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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part6

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503 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/03(土) 22:39:03.40 ID:15NShO4h0
―廃城庭園 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 枯れた植物「」
 砕けた何かの像「」
 割れた墓石「」

コウモリたち「キーッ!」バサバサバサッ


イリス「昼間とは思えないくらい暗い……!」

妖精「吸血鬼の日除けの魔法かも。城全体を闇の力が覆ってる」

クロシュ「明かり……いる……?」

ローガン「いや、クロシュくんは温存してくれ。ここはこれを使おう」スッ

 松明「」ボッ

ヒナ「おおっ、準備良いですねおじさん!」

エバンス「むしろ吸血鬼退治の依頼なのになんでお前達は松明の一つも持ってきてないんだ……」

 *

ゾンビ「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」ノソノソ
ゾンビ「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」ノソノソ
ゾンビ「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」ノソノソ


デュア「またゾンビか! この炎剣士デュアの出番だな!!」シュバッ

 ズバァッ!! ゴウッ!! ドガァンッ!!


テイル「すごっ! ねえあの人ってもしかして凄腕冒険者のデュア・シャスタ!?」

ミスティ「知っているの?」

テイル「そりゃもちろん! 圧倒的な強さのソロ冒険者よ! 私の憧れの一人!」

イリス「デュアさん、凄い人だったんだ……!」

妖精「イカダで溺れかけてたり、料理が凄かったりする印象が強かった……」


↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+2、斧  (任意ターン、コンマ+20)
56-70 踏破率+2、十字架(任意ターン、コンマ+30)
71-90 踏破率+2、時計 (任意ターン、コンマ+40)
91-00 踏破率+2、鞭  (戦闘時、コンマ+40)
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/03(土) 22:40:00.71 ID:j+6K9yMKo
余裕の踏破
505 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/03(土) 23:02:46.63 ID:15NShO4h0
―廃城エントランス 踏破率[2/10] 持久力[9/10]


 突然落ちてくるシャンデリア「」ヒュウウウンッ


テイル「きゃああっ!!?」

ローガン「むん!」バッ


 砕かれるシャンデリア「」ドッギャァァァン!!


テイル「ひええ……た、助かった……」

ローガン「うむ……気を付けた方が良い。既にここは敵陣の真っ只中だ」シャキ


骸骨兵「」カラカラ
骸骨兵「」カラカラ

 古代の鉄槌「」ブオンッ!!

砕かれる骸骨兵「」バギャッ

エバンス「次から次へと来やがる! 一体一体は雑魚だが――」

ヒナ「鬱陶しいですねえ……。城主に会うまでに少しでも削る作戦なんですかね」

妖精「どうだろう。吸血鬼流の思考を真似するなら……この程度すら越えられぬ弱者に拝謁の権利はない……って感じかも」

ヒナ「なんて尊大!!」

 *

 蝋燭「」ユラユラ

クロシュ「?」スッ

 ペシッ
 吹っ飛ぶ蝋燭「」バキャッ

 懐中時計「」ポン!

クロシュ「!」

イリス「蝋燭を壊したら……懐中時計が出てきた!?」

ミスティ「ええ……?」

妖精「……ん? この懐中時計……ただの時計じゃない。何かしらの神威を感じる……!」

テイル「! これは……吸血鬼殺しの七つ道具の一つ、時止めの時計だ!」

妖精「知っているの!?」

テイル「昔本で読んだことがある。とあるすごいヴァンパイアハンターは、時計を使って時を止めて、その間に敵を砕いたそうなの!」

エバンス「おいおい嘘だろ!? 時を止めるなんてそんな滅茶苦茶なことが……!」

妖精「いや……この懐中時計の神威からすると、あながち嘘じゃないかも」

エバンス「マジかよ」

テイル「でも時止めは消耗が凄かったらしいわ。きっと本職のヴァンパイアハンターでもない私たちが使えるのは一度きりくらい……。使い所はよく考えた方が良さそうね」


 ☆時計を手に入れました
  任意の1ターン、コンマ+40を得られます
  一度使うとなくなります


↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+2、斧  (任意ターン、コンマ+20)
56-70 踏破率+2、十字架(任意ターン、コンマ+30)
71-90 踏破率+2、七面鳥(持久力+4)
91-00 踏破率+2、鞭  (戦闘時、コンマ+40)
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/03(土) 23:06:22.24 ID:mDfPvtmZO
507 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/03(土) 23:25:09.38 ID:15NShO4h0
―廃城蔵書庫 踏破率[4/10] 持久力[9/10]

 壁一面の本「」
 床一面の本「」
 天井一面の本「」


クロシュ「わわ……!?」

デュア「こ、ここは……凄いな!!?」

イリス「壁どころか、床と天井にも本がびっしり……!! 一体どうなってるの!?」

妖精「この廃城、明らかに空間が歪んでる……。ここにある本は読まない方が良い。たぶん呪われる」

ヒナ「ねーねー、それじゃあこういう場合はどうすれば良いの?」

妖精「え?」


飛んで迫ってくる開いた本「」バサバサ
飛んで迫ってくる開いた本「」バサバサ
飛んで迫ってくる開いた本「」バサバサ


テイル「ぎゃああああ!!?? 本が!! 本が!!」


飛んで迫ってくる開いた本「」バササッ――キィン
 魔法陣「」フォン―

 ページから飛び出す剣「」ジャギンッ!!

 ガギンッ!!

ローガン「くっ! イビル・ビブリオか!!」ギギギ

エバンス「イビルビブリオ!?」

ローガン「悪意を持って襲ってくる魔導書の総称だ! 皆、応戦するぞ!!」


イビル・ビブリオたち「〜〜」ケタケタ

 ――戦闘開始 イビル・ビブリオの群れ――

 ☆戦力差および料理効果により自動的に勝利しました

 ◇

逃げていくイビル・ビブリオたち「っっっ」バサバサバサッ


イビル・ビブリオの一冊「」ベタッ


イリス「一匹逃げ遅れた!」

ミスティ「取り押さえるわよ!」シュバッ

 ベチッ

イビル・ビブリオ「〜〜!」ジタバタ


↓1コンマ
01-70 汎用魔導書(全員魔法経験+1)
71-80 魔導書「絶対零度」
81-90 魔導書「星の魔力・下」
91-00 ↑全部
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/03(土) 23:31:16.06 ID:K9yBFfNYO
一台や二台ではない。全部だ!
509 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/03(土) 23:45:13.17 ID:15NShO4h0
イビル・ビブリオ「」ジタバタ

妖精「……内容はものすごく基礎的だね。イビルの癖に」

ローガン「まあ……魔導書が悪質化するかどうかは内容とは関係がないのだろうな……」

イリス「基礎を見直せというメッセージかもしれませんね……」

 ☆基礎魔導書を手に入れました。
  後日みんなで勉強会を開き、全員の魔法経験が+1されました

 ◇

―廃城時計塔 踏破率[6/10] 持久力[9/10]

 巨大な歯車「」ゴゴゴゴ
 巨大な歯車「」ギギギギ

 昇降機「」ゴゴゴゴ


ヒナ「これは……どうやって動いてるんです?」

妖精「さあ……。城主の魔力……だとするとものすごい無駄遣いだけど……」

デュア「とりあえずこの昇降機に乗っていくのだな?」

テイル「幸い大型だし、みんなで乗れそうね」

 *

 昇降機「」ガゴン ゴゴゴゴ…

クロシュ「わわ……!」キョロキョロ

ミスティ「……ここに住んでいるという吸血鬼って……フレメアなのかしら……?」

イリス「……この魔力……フレメアさんっぽい気もするけど……フレメアさんっぽくないような気もする……。うーん……」

ローガン「……まさか、フラナ氏ではないだろうな?」

イリス「や、フラナ先生ではないと思います! でも……なんだろう、この違和感というか……」

妖精「……このわけのわからない仕掛けを動かしてるくらいだから、物凄くやばい吸血鬼なのは確かだ……」

エバンス「ヒナとテイルだけで行くことにならなくて正解だったな……」

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+2、斧  (任意ターン、コンマ+20)
56-70 踏破率+2、十字架(任意ターン、コンマ+30)
71-90 踏破率+2、七面鳥(持久力+4)
91-00 踏破率+2、鞭  (戦闘時、コンマ+40)
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/03(土) 23:47:10.29 ID:C3Xurz5AO
はい
511 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 00:11:12.51 ID:zhWEOcxD0
―廃城天空回廊 踏破率[8/10] 持久力[8/10]


 天空回廊「」ゴゴゴゴ


テイル「この回廊の先にあるわ! 最上階への階段が……!」

ヒナ「ワクワクしてきましたね……! 一体どんな狂った吸血鬼が潜んでいるのか……!」

エバンス「気を付けて進めよ? まだ何が潜んでいるか――」


 ガション!! ガション!!

巨大な鎧兵士「」ガション!!


テイル「でっ……でっ……」ガクガク

デュア「デカい!!!!」

エバンス「な、なんだありゃあ……オノゴロで見た、毒の骸骨将軍……がしゃどくろってのと同じくらいあんじゃねえのか……!?」

妖精「あ、あれは……幽界の回廊を守護すると言われる巨大鎧兵!!」

イリス「ゆ、幽界の回廊……!? なんでそんなものがここに!!?」

妖精「……吸血鬼が喚び出した以外にない。でも……まさか幽界の者を喚び出すなんて……!!」


巨大鎧兵「」ガション!! ググググ
 巨大な剣「」ジャキン―


ローガン「来るぞ!! 備えろ!!」ジャキッ

 ――戦闘開始 巨大鎧兵――

 ☆戦力差および料理効果により自動的に勝利しました

 ◇

 砕けた鎧の破片「」ガシャン

クロシュ「……」ツンツン

ミスティ「中身は空っぽなのね……」

妖精「中には幽界に渦巻く闇の力が詰まってて、それがあの巨大な鎧を動かしてるんだ。まあでも難なく倒せて良かったよ」


↓1コンマ
01-70 全員近接経験+1
71-90 ↑+折れた闇の大剣
91-00 ↑+クロシュ盾強化
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 00:13:15.69 ID:oKq+0QY2o
513 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 00:23:21.98 ID:zhWEOcxD0
 ☆戦いの中で近接経験を1身につけました

 ◇

―廃城最上階 踏破率[8/10] 持久力[8/10]

 巨大な階段「」ゴゴゴゴ…

テイル「こ、この階段を登った先に……!!」

ヒナ「……いる。この城を支配してる奴が……!」


イリス「……!?」

ミスティ「…………ねえ。私……おかしくなったのかしら……」

妖精「………いや……」

エバンス「……ん? どうしたんだ?」

イリス「……フラナ先生の、魔力を……感じる……。フレメアさんのも……。そして……」

妖精「………その、どちらでもない……ものすごく、やばい気配がある」

ローガン「……なに?」

ミスティ「……どういうことなの。なんであの二人の魔力が? それに……あとの一つって……」

イリス「……っ、い、急がなきゃ!! 何か……このままだと、まずい気がするっ……!!」

ローガン「待て、イリスくん! 一人で先走るな!」

イリス「……わ、わかってます。大丈夫……でも、急ぎましょう……!! 私……胸騒ぎがするんです……!!」

妖精「うん……。急ごう。私も……何か、とても良くない気配を感じる……!」


デュア「……何か、ものすごくまずい状況なのだな」

クロシュ「うん……そうみたい……」

デュア「……私も全力を尽くそう。行こう、クロシュ殿!」

クロシュ「ん!」


↓1コンマ
01-40 踏破率+2、斧  (任意ターン、コンマ+20)
41-80 踏破率+2、十字架(任意ターン、コンマ+30)
81-00 踏破率+2、鞭  (戦闘時、コンマ+40)
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 00:25:25.74 ID:Sn/sWy1CO
515 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 00:36:54.05 ID:zhWEOcxD0
十字架を拾ったところで本日はここまでとなります。次回、廃城天守閣で決戦編です

