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プリキュア作るぞ part2【安価有】

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624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 11:10:50.13 ID:cJ18Dm0Bo
最近来ないな
今度はどこで悩んでるのか
625 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 22:27:27.58 ID:ksOkvMSvo
まあ見てくれよ
多分今回次回あたりは迷い悩みが顕著に出るわ
626 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 22:35:31.51 ID:ksOkvMSvo
朱「な、なんとか抜け出せたわね……」

雪菜「さすがにもうこりごりですぅ……」

透「桜野大丈夫?」

桜野「お、おぉー……」ヘロヘロ

透「ごめん。やりすぎた」

桜野「い、いやいやなんのこれしき……」

透「怪我とかない? 私、勢い余ってぶっ飛ばしちゃった……」

桜野「ああ、あれねぇ……」

透「ほ、本当にごめんね? 大丈夫だった? ちょっとの間動かなかったからすごく心配で……」オロオロ

桜野「だいじょぶだいじょぶ、かすっただけだから。あの時はちょっとびっくりしちゃっただけだよ」

透「本当に大丈夫? 頭ぶつけたりとかしなかった?」

桜野「大丈夫だって。ほら元気! だからもう心配しないで?」ニコッ

透「……うん……よかった」ホッ

朱「にしても、あの後の桜野ちゃん凄かったわよね……」

雪菜「お客さんもびっくりしてましたね……」

透「さすがの気迫だった」

桜野「いやぁ、なんか力入っちゃって……」

雪菜「ていうか変身しなくても気迫はそのままなんですね……」

朱「いろんな意味で桜野ちゃんとは戦いたくないなぁって思ったわ……」

桜野「あはは……」
627 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 22:45:52.93 ID:ksOkvMSvo
雪菜「さてじゃあ次はどこ行きましょうか」

朱「そうねぇ」

透「桜野はどこ行きたい?」

桜野「みんなに任せるよ」

透「そう? んー、困った」

朱「遠慮しなくてもいいのよ?」

桜野「遠慮なんてしてないですよ。みんなの行きたい場所がわたしの行きたい場所です」ニコッ

朱「……そう」

雪菜「で、でもせっかくですし、桜野さんが行きたい場所にも……」

桜野「そうは言っても、そもそも何があるのか全然わかんないし」

雪菜「……そう、ですね」

桜野「透ちゃんはどこ行きたい?」

透「私は……どこ行ったら楽しいと思う?」

桜野「それをわたしに聞いちゃうんですか……」

透「桜野に決めてほしい」

桜野「さっきも言った通り全然わかんないから、あんまり楽しくないとこ連れてっちゃうかもよ?」

透「桜野が選んだとこならきっと楽しいよ」

桜野「ぷ、プレッシャー……!」

透「桜野、お願い」

桜野「! そ、そこまで言われたら無下にできませんな! よぉし! ここは一発張り切っちゃお!」

朱「うん。あたしも桜野ちゃんがどこ行きたいのか……ん?」

雪菜「? どうしたんですか?」
628 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 22:55:07.70 ID:ksOkvMSvo
朱「見てあの子……」

透「あの子?」



女の子「っ……っ……!」キョロキョロ



桜野「あの女の子がどうかしましたか?」

朱「あの子……」

桜野「はい」

朱「すっごくかわいいっ……!」

雪菜「あの……」ジト-

桜野「朱さん……」ジト-

朱「間違えました。あの子、なんだか様子が変じゃない?」

透「へん?」

朱「だってほら……」



女の子「っ……!」ウルウル



透「もしかして迷子?」

桜野「!」

朱「やっぱりそう見えるわよね」

雪菜「さっき見た遠足の小学生でしょうか……?」

朱「危ない目に遭う前になんとかしなきゃ!」ダッ

透「朱がいちばん危ない気がする!」タタッ

雪菜「ちょ、2人ともっ……! さ、桜野さん、私たちもっ……!」

桜野「……」ブツブツ

雪菜「桜野さん……?」
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 22:56:33.22 ID:cJ18Dm0Bo
もしもしポリスメン?
630 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:00:33.34 ID:ksOkvMSvo
桜野「……」ボソボソ

雪菜「桜野さーん?」

桜野「…………まいご……まいごの……おんなのこ……」

雪菜「だいじょぶです……?」

桜野「…………助けなきゃ……絶対……だよね?」

雪菜「桜野さんってば……」

桜野「…………うん、うん……わかってるよ……」

雪菜「……?」

桜野「………………コスモス」

雪菜「!」

桜野「」タタッ

雪菜「桜野さっ……!」
631 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:01:31.19 ID:ksOkvMSvo
こちらはイマジナリー霰ちゃんとかいうキラーパスの結果爆誕したイマジナリーコスモスさんですご査収ください
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:03:31.42 ID:qCOEKnH4o
この子メンタルがもう…
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:11:12.05 ID:vvlFufRbo
本当に存在イマジナリーなやつ…
634 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:14:21.31 ID:ksOkvMSvo
朱「お嬢ちゃあん……どこから来たのぉ……?」

女の子「ひっ!」ビクッ

透「朱怪しい。すっごくすっごく怪しい」グイッ

朱「そんなっ!」

女の子「あうあうあ……!!」ビクビク

透「ごめんね。怖いお姉ちゃんはほっといて、優しいお姉ちゃんのとこ行こ?」

女の子「優しい……お姉ちゃん……?」

桜野「透ちゃーん!」タタッ

透「桜野!」

女の子「あの人?」

透「うん。とっても優しいよ」

女の子「ほんと……?」

桜野「透ちゃん、その子? やっぱり迷子?」

透「かな?」

女の子「……」ジ-

桜野「はじめまして。岸波桜野です」

女の子「さくの……お姉ちゃん?」

桜野「うん、大丈夫だから落ち着いて聞いてね。今日はお父さんかお母さんと一緒に来たの?」

女の子「あの……あのね、パパとママと3人で来たの。でもね、いなくなっちゃった……」

桜野「はぐれちゃったの」

女の子「うん……」

桜野「そっか。うーん……あ、迷子になったら見せるように言われたものとかある?」

女の子「んん」ブンブン

桜野「そっかそっか。うーん……」

女の子「パパ……ママ……もう会えなかったらどうしよ……!」ウルウル

桜野「大丈夫、大丈夫だよ」ナデ

女の子「ぅ……」

桜野「パパもママも、今必死であなたのことを探してる。すぐ見つかるからがんばろ?」ナデナデ

女の子「……うんっ」

桜野「よし、いい子。それじゃあ迷子センターとか探して……」

朱「もう見つけたわよ。歩いて5分もかからないと思う」

桜野「ほんとですか!? よし、じゃあお姉ちゃんたちと迷子センター行こっか」

女の子「迷子センター?」

桜野「うん。そこでパパとママを待つの。すぐ迎えに来てくれるからね」

女の子「うん」

桜野「手つないでく?」

女の子「うん!」
635 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:23:52.56 ID:ksOkvMSvo
雪菜「……」テクテク



桜野「パパとママどんな人? 優しい?」トタトタ

女の子「うん! 大好きなの! お姉ちゃんも?」トテトテ

桜野「うん。お姉ちゃんも大好きだったよ」



朱「……」ジ-

透「危ない目してる」

朱「あたしも手つなぎたい!」ズイッ

透「自重して」ガシッ

朱「だってあんなにちっちゃいおててなのよ!? なにかご利益ありそうじゃない!?」

透「知らないし、多分ない」

朱「透ちゃんはつなぎたくないの!?」

透「私はどっちかって言うと……」



女の子「お姉ちゃんのおててあったかいね」

桜野「そうかな?」



透「桜野、私とも手……」フラッ

朱「さすがにルール違反よそれは!」ガシッ

透「むぅ……」

朱「抜け駆けは許しません」

透「待って。私は桜野、朱はあの子と手を繋ぎたいんだから、ライバルにはならないんじゃ……」

朱「はっ!」ハッ!

透「朱、ここは……!」スッ

朱「協定ね……!」スッ

ガシッ☆

女の子「あ、あっちのお姉ちゃんたちもおててつないでる」

桜野「仲いいねー」ニコニコ

女の子「ねー」ニコニコ

朱「仲良し認定。ふふっ、悪くない気分。ね、透ちゃ……」

透「さ、桜野!? ちがうからっ、全然そんなんじゃ……!」

朱「透ちゃん? あたしだって傷つくのよ?」
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:26:21.73 ID:T7rUUYd5o
朱さんは守備範囲広いなあ
637 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:29:47.18 ID:ksOkvMSvo
桜野「今日はいい天気だねぇ」トタトタ

女の子「うん。ん……んぅ? ねぇお姉ちゃん」クイクイ

桜野「なあに?」

女の子「手首どうしたの?」

桜野「!」

女の子「赤くなってるよ?」

桜野「あ、ああ、これね……ちょっとね……」

透「あれ? それって前に虫に刺されたって言ってたとこ?」

桜野「まあ……うん……」

透「けっこう前だと思うけど、まだ治ってなかったんだ」

桜野「う、うん。そうなの」

女の子「早く治るといいね!」

桜野「あ……」

桜野「……」

桜野「……どうかなぁ」

女の子「んぇ……?」

桜野「これはもう治らないかもなぁ……」

透「……?」
638 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:30:31.87 ID:ksOkvMSvo
虫刺され(のようなもの):前スレ>>885
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:33:51.20 ID:WHj9xlBv0
どんな服でも例えプリキュアを纏っても隠せない傷らしきもの
640 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:43:54.75 ID:ksOkvMSvo
雪菜「……桜野さん」ボソッ

朱「雪菜ちゃん」

雪菜「あ……」

朱「桜野ちゃんとなにかあった?」

雪菜「……」

朱「……」

雪菜「……桜野さんって優しいですよね」

朱「……そうね」

雪菜「……桜野さんって強いですよね」

朱「……そうね」

雪菜「……桜野さんっていつも誰かのために頑張ってますよね」

朱「……そうね」

雪菜「……」ギュッ

朱「……」

雪菜「朱さん私っ……!」

朱「焦っちゃダメよ」

雪菜「……!」

朱「あのね雪菜ちゃん、あたしはね……あたしはもう、桜野ちゃんが分からなくなってしまったの。いいえ、もしかしたら初めから何もわかってなかったのかもしれない」

雪菜「……」

朱「今のままだといずれ取り返しのつかないことになってしまう気がする。でも何が桜野ちゃんのためになるのかわからない。良かれと思ってやったことが、桜野ちゃんを追い詰めてしまうかもしれない」

雪菜「……」

朱「臆病風に吹かれてるだけかもしれない。それでもいちばん怖いのは、桜野ちゃんがいなくなること。でしょ?」

雪菜「……はい」

朱「だから今は」

雪菜「……」

朱「……それでも何か、桜野ちゃんのために出来ることが見つかったのならあたしも手伝う」

雪菜「……はい」

朱「焦っちゃダメよ」

雪菜「はい」
641 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/29(金) 23:45:33.22 ID:ksOkvMSvo
ここまで
なんか今日のレスぜんぶで伏線なりフラグなりを置くか拾うかした気がする
なんなら今いる場所がバッドエンド√な気さえしてくる
助けてコスモスえもん
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:45:53.98 ID:SMYrnJ6j0
朱さん急にまともなこと言い出した…
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:48:24.65 ID:JOQFm8cPo

色となんか色々出してくるとこだけならクリアは○○えもんなのになあ
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 23:51:20.28 ID:cJ18Dm0Bo

透ちゃんが(暫定)一番キッツイ過去持ちなのに一番純粋無垢な心でいられてる…
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 07:31:16.29 ID:lZ5GHkbH0

なんかもうずっと闇闇闇の闇ばかりのひたすら陰鬱な状況が続きすぎてて
ギャグすらさらなる闇の伏線に見えるから弛緩0のままで、これ鬱SSじゃなくてプリキュアSSだよね?ってなってる
早く抜けてくれ…
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 19:34:51.56 ID:tQNpy+BV0
朱さん実は2、3回くらい家に子供連れ込んでそう
647 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/30(土) 22:34:49.58 ID:CHpGyZiLo
迷子センター

朱「それじゃあお願いします」ペコリ

スタッフ「はい」



朱「園内放送してくれるって。きっとすぐに見つかるわ」

桜野「だって。よかったね」

女の子「うん!」

桜野「パパとママ、すぐ迎えに来るからね。いい子で待ってるんだよ」

女の子「うん!」

朱「さて、あとは係の人に任せましょうか」

女の子「え……」

桜野「そうですね。それじゃあ……」

女の子「行っちゃうの……?」

桜野「!」

女の子「ぅ……」ショボ

桜野「……さびしい、よね」

女の子「うん……」

桜野「パパとママ、早く会いたい?」

女の子「うん……」

桜野「そうだよね。会いたいよね……」

女の子「うん……」

桜野「……よし」スクッ

女の子「?」

桜野「お姉ちゃん、ちょっと探してくるよ」

女の子「え!」

雪菜「!」

桜野「まかせて。すぐに見つけて戻ってくるから」

女の子「ほんとに!?」

桜野「うん。約束」

女の子「お姉ちゃん……! ありがとう!」

桜野「うん」ニコッ
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:37:19.48 ID:Jf2uG3YDo
それ自分が迷子になるパターン…
649 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/30(土) 22:44:26.81 ID:CHpGyZiLo
桜野「それじゃあわたし、ちょっと行ってきます。みんなはこの子と一緒にいてあげて」

朱「待って桜野ちゃん。園内放送に気づいて、すぐに来てくれるかもしれないわよ? 入れ違いになるかも……」

桜野「そうかもですけど……すみません。わたし居ても立っても居られないみたいです」

朱「そう……」

透「桜野桜野、私も一緒に……」

桜野「え、透ちゃんも……」

雪菜「私が行きます!」

朱「!」

桜野「雪菜ちゃん?」

雪菜「透さんは朱さんと一緒にその子のそばにいてあげてください」

透「え、でも……」

朱「透ちゃん、ここは雪菜ちゃんに任せましょ?」

透「……んぅ、わかった」

桜野「透ちゃんもいい子にお留守番ね」

透「はぁい」

朱「どれだけ見つからなくても1時間後にはここに戻ってきて。それと……」チラッ

雪菜「わかってます」

朱「……うん」

桜野「それじゃあ行ってくるね」

女の子「うん!」
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 22:51:19.85 ID:Jf2uG3YDo
ゆきにゃがいった!ゆきにゃがいった!
651 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/30(土) 22:55:21.21 ID:CHpGyZiLo
桜野「んー」テクテク

雪菜「……」トボトボ

桜野「んーー?」キョロキョロ

雪菜「……」トボトボ

桜野「そう簡単には見つかんないなぁ……」

雪菜「……」

『…………うん、うん……わかってるよ……』

雪菜(桜野さん……あの時たしかに……)

『………………コスモス』

雪菜(桜井さんの名前を呼んだ)

雪菜「……」

雪菜(桜井さんの一件のすぐ後、私たちの心配とは裏腹に桜野さんは大丈夫だと言って笑った)

雪菜(いつもと同じ笑顔だった。少なくともそう見えてしまった。でもそれはきっと、本当の笑顔じゃなかったんだ)

雪菜(もしかしたら私は、桜野さんの本当の笑顔をただの一度も見たことがないのかもしれない。だから気づけなかった)

雪菜(本当は乗り越えてなんかいなかった。大丈夫なわけなかったんだ)

雪菜(桜野さんは桜井さんを本当に大切に思っていた。生きる意味そのものだって言っていた)

雪菜(そんな人を……自分の手で……)

雪菜(もし私だったら? もし私が、自分の大切な人を自分の手で殺めてしまったら?)

雪菜(一日や二日で立ち直って元気に明るく過ごすなんて、そんなこと本当にできるだろうか)

雪菜(できるわけない。平気なわけない。大丈夫なわけない。もし本当に何ともないんだとしたら、本気でそう言っているんだとしたら……)

雪菜(そんなのもう…………壊れてる……)

桜野「雪菜ちゃん?」

雪菜「は、はい!?」ビクッ

桜野「ぼーっとしてたけど大丈夫?」

雪菜「あ……えっと……」

桜野「ちょっと休憩しよっか」ニコッ

雪菜「はい……」
652 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/30(土) 23:07:16.95 ID:CHpGyZiLo
休憩所

桜野「今日はほんとに暑いねぇ。雨とかよりはずっといいけど」

雪菜「……はい」

桜野「ちゃんと水分補給してね?」

雪菜「……はい」

桜野「ふぃぃ……」

雪菜「……桜野さん」

桜野「ん? なあに?」

雪菜「今日……楽しいですか?」

桜野「うん、とっても」ニコッ

雪菜「……」

桜野「雪菜ちゃん?」ズイッ

雪菜「!」

桜野「大丈夫? なにか困ったことでもあった? わたしでよければ相談乗るよ?」

雪菜「いえ、あの……!」

雪菜「その……」

雪菜「…………桜野さんはどうなんですか」

桜野「わたし? わたしは特に何も。すこぶる快調ですぞよ?」

雪菜「本当ですか? 本当になにもないですか? 私だって相談乗ります……!」

桜野「ありがと。でもほんとに大丈夫だよ」

雪菜「……!」

桜野「なんか心配かけちゃったかな? ごめんね」

雪菜「……」

雪菜「……やっぱり」

雪菜「………………やっぱり……何も言ってくれないんですか……!」

桜野「え……?」

雪菜「桜野さんいつもそうです……!」

雪菜「私やみんなが苦しいときは一緒にいてくれて話を聞いてくれて優しくしてくれて……! なのに自分が苦しいときはなんにも言ってくれなくて……!」

雪菜「それじゃあ恩返しもできないじゃないですか……!」

桜野「そんなことないって。恩返しならいっぱいしてもらってるよ。今日だって遊園地連れてきてもらっちゃったし」

雪菜「そういうことじゃなくてっ!」

桜野「いいんだよ、わたしのことは。みんながよければわたしはそれでいいの」ニコッ

雪菜「っ!」

雪菜「……」

雪菜「…………っ」ギュッ

雪菜(朱さん……ごめんなさい……)
653 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/30(土) 23:20:58.06 ID:CHpGyZiLo
桜野「んー!」ノビ-

雪菜「……桜野さん」

桜野「なあに?」

雪菜「……これ」スッ

桜野「ペットボトル? あ、空っぽだ」

雪菜「……捨てといてください」

桜野「うん、まかせて」

雪菜「……喉乾いたので何か買ってください」 

桜野「うん。なに飲みたい?」

雪菜「……桃のジュースがいいです」

桜野「桃、桃ぉ……?」ウロウロ

雪菜「……」

桜野「んー……ここの自販機、桃売ってないや。なにか別のでもいい?」

雪菜「……嫌です。桃がいいです」

桜野「そうは言っても……困ったなぁ……」

雪菜「……入口の方の自販機にあった気がします。買ってきてください」

桜野「ほんとに!?」

雪菜「!」

桜野「おっけーまかせて! すぐ行ってくるね!」タッ

雪菜「待ってくださいっ!」

桜野「おぁ? なになに?」

雪菜「…………なんで、ですか……!」

桜野「なにがですか?」

雪菜「なんで……いつも……! いつもいつもいっつもそうやって……!」

桜野「雪菜ちゃ……?」

雪菜「桜野さんっ!!!」

桜野「はいっ!?」

雪菜「私っ、私今すっごく酷いこと言ってます! 桜野さんの優しさにつけ込んで身勝手なお願いしてます!! 分かってますよね!?」

雪菜「それなのになんで全部言われた通りにしちゃうんですか!! こんな使い走りみたいなことっ、なんであっさり引き受けちゃうんですか!!」

雪菜「この前だってそうです! 桜野さんのクラスの男の子、掃除当番を押し付けたのは明らかだったじゃないですか!! 断られたことないって言ってました! いつも押し付けられてるってことですよね!?」

雪菜「桜野さんの帰りが遅いのだってそうやって誰かに押し付けられた面倒ごとを律儀にこなしてるからじゃないんですか!? 押し付けられてるって桜野さんも気づいてるんですよね!?」

雪菜「なんで嫌な顔ひとつしないでぜんぶ受け入れちゃうんですか!! どうして嫌なことを嫌ってちゃんと言わないんですか!!」

雪菜「それだけじゃないです!! 本当は辛いこと苦しいこといっぱいあるんですよね!? いっぱいいっぱいあるんですよね!?」

雪菜「なんで1人で抱え込むんですか!! 辛いなら辛いでいいじゃないですか! 苦しいなら苦しいでいいじゃないですか!!」

雪菜「なんで何も言ってくれないんですか!! いつもいつだってみんなみんなってそればっかりで! みんなじゃなくて桜野さんはどうなんですか!!!」

雪菜「桜井さんのことだって本当は……!!」



桜野「どうでもいいんだよ」



雪菜「…………ぇ」

桜野「わたしはね、わたしのことなんかどうでもいいの」ニコッ
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:22:23.90 ID:hzfbDIqmo
強行策に出たな
655 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/30(土) 23:33:19.58 ID:CHpGyZiLo
雪菜「……え、ぇ……?」

雪菜「ど、でも……って……?」

雪菜「なに、をっ……」

桜野「わたし、お願いされるの嫌じゃないよ。それどころかすっごく嬉しい」

雪菜「え……ぁえ……?」

桜野「だってみんながわたしを頼ってくれるんだもん。嫌がる理由なんかひとつもないよ。でしょ?」

雪菜「ぁ……さく……っ……」

桜野「頼られて嬉しい。みんなのお願いをひとつでも叶えられて嬉しい。みんな喜んでくれる。ありがとうって言ってくれる」

雪菜「さくのさ……!」

桜野「そのためならわたし、なんだってできちゃう」

雪菜「な、に……」

桜野「だって、だってね?」ズイッ

雪菜「っ!」ビクッ

桜野「なんの役にも立たないわたしに生きてる価値なんてないもん」ニコッ

雪菜「っ……!」ゾワッ

雪菜「な……」

雪菜「なに……いっ、て……!」

桜野「だからね雪菜ちゃん」

雪菜「っ」ビクッ

桜野「桃のジュース、おごらせてね?」ニコッ

雪菜「ひっ……!」ゾクッ

桜野「じゃあわたし行ってくるから!」ニコニコ

雪菜「へ……っ……待っ……!」カタカタ

桜野「ここで待っててね。すぐ戻ってくるから!」タタタッ

雪菜「あ……ぁ……!」

雪菜「ま……まっ、て……おねが……まってぇ……!」ガクガク

雪菜「ごめ、なさっ……ちがっ、ちがうんです……うそなんです……!」ジワッ

雪菜「桃のジュースなんてないんです……ごめんなさい……!」ボロボロ

雪菜「だから……いかないでっ……!」
656 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/09/30(土) 23:33:50.77 ID:CHpGyZiLo
ここまでだよ
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:37:36.77 ID:hzfbDIqmo

シキ✕
朱✕
雪菜✕

もうだめだぁ…おしまいだぁ…
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:39:22.33 ID:7RQydSoBo
む…無理だ…
この子達の能力で
この規格外のモンスターに勝つのは…
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/30(土) 23:47:18.01 ID:aUF6YrV00

透ちゃんがファンタジー染みた悲劇なら桜野ちゃんはリアルな生々しい悲劇を現在進行形で…
660 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/01(日) 23:26:55.75 ID:dgEEBuOPo
迷子センター

女の子「見て見て、この星のやつかわいい」

透「え、それヒトデじゃないの?」

女の子「えーお星さまだよー」

透「ヒトデでしょ。ねえ朱?」

朱「……」

透「朱?」

朱「あ、ごめんなさい。なんだっけ?」

透「……心配?」

朱「少しね……」

透「桜野が一緒だから大丈夫だよ」

朱「だといいけど……」

ガタカダ

男性「すいませんっ……!」

朱「?」

女性「迷子の放送を聞いてきたんですけど……!」

透「あ」

女の子「パパ! ママ!」タタッ

女性「あっ! もう……心配したのよ!」ダキッ

男性「よかった……1人にしてごめんな……!」ナデナデ

女の子「ううん!」ギュ-

透「ふふっ、見つかってよかった」

朱「ええ」
661 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/01(日) 23:34:39.86 ID:dgEEBuOPo
男性「あぁすいません。面倒を見てもらったみたいで」

女性「ご迷惑をおかけしてしまって!」ペコペコ

朱「いえ、とってもいい子だったので迷惑なんて……」

男性「ほら、お姉ちゃんたちにちゃんとお礼言って」ポン

女の子「さくのお姉ちゃんたちは?」

男性「え?」

朱「あ、友人が2人、おふたりを探しに出ていて。もうすぐ帰ってくる頃だと思うんですけど……」

男性「そうだったんですか。重ね重ね申し訳ない」

女性「すぐ戻ってくるなら少し待たせてもらいましょうよ。お礼もしたいし」

男性「そうだな」

女の子「ほんとに? じゃあもうちょっとお姉ちゃんたちと遊ぶー!」

透「うん。桜野たちがもどっ……」

ガサッ

透「っ!」ビクッ

女の子「ん? お姉ちゃ……?」

透「朱っ!!!」

女の子「っ!」ビクッ

朱「えっ!?」

透「っ……!」

朱「まさかっ……!」

女性「な、なに……!? 急にどうしたの……!?」

朱「は、早く逃げてくださいっ!」

透「朱はやくっ!」ダダッ

男性「に、逃げるってどこに!?」

朱「ここじゃないとこ!」ダダッ
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:36:18.33 ID:suXhBMSZ0
いつも分断されてるときに!
663 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/01(日) 23:40:02.38 ID:dgEEBuOPo
入口方面

シキ「桜野っ!!!」バッ

桜野「ちょ、シキ!? 本物はキャパオーバーだって……!」



ドガァァァンッ!



桜野「!」

「な、なんだ今の音……!」

「なんかのイベントじゃねー?」

「あっち……煙上がってる……!」

桜野「……」ギリッ

シキ「桜野……!」

桜野「…………邪魔しないでよ」ボソッ

シキ「っ!」ゾッ

桜野「行くよシキ」タタッ

シキ「う、うんっ!」
664 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/01(日) 23:48:05.49 ID:dgEEBuOPo
休憩所

雪菜「ふぅ……ふぅ……!」カタカタ

雪菜「なにも……できなかった……」

雪菜「私……私……どうしたらよかったの……!」

雪菜「わかんないよぉ……!」



ドガァァァンッ!



雪菜「!」ビクッ

雪菜「え……なに……!?」



ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!!」



雪菜「あれは……ヤクサイン……!」

雪菜「こんな……ときに……!」

雪菜「ふぅふぅ、ふぅー……」

雪菜「行かなきゃ……戦わなきゃ……!」

雪菜「今は……戦わなきゃ……!」タタタッ
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/01(日) 23:48:59.24 ID:WX9YDCIDo
この子いつもメンタル弱くなるな
666 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/01(日) 23:56:34.86 ID:dgEEBuOPo
雪菜「はぁっはぁっ……!」トタタタッ

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」

ボゴォンッ!

