢を見る
30以下 物を浮かせる夢を見る
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 17:17:02.05 ID:+8H5cEFCO
24 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 17:31:59.53 ID:wrJUlQcN0
俺が見た夢は、いつもと違うものだった。
夢の中で鉛筆に手をかざして力をこめ続けると、だんだん浮いてくる。
そこに爽快感も万能感もなく、ただただ気味の悪さしかない。

この世界でだれがこんな悪夢なんて見たいと思うだろうか。
ゼロになりたいなんて誰が思うだろうか。
俺は普通に勉強して、普通に卒業して、普通に就職したかった。超能力なんていらなかった。
幼馴染と結婚はできないかもしれないけど、人並みに普通の人生を歩みたかっただけだ。

それなのに、不条理というものはいつも突然やってくる。

俺が大汗をかいて飛び起きると、近くにある鉛筆に手をかざしてみる。
鉛筆がぴくりと動いたような気がした。

「嘘だろ……やめてくれ……!」

鉛筆が、宙に浮く。

俺が絶望に落ちる窯は、静かに開かれた―――。
25 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 17:33:49.03 ID:wrJUlQcN0
プロローグ終了
26 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 17:49:09.05 ID:wrJUlQcN0
ここからはゼロになった主人公の行動が選択安価で決まります。選択やコンマによって展開が変化していきます
ヒントを右に表示しますか?
1する
2しない

下1
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 17:51:59.50 ID:qXWyE44X0
1
28 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 18:14:03.87 ID:wrJUlQcN0
ゼロ1日目 精神状態 悪

鉛筆を持ち上げてしまった俺は、頭を真っ白にさせながらも必死に考えようとする。
明確に社会の敵となってしまった以上、できる行動は限られている。
このまま学校に通い続けてもいずれバレる、そしてバレたら銃でうたれて殺される。

「……落ち着け!こういう時こそ冷静に行動しないとダメだ」

真っ先に思いついたのは自殺だった。
俺がゼロだと分かれば両親や妹がどうなるか分からない。
少なくともロクな目に合わないことは想像できた。

「学校に通わなければ怪しまれるかもしれない、何食わぬ顔をすれば」
「でも幼馴染まで巻き込むことになってしまうかもしれない、本当にバレないのか?」
「家に居る場合どうすればいい……?インターネットで情報を集めるか?」
「都市伝説ではゼロを集めた反政府組織があるって噂だが」
「それともテレキネシスを鍛えたほうがいいのか?」

独り言を絞りだして頭を無理やり回す。それが今の俺にできることだった。
とにかく朝方の今のうちに行動を決めなければならない。
29 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 18:15:02.36 ID:wrJUlQcN0
1 自殺する(次の主人公へ)
2 学校へ行く(リスク小、見返り小)
3 学校を休んで念動力を鍛える(リスク小、見返り小)
4 休んでインターネットで反政府組織ゼロウスについて調べる(リスク中、見返り中)
5 外を出歩いてリフレッシュする(精神状態良へ回復しコンマ緩和。学校を休みすぎると先生が様子を見に来る)

リスク中はコンマ21以上、リスク小はコンマ11以上が必要となります

下1
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 18:16:16.34 ID:IOo7YJoq0
5
31 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 18:35:24.79 ID:wrJUlQcN0
「兄貴、顔色悪いけど大丈夫?」

妹が心配してくれるが、今の俺はあいにく構っている余裕がない。
このまま家に居ても自殺など悪いことを考え気分が沈んでいくだけだ。
それならばまだ外を出歩いて気を紛らわせたほうがましだろう。

「大丈夫じゃないから今日は学校サボって外出するわ、幼馴染にもそう伝えてくれ」
「兄貴が不良になっちゃった……!まあそういう時もあるよねーいってら」

幼馴染との約束をセッティングして貰った妹に文句を言われると思ったがすんなり受け入れてくれた。
余程俺の顔色が悪かったのだろう。
この状態のまま学校に行ったらバレていたかもしれない、助かったと言っていいかもしれない。

俺は無心で町中を、山の中を1日中歩いた。
なにも解決していないが、少しだけ気分が楽になり自殺しようという考えはなくなった。

「……こうなったらとことん生き抜いてやる」

(ゼロ1日目終了)
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 18:42:31.64 ID:XwrWbXGbo
きたい
33 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 18:46:48.15 ID:wrJUlQcN0
精神状態がよくなると主人公の考える判断がよくなります
34 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 18:48:23.16 ID:wrJUlQcN0
ゼロ2日目 精神状態 良

生きていくと決めたからには計画をしっかり練らないといけない。

「生きていくためにはどうしても味方がいる、ならいずれゼロウスに接触し所属する必要はある」
「同じ境遇の人が集まっているはず、ゼロウスなら俺の家族をどうにかする方法も知ってるんじゃないか?」
「変わりにテロリストになるかもしれないが、このまま一人で抱え込んでいてもいずれバレて殺される気がする」

