【まどマギ】小巻「見滝原中に転入したわ」【安価あり】

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577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/25(月) 00:16:17.86 ID:lvr2zq570
ここで杏子にマミが最近おかしいことを伝えたいけど、今織莉子も一緒なんだよなぁ・・・
578 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/25(月) 00:40:33.03 ID:xbqX96XQ0


ゆま「コマキやマミとけんかしてるから? だったら仲直りしよーよ! みんな仲いいほうがいいよ!」

ゆま「ね! おねえちゃんたちも……――――」

杏子「……そんなの簡単に言うな! 何も知らないくせに」

ゆま「ご、ごめんなさいっ」


 ゆまはこっちにも話をふろうとしたが、あたしが何か言う暇もないうちに佐倉が言葉を遮った。


 自分の発言で怒らせてしまったと思ったからか、ゆまは素直に謝っていた。

 幼いながらに人一倍敏感に怒気に反応してて、そんなところを見ると代わりに口を挟んでやりたくもなる。そもそも何に怒ってんの?

 ……でも、そんな時浮かんだのも昨日言われたことだった。あたしはともかく、マミも今は仲直りとか考えられるような余裕はないだろう。


杏子「あたしだってもうゆまを置いてまで誰彼構わずにケンカ売りにいったりはしないさ。でも今更仲良くなんてのはできっこないんだよ」

杏子「だからこれでいいんだ。魔法少女には縄張りってもんがあんの」

杏子「結局優木からは何も聞けなかったのは心残りだけどさ。アンタはあれから何か思い出してない?」


 佐倉の目が美国のほうに向けられる。すると、今まで口数の少なかった美国が口を開いた。


織莉子「いえ、何も」

杏子「そうか。期待はしてなかったよ」

579 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/25(月) 00:44:31.12 ID:xbqX96XQ0
-------------------
今回更新はここまで
次回は25日(月)20時くらいからの予定
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/25(月) 00:48:31.49 ID:lvr2zq570
乙です。

うーん、ギクシャクしてますねぇ・・・
マミは織莉子の口車に乗せらてるし、ほむらは相変わらずだしこのままだと原作通りになりそうだけど・・・
581 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/25(月) 23:43:31.98 ID:xbqX96XQ0


杏子「ゆま、もう行くぞ」


 佐倉が去っていって、ゆまもそれについていく。

 初対面よりは少しだけ落ち着いたのはゆまの影響なんだろうけど、変わったというにはまだまだだ。


小糸「巴さんとなにかあったのかな……?」

小巻「あたしも何があったのかは詳しく知らないけど、マミと佐倉って昔組んでたらしいのよ」

小糸「そうなの? あの人が? そういえばそれっぽいことは言ってたけど」

小巻「多分、アイツも昔はあんな感じじゃなかったんでしょ」

小糸「私、あの人のこと苦手だって思ってた。口は悪いし、願いのこともバカにされたし」

小糸「でも元はそうじゃなかったなら、どうにかできればいいのにね」

小巻「……」

小糸「お姉ちゃん?」


 たしかに、なにを意地張ってんのかは知らないけど、さっさとどうにかしてくりゃいいって思う。

 でも今はあたしもマミと拗れてる。人のこと言えたもんじゃない。


小巻「どうにかするにしても今はどうでしょうね」

小糸「どういうこと?」

小巻「佐倉のほうがあんな態度だってのもあるけど、マミだって今は」

582 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/26(火) 00:38:42.43 ID:OgOZvxFY0

小糸「お姉ちゃん……巴さんとケンカでもしたの?」


 そういえばあの時美国のことも引き合いに出したっけ。

 うじうじ悩んでるヤツ同士が一緒にいたらろくでもないほうに悪化するに決まってる。


織莉子「……マミさんに何か?」

小巻「アンタは知らないでいいのよ! 人のこと心配する暇があるなら自分のことをなんとかしなさいよね!」

織莉子「……」

小巻「アンタは最近どうなのよ? まだ前と変わらずなの?」

織莉子「周りの状況は変わってないけれど、前に比べたらそう辛いわけでもないわよ。『味方』も増えたもの」

小巻「それってマミのこと?」

織莉子「えぇ、そうね」


 結局美国の支えはマミしかいないんだ。そう思うと、マミに対してもじれったさが募った。


小巻「味方増やすのもいいけど、まずは元凶をどうにかしたほうがいいんじゃないの」

小巻「ていうか気になってたんだけど……どうして契約の力でどうしてそうしなかったのよ」


 美国にとって、核心を突く問いではあったようだ。表情が変わったのが見て取れた。


織莉子「……どうしてそう言えるの」

小巻「そんなの考えなくてもわかるわ。だってアンタはまだ悩んでるし、理不尽なヤツも周りにわんさかいるんだから。何にも変わってないじゃない」

織莉子「そんなことはないわ。私は――そうね、この力を手に入れたことで『生きる意味』を手に入れられたもの」

織莉子「この力で人を救えるんだものね。その使命を持てたのは、私にとっては大きな違いよ。きっと私を見て喜んでいるはずよ……お父様だって」

小巻「なんか大層なこと言ってるけど、本当にそんなことで満足できてるって? そう思ってんの?」

織莉子「私の話はもういいでしょう?」

小糸「お、お姉ちゃんっ、だからデリカシーないって! 行こう!」



 逃げるように話を切り上げようとしている。……まるで昨日みたいに。



1全然そう思えない
2本当は後悔してるんじゃないの?
3自由安価

 下2レス
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/26(火) 21:33:37.65 ID:wu5EGq3g0
1+3織莉子の露骨な態度に昨日のマミの事もあって不満が爆発する。

生きる意味を見つけた?その割には何も変わってないわよね。
あんたって前からそう、見栄かプライドだかしらないけどそうやって『美国』って家に縛られてる。
契約で何を願ったか知らないけど、どうせ本心からの願いでなくて自分取りつくろうような願いだったんでしょ?
だから前と何も変わってないのよ!いい加減『美国織莉子』じゃなくて『織莉子』としての本心を出しなさいよ!
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/26(火) 21:47:57.36 ID:c5X3r2v+O
ケンカ売ってるなぁ
織莉子がぶちギレないか心配だけど↑
585 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/27(水) 21:04:18.84 ID:7NQbM8Da0


小巻「アンタを見てたら全然そうは思えないわ。ごまかしてるだけじゃないの?」

織莉子「……」

小巻「……何よ。言い返したいなら言い返せばいいじゃない」


 周囲の空気も、聞こえていたはずの木々のざわめきも、シンと静まり返っていた。

 美国の口から言葉が返ってくる気配はない。ただいつもと違って、表情の消えた碧の瞳はいくらも冷たい色に映った。


小巻「そう思わないとやってられないだけでしょ」

小巻「何がお父様よ。ソイツは美国を裏切るようなことしたのよ。アンタと親は別でしょ? もう居もしないソイツのためにいい子ぶって何になるってわけ」


 さすがにあたしも、今回ばかりは珍しく美国が怒ってるのはわかる。

 それでもあたしの口は止まることはなかった。


 ……美国はずっと怒ってた。

 あんなふうに澄ました顔で、なんともないかのようにふわふわと躱しておきながらも、中身のほうではずっと恨みが蓄積されてたんだろう。

 そう考えたらふと、この前から抱いていた違和感にも納得がいった。


小糸「お姉ちゃん! いい加減にしなよ! 人には触れられたくないものってのがあるんだよ!」

小糸「悪気がなくても、正しいと思っていても、土足で踏み込んだら相手を傷つけちゃうこともあるの!」

小糸「巴さんともそうやってケンカしちゃったんじゃないの?」

小巻「え……?」


 見かねたように小糸が慌てた口調で割り込んだ。

 心当たりがズキリと鼓動を揺らした。さすがにまずいことを言ったと思った。


 それでも美国はこう言った。


織莉子「…………いいの。いいから」

586 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/27(水) 22:33:19.61 ID:7NQbM8Da0