雪菜「うあっ!」

ヒュンッ

ブーケ「くっ……!」ザンッ

雪菜「あっ!」

ブーケ「雪菜ちゃん!」

雪菜「お、遅くなってすみません!」

ブーケ「ううん! それより桜野ちゃんは!? 一緒じゃないの!?」

雪菜「ぁ……」

ブーケ「…………とにかく今はあいつを倒すわよ」

雪菜「は、はい……プリキュア・カミングシーズン!」

ビュオオオッ!
フワッ

クリスタル「儚く脆い心でも何度だって奮い立たせる! キュアクリスタル!」

ブーケ「気をつけて! ポップコーン飛ばしてくるわよ!」

クリスタル「え、ポップコーン?」

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」ポップコ-ン!

クリスタル「ほんとに飛ばしてきた!」サッ

ボガァンッ!

ブーケ「しかも爆発する……」

クリスタル「また厄介な……」

ヤクサイン「ヤクサァァァイッ!!!」
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 00:05:01.44 ID:xIcDU/Rro
今日の担当幹部はだーれだ?
668 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/02(月) 00:07:55.78 ID:7FVwucDCo
クリスタル「そういえば透さんは!?」

ブーケ「ライガと戦ってる!」

クリスタル「じゃあこのヤクサインはライガが……」

ブーケ「いいえ違うの。こいつは……」スッ

クリスタル「ん?」

カサイ「」コソコソ

クリスタル「え、あれって……カサイ?」

カサイ「うっ」ギクッ

クリスタル「なにしてるの……」

カサイ「お、おう……久しぶりだな小動物……おう……」

クリスタル「なんだか様子が……?」

カサイ「お、お前……あー、あれは? ちっさい方の小動物は?」

クリスタル「ここにはいません。妹はもう巻き込まないって決めたんです」

カサイ「妹? あれお前の妹なのか。そうか……」ポリポリ

クリスタル「ブーケブーケ。あの人さっきからなんか変です。なにか狙いがあるんでしょうか……」ヒソヒソ

ブーケ「わからない。けどあたしが戦ってる時から、ずっとあなたのことを気にしていたみたいなの……」ヒソヒソ

クリスタル「私を狙っているってことなんですかね……」ヒソヒソ

ブーケ「うーん……直接聞いてみる?」ヒソヒソ

クリスタル「ですね……」ヒソヒソ

クリスタル「カサイ!」

カサイ「おう!?」

クリスタル「さっきからこそこそと……何が目的なの!」

カサイ「うぐぬぬ……いやほらお前、あれ覚えてるか? この前の去り際、オレ言ったよなァ……次こそ決着つけるって……」

クリスタル「そういえば」

カサイ「でもよォ、今日はダメでよォ。いろいろあってダメなんだ……でもよォ、でもよォ! それってなんかダサくねェ!?」

クリスタル「いや知らないですけど」

カサイ「ぬぐぅっ!!」

クリスタル「なんなんですかあの人」ヒソヒソ

ブーケ「大見得切った手前恥ずかしいってことじゃない?」ヒソヒソ

クリスタル「なるほど」ヒソヒソ

カサイ「聞こえてんだよォ! だーもーいい!! ヤクサインやっちまえ!!!」

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!!」

ブーケ「来るわよ!」

クリスタル「はい!」



安価下3まででコンマ最大
どうする?
こういう技使ってこうする等
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 00:13:04.77 ID:xIcDU/Rro
クリスタルが>>497で発射されてるポップコーン全部破壊してる間に
ブーケが>>493を叩き込む
670 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/02(月) 00:15:11.62 ID:7FVwucDCo
いったんここまでで

なんだか敵側の方が空気がやわらかい気がします
st
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 00:15:14.85 ID:cD+OQO5Io
ブーケが>>104でポップコーン撃ち落としてクリスタルが曲性や>>171の変化球手裏剣連射
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 00:21:03.93 ID:K+quOQiv0
クリスタルが前スレ>>752冷波光(れいはこう)で目潰ししてる間にブーケが前スレ>>996のスウィートパウダーで骨抜きにしてからボコボコにする
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 00:22:10.23 ID:K+quOQiv0
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 00:25:42.97 ID:xIcDU/Rro
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/02(月) 18:18:23.78 ID:ZmqhalBR0
こういうのコンマに任せるよりは作者がやりやすそうなの選ぶ感じでも良いんじゃないか?
676 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 22:15:06.48 ID:H13XAVzEo
本当に無理そうなのはズラすからだいじょぶ
そもそもわたくしどうやら我が強すぎるみたいでストーリー部分で安価出すの下手くそなので 安価コンマでできるところはできる限り任せたい
更新頻度がアレなのはすべて>>1ってやつの仕業なんだまじごめん
677 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 22:27:47.62 ID:H13XAVzEo
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」ポップコ-ンッ!

ヒュヒュヒュンッ!

ブーケ「くっ、なかなか近づかせてくれないわね……!」タタタタッ

ボガガガァンッ!

クリスタル「う、くっ……うあっ!?」ヨロッ

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!」ポップコ-ンッ!!

ブーケ「クリスタル!!」ダッ

ボッガァァァンッ!

ブーケ「あぶなぁ……!」ズザッ

クリスタル「けふっけふっ!」

ブーケ「大丈夫!?」

クリスタル「は、はい、すみません……いつもならあれくらい……」

ブーケ「今だけは戦いに集中よ。じゃないととっても危ないわ」

クリスタル「はい……」

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」グォォ

ブーケ「まずはあいつの動きを止める。その後一気に畳み掛けるわよ」

クリスタル「はいっ……!」ググッ

ブーケ「行くわよ!」ダダッ

クリスタル「はいっ! プリキュア!」パキキッ

カサイ「んあ? なんだァ?」

クリスタル「冷波光!」ビカッ

カサイ「うおっまぶしっ!」

ヤクサイン「ヤクッ!」グラッ

ブーケ「今よ! プリキュア!」バッ

ヤクサイン「ヤッ!?」

ブーケ「スウィートパウダー!」フワァ

カサイ「ん? ンだよこの甘ったるいニオイ……ぶえっくしっ!」

ヤクサイン「ヤク…ヤクサ…」フラフラ

カサイ「うお!? お、おいヤクサイン!?」

ヤクサイン「ヤクサァ…」ドッシ-ン

カサイ「ヤクサインー!!?」

ブーケ「クリスタル!」

クリスタル「はいっ!」



安価下3まででコンマ最大
ボコボコにするのもせっかくなので募集
こういう技使ってこうする等
クリスタルは冷波光に使った手裏剣持ってます
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:34:58.65 ID:qSGZLkf2o
クリスタルはそのまま目潰し続けてブーケは前スレ>>753のバラ投げをヤクサインが持ってるポップコーンに刺して全部爆発させる
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:38:38.81 ID:JFv+tnnbo
クリスタルは片手で冷波光用の手裏剣持ったまま空いてる方の片手で>>496をポップコーンに投げてグサリ
ブーケはアースビーンズで絞め潰す
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 22:40:44.09 ID:Js8percS0
クリスタルは目潰し継続
ブーケは>>493でトドメをさす
681 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 22:54:53.30 ID:H13XAVzEo
クリスタル「冷波苦無!」ヒュオッパシッ!

カサイ「ヤクサイン! おいしっかりしろ!」バシバシ

ヤクサイン「ヤクサァ…」クラクラ

クリスタル「はっ!」シュピッ!

ヒュンッ!

カサイ「ん?」

グサッ

カサイ「うおっ!? 刺さった!?」

ピキ-ンッ

カサイ「凍った!?」

ヤクサイン「ヤグッ…」

カサイ「おいヤクサイン! このままだとお前のポップコーン、飛ばす前にぜんぶやられんぞ!」

クリスタル「まだまだ!」バララッ

カサイ「うげ!?」

クリスタル「連鎖性・冷波苦無!」シュシュシュンッ!

カサイ「は? どこ投げて……」

キキキキィンッ!

カサイ「うおあ!?」バッ

カカカカッ!
ピキピキピキ

カサイ「オレまで狙ってきやがった……ヤクサイン、まじで起きないと……!」

ウネウネッ

カサイ「は?」

ブーケ「プリキュア・アースビーンズ!」

ギチィッ!

ヤクサイン「ヤグゥゥゥ…!」

カサイ「今度は絞め殺しにきやがったァ!?」

ブーケ「クリスタル! こいつさっさと倒してクリアの応援行くわよ!」

クリスタル「はいっ!」

カサイ「おいおいおい! あんまりあっさりやられっと後でライガのバカにドヤされんぞ! オレが!」ブチブチッ

ヤクサイン「ヤクサァ…」
682 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 23:01:25.99 ID:H13XAVzEo
バチィィッ!!!

クリア「うぐっ……!」ガクガク

ライガ「ははっ」シュタッ

クリア「はぁっはぁっ……!」ヨロッ

ライガ「この程度か。いやガッカリはしていないさ。おおむね予想通りだからな」

クリア「うぅっ……!」プルプル

ライガ「ほぅ、まだ立つか」

クリア「あたり、まえでしょ……!」

ライガ「……」

クリア「みんな……必死で戦ってる……! だから!」

ライガ「……お前」

クリア「ここは私が食い止める!」キッ

ライガ「……変わったな」

クリア「だあああっ!」ダッ



安価下3まででコンマ最大
どうする?
こういう技使ってこうする等
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:04:40.90 ID:pAo8Z2f60
ロケーションムーブで逃げた
と見せかけて遊園地の施設の陰に隠れながらひたすら射撃技で引き撃ち
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:08:47.99 ID:iKf0/aVPo
前スレ>>754のセパレートマントをそこら辺の物陰に潜ませ多方向から不意打ち
その間に遊園地の高所に移動してライニングフィッシュアロー狙撃
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:13:23.33 ID:2JwLM18fo
>>306で飛行して遠距離技を引き撃ち連射
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:14:43.44 ID:qSGZLkf2o
クリティカルやトリプルゾロ目出てる場合はどうすんだろう
687 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 23:17:46.11 ID:H13XAVzEo
採用はコンマだけ判定して>>684にしますが
せっかく強そうなコンマ出てるけどできそうなことがぱっと思いつかない なにか案があれば募集ということで
なんもなければ桜野にいいもの()をあげよう
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:26:49.04 ID:Tz2NKkvOo
クリア関係で出たコンマだし
いつか強化形態プレゼントされますとか?
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:33:46.37 ID:qSGZLkf2o
何らかの要因でクリア強くなる的な
690 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 23:35:57.64 ID:H13XAVzEo
クリア「プリキュア・セパレートマント!」タタタッ

ライガ「ん? 何をする気だ?」

クリア「……セパレート!」バララッ

ライガ「うぐっ! 目くらましのつもりか!?」ブンッ!

パラパラ…

ライガ「………………」

ライガ「……どこへ行った?」



クリア「はぁはぁ……!」

クリア「プリキュア・スプラッシュ……ウェイヴレット!」ババッ



ライガ「ん?」

バシュッ!

ライガ「ぐぁ!?」

ライガ「ぬぐ……マントの切れ端ぃ……?」

ライガ「チッ、猪口才な……!」

バシュッ!

ライガ「くっ! 小賢しい!」

ライガ「どこだ! キュアクリア!」



クリア「はぁはぁ……ここからなら……!」

クリア「プリキュア・ライトニングフィッシュアロー!」ギリギリギリッ

クリア「いっけぇ!」バシュッ!

バシュウウウッ!
ギュルルルッ!!!
ドバァンッ!!!

クリア「よしっ……!」

モクモクモク
ブワッ!

クリア「!?」

ライガ「……」ギロッ

クリア「そんな……避けられ、た……?」

ライガ「……そこか」
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:36:39.72 ID:27xxriYW0
なんやかんやで桜野ちゃんが透ちゃん家にお泊まり的な
692 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 23:41:00.11 ID:H13XAVzEo
>>691
個人的にはこれめちゃくちゃ採用したい
前にちょろっと出てきた透ちゃん親フラも回収できるしストーリーの流れ的にもベストタイミングすぎる
自分のレスかと思うくらい完璧なのだが
693 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 23:43:37.12 ID:H13XAVzEo
あ、余談ですが
スプラッシュウェイヴレットのウェイヴレットは「wavelet」です
waveが波、letが小さいという意味で、ウェーブレット変換等数学やってるとけっこう出てきます セパレートマントもらった時からあっためてました
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:47:42.30 ID:Ynxk3Ssso
桜野&透お泊まりイベントなんて興奮で死んじゃうよ朱さんが
695 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/03(火) 23:52:47.11 ID:H13XAVzEo
ライガ「ずいぶんと……」バヂッ!

シュンッ!

クリア「!?」

ライガ「腑抜けた攻撃だな!」ドゴッ!

クリア「あぐっ!」

ドガガッ!

クリア「う、ぐっ……げほっげほっ……!」

ライガ「それで本当に私を倒すつもりか?」

クリア「うっ、くっ……!」フラフラ

ライガ「いや違うな。お前は時間稼ぎをしているだけだ」

クリア「……!」

ライガ「かつてのお前なら勝ちに来ていた。どれだけ勝ち目が薄かろうと、絶対に負けてはならないという意志で、たった独りでも戦い抜こうとしただろう」

クリア「……」

ライガ「それがどうだ。今の戦いぶりはまるで、自分が勝たなくてもいいと言っているようだ。なにかを、誰かを待っているようだ」

クリア「……」

ライガ「ついに気づいたか、自分の弱さに! 独りではなにもできないことに!!」

クリア「……」

クリア「……」

クリア「……別にいいんだ」

ライガ「……!」

クリア「そうだ……いいんだよ……」

クリア「独りじゃなにもできなくたって……独りじゃなにも決められなくたって……」

クリア「だって」

クリア「だって!」

クリア「だって……」

クリア「答えはぜんぶ桜野がくれるもん」ニコッ
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/03(火) 23:56:06.20 ID:Ynxk3Ssso
敵の弱点なんて改善されず放置されたままの方がありがたいだろうにライガさんは指摘しちゃうんだ
697 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/04(水) 00:01:18.60 ID:RjyNMEkWo
ライガ「……ぷっ」

ライガ「くはっ、はははっ……!」

ライガ「ははっははははっ! そうかそうか! お前はそういうやつだったなぁ!」

ライガ「孤独に怯えては妖精どもに縋り! それを喪えば今度は力に縋り! そして次に見つけたのがキュアサクラか!」

ライガ「ああ悪かった、悪かったよ! 私が間違っていた! お前は何も変わっちゃいないなぁ!!」

クリア「ううん、変わった。私、変われた。みんなの、桜野のおかげで変わることができた。仲間や友だちを信じられるようになった。私はもう独りじゃない」

ライガ「それで私に勝てるのか?」

クリア「私じゃ勝てない」フルフル

ライガ「そうか。なら……」バチバチッ

クリア「でもいいの」

ライガ「お前もここで終わりだな!」バヂンッ!

クリア「だって今も、この瞬間も」

ライガ「はあっ!」バチチッ!

クリア「私は桜野を信じてるから」

キュインッ!
ドガッ!!!

ライガ「あがっ!?!!」

バキィッ!
ドガッガガガッ!
ドッガァァァンッ!!!

ライガ「うっ……がふっ!」

シュタッ

サクラ「ごめん遅れた!」

クリア「ううん」ニコッ
698 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/04(水) 00:04:48.32 ID:RjyNMEkWo
ここまで
鬱ssとか言われたからプリキュアっぽい要素盛ろうと思って「信じる心」みたいなテーマを書いてみたぞ!これで紛うことなきプリキュアだ!

遊園地編終わったら透ちゃん家お泊まり編をやろうと思います 流れ的にみんなでお泊まりになると思います 透ちゃんの誘い文句は安価で決めようかな
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 00:09:07.27 ID:qG+ySw7go

ライガさんクリアについてずいぶん勉強したな…
まるでクリア博士だ
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 00:10:57.61 ID:l4IBrvqlo

いよいよ朱さんがご両親に挨拶するのね
娘さんを私にくださいと
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 00:15:47.13 ID:18Jw5o0V0

ライガおじさんクリアに対してはましましもりもりでやたら饒舌になるのは気のせいか
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 00:37:05.80 ID:dTmfmaOa0
強さだけならキュアサクラさんは誰も必要としてないな
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 01:05:03.55 ID:bNJ2u6s3o
ライクリ捗る〜〜〜
おつ
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 01:18:14.43 ID:WAwj2hbD0
クリア
ミミックトリック
ミミックオクトパスに似た生物がクリアにお願いされた物に擬態する
生き物だろうが物だろうが何にでも姿形は完璧に変身できるけど能力までは完全に再現できない
例えばプリキュアに変身しても普通の人間くらいに喋ったり動くくらい
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 08:26:03.77 ID:P/LLV16J0

いやこれ「信じる」なんて前向きな状態というよりは、桜野にガチ依存してて(他人に尽くすだけの桜野の状態も含めれば半分共依存?)
むしろ危ない状態なのでは…?
なでなでほあぁして笑ってたあの頃が遠い昔のようだ
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 12:23:25.00 ID:KQE4yGuso
クリスタル
冷装突(れいそうとつ)
走り出す→ジャンプ→前方一回転→敵に足を向けた瞬間円錐状の氷が放たれ敵をロックオン&拘束→その円錐状の氷に飛び込むようにライ○ーキック→円錐情の氷と一体化して相手の身体を貫き通り抜ける
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 14:13:59.80 ID:aJ5iJVYgo
ライガ「クレイジーサイコレズとはいえ仲間だった女の子も敵とはいえ数少ないまともな女の子も寝取られた!!」的な
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/04(水) 18:16:56.73 ID:sP0dFuZDo
クリア
スピニングディスチャージ
カニさんイカさん達の触手がマントからいっぱい出てきて独楽に巻き付ける紐みたいにクリアに巻き付く
続いてマントからカニ様が出てきてクリアを投げ飛ばす
カニさんイカさん達は独楽を投げるみたいな感じでクリアを回転させて放つ
独楽みたいに超高速回転したクリアが敵に回し蹴りをぶちこむ
709 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/05(木) 01:12:37.19 ID:qDMDVIS4o
サクラ「クリア、怪我は?」

クリア「平気」

ライガ「くっ……はぁはぁ……」ヨロッ

サクラ「……いける?」パキパキ

クリア「うんっ……!」グッ

ライガ「はははっ……ピンチかな……?」

サクラ「今日こそ倒すよ!」

クリア「うんっ!」ダンッ

ライガ「くっ!」ザッ

クリア「はぁぁ!」ガッ

ライガ「うぐっ! う、ぉああっ!」ドガァッ!

クリア「あくっ……!」ググッ

ライガ「でぇぇやぁっ!」バキィッ!

クリア「うぁあっ!」ドゴッズザザッ

サクラ「クリアっ!?」

クリア「だ、大丈夫……!」フラッ

サクラ「……よくもっ!」ギュンッ

ライガ「!」バヂッ

サクラ「らぁぁあっ!」ズガガガッ

ライガ「うぉぉお!」ガガガッ

ガギンッ

ライガ「はぁはぁ……ははっ、ずいぶん気が立っているな……!」グググッ

サクラ「もう手を出してこないと思ってた……!」ググッ

ライガ「はあ?」

『10日後夜明け前、町はずれの森に1人で来い』

サクラ「まだあと7日ある。なのに……!」

ライガ「ああ、少し確かめたいことがある……」

サクラ「確かめたいこと……?」

ライガ「それとっ……!」グイッ

サクラ「っ!」

ライガ「迷っているだろうお前の背中を押してやろうと思ってな!」バチチッ!

サクラ「くっ……! お気遣いどうもっ……!!」ガッ

クリア「サクラ!」タタタッ



安価下3まででコンマ最大
サクラ&クリア vs ライガ
どうする?
こういう技使ってこうする等
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/05(木) 01:26:33.07 ID:ODukFSlyo
サクラのステゴロ攻撃の合間合間にクリアがサクラの少し後ろから>>170でライガへの嫌がらせのごとくアシスト攻撃
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/05(木) 01:30:16.94 ID:qXngE/BL0
サクラの打撃とクリアのウォーターバレット+2人のロケーションムーブによる全方位コンビネーション攻撃
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/05(木) 01:34:31.50 ID:d49qxOHZo
ロケーションムーブで2人とも消える→>>306のエアースイムで飛んでるクリアが抱えてるサクラをライガの頭上に投下
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/05(木) 11:28:54.68 ID:J6a0CoPMo
クリア ブーケ
フルタックル
クリアがマントからウミヒルモ取り出してブーケに品種改良で美味しく且つたくさん増やしてもらう
それを食べてお腹いっぱいになったジュゴンがオーラ纏って相手にタックル
714 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/05(木) 23:18:46.21 ID:qDMDVIS4o
クリア「はっ!」バサッ

サクラ「!」ドガッ

ライガ「うぐっ!?」

クリア「いくよテッポウウオくん!」テッポ-ッ!

サクラ「……とっ」タタンッズザッ

ライガ「なにを……!」

クリア「プリキュア・ウォーターバレット!」ジャキッ

ライガ「!」

パパァンッ!

ライガ「そんな豆鉄砲ごときで……っ!!?」バヂッ

ダダァンッ!
シュウウウ…

ライガ「チッ……当たるのはまずいな……」ズザッ

サクラ「よそ見もまずいんじゃない!」

シュンッ

ライガ「っ!?」

クリア「ロケーションムーブ……!」

サクラ「だあっ!」バキッ

ライガ「ぐはっ!」グラッ

クリア「くらえ!」パパパッ!

ライガ「うっ、くっ……! でやぁっ!」ブンッ

シュンッ

ライガ「なっ!?」スカッ

クリア「たっ!」ズガンッ!

ライガ「くっ……!」バリッズザザッ

シュンッ

ライガ「っ!!」

サクラ「もらった!」バキッ

ライガ「うぐあっ!!」ドサッ

サクラ「まだまだいくよ!」ダッ

クリア「はぁはぁ……うんっ……!」タタッ
715 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/05(木) 23:28:43.97 ID:qDMDVIS4o
ライガ「うぐっ、くっ……!」

クリア「はぁっはぁっ……」

サクラ「クリア大丈夫!?」

クリア「うんっ……ちょっと疲れたけど……!」

サクラ「じゃあさっさとやっつけちゃおっか!」グッ

クリア「うん!」

ライガ「ははっ、まずそうだな……! ならば!」バヂヂヂッ!

サクラ「!」ザッ

バヂィッ!

クリア「え……」

サクラ「クリア!?」

ライガ「手早く用事を済ませるとしようっ!!」グアッ

ドガァッ!!!

サクラ「うぐっ、あっ……!」ミシミシ

クリア「サクラっ……!」

ライガ「くっ、うおおっ!」ググッ

サクラ「うぅっ!!」ガシッ

ライガ「なっ!?」グラッ

サクラ「らぁっ!!!」ブォンッ!

ドゴォッ!

ライガ「がはっ……!」

サクラ「はぁっ……あぐっ……!」ガクッ

クリア「サクラっ!」

サクラ「だ、だいじょぶ……! それより……」

ライガ「ふぅぅ……!」ガラガラ

サクラ「確かめたいことってクリアのこと……?」

ライガ「予想が正しければな……」

クリア「予想……?」

ライガ「……キュアクリア」

クリア「……っ」キッ

ライガ「……ウィッシュスターを持っているのはお前だろう?」

クリア「!!!」
716 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/05(木) 23:38:42.50 ID:qDMDVIS4o
ライガ「くくっ、ははは! その反応だけで十分だ。妖精どちらかの近くにあるだろうとは思っていたからなぁ!」

クリア「くっ……!」

サクラ「それを知ってどうするつもり……!」

ライガ「我々としても確実にウィッシュスターを奪還する方法を模索していてね」

クリア「確実な……方法……?」

ライガ「1番弱いやつが持っていてくれて好都合だよ。そいつからなら簡単に奪えそうだからなぁ」

クリア「!!」

サクラ「クリアは弱くなんかない……!」

ライガ「いいや弱いさ。そいつでは守りきれんよ」

クリア「……っ!」

サクラ「大丈夫だよクリア……クリアのことはわたしが守る……!」

クリア「う、うん……」

ライガ「本当にできるか?」

サクラ「……」キッ

ライガ「はっきり言おうか、キュアサクラ。私はお前が来るまでに、キュアクリアを殺せていたぞ?」

クリア「……!」

サクラ「……ハッタリだ。本当にできるなら、なんでそうしなかった?」

ライガ「言ったろ、確実な方法を探しているって。そいつを殺せば、今度は私が殺されてしまうだろうからな。ウィッシュスターの奪還どころではなくなる。それだけの話だ」

クリア「そんな……!」

サクラ「…………勘違いしてない?」

クリア「!」ゾクッ

サクラ「わたしは……!」ザッ

クリア「さくっ……」

サクラ「今もっ……!!」ギロッ

ライガ「……」

サクラ「お前を殺すつもりだっ!!!」ブワッ
717 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/05(木) 23:46:45.13 ID:qDMDVIS4o
ライガ「だろうな。だが……」

ドガガガッ

クリア「……?」

ライガ「時間切れだ」

ドッガァァァンッ!!!

