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安価とコンマで異世界転生!その9
	- 173 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/29(火) 21:01:07.60 ID:sxTquA9qo
 -  その部屋に入った瞬間、みなが目を疑い驚愕した 
 もっとも、司書のコピーだけは生気があるのかないのか分からないような顔で佇んでいたが 
 そこはあまりにも緑色だった 
 壁は勿論、天井に至るまでもがとにかく緑だった 
 どこか不気味だが、目にはいいだろう 
  
  
 狙撃少女「変わった部屋ですね」 
  
 男「そうだけど……変すぎないか?」 
  
 中華「とはいえ、かなり広いよ。みんな泊まれそうだ」 
  
 氷魔「……そうですね……この人数で泊まれる部屋は貴重です……」  
	- 174 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/30(水) 03:46:38.34 ID:ZhOQuTcAo
 -  確かに視覚的には強烈なものを感じるが、 
 置かれているベッドやアメニティもしっかりとしたものだった 
 おそらくはただそういったコンセプトの部屋というだけなのだろう 
  
  
 ぶりっ子「騒いだせいで眠いですぅ……」 
  
 怪盗「明日に響くのも嫌なんで、さっさと寝ちゃいましょう」 
  
 狙撃少女「いや、風呂入ってないじゃないですか。順番にシャワー浴びてからですよ」  
	- 175 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/30(水) 03:48:13.10 ID:ZhOQuTcAo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 176 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/30(水) 19:38:03.40 ID:ZhOQuTcAo
 -  全員はいそいそとシャワーを浴び、 
 泥のように眠りについた 
  
  
 司書コピー「………………」 
  
  
 しかし、司書のコピーは眠ってはいなかった 
 全員が疲れて眠りこけているだろう今なら、 
 どこかへと逃げられると考えたのだ 
 彼女はなるべく音を立てないように動き、 
 部屋の入口であるドアに手を掛け、開く 
 その向こうには>>下1がいた  
	- 177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 19:59:45.40 ID:DcWeoY0Co
 -  男 
 
	- 178 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/30(水) 20:22:49.85 ID:ZhOQuTcAo
 -  男「………………」 
  
  
 そこには男が立っていた 
 彼は真顔で真っ直ぐ司書のコピーを見つめていた 
  
  
 司書コピー「ひぃぃ!?」 
  
 男「なにこそこそしてるんだ?」 
  
 司書コピー「あ、あなたこそ……」 
  
 男「俺か?ちょっとトイレにな」 
  
 司書コピー「この部屋にもあるじゃないですか」 
  
 男「なんか詰まった」  
	- 179 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/30(水) 20:29:25.98 ID:ZhOQuTcAo
 -  司書コピー「それは……災難ですね」 
  
 男「お前もトイレか?」 
  
 司書コピー「はい」 
  
 男「そっか」 
  
  
 彼女は男とすれ違い、部屋を出る 
 しかしその瞬間、後ろから肩を掴まれる 
  
  
 司書コピー「ぴぃ!?」 
  
 男「下手な嘘つくなよ。トイレに行くつもりなら詰まってるの知ってるだろ」  
	- 180 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/31(木) 01:27:21.81 ID:zJkKpPFVo
 -  司書コピー「………………」 
  
 男「で、脱走か?」 
  
 司書コピー「……そうですけど」 
  
 男「行くあてがないんじゃなかったのか?」 
  
 司書コピー「……そうですね。それは本当です」 
  
 男「……そうか。今日のところは大人しく着いてきてもらおうか。まだ俺たちの目的は達成されていないしな。だが……」 
  
 司書コピー「なんですか……」 
  
 男「いい傾向だ」  
	- 181 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/31(木) 03:04:19.73 ID:zJkKpPFVo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 182 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/31(木) 20:17:38.05 ID:zJkKpPFVo
 -  すみません遅れました 
  
  
 彼女に男の真意は分からなかった 
 心に不可解なものを残したまま、 
 観念してベッドで眠りにつくことになった 
  
  
 ?翌日・陽週月曜日? 
  
  
 中華「うわっ」 
  
  
 中華はなにかに驚いたような声をして目覚めた 
 まるで悪夢でも見たかのようだ  
	- 183 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/31(木) 20:43:30.09 ID:zJkKpPFVo
 -  氷魔「……どうしたんですか……?」 
  
 中華「びっくりしたんだ。自分の部屋じゃなくて、なんか真緑の部屋だったから……」 
  
 やる気「あー、あるっすよね。遠征なんかの一日目で錯覚するやつ」 
  
 ぶりっ子「よりにもよってこの真緑の部屋ですからねぇ」 
  
  
 一行の目的地にはまだほど遠く、 
 素早く準備をしてチェックアウトした 
  
  
 怪盗「これからどこへ向かえばいいんでしょうか?」  
	- 184 : ◆cUhskXlNTw :2023/08/31(木) 20:53:25.95 ID:zJkKpPFVo
 -  狙撃少女「地図によれば、この国の商業都市が割と近くにありますね」 
  
