勇者「魔王は一体どこにいる?」の続編の完結

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827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:06:44.03 ID:RKoe7B/E0
『夕方』


ガチャガチャ


少女「此処だ…」シュタ

盗賊「おぉぉ!!思ったより良さそうなテントじゃ無ぇか」ドサー

闇商人「あ…武器を持って来てくれたね?」

盗賊「要らん武器全部持って来たぞ…中々重かった」フゥ

闇商人「鉄の武器とかは要らないけどね」

盗賊「馬鹿…鉄で出来てんのは斧だけで他は全部銀の武器だ」

闇商人「ふむ…これだけ有れば布以外の物も買えそうだな…」

盗賊「他に何が売ってる?」

闇商人「色々あるけどね…気になってるのはお札だよ」

盗賊「お札?」

闇商人「どういう訳か呪術用の呪符っていう物が売ってるのさ」

盗賊「ほーう?何か効果あんだろうな?」

闇商人「呪を封じるとか言ってたから魔除けの類だね…オークも呪符を使ってたりするじゃない?」

盗賊「あぁオークシャーマンだっけか…そういやミネア・ポリスにも居たな」

闇商人「こっちの大陸の呪符はオークのそれとは違うみたいだよ…でもまぁ同じ様な効果なら買っても良いかなと」

盗賊「あれは直ぐ剥がれてどっか行っちまうからなぁ…」

闇商人「どうせ使わない武器なら使いそうな物に交換した方が良い」

盗賊「そらそうだ…てか…ラスは何処行った?」

闇商人「今寝てる…このテントの下に塹壕があるのさ」

盗賊「おぉ!!そりゃ良い!!」

闇商人「夜中に野党が出るから下で休めとか言われたけど…どう思う?」

盗賊「ヌハハそんなん石か何か置かれて閉じ込められるに決まってるだろ」

闇商人「やっぱりそうだよね…」

少女「大丈夫だぞ…誰か来てもすぐ分かる」

盗賊「ミルク様さまだな?撫でてやる」ナデナデ

少女「ふにゃー」ゴロン

盗賊「まぁ野党が来たら金儲けのチャンスだ…身ぐるみ剥いで塹壕の中に入れときゃ良い」

闇商人「心強いね」
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:07:13.35 ID:RKoe7B/E0
盗賊「さて…俺もちっと酒飲んで休むか」キュポン グビ プハァ

闇商人「もう休む?」

盗賊「何よ?」

闇商人「面白い話が聞けたのさ」

盗賊「お?」

闇商人「此処に居た武装勢力の事さ…」


早い話海賊なんだ

正規軍に勝てる訳なんか無くて全滅さ…船も沈められた

どうしてやられたかと言うと…

例の石…賢者の石を盗んだからなんだよ


盗賊「なぬ!?」

闇商人「興味出て来たかい?」


ここから川を遡って20キロほど行った所に大きな遺跡があるらしい

そこで発見された物はミイラとなったご神体が封印されていたそうだよ

そこではシン・リーンの研究者が何かやっているらしくてね

その影響で死者がゾンビとなって動き回ってるとか言うんだ


盗賊「ほーん…ほんで魔除けのお札か…」

闇商人「どういう繋がりがあるか分からないけれど…呪いだとか言う噂はあるね」

盗賊「賢者の石はそこから盗まれた訳だな?」

闇商人「確実な話では無いけれど…なんかそんな気がするよね?」

盗賊「ちょい待て…あの石はマルコが持って居た物なのか?」

闇商人「同一の物かどうか正直分からない…もし同一の物だったなら…シン・リーンの研究者はマルコさんの可能性もある」

盗賊「お前…俺を誘導してんな?」

闇商人「まあね?」

闇商人「重ねて言うと…賢者の石は命を与える効果なんだ…もしかするとご神体を復活させようとしていたのかも知れない」

盗賊「そのご神体は何者よ?」

闇商人「わからないよ…見て見ない事には…」

盗賊「くぁぁぁ行くしか無いか…20キロも川を登れると思うか?」

闇商人「やってみない事には何とも言えないね」

盗賊「まぁ明日にでも行って見るか…」

闇商人「フフ…」


--------------
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:07:44.09 ID:RKoe7B/E0
『夜_焚火』


メラメラ パチ


盗賊「おら焼けたぞ?鳥の丸焼きだ…お前も食うよな?」

闇商人「そうだね…どうやって食べる?」

盗賊「んなもんダガーで適当に削ぎ落して食うんだ…お前何か持って無いのか?」

闇商人「有るには有るけど…突き刺し専用の武器でね」スチャ

盗賊「ニードルダガーか…又キワモノを…」

闇商人「護身にはこれで十分さ…」プス

盗賊「おいおい肉を丸ごと持って行くな」グイ

闇商人「じゃぁ切り分けてよ」

盗賊「世話の焼ける…」スパ ポイ

闇商人「フフ…久しぶりの新鮮な肉だ…」パク モグ

盗賊「やっぱ肉だよな?ミルクも要るか?」

少女「バナナ食い過ぎて腹一杯だ」

盗賊「そうか…食いぶち減って良かったわ」ガブリ モグモグ

盗賊「ほんでカゲミ!ちっとそのニードルダガー見せてみろ…」

闇商人「んん?何か気になるかい?」ポイ

盗賊「ほーう…やたら軽いな」スチャ

闇商人「鉄の鎧も貫けるとか言われて買ったのは良いけど無理だったよ…ハハハ」

盗賊「使い方次第だな…こりゃ暗殺用の武器なんだ…材質はミスリル銀かぁ?」ジロジロ

闇商人「欲しいなら使っても良いよ」

盗賊「俺ぁ普通のダガーの方が好みだ…暗殺目当てならこっちの方が良いかも知れんが…」

闇商人「そうかい…」

盗賊「そいつはな?突き刺した後に刃を抜かない限り殆ど血が出ないんだ…綺麗に暗殺する為の武器よ」

闇商人「あんまりそういうシーンは無いね」

盗賊「まぁ…汚れずに相手を倒せるのは利点だから覚えとけ」

少女「おいアラン!遠くでヒソヒソ悪い話してるぞ」

盗賊「ヌハハ来なすったか…何て言ってんだ?」

少女「寝てる隙に泥棒するつもりだ」

盗賊「またショボイ話だな?」

闇商人「ヤレヤレだね?どうする?」

盗賊「荷物纏めて塹壕の中に入っときゃ何も出来んのじゃないか?」

闇商人「板を塞がれて閉じ込められるんじゃ?」

盗賊「こんなペラペラの板なんざ銃で簡単に穴空くだろ…そんな事せんでもちっと細工しときゃ済む」

闇商人「なんだ結局そういう風か…」

盗賊「あいつ等ビビッてっからどうせ大したこと無い…寝てる隙に泥棒とかショボ過ぎるわ」

闇商人「気にしないで休むかぁ!!」ノビー

盗賊「おう!!寝るぞ!!」


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830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:08:15.77 ID:RKoe7B/E0
『深夜』


アオ〜ン アオ〜〜ン


くそう…荷物全部下の方に持って行った様だ…

どうする?一旦埋めて後から掘り返すか?

そうだな…土乗せて行くぞ

おい待て待て!…ウルフがうろついてる

ちぃぃぃ番犬が居たのか

良く見ろ!ウルフはビビッて近づいて来ない様だ…

お前ウルフを見張ってろ!!埋めるぞ!!


ヴヴヴヴヴ… ガァァァ… ズルズル


うお!!あのウルフ…ゾンビに追われてんじゃ無ぇか…

何ぃ!?

やばいこっち来る!隠れろ!


シュタタ シュタタ ピョン!


おわっ!!なんだあのウルフ…

やばいゾンビだ…おい!!火を起こせ!!

松明…松明…


メラメラ ボゥ


まずいな…3体居る…

油を取りに戻らないと焼けないぞ!?

仕方無ぇ!一旦戻るぞ!!


タッタッタ…


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831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:08:46.83 ID:RKoe7B/E0
『翌朝』


モクモク モクモク


女ハンター「ふぁ〜あ…良く寝た…んん?何か騒がしいな」キョロ

闇商人「あ!おはよう!」

女ハンター「この騒ぎは?」

闇商人「僕達が寝てる間にゾンビが出たらしい…あの煙は燃やしてる所さ」

女ハンター「ここは塹壕が有って良かったみたい…」

闇商人「その様だね…アランはまだ起きない?」

女ハンター「いつも通り…」

闇商人「しばらく寝かせてても良いか…ちょっと僕は武器持って取り引きしてくるよ」

女ハンター「一人で持てる?」

闇商人「う〜ん…まぁ荷車借りて来るから大丈夫さ」

女ハンター「そう…」

闇商人「君は昨夜何も食べて無いでしょ?」

女ハンター「まぁ…」

闇商人「鶏肉があるから焼いて食べなよ…バナナとヤシの実もある」

女ハンター「そうね…焚火起こしておく」

闇商人「うん…じゃあちょっと行って来るからアラン起きるまで此処に居て」スタ


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832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:09:13.92 ID:RKoe7B/E0
『2時間後』


ゲシゲシ


少女「起きろアラン!」ゲシゲシ

盗賊「んが!?」パチ

少女「キターーー!!ラス!!起きたぞ!!」シュタタ

盗賊「んあぁぁぁ水くれぇ…」ムクリ ヨロ

女ハンター「…」ポイ


ゴツン!