「リスクはあるけど、学校へ行ったり念動力を鍛えるよりも優先すべきことかもしれない」

1、遠くの町のインターネットカフェでゼロウスについて調べる(リスク小、見返り中)
2、学校へいく(見返り小)
3、念動力を鍛える(見返り小)

学校は5日累計で休むと探られます
35 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 18:51:47.42 ID:wrJUlQcN0
下1
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 18:53:58.41 ID:XwrWbXGbo
1
37 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 21:49:57.77 ID:wrJUlQcN0
俺は行動を開始することにした。
ある程度のリスクを負わなければ反政府組織と接触することはできない。
今まで俺はゼロについて興味が薄かったが、ゼロについての知識も得る必要がある。
自分や家族の命がかかっているため泣き言は言っていられない。

「近場のネットや俺の個人端末で探ると足がつきやすいだろうな」

俺は一旦電車で県外に出た後、全く今まで使用してこなかったインターネットカフェのパソコンを使い情報を集めることとした。
今の自分の立場からしてみると、これぐらい慎重に行動しなければ危険だと感じていた。
38 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 22:01:27.18 ID:wrJUlQcN0
「いらっしゃいませ」
「1時間でお願いします」

カフェでは綺麗な女店員さんが出迎えてくれたが、俺はぶっきらぼうに返事をした。
一分一秒も無駄にできない。隠語でゼロについて書かれている掲示板でもなんでもいい。
俺はゼロについて、最終的にはゼロウスという反政府組織の情報が知りたかった。

カフェのパソコンを立ち上げ、俺はゼロについて様々なことを調べ始める。その結果は……。
39 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 22:02:51.67 ID:wrJUlQcN0
コンマ判定 10以下 大した情報も得られず、俺の行動が店員に不信がられた
     11以上70以下ゼロとゼロウスについての情報を大量に取得した(ゼロウス所属フラグ中)
   71以上実は凄腕ハッカーだった俺はゼロウスを特定し接触する約束まで取り付けた(数日後ゼロウスに所属できる)

ゾロ 実は女店員さんがゼロウス幹部だった

下1
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 22:04:29.61 ID:XQMamWhDO
はい
41 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 22:26:04.50 ID:wrJUlQcN0
「裏サイト掲示板セロ。セロはドイツ語でゼロって意味か」

かなり露骨なようだが、このくらい分かりやすい方が見つけやすくていいのだろう。
俺がアクセスしてみると、そこではゼロ同士と思われる話し合いが行われているようだった。
政府によるダミー掲示板かもしれないが、ある程度は信用していいかもしれない。
元々こちらは藁にもすがる思いでここを訪れた。

しばらく書きこまずに掲示板を辿って行った結果、様々なことが分かった。

(ゼロのテレキネシスは少年少女……中学3年から高校3年生にのみ発現する)
(一度発現したテレキネシスは、訓練で強くなる。本人の意思で消し去ることができないので大人のゼロはいる)

「つまり、大人のゼロのテレキネシスは強力な訳か」

(政府のゼロに対する嗅覚はかなり鋭いため潜伏を続けるのは難しい)
(警戒が少年少女にのみ向けられているため、高校生の行動に異変があった場合専門の訓練を受けた教師が探ってくる)
(皆モノを持ち上げる夢を見た後にゼロになるが、ゼロは成った瞬間に自分がゼロだと分かるため実は夢を見た回数は関係ない)

「少年少女にしかならない、ゼロは自分がゼロだと分かるんなら教師の発表は嘘か」
「テレビで処刑されているのは大体が大人だったけど、あれも俺達子供を油断させるためのもの」
「こうなるとおとといまで元気だった俺が学校を休み続けているのはまずいかもしれないな」
42 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 22:40:11.97 ID:wrJUlQcN0
「反政府組織ゼロウスに関しては詳しく語られてないけど何回かスレ住人がよく分からないことを言っているな」
「某組織に所属した場合死体が発見されることになるとあるが……」

1掲示板に新入りだと書き込んでみる(さらにリスク中、ゼロウス所属チャンス中)
2掲示板に無言で書き込んでみる(さらにリスク小、ゼロウス所属チャンス小)
3深追いは危険だと帰る(二日目終了)

チャンス小は51以上、チャンス中は31以上で数日後ゼロウスの団員が接触してきます
判定は選ばれてから行います

下1
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 22:41:43.48 ID:g9iJVfy6o
3
44 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 22:53:48.42 ID:wrJUlQcN0
「この死体の意味が俺が殺されるという意味か、こちらが死ぬことによって家族が安全になるという意味なのか判断がつかない……」

「普通は後者の意味で捉えるべきだけど、この掲示板自体が政府の罠の可能性は十分にある」

俺が死んだら終わりなことに違いはないため、慎重に行動する必要があると俺は判断した。
とはいえ手がかりが少なすぎるため掲示板の情報はある程度は信用していかなければならないだろう。