 男「なるほど、そこでなら移動用の馬車も手配しやすいだろう」 
  
  
 とりあえず村を出て、 
 意外にもあまり高低差のない街道を歩んでいく 
  
  
 中華「あれ、なんか落ちてない?」 
  
  
 半刻ほど歩いた後、彼がなにかを見つける 
 そこに落ちていたのは>>下1だった  
	- 185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:54:59.22 ID:Bcv1Igfu0
 -  綿、若干魔翌力も感じる程度 
 
	- 186 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/01(金) 01:56:18.41 ID:zKg3cL2go
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 187 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/01(金) 19:17:53.77 ID:zKg3cL2go
 -  そこには、綿の塊が落ちていた 
 変わった綿花でも辺りに生えているのかと思ったがそんなことはなかった 
  
  
 氷魔「……綿……でしょうか……魔翌力も感じます……」 
  
 ぶりっ子「まさか」 
  
 怪盗「見たところ、どうやら司書コピーさんの中に入っていたものと同じようですが」 
  
 司書コピー「え……」  
	- 188 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/01(金) 22:00:39.17 ID:zKg3cL2go
 -  彼女は複雑な顔をしている 
 そもそも、なぜ綿が落ちているのか理解できていない 
 もっとも、それはこの場の全員がそうだった 
  
  
 狙撃少女「司書コピーさんの肉体を構築した存在が、近くにいるのかもしれませんね」 
  
 男「高原だし見通しはいいが、見当たらないな」 
  
 中華「残念だけど、今は進むしかなさそうだ」  
	- 189 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/02(土) 01:02:54.78 ID:6kzTepnjo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 190 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/02(土) 18:47:37.23 ID:6kzTepnjo
 -  それから注意深く街道を進んだが、 
 結局それらしい人影もなかったどころか、 
 一切人間や魔物には遭遇しなかった 
 そうして一行は商業都市に辿り着いた 
  
  
 氷魔「……もしかしたら……彼女の肉体を造った人物は……この街にいるかもしれませんね……」 
  
 男「聞いた所によればそいつは淫魔らしい。人の多い場所にいるのは自然だな」 
  
 やる気「じゃあ、馬車呼ぶ前に聞き込みでもするっすかね」  
	- 191 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/02(土) 20:43:15.87 ID:6kzTepnjo
 -  商業都市というだけあって、 
 近くには多くの商店が立ち並んでいる 
 特にメインストリートともなれば活気も凄まじい 
 一行はその中にある雑貨店に目を付けた 
  
  
 店主「野生動物、小型の魔物から身を守る!かんしゃく玉はいらんかねー?」 
  
 ぶりっ子「すみませぇん」 
  
 店主「あいよ!」 
  
 ぶりっ子「私たちは旅の者なんですけどぉ……この辺で淫魔の目撃情報とかありませんかぁ?」 
  
 店主「>>下1」  
	- 192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 20:47:36.83 ID:+vgXWr6L0
 -  淫魔の目撃はあんまり聞かないな。何か起こったのかい? 
 
	- 193 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/03(日) 04:08:32.48 ID:40vLx7cWo
 -  店主「淫魔の目撃はあんまり聞かないな。何か起こったのかい?」 
  
 怪盗「確実なことは言えないんですが……近くの街道で淫魔の痕跡らしきものを発見しまして」 
  
 店主「そりゃあ大変だな。で、そいつになにか用があると見える」 
  
 狙撃少女「流石ですね……実際、用があるのです。ですが、あなたがいないと思われるならば、ここにはいないのだと私たちも思います」 
  
 店主「それなら、いい話があるぜ」 
  
 男「いい話?」  
	- 194 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/03(日) 04:17:47.58 ID:40vLx7cWo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 195 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/03(日) 19:46:52.06 ID:40vLx7cWo
 -  そう言うと、彼は一行を店先から店内へと誘導した 
 一行は不思議に思いつつ、彼に着いていく 
  
  
 店主「うちは動物や魔物に対抗するためのアイテムを数多く取り揃えていてね」 
  
 中華「へえ」 
  
 店主「こっちに淫魔に対抗するためのアイテムもあるのさ」 
  
 氷魔「……もしかして……それ……ですか……?」 
  
  
 氷魔はある品物を指して彼に問う 
  
  
 店主「ご名答。こいつが淫魔への対策アイテムである>>下1だ!」  
	- 196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 19:51:59.70 ID:34jIw8t2o
 -  とろける濃厚牛乳 
 
	- 197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 19:56:51.63 ID:pNnibSSqO
 -  認識外の手鏡 
  
 効果:堕落した者の昔の姿を直視させる魔道具。 魔に堕ちた者に数回向かい合わされば人格が元に戻る 
  
 (身体は戻らない)  
	- 198 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/03(日) 20:56:40.94 ID:40vLx7cWo
 -  店主「とろける濃厚牛乳だ!」 
  