盗賊「あだっ!!ててて…」スリスリ

女ハンター「水は無いから…それ飲んで」

盗賊「ヤシの実か…」グサ グサ

女ハンター「又妖精の夢でも?」

盗賊「いや今日はぐっすりよ…さっき目を閉じたと思ったら一瞬で目が覚めたな」ゴクゴク プハァ

女ハンター「一瞬!?本当呆れるわ…」

盗賊「しかし良く寝た気分だ…」ヨタヨタ

女ハンター「そう!!良く寝てたから!!」フン

盗賊「なんでそんなカリカリしてんのよ…」

女ハンター「ヤシの実は一個しか無いの…分かる?」

盗賊「ヌハハ悪い…まだ残ってるぞ?」ポイ

女ハンター「フン!」グイ ゴクゴク

盗賊「カゲミはどうしたんよ?」キョロ

少女「武器持って布と交換行った…もう直ぐ戻る」

盗賊「おぉそうか…ほんじゃ又船まで往復だな…んん?なんだこの匂い」クンクン

少女「アランでも分かるか…臭いだろう」

盗賊「こりゃゾンビ焼いてる匂いだな…」

女ハンター「私達が呑気に寝て居る間にウルフィが此処を守ってくれたらしいわ?」

盗賊「なぬ?」

少女「そうだぞ!!ウルフィに感謝しろ」

盗賊「ほーん…まぁがっつり寝ちまったが結果オーライだ」


闇商人「おーーーーい!!」タッタッタ


盗賊「お!!?戻って来たな?」

闇商人「荷車重すぎて途中で置いて来ちゃった…一回船に戻ろう!!」

盗賊「…だとよ?直ぐ行けるか?」

女ハンター「もう準備終わってる…あんただけ何もしてないの」

盗賊「まぁそう言うな…俺も大した物持って無ぇから」

闇商人「早くぅぅぅ!!荷車盗まれるぅぅ!!」

盗賊「ほんじゃ行くか!!」ダダ


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833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:10:22.28 ID:RKoe7B/E0
『桟橋_双胴船』


ヨッコラ ドサー ユラユラ


盗賊「こりゃ全員乗れるかぁ?」

少女「ウルフィは狩りに出てるから数に入れなくていいぞ」

盗賊「軽いから最初から入って無ぇよ…ちっと一人づつゆっくり乗ってくれ」ギシ

女ハンター「私もカゲミも軽いから多分大丈夫…」ソローリ ギシ

闇商人「大丈夫かな…」ソローリ ギシ

盗賊「ヌハハ…全然大丈夫だったわ…しかしこんなに布とロープが調達出来るとはな?」

闇商人「丁度昨夜ゾンビが来てた様だからねぇ…銀の武器が良い取引になったよ」

盗賊「なるほどな?」

少女「乗るぞ!!」シュタタ ピョン スタ

盗賊「おーし!!ほんじゃ船に戻るかぁ!!」グイ バサバサ

闇商人「なんかさ?ここに居た海賊達が何処で死んだか分からないから火葬出来て居ないらしい」

盗賊「そりゃ後処理やってない正規軍が悪いな」

闇商人「重装射撃砲の榴弾だからね…後から死体探しても中々見つからないよね」

盗賊「死体がゾンビ化するとは思って無かったか…」

闇商人「どうしてゾンビ化するのかも謎だね」

盗賊「ゾンビ化は病気の一種だとか聞いたぞ?」

闇商人「病気…なるほど…それが呪いの正体か」

盗賊「もしかすると俺らももう掛かってるかも知れんな?」

闇商人「そうだね…でも僕は対処法を知って居るよ」

盗賊「対処?ゾンビ化のか?」
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:10:51.27 ID:RKoe7B/E0

闇商人「エリクサーさ…ゾンビ化してもエリクサーを飲めば進行は止まるんだ…マルコさんはそうやって命を繋いでた」

盗賊「ちょっと待て…そらどういう事だ?」

闇商人「マルコさんはゾンビ化して不死者になって居たんだよ…僕は良くエリクサーの調達をやらされた」

盗賊「マジか…知らんかったわ」

闇商人「不死者の研究もしてたさ…賢者の石を常に持って居たのも多分…命を繋ぐため」

盗賊「待て…ちっと今閃いた…」

闇商人「何だい?」

盗賊「ゾンビにはそもそも命が無い…繋いだのは命じゃ無くて…記憶じゃ無ぇのか?」

闇商人「え?」

盗賊「記憶を繋ぐのに必要な物がエリクサーと賢者の石じゃ無ぇかって話だ…」

闇商人「あぁ逆説になるか…記憶を繋ぐのに命が必要…その手段がエリクサーと賢者の石…だね?」

盗賊「ううむ…なんか引っかかるが…ゾンビも機械も一緒なんじゃ無いかと思ったんだ」

闇商人「機械も…なるほど…確かにそうかもね…」

盗賊「なぁ?…もし不死者になったとして…もう一回元の命が欲しいと思うか?」

闇商人「不死者ならもう命は要らないかも…」

盗賊「だろ?…じゃぁどうしたいのかと言うと…記憶を失いたくないんだと思うんだ」

闇商人「記憶ねぇ…生前の記憶か…ふむ…君の言う事の方も一理ありそうだ」

盗賊「変な話になるが…機械が持つ記憶をどうにかして残す事が出来れば…すべて終わる気がするな」

闇商人「機械の記憶…精霊の記憶…確かそれが夢幻という…」ボソ

盗賊「夢幻?」

闇商人「そういう記憶の集まりを夢幻と言うらしい…マルコさんは夢幻の研究もしてた」


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835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:12:03.52 ID:RKoe7B/E0
『キャラック船』


グイグイ グイグイ


盗賊「おぉぉ!!新しい荷上げ装置か…」

剣士「これでちょっと重たい物もラクラク荷上げ出来るんだ!!」ヨイショ!

学者「俺っちのアイデアなんで未来君はドヤ顔せんで下せぇ」

剣士「えへへ…」テヘペロ

闇商人「こっちの方は昨夜どうだったのかな?」

剣士「どうって?」

闇商人「陸の方はゾンビが出たり…野党に襲われそうになったり…」

剣士「あぁ…なんか鉤縄が落ちてたから船に乗り込もうとしたみたいだね」

盗賊「なぬ!?こっちにも来てるんか…」

剣士「船首楼も船尾楼もちゃんと鍵が掛かってるから船に乗り込んでも何も出来ないと思うけどなぁ…」

盗賊「そらそうだが…」

戦士「ハハハ心配かね?」

盗賊「一気に来られると流石にマズいだろ」

学者「兄貴ぃ…俺っちにはバヨネッタが有るんすよ?防弾ベスト無しが何人来ても一瞬で追い払えやす」

戦士「そもそも鉤縄では乗り込めないのは何度も実証しているから大丈夫だよ」

盗賊「俺の船に弾丸の穴開けんなよ?」

学者「それより情報集まりやした?」

盗賊「まぁな?結論言うとしばらく待機になる」

学者「やっぱそうっすか…沖の船は女王の船を待ってる感じっすよね」

盗賊「その間ちっと川登って調べたい事が出来たんよ」
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:12:35.84 ID:RKoe7B/E0

学者「あ!!兄貴ぃ!!地図を良く見るとヤン・ゴン遺跡は川の上流っすよ」

闇商人「ハハその様だね…ここは船の玄関口さ…多分川を登った所にちょっとした町が有る」

盗賊「なんだそういう事か…あまりにもシケた所なもんでよう」

戦士「この船はこれ以上進めないからどちらにしても待機だね?」

盗賊「まぁそうだ…これから双胴船で川を登ってみようと思ってる」

剣士「こっちは心配しなくても良いよ…やる事も出来たから」

盗賊「やる事?」

剣士「沈没してる海賊船が有るじゃない?潜ってお宝さがし…」

盗賊「おっとぉ!!面白そうじゃ無ぇか…」

学者「あいやいや…それはこっちでやるんで兄貴は川登って来て良いっすよ」

盗賊「くぁぁぁぁ…」

闇商人「まぁまぁ…ヤン・ゴン遺跡の方にももしかしたらお宝が眠って居るかもしれないよ?」

盗賊「ほんなん盗掘されまくってるに決まってるだろ…沈没船の方が使える物が有りそうだわ」

学者「ウヒヒヒヒ…そいつをサルベージする為に新しい荷上げ装置をですねぇ…ウヒヒヒヒ」

盗賊「ええいくそう!!荷物まとめてサッサと行くぞ!」

女ハンター「あ…ライフル銃はどうする?」

盗賊「ありゃ目立つからダメだ…お前はベレッタ2つ持ってんだからそれで十分だ」

女ハンター「分かった…」

盗賊「ちっと酒と食い物持って行くな?」

剣士「うん!!余ってるから好きに持って行って」

盗賊「おーし!!ほんじゃ行くかぁ!!」スタ


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837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:13:11.36 ID:RKoe7B/E0
『大河』


バサバサ スィーー


盗賊「順調!順調!!」

闇商人「流れがゆっくりな川で良かった…」

盗賊「しかし汚ねぇ川だな…深さがどんくらいあるか分からん」

闇商人「そうだね…」キョロ

女ハンター「他の船も見える…前方右手…」ジー

盗賊「おぉ…本当だな…」

闇商人「漁船かな?」

盗賊「この船よりちっと大きいぐらいか…あっちもやっぱ双胴船だな」

闇商人「上流にはもっと他の船も居るんだろうね…」

女ハンター「船に乗ってるのは冒険者の様な格好…4人ね」

盗賊「こっちと同じ様なもんか…」

女ハンター「ちゃんと武装してるわ…」

盗賊「この暑いのに防具なんか着てられっか!」

闇商人「武器類は何を?」

女ハンター「良く見えないけれど…銃器では無さそう…一人は弓を背負ってる」

盗賊「まぁ出来るだけ近づかん様にしとくか」

女ハンター「あれ?一人は杖を持ってる…」

闇商人「あーーー魔法使いが居るんだね」

盗賊「なるほど…ここはそういう冒険者が来る場所な訳か…」

闇商人「遺跡が一杯有るしねぇ…」

盗賊「低木の森からちょいちょい突き出してる塔みたいな奴がそうだな?」

闇商人「僕も始めて来るからさ…まぁ多分そうだよね」

女ハンター「でも冒険者たちは何処から来てるんだろう…」

闇商人「陸路でも山越えで来られるらしいよ」

盗賊「ほーー…場所的にシャ・バクダから北上か…」

闇商人「う〜ん…来ようと思ったらフィン・イッシュから海岸沿いにも来れる」

盗賊「海賊が居る事を考えると下手に海から来ない方が安全かも知れんな?」

闇商人「道中の魔物をどう凌ぐかだね…魔法使いが居れば良いのかも知れない」

盗賊「魔法か…どうも俺らには縁が無い様だ」


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838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:13:42.37 ID:RKoe7B/E0
『上流』


