【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】

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1 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/02(火) 20:49:36.36 ID:Qx+l7VEo0
ー燃える集落

 ゴオオオ……
 メラメラ… パチパチ…

燃える大人の死体「」メラメラ

燃える子供の死体「」メラメラ

燃えるスライムの死骸「」ジュクジュク…


犬「クゥン……クゥン……」ウロウロ


妖精「……」フヨフヨ

妖精「誰も彼も……苦しんで、苦しめ合って、死んでいく……」

妖精「……ここももう、終わりね」

妖精「………」


 ガサッ


妖精「!」ビクッ


妖精(生き残り? それとも……)

妖精(………まあ、何でもいいか)


妖精「……誰?」クルッ


「ーー」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1704196175
2 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/02(火) 20:50:29.95 ID:Qx+l7VEo0
◇インフォメーション◇

・概要
 タイトルの通り、魔法の存在するファンタジー世界で生きるスレです。
 主人公がどのような道を歩むかは安価とコンマ次第です。

・世界観
 ファンタジーです。文明レベルは国や地域によって様々ですが、現存文明のほとんどは魔力や魔法を主軸としたものです。
 なお話の都合により設定が一部変更されたり新しく生えたりする可能性はあります。ご了承ください。

・安価について
 安価の連取りは原則禁止です。また内容によっては再安価する場合があります。コンマの連取りは可です。
 なおシステムやルールは途中で変更する可能性があります。ご了承ください。

・注意
 更新頻度と筆は遅めです。そして見切り発車です。展開にガバがあります。
 また、物語の展開や安価コンマの結果によっては、最悪の場合キャラクターが死んだり消えたり闇堕ちしたりすることがあります。
 苦手な方はお気を付けください。


◇用語◇

〈魔法〉
 この世界で生きるための必需技術。
 ほとんどの国や地域に広く普及しており、人々の生活を支えている。

〈魔力〉
 習得した魔法を行使するためのリソース。
 この世界のほとんどの生命は生まれながらにこれを保有・生産・出力する能力を持つ。
 魔力の保有量・生産量・瞬間出力量は生まれつきの才能によって決まるが、多少は訓練などで伸ばすこともできる。
 魔力は一晩熟睡する程度の休息で概ね全回復する。ポーションなどの薬物で即時に回復させることもできる。
 魔力を全て失った生命体は死亡する。ただし普通の人間はある程度まで魔力が欠乏すると意識を失うため、日常生活において魔力枯渇死を心配する必要はない。

〈魔法の属性〉
 大抵の魔法は、火や水などと言った特定の属性を有する。
 属性を持たない魔法は無属性として扱われる。
 属性間に有利不利はほとんどないが、光と闇のように相克し合う関係はいくつかある。
 既存の属性に当てはまらない新属性が発見されることもある。

〈得意属性〉
 ほとんどの生命体は、得意とする魔法の属性を一種類持つ。
 得意属性の魔法は習得コストが低く、行使における燃費が良く、発動する効果・威力も高い。
 そのため、基本的には得意属性の魔法を中心に習得していくのが普通である。
 研究の進んでいない希少属性やユニーク属性の持ち主は独学にならざるを得ない。

 その他質問等あればいつでもお気軽にどうぞ。
3 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/02(火) 20:51:05.13 ID:Qx+l7VEo0
まず主人公(妖精が振り向いた先の人)の人物像を決めます
燃える集落にいてもおかしくない人物である必要はあります(集落の生き残り、通りすがりの旅人、集落の襲撃者など)
よろしくお願いします

↓から23:59:59まで募集
・テンプレ
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)

※主人公に採用されなかった場合、設定を一部変更するなどして別の場面で登場する可能性があります。設定変更を許可しない場合はその旨をご記述ください
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 21:03:08.09 ID:q9WDYQ8J0
・テンプレ
【名前】メルル・マインドストーン
【種族】魔族と人間のハーフ
【性別】女
【年齢】14歳
【容姿】見た目はほぼ人間の女の子だが、額に第3の目があり、帽子で隠している。緑髪のセミショートへア。体格は年相応
【性格】好奇心旺盛だが、夢中になると回りが見えなくなる。
【魔法】地属性が得意だが、周囲の景色に溶け込める迷彩魔法も使用できる。
【備考】世界のあらゆるものを見たいとあてのない旅をしている
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 21:55:07.21 ID:ZlxDGhbto
【名前】クロシュ
【種族】シャドースライム
【性別】女
【年齢】3
【容姿】羊羹くらいの透明度の粘体に真紅の核。容姿は自由自在だが普段は仲の良かった村の少女(黒髪赤目セミロングヘアーロリ)の型で動く
【性格】臆病でコミュ能力に難あり。恩は忘れない
【魔法】反映魔法。自分の見え方と質感を知ってるものに変換可能
【備考】比較的差別されなかったこの村に流れ着いてひっそり暮らしていた。普段の型のもとの少女は襲撃後行方不明になっている
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 22:00:37.39 ID:ExBIJr1Uo
【名前】ガイ
【種族】人間
【性別】男
【年齢】17
【容姿】黒髪 整ってはいる 清潔感がないわけでないけど爽やかとは無縁
【性格】無骨で無愛想 自分が思ってるよりはお人好し
【魔法】速度強化
【備考】物心付いたときから身寄りはなく一般教養は孤児院で学んだ 15歳辺りから孤児院に世話をかけるわけには行かないと出て宛もない旅をする風来坊となった
極端に苦手なものはなくて武器や魔法も幅広く扱えるが一流とは言い難い器用貧乏
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2024/01/02(火) 22:21:05.23 ID:EGEFvJxg0
【名前】アリシラ
【種族】人間(半死人?)
【性別】女性
【年齢】15
【容姿】薄茶色の髪をした青白い肌の小柄な少女
【性格】気弱で臆病で周りの人物を気にして常にビクビクオドオドしている
【魔法】吸収魔法(無属性)周囲の生命から魔力を(強制的に)吸収する 自身の魔力に変えて別の魔法として利用することもでき、各属性の魔法の勉強をすれば全属性の魔法を使うことも可能だが加工した分燃費や効果・威力が通常より劣ってしまい、使用した分の魔力はその分周囲から無差別に吸収してしまう
【備考】生まれた時は死産だったが両親の魔力を吸収して蘇生したが、自身の魔法で無理やり生き残った反動なのか常に魔力が少しずつ消耗し、それを補うように自動的に周囲の生物の魔力を少しずつ吸収しながら生きていく必要があった
普段であれば怪我や病気、魔法の使用等で無駄に体力や魔力を消費しなければ日常生活に支障がない程度の吸収量だったため、周囲に気を遣いながら割と平穏に暮らしていた
しかし襲撃者によって殺されかけた時に吸収魔法が暴走し、襲撃者や同じく殺されかけていた両親の魔力を限界まで吸収し殺害。罪悪感を抱えたまま生き残ってしまった
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 22:23:26.76 ID:E/Ug7jn6o
【名前】ミスティ・クローバー
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】16
【容姿】黒を基調とした衣服に身を包んだ、儚い雰囲気の女性。長い黒髪で痩せ気味
【性格】根は心優しいがやや悲観的で冷めている
【魔法】氷
【備考】通りすがりの旅人。故郷を襲撃されて天涯孤独の身になって以来、自分にとっての安息の地を求めて旅をしている。動物が好き
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 22:44:22.98 ID:XAOildVDO
【名前】フメイ
【種族】 人間?
【性別】 女?
【年齢】 10歳前後?
【容姿】 背が低く、肩までの長さの黒髪の子供
【性格】 物静かで感情を表に出さない
【魔法】炎属性の魔法が得意 魔法を使う時には髪が赤くなる
【備考】気がついたらここにいたらしく、記憶喪失らしい。 名前は妖精が適当につけた。

来歴や嗜好や長所短所等は後に必要な場面で安価やコンマでランダムに決まる方が面白そうかなとあえて不明で
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/01/02(火) 23:23:59.22 ID:WYHjnkNV0
【名前】デュア・シャスタ
【種族】人間
【性別】女
【年齢】18歳
【容姿】気の強そうな目の美人。胸は小ぶりだが太腿はムチムチ。垢神のロングヘアをポニーテールにしている。真っ赤な道着を着ている。
【性格】熱血で思い込みが激しく猪突猛進。
【魔法】火属性。得物の刀にエンチャントさせて燃える斬撃を繰り出すのが現状唯一にして当人最強の魔法。
【備考】ソロ冒険者。ここへは火の気配、争いの気配を感じて救助しようとやってきたという(本人談)。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/01/02(火) 23:25:22.60 ID:WYHjnkNV0
垢神→赤髪
なにこの誤字…
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 23:26:06.18 ID:zhdTn85E0
【名前】リュアン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】17
【容姿】銀のウェーブのかかったセミロングにキラキラとした青の瞳。身長は130cm前半と小柄。胸は平坦(大分気にしている)
【性格】大人しいが自分の中の信念は絶対に曲げない頑固者。メンタルは年齢相応
【魔法】光魔法(?)。眩い光を放つ。現時点では目眩しとしてしか使えないが……?
【備考】従者と共に追手から逃げているお嬢様(今ははぐれてしまっている)。自身の魔法が何やら特別なものであるらしく、その存在を知られてからというもの、行く先々で襲撃に遭うように

何気に足が速い
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 23:30:55.36 ID:3WKRKmMBO
【名前】エバンス・ブレイカー
【種族】 人間
【性別】 男
【年齢】 23
【容姿】
長身で細身ながらも筋肉質な体つき。日に焼けた肌。ボサボサの黒髪、黒い瞳。鋭い目付きだが端正な顔立ち。
長剣が武器で、防具は急所を守る程度と比較的軽装。
【性格】 普段は冷静だが、情に厚く仲間思い。
【魔法】大地の属性の魔法が得意。使い捨ての品物を作成したり、地面に穴をあける魔法を使う。
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)
孤児の生まれで傭兵団に拾われて傭兵になった人物。
口下手な傾向があり、一言足りていなかったり言い方が悪かったりするのが玉にキズ。
傭兵団では家事を担当しており家事全般が得意で、特に料理はそんじょそこらの飯屋よりも美味しいくらいに得意。
全年齢板で出番はないだろうがR的な能力が非常に高い。

本来は集落を守る依頼で訪れるはずだったが、集落へ向かう馬車が途中で破損し遅れてこの場に現れた。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 23:35:46.28 ID:Y0ZXPA770
若者ばっかりなのでおじさん主人公がいてもいいんじゃないかと

【名前】ローガン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】37
【容姿】ボサボサの金髪で無精髭を生やした長身の男性。身なりを整えればなかなかのイケオジ
【性格】元は真面目で正義感の強い性格だったが、今は後述の事件がきっかけで自暴自棄ぎみになっている
【魔法】鋼魔法。魔翌力を使って鋼の武器や防具を作り出したり、その他様々な攻撃が出来る
【備考】かつて、とある魔法騎士団に所属していた男で当時はそれなりに名の知れた存在だった
しかし妻と息子が魔物に襲われて命を落とし、騎士でありながら大切な者たちを守れなかった自分に絶望
その後は騎士を辞めて、まるで死に場所を探すかのように放浪の旅を始める
集落に来たのも襲撃の噂を聞きつけ、どうせ死ぬなら今度こそ誰かを守って死んでやろうと思っての事だった
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/01/02(火) 23:41:40.02 ID:ufGoGj1S0
【名前】イリス・プラネット
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】17
【容姿】髪は少し橙が入った赤のポニーテール
身長は女性の平均くらい、やや童顔気味だけどスタイルは良い美少女
旅に適した魔術師のローブを着て、魔術師用の杖を持っている
【性格】明るく元気いっぱい、前向き
基本的に温厚で礼儀正しいが、やや負けず嫌いなところも
善人だが理知的でもあり、考えなしに人助けに走るわけじゃない。けど周りの人に危機が迫ったときはやっぱり体が勝手に動いちゃうときもある
今回も燃え盛る集落を見つけて気配を消しつつ、救助に駆けつけてきた
【魔法】属性:星。自分たちが住むこの星の根源の魔力にアクセスする
この星の様々な自然の力を扱うため、火、水、土、風、光など、一見多数の属性の魔法を使うように見える
現在は自分でも正確な属性(星属性)を把握しておらず、複数属性だと思い込んでおり、結果的に完全には扱いきれていない
【備考】お師匠様のような立派な魔法使い目指して修行の旅の途中
その中で自分の謎な魔法属性も把握できればと思っている
既に魔法使いとしての腕前はかなりのものだが、お師匠様にはまだ届かないと思っており、邁進中
旅の日記をつけているが、その中でその地域の料理や料理法も書き留めている
彼女自身料理するのも食べるのも好きで、かなり料理上手
元々知的好奇心が強く、結構な知識通
女性の一人旅なので、魔法の他に護身術、杖での格闘術も使えるが、一流の戦士にはさすがに魔法抜きの近接戦は分が悪い
いろんな人とすぐ打ち解けちゃう良く分からない魅力がある
16 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 00:41:26.43 ID:8bh86uX70
皆さま、たくさんのキャラクター案をありがとうございます
ありがたいことにたくさんの案を頂き、考えることもたくさん出てきてしまったので、本編の更新は明日とさせていただきます
よろしくお願いします。本日はありがとうございました
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 01:15:06.54 ID:Gl6JCW24o
おつ
きたい
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/01/03(水) 01:43:48.74 ID:JNNaRhL+0
新年明けまして、おめでとう御座います。
調子良い事言う前に、キチンと誤解を解いて頂けないと困ります。


https://drive.google.com/file/d/1HdBwNjF3Uv1V73UxS6BqYYC0nU8krUki/view?usp=share_linkのコメントに付いて(PDFへ保存を失敗したので、私か書き込んだ内容の書き出し)そんな事より私に謝ってくれない。嘘の内容の通報を受理するカクヨムも有かしいけど、アンタの友達が人がやってもいない二次創作をやったと、カクヨム内で嫌がらせに拡散した時、当人にがコメント禁止にしていたから、知り合いのアンタ等に頼んだら、馬鹿やらかしたぴ〜とるいじにその事を注意するんじゃ無く、私を通報しか上に( 私も通報して良いとは言ったけど) 、私が小説が似てる似てないで文句を言って来たと、近況ノートに嘘を書き込んで拡散しようとするのは、ただの犯罪の助長だからね。と、書いたところ下記のコメントを頂きました。https://drive.google.com/file/d/10J8PuzrixTucNqa6wp3cSgjym8oIwVRC/view?usp=sharingどう考えても、私を嫌がらせや冗談で通報したとしか捉えられない文章で有った為、連絡致します。“ドンマイ(笑)”みたいな感じで嫌がらせ目的で嘘を通報されるのは、私が二次創作をしたと誤解され(https://twitter.com/ncvlxknvfgdl975/status/1584378740678995968みたいな事をされたので)大変迷惑しています。また、その“ドンマイ(笑)”で私にカクヨムから送られて来たメールはhttps://drive.google.com/file/d/1eqU0hWp92MfkN67D6nh8EMnMyjGwRwEf/view?usp=share_linkになりますが、これに付いはhttps://drive.google.com/file/d/18jPK_vUPRgaXBpS0fFintZsCHXkE9-uB/view?usp=share_link ※1と言う嘘を、元カクヨムユーザーのぴ〜とるいじが近況ノートに嘘を書き(https://drive.google.com/file/d/1WlUuHkZgvMWwS-HLIU2kQVKkP4ejb8NX/view?usp=share_linkにおいて、ぴ〜とるいじ自身が、※1は間違いだったと書いてる、またコレに書いてあるカクヨムの対応は、日本の著作権法の違反である)、コメントを禁止した上にカクヨムが対応しなかったので仕方なく、ぴ〜とるいじの知り合いに嘘を止める様頼んだだけで、@lagerの言っている様な事は全くありません。因みに@lagerは(https://drive.google.com/file/d/17OVOXeyAYeM52JML5Qf32BL4UsqJGtsN/view?usp=share_link みたいな事をするレベルの)ぴ〜とるいじのお友達なので、問題は有りません。著作権の侵害を行ったと言う嘘の情報を訂正してくれと言う、至極当然のお願いを無視した上に嘘を拡散する行為に付いて、カクヨム内できちんと謝って頂けませんか?だって迷惑を受けたのは此方で有って、ぴ〜とるいじのお友達では有りませんからね。カクヨムが対処しなかったのが原因で、私の行動は日本の法律に基づいた真っ当な物ですし。
19 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 14:35:29.88 ID:8bh86uX70
黒いスライム「……」ズズ


妖精(……黒いスライム? スライム種に黒いやつなんていたっけ?)

妖精(まあ私も物知りってわけじゃないし、知らない種くらいあるか)


妖精「……スライムのあなたにこの熱さは厳しいでしょ。早く逃げなよ」

黒いスライム「……」

妖精「熱くて動けないの?」

黒いスライム「……」フルフル

妖精「じゃあ、どうして――」

 ニュルン

黒いスライム(黒髪幼女の姿)「え、と……」

妖精(人に化けた。高い知性と技能を持ったスライムは擬態能力を持つと言うけれど……質感までそっくりだ)

黒いスライム(黒髪幼女の姿)「今の、わたしと……おんなじ顔の、女の子……知ら、ない……?」

妖精(そういうことか)

妖精「ごめん。見てない」

黒いスライム(黒髪幼女の姿)「……」

妖精「……言いにくいけど……この火災じゃ、既に焼け死んでるか、逃げてるかのどっちかだと思う」

黒いスライム(黒髪幼女の姿)「……。フメイちゃんは……炎に強い、から……」

妖精「そうなんだ……。じゃあ待ってる? その前にあなたが焼け死にそうだけど」

黒いスライム(黒髪幼女の姿)「……」

妖精「伝言か何かだけ残して、今はここを離れるのが賢明だよ。そのフメイって子が火に強いとしても、この火災の中で平気でいられるとは限らな――」


「――! ――――!!」


妖精(人間の声! まずい、火の手に気付いてこっちに来た……!?)

妖精(私もこいつも、人間に捕まったらロクなことにならない……! 逃げないと……!)


妖精「逃げるよ! 火の手よりも厄介な悪辣種が来た……!」

黒いスライム(黒髪幼女の姿)「え……?」

妖精「グズグズしてないで!」

黒いスライム(黒髪幼女の姿)「あ、え、えと……」オロオロ

 タッタッタッ!

妖精(うわああ!! 思ったより早い!!)

↓1コンマ 来た人
01-11 帽子をかぶった緑髪の少女
12-22 黒髪の無愛想な青年
23-33 半狂乱の薄茶髪の少女
34-44 長い黒髪の儚げな女性
45-55 赤髪ロングポニテの冒険者女性
56-66 銀髪ウェーブセミロングお嬢様
67-77 ボサボサ黒髪の若い傭兵
78-88 ボサボサ金髪の壮年放浪者
89-99 赤橙ポニテの魔術師少女
00-00 黒髪幼女
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 14:38:40.89 ID:mWIl2QSao
応募されたキャラ全員は多分出ないよな
21 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 16:21:11.45 ID:8bh86uX70
全員出るかどうかはわかりませんが、後々自由安価での行動を設ける予定なので、もし登場させたいキャラクターがいる場合は登場する方向に展開を誘導すると良いかもしれません
22 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 16:21:38.26 ID:8bh86uX70
赤橙ポニテ少女「誰かあー! 生きている人がいたら返事を――あ!!」タッタッ


妖精「……」

黒いスライム「……」オロオロ


赤橙ポニテ少女「よ、良かった……生きてる人、いた……!! それ!」

 泡「」ポワン

妖精「!?」ポワン

黒いスライム「??」ポワン

妖精(しまった! これは泡の魔法! 泡に包まれて……身動きが……!)


赤橙ポニテ少女「ごめんね! 風魔法で安全なとこまで運んであげるから!!」

 泡「」フワァー

妖精「う、うわああ!!」ジタバタ

黒いスライム「???」オロオロ

 ◆
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 16:22:28.45 ID:bdEHT13+o
ウワッ新スレ立ってることに今気付いた!スレ立て乙です
またどこかで募集のタイミングがあるといいな…キャラ考えておこう
24 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 16:23:07.88 ID:8bh86uX70
―夜
 森の川辺

 焚き火「」パチパチ…

妖精(私たちは赤橙の魔術師イリス・プラネットに捕まり、この川辺へと連行された……)

妖精(そして今は、彼女の用意したスープを飲まされている……。とりあえず毒は入っていないみたい)

妖精(ちなみに黒いスライムはクロシュと言うらしい)


イリス「そっか……。クロシュちゃんの友達の、フメイちゃんが……」

クロシュ「うん……」

イリス「……風魔法を応用した探知をしてみたけれど、もうあの集落に生きてる人はいなかったんだ」

クロシュ「……」

イリス「……でも大丈夫! フメイちゃんが火に強かったのなら、きっとどこかに逃げてるよ!」

クロシュ「うん……」

イリス「その……いろいろ、つらいとは思うけど……。明日、フメイちゃんに向けて伝言を残したら森を出よう? それで、安全なところへ……」

妖精「……安全なところ? ついさっき焼け落ちた村くらいだよ、私とこいつみたいなはぐれ者が安全に暮らせる場所なんて」

イリス「うっ……妖精さん」

妖精「ま、私は元々放浪の途中だから別に良いけどね」

クロシュ「…………わたし、も……。前は……フメイちゃんと、一緒に……旅、してた……」

妖精「あなたも流れ者だったの?」

クロシュ「うん……。だから……フメイちゃんさえ、いれば……」

妖精「……」

イリス「……」


イリス(助けてあげたい、けど……。そこまでしてあげる義理はないと言えばない……)

イリス(それに……ここ王国領じゃ、魔族や魔物に対する風当たりがとても強い)

イリス(妖精はなんとも言えないけれど、もしスライムと一緒にいるところを目撃されれば……)

イリス(実際、火事からは助けてあげたわけだし……これ以上はこの子自身の問題で……)

イリス(……いや、でも! 本当にそれで良いの、イリス・プラネット!?)

イリス(お師匠様なら、こんな時――)

イリス「ううう〜〜〜……」


妖精「なんか唸り始めた……。人間、こわ……」

クロシュ「……おなか、痛いのかな……?」

妖精「さあ。人間って消化器官が弱いらしいし、そうなのかも」

クロシュ「……」


↓1〜3 多数決
1.そっとしておく
2.背中をさすってあげる
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 16:23:48.03 ID:9FqS4YGl0
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 16:25:39.12 ID:Gl6JCW24o
2
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 16:26:06.85 ID:bdEHT13+o
一応2
28 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 17:45:47.48 ID:8bh86uX70

イリス「はうぅ……クロシュ、ちゃん……?」

クロシュ「え、と……。フメイの具合、悪い時……こうすると、少し……良かった、から……」

クロシュ「あの……。泡で……助けてくれて……ありが、と……」

イリス「……!!」


イリス(……何を迷うことがあったのだろう。困っている誰かがいたら助ける。当たり前のことじゃない)

イリス(こんなんじゃ師匠に怒られちゃうな……。しっかりしろ、私!)

イリス(王国が何だ、差別が何だ! 私は未来の大魔法使い、イリス・プラネットだぞ!)

イリス(よし!!)


イリス「ありがとう、良くなったよ!」スクッ

クロシュ「あ、うん」

イリス「それで……あなたの友達のフメイちゃんのことだけど、私も探すのを手伝うよ!」

クロシュ「え……?」

妖精「ええ……?」

イリス「人手は多い方が良いでしょ? それに私、自慢じゃないけどいろんな属性の魔法が使えるから役に立てると思う!」

クロシュ「わ……」

イリス「これからよろしくね!!」

 ☆修行中の魔法使いイリス・プラネットが仲間になりました

 ◇

妖精「……そういえばいろんな属性が使えるって言ってたけど、得意属性は何なの?」

イリス「……複数属性、だと思う。多分……」

妖精「なんか随分歯切れが悪いけど……」

イリス「じ、実はまだはっきりとはわかってないんだよね……アハハ……」

妖精「自分の属性を把握できてない魔法使いなんて初めて見たよ!」

イリス「だ、大丈夫! 本職には及ばないけど、実際にいろんな属性で得意属性に迫るくらいの効果は出せてるから!」

妖精「器用貧乏ってことね……」

クロシュ「わたし……反映魔法しか、使えないから……うらやましい……」

イリス「ふっふっふ、大抵のことはできるからどんどん頼ってね!」

 ◆
29 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 17:46:59.40 ID:8bh86uX70
―夜
 どこかを走る馬車

 ガタンガタン…

黒髪幼女「」グッタリ

「けっ、手間かけさせやがって! クソガキが!!」

 ブンッ
 パシッ

「……やめておけ。下手に傷付ければ俺達全員の首が飛ぶ。文字通りな」

「ざけんな! こいつのせいでタゴサクとヨタローは火傷の苦痛にのたうち回りながら死んだんだぞ!!」

「落ち着け! 俺達全員を殺す気かお前は!」

「チッ……。大体なんなんだこのガキは。ガキの癖に意味不明な火力出しやがって……!」

「……詮索も厳禁だ。俺達は、ただ命じられた任務を遂行していれば良い」

「くそっ!」

「なあ、この任務が終わったら魔族自治区に行って憂さ晴らししねえか? へへっ……」

「へっ、いいな。タゴサクとヨタローの分も発散してやらねえとなあ……!!」

「…………」

 ギャハハハ… ゲラゲラゲラ…
 ガタンガタン…

黒髪幼女「……」グッタリ

黒髪幼女「くろ、しゅ……」

 ◆
30 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 17:47:50.24 ID:8bh86uX70
―早朝
 焼け落ちた集落跡

 トンカントンカン… ザンッ!

 看板『クロシュちゃんは大魔法使いイリス・プラネットが保護しています。御用の方は大魔法使いイリス・プラネットまで――(イリスの師匠の住所)』

イリス「よし。これならすれ違いになったりしないでしょ」

クロシュ「ありがと……。でも……イリスさんの、お師匠様の住所……いいの……?」

イリス「いいのいいの。知られて困るものでもないから」

妖精「……これでフメイ捜しは終わり?」

イリス「ううん。話を聞いた限りだと、フメイちゃんは強い火属性魔力の持ち主みたいだし、火災で焼け死んだ可能性は低いと思うの」

クロシュ「……うん」

イリス「でも本人は見当たらないし、こうして日が昇ってもここに戻ってくる様子もない。旅慣れてるって話から、逃げた先で事故ったり動物や魔物にやられたっていう線も薄い……」

妖精「ということは――」

イリス「――うん。拉致された可能性が一番高い」

クロシュ「……」

妖精「……」ギリ

イリス「だからまずは、ここに遺留品がないか調べよう。襲撃犯たちの」

妖精「なるほどね……。そういえばクロシュ、あなたは襲撃犯のこと見てないの?」

クロシュ「……」


↓1コンマ 見つけたもの
01-40 焦げた布の切れ端
41-80 ↑+溶けかけた兜の破片
81-00 ↑+目撃者

↓2コンマ クロシュが見たもの
01-40 白い鎧を着た人たち
41-80 白い鎧に描かれた紋章まで
81-00 変身できました
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 17:48:27.90 ID:9FqS4YGl0
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 17:51:34.29 ID:Hq1EGc3C0
33 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 17:57:42.60 ID:8bh86uX70
↓1目撃者コンマ
01-12 帽子をかぶった緑髪の少女
13-24 黒髪の無愛想な青年
25-36 薄茶髪の少女
37-48 長い黒髪の儚げな女性
49-60 赤髪ロングポニテの冒険者女性
61-72 銀髪ウェーブセミロングお嬢様
73-84 ボサボサ黒髪の若い傭兵
85-96 ボサボサ金髪の壮年放浪者
97-00 ??
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 17:59:44.46 ID:VAdyuvPDO
はい
35 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 18:46:35.60 ID:8bh86uX70
クロシュ「……なんか……鎧、着てた……。白い……」

イリス「白い鎧……。まさか……ね。おや、これは……」

 溶けかけた兜の破片+焦げた布の切れ端「」

イリス「……」

妖精「何? 心当たりでもあるの?」

イリス「……ヤバイかも」

 ガサッ

イリス「!!」

妖精「!!」

クロシュ「?」

 スタスタ……

ミスティ(>>8)「……人と、妖精……? 貴方たちは?」スタスタ

イリス「……こんにちは。犯人を捜しているんです。ここを襲った」

ミスティ「ああ……。あれは……王国の騎士団じゃなかったかしら。部隊は知らないけれど……」

イリス「ああ、やっぱり……。ていうか、あなたも見ていたんですか?」

ミスティ「直接じゃないけれど。昨晩、私も救援に向かおうとしたら、騎士団の馬車が走り去っていくのを見たから。いつもの過激な魔族狩りだと思ってたけれど……」

クロシュ「!! あ、あの……そ、その……ばしゃ……」

イリス「その馬車がどこに向かったかわかりますか!!?」ズイッ

ミスティ「……? わかるけれど……王国騎士よ? 復讐とかは考えない方が……」

クロシュ「あ、あの……とも、友達、が……」

イリス「この子の友達が連れて行かれたかもしれないんです!!」

ミスティ「……そうだとしても、国家権力よ? 下手に楯突いたら……」

イリス「そ、それは……」

妖精「……いいから教えてよ。私もこいつも、こんな国に帰属した覚えはないしどうでもいいから」

ミスティ「……東方面の街道を行ったわ。行き先は……チカーバの街かしら」

イリス「!! い、いいんですか!? いえ、教えてくれるのはありがたいですけど……!」

ミスティ「……まあ、私も別にここの国民ではないからね。旅の途中に寄ったってだけ。それより、追うなら急いだ方が良いんじゃない?」

クロシュ「!! う、うん……! ありがと……お姉さん……!!」タタッ

妖精「……どうも。あなたに、精霊の加護がありますよう」フワッ

イリス「す、すみませんバタバタしちゃって! 大したお礼もできませんが、それじゃあ――」

ミスティ「あ、ちょっと待ちなさい!」

 ◇

―街道

 ソリ「」スイー

クロシュ「ゆ、雪もないのに……ソリが……」

ミスティ「便利でしょ。馬車いらずだし馬車よりずっと早いのよ」

イリス「凄い……! でも、ここまでしてもらっていいんですか? 指名手配されちゃうかも……」

ミスティ「……騎士団の馬車が目視できるところまでは行ってあげる。そこから先はあなたたちでなんとかしなさいよ」

イリス「わかりました! 十分です、ありがとうございます……!!」

 ◆
36 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 20:04:07.08 ID:8bh86uX70
―夕
 街道

 ソリ「」スイーッ ピタッ

 遠方に見える騎士団の馬車「」パカラッパカラッ


クロシュ「……!」

ミスティ「意外と早く追いつけたわね。それじゃあ……骨くらいは拾っておいてあげるから……」

イリス「ありがとうございます……! お達者で……!!」

妖精「……イリスと言い、あなたと言い……最近はお人好しが流行っているの?」

ミスティ「たまたまでしょう」

 ◇

騎士A「止まれ! 我々は騎士団であるぞ! 無闇な接近は許可しない!!」

イリス「待ってください!! あの、この子の双子のお姉さんがそちらの馬車に乗っていませんか!!?」

クロシュ「……」ペコ

 ・・・

―馬車の中

騎士B「双子だあ? んなもんいるわけ……!!!?!!??」

騎士C「お、おいどういうことだ? なんでこのガキと同じ顔のガキが……!?(小声)」

騎士D「た、隊長どうしますか……?(小声)」

隊長「……あの子供も捕らえるぞ。何らかの関係者である可能性が高い、放置できん」

騎士D「あの魔術師の少女は……?」

隊長「……目撃者は生かしておけん。始末する」

騎士C「……始末する前に『お楽しみ』しても?」

隊長「好きにしろ。ただし子供と言えど魔術師だ。油断はするな」

 ・・・
37 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 20:04:33.97 ID:8bh86uX70
騎士A「あー……うむ。そちらのお嬢さんの双子の姉と思しき少女は、確かにこの馬車に乗っている」

クロシュ「!!!」

騎士A「ただ、我々が保護した時点で非常に衰弱していてな。今、街の医療施設へ向かっているところなのだ」

イリス「ほ、本当ですか? あの、それなら顔だけでも見せていただくのは――」

騎士A「ああ、もちろんだ。二人とも、こっちへ来たまえ……同乗を許可しよう」

クロシュ「フメイちゃん……!!」ヨタヨタ

イリス「…………」


イリス(筋は通っているけれど……。こいつらが集落を焼き払った犯人だというのはわかっている……)

イリス(明らかに罠だ……)


イリス「クロシュちゃん(小声)」ギュッ

クロシュ「あ……イリス、さん……?」

イリス「まだ、待って……。妖精さんが上手くやってくれるはず……」

クロシュ「……うん」

 ・・・

―馬車の中

騎士たち「」ガヤガヤ


妖精「……」コソコソ

フメイ「」グッタリ

妖精(いた……)

 フメイの首を縛る首輪「」ガチッ

妖精(これは……魔封じの首輪……。魔力を封じられる苦しみは、私もよく知ってる……。本当に、許せない……)

妖精(外側から壊してやる……。腐蝕しろ――)フォン…

 フメイの首を縛る首輪「」ボロボロ

妖精(よし、もう少しで――)


騎士B「――ん? なっ!!?」

妖精「!!!」ビクッ

騎士B「こいつ!! 何をしている!!!」ブンッ

 ベシッ

妖精「ぎゃっ……!」ドカッ

騎士C「なんだなんだ!?」

騎士B「羽虫が入り込みやがった!!」

騎士D「まさか――」

隊長「――外の子供二人を逃がすな!! 絶対に捕らえろ!!」

 ・・・
38 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 20:05:03.58 ID:8bh86uX70
―街道

 馬車の中から響く声「羽虫が入り込みやがった!!」

イリス「!!!」

クロシュ「あ……!!」

イリス「くっ、妖精さん……!!」タンッ

クロシュ「わ、わたしも……!!」トテトテ

騎士A「どこへ行こうと言うのかね?」シャキン

クロシュ「!!!」

↓1コンマ
01-50 劣勢
51-75 優勢
76-00 優勢+ミスティ参戦
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 20:05:40.97 ID:9FqS4YGl0
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 20:20:58.67 ID:Gl6JCW24o
ミスティお姉さん……!!
41 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 20:22:04.31 ID:8bh86uX70
騎士A「ぬん! せいっ!」ブンッブンッ

クロシュ「わっ、ひゃっ!」ヨロヨロ

騎士E「馬鹿、そいつは無傷で捕らえろって言われてるだろ!! 剣は使うな馬鹿!!」

騎士A「お前、今二度も馬鹿って言ったか!? おい、二度言ったのか!!?」

騎士E「うるせえよ馬鹿!!! おらっ!」ガシッ

クロシュ「……!! や、やだ……!!」ジタバタ

騎士E「へっへっへ……こっちのガキはお楽しみできねえのが残念――グアッ!!!」ザシュッ

騎士A「なにっ!?」

 宙に浮く無数の氷柱「」キラキラ

ミスティ「……」

ミスティ(ああ、やってしまった……。指名手配確定かしら……)

ミスティ(でも、ここで見捨てていたら一生後悔してた……。それだけは間違いないわ……)

ミスティ(だから――もうどうにでもなれ!!)

ミスティ「……その子を離しなさい。さもなくば――」ギラッ

↓1
01-05 ??
06-25 劣勢
26-75 優勢
76-95 勝利
96-00 ??
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 20:23:43.34 ID:Gl6JCW24o
はい
43 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 20:44:20.20 ID:8bh86uX70
イリス「水よ――」

 撃ち出される水の弾丸「」バシュンバシュン

騎士C「くっ、なかなか近付けねえが……水だけじゃ決定打にならねえぞォ!!」ビショビショ

騎士B「へへっ、じわじわ追い詰めてやんぜ!!」ビショビショ

騎士D「我々騎士団の連携を見せて差し上げましょう!!」ビショビショ

騎士B~D「ウオオオオオ!!」ビショビショ

イリス「――ここ!! 電気よ――!!」

 地を走る電気「」パリッ

騎士B~D「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

騎士B~D「」プスプス

イリス「……っ、妖精さんっ!」タッ


↓1
01-05 ??
06-95 勝利
96-00 ??
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 20:45:03.25 ID:bdEHT13+o
ほい
45 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 21:34:06.03 ID:8bh86uX70
―馬車の中

隊長「……なんと不甲斐ない。所詮は実践経験皆無のボンクラ共か」

妖精「はあ、はあ……ざまあ、みろ……悪辣種共……」

隊長「……」ブンッ

 ベシッ

妖精「はぐっ……」ドカッ

妖精「」グッタリ

隊長「この羽虫は変態貴族の慰み者にしてやるとして……。問題は外にいる者たち……一人増えているな」

隊長「……仕方ない。不出来な部下の尻拭いに赴くとするか」スクッ

 ・・・

―街道

隊長「……」スタスタ

クロシュ「……!」

イリス「……あなたの部下は全員倒した! 降参して!!」ジャキ

ミスティ(今から無関係を装ったら間に合うかしら……)

隊長「……諸君らは優れた才能をお持ちのようだ。それだけに、怒りを覚えざるを得ない……」

イリス「……?」

隊長「……我が剣の錆としなければならぬ、世の不条理にな――」ヴォン…

イリス(な、何あの魔力……!? 闇……!?)

ミスティ(ああ……やっぱり国家権力になんて歯向かうんじゃなかったわ……)

クロシュ「……! だ、だめ――」

隊長「――」

 カッ――
46 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 21:35:38.24 ID:8bh86uX70

クロシュ(わたしは、とっさに目を瞑った……)

クロシュ(でも……衝撃は、いつまでも、来なかった……)

クロシュ(目を開けてみると――)


黒焦げになった隊長だった物体「」プスプス

イリス「あ……え……?」

ミスティ「な……何、が……?」

クロシュ「あ――」

 ヒュオオオオ…

フメイ?「……」チリチリ


クロシュ(隊長の背後から現れたのは――今のわたしと同じ姿の女の子――フメイちゃんだ!!)


クロシュ「フメイちゃん……フメイちゃん……!!」トテトテ

フメイ「……クロ、シュ……?」

クロシュ「フメイちゃん……良かった……!!」ヨタヨタ

フメイ「……」

クロシュ「心配、したよ……。でも……無事で……」

フメイ「……」スッ

クロシュ「え?」


 カッ


イリス「きゃあああああ!!!」

ミスティ「いやあああああ!!!」



クロシュ(フメイちゃんが手をかざした次の瞬間――巨大な爆発音と共に、イリスさんとミスティさんの悲鳴が響いた……)

クロシュ(どうして……?)
47 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 21:36:40.24 ID:8bh86uX70
クロシュ「フメイ、ちゃん……?」

フメイ「クロシュ……。人間なんかと……一緒にいちゃ、だめ……」

クロシュ「え……。で、でも……」

フメイ「フメイ……よく、わかった……。人間を……滅ぼさなきゃ……。フメイも、クロシュも……永遠に、安らげない」

クロシュ「そんな、こと……! フメイちゃんだって……人間……」

フメイ「んーん……。フメイ……たぶん、人間じゃない……。人間は……魔法を使っても、髪が赤くなったり、しない……」

クロシュ「あ……」

フメイ「……クロシュ……フメイと、一緒に行こ……?」

 フメイの手「」スッ

クロシュ「――」


イリス「く、クロシュちゃん……!!」グッ

ミスティ「クロシュさん……!!」ググ


クロシュ「!!!」

クロシュ「……」オロオロ


フメイ「……フメイのクロシュを、たぶらかさないで――」チリッ…

クロシュ「ふ、フメイちゃん! やめて……!!」

フメイ「……」スン

クロシュ「わ、わたし、は……」


 ――運命の選択――

↓1〜5
1.フメイと一緒に行く
2.フメイと一緒に行けない
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 21:41:26.59 ID:9FqS4YGl0
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 21:41:30.04 ID:S0x+L/Q6O
2
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 21:41:44.39 ID:aAOY8FKSo
2
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 21:41:56.98 ID:Hq1EGc3C0
2
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 21:42:06.62 ID:C2nijJ72O
2
53 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 21:56:46.85 ID:8bh86uX70
クロシュ「…………」

クロシュ「行け、ないよ……。フメイちゃんと……一緒でも……」ジワッ

フメイ「……」

クロシュ「ごめん、なさい……」ジワワ…

フメイ「……クロシュは……殺すの、苦手だもんね」

クロシュ「…………」ポタポタ

フメイ「ごめん……」

クロシュ「フメイ、ちゃ……」

フメイ「……フメイ……一人で、やる……」クルッ

クロシュ「……!?」

フメイ「フメイたちが、平和に暮らせる世界……きっと作るから。待ってて」

クロシュ「ま、待っ――」

 ボンッ!


クロシュ(小さな爆発音を残して……フメイちゃんは、姿を消した……)

クロシュ(わたしは……その場に崩れ落ちることしか、できなかった……)

 ◆
54 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/03(水) 21:59:15.32 ID:8bh86uX70
これにて、チュートリアルステージ終了となります
見てわかると思いますが、クロシュちゃんは非常によわいです。前に旅をしていた時もほとんどフメイちゃんに頼り切りだったかと思われます
そして運命選択が満場一致の2で、>>1の心の中のフメイちゃが泣きそうでした
ちなみにどちらのルートに進んでも妖精は付いて来ます
それでは本日はここまでです。ありがとうございました
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 22:10:30.45 ID:Hq1EGc3C0

フメイちゃんも気になるけど選択肢的に2の方を選びたくなっちゃう
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 22:17:24.40 ID:C2nijJ72O
テレパシーでユッコに救援を・・・
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 22:19:10.13 ID:Gl6JCW24o
おつでした
フメイちゃんはなんか人間への憎しみがカンストしちゃっててその……
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 22:19:58.20 ID:C2nijJ72O
>>56
別スレへの送信ミスです、気にしないでください
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 22:22:41.11 ID:AhnH36Nd0
乙です

1は闇堕ち待ったなしルートっぽいですからね……
戦闘力ない、コミュ力難あり(3歳だから仕方ない)のクロシュちゃんはいろいろとハードになりそう
仲間に頼らざるを得ない面も多そうだけど、だからこそ仲間との交流、協力やクロシュちゃんの成長も見られそうで楽しみです
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 22:26:57.50 ID:9FqS4YGl0


ミスティさんなし崩し的に最後まで付き合ってくれる系キャラかな
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/03(水) 23:14:19.64 ID:bdEHT13+o
乙です
今までのスレよりハードな世界観のようでドキドキしますね
果たしてクロシュ一行の運命は…

あと今回男性キャラもOKなんですね
もしキャラ募集の機会がまたあったなら男の娘とか考えようかな
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/04(木) 00:08:58.39 ID:4f+CjoCMo
乙続きに期待
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/04(木) 23:08:06.93 ID:4bBKIJXL0
(何人かの募集キャラをフメイちゃんサイドにしてダブル主人公とかも面白そうだなとかちょっと思った)
64 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:23:44.89 ID:rodgA4Rt0
実際、運命選択1の方がハードモードな上にクロシュちゃんのただでさえ弱いメンタルがさらに削れるので、順当に進める場合は2の方が良いのは確かでした。でも1は闇堕ちするフメイちゃんを間近で止められるルートでもあった……のかもしれません
ミスティさんとは一緒に国家権力に喧嘩を売った仲なので、よほどのことがない限りは味方でいてくれると思います(半ばヤケクソになっています)。弱いクロシュちゃんにとって仲間の存在は生命線なので、仲間は大事にしましょう
今回は種族や性別や年齢は自由なのですが、今のところコンマが女性キャラばかり出そうとしてくるため、いただいた男性キャラを登場させられておりません……
ダブル主人公を上手く書くのは>>1には難しいので多分無理なのですが、募集キャラの何名かがフメイちゃんに付くというのはあるかもしれないです
65 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:24:13.89 ID:rodgA4Rt0
―夜
 焼け落ちた集落跡

 雨「」ザァァァァ…

 ボンッ!

フメイ「……」ストッ


大人の焼死体「」

子供の焼死体「」

スライムの焼死骸「」


フメイ「…………」

 ◆
66 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:24:56.08 ID:rodgA4Rt0
―いつかの日
 集落

フメイ「はあ、はあ……」ヨロヨロ

クロシュ「……」グッタリ


老婆「おやまあ……! 酷い怪我じゃないかい……!」

若者「どうした婆さん……これは!?」

老婆「イーシャさんとこに連れてってあげておくれ!」

若者「おう! 悪いが二人まとめて背負うぜ!」ヒョイヒョイ

フメイ「ぁ……」

 *

―集落の診療所

フメイ「クロシュは!? クロシュは治るの!?」ガタッ

魔族の医者「うむ。黒いスライムの子は問題ない。どちらかと言うと君の方が重症なのだが……」

フメイ「良かった……」ホッ

魔族の医者「良くはない。君は集中治療が必要だ」ズイッ

フメイ「むう……」

 ◇

―集落の診療所

フメイ「……ここは、どういうところなの?」

魔族の医者「ここがどういう場所か知らないで辿り着いたのか? だとしたら運が良いな」

クロシュ「?」

魔族の医者「ここは王国から排斥された者たちが集う隠れ里のようなものだ。人であろうと魔であろうと、ここでは等しく文化的に生きる権利を持つ」

クロシュ「ぶんかてき……けんり……?」

フメイ「……」

魔族の医者「ここは君たちのような者が集まり、助け合って築いた共同体ということだ」

クロシュ「……!」

魔族の医者「無論、君たちは傷が治った後もここに居て良い。他者を尊重し、不当に傷付けないと約束できるならな」

クロシュ「………フメイちゃん……」

フメイ「……。クロシュが、嫌じゃなければ」

魔族の医者「うむ。歓迎するぞ」

 ◇
67 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:25:34.05 ID:rodgA4Rt0
―集落の広場

村の子供「――」キャッキャ

スライム「――」キャッキャ

クロシュ「――」キャッキャ


フメイ(……)

フメイ(あの医者の言う通り……この集落は、平和……)

フメイ(誰も……フメイとクロシュを、いじめない……)

フメイ(ここなら……。フメイたちは……平穏に、暮らせる……?)


クロシュ「フメイちゃん……」クイクイ

村の子供「フメイちゃんもいっしょにドロダンゴつくろ!」

スライム「〜〜」モニョモニョ

フメイ「……ん」コク

 ◇

―集落の家

アリシラ(>>7)「――勇者と魔王はお互いを許し合い、長い長い戦いを終わらせて平和を取り戻したのでした。めでたしめでたし……」

クロシュ「わあ……」

スライム「〜〜」モニョモニョ

村の子供「すう、すう……」zzz

フメイ「……」ウツラウツラ

アリシラ「あはは……ちょっと、つまんなかったかな……?」

クロシュ「んーん……。すごく、良かった……」

スライム「〜〜」モニョ

アリシラ「なら良かった……! ふふ、スライムの子たちは眠気に強いのかな?」

 ◇
68 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:26:08.36 ID:rodgA4Rt0
―集落の畑

クロシュ「んしょ、んしょ……」

 大量の雑草が積まれた手押し車「」ガラガラ

若者「おお〜、いっぱい抜いたな! 雑草!」

クロシュ「んへへ……」

若者「運ぶのはオレに任せろ! 焼却炉まではけっこうあるからな!」

クロシュ「うん……」

 *

―集落の焼却炉

若者「フメイちゃん! 頼むぜ!」

フメイ「ん」チリッ

 焼却炉「」ボッ メラメラ

クロシュ「わあ〜」

老婆「フメイちゃんが来てから火起こしが楽になったなあ」

若者「ははっ、本当に大助かりだぜ。薪がなくても風呂が沸かせるし、フメイちゃん様々だ!」

クロシュ「んふふ……」

老婆「フメイちゃんがいれば冬も安泰だねえ」

フメイ「……うん」

 ◇
69 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:27:20.73 ID:rodgA4Rt0
―集落の広場

 焚き火「」メラメラ

アリシラ「焼けたよ〜。はい、クロシュちゃんとフメイちゃんの分!」

 焼き芋「」ホカホカ

クロシュ「わあ……」

フメイ「……ごくっ」

若者「ははっ、君たちが手伝ってくれた畑で採れたやつだぜ。味わって食うんだ!」

村の子供「あたちのは!?」

スライム「〜〜」モニョモニョ

アリシラ「はいはい、ちょっと待っててね。今取り出すから」

 ◇

―集落の共同浴場

フメイ「……」チリッ

 カッ

 浴場「」ホカホカ

魔族の医者「ほう……。湯加減もバッチリだな」

フメイ「まあ」

村の子供「はじめはヤケドしちゃうくらいアツアツだったもんねえ〜」

フメイ「もう覚えた。加減」

魔族の医者「ふむ……。しかし素晴らしい魔力コントロールだ。将来は大成するかもしれんな」

フメイ「興味ない。クロシュがいれば、いい……」

村の子供「あたちは!?」

フメイ「あ、えと……い、いた方が……いい、と思う……」

村の子供「えへへ〜」

フメイ「……ふふ」

 ◇
70 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:27:59.54 ID:rodgA4Rt0
―集落の家

アリシラ「それで、この文字は……」

クロシュ「……」カキカキ

スライム「……」モニョモニョ カキカキ

 *

アリシラ「ふう。二人ともお勉強お疲れさま」

クロシュ「ん……ありがとう、ございました……!」

スライム「〜〜」モニョモニョ

アリシラ「……ど、どう? わかりやすく教えられてるかな?」

クロシュ「うん……!」

スライム「〜〜」モニョ

アリシラ「それなら良いんだけど……。クロシュちゃんだけでなくてスライムちゃんも文字を勉強したいのはびっくりしたなあ」

スライム「〜〜」モニョモニョ

クロシュ「あ、えっと……スライムちゃんも、自分の言葉でみんなとお話したいんだって。でも声は出せないから……」

アリシラ「そうだったんだ……!」

クロシュ「うん……。わたしの通訳も、まちがってるかもしれないし……」

スライム「〜〜」モニョモニョ

クロシュ「あ、うん。えへへ……」

 デロロン…

クロシュ(スライムの姿)「〜〜」モニョモニョ

スライム「〜〜」モニョモニョ

クロシュ(スライムの姿)「〜〜」キャッキャ

スライム「〜〜」キャッキャ

アリシラ「な、なんて話してるか全然わからない……。私もスライム語を勉強しようかな……」

 ◇
71 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:28:28.14 ID:rodgA4Rt0
―集落の家

アリシラ「クロシュちゃんとフメイちゃんがここに来て一年……」

若者「二人とも――」

村の子供「たんじょーび、おめでとー!!」

スライム「〜〜〜!!」モニョモニョ

 ワーワー パチパチパチ モニョモニョ

クロシュ「わ……」

フメイ「……!」

老婆「ほっほっほ……。誕生日がわからんのなら、この村に初めて来た日を誕生日にすりゃええ」

魔族の医者「という提案をしたのは私だ」

フメイ「……ありがと。みんな……」

クロシュ「あ、ありがと……ござい、ます……」ペコ

若者「堅苦しいのは無しだ! 今夜はいっぱい食おう!!」

スライム「〜〜!」モニョモニョ

クロシュ「えへへ……」


フメイ(……)

フメイ(もう疑う必要、なさそう)

フメイ(ここでなら……フメイとクロシュは、きっと―――……)

 ◆
72 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:29:36.93 ID:rodgA4Rt0
―現在
 焼け落ちた集落跡

 雨「」ザァァァァ…

大人の焼死体「」

子供の焼死体「」

スライムの焼死骸「」


フメイ「……」

フメイ「…………」ジワッ

フメイ「…………あいつらの、せいだ……。あいつらのせいで……みんな……」

フメイ「………みんな………フメイの、炎で…………」

フメイ「う、うぅ……うあああぁぁ…………」ポロポロ

フメイ「ごめんなさい……ごめん、なさい……」ポロポロ

フメイ「……フメイ………作るから……。みんなが……ずっと平和に………暮らせる世界……」ポロポロ

フメイ「だから……だから……っ」ポロポロ


「フメイちゃん……?」


フメイ「!!!?」バッ

アリシラ?「フメイちゃんだあ……」ヨタヨタ

フメイ「アリシ、ラ……?」

 ◆
73 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:30:54.77 ID:rodgA4Rt0
―翌朝
 イリスのテント

 チュンチュン…

クロシュ(スライムの姿)「」グニャァ


クロシュ(村のみんな……死んじゃった……。フメイちゃんも……いなくなっちゃった……)

クロシュ(わたし……もう……どうしたらいいか……わかんないよ……)

クロシュ(あ……イリスさんと、ミスティさんに……謝らなきゃ……)

クロシュ(フメイちゃんを助けるためにがんばってくれたのに……。フメイちゃんに、攻撃されちゃった……)

クロシュ(…………)

クロシュ(……イリスさんも、ミスティさんも……わたしたちのこと……きっと嫌いになってる……)

クロシュ(………きっと……また、追い出される……)

クロシュ(今度は、フメイちゃんもいないから……一人ぼっち………)

クロシュ(……もう、やだ………。一昨日までの村に、帰りたいよぉ………)


クロシュ(スライムの姿)「」グニャァ

イリス「……どう、声をかけてあげたら良いのかな……」

ミスティ「あの姿じゃ、寝ているのか動けないのかも判別付かないわね……」

妖精「ふわあ……。なに、クロシュのやつまだ不貞腐れてるの?」

イリス「不貞腐れてるって……。住んでた場所を失って、ずっと一緒だった友達とも仲違いしちゃったんだよ!?」

妖精「わ、悪かったね……。でも私たちは推定指名手配犯なんだから、いつまでもうずくまってるわけにはいかないでしょ?」

ミスティ「……そうね。クロシュさんには気の毒だけれど、ここに長居しているわけにはいかないわ……。王国領内には無数の間者が潜んでいると言うし、私たちの犯行がバレていないと楽観視するのは自殺行為よ」

妖精「自分の名前を集落の焼け跡に堂々と突っ立てて来た大魔法使いもいるしね」

ミスティ「えっ何それは……」

イリス「わ、私ってもしかして最悪手を踏んでしまったんじゃ……?」

妖精「……最悪はあいつらに捕まったり殺されたりすることでしょ。まだまだ程遠いよ」

イリス「妖精さん……!!」ズイッ

妖精「とにかくクロシュを叩き起こすよ! 起きろクロシュ!」ゲシゲシ

クロシュ(スライムの姿)「〜〜…」モニョモニョ…

イリス「ああ、そんな乱暴な……!」

妖精「こういう奴は優しくしとくと永遠に甘え続けるんだよ! ほらっ起きろ!」ゲシゲシ

ミスティ(乱暴とは言っても、妖精の蹴りじゃ指先でツンツンされるようなものね)

クロシュ(スライムの姿)「……」モニョニョ…

クロシュ(半分スライムの姿)「うぅ……妖精さん……」グニャ…

イリス「クロシュちゃん! その……大丈夫?」

クロシュ(半分スライムの姿)「あ……イリス、さん……」

イリス「その……大丈夫じゃないかもしれないけど……。今だけでも、起きて欲しいの。ここにいたらまずいから……」

ミスティ「……具体的には、私のソリに乗るまでは自力で立って欲しいわ。スライム状態のあなたを持ち上げるのって、凄く難しいから……」

クロシュ(半分スライムの姿)「……う、うん……」

 ◇
74 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:32:52.10 ID:rodgA4Rt0
―ミスティのソリ

クロシュ「……」スト

ミスティ「……お疲れ様。起きているのが辛ければ、また寝ていても良いわ……」

クロシュ「あ、えと……。どう、して……?」

ミスティ「……? 何が……?」

クロシュ「そ、その……。どうして……わたしを………見捨てない、の……?」

イリス「み、見捨てるわけないでしょ! 何を言っているの……!」

クロシュ「だ、だって……わたし……。わたしの、せいで……みんな……」

妖精「ああ……。確かに、あなたに付き合ったお陰で私たち全員お尋ね者になった可能性が高いね。目的のフメイにも結局逃げられちゃうし」

クロシュ「あぅ……」グニャァ

イリス「私は自分の意思でクロシュちゃんに付き合ったんだから、クロシュちゃんが気に病むことじゃないよ……!」

ミスティ「……それは首を突っ込んだ私自身の責任よ。あなたに擦り付ける気はないわ……。それにまあ……この国に永住する気もないしね……」

妖精「だってさ。良かったじゃん、こいつらが筋金入りのお人好しで」

クロシュ「……」

妖精「……それでも納得できないなら、こいつらの逃亡生活に手を貸してやれば良い。あなたの変身能力はいろいろ役に立ちそうだしね」

クロシュ「……わたし……役に、立てる……?」

妖精「多分ね」

イリス「役に立つとか関係なく、クロシュちゃんを見捨てたりなんか絶対にしないから安心してね?」
75 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:33:27.63 ID:rodgA4Rt0
妖精「ところで、このソリはどこへ向かっているの?」

ミスティ「それは――」

↓1〜3選択 最もコンマが高いもの
1.王国領 チカーバの街(道中自由安価×1、ランダム×1)
2.王国領 魔族自治区 (道中自由安価×2、ランダム×2)
3.自由安価(道中安価とランダムイベント数は内容に応じて>>1が決めます。なお、クロシュ用の装備が整っていないため長旅はできません)


◇簡単な解説◇
〈チカーバの街〉
 王国領内にある地方都市の一つ。
 近場にいくつかのダンジョンがあるため、冒険者たちの拠点としてよく利用されている。
 冒険者たちの出入りが盛んなため、市場に珍しい物品が並ぶこともある。
 今回ここに向かう理由は、情報収集と消耗品の補充、クロシュ用の装備の調達などが考えられる。

〈王国領魔族自治区〉
 王国領北西にある、魔族たちによる自治が認められた地域。しかし実際には自治区とは名ばかりの植民地である。
 かつては知性ある魔族たちが固まって暮らす平和的な都市国家の一つだったが、十数年前に王国より派遣された「勇者」なる存在によって蹂躙され、王国に降伏した。
 魔法、手工業、性産業が盛んだが、成果物のほとんどは王国によって搾取されている。
 厳しい検問が敷かれているため、一般人の出入りには煩雑で時間のかかる手続きが必要。当然魔族や魔物は出入り禁止である。
 今回ここに向かう理由は、情報収集と消耗品の補充、クロシュ用の装備(スライムに適したもの)の調達などが考えられる。
 検問や駐屯騎士の存在など、リスクもある。
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 19:34:59.46 ID:+eGbvhQMO
2
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 19:35:46.70 ID:/YhRovI+0
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 19:36:43.03 ID:OatqjOOko
1
79 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 19:56:08.89 ID:rodgA4Rt0

ミスティ「……魔族自治区よ」

妖精「……は? いや……あなたたち、自分の立場がわかってるの?」

イリス「で、でもほら……クロシュちゃん用の装備を整えるには普通の街じゃだめだしさ……」

クロシュ「?」

妖精「いやいや! だからって危なすぎるでしょ! あそこは悪辣騎士の駐屯地もあるし……! お尋ね者の私たちが行ったりしたら……!」

イリス「ううん。指名手配のお触れが出回るのはもう少し時間がかかると思う。ああいうのっていろいろ手続きがあるらしいし……」

ミスティ「……楽観視は危険だけどね……。でも、逆に言えば検問を通れるのはまだ出回っていない今だけかもしれないのよ……」

妖精「そ、それはそうかもしれないけどさあ……」

イリス「それに実は私、小さい頃に師匠のツテで魔族自治区に魔法使いと会ったことがあるんだ。もしかしたら力になってくれるかも……」

ミスティ「それは……人? それとも魔族?」

イリス「……あ、あはは……それが、その……覚えてなくて……」

妖精「人だったら危険だし、魔族だったらそもそも生きているかわかんないじゃん……」

イリス「凄い魔法使いだって師匠が言ってたから、もし魔族でも殺されずに生きてると思う……!」

ミスティ「……はあ……。他者を頼りにするのは危険ね……」


 ソリ「」スイーッ


↓1 ランダムイベント
01-05 野生の魔王が現れた!!!!
06-20 襲撃
21-35 食べられる野草(まずい)
36-50 自生する野菜(まあまあ)
51-65 自生する果物(おいしい)
65-80 良いものがあった(自由安価)
81-95 良いことがあった(自由安価)
96-00 旅の仲間
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 19:58:00.20 ID:+eGbvhQMO
81 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 20:18:59.18 ID:rodgA4Rt0

 ソリ「」スイーッ

ミスティ「……ん? あれは……」


街道を塞いで騒ぐ野盗の群れ「ヒャッハー!!!」


イリス「げ……。思いっきり塞いでる……」

ミスティ「……迂回すると物凄く遠回りになるのよね……」

クロシュ「…………」

妖精「めんどくさ……。悪辣屑騎士団はああいうのを取り締まれよ……」

ミスティ「本当にね……。面倒だし強行突破するわ……」

クロシュ「あ……だ、大丈夫……?」

ミスティ「襲ってきたら返り討ちにしてやれば良いのよ……って、今更正当防衛とか気にする必要もないわね……」

イリス「じゃあ先手必勝だね! どうせ未来はお尋ね者なんだからこっちから仕掛けちゃおう!!」

ミスティ「……そうね。そうしましょう……その方がローリスクだわ……」

妖精「……あなたたち、なんか自棄になってきてない?」

 *

野盗A「へっへっへ、なんかソリが来たぜ!」

野盗B「見ろよ、女だ!」

野盗C「ガキばっかじゃねーか! 俺ァでっけえ姉ちゃんがいいぞ!!」

野盗D「いいや、おれは妖精さんだね! おれ専用の飯炊き係にしてやんぜ……!!」

野盗E「おい、なんかあのソリめっちゃ加速してねーか?」

野盗F「ああん――」


 ソリ「」シュゴオオオオ――!!