「少し慎重になりすぎたかもしれないが、帰ろう」
「あんまり俺に残された時間はないことは分かったな、教師が本格的に探ってきたらアウトと考えた方がいい」

恐らく教師はプロだ、誤魔化しは通用するとは考えないほうがいい。
明日からはより1回1回の行動が重要となるだろう。
俺は覚悟を決めて帰路についた(二日目終了)
45 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 23:08:38.88 ID:wrJUlQcN0
ゼロ3日目 精神状態普通

「俺がゼロウスに所属することによって社会から抹殺されるのは構わないが、両親と妹だけは助かってほしい……」

「今日の行動は大事だ、どうするか決めよう」

「学校にいくのはむしろ後手に回る気がするが、ゼロウスについて探ってもあたりが引ける保証はない……大胆に行動するべきか、慎重に行動するべきか」

「こうなると念動力を鍛える余裕はないかもしれない」

1学校に行く(リスク中、メリット小)
2昨日と似たような方法で慎重にゼロウスについて探る(リスク小、メリット小から中)
3掲示板にあった暗号を解読してみる(なにもできずに1日が終わる可能性があるがリスクなしでコンマ51以上でゼロウス所属確定)
4念動力を鍛える (リスク極小メリット極小)

下1
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 23:42:01.35 ID:XwrWbXGbo
3
47 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 23:49:54.91 ID:wrJUlQcN0
「確かあの掲示板では、一定の間隔が置かれて書き込みが行われていた」
「不必要な場面で空白が空いていたり、IDが切り取られていたり……」
「これって暗号になっていてゼロのどこかの集合場所を示してるんじゃないか?」

コンマ30以下俺には解読は無理そうだ
   31以上 解読は今日中にできなかったが、明日までにはできるかもしれない(次回挑戦可能コンマ緩和)
   51以上解読できた(2日後にゼロの仲間と合流)
48 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/22(火) 23:50:27.27 ID:wrJUlQcN0
下1
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 23:50:48.05 ID:IOo7YJoq0
50 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 00:05:20.91 ID:tCAVTyQ10
「学校を3日も続けて休むなんて、どういうことなの!」
「悪かったよ母さん」
「何かあったのなら相談してみろ」

母さんと父さんから大目玉を食らってしまったが仕方ない。
今まで真面目に学校に通ってきたんだ、いきなり3日続けて休んだらこうなるのは当然だ。
むしろこれは愛されている証拠だ。

「相談はできない、ごめん父さん」
「そんな息子に育てた覚えはない!いいかげんにしろ!じゃあ明日から学校にしっかり通え!」
「……」

心が痛いが誰にも相談できない。むしろゼロになったと明かせば両親も喜んで俺を政府に売り渡すだろう。俺だって自分がならずに妹や幼馴染がゼロになったら同じことをした。
ゼロは邪悪な存在であり、人の形をした化け物。今までずっとそれが当たり前でそう教わってきたからだ。
それでもなってみると、普段と何も変わらないというのに……。

(ゼロウスの手がかりも掴めなかった、どうしてこんなことになってしまったんだ……)

俺は自室で声を押し殺して泣いた(3日目終了)
51 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 00:11:00.11 ID:tCAVTyQ10
ゼロ4日目 精神状態悪

「……」

1 学校に行く(60以下でバレる、メリット小)
2 一昨日と同じ方法でゼロについて探る(30以下でバレる、メリット小から中)
3カラオケで気分転換する(精神状態良に)

教師が自宅に探りにきた場合コンマ70以下でバレてその場で撃ち殺されます
余裕はありません

下1
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 00:13:16.08 ID:IQHsaJKGo
2
53 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 00:20:57.91 ID:tCAVTyQ10
今日は終わります
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 00:28:15.84 ID:IQHsaJKGo
おつ
55 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 17:10:11.36 ID:tCAVTyQ10
世界が変わった訳ではない。
俺が社会から排除される側になった、それだけのこと。
この国の犯罪発生率は先進国の中でもかなり低い。
皆が少数のゼロを敵視し、共通の敵を作ることによって治安が保たれている。

「理不尽だよな、でも抗うしかねえんだ」

俺は電車を乗り継ぎ、フラフラと県外のインターネットカフェに向かった。
駅員はそんな俺の様子をじっと見ていた。

31以上寝起きだからと思われただけ
30以下不審がられ然るべき場所に連絡された(主人公死亡。次の主人公へ)

下1
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 17:23:25.40 ID:vzmQcmtgO
ぬん
57 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 17:32:59.83 ID:tCAVTyQ10
なんとか無事に県外のインターネットカフェに着くことができていた。
今思えば行動が不審だったかもしれない、危機的状況だからこそ外面だけでも普通に見せかけなければならない。

「そろそろ教師が探りにくるだろうから、それまでに手立てを考えるしかない」

俺は決意を決めて個室のパソコンを立ち上げた。
今日中にゼロウスへ辿り着く手がかりが必要になる。
セロ掲示板のどこかにヒントがあるはずだと今の俺は願うしかなかった。