悪魔めいた廃城を進む一行を待ち受けるは、果たして如何なる吸血鬼か。国を束ねる理性の妹か、怒りに身を焦がす狂気の姉か、あるいは。
城主の間への扉を開いた時――吸血鬼たちのかなしき運命が交錯し、新たなる悲劇が幕を開ける――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 01:21:20.61 ID:ocpKBtNW0

廃城での探索がとんでもない展開になってきたな。
後、関係ない話しだけどエバンスとローガンの剣技が「16/16」のままだけどこれ以上あがらないのかな?
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 12:19:32.13 ID:ywhherhAo
おつです
取り込みからの復活までできるようになるとはクロシュちゃん恐ろしい子!
思想が変な方向に行かないようにしなきゃ…
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 17:00:34.18 ID:oKq+0QY2o
なんか決戦が始まってしまった
負けイベントか
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 19:26:17.94 ID:hXzPBjGvO
王国は因縁回収編か
520 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 19:55:08.28 ID:zhWEOcxD0
廃城探索は大変なことになっているようです。クロシュたちの運命がどうなるかは未知数かもしれません
なおエバンスとローガンの剣技経験については、>>333の下部にかかれている通り通常の方法ではこれ以上上がりません

復活技まで使えるようになってしまったので、図らずもクロシュ氏は恐るべき存在になりつつあるのかもしれません。今後の行動には気を付けた方が良いかと思いますが、しかし周りの人たちがちゃんと見ていてくれる現在の状態なら大丈夫でしょう

廃城天守閣での決戦は、負けイベントというわけではありませんがとても大変な戦いになるかと予想されます。気を付けるのが良いでしょう

王国編では実際様々な因縁が絡み合う大変なお話になるかもしれません。気を付けていくのが賢明かもしれません
521 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 19:56:50.62 ID:zhWEOcxD0
―廃城天守閣

 ドガァンッ!!!

  バギャッ!! ボムギッ!! バゴォン!! ブシャァッ!!

フレメア「あああああっ!!!」ドガァッ!!

フラナ「フレメア!!!」

「余所見をしている余裕があるのかしら?」ヌッ

フラナ「っ!!!!」

 ドガガガッ!!!! バギィッ!!! ドゴォッ!!!!

   ガシッ!!!!

首を掴まれて持ち上げられるフラナ「ぎっ……!!」ジタバタ

「愚かな娘たち……。身の程を弁えられたなかったのね……」グググ

フラナ「か……かあさ、ま………どう、して……!!!」グググ

「どうして……? そうね……敢えて言うなら……」

フラナ「……?」

「可愛い愛娘たちの命くらいは……私の手で、終わらせてあげたいから」ググッ

フラナ「かっ……はっ……!!?」グググ


 大きな扉「」バァンッ!!!


イリス「フラナ先生!! フレメアさん!!」ババッ

ローガン「これは……どういう状況だ!!?」ババッ


フラナ「……っ!!?」ググ

「あら……フラナの知り合いの子?」グググ

フラナ「っ……!!!」ジタバタ―

 ボキッ!!

フラナ「」カクン

 ブンッ ヒュウウ― ドサッ…


イリス「ああっフラナ先生!!」


「あの子たちへのトドメは後回しにして……まずは挨拶と致しましょうね」スタスタ


妖精「あなたは……まさか……!!」


フリューゲル「フリューゲル・バイオレットと申します。ですが――覚える必要はございません」スッ

フリューゲル「――あなたたちも、ここで死ぬのですから」

 バビュンッ!!
 ガギンッ!!!

ヒナ「おおっとォ!?」ギギギ

フリューゲル「あら、お速い」ギギギ

テイル「嘘……!? これだけの間合いを一瞬で……!?」

ミスティ「まずい……よくわからないけどあの吸血鬼、フレメア以上の速度だわ!!」

エバンス「とにかく応戦するぞ!!」シャキン!

ローガン「うむ! ヒナくんを援護しろ!!」ジャキッ!

デュア「応!」シュバッ!

イリス「フラナ先生たちを助けるっ!!」コォォォ―
522 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 19:57:43.71 ID:zhWEOcxD0
クロシュ「!」

気絶フラナ「」
 フラナの手に握られた十字架「」ポン

妖精「あれは吸血鬼殺しの七つ道具の一つ、聖なる十字架……!」

クロシュ「!」シュバッ ヒョイ!
 十字架「」ポン!

妖精「隙を見て相手に投げつけるんだ、クロシュ!」

クロシュ「ん!」

 ☆ドサクサに紛れて十字架を拾いました
  戦闘コンマ判定時に「十字架」と書き込むと、コンマ+30を得ます


 ――強敵 大吸血鬼フリューゲル――


 ☆フリューゲルが〈不死〉を発動!
  一度だけ戦闘不能を無効化!!

 ☆フリューゲルが〈殺戮の舞踏〉を発動!
  相手の数が多いほど会心率が上昇!!

◇自陣(料理+30、銀のナイフ+5)
・不死鳥化できる [1/1]
・ローガンメタル [1/1]
・十字架 [1/1](コンマ判定時、十字架と書き込むとコンマ+30)
・時計 [1/1](コンマ判定時、時計と書き込むとコンマ+40)

◇敵陣(戦力差+50、会心率+40)
・復活 [1/1]


↓1コンマ(合計-15)
01-50 痛恨
51-90 優勢
91-00 会心
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 20:02:31.00 ID:GApA44bLo
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 20:02:50.70 ID:RifrMpPJo
十字架
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 20:05:22.64 ID:GSBS5yHh0
00だからマイナス無視で会心か
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 21:17:04.54 ID:mSR9k8JvO
吸血鬼問題完
527 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:15:30.83 ID:zhWEOcxD0
 ビビビビッ!! ドガガガガッ!!!

ヒナ「このおっ!!」カッ!!

 光魔法「」ピカッ!!

フリューゲル「あら」スッ

 闇のマント「」バサァッ
 吸い込まれる光「」シュゥゥ―

ヒナ「ちょっ!? 吸血鬼の癖に光無効とかズルでしょ!?」

フリューゲル「弱点対策をしない愚かな吸血鬼などいないわよ?」ニコ


倒れたフレメア「……」


テイル「弱点なんて関係ない! これだけの人数が相手じゃ、どんなに強い吸血鬼だって!」バッ
 風の剣「」ビュンッ!

背後に回るフリューゲル「遅い」ヌッ

テイル「っ!!?」

フリューゲル「まずは弱き者から」ズッ

 吸血鬼の爪「」ジャッ

ヒナ「テイル!!!」

 銀のナイフ「」ビュッ!!
 ギンッ!!

フリューゲル「!」バッ


テイル「はひ……た、たすかった……?」


フリューゲル「ほう……殺意の込められたナイフね」


 風魔法で浮く銀のナイフ「」ヒュルヒュル

イリス「あなたを、止めます!」バッ

 風で飛ぶ銀のナイフ「」ビュン!!

エバンス「俺たちも続くぞ!」

ローガン「囲んで足止めしろ!」

光竜メイドクロシュ「ん!」ジャキン!

 シュババババ!!

囲まれるフリューゲル「あらあら、囲まれちゃった」

ローガン「皆、陣形を保ったまま攻撃を続けろ! 敵に反撃の隙を与えるな!」

デュア「ああ! 行くぞ!!」メラメラ―
 炎の刀「」ゴウッ!!


イリス「よし、これなら――えっ!?」


無数のコウモリ「」バサバサバサッ

 炎の刀「」スカッ

デュア「何ィ!?」


空中で集まる無数のコウモリ「」バサササッ――

 ポン!

空中に浮くフリューゲル「吸血鬼を足止めできるなどと思わないことね」バサッ
528 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:15:58.90 ID:zhWEOcxD0

妖精「しまった! 吸血鬼は無数のコウモリに自分を分裂させることができるんだ!」

ミスティ「なんですって!?」


 スタッ

フリューゲル「フラナの知人というだけあって、人間にしてはやるわね。人間にしては」スッ

 消滅球「」ギュオン―

イリス「!!!? あ、あれは……何……!!?」ガクガク

妖精「ば、馬鹿な……!! あんなに高濃度の闇球が、この世界に存在し得るはず……」

フリューゲル「あら、太母様も初めて? あらゆるものを消滅させる濃度の――負の力は」

 消滅球「」ゴゴゴゴ…


妖精「みんな、アレには絶対に触れちゃだめだ!!! 防御せずに避けて!!!」

デュア「くっ、承知した!!」


フリューゲル「遊びは終わり。さあ行きなさい」スッ


 消滅球「」ヴォン―!


光竜メイドクロシュ「んわわっ……!!」ササッ

エバンス「うおお!!? でかいし速いし冗談じゃねえぞ!!!」ササッ

ローガン「くっ!! あんなものが動き回っていては戦うどころでは……!!」ササッ


 消滅球「」ヴォン―!

イリス「――」


ミスティ「イリス!?」

ヒナ「何してるんです!? 早く避け――」


イリス「――はあ!!」バッ!!

 カッ!!!!
 星の光球「」パァァァァ!!!!
 消滅球「」バヂヂッ!!!!

 バシュウウウウウンッ!!!!


フリューゲル「!!?」


テイル「えっ……!? なんかでっかい光が現れて……闇の球とぶつかり合って、消えた……!?」

妖精「あ、あれは――!!」


イリス「フリューゲルさんの高濃度の闇球が負の力なら……正の力である星の力で相殺できる……!!」


フリューゲル「あの人間の娘が星の力を引き出して、私の力を……!?」


デュア「隙ありだ!!」シュバッ
光竜メイドクロシュ「!!」シュバッ

 炎の刀「」ゴウッ!!
 光竜角の大槍「」グオオッ!!

フリューゲル「っ!?」

 ギュバァァァァッ!!!!
  ドッギャァァァァァンッ!!!!

 〈会心の一撃!〉

灰となったフリューゲル「」プスプス…
529 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:16:53.62 ID:zhWEOcxD0

テイル「やった!!」

妖精「待って!! まだ喜ぶには――」


 プスプス…メラメラ…ゴゴゴゴゴ…

灰から蘇ったフリューゲル「驚いた……まさかこの私を一度殺すなんて」


光竜メイドクロシュ「!!」

デュア「なんだと……!?」


フリューゲル「フフ……フフフ……アハハハハッ!!! 良い、良いわ……こんなに心が踊るのはいつ以来かしら!? もっと私を楽しませて……私に生の実感を味わわせ――」

 ズキン!

頭を抑えるフリューゲル「はうぐっ……! うっ……うああああっ……!!!!」ガタガタ


イリス「えっ……!?」

ミスティ「い、一体何……!?」


「はあ〜困りますね。せっかく感情を抑制してるのに、こんなに昂らせちゃって」スタスタ


光竜メイドクロシュ「!!!!」ジャキッ!

妖精「お……お前は……!!!」

ミスティ「カリス・ノーランド!!!!」シャキン!


カリス・ノーランド「皆さんおひさ〜。佳作ですが楽しんでいただけましたか〜?」ニコニコ
530 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:18:14.36 ID:zhWEOcxD0

イリス「カリス・ノーランド……!! それは一体――」

カリス「言った通りですよ。まあ客先からの依頼で作ったものなので大した思い入れもないですけどね。保守点検も面倒ですし」

ミスティ「貴様……!! 殺してやる!!!」バッ

 無数の氷柱「」シュババババッ!!!!

