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【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】

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1 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/21(水) 01:04:50.27 ID:lgWUywaw0
【簡単なあらすじ】

――目標を達成できないとループが始まってしまう。

憧れのトレセン学園のトレーナーとなった主人公は、数奇な運命に囚われる。
ときに喜び、悲しみ、絶望し、挫折しながらも、主人公は進んでいく。
夢のURAファイナルズ、その頂点へと担当ウマ娘を導くために――。



第一ループ:スペシャルウィーク(メイクデビューで敗退、ループ)
第二ループ:ツインターボ(メイクデビューで敗退、ループ)
第三ループ:マヤノトップガン(現行)

――――――
【注意】
・ウマ娘公式が定めたガイドラインに違反しない程度に書きます。

>モチーフとなる競走馬のファンの皆さまや、馬主さまおよび関係者の方々が不快に思われる表現
>ならびに競走馬またはキャラクターのイメージを著しく損なう表現は行わないよう
>ご配慮くださいますようお願いいたします。
(ウマ娘公式サイトより引用)

・新人トレーナーなので、キャラ性を網羅していません。ご容赦を。

・SS初心者です。不作法などあったらすみません。何かありましたらご指摘いただけると幸いです。

・安価は1〜3くらい先に飛ばす予定です。

・仮に安価が一日待っても来なかった場合、ある程度勝手に進行します。

・ウマ娘本編との設定に相違点が発生する場合があります。

―――

▼前スレ

・【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」【安価】
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1623082140/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1626797090
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 01:11:56.12 ID:74tZi83q0
たておつ
マヤノは止まんねぇからよ…トレーナーくんも止まらず一緒に走り続るんじゃぞ…
3 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/21(水) 01:22:26.28 ID:lgWUywaw0
新スレ立てたので今日はこれで更新オワリです。
良い夜を〜。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 01:28:51.91 ID:51I46j13o
おつおつたておつー
正直に言います、マヤちんとはここでお別れと覚悟していました……ごめんなさい
ここまで来たら最後まで添い遂げてくれ!!
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 01:34:56.72 ID:RPKGrvbUo
前1000ナイス
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 01:39:01.56 ID:Q93Y1x7v0
ここまで来るともう結婚しろよという気持ちで沢山である
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 05:20:25.73 ID:FmgZ98XJ0
たておつ
このスレで自分の中のマヤノの魅力が一層強まった
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 08:29:32.47 ID:PhkG8RgJ0
追いついたら奇跡が起こってた
よく勝てたなw
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 09:12:42.67 ID:Q07dk9Pq0
たておつ
正直実質負けイベだろこれと思ってました、あれだけ差があっても勝てるんだな…
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 16:24:39.03 ID:/GfoHInx0
>>6
ビューティー安心沢先生に勝負服仕立ててもらおうぜ
11 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/21(水) 19:15:23.05 ID:lgWUywaw0
皆様に楽しんでいただけていることが何より嬉しいです。まだまだ先は長い気がしますが、気が向くまでお付き合いくだされば幸いです……!

―――

 俺はマヤノのことを信じている。

 信じているからこそ――今日の勝負は負ける、と。そう考えていた。

 マヤノの今の実力では、サイレンススズカには敵わない、と。

 他の誰でもない、俺が一番に痛感していた。

 していたはずだった。


「――マヤノトップガン、ここで完全に抜け出したッ!」


 その声に、がばりと顔を上げる。

 地面を切り裂くように走るウマ娘たちの、その先端。

 あり得ないと思っていた結果が、しかし確かにそこに存在していた。

 夢か何か、なのだと思った。

 勝つ可能性が全くなかったわけではない。だが、余りにも狭い門だった。

 サイレンススズカというウマ娘は、今代最強の逃げウマ娘と呼ばれるほどのスターウマ娘。同じく逃げを主戦場とするマヤノにとっては厳しい相手――と言うのがもっぱらの評価。

 そんな評価など関係ない、と。文字通り蹴り飛ばすように1着でゴールインを果たしたマヤノに……俺はなんて顔をして会えばいいだろう。

 ……いや、どうもこうもないな。正直に、誠実にあればいい。マヤノはそれ以上をきっと俺に望まないだろうから。

 沸き立つ観客席を辞して、控室へと戻る。そうする間、俺の心臓は高鳴りっぱなしだった。

 どうしてこうも高鳴るのだろう。自分の中に渦巻く感情のどれもが当てはまらないそれに、俺は困惑すら覚える。

 でも、一つだけわかることがあった。――この気持ちの正体は、マヤノに会えばわかる、ということだ。
12 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/21(水) 19:35:03.54 ID:lgWUywaw0
お試しでやりましたけど、既存キャラの一人称吐くほど難しいです。金輪際やりません。

―――

 気付いたら、息が痛いくらいに上がってた。

 歩くのもめんどくさいのに、どくんどくんと胸を突き上げるような鼓動が、マヤを動かしてる。

 ゴールの先に見えたその表情が、驚いたものだったから。

 どんなもんだ! って言いたくなったから。

 歩くのをやめられない。今すぐにでも走っていきたい。

 脚がだんだんと早くなっていって、ちょっとでも気を抜いたら走っちゃいそう。

 もう少しだから、と言い聞かせるようにつぶやいて、もう一歩。

 この角を曲がれば、もうすぐ。

 ゆっくりと、ちょっとおおげさなくらいにゆっくりと、その扉の前に向かう。

 立ち止まってドアノブに触れれば、もう抑えきれなかった。

 きっと中に居る人は、マヤのことわかってくれてるから。

 扉を開けたら何にも考えずに、飛び込むんだ。

 だから、きっと受け止めてよね、トレーナーちゃん。

 ユー・コピー?
 
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 20:12:26.95 ID:51I46j13o
うまぴょいした?
14 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/21(水) 21:03:29.46 ID:lgWUywaw0
 がちゃり、と強く扉が開かれて、強く踏み込む音が聞こえた。

 何となく、”そう”なる気がして。俺は立ち上がって、扉の正面に立った。

 オレンジ色の弾丸が飛んできて、腹部に突き刺さる。しっかりと抱きとめ、衝撃を殺すためにくるりと一回転する。

 オレンジ色の弾丸――マヤノは、すりすりと胸板に頬を擦り付ける。まるで小動物がじゃれるように。

 軽く頭を撫でて上げると、腰に手を回されぎゅっと抱きしめられる。それだけでほんわかした気持ちになって、こちらもお返しにと髪を漉くように撫でる。

 ……そんな時間がどれくらい続いただろうか。外から響く他のウマ娘の声に、はっと我に返る。同時に、まだ言葉を交わしていなかったことを思い出した。


「……お帰り、マヤノ」
「ただいま、トレーナーちゃん!」


 そういうなり、マヤノはもう一度ぎゅっと抱き着いてくる。……少しどころかかなり痛いが、ここは為すがままにされる方がいい気がして、ぐっと我慢する。

 すると、小さな兆候を見抜いたのか、マヤノがぱっと手を離した。


「……痛かった?」
「ん、少しな」
「そっか、ごめんね、トレーナーちゃん」
「大丈夫だ」

 そう答えるが、脇腹は若干痛む。

 そんな俺の様子に気付いたのか、マヤノは少しだけ表情を悲しげなものに変えて――何かを思いついたかのように、ぽん、と手を叩く。


「トレーナーちゃん、マヤ、レース頑張ったよね?」
「……ああ、本当に頑張ったな」
「だから、一つご褒美もらってもいい?」
「ふむ。俺に可能な範囲ならいいぞ」
「やったー! じゃあ……」


 マヤノはそういうなり、備え付けのソファに座る。

 そして、自らの太ももをぺちぺちと叩いて――。

「膝枕、させてほしーなー……なんて」
「…………ダメだ」
「えー?! 今結構勇気だして言ったのに〜?!」
「いや、そりゃ魅力的な提案だけどさ、今此処ではまずいっていうか、見つかったらやばいだろ?」
「やばいなんてことはないよ! 愛の前には年齢なんて些細な問題だってドラマでも言ってたよー?」
「愛の前では問題なくても、法律の前だと問題がありまくりなんだよ……」


 そういうと、マヤノは途端にしょんぼりした表情を浮かべて。


「……じゃあ、お願い聞いてくれないんだ」
「いや、そういうわけじゃ――」
「マヤ、本当に頑張ったのになぁ」
「だから――」
「あーあ……」


 ちら、ちら。


「……わかったよ、だけど、ここでは駄目だ!」
「えー? どうして?」
「人に見られたらまずい、って話をしただろ」
「……つまり、人に見られない場所だったらいいってこと?」
「そう、だな。ああ、そうだ」
「やったー! じゃあ、トレーナー室の中だったら大丈夫?」
「……。ああ」


 レースに負けるかも、なんて。そんなことを考えていた俺にとっては、そのご褒美は余りに軽すぎる気がしたけれど。

 でも、マヤノの表情は、とてもうれしそうで。

 その時、ふと先ほどの高揚を思い出した。

 だけど、気付いてしまえば――俺はその気持ちに蓋をしなければならない、ということに気付いてしまった。

 それは多分毒だろうから、全身に回る前に切り捨てておかなければならない毒だから。

 楽しみだと笑うマヤノに、俺はどんな表情で相槌を打てばいいのか、わからなくなっていた。
15 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/21(水) 22:07:38.02 ID:lgWUywaw0
安価だし忘れマンなので追記です

下1 トレーナーは夜に何をする?
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/21(水) 22:11:49.50 ID:WaYBrjuxo
トレーナー室へいく
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/22(木) 01:54:58.16 ID:t7WuqfKD0
マヤノが「これが諦めないってことだ」を発動したのがトレーナーがどこかこのレースの突破を諦めているのを解っていたからと思うとコンマで偶然選択されたにもかかわらずドラマのような展開だな
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/22(木) 02:33:27.99 ID:NF1KA9eao
これいじょうわたしをしたいにしないd
19 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/23(金) 15:20:07.77 ID:NScwutMwO
ベトナム人の血が騒ぎ始めたのでポケモンユナイトやってました。今日の夜には更新します。ggez
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/23(金) 15:34:37.05 ID:zj7R7RTno
ういー
21 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/23(金) 21:10:13.22 ID:bcBao39p0
トレーナー「……。なんかいつもの癖でトレーナー室に来てしまった」

トレーナー「思えば、こことの付き合いもそこそこ長くなったよな。もちろんこの世界線の俺が此処を使ったのは大体2年くらいなんだろうけど」

トレーナー「ふと思い返すと、もう3年か。そのうち半分以上をマヤノと一緒に過ごしてきた――そう考えると、少しだけ感慨深いな」

トレーナー「本当は思い入れないほうがいいのに、って思ってるけど、やっぱり人のぬくもりって無意識に求めちゃうんだろうな」

トレーナー「……俺にとってのマヤノっていったい何なんだろうなぁ」

トレーナー「誰よりも大切な担当ウマ娘――。合ってるんだろうけど、なんだかしっくりこない」

トレーナー「明確な、言葉と言うか……感情が欠けている」

トレーナー「そして俺はそれを知っている」

トレーナー「……」

トレーナー「俺は、いつまで大人でいられるのだろうな」

トレーナー「嘘を吐き続けるのって、案外しんどいことだってわかっちゃったらな」

トレーナー「……ホントを吐き出して、楽になりたい――だなんて」

トレーナー「……」

トレーナー「日記でも書くか? 誰にも見せない日記。そこにだけ本音を零せばいい。そしたら隠し通せるんじゃないか?」

トレーナー「そうだ、そうしよう。日記を書くとしようか……どうせなら最初から」

トレーナー「そうと決まれば……。まずは日記帳の用意だな」

トレーナー「書き始めるとするならば、そうだな……」

トレーナー「”――なんかループしてね?”」

―――

▼トレーナーが日記を書き始めました。
22 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/23(金) 21:14:07.18 ID:bcBao39p0
トレーナー「……。なんかいつもの癖でトレーナー室に来てしまった」

トレーナー「思えば、こことの付き合いもそこそこ長くなったよな。もちろんこの世界線の俺が此処を使ったのは大体2年くらいなんだろうけど」

トレーナー「ふと思い返すと、もう3年か。そのうち半分以上をマヤノと一緒に過ごしてきた――そう考えると、少しだけ感慨深いな」

トレーナー「本当は思い入れないほうがいいのに、って思ってるけど、やっぱり人のぬくもりって無意識に求めちゃうんだろうな」

トレーナー「……俺にとってのマヤノっていったい何なんだろうなぁ」

トレーナー「誰よりも大切な担当ウマ娘――。合ってるんだろうけど、なんだかしっくりこない」

トレーナー「明確な、言葉と言うか……感情が欠けている」

トレーナー「そして俺はそれを知っている」

トレーナー「……」

トレーナー「俺は、いつまで大人でいられるのだろうな」

トレーナー「嘘を吐き続けるのって、案外しんどいことだってわかっちゃったらな」

トレーナー「……ホントを吐き出して、楽になりたい――だなんて」

トレーナー「……」

トレーナー「日記でも書くか? 誰にも見せない日記。そこにだけ本音を零せばいい。そしたら隠し通せるんじゃないか?」

トレーナー「そうだ、そうしよう。日記を書くとしようか……どうせなら最初から」

トレーナー「そうと決まれば……。まずは日記帳の用意だな」

トレーナー「書き始めるとするならば、そうだな……」

トレーナー「”――なんかループしてね?”」

―――

▼トレーナーが日記を書き始めました。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/23(金) 22:12:51.63 ID:yXRI9+ts0
大事なことなので(ry
あるいはループしてね?
24 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/23(金) 22:54:49.92 ID:bcBao39p0
トレーナー「……次の目標レースだが、あまり考えたくはないが――ナリタブライアンとぶつかることになるかもしれない」

トレーナー「まだ正式には決定していない。とりあえず今年中に目標レースが設定されることはない――ないのだが」

トレーナー「でも、あんな強敵を前にして、のんびり椅子に座っている暇なんてないことは確かだ」

トレーナー「早くても年明けには、具体的にどのレースに出場するか決めなくてはならない」

トレーナー「……考えろ。マヤノが負けなくていい未来について」

トレーナー「決して未来は、閉ざされていないのだから」


―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであとXターン(当ターン含む)
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/23(金) 22:55:54.32 ID:yXRI9+ts0
スキル習得
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 08:20:08.50 ID:XYh17D7U0
トレと休息繰り返した方が良くね?
27 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 11:44:33.97 ID:TNhEY5QI0
トレーナー「というわけで、年末まではゆっくりとしてもいい……という事になったんだが、やっぱり不安は残るよな」

マヤノ「……うん。静かに過ごすより、体を動かしてたほうが気がラクかも」

トレーナー「というわけで、今日からは技術を習得する練習に入るわけだが――」

マヤノ「どんな技術を習得するの?」

トレーナー「それは今から考えようと思っている――というか、マヤノの意見を聞こうと思ってな」

マヤノ「マヤの意見?」

トレーナー「マヤノが今足りないと思っているもの、と言えばいいかな」

マヤノ「うーん……なんだろ?」

トレーナー「じっくり考えてくれ」


―――
下1 どのスキルを習得する?

[スキルヒント:ウマ娘]
・読解力 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・大局観 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・食いしん坊 Lv1[作戦:先行]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・魅惑のささやき Lv1[距離:中距離]
(中盤:ライバルウマ娘のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・スカイハイ☆ランデヴーLv2 Lv3[作戦:逃げ] ※フォームチェンジ権
(序盤に選択肢追加:ゴール時のコンマ判定に+200の補正)
・コーナー回復〇 Lv1[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・円弧のマエストロ Lv1[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・善後策 Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・プランX Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・押し切り準備 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・逃亡者 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 11:57:45.52 ID:F1x3QZNCo
マエストロ挑戦するか
29 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 12:17:41.44 ID:TNhEY5QI0


マヤノ「うーん……これから、長い距離を走るレースが増えてくるでしょ?」

トレーナー「そうだな、有馬記念も視野に入れるべきだし、長距離対策は必須だ」

マヤノ「そうだとしたら、スタミナがちょっと不安かも〜」

トレーナー「スタミナか、だとしたら……コーナーリングを見直してみるか。直線は上手くいっているようだし」

マヤノ「うん!」

―――

下1 習得コンマ
90以上:円弧のマエストロ習得
50以上:コーナー回復〇習得
50以下:コーナー回復〇のヒントレベル上昇
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 12:18:19.01 ID:eUyGd8oPo
ほい
31 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 12:26:32.36 ID:TNhEY5QI0

トレーナー「……まぁ、さすがに一朝一夕でどうにかなるものでもないよな」

マヤノ「うーん……でもなんかつかめたかも!」

トレーナー「そっか、だったらトレーニングは成功だな!」

マヤノ「えへへ〜」


―――


▼スキルヒント[コーナー回復〇]のレベルが上昇した。

32 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 12:42:55.44 ID:TNhEY5QI0
キャンサー杯の方はどうでしょうか。
こちらはおかげさまでオープンリーグ全勝で落ち着きました。
皆様のご健闘をお祈りしております……!

―――

理事長「朗報ッ! 失礼するぞッ!」

トレーナー「おわっ?! 理事長?!」

理事長「決定ッ! ついに正式にトレセン学園に導入されることになったぞッ!」

トレーナー「……? 何のことですか?」

理事長「疑問! 君が嘆願をしたと記憶しているッ! 仕事が多いのだ、と」

トレーナー「……ああ! え、本当に改善されるんですか?!」

理事長「無論ッ!」

トレーナー「え、それってたづなさんには……?」

理事長「……無言」

トレーナー「きちんと決済、取ってくださいね」

理事長「肯定……」


―――

▼トレーナーの業務改善要望が通った。

▼トレーニング効率が上昇した。

33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 13:00:10.94 ID:eUyGd8oPo
ポケットマネーでいいじゃん(いいじゃん)
34 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 13:00:26.90 ID:TNhEY5QI0
トレーナー「12月に入って、本当に寒くなってきた」

トレーナー「というわけでトレーナー室にも暖房が導入された。されたのだが……」

マヤノ「あったかーい」

ネイチャ「あったかいですなぁ」

トレーナー「……マヤノはともかく、なんでナイスネイチャがここに……?」

ネイチャ「あ、お邪魔させてもらってます〜」

トレーナー「ああ、それは構わないんだけどさ……君寛ぎすぎじゃない?」

ネイチャ「マヤノの空気感にあてられて……。随分と懐かれてるようで」

トレーナー「……ま、信頼の表れってやつだな」

ネイチャ「へー……」

トレーナー(その視線は絶対に疑ってる奴だろ……!)

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであとXターン(当ターン含む)
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 13:02:52.68 ID:/j/WJNCS0
休息
36 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 13:08:02.64 ID:TNhEY5QI0
トレーナー「年末も近いし、寒さで関節も強張るし無理な練習は逆に呼称を招きかねない」

マヤノ「つまり?」

ネイチャ「つまり?」

トレーナー「今日は休みだ」

マヤノ「やったー! これで今日はトレーナーちゃんと一緒に居られるね!」

トレーナー「いや、トレーニングの時もいるじゃん……」

マヤノ「じゃあずっと一緒にいる……ってコト?!」

トレーナー「まぁ、そういうことになるんじゃないか?」

ネイチャ「へぇ、やっぱりそういう……」

トレーナー「んなわけないだろ、第一ナイスネイチャはいつ自分のトレーナーのところに戻るんだ?」

ネイチャ「トレーナーさんは今日別のところで会議してるらしいから……」

トレーナー「さてはお前、暇を持て余したから此処に来たとかそういうアレだろ」

ネイチャ「ざっつらいと。良く解ってるじゃないですか」

トレーナー「理解したくなかったよ……本当はな……」

―――

▼休憩を行った。

▼次回トレーニング効果が2倍になった。
37 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 13:12:32.93 ID:TNhEY5QI0
トレーナー「もう12月も末か……ミカン買わなきゃ」

マヤノ「今年も紅白見るの、トレーナーちゃん?」

トレーナー「んー。いつも通り簡単なご飯食べて、ぐーたらスマホ見て終わりかなぁ」

マヤノ「ふぅん……」

トレーナー「……? どうかしたか?」

マヤノ「何でもありませーん」

トレーナー(いきなりどうしたんだ……?)

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであとXターン(当ターン含む)
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 13:15:28.92 ID:MnnfsNRoO
トレーニング
39 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 13:23:53.45 ID:TNhEY5QI0
トレーナー「今年のトレーニングもこれで最後か」

マヤノ「そう考えるとちょっと寂しいかも……」

トレーナー「来年なんてすぐ来るし、また会えるんだ。そう寂しそうな顔されると……困る」

マヤノ「えへへ……そっか、じゃあ……来年もよろしくね、トレーナーちゃん」

トレーナー「ちょっと気が早いぞ、どちらかというと今年はお世話になりました、じゃないのか?」

マヤノ「えへ」

トレーナー「笑って誤魔化すことを覚え始めたな……まったく。トレーニングは誤魔化しなんてさせないからな。するとは思わないけど」

マヤノ「アイ・コピー!」

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン

スピード:787(B+)
スタミナ:757(B+)
パワー:760(B+)
根性:1059(S+)
賢さ:352(D+)
やる気:絶好調
―――

下1 トレーニングの内容
スピード/スタミナ/パワー/根性/知識
※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の練習時に固定値追加。
※サブイベント[業務改善命令]アクティブ。全ての練習時に固定値追加。

下2 トレーニングの効果量
※ゾロ目の場合は追加イベント
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 13:28:34.82 ID:LupfOVho0
スピード
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 13:31:30.03 ID:eUyGd8oPo
はい!
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 13:33:51.09 ID:eUyGd8oPo
もう…消えたい…
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 13:56:12.31 ID:LupfOVho0
コンマ神マヤノ嫌いなん?(白目)
めっちゃ頑張ってるウマ娘を曇らせるのは違うダルルォ!?
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 14:40:08.76 ID:+/NZ3PTVO
汚名挽回のチャンスはまだあるから…
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 15:14:46.53 ID:KFd6LUQBO
>>44
汚名を挽回してどーすんねん
名誉返上やろ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 15:17:39.83 ID:F1x3QZNCo
名誉を返上してどうすんねん
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 17:44:03.64 ID:7NS9QGlBo
オメー卍解
48 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 19:37:28.66 ID:TNhEY5QI0
トレーナー「……マヤノ、ちょっと動きが悪いな?」

マヤノ「え」

トレーナー「マヤノ、お前ひょっとして――釣られたな?」

マヤノ「……はい」

トレーナー「あれほど言ったのに……ッ!」

マヤノ「ごめんなさーい……」

トレーナー「いくら誘惑が強くても――”ふんわりトロッ、マリトッツォ”は2日に1個までって……!」

マヤノ「でもおいしくて……」

トレーナー「黙れ黙れ黙れーい! 今日のトレーニングは1.5倍じゃーい!!!」

マヤノ「ゆるしてーっ!」

―――

▼マヤノトップガンのスピードが上昇した。

スピード:787(B+)+03+[サポートカード:スペシャルウィーク]20+[業務改善命令]10=810(A)
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 19:59:47.72 ID:/j/WJNCSo
休息分が抜けてない?
50 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 20:07:01.54 ID:TNhEY5QI0
抜けてますね……

スピード:{787(B+)+03+[サポートカード:スペシャルウィーク]20+[業務改善命令]10}×2=853(A)

が正しい結果となります……!
51 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/24(土) 20:11:27.17 ID:TNhEY5QI0
トレーナー「女子の間でマリトッツォなる食べ物が流行っている理由が良く解らないのは、俺がおじさんになってしまったからなのだろうか」

トレーナー「信じたくないが、そろそろクリームがドカンと腹に溜まって気持ち悪くなる年齢だからな……」

トレーナー「ちなみに食べてみたが、普通だった。俺はあれならシュークリームでいい気がした」

トレーナー「見た目は可愛いから、人気の理由はそれかもしれないな」

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであとXターン(当ターン含む)
※今ターンが終了し次第イベントが発生します。
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/24(土) 20:16:25.93 ID:/j/WJNCS0
秘密の特訓
53 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 12:45:27.14 ID:kSZaZ/Zr0
トレーナー「……日が暮れ始めたし、ここ辺りで今日のトレーニングは終了しようか」

マヤノ「うん! おつかれさまー!」

トレーナー「次のトレーニングは年明けだな。それまではゆっくりと体を休めておけよ?」

マヤノ「アイ・コピー!」

―――

マヤノ「……でね、その後にここに来ると……なんか浮気してるみたいだなって思っちゃうんだー」

ルドルフ「はは、噂になっては敵わんな」

マヤノ「その時はカイチョーさんがマヤを寝取ったことになるのかなー?」

ルドルフ「寝取……。あまり褒められた言葉ではないよ、マヤノトップガン……」

マヤノ「でも昼ドラマとかだったら結構こういう展開あるよ?」

ルドルフ「そんなドラマを見てる方がおかしいのではないかな……」

マヤノ「そんなことより! 今日もトレーニング、お願いしまーす!」

ルドルフ「まったく、君の勢いにはついていけんよ……」

ルドルフ「教師役だが、今日、死んでしまいそうだ」

マヤノ「どういうこと?」

ルドルフ「ボケの解説を求めるのはご法度だぞ……」

―――

下1 トレーニングの効果量(コンマ)
※ゾロ目の場合は追加ロール

下2 スキル習得(コンマ) 
80以上で習得
50以上でスキルヒント
※ゾロ目の場合は追加ロール
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 12:49:17.80 ID:29/hC164o
ルドマヤ……あり!
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 13:06:51.33 ID:ATwAEFBh0
ゾロこーい
56 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 13:09:31.67 ID:kSZaZ/Zr0
アッ、ミスってたのでもう一個安価投げます……!

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:435(C)
スタミナ:401(C)
パワー:668(B+)
根性:972(A+)
賢さ:264(E+)
やる気:絶好調

―――

下1 トレーニングの内容(コンマ)
01〜20:スピード
21〜40:スタミナ
41〜60:パワー
61〜80:根性
81〜00:知識
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 13:13:03.55 ID:WnPxJZ+Uo
バクシン!
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 13:13:15.15 ID:I0AwWJ8ro
はい
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 13:17:29.55 ID:8H//6ebU0
近距離パワー型マヤ?
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 17:08:40.71 ID:BNojap1L0
両方ゾロとはまさしくバクシンですね!
61 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 17:08:42.79 ID:kSZaZ/Zr0
―――

下1 秘密の特訓2回目:達成判定
[スピード:668]+[下1コンマ値]>[3回目判定値:500]の場合成功

※今回自動成功
※ゾロ目の場合は判定の可否に関わらず成功。
※成功するコンマ値でありかつゾロ目の場合は成長コンマに固定値追加。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 17:11:00.60 ID:ATwAEFBh0
もいっちょゾロこーい
63 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 17:48:28.43 ID:kSZaZ/Zr0
順番が上下して申し訳ない……!

―――

下1 スキル習得の追加ロール
※ゾロ目の場合は追加ロール
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 17:49:20.02 ID:XVb1yAZWo
パクパクですわ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 17:56:45.15 ID:rqz+THiHO
マックイーンは減量な
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 18:21:03.30 ID:Y3MhnRR9o
あんまりですわぁ
67 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 18:29:51.31 ID:kSZaZ/Zr0
マヤノ「むむ……」

ルドルフ「……いつもよりキレが悪いな」

マヤノ「なんか、浮気の話してたらトレーナーちゃんのことが心配になって……」

ルドルフ「……はぁ、君も君で大概鈍いんだろうな」

マヤノ「え?」

ルドルフ「いや、何でもない。こういうのは自分で気づいたほうが為になるからな。気になるのなら自分で探してみると良い」

マヤノ「うーん……。良く解らないけど、それってマヤにとって大事なこと、なんだよね?」

ルドルフ「ああ、間違いなく君には重要なことだろう」

マヤノ「だったら、そうだね、自分で探さなきゃだめだよね!」

ルドルフ「その意気だ。まぁ、今日のトレーニングはその意識が得られただけで成功と言えるかな」

マヤノ「え? もうトレーニング終り?」

ルドルフ「トレーナーから無茶な練習はするな、と伝えられているんだろう? だったらこちらが無理をさせて故障させては……トレーナー君の前に立てない」

マヤノ「……そう、だよね。トレーナーちゃんを心配させないためにやってる練習が、トレーナーちゃんを心配させたら意味がないもんね」

ルドルフ「その通りだ。この後はクールダウン代わりに軽く周辺を歩いてくるといい。ああ、ついでに――」

ルドルフ「歩く間に、トレーナー君のことでも考えておくといい。君にとっての彼についてはよく理解できているようだが、その実、”彼から見た君はどのような存在なのか”についての理解がまだまだ不足しているようだからな」

マヤノ「トレーナーちゃんから見て、マヤの……?」

ルドルフ「ああ。こちらから答えは提示しない。……そもそも私自体理解はしていない。だが、これでもそれなりにウマ娘たちの面倒を見てきたという自負はある。故に、君はそれを顧みるべきだ」

ルドルフ「ほら、早くしないとクールダウンの効果が薄くなってしまうぞ」

マヤノ「……あ、アイ・コピー!」

ルドルフ「……。この手の話題は、あまり得意ではないな」

―――

▼マヤノトップガンのスピードが上昇した
スピード:853(A)+80=933(A+)

▼スキルを習得できなかった……。
68 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 18:43:39.34 ID:kSZaZ/Zr0
というわけで年末イベントです。
少し長くなりますがお付き合いください。
前スレ1000のコンマにて決定したイベントは、目標レース直前に差し込まれます。

―――
■積もる銀雪は、斜陽にて地を濡らすので。


――空気が酷く冷たい。


 外に出て思い出したのは、今年は例年以上に冷え込むというニュースキャスターの発言だった。

 考えてみれば、まともに外に出るのは11月の頭以来。それ以外はいつも部屋の中に居たから、寒さになれていないのは当然のことだった。

 マフラーはもちろんのこと、手袋やイヤーカフなどもない。外気に触れている肌が、冷気という極小の針で刺されているかのような、ひりついた痛みを訴えていた。

 直ぐに戻ろうか、とも一瞬考えた。だが、今日ばかりは外すことができない用事があった。

 電飾が煌びやかに街道を照らす中、俺はとあるお店へと足を踏み入れる。

 甘い香りが、鼻を満たして。俺は蕩けてしまいそうな、そんな世界へと足を踏み入れた。



69 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 19:18:16.84 ID:kSZaZ/Zr0


「……そういえば、クリスマスの予定は立てたのか?」


 秘密の特訓が終わったのち、シンボリルドルフはふとマヤノトップガンに尋ねた。


「まだ! でも、トレーナーちゃんと一緒に過ごしたいなーって」
「そうか。去年はひと悶着があったと聞くし、今年こそは早めに連絡をつけておくことをお勧めする」
「うん! そーするね! ありがと、かいちょーさん!」


 満面の笑みで返すと、シンボリルドルフは面食らったような表情を浮かべた。

 その表情が良く解らなくて、マヤノトップガンはふと聞き返した。


「どーしたの、かいちょーさん?」
「いや、去年のクリスマスはかなり大変だったんだろう? なのに、君はこの時期のことをなんとも思っていない、というか、むしろ望んですらいる」
「それが、不思議?」
「……ああ、そうだな。不思議、なのかもしれない」


 心配してくれていた。マヤノトップガンは、シンボリルドルフの様子をそう解釈した。

 だが、その心配はマヤノトップガンにとっては無用のもので。

 あの日、あの瞬間の体験は――むしろ、マヤノトップガンにとっては宝物のように煌めいて見えている。

 いつも強くて、自分のことを引っ張ってくれるトレーナーが、いつもは隠していた心の"うろ"の扉を開いて、想いを零してくれたこと。そして、それをあまつさえ拾わせてくれたこと。

 すべてを知りたいだなんて思ってはいないけど。ただ、自分の知らないトレーナーが知れたことで、まるで、自分の心の寂しさまで消えていくような――そんな気がしたから。

 その日は。


「特別な日、なんだ」


 特別な言葉で飾る必要はない。だって、それだけでもう、マヤノトップガンにとっては素晴らしい日の最大の形容なのだから。

 ルドルフは、その一言で何かを察しとったのか、くすりとほほ笑んだ。


「理解できないな」
「いつか、かいちょーさんにもわかる日が来るといいね」
「……。いつか、私も君みたいに――等身大の存在として、何かを想う日がくるのであれば。きっと理解ができるんだろう」


 そうつぶやくシンボリルドルフは、どこか懐かしむような瞳で、遠くを見つめていた――。


70 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 19:49:37.19 ID:kSZaZ/Zr0



 こん、こん。

「トレーナーちゃん、いる?」


 返事はない。室内は電気が消されており、主の不在を示していた。

 いつもであれば、トレーナーは室内で映像資料を確認しているのだが――。

 マヤノトップガンは不思議がってトレーナー室を開けようとするが――開かない。

 本格的にマヤノトップガンが異変を感じたのは、施錠を確認してからだった。

 トレーナーは基本的に外出時には鍵をかけない。と言うのも、そもそも学内はその性質上セキュリティが万全な状態で24時間機能しており、鍵をかける必要がないからだ。

 研究資料などはそもそも書類で残さず、データ媒体にスキャンしたのちに処分するのがトレーナー間での常識だ。それはマヤノトップガンの知るところでもある。

 で、あるからにして。トレーナー室が施錠してある状態とは、マヤノトップガンにとって――否、トレセン学園のウマ娘全員にとって異例の事態と言えた。

 ……ただ、引っかかる点があるとするならば。


「”ただいま外出中”?」


 そう、張り紙が張ってあることだ。

 つまり、この施錠には何かしらの意図があると考えていい。

 ということは。と、マヤノは何かの波動を感知する。


「とりあえず、ネイチャちゃんとこにお邪魔しよーっと」


 いつも通りの足取りで、マヤノトップガンはナイスネイチャが居るであろうトレーナー室へと向かうのだった。
71 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 20:37:23.62 ID:kSZaZ/Zr0
一言説明
・会田トレーナー
ナイスネイチャのトレーナー。
同世代の中ではトップクラスとも呼ばれる凄腕のトレーナーにして、世代最優との呼び声も高いコミュニケーター。




「……なるほど、トレーナー室に鍵が」
「そうなの〜。まったく、トレーナーちゃんも一言くれればいいのに」
「張り紙が貼ってあったのでしょう? でしたら、それが一言なのでは?」
「それはそうだけど……」


 ナイスネイチャの居るであろう場所――会田トレーナーのトレーナー室にマヤノトップガンは訪れていた。

 会田トレーナーはちょうど映像資料を確認していたらしく、来客にもスマートに対応した。もっとも、それはマヤノトップガンが此処にしばしば訪れているからでもある。

 皐月賞以来、マヤノトップガンとナイスネイチャは良きライバル関係となっていた。時には競い、時には協力する過程で、トレーナー室を利用することもあった。

 そして往々にして、利用する時間帯には会田トレーナーがそこにいた。生来の気質的に世話をせずにいられない会田トレーナーは、かいがいしく彼女たちの世話を焼いてしまうのだ。

 そんなこともあって、マヤノトップガンから会田トレーナーへの接し方は非常にフランクなものだ。


「ふーん。あのトレーナーさんがねぇ」
「ネイチャ。発言に含みがありますね」
「だって、ねぇ」
「……意味するところは、私にも理解できますが」


 小さく、あのウマ娘馬鹿のことですから、と会田トレーナーが呟いたのが、マヤノトップガンには聞こえた。

 一体自分のトレーナーは外から見て、どのような評価をされているのだろうと一瞬不安になった。


「まぁ、あの人のことでしょうから時期に戻ってきますよ」
「ま、それまではゆっくりしていきな〜」
「ここは貴方の部屋ではありませんよ、ネイチャ」
「でもいいんでしょ?」
「……いいんですけどね」
「というわけでゆっくりとしていきなされ〜」


 なんでだろう、凄い居づらい……。とマヤノトップガンは内心でごちる。むろんだが、逆の状況でナイスネイチャが同じことを考えているなどマヤノトップガンは露にも思っていない。

 ある意味似た者同士であると言えるだろう。だからこそ対等に付き合えるのかもしれない。


「でも会田ちゃんはいーの? 研究の最中なんでしょ?」
「構いませんよ。それに、この研究は――他ならぬ君の研究ですかね、マヤノトップガン」
「え?! マヤの?」
「ええ。皐月賞の時、貴方のトレーナーさんに一つ教えられましたからね。貴方が居れば、より素早く研究が進むというものです」


 その言葉に首をかしげるマヤノトップガン。思い返せば、確かに控室に来るまでに少しディレイがあった。そこで何かを話したのだろう。

 マヤノトップガンが興味を示している。会田はその貪欲ともいえる好奇心に対して思わず笑いを零しながら、マヤノトップガンに向き直った。


「気になりますか?」
「……うん」
「貴方のトレーナーは明言はしなかったものの、こう言ったんですよ。――手腕も大事だが、ウマ娘の気持ちほど大事なものはない、と」
「――あはは、トレーナーちゃんのいいそうなことだ!」
「貴方にとってはそうかもしれませんが、私にとってはそうではありませんでした。だからこそ――今は意思と言うか、気持ちの勉強をしています」
「気持ちの勉強?」
「ネイチャが何をしたら喜ぶか、とか」


 そういうと、ナイスネイチャが慌てて二人の会話に飛び込んできた。


「わ、わ! ちょっとちょっとちょっとぉ! トレーナーさん、それ以上は駄目だってば!」
「おや、何が駄目なんですか? ひょっとして、ネイチャが試合後に求めてくるアレ――」
「――あああああああああぁぁぁぁ?!?!?!」


 がばり。会田トレーナーの口をナイスネイチャが塞ぐ。

 ナイスネイチャの頬はまるでリンゴのように紅潮しており――その様子はまるで、ドラマの中のヒロインのようだ、とマヤノトップガンは思った。

 そして――事実は不明のままだが――マヤノトップガンは二人の関係が”解って”しまった。重ねて言うが、事実は不明のままではあるが。

 なるほどどうして、これは自分は邪魔な存在であると。マヤノトップガンは理解してそっと会田トレーナーの部屋を辞したのだった。
72 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 20:57:36.23 ID:kSZaZ/Zr0



――出会いは案外唐突である。


「あ」
「あ」


 マヤノトップガンが会田トレーナーの部屋から出て、ひとまずは寮に戻ろうとした時のことだった。トレーナー室の前で鍵を閉じようとしているトレーナーが、そこにいた。

 耳も手も顔も真っ青で、今にでも倒れそうな顔色の悪さだ。肩がうっすらと濡れているのは、先ほどからにわかに降り始めた雪のせいだろうか。

 思わず駆け寄って、手を握る。――まるで氷のように冷たくなった指先の温度が、マヤノトップガンの暖かな体温に蕩けていく。

 マヤノトップガンの両手は、小さい。対して、トレーナーのごつごつとして大人らしい手は、彼女の両手を合わせてちょうど包み込めるほどの大きさだ。

 それでも必死に、温めようとする。なんだか、あの時の記憶がよみがえってきて、無性に寂しくなったから。


「……マヤノ?」


 声をかけられても、気が付けないほどに。指先から伝わる熱量が、二人の平均値になってもなお。マヤノトップガンは握り続けた。

 ふと、その手が握り返されて――漸くマヤノトップガンは自らを呼び続ける声に気が付いた。


「トレーナー、ちゃん?」
「どうしたマヤノ、何かあったか?」
「……うぅん、何もない、よ?」
「……。嘘ヘッタクソだなぁ、マヤノは」


 本当は隠しておきたかったんだけど、とトレーナーはつぶやいて、トレーナー室の扉を開く。


「ちょっと話そう。去年、マヤノが俺にしてくれたみたいに、今度は俺がマヤノの話を聞くからさ」
 
73 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 21:17:27.73 ID:kSZaZ/Zr0



 薄暗い部屋が、文明の光によって拓かれる。

 そうして、光の灯されたトレーナー室に入ったマヤノは、ようやくトレーナー室が施錠されていた意図を知る。


「サプライズにしたくてさ。マヤノが去年作ってくれたクリスマスケーキのお礼、ろくに出来てなかっただろ?」


 まだ準備が終わってないから、明日の午前中に終わらせようと思ってさ。

 トレーナーは小さく笑いを漏らして、そう言った。その背後には、煌びやかに飾られた、クリスマス仕様の部屋の内装があった。――おまけに、壁に立てかけられている大きなプラカードには、天皇賞・秋突破おめでとうの文字。

 ……漸く納得した。トレーナーの両手や耳が青ざめていたのは、この準備のために買い出しに行っていたからだ。マヤノトップガンは、心に温水を流し込まれるような気持ちになった。

 だから、トレーナーは……去年のクリスマスみたいなことにはならない。マヤノトップガンはそう考えて――瞳から流れ出すものを感じた。

 いうなればそれは、今までため込んできたものの結晶だった。
74 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 21:43:08.10 ID:kSZaZ/Zr0
 思い返せば、マヤノトップガンは皐月賞以来泣いたことはなかった。

 自身が勝たなければ、トレーナーの記憶が自分以外から無くなってしまう――。言うなれば、孤独な地獄を歩む未来が敗北の先に広がっていた。その責任や苦痛は、マヤノトップガンの眠りを妨げることさえあった。

 頭では理解していた。けれども、それを意識は容認することは出来ない。

 怖かった。

 怖かったのだ。

 泣きたい瞬間はいついかなる時にでもあった。

 喜んでいるときも。

 怒っているときも。

 哀しんでいるときも。

 楽しい時も。

 生きている、トレーナーと共に此処に居るという実感があれば、その瞬間こそが彼女にとっての絶望の旅路への予感でもあった。

 ……先ほどの、会田トレーナーやナイスネイチャとの会話も、強く予感を刺激する行為だった。

 会田トレーナーはトレーナーのことを認めていた。本来であれば、それは紛れもなく、彼にとって強い記憶となって残るはずのものだ。マヤノトップガンにとって、トレーナーが認められるのは――多分、自分自身が褒められるよりも嬉しいことだ。

 ナイスネイチャは会田トレーナーと良好な仲を築いていた。本来であれば、それはウマ娘とトレーナーにとって(その感情の大小の差はあれど)当然の経緯であり、そして未来だった。

 トレーナーを認めてくれている人がいる。当たり前の未来を送れるウマ娘が目の前にいる。それらが、自身の敗北によって。たった一度の敗北によって崩壊する。


「重いよ」


――それは重かった。彼女の飛翼を、傷付けてしまうくらいに。
 

「トレーナーちゃん、マヤ、ちょっとふつーじゃないみたい……」
「……俺も、目を背けてたかもしれない。だから、全部聞くよ。君の話を」
「……嫌いにならない?」
「何があっても」


 そういうなり、トレーナーは長いソファーに腰かけた。

 マヤノトップガンは吸い込まれるように、トレーナーの横に腰を下ろした。
75 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/25(日) 21:55:11.22 ID:kSZaZ/Zr0
(眠いので更新はまた明日にします……。すみません……)
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 22:03:46.72 ID:29/hC164o
おつです
上手くて思い重い…
マヤノ周始まってすぐは次周誰になるかなーとか考えてたけど今はひたすら二人の物語を続けたい…
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/25(日) 23:04:04.54 ID:BNojap1L0
おつ
解っちゃうマヤノだから、このトレーナーにはあってる気がする
お互いがちゃんと支えあえるようワイらも頑張んなきゃだな(コンマ的に)
78 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:34:33.14 ID:+guTX/1X0
やっぱり目が覚めたので続けます。
そして安価です。

―――

下1 ?????(1回目)
30以上:■■■
30以下:■■■
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 00:35:37.90 ID:895Ult/S0
おはよう!
80 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:37:41.91 ID:+guTX/1X0
※ちょっとガイドラインに抵触するかもしれない表現になるかもしれません……が、そこは出来るだけマイルドにするのでご了承ください。
81 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:41:33.80 ID:+guTX/1X0



「さて、ちょっと待ってろ。飲み物をついで来るからな」
「……」
「……マヤノ、離してくれないと立てないぞ」
「……近くに居て」
「――解った」


 困った。飲み物をつぎにいけないのはまぁいい。あくまであれは話し合いをするときに有ると便利程度のものだから。

 ただ、袖をつかまれて立ち上がるのを拒む――とまでなると、マヤノの心の傷は相当に深い。

 普段のマヤノは独占欲こそ強いものの、行動を抑制する類のものではなかった。それが今は、行動を抑制するまでになっている。……つまり、俺に片時も離れてほしくないということで。

 結論を言えば、この話し合いの主軸は”俺のループについて”だと察した。


「……おおよそ、マヤノが抱えている問題の見当は付いている」
「……うん」
「だけど、改めて聞かせてほしい。マヤノが苦しんでる理由はなんだ?」


 問題を自らの口から語ること。それはとても辛いことだ。

 大の大人である俺だって、秋川理事長の言葉が琴線に触れ、怒り――漸く吐き出せたものだ。

 でも、なんとなくだけど。マヤノはこの問題をするりと口に出してしまう気がした。――本当に追い詰められているときとは、無意識に口が軽くなるものだから。

 そして。
82 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:43:35.54 ID:+guTX/1X0

「怖くなったんだ。トレーナーちゃんの記憶が周りから無くなっちゃうって思ったら」


 当たってほしくはない予想は、往々にして当たるものだ。

 だってそれは、マヤノが抱えている闇に気付けなかったという証拠でもあるからだ。悔しいとか、哀しいとか――いろいろ思ってるけど、それよりも強い気持ちは、強い慚愧の念だった。

 あまかったんだ、なにもかも。

 マヤノは頑張ってるから何でもできるとか、マヤノだったら大丈夫だとか。ウマ娘のことを信じて、信じて、信じて――俺がしたことはそれだけだった。

 時には、信じずに疑う事だって必要だった。マヤノは本当にこの重圧に耐えられるのだろうか、とか。……俺は考えていたようで、その実考えていなかったんだろう。

 こうなることは分かり切っていた。それでも、マヤノの言葉を全て鵜呑みにして――それで、マヤノは今潰れそうになっている。

 もともと爆弾はあった。それが今――着火しようとしている。そのトリガーが、クリスマス付近にあった。

――そして。

――俺は、この爆弾を消してしまう魔法なんてものは、持っていない。


「マヤノはさ……なんで怖いって思ったんだ?」


 だけど。諦めに反して口は動き続ける。

 そうしないと、導火線が燃え尽きてしまいそうで。

 そうしたら、何もかも終わりだって感じたから。


「俺が消えることかな。……あとは、俺が消えたら、記憶がマヤノ以外から消えてしまうこともか?」
「……うん」
「怖いよな……」
「怖いよ……」
「辛いよな」
「うん……辛いよ」


 だから、俺が出来ることは、今この場において――たったの一つだけだった。

 俺がこうしてしまったのだから。その責任は俺が取るべきだ。

 だから、まずは。


「マヤノ、男の膝はあんまり固くないかもだけど……」
「……ぅん」


 否定するでもなく、マヤノは俺の膝に頭を預けて横になる。

 俺はその髪をゆっくりと漉くように撫でる。いつものように、ゆっくりと――。

 ……俺のやろうとしていることが、マヤノの未来を消しかねないものであることも理解している。

 だけど。深い絶望に沈む誰かを救うには、これしか思いつかない。俺がかつてそうだったように、マヤノが俺に与えてくれたように。俺はそれを与えることしかできない。

 その結果、何が起きるのか。体験はしていなくても、理解はしている。何せ――恐らく、俺がその状態だからだ。


「マヤノ」
「……なぁに、トレーナーちゃん」
「マヤノは、俺のことが好きか?」
「……もちろん」


 その感情のベクトルがどうであろうと問題ない。要は、感情のベクトルが問題ではなく、その大きさが問題なんだから。

 深い絶望に居るのであれば、それを上回る感情で――支配するしかない。


「マヤノ」
「……」
「大人って卑怯だなって思ってくれたって良い。今の君に伝えるべき言葉ではないとも思う」
「……? うん」



83 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:44:10.87 ID:+guTX/1X0

 感情の支配。孤独を埋めるには、それを上回る存在感を与えるしかない。

 俺にとってのマヤノがそうであるように、マヤノにとっての俺が、そうである必要がある。

 それが破滅的なものだとしても。

 マヤノの未来が、ここで破滅するよりはもっといい。

 だから。
84 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:45:00.27 ID:+guTX/1X0


        ・・
「――君のことが好きだよ、マヤノ」


85 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:45:35.78 ID:+guTX/1X0


 今は、俺に浸ってくれはしないだろうか?


86 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 00:50:53.28 ID:+guTX/1X0
 花が落ちるように。星が瞬くように。

 月が昇るように。太陽が沈むように。

 雪が解けるように。水が流れるように。

 すべては、流転する。

 だから、それは道理だった。

 誰かに救われた人間が、”そう”救われたのであれば。

 誰かを救うときも、”そのように”しかできない。


――積もる銀雪は、斜陽にて地を濡らすので。


 二つが溶け合うまでに、そう時間はかからない。

 だからこそ、確信を抱いていた。


「――マヤも、トレーナーちゃんのこと、大好きだよ」


 銀雪が、昏い斜光に、その身を蕩かすなんて。

 酷く、当たり前の出来事なのだから。
87 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 01:05:59.99 ID:+guTX/1X0
▼バッドステータス[共依存]を獲得しました。
以後、特定の条件を満たすまではトレーナーとマヤノトップガンが離れるような行動を行えなくなります。


▼新たな目標が設定されました。


▼スキルヒント[独占欲]Lv1を獲得しました。


▼トレーナースキル[大人]を習得しました。
[大人]
汚い人間であるということ。
一定以上の好感度の担当ウマ娘に対して、甘言を弄することで様々なバフを与える。
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 01:15:00.09 ID:895Ult/S0
こいつらうまぴょいしたんだ…っ!

カイチョーとの秘密の特訓とか理事長への相談とかが封印されたってことでええんかな
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 01:29:06.81 ID:QVuBZaHao
これはうまぴょいですねぇ……
90 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 01:31:01.67 ID:+guTX/1X0
正直書きたくないな〜って思ってたことなんですが、書いてみると筆が乗ってしまう罪深さ。多分これが人間の業なんだろうな、と思いながら書いています。正直心がしんどいです。
心持ち的には、心神喪失状態のアスカで致してしまったシンジ君です。……このSS自体、皆様を巻き込んでの私のオナニーなので、言い得て妙ですね。よろしくお願いします。

>>88
厳密には可能です。マヤノとトレーナーが共にいる必要がありますが、裏を返せば、共に居れば基本ソロで行うような行動だったものでも宣言することが可能です……が、全てがそれで上手く行くとは言えません。観測しなければ結果は収束しないって感じです。これ以上の言及はこちらからはしません。

―――

「マヤノ、改めてだけど……。メリー・クリスマス」
「……もう、そんな時間?」
「すっかり話し込んじゃったからな。ほら、もう25日だよ」
「そっか……」


 ぎゅっ、と。マヤノの手が俺のズボンを握り締める。

 離別の気配を感じ取ったのか、離れないように握っているらしい。

 大丈夫だよ、と嘯いて頭を撫でる。すると、マヤノは安心したようにその手を解いた。


「……そうだ、クリスマスケーキを買ってきたんだ。一緒に食べよう」
「ケーキ? トレーナーちゃんが食べさせてくれる?」
「まったく、仕方がないな。……と、ちょっと待ってろ」


 机の上に置いていた荷物、その中でもひと際大きな箱を取り出す。

 かすかな甘い香り。ショートケーキを一つ取り出して、フォークで切り分けて……マヤノの口へと運ぶ。

 エサを与えられる雛鳥のように。マヤノは満面の笑みでそれをついばむ。

 ずきりと、胸が痛んだ。


「うん、おいしーよ。じゃあ……トレーナーちゃんにもおかえしー!」
「俺はいいって……!」
「……マヤのケーキ、食べてくれないの?」


 まずい。


「食べる、食べるよ――」
「やったー! はい、あーん……」


 少しの罪悪感と共に、ケーキを口に含む。

 苦い心中に対して、口の中が幸せの味で満ちていく。

 まるで、俺の心のようだった。


「……トレーナーちゃんが使った、フォーク」
「マヤノ、はしたないからやめなさい」
「……トレーナーちゃんがそういうなら」


 しぶしぶ、マヤノはフォークを元の場所に戻す。

 ……とはいえ、直ぐに食べさせあいが始まる。

 口を開き、ケーキを食み、口を開かせ、ケーキを食ませ。

 まるでそれが当然であるかのように、循環が行われる。

 本当は駄目なはずなのに。……その、はずなのに。

 どうして俺は、こんなにも幸せなんだろうな。

 ……許されるのであれば、この幸せがずっと続くといいのに。
91 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 01:32:44.92 ID:+guTX/1X0
……というわけで、今回は本当にここまでです。
次回は正月から。
長い旅路となりますが、お付き合いいただけると幸いです。
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 01:44:05.77 ID:K84FwquY0
この流れでループ入ったらどうやってもバッドエンド一直線じゃないですかやだー
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 01:52:23.27 ID:895Ult/S0
安田記念から宝塚記念のあたりで太り気味(?)獲得はまずいですよ!
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 05:48:06.43 ID:UBlgh182O
なぁに、あのサイレンススズカにだって勝ったんだ、いけるって!(震え声)
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 08:16:14.83 ID:i/5s5ho0O
特定の条件…なんだろう、何かこっちができることで解決できるってことだろうけど
後は選択式ですらなく設定された目標も気になるな
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 11:15:05.33 ID:i/5s5ho0O
>>1
答えられないなら良いんだけど
この共依存って安価な行動によって解消が可能なもの?
97 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 11:39:35.56 ID:CuciB9UUO
>>96
可能ですが、この関係性を改善するには最低でも"ある条件"が必須なので、安価がドンピシャでそれを突くのであれば、と言った所でしょうか。可能と言うよりも、限りなく不可能に近い可能……と言った方がいいでしょうか。
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 11:50:29.14 ID:/3iXWQHz0
下手な鉄砲を撃ってターンを浪費するよりは、普通に勝ち進むことに集中した方が良さそうかね
コンマ神にはもうちょっとデレてほしいところだが…
99 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 12:14:49.74 ID:CuciB9UUO
undefined
100 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 12:15:44.73 ID:CuciB9UUO

「トレーナーちゃんはマヤのことどれくらい好き?」
「……難しい質問だな。そうだな……咄嗟に言葉が浮かばないくらいには好き、かな」
「えー? それって悪い意味にも聞こえるんじゃなーい?」
「この流れで言うんだったら良い意味だってことを理解して欲しいんだなー、俺は……」


 勿論解ってます、と表情で語るマヤノ。可愛らしい表情にほっこりして手を伸ばせば、まるでそうあることが当然であるように、マヤノは顎を引いた。

 絹糸のような髪の毛に指を通す。絡まりひとつない髪の毛は、いつだって綺麗で、滑らかだ。

 ……あの日以来変わってしまった、俺とマヤノの関係性。変わらないその感触だけが、やけに際立って感じ取れた。

 バックラウンドに流れる歌合戦では愛を歌っていて。それら全てが普通の愛に寄り添うものだった。

 無論紅白歌合戦なんて、一般的に流行した曲とそのアーティストが参加するものだから、大衆的な感性に沿ったものしか流れないことなんて分かりきってはいた。

 ただ、こんな時くらいは俺の心に寄り添ってくれる歌を流してくれてもいいんじゃないか、なんて思って。
101 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 12:16:49.98 ID:CuciB9UUO
「――トレーナーちゃん?」
「ん、どうした?」
「そろそろ年明けだよ!」
「そっか。と言っても、年明けの瞬間って何をしたらいいか分からないんだよな」
「んー……」


 マヤノは少し考え込んで……ふと思いついたかのように手を叩いた。


「ギュッてして?」
「……ん? ああ」


 突然の言葉に驚いたが、俺の体は案外すんなりと動いた。今までの経験の賜物か、あるいは深層心理がそうしたがったのか……。

 細い体を抱きしめると、マヤノの耳が細かく動いた。……どうやらご満悦のようだ。


「……どうするんだ?」
「このまま新年を迎えたら、来年もトレーナーちゃんと一緒にいられるかも、って。めーわくだった……?」
「全然」


 そういうと、マヤノは少し強く俺の事を抱きしめてきた。風呂に入ってそう時間が経っていないからか、何時もよりも強くマヤノの香りを感じた。

 ……いや、少し違う。マヤノが入浴したのは俺の部屋に備え付けの風呂で。そうなれば、使ったのは当然俺がいつも使っているヘアケア用品だ。

 僅かに、マヤノの香りにいつもの俺の匂いが混じっていた。

 興奮しないと言えば、嘘になる。それがどれだけ罪深いことか、理解してしまえば俺が潰れてしまうから……俺は嘘を吐き続けるしかない。

 嘘を吐けば、それを覆い隠すために10個以上の嘘が必要になる。――俺は、嘘を吐いた代償を、今支払っているのだと感じた。

 ……これからの年明けは、きっと罪悪の香りがする。
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 12:38:19.15 ID:x+93qpOsO
ネイチャには進展したのバレる(確信)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 13:41:34.50 ID:K84FwquY0
安価がってことは、たぶんURA優勝とかそういう条件じゃないんよな
共依存の言葉通りトレーナーちゃんも病んでるからややこしい
104 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 14:06:24.83 ID:WmnYWf92O
>>103 そうなりますね。

キレそうなんですが、マヤノの勝負服デザインの修正が来るそうです。キレそうです。
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 15:10:36.32 ID:QP2hIxU7o
あちゃあ……林檎もついに「わかっちゃった」か、マヤノのポテンシャルを
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 15:14:36.57 ID:i/5s5ho0O
多分マヤノの調整は露出云々ではなく国家周りのことと思われ
そういえばスズカの時は言われてなかったからやり忘れてたけど多分今回はナリタブライアンの研究したほうがいいよな…レースとか見にいけないもんかな
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 15:23:02.05 ID:895Ult/S0
そこは安価を拾う人次第としか言えんわな
みんな行動安価でトレーニングとか休息とか型にはまった「選択肢」しか選ばないんだもの
例えば「G1を見に行く」っていう自由行動は通ってるんだからもっとみんな自由にいこうぜ
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 16:06:27.32 ID:K84FwquY0
あー確かに有マくらい見に行ってもよかったか
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/26(月) 18:59:53.38 ID:38f5IK/tO
これ見てるとマヤのこと好きになっちゃう…
110 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 19:28:21.12 ID:+guTX/1X0
キリもいいし、先達を見習って質問タイムです。
こちらが締め切るまでの質問に答えます。
一部質問には答えられません。
もしあればどうぞ。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 19:36:56.36 ID:/3iXWQHz0
じゃあ今回の周で終わった場合、2周目以降をやる気はあるかどうかを聞いてみたい
失敗に終わってしまったスぺやターボももちろんなんだけど
カイチョーとかも担当してみたいんだよね…
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 19:38:22.35 ID:wFvUg/xVo
次回以降のループへ行く時に同じウマ娘が選ばれた場合、記憶の部分的な継承みたいなのが起きる可能性はありませんか?
113 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 19:52:19.24 ID:+guTX/1X0
>>111
今の形式、はっきり言ってしまえばマンネリ化が避けられない進行の仕方なので、やるとしたらもう少し別の形になるのかな、と。
今みたいな割としっかりめ(当社比)の育成シミュレーションみたいな感じじゃなくて、ドラマ重視のノベルゲー(ざっくり言うとFateみたいな感じ)とかになるかもしれません。ただ、やはり未来のことなので確証は持てません。

―――

>>112
実際選ばれてみるまでのお楽しみです。
担当ウマ娘の安価については前スレ >>186 にも書いていますが

▼育成ウマ娘の安価について
連続は展開のマンネリ化を防ぐ為なしにしますが、1度ループを挟んだ後に再度安価で指定頂ければ可能であるものとします。

といった風に設定しております。
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 20:00:49.79 ID:QVuBZaHao
モブウマ娘は選択可能ですか?
115 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 20:06:31.73 ID:+guTX/1X0
>>114
正直書ききれるか不安ですが、選ばれたら全力で書くつもりです。
ついでなので、逆に選択不可能な子についても書いておきますね。

・ゲーム、アニメ、あるいは漫画にて存在が触れられていないウマ娘
(開発発表にて発表されたが正式実装されなかったウマ娘もこれに含まれます。例えばディープインパクトなどのことです)
(一部で”そうではないか?”と囁かれているだけで、出演の確証が持てないウマ娘も不可能とします。例えばトキノミノルやノーザンテーストなどのことです)

・ハッピーミークは >>1 のこだわりのため選択不可です。
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 20:45:07.63 ID:RVXomKrq0
探索には探索の進行度があるけど、合宿の頻度と比べて明らかに進行度のステップが多いけどキャラが変わるとリセットされるの?
117 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 20:49:19.90 ID:+guTX/1X0
>>116


・探索の特徴
探索は【ループしても探索度が保持されます】。
また、探索度を増やせば増やすほど、報酬を得る機会は増加します。
最終到達地点に到着すると、イベントが発生します。

こういう性質になってます。
詳しい性質については前スレ >>837をご参照ください。
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 22:16:17.20 ID:895Ult/S0
今日は何の日スレはねた切れ?
119 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/26(月) 22:51:14.80 ID:+guTX/1X0
>>118
リアル透かしになりますけど、最近ワクチン接種したせいかちょっと体調が下落気味でして……。
もうちょいしたら一気に投げます。
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/26(月) 23:22:05.98 ID:QVuBZaHao
無理せんといてー
121 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 14:52:33.08 ID:h0ubBXHG0
というわけでここ辺りで締め切らせていただきます。
ご質問いただきありがとうございました〜。
122 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 14:57:54.80 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「新年あけましておめでとうございます、と挨拶をするんだが」

トレーナー「今年以上に、この言葉に心がこもらないことは多分ないだろうな」

トレーナー「……」

トレーナー「もし仮にループが無ければ、マヤノと健全に、共に歩けたんだろうか……」

トレーナー「……終わらせてしまいたい、という気持ちに違いはない」

トレーナー「けれども、どこか心の中で終わってほしくない、そうしたらマヤノと離れ離れになってしまうかもしれないという気持ちがある」

トレーナー「解せないな」

トレーナー「……」

トレーナー「妙な考えは仕事で誤魔化すに限る」

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと10ターン(当ターン含む)
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 15:14:02.53 ID:56TmOcZ70
マヤノは秘密の特訓、その間トレーナーはスキル習得
出来ないなら休憩を兼ねて一緒におでかけ
124 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 18:30:26.46 ID:h0ubBXHG0
別行動は状態異常によって不可能なので、お出かけの方を取らせていただきます。

―――


トレーナー「そういえばマヤノ、この前駅前のスイーツ店のクーポン券をもらったんだ、一緒に行かないか?」

マヤノ「駅前のスイーツ店……あ、マックイーンさんから聞いたよ! プリンパフェが絶品だって!」

トレーナー「お、そうなのか。そりゃがぜん楽しみだな。メジロマックイーンがお勧めするのであれば間違いはないだろうし」

マヤノ「うん、マックイーンさんのスイーツに対する目は……ウマ娘イチだと思う……!」

トレーナー「だろうな。よし、じゃあ準備してトレーナー室に集合するとしようか」

マヤノ「アイ・コピー!」


―――

トレーナー「スイーツ店ってさ、何というか……緊張するんだけど」

マヤノ「えー? マヤは緊張したことないかな〜」

トレーナー「そうなのか……。俺の場合はあんまり来ない、っていうのもあるし、成人男性は浮いて見えるから緊張してるのかもな」

マヤノ「じゃあトレーナーちゃんも慣れればいいんじゃなーい? トレーナーちゃんのためなら、マヤちん、いつでもツアーコンダクターやるよー!」

トレーナー「それは嬉しい提案だ。もし今後機会があったらマヤノに頼むとするよ」

マヤノ「はーい、マックイーンさんほどじゃないけど、マヤも結構スイーツにはうるさいんだから!」

トレーナー「ほう、じゃあおすすめのスイーツとかも教えてくれるのか?」

マヤノ「うーん……まずはマックイーンさんおすすめのプリンパフェなんだけど……」

トレーナー「……一口にプリンパフェって言っても、かなりの種類があるな。イチゴにバナナ、果ては――なんだこれ、ずんだプリン? 最早ムースみたいなもんだろ……」

マヤノ「マックイーンさん曰く、ババロアみたいだった、らしいよ」

トレーナー「……マックイーンは、ひょっとしてこの店のメニューを網羅してるのか?」

マヤノ「うん、全部食べてみたって言ってたよー」

トレーナー「メジロマックイーン、レース前の減量とかどうしてるんだろうな」

マヤノ「ねー」

トレーナー「……まぁ、俺はベーシックにプリンパフェかな」

マヤノ「じゃあ、マヤは……チョコレートプリンパフェ!」

トレーナー「チョコレートプリンパフェだな。じゃあ、すみませーん……」


―――


トレーナー「……結局あの後、食べさせあいに発展しそうになった」

トレーナー「さすがにそれはまずいので掣肘したのはいいんだけど……」

トレーナー「マヤノが少し膨れてしまった」

トレーナー「いつか埋め合わせしなきゃなぁ……」


―――

▼休憩効果、次回トレーニング効果2倍
125 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 18:36:30.79 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「最近、心理学についての勉強を始めることにした」

トレーナー「人の心の動きと言うのは、ある程度法則性があって、一つずつ紐解いていけば、異常な精神状態を改善することもできるのだそうだ」

トレーナー「……とはいえ、下手の横好き。さすがにそれを専門として学んできた人間ではないから、不十分な措置を講じそうで……恐ろしい」

トレーナー「それでマヤノの未来が潰えてしまったら、俺は……」

トレーナー「……いや、諦めちゃだめだ。俺が諦めたら、マヤノは、俺は、本当におしまいだ」

トレーナー「マヤノに比べたら俺はまだマシだ。だから、俺が、俺がどうにかするしかないんだ」

トレーナー「……明日は行動心理学じゃなくて、知覚心理学についての勉強をしてみるか」

トレーナー「たまになら、息抜きになるだろうし」

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと9ターン(当ターン含む)
※休憩効果発動中。練習効果2倍
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 18:43:56.78 ID:BTSnJ2lWo
トレーナースキル習得
127 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 18:51:42.74 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「今日はトレーニングがお休みの日なので、勉強しようと思う」

マヤノ「ふーん、トレーナーちゃんは勉強熱心でえらーい!」

トレーナー「ふふ、だろう? ただ、マヤノにとっては詰まらない時間になるかもしれないが……」

マヤノ「んーん。マヤちんはトレーナーちゃんと一緒に居れるだけでとても楽しいから大丈夫でーす!」

トレーナー「……っ」

トレーナー「そうか、だったら……まぁ、邪魔にならない程度に好きにしてくれ」

マヤノ「アイ・コピー!」


―――

下1
トレーナースキルを習得する。
50以上で習得
50以下でヒントレベル上昇


■[スキルヒント:トレーナー]
・共感覚(パッシブ)Lv1(上限値)
真の意味でウマ娘と通じ合い、自身の持つ知識や経験などを余すことなく伝えることができる。
ウマ娘の所有する脚質、距離適性、スキルのヒントレベルを常に1上昇させる。
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 19:01:31.19 ID:7Vbdrbcno
はい
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 19:01:36.57 ID:6CqOECROo
バクシン!
130 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 19:25:45.76 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「……」

マヤノ「……?」

トレーナー「……マヤノ」

マヤノ「どしたの、トレーナーちゃん」

トレーナー「あのな、実はなんだけど……太腿に頬を擦り付けられると少し困るんだよ」

マヤノ「えー? どうして?」

トレーナー「どうしても、だ」

マヤノ「えー?! きちんと言ってくれなきゃ、マヤわかんないよ〜」

トレーナー「言いにくいんだよ、こればっかりは……。言えないわけじゃないけどさ」

マヤノ「じゃあ教えてよ、トレーナーちゃん」

トレーナー「ん〜! そうだなぁ、マヤノは自分の体に俺が頬を寄せてすりすりしたらどう思う?」

マヤノ「……嬉しい?」

トレーナー「ぶっ壊れてやがる……」

マヤノ「トレーナーちゃん冗談だって! 恥ずかしいっておもうなー」

トレーナー「だろ? だからダメなんだ」

マヤノ「ん〜? なんか答えになってない気がするけど……トレーナーちゃんがそういうなら……」

トレーナー「ああ、よく理解しておいてくれ……ください……」


―――

▼トレーナースキルヒントレベル[共感覚]が上昇した。

131 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 19:32:14.63 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「目標レースを決めるべきだ、とは思う」

トレーナー「ただ、その前に解決すべき問題がある」

トレーナー「たづなさんには……事情は説明できないけれど、ある程度酌量してもらうように伝えておかなければな、とは考えているが……」

トレーナー「マヤノと長時間共に居ないと、俺自身が落ち着かない。多分あちらも同じ状況だ」

トレーナー「……正常な状態と、狂気的な状態。両者が介在している方が辛い、となんとなく思う」

トレーナー「俺もいっそ、狂うことができたらどれだけ楽だろう」

トレーナー「ただ愛して愛されて……それで十分だと考えることができたら、どれだけ楽だろう」

トレーナー「でもだめだ。俺はあくまでトレーナーだ。マヤノを導くために此処に居る」

トレーナー「だから、狂うことは出来ない。許されない」

トレーナー「さて、いつまで正気が持つかな」

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと8ターン(当ターン含む)
※休憩効果発動中。練習効果2倍
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 19:35:02.68 ID:/DHWzVWDO
出走レース登録
133 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 20:32:45.71 ID:h0ubBXHG0
>>132 ごめんなさい、出走レース登録だけは展開上どうしても難しいので再安価を取らせていただきます……!