↓1
01-05 ??
06-15 劣勢
16-55 優勢
56-95 勝利
96-00 ??
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 20:19:32.59 ID:XMJBf+w8o
83 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 20:50:33.61 ID:rodgA4Rt0

 ソリ「」ドッギャアアアアアン

野盗の群れ「ぐああああああ!!!」

 *

イリス「これに懲りたらもう盗賊なんてやめてください! いいですか!!」

野盗の群れ「はい……」

妖精「甘いんじゃない? 野放しにすればまた盗みも殺しも働くよ、こういう奴らは」

イリス「えっ……」

野盗の群れ「えっ……」

ミスティ「……」

妖精「私は人間社会のことなんてどうでもいいけどさ。被害を最小限に抑えたいならここで始末した方が良いよ」

イリス「そ、それは……でも……!」

ミスティ(……正直……妖精の言う通りだと思う。一度罪を犯すと……『次』の心理的ハードルは、劇的に下がる……。彼らは、きっと更生しないし……もし奇跡的に更生したとしても……機会さえあれば、容易くまた暗黒面へ堕ちる……)

ミスティ(そして……少し事情が違うとは言え……騎士団を攻撃し、開き直って彼らをソリで強襲した私自身も……また……)

ミスティ(……心を、強く持つべきね……)

イリス「でも私、信じたいよ……。たとえ間違えても……罪を犯しても、人は反省できるって。やり直せるって、信じたい……。信じちゃ、だめかな……」

妖精「……クロシュはどう思う?」

クロシュ「……」


↓1〜3多数決
1.野盗を許した方が良いと思う
2.野盗を殺した方が良いと思う
3.自由安価
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 20:51:40.98 ID:/YhRovI+0
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 20:55:15.28 ID:o5IzcO0Oo
3 逆に何回向かってきても良いよと言う
何回でも酷い目に遭わせるからと忠告
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 20:57:02.52 ID:+eGbvhQMO
3自分たちに襲って来なければ好きにしろと言う
87 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 21:03:32.20 ID:rodgA4Rt0
バラけてしまったので決選投票。どれも絶妙に属性が異なっていて良いですね。クロシュちゃんはどういう方向に成長するのでしょうか

↓1〜5
1.野盗を許した方が良いと思う
2.何回でも返り討ちにすれば良いと思う
3.自分たちを襲わなければどうでも良いと思う
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 21:05:01.33 ID:o5IzcO0Oo
2
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 21:05:13.54 ID:An8XiKqio
1
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 21:09:09.24 ID:JWa+MtrJ0
1
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 21:10:09.12 ID:P1UtrKxDO
1
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 21:17:34.69 ID:V1HmKl/00
一応1

まあ野盗返り討ちにしただけだし、クロシュちゃんやらイリスさんやらミスティさんがあえてここで命奪う責任と傷を追う必要ないとも言える
兵士とかならともかく一般人だしね
93 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 22:15:01.29 ID:rodgA4Rt0
混沌クロシュ『来るなら何度でも返り討ちにしちゃえ。悪いやつは何度でも懲らしめてやる』

秩序クロシュ『返り討ちにできない人は殺されちゃうよ……』

混沌クロシュ『殺られるような弱い奴が悪いんだよ。弱肉強食だよ』

秩序クロシュ『村のみんなも……弱くて殺されたから、悪いって言うの……?』

混沌クロシュ『…………ちがうもん』

秩序クロシュ『そうだよね。弱いからって、殺されて良い理由にはならないよ。それに、一番弱いのはわたしだよ……。今回はイリスさんとミスティさんのお陰で返り討ちにできただけだよ……』

混沌クロシュ『…………むう』

中庸クロシュ『わたしたちをいじめないなら……誰が何をしようと、どうでもいい……』

秩序クロシュ『それは……』

中庸クロシュ『イーシャさんも言ってたでしょ、他者を尊重しろって。野盗の生き方も尊重すべきだよ』

秩序クロシュ『で、でもイーシャさんは、不当に他者を傷付けるなとも言ったよ……。野盗の生き方は、不当に誰かを傷付けるよ……』

中庸クロシュ『それは、そうだけど……』

秩序クロシュ『だから、やっぱりだめだよ……。野盗の人たちには……ちゃんと、反省してもらうのが一番だよ……』

混沌クロシュ『反省するの?』

中庸クロシュ『しないと思う』

秩序クロシュ『……するの!! してもらうの!!!』

 *

クロシュ「……反省、してもらうの!!!」

妖精「うわっびっくりした! な、何いきなり……」

クロシュ「あっ……ご、ごめんなさい……」

イリス「……クロシュちゃん、反省してもらうって言った? ねえ、言ったよね?」ズイッ

クロシュ「う、うん……。言った……」

イリス「ほらー!! クロシュちゃんもこう言ってるし、野盗の皆さんには反省してもらうのが一番だよ!! 命まで取る必要ないって!」

ミスティ(……それで良いと思うわ。命を奪うとなれば、その罪を私たちが背負うことになるし……何より、『命を奪う』ことに慣れてしまう危険性がある……。私はともかく、イリスとクロシュが道を踏み外したら気分が悪いしね……。妖精は……もう慣れてそうだけど……)

妖精「……はあ、まあいいけどさ。反省してもらうってんなら、何か考えはあるんでしょうね?」

 *
94 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 22:15:59.14 ID:rodgA4Rt0

拘束されて木にくくりつけ野盗の群れ「」

イリス「これにて一件落着! 毎日誰かしらは通るだろうし、見つけた人がチカーバの騎士か領主様に引き渡してくれるでしょ!」

ミスティ「た、他力本願ね……。まあ、私たちにこいつらを街まで連れて行く余裕はないから仕方ないけど……」

クロシュ「……反省……して、ください……。もう、誰も……傷付けないって……」

野盗F「……それを言うなら、約束だろ?」

クロシュ「あっ……」

野盗F「……まあ、反省はする。だが約束はできねえ。俺たちだって今日のメシを食うのに必死なのさ。刑期が終わって牢から出た時に、まともな仕事にありつけなけりゃあ……俺たちは、また野盗に戻るだろうぜ。そんで次は、慈悲もクソもねえ騎士様にその場でぶち殺されて終わりかもな」

クロシュ「……」

野盗A「へっへっへ、なんか生きてるぜ俺たち!」

野盗B「命まで取らないでくれてありがとな、嬢ちゃんたち!」

野盗C「俺ァどうせならでっけえ姉ちゃんにシバかれたかったなァ」

野盗D「妖精さんが人間に厳しすぎて心臓がバクバクすんぜ……!」

野盗E「おれにも魔法って使えんのかなあ。シャバに出たら勉強してみてえなあ」

野盗F「ま、そんときゃそんときだ。生きてる間は死ぬまで生きる。それが俺たちの信念さ」

 ◇
95 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 22:17:08.01 ID:rodgA4Rt0

 ソリ「」スイーッ

クロシュ「……」

イリス「……考えてるの? さっきの人たちのこと」

クロシュ「あっ……イリスさん」

イリス「……いくら苦しくても、それは誰かから物を奪ったり、傷付けたりして良い理由にはならないよ。わかっているとは思うけれど」

クロシュ「……うん」

イリス「なんて……恵まれてる私が、知ったような口で言うのは傲慢かもしれないけどね……。でもこれは、曲げちゃいけないことだと思うんだ」

クロシュ「……イーシャさん……あ、村にいた魔族のお医者さんなんだけど……。その人も、そんなようなこと、言ってた……」

イリス「そうなんだ……。やっぱり、魔族の人も私たち人間と変わらないんだよね」

クロシュ「うん……。きっと……変わらない、と思う……」


↓1
自由安価 移動中何をするか、または何が起きるか
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 22:17:51.74 ID:/YhRovI+0
帽子を被った少女と遭遇
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 22:19:02.77 ID:/e8n8exco
こういう時って募集した特定のキャラと遭遇するような安価OKなの?
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 22:20:36.43 ID:8vvoTBik0
自分が応募したキャラ出るかどうかは運次第だと思ってたけどそういうのアリなのか…
99 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 22:55:18.21 ID:rodgA4Rt0
自由安価で遭遇するのは可能ですが、その場合は仲間にはなりません。情報交換や交流程度に留まります。また、特定の非同行キャラと連続で交流することはできません
なお、ランダムイベントでクリティカル〈旅の仲間〉を引いた場合、誰かが確定で仲間入りします
100 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 22:56:38.08 ID:rodgA4Rt0
―夕
 街道

 ソリ「」スイーッ

ミスティ「……?」

イリス「どうしたの、ミスティさん」

ミスティ「いえ……ソリが、少し重いような……」


妖精「……そこ!」ゲシッ

??「あいたっ!」ベシッ

クロシュ「!?」

イリス「えっ!?」

ミスティ「……なるほど」

妖精「隠れても無駄だよ。妖精の目からは逃れられない」

帽子を被った少女「ひえ〜……流石は妖精、目ざといなあ〜」スゥー

イリス「えっ誰!?」

 *

メルル「ってわけでちょっと乗り合わせてもらってただけだからさ〜。許してよ〜」

ミスティ「油断も隙もない……」

イリス「い、いつの間に乗り込んだんだろう……」

妖精「……何が目的? 密航なら他を当たって欲しいんだけど」

メルル「だからただの乗り合いだって〜。馬を買うお金なんてないからさァ。馬車より早いソリなんて乗らない理由がないじゃん?」

ミスティ「……」


妖精「……どう思う? 王国の間者の可能性は?(小声)」コソコソ

イリス「十分にあり得るよね……。どうししよう……(小声)」コソコソ

ミスティ(……口封じ……いえ、いたずらに罪を重ねるべきではないわね……)


クロシュ「えと……メルルさんは……どこに行く、の……?」

メルル「お、話の通じそうな子だね〜。まァ実は目的地とかはないんだけど。雪もないのにソリが走ってたからつい飛び乗っちゃっただけでさ」

クロシュ「そうなんだ……」

メルル「てか、このソリこそどこに向かってんの? まさか魔族自治区じゃないよね?」

クロシュ「え、魔族自治区、だよ……?」

メルル「へ……? ま、マジ?」サーッ

クロシュ(なんか、顔が青くなった)

メルル「ご、ごめーん!! お腹痛くなってきたから降りるね〜!! ばいばーい!!」パッ

イリス「へ?」

ミスティ「あ、ちょっと……!」

妖精「……逃げられたね」

 *
101 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 22:57:18.33 ID:rodgA4Rt0
―街道沿い

メルル「はあ〜……。魔族自治区行きとか、危ない危ない……。半人半魔のあたしがそんなとこ行ったら問答無用で打首確定じゃんね」

メルル「まあでも、雪でもない道を走るソリに乗れたし良しとしますか!」

メルル「さ〜って今日は野宿野宿♪」

 ◆

↓1 ランダムイベント
01-05 野生の魔王が現れた!!!!
06-20 何もなし
21-35 食べられる野草(まずい)
36-50 自生する野菜(まあまあ)
51-65 自生する果物(おいしい)
65-80 良いものがあった(自由安価)
81-95 良いことがあった(自由安価)
96-00 旅の仲間
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 22:58:47.72 ID:MT7wijopo
はい
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 22:59:08.97 ID:nMRsxDAXo
自由安価で
「募集したキャラ遭遇(ランダム)」
って特定のキャラを選ばない場合でも仲間にはならない?
104 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 23:07:12.34 ID:rodgA4Rt0
はい、自由安価でランダム遭遇とした場合でも仲間にはなりません。それをアリにしてしまうと、毎回それをすれば簡単に全員仲間にできてしまいますし、同行キャラが増えすぎると>>1の頭がパンクするので……

↓1 クロシュたちが見つけたいいもの
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 23:08:35.15 ID:IzbN7+hWo
お鍋
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 23:09:04.30 ID:+eGbvhQMO
何でも防ぐ魔法?傘
107 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 23:43:59.27 ID:rodgA4Rt0
 ソリ「」スイーッ

ミスティ「……あら?」

 打ち捨てられた馬車「」

イリス「廃馬車だね……」

ミスティ「せっかくだし中を見ていきましょうか」

妖精「目ぼしいものは野盗とかがもう持ってっちゃってると思うけどねえ」

 *

―廃馬車

イリス「う〜……もう誰のものでもないとは言え、気が引けるなあ……」ガサゴソ

ミスティ「……大事な感覚だとは思うけれど、旅に不要な価値観の一つでもあるわ……。誰かが困るわけでもないのだから、貰えるものは遠慮なく貰ってしまいましょう……」ガサゴソ

クロシュ「……あ!」ガサ

妖精「何かあった?」

クロシュ「これ……!」スッ

 状態の良い鉄鍋「」キラキラ

イリス「わお! 綺麗な鉄鍋……!」

ミスティ「状態が良いわね……」

クロシュ「木箱に入ってた……!」

妖精「へえ……お風呂に使えそうね」

イリス「えっ」

妖精「冗談。それとも、私の出汁でも取ってみる?」

ミスティ「妖精の出汁……ちょっと需要がありそうなのがまた……」

 ◇
108 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 23:44:43.47 ID:rodgA4Rt0

 鍋「」グツグツ

クロシュ「わあ……」

イリス「ふふふ、ちゃんとしたお鍋を使うのなんて久し振りだなあ〜」

ミスティ「……良い香り……胸が高鳴るわね……」

妖精「そういえば、初めて会った日に飲まされたスープはどうやって作ったの?」

イリス「ああ、あれは地魔法で作った即席土鍋で作ったの。あ、一応言っておくけど衛生管理はちゃんとしてるからね! 火魔法で殺菌、加熱ってわけ」

ミスティ「複数属性……ずるいわ……」

イリス「でもやっぱり、ちゃんとした鍋の方が火の通りも良いし美味しく作れるんだよね……!」

 *

 食べられる野草のスープ「」ホカホカ

イリス「……」ゴクン

イリス「……うん! 街に付いたら、まずは食料調達だね!!」

ミスティ「………」ズズ

ミスティ「…………そうね。食は……生命活動の要よ……」

妖精「……」ゴクゴク

妖精「ぷあ……。けっこういけるね。やるじゃん、イリス」

クロシュ「……」ゴクゴク

クロシュ「……おかわり、いい……?」

イリス「お、美味しいならいいけど……」

ミスティ(……やっぱり、人間とは味覚が異なるのかしら……)


↓1 自由安価 移動中何をするか、または何が起きるか
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 23:45:28.09 ID:/YhRovI+0
雨が降って近くの廃屋で雨宿り
110 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/06(土) 23:56:23.21 ID:rodgA4Rt0
本日はここまでとなります
上の方にもありましたが、クロシュの人格形成に関わる選択が今後また出てくることもあるかと思います。今回は秩序クロシュが勝利を収めました。なお今のところ、秩序属性にはイリス、中庸属性にはミスティと妖精が該当しています。クロシュちゃんの人格がどのようなものになるかは皆さんの安価にかかっています。よろしくお願いいたします
それでは本日もありがとうございました
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 00:01:36.62 ID:vp2bWUZ+o
乙でした
混沌でも内なるクロシュの隠せない良い子感

設定だと現パーティで1番年上は(妖精を除いて)イリス……けどお姉さん筆頭はミスティさんに見える見える
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 00:10:19.95 ID:qQ1Q/8MFO
おつおつ

戦力的にも頼もしいけど、料理できて複数属性(仮)で土鍋作ったり殺菌も加熱もできて水も用意できる、旅のお供に重宝しそうなイリスさん

秩序側のイリスさんと中庸なミスティさんの二人がいるのは、いろんな意見を聞けることでクロシュちゃんの成長に良いかもしれない
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 00:36:20.50 ID:jNxHCCry0

フメイサイドで気になるのは>>72でアリシラに?がついている事かな
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 11:16:02.87 ID:4f7Y33hCo
投稿された設定そのままなら、一度死にかけてから両親を含めた周囲の人の魔翌力を奪って蘇生した際なにか変なものが混ざってしまったとか
結果的に大量殺人を犯してしまったことで人格に変調を来してしまった…とかかな?
重いな…
115 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 21:48:57.49 ID:pBF5sxvE0
ミスティよりもイリスの方が年上なのですが、人生経験という意味では、幼い頃にいろいろあって旅立たざるを得なかったミスティの方がいろいろあるのかもしれません。実際、ミスティの方がお姉さんに見えます
しかしイリスは扱いの難しい複数属性(仮)の修練に人生の多くを費やしているので、その分魔法でできることが多いです。複数属性は少人数での旅においては圧倒的な利点と言えるでしょう

秩序の視点と中庸の視点があるのは人間らしく成長するには良い環境と言えるかもしれません。でもクロシュはスライムなので、もし魔物として生きる場合は混沌の視点が必要不可欠です

フメイちゃんが遭遇したアリシラさんが一体何なのか、今後の展開で明らかになったりならなかったりするかもしれません
116 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 21:49:38.73 ID:pBF5sxvE0
―街道

 ソリ「」スイーッ

 雨「」ポツ ポツ…

クロシュ「!」

妖精「雨ね」

 雨「」サァァァァ

イリス「うわ、本当だ!」

ミスティ「丁度良く廃屋があるわね……。雨宿りしましょう」

 *

―廃屋

 キィ……

イリス「お邪魔しまーす……」

ミスティ「カウンターに捨て置かれた台帳があるわね……。宿屋かしら……」


妖精「げえ、埃っぽい……。私は外にいようかな……」

クロシュ「妖精さん……雨、大丈夫……?」

妖精「なに、気遣ってくれるの? 雨は平気だから気にしなくて良いよ」パタパタ

クロシュ「でも……一人じゃ危ない、よ……?」トコトコ

 *
117 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 21:50:10.95 ID:pBF5sxvE0
―廃屋

 ボロボロのソファ「」ボフッ

ミスティ「当たり前だけど、目ぼしいものは何も残ってないわね」

イリス「……そういえば、ミスティって16歳なんだよね」

ミスティ「そういうイリスは17歳だっけ?」

イリス「うん。でもなんか、全然年下って感じがしない」

ミスティ「最初なんて敬語使ってたくらいだしね……私に……」

イリス「あ、あはは……年上だと思ってたから……」

ミスティ「……旅をしている期間で言えば、私の方があなたより先輩かもね……」

イリス「あ、やっぱりそうかな?」

ミスティ「ええ……。あなた……育ちの良さが、出すぎているから……」

イリス「……褒められているのか、馬鹿にされているのか……」

ミスティ「ふふ……どこにも辿り着けないまま、善意も道徳も見失って彷徨い続ける私みたい旅人になるよりずっと良いわ……」

イリス「……ミスティは善意も道徳も見失ってないよ。見失ってたら、あの場でクロシュちゃんを助けなかったはずだもの」

ミスティ「……魔が差したのよ。本当は、助ける気なんてなかったわ……」

イリス「でも助けた。魔が差して、善なる決意をしてくれたんだよ。ミスティは」

ミスティ「ふふ………。後輩の癖に、生意気ね……」

イリス「後輩だけど、年上だからね……!」

 ◇
118 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 21:50:39.06 ID:pBF5sxvE0
―廃屋 玄関

 雨「」サァァァ

妖精「平気だって言ったのに」

クロシュ「でも、危ない生き物が潜んでるかも……」

妖精「はあ、私がどれだけの時間を一人で生きてきたと思っているの? あなたみたいな赤ちゃんに心配される謂れはないんだけど」

クロシュ「赤ちゃん……」

妖精「あなたの方がよっぽど危なっかしくて心配されるべき生き物なの。前に旅をしてたなんて言ってたけど、その様子じゃ戦いも探索も何もかもフメイに頼り切りだったんでしょ」

クロシュ「う……そ、そうかも……」

妖精「そこそこちゃんと自己認識できてることだけは及第点ね。イリスもミスティも底なしのお人好しみたいだし、赤ちゃんらしく遠慮なく頼るんだよ?」

クロシュ「う、うん……。でも……嫌われない……?」

妖精「あんまりにも我儘が酷すぎたら流石のお人好しも愛想を尽かす可能性はあると思うけど、あなたはそういうタイプでもないし大丈夫でしょ」

クロシュ「そうなの……?」

妖精「そうなの」

クロシュ「……そうなんだ」

 雨「」サァァァァ

妖精「……良い雨ね」

クロシュ「……好きなの? 雨」

妖精「まあね。綺麗な水と風と植物は大体好き」

クロシュ「……わたしも、好き。そういうの」

妖精「なかなか見所のあるスライムだね、あなた」

クロシュ「そ、そう?」

妖精「そう。ふふ、まあ私もあなたを軽率に見捨てたりはしないから安心していいよ」

クロシュ「……! う、うん……。ありがと……」

 ◆
119 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 21:52:50.60 ID:pBF5sxvE0
―魔族自治区 検問所

兵士A「そこの……ソリ? とにかく止まりなさい!」

 ソリ「」キキッ

ミスティ「どうも……」スト

兵士B「入区を希望する者は身分証明書を提示しろ。大人も子供も例外なくだ」

ミスティ「これで良いですか……?」スッ

イリス「私も……」ガサゴソ

 ミスティの冒険者証「ランク3」

 イリスの冒険者証「ランク2」

兵士B「よし! それでは受付で手続きを――ん?」

イリスの後ろを歩く黒い犬「……」ヒョコヒョコ

兵士B「ほう。黒い毛並みの犬か……。よく躾されていると見える」

ミスティ「はい……。この子も……私たちの、旅の仲間なのです……」

兵士A「かわいいですね! 犬はとても良い動物です! 薄汚い魔物共はクソです! 奴らも犬のかわいさ、気高さを見習うべきです!! お手!!」スッ

黒い犬「……」


↓1コンマ
01-05 混沌クロシュ「噛みついちゃえ!」
06-50 無視する
51-95 心を無にしてお手に応じる
96-00 ??
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 21:53:26.67 ID:jNxHCCry0
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 21:53:29.29 ID:AKuruyE+0
122 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 22:01:54.74 ID:pBF5sxvE0
黒い犬「……」ギギギ

 お手「」スッ

兵士A「わああ!! やっぱり犬は素晴らしいです!!!」キャッキャ

兵士B「いや、なんかすっげェぎこちなかったぞ……。お前嫌われてんじゃねえか」

兵士A「そんなことはありません! 犬は人類の友、私は犬の友です!!!」

兵士B「そうか……」

 *

黒い犬「……」グッタリ

イリス「クロシュちゃん……よくがんばったよ……!」

ミスティ「ええ……とても偉かったわ……」ナデナデ

ミスティの懐から顔を出した妖精「やるじゃん、クロシュ」

黒い犬「……」グッタリ

黒い犬(……頭がおかしくなりそうだった……。でも、我慢できて良かった……)

 ☆クロシュの我慢強さが向上しました

 ◇
123 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 22:05:55.48 ID:pBF5sxvE0
―魔族自治区

 ワイワイ ヘラヘラ ギャハハハ…

クロシュ(ミスティさんたちの長い手続きが終わり、門を抜けて魔族自治区に入ると……)

クロシュ(この、魔族自治区がどういう場所なのか……一目で、理解できた……)



路上に座り込む魔族の老人「……」

やせ細った魔族の子供「……」フラフラ

高貴な身なりの女性「んま〜、小汚いところ! アテクシの美貌がバイ菌で汚れてしまいますわ!!」

高貴な身なりの男性「フッ……君の美しさはこの程度じゃビクともしないさ。おいガキ、誰の許可を得てその小汚ェ面を人間様の視界に入れてんだ? ああ!?」ゲシッ

やせ細った魔族の子供「ぎゃっ……」ドサッ

高貴な身なりの男性「ペッ! 王国の寄生虫が!」



豊満な淫魔の女性「……」ヨロヨロ

ガラの悪い冒険者A「淫魔の癖に白昼堂々と出歩きやがって! こっち来い!!」ガシッ

ガラの悪い冒険者B「公然猥褻の取締だオラッ!!」グイグイ

豊満な淫魔の女性「………」



クロシュ(人間の男性に蹴られた魔族の子供は……何も言い返さず、フラフラとどこかへ去っていった……)

クロシュ(淫魔の人は、がっくりと項垂れて……何もかもを、諦めた目で……路地裏へ引っ張られていった……)

クロシュ(わたしには……どうすることも、できなかった……)


イリス「………っ」

ミスティ「…………」

妖精「……チッ」

 ◇
124 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 22:06:56.42 ID:pBF5sxvE0
―魔族自治区 宿

受付の女性「人間様が三名でお間違いはありませんか?」

ミスティ「ええ、合っているわ……」

受付の女性「部屋分けは如何なさいますか?」

ミスティ「三人部屋で良いわ……。一番安いのでお願い」

受付の女性「かしこまりました。食事は付属しておりませんので、各自でご用意をお願い致します。また、夜伽をご希望される場合は別途料金が――」

ミスティ「結構よ……」

受付の女性「失礼致しました。それでは、こちらが客室の鍵となります。ごゆっくりお過ごしくださいませ……」スッ

 *

―客室

妖精「はあああ〜〜〜……。だから来たくなかったんだよ、こんなとこ……」

イリス「……予想はしてたけど……予想以上だった……」ガックリ

ミスティ「……人間の私にとっても、あまり気分の良いところではないわね……。長居はしたくないわ……」

クロシュ「…………」

イリス「クロシュちゃん……大丈夫……?」

クロシュ「あ……うん……」

ミスティ「無理はしないで。ここは……想像以上に、あなたに毒があるように思えるわ……」

クロシュ「……」

妖精「……でも、この甘ちゃんな赤ちゃんに王国の悪性を教えるには丁度良いかもね」

イリス「刺激が強すぎるよお……!」


魔族自治区で何をする?
↓1〜3 自由安価
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 22:08:37.22 ID:AKuruyE+0
とりあえずみんなでお風呂
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 22:09:38.77 ID:F6Z1CmdIO
飯屋に行く
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 22:11:30.15 ID:KvXax6pz0
外に出てお散歩
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 22:12:09.60 ID:YpKgrbO8O
路銀は足りているだろうか?
金稼ぎ、またはそのためのネタ探し
129 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 22:40:53.30 ID:pBF5sxvE0
イリス「……ひとまず、お風呂に入ろう!」

ミスティ「そうね……。浴場へ向かうとしましょう……」

 ◇

―魔族自治区 公衆浴場 脱衣所

 ヌギヌギ

妖精「ねえ、スライムって入浴が必要なの?」ヌギヌギ

クロシュ「あ、えっと……。ぽかぽかになるから……いる、と思う……」

イリス「入浴には体を洗う以外にも、血行を良くしたり筋肉をほぐして疲労回復させたりする効果があるんだって。スライムもきっと例外じゃないよ!」ヌギヌギ

妖精「いや、スライムの血行とか筋肉って人とは作りが全然違くない!?」

ミスティ「……まあ、良いじゃない……。ぽかぽかになるのは、気持ちが良いもの……」ヌギヌギ

 *

―浴場

 カポーン
 ワイワイ キャッキャ

クロシュ「ふにゃあ……」デロデロ

妖精「溶けてる溶けてる」ツンツン

ミスティ「ふう……良いお湯……」チャプン

イリス「……ミスティ、ちょっと痩せ気味じゃない? もうちょっとお肉を付けた方が……」チャプン

ミスティ「脂肪があった方が、いざという時に死ににくいのは知っているわ……。でも私、少食なのよね……」

イリス「……そ、そっか……。確かに、あんまりたくさんは食べてなかったもんね」

ミスティ「ええ……。でも、まあ、その……」

イリス「?」ポヨン

ミスティ「…………」

ミスティ「いえ……詮無きことね……」

イリス「え、もしかして私、太い……!?」

ミスティ「ふふ……適度な脂肪は生存率を上げるわ……」


妖精「……それにしても」


淫魔の幼女「――」キャッキャ

淫魔の女性「――」ニコニコ

ハーピィの少女「――」バシャバシャ

竜人の女性「――」ゴシゴシ


妖精「……ここは平和みたいね。まあ、こんなところで不快なものを見せられても困るけどさ」

クロシュ「うん……。ここは……良いところ、だね……」


↓1コンマ
01-90 良い湯でした
91-00 旅の仲間
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 22:42:19.51 ID:LmfhQGEGo
なかーま
131 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 23:16:22.12 ID:pBF5sxvE0
―魔族自治区

ミスティ「ふう……良いお湯でした……」ツヤツヤ

イリス「さっぱりしたね……! それじゃあ次はご飯いこ、ご飯!」

クロシュ「ごはん……!」

妖精「魔族食か……」

 *

―魔族自治区 大衆酒場

 ワイワイ ゲラゲラ

クロシュ「わ……」

妖精「……もうちょっと、他になかったの?」

イリス「……なかったの! 私だってできればもっと落ち着いたとこで食べたかったよ……!」

ミスティ「まあ……私たちは人間だし、クロシュも人間の姿だし……妖精は妖精だし、大丈夫でしょう……」

ウェイトレス「食材をお決めになりましたら、お手元のベルを鳴らしてくださいね」

イリス「……えっ!? 食材なの!?」

ウェイトレス「はい。当店では、お客様にお選びいただいた食材をシェフの独断で調理するシステムとなっております」

ミスティ「な、なんて店なの……」


↓1〜2選択
1.オーク肉
2.マンドラ大根
3.食べられる野草
4.カニ
5.オリハルガニ
6.ザリガニ
7.ウルティ米
8.海竜の大トロ
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 23:17:10.49 ID:emVkqbj40
7
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 23:17:12.06 ID:jNxHCCry0
7
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 23:18:24.90 ID:T6NH3vSDO
4
135 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 23:33:12.33 ID:pBF5sxvE0
イリス「それじゃあ、ウルティ米と――」
ミスティ「それじゃあウルティ米――」

イリス&ミスティ「あっ」

ウェイトレス「ウルティ米とウルティ米ですね! 少々お待ちくださいませ!」ピューン

イリス&ミスティ「……」

妖精「……」

クロシュ「え、えっと……。わたし……お米、好き、だよ……?」

イリス「……クロシュちゃんの気遣いが、逆に胸に突き刺さるよ……!」ブワッ

ミスティ「ごめんなさい……軽率だったわ……」

 *

 特大盛りウルティ米ごはん「」ドドン!

イリス「わあお……」

ミスティ「うっ……見ているだけで胸焼けしてきそう……」

妖精「言っておくけど、私は見た目通りの量しか食べらんないからね」

クロシュ「……」ジュルリ

イリス「と、とりあえず……食べよっか!」

「いただきます」

 *

イリス「ウルティの名を関するだけあって……究極って感じがする……」グルグル

ミスティ「も、もう無理……。お米だけで、この量を食べるのは……」

妖精「うーん……なんか、くどい甘みが口に残るな……。品種改良のし過ぎじゃないの」モグモグ

クロシュ「……食べきれない分は、わたしがもらってもいい……?」モグモグ

 ☆クロシュが全部美味しくいただきました

↓1
01-90 お腹いっぱいになった
91-00 旅の仲間
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 23:33:53.17 ID:QOSnaFLj0
ナカーマ
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 23:36:54.15 ID:vp2bWUZ+o
孤独な旅人「うーん、ライスとライスでライスがダブってしまった」
138 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/07(日) 23:41:19.66 ID:pBF5sxvE0
お腹いっぱいになったところで本日はここまでです
ウルティ米は王国の隣国である農業国で品種改良され、生産されている米の品種の一つです。糖度が高く、栄養効率が優れているのですが、妖精には不評だったようです。ちなみにうるち米とは何の関係もありません
それでは本日もありがとうございました
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 00:02:27.81 ID:M/HD2b1DO
乙乙
スライムだから脚気にはならないだろうしセーフ?
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 00:23:15.31 ID:L8AVAj+ao
おつ
姿形はかなり自由みたいだしクロシュ経験さえ積めばかなりの戦力になるのでは……と夢を見る
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 11:18:58.18 ID:RtfsHAhLO

ギャグじゃないのはわかってるんだけど「公然猥褻の取締だオラッ!!」に笑ってしまった
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 12:14:09.14 ID:o04pmV95O

食材に前作に出てきたモンスターがちらほら・・・
143 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 17:13:10.56 ID:kY6YhsSH0
スライム種全般の特徴として、体が丈夫で病気や怪我に強く、食欲旺盛で何でもよく食べるというものがあります。その反面属性攻撃に弱いという弱点もあり、魔法の蔓延るこの世界では注意が必要です

これはネタバレなのですが、クロシュ氏のポテンシャルは実際かなり高いです。しかしクロシュちゃん自身が臆病で争い事が苦手という性格のため、放っておけば強くなるということは多分ありません(混沌クロシュが優勢になれば放っておいても化けます)

あの冒険者と淫魔さんがどうなったのかは今回の更新でちょっと出てくるかもしれません

世界観的な繋がりは多分ありませんが、前作要素が小ネタ程度には出てくることがあるかもしれません
144 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 17:13:50.04 ID:kY6YhsSH0
――夜
  魔族自治区 表通り

 スタスタ…

クロシュ「おいしかった」

ミスティ「……まあ、お腹いっぱいにはなったわね……」

イリス「ウルティ米、糧食に良いかも」

妖精「私は普通のお米の方が良い……」


イリス「宿に帰る前にこの辺りを見て回ろうよ。まだ来たばっかりでどこに何があるかもわかんないしさ」

ミスティ「そうね……。一応、観光案内は貰ったけれど……実際に自分の目で見た方が把握はしやすいわ……」

 *

 看板「マジーア魔法店」

ミスティ「やっぱり魔法の店がけっこうあるわね……」スタスタ

妖精「魔族の国だからね」フヨフヨ

イリス「人類に初めて魔法を教えたのは魔族っていう説もあるんだって」スタスタ

妖精「それが真実だとしたらそいつは大戦犯だね。世界最悪の悪辣種に武器を与えちゃったんだもん」フヨフヨ

イリス「うう……悪い人しかいないわけじゃないのに……」

ミスティ「……妖精は、どうしてそんなに人間が嫌いなの?」

妖精「この街の惨状が全てだね。他に説明がいる?」

ミスティ「……返す言葉もないわね……」


クロシュ「魔法のお店って……どんなものがあるの……?」

イリス「そうだねえ。魔法に関するいろいろなもの……例えば魔法を学ぶための魔術書とか、魔力を回復させる薬物とか……」

ミスティ「イリスが使っている杖のような魔法の補助具なんかもあるわね」

イリス「えへへ、この杖はどこにも売ってないと思うけどね。そういえばミスティは杖は使わないの?」

ミスティ「私は短剣派よ……」スッ

 魔術用の短剣「」キラッ

イリス「か、かっこいい……。私は杖派だけど、短剣にもちょっと憧れるなあ」

ミスティ「懐にいれておくだけでもある程度は効果があるし……魔法以外にもいろいろ使えて便利なのよ……。魔法の補助機能は杖に劣るけどね……」

妖精「ふうん。私は無手派。ていうか魔法に補助具使うとか甘えでしょ」

イリス「私の出身国じゃそういう意見は老害扱いされるよ!」

妖精「」グサッ

ミスティ「有用なものは何でも使うべきよ……。生きる為ならね……」

イリス「クロシュちゃんには何が似合うかな?」

クロシュ「わたし……?」

ミスティ「反映魔法だと……他の例を知らないから、正直私には何が良いかわからないわ……」

イリス「杖も短剣も、スライムの形だと使いにくそうだし……」

クロシュ「……そうかも」

妖精「……スライム用の装備くらいあるでしょ、ここなら。そもそもここに来た理由の一つがそれなわけだし」

イリス「クロシュちゃんは無手じゃなくて良いの?」

妖精「クロシュは赤ちゃんだもん」

ミスティ「では、私たちも妖精から見れば赤ちゃんということでここは一つ……」

妖精「」グサッ

妖精「わ、私が悪かったから……。老害ババア扱いはやめてよお……」ジワワ
145 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 17:14:48.93 ID:kY6YhsSH0
スティ「ところで……イリスの師匠の知人という魔法使いの居所は、わかっているの?」

イリス「うろ覚えだけど、裏通りの方だったと思う。多分……。今日はもう遅いし、行くのは明日にしよう」

↓1コンマ
01-90 宿に戻って寝ました
91-00 旅の仲間
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 17:17:43.97 ID:LnYvuJK/o
なかーま
147 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 17:30:04.42 ID:kY6YhsSH0
↓1コンマ
01-16 帽子をかぶった緑髪の少女
17-32 黒髪の無愛想な青年
33-48 赤髪ロングポニテの冒険者女性
49-64 銀髪ウェーブセミロングお嬢様
65-80 ボサボサ黒髪の若い傭兵
81-96 ボサボサ金髪の壮年放浪者
97-00 ??
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 17:31:12.93 ID:+PSAE41U0
149 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 20:03:53.11 ID:kY6YhsSH0

クロシュたち「――」キャッキャ

 スタスタ…
 ドッ

クロシュ「ひゃっ……」グニャッ

ガラの悪い冒険者C「いってえなあ、脛にヒビが入ったん……おい!? こいつスライムじゃねえか!!」

ガラの悪い冒険者D「おいおいおい……人に化けるスライムとか、ナメてんのか?」

クロシュ「あっ……ご、ごめんなさ――」

イリス「謝る必要ないよ、クロシュ。スライムが魔族自治区にいて何が悪いの?」ズイッ

ガラの悪い冒険者C「ああ!? クソッタレの魔物なんざ存在そのものが悪だろうが!!」

ガラの悪い冒険者D「嬢ちゃんさあ、何魔物の味方なんかしてんの? 魔物に優しい自分に酔ってるクチか?」

ミスティ「どうでもいいわ……。早くいきましょう……」

ガラの悪い冒険者C「おいおいおい、ぶつかってきといて何逃げようとしてんだよ? こっちゃ脛にヒビが入ったんだぞ?」

ガラの悪い冒険者D「治療費は払ってもらわねえとなあ? あとそのスライムは殺処分確定な」チャキ

クロシュ「……!」ビクッ

クロシュの懐に隠れた妖精「うんざりする……。吐きそう……」ゲンナリ

イリス「……やってみなよ。返り討ちにしてやるから」ブゥン―

ミスティ「はあ……本当に面倒……」キラッ…

ガラの悪い冒険者C「おいおい、ガキの癖に俺らに楯突く気か?」

ガラの悪い冒険者D「へへ、こりゃ教育が必要だなあ?」

ガラの悪い冒険者C「くっせぇ魔族ばっかで飽き飽きしてたとこだ! 楽しませてもら――」

 ガッ

ガラの悪い冒険者C「がッ!」ドサッ

ガラの悪い冒険者D「な、なんだ!?」


ボサボサ金髪の壮年男性「……」ヌッ

 ブンッ ガッ

ガラの悪い冒険者D「ゲアッ!」ドサッ


クロシュ「――」ポカーン

イリス「え、ええ……?」

ミスティ「い、一体――」


ボサボサ金髪の壮年男性「失せろ……。今の私は……虫の居所が悪い……」ギラッ

ガラの悪い冒険者C~D「ひ、ひええ〜〜〜!!」ドタドタドタ

 ◇
150 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 20:05:02.10 ID:kY6YhsSH0
――宿 ロビー

ローガン(ボサボサ金髪の壮年男性>>14)「……先程はすまぬ。見苦しいところを見せた」

クロシュ「……」フルフル

イリス「そんなことありません! かっこよかったです!」

ミスティ「ええ……ありがとう……。助かったわ……」

ローガン「そうか……」

イリス「でも、同じ宿だったんですね。もしかして、一人旅を……?」

ローガン「うむ……。旅……と言うには、意義も目的もない……放浪のようなものだが」

クロシュの懐から顔を出した妖精「ふうん。じゃあ私たちと似たようなものね」ヒョコ

ローガン「なんと、妖精とは……。いや、しかし……君たちも、宛のない旅を……?」

ミスティ「ええ、まあ」

イリス「私は目的がないわけじゃないけどね!」

妖精「少し前までは全員他人で、それぞれ一人旅をしてたんだけどね」

ミスティ「……いろいろあって今は行動を共にしているのよ」

ローガン「その若さで……。いろいろ、苦労をしているのだな」

妖精「……そう! 私も若いけれどいろいろ苦労してるの!!」

イリス「よ、妖精さん……」

クロシュ「…………」

ローガン「……ところで。この魔族自治区は、魔物の出入りは制限されていたはずだが……。そのスライムの子は……」

妖精「あ」

イリス「え、えと……!」

ミスティ「…………」

ローガン「……すまぬ。聞いてはならぬことを聞いたようだ」

クロシュ「……!」

ミスティ「……悪いわね。恩人に、隠し事なんて……」

ローガン「恩を売るつもりだったわけではない。それに君たちなら、私が何もせずともあの者どもを返り討ちにしていただろう」

妖精「まあそうね。こいつら、年の割にはかなりやるし」

イリス「ま、まあそれほどでもある、かも……? えへへ」

ローガン「フッ……心配は不要のようだ。君たちの旅路が幸運に包まれていることを陰ながら祈らせていただこう……。それでは――」スクッ

 スタス―

クロシュ「まっ……待って……!」ガタ
151 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 20:07:29.30 ID:kY6YhsSH0
イリス「クロシュちゃん?」

ローガン「……?」クルッ

クロシュ「あ、あの……。もし……宛がないなら……。わ、わたしたちと……一緒に……」

イリス「えっ!?」

ミスティ「!?」

妖精「ええ?」

ローガン「……!!?」

クロシュ「……」ウワメヅカイ

ローガン「い、いや……しかしだな……」

イリス「く、クロシュちゃん! いきなり何を……!」

クロシュ「あ……ご、ごめんなさい……」シュン

ミスティ「……いえ、クロシュが考えていることはわかるわ。現状、私たちは魔法使いばかりで接近戦に弱すぎるし……全員が若い女だから、さっきみたいに下劣な輩に舐められやすい……。彼のような歴戦の戦士がいれば、実際かなり安心できるのは確かよ……」

クロシュ「……?」

妖精(いや、そんなこと全然考えてないと思う……)

ミスティ「でも……彼自身も男性である以上、私たちの仲間となった場合にどのような変化が起きるか予測できないわ……。人柄はまあ……多分信用できると思うのだけれど……。突然魔が差す可能性だってある……」

クロシュ「うぅ……」

ミスティ「だから……彼を引き入れるという考えを否定はしないけれど……もう少し、慎重に考えたいわ……。私は……」

イリス「……うん。クロシュちゃんには悪いけれど、ミスティの言う通りだよ。ローガンさんのこと、もう少し知ってからでも遅くはないと思う」

妖精「まあ、この男は私たちと同じやらかしをしたわけじゃないしね。その辺りの非対称性も考えると、同じ道を行くのは難しいんじゃない?」

クロシュ「……」ジワ

イリス「あっあっ」アタフタ

ミスティ「……ざ、罪悪感が……。でも、みんなで生き残るためには、慎重にならざるを得ないのよ……ごめんね……」

妖精「よしよし、泣かない泣かない……。クロシュなりにいろいろ考えてくれてるのはわかってるから」



ローガン「……フッ。良いパーティだ。ますます安心した」

イリス「ふふ、そうでしょ?」

ローガン「ああ。今日会ったばかりの男を引き入れるような迂闊な娘たちであったら、逆に庇護欲が刺激されて全力で守る決意を固めていたかもしれん」

ミスティ「それは残念だったわね……。とりあえず、しばらくは様子見ということでも良いかしら……?」

ローガン「うむ。君たちの目で、私が信用に足る男であるかどうか見極めると良い。その結果がどのようなものであるにせよ、私は受け入れよう」

 ☆ローガンが仮加入しました(後日正式加入します)

 ◇
152 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 20:09:01.46 ID:kY6YhsSH0
――翌朝
  魔族自治区 宿

  ワイワイ ガヤガヤ ナンダナンダ
 窓の外「号外、号外だよ〜〜!」バサッバサッ

クロシュ「ふみゅ……?」ノソ

妖精「……何? 朝っぱらから騒々しい……」グシグシ

ミスティ「……? ハーピィが飛びながら新聞をバラ撒いているわね……」

イリス「ふわあ……。何かあったのかな……?」

 窓「」ガラッ!
ハーピィ記者「旅人さんもどうぞ!」バサッ
 新聞「」バサッ

妖精「うわあ!! 急にこっちに来ないでよ!!」

イリス「び、びっくりした……。一体何があったんです?」

ハーピィ記者「ふっふっふ、それはだね――」

 「コラーッ!! 風説の流布は重罪であるぞーッ!!」

ハーピィ記者「おっと! 新聞を読めばわかるよ! それじゃあ私はこの辺で!」バサッバサッ

 窓「」バタン

ミスティ「……とりあえず、読んでみましょうか」

 *

風雪新聞:
〈強姦未遂冒険者、魔力枯渇死!!騎士による怨恨殺人か!?〉
 昨日昼過ぎのことだ。魔族自治区の路地裏で、ここに滞在していた冒険者の遺体が二つ発見された。
 目撃者の証言によると、彼らはある女性(プライバシーに配慮し詳細は省く)を路地裏に連れ込んて性的暴行を加えようとしていたところ、突然に白目をむき泡を噴いて倒れ、間もなく死亡したのだという。その症状は外的要因によって急激な魔力欠乏を起こした時のものと酷似しており、第三者による何らかの作為によって魔力を奪われて死亡した可能性が高い。なお遺体は駐屯騎士によって回収されてしまったため、詳細な死因の特定は断念した。
 件の冒険者は問題行動を起こす二人組として有名であり、騎士と衝突している姿も度々目撃されていた。今回の件は魔力操作に長けた騎士、あるいはそれに近しい人物による怨恨殺人である可能性がある。今後の動向を注視していきたい。(風雪のルフ)

 *

イリス「……これって」

ミスティ「もしかして、昨日見た奴らかしら……」

妖精「へえ〜、面白いこともあるもんだね」

クロシュ「……騎士の人、が……?」

イリス「冒険者が死んだのは本当のことみたいだけど、それを騎士がやったっていうのは根拠のない憶測じゃない?」

ミスティ「まさに風説の流布ね……。可能性がある、に留めて断定していないところに小賢しさを感じるわ……」

妖精「まあいいじゃん、悪辣騎士のせいにしとけば。日頃の行いが悪いせいでしょ」

ミスティ「それもそうだけど……。クロシュ、こういう新聞は鵜呑みにせず、自分の頭でちゃんと考えて判断するのよ……?」

クロシュ「う、うん……」

 *
153 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 20:09:36.26 ID:kY6YhsSH0
――宿 ロビー

ローガン「おはよう。君たちは読んだか? あの号外を」

イリス「ってことはローガンさんの部屋にも?」

ローガン「うむ。恐らくは正当防衛の類かと思われるが、我々も用心すべきだろう」

ミスティ「そうね……。用心するに越したことはないわ……」


何をするか。この行動終了後、イリスの師匠の知人(新キャラ募集、仲間化率極低)に会いに行きます
↓1〜3自由安価

参考:魔族自治区主要施設
表通り:宿、武具店、雑貨店、装飾品店、魔法店、工芸品店、大衆酒場、公衆浴場、他
裏通り:妖しい商店、娼館、薄暗い路地裏、他
旧市街:廃図書館、廃神殿、貧民街、他
*上記にない施設でも、安価に書いていただければ実装します
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 20:10:22.47 ID:ttV4Xj9/0
路銀稼ぎに冒険者ギルドで依頼を探す
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 20:12:46.98 ID:az8ZAHlkO
女性陣、服屋で下着を見繕う
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 20:13:33.21 ID:CPRCBXBA0
雑貨店で旅の道具を揃える、特にクロシュちゃん用に
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 20:13:45.05 ID:h1qZtFKYo
工芸品店を見て回る
158 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 20:58:39.77 ID:kY6YhsSH0
――魔族自治区 表通り

イリス「……はっ!」

クロシュ「?」

ミスティ「どうしたの?」

イリス「……手持ちが、あんまりないかも」

ミスティ「……そういえば、私も三人分の宿代を払ったからけっこう厳しいわね」

ローガン「……足りない分は私が……いや、私は仮加入中の身か。余計な貸し借りはなしにしておいた方が良いだろう」

妖精「はあ、仕方ないなあ。私がその辺のバカから盗って――」

イリス「そ、それはだめだよ! 窃盗は犯罪だよ!」

妖精「いや、今さら気にすることでもなくない……?」

イリス「そ、そうかもしれないけど……これは、私が私であるために必要なことなの!」

ローガン「……ほう。芯の通った人物であるようだ、君は」

イリス「え、えへへ……そんな、大層なものじゃないですけどね」

ミスティ「とりあえず、路銀を稼ぎに冒険者ギルドへいきましょう……」

イリス「単発かつ短時間で終わるものがあれば良いなあ……」

 ◇
159 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 20:59:36.47 ID:kY6YhsSH0
――冒険者ギルド 魔族自治区支部

 閑古鳥「カンコーン」

クロシュ「……?」

イリス「なんかすっごい閑散としてる……」

ローガン「魔族自治区の冒険者ギルドにはあまり仕事が入って来ないそうだ」

イリス「え、それはまたどうして……?」

ローガン「自治区を訪れる冒険者がどのようなものかは君たちも知っているだろう? あれに仕事を依頼したがる魔族住民などいると思うかね?」

イリス「な、なるほど」

ミスティ「騎士団も駐屯してるしね。荒事は騎士団、困りごとは住民の互助、ってところなのかしら」

イリス「ってことは、ここに気てる冒険者は魔族に嫌がらせしに来てるだけってこと!? う〜ん……腹が立ってきた」

ローガン「いや……それもあるかもしれんが、魔族の技術ゆえかここは人間の街よりも質の良い武具や道具が多い。魔法の品などは特に。それらを買い求めに来る冒険者が多いのだろう」



受付嬢「……はっ!? い、いらっしゃいませ! 当ギルドのご利用は初めてですか!?」

イリス「あ、はい。一応冒険者証はあります」スッ

受付嬢「ありがとうございます!」

ミスティ「それで……できれば、単発でかつ短時間で終わりそうなものが良いのだけれど……」

受付嬢「かしこまりました。その条件で本日ご案内できる依頼は――」

↓1
01-30 駐屯地の便所掃除(報酬:低)
31-60 旧市街の廃屋解体(報酬:中)
61-90 菜園の草むしり (報酬:高)
96-00 実験の助手募集 (報酬:超)
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 21:04:01.48 ID:ttV4Xj9/0
161 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 23:10:10.37 ID:kY6YhsSH0
――魔族自治区 旧市街

入植者の男性「おお! こんなに若くてかわいい冒険者の方々が来てくれるなんて予想外だ!」

イリス(なるほど。数少ない依頼も、ここに入植した人からのものってことかあ)

ミスティ「解体する建物は?」

入植者の男性「こっちだ!」

 *

 朽ちた石造りの廃屋「」

入植者の男性「ここに入植者用の集合住宅を建てたくてね。更地にして欲しいんだ」

ミスティ「なるほど……。瓦礫はどこに?」

入植者の男性「んー、貧民街の辺りに捨ててくれば良いんじゃないかな? あそこなら魔族と魔物しか住んでないし」

クロシュ「……」

イリス「……」ギリ

クロシュの懐に隠れた妖精「……」イライラ

ミスティ「いえ……ここでは形骸化しているとしても、王国法違反となりますので……」

入植者の男性「はは、お嬢さん方は真面目だなあ。それじゃあ少し遠いけど、騎士団の駐屯地に瓦礫の廃棄場があるからそこまで持っていってもらってもいいかな?」

ミスティ「承知致しました……。それでは作業に取り掛かります……」

入植者の男性「ああ! 終わったら呼んでくれ!」

 *

イリス「うがあああ!!! 何なのあれはあああ!!!!」バリバリ

ミスティ「仕方ないでしょう。ここはそういうところなのよ……」

妖精「解体はあなたたちでやってよね。私はあんな下衆共の集合住宅作りに関わる気はないから」プイッ

クロシュ「…………」



ローガン「君たちは魔族や魔物に対して……いや、クロシュくんを見れば明らかなことだったな」

妖精「そういうあなたこそどうなの? 仮とは言え、私やクロシュと一緒にやっていける?」

ローガン「……魔物に対して、何も思うところがないと言えば大嘘になるだろう。だが……個別に当てるべき感情を安易に全体化するのが愚かなことだというのはわかっているつもりだ」

妖精「……そう」

 ◇

 ゴオン…ガギイン…ゴゴオン…

イリス「はあ。地属性も使えて良かったなあ、私……」

ミスティ「こういう作業では頼りになるわね」

ローガン「鉄材があれば私に言ってくれ。適切な大きさに解体する」

クロシュ「わ、わたしは……」キョロキョロ

妖精「クロシュは私と見学。どうせできることもないし」

 *
162 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 23:12:01.04 ID:kY6YhsSH0
 ゴオン…ガギイン…ゴゴオン…

 ダダダダダッ

魔族の子供「やめろーっ!!!」ダダダッ

ミスティ「……? 魔族の子、かしら」

イリス「ど、どうしたの……!? そこにいると危ないよ!?」

魔族の子供「そ、その家は……!! ジョンと、ジョンのママが住んでた家なんだぞ!!!」

ミスティ「……!」

イリス「!!!!」

魔族の子供「勝手に……勝手に壊すなよお……!!」ポロポロ

イリス「……あ……あぁ……」グニャァ

ミスティ「…………っ」

ローガン「……ジョン君と、そのお母様は……今どこに?」

魔族の子供「死んだよ!! お前たち人間の、勇者とかいうバケモノに殺されたんだ!!」

ローガン「……そうか。なら今は、誰も住んでいない……誰のものでもない住居ということだな」

魔族の子供「え……?」

ローガン「我々は、この土地の現所有者から委託を受けて建造物の解体を行っている。権利者でもない赤の他人である君に、我々の行動を止める権限はない」

魔族の子供「ふざ、けるなよ……。なんで……なんでだよお……!!」ポロポロ

ローガン「ちなみに、彼女らは私がこき使っている奴隷だ。恨むなら私一人を恨め、少年」

魔族の子供「うわああ!!! ばかやろー! ばかやろー! 奴隷使いのクソジジイ!! 地獄に堕ちろーッ!!!」ダダッ



イリス「あ……」

ミスティ「…………ローガンさん……ごめんなさい……。あなた一人に……嫌われ役を……」

ローガン「気にしないで頂きたい。私はかつて、何人もの魔族と魔物を殺した男だ。既に地獄行きは決まっている」

ミスティ「……あなたが、そう言うなら」

 ◇
163 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 23:13:21.04 ID:kY6YhsSH0
 更地「」

入植者の男性「おおー、綺麗にしてくれたね! これは約束の報酬だよ!」スッ

 硬貨の入った袋「」ジャラ…

ミスティ「確認しました……。どうも……」

入植者の男性「入植者が増えればこの街はもっと綺麗で住みやすくなるはずだ! 君たちには是非その一助となれたことの栄誉を感じて欲しい!!」

イリス「……」

クロシュ「……」

入植者の男性「さて、次は建築業者に連絡しないと! 今回はありがとう! さようなら!」ダダッ



 更地「」

イリス「…………」

イリス「ぐすっ……。私……魔族の人たちが……住んでたおうちを……」グスグス

クロシュ「……」サスサス

妖精「……」ナデナデ

ミスティ「お疲れ様、イリス……。あなた一人の責任ではないわ……。私たち全員が背負うべきものよ、それは……」

ローガン「…………ままならぬ。優しきゆえに……苦しまなければならぬなど……」

 ◆
164 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/08(月) 23:14:54.11 ID:kY6YhsSH0
本日はここまでです。次回は下着編と道具調達編です
ローガン氏の加入によってパーティの平均年齢が一気に上がりました(妖精は見た目年齢が幼女なので幼女です)。若いおなごばかりだったパーティにおじさんが入ったことで、いろいろとやれることの幅が広がったような気もします。頼りになりそうです
魔族自治区にいる限り今後も胸糞の悪い描写がけっこうあると思いますが、実際そういう環境なので何卒ご容赦ください。多分、きっと、滞在の最後の方に何らかの変化が起きると思うので……
それでは本日もありがとうございました。平日の更新は厳しいかもしれません。今後ともよろしくお願いします
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/09(火) 00:27:25.26 ID:+eK5R67tO

風雪のルフは草
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/09(火) 01:21:57.51 ID:Tb6Xs8pTo
おつおつ
魔物として生きる場合に必要な混沌視点ってこういうことかぁ……
クロシュ氏は実はもう一つ魅了的な得意魔法あるでしょ?フメイちゃんもやられてそう
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/09(火) 12:14:08.73 ID:F0RDXFrdO