テイル「す、凄い量の氷柱!!?」

エバンス「あれなら避ける隙間も――」


 ピタッ――
 静止する氷柱「」


ミスティ「っ!?」

イリス「氷柱が……空中で、止められた!?」


カリス「お〜よしよし、よくできましたねアイス」ナデナデ

銀髪ショートの幼女→アイス「……」ムフー


光竜メイドクロシュ「……!!?」

妖精「あ、あれは……まさか!」


カリス「ふふ、紹介しましょう。こちらも私の佳作、アイスです」

アイス「……」ドヤッ


ミスティ「貴様は……どこまで……!!!」ワナワナ

光竜メイドクロシュ「……」ググッ


カリス「さて、今日は皆さんとバトルに来たわけではないのでソレを回収してさっさと帰らせて頂きますかねえ」


苦しむフリューゲル「がああ……!!」ジタバタ


イリス「させない!! ここであなたを倒す!!」ザッ

ヒナ「なんかわかんないけど、こいつが最低最悪のド外道ってことはわかった! ぶっ殺そう!!」シャキン!


カリス「アイス、魔力解放。空間凍結」

アイス「ん」

 パキッ――

 ◇
531 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:19:17.17 ID:zhWEOcxD0
―廃城天守閣

 ヒュオオオオ…

 パキパキ…ガシャン!!

クロシュ「!!」ブルブル

クロシュ「??」キョロキョロ

 一面氷漬け「」カチンコチン
 氷漬けになったみんな「」カチンコチン

クロシュ「んわ!!?!?」

 モニョモニョポン!

不死鳥クロシュ「コケコッコーッ!!!」ゴオオオッ!!

 シュワシュワシュワ…

 *

ミスティ「くそっ……!! 氷魔法使いともあろう者が、なんて不覚を……!!!」ググッ

妖精「……発動を一切感知できなかった……」


フラナ「……あなたたちには、無様な姿を見せてしまったわね」

イリス「フラナ先生……」

フラナ「……あの吸血鬼はフリューゲル・バイオレット……。私たち姉妹の母であり、かつての魔族国の指導者で――」

フレメア「魔族国とフラナに身柄を売られたんだよ」ケッ

イリス「えっ……!?」

妖精「……魔族国のフリューゲルは不慮の事故で亡くなったって、当時は伝えられてたけど……」

フレメア「こいつらが我が身可愛さに喧伝した嘘の歴史だね。反吐が出る」ペッ

フラナ「母上の想いも知らないで、ひたすらに暴れて魔族の地位を貶めていく貴様に何がわかる?」

フレメア「知るもんか。お前たちは母様を売って、結果的に魔族国を滅ぼした。それが全てでしょ」

フラナ「……」

イリス「あああ、やめてください! 喧嘩は! 今はお互いをいがみ合う時ではないはずです!!」

フラナ「……そうね。ごめんなさい」

フレメア「フン……」

イリス「お母様があの犯罪者に囚われているなら、助け出しましょう! お二人が力を合わせれば、できるはずです!」

フレメア「ええ、こんな奴と……?」

フラナ「……フレメアは助けたくないそうよ、イリス」

フレメア「なんだと!? 助けたくないのはお前だろ、フラナ!!」

イリス「た、助けたい気持ちはみんな一緒です!! だから今は協力しましょうよ!!」

フレメア「……わかったよ。で、協力ったって何すれば良いの?」

イリス「ええと……それはですね……」

フラナ「……私は一度、魔族国に戻るわ。母上のこと、カリスのこと……いろいろ調べなければならないことがある。フレメアも一緒に来なさい」

フレメア「は? なんで私があんな腐った国なんかに」

フラナ「調べものにお前の力が必要なの。それとも母上を助けたくないの?」

フレメア「うるさいな! わかったよ行けば良いんでしょ!!」

フラナ「というわけだから、私たちは戻るわ。ごめんなさい、助けてもらったのにロクなお礼もできないで」

イリス「いえ……! 救出について私たちにもできることがあれば協力させてください! 私たちの方でも、カリス・ノーランドの行方を追いますので!」

フラナ「ありがとう……恩に着るわ」

 ☆00会心効果によりフラナとフレメアが和解しました

 *
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:20:57.12 ID:zhWEOcxD0
 氷魔力結晶「」キラキラ

クロシュ「……!」

ミスティ「あら、これは……」

 氷魔力結晶「」キラキラ

妖精「これは……氷魔力の結晶だ。かなり高い純度の魔力結晶だけど……あの銀髪の子供の魔法の副産物かも」

ミスティ「そうなのね……」

妖精「まあ……魔力結晶そのものには善意も悪意もないから、ありがたく使わせてもらえば良いんじゃないかな」

 氷魔力結晶「」キラキラ

ミスティ「……あの子は、カリスに操られているのよね……」

妖精「そうだと思う。できれば倒したくはないけど……相手は本気で殺そうとしてきてるわけだから、手加減はできないよ。クロシュが不死鳥の力を持っていなかったらみんな氷漬けで凍死してたわけだし……」

ミスティ「………そうね」

クロシュ「……」


クロシュ(………どうにか……お話、できないかな……?)

 ☆00会心により氷魔力結晶を手に入れました

 ◇
533 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:40:19.28 ID:zhWEOcxD0
―夕方
 セイントレア平原


 崩れていく廃城「」ゴゴゴゴ……
 ズゥゥ――ン……


フレメア「ああ……私のお城が……」ガクリ

イリス「フレメアさんのお城だったんですか!?」

フラナ「なわけないでしょ……。勝手に乗っ取ってたのよ」



テイル「……これ、ギルドにはなんて報告したら良いのかしら?」

ヒナ「失敗で良いんじゃないですか?」

テイル「……まあ、そうよね。はあ……」ガクリ



エバンス「……生きて帰れたは良いが、痛みも大きかったな……」

ローガン「うむ……。あれだけの危険な城を踏破したは良いが……」

ミスティ「最後の最後で最悪の敵に全てを持っていかれてしまったわね……」



妖精「まあそういうこともあるよ……」

デュア「うむ……収穫のない冒険もしばしばあるものだ。気を取り直し……む、クロシュ殿?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 宝箱「」ポン!

テイル「たからばこ!?」

ヒナ「やったぁ!!」

フレメア「ちょっと! それ私のだよ!!」

フラナ「フレメアのじゃないでしょ!!」


難関クリアボーナス!
↓1コンマ
01-70 運命賽+ブラッドランス+お金
71-80 ↑+魔導書「星の魔力・下」+魔導書「絶対零度」
81-90 ↑+オオキイ鎧の盾(クロシュ盾強化)
91-00 ↑+会心賽
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 22:41:01.77 ID:mGEiBf270
535 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 22:58:50.47 ID:zhWEOcxD0
 宝箱「」パカッ!

 ブラッドランス「」ドン!

フラナ「こ、これは……ブラッドランス!? フレメア、あなたこれ売り飛ばしたんじゃ……」

フレメア「そんなことするわけないでしょ。盗まれたの」

フラナ「えっ……そうだったの?」

フレメア「うん。この前犯人をぶち殺して取り返したんだよ。そういえばこの宝箱に入れといたんだった」


 魔導書「星の魔力・下」ポン!
 魔導書「絶対零度」ポン!

イリス「こ、これは……!」

ミスティ「私たち向けの魔導書……!?」

妖精「そういえば蔵書庫を進んでる最中、分体をいくつか放って何かしてたけど……もしかしてこれを探してたの?」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

イリス「クロシュちゃん!!!」

ミスティ「なんて良いスライムなの、あなたは……!」


 金銀財宝「」ポン!

テイル「これは……お金ね!」

ヒナ「御駄賃としては破格じゃない?」

フレメア「それ私のへそくり――」

フラナ「城にあった財宝を勝手にかき集めただけでしょうが!」ベシッ

妖精「これはまあ……公平に分配しようか」


 ☆魔導書「星の魔力・下」と魔導書「絶対零度」を手に入れました

 ☆お金がいっぱい増えました

 *

 ブラッドランス「」ゴゴゴ…

フラナ「さて、この槍だけど……今回の功労者であり、恐らくこれから一番厳しい戦いに臨むことになるであろうあなたたちに貸してあげても良いわ。どう? イリス、使う気はない?」

イリス「ええっ!? 無理ですよ! 大体人間に使えるんですかそれ!?」

フラナ「使えるわよ。副作用とかもたぶんないわ」

ミスティ「たぶん……」

ローガン「ううむ……槍なら剣と同程度には使えるが……」

エバンス「でもそれ、血を吸う槍なんだろ? なんかおっかねえしな……」

妖精「クロシュはどうしたい?」

クロシュ「!」

↓1〜 先取2票
1.フラナさんに返す
2.使ってみる
3.パーティの誰かを推薦(要名前記載。票数は内容ごと)
0.自由安価(票数は内容ごと)
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 23:00:24.20 ID:Bk7PIZN0O
0メゾンドクロシュに保管しとく
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 23:01:18.80 ID:ocpKBtNW0
3イリス
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 23:10:02.92 ID:SUwy8r7xO
3
せっかくだからイリス
539 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 23:21:37.14 ID:zhWEOcxD0
クロシュ「……フラナさんとフレメアさんのことで、いっぱい、がんばったから……イリスさんが、持つのが、いいと思う……!」

イリス「えええ!?」

フラナ「ですって。さ、受け取りなさいイリス」

 ブラッドランス「」ポン

イリス「うう……わかりました」

 *

イリス「とはいっても私、槍の扱いなんて全然ですけど……」

フレメア「その槍、魔法の触媒にもなるからそういう用途で使えば?」

イリス「え、そうなんですか? あ……確かにいけそうかも……」

フラナ「ブラッドランスに適した属性は、水、氷、闇、血ね。他にも適した属性があるかもしれないからいろいろ試してみて」

イリス「水しか使えない!」

フラナ「まあ……試しにその槍で水魔法を使ってみなさい」

イリス「……なんかすごく嫌な予感がするんですけど」


イリス「じゃあいきますよ。はっ!」
 ブラッドランス「」ジャキッ!