小巻「……い、今のはさすがに悪かったわよ」

織莉子「そんなことより、パトロールを続けるんじゃないの?」


 怒ったのなんかわかってる。だからあたしも悪いと思って謝ったし、簡単には許されなくても仕方ないとも思う。

 なのにここまでしても言い返すこともしなかった。

 今までは苛立ってたけど、今は無理やり鎮めたみたいな態度がひどく不気味に感じられた。


小糸「で、でも……」

小巻「アンタは本当にそれでいいの?」

織莉子「貴女は私に何と言って欲しかったの? それで貴女が満たされるならそうしてあげてもいいけれど、無駄な時間になると思うわよ」

小巻「……ふーん、言うじゃない。それって結局、許す気がないってことでしょ?」

織莉子「……」


 なんてねちっこいヤツだ。あたしには真似できそうにない。あたしならたとえ許す気でも一発ぶん殴らせろって言ってるとこ。

 それからも美国から言葉はなく、いよいよパトロールを再開して歩き出す。


 そんな時、後ろから魔力が沸き起こった。


小糸「えっ……、お姉ちゃん!?」


 小糸の呼びかけが聞こえてから“その攻撃”に気づく。

 これは、前の時と同じだ。ただ、今は小糸がそばにいるから助かった。


小糸「ちょっ、そんな!? どうして……こんなところで仲間割れなんか」

織莉子「私の邪魔をするな!」

小糸「ひっ……?」

小巻「なによ……やっぱ怒ってるんじゃない。でも、背後から殴るのはやることが卑怯よ。やり返すならさっきにしておきなさいよね!」

織莉子「もう何を言われたところで許す気は無いと、解ってもらえてたんじゃなかったの?」


 美国から感じるのは純粋な『怒り』。それが剥き出しになって見えると、その圧はさっきとは比べ物にならないくらいだった。

 ……でも、少しだけ安心した。美国もあたしと遠い存在ではなかったんだって。

587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/27(水) 22:38:05.83 ID:06LJMs0nO
織莉子ぶちギレ、とうとう化けの皮が剥がれたか
588 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/27(水) 23:24:33.24 ID:7NQbM8Da0


 立ち上がると同時に、瞬時に変身する。

 飛んできた水晶のような珠を斧の刃で受け止めた。


小巻「やっとまともに喧嘩買う気になったんなら受けて立ってやろうじゃない……!」

小糸「お、お姉ちゃんもやめてよ!? 危ないって!」

小巻「大丈夫よ小糸、こんなチンケな玉なんか全部弾いてやるんだから。あたしだってアンタのこと見てるとイライラしてたのよ!」

織莉子「ええ……私もよ。貴女のおせっかい、そろそろ鬱陶しいと思っていたところだった」




小巻 魔力[84/100]  状態:正常
GS:1個
・落書き[100/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


仲間:
小糸 状態:怯み(行動は回復のみ)

敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/27(水) 23:27:05.23 ID:06LJMs0nO
4+1
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/27(水) 23:36:22.28 ID:eNjiHPNE0
↑+織莉子を罵倒。

あんたのそのすまし顔、前から気に入らなかったのよ!
バカにされてるの気にしながら、外面だけで『私は気にしてません』ってお高くとまって取り繕って内心気に病んでたんじゃない!
図星を差されたから逆ギレで殺人未遂とか、親が親ならこも子も子ね!まぁ、あんたの方が子供染みててタチが悪いけどね!

591 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/28(木) 00:02:49.64 ID:8OfLE10l0


 斧を構え、水晶を砕きながら突っ切っていく。


小巻「はぁっ!」


 振り下ろした斧を美国はひらりと躱していった。

 外したとわかっていても勢いが止められない。死角から来た攻撃をなんとか盾で防ぐが、全ては捌けなかった。

 当たった分には大した威力はなかったのが救いか。


小巻「全然痛くないし! やっぱりこんな玉チンケよ……!」


 相手を捉え直し、再び斧を振るいに向かう。



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 02:03:12.71 ID:5u8Aq4Qe0
593 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/28(木) 21:51:58.92 ID:8OfLE10l0
77


 いつもまっすぐに敵を裂く刃は、服についた装飾一つ傷つけずに空を斬り続ける。

 今度こそ近づいたと思ったらまた離れていってしまう。バリアでの拘束もこいつには意味がない。

 決して相手に押し負けてるわけじゃないはずなのに、こっちは近づくこともできなくて負けてる気分。


 段々腹が立ってきた。


小巻「〜〜っ、ホント逃げてばっか! 戦い方までこうだとは思わなかったけど、お似合いよね!」

織莉子「貴女の言う事はいつも的外れよ。私が何から逃げてると言ってるの?」


 避けきれない数の水晶が襲う。

 一発一発は大したことないと思っていた水晶の打撃も当たれば体勢が崩れる。

 どこまで狙ってたのか、その拍子に重心が安定を失って武器が手から離れた。


小巻「くっ……!」

小糸「きゃあ!」


 しかし、ヘタ打ったと思った瞬間に代わりに上がったのは駆け寄ろうとした小糸の悲鳴だった。

 頭から一筋血を流してぐったりと力が抜けている。それを見たら背筋が凍った。


小巻「なにやってるのよ! 小糸は関係ないでしょ!」

織莉子「無関係だと言うのなら手助けなどせずに見捨てればいいだけよ。といっても、どちらももう許す気はないわ」

小巻「アンタ……っ! マジで痛い目見させるわよ! 大体さっきもアンタはやりすぎなのよ! 小糸の回復魔法がなかったらどうなってたと思ってんの!」

織莉子「さあ。考えてみたらいいんじゃないかしら?」


 美国は黒の溜まった胸元の宝石をグリーフシードで浄化する。

 ゾッとするような怒りとも笑みともつかない表情を浮かべていた。

594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 22:04:22.85 ID:C/4au+DgO
あれ?状況不利?
595 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/28(木) 22:50:59.31 ID:8OfLE10l0


小巻「何を、言ってるのよ……?」

織莉子「貴女、これをただの喧嘩だとでもまだ思っているの?」

織莉子「私は最初から貴女たちを殺す気だったのよ。私は“今回も”ちゃんと心臓を貫いた」

織莉子「……何故まだ生きていられるのか不思議ではない?」


 何を言ってるのか理解できない。

 心臓を? 言われてとっさに自分の胸のあたりを掴む。今はなんともないけど、さっき痛んだ箇所を思い出す。


 たしか、そういえば優木もそんなことを言っていた。 


小巻「……今回もですって?」


 気になることはまだあるけど、一番に耳に引っかかって無視できないのはそこだった。


織莉子「ええ。貴女が生きてたと知った時には驚いたけど、この期に及んで私を信じてたのは別の意味で驚いたわよ」

織莉子「どこまで愚かなのだろう、とね」

小巻「アンタ……優木なんかとつながってたの?」

織莉子「あんなクズとは一緒にしないで欲しいわね。あれは駒。私は利用しただけ。でも少々、出来損ないだったわ」


 優木は自分さえ良ければって考えで、散々好き放題してたようなヤツだ。

 美国はそんな嫌なヤツとは違うって思ってたのに。

596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 23:10:53.23 ID:T+pynNeIO
まだ目的を果たしてないのに自分からばらしたか
あすみが見たらバカじゃねーの、こいつって酷評するな
597 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/28(木) 23:24:44.13 ID:8OfLE10l0


小巻「なんであんなヤツなんかと! アンタはそんな……っ!」

織莉子「だから、勝手に決めつけないで。貴女の考えは的外れだと言ったはずよ」

織莉子「頼んでもいないのに見当違いな心配を押し付けて、勝手なことをして、それが受け入れられなければ『ムカつく』ですって?」

織莉子「いい加減に迷惑だわ。私の邪魔をする貴女たちは“要らない”。生きていれば確実に邪魔するであろう貴女の妹も含めてね」


 美国が手をかざす。

 怒りと冷たさに満ちた目の前の姿は、あたしの知っている美国織莉子ではなかった。


 ……知った気になってた。ある程度わかってるつもりだった。でも違った。――どうしてこんなことになった?