ジャブジャブ


盗賊「ぐぁぁぁクソ!!この船じゃ漕いでもこれ以上進め無ぇ!!」

闇商人「帆が小さすぎた様だね…」

盗賊「もうちょいだったんだけどな」

女ハンター「なんか桟橋のある所…凄く危険な感じ…」

闇商人「ならず者の街…そんな雰囲気がムンムンしてるね…ハハ」

盗賊「俺らもそう変わらんだろ…とりあえず茂みに船隠してこっから歩いて行くか」ジャブジャブ

少女「おいアラン!何処かにワニが居るぞ」

盗賊「なぬ!!」

闇商人「それは危ないな…」

盗賊「いや…食える!!肉が激ウマなんだ」

闇商人「君は怖く無いのかい?」

盗賊「怖いも何も噛まれなきゃ簡単に殺せるぞ?」

少女「アラン!!ワニの肉食いたいぞ!」

盗賊「おーし!!見つけたら捕まえてやる」

女ハンター「フフ…怖い物無しか…」

盗賊「さっさと船隠してワニ探すぞ!!」グイ


ザブザブ


--------------
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:14:08.34 ID:RKoe7B/E0
『茂み』


ガサガサ…


盗賊「いよー待たせた!!」

少女「うんま!!」ガブ ムシャ

闇商人「ハハ…君と言う人は…」タジ

盗賊「1メートルちょい…ちっと小振りだが晩飯には十分!」

女ハンター「ミルクはもう食べて?」アセ

盗賊「まぁな?ワニは腹ん中に石が入ってんのよ…持って帰るのに重いから内臓全部抜いたんだ」

闇商人「ええと…もしかしてソレ…担いで街の方まで行くつもり?」

盗賊「んん?問題あるか?」

闇商人「いや…まぁ良いけどさ…ハハ」アセ

盗賊「皮剥いで売ればそこそこの金になるぞ?」

闇商人「う〜ん…なんていうか…目立ち過ぎないかい?」

盗賊「んなもん気にすんな…ならず者が近寄って来なけりゃ尚良い」

闇商人「それにしても随分早く狩り終わったね?」

盗賊「ワニなんか脳天ブスリではい終わりだ…お前のニードルダガーでも余裕だぞ?」

女ハンター「…ここの部分ね?」ジロジロ

盗賊「おう!!覚えとけ…近づくの怖けりゃクロスボウで一発だ」

闇商人「ワニを担いだならず者一行か…」

盗賊「大した事無ぇよ…行くぞ!」ズイ


--------------
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:15:06.65 ID:RKoe7B/E0
『ならず者の街』


ガハハハ…

見ろあんなちっこいワニ担いで又どっかの冒険者が入って来たぞ

おう最初が肝心だ…ちっと絞めて来い



盗賊「うほーー何だこりゃ…5メートル近いワニが吊るしてあるじゃ無ぇか…」

闇商人「これは…」タジ

盗賊「こりゃワニ革なんか売れんな…」


ならず者「ゴラ…お前等何処から来たんだ?…」ズイ


盗賊「んあ?川下った方からだ…なんか用か?」

ならず者「何偉ぶってんのよ…この町のルールを教えて欲しい様だな?」ボキボキ

闇商人「…」ギロリ

盗賊「なんだ?ルールってのは…」

ならず者「ウッハッハ…どうやら痛い目を見たいよう…」


ジャラリ ドサ


盗賊「悪い…それで勘弁してくれぇ…銀貨ちょろとしか入って無いが…そんだけしか持って無ぇんだ」

闇商人「…」

ならず者「ほう?素直だな?」ジャラ

盗賊「通して貰って良いか?腹減っててよ…このワニ肉食いたい訳よ」

ならず者「今回はこれで勘弁してやる…まぁ…あまり偉そうにするな?分かったな?」

盗賊「へいへい…行かせて貰うぜ?」スッ

少女「おいアラン!いいのか?」

盗賊「黙って付いて来い…」スタ

少女「んむむ…」スタ

闇商人「…」スタ


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841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:15:45.01 ID:RKoe7B/E0
『街外れ_焚火』


メラメラ パチ


盗賊「だはははは…金貨1枚ゲッツ!」ピーン パチ

女ハンター「フフ…あの状況でスリ?」

盗賊「おう!俺の銀貨は50枚も無かった…儲けたわ」

少女「肉もっとクレ」

盗賊「おう食え食えー」

闇商人「こっちはもう焼けたかな…はい…」

盗賊「ラス!先に食って見ろ…ワニ肉は鶏肉より全然うめぇから」

女ハンター「頂く…」パク モグ

盗賊「しかしここは絵に描いたようなならず者の街だな?木組みの掘っ立て小屋ばっかりだが…なんか好きだぞ」

闇商人「見た感じ一応宿屋らしい所も有ったね…どうする?」

盗賊「今晩の寝床は確保せんとな?」

闇商人「なんか宿屋も安全な気がしないよ…」

盗賊「どっかの冒険者もウロウロしてっから大丈夫だろ?さっきの奴らはハッキリ言って雑魚だ」

闇商人「そうかい?」

盗賊「あんな奴らお前のバヨネッタ撃てば手のひら返して従う様になるぞ?」

闇商人「まぁそうなんだけど…誰がフィン・イッシュ側なのか分からないから下手に手を出せないよね」

盗賊「大人しくしとくのが吉だわな…まぁとりあえず拠点確保せんと動きにくい」

少女「アラン!もしかするとここでギルドの支援あるかも知れんぞ?」

盗賊「お?」

少女「試しに酒場で例の物頼んでみろ」

盗賊「やってみっか?」

闇商人「盗賊ギルドか…」

盗賊「おっし!!肉食ったら酒場を探すぞ!!」


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842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:16:27.16 ID:RKoe7B/E0
『あらくれ共の酒場』


ドヤドヤ ガヤガヤ

ウハハハハ…あんなこ汚ねぇ壺が金貨10枚で売れるとはよぅ

半分よこしな!初めに見つけたのは私なんだから!!


盗賊「こりゃ又賑わっている様で…」スタ

闇商人「…」スタ

女ハンター「…」チラリ

少女「…」コソコソ


荒くれ共「ひゅぅぅ…」ニヤニヤ


女ハンター「…」ギロ

盗賊「おい!喧嘩売んな…奥行くぞ」グイ

女ハンター「…」チッ スタ


ヒソヒソ ヒソヒソ

誰だあいつ等?

女と子連れか…又シン・リーンの奴らが化けてんな?

シッ!!大人しくしてろ!!


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843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:17:39.87 ID:RKoe7B/E0
『奥のカウンター』


ヒソヒソ ヒソヒソ


盗賊「なんだってこの店はカウンターが一番奥なのよ…」ブツブツ

マスター「4人かぁ?椅子なんて無ぇぞ!!」

盗賊「見りゃ分かる…酒出せ!コブラ酒…タンブラー4つ…」


シーン…


マスター「…」ユビパチッ

盗賊「んん?何だ!?」


ドタドタ ガタガタ スラーン チャキチャキ


マスター「店終いだ…お前等何者だ?耳の裏見せてみろ」ギロリ

盗賊「おっとっとぉ…俺らは電脳化の者じゃ無ぇ…だがな?そんな脅しにゃ乗らんぞ?」

マスター「ほう?この人数を相手にか?」

盗賊「ちっとな?騒ぎは起こしたく無い訳よ…さっさと酒出せオラ」ズイ

少女「アラン!お前の顔が悪いんだぞ」

盗賊「そら済まんなぁ…生まれる付きだもんでよ」

マスター「んん?このチビ子はまさか…」

少女「チビ子言うな!母に言うぞ!」

マスター「おっと…こりゃ失礼…伝令って訳か」

少女「伝令違う…保護を受けに来たのだ」

マスター「ここん所伝令も資金援助も途絶えている…仲間が軍船にやられた件も…少しは説明願いたいもんだ」

少女「仲間が軍船に?どういう事だ?」

マスター「…」ジロリ

盗賊「どうやらこっちも訳有りな様だ…」

マスター「お前等!店番変われ…こいつらを奥へ連れて行く」

あらくれ共「おう!!」ドタドタ

マスター「入れ…」ギギー

盗賊「ほほーう…隠し扉か…」スタ


-------------
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:19:16.38 ID:RKoe7B/E0
『隠し部屋』


ギギー ガチャリ


マスター「酒は棚に入っている物を勝手に飲め…」スタ

盗賊「こりゃ又色々揃ってんな…」フム

マスター「…それで?何故保護を?」

盗賊「んぁぁどっから話しゃ良いんだ?」キュポン グビ

少女「少し私から話すぞ…こういう事だ…」


カクカク シカジカ…

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マスター「…なるほど?海賊王の娘に化けたフィン・イッシュ女王が大船隊を…それであの軍船か…」

