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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】
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344 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 08:11:48.71 ID:OTu7iDILo
乙
ユーシリア到着まで長そうやな
345 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 10:09:49.62 ID:wr5lwC1qO
>>344
ちょっと移動時間の設定をミスってしまったかもしれません。
今日中にはユーシリアにたどり着ければなと思います。
346 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 10:10:25.52 ID:wr5lwC1qO
ーー旧チカーバ跡 廃墟の屋上
ガイ「……」
空中に浮かぶセイントレア王国「」
ガイ(夜でも空の色は赤黒いまま、暗さだけが強くなる……それでも星は見えるから、なんとも不思議な感覚だな)
サーシャ「……ここにいたんだ、ガイ」
ガイ「サーシャか……寝ないのか?」
サーシャ「こっちのセリフだよ。こんな所でどうしたの?」ストン
ガイ「中々寝付けなくてな。星を見ていた」
サーシャ「へぇ、意外だね。ガイのことだから、星なんて方角を知るには便利な物とかくらいにしか感じてないのかと思ってたよ」
ガイ「……これでも人並みの感情はあるつもりだ」
サーシャ「美味しいもの食べたときと、美人の人と関わったときくらいしか表情変わらないのに?」
ガイ「……そんなに変わるか?」
サーシャ「ふふっ、全然違うよ?お陰でガイに料理作るときはその表情を見れるように張り切っちゃうもん!さっきも結構変わってたよ?」
ガイ「たしかに美味かったが……その、恥ずかしいからあまり見ないでくれ」
サーシャ「あはは!!……でも、そういうガイの顔が好きだな。だって、いつも無理してるように見えるから」
ガイ「……無理、か」
サーシャ「うん。だからね、少しでも楽しくしててほしいなって。……私の料理でも、くだらないおしゃべりでもいいからさ」
ガイ「……そうか。なら、作り話につきあってくれるか?」
サーシャ「?……もちろん、いいよ。どんな話?」
ガイ「俺は……10年前、世界めくれが起きたときから、時を越えて今の時代に来た」
サーシャ「……うん」
ガイ「初めて見たこの世界は……俺が知ってる世界と大きく姿を変えていて……酷く混乱したものだ」
サーシャ「……ふむふむ、だいぶ壮大な作り話だね」
ガイ「……ああ、作り話だ」
サーシャ「でも……もし本当にそんなことがあったとしたら、すごく不安だったろうね。大事な人たちも、知ってる景色も全部なくなってて……」
ガイ「ああ。実際、一人だったら耐え切れなかったかもな。こうして今を生きていられるのも……サーシャ、君がいてくれたお陰だ」
サーシャ「……へっ!?」
ガイ「本当に感謝している……君がパーティに誘ってくれたとき、俺は心の底から救われた気がしたんだ」
サーシャ「……っ!?」ドキッ
ガイ「仲間になってくれて、ありがとう。サーシャ」
サーシャ「……も、もう……そんな真剣に言わないでよ……/// なんだか……こっちまで照れちゃうじゃない……」
ガイ「……とにかく、君にはとても……感謝しているということを知ってほしかったんだ……」
サーシャ「そ、そっか……!///」
星「」キラキラ
サーシャ「……ね、ねえ、ガイ?」
ガイ「……」zzz
サーシャ「あ、寝ちゃった……?ふふっ……こんな所で寝たら風邪引いちゃうのに……」
サーシャ「……でも、今日はこのままでいいかな」ボソッ
サーシャ「……えへへ」ギュッ
⭐︎サーシャに感謝の言葉を伝えました
347 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 10:11:21.95 ID:wr5lwC1qO
ーー???
遥か彼方の空に浮かぶ白い光「」ユラユラ
地上に瞬く無数の光「」チカチカ
ガイ「……どこだ?ここは……黒いスライムの夢とも違う……」
スライム達「」モニョモニョ
ガイ「周りは……大量のスライム……? ん……あれは……」
翡翠の賽「」キラッ
ガイ「やはり、この賽が……」
赤髪少女「……なんで人間がここにいるの?」
ガイ「君は……?」
赤髪少女「軽々しく話しかけんな。人間なんて、大嫌いだ」スッ
赤髪少女「ここから……出ていけ」バッ
◆
ガイ「ッ……!?」ガバッ
ガイ「あのまま眠って……夢、か……?」
チラッ
サーシャ「zzz」ガシッ
ガイ「……綺麗な寝顔だな……」スッ
ガイ「」バッ
ガイ(俺は何をしようとした!? サーシャは恩人だぞ!無防備な状態で髪になど……)
ガイ「……サーシャ、起きろ。もう戻った方がいい」ユサユサ
サーシャ「ん……あ、おはよう……ガイ」ニヘラ
⭐︎夢?を見ました
348 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 10:12:14.94 ID:wr5lwC1qO
ーー東王国平原
魔導車「」ブロロ……
サーシャ「へくしっ!……うぅ」
リーゼリット「風邪ひいたの?昨日はずっとテントに戻らなかったみたいだけど……」
サーシャ「うん、戻るのがちょっと億劫になっちゃって……」
リーゼリット「ふーん」
イーリン「大事に至らなければよいのですが。体を温める茶をあとで淹れますね?」
サーシャ「ありがとう、イーリンさん……」
ガイ「……」
リーゼリット「ねえねえ、ガイ。昨日サーシャと何してたの?」コソッ
ガイ「……何もしていないぞ」
リーゼリット「えー、ほんとにー?」ニヤニヤ
ガイ「……周囲を警戒しろ。ユーシリアが近づくにつれて危険な場所も増えてくるぞ」
リーゼリット「はいはい、了解しましたよ!」
移動2日目
↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
10-40 敵襲
41-65 場所発見(自由安価)
65-90 良いこと(自由安価)
91-00 旅は道連れ(コンマ)
349 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 10:16:55.75 ID:zGwZdczr0
ぽい
350 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 10:32:53.21 ID:DUlZw92hO
あ
351 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 10:34:26.49 ID:ROfmQ1XjO
先に敵襲が起きたことにします。
ちなみにいいことは何がおきましたか?
安価下1
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 10:41:25.23 ID:OTu7iDILo
ユーシリアの詳しい情報を得ることができた
353 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 11:21:49.82 ID:EjoPfTYIO
魔導車「」キキー
サーシャ「わっ……どうしたんですか、イーリンさん?」
イーリン「前方にバリケードが築かれています」
リーゼリット「……周りにいる人は、騎士のように見えるけど……装備が少しボロいね」
ガイ「……おそらくユーシリアの騎士だろう。内戦で負けた戦力がここまで逃げて野盗紛いに落ちたと見える。迂回はできるか?」
イーリン「可能ですが、さらに日数がかかるかと思います。このまま突破した方が速いかと」
ガイ「……わかった。サーシャとリーゼはここに残って俺とイーリンを援護してくれ。準備が出来次第、仕掛けるぞ」
イーリン「かしこまりました……お二人もよろしいですか?」
サーシャ「……あまり気は進まないけど、大丈夫です」
リーゼリット「準備完了……いつでもいいよ」カチャン
ガイ「よし……行くぞ!」
コンマ下1
01〜10 劣勢
11〜30 優勢
31〜00 勝利
閃光玉+10 残り2回
はさみうち+30 残り1回
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 11:24:20.45 ID:AyjFJ8zxO
よゆう
355 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 12:14:49.61 ID:EjoPfTYIO
敗残兵A「ん?なんか高速で近づいてくるぞ?」
敗残兵B「あ?どれだ?」
イーリン「」ダダダッ
敗残兵B「……随分速ぇな!?」
敗残兵A「魔族か……ここを突破するつもりだな?……戦闘態勢だ!敵は一人だが手強いぞ!用心してかかれ!」
パァン!パァン!
ドスッ‼︎
敗残兵C「うぅ……」ドクドク……
敗残兵D「ぐぁぁっ!……」ダラ-
敗残兵E「畜生!!!腕をやられた!!!」
敗残兵A「なっ……狙撃!?一人じゃないのか!?」
シュンッ
両手を挙げた敗残兵B「……わりい、隊長。どうにも俺達は戦う前から負けたみたいだせ」スッ
敗残兵Bの首筋に当てられた短剣「」キラッ
ガイ「……武器を捨てろ。なるべく殺しはしたくない」
両手を挙げる敗残兵A「……降参する。仲間の命だけはとらないでくれ」スッ
落ちた剣「」カラン
ガイ「話が早くて助かる……回復魔法を使える奴がいる。俺達に何もしないと約束するならお前達の仲間を回復させよう」
敗残兵A「わかった。もう騎士というには落ちぶれているが……騎士の名にかけて誓おう」
◆
356 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 12:15:21.47 ID:EjoPfTYIO
ガイ「確認したいことがあるんだが……まず、お前達はユーシリアの元騎士か?」
敗残兵A「……そうだ。元々は国境付近の警備を命じられていたが……内戦で敵も味方もグチャグチャになってな。俺達はそんな状況に嫌気がさして独立してここまで逃げてきたんだ」
敗残兵B「嫌気?……ハッ、もっと正直に言えよ。俺たちはただ使い潰されただけだ」
敗残兵A「……」
敗残兵B「皇帝派だろうが旧貴族派だろうが、結局兵士なんざ捨て駒だ……俺たちはもう御免だって逃げ出した。それだけだ」
イーリン「……なるほど。敗残兵、というわけですね」
サーシャ「そんな……でも、それじゃあユーシリアの国民は……」
敗残兵A「全部ではないが、巻き込まれて死んでいくだけだ。家も畑も焼かれ、徴兵され、あるいは略奪される……。俺たちが今こうして道を塞いでるのも、生き延びるためにはそれしか手が残されてなかったからだ。こんな身で言うのもアレだが、襲ったヤツには人道的な対処を施して逃している」
ガイ「……なるほどな。だからといって、通る者を襲っていい理由にはならないが」
敗残兵B「わかってるさ……だが、他に生きる術がねぇんだ」
リーゼリット「……今のユーシリアって……街や村はどうなってるの?」
敗残兵A「街はまだ形を保ってる所もあるが、外縁部はほとんど廃墟だ。兵士の詰所も空っぽ、治安も守られちゃいない。そういったところは盗賊と変わらん俺たちより酷いのが、あちこちで好き勝手している……帝都も小競り合いこそ起きているが、今のユーシリアじゃ一番平和だ」
敗残兵B「村はもっと酷ぇぞ。耕す奴がいねぇから畑は荒れ放題、兵に徴発されて食料は残らねぇ。しまいにゃ村人同士で疑心暗鬼になり って皇帝派か旧貴族派かで別れて争う始末だ」
ガイ「……なるほど。だが、帝都だけが保たれているのはなぜだ?」
敗残兵A「皇帝派と旧貴族派、両方の力が集中しているからだ。どちらも帝都を落とすわけにはいかない……それが唯一の抑止になってるんだろう」
敗残兵B「もっとも、裏じゃ捕虜の拷問や粛清なんかも日常茶飯事だ。俺たちがあそこで死ぬよりは……まだ野盗紛いの真似して生きてる方がマシってだけさ」
サーシャ「……そんな……」
イーリン「戦が長引くほど、民が疲弊するのは常です。被害は積もり、いつか取り返しのつかないものになるでしょう」
リーゼリット「……ガイ。わかってると思うけど……」
ガイ「……ああ。俺たちにはどうしようもない。世界樹の光を調べたらすぐに立ち去るべきだろう」
敗残兵A「……助けてくれて感謝する。だが俺たちは……もう、どこにも帰る場所がない」
敗残兵B「生き残るために、誰かを脅して奪うしかねぇんだ。……あんたらみたいに胸張って戦える奴らが、正直羨ましいよ」
サーシャ「……」
ガイ「行くぞ。ここに長居は無用だ」
イーリン「承知しました」
リーゼリット「……うん」
魔導車「」ブォン‼︎ ブロロ……
⭐︎ユーシリアの現状を知りました
357 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 12:22:58.03 ID:EjoPfTYIO
幕間
ーーユーシリア領 とある村
燃える家屋「」メラメラ……
大人の死体「」
子供の死体「」
騎士の死体「」
カキン‼︎……カキン‼︎
2本角の金髪騎士「らぁっ!!!」ブンッ
地竜「ギャオッッ!!」ダダダッ
鉄の槍「」ドスッ‼︎
反皇帝派騎士「がっ……くっ……皇帝の、犬め……」ガクッ
ドサッ……
2本角の金髪騎士「……」
竜騎兵団隊長「……よし、この辺りは制圧したな!クルツ!無事か!?」
2本角の金髪騎士→クルツ「隊長……俺達は無事です!」
地竜「グルル……」
竜騎兵団A「……チッ、まだ生きてやがったのかよ竜野郎が」
竜騎兵団B「おい、そんな言い方しなくていいだろ、仲間じゃないか!」
竜騎兵団A「はあ?冗談だろ?そうやって油断させといて後からバッサリやるつもりかもしれないぜ?」
竜騎兵団B「……クルツは悪竜じゃないだろ。それにクルツがいなきゃ今頃、俺もお前も殺されてたぞ」
竜騎兵団A「助けてくださいなんて頼んでねぇっつーの。竜人に助けられるくらいなら死んだ方がマシだったぜ」
クルツ「てめぇっ……!」
地竜「グルルゥ……!」
竜騎兵団隊長「よせ……クルツ、気にするな」
クルツ「でも、隊長……!」
竜騎兵団隊長「でもじゃない。ここは戦場だ……お前もくだらないことを言う暇があるなら生存者の捜索でもしろ!」
竜騎兵団A「チッ……了解」フイッ
クルツ「……ッ」ギリッ
竜騎兵団隊長「……クルツ、お前もだ。この辺りの生存者を捜索しろ」
竜騎兵団隊長「回復魔法の扱える者は重症者を優先的にーー」
クルツ「どうしてだよ、クソッ……」
地竜「グルル……」スリスリ
クルツ「……ああ、そうだな。アイゼン。俺達も生き残った人を探そう」ナデナデ
地竜→アイゼン「ギャオ!」
ヨタ……ヨタ……
子供「……お兄ちゃん……助けてくれてありがとう……」
クルツ「……!」
母親「あの……助けてくださり、ありがとうございました……」ペコリ
クルツ「……頭を上げてください。俺達は当然のことをしたまでです」
アイゼン「……ギャオ」フンス
クルツ(罵られても、疑われても……結局、俺にできることは戦って守ることだけだ。立ち止まってる暇はない。この戦場で、生き残るために武器を振るうしかないんだ……)グッ
358 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 12:33:20.15 ID:EjoPfTYIO
ーーユーシリア平原
イーリン「……ユーシリア帝国の領地に入りました。ここからは尚のこと、気を引き締めねばなりませんね」
サーシャ「さっきまでの草原と雰囲気が全然違う……。なんだか、空気が重たい気がする」
リーゼリット「街道の両脇、村があったはずなのに……全部、廃墟だね」
ガイ「戦場に近づいている証拠だ。生き残った者たちも、もう街には残っていないだろう」
サーシャ「……生きてる人はみんな、逃げたのかな?」
イーリン「一部は帝都に避難しているでしょう。しかし、そうした者たちも必ずしも安全とは限りません。内乱の余波が届かない場所は、もはや帝国には存在しませんから」
リーゼリット「……嫌な予感しかしないね」
ガイ「……気を抜くな。いつどこで戦火に巻き込まれるか、わからないからな」
移動3日目
↓1~2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
10-40 敵襲
41-65 場所発見(自由安価)
65-90 良いこと(自由安価)
91-00 旅は道連れ(コンマ)
359 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 12:35:26.71 ID:Rsnydr4JO
あ
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 12:37:57.24 ID:OTu7iDILo
こん
361 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 12:39:52.22 ID:EjoPfTYIO
再度、敵襲が先に起きたようです。
いいことは何が起きましたか?