ローガンさんはCV大塚明夫で脳内再生した。

どの依頼でも胸糞展開だったんだろうな・・・
168 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 19:53:08.65 ID:/TIgNr4d0
突然ですがエラッタです。>>75で「十数年前」と書かれている箇所がありますが、正しくは「数年前」でした。脳内で訂正をお願いいたします

ハーピィ記者こと風雪のルフは、魔族自治区で活躍する反王国活動家記者です。事実と憶測と捏造を織り交ぜた飛ばし記事を乱発し、王国や騎士団のネガティブキャンペーンを繰り返しています。魔族自治区では彼女の書くネガキャン記事を楽しみにしている住民が多く、彼らの数少ない娯楽となっているようです。また、彼女の新聞を読んで反王国思想に目覚める入植者もおり、その影響力は意外とバカにできません。逃げ足も早く、騎士団の目の上のたんこぶとなっているようです

言われてみれば、何の力も技能も持たないかわいいだけの穀潰しであるクロシュちゃんが、何の疑問もなく守ってもらえているのは少し不思議かもしれませんね……。まあ、幼い生き物を愛らしく感じるのは人間の本能なので、クロシュは自己防衛として無意識に人間に好かれやすい振る舞いをしているのかもしれません。愛嬌がなければ殺される、そんな環境もあるのでしょう

ローガン氏の声は実際渋いかもしれません。ともあれおじさんキャラをちゃんと書けていたようで何よりです
どの依頼もまあ大概ろくでもないものでしたが、クリティカルのやつだけはまあまあ悪くないものだったかもしれません
169 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 19:53:35.93 ID:/TIgNr4d0
―魔族自治区 表通り

イリス「……」トボトボ

ミスティ「……」スタスタ

ローガン「……」スタスタ

クロシュ「……」トコトコ

妖精「……」フヨフヨ


妖精(空気が重い……)

妖精(お金のためとは言え王国の悪逆に手を貸したも同然のことをしたのだから、人情派のイリスが落ち込むのは仕方がないと思う。割り切るの苦手そうだし)

妖精(でもミスティは流石にドライね。長年女一人で旅をしてきただけのことはある。いちいち心を乱されていたら身が持たないことを理解してるのかも)

妖精(ローガンはまだよくわからない。割り切っているのか、ハナから何も感じていないのか)

妖精(クロシュは……何やら考えている様子。落ち込んだり嘆いたりしてる様子はないけど、何考えてるんだろう。赤ちゃんスライムなりに思うところがあったのかな)

妖精(ともかく、空気が重い……)


妖精「……ねえ。稼いだお金、どう使うの?」

ミスティ「消耗品の補充・交換に、クロシュの旅支度ね。これだけあれば、高級品を求めない限りは足りるはずよ」

クロシュ「わたしのは……安物で、いいと思う」

ミスティ「だめよ。あなたは弱いのだから、流れ弾に当たっても死なないようにちゃんとしたものを装備する必要があるの」

妖精「こいつ、周囲が燃え盛っていてもそこそこ平気でいられる程度には頑丈だよ」

ミスティ「えっ、スライムなのに……? いや、でもだめよ。自身の耐久力にあぐらをかいた結果呆気なく死んでいった愚か者を何人も見たわ」

妖精「一理ある。まあお言葉に甘えて良いの買ってもらいなよ、クロシュ」

クロシュ「うん……」

妖精「そうと決まれば……いや、そういえばクロシュって人型になると服を着てるけど、スライムに戻ると服着てないよね? どうなってるの?」

ミスティ「……私も、それは少し気になっていたわ」

クロシュ「えっと……服も、作ったり、戻したり……」

妖精「ええ!? 作れるの!?」

クロシュ「うん……。形と肌触りを覚えれば、見た目と質感は大体再現できるよ……。わたしから離れると、黒いデロデロに戻っちゃうけど……」

ミスティ「犬になった時はフサフサモフモフだったわね、そういえば……。普通のスライムにあそこまで高度な擬態はできない気がするわ……」

妖精「反映魔法ってやつのなせるワザなの?」

クロシュ「え、えと……わかんない……。気がついたら、できたから……」

ミスティ「……気にはなるけど、今はとりあえず服屋を探しましょう。私もいろいろ買い替えたいし」

 ◇
170 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 19:54:17.74 ID:/TIgNr4d0
―魔族自治区 表通り
 アラクネの服屋

 ワイワイ キャッキャ

旅行者の少女A「てかこのセンスめっちゃヤバくない!?」

旅行者の少女B「めっちゃわかる〜! 最先進って感じ〜!」

 キャピキャピ

アラクネ店主「ど、どうして人間がこんな寂れた店に……」ビクビク

 カランカラン

ミスティ「どうも」スタスタ

イリス「こ、こんにちは……」

クロシュ「……」ペコリ

ローガン「失礼する」スタスタ


アラクネ店主「また来た……。今日は厄日かしら……」
171 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 19:54:50.79 ID:/TIgNr4d0
 *

 蜘蛛絹のハンカチ「」サラサラ

クロシュ「わあ……」

イリス「これ、肌触りがすっごい良い……!」

ミスティ「蜘蛛絹って書いてあるわね……。見た目は普通の絹にそっくりだけど……」

ローガン「蜘蛛絹とは、蜘蛛の糸を編んで作られた繊維のことだ。絹のように心地よい肌触りでありながら非常に高い靭性を持つ。特にアラクネのものは魔法に強い耐性があるらしく、ここ魔族自治区で人気の特産品の一つなのだが……」

妖精「王国に搾取されてるんでしょ、知ってる」

ローガン「御名答。ここで生産される蜘蛛絹製品のほとんどは王国に捨て値で輸出させられる。そしてそれらを低価格で仕入れた王国の業者は、自社ブランド品としてそれを高値で売り捌くというわけだ」

イリス「……」ギリリ

旅行者の少女A「それ聞いたことある! めっちゃナメてるよね!!」ズイッ

旅行者の少女B「王国のブティックで売ってる服めっちゃ高いもん! しかもセンスないし!!」ズズイッ

イリス「――」ポカーン

ミスティ「あ、あなたたちは……?」

旅行者の少女A「あ、ごめんね名乗りもせず! うちら、王国から旅行で来たただの学生!」

旅行者の少女B「王国民の癖に何言ってんだこいつって思うかもしんないけど、けっこういるんだよ。王国のやり方が良くないって思ってる人もさ。学生運動とかもけっこうやってるし」

イリス「……!」

ミスティ(学生か……。懐かしい響きね……)

旅行者の少女A「あたしたちも、あたしたちなりに何かできることはないかなって思ってね」

旅行者の少女B「直接買いに来たってわけ!」

旅行者の少女A「売りたい価格で売って欲しいよね〜、やっぱ」

ミスティ「なるほどね……」

妖精「……」



イリス「……ねえ、私たちも買おうよ!」

妖精「そのために来たんでしょ」

イリス「そ、そうだけど……下着とかもいろいろ! 蜘蛛絹のものなら、丈夫で旅にも向いてるだろうし……!!」

ミスティ「そうね……。一応言っておくけれど……ローガンさんもいるのよ……」

イリス「あっ……///」

ローガン「……私は外で待っていよう」スタスタ

旅行者の少女A「おじさんめっちゃ紳士〜!」

 *
172 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 19:55:20.54 ID:/TIgNr4d0

 カランカラン

アラクネ店主「毎度ありがとうございました……」ペコリ

アラクネ店主「……」

アラクネ店主「…………」

アラクネ店主「………………」

アラクネ店主「……なによ……同情のつもりなの……」

アラクネ店主「………ふざけないでよ……」

 売上金「」ガッ

アラクネ店主「こんな金……人間なんかの、金なんて……!」グッ

 売上金「」プルプル

アラクネ店主「…………」グググ

アラクネ店主「……」ガクッ

 売上金「」カシャン…

アラクネ店主「う、ううぅ……うぐううぅぅ……」ポロポロ

アラクネ店主「これがなきゃ………あの子たちを食わせてやれない……」ポロポロ

アラクネ店主「……なんて……惨めなの………」ポロポロ

 売上金「」ポタッポタッ…

 ☆蜘蛛絹の下着・肌着を買いました
 ☆クロシュが蜘蛛絹繊維を覚えました

 ◆
173 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 19:55:51.38 ID:/TIgNr4d0
―魔族自治区 表通り
 雑貨店

イリス「わあ! ここも良い品揃え……!」

ローガン「先程も言ったが、ここの道具は質が良い。良いものを揃えられるだろう」

ミスティ「不足しているのは緊急用のマナポーションと、日持ちする保存食と……。テントも大人数用のが欲しいわね……」ブツブツ

イリス「あ、それなら複数人キャンプ用に調理器具を買い足しても良い? 軽くて丈夫な鉄鍋が手に入っちゃったから、なんか欲が出てきちゃって」

ミスティ「良いんじゃないかしら……。ああ、でも貨物手段と移動手段は考えておいた方が良いかも……」

イリス「えっ」

ミスティ「私のソリ、そもそも二人用なのよ……。クロシュが小さいからなんとかなったけど、ここから人数が増えたり荷物が増えたりすれば多分限界を超えるわ……」

イリス「あっ……!」

ローガン「ふむ……。私が加入した場合のことであれば心配には及ばぬ。馬ほどの速さは出ないが、重装備での長距離走行は心得ている」

ミスティ「えっ……!?」

イリス「いやローガンさん一人だけ走らせるなんてできないですよ!?」

ローガン「だが、他に代案があるのか?」

クロシュ「えと……わたしも……犬になれば、走れるかも……」

イリス「どうして自分で走る方向に行くの!?」

 ☆旅の準備を整えました
 ☆クロシュ用の道具を揃えました。長距離移動が可能となります

 ◇
174 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 19:56:38.17 ID:/TIgNr4d0

ミスティ「これで良し、と……。あとは……」

イリス「クロシュちゃん用の武器でも買っていく? ここ、武具店も併設されてるみたいだし」

ミスティ「……そうね。移動手段は一旦保留にして、クロシュ用の装備を整えましょうか」

イリス「うん……! 店員さん、すみません!」

人型スライム店員「はあ〜い。何かご入用かしらあ?」

イリス「あの、スライムの子に適した装備ってありますか?」

人型スライム店員「スライムの子に……? でも、あなたたちは人間の旅人さんじゃ――」

クロシュ「……」ペコリ

人型スライム店員「――なるほどねえ。そういうことならご案内するわあ〜」

 *

人型スライム店員「ふむふむ……反映魔法を使う擬態に秀でた黒いスライム……初めて聞くわねえ……」

妖精「擬態するスライムは他にもいるでしょ?」

人型スライム店員「反映魔法のことよお。擬態はあくまでスライムの生得能力だもの。う〜ん……まあ、とりあえずこれを持ってみて」ヒョイ

 鉄の小盾「」ポン

クロシュ「ん……」カチャ

人型スライム店員「スライム種全般が共通して秘める能力の一つに、体内に何らかの物質を取り込んで自己強化するっていうものがあるのお。例えばその子盾なら、体が少し頑丈になる、みたいなねえ。クロシュちゃんはできそお?」

クロシュ「……?」

人型スライム店員「食べて消化するんじゃなくて、自分自身の一部として体全体に行き渡らせるイメージよお。ちょっと難しいかしらあ……?」

クロシュ「んん……」

↓1コンマ
01-70 わかんない(経験1/3)
71-90 あと少し (経験2/3)
91-00 できた  (経験3/3)
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 19:57:17.29 ID:P0mZsPq10
176 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 20:08:30.08 ID:/TIgNr4d0
クロシュ「んん〜……」ムム

人型スライム店員「うふふ、難しいわよねえ。これ、優しい子ほど苦手なのよお」

妖精「そうなの? ていうか性格って関係あるの?」

人型スライム店員「そうねえ。性格っていうかあ、気性が荒くて闘争心の強い子ほど、力への渇望も強いでしょお? そういう子は、教えなくても勝手に覚えちゃったりするのよお」

妖精「なるほどね……。確かにクロシュは苦手そう」

クロシュ「む〜……」

イリス「あはは……クロシュちゃんはそれだけ優しくて良い子ってことなんですね!」

人型スライム店員「ええ。こういう子にこそ、平和で優しい世界を生きて欲しいのだけれどねえ……。そういうわけだから、その小盾はあげるわあ」

クロシュ「!」

イリス「い、いいんですか!?」

人型スライム店員「ええ。同じスライムのよしみよお。いろいろ世知辛いけれど、なんとか生き延びてねえ……」

クロシュ「……うん。ありがと、ございます……」ペコリ

 ☆小盾を手に入れました
 ☆今後、自由行動などで自己強化の練習を行うことができます

 ◆
177 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 20:09:20.85 ID:/TIgNr4d0
―昼
 魔族自治区 裏通り

魔族の浮浪者「……」ジッ

魔族のストリートチルドレン「……」ジー


 スタスタ…

ミスティ「ねえ、本当にこっちなの……?」

イリス「う、うん。多分合ってるはず……。あの頃と同じなら……あ!」


妖しい商店「」ゴゴゴゴゴ…


イリス「こ、ここ! 記憶にある店と同じだもん!」

クロシュ「……?」

ローガン「……何の店なのだ、これは?」

イリス「え、ええと……魔法に関係する店、だと思います……」

妖精「ろくでもない気配がぷんぷんするんだけど……」

ミスティ「……イリスを信じて入ってみるしかないわ……」

 *

―妖しい商店 店内

 カランカラン…


 爬虫類の干物「」

 壁にかけられた謎の布袋「」

 謎の液体が詰まった小瓶「」

 何かの骨「」

 妖しい宝玉「」


クロシュ「わ……」

ローガン「こ、これは……」

ミスティ「……なるほど。魔法の店というのは間違いないわね……」

妖精「……」

イリス「ごめんください……! あの、誰かいますか……!?」


 店の奥「」ガタ…

 スタスタ…

クロシュ(あ……誰か、来た……)
178 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 20:09:53.04 ID:/TIgNr4d0
イリスの師匠の知り合いの魔法使い
↓1
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 20:12:47.59 ID:P0mZsPq10
【名前】フラナ=バイオレット
【種族】吸血鬼
【性別】女
【年齢】439歳
【容姿】金髪ロングの幼女
【性格】ややわがままだが知識・経験は豊富
【魔法】血を操る魔法が得意だが闇魔法も使える
【備考】日の光はある程度平気なのでよく外に出て魔法役の材料を探している
180 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 21:11:53.72 ID:/TIgNr4d0
フラナ「その声は……イリス?」スタスタ

イリス「フラナさん!」

ローガン(この娘……吸血鬼か……!)

ミスティ(小さい……でもこのプレッシャー……! 只者じゃない……!)


フラナ「大きくなったわね。あいつは一緒じゃないの?」

イリス「はい。私、修行の旅をしているんです……!」

フラナ「へえ。それでわざわざ、この腐った国へ物見遊山に来たってわけね」

イリス「ち、違います……! その、ここに来たのには理由があって――」

 *

フラナ「……なるほどね。王国に喧嘩を売っちゃったから、逃避行の支度をするついでにスライムの装備を整えにきた、と」

イリス「は、はい……! それで、その、あわよくばフラナさんにお力を貸していただければ、なんて……」

フラナ「……クックック。じゃあお前たちは、既に王国を敵に回した反逆者ってわけだ」ニヤァ

イリス「えっ……い、いやまあ、一応、そういうことになる……のかな……?」

フラナ「……逃げ回るより、もっと良い方法があると言ったら……どうする?」

イリス「えっ……?」

ミスティ「……先に言っておくわ。私たちは王国に投降する気はない。もしあなたが密告しようというのなら、全力で抵抗――」

フラナ「ああ、勘違いしないで。私はそんな冷たい提案をしようとしているわけじゃない」

ミスティ「では……?」

フラナ「――革命軍に加わりなさい。イリスとその朋友たちよ」

全員「――!!?」
181 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 21:14:25.91 ID:/TIgNr4d0
フラナ「ここに来たなら既に見ていると思うが――私たち魔族は、完全に王国の奴隷だ」

フラナ「奴らに虐げられ、奉仕を強いられ、血と涙と魂を踏み躙られ続けている……」

フラナ「見たでしょう? 腐った貴族に蹴り飛ばされる魔族の子を」

妖精「……」

フラナ「見たでしょう? 腐った冒険者に拐かされる淫魔の女を」

ミスティ「……」

フラナ「見たでしょう? 友の家を壊され、慟哭を上げる少年の姿を」

イリス「……っ」

フラナ「――もう、道は二つしかないのよ。このまま奴らに、永久に殺され続けるか……」

フラナ「自由を勝ち取る為に、武器を手に立ち上がるか――」

イリス「……!!!」

フラナ「……それに、あなたたちにとっても悪い話ではないでしょう? 王国に追われるくらいなら、逆に奴らを追い出してしまえば良い。それで事足りるわ。そして平穏な時間は帰って来る」

クロシュ「…………」

フラナ「スライムの子よ。お前が受けた苦痛を私たちは知っている。お前が我々と共にあると言うのであれば、王国に勝利した暁には悠久の平和を約束するわ」

フラナ「そして……お前の友だというフメイという子の捜索も、全面的に協力する用意がある」

クロシュ「!!!」

フラナ「さあ、手を取りなさい。私たちと共に――」

ローガン「待たれよ!」ズイッ

フラナ「何。聞けば、あなたは王国の反逆者でもない部外者らしいじゃない。密告されても困るからここで闇に葬ってあげても良いのよ?」

ローガン「……話し合いの時間をいただいても良いだろうか。私たちは全員で一つのパーティだ、意思は統一しておきたい」

フラナ「仕方ないわね……。もし断る場合、申し訳ないけど忘却の魔法を受けてもらうからそのつもりで」

ローガン「……承知した」

フラナ「あと、全員一緒である必要はないわ。一人でも戦う意思のある者がいれば、私は歓迎する。それだけ覚えておいて」

 *

ローガン「……先に言っておく。私は断る」

ミスティ「……私も断るわ。この国の為に命を賭ける気はない」

妖精「私はどっちでもいい。どっちに転んでも死なない自信あるもん」

イリス「わ、私は……っ」

ミスティ「……イリス。気持ちはわかるけれど、やめておきましょう。あなたが深入りすべき問題ではないわ、これは……」

ローガン「うむ……。薄情かもしれんが……これは、魔族自治区と王国の問題だ。外様の我々に関与しなければならぬ理由はない」

クロシュ「……」

妖精「クロシュはどうしたいの? クロシュが行きたい方に付いてってあげるよ、私」

クロシュ「…………」


↓1〜5
1.断る
2.革命に加わる
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:15:59.94 ID:vZW0b/0AO
2
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:22:59.23 ID:R+uIJB5cO
1
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:25:43.74 ID:tcPfQskko
2
185 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 21:30:08.07 ID:/TIgNr4d0
21:44:59に締め切ります。同数だった場合、クロシュは決断できなかったという選択を取ります。このレスは安価に含まれません
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:30:39.18 ID:ib0YRf5O0
2
187 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 21:51:14.98 ID:/TIgNr4d0
クロシュ「わたし……革命、したい」

イリス「……!!!!」

クロシュ「……王国のせいで……みんな……苦しんでる……。もう……わたしの村みたいなのは……もう、嫌だもん……」

ミスティ「………そう……。そう、よね……。あなたは……見過ごせない、わよね……」

クロシュ「ミスティさん……。ごめんなさい……装備……返し――」

ミスティ「いいわ……。その旅の装備はもうあなたのものよ。返す必要はないわ……」

クロシュ「…………」

イリス「……ミスティ、ごめん……。私も……やっぱり、見過ごせない……」

ミスティ「……………そう……。イリスは……優しすぎる、のよ………」

イリス「そんなんじゃ……」


ミスティ判定 仲良し度大
↓1
01-20 ミスティ離脱
21-00 ミスティ残留

ローガン判定 仲良し度小
↓2
01-80 ローガン離脱
81-00 ローガン残留
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:51:50.73 ID:P0mZsPq10
たのむ
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:52:49.93 ID:ib0YRf5O0
190 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 21:52:54.22 ID:/TIgNr4d0
あ、訂正です。ローガン氏は死に場所求めたがりおじさんなのでここでミスティさんが成功したら自動成功でした
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:53:07.29 ID:vZW0b/0AO
いけるか
192 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 21:54:28.12 ID:/TIgNr4d0
言うまでもなかった。仲良しパーティでした。おめでとうございます
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 21:59:58.55 ID:tcPfQskko
ミスティお姉さん……!
ナイスぅ!
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 22:26:09.66 ID:a4QLrRcz0
正義感と優しさを持つけど向こう見ずじゃないイリス
中立の冷静な視線を持つ、なんだかんだイリス並にお人好しなミスティと妖精
年長者として落ち着きのあるローガン

安定感のあるパーティーになりそうな感じある
ネックはローガン氏の死に場所求めか
でも今の所は周りの人を巻き込みそうな感じはしないから、パーティーなら大丈夫かな?
クロシュちゃんはこれからの成長に期待
195 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 22:26:55.54 ID:/TIgNr4d0
ミスティ「…………っ」

ミスティ(放っておけるわけ……ないじゃない……!!)

ミスティ「私も……参加するわ……!!」

イリス「え……?」

ミスティ「あなたたち、放っておくと死んじゃいそうだもの……。べ、別に……良いでしょ……?」

イリス「ミスティ……! ミスティ……!!」ダキッ

ミスティ「わっ、く、くっつかないで……!!」


ローガン「……ふう。それもまた良し、か」

妖精「おじさんは一人寂しくパーティ離脱ってこと?」

ローガン「いや。正直に言って他国の事情に首を突っ込むのはやはり気が進まないが……さりとて、君たちをこのまま死地に行かせるのはもっと気が進まぬというか……」

クロシュ「えっと……?」

ローガン「……ああ、そうとも。私も参加させてもらおう。ただし、革命戦士ではなく君たちを守る盾としてな」

クロシュ「……!!」

イリス「ローガンさん……!」

ミスティ「何よ……結局全員参加じゃない……」

クロシュ「えへへ……」ニヘラ

妖精「……ふふ。まあ、こういうのも悪くないかも」

 *
196 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 22:30:12.69 ID:/TIgNr4d0
フラナ「……話はまとまったようね?」

イリス「はい……! 私たちは、魔族の解放に力添えします……!」

ミスティ「……参加はするけど、自分たちの生存を優先させてもらうわよ。それでもいい?」

フラナ「ええ、もちろん。生きて未来を掴むことこそが、真の勝利よ」

クロシュ「よろしく、お願いします……!」

妖精「私とクロシュは戦闘能力皆無だから後方支援でお願い」

フラナ「擬態スライムと妖精……ククク、素晴らしいわ。あなたたちを前線で使い潰すほど無能ではないわよ、私は」

ローガン「……私は人間だが、ここのやり方に思うところがないわけではない。参加させてもらおう」

フラナ「まあ、戦力になってくれるのならなんでもいいわ」

ローガン「ところで聞いておきたいのだが、もし勇者≠ェ投入された場合はどうする? 打つ手はあるのか?」

フラナ「ああ、それなら問題ないわ。だって勇者は――」

フラナ「もう、死んでいるもの」

 ◆
197 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/13(土) 22:46:35.16 ID:/TIgNr4d0
本日はここまでとなります
全員揃って革命ルート進出おめでとうございます。実をいうと>>1は不参加ルートに進むだろうと思っていたので、少々びっくりしています。まあでもクロシュちゃんとイリスさん的には王国殺すべし!が正道な気もします。お人好しのミスティさんと死にたがりのローガン氏も離脱せず、結果的にパーティの結束が高まった一件となりました。ちなみに妖精はクロシュの保護者気取りなので多分どんなルートでも付いてきます
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 22:54:26.54 ID:a4QLrRcz0
乙です

勇者(出番が来る前に)死す!
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 22:58:27.45 ID:ib0YRf5O0
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 23:07:50.15 ID:vZW0b/0AO

フラナ師匠魔王軍残党的な感じかな
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/13(土) 23:44:34.36 ID:CnSN057DO

勇者キャラ募集するのかなと思ったけどもう勇者死んでた
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 00:12:42.36 ID:j0X65tw20
勇者ェ…
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 03:49:58.88 ID:GEDhXpvZo
おつおつ
>なんの力も能力も持たないかわいいだけの穀潰し
暴言のキレ味が鋭すぎて草
懐かしのABコンビだぁぁぁああ!こういうの好き!
☆のシステムメッセージ?でも言及されたけどクロシュちゃん色々見たり触ったりして蓄積していくとやっぱり大化けするぞこれ
204 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 20:47:37.56 ID:8kf/9q6s0
勇者についてはまあいろいろあるのですが、詳しいことはおいおい明かされていくかもしれません

フラナ氏自身はかつての魔族国においては軍人だったわけでも幹部だったわけでもないようです(逃亡せず最期まで戦った魔族の軍人や幹部は全員戦死または処刑されています)
しかし実力は当時の魔族軍幹部クラスを凌ぐものがあり、他に適任もいないので革命軍の指導者を務めています

戦火に身を投じる選択をした今のクロシュ氏なら、才能を開花させる日もそう遠くはないかもしれません


ところで、勇者の死を惜しむ声をたくさんいただいたので、勇者(故人)のキャラクター案を募集します
故人ですが今後の展開に影響を与える可能性があります。よろしくお願いします

↓1
【名前】
【種族】人間
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】(故人。生前は単騎で魔族国を一方的に蹂躙できる強さがありました)
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 20:58:58.02 ID:GEDhXpvZo
【名前】サイン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】22
【容姿】金髪碧眼。襟足長め。全体的に華奢で小柄。
【性格】何事にも揺れない(様に見えた)、冷静沈着で口数が極端に少ない
【魔法】光魔法。出力がおかしい。地形に影響があるくらいは朝飯前
【備考】故人。魔族自治区が成立したあたりで突然血を吐いて斃れた、寿命であったと大きく喧伝されている
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 20:59:54.89 ID:KvjG/yFH0
【名前】レイ
【種族】人間
【性別】男
【年齢】享年18歳
【容姿】黒髪の青年。身長は普通
【性格】前向き
【魔法】光魔法が得意
【備考】(故人。生前は単騎で魔族国を一方的に蹂躙できる強さがありました)
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 21:01:02.00 ID:ZK7JQzgz0
【名前】フレア・コールソン
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】18
【容姿】黒髪ポニテ。平均的な身長、あどけなさを残した少女
【性格】穏やかで優しくも芯が強い、『普通の女の子』
【魔法】攻防一体の光の魔翌力を扱う。ただそれだけだが出力も持続力も尋常じゃない
【備考】(故人。生前は単騎で魔族国を一方的に蹂躙できる強さがありました)
普通の村人でありながら、聖剣に選ばれた女の子
彼女自身は人間でありながら、魔族や他の種族に特に敵意も隔意もない、聡明で強い心を持ちつつもごく普通の優しい一人の少女であった
208 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 21:04:23.95 ID:8kf/9q6s0
>>205
ありがとうございます。ところで備考欄の記述について、王国はそれを喧伝せず隠蔽しているという内容に変更させていただいてもよろしいでしょうか?
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 21:08:37.22 ID:GEDhXpvZo
すみません変更をお願いします
210 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 21:17:32.46 ID:8kf/9q6s0
ありがとうございます、変更させていただきます。惜しくも間に合わなかった方も、ありがとうございました。それでは本編に移らせていただきたいと思います
211 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 21:21:10.25 ID:8kf/9q6s0
―妖しい商店

ローガン「死んだ、だと……? そんな話は初めて聞いたが……」

フラナ「自国の最強戦力が失われたことを知られたくはないのでしょう。彼の情報についてはあの日から徹底的に隠蔽されているわ」

ローガン「……それならなぜ、貴女はそのことを知っている?」

フラナ「……これも公には知られていないことなのだけれど……。勇者に大勢の魔族が殺されたあの日……魔王≠ェ生まれたわ」

ミスティ「!?」

イリス「えっ……!?」

ローガン「なっ……!!」

妖精「……」


クロシュ「……?」

妖精「……クロシュ、魔王≠チて何かわかる?」

クロシュ「えっと……魔族の、王様……?」

妖精「字面はそうだね。けど、意味は全然違うんだよ」


フラナ「……歴史に疎い子が勘違いするのも無理はないわ。私たちが使わされているこの公用語って王国発祥のものなんだけれど、あいつら自分たちが嫌いなものは全部魔≠ナ一括りにするんだもの。だからこういう誤解が生まれるのよ」

イリス「えっとね、クロシュちゃん。魔王っていうのは……なんて言えば良いかな……。生きる災害っていうか……」

ミスティ「種として……いえ、生命体としての殻を破り、破滅的な力を得てしまった存在のことよ……。尋常な生命だった頃の性質は失われ……ひたすら破壊と殺戮をもたらすだけの災害と化す……と言われているわ……。合っている、かしら……?」

フラナ「ええ、説明ありがとう。もう少し付け加えると、強烈な感情が引金になることが多いらしいわ。多分あの魔王も……勇者に何もかもを壊された魔族たちの怒りか……あるいは、哀しみか……。とにかく、凄まじい感情が魔王を顕現させたのでしょうね。私も魔王を見たのはあれが初めてだったから、想像の域は出ないのだけれど……」

ローガン「魔王……歴史上に語られるのみの存在だと思っていたが……」


フラナ「話を戻すわね。顕れた魔王は、周囲に甚大な破壊を齎しながら明確な殺意を持って勇者を襲ったわ。そして激しい死闘の末、勇者は辛くも魔王を撃破したのだけれど……勇者自身もまた、致命的な呪いを受けていたわ……。勇者がいかに規格外の超人だったとしても、あれで長く生きていられるわけがない。実際、あの日以来勇者は公の場に姿を現していないのよ」

イリス「そ、そんなことが……」

ミスティ「……解呪される可能性は?」

フラナ「絶対に不可能。術式の問題じゃなくて、量の問題でね。海の水を干上がらせるようなものだもの」

ミスティ「……理解できたわ」

フラナ「まあ、そういうわけだから。王国は隠蔽しているけれど、私たちは既に勇者の死を知っているのよ。だから後は、烏合の騎士団をどう追い出すかってだけ」

ローガン「最大の懸念点は既にないというわけか。それを聞けて安心した」

フラナ「勝ち目のない戦だったら挑まないわ。私たち革命軍には、魔族国の罪なき国民全ての命がかかっているのだもの」

ローガン「うむ……。それでは、現在の戦力や作戦について把握しておきたいのだが――」

フラナ「ええ、今現在の革命軍は――」

 *
212 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 21:22:05.57 ID:8kf/9q6s0
クロシュ(それから、フラナさんとローガンさんを中心になんだかよくわからない話し合いがしばらく続いた)

クロシュ(とりあえず、わたしと妖精さんは、決行の日に後方支援……。余裕があれば騎士に擬態して、王国の人を誘き出したり、嘘の情報を流したりすれば良い、らしい……)

クロシュ(よくわかんないけど……みんなで生き残って……王国を追い出して……この国の平和を取り戻して……)

クロシュ(そしたら……。フメイちゃんを、捜しに行きたいな……)

 ◆

↓革命決行まで
01-40 あと二日(残り2ターン)
41-80 あと三日(残り3ターン)
81-00 あと四日(残り4ターン)
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 21:22:48.17 ID:KvjG/yFH0
214 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 21:46:15.41 ID:8kf/9q6s0
―翌朝
 魔族自治区 宿

 チュンチュン

クロシュ(スライムの姿)「…モニョ……」zzz

妖精「……すう、すう……」zzz


ミスティ「……朝ね」

イリス「……ど、どうしよう。あんまり眠れなかった……」

ミスティ「ちゃんと睡眠は取っておかないとまずいわよ。決行は明後日なんだから」

イリス「わ、わかってるけど……でもちょっと急すぎない……!? もう今日と明日しかないなんて……!」

ミスティ「……フラナさん……革命軍からすれば、私たちの加入の方こそ急だったんじゃないかしら……」

イリス「そ、それはそうだけどお……」

ミスティ「……絶対、生き残りましょう。全員で」


―革命決行日まであと[2日]
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人のローブ(擬)
 ◇妖精   武:なし    防:妖精のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・自己強化の練習をする[1/3]
・革命の準備

今日は何をする?
↓1〜3 自由安価
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 21:47:32.66 ID:Bz8PBpBIO
フラナ、イリスとミスティ相手に模擬戦
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 21:53:22.02 ID:ZK7JQzgz0
騎士への擬態の練習
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 21:54:02.42 ID:KvjG/yFH0
近くの森で魔法薬の材料のキノコ採集
218 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 22:17:41.63 ID:8kf/9q6s0
―妖しい商店 地下

  ガギンッ! シュバッ!
    ゴウッ!

ミスティ「はっ!」バッ

 氷柱「」ヒュンヒュン

フラナ「あはっ、遅い遅い!」ガキンガキン!

イリス「光よ!」カッ

フラナ「その程度の薄明かりが効くか!」ゴウッ

 闇「」グオオッ

イリス「あっ――」

ミスティ「イリス!!」

 闇「」ピタッ

 闇「」フッ

イリス「―――はあっ、はあっ……!」

フラナ「……まあ、大体わかったかな。そこらの雑兵には負けないだろうけど、隊長格が相手だとちょっと怪しいわね」

ミスティ「……そうね。実際、隊長格っぽいやつには負けかけたわ……」

フラナ「やっぱり。私の審美眼もなかなかね」

イリス「くう……も、もう一回お願いしますっ!」

フラナ「いいわ。でも次は寸止めできないかもよ?」ニヤァ

↓1
01-30 根性は認める
31-60 もう一息
61-90 一発入れた
91-00 連携◯
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 22:18:22.55 ID:jwfVs27b0
220 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 22:44:46.38 ID:8kf/9q6s0
 キンキンッ シャキンッ
   ガガガッ
    カッ  ゴウッ

イリス「う、うぐうう……」バタッ

ミスティ「も、もう……私……無理……」ガクッ

フラナ「お疲れ様。初めよりも連携が取れるようになってたわ。隊長格が相手でも、相手が一人ならやり込められるかもね」

ミスティ「……有利な状況を想定しても仕方ないわ。常に最悪の状況を考えて……」

フラナ「最悪を想定するのは大事だけど、そればかりじゃ歩みが鈍るわ。人も魔族もね」

ミスティ「……」

イリス「だ、大丈夫です! ミスティは確かにちょっと後ろ向きなところがあるけど、その分私は前向きだから……!」

フラナ「ふふ、そうね。昨日も言ったけれど、当日あなたたちはなるべく離れないようにするのよ? 戦闘面よりも、心理的な面で補い合える部分が多いわ」

イリス「はいっ……!」

ミスティ「……ふふ。そうかも、しれないわ……」

 ◆
221 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/14(日) 22:45:23.09 ID:8kf/9q6s0
本日はここまでです。次回は騎士擬態練習編とキノコ採集編になります
魔王化はこの世界においては誰にでも起こり得る現象だったりします。人でも魔族でも魔物でも動物でも植物でも、命を持つ者は魔王化する可能性を秘めています。また、魔王となった存在が元に戻った例は歴史上一度も確認されていないため、魔王化は不可逆の変質であると考えられているようです
それでは本日もありがとうございました。平日の更新は厳しいかもしれませんが、よろしくお願いいたします
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 22:53:58.68 ID:vcL57i27O
おつ。
戦力的にパーティメンバー増やしたいな。
傭兵キャラ投げたけど出番あるといいな。
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 23:13:29.51 ID:KvjG/yFH0

この革命もまだステージ1なのかな。
ギルドの受付嬢さんも魔族だったのかな。
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/15(月) 01:09:25.50 ID:ONZjCVtVo
おつ
魔王の情報開示たすかる
イリミスのベストコンビてぇてぇ
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/15(月) 12:41:02.78 ID:VrIZfjGuO

移動中ランダムイベントにあった野生の魔王って…
226 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 17:34:16.31 ID:mVRR9VNt0
現状だと戦える人がイリス、ミスティ、ローガンの三人だけなので確かに少し心許ないかもしれません。一応クロシュも頑張れば戦えるようになり、妖精もやろうと思えば補助的な魔法が使えます
主人公候補として投下していただいたキャラクター案は今後も機会があれば加入する可能性はあります。また、仲間にはなりませんが自由安価で情報交換や交流することもできます。ただ、今は魔族自治区での革命前なので、仲間になっていない人間のキャラクターが登場すると良くない方向に向かうかもしれません

一応、魔族自治区での活動はステージ1に該当します
冒険者ギルド魔族自治区支部の受付嬢さんは人間です。冒険者ギルドの受付嬢は現地の人を雇用する場合と本部から出向してくる場合があり、魔族自治区支部は本部からの出向のようです。基本的には現地の人を雇うパターンが多いのですが、魔族自治区の現地人にとっては冒険者の存在自体がかなり不評のため、やはりここで働きたがる魔族はあまりいなかったようです
ちなみに本部から出向してくるタイプの受付嬢は特殊な訓練を受けているため、平均的な兵士や冒険者よりも強いです

イリスとミスティは同年代の魔法使いの旅の仲間ということもあり、お互いの存在が良い刺激になっているようです

一応歴史的な事実として残ってはいますが、歴史の影で人知れず発生していた魔王もけっこういるのかもしれません
227 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 17:35:07.02 ID:mVRR9VNt0
―魔族自治区 大通り

騎士A「――」スタスタ

騎士B「――」スタスタ


妖精「いたいた。クロシュ、覚えられそう?」

クロシュ「ん〜……」

ローガン「難しいか?」

クロシュ「……触ったりしないと……わかりにくい……」

妖精「難しいこと言うなあ。変な真似して目を付けられたら面倒だし」

ローガン「ふむ……。ならば私の鋼魔法で彼らの鎧の模造品を作ってみるのはどうだろうか。外見を模すだけであれば私の鋼魔法でも十分なはずだ」

妖精「へえ、そういうこともできるんだ。見るだけで模倣できるの?」

ローガン「しっかり見て記憶すれば理論上は可能だ」

妖精「理論上は……。まあ、やるだけやってみても良いんじゃない? クロシュもそれで大丈夫そう?」

クロシュ「う、うん……多分……」

ローガン「よし。それでは早速観察して来よう」スタスタ


↓1 ローガンの造形技術
01-10 なんか違う……
11-30 よく見なければバレない
31-70 割と大丈夫そう
71-90 違和感に気付けたら鎧マニア
91-00 鋼の造形術師

↓2 クロシュの即席擬態
01-10 スライム騎士
11-30 幼女騎士
31-70 とりあえず外見は擬態できた
71-90 声色や口調まで似せてきた(演技力UP)
91-00 ???

↓3 ついでにクロシュの自己強化練習(主題ではないため成功率低)
01-60 変わらず(経験1/3)
61-85 あと少し(経験2/3)
86-00 できた (経験3/3)
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 17:41:14.69 ID:ModJwc59O
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 17:48:07.07 ID:uMm3NP1m0
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 17:48:43.16 ID:D3RAru1DO
はい
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 18:03:01.05 ID:phJbYLOjO
かわいいだけの穀潰しの面目躍如だなぁ……
232 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 18:07:45.76 ID:mVRR9VNt0
―宿 客室

ローガン「むんッ」

 王国騎士鎧の模造品「」ガチャンッ

クロシュ「わ……!」

妖精「おお〜、やるじゃん!」

ローガン「うむ……まあまあな出来だが、騎士や鎧マニアでもなければバレまい」

妖精「十分でしょ。クロシュ、これを着た騎士に擬態できる?」

クロシュ「や、やってみる……!」

クロシュ(スライムの姿)「――」デロデロ


 グニョニョ


スライム騎士「――」モニョモニョガシャガシャ


ローガン「こ、これは……」

妖精「だめだこりゃ……」

 ☆クロシュがスライム騎士の姿を覚えました

 *

妖精「もう一回! ちゃんと鎧を見て!」

クロシュ「うゆぅ……」モニョモニョ

ローガン「頑張れ……! あと一息だ……!」

クロシュ「んん……っ」

クロシュ(スライムの姿)「」デロデロ


 グニョグニョ

黒髪女騎士「……で、できた……?」ガシャン


ローガン「少し鎧の中身と声が可愛すぎるが……まあ良しとしよう!」

妖精「まあ及第点かな? 兜まで被れば大丈夫でしょ」

 ☆とりあえず最低限の擬態はできるようになりました(苦手な擬態なので疲れます)

 ◆
233 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 18:09:46.17 ID:mVRR9VNt0
―怪しい商店

フラナ「訓練も一段落着いたところで、あなたたちに革命軍としての初任務を与えるわ」

イリス「は、初任務……!」ゴクッ

フラナ「これは人間であるあなたたちにしかできないことよ」

ミスティ「……先に言っておくけど、密偵とかはできないわよ」

フラナ「そんな難しいものじゃないわ。ちょっとしたお使いよ、お使い」

イリス「お使い……?」

フラナ「北の森の樹海でこれとこれとこれを採って来て」スッ

 魔法薬の材料が書かれた紙「」ペラッ

イリス「これは……魔法薬の材料ですか?」

フラナ「ええ。私たち魔族は出入り禁止だから。監視をすり抜けて外に出られるのもいるけど、今手が空いてるのは新人のあなたたちだけなのよ」

ミスティ「なるほど……」

イリス「……あの、これがどういう効能の薬か聞いても良いですか?」

フラナ「これは――」

↓1
01-05 ???
06-20 人間だけを殺す毒薬
21-50 特製マナポーション
51-80 ウィッチパウダー
81-95 マジカルブラッドワイン
96-00 反魂丹
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 18:15:37.96 ID:uMm3NP1m0
235 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 19:33:55.45 ID:mVRR9VNt0
ラナ「――反魂丹よ」

イリス「……え?」

ミスティ「……言葉の綾、ってやつかしら……」

フラナ「文字通りだけど?」

イリス「え、えええええ!!!?」

ミスティ「……信じられない」

フラナ「そんなに万能なものでもないけどね。黄泉還りにはある程度以上に壊れていない死体が必要だし、もし腐敗や劣化が進行していたらロクなことにならないわ」

ミスティ「……そんなものが、近くの森で採れる素材から作れるの?」

フラナ「いいえ。素材の殆どはここの在庫から出すわ。あなたたちに採ってきてもらいたいのは足りないほんの一部だけ」

ミスティ「……そう。でも、それを作ってどうしようって言うの?」

フラナ「あなたたちにあげるわ」

イリス「!!?」

ミスティ「……ますますわけがわからないわ」

フラナ「まあ、私も責任を感じていないでもないのよ。既に反逆者だったとは言え、情に訴えて人間であるあなたたちを巻き込んでしまったことにね」

ミスティ「……」

フラナ「戦いはきっと苛烈を極めるでしょう。だから、もしもの時の為にね」

イリス「フラナさん……ううん、フラナ師匠……!!!」ウルウル

フラナ「お前の師匠になった覚えはないが」

 ◆
236 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 19:34:48.03 ID:mVRR9VNt0
>>235 誤字
ラナ→フラナ
237 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 19:35:37.12 ID:mVRR9VNt0
―魔族自治区近郊
 常闇の樹海 南部 浅層

 ホーホケキョ ポッポポーホー

イリス「こ、ここが……あの常闇の樹海……!!」

 木漏れ日「」キラキラ

イリス「全然暗くない!」

妖精「そりゃ浅層だもの。奥に行けばご期待に添えるんじゃない?」

ミスティ「妖精は知っているの?」

妖精「少しだけね。でも目的のキノコは浅層にあるんでしょ? さっさと見つけて帰ろうよ」


ローガン「……それにしても、反魂丹とは。魔王のこともそうだが、世には私の知らぬものごとで溢れているな……」

クロシュ「…………」

妖精「どうしたの、クロシュ」

クロシュ「あ、えと……。その……それって……燃えて、死んじゃった、生き物には……」

イリス「あ……」

ミスティ「……使用には、腐敗や劣化のしていない遺体が必要だそうよ。火に焼かれて炭化してしまった遺体には……」

クロシュ「…………」

ミスティ「……ごめんなさい」

クロシュ「……ううん……! 教えてくれて……ありがと……。わたしこそ……ごめんなさい……」ペコリ

イリス「……ミスティもクロシュちゃんも何も悪くないよ。もちろん、焼かれちゃった人たちも……。悪いのは、そうやって人も魔族も踏みにじる王国騎士の奴らなんだよ……!!」

妖精「うんうん。あいつらが全部悪いんだよね」ウンウン

イリス「だから、革命を成功させてあいつらを追い出そう! みんなで平和を勝ち取るんだ!」

妖精「おー!」

クロシュ「おー!」

ミスティ「……おー」

ローガン「……うむ」

↓1 探索判定
01-05 なんか暗くなってきてない……?
06-35 樹海オオカミだ!
36-65 普通に見つけた
66-95 森スライムの群生地
96-00 旅の仲間
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 19:36:54.39 ID:xxxIQRQq0
んお
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 19:44:46.40 ID:fmYUx3TnO
旅の仲間って何人まで増えるの? 見逃してたらごめん
240 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 20:55:15.46 ID:mVRR9VNt0
あと一人くらいまでは増える余地がありますが、それ以上は難しいかもしれません(>>1の限界)
241 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 20:55:43.10 ID:mVRR9VNt0
 マジカルマッシュルーム「」

イリス「あった! ねえ、あったよみんな!」

ミスティ「ふむ……紙に書かれているものと一致しているわね。妖精はどう思う?」

妖精「間違いなくマジカルマッシュルームだね」

イリス「よし! これで全種揃った!」

クロシュ「わあ〜」パチパチ

ローガン「常闇の樹海に行くと聞いた時は肝を冷やしたが、なんてことはなかったな」

妖精「浅いとこはこんなもんだよ。時々常闇領域からハグレ者が出てくることもあるけどね」

ミスティ「……出くわさなくて良かったわ」

 ◆
242 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 20:56:15.11 ID:mVRR9VNt0
―妖しい商店

 グツグツ…
 ポン!

 反魂丹「」ポン!
 反魂丹「」ポン!

フラナ「できたわ。はい、二つしかないから誰が持つかは慎重に決めなさいよね」

イリス「ふ、二つも……!!? フラナ師匠、本当にありがとうございます……!」

ミスティ「……本当に良いの? これほどの貴重品を」

フラナ「ええ。出費は痛いけど、平和になれば材料なんていつでも集められるもの」

ローガン「かたじけない……」

クロシュ「ありがと、ございます……」ペコリ

 *

ローガン「それで、反魂丹を誰が持つかだが……」

ミスティ「前線と後方支援で分けるのが良いんじゃないかしら」

イリス「そうだね。それが一番安心できるかも」

妖精「じゃあ一個はクロシュが持って」

クロシュ「ん」

ミスティ「それじゃあ前線の分は……ローガンさんが良いかしら」

ローガン「いや、盾役の私は自由に動けん。イリスくんかミスティくんにお願いしたい」

ミスティ「なら、イリスに持ってもらおうかしら」

イリス「……え!?」

ミスティ「複数属性なら対応力もあるでしょ? 私よりは自由に動けるはずよ」

イリス「そ、そうかな……」

ミスティ「ええ。だから頼むわね」

ローガン「それではイリスくんに任せよう。何かあった時は頼む」

妖精「使わないで済むのが一番だけどね」

 ☆クロシュとイリスが「反魂丹」を携行します

 ◆
243 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 20:57:35.28 ID:mVRR9VNt0
―魔族自治区 朝
 宿 客室

 チュンチュン

 バサッ

 風雪新聞「種さえ撒ければ誰でもいいのか!!?国王のふしだらな異性関係に迫る!!!!」ペラ

 風雪新聞「正義の炎!!!!悪徳冒険者が無様な消し炭となって発見される!!!!」ペラ

 風雪新聞「明日は季節外れの大吹雪が発生する予報が出ています。善良なる市民や旅人の方々に置かれましては、戸締まりをしっかりしていただくのが良いでしょう」ペラ

ミスティ「……相変わらずね、この新聞」

イリス「でも、明日戸締まりするように書いてある。あの風雪のルフって記者……」

ミスティ「……そういうことなんでしょうね」


クロシュ「むむ……」デロデロ

黒髪女騎士クロシュ「む……」ガシャン

妖精「よしよし、だいぶ慣れてきたね」

イリス「おおー、良い感じだね! でもちょっとかわいすぎるかな?」

ミスティ「……まあ、騙せれば良いのよ。この新聞みたいに、あることないこと言ってね」

イリス「正直、その作戦にはあんまり賛成できないんだけど……四の五の言ってられないもんね」

妖精「クロシュ、嘘はつけそう?」

クロシュ「が、がんばる……」


―革命決行日まであと[1日]
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人のローブ(擬)
 ◇妖精   武:なし    防:妖精のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・自己強化の練習をする[1/3]
・革命の準備

□魔族自治区主要施設
表通り:宿、武具店、雑貨店、装飾品店、魔法店、工芸品店、大衆酒場、公衆浴場、他
裏通り:妖しい商店、娼館、薄暗い路地裏、他
旧市街:廃図書館、廃神殿、貧民街、他

今日は何をする?
↓1〜3 自由安価 行動終了後、革命に移ります
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 20:58:38.64 ID:8RtjJDL90
フラナ、力をつけるため特製人工血液を飲み干す
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 21:08:34.49 ID:quEnBUubO
皆で廃図書館で使えそうな物を探す
246 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 21:08:54.23 ID:mVRR9VNt0
>>244
申し訳ありませんが、パーティメンバーが関与しない内容のものは流石に最安価とさせていただきます。ご了承ください
なおこのレスも安価には含まれません
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 21:10:58.98 ID:D3RAru1DO
廃神殿を探索してみる
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 21:14:20.75 ID:fUHKYapUo
工芸品店を覗いてみる
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 21:15:21.58 ID:8RtjJDL90
>>244
それは失礼、では「イリス達が貧民街の子供たち(フラナの知り合い)と遊ぶ」でお願いします
250 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 21:24:35.24 ID:mVRR9VNt0
パーティメンバーが関与しないものはダメというルールを事前に通知していなかった>>1も悪いと思うので、今回は特例として>>249も採用させていただきたいと思います。申し訳ありませんでした
次回から、自由安価を書く際はご考慮くださいませ
251 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 21:59:45.60 ID:mVRR9VNt0
―旧市街 廃図書館

 図書館だった建物の瓦礫「」

イリス「ここが、魔族国立大図書館……だった場所……」

ミスティ「……見る影もないわね」

ローガン「魔族たちの文化、歴史を抹消する為に入念に破壊されたのだろう。これを掘り返すのはかなり骨が折れそうだが……」

イリス「仕方ないかあ……。墓荒らしみたいなことをするのも気が引けるし、ここは退散――」

妖精「イリスの地魔法なら掘り返せるんじゃない?」

イリス「え、ええ……」

ミスティ「……それは流石に、やめた方が……」

ローガン「大きな音を立てれば騎士が来るかもしれんぞ」

妖精「でも明日は命を賭けた戦いなんだよ? 遵法精神はご立派だけどそんなんで生き残れると思ってるの?」パタパタ

イリス「で、でも……」

妖精「ここを掘り返せば魔族国のすごい魔導書とかが出てくるかもしれないんだよ。生き残りたくないの?」

ミスティ「……それは、そうかもしれないけど……」

妖精「それに、もしここに埋まっている魔族の遺物があったとしたら、革命に役立たせてあげるのが正しさじゃない?」

ローガン「むう、確かに一理あるか……」

妖精「クロシュだって生き残りたいでしょ?」

クロシュ「う、うん」

妖精「なら決まり! 騎士の奴が来そうになったら私が撹乱しといてあげるから」パタパタ

ローガン「……仕方ない。イリスくん、頼めるか?」

イリス「わ、わかりました……。だ、大地よ……」


 ゴゴゴゴゴ…


↓1コンマ
01-50 瓦礫しかない
51-80 「正の魔法と負の魔法」
81-95 「星の魔力」
96-00 「影の魔王」
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 22:02:00.81 ID:quEnBUubO
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 22:04:52.29 ID:cphb1nap0
これはイリスさんパワーアップフラグ?
254 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 23:09:44.47 ID:mVRR9VNt0
 ゴゴゴゴ

 本『星の魔力』パサッ

イリス「!」

ミスティ「これは……なんとか読めそうね。タイトルは……星の魔力?」

イリス「星の魔力かあ……星自身が内容する魔力についての本かな?」

ミスティ「……そうみたいね。目次は……星に流れる魔力……龍脈……」

イリス「おお、もしかしてけっこう実用的!?」

ミスティ「……これは星の魔力を利用する方法というよりは……星属性っていう希少属性の持ち主の為に書かれた本みたい」

イリス「なんだあ……じゃあ私たちには関係ないね……」

ミスティ「でも星の魔力なんて誰もがその恩恵を受けているのだから、知っておいて損はないと思うわ」

イリス「それもそうだね! もしかしたら私たちにも応用できるとこがあるかもしれないし……!」

ミスティ「ええ。とりあえず持ち帰るだけ持ち帰ってみましょう」

イリス「うん! 図書館を建てた魔族さん、そしてこの本を書いた魔族さん、ごめんなさい。ちょっとお借りしていきますね……!」

 ◇
255 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 23:10:18.03 ID:mVRR9VNt0
―旧市街 廃神殿

 神殿の廃墟「」ガラン

ミスティ「ここは原型を保っているのね」

ローガン「これほどの規模の建物だと、破壊を断念したのかもしれんな。邪教のシンボルとしてあえて残したということも考えられる」

イリス「……王国のやり方、聞けば聞くほどハラワタが煮えくり返りそうになる……」

クロシュ「……」サスサス

イリス「クロシュちゃん……ありがとう。怒りに囚われちゃだめだよね」

妖精「いつの間にかクロシュの方がお姉ちゃんになっちゃったの?」

クロシュ「?」

イリス「ど、どっちがお姉ちゃんでも妹でもないでしょ」

 *

―廃神殿 内部

 破壊された像「」ガレキ

ローガン「流石に像などは壊されているな……」

イリス「……ねえ、流石にここから物を持っていったりとかは……」

妖精「まあ、ここには流石に役に立ちそうなものもなさそうだしねえ」

ミスティ「……魔族の神々の力を借りる、とか言うと思っていたわ……」

妖精「そりゃ借りられるものがあれば借りたいけど、ないでしょここ」

ローガン「うむ……。図書館と違って、ここは知識の倉ではないし、戦いに向いた物品があるとも思えん」

イリス「そ、そうですよね。良かった」

クロシュ「……」

↓1
01-05 邪神
06-95 何もなし
96-00 魔神
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 23:12:25.74 ID:8RtjJDL90
257 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 23:15:36.15 ID:mVRR9VNt0
クロシュ「……」

妖精「クロシュ? 早く行くよ」

クロシュ「あ、うん」トテトテ

クロシュ「……」

クロシュ「……」クルッ

 神殿の廃墟「」ガラン

クロシュ「……」

クロシュ「……」トテトテ


 神殿の廃墟「」ガラン…


 ◆
258 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/20(土) 23:22:07.65 ID:mVRR9VNt0
本日はここまで。次回は貧民街の子どもたち編と工芸品編です

常闇の樹海は魔族自治区の少し北に広がる大規模な森林地帯です。どこの国にも属していない未開拓地域でもあります
浅層はうららかな木漏れ日の差す穏やかな森ですが、少し奥へ進むとその名の通り鬱蒼とした植物の生い茂り日光が届かぬ常闇領域に突入します
チカーバの街から冒険者や調査隊が何度か調査へと旅立っていますが、深層に足を踏み入れて帰ってこれた者はほとんどいません。数少ない帰還者も肉体か精神かその両方に異常をきたしている場合が多いです。それでも夢とロマンと美しき森の民(妄想)との出逢いを求めて樹海へ挑む命知らずは後を絶ちません
なおかつての魔族国は樹海奥地に住まう種族と交流がありましたが、現在の魔族自治区になってからは公的な連絡は途絶えているようです

また、手に入った『星の魔力』という本は、自由安価などで解読を試みることができます。しかし現時点でイリスは自分の属性をちゃんと理解しているわけではないので、本の内容をすぐに活かすことは難しいです

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 23:24:16.75 ID:cphb1nap0
乙です

レア属性の人って自分の属性どういう風に自覚しているんだろ
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 23:36:12.93 ID:uMm3NP1m0

最後が意味深だけどクロシュは何を感じ取ったのかな
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 01:27:18.39 ID:GQRtrh4BO

前の新聞でも魔翌力欠乏死の冒険者が出てたし、フメイちゃんとアリシラさん魔族自治区入りしてるっぽい?
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 02:18:48.26 ID:u0GT1Lh2o
おつおつ
樹海の探索コンマからも美しき森の民は妄想ってガンガンに伝わってきますね……
263 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 19:24:06.10 ID:mTNUMBF+0
多数属性の人は検査などによって比較的容易に自分の属性を知ることができますが、希少属性の人は検査を受けても『多数属性に当てはまらない属性』ということしかわからないため、自力にせよ他力にせよいろいろと試したり研究したりといった過程が必要となります。まずは自分の属性が持つ性質を理解し、どのような運用が最も効率的であるかを探り当て、属性に適した術式を組み上げる――といった具合です。そういう点では複数属性に似た面を持つ星属性の本質を突き止めるのはとても難しく、気付かずに一生を終える人もかなりいると考えられます。まあ複数属性の時点で激レアかつ有能なので、気付かなくても困ることは殆どないです

クロシュちゃんは感受性が豊かなので、神殿の方に何かの気配を感じたのかもしれません。それが何なのかはわかりませんが、直ちに世界へ影響を及ぼすものではなさそうです

フメイちゃんとアリシラさんかどうかはわかりませんが、確かに魔族自治区で魔力枯渇死と焼死が発生したようです。革命に変な影響が出なければ良いけど、とフラナ氏が心配しているかもしれません

常闇の樹海深部は大陸内でもかなり上位に入る危険地帯のため、特に用がなければ近寄らない方が良いでしょう。向こうに用がある時は迂回していくのが無難です
264 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 19:24:39.81 ID:mTNUMBF+0
―魔族自治区
 貧民街 公園

魔族の子供「――」キャッキャ

淫魔の幼女「――」キャッキャ

魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



イリス「クロシュちゃん、すっかり馴染んでるね」

妖精「イリスも混ざって来たら?」

イリス「や、人間の私が混ざったら嫌な気持ちにさせちゃうよ、きっと」

妖精「そりゃそうか」

ミスティ「世知辛いわね……。イリス自身は魔族を悪く思っていないのに……」

ローガン「個々の人格を見て判断して欲しいところだが、ここ魔族自治区でそれは不可能だろうな。ここから見える人間は、王国の暴虐者が全てだ」

イリス「……」グッ


フラナ「……いいえ。あの子たちなら、人間であるイリスも受け入れられると思うわ」スタスタ

イリス「フラナさん!」

ミスティ「……それは、どうして?」

フラナ「いろいろあってね。癪に障るけど、あの子たちは人間であっても個々の人格を見て判断できるわ。本当に癪に障るけど」

ローガン「……それは良いことなのでは? 貴女はあの子供たちに思考停止で人間を憎んで欲しいのか?」

フラナ「いくら個々を見て判断できるとは言ってもあの子たちはまだ子供。狡猾な輩には簡単に騙されてしまう。それなら初めから思考停止して拒絶した方がマシでしょう」

ミスティ「……王国の悪意が蔓延るここでは、確かにそれが一番かもね」

フラナ「でも、結局あの子たちは人間相手でも最初から完全拒絶はしなくなっちゃったわ。だから遊んで来ても良いわよ。あなたたちのことは信用しているから」

イリス「……はい!」

 *
265 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 19:25:21.09 ID:mTNUMBF+0

 即席ソリ「」スイー

魔族の子供「わああ!!」キャッキャ

淫魔の幼女「すべる〜」キャッキャ

イリス「飛ばすよ〜!」キャッキャ

ミスティ「も、もう少し速度を落として……!」



魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

妖精「や、やめてえ……スライム同士で挟まないで……ひあぁ」モニョモニョ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



フラナ「すっかり馴染んでるわね」

ローガン「うむ……。しかし、なぜあの子たちは人間を毛嫌いしないのだ?」

フラナ「ああ、それはね――」



魔族の子供「あ! 黒い服のお姉さん!」

淫魔の子供「おねーちゃん!!?」

イリス「え?」

ミスティ「あれは……」


 スタスタ… ガラガラ…


聖女「こんにちは、旧市街の皆さん」ペコリ
266 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 19:25:54.64 ID:mTNUMBF+0

イリス「……シスター?」

ミスティ「あれは……ロイエ教の……?」


魔族国のスライム「!」モニョッ

スライムクロシュ「?」モニョ

魔族国のスライム「〜〜」モニョモニョ

スライムクロシュ「!」モニョモニョ


ローガン「リヤカーを引いた教会のシスター……? しかしあのリヤカー……」


 大鍋やパン類などの食料品が載せられたリヤカー「」ガラガラ


聖女「教会より炊き出しに参りました。お納めください、魔族自治区の皆様」


魔族の子供「ごはん!」ダッ

淫魔の幼女「おねーちゃん!」トテトテ

魔族国のスライム「〜〜」ズルズル


聖女「こんにちは。今日も元気にしていましたか?」

魔族の子供「うん!」

淫魔の幼女「えへへ〜」

魔族国のスライム「〜〜」モニョモニョ

聖女「ふふ。ご飯は逃げませんから、ゆっくり順番にね……」

 ワイワイ キャッキャ
267 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 19:26:24.78 ID:mTNUMBF+0

ローガン「……なるほど。あのシスターの影響、というわけか」

フラナ「そういうこと。自己満足だか自己陶酔だか知らないけど、ああやってお情けを与えてくださるのよ」



イリス「みんなに、ご飯をあげてる……!」

ミスティ「……そうみたいね」

イリス「昨日服屋で会った旅行者の二人もそうだけど……ああいう人もいるんだ……」

ミスティ「魔族の為に命をかけようとする旅人もいるくらいだもの」

イリス「あ、それは確かに……」



魔族の老人「おお、今日も炊き出しが……。ありがたや……」ノソノソ

竜人の女性「……今日もやってんのか。チッ……背に腹は代えらんねえ……」スタスタ

ハーピィ記者「おっ、やってますねえ炊き出し! タダなら私も貰ってこうかな!」パタパタ



妖精「続々と集まってきたね。空腹には抗えないか」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「クロシュはだめ。十分に食べてるでしょ」

スライムクロシュ「……」ショボン

妖精「余らないだろうけど、もし余ったらそれを貰うくらいは――ん?」


 ザッザッザッ!