少女「盗賊ギルドは関与しない立場なのだ…何も知らぬ兵隊には敵に映ってしまったのだろう」

マスター「迷惑な話だ…折角電脳化の者を生け捕り出来たと言うのに」

盗賊「生け捕りだと?電脳化デバイスは証拠隠滅の為に自爆するだろう?」

マスター「泳がせるのに成功していた…と言う方が正しい」


奴らは海賊の中に紛れ込み

ヤン・ゴン遺跡で調査活動をしていたシン・リーンの魔術師を襲ったんだ

そして魔術師が持って居た不思議な石を持ち去ろうとした…

だがどういう風に知れたのか分からんが突如軍船2隻からの精密砲撃を受けて海賊船は撃沈した

その海賊船に俺達の仲間も乗って居たんだ


盗賊「そいつを泳がせるってのは…行き先を知る目的だったのか?」

マスター「そうだ…その不思議な石は何かのエネルギーを持って居ると思われる…その行き先だ」

闇商人「ちょっと質問がある…襲われたのはシン・リーンの魔術師と言ったね?」

マスター「それがどうした?」

闇商人「どんな魔術師なのか情報は無いかな?」

マスター「死霊術師…遺跡で発掘されたミイラにサクリファイスという術をやろうとしていた様だ」

闇商人「サクリファイス…聞いた事が無い」

マスター「ミイラを食って力を得るとか…キチガイとしか思えん魔術らしい…そのお陰で何人も犠牲が出てる」

盗賊「犠牲って何よ?呪いとかそういう奴か?」

マスター「魔術の触媒に生きた人の心臓が必要な様だ…正気の沙汰と思えん…」

盗賊「なるほど話が通ったぜ…犠牲になったのは奴隷の子供達だな?」ギロ

マスター「詳しくは知らん…そういう奴も居たかもしれん」

盗賊「俺はその死霊術師が許せん…ぶっ殺しに行く」

闇商人「アラン落ち着いて…相手はシン・リーンの魔術師だよ…一人じゃない可能性もある」
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:19:51.85 ID:RKoe7B/E0
盗賊「だからなんだ?まとめて殺してやる」ギラリ

闇商人「だから今フィン・イッシュやシン・リーンに敵対行為出来ないんだよ」

盗賊「ちぃ…イラつくな…」ググ

マスター「お前達は何をしに此処へ?」

闇商人「遺跡で何が起こって居るのか調べに来たのさ…ちょっとの間安全に過ごせる拠点が欲しくてね…それで此処へ」

マスター「此処に隠れる分には構わんが…協力が必要ならそれなりの報酬も必要になる…なんせ資金が足りないんでな」

闇商人「協力か…あまり考えて無かったな…」

盗賊「調査だけなら俺一人で行ける…その間お前等が安全なら良い」

闇商人「僕も見に行きたいんだけどね…」

盗賊「悪いが足手まといだな…遅すぎる…俺が先に行って安全を確認出来たら見に来ても構わん」

闇商人「確かに…その方が確実か…」

少女「アランが居ない間どうする?ここでゴロゴロするのか?」

闇商人「う〜ん…傭兵を雇えば少しは安全に過ごせるかもだけど…」

マスター「一つ提案だ…お前達は船に乗って来ているだろう?」

闇商人「それが?」

マスター「撃沈した海賊船に財宝が少し乗って居た筈なんだ…回収すれば資金の足しになる」

盗賊「なぬ!?今サルベージやってる最中じゃ無ぇか!!」

マスター「じゃぁ取引だ…山分けしてくれりゃこの街での安全は保障してやる…どうだ?」

闇商人「ふむ…良いかもね」

盗賊「ウハハ太っ腹だな?」

闇商人「敵味方が分からない状況で問題が起こらなくなるならそれも良いかなと…下手すると船沈められちゃうかも知れないし」

マスター「よし!取り引き成立だ」

闇商人「まぁとりあえず今晩は此処で休めるね」

盗賊「俺は遺跡の方に行って見ようと思うがな…」ギラリ

闇商人「くれぐれも面倒を起こさない様に…」


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846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:20:26.22 ID:RKoe7B/E0
『酒場のテーブル』


ドヤドヤ ガヤガヤ


マスター「…とりあえず護衛が数人付くからそのつもりで頼む…何処に行っても構わんが出来るだけ金を落として行って欲しい」

闇商人「それは何か買えという事かい?」

マスター「そうだ…加工していない象牙や琥珀が有るぞ?」

闇商人「ふ〜む…あまり持ち合わせも無いんだけど…」

マスター「出来るだけで構わん…ここで酒を飲んで金を払って行くのでも良い…金を回してくれという話だ」

盗賊「おー使っちまえ使っちまえ!どうせサルベージで金戻って来るんだからよ」グビ プハァ

少女「肉だ!新鮮な肉が欲しいぞ!」

闇商人「フフまぁ良いか…」

盗賊「じゃぁ俺はそろそろ仕事に行って来る」スック

闇商人「場所は分かるのかい?」

盗賊「ほんなん一番デカイ遺跡なんだろ?見えてたじゃ無ぇか!」

闇商人「行くのは良いけど…くれぐれも…」

盗賊「言われなくても分かってる!まずは偵察よ…俺の金貨全部置いて行くから適当に何か仕入れとけ」ジャラ

闇商人「ハハ分かったよ…」

盗賊「じゃぁな?毎度の事だが…朝までには戻って来るから…そのつもりで頼む」タッタッタ

闇商人「…さて?まだ寝るには早いけど…どうする?」

女ハンター「護衛が居るなら…少し街を歩いてみよう」

闇商人「そうだね?何があるか気になるし…」


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847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:21:28.15 ID:RKoe7B/E0
『ぼろ屋の連なる街道』


ヒソヒソ ヒソヒソ

マズイ事になった…遺物の買取を一旦休止するらしい…収入無くなるぞ

ええ?どうして急に…

多分遺跡調査をそろそろ終わるんだと思う…シン・リーンの奴ら居なくなったらどうするんだ?此処は…

また山越えで戻るなんてもう考えたく無いわ…



闇商人「見た感じ熟練冒険者ばかりの様だね…」キョロ

女ハンター「確かに…防具の差が気になる…」

闇商人「武器もかなり良さそうだ…見てごらん?アレはオリハルコン製の武器だよ…」ユビサシ

女ハンター「見た事無い輝きの武器ね…」

闇商人「向こうの大陸には流れて来てないからねぇ…オリハルコンの原石はシン・リーンで採掘出来るらしい」

女ハンター「銃器は誰も持って居ない…」キョロ

闇商人「火薬があまり流通しないからだね…魔法が有ればそもそも銃器の必要性も薄いのかな」

女ハンター「魔法か…」


ゴゥ ボボボボボ


少女「向こうでゾンビが焼かれてるぞ!」シュタタ

女ハンター「うん見た…アレが炎の魔法ね…」

闇商人「僕は昔…魔女ルイーダが使う魔法を見た事が有るよ…あんな小さな魔法じゃない」

女ハンター「私も幽霊船に乗って居たその人を見た事がある…雷とか竜巻とか操ってた…」

闇商人「僕達凡人からするとスゴイ技だね」

女ハンター「銃器で勝てるのは射程距離…」

闇商人「あ…最近思うんだけど…ミライ君の工夫で君のライフルも魔法の様に思えて来た」

女ハンター「私もあんな風に?」

闇商人「そうだね…射程の長い炎魔法みたいな感じさ」

女ハンター「工夫次第…か」


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848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:22:22.96 ID:RKoe7B/E0
『露店』


ヒソヒソ…


闇商人「なんか…賑わっては居ないなぁ…変な雰囲気だ」

女ハンター「ケシの実とか売ってる…大麻も…」

闇商人「う〜ん…ワニ革の防具も…職人が居ないせいかなんか雑だねぇ…」キョロ

少女「カゲミ!ワニ肉食いたいぞ!」

闇商人「まぁ好きなの買っておいで」チャリン

少女「にくぅぅぅ!!」シュタタ

女ハンター「遺跡の盗掘品もいろんなものが有る…」

闇商人「あんまり欲しい物が無いなぁ…」

女ハンター「買うなら象牙とか琥珀とか?…そういう材料系?」

闇商人「ミライ君が加工できそうな物を適当に買っておくか…」

女ハンター「肌を露出しないくらいには革装備でも…」スタ


アレモコレモ…

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怪しい男「おやおや?羽振りの良さそうなお客さんで…ちょいと値が張りやすが…とっておきの物なんかどうで?」

闇商人「んん?…取って置きの物とは?」

怪しい男「この書物の価値が分かれば良いんだがね?」バサ

闇商人「え?…遺跡調査報告…」

怪しい男「金貨100枚…」ニヤ
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:23:22.31 ID:RKoe7B/E0
闇商人「うわ…高い…」

怪しい男「興味無いかね?」ニヤニヤ

闇商人「少し中を見せて貰っても?」

怪しい男「金貨1枚…フフフフ」

闇商人「仕方ないなぁ…」チャリン

怪しい男「では少しだけ…イヒヒヒ」

闇商人「…」バサ ヨミヨミ


---これは錬金術の等価交換を破る調べ---

---命の不等価性を利用する?---

---因果論…苦行が善因善我---


怪しい男「はいそこまでだよ…」グイ

闇商人「あぁぁ…」

怪しい男「さぁどうするかね?金貨100枚だが?…」

闇商人「ラシャニクア!今金貨何枚持ってる?」

女ハンター「30枚くらい…」

闇商人「アランの分も合わせてギリギリか…」

女ハンター「どうせ使い道無かったのだし…良いのでは?」ジャラリ

闇商人「ごめん借りる!」ジャラジャラ

怪しい男「ウホホホホ良いお客さんだ…持って行きな」バサ

闇商人「因みに…この書物はどうやって手に入れたんだい?」

怪しい男「そんな野暮な事聞きなさんな…じゃぁこれで」スタ ヒョコヒョコ

闇商人「…」

女ハンター「詐欺じゃ無いでしょうね?」ジロ

闇商人「あぁ確認する…」パラパラ

闇商人「…」ヨミヨミ

闇商人「大丈夫だよ…中身はびっしり情報が記されてる」

女ハンター「そう…それなら良い」ホッ

少女「なんか今の怪しい男…匂うぞ…」クンクン

闇商人「どんな?」

少女「多分機械の匂いだ…片足が機械になってる」

女ハンター「電脳化の者?」

少女「それは分からん…追うか?」

闇商人「今は騒ぎを起こせないよ…ここは盗賊ギルドに任せた方が良い」

女ハンター「酒場に戻って連絡しよう…」

闇商人「そうだね…戻ろう」スタ


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850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:25:28.56 ID:RKoe7B/E0
『酒場の隠し部屋』


