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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part6

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853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/02(月) 00:27:48.09 ID:Ou2z6sPO0
 聖剣のおもちゃ「」ポン!

クロシュ「……」

 聖剣のおもちゃ「」ブンブン
 虹色の光「」ビカビカ!!

クロシュ「んわっ……!?」ビクッ

おもちゃ屋「ははは、それは勇者サインが幼少の頃に大岩から引き抜いて振り回したと言われる光の聖剣、ルクスカリバー!! ……のおもちゃだ!」

クロシュ「わあ……!」

妖精「……本物もこんなヘンテコな色に光ったの?」

おもちゃ屋「ははは、本物の光はこんなものじゃなかったと思うよ! 何せ天を裂き地を穿つ凄い光だったらしいからね!」

クロシュ「わあ……」

妖精「……クロシュ、それ買うの?」

クロシュ「……んーん」

 聖剣のおもちゃ「」ポン

おもちゃ屋「えっ買わないの!?」

クロシュ「うん……わたし、これがある……」スッ

 星霊の剣「」キラキラ…

おもちゃ屋「うおっ、すごいクオリティだ……! 一体どこのおもちゃ屋で買ったんだい!?」

クロシュ「んへへ……ひみつ……」

 ☆聖剣のおもちゃを買いませんでした

 *

聖女「クロシュちゃんクロシュちゃん」

クロシュ「ほえ?」トコトコ

僧侶「ふふ……お姉さんたちからプレゼントです!」スッ

 綺麗な貝殻の飾り「」ポン! キラキラ…

クロシュ「わあ……!」

妖精「お、随分綺麗な貝殻だねえ。真珠層が虹色に輝いてる」

聖女「虹色に輝く貝殻は、幸運と安らぎをもたらすと言われています。もし良かったら……」

クロシュ「うん……! ありがと……!!」

 ☆綺麗な貝殻の飾りをいただきました
  加護が少し強化されました

 ◆
854 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/02(月) 00:28:31.56 ID:Ou2z6sPO0
本日はここまでとなります

聖女と僧侶の買い物に付き合い、甘えさせてもらうあかちゃんスライムなのでした。たまにはこういう日があっても良いのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/02(月) 01:08:51.54 ID:1IQmfC/Ko
おつでした
僧侶ちゃん聖女さんとこんな風ひに平和なお買い物できるなんて初対面からは想像もできなかったなぁ
……ごめん嘘僧侶ちゃんからはポンコツ敵対解除ルートが合うたび感じてた
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/07(土) 22:16:26.47 ID:0VYU1WqW0
僧侶氏は当初とても邪悪な差別主義者でしたが、紆余曲折あって邪悪ではなくなってしまいました。元々は妹の聖女と同様に優しさを持つ人だったのかもしれません。原理派の差別推進教育が良くなかったのでしょう。なおポンコツなのは元からだと思われます
857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/07(土) 22:16:55.72 ID:0VYU1WqW0
―王都セイントレア

 ワイワイ ガヤガヤ

信徒「教皇様、最近頭痛が酷くて眠れないのです……。どうしたら良いでしょうか……」

教皇ユグド「頭痛とはどの辺りがどのように痛みますか?」

信徒「頭の前の方が、ガンガンと脈打つように……」

教皇ユグド「であれば、南区の薬局で市販されている痛み止めを服用するのが良いでしょう。もしそれでも治らなければ、再び私に聞きにいらっしゃい」

信徒「ありがとうございます!」ペコッ

 ワイワイ ガヤガヤ


妖精「あれが現教皇のユグド・フランシス……?」

クロシュ「ほえ……」

ローガン「……信徒たちに向けた説法……というよりは相談に乗っているのか」

ミスティ「信徒じゃないっぽい人たちもちらほらいるわね。私たちも何か聞けば答えてくれるのかしら」

クロシュ「……!」ピコン!

妖精「何か教皇に聞きたいことでも思いついたの?」

クロシュ「聖女さんたちの……お父さんのこと……聞ける……?」

妖精「あー……大司祭が行方不明になってる件は原理派絡みだろうから、穏健派の現教皇が知ってる可能性は低そうだけど……。でもロイエ教のことといえばロイエ教のことだし……」

ミスティ「最近は穏健派もキナ臭そうだし、知ってることがあるかもしれないわね」

妖精「どうする? 何か聞きに行ってみる?」


↓1〜2選択
1.大司祭について
2.カリス・ノーランドについて
3.戦争について
4.グランドマスターについて
0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価)
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/07(土) 22:17:57.57 ID:Z+xY6KHd0
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/07(土) 22:19:22.82 ID:Xml6CoA/0
1
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/07(土) 22:33:37.36 ID:0VYU1WqW0
教皇ユグド「次の方」

クロシュ「……」トコトコ ペコリ

妖精「こんにちは。2つほど聞きたいことがあるんだけど、いい?」パタパタ

教皇ユグド「私に答えられることであれば」

妖精「じゃあ一つめ。知り合いの……聖女と僧侶っていう聖職者の姉妹がいるんだけど、その父の大司祭の居場所がわからないんだ。行方を知らない?」

教皇ユグド「……」


↓1コンマ
01-10 ???
11-50 グランドマスター殿が知っているかもしれません
51-90 現在捜索中です
91-00 ???
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/07(土) 22:35:05.32 ID:4L9jc4Pto
たかく
862 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/07(土) 22:43:41.43 ID:0VYU1WqW0
教皇ユグド「大司祭殿のことでしたら、同じく原理派であるグランドマスター殿が知っているかもしれません」

妖精「ええ……」

ミスティ「グランドマスターって……あの戦争を企てているという噂のグランドマスターよね? ちょっと関わりたくないのだけど……」

教皇ユグド「まあそう仰らず……」

妖精「せっかく話題に出たことだし、グランドマスターが企ててるっていう戦争のことについても聞いて良い?」

教皇ユグド「……」


↓1コンマ
01-10 ???
11-50 私はグランドマスター殿を信じております
51-90 現在調査中のため回答を差し控えさせて頂きます
91-00 ???
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/07(土) 22:44:19.63 ID:BwTiL+6vo
あー
864 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/07(土) 23:40:13.27 ID:0VYU1WqW0
教皇ユグド「……現在調査中のため、それについてはお答えできかねる……としか言えません」

ミスティ「……穏健派は関わってないのよね?」

教皇ユグド「それについてはもちろんです。ロイエのみならず、王都の方々を不安にさせるような真似は致しません」

妖精「……戦争が起きる可能性はある?」

教皇ユグド「……断定はできませんが、我々ロイエ教は悲劇を阻止する為ならばあらゆる手立てを講じる覚悟があります。この王都が戦火に包まれるような事態には決してさせないので、ご安心を」

妖精「わかった、ありがとう。後がつかえてそうだし私たちはこの辺で失礼するよ」

クロシュ「ありがと、ございました」ペコリ

 ☆大司祭についてグランドマスターに聞けばわかるかも?という情報を得ました

 ☆戦争については穏健派も現在調査中との情報を得ました

 ◆
865 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/07(土) 23:47:42.24 ID:0VYU1WqW0
―聖ヴァレリオ教会 地下壕

 格子「」
 地下水路「」サラサラ

クロシュ「わあ……!」

レイ「すごいでしょ! 地下なのに水が流れてるんだよ! しかも綺麗で冷たくて美味しい綺麗なお水! 一生暮らせる!!」

クレア「地下水路の浄水を引っ張ってきているようです。美味しいからって飲み過ぎはお腹を壊しますから、程々にしてくださいね」

レイ「も、もちろんですよォ……エヘヘ……」

クル「レイったら、すっかりクレアさんに懐いちゃって」

クレア「本当に指名手配中の凶悪犯なのか、疑わしく思えてなりません……」

 *

レイ「ああ、あのっ、クレアさんっ……! 私の住んでるとこの近くの部屋に……倉庫とか、書庫みたいのがあるんですけどっ……そこって、勝手に出入りして大丈夫なとこですかっ……!?!?」

クレア「ああ、あの辺りですか……。あの辺は私もまだしっかり調べたわけではないので、崩落などの危険も万が一ありえますので勝手に出入りするのは推奨できないのですが……」

レイ「そ、そうですかぁ……」ガックリ

クレア「私と一緒に調査を行い、安全性を確認できたら自由に出入りしても良いとしましょう」

レイ「!!」

クロシュ「わあ……!」

クレア「ただし、中のものを持ち出す場合には一度私に見せてくださいね。ここの聖ヴァレリオ教会の一部ですので」

レイ「もも、もちろんですっ! クレアさんにお任せしますっ!!」

クル「宝探しかぁ……ふふ、なんだか面白くなってきたね」

クロシュ「うん!」


↓1コンマ
01-40 収穫なし
41-70 年代物のワイン
71-90 オリハルスライムの欠片
91-98 不定形のプルプル
99-00 不定形の大きなプルプル

↓2コンマ
01-40 収穫なし
41-70 美味しいキノコ
71-90 世界樹の琥珀
91-98 黄金のカニ飾り
99-00 古代カニの化石

↓3コンマ
01-40 収穫なし
41-70 パスタのレシピ
71-90 秘伝パスタのレシピ
91-98 ??
99-00 ??
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/07(土) 23:48:26.23 ID:Z+xY6KHd0
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2025/06/07(土) 23:49:54.21 ID:qlZ4KxaKO
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/07(土) 23:51:07.74 ID:BwTiL+6vo
869 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 00:06:49.50 ID:N69p16ex0
 割れた壺「」
 空き瓶「」
 毒キノコ「」

クル「大したものはなさそうかなあ……」

レイ「で、でもこの壺とか良い感じじゃない……!? 割れてるけど……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ
 毒キノコ「」モグモグ

クレア「クロシュさん……!? それは毒キノコです、食べてはいけません!」

スライムクロシュ「〜〜」モニャニャ

クル「クレア先生、クロシュちゃんって毒でもなんでも大丈夫みたいです」

クレア「ええっ……!? そ、そうなのですか……? クロシュさん、本当になんともありませんか?」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ

 *

 古びた机「」

クレア「おや……? この机だけ使われていた形跡が……」

レイ「ひ、引き出しの中を見てみましょう!」ガラッ

 古びた手書きのレシピ帳「」ポン!