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと8ターン(当ターン含む)
※休憩効果発動中。練習効果2倍
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 20:35:20.12 ID:LycsBmhno
理事長会話
135 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 20:58:14.57 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「マヤノ、今日は……秋川理事長にお話があるんだ」

マヤノ「理事長……? 何話すの?」

トレーナー「この前のお礼とか。いろいろ助けてもらったからな」

マヤノ「……」

―――

下1 ???
50以上:■■■
50以下:■■■
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 21:00:15.89 ID:BTSnJ2lWo
danger zone
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 21:06:59.40 ID:yknM2ndvo
くそっ湿度も上がってやがる
138 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 21:09:09.33 ID:h0ubBXHG0
マヤノ「……トレーナーちゃん、マヤのこと嫌いになった?」

トレーナー「え?」

マヤノ「理事長と話す機会は何回だってあった。だからお礼を言える瞬間なんてどこにでもあった。違う?」

トレーナー「そんなことは――」

マヤノ「マヤ、嫌だよ……。トレーナーちゃんが他の誰かと話してるとこ見るの……」

マヤノ「ねぇトレーナーちゃん……」

トレーナー「……」

トレーナー「……ごめん、マヤノ。君のことを考えるべきだったな」

マヤノ「うん……こっちこそごめんね、トレーナーちゃん」

トレーナー「謝らなくていいんだよ、マヤノ」

トレーナー(こうなってしまったのは、俺のせいだから……)

―――

▼スキルヒント[独占欲]のヒントレベルが上昇した。
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 21:15:40.45 ID:LycsBmhno
ネイチャたすけて!
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 21:23:06.21 ID:56TmOcZ70
理事長やカイチョーにカウンセリングしてもらうのも無理かぁ…
141 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 22:00:10.29 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「……離れること以外にも気を付けるべき行動があるんだな、と思った」

トレーナー「考えてみれば、妥当だ。俺が消えるから抱えた絶望を埋めるための……共依存関係」

トレーナー「俺がループなどの作用によって消えたり、俺がマヤノの傍からいなくなることが、きっとマヤノにとっての苦痛だ」

トレーナー「……俺にとっての苦痛がそうであったように」

トレーナー「これからは細心の注意を払って動かなきゃな……」

トレーナー「今日は……勉強は少し休もう」

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと7ターン(当ターン含む)
※休憩効果発動中。練習効果2倍
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 22:11:46.11 ID:3PoIgYq2o
トレーニング
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 22:38:19.34 ID:kKDk1Lo30
このままではウマ娘として完全に腑抜けてしまう…ネイチャはそんなこと許しはしなさそうだなぁ
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 22:56:25.49 ID:BTSnJ2lWo
テイオーの育成とかどうなるんだろか
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 23:07:05.56 ID:LycsBmhno
クソガキテイオーならマヤちんより察し悪そうだから余裕そう
シットリ?考えたくないですね……
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 23:08:51.44 ID:/cM4LKTuO
多分ゴルシならその心配はなくなる
147 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/27(火) 23:40:01.18 ID:h0ubBXHG0
トレーナー「さて、今日はトレーニングをしていくが」

マヤノ「おー」

トレーナー「おー、じゃないんだおーじゃ。ここ男性用の脱衣所だぞ」

マヤノ「えー。でも誰もいないからここで着替えちゃダメ?」

トレーナー「それはだめ」

マヤノ「ぶーぶー!」

トレーナー「いや、むしろそれ許可したら俺はマヤノのこと大事に思ってないってことだからな?!」

マヤノ「えー? つまりトレーナーちゃんは、他の人にマヤのこと見られたくないってこと?」

トレーナー「そう……いや、本当は俺にも見せちゃいけないんだけどな……?」

マヤノ「……トレーナーちゃんになら、いいよ?」

トレーナー「揺らぎそうになるからやめてくれ……。練習、始めるぞ」


―――

下1 トレーニングの種類
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の練習時に固定値追加。
※サブイベント[業務改善命令]アクティブ。全ての練習時に固定値追加。


下2 トレーニングの効果量
※ゾロ目は追加ロール
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 23:43:13.34 ID:BTSnJ2lWo
スピード
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 23:51:09.91 ID:vjv+l+UK0
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 23:54:38.36 ID:dTkAyKM00
ええやん
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 00:03:02.05 ID:s3Xpra8Vo
2倍でおいしい
152 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 00:03:23.75 ID:UB4pVOXc0
マヤノ「ランディーング……オーフ!」

トレーナー「走りのキレが……なんか変わってるな」

トレーナー「俺の指導以上に、走りが洗練されているな」

トレーナー「ひょっとして、俺以外と練習していたりするのだろうか……?」

マヤノ「トレーナーちゃん、どうだった?」」

トレーナー「ああ、今までの中で一番良かったぞ」

マヤノ「やったー! トレーナーちゃんほめてほめて〜!」

トレーナー「よく頑張りました」

マヤノ「えへへ〜。練習終わったらもっと褒めてね! ユー・コピー?」

トレーナー「……。アイ・コピー」


―――

▼マヤノトップガンのスピードが上昇した。

スピード:933(A+)+(91+[業務改善命令]10)×2=1135(SS)
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 00:13:01.24 ID:bJYfiWBZo
共依存なんか怖かねぇぜ!
154 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 00:47:32.97 ID:UB4pVOXc0
トレーナー「俺とマヤノの関係は、まだまだ学内には漏れていないようだ」

トレーナー「距離感が以前から近かったことが功を奏しているようだけど……」

トレーナー「ケガの功名と言うべきか、何というべきか……とにかく複雑な気持ちなんだよな」

トレーナー「まぁ、上手く行っているからいいんだけどな……」

トレーナー「さて、今日はどうしようかな」

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと6ターン(当ターン含む)
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 01:07:10.62 ID:bJYfiWBZo
マヤノのスキル習得
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 01:29:26.22 ID:pZKu1Lyy0
今ふと思ったんだけど
>※■■■まであと6ターン(当ターン含む)
ってまさか学内に関係がバレて懲戒解雇、バッドエンドって流れじゃあるまいな
というかこれゲーム的には何月に当たるんだ…?
157 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 02:44:23.24 ID:UB4pVOXc0
>>156 明確に定まっているわけではありませんが、大体3月前後です。

―――

トレーナー「というわけで、今日は技術を洗練させていくぞ」

マヤノ「ふむふむ……?」

トレーナー「いくつか課題点はあるが、ライバルとなるウマ娘のことを考えると小手先を活用するのが前提となってくる」

マヤノ「小手先……それがトレーナーちゃんの言うところの技術なんだね」

トレーナー「そうなるな。マヤノがこの先勝ちあがっていくためにも必要なトレーニングになる」

マヤノ「それがあれば……ブライアンさんにも勝てる?」

トレーナー「……確約は出来ないけど、勝てる確率は上がると思う」

マヤノ「……だったら、しっかりと取り組まないと! トレーナーちゃんのためにも、ね」

トレーナー「……。ああ、そうだな」

―――

[スキルヒント:ウマ娘]
・読解力 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・大局観 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・食いしん坊 Lv1[作戦:先行]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・魅惑のささやき Lv1[距離:中距離]
(中盤:ライバルウマ娘のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・スカイハイ☆ランデヴーLv2 Lv3[作戦:逃げ] ※フォームチェンジ権
(序盤に選択肢追加:ゴール時のコンマ判定に+200の補正)
・コーナー回復〇 Lv1[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・円弧のマエストロ Lv1[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・善後策 Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・プランX Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・押し切り準備 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・逃亡者 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・束縛 Lv1[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・独占欲 Lv2[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階下のものに下げる)

―――

下1 どのスキルを習得するか。
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 06:04:31.00 ID:uRDydV1Xo
スカイハイ☆ランデヴー
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 08:15:30.18 ID:24ABTugsO
未開示の目標が0になるのをこのまま待って居ないといけないのか、それとも何か行動を起こさないとなのか…
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 08:28:54.74 ID:7RIBgWAR0
0になって強制イベントで共依存が治るならいいけど、
0までに治らなかったからバッドエンドでーすとかだったらどうしようもないな
161 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 12:36:53.69 ID:+p+2riMVO
今回の目標について明言しておくと、それまでになにか達成しないとアウトってことでは無いです!

ーーー

トレーナー「という訳で、マヤノーー今日はこの技術について学ぶ」

マヤノ「わ、それって……」

トレーナー「ああ、新調した勝負服だ。もう一度、マヤノに合わせてリサイズしてきた」

マヤノ「すっごく嬉しい……! ありがと、トレーナーちゃん!」

トレーナー「喜んでくれたようで何よりだよ。今から着てくるか?」

マヤノ「うん! ……あ、トレーナーちゃんなら……覗いてもいいんだよ?」

トレーナー「覗くかっ!」

マヤノ「覗かないの……?」

トレーナー「……覗かないからな」

マヤノ「えー……」

ーーー

▼下1 スカイハイ・ランデヴーのスキル習得コンマ
20以上:習得
20以下:スキルヒントレベル上昇
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 12:40:22.41 ID:OgPJmiimO
トレーナーちゃんへの理性トレーニングがすごい
163 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 18:53:51.83 ID:UB4pVOXc0
【アナウンス】
特に固有スキルにおいて、作戦スキルと汎用スキルの補正値が同一だとバランス性を欠くと判断したため、作戦スキルの上昇値を修正しました。
修正後の各スキルの上昇値は下記の通りです。
()内の数値は過去の上昇値となります。

また、将来的に固有スキルのリワークを行います。
目安は……このループが終了した時くらい、でしょうか。

―――


▼作戦固有スキル全般
・Lv1時補正値:200
・Lvアップ毎の上昇率:50

・これが諦めないってことだァ! Lv2 [作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+250(+200)の補正)

・スカイハイ☆ランデヴー Lv2[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+250(+200)の補正)


―――
164 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 18:56:11.73 ID:UB4pVOXc0

マヤノ「トレーナーちゃん!」

トレーナー「お……今度はどうだ?」

マヤノ「ピッタリー! 凄く動きやすいよ〜!」

トレーナー「ようやく完成か。やっぱりプロみたいにはいかないな。着心地はどうだ?」

マヤノ「うーん……正直悪いかも」

トレーナー「そっか。まぁ予想はしてたけど」

マヤノ「でも、トレーナーちゃんが作ってくれた衣装だもん。着心地なんて気にしない気にしない!」

トレーナー「いや、気にしてくれ……。今はまだ無理だけど、何れ着心地も良くしてやるからな」

マヤノ「やったー! 今日はこの勝負服で練習だね!」

トレーナー「……それは少し恥ずかしいな」

マヤノ「えー? マヤはこの衣装好きだよ? もっと自信もっていいって思うけどな〜」

トレーナー「そ、そうか……照れるな」

マヤノ「あ〜! トレーナーちゃんが照れたー! カワイイ〜!」

トレーナー「カワイイとはなんだカワイイとは……!」


―――

▼固有スキル[スカイハイ☆ランデヴーLv2]を習得した。

▼フォーム[おんたいむ☆オブセッション]へのチェンジ権を獲得しました。
※[おんたいむ☆オブセッション]へのフォームチェンジはレース前に可能です。
※フォームチェンジにより、固有スキルが変化します。

■[おんたいむ☆オブセッション]マヤノトップガン
・スカイハイ☆ランデヴー Lv2[作戦:逃げ]
(序盤に選択肢追加:ゴール時のコンマ判定に+250の補正)
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 19:05:58.85 ID:bJYfiWBZo
こっちのマヤノはバフだやったぜ。
166 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 19:10:09.61 ID:UB4pVOXc0
トレーナー「例えばタバコに対して依存している人の治療は、ニコチン含有量を段階ごとに下げていく方法で行われるらしい」

トレーナー「完治とまではいかないが、ある程度症状は抑えられる、と本には書いてあった」

トレーナー「俺とマヤノのこの関係は、そんな感じでお互いがお互いと距離を取ればどうにかなるものだろうか?」

トレーナー「……なんとなく、ならない気がする。そもそも離れることに対する恐怖がトリガーである以上、むしろ別口の引金を引きかねない。リスキーというか、リスクしかない」

トレーナー「と、なると……置換するくらいしかないのか?」

トレーナー「俺の想いを、マヤノの想いを……置換する」

トレーナー「駄目だな、これもできそうにない」

トレーナー「置き換えられていたら、こうなってない。強いて挙げるのであれば……より強い怒りであれば塗りつぶせるかもしれない」

トレーナー「……考えていても無駄だ。まだまだ知識が足りないことがわかってしまったからには、この時間は無駄でしかない」

トレーナー「考えることを辞めたら終わりだが、無意味に考えるのは論外だ」

トレーナー「……学ぶしかないのかな、やっぱり」


―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと5ターン(当ターン含む)
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 19:12:11.75 ID:7RIBgWAR0
スキル習得(トレーナー)
168 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 20:07:10.84 ID:UB4pVOXc0
トレーナー「そうだ、学ぶしかないんだ」

トレーナー「人間の本懐は学ぶことにある」

トレーナー「学習しなければ、何を為すこともできない」

トレーナー「知識とは全ての礎だ」

トレーナー「……そうだ。俺は怠惰に生きていられない」

トレーナー「凡人なんだ」

トレーナー「俺は、凡人だ」

トレーナー「凡人が天才たちに及ぶためには……」

トレーナー「……」

トレーナー「量しかない」

トレーナー「質なんて期待できないから、量で戦うしかない」

トレーナー「わかり切ってたことだ」

トレーナー「だからこの独白は別に開き直りとかじゃなくて、ただ単に過去の反芻でしかない」

トレーナー「そうに、違いない」


―――

下1
トレーナースキルを習得する。
40以上で習得
40以下でヒントレベル上昇


■[スキルヒント:トレーナー]
・共感覚(パッシブ)Lv1(上限値)
真の意味でウマ娘と通じ合い、自身の持つ知識や経験などを余すことなく伝えることができる。
ウマ娘の所有する脚質、距離適性、スキルのヒントレベルを常に1上昇させる。
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 20:08:12.38 ID:J2LlPYXdO
おう
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 20:08:16.87 ID:w62dMM+oo
デース!
171 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 20:16:25.56 ID:UB4pVOXc0
トレーナー「……はぁ、なんか暗い気持ちになってきたな」

トレーナー「やっぱり、悩みこんでいるときに勉強なんてするもんじゃないわ」

トレーナー「なーにが質なんて期待できないから量で戦うしかないだバーカ!」

トレーナー「第一天才が努力してないって言ってるようなモンだろその言葉は……」

トレーナー「あーあ、アホらしくなってきた。今日は遊ぶか〜」

マヤノ「トレーナーちゃん、授業終わったよ〜!」

トレーナー「今日は早いな、予鈴が鳴ってまだ一分しか経ってないぞ……?」

マヤノ「トレーナーちゃんに会いたくて、全力で歩いてきましたっ!」

トレーナー「廊下は……いや、走ってないのか」

マヤノ「走ったらトレーナーちゃんも怒られちゃうから……」

トレーナー「おー、マヤノは偉いなぁ……」

マヤノ「えへへ……」

トレーナー「……そうだ、今日はトレーニング休みだし、気分転換に何処かに出かけないか?」

マヤノ「え? いいけど……何かあったの?」

トレーナー「……。いや、ちょっと考え事をしてて。それが煮詰まりすぎてるから気分転換したいなって思ってたんだよ」

マヤノ「そっかー。じゃあ……ゲームセンターいこ?」

トレーナー「お、いいな。じゃあゲームセンターに行くか!」

マヤノ「わーい! じゃあ10分後に校門に集合! マヤちん、ランディング・オーフ!」


―――

▼スキルヒント:トレーナー[共感覚]のスキルヒントレベルが1上昇した。

172 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 20:21:35.55 ID:UB4pVOXc0
トレーナー「桜が蕾つけてきたな〜なんて思ってたら、いつの間にか暖かくなっててびっくりした」

トレーナー「トレーナー室のこたつをそろそろ撤去すべきか、とマヤノに聞いたら猛反対された」

トレーナー「理由はこたつの中で足をごっつんこ出来なくなるから、だそうだ。良く解らん……」

トレーナー「とはいえ、もうちょい暖かくなったらこたつは仕舞わなきゃな……」

トレーナー「……。そういえば、なんでこたつなんてものが常備されてるんだろう」

トレーナー「案外誰かの趣味だったりするのだろうか」

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと4ターン(当ターン含む)
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 20:42:39.31 ID:J2LlPYXdO
トレーニング
174 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 21:25:27.92 ID:UB4pVOXc0
トレーナー「塵も積もれば山となる、という言葉がある通り、小さなことでも積み重ねていけば大きなことを為せる力を得る。例えば……一流のウマ娘は素手で岩を割ることもあるらしい」

マヤノ「えぇ?!」

トレーナー「勿論嘘だ。しかし、まぁ。気持ちが強ければ岩を徹すことも出来るかもしれない。積み重ねとはそういうものだ」

マヤノ「へぇ〜」

トレーナー「事実、人間にもレンガや石を拳で砕く人がいる。鍛錬の結果だな」

マヤノ「つまり、ウマ娘だったら……」

トレーナー「いずれは岩を砕けるかもな」

マヤノ「岩を砕けたら……オトナに近づけるかなぁ」

トレーナー「……いや、岩を砕く云々はあくまでたとえ話で――」

マヤノ「トレーニングに、ランディーング・オーフ!」


―――


下1 トレーニングの種類
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の練習時に固定値追加。
※サブイベント[業務改善命令]アクティブ。全ての練習時に固定値追加。


下2 トレーニングの効果量
※ゾロ目は追加ロール
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 21:31:40.74 ID:bJYfiWBZo
スタミナ
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 21:32:00.17 ID:7RIBgWAR0
ゾロゾロ
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/28(水) 22:47:32.78 ID:7pdxv70C0
今ってシニアだっけ
宝塚でも出てみるか?

あとやっぱりトレーニング選んだ時だけでいいから基礎ステ見せてくれると嬉しい
178 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/28(水) 23:56:09.81 ID:UB4pVOXc0
>>177 忘れちゃうんですよね……すみません。気を付けます。
179 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/29(木) 00:03:04.20 ID:jBCEyuIH0
トレーナー「……落ち着いたかマヤノ」

マヤノ「うん……」

トレーナー「頼むから、ゴリゴリマッチョマンにはならないでくれよ、ファン以前に俺とか家族とかがびっくりするから……」

マヤノ「うん、シチーさんみたいなオトナになることを約束します……」

トレーナー「よし、それでいいんだ、それで……」

マヤノ「……でも、なんか今の一幕で疲れちゃったねー」

トレーナー「ああ、そうだな……。肉体的と言うか、精神的に?」

マヤノ「おやつでも食べたい気分〜」

トレーナー「さすがにトレーニングはしなきゃだけど。トレーニングを早めに切り上げて、その後カフェでも行くか」

マヤノ「賛成賛成〜!」

トレーナー「じゃあ、とりあえずトレーニング、始めるぞ」

マヤノ「おー!」


―――


▼マヤノトップガンのスタミナが上昇した。

スタミナ:757(B+)+(17+[業務改善命令]10)=784
180 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/29(木) 00:45:45.49 ID:jBCEyuIH0
あ、ちなみに今はシニアの4月〜5月付近ですね。

―――

トレーナー「漸くこたつを片付けたのだが、マヤノは少し寂しそうだった」

トレーナー「ただ、そもそもこたつを使っていなかった上に、いざ仕舞ってしまえば特にマヤノからの言及もなかったので、もしかしたらただの名残惜しさがマヤノをああさせたのかもしれないな、と思った」

トレーナー「やっぱり、使い慣れたものとかを切り替えるまでは名残惜しいんだけど、いざ切り替えてみると前のものについて、案外思うところって少なくなるよな〜って」

トレーナー「俺はそう思うんだけど、マヤノもそうなんだろうか」

トレーナー「まぁ、人ってそういうとこあるよね」

トレーナー「心理学的な効果とか、名前とかついてたりするのかな」


―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※■■■まであと3ターン(当ターン含む)
※バッドステータス[共依存]発動中。トレーナーと担当ウマ娘が別れるような行動を行うことは出来ない。
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 01:16:04.34 ID:bOQIQjmNo
ナリブの模擬レース偵察(二人で)

ナリブの気迫感じて気合入れ直してくれ〜
182 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/29(木) 20:04:22.31 ID:jBCEyuIH0

 何かを失うことを恐れ、しがみつきたい気持ち。

 これは、そんな想いによるお話。

 名づけるならば、そう。

 この物語の名は――。


―――


Root1:Obsession-オブセッション-


―――


トレーナー「さて、今日は敵情視察だ」

マヤノ「てきじょーしさつ?」

トレーナー「これからマヤノが相対するであろうウマ娘の出来上がりを見に行くってことだ」

マヤノ「へー。今日は誰を見に行くの?」

トレーナー「秘密。とにかく出かけようぜ」

マヤノ「……アイ・コピー?」


―――


トレーナー「さて、着いたぞ」

マヤノ「ここって……模擬レースするとこ?」

トレーナー「ああ。ここで今日行われる模擬レース、何に向けた調整かわかるか?」

マヤノ「うーん……宝塚記念?」

トレーナー「ご名答。じゃあ、このレースに誰が出るか……解るか?」

マヤノ「うーん……。わかんない」

トレーナー「……。ひょっとしたら、前のマヤノだったら覚えてたのかもな」

マヤノ「トレーナーちゃん……? なんで、なんで……」

マヤノ「なんで、そんな怖い顔してるの?」

トレーナー「マヤノ、君はこたつを片付ける前まではごねていたが……片づけた後には特に何も言わなくなったよな」

マヤノ「え……? だって、それはしょうがないことだってわかってるから……」

トレーナー「……。今、分かった。マヤノ――君と共に羽搏く方法が」

マヤノ「トレーナーちゃん、いきなりどうしたの? お休みする?」

トレーナー「マヤノトップガン。今から君が見るべきなのは、俺ではない」

トレーナー「――ナリタブライアン……沈み行く夕陽だ。その影を捕まえて、決して離すな」


―――


 ナリタブライアン。

 彼女の名前を出した瞬間の顔を、俺は二度と忘れない。

 まるで暗幕から突如として光が漏れだしてくるような。

 マヤノの瞳に突如として宿った、夕焼けよりなお赤い、意志のことを。


―――

183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 20:27:23.75 ID:bOQIQjmNo
オブセッションってあんまりいい意味ないよなー地雷踏んだか…?
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 22:12:40.78 ID:y0K0CgajO
ワンチャン>>1が言ってたストライクを突いたか、それとも…
185 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/29(木) 22:39:03.68 ID:jBCEyuIH0

トレーナー「……君は、君は忘れていたんじゃないか」

トレーナー「いや、忘れていたというか――敢えて見ないようにしていた」

マヤノ「トレーナー、ちゃん?」

トレーナー「マヤノはさ、俺を失うことが怖いんだな」

マヤノ「そんなの……そんなの当たり前だよ! トレーナーちゃんなしじゃここまで来れなかった! トレーナーちゃんがいなきゃ、飛べる空も飛べなくなっちゃったんだよ、マヤ……」

トレーナー「それは違う、大きな勘違いだ」

トレーナー「君は俺がいなくても飛べた。きっと、飛べたはずなんだ。今もそうだ」

トレーナー「何故なら君の翼は俺なんかじゃない、君の翼は君自身のものだった」

トレーナー「……はっきり言おう。マヤノ、君のそれは、執着心なんだよ」

トレーナー「何かを失う怖さが、君の翼を封じ込めた。そしてその怖さは、君の心から拭われることはない」

マヤノ「……」

トレーナー「だから。マヤノが持つ……俺が刺激した執着心を支配する感情が必要だった」

トレーナー「俺が、君の心を大きな感情で支配したように」

トレーナー「それが――俺の見つけた答えだよ、マヤノ」

トレーナー「マヤノ。今一度聞きたいんだ、君に」

トレーナー「……君が、飛ぶ理由ってなんだ?」

トレーナー「君が――マヤノがナリタブライアンに勝ちたい理由は、何だった?」

マヤノ「マヤの……マヤがブライアンさんに勝ちたい理由?」

トレーナー「そうだ」

マヤノ「負けたくなかった理由……それは、それは……」

マヤノ「キラキラしたかったから……」

マヤノ「そう、ブライアンさんよりも大きなキラキラになりたいって――」

トレーナー「……そうだ。あの日――メイクデビューの前、ナリタブライアンのレースを見たマヤノはそう言った」

トレーナー「マヤノの今の目標は、違うのか?」

マヤノ「……だって。だって……」

マヤノ「負けたくないって思ったのは、確かにブライアンさんがきっかけだったよ……?」

マヤノ「でもね、トレーナーちゃん……。マヤはブライアンさんに負けるよりも、もっと嫌なことが、トレーナーちゃんと2度と会えなくなるってことだったんだよ……」

マヤノ「……前に言ったよね、”ウマ娘にとってのトレーナー”についての話」

マヤノ「だから、マヤは――自分の唯一の味方を失いたくないって思ってただけ、なんだよ」

マヤノ「トレーナーちゃんは……マヤがトレーナーちゃんを信じてるってことにまで目を背けてるって……そう思ってるの?」

トレーナー「……」

トレーナー「俺は、君が信じているほどの人間じゃないって常に思ってる。だから、マヤノが信じてくれていることを。そして、マヤがそう言ってくれることが、すごく嬉しい」

トレーナー「でもな、マヤノ――」

トレーナー「俺は嫌なんだ。俺が大好きなマヤノが、俺のせいで正しく羽搏けないのは……」

トレーナー「……でも、マヤノの気持ちもわかる。だからこうしよう」

トレーナー「――ナリタブライアンの走りを見て、少し考えてくれないか」

マヤノ「ブライアンさんの走りを……?」

トレーナー「そうだ。……君がその走りを見て何も思い浮かばなければ、君の言葉が正しかったってことだと思うから……」

トレーナー「少し、考えてみてくれ――」


―――

▼マヤノトップガンのやる気が下がった。
絶好調→普通

186 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/29(木) 22:52:24.82 ID:jBCEyuIH0
トレーナー「しばらく、マヤノと会うことはやめようと決めた」

トレーナー「二人で話し合って決まったことだ。だから、本当は受け入れなきゃいけないんだけど……」

トレーナー「……仕事が手につかない、な」

トレーナー「俺でもこうなんだ、マヤノは……一体どうなってるんだろうな」

トレーナー「………………………………」

トレーナー「……理性って、ちょっと邪魔なんだな」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます。
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 23:00:40.31 ID:gBLinELB0
ウマ娘のことはウマ娘に聞くしかない、会長に会いに行けないかな
無理なら無難にお出かけ
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 10:27:26.55 ID:LFZVcpjs0
無期限延長でステータス全部SSにできるやん!とかアレな事考えてたら
案の定トレーニング系は無理そうだったでござる
189 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/30(金) 19:53:35.11 ID:oJKSC1nf0

――どれだけ憂鬱でも、世界は回るし、時間は進む。


 業務時間が終わり、時刻は夕方6時。

 グランドから聞こえて来る、トレーニングに励むウマ娘たちの声。

 いつもはそろそろ仕事が終わり、研究――と言った時間だが、あいにく仕事が終わっていない。

 考え事とか、あるいはマヤノのこととか。色々あって仕事が滞ってしまっているのだ。

 情けなさに思わずため息を吐きながら、さてどうしたものかと外を見る。


「……ん? あれは……」


 視線の先には、一人でグラウンドを眺めるウマ娘の姿があった。

 遠くから見ても良く解る。あれはシンボリルドルフだ。

 エアグルーヴや生徒会役員のウマ娘たち、あるいはトウカイテイオーが近くに居ないのは珍しいな。

 もしかすると、息抜きがてらウマ娘たちの練習を眺めているのかもしれないな。


「……もしかして、シンボリルドルフだったら、答えをくれるのかな?」


 そうつぶやいて、自分の情けなさに吐き気がした。

 年下の子に自分の弱音をぶつけて、あまつさえ解決してもらうなんて……。

 いや、もう今更か……。マヤノにも同じことしちゃったしな……。

 それに、今は変なプライドを持つよりも、この事態を解決する方が優先だ。

 マヤノか俺か――どちらかがもたなくなった時、今度こそ本当に、戻れなくなるだろうから。


「行くか」


 幸い、気持ちに対して俺の腰は軽かった。
190 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/07/30(金) 23:31:00.20 ID:oJKSC1nf0
「やぁ、シンボリルドルフ」
「貴方は――マヤノトップガンの」


 夕焼け空が赤々としている空の下、シンボリルドルフは組んでいた腕を解いてこちらを見た。

 いつも見ても凛々しい顔だ。決意すら漂ってきそう。


「……ウマ娘たちのトレーニングを見ていたのか?」
「ええ、こうして彼女たちのトレーニングを眺めていると……勇気を貰えますから」
「へぇ、勇気ねぇ……」
「そう言う貴方は、何故ここに? 偶然というわけではないでしょう?」


 へぇ、さすがにバレてるか。


「ああ、君に少し……なんだ、その。相談があって」
「……」


 驚かせてしまった。

 目をぱちくりと瞬かせるシンボリルドルフは、少しの間をおいて首を少し振る。


「驚いた?」
「……正直に言えば。年末以来一度もマヤノトップガンはこちらに来ませんでしたから」


 てっきり良好に進行しているのかと、と漏らしたシンボリルドルフに、俺はある確信を抱いた。

 マヤノがいつの間にか成長していた真相に対する確信。


「――君が一枚噛んでいたのか」
「……ええ、僭越ながら私がマヤノトップガンに手ほどきをさせていただいております。ご迷惑でしたか?」
「いや、いや――迷惑なんてとんでもない。わざわざありがとう」
「こちらから提案したことですので」
「そうなのか……。にしても、いいのか? シンボリルドルフだってそこまで時間があるわけじゃないだろ?」


 生徒会長とは、生半可な仕事ではない。正直、俺たちトレーナーよりも仕事があると考えてる。

 だが、シンボリルドルフはそんな俺の心配に対して微笑で返した。


「マヤノトップガンは、思った以上に凄い子ですよ」
「知ってる。――君がそう言うなら、より確信できるよ」
「ええ、あの子は本当にスポンジのように吸収していく。貴方の教えも、私の教えも」
「ふむ」
「だから、教えてるとこちらも……彼女の何というか、天才的な理解力に触れることがあるんです。気付かされることもありますよ。だから、いちウマ娘として――彼女とのトレーニングの時間をとても楽しみとしています」
「まだ成長するつもりなんだな」


 俺が聞くと、シンボリルドルフは小さく笑い、当然です、と答えた。


「弛まぬ努力は、何れ岩をも穿つでしょう。ウマ娘たちの夢を背負うものとして――負けてはいられませんから」
「さすがだな、皇帝は」
「ありがとうございます、これからも――皇帝の名に恥じぬように研鑽していきます」
「……それも含めて、さすがだな」
「……して、相談とは?」


 シンボリルドルフが一つ咳払いして、脱線しかけた話題を元に戻す。
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/31(土) 09:12:12.72 ID:sEawBsMP0
ヤっちまったことまで含めて相談するんだろうか?
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/31(土) 14:46:49.97 ID:IjaeQ9DVO
変にぼかしても会長相手だとバレそう
いや存外初心かもしれんけど
193 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/01(日) 11:47:51.97 ID:P9TDvDr90
「――実は、マヤノと共依存の関係になっている」
「……え?」
「この前のクリスマス、マヤノの感情が爆発しそうになって、それを収めるためにこうなった」


 シンボリルドルフは……さすがに驚いているようで、目を見開いていた。

 まぁ当然だろう。この前まで問題なく面倒を見ていた子が、共依存というあまり聞きなれない状態になっているのであれば。

 しばらく後、考えこんだシンボリルドルフは顔を上げ、こちらを見る。


「……なるほど、なんとなく理解はしました。要は――貴方のループに関連して、マヤノトップガンの心理的疲労が累積した結果、というわけですね」
「そうだ、理解が早くて助かるよ」
「ありがとうございます。……相談と言うのは、つまりそんな二人の関係をどうしたらいいのか、という内容で合っていますか?」
「そうだ」


 再び、シンボリルドルフは考えこむ。

 顔を上げたシンボリルドルフは、申し訳なさそうに眉を下げていた。


「正直なところを言うと、明確な答えを返すことは出来ません。何分、そのような状況に対しての知識が足りていないので……」
「……まぁ、そうだろうな」
「ただ、一つ思うことがあるとすれば――果たして、その関係はそこまで悪いものなのか、ということです」


 シンボリルドルフのその答えに、俺は思わず声を漏らした。

 彼女であれば、健全な関係性をこそ望むと考えていただけに、俺は虚を突かれた形になっていた。

 ……シンボリルドルフもそのことは承知していたのだろう。苦笑いを浮かべながらも、その訳を説明してくれそうだ。


「穿った考え方になるかもしれませんが、互いに好意を抱いている状態とは、相互の依存関係と言えるのではないでしょうか。好意とは言わば他者からの承認欲求と言い換えることも出来ますから」
「人それぞれだろうけど、まぁ確かに」
「ことマヤノトップガンに関しては当てはまる言葉だと思っています。だから、この話において大事なのは、その関係性自体ではなくて――想いの大きさというか、占める割合の問題だと思っています」


 なるほどな、と頷いた。

 誰かと離れたくない気持ちを依存心と言うのであれば、それは人間にとって至極当然の感情だ。

 俺にだって、マヤノ以外への依存心はある。友人や両親等がそうだ。

 だから、問題は占める割合――簡単に言えば、向ける感情の大きさ。

 今は俺に向いている感情がかなりの割合を占めているから、これを何処かへと分散させなければならない。


「ですから、その関係は悪いものではありませんが、感情のベクトルの大きさには調整の必要がある、と考えています」
「……そっか」


 で、あるならば。あとはマヤノが答えを出すのを待つだけなのかもしれない。

 マヤノがじっくり考えたうえで、俺以外への感情を見出せるのか……それが、分水嶺。

 漠然と抱いていた不安が、多少和らいだ気がして。

 俺はシンボリルドルフへと頭を下げる。


「ありがとう、シンボリルドルフ。答えを見出せたような気がするよ」
「いえ、こちらも――私の不明に気付けました、ありがとうございます」
「……ストイックだな」
「そういうものですから」


 シンボリルドルフは軽く微笑んで……ふと思いついたように、こちらに再度水を向けてくる。


「校内でわいせつな行為などに及ばないように、厳にお願いします」
「してねーよ!!!!」


194 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/01(日) 11:55:45.29 ID:P9TDvDr90
トレーナー「授業中のマヤノの様子は……正直あまり良いとは言えないようだ」

トレーナー「集中力が欠如した状態が続いている、らしい」

トレーナー「マヤノの中で答えが見つかるまで待つのも必要だとは思うが……」

トレーナー「こちらからも、何か動けないだろうか」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます。
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 12:06:17.40 ID:FiTHqvef0
今のうちに休憩溜めしておけば復活した時お得なのでは?ということで休憩
196 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/01(日) 12:09:41.20 ID:P9TDvDr90
>>195 えぐいこと考えますね。仕様上可能なので最大限活用してもらえれば。

―――

トレーナー「仕事だけ終わらせて、今日は休養に充てるか……」

トレーナー「仕事もそうだけど、考え事だって休養を取らなければ良質なものは浮かんでこない」

トレーナー「それに……少し疲れたしな」

―――
▼休憩効果発動。次回トレーニング効果2倍。
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 12:11:52.45 ID:TYvH662ao
よかった、理事長に看破されて粛清遺言手短されるトレーナーくんはいなかった……!
198 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/01(日) 12:13:23.06 ID:P9TDvDr90
トレーナー「昨日はよく寝たな」

トレーナー「春眠暁を覚えず……とはいうが、そもそも今のこの季節が本当に春なのか解らない」

トレーナー「5月の序盤とかは割とまだ春っぽい雰囲気があるんだけど、後半は夏っぽい気がする」

トレーナー「梅雨に入ったら春とか夏とか関係なく”梅雨だな〜”って思うの、考えてみれば少し不思議だよな」

トレーナー「……マヤノは、雨は好きかな」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます。
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 12:21:24.79 ID:2bsv0Njs0
去年の有馬記念のビデを見よう、ブライアンも出てるでしょ
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 12:22:09.19 ID:2bsv0Njs0
ビデってなんだよウォシュレットかよビデオだよビデオ
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 13:02:22.66 ID:TYvH662ao
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 13:09:25.29 ID:BSCAyPp1O
有マ記念のウォシュレットは芝
203 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/01(日) 13:15:41.60 ID:P9TDvDr90
最近なんだか思ったように文章を書けないので、更新亀気味になります、ご了承ください。
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 13:16:29.81 ID:TYvH662ao
了解おつ
ゆっくりでいいのよ
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 13:18:52.36 ID:p0qdOiFSO
そういや現状賢さって現状コンマに対するデバフが森鴎外のナイスネイチャとかでも無い限りは400もあれば十分な感じなんよね、もっと上げると展開判定コンマの分配にバフついたりしたら違うんだろうけど
206 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/01(日) 13:22:29.48 ID:P9TDvDr90
>>205
現状はそうですね。ええ。現状は。
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 13:23:13.44 ID:TYvH662ao
(何かあるぞ…)
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 13:25:39.78 ID:FiTHqvef0
デバフブライアンの可能性が…?
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/01(日) 13:28:16.39 ID:tNXYrpRYO
つまりこのうちに休息をかましまくって賢さを上げろと
210 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/01(日) 13:29:27.18 ID:P9TDvDr90
とはいえ現状で賢さの利点がないという意見についても確かにそうだなぁ〜と思っているので、次のループが来たら全体的な見直しをしたいと考えています。
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 00:00:13.31 ID:Zr4eKbFZ0
次のループのことも考えてしまう反面ループさせたくないという気持ちが強い
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 09:40:56.78 ID:yxPbXx22O
案だけで良いなら(外道なのでおすすめはしない)
案1 ハルウララなど1回目負けてリマセラ繰り返し、アイテム大量ゲット
 
案2 むしろ、ナリタブライアンや皇帝サイレントスズカなどを最初に選び強引に突破をはかる

案3 いっその事、ドラクエの世界に移住して『こんなかわいい子の馬のフンですよ』と詐欺してかねになる(錯乱)
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 10:15:38.46 ID:zOQXKgIw0
ゲーム的にガチるなら、
@無期限の今のうちに10回休憩して、トレーニング効果を1000倍まで増やす(ステータス上限1200と仮定)
A特定イベントを発生させて現状打破
Bその後自由安価で一度に全ステが上がるよう変則トレーニング
で一気に全ステSSに出来るな
なお10回の休憩ターンを描く作者の負担は考えないものとする(鬼畜)
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 13:18:37.50 ID:rJuWYs/P0
次のループに行くことになったら
情が移らないようひたすら事務的に接するトレーナーになるのだろうか
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 13:39:20.42 ID:9QBAso5g0
無表情で事務的な、私の優しいトレーナーさん(販売元:D○site)
とか同人音声でありそう(こなみ)
216 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/02(月) 14:53:12.94 ID:ot6EJkC+O
補足ですが、ループ時の報酬は期間が長ければ長いほど良いものが手に入ります。また、メインのストーリーに関わってくるウマ娘以外のネームドキャラクター(今回でいえば秋川理事長等)が多ければループ時の恩恵が大きなものになります。

逆にループのスパンが短いと……何かが起きます。

因みに休憩連打は可能ですが、あまり時間を掛けすぎると最後の夏合宿が潰れる可能性があるので気をつけておいてください、とだけお伝えしておきます。
217 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/02(月) 15:42:43.28 ID:ot6EJkC+O
あと、これは告知なんですが、たまに(主に私のガス抜きを目的として)閑話とかIfとかを書いてみるかな〜と画策しています。

皆様のレスがネタになることもあります。というか今思いついてる閑話やIfは皆様のレスから着想を得た物語です。乞うご期待……とは言いませんが、もし投稿されたらその時はよしなに。

あ、1日スレの方はもうちょっとしたらブン投げます。
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 15:45:26.75 ID:oEvj/tY8o
短ループで人間性を失うトレーナー……?

あっちもこっちも楽しみです
おつおつ
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 16:30:14.71 ID:ZVK2+iIyO
ループ時の選択やコンマ次第では覚悟を決めて自らもループしたスペちゃんとのダブルループなんて可能性もあるのか
220 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/02(月) 16:46:58.45 ID:L6l3E1R20
>>219
何となく情報を出すんですけど、実は一人だけループを超越する可能性があるウマ娘がいます。
逆に言えば、その一人以外はループという運命から脱出することは出来ません(奇跡でも起こらない限り)。
それはスペシャルウィークかもしれませんし、マヤノトップガンかもしれません。
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 16:57:20.84 ID:gGWjdYJe0
それは間違いなく世界レベルのシーキングザパールさんだな!ヘーイ!!
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 17:28:22.78 ID:zOQXKgIw0
>>69の「そうつぶやくシンボリルドルフは、どこか懐かしむような瞳で、遠くを見つめていた――。」
個人的にこの一文がずっと気になってるんですよねぇ…
無敗の3冠というのもループ設定と絡めて色々想像できるし
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 17:39:11.99 ID:dYKQLtkSo
   ・  ・・・
会長「私の謎はたしかに気になるな……」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 17:42:38.32 ID:ZVK2+iIyO
特殊ルート進行中だし、行動次第ではこの先の進展が何かありそうだけど
『キラキラ輝いて走る君が好き』みたいにもっとトレーナーがどんなマヤノが好きなのか具体的に言ってあげる、とか…?
225 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/02(月) 18:23:09.97 ID:L6l3E1R20
「……有馬記念、か」


 年に一度の、オールスターラン。

 行く行くはマヤノも出場するであろうその舞台は、出場するだけでも誉れである。

 何十何百にも上る全てのウマ娘たちからファン投票で出場が決まる大舞台。

 つまりその場に立つということは、それそのものがスターウマ娘の証明とも言える。

 そして――マヤノトップガンは、そんな有馬記念の出走予想にも名前がある。しかもそれなりに上の方に。

 研究する必要がある。


「心ではいくらでも思えるよな、そんなこと……」


 心の中での嘘なんて、いくらでも重ねられる。

 本当は研究のために有馬記念のVTRを見るわけではないのに。

 本当の目的は――ほら、今ターフを押しつぶすような威圧を放ったウマ娘。

 ナリタブライアン。今となっては、俺の希望だ。

 彼女の走りがなければ、マヤノは立ち直れないから。

 俺の言葉では、かえってマヤノの心を折ってしまいかねないから。


「……さすがの走りだ、ナリタブライアン」


 画面の中のナリタブライアンは、やはり壊滅的なまでの末脚ですべてを蹂躙する影と化していた。

 有馬記念に並み居るウマ娘でも、彼女に敵うウマ娘は――居ない。


「でも、やっぱり……その走りは寂しいよ、ナリタブライアン」


 ぽつりと、言葉を零して。


「……寂しい、か」


 その言葉に、少し立ち返る。

 テレビからは、ナリタブライアンの一着を讃える声が響いていた。

226 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/02(月) 18:28:15.25 ID:L6l3E1R20
トレーナー「朝目が覚めると、窓の外から蝉の鳴き声が聞こえてくる季節になった」

トレーナー「蝉の命は一週間っていうのは有名な話だよな。俺は割と残酷だな、と思う」

トレーナー「それが蝉という生態を保つための生存戦略なんだろう。長年の経験を累積して、生態がそう成長したからこそ、一週間でその命を散らす」

トレーナー「決まりきった死を迎える蝉の気持ちは、どうなんだろうか。脳の大きさが足りないから、思考なんてものはないのはわかり切っているのに――何故かそこに答えを追い求めてしまう」

トレーナー「それは俺が、八日目の蝉だからだろうか。死に体の、後には何もない存在だからだろうか」

トレーナー「はぁ、蝉関連の話は憂鬱になるばかりだな。切り替えて仕事するか」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます。
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/02(月) 18:33:50.41 ID:zOQXKgIw0
休憩
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 22:50:00.37 ID:6QjZXJx50
このスレで敬語で喋る会長の清楚さに目覚めた
229 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 00:03:10.00 ID:0QYB9Qax0
トレーナー「仕事も終わったし、今日はラーメンでも食べに行くか……」

トレーナー「と言っても、赴任してこの方遊びに行くことなんてなかったから、近くにどんな店があるかなんて全くわからないし――」

たづな「……ふむ、でしたらおすすめのお店がありますよ!」

トレーナー「……い、いつからそこに?」

たづな「今しがた、です。トレーナーさんがお仕事されていらっしゃったようなので、様子を聞きにきたんですよ」

トレーナー「それは……どうも。今日の分の仕事は終ったので、とりあえず息抜きをしようと思っていて……」

たづな「……その手段が、ラーメンと」

トレーナー「はい」

たづな「私は今日はいけないんですけど、おすすめのラーメン屋があるんです。行きつけのところではないんですけど、一度食べに行って、すごくおいしかったので――」

トレーナー「へ、へぇ……」

トレーナー(なんか期待できそうだ……!)

トレーナー「ちなみに、どこのお店なんですか?」

たづな「ああ、それはですね……」


―――


トレーナー「……流石たづなさんだった」

トレーナー「魚介系の濃厚スープに、細いうねり麺……」

トレーナー「こってりとした中に香る、わずかなゆずの香り……」

トレーナー「何というか、その。凄く旨かった」

トレーナー「……次はマヤノと一緒に来たいな」


―――

▼休憩効果発動。次回トレーニング効果4倍。

230 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 01:01:35.83 ID:0QYB9Qax0
トレーナー「日が経るたびに、夏の足音が聞えてくる」

トレーナー「室内にいても暑さを感じると、扇風機とか風鈴の音が恋しくなってくる」

トレーナー「今年の夏は、多分例年よりも暑くなるかもな」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 01:02:11.71 ID:6aiWF8Pco
お出かけしたらターボにぶつかった
232 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 18:33:23.17 ID:0QYB9Qax0

 朝目が覚めて一番に気付いたのは、今朝の寝覚めが酷く悪い、という事だった。

 悪夢を見た自覚なんてなくて、まして夜更かししていたわけでもなく。

 夢を見ていた……いや、多分、悪夢を見た。でも、夢を見たってその内容を明確に思い出せるわけじゃない。

 だから……状況証拠的に悪夢を見ていたことを察する。そうでなければ、この寝覚めの悪さについて説明がつかない。


「顔、洗うか」


 一言呟いて、ぴしゃりと頬を叩く。

 そうすれば、先ほどまでの倦怠感は晴れたふりをする。

 カーテンを開いて、窓を開けば――夏の気配が、蝉の音と共に部屋に満ちた。


「――今日は、いつもより蝉が騒がしいな」


 蝉が鳴き始めて今日で3日目。

 命を燃やす鳴き声は、何処までも高まりあい、共鳴していた。

 
233 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 18:45:17.39 ID:0QYB9Qax0



「……トレーナーさん、最近仕事、頑張ってますよね」


 仕事の報告にと、トレーナー室にたづなさんが来たとき、彼女はふと零した。

 あまりに突然のことだったので、何も返さないでいると、たづなさんはいつもの微笑みを浮かべる。


「根を詰めすぎないように、とは常々お伝えしているんですけれどね」
「……。根を詰めてはいませんよ。端に仕事に打ち込む時間が好きなだけです」
「そんな人が業務改善依頼を出しますか?」


 黙りこくる。


「まぁ、どちらでもいいんですよ。結果としてトレーナーさんが業務に邁進できるのであれば、それで」
「はあ」
「ですが、さすがに最近のトレーナーさんは見過ごせませんから――これは上司命令です。散歩でもしてきてください」


 たづなさんは、一応俺の上司にあたる人だ。

 とはいえ、そんな上下関係を感じさせないほどにフランクである。

 これは恐らく、たづなさんが円滑なコミュニケーションのことを考えて、敢えてそうしているんだろうと思う。

 だが、こうして業務命令を出されると途端に上司の顔が出てくる。……こうなっては、俺は従わざるを得ない。


「30分、でいいですか」
「それくらい歩けば、運動不足の解消には役立つと思うので」
「……では。たづなさんもたまに運動してくださいね」
「トレーナーさんに心配されるほど運動不足ではありませんよ。はい、いってらっしゃい」


 たづなさんに押しやられるように、俺は外に出た。

 やっぱり、今も蝉はうるさい。


234 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 19:02:34.70 ID:0QYB9Qax0



 茹だる、という暑さの表現があるが、今日の気温は正しく茹だる程。

 外に一度顔を出せば、脂汗がにじみだす。

 こんな日でも、ウマ娘たちは外で元気にトレーニングをしているのだから凄まじい。仮に俺がトレーニングを行おうものなら、10分かそこらでダウンするだろう。

 何もこんな日に散歩なんて命令しなくても……とは思うが、クーラーに慣れ切った体というものはなんとなく健康に悪い気がしたので、リセットがてら歩くことに決めた。

 歩きだせば、やはりと言うべきか下着に、カッターシャツにと汗がにじむ。僅かに吹く風だけが俺の体温を下げていた。


「とはいえ、これ結構辛いな……」


 純粋に体力が奪われる。木陰のベンチに座って休み休み散歩を行っているが、その度に上がっている息に驚いてしまう。

 ただ、さすがにこれだけで息が上がるのはいただけない。運動不足。なるほどな、と思った。確かにこれは運動不足だ。

 休息は十分。座っていたベンチから立ち上がり、歩こうとした時だった。


「うおおおおおおぉぉぉぉ!!!」


 蝉よりなおうるさい声が響いたと思えば。

 俺は宙を舞っていた。

 ああ、轢かれたんだな。そう認識した瞬間には、頬は硬い地面の感触を味わっていて。

 まるで緞帳が落とされるみたいに、意識を失った。
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 19:29:47.56 ID:Txl+s9M3o
ループしたか…()
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/04(水) 20:16:48.44 ID:cgI0Dzoq0
判定とか変えればTRPG作れそう
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 20:19:11.29 ID:fjcDeBZr0
とれーなーくん ふっとばされた!
238 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 20:41:35.94 ID:0QYB9Qax0
「起きろーっ!」
「うわぁッ?!」


 目が覚めるなり、耳元に大声が叩きつけられる。

 思わず身を逸らせば、額が何か硬いものに思いっきりぶつかって、目を閉じる。

 ……しばらく後に目を開けば、そこには”見慣れた”青い髪。

 空の蒼のように鮮烈な青と、藍とピンクの虹彩。

 彼女を前にして、俺は口をしばらく開けずにいた。

 そう、俺は彼女のことを知っている。

 風のように自由で、炎のように苛烈。その走りは、煌めかんばかりの才能を秘めていた。……かつての育成ウマ娘。


「ツイン、ターボ」


 俺がその脚を濁らせてしまった彼女が、俺のことを覗き込んでいた。
239 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 22:19:02.46 ID:0QYB9Qax0
「だれだ? ターボ、オマエのことなんて知らないぞ!」


 ツインターボは目を見開きながら、後ずさりする。

 名前が呼ばれただけなのに大げさな、などと思いつつも、確かに見ず知らずの人間に唐突に名前を呼ばれれば当然か、とも思う。

 さて、どうしたものか。適当に話題を振って、それをきっかけにしてこの場から離脱するのが一番簡単だろうか。

 ……今の状態で過去の担当ウマ娘と話すのは、俺の精神衛生上、あまりよくない。

 そもそも、過去の俺を肯定してくれたのはマヤノであって、俺自身が肯定したわけではない。正直なところを言えば、俺自身はまだ過去に対しての妄執に憑かれているフシがある。

 で、あるならば。

 ……俺が口を開こうとしたその瞬間、俺の顔をまじまじと眺めていたターボがふと声を上げた。


「オマエ、あのレースで勝ったウマ娘のトレーナー?!」
「あのレース……って、天皇賞のことか?」
「そうそれ!」


 びしり、と。俺のことを指さすツインターボ。

 行儀がなっていないが、今は置いておこう。


「それがどうかしたのか?」
「あの時、最後のまっすぐ……。――あの走り方、ターボのマネだ!」
「……」
「どうして? いつターボが走り方教えた? 教えてないはずだけどなぁ……」


 どうしてか、と言われても。

 ただ、やはりと言うべきかツインターボの育成が終了した時、俺の手には石のようなものが落ちてきて。マヤノとの初練習の時に光を出して砕けていた。

 それがマヤノの中の何かを変えた。本来備わっていないはずの、ツインターボの逃げの技術が、不意に現れたのが何よりの証拠だ。

 それは多分、ツインターボだってそうだ。ツインターボも、スペシャルウィークの時に出た石が砕けていたはずだ。

 ……それは明確な違和感だろう。下手をすると練習どころか会話も交わしたことがない相手が、自身の走法を完璧にトレースしている光景は。


「勘違いじゃないか」


 苦し紛れの言い訳だ。そう答えるほかにない。

 真実を打ち明けるのは、マヤノトップガンだけでいい。

 これ以上俺の運命に、誰かを巻き込むわけにはいかないから。


「――違う。ちがうちがうちがうーっ! ぜーったいウソついてる! ターボわかるもん!」
「……本当のことだよ」
「だって、あの走り方は……。ターボがずーっと試してたけど、けっきょくダメだったのだもん……」
「え?」

 その一言に、俺は思わず声を漏らしてしまった。
240 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 23:03:24.60 ID:0QYB9Qax0
「それは、一体どういうことだ?」
「何回もれんしゅーして、それでもダメだった。ターボには何かたりないから、どーしてもあの走り方は出来なかった……!」
「何か……」


 考えこむ。

 あの走り方について、俺が知るところは皆無だ。

 そもそも走り方だ。彼女たちウマ娘の走法を、彼女たちの適性をフルで活かしきれるものにチューンアップするのが俺たちの仕事。事実、ツインターボの時もそうしてきた。

 だから、ターボの脚質に合ったものがそのままマヤノの脚質に適合するはずがない。二人は逃げの適正こそ高いが――その運脚には大きな差がある。個人用にチューンアップしたものが他者に合うはずがない。

 だが、ターボはマヤノの走り方が”自身の求めていた理想形”であると言った。

 そんなはずがない。仮にマヤノの中に眠っていた”何か”がターボの走り方をマヤノに刷り込んだとする。どう転んでも、辻褄が合わない。

 ターボとマヤノの走り方は全く異なる以上、マヤノの走り方にターボの走り方が歩み寄る必要がある。その場合、ターボは違和感こそ感じるが、真似という言葉を使うほどに似る可能性はない。

 逆にターボの走り方にマヤノが寄っている場合、確かに真似という言葉は適当だが、そもそもマヤノのペースが乱されて十全な結果を導き出していない。

 つまり、だ。”ターボが違和感を抱くほどに走法が似る”ことと”トレースしたマヤノの走りが十全以上の成果を出す”ことは両立しない。

 つまり。これが両立する、という事は、現実にはあり得ない。……ということは、現実にはあり得ない要素がここにはあって。

 つまり、それは俺だ。
241 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 23:04:31.37 ID:0QYB9Qax0
「……石、それに本って一体」
「ねー、おしえてよー! ターボにもあの走り方おしえてー!」
「……ごめんな」
「えーっ?! やだやだ! ターボにも教えてくれなきゃやだーっ!」
「うぅん……」


 困ったな。どうあがいても説明は出来ないし、理解していないものを教えることは出来ない。

 ただ、ターボは……何というか割と頑固だ。

 このままだと根掘り葉掘り……となってしまいそうだ。

 救いはないんですか?


「おいっすー、ナイスネイチャでーす」


 ありました。

―――

▼事象に対する理解が進みます。


▼トレーナースキル[俯瞰]がレベルアップします。

■[俯瞰:解]
・第一段階
 様々なデータを数値的に見ることができる。
 ラウンド数の認識、レース時の達成着順の確認が可能。
・第二段階
 スキルを視覚的に把握可能になる。
 レース時、同一段階でのスキル同時発動が可能になる。
 ????????

―――

詳細なデータを追送します。
242 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 23:13:08.74 ID:0QYB9Qax0
Q:長々と書いてあるけど、これどういうこと?

A:今まで一回の展開(序盤中盤終盤)につき一つのスキルしか使えてなかったけど、これからは同時に使えるようになります。(条件有)
 あと、他にも色々恩恵があります。詳細については自分の目(行動安価)で確かめてね。


―――

▼[俯瞰:解]について
・当該スキルを入手したトレーナーは、技術や走法などが[スキル]として目に見えるようになります。これにより[スキル]に対する理解が進み、様々な恩恵が発生するようになります。
・うち一つが「レース時、同一段階でのスキル同時発動が可能になる。」です。これは、今まで展開に応じて一つしか発動できていなかったスキルを同時に発動させるコンマ安価の選択肢を増やす、ということです。

例えば[金スキル:全身全霊]と[マヤノトップガン固有:ひらめき☆ランディング]は今までそれぞれどちらかしか発動させることができませんでした。しかし、このスキルを習得した結果、コンマ安価が追加され、同時発動する選択肢が追加されました。

具体的には下記のようになります。
――――――――――

■習得前
・【レース終盤のマヤノトップガンの調子】
01〜15:好走
15〜30:末脚
31〜45:全身全霊
46〜60:シューティングスター Lv1
61〜75:ひらめき☆ランディング Lv2
76〜90:これが諦めないってことだァ! Lv2
91〜00:ひらめき☆ランディング Lv4

――――――――――

■習得後
・【レース終盤のマヤノトップガンの調子】
01〜11:好走
12〜22:末脚
23〜33:全身全霊
34〜44:シューティングスター Lv1
45〜55:ひらめき☆ランディング Lv2
56〜66:これが諦めないってことだァ! Lv2
67〜77:ひらめき☆ランディング Lv4
78〜88:ひらめき☆ランディングLv2+末脚
89〜99:ひらめき☆ランディングLv2+全身全霊
  00:ひらめき☆ランディングLv4+全身全霊

――――――――――





■■■■■■■■■





※詳細な条件について下記に明記します。
・[俯瞰:解]による同時発動の対象は、通常スキル(作戦スキル、距離スキル、汎用スキル)あるいはウマ娘が標準的に習得している固有スキル。
(継承により得た他のウマ娘の固有スキルとの同時発動は行われない)
・同時発動の対象は、展開の中で最も効果率が高いものと、次点で効果率高いものが自動的に選択される。
・次点で効果率が高いものが金スキル(前提スキル有)だった場合、金スキルとの同時発動の選択肢と、前提スキルとの同時発動の選択肢が追加される。
――――――――――
(例) 固有(終盤展開内効果率:1位)+全身全霊(終盤展開内効果率:2位)の場合
■選択肢には以下の3つが追加される。
・固有+末脚
・固有+全身全霊
・固有Lv倍+全身全霊(ゾロ目)
――――――――――
・展開に前提としてある要素(出遅れ、掛り、順調な出だし、ブロック、好走)はスキルではないため、同時発動は行われない。
・作戦や距離により十分なスキルが存在しない場合、同時発動の選択肢は増加しない。
・ゾロ目による補正効果は、同時発動するスキルの効果量の和に係る。
243 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 23:20:35.15 ID:0QYB9Qax0
▼条件の追記及び変更)

(変更前)
・次点で効果率が高いものが金スキル(前提スキル有)だった場合、金スキルとの同時発動の選択肢と、前提スキルとの同時発動の選択肢が追加される。
――――――――――
(例) 固有(終盤展開内効果率:1位)+全身全霊(終盤展開内効果率:2位)の場合
■選択肢には以下の3つが追加される。
・固有+末脚
・固有+全身全霊
・固有Lv倍+全身全霊(ゾロ目)
――――――――――

■■■■

(変更後)
・同時発動の対象として選ばれたものが金スキル(前提スキル有)だった場合、金スキルとの同時発動の選択肢と、前提スキルとの同時発動の選択肢が追加される。
・同時発動の対象として選ばれたものが両方金スキルだった場合、選択肢の増加には効果率が高いものが優先される。
――――――――――
(例1) 固有(終盤展開内効果率:1位)+全身全霊(終盤展開内効果率:2位)の場合
■選択肢には以下の3つが追加される。
・固有+末脚
・固有+全身全霊
・固有Lv倍+全身全霊(ゾロ目)
――――――――――
(例2) 先手必勝(序盤展開内効果率:1位)+コンセントレーション(序盤展開内効果率:2位)の場合
■[先手必勝]が優先され、選択肢には以下の2つが追加される。
・先駆け+コンセントレーション
・先手必勝+コンセントレーション
――――――――――
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:21:51.04 ID:erDACyS/0
なるほど!つまりバクシンですね!(賢さG)
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:26:08.55 ID:fjcDeBZr0
ループを超越する可能性があるウマ娘…一体誰なんだ…
246 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/04(水) 23:36:13.19 ID:0QYB9Qax0
はにゃ〜あたまフットーしちゃうよ〜><
……マジで頭痛いので詳細な設定を詰めるのは余裕があるときにします。

>>236
これは裏話。
実はTRPGを下地にシステムを作っています。
いつもKPとかGMとかやってるので、こちらの方が管理が楽なんですね……。
やろうと思えばいつでもTRPGに出来るとは思います。やる気はないです。


―――


トレーナー「ツインターボの走り方がマヤノに出来る理由が少しわかった」

トレーナー「……ざっくり言えば、ツインターボにはスタミナキープのノウハウが欠けている」

トレーナー「終盤までスタミナを持続させることができれば、あの走りを行うことも可能だろう」

トレーナー「……”これが諦めないってことだァ! ”か」

トレーナー「ターボらしいスキル名だな」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:37:42.39 ID:i9K8Egxko
休憩
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:43:18.41 ID:6aiWF8Pco
また師匠に助けてもらったな…師匠……
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/04(水) 23:54:47.20 ID:MeNYX7/R0
てことは、一周潰して料理の腕と栄養管理を極めたりニンジン農家やったりもできるわけか
やらないけど
250 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/05(木) 00:10:28.41 ID:V1rtorYY0
>>249 トレーナースキルはウマ娘と違って割と生やしやすいので、そう言うのもアリですね。
勿論デメリットもありますが。

―――

トレーナー「仕事も終わったし、今日は外に出て本でも探すか」

トレーナー「夏と言えばばてる時期だし、外に出たくない日もあるだろうからな……料理の本を探すか」

トレーナー「それに、三食コンビニ飯だとマジでやばそうだし……」

トレーナー「あと、マヤノに振舞えば喜んでもらえそうだしね」

トレーナー「……。早めに決着がつくといいんだけどな」

―――

▼休憩効果発動。次回トレーニング効果8倍
251 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/05(木) 00:15:12.98 ID:V1rtorYY0
トレーナー「そう言えば、最近のコンビニはスイーツにかなり力を入れてるよな」

トレーナー「スイーツの棚を見ると、かなりの種類が揃えられていてビビる」

トレーナー「ウマスタ映えなんかも気にされているようで、見ていると楽しいデザートもあって、なんというか……ジェネレーションギャップを感じるよな」

トレーナー「文明が進化した結果に置いてかれないようにしないとな」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 00:17:42.69 ID:tOgfYfeJo
理事長と会話
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 11:23:07.43 ID:aGrs/R91O
ツインターボがそうなってるってことはスペちゃんもそうなってらのかな、気になるな
254 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/05(木) 23:22:22.67 ID:V1rtorYY0
トレーナー「……理事長と話をしなきゃならない、とは思うんだが」

トレーナー「何というか、気が進まないんだよな」

トレーナー「何話せばいいかわからないし、現状が現状だし」

秋川理事長「疑問、現状とは何だ?」

トレーナー「ぴっ……?! 秋川理事長、いつからそこに――」

秋川理事長「訪問ッ。今しがたノックしたのだが、返事がなかったから入らせてもらった!」

トレーナー「そ、そうなんですか……」

秋川理事長「肯定! 実はだな、少し話があるんだ」

トレーナー「話、ですか」

秋川理事長「提案ッ。君は同期のトレーナーの中でも飛びぬけて勉強家であると聞く。ウマ娘たちの中には、君をトレーナーとして迎えて”チーム”を作成してほしいという嘆願が出ている……」

トレーナー「チーム、ですか……」

トレーナー(過去に記録はあった。シリウス、カノープスなどの名前を冠したウマ娘たちによる連合、チーム……。どちらかというと、学校の部活に近い雰囲気だろうか)

トレーナー(悪くはない提案だと思う、マヤノにとってもいい刺激になる)

トレーナー(……俺がループしないという前提があれば、の話だが)

秋川理事長「推察。君の憂慮も理解できるッ……。断るも認可するも君次第だッ。答えは後々聞ければいい。心が決まったら答えてくれッ!」

トレーナー「……そういうことでしたら」

秋川理事長「では私は失礼するッ! さらばだッ!」

トレーナー「……今日も元気だなぁ、秋川理事長は……」

―――

▼イベントフラグが立てられました。

▼条件を達成するとイベントが発生します。
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 23:28:20.89 ID:/OUO/4h10
んん?
もしかしてチーム持つとチームメイト全員に記憶残ったりする?
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 23:33:26.57 ID:tOgfYfeJo
よっし全員勧誘しよう(提案)
257 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/06(金) 00:27:22.96 ID:HuBo1cyG0
トレーナー「クーラーの風の冷たさって、何というか自然界にない不自然な風だから、浴びてると違和感があるんだよな」

トレーナー「とはいえ、クーラーがなければ俺は既に死んでいる……」

トレーナー「自然の風を浴びに行く機会も必要だとは思うんだけど、クーラーの風の外に出た時点で死亡が確定している……」

トレーナー「ひょっとしてこれ、積みでは?」

―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/06(金) 00:36:43.10 ID:iKIJGM250
ツインターボの様子を見てスペシャルウィークが気になったのでトレーニングしてるところを見に行く
259 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/06(金) 23:57:54.92 ID:HuBo1cyG0

 人はいつだって悩む生き物だ。

 俺もそうだし、ウマ娘だってそうだろう。

 悩みなく生きることなんてできない。むしろ悩むことが生きることなのかもしれない。

 とはいえ……できるのであれば、悩み事は減らしたい。

 そして――今の俺には、悩み事が増えるフラグがビンビンに立っている。


「おーしーえーろー!」


 何度もトレーナー室の扉が叩かれ、俺は沈黙する。

 一言でも言葉を漏らせば、彼女の耳は俺の存在をここに認めることになるだろう。

 面倒なことになった。彼女の諦めなさに救われたこともあったが、今はその諦めなさに少しだけやきもきしている。

 ツインターボ、そろそろ諦めることを覚えてくれてもいいんだぞ……。

260 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/06(金) 23:58:53.27 ID:HuBo1cyG0



「……行ったか」


 時間にしておよそ十数分。

 ツインターボはこちらの存在に気付かなかったのか、そのまま退散した。

 ウマ娘の聴力は人間のそれよりも鋭敏なので、見つからなかったことは幸運の一言でしかない。

 とはいえ、予断は許さない。ナイスネイチャの話によれば、ツインターボはそれなりに俺に対しての執着を見せているらしいからな。

 ……執着は執着でも、もちろんあの走り方――俗に言うところの”スキル”に対してだが。


「スキルと言えば、スペシャルウィークのものもあるんだよな……」


 シューティングスターと呼ばれるそのスキル。スペシャルウィークの驚異的な末脚を押し上げる、力強さとしなやかさを両立した走法――スキルだ。

 公式戦では全く使ったことがない。恐らくだが、このスキルにはある程度発動する条件があって、今のところマヤノはそれを発動したことがない。

 だが、知らず知らずのうちにマヤノの走法に影響を及ぼしている可能性がある。その時は――スペシャルウィークにも違和感が生じているはずで。


「……会いに行くか。一応理由もあるしな」


 俺はそう呟いて、トレーナー室を出るのだった。

 
261 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 00:19:24.13 ID:LizPTLal0
 スペシャルウィークがどこにいるかなんて、わからないけれども――分かり切っていた。

 彼女はいつだってそうだった。嬉しい時も、哀しい時も。

 どんなに打ちひしがれていたって、そこにいた。

 放課後のチャイムが鳴った後、魔法が掛けられたみたいに。

 スペシャルウィークはきっと、ターフから脚を離せなくなる。

 だから、スペシャルウィークがグラウンドにいることは、もはや必然だった。


「……綺麗だな、いつ見ても」


 洗練された運脚。力強いステップ。

 最大の効力を発揮する瞬間で炸裂する差し脚。

 そのどれもが俺の目に焼き付いて離れない。

 過去のあの姿と、重なって。離れない。

 ブルネットの髪がターフの緑に走るたび、思わず目で追ってしまうその姿は。

 たぶん、俺にとっての憧れだった。

 トレーニングでこれなのだから、レースなんて見た日にはきっと――きっと、俺は泣いてしまうかもしれない。

 彼女が駆けるターフのことを想うだけで心が熱くなる。

 ――いずれは、彼女と戦うことになる。そう考えれば、もっともっと、熱くなる。

 マヤノは彼女を超えることができるのだろうか。

 できないはずがない。スペシャルウィークは素晴らしいウマ娘だが、マヤノだって素晴らしいウマ娘なのだから。
262 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/07(土) 00:20:44.92 ID:LizPTLal0
 そんなことを考えていると、ふと、スペシャルウィークと目があった。

 タオルで軽く汗を拭うと、手を振ってこちらに近づいてくる。

 練習の熱からか、紫の瞳は僅かに明るく色を変え、夕陽に照らされ輝いていた。



「……あ、あの時のトレーナーさん! こんにちは!」
「覚えててくれたか。練習に精が出てるみたいだな」
「はい! 有馬記念――私も出してもらえることになりましたから!」


 ……年末の有馬記念。

 確定はしていないものの、ここ辺りになってくるとおおむね誰が出走するかは想像がつく。

 スペシャルウィークほどのウマ娘ならば、ほぼほぼ出場が確定しているようなものだ。

 それにしても、有馬記念か。


「日本一のウマ娘になるって夢、叶えられるといいな」
「……え? どうしてそれを?」
「……君が友人たちと話してるのを聞いてしまったことがあっただけだ」
「そ、そうなんですね……! あはは、私ってば、声、大きかったかなあ……」


 頬を赤くし、照れるスペシャルウィーク。

 そんな表情に、過去のループを思い出して、少しだけ胸がいたくなる気持ちになって。


「そうだ、君にお返ししたいと思って」
「お返し、ですか?」
「君のおかげで、あの後マヤノとの話もスムーズに終わったよ。これはそのお礼」
「え! そんな、私はただ、トレーナーさんにお礼をしたくて……」
「……いつだって君は謙虚だなぁ。まぁ、でも。受け取ってもらわないと気が済まないからな……。受け取ってくれるか?」
「そう、ですか。だったらありがたく受け取ります!」


―――


下1 何をプレゼントする?