魔族の青年「……」ザッ!
馬頭の男「……」ザッ!
オークの若者「……」ザッ!
268 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 19:27:46.82 ID:mTNUMBF+0

聖女「こんにちは。炊き出しは順番を……」

オークの若者「フンッ!」ブンッ

 聖女の足元の地面「」ゴシャァッ!

聖女「……!」

淫魔の幼女「ひっ……!」ビクッ

 ザワザワ…

魔族の子供「な、なんだよ、おまえ……!」ザッ

魔族の青年「ガキはどいてろ」ゲシッ

魔族の子供「ぎゃっ!」ドテッ

魔族国のスライム「!!」モニョモニョ

オークの若者「汚えんだよ、下等魔族が!」ドカッ

魔族国のスライム「〜〜……」ベシャッ

聖女「やめてください! どうして、同じ魔族なのに……!!」バッ

馬頭の男「……じゃア……魔族じゃない、あんたには……何をシても、いいのカ……?」

聖女「えっ……」

オークの若者「」シャッ

聖女「きゃっ!」ガシッ

魔族の青年「いっつもいっつも、上から哀れみやがって……!! お前たちさえいなけりゃ、俺たちはこんな惨めに施される必要もなかったんだろうが!!」

聖女「……」

オークの若者「このままじゃおれたちゃあ満足に子孫すら残せねえ……。だからよお、おれたちの子供を孕んでくれよ聖女様よォ!!」

聖女「……それで、あなた方が、本当に救われるのなら――」

魔族の青年「…………ふざけんな。どこまで……どこまで上から目線なんだ、お前たち人間はァァァ!!!!」グググッ

聖女「……!」ギュッ


↓1〜3多数決 どうしよう
1.何もしない
2.止めようとする
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 19:28:16.73 ID:HeZNYqiG0
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 19:32:35.04 ID:D0SpGoM50
2
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 19:51:43.90 ID:vt+Z2bVyo
2
272 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 21:21:18.47 ID:mTNUMBF+0
イリス「……!」ザッ

ミスティ「やめなさい! 私たちが出ていけばこじれるどころじゃない!」

イリス「で、でも……!!」



スライムクロシュ「」シュバッ

妖精「あっバカ!」パタパタ



聖女「か……はっ……」ギリギリ

オークの若者「お、おい! それ以上は死んじまうだろ! この女には俺の子を孕んでもらわねえと……!」

魔族の青年「うるせえ! 子孫なんてどうでもいい! 殺してやるってんだよ!!」ギリギリ

馬頭の男「」オロオロ


スライムクロシュ「」シュバッ

 ドンッ

魔族の青年「おあっ!?」ヨロッ

聖女「あっ……」ドサ

スライムクロシュ「……」ジリ…

オークの若者「なんだァ!?」

魔族の青年「この野郎……下等魔族の分際でこの俺に……!」ゴゴゴ

馬頭の男「」オロオロ

魔族の青年「まずはテメェみてぇな魔族国の穀潰しからぶっ殺し――」

 ガッ

魔族の青年「オゴッ……」フラッ

竜人の女性「みっともねえ真似してんじゃねえよ、クソガキが」ゲシッ

魔族の青年「ゲウーッ!」ゴロゴロ

フラナ「はあ、全く……。こんな時に面倒事を起こさないでよ」スタスタ

オークの若者「ふ、フラナさん!?」

フラナ「お前たちの愚行のせいで私たち全員が迷惑すんのよ。そいつを殺したら王国どころか教会まで敵に回すとか想像できないの?」

オークの若者「うぐ……」

馬頭の男「」オロオロ

フラナ「魔族が単純な力だけで支配できる時代はもうとっくに終わってんのよ。頭を冷やせ、小僧」

魔族の青年「う、ぐううう……!!!」ポロポロ

竜人の女性「フラナ、こいつらどうする? 牢にぶちこんどくか?」

フラナ「いや、いい。牢を使うのにも騎士連中の許可が必要でしょ。下手するとこいつらが尋問されて余計なことを口走るかもしれないし」

竜人の女性「それもそうだな……。おいお前ら、今回見逃してもらえたからって二度目はねえからな? 次やったらオレがお前らを殺す。覚えとけ」

オークの若者「ひ、ひえっ……」ジョワァァ

魔族の青年「……」ポロポロ

馬頭の男「」オロオロ

 *
273 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 21:22:44.46 ID:mTNUMBF+0
聖女「あの……この度は、ご迷惑をおかけしてしまい……」ケホッ

淫魔の幼女「おねーちゃん!」

フラナ「……あんたたち人間に恨みを抱いている奴は大勢いる。精々気をつけることね」

聖女「……はい」

フラナ「あと……餌だけ与えて後は何もしないっていう教会のやり方も気に入らないわね。私たちに自活する力を与えず、恩だけ押し売りたいって意図が透けて見える」

聖女「それは……しかし……」

フラナ「……あんたみたいな末端に言っても仕方ないことなのはわかってるわ。でも、そういう態度が今回みたいな怒りを生んだってのも覚えておきなさい」

聖女「…………はい」

淫魔の幼女「フラナおばさん!! おねーちゃんをいじめないで!!」ベシッベシッ

フラナ「いたっ! 私はどう見てもあんたと同年代くらいの幼女でしょうが!!」

淫魔の幼女「頭がおばさんだからおばさん!! どうしていつもごはんをくれてありがとうって言えないの!?」

フラナ「」グサグサッ

竜人の女性「はは、飯をくれることに変わりはねえからな。感謝の気持ちも抱けねえようになっちゃお終いだぜ」

フラナ「それはまあ、そうね……。意図は何であれ、この子たちやここの住民に食事を提供してくれていることにはまあ……感謝しているわ……」

聖女「……! はい!」



フラナ「それにしても、なかなかやるじゃない。あなた」

スライムクロシュ「?」モニョ

魔族国スライム「!」モニョモニョ

淫魔の幼女「うん……! クロシュちゃん、すっごくかっこよかった……!」

魔族の子供「てへへ……ぼくはカッコ悪かったなあ……」

竜人の女性「そんなことねー! クロシュもお前たちも見上げた根性だったぞ!」

妖精「ふふん、まあクロシュは私が鍛えてやってるからね。あれくらいは当然」

イリス「クロシュちゃんが飛び出してった時はびっくりしたけど……でも良かった!」

ミスティ「ええ……。とりあえず、酷いことにならなくて良かったわ……」

ローガン「最悪私が騎士鎧に変装して突っ込もうかと思っていたが、クロシュくんの勇気に助けられたな」

スライムクロシュ「……///」モニョモニョ
274 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 21:23:27.48 ID:mTNUMBF+0

聖女「あの、黒いスライムさん!」

スライムクロシュ「!」モニョ

聖女「……ありがとう、ございました」ペコリ

スライムクロシュ「……」デロデロ

聖女「!?」

黒髪幼女クロシュ「えと……。余計なこと、じゃなかった……?」

聖女「あ……ええと。はい。私は……本当は、怖くて……覚悟もできていなくて……。あのまま殺されていたら、何もかもを不幸にしてしまうところだったんです……」

クロシュ「……うん」

聖女「……あなたは、とても小さいのに……それを止めてくださった。あなたの勇気に、感謝を示します……」ペコリ

クロシュ「え、えと……」

妖精「あ、それならこいつに炊き出しの余り物をくれない? さっき物欲しそうに見てたからさ」

クロシュ「……///」モジモジ

聖女「……! はい、喜んで……!」

 ◆
275 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 22:04:10.32 ID:mTNUMBF+0
―魔族自治区 表通り

 スタスタ

妖精「いやー良いことをすると気持ちが良いね!」パタパタ

クロシュ「うん……!」

ミスティ「妖精は何もしていないじゃない」

妖精「クロシュは私の手足みたいなもんだから、私の手柄も同然ってこと」

イリス「あはは、都合が良いなあ」

ローガン「……」

イリス「ローガンさん、どうかした?」

ローガン「ああ、いや……少しこの国の工芸品が気になってな」

 看板「工芸品店」

妖精「魔族国の工芸品かあ。まあ、今のうちに見ておくのもアリかもね。明日以降どうなるかわかんないし」

ミスティ「そうね……。予算はもうあまりないけど、見ていきましょう」

 *

―魔族自治区 工芸品店

 カランカラン

イリス「これは……!」

 美しい文様の描かれた磁器「」
 淡い色合いの綺麗なガラス食器「」
 木彫りのドラゴン「」
 カニの置物「」

ミスティ「……凄いわね」

妖精「当たり前だけど、私には大きすぎるね」

ローガン「うむ……。どちらかと言えば、お土産用や観賞用の物品が多いな。我々のような旅人には不向きかもしれん」

職人オーク「冷やかしなら帰ぇんな」

イリス(職人の……オーク!)

ミスティ(そりゃオークにもいろいろいるでしょ)

ローガン「これは失礼した。我々は旅をしているもので、できれば旅に適した物品が欲しいのだ。ついでに言うと、予算もあまりない」

職人オーク「そりゃまた難しい注文だな……。こういうのはどうだ?」

↓1
01-50 丈夫な飯盒
50-85 ザリガニのお守り
86-95 ミスリルコイン(特化)
96-00 オリハルコイン(大特価)
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 22:06:44.56 ID:Q6jZZSkLO
277 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 22:37:33.28 ID:mTNUMBF+0
 ザリガニのお守り「」ポン

ローガン「これは……」

クロシュ「……ザリガニ?」

職人オーク「ザリガニの加護がかけられたお守りだ。守りの力と、水や泥への耐性・適性を僅かに得る。どちらも気休め程度だがな」

イリス「へえ〜凄い! ちょっと触ってみても良いですか?」

職人オーク「はいよ」スッ

 ザリガニのお守り「」

イリス「これは……」

ミスティ「何かわかるの?」

イリス「微かだけど、川の魔力を感じる……。凄い……! ザリガニだ……!」

妖精「本当? どれどれ……あ、本当だ。川の鼓動が聞こえる……」

ミスティ「え、イリスと妖精ってそういうのがわかるの?」

妖精「まあ私は妖精だからね。でもイリスもこういうのがわかるのはちょっと意外かも」

イリス「複数属性だからかな? なんかちょっとだけわかるんだよね、昔から」

ローガン「不思議なこともあるものだな。私は鋼属性しかわからん」

ミスティ「単純な属性の判別くらいは私もできるけど、川とかそういう……魔力の出身地? みたいなものは全然わからないわね……」

妖精「元を辿れば大体全部根っこは同じだけどね」

イリス「あ、星の魔力ってやつ!」

妖精「そ。自然界に存在する魔力の殆どは、星の魔力が源流だもん」

イリス「へえ〜、なんだかロマンがあるなあ……!」


職人オーク「……それで、買うのか?」

イリス「あ、買っても良い?」

ミスティ「私は良いわよ」

ローガン「異議なし」

妖精「良いんじゃない? 高いものでもないし、あって困るものでもないし」

クロシュ「うん」

イリス「じゃあ買っちゃうね……!」

 ☆ザリガニのお守りを買いました

 ◆
278 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 22:38:29.07 ID:mTNUMBF+0
というわけで本日はここまでです。次回より魔族自治区ステージクライマックス、革命編開始です

聖女様は、聖女という名前ではありますが、宗教的に優れた人物であるとか世界運命的に大きな役割を持っているとかではありません。精神性が聖女なので聖女の名を冠しているだけです
彼女との交流が吉と出るか凶と出るかは革命編におけるクロシュちゃんたちの行動次第であります。魔族自治区やそこに住まう人々がどのような運命を辿ることになるのかはわかりませんが、悔いのないように動きたいものです

それでは本日もありがとうございました。例によって平日更新は多分できませんが、次回もよろしくお願いします
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 22:42:18.79 ID:svRmRQ1SO
おつ
280 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/21(日) 22:43:44.71 ID:mTNUMBF+0
書き忘れていました。今回クロシュちゃんが悪漢に立ち向かう選択をしたので、勇気によって体組成が活性化し自己強化経験が[2/3]になりました。あと一息です
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 22:45:29.32 ID:HeZNYqiG0

クロシュちゃんも順調に成長してるな
やっぱ歳気にしてるっぽいフラナ氏可愛い
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 23:22:09.96 ID:vt+Z2bVyo
おつ
スレがRに建ってなくて良かった案件
馬頭の圧倒的陰キャ感に笑うけど苦しくなるわ
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/22(月) 00:15:35.38 ID:yvBacxVDO

馬頭さん、オロオロしてるだけで何も悪いことしてなくて草
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/22(月) 19:50:01.00 ID:v+LHLowU0
乙 竜人ちゃん前作の子の平行同位体かな。
285 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 16:35:24.22 ID:4zvWjFzd0
劇的な成長というわけではありませんが、クロシュ氏も日進月歩です。お見守りください
フラナ氏は年齢についてはそこまで気にしているわけではないのですが、流石におばさん呼ばわりは堪えたようです

Rに建っていたらまあ、安価コンマ次第でちょっとかわいそうなことになっていた可能性はあります
馬頭氏自身はあまり攻撃的な人ではないのかもしれません。ただ、付き合う友達が悪かったというか……

竜人の女性さんは、前作の彼女がこの世界に生まれてこのような状況で成長したらどうなるか? という想定かもしれません
なんか書いていたらピッタリハマッてしまったという奇妙な偶然でもあります
286 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 16:35:52.94 ID:4zvWjFzd0
そして突然ですがここで王国の正式名称を募集したいと思います(『イングランド王国』のイングランドに当たる部分)
↓1〜3 コンマが高いもの(>>1が世界観にそぐわないと思った場合は次点採用となります。ご了承ください)
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 16:37:53.67 ID:LYWScLI70
セイントレア
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 16:39:48.22 ID:0+mBYahuO
クリムゾンマナ王国
289 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:03:10.66 ID:4zvWjFzd0
17:04:59まで。それまでになければ>>287を採用させていただきます
290 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:06:51.05 ID:4zvWjFzd0
というわけで王国の名前は「セイントレア王国」となりました。ありがとうございました

続けて、王国騎士団魔族自治区駐屯地の部隊長を募集します
彼または彼女は王国を統治する現セイントレア王の子息です。しかし王位継承順位は低めです(女性の場合は王位継承権自体がありません)
魔族自治区においては絶対的な地位と権力を有しています
※恐らくこの先ろくな目にあいません。ご了承の上でお願いします

↓1
【名前】
【種族】人間
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 17:13:56.80 ID:0+mBYahuO
【名前】マリー
【性別】女
【年齢】24
【容姿】金髪ショート、スレンダー体型
【性格】真面目
【魔法】新大陸強化魔法が得意な他、雷魔法も使える
【備考】内心は皆仲良くできればな・・・と願っているがなかなかうまく行かない
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 17:15:43.18 ID:0+mBYahuO
>>291
すみません誤字りました。
新大陸→身体強化魔法です
293 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:32:54.72 ID:4zvWjFzd0
ありがとうございます。部隊長は>>291のマリーさんで決定です
それでは本編に移らせていただきたいと思います
294 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:33:28.76 ID:4zvWjFzd0
―夜明け前
 魔族自治区 裏通り

 ヒッソリ…

クロシュ(静か……)


イリス「……あと少しだね」

ローガン「うむ……。二人とも、無理はするな」

ミスティ「わかっているわ……」

イリス「ローガンさんも無理はしないでね……! 一番危ない役なんだから」

ローガン「心得ている」

イリス「妖精さんとクロシュちゃんも、頑張って……!」

クロシュ「うん」コク

妖精「まー私たちは後ろでコソコソするだけだから気楽だけどね」

ローガン「だが、君たちの働き次第で前線の我々も楽になる。しっかり頼むぞ」

妖精「はいはい。あることないこと吹聴して頑張るよ、クロシュが」

クロシュ「う、うん……」

ミスティ「でも、もし工作がバレたら私たち以上に危険な立場よ……。警戒は怠らないで……」

妖精「大丈夫大丈夫、私もこいつも隠れ潜むのは得意だから」

クロシュ「うん」


 コケコッコー!!


イリス「……! そろそろ行かなきゃ……!」ザッ

ミスティ「絶対に生きて帰るから。あなたたちも、死なないで」スッ

ローガン「クロシュくんを頼むぞ、妖精くん」ザッ

妖精「任せなさい。行くよ、クロシュ」

クロシュ「う、うん……!」

 ◆
295 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:35:01.85 ID:4zvWjFzd0
―夜明け前
 魔族自治区 全域


 コケコッコー!!


 魔族自治区全域を覆う巨大な紫の魔法陣「」フォン…


 夜勤明けの兵士A「んあ?」

 夜勤明けの兵士B「なんだ? 足元が光って……」

 夜勤明けの魔法兵A「……!!? 皆さん魔力防御を――」


 魔族自治区全域を覆う巨大な紫の魔法陣「」カッ!!!!


 夜勤明けの兵士A「がっ……」ガクッ

 夜勤明けの兵士B「な、にが……」ガクッ

 夜勤明けの魔法兵A「ぎっ……!」グッ

 夜勤明けの魔法兵A「ま、魔力が……奪われて……!」クラクラ

 ◆

―王国騎士団駐屯地 部隊長私室

 ワーワー ナンナンダアアアア!!

マリー「ぐっ……な、何が……」ハァハァ

マリー「これは……魔力を奪う、魔法……!?」ハァハァ

 扉「」バァン!

魔法騎士A「部隊長、ご無事ですか!!」ザザッ

マリー「じ、状況を……!」

魔法騎士A「魔族自治区全域に大規模な対人消魔陣が発動した模様!! 保有魔力の少ない人や抵抗力の弱い人は身動きが取れません!! これは――」

 ドゴオオオオン!!!!

マリー「!!?」

魔法騎士A「くっ……! ま、魔族の……反乱です……!!」

 ◆
296 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:36:38.21 ID:4zvWjFzd0
―魔族自治区 王国騎士団駐屯地

 夜勤騎士A「こ、これは……!!」ググッ

 夜勤騎士B「魔力が……!」ググッ


 ドガアァァァァァァアン!!!!


 夜勤騎士A「何――」グチャッ

 夜勤騎士B「あ、ああ……アバッ」グチャッ


 竜人の女性「返しに来たぜ……今までの借りを!!」メラメラ

 ムキムキオーク「姐さんに続け、野郎ども!!」ザッ

 ムチムチラミア「うふふ……殺すわぁ……」ユラッ

 魔族革命戦士たち「うおおおおおおお!!!」ダダダダッ

 *

 ウオオオオオオ!!
 グワーッ!グワーッ!アバーッ!

イリス「……」カタカタ

ミスティ「イリス!」

イリス「あ……」

ローガン「……今引き返しても、誰も咎めはせん」

イリス「……」

イリス「……ううん。怖いけど……魔族が……あの子たちが平和に生きていく為に……やれることを、やらなきゃ……!!」グッ

ミスティ「……わかったわ」

ローガン「足が止まりそうな時はすぐに言え。戦場では一瞬の迷いが命取りだ」

イリス「大丈夫……! 私……やれるよ……!!」ザッ


↓1
01 イリス負傷
02 ミスティ負傷
03-05 ローガン負傷
06-25 隊長格早期参戦、革命軍劣勢
26-95 革命軍優勢
96-00 イリスパーティ、電撃侵攻し部隊長マリーを捕縛
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 17:37:54.36 ID:LYWScLI70
298 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:56:18.35 ID:4zvWjFzd0
騎士C「あ、ああ、お、お助け――」

竜人の女性「そうやって命乞いした魔族を助けたことが一度でもあったのかよ、おい……!!」ゴウッ

騎士Cだった燃えカス「」プスプス



イリス「はあ、はあ……!! み、水よ……!」

 泡「」ポワン

騎士D「おわっ……! み、身動きが……!」ポワン

ムチムチラミア「上手よお、フラナちゃんのお弟子ちゃん……。あとは私が殺すわぁ……」ヒュッ

騎/士D「」バシャッ

イリス「……!!」カタカタ

ムキムキオーク「人間だって聞いてなんだそりゃって思ったが、流石はフラナさんの弟子だな!」

ムチムチラミア「人間なのに魔族(私たち)に付くなんて、道理のわかる子よねえ……うふふ……」



ミスティ「……イリス」

イリス「……た、戦えるよ!! 正しいことの、為だもんっ!!!」

ローガン「…………」

 ☆革命軍優勢+1

 ◆
299 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 17:57:48.85 ID:4zvWjFzd0
―魔族自治区 表通り

 駐屯地の方角「」メラメラ

 ザワザワ ナニガオキテイルンダ…

妖精「始まったみたいだね。私たちもやることやるよ、クロシュ」

クロシュ「う、うん!」

妖精「狙い目は、ここ表通りでざわつく住民や旅行者か……入植者たちのいる入植街だね。普通の人間は魔法陣の効果でまともに動けないけど、逆にその隙こそ嘘八百を刷り込むチャンスだよ」

クロシュ「……」


どこで活動する?
↓1選択
1.表通り(住民のざわめきが聞こえる……)
2.入植街(魔法陣で人間が倒れたからか、静かだ……)



妖精『状況は刻一刻と変化していく。最適解なんて、きっとない。だから、その瞬間瞬間であなたが最もすべきだと思ったことをするの。それで、例え取り返しのつかないことが起きたとしても……それは、そういう運命だったってだけだから』
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 18:00:33.62 ID:h1Z8nh/Io
1
301 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 18:11:43.53 ID:4zvWjFzd0
クロシュ「まずは……ここ」

妖精「まあ無闇に移動するものでもないか。じゃあ私はクロシュの懐からアドバイスするから」ススッ

クロシュ「ん……」

 *

ぐったりしている旅行者A「はあ、はあ……」グッタリ

ぐったりしている旅行者B「助けてください!! 朝の散歩をしていたら、突然魔力が……!!」

弱っている兵士「み、皆さん落ち着いてください!! もうすぐ騎士の方が来ますので、それまでは――」

黒髪女騎士クロシュ「」ヌッ

弱っている兵士「!! き、騎士様!」

妖精(よし、やれクロシュ!)


↓1コンマ
01-05 バレた
06-35 怪しまれつつもとりあえず遂行
36-65 なんとかやれた
66-95 好調
96-00 迫真
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 18:13:55.63 ID:rcMYjLLH0
303 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 18:32:08.37 ID:4zvWjFzd0
黒髪女騎士クロシュ「えっと……もうし訳ございません……。この魔法陣は……騎士団が、魔族をぎゃくさつするために、使おうとした実験のもので……」

弱っている旅行者B「ええ!? 虐殺って……!!」

弱っている兵士「そ、そんな……」

黒髪女騎士クロシュ「こ、国王様の要請で……実験を早めるように言われて……。すみません、誤発動してしまい……。人間には、魔力が減るだけで死んだりしないので……」

旅行者B「に、にわかには信じがたいけど……当の騎士様本人が言ってるし……」

黒髪女騎士クロシュ「旧市街の、神殿を緊急の救護所としておりますので……動ける方は、そちらへおねがいします」

妖精(救護所とか避難所を装った人質監禁施設だけどね)

弱っている兵士「わ、わかりました!! 動ける方は動けない方を背負って神殿へ向かいましょう……!」

旅行者B「と、とにかくありがとう!」ペコッ


黒髪女騎士クロシュ「…………」

妖精「よし、クロシュにしては上出来!」

黒髪女騎士クロシュ「…………うん」

 ☆革命軍優勢+1

 *

妖精「次はどこで活動する? まだここで続けるか、別の場所に向かうか」

↓1選択
1.ここ(表通り。そろそろ本物の騎士が来そう……)
2.入植街(戦いの音が聞こえる……?)
3.旧市街(子供たちと女性の声が聞こえる……)
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 18:33:07.86 ID:LYWScLI70
305 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 18:52:16.63 ID:4zvWjFzd0
―魔族自治区 革命中

クロシュ「……旧市街」

妖精「旧市街? あっちは魔族住民ばっかりだから嘘を吹聴する旨味はあんまりないと思うけど」

クロシュ「でも……なんか……気になる……」ヨタヨタ

妖精「そうなの? じゃあ行こっか」パタパタ

 ◇

―駐屯地

ムキムキオーク「むんっ!」ブンッ

 棍棒「」ゴオッ

騎士E「」ゴシャァ

ムキムキオーク「もう一匹!」ブンッ

 ガギンッ

ムキムキオーク「むっ!?」

精鋭騎士A「好き勝手やってくれるじゃないか、劣等種共が……!!」ギギギ

精鋭騎士B「本隊が遠征中の今を狙ってくるたァ、きたねェ奴らだぜ!」


竜人の女性「チッ、精鋭の奴らか……! 所詮は駐屯地の居残り組だ、叩き潰せ!!」

ムチムチラミア「ええ……殺すわぁ……」



ローガン「……! 彼らは一人ひとりが隊長格並だ! 消魔陣も殆ど効いていないと見える、油断するな!」

ミスティ「ええ……! イリス、いける!?」

イリス「……うん」スッ


↓1コンマ
01-05 イリス負傷
06-10 ミスティ負傷
11-20 ローガン負傷
21-50 革命軍劣勢
51-95 革命軍優勢
96-00 イリスパーティ、電撃侵攻し部隊長マリーを捕縛
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 18:53:50.46 ID:rcMYjLLH0
307 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 20:17:59.67 ID:4zvWjFzd0
精鋭騎士A「死ね劣等種共!!」シュビビッ

ムキムキオーク「ぐわあああああ!!!」ズババッ

竜人の女性「下がれ! 奴らの相手はオレがやる!!」シュバッ



イリス「はあ、はあ……! だ、大地よ……!」ゴゴゴ

精鋭騎士B「おっと!」ヒョイ

ローガン「――」シャッ

精鋭騎士B「ちっ!」キィンッ!

ミスティ「――」ブツブツ

 無数の氷柱「」ヒュンヒュン

精鋭騎士B「うおお!」サササッ

ミスティ「……!」

ローガン「この男……かなりやる……!」

精鋭騎士B「お褒めに預かり光栄……と言いたいところだが……お前ら人間だよな?」

イリス「!」ビクッ

精鋭騎士B「ペッ……。薄汚ェ劣等種より尚下劣で醜い人類の裏切者が。ただ殺すのもつまらねェ、本国に送って最下層奴隷に堕としてやんぜ」シャキン

 ◆
308 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 20:18:55.92 ID:4zvWjFzd0
―旧市街

 ザワザワ ナニガオキテイルノ…

聖女「皆さん、どうか落ち着いてください……。教会を開放しています、不安な方は是非教会へ避難してください……」ハァハァ

魔族の子供「お姉さん、大丈夫……?」

淫魔の幼女「おねーちゃん、魔力が減ってる……」

魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

聖女「だ、大丈夫です……。私にはロイエ神のご加護がありますから、これくらいは……」



魔族の若者A「おい、この魔法陣で入植者のクズ共が参ってるらしいぞ!! しかも今駐屯地の方でフラナさんたちがクソ騎士共とガチバトルしてるらしい!!」

魔族の若者B「マジ!? ついに反乱の時か!!?」

魔族の若者A「入植街でもバトってるらしいから加勢に行こうぜ!」

魔族の若者B「おっしゃ! 晴らそうぜ、鬱憤!!」

 ザワザワ

友達の家を壊された魔族の少年「……」グッ



聖女「……っ! と、止めに、行かないと……!」ヨロヨロ

魔族の子供「あ、危ないよ! お姉ちゃん、人間だし……殺されちゃうよ……」

淫魔の幼女「こ、ここにいよ……?」

魔族国スライム「〜〜!」モニョモニョ

聖女「……ありがとう。でも、行きます……。例え、どれほどの憎しみがあっても……殺して良い理由には……」


「こんな時までお花畑の綺麗事か?」


聖女「……あなたは!」

魔族の青年「……ケケケ。こんな状況だ、一介の聖職者様が一人死んだとこで単なる事故≠ノしかなんねえよな?」

聖女「やめてください……! 私を殺しても、何の解決にも――」

魔族の青年「うるせェ!!! 解決なんてどうでもいいんだよ!!!」シャキン

魔族の子供「や、やめろおお!!」

淫魔の幼女「いやあああ!!!」

魔族国スライム「〜〜!!!」モニョモニョ


 シュバッ
 ガギンッ


小盾を構えた黒髪女騎士クロシュ「……」ギギ
309 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 20:20:15.68 ID:4zvWjFzd0
魔族の青年「なんだ、てめえ……。騎士じゃねェ……まさか!」

聖女「あなたは……まさか……!」

魔族国スライム「!!」モニョモニョ!

淫魔の幼女「クロシュちゃん!?」

魔族の子供「クロシュちゃん!!」

 ギンッ

黒髪女騎士クロシュ「!」ズザザッ

魔族の青年「へっ……あの時の穀潰しスライムか。胸糞悪い騎士のコスプレまでしてくれるたあありがてえ。気持ち良くぶっ殺しせるってもんだ……!!!」シャキ


 ――ボス戦闘開始――


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-95 優勢
96-00 覚醒
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 20:23:20.63 ID:h1Z8nh/Io
お前……お前ボスかよぉ!?
311 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 20:31:57.61 ID:4zvWjFzd0
魔族の青年「おらどうしたどうしたァ!! その格好は見掛け倒しかァ!?」ブンブンッ

クロシュ「っ!」ギンギンッ



魔族国スライム「〜〜!」モニョモニョ

淫魔の幼女「えっ! クロシュちゃんの擬態って見かけだけなの!?」

魔族の少年「見た目と感触だけで、実際に堅くなったり強くなったりしてるわけじゃないの!?」

聖女「そ、そんな……! た、助けないと……! あっ……」フラッ



クロシュの懐にいる妖精「〜〜」ブツブツ

クロシュ「!」フワッ

妖精「追い風の魔法。体が軽くなったでしょ? 負けないでよ、クロシュ」

クロシュ「!」コクッ


クロシュ「……!」シュバッ

魔族の青年「なっ、こいつ急に動きが……!!」ギンギンッ

クロシュ「!」ブオンッ

 ガッ!!

魔族の青年「オゴッ……!」


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-95 勝利
96-00 覚醒
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 20:32:47.84 ID:LYWScLI70
313 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 20:54:34.38 ID:4zvWjFzd0
クロシュ「!」ブンブンブンッ

魔族の青年「オゴッ! オゴッ! オゴッ!」ガッガッガッ

クロシュ「――」グオオッ



魔族の少年「振りかぶって……!!」

淫魔の幼女「やっちゃえー!!!」

魔族国スライム「!!!」モニョモニョ!!!



クロシュ「!!!」ブンッッ!!!

 ガゴンッ!!!

魔族の青年「ゲウーッ!!!」ゴロゴロゴロ


 ――勝利!

 *
314 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 20:57:39.11 ID:4zvWjFzd0
縛られた魔族の青年「」

魔族の子供「フラナさんに言いつけてやる!」プンスコ

淫魔の幼女「でもクロシュちゃんかっこよかったあ……。えへへ……好きになっちゃいそう……」

クロシュ「?」

魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

クロシュ「!///」っっっ


聖女「……一度ならず二度も助けていただいて……。クロシュさんには、何とお礼を言ったら……」

妖精「いいよいいよ。クロシュが好きでやったことだからさ」

クロシュ「ん」コク

聖女「本当にありがとう……。今回は、何もお礼できなくてすみませんが……私も、もう行かないと……」ヨロヨロ

妖精「えっ、そんなフラフラなのにどこに?」

聖女「入植街の方で、争いが始まったそうなのです……。不要な殺生は止めにいかなければ……」

妖精「無駄だと思うけどなあ。それに当人らは不要だとは思ってないよ多分」

聖女「……そうだとしても。命を亡くしてしまえば、取り返しは付きません……。後悔も、反省も……何もできなくなってしまうのですから……」

妖精「考え方は立派だと思うけどね。まあ無理に止めはしないよ」

淫魔の幼女「無理に止めて! おねーちゃん死んじゃうよ!」

妖精「そんなこと私に言われても……」

クロシュ「……」


↓1〜3多数決
1.聖女を止める
2.聖女を止めない
3.聖女と一緒に行く
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 20:58:28.39 ID:LYWScLI70
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 20:59:29.95 ID:h1Z8nh/Io
3
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 21:02:59.87 ID:0+mBYahuO
3
318 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 21:45:36.26 ID:4zvWjFzd0
クロシュ「……わたしも、行く」

妖精「へ!?」

聖女「え?」

淫魔の幼女「クロシュちゃん!」



妖精(いやいやいや、ちょっと待って! 一緒に行ってどうするの!? 聖女はどっちかと言うと革命を止めたい側なんだよ!?)

クロシュ(……わたし……わかんない……。何が、正しくて……何が、正しくないのか……)

妖精(……)

クロシュ(一緒に行けば……わかるかもしれない……。わたしが、やってること……。やりたいこと……。やらなきゃ、いけないこと……)

妖精(……そっか。成り行きで革命に参加したけど、クロシュは考える時間もなかったもんね。まあ私たち二人がサボったところで大勢は変わらないだろうし、行ってみよっか)

クロシュ(うん)



聖女「……しかし、あなたをこれ以上巻き込むわけには……」

クロシュ「……スライムのわたしが一緒にいた方が……攻撃、されにくいと思う……」

聖女「それは、そうなのですが……」

妖精「じゃあ決まり。でも私たちはただ付き添うだけだからね。今何が起きているのか……見極めたいだけ」

聖女「……何から何まで……本当に、ありがとうございます。でも、もし危なくなったら私など見捨てて逃げてくださいね……」



魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

魔族の子供「ぼくたちは教会に避難してるから。お姉さんも、クロシュちゃんも、妖精さんも、気をつけてね……!」

淫魔の幼女「……死んじゃやだからね」

 ◆
319 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 21:47:23.37 ID:4zvWjFzd0
―駐屯地

竜人の女性「――」シュビビッッ

精鋭騎士A「チイッ! トカゲ人如きが調子に乗るなよ……!!」ガギンッ



精鋭騎士B「死ねィ!」ビビビッ

ローガン「くっ……! このままでは……!」ガガガッ

イリス「ローガンさん……!」

ミスティ「くっ……! 距離が近すぎて援護できない……!」

精鋭騎士C「では裏切者のお嬢様方はワタクシが味見してしまっても?」ヌッ

イリス「」ゾッ

ミスティ「――!」バッ

 無数の氷柱「」シュババッ

 パキンパキンパキンッ…

ミスティ「なっ……!」

精鋭騎士C「ハッハッハ! ワタクシの対魔法装甲にそんな脆氷が効くとでも?」シャキン

イリス「ッ! ミスティ……!!」ダッ

精鋭騎士C「ハッハッハ! もう遅い!!」シュバッ

ミスティ「っ!!」


 ゴッ…


精鋭騎士C「オボッ……」ドサッ

フラナ「ごめんなさい、遅れたわ」シュタ

ミスティ「……た、助かった、わ……」

イリス「あ、あ……フラナ、さん……」ジワッ

フラナ「……無理をさせたみたいね。あなたたちはもう下がって良いわよ」スッ

 フラナの手に現れる魔血の槍「」クルクル ブンッ

フラナ「始めましょうか。消化試合を――」


↓1コンマ
01-95 優勢
96-00 イリスパーティ、隙をついて部隊長マリーを捕縛
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 21:48:24.61 ID:taa8TZbZ0
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 21:48:25.65 ID:0+mBYahuO
かち
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 21:48:34.87 ID:h1Z8nh/Io
つよい
323 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 22:18:37.57 ID:4zvWjFzd0

フラナ「」ヒュンッ

精鋭騎士A「アバッ…」ザシュザシュッ ドサッ

竜人の女性「おいそいつはオレの獲物……って今はいいか! 早かったなフラナ!」

フラナ「首尾は上々よ。遠征騎士も王国の援軍ももうここには来れない。あとはこいつらの何人かを生かして捕虜にすれば完全勝利ね」ブンッ

 高速飛翔する魔血の槍「」ギュオオオオ!!
 ザシュッ!!

精鋭騎士B「な、に……」クシザシ

ローガン「!!」

フラナ「あなたもお疲れ様。イリスとミスティを下がらせたから、傍にいてやって」ギュオオ

 再びフラナの手で形作られる魔血の槍「」ジャキン

ローガン「う、うむ……」

 *

イリス(そこから先は、一方的だった)

イリス(フラナさんは、赤子の手をひねるように残存する兵士や騎士たちを次から次に殺戮していった……)

イリス(……これで良いんだ。魔族を命として尊重できない奴らなんて……死んじゃえば……いいんだ……)

イリス(…………)

イリス(……私……最低なこと……考えてる……)

イリス(もう……やだよお……)

 ◆
324 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 22:39:21.46 ID:4zvWjFzd0
―入植街

串刺しにされた兵士の死体「」メラメラ
串刺しにされた騎士の死体「」メラメラ
串刺しにされ恐怖の表情で固まった入植者の生首「」メラメラ

「ぶっ殺せ!ぶっ殺せ!」
「や、やめて……あぎっ」
「ギャハハハハ!!!クソッタレの人間どもめ!!!」
「女はいねえのかよ!?孕ませ奴隷にしてやる!!」
「おぎゃあ、おぎゃあ…」
「どうか、娘だけは……」
「人間の赤子だ!!蹴っ飛ばしちまえ!!!」
「あっははははは!!!私の子もあいつらに蹴っ飛ばされたなあ!!!」
「お前たちを壊したところで何も還って来ねェんだよォォォ!!!」
「まだまだ隠れてる奴が大勢いやがるぞ!!全員引きずり出せ!!!」
「殺せ!!殺せ!!!殺せえええええええ!!!!」


聖女「……!!」

クロシュ「……」

妖精「あーあ。やっぱりこうなるよね」

聖女「止め、させないと……」

妖精「人間のあなたが言っても、絶対に聞く耳なんて持たないよ。あの串刺し死体が一つ増えるだけ。運が良ければ孕ませ奴隷で済むかもね」

聖女「……っ」

妖精「よく見ておきなよクロシュ。これが命の本当の姿。生きることの本質なんだよ」

クロシュ「……」

妖精「苦しんで、苦しめ合って……最期の瞬間まで、誰一人として救われない。苦しむために生まれて、生きるために苦しんで、苦しめ合わなきゃ生きられない。そんな最低の存在なんだよ。私たちは」

クロシュ「…………」


↓1〜3 どうしよう
1.どうにもならない
2.それでも、この惨劇を止めたい
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 22:40:52.47 ID:LYWScLI70
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 22:41:48.00 ID:0+mBYahuO
2
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 22:45:39.33 ID:QXzonBD10
1
328 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 23:04:55.09 ID:4zvWjFzd0
クロシュ(……妖精さんの言う通りだ)

クロシュ(こんなの……どうにもならない……)

クロシュ(人も魔族も、こうやって苦しめ合わなきゃ生きられないのなら……)

クロシュ(…………)

クロシュ(……フメイちゃんに、会いたい……)



妖精「私たちにできることは終わった。撤収撤収」

聖女「そ、それでもっ……!! 命は……命は、苦しめ合うだけなんかじゃないと……私は……!!!」

妖精「自殺行為はやめてよね。寝覚めが悪くなる」

聖女「……く、クロシュさんは……」

クロシュ「……」

クロシュ「…………ごめんなさい」ペコリ

聖女「……」

聖女「……」ガックリ

妖精「クロシュ、この人に肩を貸してあげて。勝手に死なれたらあの子らが悲しむから、引きずってでも連れて帰るよ」

クロシュ「ん……」コクリ

 ☆クロシュの心境が変化しました

 ◆
329 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/27(土) 23:05:35.11 ID:4zvWjFzd0
本日はここまでです。クロシュの属性が中庸になりました。最も自由ですが、何らかの信念を持たないと単なる無軌道となってしまう属性でもあります

革命編はは恐らく次回の更新で終わります。今のところ身内に犠牲者が出ておらず、放って置くと魔族青年に殺されていた聖女&子供たちもしっかり助けたので、かなり好調な進行です。この調子で行けば反魂丹の出番もないかもしれません。使わないのが一番です

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 23:09:20.79 ID:LYWScLI70

フラナ氏の安心感よ。
血魔法は応用エグそうだしエネルギー源も現地調達できるし・・・ね
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 00:10:32.90 ID:F8NpDpswO

妖精さん、思想が強くて好き
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 00:33:28.93 ID:kxzDnWoDO

選択肢的には何を選んでも犠牲になるものは必ず出ただろうが、やはり少しやるせない
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 01:11:01.71 ID:JCIvASwGo

もうかわ穀なんて言わせない!
秩序属性のイリスには辛い展開だ……
聖女さん危なっかしいなあと思ってたら死亡フラグあってヒヤリ
自治区離れたら出番は終わりそうだけどナレ死せず慎ましく生き延びてくれ
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 11:21:35.23 ID:aZAGhEvQO

イリスちゃん前作主人公ばりの曇りが・・・
フラナ氏は近接戦闘も行ける口かな
335 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 16:36:17.61 ID:957IQeFT0
フラナ氏は実際とても強いです。もちろん近接戦闘もできます。彼女は以前の魔族国の幹部級の強さなのですが、実のところ勇者さえいなければ魔族国は王国などに負けることはなかったと言われています。その理由は今回のフラナ氏の活躍をご覧いただければわかるかと思います。このくらいの強さの幹部が複数いたので、魔族国は当時小規模な都市国家でありながら極めて高い軍事力を有していました

妖精さんはまあ、きっと人生で嫌なことがたくさんあったのでしょう。苦しい経験をした人が虚無主義や悲観主義を抱くのは珍しいことではありません

今回、人も魔族も一切犠牲にならない選択というものはありませんでした。どこかで妖精が言っていたように、最適解はありません。魔族自治区は物語開始時点の状況で既に平和的解決を目指すのは不可能でした。そんな詰んだ状況でクロシュちゃんとイリスさんはよくがんばっていると思います

イリスさんにとってはつらい状況が続いています。彼女には苦しい現実を受け流せるドライさも、正義に酔える愚かさも、自分で選んだことから逃げ出す無責任さもありませんでした。魔族のためだと自分に言い聞かせながら同族の人間を殺す加害者にならざるを得ない今の状況は実際とてもつらいものかと思われます。前作主人公もそうでしたが、曲がったことや理不尽から目を逸らすことのできない王道主人公気質であるがゆえに、人一倍苦しみやすいのかもしれません

ちなみにローガンさんの属性は秩序と中庸の中間くらいです。普段の発言は中庸っぽいですが、内心では秩序も重んじています。時と場合によって思考を切り替えられるタイプの人でもあり、根無し草の旅人をやっている今は中庸スタンスでいた方が都合が良い場合が多いため、結果的に口から出る言葉も中庸寄りのものが多くなってしまうのです

聖女さんの出番が今後もあるかはわかりませんが、もし出番がありそうなら名前とかを募集するかもしれません。余談ですが、彼女は見ての通り完全な秩序属性なのでイリスさんとは意見が合いやすいです
336 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 16:37:35.70 ID:957IQeFT0
―旧市街 教会

聖女「……」グッタリ

淫魔の幼女「おねーちゃん……」

魔族国スライム「……」モニョ…

魔族の子供「……クロシュちゃんと妖精さんは、これからどうするの……?」

妖精「とりあえず宿に戻って待機かな?」

クロシュ「……」

妖精「クロシュ? どうしたの?」

クロシュ「なんか……ざわざわ、する……」

魔族の子供「ざわざわ?」

クロシュ「…………」

クロシュ「……みんなのとこ、行かなきゃ」バッ

妖精「あ、こら! ちょっとくらい私に相談しなさい!」パタパタ

魔族の子供「あ……行っちゃった……」

 ◇
337 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 16:38:53.83 ID:957IQeFT0
―駐屯地

縛られた騎士たち「……」

縛られた部隊長マリー「……」

ムチムチラミア「生かしておくのはこれくらいで良いかしらぁ……?」

フラナ「ええ、良いわ。部隊長のマリー・セイントレア一人でも十分過ぎるくらいだしね」

竜人の女性「あー、王族なんだっけ?」

フラナ「ええ。人質としては最高のカードでしょ?」

竜人の女性「政治的な駆け引きはわかんねえ。フラナに任せるぜ」

フラナ「はいはい」

ムキムキオーク「王族ってことは、ロイヤルってことか!?」

フラナ「お前は何が言いたいのよ……」

ムキムキオーク「いやなに、この俺のムキムキ遺伝子をその女のロイヤル遺伝子とかけ合わせたいっていう提案なんだが……」

フラナ「王国の出方次第。今はまだダメ」

ムキムキオーク「くう、頼むぞ王国の外交……!!」

フラナ「入植者の奴らなら好きに使って良いわよ。王族や騎士ほどの価値はないから」

ムキムキオーク「俺はロイヤル遺伝子がいいの!!」

ムチムチラミア「駄々をこねる男ってキモいわぁ……」

 *
338 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 16:39:28.29 ID:957IQeFT0
マリー(ああ……どうして、こんなことに……)

マリー(……いいえ。わかっています……。魔族たちの反抗心を育てたのは……)

マリー(王国の、魔族を虐げる方針をどうにもできなかった私の……落ち度……)

マリー(私には……ここ魔族自治区を変えることのできる地位も、権力も、あったのに……)

マリー(精々、気休め程度に法整備を進めただけ……。しかも実際に取り締まる騎士たちは魔族に不利な裁定ばかりして……結局、何の意味もなかった……)

マリー(もっと他にも、できることはあったはずなのに……。私は結局、憂うばかりでそれ以上何もしなかった……。何もできなかった……)

マリー(今更後悔しても、手遅れ……。既に大勢の命が失われ……私自身もまた、人質になってしまった……)

マリー(この命が、魔族たちの外交カードとして使えるのなら……それが、最低限の贖罪になるのでしょうか……)

 *
339 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 16:40:17.02 ID:957IQeFT0

イリス「……」

ミスティ「……帰りましょう、イリス。私たちは十分戦ったわ」

ローガン「ああ、帰って休もう。クロシュくんたちもきっと待っている」

イリス「……うん」

ローガン「それではフラナ殿には私から伝えて――ん?」

ミスティ「ローガンさ――」

 キラッ―

ローガン「――伏せろ!!!!」

イリス「え――」

ミスティ「あ――」

フラナ「――!!!」バッ


 光「」キラッ―

 カッ――


↓1コンマ 死の光
01 フラナ完全消滅
02 イリス死亡
03 ミスティ死亡
04-05 ローガン死亡
06-15 フラナ死亡
16-20 イリス重傷
21-25 ミスティ重傷
25-35 ローガン重傷
36-85 フラナ重傷
86-95 全員無事
96-00 ??
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 16:41:19.39 ID:XdiBi5+H0
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 16:49:14.91 ID:IytsqXVrO
1割以上で即死とかこわいな
342 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 17:11:17.08 ID:957IQeFT0

 大きくえぐれた地面「」ゴゴゴゴゴ…


イリス「え……え!?」

ミスティ「な、に……が……」

ローガン「……はっ!! フラナ殿!!!」


両手を広げて仁王立ちするフラナ「――」シュゥゥゥ…


金髪碧眼の少年「…………」スタッ


フラナ「お……前、は……!!!」

竜人の女性「なん、で……生きてんだよ……!!!!」

フラナ「勇者ァァァァ!!!!」


勇者サイン?「……」スッ

 サイン?の掌に収束する光「」ヴゥン…


イリス「あ……あの、光、は……」

ミスティ「……ま、また……来る、の……?」

ローガン「馬鹿、な……」


 シュバッ
 ドンッ

勇者サイン?「!」ヨロッ

クロシュ「……!」シュタッ

勇者サイン?「……影の……スライム……?」

クロシュ「……」ジリ

勇者サイン?「まあ、いいか……」スッ

クロシュの懐にいる妖精(ああああ馬鹿馬鹿馬鹿!!! なんで前に出ちゃうのこのポンコツスライムはあ〜〜!!!!)

 サイン?の掌に収束していく光「」ヴゥン―

クロシュ「……!」ジリ


クロシュ(躱せない。防げない。どうにもならない)

クロシュ(でも……イリスさんたちが逃げ出す隙くらいなら、作れたと思う)

クロシュ(……どうせ、どうにもならないのなら……みんなのために、ここで終わったっていいや)

クロシュ(妖精さん、巻き込んじゃってごめんなさい)

クロシュ(……フメイちゃん……。一緒にいてあげられなくて……ごめんね……)

クロシュ(わたし……先に行くね……)

クロシュ(……集落のみんな……向こうに、いるかな……)



イリス「クロシュちゃん!!!!」

ミスティ「クロシュ!!!!」

ローガン「クロシュくん!!!」


 カッ――
343 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 17:12:50.89 ID:957IQeFT0

突然の業火に包まれる勇者サイン?「!!?」ゴオオオオッ!!!