「頼んだぞ」

俺は神に祈るようにそう呟いていた。
58 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 17:37:55.07 ID:tCAVTyQ10
コンマ20以下 手がかりを掴めなかった
   21以上 機転を利かせた結果シエント掲示板に辿り着いた(翌日コンマ11以上でゼロウス所属確定)
   71以上コンマ判定なしでゼロウス所属確定

下1
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 17:41:00.53 ID:ABcqPOFB0
60 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 17:54:09.56 ID:tCAVTyQ10
「そもそもゼロとセロじゃ分かりやすすぎるんだ、この掲示板自体が大きなヒント」
「なら他の数字から辿り着けばいい、0がスペイン語でセロなら100や1000をスペイン語に直してみれば!」

1000のミルでは当たらなかったが、100のシエントで根気よく探してみると。

「個人ブログシエント、なにも書き込まれていない」
「ここの管理人にメールを送ってみよう」

タスケテ シヌ

「どうなる……!」

固唾を飲んで画面を見守る。一秒、二秒……そして。
結果は出た。

アス ゴゼン クジ トウキョウ 〇〇ソウコ

管理人からのメールが俺に届く。

「糸が繋がった……!」

俺は返信をせずに、大きく安堵の息を吐いた。
61 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 17:59:45.04 ID:tCAVTyQ10
「金はかかるけど、今日はこのカフェにそのまま泊まろう」
「昨日両親と喧嘩したんだし、このまま家出したことにすればいい」
「恐らく罠じゃない、というよりもこれが罠ならどうしようもない」

俺は明日への希望を抱いて眠った。(4日目終了)
62 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 18:03:48.44 ID:tCAVTyQ10
セロ5日目 精神状態 普通

「集合場所の倉庫に行こう……!」

11以上倉庫でゼロの仲間と合流し無事ゼロウスに
10以下カフェの店員から不審がられて通報された(俺死亡、次の主人公へ)

下1
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 18:09:46.91 ID:trZVJxiWo
死ぬな
64 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 20:25:42.42 ID:tCAVTyQ10
指定時間から15分前の8時45分。俺が指定された倉庫付近は人気がなく寂れていた。
外はまだ肌寒い。罠なのか、それともと思いながら俺は待ち続けた。
暫くした後に、目的の人物はやってきた。
黒のジャケットを着た目つきが鋭い少年だ。高校2、3年ぐらいの年齢だろう。
少年は俺をじろりと頭から爪先まで見るとゆっくりと口を開く。

「お前以外に人気はないか。つけられてはねえようだな」
「必死で逃げのびてきたんだ、俺と家族の身の安全は保障できるのか?」
「もう少し声を抑えろ……その前に確認だ」

少年が軽く地面に手をかざすと、砂利が少し持ち上がる。
この事件で罠の可能性はほぼ消えた。

「この程度ならお前もできるよな?」
「まともに動かしてないから、時間がかかるかもしれないが」
「かまわない、時間をかけてもいいからそこから動かず地面に手を伸ばせ」

俺は手を砂利にかざすと、砂利がわずかに数センチ分だけ浮き上がった。
それを確認した途端に少年はやっと雰囲気を和らげてくれた。

「全くテレキネシスを使っていなかったのか」
「力が強くなったところで、俺の問題が解決すると思わなかった」
「利口だな、それなりに頭は回るらしい」

「合格だ、俺はロホと呼ばれてる。ついてこい」
「俺の名前は……」
「今は言わないほうがいいだろう、どうせ捨てることになるだろうしな」

どうやら徹底しているらしい。俺はむしろ安堵した。
俺はロホの後ろをついていき、僅かな希望へと歩みを進めた―――。

ゼロウスと接触しました
65 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 21:35:39.15 ID:tCAVTyQ10
俺とロホは徒歩だった。寂れた倉庫が立ち並ぶエリアを抜け、人がまばらに見え始めると
ロホが唐突に意味の分からない話を振ってくる。

「今日の部活楽しかったよな、スパルタだったけど」

なるほど、過敏に周囲を警戒するよりかは自然に話せということらしい。
こちらも適当に合わせて話をすることにした。

「正直俺も部活のしごきはきついしやめてえと思ってるな」
「明日も地獄みたいじゃん?サボってもよくね?」

ロホの目つきは鋭いが、サボっても良くねという言葉を発している時のロホは年相応の少年に見える。

「佐藤と一緒にサボるのなら安心だな」

意味のない会話を繰り広げながら、俺達は再び人気のない場所に入り
最終的に目立つところがない小さな建物前についた。
周りに住居は立っていないが、少し歩くと人気がある場所に出るような絶妙な位置だ。

「アジトについたぞ、部活の話題に対して聞き返してくるバカじゃなくて助かった」
「一瞬焦ったけどな」
「入るぞ、ボスのお出迎えだ」
66 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 23:39:20.20 ID:tCAVTyQ10
「ボス、新入りを連れてきたぞ」
「お帰りなさいロホ、はじめまして新入りさん」

扉をいくつか開けるとにこやかな表情をした、長髪の金髪の女性が出迎えてくれた。
年は20代後半から30といった所だろうか。
ロホとは対照的にそこそこ赤い服を着た、少し露出多めの派手目の恰好をしている。