 血のように赤い水「」ブシャァ

イリス「やっぱり!」

フラナ「この通り、この槍を通せばあなたも血魔法が使えるわ。鉄分の量や凝固の度合いは地属性で調節できるはずよ」

イリス「……あれ? じゃあ意外と私向き?」

フラナ「修練次第だけどね。あなたならできるはずよ」

 ☆イリスがブラッドランスを装備しました
  ブラッドランス装備時、血魔法を使うことができます

 ◇
540 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 23:40:50.25 ID:zhWEOcxD0
―夜
 セイントレア平原 野営地

クロシュ(テイルさんとヒナさんは……チカーバの街で受けた依頼だから、チカーバに帰るって言って……お別れ、した……)

クロシュ(フラナさんと、フレメアさんも……急いで魔族国に、帰っていった……)


 焚き火「」パチパチ

イリス「一気に人が減ると、寂しくなりますね……」

妖精「そうだね……。でもいつかまた会う機会もあるよ。フラナとフレメアについてはたぶん、そう遠くない内に」

ミスティ「……ええ。あの憎きカリスを討ち滅ぼす仲間として、共に戦えれば心強いわ」

デュア「お前たちはいろいろ背負っているのだな……。オノゴロの時もそうだったが、敬服せざるを得ん」

エバンス「はは、俺はほとんど成り行きみたいなもんだけどな」

デュア「もし私にもできることがあれば是非手伝わせてくれ。恩に報いよう」

妖精「や、でも下手すると王国とかに喧嘩を売ることになるから……流石に道連れのデュアを巻き込むわけにはいかないよ」

デュア「ははは、気にするな! 既に海の藻屑となりかけた身だ、お前たちの為に使うのであれば惜しくはない!」

ローガン「ううむ……私としては、恩よりも自分の命を大事にして欲しいが」

デュア「無論、命を失えば恩返しもできなくなるから無駄に死ぬつもりは毛頭ない! 安心してくれ!」

妖精「無駄じゃなく死ぬつもりはあるみたいな言い方はやめて欲しいかも……」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…


セイントレア平原で野営します。明日の午前中に王都に着きます
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 23:41:27.72 ID:Bk7PIZN0O
メゾンドクロシュでバイオレット親子の仲良くしてる夢を見る
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 23:42:06.44 ID:GSBS5yHh0
イリス、クロシュと槍の練習
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/04(日) 23:42:26.05 ID:oKq+0QY2o
これからの王国やセクリエ・ロイエの情勢や情報についてスライム通信で募る
544 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/04(日) 23:49:20.88 ID:zhWEOcxD0
というわけで本日はここまでとなります。次回はしあわせな夢見編、イリスさんと槍の練習編、スライム通信情報収集編です

廃城での激闘を終え、再び旅路へ戻る一行。天守閣で遭遇した様々な出来事は、クロシュたちの内心を少々ざわつかせていた
操られし大吸血鬼フリューゲル、再び現れた邪悪術師カリス、無口な傀儡幼女アイス。交錯した運命は悲しみの旋律を奏で、物語は新たなる舞台――王都セイントレアへ――
あかちゃんスライムは悲しみに抗い、しあわせを夢見る――

それでは本日もありがとうございました。次回、明日はもしかしたら更新できるかもしれません(できない場合はなるべく早めに告知します)。よろしくお願いいたします
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/05(月) 01:44:52.46 ID:fW/fmb2o0
乙です。
悪魔城フリューゲルで拾った時計や十字架は出番無かったけど流石に今回限りかな。
あとデュアもこのまま正式にメンバー入りしそう。
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/05(月) 05:27:24.05 ID:MhPMRghEo
おつでした
00会心で吸血鬼姉妹が仲改善通ったの美味しい! (状況はお労しいが)
吸血鬼専用みたいな魔法を使うようになってダークヒーロー感が益々増すイリスちゃん
547 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 18:04:42.07 ID:wPwAZa4N0
廃城で拾った吸血鬼殺しの道具は、役目を終えたからか廃城の崩落と共に消えてしまいました。また吸血鬼と戦う時が来れば、再び手にする機会もあるかもしれません
なおデュア氏は旅の道連れでありソロ専門の冒険者の為、協力関係にはなれますがパーティ入りすることは恐らくありません。良い協力関係を築くのが良いでしょう

00はとても強力な数値なので、発揮される効果も大きいものとなります。吸血鬼姉妹の確執はとても根深いものでしたが、ひとまずは和解できたと考えて頂いて問題ないでしょう
血魔法は本来普通の人間が使える魔法ではありませんが、複数の属性とブラッドランスによって人間でも使用可能となるようです。血を操って戦う者となると、実際とてもダークな印象です。イリス氏の今後に期待するのが良いかもしれません
548 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 18:05:10.46 ID:wPwAZa4N0
―夜
 野営地

 焚き火「」パチパチ

イリス「というわけで槍の練習をします!」

クロシュ「ん!」

ミスティ「槍の練習なら、ローガンさんとかエバンスに見てもらった方が良いんじゃないかしら……?」

イリス「そう思って声をかけたんだけど……血魔法だったり悪竜の槍だったりで、ローガンさんたちもどう教えれば良いかわからないんだって……。そういうわけでとりあえず、私とクロシュちゃんでいろいろやってみようと思うの!」

ミスティ「そうだったのね……。確かにそう考えると教えられる人はいなさそうだわ……」

クロシュ「わたし……少し、できる!」

イリス「まずはもう既に槍を使ってるクロシュちゃんの動きを見せてもらったりしようかな?」


↓1コンマ
01-30 近接経験+1
31-60 近接経験+1、魔法経験+1
61-90 近接経験+2、魔法経験+1
91-00 近接経験+4、魔法経験+2、技を閃く
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/05(月) 18:06:49.37 ID:7ibs2ORCo
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 18:40:22.17 ID:wPwAZa4N0
竜メイドクロシュ「!」ポン!

 竜角の大槍「」ビビビッ

 大きな岩「」ドガガッ

竜魔女クロシュ「!」ポン!

 竜珠の大杖「」キュオオオ――

 魔法弾「」バギュンッ!

 砕かれる岩「」ドッギャァン!


イリス「流石クロシュちゃん! あれだけの大槍なのに凄い速さの連続突き! そして一瞬で杖に変形させて魔法弾でトドメ!」

ミスティ「……真似できそう?」

イリス「……と、とにかくやってみる! 突っついてトドメに魔法、だよね!」

クロシュ「ん!」


イリス「よおし……ていやっ!」バッ

 ブラッドランス「」ブン ブン ブン …

 大きな岩「」ベシッ ベシッ ベシッ …

イリス「そしてここで……ブラッディパワー!!」バッ

 ブラッドランス「」ギュオオオ―カッ!!

 高圧血流「」ドギュウウウウッ!!

 貫かれる岩「」ドッギュウン!!


イリス「はあ、はあ……ど、どうだ!」
 ブラッドランス「」ジャキーン!

ミスティ「……突きはともかく、トドメの血魔法の威力は凄いわ。でもこれなら、杖で叩いたあと水魔法でぶち抜くのと特に変わらないんじゃ……?」

イリス「うっ……た、確かに……!? 血魔法の特性……鉄分や凝固を駆使して、もっと自在に操ることができれば……」

クロシュ「わあ……!」

 ☆その後試行錯誤を繰り返し、イリスとクロシュが近接経験と魔法経験を1づつ獲得しました
 ☆イリスの近接レベルが1上がりました

 ◇
551 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 19:51:22.13 ID:wPwAZa4N0
―夜
 野営地

 焚き火「」パチパチ

スライムクロシュ「……」

妖精「お疲れさま、クロシュ。イリスの訓練はどうだった?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「なるほど……流石に一朝一夕じゃ血魔法を使いこなせるようにはならないか」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「そうだね。さ、それじゃあそろそろテントに入ろう」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「え? また星脈を通して?」

スライムクロシュ「〜」モニョ

妖精「まあ確かに、外から王都とかの情報を得られるなら悪くないかも……」

スライムクロシュ「〜!」モニョ

 デロデロ…モニョモニョ…

 竜珠の大杖「」カッ!

↓1コンマ
01-10 ???
11-30 レッサースライムたち『〜〜』モニョモニョ
31-50 王都のスライムたち『こんばんわ〜』モニョモニョ
51-70 クロシュヴィア?『……えっ?』
71-90 ブラッド『お前もこっちに来てるの?』モニョニョ
91-00 ???
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/05(月) 19:53:30.27 ID:jE/56DXT0
553 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 20:06:38.03 ID:wPwAZa4N0
―??

 近くの空に浮かぶ白い光「」ユラユラ

 地上に瞬く無数の光「」チカチカ


クロシュ『〜〜』モニョモニョ

レッサースライムたち『わわ〜』モニョニョ

クロシュ『こんばんは……』モニョモニョ

レッサースライムたち『こんばんわ〜』モニョモニョ

クロシュ『えっと……王都って、知ってる……?』モニョモニョ

レッサースライムたち『お〜と〜?』モニョニョ

レッサースライムたち『なあに? おいしいの?』モニョニョ

クロシュ『えっとね……セイントレア王国の……』モニョモニョ

レッサースライムたち『せいんとれあ?』モニョモニョ

レッサースライムたち『れあって、はんぶんナマっていみだよ! ボクくわしいもん!』モニョモニョ

レッサースライムたち『んわわ〜! せいんとの、はんぶんナマ!』モニョニョ キャッキャ

クロシュ「んへへ……せいんとの、はんぶんナマ……!」モニョニョ キャッキャ

 *

―夜
 野営地

 焚き火「」パチパチ

スライムクロシュ「!」モニョッ!

妖精「おかえり。どうだった? 何か良い情報は得られた?」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

妖精「……セイントレアが、せいんとのはんぶんナマ……?」

 ☆間違った知識を獲得しました

 ◇
554 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 21:16:43.46 ID:wPwAZa4N0
―夜?
 大きな屋敷の庭園?

 月の光「」コオオ―

幼フラナ「おかあさま! まんげつ! まんげつ!」クルクル キャッキャ

幼フレメア「フラナったら、はしゃいじゃって。淑女じゃないわね」

幼フラナ「しゅくじょだもん! おかあさま、フラナしゅくじょだよね!?」

フリューゲル「ええ。私たちは生まれながらにして夜を統べる一族だもの。私たちが思うままに過ごせば、それこそが最も淑女らしい振る舞いになるのよ」

幼フラナ「ほら! フラナしゅくじょだもん!」キャッキャ

幼フレメア「むむっ……!」

フリューゲル「フレメアも、我慢せずに飛び回って良いのよ? 満月だもの、力が満ちて仕方ないでしょう?」

幼フレメア「……わたしが、一番淑女だもん!」シュバッ!!

幼フラナ「わあっ!?」

幼フレメア「ふふん、のろまなフラナには一生追いつけない!」ビューン!

幼フラナ「まってよぉおねえさま〜!」バサバサッ



スライムクロシュ「……」

フリューゲル「あら……? あなた、どこから入ってきたの?」

スライムクロシュ「!」モニョッ!

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「えと……わたし……クロシュ……」

フリューゲル「あら、見事な擬態! 私はフリューゲル・バイオレットよ。初めまして、クロシュさん」

クロシュ「うん……はじめまして……」

フリューゲル「それで……ふふ、何のご用かしら?」

クロシュ「えと……迷子……?」

フリューゲル「迷子なのね」

クロシュ「うん……」

フリューゲル「うーん、困ったわね……。何か身元がわかるものはあるかしら?」

クロシュ「みもと……」

 モニョモニョ…ガサゴソ…


フリューゲル「……あら? それは……?」

クロシュ「!」ポン!

 氷魔力結晶「」キラキラ

クロシュ「これは……えっと、アイスちゃんの……」

フリューゲル「……あい、す……?」


↓1コンマ
01-70 歪む夢
71-90 平静
91-00 ??
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/05(月) 21:23:45.85 ID:2aVY+rM/O
556 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 22:16:53.57 ID:wPwAZa4N0
フリューゲル「……ああ。ここは……夢だったのね……」

クロシュ「……!」

フリューゲル「……思い出しました。ごめんなさい……あなたたちは、あの後無事でしたか?」

クロシュ「うん……。みんな、無事……。フラナさんも……フレメアさんも……」

フリューゲル「良かった……」

クロシュ「………フリューゲルさんは……えっと………」

フリューゲル「……あなたが見た通り……私はもう、手遅れよ」

クロシュ「!!」

フリューゲル「身も心も、完全に王国に支配されてしまった……。もはや自分の意思さえ認識できないまま、命じられたことを遂行することしかできない傀儡……。それが今の、私……」

クロシュ「……!」

フリューゲル「……お願い、クロシュさん。今ここで……私を、殺してくれる?」

クロシュ「!」フルフル

フリューゲル「自分では、死ねないの。だから……お願い」

クロシュ「……やだ」

フリューゲル「……どうしても、だめ?」

クロシュ「うん……。フラナさんと、フレメアさんは……フリューゲルさんを助けるために……がんばってる……!」

フリューゲル「……それなら、尚のこと私を殺して欲しい。私は……私の手であの子たちを殺してしまうのが……何よりも、怖い……」

クロシュ「……フラナさんも、フレメアさんも……簡単に、死なない」

フリューゲル「……殺してしまうのが何よりも怖いと言ったけれど……訂正するわね。それよりももっと怖いのは……あの子たちが、王国や、カリス・ノーランドに捕まってしまうこと……。それなら……私の手で、簡単に死んでしまった方が遥かにマシ……」

クロシュ「……!」

フリューゲル「……お願いします。どうか、私を……殺してください」

クロシュ「………んーん。わたし……諦めな――」

 ブツン――

 ◆

―明け方
 野営地 テント内

スライムクロシュ「!」モニャッ!