 あたしのやってたことはまるで意味がなかった。


織莉子「……私は周りで陰口を叩く人たちなんてどうでも良かったのよ。私とはもう立場が違うのだから」

織莉子「私のためというのなら死になさい。私の正義のために。この世界の為に!」

小巻「っ……!」


 飛んできた水晶をとっさに盾で防ぐ。美国は本気で殺しにかかっている。

 ひとまず小糸のことは守らないといけない。小糸をバリアで包んで、走り出すと斧の柄を掴んだ。


 頭の中がぐるぐるしてる。


 ……斧を両手で構えた。



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-20
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 23:29:40.72 ID:T+pynNeIO
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/28(木) 23:30:23.00 ID:YCoSacvV0
どうだ?
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/28(木) 23:31:50.71 ID:YCoSacvV0
うわっ、00だった・・・当たらなくて良かった・・・
もし自分のレスだったら即死してたかも・・・(汗
601 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/29(金) 00:22:37.01 ID:owg+F9HS0
58



 あたしの一撃は重い。刃が入ればほとんどの魔女は引き裂ける。

 きっと、だからこそ――。


 半端な覚悟では攻撃を当てることすら出来ないんだ。迷ったらむしろそこが隙になる。

 かたや、相手は殺す気で来てる。


 直感的に悟った。この戦い、このまま続けていても勝てない。実力が足りないんじゃなくて、心の問題だ。……それに加えて。


織莉子「一度死んだとき、貴女が持っていたグリーフシードも私が回収したわ。今の私は惜しむことなく魔法を使える」

織莉子「諦めなさい。魔力も少ない貴女じゃ私には勝てないわよ」



小巻(それでも小糸だけは守らなくちゃ。……小糸は本当になにも悪くないんだから!)



 そう思うと、ピンときた。あたしの願い。自分の魔法で何が出来るかは自分がわかっている。


 『守る』ことに特化したあたしの魔法なら、守りに徹していれば逃げることくらいはできそうだ。

 らしくないのはわかってる。さっきは逃げてばっかだってバカにしたけど。


 ここは街外れといっても外。走り続ければ人通りのある道には出られる。



 もう一度小糸を掴んで、走り出した。



織莉子「待ちなさい! まさか逃げる気じゃないでしょうね! おとなしく私に殺されていろッ!」



 声に聞こえないフリして走り続ける。もうこうなったらプライドなんて気にしてる場合じゃない。仮面を取っ払った美国がこんなのだなんて知りたくもなかった。

 いつも恥ずかしいって思ってた衣装のことも気にせずに駆け抜けて、道の真ん中でへたりこんだ。


 ……今は逃げた。でも、あたしはいつになったら向き合えるだろうか。



―27日目終了―



小巻 魔力[44/100]  状態:傷心
GS:1個
・落書き[100/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
602 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/29(金) 00:34:27.97 ID:owg+F9HS0
----------------
今回更新はここまで
>>596 ???「余裕こいてベラベラ話した挙げ句逃げられるとか、ホント三流悪役だよねー」

ブチ切れて台無しにしなかったらもう主人公関われないまま計画完遂になりそうなとこでしたけどね。
まあ今まで溜め込んだ分、一発大きく爆発したということで…。
あとは原作で描かれなかった小巻の葛藤とかを描きたいってのもあります

次回は30日(土)18時くらいからの予定
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/10/29(金) 02:29:40.66 ID:EuStPG2u0
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604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/29(金) 19:52:35.82 ID:x8Jg6WBS0

やっぱりあすみに酷評されてるなw
605 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/30(土) 21:03:02.28 ID:8sw4wMDF0
――――――


小糸「お姉ちゃん! ごはんできたってさ! 呼ばれてるよ」

小糸「今日は私も一緒に作ったの。自信作なんだからね!」

小巻「本当に? また塩と砂糖間違えてたりしない?」

小糸「そんな初歩的な間違えそうそう何度もしないよっ! ……たぶん。ちゃんと味見もしたもん」

小巻「冗談よ。今いくから」


 怪我は負ったけど、魔法のおかげで私達はこうして変わりない日々を遅れている。

 ……でもやっぱ、お姉ちゃんはいつもより元気がないように見えた。


小糸(……あれから美国さんのことも話さないし、珍しく凹んでる)

小糸(これを機に少しは丸くなってくれるならいいけど、調子狂うなぁ)


 でも、あの美国さんに命を狙われてたって、私も今でも信じられない。


――――――
――――――
606 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/30(土) 22:05:47.76 ID:8sw4wMDF0
29日目



 放っときゃいい、関わらないほうがいいってのはさんざん言われた。

 好きかって言われたらむしろ逆。気に食わなくて仕方がなかった。

 ……でも、なんだかんだで信じてたんだ。


 『いい加減に迷惑だわ。私の邪魔をする貴女たちは“要らない”』

 『おとなしく私に殺されていろッ!」』


 あたしのやってきたことだって、あたしはそれが正しいって信じてきたから――――。


 でもその結果がこれじゃあ、今までのあたしの行動はなんだったの。

 これじゃバカみたいだ。


 ――――チャイムが鳴る。家も学校も何か起きたとこ以外は普段と変わらないし、いつもどおりはやってくる。

 忘れたふりをしてそこに浸かっていれば楽なんだろう。嫌なことを隠そうとするマミや美国みたいに。



 いつのまにか時刻は昼になっていた。あたしは一人教室を抜け出して廊下に出ていた。



小巻「……ねえ、あんたならわかるんでしょ」

小巻「“心臓を貫かれたのにも関わらず死ななかった意味”……って、なんなのよ」


QB「ソウルジェムの身体の関係だね」



 無感情な声が響く。

607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/30(土) 22:27:56.02 ID:7025/mCT0
出たなきゅうべぇ。
ここでようやく小巻が魔法少女の真実を知るのか・・・
608 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/30(土) 23:35:03.51 ID:8sw4wMDF0

QB「魔法少女の契約って、どういうものだと思う?」

小巻「は……? それはだから、魔法を使えるように?」

QB「そう。“君たちの身体の中から魂を特殊な力として活動できる形に取り出してあげているんだよ”。それが魔力と呼ばれるものだ」

QB「普段戦う時も、今こうして息をしたり喋ったりして動いているのだって、魂が身体に命令を出して動かしてる」

QB「君たちの場合は魂は身体から切り離されているんだから、もちろん身体が致命傷を負っても魔力を使えば生きられるよね」


 わけわかんないと思ったけど、結局最後まで聞いても意味がわからなかった。


小巻「何がもちろんよ……! わけわかんないわよ! そんなの一度もアンタから聞いてない!」

QB「難しい話はしてないはずだよ。僕からしたら君の反応のほうがわからないよ」

小巻「なにを言ってんだって、言ってるのよっ!」


 キュゥべえを力任せにつかもうとして、やめる。

 こんなことしたってなんにもならない。


QB「……いたた、君は力が強いんだから。頭が引き裂けるかと思った」

小巻「聞いておくけど、アンタはちゃんと死んだら死ぬの?」

QB「それも君たちにとっての身体のことかい? もちろん僕は死ぬよ。代わりはあるけど、あまり無意味に傷つけられたくはないんだ」

小巻「代わりですって……」

QB「聞きたいことがそれだけなら僕はもう行かせてもらうよ」


 キュゥべえは猫のような仕草で身軽に高所へと飛び乗った。


小巻「待ちなさい! 本当にそれだけ……?」

QB「……そう言われてもわからないな。まあ聞かれたことには答えるつもりだよ。またわからないことがあったら呼ぶといいさ」



 なんなのよ、これは。

 とりあえずわかるのは、キュゥべえまであたしの知らないことを黙ってたってこと。



「ねえ、ちょっといい?」



 ……屋上まで行くと、鞄片手に声をかけられた。

609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/30(土) 23:47:33.36 ID:7025/mCT0
む、誰だろ?口調からしてほむらかな?
610 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/10/31(日) 23:31:20.81 ID:hSwhX+M00