「……ばか。なに、格好つけてるの……」スタスタ

クロシュ「え――」

フメイ「クロシュ……」

クロシュ「フメイ、ちゃ……」

アリシラ?「私もいるよお〜。魔力吸収〜〜!」ギュウウウン


業火に包まれている勇者サイン?「!!!」ギュウウン


イリス「え、え……!? あの子って……」

ローガン「人間形態のクロシュくんに似ているが――」

ミスティ「……フメイ。どうして、ここに……」



業火に包まれている勇者サイン?「……」シュバッ

 霧散する業火「」シュウン

勇者サイン?「……お前たちは……」

フメイ「……クロシュは殺らせない。帰って」

アリシラ?「魔力はもう空っぽでしょ? 退いた方が身のためだよお〜?」

勇者サイン?「……」

勇者サイン?「……」ヒュンッ

アリシラ?「ふえ?」


 超高速飛翔するナイフ「」ヒュオッ


縛られた部隊長マリー「え――」


↓1
01-95 マリー死亡
96-00 覚醒
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 17:13:22.73 ID:kxzDnWoDO
はい
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 17:13:41.16 ID:9rc+TPzJ0
し?
346 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 17:49:41.16 ID:957IQeFT0
 ストンッ―

額にナイフが突き刺さったマリー「」

 ドサッ…


勇者サイン?「……」シュバッ

 光の残像「」ヒュンッ―


ミスティ「あ……」

フラナ「く、そ……! 勇者、め……!!!」ググッ

フラナ「――」バタッ

イリス「ふ、フラナさん……!!」
347 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 17:50:28.27 ID:957IQeFT0

フメイ「……フメイたちも、もう行く」スッ

クロシュ「あ……フメイちゃん……!」

フメイ「……クロシュは、こんなとこいないで……もっと、平和なとこにいて……」

クロシュ「やだ……!! フメイちゃんが、一緒じゃなきゃ……!!」

フメイ「……。フメイは……人間を、許さない……。フメイやクロシュをいじめる奴らを、全部焼き尽くすまで……足を止めない……」

クロシュ「どうでもいい……! 人間も、魔族も……わたしたちをいじめる奴らなんてどうでもいいもん……!!」

フメイ「…………」

フメイ「……ごめん。全部終わったら……クロシュのとこに、帰るから……」

アリシラ?「クロシュちゃん、ごめんねえ……。クロシュちゃんのことを大切に思うフメイちゃんの気持ち、わかってあげてね……」

クロシュ「……」ジワッ

フメイ「……ごめん」

 ボンッ

アリシラ?「あ、もう! それ速すぎて追いつけないからやめてよお〜」ドタドタ

 *
348 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 17:53:07.66 ID:957IQeFT0
イリス(フラナさんは意識を失い、危篤状態らしい……。みんなを守る為に全力であの光を防いだんだ……克服したとは言え、光は吸血鬼の弱点……。消滅していないのが奇跡のような状態なのだとか……)

イリス(革命軍はとりあえずの勝利を収めたけれど……フラナさんの意識がなく、部隊長のマリー・セイントレアも死亡していて、魔族自治区は混乱の様相を呈し始めていた……)

イリス(あの勇者のような少年が何だったのか……? どうして突然現れ、マリー・セイントレアを殺害して去っていったのか……? わからないことは山積みだ……)

イリス(私たちは……どうすれば良いのだろう……)

 *

―駐屯地

竜人の女性「クソッ! 戦後処理って何すりゃいいんだ!? 全員ぶっ殺しゃいいのか!!?」

ムチムチラミア「落ち着いて……とにかく今は怪我人の手当をすべきよお……。革命軍にもかなりの被害が出てるわあ……」

ムキムキオーク「なんてことだ……俺のロイヤル遺伝子が……」ブツブツ

竜人の女性「うるせえ!! いつまでも死人のことを引きずってんじゃねえ!」ドカッ

ムキムキオーク「グワッ! でもよお……!! なんとかして生き返らせらんねえのかよお!? なんかこう、復活の呪文とかないのかよお!?」

竜人の女性「んなもんがあったら苦労しねえだろうが!!!」


イリス(復活の、呪文……? あ――)

↓1〜3多数決
1.マリーに反魂丹を使う(1つ消費)
2.使わない
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 17:54:29.82 ID:JLY2WE+WO
1
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 18:01:34.57 ID:c4E96k79O
1
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 18:05:26.41 ID:9rc+TPzJ0
352 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 18:06:46.09 ID:957IQeFT0

イリス「あ――あります!! 呪文じゃないけど……復活の薬なら……」

ムキムキオーク「何!!?」

ミスティ「……いけるかしら。幸い死体はかなり完全な状態に近いし、劣化も腐敗も進んでない……。ただ……頭に刺さってるのよね……」

イリス「……う、うん。でもやるだけやってみようよ……!!」

ミスティ「まあ、そうね……。この人が生きている方が……きっと、いろいろ良いのは確かだし」

イリス「……じゃあ、使うよ」

ミスティ「ええ、お願い」

ムキムキオーク「た、頼むぞ……!!」


 ☆イリスが所持していた反魂丹を1つ消費します

↓1
01-50 マリー、蘇生するも脳のダメージにより幼児退行
51-00 マリー、普通に蘇生
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 18:09:07.99 ID:XdiBi5+H0
354 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 18:51:37.98 ID:957IQeFT0

 ☆クリティカルボーナス 事態が少し良い方へ向かいます

マリー「…………あ」パチッ

イリス「!! あの……大丈夫ですか!? 自分のこととか、わかりますか!?」

マリー「……わ、たし……頭に、何かが当たって……。ええと……マリー・セイントレア……セイントレア王国騎士団魔族自治区駐屯地の部隊長、です……」

ミスティ「……意識もはっきりしているし、記憶も大丈夫そうね。良かった……」

ムキムキオーク「ウオオオオオ!!! 良かったァァァァ!!!」オンオン

マリー「え、ええと……これは、どういう状況で……」

ローガン「うむ……それでは私から説明させていただこう……」

 *

マリー「……なるほど。私は、あの勇者に似た少年に殺されて……今、あなたがたの手によって蘇生を果たしたということなのですね……」

イリス「はい……。その……あなたの、捕虜という立場は変わらないのですけれど……」

ローガン「死んでいた方がマシだった、ということになる可能性もある。そうなった場合は申し訳ないのだが……」

マリー「……魔族自治区の反乱を招いたのは私の責任です。いかなる処遇も受け入れる覚悟はできております」

ムキムキオーク「おお……ますます俺好みの良い女だ……!」

竜人の女性「お前は黙ってろ。だがまあ、覚悟ができてるのは感心だな」


イリス「あ、あの……!! 私……この人を酷い目に遭わせる為に、生き返らせたんじゃありません……!」

竜人の女性「あ?」

イリス「……っ、ひ、人質にするのは……良いとしても……! 必要以上に、苦しい思いをさせたりとか……強姦、したりとかは……」

ムチムチラミア「そうねえ……。私もその意見に賛成よお」

イリス「!」

竜人の女性「ほう……理由を聽かせてもらおう」

ムチムチラミア「みんなあんまり知らないけど、この人もこの人なりに法整備とかいろいろ頑張ってくれてたのよお? 組織全体が腐ってたせいで殆ど意味なかったんだけどねえ……。そんな人を不要に痛めつけるのは、ラミア族の誇りに反するわぁ……」

竜人の女性「誇り、か……」

ムキムキオーク「……へへっ。誇りを持ち出されると弱っちまうな……」

竜人の女性「……そうだな。オレたちは……少々、誇りってやつを見失っていたかもしれねえ……」

ムチムチラミア「仕方ないわよお。みんなが、王国の人間にされたことを思えば……」

竜人の女性「だがオレたちは今、その王国の人間と同類の畜生に両足を突っ込んじまっている……。しかもフラナがノビている今、末端の奴らは歯止めが効かねえ……」

ムキムキオーク「……俺たちが見せなきゃなんねえってわけか。手本を!」

竜人の女性「そういうこった。オレたちはガキ共に見せても恥ずかしくない生き方をしなっきゃならねえ」

マリー「……」

竜人の女性「……まあ、その、なんだ。そういうわけだから……牢屋暮らしは変えられねえが、お前も含め人質の処遇はできる限り良いものにしようと思う。それで良いな?」

マリー「はい……ありがとうございます、魔族の皆様……」ペコッ


竜人の女性「フラナの弟子の……イリスか。礼を言うぞ。お前のお陰で、オレたちは最低の畜生に堕ちずに済んだかもしれねえ」

イリス「あ、え、えと……!」

ミスティ「……どういたしまして、よ」ニコッ

イリス「……ど、どういたしまして……!」

ローガン「フッ……」

 ◆
355 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:24:23.67 ID:957IQeFT0
―翌日
 宿

クロシュ「……」ボー

妖精「元気出しなって。革命に成功して、人質もがっぽりで、フラナも今朝目が覚めたんだからさ。オマケにイリスの提言で人質の扱いも良くなったって言うし、良いことづくめじゃん」

クロシュ「でも……フメイちゃん………」

妖精「全部終わったら帰って来るって言ってたし、それまで待ったら良いんじゃない?」

クロシュ「……でも、危ないことしてる……。殺されちゃうかも……」

妖精「そればかりはどうしようもないよ。フメイ自身が選んだ道だもん」

クロシュ「…………」

妖精「……まあ、仲間も増えてたみたいだし、多分大丈夫じゃない? 勇者の魔力を一気に奪える魔法なんて規格外も良いとこだよ」

クロシュ「アリシラさん……」

妖精「あの集落の生き残りなんでしょ? それなら安心じゃん」

クロシュ「……でも……なんか、様子が変だった……」

妖精「……まあ、うん」


 ガチャッ


包帯ぐるぐる巻きのフラナ「お疲れ様、二人共。見舞いに来てやったわよ」スタスタ

クロシュ「フラナさん……」

妖精「いや、どう身てもお見舞いされるべきなのはあなたでしょ……」

フラナ「大したことないわ。全身が光焼けでヒリヒリするだけだし」

妖精「そ、そう……」

フラナ「それで、とりあえずあなたたちの今後のことを聞こうと思ってね。今復興を手伝ってくれてるイリスたちにはもう聞いたんだけど、あなたたちにはまだ聞いてないから」

妖精「あいつらから聞いたんならそれで良いでしょ。仮にも同一パーティなんだから」

フラナ「……イリスたちは人間だけど、あなたたちは人間じゃないでしょ? だから、一応聞いておくべきだと思ったのよ」

妖精「……」

フラナ「この国に定住するか否か、ってね」

クロシュ「……」

フラナ「あなたたちなら歓迎するし、今回の働きを評価して土地と家屋と当面の生活資金を提供する用意はあるわ。それにスライムと妖精であるあなたたちにとって、きっとここはこの大陸のどの国よりも住心地の良い国になると思う。まあ、王国とかあの勇者モドキとか、いろいろ不確定要素がないとは言えないのが悔しいところだけど……」

クロシュ「……」

フラナ「どうする? ああ、別に急かしたいわけじゃないからゆっくり考えてもらってもいいけど」

妖精「どうするの?」

クロシュ「……」


 ※今はまだ定住を選択できません


クロシュ「えっと……わたし……フメイちゃんを、捜しにいきたいから……」

フラナ「そう、わかったわ。でもあなたたちならいつでも歓迎するから、気が変わったらいつでも私のところに気なさいね。それとフメイ捜しの方は当初の約束通り、ここに住んでも住まなくても手伝ってあげる予定だったからそこは安心して」

クロシュ「……ありがと、ございます……」ペコリ

フラナ「いいのよ。昨日ここに来たんでしょ? ならきっとあなたの近くにいるわ。早く見つけてあげましょう」

クロシュ「うん……」

 ◆
356 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:25:57.22 ID:957IQeFT0
―少し前
 入植街

 ワイワイ ガヤガヤ

竜人の女性「ここは無傷だな。再利用できそうなもんはどんどん再利用するぞ」

ムキムキオーク「うす!」

ムチムチラミア「力仕事は苦手よお……」


イリス「石材は任せてください。私の地魔法で解体します……!」

ローガン「鋼材は私に任せたまえ」

ミスティ「氷材は……ないわね。かき氷でも作っていようかしら……」


竜人の女性「あー……お前たちは無理に手伝わなくて良いんだぜ。人間なんだし……」

イリス「でも、私たちは革命軍の一員ですから。魔族国を復興する為に立ち上がった気持ちは、ずっと変わりません」

ミスティ「イリスリーダーの指示に従うだけよ」

ローガン「右に同じくだ」

イリス「え、私リーダーなの!?」

竜人の女性「フッ、そうか……。それならまあ、できる範囲で頼むぜ」


包帯ぐるぐる巻きのフラナ「ここにいたのね。探したわ」スタスタ

イリス「フラナさん!?」

竜人の女性「いや、寝てろよ! 吸血鬼っつーかミイラみたいだぞお前!」

フラナ「この大事な時に寝てる暇なんかないでしょ。まずはあなたたち、イリス、ミスティ、ローガンの今後についてよ」

ミスティ「私たちの……?」

フラナ「ええ。今回の働きを評価して、あなたたちは人間だけどここ魔族国の永住権を与えても良いと思っているの。住む場所も土地も当面の資金も提供できるわ」

ミスティ「……」

フラナ「ただ、まあ……あなたたちは人間だから、旅人としての滞在ならともかく、今のこの国に定住するとなるといろいろ大変なのは間違いないわ。多くの魔族たちの人間憎悪は根深いし、謂れなき攻撃に晒されることもあると思う。だから正直、あまりお勧めはできないのよ……。私としては歓迎なんだけどね」

ローガン「この少女二人だけでなく、私のような不審者にまでそのような計らいをしてくれるとは、身に余る栄誉だ。気持ちだけで十分ありがたい」

ミスティ「ええ……。あなたにそう言ってもらえるだけで、ここで戦った甲斐があったと思えるわ……」

イリス「はい……! 私は未だ修行中の身なのでここに定住はできませんが、フラナさんにそう言っていただけると凄く嬉しいです……!」

フラナ「ふふ。気持ちの良い断り方をしてくれるわね、あなたたちは。もし人と魔族の関係が今よりももっと良くなったら、改めてここに住むことを選んでも良いからね。あなたたちなら歓迎するわ」

竜人の女性「おう! 別に住まなくても良いからいつでも遊びに来いよな!」

ムキムキオーク「へへ、かわいいお嬢さんはいつでもウェルカムだ! 鋼のおっさんもな!」

ムチムチラミア「うふふ、あなたたちの活躍は子供たちにしっかり聽かせてあげるわあ……」

 ◆
357 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:27:10.90 ID:957IQeFT0
―旧市街 公園

聖女「皆さんこんにちは……」ペコリ


淫魔の幼女「おねーちゃん……」

魔族国スライム「……」モニョ

魔族の子供「やっぱり、ちょっと元気ないね……」


ハーピィ記者「号外〜! 号外だよ〜!!」バサッバサッ


 風雪新聞「」バササッ


聖女「新聞ですか……。昨日のこと……目を通しておかないと……」ペラ

 風雪新聞「魔族大革命!!!悪の王国を討ち滅ぼす正義の革命軍!!!!」ペラ
 風雪新聞「かわいい姿に正義の心!!!黒スライムのクロシュ氏、間一髪で聖女を救う!!!」ペラ
 風雪新聞「人でありながら悪を討つ!!!ダークヒーローイリス!!!!!!」ペラ
 風雪新聞「ダークヒーローイリス、人質の扱いに提言!!!我らが竜人姉貴、誇りを取り戻す!!!!」ペラ
 風雪新聞「革命軍総司令フラナ氏、突然降り注いだ天光により全身に全治一ヶ月の光傷!!!!!」ペラ

聖女「こ、これ本人らに許可は取っているのでしょうか……。少なくとも私は許可を出していないのですが……」ペラッ

 風雪新聞「ダークヒーローイリス、人質の扱いに提言!!!我らが竜人姉貴、誇りを取り戻す!!!!」ペラ

聖女「……! 王国の人質や捕虜の扱いを全面的に改善……健康で文化的な最低限度の生活を保証し、無用な暴力を禁ずる……!?」

聖女「こ、これは……」

ハーピィ記者「本当ですよ、ロイエ教の聖女さん」バサッ

聖女「きゃっ! き、記者さん!?」

ハーピィ記者「普段は誇張気味の記事を書いてますが、それは事実です。竜人の姐さんも、ガキ共に見せられない振る舞いはするなと魔族国全域にお達ししましてね」

聖女「……!」

ハーピィ記者「ふふ、案外良い方に向かうかもですよ。あんまり平和になり過ぎても記者的にはつまんないですけどね」

聖女「……」

ハーピィ記者「ほら、笑って笑って。子供たちのお姉さんであるあなたが沈んだ顔をしてちゃ、みんな暗くなっちゃいますから」

聖女「あ……は、はい……」ニコッ

ハーピィ記者「オッケーオッケー! それじゃあ私は次の現場に急行しますんで、また炊き出しよろしく!」バサッバサッ

聖女「あ……い、いってらっしゃーい……!」

淫魔の幼女「いってらっしゃーい!」

魔族の子供「いってらっしゃーい!」

魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

聖女「皆さん……!」

淫魔の幼女「おねーちゃん、元気になった……?」

魔族の子供「えへへ、あのハーピィさんの新聞面白いもんね」

魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ

聖女「ふふ……はい」

 ◆
358 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:28:05.05 ID:957IQeFT0
―牢屋

旅行者の少女A「えええ!? お姉さん、マリー・セイントレア!!?」

旅行者の少女B「やっば、超有名人っつーか王族じゃん!!!!!!」

旅行者の少女A「さ、サインとかもらっていい系!?」

旅行者の少女B「てかあれっしょ! ドゲザ! ドゲザしなきゃ!!」

旅行者の少女A、B「ははーっ!!」ドゲザッ

マリー「い、いや……今はただの人質です。一般の方と一緒の部屋になるとは思っていませんでしたけど……」

旅行者の少女A「てことは、あたしたち王族と同格……ってコト!!?」

旅行者の少女B「やば!!! ウチら実質お姫様じゃん!!!」

旅行者の少女A「も、もしかして……マリーちゃん、みたいに呼んじゃっても良いとか?」

マリー「えっ……」

旅行者の少女B「や、それはまずいっしょ……! フケイザイだよフケイザイ!」

マリー「い、いえ……も、もう一回、お願いします」

旅行者の少女A「へ? ま、マリーちゃん?」

マリー「!!」

旅行者の少女B「マリーちゃん!」

マリー「!!!」


マリー(な、なんでしょう……。こんな風に呼ばれるのは、初めてで……)

マリー(私は……ずっと、憧れていたのかもしれません……)

マリー(みんなと、仲良くしたかったのに……王族だからって、みんな一歩引いて……)

マリー(……魔族なら、って思っても……王族だから、余計に嫌われるばかりで……)

マリー(でも、今なら……。ただの捕虜のマリーになった、今なら……)

マリー(誰かと……仲良く、なれるのかな……?)

 ◆
359 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:30:08.90 ID:957IQeFT0
クロシュ(それから……王国と新生魔族国は、いろいろと難しいやり取りを繰り返しているみたい……)

クロシュ(イリスさんが助けたはずのマリーさんが王国で死んだことになっているとか、本人が公式の場に人質として登場して王国内が大変なことになったりとか、いろいろ騒動はあるみたいだけど……政治のことは、よくわかんない……)

クロシュ(そして王国の騎士団に喧嘩を売ったわたしたちの罪は、ここ最近のゴタゴタで多分有耶無耶になった可能性が高いとかなんとか……)

クロシュ(とりあえず、安心して国の外に出ていくことはできそう……)

クロシュ(フメイちゃん……)

 ◆
360 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:31:11.88 ID:957IQeFT0
―数日後
 新生魔族国 表通り

 ワイワイ ガヤガヤ ダークヒーローイリス!!

包帯ぐるぐる巻きのフラナ「もう行っちゃうのね……」

イリス「はい……! 今までありがとうございました……!」ペコッ

クロシュ「ありがとう、ございました」ペコリ

妖精「魔族国がかつての栄光を取り戻せるよう陰ながら祈ってるよ」


ミスティ「……餞別って……本当に、こんなに良いの……?」

竜人の女性「おうよ! お前たち人間は体が弱ェ、それで美味いもん食ってしっかり肉を付けな!」

ムチムチラミア「こらぁ、女の子にお肉の話は厳禁よぉ……」

ムキムキオーク「ラミアはお肉付け過ぎだろ! 俺はもっとほっそりした体型の方が」

 ベギンッ

地に伏したムキムキオーク「」シュウウウウ…

イリス「あ、あはは……美味しいもの、いっぱい食べますね!」

ローガン「うむ……。ありがたく頂戴しよう。このパーティには育ち盛りが三人もいるからな」

ミスティ「……そうね。私も……少しは、脂肪を付けようかしら……」

 ☆お金をいっぱいもらいました
 ☆魔族国永久旅券(特定の国・地域では身分証明書としても使えます)を人数分もらいました

 *
361 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:32:13.94 ID:957IQeFT0
聖女「はあ、はあ……! クロシュさん!」タッタッタッ

淫魔の幼女「クロシュちゃーん!」タタタッ

魔族の子供「水臭いよー!」タタタッ

魔族国スライム「〜〜!」モニョニョ


妖精「あれは……聖女と、子供たちか」


聖女「はあ、はあ……。もう行ってしまわれるのですね……」

クロシュ「うん……」

淫魔の幼女「ずっとここにいれば良いのに……」

クロシュ「えと……」

聖女「聞きました……。大切なお友達を探しているのだとか……」

淫魔の幼女「えっ、そうだったの!?」

クロシュ「……うん」

魔族の子供「そ、そうだったんだ……。全然知らなかった……」

魔族国スライム「〜〜」モニョ

聖女「……クロシュさんが、一日も早くお友達を見つけられることをお祈りいたします……。どうか、ご無事で……」

クロシュ「ん……ありがと……」

聖女「そして……妖精さん」

妖精「え、私?」

聖女「私は……やはり、命は苦しめ合うばかりのものではないと、信じています」

妖精「……」

聖女「妖精さんの言い分ももっともです。しかし……ダークヒーローイリスの活躍で、魔族の方々の心証は少しづつ変化しつつあります……。苦しめ合うだけでない……互いに許し合い、憎しみを断ち切ろうとする、慈しみの心へと……」

妖精「……まあ、一時的にはそういうこともあるかもね」

聖女「私は……私たちは、これを一時的なもので終わらせはしません……! 必ず、この魔族国を、人と魔族が共に支え合い、助け合って暮らす国へと変えていってみせます……!!」

妖精「……そう」

聖女「だからいつか……またここに、来てくださいね。妖精さん自身の目で、心で、本当に変わったかどうか見届けてください。お願いします」ペコリ

妖精「まあ……いいけどさ……」

クロシュ「……わたしも……いい……?」

聖女「もちろんです……! クロシュさんも、是非いつかいらしてくださいね……! 待っています……!!」

淫魔の幼女「クロシュちゃんのこと、ずっと待ってるね……!」

魔族の子供「友達の子も、一緒に連れてきてね……!」

魔族国スライム「!」モニョモニョ

クロシュ「うん……!」

 *
362 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:33:11.80 ID:957IQeFT0
―新生魔族国 門

包帯ぐるぐる巻きのフラナ「気をつけていってくるのよー!!」

竜人の女性「死ぬんじゃねえぞー!!」

ムキムキオーク「また来いよー!!」

ムチムチラミア「元気でねぇ〜!!」

聖女「神のご加護を〜!!」

淫魔の幼女「ずっと待ってるからね〜〜!!」

魔族の子供「怪我しないでねーー!!」

魔族国スライム「〜〜!!」モニョモニョ!!



イリス「みんなも元気で〜〜!!」

ミスティ「さようなら……!」

ローガン「達者で……!」

妖精「……魔族国に、精霊の加護がありますよう」

クロシュ「……ありがと……!」


 強化ソリ「」シャーッ……


 ――魔族革命編 完
363 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:34:03.46 ID:957IQeFT0
クリアボーナス
↓1
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、一度だけ直前の判定を振り直せる。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+マジカルブラッドワイン
91-00 ↑+反魂丹
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 22:34:24.99 ID:9rc+TPzJ0
365 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/01/28(日) 22:44:06.65 ID:957IQeFT0
というわけでクリアボーナスが欲張りセットに決定したところで本日はここまでです。魔族革命編、クリアおめでとうございます

いろいろと胸糞の悪いシーンの多い魔族国でしたが、なんとか後味の悪くなさそうな結末に着地したようで良かったです。酷い場合は炎上する魔族自治区から逃げるように脱出して次の国へ向かうルートなども想定されていたので、かなり良い感じに終わることができて本当に良かったです
次にどこへ向かうのかは、次の更新の時に選択肢などを提示しようかと思っております。もしかしたら国や地域、敵対ネームドキャラクター、汎用クリーチャーの募集などを平日にするかもしれません。その時はよろしくお願いします

それでは本日もありがとうございました。次回の本編更新も恐らく土日になるかと思います。よろしくお願いいたします
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 23:09:24.19 ID:9rc+TPzJ0

とりあえず穏便に済んでよかった・・・
マリー様本当はあっさり退場キャラだったのかな。
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 23:15:10.79 ID:lTLlYz0FO
おつおつ
今後どうなるのかますます目が離せないですね
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 23:22:52.21 ID:JCIvASwGo
おつ
ダークヒーローイリス!ダークヒーローイリスさんカッコいい!
帰ってこれる場所が出来たのはクロシュパーティにとってとてもありがたい
まだ序章とはいえ綺麗にまとまってしかし謎は残りつつこれからも期待
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 23:25:01.69 ID:q05CC4mv0
乙です

予想以上にシビアな世界観&状況だけど、なんとかよくなった部分もあったし、ごく一部でも分かり合えたところもあって良かった
マリーさんもなんとか無事でなりより

ダークヒーローにされたり、いつの間にかリーダーになってるイリスさん、なんだか微笑ましい感じ
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/29(月) 00:08:46.34 ID:X4ModMSC0
乙です
なんとか色々あったけど何とかなって良かった
アリシラ?ちゃん性格変わってるぽいけどやっぱり別人格が乗り移ってるのかな
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/29(月) 01:13:39.81 ID:p4gyxvwiO

フメイちゃんも淫魔の幼女ちゃんもなんかクロシュちゃんに向ける感情が重いね?
いつもモニョモニョ言ってるスライム族がかわいいけど、どんな感じのスライムなんだろう
372 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/01(木) 00:01:44.26 ID:2Wg6n3hQ0
マリー様は本来あっさり死ぬか、生き残っても魔族たちにひどいことをされるかわいそうな運命を辿るはずでした
しかし反魂丹、イリスさんの精神性、復活時のクリティカル等、様々な要因が重なってかわいそうなことにはなりませんでした

多くの魔族にとって人間とは悪そのものであるため、人間でありながら人間を討つ決意をしたイリスはやや不可解な存在に映ったかもしれません。しかしそこで登場した『ダークヒーロー』という概念は魔族の子供たちの心を鷲掴みにしました
悪たる人の血を宿しながら、愛と正義に殉ずる哀しみの戦士イリス・プラネット。同胞を殺す度、心奥で流す血の涙は誰にも見せず。弱音も嗚咽も呑み込んで、彼女は悪を討つのでしょう――……

魔族国永久旅券を持っている限り、魔族国にはいつでも自由に出入りできます。特に集落を失って間もないクロシュにとって、帰る場所があるというのはとても心強いことかと思います
魔族国はこれから、少しづつ変わろうとしています。その変化の灯火がこれからどうなるかは、フラナや聖女や、魔族国に生きる者たちにかかっています。妖精の悲観した通りになるか、聖女の夢見る理想に近付けるか――。魔族国を出て再び旅路につくクロシュたちも、その先行きを案じていることでしょう

イリスさんは元気で人当たりが良く感情も豊かなので、自然と人々の中心になりやすいのかもしれません
なお我らが主人公クロシュ氏は良くも悪くも控えめで感情表現も得意ではないので、目立ちにくい方の子かもしれません……

アリシラさんは……どうしてしまったのでしょうか。ぼんやりスライムのクロシュちゃんにすら『様子が変』と言われてしまうほど変だったようです

フメイちゃんも淫魔幼女ちゃんも、クロシュちゃんのことが好きなようです。クロシュ氏は控えめなようでいて幼女たらしの悪いスライムなのかもしれません

このスレに登場するスライムの容姿については、基本的にはデロデロのゲル状粘体のような姿を想定しております。幼いスライムは体の再構成能力が未熟なため、発声器官を上手く作ることができず、モニョモニョといういわゆるスライム語しか話せません。ある程度以上の力を持ったスライムは自分の形状を自由に再構成できるため、発声器官を作って人語を話すことができるのです
クロシュちゃんも今はまだ力のない幼いスライムなので、気を抜くとスライムの姿になってモニョモニョ言い始めます。クロシュちゃんが通常のスライムを逸脱した高度な擬態能力を有しているのは、反映魔法という特殊な魔法のお陰なのです
373 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/01(木) 00:02:37.09 ID:2Wg6n3hQ0
というわけで、国や地域を募集したいと思います。その中から今のクロシュたちが目指したり滞在したりするのに丁度良さそうなものをピックアップして次の目的地候補とさせていただきたいと思います。よろしくお願いします

↓1〜 23:59:59まで

〈国名〉
概要:
産業:
情勢:


■参考:
〈魔族国〉
概要:
 王国領北西にある独立都市国家。知性ある魔族たちによって統治されている。
 多様な種の魔族が協調して暮らしており、生活水準は高め。
産業:
 魔法、手工業、性産業、服飾が盛んだが、現在は国内での自給的な生産・消費に留まっている。
 特に蜘蛛絹を用いた衣料品が人気だったが、革命後は輸出量が大幅に絞られており、国外における蜘蛛絹需要は上昇傾向にある。
情勢:
 先日の魔族革命により駐屯していた王国騎士が壊滅し、主権を取り戻した。
 未だ革命直後の混乱が残っているが、治安は革命以前より大きく向上している。
 現在は王国との緊張状態が継続している為、出入国には厳格な審査を経る必要がある。

〈オノゴロ諸島〉
概要:
 大陸から遥か東の海域にある島国。代々続く姫巫女の血筋によって統治されている。
 大陸とは異なる独自の文化を発展させており、その独特の雰囲気から旅行者の間で密かに人気がある。
 忍術や妖術といったこの地域特有の魔法(?)もあり、これの習得や研究を目当てに訪れる者もいる。
 また、他の国とは異なる進化を遂げた魔の者妖怪≠ェ存在する。
産業:
 温泉、忍術、妖術、鉄鋼業(特に刀鍛冶)が盛ん。
 刀剣の品質は世界最高水準と言われており、それを求めてここを訪れる剣客も少なくない。
情勢:
 近年、国の中心に聳える霊峰の神域が荒廃し、その影響で闇に属す者どもが勢力を伸ばしつつある。
 当代の姫巫女は原因の調査や闇の勢力への対処に尽力しているが、今のところ芳しい成果は挙がっていない。
 未だ成果を挙げられない姫巫女の求心力も低下しつつあり、霊峰のみならず人心も荒廃し始めている。
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 02:01:46.64 ID:UWQm3qZuo
〈セクリエ・ロイエ〉
概要:全世界に信者を抱えるロイエ教の総本山。定住しているのは高位の神官を中心にそこまで多くなく、国内人口の大半は巡礼の一時滞在者。魔族の数は人口の1割ほどだが表立った対立はなく、同じ神を信仰している(魔族は力ある種族、高貴な種族が多い事も関係している)
産業:神の奇跡を込めたお守り。ちょっとした幸運を呼ぶものから死者を呼び戻す、世の理に触れるものまで。
外貨を得る流れは他に建築物の観光くらいで、あとはほぼ寄付で賄われている。
情勢:混乱を増す世界情勢に対し、今こそロイエ神の名の下に世界を一つにするべしという急進派が台頭し、穏健派の現教皇と裏で対立している
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 17:07:18.14 ID:zRi2fl6Ho
〈港湾都市ウォーターポート〉
概要:
王国南西部の海に面した大きな港町。王国内外をつなぐ主要な玄関口のひとつ
いつも多くの人で賑わい、外国の物や文化が入ってくるせいか、どことなく異国情緒が感じられる

産業:
王国の輸出入の要となっているほか、漁業も盛ん
ここを中継地点として利用する観光客や旅人も多いため、そういった人たちを狙った珍しい土産物屋や旅人向けの店も多い
世界中から多様なものが集まってくるため少し変わった品揃えが見られる

情勢:
噂では、近海にこの港を利用する船を狙った海賊が出没するようになり
それを恐れて輸送船も漁船も本数が減っているらしい
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/02/01(木) 19:06:30.47 ID:nRB60+y6o
〈トウゲン帝国〉
概要:王国から北方、海を挟んだ別の大陸を支配する中華風の国家
国を興した初代皇帝は魔族を后とし人・魔間の融和に努めたという建国神話が残されており、魔族も普通に国民として生活している(少なくとも王国ほど表立った差別や対立はない)
華美であることを美徳とする独自の価値観があり、地方都市であっても他国の中心都市に匹敵する程の発展ぶりを誇るが
その分貴族・裕福な市民とそうでない庶民の貧富の差は激しく、スラム街も各地に存在する

産業:宝石や金細工といった宝飾品、独自の食文化が特に有名
中でも最南端の港湾都市〈ミンコン〉は美食の街として名高く、絶品料理を味わうためだけにここを訪れる旅行者も多いとか

情勢:過激な人族、及び魔族至上主義者によって結成されたマフィアがスラム街を中心に小競り合いをしながら勢力を拡大しつつある
近年は都市部においても活動が確認されており、国軍も手を焼いているようだ
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 19:17:33.80 ID:MdQzoHHg0
リテン・ヘイブン
概要:
王国から北の海に存在する島 かつては王国の犯罪者の流刑地であったが、いつしか犯罪者達に占拠されて半ば独立国家のようになった過去がある 現在でも何らかの事情で故郷にいられなくなった犯罪者者や逃亡者や亡命者が最後の逃げ場所とばかりに種族問わず集まってきている歓楽街
産業:
場所柄だけに他の地域では非合法な商品・あるいは曰く付きな商品が集まり、普通の賭博を楽しめる表カジノ・時には命を賭け合う過激な賭博を行ったり見学できる裏カジノ、どんな性癖持ちも満足できる多種多様な娼館等といった他の地域では
中々楽しめない産業で外貨を稼いでいる また各地から特殊な事情を持つ人々が集まってる関係上ガセ情報から国家機密レベルの情報まで多種多様の情報も売り買いされている
もちろんそういった怪しい部分に関わらないで小規模な農業や漁業でひっそりと自給自足して生活している人たちや普通の飲食店や宿屋を経営している人達もいる
情勢:
ここを追われたら他に逃げ場所が無い者が多く集まっているためか治安は意外と安定している しかしそれは後ろ盾の無い一般人レベルの話で上位の財力を持っている者達は独自の私兵を用意して派閥を形成し緊張状態が続いており、
また観光客に扮したスパイや暗殺者が紛れ込んでおり、人や情報をめぐって密かに争いあっている
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 19:38:46.50 ID:sr/9NWia0
機械都市テンペスター
概要:王国の南に位置する都市、機械産業が発展しており工場が数多く立ち並び、日夜様々な兵器や武器が開発されている。

産業:ここで作られる機械仕掛けの武器や兵器の性能は高く、様々な国が国防のためにここの製品を求めている。

情勢:腕があれば種族問わず活躍できるため、治安は比較的良いが、武器を横流しする闇市場も少なからず存在する。
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 20:55:25.56 ID:pDxJG3ETO
温泉町トウゲン
概要:山奥にある温泉町。そこかしこから温泉が沸き、観光地として人気。
産業:温泉は勿論のこと、宿や美味い料理や酒も人気。
情勢:治安はいいが、最近温泉の出が悪くなっており、魔物の仕業だと噂されている。
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 20:59:54.21 ID:AqkISvtu0
芸術都市ミュージア

概要:王国西部に位置する都市。芸術、及び芸能活動が盛んで、美術館や劇場などが至る所に立ち並んでいる。
芸術家や役者、歌手などを志す者にとっては憧れの街であり、この街で成功した者たちは皆、巨万の富と名声を手にしている。

産業:最近では少年少女たちが歌って踊るステージが人気を集めており、彼らまたは彼女らは"アイドル"と呼ばれている。
人気のアイドルともなれば熱狂的ファンも多く、ステージを見に遠方から駆けつけるファンもいるほどである。

情勢:今までは平和そのものだったが、アイドル達の人気に伴い様々な迷惑行為をする過激なファンが増えているという。
そのため、最近ではそういう連中の対処を冒険者に頼む事も多いようだ。
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 21:10:24.22 ID:y4HN3Neno
〈国名〉大魔女帝国
概要:空中機動要塞上にある独立都市国家。大魔女と呼ばれる強大な独裁者によって支配されている。大魔女の魔翌力によって空中機動を含むインフラの全てが運営されている。国民は大魔女のファンであり、大魔女は国民のことを愛しているアイドル国家。洗脳国家ともいう。入国条件は各国に置かれた大使館に申請した上で大魔女への愛を語る面接にクリアすること、要塞が迎えに来てくれる。割りとガバガバ入国できる。

産業:エンタメ産業が発達しているが、作品は大魔女が主役の映画や漫画、オペラ、小説など偏りが見られる。また、大魔女の教えにより魔法アイテム産業が盛ん。

情勢:長命の大魔女による独裁のため、政治は非常に安定しているが、他国の日照権を奪うわ国民という名の信者が布教してくるわ迷惑国家の誹りを受ける。大魔女暗殺未遂など事件の大半は専ら外国勢力によるもの。
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 21:20:05.86 ID:BWniqWVDO
〈オリシン王国〉
概要:大陸北東部に存在する国。世界で最も長い歴史を持つ最古の国の一つであり、各地に古代の遺跡やダンジョンが存在している。
また一方で「本の国」とも呼ばれ、首都に存在する世界最大の大図書館をはじめ、見られない本が無いと言えるほど、古今東西の本が閲覧・購入が可能である

〈産業〉
基本的な産業は自国で補う自給率の高さが特徴だが特に、遺跡の観光や欲しい本を目当てに集まる観光客や遺跡の探索者を相手にした商業が盛んであり、たまに遺跡から発掘された掘り出し物がオークションで取引されていたりする。
〈情勢〉
政治的には最近国王が幼い兄弟姉妹を残して亡くなり、権力争いが起こっている。 なお、当の兄弟姉妹同士は仲良しでお忍びで街に遊びに繰り出していたりする。
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 22:33:45.86 ID:W8vOxtYzO
〈ユーシリア帝国〉
概要:王国の東にある帝国
遥か昔に死闘の末に魔王を討伐した英雄が初代皇帝となり、建国したと言われている
初代皇帝が魔王討伐時の仲間の一部が、筆頭貴族となり、その内のいくつかの家は現在まで存続しており、魔王復活に備え先祖の武具や魔法を代々伝承し続けているとされている
しかし現在は問題をいくつも抱えておりそれなり程度の国の一つとなっており、国際的な発言力も低下中

産業:国内に肥沃地帯や港を抱えており、近海に優良な漁場も抱えている
そのため、食料の輸出や交易が盛ん
現皇帝が各種産業への魔法技術の活用を推進しており、その分野で芽が出つつある
長い歴史を持つため、古い遺跡や文化遺産、書物・文物があり観光業や留学生受け入れも盛んだったが、国内情勢の悪化により減退しつつある

情勢:十数年前までは、圧倒的な武勇を誇り建国の英雄の生まれ変わりとまで言われ、国民から絶大な人気を誇っていた前皇帝のもと、安定した情勢を保っていた
しかし遠征中に魔王復活を叫ぶ魔族達の襲撃により殺害
ほぼ同じくして帝位継承第一位が病により倒れ、魔族の呪いと噂されるようになる
それにより、後継者としての教育を受けて来なかった現在の皇帝が急遽即位
即位してすぐに、魔族排斥を訴える国民達に対して軽はずみに魔族の排斥を止めるよう発したことで国民の反発を招く
そして帝国内の混乱を見た近隣各国が帝国の肥沃な土地と財産を求め侵攻、帝国はかなりの領土を失う
この一連の流れにより、現皇帝の国民からの信頼は完全に失墜
皇帝の座を欲して、魔族と手を組んで偉大な先帝と肉親を手に掛けたとの噂まで流れ、帝国史上最低の愚帝とまで言われるようになる
一方で、現在の情勢は先帝の無理な外征と、国内の発展や後継者教育を怠ったことが主要因とし、現皇帝はそのツケを支払っているだけと見る者
現皇帝は配下の才覚を的確に見分け、公正明大な国政を行い、先帝よりも優れていると見る者もいる
皇帝の人となりを知る近しい人からは、彼を強く信頼するものが多く見受けられる
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 23:24:28.25 ID:5QsuC29AO
国名:国際商業都市イスファハーン
概要:世界の半分と言われしめるほど富を集積した国際都市
そして世界で最も貧富の差がある国家でもあり、世界一の大富豪が在住している傍ら各地にスラム街が広がる
世界一の高さを誇るタワーがあり、それが国家と富の象徴
御三家と呼ばれる大富豪一族の合議制をとっている
国家の華やかさと暗部のコントラストが最も激しい通称欲望と絶望の国
産業:商業が発展しており何でも売っている
農作物や鉱物、果ては奴隷、兵器、内臓など誰かが欲しいと思ったものは必ず揃えられる
情勢:とある御三家の一角は兵器武器の輸出目的で各国の紛争の裏で暗躍しており、子飼いの諜報機関やテロリストも存在する
現在、御三家同士の権力争いが激化しており、様々な思惑が暗躍する不安定な状況にある
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 23:31:02.74 ID:F6CtSJ7VO
〈テラヌス・ウルス〉
概要:荒涼とした砂漠地帯に位置する国家。多様な部族が共生しており、各部族の首長による議会制をとっている。
魔族に対しては寛容で部族も存在するが彼らは少数派で影響力は低い。
産業:良質な魔石の鉱脈が存在し、それらを用いた魔道具や魔術と過酷な環境に鍛えられた屈強な傭兵で外貨を得ている。
国内には傭兵を鍛えるための錬兵場も存在し訓練を受けることもできる。
また性には開放的で風俗業も盛ん。
情勢:
各国に対し中立を宣言しているが近年は干ばつによる水不足が深刻化しており、水の安定供給のために中立を捨てるべきという派閥が台頭しはじめている。
国内の治安は現在良好だが、中立を捨てるなら人間と魔族の間で対立が発生する可能性はある。
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 23:51:52.65 ID:ASEPbOy40
〈緑の国フォレスティナ〉
概要:王国のある大陸の巨大森林地帯にある、多種多様な種族が暮らす国
人間や亜人、妖精や魔族、精霊やはてはドラゴンまで、様々な存在がいる
四年に一度の選挙で代表者を選び政治を取り仕切る
森の中心には世界樹と呼ばれるてっぺんが見えないほどの巨大な木がある
一説には世界樹の上は天界に、根は星の中心に繋がっているとされる
世界樹近辺は聖域とされ、濃密かつ清浄な魔翌力が満ち溢れているが、世界樹の結界により一部の人物しか出入りできないようになっている
産業:森の恵みによる食料による自給自足が主
一部で食料や質の高い工芸品を輸出し、対価で森では手に入らない物資を輸入している
情勢:意外にも外からの来訪者にはそれほど排他的でもなく、国外から訪れる人もそれなりにいる
ただし森を荒らすと精霊達にポイッと追い出されるらしい
魔翌力が濃密で精霊と触れる機会も多いため、魔法の修行には最適
四年に一度の選挙ではいろんな種族の者たちが様々な手段で得意分野をアピールする、一種の大きな祭と化しており、それを楽しみにしてる人達も大勢いる
387 : ◆eAA16RTlRw2e [sage saga]:2024/02/02(金) 00:02:07.79 ID:+Cy+Pbt60
皆さま、たくさんの案をありがとうございます。全ての場所を登場させられるかはわかりませんが、是非とも使わせていただきたいと思います
また事後的な通告となってしまい申し訳ないのですが、世界観や設定に合わせて内容を若干程度変更させていただくことがあります。ご了承くださいませ(ダメな場合は早めに連絡をお願いします)

敵対キャラクターや汎用クリーチャーの募集もしようかと思っていましたが、そちらは展開に沿って都度募集をした方が良さそうな気がしたので今回は見送りといたします
本編の更新は予定通り土日に行いたいと思います。よろしくお願いいたします
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/02(金) 00:50:32.80 ID:53IQCQFbo
了解報告おつー
389 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 18:07:35.65 ID:3BZznijO0
 ◆

―数日前 夜
 新生魔族国 宿 ロビー

ローガン「魔族国を出たらこのパーティはどこへ行く予定なのだ?」

イリス「あー、ええと……実はまだ、決まっていないというか……」

ミスティ「……このパーティ、明確な目的地はないのよね。強いて言うなら、捜し人のいるクロシュだけど……」

妖精「クロシュの捜し人もどこにいるかわかってるわけじゃないしねえ。まあ、適当に近辺を巡って聞き込みでもすれば良いんじゃない?」

クロシュ「……えと……ごめんなさい……」

イリス「いやいやクロシュちゃんが謝ることなんて何もないって! 元からそういうつもりのパーティだもん! ね?」

ミスティ「ええ……。私も目下の目的があるわけじゃないから、付き合ってあげるわ……」

ローガン「うむ……。私も行く宛のない流浪の身だ。正式にパーティ入りした今、異論などあるはずもない」

妖精「だってさ。良かったねクロシュ」

クロシュ「……ありがと、ございます……」ペコ

ミスティ「いいのよ……」ナデナデ

ローガン「うむ……」

 *

イリス「……とは言っても、聞き込みだけじゃ埒が明かないんじゃないかなあ……」

ミスティ「地道にやっていたら何年もかかってしまうかもしれないわね……。フメイ自身も恐らく定住はしないでしょうし……」

ローガン「そのフメイ殿が人間の絶滅を望む炎魔法の使い手だというのなら、この先何らかの過激な行動を起こすかもしれぬ。その後を追うというのはどうか」

イリス「で、できれば何かを起こす前にお話したいです、私は……」

妖精「それなら占い師とかを頼ってみるのはどう?」

ミスティ「占い……。妖精はアテがあるの?」

妖精「ないわけじゃないけど……私の知ってる奴は屑だからやめといた方が良いよ。あなたたちは?」

イリス「うーん……運命に関わる属性は希少中の希少らしいし……」

ミスティ「私も知らないわ……。ローガンさんは?」

ローガン「私もわからぬ……」

イリス「ううーん……あ!! 大魔女とか、どうかな!?」

妖精「ええ……」

ミスティ「だ、大魔女って……」

ローガン「もしや、大魔女帝国の……」

イリス「そ、そう! 大魔女はあらゆる属性に精通してるって話だし、占術魔法も使えるんじゃないかな……!?」

ミスティ「……入国する為に各国の大使館を巡るの? 今から?」

イリス「あっ」

ローガン「トウゲン帝国やオノゴロ諸島といった大陸外の国の大使館まで巡らねばならんとなると……今から目指すのは現実的ではないな……」

妖精「……占いの線は厳しそうだね、こりゃ」
390 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 18:08:03.28 ID:3BZznijO0

 窓「」ガラッ
ハーピィ記者「どうもこんばんは!!」ヌッ

妖精「うわああ!!」コテッ

クロシュ「!」ビクッ

ミスティ「い、いきなり何!?」

イリス「あ、あなたは……私を勝手にダークヒーロー扱いしてる悪徳記者!!」

ハーピィ記者「心外だなあ、人と魔族の架け橋となる記事を書いてるだけなんですから大目に見てください」

イリス「ま、まあ嫌われてるわけじゃないから別に良いですけど……」

ローガン「……それで、ハーピィの記者殿がなぜここに? 号外というわけでもなさそうだが」

ハーピィ記者「そこのクロシュちゃんの探し人の目撃情報と、ついでに次の目的地を盗聴して来たのでそのご報告を」

クロシュ「!!」

ハーピィ記者「ふっふっふ、それはですね――」


↓1〜 先に2票入ったもの 道中イベントはどれも自由安価×1、ランダム×2で統一します
1.宗教国家セクリエ・ロイエ(>>374
2.ユーシリア帝国(>>383
3.緑の国フォレスティナ(>>386
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 18:10:16.68 ID:TioO6gXI0
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 18:14:22.82 ID:tYqeAADd0
3
393 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 18:41:54.44 ID:3BZznijO0
ハーピィ記者「――フォレスティナです!」

妖精「えええええ!!!!?」ドテッ

イリス「フォレスティナ……! 世界樹があるっていう……!」

ハーピィ記者「ええ、そのフォレスティナです。今現在、彼女らはそこを目指しているようです」

ローガン「……不可解だな。人を滅ぼすつもりなら他に人間が繁栄している国などいくらでもありそうなものだが……なぜよりにもよって人の多くない緑の国を……?」

ミスティ「……まさか、世界樹を焼き滅ぼそうなんてつもりじゃ……」

妖精「……フメイの火は強力だけど、世界樹を死に至らせるのは到底無理だよ……。だからその心配はいらないと思う……」

ハーピィ記者「それじゃあ私は伝えましたので! 皆さんの旅路が良いものであることを祈ってますよ!」バサッバサッ


クロシュ「……フォレスティナ……」

ミスティ「まあ何にせよ、次の行き先は決まったわね……」

ローガン「うむ。森歩き用の装備を整えねばな」

イリス「いざ、緑の国フォレスティナ!」


妖精「うげぇ……フォレスティナかぁ……」ドンヨリ

 ◆
394 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 18:46:58.46 ID:3BZznijO0
―とある夜
 街道沿い 野営地

 焚き火「」パチパチ…

フメイ「……」

アリシラ?「もー、落ち込むくらいなら無理矢理にでもクロシュちゃんを引っ張って来たら良かったのに」

フメイ「……落ち込んでなんか、ない」

アリシラ?「いやいや、どう見ても落ち込んでるよ〜。それにクロシュちゃんなら、フメイちゃんがもっと食い下がって無理を言えば一緒に来てくれたかもよ?」

フメイ「……クロシュの優しさにつけ込むのは、嫌。それに……優しいクロシュが、フメイたちと一緒に来たら……きっと、いっぱい傷付く……」

アリシラ?「頑固だねえ。フメイちゃんがクロシュちゃんを大事にしたいのはわかるけどさ……。人類殲滅もクロシュちゃんのためなんでしょ?」

フメイ「……別に、クロシュのためだけじゃない。フメイだって人間が嫌いだし、フメイたち以外にも人間に苦しめられている種はいっぱいいる。人間がいなくなれば……」

アリシラ?「人間がいなくなっただけで、本当に世界が平和になると思う?」

フメイ「……」

アリシラ?「うふふ……見たよね? 憎さのあまりに子供や赤ん坊ですら串刺しにしてげらげら笑っていた魔族たちの姿を……」

フメイ「………」

アリシラ?「あの残虐性が、はぐれ者のクロシュちゃんやフメイちゃんに向けられることはないって断言できる?」

フメイ「…………」

アリシラ?「フメイちゃんの敵はねえ……人間だけじゃないんだよぉ。フメイちゃんは、クロシュちゃんに害をなそうとする全てを焼き滅ぼさなきゃいけないの……」

フメイ「………わかってる」

アリシラ?「自分の力だけじゃ、敵を全て滅ぼすのが難しいのもわかってるでしょ?」

フメイ「…………」

アリシラ?「下劣で狡猾で残虐な輩は、どこにでも、いくらでも、この世界に潜んでるの。そいつら全てを焼き滅ぼさなきゃ、クロシュちゃんが本当に安心して生きられる日なんて永遠に来ないんだよ……」

フメイ「…………」

アリシラ?「うふふ……焼き殺したいよね? でも、それが難しいのもわかるよね? じゃあ……どうしたら良いと思う……?」

フメイ「…………わかん、ないよ……」

アリシラ?「ふふ……。じゃあ、教えてあげる。フメイちゃんがどうしたら、クロシュちゃんが平和に暮らせる世界を作れるか」

フメイ「……?」

アリシラ?「というわけで、次の行き先はフォレスティナに決まり!」

フメイ「……なんで?」

アリシラ?「うふふふ……その時が来たら教えてあげる……」

フメイ「…………」

フメイ「あなた……誰?」

 ◆
395 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 19:56:49.59 ID:3BZznijO0
―緑の国への旅路
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・自己強化の練習をする[2/3]
……………………………………………………………………………………
―街道

 強化ソリ「」シャーッ

イリス「緑の国へは……常闇の樹海沿いの街道をずっと行くと、緑の大森林の入口に着くんだよね」

ミスティ「森林に入ったらソリはどうしようかしら……」

妖精「フォレスティナまでは森林内でも街道が整備されてるから普通にソリで走れるよ。前と変わってなければね」

イリス「妖精さんは行ったことがあるの? ていうかもしかして出身だったり?」

妖精「黙秘」

 *
396 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 19:57:17.09 ID:3BZznijO0
イリス「それにしても色々貰っちゃったなあ……。反魂丹まで……」

ミスティ「私たちが使うためのものだったのにマリーさんに使わせちゃったから、って言ってたわね」

ローガン「律儀な方だ。そういうところが人望に繋がっているのだろうな」

クロシュ「……この、赤いのは……?」

 赤い液体が入った瓶「」チャプ

イリス「これは……マジカルブラッドワインっていう吸血鬼用のお酒、なんだって……」

ミスティ「……まさか、血が入ってるんじゃ……」

イリス「あ、そこは大丈夫みたい! これは非吸血種の子供でも飲めるように血を使わないで度数もかなり低くしたものみたいだから」

ローガン「ふむ……。私は度数が高い方が好みだが、名前からするとこれは君たち魔法使いに適したものなのだろう?」

イリス「そうみたいです。飲むと一時的に魔力の生産量と出力量が大きく上がるんだとか。人間が使う場合は体への負担もあって多用は厳禁みたいなんですけど」

ミスティ「一本しかないのなら多用する心配はないわね。ここぞって時に使いましょう」

イリス「うん。フラナ師匠がくれた餞別の品、大事に使わなきゃね」


妖精「……ん? 餞別袋の底の方にまだ何かある」ゴソゴソ

 石の賽「」コロン

クロシュ「……? いし……?」

ミスティ「石の……立方体ね」

ローガン「面には何も描かれていないが、大きさからするとサイコロのようにも見えるな」

イリス「なんだか、不思議な魔力を感じる……。何だろう、これはフラナ師匠からも聞いてないけど……」

妖精「……何かの加護がかけられてるけど……何だったかな、この感じは……」

イリス「う〜ん……わかんないや! でも悪い感じはしないし、大事にとっとこう!」

ミスティ「そうね。フラナさんたちが悪いものを渡すとも思えないし、次に会った時にでも聞いてみましょう」


 強化ソリ「」シャーッ


↓1 ランダムイベント
01-05 野生の魔王が現れた!!!!
06-20 襲撃
21-35 食べられる野草(まずい)
36-50 自生する野菜(まあまあ)
51-65 自生する果物(おいしい)
65-80 良いもの発見(自由安価。道具限定)
81-95 良いもの発見(自由安価。道具に限らず人やスポットでも可)
96-00 旅の仲間
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 19:58:33.64 ID:7m/pgekFO
398 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 20:58:06.59 ID:3BZznijO0
 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「ふう……」

イリス「お疲れ様!」

ミスティ「あなたも。風魔法で移動を補助してくれてたでしょ?」

イリス「えへへ、まあ……。できることないかなって思って」

ミスティ「氷魔法は使えないの?」

イリス「だめみたい。氷と闇はどうにも……」

ミスティ「……言っては何だけど、あなたが氷まで使えなくて良かったと今思ってしまったわ」

イリス「あ、あはは……もし使えたとしてもミスティには敵わないよ。所詮は器用貧乏だからね」

ミスティ「平均レベルより上だと思うわ。何にせよ、とりあえず今は休憩にしましょう」

妖精「はーい」

スライムクロシュ「〜」モニョ

ローガン「私は周辺を警戒していよう」

 *

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ん? なあに?」

スライムクロシュ「〜」モニョ

妖精「あっち? ああ、あれのこと?」

 森林木苺「」

スライムクロシュ「〜」モニョ

ローガン「おお、これは……!」

イリス「わあ、綺麗な木苺!」

ミスティ「美味しそうだけど……これは本当に木苺なの? 良く似た毒苺ってことはない?」

妖精「これは緑の大森林で採れるやつだね。人間が食べても大丈夫なやつだったと思う。多分」

ミスティ「多分……」

スライムクロシュ「〜〜」モグモグ

妖精「ほら、クロシュも平気で食べてるでしょ」

ローガン「クロシュくんはスライムだと思うのだが……」

イリス「……よし! 妖精さんが大丈夫って言ってるんだから大丈夫だよ!」プチッ

 モグモグ

イリス「あ……」

ミスティ「あ……?」

イリス「あま〜い!!」

 ☆森林木苺を食べて元気になりました
  この道中の次の戦闘時、コンマ+15

 ◆
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:11:24.71 ID:MsVjwJcEO
氷や闇は星と相性悪い? それともイリスの性質かな?
400 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 21:20:57.99 ID:3BZznijO0
―夕方
 関所 王国領側

 ワイワイ ガヤガヤ

露店A「安いよ安いよ〜」

露店B「今なら森歩きの靴がなんと銀貨一枚!!!」

露店C「マナポーションはいらんかね?」


 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「ここが……関所みたいね」

イリス「けっこう賑わってるなあ。観光地だからかな?」

ローガン「今年は四年に一度のフォレスティナ首長選挙があるらしい。それで人が多いのかもしれんな」

妖精「とりあえず王国領を出ようよ。私もクロシュも王国領にいると息が詰まる」

ミスティ「そうね……。それじゃあ妖精は隠れて、クロシュは犬か何かに擬態していて」

クロシュ「ん」コク

 *

―夕方
 関所 森林側

 木々「」サワサワ

イリス「わあ……こっち側はもうかなり森って感じだねえ」

ミスティ「地図によると、ここから緑の大森林……つまりフォレスティナ領ということみたいよ」

ローガン「ふむ。フォレスティナの首都までこの森林地帯が続くというわけか」

ミスティ「そういうことみたいね……。それにしても……」

 ワイワイ キャッキャ

森妖精A「フォレスティナにようこそ、旅人さん!」ヒラヒラ

森妖精B「えっへへ〜楽しんでいってね〜」ヒラヒラ

森妖精C「ねえねえ旅人さん、フェアリーシロップ欲しくない? ねえ欲しくない?」ヒラヒラ

森妖精D「妖精のお宿ですよ〜。妖精さんのせいいっぱいのご奉仕付きですよ〜」ヒラヒラ

 ワイワイ キャッキャ

ミスティ「……こっちもこっちで、賑やかね……」

イリス「そ、そうだね……。森の妖精さんは、積極的というか……」チラ

妖精「はあ……王国領にいるよりはマシだけどさ……」

ローガン「妖精殿は森の妖精が苦手なのか?」

妖精「別に……。ただ、相容れないってだけ……」

犬クロシュ「……」ペロペロ

妖精「うひゃあ! 急に舐めるな!!」


森の関所で一晩過ごします
↓1 どこに泊まる?
1.妖精のお宿(お金が減りますが、お元気になります)
2.野営(お金が減りません)
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:22:08.07 ID:65n6n0fxo
1
402 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 21:42:20.25 ID:3BZznijO0
イリス「今夜は妖精さんのお宿に泊まろうよ! 竜人姐さんも美味しいもんいっぱい食べろって言ってたし……!」

ミスティ「私も同意するわ。せっかく頂いたお金だもの、有意義に使いましょう」

ローガン「私も異論はない。心地良い環境での休息は良き活力となろう」

妖精「まあ……良い寝床なのは確かだと思うよ、うん……」

犬クロシュ「ハッハッハ」

ミスティ「……もう人やスライムの姿に戻って良いわよ、クロシュ……」

 *

―妖精のお宿

お宿の妖精たち「せっせせっせ」パタパタパタパタ


イリス「わぁ〜、小さい妖精さんたちが一生懸命働いてる……! かわいいなあ」

妖精「そういう視覚効果を狙った宿だからね。かわいく見せてるんだよ」

イリス「そ、そういうこと言うのやめてよぉ〜」

妖精「事実だもん。これでお金を落とす妖精性愛者が後を絶たないんだから。下品な商売だよ」

ミスティ「妖精はもうちょっとこう……言葉を選べないのかしら……」

妖精「これでも選んでる方なんだけど……」

ローガン「ううむ……。かわいいと思ってしまうが……それが意図されたものだと聞かされると、なんとも言い難い痒さがあるな……」

イリス「あれ? そういえばクロシュちゃんは?」

ミスティ「……あそこでお宿の妖精たちに囲まれているわね……」


スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

お宿の妖精A「わぁ〜黒いスライムさんだあ〜」

お宿の妖精B「黒くて綺麗でかっこいいです、お客様……」

お宿の妖精C「スライムさん向けのマッサージしてあげるね」フニフニ

スライムクロシュ「///」モニョニョ


妖精「何をやっているのあの馬鹿スライムは……」

妖精のお宿に一泊します
↓1〜3 自由安価 宿泊中何をする?
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:43:39.13 ID:TioO6gXI0
女性陣、温泉タイム
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:45:29.37 ID:07D4fN/So
クロシュ変身能力を戦闘用に磨く
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:45:57.54 ID:7m/pgekFO
冒険者ギルドで依頼探し
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:46:28.59 ID:7cH0PawQ0
星の魔翌力を読んでみる
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 21:46:33.14 ID:kpzElX0qo
お宿の妖精とうちの妖精さんとの会話
(あくまでお客様対応なのか、同族ぶっちゃけトークとなるのか)
408 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 22:26:58.29 ID:3BZznijO0
―妖精のお宿 温泉

 カポーン…

スライムクロシュ「〜〜」デロデロ

妖精「だから溶けてるってば」ペチペチ

イリス「あはは、クロシュちゃんってお風呂でいつも溶けそうになってるよね」

ミスティ「ふふ、気持ち良さそうよね。私もお風呂で溶けちゃいたいって思うことが時々あるわ……」

イリス「えっ」

ミスティ「え……」

妖精「……」

ミスティ「……な、ない? そういうの」

イリス「……ど、どう、かな……。私は……ない、かも……」

ミスティ「……よ、妖精は……?」

妖精「大気に溶けちゃいたいって思うことはあるけど……お風呂はないかな」

ミスティ「そ、それは私もわからないわね……」

半スライムクロシュ「……えと……わたしも……溶けちゃいたいとき……ある、よ……」モニョ

ミスティ「クロシュ……! クロシュならわかってくれると思ったわ……!!」

半スライムクロシュ「え、えへへ……」モニョニョ

 *
409 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 22:27:40.61 ID:3BZznijO0
―同刻 男湯

 カポーン

ローガン「ふう……。若い女性ばかりのパーティの唯一の男というのは、誉れ高い立場ではあるが……しかし、気疲れするな……」

ローガン「考えても見れば、あの子らは皆未だ20にも満たない子供たちか……。私の責任は重いな……」

ローガン「……フッ。どうせ生きる価値などない身だ。命を賭して、あの子たちの盾となれれば本望……」

 ガラッ

お宿の妖精「お客様ぁ、熱燗をお持ちいたしましたぁ〜」パタパタ

ローガン「む、ありがたい……」

お宿の妖精「お注ぎいたしますねぇ」

 熱燗「」トクトク

ローガン「感謝する……。いただこう」グビッ

お宿の妖精「わぁ、良い飲みっぷりですぅ」

ローガン「はっはっは、温泉でやる一杯はやはり格別だ!」

お宿の妖精「うふふ……お客様ぁ……追加サービスに、お夜伽はいかがですかぁ……?///」ピラ

ローガン「…………」

ローガン「」グビッ

ローガン「君はとても可愛らしく美しい妖精だが……私が愛するのは、亡き妻ただ一人……。丁重に断らせて頂こう……」グビグビ

お宿の妖精「わぁ……素敵な旦那様ですぅ……///」

ローガン「フッ。私は鋼属性ゆえ、誘惑には強いのだ」グビグビ

 ◆

―夜
 お宿の庭

スライムクロシュ「……」モニョモニョ

 小盾「」

スライムクロシュ「……」モニョモニョ


妖精「温泉を出てから見かけないと思ったら、こんなとこにいたの」パタパタ

スライムクロシュ「!」モニョ

妖精「ああ、前に武器屋で教わったやつね。できそうなの?」

スライムクロシュ「〜」モニョ

妖精「あと少しなの? じゃあ見ててあげるから、やってみて」

スライムクロシュ「〜」モニョ


↓1
01-95 成功
96-00 ??
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 22:29:29.76 ID:7cH0PawQ0
411 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 23:01:49.94 ID:3BZznijO0
スライムクロシュ「……」モニョニョ…

スライムクロシュ「!!」

 カッ!

盾を背負ったスライムクロシュ「!」ジャキンッ!


妖精「へっ?」

盾を背負ったスライムクロシュ「?」

妖精「……なんか、かたつむりみたいになってるよ?」

盾つむりスライムクロシュ「??」モニョニョ


風呂上がりローガン「何やら鋼の気配を感じて来てみれば……素晴らしい姿ではないか、クロシュくん!!」ホカホカ

妖精「うわっ! なんかちょっと酒臭いんだけどローガン!」

風呂上がりローガン「はっはっは、気にするな! どれ、私が今のクロシュくんの鋼度を測ってあげよう!」

妖精「なんかテンションおかしいし……」

盾つむりスライムクロシュ「?」モニョ

風呂上がりローガン「ふむ……かたつむりのような見た目だが、実のところ全身が鉄の堅さを獲得している! 試しに私の拳をコンコンしてみると――」

盾つむりスライムクロシュ「?」コンコン

風呂上がりローガン「うむ、堅い!! これで君は、見た目だけでなく能力の擬態までできるようになったというわけだ!!!」

盾つむりスライムクロシュ「!」

風呂上がりローガン「その盾の堅さを保ったまま他の姿に擬態できたりはするかね?」

盾つむりスライムクロシュ「〜」デロデロ


盾士クロシュ「!」ジャキーン!