安価下1
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 12:40:08.24 ID:vdzEekd00
イーリンが女子に格闘術を教えてくれた
363 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 14:58:03.46 ID:213ugnzOO
ドガァァァン‼︎
サーシャ「きゃっ!?な、何の音!?」
ガイ「……まずい、気づかぬうちに戦場のど真ん中へ踏み込んでいたか!」
ワー‼︎ワー‼︎ ガキン‼︎ガキン‼︎
皇帝派騎士「奴らは皇帝に仇す反逆者だ!邪魔する奴は全員斬れ!!!」
皇帝派騎士達「おおおおおおっ!!!」
旧貴族派騎士「未だに皇帝の肩を持つ相手に我らが負ける道理などない!恐れずしてかかれ!」
旧貴族派騎士達「おおおおおおっ!!!」
イーリン「……両派閥がここで衝突しています!このまま進めば確実に巻き込まれます!」
リーゼリット「ど、どうするの!?完全に戦場だよ!」
ガイ「くっ……退避は無理だ。周囲に散開している……全員、戦闘準備!俺達が無事に進むには、この乱戦を突破するしかない!」
ヒューン……ドスッ‼︎
サーシャ「ひっ!?矢がこっちに!」
リーゼリット「くっ……危ないっ!」パァンッ‼︎パァンッ‼︎
撃ち落とされる矢「」
皇帝派騎士「見ろ!あの魔導車!旧貴族派の傭兵どもだ!」
旧貴族派騎士「何を言うか!あんな装備は皇帝派が雇った裏切り者に決まっている!」
皇帝派・旧貴族派「「敵だ!討ち取れ!!」」
ガイ「……最悪だな。両方から敵認定か」
イーリン「来ます!数が多いですよ!」
サーシャ「うぅ……これじゃ完全に挟まれてるじゃん!」ギリリ……パシュッ‼︎
リーゼリット「落ち着いて!私たちは突破するだけだよ!」パァン‼︎パァン‼︎
ガイ「……よし!全員、真正面を切り開くぞ!下手に応戦して長引けば本当に取り囲まれる、速攻で抜けるぞ!」
魔導車「」ブロロ……
コンマ下1
01〜30 劣勢
31〜90 優勢
91〜00 会心
※状況的に閃光玉とはさみうちは使用しても効果が薄い為、使えません
364 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 15:01:03.76 ID:Rsnydr4JO
あ
365 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 15:16:36.72 ID:213ugnzOO
騎士達「」ワー‼︎ワー‼︎
魔導車「」ブロロ……
旧貴族派騎士「逃すか!!」ブォンッ‼︎
イーリン「くっ……!」
魔導車「」ギャリギャリギャリッ‼︎
ガイ「よく避けたな!イーリン!」ビュオオオッ‼︎
リーゼリット「……数が多すぎる!」バァンッ‼︎バァンッ‼︎
皇帝派騎士「があああっ!?」ドサッ……
サーシャ「……っ」ギリリ……
ガイ「躊躇するな、サーシャ!!!射たなければ俺達がやられる!!!」ゴゥッ‼︎
サーシャ「わかってるよ!でも……」
旧貴族派騎士「」ギリリ……
リーゼリット「しまった……弾切れだ……サーシャ!!!あの弓兵を射って!!!」カチッカチッ
サーシャ「!」パシュッ
首に矢がささる旧貴族派騎士「がっは!?、あ……」ドサッ……
サーシャ「!……ごめんなさい……」ジワッ
イーリン「サーシャ様!今の判断がなければ、リーゼリット様が討たれていました」
リーゼリット「そうだよ……ありがとう、サーシャのおかげで助かったよ!」バァンッ‼︎
サーシャ「……でも……私が殺したのは、人で……」
ガイ「覚えておけ。今は戦場だ。『生きるために戦った』……それが事実だ。それ以上でも以下でもない」
サーシャ「……ガイ……」
魔導車「」ブロロロロッ‼︎
イーリン「……話はあとです!突破を優先しますよ!」
コンマ下1
01-10 劣勢
11-00 勝利
366 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 15:24:41.33 ID:vdzEekd00
ど
367 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 16:12:16.14 ID:AR3iFphOO
皇帝派騎士「まだだ!奴らを逃がすな!!」
旧貴族派騎士「構うな!まずは皇帝派を叩けぇ!!」
ガイ「……今だ、抜けるぞ!!!」
イーリン「はい!」
魔導車「」ブロロロロッ‼︎
旧貴族派騎士「待てぇッ!!!」ダダダッ
ガイ「炎よ……!」ゴゥッ‼︎
ドガァァァン!
土煙「」モクモク……
イーリン「これなら……!」
魔導車「」ブロロ……
◆
ガイ「……切り抜けたか。全員、無事か?」
イーリン「私は問題ありません」
リーゼリット「私も大丈夫だよ。サーシャ、平気?」
サーシャ「うん……大丈夫、だよ……」ギュッ
ガイ「……命を奪うことに慣れる必要はない。むしろ、そのままでいいと俺は思う」
サーシャ「……ガイ……」
リーゼリット「そうだね。とにかく……みんなが無事でよかったよ」
魔導車「」ブロロ……
368 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 16:47:25.25 ID:7UFQZq11O
ーーユーシリア湖 湖畔
焚き火「」パチパチ……
サーシャ「……」
リーゼリット「サーシャ、お茶淹れたよ。ほら、飲んで」スッ
サーシャ「……ありがとう、リーゼ」
リーゼリット「……まだ気にしてるんでしょ。あの時のこと」
サーシャ「……うん。頭ではわかってるんだけど……人を[
ピーーー
]のって、やっぱり怖いよ」ギュッ
イーリン「……正直な心です。それは間違いではありません」スッ
サーシャ「イーリンさん……」
イーリン「ですが、いざという時に守る力を持たなければ、サーシャ様ご自身も、仲間を守ることもできません。そこで……もしよければ、護身術をお教えしましょうか?」
リーゼリット「護身術?」
イーリン「ええ。武器を持たずとも身を守る技、格闘術の一種です。私が得意とする分野でもあります」ニコッ
サーシャ「えっ……イーリンさんに?それは……」
リーゼリット「いいじゃん!やろうよ、サーシャ!何もしてないよりは気がまぎれるだろうしさ」
イーリン「では……まずは基本から。立ち方を教えます」スッ
サーシャ「立ち方……ですか?」
イーリン「はい。力む必要はありません。足を肩幅に開いて、片足を半歩後ろへ……そうです。腰を落として、重心をぶれないように」
サーシャ「こ、こう……?」
イーリン「少し右足を内側に……そう。今の方が安定します」
リーゼリット「へぇ~……見た目は簡単そうなのに、実際やるとバランスとるの難しいね」
イーリン「リーゼ様もどうぞ。護身は誰にでも必要なことです」
リーゼリット「え、私も!?……ま、まぁせっかくだからやってみよっかな」
イーリン「では次に、腕の使い方。相手に掴まれたときの外し方を……」ガシッ
サーシャ「わっ……えっと……どうすれば?」
イーリン「焦らず、掴まれた指の方向へ手をひねるように力を抜いて……はい、引き抜いて」
サーシャ「えいっ!……あっ、抜けた!」
イーリン「良くできました。力任せではなく、方向を利用するのがコツです」
リーゼリット「わ、私もやってみたい!」
イーリン「では、リーゼ様も」スッ
リーゼリット「えっと、こう?……あ、ほんとに抜けた!」
サーシャ「すごい……力で勝てなくても抜けられるんだ……」
イーリン「護身の基本は、勝つことではなく逃げられることです。ですが……いざという時に守るため、もっと応用も教えられますよ」ニコッ
サーシャ「……はい、お願いします!」
⭐︎イーリンがサーシャとリーゼリットに技術の一部を教えました
369 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 17:06:24.78 ID:7UFQZq11O
ーーユーシリア平原 街道
魔導車「」ブロロ……
ガイ「もうすぐでユーシリア帝国……か」
イーリン「ええ。あちらに見えるのがユーシリア帝都の検問所でしょう。この辺りは争いの形跡も無さそうですね」
リーゼリット「敗残兵の人達が言ってた通りだね……帝都は帝都でまた厄介そうだけど……」
サーシャ「……でも、こうして見るとこの辺りは普通の国みたい。畑もあるし、人も暮らしてる」
ガイ「普通、か……いや、目をよく見ろ。怯えと疲れが染みついている」
村人達「」コソコソ……チラッ
イーリン「皆、外から来る者を恐れているのです。いつ、火の粉が自らに降りかかるかわかりませんから……」
リーゼリット「……」
ガイ「……仮初めの平和だな。火種は消えていない」
移動4日目
下1コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
10-20 敵襲
21-50 物品発見(コンマ)
51-65 場所発見(自由安価)
65-90 良いこと(自由安価)
91-00 旅は道連れ(コンマ)
370 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 17:06:48.28 ID:vdzEekd00
あ
371 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 17:10:58.42 ID:7UFQZq11O
物品を見つけたようです
コンマ下1 物品
01~30 ガラクタ
31~60 消耗品
61~90 金品
91~00 自由安価(安価下2)
372 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 17:11:24.09 ID:13NN58G4O
あ
373 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 20:30:33.51 ID:C0KjPNrLO
ガイ「……止まってくれ、イーリン」
魔導車「」キキーッ
リーゼリット「どうしたの?」
ガイ「道端に……何か落ちてるようだ」スッ
◆
錆びた剣「」
血のついた兜「」
焦げ跡の残る旗「」
サーシャ「これ、騎士の装備……?」
イーリン「おそらく、戦闘の残骸でしょう」
リーゼリット「……でも、こんなの街道にそのまま残してあるなんて……」
ガイ「処理する余裕も、もう無いんだろう。誰も片付けられないまま……時間だけが過ぎているようだ」
サーシャ「……」ギュッ
イーリン「これもまた、仮初めの平和の影です」
サーシャ「……せめて。せめて、埋めてあげてもいい?」
ガイ「……ああ。俺も手伝おう」
リーゼリット「……私も」
⭐︎騎士の装備だったものを埋めました
374 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 20:32:19.90 ID:C0KjPNrLO
幕間
ーー旧貴族の屋敷 地下牢
灼髪オッドアイ美女「……」
封印の枷「」ジャラッ……
ガチャッ……キィー……
旧貴族派騎士A「へへっ、躾けの時間だぜ。大人しくしてたか?」
旧貴族派騎士B「竜が人間様に逆らった報いだ。今日もしっかり、身体に刻み込んでやるよ」ニヤニヤ
灼髪オッドアイ美女「ッ……!」ギリッ
旧貴族派騎士C「おいおい、睨むなよ。こっちはあの時の借りを返してるだけだぜ……お前が滅ぼした村の借りをな!!!」ブンッ
鞭「」ベチンッ‼︎
灼髪オッドアイ美女「ぐっ……それは私ではないと……何度言えば……ッ!」
旧貴族派騎士C「黙れ!お前ら竜のせいで俺たちの国がどれだけ酷い目にあったと思ってんだ!」ブンッ
鞭「」ベチンッ‼︎
灼髪オッドアイ美女「あぐっ!?」
旧貴族派騎士A「ククク……そうだ。俺たちにとっちゃ、お前が悪竜の娘ってだけで十分な理由になるんだよ」
旧貴族派騎士B「人間様に服従する悪竜……これ以上の屈辱はねぇな」
旧貴族派騎士C「力を奪われたら、ただの女か……10年前の化け物も、こうして捕まえられりゃ楽だったのによ」サワッ……
灼髪オッドアイ美女「ッ……!下郎共が……その汚れた手で触れるな!貴様らの暴虐、決して赦さぬぞ……!」
旧貴族派騎士B「おお、怖え!怖いから今のうちに楽しませてもらうとするか……」チュウッ……
灼髪オッドアイ美女「んんっ!?……ッ……!」ジタバタ
ガリッ
旧貴族派騎士B「……痛えっ!?こいつ、舌を噛みやがった!!!」ゲシッ ゲシッ
灼髪オッドアイ美女「ぐうっ!?ゲホッ、ゲホッ……」ドサッ
旧貴族派騎士A「ハハハッ!いい声だな……さあ、もっと俺たちを楽しませろ!」ガシッ
灼髪オッドアイ美女「……うぅ……あっ……」
◆
灼髪オッドアイ美女「……はぁ、はぁ……」ボロッ
旧貴族派騎士A「ふぅ……あー、スッキリした。また明日も来てやるから楽しみにしてろよ」
ガチャンッ……
灼髪オッドアイ美女(私は……争いに巻き込まれた村を助けただけなのに……どうして……)
灼髪オッドアイ美女(……母の罪は、私が背負わなければいけないの……?)ポロッ……
灼髪オッドアイ美女「……っ」グスッ……グスッ……
375 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 20:33:50.69 ID:C0KjPNrLO
ーーユーシリア帝都 城門
騎士達「」ガチャンッ
帝国騎士A「止まれ!これより先は帝都ユーシリアだ。身分と目的を明かせ」
魔導車「」キキッ
ガイ「……」スッ
リーゼリット(うわ……やっぱり緊張するなぁ)
サーシャ(……普通に答えれば大丈夫、だよね?)
イーリン「我らは旅の者です。帝都へと入るため、通行の許可をいただきたいのですが」
帝国騎士A「旅の者だと?……内戦の最中に、わざわざ帝都に来る理由は何だ」ジロッ
ガイ「……個人的な調査だ。戦に加担する意図はない」
帝国騎士A「調査……?怪しいな。最近はどちらの陣営にも傭兵崩れが雇われている。裏がないとは限らん……悪いが、荷を調べさせてもらうぞ」
帝国騎士A「……おい、こいつらの荷を調べろ」
騎士達「はっ!」ガサガサ
サーシャ「ちょっ……!」
リーゼリット「ちょ、ちょっと!私たち、怪しい物なんて持ってないよ!」
帝国騎士A「静かにしろ。……ふむ……特に問題はなさそうだな」
ガイ「……なら通してもらえるな」
帝国騎士A「待て」
ガイ「……なにか問題でも?」
帝国騎士A「君達は見た所、本当にこの内戦とは関係ないらしいな。手荒な真似をして申し訳ない」ペコリ
リーゼリット「えっ……あ、いえ……」
サーシャ(……あ、頭を下げてくれるんだ……)
帝国騎士A「知っての通り、現在ユーシリアは非常に危険だ。用事が終わったら速やかに出ることをオススメする……それと、帝都の中では迂闊な振る舞いはしない方がいいだろう」
イーリン「心得ました。ご忠告、感謝します」
帝国騎士A「……通れ」
騎士達「……」スッ
魔導車「」ブロロ……
◆
リーゼリット「ふぅ~……緊張したぁ。てっきりもっと突っかかられるかと思ったよ」
サーシャ「うん……でも、ちゃんと謝ってくれる人もいるんだね」
ガイ「……全ての騎士がどちらかの派閥についているわけではないようだな。帝都にいる者たちは、中立を装うことで均衡を保とうとしている……表面上は、だが」
イーリン「ええ。帝都は両派閥が睨み合う場でもあります。誰もが笑顔を浮かべていますが、その裏でいつ裏切りや密告があってもおかしくはありません」
リーゼリット「……怖いね。まるで綱渡りしてるみたい」
サーシャ「私たちも気をつけないと……」
376 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 20:35:20.45 ID:C0KjPNrLO
ーーユーシリア帝都
ワイワイガヤガヤ
サーシャ「……外とのギャップがすごいね」
リーゼリット「……まるで何も起きてないみたい」
イーリン「どうやら、帝都の一般市民は国外に出ることを禁じられているようですね。外の惨状を知られれば、不満が一気に爆発しかねませんから」
ガイ「なるほどな……だからこそ、帝都だけが平和に見えるのか」
サーシャ「それって……つまり、市民たちは内戦のことをよく知らないってこと?」
イーリン「ええ。知っていたとしても語ることを許されないのでしょう」
リーゼリット「……だからみんな、どこかぎこちないんだね」
ガイ「……まずは拠点になりそうな場所を探そう。光の探索はそれからだ」
サーシャ「うん……わかった」
どの辺りで拠点を探す?
安価下1
1 中央区近辺(現在地付近)
2 貧民街近辺
3 王宮近辺
4 自由安価
377 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 20:35:38.92 ID:OTu7iDILo
3
378 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 20:35:46.13 ID:Rsnydr4JO
4図書館に行く
379 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 20:59:11.26 ID:8SquqMG8O
ガイ「……王宮近辺で探そう」
サーシャ「えっ!?今すっごくピリピリしてるのに、危ないんじゃ……」
ガイ「……いや、だからこそだ。その辺りで何か問題が起きた場合、帝都内で争いが間違いなく起きるだろう。お互いに手は出しづらいはずだ」
リーゼリット「たしかに……逆に言えば、一番安全な場所でもあるってことだよね」
ガイ「ああ。何より、皇帝がすぐ近くにいるんだ。少なくとも俺は――皇帝自身が内戦を望んでいるとは思えない」
イーリン「……ふふ、理に適っていますね。では王宮周辺で宿を探すとしましょう」
◆
ーー帝都 ユーシリア 王宮近辺
鎧の音「」ガチャン…ガチャン…
サーシャ「……わ、すごい警備だね。街の方とは全然空気が違う」
リーゼリット「門の前にも槍を持った騎士がずらり……これじゃあ近づくのも大変そうだね」
ガイ「当然だ。皇帝の居所だからな……下手な真似をすれば一瞬で取り押さえられるだろう」
イーリン「さて、宿を探しましょう。この辺りなら商人も多く利用しているはずです」
◆
ーー帝都ユーシリア 高級宿
受付の使用人「いらっしゃいませ。当宿をご利用でしょうか?」ペコリ
サーシャ「わぁ……すごく綺麗……!まるで貴族のお屋敷みたい」キョロキョロ
リーゼリット「これ、絶対高いよ……大丈夫なの?」ヒソヒソ
ガイ「大丈夫だ。金はある……それに、ここなら警備も厳重だろう」
イーリン「ええ。王宮の近くであれば、不用意に騒ぎを起こす者もいませんからね」
受付の使用人「客室は2部屋でよろしいでしょうか? 夕餉は食堂にてご用意いたします。どうぞご安心してお寛ぎください」ペコリ
イーリン「ええ。ありがとうございます」
サーシャ「すごーい……絨毯ふかふかだし、シャンデリアまである!」
リーゼリット「……でも、なんだか落ち着かないな。貴族の人に見られてる気がする……」チラッ
イーリン「気のせいではありませんね。ここに宿泊している方々の多くは、帝都の有力者や商人でしょう。余所者かつ冒険者には自然と視線が向くでしょう」
ガイ「……構うな。目立ちすぎなければ問題はない」
現在はユーシリア帝国です(1日目)
何をする?