「私が東京区のゼロのリーダーをしているディエスね、ボスでもディエスでも好きに呼んで頂戴な」
「ロホもそうだけど、基本スペイン語から取ってるんですね」
「まあね。リーダーは数字の名前、メンバーは色の名前……私の上にシエントもいるわよ」
「敬語を使う必要はねえがボスには敬意をはらえよ、かなり修羅場潜り抜けてるからな」
「分かった」

大人のゼロのためテレキネシスが覚醒してからそれなりに年数が経っているのは間違いなさそうだ。
67 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 23:40:35.98 ID:tCAVTyQ10
「ちなみに他の東京メンバーの3人のことなんだが」
「面白そうだし黙っていましょう。ちなみに残りの3人とも女の子よ、良かったわね」

ゼロが数万人から数十万人に1人となると性別が固まるのは納得できるが、この濃さげな女性リーダーに加えてゼロの女の子が3人居るのならロホはさぞ肩身が狭かったことだろう。

「ロホ、大変だったんじゃないか?」
「お前を迎えに行かされているという雑用を任されている時点で察してくれ」
「……」

俺はなんとなくロホと仲良くなれる気がした。

「じゃあ新入りから詳しい話を聞こうじゃないの、まだゼロウスに入るって決めてる訳じゃなさそうだけど」
「分かった」

俺はこれまでのいきさつを話しはじめた。
68 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/23(水) 23:50:46.34 ID:tCAVTyQ10
「立ち回りとしては悪くねえな、慎重すぎるのも含めて丁度いい。普通ならダミーの掲示板に引っかかるからな」
「ここに辿り着くのも早かった。両親と喧嘩して家出した形になるなら死体を偽装する必要はないわね」
「整形をしてもらって、後は行方不明って形を取りましょう」
「これで家族が死ぬなら、相当についてねえと思うぜ」

どうやら俺の立ち回りの評価は上々のようだ。果たして家族は無事だろうか?

21以上無事だった
20以下両親も妹も拷問されて死んだ

下1
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/23(水) 23:50:59.19 ID:OJcQYvPsO
ぬっ
70 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 00:05:15.19 ID:1xNTGTFs0
「仕方ねえしそれしか方法がなかったが懸念点があるとすれば2回外出しちまったことだな」
「2回目の外出はかなり挙動不審だったみてえだし、それにお前の親も家族もかなり人が良いようだ」
「政府やゼロ専門の警察『キルタイム』の嗅覚はかなり鋭いわ。私もロホも家族が死んでる。やれるだけのことはやるけど、私達にあまり期待はしないで頂戴」
「分かった」

確実な安全を保証せず、素直に言ってくれるだけ好感が持てた。
ゼロを産んだ、ゼロの家族というだけで政府に危害が加えられることは想像できた。
あの時自殺していれば、そう俺が思うのは少し後のことになる。
71 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 00:17:38.84 ID:1xNTGTFs0
「ゼロウスに入るなら、私達の理念目的を話す必要があるわね」
「貴方はゼロウスの行動理念を知らない、このまま組織に入る訳にもいかないでしょう」
「けっこう鋭いみたいだし当てられるんじゃないかしら、当たったらすごいけれど」
「当ててみようか」

(ロホとディエスは家族を殺されてる。復讐か?それとも政府の掌握?それとも……?)

1、民衆の虐殺
2、日本政府への復讐
3、ゼロの人権を認めさせること
4、超能力を解明し、最終的にゼロという概念そのものを消し去る

下3までで主人公の返答が決まります、多数決クイズ安価
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 00:22:11.82 ID:8C96w09tO
4
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 00:22:43.03 ID:RrUdsfV7o
2
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 00:25:05.24 ID:CNR6oIxNo
3
75 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 00:29:30.11 ID:1xNTGTFs0
最初が4だったのでサービスします
76 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 00:35:21.09 ID:1xNTGTFs0
「ゼロという概念を消滅させること……これなんじゃないか」
「ふうん、どうしてそう思ったのかしら」
「ディエスは意外な答えだと言っていた」
「つまり目的は単純なものじゃない。復讐でも政府の掌握でもないことは分かった」

(へえ、やるじゃない)

「それがどうしてゼロという概念を消滅すること、となるのかしら?」
77 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 00:51:35.14 ID:1xNTGTFs0
「政権を乗っ取ったところで、ゼロの虐殺がテレビに流れているような現状で今更国民の意識を変えることはできないだろう。ゼロはもう国民全員の共通の敵になってしまっている」
「ならばどうにかするべきは国じゃない。俺達自身のほうだと思ったからだ」
「大正解!あんたやるじゃない。参謀にしてあげようかしら」

ディエスもロホも目を丸くしてかなり驚いている様子だ、当てられると思っていなかったのだろう。ロホは俺の言葉を補足するように言葉を続ける。

「俺達ゼロが国の意識を変えようとしたところで手遅れなのは明白だ」
「新入りみたいにゼロはそこら中から生まれてくる。そうなれば結局差別は起こるから根本的な解決にはなっていない」
「でも、そもそもゼロという概念が消滅すれば?世界は変わらざるをえないでしょうね」