 チュンチュン

妖精「……」zzz
イリス「……」zzz
ミスティ「……」zzz

スライムクロシュ「……」

 ◆
557 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 22:18:50.74 ID:wPwAZa4N0
―???

フリューゲル「……」パチッ


「起きたか、フリューゲル」スッ


フリューゲル「……ええ」

「……調子はどうだ。昨日は……苦戦したらしいが」

フリューゲル「……大丈夫よ。体調は万全みたい。心配をかけたかしら」

「……大丈夫なら良い」

フリューゲル「………ねえ」

「……なんだ」

フリューゲル「……私が戦った相手……クロシュと、その一行よ」

「!!」

フリューゲル「……大丈夫。誰も死んでいないわ……」

「……」

フリューゲル「……話を、聞かせてくれる? あの子たちと……あなたの、お話を……」

「……」

フリューゲル「セイン……」

セイン「………」

 ◆
558 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 23:21:37.06 ID:wPwAZa4N0
―セイントレア平原 到着予定日

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:ブラッドランス  防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:蜥蜴一文字    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の刀     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*1       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   闇の欠片        精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中下   フリルワンピ水着    精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    フメイとアリシラの人形
魔導飯盒        ガラスのザリガニ    メルルの帽子
妨害魔力波発生装置   踊り子の双剣      溶岩石のアミュレット
属性大全        サボテンドラゴンの花  太陽のメダリオン
魔王図鑑        精霊のローブ      暗黒優待券
氷精の魔導書      精霊樹の杖[改]    冒険者証(ランク1)
ブラッドワイン*1   銀のナイフ       大魔女帝国渡航権
吸血鬼殺ワイン*1   ダイヤメリケンサック  かたたたきけん
魔術書「正負の属性」  パラサイトソード    大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼の日焼け止め               風船印のパラシュート
日蝕の傘                    ラティア勲章
大魔女サイン*1                ユーシリア王家の紋章
古代のセラミック
ステライト鉱石
晴れ乞い傘
チョコスムージー
ヒヒイロカネ
氷魔力結晶
魔導書「絶対零度」

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[4/5]

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/07] 魔法[03/07] 防御[00/07]
・イリス  杖術[00/06] 魔法[14/16]
・ミスティ 剣技[05/07] 魔法[11/16]
・ローガン 剣技[16/16] 魔法[06/08] 防御[07/08]
・エバンス 剣技[16/16] 魔法[07/08]
559 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 23:22:08.74 ID:wPwAZa4N0
―セイントレア平原

 強化ソリ「」シャーッ

クロシュ「!」

エバンス「見えてきたぜ!」


 遠くに見える王都の大城壁「」ドドドド


ミスティ「あれが――」

イリス「王都セイントレアの、大城壁……!!」

 ◇

―王都セイントレア 城門


 そびえ立つ巨大な城門「」ゴゴゴゴ


クロシュ「んわわ……!」

イリス「な、なんてでっかい城門!!」

ミスティ「テラヌス・ウルスの城壁と城門も大きかったけれど……これはそれ以上よ……!!」

ローガン「私も来るのは初めてだが……まさかこれほどの威圧感とは……!!」

デュア「うむ……いつ見ても圧倒されてしまうな……!!」

 強化ソリ「」スイー…

門番「遠路はるばるようこそ。入都手続きは左手の受付だ。身分証明書の準備を忘れずに」

ミスティ「わかったわ。案内ありがとう」

 ◇
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 23:22:34.28 ID:wPwAZa4N0

クロシュ(手続きを済ませて王都に入ってみると――)

クロシュ(そこは――)


 ワイワイ ガヤガヤ

 賑わう市場「」ガヤガヤ

 白亜の街並み「」キラキラ

 遠くにそびえる大きなセイントレア城「」ドドドド――


クロシュ「……!!」

イリス「わああ……!!」

ローガン「なんと……!!」

妖精「……すごいや。王国は嫌いだけど……」

ミスティ「これ……まるで、雪が積もっているかのような――」

エバンス「すげえ白さだよな……!」

デュア「ああ……なんという美しさだろうか」


クロシュ(白くて綺麗な建物が整然と立ち並ぶ美しい都――これが、王都セイントレア――)


 ――世界樹の巻 最終編 開幕
561 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/05(月) 23:23:27.10 ID:wPwAZa4N0
それでは本日はここまでとなります

ついに王都セイントレア入りを果たしたクロシュ一行。そこで待ち受ける運命は、如何なるものか
確かな足取りで、整然と敷き詰められた石畳を踏みしめて。クロシュたちは、王都をゆく
戦いの終結と、平穏――そして、友との帰郷を求めて。決意を胸に、あかちゃんスライムは前へ進む――

それでは本日もありがとうございました。明日ももしかしたら更新できるかもしれません(できなければ早めに告知します)。よろしくお願いいたします
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 01:50:00.19 ID:QjGvhEBWo
カリス方々で恨み買ってるなこれ
魔族国にシノホシ、エンド、クロシュ一行と
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 02:59:50.49 ID:o8YCc8wgo
おつおつ
ついに最終編明記かー
セインくんも厄ネタ抱えてそうで敵対しない事を願うー
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 11:44:00.97 ID:s7AfH1IcO

アホの子レッサースライム達可愛い
でも色々と火種があるしそれが炎上してせいんとのはんぶんナマ、もとい、セイントレアがセイントウェルダンにならないことを祈る
565 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 19:47:19.22 ID:1JakG/Xx0
カリス氏は凶悪犯罪者なので、実際とてもたくさんの人々から恨まれています。彼女の悪意によって不利益を被った生き物は非常に多いので、カリス氏は夜道に気を付けるべきでしょう。しかし実のところ、ちょっと夜道を襲ったくらいでやられてくれるような簡単な相手でもないため、カリス氏を倒すのはとても難しいようです

世界樹の光を巡る旅もついに最終編です。クロシュたちの戦いがどのような結末を迎えるのかは、今のところわかりません
セイン氏もいろいろと面倒事を抱える身である可能性が高く、今後の展開には気を付けるのが良いかもしれません。当のセイン氏も、クロシュたちも、敵対したくないという思いは一致しているようです

レッサースライムたちはあたまがわるいので、クロシュの質問の意味を考えるよりも楽しいことを優先してしまいがちです。そしてクロシュ氏も実のところあかちゃんなので、レッサースライムたちに便乗して面白いことを優先してしまったようです。時にはそういうこともあります。そして王都がウェルダンとならないかどうかは、今のところ闇に包まれています
566 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 19:48:16.43 ID:1JakG/Xx0
―王都セイントレア

 ワイワイ ガヤガヤ

デュア「改めて、ここまでソリに乗せて頂き感謝する。私は冒険者ギルドの宿に泊まっているから、戦力が必要な時はいつでも呼んでくれ!」

クロシュ「ん!」

妖精「もし何かあったらよろしくね」

 ☆デュアと別れました

 *

イリス「じゃあ私たちも宿を探しましょうか。妖精さんやスライムのクロシュちゃんでものびのびと過ごせる宿があれば良いんですけど……」

ローガン「ううむ……この王都に、そのような宿があれば良いが……」


「あれ……? あの……あなた方は、もしかして――」


妖精「ん……? あっ、あなたは!」

クロシュ「わあ……!」


聖女「お久しぶりです、皆さん……!」

 *

―王都
 聖ヴァレリオ教会前

 スタスタ

聖女「宿泊ならこの教会はどうでしょう? 今は収穫祭や聖誕祭の時期でもないので空いていますし」

ミスティ「私たちはロイエ教の信徒ではないけれど、大丈夫なの……?」

聖女「巡礼者ってことにすれば大丈夫です! そうすれば王都内でもクロシュさんと妖精さんの身分保証もできますし、巡礼中は教会に泊まり放題ですよ」

イリス「ええっと……でもそれって、嘘をつくことにならないですか?」

聖女「元々は、衣食住を求める者には隔てなく提供せよというのがロイエ教の教えなのです。巡礼者とそうでない者をあえて区別する必要は本来ないんですよ」

クロシュ「わあ……」

聖女「ただまあ……一応ロイエ教も大きな組織ですし、建前というものもありますから。口先だけでも巡礼者を名乗っていただければ、いろいろと円滑に進みますから」

妖精「なるほどね……。それじゃあお言葉に甘えて、泊まるところをお借りしようかな? 宿泊代……いや、寄付金はちゃんと納めるからさ」

聖女「はい、是非!」

 ◇
567 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 19:50:50.64 ID:1JakG/Xx0
―聖ヴァレリオ教会 礼拝堂

 たくさんの長椅子「」
 大きなステンドグラス「」キラキラ

聖女「クレアさん、宿泊希望の巡礼者の方々をお連れ致しました」スタスタ

黒髪糸目の修道女→クレア「えっ……!? わ、わかりました。後ろの方々ですね?」

妖精「どうも。妖精とかスライムもいるけど良い?」

クレア「もちろんです。当教会では種族による待遇差はないのでご安心ください」

クロシュ「わあ……!」

イリス「良かったです!」


 扉「」バァン!


金髪ソフモヒの男「クレアちゃん! 孤児院の食料搬入終わったぜ!」ノッシノッシ

クレア「ありがとうございます、ザックさん。あとできれば、扉の開け閉めは静かにお願いします……」

金髪ソフモヒの男→ザック「おっと、こりゃ失礼! そちらは巡礼者の方々かい?」

クレア「はい」

ザック「こんな時期に来るとは殊勝だな! たくさんお祈りしてってくれよ!」

妖精「う、うん」

ザック「んじゃ俺は次の現場に行くぜ! 機会があればまた会おう!」ノッシノッシ


 扉「」ガチャッ バタム…!