ガチャリ バタン


マスター「連絡して貰えて礼を言う…見つけ出して上手く泳がせようと思う」

闇商人「奴らの目的は何なのかな?」

マスター「恐らく遺跡から発掘されたミイラ関連だとは思うが…正直分からない」

闇商人「石が狙いなのかな?…でもどうやってその情報が伝わったんだろう」

マスター「シン・リーンの者の中に入り込んで居ると考えるのが妥当だが…魔術師相手にそれが可能なのかという疑問もある」

闇商人「そうだよね…」

女ハンター「その書物は機密文書でしょう?」

闇商人「多分そうだよ…遺跡調査の内容をそんな簡単に盗まれるのも解せないな」

女ハンター「そんな機密を見ず知らずの者に売りつけるのも何かおかしい…」

闇商人「んん?…もしかしてこれは誘導?」

女ハンター「それには何が記されて?」

闇商人「まだしっかり読んで無いけど…」


遺跡調査に来ている魔術師は

その昔黒の同胞と呼ばれていた者の生き残りの様だ

不死者となった死霊術師…リッチ

そのリッチが遺跡から発掘されたミイラを食らい知識を得ようとしている

でもそれには生きた心臓が必要なんだ…本来は術者が心臓を生贄にするらしいよ

当然不死者には生きた心臓が無い…

だから秘密裏に生贄を使いサクリファイスという術を成功させようとしてるんだ

さて…ここから発見する事になる

生贄を何人使っても術がなかなか成功しない中で

人の命の不等価性を発見するのさ…苦行を重ねた人の命の方が価値が高い事をね

そして価値の高い命を生贄とする事で術が成功した…副産物としてその命の等価に当たる石も精製されんだ


女ハンター「賢者の石…」

851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:25:58.18 ID:RKoe7B/E0

闇商人「そう…錬金術以外にも精製方法が有ったのさ」

女ハンター「それじゃ黄金が不要になるでしょう?」

闇商人「う〜ん…ミイラが一杯居てサクリファイスを何度も出来るならそれでも良いのかもね」

女ハンター「じゃぁ偶然1つだけ精製された訳ね…」

闇商人「でもね?命の不等価性を発見したのは大きいかな…黄金を錬金術で賢者の石に変える場合…」

闇商人「多分同じ様に生きた心臓が必要なんだと思う…その場合黄金と等価の命である必要がある」

闇商人「それが今まで分からなかったから賢者の石を作る事が出来なかった」

女ハンター「不等価性の法則が分かれば良いと…」

闇商人「それがこの書物だよ…年齢…性別…体格…いろんな生贄を使って試した調書さ」

女ハンター「それは…人の命をあまりにも軽んじて…」

闇商人「そうだね…シン・リーンがこの調査を黙認して居るのも問題が有ると思うよ」

女ハンター「黙認?その死霊術師はシン・リーンの魔術師では?」

闇商人「正確には元シン・リーンの魔術師さ…追放されて黒の同胞になって居る…それを黙認しているんだ」

女ハンター「じゃぁ黙認している理由って…」

闇商人「命の不等価性の法則が知りたい…つまり都合の悪い事を全部黒の同胞にやらせた…」

女ハンター「なんか分かって来た…内部告発する者が出て来てるんだ…」

闇商人「フフ…シン・リーンも一枚岩じゃない様だね」


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852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:26:40.11 ID:RKoe7B/E0
『翌朝』


ガチャリ ドター


女ハンター「え!?ア…アラン!!」ダダ

盗賊「ぅぅぅ…ポーション無ぇか?」グッタリ

闇商人「どうしたって言うんだ!!ポーションなんか持って来てない」アタフタ

女ハンター「先ず止血!!どうしてこんな傷だらけに…」ゴソゴソ

盗賊「ぅぅ…酒だ…蒸留酒がポーション代わりになるかも知れん…」


マスター「これは又ひどくやられた物だ…蒸留酒だ…これで良いのか?」キュポン


盗賊「遺跡はエライ事になってんぞ…」グビグビ プハァ

女ハンター「クソ!!腹の傷は縫わないと止血出来ない…」ダラダラ

マスター「針と糸だな?」ドタドタ

女ハンター「血が出過ぎだな…輸血をしないと…」

盗賊「カゲミ…ポーションの材料を何か持って居ないか?」

闇商人「ええ?琥珀がある…まさか琥珀を食べる気かい?」

盗賊「少し砕いて細かくしてくれ…少しぐらいなら食っても死ぬ事ぁ無いだろう…はぁはぁ」

闇商人「こんな物を…」ガツガツ パラパラ


タッタッタ


マスター「仲間が少しポーションを持って居た…それから針と糸だ」ポイ

盗賊「おぉ助かったぜ…」ゴク

女ハンター「縫っていく…少し痛むよ」チク ヌイヌイ

盗賊「もう痛てぇは通り越してる…おーし…ちっと落ち着いて来たな」グビグビ プハァ


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853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:27:46.30 ID:RKoe7B/E0
『処置後』


グルグル マキマキ


女ハンター「包帯の代わりに麻布で…」ビリビリ マキマキ

盗賊「ヌハハどうやら気を失う事は無さそうだ…」グビ プハァ

闇商人「酒がポーション代わりになるのかな?」

盗賊「さぁな?だが随分気分が良い…大麻持って無いか?」

闇商人「有るけど…この状況で吸うの?」

盗賊「傷が痛むのよ…ちっと紛らわしてぇ…つつつ」

闇商人「なんて人だ…」ポイ

盗賊「…」チッチ モクモク スパーーー

闇商人「遺跡はどんな事になってる?」

盗賊「例の死霊術師…どうやらミイラ食っておかしくなった様だ」

闇商人「この傷は死霊術師の?」

盗賊「いや…ゾンビやらレイスやら…やたら強いのが遺跡の中占拠してる」

闇商人「なんだ?話が違うぞ?」

盗賊「なんの話か知らんがシン・リーンの魔術師は遺跡を魔方陣で封じ込めようとしてんぞ?」

闇商人「君はその中に入って行ったのかい?」

盗賊「まぁな?…他にも熟練冒険者が居たもんでイケると思ったんだ」


そいつらの話じゃ例の死霊術師はエルドリッチと言うらしい

ミイラ食ってバケモノになったんだとよ

命の源だった賢者の石が盗まれちまったもんだから

当たり構わず命を吸う様だ…

今は自我が有ってまだ大人しいから

シン・リーンの魔術師が遺跡に魔方陣張って出られん様にしているそうだ


闇商人「なるほど…」
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:28:22.08 ID:RKoe7B/E0
盗賊「なんだ?妙に理解が早いな?」

闇商人「こっちも情報仕入れててね…大体経緯は分かった」

盗賊「そうか…ほんでちっとエライ事ってのがな?」

闇商人「まだ何かある?」

盗賊「エルドリッチは魔王の器になり得るとか言ってんのよ…だからシン・リーンの魔術師は必死なんだ」

闇商人「魔王だって!?」

盗賊「近づくと命吸われるから…もう誰も近づけんのよ…どうにも出来んから封印な訳だ」

闇商人「ここに来て魔王が出て来るなんて…」ボーゼン

盗賊「こりゃ海で停船してるフィン・イッシュ正規軍にも伝えた方が良い事案だ…寝てる暇無ぇぞ」

闇商人「こんな状態で行くなんて無茶だよ」

盗賊「川下るのは放っといても海まで出るだろう…急いで行くぞ」ムクリ

マスター「おい!!財宝の件は忘れて居ないだろうな?」

盗賊「おぉ丁度良い…一緒に船まで来りゃちゃんと支払う」

闇商人「そうだね…来てくれた方が安心さ」

マスター「財宝を持って徒歩で移動なんか出来んが…」

盗賊「ここまで送れば良いんだろ?」

マスター「ふむ…よかろう」


--------------


『双胴船』


ザブザブ ドター


盗賊「悪いがちっと俺は横になる…傷が痛くて敵わん…」グッタリ

マスター「この船なら俺にも動かせる…とりあえず下って行けば良いな?」

闇商人「案内するよ…」

盗賊「ラス!後は任せた…ワニが出たら脳天ぶち抜け…はぁはぁ」

女ハンター「分かった…」チャキリ

マスター「銃器…やはり持って居たか」

少女「おい!ワニ何処かに居るぞ!!気を付けろ」クンクン

マスター「大丈夫だ…川の深水まで行けばワニは襲って来ない」グイ バサバサ

少女「急げ急げ!近づいて来るぞ」クンクン

女ハンター「水の中か…」


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855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:28:58.26 ID:RKoe7B/E0
『キャラック船』


グイグイ グイグイ


女オーク「フン!」グイグイ

女ハンター「そのまま引き上げて…」

学者「兄貴ぃ…こりゃどういう事っすか…」ダダ

盗賊「見ての通りよ‥血が足り無ぇ…何とかしろ」グター

学者「ミライ君!水と湯を持って来て下せぇ…こりゃ傷口キレイに洗わんと膿んじまいやすね…」ゴソゴソ

戦士「新しい顔が居る様だが?船に乗せても構わんのか?」ジロ

少女「父ぃ!盗賊ギルドの者だ」

戦士「そうだったか…どうぞどうぞ」スス

マスター「なかなか良い船だ…」キョロ

盗賊「ところでゲス…サルベージの方はどうだ?」

学者「宝箱毎引き上げてお宝ザックザクっすよ…武器類もまぁまぁ残って居やした」

盗賊「盗賊ギルドに半分山分けする事になったんだ…渡してやってくれ」

学者「えええ!?マジすか…」

戦士「沖の船がこちらを勘繰っている様だからあまり財宝を船に乗せておくのはどうかと思うぞ?」

学者「俺っちの頑張り分が…トホホ」

闇商人「代わりにと言ったら何だけど…コレ」バサ

学者「なんすか?その書物?」

闇商人「錬金術について書かれているんだ…薬学に詳しい君の意見も欲しいな」

学者「ちっと見せて下せぇ…」パラパラ

盗賊「おいおい俺の処置を放置すんな…先に手当済ませろ」

学者「手当は済んでるんすよ…後はキレイに洗うだけなんで自分でやって下せぇ…」ヨミヨミ

盗賊「クソが…お前にはお宝の分け前無しだ!!」

学者「うほーーー…命の不等価性…だから産地によって効果にバラツキが…」ブツブツ


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856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:29:47.43 ID:RKoe7B/E0
『荷室』