安価下1〜3
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 20:59:38.52 ID:vdzEekd00
図書館に行く
381 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 21:00:55.01 ID:Rsnydr4JO
酒場で情報収集
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 21:05:39.21 ID:BNc853RKo
貴族の屋敷があるエリアを調査
383 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 23:01:41.45 ID:xdbKwh+2O
ーー帝都大図書館
巨大な本棚「」ドン!
巨大な本棚「」ドン!
巨大な本棚「」ドン!
巨大な本棚「」ドン!
サーシャ「うわあ……凄い数の本だね……!」キラキラ
リーゼリット「ふふっ、気になる本がたくさんあるかもしれないけど、本来の目的を忘れないでよ?」
サーシャ「もちろん!世界樹の光に関する記録だよね。10年前の記録はどこにあるのかな……」
貴族服に身を包んだ中性的な人「……今、『世界樹の光』と仰いましたか?」
サーシャ・リーゼリット「!」クルッ
貴族服に身を包んだ中性的な人→ソール「失礼。耳に入ってしまいまして。私はこの大図書館の管理人代理、ソール・フォン・アイクライシウスと申します」ペコリ
リーゼリット「管理人……代理?」
ソール「ええ。本来の管理人は現在……国外に追放されているのです」
サーシャ「……それって、内戦と関係してるんですか?」
ソール「……ご明察です。パティさんーー本来の管理人は帝国の魔術顧問も兼任しておりまして……随分と長い間、この国に貢献していただいたのですが、その影響力を重く見た旧貴族派によって国外へと追放されてしまったのです」
リーゼリット「……それで、ソールさんが代理を?」
ソール「はい。管理人からの指名で現在の職務に就かせてもらっています……それで、世界樹の光に関する記録をお探しでしたね?」
リーゼリット「はい。歴史書か何か、そういった物はどこの棚にあります?」
ソール「……大変申し訳ないのですが、世界樹の光に関する一連の記録は閲覧制限がかけられておりまして一般の方には見せられないんです」
サーシャ「そんな……どうしても、ダメですか?」
ソール「はい……理由がどうあれ、世界樹の光にまつわる記録は危険視されております。その力はあまりに強大で、今はフォレスティナにしか存在しなくとも……ひとたび悪意ある者に利用されれば、また国を揺るがす悲劇を生むでしょう」
リーゼリット「……参ったな。せめて10年前に何が起きたかを調べることさえできればな……」
ソール「……それでしたら、私が知っている限りのことを口頭で教えることができますが」
サーシャ「え?世界樹の光が関連するのはダメなんじゃ……」
ソール「確かに、書物そのものはお見せできません。ですが……記録をすべて闇に葬ることが正しいとも思っていません」
ソール「国の未来のために知を求める者には、せめて口頭で伝えるくらいは、管理人代理として許されると考えています」
サーシャ「……ソールさん……」
リーゼリット「じゃあ……教えてください。10年前、この帝都で何が起きたのか」
384 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 23:02:14.45 ID:xdbKwh+2O
ソール「わかりました……まず、10年前の世界めくれが起きる少し前……その時期に世界樹の光が散らばったのはご存知ですよね?」
サーシャ「……はい、近くで見てました」
ソール「このユーシリアに落ちた光は地属性……当初、落ちた場所はわからないのですが、その光は一匹の竜が回収しました」
リーゼリット「……それで?」
ソール「その竜は光を利用して鉱物を生成し、自らの食料としていたようです。ただ、光の力の影響で地震や、作物の不作などが起こってしまいました」
ソール「それと同時並行的に……また別の脅威があったのですが、それ自体は世界樹の光の影響とはあまり関係……なくもないんですが、説明は省きます」
サーシャ(ちょっと気になるなぁ)
ソール「それである日、竜の討伐隊が編成され竜は討伐されたのですが……その際、世界樹の光は星に返還されたみたいですね」
リーゼリット「その場所ってどこかわかったりします?」
ソール「細部は存じ上げませんが……たしか、大山脈の鉱山だったと記憶しています」
リーゼリット「大山脈の鉱山……なるほど、ありがとうございます!」
ソール「もし調べに行くなら気をつけてください。あの辺りも騎士達が見張っていますから……」
⭐︎ソールから世界樹の光の話を聞きました
385 :
◆sIVlz2/mNs
[sage]:2025/08/24(日) 23:03:36.53 ID:xdbKwh+2O
本日はここまでです。
来週は再び土曜日になると思います。
それでは、また次回!
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 23:07:10.87 ID:OTu7iDILo
乙
10年前よりユーシリア大変そうだがどう解決までいけるかな
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 23:36:19.84 ID:a+Th/aIVO
星の光だけ目的とするなら国内情勢無視できるのよね
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/24(日) 23:46:40.60 ID:BNc853RKo
おつおつ!
野良の冒険者コンマで会えるのか!
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/25(月) 01:28:54.88 ID:CnJEfblGo
おつ
しかし彼ら(特にサーシャとリーゼ)が見て見ぬ振りなど出来るはずもなく…
390 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 06:49:01.74 ID:PJC91VfSO
>>386
>>387
実は目的を達成してすぐにユーシリア帝国を出ても何も問題ありません。その場合、ユーシリア帝国は大変な目にあってしまいそうですが、世界めくれの阻止には直接的に影響しないのでそのまま進んでしまうのも一つの手です。
もし解決を望むのであれば、どこかの勢力に属してその勢力の目的を達成するか戦争を当分出来なくさせるような行動をすれば解決はできるかもしれませんし、できないかもしれません。あくまで一例ですので、自由安価の際に色々試してみてください。
>>388
出会える冒険者達はそのときの状況や場所等を考慮しつつ、
>>1
の裁量で決めています。
黒髪と青髪の二人組は世界樹の光に関する手がかりを持っているので遭遇する可能性が高くなりそうです。
>>389
サーシャとリーゼリットに限らずガイとイーリンも心を痛めてはいますが、任務は任務と割り切っているようです。ユーシリア帝国の命運は彼等にかかっているかもしれませんし、かかっていないのかもしれません。
どういう結末を迎えるか、付き合ってくださると幸いです。
391 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 06:53:14.01 ID:PJC91VfSO
ーー帝都 酒場
ワイワイガヤガヤ……
店主「いらっしゃい!旅の方かい?何にする?」
イーリン「麦酒を一つ。……それと、最近の帝都の様子を伺いたいのですが」
店主「様子?……帝都は何も変わらんね。ここは平和そのものだよ!」
イーリン「……それは結構なことです」
ギィィ……
青髪ツインテールの小柄な竜人「」スタスタ……
酒場の客「竜人だ……」ヒソヒソ
酒場の客「またこの店に来やがったのか……」ヒソヒソ
シ-ン……
店主「おう、また来たのか。好きなとこ座んな!」
青髪ツインテールの小柄な竜人「悪いな。冷やしたラム酒をくれ」ストン
イーリン(ここの店主はそうでもなさそうですが……やはり、竜人の印象はよくないみたいですね)
青髪ツインテールの小柄な竜人「おや……あんたはここの人間じゃないな?こんな所で何してる?」
イーリン「お酒を飲みに来たんです。ユーシリアのお酒は美味しいと評判なので」ニコッ
青髪ツインテールの小柄な竜人「わざわざこんな状況のときに?……ククッ、おもしろい冗談だな」
イーリン「そういう貴方も、この国の出身には見えませんが……何者なんです?」
青髪ツインテールの小柄な竜人→ニナ「私はニナ・リバーサイド。魔導機械を作って売り歩いている職人であり、冒険者さ」
イーリン「……私はイーリン・クモウドといいます。ニナ様。こうして会ったのも何かの縁です、よければお話でもどうです?」
ニナ「構わないよ……それでイーリン、本当はこの国に何をしに?」
イーリン「雇い主の手伝いです。内容は守秘義務があるので話せませんが……しいて言えば、世界の為です」
ニナ「ククッ……世界の為、か。随分大きい目的だな?」
イーリン「ええ、酒の席の冗談だと思っていただいても構いません」ニコッ
ニナ「……冗談で言う目には見えないな」
イーリン「ご想像にお任せします」
店主「はいよ、お二人さん。注文してた酒だ」
麦酒「」ドン
冷えたラム酒「」ドン
ニナ「お、ありがと……じゃあイーリン、守秘義務があるならこっちから話してやろう」
イーリン「……お願いします」
ニナ「……私は元々テンペスターで魔導機械を作っていた。あそこは職人同士の競い合いが面白い街だったが……自律型魔導機械の製作に関わってから、嫌気が差してな。それからすぐに街を出て冒険者になったんだ」
イーリン「そうだったんですね……もしかして、製作に関わった魔導機械というのは精核を利用した物ですか?」
ニナ「……!知ってるのか」
イーリン「仕事柄、耳に入ることがありました。精核が何から作られているのかも……」
ニナ「……なら話は早いな。精核は命を閉じ込めて作られる核だ。妖精でも、人でも……命あるものなら何でも材料になる」
イーリン「……職人として、それを受け入れられなかったのですね」
ニナ「ああ。命を削る前提の技術なんて、私は御免だ……だから、自分が誇りを持てる物だけを作って売り歩いているんだ」
イーリン「……素晴らしい考えだと思います」
ニナ「そう言ってもらえると助かるね……イーリン、私はしばらく貧民街にいる。もし魔導機械が必要になったら来い。金はとるが、役に立つ物を作ってやろう」
イーリン「……ありがとうございます、ニナ様。そのときはぜひお願いします」
ニナ「ああ。任せてくれよ」
⭐︎酒場でニナと知り合いました
392 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 06:55:19.26 ID:PJC91VfSO
ーー帝都 旧貴族街
スタスタ……
ガイ(旧貴族の連中ならば、世界樹の光が落ちたときの状況を知っているかと思って来たが……案の定、騎士の姿しか見当たらないな)
ガイ(ここに冒険者の俺が長居していると怪しまれる……情報は得られそうにない。退散するか……)クルッ
旧貴族派騎士A「おい、今日も悪竜の所に行こうぜ」
ガイ(……悪竜?)
旧貴族派騎士B「あー……今日はいいや。最近ぶっ続けで行き過ぎて体力が持たん」
旧貴族派騎士A「ははっ!お前はもっと体力つけねえとダメだな!折角都合の良い女がいるんだぜ?死ぬかもしれん前に楽しんどかなきゃ損だろ」
旧貴族派騎士C「そうだな。俺達は明日には死んでても可笑しくねぇ……その前に、楽しめるうちは楽しんでおくさ」
旧貴族派騎士A「あーあ……竜なのが勿体ねえよなあ。あれだけ美人なのに……でも、お陰で何の憂いもなく楽しめるから、ある意味ツイてるか?」
ギャハハハ‼︎……
ガイ(……悪竜の娘?)
ガイ(世界樹の光とは関係ないかもしれんが……気になる話だな。覚えておこう)
⭐︎悪竜の娘の話を盗み聞きしました
393 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 06:58:03.26 ID:PJC91VfSO
ーー帝都ユーシリア 高級宿
ガイ「……さて、全員揃ったな。それぞれの収穫を整理しよう」
イーリン「はい。ではまず私から。世界樹の光に関する情報は得られませんでしたが……酒場で竜人のニナ・リバーサイドという職人と出会いました。彼女は魔導機械の技術者で、かなりの腕前を持っていると見受けられます。しばらくは貧民街に滞在するとおっしゃっていました」
リーゼリット「竜人の職人さん……?この国で活動するのはかなり危険そうだけど、肝が座ってるんだね」
イーリン「ええ。ですが、技術者としての矜持は確かなものです。必要になれば協力を頼めるかもしれません」
ガイ「……覚えておこう。サーシャ、リーゼ。二人は何か分かったか?」
サーシャ「うん。私たちは大図書館に行ったんだけど……世界樹の光に関する記録は、閲覧制限がかかってて見せてもらえなかったの」
リーゼリット「でも、その代わりに管理人代理のソールさんって人が少しだけ話してくれたよ。10年前、ユーシリアに落ちた光は地属性で、竜が回収して鉱物を生成してたんだって。その影響で地震や不作が起きてたんだけど……最終的にその竜は討伐されて、光は星に返還されたらしいよ」
サーシャ「場所は大山脈の鉱山だって……細かい場所まではわからないんだけど……」
ガイ「……なるほど。大山脈か。だいぶ絞り込めたな」
イーリン「ガイ様は何か得られたましたか?」
ガイ「……大した収穫はないが、旧貴族の騎士達の会話を盗み聞きした。悪竜の娘と呼ばれている人物が囚われているらしい……世界樹の光とは関係ないかもしれんな」
サーシャ「悪竜の娘……?気になるね……」
イーリン「……いずれにせよ、調査を進めるには大山脈を調べる必要がありそうですね」
リーゼリット「大山脈の方にも騎士がいるらしいから、行くなら準備してからにしよう」
ガイ「ああ。そうだな……」
394 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 06:59:38.39 ID:PJC91VfSO
幕間
ーー帝都 旧貴族派本邸 会議室
旧貴族派貴族A「陛下は我らを軽んじ、平民や異種族を重用している!もはや我らが声を上げねば、帝国は沈む!」
旧貴族派貴族B「今こそ兵を集め、皇帝派を打ち払うべきです!」
ザワザワ……
長髪青コートの初老男性「静粛に」スタスタ
一同「……!」バッ
長髪青コートの初老男性「楽にしてくれ……諸君。帝国の繁栄を願うのなら、無謀な戦は避けるべきだ。血を流す先にあるのは荒廃でしかない。皇帝に不満はあろうとも、民の安寧を壊してはならん」
旧貴族派貴族C「しかし公爵閣下……!あまりに悠長では?陛下は改革を推し進めている。待っていれば我らの立場は削がれる一方ですぞ!」
長髪青コートの初老男性「だからこそ、我らが歯止めとなるのだ。己が利益のために剣を振るうのではない、帝国のためにな」
旧貴族派貴族C「……承知しました」ペコリ
旧貴族派貴族C(……あの老いぼれが何を言おうと、流れは止まらん。皇帝派を打ち倒す機会は近い……)
旧貴族派貴族C(幸い、我らには外からの後ろ盾もある。閣下に黙っていても……事は進むさ)
395 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 07:00:29.63 ID:PJC91VfSO
ーー帝都ユーシリア 高級宿 食堂
柔らかそうなパン「」
湯気の立つスープ「」
サーシャ「……!ん~っ、おいしい!」モグモグ
リーゼリット「最近はずっと警戒しながら食事してたしね。こうして普通にご飯食べられるだけで幸せだよ」モグモグ
ガイ「……少し気が抜けすぎじゃないか?」
イーリン「ですが、常に気を張っていても疲れてしまいます。気を抜けるときは気楽にするのがいいでしょう」
ガイ「……そういうものか」モグモグ
リーゼリット(ガイ、口の端にパンくずついてる……)プッ
ガイ「……どうした?何か可笑しかったか?」
リーゼリット「ううん……なんでも、ないよ……」プルプル
ガイ「……?」
サーシャ「ふふっ……ガイ、口にパンくずついてるよ」
ガイ「……なっ」パッ
リーゼリット「ぷっ……あはははは!」
ガイ「リーゼ……分かってて黙ってたな」
リーゼリット「だって……く、くふふっ……耐えられなかったんだもん……!」
イーリン「……仲がよろしいことで」ニコッ
現在はユーシリア帝国です(2日目)
何をする?