自分たちが自分たちの特殊能力をなくすために動いているというのも妙な話だが、こちらが少数の排斥される側という意識は常に持つ必要がある。

「ゼロの存在が確認されてから80年近くが経っている。科学者たちの中にはある程度超能力を解明する者も現れ始めた」
「完全に解明され、国民がゼロにならなくなれば国も変わらざるをえない」
「私達ゼロウスはテロリストというよりは自分と同じ境遇の『人間』を、被害者を増やしたくない。そのために行動しているの」
78 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 00:56:38.73 ID:1xNTGTFs0
「整形が終わって手続きが済んだらここに所属しなくてもいいの、でも頭が切れる貴方が仲間になってくれるのなら歓迎するわ」
「ゼロの仲間は多くない……私達の行動理念を知った上で、できれば協力してもらえないかしら」

多数決下3まで

1ゼロウスに入る
2断って第二の平穏な人生を送る(ENDへ、主人公交代)
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 01:03:04.12 ID:TutmMZg6O
1
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 01:03:27.47 ID:CNR6oIxNo
1
81 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 01:25:40.79 ID:1xNTGTFs0
「同じ境遇の『人間』を増やしたくない、か」
「俺はどこかで諦めていたのかもしれない。自分がゼロであり、社会の敵であるからだと」
「いや、実際諦めていたんだ」

ゼロウスに入る覚悟をしたのも家族を守るため、しょうがなくという意味合いが強かった。

だけどロホもディエスも俺も、怪物ではなくテレキネシスを使えるだけの人間だった。
夢の中で初めてモノを浮かせた時の言いようのない不快感を俺は忘れたことがない。
それが無くなるというのなら。誰も俺のような思いをしなくてすむのなら、とても素晴らしいことだろう。

「俺のような存在が今後生み出されなくなるというのなら、俺はゼロウスに入る!いや入らせて下さい!」

俺はロホとディエスに大きく頭を下げると、ディエスは手を差し伸べてくれた。

「貴方は顔も本当の名前も捨てることになるけれど……それでよければ歓迎するわ!」

俺はディエスの手を握り、こうして自ら進んで第一歩を踏み出した―――。
82 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 01:26:37.48 ID:1xNTGTFs0
今日は終わります
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 01:30:24.30 ID:CNR6oIxNo
おつあつ
84 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 09:50:12.50 ID:1xNTGTFs0
「自力でよく俺たちの目的が分かったな」
「そうね。普通は復讐やゼロの人権の獲得を考えるものだと思ったのだけど」
「褒めて貰えるのは嬉しいが、そうでもないぞ」

関心するロホとディエスに俺は根拠を述べる。
ディエスが目的を当てられたら凄いと言ってきたのも大きなヒントになったが、他にも理由があった。

「ロホもボスも噂に聞くテロリストという雰囲気じゃなかった。復讐を考えているだけにしてはゼロウスは理知的すぎる」
「そして日本の総人口が一億と数千万人なのに対してゼロの数は千人少しだろ?そんな少数の人間達が政権を握ったところで良いものになる筈がない」
「なら俺たちの問題の方をどうにかするしかないからな、単なる消去法だ」

俺がそう締めくくるとディエスとロホは大きく頷いた。

「私達ゼロウスは、自分のテレキネシスを呪われた力のように思っているわ」
「モノを浮かせるだけでこれだけ迫害されるんだからたまったもんじゃねえ、お前もここに辿り着くまで苦労しただろ?」
「苦労したおかげで正解が分かったってのも皮肉な話だけどな」

思わず苦笑すると、二人は頬を緩める。

「私達のやり方は消極的なものでもあるからゼロウスに所属しないゼロも多いけれど、貴方の理解が得られて助かったわ」
「お前は信頼できる外科の元で整形手術を受け次第、他のメンバーと合流してもらうことになるだろう」
「赤の他人みたいな顔とまではいかないけれどだいぶ変わるわ、痛いけれど我慢はしてもらうわよ」
「覚悟はしてるぜ」

気はすすまないが仕方がないことでもある。俺は小さく頷いて答えた。
85 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 15:59:47.79 ID:1xNTGTFs0
「2つ、大きな注意を忘れていたぜ」

ロホは2本の指を立てた。

「お前の警戒心が強いのはいいことだが、ある程度人がいる中では警戒をといて自然体で振舞え。さっき俺達がやったことだな」
「政府は鋭い。今は難しくても、意識してるかしてないかでバレるかはだいぶ違うことになってくる」