クル「これは……手書きのレシピ帳?」

クレア「この字……聖ヴァレリオの筆跡と似ている……!? もしかしてこのレシピ帳は――」ペラッ

 ペラッペラッ
 レシピ帳『秘伝パスタの作り方』ドン!

クレア「……!! 間違いない……これは聖ヴァレリオの没後、行方不明となっていた彼のレシピ帳!!」

クロシュ「わあ……!!」

クレア「持って帰りましょう……これは国宝級のパスタレシピです!」

レイ「わ、わぁ〜」

クル「……聖ヴァレリオって、素パスタを喜んで食べてた人じゃありませんでしたっけ……」

 ☆クレアが秘伝パスタのレシピを手に入れました

 ◆
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 00:09:07.49 ID:N69p16ex0
本日はここまでとなります。次回もよろしくお願いします
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 02:14:44.65 ID:aB/t1czmo
おつでした
地味だけどかなり強い特性だよな>毒無効
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 05:13:29.96 ID:vkVjBa9Bo
おつ
募集案そのままなら彼はヴィーガンっぽいから
野菜だけを使ったレシピかもしれない
873 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 18:59:07.29 ID:N69p16ex0
毒無効はスライム類であれば大体持っている特性の一つです。毒を受けると性格が変化するスライム(ウォータースライムのシズクさん等)も時々いますが、生命活動に問題が生じるケースはほとんどないようです(性格の変化によって普段と異なる行動を取り、その結果として被害が生じることはあるかもしれません)

聖ヴァレリオ氏は動物の肉を食すことを嫌ったとされています。それが食べ物の好みによるものだったのか、哲学的信念による選択だったのかは今のところはっきりとわかっておらず、しばしば議論されたりされなかったりしているようです。そしてその秘伝パスタレシピも、お肉を使わないものである可能性が極めて高いと思われます
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 18:59:34.23 ID:N69p16ex0
―王都セイントレア 滞在10日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:星霊の剣     盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:ブラッドランス  防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:蜥蜴一文字    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の刀     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*1       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   闇の欠片        精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中下   フリルワンピ水着    精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    フメイとアリシラの人形
魔導飯盒        ガラスのザリガニ    メルルの帽子
妨害魔力波発生装置   踊り子の双剣      溶岩石のアミュレット
属性大全        サボテンドラゴンの花  太陽のメダリオン
魔王図鑑        精霊のローブ      暗黒優待券
氷精の魔導書      精霊樹の杖[改]    冒険者証(ランク1)
ブラッドワイン*1   銀のナイフ       大魔女帝国渡航権
吸血鬼殺ワイン*1   ダイヤメリケンサック  かたたたきけん
魔術書「正負の属性」  パラサイトソード    大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼の日焼け止め               風船印のパラシュート
日蝕の傘                    ラティア勲章
大魔女サイン*1                ユーシリア王家の紋章
古代のセラミック
ステライト鉱石
晴れ乞い傘
チョコスムージー
ヒヒイロカネ
氷魔力結晶
魔導書「絶対零度」

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[4/5]
・最悪の未来を阻止する

◯努力目標
・カリスに造られた者たちを助ける
・戦争を阻止する
・大司祭を探す
・枢機卿の悪事を暴く(達成!)
・レイの行方を追う(達成!)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/07] 魔法[06/07] 防御[00/07] 再現[2/3]
・イリス  杖術[02/06] 魔法[15/16]
・ミスティ 剣技[05/07] 魔法[11/16]
・ローガン 剣技[16/16] 魔法[06/08] 防御[07/08]
・エバンス 剣技[16/16] 魔法[07/08]
……………………………………………………………………………………
□王都セイントレア
王城:未探索
城下:教会、孤児院、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド
   中央広場、公園、学校、図書館、博物館、劇場、闘技場、未探索
……………………………………………………………………………………
□セクリエ・ロイエ
大聖堂、大聖堂別館、美術館、庭園、お土産屋、未探索、他
……………………………………………………………………………………
875 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 19:00:00.24 ID:N69p16ex0
―朝
 聖ヴァレリオ教会 宿泊室

 窓「」ヒュルルッ

風の精霊『伝言だよ〜』ヒュルヒュル

妖精「ん〜? こんな朝早くに誰から?」ノソ

風の精霊『使徒から!』

妖精「えっ!?」

 *

ミスティ「……それで、風の精霊はなんて?」

妖精「原理派の僧兵と王国兵の連合軍は既に進軍準備に入っており、今日から5日後に魔族国へ攻撃を仕掛ける作戦だって……。招集される戦力の中にはカリスに造られた奴らも入るみたい。もちろん、セインとフリューゲルも……」

クロシュ「!!」

ローガン「まずいな……大魔女も力を貸してくれるそうだが、カリスが関わるとなると……」

ミスティ「しかも5日後ですって……? 預言の日とかぶっているじゃない……」

エバンス「世界めくれと開戦が同時に起こればとんでもないことになりそうだな……」

妖精「うん……。その二つが同時に勃発することだけは避けたい。どちらか片方でもとんでもないんだから」

クロシュ「……セインさんたちを……逃がせれば……」

エバンス「ああ。セインたちが戦争に関わらなければ、連合軍の練度は低いみたいだし作戦は失敗すると思うぞ」

ローガン「逆に言えば……もし開戦前に連合軍を瓦解させられたとしても、セインくんたちの参戦を阻止しなければ最悪の可能性が消えることはないとも言えるかもしれん……」

イリス「そうですね……。セインくんたちを逃がして、戦争の勃発も阻止して、誰も血を流さないで済むようにできれば一番良いんですけど……」

ミスティ「5日後だから……実質的なタイムリミットはあと4日ね。それまでにどうにかできないと、王国も魔族国もただでは済まないわ……」

クロシュ「……!」グッ

王都セイントレア滞在10日目。15日目に戦争と何かが起こりそうです
↓4〜6 自由安価 何をする?
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 19:14:41.35 ID:aB/t1czmo
セイン達を開放するのが手っ取り早いっぽい?
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 19:17:10.69 ID:QG4QAgwk0
再現魔法の練習
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 19:17:33.37 ID:DoW6Xcb6O
今までの地方から励ましの手紙が届く
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 19:17:38.72 ID:jrpXXxZi0
ミスティ、家庭教師の依頼に挑戦
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 19:17:49.45 ID:1Mvmd047O
イリス ザックと模擬戦して槍術と杖術を強化
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 19:18:13.20 ID:B34sqv1po
再現を完全にマスターして、伝説スライムの一端を覚醒させる
882 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 20:33:36.27 ID:N69p16ex0
―冒険者ギルド 王都支部

ローガン「これを見て欲しい」ペラッ

 依頼書『家庭教師募集 未経験不可』

クロシュ「?」

ミスティ「家庭教師募集の依頼書? それがどうかしたの?」

ローガン「これの依頼人だ」

 依頼書『依頼人:ハンタイハス・キゾクィス』

ローガン「このキゾクィス家は、この王都において差別反対や戦争反対運動を支援している数少ない貴族の一つだ」

ミスティ「えっ? 貴族なのに反対しているの?」

妖精「王に粛清とかされないの?」

ローガン「アルベール王の他種族に対する苛烈さや歴代でも有数のものだが、同時に国民への寛大さも極めて高いと言われている。その寛大さは当然貴族たちにも適応されるわけでな」

ミスティ「反対運動をしていても多目に見てもらえるということね」

妖精「歯牙にもかけていないとも取れそう」

ローガン「うむ……実際この王国内では、どれほどの大貴族であろうと王族の小指の先程度にも及ばぬ。そうであるが故の寛大さ、余裕とも言えるだろうな」

ミスティ「……それで、この反対派貴族の家庭教師依頼をどうするの?」

ローガン「うむ……これに応募してこの貴族と接触を図り、反対派運動に一枚噛んでみる――というのはどうだろうか?」

妖精「なるほどね……でもこれ、未経験不可って書いてあるよ。ローガンって家庭教師経験とかあるの?」

ローガン「……妖精くんは? 太母と言われるくらいなら……」

妖精「いや私妖精だし……人間に教えるべき知識なんてないし、家庭教師なんてのもやったことないよ」

ローガン「……ミスティくんは?」

ミスティ「あるわけないでしょ……」

クロシュ「……」

ローガン「クロシュくんは……聞くまでもないか……」

妖精「ローガン……もしかして未経験不可って文字が見えてなかった?」

ローガン「……面目ない」

ミスティ「ローガンさんでもこんな失敗をすることがあるのね」

妖精「でもまあローガンは元騎士のおじさんだし、経験ありますって言い張れば誤魔化せるんじゃない?」

ローガン「う、うむ……であればここは私が――」

クロシュ「!」

ミスティ「クロシュ? どうしたの?」

クロシュ「……ここ……」

 依頼書『追記:男性不可』

ローガン「なんだと……」

 *

ミスティ「というわけで私が行くことになってしまったわ……」

妖精「でも男性不可なんて依頼ちょっと胡散臭いし、やめた方が良いんじゃない……?」

ローガン「うむ……私としても、ミスティくんに危険な橋を渡って欲しくはない」

ミスティ「でも反対派の貴族と接触できればいろいろ便利かもしれないわ。危なかったら凍らせて逃げるから大丈夫」

ローガン「貴族に怪我を負わせるのも困るのだが……」

ミスティ「まあまずは面接からよ。落ちればどうしようもないし、気楽にいきましょう」

↓1コンマ
01-60 落ちた
61-90 受かった
91-00 ??
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 20:40:07.55 ID:9scvViMZ0
はい
884 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 21:18:22.86 ID:N69p16ex0
受付嬢「……厳正な審査の結果、誠に残念ながら不採用とさせて頂きます。ミスティ様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます……とのことです」