妖精「……!」

風呂上がりローガン「素晴らしい……!! まるで小盾を構える為に生まれてきた聖騎士のようだ……!! しかも頑丈さは継続している……!」

盾士クロシュ「……!」

妖精(く、悔しいけど……ちょっとかっこいいって思っちゃった……)

風呂上がりローガン「これが、スライムの潜在能力と反映魔法を組み合わせた、クロシュくんの新しい力というわけだ!!!!」

盾士クロシュ「わたしの……ちから……!!」ジャキーン!

風呂上がりローガン「うむ!! 近接戦闘の心得なら私がいつでも教えてあげよう!! よくやったぞ、クロシュくん!!!」

盾士クロシュ「うん……!!」

妖精「……慣れるまでは無理しちゃだめだよ。新しい力なんだから」

盾士クロシュ「う、うん……!」

風呂上がりローガン「はっはっは! 妖精くんの言う通りだぞクロシュくん! 体が慣れるまで禁物だ! 無理はな!!」

 ◆
412 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 23:03:18.19 ID:3BZznijO0
―お宿 ロビー

 冒険者ギルド出張所「」
 出張所受付嬢「……」コックリコックリ

ミスティ「こんなところに冒険者ギルドの出張所……?」

イリス「せっかくだし見ていってみようよ」

ミスティ「お金にはまだまだ余裕があるわよ。それにフォレスティナの首都に向かっている最中なのだから、ここで依頼を受けている暇はないんじゃないかしら」

イリス「ま、まあそう言わずに。納品依頼とかなら手持ちでできるものもあるかもしれないし」

ミスティ「まあ、イリスリーダーがそう言うなら……」


イリス「すみません」

出張所受付嬢「はっ! こ、こんばんは! 冒険者ギルド、フォレスティナ関所出張所です! 寝ていません!」ビシッ

ミスティ「……まあ、夜も遅いしね」

イリス「あはは……。ええと、ちょっとした簡単な依頼とかってありますか? 明日の朝には出発したいので、納品とかここの掃除とか……」

出張所受付嬢「むむ……そうですね」


↓1
01-70 都合の良い依頼はなかった
71-90 納品:蜘蛛絹
91-00 納品:ザリガニのお守り
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 23:03:37.34 ID:tYqeAADd0
414 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 23:31:10.15 ID:3BZznijO0
イリス「……まあ、流石になかったね」

ミスティ「さっきも言ったけど、餞別をたくさんもらってるからしばらくは大丈夫よ」

イリス「そだね。部屋に戻ろっか」

ミスティ「ええ」

 ◆
415 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/03(土) 23:31:36.09 ID:3BZznijO0
というわけで本日はここまでです。次回、フォレスティナ旅程後半から開始です

これはネタバレですが、氷と闇は他の属性とは実は若干成り立ちが異なります。星属性に含まれるのは火や光などの正の属性であり、負の属性である氷と闇は含まれていないのです
そしてクロシュちゃんの能力解放おめでとうございます。これで多分ちゃんと戦えるようになりました。あとは装備次第です。温かく見守ってあげましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 23:36:12.15 ID:TioO6gXI0

そういやフラナ氏他人からの吸血は控えてるクチかな
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 23:37:28.23 ID:NlvUPGaRO
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 23:38:33.26 ID:07D4fN/So
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 04:20:34.61 ID:akCfMb1to
おつー
クロシュちゃんこれで前線も張れるな!
妖精さん達のサイズ感はどのくらいなんだろう
420 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 16:02:51.00 ID:0AXMpM8i0
フラナさんは吸血鬼なので血液はちゃんと接種しています。血を吸わずとも直ちに死ぬことはありませんが、長期間接種しないと人間で言うところの栄養失調のような状態に陥り弱っていきます。そのため、よほど特殊な事情があったり変わった思想の持ち主でもない限り、血を吸わない吸血鬼はいないと考えられます

小盾を取り込んだクロシュ氏は軽量さを保ちつつ防御能力が向上しており、一般的な兵士や冒険者や下級騎士より少し強いくらいの戦闘力があるかと思われます。鉄の小盾を取り込んだため、属性が鉄属性に変化しています(鉄属性や鋼属性は地属性の派生です。ローガン氏が鋼の気配と誤認したのはこのためです)

妖精さんたちの大きさは、平均身長がだいたい20センチメートルくらいです。人間やその他の大きな種族を相手に宿泊業を営むのは大変そうに見えますが、実はそれほどの労力はかかっていません。お客様の前ではせっせせっせと一生懸命手作業で働いているように見せていますが、お客様の見ていないところでは高度に洗練された生活魔法を駆使して効率的に作業を行っています。意外としたたかな商売なのです

そして妖精性愛者とはそんな小さい妖精さんたちを性的に愛する変わった方々です
緑の国では妖精や他の知性ある種族の捕獲や略取は禁じられていますが、密猟の被害は少なからず出ています。緑の国の治安組織は捜査を行っていますが、末端の密猟者を捕まえることはできてもその大元を特定して根絶するには至っていないようです
緑の国住民の多くは、自国民以外を奴隷化するのが大好きな隣国の王国の仕業ではないかと疑っています。しかし決定的証拠はなく、また緑の国と王国は相互不可侵条約を締結しているため、治安組織は思い切った捜査に踏み切れないようです
421 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 16:03:38.17 ID:0AXMpM8i0
―朝
 妖精のお宿 玄関

 チュンチュン

妖精女将「またお越しくださいませ、旅人の皆様……」ペコリ

お宿の妖精A「また気てね〜」

お宿の妖精B「どうかお達者で……」

お宿の妖精C「体に気をつけてね、黒いスライムさん」

お宿の妖精D「またいらっしゃってくださいねぇ、鋼の旦那様ぁ」

 *

―緑の大森林 街道

 強化ソリ「」シャーッ

イリス「良いとこだったねえ」

ミスティ「また来ても良いかもね。ちょっとお高かったけど」

クロシュ「うん」

ローガン「うむ。良き宿であった」

妖精「すっかり酔っ払ってたもんね、ローガン」

ローガン「はは、昨晩はすまんな。可愛らしい妖精さんにお酌されてしまってな。つい酒が進んでしまったのだ」

妖精「……」タジ

ローガン「……安心していただきたい。やましいことは何もしていないし、私が愛するのは亡き妻ただ一人」

イリス「え……亡き……?」

ローガン「……過ぎた話だ」

ミスティ「…………。ローガンさんも、なのね……」

ローガン「私も、とは?」

ミスティ「……私も……家族はもうないわ。家族っていうか……故郷も、ね」

イリス「え………」

妖精「クロシュもだね。まあ、クロシュにはまだフメイがいるけど」

クロシュ「……」コク

イリス「……」

↓1コンマ
01-50 イリスの師匠、既に他界
51-95 イリスの師匠、存命
96-00 イリスの師匠大魔女説
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 16:04:29.15 ID:i5hN0SVl0
423 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 16:39:36.48 ID:0AXMpM8i0
イリス「……私も……地の繋がった家族も、師匠も……もう、いないんだ」

ミスティ「イリスも……」

イリス「でもね……。師匠は私に、家を遺していってくれたから……。私には……帰る場所が、ある……」

ローガン「……そうなのだな」

イリス「はい……。だから……その……」

ミスティ「……ふふ。大切にしなさいよ。あなたの……帰るべき場所を……」

イリス「あ……」

ローガン「私にはもう望めぬが……イリスくんには、それをすることができる」

イリス「……!」

妖精「まあでも、天涯孤独って点じゃみんな同じみたいだね?」

クロシュ「……フメイちゃん……」

妖精「冗談だよ。クロシュにはまだ……家族と呼べる人が残ってるんだよね」

クロシュ「うん……」

イリス「……なら! 絶対、連れ戻そう! フメイちゃんをクロシュちゃんのもとへ……!」

ミスティ「ええ……。失ってからでは、遅いもの……。クロシュは、フメイを取り戻さなきゃ」

ローガン「うむ……! まだ間に合うのなら、クロシュくんはこれ以上我々と同じ苦しみを味わうべきではない」

クロシュ「……!」

妖精「ふふ。良かったねクロシュ。みんなお人好しで」

イリス「妖精さんもね」

妖精「私はただの暇つぶしだもん」


 強化ソリ「」シャーッ


 ☆妖精のお宿に宿泊したことにより、今回の道中戦闘時にコンマ+20の効果を得ます
  おいしい果実の効果と累積し、コンマ+35となります

↓1 ランダムイベント
01-05 野生の魔王が現れた!!!!
06-20 襲撃
21-35 食べられる野草(まずい)
36-50 自生する野菜(まあまあ)
51-75 良いもの発見(自由安価。道具限定)
76-95 良いもの発見(自由安価。道具に限らず人やスポットでも可)
96-00 旅の仲間
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 16:40:36.65 ID:hTXBPt1mO
425 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 16:47:25.53 ID:0AXMpM8i0
見つけたもの(アイテム限定)
↓1 自由安価
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 16:48:56.77 ID:i5hN0SVl0
開くと雨が降る確率が上がる魔法の傘
427 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 18:42:50.89 ID:0AXMpM8i0
 強化ソリ「」シャーッ

妖精「……ん? ちょっと止まれる?」

 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「何かあった?」

妖精「面白い気配がある」パタパタ

 *

―街道 道端

 打ち捨てられた傘「」

クロシュ「……?」

ローガン「……傘、だな」

妖精「何か感じない? イリス」

イリス「これ……微かだけど……雨の魔力……?」

妖精「うん。多分、これに込められているのは雨乞いの魔法。気休め程度のものだけど、これを開けば雨雲を呼び寄せやすくなるはずだよ」

ミスティ「傘なのに雨を呼んでしまうなんて……。なんだか本末転倒ね……」

イリス「じゃあ、雨が降っている時に開いたら?」

妖精「周囲の雨雲をさらに呼び寄せて、傘の周辺が集中豪雨になるだろうね」

ミスティ「ますます本末転倒じゃない……」

妖精「多分、イタズラ好きな妖精が作ったものだろうね。何も知らない旅人に拾わせて、雨の中でこれを差させるのが目的なんだと思う」

ローガン「な、なんと回りくどいイタズラか……」

イリス「……でも、使いようによっては凄い道具になるんじゃない? これ」

ミスティ「そうね……。任意に雨雲を呼べるっていうのは、かなり便利に思えるわ……」

妖精「肝心の雨雲が近くになければ意味ないけどね。使いようはあるって意見には同意」

イリス「じゃあ……拾わせる目的で置かれたものなら、遠慮なくもらっちゃおう!」

ミスティ「妖精の推測だけどね」

 ☆雨乞い傘を拾得しました

 ◆
428 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 18:44:59.70 ID:0AXMpM8i0
 強化ソリ「」スイー


クロシュ(森のトンネルを抜けて、一気に視界が開けると――)


 天を衝いて聳える世界樹「」キラキラ


 ワイワイ ガヤガヤ

妖精の露店「フェアリーシロップあるよ〜! 採れたてホヤホヤの新鮮なフェアリーシロップだよ〜」ヒラヒラ

馬頭の飛脚「オデ、荷物、運ベル。オ前、楽ニナル。オデ、儲カル。皆、シアワセ」

アルラウネの八百屋「野草、野菜、果物、なんでも揃ってるよ。私たちが丹精込めて育てた野菜、買ってかない?」

エルフの吟遊詩人「それでは聞いて下さい。魔族大革命の裏で暗躍した闇の英雄……ダークヒーローイリスの物語を……」ポロロン


クロシュ「――!」

イリス「――――わああ……!!」

ミスティ「これは……圧巻ね……!」

ローガン「なんと……森の中に、これほど美しく自然と調和した街並みが広がっているとは……!」

妖精「……変わってないか。良くも悪くも」


クロシュ(わたしたちは――緑の国フォレスティナの首都へ、到着した)

 ◆
429 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 18:46:10.99 ID:0AXMpM8i0
―緑の国 大樹の宿

イリス「わああ……! 大きな木の中に空洞があって、その中が宿になってるの……!?」

ミスティ「凄いわね……。でも、木の方は大丈夫なのかしら……」

妖精「ああ、うん……。中はくりぬかれてるけど、一応木の生命に影響は出ないようにやってるんだよ。木の方にも同意は得てるし、健康管理とかにも気を遣ってるからその辺の心配はいらないと思う」

ローガン「木の同意とは……。全く考えもしなかった世界だな……」


受付のアルラウネ「お客さん詳しいね。ここ出身の妖精?」

妖精「違います」

受付のアルラウネ「そう。まあ詮索はしないけど。部屋割りはどうするの?」

イリス「一人部屋と、三人部屋と、三人部屋にオプションの妖精付きをお願いします!」

受付のアルラウネ「はいはい。おじさんのハーレムかと思ったら違うのね」

ローガン「……私はそのような者に見えるのだろうか……」

 *

―大樹の宿 客室

 完全木造ベッド「」
 綿花のクッション「」
 光るキノコのランプ「」

イリス「おおお……! 内装も木! 植物! キノコ!」

ミスティ「徹底しているわね……。とりあえず、フメイ捜しは明日からにしましょう……少し疲れたわ……」

クロシュ「ん……」コク

妖精「クロシュがフメイの姿に擬態してれば聞き込みもしやすいし、意外と簡単に見つけられるかもね」

ミスティ「どちらかと言うと、見つけた後どう説得するかの方が難しそうだわ……」

イリス「た、確かに……。何か良い方法を考えなきゃね……」


……………………………………………………………………………………
―緑の国フォレスティナ
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
……………………………………………………………………………………
□フォレスティナ首都 主要施設
郊外:緑の大森林、農園、果樹園、精霊の泉、他
首都:露店通り、大樹の宿、武具店、雑貨店、魔法店、工芸品店、八百屋、甘味処、食事処、他
聖域:世界樹 ※許可なき者は聖域に入れません


フォレスティナ滞在初日の夜です
↓1〜3 自由安価 何をする?
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 18:49:57.19 ID:hTXBPt1mO
宿のマッサージサービスを受ける
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 18:52:20.62 ID:lWQQQJT5O
フメイちゃんの迷子ビラチラシをばら蒔くように大量に用意する
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 18:53:38.34 ID:2hazS27NO
星の魔翌力を読んでみる
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 18:53:46.37 ID:m2mpVXVlo
精霊の泉へ行く
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 18:53:53.52 ID:xleULxLA0
露店通りで買い物と散歩がてらフメイとアリシアの手がかりを探す
435 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 19:37:05.19 ID:0AXMpM8i0
イリス「とりあえず今夜はここでくつろごうよ。私、この宿の雰囲気を満喫したい……!」

ミスティ「そうね。きっとこんな宿はここ緑の国にしかないでしょうし、しっかり味わっていきましょう」

妖精「悔しいけど、妖精である私にとってもやっぱり心地良い環境なんだよね……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

イリス「あはは、クロシュちゃんも疲れちゃった? スライムの姿に戻ってる」

 コンコン

ミスティ「あら? ローガンさんかしら……」

イリス「ちょっと見てくるね」スクッ


イリス「はあい、どちら様?」

ドアの向こう「初日限定のマッサージサービスにお伺い致しております」

イリス「あ、そういえば受付の時に……」

ドアの向こう「はい。お時間の変更やキャンセルも受け付けておりますが、いかが致しますか?」

イリス「あ、いえいえ! せっかくなのでお願いします!」ガチャッ


マッサージ担当アルラウネ「かしこまりました。それでは、誠心誠意マッサージさせていただきます」スッ

 *

イリス「うう……服を脱ぐ必要があったなんて……///」

ミスティ「もう……タダだからって軽率に頼むからよ……///」

スライムクロシュ「」モニョモニョ

妖精「ねえ、スライムも受けられるの?」

マッサージ担当アルラウネ「もちろんです。私共のマッサージはスライムの方にも対応しております」

妖精「そうなんだ……」

スライムクロシュ「」モニョモニョ

マッサージ担当アルラウネ「それでは始めさせていただきたいと思います。まずはアルラウネオイルを全身にお塗り致します……」

 ヌリヌリ

イリス「ひゃっ……!///」ヌリヌリ

ミスティ「ひ、ひんやりするわね……///」ヌリヌリ

妖精「んっ……」ヌリヌリ

スライムクロシュ「!」モニョニョ

マッサージ担当アルラウネ「それでは、ここからが本番です。施術を始めます……」

 *

↓1 マッサージの効果
01-60 疲れが取れました
61-90 クロシュがアルラウネに擬態できるようになった
91-00 能力も含めて擬態できるようになった
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 19:38:46.58 ID:i5hN0SVl0
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 19:38:51.28 ID:m2mpVXVlo
ほい
438 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 20:27:55.14 ID:0AXMpM8i0
 *

イリス「ほわああ……な、なんか……すごかった……///」

ミスティ「え、ええ……。でも、なんだか体が軽くなったような気がするわ……」


妖精「」ビクンビクン

スライムクロシュ「〜〜?」モニョモニョ

妖精「は、はひっ……ひまは……さわら……ないで……くろしゅ……///」ビクンビクン

スライムクロシュ「〜」モニョ

 ☆疲れが取れました

 *

―同刻 ローガンの部屋

マッサージ担当アルラウネ「随分、こっていますね……」

ローガン「ぬ、ぬう……」

マッサージ担当アルラウネ「ふふ……。お夜伽も追加致しますか……?」

ローガン「ここ緑の国では、そうするのが流行っているのかね……?」

マッサージ担当アルラウネ「さあ……。でも、そういうサービスがお好きなお客様は少なくありませんから……」

ローガン「そ、そうか……」

マッサージ担当アルラウネ「でも、お客様のように身持ちが固い殿方もお好きですよ……? 私……」

ローガン「それは光栄だ……。しかし私は、愛する者は一人と決めているのでな……」

マッサージ担当アルラウネ「ふふ……それは残念です……。せめて体の疲れは、しっかり解して差し上げますね……」

ローガン「う、うむ……」

 ◇
439 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 20:28:44.29 ID:0AXMpM8i0
―大樹の宿 客室

妖精「ああもう……! 酷い目にあった……!」プンスコ

イリス「あ、あはは……。妖精さん、けっこうすごい声出してたよね……」

妖精「う、うるさい……! くそお、何が『アルラウネオイルは妖精には刺激が強すぎるかもしれません』だよ!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

ミスティ「クロシュも気持ち良かったみたいね……。妖精にだけ刺激が強かったのかしら……」

イリス「で、でも疲れは取れたんじゃない? 妖精さんも!」

妖精「うぐぐ……確かに、体は解れてるけど……」

ミスティ「ならまあ、良しとしましょうよ……」

イリス「ねえ、疲れた取れたからついでに明日からどうするか考えてみない? 聞き込みの他に、何か良いやり方がないかさ」

スライムクロシュ「!」モニョッ

ミスティ「そうね……。就寝まで時間はあるし、少し考えてみましょう……」

 *

イリス「……ビラ配り!」

ミスティ「なるほど……その手があったわね……!」

スライムクロシュ「!」モニョモニョ

妖精「……紙はどこから調達するの? 絵は誰が書くの?」

イリス「あ」

↓1コンマ
01-30 宿泊中の暗黒行商人が大量の紙と画材を持っていた(とても高い)
31-60 宿泊中の行商人が大量の紙と画材を持っていた
61-90 宿泊中の優良行商人が大量の紙と画材を持っていた(安い)
91-00 ハーピィ記者「話は聽かせて貰いましたよ」ガラッ
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 20:29:50.81 ID:xleULxLA0
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 20:29:57.63 ID:hTXBPt1mO
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 20:40:18.24 ID:m2mpVXVlo
ルフさんかなり好きだから再登場の目あるみたいなの嬉しい
443 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 21:07:36.10 ID:0AXMpM8i0

イリス「も、もしかしたらこの宿に紙と画材を売っている行商人の人が泊まってるかもしれない!!」

妖精「いやいや、そんな都合の良いことがあるわけ……」

 *

―大樹の宿 ロビー

ターバンの褐色少女「いかにも、あたしは行商人だけど」

ミスティ「本当にいた……」

イリス「ターバンは行商人の証って昔から決まってますもんね!」

ターバンの褐色少女「実際ターバンは行商人組合で定められた行商人の正装だかんね。あんたの認識は正しい。巻いてない奴も多いけど」

イリス「それでですね、行商人さん。紙と画材はありますか?」

妖精「まあ、いくら行商人がいたとしてもそこまでピンポイントな偶然は……」

ターバンの褐色少女「あるよ。どれくらい欲しい?」

妖精「嘘でしょ」

ミスティ「こんなことが……」

 *

ターバンの褐色少女「王国の芸術都市で仕入れた質の良い紙と画材だよ。まさか旅人に売れるとは思ってなかったけどね。まいど!」

イリス「ありがとう!」

ターバンの褐色少女「こちらこそ。今後ともご贔屓に」

 ☆紙と画材を買いました
  お金が少し減りました

 ◇

―客室

イリス「というわけで、作りましょう! ビラを!」

スライムクロシュ「!」モニョモニョ

ローガン「い、いつの間にそんなことになっていたのか……。だが安く仕入れられたのは幸いだな」

ミスティ「偶然って凄いわ……」

妖精「……それで、この中で一番絵が上手いのは誰?」

全員「……」

コンマ数値が大きいほど絵が上手い(0が最大)
↓1 1桁目クロシュ 2桁目妖精

↓2 1桁目イリス 2桁目ミスティ

↓3 1桁目ローガン
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 21:08:23.40 ID:i5hN0SVl0
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 21:08:53.32 ID:3o1UX2IDO
はい
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 21:08:54.82 ID:57XNqXpkO
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 21:10:41.69 ID:m2mpVXVlo
やるやんクロシュちゃん
448 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 21:28:06.87 ID:0AXMpM8i0
イリス(絵心2)「うう〜……絵って苦手なんだよなあ……」

ミスティ(絵心3)「……絵の描き方なんて学んだことないわ……」

ローガン(絵心2)「私もだ……。生まれてこの方、絵筆など取った記憶がない……」

妖精(絵心4)「私でもマシな方だなんて……。このパーティ、絵心なさすぎるんじゃ……」

イリス「いや、待って! まだ、クロシュちゃんの絵を見ていない……!」

妖精「ええ? あのぼんやり赤ちゃんスライムがちゃんとした絵を描けるわけ……」


スライムクロシュ(絵心10)「……」モニョモニョ カキカキ

 写実的なフメイちゃんの似顔絵「」ピラッ

妖精「なっ……」

ミスティ「なんですって……!!?」

ローガン「これは、まさか……!」

イリス「すごい……すごいよ、クロシュちゃん!!」

スライムクロシュ「……」モニョモニョ カキカキ

 ◇

 フメイちゃんの迷子ビラ束「」ドサッ

イリス「あ、あっと言う間に描き終えちゃった……」

ローガン「途中から版画板に擬態してバンバン刷っていたな……」

妖精「まさか、クロシュにこんな才能があったなんて……。擬態とか反映魔法の応用……?」

スライムクロシュ「〜」モニャァ

ミスティ「ふふ……スライム語はわからないけど、今クロシュがドヤ顔をしているのはなんとなくわかったわ……」

 ☆クロシュの天才的な描画能力が判明しました
 ☆擬態による活版印刷が可能となりました
 ☆フメイちゃんの迷子ビラを大量に作成しました

 ◆
449 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 22:04:25.29 ID:0AXMpM8i0
―大樹の宿 夜更け

スライムクロシュ「……」zzz

妖精「すう、すう……」zzz


 キノコランプ「」ボウ…

 ペラッ カキカキ

イリス「……」

 魔術書「星の魔力」ペラッ
 イリスの研究ノート「」カキカキ

イリス「……」ペラッ

イリス「……」カキカキ

イリス「……」ペラッ

イリス「…………ふわあ……」ググ


ミスティ「お疲れ様、イリス……。はい」

 コトン…
 カモミールティー「」ホカホカ

イリス「あ、ミスティ。ありがと……」ゴクゴク

イリス「……あったまる……。美味しいや」

ミスティ「この国で採れたカモミールで淹れたお茶よ。ロビーのアルラウネが用意してくれたの。疲れに効いて、睡眠に良いって」

イリス「そうなんだ……。後でお礼を言わないとね……。あ、そういえば起こしちゃった? ごめん」

ミスティ「気にしないで……。それより、根を詰めすぎじゃない? まだここに来たばかりなのだから、そんなに慌てて読み解かなくても」

イリス「……でも私、ミスティがソリを動かしてる間……ちょっと風を吹かせるくらいしかできないんだよ」

ミスティ「適材適所よ、それは」

イリス「でも……クロシュちゃんは、この前持っている道具の力を自分に取り込む能力を身に付けたし……絵も上手で、活版印刷もできるんだよ。それに比べたら……」

ミスティ「いや、あなただって土鍋を作ったり火も起こしたり即席温泉も湧かせたりできるじゃない……。ソリの運行とかき氷作りくらいしかできない私よりずっと多才だと思うのだけれど……」

イリス「そ、そうかな……」

ミスティ「そうよ。自分にできることに自信を持ちなさいよ……」

イリス「……えへへ、ありがと」

ミスティ「全くもう……。後ろ向きは私の役でしょう……」

イリス「それはそれでどうかと思う……。ふわ……」

ミスティ「もう寝ましょう。明日からフメイ捜しよ」

イリス「だね。クロシュちゃんに悲しい思いをさせないよう、頑張らなきゃ」

ミスティ「ええ」

 ◆

イリスの勉強成果
↓1
01-30 読解1/4
31-60 読解2/4
61-90 読解3/4
91-00 イリス「あれ? 私の属性って……」
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 22:05:00.43 ID:i5hN0SVl0
451 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/04(日) 22:16:37.64 ID:0AXMpM8i0
というわけで、イリスさんの魔術書読解が2/4まで進んだところで本日はここまでです。次回から緑の国で本格的な活動開始です

風雪のルフことハーピィ記者さんはかなり自由に動ける上に空も飛べるので、もしかすると今後の登場機会が魔族国住民の中で最も多いかもしれません。今回のようにコンマ表に紛れ込むこともあれば、記事のネタを探すために火事場に突っ込んできたりすることもあるでしょう。もちろんルフ氏に限らず、今までに登場したキャラクターが再登場することはあると思います

そして今回クロシュ氏の隠れた才能が発掘されました。擬態や反映魔法を応用した結果なのか、クロシュ自身の内なる才能なのかはわかりませんが、非常に優れた描画能力を持っていることだけは確かなようです。もう穀潰しなどとは呼べないかもしれません。おめでとうございます

それでは本日もありがとうございました。次回も恐らく土日になるかと思います。よろしくお願いいたします
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 22:19:13.08 ID:cIDZZwTvo

迷子チラシって犬猫かな
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 23:35:55.11 ID:xleULxLA0
乙です
ぼんやり赤ちゃんスライム脱却?おめでとう
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/05(月) 00:21:37.74 ID:WhagOvCCO

国境を越えて広がるダークヒーローイリス伝説
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/05(月) 01:02:25.76 ID:RxyZTYASo
おつおつ
フォレスティナで妖精さんの過去が明らかになりそう
456 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/08(木) 21:41:49.75 ID:foosXCaP0
迷子ビラも行方不明者ビラも意味するものと目的は同じかと思います。なおクロシュ氏は犬猫などの動物と人や魔族などの知性を持つ種族をあまりはっきりとは区別していないようです

ここ最近急にクロシュ氏のできることが増えました。お絵描きに関してははお金を取っても良い出来かもしれません。赤ちゃんから一気にプロフェッショナルです。これはとてもすごいです。でも中身はぼんやり赤ちゃんスライムのままなのでごあんしんください

実のところ風雪新聞は魔族国以外にも出回っているので、魔族国ほどではないと思いますがダークヒーローイリスの威名はそこそこ知れ渡り始めているのかもしれません

妖精の過去が緑の国編で明らかになるかどうかは今後の展開次第であります。気になる場合は自由行動で交流してみても良いでしょう
妖精に限らず仲間や他の特定の人物を指定して交流を図ると、クロシュの中でその人への理解が深まったり、擬態や能力のレパートリーが増えたり等、いろいろな良いことがあるかもしれません
457 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/08(木) 21:42:49.91 ID:foosXCaP0
本日は本編の更新はできませんが、近日開催予定の緑の国首長選挙における候補者をニ名募集したいと思います
一人は現首長であり今回の選挙でも最有力と目される伝統派、もう一人は近年台頭してきた親王国路線の改革派です
よろしくお願いします

↓2伝統派(現首長・最有力)
【名前】
【種族】(森っぽい種族であると良いです)
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】

↓4革新派(親王国・対抗)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/08(木) 22:04:52.48 ID:mgkUIQhs0
【名前】ティセリア
【種族】エルフ
【性別】女性
【年齢】1500才
【容姿】外見では二十歳前後
緑髪のポニーテール
スタイル抜群の爽やかな雰囲気の美少女
【性格】明るく快活ながらも、慈愛と威厳も併せ持った女性
【魔法】精霊との親和性が非常に高い
様々な属性の精霊の力を借り、千年以上の研鑽を積んだ武術に上乗せする
【備考】
他種族との平和な暮らしを望む、冷静で大局的な判断もできる首相
多忙ではあるが、他の国の文化も興味を持って知ろうとしている
お菓子作りが得意で身近な人におすそ分けしたりしている
彼女の魔翌力が籠もったお菓子は食べると心身ともに元気になる
精霊や子供に懐かれやすいが、懐かれやすすぎてちょくちょくじゃれつかれまくってあわあわ言ってる
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/08(木) 22:26:57.14 ID:/ZEjezBSO
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/08(木) 22:28:55.02 ID:asZrKp7/0
【名前】サリー
【種族】エルフ
【性別】女
【年齢】1000歳
【容姿】見た目は紫ショートの幼女
【性格】冷静沈着だが時折腹黒な一面も
【魔法】基本地属性魔法が得意だが、幻術も使える。
【備考】毎日業務に追われるもそれが使命だとして日々励んでいる。その経験からか人の心を見透かすこともできる。
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/08(木) 22:29:02.54 ID:6Urb/6UHO
【名前】マーベル・クライス
【種族】エルフ
【性別】男
【年齢】600
【容姿】フォレスティナの伝統衣装の上に今国際的に流行りのブランドマントを着けている。笑顔が特徴的な薄金髪のお兄さん。
【性格】脱田舎思考のシティボーイ。新しい物好き。気さくな時とシリアスの時のギャップがある。
【魔法】金属を生み出し操る
【備考】世界を渡り歩いた国際通として革新派から出馬。人当たりがよく選挙活動の一環で街に出没して色んな人に握手を求める。
森しかない祖国に多少のコンテンツを増やす目的で一部森林の開拓を主張する。レジャーやスポーツ、その他娯楽施設を開業することで国民の幸福度は上がるわ、業者から裏金が入ってくるわとWin-Win。彼の事務所には王国やその他の外国の者たちが出入りしてるが、いったい何なのだろうね。
祖国は歴史的に伝統派が強く、そのため進歩が止まっている事実に悲観し、森>進歩の現状を変えようと心から思っている。それはそれとして汚職はする。
462 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/08(木) 23:01:39.34 ID:foosXCaP0
皆さんありがとうございます。伝統派の現首長は>>458のティセリア氏、革新派は>>461のマーベル氏に決定いたしました。スタイル抜群伝統派エルフとイケメン汚職エルフです
惜しくも安価から外れてしまった>>460の幼女エルフのサリー氏も、ちょっとした役柄で登場することがあるかもしれません。よろしくお願いします


それでは本日はありがとうございました。土日(+祝日?)に本編更新をしたいと思いますので、よろしくお願いします
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/08(木) 23:02:35.50 ID:6Urb/6UHO
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/08(木) 23:27:20.42 ID:6es3rq5Do
おつおつ
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/08(木) 23:29:37.70 ID:mgkUIQhs0
乙でした
466 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 21:17:42.74 ID:au/cfXdQ0
―緑の国フォレスティナ 滞在2日目
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘
・フメイちゃんの迷子ビラ

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
―翌朝
 露店通り

 ワイワイ ガヤガヤ

ミスティ「朝からもう賑わっているわね……。流石は観光地といったところかしら……」

ローガン「しかももうすぐ首長選挙だ。国内外問わず見物客が首都に集まってきているのだろう」

妖精「うんざりするね。毎日毎日頭空っぽの奴らがお祭り騒ぎしててさ」

ミスティ「タイミング的に、私たちもお祭り騒ぎしに来た観光客と思われてるでしょうね……」

イリス「でも、人目が多い時期ならフメイちゃんの目撃情報もきっとあるはずだよ!」

妖精「言われてみればそうか。クロシュ、ビラ配りの準備は良い?」

クロシュ「ん」コク

 *
467 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 21:18:43.53 ID:au/cfXdQ0

イリス「人を捜しています!」ピラッ

金髪爆乳エルフ「あら、迷子? 見かけたら連絡するわね」


ミスティ「この子を見たら、大樹の宿に連絡を……」ピラッ

エルフの吟遊詩人「ふむ……覚えておきましょう……」ポロロン


ローガン「失礼。この子に見覚えはないだろうか」ピラッ

馬頭の飛脚「オデ、見覚エナイ。見タラ教エル」


妖精「迷子を捜してま〜す。お見かけの方は大樹の宿まで〜」ピラッ

森妖精「わあ、かわいい絵! あなたが描いたの?」キャッキャ



クロシュ「え、えと……と、友達を……さがして……」オロオロ

 ガッ(つまづく音)

クロシュ「ひゃっ……」

 ドテッ
 バッサァ…(ビラが散らばる音)

クロシュ「あ、あ……」ジワワ

 ザワザワ ナンダァ?

クロシュ「ご、ごめ、なさ……」オロオロ


「――風の精霊よ、ビラを集めて―――」

 フワッ
 バササササッ!(ビラが綺麗に集まる音)

 フメイちゃんのビラ束「」ビシッ!

緑髪エルフの少女「……はい、どうぞ!」ニコッ

クロシュ「あ……ありがと、ございます……」スッ

緑髪エルフの少女「転んだところは……あら、もう治ってる。ふふ、流石はスライムの子です」

クロシュ「え……?」

緑髪エルフの少女「ああ、申し遅れちゃいましたね。私はティセリア。この緑の国の――」


「一枚忘れてますよ? ティセリア首長殿?」ヌッ

 フメイちゃんのビラ「」ピラッ

クロシュ「あ……」

薄金髪エルフの青年「もう落としちゃダメだぜ?」ニコッ
468 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 21:20:07.20 ID:au/cfXdQ0
ティセリア(緑髪エルフの少女)「……マーベル」

マーベル(薄金髪エルフの青年)「おっと、そう睨まないでくださいよ。ビラを拾ってこの子に渡しただけでしょ?」

ティセリア「睨んでなどいませんが。ご協力、感謝致します」ペコ

マーベル「どういたしまして。ところで君……この子、迷子なのかい?」

クロシュ「あ、うん……」

マーベル「じゃあお兄さんも一枚もらっていいかな? 手伝うよ」

ティセリア「……! 私も手伝います、一枚もらっても良いですか?」

クロシュ「うん……」

 ピラッピラッ

マーベル「……フメイちゃんて言うのか。君にそっくりだけど、双子とか?」

クロシュ「あ、えと……わたし、フメイちゃんの姿に、化けてて……」

 デロデロ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

マーベル「なるほど」

ティセリア「状況はわかりました」

 デロデロ

クロシュ「……よろしく、お願いします……」ペコリ


紫髪のエルフ幼女「……こんなところで何をしているんですか、ティセリア」スタスタ

ティセリア「あっ、ごめんなさい! それでは失礼します、お探ししますからね!」タタッ


マーベル「おー、流石首長殿はお忙しいねえ」

「……マーベル」スタスタ

マーベル「っと、俺にもお迎えか」


クロシュ「…………!!?」バッ

勇者サイン?「……? お前……あの時の……」スタスタ

マーベル「ん? 知り合いか? セイン」

セイン「……」

マーベル「なんだ、気になるな。もしかしてお前、こういう子が好みなのか?」ニヤニヤ

セイン「いや」

マーベル「はあ、相変わらず遊びのねえやつ。まあいい、行くぞ」ザッ

セイン「……ああ」

マーベル「んじゃまたな。俺も捜しとくけど見つかると良いな」ヒラヒラ スタスタ

セイン「……」ジッ

クロシュ「……」

セイン「……」クルッ スタスタ…


クロシュ「……」

 *
469 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 21:22:20.86 ID:au/cfXdQ0
―緑の国
 郊外 農道

 ヒュオオオ…
 ヒラヒラ パシッ

 フメイちゃんの迷子ビラ「」パタパタ…

アリシラ?「わお、フメイちゃんフメイちゃん、これ見て!」

フメイ「……? え、クロシュ!?」バッ

アリシラ?「ううん、この紙に描かれてるのはフメイちゃんのことみたいだよ。捜しています、だって」

フメイ「捜し、て……?」

アリシラ?「クロシュちゃんだよぉ! このインク、クロシュちゃんの粘液がちょっとだけ混じってるもん!」

フメイ「あ……クロシュ……」

アリシラ?「うふふ……フメイちゃんも愛されてるんだねえ……」

フメイ「……」グッ

アリシラ?「どうする? 会ってあげる?」

フメイ「……だめ。今はまだ……クロシュに、会えない……」

アリシラ?「も〜、強情なんだからぁ」

フメイ「……」

アリシラ?「そうは言ってもねえ、実のところ選挙の日までやることないんだよねぇ」

フメイ「じゃあ……その辺で寝てれば良い……」

アリシラ?「寝てるだけじゃ暇で死んじゃうよぉ」

フメイ「……アリシラの顔してるなら、もっとアリシラらしく振る舞って」

アリシラ?「うふふ……私はアリシラだよ?」

 *
470 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 21:23:06.99 ID:au/cfXdQ0

妖精「え、ええ!? あの勇者っぽいやつを見たって!?」

クロシュ「うん……」

ローガン「なんと……。この国に来ているのか……」

イリス「で、でもそれならクロシュちゃんが無事で良かったよ……!」

ミスティ「……流石に、この平和な国で事を起こそうなんて気はないってことかしら……」

ローガン「何にせよ、警戒は必要だな……。単独で人目の少ない場所に行くのはやめておいた方が良いかもしれん」

妖精「うへぇ……とんだ災難だよ全く……」


フォレスティナ滞在2日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/10(土) 21:25:03.28 ID:X0Zzvddk0
精霊の泉に行ってみる
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/10(土) 21:25:37.35 ID:tYfygy3t0
冒険者ギルドを覗いてみる
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/10(土) 21:26:00.81 ID:64t3KZmJo
聖域侵入
474 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 21:55:11.65 ID:au/cfXdQ0
―精霊の泉

 サラサラ…(水の流れる音)

イリス「おお〜、ここが精霊の泉……」

 泉「」サラサラ…

イリス「……」

妖精「……」

クロシュ「……」

イリス「……精霊、見えない」

妖精「精霊が物理的に目視できる姿を見せることなんて滅多にないもん。ほとんどは自然の中に同化してるだけだから、いないわけじゃない」

イリス「ここでならもしかしたら、って思ったんだけどなあ……」

クロシュ「えと……どうして、精霊に……会いたかったの……?」

イリス「私、いつも木の杖を使ってるでしょ? この木、精霊樹って言って精霊の力を授かりやすい性質があるの。だから日頃のお礼を言おうかなあって思って」

妖精「あー、何か親しみやすい杖だなあって思ってたけど、それ精霊樹だったんだ」

イリス「うん。なんでか知らないけど私の属性とも相性が良いみたいで、師匠から頂いた大事なものなんだあ」

妖精「自然の属性を感じ取ったりとか、なんかイリスの属性ってただの複数属性じゃないっぽいよね。もしかして私たち妖精の仲間なんじゃない?」

イリス「そ、そうなのかな? でも妖精さんの魔法は原理も術式も全然わかんないよ、私」

妖精「……じゃあ妖精じゃないか。……あそうだ、自然の属性を感知する感じで精霊の気配でも探ってみれば?」

イリス「……ど、どうかなあ。精霊は感じ取れたことさえないし……」

妖精「自然の属性を感じ取れるイリスなら、自然と同化してる精霊を見つけられるかもよ」

イリス「わ、わかったよ。やれるだけやってみる……!」


↓1
01-70 わかりませんでした
71-90 気配がある?
91-00 見つけた!
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/10(土) 21:55:40.09 ID:tYfygy3t0
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/10(土) 21:56:16.68 ID:X0Zzvddk0
見つけた!
477 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 22:19:21.88 ID:au/cfXdQ0
イリス「むむむ……むむむむ……!」ムムム

イリス「…………だめだぁ!」バタッ

妖精「お疲れさま。まあそもそも普通の人間は精霊を感じ取れるようにできてないからね。自然を感じられるだけでも人間にしては十分凄いと思うよ」

イリス「うぐうう……『人間にしては』って枕詞が逆にすっごく悔しい……!!」

妖精「あっはは、褒めたつもりなんだけどなあ。まあ悔しさをバネに頑張りなよ」

イリス「うん……! ところでクロシュちゃんは?」

妖精「泉の……水の精霊と遊んでる」

イリス「え゛」


スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ キャッキャ

水の精霊『〜〜』キャッキャ


イリス「うぐううう!!! 私には見えないよおお!!」ジダンダ

 ◆
478 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/10(土) 22:21:47.15 ID:au/cfXdQ0
急用が入ってしまったため一旦休止いたします。本日中に再開できるかは未定です。あまり進んでいないのに申し訳ありません
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/10(土) 22:26:41.62 ID:64t3KZmJo
乙まってる
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/10(土) 22:29:30.97 ID:rBtjtE1lo
一旦乙
481 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 16:41:00.35 ID:lCHmayLY0
昨日はすみませんでした。再開します
482 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 16:41:28.79 ID:lCHmayLY0
―冒険者ギルド 緑の国支部

 ワイワイ ガヤガヤ

ミスティ「流石にここは賑わっているわね……酒場も併設されているし……」

ローガン「すまないな。わざわざ付き合ってもらって」

ミスティ「気にしないで。私もここのギルドの雰囲気を見ておきたかったし」

ローガン「では冒険者証の更新をしてくる。待っていてくれ」スタスタ

ミスティ「ええ……」


ミスティ「……」

ミスティ「……路銀にはまだまだ全然余裕があるけれど、せっかくだしどんな依頼があるか見ていきましょうか」スタスタ


 依頼書「常闇の樹海調査員募集 報酬:極高」
 依頼書「マンドラ大根の収穫手伝い募集 報酬:中」
 依頼書「おうちの木がよわってるの たすけて 報酬:時価」
 依頼書「選挙祭でのバックダンサー募集!! 報酬:中」
 依頼書「畑の害獣駆除 報酬:中」


ミスティ「……いろいろあるわね。常闇の樹海調査員とバックダンサー以外なら、やれないこともなさそうだけど……」

↓1選択
1.マンドラ大根の収穫を手伝う
2.おうちの木を助ける
3.害獣駆除をする
4.今回はやめておく
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 16:42:39.00 ID:eFmSDMSH0
2
484 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 17:50:08.30 ID:lCHmayLY0

 依頼書「おうちの木がよわってるの たすけて 報酬:時価」

ミスティ「……」

ミスティ(拙い字……。書き手の不安と、藁にも縋りたい想いが伝わってくるかのよう……)

ミスティ(どう見ても、ロクな報酬は望めない……。時価というのも、ギルドがお情けで付けてあげた表記ということくらい私にもわかる……)

ミスティ(他の冒険者たちも、見向きもしない……。確実に、時間と労力の無駄だもの……)

ミスティ(……当然、私も………)



――
――――
485 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 17:51:15.89 ID:lCHmayLY0
―ある日
 雪の降る街

 キャハハハハ!!  ウワアアア!!!
   イヤアアアア!!! タスケテクダサイ!!
  シンジャエー!!!   キャハハハハ!!!
    キャハハハハハハ!!!  アバーッ!!

幼ミスティ「あ、あ……」ガクガク

ミスティ母「ごほっ……。ごめん、ね……。ミスティ……」

幼ミスティ「……マ、マ……」

ミスティ母「このソリに乗ったら……そのまま、じっとしていて……。それで……人のいるところに、着いたら…………助けてって……ごほっごほっ!」

幼ミスティ「やだ……やだ……! パパとママも、いっしょじゃなきゃ……!!」

ミスティ母「ごめんね……。ママは、もう……。パパも……」

 近くで斃れているミスティ父「」

幼ミスティ「やだあ……!!」

ミスティ母「わがまま……言わない、の……。ミスティは……強い子、なんだから……」キラキラ…

幼ミスティ「ふ、え……」

 トサッ…

ミスティ母「はあ、はあ……。ごめんね、ミスティ……。許してね……」グイッ


 ポフッ(幼ミスティがソリに乗せられる音)

 輝きと共に走り出すソリ「」キラキラ… スイーッ…


ミスティ母「……さようなら……ミスティ……」

ミスティ母「氷の精霊よ――どうかミスティを、お守りください――」

――――
――
486 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 17:52:04.78 ID:lCHmayLY0

ミスティ「……」

ミスティ「……」パシッ

 依頼書「おうちの木がよわってるの たすけて 報酬:時価」ベリッ

ミスティ「……」スタスタ


ミスティ(馬鹿ね、私……。こんな依頼……受けたところで何の足しにもならないのに……)スタスタ

ミスティ(でも……この依頼主の不安が、恐怖が……私には、痛いほどにわかってしまうから……)スタスタ

ミスティ(ふふ……もう、イリスのことを馬鹿にできないわね……)スタスタ

 *

ローガン「おお、ミスティくん。丁度冒険者証の更新が終わったところだ……む? それは依頼書かね?」

ミスティ「……ええ。ひとまず、先に謝っておくわ……」

 依頼書「おうちの木がよわってるの たすけて 報酬:時価」ピラッ

ローガン「……ふむ。相わかった。君の意思でこの依頼書を持ってきたというのなら、謝る必要などない。同じパーティの一員として全力で取り組むのみだ」

ミスティ「ありがとう……」

 *
487 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 17:52:35.23 ID:lCHmayLY0
―緑の国 露店通り

ミスティ「……というわけで突然で悪いのだけど……みんなにも手伝って欲しいわ……」

イリス「もちろん!! 改まって何事かと思ったら、まさかミスティがこんな依頼を持ってくるなんて……!」

妖精「確かに意外だなあ。ミスティってこういうのはけっこうドライだと思ってた」

ミスティ「……ガラじゃないのはわかってるわ……」

ローガン「フッ……私としては安心したがな。ミスティくんくらいの歳で感性を冷え切らせてしまうのはあまりに哀しいことだ」

ミスティ「そ、そういうものかしら……」


クロシュ「……」

ミスティ「ごめんね、クロシュ……。フメイ捜しも進んでないのに……」

クロシュ「ううん……。わたしも……この人の、つらさ……わかる、から……」フルフル

ミスティ「クロシュ……」

クロシュ「わたしも……助けて、あげたい……」

ミスティ「……ええ。助けてあげましょう……!」

 *
488 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 18:02:13.25 ID:lCHmayLY0
―依頼主のおうち

 弱った木のおうち「」

クロシュ「……!」

イリス「こ、これは……」

ミスティ「植物には詳しくないけれど……私にも、この木の具合が悪いことはわかるわ……」

ローガン「ひとまず依頼主に会おう。ドアの呼び鈴は……」キョロキョロ

ミスティ「これね」スッ

 チリンチリン

ドアの向こう『だ、だあれ……?』

ミスティ「ギルドの依頼を見て来たミスティよ。連絡は来ているかしら」

ドアの向こう『あっ! い、いまあける……!』

 ガチャッ

森妖精の子「こ、こんにちは。よろしくおねがいします」ペコッ

 *

ミスティ「ふむふむ。症状が出始めたのは、大体一ヶ月くらい前……」

森妖精の子「う、うん……。さいしょは……木さんも、これくらいへーきへーきって言ってたんだけど……」

 弱った木のおうち『……』

森妖精の子「どんどん、くるしそうになってって……。いまはもう、声もきこえなくなっちゃって……」ジワワ

森妖精の子「いらい……出しても……だれも、来てくれなくて……」ポロポロ

ミスティ「……」


ミスティ(……妖精。この木は、助かりそうなの?)

妖精(……ごめん。最初は、私が見れば病気の原因なんて一発でしょとか思ってたんだけど……私の知らない病気だ、これ)

ミスティ(嘘でしょ……)

妖精(……軽率な約束はできないよ。最悪のケースも想定しておいて)

ミスティ(……っ)


森妖精の子「でも……ミスティさん、来てくれた……! えへへ……これで、たすかるんだよね……?」

ミスティ「…………」

森妖精の子「……?」

ミスティ「全力を……尽くすわ……!!」

 ■緊急クエスト発生「おうちの木を助けろ!」
  木の生命力:5/40(1日1減ります)

 ◆
489 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 18:24:44.66 ID:lCHmayLY0
―露店通り

ミスティ「……」ウロウロ

イリス「お、落ち着いてミスティ。まだ時間はあるんだから、きっとなんとかなるよ」

ミスティ「落ち着いてなんかいられないわ……! 妖精の見立てだとあと5日くらいしか保たなそうなのよ……!」

ローガン「5日もあるのか、5日しかないのか……。いや、そんな言葉遊びに意味はないな……」

クロシュ「妖精さん……。原因は……やっぱり、わかんないの……?」

妖精「うん……。あんな症状、初めて見た……。虫や寄生植物にやられてるわけでもないし……呪いの魔力も感じられなかったし……。そもそも精霊樹は精霊の加護を受けやすい木なんだから他の植物よりも丈夫なはずなのに……」ブツブツ

イリス「あ、あの木って精霊樹なんだっけ。じゃあ精霊に聞いてみるっていうのは……?」

妖精「もう聞いた。精霊たちにもわかんないし、もう加護もかけてるって」

イリス「そんな……」

ミスティ「……」


ミスティ「……聖域に侵入してくるわ」

妖精「!?」
イリス「!?」
ローガン「!?」

クロシュ「?」

ミスティ「世界樹には、あらゆる生命の傷病を癒やす果実が実ると聞くわ。その果実を取ってきて、おうちの木に与えれば……」

妖精「いやいやいや!!! 無茶だよいくらなんでも!!!」

イリス「そ、そうだよ!! 聖域への侵入は最悪極刑なんだよ!!?」

ローガン「落ち着き給え……!! 昨日の今日来たばかりの旅人が容易く侵入できると本気で思っているのか……!?」

ミスティ「……もうそれくらいしかないじゃない……! 原因がわからないとなれば、こっちも強硬手段を取るしか……!!」

妖精「ま、まだ完全に調査し尽くしたとは全然言えないでしょ! 気が早すぎるって!」

イリス「そうだよ! いつもの冷静なミスティに戻って……!」

ミスティ「冷静になったら、侵入なんて絶対にできないじゃない……!!」

ローガン「そ、それはそうかもしれんが……」

クロシュ「……」


↓1〜3多数決
1.ミスティさんを止める
2.擬態と反映魔法を使った侵入のお手伝いを申し出る
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 18:28:55.48 ID:/1n5IyJQ0
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 18:30:14.32 ID:34dVM2fQO
1
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 18:35:56.68 ID:7y2ITODZo
2
493 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 19:02:22.32 ID:lCHmayLY0
クロシュ「……わたし……擬態、できる……」

妖精「……は?」

クロシュ「……だから……侵入……手伝える、かも……」

ミスティ「クロシュ……!!」

妖精「はあああ!!!?」

イリス「く、クロシュちゃんまで……」

ローガン「お、落ち着くんだ、クロシュくん……!」

クロシュ「……あの、森妖精さん……おうちの木も、家族だった……。だから……きっと……あのおうちの木が、死んじゃったら……」

イリス「……」

ローガン「ぬう……」

妖精「でも……だからって、そんなに慌てなくたって……」

クロシュ「……ごめんなさい。でも……わたしも……すぐにでも、助けたい……」

ミスティ「クロシュ……ありがとう……。でも極刑の危険があるから、あなたはサポートだけしてくれれば……」

クロシュ「ううん……。わたしの方が……スライムだし、擬態できるし、ちょっと隙間があれば隠れられるから……向いてると思う……」

ミスティ「…………じゃあ、こうしましょう。私が司令官で、あなたは私の命令に従って聖域に侵入しただけの何も知らないスライム……こういう筋書きでどう?」

クロシュ「……? よくわかんないけど……うん」

ミスティ「決まりね。絶対に成功させるわよ……!!」

クロシュ「ん……!」


妖精「ああもう……」

イリス「なんだか大変なことに……」

ローガン「せめて私たちにできることは……」

 *
494 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 19:03:33.74 ID:lCHmayLY0
―深夜
 緑の国首都中央 聖域前

馬頭の警備「……」

エルフの警備「……」



ミスティ「……やっぱりいるわね、警備が……」

クロシュ「うん……」

ミスティ「作戦通りに行くわよ……」

妖精「ねえ、警備を突破しても世界樹の結界はどうするつもりなの?」

ミスティ「それは――」


↓1
01-40 無策
41-70 反映魔法で精霊の気配を纏う
71-90 ティセリアに擬態
91-00 精霊化
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 19:04:02.46 ID:MAvJpvBDO
はい
496 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 20:56:15.99 ID:lCHmayLY0
クロシュ「ん……!」フォン―

精霊装クロシュ「……」パァ…

妖精「! クロシュ、こんなこともできたの……!?」

ミスティ「……クロシュがいなかったら、どうにもならなかったわ」

精霊装クロシュ「ん……。でも……姿までは……精霊みたいに、消せない……」

ミスティ「十分よ。道は私が開くわ……」キラキラ…

 宙に浮く無数の氷の粒「」キラキラ

ミスティ「騒ぎを起こすから、その間に頼むわ!」シュバッ

精霊装クロシュ「ん!」

妖精「……クロシュ一人じゃ心配だから私も行くよ。懐に入れて」

精霊装クロシュ「! うん……!」

 *
497 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 20:56:45.92 ID:lCHmayLY0

エルフの警備「ふわあ……。どうせ結界があんだから警備なんていらないと思うんだけどなあ」

馬頭の警備「眠イノカ?」

エルフの警備「そりゃ眠いさ。昼間起きて夜に寝るのが普通だからな」

馬頭の警備「ソウカ……ム?」

 ――バラララララッ

 降り注ぐ大粒の雹「」バララララララッ!!

エルフの警備「うおおおおおおお!!? いたたたたっ、なんだなんだ!?」

馬頭の警備「ムムッ!?」

 突然の落雷「」ドガアン!

 降り注ぐ鋼の槍の雨「」ビュンビュン!

エルフの警備「うおあああああああ!!! 異常気象だ、異常気象だ!!!」

馬頭の警備「敵襲! 敵襲!! 増援ヲ遅レ!!」

 *

―結界前

精霊装クロシュ「……」ヒョコヒョコ

妖精「ずさんな警備だったなあ……。さて、あとは結界を抜けられるか……」

 聖域の結界「」

精霊装クロシュ「……」スッ

 聖域の結界「」トプン…

妖精「本当にいけた……。やるなあクロシュ」

精霊装クロシュ「えへへ……。あ、でも妖精さんは……」

妖精「私? 私も通れるよ。ダメだったら私がクロシュも通してあげようと思ってたし」トプン

精霊装クロシュ「ほえ……」

妖精「私たち妖精も精霊の親戚みたいなもんだからね。とにかく早く行こ。あんまりのんびりしてたらバレちゃう」パタパタ

精霊装クロシュ「ん」トテトテ

 *
498 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 20:57:43.87 ID:lCHmayLY0
―聖域
 世界樹の麓

 天に向かって聳える世界樹「」キラキラ…

クロシュ「わあ……!」

妖精「……さて」

クロシュ「えっと、くだものは……」キョロキョロ

妖精「……や、果実を採っていくのは流石にまずい。葉っぱにしとこう」

クロシュ「ふえ……?」

妖精「世界樹の果実には確かに癒やしの力があるけれど、あれの本来の役割は全然別だから。私たちが私的な目的で勝手に採って良いものじゃないの」

クロシュ「う、うん」

妖精「葉っぱを煎じればそれでも十分癒やしの力は得られるから、とりあえずはそれで――」


世界樹の精霊「…………」ジーッ


妖精「げっ!!」

クロシュ「!」


世界樹の精霊「……妖精と……スライム? 精霊の気配を纏っているけれど……」

クロシュ「あ、え、えと……」アタフタ

妖精「こ、こんばんは。ちょっと葉っぱの剪定をしに……」

世界樹の精霊「葉と言えど勝手に取らないで欲しい。それはみんなの生命でできているの」

妖精「そ、そこをなんとか……!」

クロシュ「なんとか……!」

世界樹の精霊「何に使うの?」

妖精「……友達の住んでる木が弱ってるんだ。それを癒やすために、葉が欲しい」

世界樹の精霊「……みんなの生命を、不公平に分けるの?」

妖精「それを言うなら、あの木はよくわからない病気で不公平に苦しんでるんだよ。帳尻を合わせるだけ」

世界樹の精霊「……」


↓1
01-05 妖精警備「そこで何してるの!」
06-30 だめ
31-95 いいよ
96-00 ??
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 20:58:19.29 ID:je7B667bo
500 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 21:40:40.19 ID:lCHmayLY0

世界樹の精霊「……だめ。不条理も含めて……循環は、公平」

妖精「ケチ!」

世界樹の精霊「……ケチ、なの?」

クロシュ「え? えと……」

妖精「ケチだよ! いっぱいあるんだからちょっとくらいいいじゃん!」

世界樹の精霊「…………」

世界樹の精霊「……落葉なら、持っていって構わない」

妖精「え! 本当!?」

世界樹の精霊「……本当は、落葉も大事な生命の欠片だけど……ケチと言われるのは……心外……」

妖精「……! ありがとうございます、世界樹の精霊様!」ペコッ

クロシュ「ありがと、ございます」ペコペコ

世界樹の精霊「……釈然としない」

 *

世界樹の精霊「……一つ、良い?」

クロシュ「?」

妖精「な、何? 今更返せなんて言わないでよ?」

世界樹の精霊「ケチじゃないもの……。そうじゃなくて……一つだけ、お願いを聞いて欲しい……」

クロシュ「おねがい…?」

世界樹の精霊「……緑の森の一部に、嫌な気が広がっている。その弱っている木も、多分それやられたのだと思う」

妖精「嫌な気……?」

世界樹の精霊「正体は……私にも、わからない……。だから……あなたたちに、その原因を突き止めて修正して欲しい」

妖精「……わかったよ。私も気になるしね。あ、でもそれって本来は私たちみたいな外様じゃなくて、この森に棲む者たちがすべきことじゃないの?」

世界樹の精霊「あなたは……ここの妖精じゃないの……?」

妖精「違います」

世界樹の精霊「そう……? 一応、ティセリアにも伝えてある。でもティセリアには……いろいろなしがらみがあって、難しいみたい……」

妖精「はぁ〜、そういうこと……。まあわかった。私たちも調べてみるよ」

世界樹の精霊「お願い……。スライムの、あなたも……」

クロシュ「あ、うん……!」

世界樹の精霊「ふふ……精霊の気を纏えるスライム、初めて見た……。また、いつでも遊びに来てね……」

クロシュ「うん……!」

妖精「いや、見つかったら極刑だからね!?」

 *
501 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 21:41:58.84 ID:lCHmayLY0
―結界前

 バララララッ

ミスティ「くっ……! クロシュ、妖精……まだなの……!」

ローガン「このままでは我々が見つかってしまう!」

イリス「だ、大丈夫だよ! もうすぐ来る……ほら!」


精霊装スライムクロシュ「……」モニョモニョ

クロシュに取り込まれている妖精「……」モゴモゴ


ミスティ「クロシュ! 妖精!」

ローガン「来たか……! 退くぞ!」

イリス「よおし最後にもう一発!」

 落雷「」ドガアン!!