263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 00:27:01.58 ID:dt2pWbDno
スイパラ招待券
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 00:43:08.01 ID:8CBoFHRW0
おいばかやめろスイパラが潰れる
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 00:49:26.39 ID:lSaK80SJO
このトレーナーは1つの店を破壊した
266 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/07(土) 03:00:49.05 ID:LizPTLal0
「つい先日、商店街のくじ引きで引いたんだが……」
「こ、これって……! この前オープンしたスイパラの招待券……!」
「俺とマヤノ――担当ウマ娘分を除いても二枚余りがあってな。スペシャルウィークも食べることに対する関心が高いと聞いたことがあってね。どうかな?」
「感激です……!!」


 スペシャルウィークは差し出した招待券を大事に抱え、瞳を瞬かせた。

 やはり食べることに関心が高いという噂は真実だったようだ。ここまで喜んでもらえると渡した甲斐もあるというものだ。

 そんな様子に思わずほっこりしていると、スペシャルウィークがふと何かを呟いていることに気が付いた。


「元を取らないと……誰誘おうかな……。セイちゃんは……ダメ、スカーレットさんは……断られるだろうし……」


 ……スイパラが潰れないことを祈っておこう!


―――


▼プチイベントフラグが立てられました。

▼条件を達成するとイベントが発生します。


―――
267 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/07(土) 03:06:33.65 ID:LizPTLal0
これからは情報を小出しにしていきます。
何かの判断材料になるかもしれません。

―――

■イベントについて

イベントには複数の種類があり、展開やコンマの数値によって変化します。



▼メインイベント(重要度:高)

ストーリーが進む上で必ず発生するシナリオ。

レースの開催や、ライバルウマ娘との競い合いなどが該当する。



▼リミテッドイベント(重要度:特高)

ストーリーが進む上で一度だけ発生するシナリオ。

その場の感情やウマ娘との関係性で発生する、予め定められているシナリオ。

ウマ娘との関係や、トレーナーの進退に関連するイベントが該当する。



▼メジャーイベント(重要度:高)

ストーリーが進む上で高確率で発生するシナリオ。

コンマや行動安価などで特定の条件を踏むと発生するシナリオのうち、特に重要度が高いシナリオが該当する。

ストーリー全体に強く作用する出来事が発生する場合が多い。



▼サブイベント(重要度:低)

ストーリーが進む上で中確率で発生するシナリオ。

コンマや行動安価などで特定の条件を踏むと発生するシナリオのうち、特に重要度があまり高くないシナリオが該当する。

当該ループに作用する出来事が発生する場合が多い。



▼プチイベント(重要度:低)

ストーリーが進む上で低確率で発生するシナリオ。

コンマや行動安価などで特定の条件を踏むと発生するシナリオのうち、何にも作用しないシナリオが該当する。

主に閑話などの形を取る場合が多く、当該イベントについてのみ、発生はあらかじめ定められていない。



▼エクストライベント(重要度:?)

ストーリー全体を通して、一度だけ、確率で発生するシナリオ。

全2種類。

発生するとストーリー全体に極めて高く、強い恩恵をもたらす。

"想いは力となり、願いは形になる。"

"祈りは遠く響き、やがて天破来たりて天命光に臥せり。"



268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 03:52:14.12 ID:6V1cAO0z0
パクパクですわー
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 10:31:04.95 ID:dt2pWbDno
???「すごいな……! 高松にはこんなお店なかったぞ……!」
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 11:08:10.56 ID:8CBoFHRW0
???「後輩にタカるんやめーやみっともない!第一アンタ笠松やろ!」
271 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/07(土) 13:36:54.51 ID:LizPTLal0
トレーナー「時折、海鳴りが遠くの方から聞こえてくる」

トレーナー「いや、実際に聞こえているわけじゃない。なんとなくそんな気がする」

トレーナー「季節には足音があって、夏は海鳴り――多分そんな感じじゃないかな」

トレーナー「春はあけぼの、秋は夕暮れみたいな」

トレーナー「……この流れで行くと”いや夏は夜だろ”となるな」

トレーナー「海か」

トレーナー「……なんだか、懐かしい気持ちになるな」


―――


下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※XXXまであと?ターン(当ターン含む)
※特殊イベント[Root1:Obsession-オブセッション-]開始
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※ターン経過ごとの時間経過が1ターン1日へ変化します。
※特定イベントの発生まで、制限ターンは無期限に延長されます
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 13:53:24.82 ID:a90iHLM1o
ナリタブライアンと会話
273 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/07(土) 14:30:07.59 ID:LizPTLal0

 蝉が鳴くのを、蝉に与えられた使命だと解釈するならば。

 蝉が死ぬことは、運命と言えるのではないか。

 蝉が鳴くのを、蝉にとっての全てだと解釈するならば。

 蝉が死ぬことは、義務と言えるのではないか。

 蝉が鳴く。蝉が死ぬ。

 生きて、死んで。

 その先に残るものなんて小さな脳みそじゃ解らないのに。

 蝉が鳴く。蝉が死ぬ。

 小さな体を揺らして。羽を動かし。音を響かせ。

 蝉が鳴く。蝉が死ぬ。

 7日目の朝、男は斯くして目覚める。

 ヒトの頭は、蝉よりも大きくてぎっしりしていて。

 だから、8日目を知るかもしれない。

 今朝の蝉は、酷く静かに、羽音を鳴らしていた。
274 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 15:58:00.93 ID:LizPTLal0

――平和なトレーナー室に”死体が転がされた”のは、昼を過ぎた頃だった。


 突如として扉を開き、中に入ってきたその姿に、トレーナーは絶句した。

 黒くあでやかな長髪に、全てを刺し殺すような金色の瞳。

 見入ってしまいそうなほどに堂々とした佇まいは、いっそ漢気すら感じさせるほどに精悍。

 ”シャドーロールの怪物”の威容は、その名の通り、影の如く深く、重かった。

 だから、そんな威容に中てられたトレーナーは、その名を口にすることしかできない。


「ナリタ、ブライアン」
「……用事があって来た。ここにアイツはいるか」


 相互に目線が交わされ、トレーナー室に影が差した。
275 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 15:59:20.65 ID:LizPTLal0



「マヤノはここにはいない」


 明確に返せる言葉は、それしかなかった。

 トレーナーにとって彼女は畏怖の対象であり、同時に希望である。

 言葉が詰まる。彼女に感情を握られている感覚すら覚えてしまう。

 努めて冷静でいようとしているが、たった一言にも感情が漏れだしている気がしてならなかった。

 そんなトレーナーに対するナリタブライアンの返答は「そうか」の一言だけだった。

 ナリタブライアンは踵を返し、トレーナー室から出ていこうとする。

 一瞬の逡巡。

 トレーナーは彼女を呼び止めることにした。
276 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:01:18.92 ID:LizPTLal0
「待ってくれないか、ナリタブライアン」
「……何か用か?」
「ああ、マヤノについてだ……」
「……聞こう」


 ナリタブライアンはもう一度踵を返し、ソファーへと腰かける。トレーナーはそんなナリタブライアンのことを一瞬見て、自身も腰を落ち着けた。


「さて、何から話そうか――」
「前置きは要らない。今お前が話そうとしているのは――マヤノトップガン、アイツの腑抜け顔の原因か?」


 ぴくり、と。トレーナーの眉が動く。

 些細な感情の動きが表に出れば、ナリタブライアンはそれを見逃すことはない。


「――やっぱりお前か」
「……ああ、そうだ」
「単刀直入に言う。――アイツの腑抜け顔をどうにかしろ」


 鋭い刃の如く、トレーナーへと突き立てられる言葉たち。

 述べられる言葉の羅列に、トレーナーはナリタブライアンの怒りを感じ取る。

 その怒りが言葉の端から香るにつれ、ナリタブライアンの表情は鬼気迫るものとなっていた。

 ……怒っている理由は、もはや明白だった。


「……君にとって、マヤノはどういう存在だった?」
「――どういう存在でもない。ただ、レースで競り合うウマ娘があんな様子じゃ、気にならないほうがおかしいだろ」


 確かにそうだ、とトレーナーは思った。

 ナリタブライアンほどのウマ娘になってなお、対策とは無視できないほどの効果を発揮する。特に有馬記念に出走するほどの、強力なウマ娘であればなおさら。

 ……だが、あくまでそれは建前の一つでしかない。トレーナーはなんとなく、そう感じた。

 言葉にすることはない。ただ、トレーナーは含みがあるような視線でナリタブライアンを貫いた。

 しばらく二者の視線が交錯し、火花を散らし。

 やがて折れたのは、トレーナーの方だった。


「……残念だけど、俺の力じゃ、マヤノを元に戻すことは出来ない」
「なんだと?」
「深い、深い事情がある。君にも安易に話せないくらいの事情が」
「……だったら、アイツはどうやったら戻る」


 その言葉に、トレーナーは考えこむ。

 マヤノトップガン、彼女は恐らく今考えている。自身の目的について、自身のあり方について――。

 そこに介在できるものなど、誰もいない。……少なくとも、自身は出来ないことを痛感していた。

 故に答えは。


「わからない」
「……それでもトレーナーか?」
「そうありたい、とは思ってるよ」


 トレーナーのその答えに、ナリタブライアンは静かな瞳で返した。

 まるですべてを見通すかのような透明な瞳は、トレーナーを見て――そして外を見る。


「……邪魔したな」
「今の答えで満足だった?」
「……さぁな」


 それだけを言い残して部屋を去るナリタブライアン。

 その瞳に、その心に、一体なにがあるのか。

 トレーナーには終ぞ見通すことは出来なかった。
277 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:02:57.39 ID:LizPTLal0
―――


▼シナリオイベント確定

▼イベント開始まで、あと1日


―――
278 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:06:25.16 ID:LizPTLal0
トレーナー「……ナリタブライアンが訪れて、一日が経過した」

トレーナー「これは直感だが、ナリタブライアンは何かを考え、それを実行に移そうとしている――」

トレーナー「それが何なのか想像は出来ない。ただ、きっと悪い方向には転ばない、と思う」

トレーナー「俺はヒトで、彼女たちはウマ娘だ」

トレーナー「………とはいえ、心配であることに変わりはない」

トレーナー「上手く、行くといいんだけど」

―――

下1
お出かけ/休憩/会話/その他(良識の範囲内で自由に)

※[リミテッドイベント]Root1収束まであと1ターン(当ターン含む)
※マヤノトップガンとの行動を行えません。
※トレーナースキル習得はトレーナーが抱く、マヤノトップガンへの執着心により行えません。
※休憩効果発動中、現在効果量8倍。
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 16:07:35.11 ID:Ptk2LEFCo
休憩
280 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:12:26.51 ID:LizPTLal0
トレーナー「気を張ってばかりいては、余計に疲れが溜まるな」

トレーナー「息抜きに外に出る……のは少し余裕がないから難しい」

トレーナー「よし、今日はジョギングでもするか。運動不足気味だしな」

トレーナー「それに、走っていれば――マヤノたちと同じ気持ちになれるかもしれない」

トレーナー「真の意味で寄り添える、かもしれない」

トレーナー「……走ろう。余計なことを考えている暇があるのならば」

トレーナー「風に身を任せれば、こんな考えもきっと晴れるだろうから」


―――

▼休憩効果発動。次回トレーニング効果10倍
281 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:15:12.55 ID:LizPTLal0
―――


 蝉が鳴き始めて、八日目。

 蝉が、泣き止んだ。

 五月蠅いほどの静寂が、耳を劈く午後六時。

 俺はそれを眺めることしかできなかった。


―――
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 16:16:29.14 ID:ZpkZ50Jv0
あれ、休憩効果16倍じゃなくて10倍?
283 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:41:53.43 ID:LizPTLal0
あ、16倍ですね……。
訂正させていただきます……!
284 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:48:07.95 ID:LizPTLal0

「トレーナーさんッ!」


 ばたんと、強くトレーナー室の扉が開かれる。

 血相を変えたたづなさんの顔が見えた時、俺は何が起こったのかを察した。――ナリタブライアンがアクションを起こしたのだ、と。

 俺の表情が思った以上に変わらなかったせいか、たづなさんが冷静さを取り戻す。やがて俺の手を取って、外を指さした。


「マヤノトップガンさんと、ナリタブライアンさんが……!」
「……行きましょう」


 一言だけそうつぶやくと、俺は書類を仕舞い、外に出る。

 たづなさんに手を引かれるままに外に出ると、生暖かい風が全身に吹き付けた。

 飛来するごみに軽く目を閉じていると、耳にナリタブライアンの声が届いた。


「何度試しても変わない。お前では私には勝てない」
「……違う、違うもん。絶対に勝てるもん……!」


 泥だらけのジャージを着て、グラウンドに膝をつくマヤノトップガン。そんなマヤノトップガンのことを睥睨するように、ナリタブライアンが仁王立ちしていた。

 夕日が差して、ナリタブライアンの表情は陰に隠れている。だが、その声はあまりに重く、まるで首筋にナイフを突きつけられたかのような冷え冷えとした感触を覚えるほど。

 雰囲気からして、彼女には勝てない。そう思わせるほどの絶対的な威圧は、あの有馬記念の時よりもさらに洗練されていた。
285 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 16:48:57.90 ID:LizPTLal0
 そして、事実――マヤノトップガンは、今の彼女に勝つことは出来ない。

 ヒトより鋭敏な感覚を持つウマ娘であれば、そんなことわかり切っているはず。だが、マヤノは――いつもの理解力をここで発揮せず、ただただナリタブライアンに突っかかっていた。


「……何度やっても同じだ」
「次は勝つもん」


 ふっ、と。ナリタブライアンの口から嘲笑の息が漏れる。

 そんな無様な様子でよくもまぁ、とでも言いたげな表情。マヤノは、その表情を向けられて――ただただ悔しそうな表情を浮かべていた。

 ゲートにはいれば、ナリタブライアンはマヤノの方を見て、今一度笑みを浮かべる。


「10秒やる」
「――ッ!」


 明らかに自身のことを下に見ている――明け透けな言葉にマヤノは一瞬鼻白んだ。

 そして――次に浮んだ表情は、明らかな、とても明らかな怒りだった。

 ゲートが切られる。凄まじい勢いで駆け出すマヤノ。

 1秒、3秒、5秒。ナリタブライアンは腕を組んでいる。

 7秒、9秒。マヤノは駆けていく。もはや絶望的な開き。

――10秒。ナリタブライアンはゲートから”消えた”。

 爆発的な加速を見せたナリタブライアンは、逃げるマヤノとの差を潰しながら駆けていく。どれだけの差が開いていても、絶対に詰められるという自信があり――それを為しうるだけの能力を持っていると確信しているがゆえに。

 その表情は、いつもと変わらない。

 平坦で。でも何かに飢えているような。

 寂しそうな。

 ……その表情は、諦めのように見えた。

 此処に居る。誰か、この渇きを癒してくれ。闘争に価値を与えてくれ。

 狂戦士のような心は、しかし誰にも理解されず、孤高。

 もしかしたら、そんな心を理解できたのはマヤノを含めたほんの数人だったのかもしれない。そんな理解者が――濁ってしまっている。


「……怒ってる、のか?」


 ナリタブライアンの表情はそうは見えない。どれだけ見たって、涼し気で、しかし絶対に獲物を食い散らかす猛禽のそれでしかない。

 ただ、直感が囁く。ナリタブライアンは、怒っている。

 マヤノとの差が詰まっていくたびに、直感は確信へと変わっていく。ついにナリタブライアンがマヤノを抜き去った時、一瞬だけ――ナリタブライアンは歯噛みした。

 悔しさを、怒りを押しとどめるように。

 こうなってしまえば、マヤノに勝ち目はない。ナリタブライアンに抜き去られたマヤノは今にも泣きそうな表情を浮かべて、ゴールするナリタブライアンを見つめることしかできない。

 模擬レース場には、夜の闇よりもなお深い影が、落ちていた。
286 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:26:23.12 ID:LizPTLal0
「ハンデをつけてもこれか?」
「……」
「……失望した」
「……っ」
「お前だったらもっと走れると思っていた。でも違ったんだな、お前はその程度のウマ娘だった」
「ち、ちが」
「――どこが違う?」


 瞳を伏せて、そして開く。

 影に覆われる表情の中、ただ黄金色の瞳がマヤノのことを貫く。


「どこが違うんだ」
「……」
「……。せめて言い返してほしかったが」
「ぶ、ブライアンさ――」
「――名前を呼ぶな」


 その一言は雷鳴のようにマヤノの二の句を止め、瞳を見開かせた。

 ナリタブライアンは、マヤノに背を向け、夕陽を背負う。

 そして、たったの一言だけ、呟いた。


「オマエに期待していた私がバカだった」


 ナリタブライアンは、その場から去る。

 その牙でマヤノを切り裂いて。

 ……いや。自らをも切り裂いて。
287 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:27:17.52 ID:LizPTLal0



「ナリタブライアンさんッ――」
「たづなさん」
「トレーナーさん、どうして止めるんですか?!」
「……ここは俺に任せてくれませんか」


 そう言えば、たづなさんは伸ばした手を引っ込めて、強く拳を握った。

 ……たづなさんにだって分かっていたはずだ。彼女ほどウマ娘を長く見てきた人はいない。だから、ナリタブライアンがどれだけ深い傷を負ったのかも、きっとわかっている。

 でも、彼女の傷はたづなさんには癒せない。まして俺にも、誰にも――。

 その傷を癒せる方法は、たった一つしかない。

 だから、その手段を手繰りに行く。……そしてそれは、俺にしかできない仕事だ。


「……。お願いします」
「……ありがとうございます、たづなさん」


 一つお礼を言って、まずはマヤノへと近寄る。
288 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:48:52.47 ID:LizPTLal0
 グラウンドに膝をつき、両手で顔を覆っているマヤノからは、絶え間ない嗚咽が聞えていた。


「マヤノ」
「……トレ……ちゃん」
「無理に答えなくていい。だから、俺の話を聞いてくれないか?」


 こくり、と。マヤノが頷く。


「……悔しいか」
「……ぅん」
「……俺も同じ気持ちだ――と言いたいけど、マヤノの方が辛いよな。ごめんな、何も言ってやれなくて」
「……」
「でも。ナリタブライアンは正しいことを言ってた。そのことは分かるか……」


 こくり。


「失望、させてしまった」
「――っ」
「だけど、それは君のせいじゃない。俺が、君に背負わせすぎてしまった。それが原因で君の脚は濁ってしまった。だから、俺のせいなんだ」
「ち、ちが――ッ!」
「違わないよ。よしんば違っても……少なからず俺は確実に責任を負うべき立場にある」


 本当は、もっとほかに手段があったはずなんだ。

 重荷を背負わせてしまったこと。背負ってしまったそれを下ろさせる方法。

 他にもたくさんあった。でも俺は、この方法しか思いつくことができなかった。

 俺だっていっぱいいっぱいだった、と。言い訳はいくらでもできる。そしてその言い訳が、ある程度容認されるものだとわかっている。

 でも、でも――俺がもっといろんなことを学んでいれば、こんなことにはならなかった。

 だから。
289 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 17:49:39.24 ID:LizPTLal0
「だから訂正しよう、マヤノ。俺”も”悪いんだ……。だから、結果として……ナリタブライアンに、あんなことを言わせてしまった」
「……トレーナー、ちゃん」
「………悔しいよな、哀しいよな。追いつきたい背中にあんなこと、言われるの」
「……うん」
「今でも、追いつきたいか?」
「……おいつきたい」
「走りたいか?」
「……走りたい」


 俯きながら、答えるマヤノ。

 瞳は見えない。表情も。

 だけど、その声には確かな意思があった。

 あの時有馬記念で見つけた、あの寂しい背中に追いつきたいと。

 もう失望される走りは見せない、見せたくないと。


「……マヤノ。ナリタブライアンは今、傷を負っている。だからその傷を癒してあげないといけない」
「……うん」
「そしてその傷は――君が、ナリタブライアンに並ぶ……いや、超えなければ癒えることはない」
「……だから、超える」
「そうだ、だから超えなくちゃいけない」


 ナリタブライアンが怒るという事は、それだけマヤノにかける想いが強かったという事だ。

 影は光がなければ存在できない。ナリタブライアンにとってのマヤノは、光となりつつあった。――それは想像に難くない。

 だから、ナリタブライアンは不器用ながらも怒った。叱咤した。それでマヤノが起き上がることを望んでいた。

 自らが傷付いても、なお。


「明日からだ」
「……うん」
「明日から、ナリタブライアンを超えるぞ」
「……うん!」
「それが、ナリタブライアンに出来る唯一の贖罪だ。だから――また、一緒に戦ってくれるか?」


 言葉と共に、手を差し出す。

 ……強い感情は、強い感情で塗りつぶさなければならない。

 それは、ナリタブライアンに対する怒りであり、悲しみであり――何より、罪をあがなう気持ちだ。

 死んでいく蝉みたいに。泣きわめくことは出来ない。しちゃいけない。


――八日目の蝉。俺は、俺たちはそうあらなくてはならない。


 運命を気にする間もなく。

 義務を気にする間もなく。

 自身の全ての意味と価値を、声高に示さなければならない。

 俺たちには何も残っていないのだから。

 ナリタブライアンに届くまで、声高に。



[Root1:Obsession-オブセッション-]
[Answer2:八日目の蝉]

(了)

―――
290 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/07(土) 17:51:54.86 ID:LizPTLal0
―――

▼リミテッドイベント[Root1:Obsession-オブセッション-]が収束します。

▼トレーナーとマヤノトップガンの抱く執着の対象が、ナリタブライアンとの対決及び勝利に設定されます。

▼当アナウンスをもって、ターン経過は元に戻り、通常のストーリーへと回帰します。

▼リミテッドイベント[Root1:Obsession-オブセッション-]、[Answer2:八日目の蝉]のクリア報酬及びステータス減少が発生します。

―――

下1〜5 ステータスの減少幅(コンマ)
※ゾロ目の場合は減少打ち消し。

下6 ループ時報酬増加(コンマ)
※ゾロ目の場合は追加ロール

性質上連取の間隙は1分にさせて頂きます……!
よろしくお願いいたします!

―――
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 17:56:03.81 ID:dt2pWbDno
やっぱりマヤちんが隣にいねぇといけないな!
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 17:59:55.95 ID:8CBoFHRW0
ステータス減るのか…
Answer2ってことはいくつかルートがあったってことか
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:06:40.27 ID:dt2pWbDno
理事長のイベント追う方向かなあ別解は
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:09:53.09 ID:a90iHLM1o
サボってた訳ではないはずなので、トレーナーくんと離れてただけでパフォーマンス落ちるの「尊」なんですよね(消失しつつ)
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:14:30.62 ID:vcAB3hfqo
はい
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:17:05.42 ID:zw6pV1lmO
ユー・コピー?
297 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:21:32.61 ID:LizPTLal0
安価結果前にリミテッドイベント――再発しないイベントの為、分岐の説明です。
こういう分岐もあったよ、という設定のようなものと考えてください。

―――

▼Root1:Obssesion-オブセッション-

 意味はそのままObssesion(執着心)
 総ターン数:30

〇Root分岐条件:心理的異常に際し、ナリタブライアンについての行動安価を取る。

・[Answer1:天才の所以]
会田トレーナーの力を借りる。懇切丁寧なカウンセリングにより元の状態へと回帰する。

・[Answer2:八日目の蝉]
ナリタブライアンの懐を借りる。ナリタブライアンが発破をかけることによって発生する罪悪感と、勝利への執着心を取り戻すことで元の状態へと回帰する。

・[Answer3:真昼の大花火]
ナイスネイチャとマヤノトップガンを引き合わせる。ナイスネイチャとマヤノトップガンが口論から喧嘩に発展する。感情の暴露による異常性の発見によって元の状態へと回帰する。

・[Answer4:皇帝の威信]
ターン超過(30ターン以上)による強制イベント。シンボリルドルフが異常を察知し、マヤノトップガンへと挑発行動を取る。怒りによって元の状態へと回帰するが、学園側との関係が悪化する。

・[Answer5:執着の先に]
自由安価で諦めるなどの宣言をする。現状を維持したままストーリーが継続する。


―――

▼Root2:Ambivalence-アンビバレンス-

 意味は「感情の迷い」。
 総ターン数:10

〇Root分岐条件:心理的異常に際し、会田トレーナーあるいはナイスネイチャについての行動安価を取る。

・[Answer1:心理的緩解]
期限10ターンの間、会田トレーナーのカウンセリングを4回以上受ける。懇切丁寧なカウンセリングにより元の状態へと回帰する。

・[Answer2-1:理想]
期限10ターンの間、会田トレーナーとカウンセリングを介さない会話を行う。会田トレーナーの言葉により、トレーナーは元の状態へと回帰する。

・[Answer2-2:友達だったら]
期限10ターンの間、マヤノトップガンとナイスネイチャを引き合わせて会話を行わせる。ナイスネイチャの発破により、マヤノトップガンは元の状態へと回帰する。

・[Answer3:影を断つ]
期限10ターンの間、ナリタブライアンに関する安価を3回以上取る。ナリタブライアンとの勝負を望む心と、適切なカウンセリングにより元の状態へと回帰する。

・[Answer4:業務命令]
期限10ターンの間、上記3つのクリア条件をどれも満たさないことによる強制イベント。秋川理事長が異常を察知し、マヤノトップガンとトレーナーに物理的な距離制限を求める命令を持ち出す。ターン経過により元の状態へと回帰するが、学園側との関係が悪化する。

・[Answer5:戸惑いと未明]
自由安価で諦めるなどの宣言をする。現状を維持したままストーリーが継続する。

―――

▼Root3:Insanity-インサニティ-

 意味は「正気」
 総ターン数:1

〇Root分岐条件:上記2つのルートに分岐しないまま、夏合宿前日を迎える。

・[Answer1:レストア]
コンマ安価でゾロ目を獲得する。トレーナーが正気を取り戻し、懇切丁寧な対話と適切な目的設定により元の状態へと回帰する。

・[Answer2:諦念]
コンマ安価でゾロ目以外を獲得する。どちらも正気を取り戻さないまま関係が続く。学園側との関係が悪化する。

・[Answer3:鋼の意思]
とある人物が登場し、トレーナーの正気を取り戻す。
298 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:25:52.59 ID:LizPTLal0
※担当ウマ娘が異なる場合、喧嘩したり発破をかけたりするウマ娘は異なります。上記のルート分岐はマヤノトップガンの場合です。
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:27:33.22 ID:dt2pWbDno
会田-ネイチャライン思いつかなかったわ本当に優秀なんだな二人共

最後の○○院は芝
300 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:33:36.24 ID:LizPTLal0
■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1135(SS)-81=1054(S+)
スタミナ:784(B+)-95=689(B)
パワー:760(B+)-27=733(B+)
根性:1059(S+)-09=1050(S+)
賢さ:352(D+)-62=290(E+)
やる気:普通


▼ループ時報酬アイテムの確定枠が増加した。
※結果はループしてからのお楽しみです。
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:38:23.89 ID:a90iHLM1o
ルート1アンサー3とか諦める系気になりすぎる
302 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 18:40:08.01 ID:LizPTLal0
トレーナー「随分と長い間、マヤノとべったりだったからか、あの数日間の経験は本当に薬になったな」

トレーナー「ナリタブライアンには感謝してもしきれない。レースでの贖罪とは別に今度何か差し入れにでも行くか……」

トレーナー「……でも、ナリタブライアンの好きなものってなんだ? 詳しく知らないな……」

トレーナー「ビワハヤヒデなら知っているか? でも教えてくれるかな……」

トレーナー「さすがに善意だったら教えてくれそうだけどな」

トレーナー「近々街に出る必要がありそうだ」

トレーナー「さて、今日は何をしようかな」


―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
※休憩効果発動中、トレーニング効果16倍。
※あと3ターンで夏合宿に突入します。

303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:41:54.14 ID:vcAB3hfqo
16倍もあったら合宿でさらに倍にしなくてもすぐ1200いきそうなのでトレーニング
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 18:42:06.11 ID:WTcE4eD20
ライバルの動向を探る
305 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 19:01:15.51 ID:LizPTLal0
トレーナー「ナリタブライアンは言わずもがな強敵だ。それに抗うということは、並大抵のトレーニングでは足りないという事でもある」

マヤノ「うん……! ブライアンさんを超えるには、もーとっくんが必要なんだよね……!」

トレーナー「ああ。加えて、欠点の底上げ、長所の伸長も肝要。つまりどういうことかわかるか?」

マヤノ「……全部トレーニングする必要がある?」

トレーナー「大正解。夏合宿に入ればもっとトレーニングができるが、それより前に出来ることもあるはずだ」

トレーナー「時は金なり。光陰矢の如し。時間は有限だ、早速トレーニングに入ろう」

マヤノ「アイ・コピー!」

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:290(E+)
やる気:普通

―――

下1 トレーニングの種類
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ

下2 トレーニングの効果量
※コンマゾロ目の場合は追加ロール
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:04:51.82 ID:WTcE4eD20
賢さ
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:11:25.38 ID:ZpkZ50Jv0
アニメしか知らないせいか会田トレーナーis誰?ってなってる
そしてゾロこい
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:35:27.55 ID:Ugc8PUS9o
一気に賢さ900近く行ったかな
とんでもねえ学びだな
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:45:29.41 ID:dt2pWbDno
離れているうちに色々勉強したんだなあマヤちんも
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 19:49:04.81 ID:ZpkZ50Jv0
業務改善で+10されるから1058?までいけるはず
そういえば賢さの見直しってどうなったんだろ
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:34:06.20 ID:6V1cAO0z0
次ループからって言ってた気がする
312 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 22:50:39.93 ID:LizPTLal0
>>307
前スレ参照。端的に説明すると、当SSに出てくるオリジナルトレーナー……みたいな感じです。

>>310
今公言している全てのリワークは次ループよりです。

―――

トレーナー「……さて、ではマヤノの今日のトレーニングについてだが」

マヤノ「……ごくり」

トレーナー「今日は賢さのトレーニングを行う!」

マヤノ「と、言うことは……」

トレーナー「ああ、マヤノの得意な分野だな」

マヤノ「うん! 百点満点とっちゃうよ〜!」

トレーナー「よし、じゃあ――勉強開始だ」

マヤノ「ランディング・オーフ!」


―――

▼マヤノトップガンの賢さが上昇した。
賢さ:290(E+)+{(38+[業務改善命令]10)×16}=1058(S+)
313 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 22:54:40.30 ID:LizPTLal0
トレーナー「永らく訪れていなかった場所に久しぶりに出向いてみると、新たな発見があったりするよな」

トレーナー「子供のころに遊んでいた空地、高校生の頃に何となく寄ってみたら小さなプレハブ小屋が出来てて、たこ焼き屋さんになってたんだよなぁ」

トレーナー「ああいうのを見るとノスタルジーっていうか、なんとなく郷愁の念ってやつを思い出さない?」

トレーナー「いつか故郷に帰省するときには、錦を飾りたいな」

トレーナー「さて、今日は何をしようか」


―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
※あと2ターンで夏合宿に突入します。
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/07(土) 22:56:29.21 ID:eXSG1ioaO
休憩にして合宿用の買い出しに行こう
315 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/07(土) 23:48:48.58 ID:LizPTLal0
トレーナー「……というわけで、今日はトレーニングはお休みだ」

マヤノ「えぇ〜? でも、トレーニング休んだらブライアンさんに勝てないよ〜」

トレーナー「そうとも限らない。優れたアスリートは休憩を取ることにおいても一流」

トレーナー「つまり……休憩を上手く取ることができるアスリートは、オトナだという事だ」

マヤノ「オトナ……!」

トレーナー「そうと決まれば、今日は街に出かけるぞ!」

マヤノ「アイ・コピー!」


―――


トレーナー「というわけで街に出てきたぞ」

マヤノ「それでトレーナーちゃん、今日は何を買いに行くの?」

トレーナー「今日買いに行くのは――夏合宿用の買い出しだ」

マヤノ「……夏合宿の?」

トレーナー「ああ。やっぱり年に一度の夏合宿だろ? 準備は万全にしておきたい」

マヤノ「んー。わかるかもだけど……。準備って何を買うの?」

トレーナー「そりゃ、夏合宿、夏、海と言えば――」

マヤノ「水着?」

トレーナー「花火だよ」

マヤノ「……」

トレーナー「……どうした、何か不満か?」

マヤノ「……トレーナーちゃんのばーか」

トレーナー「え? は?」

マヤノ「もーしらな〜い!」


―――


トレーナー「……何故かマヤノにすねられてしまった」

トレーナー「いや理由はわかってる。解ってるけど……理不尽じゃないか?」

トレーナー「……そうでもないのか?」

トレーナー「……俺にはわからない」


―――

▼休憩効果発動、次回トレーニング効果2倍
316 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 00:11:36.83 ID:+X3veNpB0
トレーナー「……夏の気配が近づいてくるたびに、終わりが近づいているんだな、と思う」

トレーナー「どれだけ泣いても笑っても。来年の四月にはURAファイナルズが待っている」

トレーナー「そう考えると、一分一秒を大切にしなければな、と考えてしまう」

トレーナー「……さて、準備を整えなければ。そろそろ夏合宿だからな」


―――


下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
※休憩効果発動中、トレーニング効果2倍。
※あと1ターンで夏合宿に突入します。
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 00:13:06.41 ID:HUzPn6Rso
ブライアンにお礼とお詫びと、宣戦布告を

会ってくれないならハヤヒデ姉貴に言伝たのもう
318 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 00:56:28.13 ID:+X3veNpB0
トレーナー「準備とは何も、物理的なものに限らない」

トレーナー「精神的な準備も重要だ。パフォーマンスにもかかわってくるからな」

トレーナー「……さて、ナリタブライアンに対する謝罪はレースでするにせよ、義理は通しておく必要がある」

トレーナー「この前街に出た時にお礼の品に目星は付けたし、まずはビワハヤヒデに話を通しておくか」

―――

下1 ビワハヤヒデに会えるか
50以上:会える
50以下:会えない
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 00:58:55.77 ID:SBe4XnuWo
うまだっち
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 01:03:37.31 ID:HUzPn6Rso
ついでにバナナも買って行ったなこれは
321 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 02:23:06.43 ID:+X3veNpB0
トレーナー「……さて、どこにいるかな」

トレーナー「この時間なら、たいていのウマ娘はグラウンドにいそうなものだけど――」

トレーナー「……あ、居た。やっぱりあの髪の毛は目立つな」

トレーナー「あの、ちょっといいか」

ビワハヤヒデ「……む。何か用か?」

トレーナー「ああ、君に少し頼みたいことがあって。いいかな?」

ビワハヤヒデ「内容次第だが、協力するのは吝かではない。どんな用事だ?」

トレーナー「ナリタブライアンについてだけど、彼女にお世話になったから何か贈り物をしたい。なにがいいかな」

ビワハヤヒデ「ふむ……。消えものの方が喜ぶだろうし、ここはバナナなどはどうだろう。ブライアンの好物でな」

トレーナー「ふむ、バナナか……。ありがとう、参考にするよ」

ビワハヤヒデ「お役に立てたようなら何よりだ。では、私はトレーニングに戻らせてもらう」

トレーナー「ああ、ありがとう!」


―――


トレーナー「思ったよりも話しやすい……のか?」

トレーナー「ビワハヤヒデと言えばそれなりに硬い態度で有名だったはずだけど……」

トレーナー「実際に触れてみないとわからないこともあるもんだな」


―――

▼サブイベントフラグが立ちました。
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 02:33:17.99 ID:Q+YhXWPk0
>トレーナー「……あ、居た。やっぱりあの髪の毛は目立つな」
「お前今私の頭がデカいとか言わなかったか?」ってけんもほろろな態度取られてもおかしくないようなことを…
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 02:45:01.11 ID:HUzPn6Rso
ゾロ目だったので聞き流して貰えた説
324 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 02:46:28.79 ID:+X3veNpB0
>>322
聞こえてなけりゃかまへんかまへん……。

―――

 海鳴りが近付くにつれて、心臓は早鐘を打つ。

 夏の始まり。磯の香り。

 普段踏みなれている学園の土を振り払って、白い砂を踏みしめる。

 夏合宿。7月前半から行われるこのイベントは、ウマ娘たちにとって非常に重要なイベントの一つである。

 特に、シニア級を駆けるウマ娘たちにとっては、最後の機会であるから。

 この時間を、無駄に過ごすことはない。無為に過ごす理由がない。

 海風が頬を叩く感触。夏の足音。

 今、蹄鉄が砂を踏みしめる甲高い音と共にカモメが舞い、気炎万丈たる合宿の幕が切られた――!

―――

■夏合宿について
夏合宿中は以下のことが行えます
・トレーニング
・休憩(トレーニング効率2倍)
・探索

■トレーニングについて
普段より効率のいいトレーニングを行うことができます。

■休憩について
トレーニング効率がアップします。また、やる気が下がっている場合は1段階上昇します。

■探索コマンドについて
夏合宿中、付近の探索を行うことができます。
このコマンドによって発生した進捗はループを経ても記録されます。
直接ウマ娘の成長に結びつくかどうかは運次第。ですが結びついた時のリターンは大きい、言わばギャンブルのような要素です。
また、探索の結果によっては次回ループ時に影響が発生する可能性があります。

―――

下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)

※休憩効果発動中。次回トレーニング効率2倍。
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 02:51:39.96 ID:0riEbbs9o
探索
326 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 02:56:22.06 ID:+X3veNpB0
―――


■探索について

・探索とは?
夏合宿中にのみ行える特殊な行動です。
様々なスキルのヒントや、ループに役立つものなどが獲得できる唯一の行動ですが、時には何の成果も得られず終わる、いわばギャンブルのような行動です。
探索は13の探索度を有しており、一度探索するとその是非を問わず、探索度を1増やします。
※現在の探索度は[2/13]です。

・探索の特徴
探索は【ループしても探索度が保持されます】。
また、探索度を増やせば増やすほど、報酬を得る機会は増加します。
最終到達地点に到着すると、イベントが発生します。

・道中の判定について
下5コンマ安価を一気に取ります。
コンマの集計が終了した後、再度下5コンマ安価を取ります。
最終的に今までに集計した10コンマ安価を総合した数値によってリザルトを算出します。
道中の安価にも報酬が存在することがありますが、それなりに難度が高いものだと考えてください。
基本的にはコンマの数値が高ければ高いほど、ウマ娘やトレーナーにとって有用なものが入手できます。
コンマがゾロ目だった場合は、原則として終了後に追加ロールが発生するものとします。

・その他
追記すべき事項があれば都度追記します。
連取は性質上1分経過後であれば可能なものといたします。
ご協力のほどお願い致します――。


―――
327 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 03:04:22.52 ID:+X3veNpB0
トレーナー「今年も来たな、夏合宿――」

マヤノ「三年目になると、なんだか居心地が良くなって……くるのかなぁ」

トレーナー「少なくとも俺は慣れんな……」

マヤノ「きぐー。マヤもなの」

トレーナー「まぁ、出先って例外なく緊張しちゃうしな」

マヤノ「ねー。ちょっと外に出るくらいなら全然いいんだけど……」

トレーナー「な。ちょっと遠出するとなると尻込みしがち。……と、準備できたぞ」

マヤノ「……そういえば、さっきからトレーナーちゃんは何してたの?」

トレーナー「ああ、それは――まだ秘密だ」

マヤノ「えー?! おしえてよ〜……」

トレーナー「後で教えるから……。とりあえず、島の様子を見に行こう。これが最後だしな」

マヤノ「ぶーぶー……」


―――


■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:普通


―――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+45
下2:コンマ値+20
下3:コンマ値+25
下4:コンマ値+45
下5:コンマ値+45


―――
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 03:14:02.71 ID:8gT5LRt80
たんっさくっ
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 03:36:17.21 ID:8gT5LRt80
しらうっ
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 05:26:51.37 ID:qdWdQ+zPo
どうなるか
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 05:29:06.55 ID:0VxulyWA0
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 06:12:44.86 ID:vURoASlqo
はい
333 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 16:20:57.57 ID:+X3veNpB0
トレーナー「さて、そろそろいいか……」

トレーナー「マヤノ、いい感じの切り株があるから、ここで休憩しようか」

マヤノ「はーい。結構歩いたね〜」

トレーナー「そうだな、お疲れ様」

マヤノ「ん〜。やっぱり緑がたくさんだと癒されるね!」

トレーナー「ああ、そうだな。やっぱりたまには自然に囲まれないと――」

トレーナー「と、そろそろ時間もいいしな。マヤノ、これ」

マヤノ「これ……ひょっとしてお弁当?!」

トレーナー「ああ。この前、マヤノと離れてた時それなりに時間があったからな。料理を少し学んだんだよ」

トレーナー「まだ下手の横好きって感じなんだけどさ」

マヤノ「……! トレーナーちゃんの手料理……」

トレーナー「まぁサンドイッチだけど、味わって食べてくれると嬉しい」

マヤノ「うんっ! いただきまーす!」


―――


■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:普通


―――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+45
下2:コンマ値+20
下3:コンマ値+25
下4:コンマ値+45
下5:コンマ値+45


―――
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 16:21:50.77 ID:qsIsSZlu0
うまぴょい
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 16:32:23.36 ID:0riEbbs9o
うーうまだっち
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 16:41:38.15 ID:2UaE5iJ6O
すきだっち
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:12:32.50 ID:x1j/x6RYO
うまぽい
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:12:49.26 ID:vhMMmlHPo
バクシン!
339 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 17:18:14.88 ID:+X3veNpB0
というわけで、ゾロが出たのでもう二回転……ッ!

下1〜2 追加ロール
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:31:35.76 ID:fS8Hl1Ogo
筋肉💪
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 17:35:57.82 ID:3mOCnrZH0
わっしょい
342 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 19:31:01.86 ID:+X3veNpB0

ひとまずリザルトです。

―――

[71+45]+[21+20]+[37+25]+[55+45]+[86+45]
+
[77+45]+[36+20]+[15+25]+[50+35]+[26+45]
+
76+82
―――
合計:982


―――

▼スキルヒント[直線加速]Lv1を獲得した。(100)
▼スキルヒント[一陣の風]Lv1を獲得した。(500)

▼スキルヒント[上昇気流]Lv1を獲得した。(200)
▼スキルヒント[業脚]Lv1を獲得した。(600)

▼トレーナー下位スキルヒント[収束する条]Lv1を獲得した。(800)
▼トレーナー上位スキルヒント[運命の輪]Lv1を獲得した。(900)

▼アイテム[やる気ドロップス]を獲得した。(300)

▼アイテム[目覚まし時計]を獲得した。(400)

▼アイテム[夢のきらめき]を獲得した。(700)

―――

▼トレーナー下位スキル[収束する条]
▼トレーナー上位スキル[運命の輪]
※詳細情報習得後公開
343 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 19:36:29.49 ID:+X3veNpB0
トレーナー「やっぱり海の近くって、波の音が聞こえて穏やかな気持ちになるよな」

マヤノ「ねー。落ち着くというか、眠たくなるというか」

トレーナー「昼寝でもしたくなるよな。お腹もいっぱいになったし」

マヤノ「ちょっとわかるかも」

トレーナー「歩いてると目も覚めてくるだろうし、ちょっとしたらこんな気持ちもどこかに飛んでってるかもしれないけど」

マヤノ「んー。トレーナーちゃん、わがまま言っちゃダメ?」

トレーナー「ん、まぁ言うだけなら。わがままを聞くかどうかは後に決めるけど」

マヤノ「あのね、ここでお昼寝したいな〜って」

トレーナー「……ふむ。まぁ、それくらいならいいぞ。無理な運動はパフォーマンスの低下をもたらすし」

マヤノ「無理な運動ってわけじゃないけど……。トレーナーちゃんと久しぶりに一緒に眠りたいなって思ったんだ」

トレーナー「そうか。んじゃぁ、マットを敷きなおして横になるか」

マヤノ「やった〜!」


―――


▼探索度が[3/13]になった。
344 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/08(日) 19:39:40.07 ID:+X3veNpB0
トレーナー「街でいろいろ買いこんできたおかげで、こちらでの仕事が本当に捗っている」

トレーナー「特にし好品は、こちらじゃ満足に用意が出来ないからな……。匂い付けとかは特にそうだ」

トレーナー「やっぱりいい匂いがすると仕事もはかどるからな」

トレーナー「五感に働きかけて効率を促す、これもまた一つの効率化ということだ、としみじみと思う」

トレーナー「そういえば、マヤノも香水を買っていたけれど――マヤノはどんな香水をかけているんだろうか?」

トレーナー「……これだけ切り取ると変態チックな発言だな」

トレーナー「人前では言わないようにしなければ」

トレーナー「さて、今日は何をしようか」


―――


下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)

※休憩効果発動中。次回トレーニング効率2倍。
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 19:50:57.30 ID:3mOCnrZH0
休憩して水着でめいっぱい遊ぼう
346 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 20:16:32.51 ID:+X3veNpB0
トレーナー「夏と言えば海」

トレーナー「海と言えば砂浜」

トレーナー「砂浜と言えば――水着だ」

マヤノ「海水浴だーっ!」

トレーナー「遊んでいるように見えるが、そもそも海中での有酸素運動はトレーニング的にも避けては通れないお題目である以上、な」

トレーナー「海にはいかなければならない! そうは思わないか、マヤノ――!」

マヤノ「おもいまーす!」

トレーナー「はっちゃけるぞー!」

マヤノ「おー!」

―――

▼休憩効果発動、次回トレーニング効果8倍

▼やる気が上がった。
普通→好調
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 20:18:11.50 ID:0riEbbs9o
やる気も上げたらなアカンかったなそういえば
348 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 20:31:51.68 ID:+X3veNpB0
トレーナー「子供のころは砂浜で花火してたりしたんだけど、今は砂浜で花火を禁止されているところの方が多いらしい」

トレーナー「少し寂しい気もするけど、妥当だな、と思うところもあり……」

トレーナー「やっぱり海洋汚染はかなり深刻な問題だからな」

トレーナー「とはいえ、海岸でやる花火でしか得られない体験もあるから、出来る時にやっておきたいよな」

トレーナー「あ、もちろん後始末は必要だけどな!」


―――


下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)

※休憩効果発動中。次回トレーニング効率2倍。

349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 20:37:21.73 ID:0riEbbs9o
トレーニング
350 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/08(日) 22:45:17.65 ID:+X3veNpB0
トレーナー「さて、そろそろ夏の仕上げに入ってくるわけだが、マヤノ」

マヤノ「なぁに、トレーナーちゃん」

トレーナー「思ったよりもナリタブライアンとマヤノの間に広がっている実力の距離は――遠い」

マヤノ「……うん。十秒貰っても負けちゃうってことは、そういうことだよね」

トレーナー「……そうだ。つまり、全体的な地力も、小手先でも負けているという事になる」

トレーナー「恐らくそれは一朝一夕で解決する問題でもない。おそらくこれは――才能以前に、取り組んできた練習とその練度が問題だ」

マヤノ「そう、だね。悔しいけど、ブライアンさんよりも地力が足りてないってことは、わかる」

トレーナー「……ああ、俺も痛感してるよ。どうしてマヤノのことを上手く導いてやれなかったのか」

トレーナー「だけど、それを打開する術が、今の俺にはある」

トレーナー「……だから、俺と共に走ってくれ、マヤノ」

マヤノ「うん、トレーナーちゃんとならどこまでも走れるから――!」

トレーナー「じゃあ、トレーニング……開始だ!」

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:689(B)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)

―――
※休憩効果発動中、トレーニング効率8倍

下1
トレーニングの内容
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ

下2〜3
トレーニングの効果量
※ゾロ目で追加イベント
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 22:49:57.97 ID:3mOCnrZHo
スタミナ
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 22:50:31.17 ID:mzdHXsJ0O
すきだっち!
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 23:05:51.44 ID:0VxulyWA0
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/08(日) 23:11:32.91 ID:0riEbbs9o
ゾロぴょい来たあ!
355 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 00:04:41.78 ID:dHhOdHCd0
トレーナー「……こんなに大きなタイヤを引ききれるのか、なんて思ったけど、割と引けるんだな……」

トレーナー「流石ウマ娘、時速70kmで走り、牛の突進を受け止める者達……」

マヤノ「……トレーナーちゃーん? なんか失礼なこと考えてない?」

トレーナー「……そんなことないぞ」

マヤノ「今ちょっと黙ったでしょ……! もー、しっかりマヤのこと見てくれなきゃイヤなんだからねっ」

トレーナー「ああ、しっかりと見てるよ――」

トレーナー(とは言っても、小さな子が自分の体よりも大きなタイヤを引いてるのは違和感だよなぁ……)

マヤノ「トレーナちゃん……?」

トレーナー「見てる、見てるから大丈夫だ……!」

マヤノ「ホントかなぁ……」


―――

▼マヤノトップガンのスタミナが上昇した。
スタミナ:689(B)+{(17+44+[業務改善命令]10)×8}=1200(SS+)

▼スタミナは最高の仕上がりだ。

▼[メジャーイベント:超克]のフラグが立ちました。
356 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 00:16:48.93 ID:dHhOdHCd0
せっかくの安価スレなので、ゾロ目の追加イベント、どういうのが欲しいのかも安価させて頂きたく――。

下1 追加イベントの内容
※記述の形態はお好きにどうぞ。
※ガイドラインに違反するような内容は再安価です。
※その他ストーリー上挿入できないような内容の場合も再安価です。
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/09(月) 00:20:40.49 ID:ti/LvhPUO
二度目の線香花火対決。今度は本当の意味での告白…とか?
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/09(月) 00:49:37.62 ID:cSxE4PV0o
いいね……!
359 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 21:03:07.81 ID:dHhOdHCd0
というわけで、ゆるりと進めていきます。

―――


「トレーナーちゃん、今日の夜花火したい!」


 トレーニング後。クールダウンするために歩いている最中、マヤノは提案した。

 つい先日、街で購入した諸々の品の中に花火は確かに存在している。

 前回はスペシャルウィークに突然渡されたので準備も何もできなかったが、今回はそもそも”花火をする”という目的のもと準備をしている。準備は万全と言えた。

 そして、準備が万全であるという事は、いずれマヤノが花火を提案してくることも分かっていたということで。


「いいね。じゃあ、今日の夜……夕食が終わった後に宿舎前で待ってるよ」
「うん! 今日のために用意したアレも着ちゃうから――トレーナーちゃんも、マヤにメロメロになっちゃうかも〜?」
「はは、期待してるよ」
「……むー。そんな反応してられるのも今のうちなんだからね! 首をながーくして待っててね、トレーナーちゃん! ユー・コピー?」
「長くして待ってるよ、アイ・コピー」


 頬を膨らませ、踵を返すマヤノ。俺はリスみたいなマヤノの姿が見えなくなるまで、小さく手を振っていた。

 ……ようやくマヤノの背が消えた時、俺は自然と息を吐いていた。深い、ため息を。

 そのため息が何から出たのか、俺にすらわからない。ただ、この吐息が何かしらの想いからくるものは確かで。

 正体がわからない”想い”とやらが酷くむず痒くて、頭を掻いた。そしたら、波がいつの間にか脚に押し寄せていて、突然の冷たさに驚いて小さく悲鳴を上げる。

 そんな俺を笑うように、カモメが甲高い鳴き声を発していた。

360 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/09(月) 21:39:50.89 ID:dHhOdHCd0


――夜風吹く海近くは、夏と言えどもそれなりに冷え込む。

 前年はスーツ以外何も持っていなかったからと購入した甚平を来た俺は、早々に後悔する羽目になった。

 甚平は風を通す。風が通ると脇の下や股間、首などが冷える。大動脈がある場所が冷えると、体温が劇的に低下して……つまり、めちゃくちゃ寒い。

 花火――火が近くにあればもう少しましになるんだろうけど、マヤノが来る前に始めてしまえば怒られてしまうからなぁ。

 寒い、と一人ごちったその時だった。遠くから、俺を呼ぶ声がして。

 振り向けば――マヤノが走っていた。

 オレンジの髪は結いあげられ、お月さまみたいな団子になって頭に乗っかっていた。両サイドから延びるウマ耳がまるで稲穂のようだ。

 軽く化粧をしているのか、いつもよりも頬の赤みが増した表情は、見る者を魅了する可憐さに満ちていた。金色の瞳が月光に照らされて、まるで世界から浮き出たかのように美しく、妖しくきらめいている。

 華奢でしなやかな肢体を覆うのは、見事な拵えの茜色の着物。夕陽が落ちる間際の空のように、赤いが僅かに暗い色がマヤノの雰囲気をいつもより大人しく見せている。

 ……見せているだけで、実際はそうではない。マヤノはこちらへと、かぽかぽと下駄の音を鳴らしながら駆けている。あの恰好では走りにくいし転びそうなものだが、見事なフォームで走っている。

 しみじみと成長の実感を得ていると、マヤノが勢いを殺さないままこちらに向かってくるのが見えて、俺は慌てて両手を広げた。


「――トレーナー、ちゃーん!」
「……っ! よいしょっ、と!」


 飛び込んできたマヤノを抱き留めながら、右の踵を軸にして勢いを受け流す。くるりと一回転して両足を踏みしめれば、転ぶことなく元の位置に収まった。

 ぺしりぺしりとウマ耳が腕を叩くので、抱き留めていた手を解いて頭を撫でる。ぴこぴこと小刻みに揺れるのは、マヤノが心地よさを感じている証左だ。


「まったく、いきなり飛び込んでくる奴がいるか」
「ここにいまーす!」
「……あまりやるなよ、いつまで受け止められるかわからないんだからな」
「えー? だったら、受け止めてもらえるくらいにスピードを落として……」
「あくまでも飛び込むつもりなんだな――っと。そんなことより先に言うことがあるな」


 マヤノの肩を掴んで、優しく離す。

 キョトンとした表情で俺のことを見上げるマヤノの瞳を見ながら、出来る限りの笑顔を浮かべる。


「――似合ってるよ、マヤノ」
「トレーナーちゃんも! かっこいいってマヤ思うな〜!」


 お互いの言葉少なな評価に、一瞬だけ顔を見合わせて。

 どちらからともなく小さく笑う。なにが面白かったというわけでもないのに、なんだか笑いが止まらなくて、笑いが大きくなっていく。

 マヤノも同じようで、化粧で彩られた相貌を崩して大笑していた。綺麗に着飾っているのと、いつもの笑顔のギャップが凄くて、俺はまた一つ笑ってしまう。

 多分久しぶりの、純粋な笑顔だった。
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/09(月) 22:31:52.42 ID:oSK1NoOeO
いいぞいいぞ
362 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 21:49:34.84 ID:P9tFQQBJ0



「……くふ、ははは、まだちょっと笑いが抜けないな」
「もー、トレーナーちゃんってば笑いすぎだよ〜」
「俺もなんでこんなに笑ってるかわからないんだよな。あー、笑った笑った」
「むー!」


 頬を膨らませて怒るマヤノ。

 悪い悪い、と呟きながら、膨らんだほっぺたを指先でつつく。すると、すぼんだ口からふしゅり、と息が漏れてきた。

 その様子が面白くてもう一度笑って――マヤノが胸をぽかぽかと叩いてきたので、もう一度軽い謝罪の言葉を述べる。

 そうしてリセット。夜の海岸線の空気感を、二人の雰囲気に混ぜ込む。


「にしても、久しぶりだな。お互いに……普通に接するの、っていうか」
「うん……。なんていうか、ツキモノ? がおちたみたい!」
「憑き物が落ちる……うん、確かにそうかもしれないな。余計なものが落っこちた、のかもしれない」
「……でも、ちょっと残念かも」
「残念?」


 俺が聞き返せば、マヤノはにこりと微笑んではぐらかした。

 いくら聞いても答えてくれなさそうだ。前までははぐらかし方も下手だったんだけど……妙なところで成長を感じてしまうな。

 だが、さて――このままの調子だといつまでも始まらなさそうだ。積もる話もある、会話だけなら永遠に続けられるが、俺たちの本題はそれらじゃない。

 持ってきたバケツの中に入れてあった花火とチャッカマンを取り出して、マヤノに差し出す。目をキラキラと輝かせて、それを見つめるマヤノ。


「マヤ、結構花火好きかもしれない!」
「キラキラしてるし、まぁ去年のはしゃぎようを見てれば、まぁ」
「学園でも花火できるかな?」
「……出来ないに決まってるだろ。それに、花火って言うのはこういう場所でやるからいいんだよ」


 俺がそういえば、けちぃ、と口をとがらせる。苦笑を返しながら、バケツに海水を満たして――チャッカマンを持つ。

 今日は風があるものの、そこまで強くはない。絶好の、とまではいかないが、それなりに花火日和だ。チャッカマンの火も僅かに揺れるだけ。

 ……花火の煙にだけは気をつけないといけないが、それはまぁ何とかなる。
363 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 21:53:22.19 ID:P9tFQQBJ0


「花火は火をつけてこそだ。そろそろやろうか」
「うん! トレーナーちゃん、つけてつけて〜!」


 両手に一本ずつ持った花火を差し出してくるマヤノ。差し出されたうちの一本を取り上げて、残ったもう一本に火をつける。

 マヤノは少し不服そうだったけれど、火が付いた途端にそんな表情は掻き消える。火薬の香りが一瞬香った瞬間、マヤノの表情は華が開くように明るくなり。

――しゅぼ、と一瞬音が鳴り響き、光の洪水。

 まるでシャワーのように流れ出る光の線。赤に青、白に緑と、目まぐるしく色を変えるそれを、マヤノは吐息を漏らして見つめていた。

 しばらく見て満足したのか、いつぞやのように花火を振り始める。……何かの文字だろうか。空中に描かれた線を追って――なるほどな、と頷いた。

 エル、オー、ブイ、イー。……つまるところLOVEだ。実にマヤノらしい文字だと思う。


「トレーナーちゃん、今なんて書いたかわかる?」
「……さぁな」
「むー。じゃあもう一回書くから……次は見逃さないでね!」


 そういいながら、マヤノは再び宙にLOVEを書き始める。そんな様子に苦笑をしながらも、和やかさを感じて思わず微笑んでしまう。

 今年の頭だったら、こんな気持ちにはなれなかったかもしれない。もっと後悔と停滞に満ちた気持ちで、こんな光景を見ていたかもしれない――そう思うと、たまらなくこの日常が愛おしかった。

 ずっと続いてほしい。そう願わずにはいられない。

 でも、それを運命は許してくれない。俺たちはこの時間が過ぎれば、再び元の場所へ――強欲渦巻くターフへと戻らなければならない。

 ……楽しい時間は、まるで花火のように、パッと咲いて、消えていく。楽しい時間であればあるほど、惜しみたくなるような時間であればあるほど、光のように消えていく。

 花火と戯れるマヤノのことを眺めて、俺は一つの気持ちに気付いた。夏の魔法か、あるいは――隠れていた気持ちが花火によって照らされたか。もしくは、マヤノを待つ間に感じていた”想い”とやらが増大してしまったか――。

 なんにせよ、共通して抱いた願いはたったの一つだけだ。


「トレーナーちゃん?」
「……ん、どした?」
「なんかヘンな表情してたから……どうしたのかなって思って」
「ああ、ちょっと考え事……っていうか、造詣を深めてた? っていうか」
「……? とりあえずトレーナーちゃん! これ持って!」


 そう言って差し出してきたのは、先ほどまでマヤノが握っていた花火と同じタイプのもの。ぎゅっと握らされ、何かと思ったら――。


「トレーナーちゃんも色々考えてることとか文字にしてみたら?」


 そういわれて、いつの間にか奪い取られていたチャッカマンで火をつけられる。

 あ、と口に出したのを皮切りに、花火の先端から光があふれだす。


「花火の線、消えるから。なにかいてもバレないよ、トレーナーちゃん」
「……なるほど、ね」


 一瞬何を書こうかな、と思って――ただの線を描いた。

 マヤノは首をかしげて、もう一度考えて――また首をかしげた。


「何かいたの〜?」
「何も」
「え〜、どうして?」


 不思議がるマヤノの頭に手を置いて、俺は小さく笑う。


「――一瞬で消える言葉なんて、ちょっと寂しいだろ」
364 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/10(火) 22:08:41.06 ID:P9tFQQBJ0
 あれから少しが経って、俺たちはいつもより言葉少なに花火に興じている。

 終わりの予感が近付けば近づくほど寂しくなる。いつもならマヤノは騒ぎそうなものだけれど、俺がさっき漏らした言葉に考えを巡らせているせいか、言葉は少ない。

 ちりちりと花火が消えていき、海岸に瞬いていた光のどれもが掻き消える。そして――俺たちは花火の終わりを明確に感じ取っていた。


「……終わったね」
「ああ、これからは――しめくくりだ」


 しめくくり、とマヤノが鸚鵡返しして、首をかしげる。俺は懐から”それ”を取り出して、開封。マヤノに一つ渡す。

 細くて小さくて。でも持てばなんとなく重みを感じるそれは――線香花火だった。


「去年もやったろ、これがなきゃ締められないよ」
「……うん、そうだね」


 マヤノは俺から受け取った線香花火をまじまじと眺めて――優しい笑みを浮かべた。

 去年のこの時期、俺はマヤノに”事情”について話した。話すまいと思っていたけれど、線香花火の魔力にあてられたみたいに、するりと。

 ……線香花火の魔力もあったが、そもそもマヤノのことを信頼しているからこそ話していた。それはマヤノも知るところであり、だからこそ――大切な記憶となっているのかもしれない。

 来年はここには来られないかもしれないけれど――同じ笑顔を見たいな、なんて思って。


「着火するぞ」
「わーい!」


 心に浮かんだ気持ちをごまかすように、チャッカマンで火をつけた。

―――


下1 線香花火 どちらが早く落ちるか(コンマ)
50以上:トレーナー
50以下:マヤノトップガン
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 22:10:41.48 ID:LtDq2eHfo
他ルートの示唆を(勝手に)感じて感慨深
366 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:45:46.23 ID:P9tFQQBJ0
「ちっちゃい花火だ……」
「去年も同じ反応してたよな」
「え、そうだっけ?」
「おう、マヤノの言ったことなら大体覚えてるぞ」

 線香花火が弾ける。

 はじけた光の先を目線だけで追って、小さく笑う。


「そこは全部って言うところじゃなーい?」
「全部っていうとさ、さすがに覚えすぎだ、って思わない?」
「マヤはそうは思わないかな。あ、トレーナーちゃんもマヤのことが好きなんだーって幸せになれるから!」
「……そっか。そりゃよかった。でも99%ってことにさせてくれ」
「……どうして?」


 マヤノがこちらを向き、俺はマヤノの瞳を覗く。キラキラと輝く瞳いっぱいに俺の顔が映って、その中の俺はカッコ悪い表情をしていた。

 だから、精一杯、自分の思えるカッコイイを作って、答える。


「いざというとき、マヤノの嘘を受け入れたい」
「……マヤがオトナの女性になったら、ってこと?」
「ああ。全部覚えてたら、嘘かどうかわかっちゃうだろ? 1%くらいわからない、覚えていないっていう余地があったほうが――俺はドキドキする」
「ふーん……。よくわかんないけど、トレーナーちゃんはけっこー振り回されたいタイプなんだ」
「そう、なのかもな」


 確かに、マヤノみたいな子に振り回されるのは疲れるけど――楽しい。俺がそもそも能動的な人間とは言えないからかもしれないが、受動的に動くのは受け入れるだけで、楽でもある。

 だから、多分。マヤノと一緒に居るのが一番楽しい。


「俺はマヤノの隣が一番好きだよ」
「……わ、大胆。去年は嘘ばっかりでホントのこと言ってくれなかったのに」
「事情が変わったんだよ、事情が」
「事情?」
「ああ、事情だ」
「――それって、クリスマスの時の、あの言葉?」


 マヤノにそう聞かれて、俺は思わず固まった。その反応こそが、マヤノにとっての正解だったらしい。小さくそっか、と呟いて、マヤノは笑う。


「大人って汚いな〜って思ったな〜」
「……ま、そらそうだ」
「だって、あれ――嘘だけど嘘じゃないでしょ?」
「……ほう?」
「嘘だけど嘘じゃない……っていうか、別の言葉で誤魔化しただけ。違う?」


 なるほど、バレている、と。
367 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:48:09.44 ID:P9tFQQBJ0


         ・・
「――君のことが好きだよ、マヤノ」
「……」
「好き、って言葉――嘘でしょ? トレーナーちゃんは悪い大人だから」
「敵わないな。さすがだよ、マヤノは」
「でも、完全にちがう、ってわけでもない」


 マヤノの線香花火が、落ちる。俺のものよりも先に。

 去年もそうだった。マヤノの言葉も、体温も、声音も。

 違うのは、今マヤノが俺を見つめる視線の意味。

 俺が、マヤノを見つめる視線の意味。


「あの言葉のホントの意味って、何だったの?」
「……なんだと思う?」
「……解らない。マヤでも、トレーナーちゃんのことを全部知ってないから、解らない」


 だから。


「だから、教えてほしいって思っちゃうな。あの時のトレーナーちゃんの本心」
「……はぁ、なるほどね。やっぱり成長が早いというか、何というか」


 ここまでバレているのでは、仕方ない。

 そう言い訳して、俺はだんだんと小さくなる手元の線香花火に目線を落とす。

 ちかちかとして、今にも消えそうなそれが、まるで俺みたいだな、と思えた。
368 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:48:50.57 ID:P9tFQQBJ0

「――俺は、今まで人のことを好きになった経験があまりない」
「例えば、中学や高校。友人はいたけれど、異性は周りにいなかった」
「まぁ当然と言えば当然だ。第二次性徴――思春期を迎えた男女なんてそんなもんだ」
「だから、”この気持ち”がわからないまま大人になった」
「……それから下積みを経てトレセン学園に入って。最初に出会ったのがスペシャルウィークだった。スペシャルウィークは……何というか、俺にとっての憧れだった。俺もあんな風になってみたい、と思わせる……」
「次に出会ったのはツインターボだった。ツインターボは、理想だった。俺もあんな風に自由になってみたかった。そう思った」
「……そして君に出会ったんだよ、マヤノ。君は天才だった。何事にも果敢に挑戦する割に、良い成績を残して戻ってくる。……最初は嫉妬した。その才能があれば、俺だって何か残せたかもしれないのに、って」
「でも、メイクデビュー、京都JS、皐月賞と時が経つたびに、君のことが気になった。あんなに羨ましいって思っていた気持ちがどこかに消えていることに、俺自身が驚いた」
「その代わり、別の感情が顔を出した。まるで、嫉妬から芽生えたかのように。その気持ちの正体がわからなくて……俺は今までずっと探していた。天皇賞・秋の時も、クリスマスの時も、正月の時も――」
369 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:54:59.37 ID:P9tFQQBJ0

「――そして今、今気づいたよ、マヤノ」
370 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:55:40.01 ID:P9tFQQBJ0


 俺のこの気持ちは、多分。

 俺が、今まで誰かに対して抱いてこなかった感情。

 君を守りたい、君と共に居たい。たとえ、何があったとしても。

 多分、多分だけど、それを人は。


371 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 22:56:28.50 ID:P9tFQQBJ0


「君のことを愛しているんだ、マヤノ」


――人は、愛と呼ぶらしい。
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:02:17.28 ID:XS+BwBVJO
えんだあああああ
373 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 23:05:37.17 ID:P9tFQQBJ0
「……ぇ」


 何処までも静かな海岸。

 線香花火が今落ち切って、明かりもない。

 だから、マヤノの息遣いまでが鮮明に聞こえた。

 ついに言ってしまった。もう後戻りは出来ない。

 この気持ちに応えてくれても、応えてくれなくても――俺たちの関係は、今から変わってしまう。


「今すぐの答えとかは求めてない。だから、今日はここでさよならだ」


 俺は腰を上げて、バケツにゴミを集める。そうしてもう一度マヤノを見て――その場から全く動いていないことに気が付く。


「……さすがに風邪ひくぞ。ほら、送ってやるから立て」
「……ぁ、うん……」


 手を差し出すと、マヤノは小さく声を漏らして、俺の手を取る。

 俺はそのまま、マヤノの手を軽く握って宿舎まで歩く。

 ……痛いほどの静寂が、俺たち二人の間に横たわっている。

 結局その後、お互いに言葉を発することはなく、別れた。

 ふと、振り返る。

 去り際に見えたマヤノの顔は――まるで林檎みたいに真っ赤だった。
374 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 23:08:49.76 ID:P9tFQQBJ0
トレーナー「……いや、どんな顔して会えばいいんだ?」

トレーナー「恥ずかしいというか、普通に、なんだ、その……!」

トレーナー「会いづらい……!」

トレーナー「でも会わなきゃ予定は立てられんし……うわぁ、どうしよう……」

トレーナー「……顔でもあらうか」


―――

下1
今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/その他(良識の範囲内で自由に)

※今ターンで夏合宿は終了します。
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:12:10.46 ID:XS+BwBVJO
トレーニング
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:12:17.87 ID:cfvYyfMU0
トレーニング
377 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/10(火) 23:29:33.14 ID:P9tFQQBJ0
トレーナー「……」

マヤノ「……」

トレーナー「さて」

マヤノ「……っ!」

トレーナー「……トレーニング、やるぞ」

トレーニング(や、やりづれー……!)