エバンス「……い、今の暑苦しい男は?」

クレア「今のは、セクリエ・ロイエで聖務の傍らに力仕事を担当しているザック修道士です。この教会に併設されている孤児院に、食料の搬入をして頂いておりました」

ローガン「なんと、孤児院が」

聖女「ふふ、もし良かったら寄ってみてくださいね。旅のお話とかを聞ければみんな喜ぶと思います」

クレア「……」

聖女「クレアさん……?」

クレア「あ、いえ……なんでもありません。それでは皆さん、この用紙にお名前を書いていただけますか?」スッ

 宿泊希望届「」ポン

イリス「わかりました!」

 ☆王都の聖ヴァレリオ教会のに宿泊することになりました

 ◇
568 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 19:53:08.86 ID:1JakG/Xx0
―聖ヴァレリオ教会 宿泊室

 質素なベッド「」
 質素な机「」
 質素な椅子「」
 質素な棚「」
 質素な本棚「」

イリス「わあ……! すごく……教会のお部屋って感じ!」

ミスティ「実際教会の部屋だしね」

聖女「」

クロシュ「ん……!」

聖女「それでは私もまだ少し仕事があるので失礼します。とはいえ私も今はこの教会に滞在している身分ですし、仕事中も大体はこの教会内にいますので、何かあれば遠慮なく言ってくださいね。もちろん私がいなくても、クレアさんに言ってくれれば対応してくれると思います」

妖精「わかった。いろいろありがとう、助かるよ」

聖女「どういたしまして! もし良かったら、旅のお話やクロシュちゃんのお友達のこと、たくさん聞かせてくださいね。では」

 扉「」カチャ パタム


イリス「まさか王都で聖女さんと再会できるなんて……! 素敵な偶然もあるんだなあ」

ミスティ「ふふ、全然変わってないようで良かったわ。あの様子ならきっと魔族国も平和なのでしょうね」

イリス「そうだね! 王都入りして早速の嬉しい驚きだなあ」


妖精「……」ウーン

クロシュ「……妖精さん?」

妖精「ああ、いや……。聖女のことは実際良かったんだけど……あのクレアって修道女、妙に浮かない様子だったなあと思って」

ミスティ「……やっぱり、突然の宿泊は迷惑だったのかしら?」

妖精「どうなんだろう。まあ一介の巡礼者モドキである私たちに知る術はないか」


王都セイントレア滞在1日目。ここは聖ヴァレリオ教会です
↓1〜3 自由安価 何をする?


参考:観光案内
……………………………………………………………………………………
□王都セイントレア
王城:未探索
城下:教会、孤児院、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、
   公園、学校、図書館、博物館、劇場、闘技場、未探索、他
……………………………………………………………………………………
□セクリエ・ロイエ
大聖堂、美術館、庭園、お土産屋、未探索、他
……………………………………………………………………………………
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 19:53:38.78 ID:PqvVoJyi0
廃教会で拾った原理派活動日誌を読んでみる
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 19:53:42.85 ID:IrlhwWS0O
ダイヤモンドメリケンを鑑定してもらい売却する
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 19:54:07.56 ID:54WY7QlsO
冒険者ギルドで王国やロイエの情勢調査をする
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 19:54:25.61 ID:irMEYGykO
孤児院に行ってみる
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 19:55:47.79 ID:nSdNX/Ec0
酒場でロイエ教に反抗してそうな人を探す。
574 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 22:19:51.70 ID:1JakG/Xx0
―聖ヴァレリオ教会 宿泊室

クロシュ「……」

 原理派活動日誌「」ペラッ

イリス

妖精「あ、クロシュそれ読むの?」

クロシュ「うん……。あ、でも……むずかしい字、あるかも……」

妖精「いいよ、私も一緒に読んであげる。クロシュはページをめくってね」

クロシュ「ん……!」

 ◇

妖精(それは実際、ただの日誌だった)

妖精(朝起きて、食事をして、信徒に説法して、畑仕事をして、戸締まりをして、寝る……)

妖精(ほとんどがそんな、他愛のない内容……)

妖精(わざわざ持ち出して読む価値はなかったかな――なんて思いかけてきた時だ)

 ◆
575 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 22:24:02.98 ID:1JakG/Xx0
◯月◯日
第二子が生まれた。妻と同じ亜麻色の髪の、愛らしい赤ちゃんだ。
しかし少し気になることがあった。
いつの間にか、娘の傍に白い賽が落ちていたのだ。

 *

◯月◯日
あの子は天才だ。他の赤ちゃんと比べてすぐに言葉を話せるようになり、足で歩けるようになり、もう四則演算すら身に着けた。何か致命的な失敗をしそうになっても、まるで運命を変えるかのような鮮やかさで持ち直してしまう。この子は神の祝福を受けて生まれたのかもしれない。
彼女の傍らには、いつも石の賽や白い賽があった。これこそが神の祝福に違いない。

 *

◯月◯日
あの子が神の子であると、私は完全に確信した。
それはある夕食の時だった。食卓に着いていた娘がおもむろに、明日聖剣が抜かれるんだって〜、と言ったのだ。
翌日――サインという小さな少年が、聖剣を引き抜いたそうだ。
娘はその少年と会ったこともなかったはずだ。聖剣の存在も、教えたことすらなかった。
間違いない。この子は――預言者だ。

 *

◯月◯日
私はあの子の力を隠匿することにした。原理派最高幹部である枢機卿は次期教皇候補の一人だが、はっきり言って中身は低劣な俗物だ。あの子のことを知られればどれほど悲惨なことになるかは想像に難くない。
当然他の派閥も信用に値しない。強いて言うなら、少々綺麗事が鼻につくところはあるが、穏健派が比較的マシと言えるだろう。マシという程度だが。
どちらにしろ、娘たちは私の手で守らなければならない。

 *

◯月◯日
その日、あの子がぞっとするように冷たい声で、世界の滅亡を告げた。
19年後の今日と同じ日付の日――王都セイントレアを中心に、現世と幽界の均衡が崩れ――世界がめくれ上がり、混沌に呑まれて滅びる。
彼女はそれだけ言って倒れ……眠ってしまった。
傍らには、黒い賽が落ちていた。

 *

◯月◯日
翌日、あの子は何も覚えていなかった。それどころか、話し方も、歩き方も、何もかもを失っていた。
あらゆる物事を完璧に行う力も、失敗を鮮やかに取り返す力も、当然なくなった。
賽はもう、娘の傍に落ちなくなった。

 *

◯月◯日
あれから第二子のあの子は、失敗を繰り返しながら、人並みの速さですくすくと成長している。いろいろあったが、あの子が普通の女の子に戻って良かったと思う。
もう何年か経ったら、あの子は穏健派の修道院に預けることにした。万が一もしあの力が再発した際、もし原理派の元にいれば枢機卿の悪意から守り切ることはできないだろうと判断したのだ。預け先は私の信頼できる司教の修道院だから大丈夫だろう。ただ、穏健派の綺麗事を鵜呑みにし過ぎないと良いが……。

また、私は預言者だった頃のあの子の言葉を忘れたわけではなかった。世界の滅亡。絶対に阻止しなければならない、危機。
私の使える手札は――原理派の司教であることだけだ。
娘の預言ということを絶対にバレないようにしつつ、世界滅亡を防ぐ手立てを原理派の手で見つけ出す。
非常に困難な仕事だが、やらないわけにはいかない。神よ、我に力を――。

 *

◯月◯日
――これを書くのは何年ぶりだろうか。
世界めくれを阻止する方法について、ある程度の目処が立った。世界樹の果実を用いて、星の力を利用する。
幸い、原理派の名誉顧問である使徒様は極めて優れた星属性の使い手だ。人格は……少々変わったところはあるが、原理派内でもそこそこ信用できる部類の方である。娘の預言だということを隠しつつ未来の危機について話すと、彼女は面倒くさそうにあくびをしながら、私の計画を了承してくれたようだった。後は数年後の緑の国の首長選挙に便乗して世界樹の果実を奪えば良いだけだ。
枢機卿を上手く騙せたお陰で、王国やカリス・ノーランドの力も借りることができそうだ。枢機卿も王国もカリスもはっきり言って唾棄すべきド腐れ外道共だが、世界と娘たちを守る為なら悪魔にだって喜んで魂を売ろう。

一つ懸念があるとすれば、第一子の方の娘が最近私の計画に参加しようとしていることくらいか。
第二子の娘は穏健派の修道院で平穏に過ごしているらしい。そのまま穏やかに、陰謀とは無関係に暮らしてくれれば良いが。

 *

◯月◯日
まずいことになった。枢機卿に私の企みがバレた。
不幸中の幸いだが、あの子の預言だということはバレていない。私が漏らさない限りバレようがないはずだ。
あの子は……今は聖女と呼ばれ、芸術都市で奉仕活動をしているらしい。後は私が自分自身の口を永久に封じれば、あの子に危険が迫ることはないはずだ。
気がかりなのは……勇者との任務中に何度も失敗を繰り返したという、姉の方……僧侶だ……。今までは何度も私が庇って来たが、私の企みが枢機卿にバレてしまった以上、もう庇い切ることはできない。最悪、殺されるかカリスの実験台だ。なんとかロイエ教から離れて身を隠せと伝えたいが、もはやその猶予もない……。
ひとまずこの日誌は、ずっと昔に務めていたこの廃教会に隠していくことにする。誰が張ったのかはわからないが、ここには昔から妙な人払いの結界がある。何かを隠しておくにはうってつけだろう。

 *

(日誌はここで終わっている)

 ◆
576 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 22:25:21.66 ID:1JakG/Xx0

クロシュ「……???」

妖精「……っ!」パタパタ!

 窓「」ピシャッ
 カーテン「」バサッ

クロシュ「妖精さん……?」

妖精「――…。今、無音結界を張った。これでこの部屋の音が周囲に漏れることはない」

クロシュ「???」

妖精「……これが真実がどうか……クロシュは、どう思う?」

クロシュ「……えと……たぶん、ほんとのこと……だと、思う……」

妖精「……そうだね。最後の日付はけっこう最近のものだし……聖女や僧侶についても、事細かに書かれてる。狂人の与太話として片付けるのは、危険だと思う……」

クロシュ「……じゃあ、19年後って……」

妖精「……今年だ。日付も……けっこう近い……」

クロシュ「……!!」

妖精「ただ……聖女? がこの異常な預言をしてから、力を失ったともあるし……もしかしたら、その預言も間違ったものである可能性もある。楽観視は禁物だけど」

クロシュ「う、うん……」

妖精「何にしても……対策を取る必要がある……! イリスが帰ってきたら、世界樹の精霊を呼んでもらって話し合わないと……!」

クロシュ「……聖女さんには……話す……?」

妖精「………ど、どうしよう。下手に話せば、聖女自身を危険な目に遭わせちゃうかもしれないし……。これを書いた司教って奴が今どうなってるのかもわかんないし……。ううーん……」

クロシュ「………」

妖精「と、とにかく今日の夜にみんなで話そう。このことは無音結界の外で口に出しちゃだめだよ。この街じゃ、どこで原理派の者が聞き耳を立てているかわからないもの」

クロシュ「うん……わかった」


 ☆原理派活動日誌を読みました


預言の日は――
↓1コンマ
01-60 14日後(滞在15日目)
61-90 15日後(滞在16日目)
91-00 16日後(滞在17日目)
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 22:28:34.53 ID:LKEZD6k6o
さて
578 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 23:23:47.41 ID:1JakG/Xx0
 ・滞在15日目に、預言の時が来ます

 ◆

―王都セイントレア 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

イリス「賑わいも凄いねえ」

ミスティ「流石は中央大陸一の都ね……。揃ってる品物の質も良さそうに見えるわ……」

イリス「ひとまず消耗品とか食料の補充をしないとね」

ミスティ「……そういえば、このパーティで旅をするようになってからポーションをあまり飲まなくなったわね……。やっぱりちゃんとした食事のお陰かしら?」

イリス「うん、食材から摂取できる魔力量とかにも少し気を配ってるつもりだよ」

ミスティ「へえ、流石ね」

イリス「マジカルブラッドワインを料理酒代わりに使うみたいなズルもしてるけどね!」

 ◇

買取屋「お嬢さんたち、冒険者かい? 不要なものがあれば買い取るよ」

ミスティ「不要なもの? うーん、何かあったかしら……?」

イリス「あ、それならこの前の廃城探索で見つけたものを換金しちゃう?」

ミスティ「そういえばそうね。あれを換金しましょうか」

 *

 ガチャチャチーン!