 氷魔「……はんっ……」 
  
 店主「その心底馬鹿にしたような顔をやめてくれ!」 
  
 やる気「実際、効力あるんすか?」 
  
 店主「寝る前に枕元に置いておけば、取り憑かれることはなくなるぞ!」 
  
 ぶりっ子「それはありがたいですねぇ」 
  
 氷魔「……迷信ですけど……気休めにはなるでしょうね……」  
	- 199 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/04(月) 01:17:15.29 ID:fOB4/8DQo
 -  怪盗「して、いくらなのですか?」 
  
  
 彼女は置かれていた値札を持ち、覗き込む 
 そこには、日本円に換算して一瓶280円と書かれていた 
  
  
 狙撃少女「高くないですか?」 
  
 店主「うちにある牛乳で一番濃厚で高級なやつだからね。他にも牛乳はあるが……なるべく濃厚な奴に効果があると言われているよ」 
  
 男(うさんくさいな……)  
	- 200 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/04(月) 01:18:01.49 ID:fOB4/8DQo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 201 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/04(月) 19:24:11.77 ID:fOB4/8DQo
 -  とはいえ折角情報を貰ったのだから、 
 情報代として買っておくのも悪くないだろう 
 結局そう判断して牛乳を3瓶買った 
  
  
 【ギルドの資金】80360595 
  
  
 店主「毎度あり!」 
  
 中華「情報、ありがとうございましたー」 
  
  
 そう言って一行は商店を去った  
	- 202 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/04(月) 20:32:04.14 ID:fOB4/8DQo
 -  それから移動用の馬車を呼び、 
 とにかく北に向かって進んでほしいと頼んだ 
  
  
 御者「話は聞いてるぜ。なんか極北を目指してる奴らがいるってな」 
  
 氷魔「……ええ……大切な用事がありまして……」 
  
 御者「ま、詮索はしねぇさ。色んな人が使うしな」 
  
  
 そうして一行はその大きな馬車に乗り込んだ  
	- 203 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/05(火) 01:23:34.91 ID:adrLKeexo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 204 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/05(火) 18:40:07.51 ID:adrLKeexo
 -  そして、御者と先日のことについて話し、 
 特に怪鳥を倒した話は大変盛り上がった 
  
  
 司書コピー(……みんな、特に私を警戒していない) 
  
  
 一方で彼女はただ一人黙っていた 
 相変わらずの無表情である 
  
  
 司書コピー(ということは、男は私の行動をみんなに共有していない?) 
  
 司書コピー(なぜ……?)  
	- 205 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/05(火) 18:54:56.19 ID:adrLKeexo
 -  その訳を聞こうかとも思ったが、 
 彼女はそうすることはできなかった 
 ある種の恐怖はきちんと備わっていたためだ 
  
  
 やる気「そろそろ高原も終わりっすかね」 
  
 御者「そうだな」 
  
  
 かなり急な勾配の坂を下っていく 
  
  
 ぶりっ子「夜までには大体どこまでいけそうですかぁ?」 
  
 御者「>>下1」  
	- 206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 19:47:38.84 ID:s+KywxBlo
 -  船が出る港町にはつくぞ 
 
	- 207 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/06(水) 01:25:29.89 ID:41dxxM+jo
 -  御者「船が出る港町にはつくぞ」 
  
 怪盗「それはいいですね。ちゃんと宿なんかも取れそうです」 
  
 御者「ああ、真緑の部屋に泊まったんだって?」 
  
 狙撃少女「ええ……なんだったんでしょうか、あれ」 
  
 御者「さぁな。目に優しい部屋を目指したんじゃないか?あるいはVIPルームとか」 
  
 男「あれがVIP?」 
  
 御者「すごい建築家の考えることってのは一般人にゃ分からんもんさ」  
	- 208 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/06(水) 01:27:46.18 ID:41dxxM+jo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 209 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/06(水) 18:47:28.23 ID:41dxxM+jo
 -  日が沈みかける頃、一行は港町に着いた 
 先日の反省を生かして手際よく宿を取ると、一行は港へと向かった 
  
  
 中華「すみませーん」 
  
 船乗り「ん?」 
  
  
 そこには立派な帆船とそこから降りてきた船乗りがいた 
  
  
 氷魔「……さらに北の大陸に渡りたいのですが……明日船は出るのでしょうか……」 
  
 船乗り「そうだな……>>下1」  
	- 210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/06(水) 19:26:00.50 ID:w50xEmUZo
 -  夜明け前に出る予定だ 
 
	- 211 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/06(水) 19:47:33.12 ID:41dxxM+jo
 -  船乗り「夜明け前に出る予定だ」 
  