サクラ「!」

ヤクサイン「ヤクサァァァイ…!!」ドシ-ンッ

クリア「ヤクサイン!?」

クリスタル「はっ」シュタッ

ブーケ「よっと……」タンッ

クリア「ブーケ! クリスタル!」

ブーケ「あ、2人とも!」

クリア「よかった! 無事だったんだ!」



カサイ「っつー……」ポリポリ

ライガ「カサイ、いいタイミングだ」

カサイ「んお? そうか?」

ライガ「あと3秒遅ければ殺されていた」

カサイ「そいつァベストタイミングだ。もういいのか?」

ライガ「ああ、帰るぞ」

カサイ「ウィッシュスターはどうした? 奪えそうなら奪ってくるって言ってたろ?」

ライガ「ん」クイッ

カサイ「……いいのかよ」

ライガ「待っていれば向こうから持ってくるさ」

カサイ「本当だろうなァ……」

ライガ「……キュアサクラ!!」

サクラ「!」

ライガ「分かっているな?」

サクラ「……」キッ

ライガ「いくぞ」シュンッ

カサイ「あァ」シュンッ
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/05(木) 23:51:33.94 ID:rZxfWv3fo
キュアサクラ加入してからはヤクサインはどうしてもサクラがいるところじゃないと殺せなくなってるなあ
719 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/05(木) 23:54:54.83 ID:qDMDVIS4o
サクラ「……」

クリア「サクラ、大丈夫……?」

サクラ「あ、うん。それよりみんなは?」

ブーケ「あたしは平気よ」

サクラ「よかったです。クリスタルは?」

クリスタル「え、あ……」

サクラ「どうしたの?」キョトン

クリスタル「だ、大丈夫! 大丈夫です!」

サクラ「よかった。それじゃあ……」

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」

サクラ「さっさとあいつ倒そっか!」

クリア「うん!」

ブーケ「ポップコーン飛ばしてくるから気をつけてね!」

サクラ「ポップコーンですか!?」

ブーケ「しかも爆発するわよ!」

クリア「なんで……」

サクラ「とにかくいくよ!」ダッ

クリア「うん!」タタッ

ブーケ「ええ!」タタッ

サクラ「クリスタル!」

クリスタル「は、はいっ!」

クリスタル「今は……集中……!」タタタッ
720 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/05(木) 23:56:05.11 ID:qDMDVIS4o
安価出し忘れました

安価下3まででコンマ最大
久しぶりの全員戦闘
どうする?
こういう技使ってこうする等



なお本日ここまで
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/05(木) 23:56:25.77 ID:rZxfWv3f0
ブーケとクリスタルだけではヤクサイン倒せないのか
昔はクリア1人で倒せるくらいだったのに…
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 00:02:21.49 ID:kXeM6X0Yo

クリアは疲れてるから後方で>>255の準備

サクラは食べ物を粗末にするわけにはいかないから全力で爆発したポップコーンの破片を地面に落ちる前に口の中に入れる

ブーケは>>225でクリア回復

クリスタルは>>497振り回して発射されるポップコーンはたきおとす
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 00:17:03.56 ID:UlefjUUZ0
サクラは初めてのポップコーンの匂いが美味しそうだから飛び付いて食おうとする
ブーケとクリアは全力でヤクサインを押さえつける
クリアはライトニングスパイラルフィッシュアロー
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 00:20:29.13 ID:kIbus57b0
クリアのロケーションムーブでヤクサインがポップコーン蓄えてるとこにブーケを送ってブーケの力で(元々は植物な)ポップコーンを品種改良
クリスタルはヤクサインの足凍らせてサクラは力づくでヤクサインを押さえる
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 10:29:41.52 ID:oYsoJSWp0
クリア
カワウソルジャーズ
ニホンカワウソらしき生き物がいっぱい出てきて物投げたり二足歩行で格闘したり噛みついたり等々かなり賢く戦う

ブーケ
エキサイトシード
シルフィウムの種を(適量)食べて興奮状態となり一定時間パワーアップ
また発芽寸前のシルフィウムの種を相手にたくさんぶちこんで過剰摂取させることでまともな思考能力を奪って混乱させることも出来る
726 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/06(金) 22:29:53.13 ID:QtykIiHzo
クリア「私が貫く! 準備に時間かかるから、その間はお願い!」バサッギリギリッ

ブーケ「任せて! 動きを止めるわ!」

クリスタル「きます!」

ヤクサイン「ヤァァクゥゥ…!」ポポポポッ

サクラ「あれがっ……!」

ヤクサイン「サァァァイ!!!」ポップコ-ンッ!

ブーケ「撃ち落とすわよ!」

クリスタル「はい!」

サクラ「いい……」

ブーケ「え……?」

サクラ「いい……匂い!!!」ビョンッ!

ブーケ「サクラ!?」

クリア「待って! それポップコーンなのは見た目だけで……!」

サクラ「いただきまぁす!!!」ンガッ

ボガァァァンッ!!!

ボヒュンッ

サクラ「へぶっ!!!」ズゴンッ!

クリア「闇のエネルギーの……かたまり……」

ブーケ「と、とにかくクリアは準備を続けて。クリスタル、行くわよ!」

クリスタル「は、はい……」
727 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/06(金) 22:45:01.41 ID:QtykIiHzo
ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」ポポポポップコ-ンッ!

クリスタル「冷波分銅鎖!」ジャラッ

ヒュヒュヒュンッ!

クリスタル「蛇ノ道!」ジャララッ!

ボガガガァンッ!

ヤクサイン「ヤクッ!?」

ブーケ「プリキュア・アースビーンズ!」バシュルルッ!

ヤクサイン「ヤッ…!」ギチギチ

クリスタル「私も鎖で!」ジャラララッ!

ヤクサイン「ヤクゥゥ…!」ギチチッ

ブーケ「クリア!」

クリア「2人ともありがとう! いくよカジキさん!」ギギギギッ

バショ-ッ!

クリア「プリキュア・ライトニングスパイラルフィッシュアロー!!!」バシュウウウッ!!!

バショ-ッ!
ギュルルルルルッ!!!!!

ヤクサイン「ヤ…ク…サァァァイ!!!」ポポポップコ-ンッ!

クリスタル「くっ……この体勢からでも……!?」ギギッ

クリア「その程度じゃ止まらない! 貫け!」

ボガガガッ
ギュルルルルルッ!!!!!

ヤクサイン「!?」

ズジュウウウウウッ!!!!!

ヤクサイン「ヤクサァァァイッ!?」

ブーケ「やった!?」

クリスタル「ま、まだ倒せてません!」

クリア「はぁはぁ……爆発でちょっと逸らされた……!」

サクラ「でも大ダメージだね!」ガバッ

クリア「あ、大丈夫?」

サクラ「おいしくなかった!」

クリア「でしょーね!」



安価下3まででコンマ最大
どうする?
こういう技使ってこうする等
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 22:49:28.81 ID:YViHuyECo
>>461でクリアがみんなを連続発射
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 22:53:14.84 ID:W9vLcwxg0
お疲れで可愛くなってるクリアさんが>>38でブーケを突撃させる
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 22:55:27.81 ID:TPaBRnYk0
遠距離技連打でポップコーン誘爆させる
731 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/06(金) 23:13:15.32 ID:QtykIiHzo
クリア「はぁはぁ……」

サクラ「大丈夫?」

クリア「疲れちゃって……」

サクラ「じゃあちょっと休憩して……」

クリア「うん……ごめん……」

サクラ「……」ジ-

クリア「サクラ?」

サクラ「クリア、ちょっと耳貸し」

クリア「んぅ?」



ブーケ「んぬぬ……!」ギギギッ…

ヤクサイン「ヤ、ク…!」

サクラ「ブーケー!」ブンブン

ブーケ「なにー!」

サクラ「クリアが言いたいことあるってー!」

ブーケ「クリア? どしたのー!」

サクラ「ほらクリア! しなを作るのです!」

クリア「う、うん……ブーケ!」シナッ

ブーケ「え……?」

クリア「ちょっと疲れちゃった……介抱して欲しいなぁ……」

ブーケ「な……な……!」キュゥゥゥン

クリスタル「ちょっ!? 今ですか!?」

クリア「お願い、ブーケ」キュルン

ブーケ「しゅるううううううっ!!!!」ダダダダッ

クリスタル「ブーケ! うあっ!?」グラッ

サクラ「釣れた! クリア!」

クリア「うん!」

ブーケ「いーまーいーくーねー!」ドドドドッ

クリア「ロケーションムーブ」バサッ

シュンッ

ブーケ「クリアー!」バッ

ヤクサイン「ヤ?」

ズドッガァァァンッ!!!!!

クリスタル「ええ……」

クリア「うまく決まった」スンッ

サクラ「名付けてプリキュア・クレイジーアクシデント!」

クリスタル「すっごい威力……」

ブーケ「ひろい……ひりょいわぁ……」グタッ
732 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/06(金) 23:25:24.57 ID:QtykIiHzo
クリスタル「で、でも隙が……」

ヤクサイン「ヤグゥゥ! ヤクサァァァイッ!!!」ドゴドゴンッ!

クリスタル「うっ!? あぁっ!」ドサッ

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!!!」ポップコ-ンッ!

クリスタル「うっ……!」ギュッ

サクラ「クリスタル!」ザッ

ボガァンッ!!

クリスタル「……!」

サクラ「うあっちちぃ……! 大丈夫!?」シュウウウ…

クリスタル「……は、はい……ありがとございます……」

サクラ「よかった!」ニコッ

クリスタル「……あ……ぅ」

サクラ「さて……」パキパキッ

ヤクサイン「ヤッ…!?」

サクラ「目の前で食べ物が爆散するのもそろそろ気分悪いんだよね……」パンッ

ヤクサイン「ヤクゥゥ…!」

サクラ「覚悟しろ……!!!」ギロッ



安価下3まででコンマ最大
とどめ
どうする?
こういう技使ってこうする等
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:27:32.56 ID:yvSZpi/v0
ライトニングバリスタでサクラ発射
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:30:29.94 ID:Z91hil17o
>>623でトドメ
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/06(金) 23:36:10.05 ID:8lvXa2vRo
ポップコーン集まってるとこに一斉攻撃してヤクサインを誘爆爆散
736 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/06(金) 23:50:42.21 ID:QtykIiHzo
サクラ「シキ、シアさん! 力を貸して! プリキュアハリケーンだ!」

シキ「お、おっけー……!」クルッ

シア「いきますわよ!」バッ

クリスタル「つ、冷たくないです……?」ピキピキ

シキ「なんとか……!」

クリスタル「おっけーです!」ザッ

ブーケ「」ザッ

クリア「」ザッ

サクラ「みんないくよ! プリキュアハリケーン! アイスボール!!」ザッ

ヤクサイン「ヤクサァァァイ!」

サクラ「アタック!」ダッ

クリスタル「ブーケ!」パス

ブーケ「クリア!」パス

クリア「はっ!」ジャンプキャッチ

シュタッ

クリア「サクラ! クラウディングトライ!」

サクラ「おっけー!」タタッ

サクラ「といやっ!」バクテンッ!

サクラ「えんどぼー!!!」バシュウウウッ

ヤクサイン「ヤ、ヤクッ!? ヤクゥッ!?」ワタワタ

バシュウウウッ!!!

ヤクサイン「ヤ…」

ドッガァァァァァンッ!!!
ピキピキピキッ
パリィィィンッ!!!

ヤクサイン「ヤァァァァ!!!」サラサラ…
737 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/06(金) 23:51:13.20 ID:QtykIiHzo
YouTubeとwikiで履修しました
どこまでやっていいか分からなくなりました
738 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/07(土) 00:00:37.77 ID:jfDJ/n+Go
桜野「ふぃぃ……なんとか倒せたねぇ。シキ、シアさん、無理させちゃってごめんなさい」

シア「構いませんわこれくらい」

桜野「シキもごめんね。寒くなかった?」

シキ「ちょっとだけなのです」

桜野「透ちゃんは大丈夫? かなり疲れてたみたいだけど」

透「……」

桜野「透ちゃん?」

透「……ねぇ桜野」

桜野「ん?」

透「……やっぱりあとでにする」

桜野「そう? 話したい時でいいからね」

透「うん。今はとりあえず、勝ててよかった」ニコッ

桜野「うん!」ニコッ

桜野「あ、そういえばあの子のご両親! 探さなきゃ!」

朱「それなら大丈夫よ。ちゃんと迎えに来てくれたわ」

桜野「ほんとですか!? よかったぁ」

朱「ところでそれ……」

桜野「あ、そうだ」ガラガラ

雪菜「ふぅー……」

桜野「雪菜ちゃーん!」タタッ

雪菜「っ!」ビクッ

雪菜「は、はい……なんですか……?」

桜野「これ!」ガラガラ

雪菜「なんです……? 袋いっぱい……」

桜野「桃のジュース!」ニパッ

雪菜「えっ……」
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 00:01:26.12 ID:/CZQxncmo
ヒエッ…
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 00:06:26.88 ID:U7hMp/c4o
加減しろ……
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 00:08:20.48 ID:fCZm15gB0
普通1個だよぅ…
742 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/07(土) 00:11:26.80 ID:jfDJ/n+Go
雪菜「な……え……? なん……?」

桜野「いやぁわたしね、お恥ずかしながら入口の自販機で見つけられなくてさ。でもご安心、売店にあったからそこで買ってきたの!」

雪菜「あ、そ、そうだったんですか……で、でも……なんでこんなに……?」

桜野「それがさ、見つけたはいいんだけど種類がいっぱいあって。どれが好きか分かんなかったからぜんぶ買ってきちゃった!」ニコッ

雪菜「! え、あ……あ、ありっ……ありがとっ……ございます……」

桜野「さあさあ好きなの選んでね! どれがいい? ぜんぶ?」

雪菜「いいいいっぽんで! 1本でいいです……から……これで……」

桜野「そう? これにする? じゃあどーぞ!」

雪菜「……あ、ありがと、ござ、ま………………あ」ツルッ

ガシャガシャンッ!

雪菜「あ……!」

桜野「あらら、落ちちゃった」

雪菜「ごっ、ごめんっなさっ!! ごめんなさいっ!!!」

桜野「もう、そんなに謝らないでよ。ほら」

雪菜「すみませっ……」

桜野「あ、でも落としちゃったの嫌だよね。新しいの買ってこよっか」

雪菜「っ! いいです!!!」ブンブン

桜野「そうなの? ほんとに?」

雪菜「……いい、です……本当にいいです……それで……いいですから……!」

桜野「そか。じゃあ今度はしっかり持ってね」ニコッ

雪菜「……は、ぃ」ギュウウッ

桜野「2人も飲むー?」

透「いいの?」トテトテ

桜野「もちろん。余っちゃったらもったいないし」

透「ありがと。あ、そうだ、これから本物ポップコーン食べに行く?」

桜野「今度のはおいしいかな?」ハイコレ

透「さっきのよりは確実に」アリガト

朱「……」

桜野「朱さんもどうですかー?」

朱「……ええ」

朱「……」

雪菜「……っ」カタカタ

朱「雪菜ちゃん……」
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 00:12:54.62 ID:mSMHYCCHo
いやーやっぱ中学生にも携帯必要ですねー
744 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/07(土) 00:16:08.67 ID:jfDJ/n+Go
ここまで

そんなこんなで楽しい楽しい遊園地編これにて了です



次から透ちゃん家お泊まり編やるつもりだけど少しお時間いただくと思います 決めなきゃいけないことが多いんだなこれが
透ちゃんの誘い文句とかお泊まりイベントとか募集したい けどイベントは採用条件も枠も厳しくなりそうなんだよなぁどーしよ
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 00:17:33.09 ID:/CZQxncmo
募集は今かな?また今度かな?
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 00:18:48.19 ID:mSMHYCCHo

募集するだけして良いのあったら取っていってダメなやつは切り捨てればいいのでは
747 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/07(土) 00:29:10.20 ID:jfDJ/n+Go
じゃあそういう感じにしますか

@ 透ちゃんがお泊まり誘う時の文句
A お泊まりイベント

以上2つを募集します どちらかでもおk

@は桜野にだけ先に話してはあとは桜野に手伝ってもらうお子ちゃまムーブ前提とかでもおk

Aに関しては、多分夜系のイベントほど採用厳しくなると思います 枕投げとかはできなさそう
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 00:38:31.93 ID:/CZQxncmo
@ 透ちゃんが自分に親指向けるサムズアップポーズで「みんなで私に夜這いしにこない?」(良い笑顔で)
(お泊まりして人の家で寝ることを夜這いだと意味を勘違いしている)
Aみんなでお料理
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 02:30:08.64 ID:UrAT2Q900
@1人ずつ壁ドンしていって「私の家に来て…今夜は寝かさないから…」と耳元で囁いて誘っていく
勿論本人はなんの他意もなくただのみんなでお泊まりのつもりで言っているのでみんなには2人っきりであんなことやこんなことやとかなんか色々誤解させたまま

A透が親とご飯作ってる時透が親に「お願い」される光景が桜野には自分がされる「お願い」とは何故か違って見えた
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 02:43:07.21 ID:MGf0B7lvo
A朱さんが「ご両親に娘さんをくださいって挨拶しに行くか」と意気込んだら透に「出会った頃の眼ぇ」で睨まれた
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 08:37:32.99 ID:KWgetdWFo
@透「逢い引きしよ♪」
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 08:46:04.26 ID:XC4QgZrY0
@今度私ん家のお布団でマグロになりなよ
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 09:03:39.90 ID:JK1gtOIjo
@今度私を寝取りにきなよ
お泊まり→透の寝具を使う→寝取る
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 09:15:18.49 ID:WAofT29ro
@ 私のカキタレになって
(透ちゃんにとっての意味)お泊まりする関係のこと
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 09:16:39.62 ID:iVloSuemO
@私と枕営業しよっ?(本人は枕投げって言ってるつもり)
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 09:42:09.02 ID:QLQNktvw0
A透ちゃんの部屋なんにもない!?と思ったらお掃除するために全部マントの中に入れててそのままになってただけだった
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 09:55:02.68 ID:LjbeppVl0
A衝撃の事実 家の近くと学校の近くにマントマーキングしておいてワープすることで登下校楽してた
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 10:45:34.92 ID:/UvjT4Rgo
@今夜家に誰もいないの……
A皆でお夕飯作り(料理コンマ)
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 11:32:21.23 ID:0/sYvfXmo
A透の親が娘をここまで元気にしてくれたことを涙流して感謝してこれからも仲良くして欲しいと「お願い」された
この人達の感謝と願いも桜野にとって今までの「お願い」と何も違いはないのか的なイベントどっかで起きる
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 11:55:18.74 ID:/xQ+a/Vm0
@パパ活ママ活しない?(意味:お父さんお母さんに会ってかない?)
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 12:24:50.17 ID:NcfGsyhH0
A釣り行く事になってみんなに釣竿貸すとき
透「これで私達は竿姉妹だね」
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 13:13:42.21 ID:TIgso95Jo
A朱さんがSNSで透ちゃんに男っぽい格好させて腕組んでる画像挙げて「彼氏とお泊まりデートナウ!」
直後にちゃんと女の子の格好してる透ちゃんと腕組んでる画像挙げて「かっこいい男の子だと思った?残念!女の子でした!」
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/07(土) 16:44:57.83 ID:MiK+djkMo
A透の無自覚天然誘惑に理性が蕩けそうになるが桜野と雪菜は(朱さんと同類になるわけにはいかない)(外道に堕ちるわけにはいかない)と歯を食い縛りながら必死に堪えた
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 00:39:09.62 ID:b0UhrhFH0
@一緒に逢瀬…しよ…?
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 02:05:54.32 ID:x4pdJ5Og0
@家に泊まりがけでデリヘルしない?
※デリヘルとは女の子が家に来ることである
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 14:27:29.41 ID:vaah8bCOo
A透ちゃんの服が動きやすさ重視したせいで男女どちらにも見えるような服ばっかになってしまっていた
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/08(日) 19:36:53.32 ID:OJy1zX4i0
A結構色んなものがあって透ちゃんは意外と多趣味多芸だった
768 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/10(火) 00:33:07.59 ID:DeAgc5BGo
Aはともかく@が完全に大喜利大会でワロタ ここから選ぶのか
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 00:40:05.45 ID:V4NFFD5y0
果たして朱さんの理性は何秒で崩壊するのか
770 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/10(火) 00:49:09.27 ID:DeAgc5BGo
桜野「……」

『10日後夜明け前、町はずれの森に1人で来い』

桜野(……あと4日)

桜野(あの日からずっと、わたしは迷っている)

桜野(みんなに話すべきか話さぬべきか。ここまできてなお、答えは出ないままだ)

桜野(ああいう言い方をしてきた以上、罠なのは確実。だったらこっちも戦力は多い方がいい、んだけど……)

桜野「……」

『私はお前が来るまでに、キュアクリアを殺せていたぞ?』

桜野(みんなを巻き込んで、わたしひとりで守りきれるだろうか)

桜野(守りきれなかったらどうする?)

桜野(あの時だって、もしかしたら透ちゃんが……)

桜野「……」

桜野(ひとりで決着をつけられるならそれに越したことはない。でも本当にひとりでやりきれるだろうか)

桜野(失敗したらどうなる?)

桜野(言われた通りウィッシュスターを持って行って、それで負けたら……そうなれば完全に詰みだ。うまくいきませんでしたじゃすまない)

桜野(それにわたしは死なずに帰ってこなきゃいけない)

桜野(透ちゃんと約束したから。約束は守らなきゃいけないから)

桜野(もはやその約束もいつまで守れるか分からないけれど……)

桜野(そう考えるとやっぱり難しい)

桜野(誰にも話さないなら……ライガにツナミにカサイ、それに未だ正体不明の皇帝サイカ。それをひとりで相手にしなきゃいけない)

桜野(話すってことはみんなで戦うことになるだろう。これまで以上に苦しい戦いになると思う。そこにみんなを巻き込まなきないけない。もし守りきれなかったら……)

桜野「……わたし……どうしたらいいだろう」



安価下
@ みんなに話そう
A 隠しておこう
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 00:54:14.82 ID:tfqQbOFJ0
1
不正解ならバッドエンドかな?
772 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/10(火) 00:59:56.83 ID:DeAgc5BGo
>>771
桜野さんは一所懸命考えてるけど神視点では多数決とるまでもないような取るに足らない些末な問題ということを安価スレの特性を活かして表現しようとした結果こうなった。のである。
ほぼ変わらんけど個人的に@√の方が面白いと思います

今週ちょっと忙しめなのでまた少し空きます
その間一応>>747の募集は継続ということで
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 01:01:53.86 ID:fBQ5NafMo
おつおつ
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 08:58:40.93 ID:PjdbQlB1o
@みんなで私ん家に一晩中強姦しない?
意味:強い女が集まる
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 09:22:12.30 ID:n3m7X0gN0
Aなんで私達以外プリキュアいないの?なんで初めは透ちゃんしか選ばれなかったの?って誰かが疑問投げかけた
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 10:46:03.83 ID:E3R6yprm0
@は透ちゃんがみんなの教室に突撃して1人ずつ別々の口説き文句で誘惑してくことにすれば3つまで選べるのではないか?
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 11:00:06.00 ID:L/a9InJNo
A透ちゃんのちっちゃい頃のアルバムみんなで見る
色んな女の子のお友達と腕組まれてたり抱きつかれてたり(透ちゃんはキョトン?としてたりポヤーとしてる表情ばっかり)
劇の写真全部王子様役だったり
昔は「透ちゃんのお嫁さんになる〜!」と言われてたことがよくあったり(本人は急におままごと始まったのかと思ってた)
男の子だと思われてた疑惑が生まれる
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 16:14:28.85 ID:q/lpi8E10
Gが出たのでプリキュアに変身して倒そうとしたらクリアのマントの中に入ってきた
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/10(火) 23:48:51.10 ID:6TUehs8Yo
A透ちゃんの家に自分も行きたかった霰ちゃんがこっそり後をつけてきた
という名目で姉の面目を保つために忘れ物をこっそり誰にも姉本人にさえ気づかれないように鞄に入れにきた
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/11(水) 02:31:52.16 ID:v08xusDgo
Aシアさんが本当にスピリットピースお吸い物にしてすすってた
と思ったら具をスピリットピースの形に切って透が作ってくれたお吸い物だった
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/12(木) 01:23:06.40 ID:xigk1KG5o
@私と初夜過ごさない?
A透ちゃんああ見えて実は家事スキル高かったこと発覚(親がそういうことはちゃんと教えてくれた)
が効率化のため身体の一部を変身させてプリキュアの力使ってセコいことたまにやる(リモートコネクト使って届かない隙間掃除したり邪魔なもの全部マントのなかにいれたりロケーションムーブ使って全てのスーパーの特売ゲットしたり大量の荷物マントの中入れたり料理しながらリモートコネクト使って冷蔵庫とか遠くから物取ったり等々)
782 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/13(金) 06:30:24.47 ID:/Pml3to4o
>>776
採☆用
783 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/13(金) 06:39:51.48 ID:/Pml3to4o
桜野「……」

桜野(…………話そう)

桜野(やつらがどういうつもりなのかは分からないけれど、わたしはここで戦いを終わらせたい)

桜野(絶対負けられないけど、それだけじゃない。ここで勝たなきゃいけない)

桜野(きっと最後のチャンスになる。だから確実に倒し切りたい。そのためにはみんなの力も借りなきゃいけない)

桜野(タイミングを見つけて、ちゃんと話さなきゃ……)

桜野「……」

桜野(……わたしにはもうあまり時間がない)

透「桜野ってばー」

桜野「!」ビクッ

透「やっと反応した」

桜野「えあ、あ、透ちゃん……」

透「無視は傷つく」ムスッ

桜野「ご、ごめ……」

透「大丈夫? なにかあった?」

桜野「……ううん、なんでもない。透ちゃんこそどうしたの? なにかおはなし?」

透「あ、うん。あのね……」



安価下1
誘い文句
募集した中から1つ選択
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/13(金) 07:24:13.36 ID:rcAJBjv7o
>>752
785 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/15(日) 00:16:10.53 ID:OEHoJt71o
透「今度私ん家のお布団でマグロになりなよ」

桜野「………………は?」

透「?」

桜野「い、今なんと……?」

透「だからうちのお布団でマグ……」

桜野「OK分かったもういいぜ……まさか聞き間違いじゃないとはな……」

透「変な桜野」

桜野「いやいや変なのは……」

ザワザワ

桜野「はっ……!」

透「?」



「ねえねえ今の聞いた……?」コソコソ

「仲いいなとは思ってたけどまさかそこまで……」ヒソヒソ

「マグロってー?」

「あんたは知らんでよろしい」

「……おれぁやっと居場所を見つけたわけだが」

「……どうやら死にてぇらしいな」



透「あれ? なんかざわざわ?」

桜野「透ちゃーんちょっとあっちでおはなししよーねー?」ニコ-

透「?……??」



「うわ呼び出した……!」

「2人きり!? ってことわてことわ……!」

「でも待って……なんでマグロ……?」

「シミ数えてるだけでいいって意味なんじゃ……」

「シミってー?」

「あんたはそのまま大きくなりなさい」

「……退いちゃあくれねぇかい」

「……そいつぁ聞けねぇ相談だなぁ」



桜野「はやくおいでー」グイ-

透「おおおー?」サレルガママ-
786 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/15(日) 00:28:08.36 ID:OEHoJt71o
桜野「お泊まり?」

透「うん」

桜野「お泊まりのお誘い?」

透「うん」

桜野「お泊まりのお誘いだったのあれ……」

透「? うん」キョトン

桜野「そかそか……」

透「うんうん」

桜野「……いつ?」

透「今週末。どうしても今週末がいい」

桜野「今週末か……」

桜野(ドンピシャだな……それに泊まりってなると……)

桜野「……」ギュ

透「……だ、だめ?」オズオズ

桜野「……!」

桜野(……いや、チャンスか……ライガに言われたこと、みんなに話すチャンス)

桜野「………………」

桜野(それに……)

桜野「…………うん、わかった。しよっか、お泊まり」

透「ほんとに!?」パアッ

桜野「うん」ニコッ
787 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/15(日) 00:39:10.12 ID:OEHoJt71o
透「へへ、やった……!」