ロホの言う事は最もなので俺はこれにも軽く頷いた。

「もう一つは、テレキネシスは人がいない屋内でもあまり使うなってことだ」
「どういうことだ?」
「これが厄介なことでな、重要な設備がある場所は勿論、今は普通の民家に感知システムかなにかが備わっているらしい」
「テレキネシスを長時間使い、人の手が加わらずにモノが浮き上がり続けるとある時点で政府にばれ、『キルタイム』がやってくる」
「力を手に入れたばかりのゼロは、大体引っかかってすぐ死ぬのよね」
「地雷しかないな!」
「俺達がお前を評価した大きな理由の一つだ。普通手に入れた力なら試したくなる」

どこもかしこも罠だらけなことが分かる。テレキネシスを試さなくてよかったと思った。
86 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 16:12:52.21 ID:1xNTGTFs0
「じゃあ俺が整形外科に連れて行くぜ」
「いってらっしゃいロホ、無事に帰ってきてね新入りさん」

扉が閉まると、ディエスは煙草に火をつけて小さく呟いた。

「ロホが気に入ったなんて頼もしい新人が入ってきてくれたわね。これで何か変わるかしら」

ゼロウスの目的が超能力の消滅、キルタイムと政府の目的がゼロの維持と管理。
アニメや漫画では普通逆だろうが、いざ力を手に入れてみるとこれである。
現実とはわからないものだ。

「後は戦力として鍛えることができるかが大事になってくるわね。やることは多いけど楽しそうだし頑張りましょう」

「こんなくそったれな世界だからこそ―――楽しいってことは大事よね」

ディエスは誰もいない室内で微笑を浮かべ続けていたのだった。
87 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 16:14:05.57 ID:1xNTGTFs0
下1

11以上 整形手術は無事終わった
10以下 手術に失敗して大きな傷跡が顔に残った
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 16:22:44.74 ID:JSHRTHwdO
89 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 16:43:23.72 ID:1xNTGTFs0
手術が無事終わり、俺は鏡を前にして自分の顔を確認していた。

「あんまり変わってるようには見えないがこのままで大丈夫か?」
「今は不安かもしれねえが鼻や顎のライン、目の大きさが変わるだけで印象はガラリとちげえ。俺から見ている分には十分別人だな」
「そうか、少し安心できた」
「無事に終わってよかったぜ、怪我する可能性は『れい』じゃないからな」
「……」

ゼロという言葉が差別用語としても使われるようになったため、ゼロ戦はれいせんと呼ばれるようになった。ゼロは常にれいと口に出されるようになってだいぶ経つ。
俺はぽつりと呟いた。

「俺達が変われば、国も変わるよな」
「ああ、必ずな。ゼロがいなくなれば民衆の敵がなくなり、犯罪件数は増えるだろうがそこは俺達が考えることじゃねえ」
「そういう意味では、ゼロウスはテロリストではある訳か」
「まあな。女どもと合流するぞ」
「確か3人居るって言ってたが」
「他のメンバーは気の強い奴一人、無口な奴一人、没落したお嬢様が一人だ」
「……俺達マジで肩身狭そうだな」
「言いたいことはガンガン言っていけ、そうしねえと生き残れねえぞ」

ロホの忠告をしっかり受け入れつつ俺達は再びアジトに戻っていった。
90 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 21:14:24.20 ID:1xNTGTFs0
早朝にアジトに着いた俺とロホは一人の少女と対面していた。
中学3年生から高校1年生の間という感じだろうか?ロホと似た、黒いシャツを基本とした地味な服装をした少女だ。
体の線は細く、黒い前髪は目にかかりそうな所まで伸ばされている。ロホが先に少女に声をかけてくれた。

「朝から早いなオーロ」
「……ブランカとロサが話あってるから、戻ってきたの」
「オーロって言うのか、初めまして」
「……!」

俺が挨拶をすると、オーロは俺を見つめたまま涙目で固まってしまった。
そのまま1秒、2秒と気まずい時間が流れる。

「あー、俺達は先にボスの所に向かうぞ」

見かねたロホが助け舟を出してくれたので、俺もボスのほうに向かうことにした。

「……またね」
「ああ」

別れ際にオーロの最後の言葉が耳に入ったので、力強く返すことはできた。

「ちょっと人見知りはするけど、オーロは悪い奴じゃねえから」
「それは最後の一言でなんとなく分かったよ」
「なによりだ、後はお前の新しい名前と訓練をどうするかだな。ボスも少しは要望を聞き入れてくれるはずだ」

ゼロウスの目的を考えると、肉体もテレキネシスも鍛えなければならない。
名前もしばらく付き合っていくものになるため大事だ。

「科学者の護衛任務が中心になるんだろ?」
「その認識で間違ってねえが戦いは起こっちまう。きつい仕事になることは覚悟しとけ」
91 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 21:22:27.65 ID:1xNTGTFs0
「おはようボス」

俺とロホが部屋に入ると、ディエスはパソコンを操作して何かをやっているようだった。
本部からの連絡でも受け取っているのだろうか?

「ん、おはよう」

パソコンから顔を上げたディエスは相変わらず温和な表情で出迎えてくれた。

「おかえり二人とも、新入りくんの顔も別人になったことだし色々決めていきましょうか」
「早速だけど、呼びやすいように貴方のコードネームを決めましょう。スペイン語の色の名前になるけれど候補は考えてきたかしら?」

付き合う名前になる。慎重に決めなければならないが、どうしようか?