 やる気「あー……宿取らなくてもよかったかもしれないっすね」 
  
 船乗り「仮眠だけでも宿でしておくといいぜ。そのほうが船酔いのリスクも減るしな」 
  
 ぶりっ子「そうですかぁ?それならいいんですけどねぇ」 
  
 船乗り「それよりチケットだな。本当は今日の昼までしか売ってなかったんだが……少々割り増しになるが一人2500も払えば乗せてやれるぜ」  
	- 212 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/06(水) 20:46:47.64 ID:41dxxM+jo
 -  男「合計二万か。まぁいいだろう」 
  
  
 【ギルドの資金】80340595 
  
  
 船乗り「これにはカラクリがあってな。他の賑わってる街からここまで馬車で来ると……大体この時間になるんだ。昼に出ていることが前提だがな」 
  
 怪盗「ひぃー……せこいですね」 
  
 船乗り「原則昼までしか売らないのもマジだからな。夕方に訪ねてくる沢山の旅人にチケットが売れないとなればお互いに損なんだ」  
	- 213 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/07(木) 02:27:35.35 ID:tbuXQ2jAo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 214 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/07(木) 18:52:49.74 ID:O3+lKPR4O
 -  一行はチケットを受けとるとその場を去り、 
 とった宿へと戻ってきた 
  
  
 中華「じゃ、早めの夕食にしちゃおうか」 
  
  
 彼はそう言って備え付けのキッチンで手早く料理を始める 
 先日倒した怪鳥の肉は、 
 氷魔がある程度冷凍して保管してあった 
  
  
 狙撃少女「こういうの、旅って感じがしますね」 
  
 氷魔「……そうですね……以前から……遠出の回数は増えていますが……」  
	- 215 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/07(木) 20:42:08.68 ID:tbuXQ2jAo
 -  それから三十分ほどで中華は調理を終え、 
 大部屋の巨大なテーブルで食事を始めた 
  
  
 やる気「そういえば、魔翌力のある食材を出し始めてもう三日になるっすね」 
  
 ぶりっ子「どうしても肉が多くなるんですよねぇ……」 
  
 怪盗「なんか体に変化とか起きました?」 
  
 司書コピー「……え?私?」 
  
 怪盗「そりゃそうですよ」 
  
 司書コピー「>>下1」  
	- 216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/07(木) 20:45:00.98 ID:YNclr5Us0
 -  心なしか身体が温かくなったような…? 
 
	- 217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/07(木) 21:19:25.67 ID:i2pU8xWa0
 -  あ 
 
	- 218 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/08(金) 01:44:48.70 ID:lUDyJbJUo
 -  司書コピー「心なしか身体が温かくなったような…?」 
  
 狙撃少女「そうですか、それはよいことですね」 
  
  
 おもむろに彼女の二の腕を掴みながら、 
 確かめるようにして狙撃少女はそう話す 
  
  
 司書コピー「なな、なんですか!」 
  
 狙撃少女「確かめようかと思ったのですよ」  
	- 219 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/08(金) 01:47:17.07 ID:lUDyJbJUo
 -  司書コピー「そう……それでどうでした?」 
  
 狙撃少女「そういえば司書コピーさんに一回も触ったことないので分かりませんでした」 
  
 男「ははは、なんだそりゃ」 
  
 狙撃少女「でも、冷たくはありませんでしたよ」 
  
 中華「そうなのかい?まぁ僕も触ったことないから分からないけど」 
  
 氷魔「……温度を感じる能力が……目覚めてきているのかもしれないですね……」  
	- 220 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/08(金) 01:50:55.33 ID:lUDyJbJUo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 221 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/08(金) 19:41:17.78 ID:lUDyJbJUo
 -  それから食事を終えて三時間ほど仮眠を取り、 
 一行は船着き場へと戻った 
  
  
 先日は無料だったが、 
 当然今回は宿代を払うこととなった 
  
 【ギルドの資金】80332595 
  
  
 船乗り「おっ、もうすぐ船が出るぜ。ぼちぼち乗り込みな」 
  
  
 先ほどの船乗りはまだ港にいたようだ  
	- 222 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/09(土) 04:37:15.11 ID:bnTxC1X1o
 -  やる気「どもっす」 
  
  
 大きな桟橋から船に乗り込み、出港を待つ 
 すると鐘のような音が鳴り、 
 船員が点呼のようにそれぞれ掛け声をあげると、 
 そのまま船は大海原へと漕ぎ出した 
  
  
 ぶりっ子「船は久しぶりですねぇ」 
  
 怪盗「夜の潮風は趣があって気持ちいいですね。なんだか特別な気分になれます」  
	- 223 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/09(土) 04:59:53.73 ID:bnTxC1X1o
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 224 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/09(土) 19:54:45.27 ID:bnTxC1X1o
 -  それから男は一人甲板で海を眺めていた 
  