桜野「あ、ところで」

透「んぅ?」

桜野「誘ってくれた時なんて言ってましたっけ?」

透「今度私ん家のお布団でマグロになりなよ」

桜野「なんでそうなった……」

透「変だった?」

桜野「変というかなんというか……誤解が……」

透「うちのお布団で寝ていいよって意味じゃないの?」

桜野「だったらそう言ってくれれば……」

透「だってなんかあれだし……恥ずかしいし……」

桜野「え、恥ずかしい……?」

透「う、うん……」

桜野「……するってえとなにかい? 照れ隠しだったってことかい?」

透「むぅ……ちょっとイジワル」

桜野「いやイジワルっていうか……そういうこと、わたし以外に言ったらダメだからね?」

透「え、ダメなの? 朱と雪菜も誘おうと思ってたのに……」

桜野「あ、そういう意味じゃ……」

透「ま、まあでも……桜野が2人きりがいいって言うなら私は……」

桜野「いやいやみんなも誘おう! 大勢の方がきっと楽しいよ!」

透「桜野がそう言うなら」コクコク

桜野「それじゃあさっそくれつご!」

透「れつごー」
788 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/15(日) 00:50:20.00 ID:OEHoJt71o
3年教室

ガヤガヤ

クラスメイト「それでさー」

朱「はっ!」ピクッ

クラスメイト「え、なに急に……こわ……」

朱「かわいいの気配……!」

クラスメイト「は?」

朱「来るッ……!」



透「朱ぇ……?」ヒョコッ



朱「透ちゃあーん!!!」バッ

クラスメイト「うわ」ビクッ

透「あ、いたいた」トテトテ

朱「どしたのこんなとこまでー!」

透「ちょっと」

クラスメイト「ああ、いつかのまだ彼女じゃない子」

透「まだ?」

朱「気にしないで気にしないで。それよりなあに? 会いに来てくれたの?」

透「ちょっと聞いてほしいことが」

朱「うんうん、なんでも言って!」

透「あのね……」



安価下1
誘い文句
募集した中から1つ選択
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/15(日) 00:52:40.15 ID:Ue65NP3Uo
>>748
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/17(火) 10:20:18.64 ID:W0RvnzFCo
仕事忙しいのか
どっかで悩んでるのか
791 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 22:13:30.67 ID:+gfMEwJio
イソガシイヨ-
792 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 22:24:08.04 ID:+gfMEwJio
桜野「さてさて、透ちゃんうまくやってるかな……」ソロ-

透「今度私に夜這いしにこない?」クイッ

桜野「ぶふぉっ!?」

朱「ぶふぉっ!?!!?」

クラスメイト「朱あんた……」

朱「ちがっ、誤解よ! まだなにもしてないわ!」

クラスメイト「まだ?」

朱「言葉の綾!」

透「ふんふん!」ドヤドヤ

朱「と、透ちゃん……なにか勘違いとかしてない……?」

透「勘違い?」

朱「その……夜這いとかって……」

透「一緒に寝るってことじゃないの?」

朱「勘違いじゃない!?」

透「だめ?」コテン

朱「うぐっ……!! だ、ダメよ! だってあたしたちまだ……!」

透「どうしてもダメなの?」

朱「き、きっと親御さんがびっくりするわよ……!」

透「そこは大丈夫。ちゃんと許可とった」

朱「親公認!?」

透「朱も一緒がいいな……」

朱「うううっ、そんな目で見ないで……すっごく魅力的だけど…………ん? も? も、ってことは……?」

透「桜野はいいよって」

朱「いきなり複数!?」

透「私は2人でもいいかなって思ったんだけど、大勢の方が楽しいって桜野が」

朱「桜野ちゃんの希望なの!?」

透「私も賛成」

朱「透ちゃんも!?」

朱「え、え、なに……じゃあなに……それはあれ? あれなの? つまりその……挟まっていいってこと? あいだに? 公認で?」ブツブツ

朱「な、なんていうことなの……千載一遇? それとも罠? あたしそんなに徳積んだっけ……?」

朱「お、おおお落ち着くのよ秋葉朱……冷静に……ああ、ああ……透ちゃんも桜野ちゃんも……あたしの知らないうちになんて遠いところに……」

桜野「ふふくくくっ……ぷくっくくくっ……!」クスクス

朱「あ」
793 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 22:41:51.29 ID:+gfMEwJio
桜野「いやぁ、面白くてつい」

朱「ついじゃないわよもう……」

透「で、で? 来れる?」キラキラ

朱「そんな目で見られて断る選択肢なんてあるだろうか。いやない。週末ね?」

透「うん!」パァッ

クラスメイト「朱、そっちの子岸波さん?」

朱「あれ、知ってるの?」

クラスメイト「なんか走り回ってるのを見かける」

朱「あー」

桜野「改めまして岸波桜野です。お困り事があればご贔屓に」ペコリ

クラスメイト「万事屋?」

桜野「ボランティ屋で」

クラスメイト「なるほどそれで……いやでも近くで見るとかわいいな……2人はどういう関係?」

朱「桜野ちゃんとは……」チラッ

桜野「?」ニコッ

クラスメイト「え、なにそのいい仲の2人が交わすアイコンタクトみたいなやつ……出来上がっちゃってる感じ?」

朱「ゆくゆくは……!」

桜野「永久未完です」

朱「そんなぁ……」

透「永久みかん? みかんいっぱい?」

桜野「またベタな勘違いを……違うよ透ちゃん」

透「1個だけ?」

桜野「ではなく」

透「?」

朱「勘違いといえばさっきの。聞いてたんなら止めてよ……」

桜野「あはは、透ちゃん1人の方が朱さん喜ぶかなって」

朱「バカね。2人なら2倍嬉しいわよ。いえもっとかしら……?」

桜野「ほんとですか?」

朱「忘れたのかしら? あたしはね、桜野ちゃんを誘拐するために日夜計画を練っているのよ?」

クラスメイト「なにやってんの?」

桜野「まだ諦めてなかったんですか……」

朱「そのうち攫いに行くからね!」

桜野「……期待しないで待ってます」

朱「え……ゴーサイン……?」

クラスメイト「いや冗談だよ」

透「だめ。桜野は渡さない」キュ

クラスメイト「あれ冗談だよね?」
794 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 22:48:30.26 ID:+gfMEwJio
桜野「それじゃあわたしたちは雪菜ちゃんを誘いに行くので!」

透「いってきます」

朱「はーい」フリフリ



クラスメイト「……本当に誘拐とかしないよね?」

朱「うーん……ちょっと本気かも?」

クラスメイト「警察屋さんに追いかけられるようなことやめてよね?」

朱「そうなったら逃げるわよ。走って逃げる」

クラスメイト「今のうちに練習しとこうかな……朱さんはとても優しい子でした」ウルウル

朱「でもきっと……それじゃダメなのよね……」

クラスメイト「……?」

朱「……」

クラスメイト「……ところで朱」

朱「……なあに?」

ザワザワ

クラスメイト「さっきまでの話めちゃめちゃ聞かれてるけど」

朱「oh...」
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/18(水) 22:50:09.20 ID:jY9E/nDRo
クラスメイト先輩もキャラ濃いな
796 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 22:55:24.08 ID:+gfMEwJio
2年教室

クラスメイト「雪菜ちゃーお客さー」

雪菜「はーい。誰かな……?」

クラスメイト「せんぱーい」

雪菜「先輩ってことは……」

クラスメイト「ちょーかっこいー」

雪菜「え……か、かっこいい……? おおお男の人っ……!??」

クラスメイト「おー? 告白かー?」

クラスメイト「大人しそうに見えて意外と隅に置けんなー」ニヤニヤ

雪菜「ちがっ! そんなんじゃ……!」

クラスメイト「女の人つれてるー」

クラスメイト「サンカクカンケー?」

クラスメイト「修羅場か!」

雪菜「だ、だから違うってっ……!」ワタワタ

透「雪菜ー?」ヒョコッ

雪菜「あ、あれ? 透さん……?」

桜野「わたしもいます!」ヒョコッ

雪菜「あ……桜野さん……」
797 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 23:03:06.39 ID:+gfMEwJio
雪菜「びっくりしましたよ。かっこいい先輩っていうから何事かと……」

透「かっこいい?」

雪菜「クラスの子が言ってたんです」

透「私かっこいいの?」

桜野「イカすぜ!」

透「イカ?」

雪菜「かわいい先輩って言われたら気づけたと思うんですけど」

透「私かわいいの?」

桜野「それはもう」

雪菜「とてつもなく」

透「ふ、ふーん……」フイッ

桜野「かわいい……」

雪菜「かわいい……」

透「そ、それより! 話があって来たの!」

雪菜「あ、そうですよね。なんですか?」

透「あのね……」



安価下1
誘い文句
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798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/18(水) 23:03:39.90 ID:j8UA3dQcO
>>774
799 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 23:10:32.12 ID:+gfMEwJio
透「みんなで私ん家に一晩中強姦しない?」ニコッ

雪菜「……」パチクリ

透「……」

雪菜「…………?」

透「…………?」

雪菜「……強姦?」

透「強姦」

雪菜「……」

透「……」

雪菜「?」

透「?」

桜野「?」
800 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 23:20:47.05 ID:+gfMEwJio
雪菜「お泊まりならお泊まりってちゃんと言ってくださいよぉぉぉ……!」ガクッ

透「間違ってた?」

雪菜「大いに……!」

桜野「なぜ強姦……」

透「あの漢字、強いに女がいっぱいでしょ? みんなで集まって私たちさいきょーみたいな感じじゃないの?」

雪菜「じゃないです……!」

桜野「勘違いでもそこそこ物騒だねぇ」

透「それでそれで、どう? 来れる?」

雪菜「あ、えと、あー……あの、桜野さんも……来ますか?」

桜野「うん」

雪菜「そう、ですか……うん、なら私も行きます」

透「ほんと?」パァッ

雪菜「おはなし、したいので……もっとたくさん……そうしなきゃいけないと思うので……」

透「?」

雪菜「今週末ですよね?」

透「うん。どうしてもそこがいい」

雪菜「じゃあ霰にバレないように準備しなきゃです」

透「霰ちゃん? 一緒でもいいよ。ね?」

桜野「うんうん」コクコク

雪菜「ダメです。せっかくのお泊まりなのに、皆さんに妹の面倒を見てもらうなんてできません。特に朱さんにはたくさん迷惑かけちゃいそうですし」

桜野「むしろ喜ぶんじゃない?」

雪菜「……と、とにかく霰はお留守番です!」

透「喜びすぎて壊れてもめんどくさいか」

雪菜「はい、めんどくさいです」

桜野「辛辣ぅ……」
801 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 23:26:12.63 ID:+gfMEwJio
透「♪」トテトテ

桜野「……」テクテク

透「2人とも来てくれるって」ニコニコ

桜野「よかったねぇ」

透「うん! 張り切って準備しなくちゃ!」

桜野「うん」テクテク

透「桜野桜野」

桜野「……なあに?」

透「楽しみだね!」ニコッ

桜野「……うん」ニコッ
802 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/18(水) 23:27:02.37 ID:+gfMEwJio
ここまで
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/18(水) 23:28:38.67 ID:mGni8yUn0

女子中学生達は割と耳年増
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/18(水) 23:28:41.92 ID:P0BpYb6Go
おつおつ
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/18(水) 23:53:00.24 ID:+QchJE7To
久しぶりの乙
806 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/20(金) 00:48:34.43 ID:/eqOIwGXo
週末 透宅

「「「お世話になります!!!」」」

透母「遠慮せずにくつろいでいってね」

朱「お義母さまお若い!」

透「なにか違和感……?」

透母「あら、ありがと。朱ちゃんにそう言ってもらえるなんてうれしいわ」

朱「え、あたしのこと……」

透母「もちろん知ってるわよ。でもまさかモデルの子が透と仲良くしてくれるなんてね」

朱「もっと仲良くしたいと考えております!」

透「私はおなかいっぱい」

朱「そんなぁ……」

透母「あなたが雪菜ちゃんね」

雪菜「あ、は、はい、はじめまして。透さんにはいつも仲良くしていただいて……」ペコ

透母「丁寧にありがとね。これからも仲良くしてもらえたらうれしいわ」

雪菜「こちらこそ、です」

透母「それであなたが……」

桜野「あ、岸波桜野です」ペコ

透母「あなたが桜野ちゃんね。あなたとは一度ちゃんとおはなししたいと思っていたの」

桜野「ほぇ? おはなし?」

透母「ええ、透がいろいろ話してくれるから気になることがいっぱいあって」

桜野「そなの?」

透「そ、そんなにいっぱいは話してない……」

透母「毎日すごく楽しそうに話してくれるの。特に『今日の桜野ちゃん』は我が家の食卓の人気コーナーよ」

桜野「人気コーナー!?」

透「お母さんっ!」

透母「ふふふっ」
807 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/20(金) 00:59:29.83 ID:/eqOIwGXo
桜野「あ、そういえばお父さんは?」

雪菜「そうですね。お世話になりますし、いらっしゃるならご挨拶を……」

朱「お義父さまに挨拶!? それはちょっと心の準備が……」

透「お父さん、か……」

雪菜「……?」

透「お父さん……いないんだ……」

桜野「!」

朱「え……?」

透母「ちょっと透、それじゃお父さん死んじゃったみたいでしょ。たまたま居ないだけだから」

雪菜「な、なんだ……びっくりしました……」ホッ

透母「ごめんなさいね。いつもなら今日はお休みなんだけど偶然出張で。帰りは夜遅くに……ううん、朝になるかな」

朱「偶然……透ちゃんまさか……」

雪菜「どうしても今日がいいって言ってたのって……」

透「うん、お父さんいないから」

桜野「?? なんでお父さんいない日が良かったの?」

透「だってなんか……お父さん見せたくない」

桜野「え?」

朱「ああ、うん……ちょっとわかる……」

桜野「え??」

透「せめて友だちがお父さんと同じ屋根の下で寝ることだけは避けたい」

桜野「え???」

雪菜「ごめんねお父さん……気持ち分かっちゃう……」

桜野「お、お父さん嫌いなの……?」

透「嫌いとまでは言わないけど」

桜野「えぇぇ……ならなぜ……」

透母「年頃だし仕方ないのかもね」

桜野「そ、そういうものですか……」

透母「でも桜野ちゃんは嫌がらないのね。親子仲がいいのかしら?」

桜野「……!」

桜野「…………はい、とっても」ニコッ
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/20(金) 01:06:43.42 ID:kca27qBp0
お父さん達…(´;ω;`)
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/20(金) 12:15:50.88 ID:+2JNseLe0
何気ない日常会話ですら桜野さんにキラーパスが飛んでくる
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/20(金) 13:34:05.20 ID:1yXFzn8i0
もういい加減解決してくれ…こういう不穏なの一体何度目で、いつまで引っ張り続けるんだ
何やってても不穏さ不快さだけは常にふりまき続けて、そのくせ周りもいつも何もできず落ち込むばかりで全く進展しないし暗くなる一方
いっそ桜野が消えた方がもっとプリキュアらしく全体的に明るくなりそうとか思っちゃう始末だわ
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/20(金) 13:58:10.17 ID:ieeQnSU8o
プリキュアって初代から今まで大抵けっこう重くてドロドロしてたような…
男女関係とかも濃かったり明確な解決方法がない悩みは大体とにかく頑張ろうだったり
812 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 00:03:22.77 ID:ieevBYqbo
亀更新なのもあいまって確かにかなりくどいですね すいません調整します でもどうしてもそうなっちゃう部分はあるといいますか……
いつまで続くかとと言われると最後までになっちゃうんですよね…… 前にバッドエンド√で示した通り、このお話は敵倒したらゴールじゃないので 桜野の問題が解決する時はお話が完結するときなので
ぼちぼち桜野が置かれている環境の話もしていきますが、それをするためにはあとほんの少し足りないパーツがあります それを回収するためのお泊まりパートです もう少々お待ちを
余談ですが、上手くやって桜野が今いる環境を変える√はあります ただしその場合、桜野自身の問題が解決しないため強制バッドエンド√に入ります
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 00:04:49.96 ID:WI4MxM4oo
やはり誘拐は良くないか
814 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 00:16:15.08 ID:ieevBYqbo
透の部屋

朱「こ、ここが……透ちゃんのお部屋……!」キラキラ

雪菜「なんとなくものが少ないイメージでしたけど色々あります……! 意外と多趣味さんです……!」

透「お母さんは出てって」

透母「えー」

透「いいから」グイ-

桜野「……」

桜野(例の件、どこかのタイミングで話さなきゃ。明日の夜明け前だし出来るだけ早く……でもなんて切り出せば……)

シキ「桜野」ヒョコッ

桜野「……ううん」

雪菜「透さん透さん! これ釣り竿です!?」

透「あ、うん」

朱「釣りもするのね」

透「お父さんの影響で。最近はあんまりやってないけど」

朱「そうなの? ちょっともったいないわね」

透「前はよくやってた。シアに手伝ってもらって」

桜野「シアさんに?」

シア「ワタクシが細長くなって釣り竿と合体するんですのよ」

透「シアがいい感じに動いてくれる。入れ食い爆釣」

雪菜「な、なんかちょっとずるい気がしますけど……」

朱「待つのも釣りの醍醐味なんじゃ……」

透「なんにもない時間が続くとね……いろいろ考えちゃって体調悪くなるんだ……」トオイメ-

朱「あー……ごめん」

透「ううん……」トオイメ-

雪菜「で、でも今なら! みんなでやれば待ってる時間もきっと楽しいです!」

透「ふふっ、そうかも。じゃあ今度みんなで釣りしに行こっか」

雪菜「はい!」

朱「いいわね」

透「桜野もね」

桜野「……うん」ニコッ
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 00:18:20.51 ID:RIuUWMAUo
\ルゥナァ!/\メェタァル!/
816 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 00:24:48.23 ID:ieevBYqbo
朱「ねぇねぇ透ちゃん、これ……」

透「これ? アコギだけど?」

朱「弾けるの!?」

透「ちょっとだけ」

桜野「ほんとに多趣味だねぇ」

透「ギターもまあ、お父さんの影響かな」

雪菜「と、透さんのヴィジュアルでギターって……!」

朱「やばかっこいい……!」

透「弾く?」

朱「いいの!?」

透「声出るかな……あ、あー」トントン

雪菜「もしかして弾き語りですか!?」

透「そういうもんじゃない?」

雪菜「透さんのおうた……もともと声がきれいだからきっと素敵です……」

桜野「透ちゃんのおうたねぇ、すごいんだよ」

朱「聴いたことあるの?」ズイッ

雪菜「すごいってどれくらいすごいんですか?」ズイッ

桜野「音楽の授業がソロライブになります」

透「ならないから」

朱「やっぱりそうなのね……噂では聞いてたけど……」

雪菜「え、噂にまでなってるんですか……?」

朱「界隈ではちょっと有名よ」

透「どこの界隈なの……準備できたよ」

朱「雪菜ちゃん!」

雪菜「はいさ!」●REC

透「撮らなくていいから」
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 00:28:22.96 ID:RIuUWMAUo
そういや普段の授業風景とかあまり語られなかったな
818 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 00:32:49.60 ID:ieevBYqbo
透「♪♪♪」ジャカジャカ

雪菜「すてき……すてきですぅ……」

桜野「ねー……」

朱「ちょっと失礼……」パシャ

雪菜「でも初めて聞く歌です」

朱「そうね。どこの歌なのかしら」

シキ「シキたちの故郷の歌なのです」

桜野「え、シキたちの?」

シア「一所懸命覚えて、みんなと一緒に歌ってくれたんですのよ」

透「♪♪♪」ジャカジャカ

桜野「そうだったんだ……」

透「ふぃ……おしまい」ジャ-ン

桜野「……っ」パチパチパチパチ

雪菜「とってもとってもすてきでずぅぅぅ……!!!」パチパチ

透「ちょっと照れる……」ポリポリ

朱「メジャーデビューも夢じゃないわね!」

透「飛躍しすぎ」

ピコピコピコピコンッ!

桜野「え、なんかすごい鳴ってる……朱さんのスマホ?」

朱「気にしないで」ニコッ

桜野「?」
819 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 00:39:31.55 ID:ieevBYqbo
透「久しぶりに弾いた」

雪菜「こうして見ると、透さん本当にかっこいいです。クラスの子が言ってたのも納得です」

朱「透ちゃん人気だものね。王子様みたいで」

透「そんなんじゃ……」

桜野「あ、知ってる? 透ちゃんね、秘密のファンクラブがあるんだって」

朱「」ギクッ

透「なにそれ、初耳なんだけど」

朱「……」フイ-

雪菜「すごいじゃないですかファンクラブなんて!」

朱「……」ヨソヨソ

桜野「そういえば朱さんもありますよね、ファンクラブ」

朱「え、あ、ああ……そうね……」

雪菜「どうしたんです?」

朱「い、いやあ……」

桜野「朱さん知ってました? 透ちゃんの秘密ファンクラブ」

朱「ぜ、全然知らなかったわぁ……」

桜野「あはは、ですよね。知ってたら入ってそうですもんね」

朱「……!」ギクッ

雪菜「それどころか会長さんだったりして」

朱「……!!」ギククッ

朱「そ、そんなわけないじゃない……」ダラダラ

透「そうだよね。そんなわけないよね」

朱「……」メソラシ-

透「朱?」
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 00:42:32.33 ID:KrvnMlWC0
学園のマドンナの姿かこれが…
821 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 00:45:25.57 ID:ieevBYqbo
朱「そ! それより! それより、あー……あ、クローゼット! 見てもいい!?」

透「え、なんで……」

桜野「まさか下着を……」

雪菜「さすがにどうかと思います……」

朱「ちょっと待ってあたしのことなんだと思ってるの?」

透「聞きたい?」

朱「やっぱりいいわ。再起不能になりそう」

桜野「なんでクローゼットです?」

朱「透ちゃんの私服って中性的なのが多いじゃない? だからクローゼットはどんな感じかなって」

桜野「言われてみれば」

雪菜「モデルさんの本領発揮ですね!」

透「そういえば人気モデルだったっけ」

朱「そう何度も忘れないで……」

透「だって普段の朱がその……あまりにも……」

朱「わかったから言わないで……」
822 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 00:52:25.47 ID:ieevBYqbo
朱「うーんやっぱり中性的なのが多いわね」

雪菜「似合うしいいんじゃないですか?」

朱「透ちゃんならもっと冒険してもいいと思うのよ」

桜野「透ちゃんこういう服が好きなの?」

透「好きっていうか動きやすいから」

雪菜「だ、男子小学生みたいな理由です……」

朱「むしろそれをナチュラルに着こなせる透ちゃんのスペックがすごいわね……」

桜野「おー透ちゃんすごーい」パチパチ

シキ「すごいのですー」パチパチ

透「え、ありがと?」

朱「でも! それじゃもったいないわ!! というわけで!!!」ダンッ

桜野「でっかい荷物?」

朱「いろいろ用意してみました!!!」ガバッ

雪菜「ふああ! すごいです!! かわいいお洋服いっぱいです!!」

朱「お仕事の関係でもらったものなんだけど、あたしと透ちゃんなら背丈も同じくらいだし着られると思うの!」

透「うーん」

朱「着て! みないっ!?」ズイズイ

透「近い怖い」

雪菜「私からもお願いします! いっそ私が着たいくらいなんですから!」

透「さ、桜野……」

桜野「着てみたら? きっと似合うよ」ニコッ

透「う……」
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 00:54:24.81 ID:WNiY42P80
透ちゃんの部屋って広そう
824 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 01:00:29.94 ID:L3KxCFTuO
朱「せっかくだからがっつり振り切ってみたんだけど……」

雪菜「こ、これは……」

透「……///」モジモジ←がっつり甘めのふりふりガーリー

桜野「ほぁ……」

朱「か゛わ゛い゛い゛!!!!!」

透「う、うるさい……///」

雪菜「ほんとにほんとにすっごくかわいいです!」

透「ううう……制服以外じゃスカートはかないから変な感じするぅ……///」

シア「変身してる時の方がふりふりしてますわよ」

透「これは違うもん……///」

シキ「とってもかわいーのです。ね、桜野」

桜野「う、うん……えっと……」

透「さ、桜野……///」

桜野「うん……」

透「私その……かわいい?///」コテン

桜野「」ッタ-ン

朱「」ッタ-ン

雪菜「」ッタ-ン

透「ぇあ!? え!?」ワタワタ

シキ「これは仕方ないのです……」

透「ど、どうしよ……」

シア「大丈夫。幸せそうですわ」

透「えぇ……」
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 01:06:39.84 ID:y9TO5Uxko
霰ちゃんも生で見たかったろうなあ
826 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 01:07:10.93 ID:ieevBYqbo
朱「危ない危ない。三途の川が見えたわ、まだ1着目だというのに」

透「ま、まだ着せる気!?」

雪菜「せっかくいっぱいあるんですから他のも試してみましょうよ。ね?」

透「もういい……脱ぐ……」

朱「待って待って、写真撮らせて!」

透「……1枚だけだから」

朱「っしゃあ!」

シア「あら、もう少し嫌がるかと……」

透「ごねられる方が面倒」

シア「ああ……」

朱「」パシャパシャパシャパシャ

透「撮りすぎ!」

雪菜「見てください、こんなのもありますよ」ガサガサ

桜野「ほんとだかわいいねぇ」

シキ「ほー……う? あっちのバッグはなにが入ってるです?」フヨフヨ-

桜野「どれー?」

朱「へっへっへ、これで……ん? あ、それは!」

桜野「メイドチャイナナーススク水……これは……」ガサガサ

朱「あー……」

透「朱ぇ……?」ゴゴゴゴ

朱「……なし?」

透「絶対なし!」

朱「ふぇぇ……」
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 01:11:04.90 ID:37CMs2W4o
イヤらしいお店かな?
828 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 01:17:01.64 ID:ieevBYqbo
ピコピコピコピコンッ!!!