 ◆
502 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 21:42:26.99 ID:lCHmayLY0
―明け方
 おうちの木

妖精「世界樹の落葉を煎じて作ったお茶を……」

ミスティ「根本に……かけるわ……!」


 世界樹のお茶「」トプトプトプ…


 弱っているおうちの木「……」

 少し元気になったおうちの木「……」ググ…


森妖精の子「……あ……まだ、くるしいの……?」

 少し元気になったおうちの木「……」

森妖精の子「うぅ……」



ミスティ「……だめ、だったの?」

妖精「ううん。だめだったわけじゃない。少しだけど、体力は回復したみたいだし。でも落葉程度の力じゃ、焼け石に水かも」

ミスティ「果実や、新鮮な葉は……」

妖精「流石に、多分無理……。世界樹の精霊に見つかっちゃってるし……」

ミスティ「……やはり、原因を排除しなければどうしようもないってことね」

妖精「うん。でも精霊からいろいろ聞いてきたから、やりようはあるよ」

ミスティ「……わかったわ。クロシュ、妖精……今回は……本当に、ありがとう……。私の我儘で、あなたたちを危険に晒してしまったわ……」

クロシュ「えと……ううん」

妖精「……まあ、結果的にいろいろ収穫はあったから良し」

クロシュ「うん。わたしも……自分で、行っただけだもん」

ミスティ「……本当に、ありがとう。恩は必ず返すから」

妖精「ふふっ、じゃあ楽しみにしてる」

クロシュ「ん……!」

 ☆木の生命力が2回復しました

 ◆
503 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 21:43:59.04 ID:lCHmayLY0
―緑の国フォレスティナ 滞在3日目
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・おうちの木を助ける(木の生命力[6/40])
・木の病気の原因を突き止める

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□フォレスティナ首都 主要施設
郊外:緑の大森林、農園、果樹園、精霊の泉、おうちの木、他
首都:露店通り、大樹の宿、武具店、雑貨店、魔法店、工芸品店、八百屋、甘味処、食事処、冒険者ギルド、他
聖域:世界樹 ※許可なき者は聖域に入れません
……………………………………………………………………………………

―朝
 大樹の宿 ロビー

妖精「ふわぁ……。流石に、眠い……」

イリス「お疲れ様……。とりあえず上手くいって良かったよ」

ミスティ「ええ……。でも、まだ解決したわけじゃないわ……」

イリス「……嫌な気、だっけ。一体何なんだろう……」

ローガン「ううむ……。まだこの国で何が起きているのかもわからん。情勢を調べてみても良いかもしれんな」

妖精「ティセリア……っていう、現首長に話を聞きに行くのも良いかもね。まあ、忙しいから簡単には会えないかもしれないけど」

クロシュ「えと……弱ってる、木さんから……嫌な気を辿ってみるのは……?」

妖精「うーん……私にも他の妖精や精霊たちも、その気配にすら全然気付けてないんだよね……。普通の毒気や瘴気なら気付けると思うんだけど……」

イリス「一体、何なんだろ……」

ミスティ「……絶対、突き止めましょう」


フォレスティナ滞在3日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 21:44:45.65 ID:/1n5IyJQ0
首長に会いに行ってみる
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 21:45:26.98 ID:J8Z4iv+bo
妖精の昔の伝手を頼れないか聞いてみる
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 21:45:55.87 ID:7y2ITODZo
選挙戦に飛び入り
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 21:46:06.77 ID:34dVM2fQO
イリス、これまでのことをフラナに手紙報告
508 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/11(日) 21:55:29.49 ID:lCHmayLY0
安価が出揃ったところで本日はここまでです。次回は首長に会いに行く編と妖精の昔の伝手編と選挙飛び入り編です

緑の国編における役者も出揃ってきました。それぞれが様々な思惑で動いているようです。一体この国はどこへ向かうのでしょうか
なお実は>>1には政治とかの知識が全然ないので、今後の選挙描写で明らかにおかしかったり不自然だったりする箇所が出てくるかもしれません。ご容赦くださいませ

それでは本日もありがとうございました。明日もやれそうなので、よろしくお願いいたします
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 22:04:27.87 ID:7y2ITODZo
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 23:04:17.77 ID:eFmSDMSH0
乙です
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/11(日) 23:55:47.46 ID:ZIiiGEE6O

ミスティお姉さんドライ言われてるけど最初にクロシュちゃん助けた頃からずっとウェットにしか見えねえw
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 02:16:00.18 ID:VR/JrcnGo
乙乙
油断していた所にお出しされたミスティさん過去……色々ヤバそうな存在の影が
妖精さんも確実にフォレスティナが故郷っぽいのに頑なに否定する所に闇ががが
513 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 15:27:04.46 ID:Sa+yTSxq0
言われてみれば、ミスティ氏はクロシュちゃんたちをソリで送っていくのを提案した時から一貫してずっとお人好しですね……。ドライなのは表面上だけで、中身はぷるんぷるんに潤っているのかもしれません

ミスティ氏が住んでいた場所で何が起きたのかは、ミスティ本人にすらよくわかっていません。数少ない生き残りは、小さな子供のような笑い声を度々聞いたという証言をしていますが、今のところそれが何だったのか、犯人の声だったのかどうかさえもわかっていないようです。真相は闇に包まれています。なお似たような事件は大陸の各地で幾度か発生しており、冒険者ギルドを初めとした様々な国際組織が調査を続けています

妖精は緑の国の仕組みや情勢に少し詳しいように見えますが、当人は緑の国出身ではないと言い張っているようです。真相は闇に包まれています
514 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 15:29:10.36 ID:Sa+yTSxq0
―緑の国
 首長官邸前

クロシュ「わあ……。でっかい木……」

イリス「というわけで首長さんのおうちに来てみました!」

ローガン「来てみたは良いが……アポなしで一介の旅人などに会ってくれるのだろうか……」

妖精「今は選挙前で忙しいだろうから、そもそも今ここにいるかどうかも……」

ミスティ「……悩む前に行動よ。呼び鈴を鳴らすわ!」ザッ

 チリンチリン

↓1
01-10 マーベル「首長は留守だぜ」ヌッ
11-36 紫髪のエルフ幼女「お引き取りください」
35-65 紫髪のエルフ幼女「御要件は? 聞くだけ聞いてあげます」
66-90 ティセリア「あ、昨日のスライムの子!」
91-00 ティセリア「あれ……? あなた……もしかして!」
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 15:33:51.23 ID:jCDG94y10
516 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 15:44:05.94 ID:Sa+yTSxq0

扉の向こう「どちら様でしょうか」

ミスティ「旅人のミスティよ。首長と話がしたいわ」

扉の向こう「首長は多忙の身です。お引き取りください」

ミスティ「……伝言だけでも」

扉の向こう「国民でもない旅人の陳情にまで耳を傾けていてはキリがありません。ご理解ください」

ミスティ「くっ……」

イリス「ど、どうするの……?」

クロシュ「……」


クロシュはどうする?
↓1
1.できることはなさそう
2.擬態してミスティの補助をする(誰に擬態するか要記載。成否はコンマ)
3.その他自由安価
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 16:00:53.71 ID:+ByeLDcDO
3
駄目元で(因縁ありそうな?)妖精に交渉して欲しいと頼む
518 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 16:19:46.57 ID:Sa+yTSxq0
クロシュ「……」チラッ

妖精「……?」

クロシュ「……」ジッ

妖精「……」

クロシュ「……」オロオロ

妖精「いやいや、言いたいことがあるならはっきり言え!」

クロシュ「え、えと……。妖精さん……ティセリアさんと……知り合いだったり、とか……しない……?」

妖精「しない」

クロシュ「あぅ……」

妖精「……まあ、言いたいことはわかった。ここの国民のフリくらいならできるし、やるだけやってあげる」

クロシュ「!」

ミスティ「……ごめんなさい、私からも頼むわ……。昨日から頼ってばかりで申し訳ないけど……」

妖精「いいよ。このままじゃ埒があかないのも事実だしね」


 コンコン

扉の向こう「まだいたのですか。お引き取りくださいと言ったはずですが」

妖精「私はこの国の妖精だよ。話っていうのも、緑の森や木々に関わる大事なこと。国民の声なら聞いてくれるんだよね?」

扉の向こう「……」

↓1
01-05 ??
06-70 紫髪のエルフ幼女「魔紋は……確かにこの国の妖精のものですね。良いでしょう、聞いてあげます」
71-95 ティセリア「あれ……? 妖精!?」バァン
96-00 ??
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 16:23:15.56 ID:8e+IFkk3O
高く
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 16:54:52.36 ID:VR/JrcnGo
(ほぼ確定してた気がするが)ここで妖精がフォレスティナ出身なのがほぼほぼ確定したか
521 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 17:30:35.48 ID:Sa+yTSxq0
扉の向こう「魔紋は……確かにこの国の妖精のものですね。良いでしょう、お入りください」

 扉「」ギィ…

ミスティ「……!」

妖精「よし、じゃあ入ろっか」

 *

―首長官邸
 応接室

 ふかふかのソファ「」ボフッ

イリス「わぁ……。木の中だけど、大樹の宿とはまた違って気品のある内装……!」

紫髪のエルフ幼女「官邸は首長の住居であると同時に、執務を執り行う施設ですから。内装も相応しいものとなっています。それで、御要件は――」

妖精「……郊外の、ある精霊樹の家が不可解な病気にかかって死にかけてる。原因を知っていたら教えて欲しい」

紫髪のエルフ幼女「……その件ですか。同様の事例は既にいくつか報告を頂いております」

ミスティ「……! じゃあ……なぜ放置しているのかしら」

紫髪のエルフ幼女「放置しているわけではありません。しかしながら私共も正確な原因は未だ掴めておらず、解決の見通しが立っていないのです」

妖精「……正確じゃない原因は?」

紫髪のエルフ幼女「……お答えできかねます」

ローガン「……何か知っていることがあれば、教えて頂きたい。住む場所を失いかけている妖精もいるのだ」

紫髪のエルフ幼女「何も答えることはできません」

妖精「……緑の森と自然を一番大切にするのが伝統派でしょ。下らないしがらみなんかの為にその理念まで捨てるつもり?」

紫髪のエルフ幼女「……」

紫髪のエルフ幼女「お引き取りください」

妖精「かーっ! 何も変わってないどころか悪化してんじゃん!! もういいよこんな国!! 森が滅んだら次は世界樹、その次は世界そのものだよ!! バーカ!!!」パタパタ

イリス「ああっ、妖精さん!」

ミスティ「くっ……ありがとう、ございました」ペコッ

ローガン「……ご多忙のところ、時間を取って頂き感謝する。お互い後悔のないように生きたいものですな」

紫髪のエルフ幼女「……ええ。そうですね」

ローガン「それでは」

 ガチャ バタム…


紫髪のエルフ幼女「……」

紫髪のエルフ幼女「好き勝手言ってくれて……。何も知らない癖に……」グッ

 ◇
522 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 17:31:02.46 ID:Sa+yTSxq0
―首長官邸前

妖精「あーやだやだ!! だから嫌いなんだよ、こんな国!」プンスコ

イリス「妖精さん、どうどう……。お水飲む? 水魔法で作ったやつだけど……」

 パシッ

妖精「飲む! んぐ、んぐ……」ゴクゴク


ミスティ「……お話を聞く作戦は失敗だけど……」

ローガン「うむ。次善の策を立てておいて正解だったな」

ミスティ「ええ……。噂をすれば……」


官邸の隙間から這い出てきたスライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「クロシュ!」

イリス「クロシュちゃん!」

ミスティ「首尾は……いえ、一旦宿に戻りましょう」

ローガン「うむ……!」

 ◆
523 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 18:41:03.30 ID:Sa+yTSxq0
―大樹の宿 客室

クロシュ「……これで……いい?」

 クロシュが盗み見て版画印刷した伝統派内部資料「」ペラッ

妖精「こ、これは……」

ミスティ「……革新派の森林開発計画……!?」

イリス「ええ……!? なんで革新派の計画が伝統派の資料に……!?」

ローガン「ここを見てみろ……!」

ミスティ「革新派の大規模森林開発計画を秘密裏に支援……ですって!?」

妖精「……嘘でしょ。ティセリアの、血判まで……」ワナワナ

ローガン「計画によると開発に着手したのはおおよそ一ヶ月と少し前……。依頼主の家の木が弱り始めた時期と合致する……」

イリス「で、でも、革新派が選挙に勝ったわけでもないのに勝手に開発なんか始めちゃだめなんじゃないの!?」

ローガン「……現政権の首長が承認しているのだ。恐らく法的には問題のない行為だろう」

ミスティ「この分だと……選挙も、もしかしたら……」

ローガン「……票を偏らせる工作くらいはしていてもおかしくないだろうな」

イリス「ど、どうして……。伝統派と革新派って、水と油みたいな関係なんでしょ?」

妖精「……知らないよ。わかってるのは……伝統派も、もう既に内の内まで腐りきってたってことだけだ!!」

クロシュ「よ、妖精さん……」オロオロ

ローガン「落ち着き給え……! 革新派と伝統派の間に何らかの取引があったのは間違いないだろうが、この資料からは伝統派にとっての利点が一切読み取れん。伝統派が一方的に開発支援をするばかりで、その見返りなどについては何も書かれていないのだ」

ミスティ「それは、つまり……?」

ローガン「……どちらか片方に利点のない共同関係など通常は成立せん。個人ならともかく組織なら尚更だ。それが成立しているということは――」

イリス「……お金? 票?」

ローガン「いや、伝統派の組織理念からすると恐らくそのどちらでもない。これは――」

妖精「――脅迫」

ローガン「……根拠はないがな。しかしそうでもなければ、辻褄が合わん。それを一番わかっているのは、他ならぬ妖精くんだろう?」

妖精「……そうだね。ティセリアはぽやぽやしてるところはあるけれど……事情もなしに、こんな馬鹿なことをする奴じゃない。そうだったよ」

クロシュ「……!」

妖精「……でも……世界樹は文字通り、世界の樹だ。それを危険に晒さなきゃいけないほどの脅しって……何……?」

 ◆
524 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 18:41:30.44 ID:Sa+yTSxq0
―大樹の宿 客室

イリス「……こ、これからどうしよう?」

ローガン「……ううむ。開発計画が原因とすると、相手は革新派で……しかも裏には現政権である伝統派まで付いていることになる……」

ミスティ「……」

ローガン「……変な気は起こさないでくれたまえよ。世界樹の侵入は上手くいったが、今後もあのような危ないことをし続けるのは御免被るぞ……」

ミスティ「わ、わかっているわよ……。テロなんて考えてないわ……」

イリス「テロ!? あ、いや考えてないってことか……。良かったあ……」ホッ

ローガン「いや、考えてないのならなぜそんな物騒な単語が真っ先に出てきたのだ……」

ミスティ「気のせいよ……。ねえ……妖精は、この国の出身なんでしょ?」

妖精「……もう隠しても仕方ないか。そうだよ。まあ、いろいろあって今は放浪してるけど」

ミスティ「……ティセリア首長とも知り合いっぽい雰囲気みたいだけど……何か手はない? 例えば、とても強い影響力を持つ第三者の知り合いがいるとか――」

妖精「……」

↓1
01-05 いるにはいるけど……
06-35 元首長(故人)
36-65 元首長(病気)
66-95 元首長(隠居)
96-00 元首長(私)
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 18:42:26.99 ID:qC6Tec/h0
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 18:46:17.30 ID:KBsE9u3Jo
これは大物妖精
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 18:50:39.47 ID:VR/JrcnGo
凄え所きた!
528 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 20:13:51.27 ID:Sa+yTSxq0

妖精「いないいない、影響力の強い知り合いなんているわけないじゃん」

ミスティ「誰でもいいのよ。例えば、元首長とか……」

イリス「ミスティ、誰でもいいで出す例えじゃないと思う。元首長は」

ミスティ「そ、そうかしら……。まあ、とにかく誰でも……」

妖精「……」

ミスティ「……妖精? もしかして、心当たりがあるの?」

妖精「あー……いや……。その可能性は……考えてなかった、というか……」ダラダラ

ミスティ「いるの!? いるなら――」

妖精「いや……でもお……」

ミスティ「あの子の木のおうちが……世界の危機なのよ! 苦手な人物だったら、交渉は私たちがするから……! お願い……!!」

妖精「こ、交渉は、大丈夫っていうかぁ……」

クロシュ「……?」

ローガン「……一体何が問題なのだ?」

妖精「えっと……その、ね……?」

イリス「うん……」



妖精「すっごい昔だけど……。私……首長、やってたこと……あったり……」

ミスティ「え――」

ローガン「な、に――」

イリス「えええええええええ!!!?」

クロシュ「わあ……!」キラキラ

 *
529 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 20:15:32.00 ID:Sa+yTSxq0

妖精「と言っても、本当に昔のことだよ。もう覚えてる人もほとんどいないくらい、ずっと昔。長命種の中でも記憶力の良い奴が時々覚えてるかもって程度だと思うし……影響力に期待は……」

ミスティ「ロビーの本棚に歴代首長名鑑があったわ! これによると――」パラパラッ

妖精「や、やだ! 見ないで……!」


〈歴代首長名鑑〉パラッ
◇妖精
第1期から第250期まで連続で首長を務めた、初代にして歴代最長記録を持つ首長。建国の太母と呼ばれる。
各種族の調停、インフラ整備、規範・法の導入、教育の徹底等、1000年の時をかけて緑の国を強く美しく育てあげた。
他の妖精と同様に愛らしい幼子の姿をしていたが、その心奥には深い知性と慈愛を秘めていた。
彼女は最後の任期を終える瞬間まで、他の妖精たちと同様に自らの名は持たず、ただ『妖精』とだけ名乗り続けた。
最後の任期を終えた後、惜しまれる拍手喝采の中で一人静かに緑の森の奥へ姿を消したとされる。


ミスティ「挿絵に描かれてる人物とも特徴が完全に一致してる……!」

イリス「ええっ……!! 元首長どころか――」

ローガン「……建国の太母、だと――!?」

クロシュ「妖精さん……! すごい……!!」

妖精「……ま、まあ……そんなやつ、らしいよ……。私……」

ミスティ「影響力に期待どころじゃないでしょ!! あなたが立ち上がれば、緑の国はきっと――」

妖精「いや、だから誰も覚えてないって! 初代首長を名乗る精神異常妖精だと思われるだけだよ!」

ローガン「いや、他の妖精や精霊、エルフ、トレントなどの長命種であれば覚えている者もいるはずだ……!」

妖精「エルフとトレントはともかく、普通の妖精や精霊は記憶力が悪いから覚えてないと思う……。世界樹の精霊も私のこと覚えてなかったし……」

ミスティ「でも覚えている者がいることに変わりはないわ……!」

妖精「そ、そうかもしれないけどぉ……」

イリス「……初代首長、建国の太母の大いなる帰還だよ。腐った国を叩き直す為に、世界の果てから還ってきたんだ……!! 革命――ううん、これは――大政奉還の時だよ!!!」

妖精「ひ、ひええ……もうそれしか、ないの……?」グニャァ

 ◆
530 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 20:18:50.89 ID:Sa+yTSxq0
―緑の国
 露店通り

 ワイワイ ガヤガヤ

ティセリア「緑の森を守り、世界樹を守り、全ての生命を守っていく所存です! どうか世界の為に伝統派へ清き一票を!」

 ワーワー ティセリアチャーン!!

マーベル「伝統なんて古い古い! これからは都市開発と娯楽の時代だ!! 外貨を稼いでもっと豊かに暮らすのが時代の流れだぜ!」

 キャー! マーベルサマー!!

マーベル「……」ニヤ

ティセリア「……っ」


「生命? 外貨? そんなものにこだわって何になるの。こんな、泡沫みたいな世界で――」


 ザワザワ エッダレ?

ティセリア「え――? その、声――」

マーベル「ああん――?」



妖精「どうせ全ては、終わりゆく運命。哀しみからも苦しみからも、決して逃れられない。だから――」ヒラヒラ

妖精「私が、導いてあげる。哀しみも、苦しみも乗り越えた先――最期の楽園へ―――」キラキラ…



クロシュ「わ、わー!! 行きたい! 楽園、行きたい!!!」

ミスティ「ね、ねえあれって建国の太母じゃない!!?」

イリス「ほ、ほんとうだー!!! どう見ても初代から千年もの間フォレスティナを支え続けた初代首長にして建国の太母の妖精さんだー!!!」

ローガン「建国の太母の帰還だあああああ!!!!」

 ザワザワ エッマジ!? タ、タシカニミオボエガ…


ティセリア「あ……あ、あ……」ジワッ

マーベル「ウッソだろ……」


↓1 選挙活動結果(99クリティカルのため超有利)
01-60 歓声
61-90 大歓声
91-00 ハーピィ記者「プロパガンダならお任せあれ!」
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 20:20:27.80 ID:DFPLKeYQO
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 20:51:13.17 ID:Sa+yTSxq0

 ワアアアアアア!!!

 キャーヨウセイチャーン!! オレモツレテイッテクレーッ!! タイボサマァァァァ!!!

妖精「みんな、ありがとう。きっと――導いてあげるから――」カリスマァ…

 *

―夜
 大樹の宿 客室

イリス「やったねえ!! 大歓声だったよ、大歓声!!」

ミスティ「初動はバッチリね……!! 凄いオーラだったわ、妖精……!!」

ローガン「これで復権派≠ヘ一気に知れ渡ったはずだ……!!」

クロシュ「うん……! 妖精さん……かっこよかった……!」

妖精「うへぇ……もうやだ……」ゲッソリ

 ◆
533 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 23:24:26.45 ID:Sa+yTSxq0
―首長官邸
 首長の私室

ティセリア「……」

マーベル「……アレ、何ですか? 初代首長とか言われてますけど」

ティセリア「……知りません」

マーベル「伝統派ってのは初代首長の流れを汲んだ組織なんでしょ? なら知らないはずないじゃん」

ティセリア「ほ、本当に知らないんです」

マーベル「まあいいけどさ。でももし政権取れなかったら……王国にどう言い訳すんの?」

ティセリア「……」

 壁「」ドンッ

ティセリア「!」ビクッ

マーベル「……わかってるよな? 今回、俺たち革新派が政権を取れなかったら……この国は、終わる」

ティセリア「……」

マーベル「本来なら、もうとっくに侵略されて奴らの植民地にされててもおかしくない状況なんだ。それをなんとかギリギリ保ててるのは、俺たち革新派が必死に交渉を続けてるお陰なんだぜ?」

ティセリア「……はい。わかっています……」

マーベル「王国には勇者がいる。戦争になれば……いや、戦争にすらならねえ。勇者が一瞬で電撃的に侵攻して、首長の首を獲って終わりだ。その後は……かつての魔族自治区のような、屈辱に満ちた支配が待っているだろう」

ティセリア「……」

マーベル「だが必死の交渉の結果、俺たち親王国の革新派が政権を勝ち取れば侵略だけは免れられる。最低限の尊厳は保てんだよ」

ティセリア「……無理矢理従わせられるよりは、率先して媚びを売った方がまだ待遇が良いかもしれないということですね」

マーベル「そういうこと。哀しいことにウチは王国の隣国なんだ。逃げも隠れもできねえ。植民地になるくらいなら、王国の靴を舐めて子分の地位を確保した方がマシだろ?」

ティセリア「……結局……王国の言いなりという点は変わらないですけどね」

マーベル「いいんだよ、今は言いなりで。勇者は人間だ、その寿命は俺たちよりずっと短い。今は下手に楯突かず、無害な腰抜け平和主義国家のフリして……勇者の寿命が尽きるのを待つんだよ。その間に外貨を稼いで、力を蓄えて、牙を研いで――勇者が死んだら、後はこっちのもんだ」

ティセリア「……あなたのその計画は、合理的だと思う。でも――」

マーベル「なんだよ? もしかして森林開発のこと、まだ納得できてねえの? 外貨を稼ぐにゃアレが一番手っ取り早いし、それに森しかねえこの国を近代化して楽しく暮らしやすくすんのは王国関係なく良いことだろ。王国を出し抜いても国際競争は続くんだ、古臭い価値観に囚われてちゃ負けるぜ」

ティセリア「……しかし、日に日に苦しみを訴える声が大きくなっています。急進的な開発はやはり――」

マーベル「大丈夫だろ。星脈の流れはちゃんと調べた上で開発してんだ、世界樹への影響はないと断言できる。そりゃいくつかの地区や木に悪い影響は出るかもしれねえが、今後見込める外貨収入を考えれば必要な犠牲ってやつだろ」

ティセリア「……」

マーベル「大局的に見ろよ、おばさん。1500年も生きてりゃわかるだろ?」

ティセリア「……お黙りなさい。若造」

マーベル「おっ、反抗的だなあ。王国の犬である俺にそんな態度取って良いんですか?」スッ

 ティセリアの顎「」クイッ

ティセリア「くっ……自分から、犬などと……。あなたに、エルフの誇りはないのですか……?」

マーベル「誇りで国が守れるかよ」

ティセリア「……そう」

マーベル「…………王国の侵略を許せば、一番危ないのはあんたなんだ。わかってんのか」

ティセリア「だから何です……」

マーベル「……」

ティセリア「……?」

マーベル「別に。俺にも守りたいもんがあるってだけさ」スッ

 ◆
534 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 23:36:36.95 ID:Sa+yTSxq0
投票日まであと――
↓1コンマ
01-50 4日
51-80 5日
81-00 6日
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 23:36:53.69 ID:KBsE9u3Jo
こんま
536 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/12(月) 23:49:46.47 ID:Sa+yTSxq0
―緑の国フォレスティナ 滞在4日目
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・おうちの木を助ける(木の生命力[4/40])
・木の病気の原因を突き止める
・選挙で勝つ

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□フォレスティナ首都 主要施設
郊外:緑の大森林、農園、果樹園、精霊の泉、おうちの木、他
首都:露店通り、大樹の宿、武具店、雑貨店、魔法店、工芸品店、八百屋、甘味処、食事処、冒険者ギルド、他
聖域:世界樹 ※許可なき者は聖域に入れません
……………………………………………………………………………………

―朝
 大樹の宿 客室

妖精「はああ〜〜〜……。外に出たくない……。引きこもっていたい……」ゴロゴロ

スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ

ミスティ「よ、妖精……なんとか……立ち上がってもらえないかしら……。無理を強いているのは、わかっているのだけれど……」

イリス「あ、あと5日しかないんだよ! もっと宣伝とかして知名度を上げていかないと! いくら伝説の太母でも、街頭宣伝一回だけじゃ……」

妖精「う〜ん……わかってるけどぉ……」ゴロゴロ


スライムクロシュ「!」ピコン!

 デロデロ…ポンッ!

妖精クロシュ「……」ヒラヒラ


イリス「わっ! クロシュちゃん……! その姿は妖精さんの……!」

ミスティ「これは……かなり再現度が高い気がするわ……!」

妖精「う、うわあ……。なんかすっごい変な気分……」

妖精クロシュ「これで……わたしが……妖精さんの、代わりに……!」

妖精「……ちょっと、昨日の私を真似て演説とかしてみて」

妖精クロシュ「ん!」


妖精クロシュ「……生命は……どうしようも……ない……」

妖精クロシュ「みんな……どうにも……ならない……」

妖精クロシュ「えと……。だから……わたしが、みんなを……えと……救って……」モニョモニョ

妖精スライムクロシュ「〜〜……」モニョモニョ…


妖精「だめだこりゃ……。やっぱ私が出るしかないみたいだね……」スッ


フォレスティナ滞在4日目です(投票日までの残り行動可能日数5)
↓1〜3 自由安価 何をする?
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 23:50:42.56 ID:VR/JrcnGo
ティセリアに色々問い質す
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 23:53:11.65 ID:KBsE9u3Jo
ついでにマーベルも締め上げる
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 23:57:58.94 ID:1OdYU32RO
フラナに手紙を出す
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/12(月) 23:58:30.95 ID:zb2MEoQG0
露店通りで地道に演説&民の声を聞く
541 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/13(火) 00:07:21.33 ID:Wvgy9xDa0
というわけで安価が揃ったところで本日はここまでとなります

クロシュ一行、初代首長の妖精を立てて電撃参戦という急展開です。この流れは>>1の目をもってしても全く読めませんでした。実のところこの展開に一番うろたえているのは>>1かもしれません
何やら99クリティカルのせいで異常に設定の盛られた妖精さんですが、クロシュの保護者面をするお節介妖精というこれまでの姿勢は今後も変わらないのでごあんしんください。ただ、設定が盛られた分いろいろ融通がきくようにはなったかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回は多分また土日になるかと思います。よろしくお願いいたします
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/13(火) 00:12:17.28 ID:++/DdK8Xo

王国はラスボス枠かな
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/13(火) 00:41:02.08 ID:LOAAHgzvO

クロシュ氏が着々と有能になっていってるけどゆるい時はぼんやり赤ちゃんスライムのままで良き
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/13(火) 01:25:25.44 ID:P0hwC5hBo
おつ
超大物設定が生えてきた妖精さんの明日はどっちだ
イケメン金髪エルフもクズなだけじゃなく色々抱えてそうで……
とりあえず王国は縮小しろ
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/13(火) 12:15:01.63 ID:RJV9VfB9O

もうただの侵略兵器だな勇者
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/13(火) 18:08:05.92 ID:hNI9lfr0o

紫髪幼女エルフの妖精対応がどこまで変わるのか愉しみだぜ
547 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 19:47:02.11 ID:UHyRCctI0
王国がラスボスかどうかはわかりませんが、大陸における影響力は宗教国家セクリエ・ロイエに次いで大きいと言えます。単純な軍事力で言えば世界最強です(勇者を抜きにしても実はかなり強いです)

クロシュちゃんも彼女なりに成長しているようです。穀潰しの誹りを受けることは多分もうないでしょう。中身はぼんやり赤ちゃんスライムなので、やや打たれ弱いところもあります

妖精さんは気楽な放浪生活の方が好きなようです。立候補にはあまり気乗りしていない様子ですが、一応建国者らしく緑の国に対する憂いはけっこうあるようです
イケメン金髪汚職エルフ氏はいろいろ考えていることもありそうに見えます。ところで彼は600歳ですが、1500歳のティセリア氏からすると若造のようです。フラナ氏があのやり取りを聞いていたら喜んでいたかもしれません

勇者は実際、兵士というよりは兵器のように考えられているかもしれません。こちらの世界で例えるならいろいろと融通が効く大量破壊兵器という感じだと思います。風雪新聞の過去の記事には勇者を「王国が保持する非人道的生物兵器」と揶揄し批判した記事があります

紫髪幼女エルフ氏は妖精のことを知らなかったようです。彼女が生まれた時代には妖精は既に緑の国を後にしていたと思われます。妖精が去った後の時代に生まれた世代に初代首長の威光が通じるかどうかは今後のがんばり次第でしょう(初回演説は好調だったため、割と上手くいくかもしれません)
548 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 19:47:43.06 ID:UHyRCctI0
―大樹の宿 客室

妖精「……いや、その前にもう一度ティセリアのとこに行こう。復権派からの会談申込みなら無視はできないでしょ」

ミスティ「ただの旅人でも国民でもない今なら、確かに昨日のように門前払いされることもなさそうね」

妖精「そういうこと。いろいろ直接聞きたいこともあるしね」

 ◇

―首長官邸前

 チリンチリン

妖精「復権派の妖精だよ。ティセリアはいる?」

扉の向こう「……お入りください」

 ガチャッ…

 *
549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 19:50:02.94 ID:UHyRCctI0
―首長官邸 応接室

妖精「……」

ティセリア「……」

紫髪のエルフ幼女「……」

ミスティ「……」

イリス「……」

ローガン「……」

クロシュ「……」ソワソワ


妖精「……久しぶりだね、ティセリア」

ティセリア「……はい。お久しぶりです、初代首長」

妖精「なに、改まっちゃって。妖精って呼べば良いじゃん、昔みたいに」

ティセリア「……昔話をしに来たわけではないでしょう」

妖精「……そうだね。じゃあ単刀直入にいこう。なぜ革新派の事業に協力しているの?」

紫髪のエルフ幼女「!!?」

ティセリア「……」

妖精「確かな筋からの情報でね。あなたたち伝統派が、革新派の森林開拓計画に加担してるのは知ってるんだよ。票の操作にも手を染めるつもりだと」

ティセリア「…………隠しても無駄のようですね」

妖精「そうだよ。洗いざらい話しちゃいなさい」

ティセリア「……確かに私たち伝統派は、革新派の事業に協力しています。次の選挙でも、革新派を勝たせるつもりです」

妖精「理由は何?」

ティセリア「……緑の国を、終わらせない為です」

 *

妖精「……つまり、王国への白旗ってこと?」

ティセリア「……簡単に言えばそうです。私たち伝統派より、以前から王国と交渉を続けている革新派が政権を取った方がより安全で確実なので」


イリス(王国……!! こんなところでも……!!)ギリッ

ミスティ(……でも、これだと私たち復権派が勝ったら一番まずい展開になるんじゃ……?)


妖精「……大体わかった。抗おうともしないで奴隷の安息を選んだってわけだ」

ティセリア「……今更戻ってきた癖に、知ったようなことを言わないで。私たちの決断には、大勢のフォレスティナ国民の生命がかかっているのです」

妖精「……」

ティセリア「私たちのことを想うなら、参政を取りやめてください。突然のあなたの出現で国民は活気づいていますが、王国との緊張は高まりかねません」

妖精「…………森林開発も王国からの命令?」

ティセリア「……いえ。それは革新派の意向です。王国とは関係ありません」

妖精「……じゃあ、それはやめられるよね。現在進行系で民や木々を苦しませてどうするの」

ティセリア「…………それは……」

↓1
01-10 今更太母面しないで!
11-50 復権派が退くなら考えます 
51-90 もう一度革新派とよく話し合います
91-00 ??
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 19:51:09.44 ID:KHNCXCim0
551 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 20:30:33.51 ID:UHyRCctI0
ティセリア「……復権派が、今回の選挙から退くなら考えてあげます」

妖精「……今苦しんでる民より、不正選挙が滞りなく進むことの方が大事なの?」

ティセリア「……不正は不正でも、国が存続するための不正……必要悪です。それに革新派の事業も、今後の緑の国の国際競争力を培う意味では大きな価値のあるものだと私は考えています」

妖精「未来のためなら、不正を許容し今を苦しむ民も切り捨てるってことか」

ティセリア「……はい」

妖精「……成長したね。草木の一本一本を慈しみ、虫一匹殺せなかったあの精霊の申し子ティセリアちゃんが、こんな冷徹な判断を下せるようになっていたなんて」

ティセリア「……っ」

妖精「よくわかったよ。もうあなたは立派な為政者で――そして私の政敵だ。新参の立候補者として、全力で立ち向かわせて頂く」

ティセリア「……!? ま、待ってください! 話を聞いていなかったのですか!? 復権派が退くなら考えると――」

妖精「為政者の『考える』を信用してやれるほど耄碌したつもりはないから。私も昔よく言ったしね」

ティセリア「……!」

妖精「私が勝ったら民の苦痛も王国の侵略も全部平穏無事に解決してやるから、安心して首長の座を譲りなよ」

ティセリア「……」


妖精「じゃ、そういうことで。行くよ、みんな」フワッ

イリス「あ、うん!」

ミスティ「え、ええ……」ペコッ

ローガン「ありがとうございました……」ペコッ

 ガチャッ… バタン…

 *
552 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 20:31:24.97 ID:UHyRCctI0

ティセリア「……」

ティセリア「…………」ジワワ

ティセリア「………………」ポロポロ

紫髪のエルフ幼女「ティセリア……」

ティセリア「……どうすれば……良かったの……。どうして……」ポロポロ

紫髪のエルフ幼女「…………マーベルも、妖精も……どいつもこいつも、自分勝手すぎるんです……!」

ティセリア「…………」ポロポロ



スライムクロシュ「……」モニョ

なんとなく気になってこっそり残っていたクロシュが、首長の涙を目撃してしまいました
何かしますか?
↓1
1.少しだけ謝っておく
2.そっとしておく
3.自由安価
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 20:32:40.51 ID:3VKqVvoso
1
554 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 21:50:45.23 ID:UHyRCctI0
スライムクロシュ「……」デロデロ

クロシュ「あの……」

ティセリア「!!?」

紫髪のエルフ幼女「曲者!!」バッ

クロシュ「ひゃっ!」

ティセリア「待って! あなたは……そういえば、ビラを配っていた――」

紫髪のエルフ幼女「……! あの時のスライム……妖精のお供だったの……?」

クロシュ「うん……。えっと……ごめんなさい」ペコリ

ティセリア「えっ。ど、どうして謝るのですか?」

クロシュ「えと……妖精さんが……ひどいこと、言ったから……」

ティセリア「……いいえ。妖精の言ったことは、間違っていません。私は……冷徹な、為政者なのです」

紫髪のエルフ幼女「違います! ティセリアは……誰よりも優しくて、民想いで……今回の決断だって、ティセリア自身がどれだけ苦しい気持ちを抑えてるか……!!」

ティセリア「サリー!」

紫髪のエルフ幼女「あっ……も、申し訳ありません……」

クロシュ「……本当は……ティセリアさんも……いやなの……?」

ティセリア「……嫌、では……」

クロシュ「……いやなら……やだって、言った方が……良いと思う……」

ティセリア「……」

クロシュ「えと……妖精さんも……ティセリアさんが、やだって言わないと……きっと、わかんないから……」

ティセリア「……」

クロシュ「……えと……それじゃあ……私も、帰るね……。お話……ありがと、ございました……」デロデロ


スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 ズルズル…


ティセリア「……ぐすっ。ふふっ……かわいいお供を連れているのですね……妖精は……」

紫髪のエルフ幼女「……!」

ティセリア「嫌なことには、やだって言え、かあ……。首長の身でそれは……難しいなあ……」グスッ

紫髪のエルフ幼女「……。良いんじゃないですか。首長が、嫌なことにやだって言っても」

ティセリア「でも……」

紫髪のエルフ幼女「どうせ復権派の台頭で今回の選挙は大荒れです。国内世論もどこへ向かうかわからない。それなら好きにやりましょうよ」

ティセリア「……少しだけ、考えさせて」

 ◆
555 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 21:52:04.15 ID:UHyRCctI0
―首長官邸前

妖精「う〜ん……言い過ぎたかなあ……。でも政敵である以上手加減するのは失礼だし……」フヨフヨ

イリス「お疲れ様、妖精さん……!」

ミスティ「政治のことはあまりわからないけれど、ティセリアさんの言い分も一理あると思ってしまったわ……」

ローガン「うむ……。これについてはどちらが正解というわけでもないからな。だが戦うと決めた以上は、我々も全力で票を取りにいかなければならん」

ミスティ「ええ……わかってるつもりよ……」


スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「あ、クロシュ! 遅いよ、何してたの!」

クロシュ「え、えと……。ティセリアさんと……ちょっとだけ、お話……」

ミスティ「えっ、ティセリアさんと……!?」

クロシュ「えと……ティセリアさん……泣いてた……。だから……妖精さんがひどいこと言ってごめんなさい、って……」

イリス「な、泣いて……」

ミスティ「……傷付いていたのね……」

ローガン「妖精くん……」

妖精「わ、悪かったよお……! でもティセリア……根っこは、昔のままなのかなあ……」

ミスティ「……彼女の心根がどれだけ優しいとしても……それで今を苦しむ民が救われるわけではないわ。それは違えないようにしないとね……」

 ◇
556 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 21:53:32.91 ID:UHyRCctI0
―革新派事務所前

ミスティ「というわけで今度は革新派の事務所にやってきたわ……。この国どころか大陸中でも珍しい、鉄筋建築ね……」

イリス「首長への陳情がだめだったなら、革新派に直接文句を言おうってことだね!」

ミスティ「ま、まあそうね……。ちょっと短絡的かしら……」

妖精「聞いてくれるとは思いにくいけど、革新派の頭と話をしてみたいとは思ってたし丁度良いよ」

ローガン「しかし革新派は強引な森林開発や親王国路線など、やや不穏な姿が見え隠れしている。警戒はすべきだろう」

ミスティ「そうね……。荒事になることはないと思うけれど、最低限の警戒はしておきましょう……」

クロシュ「……」

ミスティ「それじゃあ、呼び鈴を鳴らしましょうか……」

 チリーン


↓1
01-30 セイン「……」ヌッ
31-90 マーベル&セイン
91-00 マーベル1人
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 21:54:29.27 ID:GJRW3Cmk0
a
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 21:54:35.05 ID:VKYrdVUdO
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 22:14:42.56 ID:3VKqVvoso
げぇっ!勇者!
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 22:21:17.46 ID:UHyRCctI0
 ガラッ

セイン「……」ヌッ

クロシュ一行「!!!?」

セイン「…………」


妖精(なんで勇者がこんなとこにいるの!!?)

イリス(し、知らないよお〜!!)

ミスティ(ま、まさか二日目辺りでクロシュが出くわしたのって――)

クロシュ(え、えと……)

ローガン(革新派に潜んでいたというのか!?)


セイン「……」

セイン「……マーベルは留守だ」

ミスティ「え、ええと……そ、そうなのね……」

セイン「ああ」

セイン「……」ジッ

クロシュ「……?」

セイン「……」

妖精「……クロシュに何か用?」

セイン「……クロシュと言うのか。その……影のスライムは」

クロシュ「……? うん」

セイン「……」

妖精「……ちょっと。相手の名前だけ知って、自分が名乗らないのは失礼じゃないの」

セイン「……失礼した。僕はセイン。革新派マーベルの……護衛だ」

ミスティ「……革新派の……護衛?」

イリス「……」

ローガン「……」

クロシュ「えと……魔族革命の時は……」

セイン「……何のことかわからないな」

クロシュ「……」


妖精(やめなさいクロシュ! 下手に突っ込んだら消されちゃうよ!)

クロシュ(う、うん……)


セイン「……茶でも飲んでいくか?」

イリス「えっ!」

ミスティ「お茶……」

ローガン「う、ううむ……」


↓1〜3多数決
1.飲んでいく
2.帰る
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 22:22:31.97 ID:X/Xj0hIko
1
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 22:22:42.29 ID:KHNCXCim0
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 22:23:31.66 ID:u/gfYZYDO
1
564 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 22:41:59.16 ID:UHyRCctI0
クロシュ「……うん」コク

妖精「クロシュ!?」

 *

―革新派事務所
 応接室

 鉄瓶「」トプトプ

 湯呑み「」ホカホカ

セイン「どうぞ」スッ

イリス「け、けっこうなお点前で……」

ミスティ「珍しい形のティーポットね……」

セイン「……この鉄瓶か? これは……マーベルがオノゴロ諸島を旅した時の土産物……だそうだ」

ローガン「ほう、これがオノゴロ諸島の製鉄技術か……! 私もいつか行ってみたいものだ」

セイン「物品の良し悪しは僕にはわからないが……これは良いものなのか」

ローガン「ああ、良いものだ。鋼魔法の使い手たる私が言うのだから間違いない。マーベル氏もなかなかお目が高いと見受けられるな」

セイン「そうなのか」


クロシュ「んぐ、んぐ」ゴクゴク

クロシュ「……おかわり……いい……?」

セイン「どうぞ。茶菓子も出そう」スッ


↓1〜2 話題や聞きたいこと
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 22:49:47.98 ID:GJRW3Cmk0
勇者サインとはどういう関係?
(前からセインになってるけど誤字じゃないよね?)
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 22:49:55.60 ID:VKYrdVUdO
以前魔族自治区で会わなかったか
567 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 23:15:16.66 ID:UHyRCctI0
イリス「……セインくんって、勇者サインとはどういう関係なの? とてもよく似ているけれど……」

セイン「赤の他人だ。少なくとも、僕は勇者サインについて何も知らない」

イリス「そ、そうなんだ……」

セイン「ああ」


クロシュ「……」

セイン「……」

クロシュ「……」モジモジ

セイン「……別に、取って食ったりなどしない。聞きたいことがあれば聞け」

クロシュ「あ、えと……。じゃあ……」

クロシュ「……魔族自治区で……どうして……あんなこと……したの……?」


妖精&イリス&ミスティ&ローガン「!!!!」


セイン「……やはり、お前はあの時のスライムか」

クロシュ「……うん」

セイン「……」


↓1
01-75
76-95
96-00
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/17(土) 23:16:32.68 ID:KHNCXCim0
569 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 23:47:45.37 ID:UHyRCctI0
セイン「……茶会は終わりだ」ガタッ

クロシュ「あっ……」

セイン「今の僕はマーベルの護衛。それ以外のことは知らないし、する気もない」

クロシュ「……」

セイン「影のスライムクロシュが今日ここに来たことは、忘れておく。さあ、早く帰れ」

クロシュ「……」

妖精「……帰るよ、クロシュ」

クロシュ「う、うん……」

 *

―夕方
 露店通り

イリス「……なんか……不思議な時間だったね」

ミスティ「ええ……。あの時の苛烈な光魔法を使う姿しか見ていなかったから……」

ローガン「……時折、年相応な表情を見せていたような気もしたが……ううむ……」

妖精「……はあ。クロシュが変に突っ込むから死ぬかと思った……」

クロシュ「ご、ごめんなさい……」

イリス「でも……セインくん、意外と良い人かも。クロシュちゃんのこと、忘れておくって……」

ミスティ「……釘を刺したとも取れるわ……。これ以上こちらに深入りするな、という……」

ローガン「一欠片の温情もなければ、釘を刺すまでもなく目撃者である我々は始末したはずだ。私は、彼は人としての善性を持っていると思いたい」

クロシュ「……」

 *
570 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/17(土) 23:49:34.56 ID:UHyRCctI0
―革新派事務所

セイン「……」

セイン「クロシュ……」

セイン「……」

セイン「……」チラッ

 フメイちゃんの迷子ビラ「」

セイン「そういえば……マーベルが、言っていたな……」

セイン「……フメイって子を……捜している……女の子……」

セイン「…………」

セイン「………………???」

 ズキッ

セイン「う、ぐっ……」ガクッ

セイン「なん、だ……頭、が……」


「あらあらあら、ダメですよ? 勇者が余計なこと考えちゃあ……」

セイン「……おま、え……は……」

「勇者は何も考えず、ただ神の御心のままに、聖務を遂行していれば良いのです。わかりますね?」

セイン「……」

「さあ、心を真っ白にして……。穢い雑念は勇者に相応しくありません……」コオオオ…

セイン「う……ぁ……」

 バタッ…

「ふふ……」

 ◆
571 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 00:03:58.45 ID:IU8TQFJE0
本日はここまでです。次回はフラナ氏へのお手紙編です

ティセリア氏を泣かせ、マーベル氏は留守で会えずお茶して帰っただけの復権派ですが、まあ残り日数はまだまだあるので多分大丈夫でしょう。一応将来のビジョンや王国対策なども考えておくと良いかもしれません
セイン氏は勇者サインと似ている容姿と似た名前ですが、その名前は誤字ではないようです。本人は赤の他人と言っていますが、その真相は闇に包まれています。今回のような交流を重ねればもしかしたら彼の口から何らかの真実を聞ける時もあるかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 00:06:39.24 ID:2RZYpvep0
乙、紫髪ちゃんいじめられていたところをティセリアさんに助けられてからは忠誠を誓ってるのかな
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 00:11:35.75 ID:qcdj26Fco

セインとグイグイ交流して推し切ればよいのだね
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 11:52:25.87 ID:5Tz9o532o

デカい黒幕の影が…この黒幕は最後まで黒幕できるだろうか(前作を思い出しつつ)
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 15:55:50.58 ID:Is4HdSZrO

セイン自身は異種族への悪感情なさそうね
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 16:13:04.13 ID:Pj+er7pDO
現在のラスボスというか黒幕候補は宗教国家セクリエ・ロイエかな

王国はセクリエ・ロイエに利用されてるか、逆に利用してラスボスに上り詰めるか

アリシラ?は他の国の息がかかっているのか完全な第三勢力かは分からないけど、ラスボスにならないで本来の人格取り戻してフメイと一緒に仲間入りして欲しいな
577 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 19:27:07.24 ID:IU8TQFJE0
紫髪のエルフ幼女さんがティセリア氏に仕えている理由は今のところ明らかになっていませんが、強い信頼関係で結ばれていることは確かなようです。一方を説得すればもう一方も傾きやすくなります

セイン氏は突然お茶に誘う程度にはクロシュちゃんのことが気になっているようです。不意打ちとは言え、臨戦態勢に入っている彼に体当たりを命中させてよろけさせた存在が珍しかったのかもしれません
人間以外の種に対してどう思っているかはよくわかりませんが、今のところは悪く思っているわけではなさそうに見えます

何か怪しい人物が見え隠れしているような気がしますが、彼または彼女が黒幕となるかどうかは今後の展開次第とも言えます。クロシュちゃんは真の敵の姿を見極めることができるでしょうか

セクリエ・ロイエは影響力こそ大陸一ですが、現在の教皇は穏健派のため、少なくとも表立ってその影響力が行使されることはあまりないようです。ロイエ教の教えに従い、平和的な宗教活動を行ってます
ただ、穏健派と対立を深める急進派の勢力も決して小さくはなく、いろいろときな臭い動きがあるようです

アリシラ?さんはアリシラちゃんが知らないはずのことを知っていたり等、明らかに不可解な言動を繰り返しています。彼女が何なのかは現時点ではよくわかりませんが、選挙の日にフメイちゃんと何らかの行動を起こそうとしているようです。フメイちゃんは彼女をアリシラちゃんではないと思っているようですが、真相は闇に包まれています
578 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 19:33:05.07 ID:IU8TQFJE0
―夜
 大樹の宿 ロビー

イリス「はあ、今日はなんだか疲れたなあ……」

妖精「大したことはできてないんだけどねえ」

ローガン「うむ……だがまあ、収穫がなかったわけではない」

ミスティ「そうね……。ティセリアさんの意向もわかったし……セイン、という人のことも……少しわかったし……」


宿屋アルラウネ「お休みのところちょっと良い?」スッ

クロシュ「?」

イリス「はい、なんでしょうか?」

宿屋アルラウネ「お手紙が届いてるよ。イリス・プラネットさん宛」ピラッ

 手紙「イリス・プラネット様」

イリス「! ありがとうございます……!」

宿屋アルラウネ「旅中のお手紙って良いわよね。じゃごゆっくり〜」

 バタム…


妖精「手紙?」

イリス「うん。ここに来た時にフラナ師匠にお手紙を書いてね。その返事かも……!」

ミスティ「すっかりフラナさんの弟子ね」

イリス「えへへ……。ちょっと読んでくる!」パタパタ


ミスティ「……フラナさんは、亡くなったイリスの師匠の知人なのよね」

妖精「そう言ってたね。その師匠はイリスの育ての親でもあるみたいだし……やっぱり寂しいのかもね」

ミスティ「……」

クロシュ「……」

ローガン「……」

妖精「……あなたたちも……家族がいないのは、やっぱり寂しい?」

ミスティ「……そうね。でも今はあなたたちもいるし、平気よ……」

ローガン「……全く寂しくないと嘘になるが、時の流れは残酷なものでな……。家族のない寂しさにも、慣れてしまったよ」

妖精「そうなんだ……。クロシュは?」

クロシュ「…………わかんない……。でも……みんなのこと……思いだすと…………」

クロシュ「……」ジワワ

妖精「……そうだよね。まだ……」

ミスティ「……ハンカチよ」スッ

クロシュ「あり、がと……」グスッ


ローガン「……クロシュくんは、その集落を失ってまだ間もないのだったな……」

ミスティ「ええ……。フメイのこともあって心の整理を付ける暇もなかったろうし……」

クロシュ「……」

妖精「……フメイを説得したら、お墓を立てに行こうよ。きっと……まだ、あのままだろうし」

クロシュ「…………うん」

ミスティ「……ソリを走らせればすぐよ。だから……必ず、フメイを連れ戻しましょう……」

ローガン「フメイくんと共に、弔ってあげなさい。私もできる限りのことはする」

クロシュ「……うん。……ありがと……みんな……」

 *
579 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 19:33:39.07 ID:IU8TQFJE0
―客室

イリス「フラナ師匠からのお手紙……! えへへ、何が書かれてるかな……」ピラッ


↓1
01-05 ??
06-50 近況報告
51-95 選挙支援
96-00 私も旅行に来たわ
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 19:34:07.58 ID:2RZYpvep0
581 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 20:10:41.28 ID:IU8TQFJE0
 ガチャッ

ミスティ「どんなことが書かれてたか聞いても良い?」スタスタ

イリス「あ、うん! 師匠、包帯取れたんだって!」

妖精「ああ、なんか凄いぐるぐる巻きだったねそういえば……。他には……うわっ、何これ? 魔法の術式?」

ミスティ「妖精、人の手紙を勝手に読んだりしちゃだめよ……」

イリス「あはは。別に良いよ、減るもんでもないし。私が考案した術式についてフラナ師匠に添削してもらったの」

ミスティ「そ、そういう使い方もあるのね……手紙って……」

イリス「個人的にはかなり良い感じだと思ってたんだけどなあ。まだまだ無駄が多かったみたい……てへへ」

妖精「へえ、確かに添削後の方はかなり洗練されてるね。流石は吸血鬼の魔法使い」

イリス「あ、それと風雪のルフさんがダークヒーローイリスの連載にちょっと行き詰まってるらしくて、何かネタが欲しいそうなんだけど……何か良い案ある……?」

ミスティ「いや、知らないわよそんなの……。ルフが勝手に始めた物語でしょうが……」

妖精「勝手に人の名前を使っておいて行き詰まったら本人に泣きつくとか凄い面の皮だなあ……」

クロシュ「……!」ピコン

イリス「お、クロシュちゃん何か思いついた?」

クロシュ「うん……。えと……ダークヒーローイリスが……建国の妖精さんと一緒に、緑の国のみんなを苦しめる悪い人たちをこらしめるお話、とか……」

妖精&イリス&ミスティ「!!」

イリス「それだ!! この際だから風雪新聞にも協力してもらおう!!」

妖精「冴えてるじゃんクロシュ!!」

ミスティ「今こそ偏向新聞の使い所だわ!! 早速返事を書きましょう!!」

イリス「よおし、じゃあ緑の国の現況も添えて――」

 ☆ダークヒーローイリス 緑の国の悪代官成敗編のプロット案を送りました

 ◆
582 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 20:21:04.34 ID:IU8TQFJE0
―緑の国フォレスティナ 滞在5日目
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・おうちの木を助ける(木の生命力[3/40])
・木の病気の原因を突き止める
・選挙で勝つ

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□フォレスティナ首都 主要施設
郊外:緑の大森林、農園、果樹園、精霊の泉、おうちの木、他
首都:露店通り、大樹の宿、武具店、雑貨店、魔法店、工芸品店、八百屋、甘味処、食事処、冒険者ギルド、他
聖域:世界樹 ※許可なき者は聖域に入れません
……………………………………………………………………………………

―朝
 郊外 弱った木のおうち

 チュンチュン

 弱った木のおうち「」カサッ…

森妖精の子「うぅ……ミスティさん……まだ……?」グスグス


 ドドドドド…


森妖精の子「ふえっ!? な、なに……?」


ドワーフ開拓団「エッホエッホ」ドドドドド


森妖精「ど、ドワーフさん……? おおぜいで……どこに、むかってるの……?」

 *

フォレスティナ滞在5日目です(投票日までの残り行動可能日数4、おうちの木の残り生命力3)
↓1〜3 自由安価 何をする?
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 20:21:36.98 ID:2RZYpvep0
紫髪ちゃんを食事に誘ってみる
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 20:22:54.28 ID:NgwCUP0RO
公共温泉に行ったらティセリアと遭遇
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 20:24:18.66 ID:ghhXgEBH0
森妖精がドワーフ開拓団についてクロシュたちに伝えて調査することに
586 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 22:49:29.75 ID:IU8TQFJE0
―滞在5日目 朝
 露店通り

妖精「風が哭き、大地はひび割れ、枯れ落ちる木々――。今この国を襲う諸問題を放置すれば、終末への刻は限りなく加速していく。私は、それを止めたいだけ――」キラキラ

 ワーワー!! タイボサマ-!!