キリカ「昼、一緒に食べようと思ってさ」

小巻「別にいいけど」



 どうしてこんなとこまで。そう思ったけど、ついてきたわけではないらしい。あたしがここに来たのも思いつきだ。

 キュゥべえとの会話も……聞こえてたならこんなテンションじゃないだろう。


キリカ「小巻もどっかいっちゃったし、私もたまには違うとこで食べてみようかなあって思ってたら行き先にキミがいてびっくりだよ」

キリカ「たまには屋上でってのもいいよね! なんか開放感があってさ」


 そう言ってキリカがフェンスのほうに近づいていく。


キリカ「人は少ないし、景色も見下ろせるし、高いとこにいると特別な存在になった気になる。気がする!」

小巻「はあ…… そうかしら?」


 ……のうてんきだ。正直あまり理解できないけど。


 すぐに見飽きたのかそれから適当に腰を下ろして、鞄の中から弁当を取り出す。

 出てくるのは弁当だけじゃない。お菓子まで並べている。

 あたしも同じように腰を下ろした。


キリカ「たしか前も行き先に迷ったらここにきてたと思う。一人でなにかを考えたいとか」

611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/31(日) 23:36:06.74 ID:z8u8iY190
キリカだったか。
612 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/01(月) 01:12:47.50 ID:fb34IcqE0


小巻「それって、思い出せたの?」

キリカ「全部じゃないけど、どんなこと考えてたかくらいは。契約したときも屋上にいたっていうのは聞いてたし」


 ああ、そういえばキリカを最初に見かけたのは屋上だった。

 もうそれもずいぶんと前のことに思えた。あの頃のキリカは何かに悩んでいたんだ。


 あたしもなんとなくここにきたけど、無意識でもそういう思いがあったのかもしれない。


小巻「アンタはさ、あたしは普通じゃない、自分とは違うって言ったわよね」

小巻「もし、自分がよかれと思ってやってきたことが逆効果だったらどうする?」

小巻「全然受け入れてもらえなくて、本当は迷惑だって思われてて、相手は裏で予想もしなかったようなことやってて」


 ……屋上は考えるのにいい場所だなんていうからあたしもこんなことを話し始めたんだろう。

 キリカがお菓子を漁る手を止めた。


キリカ「どうするかって言われたら、落ち込むかなあ。もう無理って思ったら離れちゃうかも」

キリカ「……でも、もしその人とまだ仲良くしたいって思うならとりあえず謝ってみるかな」

小巻「自分は間違ったことはしてないのに?」

キリカ「そうだとしても、正論って弱ってる時には耳に痛かったりするし。そういうときは何かあるんだろうから、正しいだけじゃ簡単に受け入れられないこともあると思う」

小巻「そもそも迷惑ならそうと言えばいいでしょ。どうしてそんなことまで隠すのよ」

キリカ「……なんていうのかな、誰かとぶつかるのって疲れるでしょ。傷つけないようにとか考えたらなかなか言えないんじゃないかな」

キリカ「だから、まずは傷つけちゃったのはゴメンって。……相手の気持ちをわかってあげたら、いつかは受け入れてくれることもあるんじゃないかな?」

小巻「そういうものかしら……」

キリカ「か、考えてみただけだから私だって実際にちゃんと謝れるかはわかんないけどさ。うん、まあそうだと思う」


 マミにも小糸にも、似たようなことは言われてた。でもあのときは聞こうともしてなかった。

 ……相手の気持ち、か。 今までのあたしが理解しようとしてなかった? ただ押し付けようとしていた?

613 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/01(月) 22:22:50.28 ID:fb34IcqE0


キリカ「もちろん相手だって悪いよ。もし謝ってもダメでひどいことしてくるようなら怒っていいと思うし」

小巻「そ、それは当然よ!」


 美国はあたしだけじゃなく小糸まで殺す気だ。一度は……殺されたも同然。

 それに優木とつるんで悪事を働いてたんだ。あれはもう許していい範疇じゃない。


 でも、おかげで少しは気持ちの整理ができた。まずはマミとのことをなんとかしないと。


キリカ「でもやっぱ、そういうことがあって落ち込んでる時でもふさぎこまないでられるのが小巻の強いところだよ」

小巻「……なんでそうなるのよ。こんな話、ただのものの例えじゃない」

キリカ「いや…… 妙に具体的だし、そんなことホントになかったら絶対言ってないじゃん」

小巻「……もう、あたしってそんなにごまかすのが下手?」


 やっぱり慣れないことはするものじゃない。


 キリカはもうひとつお菓子を取り出すと、封をあけて中身をひとつつまむ。

 それを指でもてあそびながら、話し始めた。


キリカ「ちょっと、私の話もしてもいい?」

小巻「……聞くわよ」

キリカ「契約する前のことなんだけど、私が小巻に最初に抱いた印象はただの優等生ってだけだったんだ。正直たいして気に留めてもいなかったと思う」

キリカ「でも、それからほんの小さなきっかけがあって見方が変わって…… 私は小巻を恨むようになった」

小巻「え」


 思わず声を上げた。なにそれ。逆恨みにもほどがある。

 小さなきっかけって。


キリカ「私もそのきっかけまではよく覚えてないんだけど」

614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/01(月) 22:46:22.40 ID:RkoOvamY0
キリカの悩みを「くだらないこと」って言ったことかな?
615 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/01(月) 23:05:21.00 ID:fb34IcqE0

キリカ「嫉妬してたんだ。小巻は強くて堂々としてて、なんでも言えて、おまけに勉強や運動まで出来るクラスの人気者」

キリカ「どうでもいいって思ってたくせに、目を向けてみたら私には眩しすぎて、こういう人には絶対に私の気持ちなんてわかんないんだろうなあって。考える資格もないのに比べてはさらに落ち込んで」

キリカ「そんな醜い自分が嫌になって契約した……んだと思う」

小巻「……なによそれ。私のせいでそんなくっだらない理由で契約したってこと?」

小巻「あたしは覚えてるわよ。転入してからあの日までのアンタとたいして接点もないんだから。たかが小銭拾ったくらいで……」

キリカ「たぶんそれだけじゃなくて、小さなきっかけからそんなこと考えるようになった私にも元から問題はあったんだろうけど」


 卑屈さとか、そもそもの自己評価の低さとか、たしかに端々から伝わってくるものはある。

 あたしがきっかけになったひと押しがなかったとしても、遅かれ早かれ…… だったのかもしれない。


キリカ「契約してからは小巻に対しての印象も『ただの優等生』に戻ってたんだ。ヘンな意味じゃなくて単純にすごいなぁって感じ」

キリカ「でも、仲間とか友達として接するうちにまた同じようなことを思いはじめて、そうしてるうちに思い出したんだ」

小巻「嫉妬…… ってやつ? 今も?」

キリカ「……そうだね。羨ましいと思う。私は契約してからイライラして周りに当たっちゃったし、今でもなかなか前向きになんてなれないからさ」

キリカ「結局、本当はそこまで変わってなかったんだよ。喜んでいいのかわかんないけど、ちょっと安心した気分っていうのかな?」

小巻「あのね、みんなあたしのこと強い強いって言うし確かにそうなのかもしれないけど、とりあえずあたしはちょっと今傷ついたわよ! そんな風に思われてたなんて」


 なんでどいつもこいつも思ってることを隠すのか。面倒くさいったらありゃしない。

 溜め込むからどんどん膨らんでそのうち大変なことになるんだ。


キリカ「ご、ゴメンって。ほらいっこあげるから! 今ならお弁当のおかずもひとつつけちゃう!」

小巻「じゃあ許してあげるから、好きなの選ばせなさいよ?」


 お話をそこそこに、弁当を広げて食べ始める。昼休みもあまりゆったりしてると時間がなくなってしまう。


キリカ「今は少し前向きになれたよ。キミが言ったとおり、残りの記憶もなんかきっかけがあればそのうち思い出せそうだよね」

小巻「……それならよかったわね」



 あたしだって落ち込んでるわけにもいかない、か。


616 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/02(火) 00:02:18.78 ID:P5tv3Xsx0