クロシュ「わ……」

ミスティ「まあ……それはそうなるわよね……。でもちょっと落ち込むわ……」

ローガン「……すまぬ」

妖精「まあまあ……反対運動に関わる方法はこれだけじゃないんだから、他の方法を探そう」

ローガン「うむ……。家庭教師の募集に対して、反対派だからと下心を持って応募するというのがそもそも良い行いではなかったな。本当にすまぬ」

ミスティ「いえ、別に良いわ……。でもそう考えると、落ちて良かった気がするわね」

 ◇

―聖ヴァレリオ教会

ザック「備品の搬入終わったぜ!」

クレア「ありがとうございます」

イリス「花壇の水やり、終わりました〜」

クレア「イリスさんもありがとうございます」


ザック「……聞いたぞ? 君があのダークヒーローイリスなんだってな」ヌッ

イリス「えっ……!?」

ザック「というわけでここは一つ、手合わせ願おう! 光のヒーローことこのザックと、闇のヒーローである君の、どちらがよりヒーローなのか……決着を付けようじゃないか!」

イリス「ええ……」

クレア「ザックさん……イリスさんを困らせないで仕事に戻ってください。司教に言いつけますよ」

ザック「うっ……す、すまない。それでは……」スッ

イリス「いやまあ……模擬戦くらいならいいですけど……」

ザック「おっ本当か!?」

クレア「はぁ……ザックさん、くれぐれもイリスさんを怪我させないでください」

ザック「当然だ!」

クレア「イリスさんはザックさんを怪我させてもいいです。いつものことなので」

イリス「ええっ……!? い、いやいや……怪我はさせませんよ、こっちも!」

↓1コンマ
01-35 敗北
36-45 引き分け
46-90 勝利
91-00 会心
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 21:22:36.73 ID:QG4QAgwk0
886 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 21:52:07.78 ID:N69p16ex0
―セイントレア平原

 高圧血流「」ドギュウウウッ!!

ザック「ぐわーッ!」ドッギャァァァン!!


イリス「はあ、はあ……! ど、どうだ!」シャキン!


ミラ「勝者、イリスさん。お疲れ様でした」パチパチ


血溜まりに沈むザック「」


ミラ「……ザックさん血まみれだけど大丈夫?」

イリス「あれは水魔法で作った血っぽい液体で、ザックさん自身の血ではないので……多分大丈夫……のはず……」

 *

ザック「負けた……!」

イリス「接近戦に持ち込まれたら危なかったので……。でも血魔法、非殺傷魔法としてもけっこう使えそうですね」

ミラ「水魔法とは違うのかな?」

イリス「私はまだそれほど使いこなせてないけど、凝固度をもっと上手に調整できれば固体や半固体の物質としても扱えそうなの。水よりもサラサラしてないから、似てるように見えて使い方は全然違いそうな感じ」

ミラ「へえ……でも血を操るってかっこいいね。吸血鬼みたいだ」

イリス「吸血鬼の方からお借りした槍を使ってるから、あながち間違ってはいないかも……」

ザック「吸血鬼の操血術だったとは……ダークヒーローの噂は本当だったのだな!」

イリス「いや、どんな噂ですか……」

 ☆勝利により魔法経験と近接経験をそれぞれ+1獲得しました

 ☆イリスの魔法レベルが1上がり、上限に達しました

 ◇
887 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 21:53:09.17 ID:N69p16ex0
―午後
 聖ヴァレリオ教会 庭

 日差し「」キラキラ
 花壇「」
 咲いた花「」ユラユラ

スライムクロシュ「……」


エバンス(お……再現ってやつの練習か)

妖精(そうみたい。集中してるみたいだから、そっと見守ろう)

エバンス(おう)


スライムクロシュ「……」

ちょうちょ「」ヒラヒラ…ピト

スライムクロシュ「……」


↓1コンマ(スライム技能+80、一度できた+40、最難関技-100)
01-10 失敗
11-90 成功(3/3)
91-00 ??
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 22:06:39.63 ID:aB/t1czmo
成功のその先へ!
889 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 23:05:55.77 ID:N69p16ex0
スライムクロシュ「……」モニョモニョ…グググ…


 潮騒の音「」サァァァ… ササァァン…


妖精「!」

エバンス(……波の、音……?)


スライムクロシュ「……」モニョニョニョ…
 生えてくる巻き貝「」ググググ…


 ポン!!!!


再現タニシクロシュ「〜〜!」モニョニョ


妖精「ウミタニシ……!! でも、同化じゃないんだよね……!?」

エバンス「あ、ああ! 見ろ、貝殻ならこっちにある!」

 大きな巻き貝「」ゴロン

妖精「ということは……クロシュ、貝殻なしでウミタニシとの同化と同じ力を……再現したんだ!」

再現タニシクロシュ「〜〜!」モニョモニョ

エバンス「すげえぞ! これで、カリスの奴に捕まってる子たちのことも再現できりゃあ……!」

妖精「うん! 呪いの解明に一気に近づく……!!」


再現タニシクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

 グググ…デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


エバンス「おおっ……!? ど、どうしたんだ……!? 溶けちまったぞ……!?」

妖精「……本来は同化に必要な物質なしに力を再現するわけだから、たぶん通常の同化よりもかなり疲れるんだと思う。ウミタニシの貝殻は同化における燃費が軽い方の物体だったと思うけど、それでもこの短時間で限界になっちゃうくらいには……」

エバンス「マジか……」

半スライムクロシュ「うん……。おなか、すいた……」モニョモニョ…

妖精「となると……強力な属性を身に宿す各属性スライムや光の精霊は燃費が悪くなりすぎてもっと厳しいだろうし、不死鳥の羽根は言わずもがな……。基本的には手元にある物体を使って、どうしても手元にないものと同化したい時にだけ再現を使うのが良いのかも」

半スライムクロシュ「うん……」モニョ

妖精「とりあえず今は、カリスのとこにいた誰かを再現して大魔女に診てもらうのが最優先かな?」

半スライムクロシュ「ん……!」モニョニョ

 ☆クロシュがスライム奥義再現≠習得しました
  燃費が悪く、通常の同化よりもお腹が減りやすいです

 ◆
890 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 23:08:06.24 ID:N69p16ex0
―翌朝
 大聖堂別館 中庭

 チュンチュン

ちびスライムクロシュ『さいげん、できた……!』モニョニョ

セイン「! 本当か……!」

黄スライム『んわわ〜!』キャッキャ

灰スライム『すごい……』モニョニョ

フレア「クロシュちゃん、ほんとにすごいスライムなんだあ……」

セイン「それじゃあ……僕たちとも同化できるか?」

ちびスライムクロシュ『ん!』モニョ

フリューゲル「万全を期す為には全員と同化して覚えていった方が良いわ。もし一人ひとり呪いの仕様が異なるものだったら、一人だけを解析できてもその一人しか助からない」

灰スライム『……生きてるものとの同化はちょっと危ないけど……でも、再現を使えるほどのクロシュなら大丈夫かな……?』

黄スライム『ボクたちが抵抗しなければ大丈夫だよ!』

 ◇

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

ちびスライムクロシュ『おぼえた……!』モニョモニョ

灰スライム『ふわ……同化されるのって……なんか、ヘンな感じ……』モニャニャ…

フリューゲル「お疲れ様、クロシュさん……。あとは――」


アイス「……」


セイン「アイス……できれば、お前も……」

アイス「やだ……。クロシュと同化なんて……きもちわるい……」

ちびスライムクロシュ「〜〜…」デロロ…

フレア「あ、アイスちゃん! 言っていいことと悪いことがあるよっ……!!」

アイス「ふん……」

セイン「アイス……」

アイス「………セインたちには……ちょっとだけ、せわになったから……カリスに、つげぐち……しない……。でも……もう、なかまじゃ……ない……」

セイン「……」

アイス「……カリスの……ペットは……アイスひとりで、じゅうぶん……」

黄スライム『で、でもアイスちゃん……カリスは、アイスちゃんに酷い呪いをかけてて……クロシュちゃんは、それを解こうとしてくれてるだけなの……!』

アイス「よけいなおせわ……。いらない……」


フリューゲル(……もし私たちが脱走して……ここにアイス一人になったら……アイスはたった一人で、カリスの実験台となり続けることになる……。セインが守ることもできないから……きっと、その未来は……)