ガサゴソ


戦士「引き上げた武器類はすべてそこにまとめてある」

闇商人「銀製だけよく集めたね…」

戦士「鉄の武器はもう錆びついていたそうだ…大砲も重くて引き上げられない」

闇商人「まだ他にも残って居そうなのかな?」

戦士「簡単に引き上げられそうな物はそれで全部…残りは苦労しそうだと言って居たぞ?」

闇商人「ふむ…アランがあの調子ではしばらく待機するしか無いから…ゲス君にはもう少し頑張ってもらうか」

戦士「…というと?」

闇商人「一旦これを全部盗賊ギルドに引き渡すのさ」

戦士「ハハハなかなか気前が良いな?」

闇商人「どうもヤン・ゴン遺跡の方で大変な事が起ころうとして居てね…武器が必要になる筈なんだ」

戦士「大変な事?…どういう事だい?」

闇商人「魔王が復活しそうだと言えば伝わるかな?」

戦士「何ぃ!?」

闇商人「詳しくは後で話す…今は取り急ぎ武器を運ぶのと…沖で停船している正規軍2隻に事情を伝えたい」


シュタタ クルクル ドン!


少年「フガ…」ゴロゴロ ドタ

少女「お前ーー!!逃げるな!!チンコ見せろ」

少年「アウ…アウ…」ダダダ

少女「逃げても無駄だ!」シュタタ グイ

少年「アーーー…」バタバタ

少女「ふむ…やっぱり伸びるな…」グイグイ


戦士「こらミルク!!それは引っ張る物では無いぞ」
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:30:44.10 ID:RKoe7B/E0
少女「父の物と形が違うぞ!」

戦士「良いから引っ張るのを止めなさい」

少女「仕方ない…ブラブラ気になるから何か履け」

戦士「ミルクが何か用意してやるんだ」

少女「お前ーー!!付いて来い!!ブラブラしない様にロープで縛ってやる」グイ

少年「ヒィィ…」バタバタ


闇商人「ハハ…あの少年は大分元気になった様だね?」

戦士「食が細いのが気になるが…」


少女「お前の名は何だ?

少年「フガフガ…」

少女「それしか言えんのか!?そうだ…フーガにしよう!お前はフーガだ!!」

少年「フガ!?」

少女「生のワニ肉ある…食いに行くぞ!」グイ

少年「アーーー…」ズルズル


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858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:31:37.91 ID:RKoe7B/E0
『船尾楼』


グピグピ プハァ


盗賊「うぃーー」ゲップ

学者「足り無い血は良く食って補って下せぇ…寝ると造血促されるんで食ったら寝て下せぇよ?」

盗賊「おう!!腹いっぱいになったら眠気が出来て来た…」ドター


ガチャリ バタン


闇商人「どうだい?落ち着いたかな?」

学者「もう心配無いっすね…2〜3日は貧血気味なんで大人しくしてりゃ全快しやすよ」

闇商人「それは良かった…僕はこれから荷を持って一度ならず者の街へ戻る」

盗賊「んあ?もう行動すんのか?」

闇商人「大事に至る前に武器を配らないと…と思ってね」

盗賊「そうか…まぁ気を付けて行ってくれ」

闇商人「護衛にリコルとラシャニクアを連れて行くよ…それでゲス君!」

学者「へ?俺?」

闇商人「引き続き沈没した海賊船からお宝を引き上げて居て貰いたい」

学者「そりゃ良いんすが…こっから先は船をちっと解体せんと入って行けんので時間掛かるんすよね…」

闇商人「これまで引き上げた財宝は全部持って行くから…これからの稼ぎが僕達の分さ」

学者「えええええ!?全部持って行っちまうんすか…」

闇商人「代わりの材料はこっちに持って帰って来る…象牙に琥珀…それから良質のワニ革」

学者「琥珀!!」

闇商人「ポーションの材料だったよね?」

学者「琥珀はそのまんま金に換えられやすねウヒヒヒ…そっちの方が軽くて済みそうっす」

闇商人「…という事でアラン…しばらく僕は行ったり来たりするから君は体を癒しておいて」

盗賊「そうさせて貰うわ…ちっと寝る」ドテ

闇商人「沖の正規軍とも僕が話して置くからそのつもりで…」ノシ


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859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:32:05.67 ID:RKoe7B/E0
『サルベージ』


ザバァ ザブザブ


学者「引き上げて下せぇ!」

女オーク「フン!フン!」グイグイ

剣士「今度はどうだった?」ダダ

学者「あんま良い物無いっすねぇ…矢が一杯有ったんで一応持って帰ったんすが…」

剣士「矢は羽が無いからここで作れない…良いじゃない!」

学者「やっぱ金目の物は宝箱に入れてもう引き上げちゃったっぽいすわ…」

剣士「他の資材は?」

学者「水の中でそんな動かせんですよ」

剣士「そっかぁ…勿体無いなぁ…」

学者「一応…ちびちび集めて金貨は20枚ぐらいっすか…」ジャラ

剣士「銀食器とかあれば僕が加工できるけどね?」

学者「食器っすか…もっかい行きやすかねぇ…」

剣士「壺とか水瓶もあると助かる」

学者「分かりやした…今度は壺とかも引き上げやす」

剣士「ごめんね何回も…」

学者「いやいやガスマスクあるんで水中でなんも苦痛は無いっすよ…ほんじゃもっかい潜りやすね」ザブン


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860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:32:36.17 ID:RKoe7B/E0
『数日後_甲板』


ヨタヨタ ドター


学者「お!?兄貴やっと動けるようになりやしたね?」

盗賊「おう横になってるばかりじゃ退屈でよ…どうよ?お宝の方は?」

学者「微妙っすね…謎の壺とか色々有るんすが俺っちには興味の無い物ばっかっすよ」

盗賊「遺跡の盗掘品か?」

学者「もしかしたら高値で売れるのかも知れんのですが…俺っちはやっぱ金銀財宝が良いっすよ」

盗賊「ヌハハ違い無ぇ…しかし泥棒も全然来無ぇな…」

学者「鉤縄で登れんもんで諦めたみたいっすね…てかあいつ等盗賊ギルドの関係じゃないんすか?」

盗賊「かも知れん…しかしこう暇だとなぁ…」ノビー

学者「フィン・イッシュ女王の船はどうなっちゃったんすかね?」

盗賊「うむ…海賊王の娘の噂も全然聞かんかったわ」

学者「兄貴…もしかして行き先間違っていやせんか?」

盗賊「んあ?…夢の記憶だからあんま確かじゃ無いんだが…寄港予定地には入って居た筈なんだ」

学者「それって候補地とかだったりしやせん?」

盗賊「此処をすっ飛ばしてるってか?…じゃぁあの正規軍の船は何なんだろうな?」

学者「もっかい行き先整理しやせんか?」

盗賊「ふむ…ちっと海図を持って来るわ」スタ


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861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:33:02.27 ID:RKoe7B/E0
『海図』


バサッ…


盗賊「この印打ってる場所が寄港予定地なんだ…順番は分からん」ユビサシ

学者「外海の島を巡ってるんすね…ふむ」

盗賊「だから俺らは先回りして陸沿いを北上したのよ」

学者「外海の島もやっぱそれぞれ漁村とか港があるんすよねぇ…」

盗賊「まぁ…海賊王の娘を演じてるからな…出来るだけ噂を広めたいんだとは思う」

学者「途中で全滅してるなんて考えられやせんよね?」

盗賊「ガチ船団がそんな簡単に全滅はせんだろう…何か有っても女王の乗る船だけは逃すだろうな」

学者「ううむ…やっぱどう見てもヤン・ゴンに寄りそうっすねぇ…」

盗賊「だろ?シン・リーンへ向かうなら通る筈だからな?」

学者「もしもずっと北側を航海していたならこの次に行く場所へ行ってる可能性もありやすね」

盗賊「ムン・バイだっけか…まぁ俺らもそこに移動してみっか?」

学者「そっちは攻略された古代遺跡だって話じゃ無いすか…多分バン・クーバみたいに栄えてるんじゃないすかね?」

盗賊「又俺らだけの単独航海…ううむ」

学者「もう海賊相手は慣れてきたもんで大丈夫っすよ」

盗賊「うっし分かった!!ここで暇持て余してても仕方無ぇ…カゲミ戻ったら移動すっぞ」

学者「そうっすね…準備しときやす」


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862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:33:33.97 ID:RKoe7B/E0
『双胴船』