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:733(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:好調

―――

下1 トレーニングの種類
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ

下2〜3 トレーニングの効果量
※ゾロ目で追加ロール
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:35:31.20 ID:QlWRcxBso
パワー
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:36:29.89 ID:cfvYyfMU0
パワーが不足しているので重点的に鍛えてみましょう
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:37:29.34 ID:LtDq2eHfo
トレーナー君の成長も著しい
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/10(火) 23:40:13.91 ID:cfvYyfMU0
イベント安価を取ってとても良いものが見れたので感謝します
382 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/11(水) 01:46:19.93 ID:phJv/GZv0
トレーナー「……よし、あと一本!」

マヤノ「っ!」

トレーナー「……あ、その……」

マヤノ「……」

トレーナー「……」

トレーナー(これはこれで早めに決着をつけなければ、後々に響くな……!)

トレーナー(とはいえ、返答はあとでもいいって言った以上急かすわけにはいかないし……)

トレーナー(……世の男性方はこんないたたまれない雰囲気の中で生きているんだな、さすがだ)


―――

▼マヤノトップガンのパワーが上昇した。
パワー:733(B+)+89+34+[業務改善命令]10=866(A)
383 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/11(水) 01:50:20.75 ID:phJv/GZv0
トレーナー「夏合宿から戻って来たら、何故だかわからないけどマヤノと俺のことを疑う声が多く聞こえてきた」

トレーナー「ナイスネイチャ曰く、あんなにふわふわしててほわほわしてるマヤノなんて初めて見た、とのことで……」

トレーナー「……いや、隠せとも言えないし、俺自身も隠せている自信はない」

トレーナー「出来るだけ――まだとろ火くらいのうちに進展があると助かるが、果たして――」

トレーナー「……とはいえ、今日もマヤノとは会わなきゃいけないんだよな。よそよそしい感じを出さないように気をつけなければ」


―――


下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/11(水) 02:21:15.63 ID:4BC5XADB0
それぞれ別行動でリジチョーとカイチョーに会いに行こうか
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/11(水) 03:31:03.98 ID:1VcqhVS70
トレーニングくんが喋ってることに誰もツッコまないだと…
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/11(水) 04:46:46.95 ID:riPXCpRU0
トレーニングくんはいつだってトレーナーとウマ娘と共にあるからな、しゃべっても不思議じゃあないさ
387 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/11(水) 22:15:25.31 ID:phJv/GZv0
トレーナー「さて、今日の予定だけど……」

マヤノ「トレーナーちゃん、ちょっといい、かな?」

トレーナー「お、おう。どうしたマヤノ」

マヤノ「……あのね、マヤね、会長さんに用事があるの。だから、今日は――」

トレーナー「ああ、奇遇だな。俺も秋川理事長に仕事の話があるんだよ」

マヤノ「……ふぅん?」

トレーナー「やましいことじゃないぞ。それに会長――シンボリルドルフに会いに行くなら道中までは一緒だろ。理事長室と生徒会室、かなり近いし」

マヤノ「何があったかあとでたづなさんに聞いちゃうからね!」

トレーナー「やましいものなんてひとかけらもないんだよなぁ……」


388 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/11(水) 22:20:44.72 ID:phJv/GZv0
トレーナー「さて、理事長はご在室かな――っと」

理事長「後生ッ! この決算は通してくれ――ッ!」

たづな「許可できません。だいたいなんですか、ウマ娘用のトレーニング器具追加100器って。さすがに持て余しますよ!」

理事長「憂慮っ! トレセン学園が抱えるウマ娘の総数は数百に登る! 練習器具の不足が発生する可能性も――」

たづな「そういう嘆願書、上がってきたことがありますか?」

理事長「む、むぅ……」

たづな「というわけで次――なんですかこれ、食堂にシャトーブリアン追加……?」

理事長「後生ッ! この決算は通してくれ――ッ!」

たづな「何度同じ言葉を繰り返すんですか、まったく……って、あら? トレーナーさんじゃないですか」

理事長「むっ……!」

理事長「嘆願ッ! 君もたづなさんを説得してくれッ!」

トレーナー「……えぇ」

トレーナー「>>下1」
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/11(水) 22:53:24.11 ID:1RhqQ3s6O
説得に加わってもいいが、見返りに温泉旅行を希望します!
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/11(水) 22:56:33.04 ID:CqpBNFyro
学園側とバチバチルートならこんな会話も聞けなかったと思うと感慨深い
391 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 01:01:33.08 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「説得に加わってもいいですが、見返りに温泉旅行を希望します!」

理事長「認可ッ!」

たづな「ちょ、トレーナーさん?!」

トレーナー「考えてみてもください。食育という言葉がある通り、食べることは非常に重要な通過儀礼(イニシエーション)と言えませんか?」

たづな「ええ、まぁ。食育とか通過儀礼とか云々は理解できますよ? でも――」

トレーナー「――でも、さすがにシャトーブリアンはやりすぎだ、と」

たづな「……まぁ、はい」

トレーナー「甘いですね、考えが。てんで甘い。パフェくらい」

たづな「……」

トレーナー「ソーシャルゲームとかで考えてみてください。より高いレアリティへの進化のためにはそれなりのアイテムが必要ですが――さらに上のレアリティの進化のためには、もっともっと貴重なアイテムを使用する必要がある」

たづな「知識としては理解していますが……」

トレーナー「ええ、だからこそ――ウマ娘の進化のためにはシャトーブリアン! シャトーブリアンが必要なのです」

トレーナー「……ですが、たづなさんの言う事も理解できます」

理事長「なっ……! 遺憾ッ! 裏切りは許されな――」

トレーナー「静かにしていてください、理事長」

理事長「……ごめんなさい」

トレーナー「確かに費用を圧迫するのは考え物だ。ポケットマネーから捻出しようものなら、それはそれでまずいことになる」

たづな「ご理解いただけているようで何よりです。確かにその通りです。費用がかなりのものになりますし、何より――その、健啖なウマ娘が複数名在籍している以上、コストが……」

トレーナー「そこで、ですよたづなさん。ご褒美として与えるのはどうでしょうか」

たづな「ご褒美、ですか」

トレーナー「レースの勝敗でそれを与えるのはダメですが、それ以外――例えば、学園への貢献度などをある程度数値化して、規定以上の数値を出したウマ娘に与えるのはいかがですか」

トレーナー「例えば郊外活動――広報とかにも積極的に出てもらえたり、内務作業などの手も増えることでしょう。その分負担が軽減され、活動のコストダウンを狙える――」

トレーナー「どうでしょうか」

たづな「ふむ……」

トレーナー(……どうだ?!)


392 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 01:09:02.01 ID:kMKUzmCb0

たづな「いい案に思えますが――」

たづな「それ、厚生労働省に了解を取る必要がある(※)ので、無理です」

トレーナー「そんなぁ……」


―――

▼トレーナーは温泉旅行券(ペア用)を手に入れた。

※厚生労働省云々は多分です。法律に明るいわけではないので、あくまで創作上の断りの文句としてお受け取りください。
※一応参照した記述があるので明記します。労働基準法第56条2項にまつわる箇所です。興味があればどうぞ。
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 01:12:29.94 ID:NY90ZtOLo
芦毛の怪物「フードファイトでトレセンの広報活動を……ってあれ?なくなったのか……シャトーブリアン……」
394 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/12(木) 01:13:47.41 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「ちなみにシャトーブリアンについては却下されたけど、月に一回、日本各地の名産のお肉が食堂に出るようになったらしい」

トレーナー「とはいえさすがにブランド肉。注文には上限があるらしい。泣いているウマ娘が何人か見受けられた」

トレーナー「ちなみに肉には塩コショウのみかける派だ。タレもいいけど、俺はこれが一番好きだ」

トレーナー「世間一般の方々はどんな好みなのだろうか」

トレーナー「実家はタレをかける派の方が多かったな」

トレーナー「マヤノは……そもそも肉とか食べるのか?」

トレーナー「いや、食べるはずだ。でも何だろうな、野菜をちびちびと齧っている様子が目に浮かぶというか、なんというか……。勝手なイメージであることは分かっている」

トレーナー「いかんいかん、変なことを考えているとマヤノにまた何か疑われそうだな」

トレーナー「切り替えていくか」


―――


下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※現在目標設定なし。
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 01:15:49.85 ID:1ReP4/YVo
マヤのスキル習得
396 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 01:22:07.18 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「というわけで今日は、マヤノのスキル……こほん、技術を伸長していくぞ」

マヤノ「……うん」

トレーナー「……。やはりナリタブライアンに勝つためには地力以外にも技術を磨かなければ難しい」

マヤノ「……うん」

トレーナー「…………。というわけでトレーニングだ」

マヤノ「……あい・こぴぃ」

トレーナー「……」

トレーナー(き、気まずい……!)


―――

[スキルヒント:ウマ娘]
・読解力 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・大局観 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・食いしん坊 Lv1[作戦:先行]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・魅惑のささやき Lv1[距離:中距離]
(中盤:ライバルウマ娘のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・コーナー回復〇 Lv1[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・円弧のマエストロ Lv1[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・善後策 Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・プランX Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・押し切り準備 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・逃亡者 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・束縛 Lv1[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・独占欲 Lv2[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・直線加速 Lv1[汎用]
(レース終了時に固定値+50を加算する)
・一陣の風 Lv1[汎用]
(レース終了時に固定値+100を加算する)
・上昇気流[マイル]
(レース終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・業脚[マイル]
(レース終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)

―――

下1 どのスキルを習得するか
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 01:24:25.77 ID:me7q/u0F0
エンコのマエストロ
398 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 01:27:31.00 ID:kMKUzmCb0
下1 習得コンマ

90以上:円弧のマエストロ習得
40以上:コーナー回復〇習得
40以下:コーナー回復〇スキルヒントレベル上昇
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 01:29:10.70 ID:/juJXBqKO
うまぴょい!
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 01:29:58.15 ID:dHyZtPTQO
401 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 01:31:10.73 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「というわけで、スキル……ぅん! 技術を習得していくわけだが……」

マヤノ「……」

トレーナー「上の空と言うか、対応がおかしいものの――さすがマヤノだ。教えたことを直ぐに吸収してくれる」

トレーナー「凄まじいな。これが天才か」

トレーナー「このままいけば上位スキルを習得するのも遠い話じゃないかもしれないな」


―――

▼スキル[コーナー回復〇]を習得した。
402 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 01:32:39.25 ID:kMKUzmCb0
今日はここまでです。
次回辺りメインイベントが起きると思います。多分。

レオ杯の育成が入ってくるので少し更新がまばらになるかもしれませんがご容赦ください……!
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 01:34:58.27 ID:NY90ZtOLo
おつおつ
頑張れ頑張る
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 01:50:08.63 ID:W6Z64V/20
おつ
○ンコのマエストロに手を出すのは時期尚早であったか…
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 21:20:21.96 ID:TzDF2UKi0
マヤノのプロフィールページ、サンライトブーケの項目見るとトレーナーちゃんの事しか書かれてないんたけど、真っ先にここのマヤノとトレーナーちゃん思い浮かべた
406 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 21:42:10.34 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「さて、そろそろ休憩にするかな」

たづな「トレーナーさん、お疲れ様です。今少しいいですか?」

トレーナー「ああ、今しがた仕事がひと段落したところです。どうぞお入りください」

たづな「では失礼して……」

たづな「さて、ここに私が来た以上、用件はある程度ご理解いただけていると思いますが……」

トレーナー「目標設定、ですよね」

たづな「……言いにくいですが、そうです。こればかりは決めていただかなければいけません」

トレーナー「そう、ですよね」

たづな「とはいえ、もうシニア級の九月に入って、十月に回ろうとしています。ここから先、目標に定めなければならないレースは……決まっています」

トレーナー「……”有馬記念”」

たづな「その通りです」

トレーナー「分かってはいました。わかっては――」

たづな「……不安、ですか」

トレーナー「不安でないと言えばウソになってしまいますね」

たづな「心中、お察しするにはあまりある不安だと思います」

トレーナー「……ええ、まぁ。さすがに誰にも理解は出来ないと考えていますから」

トレーナー「用件は以上、ですか」

たづな「……はい」

トレーナー「俺はこれから、研究に移るので――」

たづな「……あの、トレーナーさん」

トレーナー「なんでしょう」

たづな「私は理事長の秘書――学園の関係者として、誰かの勝利を願ってはいけないと考えています」

たづな「ですが、ですが――。出来ることならば、トレーナーさんと、マヤノトップガンさん……お二人の未来を見たいとも思っています」

たづな「ですから……ご武運を。お二人が幸せなまま未来を迎えることができるように、祈っていますから……」

たづな「――悔いの、ないように」

トレーナー「……ありがとう、ございます」


―――

▼次の目標レースが”有馬記念”に定められました。

・有馬記念
難易度:特高 報酬:特高


▼目標レースまで、あと15ターン――。

407 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/12(木) 21:46:53.51 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「有馬記念と言えば、最強のスターウマ娘たちが集結する夢の舞台」

トレーナー「スペシャルウィークと一緒に居た頃は夢のまた夢だと思っていたけれど、今は鼻先まで迫ってきている」

トレーナー「……楽しみ以上に、恐ろしいな」

トレーナー「そこには……あの怪物もいるだろう」

トレーナー「果たして俺たちは勝てるのだろうか」

トレーナー「”シャドーロールの怪物”――ナリタブライアンに」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと15ターン(今ターン含む)


―――
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 21:47:06.62 ID:NY90ZtOLo
ブライアンにライバル宣言(挨拶)しよ
バナナ持ってな!
409 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 21:51:26.74 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「……マヤノ、次の目標レースのこと、もう聞いたか」

マヤノ「……うん。有馬記念だって――」

トレーナー「ああ、そしてそこには、ナリタブライアンも来るだろう」

マヤノ「うん、ゼッタイに来るって思う」

トレーナー「そこで、だ。あの時のお詫びもかねて――宣戦布告しに行かないか」

マヤノ「せんせん、ふこく……?」

トレーナー「ああ。俺たちは不始末のせいでナリタブライアンを傷つけた。それを癒すことができるのは、俺たちが彼女とレースで鎬を削ることのほかにないけれど――真っ向から戦います、って言えば、その傷はすこし癒えるんじゃないかな、って」

マヤノ「……うん。うん! 宣戦布告、しに行こう!」

トレーナー「そう決まれば――街に行くぞ」

マヤノ「アイ・コピー……って、街?」

トレーナー「将を射んとする者はまずウマ娘を射よ、だ」

マヤノ「???」

410 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 22:07:17.78 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「というわけでバナナを準備してきた」

マヤノ「ブライアンさん、バナナが好きなものだったんだ」

トレーナー「意外だな、知らなかったんだ」

マヤノ「ブライアンさん、いっつも会話してくれないの……」

トレーナー「ああ、なんとなく想像できるな。けんもほろろに受け流されるマヤノ……」

マヤノ「うぅ……。いつかブライアンさんのいろんなこと、聞いちゃうんだから〜!」

トレーナー「いつか聞きだせるといいな……と、着いたぞ。ビワハヤヒデから聞いた、ナリタブライアンが居そうなスポットその1……」

ブライアン「……」

マヤノ「いた……!」

トレーナー「さすが姉妹だ……よく把握しているんだな」

トレーナー「さてマヤノ、準備はいいか?」

マヤノ「……うん、うん、うん! 行くよ、トレーナーちゃん!」

―――

マヤノ「……ブライアンさん!」

ブライアン「……っ。何しに来た」

マヤノ「宣戦布告っ! ブライアンさんを倒すっていう宣言ッ!」

ブライアン「……。なるほど、な」

ブライアン「いいだろう。オマエがどれだけやるようになっているかは解らないが――」

ブライアン「全身全霊で――オマエの総てをぶつける覚悟でかかってこい」

ブライアン「詰まらない走りを見せたら……文字通り食いちぎってやる」

マヤノ「――ッ!」

マヤノ「ブライアンさんこそ、覚悟しててねっ! そんな余裕な態度取ってたら……マヤがいつの間にかばびゅーんって追い抜いちゃうんだから!」

ブライアン「フン……」

マヤノ「じゃあ、有馬記念でまた会おうね、ブライアンさん!」

ブライアン「……話が終わったんならさっさと行け」

マヤノ「ふーんだ、ぜーったいそのツンツンした態度、改めさせてやるんだから!」

ブライアン「……」


―――

トレーナー「この前は済まなかったな、ナリタブライアン」

ブライアン「アンタか。……私は私がしたいことをしたまでだ」

トレーナー「そうか。じゃあこれはプレゼントとして受け取ってくれ」

ブライアン「バナナ……!」

トレーナー「気に入ってくれると嬉しい。じゃあ俺はこれで」

ブライアン「……待て」

トレーナー「ん、どうした?」

ブライアン「アイツのこと、ぬかるなよ」

トレーナー「言われなくとも」

―――

▼マヤノトップガンのやる気が上昇した。

好調→絶好調
411 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/12(木) 22:10:36.41 ID:kMKUzmCb0
トレーナー「……さて、宣戦布告も済ませたことだし、トレーニングだ」

トレーナー「ナリタブライアンという目標が見えたことで、マヤノとの間に充満していたあのやりづらい雰囲気は払しょくされている――さすがと言うべきか、ライバルが居るとやる気が違う」

トレーナー「とはいえ、喜んでばかりもいられない。ナリタブライアンは高い壁だ」

トレーナー「……超えられるかもわからない、高い、壁」

トレーナー「不安だ、心配だ――だけど、そんな感情は見ないふりをしないとな」

トレーナー「絶対に勝つ。勝って、マヤノと一緒に――トップに立つんだ」

トレーナー「絶対に……!」


―――


■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと14ターン(今ターン含む)


―――
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 22:15:12.12 ID:me7q/u0F0
スキル習得(トレーナー)
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 22:45:53.72 ID:W6Z64V/20
目標以外のレースって出るウマ味なんかあったっけ
414 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/12(木) 22:58:40.67 ID:kMKUzmCb0
>>413
ステータス全体の底上げ(勝利時)とスキル習得が利点として挙げられます。
出るレースによってはイベントがあったりします。

―――

トレーナー「というわけで今日は勉強だ」

トレーナー「マヤノをいい方向に導けているという自負はあるが、現状で満足していては絶対に有馬記念では勝てない――」

トレーナー「つまり、今必要なのは、俺自身の成長であり、進化だ」

トレーナー「それに――マヤノの成長についてもそうだが、限りなく最高の出来になりつつある」

トレーナー「俺も最高の出来にしないとな。並び立てないだろう?」

―――

■[スキルヒント:トレーナー]
・共感覚(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:2
 真の意味でウマ娘と通じ合い、自身の持つ知識や経験などを余すことなく伝えることができる。
 ウマ娘の所有する脚質、距離適性、スキルのヒントレベルを常に1上昇させる。

・収束する条(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1
 詳細情報習得後公開。

・運命の輪(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1
 詳細情報習得後公開。
 習得条件:[収束する条]習得。

―――

下1 どのスキルを習得する?
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/12(木) 23:01:12.87 ID:mdKn5n0zo
共感覚
416 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/13(金) 00:02:17.08 ID:yZGIbECv0
トレーナー「というわけで、ウマ娘の特性について調べようと思う」

トレーナー「ウマ娘についての理解を深めれば、それだけマヤノの育成にも還元できるはずだ――」

トレーナー「……学生の頃もそうだったけど、社会人になってからも案外机に向かう時間って大事なもんなんだな〜」


―――

▼スキル習得コンマ
40以上:習得
40以下:スキルヒントレベル上昇
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/13(金) 00:11:00.47 ID:XuS4IJ7go
なぜ湿りやすいのか
418 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/13(金) 21:45:53.65 ID:yZGIbECv0
トレーナー「……なるほど」

トレーナー「おおよそは人間とは変わらない。身体能力のみ、人間とは隔絶されてはいる」

トレーナー「つまり、俺たちとそう変わりはない」

トレーナー「あーあ、調べるのもなんだか損したな。結局は――」

トレーナー「結局は、いつもの通りでいいってことじゃん」

トレーナー「だったら、等身大の俺で触れ合えばいいってことなんだよな」

トレーナー「……あるいは、本当はそれが俺にかけているものだったのかもしれない」

トレーナー「精進しなきゃな」


―――

▼トレーナースキル[共感覚]を習得した。
419 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/13(金) 21:49:51.47 ID:yZGIbECv0
トレーナー「秋が深まると、緑だったものが一気に赤く染まるから風情があるよな」

トレーナー「ここまで明確に季節の移り変わりを感じる季節はないんじゃなかろうか」

トレーナー「紅葉狩りなんて風情あることはしたことがないけれど、たまにやってみると落ち着きそうなんだよな」

トレーナー「いつかやってみって見るのもありかもしれないな」

トレーナー「……その時は、マヤノも一緒に」

―――


■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと13ターン(今ターン含む)


―――
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/13(金) 21:55:18.66 ID:kyrzhEY8O
ライバル研究(ナリタブライアン)
421 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/13(金) 23:32:45.85 ID:yZGIbECv0
トレーナー「マヤノ、俺たちは強大な相手に立ち向かわなければならない」

トレーナー「トレセン学園きっての強者――ナリタブライアンに」

トレーナー「それは並大抵の努力では突破することは出来ない。……マヤノも十分に理解していると思う」

マヤノ「……うん。ブライアンさんは……多分今のままじゃ倒せない」

トレーナー「だから研究しなければならない。ナリタブライアンの総てを。――彼女の頭の先から爪の先まで、1mmも見逃さない瞳で」

トレーナー「分かっていることを羅列してみて、今分かっていないことを浮き彫りにしてみよう。分からないところを判明させたら――次は詳細分析。俺たちとナリタブライアンの間に広がる実力差について、具体的なデータを算出する」

トレーナー「じゃあ、まずはディスカッションだ。思いつく限りの、ナリタブライアンに関することを話し合おう」

マヤノ「アイ・コピー!」

―――

下1 ナリタブライアンの研究解析
50以上で研究度上昇・スキルヒント
50以下で研究度上昇
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 00:04:59.61 ID:F7hbmTxL0
423 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/14(土) 00:31:41.77 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「ナリタブライアンについて知らないことと言えば、まずはその全体の能力値……んん! ……出来上がりだ。ただ、言えることがあるのならば――」

マヤノ「マヤのよりも優れてる――でしょ?」

トレーナー「ああ」

トレーナー(とはいえ、マヤノのステータスもかなりの仕上がり。なのに、ナリタブライアンのそれよりも劣るように見えるのは――なぜだろう)

トレーナー(ステータスという数値が見れている俺だからこそ分かる限界。マヤノにとってはこの数値が限界なのだろうか)

トレーナー(ナリタブライアン――体躯は明らかにマヤノよりも大きいが、果たして)

マヤノ「トレーナーちゃん?」

トレーナー「ああ、すまない。というわけで、ナリタブライアンに追いつくために全体の仕上がりを強化していく必要がある、が」

マヤノ「……トレーナーちゃん」

トレーナー「どうした、マヤノ」

マヤノ「マヤちん分かっちゃった。――多分、ブライアンさんの仕上がりに、マヤが追いつくことは出来ない……でしょ?」

トレーナー「……。その通りだ。君の仕上がりをどれだけよくしたところで、ナリタブライアンのそれには追い付けない」

マヤノ「そっかぁ……。じゃあ、もちろん仕上げはしなきゃいけないけど、それ以外でもブライアンさんを越せる何かを探さなきゃね!」

トレーナー「ああ、そうだな」

トレーナー「……そして、こうして見てきて、一つ分かることがある」

マヤノ「……?」

トレーナー「――ナリタブライアンの技術は、その全てが中盤から終盤に抜け出すものがメインだ。つまり、差しや先行時に使用する技術だな」

トレーナー「で、あればだ。……それを潰すことが、一番重要になるかもしれない」


―――

▼スキルヒント[差し焦り]Lv1を獲得しました。

▼ナリタブライアンの研究度が[1/7]になりました。
424 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/14(土) 00:36:20.93 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「中秋の名月とは言うけれど、そもそも月が隠れちゃわけないなぁ……」

トレーナー「とはいえ、この時期は昔から雨が多く、雲もかかりやすかった時期らしい」

トレーナー「一説によれば、中秋の名月とは”空想で楽しむもの”らしい」

トレーナー「確かに、実際に見るよりも、頭の中で考えた月を見るほうがよっぽど大きく、輝いて感じるからな」

トレーナー「つまり、昔の人々は人間の想像力を活用した暮らし方をしていた、という事」

トレーナー「……俺も、想像力豊かに生きたいものだなぁ」

トレーナー「いや、想像力でも追いつかない超現実を生きているわけなんだがね……ははは」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと12ターン(今ターン含む)


―――
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 00:42:43.52 ID:TwluSy3Bo
ライバル研究
426 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/14(土) 02:23:45.66 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「ナリタブライアンの使う走法は、ガンガンに大きく走る超ストライドだ。特に末脚の鋭さは凄まじく――かなり仕上がっているマヤノを10秒待ったうえで追い抜くくらいの速度」

トレーナー「回転数こそ少ないものの、大きく脚を使うストライド走法は脚へのダメージが累積しやすい。それはつまり、ナリタブライアンの超ストライド走法は、限定的にしか使えない、ということだ」

マヤノ「……なるほど?」

トレーナー「もっとかみ砕いて言うと、終盤の加速がヤバいけど同時に弱点でもあるから、そこを突く」

マヤノ「わかったよ。……でも、どうやってその弱点? を突くの?」

トレーナー「終盤でストライド走法を使うことを考えれば、大きく分けて二つの対策がある」

トレーナー「一つは序盤から中盤の間に、ストライド走法をより長く使用する状況を整えること。序中盤でスタミナを使わせることができたならば、終盤に入ってラストスパートをかける瞬間がより短くなる」

トレーナー「もう一つは――またいつか話そう。とりあえずは、ナイスネイチャの時と同じく搦め手を伸ばす方針で」

マヤノ「はーい! ブライアンさん、どんなこと言えばドキッってしてくれるかなぁ?」

トレーナー「……まぁ、あまり過激なことは言わないようにな」

―――

下1 ナリタブライアンの研究解析
50以上で研究度上昇・スキルヒント
50以下で研究度上昇
427 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/14(土) 02:26:20.66 ID:VyRGhyHD0
訂正です。

×:一つは序盤から中盤の間に、ストライド走法をより長く使用する状況を整えること。
〇:一つは序盤から中盤の間に、ストライド走法をより短く使用する状況を整えること。

安価は下
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 02:40:16.66 ID:Xty7fbc+0
ラブカ?
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 15:53:13.18 ID:5fzsoRkFo
対策具体的にしっかり記述してるのすごいな
430 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/14(土) 18:52:42.04 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「作戦として差しや先行を採るウマ娘にとって最も嫌うこととは何か、それを知ることによって、マヤノも”何をされたら嫌か”がわかったと思う」

マヤノ「うん。それこそマヤたちがやったみたいに、スタミナをどっと持っていかれたら辛いかも……」

トレーナー「そうだよな。誰かの弱点を見つけるという事は、自分のことを顧みることにも繋がる。対策は多ければ多いに越したことはない」

トレーナー「前を向くことも大事だが、時に足元に目を向けることも肝要だ」

トレーナー「案外そんなところに、解決策は眠っているかもしれないのだから……」


―――

▼スキルヒント[スタミナイーター]を獲得しました。

▼ナリタブライアンの研究度が[2/7]になりました。
431 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/14(土) 19:00:40.51 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「女心と秋の空――」

トレーナー「いや、特に理由のないつぶやきだ」

トレーナー「女性の心は秋の空みたいに変わりやすいものだ、という言葉。でも、マヤノのことを見ているとほんとうにそうなんだろうか、と疑わしくなってくる」

トレーナー「……マヤノの心も、いつか移ろうのだろうか」

トレーナー「――返事がないと斯くも不安になってしまうんだな」

トレーナー「とはいえ、返事の催促をしようものなら、ようやくこなれてきた会話がまたぎこちないものになってしまう」

トレーナー「うーむ……早期改善できるといいんだけどな」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと11ターン(今ターン含む)


―――
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 19:02:39.36 ID:BZjeJhoY0
会話(秋川理事長)
433 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/14(土) 21:55:07.09 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「さて、仕事も終わったし――」

理事長「慰労ッ! お疲れ様っ!」

トレーナー「ちょわ?! り、理事長……一体いつからそこに?」

理事長「集中ッ! 先ほどからノックしていたが、集中していたようで返答がなかったから……勝手ながら入室したッ!」

トレーナー「ああ、そうなんですね。すみません」

理事長「容認ッ! それが仕事からくるものであれば、私に責めることは全くできないッ!」

トレーナー「ありがとうございます。――それで理事長、何か私に御用ですか?」

理事長「うむ、チームについてだッ!」

トレーナー「……その話ですか」

理事長「肯定ッ。今回は――その為の予算編成が終了したことを伝えに来たッ!」

トレーナー「それって、本当に作らなきゃいけないんですか?」

理事長「否定ッ。君が断るのであればそれでもいいし、認可してもらえば君にも一定のメリットはあるッ。提示した選択肢をこちらから否定する真似はしない」

理事長「――だから、君のためにこんなものを用意した」

トレーナー「……これは、稟議書? 決裁印が打たれている……」

理事長「仮定ッ。君のループが君にしか効果を及ぼさないものだとして――」

理事長「――君の持ち物については、どうだろうかッ!」

トレーナー「――。なるほど、つまり――この稟議書は、俺がループした後を想定して?」

理事長「肯定……。考えたくないことだが、夢と夢のぶつかり合いの果てに待ち受ける結果が、必ずしもいいものだとは限らない……。故にッ、私たちに出来るのはこれくらいだッ!」

理事長「――辛いであろう、先の話をして申し訳ない。でも、私たちがウマ娘の幸せを願う気持ちと同じくらい、君の幸せをも願っている。そのことは忘れないでくれ」

理事長「退室ッ! 用件は済んだから失礼するッ! さらばだッ!」

トレーナー「……なるほど、なぁ」

トレーナー「あの人も不器用な人だ、自分の許にあるものは全部幸せにするって、簡単な覚悟で出来ることじゃないよ……」

トレーナー「愚かだけど、なんでだろうな……」

トレーナー「その愚かさが、嬉しくてたまらない――」

―――

▼新要素[チーム結成]が追加されました。

・[チーム結成]
予算編成レベルによって、複数人のウマ娘を育成対象に選択することができます。
予算編成レベルはウマ娘を育成した際の最終成績によって上昇し、その度に「稟議書」に記載されます。
現在の予算編成レベルは1。チーム結成時の最大人数は2人です。
434 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/14(土) 21:59:59.86 ID:VyRGhyHD0

※[チーム結成]はループスタート時にのみ選択が可能です。

―――

トレーナー「うーん、まだまだ暑い……」

トレーナー「昔はそうでもなかったんだが、最近十月の初めでも少し熱いと感じることがないか?」

トレーナー「熱いのはあまり得意じゃないからなぁ……出来るだけ気温は低いほうがいい」

トレーナー「とはいえ、低すぎると低すぎるでまた文句を言いそうなもんだけど……」

トレーナー「……やっぱり気温はちょうどいいほうがいいな!」

トレーナー「さて、そろそろ腰を上げなきゃな。こたつはいつ出そうか」


―――


■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと10ターン(今ターン含む)


―――
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 22:03:27.71 ID:a+M4ij8to
ライバル研究
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 22:11:36.69 ID:CGL5eCUr0
ライバル研究
437 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/14(土) 22:14:16.60 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「――さて、ナリタブライアンの対策をし始めてこれで三回目になる」

マヤノ「そうだね! 何かお祝いでもする〜?」

トレーナー「何のお祝いだ何の……。今回は、この前濁した”終盤でストライド走法を採る相手への対策”の二つ目を説明して、それを実践しようと思う」

マヤノ「えーっと、早いうちにスタミナを使わせて、ラストスパートをかけにくくする……って言うの?」

トレーナー「それが一つ目だ。二つ目は……その勢いに乗る、だ」

マヤノ「勢いに、乗る――?」

トレーナー「ああ」

トレーナー「そうだな、マヤノは”スリップストリーム”って言葉、知ってるか?」

マヤノ「授業で聞いたことあるよ! パパもマヤノがウマ娘として競争を望むなら〜って言ってた時に気にしろ〜って言ってたよ!」

トレーナー「そうか、マヤノのお父さんは航空関係だったな」

トレーナー「スリップストリームとは、高速で走行する物体の直後に発生するらせん状の空気流のことだ。競輪やモータースポーツなどでは、これを活用してスピードを上昇する選手もいる」

マヤノ「……あ。マヤもレース中に、すっごく速い人の後ろについてたら、速度が上がったことがあるよ!」

トレーナー「そう、それがスリップストリームだ。ウマ娘の最高時速は70km/hとも言われている――つまり、自動車が道路を走る速度と同程度、あるいはそれ以上の速度を出すことができる」

トレーナー「そして、だ。マヤノと比べてナリタブライアンは――大柄だ」

トレーナー「体躯が大きく、高速走行する物体――ナリタブライアン。彼女の後ろについたり、あるいはその気流を活用することができれば、マヤノの末脚は大きく伸びることになるだろう」

トレーナー「と、いうわけで。ナリタブライアンのスリップストリームを受け取ることができるようにトレーニングをしよう」

マヤノ「アイ・コピー!」

―――

下1 ナリタブライアンの研究解析
50以上で研究度上昇・スキルヒント
50以下で研究度上昇
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 22:21:24.48 ID:/SEq2/hn0
439 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/14(土) 22:57:45.05 ID:VyRGhyHD0
マヤノ「ね、トレーナーちゃん……さっきからずっと引っかかってたことがあるんだけど、言っていーい?」

トレーナー「ん、どうした?」

マヤノ「……そもそも、作戦から考えるとマヤは……」

マヤノ「マヤは、ブライアンさんより前にいることの方が多くないかな、って……」

トレーナー「…………」

トレーナー「……あ」

―――

▼ナリタブライアンの研究度が[3/7]になりました。
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 23:36:28.38 ID:5fzsoRkFo
これはうっかり
441 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/14(土) 23:52:16.67 ID:VyRGhyHD0
トレーナー「暑いとか言ってた記憶がある。その時の自分を殴りたい」

トレーナー「どうして早々に、冬服を出していなかったのか……!」

トレーナー「毎年こうだ、まだまだ着れる! と思い込んでたらいつの間にか寒くなって、間に合わなくなる……」

トレーナー「今日こそは冬服出すぞ……!」

トレーナー「……とか言ってると、気温が上がったりするんだよなぁ」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと10ターン(今ターン含む)

―――
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/14(土) 23:58:26.90 ID:Fod+9QVs0
とことんライバル研究
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/15(日) 00:44:25.85 ID:AwGP36UD0
使うことに変わりはないんだから冬服出しなさい
444 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/15(日) 02:20:43.34 ID:Xl9pbPer0
トレーナー「さて、ナリタブライアン研究も佳境に入ってきたが――ここまで来て一つ分かったことがある」

マヤノ「ん〜? なぁに、トレーナーちゃん」

トレーナー「……正直、マヤノとナリタブライアンを比較すると、さすがにナリタブライアンに比がありすぎる」

マヤノ「……うん。分かってたよ、それは」

トレーナー「というわけで、ナリタブライアンに勝つ方法その2と行こうじゃないか」

マヤノ「ブライアンさんに勝つ方法?」

トレーナー「ああ。彼女に勝つ方法、今までは実践的な方法のうち、ナリタブライアン本人に影響を及ぼすものを提示してきた」

トレーナー「これからは、マヤノ自身に影響を及ぼすものを教えていこうと思う」

マヤノ「つまり……これからマヤは、トレーナーちゃんにめちゃくちゃにされちゃう……ってコト?!」

トレーナー「言い方があれだけど、マヤノに変革を促すという意味では否定は出来ないな」

トレーナー「さて、ナリタブライアンに勝つ方法だが――ぶっちゃけると、今のマヤノだと逃げるしか勝てる方法がない。先行や差し、追込でブライアンに勝てるなんて考えちゃいけない」

トレーナー「逃げのメリットの1つとして、レースの局面を操作しやすいことが挙げられる。例えば、この前皐月賞で戦ったセイウンスカイのことを思い出してみろ。彼女は”ターフの奇術師”と呼ばれるほどのレースプランナーだ」

トレーナー「彼女ほどの辣腕を振るえ、とは言わない。が、彼女ほどの腕前を持つ存在からなら、学び取れることもあるはずだ」

トレーナー「というわけで、ビデオ研究――初めていこう!」

―――

下1 ナリタブライアンの研究解析
50以上で研究度上昇・スキルヒント
50以下で研究度上昇

445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/15(日) 02:30:22.97 ID:pu739xaP0
446 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/15(日) 22:15:25.42 ID:Xl9pbPer0
トレーナー「さて、ここまでビデオを鑑賞して――何か気付いたことはあるか、マヤノ」

マヤノ「うーん……。何というか、駆け引きが凄い……?」

トレーナー「そうだな」

トレーナー「より明確に言語化するのであれば――あれは足さばきや速度の緩急によって生み出される錯覚だ」

トレーナー「例えばココ、脚の回転は速くなっているけれど、速度はそんなに上がっていないだろう?」

マヤノ「あ、ホントだ……!」

トレーナー「ここなんかもそうだ。脚の回転は遅くなっているけれど、速度は上昇している」

トレーナー「まさに奇術だよな。気付いた時にはもう遅い、彼女のペースに全員が飲み込まれているわけだ」

マヤノ「この足さばきを、今から見につけるの?」

トレーナー「そうだ。だから今から――ダンスレッスンだ」

マヤノ「えぇ〜? ダンスレッスン?」

トレーナー「ああ。普段マヤノが練習しているようなアイドル曲のダンスは、キレと素早さ、動きのダイナミックさが特徴だ」

トレーナー「だが、ボールルームダンス……俗にいう社交ダンスは優美で複雑なステップを要求する」

トレーナー「それに、だ。これからメディアの露出が増えてくるだろうし、こういうダンスを一芸として身に着けておくのは武器になる」

トレーナー「ナリタブライアン対策、一芸を身に着ける――どうだ、一挙両得のトレーニングだろ?」

マヤノ「聞くほどフシギだけど……トレーナーちゃんがそう言うなら、ぜったいそうなんだって思うから」

マヤノ「今日のトレーニングも、バッチリ決めちゃうよ〜!」


―――

▼スキルヒント[トリック(前)]を獲得しました。

▼ナリタブライアンの研究度が[4/7]になりました。
447 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/15(日) 22:44:50.78 ID:Xl9pbPer0
トレーナー「無くてもいいけど、あると生活がいっぺんに変わるものがあるよな」

トレーナー「例えば食洗器とか、瞬間湯沸かし器とか」

トレーナー「自室に瞬間湯沸かし器を導入した瞬間、何というか生活の質の向上を感じたな」

トレーナー「使えるものはやっぱり使うべきなんだなぁと強く感じたな」

トレーナー「……使える者はすべて使う、か」

トレーナー「いつかは俺も、その手段を取らなきゃいけなくなるのかな」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと9ターン(今ターン含む)

―――
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/15(日) 22:45:50.11 ID:McMwCAi5o
ライバル研究
449 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/15(日) 23:13:08.12 ID:Xl9pbPer0

マヤノ「正直ね、トレーナーちゃん」

マヤノ「マヤは……ここまで来たけど、ブライアンさんに”勝てる”って思えない」

マヤノ「トレーナーちゃんが……どう思う?」

トレーナー「……本音を言えば、遠い、と思っている」

マヤノ「そう、だよね」

マヤノ「分かってた、分かってたけど……辛いね」

トレーナー「……けれども、君を勝たせるために俺は此処に居る」

トレーナー「言葉だけじゃない。――新しい走法を、君に提示しよう」

マヤノ「新しい、走法……」

トレーナー「ああ」

トレーナー「……実は最近、いろいろな研究の結果が出てな。そのデータをもとに、マヤノの走り方に合った”別の走法”を提示しようと思う」

マヤノ「……でも、今の走法を大きく崩したら、マヤ、満足に走れなくなっちゃうかもしれないよ?」

トレーナー「ああ。だから今回提示するのは――走法は走法でも、姿勢だ」

トレーナー「君が風になるための、走法」


―――

下1 ナリタブライアンの研究解析
50以上で研究度上昇・スキルヒント
50以下で研究度上昇
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/15(日) 23:14:52.87 ID:pu739xaP0
451 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/15(日) 23:25:44.48 ID:Xl9pbPer0

トレーナー「この前、スリップストリームについて話をしたと思うが――」

トレーナー「物体の加速度と物体が受ける風の抵抗力の強さ、つまり空気抵抗には密接な関係がある」

トレーナー「新幹線を思い出してほしい。あれは、空気抵抗による速度減衰を減らすための構造になっている」

トレーナー「……つまり、速いものとは、それだけ”風と一体化している”ともいえるんだ」

マヤノ「飛行機もそう?」

トレーナー「ああ。なんなら飛行機こそ、もっとも空気抵抗のことを考えなきゃいけない乗り物かもな」

トレーナー「……というわけで、これから指導するのはスパート時の姿勢だ」

トレーナー「空気抵抗を限りなくゼロに近づける為には、超前傾姿勢しかない」

マヤノ「……えっと、確か、オグリキャップさんの走り方がそうだったよね、トレーナーちゃん」

トレーナー「ああ。だが、彼女の走り方は、丹念に解された関節の柔らかさが為せる業だ。一朝一夕であの超前傾姿勢は真似できない」

トレーナー(オグリキャップのスキル欄にある[勝利の鼓動]とやら。それが彼女の前傾姿勢をスキル化したものなのだろう、だが、俺が今から提示するのは――)

トレーナー「――だから、誰でもマネできる範囲のものにする」

トレーナー「だが、それでも努力や天性の柔らかさは必須だ。もしナリタブライアンに勝ちたいのであれば、これまで築いたものを一度崩す覚悟すら必要かもしれない」

トレーナー「マヤノは、その変革に耐えられるか?」

マヤノ「……変わっちゃうことは、怖いけど」

マヤノ「それでも、ブライアンさんには負けたくない。負けて、もうあんな、あんな寂しい顔してほしくないもん」

マヤノ「だから、どんなことだって受け入れるよ。それが、それが――」

マヤノ「ブライアンさんに勝てる方法って言うんだったら、何でも!」


―――

▼スキルヒント[直線加速]を獲得しました。
▼スキルヒント[一陣の風]を獲得しました。

▼該当スキルヒントは既に獲得済みです。

▼スキルヒント[直線加速]のスキルヒントレベルが上昇しました。(Lv2→Lv3)
▼スキルヒント[一陣の風]のスキルヒントレベルが上昇しました。(Lv2→Lv3)

▼ナリタブライアンの研究度が[5/7]になりました。
452 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/15(日) 23:35:30.63 ID:Xl9pbPer0
(正直対策七つも考えられないわ……となったので、次回以降は何か変わるかもしれません)

―――

トレーナー「有馬記念が近付けば近づくほど、学園内の空気がひりついてくる」

トレーナー「もう出走するウマ娘が決まっている以上、そのウマ娘に対して注がれる視線は尋常ではないほどの感情を孕んでいる」

トレーナー「期待、希望、羨望――。有馬の舞台に立つウマ娘たちは、その全てが幾千、幾万もの強い感情を背負ってあの場に立つ」

トレーナー「……マヤノに気にした様子がないのは僥倖だった。ナリタブライアンという強大な敵を前に、そんな感情は気にならなくなってしまうからな」

トレーナー「例えばこれが、ライバルのいない子だったらどうなっただろうか。緊張とか重圧で押しつぶされてしまうんじゃないか」

トレーナー「……」

トレーナー「いや、今はマヤノのことだ。マヤノをどうやって勝たせるか」

トレーナー「対策は取った。だからあとは――どれだけ知恵をひねり出せるか」

トレーナー「もう一回、ビデオを見よう」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:866(B+)
根性:1050(S+)
賢さ:1058(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと8ターン(今ターン含む)

―――
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/15(日) 23:44:25.34 ID:kzYO0z5T0
ネイチャを併走トレーニングに誘ってみよう
454 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/16(月) 01:16:30.05 ID:9LPtYfIY0
トレーナー「さて、仕事も終わるし――」

会田「トレーナーさん、今良いでしょうか?」

トレーナー「おや、会田トレーナー。いかがなさいました?」

会田「実は――」


―――


トレーナー「というわけで、ナイスネイチャたっての希望で並走トレーニングを行うことになりました」

マヤノ「やったー!」

ネイチャ「まぁ、いつかマヤノと並走トレーニングしたいと思ってたからね〜」

会田「マヤノトップガンも何かと努力しているようですし、この並走が何かの突破口になれば、と思って」

トレーナー「ありがたい申し出であることには変わりない――」

トレーナー「さて、並走トレーニングに入る前に、まずは柔軟をしようか」

マヤノ「え〜? 早く走りたいよ〜」

ネイチャ「大会前の大事な時期でしょーが。大人しく柔軟しときなさい」

マヤノ「はぁ〜い」

トレーナー(さて、このトレーニング……吉と出るか凶と出るか……)


―――

下1:マヤノトップガンの着順コンマ
下2:ナイスネイチャの着順コンマ
※今回ゾロ目効果なしです。
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 01:17:23.47 ID:ujX4aPKi0
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 01:24:59.98 ID:MIxuCN0xo
勝った方がよかろうだろう
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 01:37:38.42 ID:kKJKvMeu0
さすがネイチャとでも言うべきか
458 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/16(月) 04:11:44.26 ID:9LPtYfIY0
詰まってしまったので今日はここまでです。続きは明日の僕に任せます。

感想など頂いておりますが、噛み締めるほどに嬉しく思っています。本当にありがとうございます……!
個別にお返事は(性格上?……返信慣れしていないので)出来ておりませんが、書き続けるモチベとなっております!

ネタと筆力が尽きぬ限り続けて参りますので、何卒このオナニーめいたSSにお付き合いいただける所までお付き合いいただけると幸いです。

459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 06:13:11.13 ID:OaFFBCFuo
おつ
考察部分もしっかり考えてるから大変ですよね応援してます
460 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/16(月) 17:30:47.34 ID:9LPtYfIY0

「――ふッ……!」


 鋭い息が吐かれて、ナイスネイチャは脚に力を籠める。

 ターフを切り刻むような踏み込みが地面を震わせ、前進。

 風と一体化した体は空気を切り裂き、道を作る。


「貰った――ッ!!」


 意気揚々と逃げていたマヤノを追い抜いて、ナイスネイチャはゴールへと辿り着く。

 マヤノに背中を見せながら笑うナイスネイチャの表情には――皐月賞の時の絶望はなく。

 自らが一着であることを信じて疑わない、絶対にも似た自信がそこにあった。

 
461 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/16(月) 18:07:12.94 ID:9LPtYfIY0
トレーナー「というわけで、ネイチャの勝ちだ」

マヤノ「むぅ〜……。ネイチャちゃん、いつの間にそんなに強くなってたの〜?」

ネイチャ「さぁて、いつの間にでしょうね」

マヤノ「もーっ! こーしちゃいられないよ、トレーナーちゃん! 今からトレーニングしよ!」

トレーナー「はは、マヤノの負けん気が発動してしまったな……」

トレーナー「というわけで、今日はここ辺りでいいでしょうかね、会田トレーナー」

会田「ええ、こちらとしても多くのことを学べました。ぜひまた」

トレーナー「ええ、また」

マヤノ「トレーナーちゃーん! はーやーくー!」

トレーナー「……とまぁ、あんな感じなので。早々ですがこれにて失礼」

会田「ええ、また会いましょう」

ネイチャ「次は有馬で会おう、って伝えといてもらえます?」

トレーナー「ああ、しかと伝えておこう。重ねて今日の並走、ありがとう」

ネイチャ「いえいえ。こちらからお願いしたことなんで、気にしてもらわなくて大丈夫ですって」

マヤノ「トレーナーちゃん……」

トレーナー「早めにいかないとまたへそを曲げられそうだ。というわけで、またいずれ!」


―――

下1〜5 各ステータス上昇値
※ゾロ目の場合は追加ロール


下6 スキル習得コンマ
※ゾロ目の場合は追加ロール
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 18:11:30.75 ID:R3ZiNgxro
ふん
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 18:29:51.22 ID:udJF72CJo
美味しい
このスレのネイチャホントに名優いい味出してる
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 18:30:51.39 ID:sss198+O0
おりゃ
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 18:41:19.27 ID:oKw6FcIo0
流石はナイスネイチャンやで
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 18:56:51.26 ID:sss198+O0
もう一丁
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 18:59:47.34 ID:pIsOBXYUO
お馴染みいっちゃ〜く
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 19:24:00.88 ID:pIsOBXYUO
そういえば現状最高の仕上がりになってるステータスがある訳だけど、そこが上ってしまう上昇コンマってアプリ同様無駄打ちになるのかしら
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/16(月) 20:14:30.86 ID:paZgerMk0
>>355見る限り上限解放あるんじゃない?
だとするとブライアンのステ1500とかありそうで怖いが…
470 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 00:41:55.32 ID:njkyd7gR0

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1054(S+)+75
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:866(B+)+39
根性:1050(S+)+27
賢さ:1058(S+)+26
やる気:絶好調

▼スキルヒント[鋭い眼光]を獲得しました。
471 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/17(火) 00:57:32.36 ID:njkyd7gR0
トレーナー「どれだけ美しいものも、いつかは朽ちる」

トレーナー「盛者必衰の理。花が咲き、枯れ。葉は盛り、やがて朽ち落ちる」

トレーナー「……ウマ娘の選手としての寿命は、思ったよりも短い」

トレーナー「だからこそ、夢をかなえようと必死にあがいているのかもしれない。その先に待つ結末がいかなるものであったとしても」

トレーナー「それを悲しいとは思わない。むしろ俺は美しいものだとすら思う」

トレーナー「桜を見る気持ちだな。消滅の美学」

トレーナー「だけれども、少し……ほんの少し、永久に咲き誇る何かを見つめていたい気持ちになるときがある」

トレーナー「……そんなもの、無いっていうのにな」

トレーナー「いかんいかん、有馬が近付いてきたせいで少しナーバスになってるな」

トレーナー「緊張感は適切に。あんまり緊張しすぎてはダメだ」

トレーナー「よし、お茶を飲んで気分転換、しよう!」

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1077(S+)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと8ターン(今ターン含む)

―――
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 01:06:03.94 ID:8MnB5dnK0
スキル習得(ウマ娘)
473 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 01:25:16.95 ID:njkyd7gR0
トレーナー(ナリタブライアンと戦うためには、スキルの習得が必須だ……)

トレーナー(特に強力な”金スキル”――)

トレーナー(このスキルがあれば、状況を打開することすらできるような、スキルがあれば……)

トレーナー(いや、ナリタブライアンそのものをデバフするようなスキルも捨てがたいが――)

マヤノ「トレーナーちゃん?」

トレーナー「……ん、マヤノか。今日は早いな」

マヤノ「うん! だって、ブライアンさんにも、ネイチャちゃんにも負けてられないんだもん!」

トレーナー「そう、だな。負けてられないよな!」

トレーナー「と、いうわけで今日は――より実践的な技術のトレーニングを行う!」

マヤノ「……うん! ぜーったい、習得してみせるよ〜!」

トレーナー「その勢いだ!」

―――

下1 どのスキルを習得する?

―――

[スキルヒント:ウマ娘]
※トレーナースキル[共感覚]により常時スキルヒントレベル+1
(表示されているSHLvは元の数値です)

・読解力 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・大局観 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・食いしん坊 Lv1[作戦:先行]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・魅惑のささやき Lv1[距離:中距離]
(中盤:ライバルウマ娘のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・円弧のマエストロ Lv1[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・善後策 Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・プランX Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・押し切り準備 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・逃亡者 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・束縛 Lv1[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・独占欲 Lv2[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・直線加速 Lv2[汎用]
(レース終了時に固定値+50を加算する)
・一陣の風 Lv2[汎用]
(レース終了時に固定値+100を加算する)
・上昇気流 Lv1[マイル]
(レース終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・業脚 Lv1[マイル]
(レース終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・差し焦り Lv1[汎用]
(作戦:差しのライバルウマ娘の中盤のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・スタミナイーター Lv1[長距離]
(レース終了時、ライバルウマ娘のスタミナを-100する)
・トリック(前)Lv1[汎用]
(ライバルウマ娘が序中盤に掛かった場合、減少値を2倍にする)
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 01:32:56.19 ID:5NDR+ZLs0
直線加速と一陣の風ヒントレベル3じゃね?
あとよかったら今習得してるスキル見たいです
475 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 01:37:33.02 ID:njkyd7gR0
>>474
ナリタブライアンの研究により獲得した[直線加速]と[一陣の風]のスキルヒントレベルの表示が[共感覚]ありきのものになっていた為、本来のヒントレベルはどちらも2です。誤解を招く表現だったと思います。申し訳ございません。

こちらスキル一覧になります。

―――

[通常スキル]
・先駆け[作戦:逃げ]
(序盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・先手必勝[作戦:逃げ]
(序盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・末脚[汎用]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・全身全霊[汎用]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・コーナー加速〇[汎用]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の判定)
・曲線のソムリエ[汎用]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・直線加速→ハヤテ一文字[汎用・固定値]
(レース終了時のコンマ判定に+100の補正)
・直線回復[汎用]
(序盤に選択肢追加:中盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・好転一息 Lv1[汎用]
(序盤に選択肢追加:中盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・栄養補給[作戦:先行]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・ささやき Lv1[距離:中距離]
(中盤:ライバルウマ娘のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・コーナー回復〇[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)

―――

再安価という形を取らせていただきます……!

下1 どのスキルを習得する?
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 01:58:29.68 ID:VJU2TB68o
好転一息
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 02:00:26.68 ID:8MnB5dnK0
転一はもう取ってるんじゃね?
478 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 02:13:09.45 ID:njkyd7gR0
好転一息は既に獲得済スキルとなりますね……!
>>473 を参照していただければ、と。

―――

申し訳ないですが再々安価を取らせていただきます……!

下1 どのスキルを習得する?
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 02:15:08.99 ID:hkGwSGymo
円弧のマエストロ
480 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 02:34:00.40 ID:njkyd7gR0


トレーナー「長距離において、必要なものは何か――」

トレーナー「それはスタミナだ。ラストスパートをかけるタイミングまで温存できるスタミナが多ければ多いほど、レース運びは優位に進むだろう」

トレーナー「というわけで、今日はコーナリングの妙を鍛えていこうと思う。……以前もやったやつだな」

マヤノ「コーナリング……。この前コツをつかんだけど、あれじゃまだ足りない、ってことだね……!」

マヤノ「わかったよ、トレーナーちゃん! ぜったいにこのコツ、モノにしてみせちゃうんだから!」

マヤノ「だから目を離しちゃいやだよ、トレーナーちゃん! ユー・コピー?」

トレーナー「勿論だ、アイ・コピー!」

―――

下1 スキル習得コンマ
40以上で習得
40以下でスキルヒントレベル上昇
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/17(火) 02:35:53.92 ID:h7Jk+k+0O
えいえいむん!
482 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 02:42:10.70 ID:njkyd7gR0

マヤノ(コーナリングのコツ……多分、姿勢制御もだけど……)

マヤノ(腕の振り方……。脚の出し方)

マヤノ(飛ぶような駆け出し方じゃなくて、地面に吸いつくように少し弱いステップで――)

マヤノ(でも、踏み込みは強く。小刻みに!)

マヤノ「―――こう!」

トレーナー「……ふむ」

トレーナー「トレーニング終了だ、マヤノ! 今の感覚、忘れてないか?」

マヤノ「うん、うん、うん! マヤ、わかっちゃった!」

トレーナー「これでスタミナを稼ぐコーナリングは完璧だな!」

マヤノ「これで、ブライアンさんに一歩追いつけた……!」

トレーナー「ああ、この技術があれば、追いつけるかもしれない……!」

マヤノ「一歩前進だね!」

トレーナー「そうだな、偉いぞ〜!」

マヤノ「えへへ〜」


―――


▼スキル[円弧のマエストロ]を習得した!
483 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/17(火) 02:47:20.94 ID:njkyd7gR0
トレーナー「しばらく実家に帰っていないことをふと思い出した」

トレーナー「いつか実家にも顔を出さないといけないな〜なんて思いつつ、トレーナー業が忙しくて帰れないでいる」

トレーナー「……久しく電話もしていないしな」

トレーナー「まぁ、マヤノの活躍は大きく報道されているし、親父もおふくろも、俺が元気でいることは知ってるだろうし、いっか……となってしまう」

トレーナー「……それに今帰ると、心が折れてしまいそうな気がする。実家って言うのは安心できるけど、裏を返せば安心させる魔力めいたものがある」

トレーナー「俺は止まっちゃいられない」

トレーナー「だから、立ち返るのはもう少し後にしよう」

トレーナー「……あ、でも仕送りはしなきゃな。あとでATMに行くか」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1077(S+)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと7ターン(今ターン含む)

―――
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 03:01:35.42 ID:VJU2TB68o
ライバル研究
先程は申し訳無い
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 03:09:47.36 ID:5NDR+ZLs0
中等部の美ウマ娘とイチャついてるのも知ってるやろなぁ(ぬるい笑み)
486 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 04:12:39.20 ID:njkyd7gR0
今日はここまでです。

>>484
お気になさらず、勘違いとかミスとかは誰にでもあるものですから……ね。(そもそも私自身がミスしてたりしますが故に……)
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 12:44:17.00 ID:Kew5VI8+O
どうでもよいが、馬娘って全員ベジタリアンだと思っていたぞ。

なお、まきば◯ーは・・・
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 13:34:05.67 ID:UflFlIHYO
肉好きの娘いなかったっけ?
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 13:42:32.67 ID:+2eR9heD0
そもそもみんな大好きにんじんハンバーグがあるからな
490 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/17(火) 13:52:59.32 ID:XHKkOYwi0
OPでもシンボリルドルフがガッツリステーキ食べてたりしますからね、ウマ娘……。

肉好きでパッと思い浮かぶのはタイキシャトルですね。肉のエピソードで言うとタマモクロスも。

僕は温泉旅行券よりもにんじんハンバーグの方に目を輝かせるオグリキャップの様子が狂おしいほどに好きです。
491 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/17(火) 21:40:54.37 ID:njkyd7gR0
トレーナー「ナリタブライアンの研究もいよいよ終了が近付いてきた」

トレーナー「彼女についてある程度理解が深まったとは思う……思うが、まだ足りない」

トレーナー「そこで、だ。有馬に向けて調整を進めているであろうナリタブライアンを追跡しようと思う」

マヤノ「そんなことして大丈夫なの……?」

トレーナー「まぁ、やってる子がいるんだし大丈夫やろ」

トレーナー「……多分」

マヤノ「自信、無いんだ……」

トレーナー「ともかく! そうでもしないとナリタブライアンには勝てない、そうは思わないか?」

マヤノ「うーん、説得力があるのがちょっとヤだな〜」

マヤノ「ま、ブライアンさんも”負かすぞ〜”ってマヤたちが動いてる方が好きそうだし……今日は騙されたと思ってトレーナーちゃんについてく!」

トレーナー「よしきた! じゃあ準備して十分後に此処に集合だ!」

マヤノ「アイ・コピー!」

―――

下1 ナリタブライアンの研究解析
50以上で研究度上昇・スキルヒント
50以下で研究度上昇
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/17(火) 22:04:57.84 ID:OU51xlFT0
493 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/18(水) 03:33:46.10 ID:LRp8ovRj0
スタミナ青因子3を作ろうと思い立ち、30回ほど育成しましたが青3因子が1個も出なかったので精魂付き果てました。今日は更新できません……。すみません……。

せめてスタ2でもいいからURA2以上が欲しい今日この頃です
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/18(水) 08:04:42.07 ID:6964ifylo

スタミナ3狙いでスタミナ偏重にしたら他のステが疎かになって安定しないから辛かったなあ
495 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/18(水) 22:10:54.09 ID:LRp8ovRj0
ブライアン「……ふっ」

トレーナー「今日はダート走か、スピードを鍛えているんだな」

マヤノ「……なんかマヤも走りたくなってきちゃった。走ってきちゃダメ?」

トレーナー「研究の意味が無くなるぞ……」

マヤノ「はぁ〜い」


………。


ブライアン「……」

トレーナー「ダート走を終えたと思えば、次はジムでウェイトトレーニングか」

マヤノ「こんなにトレーニングしてたら……ブライアンさんごりごりまっちょになっちゃうよ」

トレーナー「ゴリゴリマッチョのナリタブライアン……なんか見たいような、見たくないような……」


………。


ブライアン「ふぅ」

トレーナー「ウェイトトレーニングを終えたかと思えば、次は階段ダッシュ……?」

トレーナー「さすがにオーバーワークではなかろうか……」

マヤノ「……でも、こんなトレーニングをずっと重ねてるなら、あの強さも納得かも」

トレーナー「そうだと俺も思う。でも、あんなトレーニングを繰り返していたら、体を壊すぞ」

トレーナー「ナリタブライアン、君は……何を思ってトレーニングをしているんだ?」


―――

▼スキル[差し焦り]を獲得しました。

▼ナリタブライアンの研究度が[6/7]になりました。
496 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/18(水) 22:21:33.69 ID:LRp8ovRj0
トレーナー「破滅する可能性があるかもしれないが、大きな夢を追い掛けること」

トレーナー「堅実に、小さな夢を追い掛けること」

トレーナー「そのどちらが幸せなことなのか、俺にはわからない」

トレーナー「俺は多分、前者の気持ちの方がよく理解できる。でも、人によっては後者の方が幸せだという者もいるだろう。否定することは出来ない」

トレーナー「ただ、ナリタブライアンの様子を見ていると、焦燥感にかられる」

トレーナー「破滅するものは確かに美しいけれど――今のナリタブライアンは、美しい以前に見ていられない」

トレーナー「何とか、出来ないだろうか――」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1077(S+)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと5ターン(今ターン含む)

―――
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/18(水) 22:36:33.67 ID:lULSg4jW0
ライバル研究
498 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 00:48:47.44 ID:tNO2Tm0P0
トレーナー「……なぁ、マヤノ」

マヤノ「なぁに、トレーナーちゃん」

トレーナー「ナリタブライアンの渇きは、どうしても癒せないんだろうか」

マヤノ「……ブライアンさんの、渇き?」

トレーナー「ああ」

トレーナー「この前のトレーニング風景を見て思わなかったか?」

トレーナー「ナリタブライアンの練習内容は、度が過ぎているって」

マヤノ「……うん。あんなハードなトレーニングしてたら、体がいくつあってももたないよ……」

マヤノ「それが、トレーナーちゃんの言う”渇き”?」

トレーナー「ああ。戦いたい、勝つためなら破滅に向かっても構わない……そんな破滅思想を伴った、戦闘意欲。恐らくそれが、ナリタブライアンの”渇き”だ」

トレーナー「もしこの予想が正しければ、渇きを満たさなければナリタブライアンはいくらでも無理をし続ける」

マヤノ「……そっか」


―――


下1 ナリタブライアンの研究解析
50以上で研究度上昇・スキル習得
50以下で研究度上昇
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/19(木) 01:00:11.65 ID:AnDyiWyC0
500 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 18:59:39.07 ID:tNO2Tm0P0
マヤノ「――でもね、トレーナーちゃん。マヤは思うんだ」

マヤノ「ブライアンさんの”渇き”は、多分完全には癒せないんだって」

マヤノ「……マヤたちって、息を吸って吐くでしょ? そうしないと生きていけないから」

マヤノ「ブライアンさんの今の状況って、そんな感じだと思うんだ」

マヤノ「……戦わずにはいられない。それがブライアンさんの存在する意味だ、って」

マヤノ「だから、マヤたちに出来るのは、ブライアンさんと戦って――マヤたちの強さを見せつけること」

マヤノ「一緒に歩けばもっと強くなれるよって、そう言ってあげることだと思うんだ」

マヤノ「そうしたら、トレーナーちゃんが思うブライアンさんのあ歩合ところも、どうにかなるんじゃないかな、って」

トレーナー「……なるほど、な」

トレーナー「確かに、マヤノの言う通りかもしれない。戦いこそが存在意義、か」

トレーナー「それが”飢え”の正体である以上、そもそも戦わなければ癒すことも出来ない」

トレーナー「だったらマヤノ――俺たちはなおさら勝たなきゃならなくなったな」

マヤノ「うん。あ、でも――」

マヤノ「――もともと勝つつもりしかないよ、トレーナーちゃん!」


―――

▼スキル[スタミナイーター]を習得しました。

▼ナリタブライアンの研究度が[7/7]になりました。

▼ナリタブライアンの研究が終了しました。
501 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 19:20:53.98 ID:tNO2Tm0P0
トレーナー「本格的に冬に入ってきて、トレーナー室には暖房が入るようになった」

トレーナー「文化的な生活とはまさにこのことだ。科学技術に頼っていれば快適な生活が送れる……」

トレーナー「ただ……外気温が寒い、教室には暖房が入っているものの、廊下は寒いままであり……スカートとは脚が出る服装であるからにして」

トレーナー「トレーナー室は、しばしばウマ娘たちのたまり場になる。特にトレーニングが休みの日なんかすごいらしい」

トレーナー「この部屋も、いつかマヤノによってたまり場になってしまうんだろうか……」

トレーナー「マヤノに限ってまさかな……」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1077(S+)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと4ターン(今ターン含む)

―――
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/19(木) 19:22:48.14 ID:RpXbbg3fo
マヤヤのスキル習得
503 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 20:34:52.33 ID:tNO2Tm0P0
トレーナー「マヤノ、今日は何をしようか」

マヤノ「んー……」

マヤノ「逆にトレーナーちゃん、今のマヤに何が足りてないと思う〜?」

トレーナー「足りていないこと……」

トレーナー(ふむ……。マヤノに足りていないものはない……が、何かに長じているわけでもない)

トレーナー(ナリタブライアンに勝つうえで、何か尖ったものを持っていてもいいかもしれないな)

トレーナー「だったら、こういうトレーニングなんてどうだ?」

―――

下1 どのスキルを習得する?