桜野「朱さん、またもやスマホが鳴りまくってます」

朱「予想以上ね……」

雪菜「なにしたんです?」

朱「さっき透ちゃんがギター弾いてる時の写真で『彼氏とお泊まりデートなう』したの」

透「は?」

朱「それで今着てる服の写真で『残念女の子でした』したの」

透「朱?」

朱「それがとんでもないことに……」

桜野「なるほどそれで……」

雪菜「どっちの透さんも素敵ですからね……」

透「聞いてないんだけど???」ゴゴゴゴ

朱「ご、ごめんなさい! 顔は映してないから許して!」

透「次からはちゃんと言って」

朱「はい! すみませんでした!」

透「言ってくれたら丁重に断るから」

朱「あ、断るんですね!」

透「もうこれ脱ぐから」

朱「も、もうちょっと……」

透「あ?」ギロッ

桜野「うぉぉ……出会った頃の眼ぇ……!」

朱「お手伝いします!」

透「まったく……」

ガチャ

透母「お飲み物いりませんかー?」

透「あ……」

透母「え……?」

透「あ……///」

透母「あ……!」

透「あああぁぁぁぁぁぁああああああ!!!///」バッ

透母「きゃあああぁぁぁぁあああああ!!!」キュゥゥゥンッ

透「出てって出てって出てってぇぇぇええええ!!!///」グイ-

透母「待って待って待って! 写真! 写真撮らせてお願い!!!」

透「やぁぁぁだああああああ!! 出てけえええええええ!!!///」

透母「お父さん喜ぶからぁ! 死ぬほど喜ぶからぁあああ!!!」

透「絶対いやあああああああああああ!!!!!!!!///」
829 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/21(土) 01:17:34.31 ID:ieevBYqbo
ここまで
もっと!早い時間に!やりたい!
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 01:21:29.80 ID:XBHYtEFc0
乙 え、炎上商法…
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 01:22:34.14 ID:WI4MxM4oo

うーん思春期!
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 01:25:07.34 ID:YRTgrd120

これでは透ちゃんが芸能界にスカウトされてしまう
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 02:01:11.48 ID:23riBY2Oo
おつー
透ママも朱さんタイプかwww
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/21(土) 08:08:59.34 ID:Ngo2aInF0

久々にただただ楽しい回だった
そして朱さんその写真お母さんに送った後俺にもください
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/22(日) 22:35:05.62 ID:nh8q05ng0
オトナプリキュア始まるまでに終わらせたいと言ってたがもうとっくにはじまっちゃってるしいっそのことかなりじっくりこってりやってもらっても良い
836 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/23(月) 09:45:37.26 ID:NPdcfMavO
>>835
ありがとうございます じっくりやります
とはいえ間伸びしてもしゃーないんで一応年内の完結を目標に こってりするところは思いっきりドロドロにしていきたい所存

今ちょっと忙しめで書いてるところも難しめなのでちまちま更新になります ご容赦
837 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/23(月) 09:54:11.59 ID:NPdcfMavO
透「やだ……もうやだぁ……」シクシク

雪菜「げ、元気だしてください……」

朱「ぐへへ、写真送ることを口実にお義母さまの連絡先げっと……!」

透母「ほんとにかわいいなぁ。お父さんにも見せてあげなきゃ」ニコニコ

透「やめろぉぉぉ……!」

透母「せっかくだしそのまま着てればよかったのに」

透「やだもん……似合わないもん……」

桜野「そんなことないよ。すっごく似合ってた」

朱「うんうんうんうん」コクコクコクコク

雪菜「首取れますよ」

透「……で、でもやだもん」

透母「残念ねぇ」

透「むぅ……もういいでしょ。ほんと何しに来たの」

透母「あ、そうそう。これ」

桜野「? なんですかこれ?」

透母「透のアルバム」

朱「!?!?!」バッ

透「また余計なことを……!」

雪菜「見てもいいんですか!?」

透母「そのために持ってきたんだもん」

桜野「ちっちゃい頃の透ちゃんかぁ。どんなかなぁ」

透「はぁ、もう好きにして……あ、お母さんは出てって」

透母「えー」

透「出 て っ て」

透母「はーい……」シブシブ
838 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/23(月) 10:06:40.59 ID:NPdcfMavO
透「……」

朱「かわいい……! ちっちゃくてぎゃわいい……!」

雪菜「なんかポヤーっとしてるのとかキョトンってしてるのが多いですね。あ、こっちの表情もかわいいですよ」

桜野「ほんとだぁ。ポヤポヤでかわいいねぇ」

シア「ワタクシたちも初めて見ますわね。本当に可愛らしい……」

シキ「よーちえんです? かわいーのです」

透「かわいいしか言ってない……」

雪菜「だってすっごくかわいいんですもん」

朱「こんなの誘拐されてもおかしくないわよ」

シキ「発想が容疑者なのです」

シア「あら、これはなにかの劇ですわね。透はなんの役かしら」

桜野「見たところ王子様みたいですね」

シア「お姫様ではないんですのね」

雪菜「あ、こっちにも劇の写真ありました……けどこっちでも王子様です」

透「そういえば昔から、なぜか王子様役が多かった」

雪菜「男の子を差し置いてですか」

桜野「かっこいいのも似合ってるもんね」

朱「お姫様も見たかったなぁ。透ちゃんもやりたかったんじゃない?」

透「え、うーん……」

シア「少なくとも写真の表情を見る限り……」

シキ「なぁーんにも考えてないのです」
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/23(月) 10:09:34.82 ID:GiQ4emtro
とおるちゃんこっちだよってよく友達にお手々引っ張られてそう
840 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 07:17:10.18 ID:mTknkx8No
朱「ねぇねぇちょっと気になったんだけど」

透「なに?」

朱「なんか女の子と写ってるの多くない?」

桜野「確かに多いですけど……なにかおかしいですか?」

雪菜「お友だちと写ってるだけに見えますけど」

朱「でもよく見て。なんだかやたら距離近くない?」

雪菜「言われてみれば腕組まれたり抱きつかれたりしてるのばっかですね」

桜野「そして透ちゃんは相変わらずのポヤポヤ顔」

シキ「はてなマーク描きたいのです」

シア「透、これ撮った時のこと覚えてます?」

透「ん? んー……あ、そういえば突然おままごとが始まってた」

朱「おままごと?」

透「うん。急にお嫁さんになるって言われて」

朱「お嫁さん、というと……桜野ちゃん」

桜野「がってん。透ちゃん、ちょっとこっち向いて」

透「うん……?」

桜野「すー……はー……よし」

透「なにす……」

桜野「おっきくなったら透ちゃんのお嫁さんになるー!」ニコ-

透「」ッタ-ン

桜野「みたいな?」

朱「カンペキよ」グッ☆

透「」

桜野「あれ透ちゃん?」

透「」ガシッ

桜野「へ?」

透「よく分かんなかったからもう1回!」ズイッ

桜野「へ???」

朱「おっきくなったら透ちゃんのお嫁さんになるー」ニコ-

透「あ、結構です」

朱「がっでむ!」
841 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 07:32:36.08 ID:mTknkx8No
雪菜「それにしても王子様役に何度も選ばれたり、女の子にくっつかれたり、お嫁さんになるって言われたり……」

シア「もしかして……」

シキ「透、男の子だと思われてたです?」

透「え、そういうこと?」

朱「この頃から女の子キラーだったのね」

桜野「遊園地でも女の人にナンパされてたもんね」

透「そういえばそうだった。なんでそんな男の子に間違えられ……」

透「!」ハッ

朱「どうしたの?」

雪菜「なにか思い当たる節が?」

透「っ……!」ピピピピッ

朱「?」

雪菜「?」

透「!?」ボンッ

透「ア……」フラッ

透「カテナイ……ゼッタイカテナイ……」ズ-ン

桜野「透ちゃん?」

透「!」バッ

透「っ……!」ピピピピッ

透「………………」

桜野「だいじょぶ?」

透「アアアア……!!!」ガク-

桜野「???」

透「世界はッ! 不平等だッ!!!」

桜野「急にどうしたの!?」

シア「大丈夫ですわ透。そんなに悲観するほどのものではありませんわよ」

透「ほんとに? あまりの断崖絶壁ぶりに思わず飛び降りたくなったりしない? ありもしない罪を自白しそうになったりしない?」

シキ「この話題の時はほんととことん卑屈なのです……」
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 08:16:48.59 ID:aBTQT3X+o
ぺったんぺったんつるぺったん
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 09:19:13.29 ID:9Q6xbhgHO
そもそも幼稚園なんてみんなぺったんだろっていう
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 09:49:49.01 ID:ga2U4heq0
アニメや漫画における男に見える系キャラって例え巨乳でも何故かそこ完璧に隠せて周りから男に見えるんだよね
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 19:02:20.58 ID:3sxeC/kHo
朱さんがお嫁さんになってもすぐ可愛い女の子に目移りして浮気しそう
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 19:53:46.55 ID:2etu7v2Ro
切れたナイフ人格は過大なストレスの結果生まれてしまったものでさては透ちゃん元来はフシギちゃん系だな?(今更)
847 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 22:41:58.68 ID:mTknkx8No
雪菜「ちっちゃい透さんかわいかったですねぇ」

朱「堪能したわぁ」

透「むぅ、私ばっかりでなんか不公平。みんなのちっちゃい頃も教えて」

雪菜「そうですねー、んー……私は絵本ばっかり読んでました」

朱「あたしは昔からお洋服大好きだったわね」

桜野「三つ子の魂って感じだねぇ」

透「桜野は桜野は??」

桜野「わたし? うーん、普通だと思うよ。特に特徴らしい特徴もないような感じ」

透「あれが好きだったとかこういうので遊んでたとかは? なんでもいいから」

桜野「と言われてもよく覚えてないし……」

透「なんにもない?」

桜野「これといって。ごめんね?」

透「うー……」シュン

雪菜「……私も聞きたいです」

桜野「え?」

透「!」パッ

雪菜「桜野さんの昔の話、私も聞きたいです」

桜野「い、いやでも……」

朱「あたしも聞きたいなぁ」

桜野「あ、朱さんもですか……」

朱「話してくれたら嬉しいわ。とっても」

透「!」コクコク

桜野「えー、えっとぉ……」

雪菜「……」ジッ

朱「……」ジッ

透「……!」キラキラワクワク

桜野「そ、そんなに……」

桜野(すっごい見られてる……なんか緊張……)

桜野「あ、の……」

桜野(でも、もしかしたら……チャンスなのかな……)

桜野「ぁ……」

桜野(今なら話せるのかな……例の件も……)

桜野「……」

桜野(それ以外も……)

桜野「…………」

桜野(……話すべきなのかな)

桜野「………………」

桜野(話したら……どうなるのかな……)
848 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 22:54:49.84 ID:mTknkx8No
桜野「はぁ……」

桜野(あの後結局、中途半端に誤魔化してしまった。透ちゃんには悪いことしちゃったな)

桜野(それからも話すチャンスはあったのに、いまだ話せずじまいだ)

桜野(もう時間が無い。何はなくとも、例の件だけは早く話さなきゃいけない。それは分かってるんだけど……)

桜野(迷ってしまうのはやっぱり、いざって時にみんなを守れる自信がないからかな)

桜野(決めたはずなのに、話すって。わたし一人じゃ約束守れないのに……)

桜野(迷って、言葉が出なくて、時間ばっかり過ぎて、そして……)

透母「透ーお皿出してー」

透「うん」カチャカチャ

桜野(あっという間にお夕飯の時間に……!)

透母「あら朱ちゃん、お料理も上手なのねぇ。このお鍋は任せちゃっても大丈夫?」

朱「おまかせくださいお義母さま」キリッ

透母「ほんと透にも見習ってほしいわ。あの子ったらお父さんにそっくりだから、将来はお料理できる人見つけないと大変なのよね」

朱「おまかせくださいお義母さま」キリッ

透母「?」

桜野(どちらにしても透ちゃんのお母さんに聞かせるわけにはいかないな……)

雪菜「さ、サラダを盛りつけるくらいなら私にも……!」モサモサ

透「お客さんなんだから座ってていいのに」

雪菜「そういうわけにはいきません!」フンスッ

桜野「透ちゃん、わたしもなにか手伝う」

透「桜野も座ってていいんだよ?」

桜野「そういうわけにはいきません!」フンスッ

透「……じゃあお皿出すの手伝って」

桜野「まかせて」ニコッ
849 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 23:08:17.27 ID:mTknkx8No
「「「いただきまぁす!!!」」」

透母「どんどん食べてねー」

桜野「ほぁ……」

雪菜「むぐむぐ、これとってもおいひいれす!」モグモグ

透母「あとでレシピ教えてあげるわね」ニコニコ

桜野「……」

朱「透ちゃんこれ食べてみて! あたしが作ったの!」

透「わかったから……近い……」

桜野「……」

透母「桜野ちゃん、どうかした?」

桜野「あ、いえ、あの……なんかいつもの食事とのギャップが……」

透母「うちだっていつもはこんなに豪勢じゃないわよ。今日はみんなが来てくれたから特別」

桜野「こ、こんなに賑やかなのも……」

透母「それもみんながいるからね」

桜野「みんなが……いる……」

透母「ほら、冷めちゃうから食べて食べて」

桜野「あ、はい。いただきます」パチ

桜野「」ズズッ

桜野「……!」

透母「どお?」

桜野「……っ」フルフル

透母「桜野ちゃん?」

桜野「…………あったかいです……すごく……」

透母「おかわりもあるからいっぱい食べてね」ニコッ

桜野「……はい」
850 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 23:21:55.30 ID:mTknkx8No
朱「さぁーてさてさてさてさてさてっ!!!」

透「え、なに……」

雪菜「急にテンション高いです……」

桜野(はやく話さなきゃな……)

朱「ふっふっふ。だってぇ……今からぁ……」ニヤッ

桜野(でもどのタイミングで……)

朱「お待ちかねのお風呂たーいむ!!!」

透「あー」

雪菜「う……」

桜野「……!」

朱「一緒に入るわよね!? お泊まり会だもね!? ね!?」

透「いっしょ……いっしょ? はだか……? つまり……?」カタカタ

雪菜「透さん?」

透「ア」

シキ「透っ! 気をしっかり持つですっ!!!」ペタ-ンッ

雪菜「あ、あの……変なことしませんよね……?」

朱「前向きに検討します!」

桜野(お風呂……)

シア「さて、ワタクシも準備しませんと」

朱「え、シアさんもですか?」

シア「前にぼーっとしてた透が溺れかけてから気が気じゃありませんの」

透「もう大丈夫だって……」

雪菜「ていうか入れるんですか……?」

透「釣りもできるから平気。あと水吸わせると増えて面白い。わかめみたい」

シア「あら、失礼しちゃいますわ」

桜野(一緒にってなると……その後はきっとそれどころじゃ……)ギュ

透「……?」
851 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 23:28:33.20 ID:mTknkx8No
透「桜野?」

桜野「……!」ビクッ

透「どうしたの大丈夫? あ、食べ過ぎちゃった?」

桜野(話さなきゃ……話さなきゃ……チャンスはもう、今しかない……)

透「桜野?」

桜野「…………あのねみんな」

透「なになに?」

シア「なんですの?」

桜野「話したいことが……あって……」

朱「話したいこと……」

雪菜「……はい」

桜野「わたし……」

透「???」

朱「……」

雪菜「……」

桜野「わたし……!」

シキ「……」

桜野「……」

桜野「…………」

桜野「………………お風呂、あとで入るね」ニヘッ
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 23:32:23.36 ID:3sxeC/kHo
うーむ戦闘のときは暴の化身なのにメンタルが
853 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 23:40:06.51 ID:mTknkx8No
ガプッ

シキ「……」

カプカプ

シキ「……」

ガププッ

シキ「……桜野」

桜野「…………なに」

シキ「……手首噛むの、もうやめるです」

桜野「…………やめたら……消えちゃう」カプッ

シキ「っ……! でもあの子はっ……!」

桜野「わかってるよ」

シキ「……っ」

桜野「コスモスを殺したのはわたしだもん」

シキ「……」

桜野「…………はぷ」ガプッ

シキ「……」

桜野「…………んちゅ、ん」ガプガプ

シキ「……桜野」

桜野「…………なに」

シキ「……よかったの?」

桜野「…………なにが」

シキ「……お風呂」

桜野「…………」

シキ「……」

桜野「…………無理だよ。わかってるでしょ」

シキ「……」

桜野「みんなには見せられない。見せられるわけないよ」

シキ「……」

桜野「こんな……」ギュ

シキ「……っ」



桜野「………………痣だらけのカラダ」
854 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/25(水) 23:40:39.49 ID:mTknkx8No
ここまで
こってりします
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 23:43:26.48 ID:3sxeC/kHo

リスカどころじゃねえな
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/25(水) 23:57:27.61 ID:D/QcfBUP0

こってりに加えて野菜もアブラもましましで!
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/26(木) 00:04:33.69 ID:VWhfNdK4o
麺半分で……
おつ
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/26(木) 00:08:17.69 ID:lwLA7HKlo

替え玉も一丁!
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/26(木) 20:02:13.31 ID:GS4Bubzuo
───実はあるんだろう?
朱さんが仕掛けた盗撮用の隠しカメラが──
860 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/26(木) 22:35:02.40 ID:h/pand+io
桜野「…………そうでしょ?」

シキ「でもっ……!」

桜野「…………みんなびっくりしちゃうもん」

シキ「それでもシキは……! みんなに話すべきだと思うのですっ……!」

桜野「…………どうして?」

シキ「どうしてって……! だって……!」

桜野「話したからってどうなるの? いたずらにみんなを不安にさせるだけだよ」

シキ「きっとみんな寄り添ってくれるのです……! 桜野の力になってくれるのです……!」

桜野「…………わたしのことなんかどうてもいいんだよ」

シキ「桜野っ……!」

桜野「そんなことより」

シキ「そんなことなんかじゃ……!」

桜野「そんなことより」ズイッ

シキ「……!」ビクッ

桜野「大事なことは別にあるの」

シキ「べつ……?」

桜野「遅かれ早かれだから、シキには先に話しておくね」

シキ「な、なにを……」

桜野「あのね……」



透母「桜野ちゃん?」



桜野「!」ピクッ

シキ「!」サッ

桜野「あ、透ちゃんのお母さん……」

透母「おばさんでいいわよ。お風呂は?」

桜野「あ、わたし……あとでいただきます……」

透母「そう? んー、それじゃあちょっといい?」パタパタ

桜野「?」

透母「おばさんの話、聞いてもらえる?」

桜野「は、はい……?」
861 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/26(木) 22:47:16.39 ID:h/pand+io
透母「……」

桜野「あの、話って……?」

透母「桜野ちゃん」

桜野「はい……?」

透母「ありがとね、透のこと」

桜野「え? えっと……どういう……?」

透母「ねぇ桜野ちゃん、透と初めて会った時どんな感じだったか覚えてる?」

桜野「え、はじめて? えっとぉ……」

透母「感じた通り素直に言ってくれていいわよ。気を悪くしたりしないから」

桜野「じゃあ、えっと……透ちゃんが転校してきた時だから……最初はその、ちょっと怖い人なのかなって思いました。目つきがこう……鋭い感じで」

透母「うん」

桜野「それで、あの……ちょっと厳しい人なのかな、みたいな印象も……」

透母「ふふっ、そうね」

桜野「あ、す、すいません……」

透母「ううん、あの頃は確かにそんな感じだった。鋭くて、近づいたらこっちが怪我しちゃうくらい」

桜野「はい……」

透母「でもね、昔からそうだったわけじゃないのよ」

桜野「あ、あのアルバム見ました」

透母「あ、そうだったそうだった。アルバムは小さい頃のしかないけど、あのまま大きくなったイメージね」

桜野「なんていうか、ポヤポヤな……?」

透母「ふふふっ、そう、ポヤポヤ。天然っていうか、親としてはちょっと危なっかしいかなって感じの子」

桜野「ふふっ、たしかにちょっと不安かもです」

透母「……それと、よく笑う子」

桜野「笑う……」

透母「些細なことでもね、本当に楽しそうに笑う子だったの」

桜野「透ちゃんが……」

透母「それがね……変わってしまった……」

桜野「……」

透母「前にあの子ね、行方不明になったの」

桜野「……!」
862 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/26(木) 23:12:06.31 ID:h/pand+io
桜野「ゆくえ、ふめい……」

桜野(それって……シーズンランドにいた時の……)

透母「うん。まるで消えたみたいに、本当に突然いなくなっちゃってね」

桜野「……」

透母「いろいろ手を尽くして探し回ったけど、小さな手がかりすら見つけられなかった。なにも進展がないまま時間だけが過ぎていって……あの時は本当に、生きた心地がしなかった」

桜野「……」

透母「でもね、もう見つからないんじゃないかって心が折れかけていた時に、あの子帰ってきたの。いなくなったときと同じで突然」

透母「嬉しかったわ。お父さんと2人で泣いて喜んだ。抱きしめて、もう絶対離さないって誓った。だってもう二度と会えないかもしれないって思った娘に会えたんだもん」

透母「でも、それで解決じゃなかった」

桜野「……」

透母「戻ってきたあの子は前みたいに笑わなくなっていた。それどころか、戻ってからしばらくは話すことすら」

透母「ずっとなにかに怯えてるみたいな、ずっとなにかを恨んでるみたいな顔してた。一日中部屋にこもってる日もあれば、いつの間にかいなくなって夜遅くに帰ってくる日もあった。ほとんどなにも食べてくれなかったし、話しかけてもまともな反応はなかった」

透母「行方不明のあいだに何かあったのは間違いない。でも何があったのか、どれだけ聞いても教えてはくれなかった。せっかくあの子が帰ってきて元の日常が戻ってきたって思ったのに、透は日に日にやつれていってずっと苦しそうにしてた」

透母「それなのに私たちはなんにもできなくて。情けない親よね。娘がなんで悩んでいるのか、ほんの少しだって理解してあげられなかった」

桜野「そ、そんなこと……!」

透母「……でもね、お父さんと決めたの、あの子のためならなんでもしようって。きっとまた前みたいに笑えるようになるからって」

透母「だからあの子が転校したいって言い出した時も、すぐに引越しの準備を始めた。理由は聞けなかったけど、それでもよかった。環境が変われば、あの子にもいい変化があるかもしれないって思った」

透母「それになにより、戻ってきてから初めて、あの子がしたいって言ったことなの。そんなお願い、叶えないわけにはいかないもんね」

桜野「……はい」

透母「すぐに転入の手続きをして、お父さんはお仕事の引き継ぎとかあったから先に2人で引っ越してきて……それで転校初日、帰ってきたあの子ね、なんだかすごく落ち込んでるみたいな、怒ってるみたいな、そんな感じだった」

桜野「あ……」

透母「転校なんて初めてだし、上手くいかなかったんじゃないかとか悪いことでもあったんじゃないかとかって不安になって透に聞いたの、学校どうだったって」

透母「そしたらあの子、うるさい、話しかけないで、ひとりにして……って」

桜野「そ、それは……」

透母「チャンスだって思った」

桜野「チャンス……?」

透母「だってそれまで話しかけても心が失くなっちゃったみたいな反応しか返ってこなかったのよ? それがあんなに感情むき出しにして」

桜野「……」

透母「それからは毎日学校のこと聞いた。今日はどうだった今日どうだったって毎日。最初はなんにも話してくれなかったけどね、だんだん我慢できなくなってったみたいで、少しづつ話してくれるようになった」

透母「その時話してくれたのが、桜野ちゃんのことだった」

桜野「わたしの……」
863 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/26(木) 23:31:30.80 ID:h/pand+io
透母「行方不明になってからこっち、なにを聞いても黙って俯いていたあの子がね、あなたの話をするの。口を開けば岸波さんがって」

透母「なんだかとってもイライラしているみたいで、誰かに感情をぶつけなきゃ気が済まないって感じだったなぁ」

桜野「え、あ、ああ……確かにあの頃はすっごい怒らせちゃってて……」

透母「でもね……本人は気づいてなかったと思うけど、あの時の透、なんだか楽しそうだった」

桜野「た、楽しそう……ですか?」

透母「うん。イライラはしてるんだけど、なんていうのかな……やんちゃな友だちの行動に呆れてるみたいな……」

桜野「あー……」

透母「思い当たる節ある?」

桜野「えーっと……へへ……」ポリポリ

透母「ふふっ……ともあれ、それからは毎日あなたのことを聞いた。その度にどこに腹が立ったか教えてくれた」

桜野「あは、は……」

透母「ずっと浮かない顔のあの子だったけど、あなたの話をしている時だけは元気だった。あなたを話をする度に、あの子が元気になっていくみたいだった」

透母「相変わらずイライラしてたみたいだけど、少しづつ口数も増えていってね、朱ちゃんや雪菜ちゃんの話もするようになって、ゆっくりだけど元気になっていって、それで……」

桜野「……」

透母「あの日……あの子、笑った。笑ったの」

桜野「…………はい」

透母「前みたいにひたすらのんきでやわらかい笑顔ってわけじゃなかったけど、それでも確かに笑ったの」

透母「笑って、笑いながら、桜野がねって言うの。嬉しそうにあなたの話をするの」

透母「今日は何があったって、今日の桜野ちゃんはこんなんだったよって。些細な、本当に小さなことを、これでもかってくらい幸せそうに話してくれるの……!」

桜野「……はい」

透母「……」

桜野「……」

透母「…………あなたが助けてくれたのよね」

桜野「え……?」

透母「透がまた笑えるようになったのは、あなたのおかげなのよね。私たちじゃどうしようもなかった傷を癒してくれたのは桜野ちゃんなのよね」

桜野「そ、そんな……わたしまだなにも……」

透母「ううん……桜野ちゃん、改めてお礼を言わせて」

桜野「ぁ……」

透母「娘を、透を助けてくれてありがとう。本当に本当に、本当に……ありがとうっ……!!!」

桜野「……!」
864 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/26(木) 23:39:54.68 ID:h/pand+io
桜野「あたま……あげて、ください……」

透母「……うん。でもこれだけら分かってね、あなたには本当に感謝してるの」

桜野「………………はい」

透母「……ごめんね、長々付き合わせちゃって。おばさんもう行くわね」

桜野「………………」

透母「お風呂、遠慮しないでゆっくり浸かってね。今夜は冷えるから」

桜野「…………」

透母「それから、なにかあったらなんでも言ってね。あなたは透にとっても、私たちにとっても恩人だもん」

桜野「……」

透母「それじゃあ……」

桜野「………………透ちゃんを愛してますか」

透母「え?」

桜野「あ……あ! い、いやあのなんでもなくて……! す、すみませっ……なんでこんなこと聞いて……」

透母「愛してるわよ」

桜野「……!」

透母「当たり前でしょ? 家族だもん!」ニコッ

桜野「!!!」

桜野「……か、ぞく…………」

桜野(………………そ、っか)

桜野「………………」

透母「桜野ちゃん?」

桜野「……大丈夫です」

透母「え?」

桜野「透ちゃんはもう大丈夫です。ずっと大丈夫だったんです」

透母「桜野ちゃん……」

桜野「……」

透母「……ありがとう」

桜野「…………いえ」
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/26(木) 23:43:00.00 ID:3xrLA/BJo
あーいってなんだ♪
866 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/26(木) 23:47:17.35 ID:h/pand+io
桜野「……」

桜野「ふぅぅぅ……」

桜野「……そっか」

シキ「桜野……?」

桜野「ううん」

桜野(わたしは……なにを迷っていたんだろう)

桜野「ん……」ググッ

桜野(本当ははじめから、迷う必要なんてなかった)

桜野「ふぅ……」パッ

桜野(透ちゃんは大丈夫だった。ずっと大丈夫だったんだ)

桜野「………………」

桜野(わたしがいなくても)
867 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/26(木) 23:47:50.32 ID:h/pand+io
ここまで
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/26(木) 23:50:55.21 ID:3xrLA/BJo

愛する我が子のためとはいえなんも事情説明しない娘のために即転校出来るのすごいフットワークの軽さだ
前の学校のお友達は急に透ちゃんいなくなって泣かなかったかな?
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/26(木) 23:53:11.41 ID:iSz8fe36o

悲しいかな…大抵の人類は桜野さんが無理に助けてやらなくても大丈夫なんだ…
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/27(金) 01:09:41.15 ID:J5EJ2b4C0
透母何かを察してるか
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/27(金) 15:08:07.57 ID:qiJpeTMT0
岸波家 弓知夏家のご両親も出たなら秋葉家 久木家のご両親も出るかな?
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/27(金) 15:36:00.15 ID:c88D2ZWl0
いいよ別に出なくても
あのキャラの○○はやったからこのキャラも、とかいちいちやってたらくどくなる一方だし
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/27(金) 15:44:33.23 ID:m4Br13m8o
展開だいぶ駆け足だし掘り下げはくどいくらいがちょうど良い
874 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/27(金) 23:55:53.75 ID:vw1MMxydo
両親関連の掘り下げ予定は現状ありません 余裕がない
駆け足気味なのはお泊まりイベスキップしたからかな?それに関しては、じっくりやっても桜野がひたすらウジウジするだけなのでやらん方がいいかなと思いまして
875 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/27(金) 23:59:50.42 ID:vw1MMxydo


朱「」スヤスヤ

雪菜「」スヤスヤ

桜野「……」

桜野(……心は決まった)

桜野(そうなったらあとはシンプルだ。ひとりで行く。それでぜんぶ終わらせる)

桜野「……」ゴロ

桜野(でもそのために足りないものが……)

桜野「……」

桜野(みんなもう寝たよね……?)