買取屋「まいど! ウチは相場ピッタリ以外じゃ買い取らない主義だから安心しな」

ミスティ「まあ……損をしないのなら良いわ」

買取屋「……お? お嬢さん、面白いものを持ってるね。そいつは売らないのかい?」

イリス「え?」

 ダイヤモンドメリケンサック「」ポン

イリス「あ、このヘンな物体は……」

ミスティ「あの妖精がお礼にくれたものね……」

買取屋「見たところ本物のダイヤモンドだし、相場通りの値段で買い取るよ。どうだい?」

イリス「ど、どうする?」

ミスティ「うーん……確かにヘンテコな物体だけど、あの妖精がキラキラですごいって言ってくれたものだし、お金にしてしまうのはちょっと悲しいわ……」

イリス「そうだね……今のところお金に困ってるわけでもないし……」

買取屋「おや、思い出の品だったのかい? そりゃ失礼したね」

 ・ダイヤモンドメリケンサックの売却をキャンセルしました

 ◆

※パーティメンバーが後ろ向きになりそうな行動は失敗することがあります
前スレのどこかでも書いたような気がしますが、本作は所持数や所持重量によるデメリットなどもないため、お金に困っている等でない限りアイテムを売却するメリットはほとんどありません。無駄行動となってしまうリスクが高いのでアイテムの売却は非推奨です
579 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/06(火) 23:25:19.75 ID:1JakG/Xx0
―王都セイントレア 冒険者ギルド

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「さて、情報収集といえばやはりここだ」

エバンス「まずは依頼の傾向でも見てみるか?」ペラッ

 依頼書「セイントレア草の大量納品」
 依頼書「浴場の清掃員募集」
 依頼書「人権派団体に入りませんか?」
 依頼書「奴隷調教師募集!未経験歓迎!」
 依頼書「家庭教師募集 未経験不可」
 依頼書「我の剣闘士にならないか?」

エバンス「……なんというか、冒険者らしくないのが多いな?」

ローガン「この王都セイントレアは大陸一の武力を持つ都市だ。魔獣の討伐など、冒険者らしい仕事については冒険者の出る幕がないのだろう」

エバンス「なるほどそういうことか」

ローガン「では私は聞き込みに行ってみる」スッ

エバンス「おお、じゃあ二手に分かれるか」


↓1コンマ
01-60 人権運動が活発らしい
61-90 ↑+???
91-00 ↑+???
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2025/05/06(火) 23:27:19.47 ID:G6nG00nto
ほい
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 23:27:42.85 ID:nSdNX/Ec0
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/06(火) 23:57:12.62 ID:o8YCc8wgo
なんか1個異質なのが…ってギルド側が検閲しないのがセイントレアって感じだ…
583 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/07(水) 00:10:47.57 ID:8Ikz1t6W0
受付嬢「ここ最近の情勢ですか?」

エバンス「ああ。ここ最近、王都やセクリエ・ロイエで何か変わったことはないか?」

受付嬢「変わったこと……そうですねえ。王様の苛烈な魔族排斥に反対する運動が活発化してますね」

エバンス「……国民が、王に反対……? そんなことして捕まったりしないのか?」

受付嬢「アルベール王様は国民にすっごい優しい人なので、実際にものを壊すとか、誰かを傷つけるみたいな実害を出さない限りは見逃してくれるんですよお。なんでしたっけ、思想・良心の自由でしたっけ?」

エバンス「マジか……。アルベール王って人間以外に異様に厳しい人って印象だったからちょっと意外だ」

受付嬢「ここに住んでる人たちも同じように思う人は少なくないですねえ。国民にはものすごく寛大で優しいのに、そうでない相手……魔族や亜人族には、ゾッとするくらい厳しい。どのようなお考えなのか、平民の私には及びもつきませんねえ」

エバンス「そうなのか……。反対運動ってのは、何か結果は出てるのか?」

受付嬢「芳しくないみたいですねえ。王様は寛大ですが、同時に無慈悲なようです。国民がどれだけ声を上げようとも、聞く素振りすらありません。まあ絶対権力者である王様が国民の言う事に耳を傾けなきゃいけない決まりなんてありませんからねえ」

エバンス「まあ……そりゃそうか」

受付嬢「ああでもロイエ教の言うことなら聞かざるを得ないので、そこはちょっとピリピリしてるみたいですよお」

エバンス「ロイエ教の? どういうことだ?」

受付嬢「今の排斥反対運動の源流には、ロイエ教穏健派の平等思想がありまして。穏健派は人も魔族も平等だって考えですから、王国のやり方とはソリが合わないんですねえ。そして今の教皇様は穏健派の人みたいですよお」

エバンス「つまり……王国とセクリエ・ロイエは緊張状態にあるってことか」

受付嬢「そうですねえ。まあ緊張してるとはいっても、同じ城壁内の仲良し国ですから、これで戦争になるとかは絶対にないと思いますねえ。後は双方が互いにどう折り合いを付けるか――ってところじゃあないですかあ?」

エバンス「なるほど……わかった、ありがとう」

受付嬢「いえいえ、どういたしまして。またいつでも聞きに来てくださいねえ」

 ☆セイントレア王国とセクリエ・ロイエの情勢について知りました

 ◆
584 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/07(水) 00:12:34.68 ID:8Ikz1t6W0
というわけで本日はここまでとなります

聖女と再会し、聖ヴァレリオ教会に寝泊まりすることとなった一行。再会の喜びも束の間、先日拾った原理派活動日誌を読んだクロシュと妖精は重大なことを知ってしまう。王都を起点に世界がめくれあがり、デロデロにかき混ざって滅びる――それは、滅亡の預言。
そんな事態を前に、あかちゃんスライムにできることはあるのか。きっとあるはずだ。クロシュはもうとっくに、守られるだけの穀潰しではないのだから。
運命の賽は、何処に転がる――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、もよろしくお願いいたします
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/07(水) 00:57:35.24 ID:D3uF5ocbo
おつでした
正直メタ要素だけと思っていた運命賽がこんなに鮮やかに本筋に関わってくるとは!

仄暗い話題あるところにカリスあり
コイツ出会ってる大半の相手にド畜生認定されてんな、さもありなん
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/07(水) 23:13:15.16 ID:hGy0J3djO

メタ的なシステムが物語中に関わる要素として出てくるの好き
結局王国ははんぶんナマでは済まないことになりそう
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 08:36:34.81 ID:U3+G+mwe0

フレメアさん魔族国行ったら子供たちにどう見られるのか
588 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 17:33:23.79 ID:HX7kq3iM0
運命賽は実のところ本編に関わる要素だったようです。それがどの程度のものかはわかりませんが、気を付けるのが良いかもしれません
カリス・ノーランド氏は悪者なので、出会う人のほとんどは実際に悪者だと感じるようです。それは実際にその通りなので、仕方のないことなのかもしれません

王国がはんぶんナマで済むか、ウェルダンとなってしまうかは未知数です。それは実のところクロシュたちのがんばり次第とも言えるかもしれません。はんぶんナマで済むようにがんばるのが良いでしょう

フレメア氏は魔族国の大人たちにとってはちょっと触れたくない話題の一つですが、子供たちはそんなの全然知らないので、同年代の幼女だと思って舐めた口を聞く可能性があります。しかしフラナ氏も一緒にいると思われるのでたぶん大丈夫でしょう
589 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 17:33:59.24 ID:HX7kq3iM0
 ―幕間―

―夜
 セイントレア平原

 やや遠くに見える王都の大城壁「」ドドドド
 やや遠くに見える兵士たち「」シャキン


 大きな草「」ガサガサ

アリシラ「うーん……見つからずに侵入するのは難しそうかなあ」コソコソ

フメイ「空から入るのは?」コソコソ

アリシラ「薄く結界が張られてる。破るのは簡単だけど、すぐにバレちゃうと思う。王都にはワイバーンを駆る竜騎士もいるらしいし」

フメイ「大トカゲなんかにフメイたちが負ける?」

アリシラ「その場では勝てるだろうけど、お尋ね者になっちゃうといろいろやりにくいでしょ?」

フメイ「あ、そっか……」

アリシラ「王都は中央大陸で一番強い武力を持った街だから、勇者を筆頭に危険な戦力をたくさん隠し持っていると思う。それに世界樹の精霊さんの話では、星の力だって持ってるはず。真正面からのぶつかり合いじゃ分が悪すぎる……」

フメイ「じゃあ遠距離から城壁を攻撃して、出てきた戦力を少しづつ狩ってけば……」

アリシラ「私たちの付け焼き刃なゲリラテロ戦術が通用するとは思えないよ……。相手は歴戦の列強国だよ?」

フメイ「むむう………ん? なんかあっちの城壁の方に人が集まってる」

アリシラ「本当だ。何だろう?」

 ◇
590 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 17:37:12.97 ID:HX7kq3iM0
―夜
 セイントレア平原 大城壁

レイ「ひい、ひい……」フラフラ

囲む神官戦士たち「……」ジャキッ

隻腕の男「ここまでだ。逃げ場はないぞ、レイ・アンバー」スタスタ

レイ「く、ううぅ……!!」ググ

隻腕の男「大人しくしていれば悪いようにはしない」スタスタ


レイ(こいつら……孤児院を襲撃したロイエの奴ら……!? くそぉ……逮捕されるならまだしも、こいつらに捕まるのだけは絶対にやだ……!!)

レイ(うぅ……でも、もう力が……。頭も痛いし、ここからどうやって切り抜ければ……)

レイ(……ええい! もうこうなったら全部出し尽くす気でやってやる!!!)ゴゴゴゴ


レイ「あああああっ!!!!」ズオッ!!!!

闇の眷属たち「」ポンポンポン!

 カッ!!
 ドガァンッ!!!!
 破壊された城壁「」ガラガラ…

レイ「えっ!?」

隻腕の男「何!? 炎属性も使えただと……!?」

レイ「え、ええっと……!?」

 煙幕「」モクモクモク

神官戦士たち「ゲホッゲホッ!?」
神官戦士たち「たっ隊長!! 煙で前が見えぐああっ!」ボンッ!

隻腕の男「総員防御姿勢を取れ!!」

レイ(な、なんかよくわかんないけどチャンス! おまえたち、ここで暴れてて!)

闇の眷属たち「!」ドタドタ ドガッ ボゴッ

神官戦士たち「ぐああああ!」ドガッ

 煙幕「」モクモクモク

レイ(この隙に壊れたとこから侵入しちゃえ!)タタタッ

レイ(………)

レイ(……なんで私、王都に来たんだっけ?)