ちびスライムクロシュ「……」


どうしよう……
↓1選択
1.がんばって説得する(↓1コンマ81以上で成功、10以下で大失敗)
2.今回は引き下がる……
0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価)
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 23:12:39.43 ID:9scvViMZ0
無理はよくないから
2
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 23:12:44.98 ID:aB/t1czmo
……会心賽使い所かも
すみません今回1選択でコンマに会心賽使えますか?
893 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 23:20:06.16 ID:N69p16ex0
会心賽は使えます……が、今回は無理をせず引き下がることとなりました。慎重さを覚えたクロシュ氏なのでした
894 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 23:20:40.26 ID:N69p16ex0
ちびスライムクロシュ(……へたなこと言ったら……よけいに嫌がらせちゃうかも……)


ちびスライムクロシュ『……』モニョニョ…

セイン「……クロシュ、すまない。ひとまず今は、今覚えた分の再現を大魔女に診てもらって欲しい」

ちびスライムクロシュ『うん……』モニョニョ…

セイン「アイスについては……少し時間をくれ。こちらでもできることを探してみる……」

ちびスライムクロシュ『……わかった……』モニョ…

 ☆セイン、フレア、黄スライム、灰スライム、フリューゲルの再現を覚えました

 ◇

王都セイントレア滞在11日目。15日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 23:21:49.47 ID:DoW6Xcb6O
ダークヒーローイリス、奴隷解放組織からスカウトされる
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 23:25:23.36 ID:vkVjBa9Bo
早速呪いの解析を
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 23:25:25.28 ID:QG4QAgwk0
グランドマスターに大司祭の事を聞いてみる
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 23:25:54.52 ID:GSAt6mWLO
地力を上げる修行回
899 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/08(日) 23:47:06.64 ID:N69p16ex0
―朝
 聖ヴァレリオ教会 宿泊室

ちびスライムクロシュ「〜〜!」ピョンピョンピョン

妖精「帰ってきた!」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ

 デロデロ…モニョニョ…

 *

クロシュ「……アイスちゃん以外は……再現、できそう……」

ミスティ「アイスは……あの銀髪の少女よね……」

クロシュ「うん……。カリスのこと……すきだって……」

イリス「カリス・ノーランドめ……! 洗脳して自分を好きにさせるなんて、卑劣な真似を……!」ググッ

妖精「でも生きてる相手と同化する場合、相手が嫌がってるとすごく危ないんだよね……。困ったね……」

クロシュ「うん……。セインさんが……できること、考えてくれるって、言ってたけど……」

イリス「……セインくんって優しいし……前に話した感じだと、たぶん自分よりもその子たちのことを大事にしてるから……」

ミスティ「……最悪、アイス以外を逃がしたら自分だけアイスと一緒に残るなんて言い出しかねないわね」

クロシュ「……」

妖精「うう〜ん……」

 コンコン ガチャッ

クレア「イリスさん宛にお手紙です」

イリス「えっ、私に?」

クレア「はい……しかし差出人が書かれていないので、お気を付けください。魔力や刃物の類は込められていないので、その手紙自体に危険はないかと思いますが……」

イリス「な、なんだろう……。とりあえずありがとうございます」

クレア「いえいえ。困ったことがありましたらいつでも相談してくださいね。それでは」

 ガチャ パタム

 イリス宛の手紙「」

ミスティ「……で、その手紙は何なのかしら?」

妖精「とりあえず開けてみれば? 危険はないみたいだし」

イリス「そ、そうだね!」


↓1コンマ
01-30 過激派奴隷解放組織
31-60 零細奴隷解放組織
61-90 貴族主催奴隷解放組織
91-00 ???
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/08(日) 23:49:09.71 ID:GSAt6mWLO
901 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/09(月) 00:16:31.10 ID:11w6ajvR0
 手紙『突然のご連絡、どうかお許し頂きたい。こちらにかの高名なダークヒーローイリス殿が宿泊なさっているとお聞きし、この度書簡を送らせていただくことに――』


ミスティ「前置きが長いわね……」

イリス「でもこのやけにもったいぶった書き方って……」


 手紙『――ということで、是非ともダークヒーロー殿の一助を頂きたく願います。もし賛同の意を表して頂けるのであれば、本日昼に中央広場にて行われる反対運動にイリス殿もお越しください。よろしくお願い致します。ハンタイハス・キゾクィス&ハンナ・キゾクィス』


ミスティ「……ん? この署名……」

妖精「ローガンが言ってた反対派貴族の名前だ」

イリス「ええっ!? お貴族様がなんで私なんかを……!?」

妖精「反対運動を加速させる為にダークヒーローイリスの影響力が欲しいんじゃない? ほら、ダークヒーローイリスってけっこう実績があるし」

ミスティ「そうね……今までに巡ってきた国々で、ダークヒーローは多くの命を救ったり、致命的な差別や迫害を鎮めて来たりしたわ……」

妖精「うん。それにこちらとしても都合が良いかも。反対運動を激化させられれば、王国軍やグランドマスターをさらに弱体化させられるかもしれないし」

イリス「な、なるほど……。じゃあ行ってみようか、お昼の反対運動に……」

クロシュ「うん!」

クローディア「クロシュはお留守番よ。覚えてきたものをしっかり私に見せる為にね」ヌッ

クロシュ「わ!」

イリス「大魔女様!」

ミスティ「出たわね……」

クローディア「話はわかっているわ。各々ができることをやっていきましょう。それが最善の未来に繋がるはずよ」

妖精「話が早いのは助かるけど前触れなく部屋の中に現れないで欲しいかな……」

 ◇
902 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/09(月) 00:16:58.33 ID:11w6ajvR0
本日はここまでとなります。次回もよろしくお願いいたします

コンマ判定が絡むところでは、会心賽は使えるものと思って頂いて大丈夫です。アイスさんについてはまだ運命が確定したわけではないので、今後の行動次第で未来は広がります。残り日数は少ないですが有意義な行動を心がけていただければ良いと思います
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/09(月) 02:10:36.88 ID:aLW4VmCoO
おつ。
次こそは修行回をとって経験値を入れたいな。
大きな戦闘に備えてレベルアップできるところはしておきたい。
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/09(月) 14:39:03.27 ID:wltj3ZyY0
乙です。
廃城で入手した魔導書はじめデッドストックになりかけてるアイテムもいくつかあるから何とか活用していきたいな。
905 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/14(土) 21:44:44.95 ID:+LD9ujjH0
預言の日への備えについては、個々の戦闘力よりも具体的な情報や対策の方が効果が大きいです。訓練をすれば経験を積むことはできますが、残り日数は限られているので他のことをした方が良いかもしれません

拾ったアイテムについては、実用品というよりは実績とか記念品に近いものが多いので無理に活用する必要はありません。魔導書の類は読めば属性レベルが上がりますが、残り日数は限られているので他のことをした方が良いかもしれません
906 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/14(土) 21:45:12.20 ID:+LD9ujjH0
―聖ヴァレリオ教会 宿泊室

 モニョモニョ…ポン!

再現灰スライムクロシュ「……」モニョニョ

妖精「灰色のスライム……ストーンスライムに似ているね。地属性の力も感じられる」

再現灰スライムクロシュ『そうなんだ……』モニョニョ

クローディア「クロシュが覚えてきたものはこれで全部?」

再現灰スライムクロシュ『うん……』モニョ

妖精「どう? わかりそう?」

クローディア「ええ。予想通り、一人一人僅かに異なる呪いがかけられていたわ。事前に見ておいて正解だった」

 モニョモニョ…ポン

クロシュ「みんな、たすかる……?」

クローディア「助けるわ。ただ、あなたやフメイにかけられていたものよりもかなり複雑で厄介な呪いみたいなのよね。今すぐに全員分の解呪術式を用意してあげるのは難しいわ……」

クロシュ「……えっと……もう一人……アイスって、子が……いて……」

クローディア「わかっているわ。あの溶けた氷魔力の持ち主でしょ? 今あなたが見せてくれた中には、氷魔力を持つ姿がなかったから」

クロシュ「………その子も……助けたい……。だから……えっと……」

クローディア「再現して見せてくれれば、必ず助けるための術式を組むわ。あとは――あなたの頑張り次第よ」

クロシュ「……! うん……!」


妖精「ところで今わかった分の術式はいつ完成するの?」

クローディア「3日後の夜には完成させられると思うわ」

妖精「3日後の夜って、開戦予定日の前夜だよ! もうちょっと早くできない!?」

クローディア「無理。これでもかなり限界なのよ……。文句を言うなら、大魔女をここまで手こずらせそうな呪いを作り上げたカリスに言って頂戴」

妖精「後からアイスの分を追加なんてしたら後ろにズレたりしない?」

クローディア「大魔女の誇りにかけて、必ず3日後の夜には完成させるわ。アイスの追加があっても絶対に間に合わせる。だから安心して」

妖精「わ、わかったよ。クロシュもわかった?」

クロシュ「うん……! 間に合ったら……間に合う……!」

 ☆3日後の夜(滞在14日目の行動終了時)に解呪の術式が完成し、救出イベントへ移行します

 ※それまでにアイスを説得できたかどうかにより、運命が大きく変化する可能性があります

 ◆
907 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/14(土) 21:45:42.99 ID:+LD9ujjH0
―王都セイントレア 中央広場