  
 海神『ねぇ!泳ごうよ!』 
  
 男「……え?泳げるわけないじゃん」 
  
  
 脳内に突如響き渡る海神の声 
 今彼がいるのは海の上なので、 
 当然彼女もイキイキしている 
  
  
 海神『ケチだなあ』 
  
 男「ここ現実だから服濡れるし置いてかれたら死ぬし」  
	- 225 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/09(土) 20:52:57.30 ID:bnTxC1X1o
 -  船乗り「……あんた、誰と話してんだい?」 
  
  
 彼が話しているのを聞いていた船乗りの一人が、 
 不審がって話しかけてくる 
  
  
 男「ああ、すまん。……こう言って信じてもらえるかは分からないが、俺の中にいる海神様と話していたんだ」 
  
 船乗り「海神?」 
  
 男「俺たちは海神を信仰する教団の……なんと言ったらいいのか。裏の代表みたいなものだ」 
  
 船乗り「ああ、元からなのか」  
	- 226 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/09(土) 20:59:57.29 ID:bnTxC1X1o
 -  男「やっぱり信じられないか」 
  
 船乗り「ああいや、そうじゃない」 
  
 男「ん?」 
  
 船乗り「海から話しかけられたって船乗りが忽然と失踪しちまうことがあるんだ」 
  
 男「そんなことがあるのか」 
  
 船乗り「あぁ……これ以上被害が出ても困るんでな、心配になって確認したんだ」  
	- 227 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/10(日) 03:12:14.59 ID:bV9A3b3Jo
 -  男「ありがとう。だが、見ての通り心配には及ばないさ」 
  
 船乗り「ああ。縁起でもない話を聞かせて悪かった。良い旅を」 
  
  
 そう言って彼は業務へと戻っていった 
  
  
 男「……海神。なんか心当たりあるか?」 
  
 海神『一番ありえるのだとセイレーンかなぁ?単体を標的にするのは珍しいけどね』 
  
 男「そうか……どうにかしてやりたいな」  
	- 228 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/10(日) 03:55:39.80 ID:bV9A3b3Jo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 229 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/10(日) 19:25:06.73 ID:bV9A3b3Jo
 -  海神『それならやっぱり私におまかせ、だよ!』 
  
 男「なにかできるのか?」 
  
 海神『ごく少人数なら水面に浮かしておくことができるよ!水中での呼吸も保証できるし』 
  
 男「それはすごいな。正体がなんであれ十分に戦えそうだ」 
  
 海神『でしょでしょ?船が向こうに着くまでに情報集めしようよ』 
  
 男「そうだな。それがいいな……」  
	- 230 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/11(月) 00:37:45.55 ID:9qL2aNX3o
 -  中華「あれ?どこ行ってたの?」 
  
 男「ああ、ちょっと海見てたんだけど海神が話しかけてきて」 
  
 狙撃少女「なんて言ってたんですか?」 
  
 男「……まぁいろいろあって海に潜む魔物を倒そうって話になった」 
  
 氷魔「……いるんですか……そんなのが……」 
  
 男「ああ、船乗りが失踪するらしい」  
	- 231 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/11(月) 00:58:00.86 ID:9qL2aNX3o
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 232 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/11(月) 19:27:45.38 ID:9qL2aNX3o
 -  男たちは情報を集めるため、船長を訪ねた 
  
  
 船長「うん?どうされたかな?」 
  
  
 船長室では彼がちょうど航海日誌を書いているところだった  
  
  
 やる気「実は……」 
  
  
 一行は海に潜み船乗りを失踪させる魔物を倒したいのでなにか情報はないかと彼に聞いた 
  
  
 船長「ふむ……>>下1」  
	- 233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 19:33:00.00 ID:EIO9KH3B0
 -  あの海峡の「人食い岩」を 
 抜けられるかがポイントだ  
	- 234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 19:33:55.04 ID:x3tgnErFO
 -  一応、船幽霊の類いかと見当は付けている。セイレーンだと話すより先に唄声が聞こえるからな 
 
	- 235 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/12(火) 00:01:53.15 ID:gTdmqaIro
 -  船長「あの海峡の「人食い岩」を抜けられるかがポイントだ」 
  
  
 彼はそう言って海図の一点を指差した 
 小さく点のようなものがいくつか描かれており、 
 それらのことを指しているのだとわかる 
  
  
 ぶりっ子「へぇー……で、そこ通るんですかぁ?」 
  
 船長「忌々しいことに、どこから出ても最短航路だとこの近辺を通過することが多いのだ」 
  
 怪盗「ほほー……じゃあぶちのめしちゃいますか、怪異!」  
	- 236 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/12(火) 00:04:18.24 ID:gTdmqaIro
 -  船長「できるなら君たちの責任でぜひお願いしたい……ところなのだが……」 
  