 ――――屋上から戻ると、マミにテレパシーを送った。放課後になったら話そうって。

 案の定返事はかえってこなかった。会っても無視して逃げようとするかもしれない。

 それでも、テレパシーだったら一方的にでも送ることは出来る。


 今度こそちゃんとマミとも話す。まずは謝るだけでも、聞いてさえいてくれれば。

 ……この前は意地を張ったけど、あたしはマミとの関係はこれで終わりにしたくないから。


 ガラス張りの壁越し、教室の外に鞄を持ったマミの姿が見えた。

 もうチャイムも鳴ってしばらく経つ教室は静かだ。こっちに来るわけではない。

 それどころか教室の前を横切って遠ざかっていく。帰る気だ。早退までして逃げる気だろう。


 もともとろくに聞いてなかった授業をすっぽかしてあたしも追った。


 あたしはやっぱり優等生なんかじゃない。美国じゃないんだから、そんな称号は似合わないみたい。


小巻「待ちなさいよ!」

小巻「あたしは違うけど、アンタは優等生なんでしょ」

マミ「……」

617 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/02(火) 00:13:20.85 ID:P5tv3Xsx0


小巻「テレパシーじゃ言った気がしないからもう一度言うわ。この前は悪かったわよ。あたし、マミの気持ちを考えてなかった」

マミ「どうしてあなたが謝るのよ」

小巻「あたしだって素直じゃなかったからよ。自分は間違ってないからって、考えを押し付けることしかしてなかった」

小巻「今思えば、それだって正しいとはいえないわよね。それで傷つけてるんだから」

マミ「……もういいわ。私だって今までは似たようなことしてきたもの」

マミ「自分が間違ってないからって、それを盾にして人に押し付けてきた」

マミ「それなのに、いざ自分が困ったらこれだものね。気づいたのはこの前、浅古さんと話した時よ。……私も佐倉さんに言われたのと同じ言葉を言ってたの」


 佐倉との間にあったこと。この前もその片鱗には触れた。

 ……あたしは詳しくは知らないけど。


マミ「気づいたら私は一人になっていた。同じ考えを持って友達になれたのは浅古さんだけだったのに」

小巻「……それならどうしてまだ逃げようとするのよ」


 マミはまだこっちに顔を合わせようとはしない。このまま一人で去ろうとするつもりだ。


小巻「ねえ、もう問い詰めないけどさ。マミが知ってることって、身体とソウルジェムのことなの?」

618 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/02(火) 00:16:06.94 ID:P5tv3Xsx0
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今回更新はここまで
次回は3日(水)20時くらいからの予定
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/02(火) 00:19:26.58 ID:TlPfvRNB0
乙です。

とうとうその話が来ますか・・・
マミは織莉子から聞いて魔女化のことは知ってそうだけど。
620 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/03(水) 21:19:15.31 ID:xw+75fck0

マミ「なんで、どこでそれを知って……――」


 やっとあたしのほうを向いた。マミこそこんなのどこで知ったんだろう。


小巻「このまえ美国と揉めちゃってね。その時に知ることになったのよ」

マミ「そう…… 美国さんと」

小巻「アイツもこのこと知ってたみたいだった。アイツはあたしと小糸を殺そうとしたの。まだ、狙ってると思う」

マミ「……!」



 マミの顔はまだ思いつめた顔のまま。でも、予想もしなかったものに驚くって反応ではなかった。

 ――――……今日はこのまま学校を早退して、久しぶりにマミの家に行くことになった。


 ……そこであたしは、さらに知らなかった話を聞くことになった。



小巻「……まさか、キュゥべえはそんなことまで隠してたの」

マミ「……ええ」

小巻「確かにあたしもまだ何かあるんじゃないかとは思ってたけど……!」

小巻「それって、つまり、ソウルジェムが濁りきればあたしたちは魔女になるってことでしょう?」


 マミは静かに頷く。

 あたしは激情を隠せない。そんなこと簡単に受け入れられない。マミはもう受け入れちゃったってこと?


 そこからは、今まで貯めてたものを吐き出すように淡々とした話が続けられた。

621 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/03(水) 22:00:51.01 ID:xw+75fck0


マミ「魔法少女は危険を産む。美国さんは最悪の事態を防ぐために行動しているの」

マミ「これから先の未来に世界を滅ぼす魔女となる少女がいるんですって。美国さんの魔法は未来を視ることができるのよ」

マミ「その少女と、その子を護る存在を消すことが美国さんの計画……キュゥべえに気づかせないために、『目を引く』事件も利用したわ」

小巻「……優木のこと?」

マミ「ええ。それが優木さんと組んだ理由ですって。魔法を使うのにグリーフシードが不足しがちだというのもあったようだけどね」


 確かに美国は『計画』だとか『世界のため』とか言っていた。

 あのときは余裕もなくて気にしてなかったけど。


 ……ひととおり吐き出すと、マミは力なく沈黙してしまった。


小巻「マミはそれに協力してんの?」

マミ「ええ。だって、世界の危機ですもの」

小巻「そのために人を殺すの? 魔女になるって人だけじゃなく、なんの関係もない人たちまで大勢巻き込んだのよ」

小巻「アンタは街の平和を守るために魔法少女やってたんじゃなかったの?」

マミ「そんなのまやかしよ」

マミ「私は何も知らなかった。でも、魔法少女が魔女になるなら。……それに、街よりも世界の平和のほうが大きいじゃない」

小巻「だから仕方なかったって言いたいわけ……?」



1目を覚ましなさいよ
2そんなこと考えて苦しんでるの?
3自由安価

 下2レス
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/03(水) 22:40:40.24 ID:aW4FpeAo0
1+3
まずは魔法少女の真実を話してくれた事に礼を言う。
そのあと怒るがマミに落ち着いてもらおうとこれからの事を話す。

真実を話してくれた事には礼を言うわ、キュウベェを許す気はないし魔法少女の真実にしても色々とショックなのは事実よ。
でもね、だからと言って人殺しをするなんて同意は出来ない。
私たちはまだ人間なのよ!?なのに自分から呪いを振りまいてどうするのよ!それこそ魔女そのものじゃない!

だいたい美国の言う未来予知だなんて不確定なものでしょ!
私と小糸を殺そうとしたくせに失敗して今こうして私とマミが話してる事自体おかしいし!
また正論でだとか言うつもりはないけど、魔法少女の使命だとか魔法に振り回されて自分を見失ってどうするのよ!

正直私だって不安よ。考えなきゃいけないことがありすぎて頭がパンクしそうよ。
だから一緒に考えていきましょうよ、悩んで泣きそうになったら私やみんなを頼ってよ、友達なんだから。
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/03(水) 22:52:16.64 ID:SuNZXvJ8O

追加でマミが賛同してくれたらキリカや杏子達も呼んで事情を話して強力を要請する
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/03(水) 23:42:18.27 ID:SuNZXvJ8O
あ、強力じゃなくて協力だった
625 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/03(水) 23:55:10.63 ID:xw+75fck0


 ソウルジェムのことにも驚いたけど、マミから聞いた話は予想の斜め上をいっていた。

 美国もマミもそんなことで悩んでたんだ。


 もう自分の考えを押し付けることはやめる。

 それでも、あたしはこれからも自分が正しいと思ったことは大事にしたい。自分をごまかして納得させたくはない。


小巻「目を覚ましなさいよ! 本当に本心からそう思ってるの? あたしは仕方ないって言葉が一番キライなの」

マミ「正しいとは思わないわ。最低よ。でも優木さんのことはもう過ぎたことよ」

小巻「それだけじゃない。魔女になる少女のことだって。ソイツもあたしたちもまだ人間なのよ」

小巻「話してくれたことはありがとう。でもあたしは協力する気はないわ。人殺しなんて賛同できない」

マミ「……それなら、世界が滅んでもいいというの?」


 マミの目は暗く、しかし覚悟を決めた目をしていた。


マミ「綺麗事でどうにかなることじゃない。もう時間もあまりないの」

小巻「でも……あたしはやりたくない」

マミ「……わかったわ。それがあなたの考えね。それならもう何も言わないわ。私が話したのは、ただ、吐き出したかっただけだから」


 マミの考えが変わることはなかった。

 最悪美国みたいに敵対するのかもしれない。ショックだけど、今はこれしか道はないのだろう。

626 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/05(金) 21:13:34.69 ID:AH3Zwdu+0