―――

[スキルヒント:ウマ娘]
※トレーナースキル[共感覚]により常時スキルヒントレベル+1
(表示されているSHLvは元の数値です)

・読解力 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・大局観 Lv1[作戦:差し]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・食いしん坊 Lv1[作戦:先行]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・魅惑のささやき Lv1[距離:中距離]
(中盤:ライバルウマ娘のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・善後策 Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・プランX Lv1[短距離]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・押し切り準備 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・逃亡者 Lv1[作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・束縛 Lv1[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・独占欲 Lv2[中距離]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階下のものに下げる)
・直線加速 Lv2[汎用]
(レース終了時に固定値+50を加算する)
・一陣の風 Lv2[汎用]
(レース終了時に固定値+100を加算する)
・上昇気流 Lv1[マイル]
(レース終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・業脚 Lv1[マイル]
(レース終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・トリック(前)Lv1[汎用]
(ライバルウマ娘が序中盤に掛かった場合、減少値を2倍にする)
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/19(木) 20:39:37.43 ID:ijE2SEw00
一陣の風
505 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 22:22:08.70 ID:tNO2Tm0P0
トレーナー「――速度だ」

トレーナー「ナリタブライアンを絡めとる方法はいくつも確立したけれど、最終的に必要になるのは純粋な速度だ」

マヤノ「……速さ、だね」

マヤノ「確かに、ブライアンさんに勝つためには、純粋な速さが必要だと思う」

トレーナー「……ああ。だから、君に風と一体となるステップを教えよう」

トレーナー「ついて来れるな?」

マヤノ「うん! だから見逃さないでね、トレーナーちゃん!」

マヤノ「ユー・コピー?」

トレーナー「アイ・コピー!」

―――

下1 習得コンマ
70以上:一陣の風習得
30以上:直線加速習得
30以下:直線加速SHLv上昇
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/19(木) 22:24:30.91 ID:p6b9PhSA0
この風、少し泣いています…
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/19(木) 22:24:41.14 ID:BzSfwEOGo
テイク・オーフ!
508 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 22:49:39.07 ID:tNO2Tm0P0
トレーナー「……さすがはマヤノだ」

トレーナー「一度コツを教えただけで、直ぐに技術を自分のものにした」

トレーナー「そのステップで十全に走ることができれば――ナリタブライアンにも追いつけるかもしれない」

トレーナー「……彼女の心に、新たな風を吹かせることが出来るかもしれない」

トレーナー「――勝ちたいな」

―――

▼スキル[直線加速]を獲得しました。
▼スキル[一陣の風]を獲得しました。

509 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 23:36:26.05 ID:tNO2Tm0P0
トレーナー「11月に入れば、トレセン学園の雰囲気は二分化される」

トレーナー「クリスマスの訪れに心を躍らせるウマ娘とトレーナー」

トレーナー「あるいは、直近に迫ってきたジャパンカップやエリザベス女王杯、有馬記念に際して、緊張感を高めているウマ娘とトレーナー」

トレーナー「俺たちは、どちらかと言えば後者だ」

トレーナー「緊張……」

トレーナー「緊張とは諸刃の剣だ。程よい緊張は結果を促すカンフル剤となるだろうし、逆に過度な緊張は運動性能を格段に落とす枷となる」

トレーナー「……マヤノに緊張した様子はない。ただ、あくまで彼女自身が自覚していないだけで、知らず知らずの内にそれらをため込んでいるのかもしれない」

トレーナー「いつか、その胸中を詳らかにする必要がありそうだな」

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1077(S+)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/ライバル研究(ナリタブライアン)/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと3ターン(今ターン含む)

―――
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/19(木) 23:39:27.96 ID:By/vpOow0
マヤちんはカイチョーとナイショのアレ

その間トレは偵察がてらブライアンTに挨拶でも
511 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/19(木) 23:47:13.79 ID:tNO2Tm0P0
トレーナー「今日はこれでトレーニング終了だ。……最近冷え込むようになってきたからな、あまり体を冷やさないように!」

マヤノ「うん! トレーナーちゃんこそ、風邪ひかないようにあったかくしてね?」

トレーナー「ん、もちろんだ。じゃあ、また明日」

マヤノ「また明日!」


―――


トレーナー「さて、これからは自由時間だが……」

ブライアン「……」

トレーナー「偶然トレーニング中のナリタブライアンを見つけてしまった。これは付いていくほかないだろう」

トレーナー「というわけで今尾行をしているんだが……」

ブライアン「……はッ」

トレーナー「……トレーナー、居なくね?」

トレーナー「……。ウマ娘が出走するにあたって、トレーナーの存在は必須と言ってもいい。だからこそ、出走している以上はトレーナーが居るはずだが」

トレーナー「例外がある。それは……出走登録後にトレーナーが蒸発したり、あるいはやむを得ない事情によりトレーナー業を辞した時だ」

トレーナー「まだまだ確信には至ってないが、考えれば考えるほど合理だ」

トレーナー「トレーナーが居てこんな無茶なトレーニングを許容するはずがない。まともな感性を持つトレーナーであれば、彼女のそれがオーバーワークであることは簡単にわかるはずだ」

トレーナー「……だからこそ、彼女のことを止められるかせがないからこそ――その渇きは満たされず、飢えを産めるようにトレーニングを重ねているわけだ」

トレーナー「……何とかしてあげたい、という気持ちはある。だが、それ以前に俺にはどうしようもない問題だ」

トレーナー「せめて、その心が救われればいいな……」


―――
512 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/19(木) 23:56:57.07 ID:tNO2Tm0P0
マヤノ「会長さん、久しぶり!」

ルドルフ「久しぶりだ、マヤノトップガン――」

ルドルフ「そろそろ来る頃だと思っていたよ」

マヤノ「そろそろ……ってどういうこと?」

ルドルフ「ナリタブライアンというウマ娘は強力だからな。彼……君のトレーナーは勤勉で優秀なトレーナーだが、一歩足りない」

ルドルフ「何というのかな、経験、だろうか」

ルドルフ「そして、それをマヤノトップガン……君も理解していて、ここに来た」

マヤノ「……確かに、トレーナーちゃんはマヤのことを一番に考えてくれるし、ブライアンさんに勝つ方法を一生懸命考えてくれてる。本当はそれで勝ちたい……」

マヤノ「勝ちたいけど、でも……それだけじゃダメなんだ。トレーナーちゃんが安心して見れるようなレースをしたいんだ………」

マヤノ「会長さんも知ってるでしょ? トレーナーちゃんのこと」

ルドルフ「……ループか」

ルドルフ「君が負ければ、その時点で彼は消えてしまう。それに彼のことだ。自分のことが消えるよりも、消えた後に残る君のことが心配になってしまう――」

ルドルフ「そして、そのことを君は知っている、マヤノトップガン」

ルドルフ「だから、安心して見てほしい……つまりは」

ルドルフ「――もっと強くなりたい。そうだろう?」

マヤノ「うん。……だから、トレーニング、お願いします!」

ルドルフ「ああ、是非もない」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1077(S+)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1 トレーニングの内容(コンマ)
01〜20:スピード
21〜40:スタミナ
41〜60:パワー
61〜80:根性
81〜00:知識

―――

下2 秘密の特訓4回目:達成判定
[下1]+[下2コンマ値]>[4回目判定値:600]

※今回自動成功
※ゾロ目の場合は判定の可否に関わらず成功。
※成功するコンマ値であり、かつゾロ目の場合は成長コンマに固定値追加。
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 00:02:04.66 ID:nTH2GDkgo
力こそパワー
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 00:07:13.52 ID:zSNTlLMH0
ええやん
515 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 00:21:02.21 ID:CW0egTOa0
ルドルフ「君にはこれから、心持を強くする特訓を課そう」

マヤノ「心持ち……根性ってこと?」

ルドルフ「そうとも言うな」

ルドルフ「君の心が弱いと言っているわけではない。ただ、ナリタブライアンという強者と渡り合うなら気持ちを強く持つことは肝要だ。現に、君は私の気迫に飲まれていた――そうだろう?」

マヤノ「う……。確かに……」

ルドルフ「理解しているようで何よりだ。では今から特訓に入ろうか」

マヤノ「特訓って……何するの?」

ルドルフ「君の体調を慮っているトレーナーには申し訳ないが……」

ルドルフ「――滝行だよ、マヤノトップガン」


―――

下1 トレーニングの効果量(コンマ)
※ゾロ目の場合は追加ロール

下2 スキル習得(コンマ) 
80以上で習得
50以上でスキルヒント
50以下で何もなし
※ゾロ目の場合は追加ロール
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 00:24:13.36 ID:lP+DeRPAO
ファイトーっ!
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 00:24:31.81 ID:KgApI7fwo
ドドドドドド
518 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 00:29:20.78 ID:CW0egTOa0
▼マヤノトップガンの根性が上昇した。
根性:1077(S+)+36=1113(SS)

▼スキル[別腹タンク]を習得した。
519 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 00:32:03.72 ID:CW0egTOa0
トレーナー「……この前トレーニングが終了した後、マヤノのメッセージに珍しく誤字があった」

トレーナー「マヤノからのメッセージに誤字は少ない。……まぁ手先が器用なんだからだと思うけれど」

トレーナー「つまり、マヤノは焦っていたか手先が強張っていたという事であり……」

トレーナー「噂では、帰ってきたマヤノが真っ青になっていたらしいし……」

トレーナー「一体何をやっているんだ、マヤノ……」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1113(SS)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと2ターン(今ターン含む)

―――
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 00:41:56.10 ID:nTH2GDkgo
休憩
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 00:41:59.83 ID:G+3iNYBk0
脚質上昇
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 00:42:47.22 ID:UW7GOBnno
マヤは会長特訓
トレーナー君はビワハヤヒデにナリブのトレーナーの事を聞く(バナナ装備して行こう)
523 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 00:54:19.31 ID:CW0egTOa0

トレーナー「そろそろ有馬記念だし、今日はいったん休養日にしようと思う」

マヤノ「え〜? 大丈夫なの?」

トレーナー「わからない。でも……ここ最近トレーニング詰めでオーバーワーク気味だ。クールダウンは必要な措置だぞ」

マヤノ「え〜……? ちょーかいふく、みたいなのでどうにか……」

トレーナー「駄目でーす。今日は休養日でーす」

マヤノ「うぅ……あい・こぴぃ……」

―――

トレーナー「そう言うわけで、駅前のスイパラに来ました」

トレーナー「はっきり言ってスーツだとアホほど浮くけど、こう言う機会でもなければ来ないからな」

マヤノ「トレーナーちゃーん、こっちこっち!」

トレーナー「そしてウキウキのマヤノ。先ほどまであんなに渋っていたのに、いざデートとなると機嫌がよくなる」

トレーナー「チョロかわ……」

マヤノ「むぅ。トレーナーちゃん、なんか変なこと考えてなーい……?」

トレーナー「そんなことはないぞ。さて、俺はまずパスタでも食べようかな……」

マヤノ「……トレーナーちゃんって、スイパラきてパスタ食べるタイプだったんだ」

トレーナー「……。トレーナー業って体使わないように見えて、案外使うんだよ」

トレーナー「ほら、おなか、すくだろ……?」

マヤノ「……あ、え、う、うん……。ヘンなこと言ってごめんね、トレーナーちゃん」

トレーナー「よし! 取りに行くぞ!!!」

マヤノ「ア、アイ・コピー!!」


―――

▼休憩効果発動。次回トレーニング効果2倍
524 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 01:01:54.40 ID:CW0egTOa0
トレーナー「もうと言うべきか、ようやくと言うべきか、時期に有馬記念がやってくる」

トレーナー「対策はやったつもりだ。それでも……不安はぬぐえない」

トレーナー「どれだけ悔やんでも、一度っきりの大勝負……」

トレーナー「負けたくない、それ以上に――負けられない」

トレーナー「ナリタブライアンに何があったのかわからない、ただ、彼女の渇きを癒すことは……」

トレーナー「……きっと、マヤノにしかできない。だから勝つ」

トレーナー「絶対に」


―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1113(SS)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/スキル習得(ウマ娘)/スキル習得(トレーナー)/脚質上昇/会話(秋川理事長)/秘密の特訓/その他(良識の範囲内で自由に)
※有馬記念まであと2ターン(今ターン含む)
※休憩効果発動中。次回トレーニング効果2倍

―――
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 01:08:42.36 ID:G+3iNYBk0
トレーニング
526 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/20(金) 01:11:29.73 ID:CW0egTOa0
トレーナー「さて、有馬を直前に控えているので――と言いたいところだが」

トレーナー「今日からは仕上げを行う。このトレーニング次第では、有馬の結果に大きく響くことになるかもしれない」

マヤノ「ごくり……」

トレーナー「手は抜けない。でも手を入れ過ぎてもケガの下だ」

トレーナー「ほどほどに、でも全力で頑張ろう」

マヤノ「アイ・コピー!」

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1113(SS)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

下1 トレーニングの種類
スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ

下2 トレーニングの効果量
※ゾロ目の場合は追加ロール

527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 01:13:42.84 ID:XGClIiFk0
力こそパワー
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 01:18:59.21 ID:lP+DeRPAO
パワーこそ力
529 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 01:46:28.47 ID:CW0egTOa0
マヤノ「マヤ……ウェイト・リフティーング!!」

トレーナー「……」

トレーナー(さすがウマ娘というべきか、マッチョメンでもそう簡単に持ち上げられなさそうなものをいとも簡単に……)

トレーナー(人体……いや、バ体の神秘だな)

マヤノ「……トレーナーちゃん、ヘンなこと考えてるでしょー!」

トレーナー「い、いや! そんなことは……!」

マヤノ「……やっぱりヘンなこと考えてたんだ」

トレーナー「……」

マヤノ「トレーナーちゃん、どんなこと考えてたの……?」

トレーナー「ひ、ヒミツってことで……」

マヤノ「……あとで、たーっぷり聞いちゃうからね」


―――

▼マヤノトップガンのパワーが上昇した。
パワー:905(A+)+(21+10[業務改善命令])×2=967(A+)
530 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 01:50:37.42 ID:CW0egTOa0
今日はここまでです。次回閑話を挟んで有馬記念です……!
URAまであと少し、マヤノトップガンは果たして勝利できるのか――!

531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 02:00:59.78 ID:XGClIiFk0
ここまできたらURAファイナルズ行きたいよなぁ
おつ
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 19:00:33.38 ID:TGmrxHJd0
おつURAファイルズ制覇してハッピーエンドを迎えたいな
533 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:11:46.91 ID:CW0egTOa0
遅筆が過ぎたのでとりあえず出来たところから投げます。
ご了承ください……!
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 22:13:01.75 ID:KgApI7fwo
来たかーー!
535 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:13:57.52 ID:CW0egTOa0
■前スレ>>1000記念イベント/【I'll be your sunshine☆】



 光陰矢の如し。時間はまるで光のように過ぎていき……有馬記念も間近に迫ったある日のことだった。

 担当ウマ娘――マヤノトップガンからの呼び出しを受けた俺は、体育館の裏へと呼び出された。

 いつものようにトレーナー室で待ち合わせてはどうだろうか、と提案してもけんもほろろに断られてしまう。

 マヤノにとっては、俺が体育館裏に向かうことが大事なのだろう。

 ……さて、到着して10分ほど経つが、呼び出した本人らしき姿は見えない。周辺には遠くから聞こえるトレーニングの音が響くのみで、人の気配なんてさっぱりない。

 夕日が傾いて、辺りが暗くなり始めた。時刻は5時30分。いつもであればとっくにトレーニングを始めている時間だった。

 いたずらか、と頭によぎりはした。ただ、マヤノがこんな妙ないたずらをするとも思えず、何かあったのか、と危機感を抱く。

 ……そんな折だった。


「トレーナーちゃーん!」


 風につややかな尻尾をなびかせ、マヤノが駆けてくる。身だしなみに乱れはない。表情にも特に異常は見受けられない。

 どうやらこの10分間は、マヤノが演出した”間”だったようだ。


「おっまたせー! 待った?」
「ちょっとな」
「もー! そこは”今来たとこだよ”って言うべきでーす!」


 頬を膨らませて、手を振って、怒りを露わにする。そういえば、事あるごとにロマンティックな選択肢を要求していたことを思い出し――。


「すまんすまん、あいにく”そういうモノ”に触れる機会が少なくてな」
「じゃあ、次からはちゃんと言ってよね、トレーナーちゃん!」
「善処はしよう」


 よろしいとばかりにむふ、と息を吐くマヤノ。本当にそれでいいのだろうか。


「……それでマヤノ、俺を此処に呼び出したのってなんで?」
「……。トレーナーちゃん、今度マヤの漫画貸してあげるから、お勉強しといてよね?」
「お勉強……?」


 あまりの理解の及ばなさにとぼけ顔をしていると、マヤノがふと俺の手を握る。

 突然伝わってきた、少し高めの体温と柔らかな肌の感触。赤くなる頬は夕陽が誤魔化してくれるだろうか――なんてことを考えていると、まるでエスコートされるみたいに手が引かれた。


「体育館裏で、女の子と男の子が一緒に居て、それが呼び出し――つまりね、トレーナーちゃん」


 くるくるとダンスを踊るみたいに回って、ぴたりと止まる。

 マヤノの表情が、夕陽みたいに柔らかな笑顔になって。


「――これは、デートのお誘いなんだよ、トレーナーちゃん」


 そう言ってみせたマヤノに、俺はただただ頬が赤くなるのを感じるのみだった。


536 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:16:39.53 ID:CW0egTOa0



 ところは変わって、クリスマスの街中。

 太陽が落ちて街が藍色がかるのと、通りを歩く男女の増加率は比例の関係。

 俺は公園の指定されたベンチに座りながら、そんな光景を眺めていた。

 ……体育館裏でのマヤノの話をまとめると、こうだ。

 ひとつ、今年のクリスマスは一緒に過ごしたい。

 ひとつ、約束してないと俺がどこかに行ってしまう。

 ひとつ、ちゃんとしたデートをしたことがない。

 まさしく”デートのお誘い”。マヤノの言葉に一つの嘘もなかった。
537 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:18:54.13 ID:CW0egTOa0

「とは言っても、なぁ」


 デートって何をしたらいいんだろう。

 そもそも俺にはデートをした経験もなければ、経験を補えるほどのインプットもない。俺の人生に欠けているものを具体化するのであれば、それは恐らく”恋愛”と断言できるくらい。

 こういう時のために、せめて漫画とかドラマの1つくらいは閲覧するべきだったか……。さすがに事前知識ナシでは立ち行かないイベントであることくらい、わかり切っていたはずなのに。

 まぁ、こんな感じで憂いているわけですが。本当のところを言うと、楽しみと言うか、表現しようのない暖かい感情もある。多分……期待だと思われる。

 マヤノと一緒だと楽しい。いつもマヤノは俺のことをワクワクさせてくれる――。

 だから、マヤノと一緒に居れる時間までが待ち遠しくて……。

 この気持ちは、そんな……なんというか、ポカポカというよりも、カーッとなってしまいそうな気持ちだ。言語化は……今の俺には難しい。


「うぅむ……」
「どーしたの、トレーナーちゃん?」
「――っ!」


 目の前に、黄金色の瞳。

 少しでも動いてしまえば肌に触れてしまいそうな距離に、マヤノの笑顔が現れた。

 いつもより心なしか甘い匂い。薄く化粧されているのか、桃のように熟れた色の頬。すっと通った鼻梁。長い睫毛……。

 どれだけの間、その光景で視界が固定されていたのだろうか。あるいは一瞬だったのだろうか。

 判別は付かない。ただ、固まった俺を見たマヤノは、いつものいたずらな笑顔を浮かべて――俺はそれで、意識を取り戻した。
538 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:19:41.36 ID:CW0egTOa0

「……マヤノ、驚かせないでくれ」
「えっへへ〜。トレーナーちゃん、驚いた?」
「そりゃもう、めちゃめちゃ」
「ミッション、こんぷりーと……」


 指で銃を作って、ひゅう、と息を吹きかけるマヤノ。見えるはずのない煙が見えそうで見えない。絶妙なクオリティの演技だった。

 ジト目で見つめる俺に、マヤノは小さく舌を出して手を合わせた。


「ごめん、トレーナーちゃんがまさかそこまで驚くとは思わなくて」
「……いや、きっと油断していた俺も悪い」
「そ、そうかな……」
「でも、驚かせた罰は受けてもらおうか」


 俺がそう言って立ち上がると、マヤノは耳と尻尾を逆立たせた。……びっくりしたのだろう。

 普段こういう時やり返さないからこそ、咄嗟の行動に説得力が生まれるというものだ。俺はそのままマヤノに手を伸ばして――。

539 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:20:28.09 ID:CW0egTOa0

「うらららら!」
「わっ、トレーナーちゃん! 髪、崩れちゃうよ〜!」
「うーりうりうりうりうり!」
「もー! トレーナーちゃーん!」
「これは罰だからな、何か言っても止めないぞ」


 ぐしゃぐしゃになったマヤノの髪を見て、少し勝ち誇った気持ちになる。

 マヤノは涙目になりながらこちらを見上げて、唇を尖らせていた。


「これからトレーナーちゃんとデートなのにぃ……」
「ま、お互い様ってやつだ」
「トレーナーちゃんの鬼、悪魔!」
「鬼でも悪魔でもありません〜。人間です〜」


 他愛のない会話。いつものようなやり取り。

 数度交わしただけで、中にあった緊張は既に消え去っていた。

 何処までも穏やかで、綺麗で、心が救われるような時間が、ここにはあった。
540 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:22:20.99 ID:CW0egTOa0

 でも、こうして喋っているだけじゃダメだ。

 それは、さすがの俺にでも分かったから。


「さて、マヤノ、そろそろ行くか」
「……え、トレーナーちゃん、何か準備してるの?」
「……。ノープランだ。でも考えがある」
「へ〜……。だったら、はい」


 マヤノが手を差し出してきて、俺は当然のようにその手を取る。

 言葉にはしていないけど、表情が「エスコートしてね」って言ってたから。


「トレーナーちゃんの手、冷たいね」
「離すか?」
「ううん。ぜーったいイヤ」
「ふぅん。離したかったらいつ離してもいいんだぞ」


 すると、マヤノが手を握りこんだ。しかも両手で。
541 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:23:36.15 ID:CW0egTOa0
 どうかしたのか、とマヤノの方を向けば――マヤノはにっこりとした笑顔を浮かべていた。


「手が冷たくてそんなことを言ってるなら……マヤがトレーナーちゃんの手をあったかくしてあげる!」
「……マヤノ」
「ほら、こうしたらあったかいでしょ?」


 ぎゅ、と握られた手から、マヤノの高めの温度が流れ込んでくる。冷え冷えとした温度に晒されてまるで凍るように冷たい手が、じんわりと溶かされていくような感覚。

 前にも感じた、混ざるような温度の移り変わり。その温度が、たまらなく愛おしく感じる。

 ぎゅ、と、痛くない程度にマヤノの手を握り返す。
 
542 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/20(金) 22:24:41.05 ID:CW0egTOa0

「トレーナーちゃんのことは、マヤが守るからね」
「普通逆だろ、そう言うのは」
「そうかも。でも……トレーナーちゃんに守ってもらいたいのはやまやまだけど――それ以上に、トレーナーちゃんの悲しそうな顔、もう見たくないから!」


 そっか、と小さくつぶやけば、つないだ手がコートのポケットに突っ込まれる。

 
「……”まもる”って言葉には、二つ漢字がある。いかつい方の”護る”と、普段使いする”守る”だ」
「……? いきなりどうしたの、トレーナーちゃん?」
「マヤノが俺のことを”守る”っていうんなら、俺はマヤノのことを”護る”よ」
「え〜? どっちがどっちのことかわかんないよ〜!」


 膨れるマヤノ。膨らんだ柔らかなほっぺを突いて、小さく笑って歩き出す。


「分からないことなんてこの世界にごまんとあるよ」
「むぅ……」
「でも、一つだけ覚えててほしいことがある」
「……覚えててほしいこと?」


 ポケットの中の指をきゅっと絡ませて。


「――君が俺のことを想ってくれているように、俺も君のことを想っているということだ、マヤノ」

543 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/20(金) 22:28:30.96 ID:CW0egTOa0
(というわけで前半という名の序章は以上です。ゆっくりまったりと更新しますので、多分今週中には有馬含めてひと段落つくと思います)

(少し長くなりますが、お付き合いくださいませ)
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 22:29:25.97 ID:tLyWM2DpO
口から砂糖出てきますねこれは
良い…
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 22:36:37.58 ID:XGClIiFk0
あまァーーイ!!!
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 22:52:00.78 ID:KgApI7fwo
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 22:58:28.97 ID:4+XTBdAX0
マヤがトレーナーを守りトレーナーがマヤを守るならば、君らの身は俺が守護る(公園最強感)
548 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 10:59:52.89 ID:KUr6kYvt0
「……トレーナーちゃん」
「どうした、マヤノ」
「えへへ、呼んでみただけ」


 にへ、と気の抜けた笑みを浮かべて、マヤノは言った。

 公園での発言の後、俺たちは街中を歩いていた。だが、さすがにマヤノと手を繋いだまま歩くと妙なことを、いろんなところに書かれそうなので、人目につかない路地を歩いている。

 時刻は六時を回り、夜の帳が落ち切ろうとしていた。煌びやかな電飾が街道を飾り、華やかな音楽が耳にうっすらと聞こえてくる。……クリスマスムード一色だった。

 表街道ではやはりと言うべきか、時間の経過とともにカップルが増え、そのどれもが距離を縮めていた。


「アツいねぇ」
「トレーナーちゃんも、ああいうのが好きだったりするの?」
「好き、か。うーん……わからない、が本音かな」
「そっか。じゃあ……試してみる?」
549 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 11:00:40.00 ID:KUr6kYvt0

 試す? と俺が聞き返すなり、マヤノは俺の手を抱くようにして密着する。

 うすぼんやりと感じていたマヤノの体温が途端に右腕に感じられて驚くと同時に……安心感を覚える距離感だった。

 いつもより近くに居る。手を伸ばせば届く位置に居る。

 ……確かに、これはとても良いかもしれない。世に憚る恋人たちがこぞってこの距離感でいるのも納得できる話。ただ、俺には少々刺激が強いのかもしれない。


「あ、トレーナーちゃん照れてる」
「……照れてない」
「え〜? だってさっきまであんなにすまし顔だったのに、今にま〜ってなってるよ?」
「え」


 まさかそんな表情になっているなんて。俺は顔をペタペタと触って、浮かべていた表情をただす。ただ、やっぱりそんな表情にはなっていなくて。

 は、としてマヤノを見れば、ニヤニヤといつもの意地が悪い笑みを浮かべていた。


「トレーナーちゃん、今顔触ったってことは……やっぱり照れてるんだ〜?」
「……そうだよ、悪いか」
「ううん。トレーナーちゃんの気持ち、伝わってくるみたいで、マヤは嬉しいかな」


 にこ、と。いつもの星が散るような笑み。

 愛嬌たっぷり、純度100%の微笑みに、俺は顔を背けた。

 自分の本心が、見透かされているみたいで。
550 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 11:01:55.96 ID:KUr6kYvt0

「ね、トレーナーちゃん」
「……何?」
「こーんなこと言ってるけど、マヤもね……ちょっと恥ずかしいんだよ」
「……へぇ」


 こういうことになれている、というか。耐性があると思っていたから、その言葉は素直に意外だった。

 先ほどから顔を逸らしてばかりいて、マヤノの表情をしっかりと見ていなかったが――確かに確認してみれば、頬がいくらか赤くなっている。

 尻尾の振り方も、いつもより少し早い。なるほど、マヤノも確かに緊張しているみたいだ。


「くふ、はは」
「トレーナーちゃーん……? なにも笑うことはないんじゃなーい?」
「ふふ、すまんすまん。なんだか安心してね」
「安心?」


 マヤノが首をかしげて、聞き返してくる。
551 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 11:03:21.69 ID:KUr6kYvt0

「いや、こうやってくっ付いててさ。こんなことに慣れてる……っていうのも少し妙な気持ちにならないか?」
「確かに……。トレーナーちゃんが慣れてたら、嫉妬しちゃうかも」
「俺も同じ気持ちだよ。……だから、なんか安心したら笑えてきちゃってさ」


 頬をかけば苦笑が浮かぶ。マヤノはなるほど、と言った具合に頷いた。


「トレーナーちゃんも、案外ウブなんだね〜」
「マヤノはませてるよな」
「むー」
「む……」


 互いが互いに顔を向き合わせて、揶揄う。いかにも”腹が立ちました”って顔で、見つめあえば――。

 どちらからともなく、笑う。お互いの難しそうな顔が面白くて、それが似合わなくて……笑う。


「やっぱり笑うって大事だな」
「うん、マヤもそう思うな〜」
「だろ? 緊張とか、いらないもんが飛んでいく気がする」
「そうだね。……で、これからどこに行くの?」


 街道を歩き始めてしばらく経った。それに、距離的にもそろそろだろう。

 今まで秘密にしてきたが、さすがにこれ以上は引き延ばせそうにないことを感じて、俺は一度足を止める。
552 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/21(土) 11:04:02.89 ID:KUr6kYvt0

「――スケートリンクだよ。街中の」
「スケート?」


 意外なチョイスだったのだろうか、マヤノは呆けた顔で、そう言った――。
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/21(土) 17:10:32.83 ID:QHgahtSMO
ウマ娘…スケート…うっ…
554 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 17:23:31.00 ID:KUr6kYvt0
何か言いたいことがあるならオグリキャップとシンボリルドルフまでどうぞ……。
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/21(土) 17:30:17.39 ID:JdiVeF/mo
そんな……いまから因子継承なんて見損なったぞトレーナーちゃん!(違う)
556 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/21(土) 18:27:21.14 ID:KUr6kYvt0
https://imgur.com/VBuBrPe.png

挿絵的なあれです。
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/21(土) 21:51:51.48 ID:QHgahtSMO
ここのマヤノは女の子というよりは…女性だな…
558 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 22:23:43.47 ID:KUr6kYvt0
「なんか変な感じ〜」


 ……などと言いながら、氷上をすいすいと滑るマヤノ。

 俺はその傍らで、おっかなびっくり歩いていた。

 さて、場所は移ってスケートリンクである。

 都市内部に作られた限定的なスケートリンクは、本格的な施設のそれには劣るものの、スケートを楽しむには十分な設備が整えられている。

 クリスマスの夜という事もあり、人でごった返している――かと思いきや、そんなことはなかった。やはりクリスマスはお家デートが基本なのだろうか。


「と、わわ!」
「トレーナーちゃん危ない!」
「……ふぅ、ありがとな、マヤノ」


 余計なことを考えていたせいか、バランスを崩して倒れかけたところをマヤノに助けてもらう始末。俺もマヤノもスケートは初めてだが、マヤノは既に氷上を泳ぐように滑っていた。
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/21(土) 22:23:54.33 ID:JdiVeF/mo
>>556
マヤちんなんて呼ぶの失礼だな…マヤノさんだ
560 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 22:24:34.09 ID:KUr6kYvt0


「やっぱりマヤノはコツをつかむのが早いなぁ」
「ん〜? こう、走りのフォームを考えるのに近いからかも」
「へぇ。やっぱり姿勢制御とか脚の踏み出し方とかか」
「トレーニングにもいいかも」


 そういいながらも、スケートリンクを踊るように滑っていく。……一回目でアクセルを踏み始めているようだ。後進滑走も様になっている。

 小鹿のように足を震わせている俺には、十年早い技なんだろうなぁ。なんて思いながら、俺も小さく脚を踏み出して、滑ってみる。

 脚を八の字にすれば転びはしないが、そこから進まない。ちまちまと、まさしく牛の歩みといった速度で外周を滑り出す。隣ではマヤノがスピンを始めていた。……脚ってそんなに上まで上げられるんだな……。
561 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 22:26:08.42 ID:KUr6kYvt0

「……マヤ、わかっちゃったかも!」
「凄いな、さすがはマヤノだ」
「えへへ〜。トレーナーちゃんも見てくれた?」
「ああ、見てたよ。綺麗だった」


 そう言えば、笑顔が凍り付いて、ゆでだこの様に顔が赤くなる。いつ見ても反応がかわいいと言うか、何というか……。

 にしても。


「もう少しいい所、見せたかったんだけどな」
「……いい所?」
「……くだらないプライドだ。デートだったら、ほら、リードしたいじゃん」
「リード、かぁ」


 マヤノは顎に手を当てて、考えこむ。そして数秒後、その手を解いて――こちらへと差し出した。


「カッコつけて、結局カッコつけられないとこ、マヤは好きだよ」
「……ありがとう」
562 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 22:26:44.95 ID:KUr6kYvt0
「でも、どっちがリードするとか、リードされるとか――関係ないって思うな」


 手を取らないことに業を煮やしたのか、マヤノは俺の手を奪うように取って、氷上を滑り出す。

 転ばないようにと必死に姿勢を制御していれば――いつの間にか滑ることに不足を感じることがなくなっていた。


「トレーナーちゃんがリードできるときに、マヤのことをリードしてくれればいいんだよ。トレーナーちゃんも出来ることと出来ないこと、あるでしょ?」
「……まぁ、な」
「だから、出来ないことはマヤがリードしてあげる! だって……パートナーって、そういうものでしょ?」


 にこりと微笑んで、なおも俺の手を引いて滑るマヤノ。夜風が頬に吹き付けて、心の突き上げるような温かさが霧消する。……ああ、でも。それくらいじゃきっとこの頬の熱さは解けない。

 どくんどくんと、心臓が強く脈を打つのがわかった。

 その言葉が、その笑顔が……すべて愛おしかった。

563 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/21(土) 22:27:45.48 ID:KUr6kYvt0

「それに。マヤは言ったよ?」


 もう、多分後戻りできないんだろうな、って思う。

 この暖かさを知ってしまえば、俺は、もう……。


「トレーナーちゃんのことは、マヤが守る、って!」


 もう、この暖かさを手放したくなくなる。
564 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 22:29:25.84 ID:KUr6kYvt0
>>557(むさ苦しいお話しか書いたことがなかったので、女の子/女性を描くことが凄く苦手なんですよね、実は……。)
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/21(土) 22:49:34.35 ID:ncjQC5l20
トレーナーちゃんにリードを付けてあげる?(幻覚)
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/21(土) 23:00:11.16 ID:InlXxfRJ0
申し訳ないが急にしっとりさせるのはNG
567 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 23:02:45.70 ID:KUr6kYvt0

「足にマメが出来てしまった……」
「だいじょーぶ、トレーナーちゃん?」
「ああ、まぁちょっと痛いくらいだから気にすることはない」


 普段からマメはそこそこに出来るから、本当に気にすることではない。むしろマヤノの方こそ、あんなに滑っておいて何の異常もないのだろうか。

 あれから、俺たちはスケートリンクを出て、トレセン学園へと帰りながらウインドウショッピングとしゃれ込んでいた。

 クリスマスという事もあり、どのウインドウも華やかに彩られていて、見ているだけで楽しくなってくる。マヤノも今しがた見つけた服を指して、少し高い、素材が、などと呟いている。

 そんな時だった、ふと”あること”を思いついた。
568 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/21(土) 23:03:28.74 ID:KUr6kYvt0

「マヤノ、もし良ければなんだが……ケーキ買って、俺の部屋に来ないか?」
「……え。トレーナーちゃんの部屋に?」


 ぽ、と頬を染めて聞き返された。


「……特に深い意味はない。俺の部屋って言うのも、別に変えていいしな」
「……そうなんだ」


 そういうと、マヤノは少し気落ちしたように肩を落とす。

 ……そこに込められた意味は、あえて汲み取らないことにした。


「ほら、トレーナー室もこの時間だったら空いてないだろ。マヤノの部屋にはトウカイテイオーも居るし、第一寮は男性の立ち入りが禁止されてるしな」
「だから、トレーナーちゃんのお部屋?」
「ああ。だって、さ。考えてみたら俺たち――まともなクリスマス過ごしたこと、ないじゃん」


 そういわれて、マヤノは「あ」と声を出した。

 一昨年のクリスマスは俺が暴走した結果、クリスマスをクリスマスとして過ごす余裕がなかった。

 昨年のクリスマスはマヤノの中に巣食っていた不安が爆発した結果、まともなクリスマスを過ごしたとは言えないような状況だった。

 そう、デート(お出かけ)をしたり遊んだり――世間一般的に見てまともなクリスマスを2年間も過ごしていなかったのである。

 だからこそ、こんなクリスマスを過ごしているわけだが……その中でもとりわけ重要だと俺が考えていることがあった。

 ケーキだ。

 一昨年は、マヤノが作ってくれたケーキ。昨年は買ってきたケーキ。どちらもまとも十全に食べられたかと言えば、そうではない。

 だから、今年こそは――。


「ケーキ買って、食べて終わり。一見普通のことだけど……俺たちにとって、それは重要なことだ。……どうだ?」
「……そう、だね。マヤも”普通”に、トレーナーちゃんとケーキ食べたいかも」


 マヤノは意味深長に頷いて、握った手の力をちょっと強くした。


「そうと決まれば、ケーキを買って家に向かうとするか」
「う、うん……」


 ……いつもなら、アイ・コピーと返ってくるはずなのが、普通の相槌だった。

 何となくだけど――解けていた緊張が、戻ってきた気がして。

 俺も少しだけ、握る手の力を強くして、ケーキ店へと向かったのだった。
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/21(土) 23:55:05.62 ID:Ac6qbgHU0
物語の中で心も体も成長するマヤノがとても魅力的だと思います
570 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:08:52.28 ID:vgHh+TpX0
「うし、狭いけど勘弁してくれ」
「おじゃましまーす」


 無事にケーキを購入した俺たちは、そのままトレセン学園内にあるトレーナー宿舎へと向かった。

 人目を気にしながら歩いたせいかいつもよりも時間がかかったが、微に入り細を穿つ注意で誰にも見られなかった……と思いたい。

 トレーナーの私室にウマ娘が訪れること自体は珍しいことではないものの、それは昼間の話。夜間に担当ウマ娘が訪れた、ましてそれがトレーナーの手引きだとバレれば、責任問題にも発展しかねない。

 いや、まぁ。秋川理事長あたりが仲裁に入ってくれそうなものではあるが……。

 ともかく、注意はなるべくしておいた方がいい。部屋と部屋の間隔は(レース研究や防諜対策の関係上)空いており、防音設計ではあるものの、ドアを閉じるまでは安心できない。

 そして今、俺が扉を閉じれば……。


「ミッション・コンプリート……」
「……いきなりどうしたの、トレーナーちゃん」


 胡乱な瞳でこちらを見つめるマヤノに「何でもないよ」と返しながら、ケーキを置く。来客用に、と用意していた紅茶の茶葉缶を取り出して、手早く準備を行う。


「トレーナーちゃん、テレビつけていーい?」
「ん、いいけど……。資料が入ってるかもだから、もしその時はチャンネル変更してくれ」
「はーい」


 返答の後、リビングの方からレースのファンファーレが鳴り響く。……GTのファンファーレだ。

 そういえば昨日も資料を見てそのままにしてたな、と思い至る。自室に誰かが来ることなんてないだろうと思っていたから、それなりに私物も出していたはずだけど……。
571 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:09:24.15 ID:vgHh+TpX0

 紅茶を淹れて、リビングに戻ると……マヤノが何かを手に取って、それをまじまじと眺めていた。……どうやら、俺が付けている日記だった。


「ごめん、散らかってたよな」
「ううん。思ってたより散らかってないな〜って思ってたとこだよ!」
「そっか。ま、寛いでくれてるんなら何よりだ」


 俺が机のものを軽く片付けて、空いたスペースにケーキと紅茶を並べる間も、マヤノは日記の表紙をずっと眺め続けていた。


「……気になるか?」
「え、まぁ、うん……」
「ま、いつか時期が来たら見せてやるよ。でも、まだ書きかけだから、今日はダメ」
「……ねぇトレーナーちゃん、どんなこと、日記に書いてるの?」


 内容が見られないと理解したからだろうか、マヤノがそう聞いてきた。

 とはいえ、あえて隠す内容でもない。日記を見せないのは、純粋に書きかけで恥ずかしいからだ。


「――俺が思ったこととか、感じたことだよ。ホントに日記」
「例えば?」
「うーん。そうだな……。ナリタブライアンとマヤノが戦った日、悔しかったって気持ちを書いてたりした」
「そっか……」


 何か特別なことでも書いているんじゃないかと邪推していたのかもしれない、まっとうな日記だったことを知ってマヤノは少し残念がっているようだ。

 とはいえ、特別なものなんて何一つとして書いていないからなぁ。

572 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:10:28.61 ID:vgHh+TpX0

「そういえばトレーナーちゃん、さっきベッドの下に落ちてたけど……これ、何?」
「……これは、何かの本……か?」


 一瞬、判断に迷った。

 ボロボロに朽ちているそれは、形状からしてみれば本だ。ただ、あまりに朽ちていて、本であるという事以外は何もわからない。表題も、そもそもどのような本なのかすらもわからない。

 試しに頁をめくってみると、その僅かな振動でページが砕ける。……それほどまでに朽ちている本が、何故自室にあるのだろうか。前までこの部屋を利用していたトレーナーの私物だろうか。

 不思議に思いつつも、これ以上触れば崩れてしまいそうなので……とりあえずはテーブルに置いておく。


「俺のものじゃないから、多分前にこの部屋を使っていたトレーナーのものなんじゃないかな」
「へぇ〜……。なんでベッドの下にあったんだろうね?」
「眠るときとかに読み返してたとか? 棚にあったとかならまだしも、ベッドの下にあったってことは、普段使いするものだろうし」


 ……例えば、日記とか。

 喉元まで出かけた言葉は、何故か声に出せなかった。……声に出せないと言うか、出してはいけない気がした。

 一瞬ひやりと、何かが背筋を撫でるような感触に襲われる。何か恐ろしいものに触れそうな気がして、俺は無理やり話題を変える。


「紅茶が冷める前に食べようか」
「え? あ、うん」


 ケーキの皿にフォークを乗せて、紅茶を注ぐ。

 用意していた紅茶は安物だったけれど、それでもケーキと合わさればとても高級なものに思えてくる。ましてそれが、マヤノと一緒のものであれば。

 幸せだな、と思う。霧が晴れるみたいに。

573 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:11:23.14 ID:vgHh+TpX0


「いただきます」


 ケーキを切り崩して一口含めば、幸せの味がした。マヤノも小さく口を開いてケーキを食べれば、声を漏らしておいしさを表現する。

 イチゴが乗ったショートケーキ。出来るだけシンプルなものを選んで買ってきたが……こんなにおいしいなら、もう少し欲張っても良かったかもしれない。


「……次は、フルーツケーキとかでもいいな」
「あ、マヤはモンブランが食べたい!」
「そうかそうか、じゃあ次はモンブランを買ってこような」
「うん!」


 小さく切り取って、また一口。クリームの滑らかな触感と、かなり甘めの幸福感が胸に満ちる。

 紅茶を一口飲めば、少しの渋みと僅かな甘みがまったりとした後味を感じさせてくれる。


「あ、紅茶だけ用意してたけど、ミルクとか砂糖とか必要だったか?」
「最初は欲しかったけど、ケーキ食べてるといいかな〜って思っちゃった」
「そっか。結構甘いもんなぁ」
「ね〜」


 そういって、一口、また一口とケーキを口に運ぶ。

 ……そんな時、ふとマヤノが何かを思いついたのか、切り取ったケーキをフォークに刺して、眺める。

 そして、マヤノは意を決したのか、こちらにそのフォークを差し出してきた。


「トレーナーちゃん、あーん」
「……」
「あーん」
574 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:11:56.03 ID:vgHh+TpX0

 思い出したのは、去年のクリスマス。共依存関係に陥った俺たちが最初にやったことは、ケーキの食べさせあいだった。


「……トレーナーちゃん、もしかして嫌だった……?」
「いや、いやってわけじゃなくて……。去年のことを思い出してて」
「去年――ああ」


 マヤノは察したようで、少し顔を赤くした。……マヤノはマヤノなりの羞恥心を覚えているのだろう。

 だが、そんな表情とは裏腹に、差し出したフォークは取り下げない。


「……あーん」
「……マヤノ、無理しなくていいんだぞ」
「無理じゃないもん。マヤがしたいからしてるんだもん!」
「したいから、か」


 俺が鸚鵡返しすれば、マヤノは怒ったように頬を赤くした。

 ……いや、これ怒ってるっていうより、照れてる?


「……マヤ、別に恥ずかし〜って思ってない訳じゃないんだよ?」
「……。そうか、なら……」


 口を開いて、ぱくり。

 小さなひとかけらでも、クリームはなめらかで甘かったけれど……この甘さは、なんとなくそれ以外の理由がある気がした。

 本日何度目かわからないけれど、また赤面してしまう。


「……トレーナーちゃんは?」
「え?」
「……」


 無言でこちらのことをじっと見つめてくるマヤノ。

 つまり、そう言うこと、なのだろうか……。

 ケーキを切り取って、フォークに刺す。それを差し出して。


「あ、あーん」
「……ん」


 小さな一口で、ぱくり。

 満悦そうな表情でケーキを食べるマヤノは――やっぱりいつもよりも赤かった。


「……おいしい、な」
「……うん」


 言葉がだんだん少なくなっていき、ケーキも小さくなっていく。

 漸くケーキを食べ終わったころには、二人の間には無言が横たわっていた。
575 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/22(日) 00:14:03.99 ID:vgHh+TpX0


「もう時間も遅いし、送るよ」
「う、うん……」


 ぎくしゃくした雰囲気のまま、立ち上がる。

 顔が燃えるように熱くて、マヤノのことをはっきりと見ることができない。


「じゃあ、また明日――」
「うん、また明日ね」


 ひりだすようにつぶやいた言葉は、本当に小さくて。

 そんな俺たちの声なんて、風がさらっていった。

 また明日の一言すらも、きっとマヤノの耳には届いていないだろうと思う。

 それくらいに、何というか……憚られた。


「……また、明日」


 もう一度ひりだした言葉は、先ほどの言葉よりも少し大きく出て。

 ああ、もう俺は逃げられないんだな、と思えた。

 マヤノの前で交わす挨拶の声が大きくなって、慣れてしまえば――もう、それは染まってしまったも同然だと思えた。

 何も考えることができないほどの熱が考えを支配して。だから俺は、何も考えずに寮の自室に戻った。

 部屋には、わずかに暖かいのティーカップが、二つ置かれたままだった。


―――


▼エクストライベント[???]のフラグが立ちました。
 特定の条件を満たした場合、エクストライベントが開始されます。

576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 00:21:22.21 ID:vSCo5ATf0
これは冬だから許されるアツさなんであって夏にこんなああああああああああああああ
577 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:27:10.58 ID:vgHh+TpX0
――有馬記念まで、あと0ターン。

―――

■[すくらんぶる☆ゾーン]マヤノトップガン
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)最高の仕上がりだ。
パワー:905(A+)
根性:1113(SS)
賢さ:1084(S+)
やる気:絶好調

―――

[固有スキル]
・ひらめき☆ランディング Lv2
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+175の補正)
・シューティングスター Lv1[汎用]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+150の補正)
・これが諦めないってことだァ! Lv2 [作戦:逃げ]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+250の補正)
・スカイハイ☆ランデヴー Lv2[作戦:逃げ]※おんたいむ☆オブセッションへのフォームチェンジ時
(序盤に選択肢追加:ゴール時のコンマ判定に+250の補正)

[通常スキル]
・先駆け[作戦:逃げ]
(序盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・先手必勝[作戦:逃げ]
(序盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・末脚[汎用]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の補正)
・全身全霊[汎用]
(終盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・コーナー加速〇[汎用]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+50の判定)
・曲線のソムリエ[汎用]
(中盤に選択肢追加:ゴールのコンマ判定に+100の補正)
・直線加速→ハヤテ一文字[汎用・固定値]
(レース終了時のコンマ判定に+100の補正)
・直線回復[汎用]
(序盤に選択肢追加:中盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・好転一息 Lv1[汎用]
(序盤に選択肢追加:中盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・栄養補給[作戦:先行]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・ささやき Lv1[距離:中距離]
(中盤:ライバルウマ娘のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・コーナー回復〇[汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
・円弧のマエストロ [汎用]
(中盤に選択肢追加:終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
・直線加速 [汎用]
(レース終了時に固定値+50を加算する)
・一陣の風 [汎用]
(レース終了時に固定値+100を加算する)
・差し焦り [汎用]
(作戦:差しのライバルウマ娘の中盤のコンマ判定を1段階下のものに下げる)
・スタミナイーター Lv1[長距離]
(レース終了時、ライバルウマ娘のスタミナを-100する)
・別腹タンク [長距離]
(レース終了時、ライバルウマ娘のスタミナよりも担当ウマ娘のスタミナが低かった場合、スタミナを+50する)


―――
578 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:29:40.76 ID:vgHh+TpX0
―――

[脚質適正]
逃げS/先行A/差しB/追込B
・脚質適性上昇チャンス:差し(A)

距離適性
短距離D/マイルD/中距離A/長距離A


■所持品

・目覚まし時計 2つ
 使用すると安価を再判定させることが可能になる。やる気が上昇する。
 どのタイミングでも使用可能。探索時獲得。

・夢のきらめき 2つ
 使用するとウマ娘の潜在能力を開花させる。
 開花させたウマ娘の潜在能力はループしても引き継がれる。
 担当ウマ娘選択直後に使用可能。探索時獲得。

・やる気ドロップス 3つ
 使用するとウマ娘のやる気を2段階上昇させる。
 どのタイミングでも使用可能。探索時獲得。

・サポートカード[スペシャルウィーク]/アクティベート
 願いの結晶。強く在らんとし、夢を駆けるウマ娘の親愛の証。
 スペシャルウィークのサポートカードは、根性を上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。
 願いがいつか力となって、貴方の力になりますように。

―――

■トレーナースキル
・[俯瞰:解]
【第一段階】
 様々なデータを数値的に見ることができる。
 ラウンド数の認識、レース時の達成着順の確認が可能。
【第二段階】
 スキルを視覚的に把握可能になる。
 レース時、同一段階でのスキル同時発動が可能になる。
 ????????

・[戦術家]
 コンマによるランダム安価を用いる判定に対して使用することができる。
 安価を取り消し、代わりに選択肢の中から一つ任意のものを選択し、それを適用する。

・[大人]
 汚い人間であるということ。
 一定以上の好感度の担当ウマ娘に対して、甘言を弄することで様々なバフを与える。

・共感覚(パッシブ)
 真の意味でウマ娘と通じ合い、自身の持つ知識や経験などを余すことなく伝えることができる。
 ウマ娘の所有する脚質、距離適性、スキルのヒントレベルを常に1上昇させる。


■[スキルヒント:トレーナー]

・収束する条(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1
 詳細情報習得後公開。

・運命の輪(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1
 詳細情報習得後公開。
 習得条件:[収束する条]習得。

―――

■ウマ娘関連
[因子]
スピード★☆☆
スピード★☆☆
先手必勝(逃げ適正B以上)★☆☆
シューティングスター(先行適正B以上)★☆☆
これが諦めないってことだァ!(逃げ適正B以上)★★☆
逃げ★☆☆
579 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:42:52.86 ID:vgHh+TpX0

――12月の中山競馬場は、寒風よりもなお寒いほどの圧力が場を制していた。


 ターフを駆ける全てのウマ娘が集う、最大の祭典にして――プライドの墓場。

 幾千幾万ものウマ娘が挑み、そして敗れ。血と涙で彩られた2500mのターフこそが、有馬だった。

 強者なんて当たり前、それ以上がごまんと出バする――怪物の祭典。

 だが、今年は雌雄を決する姿など、誰も気にしていなかった。

 ただそこにあるのは、ナリタブライアンという孤高にして最強のウマ娘が、どのような勝利を飾るか。

 その評価は全盛期のシンボリルドルフにも似ていた。

 ……そう、絶対の勝利が、彼女にはあるとでも言いたげな、評価が。


「だけど、そうはいかない」
「うん。ブライアンさんは――マヤたちが倒すんだから!」
「ああ、今日この日のために修練を積んできたんだ。負けるものか……!」


 気合は十分。クリスマスのわだかまりも、ちょっとは解けてきたような気がする。

 ……夏合宿が終わってからの全てをここのために駆けてきた。

 負けるつもりはない。勝つつもりしかない。

 泣いても笑っても、これがURAへ至る最後の関門であり、最後のレースだ。


「ナリタブライアンに君の影を踏ませてやれ、マヤノ!」
「アイ・コピー!」


 知ってるか。

 光は、影より速いってことを。
580 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/22(日) 00:44:38.83 ID:vgHh+TpX0
トレーナー「君の全てがここに結実する。さぁ、あとは勝つだけだ、マヤノ――!」

―――

■レース

下1 作戦決定(コンマ)
逃げ[S]/先行[A]/差し[B]/追込[B]

01〜50:逃げ[S]
51〜80:先行[A]
81〜90:差し[B]
91〜00:追込[B]

―――
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 00:51:55.33 ID:ZtbpDk+B0
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 00:52:54.59 ID:vSCo5ATf0
わりとマジで初めて最良脚質踏んだんじゃ?
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 00:54:35.22 ID:Hz5ffc2j0
ゾロか
最高の作戦やな
584 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 00:55:33.30 ID:vgHh+TpX0
▼作戦が[逃げ:S]に決定しました

▼フォームチェンジ権を有しています。フォームチェンジしますか?

―――

下1 [おんたいむ☆オブセッション]へのフォームチェンジを行うか

―――

[おんたいむ☆オブセッション]
スカイハイ☆ランデヴー Lv2[作戦:逃げ]
(序盤に選択肢追加:ゴール時のコンマ判定に+250)

―――
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 01:05:02.64 ID:vSCo5ATf0
そらもう変身!トランスフォーム!フォームチェンジ!でしょ!
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 01:12:28.53 ID:mhcsJiw50
トレーナー手作りの勝負服で有マ記念とかこれもう新婚旅行でしょ
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 06:32:30.72 ID:xWTfim0Uo
おつ
普通で特別のクリスマスいい……
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 11:41:18.98 ID:DYtx+UFwO
>>586
有馬記念が結婚式、ウィニングライブが披露宴、(くじ引きしてないけど)温泉旅行が新婚旅行の流れだな
589 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 21:14:41.53 ID:vgHh+TpX0
マヤノ「――力、借りるね。トレーナーちゃん」


―――

▼フォームチェンジ[おんたいむ☆オブセッション]

▼固有スキルが変化した。

―――
590 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 21:50:33.11 ID:vgHh+TpX0
―――

下1 レース序盤のマヤノトップガンの調子

01-09:出遅れ(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
10-18:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
19-27:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
28-36:集中状態(ゴールのコンマ判定に+25の補正)
37-45:直線回復(中盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
46-54:先駆け(ゴール時のコンマ判定に+50の補正)
55-63:好転一息(中盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
64-72:先手必勝(ゴール時のコンマ判定に+100の補正)
73-81:スカイハイ☆ランデヴーLv2(ゴール時のコンマ判定に+250の補正)
82-90:スカイハイ☆ランデヴーLV2+先駆け(ゴール時のコンマ判定に+250の補正/+50の補正)
91-99:スカイハイ☆ランデヴーLV2+先手必勝(ゴール時のコンマ判定に+250の補正/+100の補正)
00  :スカイハイ☆ランデヴーLV4+先手必勝(ゴール時のコンマ判定に+350の補正/+100の補正)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

――

下2 レース中盤のマヤノトップガンの調子

01-11:ブロック(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
12-22:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
23-33:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
34-44:コーナー回復〇(終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
45-55:コーナー加速〇(ゴールのコンマ判定に+50の補正)
56-66:円弧のマエストロ(終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
67-77:曲線のソムリエ(ゴールのコンマ判定に+100の補正)
78-88:曲線のソムリエ+コーナー回復〇(ゴールのコンマ判定に+100の補正/終盤判定1段階上昇)
89-00:曲線のソムリエ+円弧のマエストロ(ゴールのコンマ判定に+100の補正終盤判定2段階上昇)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

――
下3 レース終盤のマヤノトップガンの調子

01-14:好走(ゴールのコンマ判定の補正なし)
15-28:末脚(ゴールのコンマ判定に+50の補正)
29-42:全身全霊(ゴールのコンマ判定に+100の補正)
43-56:シューティングスター Lv1(ゴールのコンマ判定に+150の補正)
57-70:これが諦めないってことだァ!Lv2(ゴールのコンマ判定に+250の補正)
71-84:これが諦めないってことだァ!Lv2+末脚(ゴールのコンマ判定に+250/+50)
84-00:これが諦めないってことだァ!Lv2+全身全霊(ゴール時のコンマ判定に+250/+100)
ゾロ目:補正効果1.5倍。

――

下4 ゴールイン 着順確定

――

▼作戦

●逃げ[S](補正:スピード、スタミナ)
補正がある能力値:1.5倍
レース終盤の固有スキル判定を若干緩和する。(作戦Sランク効果)

▼着順決定
[ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値
[ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値
【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝A(+100)+中距離適正A(+100)+やる気/絶好調(+100)+ハヤテ一文字(+100)+一陣の風(+100)=達成値】
達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値

最終達成値が7000を超した場合 1着
※(100超えるごとにバ身が1伸びる。報酬増)
最終達成値が6800を越した場合 2〜3着
最終達成値が6500を越した場合  4〜5着(掲示板)
最終達成値が6500を下回った場合 着外

継続ライン:1着

―――
レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。
よろしくお願いいたします。
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 21:53:19.50 ID:FaNcbRHgo
モンニ!
592 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/22(日) 21:53:40.11 ID:vgHh+TpX0
※追記
序盤に00を出した場合の効果量は重複しません。
俯瞰・解による複合スキルの範囲内でゾロ目を踏んだ場合は、最終的な達成値の和が合算されます。
一つ前の展開で回復系スキルのコンマを踏み、その次の展開で最も素晴らしい展開を踏んだ場合は恩恵が発生しません。

安価は下です。
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 21:53:43.46 ID:ZtbpDk+B0
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 21:54:36.45 ID:xWTfim0Uo
んんゆ
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 21:57:58.51 ID:pR6NtcUqo
行くぞー
596 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/22(日) 22:08:28.48 ID:vgHh+TpX0
続いて――。

―――

▼ナリタブライアンの作戦が[差し:S]になりました。

[Maverick]ナリタブライアン
スピード:1200(SS+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:1200(SS+)
根性:1200(SS+)
賢さ:200(E)

―――

下1 レース序盤のナリタブライアンの調子
下2 レース中盤のナリタブライアンの調子
下3 レース終盤のナリタブライアンの調子
下4 ゴールイン 着順確定

※ゾロ目の場合は【ライバルウマ娘側効果1.5倍】、マイナスは打ち消し。

―――

●差し[S](補正:スピード、スタミナ)
補正がある能力値:1.5倍


▼着順決定
[ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値
[ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値
【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝S(+200)+長距離適正S(+200)+やる気/絶不調(-100)+ハヤテ一文字(+100)+[総てを賭けた戦い]+300(※1)=達成値】
達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値

―――

※1 [総てを賭けた戦い]
ありとあらゆる手段を用いて、この一戦のために自身の総てを研ぎ澄ましたウマ娘の覚悟を表すバフステータス。
未来のことなんて考えない。例えるならば、たった一閃のために極限まで刀身を研ぎ澄ました刀の如し。

―――

レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。
よろしくお願いいたします。
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 22:14:43.38 ID:MSuUYxyF0
そい
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 22:17:34.36 ID:ZtbpDk+B0
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 22:34:15.56 ID:scfyWTF3o
さて
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 22:34:35.92 ID:97XqqsB1o
ぬん
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 23:01:45.54 ID:vSCo5ATf0
ボスに相応しい能力値だが…あほの子なのかブライアン……
602 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 02:39:54.27 ID:9tDKi9xF0
―――

■マヤノトップガン

▼レース展開
序盤(50):先駆け(+50)
中盤(46):コーナー加速(+50)
終盤(45):シューティングスターLv1(+150)
着順決定:51
――――――――――――
[50]+[50]+[150]+[51]=301 レース中達成値


▼作戦:逃げ(S) (スピード、スタミナに1.5倍の補正)
スピード:1129(SS)×1.5=1693.5
スタミナ:1200(SS+)×1.5=1800
パワー:905(A+)
根性:1113(SS)
賢さ:1084(S+)
――――――――――――
1693.5+1800+905+1113=5515.5 能力値参照値


▼着順
[レース中達成値:301]+[能力値参照値:5515.5]
+[バ場補正/芝A:100]+[長距離適正A:100]
+[やる気/絶好調:100]+[ハヤテ一文字:100]
+[一陣の風:100]+[別腹タンク:50]
=6366.5 達成値
―――――――――――――
[達成値:6366.5]
[レース中全てのマイナス補正:0]
[補正後賢さ:1084] 
―――――――――――――
[最終達成値:6367]

結果、マヤノトップガン――着外。


――――


■ナリタブライアン

▼レース展開
序盤(38)(研究成果C:直線回復〇(0)
中盤(36)(研究成果D):順調な出だし→コーナー巧者〇(直線回復)→順調な出だし(差し焦り)(+0)
終盤(56)(研究成果E):Shadow Break Lv3(+200)
着順決定:92
――――――――――――
[0]+[0]+[200]+[92]=292 レース中達成値


▼作戦:差し(S) (スピード、スタミナに1.5倍の補正)
スピード:1200(SS+)×1.5=1800 研究成果@:-100
スタミナ:1200(SS+)×1.5=1800 研究成果A:-100
パワー:1200(SS+)        研究成果B:-100
根性:1200(SS+)         研究成果C:-100
賢さ:200(E)
――――――――――――
[1800]+[1800]+[1200]+[1200]+[研究成果@ABC補正-400]=5600 能力値参照値


▼着順
[レース中達成値:292]+[能力値参照値:5600]
+[バ場補正/芝S:200]+[長距離適正S:200]
+[やる気/絶不調(研究成果F):-100]+[ハヤテ一文字:100]
+[総てを賭けた戦い:300]-[スタミナイーター:-100]
=6492 達成値
―――――――――――――
[達成値:6492]
[レース中全てのマイナス補正:-200]
[補正後賢さ:200] 
―――――――――――――
[最終達成値:6692]

結果、ナリタブライアン――4着。
603 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 02:41:06.27 ID:9tDKi9xF0
▼敗北が確定しました。

▼下1〜3(多数決) 目覚まし時計を使用しますか?(当レース残使用可能回数 あと2)
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/23(月) 02:42:22.33 ID:7PrJNunvO
もちろん使うけどナリブも大概やな
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 03:33:25.68 ID:Sru3XyIw0
使う
ブライアンさん…?
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 07:20:14.51 ID:QHeR+wAxo
使う
バナナパクパクし過ぎたかナリブ……?
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 07:27:47.97 ID:j+/TjH0+0
研究した結果デバフが死ぬ程刺さってるから…
にしてもあと目覚まし2個で足りるかが不安だな
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 10:48:14.72 ID:L26SvFFUo
ネイチャが一着取ってそう
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 12:15:31.79 ID:j+/TjH0+0
作戦:逃げを前提として、一着の最終達成値7000を取るにはレース中達成値935が必須
ゾロを除く序盤の補正最高値は450、中盤は100、終盤は350、終盤は98で合計998

ゾロ抜きとはいえ理論値でも余裕はあまりないな…
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 14:02:59.46 ID:Sru3XyIw0
ステータス上げた方がよかったのかー
まあいけるやろよゆーよゆー(震え声)
611 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 16:42:42.69 ID:9tDKi9xF0
これより、目覚まし時計を使用します。

―――

 ひずみ、開き、解ける。

 時は川の流れのように進むもので、逆らうことは許されない。

 それでも。

 願いは力となり、想いは形となる。

 勝利へ至らんとするその意思に、やがて秒針は巻き戻る。

 彼女の暗澹、満ちる影。

 掃えるのは、君たちしかいないのだから。
612 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/23(月) 16:43:46.71 ID:9tDKi9xF0

―――

■レース

下1 作戦決定(コンマ)
逃げ[S]/先行[A]/差し[B]/追込[B]

01〜50:逃げ[S]
51〜80:先行[A]
81〜90:差し[B]
91〜00:追込[B]

―――
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 16:53:40.38 ID:OjIQWbFJ0
逃げ
614 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 17:31:20.17 ID:9tDKi9xF0
▼作戦が[逃げ:S]に決定しました

▼フォームチェンジ権を有しています。フォームチェンジしますか?