 狙撃少女「なにか事情があるのですか?」 
  
 船長「なに、この怪異のせいで船員が減って損害がかなりひどく……謝礼を出すことができんのだ」 
  
 男「謝礼なら要らないです。俺たちはその化物の肉に興味があるんですよ」 
  
 船長「人魚でも食べて不死になろうというのかね?」 
  
 中華「いえ、魔翌力を持った生物の肉が必要なのです。なるべく継続的に……旅を続けながら」  
	- 237 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/12(火) 00:36:35.06 ID:gTdmqaIro
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 238 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/12(火) 18:53:23.59 ID:gTdmqaIro
 -  氷魔「……では……そこを通るのは……いつですか……?」 
  
 船長「順調にいけば今晩の予定だ。時化の季節でもないしな」 
  
 やる気「なるほど……」 
  
 船長「それまではゆっくり船旅を楽しんでくれたまえ。期待しているよ」 
  
  
 彼に激励の言葉をかけられ、一行は船長室を後にした  
	- 239 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/12(火) 20:28:26.24 ID:gTdmqaIro
 -  それからまた全員は自由行動となった 
 まだ朝なので夜まではかなり時間があるだろう 
  
  
 男「いい風だなぁ……」 
  
  
 >>下1……何しよう? 
 1.中華に会いに行く 
 2.氷魔に会いに行く 
 3.やる気に会いに行く 
 4.ぶりっ子に会いに行く 
 5.怪盗に会いに行く 
 6.狙撃少女に会いに行く 
 7.自由安価   
	- 240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 20:37:48.47 ID:gBn6jEyqO
 -  7. 看板下に行く 
 
	- 241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 23:15:17.37 ID:JegzYLIA0
 -  >>240 
 すみません。看板下じゃなく甲板下です  
	- 242 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/13(水) 00:00:41.65 ID:X6Bip1mwo
 -  男「もう少し見て回るか」 
  
  
 男は自分のいる甲板から下り、下甲板へと移動した 
 それなりに大きな船なので、 
 多くの船員が行き交っている 
 特にここでは釣りをしている者が多く見られた 
 釣竿とはそんなに丈夫なものなのだろうか、 
 と男は思った 
  
  
 やる気「だあらっしゃあぁぁぁーーっ!!!」  
	- 243 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/13(水) 00:48:29.17 ID:X6Bip1mwo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 244 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/13(水) 19:04:49.00 ID:X6Bip1mwo
 -  誰から釣竿を借りたのか、やる気が釣りをしている 
 ちょうど大物を釣り上げたようだ 
 全長は一メートルほどあり、そこで跳ねている 
  
  
 男「すごいなぁ……」 
  
  
 と余所見をしながら歩いていると、 
 人にぶつかってしまった 
  
  
 男「おっと、すみません!」 
  
  
 >下1……あなたがぶつかった相手  
	- 245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/13(水) 19:20:16.51 ID:bOgZyy8+O
 -  偽図書員と同じ人形 
 
	- 246 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/14(木) 00:08:50.22 ID:mIqfIhUVo
 -  人形「……いえ、大丈夫です」 
  
 男「………………いつ着替えた?」 
  
 人形「はい?」 
  
 男「お洒落に興味を持つようになったのか?それはよいことだ」 
  
 人形「な……なんですかあなたは?理解できません……」 
  
 男「記憶喪失か?いや、これじゃまるで……」 
  
  
 まるで別人だと彼が思ったその時 
 そこにいる彼女の奥から同じ体格、顔立ちのあなたのよく知る服装のヒトガタが現れた  
	- 247 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/14(木) 02:16:05.68 ID:mIqfIhUVo
 -  司書コピー「……!?」 
  
  
 彼女もあなたを認識したとともに、 
 そこにいる存在がなんなのか理解した 
 自分自身とは意外と分からないものだが、 
 その点彼女は正確だった 
  
  
 人形「……なんですか」 
  
 男「こう言っては失礼だが、なんか企んでないか?君」 
  
 人形「えっ」  
	- 248 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/14(木) 03:09:15.38 ID:mIqfIhUVo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 249 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/14(木) 19:15:20.06 ID:mIqfIhUVo
 -  少し迷惑そうにしていただけの彼女の目が変わる 
 そして、なにかを察知したようで逃げ出した 
  
  
 男「おい、船上で逃げた所でいずれ捕まるだけだろう」 
  
 人形「ちっ……」 
  
 司書コピー「ふんっ」 
  
 人形「な……お……お前は……」 
  
  
 司書のコピーは逃げようとする人形に不意打ちで重いボディブローを叩き込み、 
 なんと一撃で気絶させてしまった 
  
  
 男「……よかったのか?」 
  
 司書コピー「さぁ。でもこうするしかなかったように思われますね」  
	- 250 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/14(木) 20:48:54.61 ID:mIqfIhUVo
 -  彼女はそう言い残してその場を去ろうとする 
  