安価下1〜3
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 07:01:05.20 ID:+0l/6UDU0
路地裏を探索
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 08:17:05.64 ID:EIVQof31o
宮殿内に侵入
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 08:37:29.27 ID:r1i/icvzO
どの勢力に荷担するか見極めるという方針をかため、まずは皇帝派について知る
399 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 17:04:46.11 ID:7yjvVb1VO
ーー帝都ユーシリア 高級宿 ガイの部屋
コンコン……
ガイ「……誰だ?」
サーシャ「私だよ」
ガチャ
ガイ「サーシャか。どうかしたか?」
サーシャ「その……少し話したいことがあって」
ガイ「……わかった。中に入ってくれ」
サーシャ「お邪魔します……意外と部屋、綺麗に使ってるんだね」
ガイ「まあな……それで、話とは?」
サーシャ「うん……帝都に来てからずっと考えてたんだ……今のまま、この内戦を放っておいたらこの国はどうなっちゃうのかなって……」
ガイ「……サーシャ、俺達の目的は今も続いている世界めくれを止めることだ。そのために必要な世界樹の光の残滓を集めている。ただでさえ重大な任務を背負っている上に、内戦にまで首を突っ込んだところで俺達ができることなど……たかが知れている」
サーシャ「……そう、だよね。でも……もし放っておいたら、この国の人たちはずっと苦しみ続けるんだよね?笑って暮らしてる人たちの裏で、血が流れてるなんて……それを見て見ぬふりするのは、やっぱり嫌だよ」
ガイ「……」
サーシャ「ガイは……何とも思わないの?」
ガイ「思わないわけじゃない。だが、俺たちは旅の余所者だ。この国の揉め事に首を突っ込めば、光探しはさらに遠のく」
ガイ「……だが、放っておけばこの国の混乱が俺達の目的を妨げることになるかもしれない。俺達だけならばできることは少ないが……どこかの勢力の支援ぐらいはできるだろう」
サーシャ「……!それじゃあ……」
ガイ「まだ決まったわけじゃない。イーリンとリーゼリットはいるか?」
サーシャ「うん、まだ部屋にいるよ」
ガイ「一度集まろう。呼んできてくれ」
◆
リーゼリット「……それで、この国の情勢に肩入れしよう、ってことだね?」
サーシャ「……うん。世界樹の光を探すのが目的なのは変わらないけど……このまま内戦を放っておくわけにはいかないって思うの」
リーゼリット「……そっか。サーシャらしいね」
ガイ「俺も同意見だ。目的は変えない。だが、この国の混乱が俺達の行動を妨げるなら、いずれにせよ避けては通れん……俺達の手に負えなくなったときは光の調査だけして脱出する」
リーゼリット「……うん。それでいいと思うよ」
イーリン「なるほど。つまり我々は、世界樹の光の探索を進めつつも、どこかの勢力に手を貸すことで帝都の安定化を図る、ということですね?」
ガイ「ああ。そこで一度、全員で話し合って方向性を決めたいんだが……2人はそもそも内戦に首を突っ込むことに賛成してくれるか?」
リーゼリット「……私は賛成。だって、もし誰かが苦しんでるのを見て見ぬふりしたら、絶対に後悔すると思うから」
イーリン「……私は現実的に考えます。世界樹の光の探索が第一。ですが……その過程で協力できる勢力があれば、利用する価値はあるでしょう。帝都の安定は、我々にとっても利点になりますから」
サーシャ「リーゼ、イーリンさん……ありがとうございます!」
ガイ「……よし。なら決まりだな。俺達は光を追うと同時に、帝都の情勢にも目を向ける。どの勢力に手を貸すかは――これから見極めよう」
イーリン「では、まずは皇帝派の情報から探るのがよろしいかと。現皇帝はこの国の象徴……彼の考えを知ることが、今後の行動の指針になります」
ガイ「ああ。皇帝派を調べれば、この国がどこへ向かおうとしているのかも見えてくるだろう」
リーゼリット「……旧貴族派の方は、正直あまり信用できそうにないしね」
サーシャ「うん。皇帝様がどんな人なのか、ちゃんと知りたい」
ガイ「決まりだな。まずは皇帝派の情報を探る。そこからどう動くかを考えよう」
⭐︎ユーシリア内戦に干渉することにしました。
400 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 17:05:13.64 ID:7yjvVb1VO
ーー帝都ユーシリア 王宮近辺
ガイ「とはいったものの、どうやって調べたものか。こんなところで道すがら聞いたところでどちらかの派閥の敵だと思われて警戒されるのがオチだろうしな……」
リーゼリット「……やっぱり、監視も多いね」ボソッ
周囲を警備する騎士たち「」
サーシャ「うぅ……視線が刺さる……」
イーリン「城門前には皇帝派の騎士が詰めているはずです。少し立ち止まって様子を伺うだけでも、得られる情報はあるかもしれません」
ガイ「……下手に話しかけず、観察か」
サーシャ「……いっそのこと侵入するとか?」
リーゼリット「そんなことしたら捕まっちゃうよ……透明にでもなれたら話は別だろうけどね」
イーリン「……いえ、アリかもしれませんよ?あそこを見てください」スッ
門を通してもらう商人「」ペコリ
ガイ「……なるほど、商人のフリをして入るのか」
リーゼリット「でも……ちゃんと許可証みたいなのを持ってるんじゃない?ただの格好だけじゃすぐに怪しまれると思うけど」
サーシャ「そっか……どうすればいいんだろう?」
イーリン「商人や下働きの護衛を請け負う依頼人と接触できれば自然に潜り込めます。あるいは、貧民街でそういう抜け道を知っている者を探すか……」
リーゼリット「どうして貧民街?」
イーリン「貴族街や商人街は監視が厳しく、余所者にはすぐ目が光るでしょう。しかし、貧民街はその網の外にあります。役人も騎士も寄りつかず、影の情報や裏の道はああいう場所に集まりやすいものです」
サーシャ「なるほど!だからこそ、裏口を知ってる人もいそうってわけですね」
ガイ「……足がかりを作るか。直接潜り込むのは危険が高すぎるな」
リーゼリット「でも、あそこで交代してる騎士の態度を見て。市民にはすごく丁寧に接してる。少なくとも来る者全てを疑うって感じじゃないよね」
サーシャ「うん……国境にいた人たちとは全然違うね……」
ガイ「……皇帝派が民を守ろうとしているのは確かなようだな。そこが手がかりになるかもしれん」
⭐︎王宮への侵入を一旦諦めました
401 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 17:06:38.11 ID:7yjvVb1VO
ーー帝都 貧民街 路地裏
リーゼリット「というわけで貧民街に来たわけだけど……」
サーシャ「……同じ帝都でも、ここの雰囲気は全然違うね」
イーリン「エリオス皇帝はこの辺りの待遇を良くしようとしましたが、その施策に着手すると同時に派閥争いが勃発してしまい、ここは後回しにせざるを得なかったようですね」
ガイ「……この辺りは騎士も避けている。派閥争いには巻き込まれないだろうが、別の危険がある。離れないように気をつけろ」
サーシャ「……うん、わかった」
リーゼリット「……さっきから誰かに見られてるみたい。姿は見えないけど……」
足元に出現する黒い魔法陣「」ヴォンッ‼︎
リーゼリット「魔法陣!?みんな、離れてーー」
消えるリーゼリット「」フォンッ
ガイ「ッ!?敵襲か!」シャキン
サーシャ「そんな……リーゼ!!!」
イーリン「落ち着いてください、サーシャ様。あの魔法陣……危害を加えるようなものではないようです……」スッ
イーリン「……そこか」グルンッ
イーリン「ラァッ!!!」ブォンッ‼︎
現れる黒髪ボブの少女「わぁ!!!???」
ガイ「」シュンッ
ガイ「止まれ。動いたら[
ピーーー
]……!」ガシッ
喉元に突きつけられた短剣「」キランッ
黒髪ボブの少女「わ、わ!ごめんなさい、閉じ込めた人は返すから!!!命だけは!!!」
402 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 17:07:06.15 ID:7yjvVb1VO
イーリン「……なぜ、このようなことを?」
黒髪ボブの少女「ごめんってば!ちょっとイタズラしただけなのに、こんな本気で来られたら怖いよぉ……!」
サーシャ「イタズラ!?リーゼをどこにやったの!?」
黒髪ボブの少女「お、落ち着いて!私の魔法で封印しただけ!ほら!」パンッ
魔法陣から出てくるリーゼリット「わっ!」ドサッ
サーシャ「リーゼ、無事!?」ダッ
リーゼリット「サーシャ……?確か私、魔法陣を踏んで……?」
サーシャ「よかった……」ギュッ
リーゼリット「……心配かけちゃったみたいだね。みんな、私は大丈夫だよ!」
イーリン「無事みたいですね……それにしても、封印魔法ですか。悪戯で使うには少々度が過ぎてますね……貴方は何者で、目的はなんです?正直に答えない場合、命の保証はしかねます」ゴゴゴ
黒髪ボブの少女→ヌル「ひぃ!?私はヌル・シールっていう只のイタズラ好きの悪魔なんだってば!」ジタバタ
ガイ「悪魔だと?」ギリィッ‼︎
ヌル「いたたた!!!そ、そうだよ!!!」
サーシャ「……ほんとに、ただのイタズラだったの?」
ヌル「ほんとほんと!!私、怖がらせるのは好きだけど……命を取るつもりなんてないよぉ!」ブンブン
リーゼリット「……ガイ、離してあげて」
ガイ「……いいのか?」ギリギリ
ヌル「いだだだだだだ!!!」
リーゼリット「うん……本当に反省してるみたいだし」
ガイ「……わかった」パッ
ヌル「ふー……本当にごめんなさい。ちょっと驚かせたかっただけなんだよぉ……」
サーシャ「……それでリーゼがいなくなって、私たちがどれだけ心配したと思ってるの!」
ヌル「うぅ……ごめん……もうやらないってば……」
ガイ「口だけでは信用ならんな」
イーリン「……もっともです。ヌル、と言いましたね?あなた、相当な力を持っているでしょう」
ヌル「え?そ、そんなことないって!私なんか路地裏でちょっとイタズラして暮らしてるだけだもん!」
リーゼリット「……まあ、もういいじゃん。ほらサーシャ、無事だったんだから」
サーシャ「……うん。でも、もう二度とやっちゃだめだからね?」
ヌル「はーい……それで、貴方たちはどうしてここに?」
◆
403 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 17:08:29.85 ID:7yjvVb1VO
ヌル「なるほど……それで、貴方達はここに王宮へ入る方法を探しに来たってわけか」
サーシャ「そうなの。ヌル、何か知らない?」
ヌル「うーん……正規かどうかは知らないけど、王宮に出入りしてる組織の人達は知ってるよ」
ガイ「何?それはどんな組織だ?」
ヌル「魔族連合と小鬼っていう二つの組織がここにはあるんだけど……」
リーゼリット「魔族連合は聞いたことあるけど……小鬼?」
ヌル「小鬼は元々、この辺りに住んでた寄る辺のない子供達の集団だったんだけど……騎士同士の小競り合いが起きるようになってからはこの辺りの自警団みたいなものになってるんだよ」
サーシャ「子供達が……自警団……?」
ヌル「全員がそうじゃないけどね。例えば、リーダーの人とかは大人だし……あいつら、路地裏の隅から隅まで知り尽くしてる。王宮へ潜り込む抜け道も、多分あいつらなら知ってるんじゃないかな」
ガイ「なるほど……魔族連合の方は?」
ヌル「魔族連合は元々、この国で虐げられていた魔族達を纏めていた組織なんだけど、今は竜意外の差別はそんなに酷くないでしょ?今は外から来た人達のかけこみ寺みたいな所になってるよ」
イーリン「ふむ、道理で。ニナ様が貧民街を拠点に選んだ理由がわかりましたね」
ヌル「もし、どっちかの組織に案内してほしければ私がするよ!イタズラのお詫びも兼ねてね。小鬼のリーダーはいるかわからないけど……」
ガイ「……」
どうする?
多数決 下1〜3
1 魔族連合
2 小鬼
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 17:09:34.70 ID:+0l/6UDU0
1
405 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 17:14:41.34 ID:7RJAimGzo
1
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 17:17:00.53 ID:NcFv8w+co
1
407 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 21:10:00.17 ID:qjAVmhhaO
ガイ「魔族連合に案内してくれ」
ヌル「わかった!じゃあ、ついてきて!」ガシッ
ガイ「……おい、手を引っ張るな!繋がなくても見失わないから離してくれ!」
サーシャ(私まだ手つないだことないのに……!)
リーゼリット(サーシャがすごい表情してる……)
ヌル「えへへー!この辺りは路地が入り組んでるから、案内役の私の手を離しちゃダメなんだからね!」
ガイ「いや、だから離せと言ってる……!」グイグイ
サーシャ(ず、ずるい……!わたしだってそんな風に自然に……)
リーゼリット(あーあ、サーシャ、完全に顔に出てるなぁ……面白いから黙ってよっと)ニヤニヤ
イーリン「……まるで子供に振り回される保護者ですね」クスッ
ヌル「ほらほら、こっちだってば!置いていくぞー!」グイグイ
◆
408 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 21:10:29.19 ID:qjAVmhhaO
ーー魔族連合集会所
ヌル「ヒューベルトさん、お客さん連れてきたよ!」
雷鳥の男「おや、ヌルさん。ここに顔を出すとは珍しいですね」
イーリン「はじめまして。私はイーリンと申します。あなたが魔族連合の長でしょうか?」
雷鳥の男→ヒューベルト「ええ、そうです。ヒューベルトとお呼びください……我々に何か御用ですか?」
ガイ「王宮に入りたいんですが、我々は正規の手段を持っていないんです」
ヒューベルト「王宮に……目的はなんです?」
サーシャ「……今、この国では皇帝派と旧貴族派とで派閥が別れて争っているのはご存知ですか?」
ヒューベルト「ええ……悲しいことです。魔族への差別はエリオス様のお陰でかなり暖和されたものの、その改革がまた新たな火種を作ってしまうとは……」
ガイ「……俺達は、この内戦に介入しようと思っています。それで、いずれかの勢力に荷担しようと思いまして」
ヒューベルト「この内戦に?……とても正気とは思えませんね」ギロ
リーゼリット「……!」
ヒューベルト「無関係の旅人が、この帝都の争いに首を突っ込む。それは命知らずか……あるいは、何かの策謀か」
ガイ「……どちらでも構いません。ただ、この混乱が長引けば俺達の目的にも支障が出るんです」
サーシャ「帝国の人を助けたい気持ちは本当なんです!放っておいたら、この国の人はずっと苦しんでしまう……」
ヒューベルト「……理想論だけで人は救えませんよ」
イーリン「承知しています。我々はただ、やれることをやっておきたい……それだけです」
ヒューベルト「……口だけでなければいいのですが」
ヒューベルト「皇帝陛下には恩義があります……素性も知らぬ、初対面の相手を簡単に王宮へ通す訳にはいきません」
ガイ「……当然ですね」
リーゼリット「どうすれば信用してもらえますか?」
ヒューベルト「そうですね……あなた方の力と誠意を示してもらいましょう」
サーシャ「力と……誠意……?」
ヒューベルト「我々は皇帝陛下に恩義があります。しかし同時に、軽率に外から来た旅人を信じることもできない。……ですから、ひとつ依頼を果たしていただきたい」
イーリン「依頼?」
ヒューベルト「この貧民街を脅かす者たちがいます。旧貴族派に雇われた私兵か、あるいはただの無法者か……いずれにせよ放置すれば、いずれこの国の未来に禍根を残すでしょう」
ガイ「……それを潰してこい、ということか」
ヒューベルト「ええ。あなた方が本当に口先だけの旅人ではなく、行動できる者だと示していただければ……皇帝派、旧貴族派、あるいは他の勢力を選ぶにしても、少なくともあなた方を信用に足る者として迎える準備ができます」
リーゼリット「……なるほど。どちらに付くかはまだ決めていなくても、信用だけは得られるわけだね」
ヒューベルト「その通りです……それで、返事はどうしますか?」
ガイ「……引き受けます。詳細な内容を教えてください」
ヒューベルト「……話が早くて助かります」
ヒューベルト「件の者たちは、おそらく旧貴族派が雇った私兵でしょう。表立って動くことはありませんが、夜ごと貧民街に現れては住人を脅し、食料や金品を奪っている。抵抗すれば暴力を振るい、時には命を奪うことさえある……」
サーシャ「ひどい……!」
ヒューベルト「彼らは王宮に近い一角に根城を構えていると報告を受けています。しかし、我々魔族連合はあくまで中立の立場をとっています。大々的に行動すれば、どちらかの派閥に肩入れしたと見られかねない……。だからこそ手出しできずにいるのです」
イーリン「……だから、我々に?」
ヒューベルト「ええ。あなた方なら、我々に縛られず動ける。帝都に混乱をもたらしているその火種を摘んでいただきたい」
ガイ「具体的な数は?」
ヒューベルト「十数名ほど。鍛えられた兵士も交じっていますが、組織立った軍勢ではありません。ただ、彼らの背後に旧貴族派の騎士がいる可能性があるので……注意は怠らないでください」
リーゼリット「……なるほど。小規模だけど、侮れない相手ってことか」
ヒューベルト「そういうことです。これを果たせば……あなた方を信用に足る者として迎えることを約束しましょう」
⭐︎魔族連合から依頼を受けました
409 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 21:11:07.25 ID:qjAVmhhaO
ーー帝都ユーシリア 高級宿
ガイ「……魔族連合から受けた依頼、内容は貧民街を脅かす者たちの排除だったな」
イーリン「ええ。彼らは王宮に近い一角に根を張り、民を脅し、時に暴力で従わせている……」
サーシャ「それってつまり……相手は人間か魔族になるんだよね?」
リーゼリット「……そうなるね」
サーシャ「……本当に殺さなきゃいけないの? 止めたり、追い払ったりじゃダメなの?」
ガイ「……相手は旧貴族派に雇われた私兵かもしれんが、肩書き上は騎士だ。内戦も長く続いているようだし、命のやり取りに迷いはないと見る。甘さを見せれば……逆に命を奪われるのは俺達だぞ」
イーリン「それに、彼らをただ追い払うだけでは、また戻ってくる可能性が高いでしょう。完全に根を絶つには……[
ピーーー
]しかない、というのも事実です」
サーシャ「……」グッ
リーゼリット「でも……もし[
ピーーー
]のが嫌なら、私達なりのやり方を考えてもいいんじゃない? 全員[
ピーーー
]んじゃなくて、首謀者だけ捕らえるとか」
ガイ「……その場合、依頼の達成難易度は大きく上がるだろう。どんな選択をするにせよ、覚悟はしておくべきだ」
サーシャ「……覚悟、か……」
現在はユーシリア帝国です。(3日目)
何をする?