―――

下1 [おんたいむ☆オブセッション]へのフォームチェンジを行うか

―――

[おんたいむ☆オブセッション]
スカイハイ☆ランデヴー Lv2[作戦:逃げ]
(序盤に選択肢追加:ゴール時のコンマ判定に+250)

―――
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 17:31:49.67 ID:JBKZOho30
します
616 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/23(月) 17:48:00.80 ID:9tDKi9xF0
―――

▼フォームチェンジ[おんたいむ☆オブセッション]

▼固有スキルが変化した。

―――

下1 レース序盤のマヤノトップガンの調子

01-09:出遅れ(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
10-18:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
19-27:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
28-36:集中状態(ゴールのコンマ判定に+25の補正)
37-45:直線回復(中盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
46-54:先駆け(ゴール時のコンマ判定に+50の補正)
55-63:好転一息(中盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
64-72:先手必勝(ゴール時のコンマ判定に+100の補正)
73-81:スカイハイ☆ランデヴーLv2(ゴール時のコンマ判定に+250の補正)
82-90:スカイハイ☆ランデヴーLV2+先駆け(ゴール時のコンマ判定に+250の補正/+50の補正)
91-99:スカイハイ☆ランデヴーLV2+先手必勝(ゴール時のコンマ判定に+250の補正/+100の補正)
00  :スカイハイ☆ランデヴーLV4+先手必勝(ゴール時のコンマ判定に+350の補正/+100の補正)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

――

下2 レース中盤のマヤノトップガンの調子

01-11:ブロック(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
12-22:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
23-33:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
34-44:コーナー回復〇(終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
45-55:コーナー加速〇(ゴールのコンマ判定に+50の補正)
56-66:円弧のマエストロ(終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
67-77:曲線のソムリエ(ゴールのコンマ判定に+100の補正)
78-88:曲線のソムリエ+コーナー回復〇(ゴールのコンマ判定に+100の補正/終盤判定1段階上昇)
89-00:曲線のソムリエ+円弧のマエストロ(ゴールのコンマ判定に+100の補正終盤判定2段階上昇)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

――
下3 レース終盤のマヤノトップガンの調子

01-14:好走(ゴールのコンマ判定の補正なし)
15-28:末脚(ゴールのコンマ判定に+50の補正)
29-42:全身全霊(ゴールのコンマ判定に+100の補正)
43-56:シューティングスター Lv1(ゴールのコンマ判定に+150の補正)
57-70:これが諦めないってことだァ!Lv2(ゴールのコンマ判定に+250の補正)
71-84:これが諦めないってことだァ!Lv2+末脚(ゴールのコンマ判定に+250/+50)
84-00:これが諦めないってことだァ!Lv2+全身全霊(ゴール時のコンマ判定に+250/+100)
ゾロ目:補正効果1.5倍。

――

下4 ゴールイン 着順確定

――

▼作戦

●逃げ[S](補正:スピード、スタミナ)
補正がある能力値:1.5倍
レース終盤の固有スキル判定を若干緩和する。(作戦Sランク効果)

▼着順決定
[ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値
[ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値
【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝A(+100)+中距離適正A(+100)+やる気/絶好調(+100)+ハヤテ一文字(+100)+一陣の風(+100)=達成値】
達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値

最終達成値が7000を超した場合 1着
※(100超えるごとにバ身が1伸びる。報酬増)
最終達成値が6800を越した場合 2〜3着
最終達成値が6500を越した場合  4〜5着(掲示板)
最終達成値が6500を下回った場合 着外

継続ライン:1着

―――
レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。
よろしくお願いいたします。
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 17:54:26.35 ID:LqhGeCzD0
はい
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 17:56:50.97 ID:JBKZOho30
やあっ
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 17:57:00.80 ID:35ka/gcIo
いけぇ!
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 17:58:04.33 ID:j+/TjH0+0
へい
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:00:29.18 ID:j+/TjH0+0
これ戦術家で序盤のコンマを最高の00に書き換えられないかな?
出来ればほぼ勝ちだと思うんだけど
622 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 18:03:25.15 ID:9tDKi9xF0
>>621 戦術家は天皇賞春時点で一度使用しているので無理ですね。

―――

▼ナリタブライアンの作戦が[差し:S]になりました。

[Maverick]ナリタブライアン
スピード:1200(SS+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:1200(SS+)
根性:1200(SS+)
賢さ:200(E)

―――

下1 レース序盤のナリタブライアンの調子
下2 レース中盤のナリタブライアンの調子
下3 レース終盤のナリタブライアンの調子
下4 ゴールイン 着順確定

※ゾロ目の場合は【ライバルウマ娘側効果1.5倍】、マイナスは打ち消し。

―――

●差し[S](補正:スピード、スタミナ)
補正がある能力値:1.5倍


▼着順決定
[ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値
[ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値
【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝S(+200)+長距離適正S(+200)+やる気/絶不調(-100)+ハヤテ一文字(+100)+[総てを賭けた戦い]+300(※1)=達成値】
達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値

―――

※1 [総てを賭けた戦い]
ありとあらゆる手段を用いて、この一戦のために自身の総てを研ぎ澄ましたウマ娘の覚悟を表すバフステータス。
未来のことなんて考えない。例えるならば、たった一閃のために極限まで刀身を研ぎ澄ました刀の如し。

―――

レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。
よろしくお願いいたします。
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:05:20.42 ID:35ka/gcIo
うーむ
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:09:03.72 ID:j+/TjH0+0
あー…1ループ1回だったか、失礼しました
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:09:57.73 ID:OjIQWbFJ0
はい
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:20:03.34 ID:L26SvFFUo
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:20:12.46 ID:j+/TjH0+0
そい
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:20:16.37 ID:EX0hRkpCo
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 18:21:11.77 ID:j+/TjH0+0
人いないなと思って取ったらめちゃくちゃ被って草
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:00:52.40 ID:337O1i7RO
どうだ…?
631 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 19:18:24.06 ID:9tDKi9xF0
―――

■マヤノトップガン

▼レース展開
序盤(35):集中状態(+25)
中盤(97):曲線のソムリエ+円弧のマエストロ(+100/終盤2up)
終盤(80):これが諦めないってことだァ!Lv2+末脚
     →これが諦めないってことだァ!Lv2+全身全霊(+250/+100)
着順決定:33
――――――――――――
[25]+[100]+[350]+[33]=508 レース中達成値


▼作戦:逃げ(S) (スピード、スタミナに1.5倍の補正)
スピード:1129(SS)×1.5=1693.5
スタミナ:1200(SS+)×1.5=1800
パワー:905(A+)
根性:1113(SS)
賢さ:1084(S+)
――――――――――――
1693.5+1800+905+1113=5515.5 能力値参照値


▼着順
[レース中達成値:508]+[能力値参照値:5515.5]
+[バ場補正/芝A:100]+[長距離適正A:100]
+[やる気/絶好調:100]+[ハヤテ一文字:100]
+[一陣の風:100]+[別腹タンク:50]
=6573.5 達成値
―――――――――――――
[達成値:6573.5]
[レース中全てのマイナス補正:0]
[補正後賢さ:1084] 
―――――――――――――
[最終達成値:6574]

結果、マヤノトップガン――5着。


――――


■ナリタブライアン

▼レース展開
序盤(42)(研究成果C):直線回復〇(0)
中盤(72)(研究成果D):弧線のプロフェッサー→弧線のプロフェッサー+コーナー回復〇(+100/1up)
終盤(73)(研究成果E):[Shadow Break]Lv3+末脚→[Shadow Break]Lv3+全身全霊(+200/+100)
着順決定:34
――――――――――――
[0]+[100]+[300]+[34]=434 レース中達成値


▼作戦:差し(S) (スピード、スタミナに1.5倍の補正)
スピード:1200(SS+)×1.5=1800 研究成果@:-100
スタミナ:1200(SS+)×1.5=1800 研究成果A:-100
パワー:1200(SS+)        研究成果B:-100
根性:1200(SS+)         研究成果C:-100
賢さ:200(E)
――――――――――――
[1800]+[1800]+[1200]+[1200]+[研究成果@ABC補正-400]=5600 能力値参照値


▼着順
[レース中達成値:434]+[能力値参照値:5600]
+[バ場補正/芝S:200]+[長距離適正S:200]
+[やる気/不調(研究成果F):-50]+[ハヤテ一文字:100]
+[総てを賭けた戦い:300]-[スタミナイーター:-100]
=6492 達成値
―――――――――――――
[達成値:6492]
[レース中全てのマイナス補正:-150]
[補正後賢さ:200] 
―――――――――――――
[最終達成値:6834]

結果、ナリタブライアン――2着。
632 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 19:20:06.90 ID:9tDKi9xF0
▼敗北が確定しました。

▼下1〜3(多数決) 目覚まし時計を使用しますか?(当レース残使用可能回数 あと1)

▼目覚まし時計 残数あと1
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:20:30.11 ID:EX0hRkpCo
使おう
最後まで諦めない
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:21:16.03 ID:JBKZOho30
使います
635 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 19:27:07.40 ID:9tDKi9xF0
▼現時点で2名の使用提案を確認。多数決による決議のため、目覚まし時計を使用します――。

―――

 ねじれ、穿ち、収束する。

 世界の因果を捻じ曲げる、天破の祈りはとこしえの摂理を覆す。

 何度でも、何度でも。

 世界を歪める誓願を、あるがままの自己を貫くが為に。

 願え、祈れ――その先に待つのが、絶望だとしても。

―――
636 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 19:27:33.41 ID:9tDKi9xF0
―――

■レース

下1 作戦決定(コンマ)
逃げ[S]/先行[A]/差し[B]/追込[B]

01〜50:逃げ[S]
51〜80:先行[A]
81〜90:差し[B]
91〜00:追込[B]

―――
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:28:37.93 ID:j+/TjH0+0
逃げろー
638 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 19:43:46.54 ID:9tDKi9xF0
▼作戦が[追込:B]に決定しました

―――

下1 レース序盤のマヤノトップガンの調子

01-16:出遅れ(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
17-32:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
33-48:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
49-64:集中状態(ゴールのコンマ判定に+25の補正)
65-80:直線回復(中盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
81-00:好転一息(中盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

――

下2 レース中盤のマヤノトップガンの調子

01-11:ブロック(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
12-22:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
23-33:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
34-44:コーナー回復〇(終盤のコンマ判定を1段階上のものに上げる)
45-55:コーナー加速〇(ゴールのコンマ判定に+50の補正)
56-66:円弧のマエストロ(終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
67-77:曲線のソムリエ(ゴールのコンマ判定に+100の補正)
78-88:曲線のソムリエ+コーナー回復〇(ゴールのコンマ判定に+100の補正/終盤判定1段階上昇)
89-00:曲線のソムリエ+円弧のマエストロ(ゴールのコンマ判定に+100の補正終盤判定2段階上昇)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

――
下3 レース終盤のマヤノトップガンの調子

01-14:好走(ゴールのコンマ判定の補正なし)
15-28:末脚(ゴールのコンマ判定に+50の補正)
29-42:全身全霊(ゴールのコンマ判定に+100の補正)
43-56:シューティングスター Lv1(ゴールのコンマ判定に+150の補正)
57-70:ひらめき☆ランディングLv2(ゴール時のコンマ判定に+175の補正
71-84:ひらめき☆ランディングLv2+末脚(ゴール時のコンマ判定に+175の補正/+50)
84-99:ひらめき☆ランディングLv2+全身全霊(ゴール時のコンマ判定に+175の補正/+100)
00  :ひらめき☆ランディングLv4+全身全霊(ゴール時のコンマ判定に+225の補正/+100)
ゾロ目:補正効果1.5倍。

――

下4 ゴールイン 着順確定

――

▼作戦

●追込[B](補正:パワー、根性)
補正がある能力値:1.2倍

▼着順決定
[ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値
[ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値
【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝A(+100)+中距離適正A(+100)+やる気/絶好調(+100)+ハヤテ一文字(+100)+一陣の風(+100)=達成値】
達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値

最終達成値が7000を超した場合 1着
※(100超えるごとにバ身が1伸びる。報酬増)
最終達成値が6800を越した場合 2〜3着
最終達成値が6500を越した場合  4〜5着(掲示板)
最終達成値が6500を下回った場合 着外

継続ライン:1着

―――
レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。
よろしくお願いいたします。

※なんか計算おかしいな、と思ったら、差しの補正を間違えていました。今回から適応します。
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:45:08.63 ID:JBKZOho30
はあっ
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:45:44.59 ID:nf7r6ff4O
うまだっち!
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:46:44.09 ID:QHeR+wAxo
うまぴょいしてぇなぁ
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:48:03.35 ID:EX0hRkpCo
あふん
643 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 19:49:24.90 ID:9tDKi9xF0

続いて……。

―――

▼ナリタブライアンの作戦が[差し:S]になりました。

[Maverick]ナリタブライアン
スピード:1200(SS+)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:1200(SS+)
根性:1200(SS+)
賢さ:200(E)

―――

下1 レース序盤のナリタブライアンの調子
下2 レース中盤のナリタブライアンの調子
下3 レース終盤のナリタブライアンの調子
下4 ゴールイン 着順確定

※ゾロ目の場合は【ライバルウマ娘側効果1.5倍】、マイナスは打ち消し。

―――

●差し[S](補正:スピード、スタミナ、パワー)
補正がある能力値:1.3倍


▼着順決定
[ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値
[ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値
【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝S(+200)+長距離適正S(+200)+やる気/絶不調(-100)+ハヤテ一文字(+100)+[総てを賭けた戦い]+300(※1)=達成値】
達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値

―――

※1 [総てを賭けた戦い]
ありとあらゆる手段を用いて、この一戦のために自身の総てを研ぎ澄ましたウマ娘の覚悟を表すバフステータス。
未来のことなんて考えない。例えるならば、たった一閃のために極限まで刀身を研ぎ澄ました刀の如し。

―――

レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。
よろしくお願いいたします。
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:50:46.71 ID:OjIQWbFJ0
厳しいか
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:51:57.42 ID:JBKZOho30
おりゃ
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 19:52:06.85 ID:j+/TjH0+0
逃げじゃないと7000到達不可能っぽいなこれ
グッバイマヤノ…
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:00:46.85 ID:337O1i7RO
マヤノ…
648 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 20:11:06.57 ID:9tDKi9xF0
―――

■マヤノトップガン

▼レース展開
序盤(63):集中状態(+25)
中盤(59):円弧のマエストロ(終盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
終盤(09):好走→全身全霊(+100)
着順決定:35
――――――――――――
[25]+[0]+[100]+[35]=160 レース中達成値


▼作戦:追込(B) (パワー、根性に1.2倍の補正)
スピード:1129(SS)
スタミナ:1200(SS+)
パワー:905(A+)×1.2=1086
根性:1113(SS)×1.2=1335.6
賢さ:1084(S+)
――――――――――――
1129+1200+1086+1335.6=4750.6 能力値参照値


▼着順
[レース中達成値:160]+[能力値参照値:4750.6]
+[バ場補正/芝A:100]+[長距離適正A:100]
+[やる気/絶好調:100]+[ハヤテ一文字:100]
+[一陣の風:100]+[別腹タンク:50]
=5460.6 達成値
―――――――――――――
[達成値:5460.6]
[レース中全てのマイナス補正:0]
[補正後賢さ:1084] 
―――――――――――――
[最終達成値:5460.6]

結果、マヤノトップガン――着外。


――――


■ナリタブライアン

▼レース展開
序盤(71)(研究成果C):好転一息(中盤のコンマ判定を2段階上のものに上げる)
中盤(42)(研究成果D):コーナー巧者→弧線のプロフェッサー(+100)
終盤(85)(研究成果E):[Shadow Break]Lv3+全身全霊(+200/+100)
着順決定:85
――――――――――――
[0]+[100]+[300]+[85]=485 レース中達成値


▼作戦:差し(S) (スピード、スタミナ、パワーに1.5倍の補正)
スピード:1200(SS+)×1.3=1560 研究成果@:-100
スタミナ:1200(SS+)×1.3=1560 研究成果A:-100
パワー:1200(SS+)×1.3=1560  研究成果B:-100
根性:1200(SS+)         研究成果C:-100
賢さ:200(E)
――――――――――――
[1560]+[1560]+[1560]+[1200]+[研究成果@ABC補正-400]=5480 能力値参照値


▼着順
[レース中達成値:485]+[能力値参照値:5480]
+[バ場補正/芝S:200]+[長距離適正S:200]
+[やる気/不調(研究成果F):-50]+[ハヤテ一文字:100]
+[総てを賭けた戦い:300]-[スタミナイーター:-100]
=6492 達成値
―――――――――――――
[達成値:6615]
[レース中全てのマイナス補正:-150]
[補正後賢さ:200] 
―――――――――――――
[最終達成値:6765]

結果、ナリタブライアン――4着。
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:12:29.99 ID:ChetJGzno
どうやればクリアできたんだろうな…
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:15:27.60 ID:EX0hRkpCo
ループが足りないと思われる
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:17:12.10 ID:j+/TjH0+o
休憩ループで貯めた高倍率で賢さを上げちゃったのは確実に悪手だったな
完全に無駄でしかなかった
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:22:30.31 ID:nf7r6ff4O
全1200でもそこそこ厳しいから限界突破必要だよ
賢さは問題じゃない
653 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 20:32:42.89 ID:9tDKi9xF0

 どれだけ強靭な意思があろうとも、それだけ強固な願いがあろうとも、時にそれらはもろく崩れ落ちる。

 夢と夢、希望と希望、意志と意志がぶつかり合うからこそ、そこには必然の条理がある。

 ……敗北の二文字。

 トレーナーも、マヤノトップガンも、二文字の重さを強く噛み締めていた。そのはずだった――。


―――

 鈍色の空の下、軽くウォームアップを行ったマヤノトップガンは――視界の端にナリタブライアンを捉えていた。

 いつもと変わらない冷静……いや、冷徹なまでの表情。だが、マヤノトップガンは、そこに僅かな乱れを感じていた。


(……ブライアンさん、ひょっとして――調子、悪いのかな)



 マヤノトップガンから見れば、ナリタブライアンのコンディションは万全とは言い難かった。

 その不調が何からくるものなのか――それは恐らく、日々の練習のせいだろう、とあたりをつける。


(トレーナーちゃんも感じてた。多分ブライアンさんは……この一戦にすべてを賭けてきた)


 脳の使用率と同じように、運動能力にもある程度のリミッターが存在する。

 運動性能の総てを余すことなく利用することができれば、確かに理論上最速の素早さを手にすることは出来るだろう。

 だが、それは破滅への道だ。そもそもウマ娘を含め、人間の体とは、そんな肉体の性能限界に耐えられるような作りではない。

 ……マヤノトップガンは身震いした。そんな悲壮な覚悟でこの一戦に挑んでくることが。

 そして、その戦意が――自身に向けられていることに。

 気迫に飲まれそうになる。しかし、どれだけ悲壮な覚悟を背負っていたとしても――マヤノトップガンには負けられない理由がある。


(勝つ……。勝つんだ――!)


 すべては、ゴールの先で待ちわびるトレーナーのために。

 ……輝かんばかりの、未来のために。


「見ててね、トレーナーちゃん……!」


―――
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:34:56.48 ID:j+/TjH0+o
>>652
だからその「全1200でも厳しい」状況で、振る意味の無い賢さにわざわざ高ポイント振ったのが悪手って話よ
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:40:54.10 ID:nf7r6ff4O
>>654
そんなのただの結果論だろうよ
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 20:45:18.39 ID:EX0hRkpCo
目標値も相手の能力も分からない状態で良手悪手もないでしょ
能力値下がるもの以外は全部良手だ
657 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 20:48:45.85 ID:9tDKi9xF0
正味3回目のループで有馬(というか本当は天皇賞・春もですが)は無理ゲーに相当する難易度なので、よく頑張ったほうだと思います。
ご意見を交わしていただくのは喜ばしいことですが、ご意見を述べていただく際には語調には気を付けていただけるととても助かります。
よろしくお願いいたします。

―――

 有馬記念の賑わいは、さながらジェット機のエンジンのようだった。

 ゲートインするウマ娘を見て、喧々諤々、気炎万丈の鬨の声をあげる続ける客の熱狂ぶりは――まさしくこの有馬記念が、スターウマ娘が一堂に会するレースであることを何よりも示唆していた。

 そんな喊声の中、マヤノトップガンはトレーナーの姿を探していた。

 海のような客の流れの中に、いつもの顔が見えて――マヤノトップガンは少し安心した。


(見てくれてる)


 挫けそうなとき、折れそうなとき。

 トレーナーはいつも、マヤノトップガンに言葉をかけ、慰め、ときに叱咤してきた。

 そのどれもが、マヤノトップガンにとって重要な思い出で――そして、力だった。

 ナリタブライアンの持つ力を孤高のものとするのであれば、マヤノトップガンのそれは絆の力。

 繋がりが齎す、太陽のような温かい力。


「……すぅ、はぁ」


 深く息を吸って、吐く。

 トレーナーとの思い出を振り返って、心に燃料を入れたマヤノトップガンは、内に籠った熱を吐き出すように呼吸する。 

 思い出を振り返って心を温かくしても、レースが始まれば冷静に判断を下さなければならない。興奮や高揚は大事だが、しかしそれ以上に求められるのは――冷静さだ。

 特に今回は、有馬記念という大舞台。マヤノトップガンはいつもよりも冷静に、慎重になる必要に迫られている。

 深く、深く息を吸う。

 ファンファーレが鳴り響き、客席の喧騒は水を打ったように沈黙していた。

 一瞬の静寂が、場を支配する。何処までも高まる集中力と――緊張感。

 爆発せんとするそれを必死につなぎとめて――。


 ガコン。


 板が切られるとともに、加速する!
658 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 21:14:06.95 ID:9tDKi9xF0
(……内を回ったほうがいいかな。出遅れてはいないけど……前の人たちの速さだと前に立てない)


 自身より体躯の大きなウマ娘が前を走るのを見て、マヤノトップガンは早々にそう判断した。

 風を受けることによる抵抗を減らし、スパート時に前に躍り出る――それが今回のような展開では最善手。

 マヤノトップガン自体の体躯は小さいが、脚の回転率と風を切る際の姿勢制御は完璧だ。でなければ、天皇賞・春を勝ち抜けてはいない。

 何よりマヤノトップガンには――先見の明があった。

 今日は少し風が強い。このまま先頭を進んでスタミナを浪費するよりも、抜け出すまでは集団に隠れて抵抗を少なくした方が後半の展開を有利に進められる。

 難点は、集団から抜け出すときにかなりの技術が必要になることだろうか。マヤノトップガンは思案する。

 レースは特に目立った展開を見せることなく、中盤――1200m付近へ差し掛かる。


「……!」


 ここで、ナリタブライアンはスピードを増した。

 完全に想定外。加速は最終コーナー付近から行うものだと考えていたが――。

 マヤノトップガンは予定を直ぐに切り替える。

 だが。


(抜け出せない……?!)


 周囲のウマ娘も、ナリタブライアンの想定外の加速に戸惑い、彼女に導かれるようにして加速していた。

 結果、マヤノトップガンの周辺は閉じる。――さながら、マヤノトップガンは籠に囚われた鳥のように身動きが取れなかった。

 内ラチを回っていたがために、内から抜け出すことは出来ない。外に出ようにも、既に蓋がされている。

 四面楚歌。そうなって初めて、マヤノトップガンは自らの失策を恥じた。

 どれだけ風向きが強くても、前に出るべきだったのだ。

 悔やんでも――もう遅い。

 マヤノトップガンの脚質は、確かにある程度の差しを可能とする万能のものだ。

 だが、その脚質は――どの作戦よりも、序盤にリードをつける……逃げの作戦用に調整されたものに、追いつくことはない。

 そして、周囲のウマ娘は歴戦。捕らわれた鳥を、籠から逃がす真似はしない。

 千里を一秒で駆ける俊足を持っていても、岩の壁があれば立ち止まることしかできないように。


(ここで抜け出さなきゃいけないのに……!)


 意思とは裏腹に、脚が――動かなかった。

 結果は見え透いていた。火を見るよりも明らかだった。

 比翼は今折られ、地に落ちるだけ。慣性に従って、地に吸い込まれるように……マヤノトップガンは、掲示板から転げ落ちたのだった。

―――
659 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 21:27:46.95 ID:9tDKi9xF0


 理解していた。こうなる可能性があることも。

 理解していた。マヤノでは力不足になる可能性も。

 理解していた。これが最後になるかもしれないってことも。

 でも、本当は理解していなかったのかもしれない。

 でも、本当は理解したくなかったのかもしれない。

 失うことの怖さを。もう話せないという絶望を。

 でも。


「……君の方が辛い。君の方が苦しい。だから、俺は――」


 俺は、泣いちゃいけない。俺は、この気持ちを表に出しちゃいけない。

 最後、マヤノに何か残せるものがあるのならば……俺は、それを余すことなく伝えなければならない。

 どれだけ辛くても。どれだけ悲しくても。

 俺は……。

660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:04:40.45 ID:j+/TjH0+o
>>655

>>652のお前の発言だって全部結果論だろ?
そもそも「どうすれば勝てたか」って話をしてるんだから、そら結果論でしょ
あの時賢さ以外に振っていれば、勝てる可能性はもっと高かった
それだけよ
661 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:06:06.53 ID:9tDKi9xF0
「……よし、着いたぞ」


 道中一言も発さなかったマヤノを連れてきたのは、トレセン学園のトレーナー室だ。

 俺は以前マヤノと一つ約束をしていたが――それを未だに果たせていなかった。

 せめてだとか最後だからだとか関係なく、有馬記念が終わったらこうしようと思っていた。

 約束を果たさないまま消えるのは、傷を残すことになるだろうから。


「お茶を淹れるから、ソファに座って待っててくれ」


 そういって、繋いでいた手を離すが――マヤノが俺の手を離さない。

 無言で、ただずっと握ったままだ。


「……わかった。少しだけ付き合ってくれ」


 静かに頷く気配がしたので、お茶を淹れに行く。

 片手でお茶を淹れるのは難しかったが、何とか淹れることができたので――俺はお盆にティーカップを乗せて、マヤノと一緒にソファに座った。
662 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:26:26.11 ID:9tDKi9xF0


「……うん、いつの間にか俺のお茶汲み技能も上がったな」


 紅茶を飲めば、今にも泣きそうだった心が少し落ち着いた。

 俺はゆっくりとソーサーにカップを戻して、マヤノを見る。

 ……マヤノは、泥だらけの勝負服を着たまま黙り込んでいた。

 道中もタオルを被って、表情も何も見えないように隠していたのだ。


「……マヤノ、今日はお疲れ様。よく頑張ったな」
「……っ!」
「結果は残念だったけど、君はもっと走れる。だから――こう言うのは無責任かもしれないけど、頑張ってほしい」


 ぽん、と頭に手を置けば――体の震えが伝わってくる。

 耳は倒れ、尻尾は微動だにせず――それが悲しみからくるものだと、俺はよく知っている。

 いつもしているように、髪を指で漉くように撫でれば、マヤノは小さく反応した。


「……思えば、長い付き合いだよな。もうそろそろ3年になる。……いろいろあったよなぁ」
「クリスマスとかさ、俺が取り乱してた時、マヤノはいろいろ言ってくれたよな。嬉しかったなぁ……」
「俺は、マヤノのトレーナーでいていいのか、なんて。今となっちゃ黒歴史だよ」


 砂ぼこりで少し絡む髪を、丁寧に解しながら、訥々と呟く。


「皐月賞、ナイスネイチャと争うことになった時は――ちょっとびっくりしたよ。まさかナイスネイチャが勝負を仕掛けてくるだなんて思わなくて」
「強かったよなぁ、ナイスネイチャ。マヤノとも接戦だった……」
「……それよりも強いウマ娘もいたな。シンボリルドルフ。マヤノがこっそりとシンボリルドルフの指導を受けているって気付いた時にはびっくりしたよ」


 震えが収まってきたマヤノの背を、あやす様に撫でながら、続ける。


「……天皇賞・春。あの時は信じてやれなくてごめんな。本当に後悔してるし、感謝もしてる」
「抱き着かれるのは少し困ったけど、でも信頼されてるってわかって嬉しかった。……将来的にはそのクセ、治そうな」


 少しだけ力を取り戻した耳を見ながら、また髪を漉くように頭を撫でる。


「クリスマスはごめんな、何も言わずに席を外したり、嘘を吐いたりして……」
「でも、マヤノのことが大事だったからそうしたんだ……って言っても、嘘ついちゃダメだよな」
「反省したよ。これからマヤノにきちんと向き合おうって思った」


 小さく揺れる尻尾を見て、もう一度頭をぽんと軽く叩く。


「それから、夏。……今思えば、少し恥ずかしかったな。まさかあんなこと言うなんて俺も思わなかった」
「でも人生って、そんな不連続性の塊だから楽しいっていうか……」
「ああ、思い出すだけで恥ずかしくなって訳のわからないことを言い始めてしまうな……」
「……今でも、その気持ちは揺るがないよ。マヤノも……同じことを想ってくれてるならうれしいな」


 小さく、頭が揺れる。どうやら頷いてくれたようだ。
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:31:16.41 ID:QHeR+wAxo
(消える迄猶予がある……)
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:46:54.65 ID:Sru3XyIw0
今まで砂糖を吐いた分だけ苦味が心を食い破ってくるんですけどぉ
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:48:19.01 ID:4/ZV/G4KO
>>660
ナリブが威圧デバフ系だったら有効策だったろ
文句を言うならその時に言えよ
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:50:42.69 ID:dkUpk1Bs0
もうすぐマヤノの前からトレーナーがいなくなってしまう…
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:50:51.71 ID:EX0hRkpCo
悪手とかその時の人を責めるような言い方は良くないよねっていうただそれだけの事
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:51:36.40 ID:L26SvFFUo
もう1スレ分以上一緒にいたんだもんなぁ…マヤノ…
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 22:54:33.83 ID:Sru3XyIw0
トレーナーちゃん次育成するウマ娘選べるんだろうか…
670 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:55:15.25 ID:9tDKi9xF0


「マヤノ、今までありがとう。君にいろんなことを教えてもらったよ」
「……ホントに、ホントにさよならしなきゃダメなの……?」


 いいえ、と答えたい。

 でも、俺の何処かにある確信は、もうじきにループすると告げている。

 嘘は、もうつきたくないから。


「――しなきゃ、駄目みたいだ」
「……いやだよ、離れたくないよ」
「……そうだよな。俺もだ」


 もう一度頭に手を置けば、寄り添うように肩を預けてくる。

 頭を撫でれば、マヤノはこちらを見上げてきた。

 ……泣きそうだった。はちみつ色の瞳に、涙が溢れんばかりに湛えられていた。

 き、と。泣かないようにと一文字に結ばれた口の端からは、血が流れだしていて。

 俺はそれを、ハンカチで拭った。


「唇を噛んだら痛いだろ、それに……マヤノが傷つくのは俺も嫌だからさ」
「……トレーナーちゃんが、いやなの……?」
「ああ、俺が嫌だ。だから……もう、もういいんだよ、マヤノ」


 どこまでも小さな体を抱き寄せる。

 砂ぼこりの匂いと、ターフの青臭い匂い。あと、いつもの――甘めの柑橘系の香り。強く感じられるそれを噛み締めながら、頭をもう一つ撫でる。

 小さな、小さな嗚咽が一つ上がった。つられそうになって、俺は唇を噛んで……誤魔化すように、抱き締める力を強くした。

671 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:56:05.01 ID:9tDKi9xF0

 どこまでも小さな体を抱き寄せる。

 砂ぼこりの匂いと、ターフの青臭い匂い。あと、いつもの――甘めの柑橘系の香り。強く感じられるそれを噛み締めながら、頭をもう一つ撫でる。

 小さな、小さな嗚咽が一つ上がった。つられそうになって、俺は唇を噛んで……誤魔化すように、抱き締める力を強くした。


「離ればなれなんてイヤだよ……! どうして、どうして……マヤはただ、トレーナーちゃんが居れば、それだけでいいのに……」
「……ああ」
「いかないで、トレーナーちゃん……」


 ぎゅ、と。胸に添えられた手が、シャツをつかまえる。

 胸にあてられた表情は見えない。でも……幽かに伝わってくるのは、マヤノが零した涙の温かさ。

 いかないで、と呟くその声はあまりにも細くて、震えていて。


「……ごめんな」
「――っ! ちがう、ちがうの……。トレーナーちゃんに謝ってほしい訳じゃないの……」
「……ありがとう。俺と一緒に居てくれて。俺と共に歩んでくれて」


 その言葉は、俺にとって決別の言葉だった。

 時間は有限で、時は光のように止まることはない。

 足の先が消えて、それは時間と共に俺の存在をこの世界から消そうとしている。

 もう立つことは出来ない。だから俺はソファに座ることを選んだ。

 それに、ここじゃないと……俺は、約束を果たせない。

 ……マヤノ。君は凄く賢くて、人の機微を汲み取るのがうまい子だ。

 だけど、せめて今だけは……今だけは、その目を曇らせてくれ。

 口の端から流れる血に、気付かないでくれ。

 振り絞るように、俺は笑顔を浮かべて、マヤノの瞼を閉じる。


「……春のレースの時に、言っただろ。膝枕させてほしいって」
「……覚えててくれたんだ」
「勿論。マヤノの言葉なら99%覚えてるっていっただろ?」


 俺がそう言えば、マヤノは小さく「そっか」と呟く。


「でも、その約束は果たせそうにない。少しでも動いたら、もっと早く崩壊が進んでしまうかもしれないからな」
「……! トレーナーちゃん、足が……」
「ああ。見ての通り俺は動けない。……だから、だから別の形でいいだろうか」


 そう提案するが、我ながら酷い提案だ。

 もうできないものを「やれ」といえる人は少ない。

 まして、マヤノみたいな優しい子なら。

 案の定、マヤノはこくりと頷いた。

672 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:56:39.58 ID:9tDKi9xF0


「……ありがとな」
「ううん。もともとはマヤが無理言ったんだもん」
「それでも。……じゃあ、時間もないし」


 俺は、自分の膝をぽんぽんと叩いて、マヤノの抱擁を解く。


「……おいで」


 俺がそう言えば、マヤノは強くしゃくりあげて、こくりと頷いた。

 マヤノの頭に手を添えて、ゆっくりと。膝へと導く。


「男の膝枕、あんまり感触は良くないらしいけど……どうだ、感想は」
「……すごく、凄くあったかいよ、トレーナーちゃん……」
「そうか。今日はもう疲れただろ、子守唄を謡ってあげよう」


 え、と小さく声をあげるマヤノ。

 俺はその目を手のひらで覆いながら、小さくつぶやく。


「大人はな、いろいろ難しいんだよ、マヤノ。だから、だから――最後のお願いだ。このまま、眠ってくれないか」
「…………。イヤ。イヤ、だけど……。トレーナーちゃんの最後のお願いだもんね。聞いてあげる」
「――ありがとう」


 大人は嘘を吐く生き物だ。……つまり大人は、素直じゃない生き物だ。

 目がなければ観測されない。事実を見ないことには、それを事実として認識は出来ない。確証は得られない。

 聴力も嗅覚も優れているマヤノであれば、直ぐにでも理解してしまうのだろうけれど……これはせめてもの意地だった。

 瞳にあふれるそれを押し殺すことなく、震える声で、俺は歌う。
673 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:57:21.63 ID:9tDKi9xF0


「ゆりかごのうたを、カナリヤがうたうよ」

「ねんねこ、ねんねこ、ねんねこよ」


674 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:57:48.51 ID:9tDKi9xF0


 たった二小節謡っただけで、もう体の崩壊は胸まで届きそうになっていた。

 訪れる終末の予感を振り切って、俺は歌う。


675 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:58:17.26 ID:9tDKi9xF0


「ゆりかごの上に、びわのみがゆれるよ」

「ねんねこ、ねんねこ、ねんねこよ」


676 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:58:53.37 ID:9tDKi9xF0


 噛み付く崩壊は、腕へ、そして首へ。

 それでも俺は、俺が知る唯一の愛を歌う。


677 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 22:59:28.14 ID:9tDKi9xF0


「ゆりかごのつなを、木ねずみが……ゆ、するよ」

「ね、んねこ……ねん、ねこ…………ねんねこ、よ」

「ゆ、り……のゆめ、に、……ろい月が、か、かるよ」

「…………こ、ね、ん……、ねん……ねこ……よ……」

678 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:00:49.25 ID:9tDKi9xF0



 どれだけ過ぎたかわからないくらいに、マヤノが眠って。


 俺も、ここで本当は眠りたくなって。

679 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:02:26.56 ID:9tDKi9xF0


 でも、そんなことは許されないから。


 時間は待ってくれないから。


 お別れの言葉は、きっと眠っているマヤノへ。たった一言。

680 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:03:07.56 ID:9tDKi9xF0


おやすみ。

681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:07:36.07 ID:35ka/gcIo
\(^o^)/
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:07:56.42 ID:OjIQWbFJ0
悲しいなぁ
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:10:27.96 ID:L26SvFFUo
チケゾーになるわこんなん…こんな…うわああぁぁぁ…
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:11:07.76 ID:Sru3XyIw0
これで死んじゃうとか世界が終わるとかじゃなくて、お互いがパートナーのいない世界で生き続けるんだもんなぁ
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:16:28.33 ID:dkUpk1Bs0
脳が破壊される
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:19:24.06 ID:OjIQWbFJ0
曇らせを楽しめると思えばいけるいける
687 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:24:08.45 ID:9tDKi9xF0

 ……。

 どれだけの時間が経ったかわからない頃に、トレーナー室へ立ち入る影があった。


「……まさか、眠っているとはな」


 長い髪を靡かせ、小さく笑うウマ娘は、眠っているマヤノトップガンへと毛布をかけた。


「まったく、彼も不器用なものだ。もっとふさわしい別れ方はあっただろうに」


 視線が移り、執務机へ。

 そこに彼――トレーナーの残滓はない。

 トレーナーに関するものは消え去り、残ることはない。


「私は――君のその旅が、いつか終わることを祈っているよ。……祈ることしかできないのは、癪だがね」


 彼女は小さくつぶやいて、机に触れ、そして踵を返す。


「――星が降り、霜が積もろうと。証が絶えることはない」


―――

■三週目クリア報酬
[因子]
スピード★☆☆ スピード★☆☆
スタミナ★★★ 根性  ★★★
―――――――――――――――――――
先手必勝★☆☆ 全身全霊★☆☆
―――――――――――――――――――
シューティングスター    ★☆☆ 
これが諦めないってことだァ!★★☆
ひらめき☆ランディング   ★★☆
―――――――――――――――――――
逃げ★★☆ 逃げ★☆☆
―――――――――――――――――――

―――

▼トレーナー関連
下1(ドット) 一週目クリア報酬
01〜33:やる気ドロップス(使用するとやる気を上げることができる)
34〜66:トレーナー白書(使用するとスキルを獲得することができる)
67〜99:夢のきらめき(使用するとウマ娘の潜在能力を開花させる)
00:導き(定められた運命を変える。ラウンド数が常に+1される)

下2(ドット) 三週目クリア報酬
・分岐する業(確定)
 効果不明。
・サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン](確定)

01〜33:目覚まし時計(安価を再判定させることが可能になる。やる気が上昇する)
34〜66:サポートカード[マヤノトップガン](サポートカードの使用により、特定の能力値の上昇を恒常的に効率化させる)
67〜99:因子/[一陣の風★★☆]
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:26:52.58 ID:JJaxXFr7O
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:27:25.14 ID:dkUpk1Bs0
トレーナーに幸あれ
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:34:04.11 ID:j+/TjH0+o
>>667
いうて>>305で賢さを上げる前から賢さを上げる利点が無いとは指摘されてたし、>>1さえもそれを認めてたからな?
その振る利点が無い賢さにわざわざ大量に振って案の定負けましたじゃ、そら悪手というのも当然の評価やろ
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:36:27.37 ID:dkUpk1Bs0
ループ記憶維持してるのやっぱりルドルフなんかなぁ
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:42:16.33 ID:EOfPeLxO0
ルドルフっぽいよなあ
でも大穴ゴルシちゃんにマックイーンのやる気スイーツを賭けるぜ
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:43:51.19 ID:EX0hRkpCo
>>690
だから結果論にすぎない事で人を責めるなっていう
ナリブがデバフバラマキ型で賢さで無効化しないといけないタイプだったらどうしたよ?
その当時の情報で考えろよ
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:48:03.09 ID:JJaxXFr7O
ゴルシちゃんがそんな賢い口調で喋れるか…喋りそうだな
695 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/23(月) 23:56:24.22 ID:9tDKi9xF0
▼トレーナー白書を獲得した。

▼目覚まし時計を獲得した。

▼トレーナースキル[分岐する業]を獲得した。

▼サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン]を獲得した。

――――
―――
――

 視界が暗転する。

 今どこにいるのか。あるいはそもそも生きているのかすらわからない。

 無限に等しい闇が僕の視界を覆っていた。

 マヤノトップガンが眠って、かなりの時間が経過した。

 相変わらずの闇は音も聞こえなければ温度も感じない。この無機質な感じには、なんとなくもう慣れてしまった。

 むなしい気持ちが、溢れた。

 まるで、羽がもがれたような虚無を覚える。

 ……もう、こんな思いはしたくない、とも。

 死人のような心持、俺は突如開けた視界にも驚くことはなく、むしろ自然に受け入れることができた。
 
 ここには生物はいない。モニターとそこから繋がれたケーブルが部屋を埋め尽くしていた。どこまでも、無機質な。

 前回のループの時そうしたように、モニターの前に立てばひとりでにモニターが立ち上がった。まるで俺の帰還を歓迎するように一度明滅し、映像を流し始める。


 ふさぎ込むマヤノ。寄り添う仲間たち。

 ……普段から明るいマヤノだからこそ、落ち込んでいるところが珍しくて、こぞって慰めに来る。

 でも多分、それは悪手だ。何せ、彼女たちは記憶を――。


「……そっか、誰もトレーナーさんの記憶、覚えてないんだ」


 ……え?


「いい人、だったんだけどね……」


 俺は溜まらず、そのモニターにかじりついた。

 何がどうなってそうなっているのかが理解できない。

 ナイスネイチャが、俺の記憶を持っている理由が――!

 でも、でも一つだけ理解できることがある。


――マヤノは、一人じゃない。


 涙が出てきた。

 これから地獄の道のりを歩むと思われていたマヤノに救いがあるとすれば、それは、まさしく”これ”だった。

 今まで神に感謝したことはない。それでも――今は、今だけは、神に感謝したい、そう思った。

―――

下1 ???(コンマ)

696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:56:31.18 ID:FmHxfWyZO
ステータスで一個だけ突出して低いってなってたら対策しておきたいよね
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/23(月) 23:59:26.34 ID:EOfPeLxO0
>>696
たづなさんこんなところで何してるんですか

スペとターボはデビューでコケたからな、面識のあるウマ娘に記憶が残るのか、ライバルとして勝ったウマ娘だけ記憶が残るのか、果たして
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:11:53.41 ID:IBTl28d20
覚えててくれたのがネイチャで本当によかった…っ
699 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 00:12:51.56 ID:BgttCbNH0


 少しすると、空間に扉が出来ていた。

 ……いつも通り。三度目といえど変わりはない。

 もし、もしだ。

 もし神様という概念が存在するのであれば、それは”不変”を象徴するものなのではないかと思う。

 もしかすると、この空間も、そんなスピリチュアルな概念的な何かなのかもしれない。


「……まぁ、だから何だ、って話だけど」


 そうつぶやいて、ドアのノブを掴む。

 一瞬、背後のモニターに視線を送る。そこには、ナイスネイチャの胸に顔をうずめてなくマヤノの姿と、それをあやすナイスネイチャの姿があった。


「……いつかまた、会えるといいな」


 俺は小さくつぶやいて、扉を開いた。
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:13:21.74 ID:pw4+1+i1o
影の主役クラスネイチャさん
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:35:34.97 ID:vOyI2P2m0
あと何回やれば勝てるんだろな
702 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 00:52:46.26 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……心に傷が残っていない、とは言わない」

トレーナー「それでも、前に進まなければ勝つことは出来ない」

トレーナー「マヤノにまた会うためにも、出来ることはすべてやった方がいい」

トレーナー「……URAファイナルズまで勝ち抜くことができれば、何かができるかもしれないしな」

トレーナー「それに、まだ謎も残っている――」

トレーナー「ループを解決する手段も探さなければならないな」

トレーナー「……」

トレーナー「ウマ娘を決めなきゃならないのはわかってる。でも……」

トレーナー「でも、マヤノのことがどうしても頭によぎる」

トレーナー「好かれるのも、好くのも……辛いもんだ」

トレーナー「……」

トレーナー「事務的に接しよう。そうしたほうが、お互いのためになるだろうしな」

トレーナー「俺が強く心を持てば、大丈夫」

トレーナー「……さて、次の育成ウマ娘は――(下1)にしようかな」
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:52:55.15 ID:qGcVkkx7o
キンイロリョテイ
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 00:52:58.14 ID:pw4+1+i1o
アグネスデジタル
705 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 02:51:20.66 ID:BgttCbNH0
トレーナー(キンイロリョテイ……。個人的なデータには引っかからないが)

トレーナー(だが、その高いポテンシャルには光るものがある。賭けにも近しいが……)

トレーナー(……まぁ、やるだけやってみるのもありだな)

※プレイアブルでない上に台詞もないので、素性についての安価をとります。
※ステータスについても安価をとります。よろしくお願いいたします。

―――

[二つ名:下1]キンイロリョテイ
スピード:下2
スタミナ:下3
パワー:下4
根性:下5
賢さ:下6
※ゾロの場合は追加ロール

[固有スキル]
下7 名前
下8 スキル効果(コンマ)
※ゾロ目の場合は追加ロール

―――

性格 下9
一人称(俺、僕、私等) 下10

―――

多めの安価なので長めに見ます。
今日の更新はここまでです。
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 02:54:22.47 ID:NWV2gFw7o
タイキシャトル
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:07:01.86 ID:NWV2gFw7o
申し訳ないですまさかちょうど更新されてると思ってなかったので育成ウマ娘安価としてレスしました
二つ名安価はいけるなら「黄金探しの放浪者」
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:18:14.47 ID:WRufoRRm0
うらー
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:30:17.22 ID:nYIIRebxO
ゴルシ並みにぶっ飛んだ思考もありうるか
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 03:58:34.25 ID:ZsdRBAf3o
そら
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 06:52:54.19 ID:61ulca0vo
はい
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:18:58.65 ID:RlEfxZD3o
黄金天馬
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:42:03.72 ID:joE9E+8/O
よいしょ
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:43:05.70 ID:7wFWTml9O
様々なロマンに向け無鉄砲に突っ走りつづけるピュアな子
肉が大好物
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:44:57.53 ID:W8kR1tvN0
普段は「私」
心を開いた相手には「あたし」
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 07:46:34.88 ID:wBigU5Loo
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 09:47:22.30 ID:uL7Qymm6o
スペちゃん←中等部
師匠←小柄
マヤちん←小柄
リョテイ←(スt、元ネタ(仮)は)小柄

これはこれは…そういう事だったんだねトレーナーくぅん?
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 10:02:51.01 ID:joE9E+8/O
ステ…キンイロリョテイは中等部か高等部か
719 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 11:21:08.56 ID:BgttCbNH0
一応言及しておきますが、>>115に記載がある通り、実名での出演でない場合は(要素を最大限汲み取りはしますが)基本的には架空のウマ娘として取り扱いますのであしからず……!

口調の設定など、詳細な設定を考えるのに少しお時間いただきますので――SSの先達を見習って質問を受け付けようと思います。
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 11:24:55.86 ID:joE9E+8/O
もし仮に誰かは不明な「ループを認知している」ウマ娘が育成対象になった場合も通常通り周回可能?
誰かはわからないけど
721 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 11:25:47.21 ID:BgttCbNH0
>>720
可能です。
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:33:50.27 ID:T4geThnXO
いくつか質問

以前言ってたループ関係ない、うま娘はナイスナイチャーで確定?

後、うま娘も記憶持ち越しだから、スキルとかつよさも持ち越しぬるのか、?

さすがに何度も、リトライだとダレるので救済措置(前回残ったスキル持ち越しとか、研究が半分で済むとか)無いんでしょうか?

ツインターボのようにしつこく絡むうま娘には、いっその事スキル教えた方が良いのか?

最後に、万が一SSもう書き込みしたく無い時は、嘘でも良いからリアル忙しいなど一言は欲しいです
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:43:13.26 ID:/bKGzuLu0
仮に記憶があるとしても前の世界はそのまま続いてるっぽいから
記憶が同じだけの別人ってことになるのかねぇ
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:53:07.15 ID:ZBoZ58ac0
普段どんなTRPGやってます?
725 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 14:41:12.96 ID:BgttCbNH0
>>722
▼ループが関係ないウマ娘について
作中で明言していないので言及は控えます。後のお楽しみという事で何卒。

▼ウマ娘が記憶を持ち越す場合、スキルなどを持ち越すか
こちらも作中で明言していないので言及は控えます。

▼ダレが指摘されるが対応はあるか
救済措置とは言えませんが、その為に因子継承やトレーナースキル、アイテム、イベントが存在します。
また、適切な展開へ持っていくには、適切な描写が必要です。
もう少しスピーディーになる可能性は否定しませんが、肯定も出来ません。

▼ツインターボのような子にはスキルを教えたほうがいいのか
はっきり言えば「通常スキル」の指導は可能です。例えば円弧のマエストロとかですね。
ただし、文中で説明した通り、固有スキルについての指導は不可能です。
この情報を提示したうえで、他のウマ娘にスキルを教えるかどうかは皆様の判断次第です。

▼SSの更新について
ありがとうございます。
エタる可能性が出てきたときは申し上げるつもりですが、今のところその予定はございません。


>>723
ノーコメントで。

>>724
メインで遊んでいるのはクトゥルフ神話TRPG、DX3rd、SW2.0などですね。
銀剣のステラナイツやエモクロア、マーダーミステリーとかにも手を出してます。
いつかウマ娘でマダミスやるSSとかも書いたみたいです(ウンスがやってたので)。
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 15:46:07.00 ID:RlEfxZD3o
お疲れ様です

>>434
>※[チーム結成]はループスタート時にのみ選択が可能です。

とありますがチーム結成タイミング逃した感じですかね?

それとも>>433に言われている条件を前周では満たせなかったのでしょうか?
727 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 16:06:26.21 ID:BgttCbNH0
>>726 これから始まるイントロダクションが終了したのちに提示する予定です、少々お待ちくださいませ。
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 16:33:51.43 ID:RlEfxZD3o
>>727
ありがとうございます
早漏で申し訳無い!
729 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/24(火) 17:35:03.84 ID:BgttCbNH0
アナウンスです。
キンイロリョテイの脚質やバ場適性については独断でこちらで決めさせていただきました。
結果をこちらに提示いたします、
また、このアナウンスを以て質問を打ち切ります。
以後の質問には必要があると考えられる際に返答いたします。
ご質問、ありがとうございます。

―――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:86
スタミナ:47
パワー:22
根性:25
賢さ:19

[固有スキル]
名前:黄金天馬 Lv3(コンマ結果Lv2+オリジナル分補正Lv1)
効果:72(強め)

[脚質]
逃げ:G 先行:A 差し:C 追込:B

[バ場適性]
芝:A ダート:G

―――

下1〜3 多数決
キンイロリョテイに対して[夢のきらめき]を使用するか。
※現状2つ所持中
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:37:12.42 ID:fEf9i2Uqo
する
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:40:15.02 ID:RlEfxZD3o
する
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:43:44.65 ID:W8kR1tvN0
する
733 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 18:16:42.13 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……とはいえ、そもそもデータがない以上どこにいるかもわからないんだよな……」

トレーナー「何処にいるんだろう、学園内に居ることはわかっているんだけどな」

トレーナー「ま、地道に探すしかないか」

……。

トレーナー「……マジで何処にもいない。もう夕方の暮れだぞ……?」

トレーナー「スペシャルウィーク然りツインターボ然りマヤノ然り……直ぐに会えたのは天運が向いていたのかもしれないな」

トレーナー「うーん、今日は出直すか……?」

―――

 深く息を吐いて、トレセン学園をさまよう。

 トレセン学園は広大で、人探しにはあまりにも向いていない。

 また明日出直そうかとも思ったが、出走登録などのことを考えると、今日中にキンイロリョテイのことを見つけておきたかったのだが……。

 ……まぁ、見つからないものはしょうがない。

 俺は、今日最後の試みとして、一縷の望みをかけて屋上へ向かっていた。

 そこでキンイロリョテイが見つかるなんて思っていない。ただ、学園内で一番高い場所がここだった。

 高い所から見下ろせば見つかるかな、なんて。

 安易な考えだったと思う、というかヤケクソ。なのに……。

 そこに彼女はいた。

 黒鹿毛の髪を遊ばせながら、胡坐をかいてカチャカチャと何かを弄っている彼女こそ――キンイロリョテイ。

 がしがしと髪の毛を掻きむしり「あー?」などと声をあげている彼女の手元には、蹄鉄。

 とても素人では調整が出来ないそれを、尋常ではない集中力で調整しようとしている。

―――


トレーナー(声を掛けるのも憚られる雰囲気だな……)

トレーナー(とはいえ、ようやく見つけた好機、声をかけなければみすみす逃すことになりかねん)

トレーナー(……さて、どう声をかけようか)


下1 どのように声をかける?


734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 18:27:02.11 ID:nYIIRebxO
大事なレースがあるのか?俺に出来ることがあれば言ってみてくれ
735 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:18:03.46 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……大事なレースがあるのか? 俺に出来ることがあれば言ってみてくれ」

リョテイ「……ん、何だアンタ。私になんか用か?」

トレーナー「……話を聞いてたのか? 蹄鉄の調整、出来ないんだろ?」

リョテイ「ん? ああ。まぁ、出来てないけど?」

トレーナー「手伝うか、って声を掛けたんだ。不要ならいいんだが」

リョテイ「ふぅん。ありがたいけど、別にいいよ。近くレースがあるわけでもないし」

トレーナー「だったら何故蹄鉄の調整を……?」

リョテイ「ワン・オフの蹄鉄、しかもそれが自分の手によって調整されたもの――浪漫を感じないか?」

トレーナー「……まぁ、感じなくもないけど」

リョテイ「なんだよアンタ、割と話わかりそうな人間だな」

トレーナー「まぁ、浪漫っていう言葉の響きは好きだからな」

リョテイ「へぇ。いい趣味してんね」

トレーナー「……調整だけして、それで終わりか?」

リョテイ「……」

リョテイ「ま、何れ使う機会は来る。備えあれば……あれだ、憂いなしってやつ」
736 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:19:12.91 ID:BgttCbNH0

トレーナー「本当にそれでいいのか、キンイロリョテイ」

リョテイ「――あ?」

トレーナー「蹄鉄を調整する程度の浪漫に落ち着いてていいのかって言いたいんだ」

リョテイ「……お宅さんや、私を煽る目的なら勘弁だけど?」

トレーナー「事実煽ってるけど? 浪漫が好きってんなら、実にもったいないことをしてんな、って」

リョテイ「良い覚悟してんな、ウマ娘と人間じゃどっちが強いかって、四半世紀前から言われてンだろ」

トレーナー「……そんなことは俺もわかってるよ。でも、考えてみろよ。レースに出たほうが、より大きな浪漫を追い掛けることにならないか」

リョテイ「……へぇ。どういうことか説明してもらおうか」

トレーナー「君の調整した蹄鉄があったとして、それを履いてGT……いや、URAを優勝したら、どうなると思う?」

リョテイ「……」

リョテイ「……それは」

リョテイ「……それは、浪漫を感じるな」

トレーナー「だろ。ま、でも君は一人で蹄鉄を弄ってる方が楽しそうだから――俺はこれでお暇するよ」

リョテイ「……待てよ、お宅さん」

リョテイ「……アンタ、トレーナーだろ?」

トレーナー「そうだが、それが何か関係あるか?」

リョテイ「――私をレースに出せ」

トレーナー「へぇ。俺に君を選ぶメリットがないけど?」

リョテイ「浪漫、好きなんだろ」

リョテイ「等価交換だ。私は私の、アンタはアンタの浪漫を追い掛けられる。どうだ?」

トレーナー「……はぁ、ま、それでいいよ、それで」

トレーナー「じゃ、明日からよろしくな」

リョテイ「……アンタ、感じ悪いな。その癖逃げ道はキチンと用意してる。実は結構丁寧だろ、アンタ」

トレーナー「何のことだ? 感じ悪いのは……あいにく事情があってそうなってるだけだ」

トレーナー「でも別に構わないだろ? 俺たちが追い求めるのはあくまでそれぞれの浪漫。愛想よくしたところで、君の結果が変わるわけじゃない」

リョテイ「……食えねないな、アンタ。ま、それでいいさ」

リョテイ「明日からよろしく、トレーナーサン」
737 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:23:51.29 ID:BgttCbNH0
トレーナー「……多分キンイロリョテイは鋭いタイプだ」

トレーナー「俺の嘘なんて直ぐに見抜いてくるんだろうな……」

トレーナー「はぁ、今から荷が重い」

トレーナー「彼女が出来るだけ浪漫を追い求めることに熱中してくれることを祈ろう」

トレーナー「ああ、あと出走登録は間に合った」

トレーナー「……」

トレーナー「……あと、これ、どうしようか」

―――

下1 チームを結成しますか?

―――

■[稟議書] Lv1
・マヤノトップガンの育成完了
総合評価:★★★★☆

チーム結成時のメンバー上限:2人

Lv2まであと★1つ

―――
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:29:16.98 ID:KlqWbXPw0
します
739 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:30:35.10 ID:BgttCbNH0
▼チーム作成を行います。


下1 チームに加えるウマ娘
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:32:26.97 ID:61ulca0v0
ネイチャ
ダメならテイオー
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:50:35.71 ID:joE9E+8/O
このキンイロリョテイはロマンチストなリアリストって感じがしますね
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:51:44.90 ID:qGcVkkx7o
トレちゃんがスキル[大人]を使ってらっしゃる〜
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 20:15:35.73 ID:U80885dDO
思ったより落ち着いた子で好き
744 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 23:50:43.38 ID:BgttCbNH0
ちょっと疲れたので更新はここまでです。
思ったよりマヤノの敗退が心にキてるのに驚いてます。

745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 23:56:23.72 ID:WRufoRRm0
おつ
即敗退即敗退からのシニア有マ敗退だからなぁ
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:04:37.33 ID:F8w0LEh90
まあ長く書いてれば愛着のひとつも沸くよね
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:11:38.53 ID:Voud/ofGo
おつ
さもありなん……
748 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 00:39:35.31 ID:+hM7VL0K0
あとキンイロリョテイ編が本格的に始まる前に、ちょこっと書いてみたいな〜と思うIFルートがあるので安価取ります。

下1〜5(多数決)
・リミテッドイベントの他ルート
・もし1年目や2年目のクリスマスイベントがほかのウマ娘で発生したら。(トウカイテイオーver)
・同上(ゴールドシップver)
・トレーナーが消えてしまった世界のその後
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:42:28.51 ID:JMvmh9UT0
スペちゃんアフター見たい
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:53:49.35 ID:Voud/ofGo
その後:ツインターボ
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:57:58.04 ID:fMQgCyfSo
学園との関係が悪化するやつ
(リミテッドってこの辺りの話よね?)
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 01:06:52.90 ID:uHVc9UDi0
クリスマスゴルシ
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 05:57:39.60 ID:3XroH1TCo
トレーナー消えてしまった後のツインターボ
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 08:55:19.13 ID:tDZvE6HCO
全部書け(無謀)
755 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:00:06.83 ID:+hM7VL0K0
スーパー・ショート・ショートですがお納めください。

―――

 開いた窓から湿気を含んだ重い風が吹き込んで、僅かにツインターボの毛先を揺らした。

 じとりと巻き付くような湿気、曇天ともくればそろそろ雨が降るのは目に見えていた。

 だから、気分が余計に暗くなったのかもしれない。思い出したのは――あの日、メイクデビューの日の出来事。


「……なんで、なんで誰も、トレーナーのこと、覚えてないんだよぉ……」


 シーツを握って、涙を湛え、ツインターボは小さくつぶやいた。

 レースが終わって気を失い――気付いた時には、トレーナーは記憶ごとこの世界か消えてしまっていた。

 誰に聞いても二言目には「そんな人いたか?」と返ってくる。

 ツインターボだけが、トレーナーという人物の存在を確信していて。だが、周囲の人々はその存在を懐疑的に見ていて……。そんな状況に置かれたツインターボは、もう心が疲れ切っていた。

 わがままを言っても笑って聞き入れてくれた。消えて初めて、いろんなことに気を遣ってくれていたことに気が付いた。……世界で一番の味方が、消えてしまったということに気付いてしまった。

 ……苦しかった。

 息がつまるような、閉塞を感じた。

 雨が降ってきて、それがベランダに小さく打ち付けて。

 その甲高い音だけが、今のツインターボの味方だった。

 誰もがツインターボを慰めに来た。ただ、その心を癒すものは、本質的に存在しない。

 どれだけ待っていても、どれだけ望んでいても、いない――。


「……だれか、だれか覚えてないのかなぁ……」


 うっすらと隈の残る瞳で、外を眺める。

 これが御伽噺ならば、いい子にして待っていれば空から降ってくるのかもしれないけれど……。

 負けてしまったツインターボは、もう夢を見てばかりではいられなくなっていた。

 現実はまだまだ子供であるツインターボに、敗北の二文字を突き付けてしまっていて。


「……く、う、ぁ……!」


 シーツを小さな手でぎゅっと握って、寄った皴に水滴が落ちていく。

 この世界は残酷で、救いなんてなかった。

 そう思わせるに十分な絶望を、ツインターボは既に抱えていた。

 ……だから、もう。


「君は幸せになるべきだ、ツインターボ」


 幸せになってほしい――。そう願った誰かの祈りは形となる。

 ……そのウマ娘によって、ツインターボがターフに舞い戻るのは、また別の話。
756 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:24:02.45 ID:+hM7VL0K0
時間ができたのでもういっちょスーパー・ショート・ショートをば

―――


「蹄鉄よし、勝負服、よし……!」


 かるくつま先を叩いて、スペシャルウィークは立ち上がる。

 控室から少し歩けば、そこには客の喊声渦巻く中山競馬場のパドックが広がっていた。

 ……有馬記念。スペシャルウィークはあれから血のにじむような努力を重ねて、大舞台に立っていた。


――”トレーナーなしで有馬まで上り詰めた超有望株”。


 それが今のスペシャルウィークの評価。本人は事あるごとに否定するので、謙虚で実力もあるウマ娘として人気を博していた。

 だが、それは真実ではない。――彼女にも、トレーナーがいる。

 ただ、今ここにはいないというだけだ。今もトレーナーは自分のことをきちんと見てくれている。

 ”一緒に日本一を目指さないか”と、スペシャルウィークに声を掛けたトレーナーが、私の晴れ舞台を見ていないわけがない。

 スペシャルウィークはもう三年も経つというのに、トレーナーのことを忘れず、信じていた。


「……トレーナーさん。私、絶対に勝って勝って、日本一になりますから――!」


 ゲートについて、駆け出す準備。両隣のウマ娘も――確かに、名だたる強者。

 でも、とスペシャルウィークは思う。

 どれだけ強くたって、負けるわけにはいかない。もう負けたくない。

 あの日、トレーナーが消えた日、スペシャルウィークは強く誓ったのだ。


「絶対に、負けない」


 ゲートが開かれ、体は風をまとって前へ進む。

 ブルネットの髪が流れ、姿勢は前傾。序中盤は脚を溜めて。

 終盤で、解く。

 爆発的な加速を見せたスペシャルウィークは、他のウマ娘をごぼう抜きし、一気に先頭集団に躍り出る。


――それは、まさしく星の如き加速だった。


 全てを過去に置き去るようなレースの結果は、もはや第四コーナーから最終直線に入った時点で明白だった。

 後悔や絶望を振り払う走りは、その先に誰の背中も写さない。

 夢や希望は、誰かのを追うモノじゃないから、もう背中は見ない。


「――トレーナーさんッ!」


 声高に、叫ぶ。トレーナーがどこにいても、彼女のことを見つけられるほどに。


「私、どこにいてもトレーナーさんが見つけられるくらいに輝きますから!」


 だから。


「いつかまた、会いに来てください……! 私にいつか、あの時のお礼をさせてください!!」


――いつかまた、会いましょう。絶対に!