  
 男「話を聞かなくていいのか?」 
  
 司書コピー「聞きたくありません」 
  
  
 引き止めたが、彼女はやはり去っていった 
 人間味が出てきたことは前進なのかもしれない  
	- 251 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/14(木) 20:58:38.91 ID:mIqfIhUVo
 -  それから男は人形を自分たちの船室まで連れて帰った 
 たまたま船室には誰もいなかったが、 
 不意を突かれてピンチになることはないだろうと確信していた 
  
  
 人形「……ん……」 
  
 男「目覚めたようだな」 
  
 人形「お前は……!」 
  
 男「君がどういった存在なのかは既に知っている。俺が知りたいのは君の目的だ」 
  
 人形「言うものか……」 
  
 男「言わないなら、君は残酷な真実を知ることになる。そんなことは俺もしたくないんだ。言ってくれ」 
  
 人形「>>下1」  
	- 252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/14(木) 21:03:12.13 ID:xkFwHIyG0
 -  …船を壊せ。船底まで行けばそれで良いと言われた 
  
 火口までの正規ルートは一本しかないのだから  
	- 253 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/15(金) 02:06:30.47 ID:BouMd8iMo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 254 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/15(金) 18:16:23.95 ID:StTpEW5kO
 -  人形「…船を壊せ。船底まで行けばそれで良いと言われた」 
  
 男「どういうことだ?」 
  
 人形「さぁ、私には分からない。ただ……」 
  
 男「ただ?」 
  
 人形「『火口までの正規ルートは一本しかないのだから』とも言われた」 
  
  
 非常に謎めいた発言だが、 
 火口というのは何かしらのヒントになるだろう  
	- 255 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/15(金) 22:09:35.79 ID:BouMd8iMo
 -  男「そうか、情報ありがとう」 
  
 人形「ふん……」 
  
 男「じゃ」 
  
  
 彼は手短に別れを告げてその場を去ろうとする 
 船室のドアに手をかけると人形から話しかけられた 
  
  
 人形「……え?解放するのか?」 
  
 男「船底さえ守りゃいいんだろう。それに気をつければお前なんて怖かないね」 
  
 人形「だが……殺さないのか?」  
	- 256 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/15(金) 22:12:05.93 ID:BouMd8iMo
 -  男「なんか嫌な予感がするんだよ」 
  
 人形「へ?」 
  
 男「船底までいけば船が壊れるってんだろ?で、君はなにも知らされていないと」 
  
 人形「そうだけれど」 
  
 男「……小突いたら爆発しそうだ。君、爆弾人形なんじゃないか?」 
  
 人形「……爆弾……人形……?」 
  
 男「そうだよ。だってありえないだろ。なにも方法を知らないなんてな」  
	- 257 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/15(金) 22:17:07.23 ID:BouMd8iMo
 -  人形「私は……私は人形なのか?」 
  
 男「……さぁな。だがベリアルって奴の策謀で君の体に爆弾が埋め込まれてる可能性が高いって話だ」 
  
 人形「そ、そんな!これまでの私の人生は一体……」 
  
 男「そう思うなら、船底には近寄らないことだ。そこで君は死ぬことになる」 
  
 人形「……ふざけるなッ!馬鹿にするのも大概にしてくれ!私が……私がそんなおぞましいモノだって証拠がどこにあるっていうんだ!?」 
  
 男「……見せてやることはできるさ……ただ、君じゃ多分耐えられないだろうな……」  
	- 258 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/16(土) 03:57:44.01 ID:8fXLIJCVo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 259 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/16(土) 20:25:21.54 ID:63TUpu/lO
 -  すみません遅れました 
  
  
 人形「……本当に、そうなのか……?」 
  
 男「脅しておいてなんだが、絶対そうって訳じゃないぞ。そういうことする奴に心当たりがあるってだけだ」 
  
 人形「だったら、はっきりさせてくれませんか?」 
  
 司書コピー「それだけはお勧めしないです」 
  
  
 彼女は意を決した表情で船室に入ってきた 
  
  
 人形「……お前は」 
  
 司書コピー「私はあなたのようなものです。見て分かるでしょう?」 
  
 男「……知りたいというならその意志は尊重する。それでも自分がなんなのか知りたいなら、言うといい」 
  
 人形「>>下1」  
	- 260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/16(土) 20:29:56.98 ID:V47nKs8tO
 -  ………そ、そこまで言うなら、はっきりさせよう。 貴方が言うように、私が人間なのか、人形なのか。 
  
 そ、それではっきりするなら私は……  
	- 261 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/16(土) 21:22:25.90 ID:63TUpu/lO
 -  人形「………そ、そこまで言うなら、はっきりさせよう。 貴方が言うように、私が人間なのか、人形なのか。」 
  
  
 彼女は絞り出すような声で語る 
 すっかり憔悴しており、瞳孔が震えている 
  
  
 司書コピー「本当にいいのですか?あなたは……本当に……」 
  
 人形「そ、それではっきりするなら私は……」 
  
 男「わかった。だが、取り乱して暴れるようなことだけはしてくれるなよ」  
	- 262 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/16(土) 22:17:45.83 ID:8fXLIJCVo
 -  彼はそう言って例のドアノブを取り出した 
  