 予知が使えるとはいえ、美国が予想してなかったことはいくらでもある。


 何もしなくても世界が滅ぶって決まったわけじゃないが、その素質があることは確定事項だ。

 逆に早まることだってありえるんだから、殺すよりも確実な方法を考えなきゃきっと納得はさせられない。


マミ「……今日はありがとう。少しだけ、話せたおかげで吹っ切れたわ」

小巻「それはお互い様よ」

マミ「私、佐倉さんにも今までのこと謝ってくる。今ならできる気がするの」


 そう言うマミの顔は、まだ影があるものの少しだけ晴れやかな表情をしていた。

 でも、それが良い意味なのかがわからない。今のうちに未練をなくして、どこかへ行こうとしているようにも見えて。


小巻「……ねえ、私は美国と戦うわ。もしあたしが勝って、マミがまだ悩んでるならあたしにも協力してよ」

マミ「え?」

小巻「一人じゃ頭がパンクしそうだし、一緒に考えてほしいのよ。殺さなくて世界も救える他の方法、ってやつを」

マミ「そんな方法……」

小巻「やっぱり綺麗事、だと思う? でもそれって、美国から聞いてその覚悟を決めたからでしょ?」

小巻「もしマミが一人で考えたとしたら、他のことも考えたんじゃない?」

マミ「……」


 マミは答えなかった。ただ、思いもしなかったことを聞いたような顔をしていた。

 殺せば確実に世界は救える。それはそうなのかもしれない。



 でも、その考えを突き進んで暴走した結果があの美国だとしたら。成功してもやっぱり悪い方向にしかいかないような気がして。



 ――――帰宅すると、自分のソウルジェムを確認する。

 ……あんなこと聞いて、あたしだって動揺してる。それに美国とのことも覚悟を固めなきゃいけない。



 すでに魔力の残りは少なくなっていた。さほど気にしていなかったが、この宝石が濁り切れば今度こそ本当に死ぬ。魔女になる……。

 そう思うとゾッとした感覚が沸き起こった。


 グリーフシードを手に取り、浄化して指に戻した。



―29日目終了―



小巻 魔力[100/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
627 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/05(金) 22:17:50.94 ID:AH3Zwdu+0
――――――
30日目



小巻「行ってくるわね」


 朝、小糸に見送られながら家を出る。


 一人の時に狙われたら困るから、小糸には昨日から学校を休ませてた。

 でも、こんな状態を長く続けるわけにはいかない。……向こうはまだ相変わらずいつもどおりの生活を送ってるんだろうか。



 登校してみると、いつもより少し廊下が騒がしいことに気づいた。

 その中心に目を向けてみる。すると、そこにはずっと考えてた姿があった。


 周りの生徒からは浮いた赤い制服。まるで転入したての頃のあたしみたいに。



美国「おはよう、小巻さん」


 美国はあたしに気づくとなんでもなさそうに挨拶をしてきた。


小巻「アンタ、なんでここに!」

美国「もう向こうへ行く必要が無くなったから、貴女のお勧めどおりにしてみたのだけど」



 次会う時はまたこの前みたいな殺し合いになるもんだと思ってたから、こんなところで普通に話しかけられるなんて思ってなかった。

 あたしが勧めた時はあんなに渋ってたのに。


 ……『必要がなくなった』? それってどういう意味なのか。

628 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/05(金) 22:20:58.83 ID:AH3Zwdu+0
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どうでもいいけどなぜかここだけ名字表記になっとる…
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/05(金) 22:31:09.11 ID:jnITK1w+0
まさか織莉子は2人いたとか?
メガほむ編の時みたいに盾の中に入れてきたとかw
630 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/05(金) 22:40:47.05 ID:AH3Zwdu+0


小巻「アンタ……まさかとは思うけど、この前のこと忘れたとか言わないわよね」

織莉子「ええ、覚えてるわよ」


 怒気をにじませる。

 何も知らなかったときからすればあたしの思い通りになったはずだけど、こんなんじゃ納得がいかない。


織莉子「……でも今ここで戦うわけにはいかないでしょう? 教室へお行きになったら?」


 美国はあたしの怒りを手慣れたようにふわりと躱す。しかしもう怒りの気配すら隠さなくなっていた。


 何考えてるんだかわからないけど、どうやら心の準備をする暇すらくれなかったらしい。

 コイツとは今度こそ、殺してでも正面から向き合って決着つけてやるって決めてた。


 ……それをこんなわけのわからない鉢合わせ方して、普段どおりに教室に行けって?



1逃げる気なの?
2放課後は待ってなさい
3アンタの考えてたことはもう知ってるのよ
4自由安価

 下2レス
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/05(金) 22:51:54.66 ID:jnITK1w+0
4あえて織莉子を無視してマミが言ってた『世界を滅ぼす魔女となる少女』と『その子を護る存在』について考える。

あれだけの事をしていながら何よあの余裕ぶった態度・・・
今見滝原に転校してきたって事は例の少女とその守護者ってのがここに居るってことかしら?
マミとキリカ以外の魔法少女といったら暁美しかいないじゃない・・・
すぐに暁美に警告のメールして連絡が来たらキリカと情報を共有しないと。
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 22:57:47.68 ID:7ww2EuXVO

追加でマミが登校してるかどうかを確認
ほむらと連絡が取れたらその時GSに余裕がないかどうか聞く
633 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/05(金) 23:21:52.04 ID:AH3Zwdu+0


小巻「仕方ないから今はそうするわよ」


 納得はいかないが、ここで戦うわけにはいかないのは事実だ。

 コイツのことは見なかったことにして教室に向かおうとする。そこで、すれ違いざまに美国が言った。


織莉子「……それと、マミに余計なことを吹き込んで惑わせないで。マミは私の友達よ」


 いったんは視界から消すことに決めた美国を一瞬見やると、鋭い眼光がこちらを睨んでいた。

 どっちのセリフだ。

 ムッとしたものの、今はそれも無視することにした。決着をつけるなら後。


 教室の自分の席につくと、そこでも美国は話題になっていた。


*「ねえ今朝さ、前の小巻と同じ制服着てる人いたよ。同じ学校から来たんだよね? 見た?」

*「小巻と知り合い?」

小巻「ええ。……会いたくなかったわ」

*「え? 仲悪いの?」

小巻「悪いけど、この話はここまでにしてくれる?」


 そう言うと、質問攻めにしてた子たちも何かを感じ取ったのかあっさり引いてった。


 ……いつのまにかあたしにも踏み込まれたくない領域ができてることに気づく。

 争いに関わらせたくないからってのもあるけど、知らない人にあたしたちの問題について触れられたくない。

634 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/05(金) 23:45:06.10 ID:AH3Zwdu+0


 考え事の世界に没頭していく。


 なんで美国は今更。内心煮えたぎってるくせに余裕ぶった態度してるし。

 ……昨日言ってた人たちを狙って?


 マミの話を聞いてから“少女”と“守る存在”とやらのことは考えたなかったわけじゃない。

 あたしたち以外の魔法少女っていったら一人しか浮かばない。


 教室を見回すとキリカの姿は見えた。ちょうど今来たとこみたいだった。それとマミは?