 ワーワー ギャアギャア

戦争反対派「グランドマスターは戦争をやめろー!」

奴隷反対派「奴隷を解放せよ!」

 ワーワー ギャアギャア



クロシュ「わあ……」

妖精「けっこう派手にやってるなあ」


イリス「あ、クロシュちゃん! 妖精さん!」

エバンス「大魔女の検診は終わったのか?」

妖精「うん。3日後の夜までにはなんとかするってさ」

エバンス「ギリギリだな……」

妖精「そっちは? 奴隷解放組織と話してきたんでしょ?」

エバンス「おう。都合の良い時で構わないから、ダークヒーローイリスとして演説とかしてくれると助かるってさ」

イリス「ど、どうしよう……?」

妖精「まあ……都合の良い時にやれば良いんじゃない? この王都でダークヒーローイリスの名声がどこまで通用するかは知らないけど」

エバンス「悪の人間を裏切って魔族に付いたダークヒーロー……って設定なんだよな。王都民ウケがどうかはちょっと判断が付かないが……」

イリス「そういえばそんな設定でした……」

 ☆ダークヒーローとして活動する際、貴族主催奴隷解放組織の後方支援を受けることができます

 *
908 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/14(土) 21:46:08.56 ID:+LD9ujjH0
過激反対派「ロイエ教の恥!」
過激反対派「レイシズム野郎!」
過激反対派「グランドマスターは謝罪しろ!」

 石「」ポイポイ
  石「」ポイポイ

グランドマスター「愚民共が……!」サッサッ



妖精「ところであそこで石を投げられているのは……」

イリス「グランドマスターだね……」

クロシュ「! 聖女さんと、僧侶さんの……お父さんのこと……」

エバンス「あいつに聞けって話だったな!」

クロシュ「うん……!」

妖精「でもあのグランドマスターが素直に教えてくれるかどうか……」

イリス「とにかく聞くだけ聞いてみよう!」

 *

クロシュ「……グランドマスター、さん……」ヒョコッ

グランドマスター「……チッ、貴様ら……何の用だ」

妖精「大司祭ってやつの行方を知らない?」

グランドマスター「は? なぜ貴様らが奴のことなど……」

クロシュ「えっと――」


エバンス(待てクロシュちゃん、こいつに余計な情報を与えるな)

クロシュ(……!)

エバンス(俺たちが聖女や僧侶と繋がりがあるなんて知ったら、こいつは彼女たちに危害を加えるかもしれない。だからその辺りの事情は話さない方が良い)

クロシュ(う、うん……!)


グランドマスター「ハッ、人にものを聞いておきながらこそこそ密談ですか? この枢機卿を相手に失礼な輩がいたものです」

妖精「あなたはもうそんなに偉ぶれる立場でもないと思うけど……」

グランドマスター「フン、貴様たちのせいでね。で、大司祭のことでしたか?」


↓1コンマ
01-60 どこでしょうね?
61-90 教えて差し上げましょう
91-00 ???
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/14(土) 21:48:43.28 ID:vIgojprLo
???
910 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/14(土) 22:08:54.68 ID:+LD9ujjH0
グランドマスター「どこでしょうね?」

エバンス「おい、知っているなら――」

グランドマスター「なぜあなた方の要求に応じる必要が? 敵に塩を贈る趣味はありません」

イリス「……知ってはいるんですね?」

グランドマスター「クク……クックック……ファーッハッハッハ!」

妖精「ちょ、いきなり何……!? 気が狂ったの……!?」

グランドマスター「ククク……失礼。あなた方が彼を探しているということが、あまりにも面白かったものでね」

エバンス「……どういうことだ?」

グランドマスター「彼は殺されたんですよ。他でもない――あなた方の手でね!!!!」

クロシュ「!?」

妖精「は、はあ……!? 何を言ってるの!?」

グランドマスター「私から教えられることはこれだけです。ハハッ、無益な人探しご苦労様でしたね! それでは!」スタスタ


クロシュ「……」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ


イリス「ああっ、クロシュちゃん……! あんな奴の言うこと信じちゃだめ!」

エバンス「そ、そうだぞ! 大体、俺たちが大司祭を殺したなんてありえないだろ!」

スライムクロシュ「……」モニョニョ…


妖精(でも、あのグランドマスターの様子……本気で私たちのことを嘲笑っているようだった……)

妖精(……虚言にしては……あまりに、真に迫りすぎている……)

妖精(どういうこと……? あのグランドマスターの気が狂っているのか……)

妖精(それとも……まさか、本当に私たちが……?)

妖精(いや……エバンスの言う通り、ありえない。ありえないはず……)

 ☆大司祭をクロシュたちが殺した?という真偽不明の情報を得ました

 ◆
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/14(土) 22:27:19.93 ID:+EcldYH+O
もしかしてクロシュが食べた聖域の精核の中に大司祭がいた?
色々な色の精核があったし
912 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/14(土) 22:52:09.98 ID:+LD9ujjH0
―王都セイントレア 滞在12日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:星霊の剣     盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:ブラッドランス  防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:蜥蜴一文字    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の刀     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*1       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   闇の欠片        精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中下   フリルワンピ水着    精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    フメイとアリシラの人形
魔導飯盒        ガラスのザリガニ    メルルの帽子
妨害魔力波発生装置   踊り子の双剣      溶岩石のアミュレット
属性大全        サボテンドラゴンの花  太陽のメダリオン
魔王図鑑        精霊のローブ      暗黒優待券
氷精の魔導書      精霊樹の杖[改]    冒険者証(ランク1)
ブラッドワイン*1   銀のナイフ       大魔女帝国渡航権
吸血鬼殺ワイン*1   ダイヤメリケンサック  かたたたきけん
魔術書「正負の属性」  パラサイトソード    大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼の日焼け止め               風船印のパラシュート
日蝕の傘                    ラティア勲章
大魔女サイン*1                ユーシリア王家の紋章
古代のセラミック
ステライト鉱石
晴れ乞い傘
チョコスムージー
ヒヒイロカネ
氷魔力結晶
魔導書「絶対零度」

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[4/5]
・最悪の未来を阻止する

◯努力目標
・カリスに造られた者たちを助ける
・戦争を阻止する
・大司祭を探す
・枢機卿の悪事を暴く(達成!)
・レイの行方を追う(達成!)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/07] 魔法[06/07] 防御[00/07]
・イリス  杖術[03/06] 魔法[16/16]
・ミスティ 剣技[05/07] 魔法[11/16]
・ローガン 剣技[16/16] 魔法[06/08] 防御[07/08]
・エバンス 剣技[16/16] 魔法[07/08]
……………………………………………………………………………………
□王都セイントレア
王城:未探索
城下:教会、孤児院、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド
   中央広場、公園、学校、図書館、博物館、劇場、闘技場、未探索
……………………………………………………………………………………
□セクリエ・ロイエ
大聖堂、大聖堂別館、美術館、庭園、お土産屋、未探索、他
……………………………………………………………………………………
913 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/14(土) 22:52:58.04 ID:+LD9ujjH0
―朝
 聖ヴァレリオ教会 宿泊室

 チュンチュン

クロシュ「……」

クロシュ(……今日と、明日と、明後日に……やること……)


◯世界樹の光
・今できることはなさそう……

◯大司祭さん
・聖女さんと僧侶さんのお父さん
・お父さんがいれば、聖女さんと僧侶さんも、嬉しい
・預言について、何か知ってるかも……
・わたしたちが殺した……?
・みんなで話し合ったりすれば、わかる……?

◯戦争のこと
・ほっといても潰れるかも……
・イリスさんが、反対の演説とかする……?

◯セインさんたちのこと
・セインさん、フレアちゃん、黄スライムちゃん、灰スライムちゃん、フリューゲルさんの呪いを解く魔法は、大魔女さまが用意してくれる
・アイスちゃんの分は、まだ……
・なんでか、アイスちゃんに嫌われているみたい……
・でも、わたしは……アイスちゃんのこと、助けたい……
・アイスちゃんも助からないと……セインさんたちも、気持ち良く逃げられないかも……


クロシュ「……」

クロシュ(あと……自由に動けるのは、3日……)

クロシュ(……できることを、やらなきゃ)


王都セイントレア滞在12日目。15日目に戦争と何かが起こりそうです
↓2〜4 自由安価 何をする?
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/14(土) 22:53:48.67 ID:9YyAZ5LoO
メルルと一緒に王宮に潜入
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/14(土) 22:53:52.20 ID:HOyKXkkn0
妖精、お忍びできた国王と対話
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/14(土) 22:54:31.33 ID:tgbZC3gNO
大司祭行方考察
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/14(土) 22:54:51.53 ID:xn9nhD3xo
アイスちゃんと同化をかけた決闘や
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/14(土) 23:00:05.58 ID:AgPtlvANO
ガッタがたまたまクロシュ達のいる教会にやって来た
919 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 00:05:41.18 ID:JHupTsEL0
―王都セイントレア

 ワイワイ ガヤガヤ

妖精(たまには妖精の身を生かして王国軍の偵察でもしてこようかな?)パタパタ

妖精(なんて思って一人で外を飛んでいたら――)


アルベール王「……」スタスタ


妖精(アルベール王が妙にみすぼらしい格好で歩いている。お忍びで城下の視察でもしているのかな?)