安価下1〜3
※魔族連合からの依頼を行う場合は、殲滅と捕縛のどちらかを記入して、依頼を行う旨を記載してください。
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 21:12:35.02 ID:l5o/KX23O
ニアに魔道車を戦闘用に改造してもらう
411 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 21:21:03.86 ID:q3OwIe3rO
ソールに宮廷の主要人物の情報を事前に聞いておく
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 21:22:19.61 ID:03NCyldm0
小鬼と接触してみる
413 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 23:09:37.67 ID:jvE2cJzgO
ーー帝都大図書館
リーゼリット「こんにちは……ソールさんいますか?」
ソール「リーゼリットさん。私に何か用でも?」
リーゼリット「はい。ソールさんに聞きたいことがあって……」
ソール「私に答えられるものであれば。お茶を淹れますね」
リーゼリット「ありがとうございます」
◆
リーゼリット「実は、宮廷にいる人たちについて知りたいんです」
ソール「宮廷の人たち、ですか?」
リーゼリット「はい。皇帝陛下を中心に色々教えて頂ければな、と……」
ソール「そんな畏まらなくても教えますよ。それに、前まで宰相をやっていたのでそれなりに教えることができると思います」
リーゼリット「えっ!?ソールさんって宰相やってたんですか!」
ソール「ええ。以前話した世界樹の光の事件が終わった後、すぐに辞めてしまったんですが……それでは、皇帝陛下のことから話しましょうか」
ソール「皇帝陛下……エリオス様は、一言で言えばまさしく名君です。人柄は温厚でありながら強い信念を持ち、この国を破滅の縁から救い上げた方。改革の道を歩む上で反発は避けられませんでしたが……その結果が今の内戦となってしまった。だからこそ、誰よりも心を痛めておられるでしょう」
ソール「次は……大勢いるんですが、最近の情勢に関わる主要な人物だけ話しますね」
ソール「まずは現宰相、クラウディア・ロスチャイルド。彼女はかつてのセイントレア王国から来た異例の宰相で、世界めくれの際に祖国を失った悲劇性をも巧みに利用し、帝国復興に莫大な資産を投じて立役者となりました。有能で、陛下をよく支えてはいますが……帝国を軍国化へと導こうとする傾向があり、それが内戦の火種の一つにもなっています。彼女は皇帝派ではありますが……純粋な皇帝派とも言い難い人物ですね」
ソール「次に、旧貴族派の代表格ライオネル・ランドフォード公爵。代々皇帝に忠誠を尽くしてきた家柄ですが……彼自身は現皇帝の改革に失望し、反発する貴族たちを取りまとめています。清廉で礼節を重んじる人物ですが、派閥の先鋒に立っていることで、民衆からは旧貴族の象徴と見られていますね。もちろん彼は旧貴族派です」
ソール「そして……シルバークロース・ゴールドマン。彼は帝都の混乱を利用して儲ける死の商人です。宮廷に直接出入りすることもあるほど一部の上層部と癒着しており……彼の存在がこの内戦をさらに長引かせる要因の一つでしょうね。彼は派閥に関係なく武器を売り渡しているようです」
ソール「……こんなところでしょうか。お役に立てましたか?」
リーゼリット「ええ、ありがとうございます」
ソール「ところで……こういったことを聞くのは野暮かもしれませんが、もしかして内戦に関わろうとしているのですか?」
リーゼリット「……!」
ソール「隠さなくても大丈夫ですよ。私はもう政から離れた身……あなた方をどうこうする気もありません。ただ、元宰相として少し気になっただけです」
リーゼリット「……私たちは世界樹の光を探すために動いています。それが第一の目的です。でも……この国の人々が争いで苦しんでいるのを、見て見ぬふりはできないと思っていて……」
ソール「……なるほど。素敵な考えだと思います」
リーゼリット「……ソールさんは、この内戦はどうすれば終わると思いますか?」
ソール「難しい質問です。皇帝陛下は理想を掲げすぎて反発を招き、旧貴族たちは過去の権威に縋りすぎている。両者が歩み寄るのが最善ですが……現状それは夢物語でしょう」
ソール「……ただ、皇帝派か旧貴族派か……二つの選択肢しかないと思い込まない方がいいですよ」
リーゼリット「え……?」
ソール「表に出てはいませんが、別の考えを持つ人々もいるのです。民の声を重んじる者たちが」
リーゼリット「民の声……?」
ソール「今は詳しくは申しません。ただ……この国にとってまた別の道があることだけは、覚えておくといいでしょう」
リーゼリット「……わかりました」
⭐︎ソールから宮廷の主要人物の話を聞きました
414 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 23:11:10.33 ID:jvE2cJzgO
ーー貧民街
魔導車「」キキーッ
ニナ「ん?こんな所で魔導車を見るとは思わなかったな……貧民に見せびらかしたい貴族の趣味か?」ガチャガチャ
イーリン「」スタッ
ガイ「」スタッ
サーシャ「」スタッ
ニナ「……イーリンか!後ろにいるのは……仲間か?」
◆
イーリン「ニナ様。仕事の依頼に参りました」
ニナ「ククッ、早速だね。勿論いいよ。客は後ろの2人かい?」
ガイ「……あなたが、ニナさんか。俺はガイという。よろしく頼む」
サーシャ「私はサーシャです、よろしくお願いします!」
ニナ「ガイに、サーシャね……よろしく。それで、何を作ってほしいんだ?」
ガイ「……既製品の改造はできるか?」
ニナ「ああ、なるほど。それであの魔導車に乗ってきたわけか。どこを弄ればいい?」
イーリン「あの魔導車を戦闘用に改造したいんですが、可能でしょうか?」
ニナ「戦闘用に改造ね……ククッ、面白い依頼じゃないか」ニヤリ
ニナ「私は命を削る道具は大嫌いだが……武器そのものを忌避してるわけじゃない。使い方次第で、人を守る盾にもなるからな」
ガイ「……なるほど」
ニナ「ククッ……さて、あんた達が求めるのは火力か?それとも防御力を優先するか?」
サーシャ「えっと、両方はできないんですか?」
ニナ「予算と重量と用意できる材料の都合でね。全部盛りは無理なんだ……すまんね」
サーシャ「そうなんですね……どっちがいいかな?」
ガイ「そうだな……」
どうしよう?
安価下1
1 火力優先(魔導車を利用した戦闘時のコンマに補正+10)
2 防御力優先(魔導車を利用した戦闘時に劣勢を一度無効)
415 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/30(土) 23:14:43.65 ID:EIVQof31o
1
416 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 23:41:42.68 ID:jvE2cJzgO
ガイ「火力を優先させたい」
ニナ「わかった。それじゃあ少し待っててくれ」
チュイーン‼︎ガガガ‼︎カンカン‼︎ガチャガチャ……
魔導車・改「」キランッ‼︎
ニナ「ふぅ……どうだ?中々いい出来だろう。魔導砲塔をつけてみた。サービスで整備もしておいたぞ」
サーシャ「わぁ……見た目が厳つくなったね……この銃みたいなのが魔導砲塔?」
イーリン「魔導砲塔……これは一体どういう物なんです?」
ニナ「魔翌力を流すとその魔翌力の属性にあった性質の攻撃をする砲塔だ……ただし、出力は馬鹿みたいに高い。小さな火球を飛ばす程度なら誰でも扱えるが、大砲みたいな一撃を撃ちたいなら相応の魔翌力量が必要になる」
イーリン「なるほど……魔翌力供給者の力量次第というわけですか」
ニナ「それと、砲塔は回転式にしてある。車体の向きを変えなくても狙えるから、追撃や迎撃にも使えるはずだ。上空も狙えるぞ」
ガイ「これを使うときはどうすればいい?」
ニナ「狙って、魔翌力をこめて引き金を引くだけだ。魔翌力を込めずとも、魔導車の動力を利用して撃つこともできる。その場合、威力は固定されてしまうがな」
ニナ「そうそう、車そのものの機動力も若干だが落ちている。砲塔を積んだ分だけ重量が増えてるからな」
サーシャ「そっか……やっぱり一長一短なんだね」
ニナ「当然だ。万能なんて存在しないさ……本音を言えばな」
ガイ「……?」
ニナ「こういう砲塔だって、人を[
ピーーー
]ためじゃなく、人を守るために使われてほしいんだよ。例えば街を襲う魔獣を撃退したり、崩れかけた道を吹き飛ばして避難路を作ったりな」
イーリン「……なるほど。技術をどう使うかは持つ者次第、ということですね」
ニナ「そういうことだ。私は、作った物が人を助ける場面に立ち会うときが一番嬉しいんだ。だから、あんた達がこれをどう使うか……技術者としては気になるところだな」
ガイ「……覚えておこう。ありがとう、ニナ」
サーシャ「……うん。私たちなら、きっと大丈夫だよね」
ニナ「ククッ、また何かあればよろしくな」
⭐︎魔導車を戦闘用に改造してもらいました
417 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/30(土) 23:43:38.01 ID:jvE2cJzgO
本日はここまでです。
明日は小鬼のリーダーと遭遇するところから始めたいのりーだー。
それでは、おやすみなさい。
418 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 00:08:52.05 ID:9/eOlEpJo
乙
セイントレアは滅びてるのね
王都が浮翌遊しちゃっただけというわけではなく
419 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 00:17:58.06 ID:Ft565yZ1O
ほんとに外の輩に滅茶苦茶にされる国だこと
420 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 00:45:34.87 ID:NgZ/j2KBo
おつ
どの勢力にも怪しい影があるなぁ…
やはり恒例の第三勢力か
421 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 13:34:28.57 ID:SfROEZ03O
>>418
王国は宙に浮かんで滅亡しているようです。
>>1
の力量不足により分かりづらくて申し訳ありません。アルバさんの設定に書かれている状況がわかりやすいかもしれません。その他、わからないこと等あれば質問ください。
>>419
元スレの頃も外から来た人に好き放題されていましたね。ユーシリアには外側から干渉される何かがあるのかもしれません。
>>420
皆様のお陰でとても混沌とした状況を作り出せました。
>>1
としては是非とも解決に向かってほしいところですが、どうなるかはこの先の展開次第です。お付き合いください。
422 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 13:34:55.91 ID:SfROEZ03O
ーー貧民街 路地裏
サーシャ「イーリンさん、心なしか楽しそうだったね」
ガイ「ああ。魔導車の運転が好きなんだろうな……慣らし運転をしてくると言っていたから今日は宿にしばらく戻ってこないだろう」
サーシャ「見かけによらず、意外な趣味だよね」
ヌル「……おや?お二人さん。また会ったね〜」
サーシャ「ヌル!まさかまたここでイタズラしてるんじゃ……」
ヌル「流石に懲りたからやってないよぉ……それで、またこんなところに何しにきたの?」
ガイ「……小鬼と接触しようと思ってな」
ヌル「ほうほう、見聞を深めようってわけね?それじゃあ暇だし、また私が案内してあげるよ!」
ガイ「……恩に着る。だが、普通に案内してくれればーー」ガシッ
ヌル「わかってるってば〜!さ、ついてきて!」グイッ
サーシャ「ちょ、ちょっと……また引っ張るの!?」ガシッ
ガイ「!?……サーシャまで腕を掴まなくてもいいんじゃないか?」ズルズル
サーシャ「いいの!ヌル、案内して!」
◆
423 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 13:35:25.13 ID:SfROEZ03O
ーー貧民街 小鬼の拠点
ヌル「ミント〜?いる〜?」
ヒューベルト?「おや、ヌルさん。こんにちは、お茶でもいかがですか?」
サーシャ「えっ、ヒューベルトさん!?魔族連合の人なんじゃ……」
ヒューベルト?「……実は小鬼のリーダーも兼任しているんですよ。それにしても、私が魔族連合の人だとよくわかりましたね?」
ガイ「……俺たちは初対面じゃないはずだが」
赤髪の騎士「……ミント、その人達が混乱するだろ?」スタスタ
ガイ(ユーシリアの魔法騎士?なぜここに……)
ヒューベルト?「ふふっ、初めて会う人はやっぱり驚かしたくなっちゃって……」ググググ……ポン‼︎
黄緑髪の女性→ミント「初めまして、私が小鬼のリーダー、ミントだよ!」
サーシャ「わっ!?姿が変わった!?」
ヌル「ミントの能力だよ。魔法かどうかはわからないけど、すごいよね!」
ガイ「……魔法騎士がなぜここに?」ザッ
赤髪の騎士→フレン「そう構えないでほしいな。僕はフレン、フレン・ディアスだ。派閥争いには何も関係していないよ……個人的にここに入り浸っているだけさ」
ミント「フレン、いつも来てくれるのは嬉しいけど王宮を離れて大丈夫なの?」
フレン「僕1人が抜けた所で王宮の守備は弱くならないよ……それで、ここらじゃ見ない顔だけど君達は?物見遊山で来た冒険者には見えないけど……」
ガイ「……俺はガイ。小鬼のリーダーに頼みがあって来たんだ」
サーシャ「サーシャです。突然押しかけてごめんなさい」
ミント「全然いいよ!ようこそ、小鬼へ。ここじゃ明らかに敵対してる人意外は誰でも歓迎してるからね!」
フレン「それで、ミントに頼みたいことって?」
ガイ「俺達は皇帝派のことを詳しく知りたい……その為に王宮に入りたいんだが、正規の手段を持っていなくてな。小鬼は王宮に出入りしていると聞いた」
フレン「……そうなの、ミント?」
ミント「えへへ……ロシュとかルクリリさんからおやつもらえたりするから、よく行ってるよ!」
フレン「……それは正規の手段なんだよね?」
ミント「……」ニコッ
フレン「はぁ……さっきはああ言ったけど、王宮の守備が不安になってきたよ。他の人に見つかったら只じゃすまないよ?」
ミント「でもマーズさんが怒りにこないから実質フリーパスだよ!」
フレン「まったく……ミントは相変わらず自由だなぁ」
ガイ「……つまり、非正規の手段で王宮に出入りしている訳か」
ミント「あはは……まあ、そうなっちゃうね」
サーシャ「それなら魔族連合の人の依頼をこなして正規に入った方がいいかもね……」
フレン「僕としてもその方がありがたいかな……ミントはまだしも、見知らぬ人が王宮にいたら確実に捕まえなきゃいけなくなるからね……」
ミント「まあ抜け道は沢山知ってるから、入りたくなったら言ってね!」
フレン「あんまり教えないでほしいんだけどな……」ポリポリ
フレンとミントと何か話す?
安価下1〜2
424 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 13:38:06.08 ID:0eU8aGLKO
ヌルについて聞く
425 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 13:52:40.14 ID:zrqBxIDBO
まだ竜だけ差別されてる理由を聞く
426 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 16:24:10.55 ID:GSg3A4oUO
サーシャ「そういえば、ヌルって魔族連合と小鬼のことを知ってるみたいだけど、どっちに所属してるの?」
ヌル「ん、私はどっちでもないよ?しいていうなら……路地裏派?」
ミント「パティさんが国外に追放されてから元々大図書館で働いてたのに抜け出してきて気がついたら路地裏に住み着いてたんだよね」
サーシャ「パティさんって……あの図書館の本当の管理人さんのこと?」
ヌル「そうだよ。今は魔族国に亡命しているけど……平和になったら戻って来てくれないかな」
フレン「……きっと戻ってきてくれるよ。あの人はこの国が好きだからね」
ガイ「……悪魔は契約によりこの世界に顕現すると聞いている。ヌルはどんな契約をパティと結んだんだ?」
ヌル「あー……それはね、退屈させないでほしいってお願いされたの」
サーシャ「……えっ?それだけ?」
ヌル「そうだよ!パティさん、すっごく本の虫でさ。ずーっと机に向かって本を読んでるんだもん。だから退屈しないように、話し相手になってくれって契約で呼ばれたの」
サーシャ「……そんなゆるい契約を結んだの?」
ヌル「契約は契約!私だって全力で退屈させないようにしたんだから!」ドヤッ
フレン「イタズラしたらその分はパティさんにしっかり怒られてたけどね」
ガイ「……意外と、前の管理人は愉快な人だったのかもな」
ヌル「それ、パティさんが聞いたら全力で否定するかも」
427 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 16:25:43.91 ID:GSg3A4oUO
ガイ「話は変わるが……なぜ竜や竜人への差別は続いている?エリオス皇帝によって差別は撤廃されたんじゃないのか?」
フレン「それはそうなんだけど……10年前の悪竜が起こした一連の出来事は知っているかな?」
サーシャ「悪竜……?それって、討伐隊が編成されたときの話ですか?」
フレン「そうそう。あのときは僕は子供だったから覚えていることは少ないんだけど、改めて説明させてもらうよ」
ガイ「頼む」
フレン「まず、10年前に起きた悪竜事変は様々な要因が重なって起きたことなんだけど、その中でも極めて影響力が高かったのがその悪竜がやったことなんだ」
サーシャ「たしか、世界樹の光を利用した影響で地震とか不作とかで大変だったんですよね。ソールさんから聞きました」
フレン「そっか。それじゃあ悪竜が2匹いたことは知ってる?」
サーシャ「えっ……2匹、ですか?」
フレン「うん、一匹が今サーシャちゃんが言ってくれた方で……もう一匹が先代の皇帝を殺し、魔族を陽動してユーシリアを混乱させ、挙句の果てには竜牙兵の軍団でこの国を滅ぼそうとしたんだ」
ミント「あのときは大変だったな……クロシュ達がいなかったら私、死んでたかも……」
ヌル「パティ様も大変そうだったな……」
ガイ「……それで、竜と竜人に対する差別だけがなくならない訳か」
フレン「うん。みんな、悪竜と他の竜は別の存在だってわかってるはずなのに……酷く苦しめられた記憶が、まだ人々に残っているんだ。だから今でも、竜や竜人を見るといつかまた敵になるんじゃないかって恐れる人が多いんだよ」
サーシャ「……なんだか、悲しいね」
ミント「皇帝サマも印象をよくしようと竜騎兵団を作ったり頑張ってるけど、結果は芳しくないみたいだし……」
ヌル「世知辛いよね……平和にならないかなぁ」
◆
428 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 16:26:37.44 ID:GSg3A4oUO
ミント「夜はあまり貧民街に近づかない方がいいよ。ウチの奴らで見回っているとはいえ、旧貴族派のタチの悪い奴がウロつき出すからね」
フレン「ミントも気をつけてくれよ?確かに君は強いかもしれないけど……まだ若い女の子なんだから」
ミント「……心配してくれるの?」
フレン「当たり前だろ!」
ミント「……ふふ、ありがと。フレンがそう言ってくれると、ちょっと嬉しいかも」
フレン「ッ……///」
ガイ「……フッ」
サーシャ「」ニコニコ
ヌル(はやくくっついちゃえばいいのに……)
ヌル「それじゃあ2人は私が安全な所まで案内してあげるよ」
サーシャ「ありがとう、ヌル」
⭐︎小鬼のリーダーと接触しました。
※ミントに頼めば非合法な手段で王宮に侵入できます。
429 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 16:32:26.60 ID:GSg3A4oUO
ーー帝都ユーシリア 高級宿
イーリン「ふぁぁ……」
リーゼリット「イーリンさんが欠伸をするなんて……珍しいね」
イーリン「昨日は少々はしゃぎ過ぎてしまいました……行動に支障はないので、おかまいなく」
サーシャ「無理しないで寝てきてくださいよ、私達だけでも大丈夫ですから!」
ガイ「……」
ガイ(今日はどうしようか)
現在はユーシリア帝国です。(4日目)
何をする?