妖精「苦しみからは逃れられないけれど、それを最小限に抑えることはできる――。どうか――あなたの賢明な一票を――」カリスマァ

 ワーワーワー!! ヨウセイサンカワイイ

 *

クロシュの懐でぐったりしている妖精「」

クロシュ「えと……お疲れさま……妖精さん……」

ミスティ「本当にお疲れ様、妖精……。まだ朝ご飯前なのに、ありがとう……」

イリス「この国の朝は早いよねえ。もうこんなに賑わってるんだもの」

妖精「本当に疲れたよ……。何か美味しいものを食べたい……」

ローガン「ここは妖精殿を労い、朝食を頂きにいこうか」

ミスティ「そうね……ん?」


紫髪のエルフ幼女「……」

ミスティ「あ……」

イリス「わ、わあ……。おはようございます、奇遇ですね……!」

紫髪のエルフ幼女「奇遇ではありません。見ていましたから。妖精の演説を」

妖精「げっ……」

紫髪のエルフ幼女「……普段とは全く違うのですね。態度も、言動も」

妖精「そりゃまあ……人の上に立つんならのはそれなりの威厳が必要でしょ」

紫髪のエルフ幼女「ご尤もですが……あなたのそれは少々芝居がかりすぎでは」

妖精「う、うるさいなあ。首長をやってた頃のことなんて忘れてんだから仕方ないじゃん」

紫髪のエルフ幼女「…………初代首長にして、建国の太母……ですか」

妖精「そうだよ。初代首長がこの国の未来を憂いて悪い?」

紫髪のエルフ幼女「悪いなどとは言っていません。しかし国を憂う気持ちなら、長年この国を放ったらかしにしていたあなたよりもティセリアの方が万倍上です」

妖精「ぐぎぎ……。憂う気持ちだけじゃ国は治められないもん……!」

紫髪のエルフ幼女「あなたのような過去の者が今のこの国を治められるとは――」

イリス「は、はいはいそこまで!!」バッ

妖精「むうぅ……」

紫髪のエルフ幼女「ふん……」

ミスティ「……ねえ。一つ良い?」

紫髪のエルフ幼女「何ですか」

ミスティ「もし朝ご飯がまだなら……一緒にどうかしら」

紫髪のエルフ幼女「え」

妖精「ええ!?」

 ◆
587 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/18(日) 22:49:59.66 ID:IU8TQFJE0
―食事処 どんぐり食堂

 ワイワイ キャッキャ

イリス「わあ、ここも風情があって良いねえ」

紫髪のエルフ幼女「自然と調和した街作りこそ、伝統派の最も得意とするものですから」

妖精「ずっと伝統派一強らしいじゃん。せっかく投票制にしたのに、これじゃ独裁と変わんない。不健全だよ」

紫髪のエルフ幼女「千年もずっと独裁し続けた人が言うと説得力がありますね」

妖精「私は建国者だからいいの!」

クロシュ「」オロオロ

ミスティ「ああもう……」

ローガン「ううむ……とりあえず食事を頼むとするか……。お品書きは……」

食堂妖精「あ、お客さんたち初めて? ここはお客さんに選んでもらった食材をうちのシェフが独断で調理する仕組みになってるんだよ!」

イリス「な、なんか凄く聞き覚えのあるシステムのような……」

ミスティ「お米とお米にしないように気を付けましょう……」


↓1〜2 食材を1〜2つ選択
1.畑の肉
2.マンドラ大根
3.食べられる野草
4.ニワトリの卵
5.サワガニ
6.ザリガニ
7.パン
8.ウルティ米
9.淡水海竜の大トロ
10.森林木苺
11.どんぐり
12.ヤマイモ
13.マジカルトリュフ
14.森ニンジン
15.ゴボウの根っこ
16.精霊樹の実
17.アルラウネオイル
18.スライムゼラチン
19.エルフミルク
20.フェアリーシロップ
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 22:52:16.55 ID:ghhXgEBH0
16 19
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/18(日) 22:55:19.45 ID:Pj+er7pDO
10 20
590 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/19(月) 00:01:20.96 ID:98tnZsAX0
イリス「……この、エルフミルクって……」

紫髪のエルフ幼女「……よく勘違いされる方がいますが、エルフが分泌したミルクのことではありませんよ。それはこの国のエルフと精霊が協力して育てた牛の出す高級ミルクの銘柄です」

イリス「わ、わあ〜そうなんだぁ〜。じゃあエルフミルクを一つ……!」

ミスティ「何を想像していたのよ、イリス……。そういえばこの国に来てから時々耳にする、このフェアリーシロップというのはどういうものなの?」

妖精「あー、それは……」

紫髪のエルフ幼女「企業秘密です。この国で最も人気のある特産品の一つなので、是非ご賞味ください」

ミスティ「そ、そう……。じゃあとりあえず、フェアリーシロップも一つ」

イリス「他のみんなは?」

ローガン「私は食せるものならなんでも好きだ。気にせず選ぶと良い」

紫髪のエルフ幼女「私もここの国民なので、この国のものならなんでも好きです。なので気にせずお選びください、旅人の妖精様」

妖精「はいはい、じゃあ私は精霊樹の実で」

クロシュ「……」

妖精「クロシュも遠慮しないで、選びな」

クロシュ「あ、えと……じゃあ……木苺……」

紫髪のエルフ幼女「森林木苺を選ぶとは、素晴らしい慧眼です。野生で育っているものも良いですが、ここで出されるものはアルラウネ農家が丁寧に育てた至高の一品。是非味わってください」

クロシュ「うん……」

食堂妖精「ご注文は、森林木苺と、精霊樹の実と、エルフミルクと、フェアリーシロップでよろしいですね!? それではお待ちください!」ピューッ


妖精「……それにしても……ふふ。あなた、本当にこの国が好きなんだね」

紫髪のエルフ幼女「当然です。あなたよりもずっとね」

 *
591 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/19(月) 00:01:46.20 ID:98tnZsAX0

食堂妖精「はい、お待ちどうさま!」

 木苺と精霊樹のフェアリーエルフアイスシェイク「」ポンッ

イリス「わぁ〜!」

ミスティ「素敵……!」

ローガン「ほう……!」

妖精「こ、これは……!」

紫髪のエルフ幼女「ふふふ……素晴らしいです。我が国の食材も、それを活かす優秀な料理人も。全てが、素晴らしい……!!」

クロシュ「いただきます……」モニョモニョ

 *

イリス「あま〜い!!」

ミスティ「こ、これ氷魔法で再現できないかしら……」

妖精「美味しい……。悔しいけど、これは凄い……」

ローガン(……。我が妻と、子に……これを食べさせてやれれば……)

スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ

紫髪のエルフ幼女「……食材とシェフの腕も至高のものですが、あなた方の選び方が見事だったというのもあります。それは認めましょう」



妖精「……食事中にこんな話して悪いんだけどさ。本当のところ、ティセリアはどう考えてるの?」

紫髪のエルフ幼女「……そのスライムの子から聞いていないのですか?」

妖精「や、聞いてる。本心では苦しんでるって……。でも、そこはあなたから直接聞かないと筋が通らないと思って」

紫髪のエルフ幼女「……律儀ですね。まあ昨日私が口を滑らせた通り、ティセリアは……伝統と革新、抵抗と降伏の板挟みになって苦しんでいます」

妖精「……まあ、そりゃそうか。いくら為政者の仮面をかぶったところで、あの子の本質が変わるわけもないし」

紫髪のエルフ幼女「……あなたは……ティセリアの、何なのですか」

妖精「別に何でもないよ。ただ、幼い頃のあいつを知ってるってだけ」

紫髪のエルフ幼女「……」

妖精「ティセリアに言ってやってよ。自分の心を偽り続ければ――顔に張り付いて取れなくなった仮面ごと、何もかもが壊れちゃうよ――って」

紫髪のエルフ幼女「……あなたに言われるまでもありません」

妖精「そう。なら良いけど」

 ☆紫髪のエルフ幼女に意思を伝えました
  ティセリアにも影響があります

 ◆
592 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/19(月) 00:04:48.96 ID:98tnZsAX0
というわけで本日はここまでです。なかなか進まず申し訳ありません
次回は首長と裸の付き合い編とドワーフ開拓団とお話編からです

フェアリーシロップの正体については様々な噂がありますが、真相は闇に包まれています。緑の国が誇る人気の特産品なので、その製法は簡単には明かせないようです
そして今回の食材選びが功を奏し、紫髪のエルフ幼女さんに無事意思を伝えることができました。彼女もまた緑の国を愛する者の一人なので、地産地消はとても良かったと思います

それでは本日もありがとうございました。次回はまた土日になるかと思います。よろしくお願いいたします
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/19(月) 00:09:31.14 ID:aScWTVFko

選挙の戦略や木の生命力問題も安価で行動しなきゃ不味いやつかね
勝手に話が進むわけじゃなく
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/19(月) 00:17:04.76 ID:vnXXDQuA0
乙です
森妖精の子悲しませたくないから弱った木のおうち救いたいけど良い安価が思いつかない
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/19(月) 13:24:28.96 ID:G25TtgkqO

ミスティの故郷の襲撃者、セイン、アリシラ?に並ぶ闇に包まれた存在フェアリーシロップ…
弱った木のおうちはなんとかしたいけど、ドワーフ開拓団の調査がどうなるか
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/21(水) 12:14:05.96 ID:kkJhqJZQO
フラナ氏今魔族自治区長なのかな
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/21(水) 16:07:23.39 ID:CpWyy8L7o
自力で回復できるまで木の寿命を持たせる必要もあるし
復権派が勝利したらどう王国と立ち向かうかも考えないとな
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/21(水) 21:38:22.82 ID:D5lt5kPd0
これクロシュ達率いる復権派を妨害する為に勇者セインが自ら邪魔したり、刺客を送り込むような展開とかあるのかな?
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 19:44:37.94 ID:ZWqedsq80
安価で行動しなくともなるようにはなりますが、より良い結果を目指すのであれば安価で何らかの行動をさせてあげたほうが良いかもしれません

木のおうちについてはドワーフ開拓団を追っていただければ何か手がかりが掴めるかもしれません

フェアリーシロップは濃ゆい魔力と糖分とその他諸々を多分に含んだとても甘くて美味しい液体です。マナポーション代わりに魔力回復薬として使うこともできますが、糖分のとりすぎには注意が必要です

フラナ氏は現在新生魔族国の暫定的な指導者を務めています。しかし本人はあくまで暫定的なものと考えており、ゆくゆくは正当な指導者を選任するつもりでいるようです

これはネタバレなのですが、対王国については成り行きに任せてもなんとかなるかもしれません。もちろんしっかり対策を取っておけばより良い結果に繋がる可能性は高まります

前回の接触では特に復権派に対して敵対的な行動を取ってきたりはしなかったので、セインくん自身が何かをしてくる可能性は低いと思われます。セインくん以外が何かをしてくる可能性はあるかもしれません
600 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 19:45:10.11 ID:ZWqedsq80
―緑の国 公共温泉

 カポーン…

妖精「あ〜……生き返るぅ……」グデッ

スライムクロシュ「〜〜」デロデロ

イリス「あはは、妖精さんまで溶けちゃいそう」

ミスティ「やっぱり溶けたくなるものなのよ……」

イリス「そ、そうなのかな? でもこの様子なら来て良かったねえ、温泉」

ミスティ「妖精が露骨に疲れたオーラを出していたものね……。まあ、午前中はこれで終わりにしましょう……」

イリス「そうだねえ……」


 ガラッ

ティセリア「ふぅ……」

ミスティ「あっ」

ティセリア「……あ」

イリス「てぃ、ティセリアさん!?」ザバッ

妖精「あんだって……?」

 *
601 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 19:45:42.57 ID:ZWqedsq80
ティセリア「……おはようございます、復権派の皆さん」チャプン

ミスティ「え、ええ。おはようございます、ティセリア首長」

イリス「お、おはようございます」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「おはよ〜……あなたも朝風呂……?」

ティセリア「ええ、まあ……。たまに、利用するのです……」

イリス「そうなんですね……」

妖精「……さっき、あなたの秘書?の紫髪の子と朝ご飯食べてきたよ」

ティセリア「……はい、聞き及んでおります。朝食を共にしたと……」

ミスティ「ええ……。でもあれ、朝ご飯って言って良いのかしら……」

イリス「どちらかと言うとデザートだよね、木苺と精霊樹のフェアリーエルフアイスシェイク」

ティセリア「……ふふ。今の緑の国を満喫されているようで、何よりです」

妖精「観光に来たわけじゃないんだけどなあ」

ティセリア「……この国を是正しに来た、のですよね」

妖精「いや……実は当初はそういうつもりでもなかったりして……」

ティセリア「……ええ!? 首長選挙以上に重要な目標があるってことですか!?」

妖精「そ、そういう言い方はちょっと語弊がある。どっちもとても重要な目標なんだよ、優先順位は付けられない」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ

妖精「そう。私たちは……この、クロシュの友達を捜しに来たんだ」

ティセリア「あ……。あの、ビラの……」

スライムクロシュ「〜」コク

妖精「フメイさえ見つかれば、私もこの国に干渉するつもりなんてなかった。もう首長なんて面倒なことやりたくなかったし。でも――」

ティセリア「……見過ごせないものを見つけてしまった、ということ……ですね……」

妖精「そういうこと。きっかけはそこのミスティが気まぐれに受けた冒険者ギルドの依頼だったんだけどね。木の家が弱ってるから助けて欲しいっていう」

ミスティ「……まあ、気まぐれと言えば気まぐれだけど……。でも、私にとってはあれも見過ごせないものだったわ……」

ティセリア「……そう、だったのですか……」

妖精「……ティセリア。やり方を変えてくれる気はないの?」

ティセリア「……」


↓1コンマ 紫髪のエルフ幼女との交流により補正+30
01-05 止まれません
06-50 もう少し考えさせてください
51-95 今夜革新派と話し合う予定です
96-00 ナシつけました
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/23(金) 19:52:23.85 ID:7QtoTavK0
ナシつけました
603 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 21:08:22.85 ID:ZWqedsq80
ティセリア「……その件についてですが、つい先程革新派の長と話を付けて来たところです」

妖精「へっ!?」

 ◆

―少し前
 首長官邸

ティセリア「そうですか……。妖精が、そのようなことを……」

紫髪のエルフ幼女「はい。あのような老害の言葉を聞くのは癪ですが……どうか、ご決断ください。あなたが本当にしたいこと、すべきことを成すために――」

ティセリア「……」

ティセリア「サリー、来客準備を。マーベルの坊やと緊急会談します」

紫髪のエルフ幼女「……! はい……!」

 *
604 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 21:08:50.16 ID:ZWqedsq80
マーベル「急な呼び出しはやめてくださいよ。頼み事があるならそっちから来るのが筋でしょ?」スタスタ

セイン「……」スタスタ

ティセリア「……マーベル」

マーベル「しかもこれまたけったいな格好ですねえ。一体全体どうしたって言うんです?」

紫髪のエルフ幼女「言葉を慎みなさい……」

マーベル「はいはい。それで何の用なんです? 俺、忙しいんですけど」

ティセリア「……森林開発計画についてお話があります」

マーベル「またその話か。もう決まったことに後からグダグダ言わないでくださいよ」

ティセリア「いいえ。木々や住民への被害が深刻なものとなっています。開発の一時停止を命じます」

マーベル「はあ!? 開発に関して口を出さない取り決めだろ!」

ティセリア「不正な契約に効力はありません。法廷で争いますか?」

マーベル「お前ら伝統派の不正も明るみに出るぞ……!」

ティセリア「承知の上です。元より、私が大切にしているのは伝統派ではなく民と木々そのもの。痛くも痒くもありません」

マーベル「ふざけやがって、愛国ババアが……!!」

紫髪のエルフ幼女「言葉を慎めと言った……!」シャキンッ

セイン「――」シャッ

ティセリア「納めなさい、サリー」

マーベル「チッ……セイン、お前も納めろ」

紫髪のエルフ幼女「……」スッ

セイン「……」スッ

ティセリア「……被害の現状把握と原因究明、被害者救済は我々が行います。革新派は開発の一時停止および開拓団への説明と謝罪を――」

マーベル「……はいはい、わかりましたよ」

ティセリア「……素直ですね」

マーベル「伝統派と心中する気はないんでね。被害が悪いってんなら被害がなくなりゃ再開しても良いってことだろ?」

ティセリア「はい」

マーベル「だったら原因究明には俺たち革新派も一枚噛ませてもらう」

ティセリア「……! もちろん構いませんが……良いのですか?」

マーベル「お前ら老害だけに任せてたら何年かかるかわかんねえだろうが……。一刻も早く再開させたいだけだっての」

ティセリア「……いえ、ありがとう。是非よろしくお願いします」

マーベル「ところで、選挙の件は別だよな? 開発は俺たち革新派の事業でしかないが、選挙は王国が絡んでんだ。しくじったら国が滅ぶ」

ティセリア「……」


↓1コンマ
01-90 民と木々の為です。王国はどうにもなりません
91-00 秘策があります。正々堂々戦いましょう
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/23(金) 21:10:28.39 ID:asip2/r/O
606 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 21:49:57.88 ID:ZWqedsq80
ティセリア「……はい。王国はどうにもなりませんから」

マーベル「へっ、流石にそこまで耄碌したわけじゃねえか。開発は後でもできるが国は滅んだら終いだからな」

ティセリア「……」

 ◆

―現在
 公共温泉

ティセリア「……というわけで、間もなく開発の方は一旦停止します」

ミスティ「……!!」

スライムクロシュ「!!」モニョニョ

イリス「そ、それなら木のおうちも……!」

ティセリア「開発が止まるだけでは、恐らく木々を苦しめる毒気がすぐに消え去ることはないと考えられます……」

ミスティ「……まだ、安心はできないということね」

ティセリア「少しでも状況が良くなれば良いのですが……楽観視は危険でしょうね」

妖精「……ティセリア」

ティセリア「? 何でしょうか」

妖精「……ありがとう」

ティセリア「……! 首長として……いいえ、森に生きる者として当然の責務を果たしただけです」

 ☆森林開発が一時停止したことにより、木のおうちの生命力減少も停止しました
  毒気はまだ残留しているため、生命力は自然回復しません

 ◆
607 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 21:50:53.98 ID:ZWqedsq80
―午後
 郊外 森妖精の子のおうち

 弱った木のおうち「」カサッ…

森妖精の子「えっ……? それじゃあ……これから、よくなるの……?」

ミスティ「……そうとは言い切れないみたい。でも、これ以上悪化することはないと思うわ……」

森妖精の子「……木さん、たすかる……?」

妖精「あなたが毎日しっかりお世話してあげれば、しばらくは大丈夫だと思う。でも現時点でとても弱ってるから、油断はできないよ」

森妖精の子「うん……おせわ、する……」

ミスティ「ええ、そうしてあげて……。私たちもこれから原因の調査に向かおうと思っているのだけれど……」

森妖精の子「……あ。そういえば……あさ、ドワーフさんたちが、えっほえっほ言いながら歩いてったの……。かんけい、あるかな……?」

ミスティ「ドワーフ……?」

ローガン「開拓と開発はドワーフの十八番だ。革新派に委託されて来た業者かもしれん」

イリス「現場に行ってみようよ……!」

 ◇

―郊外 森林開発現場

ドワーフの現場監督「一時停止だと? 応援が今朝到着してこれからって時にか」

マーベル「本当に申し訳ない。森への影響や被害が無視できない水準に達しましてね……」

ドワーフの現場監督「あんたの計画じゃ影響はほとんど出ないって話だったが」

マーベル「想定外に出すぎてしまったようです」

ドワーフの現場監督「……俺たちはどうなる。手ぶらで国に帰れってか」



イリス「な、なんか揉めてる?」

クロシュ「……! あの人……!」

ミスティ「……革新派のリーダー、マーベルね」

ローガン「急な計画の停止でゴタついているようだな……」

妖精「はあ。国の事業に他所の国の開拓団なんか招くからこんなことになるんだよ」


↓1 どうする?
1.その辺のドワーフ作業員に話を聞く
2.マーベルと現場監督の話に加わる
3.その他自由安価
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/23(金) 21:51:35.43 ID:e4VghjoiO
2
609 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 22:41:05.16 ID:ZWqedsq80
妖精「失礼」パタパタ

ミスティ「ちょっといいかしら……」

マーベル「んん? あなたは方は……!」

ドワーフの現場監督「誰だ?」

妖精「新参の復権派だよ。地域住民の被害報告を受けて調査に来たの」

ドワーフの現場監督「……被害は深刻なのか?」

ミスティ「……ええ。一部の住民の住居……木の家が、死に瀕するほどには」

ドワーフの現場監督「……いつからだ」

ミスティ「話によると、約一ヶ月前から影響が出始めたみたい……」

ドワーフの現場監督「……お前は知っていたのか?」

マーベル「いえ、私もつい先日報告を受けたばかりなのです」

ドワーフの現場監督「……」

ドワーフの現場監督「……俺たちは開拓と開発が大好きだが、それで誰かを苦しめたいわけじゃない。それを知っていれば……お前にわざわざ言われずとも、こちらの判断で開発は一時停止していただろう」

マーベル「……」

ドワーフの現場監督「……再開の目処が立ったらまた呼べ」

マーベル「これまでの賃金と旅費、違約金は滞りなくお支払い致します」

ドワーフの現場監督「……未完の仕事で悪いが、ありがたくいただこう。こちらも生活がかかっている」

 ◆

撤収作業中のドワーフ開拓団「エッホエッホ」ガタンゴトン


マーベル「……ふう。見苦しいところをお見せしてしまいましたね。復権派の皆さん」

妖精「あなたの見苦しいところを見に来たわけではないんだけどね」

マーベル「こりゃ手厳しいなあ。そういえば昨日もウチに来たそうですけど、何の用だったんですか?」

ミスティ「……あなたへの用はもう済んだわ……」

マーベル「……なるほど。ティセリアおばさんをたぶらかしたのもあなた方ですか」

妖精「ティセリア自身が自分で考えて行動しただけだよ」

マーベル「はあ、まあそういうことにしておいて差し上げますよ。全く、とんだおばあちゃんが出張って来たもんだ」

妖精「ああ!? 今なんつった!!?」パタパタパタ

マーベル「貫禄もクソもないし……。なんなんだよあんたは……」

 ◆
610 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 22:57:35.10 ID:ZWqedsq80
―緑の国フォレスティナ 滞在6日目
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・おうちの木を助ける(木の生命力[3/40]、減少停止中)
・木の病気の原因を突き止める(開発が関係しているっぽい?)
・選挙で勝つ

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□フォレスティナ首都 主要施設
郊外:緑の大森林、農園、果樹園、精霊の泉、おうちの木、森林開発現場、他
首都:露店通り、大樹の宿、武具店、雑貨店、魔法店、工芸品店、八百屋、甘味処、食事処、冒険者ギルド、他
聖域:世界樹 ※許可なき者は聖域に入れません
……………………………………………………………………………………

―朝
 郊外 森妖精の子のおうち

 チュンチュン

森妖精の子「〜〜」ブツブツ

 弱った木のおうち「」キラキラ…

森妖精の子「はあ、はあ……。木さん……しなないで……」

ミスティ「……今のは……癒やしの魔法……?」

森妖精の子「うん……。木さんをげんきにする、おまじない……。きのうより……ちょっとだけ、きいてるきがする……」


ミスティ(……私にも、癒やしの魔法が使えたら……)

ミスティ(いえ……ないものねだりをしても仕方ないわ。今は、この木を侵している病気を取り除くことを考えるのよ……。開発の停止と同時に病気の進行も止まったということは、開発が関係しているのは明らか……。開発の何が原因だったのか……それさえ突き止められれば……)


森妖精の子「えへへ……ミスティさんたちの、おかげなんだよね……。ありがと……」


ミスティ(この笑顔を……絶対に失わせないわ……)グッ


フォレスティナ滞在6日目です(投票日までの残り行動可能日数3)
↓1〜3 自由安価 何をする?
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/23(金) 22:59:03.98 ID:4B/CXLPZo
精霊の泉でセインとばったりはち合わせする
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/23(金) 23:00:03.53 ID:fPV8+qao0
フラナに植物に効く薬がないか連絡してみる
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/23(金) 23:01:49.16 ID:NWp+Cpvu0
森林開発現場に行って気になる事がないか調べてみる
614 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/23(金) 23:13:16.73 ID:ZWqedsq80
本日はここまでとなります。ただでさえ遅い筆がさらに遅くなっている気がします。申し訳ありません
次回は泉のセインくん編、薬師フラナの応援編、森林開発現場調査編です

自分で書いていて思うのですが、この程度のなんちゃって政治要素でさえかなり難航している模様です。ここ最近特に進行が遅くて申し訳ないですが、長い目で見ていただけると幸いです
ドワーフは地上だろうと地底だろうと整備開発を行うのが大好きな種族です。大陸の北の方にはとても長くて高い山脈が連なっており、そこの地下にはいにしえのドワーフ文明が築き上げた地底帝国の巨大遺跡が眠っています。今回来たドワーフ開拓団はその辺りの出身らしく、もしかしたら地底帝国の末裔かもしれません。なお山越えの難易度は登山ルートも地底ルートも同じくらい危険が危ないそうです。赤ちゃんスライムのクロシュちゃんは近づかないようにしましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いします
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 01:01:08.99 ID:SasbHdWYo

政治って難しいね……
妖精おばあちゃんが可愛すぎる
最悪でも王国の手先とドンパチはなさそうで良かった、より良い形に着陸することを祈るのみ
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 02:28:07.23 ID:55d9Todfo

クロシュたちでは行けない入国難易度高いところが結構ありそうね世界には
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 15:47:37.17 ID:yppByRpeO
対王国は勇者と正面で戦える人材を用意すればいいのでしょう
618 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 18:56:26.52 ID:SIF3YeF40
妖精おばあちゃんは今でこそこんな感じですが、首長をやっていた頃はもう少し威厳とか貫禄があったのかもしれません。今はすっかり失われています

王国の手先とのバトルが今後あるかどうかはわかりませんが、安価次第で良い結末へ向かうことは可能です。是非目指してみてください

常闇の樹海などもそうですが、行き来の難しい危険地帯はけっこうあります。そういう場所に行く場合には専門のガイドを雇うか、頑張ってサバイバル技術や戦闘力を磨くのが良いでしょう

勇者と真正面から戦える人材を用意できれば戦いになりますが、今のところ勇者と真っ向から争える戦闘力を有するのは魔王化した者くらいしかいないようです……
619 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 18:56:59.30 ID:SIF3YeF40
―朝
 精霊の泉

 チュンチュン

クロシュ「えと……木さんたちが病気になってること……知ってる……?」

水の精霊『……』コクリ

クロシュ「その……原因は……?」

水の精霊『……』フルフル

クロシュ「そうなんだ……。ありがと……」

水の精霊『……』コクリ

妖精「やっぱり原因まではわかんないか……。まあ、わかってたら精霊たちがなんとかしてるだろうしね」

水の精霊『……』ショボン

妖精「ああ、ごめん。責めてるわけじゃ――」


セイン「精霊と話せるのか」スタスタ

クロシュ「!」ピクッ

水の精霊『?』

妖精「……あなたは……セイン、だっけ」

セイン「ああ。スライムが精霊を認識できるのは知らなかった」

妖精「クロシュは珍しいスライムだからね。普通のスライムとはちょっと違うんだよ」

セイン「そうなのか」

クロシュ「……えと……セイン、さんも……見えるの……?」

セイン「ああ」

妖精「あなた、本当に人間?」

セイン「さあ」

妖精「まあなんでもいいけどさ。あなた革新派の護衛でしょ? こんなとこに何しに来たの?」

セイン「外出許可は得ている。少し水を汲みに来た」スッ

 空き瓶「」

妖精「……何に使うの? 確かにここの水は良識の範囲内で観光客も汲んでいって良いことになってるけど」

セイン「……」


↓1
01-60 教えてくれない
61-90 少し教えてくれる
91-00 ??
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 18:57:59.20 ID:UCIARSvRO
621 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 19:27:07.10 ID:SIF3YeF40
セイン「……答える義務はない」

妖精「いや、答えたくないなら別に良いけどさ……。精霊の祝福を受けた水、大事に使ってよね」

セイン「ああ」

クロシュ「……」

セイン「……見つかると良いな。友達」

クロシュ「!」

セイン「では失礼する」スタスタ


クロシュ「あ……えと……あ、ありがと……!」

妖精「……やっぱり、悪い奴じゃないのかも。よくわかんないけど」

 ◆
622 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 19:27:51.00 ID:SIF3YeF40
―大樹の宿 ロビー

宿のアルラウネ「イリスさん、郵便が届いてるよ」

イリス「ありがとうございます!」

ミスティ「もう返事が来たの?」

イリス「や、実はいつもの手紙のやり取りとは別に植物に効く薬がないかっていう速達便もこの前送ったから、多分それの返事だと思う!」

ローガン「……そういえばフラナ氏は薬屋でもあったな。魔法使いや革命軍の指導者としての姿の方が印象に残ってしまっているが」

イリス「師匠の反魂丹には本当に助けられたもんね……。重さと厚みからして何か入ってるみたいだし、早速開けてみるよ……!」


↓1
01-35 樹木用活力剤(木の生命力+1)
36-65 疑似世界樹の葉(木の生命力+2)
66-95 疑似世界樹の雫(木の生命力+4)
96-00 植物用反魂丹(木の生命力全回復)
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 19:28:34.23 ID:4GY18fvp0
いけ
624 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 20:45:52.50 ID:SIF3YeF40
 樹木用活力剤「」ポン

手紙『ごめんなさい、植物の薬は専門外だからこんなものしか用意できなかったわ。効能も一時的なものだから、やはり木を弱らせている原因を取り除くのが最善よ』

手紙『あなたたちの活躍は風の便りで聞いています。私たち魔族の大人はもちろん、聖女や子供たちもあなたたちを応援しているわ』

手紙『選挙活動も森林保護活動も大変だと思うけれど、体に気を付けて頑張りなさいね』



イリス「師匠……!! 専門外にも関わらず薬を作ってくれたんですね……!」ウルウル

ミスティ「……初めて会った時は剣呑な人だと思ったけれど、今はもう全然人の良い吸血鬼にしか見えないわね……」

ローガン「あの時はまだ王国の支配下にあった上、革命を間近に控えて気が張っていたのだろう。こちらが本来の彼女なのかもしれんな」

 ◇

―郊外 森妖精の子のおうち

 樹木用活力剤「」トプトプ

 弱った木のおうち「」ググ…

森妖精の子「……! まだ、声はきこえないけど……すこし、いいみたい……!」

イリス「本当!? よおし!」

ミスティ「やったわね……!」

イリス「うん……! でもこれは一時的なものだから、原因を取り除かないとね……!」

ローガン「うむ。クロシュくんたちと合流したら森林開発現場に向かおう」

ミスティ「ええ……!」

 ☆おうちの木の生命力が1回復しました
  現在の生命力は[4/40]です

 ◆
625 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 20:47:30.52 ID:SIF3YeF40
―郊外
 森林開発現場

 建築中の鉄筋造りの建造物群「」

ティセリア「ここの地質はどうですか?」

地質専門アルラウネ「う〜ん……ここも異常なしね」

ティセリア「むう、一体どこから木を痛めつける毒気が流れているのでしょう……」

マーベル「一応言っておくが、建材に毒性のあるものは使ってないからな。これほどの被害は想定外ってのは本当なんだぜ」

ティセリア「わかっていますよ。責は承認した私にあります。原因の究明を急ぎましょう」



妖精「お〜い」パタパタ

ティセリア「あなた方は……復権派の皆さん」

ミスティ「私たちも手伝うわ……」

マーベル「なんだ? 新参の余所者が調査の邪魔をしないでもらえるか?」

紫髪のエルフ幼女「革新派のあなたが余所者を排斥するのですか? まるで伝統派の老害のようですよ」

マーベル「なんだと……」

妖精「老害ってのは実は年齢じゃなくて精神性のことなんだよねえ……」ニヤニヤ

マーベル「このババア……!」

ティセリア「こら、喧嘩はやめなさい! 今は協力して調査を行うのが先決でしょう!」

紫髪のエルフ幼女「すみません」

マーベル「チッ……わかってるっての」

妖精「はいはい、もちろんそのつもりだよ」

クロシュ「う、うん……!」


イリス「なんだかティセリアさんってみんなのお母さんみたい。妖精さんまで素直になってるし」

ローガン「フフ、釣られてクロシュくんまで返事をしているな」

ミスティ「みんな私たち人間よりも遥かに歳上なのよね……。なんだか不思議な気分になるわ……」


↓1コンマ 本日の調査結果
01-60 毒気は地下の深いところから出てきているらしい……?
61-90 地下深くに何かある?
91-00 ??
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 20:49:06.92 ID:Dm4W3pW+0
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 21:27:48.25 ID:SasbHdWYo
お?!
628 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 21:43:26.51 ID:SIF3YeF40
地質専門アルラウネ「……ん!? この直下……なんだかすっごく嫌な感じがする……!」

ティセリア「! マーベル、サリー!」

マーベル「金属反応はねえが……なんだ、こりゃ……」ジリ…

紫髪のエルフ幼女「地下深くに、何か……ひっ……!? なに……これ……!?」ガタガタ

ティセリア「サリー!?」


ローガン「私も鋼魔法で地下を探知してみたが……確かに何かある……。だが、これは一体……」

イリス「……これは……封印? でも解けかけてて……封印されている何かが……漏れ出てるの……?」

ミスティ「……氷よりも……永久凍土よりも冷たい……これは……」

クロシュ「――」

妖精「……」



妖精「――ねえ。みんな疲弊しているみたいだし、今日の調査はここまでにしようよ」

ティセリア「妖精……?」

妖精「藪を突いて蛇を出すこともないでしょ」

ティセリア「何か、知っているのなら――」

妖精「さあ。私は何も知らないけど、みんなの反応を見れば厄モノがあることくらいわかるよ。何の準備もなしに掘り起こすのは危ないでしょ」

ティセリア「そ、それはそうですが……」

妖精「何かするなら選挙が終わってからにしな。幸い開発の一時停止で毒気の漏出も多少収まったみたいだし、木々も保つでしょ」

ティセリア「……そう、ですね……」

妖精「そうと決まれば撤収撤収!」

 ◆
629 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 22:10:22.89 ID:SIF3YeF40
―夜
 大樹の宿 客室

イリス「……」zzz

ミスティ「……」zzz

スライムクロシュ「……」


妖精「……」スッ


スライムクロシュ「…」モニョ

妖精「……起きてたの、クロシュ」

クロシュ「妖精さん……どこ、行くの……?」デロ

妖精「どこって……ちょっと夜の散歩だよ」

クロシュ「……」

妖精「すぐ戻るから。心配しないで」

クロシュ「……やだ」

妖精「なあに、片時も私と離れたくないの? 全くもう、かわいい赤ちゃんスライムなんだから……」

クロシュ「……」

妖精「……」

クロシュ「……」

妖精「……クロシュは……もう、大丈夫だよね」

クロシュ「えっ……?」

妖精「イリスと、ミスティと、ローガンがいて……魔族国のみんなも、きっといつでもクロシュを待ってくれてる。フメイもきっと、いつでもクロシュのことを案じてる」

クロシュ「……??」

妖精「……フメイを連れ戻せたら……平和なところで、幸せに暮らすんだよ。生きるのは苦しいことばかりだけど……クロシュならきっと、大丈夫だから」

クロシュ「……???」

妖精「――それじゃ、さよなら」

クロシュ「え――」

妖精「あなたに――あなたたちに、精霊の加護がありますよう――」フワッ

 ビュオッ

クロシュ「ふわっ……!」

 窓「」ガラン
 カーテン「」バタバタ

クロシュ「あっ……! よ、妖精さん……!!」

 ◆
630 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/24(土) 22:14:55.22 ID:SIF3YeF40
本日はここまでとさせていただきます

地下に眠っていたもの、それは一体何だったのか。妖精は何を知っているのか。夜分遅くに一人でどこへ向かったのか。赤ちゃんスライムのクロシュに何ができるのか――
次回「恩讐のフォレスティナ」編。お楽しみに

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願い致します
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 22:42:04.25 ID:4lj+pIIkO

高コンマイベントで妖精に不穏なフラグが・・・?
フラナ氏の店薬以外も怪しいアイテム売ってそう
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/24(土) 22:50:35.00 ID:SasbHdWYo

あーヤバい!これ妖精さん離脱フラグに見えてしまう!
こんな時にあれだけど描写的に妖精さん何の属性かと言われたら多分、風だよね
633 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:07:44.49 ID:D8JY08mz0
原因特定が迅速に進んだという意味での高コンマだったのですが、確かにこれではせっかく高コンマを引いたのにバッドイベントが起きたように見えるので、次の判定に良い感じの補正をかけるなどの好影響を出したいと思います。紛らわしくて申し訳ありません

フラナ氏は薬師もできる魔法使いなので、彼女の店は魔法に関するいろいろなものが売られています。人間に向いたものもいくらかはあるかもしれません

妖精さんがどのような運命を辿るのかはこの後の展開次第であります。よろしくお願いします

これはネタバレですが、妖精の得意属性は自然というものです。自然に働きかけることによって様々なことができますが、出力はそれほど高くないため戦闘向きではないようです(台風の中やマグマ地帯など、自然の脅威がある場所では逆に猛威を振るうことができます)。妖精種はこの属性を得意としていることが多いようです
634 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:13:52.01 ID:D8JY08mz0
―とても昔
 緑の国フォレスティナ 郊外

魔王樹『――』ギギギギギ

妖精「……ごめんね。あなたは――ただ、生きたかっただけなのに――」

魔王樹『――』ギギギ

妖精「生命を奪わなければ――生命は、生きられない。そしてあなたは――奪う生命が、多くなりすぎてしまった」

魔王樹『――』ギギ

妖精「……ごめんね」キラキラ

 ヒュオッ…

 封印の要石「」ズン…


アルラウネ族長「お、終わった……の……?」

エルフ族長「おお……ついに、あの魔王樹を――!」

馬頭族長「バンザイ! 妖精サンバンザイ!」バンザイ!

 ワアアアア!! ヨウセイサンバンザイ!! バンザイ!!

妖精「……」

 ◆

幼ティセリア「えっ!? 妖精、首長辞めちゃうってほんと!!?」

妖精「うん……」

幼ティセリア「ど、どうして!? 妖精が辞めちゃったら誰がこの国を治めるの!?」

妖精「今いる子たちに任せるよ。いつまでも私がふんぞり返ってたら不健全でしょ」

幼ティセリア「……なにか、あったの?」

妖精「さあ。まあ、いろいろ疲れたってのもあるかな……」

 *

―聖域
 フォレスティナ建国千周年 戴冠式

妖精「みんな、千年間ありがとう。とても良い時間だった。後はよろしくね」

エルフ族長「妖精首長に託されたこの国を、必ずや強く美しく育て続けることを誓います……!!」

妖精「うん。それじゃあ……私はもう、行くよ」

エルフ族長「はい……!」

幼ティセリア「妖精……」ウルウル

妖精「後は頼んだよ、ティセリア。私は……世界を、見てくるから」

幼ティセリア「うん……!! 妖精の旅路に……精霊の加護がありますよう……!!」

妖精「ありがと。ティセリアとフォレスティナにも、精霊の加護がありますよう――」

 ワーワー! イカナイデー!! ヨウセイサーン!!

妖精「それじゃあ――さようなら――」フワッ

 ヒュオッ

幼ティセリア「あ――」

エルフ族長「……行ってしまったな」

幼ティセリア「うん……」ポロポロ

エルフ族長「いつか、妖精が帰ってくる時に……この国をもっともっと美しくして、驚かせて差し上げよう。ティセリア」

幼ティセリア「うん……!!」ポロポロ

 ◆
635 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:14:43.28 ID:D8JY08mz0
―とても昔
 緑の国フォレスティナ 郊外

 封印の要石「」

妖精「……」

妖精「あなたのような哀しい存在を生み出してしまうこの世界が……本当に良いものなのかどうか……。見てくるよ……」

 封印の要石「」

妖精「……あなたの憎しみも、哀しみも……。きっと、永い時が癒やしてくれるから……。どうか、安らかに――」

 封印の要石「」

 ◆
636 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:15:11.76 ID:D8JY08mz0
―現在 夜
 フォレスティナ郊外

妖精「……」パタパタ

妖精(あれから……本当に、永い時間が経った)

妖精(この世界が良いものだと無邪気に信じられなくなったのも……もうずっと昔のことだ)

妖精(そんな苦しみに満ちた世界に――私は、あの魔王樹を閉じ込め続けてしまった)

妖精(魔王樹は……あの暗い地下で、怒りと憎しみと哀しみを募らせながら……ずっと、ずっと……封印が綻ぶのを待ち続けていたんだろう)

妖精(当時の私の甘さが招いた……致命的失敗。死をもって終わらせるのが忍びないからと――安らぎの結界で心だけでも救われて欲しいなどと、個人的感傷を優先したから)

妖精(――今この国を脅かしている苦しみは、私のせいだったんだ)

妖精(今度こそ、終わらせてあげないと。死ぬことでしか解放されない――魔王という、哀しい存在を)

 ◇
637 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:15:39.48 ID:D8JY08mz0
―大樹の宿 客室

クロシュ「い、イリスさん! ミスティさん!」モニョモニョ

イリス「んん……クロシュちゃん……?」

ミスティ「ど、どうしたのよ……? まだ真っ暗みたいだけど……」

クロシュ「よ、妖精さんが……出てっちゃった……!!」

イリス&ミスティ「!!」

 扉「」バンッ!

ローガン「どこに行ったかわかるか!?」

クロシュ「え、えと……多分――」

ミスティ「――開発現場」

クロシュ「う、うん!」

イリス「た、確かに帰ってきてから少し様子が変だったけど……」

ローガン「明らかに何かを知っている様子でもあったな。一人で何かしようとしているのかもしれん、急ぐぞ!」

 ◇
638 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:16:09.75 ID:D8JY08mz0
―郊外
 森林開発現場

 要石の破片「」

妖精(どうして忘れていたのだろう。首長の退任を決意するほどの出来事だったはずなのに)

妖精(――忘却を促すのもまた……魔王の力……? そういえば、魔族国で勇者を呪ったとされる魔王も、多数の住民が目撃しているはずだし、時間もそれほど経っていないのに――覚えている者はあまり多くなかった)

妖精(……いや、今はそんな考察なんてどうでもいいか。自分自身の不始末を、付けにいかなきゃ)


妖精「――開け」


 結界口「」ヴォン…


妖精(……元々は私が作った結界。この中でなら、例え魔王樹が相手でもこちらが圧倒的に優位だ)

妖精(そして魔王と言えど樹木なら、私の自然を司る魔法で枯らせられる……)

妖精(……でも多分、それでも命がけ。というか、十中八九生きては帰れない……)

妖精(でも仕方ない。私の責任だし……私一人の命で被害を食い止められるなら安いもんでしょ)


妖精(ティセリアはすっかり成長したし、優秀な側近もいる。マーベルとかいう奴もまあそこまで悪い奴ではなさそう)

妖精(王国への恭順は嫌だけど、理屈はわかるし無闇に抵抗するよりはマシだとも思う。一応策もあるみたいだし、頭ごなしに否定するほどじゃない)

妖精(……こいつさえなんとかすれば……この国は多分、大丈夫……。あとは今の子たちがなんとかやってくれるはず)

妖精(気がかりなのは――)

 妖精の想像するクロシュ『〜〜』モニョモニョ

妖精(……)

妖精(イリスたちが見ていてくれるとは思うけど……でもやっぱり、心配なものは心配……)

妖精(そもそも、イリスとミスティだってまだまだ幼い子供みたいなもんだし……ローガンもローガンで時々危うさがちらついてる……)

妖精(……ああもう、何もかも私の楽観が招いた危機だ)


妖精「……そこの風の精霊。伝言頼める?」

風の精霊『?』ヒュオオ

妖精「ティセリアに、復権派のみんなをよろしくって伝えておいて」

風の精霊『!』ヒュイッ

 ビュオオッ

妖精「……これでまあ、悪いようにはならないはず。さて――」

 結界口「」ゴゴゴゴ…

妖精「……行こう」

 *
639 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:16:37.17 ID:D8JY08mz0
―封印結界

 ゴゴゴゴゴ

魔王樹『――』

妖精「久しぶり。その様子……全然変わってないね……」

魔王樹『――』ギギ

妖精「……覚えてるか。そうだよ……あなたをここに閉じ込めた、妖精だよ」

魔王樹『――』ギギギ

妖精「……あなたの怒りも、憎しみも――受けて立つ覚悟はできて――」

 ゴゴゴゴ メキメキメキ

妖精「えっ――」

 妖精を取り囲む樹木の群れ『――』ギギギ

妖精「なんで――数が増えて――」

 蔓の触手「」ギュオッ
 ガシシッ

妖精「ひっ……! や、放し――」

 蔓の触手「」ギラッ
 ギュオンギュオン

妖精(い、命が――吸われ――)


妖精「みん、な……ごめ…………」

 カクン…

 ◆
640 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:18:22.09 ID:D8JY08mz0
―森林開発現場

 結界口「」ゴゴゴゴゴ

クロシュ「!!」

ミスティ「あれは……!」

イリス「結界の……入口!」

ローガン「日中はなかったが!?」

イリス「きっと妖精さんが開けたんだ! でもこれ……一方通行だよ!」

ローガン「何!? なぜ――」

イリス「大抵は、中にいる何かを外に出さない為! でも術者なら関係なく出入りできるのが普通だから、妖精さんが術者だとしたら――」

クロシュ「――」シュバッ

 結界口「」トプン…

ミスティ「クロシュ! くっ、一方通行が何よ……!」バッ

 結界口「」トプン…

イリス「ああ、話は最後まで……ええい、私も!」タッ

 結界口「」トプン…

ローガン「クッ、私でも守りきれる相手なら良いが……!」ダッ

 結界口「」トプン…

 *
641 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:19:35.06 ID:D8JY08mz0
―封印結界

 ゴゴゴゴ

魔王樹『――』ギギ

 捕らえられてぐったりしている妖精「」


クロシュ「!! 妖精さん!!」

ミスティ「妖精……!! くっ……なんて重いプレッシャーなの……!!」

イリス「……!! あれが……木々を弱らせてる、原因……!?」

ローガン「今助けるぞ……!」シャキン


 ゴゴゴゴ メキメキメキ


クロシュ「!!」

ミスティ「なっ――」

 クロシュたちを取り囲む樹木の群れ『――』ギギギ

ローガン「何っ!?」

イリス「えっ――」

 殺到する蔓の触手「」ギュオオオオッ


↓1コンマ 最速発見ボーナスにより補正+10
01-02 劣勢、ミスティ負傷
03-04 劣勢、イリス負傷
05-07 劣勢、ローガン負傷
08-10 劣勢、クロシュ負傷
11-70 劣勢、伝統派参戦
71-90 優勢、伝統派+マーベル参戦
91-00 優勢、伝統派+マーベル+???参戦
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 20:20:11.15 ID:SI6QBs3E0
たのむ
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 20:20:27.86 ID:kQbaZBIB0
644 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:39:14.96 ID:D8JY08mz0
 殺到する蔓の触手「」ギュオオオオッ

ミスティ「ぼ、防御が間に合わな――」


「大地の壁!」
「風の精霊よ、哀しみの蔓を切り裂いて――!」

 大地の壁「」ゴゴゴゴ!!
 風の刃「」ヒュンヒュンッ

 壁に防がれて切り裂かれる蔓の触手「」スパスパッ
 ボトボトッ

ティセリア「大丈夫ですか! 復権派の皆さん!!」

紫髪のエルフ幼女「はあ、はあ……! 怪我はありませんか……!」

クロシュ「!」

ミスティ「伝統派……!!」

ローガン「あ、ありがたい……!」

イリス「助かりました……!!」

ティセリア「妖精は……あそこですね! 協力して助けますよ!」

紫髪のエルフ幼女「第二波が来る! 備えてください!」


↓1コンマ
01 劣勢、ミスティ負傷
02 劣勢、イリス負傷
03-04 劣勢、ローガン負傷
05-06 劣勢、クロシュ負傷
07-08 劣勢、ティセリア負傷
09-10 劣勢、紫髪のエルフ幼女負傷
11-50 劣勢
51-70 優勢
71-90 優勢、マーベル参戦
91-95 優勢、マーベル+???参戦
96-00 優勢、???+????参戦
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 20:41:32.01 ID:NHwLEYG6o
こうこんま
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 20:41:58.60 ID:kCdreLYfO
はい
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 20:49:38.42 ID:9scI6R8No
ヒェ
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 20:52:13.58 ID:D8JY08mz0
 蔓の触手「」ビュンビュン

ミスティ「数が多すぎるわ……!!」

盾クロシュ「うう……!!」ガギンガギンッ

ローガン「くっ、私とクロシュくんだけでは守りきれん……!!」ギンギンッ


イリス「炎よ!」ゴウッ

 蔓の触手「」メラメラ

ティセリア「……! 火の通りが良い……! 見かけは凶悪ですが、既に枯れかけているのかも――」

イリス「よおし、このまま――」

 火の付いた蔓の触手「」ググ ブンッ

イリス「えっ――」

ミスティ「イリス!!」バッ

 バシンッ!!!

ミスティ「う、ぐ……」フラッ

イリス「ミスティ!!!!」


↓1コンマ
01 敗北、ミスティ死亡
02-10 敗北
11-50 劣勢
51-60 優勢
61-90 優勢、マーベル参戦
91-95 優勢、マーベル+???参戦
96-00 優勢、???+????参戦
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 20:53:06.62 ID:97tZ+3lwO
いけ
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 20:53:19.20 ID:kQbaZBIB0
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 21:06:03.49 ID:D8JY08mz0
ミスティ「……」ドサッ

イリス「あ、あ……私が油断したせいで、ミスティが……」グニャァ

ローガン「イリスくん前を見ろ!!!!」

イリス「あ――」

 ガギンッ!

イリス「え……?」

 鉄板「」シャキーン!


「ふう、間一髪だ。急過ぎてダサい鉄板になっちまったぜ」スタスタ


ティセリア「あ、あなたは――」

紫髪のエルフ幼女「まさか――」

イリス「革新派の、マーベルさん!?」

マーベル「東洋の五行思想じゃ金は木に強ェんだぜ?」ニヤ


↓1コンマ
01 敗北、ミスティ死亡
02-05 敗北
06-35 劣勢
36-90 優勢
91-95 優勢、???参戦
96-00 優勢、???+????参戦
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 21:07:48.40 ID:SI6QBs3E0
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 21:07:56.92 ID:kCdreLYfO
はい
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 21:08:09.66 ID:M4pW9B5z0
655 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 21:19:59.19 ID:D8JY08mz0
マーベル「おら! 最先端の回転ノコギリだ!」ブンッ

 飛翔する回転ノコギリ「」ギュオオッ
 蔓の触手「」スパスパッ

マーベル「そして俺自身は――鎖ノコギリで伐採だ!!」ブオンッ

 魔王樹の眷属樹木「」ギャリギャリ

 ズバアッ ドスーンッ

マーベル「おらっ、次はどいつだ!?」シュババッ


ティセリア「あ、あんなに楽しそうに伐採して……」

紫髪のエルフ幼女「心強いですが癇に障りますね……」


ミスティ「……うっ」

イリス「ミスティ!! 今手当するからじっとしてて!!」

ミスティ「こ、これくらい……まだ戦えるわ……!!」ググッ


ローガン「マーベル氏の参戦で余裕ができた! クロシュくん、イリスくんとミスティくんをカバーするぞ!!」

盾クロシュ「うん!!」


↓1コンマ
01 敗北、ミスティ死亡
02-05 敗北
06-35 劣勢
36-90 優勢
91-95 勝利、???参戦
96-00 勝利、???+????参戦
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 21:22:47.59 ID:SI6QBs3E0
657 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 21:34:14.01 ID:D8JY08mz0
 ズバアッ ドシーン ドシーン

ティセリア「戦局がこちらへ傾きました……! このまま畳み掛けますよ……!」ヒュンヒュン

紫髪のエルフ幼女「はい……!」ゴゴゴ


マーベル「おらっ、次は――」ギュイイッ

黒い精霊「……」

マーベル「うおおおっ!?」ズザザッ

黒い精霊「……」

マーベル「なんだ……お前は?」

黒い精霊「……」

マーベル「チッ……! お前、あの木の精霊か……!?」

黒い精霊「……」

マーベル「なんとか言え!」

黒い精霊「……おなか、すいた」

マーベル「……!?」


↓1コンマ
01 敗北、ミスティ死亡
02-05 敗北
06-90 勝利
91-95 勝利、???参戦
96-00 勝利、???+????参戦
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 21:34:31.23 ID:Gl7108gDO
はい
659 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 22:05:26.62 ID:D8JY08mz0
黒い精霊「」フッ

マーベル「!? 消え――」


魔王樹『』ギギ…

崩れていく蔓の触手「」シナシナ

崩壊する樹木の群れ「」メキメキメキ


イリス「あっ……黒い木が……!」

クロシュ「!」シュバッ


魔王樹から落ちる妖精「」ヒュウン…

 モニョッ

スライムクロシュ「」モニョ

妖精「ぁ……くろ、しゅ……?」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ

妖精「……うん……。ごめん、ね……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ



枯れていく魔王樹『』メキメキ パキパキ…


ティセリア「黒い木が……枯れていく……」

紫髪のエルフ幼女「……勝った、のでしょうか……」

ローガン「ふう……。皆生き残れた、か……」

 ――戦闘終了

 ◆
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 22:59:41.47 ID:D8JY08mz0
―朝
 大樹の宿 客室

 チュンチュン

ミスティ「……」パチ

イリス「ミスティ!」

クロシュ「ミスティさん!」

ミスティ「イリス……クロシュ……」

ローガン「ミスティくん。体の調子はどうだろうか」

ミスティ「ローガンさんも……。私、あれからまた気を失ったのね……。体は……まだ痛むけど、動きに支障はなさそうかしら……」ググッ

イリス「良かった! 一時はどうなることかと思ったけど、みんな無事で……」

ミスティ「……ということは、妖精も無事なのね?」

妖精「無事だよ。迷惑かけたね……」ヌッ

ミスティ「わっ……本当に無事みたいね……」

妖精「あなたたちのお陰でね……。本当に、ありがとう……」ペコッ

ミスティ「まあ……何かする前に相談くらいはして欲しかったわね……。パーティなのだし……」

妖精「返す言葉もない……」

イリス「……ねえ、どういうことだったのか聞いても良い?」

妖精「うん……話すよ。まずあの黒い木だけど……あれは、大昔に私と当時の族長たちが封印した樹の魔王なんだ」

イリス「ま、魔王……!? あの木、魔王だったの……!?」

ローガン「なんとなくそんなような気はしていたが……まさか本当に魔王だったとは」

妖精「当時は魔王樹って呼ばれてた。地中深くに根を張り巡らして、フォレスティナ中の命を吸い上げる困ったちゃんだったの」

ミスティ「困ったちゃんという次元ではない気がするわ……」

妖精「うん……。実は当時にトドメを刺すこともできたんだけど、その……かわいそうに思っちゃってさ……。私の主導で安らぎの封印結界に閉じ込めたんだよ。でもその結果はご覧の通り……全く安らげなかったみたいだし、今になってこの国に被害を出させた始末。本当、とんだ失策だったよ……」

ミスティ「そう……だったのね……」

妖精「……ずっと永い間……独りぼっちで、ひもじい思いをさせちゃったんだ。あの魔王樹も、元はこのフォレスティナの樹の一つだったはずなのに……。私……なんて仕打ちを……」

イリス「……それは……妖精さんが、悪いわけじゃないと思う……」

妖精「……そう、かもね」

クロシュ「……」

 ◆
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 23:00:21.38 ID:D8JY08mz0
―郊外 森妖精の子のおうち

ミスティ「おはよう……」スタスタ

妖精「おはよ…」パタパタ

森妖精の子「あ、ミスティさんと太母さん! おはよ!」

ミスティ「その後、おうちの具合はどうかしら……?」

森妖精の子「えっとね、木さんね……!」

 少し元気になってきたおうちの木「」ググッ!

妖精「少し元気になってきたね」

森妖精の子「うん……! ミスティさんたちが、なにかやってくれたの……!?」

ミスティ「……まあ、そうね。恐らく病気の原因と思われるものをなんとかしたわ……」

森妖精の子「わあ……! やっぱりミスティさんたちがやってくれたんだ……!」パァ

ミスティ「ええ……」

妖精「でも、病み上がりだからしばらくはしっかり見てあげてね」

森妖精の子「うん……! しっかりみる……!」

ミスティ「ええ、是非そうして……。あなたがおうちの木を大事に思っているように……きっとおうちの木も、共に暮らすあなたのことを大事に思っているから……」

森妖精の子「うん……!! ずっといっしょだもん……!! だいじに、する……!」

ミスティ「ふふ、約束よ……」

森妖精の子「うん、やくそく! えへへ……ミスティさん、ほんとに、ほんとに……ありがと……!!」


 ☆緊急クエスト「おうちの木を助けろ!」を無事にクリアしました
  報酬に「精霊樹の種」をいただきました
  復権派の名声が大きく上がりました

 ◆
662 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 23:01:56.69 ID:D8JY08mz0
―緑の国フォレスティナ 滞在7日目
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:鉄の小盾  防:旅人の服
 ◇妖精   武:なし    防:蜘蛛絹のレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:旅人のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:鎖帷子

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹×2
・運命賽
・雨乞い傘
・精霊樹の種

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・選挙で勝つ

◯仲間の目標
・星の魔力を読む[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□フォレスティナ首都 主要施設
郊外:緑の大森林、農園、果樹園、精霊の泉、おうちの木、森林開発現場、他
首都:露店通り、大樹の宿、武具店、雑貨店、魔法店、工芸品店、八百屋、甘味処、食事処、冒険者ギルド、他
聖域:世界樹 ※許可なき者は聖域に入れません
……………………………………………………………………………………

―朝
 大樹の宿 客室

イリス「すっごく喜んでくれてたね……!」

クロシュ「うん……!」

ミスティ「ええ……。ふふ……本当に良かったわ……」

イリス「うん、本当に良かった! 後は、選挙に向けて一直線だね!」

妖精「うへぇ……。考えたくない……」


「号外だよー! 号外ー!」バサッバサッ


イリス「ん? この声は……」

ミスティ「まさか……」

 窓「」バサッ
 風雪新聞「ダークヒーローイリス、建国の太母と共に緑の国の闇に抗う!!!!」バササッ

イリス「やっぱり!!!」


フォレスティナ滞在7日目です(投票日までの残り行動可能日数2)
↓1〜3 自由安価 何をする?
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 23:02:45.58 ID:SI6QBs3E0
紫髪ちゃんの依頼で魔物退治に同行
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 23:03:58.79 ID:NHwLEYG6o
フメイちゃんのこと知らないって伝統派と革新派の面々に舐めるように聞いて回る
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 23:04:37.66 ID:97tZ+3lwO
三派閥で食事会
666 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/02/25(日) 23:17:58.14 ID:D8JY08mz0
というわけで本日はここまでです。次回は紫髪ちゃんと一緒に害獣退治編、伝統派と革新派にフメイちゃんのことを聞いて回る編、その後お食事会編です

突然発生したイベント戦闘でしたが、無事に勝利できたようで何よりです。伝統派と革新派と復権派が夢の共闘を果たしたことにより、いろいろとお話しやすくなったかもしれません。選挙に向けて頑張っていきましょう
なお魔王樹さんは、眷属を増やすという新技を見せて妖精を追い詰めましたが、実のところ永い封印と栄養の枯渇、無理な眷属の生成により戦闘開始時点で枯死寸前の状態だったようです。妖精さんはとても迂闊だったようですが、無事に勝利したことでかなしいお別れをすることもなくパーティに復帰することができました。おめでとうございます

それでは本日はありがとうございました。次回は例のごとく土日になるかと思います。よろしくお願いします
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/25(日) 23:28:15.42 ID:NHwLEYG6o
乙乙
これで懸念事項は対王国だけか
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/26(月) 00:25:24.90 ID:d5X025kao
おつ
妖精さん…触手…ってそれどころじゃなくなってて樹枯れる
ミスティさんの巻き込まれ(不幸)属性とイリスのダークヒーロー属性確立したっぽい
三派手を取り合えるといいなぁ!
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/26(月) 12:49:10.05 ID:R7N4eWVIO

おうちの木は助かったけど、魔王樹はかなしいね…
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/26(月) 16:11:38.94 ID:xGtNi7WDO
乙です
少し悲しい勝利だったけど、ファンタジー系の話だと報酬の精霊樹の種は浄化された魔王樹の生まれ変わりとかありそうだから、精霊樹の種は植木鉢に植えて育てながら一緒に旅したい
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