妖精(…………せっかくだし、緑の国の元首として少し話でもしてみるか)パタパタ


アルベール王「……」スッ

妖精「待った待った、ほらこれ! 巡礼者だよ、私!」

 巡礼証明書「」ポン

アルベール王「ふむ……そうか」

妖精「……それにしても、王様が騎士も従えずに一人でこんなとこを歩くなんて不用心じゃないの?」

アルベール王「そっくりそのまま返そう。緑の国の太母よ」

妖精「……知ってるんだ」

アルベール王「当然だろう。周辺国の長を知らぬ愚王がどこにいる」

妖精「それはまあ確かに……」

アルベール王「して、何用か?」

妖精「……用というほどでもないけど……ちょっと話をしたいと思ったの。人間以外にすごく厳しい王国の長がどんな奴なのか知りたかったし」

アルベール王「ふむ」

妖精「……単刀直入に聞くけど……なんで人間以外を異常なまでに排撃するの?」

アルベール王「……不思議に思うか? 王国の姿勢を」

妖精「そりゃそうだよ。アルベール王は自国の人間に対してはものすごく優しいのに、人間以外の種族にはすごく厳しくて恐ろしいって有名だけど、私にはそれがよくわからない。どうして人間には優しくできるのに、他の種族には優しくできないの?」

アルベール王「他の種族に優しくして、どうなる?」

妖精「えっ……?」

アルベール王「人は弱い。魔族よりも、エルフよりも、獣人よりも――スライムよりも。局所的に融和が成立することは確かにあり得るだろう。だが――恒久的な融和が続くことは、決してない。他種族の者は、いつか必ず弱い人間を見下し、虐げ、殺す。仇で返されることがわかっていて、わざわざ優しくしてやる理由などあるはずもない」

妖精「……だからって、他の種族を虐げて、殺すの?」

アルベール王「外敵を排除するのは自然な生命活動だと思うが?」

妖精「……外敵か。なるほどね……。私たちは結局、この星という大自然に生きる命の一つでしかない――。生きる為に殺し合い、奪い合うのは摂理――宿命と言える」

アルベール王「そうだ。そしてこのセイントレア王国もまた、一つの巨大な命と言っても差し支えない。命が生きるには、他の命を奪い、他の命を喰らい、他の命を排除しなければならない。私はただ――その巨大な仕組みに殉じているに過ぎない」

妖精「……大体わかったよ。ありがとう」

アルベール王「そうか」


妖精(アルベール王……どうにもならないこの世界の体現者みたいな男だ。でも……それこそが、命の本質でもあるように思う……)

妖精(……お忍び視察中みたいだし、まだ少し話せるかも。どうするかな)


↓1〜2選択 話すこと
1.戦争について
2.王都の世論について
3.デロデロについて
0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価)
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 00:11:48.75 ID:+UG8u5/Yo
3
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 00:13:24.10 ID:IfIRw+o80
1
922 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 00:14:08.32 ID:JHupTsEL0
本日はここまで。次回もよろしくお願いします
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 08:34:52.22 ID:zFN8BgCK0
おつ
妖精さんクロシュママもいいが一国の王としての威厳もあるのよき
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 10:36:02.52 ID:kNzgELLZo
おつおつ
グラマスクズ外道だからブラフの可能性もあるがしかしはたして…?
925 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 15:51:25.32 ID:JHupTsEL0
妖精氏は普段はクロシュの保護者面をしているお節介妖精ですが、実は緑の国を興した者としての厳格な一面もあったりなかったりするようです。なお本人的には、国の長はもう面倒でコリゴリだと思っているようです

グランドマスター氏は性格が悪いので、嫌がらせのつもりでいい加減なことを言った可能性もあります。しかしクロシュ氏はどうもグランドマスター氏の放言が気にかかっているらしく、少し考えてみるつもりでいるようです

なお既に気付いている方もおられましたが、大司祭氏の行方は実は既に手の届くところだったりします。あとはクロシュ氏のインチキ能力でどうにかなるでしょう
926 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 15:51:55.47 ID:JHupTsEL0

妖精「そういえば王国と枢機卿が共同で魔族国に戦争を仕掛けるらしいけど、本気なの? 魔族国の捕虜の中には、マリー・セイントレア……あなたの娘もいたはずだけど」

アルベール王「人質解放については再三に渡って協議を重ねてきたが、芳しい成果は得られなかった。ゆえに武力による奪還を試みる他ないと判断したまでだ」

妖精「……枢機卿のグランドマスターは、人質ごと殺すつもりでいるみたいだけど?」

アルベール王「……先日出回ったあの映像のことか。当然ながら、王国としてはそのような判断を行うつもりは毛頭ない。我が国の民は可能な限り救助する」

妖精「そうなんだ……。連合軍内で意見が食い違ってるのはちょっと危ないんじゃないの? グランドマスターが人質を殺そうとしたらどうするの?」

アルベール王「事実確認中ゆえ、真偽不明の情報を元にした仮定についての回答は差し控えさせて頂く」

妖精「……娘のマリーのこと、心配?」

アルベール「……」

↓1コンマ
01-60 王に感情は不要だ
61-90 娘だけ特別扱いはできない
91-00 ???
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 15:54:59.22 ID:sEaE7qyFO
はい
928 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 18:43:10.98 ID:JHupTsEL0
アルベール王「王に感情は不要。王国にとって最も良き未来を目指すこと――それが王の責務だ」

妖精「そう……」


妖精(……でも本当に感情がなかったら、わざわざ不要なんて言わないよね)

妖精(もし王じゃなかったら、国よりも娘を優先できる? なんて……流石に聞けないか)

 *

妖精「そういえばデロデロ教って知ってる?」

アルベール王「最近にわかに増えていると聞いている。詳細までは知らぬが」

妖精「簡単に言えば、世界全てがデロデロに溶けちゃえば差別も争いもなくなって幸せだよって考え方みたい」

アルベール王「そういう考え方もあるか」

妖精「あれ、否定しないんだ?」

アルベール王「特段否定する必要性は感じない。過激な手段でもって我が国を脅かすのであれば別だが」

妖精「ああ、なるほど……。確かに今のところ、デロデロ教は穏健的な布教活動をするだけで悪さはしてないみたい」

アルベール王「我が国ではロイエ教を国教としているが、それとは別に信教の自由を保障している。もし国民がそのデロデロ教を信仰しようとも、その意思は尊重されるべきだ」

妖精「本当に自国民には甘いんだなあ……。あなた個人はデロデロについてどう思う?」

アルベール王「……溶けた状態がどのようなものか想像できず、理解もできない――というのが正直なところだ」

妖精「まあ人間ならそう思うのが普通かも……」

 ☆アルベール王と話をしました

 ◆
929 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 18:43:39.38 ID:JHupTsEL0
―聖ヴァレリオ教会 宿泊室

クロシュ「グランドマスターさんが……言ってたこと、だけど……」

ローガン「我々が大司祭殿を殺した――と」

イリス「私たちへの嫌がらせでいい加減なことを言ったんじゃないかな……」

クロシュ「でも……ちょっと、気になる……」

エバンス「確かに言いがかりにしては意味がわからないしな。俺たちには当然殺した記憶なんてないわけだし」

ミスティ「……もし殺したとして……なぜそれをグランドマスターが知っているのか、という点も気になるわね。私たちとグランドマスターには面識もほとんどないのに」

ローガン「大司祭が既に殺されているのだとしても、あの原理派活動日誌によればむしろグランドマスターの方が容疑者として怪しいくらいだが……」

イリス「うーん……やっぱり意味がわかりません」

クロシュ「……」

 ☆>>911さんのレスが正解だったため、判定なしで正解に辿り着きます

クロシュ「!」ピコン!

エバンス「ん? クロシュちゃん、何かわかったのか?」

クロシュ「ちょっと……夢の中、潜ってみる……!」

イリス「えっ、どういうこと……!?」

 ◇

―クロシュの夢
 夢の集落

クロシュ「……」キョロキョロ

ヴァン「やあ、クロシュちゃん! お昼寝かな?」スタスタ

クロシュ「えっと……わたしが、前に食べた……精核っていう、えっと……」

夢の女神「精霊や魔族を原料にして造られた物質だよね。あれを探しに?」

クロシュ「うん……。ここに、いる……?」

夢の女神「……クロシュちゃんに食べられた全ての命が、この集落に留まるわけじゃないの。普通に食べた命のほとんどは、さらに内側の奥深くへ吸収されて、完全にクロシュちゃんの一部となる。そうなっちゃうと……今クロシュちゃんが考えていることを実行に移すのは、ちょっと難しいかも……」

クロシュ「むずかしい……?」

夢の女神「うん……。例えるなら……コーヒーの中に溶けた角砂糖を、コーヒーの中から全く同じ形状・組成にして取り出すような……そんな感じ」

ヴァン「そうだね……溶けた魂を取り出すのは、普通は無理なんだ」

クロシュ「んゅ……」デロ…

夢の女神「普通なら、ね?」

クロシュ「?」

ヴァン「フッフッフ……ここには夢の専門家が二人もいるだろう? いや、クロシュちゃんも含めれば三人かな?」

クロシュ「!」

セレナディア「四人の間違いじゃない〜?」ズシンズシン

ヴァン「セレナディアは食べる専門じゃないか!」

ブラッドの欠片「あたしも手伝ってやろうか? 夢の力は概ね真似できるし、スライムの内側についてはあたしの方が詳しいし」ヒョコ

夢の女神「わ、ありがとう! 確かにスライムについて詳しいブラッドちゃんが手伝ってくれるとすごく助かる!」

ブラッドの欠片「大司祭って奴はどうでもいいんだけど、世界めくれとかいう面倒事に巻き込まれるのはゴメンだからね」

クロシュ「んへへ……ありがと……!」

 ◇
930 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 18:44:31.49 ID:JHupTsEL0
―クロシュの夢 深層

 近くの空に浮かぶ白い光「」ユラユラ


クロシュ「……」キョロキョロ

魂の砕屑「」フヨフヨ…

クロシュ(! ちょっと……聖女さんと僧侶さんに……似てる、気がする……!)