キリカ「おはよー」

小巻「おはよう。マミってもう来てるかしら?」

キリカ「え? わかんないけど、見に行く?」

小巻「ええ」


 もう一度席を立ち上がる。

 事情を知らないキリカは少し不思議そうな顔をしてるものの付き合ってくれた。


 二人でマミの教室の前まで行くが、そこに姿はなかった。

 ……何かまずい予感がする。どうして美国が今になって渋ってた行動を起こしたのか。

 それってつまり、渋る要因がなくなったってことだ。


 暁美にも連絡しないと。

635 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/05(金) 23:56:37.17 ID:AH3Zwdu+0


キリカ「どうかしたの?」


 マミが来てないことを確かめて、暁美にメールを送ったところでキリカが聞いてきた。

 キリカにも少しは事情を話したほうがいいかもしれない。でも、どこまで。



1美国がおそらくこの学校の生徒を狙ってる、ということだけ
2ソウルジェムの真実から全部話す
3自由安価

 下2レス
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 00:17:57.95 ID:CNTxFS980
うーん、難しい選択ですねぇ・・・
どっちにしろ戦闘になったら織莉子がバラしそうだし2かな?
話す時マミに話した時のように話す。
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 00:24:06.32 ID:CNTxFS980
あ、途中送信・・・

キリカ、今は混乱すると思うけど私も昨日から同じよ。
だからよく聞いて。とにかく生きる事を考えましょう、一緒にね。
魔女になっててしぬのも交通事故で死ぬのも一緒よ、人間どうせいつかは死ぬんだから。
ならせいぜい足掻いていきましょう!あんたもまだ沢山甘いもの食べたいでしょ?

安価↓
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 00:29:29.82 ID:L7I6Z1v1O
せめてヒントが欲しかったけど安価↑
追加で小糸にも連絡して応援に来てもらう
639 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 00:47:07.35 ID:aH3pf+d90


 ……ソウルジェムの真実から今の状況を全部話した。

 かなり時間が経ったようだ。話し終えたところでチャイムが鳴る。


小巻「……いきなりこんなこと言われても困るわよね。混乱するわよね」

小巻「でもそれはあたしも同じよ。今は生きることを考えればいいの。やりたいことだってまだあるんだし……キリカも甘い物食べるとかさ」

キリカ「う、うん…… でもなんかまだ突然すぎてちょっと」

小巻「戻りましょうか……」


 二人で教室に戻った。

 いつものようにホームルームで担任の話を聞く。小糸も今は家にいるだろうし、後で連絡をしておこうか――。


 ホームルームの途中で、先生の声を遮るようにスピーカーから緊急の放送が流れた。


 『全校集会』を開くそうだ。至急体育館に集まって欲しいらしい。



小巻(嘘、これってまさか…………)



 遅かった。今まで何にどうやって阻まれてて、どう解決したのかは知らないけど、こうして行動に起こしたってことはもう準備は整っていたんだ。


 みんなと一緒に場所を移動すると、学校には警察の人まで来ていた。

 そしてついに校内で生徒の死体が発見されたと校長の口から聞かされることになる。


 体育館を見回してみれば、ひときわ目立つ違う色の制服――美国が何食わぬ顔をして生徒の中に混じっていた。


640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 00:55:47.76 ID:CNTxFS980
あれま
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 00:59:37.84 ID:L7I6Z1v1O
預かり知らぬところで状況が動いてしまったか
642 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 01:04:37.88 ID:aH3pf+d90
-------------------------------
今回更新はここまで  …はい、多分もう終盤ですがルート分岐しました。
今回QBにもばれてなく協力者は万全なうえ戦力も高いので、騒ぎ起こしたり捨て身のようなことをせずともこっそり暗殺できちゃうんですね

次回は6日(土)19時くらいからの予定
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 01:08:41.16 ID:L7I6Z1v1O

これはBADだなぁ
644 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 21:04:05.04 ID:aH3pf+d90
――――――



 リボンで括られた手の先に掴む銃は弾切れ。その身体にはいくつも糸とリボンがつなげられていた。

 暁美ほむらは、それでもその瞳に湛える鋭さだけは衰えなかった。


 しかしそれを聞いた瞬間、その光もついに失われる。


マミ「私の仲間が鹿目まどかを殺したそうよ」

ほむら「……嘘。どうせ嘘よ!」

マミ「私の役目は足止めだけ。あいにくと、すぐにバレる嘘をつく必要もないの」

マミ「あなたはキュゥべえからも鹿目さんを守っていた。でも貴女を放っておくことは世界を滅ぼすことにつながる」

マミ「そうしたら、私のせいだもの。やっぱり私にはそんなことはできないわ」

ほむら「さっきから何を言っているの。私はそんなことをしたいわけじゃない! 私はただ……」

マミ「したくなくても、そうなっているの。鹿目さんの素質は世界を滅ぼすのだから」

マミ「いったいどうしてこうなったの? 貴女はこれからどうするつもりなの?」

ほむら「――――……」




マミ「これからも同じことをまだ続けるのだとしたら、それを許しておくことはできない」




――――――
645 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 21:18:57.39 ID:aH3pf+d90


 全校生徒がざわめく中、この日はすぐに下校となった。

 捜査のために一般生徒は校内も立入禁止だ。今のところは死因について、詳しいことは何ひとつ話されることはなかった。

 発見されたのは監視カメラもない廊下の隅。証拠らしい証拠も残っていないのかもしれない。


 でも、あたしにはもうわかっていた。


小巻「……あんたがやったんでしょ?」


 美国の背中に言葉を投げかける。

 すると足を止めて振り返った。


織莉子「ええ、そうよ」


 そして、あっさりと認めた。


織莉子「これで世界は救われたの。今ここにいる人たちみんなが助かったわ。それでも貴女は私のことを責めたいの?」

小巻「アンタのやったことが正しいとは思わないけど、そのことはもういいわよ。結局まだアンタと違う方法ってのも思いつけてなかったしね」

小巻「でも責めたいことならたくさんあるわ! あたしももうアンタから逃げるなんてしない!」

織莉子「そう」

小巻「来なさい! 今度こそ決着をつけてやる……!」



 “少女”のことは世界まで関わるような壮大な話だ。

 でもここからのことは、あたしとコイツだけの問題だ。誰も巻き込まなくていい。

646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 21:30:37.01 ID:CNTxFS980
うーん、状況的にほむらはマミにやられちゃったくさいなぁ・・・
どうなるんだこれ?
647 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 21:39:49.22 ID:aH3pf+d90


 ――――場所を移す。人気のあるところを離れて、二人きり。


小巻「もう遠慮なんてしなくていいのよ。今日は本気でくるアンタをぶっ倒してやるんだから。じゃないと面白くないしね」

小巻「アンタの本性なんてもう知ってるんだから」

織莉子「いいでしょう。この間の続きをしてあげる……!」



 今度こそ汚い不意打ちもなし。どちらも戦闘態勢に入った。



小巻 魔力[100/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 21:53:30.47 ID:CNTxFS980
なんか勝ち目はなさそうだが1
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 22:05:02.38 ID:59raNYigO
怒っているときこそ慎重に
守りを固める感じで1
650 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 22:34:48.59 ID:aH3pf+d90


織莉子「後悔してももう遅い!」

小巻「そっちこそ!」


 叫び声。それと同時に迸る魔力、攻撃。


小巻「っ……!」


 この前よりも魔力の込められた水晶は半端なガードでは破られかねない。

 前方から広範囲に打ち付けられる攻撃に、大きな盾を構えた。


 出し惜しみなしの全力だ。確かに魔力をふんだんに使えるってのはでかい。


小巻「そうやって、最初から怒ってればよかったのよ」

小巻「ずっと澄ましてたけどアンタも内心はずっと怒ってたんでしょ?」

小巻「当然よね? ムカつくようなこと散々言われてるんだもの。それでムカつかないわけないものね」

織莉子「何が言いたいの?」


 力強く斧を振り上げる。


小巻「アンタだってあたしと同じで大人なんかじゃなかったってことよ!」

織莉子「一緒にしないで! 誰が貴女なんかと!」

小巻「そうね、じゃあまともな怒り方も知らないで育った厄介な子供ね!」



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 22:41:15.54 ID:GMgYDGylO

652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 22:50:17.67 ID:CNTxFS980


55、ほぼ互角ってことかな?
膠着したらGSないからキツいなぁ・・・
653 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 23:24:07.97 ID:aH3pf+d90
55


 刃が力強く地面を削った。

 今度こそ、刃はちゃんとその姿を捉えていた。でも躱される。


 たとえこっちの準備が万全だったとしても、相手には魔法がある。攻撃が予測されてるんだから。


小巻(長引かせちゃいけない!)