757 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:42:03.74 ID:+hM7VL0K0
もういっちょ。

文字量は正式にイベントを踏んだ時よりも短くなってます。

―――

「……君にはそこそこ期待していたつもりだったんだ、マヤノトップガン」
「会長、さん……?」


 シンボリルドルフに呼び出されたマヤノトップガンは、開口一番突きつけられた言葉に思わず硬直した。

 確かに、ここ何日かは少し落ち込んでいて、トレーニングも疎かになりがちだった。

 でも、だからといって――。


「君がナリタブライアンに勝つ? それは皮算用というやつだ。諦めたほうがいい」
「……会長さんでも、言っていいことと悪いことがあるよ」
「何故だ? 私はただ――事実を述べているにすぎんよ」


 かちん、と。頭の何処かが切れるような感触がした。

 確かに、ナリタブライアンに敵わないことは分かっている。

 だが、そんな言い方があるものか。

 今までの努力を否定するような、そんな言い様を許せるものか。


「訂正して、会長さん」
「訂正する必要がどこにある、マヤノトップガン。先ほども言ったがこれは事実だ。人間が水の中で息をしようとするのを止めることに、何の理由や説明がいる? 訂正する必要もあるまい」
「……じゃあ、どうして! どうして会長さんはマヤにいろんなことを教えてくれたの……?」


 シンボリルドルフの瞳をまっすぐと見て、マヤノトップガンは問う。

 放課後の、あの時間。楽しいばかりとは言えなかったが、シンボリルドルフと共にナリタブライアンを打倒するのはマヤノトップガンにとって好きな時間の一つだった。

 だから、本人から否定される理由が知りたかった。

 だが。


「気まぐれだよ、マヤノトップガン」


 その一言で、マヤノトップガンが覚えていたすべての好意的な記憶が、砕ける音がした。


「……期待した私が馬鹿だったよ。一度打ちのめされるといい。身の程を理解できるんじゃないか?」


 膝を、着くしかなかった。

 気付かないうちに瞳からは涙があふれ、コンクリートにしみこんでいく。

 その跡も、夏に近づく気温のせいで直ぐに乾いて、まるで嘘みたいに消えていく。

 全ては虚飾で。

 真実は、この心だけだった。


―――

「……手間を掛けたな」
「構わない。外ならぬ君の願いならな――ブライアン」
「……」
「それにしても、自分の未明を恥じるのみだ。全てのウマ娘の幸せを願っているとは言うが、悲しませることでしか事態を解決できないとは」
「……誰もアンタのことを責めないだろ」
「それでも、だ。……後は頼むよ、私も少し……堪えた」

758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 16:46:42.08 ID:WQ9mrwQYo
会長にこんな事言われたら再起不能になりそう
759 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 17:03:51.85 ID:+hM7VL0K0
もういっちょスーパー・ショート・ショート。
ゴルシがリミテッドイベントのクリスマスを踏んだ場合、秋川理事長もたづなさんも出てきません。
全て一人で解決します。

―――

「よぉ、トレーナー! そんなとこでアルマジロみたいに丸まってどうしたんだ?」
「――ゴールドシップ」
「は、さては――ダンゴムシごっこだな?! 岩役を探してるトコだったんだな」


 街道の路地裏。いつもの笑顔を浮かべてゴールドシップはそこに立っていた。


「……ごめん、ゴールドシップ。今は一人にしてくれないか」
「……。あぁん? どうしたんだよいきなり、ゴルシちゃんをハブって一人でダンゴムシごっこに洒落込むとはいい度胸じゃねーか」
「…………違うんだよ。とにかく、一人にして――」


 不意に、ぐいと引っ張り上げられた。

 そしてそのまま壁に優しく押し付けられ、またぐらに足が差し込まれた。

 そのまま顎をくい、と持ち上げられ――視界いっぱいにゴールドシップの顔が映った。

 いつも通り、綺麗な顔だ。――ただ、そこに浮かべられている表情は、いつものにやけ顔ではなく、真剣なものだった。


「おいおい、いきなりどうしたんだよ。――トレーナーしては珍しく弱気のヘナちゃんじゃねーか」
「……」
「答えろよ。アタシのトレーナーともあろうものが、青菜に塩ブッ込んだみてーな顔してるんだ。何かあるんだろ?」


 どうなんだよ、と。差し込まれた足が強く持ち上げられる。

 目線が強制的にあわされて、俺はそれを咄嗟に逸らした。


「……あたくし、ちょっと頭に来ましてよ」
「……」
「ちょっとついて来いよ。てか連れてくから」
「え、ちょ」


 俺が何かを言う前に、ゴールドシップは手際よく俺を横抱きにして、どこかへと駆け出した。

 商店街を疾走するゴールドシップ、その腕に抱えられている俺。

 物珍しさに目を向けてくる住民たちと目が合うたび、俺は死にたくなった。


―――


「うじうじしてんじゃねー。どうせ”俺はクソ雑魚アホトレーナーだから、天才ゴルシちゃんとつり合いが取れないんだーえーん”とか言ってたんだろ?」

「……おおむねその通りだけど」

「くっだらねーこと考えてんな、オマエ。オマエ以外にゴルシちゃんのトレーナーは務まらないって知ってっか?」

「……は?」

「アタシについて来れるトレーナーはオマエだけだって言ってんだよ。ほら、わかったら救命胴衣準備しろ!」

「え? は?」

「気分が良くねぇんだろ? だったら――夜釣りじゃーい!」

760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 17:18:28.74 ID:tDZvE6HCO
このスレを見てマヤノが推しになった人は絶対に居る
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 18:14:31.01 ID:Voud/ofGo
まさかの全部盛り!ありがとうございます!ありがとうございます!!

夏の空とターボは程よく曇らせろ
スペちゃんはさすがの日本総大将
マヤノはこの後トレーナーちゃんが慰めてくれるから…ごめん、やっぱ辛えわ…
イケメンムーブするゴルシは反則なんですよね、釣果すごそう
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 18:37:04.03 ID:JMvmh9UT0
これ見て思ったけどこのスレのキンイロリョテイはこうテンションがガッと上がってない時のゴルシに雰囲気が似てる。
運命的な何かがある二人だけあって
あと>>1は絶対にスペちゃんに「ブルネットの髪」って表現を使うのが気に入っている、俺も好き
763 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 18:39:10.76 ID:+hM7VL0K0
「――稟議書。本当に通るんだろうか」


 キンイロリョテイと別れた後、俺は稟議書を手にして理事長室前に立っていた。

 ……これを提示するという事は、俺がループしているという事は最初から説明することに他ならない。

 だが、俺には提出せざるを得ない理由があった。――URA優勝という、大望が。

 マヤノトップガンの育成を終えてみてわかった。ウマ娘を育成する上で欠かせない要素の一つに”他のウマ娘の協力”がある。

 前回のループではシンボリルドルフが協力してくれたが、今ループでも同じように上手くいくとは思えない。

 であれば、最初からウマ娘の協力を取り付けられる状況――つまりチームを作成することは必要だと強く思う。


「考えているだけじゃだめだな。提出しに行くか」


 二度扉を叩けば、内側から秋川理事長の声が返ってくる。

 俺は「失礼します」と扉を開き、中へと入る。


「挨拶ッ! お疲れ様だ!」
「お疲れ様です、理事長。今少しお話よろしいでしょうか?」
「肯定! ……君は、先週着任したばかりのトレーナーだな、何か用か?」


 こちらを、と秋川理事長に稟議書を差し出す。

 既に決済印が押されたそれに、秋川理事長は首をひねって疑問を露わにした。


「……疑問。このような提案の決済印を押した覚えはないが……」
「当然でしょう。……なぜならば、その決済印は、貴方ではない秋川理事長に押してもらったものですから」


 俺がそう言えば、秋川理事長は首をひねった。

 言っていることの意味が良く理解できていないようだ。……まぁ、当然の反応だろう。

 このままでは、話が進むこともない。

 そもそも話すつもりだったので、俺は自身が陥ってしまっている状況の仔細を理事長へと話した。

 最初こそ理解が出来ないとばかりに何度も話を止めていた理事長だったが、実際の体験を交えて話せば次第に懐疑的な態度が打ち解けていく。

 ……さすが、若いなりに理事長をしているだけはあった。


「成程。理解はしたぞ、理解は。ただ、だからといってすぐに稟議を通すわけにはいかないが……」
「……いえ、通した方がよろしいかと」
「……シンボリルドルフ、いつからそこに?」


 俺がそう問えば、シンボリルドルフは苦笑いを浮かべて、扉の方を手で示した。

 ……開けっ放しだった。
764 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 18:55:20.66 ID:+hM7VL0K0
「おおよその事情は把握しました。……してしまった、と言ったほうが正しいですが」
「……ああ、むしろ手間が省けた、ともいえるかな」
「手間が省けた、という事は――もともと私にも話そうと?」


 シンボリルドルフが首をかしげた。


「ああ。ウマ娘のケアは、ウマ娘に任せるのが一番いい」
「……同感です。なるほど、ではこれからの話し合いには私も加わるとして――」


 シンボリルドルフは秋川理事長の方に向き直り、今一度同じ言葉を繰り返す。


「理事長、その稟議は通すべきです」
「熟慮……。なぜそう思うか、意見を聞かせてくれ、シンボリルドルフ」


 では失礼して、とシンボリルドルフが理事長室に備え付けのホワイトボードに向かう。

 トレセン学園と書き、何かの数字を書く。……これは、ウマ娘の総数と、トレーナーの総数……だろうか。


「――そもそも、トレセン学園は慢性的なトレーナー不足です。それはひとえに、ウマ娘のありとあらゆる調整を行うという点で、トレーナーという職業が特殊技能職であることが原因だと思われます」
「肯定。確かに、トレセン学園におけるトレーナーの総数は、ウマ娘の在籍数を下回っている」
「ある程度は私たちのような高学年のウマ娘が面倒を見ていますが、個々人の面倒を見るには手が回りません。私たちとて競争バですから」


 確かに。寮母や指導役のウマ娘などはいるが、その全てがレースに出ることを目指しトレーニングを行っているウマ娘たちだ。

 練習の時間を割いてまで、個々人に構っている暇はない。冷酷なようだが、そもそも彼女たちがトレセン学園に居るのだって、レースに勝ちたいが為なのだ。


「ですが、1人のトレーナーが複数人のウマ娘の面倒を見ることができればどうでしょうか。トレーナーの負担は増すでしょうが、確実に個々人への対応力が増すと考えられます」
「疑問。確かに言うことは分かった。ある程度の説得力もあると思う。だが――トレーナーの負担についてはどう考える?」
「――希望性を採ればよいかと。余裕があるトレーナーに希望してもらい、実績に応じて複数人のウマ娘の面倒を見せる」


 シンボリルドルフがそう提案すると、理事長は少し悩んで――そして結論を出す。


「承認。とりあえず、私にはとても魅力的な提案に見えるッ。だが、さすがにたづなに了解を得ないとマズいからな……。たづなに聞いてから、追って沙汰を言い渡そうッ!」
「……ありがとうございます」


 シンボリルドルフが頭を下げる。俺はただ事態の推移を見守ることしかできずに、追うように頭をさげた。

 それにしても、やけにシンボリルドルフの対応が迅速な気がする。聡明なシンボリルドルフとはいえ、さすがにループなどと説明がされれば困惑するのが常ではないんだろうか。

 ……まぁ、気にしていても何も始まらない。手助けに感謝するだけにとどめておこう。
765 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:02:05.21 ID:+hM7VL0K0

 それから数日が経過した。俺の稟議書は無事に通ったようで、理事長から正式に「チーム結成」についての通達が為された。

 チームを結成するにあたっての条件は簡単だ。トレセン学園のトレーナーであること。

 とはいえ、最初から何人ものウマ娘の面倒を見させるわけにもいかないらしく、実績を上げたことがないトレーナーは2人チームを結成することしか出来ない、とのこと。

 とはいえ、チームを結成することは出来るわけだ。


「……というわけで、チームを結成しようと思う」
「お、なかなか粋なことするな」
「……意外だな、君はこの手のことに否定的だと思ってたが」


 窓際で知恵の輪を解いていたキンイロリョテイは、俺の方を不愉快そうな視線で見つめる。


「いやアンタ、私と関わってまだ一日二日だろ? なに理解した気になってんだよ」
「態度から推察したまでだ。……ちなみに、なんで好意的なのか聞いても?」
「あ? 決まってんだろ、そんなん……」


――青春って浪漫だろ、そりゃアンタ。


 言われてなるほど、と思った。


766 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:08:12.21 ID:+hM7VL0K0
トレーナー「誘うウマ娘は誰でもいいのか?」

リョテイ「まぁ、ヘンな奴じゃなければ」

トレーナー「じゃ、決まりだな。もう声はかけてあるんだよ」

リョテイ「へぇ。随分と手が早いんだな、アンタ」

トレーナー「……言い方を考えてくれ。まぁ否定はしないが」

リョテイ「……いや、否定しろよ」

――――

▼チームが結成されました。

▼ナイスネイチャの加入は、メイクデビュー後となります。

―――
[チームについて]
チームに加入したウマ娘は、練習やイベントなどに参加することになります。
原則として、安価での指定がなければ、チームの構成員となったウマ娘と育成ウマ娘は別行動をとりません。
また、構成員となったウマ娘も、育成ウマ娘と異なるレースに出走します。
これによる目標不達成は存在しませんが、勝利することにより育成ウマ娘に恩恵を齎すことが出来ます。

トレーナーの抱える秘密を共有するかどうかは安価に委ねられます。

詳細な設定については、設定の説明が必要な際に行います。
767 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/25(水) 19:11:36.84 ID:+hM7VL0K0
トレーナー「……トレーナー室が凄く簡素に見える」

トレーナー「マヤノと一緒に過ごしていた時は、マヤノの私物とか結構あったからな」

トレーナー「キンイロリョテイの私物は……あ、この前の知恵の輪が窓枠に置かれたままだな……」

トレーナー「この感じだと、そう遠くないうちに私物にあふれることになるかもな」

トレーナー「……いかん、笑うな笑うな」

トレーナー「気を引き締めないと」

―――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:86
スタミナ:47
パワー:22
根性:25
賢さ:19

―――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/その他(良識の範囲内で自由に)
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:12:37.45 ID:M3KgUwVl0
トレーニング
769 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:13:08.79 ID:+hM7VL0K0
あ、ちなみにメイクデビューまではあと3ターン(当ターンを含む)です。
安価なら下
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:13:40.85 ID:Voud/ofGo
(リョテイもヘンな奴の括りや…どっちかというと…)
771 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:17:26.96 ID:+hM7VL0K0
リョテイ「トレーニングか」

トレーナー「不服か?」

リョテイ「別に。まぁ、将来的にはそうなるかもしれないが、ね」

トレーナー「……どういうことだ?」

リョテイ「アンタが私に適した量のトレーニングを課すことが出来るか、ってコトだよ」

トレーナー「今日はどうあがいても軽く流すからな。どれだけ成長できるかはキンイロリョテイ、君次第だ」

リョテイ「ま、初回なんてそんなもんだろ。理解はしてるが――言い方、もう少し柔らかくできないのか」

トレーナー「……これでも十分柔らかくしてるつもりだけどな」

リョテイ「……嘘がヘッタクソだなぁ、アンタ」

―――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:86
スタミナ:47
パワー:22
根性:25
賢さ:19

―――

下1 トレーニングの種類

スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の成長率に固定値追加。

―――

下2 トレーニングの効果量
※ゾロ目の場合は追加ロール

―――
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:20:45.49 ID:WQ9mrwQYo
パワー
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:21:18.83 ID:Voud/ofGo
ほーい
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:33:02.18 ID:yrspui1oO
いいスタート切れたかな
775 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:38:27.64 ID:+hM7VL0K0
トレーナー「総合的に見てパワーがないな」

リョテイ「ま、他のウマ娘と比べたら小柄に生まれたからな」

トレーナー「だろうな。今回は不足ぎみなパワーを補強しようと思う」

リョテイ「そうかい。何をすりゃいいんだ」

トレーナー「パワーの上昇ならこれと相場が決まってるだろ」

リョテイ「……だからジムだったのか」

トレーナー「まぁ、全体的なパワーの増強ならここ以上の場所はないしな」

トレーナー「一部分の筋肉を特化させるなら他にもあるけどな」

トレーナー「さて、まずは取り組んでもらおうか。君のキャパシティを見たい」

リョテイ「へいへい」

―――

▼キンイロリョテイのパワーが上昇した。
パワー:22(G)+83=105(G)


776 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:42:55.21 ID:+hM7VL0K0
「小柄なだけあってパワーは本当にないんだな」
「最初アンタもそう言ってただろ。まぁ、鍛える重要性は理解してるけどな」
「だったらいいんだ」


 それだけを告げて、踵を返そうとした時だった。

 ポケットに潜めておいた石が、唐突に発熱した。

 来たか、と俺は思った。

 ツインターボの時然り、マヤノの時然り、この石が光ったと思ったら力が増した。

 俺の[俯瞰・解]はこの石のことを因子と呼ぶことを示している。


「……おい、どうしたんだよいきなり押し黙って」
「キンイロリョテイ、今から体の異常があったら、無理せず休めよ」
「は?」


 キンイロリョテイの胡散臭いものを見る目が、俺のことを貫いた。

―――

下1 [トレーナー白書(当ループ限定品)]を使用するか

777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:43:42.46 ID:fMQgCyfSo
使う
778 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:56:27.03 ID:+hM7VL0K0

 発熱がピークに至り、突如として石や本の感触が喪失する。

 すると、目の前で俺のことを疑うように手を組んでいたキンイロリョテイの体が、跳ねた。


「……ッ! おい、これ、なんだよ……っ!」
「……」
「おい、答えろよ……! 怖いだろーが!」


 ……少しすると落ち着いたようで、キンイロリョテイは荒い息を吐きながら目の前に崩れ落ちた。

 周囲には誰もいない。ここを利用するとき、予め理事長に事情を話して貸し切りにしてもらったからだ。

 まぁ、ここ以外にもジムはいくつかあるからな。

 ……っと、そんなことはどうでもいい。今大事なのはキンイロリョテイのことだ。


「大丈夫か」
「……ああ。なんかポカポカするというか、温かい気持ちになると言うか――」
「キンイロリョテイ」
「なんだよ」
「――なんで君は泣いてるんだ?」


 驚くキンイロリョテイの両目には、キラキラと光るそれが湛えられていた。

 彼女はそれを慌てて拭うと、きっ、とこちらを睨みつけてくる。


「アンタ、ほんとに何したんだよ……!」
「警戒するようなことじゃない。機会が来たら話す」
「……信用ならないトレーナーの下で、ウマ娘が十全にトレーニングすると思うか?」
「いや、君はどうあがいてもトレーニングに励む」


 言い切った俺に対して、キンイロリョテイはぴくりと片眉を跳ね上げた。


「どうしてそんなことが言いきれる?」
「君が走る目的は俺じゃない。君の夢であり、浪漫だからだ。俺はその為の舞台装置に過ぎない、だろう?」
「……。はぁ、正解だよ、まったく。食えない奴だ」


 ため息を吐くキンイロリョテイ。だが、俺に対する疑心がなくなったわけではないらしく、指をピッと立てて、こちらに指してくる。


「……いつか話してもらうからな」
「そう言ってるだろ」
「チッ! 相変わらず感じ悪いな、アンタ」
「気に入らないか」
「……気に入るか気に入らないかの話じゃない。直したほうがアンタのためだって言ってんだよ」
「そうか、忠告ありがとう」


 俺がそう伝えると、キンイロリョテイは鼻を鳴らして、シャワールームの方へと向かう。

 ……特に悪影響などはなさそうだ。むしろ、何というか……肌つやが増したような。

 変な影響はなかったようで何よりだ。――まぁ、スキルも正常に受け継がれているし、変な影響が出るわけがないんだが……。

 心配なものは心配だ。ただそれだけの話。

 俺はキンイロリョテイにこのホッとした気持ちがバレないように、その場からそそくさと離れたのだった。


―――

▼トレーナー白書を使用した。
下1 獲得スキル
※コンマが大きいほど良いスキルを習得する。
※ゾロ目は追加ロール。
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:58:03.04 ID:yrspui1oO
ハッピーカムカム
780 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:15:16.77 ID:+hM7VL0K0
▼スキル[お見通し]を獲得した。

▼夢のきらめきを使用した

▼因子継承開始

―――

■因子継承

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:86(G)+(12×2)=110(G)
スタミナ:47(G)+(12×3)=86(G)
パワー:105(G)
根性:25(G)+(12×3)=61(G)
賢さ:19(G)

▼スキル[先手必勝]を獲得した。

▼スキル[全身全霊]を獲得した。

▼固有スキル[シューティングスター]を獲得した。

▼固有スキル[これが諦めないってことだァ!]を獲得した。

▼固有スキル[ひらめき☆ランディング]を獲得した。

▼脚質[逃げ:G]が[逃げ:D]に上昇した。

―――

■夢のきらめき

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:110(G)×1.2=132(G)
スタミナ:86(G)×1.5=129(G)
パワー:105(G)×1.5=157.5→158(G)
根性:61(G)×1.2=73.2→74(G)
賢さ:19(G)×1.2=22.8→23(G)

[固有スキル:黄金天馬 Lv3]→[固有スキル:黄金天馬 Lv4](作戦:追込/判定)
・レース終盤に加速すると、勢いを付けて加速力を上げる。
(レース終盤の判定値に+100し、判定値の和を1.8倍する。倍数はスキルレベル依存)

黄金天馬Lv1:1.5倍
黄金天馬Lv2:1.6倍
黄金天馬Lv3:1.7倍
黄金天馬Lv4:1.8倍
黄金天馬Lv5:1.9倍
黄金天馬Lv6:2.0倍(スキルレベル最大)

―――
781 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:16:14.01 ID:+hM7VL0K0
丁度いい機会なので、前回ループからの変更点を今から記載します。少々お待ちください。
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 20:21:18.12 ID:Voud/ofGo
スキルイイネ
出来るだけ多く羽を生やして欲しい
783 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:40:21.44 ID:+hM7VL0K0
全部で5つの変更点を設けております。各項目の詳細については、その説明が必要になった際に改めて申し上げます。

■■■■■

@固有スキルの変更点
――――――――――――――――――――――――――

1.固有スキル因子継承時の条件が撤廃されました。

・メイクデビュー等序盤事故率の低減
・ウマ娘本家との設定の著しい乖離
(本来であれば脚質関係なくスキルは継承可能)

――――――――――――――――――――――――――

2.全体的なスキル効果の見直しを行いました。

・固有スキルごとの個性が消失していたため
・展開のマンネリ化を防ぐ目的

――――――――――――――――――――――――――

3.スキルの種類を細分化しました。

・展開スキル(レース展開にコンマで効果が発動するスキル)
・判定スキル(レース終了時に、一定の条件を満たした際発動するスキル)
・以上二つに細分化されました

――――――――――――――――――――――――――



A通常スキルの変更点
――――――――――――――――――――――――――

1.通常スキル因子継承時の条件が撤廃されました。

・同上

――――――――――――――――――――――――――

2.全体的なスキル効果の見直しを行いました。

・同上

――――――――――――――――――――――――――

3.スキルの種類を細分化しました。

・同上

――――――――――――――――――――――――――



B進行における変更点
――――――――――――――――――――――――――

1.現在立っているイベントフラグについての明記

・円滑なスレ進行のため
・今まで分かりづらかったフラグの立ち方の明文化

――――――――――――――――――――――――――


784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 20:42:39.00 ID:yrspui1oO
明文化ありがたい
785 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:48:45.18 ID:+hM7VL0K0


C脚質における変更点
――――――――――――――――――――――――――

1.脚質の変更点

・補正する能力値を一律で2つにしました。
>高い能力値になると、補正の数より倍率が高い脚質が有利になるため。

・逃げ(補正:スピード、賢さ)
適性S:+1.7倍
適性A:+1.5倍
適性B:+1.3倍
適性C:  0倍
適性D:-1.3倍
適性E:-1.5倍
適性F:-1.7倍
適性G:-1.9倍

・先行(補正:スピード、スタミナ)
適性S:+1.7倍
適性A:+1.5倍
適性B:+1.3倍
適性C:  0倍
適性D:-1.3倍
適性E:-1.5倍
適性F:-1.7倍
適性G:-1.9倍

・差し(補正:パワー、スタミナ)
適性S:+1.7倍
適性A:+1.5倍
適性B:+1.3倍
適性C:  0倍
適性D:-1.3倍
適性E:-1.5倍
適性F:-1.7倍
適性G:-1.9倍

・追込(補正:パワー、根性)
適性S:+1.7倍
適性A:+1.5倍
適性B:+1.3倍
適性C:  0倍
適性D:-1.3倍
適性E:-1.5倍
適性F:-1.7倍
適性G:-1.9倍

――――――――――――――――――――――――――



D賢さの変更点
――――――――――――――――――――――――――

1.レースにおける賢さの扱い
・以前と同様に、デバフなどで発生したマイナスを打ち消す能力を把持しています。
・それとは別に、能力値によって展開スキルに補正値を与えます。

1-1.補正値の変化

賢さSS+:2.45倍
賢さSS :2.30倍
賢さS+ :2.15倍
賢さS :2.00倍
賢さA+ :1.80倍
賢さA :1.70倍
賢さB+ :1.65倍
賢さB :1.60倍
賢さC+ :1.55倍
賢さC :1.50倍
賢さD+ :1.45倍
賢さD :1.40倍
賢さE+ :1.35倍
賢さE :1.30倍
賢さF+ :1.25倍
賢さF :1.20倍
賢さG+ :1.15倍
賢さG :0.00倍

――――――――――――――――――――――――――
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 21:30:44.98 ID:3XroH1TCo
賢さあげる価値高まったな
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 21:36:58.09 ID:JMvmh9UT0
こういうクール系のデレはいずれ癌に効くようになる
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 22:12:25.10 ID:7VrO1/rI0
今の状態じゃスキル全部0倍で死んでて草
789 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:23:38.63 ID:+hM7VL0K0
現時点での能力値です。

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(G)
スタミナ:129(G)
パワー :158(G)
根性  :74(G)
賢さ  :23(G)
やる気:普通

―――――――――――――――――――――――――――――――
[固有スキル]
・[黄金天馬]Lv4(作戦:追込/判定)
レース終盤に加速すると、勢いを付けて加速力を上げる。
(レース終盤の判定値に+100し、判定値の和を1.8倍する)
―――――――――――――――――――――――――――
・[ひらめき☆ランディング]Lv2(汎用/判定)
最終コーナーで競り合うと、直線で抜け出しやすくなる。
(レース中盤に+補正が発生した場合、判定値+[200×SLv])
―――――――――――――――――――――――――――
・[シューティングスター]Lv1 (汎用/展開)
レース終盤で相手を抜くと、勢いに乗って速度が上がる。
(レース中盤までに+補正が発生した場合、判定値+[150+(25×SLv)])
―――――――――――――――――――――――――――
・[これが諦めないってことだァ!]Lv2 (作戦:逃げ/展開)
レース終盤で最後の力を振り絞り、速度が上がる。
(レース中盤までに-補正が発生している場合、判定値+[250×SLv))
―――――――――――――――――――――――――――――――
[通常スキル]
・先駆け(作戦:逃げ/展開)
レース序盤ですこし前に行きやすくなる。
(レース序盤に選択肢追加:+50の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――
・先駆け(作戦:逃げ/展開)
レース序盤で前に行きやすくなる。
(レース序盤に選択肢追加:+100の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――
・末脚(汎用/展開)
ラストスパートですこし速度が上がる。
(レース終盤に選択肢追加:+50の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――
・全身全霊(汎用/展開)
ラストスパートですこし速度が上がる。
(レース終盤に選択肢追加:+100の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――――――

[脚質]
逃げ:D(G) 先行:A 差し:C 追込:B

―――――――――――――――――――――――――――――――

[バ場適性]
芝:A ダート:G

―――――――――――――――――――――――――――――――

[所持アイテム]

・目覚まし時計(当ループ限定品) 1つ
 使用するとレース開始前まで時間が巻き戻り、やる気が上昇する。
 当ループ中のみ使用可能。

・夢のきらめき 1つ
 使用するとウマ娘の潜在能力を開花させる。
 開花させたウマ娘の潜在能力はループしても引き継がれる。
 担当ウマ娘選択直後に使用可能。探索時獲得。

・やる気ドロップス 3つ
 使用するとウマ娘のやる気を2段階上昇させる。
 どのタイミングでも使用可能。探索時獲得。

・サポートカード[スペシャルウィーク]/アクティベート
 願いの結晶。強く在らんとし、夢を駆けるウマ娘の親愛の証。
 根性を上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。
 願いがいつか力となって、貴方の力になりますように。
790 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:27:39.85 ID:+hM7VL0K0
コピペミスの為アイテム追加です。

―――――――――――――――――――――――――――――――

・サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン]/インアクティベート
 願いの結晶。比翼連理を誓い、願いに駆けるウマ娘の親愛の証。
 スタミナを上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。
 どれだけ時間が経っても、きっと会いに行きます。

―――――――――――――――――――――――――――――――
791 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:30:39.14 ID:+hM7VL0K0
お見通しもド忘れしてますね………………………………

―――――――――――――――――――――――――――――――
・お見通し(作戦:追込/判定)
左右に移動すると視野が広くなる。
(レース中盤のブロックによるマイナス補正を半分にする)
―――――――――――――――――――――――――――――――
792 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:42:13.80 ID:+hM7VL0K0
トレーナー「あれからというもの、キンイロリョテイは俺が近付くたびに遠のいていく」

トレーナー「……因子継承と呼ぶらしいアレが、どんな風にウマ娘に影響を及ぼすのかわからない」

トレーナー「それを考えていなかった俺の落ち度なのかもしれないが……少しだけ落ち込んでしまうな」

トレーナー「……ええい、むしろ近寄られないだけよかったと考えるべきだろ、もういい加減悩むな」

トレーナー「俺が目指すのは、URAファイナルズ。悩んでいてはたどり着けない」

トレーナー「……頑張るしかない。悩む暇もない」

トレーナー「動け」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(G)
スタミナ:129(G)
パワー :158(G)
根性  :74(G)
賢さ  :23(G)
やる気:普通

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/その他(良識の範囲内で自由に)
※メイクデビューまであと2ターン(当該ターン含む)。

―――――――――――――――――――――――――――――――

        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
・「チーム結成」/メイクデビュー終了後
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 23:45:11.57 ID:JMvmh9UT0
お出掛け キンイロリョテイとラーメン
794 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:09:09.07 ID:3i77LfTq0
「おい」


 トレーニングが終了して、一息ついていた時だった。

 キンイロリョテイがこちらをじっと見ていた。

 何か言おうとまごついているのだろうか。だが、その割にはいくら待ってもその先の言葉が出てこない。


「何か用か」
「……な、何でもない」
「……何かある顔だろ、それは。なにか心配事でもあるのか」


 冷淡に問えば、キンイロリョテイは「ちげーよ」と近くにあった石を蹴る。

 うん、どう見ても何かある顔だな。


「……手がかかるウマ娘だ」
「はぁ?! なんだアンタ、喧嘩売ってるんなら買おうじゃねぇか!」
「そもそもまごついてるのは君だろうが」
「……ぐ、ぐぬぬ」


 ……経験則上、こういう風に伝えるべきことをまごつくのは、案外相手が奥手である場合だ。

 つまり、俺たちはある程度打ち解ける必要がある。

 互いに好意を持つ必要性はないが、それでも最低限の信頼関係を築いておく必要がある。

 で、あれば。取る手段は一つ。


「キンイロリョテイ――君、腹は減っているか」
「は? 何故?」
「いいから。どうなんだ?」
「……まぁ、減ってるけど」
「じゃあ決まりだ。シャワー浴びたら正門前に集合、いいな?」

 
 ノーとは言わせない。これくらいの強引さでことを進めたほうがいいタイプだ、彼女は。

 案の定「はぁ?!」などと声に出しつつも、正門には来るつもりらしい。

 ……これで、何とかなるといいんだが。



795 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:10:01.95 ID:3i77LfTq0


「キチンと来るんだな」
「……るせぇ。トレーナーがああ言ったんだ。意味がないことじゃない、そうだろ」
「ああ、きちんと意味を汲み取ってくれたようで何よりだ、キンイロリョテイ」


 小さく褒めれば、キンイロリョテイは耳をぴん、と立たせて驚いたような顔をした。

 見れば小さく尻尾も揺れている。……ひょっとして嬉しいのだろうか。

 小柄なのも相まって、少しだけ可愛らしく思えてくる。小動物みたいな?


「……アンタ、案外考えてること顔に出てるからな」
「そうか。気を付けるとしよう」
「ああ、そうしてくれ。――で、今日は何をするんだよ」


 正直に「夕ご飯を一緒に食べよう」なんて言ったら、結局断られるだろうし。


「兎にも角にも付いてきてくれ。怪しいことをするわけじゃない」
「――っ! あ、妖しいことってなんだよ……!」


 ぴくりと震えて、キンイロリョテイは声をあげた。


「は? ……そりゃ、あれだ。犯罪行為だよ」
「犯罪やる奴は口をそろえて”やらない”って言うんだよ……!」
「論理的に俺が勝てないからやめような。君、何をそんなに怖がってるんだよ」
「だって、男って暗がりに連れ込んで……するんだろ?」
「は?」


 思わず、冷えた声が出た。

 年端もいかない少女に対してそれを行うことを想像して、嫌な気持ちになったわけじゃない。

 ……何というか、そう思われてしまったのが、マヤノに申し訳なくて。

 その感情がつい漏れ出して、声に出てしまった。


「……ごめん、言いすぎた」
「どうして謝るんだ。君の指摘は正しい」
「じゃあどうしてアンタ……今にも死にそうな顔してんだよ」


 言われて、顔を触る。

 ……眉は下がるところまで下がって、口は真一文字に結ばれている。

 彼女の言う通り、どうやら知らず知らずのうちに表情が変わってしまっていたようだ。

 あわてて表情を直せば、キンイロリョテイは静かに俺のことを見ていた。


「”感じ悪いのは……あいにく事情があってそうなってるだけだ”だったか」
「………」
「何があったかは聞かないが……アンタ、その顔でうろつくなよ。捕まりでもしたら迷惑だ」


 ああ、と吐いた声は、小さく響いた。

 お互いが口を閉ざし、何も言えない空気が漂う。

 ……そんな時、ふと、俺の腹の虫が鳴った。


「……飯、行こうか」
「……。飯食いに行くなら初めから素直に言っとけよ」
「……。次からはそうする」
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 00:13:31.57 ID:De/Za/Hy0
「大人」なのに一周回って不器用になってるトレーナーちゃんかわいいなぁ…
797 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:29:35.78 ID:3i77LfTq0
「ラーメン屋、か」
「何か思い入れでもあるのか?」
「なんでそうなるんだよ。全ての文末に意味を求めんな」


 キンイロリョテイに呆れられながら入ったその店は、前回のループでたづなさんに教えてもらったラーメン屋だった。

 とっておきの場所ではないらしいが、それでもたづなさんのお眼鏡にかなった店だ。

 キンイロリョテイの好みはわからないが、気に入る一品はきっとある。


「へえ、いい雰囲気だな」
「そうか、そう思ってもらえるなら誘った甲斐があった」
「ああ、この机が少し油でベタついてるとこなんて最高だな、記憶しとく」
「結構イケる口なんだな、君は」


 素直に感心していると、キンイロリョテイも「アンタもな」などといってくる。

 やはり食事に対する興味関心が強い傾向があるウマ娘と交友関係を築くなら、飯に誘うのが一番だ。

 それに、今回は特にクリーンヒットらしかった。キンイロリョテイも(表情からは読み取りづらいものの)ご満悦だ。


「俺は……そうだな、黒豚骨にしようか」
「あ? あー……そっちも気になるな、どうしようか」
「気になるなら、少し分けてやろうか?」


 俺がそう言うと、キンイロリョテイの耳はピンと勢いよく立ち――。

 次の瞬間には、彼女はそれを抑える。


「……いらない」
「わかった。じゃあ何頼むんだ?」
「……この赤の味噌」


 店員を呼び、注文を伝える。その時こっそりと、取り皿を要求するのも忘れない。

 さて、これから少し時間がある。何か話そうか――と思ったが、キンイロリョテイはつい、と顔を逸らしていて話になりそうもない。

 ……仕方がない。本当ならば今日一日で打ち解けたかったのだが、そうもいかないのだろう。

 諦めて、徐々に食べ物で釣る……もとい、親睦を深める作戦を採ろう。
798 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:30:11.72 ID:3i77LfTq0


「……お、来たみたいだな」
「……いいにおい」
「伸びないうちに食うぞ。――いただきます」


 手を合わせて、割り箸を割る。

 そしてまず――自身のラーメンから、麺をひと掬いと、スープを少し取り皿へ。ついでにチャーシューもおまけしておこう。

 不思議な目でこちらを見るキンイロリョテイに――それを差し出す。


「はい」
「……いいのか?」
「早く食べろ、伸びるぞ」
「……っ」


 小さく舌打ちして、それを受け取るキンイロリョテイ。

 まだまだ信頼関係を築くには時間がかかりそうだ。

 そんなことを考えているとき、ふと――そっぽを向いたキンイロリョテイの口から、何か言葉が漏れた。


「……何か言ったか?」
「何も! 言って! ない!」
「……そうか。冷めないうちに食べろよ」


 そう言えば、キンイロリョテイは小さく鼻を鳴らして、ラーメンを食べ始めた。

 ……これで、少し関係が良くなるといいんだけどな。


―――

▼キンイロリョテイのやる気が上がった。
普通→絶好調
799 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:33:57.85 ID:3i77LfTq0
トレーナー「あれからというもの、キンイロリョテイの態度が少し軟化した」

トレーナー「……ような気がする。気がするだけだ」

トレーナー「距離感はそのままなんだが、あちら側からこちらに対する質問を行うようになったのは大きな進歩だと思いたい」

トレーナー「……なんだか、新鮮だな、と思う」

トレーナー「今まではスペシャルウィーク、ツインターボ、マヤノ……と、割と素直な子たちを育成してきたからな……」

トレーナー「うーむ……それにしても心配だ……上手く行くのかね」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(G)
スタミナ:129(G)
パワー :158(G)
根性  :74(G)
賢さ  :23(G)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/その他(良識の範囲内で自由に)
※メイクデビューまであと1ターン(当該ターン含む)。

―――――――――――――――――――――――――――――――

        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
・「チーム結成」/メイクデビュー終了後
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 00:40:15.64 ID:RCByDjFx0
お勉強たーいむ
かしこさ上げていかないときついでしょこれ
801 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 02:11:58.26 ID:3i77LfTq0

トレーナー「……というわけでトレーニングだが」

リョテイ「なにがというわけで、だ……。一体誰に向かって喋ってるんだよ」

トレーナー「独り言が多くなってな……。ともかくトレーニングをやるが……」

リョテイ「……な、なんだよ。もったいぶんなよ……」

トレーナー「トレーニングをやるぞ」

リョテイ「……」

トレーナー「トレーニングをやるぞ」

リョテイ「……おう」

―――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(G)
スタミナ:129(G)
パワー :158(G)
根性  :74(G)
賢さ  :23(G)
やる気 :絶好調

―――

下1 トレーニングの種類

スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の成長率に固定値追加。

―――

下2 トレーニングの効果量
※ゾロ目の場合は追加ロール

―――

802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 02:13:46.22 ID:9VDmHF4Go
賢さ
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 02:35:54.50 ID:wjtCs6jc0
へい
804 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 03:29:29.61 ID:3i77LfTq0
今日はここまでです
ラーメン食べたい
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 07:23:54.28 ID:O3dV2Ajso
ラーメン絶好調リョテイチョロカワ
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 07:34:02.63 ID:5Z8gsFev0
ステータスのGは0〜199?みたいに、数値上ではどこからどこまでの範囲なのかも一度明記してほしい
トレーニングする時の判断材料になるし
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 08:34:04.52 ID:PFAyEG3QO
おそらくは地雷だろうが、ナイスネイチャーにループに関する事を聞くべきか?

普通に聞き込みしたら頭おかC人の印象で
終わるだろうし困ったな
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 08:53:33.95 ID:wwHUeRjxo
ネイチャよりマヤノと関わったらてええんでね?
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 18:32:22.51 ID:0Xl954JoO
リョテイはもしかしてちょろかわなのでは?
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 18:35:24.29 ID:1BGnd+Ma0
>>806
原作ゲーム準拠でしょ(^^;
811 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 19:53:53.88 ID:3i77LfTq0
能力値のランク付けは、アプリ版ウマ娘プリティーダービーの設定に準じています。
下記のとおりです。

――――――――――――――――――――――――――

SS+:1150〜1200
SS :1100〜1149
S+ :1050〜1099
S :1000〜1049
A+ :900〜999
A :800〜899
B+ :700〜799
B :600〜699
C+ :500〜599
C :400〜499
D+ :350〜399
D :300〜349
E+ :250〜299
E :200〜249
F+ :150〜199
F :100〜149
G+ :49〜99
G :01〜49

――――――――――――――――――――――――――
812 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 19:58:03.91 ID:3i77LfTq0
リョテイ「へえ、勉強か」

トレーナー「知識は武器だって古の賢人も言ってたぞ」

リョテイ「ま、私も同意だな。やっぱ知らなくて損することは色々あるってモンだ」

トレーナー「へぇ、随分と訳知り顔で語るな」

リョテイ「食堂でシャトーブリアンが出る日とか知らないと損するだろうが」

トレーナー「……俗的だな」

リョテイ「むしろ私が高尚だと思うのか、アンタは」

トレーナー「……思わないな」

リョテイ「なんだかそれはそれでムカつくな、オイ……」


――――――――――――――――――――――――――

▼キンイロリョテイの賢さが上昇した。

賢さ:23(G)+50=73(G+)

――――――――――――――――――――――――――
813 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:10:29.07 ID:3i77LfTq0
(あ、ステータスのランク付け間違ってますね……。訂正したものを下記に添付しておきます)

―――――――――――――――――――――――――――――――

――メイクデビューまで、あと0ターン。


―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(F)
スタミナ:129(F)
パワー :158(F+)
根性  :74(G+)
賢さ  :73(G)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――
[固有スキル]

・[黄金天馬]Lv4(作戦:追込/判定)
レース終盤に加速すると、勢いを付けて加速力を上げる。
(レース終盤の判定値に+100し、判定値の和を1.8倍する)
―――――――――――――――――――――――――――
・[ひらめき☆ランディング]Lv2(汎用/判定)
最終コーナーで競り合うと、直線で抜け出しやすくなる。
(レース中盤に+補正が発生した場合、判定値+[200×SLv])
―――――――――――――――――――――――――――
・[シューティングスター]Lv1 (汎用/展開)
レース終盤で相手を抜くと、勢いに乗って速度が上がる。
(レース中盤までに+補正が発生した場合、判定値+[150+(25×SLv)])
―――――――――――――――――――――――――――
・[これが諦めないってことだァ!]Lv2 (作戦:逃げ/展開)
レース終盤で最後の力を振り絞り、速度が上がる。
(レース中盤までに-補正が発生している場合、判定値+[250×SLv))
―――――――――――――――――――――――――――――――
[通常スキル]

・先駆け(作戦:逃げ/展開)
レース序盤ですこし前に行きやすくなる。
(レース序盤に選択肢追加:+50の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――
・先駆け(作戦:逃げ/展開)
レース序盤で前に行きやすくなる。
(レース序盤に選択肢追加:+100の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――
・末脚(汎用/展開)
ラストスパートですこし速度が上がる。
(レース終盤に選択肢追加:+50の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――
・全身全霊(汎用/展開)
ラストスパートですこし速度が上がる。
(レース終盤に選択肢追加:+100の補正値)
―――――――――――――――――――――――――――
・お見通し(作戦:追込/判定)
左右に移動すると視野が広くなる。
(レース中盤のブロックによるマイナス補正を半分にする)
―――――――――――――――――――――――――――――――

[脚質]
逃げ:D(G) 先行:A 差し:C 追込:B

―――――――――――――――――――――――――――

[バ場適性]
芝:A ダート:G

―――――――――――――――――――――――――――――――
814 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:10:55.33 ID:3i77LfTq0
―――――――――――――――――――――――――――――――

[所持アイテム]

・目覚まし時計(当ループ限定品) 1つ
 使用するとレース開始前まで時間が巻き戻り、やる気が上昇する。
 当ループ中のみ使用可能。

・夢のきらめき 1つ
 使用するとウマ娘の潜在能力を開花させる。
 開花させたウマ娘の潜在能力はループしても引き継がれる。
 担当ウマ娘選択直後に使用可能。探索時獲得。

・やる気ドロップス 3つ
 使用するとウマ娘のやる気を2段階上昇させる。
 どのタイミングでも使用可能。探索時獲得。

・サポートカード[スペシャルウィーク]/アクティベート
 願いの結晶。強く在らんとし、夢を駆けるウマ娘の親愛の証。
 根性を上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。
 願いがいつか力となって、貴方の力になりますように。

・サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン]/インアクティベート
 願いの結晶。比翼連理を誓い、願いに駆けるウマ娘の親愛の証。
 スタミナを上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。
 どれだけ時間が経っても、きっと会いに行きます。

―――――――――――――――――――――――――――――――
■トレーナースキル

・[俯瞰:解]
【第一段階】
 様々なデータを数値的に見ることができる。
 ラウンド数の認識、レース時の達成着順の確認が可能。
【第二段階】
 スキルを視覚的に把握可能になる。
 レース時、同一段階でのスキル同時発動が可能になる。
―――――――――――――――――――――――――――
・[戦術家]
 コンマによるランダム安価を用いる判定に対して使用することができる。
 安価を取り消し、代わりに選択肢の中から一つ任意のものを選択し、それを適用する。
―――――――――――――――――――――――――――
・[大人]
 汚い人間であるということ。
 一定以上の好感度の担当ウマ娘に対して、甘言を弄することで様々なバフを与える。
―――――――――――――――――――――――――――
・[共感覚]
 真の意味でウマ娘と通じ合い、自身の持つ知識や経験などを余すことなく伝えることができる。
 ウマ娘の所有する脚質、距離適性、スキルのヒントレベルを常に1上昇させる。
―――――――――――――――――――――――――――
・分岐する業(不明)
 効果不明
―――――――――――――――――――――――――――――――
■[スキルヒント:トレーナー]

・収束する条(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1
 詳細情報習得後公開。
―――――――――――――――――――――――――――
・運命の輪(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1
 詳細情報習得後公開。
 習得条件:[収束する条]習得。
―――――――――――――――――――――――――――
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:12:34.26 ID:O3dV2Ajso
???「やっぱり中央はすごいな!こんな肉食べた事ないぞ!」
816 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:22:32.62 ID:3i77LfTq0

――五月某日。

 春は過ぎ、これから梅雨に差し掛かろうかという時期。

 事前に予報されていた気象とは打って変わって、晴天が頭上に広がっていた。

 太陽光に揮発する朝露によりバ場は湿り、稍重。

 ……とはいえ、キンイロリョテイにとってそこまで問題はなさそうだ。問題ではないと言うか、気にしていない……?

 相変わらず剛毅な性格のウマ娘だ、と俺は思う。その全てを自らの末脚で磨り潰せばいいとでも思っていそう。


「コンディションは?」
「言われなくても、アンタが十全に仕上げてくれたよ。気持ち悪いくらいに完璧だ」
「そりゃどうも」


 褒められたのか貶されたのか良く解らない言葉に、曖昧な返事を返す。

 キンイロリョテイはそれが面白くなかったのか、蹄鉄を鳴らして近付いた。


「なんだよ、言いたいことがあるならハッキリ言えよ」
「何でもない。君の勝利を祈っている、と言っただけだ」
「けっ、祈るな、そして願うなよ、ンなもん……」


 キンイロリョテイは、その小さな体躯を十分に解しながら、俺に背を向けて笑った。


「――勝利ってのはな、勝ち取るモンだ」


 大胆不敵な宣言と共に、彼女は控室からパドックへと躍り出た。

 ……なぜだろう。彼女の背中は酷く小さく見えるのに。

 なんだか、どんな背中よりも大きく見えるのは。 


「勝てよ、キンイロリョテイ」

817 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:26:09.89 ID:3i77LfTq0
―――――――――――――――――――――――――――――――

■レース

下1 作戦決定(コンマ)
逃げ[D]/先行[A]/差し[C]/追込[B]

01-10:逃げ[D]
11-50:先行[A]
51-70:差し[C]
71-00:追込[B]

―――――――――――――――――――――――――――――――
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:26:29.20 ID:5Z8gsFevo
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:34:24.29 ID:O3dV2Ajso
ないすぅ!
820 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:36:06.13 ID:3i77LfTq0
よく見たら[シューティングスター]が展開スキルになってますね……。
判定スキルです……。
821 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/26(木) 20:42:46.26 ID:3i77LfTq0
―――――――――――――――――――――――――――――――

▼キンイロリョテイの作戦が[先行:A]に決定しました。

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1 キンイロリョテイの序盤の調子

01-25:出遅れ(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
26-50:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
51-75:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
76-00:集中状態(ゴールのコンマ判定に+25の補正)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

―――――――――――――――――――――――――――

下2 キンイロリョテイの中盤の調子

01-25:ブロック(ゴールのコンマ判定に-50の補正)
26-50:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正)
51-75:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし)
76-00:快走(ゴールのコンマ判定に+25の補正)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

―――――――――――――――――――――――――――

下3 キンイロリョテイの終盤の調子

01-33:好走(ゴールのコンマ判定の補正なし)
34-66:末脚(ゴール時のコンマ判定に+50の補正)
67-00:全身全霊(ゴール時のコンマ判定に+100の補正)
ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。

―――――――――――――――――――――――――――

下4 ゴールイン 着順確定

―――――――――――――――――――――――――――
【作戦】

■先行[A](補正:スピード、スタミナ)
補正がある能力値:1.5倍

―――――――――――――――――――――――――――
▼着順決定

[ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値

[ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値

―――――――――――――――――――――――――――

【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝A(+100)+中距離適正A(+100)+やる気/絶好調(+100)=達成値

【判定スキル+達成値=固有達成値】

―――――――――――――――――――――――――――

固有達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値

―――――――――――――――――――――――――――

最終達成値が1100を超した場合 1着
※(100超えるごとにバ身が1伸びる。報酬増)
最終達成値が1000を越した場合 2〜3着
最終達成値が900を越した場合  4〜5着(掲示板)
最終達成値が900を下回った場合 着外

継続ライン:〜3着

―――――――――――――――――――――――――――

レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。
よろしくお願いいたします。
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:43:41.37 ID:1BGnd+Ma0
おりゃ
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:48:19.71 ID:/UYrBmMRo
えい
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:50:05.15 ID:5Z8gsFev0
はい
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:51:24.74 ID:1BGnd+Ma0
もう一丁
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:52:07.25 ID:T9OBKp3do
はい
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:57:38.60 ID:O3dV2Ajso
828 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 21:06:43.63 ID:3i77LfTq0
■キンイロリョテイ

▼レース展開
序盤(37):掛り(-25)
中盤(71):順調な出だし(0)
終盤(15):好走(0)
着順確定:74
――――――――――――
[-25]+[0]+[0]+[74]=49
49×[賢さ:G+]1.15=56.35 レース中達成値


▼作戦:先行(A) (スピード、スタミナに1.5倍の補正)
スピード:132(F)×1.5=198
スタミナ:129(F)×1.5=193.5
パワー :158(F+)
根性  :74(G+)
賢さ  :73(G+)
――――――――――――
[198]+[193.5]+[158]+[74]=623.5 能力値参照値



▼着順
[レース中達成値:56.35]+[能力値参照値:623.5]
+[バ場補正/芝A:100]+[中距離適正A:100]
+[やる気/絶好調:100]
=979.85 達成値
―――――――――――――
【固有スキル発動無しの為割愛】
―――――――――――――
[達成値:979.85]
[レース中全てのマイナス補正:25]
[補正後賢さ:73] 
―――――――――――――
[最終達成値:1004.85]

結果、キンイロリョテイ――3着!
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 21:15:57.65 ID:O3dV2Ajso
毎回メイクデビューが鬼門化するの芝枯れるけどバランス調整うまいなって
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 21:29:43.79 ID:5Z8gsFev0
緩和されたはずなのにクッソギリギリやなww
条件緩くて良かったな
831 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 21:48:23.27 ID:3i77LfTq0

 正直に言えば、このレースでキンイロリョテイが条件を満たせないことはない、と思っていた。

 体格故のフィジカルの弱さはあるものの、それを補って余りある瞬間的なパワーと瞬発力。

 伸ばせばGTでも通用するであろうと思われる素質が彼女にはある。

 ……だが、レースが始まれば、俺はその認識を改めざるを得なくなった。


―――


「……走法と脚質が、合ってない」


 中盤に差し掛かり、キンイロリョテイの走り方に違和感を覚えた。今回彼女が取っている戦法は先行策。

 序中盤からある程度リードを保っておくことが重要な作戦だが、そもそも彼女の強さは瞬間的なパワーと瞬発力。安定した出力を求められる先行策には、あまり向いていないとも言える。

 そもそも彼女の固有スキルは追込で真価を発揮するものだ。そう考えると――そこにミスマッチさを覚えないわけにはいかなかった。

 ……第四コーナーから回って、最終直線に入る。各ウマ娘がスパートをかける中、キンイロリョテイは先頭集団には食いついていた。だが、それも少しすると離され――やがてゴール。

 三着という結果は悪い結果ではない。俺のループ条件にも引っかかってはいないものの――。


「アンバランス、だな」


 キンイロリョテイの持つ不安定さに、俺は憂慮を深めることしかできなかった。


―――

■下1〜5 リザルト
※コンマ分の能力値上昇
※ゾロ目の場合は追加ロール

スピード:下1
スタミナ:下2
パワー:下3
根性:下4
知識:下5
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 21:52:04.68 ID:s1bXCcPY0
ここで1200になるまでゾロ目を出せば永久機関の完成や
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 21:55:23.75 ID:5Z8gsFev0
せい
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 22:37:23.57 ID:s1bXCcPY0
珍しく埋まらない
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 22:38:14.22 ID:O3dV2Ajso
ぞろ
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 22:38:23.06 ID:5Z8gsFev0
んじゃもっかい
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 22:55:27.87 ID:RCByDjFx0
>>835
有言実行やりますねぇ!
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 10:36:27.68 ID:/h/+Fg2lO
ここのリョテイは肉付きが高じて肉料理めっちゃ上手そう
839 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 11:56:38.25 ID:52at4mF80
下1 根性分の追加ロール
※ゾロ目の場合は追加ロール
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 12:01:08.46 ID:lhU7SlPe0
ほい
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 12:01:14.50 ID:vixnZFyWo
うまだっち!
842 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 12:42:13.65 ID:52at4mF80
[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(F)+68=200(E)
スタミナ:129(F)+75=204(E)
パワー :158(F+)+57=215(E)
根性  :74(G+)+22+46=142(F)
賢さ  :73(G+)+06=79(G+)
843 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 13:03:24.26 ID:52at4mF80
トレーナー「……お疲れ様」

リョテイ「くっ……無様なところ見せたな」

トレーナー「別に無様じゃなかった。三着だって十分な成果だからな」

リョテイ「……そうかい」

トレーナー「だが、反省しなければならないことがあるのは確かだが――それ以前に、一つ聞きたいことがある」

リョテイ「何だよ」

トレーナー「――君、俺がトレーナーにつくまで我流でトレーニングやってただろ」

リョテイ「……そりゃ、トレーナーが居ないんなら我流でやるしかないだろ?」

トレーナー「トレセン学園の先輩に教わったりしなかったのか」

リョテイ「……あいにく、私は人付き合いが得意な方じゃなくてね」

トレーナー「だからか……」

リョテイ「だからかって、何がだよ」

トレーナー「君がちぐはぐだという話だ、キンイロリョテイ」

リョテイ「――あ?」

―――――――――――――――――――――――――――――――

トレーナー「……というわけで、教育する時間が必要なんですよ」

たづな「なるほど。確かにキンイロリョテイさんは、あまり他人と関わらないですからね……」

トレーナー「一応目標設定は……ここ辺りにするつもりですけど、構いませんか」

たづな「ええと、どれどれ……」

―――――――――――――――――――――――――――――――


下1 目標設定
――――――――――――
・ホープフルステークス
ターン数:12
難易度:中
報酬:中
――――――――――――
・皐月賞
ターン数:20
難易度:高
報酬:高
――――――――――――
・日本ダービー
ターン数:25
難易度:特高
報酬:特高
――――――――――――
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 13:14:18.65 ID:znAXn+E/0
ホープ
皐月とかダービーは余裕あったら目標とは別で出ようか
845 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 13:55:33.98 ID:52at4mF80
たづな「――ホープフルステークス、ですか」

トレーナー「はい、さすがに十二月の末に至ればある程度改善は出来るかと」

たづな「いいですね、目標設定としても適切ですし、こちらから言うことは何もありません!」

トレーナー「ならよかった――」

トレーナー「……あ、たづなさん。それとは別件なんですけど、一つお尋ねしたいことがあるんです」

たづな「え? はい、何でしょうか?」

トレーナー「……おいしいラーメン屋、今度教えてくれませんか」

たづな「ふむ……。覚悟はおあり、なんですね?」

トレーナー「はい! ……え、覚悟?」

たづな「いいお返事ですね! それでは、都合のいい日にお声がけください! とっておきをお教えしますよ!」

トレーナー「え? ちょ、覚悟ってなんですか――!」

―――

▼[サブイベント:ラーメン道、その窮極に迫る――!]のイベントフラグが立ちました。

▼次の目標がホープフルステークスに定められました。

846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 14:02:28.00 ID:gqDGKvSM0
マヤノまでの3ルートはいわば「最初からバッドエンド確定の周回稼ぎルート」だったし
リョテイも周回特典もらえればラッキーくらいで最初から特高でいいと思うわ
URAはまだまだ無理ゲー設定だろうし
847 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 14:26:03.07 ID:52at4mF80
トレーナー「さて、キンイロリョテイ。今日はミーティングの日だ」

リョテイ「おう。で……その書類の束はなんだ?」

トレーナー「見てみるか?」

リョテイ「おう」

リョテイ「……おい、アンタ私を殺す気か?」

トレーナー「いや? 活かす気しかない」

リョテイ「殺人的な量のトレーニングを見せておいて、言うに事を欠いて生かす? ふざけてんだろ……」

トレーナー「だが、痛感しただろ? 君の得意戦術とする先行策で、あの結果……。他のウマ娘も強かったとはいえ、君のポテンシャルはあの中では一番だった」

リョテイ「……」

トレーナー「君は浪漫を追い求めている。だから同時に理解もしているはずだ」

トレーナー「――浪漫を追い求めるには、実力も必要だ、と」

リョテイ「……理解はしてるよ、理解はな」

リョテイ「……はぁ、わーったよ、やればいいんだろ、やれば……!」

リョテイ「それにアンタが無理して作ってんだ、それに応えなくて何がウマ娘だ」

トレーナー「……そんなに無理してるように見えるか?」

リョテイ「鏡見たことあるか? アンタの目の隈、私の黒鹿毛くらい真っ黒だぞ」

トレーナー「……そうか」

リョテイ「アンタも不器用だよなぁ。損する生き方だぜ、それ」

トレーナー「余計なお世話だ」

リョテイ「ま、どうとらえるかはアンタ次第だ。だけど――」

リョテイ「――だけどアタシは、そう言う生き方、嫌いじゃない」

リョテイ「じゃ、またな”トレーナー”」

トレーナー「お、おう」

トレーナー(……あれ、呼び名が変わった?)
―――――――――――――――――――――――――――――――
▼メインイベント[地に閃く黄金の旅程]が開始します。

・メインイベント[地に閃く黄金の旅程]開始後、行動安価に[メインイベント進行]が追加されます。
・当イベントはいくつかの進行度によりチャプター分けされており、キンイロリョテイの育成中のどのタイミングでも進行することが可能です。
―――――――――――――――――――――――――――――――
[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(G)
スタミナ:129(G)
パワー :158(G)
根性  :74(G)
賢さ  :23(G)
やる気 :絶好調
―――――――――――――――――――――――――――――――
下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)
※ホープフルステークスまであと12ターン(当該ターン含む)。
―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
・「チーム結成」/当ターン終了後
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
・[ラーメン道、その窮極に迫る――!]/たづなとの会話
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 14:31:55.41 ID:gqDGKvSM0
休憩
849 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 14:48:56.01 ID:52at4mF80
トレーナー「……今日は特にやることがないので休憩を取らせているわけだが」

リョテイ「……」

トレーナー「君は何をやっているんだ、キンイロリョテイ……」

リョテイ「何って、ルービックキューブだけど」

トレーナー「見たらわかる。君が何故トレーナー室でルービックキューブを弄っているか、という話なんだ」

リョテイ「トレーナーなんだから担当ウマ娘の行動くらい大目に見ろよな」

トレーナー「自室でやればいいのでは?」

リョテイ「バカ、アンタそそくさと自室に戻ってルービックキューブに励むやつがいるか!」

リョテイ「そんなことしたら根暗だって呼ばれるだろうが!」

トレーナー「いや、それだけで根暗って呼ぶ方にも問題があるような」

リョテイ「ともかく、私の世間体のためにも使わせてもらう」

トレーナー「……はぁ、もういいよ。邪魔はするなよ」

リョテイ「ああ」

―――

トレーナー「……」

リョテイ「なぁ、喉乾いたんだけど」

トレーナー「自分で飲み物買ってきたらどうだ?」

リョテイ「あ、こんなところに水あるじゃねーか。いただきます」

トレーナー「馬鹿、それ俺の飲みかけ――」

トレーナー「飲みやがった、なんて奴だ……」

リョテイ「結構トレーナー室って設備整ってるんだな」

トレーナー「……まぁな」

リョテイ「お、今度はクッキー発見」

トレーナー「来客用だ。クッキーが食べたきゃ食堂に――って、開けるなって言ってるだろ!」

リョテイ「何か言ったか?」

トレーナー「都合のいい時だけ耳が悪くなりやがる、コイツ……」

リョテイ「ま、わりぃとは思ってるけど、トレーナー」

リョテイ「ヒマだから許してくれよ」

トレーナー「俺は暇じゃないんだが……?」

リョテイ「私は暇なんだよ」

トレーナー「り、理不尽な――!」

―――――――――――――――――――――――――――――――

▼休憩効果発動、次回トレーニング効果2倍
850 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 14:53:45.37 ID:52at4mF80
トレーナー「自分には向いてないってわかってても、どうしてもやりたいこととかあるよな」

トレーナー「あるいは辞められないこと。俺はいくつかある」

トレーナー「そのうちの一つが、トレーナー業なんだが……」

トレーナー「結局、勉強して知識を付ければどうにでもなってしまうところ、あるよな」

トレーナー「勿論才能はあるんだろうけど、基礎的なところは地道な努力で埋めてしまえる」

トレーナー「……まぁ、だからこそ努力する天才には勝てないとも言えるんだけどな」

トレーナー「キンイロリョテイは努力したらどこまで伸びるんだろうな、きっとどこまでも伸びるんだろうけど」

トレーナー「さて、今日は何をしようかな」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:132(G)
スタミナ:129(G)
パワー :158(G)
根性  :74(G)
賢さ  :23(G)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)
※ホープフルステークスまであと11ターン(当該ターン含む)。
※休憩効果発動中、トレーニング効果2倍

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
・「チーム結成」/当ターン終了後
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
・[ラーメン道、その窮極に迫る――!]/たづなとの会話
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
851 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 14:55:00.34 ID:52at4mF80
アッ、イベント挟み忘れてたので、安価取ったら先にイベント投げます。すみません……。
安価だったら下です。
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 14:57:46.69 ID:/h/+Fg2lO
休憩…のついでに 稟議書のことで後押しをもらった会長にお礼を言いに行こう
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 15:05:34.07 ID:znAXn+E/0
継承したステータス消えちょらんか?
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 15:08:53.33 ID:vixnZFyWo
賢さ73じゃなかった?
855 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 15:14:04.41 ID:52at4mF80
コピペミスしてました……後で訂正します!すみません!
856 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 18:26:33.46 ID:52at4mF80
「さて、今日は――チームメンバーを君に紹介するぞ」
「へぇ。そう言えば前に声を掛けたって言ってたな」
「ああ。もう彼女にはトレーナー室に待機してもらっている」


 知恵の輪を解きながら、特に興味がなさそうに「へぇ」と答えるキンイロリョテイ。

 だが、その本心は透けて見えた。何せ、彼女の耳はいつにもましてぴこぴこと動き、尻尾のゆらゆらは三割増し。

 そう言えば、彼女曰く青春は浪漫らしい。そりゃ気分は舞い上がるってものか。

 そんなことを考えていれば、いつの間にかトレーナー室の前に立っていた。

 ここまでくると、さすがのキンイロリョテイも緊張しているのか、今まで解いていた知恵の輪を片付けて頭の後ろに手を組んでいる。


「開けるぞ」
「……おう」


 いち、にの、さん。俺は扉を開いて――。


「おいっすー、ナイスネイチャでーす」


 新たな仲間を迎えた。

―――

▼チームを結成した

下1 チーム名

857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 18:30:18.82 ID:9IkyIp500
チームエルタニン
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 18:55:01.59 ID:zZ0QuK7Po
エルタニン(りゅう座γ星)、150万年後全天中最も明るい星になる(Wikipedia)のすき
859 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 18:56:20.18 ID:52at4mF80
「というわけで、俺たちの新たな仲間――ナイスネイチャだ」
「ほー。ここがチーム・エルタニンの拠点ですか〜」
「――チーム・エルタニン?」


 キンイロリョテイが疑問符を浮かべる。

 そう言えば説明していなかったな。


「チームを結成するにあたって、チーム名は最初に決めなければならない」
「へぇ、そんなルールがあったんだな。……で、エルタニンってなんだよ、エルタニンって」
「……過去のチームを見てみると、シリウスとかカノープスとか、星の名前を冠したものが多かったからな。エルタニンも星の名だ」


 りゅう座の中で最も輝く星――エルタニン。アラビア語で「龍の頭」を意味する。

 龍の如く雄々しく、力強いチームにしたいという願いからのネーミングだった。

 さて、気に入るかな――。


「……かっけぇじゃん」
「ネイチャさんはフツーの名前で良かったんですけどねぇ。こう、チーム星! みたいな……」


 好(?)感触のようだ。

 俺はほっと一息ついて、改めてチームについて解説を始めた。


「チームとはまあ、部活動みたいなものだ。所属するウマ娘どうしが研鑽しあうことで、より効果的なトレーニングを行うことを目的としている」
「浪漫があるなあ」
「あとは、まぁ。俺が二人のトレーニングの面倒を見ることになる。これは薄々察してたとは思うけど」
「あ、じゃあ一つ質問でーす」


 ナイスネイチャが声をあげたので、水を向ける。


「脚質とか全然違うと思うんですけど、メニューも同じだったりするんですか?」
「いや、それぞれにあったトレーニングメニューを作成している。安心してほしい」
「……それって、トレーナーさんの負担が二倍になるっていう意味じゃ?」
「承諾済みだ」


 ひえぇ、とナイスネイチャの口から声にならない音が漏れた。

 確かに負担は二倍だが、それ以上にメリットもある。

 スポーツなどの運動を行う際、グループの人数が多ければ運動のパフォーマンスが向上する。

 純粋に一人で行うよりも寂しくない、と言うのもあるだろうが、誰かが居ると気合は入る。

 だからこそ、俺はチームを組むことを決断した。……キンイロリョテイをURAファイナルズに導くために。


「……ともかく、明日からトレーニング開始だ。よろしくな、二人とも」

―――

このあとにチームについての詳細な仕様について記載します。
 
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspopsy/39/2/39_2012-1120/_pdf
https://www.titech.ac.jp/news/pdf/tokyotechpr20190219_takagi_esk7ijo2.pdf
860 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 18:58:53.89 ID:52at4mF80
あ、違う。「龍の頭」は別名ですね。
正しくはアラビア語で「蛇」です。
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 19:03:52.79 ID:RCbMECgS0
俺は墓地のサイバーモンスターを除外しサイバー・エルタニンを特殊召喚させてもらうぞ…
862 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/27(金) 19:06:25.28 ID:52at4mF80
―――――――――――――――――――――――――――――――

▼チーム:エルタニンを結成しました。

・トレーニングについて
チームを組んだウマ娘の数に応じて、トレーニング効果が増長します。
また、ウマ娘それぞれの適性に応じて、トレーニング効果の増加率が変化します。

―――――――――――――――――――――――――――

[増加率]
1人:全てのトレーニングに1.25倍
2人:全てのトレーニングに1.50倍
3人:全てのトレーニングに1.75倍
4人:全てのトレーニングに2.00倍

―――――――――――――――――――――――――――

[適性]
・ナイスネイチャ:パワー+1.2倍、賢さ+1.1倍

―――――――――――――――――――――――――――

・チームに所属するウマ娘について
育成ウマ娘と同様、出走レースが設定されます。
この際、ループ条件は設置されません。
レースの格や着順に応じて、チームメンバーの能力値に恩恵を与えます。

―――――――――――――――――――――――――――

・メンバー編成について
史実やアニメ、ゲームなどの関係性に着目して選んでみると良いことがあるかもしれません。

―――――――――――――――――――――――――――――――
※追記があった場合は追って補記します。
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/27(金) 19:26:13.92 ID:znAXn+E/0
エルタニンがなぜかナガタニエンに見えた
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 07:43:01.26 ID:YLLrtqMI0
よし、(リョテイから見て)嫁父のマックイーン所属させるかww
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 11:21:28.20 ID:leVCVWRUO
さて、チーム編成もすんだしこれからどうするか?