  
 司書コピー「おぞましい……」 
  
 男「そんなこと言うなよ、こいつが傷つくだろ?」 
  
 司書コピー「……理解できません」 
  
 男「実はこいつ生き物なんだよ、それじゃあいくぞ」 
  
  
 男は人形の肉体にそれを接着し、ひねり開ける 
 やはり中には魔翌力の籠った綿が詰まっていた 
  
  
 >>下1……爆弾は入っていたか  
	- 263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/16(土) 22:33:05.92 ID:RwB3wMWf0
 -  爆薬は入ってはいなかったが、1枚の札があり綿が異様に火薬臭い 
 
	- 264 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/17(日) 04:07:41.71 ID:W8rj5CzAo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 265 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/17(日) 19:26:44.07 ID:W8rj5CzAo
 -  人形「こ……これが……!」 
  
 男「おとなしくしておけ。だが……これは……」 
  
  
 そこに爆薬とおぼしき物体は入っていなかった 
 しかし、一枚の札が入っていた 
  
  
 司書コピー「なんでしょうか、そのお札」 
  
 男「分からんが……嫌な予感がするな。それになんだか綿が火薬臭いぞ」 
  
 人形「結局……爆弾なのか!?私は!?」  
	- 266 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/17(日) 19:48:32.18 ID:W8rj5CzAo
 -  人形は不安に耐えきれず叫び出しまったが 
 男は至って冷静だった 
  
  
 男「ほぼ100パーセントそうだ」 
  
 人形「そ……そんな……」 
  
 男「なにが悪さしてるかといえば多分この札なんだが……触れたらドカンの可能性もある。迂闊に手出しはできないと言っておこう」 
  
 人形「は……はは……」 
  
 男「おっと、早まるなよ。俺以外ならどうにかできるかもしれないからな。仲間を呼んでくるから待っていろ」 
  
  
 男はそう言って船室を出た 
  
  
 >>下1……誰を呼ぶ? 
 1.中華 
 2.氷魔 
 3.やる気 
 4.ぶりっ子 
 5.怪盗  
 6.狙撃少女  
	- 267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/17(日) 19:56:31.45 ID:+Ytk2oyy0
 -  3.やる気 
 
	- 268 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/17(日) 20:13:54.77 ID:W8rj5CzAo
 -  やる気「いやー釣った釣った……うぉわあ!」 
  
 男「やる気!助けてくれ!」 
  
  
 魚を持ち運ぶ彼の前に男が突如現れる 
 やる気は思わず魚を取り落としそうになる 
  
  
 やる気「な、なんすか!?」 
  
 男「実はこれこれこういうことで……」 
  
 やる気「よく分からないっすが、とにかく行くっすよ!」  
	- 269 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/18(月) 01:07:34.03 ID:YDgr1xVMo
 -  男はやる気を船室まで連れてきた 
 そして人形の腹に取り付けたドアノブを再び回す 
  
  
 男「とにかくこの札を見てくれ」 
  
 やる気「うえっ」 
  
 男「どうだ?なにか分かったりしないか?」 
  
 やる気「実家で見たことあるっすよこれ……」 
  
 男「となると……」 
  
 やる気「呪爆札っすね、まぁ要するに遠隔起動できる起爆剤っす」 
  
 人形「……実質、爆弾か」 
  
 やる気「遠隔起爆できるんで、高性能な爆弾っすね」  
	- 270 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/18(月) 01:25:13.84 ID:YDgr1xVMo
 -  本日はここまでです 
 ありがとうございました  
	- 271 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/18(月) 20:30:45.27 ID:YDgr1xVMo
 -  すみません遅れました 
  
  
 人形「……はっはっは」 
  
 男「再度言うが自棄にはなるなよ。どうだやる気、これ、取り出せそうか?」 
  
 やる気「うーん……確実に、とはいかないっすけど、手はあるっす」 
  
 男「だ、そうだ。やるぞ」 
  
 人形「え?私の意思は?」 
  
 男「死にたければ助かった後に死ぬんだな。上級氷魔法っ!」 
  
  
 男は魔法で人形の手足を拘束した 
   
	- 272 : ◆cUhskXlNTw :2023/09/18(月) 21:02:35.03 ID:YDgr1xVMo
 -  やる気「暗闇にしてくれるっすか?」 
  
 男「分かった」 
  
  
 男は備え付けられているタンスで窓の光を遮った 
  
  
 やる気「よし……行くぞっ!」 
  
  
 彼は目を光らせて魔王の力を解き放ち、 
 勢いよく札を掴んだ 
  
  
 人形「えっ!?」 
  
 やる気「こいつを魔物に変えるッ!!」 
  
  
 彼がそう叫ぶと札はみるみるうちに姿を変えていく 
  
  
 >>下1……どんな魔物になった?  
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