安価下1〜3
※魔族連合からの依頼を行う場合は、殲滅と捕縛のどちらかを記入して、依頼を行う旨を記載してください。
430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 16:34:21.97 ID:F70rzkxL0
ヌルやニナ、ミントやフレン達をお風呂に誘う
431 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 16:36:09.79 ID:9/eOlEpJo
依頼受託捕縛
432 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 16:37:51.48 ID:bRGqa0nxO
帝国の武器庫破壊しよ
433 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 21:14:53.87 ID:taziltXPO
ーー帝都 王宮近辺
ガイ「……もう一度確認しておくぞ」
ガイ「これから狙うのは旧貴族派に連なる屋敷だ。だが、目的はあくまで制圧じゃない。騎士や兵を無闇に[
ピーーー
]必要はない……可能な限り、生かして倒す」
リーゼリット「……本命は取り仕切っている指揮役を捕らえること……だね?」
ガイ「ああ。そいつを捕らえ、できるだけ速やかに脱出する……それが俺たちの任務だ」
サーシャ「うん……大丈夫、わかってるよ」
ガイ「ケガを負わせることは構わん。相手の後ろには騎士団がついているはずだ。回復魔法の使い手も何人かはいるだろう」
ガイ「それと忘れるな。俺たちはいずれの派閥にも属していない。ここで荒事を起こせば、両方から目をつけられる……この辺りの宿も、しばらくは使えなくなる覚悟をしておけ」
リーゼリット「……後戻りはできない。そういうことだね」
ガイ「ああ……準備はできたか?」
サーシャ「……いけるよ」
リーゼリット「私も大丈夫。イーリンさん、準備は大丈夫?」
魔導車・改「」ブォンッ‼︎
イーリン「ええ……準備完了です。いつでも行けますよ」
ガイ「よし……行くぞ!」
魔導車・改「」ブロロ……
◆
434 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 21:18:24.32 ID:03pl/PJIO
ーー旧貴族の屋敷前 踏破率[0/10]
魔導車・改「」ブロロロ……‼︎
雇われ旧貴族派騎士A「おん?……おい見ろ、魔導車が走ってきてるぞ」
雇われ旧貴族派騎士B「ホントだ……って、速すぎないか!?こっちに突っ込んで来るぞ!!!」
魔導車・改「」ギュウウウン……
魔導砲塔「」ガガガガガガッ‼︎‼︎
割れる窓「」バリィィン‼︎
壊れる扉「」ドォン‼︎
雇われ旧貴族派騎士A「がはっ!?」バタッ
雇われ旧貴族派騎士B「うげぇっ!!」バタッ
魔導砲塔「」シュウゥ……
雇われ旧貴族派騎士A・B「」ピクピク
サーシャ「……し、死んでないよね!?」
ガイ「……多分な。気絶はしてるが致命傷じゃない」
リーゼリット「ニナさん……凄いのを作ってくれたね。ちょっと凶悪すぎる気もするけど……」
イーリン「今ので十分に注意を引きましたね……音を聞きつけて、この屋敷の騎士達が集まってきます。ここからが本番です」
ガイ「……全員、気を引き締めろ。指揮役を捕らえたら即撤退だ。行くぞ!」
コンマ下1
↓1コンマ
01-10 踏破率+2強敵
11-60 踏破率+2敵襲
61-80 踏破率+4敵襲
81-00 踏破率+4囚人を発見
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 21:21:44.86 ID:0eU8aGLKO
あ
436 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 22:02:05.59 ID:I10nVEWhO
ーー旧貴族の屋敷 踏破率[4/10]
タタタッ……
倒れた雇われ騎士達「」
サーシャ「もしかして……魔導砲塔でこの辺りの人達は倒しちゃった?」
イーリン「そのようですね……もしかしたら指揮者は安全なところに逃げたかもしれません」
ガイ「障害が少なくなるのは好都合だ。いそうな場所を捜索するぞ」
リーゼリット「……?みんな、止まって!」
サーシャ「わっ……とと。リーゼ、どうしたの?」
リーゼリット「今……誰かの声が聞こえた気がする……」
イーリン「声? しかし、この辺りで動ける人はいないはずですが……」
リーゼリット「違うの。苦しそうな……女の人の声。下から……地下かも?」
ガイ「地下牢か……確かにこの手の屋敷ならありそうだな」
サーシャ「でも、こんな所に囚われてる人なんて……」
ボロボロの絵画「」ドサッ……
地下へと続く扉「」ギィィィ……
ガイ「……ありそうだな」
◆
437 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 22:02:29.93 ID:fYO7WFuHO
ーー旧貴族の屋敷 地下牢
湿った石壁「」
サーシャ「……ッ、ひどい匂い……!」
イーリン「最近も使われている形跡がありますね……注意して進みましょう」
「……ぅ……」
リーゼリット「やっぱり……誰かいる!」
ガイ「ああ……見に行ってみよう」
鉄格子「」
枷をはめられた灼髪オッドアイ美女「……はじめて見る顔だな。上の騒ぎは貴様等が起こしたのか?」
ガイ「……そうだ。お前は、誰だ?」
灼髪オッドアイ美女→アインズ「名はアインズ・ベールグラッド……この国でいう悪竜の片割れの娘だ」
サーシャ「……え……悪竜の、娘……!?」
イーリン「なるほど……だから地下牢に。旧貴族派にとっては利用価値もある囚人、ということですか」
アインズ「利用価値……ふ、ふふ。そうかもしれん。だが奴らは勘違いしている。私は誰の手先でもない……ただ、悪竜の血を引くという理由で憎まれ、弄ばれているだけだ」
リーゼリット「そんな……」
ガイ「……」
アインズ「どうする? 竜人や竜を差別する、この国の常識に従うなら……ここで私を切り捨てるのが正しいのかもしれない」
アインズ「いや……むしろ願いだ。生きるのに疲れた……ここで楽にしてくれないか?」
サーシャ「そんなの……絶対にダメ!」
サーシャ「生きるのに疲れたって……そんなの悲しすぎるよ!あなたは悪竜じゃないでしょ?なら……まだ生きていいはずだよ!」
リーゼリット「……でもサーシャ、気持ちはわかるけど……悪竜の娘って言葉だけで、この国の人達はきっと敵視する……助ければ私達も同じ側だと思われるかもしれない」
イーリン「……判断は難しいですね」
イーリン「この者が本当にただの被害者なのか……あるいは、潜在的な脅威なのか……ここで解き放つことが、後に大きな災いを呼ぶ可能性も否定できません」
サーシャ「ッ……」
リーゼリット「……」
イーリン「……最終的にどうするかは、ガイ様。あなたの判断に委ねます」
ガイ「……」
どうする?
多数決 下1〜3
1 楽にしてやる
2 まだ生きてもらう
438 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 22:03:26.28 ID:F70rzkxL0
2
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 22:12:23.04 ID:9/eOlEpJo
2
440 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 22:31:32.68 ID:UMSsjz1r0
1
441 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 22:50:43.20 ID:/GJsx6DHO
ガイ「……」シャキン
アインズ「ありがとう……」
ガイ「……そのまま動くなよ」スッ
振り下ろされる剣「」ブンッ‼︎
壊れた封印の枷「」バラッ……
ガイ「」スチャ
アインズ「……そんな……どうして」
ガイ「無抵抗の者を殺めるのは後味が悪い。それに、俺はお前が嘘をついているようにも見えなかった」
アインズ「……ふ、ふふ……後味が悪い、か。そんな理由で……」
アインズ「だが、私を助けたところで……足手まといになるだけだぞ。置いていけ……」ガクッ
サーシャ「そんなのできるわけないよ!」サッ
リーゼリット「このままここに置いていけば、また旧貴族派に囚われるだけだよ。助けるなら最後まで、でしょ?」
イーリン「……救った以上は保護する義務があります。少なくとも、ここから脱出するまでは」
ガイ「ああ。まだ魔族連合の依頼は終わっていない……アインズと言ったか。俺達と一緒に来てもらうぞ」
アインズ「……勝手な連中だな。私に拒否権はない……ついて行くとしよう」
⭐︎アインズがしばらくついてきます。封印の枷の影響から回復していないため、戦うことはできません。
442 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 22:52:00.58 ID:yty/179GO
ーー旧貴族の屋敷 踏破率[4/10]
イーリン「地下には他に誰もいませんでしたね」
リーゼリット「となると……上の階だね。すぐ見つかるといいんだけど……」
サーシャ「アインズさん、大丈夫ですか?」
アインズ「……問題ない。いざというときは私を置いて逃げろ。時間稼ぎくらいにはなるだろう……」
ガイ「お前には一緒に来てもらうぞ。目撃者が残っていたら俺達の顔が割れる可能性があるからな」
アインズ「……随分と打算的な理由だな」
サーシャ(ガイってば……素直じゃないんだから)
リーゼリット「……不器用だよね、ガイは」
イーリン「どちらにせよ、置いていくという選択肢は最初からありませんよ」
コンマ下1
01-10 踏破率+2強敵
11-60 踏破率+2敵襲
61-90 踏破率+4敵襲
91-00 踏破率+4指揮者を発見
443 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 22:52:50.56 ID:NgZ/j2KBo
さて
444 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 23:04:03.15 ID:OCEh+RiBO
ーー旧貴族の屋敷 踏破率[6/10]
雇われ旧貴族派騎士C「襲撃者だ!全員、構えろ!」
雇われ旧貴族派騎士D「なっ!?地下の囚人を連れているぞ!」
雇われ旧貴族派騎士E「この少人数で攻めてきたのか……?返り討ちにしてやる!」
ガイ「……ちょうどいい。俺は今、虫の居所が悪いんだ。お前達には付き合ってもらうぞ」
リーゼリット「殺しはダメだからね!」カチャッ
ガイ「わかっている……!」シャキン
イーリン「サーシャ様、アインズ様をお願いします」スッ
サーシャ「任せて!」
アインズ「うぅ……」
コンマ下1
01〜05 痛恨
05〜30 劣勢
31〜70 優勢
71〜00 会心
閃光玉+10残り2回
はさみうち+30残り1回
445 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 23:06:40.74 ID:9/eOlEpJo
はさみうち
446 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 23:22:50.07 ID:ZtMO22dIO
サーシャ「ガイ、速攻で決めるよ!!!」キリキリ……
ガイ「わかった、アレだな!」キュイイイン……
リーゼリット「イーリンさん、私のタイミングで正面に突撃できます!?」パァンッ‼︎パァンッ‼︎
イーリン「ええ、いつでもどうぞ……!」ザッ
サーシャ「」パシュッ‼︎
サーシャ・リーゼリット「「今!」」
ガイ「」シュンッ
イーリン「」ダッ
旧貴族派騎士C「!?どこにーー」
Cの腕や足に突き刺される短剣「」ザクザクザクッ‼︎
旧貴族派騎士D「なっ!?いつの間にーーごふっ!?」
Dの腹にめりこむ拳「」メリィッ……
E「そんな、一気に二人も!?……ああああああ!!!」バスッ バスッ
Eの膝に刺さった矢「」
気を失った旧貴族派騎士達「」
ガイ「……よし、みんな無事か?」
イーリン「私は問題ありません」
リーゼリット「私も!サーシャとアインズさんも大丈夫だよ」
アインズ「驚いた……それなりにやるんだな、お前達は」
⭐︎戦闘に勝利しました
447 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/08/31(日) 23:24:49.84 ID:g4UM33WFO
すいません、まだ全然途中なのですが
>>1
が眠たい為、本日は終わります。次回の更新は金曜日の夜か土曜日です。それでは、おやすみなさい。
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/08/31(日) 23:58:21.57 ID:9/eOlEpJo
乙
新しい戦力ゲット
449 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/01(月) 00:54:53.25 ID:2a/awLhUo
パティさん便利キャラすぎて追放やむなしか
450 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/01(月) 01:24:40.29 ID:R9y9RCUjo
おつでした
悪竜の娘を最短?で確保出来て幸先ヨシ!
451 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/02(火) 23:12:58.93 ID:+ASmKZ+to
ロスチャイルドさんとシルバークロースさんを覚えてますか?
452 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/02(火) 23:14:03.64 ID:+ASmKZ+to
すいません、ミスです。
気にしないでください
453 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/05(金) 21:39:12.46 ID:aU2ic+lvO
>>448
新しい戦力になるかはまだわかりませんが、一つの進展ではあると思います。この先の展開次第です。
>>449
パティさんは優秀だった為に、真っ先に旧貴族派から手を打たれて国外に追放されてしまったようです。彼女がいた場合、ユーシリア内戦の解決は早まったかもしれません。
>>450
幸先はとてもいいです。
>>1
は「高コンマなんてポンポン出ないでしょw」という気持ちでコンマ表を作成しており、実際に高コンマが出ると先の展開を考えるのに苦慮しているようです。
ですが、皆様にはこれからも
>>1
のことなど気にせず高コンマを狙っていただきたく思っています。
454 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/05(金) 21:39:50.18 ID:aU2ic+lvO
ーー旧貴族の屋敷 踏破率[6/10]
ガイ「まだ指揮者は見つからないか……」
イーリン「ですが、逃げた形跡は見られません。まだこの屋敷に確実にいるでしょうね」
アインズ「……その指揮者を見つけたらどうする気だ?」
リーゼリット「捕縛して魔族連合に引き渡すか、私達でここの雇われ騎士達を引き上げさせる約束を取り付けるつもりだよ」
アインズ「……甘いな。そんな約束で本当に兵が退くと思うのか?私には無駄な行為にしか思えないが」
サーシャ「無駄かどうかは……やってみなきゃわからないですよ」
アインズ「勝手にすればいい。甘さに足を掬われなければいいが」
コンマ下1
01-10 踏破率+2強敵
11-60 踏破率+2敵襲
61-90 踏破率+4敵襲
91-00 踏破率+4指揮者を発見
455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/05(金) 21:43:34.20 ID:pY226UvJ0
あ
456 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/05(金) 22:30:56.04 ID:JcFgSzVUO
旧貴族派騎士D「奴らだ……この先には絶対通すな!命に変えても死守しろ!」
旧貴族派騎士達「「「了解!」」」
ガイ「チッ……しつこいな。いい加減に指揮者を出せ……!」シャキンッ
イーリン「ガイ様、彼等は雇われの騎士ではなく、正式な騎士のようです。終わりはもう少しですよ」スッ
リーゼリット「でも、練度は高くなさそうだね。油断しないでいくよ!」カチャン
サーシャ「……アインズさん、下がっていてくださいね」
アインズ「……わかった」
コンマ下1
01~10 痛恨
10~30 劣勢
31~70 優勢
71~00 会心
閃光玉+10残り2回
はさみうち+30残り1回
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/05(金) 22:36:53.14 ID:8QDOLuUq0
あ
458 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/05(金) 23:04:17.76 ID:vn6MucPKO
リーゼリット「」パァンッ‼︎パァンッ‼︎
旧貴族派騎士D「おっとぉ!」
リーゼリット「避けた!?」
旧貴族派騎士D「正々堂々、近距離で戦えよ!!!」ダッ
リーゼリット「くっ……!」
イーリン「!リーゼリット様!!!」バッ
ジャキンッ!!!