オーライ オーライ


女オーク「フン!フン!」グイグイ

剣士「お帰りーー!!荷はこれで最後?」

闇商人「そうだね…あまり沢山は無いけど貴重な象牙と琥珀だよ」

盗賊「いよーう!カゲミが戻ったら次の寄港予定地に向かおうかと言う話をして居た所だ」

闇商人「そうかい…どうやら向こうの正規軍もかなり待ちぼうけを食らって居る様だよ」

盗賊「やっぱそうか…女王の船は航海中に何か有ったのかもな?」

闇商人「そこら辺りの情報はさすがに出てこない」

盗賊「ヤン・ゴン遺跡の方はどうよ?」

闇商人「変わりは無いね…只正規軍の一部がスクーナーで上陸しているから落ち着きない感じはある」

盗賊「ほう?盗賊ギルドはどう立ち回る?」

闇商人「敵対では無いよ…あくまで中立さ…落ち着きないのはその他の冒険者とかだね」

盗賊「んん?どういう意味だ?」

闇商人「エルドリッチ討伐を横取りされると思って居るんだよ…やっぱり正規軍は動きが全然違う」

盗賊「やっぱそうか…落ち着いた陣取りもそういう統率が取れてるからなのよ」

闇商人「それで?もう出発する気かい?」

盗賊「お前が良けりゃ行こうと思うが?」

闇商人「ふむ…まぁ良いか…」

盗賊「まだ用事があるならその後でも構わんが…」

闇商人「いや只の挨拶だよ…あの酒場のマスターには世話になったからね」

盗賊「そら大事な事だ…行って来いよ」

闇商人「彼は僕の体に気付いてるのさ…変に口説かれても困る…ここはサッと引く方が変な遺恨が残らない」

盗賊「なんだそんな事か…じゃぁ出発して良いんだな?」


シュタタ クルクル


少女「待てぇぇぇ!!」シュタ

盗賊「んあ?」

少女「ウルフィがまだ陸に居るぞ!!」

盗賊「おっとぉ!!忘れてたわ」

少女「カゲミ!もう一回戻って挨拶出来るぞ…その間にウルフィ連れて来る」

闇商人「ハハ参ったね…」

少女「父ぃ!!ウルフィ探しに行くぞ!!」

盗賊「まぁ俺ら準備しとくから行って来い」

戦士「ハハなかなか休めないねぇ…」


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863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:34:46.25 ID:RKoe7B/E0
『船尾楼』


ガチャガチャ


学者「ちっと兄貴ぃ!!今ポーション作ってる所なんで散らかさんで下せぇ」

盗賊「なんだもっと隅っこでやってろっての…」

学者「今回手に入れた書物…これスゴイ発見っすよ?」

盗賊「俺は分からん…賢者の石の作り方とかそんなんだろ?」

学者「それもそうなんすが…命の不等価性…これの法則っすね」

盗賊「なんのこっちゃ?」


金属とかの無機物はその価値が質量に依存してるんす

黄金は重たいほど価値がありやすよね?

ほんで植物とか動物の価値は…環境で価値が変わるっていう理論なんす

まぁ簡単に言うと…兄貴みたいにゴミ食って育った環境の方が命の価値が高い

それを植物に置き換えると錬金術で作れるポーションとかもっと効果を伸ばせるんすよ


盗賊「ほーん…」ハナホジー ポイ

学者「あ!!今鼻ほじりやしたね?そういう物の価値が高い可能性があるんす」

盗賊「お前俺の鼻くそが欲しいんか?」

学者「ちっと良く思い出して下せぇ…ミライ君はゴミだと思った物を上手く使いやすよね?」

盗賊「まぁ確かに…」

学者「錬金術も同じ様にゴミだと思った物から良い物が作れるんす…誰も食い付かん毒キノコなんか良い例っすね」

盗賊「それが命の価値の高さ…なのか?」

学者「命の価値っていうとなんか言い方悪いっすね…成熟した魂…うーんなんて言えば良いんすかねぇ…」

盗賊「じゃぁ難破船で助けた小僧が持って居た石…」

学者「…」ピタ

盗賊「あれは命の価値の高い成熟した魂を持って居た誰かの結晶…そういう事だな?」

学者「はっきり言いやすと…その通りっす…書物に全部書いてありやす」

盗賊「俺は姉御の牙を大事にしている様に…あの小僧はその誰かを大事にしてる訳か…」

学者「まぁそこら辺の話はもう済んだ話なんでそっとして置きやしょう」

盗賊「ふむ…」

学者「実はっすね…この書物には錬金術の事だけじゃ無くて…この世の成り立ちも少し記されてるんすよ」


輪廻転生って言うらしいんすが…

この世界はそもそも地獄で…人間は魂の価値を高める為に何度も生まれ変わる…

そうやって魂の価値を高めた後に悟りを開くことで神と同化する…

超古代ではそんな教えが有った様なんす

なもんで遺跡で発見されたミイラは悟りを開いた神だった可能性がありやす


盗賊「その神を食らってエルドリッチになっちまったってか…」
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:35:47.91 ID:RKoe7B/E0

学者「さっきから言ってる様に…魂の価値を高めるのは苦行なんす…人間に苦行を与えて魂を高める方法と言うと…」

盗賊「ぬぁぁ聞きたく無ぇな…」

学者「カゲミさんからちっと聞いたんすが…シン・リーンの魔術師もこれを黙認してるらしいじゃないすか」

盗賊「…」

学者「なんでだと思いやす?」

盗賊「さぁな?俺にゃ関係無いと思いたいが…」

学者「ズバッと言いやすよ?」

盗賊「言って見ろ」

学者「神が居ないから誰も天に行けなくなったのが原因だと思いやす」

盗賊「…」

学者「この地獄の世界の中で天に行くのが唯一の救いだったのに…20年前それが無くなった」

学者「この事実を隠すためにシン・リーンは言論統制を始めたんす」

盗賊「あぁぁぁ嫌な話だぜ…神を復活させようって腹積もりか…バケモンだぞ…あのエルドリッチってのは」

学者「結果的にはそうだったのかも知れやせんが…シン・リーンの行いも完全否定出来んすよ」

盗賊「死んでも天国にゃ行け無ぇってか…うーむ」

学者「地獄が確定してるんならどうにかしようと思いやすよね?」

盗賊「この世が地獄だってんなら…もっかい此処でも良いけどな?」

学者「本当に救いようの無い環境でも同じ言葉が言えやすか?」

盗賊「…なるほど…俺も恵まれ過ぎってか…」

学者「やっぱ多くの人を救うには信じる何かが必要なんすね…それが教えっすよ」

盗賊「ウソじゃダメか?」

学者「分かる人にはすぐバレちゃうんじゃ無いすか?魔術師とか特に…」

盗賊「俺ぁ今まで神様なんぞ拝んだ事無ぇからなぁ…そんな大事に思えんのだが…」

学者「恵まれて居たからじゃないっすかね…」


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865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:36:19.07 ID:RKoe7B/E0
『甲板』


ヒラヒラ パタパタ


盗賊「おいミライ!…この吊ってある布は何だ?」

剣士「え!?あぁそれ矢避けだよ」

盗賊「布でか?」

剣士「うん…突っ張って無いから矢を避けるならそれで十分さ…なんなら弓矢で撃って見たら?」

盗賊「ほーー考えたな…」ジロジロ

剣士「一応日除けの役割もあるんだよ?日中ずっと日に当たってると暑いからね」

盗賊「なるほど…弓の撃ち合いも想定済みな訳か」

剣士「ちょっと矢避けが有るだけで狙える場所も限られてくるからねぇ」

盗賊「ちっと弓矢撃ってみるな?」ギリリ シュン!


バスン! ポトリ


盗賊「おぉぉ!!布が包まって矢が通らんのか…」

剣士「でしょ?矢避けはそれで十分!」

盗賊「ふむ…それで要所要所に布が吊ってある訳か…」

剣士「帆操の邪魔にはならない様に考えたつもりだよ…あ!!」

盗賊「んん?」

剣士「双胴船が帰って来る」

盗賊「ようし!船引き上げる準備だ!」ダダ


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866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:36:48.02 ID:RKoe7B/E0
『荷上げ』


オーライ オーライ


盗賊「うらぁぁ!!」グイグイ

学者「兄貴…怪我は大丈夫なんすかね…」タジ

盗賊「動か無ぇと鈍っちまうんだ…しかし一人で荷上げ出来るのは良いな」ヨイショ ドスン

戦士「そうだろう?その荷上げ装置も中々良い工夫だ」

盗賊「小舟を甲板に固定するからちっと手伝ってくれ」グイグイ

戦士「うむ…反対側を持てば良いな?」グイ

盗賊「ミライとリッカは帆を開いて碇もあげてくれ…出発すんぞ!」

剣士「おっけー!!」シュタ

盗賊「おいミルク!!積んで来た物を荷室まで運んどけ」

少女「出港!!」ビシ

盗賊「おい聞いてんのか!?」

少女「出港だぁ!!」ビシ

ウルフ「アオ〜〜ン!」シュタ

闇商人「じゃぁアラン…僕は疲れたから荷物は頼むよ」スタ

女ハンター「私も少し休む…」スタ

盗賊「おいお前等…」

少女「出港だぁぁぁ!!」ビシ


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867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:37:51.36 ID:RKoe7B/E0
『船尾楼』


ユラ〜リ ギシ


盗賊「進路は北東だ…こっから2〜3日行けばまた陸が見えて来る筈」

ロボ「ピポポ…」クルクル

盗賊「舵取りは任せるな?」ナデナデ

学者「なんか雲行きが怪しいんすが…」

闇商人「それは良い…水浴びしたかったのさ」

盗賊「ならず者の街は水浴び出来るような環境じゃ無かったな?ヌハハ」

闇商人「そうだよ…あそこは川が汚くて浴びる気にならない」

盗賊「ところであの酒場のマスターにはお別れ言えたんか?」ニマー

闇商人「まあね?次来た時はもっとゆっくりして行けってさ」

盗賊「ほんであの荷物か…」

闇商人「要らないと断ったんだけどね…まぁ珍しい酒もあるから良かったじゃ無いか」

盗賊「お!?マジか…」

闇商人「僕はあんな男よりラシャニクアの方がずっと好みだ…」

女ハンター「なっ…」ドテ

盗賊「ヌハハお前等そういう感じか」

女ハンター「いや違う!!」

闇商人「比べたらの話だよ…ちょっと僕は体が気持ち悪いから先に水浴び行かせて貰うよ」スック

盗賊「ラスも一緒に行ったらどうよ?」

女ハンター「私は後にする…」プイ

闇商人「何言ってるのさ…樽には一人しか入れないじゃないか」

盗賊「一緒に入れとは言って無い…背中ぐらい流せるだろう?」

闇商人「背中ねぇ…まぁ拒む気も無いから来て貰っても良いけど」

女ハンター「私の方が恥ずかしい!行く訳無い!」


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868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:38:20.53 ID:RKoe7B/E0
『夜_甲板』