普通に攻略してくべきか?それともあくまでもループに関して追及さていくへきか?

他の人の意見あるならどうぞ。
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 11:25:39.94 ID:u9liotseO
攻略主体にして余裕あるならループ追求かな
その時々でベストを尽くしてURA目指していきたい
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 11:38:43.80 ID:Ax9pgApT0
捨て駒にするのはあんまり気分良くないもんな
感覚としてはウララ金策に近い
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 11:52:54.80 ID:zOB/v84X0
まぁ既に前3周は捨て駒だけどな
マヤノvsネイチャ戦の時点でクリア出来る想定の調整じゃなかったみたいだし
リョテイも捨て駒調整じゃないといいけど
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 12:36:10.05 ID:7ksBbrH+o
いけるとこまでいきたいよね
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 14:12:55.09 ID:leVCVWRUO
一応、694確認してもらって

ループにはこの現象について、ナイスネーチャーには確認取るべきだとは

思っているが確実に地雷だから、逃げ道は必要だろうとは思ってる状態
871 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/28(土) 22:25:03.27 ID:Np4W0XDc0
トレーナー「さて今日のことだが……今日はトレーニングはお休みだ」

リョテイ「へぇ。じゃあ、私はちょっと買い出しに行くわ」

トレーナー「買い出し、ねぇ。怪我はするなよ」

リョテイ「ばーか、ンなもんしねーよ」

トレーナー「はぁ、ホントに分かってんだろうな……」

ネイチャ「トレーナーさんも大変ですな〜」

トレーナー「……もう慣れたよ。ナイスネイチャも好きに過ごしてもらっても構わない」

ネイチャ「ん〜……。今日はこの部屋で過ごさせてもらいますかね」

トレーナー「そうか。部屋にあるものは自由に使ってもらって構わない」

ネイチャ「了解。……ってことは、トレーナーさんはどこかに?」

トレーナー「ああ、少し話すことがあってな」

ネイチャ「ほいほい、いってらっしゃい〜」

―――

トレーナー「さて、シンボリルドルフはいるかな……?」

ルドルフ「おや、誰かと思えば。生徒会室前で何を?」

トレーナー「君に用事があってね。今時間は大丈夫か?」

ルドルフ「ええ。でしたら中にどうぞ」

トレーナー「ありがとう」

ルドルフ「して、どんな用事ですか?」

トレーナー「いや、用事というほどのものでもないんだ。ただ感謝したくてね」

ルドルフ「……ああ、先日のチーム結成についてですか」

ルドルフ「あれは私も必要だと思っていたから賛同したに過ぎません。慢性的なトレーナー不足は前々から指摘されていた問題ですから」

トレーナー「だとしても、あの稟議が通ったのは君のおかげだと思っている。ありがとう」

ルドルフ「……」

ルドルフ「貴方の力になれて、なによりです」

トレーナー「差し当って、何かお礼をしたいんだが……何か俺に出来ることはあるか?」

ルドルフ「……ふむ」

ルドルフ「……でしたら、一つお願いが」

トレーナー「どうぞ」

ルドルフ「もし良ければ、なのですが……チームのメンバーを増員するときは、私のことを誘っていただけませんか」

トレーナー「……意外だな。シンボリルドルフからそんな提案を受けるなんて」

トレーナー「でもわかった。次にチームメンバーを増やすときは検討するよ」

ルドルフ「ありがとうございます」

トレーナー「ああ」

トレーナー「……いつまでも仕事の邪魔をするのも悪いし、俺はこれで失礼するよ」

ルドルフ「ええ、またお話しましょう」

トレーナー「はは、そう言ってもらえるのは光栄だな。では、また」

ルドルフ「……」

ルドルフ「……ふぅ、行ったか」

ルドルフ「……」

ルドルフ「仕事に、戻らなくてはな」

―――――――――――――――――――――――――――――――

▼休憩効果発動、次回トレーニング効果4倍
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 22:27:57.48 ID:Ax9pgApT0
おっとこれはカイチョーただの社交辞令ではないな…?
やっぱり”知ってる”のか、それとも>1のミスリードか
873 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/28(土) 22:32:14.61 ID:Np4W0XDc0
ちょい頭痛がひどいので更新亀になります、ご了承ください……!

―――――

トレーナー「本格的に雨が降り始めてきた」

トレーナー「梅雨はあまり好きではない……というか雨があまり好きじゃないんだよな」

トレーナー「いい所もあるとは思うけど、それ以上にマイナスなイメージが強い」

トレーナー「ああ、その他にももちろん理由はある」

トレーナー「トレーニングがしづらいんだよな、雨が降ってると……」

トレーナー「体育館とかジムとかを使うにも、人の多さを考えなければいけないし……」

トレーナー「……人が多いと、今は顔を合わせたくない人とも顔を合わせる羽目になるし」

トレーナー「さて、今日はどうしようかな」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:200(E)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)
※ホープフルステークスまであと10ターン(当該ターン含む)。
※休憩効果発動中、トレーニング効果4倍

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
・「チーム結成」/当ターン終了後
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
・[ラーメン道、その窮極に迫る――!]/たづなとの会話
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 22:40:06.96 ID:rZN+2VsY0
メイン進行
頭痛いなら寝んしゃい
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/28(土) 22:46:06.25 ID:Ax9pgApT0
この時期の頭痛は熱中症とかの疑いもあるから水分塩分補給はしっかりするんやで
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 00:12:03.01 ID:uVi8ZIpEO
理由はわからんが実はルドルフもこのトレーナーの元でループした回があるのに、トレーナーはそれを覚えていないとか…?
877 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/29(日) 00:59:31.94 ID:PyS3IW5H0

「キンイロリョテイ、君は君が思っている以上に――強い」
「突然なんだよ、気持ち悪いな……」
「だが、君は君が思っている以上に――弱い」
「喧嘩売ってんのか?」


 あんまりな言葉に、俺は思わず肩を落とす。

 時刻は夕方の4時。授業が終了し、トレーニングに差し掛かる前。

 俺はキンイロリョテイを捕まえて、トレーナー室で事前説明を行おうとしていた。

 と言うのも、これから行うトレーニングは特殊なものであり、説明が必須なものだったからだ。……まして、我流で練習を重ねてきた彼女には。


「君は、俺がレースの後に指摘した問題点を覚えているか」
「……ちぐはぐって話か?」


 俺は頷く。

 ……キンイロリョテイの走りに見えた不安定性。それは看過できるものではない。

 彼女の脚質は先行に大きな適性がある……と、俺の【眼】は告げている。

 だが、彼女の走法――固有スキルは、追込の時にのみ発動するものだ。

 脚質は先天的なものもあるが、後天的に鍛えられた結果伸びることもある。

 そして恐らく、彼女の脚質は――後天的に鍛えられたもので。


「キンイロリョテイ、はっきり言えば――君が追い求める浪漫を求めるならば、追込にシフトしたほうが良い」
「追込だ……?」
「ああ。君の中盤から後半にかけて強く差す脚は、序中盤でスタミナを求められる先行策とはあまり相性がよくない」


 怪訝な表情を浮かべながらも、特に言い返してこないのは……おそらく本人にも自覚がある、という事なのだろう。

 そもそも彼女ほどのポテンシャルを秘めているウマ娘を他のトレーナーが放っておくとも考えづらい。

 ……俺は数値的に彼女のことを評価できるからこそスカウトした。だが、他のトレーナーはそうともいかない。

 彼女には申し訳ないが――先行策を採るウマ娘であれば、彼女よりも強力な子はいる。

 そちらに目移りするのも、理解できる話だ。


「というわけで、これから君には――君に適した脚質を伸ばすトレーニングを課すことになる」
「……。話が見えてきた。トレーナーが殺人的なトレーニングを考案してたのは、全て私の浪漫の為ってワケだな」
「……まぁそうだな」
「ふぅん……」


 キンイロリョテイがそっぽを向いて、毛先を指で巻き始めた。

 何か気に障ることを言ってしまったのだろうか。


「……ま、特に異存はない。始めるなら始めるとしよう」
「キンイロリョテイがそれでいいのならば」 

―――――――――――――――――――――――――――――――

▼[地に閃く黄金の旅程]
Chapter1.未だ見えぬ黄金色[1/5]
878 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/29(日) 01:11:58.81 ID:PyS3IW5H0
なんか寝て起きて蕎麦食ったら治りました

―――――――――――――――――――――――――――――――

トレーナー「……冷蔵庫に豆腐があるのに豆腐を買ってしまうこととか、よくある」

トレーナー「特に目も当てられないのは牛乳だ。1日で消費する牛乳の量なんてたかが知れてる」

トレーナー「卵も難しいな。でも卵は消費する方法が楽ちんだからまだましか」

トレーナー「……いつか、キンイロリョテイにも料理を振舞ってやれるくらいの気持ちになれるのだろうか」

トレーナー「……」

トレーナー「君の残滓を、俺はいつまで追いかけていられるんだろう、マヤノ……」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:200(E)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)
※ホープフルステークスまであと9ターン(当該ターン含む)。
※休憩効果発動中、トレーニング効果4倍
※あと3ターンで夏合宿が開始します。

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
・「チーム結成」/当ターン終了後
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
・[ラーメン道、その窮極に迫る――!]/たづなとの会話
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 01:42:29.36 ID:WnYDNaGa0
たづなさんとラーメン食いに行こう!

リョテイはその間ヒマだからネイチャと一緒にトレーナーを尾行するといいとおもうよ
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 01:58:08.25 ID:SJ4nrXjAo
蕎麦すげ
でも本当にご自愛下さい

「追いかけて"いる"んだろう」じゃなくて「追いかけて"いられる"んだろう」なのね……トレーナーくんも成長しているね…
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 05:48:53.75 ID:X65xwhsZO
残念ながら、現時点ではループならないうま娘はいない状態らしいからな。

つまり、あやしくても会長もナイスネーチャーもハズレって事。

882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 07:20:22.63 ID:+tpOe9190
どうでもいいけど名前は正確にな、ナイスネイチャだ
そのうちナースネーチャンとか言い出しそう
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 08:11:09.63 ID:WnYDNaGa0
ちなみにナイスネイチャンは実在したからナイスネイチャとは別個体の話になるぞ
サラブレッドじゃなくてポニーだけど
884 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/29(日) 13:37:50.74 ID:PyS3IW5H0
「よし、今日のトレーニングはこれで終わりだ」
「……え? これだけ?」


 意外そうな声をあげるキンイロリョテイ。

 確かに、通常課しているトレーニングの8割くらいしかこなしていない。その疑問は妥当なものだ。

 まぁ、通常の8割といっても、周囲のトレーニング量と比べるとかなりの量があるわけだが……。

 それでもキンイロリョテイは少し不満らしい。いつもより顔を5割増しで顰めている。


「おいおい、担当ウマ娘の育成をほっぽって何をやるつもりだよ」
「同僚と、少しな」
「……同僚?」


 間違ったことは言ってない。むしろ真実しか述べていない。


「……ふぅん。そうか。ま、だったらしょうがないよな」
「ありがとう」
「明日はよろしく頼むぜ」


 そう言いながら、俺のことを送り出してくれるキンイロリョテイ。

 だが、何故だろう――。

 俺の背を見送るその視線に、嫌な予感がするのは……。



「お待たせしました」
「いえいえ、私も今来たばかりですよ、トレーナーさん」


 校門前でたづなさんと落ち合う。

 恐らく俺よりも多忙なたづなさんが、俺よりも先に来る――。なんとなく、気合の入り方を感じる。

 多忙の中わざわざ時間を作る……。仕事中のたづなさんのことしか俺は知らないが、仕事中と同じく、趣味にも真摯に向き合っているのだろう。

 その姿勢に畏敬の念すら覚えて、背筋が伸びる。


「トレーナーさん? いきなりどうされたんですか?」
「いや、凄いなぁって……」
「は、はぁ……」


 たづなさんは苦笑を浮かべて息を吐く。

 何か変な行動をとってしまったのだろうか。

 俺が聞き返そうとすると、たづなさんは門の外を手のひらで指した。


「時間もあれですし、そろそろ外に出ましょうか」
「あ、はい」

 
 答えに困っているのを察したのか、たづなさんが率先して門を出た。

 これが大人の気遣いって……コト?!
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 14:23:30.36 ID:r8KU0fc6o
ちいかわ構文やめーや
886 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/29(日) 21:20:48.63 ID:PyS3IW5H0
「……おいネイチャ……ッ。もうちょっと右に寄れって……!」
「もう十分右に寄ってますってば……!」
「髪の面積が太ぇんだよ……!」
「髪の面積が太い……?」


 ……一方、トレーナーとたづなが商店街へ向かう頃。

 校門近くの木に隠れながら、二人の様子を見つめている影があった。

 言わずもがな、キンイロリョテイとナイスネイチャである。

 ……トレーニングが終了した後、キンイロリョテイはナイスネイチャに話を持ち掛け、尾行する流れになったのだが。

 ナイスネイチャはキンイロリョテイの押しの強さに半ば強引に連れてこられた形であり、トレーナーに少し悪いな、などと考えている。

 そんなことはつゆ知らず、キンイロリョテイはトレーナーが歩きだしたのを見て移動し始めた。

 むろん、ナイスネイチャの手を掴んで。


「担当ウマ娘をほっぽって、自分は同僚とデートですか、そうですか……」
「……そう言うわけじゃない、と思うんですけどねぇ、あたしゃ……」


 ここまで来たならば、もう乗っかるほかはない。ナイスネイチャはまんまとキンイロリョテイのペースに飲まれつつあった。

 ナイスネイチャは、押しに弱かった。……とても。





「というわけで到着しました、ここが私のイチオシです……!」
「ここが」


 思わず息を呑む。

 商店街の中でも、かなり奥まった場所に存在するラーメン屋。そこがたづなさんのとっておきだった。

 見れば見るほど、ここがラーメン屋だとは思えない。

 看板は黒ずんでいて文字すらろくに読めない、屋号をプリントしているらしき暖簾は、油にまみれて黄ばんでいる。

 お世辞にも衛生的だ、とは言えない佇まい。この店をラーメン屋として認識することが出来る人間は、そうそういない。


「ふふ、凄い顔してますよ?」
「……本音を言えば、ほんとにここが? という気持ちです」
「わかります。私もはじめはそんな感じでしたから」


 にこりと微笑むたづなさん。

 ……一体どんなところから、このお店についての情報を得たのだろう。滅多なことじゃ手に入りそうにもないけれど……。

 そんなことを考えているうちに、たづなさんは店の扉を開いていた。躊躇する暇もなく、俺はたづなさんと共に店の前に立つことになり――。


「わッ……」


 濃厚な豚骨の香りに、全身が歓喜に打ち震えた。

 そんな俺の反応をあらかじめ予測していたのだろうか、たづなさんは「行きますよ」と俺に声を掛けて、カウンター席へと座った。

 厨房では、いかにも”いぶし銀の職人”な佇まいの老人が、振り返ることなく「いらっしゃい」と呟いた。


「……豚骨バリ堅チャーシューマシ2つ」
「……あいよ」


 座って少しの間もおかず、たづなさんは注文した。


「勝手に頼んでしまってすみません。でも、このお店はこれが一番いいので」
「え、ええ。勝手がわからない上にメニューも見当たりませんから、助かりました」
「良かったです。……さて、少し待ちましょうか」


 野球中継のラジオのみが響く店内。俺は、この先に何が待ち受けるのだろうと、期待に胸を膨らませるばかりだった――。
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 21:33:56.00 ID:SJ4nrXjAo
(湿度?湿度?)
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 22:34:14.34 ID:rrrbjBif0
麺を茹でる湯から立ち上るカンスイ香る湯気…っ
数十年の時をかけ完成された、あるいは未だ成長途中の豚骨スープ…っ
湿度…っ!圧倒的湿度…っ!
889 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/29(日) 22:53:17.90 ID:PyS3IW5H0
「アイツら、裏路地に入ってったぞ……」
「こっちの方、何かあったっけ……?」


 一方そのころ、キンイロリョテイとナイスネイチャはトレーナーの跡をつけていた。

 途中でナイスネイチャが商店街の人たちに絡まれるという事件こそあったものの、尾行は順調。

 最終的に二人が辿り着いたあのラーメン店へとたどり着いたのだが――。


「……これ、入ったら絶対にバレるよな」
「そう、ですねぇ」


 明らかに小規模経営のラーメン屋だ。チェーン店ならいざ知らず、この手のラーメン屋は仕切りなどがなく、尾行は不可能。

 ここにきてキンイロリョテイとナイスネイチャの尾行は中断を余儀なくされた。


「いったい何をやってるんだ、アンタはよ……」
「いや、絶対ラーメン食べてるだけですってば」
「くぅ……」


 浪漫に走るきらいがある思考は、言い換えれば想像力が豊かであるという事で。

 キンイロリョテイはめくるめく大人の世界に、思わず生唾を飲むことしかできなかった。





「お待ち」


 差し出された器には、たっぷりと注がれた白濁色のスープ。

 沸き立つ煙からはこれでもかと豚骨の香りが漂い、その間に僅かに醤油の香りが混じる。

 メンマ、半熟煮卵、もやし……。そして、山盛りにされたチャーシュー。

 聴覚、視覚、嗅覚、触覚――食べる前から理解できる。これは美味しい――!


「うん、流石ですね!」
「これは……とても良いラーメンですね」
「ええ、私もそう思います。それでは――」


 いただきます。

―――――――――――――――――――――――――――――――

▼[サブイベント:ラーメン道、その窮極に迫る――!] クリア。

▼[サブイベント:全てはこの一杯の為に――!] 発生。
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 23:05:00.12 ID:xRE1+Ua4o
ネイチャとリョテイなんかいいな
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/29(日) 23:20:21.11 ID:ez4SZkGCO
もしかして:リョテイかわいい
892 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/30(月) 00:10:06.66 ID:A+ncv6B/0
トレーナー「最近の子はどんな曲を聞くのかな、と考える」

トレーナー「俺が若いころはこう、ロックとかが隆盛だった頃なんだけど、今の子たちはポップな曲にハマることが多いんだろうか」

トレーナー「テレビも見なくなって久しいし、そろそろ若者らしい曲を探さないと話題を合わせるのにも苦労しそうだ」

トレーナー「……」

トレーナー「冷静になって考えてみたら、キンイロリョテイもナイスネイチャも最近の曲を聞くタイプには思えないな」

トレーナー「解散!」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:200(E)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)
※ホープフルステークスまであと8ターン(当該ターン含む)。
※休憩効果発動中、トレーニング効果4倍
※あと2ターンで夏合宿が開始します。

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
・「チーム結成」/当ターン終了後
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
・[全てはこの一杯の為に――!]/キンイロリョテイとラーメンを食べに行く
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/30(月) 00:16:08.39 ID:6Hum0UR60
トレーニング
894 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/30(月) 00:47:31.63 ID:A+ncv6B/0
トレーナー「さて、キンイロリョテイ。普段の脚質トレーニングと並行して、身体能力を向上させるためのトレーニングを行う必要がある」

リョテイ「……相変わらず殺人的なスケジュールだよな」

トレーナー「そうでもしなければ、GTでの勝利はもとより、URAファイナルズでの勝利など夢のまた夢だ。それに――それを了承したのも君だろう」

リョテイ「はいはい、わかってますよって」

ネイチャ「それにしてもトレーナーさん、さすがにオーバーワーク気味な気もするけど……」

リョテイ「気にすんなネイチャ、そうでもしなければ勝てないって言うのは解ってる」

リョテイ「……それに、仮にもコイツはトレーナーだろ? 私たちをブッ壊すわけにはいかないだろうし、心配しなくてもいいと思うぜ?」

ネイチャ「……」

ネイチャ「確かに、その通りかも……」

ネイチャ「アタシも、なんだかこの人だったら大切に育ててくれそう、って思ったからチーム入りを決断したわけですし……」

トレーナー「……そこまで褒められると、少し困る」

リョテイ「褒めてねぇよ」

ネイチャ「ま、リョテイさんはこういうとこありますからね〜。アマノジャクってやつ?」

リョテイ「誰がアマノジャクだ、誰が!」

トレーナー「……まぁ、キンイロリョテイの言う通り、俺は君たちを大切に育成しなくてはならない。君たちの夢の為にも、な」

リョテイ「ふん」

ネイチャ「で、トレーナーさん。今日のトレーニングはどのように?」

トレーナー「ふむ……」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:200(E)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1 トレーニングの種類

スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ
※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の成長率に固定値追加。
※チームメンバー補正:ナイスネイチャ【パワー1.2倍、賢さ1.1倍の増加補正】

―――――――――――――――――――――――――――――――

下2 トレーニングの効果量
※ゾロ目の場合は追加ロール
※休憩効果発動、トレーニング効果4倍
※チーム結成中、全てのトレーニングに1.25倍

―――――――――――――――――――――――――――――――
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/30(月) 01:17:28.75 ID:6Hum0UR60
人おらんかね?
連だけど一応スピード
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/30(月) 01:18:55.54 ID:RhD1lORS0
えい えい むん
897 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/31(火) 00:49:10.18 ID:CPf3aVxE0
トレーナー「……速度はやはり、全てにおいて基礎である」

トレーナー「最終的にどこでどう抜け出すかの判断は確かに必要だ、だがそれ以前に――速度がなければ、抜け出すものも抜け出せない」

トレーナー「というわけで、今日は速度の練習を行う」

リョテイ「ふぅん。ま、速さを上げるってんならやってやる」

ネイチャ「にしても、何とも聞き覚えのある言葉ですなぁ……」

トレーナー「……そうか?」

トレーナー「まぁ、そんなことはどうでもいい。次の目標であるホープフルステークスまであと半年程度」

トレーナー「半年程度とは言え手は抜けん。油断なくトレーニングにあたるように」

リョテイ「はいはい。じゃ、まずは走り込みでもしてきますよっと」

ネイチャ「じゃ、アタシも〜」


――――――――――――――――――――――――――

▼キンイロリョテイのスピードが上昇した。
スピード:200(E)+{(54×4)×1.25}=470(C)

――――――――――――――――――――――――――
898 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/31(火) 00:54:02.29 ID:CPf3aVxE0
トレーナー「例えばの話だけど、という言い出しの後に続く言葉、だいたい許容できないお願い説」

トレーナー「例えばの話だけど、お金貸して〜って言ったら貸してくれる?」

トレーナー「例えばの話だけど、浮気してるって言ったら許してくれる?」

トレーナー「よっぽどじゃなければ許せない。例外はあるんだろうけどな」

トレーナー「なぜこんなことを考えているかというと、この前キンイロリョテイから同じようなことを言われたからだ……」

トレーナー「”例えばの話だ、私がトレーニングをサボりたいって言ったら許してくれるか?”」

トレーナー「場合によっては許そう、場合によっては……」

トレーナー「でもそれが、食道楽の為だと知っちゃあ、許せないよな……」

トレーナー「……今度また飯に連れていくべきか?」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:470(C)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/お出かけ/休憩/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)
※ホープフルステークスまであと7ターン(当該ターン含む)。
※あと1ターンで夏合宿が開始します。

―――――――――――――――――――――――――――――――
        【現在立っているフラグ】

■エクストライベント
・「????」/不明
―――――――――――――――――――――――――――
■メインイベント
・[地に閃く黄金の旅程]/開始中
―――――――――――――――――――――――――――
■メジャーイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■サブイベント
・[全てはこの一杯の為に――!]/キンイロリョテイとラーメンを食べに行く
―――――――――――――――――――――――――――
■プチイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――
■リミテッドイベント
なし
―――――――――――――――――――――――――――――――
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 00:58:36.46 ID:R7Yq1aRPo
メイケイエールイベント
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 00:59:25.14 ID:R7Yq1aRPo
おのれ予測変換

メインイベントですごめんなさい
901 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/31(火) 01:47:59.49 ID:CPf3aVxE0
「……おい、トレーナー」
「なんだ、キンイロリョテイ」
「――本当にこのトレーニング、効果が出てるんだろうな?」


 キンイロリョテイは汗を滴らせながら、俺に問いかけた。

 妙に鋭い視線が唐突に降り注いで、俺は思わず息を呑んだ。

 だが、この問いには明確な答えがある。俺は彼女のトレーナーであり、彼女の勝利の為ならば寝食を厭うことはない。

 ……ただ、そのことをはっきりと伝えてしまっては、下手すると好感度が上がってしまう。

 好くのも、好かれるのも。もうたくさんだ。


「おい、私を置いて自分の世界に浸るなよ」
「……すまない。トレーニングの効果があるのか、という話だったな」
「ああ、この地味で過酷なトレーニングに何の意味があるのかって聞いてんだ」


 ……彼女の抱く疑問は正当なものだ。

 確かに、俺が組んだトレーニングメニューは恐ろしく地味で、同じことの繰り返し。

 成果を出す機会が12月の末まで与えられないのであればなおさら。

 だけど、成果を出す機会を一定の水準以下で設けては、トレーニングの意味がない。

 故に。


「意味はある。だが、意味を説明すれば、君はそれを実践する。それでは意味がない」
「あ? 実践の何が悪いんだよ」
「――君は知る必要がないことだ。少なくとも、今は」


 ……とげとげしい言葉であることは十分に理解している。

 だが、こうでも言わないと――彼女の”問題”は解けることはない。

 キンイロリョテイ――孤独だからこそ生まれたその”問題”は、こうでもしなければ、解けることはない。


「そう、かよ」
「……不満か?」
「ああ不満さ、不満だよ! 何の説明もなくトレーニングを押し付けられる気持ちにもなってくれ」
「……良く理解している。だが、切に説明は出来ない」
「……チッ。まぁいいさ。アンタがトレーナーである限り、私たちは健全に育てられなくちゃならない。トレーナー、アンタがもし、このトレーニングに何の意味も持たせていないなら、その時は」


 キンイロリョテイは、俺の胸倉をつかんで、持ち上げる。

 ウマ娘の膂力は、人間の比ではない。俺の体は簡単に持ち上がって、首が閉まる。

 それでも、俺は浮かべた表情を消すことはない。

 そうして次の言葉を待たなければ、この仕打ちへの贖罪とはならない。


「――その時は、私がアンタを殺す」


 酷く鋭い視線で貫かれて、竦みそうになる足。

 それを何とか強く抑えつけて、ただ平坦に「ああ」と答える。

 ……今にでも出てきそうな弱音が、表情に出ていないことを祈る。

 やがて、解放。地に落ちた俺は咽そうになるのを無理やり止めて、去りゆくキンイロリョテイの背中に声を投げる。


「心配しなくても、君に浪漫を見せてやるさ」
「はん、言うだけ言ってろ」


 トレーニングを始めた時よりもいくばくか冷たい視線で、俺のことを見るキンイロリョテイ。

 その瞳を見て、しかし俺は喜び、確信した。

 やはりキンイロリョテイは、逸材なのだ、と。
―――――――――――――――――――――――――――――――
▼[地に閃く黄金の旅程]
Chapter1.未だ見えぬ黄金色[2/5] 
902 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/31(火) 02:01:27.87 ID:CPf3aVxE0

――遠く、遠く。カモメの鳴く声がした。


 本当であれば聞きたくなかった音。

 本当であれば感じたくなかった気配。

 本当であれば嗅ぎたくなかった香り。

 潮が満ちる、夏の気配が寄る、潮の香りが鼻を衝く。

 どうしてまた繰り返してしまったのだろう。

 どうしてあの場で、終わることが出来なかったのだろう。


――俺は過去を振り切れていない。


 生きながらにして死んでいる者が居るとするならば、それは俺だ。

 過去の時間は流れて消えてしまうのに、俺はそれに取りつかれていて。

 だから、俺は死んでいる。

 時間の中に、死んでいる。

 にんじん色の髪の毛。黄金の瞳。石鹸の香り。頬の赤。唇の紅。高い声。白い指。

 忘れられない。忘れたくない。

 記憶の稜線を辿る思考の雷は、その猛々しさとは裏腹に優しく頭を痛ませる。


――海が、近くなる。


 どうしようもなく吐き気がする、明確な気配に。

 俺はただ、合宿の始まりを感じるしかなかった。

 そこにあるはずのない、極彩色の記憶のフラグメントを辿る。

 忘れられない、夏が。

 始まる。

――――――――――――――――――――――――――

■夏合宿について
夏合宿中は以下のことが行えます
・トレーニング
・休憩(トレーニング効率2倍)
・探索
・メインイベント進行

■トレーニングについて
普段より効率のいいトレーニングを行うことができます。

■休憩について
トレーニング効率がアップします。また、やる気が下がっている場合は1段階上昇します。

■探索コマンドについて
夏合宿中、付近の探索を行うことができます。
このコマンドによって発生した進捗はループを経ても記録されます。
直接ウマ娘の成長に結びつくかどうかは運次第。ですが結びついた時のリターンは大きい、言わばギャンブルのような要素です。
また、探索の結果によっては次回ループ時に影響が発生する可能性があります。

■メインイベント進行について
夏合宿期間中、メインイベントの進行度は一度に2増えます。
これによって進捗を超過する場合、持ち越しなどはありません。

■アナウンス/[リミテッドイベント:追憶]の発生
夏合宿終了前(3ターン目終了後)、特定の条件を満たした場合イベントが発生します。

――――――――――――――――――――――――――

下1

今日は何をする?
トレーニング/休憩/探索/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)

――――――――――――――――――――――――――
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 02:05:04.85 ID:fZkIL1/L0
たんっさくっ
904 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/31(火) 02:18:44.18 ID:CPf3aVxE0
―――


■探索について

・探索とは?
夏合宿中にのみ行える特殊な行動です。
様々なスキルのヒントや、ループに役立つものなどが獲得できる唯一の行動ですが、時には何の成果も得られず終わる、いわばギャンブルのような行動です。
探索は13の探索度を有しており、一度探索するとその是非を問わず、探索度を1増やします。
※現在の探索度は[2/13]です。

・探索の特徴
探索は【ループしても探索度が保持されます】。
また、探索度を増やせば増やすほど、報酬を得る機会は増加します。
最終到達地点に到着すると、イベントが発生します。

・道中の判定について
下5コンマ安価を一気に取ります。
コンマの集計が終了した後、再度下5コンマ安価を取ります。
最終的に今までに集計した10コンマ安価を総合した数値によってリザルトを算出します。
道中の安価にも報酬が存在することがありますが、それなりに難度が高いものだと考えてください。
基本的にはコンマの数値が高ければ高いほど、ウマ娘やトレーナーにとって有用なものが入手できます。
コンマがゾロ目だった場合は、原則として終了後に追加ロールが発生するものとします。

・その他
追記すべき事項があれば都度追記します。
連取は性質上1分経過後であれば可能なものといたします。
ご協力のほどお願い致します――。


―――
905 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/31(火) 02:30:21.48 ID:CPf3aVxE0
リョテイ「……おいトレーナー、何処に行くんだよ」

トレーナー「散歩だよ」

リョテイ「あぁ? せっかくの夏合宿だってのにわざわざ”お休み”とかなんとか言いだしやがって」

リョテイ「第一散歩する場所なんて無いだろ、この島」

トレーナー「……君には関係ないことだろう」

リョテイ「……関係ある。アンタは私のトレーナーだ」

トレーナー「……」

トレーナー「一人にしてくれ」

リョテイ「……アンタの言ってた、事情って」

トレーナー「――君には必要のない情報だ」

リョテイ「……」

リョテイ「行っちまった」

リョテイ「……」

リョテイ「……クソ、アイツもアイツで大概だが、私も私で不器用だな……」

リョテイ「アンタのことは好きでも嫌いでもないが――そんな顔する奴が浪漫を語れるかってんだよ」

――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:470(C)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)

――――――――――――――――――――――――――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+10
下2:コンマ値−10
下3:コンマ値−10
下4:コンマ値−20
下5:コンマ値−25


――――――――――――――――――――――――――
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 02:32:15.10 ID:R7Yq1aRPo
トレーナーすーぐ顔にでちゃうのね…スペちゃん以降ことごとく担当ウマ娘に見抜かれてら
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 03:00:18.35 ID:R7Yq1aRPo
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 03:04:15.13 ID:tetuMJQX0
ほい
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 03:15:43.51 ID:fZkIL1/L0
マイナスぅ
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 03:23:10.52 ID:fZkIL1/L0
もっかい
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/31(火) 10:31:16.70 ID:WbG6SJVIO
トレーナーはマヤノと出会う前ほど想いを伝えることが苦手では無くなったけど、それゆえにリョテイ達に対して想いを隠すのが不器用になってるのが切ないな…
912 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/09/01(水) 01:20:18.84 ID:FgCx/5jm0
トレーナー「……何故着いてきた?」

リョテイ「アンタには関係ないだろ」

トレーナー「言い方を変えよう。帰ってくれ」

リョテイ「ヤだね。トレーニングしていない今、自分の意思で決めたことにアンタの意見を挟む余地なんてない」

トレーナー「……」

トレーナー「頼むから、一人にしてくれよ」

トレーナー「俺がお前のことを知らないように、お前は俺のことを何一つ知っちゃいない!」

トレーナー「お前の意思に俺の言葉の介在する余地がないように、俺の事情にお前が介在する余地はない……」

トレーナー「……なぁキンイロリョテイ、帰ってくれ」

リョテイ「はン。ようやく理解したぜ、トレーナー」

リョテイ「アンタ、さては迷子だろ?」


――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:470(C)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)

――――――――――――――――――――――――――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+10
下2:コンマ値−10
下3:コンマ値−10
下4:コンマ値−20
下5:コンマ値−25


――――――――――――――――――――――――――
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 01:25:34.34 ID:vyAJAXMW0
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 01:27:06.86 ID:vl72T5s3o
さて
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 01:34:31.16 ID:PaDs5Nweo
ええぞ…リョテイ踏み込め……!
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 01:42:12.74 ID:jEXJC7DE0
どうなる
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 01:49:55.30 ID:gYAGmxYPo
ほい
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 01:50:38.41 ID:J4DOXS97o
ほい
919 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 02:21:46.39 ID:FgCx/5jm0
――――――――――――――――――――――――――

[10+10]+[35-10]+[13-10]+[51-20]+[52-25]=106
[34+10]+[86-10]+[16-10]+[74-20]+[30-25]=185

106+185=291

▼スキルヒント[垂れウマ回避]Lv1を獲得した。(100)

▼スキルヒント[がんばり屋]Lv1を獲得した。(200)

――――――――――――――――――――――――――


920 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 02:24:03.92 ID:FgCx/5jm0
トレーナー「……迷子?」

リョテイ「ああ、アンタは迷子だ。それもドが付くほどの、な」

トレーナー「……馬鹿にしているのなら、今すぐに帰ってくれ」

トレーナー「難しいことは言ってない。簡単なことだ。君はここで踵を返し、太陽に向かって歩けばいい」

トレーナー「早く帰って――」

リョテイ「――そう言って逃げるつもりか?」

リョテイ「アンタは迷子だ。強い後悔を抱えて歩いている。その後悔を拭いたいけど、ぬぐえない」

リョテイ「その方法を知らない。どんな道を歩けばいいかわからない、子供――いや、大人だよ」

リョテイ「そしてアンタは逃げ出した。誰かを理解することを」

リョテイ「その結果がこれじゃないのか? 誰からも仔細を聞かれにくいように殻を作って事情とかなんとか嘯きやがって」

リョテイ「失礼にもほどがあるってモンだろ、こっちはアンタのことを理解しようとしているのに、アンタはこちらのことを理解することもなく、理解させる気もない」

リョテイ「その上なんだ? ”俺はお前たちのトレーナーです”?」

リョテイ「ふざけるのも大概にしろよ玉無しが」

リョテイ「これだからアンタみたいな大人ぶった人間は嫌いなんだ。私がアンタをトレーナーとして認めたのは――アンタが私の浪漫を認めてくれる、遊び心溢れる”オトナ”だったからだ」

リョテイ「くだらねぇ……。で、玉無し。何か言い返せよ」

リョテイ「そろそろ言いたいことの一つや二つ、出てきたんじゃねぇか? ん?」

トレーナー「……」

トレーナー「……お前に」

トレーナー「お前に何がわかる」

トレーナー「何か一つでも大きなことを失ったことがないお前に、一体何が解る?」

トレーナー「……例えばお前の脚が折れた時のことを考えろ。……例えばお前の両親が死んだときのことを考えろ。……例えばお前の浪漫が潰えた時のことを考えろ」

トレーナー「想像がつくかよ、お前に――この絶望が!」

トレーナー「いいか、よく聞け、この際だからお前に一つ教えてやる」

トレーナー「相互理解なんて真の意味で出来やしないんだよ、お互いの脳を混ぜ合うような時間しか、理解を形作ることは出来ないんだよ」

トレーナー「――その理解を失ったうえで、理解を説かれる?」

トレーナー「拷問だよ、キンイロリョテイ」

トレーナー「お前は俺のことを糾弾して、なんなら立ち直らせたいのかもしれない」

トレーナー「……でも無理だ。お前が俺のことを理解することは出来ない。まして、俺がお前のことを理解することも」

トレーナー「ああ、そうともさ――。俺がお前に持ち掛けたのは信頼とか理解じゃない」

トレーナー「――利益だ。そうだろ、キンイロリョテイ」

キンイロリョテイ「……」

キンイロリョテイ「アンタさ、自分で気づいてないみたいだから教えてやるよ」

キンイロリョテイ「――嘘つくとき、アンタ、手とか足が固まってるぜ」

キンイロリョテイ「何が嘘か本音か、私はもう理解できてるんだよ。アンタは理解させてないつもりかもしれないがな」

キンイロリョテイ「もう、お前の地雷がなんなのかも知ってんだ、こちとらよ」

キンイロリョテイ「あえて触れてないだけだとそろそろ気付けよ。触れてやってもいい所を、あえてお前から言わせる意味を考えろ」

キンイロリョテイ「……全ての言葉を撤回する気はないが、謝罪はするぜ。ただ――」

キンイロリョテイ「ただ、これが私の本音で、ラストワードだ。良く考えろよ、トレーナー」

キンイロリョテイ「頼むぜ」


921 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/09/01(水) 02:28:00.95 ID:FgCx/5jm0
トレーナー「――迷子」

トレーナー「俺が、迷子……?」

トレーナー「……わからない。わからないよ」

トレーナー「俺は……俺は……」

トレーナー「どうしたらいいんだ」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:470(C)
スタミナ:204(E)
パワー :215(E)
根性  :142(F)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/休憩/探索/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)


―――――――――――――――――――――――――――――――

エクストライベント点灯:3ターン終了後
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 02:50:13.16 ID:pZBUt2Iu0
チーム設営自体が出来たばっかだし、メンバー同士の仲を深めるためにチーム組んでる同期集めてもらって総当たりで2対2のビーチバレー対決とかできないかな?
スタミナとパワーとなんなら根性上がるかなって
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 11:08:41.16 ID:07gFXDCwo
新キャラヒトミミ娘が運動よわよわで話題だがこのトレーナーちゃんはどうなのだろうか(詳しくは書かれてなかったよね…?)
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 11:09:54.81 ID:rc0qXNtWO
テイオー顔負けのキレッキレのダンス踊れるトレーナーはそれはそれで見たい
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 11:36:08.64 ID:oYEvKFMP0
「俺は…どうしたらいいんだ」とか真剣に悩みながら、身体は今日の勝利の女神は〜♪って踊ってるみたいな
面白トレーナーの可能性が…?
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 12:51:46.37 ID:hauAxhwz0
大泉Tもとい沖野Tもうまぴょい歌ってるからアリエール
927 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 16:07:27.90 ID:mEgxH3Gr0
運動はそれなりだと思います。成人男性の平均よりも若干上?
中の上みたいな……。トレーナーってトレーニングの都合上体力がなければ務まらないでしょうしね。これは妄想ですが。

鋼の意思さんともうまぴょいしてるので、かっしともWINNIN'5して欲しいですね。

928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 16:11:58.08 ID:pZBUt2Iu0
またループすることがあったら一周使ってウマ娘と並走しながら指導できるように鍛えるか…
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 16:16:32.85 ID:i9p9YFEu0
身体能力以外は人間と大差ないし
フォームやスキルの指導はトレーナーが実際にやって見せるんだろうか
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 17:50:50.74 ID:oYEvKFMP0
ウマ娘と並走なんて出来たらそれもう人間じゃないだろ…
ループも自分でURAに出て脱出しそう
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 17:53:37.90 ID:hauAxhwz0
エイシンフラッシュが白目剥いて気絶しそう
932 : ◆FaqptSLluw [sage]:2021/09/01(水) 18:26:01.72 ID:CjkP1Em2O
僕もそこまでコーチングについて詳しい訳では無い(かじる程度には勉強しました)のでなんとも言い難いですが、フォームの指導などは基本的に映像資料や口頭での指示がメインとなる気がします。
フォームはやはり本人の体のやわらかさや筋肉の比重によって、(ある程度画一化されてはいますが)調整しなければならない。そう考えるとフォームを見せるのは非効率的だと思うので、基本的にトレーナーがウマ娘のフォームを調整する際は口頭での指示です。


ちなみにスキルについては、スキルという言葉を明文化する前に説明していましたが、ペース配分や踏み込み方、基本的なフォームに絡まない変化のことを指しています(これは当SSのオリジナル要素なので本家がどうなのかは分かりません)。
例えばマエストロだと踏み込み方、みたいな……。トレーナーがスキルを識別できるようになった今現在でも、抽象的にでは無く、実際どのタイミングでどう動くか、を口頭で説明しています。


人間が時速70km/hを出せるわけないだろ、いい加減にしろ!

933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 18:30:12.52 ID:CVlGh4Sa0
>>932
赤道直下の土地を、真西から
真東へ向かって走れば、時速
1500km以上を出せますけど(--#)
934 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/09/01(水) 18:45:13.47 ID:FgCx/5jm0
>>933
一瞬「?」となりましたが、なるほど確かに……ってなりませんよ?!
地球の外(つまり宇宙)から我々を観測できる存在が居て、恒久的に時速1km/hを計測できる存在がいるならば、相対的に速度の計算が出来そうですが……これも詭弁だな……
935 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 18:48:50.06 ID:FgCx/5jm0
ルドルフ「というわけだ、ナイスネイチャ」

ネイチャ「……え、と。今なんて?」

ルドルフ「――ビーチバレーで対決しよう、と言ったんだ」

ネイチャ「どうしてこうなった?!」

――――

 突然のルドルフの提案。

 置いてけぼりになるナイスネイチャ。

 だが、始まりがあれば終わりがあるように、全ての物事には因果がある。

 これを説明するには、時を戻さねば難しいだろう……。

――――
936 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 19:19:09.34 ID:FgCx/5jm0
リョテイ「……うっす」

ネイチャ「おいっす〜……って、何か元気なさそうですけど」

リョテイ「ちょっと、いろいろあってな」

ネイチャ「へー……。それってトレーナーさん関連だったり?」

リョテイ「な?! なんでわかんだよ!!」

ネイチャ「だってリョテイさん、顔に出やすいし……」

ネイチャ「それにリョテイさんは気付いてないみたいですけど……トレーナーさんの前だと目に見えて機嫌良いですよね?」

リョテイ「……」

リョテイ「……マジで?」

ネイチャ「マジです」

リョテイ「…………気付かれてないと、いいんだけどな」

ネイチャ「……?」

ネイチャ「ところで、いつもなら誰よりも早く顔を出してるトレーナーさんがいないことと、リョテイさんのその表情って何か関係あります?」

リョテイ「……アイツが悪いんだ!」

ネイチャ「訳アリっぽいですね……。とりあえずここじゃ声、響きますから」

リョテイ「……ああ」



ネイチャ「なるほど、簡単に話をまとめると……」

ネイチャ「まず前提として、トレーナーさんは何かを私たちに隠している」

ネイチャ「次に、トレーナーさんは一人でどこかに歩いていこうとした」

ネイチャ「そして、それをリョテイさんが追い掛けていった」

ネイチャ「最後に、着いていったら帰れと言われ、口論になった挙句、トレーナーさんは……」

ネイチャ「――トレーナーさんは、泣いていた」

ネイチャ「うーん……。話を聞いてると、どっちもどっち、ですねぇ……」

リョテイ「おい、今の話の何処に私の悪い点があったんだ!」

ネイチャ「そりゃ一人にしてくれって言ってるんですから、相応の理由があるんでしょう。そう前置きしてるのにわざわざついていくのは、少しトレーナーさんのことを考えてない行動ですからね〜」

リョテイ「……まぁ、そうだけどさ」

ネイチャ「ただ、酌量の余地はありますよ? リョテイさんだって何も悪意があって追い掛けたわけじゃない」

ネイチャ「隠し事をしていたことが悪いことかと言われると、別にそうじゃないとは思いますけど……でも、トレーナーさんもトレーナーさんで言い方が悪かった、とは思いますよ、アタシは」

ネイチャ「だから、どっちもどっち」

リョテイ「……むぅ」

ネイチャ「でも、まぁ。むしろいい機会かも」

リョテイ「……いい機会?」

ネイチャ「トレーナーさんは確かに隠し事をしてて、多分その隠し事のせいで動きが制限されてるって思うんですよ、アタシ」

ネイチャ「それで、ほら。やっぱりアタシたちって担当ウマ娘じゃないですか。だったら、さあ」

ネイチャ「――分かち合いたい、そう思っちゃうんですよね〜……」

ネイチャ「個人的にはグッジョブ! って感じですけど……でも、その感じだと当分トレーナーさんは会ってくれなさそうだ……」

リョテイ「……でも、どうすんだよ。トレーニングしなきゃ……。次のレースはGTなんだぞ」

ネイチャ「うん、そこはネック」

ネイチャ「どうしたものか……うにゃ〜……」

937 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 19:20:12.52 ID:FgCx/5jm0


ルドルフ「――話は聞かせてもらった」


―――

 そして時は戻る――!

―――
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 19:25:25.68 ID:ZvcQKxvOO
>>934
その人通称岡惚れ糞野郎って有名な荒しだから触れない方がいい
939 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/09/01(水) 19:32:50.26 ID:FgCx/5jm0

思ったよりも長くなりそうなので、夏合宿が終わり次第このスレを一度畳みます。

―――――――――――――――――――――――――――――――

ルドルフ「実はな、ビーチバレーがトレーニングにいいとテイオーが主張していてな……」

ルドルフ「これが、なんだ、その……テイオーの意気が気炎万丈の猛りを見せていて、だな」

ネイチャ「……つまり、テイオーが”やりたい”と駄々をこねている、という」

ルドルフ「……」

リョテイ「これほど清々しい皇帝の無言の肯定は見たことねぇな」

ルドルフ「”皇帝”の無言の”肯定”……ふふ、君も中々やるじゃないか」

ネイチャ「つまり、会長さんは予定を邪魔されてるわけだ」

ルドルフ「ああ、そうなるな」

ネイチャ「”皇帝”の”行程”を”肯定”しないといけませんなぁ……」

ルドルフ「……やるな」

リョテイ「何のことか良く解らないが、温度に高低差があるな……」

ネイチャ「リョテイさん、わかってやってません?」

ルドルフ「メモをしておくとしよう……ふふ」

ネイチャ「……って、主題からずれてますずれてます!」

ネイチャ「つまり、アタシたちとビーチバレーをやれば収まるだろうと、そういう……」

ルドルフ「ふふ、ふふふ……。すまない、先ほどのキンイロリョテイの洒落が面白くてな……!」

ルドルフ「そういうことだ。協力してくれるか?」

ネイチャ「ま、断る理由はないですよねぇ。リョテイさんは?」

リョテイ「”あの”皇帝と戦えるんだ、否やはない」

ルドルフ「決まりだな。 では――戦るとしようか!」


―――――――――――――――――――――――――――――――

下1 ルドルフ&テイオーペアに勝てるか
50以上:勝利(10毎に点差が開く。報酬増)
50以下:敗北
※ゾロ目は追加ロール

―――――――――――――――――――――――――――――――
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 19:35:09.80 ID:PaDs5Nweo
もちろん水着だよなぁ!?
941 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/09/01(水) 20:03:37.79 ID:FgCx/5jm0
テイオー「あ、カイチョー! ……って、どうしてネイチャも一緒なのさ!」

ネイチャ「そりゃ会長さん直々にお誘い頂けたからに決まってるでしょーが」

ルドルフ「そうだぞ、テイオー。こちらから誘ったんだ」

テイオー「ふーん……? でも、勝ちはもらったよー!」

テイオー「だってこっちは……無敵のテイオー様と最強のカイチョーコンビだからね!」

リョテイ「あ? クソガキが、いい度胸してんじゃねーか」

リョテイ「負けて吠え面かくのが楽しみだなぁ、おい」





リョテイ「ネイチャ!」

ネイチャ「ほいさ!」

リョテイ「喰らえクソガキ、これが――私のゴールデン、スパイクだぁッ!」

テイオー「くぅ……!」

ルドルフ「腰の入れ方が甘いぞ、テイオー」

テイオー「カイチョー! よーし、今度はこっちが……!」

ネイチャ「させない……っ!」

テイオー「……! ネイチャのブロックなんて、直ぐに抜けちゃうもんね!」

ネイチャ「ところがどっこい――」

テイオー「うわ、なんでこっちに来るのさー!」

ネイチャ「こちとらいつもあんたさんの背中ばっかり追っかけてきてますからね、理解しちゃうってもんですよ――」

ネイチャ「――だから、今日くらいは背中、見せたるわーい!」


―――――――――――――――――――――――――――――――


下1 スタミナ上昇量
下2 パワー上昇量
下3 根性上昇量
※ゾロ目は追加ロール

942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 20:07:16.41 ID:oYEvKFMP0
へい
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 20:07:32.03 ID:TmEgThNQ0
ていっ
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 20:18:35.37 ID:oYEvKFMP0
とりまー
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 20:39:11.79 ID:fz8+wywmO
このスレの夏合宿で想いを伝えると言えばアレだな
946 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 21:14:19.70 ID:FgCx/5jm0
―――――――――――――――――――――――――――――――

▼キンイロリョテイの能力値が上昇した。

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スタミナ:204(E)+{(41+30)×1.25}=293(E+)
パワー :215(E)+{(03+30)×1.25}×1.2=265(E+)
根性  :142(F)+{(37+30)×1.25}=226(E)

―――――――――――――――――――――――――――――――
947 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 21:17:38.18 ID:FgCx/5jm0
トレーナー「……」

―――――――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:470(C)
スタミナ:293(E+)
パワー :265(E+)
根性  :226(E)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

―――――――――――――――――――――――――――――――

下1
トレーニング/休憩/探索/メインイベント進行/その他(良識の範囲内で自由に)
※あと2ターンで夏合宿が終了します。
※今ターン終了後、リミテッドイベントが開始します。
※ホープフルステークスまであと4ターン(当ターン含む)

―――――――――――――――――――――――――――――――
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 21:18:46.45 ID:oYEvKFMP0
探索
949 : ◆FaqptSLluw [sage]:2021/09/01(水) 21:21:39.93 ID:FgCx/5jm0
トレーナー「……歩こう」

――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:470(C)
スタミナ:293(E+)
パワー :265(E+)
根性  :226(E)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

――――――――――――――――――――――――――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+10
下2:コンマ値−5
下3:コンマ値−5
下4:コンマ値−10
下5:コンマ値−25


――――――――――――――――――――――――――
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 21:25:39.29 ID:xt+O+8C3o
はい
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 21:29:52.07 ID:oYEvKFMP0
そい
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/09/01(水) 21:31:49.74 ID:Lcw/jdrbO
さい
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 21:39:34.65 ID:mlDGEv98O
動け
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 21:47:09.60 ID:KWW3mK/c0
へい
955 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/09/01(水) 22:35:27.94 ID:FgCx/5jm0

 どれだけ焦がれても、もう出会うことは出来ない。

 そう考えるだけで、胸が落ち窪んで無くなってしまいそうな暗澹を感じた。

 綺麗な海も、抜けるような青空も、神さびた森林も。

 全てが、まるで当てつけのように綺麗で、美しくて。

 どうしようもなく、惨めだった。


「……話すべきなのだろうか」


 小さくつぶやいた声は、森の静かな、しかし華やかなたたずまいに消える。

 ひっそりと芽生えた罪悪の心を、溶かすように。


――――――――――――――――――――――――――

[黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ
スピード:470(C)
スタミナ:293(E+)
パワー :265(E+)
根性  :226(E)
賢さ  :79(G+)
やる気 :絶好調

――――――――――――――――――――――――――


下1〜5 探索安価

下1:コンマ値+10
下2:コンマ値−5
下3:コンマ値−5
下4:コンマ値−10
下5:コンマ値−25


――――――――――――――――――――――――――
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 22:37:50.54 ID:oYEvKFMP0
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 22:39:35.41 ID:jEXJC7DE0
そぉい
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 22:40:24.93 ID:pZBUt2Iu0
コンマが死んじょるけぇの
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 22:41:06.09 ID:mlDGEv98O
ゾロ目を出すと思ったのなら既に行動は終わっているんだ
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 22:43:19.58 ID:PaDs5Nweo
はねせー
961 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 23:03:11.36 ID:FgCx/5jm0
[29+10]+[7-5]+[74-5]+[65-10]+[60-25]=200
[54+10]+[41-5]+[93-5]+[9-10]+[58-25]=220

200+220=420

――――――――――――――――――――――――――

 切り株に座って、考える。

 きっと話すべきなんだろう。

 俺は、俺という個体の前に、キンイロリョテイとナイスネイチャのトレーナーだ。

 彼女たちを育てる上で障害となりそうなものは排除しなければならない立場。

 だから話すべきだ。話すべきなんだ。

 でも、考えても考えても、話す気にはなれない。

 ……きっとこれは、奇妙な独占欲だ。

 この思い出を話してしまえば、それだけで思い出のかけらが消えていきそうで。

 この思い出を話してしまえば、傷が見えてしまいそうで。

 消したくない、見せたくない。

 背反する気持ちは、神話のゴルゴーンのように、俺のことを固めていた。


――――――――――――――――――――――――――

▼スキルヒント[テンポアップ]Lv1を獲得した。(100)

▼スキルヒント[詰め寄り]Lv1を獲得した。(200)

▼アイテム[やる気ドロップス]を獲得した。(300)

▼アイテム[目覚まし時計]を獲得した。(400)

――――――――――――――――――――――――――

・探索度が[5/13]になった。
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 23:14:40.93 ID:hauAxhwz0
そういや折角チーム組んだんだしアオハル杯の開催を打診してみるってのも面白いんじゃないかね
ゲーム的には負けても目標未達でゲームオーバーってこともなさそうだし
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 23:33:36.34 ID:pZBUt2Iu0
そういや、チームメイトも出走レースの設定あるみたいだけどステータスとかはどうなってるのかね
964 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 23:53:49.66 ID:FgCx/5jm0
リミテッドイベント[追憶]が予想以上に長くなり、スレッドの終わりも近付いてきたので、いったんここで切って次スレを建てたいと思います。
こちら次スレです。
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1630507649/
あとは埋めていただけると助かります。

チームメイトのステータスは固定値+[n]d100をロールします。
nは隠しステータス【好感度】によって変動します。
【好感度】はトレーニングの回数やイベントによって上昇します。

あと、1000記念安価です。

>>1000
お好きなシチュエーションで一個書きます。
965 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/01(水) 23:57:19.63 ID:FgCx/5jm0
あ、シチュエーション安価は下記の登場人物で限定させていただきます。

・スペシャルウィーク
・ツインターボ
・マヤノトップガン
・会田(第三ループ)
・ナイスネイチャ(第三ループ)
・シンボリルドルフ(第三ループ)
・秋川理事長(第三ループ)
・駿川たづな(第三ループ)
・キンイロリョテイ
・ナイスネイチャ(第四ループ)
・シンボリルドルフ(第四ループ)
・駿川たづな(第四ループ)
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/01(水) 23:59:40.11 ID:hauAxhwz0
1000取って「今日は何の日スレ丸1ヶ月分書け」ってやろうとしたのに…ちぇっ。
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 00:01:58.72 ID:ON51achHo
おつおつ
アプリも頑張れ頑張る
担当ウマ娘達で夢の第11R(要するにルムマ)とか思いついたけどもう少しループ重ねて担当増やしたあとの方が面白そう埋め
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 00:04:41.51 ID:bssm/Iw+0
おつー
1000って夢の中でも良いからもう一度あのマヤノとトレーナーちゃんを会わせてあげたい、とかでもいいのかな
969 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/02(木) 00:10:56.18 ID:Bj9gKXHF0
>>966
アプリの方が忙しかったので……(免罪符になり得ない言い訳)

>>967
新しいCMも発表されましたし、因子周回からですね。
アオハル杯滅茶苦茶楽しいですね、僕は早速S乗りました!
皆様はいかがですか?

>>968
そう言うのでもよいです。こういう感じだったらいいな〜みたいなIFでも大丈夫です。
ただ、直接のネタバレになる(例えばURA優勝とか、エクストライベントを起こしたら)、ウマ娘の規約に明確に引っかかる表現とかは再安価取ります。
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 02:00:03.21 ID:YCTKPB1BO
トレーナーにチームに誘って欲しいって言ってた時のシンボリルドルフ視点とか見てみたいな
971 : ◆FaqptSLluw [sage]:2021/09/02(木) 02:22:38.72 ID:Bj9gKXHF0
今日はここまでです。
おはガチャ引いたら円弧ライスが出たので今からアオハルぶん回します。
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 08:51:32.02 ID:4JYmju4UO
そういや育成結果によって稟議書仕上がってたけど、チーム編成上限人数は周回終了でしか増える事がないんか?
973 : ◆FaqptSLluw [sage]:2021/09/02(木) 11:58:28.55 ID:5GKJy0ZV0
>>972
原則としてループ終了後です。ただし例外はあります。
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 13:53:45.62 ID:ABXwgQrP0
忘れてた
うめ
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 16:43:23.60 ID:dUeVTKidO
うむ
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 17:22:01.71 ID:bb8VQFV30
埋めるにも若干時間がかかるから適当に聞けること聞いとけという精神
977 : ◆FaqptSLluw [sage]:2021/09/02(木) 18:33:45.22 ID:H9uaukfSO
何となくですが、現時点で踏む可能性のあるエクストライベント及びリミテッドイベントのメタタイトルです。
一応想定してるイベントはこれくらいあります。

ーーー

▼エクストラ
・地を支え、海を拝せよ。
・祈りは力に、願いは形に

▼リミテッド
・銀月の誓い
・例えば幾星霜が過ぎたとして。
・追憶
・回顧
・Report:file_EX[manifold]
・常識とは破られるために存在する。
・栄枯盛衰→マーベラス!
・秋空の窓辺、あるいは乙女の祭典
・夢千夜
・万福招来(※ただし結果を保証するものではありません)
・プライドファイト
・前時代の遺物、あるいは懐古の念
・過去
・現在
・未来
・須臾
・禁じ手
・鋼の意思
・停滞と壁
・才能

ーーー

ちょうどいいので質問タイムにしてしまいましょう。
質問があればどうぞ。
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 18:51:57.93 ID:+VLQRCm40
>栄枯盛衰→マーベラス!
>万福招来(※ただし結果を保証するものではありません)
ここだけ誰が関与するのかモロバレで芝

ここからアオハル杯の開催、ないしは樫本代理の登場などはあり得ますか?
あとやっぱりハッピーミーク同様リトルココン、ビターグラッセも育成馬としての選択は不可?
ついでにもひとつ、育成馬ではないチームメンバーとして上記3頭の選出も不可?
979 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/02(木) 19:01:44.96 ID:H9uaukfSO
まさか新規シナリオがこうも早く来るとは思ってなかったので、全然考えてなかったです……。
やるとしたら、このストーリーが終わってから、お祭りみたいな感じでやることになりますね、アオハル杯は。

樫本代理、チームファーストは桐生院さんとミーク同様選択不可とさせていただきます。理由は桐生院さんと同じですね。

980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 19:38:12.57 ID:ON51achHo
>鋼の意思
これも芝

目覚まし時計の説明が変わったけどレース敗北回避専用になりました?
例えば>>695この辺のループ開始前の(多分サポカの)判定をやり直したりするのには使えない感じです?
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 22:01:28.15 ID:bb8VQFV30
キンイロリョテイのキャラクターのイメージって名前聞いた時から結構固まってた?
982 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/02(木) 22:25:18.93 ID:Bj9gKXHF0
>>980
目覚まし時計の効果はもともとアプリ版の効果に寄せてた(つもり)だったんですが、文章が明らかにアプリ版のものとは乖離していたので修正していました。今思えばサイレントで修正するべきものではなかったと思います、すみません。
ループ前コンマはどちらにせよ再判定不可扱いです。トレーナースキルの[戦術家]もそうですが、今後出てくるかもしれないありとあらゆる再判定系スキル/アイテムの力をもってしても再判定は出来ません。一応理由はありますがここでは伏せておきます。

>>981
正直今でも迷ってます。
名前聞いて、アニメのビジュアル見て……それでも決まりませんでした。
最初は敬語キャラだったりしました。が、敬語キャラを描くのがあまり上手ではなくて、グラスワンダーを丸かぶりしそうになったのでこうなりました。
今も正直ウオッカ辺りと被ってそうで心配です。
983 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/02(木) 22:26:37.49 ID:Bj9gKXHF0
どちらかというとシャカールと被ってそうな気はしています。キニシナーイ……。
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 22:31:22.46 ID:ABXwgQrP0
マーベラスのマーベラスなマーベラスでマーベラスしたい
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/02(木) 23:37:46.37 ID:bb8VQFV30
スレ進めていくうちに結構>>1にマヤノへの愛着が湧いたんじゃないかというのを感じ取れた
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 00:10:32.36 ID:eiCNCtUXo
ウララとかかなりの激ムズかもしくは超ゆるゆるになるかわからんけど極端そう
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 00:15:34.75 ID:PjZjfSoio
>>982
一言も喋ってないキャラ投げられて全然イメージから乖離してないの正直凄い
988 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/03(金) 00:29:04.78 ID:j+afubRR0
>>984
わかる(わかる)

>>985
もともとマヤ推しで、このスレでいつ選ばれるかな〜などとウキウキしてました。
このスレッドを始めたのがウマ娘を始めて5日くらいしてからなので、六月の初め……?
そのころに「花咲く乙女のJune Bride」が開催してたので、そこからですね……多分。
無論スレを進めていく過程で愛着が湧きました!

>>986
これはある程度参考になるかなと思うので発表しちゃうんですけど、難易度の高低は[適性の多さ]によって変動します。
なのでマヤノトップガンの難易度は全体を通してかなり高めですね。特に天皇賞〜有馬は……。
逆に適性が少ない……例えばサイレンススズカなんかは結構難易度低めです。
その代わり受け取れる報酬が少ない、って感じですね。

>>987
ありがたい限り……!
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 00:51:10.14 ID:scqkKhBw0
てことは馬場適性、距離適性共に広く高いオグリやデジたんは難易度やべーってことか…
スペとターボがどっちも脚質適性で即死だったから脚質全部高いマヤノ選んだけど早すぎたのか
990 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/09/03(金) 02:45:00.94 ID:j+afubRR0
だから有馬まで進んだのはW頑張ったWと言えるくらいには奇跡なんですよね……。本当は天皇賞で1度終わるくらいの設計でしたが、これも安価の妙……

オグリ、勇者さん、マヤノ、ダスカ、ルドルフあたりは高めにカテゴライズされると思います。実際数値の詳細設定自体は選ばれてから試算するので明確に難易度がどうなるか、とは言及しづらいですが……。

さて、そろそろ1000ですので、安価の方も何卒よろしくお願いいたします。あとはホントに埋めてもらって構いませんので……!
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 02:53:22.66 ID:cZ/lrht80
ダスカを膝に乗せて抱きしめたり抱き枕にしたら絶対気持ちいいよなぁ髪髪モフモフ!カリカリモフモフ!きゅんきゅんきゅい!
まあ筋肉あるやろうからそこまでふかふかではないかも知らんが
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 07:40:10.00 ID:zYqZlYJP0
埋めていくか
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 08:16:04.34 ID:VmPY+lv6O
うめ
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 08:34:42.83 ID:AVC4Y1CG0
たけ
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 08:40:34.72 ID:VmPY+lv6O
生姜がないなんて、しょうがないなぁ
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 08:49:24.39 ID:scqkKhBw0
エアグルーヴのやる気が下がった
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 11:00:51.48 ID:V4Qx4LzcO
デジたん育成したい
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 11:03:40.60 ID:VmPY+lv6O
ココにアグネスデジタル庁を建てよう
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 11:10:26.35 ID:VmPY+lv6O
>>1000よろしく
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/03(金) 12:27:54.83 ID:5FtaUrW2O
本格化したターボ師匠
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                     ___, - 、
                    /_____)
.                    | | /   ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
                    |_|  ┃ ┃  ||  
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
  \僕はSS!/           \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !  <私は二次創作
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     | ・ |─ |__   /
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   /
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |   ・| ・ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  ?h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  // /ヽ─| | ♯|  /   i  ぼくオリジナル   | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |  /  `i'lノ))┘/ , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
  | |  | ̄| / /| / ( (... .ヽ              / |____|∈  __./ .|   | |
  |_|/ヽ、_/  ./   ` ─ /\           /ヽ      ̄ \-──| \|_|
   | |  |───/____i  l=======l  |_____ __\  |\ | |
   |/ ヽ── |______\  l二|^|二二|^|二l 丿______ |_丿 \|
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1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
ヒロ「一人で?」(「竜とそばかすの姫」二次) @ 2021/09/03(金) 01:12:25.05 ID:K+qP40WI0
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【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】 @ 2021/09/01(水) 23:47:30.17 ID:FgCx/5jm0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1630507649/

バトー「茅場? 誰だ、そいつは」 草薙素子「バトー、あなた知らないの?」 @ 2021/09/01(水) 22:01:18.78 ID:bk/kSGolO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1630501278/

右京「鬼滅の刃?: @ 2021/08/31(火) 23:54:27.49 ID:V1tbc3iN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1630421667/

奈緒「プロデューサーさんに渡すお弁当にアレを混ぜるで」【ミリマス】 @ 2021/08/31(火) 23:34:12.31 ID:almODpa40
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1630420451/

女騎士「くっ…殺せ…!」 オーク「ぶち殺す!」 @ 2021/08/31(火) 19:57:59.14 ID:+l67z36KO
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VIPでガンダムVSシリーズ避難所【マキオン】 @ 2021/08/31(火) 17:38:16.70 ID:Cq1Gd4Wp0
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ポケモンダイパプHGSSBW2XYORASUSMPVSSは戦闘・効果では破壊されない @ 2021/08/31(火) 10:04:16.22 ID:QOCiBCIx0
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