イーリン「かっ……はっ……」ブシャッ
ガイ「イーリン!!!」
サーシャ「イーリンさん!!!」
イーリン「ぐぅっ……!」
旧貴族派騎士D「1人動けなくしたぞ!あとはあの男を抑えればオレ達の勝ちだ!最後まで油断するなよ!」
ガイ(イーリンはしばらく動けそうにない……!俺まで倒れたらサーシャとリーゼもやられる……!絶対に負ける訳にはいかない……)
装飾が施された鞘に入ったナイフ「」カタカタ……
アインズ(?……なんだ、今の感覚は……)
下1コンマ
01-30 敗北
31-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
閃光玉+10残り2回
はさみうち+30残り1回
459 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/05(金) 23:07:16.89 ID:WcqwdgHqO
はさみうち
460 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 00:01:19.88 ID:qD54RHQ9o
サーシャ「ーーガイ!!!」
旧貴族派騎士に襲いかかる砂嵐「」ビュオオオッ‼︎
旧貴族派騎士D「地属性魔法か!だが、威力はそこまでじゃないようだな……!」
ガイ「ッ!!!」シュンッ
旧貴族派騎士D「なっーー」
旧貴族派騎士E「消えーー」
旧貴族派騎士F「防御が間に合わなーー」
ジャキンッ!ジャキンッ!ジャキンッ!
ドサッ……
旧貴族派騎士達「……」シーン
ガイ「……なんとかなったか。サーシャ、イーリンの手当を頼む……リーゼ、無事か?」
サーシャ「わかった!」ダッ
リーゼリット「私は……大丈夫。ごめん、イーリンさん。私のために……」
イーリン「お気になさらず……リーゼリット様がご無事なら、よかったです……」ニコ
サーシャ「よかった……この傷ならすぐに治せますよ!そのまま動かないでくださいね……」
淡い光「」ポゥ……
イーリン「ありがとうございます、サーシャ様」
アインズ「……仲間、か……」
⭐︎戦闘に勝利しました。
461 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 00:01:52.79 ID:qD54RHQ9o
ーー旧貴族の屋敷 踏破率[8/10]
ガイ「残るは……この部屋か。イーリン、本当に大丈夫なのか?」
イーリン「ええ。サーシャ様のお陰でほぼ元通りです。支障はありません」
リーゼリット「無理はしないでくださいね。今度は、私がイーリンさんを助けます!」
イーリン「ふふっ、頼りにしていますね。リーゼリット様」
サーシャ「リーゼ、イーリンさん。私とガイもついてるからね!」
ガイ「ああ。必ず、全員で脱出するぞ。誰一人欠けることなく、な」
サーシャ「もちろん、アインズさんもね!」
アインズ「……そうか」
コンマ下1
01-10 踏破率+2 ???
11-90 踏破率+2 指揮者を発見
91-00 踏破率+2 ???
462 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 00:05:22.42 ID:qS3tnhUQ0
や
463 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 00:31:45.97 ID:qD54RHQ9o
ーー旧貴族派の屋敷 踏破率[10/10]
扉「」ドガァン‼︎
旧貴族派騎士指揮者「ヒィッ!?ぜ、全員やられたのか!!?」
ガイ「……殺しはしていない。貴様には俺達についてきてもらうぞ。勿論、拒否権はないがな」
旧貴族派騎士A「……そう簡単にいくと思うなよ。俺達は下っ端とは違う、指揮者を護るために選ばれた者だ」
旧貴族派騎士B「お?上玉が揃ってるじゃねぇか。エルフに、黒髪の嬢ちゃん、青髪の魔族……こいつは捕まえ甲斐があるなぁ」ニタァ
旧貴族派騎士C「地下の玩具も飽きてきたところだったんだ……今夜は豪勢に遊べそうだぜ」
アインズ「ッ……貴様等……!!!」バッ
サーシャ「アインズさん!?」
旧貴族派騎士A「おっと……逃げ出したのか?悪竜の娘が。まだ足りなかったか? へへ……」
アインズ「黙れ!私は……貴様等の玩具じゃない……ッ!」
アインズの手に宿った炎「」ゴウッ‼︎
旧貴族派騎士B「ハッ!その手の震え……怯えてるじゃねぇか。余計にゾクゾクするな」
アインズ「……な、ぜ……身体が……!」ガクガク
旧貴族派騎士C「ハハッ、忘れたか? 今まで俺達に何をされたか。身体は覚えてんだろ。お前には俺達は殺せねぇよ」
アインズ「やめろ……これ以上……誰も……!」
サーシャ「……ッ、まさか……」ギリッ
リーゼリット「最低……!」
イーリン「……ここで倒れれば、我々も彼女と同じ目に遭うでしょう。覚悟を決めてください」
旧貴族派騎士A「へへ……怯えた女の目は、何度見ても飽きねぇな」
旧貴族派騎士B「襲撃者共も上玉揃いだしな……全部まとめて、俺達の楽しみにしてやる!」
ガイ「……下衆共が」スチャ
旧貴族派騎士C「野郎は黙ってな!!」
464 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 00:34:14.25 ID:qD54RHQ9o
屋敷の襲撃を終わらせたかったのですが終わりませんでした……申し訳ないです。
土曜日は大量に更新できるよう頑張りたいと思います。
次回は、旧貴族派騎士A〜C達との戦闘から開始します。負けたら酷い目に遭うかもしれませんが、おそらく大丈夫でしょう。
それでは、また。
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2025/09/06(土) 01:29:52.02 ID:fiPCjk890
話の畳み方下手
会議のやり方下手
電話長電話
スレの進め方下手
466 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 02:14:08.33 ID:NsuJLRlto
乙次ははさみうちでワンターンキルしちゃる
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 04:34:55.44 ID:bYD+RZaAo
おつ
はさみうちが強いお陰でそう簡単には負けんな
強敵相手だと通用しないんだろうけど…
468 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 09:18:16.40 ID:qD54RHQ9o
>>465
ご指摘ありがとうございます。指摘してくださったことは
>>1
自身も感じており、改善していきたいところであります。もしよければ、具体的にどの辺がそう感じられたのか(全般的に、だとは思うのですが)教えていただけると改善に繋げやすくなるため助かります。
元スレのような魅力を出せるよう精進していきたいと思います。
>>466
現在は補正込みでも00の会心判定となった場合は勝利扱いの判定をしています。一撃で勝負が決まるので狙えそうなときは狙ってみてください。
>>467
これから遭遇するであろう強敵には補正を持たせるので、通用しない可能性は多いにあります。ですが、それ以外の戦闘では有用に働く場面が多い為、気軽にバンバン扱ってください。
469 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 09:18:45.81 ID:qD54RHQ9o
ガイ(コイツら、口先だけじゃなく結構やるみたいだな……)ジリ……
旧貴族派騎士A「ハッ、さっきの連中みてぇな腰抜けとは違うぜ。俺達は戦場で何度も死線を越えてきたんだよ」
旧貴族派騎士B「……その上で、女一人を嬲るくらい造作もねぇ。なぁ、アインズ?」ニタァ
アインズ「ッ……」ガタガタ
旧貴族派騎士C「そのまま震えてろ。すぐに、また同じ目に遭わせてやるよ!」シャキンッ
リーゼリット「そうはさせない!」カチャッ
サーシャ「……指揮者を捕まえさせてもらうよ!」ギリギリ……
イーリン「行きますよ」スッ
ーー戦闘開始 旧貴族派騎士達ーー
下1コンマ
01~30 痛恨
31~50 劣勢
51~90 優勢
91~00 会心
閃光玉 残り2回
はさみうち 残り1回
470 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 09:25:13.26 ID:NsuJLRlto
はさみうち
471 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 10:25:07.94 ID:qD54RHQ9o
イーリン「ウラァッ!」ブンッ
蹴りを受け止める剣「」ガキィン‼︎
旧貴族派騎士B「なんつぅ重さだ……!こりゃまともに受けられねえな……!」ビリ……
リーゼリット(イーリンさんが作ってくれたチャンス……逃しはしない!)スチャ
旧貴族派騎士A「させるかよ!!」ブォンッ
サーシャ「ガイ、リーゼに向かった騎士を!!!」パシュンッ‼︎
貴族派騎士Aの背後へ向かう矢「」ヒュゥゥゥ……
ガイ「ああ!ーー」キュイイイン……シュンッ
旧貴族派騎士C「!?どこにいったーー」
旧貴族派騎士A「もらっーー何ィ!?」
鍔迫り合う剣「」ギリギリ……
ガイ「……背中が留守だぞ?」
旧貴族派騎士A「背中?……まさか!」
旧貴族派騎士の肩に刺さる矢「」バスッ‼︎
旧貴族派騎士A「ぐっ……チィッ……!」バッ
リーゼリット「ありがとう、二人とも!!!」パァンッ‼︎
旧貴族派騎士B「うあっ……あああ、クソ!膝を撃たれた!痛えッ!!!」ジタバタ
旧貴族派騎士A「ハァ……ハァ……これじゃBは使い物にならねぇ……」
旧貴族派騎士C「まだ俺とお前がいるだろ……!エルフとあの男に注意しろ!」
ガイ「……このまま、押し切る!」
下1 コンマ
01-20 劣勢
21-90 優勢
91-00 会心 勝利
閃光玉 残り2回
はさみうち 残り0回
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 10:28:30.21 ID:qS3tnhUQ0
閃光
473 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 10:50:16.84 ID:qD54RHQ9o
イーリン「皆様、アレを使います!」スッ
リーゼリット「了解!」
旧貴族派騎士A「何かしかけてくるぞ!気をつけろ!」
サーシャ「!」ギュッ
ガイ「アインズ、伏せろ!」バッ
ガイに押し倒されるアインズ「むっ!?」ドサッ
閃光玉「」ピッカァァァン‼︎
旧貴族派騎士C「くっ……目眩しか!」ボヤア……
イーリン「隙あり!!!」ダッ
鎧にめり込む拳「」メキメキメキ……
旧貴族派騎士C「ゲェッ……お……」
壁に押し付けられる旧貴族派騎士C「」ドガァンッ‼︎
旧貴族派騎士A「C!!!テメェ等、よくも!」
サーシャ「降参してください!そうすればこれ以上の危害は加えません!!!」
旧貴族派騎士A「降参だと?冗談じゃねぇ!」ギラン‼︎
イーリン「まだやりますか……!」スッ
ガイ「……勝負は決した。奴を無力化しよう」
アインズ「……」
01-10???(勝利はします)
11-90勝利
91-00???
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 10:55:50.66 ID:NsuJLRlto
大勝利
475 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 18:52:13.05 ID:qD54RHQ9o
旧貴族派騎士達「」シーン
ガイ「……片付いたな。さて……」
角に隠れている指揮者「ヒィッ!!!降参するので命だけは!!!」
イーリン「」ブンッ
指揮者「ぎゃっ!!!」ドサッ
殴られた指揮者「」ピクピク
リーゼリット「……これで魔族連合の依頼は終わったね。この人を連れて早くここから離れよう」
サーシャ「うん。アインズさんも気を失っちゃったし、この騒ぎを聞きつけた他の騎士が集まって来る前に、急いで逃げよう!」
ガイ「ああ……イーリン、魔導車の運転を頼む」
イーリン「ええ。すぐに撤退しましょう」
⭐︎旧貴族派の屋敷を襲撃し、指揮者とアインズを連れ出しました。負傷者は多数出ていますが、死傷者は誰も出ていません。
476 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 18:52:42.26 ID:qD54RHQ9o
ーー魔族連合集会所
ヒューベルト「……おや、戻りましたか」
ガイ「依頼は完了しました。こいつが指揮者です」ドサ
拘束された指揮者「ンー!!!ンー!!!」ジタバタ
リーゼリット「貧民街への襲撃も、これで一時的には止まると思います」
ヒューベルト「お見事です……あなた方が口先だけではないこと、よく理解しました」
サーシャ「!それじゃあ……」
ヒューベルト「ええ。約束通り、王宮への橋渡しを手配しましょう」
ガイ「感謝します……実は、追加で相談があるんですが」
ヒューベルト「ええ。あなた方は信頼を示してくれました。多少の無茶な願いも聞き入れましょう」
ガイ「ありがとうございます。まずは、俺達の拠点にこの辺りを使わせてほしいのと、この者をしばらく預かってほしいんですが……」
イーリンに担がれたアインズ「」グッタリ……
ヒューベルト「……ふむ。拠点の件については構いません。人目につきにくい場所を紹介しましょう」
サーシャ「ありがとうございます!……それでアインズさんは?」
ヒューベルト「……その者は竜の血を引いているようですね」
イーリン「ええ。本人がそう言っていました」
ヒューベルト「竜や竜人に対する偏見は根強いですが……魔族連合は異なります。我々には彼女を拒む理由はありません。当面の間は我々が面倒を見ましょう」
ガイ「……感謝します」ペコリ
⭐︎魔族連合の依頼を達成したので、自由安価で王宮へ入ることができるようになりました。
アインズさんは魔族連合にしばらく匿われます。
477 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 18:56:11.28 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
サーシャ「ふぅ……ひと段落ついたね。疲れたぁ……」
イーリン「皆様、お疲れ様でした。まだ疲れていると思うのでしばらく休養をとりましょう」
リーゼリット「王宮近辺を拠点にできなくなったから仕方ないけど……落差が凄いね」
家具「」ボロ……
ガイ「屋根があって眠れるだけで十分だろう。それに、ここは無償で提供されているから贅沢は言えまい」
リーゼリット「まあね……でも、やっぱり高級宿のふかふかベッドとお風呂は恋しいなぁ」
サーシャ「わかる!やっぱりお風呂には入りたいよね」
イーリン「共同浴場なら近くにあると聞きました。息抜きに丁度いいので、行ってみませんか?」
サーシャ「いいですね!行きましょう!でも場所がわからないし……あ!ヌルなら知ってるかも!」
リーゼリット「たしかに。ついでにミントさんやニナさんとかも誘ってみる?」
ガイ「……浴場に行くだけで随分と大所帯になりそうだな」
イーリン「賑やかなのも良いではありませんか。それに、親睦を深めるいい機会になるかもしれませんよ?」
◆
478 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 18:58:06.74 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 共同浴場 女湯
カポーン……
ミント「結構広いでしょ?ここは皇帝サマが内戦が始まる前に、作ってくれた場所なんだよ」
サーシャ「なるほど……失礼かもしれませんけど、だから貧民街とは思えない作りをしているんですね」
ニナ「……風呂なんざ汗と煤を流せれば十分だが……広い風呂も悪くないな」
ヌル「えへへ〜、気持ちいいよねぇ!泡ぶくぶくにして遊びたいなぁ」バシャバシャ
リーゼリット「ちょ、ヌル!?あんた本当に落ち着きないなぁ……!」
ミント「いいじゃんいいじゃん!ここはみんなで笑って使うためにあるんだから!」
イーリン「ですが、マナーは守るべきです。ヌル、あまりはしゃぎすぎてはいけませんよ」
ヌル「はーい!」
サーシャ「……でも、こうやってみんなで入るの、なんだか楽しいね。疲れも溶けていく感じがするよ」
リーゼリット「うん。あの宿のお風呂も贅沢だったけど……こっちはこっちで、肩の力が抜ける感じ」
ニナ「……たしかに、その胸だったら肩に力が入るよな……」
リーゼリット「そういう意味で言ったんじゃないんですけど!///」
◆
479 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 19:02:55.49 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 共同浴場 男湯
ガイ「……こうして一人になると、静かなものだな」
ガイ(こういうときは色々と考えてしまうな……俺のパーティは仲間として信頼できる連中だ。だが、気づけば俺以外は全員女性……)
ガイ(普段は意識しないようにしているが、ふとした拍子に目がいってしまうことがある……いや、駄目だ。雑念は捨てろ)
ガイ(彼女たちは俺を信じてついてきている。その信頼に応えるのが、俺の役目だ)キリッ
ガイ(たとえば……サーシャは……)
*
妄想ベビードールサーシャ「ねえ、ガイ。見て見て!こういうの、似合ってるかな?」
妄想ベビードールサーシャ「もっと近くで……見てもいいよ?///」ピラッ……
*
ガイ「……」ゴクリ
ガイ(いかん。落ち着け……別のことを考えよう……リーゼは……)
*
妄想メイドリーゼリット「ガイ、どう?……この服、ちょっとだけ恥ずかしいんだけど……///」モジモジ
妄想メイドリーゼリット「掃除も洗濯も……それから……もっと特別なことだって……全部、任せていいんだよ?///」ドキドキ
*
ガイ「……」ブクブクブクブク……
ガイ(やめろ……そんな目で見ていい仲間じゃないだろ……ッ)パシンッ
ガイ(イーリン!!!助けてくれ!!!)