 *

―王都セイントレア

 壊れた城壁「」ガラガラ

 煙幕「」モクモクモク

 シュタタタッ

フメイ「よし、上手くいった」スタッ

アリシラ「誰だか知らないけど騒ぎを起こしてくれてて良かったね。お陰で罪をなすりつけられそう」

フメイ「……ちょっと、悪い気もする……」

アリシラ「神官っぽい人たちに追われてたってことは悪い奴なんだよ。一つや二つくらい罪が増えたって変わんないでしょ」

フメイ「それもそっか」

アリシラ「よっし、それじゃあのんびり王都探索といこう!」

フメイ「うん」

フメイ(……クロシュも、ここに来てるんだよね)

フメイ(これが終わったら……今度こそ、一緒に帰ろう……)

 ◆
591 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 17:37:47.34 ID:HX7kq3iM0
―王都セイントレア 滞在2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:ブラッドランス  防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:蜥蜴一文字    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の刀     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*1       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   闇の欠片        精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中下   フリルワンピ水着    精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    フメイとアリシラの人形
魔導飯盒        ガラスのザリガニ    メルルの帽子
妨害魔力波発生装置   踊り子の双剣      溶岩石のアミュレット
属性大全        サボテンドラゴンの花  太陽のメダリオン
魔王図鑑        精霊のローブ      暗黒優待券
氷精の魔導書      精霊樹の杖[改]    冒険者証(ランク1)
ブラッドワイン*1   銀のナイフ       大魔女帝国渡航権
吸血鬼殺ワイン*1   ダイヤメリケンサック  かたたたきけん
魔術書「正負の属性」  パラサイトソード    大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼の日焼け止め               風船印のパラシュート
日蝕の傘                    ラティア勲章
大魔女サイン*1                ユーシリア王家の紋章
古代のセラミック
ステライト鉱石
晴れ乞い傘
チョコスムージー
ヒヒイロカネ
氷魔力結晶
魔導書「絶対零度」

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[4/5]

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/07] 魔法[03/07] 防御[00/07]
・イリス  杖術[00/06] 魔法[14/16]
・ミスティ 剣技[05/07] 魔法[11/16]
・ローガン 剣技[16/16] 魔法[06/08] 防御[07/08]
・エバンス 剣技[16/16] 魔法[07/08]
……………………………………………………………………………………
□王都セイントレア
王城:未探索
城下:教会、孤児院、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、
   公園、学校、図書館、博物館、劇場、闘技場、未探索、他
……………………………………………………………………………………
□セクリエ・ロイエ
大聖堂、美術館、庭園、お土産屋、未探索、他
……………………………………………………………………………………
592 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 17:40:10.47 ID:HX7kq3iM0
―朝
 ヴァレリオ教会 宿泊室

 チュンチュン

 原理派活動日誌「」ペラッ

妖精「……っていうようなことが書いてあるんだけど、世界樹の精霊はどう思う?」

世界樹の精霊『……この地域の星脈は、まだ正常に運行している。これから2週間程度で急に世界がめくれて幽界と混ざり合う、などという言説は信じがたい』

妖精「じゃあ、デタラメだと判断して良いの?」

世界樹の精霊『……ううん……でも一つだけ、急に世界めくれが起きる可能性はある……』

ミスティ「それは一体……?」

世界樹の精霊『……世界樹の果実から放たれた光……あれを使えば、この世界に穴を開けることは不可能じゃない……。そしてここには今、3つの光が集まっている……』

クロシュ「!!」

イリス「でもこれを書いた人って、世界めくれを止める為に光を集めようとしたんじゃ……!?」

世界樹の精霊『……書いてある限り……この執筆者の娘は、世界めくれが起きると言っただけで、どのようにして世界めくれが起きるかまでは言っていない……』

エバンス「でも待ってくれ、それだと変じゃないか? この預言者の女の子がこんなことを言わなければ原理派は世界樹の果実を狙わなかったわけだから、今この時に光がここに集まることもなかったはずだ。だからこれは、世界樹の光とは無関係な未来予知なんじゃないのか?」

世界樹の精霊『その可能性もある……。私が危惧しているのは……この執筆者の娘が、預言者などではなく――』

ローガン「……ではなく?」

世界樹の精霊『――運命を変える魔法≠フ使い手だということ……』

イリス「……!? そ、そんな魔法が実在するんですか……!?」

世界樹の精霊『あなたたちが持っている、これ……』スッ

 石の賽「」ポン
 白い賽「」ポン

ミスティ「謎の立方体……!」

イリス「……あっ! そういえばイスファハーンで変なお姉さんに、その石が運命を紡ぐとか何とかって言われたような……」

世界樹の精霊『そう。その石は、運命を変える力が具象化した形……。あなたたちは……なぜかはわからないけれど、その祝福を受けているみたい……。そして……これに書かれている娘も……』

ローガン「……確かに、石の賽や白い賽と書かれているな……」

世界樹の精霊『賽には、三種類ある……。運命を変える石の賽……最上の結果を手繰り寄せる白い賽……そして――」

妖精「……まさか!」

世界樹の精霊『最悪の未来を呼び込んでしまう――黒い賽』

イリス「黒い、賽……!」

世界樹の精霊『もしかしたら……今この世界は、最悪の運命に向かっているのかもしれない』


 ☆目標が追加されました
  ・最悪の未来を阻止する


王都セイントレア滞在2日目。ここは聖ヴァレリオ教会です
↓1〜3 自由安価 何をする?
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 17:40:34.17 ID:zj0M8DUMo
取り敢えず大聖堂の奥深くに侵入
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 17:40:47.92 ID:U3+G+mwe0
クロシュ、酒場で酔っ払いと飲み比べ
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 17:41:43.29 ID:FdFAcq+J0
孤児院でザックと会い案内とザックと話しをする
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 17:41:46.46 ID:nHaiTdrqO
王国スライムの会合に出席する
597 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 19:02:41.69 ID:HX7kq3iM0
―酒場

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「さて、情報収集といえばやはりここだが……」

クロシュ「?」

ローガン「……クロシュくんは……まあ酒が飲めるなら良いか?」


店員「らっしゃい! っておい! ここはガキが来るとこじゃねえぞ!」

ローガン「彼女は酒が飲める。そういう種族なんだ」

店員「ええ?」

クロシュ「!」スッ

 巡礼証明書「」ポン!

店員「なるほど……いやでもロイエ教って酒はいいんだったっけか?」

 ノッシノッシ

酒飲み大柄修道士「もちろん良い! 教典にもそう書いてある!」ヌッ

クロシュ「わあ……!」

 *

ローガン「すまんな、さっきは助かった」

酒飲み大柄修道士「いいってことよ」グビグビ

クロシュ「んへへ……」グビグビ

酒飲み大柄修道士「しかしまあ、お嬢ちゃん随分いけるクチだな?」

ローガン「うむ……先ほども言った通り、彼女は酒に強い種族なのだ」

酒飲み大柄修道士「ほう! そいじゃここは俺と飲み比べといくか!」

クロシュ「のみくらべ……?」

酒飲み大柄修道士「どれだけ多くの酒を飲めるかの勝負だ!」

クロシュ「!」

ローガン「いやいや……酒に強いからと言って彼女はまだ子供だし、変な飲み方を覚えてしまう……」

クロシュ「のみくらべ……する!」

酒飲み大柄修道士「よし来た! 子供から金を取るわけにもいかねェ、お代は俺が払ってやろう!」

ローガン「はあ……まあ仕方ないか」


↓1コンマ
01-10 敗北
11-90 勝利
91-00 ??
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 19:05:03.38 ID:z8q2osKnO
大勝利
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 20:31:32.90 ID:HX7kq3iM0
酒飲み大柄修道士「はぁぁぁ!」カッ!
 一升瓶「」グイッ
  グビグビグビ!! カン!
 一升瓶「」グイッ
  グビグビグビ!! カン!
 一升瓶「」グイッ
  グビグビグビ!! カン!

ローガン「何!? なんという速さと量だ! 人間なのか!?」

別の客「そのおっさん――レオさんは新陳代謝活性化魔法でズルしてんのさ! この酒場でレオさんに飲み比べで勝った奴はいねえぜ!」

ローガン「……魔法はアリなのか?」

別の客「飲み比べに魔法禁止ってルールはないからな。真面目な競技ってわけでもないし」

ローガン「それもそうか」

別の客「嬢ちゃんが何の種族なのかは知らねェが、レオのおっさんにゃ流石に――」


 酒樽「」グイッ
  グビグビグビグビグビグビ


別の客「えっ……」


クロシュ「〜〜♪♪」モニョニョ
 酒樽「」グイッ グイッ
 最後の一滴「」ピチョン…


別の客「嘘だろ」


酒飲み大柄修道士「い、いかん……魔法の使いすぎで魔力と腹が……」クラクラ

 バタッ…

 ――飲み比べ終了――

 *

 大量の料理「」デン!

 バクバク ガツガツ

クロシュ「〜〜♪♪♪」モグモグ

酒飲み大柄修道士「はぁ〜負けた負けた! 樽ごと飲み干す相手にゃ流石に勝てねえわ!」バクバク

ローガン「う、うむ……。しかしふたりとも、あれだけ飲んだ後だというのによく食うな……」

酒飲み大柄修道士「新陳代謝活性魔法は魔力だけじゃなくて腹も減るんだよ。まあ全身をフル回転させてアルコールを分解してるわけだから腹もフル回転で減っちまうんだろうな」

ローガン「なるほど……そのような弱点があったのか」

酒飲み大柄修道士「普通はそんなになるまで使う羽目にはならねェんだけどな! ガッハハ、今月の懐がめちゃ厳しくなっちまったぜ!」

ローガン「……大丈夫なのか? 樽一つ分となるとかなり厳しい出費になりそうだが」

酒飲み大柄修道士「心配無用、今朝大勝ちしてきたとこだ!」

 ☆飲み比べで勝利しました

 ◇
600 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/05/10(土) 20:34:02.91 ID:HX7kq3iM0
―ヴァレリオ教会孤児院

 ワイワイ キャッキャ

幼女「わ〜! おねえちゃん魔法使いなんだ!」

イリス「そうだよ〜! 何か見たい魔法はあるかな?」

幼女「ん〜……」

少年「じゃあ孤児院の予算が増える魔法」ヌッ

イリス「そ、そんな魔法はないよ!!」

少年「なァんだ、大したことねェーじゃん!」ケタケタ

ミスティ「クソガキね……」

 デコピン「」ペチッ

少年「ぎゃっ! 何すんだよ!」

水色髪ロングの中性的な少年「せっかく遊びに来てくれたお姉さんたちに失礼だよ? 謝らなきゃ」

少年「げっ、ミラクル……」

水色髪ロングの中性的な少年→ミラ「僕はミラだけど。見分けられない?」

少年「見分けられるわけねーだろ! はいはいオレが悪うござんした!」ペコッ タタタッ


ミラ「ごめんね、お姉さんたち。彼も悪気があったわけじゃないんだ」

イリス「大丈夫、気にしてないよ。ありがとう。でも君、同い年くらいだよね? たぶんお姉さんじゃないと思う」

ミラ「そうかな? 人生経験って意味では、旅をしているアナタたちの方がずっとお姉さんだと思う」

ミスティ「街での生活って意味では、あなたの方が経験豊富なはずよ。一面だけを比べても仕方ないわ」

ミラ「なるほど……確かにそうとも言えるね」

イリス「えっと……ミラ、ちゃん? でいいんだよね?」

ミラ「フフ、僕が女の子に見える?」

ミスティ「えっ違うの?」

ミラ「僕は男だよ。でももし女の子に見えたなら、それはきっと僕を通してクルが見えたからだろうね」

イリス「えっ、クル……?」

ミラ「おっといけない、そろそろ昼食に取り掛からなきゃ。それじゃあゆっくりしていってね」スタスタ


ミスティ「行っちゃったわ」

イリス「ミラ……くん……ちゃん……。不思議な人だ……」

ザック「お、巡礼者の子たち! ミラクルに会ったんだな!」ヌッ

ミスティ「あなたは確か……力仕事担当のザック、だったかしら」

ザック「ヒーローと呼んでくれても良いぞ!」

イリス「ええ……」

↓1〜2選択 ザックと話すこと
1.ヴァレリオ教会について
2.孤児院について
3.ミラとクルについて
0.自由安価
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 20:35:53.57 ID:ug71g0av0
3
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/05/10(土) 20:36:41.74 ID:InEFszvDo
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