桜野「……」モゾッ

透「桜野、起きてる……?」コソッ

桜野「!」ビクッ

透「……あ、ごめ。起こしちゃった?」ヒソヒソ

桜野「……う、ううん……どうしたの?」ヒソヒソ

透「……ちょっと来て」

桜野「……?」
876 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/28(土) 00:09:02.81 ID:k2mxwA5/o
ベランダ

桜野「ふぅぅ……夜風が気持ちいねぇ」

透「うん。でもちょっと冷えるかも」

桜野「じゃあはやく済ませて戻ろっか」

透「うん」

桜野「それで、話したいことって?」

透「あの……シキは?」

桜野「シキ? 向こうで寝てるけど……連れてくる?」

透「あ、ううん、いい。寝てるならいいの」

桜野「まあ起こすのも悪いもんね」

透「そうだけどそうじゃなくて……」

桜野「?」

透「……」

桜野「透ちゃん?」

透「桜野、お願い……聞いて……」

桜野「いいけど……なにを?」

透「持っててほしいものがあるの……」ガサゴソ

桜野「持ってて……?」

ポワッ

桜野「!」

透「これ……」

桜野「そ、れは……!」

透「うん……」

パァァァ

透「……ウィッシュスター」
877 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/28(土) 00:23:41.07 ID:k2mxwA5/o
桜野「これ……わたしに……?」

透「うん……」

桜野「で、でもっ、なん、で……?」

透「…………私じゃ……守りきれないから……」

桜野「……!」

透「この前の戦いだってすごく危なかった。もしかしたら奪われてたかもしれない。そうなっちゃったのは、これを持ってたのが私だったから……」

桜野「そ、そんなこと……」

透「ううん、あの時、桜野が来る前に私は敗けてた。向こうが本気で奪う気だったら、多分守りきれてなかったと思う」

桜野「それは……」

透「あの時だけじゃない、これまでずっとそうだった。私が弱いせいで、いつも桜野やみんなの足でまといになって……」

桜野「そんなこと……ないよ……!」

透「……桜野」

桜野「違うよ……透ちゃんはなんにも悪くなんかないよ……」

透「桜野」

桜野「……っ」

透「……これはいろんな人の願いがこもった大切なものなの。絶対守りきらなきゃいけないの」

桜野「……うん」

透「それを、弱い私が持ってちゃダメなの」

桜野「……」

透「だから……」

桜野「……」

透「……」

桜野「……みんなに話さなくていいの?」

透「言えないよ。こんなこと桜野にしか話せない」

桜野「……」

透「桜野、お願い……」

桜野「……」

透「みんなの願いを守って」

桜野「……」

桜野「…………」

桜野「………………わかった」

透「……ありがと」

桜野「………………ごめんね」

透「どうして桜野が謝るの」

桜野「………………ううん」
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/28(土) 00:29:41.55 ID:b/acpvi8o
そんな大切なものみすみす敵の前に持っていくのか…
879 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/28(土) 00:37:00.15 ID:k2mxwA5/o
パァァァ

桜野「……」ギュ

透「ねぇ桜野」

桜野「……なあに?」

透「……明日だよね」

桜野「え……?」

透「帰っちゃうの」

桜野「あ、ああ……うん……」

透「楽しかったなぁ」

桜野「うん、楽しかった。ほんとのほんとに楽しかった」

透「でも心残りがある」

桜野「……なに?」

透「枕投げできなかった」

桜野「あ、あー……それはほら、しょうがないよ。ご近所迷惑になっちゃうしホコリ舞っちゃうし……」

透「やってみたかったのになぁ」

桜野「……そうだよね」

透「次は絶対やろう」

桜野「……次?」

透「うん。次はうち以外の誰かのおうちでお泊まり会するの」

桜野「……!」

透「あ、その時こそはお風呂いっしょね? 桜野がいなくて、その……あー、うん……なんていうか、ね……」トオイメ-

桜野「?」

透「そ、そうだ釣りもしよ。みんなでやるって言ったし」

桜野「……釣りか。朝早いんだっけ?」

透「釣り堀だったらあんまり気にしなくても大丈夫」

桜野「……そっか」

透「ニジマスとか釣ってね、大きさ比べっこして、焼いてもらってみんなで食べるの」

桜野「……うん」

透「あ、それならキャンプとかもいいかも。おっきいテント張ってね、バーベキューとかして、美味しいものいっぱい食べるの。あとね、近くの川で遊んだりしてね」

桜野「……うん」

透「夜になったらお待ちかねの枕投げ。テントでもできるよね?」

桜野「…………うん」

透「それで疲れたらね、朱が持ってきてくれたアロマでリラックスしながら星空見るの。雪菜が星にまつわるちょっとロマンチックなおはなしとかしてくれるんだ」

桜野「…………うん」

透「それで、寝ないで朝までおしゃべりしよって意気込むんだけど結局みんな寝ちゃってね、朝になって、いつのまにか寝ちゃったねって笑うの」

桜野「………………うん」

透「どうかな? そういうのも楽しそうじゃない?」

桜野「…………夢みたいだね」

透「叶えようよ」ニコッ

桜野「っ……」
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/28(土) 00:39:31.95 ID:A0hD3jHno
死亡フラグみたいな会話
881 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/28(土) 00:42:01.83 ID:k2mxwA5/o
透「桜野?」

桜野「……っ」

桜野「…………」

桜野「………………ううん、なんでもない」

透「? ほんとに? なにか……くしゅっ」

桜野「あ」

透「へぅ……」

桜野「寒いよね。戻らないと」

透「ん、桜野も」

桜野「あ……」

透「ん?」

桜野「わたしは、その……」

透「?」

桜野「…………もう少し、風を浴びてく」

透「んー……」

桜野「……」

透「……ん、わかった」

桜野「……」

透「あんまり長居して風邪ひかないようにね」

桜野「……うん」

透「じゃあ……」

桜野「透ちゃん」

透「ん?」

桜野「……おやすみ」

透「ん、おやすみ」ニコッ
882 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/28(土) 00:51:23.26 ID:k2mxwA5/o
桜野「……」ボ-

桜野「…………はー」

桜野「……」

桜野「………………いくか」

桜野「……っよ」ピョンッ

桜野「っとと……おぉ、2階でも結構高い……」スタ

桜野「……」

桜野「すぅぅぅ……」

桜野「はぁぁぁ……」

桜野「……」ボ-

桜野「……空が近いや」

桜野「……」

桜野(ウィッシュスターは手に入った)

桜野(時間ももうすぐ)

桜野(迷いは……ない)

桜野「……」

桜野(目標は、ぜんぶやっつけること。もう二度と、誰も戦わなくていいようにすること)

桜野「……」

桜野(できる限り自分の力で戦う。でももし……もしもダメだったらその時は……)

桜野「……」ギュ

桜野(ウィッシュスターの力で無理やり解決する)

桜野「……そうならないのが1番だけど」

桜野(だってこれは、その先にある願いを叶えるためのもの……)

桜野「……」

桜野(……そうだ)

桜野「……」ガサゴソ

チャリッ

桜野(ロケット……つけてこっかな……)チャリリッパチッ

桜野「……よし」チャリッ

桜野「すー……はー……」

桜野「……待っててね、コスモス。ぜんぶ終わらせてくるから」ギュ

桜野「ふー……」

桜野(どうせなら……)

桜野「せーのっ……」ググッ

桜野(くつ、ちゃんと揃えてくればよかったな……)

タンッ
883 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/28(土) 00:51:52.79 ID:k2mxwA5/o
ここまで
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/28(土) 00:54:31.65 ID:A0hD3jHno

ベジータ並みの戦犯にならないことを願う
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/28(土) 01:00:22.79 ID:bu0bQfm30

桜野さんのマインドはここまでやっても変化なくてぶっちゃけ一人の方が強くて
無敵の人かな?
886 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/29(日) 00:41:58.37 ID:P9O2tPu4o
「……て……きて……!」

透「……ん……んぅう……?」

シア「起きて! 透!!!」グイ

透「……んっ、んむぅ……」ムクッ

透「くぁ、ぁぁぁふ……んぇう……?」ボ-

透「……まだよるだよぉ?」ポケポケ

雪菜「透さん! ぼーっとしてないで起きてください! 大変なんです!」ユサユサ

透「う、ぁぁ……なにぃ……? なにがあっ。ふああ……」

朱「桜野ちゃんがいないの!!!」

透「えぅ……さくの……? さくのなら……」

透「……」

透「………………え?」

ガタッ

透「え、いない!? いないってなに!? どういうこと!?」

朱「どうもこうもそのままなの! どこにもいないのよ!!」

透「え、え、でも! なんで!?」

雪菜「わ、分かんないですよ! シキちゃんが気づいた時にはもういなくなっちゃったあとで!」

透「こ、この部屋にいないってだけじゃ!? と、トイレとか!」

シア「ワタクシが感じ取れる範囲に桜野の気配がありません! 少なくとも家の中には……!」

透「こ、コンビニとか行ったんじゃ……!」

シア「こんな時間に!? 断りも書き置きもなく!?」

透「で、でもじゃあなんで! ど、どこに! なにかの間違いなんじゃ……!」

雪菜「わかんないですけど現にどこにもいないんです!」

透「な、なんで……! さくの……!」

朱「お、落ち着いて心当たりを整理しましょ! みんな何かない!?」

透「心当たりなんて……! なんて…………ぁ」

シア「なにかありますの!?」

透「あ、あの、えっと……」

シア「透?」

透「あの……私……」

シキ「……」

透「ウィッシュスター…………桜野に……渡した……」
887 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/29(日) 00:52:46.82 ID:P9O2tPu4o
シキ「……!」

雪菜「……え」

朱「桜野ちゃんに……?」

シア「どうして!?」

透「だ、だって私……私じゃ……!」

シキ「それなのです」

透「え……?」

シキ「……みんな、聞いてほしいのです」

朱「なにかわかるの!?」

シキ「まず最初に、多分シキなら桜野が今どこにいるか見つけられるのです」

透「ほんとに!?」

シア「確かに、ずっと桜野の近くにいたシキなら可能かもしれませんわね」

透「だったら早く探しに行こうよ!」

シキ「……」フルフル

透「え……なん、で……??」

シキ「……」

透「なんでよ! 桜野の居場所わかるんでしょ!? なのになんで!!」

シキ「ただ追いかけるだけじゃ、桜野は戻ってきてくれないのです」

雪菜「……!」

透「え……なに……? どういう……?」

シキ「それで戻ってきてくれるなら、朱も雪菜も苦しい思いをしなくて済んだのです」

朱「……」

透「なに、それ……」

シキ「……順番に話すのです」
888 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/29(日) 01:02:00.68 ID:P9O2tPu4o
シキ「……みんな覚えてるです? 前に学校でツナミが襲ってきた時、桜野はライガと戦ってたのです」

雪菜「そ、そういえばそうです……あの時なにか……」

シキ「桜野、ライガになにか言われてたのです。話の中身までは聞こえなかったけど、なにか……」

透「なにかって……?」

シキ「分からないのです。でもはっきりしてるのは、敵の目的がウィッシュスターだってこと……」

朱「も、もしかしてウィッシュスターを持ってこいって脅されたんじゃ……!」

透「!」

シキ「……かもしれないのです」

シア「しかし桜野に限って言われた通り渡すなんて思えませんわ……」

雪菜「確かにそうです。だとしたら、桜野さんなら……あ、桜野さんもしかして……!」

シキ「……うん」

透「なに、なに!?」

シキ「………………ひとりで戦いに行ったのです」

透「え……」

シア「そ、そんな……!」

透「なんで……? なんでなんで……! だって桜野っ、そんなこと一言も言わなかったっ!!」

シキ「朱と雪菜なら、なんとなく分かると思うのです。桜野の暗い部分に少しでも触れた2人なら」

雪菜「はい……桜野さんならそれが1番って……」

朱「考えるでしょうね……」

透「……!」
889 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/29(日) 01:15:54.35 ID:P9O2tPu4o
透「な、なに…………なんなの……なんで……?」

透「朱も雪菜も……なに言ってるの……?」

透「暗い部分ってなに……! そんな桜野……私知らない……!」

シキ「透……」

透「わ、わたし……? わたしのせい、なの……?」

透「わたしがウィッシュスターあげちゃったから……? だからさくのいなくなっちゃったの……??」

シキ「……ちがうのです」

透「じゃあなんで! なんでよっ! なんで桜野いないのっ!!!」

シキ「……」

透「なんっ、ぅ、けふっ……! なんでっ……はぁっはぁっ……さくのっ、なんで……なんでよぉ……!」ガクガク

シア「透!」バッ

透「んくっ、はっ、はっ……! うぅぅ……!」

透「ふーっ、ふーっ……ちが、うもんっ……!」

透「さくの……いなくならないもん……なんにも言わずにかってにいなくなったりしないもん……!!!」

シキ「……透、聞いて」

透「やだ!」

シキ「ダメなのです。ちゃんと聞いて。桜野にはね……」

透「うぅぅううう……!!!」

シキ「……桜野には……多分もう、戦いしか残ってないのです」

透「………………ぇ」

シア「ど、どういうことですの……?」

雪菜「それって……!」

朱「シキちゃん……」

シキ「うん……」

シキ「話すのです、ぜんぶ。桜野のこと、桜野が話してくれたこと、シキが知ってること、ぜんぶ」

シキ「みんな、透、絶対耳を塞がないで……」
890 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/29(日) 01:16:25.95 ID:P9O2tPu4o
ここまで
ドロドロにします
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/29(日) 01:18:54.11 ID:gBurVn2To

ついに秘密が明かされるか
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/29(日) 02:00:22.05 ID:pKAcGazHo

食後に甘いものもください!
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/29(日) 02:15:23.58 ID:X7ux8oMo0

超濃厚ドロドロスープニンニクもりもり…
894 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/30(月) 23:43:58.57 ID:2/GKEhvRo
夜の街

タッタッタッタッ

桜野「……っ」タタタッ

桜野(……いわゆる虐待がはじまったのは、わたしがママの妹夫婦に引き取られたその日からだった。9さいになったばかりだった)

桜野(毎日殴られたし、毎日蹴られた)

桜野(叔父さんは、わたしのおなかを蹴り飛ばすのがお気に入りだった)

桜野(叔母さんは叔父さんほど力がないからか、灰皿で殴ったり、ベルトをムチみたいにしならせて体を叩いた)

桜野(2人ともタバコを吸うから、灰皿代わりにその火を体に押し当てられた)

桜野(全身が痣と火傷とミミズ腫れで埋め尽くされるまで、3日とかからなかった)

桜野(痛みから逃げるように気を失うようになった。それがわたしとっての睡眠だった)
895 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/30(月) 23:56:18.40 ID:2/GKEhvRo
桜野(当たり前だけど、わたしの分の食事が用意されることなんてなかった。だからわたしはいつも腹ぺこだ)

桜野(かといってなにか勝手につまみ食いしようものなら、せっかく薄くなって痛みが引いてきた痣がまた新しくなってしまう)

桜野(わたしはおなかが空かないように、できる限り動かずじっと耐えた)

桜野(それでもやがて限界はやってきて、意識が朦朧としてくる。平衡感覚が無くなって、気づいた時には床に倒れていたなんてことも珍しくなかった)

桜野(時おり叔母さんたちの気まぐれで目の前に残飯がぶちまけられる。手を使わずに食べろと言われた。言われたとおりにした)

桜野(叔母さんたちの機嫌を損ねるとせっかくの食べ物を吐き出すことになってしまうから、汁の一滴すら残さないように丁寧に床を舐めた。叔母さんたちは、そんなわたしの後頭部を踏んづけてゲラゲラ笑った)

桜野(口の中でぐちゃぐちゃの食べ物と床の苦さが混ざって酷い味だった。噛むたびに小さな砂粒が歯をこすった。機嫌を損ねずとも結局蹴られた)

桜野(それでも、なにも食べられないよりはマシだった)

桜野(どうしてこんなことをするんだろう。その答えは聞かずとも教えてくれた)

桜野(わたしが痛みに悶えたり、苦しそうに咳き込んだり嘔吐いたり、空っぽのおなかから胃液を吐き戻す姿が痛快なんだという)

桜野(じゃあしょうがないやって思った)
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/30(月) 23:58:07.66 ID:7D99fAlN0
これでなぜプリキュアになれるほどの光が
897 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/31(火) 00:10:25.44 ID:fERDBuF/o
桜野(幸いだったのは、叔母さんたちがとにかく世間体を気にする人たちだということだった)

桜野(どれだけ痣を作っても、硬い瓶や刃物が振り下ろされても、服で隠せない場所は怪我もなくきれいだった。だから学校には行けた)

桜野(年中長袖しか着れなかったとしても、せっかく終わらせた宿題のノートが登校直前にぐしゃぐしゃになったとしても、学校に行くことはできた)

桜野(わたしは学校が大好きだ)

桜野(だって学校に行けばごはんが食べられる。それに誰もわたしをぶたない)

桜野(できるだけ長く居られるように、毎日誰より早く登校して、誰より遅く下校した)

桜野(わたしはいつも家に入る前に深呼吸をする)

桜野(今日もまた気絶するまで嬲られ続ける、そう考えると体が震えてしまう。わたしが怯えると叔母さんたちはもっと面白がるから、そうならないように呼吸を整える)

桜野(気絶するまで嬲られるからといっても、すぐに眠ってはいけない。早くに気を失うと、殴り足りない叔母さんたちがものすごく痛いところを狙うかもしれないからだ)

桜野(起きている時も狙われるし同じくらい痛いけれど、身構えられる方がずっといい)

桜野(家の中でわたしが自由にできるのは、ゴミ箱の隣に置かれたぺちゃんこのクッションだけだ。そこに座ってぼーっとしたり、宿題をやったり、体を丸めて泣いたりした)

桜野(そんな生活は中学生になっても続いた。毎日が傷だらけで、痛みに怯える日々だった)
898 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/31(火) 00:20:09.90 ID:fERDBuF/o
シキ「……」

雪菜「っ……!」カタカタ

朱「うそ……でしょ……!」

シキ「……ぜんぶ本当のことなのです」

雪菜「そんっ……なのっ……!」カタカタ

シキ「……桜野はそんな状態でも、シキのことを一番に考えてくれたのです」

朱「うぅ……」

シキ「……食べ物を分ける時も、シキにはできるだけきれいなところをくれたのです」

シキ「……きれいなところがない時は、少ないお金でシキの分だけ何か買ってくれたのです」

シキ「遠慮すると、桜野の目が真っ黒になるのです。怖いくらい真っ黒に……」

透「………………」

シキ「みんな覚えてるです? 前に桜野が学校おやすみした時のこと……」

雪菜「……おみっ、お見舞いっ……みんなで行った……」

シキ「風邪ってことになってたけど……あれ本当は全然違う理由だったのです……」

朱「じゃあやっぱり……!」

シキ「あの時ね……」
899 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/31(火) 00:22:17.63 ID:fERDBuF/o
ここまで

実はコスモスさんは「1番幸せな世界線の岸波桜野」です
桜野が出会ったのがたまたまシキだったからプリキュアになってますが、余裕で逆だったかもしれねェです
余談ですが光と闇どちらの勢力も介入しなかった場合、桜野もコスモスもほぼ同時期に自殺します
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 00:24:53.65 ID:NSH0ke4ko

ど、どういうことだってばよ…
プリキュアにならなきゃ死んでたしプリキュアになるのが早すぎてもバッドエンドらしいし
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 00:32:06.36 ID:yM+MhsDp0

一番弱い透ちゃんは突然何かの力か存在にドラフト指名されて一番強い桜野さんは偶然がなきゃプリキュアになれなかったかもしれないのは何か意味が
902 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/31(火) 00:48:17.77 ID:fERDBuF/o
>>900
早すぎ√は桜野さんが1人で戦い続けて闇落ちする√です この場合透ちゃんと仲良くならないので闇落ちからの救済がない

プリキュアにならなくても初手闇堕ちすると光堕ち→追加キュアで生存√爆誕します
何気にコスモスさん主役、桜野さん追加キュアの並びがポジション的には一番本家感出る ただしコスモスさんの性格に目を瞑る

>>901
そのうち書きます 多分書くと思う 書くんじゃないかな?
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 01:18:02.52 ID:q5VoaUzbo
おつおつ
土曜深夜36:30かな?
コスモス主役はチームがバラバラじゃねえか!になるの見える見える
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 01:49:59.65 ID:PAyFgtPPo
世間体は気にしてる叔母さんをヤバいやつと見抜けた雪菜ちゃんは洞察力通り越してニュータイプだ
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 09:19:50.84 ID:587UR+IB0
おつ
食べ物は気まぐれでしか与えられない割に学校で倒れたりして気づかれたりはしてないみたいだし
身体測定とか夏服・体操服とか色々どうしてたんだ…?
906 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/10/31(火) 09:59:44.22 ID:6D8Hd3fZO
>>905
以下、没台詞です あくまで没台詞です

─────

だから中学校の校長先生と紹介された人がいつもわたしを乱暴に虐めるお客さんだと気づいた時は、もうどこにも逃げ場はないんだなって思った

─────

再三申し上げますが没台詞です
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 10:32:43.80 ID:vL44l2cWo
透ちゃんみたいに異世界へ誘拐された方がまだマシそうな
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 10:48:13.57 ID:3QSE8O9f0
環境変えても心はもうダメらしいし
おいおい詰んだわ
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 11:34:12.11 ID:j4OLrcN90
ラストバトル最終回がもうすぐっぽくて悲しい
いつもの50話近くあるプリキュアなら園児時代の透ちゃんの友達が未だに透ちゃんを男子だと思い込んでて恋してるとかみんなの両親出てくるとか季節イベントとかゲストキャラ絡む単発回的な話かありそう
910 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/01(水) 23:36:15.30 ID:REWyui95o
桜野(不定期だが、叔母さんの機嫌がものすごく悪くなる日がある)

桜野(理由はわからない。もしかしたらそんなものないのかもしれない)

桜野(それでもたったひとつ明らかなことがあるとすれば、数時間後には全身の傷痕が真新しくなっているということだけだ)

桜野(帰ってくるなり叔母さんは苛立ちを隠そうともせず、いろんなものに手当たり次第に当たり散らす)

桜野(その中で一番殴り心地が良くて面白い音が出るのがわたしだ。わたしは、叔母さんが鬱憤を晴らすのにうってつけのサンドバッグなのだ)

桜野(気を失うまで殴られ続ける。硬いもの、鋭いもの、いろんなもので殴られる。普段よりも容赦がない)

桜野(どれだけ痛くても、苦しくても、止めてほしくても、少しでも反抗しようものなら火に油を注ぐ結果になる。だからひたすら黙って耐える)

桜野(痛みで思考が鈍化すると、1秒が恐ろしいくらいに長く感じる。永遠に終わらないんじゃないかとさえ思う。そんな思考も、背中に振り下ろされたガラス瓶と一緒にはじけ飛ぶ)

桜野(そして大抵は叔母さんのイライラが収まるよりも先に、わたしの方が力尽きる)

桜野(意識は完全に飛び、目は虚ろになり焦点が合わず、『あ』と『う』以外なにも喋れなくなる)

桜野(そうなってしまえば、わたしにサンドバッグとしての価値は無い。どれだけ痛めつけても、小さなうめき声を上げるのが精一杯な退屈なおもちゃじゃストレス発散にはならない)

桜野(だから標的が移る)

桜野(近くにあって目につくもの、わたしのスクールバッグをひっくり返すのだ)
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/01(水) 23:39:54.21 ID:LV9Gz7jL0
よく生きてんな桜野さん
912 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/01(水) 23:44:29.22 ID:REWyui95o
桜野(そもそもわたしは持ち物が少ない)

桜野(教科書や制服など学校関連のもの以外は、せいぜい着替えが数着あるくらいだ)

桜野(叔母さんたちの目につく場所にあると気まぐれに破られたり汚されたりしてしまうから、視界に入らないように物置のすみっこに押し込めている)

桜野(それでもたまに癇癪を起こした叔母さんが、腹いせに物置をめちゃめちゃにすることがある)

桜野(だからわたしは、本当に大事なものだけはスクールバッグに入れて常に持ち歩いている。例えばそれは、ほんの少しのお金とか食べ物とかだ)

桜野(でも叔母さんの機嫌が悪い日は、そういうものにまで被害が及ぶ)

桜野(取られたり捨てられたりして、ただでさえ少ない持ち物がすっからかんになる。さながらリセットだ)

桜野(運が悪かったと割り切るしかない。今までだってそうしてきた)

桜野(でもあの日は……)
913 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/01(水) 23:58:50.64 ID:REWyui95o
桜野(あの日はたまたまそういう日だった。帰った途端、叔母さんに突き飛ばされた)

桜野(咳き込んでいるところ髪を掴まれ引っ張り上げられて、そのまま何度もおなかを蹴られた)

桜野(迂闊だった。もっと気をつけなければいけなかった。考えるにはもう遅かった。あっという間に意識が飛んだ)

桜野(そして気がついた時、ぼやける視界の先で、叔母さんがスクールバッグをひっくり返していた)

桜野(中身が床に散乱した。教科書、筆記用具、ぺちゃんこのお財布、半分に欠けた飴玉……)

桜野(叔母さんはその中から、ふたつのぬいぐるみを鷲掴みにした)

桜野(ひとつは前に透ちゃんがUFOキャッチャーでとってくれたもの。そしてもうひとつは、シキだった)

桜野(シキにはあらかじめ、見つかってしまったらぬいぐるみのフリをするように言っておいた。そうすれば大丈夫だからと。シキはわたしの言った通りにした)

桜野(叔母さんはぬいぐるみをわたしに突きつけ、どこで盗んできたと怒鳴った。答えなんて何でも良かったんだと思う。ストレス発散ができればそれで)

桜野(わたしはひたすらごめんなさいだけを続けた。下手に言い訳するよりただ謝り続けた方がいいことは、これまでの経験でわかっていた)

桜野(どうにかしてシキを離してもらわなきゃいけない。なんとかチャンスを作ろうと必死だった)

桜野(でもあの日の叔母さんは、本当に機嫌が悪かった)

桜野(叔母さんはハサミを持ち出してきて、透ちゃんがくれたぬいぐるみに刃先を向けた)

桜野(あちこちから綿が飛び出た。腕も足も、目玉も千切れた)

桜野(あの日からずっと肌身離さず持っていたもの。大切にするって透ちゃんに約束したもの。わたしの宝物)

桜野(それはあまりにもあっけなく、無惨な姿に成り果てた)

桜野(次はシキの番だった)

桜野(わたしはその日、人生で初めて、叔母さんに反抗した)
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/02(木) 00:01:47.16 ID:8djY/Coyo
おいおいまさか
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/02(木) 10:34:16.53 ID:TVbcBb5L0
なぜこの子がプリキュアになれたのか
なぜ今まで隠し通せていたのか
なぜ生きていられたのか ←NEW!