魂の砕屑「しんぱい……しんぱい……むすめたち……しんぱい……」フヤフヤ

クロシュ「娘たち……聖女さんと、僧侶さんのこと……?」

魂の砕屑「そう……。ほんとうのなまえ……おもいだせない……。しんぱい……」

クロシュ「あなたは……大司祭さん……?」

魂の砕屑「そう……だった……きがする……」

クロシュ「! じゃあ……聖女さんたちに……会う……!!」

 ◇
931 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 18:45:39.24 ID:JHupTsEL0
―夢の集落

集まった魂の砕屑「」フヨフヨ


セレナディア「あっさり集まったじゃん〜」

夢の女神「クロシュちゃんが彼の精核を食べてからそれほど経ってなかったのが幸いしたみたい」

ブラッドの欠片「もう何日か経ってたらかなりしんどい作業になってたかもね」

ヴァン「さあクロシュちゃん! あとはこの魂の欠片を元通りの形に治してあげよう! そうすれば彼をあの復活の魔法で蘇らせられるようになる!」

クロシュ「うん……!!」スッ

 夢の魔法「」キラキラ

集まった魂の砕屑「」キラキラ―

 スゥ――
 ポン!!

大司祭「はっ……ここはどこだ……?」キョロキョロ

クロシュ「……大司祭、さん……?」

大司祭「いかにもそうだが……君は……?」

クロシュ「わたし……クロシュ……。スライム……」

大司祭「スライム……?」

クロシュ「聖女さんと……僧侶さんに……会う……!!」

大司祭「な、何……!? どういうことだ……!?」

 *

大司祭「そんなことになっているのか……!」

クロシュ「うん……。だから、えっと……これから、わたしの魔法で……お外に……」


不死鳥の羽根「待ちなさい、クロシュ」ヌッ

クロシュ「わっ……!」

不死鳥の羽根「今日、あなたはアイスに決闘を申し込むつもりでしょう? それなら今は不死鳥の力を温存した方が良いわ」

クロシュ「で、でも……はやく、聖女さんたちに……」

不死鳥の羽根「大司祭は形を取り戻したばかりで少し混乱しているわ。ここで自分のことや、王都やロイエ教の現況を把握してからでも遅くはないはず。彼の持っている情報についても、ここで私たちが聴取できる」

クロシュ「!」

不死鳥の羽根「逸る気持ちはわかる。でも全てを救いたいなら、適切な行動を心がけなさい」

クロシュ「ん!」


大司祭「……つまり、どういうことだ?」

クロシュ「えっと……あとで、復活……する!」

大司祭「わからん……」

 ☆大司祭復活の準備が整いました
  不死鳥の力を使っても良さそうな時に復活させます

 ◇
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 19:33:57.23 ID:kNzgELLZo
消えかけの魂の欠片状態でも残っていた意志が娘達の心配だったんだなぁ……
933 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 20:30:11.35 ID:JHupTsEL0
―王都セイントレア 地下水路

 地下水路「」ザァザァ

クロシュ「……」

妖精「クロシュ……アイスに決闘を挑むって本気なの?」

クロシュ「ん」

妖精「でもあいつ、ものすごく強いよ。クロシュ一人じゃ厳しいんじゃ……」

クロシュ「……でも……きっと、こういうやり方じゃなきゃ……アイスちゃんは、納得しない……」

妖精「そういうものなのかなあ……」


 シュタッ

アイス「……きたよ」トコトコ

黄スライム『ボクは……立ち会いスライムだよ!』モニョモニョ


クロシュ「アイスちゃん……」

妖精「じゃあ、互いに賭けるものについて確認しよう。まずこっちが勝った場合――アイスはクロシュに同化させられてもらう、で良いね?」

黄スライム『うん! アイスちゃん、抵抗しちゃだめだよ?』モニョモニョ

アイス「まけないし……。アイスがかったら……クロシュは、カリスのところにもどって……いっしょう、アイスのこぶん……。いい……?」

クロシュ「う、うん……」


妖精(……最悪の場合、物陰で待機しているイリスたちに乱入してもらってクロシュを奪還しなきゃならないけど……そうなったらアイスの説得は限りなく絶望的になる……。どうにかクロシュ一人の力で勝てるような策を考えないと……!)


どう戦う?
↓1〜 先取3票
1.炎・光で速攻
2.水・盾で防御重視
3.風・雷で柔軟に
4.相手の作る氷と同化する
5.運命に身を任せる(運命賽−1)
0.自由安価(票数は内容ごと)
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 20:33:32.95 ID:FQ/pi48yO
4

運命賽の使い時かもしれないけど。
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 20:33:36.06 ID:zFN8BgCK0
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 20:37:19.93 ID:PjdHCB1aO
0迷彩魔法で翻弄
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 20:42:02.80 ID:Ry6xAaYbo
4
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 20:42:18.02 ID:kNzgELLZo
運命賽迷うが
3
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 20:44:41.25 ID:+UG8u5/Yo
5
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 20:49:40.38 ID:IfIRw+o80
5
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 21:05:41.49 ID:k+G5PE0cO
5
942 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 21:19:06.65 ID:JHupTsEL0
 石の賽「」コロン―



クロシュ「……同化は……使わない……」

妖精「ええっ!? ちょ、ちょっと!! そんなんじゃ絶対に勝てないよ!!」

クロシュ「決闘は……自分の、ちからだけでするもの……。アイスちゃんも……自分の力だけ……だから、わたしも……」グッ


アイス「……」

黄スライム『んわわ……クロシュちゃん……』

アイス「……」


 ――戦闘開始 アイス――

 ★アイスが〈冷獄〉を発動!
  毎ターン相手のコンマ-10累積!!

◇自陣(勇気+10)
・不死鳥化しない

◇敵陣(力量差+80)
・冷獄(毎ターン相手のコンマ-10累積)

↓1コンマ(合計-70)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 21:21:21.83 ID:FQ/pi48yO
00きてくれ!
944 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 22:17:50.61 ID:JHupTsEL0
 ポン!

トカゲクロシュ「」シュタタッ!!


黄スライム『わ! クロシュちゃんがトカゲになった!』モニョニョ

妖精「あれは反映魔法を使った擬態……! でもそんなんじゃ――」


アイス「……」スッ

 瞬間凍結「」ギンッ!!

氷漬けトカゲクロシュ「」カチンコチン

アイス「よわ……」


背後のスライムクロシュ「!」モニョッ!

アイス「えっ、今氷漬けに――」

 ベチンッ!!
 氷の障壁「」ピキピキ…

スライムクロシュ「〜〜…!!」モニョニョ…!!

アイス「あぶな……ど、どうやって……あっ」


氷漬け分体スライムクロシュ「」カチンコチン


アイス「分体……!」

分体スライムクロシュ「!」モニョッ!
分体大亀クロシュ「!」モニョニョッ!
分体カタツムリクロシュ「!」モニョニョニョッ!

 ピョンピョン!! ノシノシ モゾモゾ
  ベチンッ!! ドガッ!! モグモグ…
   氷の障壁「」ピシッピシッ…

     バリィンッ!!

クロシュ「氷、割った……!!」

アイス「ちょうしにのるな……!!」スゥ―

 パキッ――

氷漬け分体スライムクロシュ「」カチンコチン
氷漬け分体大亀クロシュ「」カチンコチン
氷漬け分体カタツムリクロシュ「」カチンコチン
氷漬けクロシュ「」カチンコチン


黄スライム『んわ、んわわっ……!』モニャニャ

妖精「くっ……!! 数で攻めても、あの広範囲の瞬間凍結じゃ……!!」


氷漬けクロシュ「」カチンコチン

アイス「……まけるに、きまってる。クロシュ……よわいくせに……」

氷漬けクロシュ「」カチンコチン

アイス「………」

氷漬けクロシュ「」カチンコチン

アイス「なんで……なにが、したかったの……」

 ベチッ
  パキッ…パキキ…

クロシュ「……みんなの、ちからで……かっても……。アイスちゃんは……きっと、わたしのこと……みとめて、くれないって……おもった……」

アイス「……」

クロシュ「だから……自分の、ちからだけで……かち、たかった……」ジワワ…
945 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 22:18:44.59 ID:JHupTsEL0

 ポロポロ…

クロシュ「…………わたし……カリスの、とこ……もどって……アイスちゃんの……こぶんに、なる……」ポロポロ…

アイス「……なんで」

クロシュ「……ほえ……」ポロポロ

アイス「なんで……カリスのとこから……にげたの……?」

クロシュ「………おぼえて……ない……。でも……みんな……ひどいこと、されたって……」

アイス「………」

クロシュ「………アイスちゃんは……ひどいこと……されて、ないの……?」

アイス「…………アイスは……カリスの、いちばんだもん……」

クロシュ「……そうなの……?」ポロポロ

アイス「………」

 ――カリス『はぁ〜ブラッドちゃんどこ行っちゃったのかなあ〜』
 ――カリス『新しい星属性の検体がどっかに落ちてたりしないかなあ〜』
 ――カリス『クロシュちゃんかぁ……! ブラッドちゃんを超える逸材かも……!』
 ――カリス『中庭の拡張? セインの頼みなら仕方ないか。ヘソを曲げられても困るし』
 ――カリス『ああ、あの子? 便利さでは一番かな。将来性はイマイチだけど。まさに佳作ね』

 ――『ああ、あの子? 便利さでは一番かな。将来性はイマイチだけど。まさに佳作ね』
 ――『便利さでは一番かな』

アイス「…………いちばん……だもん……」ジワ…

クロシュ「………」

アイス「……なんで……なんで、ブラッドなの……。セインなの……。クロシュ、なの……」

クロシュ「……?」

アイス「なんでっ……なんでっ……!!」

 ペチンッ!