ザザザザ バシャバシャ


盗賊「うほーー一気に降って来たな」ゴシゴシ

学者「此処ん所蒸し暑かったっすからねぇ…」ゴシゴシ

剣士「あ!!ちょうど良かった!!甲板の掃除手伝って!!」

盗賊「なぬ!?」

学者「あらら…」

剣士「甲板の上で魚解体したりいろいろやってるから汚れてるんだよ…ブラシで擦って落として」ポイ

盗賊「雨降るたんびにコレだもんなぁ…」ゴシゴシ

学者「まぁでも荷上げでくっ付いて来た海藻類もそのまま張り付いてるんで綺麗に落としやしょう」ゴシゴシ


ビュゥゥゥ グググググ


盗賊「風がちっと出て来てるか…嵐にならにゃ良いが…」

学者「ミルクちゃん騒いで無いんで大丈夫っすよ」


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869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:39:46.37 ID:RKoe7B/E0
『翌日_船尾楼』


アーデモナイ コーデモナイ…


シン・リーンは精霊信仰が根強いけど一応唯一神信仰も認められている

フィン・イッシュの殆どは龍神信仰…あとは自然信仰かな


盗賊「ほーん…」ナハホジー ポイ

闇商人「まぁ…名の知れた神の類は皆…それぞれの時代の勇者によって滅された訳さ」

盗賊「ほんで俺ら人間は天国に行けなくなったってか?」

闇商人「それがどれほど大変な事なのか…僕はあまり実感出来ないんだけれど…」

学者「それ成仏出来ないって事っすよね?」

闇商人「どうなんだろうね?一応死者を弔う儀式はやっている様なんだけどね」

学者「まぁでも神が居なくなったと言うのは不都合な真実なもんで知れ渡らん様に言論統制するのは理解出来るっすよ」

戦士「口を挟むが…こう考えてはどうかね?」

盗賊「んん?」

戦士「もしも不治の病を患ったとしよう…願う事は救いだと思わないかね?」

盗賊「ふむ…確かにそうだな」

戦士「神に救いを願う事で希望を見る…しかし救いが無いと知った場合…絶望しか見ないのでは?」

闇商人「流石だね…僕達よりも長く生きているだけの事はある意見だ」

盗賊「絶望か…う〜む」

闇商人「一人や二人じゃないさ…もしかしたら死者達も天に行く事を望んで居るのかも知れない」

盗賊「お前それ言ったら数え切れんぞ」

闇商人「そんな絶望が魔王を生んだりしないだろうか?…神はそうならない為の存在だったとか?」

学者「一番の問題は20年前…神が滅された後に勇者達が光を示さなかった事っすね」

闇商人「そうだね…事の真相が闇に消えたままだ」

盗賊「どうも不吉な予感しかし無ぇ…エルドリッチも放ったらかしだしな」

闇商人「逆に言うと幽霊船の誘き出しには都合が良いよ」

盗賊「俺はいつまでも待ってるほど暇じゃ無いんだけどな…」ペチン ナデナデ

ロボ「ピポポ…」


--------------
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:41:28.90 ID:RKoe7B/E0
『少し後』


スタスタ


学者「カゲミさん…ちっと教えて下せぇ」

闇商人「何かな?」

学者「俺っちは精霊信仰の事あんま知らんのですが…ウンディーネとかそういう奴っすか?」

闇商人「あぁ…僕もあまり詳しくは無いんだけれど…マルコさんの残した書物によると完成体のホムンクルスが精霊だったらしい」

学者「ええ?どういう事っすか?兄貴が探してるのもホムンクルスっすよね?」

闇商人「う〜ん…その完成体のホムンクルスは本来精霊になる筈だったのさ…でもマルコさんがそうさせなかった」

学者「ちっと待って下せぇよ…まだ生きてるんすよね?」

闇商人「うん…ドワーフの一族に守られているという話さ」

学者「じゃぁ神はまだ残ってるという事っすね」

闇商人「話は複雑なのさ…僕も一度会った事が有るくらいでそのホムコという人がまさか精霊だとは思っても居なかった」

学者「なんか特殊な事が出来たりしたんすか?」

闇商人「僕が知る限り何も出来ない普通の女の人だよ…ただマルコさんは異常な程執着してた」

学者「そのマルコっていう人の書物を読んでみたいっす…持って来て無いんすかね?」

闇商人「残念ながら…僕の持ち物では無いから書物は全部ハテノ自治領に置いて来たよ」

学者「そーっすか…信仰されてるくらいなんできっと何か出来るんすよね…」

闇商人「まぁエルフを生んだり…そんな感じかな?」

学者「ちょちょちょ…生命を生む?」


歴史の話になってしまうけれど…

3000年くらい前に精霊樹という木からエルフが生まれる様にしたらしいんだよ

それだけじゃ無くてドラゴンを生んだのも精霊だという話さ

だからエルフもドラゴンも精霊を崇拝している

エルフに近しい関係だったシン・リーンも精霊信仰なのはそのせいさ

こちらの大陸には中央に大きな樹海があってね

エルフはその樹海を住処として精霊樹と精霊を守っていたのさ

ところが20年ほど前の大厄災の時にその樹海が光る隕石によって焼き尽くされた

それまではエルフ達とシン・リーンは立地的に近かったんだけど

光る隕石が落ちて以降エルフは住処を失ってその後移り住んだのはシャ・バクダ

シン・リーンとは遠縁になってしまった


闇商人「あぁ話が逸れてしまったな…ホムコさんの話だったか…」
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 09:42:08.92 ID:RKoe7B/E0
学者「なんかいろいろ分かって来やした…本来エルフの所に居る筈のホムコっていう人がドワーフに囲われてるんすね?」

闇商人「う〜ん…まぁ事情はいろいろ有ると思うよ」

学者「ドラゴンまで生むとかスゴイ事っすよ…その力をドワーフが持ってる訳で…」

闇商人「んん?もしかして世界情勢を勘繰って居るのかい?」

学者「フィン・イッシュに居たドワーフもエルフもあんま協力関係じゃ無い様に見えたもんで」

闇商人「もしかすると関係して居るのかもねぇ…僕はシン・リーンとフィン・イッシュの摩擦の方が気になるけど…」

学者「あんま良い関係じゃ無いんすか?」

闇商人「どちらの女王も融通が利かない気質なのさ…まぁエルフがフィン・イッシュ側に付いたのも摩擦の一因だと思うよ」

学者「摩擦って具体的にどんな?」

闇商人「黄金の取り合いだね…そもそも国が接して居なくて遠いから戦にはならないけど関係はあまり良くない」

学者「黄金のサルベージは魔術師が必須っすよね?」

闇商人「うん…でもあの海域で活動するのはフィン・イッシュの協力無しではサルベージ出来ない」

学者「分け前で揉めそうっすね…」

闇商人「それだけじゃ無いんだよ…フィン・イッシュには魔物が沢山居たよね?」

学者「そうっすね?何か関係が?」

闇商人「あれには秘密が有る様なのさ…シン・リーンはその秘密を掴んで居て対処しようとしている」

闇商人「でも忍びの一族が断固としてシン・リーンの魔術師を阻むという事が起きているんだ」

学者「そら他国の事に口出しするシン・リーンが悪いっすね」

闇商人「まぁそんなこんなが沢山在るからあまり良い関係では無いのさ」

学者「電脳化した奴らが裏で何かやってる時に揉めてる場合じゃ無いと思うんすがねぇ…」

闇商人「その通りだね…まぁ関係が悪くなるように誘っている線も考えられる」



872 :ジョンG [sage saga]:2023/03/26(日) 09:47:48.91 ID:RKoe7B/E0
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とりあえず趣味で書いてる分だけアップしました

完結と言いながら全然完結していませんw

さらに続編はちゃんと書いて行くのでご安心ください

…と言う前に

ここまで読んで下さった人にまず「ありがとうございます」と言いたいです

今後はssでは無く

https://lit.link/Jon

こっちの方で続きをアップしていきますので応援よろしくお願いします
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 10:07:51.71 ID:RKoe7B/E0
あとがき?

主人公が盗賊の遺児に変わった物語が続編みたいな感じになっていますが

今まで王族と関りのある魔女とか女海賊とか

そういう立場の人とは繋がりの無い一般的な人達の視点で進行する物語です

だから今まで正義だと思っていた事は一般の人から見ると逆に見えてたり

そんな中で神の手を持つ盗賊というキャラが世界の謎をどう解き明かしていくのか?

そういうお話です

そこら辺も踏まえてssという書式から小説で読める様に直す中で

今までの設定を少し変えてる部分も出て来るので

今一度小説の方も読んで下さるとうれしいです

ちなみにコメント頂ければどんどん反映させていきます

では

皆さんと夢幻の世界で会える事を楽しみにしています



874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/03/26(日) 10:11:58.29 ID:RKoe7B/E0


この居た直リン貼れないんで

https://lit.link/Jon

これコピペして飛んでくださいね
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/03/26(日) 13:17:30.42 ID:BI5YWRHZ0


この居たマルチポスト駄目なんで

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410188691/
いわく「連続投稿・マルチポスト行為は進行を阻害する迷惑行為です。」

これからはきをつけてくださいね
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2024/01/05(金) 12:12:49.61 ID:9ZgrdX2oo
『ピザラ人狼の集合まで
勇者のくせになまいきだ。3D』
(9:59〜)

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