桜野さんの謎は深まるばかりだな…
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/03(金) 19:57:59.10 ID:Oo0q9vcPo
生まれた瞬間から人生詰んでるかのような人生
917 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/03(金) 23:05:45.21 ID:HsgaOwuKo
桜野(それからのことはあまり覚えていない)

桜野(ただ、叔母さんがすごく驚いてて、すごく怒ってて……それから今までで一番痛かったのは覚えてる)

桜野(気絶するまで殴れたし、気絶してからも殴られた。もはやどこが痛いのかすらわからなかった)

桜野(痛みで気を失い、痛みで目が覚める。何度も繰り返した)

桜野(気づいた時には、いつも使っているクッションが胃液や血を吸って酷い臭いになっていた。それでも体は動かなかった)

桜野(力の入れ方すら分からなかったし、世界がなに色ともつかない変な色をしていた)

桜野(それなのにいやに頭がスッキリしていて、こういう風に終わるのかなぁって思った。その感覚に体を預けて、少し眠ろうと思った)

桜野(でも、シキがいた)

桜野(今眠ったら、シキとの約束が果たせなくなる)

桜野(それはダメだ。約束は守らなきゃだめなんだ。絶対)

桜野(シキだけじゃない。透ちゃんとの約束も守れなくなってしまう)

桜野(わたしはもう少し頑張らなきゃいけない)

桜野(約束も守れないわたしに生きる価値なんてない)

桜野(頼まれたら最後までやり遂げなきゃいけない)

桜野(役に立たなきゃ)

桜野(またいらない子になっちゃう)

桜野(役に立たなきゃ)

桜野(それだけがわたしの存在理由なんだから)

桜野(役に立たなきゃ)

桜野(わたしにあるのはそれだけだった)
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/03(金) 23:08:07.97 ID:Lkkf6SKMo
プリキュアの力で遂にやっちまったかと思った…
ここまでされても命に別状はない生命力…
919 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/03(金) 23:20:43.73 ID:HsgaOwuKo
シキ「……桜野はシキを必死で守ってくれたのです。シキを抱きしめて、体を丸めて、何をされても絶対動かなかったのです」

シキ「シキが今ここにいられるのは、間違いなく桜野のおかげなのです。でもそのせいで桜野が……」

シキ「……酷かったのです、本当に」

シキ「ずっとうめき声を上げていたのです。気を失ったままずっと。殴られるのが終わってからもずっと」

シキ「一瞬意識が戻って、痛みから逃げるみたいに体が跳ねたかと思うと、すぐに糸が切れたみたいに倒れるのです。またそれを繰り返すのです」

シキ「何度も繰り返すうち、ついにピクリとも動かなくなったのです」

シキ「声をかけてもゆすっても、なんの反応も無かったのです」

シキ「叔父さんも叔母さんも気絶してる桜野にはあんまり興味を示さなかったのです。でも学校の日が近づくと、無理やり叩き起こそうとするのです」

シキ「蹴っ飛ばされた桜野が気絶したままもどして、汚いってまた蹴られたのです」

シキ「結局その週はお休みになったけど、その間シキは何度も見たのです」

シキ「気を失った桜野の口から黄色い液体が溢れるのを何度も、何度も何度も、何度も何度も何度も何度も」

シキ「そこに赤色が混じり始めた時は本当にもうダメかと思ったのです」

シキ「怖くて、なにかしなきゃって思って。とにかくなにか食べさせなきゃって、無くなっても気づかれないようなものを持ってきて桜野の口にねじ込んで、でもすぐにもどしちゃって……」

シキ「水だけでもって思って、台所を往復して水を運んで飲ませて……」

シキ「不安で不安でたまらなかったのです。もうダメだって何度も思ったのです。なにをしていいか、なにをしちゃいけないか分からなかったのです。あの時ほど、人間に生まれなかったことを呪ったことはないのです」

シキ「それでも、いつか目を覚ますって信じたのです。そうするしかなかったのです」

シキ「それで、それでね、桜野、目を覚ましたのです。完全に気を失ってから、まる1週間経ってたのです」
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/03(金) 23:22:37.49 ID:Lkkf6SKMo
そら雪菜ちゃんも一目見ただけで今までで一番怖かったと感じるわ
921 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/03(金) 23:26:53.00 ID:HsgaOwuKo
>>918
一応そのルートは考えたんですけど、それができる子ならこんなにこじれてない気がして
いざやっちまったとしたら闇落ち直行しちゃうし

余談ですが、お泊まりイベの募集で透ちゃんが日常的にプリキュアの力使ってるみたいなのを採用しなかったのは、それ許容すると桜野さんがやっちまう可能性が出てきちゃって闇落ち直行どころか闇落ち済みになりそうだったので
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/03(金) 23:29:17.20 ID:gtqTi8TZ0
敵勢力についてないとはいえこれでまだ闇じゃないんだ…
923 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/03(金) 23:41:27.52 ID:HsgaOwuKo
シキ「桜野の目がふらふらって泳いで、シキを見つけて。そしたら桜野、なにか言おうとして、でも声が枯れてなにもしゃべれなくて」

シキ「何も言わなくていいのですって言ったけど、それでも何かしゃべろうとして。桜野が伝えたがってること、聞き逃しちゃダメだと思って」

シキ「それで桜野、なんて言ったと思う?」

シキ「桜野ね……」

『………………ごめんね』

シキ「桜野が一番辛いはずなのです。苦しいはずなのです。なのにごめんねごめんねって何度も……」

シキ「なんで桜野が謝らなきゃいけないのです……桜野はいったいなにを謝っているのです……」

シキ「シキにはもう、何も分からなかったのです。だからその時は、とにかく桜野が起きてくれたことを喜ぼうと思ったのです」

シキ「シキね、できるだけ楽しい話をすることにしたのです。その方が桜野も元気になってくれると思ったのです」

シキ「みんながお見舞いに来てくれた話をしたらね、すっごい動揺してたのです。でも結果的に門前払いになっちゃったことを話したら少し落ち着いたのです」

シキ「持ってきてくれたゼリーの話もしたのです。桜野が起きた時にはもう食べられちゃった後だったけど、気持ちは本物だって話したのです」

シキ「シキの話を聞くあいだ、桜野はうんうんって相槌を打っていたのです。でもその声も、だんだん小さくなっていったのです」

シキ「また眠るのかなって思ったのです。休めるなら休んだ方がいいのです。でももしかしたら、次眠ったら今度はほんとに目を覚まさないんじゃないかって思っちゃって……」

シキ「桜野の声が聞きたくて、相槌を打ってほしくて、くだらない話をいつまでも続けていたのです。いつまでもいつまでも……」

シキ「…………気づいた時には、1人でしゃべってたのです」
924 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/03(金) 23:54:24.25 ID:HsgaOwuKo
シキ「不安だったけど、少し眠ったらちゃんと起きてくれたのです。ひとまずほっとしたのです」

シキ「それから桜野は短い睡眠を何度も繰り返すようになったのです」

シキ「いくらか落ち着いたけど、それでも元気とは程遠かったのです」

シキ「それでも叔母さんたちはお構い無しで、週明けには学校に行けって言うのです。そろそろ友だちに会いたいだろって……」

シキ「そんなの無理に決まってるって思ったのです。休めてもせいぜいあと1日だけ。それだけで回復するわけないのです」

シキ「それどころか、シキが話しかけても返事すらままならない状態なのです。シキはもう少し休んでいてほしかったのです」

シキ「でもね、桜野ね、叔母さんの言葉に『はい』って返事したのです。短いけど、確かにはっきり」

シキ「悔しいのか、悲しいのか、腹が立つのか、もうなんだかぐちゃぐちゃだったのです」

シキ「だって死んでしまうところだったのです。もしかしたら本当にダメだったかもしれないのです」

シキ「それなのに、それだけのことがあったのに、桜野はなにも……変わらなかった……」
925 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/04(土) 00:04:33.80 ID:rVbSwJEoo
透「……」

朱「……」

雪菜「ひくっ……ひぅ……!」ポロポロ

朱「じゃああたしたちがお見舞いに行った時に会ったのが……」

シキ「うん……叔母さんなのです……」

朱「もしあの時、雪菜ちゃんが止めてくれなかったら……」

シキ「きっと……酷いことになってたのです……」

雪菜「うぐっ……ぅぅ……!」

朱「休み明け、桜野ちゃんが透ちゃんにたくさん謝ってたのは……」

シキ「ぬいぐるみのことなのです……」

透「……」

朱「あの日の桜野ちゃん……いつも通りとはいかないけど、明らかにおかしいとまでは思えなかった……」

シキ「すごく無理してたのです。本当は立つのもやっとだったのです……」

朱「そんな状態だったのに気づけなかったなんて……」

シキ「無理もないのです……桜野は強い。強すぎるのです。だから大丈夫なフリして、ボロボロの体でもまっすぐ歩いて……」

雪菜「ひぐ……」

シキ「それでもごはんはもう、まともに食べれなくなってるのです……」

朱「ごはん……? でも……」

シキ「食べたあとこっそり吐いてるのです……」

朱「え……」

シキ「学校でも、この前の遊園地でも、昨日みんなで食べたお夕飯だって……」

朱「そん、な……」

シキ「桜野はもう限界なのです。それは桜野自身も気づいてる……それにあれ以来、叔母さんたちがピリピリしてていつまた……」

雪菜「うぅぅ……」

シキ「桜野にはもう選択肢がない。だからひとりで……」

透「……」
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/04(土) 00:09:42.51 ID:XaT4znkeo
詰んだ…
927 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/04(土) 00:14:33.11 ID:rVbSwJEoo
透「……」

シキ「……」

朱「……っ」

雪菜「うっ……ぅ……」

透「……シキ」

シキ「……うん」

透「……それでぜんぶ?」

シキ「……シキの知ってることは」

透「……なんで」

シキ「……」

透「なんで今まで黙ってたの……!!!」

シキ「それは……」

透「ずっと一緒にいたんでしょ……! ずっと見てきたんでしょ……!」

シキ「で、でも……!」

透「なんでなにも言ってくれなかったの……! 教えてくれたらできることがあったかもしれないのに……! こうなる前になにかできたかもしれないのに……!!」

シキ「だって……だって!」

透「なのになんでっ……!!!」

シキ「約束なのですっ……!!!」

透「!」

シキ「……っ」
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/04(土) 00:17:04.73 ID:KX3uZJ9X0
桜野さん殺しかけてるの敵勢力じゃなくてただの人間って
929 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/04(土) 00:28:11.36 ID:rVbSwJEoo
透「……やく、そく?」

シキ「……桜野はシキの、いろんなお願いを聞いてくれたのです」

シキ「プリキュアになって戦うこと、透を助けること、シーズンランドを元通りにすること、他にもいろんなわがままを言ったのです。桜野はそれぜんぶ、嫌な顔ひとつしないで『まかせて』って言ってくれた」

シキ「そんな桜野が、シキにお願いした唯一のことなのです……!」

『あのねシキ、ひとつだけ約束してほしいことがあるの』

シキ「絶対に守ってほしい約束だって!」

『うちでのこと、絶対誰にも言わないでね』

シキ「言えなかった……! 言ったら桜野を裏切ることになるんじゃないかって……!」

透「で、でも! そんな領域とっくに超えてる! だったら……」

シキ「誰かに話して、それを桜野や叔母さんたちに気づかれたらどうなってたです!!?」

透「!」

シキ「ねえ透! 透ならどうしてた!? 桜野のこと知ったらなにしてた!? 何もしないでいられた!?」

透「そ、そんなこと……」

シキ「できるわけないのです! ほっとくなんてありえないのです! でもそれじゃ誰かが気づくに決まってるのです!!」

透「き、気づいたなら……!」

シキ「もしそうなったら桜野どうなると思う!?」

透「それは……」

シキ「叔母さんたちに殺されるか、ひとりで無茶な戦いをして死ぬか!! どっちにしても桜野はいなくなってた!!!」

透「っ!!!」

シキ「はぁっはぁっ……ひくっ、うぅ……!」

シキ「だからっ……だか、らっ……ずっと……話せなかったのです……!」ポロポロ

シキ「ごめん……ごめんなさいなのです……ごめんなさい……!」ボロボロ

透「……! で、でも、でもっ……!」

シア「透、シキを責めるのは筋違いですわよ」

透「分かってるけど!! でもっ、だったら……! どう、すればっ……私っ、どうすればいいのっ……!!」カタカタ

シア「……」ギュ
930 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/04(土) 00:28:42.27 ID:rVbSwJEoo
ここまで
ムズカシイヨ-
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/04(土) 00:30:04.76 ID:7+1uNKdMo

もうだめだぁ…おしまいだぁ…
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/04(土) 01:19:00.33 ID:TpE5+5Ez0
戦いの結末関係なく主人公どのみち死ぬ…
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/04(土) 20:56:23.23 ID:BNUhmMq90
前世で悪行重ねたってこんな詰み人生にはならんぞ…
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/04(土) 23:09:47.79 ID:DAlMZf6go
プリキュアSSの姿か、これが…?
子供泣くでこんなん

まぁ桜野はスピリットピース取り上げて病院送りなりで緊急避難が妥当かな?
全身の傷や跡を見れば誰でも保護が必要とわかるだろうから、叔母と引き離すのは難しくなさそう
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/09(木) 23:50:25.45 ID:SFx0dI1Po
まだまだ忙しい?
936 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/09(木) 23:52:21.67 ID:YZkuxC4Vo
町はずれの森

桜野「ふぅ、着いたけど……」

桜野「んー……」キョロキョロ

桜野「とりあえず歩いてみるか……」

ザワザワザワッ

桜野「っ!!!」ゾクッ

桜野「コスモスっ!?」バッ

桜野「っ……!」

桜野「……」

桜野「………………じゃない」

桜野「一瞬似てる気がしたけど全然違う……」

桜野「これがサイカか……」

桜野「……」

桜野「…………ムカつくなぁ」ザッ
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/09(木) 23:53:19.13 ID:SFx0dI1Po
きたか
938 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/10(金) 00:10:30.21 ID:N3BJJsRVo
雪菜「……っ」

透「はーっ……うぅぅ……!」カタカタ

シア「透……」

雪菜「透さん……シアさん……」

シキ「ひっ、うっ……ひぐ……!」ポロポロ

朱「シキちゃんも辛かったわよね……」ギュ

シキ「あがね゛ぇ……!」

朱「気づいてあげられなくてごめんね……シキちゃんにばかり背負わせちゃってごめんね……」ナデナデ

シキ「う゛んっ……」

雪菜「朱さん……シキちゃん……」

雪菜「………………」

雪菜「…………これからどうしたらいいんでしょう」

朱「…………そうね。シキちゃんの話で桜野ちゃんの状況は分かったけど……」

雪菜「桜野さんを追いかけて、追いついたとして、なんて声をかければいいんでしょう……なんて言えば連れ戻せるんでしょう……」

透「さくのぉ……」

シキ「すん、ぅ……今の、桜野は……自分ひとりの犠牲で戦いが終わるなら、それが一番だって考えてるのです……それが桜野が考えた、一番誰かの役に立てること……」

透「なんでそんなっ……」

雪菜「『なんの役にも立たないわたしに生きてる価値なんてないもん』」

透「え……」

雪菜「ですね……」

シキ「うん……」

透「なに、それ……!」

雪菜「……前に私、桜野さんの本心が知りたくて強引に聞き出そうとしたんです……その時に桜野さんが……」

透「そんなことを……」

朱「それが、いつ壊れてもおかしくない環境で桜野ちゃんの支えになっていたものなのね……」

雪菜「歪んだ環境に歪んだ希望……桜野さんを取り巻くすべてが桜野さんを歪曲させている……」

シキ「誰かの役に立つことが桜野の生きる意味になってるのです……」

透「そんな……そんなの……!」

雪菜「そして、それを見出すきっかけになったのが……」

透「え……」

朱「10さいごろって言ってたわね……」

透「……!」
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 00:12:39.91 ID:fiY5DLHT0
心から何とかしないとどのみち自殺か
940 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/10(金) 00:27:10.52 ID:N3BJJsRVo
町はずれの森

桜野「……っ」ザッザッ

桜野(叔母さんたちに引き取られてすぐの頃のわたしは、自分がなぜ生きているのか分からずにいた)

桜野(目が覚めるたび、ここは天国かな地獄かなって考えた。どれだけ考えても答えは出なかった)

桜野(生きていることと死んでいること、どちらが天国でどちらが地獄か分からなかった)

桜野(分からないままにわたしは生きた。図々しくも生き続けた)

桜野(どうしても生きていたかったわけじゃない。死にたいと思ったことは何度もある)

桜野(今日も思った。昨日も思った。きっと明日も思うだろう。そんな毎日だった)

桜野(でもわたしは、生と死の境界に立ちながら自分の足元すらままならないわたしには、どちらに転べば死ねるかなんて分かりようもなかった)

桜野(逃げ出すこともできず、踏み切ることもできず、醜く生き続けるしかなかった)

桜野(生きる意味も、生きてる価値も、存在理由すらない)

桜野(ママもいない。パパもいない。からっぽ。わたしはなんのために生きているんだろう)

桜野(ずっと答えを探していた。あの子に出会ったのはそんな時だった)

桜野(まいごのおんなのこ。あの日のコスモスに)
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 00:29:24.17 ID:33TJgxFMo
コスモスとのエピソードはちゃんと真実だったのね
妄想か記憶違いの類いかと
942 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/10(金) 00:37:06.95 ID:N3BJJsRVo
桜野(コスモスにあげたいちごみるくの飴は、あの日のわたしが口にできる唯一の食べ物だった)

桜野(それを手放したとき、わたしは生きる意味を見つけた)

桜野(コスモスが喜んでくれた。コスモスのお母さんも、たくさんのありがとうをくれた。それだけで十分だった)

桜野(わたしにもできることがあった。こんなわたしでも誰かの力になれた。生きてていいんだって言われた気がした)

桜野(その瞬間から、コスモスはわたしの生きる意味そのものになった)

桜野(誰かの役に立つ。それだけがわたしの存在理由だった)

桜野(求められるままに応えた。なんでもやった。本当に、なんでもやった)
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 00:37:45.55 ID:fiY5DLHT0
アンパンマン?
944 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/10(金) 00:52:35.49 ID:N3BJJsRVo
雪菜「それが……桜井コスモスさんが生きる意味そのものの理由……」

シキ「そしてあの子は、今も桜野の中で生きてるのです……」

透「そんなのっ……どうしようも……!」

透「どうしようも、ない……」

透「っ……」ギュ

シア「……」

朱「……」

雪菜「……」

シキ「……」

朱「………………本当はどう思ってるのかしらね」

透「……!」

シキ「……どうって?」

朱「桜野ちゃん、自分ひとりで戦いを終わらせられるならそれでいいって、自分はどうなってもいいって、本気で思ってるのかな……」

透「……っ」

雪菜「それは……」

朱「誰かの役に立つってだけならそう考えちゃうかもしれないけど……それって桜野ちゃんの本心なのかしら……」

雪菜「それ、は……」

シキ「……」

透「わかんないよっ……!」

朱「……」

透「だってずっとなにも言ってくれなかったんだよ!? ずっと隠してたんだよ!? そんな酷い状況なんてぜんぜんわかんなくてっ、だっていっつものん気でおめでたい顔して笑ってて! 私っ、ずっと気づかなくて! 急にいなくなっちゃって……! 本当の気持ちなんてわかんないよっ! 朱だってそうでしょ!? みんなそう! 桜野の本心なんてっ、そんなの誰にもわかるわけないっ!!」

朱「……うん」
945 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/10(金) 01:05:36.20 ID:N3BJJsRVo
朱「……」

透「はぁっはぁっ……うぅぅ……!」

シア「透……」

朱「…………そうよね……うん、やっぱりそうよね」スクッ

シキ「朱……?」

朱「桜野ちゃんの気持ちだものね……桜野ちゃん以外に分かるわけないわよね……」

雪菜「朱さん……? なにを……」

朱「だったらここで話してたって仕方ないわよね」

シキ「そ、それは……そうかもですけど……」

朱「分かんないなら直接聞くしかないわよね」

シキ「!」

雪菜「直接って……!」

朱「大丈夫、この時のためにいっぱい準備してきたんだもの。シミュレーションはバッチリよ」

雪菜「し、シミュレーション……」

シキ「なにする気なのです……?」

朱「なにって、決まってるでしょ?」クルッ

透「!」

朱「誘拐っ」ニコッ
946 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/10(金) 01:06:18.47 ID:N3BJJsRVo
ここまで
おてんばなお姫様を攫いに行こう
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 01:07:49.07 ID:HBRZKZ16o

ずっと言い続けてきたことを遂に…
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 01:10:46.15 ID:fiY5DLHT0

台詞だけだと犯罪者だ
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 11:26:57.55 ID:eFEAcg4i0

いやそれより叔母という脅威の排除の方が確じ(ry
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 11:52:39.16 ID:14JchaDco
上手くやって環境変えるルートは強制バッドエンドと言ってたが桜野自身の問題は解決できるのか
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/10(金) 15:52:10.25 ID:dYblx+xpo
お姫様(戦闘ではゴリラ)
952 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/11(土) 00:19:33.57 ID:KlTU4nzSo
シキ「え……」

雪菜「あ……」

シキ「こ、こんな時になに言ってるのです……」

朱「あら、あたしは本気よ?」

シキ「本気って……」

朱「だってここでどれだけ考えても、結局なにも分からないでしょ? 本人がいないんだもの」

シキ「そ、そうだけど……!」

朱「だから聞きに行くの」

シキ「でも……」

朱「シキちゃんは反対?」

シキ「そうじゃ……ないけど……」

朱「うん」

シキ「でも……でもね、話聞いてくれるか分かんないのです……」

朱「分かってる。素直に聞いてくれるなら、こんなことになってないもんね」

シキ「……シキはね、桜野が泣いているところ、見たことないのです」

シキ「少しくらい弱さを見せてほしかったのです。でもいつだって、大丈夫って言われるのです。たまには泣いてもいいのですって言っても、実はこっそり泣いてるんだって笑ってごまかされたのです」

シキ「あんな環境にいても桜野はずっと強かった。不安すら通り越して、もしかしたら本当に大丈夫なんじゃないかって思っちゃうくらい……」

シキ「だからシキは分からなくなった」

シキ「何をしたらいいか、桜野が本心でなにを望んでるのか、本当に助けを必要としてるのか……シキにはもうなにも分からないのです」

シキ「もしかしたら、もしかしたらだよ? 桜野に追いついたとしても、助けなんかいらないって拒まれるかもしれないのです」

朱「……そうね」

シキ「それでも行くの?」
953 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/11(土) 00:34:40.71 ID:KlTU4nzSo
朱「……」

シキ「……」

朱「それだって聞いてみなきゃ分からない」

シキ「……!」

朱「なんて言われるかは分からないけど、それは言われてから考える。今はとにかく近くにいなきゃ」

シキ「……」

朱「もし本当に助けを必要としているなら、いつでも助けられるくらい近くに。本当は何か話したいことがあるなら、声が聞こえるように近くに」

シキ「……」

朱「もし何も聞いてもらえなかったらその時は、こっちだって何も聞いてあげない。無理やりにでも一旦こっち側に連れ戻す。だって誘拐だもの」

シキ「うん……」

朱「桜野ちゃんは今、とっても暗くて息苦しい場所にいる。そんなところじゃ、まともな話なんてできないもの」

シキ「うん……」

朱「だから攫いに行くの。攫って、桜野ちゃんの顔がよく見えるくらい明るいところまで連れ出す」

シキ「うん……」

朱「おはなしはそれから。いっぱいいっぱいおはなしするわ。聞きたいことが山ほどあるもの」

シキ「うん……!」

朱「シキちゃんもあるんじゃない? 聞きたいこと」

シキ「うんっ……!!」

朱「桜野ちゃんを追いかけるのに、あなたの力は必要不可欠なの」

シキ「うん!」

朱「だからお願いシキちゃん、共犯になって?」

シキ「きょう、はん……ふふっ、ふふふっ……いどい誘い方なのですっ」

朱「でも魅力的でしょ?」

シキ「報酬は山分けなのです」ニコッ

朱「うん」ニコッ
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 00:35:49.16 ID:G+cFlIbKo
お姫様をさらいにいく王子様か怪盗か
955 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/11(土) 00:54:57.82 ID:KlTU4nzSo
雪菜「あのっ……私も……!」

シキ「雪菜……!」

朱「共犯志望ね。歓迎よ!」

雪菜「いやあの、言い方がちょっとアレですけど……」

朱「そうかしら」

シキ「弁解の余地は無いのです」

雪菜「でも、でも……私、ずっと後悔してるんです。あの時、遊園地でのこと……」

シキ「雪菜……」

雪菜「私は桜野さんに救われました。怖がりで泣き虫な私の初めての勇気は、桜野さんがいたからです。今の私があるのは桜野さんのおかげです」

雪菜「だからあの時、今度は私が桜野さんの力になろうって焦ってしまいました……」

雪菜「ずっと何かあるとは思っていました。それがどんなものだったとしても、受け止めるつもりでいました……」

雪菜「でも桜野さんの言葉を聞くたび、真っ暗で、ぜんぜん底が見えなくて……どうしようもないくらい怖くなっちゃって……」

シキ「うん……」

雪菜「今でも思うんです。あの時、桜野さんの背中を追いかけられていたら、何か変わったのかなって」

雪菜「私、もう後悔したくありません。桜野さんがいなくなるなんて嫌です。その想いは、初めて変身した時から変わりません」

雪菜「今度こそ追いかけて、追いついて、桜野さんの手を取ります。そしたらきっと怖いものなんてありません」

シキ「うん……!」

雪菜「だから私も……!」

朱「共犯ね!」

雪菜「あー……もうそれでいいです」

シキ「朱ぇ……」

雪菜「大丈夫! 報酬は山分けよ!」

雪菜「報酬ってなんなんです……」

朱「えーっと……何が欲しい?」

雪菜「なにって……あ、じゃあじゃあ私、桜野さんの笑顔が見たいです。本当の、心の底からの笑顔」

朱「あ、いいわね!」

シキ「シキも見たいのです!」

朱「あたしたちでめいっぱい笑わせちゃいましょ!」

シキ「うん!」

雪菜「はい!」ニコッ
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 01:01:43.50 ID:cIxbY25x0
どんな犯行の手口か
957 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/11(土) 01:04:11.07 ID:KlTU4nzSo
雪菜「そうと決まれば、どうやったら笑ってくれるか考えなきゃです」