 力を緩めずに斧を振るって水晶を砕き、食らいつくように近付こうとする。

 しかし一定の距離を保ったまま攻防が続き、届くことはなかった。


 呼吸が乱れはじめている。盾を構えて守りの体勢を取り、いったん息を整える。


織莉子「無茶な動きをするじゃない。重いもの振り回して。諦めてしまえば楽になれるわよ?」


 まだ余裕綽々の様子だ。武器や魔法の違いもせいもあるが、あたしとは対照的に最小限の動きしかしてない。

 もっとも、軟弱そうなコイツに心配されることなんてないけど。


小巻「アンタはこれからどうする気? 人を殺して、世界を救って。で、その救世主様は今はこんなところで怒りを撒き散らしてる」

小巻「全然満足そうに見えない。それとも、あたしと小糸を殺せば満足するのかしら?」

織莉子「そうよ。私の目標は達成できた。あとは貴女達を殺せれば満足だわ」


 どこまで本当なんだか。あたしの心配はたしかに見当違いだった。

 でも、理由は違っても、あの日上の空になるほど悩んでたことは変えようもない事実だった。



小巻 魔力[90/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 23:40:30.85 ID:GMgYDGylO
無駄に攻撃をしないように>>649をもう一度
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 23:44:19.63 ID:CNTxFS980


焦ったら駄目な感じだからなぁ・・・勝ち目がみつからないけど。
656 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 00:10:48.38 ID:w0XzH/SZ0
守りの姿勢(50固定)


 隙を作らないように攻撃を耐える。

 動いたらそのぶん隙ができる。あたしはまだ守りの体勢をとけないでいた。


 でもこれじゃ、相手の隙もできない。

 このままの状態が続けば魔力の差でこっちが押し負ける。

 向こうの動き方がどうでも、あたしとコイツじゃ戦い方が違う。あたしが読み合いで勝てることなんてないのだから。



小巻 魔力[85/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 00:18:21.44 ID:pzO9TK7m0
前回の戦いの際に気づいた自分の『守る力』を攻撃に使えないかと考えて1
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 00:24:39.87 ID:kXx0/db2O
659 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 00:47:48.57 ID:w0XzH/SZ0
あまり良い案が思いつかなかったので安価
--------------------------------------


1盾を構えたまま突撃
2他になんか戦術(自由安価)
3普通にコンマ判定する

 下2レス
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 00:58:42.84 ID:pzO9TK7m0
2
まどマギは想いが魔法の力になるみたいだから、

『ここで負けると小糸が殺される、小糸は絶対に守る!』

みたいな決意して盾を構えて突撃+小糸の武器みたいに盾の影から短くしたハルバードでブッ刺すとかどうでしょう?
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 01:02:14.54 ID:kXx0/db2O

お姉ちゃんパワー?
もう織莉子のことで悩むより小糸の事考えた方が小巻らしいかな?
662 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 01:31:33.15 ID:w0XzH/SZ0


 準備万端かって言われたら完璧じゃない。でももう覚悟は決めた。こんなところで二の足踏んでるわけにはいかない。


 いちかばちか、盾を構えたまま突撃してみた。

 ……ダメだ。斧を振るうよりもリーチがないんじゃ届かない。

 ただでさえ手の内は丸見えなんだから、小手先の工夫じゃ通用しないんだろう。



 結局のところ、あたしはあたしの戦い方を活かすしかないわけだ。



 盾もあるけどちょっとくらいの怪我は気合で耐える。

 あたしはもう、この身体に命がないことを知ってる。美国のほうは既にその覚悟をしているはずだ。



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

・そろそろ拮抗以下だとまずいかも…

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 01:36:57.20 ID:OnEZTd1Q0
とつげき!
664 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 01:48:38.48 ID:w0XzH/SZ0
-------------------------------------------------------
あ、相手クリット…今回は運が悪かったということでまた次に戦闘やり直しですね(白目)
次回は7日(日)19時くらいからの予定
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 09:26:39.58 ID:kXx0/db2O
オワタ
666 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 21:00:05.39 ID:w0XzH/SZ0
21(劣勢:相手クリティカル)


 力を込めて勢いをつけて、叩き込みに行く。

 相手のペースに飲まれてちゃいけない。どうせここで踏ん張らなければ疲弊する一方だ。


 向こうも本気なら、こっちも全力をぶつけよう。大事なものを守るために。


小巻「……さぞ迷惑だったんでしょうね。あたしのやってきたことはアンタからすれば邪魔なことばかりだった」

織莉子「やっと理解したの?」

小巻「これがアンタのやりたかったことなのよね? そのためにずっと悩んで、殺して……!」


 避けられては、すかさず踏み込む。飛んでくる水晶は見極めて防ぐ。

 魔力と魔力がぶつかり合って火花を散らす。


 でも、コイツがこうまでして守りたいものって、ただの意地? プライド? ――そう思うと、悔しさがこみ上げた。


 その悔しさは、自分に対してもだった。

 美国のこと気にしておきながら、あたしも意地を張っていた。


小巻「アンタの気持ちなんかあたしが知るはずもなかったけど!」

織莉子「どうせわからないわよ。貴女には」


 冷たく、諦めたような口調で突き放される。

 少し前までのあたしじゃ聞いたところで理解しようとすることもできなかったかもしれない。


 それでも。

667 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 21:22:59.64 ID:w0XzH/SZ0


 決着は近づいている。



 知ってたって避け続けられるわけじゃないし、逃げ続けられる場所も無限にあるわけじゃない。

 迫り続け、少しずつ後退していった先のその背には壁が近づいている。


 もう迷わない。最後まで全力で斧を振り抜いた。



小巻「ッ……――――!!」



 ――――あたしの刃が届くことはなかった。奇妙に力が抜ける感覚がして、倒れ込んだ。

 まだ言ってやりたいことがあったのに。



*どこからコンティニューする?*

>>637(戦闘開始)
>>653(戦況:拮抗)
>>656(戦況:拮抗、最後の安価)

 下2レス
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 21:36:39.31 ID:pzO9TK7m0
あああ・・・ゲ−ムオーバーか・・・
とりあえず2で。
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 21:42:37.74 ID:cs/NQvGjO
3
670 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 22:04:43.09 ID:w0XzH/SZ0
------------------------
 やり直し >>656
------------------------
守りの姿勢(50固定)


 隙を作らないように攻撃を耐える。

 動いたらそのぶん隙ができる。あたしはまだ守りの体勢をとけないでいた。


 でもこれじゃ、相手の隙もできない。

 このままの状態が続けば魔力の差でこっちが押し負ける。

 向こうの動き方がどうでも、あたしとコイツじゃ戦い方が違う。あたしが読み合いで勝てることなんてないのだから。



小巻 魔力[85/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 22:12:47.96 ID:RVwhSFsfO
安価↓
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 22:14:25.40 ID:pzO9TK7m0
もう一度>>660な感じで1
673 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 22:24:25.46 ID:w0XzH/SZ0


 準備万端かって言われたら完璧じゃない。でももう覚悟は決めた。こんなところで二の足踏んでるわけにはいかない。


 いちかばちか、盾を構えたまま突撃してみた。

 ……ダメだ。斧を振るうよりもリーチがないんじゃ届かない。

 ただでさえ手の内は丸見えなんだから、小手先の工夫じゃ通用しないんだろう。



 結局のところ、あたしはあたしの戦い方を活かすしかないわけだ。



 盾もあるけどちょっとくらいの怪我は気合で耐える。

 あたしはもう、この身体に命がないことを知ってる。美国のほうは既にその覚悟をしているはずだ。



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

・そろそろ拮抗以下だとまずいかも…

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 22:25:04.67 ID:0DQAA6gXO

675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 22:25:14.95 ID:pzO9TK7m0
こんどこそ!
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 22:26:55.77 ID:0DQAA6gXO
ありゃ、>>675なら勝ってたな
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