下3まで候補
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 21:30:21.10 ID:7JbB+y07o
ベルデ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 22:03:16.56 ID:3ERmzQcEO
ムント
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 22:03:30.42 ID:RrUdsfV7o
スペイン語は安価にするにはちょっちハードル高くないかい
安価下
95 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 22:07:08.16 ID:1xNTGTFs0
頻繁に出てくる主人公の名前なので安価を取らざるを得ませんでした
15分まで待ち改めて多数決取ります
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 22:07:36.31 ID:FcsxlFhYo
ブランコ
97 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 22:17:58.83 ID:1xNTGTFs0
「緑のベルデか、白のブランコを候補として考えてきた」
「白はもう居るけど、伝えなかった私達が悪いし区別はできてるわね」
「ブランカに嚙みつかれそうだが、ボス風に言えば色かぶりも面白そうだな。あいつ怒らせたら怖いけど」

1、ベルデ
2、ブランコ

多数決下3まで
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 22:35:13.42 ID:UnrRDX4A0
1
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/24(木) 22:40:38.62 ID:R0yVgAqqo
1
100 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 23:07:28.75 ID:1xNTGTFs0
「ややこしいし、色かぶりはない方が無難だな」
「緑は新入りのイメージにも似合っているし、ベルデでいきましょう」
「俺もそれがいいと思っていた、これから俺のことはベルデと呼んでくれ」
「ブランカは問題児だからそうなるよな」

その時、会話をしている俺達を遮るように扉がバン!と強く音を立てて開いた。
上から下まで真っ白の服装のお嬢様然とした少女だ。高校2年ぐらいだろうか。ゼロにしては目立ちすぎていないだろうか……?

「賢明ですわね!白はわたくしだけのものです。新入りと被ったらブン殴っていましたわ」
「殴られかけるところだったのか……よろしく、ブランカ」
「よろしくして差し上げますわベルデさん。ボスが認めたのですから期待はしています」

瞳を細めたブランカの眼差しは、猛獣を思わせる鋭いものだった。

「お前とボスはゼロなのに普段着が派手すぎなんだよ……むしろバレてねえ理由がそれなんだろうが」
「あらロホさん。ちゃんと任務の時は着替えますから、問題はないでしょう?」
「もしかして俺を迎えにこさせたのもブランカの命令で……?」
「ブランカもオーロも初対面相手に問題があるからな、任務の時は切り替えてるんだが」

色々と苦労してそうなことが分かったのでやっぱりロホとは仲良くなれそうだ。

ガヤガヤ言い合っているブランカとロホを無視してパソコンをカタカタといわせていたディエスは、表情を険しくさせて深くため息をついた。

「ベルデ、貴方の妹さんとご両親のことなんだけど」

二人の喧騒がピタリと止まる。俺は沈黙の中、唾を飲み込んで続きの言葉を待った。

「残念ながらキルタイムに拷問されて、亡くなったという知らせが届いたわ」

その残酷な真実は、俺を絶望に叩き込むには十分で。
俺はただただ立ちつくして何も言葉を発することができなかった。
101 : ◆te6Chm3tjE [saga]:2021/06/24(木) 23:30:00.78 ID:1xNTGTFs0
「父さんも母さんも優しい人だった。妹は最近彼氏ができて、幸せそうにデートに出かけていったんだ」
「その未来を俺が奪った。俺が、俺があの時死んでいれば……!」
「そうですわね。貴方が自殺していたら、ご家族は助かったかもしれませんわね」
「……!」

他人事のような声に激高した俺は思わずブランカに掴みかかっていた。
しかしブランカは掴みかかられても、俺を見上げて冷酷に言葉を続けようとする。

「おい二人とも……!」
「止めないで下さいまし!」

ロホのなだめる声をピシャリとブランカが遮る。

「ゼロウスを抜けて本格的に反政府組織に入りたいのなら、止めませんわ」
「殆どの男のゼロはわたくしたちのやり方は遠回りすぎる、ヌルすぎるという理由で抜けていきました」
「家族を失っているのです、当然でしょう。自らの手で復讐したいという考えも間違っていません」

見抜かれている。今の俺の内側に燃え盛っているマグマは、間違いなく復讐心に近しいものだ。

「私達の目的が達成されたところで、国そのものは良くなりません。ゼロという存在が生み出されなくなるだけですわ」
「東京のメンバーの中でも家族を失っていないのは、ロサだけです……貴方はどうしますか?」

ブランカはこう言っているのだ。
この出来事で揺らいで復讐を考えるようなら、いずれここを抜けることになるからやめてしまえと。
今まで傲慢なこいつが生き残ってきた理由が分かった気がする。
ブランカの精神は強すぎる。そして他人にまでその強さを求める。
それがブランカの一つのポリシーなのだろう。

「……」
90.19 KB Speed:0.1   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)