シキ「シキも考えるのです!」

朱「2人は大丈夫そうね……」

雪菜「どういうのがいいでしょう……」

シキ「桜野は手強いのです。シキ渾身の一発ギャグはことごとく愛想笑いされたのです」

雪菜「え、一発ギャグ……?」

シキ「しかも愛想笑いが完璧すぎて、ほんとに笑ってるみたいなのです。しばらくは、少しでも笑顔にできたってぬか喜びしてたのです」

雪菜「う、うん……」

シキ「愛想笑いだって気づいた時はおなか痛くなって寝込んだのです……そのせいで心配かけちゃって罪悪感でまたおなかが……」

雪菜「えーっと、ずっと気づけなくてごめんね……いやあの本当にごめんなさい……」

シキ「過ぎたことなのです……桜野が喜んでくれること、一緒に考えるのです」

雪菜「はい……」

朱「大丈夫……よね?」
958 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/11(土) 01:14:20.80 ID:KlTU4nzSo
朱「と、とにかく大丈夫ってことにして。あとは……」チラッ

透「!」ビクッ

透「……っ……!」

透「……っ」フイッ

朱「……透ちゃん」

透「……!」

朱「あたしたちは桜野ちゃんを追いかける」

透「……っ」

朱「透ちゃんも一緒に行こ?」

透「……っ!」

透「……っ……ぁ、わた、し……!」

透「わたしっ……! 私、は……!」カタカタ

朱「うん……」

透「……ぅ……!」ギュ

透「………………っ」

透「……」

透「…………」

透「………………無理だよ」
959 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/11(土) 01:15:09.88 ID:KlTU4nzSo
ここまで
お姫様の前にへなちょこメン弱王子様なんとかせにゃならんかった
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 01:17:55.78 ID:cIxbY25x0

誰だよこんなか弱き生き物プリキュアにドラフト指名したの
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 01:21:41.95 ID:iE1+UXaH0
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 22:16:31.67 ID:mEjWzNS3o

覚醒とか成長イベント的なのあんまなかったなこの子
963 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 00:17:38.02 ID:7yOM5Tlto
透「……っ」

朱「透ちゃん……」

透「だ、って……桜野がいないんだよ……?」

透「私が今まで頑張ってこれたのは桜野のおかげ……桜野がいたから進んでこれた……!」

透「でもっ……いないんだよ……! いなくなっちゃったんだよ……!!」

朱「だから追いかけるの。透ちゃんだって桜野ちゃんに会いたいでしょ……?」

透「会いたいよっ!! 会いたいに決まってるっ……!!!」

透「でも……無理なの……!」

透「もうずっと……震えが止まらないの……!」カタカタ

シア「透……」ギュ

透「こんなんじゃ無理だよ……私じゃ無理だよ……桜野がいなきゃ戦えないよ……!!!」
964 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 00:29:18.39 ID:7yOM5Tlto
朱「……」

シキ「透……」

透「ふーっ……ふーっ……」カタカタ

雪菜「……」スクッ

シキ「雪菜……?」

雪菜「……透さん」

透「ゆ、きな……」

雪菜「……怖いですか?」

透「っ……!」

透「怖いよ……!」

透「怖いよ! 怖いに決まってる!! だってずっと一緒だって思ってたのに……なのに……!!」

雪菜「……私も前に戦えなくなったことがありました」

透「!」

雪菜「怖くなってしまったんです。失うことが怖くて、傷つくことが怖くて、初めて変身したときの気持ちも忘れて、戦う理由も分からなくなって……」

透「……」

雪菜「でも霰が思い出させてくれました。私には、守りたい人がいたんです」

透「守りたい……」

雪菜「みんなです。本当にみんな。桜野さんのことも、もちろん透さんも。欲張りですけど、守りたいんです。その気持ちが勇気になったんです」

透「でも……私は……っ」

朱「あたしは初めて変身したときね」

透「朱……」

朱「あの時は覚悟が足りなくて、そのせいで透ちゃんに怪我させちゃって……あたしには戦う資格なんて無いって思った」

透「……」

朱「でも桜野ちゃんと透ちゃんのおかげで覚悟が決まった。戦う覚悟と、守る覚悟」

透「守る……」

朱「あたしの大切なものを守ろうとしてくれた桜野ちゃんを守りたかった。それにあなたのことも放っておけなかったもの」

透「私……私は……」
965 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 00:37:49.55 ID:7yOM5Tlto
透「……」

シア「……透」

透「……」

シア「透にもあるでしょう? 戦う理由が」

透「……違うよ……私は……違う……!」

シア「そんなことありませんわ。透だって……!」

透「ぜんぜん違うよ! だって私は! 私はただシーズンランドのみんなにまた会いたかっただけだもん! 守りたかったのに守れなかったから! ぜんぶ取り戻したかっただけだもん!!」

シア「それだけじゃありませんわ。確かに過去のあなたは本当にそれだけで、失うことを恐れて孤独に戦っていました。でも今は違うじゃありませんか!」

透「……そう、だけど……桜野に出会ったから変われたんだよ……! 失うのが怖かった……! あんな思い、もう二度としたくなかったし、誰にもさせたくなかったから……!」

シア「そうですわよね。もうなにも失わないことも、あなたの戦う理由だったはずでしょ? 今まさに桜野がいなくなろうとしているんですのよ? だったら追いかけなきゃ……!」

透「そんなこと分かってるよ……!! でも私は朱とは違う! 雪菜とも違う! だって私は! 私は……! 桜野がいないと頑張れないもん……! 桜野がいなきゃダメなんだもん……!!」ウルッ

シア「それはみんな同じですわ! だから助けに行くんですのよ!! みんなで桜野を迎えに行くんですのよ!!」

透「分かってるけど……でも……!!」ポロポロ

シア「ここで泣いてたって桜野は帰ってこないんですのよ!? もしかしたらもう二度と会えなくなってしまうかもしれないんですのよ!? それでも……」

透「でも、だって……桜野は……」

シア「……!」
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 00:38:53.93 ID:3fyAs5+eo
これは弱くなったと言われても
967 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 00:46:10.24 ID:7yOM5Tlto
シア「透!」ガシッ

透「っ……!」

雪菜「シアさ……!」

朱「雪菜ちゃん……」ソッ

雪菜「っ……」

シア「透……あなた……!」

透「……!」

シア「この期に及んでまだ! 桜野なら大丈夫かもしれないなんて思っているんじゃありませんわよね!?」

透「!!!」

シア「心のどこかで! 桜野だったらひょっこり帰ってくるって! それでいつもみたいに笑っていられるなんて! そんなこと考えてるんじゃありませんわよね!?」

透「ち、ちが……!」

シア「あなただって分かっているはずでしょ!? 本当に大丈夫ならこんなことになっていないんですのよ!?」

透「わか、ってるよ……! けど……!!」

シア「ずっと大丈夫そうに見えていたのは、桜野がそれだけ無理をしてきたからなんですのよ!?」

透「分かってるけど分かんないっ!! だって私知らないもんっ!! 強い桜野しか見たことないもんっ!!」

透「朱や雪菜みたいに桜野を守るために変身したわけじゃないもん!! そんな必要無かったもんっ!!」

透「私は今まで! たったの一度だって! 桜野のために戦ったことないもんっ!!!」

シア「!」

透「はあっはあっ……! うっ、ぅぅぅ……!!」

シア「透……」
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 00:48:25.54 ID:ZZL6rsvb0
確かに…
969 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 00:54:15.98 ID:7yOM5Tlto
シア「……」

透「うっ……うぅ……!」

シア「確かにそうかもしれません……あなたはいつも桜野に頼って、縋って、支えてもらってきました。自分の足では立てなくなってしまうくらい、寄りかかっていました」

透「……っ」

シア「でも、だったらこれから変わればいいじゃありませんか。今から桜野のために戦えばいいじゃありませんか」

透「これ、から……っ」

シア「ええ」

透「…………っ」

透「……やっぱり……無理だよ……っ!」

透「だって……強い桜野しか知らないもん……急に言われたって分かんないもん……桜野を守ろうと思ったことなんて……一度も……ないもん……!」

シア「あら、それは違いますわ」

透「え……」

シア「あの頃は確かに、桜野のために戦っていたとは違うかもしれません。でもあなたは確かに、桜野のことを守ろうとしていたじゃありませんか」

透「あの頃って……」

シア「ワタクシ、散々愚痴を聞かされましたわよ?」

透「!」

シキ「あー……そういえばシキもよく怒られてたのです……」ポリポリ

透「ぇ……あ……」

朱「あたしも結構キツイこと言われたわね……」

透「いや、あの……」

雪菜「私泣かされました!」ハイ

透「うっ……」
970 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:02:56.18 ID:7yOM5Tlto
シア「ふふっ、桜野だけじゃありませんでしたわね」

透「あ、あの頃は余裕なくて……」

シア「でもそれはみんなを危険なことに巻き込まないためでしょう? 少し乱暴だったかもしれませんが、みんなを守るためにやったことですわ」

透「……んぅ」

シア「桜野のことも、そうやって守ろうとしていたでしょう?」

透「……!」

シア「ね?」

透「……そうだ……そうだった……私いつの間にか、桜野は強くて傷つかなくて負けなくて、絶対大丈夫だって思い込んでた……」

シア「あなたの中で桜野の存在が大きくなりすぎてしまったんですのね」

透「でも違ったんだよね。本当は桜野が誰より苦しんでた」

シア「はい。しかもそれをずっと隠していた。それは今も同じ」

透「うん」

シア「桜野は出会った頃からちっとも変わっていません。いい意味でも、悪い意味でも」

透「放っておいたらすぐに危ないことするよね」

シア「はい」

透「誰かが助けてあげなきゃだよね」

シア「はい」

透「すぐに無茶するから、誰かが止めてあげなきゃだよね」

シア「はい」

透「行き過ぎたら誰かが手を引いてあげなきゃだよね」

シア「はい」

透「ずっと隣にいて支え合う誰かが必要だよね」

シア「はい」

透「……その誰かが……私だったらいいな」

シア「はい」ニコッ
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 01:06:23.91 ID:1g9Jr9I5o
守るために戦えてた「出会った頃の眼ぇ」してた頃の方が本当にまだ強かったのか
972 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:08:01.64 ID:7yOM5Tlto
シア「思い出しました? 桜野に出会った頃、どんなことを思っていたか」

透「うん。毎日気が気じゃなかった」

シア「あの子のこと、どんな風に思ってました?」

透「え……えっと……」

透「なんにも出来ないくせになんにでも首突っ込んでくるし危ないって忠告も全く聞かないしわざわざ変身できないようにしたのにそれでも平然と敵に立ち向かっていこうとする無茶で無謀で無鉄砲な…………」

透「ばか」

シア「……」

朱「……」

雪菜「……」

シキ「……ぷふっ」

朱「ふふふっ……あははっ……!」

雪菜「ちょ、ちょっと朱さっ、ふふっ……笑っちゃダメですっ……!」

シキ「雪菜もっ……笑ってるのですっ……!」

雪菜「だってその通りなんですもんっ……!」

朱「ふふっ、そうよねっ……桜野ちゃん、ほんとに大ばかだわっ……!」

シア「そうなってしまうだけの環境ではあったと思いますけれど……」

透「でもなにも話してくれなかったのは、やっぱりちょっとショック。秘密が多すぎる。1人で抱え込みすぎ」

シア「ですわね」
973 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:16:52.80 ID:7yOM5Tlto
透「思い出したら腹立ってきた。最近の桜野、危ないことしすぎ」

雪菜「確かにそうです。ちょっとは相談してほしいです」

シア「では、どうします?」

透「文句言いに行く」

朱「文句……! ふふふっ、そうよね。聞きたいことだけじゃなくて、言いたいことも山ほどあるわよね!」

透「うん。お家のこともそうだし、ひとりで戦いに行ったこともそう。あ、それにあの約束のこと」

雪菜「約束?」

シキ「あ、桜野が初めてプリキュアになった時のやつです?」

透「うん。桜野ね、約束してくれたの。死なないよって、突然いなくなったりしないって、ずっとそばにいるって……」

雪菜「な、なんかプロポーズみたいですね……」

シア「あら? でもいなくなっちゃってますわよね?」

シキ「約束破ってるのです」

透「怒ってもいいかな?」

シキ「もちろんなのです!」

透「私、桜野とちゃんと話したい。私の気持ちぜんぶ聞いてほしいし、桜野の気持ちもぜんぶ聞きたい」

シキ「うん」

透「もしかしたら気持ちがぶつかって、ケンカになっちゃうかもしれない。でもそれでいいの。ちゃんとケンカして、ちゃんと仲直りするの」

シキ「うんっ!」
974 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:26:18.92 ID:7yOM5Tlto
朱「ケンカか……」

雪菜「そういえばしたことなかったですね」

朱「ただ仲が良かったからってだけじゃないわよね」

朱「あたしたちは桜野ちゃんがいたから友だちになれた。この絆は桜野ちゃんが繋いだ絆」

朱「なのに肝心の桜野ちゃんが全然心を開いてくれてなかったんだもの。まともなケンカなんてできないわよね」

透「うん。だから本当の桜野に会いに行く。でも私ひとりじゃ辿り着けない」

シキ「じゃあ……!」

透「私も共犯」

雪菜「透さん!」

朱「歓迎よ!」

シア「決心がついたみたいですわね」

透「うん。ありがと、シア。もう迷わないよ」

シア「ええ」ニコッ

シキ「そうと決まればすぐに出発なのです!」

「「「おー!!!」」」

透「……」グッ

透(ねぇ桜野……私ね、あなたの笑顔を見る度、ほんの少し不思議に思ってたよ)

透(ほんとはもっと、はやく聞いてあげられればよかった)

透(どうしていつも笑顔なの? なんでそんなに笑っていられるの?)

透(あなたの心はどこにあるの?)

透(ちゃんと見つけるから……)

透「……待ってて、桜野」
975 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:36:04.58 ID:7yOM5Tlto
町はずれの森

ザッザッ

桜野「……ん? なにあれ……」

桜野「空間に……裂け目? あれか……」ザッ

桜野「……」

桜野(わたしはなんのために、この瞬間を生きているのだろう)

桜野(答えは明白。シキやみんなの願いを叶えるためだ)

桜野(そのためだけに生きている。もしシキに出会っていなければ、わたしはとっくに死んでいる)

桜野(だったらやることはひとつだ。それがわたしの存在理由)

桜野(それにわたしにはもう時間が無い)

桜野(叔母さんに反抗したことで、ただでさえ短いわたしの寿命はさらに縮まった)

桜野(あれ以来、暴力がさらに酷くなった。わたしがまだ生きているのは、無抵抗にぶたれ続けているからだろう)

桜野(多分、あと一回だ。あと一回でもシキが叔母さんの視界に入れば、その時はいよいよ殺されてしまう)

桜野(いやもしかしたら、わたしが話しかけるだけで、目が合うだけで、ほんの些細なきっかけでそれは起こるかもしれない。だからもう、あの家には戻れない)

桜野(そもそもこのお泊まりだって無断外泊だ。ただじゃすまないのは間違いない。今この瞬間も、わたしのことを血眼で探しているかもしれない)

桜野(でも透ちゃんの誘いに頷いた時点で覚悟はできている)

桜野(どうせ死ぬんだ。それならせめて約束だけは果たしたい。誰の役にも立てずに死ぬくらいなら、せめて世界くらいは救いたい)

桜野(きっとこの先には敵が待ち構えている)

桜野(罠なのは間違いない。苦しい戦いになるだろう。もしかしたら約束を果たせず殺されてしまうかもしれない。一寸先は闇だ)

桜野(それでも、もしそうだったとしても、振り返ればそこにある帰り道に比べれば、ずっと明るく輝いて見える)

桜野(この道程はわたしにとって)

桜野「……」ザッ

桜野(希望そのものだ)
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 01:38:51.26 ID:c5PH0plN0
もう死んでるはずなのに精神が肉体を凌駕しておる
977 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:41:11.11 ID:7yOM5Tlto
透母「ごめんね、残り物で」

透父「いや……」モグモグ

透母「あ、それおいしいでしょ? 朱ちゃんが作ってくれたのよ」

透父「おお……」モグモグ

透母「ねえ」

透父「ん……?」モグモグ

透母「透のお友だち、やっぱり気になる?」

透父「……」

透母「……」

透父「別に……」モグモグ

透母「またそんなこと言って」ニコニコ

透父「……」モグモグ

透母「桜野ちゃんも来てるわよ?」

透父「そうか……」モグモグ

透母「桜野ちゃんと話す時は、ちょっとでも愛想良くしてよね?」

透父「むぅ……」

透母「おかわりいる?」

透父「ん……」コク

ガタガタッ

透父「……?」

透母「なにかしら……」
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 01:43:21.91 ID:CWk7UVZgo
あぁ…お父さん似か…
979 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:49:39.45 ID:7yOM5Tlto
ドタドタッ

雪菜「も、もうちょっと静かに……!」

朱「あ、お義母さま……お義父さまっ!?」

雪菜「え!? あ、えと! 初めまして! あのそのいまそのあのあれで!!?」ワタワタ

朱「ご、ご挨拶はまたのちほどっ……!」ワタワタ

透母「どうしたの? こんな朝はやくに……」

朱「え、えっとこれには退っ引きならねえ事情ってもんが……!」

雪菜「テンパりすぎて江戸っ子みたいになっです!」

透「2人ともなにしてるの! はやく……!」トタタッ

透母「あ、透! なんの騒ぎ……ってあれ? 桜野ちゃんは……?」

透「ごめん! 詳しく話してる時間ない! 行くよ!」

朱「う、うん!」

雪菜「はい!」

透母「え、ちょ……! 透、待ちなさ……! 待って、お願い待って! 透!!」

透「ごめん……後でちゃんと話すから……!」

透母「と、透……!」

透「……っ、はやく……!」

透父「透」

透「ああもうなに! お父さんと話してる時間は……!」

透父「桜野ちゃん来てるんだろ?」

透「だから今……!」

透父「俺にも挨拶させてくれ」

透「!!!」

透父「頼むよ」ニコッ

透「…………うん」コク

透「絶対連れてくる!」タタッ

朱「あ……し、失礼します!」タタッ

雪菜「しますっ!」タタッ

透母「あ……き、気をつけ、て…………行っちゃった……」
980 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:55:06.67 ID:7yOM5Tlto
透父「……」モグモグ

透母「だ、大丈夫かしらあの子たち……」

透父「なあ……」

透母「……ん?」

透父「おかわり」

透母「……うん」

透父「……」

透母「……」ヨソイヨソイ

透父「なあ……」

透母「……」

透父「大丈夫だよ」

透母「!」

透父「……」モグモグ

透母「うん……!」
981 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 01:59:39.59 ID:7yOM5Tlto
勝ったッ!第3部完!(勝ってない)
長くなりましたが、以上で第3部おしまいです 次が最終章になると思います
このスレちょっとだけ残ってますが、キリがいいので続きは次スレ行こうかなと思います このスレの残りは本編中に書けなかったことの補完とかできたらいいかな?

ともあれ2スレ目終了ありがとうございました
埋めもかねてご質問等あればお気軽にどうぞ

それと次の更新は最速でも水曜日だ思います ご容赦

お疲れ様でした
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 02:00:44.23 ID:3+RiDRhho
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 02:03:10.36 ID:ZZL6rsvb0

もうすぐ終わりか
次回作でも新しいプリキュアssやる?
984 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 02:08:29.06 ID:7yOM5Tlto
次スレたてました
スレタイは、プリキュア作るぞ オールスターズF……



冗談です

プリキュア作るぞ part3【安価有】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1699808651/
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 08:21:51.90 ID:PJdb44qjo
20:30投下開始出来なくなったのはなんか仕事内容変わったからとか?
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 10:02:39.39 ID:gQj4gIwHo
おつおつたておつ
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 11:09:40.46 ID:9g/XTziV0

あまり人のプライベートを詮索しすぎないようにしような
仕事じゃないんだから投稿時間くらいズレても何もおかしくないんだし
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 12:15:21.13 ID:1A/fYVWK0
今更だけどシキは誰かをプリキュアにする力あるのにシアは何が出来るの?
989 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 19:57:34.28 ID:7yOM5Tlto
>>983
一応もう1個やろうと思ってたプリキュアあるんですがどうなるかは分からん
安価出すのが下手くそだったからリベンジするか、いっそ非安価で書きたいように書くか、そこも分からん
ただプリキュアでもそれ以外でも、次やるならどこも痛くならないやつがいいなぁ
なんにしてももうちょっと落ち着いてからになりますね
あと今使ってる酉はこのスレでしか使わないので、次会うときは初めましてからになると思います
なんなら息抜きに別酉でこっそり単発超短編書いてたり

>>985 ごめんねっ!!!
>>987 ありがとっ!!!
まあ環境がいろいろ変わったりはありますが、一番の原因は単純な息切れですね 3スレまたがるほどの長編は初めてなので
終盤になるにつれキャラが固まってきて、下手なことできないアドリブ効かないみたいなことが増えました そして安価の出し方が分かんなくなると
他のスレはどうしてるんだろ 終盤までちゃんと安価出せるのバケモンすぎるだろ……
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 20:02:29.31 ID:iW1Lq2xmo
ほとんどをライブ感に任せるのでもしっかり構成していくのでもとりあえず楽なやり方してけばいいさ
安価出しまくって無理な安価は全部不採用でもいいんだし
991 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/13(月) 20:21:10.75 ID:7yOM5Tlto
>>988
良いところに気がつくなぁ……

実はシアさんは立ち位置がちょっと特殊で、本来いなくてもいいキャラなんです
じゃあなんでいんのかというと、初期の透ちゃんがあまりにも会話できなかったため、ちゃんと事情を知っていて説明ができるキャラが透ちゃんサイドに必要だったんです そこで透ちゃんの冷静な部分とか大人な部分を分離してキャラクターにしたのがシアさんです
作中の設定上は妖精で、最低限の役割としてレーダー機能はついてますが、それはオマケみたいなもんです
シアさんは言わば、他者からも見える透ちゃんのイマジナリーフレンドです なので透ちゃんを大きく逸脱することはできませんし、透ちゃんとシアさんの会話は自問自答です

……というつもりで作ったキャラなんですが、ここまで書いてみた感じ、どうやら透ちゃんをプリキュアたらしめているのはシアさんで間違いないっぽいので
「シアさんって何ができるの?」
の答えは
「透ちゃんをプリキュアにできる」
になります
1スレ目で聞かれてたら「なーんもできんよ」って答えてたと思います
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/14(火) 00:36:23.70 ID:XsTaNVdE0
「もう1個やろうと思ってたプリキュア」って設定とか構想とかある程度決まってるの?
993 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/14(火) 15:42:47.24 ID:TkHWL1qPO
>>992
大きな枠とか目的みたいな部分はざっくり でも今はまだ妄想の域を出ませんね そもそも本当にやるかどうかも分からんのでなんとも
でもやるとしたら安価盛り盛りでやりたいかなあ あとはこのスレがシリアスとギャグどっちの方が人気だったかでもバランス変わるかなあ
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/14(火) 16:55:18.57 ID:hRTm7RaUo
もうちょっぴり重い成分をギャグか王道に割り振って良いかも
誘拐された挙げ句友達皆殺しにされた透ちゃんや生まれた瞬間人生詰んでる桜野さんクラスのクソ重設定が連続したら親御さん困惑どころか泣いちゃうよ
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/15(水) 19:47:18.79 ID:iUvZpIm7o
戦闘描写の時1、2行程度でも良いから軽い地の文欲しいかも
掛け声と擬音だけだと何やってるのかちょっと分かりにくい
996 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/15(水) 22:15:15.37 ID:G9yJgd7Wo
>>994
正直ここの年齢層なら大丈夫でしょみたいなのはある でもやっぱりこっちとしても書いててしんどくなるので、次はもっと緩めなのがいいなって思ってます でも親御さんが安心してお子様に見せられるレベルだと悲しいかな本家が一番おもしれーんだ 今回はやりすぎたかもしれないけど

>>995
これ実は2回目の戦闘描写くらいから思ってました……最悪どっちが勝ったかだけ分かればいいでしょ!みたいな感じで書いてましたすいません 1回挫折したのでこのスレはこのままで行かせてください 次やる時はなんか考えます……
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/15(水) 22:57:26.69 ID:IoSr2mhno
何で霰ちゃんはプリキュアの素質なかったんだろう?
998 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/15(水) 23:20:44.64 ID:G9yJgd7Wo
>>997
めちゃくちゃメタい理由になってしまいますが、あの子はすでに完成しちゃってるんですよね。そもそもキャラ安価の時点で出来上がってる子を選びましたし。
もし霰ちゃんがプリキュアになるといよいよゆきにゃが戦う理由を見つけられずプリキュアやめちゃいますので、メンタル最強は伊達じゃないってことでひとつ。
次やるならこういうのをくどくど考えなくていいくらい緩いのの方がいいんだろうなあ
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/16(木) 00:48:20.07 ID:fl5CNHGx0
次あるとしたらプリキュア何人くらいを想定してる?
1000 : ◆15vHdNAAAEr/ [sage saga]:2023/11/16(木) 23:06:50.30 ID:F7xH++mro
>>999
まっっっっったく決めてない!今見えてるキャラがメインプリキュアの子1人と妖精一匹だけなんで!
なんならそこも安価でいいかなって思ってます。とはいえ多くても5人くらいかなと。





おかげさまで2スレ目埋まりました。ありがとうございました。質問、ご意見等は常時受け付けておりますので、3スレ目もよろしくお願いいたします。
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【初心者必読!!】猿でもわかるvipクラシック板の使い方 @ 2023/11/15(水) 18:43:22.10
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安価・コンマダンジョンでモンスターバトル? @ 2023/11/14(火) 14:16:27.12 ID:dN7ZApmn0
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It's PIKACHU!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! @ 2023/11/11(土) 21:21:55.98 ID:eYHoGpRfo
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