クロシュ「っ」

アイス「なんでっ!!」

 ペチンッペチンッ

クロシュ「……」

アイス「なんで……よぉ……」ポロポロ

クロシュ「アイス……ちゃん……」


アイス「………同化……したいなら……して、けば……」ポロポロ

クロシュ「……?」

アイス「アイスが……いなくなったって……カリス……こまらない……」ポロポロ

クロシュ「……」

アイス「………どうせ……アイス……いらないこだもん……」ポロポロ
946 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 22:22:25.83 ID:JHupTsEL0

黄スライム『そんなこと、ない!!』モニョニョ!!

アイス「……?」ポロポロ

灰スライム『遅いから、来てみたら……アイス、泣いてるの……?』モニョモニョ

アイス「おまえ、たち……」ポロポロ

セイン「……アイスは、いらない子なんかじゃない。僕にとっては、アイスも大事な家族の一人だ。だから……そんな風に、自分を言うな」

アイス「………」グスッ


セイン「……クロシュ、ありがとう」

クロシュ「セインさん……」

セイン「アイスと……同化、できるか?」

クロシュ「うん……」

 ☆アイスの再現を覚えました

 ◆
947 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 22:36:18.06 ID:JHupTsEL0
―夜
 聖ヴァレリオ教会 宿泊室

 ポン!

再現アイスクロシュ「……」

クローディア「……はい、解析終わり」

 デロデロ…モニョモニョ…ポン

クロシュ「ん……」

クローディア「今の子の分も含めて、明後日の夜には間に合わせるわ。彼らの居住地への侵入はクロシュに任せて良いのよね?」

クロシュ「うん……」

クローディア「……何か浮かない様子ね。嫌なことでもあった?」

クロシュ「……アイスちゃん……カリスのこと……すきなのに……。カリスは……アイスちゃんのこと……道具に、してる……」

クローディア「………」

クロシュ「……わたし……カリス、許せない……。でも……アイスちゃんの気持ち……どうしたら、良いのか……わかんない……」

クローディア「………そうね……。でもだからってカリスを野放しにしても、アイスが救われるわけじゃない……。カリスに愛されたいという果たされない願いが、積み重なり……カリスの邪悪に利用されるだけ。それはわかるわね」

クロシュ「うん……」

クローディア「……今解析した感じだと、アイスはまだとても幼い子みたい。時が経てば……きっと、自分の置かれていた状況や、カリスのことについて、正しく理解できる日が来るわ。だから彼女を虐げるカリスを討つ。それが、今できる最善よ」

クロシュ「うん……!」

 ☆滞在14日目の行動終了時、解呪の術式が完成して救出イベントへ移行します
  アイスも含め、全員を助ける準備が整いました

 ◆
948 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 23:41:13.22 ID:JHupTsEL0
―王都セイントレア 滞在13日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:星霊の剣     盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:ブラッドランス  防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:蜥蜴一文字    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の刀     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*1       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*1       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   闇の欠片        精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中下   フリルワンピ水着    精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    フメイとアリシラの人形
魔導飯盒        ガラスのザリガニ    メルルの帽子
妨害魔力波発生装置   踊り子の双剣      溶岩石のアミュレット
属性大全        サボテンドラゴンの花  太陽のメダリオン
魔王図鑑        精霊のローブ      暗黒優待券
氷精の魔導書      精霊樹の杖[改]    冒険者証(ランク1)
ブラッドワイン*1   銀のナイフ       大魔女帝国渡航権
吸血鬼殺ワイン*1   ダイヤメリケンサック  かたたたきけん
魔術書「正負の属性」  パラサイトソード    大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼の日焼け止め               風船印のパラシュート
日蝕の傘                    ラティア勲章
大魔女サイン*1                ユーシリア王家の紋章
古代のセラミック
ステライト鉱石
晴れ乞い傘
チョコスムージー
ヒヒイロカネ
氷魔力結晶
魔導書「絶対零度」

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[4/5]
・最悪の未来を阻止する

◯努力目標
・カリスに造られた者たちを助ける
・戦争を阻止する
・大司祭を探す(達成!)
・枢機卿の悪事を暴く(達成!)
・レイの行方を追う(達成!)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/07] 魔法[06/07] 防御[00/07]
・イリス  杖術[03/06] 魔法[16/16]
・ミスティ 剣技[05/07] 魔法[11/16]
・ローガン 剣技[16/16] 魔法[06/08] 防御[07/08]
・エバンス 剣技[16/16] 魔法[07/08]
……………………………………………………………………………………
□王都セイントレア
王城:未探索
城下:教会、孤児院、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド
   中央広場、公園、学校、図書館、博物館、劇場、闘技場、未探索
……………………………………………………………………………………
□セクリエ・ロイエ
大聖堂、大聖堂別館、美術館、庭園、お土産屋、未探索、他
……………………………………………………………………………………
949 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 23:42:05.50 ID:JHupTsEL0
―朝
 聖ヴァレリオ教会 庭

不死鳥クロシュ「コッコッコ…」メラメラ

 再誕の炎「」ゴオオオッ

 カッ!!!

大司祭「うおおおっ!!?」アタフタ


僧侶「お、お、おとう……」

聖女「お父さま!!?!?」

大司祭「……!!?!? 聖女、僧侶……!?」

聖女「生きて……生きてたんですね……!!」ジワワ

大司祭「い、いや……生きていたというか……?」

僧侶「良かったです、お父様ぁ……!」ポロポロ


デロデロ教徒「んわわ〜! よかった、ほんとによかったです!」キャッキャ

妖精「感動の再会だね」

クロシュ「んへへ……」

 *
950 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/06/15(日) 23:43:19.60 ID:JHupTsEL0
聖女「――」グスグス
僧侶「――」ポロポロ
デロデロ教徒「〜〜!」キャッキャ
クロシュ「〜〜」キャッキャ


大司祭「さて……君たちは既に私のことや、世界樹の光のこと……世界めくれのことも知っているそうだな」

妖精「うん。聖女たちをあなたに会わせてあげたかったのもあるけど、あなたが日誌に書いたことを具体的に聞きたかったのもある」

大司祭「……聖女には伝えないでおいてくれるか? あの子に余計な罪悪感を背負わせたくない」

エバンス「おう。世界めくれについては何も伝えてないし、これからも伝える気はないぜ」

大司祭「助かる」

妖精「まず確認したいんだけど、あの日誌に書いてあることは真実なんだよね?」

大司祭「そうだ。20年ほど前に私が目の当たりにし、そして耳にした預言だ」

ミスティ「その預言は絶対に当たると言い切れるの?」

大司祭「……私は預言者ではないから、断言はできないが……当時のあの子が未来のことを口にすると、それは必ずその通りになった。私の覚えている限り、的中率は100%だ」

ローガン「ううむ……であれば、やはり楽観視はできませんな」

大司祭「それに――あの使徒様も、この与太話としか思えない話を信じてくれた。原理派の者でない君たちにはわからないかもしれないが、使徒様は極めて優れた星属性の力を持つ聡明なお方だ。彼女が信じてくれたこと、それ自体がある意味信用に値するものであると言えば、理解してくれるだろうか?」

妖精「まあ……使徒とももう話したよ。世界樹の光を寄越せって言われた」

大司祭「それこそが我らの目的だったのだからな。彼女に任せれば、世界めくれを阻止する為に世界樹の光を使ってくれるはずだ。枢機卿の力も弱まっている今、邪魔立てする輩はいまい」

妖精「うーん……世界めくれを阻止したいのは私たちも同じなんだけど……どうもあの使徒ってやつが信用できなくて」

大司祭「なんだと……」

妖精「今のところ、世界めくれの前兆なんて全くないんだよ。星脈の状態を確認できる世界樹の精霊もそう言ってるんだから、本当に全くないんだ。あるとすれば、誰かが人為的に発生させる場合くらい……んで、そんなことができる強い力は世界樹の光くらいなの」

大司祭「まさか……使徒様が世界めくれを引き起こすと疑っているのか……!?」

妖精「……状況的に、引き起こせそうなのが使徒くらいしかいないから……」

大司祭「なんだと……」

妖精「大司祭は他に何か知ってることないの? どうやって世界めくれが起こるか、とか」

大司祭「あの日誌に書いてあることが全てだ」

妖精「そう……」



クロシュ「……」

デロデロ教徒「おはなし……むずかしそう……!」

クロシュ「うん……」

デロデロ教徒「えへへ、でも良かった……僧侶ちゃんがあんな風に泣いてるとこ、初めて見ました」

クロシュ「んへへ……わたしも……」

デロデロ教徒「これから、いっぱい、いっぱい、家族で仲良くできるといいですっ」

クロシュ「うん……!」

デロデロ教徒「あっ、でもそうなったら……僧侶ちゃん、わたしのこと構ってくれなくなっちゃうかなあ……?」

僧侶「何をくだらない心配しているんです? 今の私はデロデロ派なんですから、これからもあなたをこき使うに決まってるじゃないですか」

デロデロ教徒「んわわ、僧侶ちゃん!」モニャニャ

聖女「あはは……お姉ちゃん、あんまり厳しくしちゃだめですよ」


 ☆努力目標「大司祭を探す」を達成しました


王都セイントレア滞在13日目。15日目に戦争と何かが起こりそうです
↓2〜4 自由安価 何をする?
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 23:43:46.06 ID:VyYRgbt7O
マリーから手紙が届く
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/06/15(日) 23:43:49.04 ID:zFN8BgCK0
ミスティ、イリスと本気の模擬戦。
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