*
妄想水着イーリン「ガイ様、湯加減はいかがでしょう?お背中、お流しいたしますね」ズイッ
妄想水着イーリン「もしお望みなら、もっと隅々まで……」ボソッ
*
ガイ「けしからん!!!俺は!!!仲間を!!!そんな目で!!!見てはいけないんだ!!!」ザッパァーン‼︎
湯煙に包まれたシルエット「ははっ……ずいぶん熱くなってるみたいだね?」
ガイ「アッ、ウルサクシテスイマセン」
480 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 19:03:24.85 ID:qD54RHQ9o
湯煙に包まれたシルエット→フレン「今は僕とガイ君だけだから問題ないと思うけど……気をつけた方がいいかもね?」
ガイ「……フレンか。王宮にいなくて大丈夫なのか?」
フレン「今日は休日でね。休みの日にはいつもここに来るんだよ」ザパァ……
ガイ「そうだったのか」
フレン「ところで……聞いたかい?旧貴族派の屋敷が何者かに襲撃されて、そこの指揮者が拉致されたらしいんだけど……」
フレン「なにか知ってる?」
ガイ「……いや、何も。わからないな」
フレン「そうか。まあ、僕も詳しくは知らないけどね。ただ……不思議なんだ。襲撃なのに、死者は出ていないそうだ」
フレン「まるで、誰かが意図的に殺さなかったみたいに、ね」チラッ
ガイ「……それで?」
フレン「もし、その襲撃者に会ったら礼を言おうと思ってね」
ガイ「礼だと?」
フレン「うん。襲撃された屋敷の騎士達は、旧貴族派の中でも特に評判が悪かった。貧民街で好き放題暴れて、弱い者を嬲ることを楽しんでいた連中だ。……正直、僕だって我慢ならなかったが立場上、何も出来なかった」
フレン「だから、この件を聞いて少し驚いたんだ。力を示しつつも、殺害は避ける……不思議な連中だよ。その意図が正義なのか、ただの自己満足なのかはわからないけどね。あの騎士達にとってはいい薬になっただろう」
ガイ「……」
フレン「そろそろ上がろうかな。もし、襲撃者に会ったら僕の代わりに……ありがとう、と伝えておいてくれ」ザパァ
ガイ「……俺から言っても意味がないだろう」
フレン「ははっ!まあ、そう言わずにさ!……頼んだよ、ガイ君」
⭐︎入浴して疲れを癒し、一緒に入った人と仲良くなりました!
481 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 22:27:32.94 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
イーリン「……以前、リーゼリット様が聞いてきたクラウディア・ロスチャイルドとシルバークロース・ゴールドマンを覚えてますか?」
ガイ「ああ。たしか今の宰相と両派閥に武器を売っている商人……だったか」
リーゼリット「ソールさんが言ってた人だね。それで、その2人がどうしたの?」
イーリン「……普通なら、宰相は国を安定させるために両派閥の争いを収めようとするはずです。ですがクラウディアは、むしろ争いが長引くように仕向けているように見えます。そして、その裏でシルバークロースは両派閥に武器を流し込み、儲け続けている……」
イーリン「この二人が繋がっていると考えれば、全て辻褄が合います。争いが終わらなければ、彼らの利益は途切れないのです」
サーシャ「……戦いが終わらないようにしてるってこと?」
イーリン「はい。両派閥が戦い続ければ続けるほど、彼らの利益は膨れ上がります。内戦が激化すれば……帝都全体が疲弊してしまうでしょう」
ガイ「……そうなる前に、武器の流れを止める必要があるか」
リーゼリット「でも、武器庫がどこにあるのか、まだ情報が足りないよね。場所がわからないし、今のままじゃ何もできないよ」
サーシャ「それに、私達もまだ疲れてるし……イーリンさんだって傷を負ったばかりなんだから」
イーリン「……ええ、今は無理に動くべきではありません。休養をとりつつ、情報を集める必要があります」
⭐︎武器庫の襲撃を断念しました
482 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 22:28:04.96 ID:qD54RHQ9o
幕間
ーー帝都 旧貴族派本邸 応接室
長髪青コートの初老男性「……例の屋敷が襲撃を受けた、と?」
側近騎士「はい。多数の兵が倒されましたが、死者は出ておらず……捕らえられたのは指揮者一名、我々にも知らされていない囚人一名の計二名のようです」
青コートの初老男性「……囚人?」
側近騎士「はっ。詳細は未確認ですが、どうやら地下牢に秘匿されていた者だとか。存在すら知らされておらず、我々も驚いております」
青コートの初老男性「……私はそのようなことを認可した覚えはない。関係者から事情を聞き出し、速やかに処分せよ」
側近騎士「かしこまりました。報告は以上です」
青コートの初老男性「……下がれ」
側近騎士「失礼します!」
ドア「」バタン……
???「……この件、ライオネル卿はどうお考えで?」
青コートの初老男性→ライオネル「……戦力を示しながらも、無益な殺生は避けている。襲撃者はただの賊徒ではあるまい」
???「では……目的は何だと?」
ライオネル「指揮官を捕え、囚人を解放する……利欲で動いたとは考えにくい。むしろ、戦火を広げぬために意図的に動いた……そう見るべきだろう」
ライオネル「無闇に血を流せば、報復の連鎖に呑まれる。だが彼らはそれを避けた。襲撃者は意志を持っている……私にはそう思える」
ライオネル「……もしそうなら、一度会って話してみたいものだ。何者であれ、無駄な争いを嫌うのであれば……私と相容れる部分があるはずだ」
???「……卿らしいお考えですね」
ライオネル「笑いたければ笑え。私は戦の犠牲がこれ以上広がるのを望まぬ。それは……エリオス様も同じ思いであろうからな」
???「ええ、僕も同感です……そういえば、エリオス様から卿への伝言を預かっています」
ライオネル「……伝言?」
???「重荷を押し付けてしまってすまないーーとのことです。旧貴族派の不満を一身に受け止めさせていることを、気にかけておられるようでした」
ライオネル「……フッ。あの方らしいな。謝罪など不要だというのに」
???「ですが、そう思っておられるということを、どうかご承知ください」
ライオネル「……わかった。伝言、確かに受け取った。そろそろ戻れ、フレン」
???→フレン「ええ、それでは卿。失礼します」
483 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 22:28:54.98 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
ガイ(世界樹の力の残滓の探索……内戦への関わり……アインズの様子も気になるな……)
サーシャ「ガイ、ちょっと難しい顔してるよ?また何か考えてたでしょ」」
ガイ「!!!」
*
妄想サーシャ「ガイ……今日は、わたしと一緒にーー」トロン
*
ガイ(変なことは考えるな!!!)ブンブン
ガイ「……今日の行動についてだ。何か案はあるか?」
サーシャ「うーん……なんだか、やることが沢山あって迷っちゃうよね」
イーリン「王宮への出入りも可能になりましたし、正式な手段で中へ入るのも一つの手です」
リーゼリット「情報収集もいいかもね。どうしようか?」
現在はユーシリア帝国です(5日目)
何をする?
安価下1〜3
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 22:29:28.34 ID:vJx8rUIk0
ヌルにパティと連絡取れないか聞く
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 22:32:44.18 ID:NsuJLRlto
アインズへの見舞い
486 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 22:33:26.60 ID:ju5eEwIxO
女性陣、服を買いに行くついでに情報収集
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 22:33:48.27 ID:0wToZ2MGO
正式に宮殿に入り込みクラウディアとシルバークロースぶん殴る
488 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 23:15:19.84 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 路地裏
ガイ「ん?……ヌルか。またここでイタズラしてるのか?」
ヌル「違うよ!落ち着くから、ここにいるだけだし!……ガイ、今日は一人なんだね。どこに行くの?」
ガイ「ああ。アインズの見舞いに行こうと思ってな」
ヌル「ああ。なるほどね……パティ様ならちゃんと様子を見てあげなさいって言いそうだなぁ」
ガイ「図書館の管理人か……連絡はしているのか?」
ヌル「もちろん!でも、最近は魔族国での仕事が忙しいみたいで連絡がとれないことが多いんだけどね。最近は黒曜の棺?っていうアーティファクトについて調べてるみたいで、結構楽しそうにしてたよ!」
ガイ(国外に追放されるほど有能な人物ならば、何か俺達の役に立つことを聞き出せるかもしれんな)
ガイ「……一度、俺も話してみたいんだが可能か?」
ヌル「もちろん!パティ様が出てくれればだけど……」ガサゴソ
連絡水晶「」ポン
ガイ「これは……?」
ヌル「連絡水晶だよ!色々制約はあるけど、簡単に言えば遠くの相手と話せるようになるんだよ!」
ガイ「手紙で連絡していると思っていたが……便利なものだな」
ヌル「パティ様、出てくれるかな〜?」ムムム
連絡水晶「」ポウ……
コンマ下1
01-90 つながらないや
91-00 「どうしたの、ヌル?」
489 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 23:16:20.01 ID:D1Y4KjNLo
ほい
490 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 23:27:07.90 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 路地裏
連絡水晶「」シーン
ヌル「……つながらないや。やっぱり忙しいみたいだね」
ガイ「……そうか」
ヌル「どうしても話したいことがあるなら手紙でも送ってみたら?返ってくるのに時間はかかっちゃうだろうけど、パティ様ならきっと読んでくれると思うよ」
ガイ「……わかった。ありがとう、ヌル。参考にさせてもらう」
ヌル「うんっ。それじゃーねー!」フリフリ
ガイ「……さて、アインズの様子を見に行くか」
⭐︎前の管理人と連絡は取れませんでした
491 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/06(土) 23:31:24.55 ID:qD54RHQ9o
本日はここで終わりたいと思います。言うほど大量に更新できず申し訳ありません。
明日はアインズさんお見舞い編、女性陣服購入兼情報収集から始めたいと思います。
それでは、また。
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/06(土) 23:32:31.84 ID:NsuJLRlto
乙
493 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 00:56:47.06 ID:bwY+AkFio
おつ
そういえば現地調査の為の内戦解決の為のお使いクエストだった
今の所皇帝側の動きは見られないけど旧貴族側は向こうから接触してきそうだな
494 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 01:14:03.97 ID:Fu8bKJijo
おつです
ガイくん、ちゃんと男の子で安心した(?)
495 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 05:31:14.02 ID:S0SFSeW/0
乙です
ガイのパーティは女性しかいないハーレム系だからせめて男性キャラ1人でもいたらガイは
>>479
みたいな妄想もしなくなるのかな?正直本家スレだと女性4男性2の男性の少ないパーティだけど、男女関係なく仲間内でしっかり協力しながら冒険していたので個人的に読みやすいところはあった。(二次創作だからしょうがないところはあるけど)
496 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/07(日) 12:39:52.86 ID:r70MQ/uBo
>>492
ありがとうございます!
>>493
ややこしいことになっておりますが、その認識であっています。近い内に旧貴族派から何かしらの動きがあると思います。備えましょう。
>>494
周りに可愛い人が多いのでガイも悶々としているようです。年齢的には17歳なので色々元気なのでしょう。
>>495
感想ありがとうございます。こういった描写は
>>1
の趣味なので、おそらくパーティに男性メンバーが増えても完全に無くなりはしないと思います。ですが、こういったノリが苦手な方もいると思うので、その部分は読み飛ばしても大丈夫な作りにしていきたいと思います。
また、そういった描写を除いたキャラ同士の信頼関係もちゃんと描けるように頑張りますので、引き続きよろしくお願いします。
497 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/07(日) 12:40:22.53 ID:r70MQ/uBo
ーー魔族連合拠点 客室
ガイ「……ここか」
ドア「」コンコン
シーン……
ガイ「……?」
ガイ(返事がない……入ってもいいのだろうか?)
ガイ「入るぞ」ガチャ
アインズ「……無断で入るとは、礼儀を知らぬ男だな」
ガイ「返事がなかったからだ。調子はどうだ?」
アインズ「調子……?牢に繋がれて弄ばれていた身に、調子も何もあるものか」
ガイ「……すまない。軽率な聞き方をした」
アインズ「……ふん。まあいい。こうして寝床に横になれるだけ、地下牢にいた頃よりは幾分ましだ」
アインズ「それで……何か用か?」
ガイ「見舞いに来たんだ。これはサーシャからだ。もちろん、毒は入っていない」スッ
サーシャの手作りクッキー「」ポン
ガイ「」ヒョイッ……モグモグ
ガイ「……ほらな」
アインズ「……あのエルフの娘か。まったく余計なことをしてくれる……」
ガイ「いらないなら俺が全部もらってもいいか?」
アインズ「ま、待て!……別に、食べられぬとは言っていない」パシッ
アインズ「」モグモグ
アインズ「……んへへ。甘ぁい……」ニコ
ガイ「気に入ったか」
アインズ「……!き、気に入ったわけではない!ただ、小腹が空いてたから丁度よかっただけだ!」
アインズの尻尾「」ブンブン
ガイ(わかりやすいな……)
アインズ「それで……ただ見舞いに来ただけではあるまい。何が目的だ?」モグモグ
ガイ「いや、とくに……ただ気になったから様子を見に来ただけだ」
アインズ「……フン。奇特なことだな。牢から出された程度で、私はお前達の仲間になった覚えはないぞ」モグモグ
ガイ「承知してる」
アインズ「……なら、なぜそこまで気にかける?竜の血を引いた私など……お前達にとっては、厄介者でしかないはずだ」
ガイ「この国ではな……俺達はこの国の者じゃない。血筋や種族で差別をするようなことはしない」
アインズ「……どうだか」ギュッ
アインズと何か話す?
安価下1〜2
498 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 12:41:38.68 ID:w/YEr+Iy0
パティについて知らないか
499 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 12:53:50.02 ID:JBG/5BK/O
行くところがないなら俺たちと一緒に来るか?と勧誘
500 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/07(日) 21:29:21.78 ID:r70MQ/uBo
ガイ「パティという人物を知らないか?」
アインズ「パティ……?いや、知らんな。その名を聞いたのは初めてだ」
ガイ「……そうか。気にするな。ほんの確認だ」
アインズ「知らぬ名を口にして何を確かめたかったのかは知らんが……妙な男だな」
ガイ「もし知っていればこの内戦を解決する糸口になるかと思ったんだが……」
アインズ「……ほう、この内戦を解決しようと?」
ガイ「ああ。俺達には本来の目的があるんだが……そのついでだ」
アインズ「フッ……ついで、か……」
501 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/07(日) 21:29:48.69 ID:r70MQ/uBo
ガイ「そういえば、この国にはいつからいる?」
アインズ「ほんの少し前だ。母がこの国に大きな傷を残したと聞いて……せめて自分の目で、その痕跡を確かめておこうと思ってこの国に来た」
ガイ「なぜ、囚われていた?俺の知っている竜は……強大な力を持っていた。その気になれば捕まることなどなかったはずだが」
アインズ「ある村が騎士同士の戦いに巻き込まれていてな。その村を守るために私は戦った……全てが終わったあと、村の人々は私の姿を見てこう言ったのだ。『悪竜』の再来だと」
アインズ「私は救った筈の人々に石を投げられ、武器を向けられ……彼らを傷つけないよう抵抗し……力尽きたところを騎士達に捕えられたんだ。強大な力を持とうと、人の恐怖と憎悪の前では無力だった」
アインズ「結局……母と同じ血を引いているというだけで、何をしても悪竜にされる。母がやったことを考えれば、仕方のないことではあるのだろうがな」
ガイ「……仕方がない、で片づけていい話じゃないだろう。罪を犯したのはお前の母であってお前じゃない」
ガイ「俺には、この国の事情をすべて理解できたわけじゃないが……目の前で誰かを救ったお前を悪竜呼ばわりするような真似を俺はしない」
アインズ「……ありがたいお言葉だな」
ガイ「……これから行く宛はあるのか?」
アインズ「宛はない。また山に篭って静かに暮らすつもりだ」
ガイ「……もし、よければ俺達に力を貸してくれないか?」
アインズ「何?」
ガイ「仲間になれってことじゃない。ただ、俺達の目的のために少しだけ力を貸してほしいんだ」
アインズ「……ふん。力を貸す理由がないな」
ガイ「……そうか。残念だな……俺達についてくれば今のクッキーと同じくらい美味い物が沢山食えるんだが」
アインズ「」ピクッ
ガイ「まあ無理強いはしない。準備が出来たらすぐにこの国を出た方がーー」
アインズ「待て」
ガイ「?」
アインズ「その、食事、というのは……どの程度のものだ?」
ガイ「?まあ、さっきのクッキーはおやつみたいなものだ。香草で仕込んだ肉料理、温かいスープ、それ以外も諸々……今の所、外れたことはないな」
アインズ「」ゴクリ……
アインズ「……気が変わった。力を貸してやらんこともない」
ガイ「えっ?いいのか?」
アインズ「だが、勘違いするなよ。力を貸してやるだけだ。仲間になった訳じゃないからな」
ガイ「……それでも構わない。俺の名前はガイだ。これからよろしく頼む」
⭐︎アインズが力を貸してくれます
502 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/07(日) 21:30:19.03 ID:r70MQ/uBo
ーーユーシリア帝都
ワイワイガヤガヤ
サーシャ「アインズさん、喜んでくれるかな?」
リーゼリット「あのクッキー、すごく美味しかったからきっと気に入ってくれるはず」
サーシャ「そうだといいけど……」
イーリン「心配はありません。リーゼリット様が仰ったように、あのクッキーの出来は完璧です
リーゼリット「それにしても……街の雰囲気は相変わらず変わってないね」
イーリン「おそらく、屋敷の襲撃については市民の不満を煽らないように秘匿されているのでしょう。騎士の数が以前より多少は増えているようですが……どうやら私達の顔は割れていないようですね」
サーシャ「そうですね。普通に歩けてるくらいだし、まだ安心していいのかな」
リーゼリット「でも、騎士が多いとちょっと緊張するよね。誰かに声かけられたらって思うと……」
イーリン「平然としていれば疑われません。むしろ挙動不審な態度の方が怪しまれるものです」
サーシャ「じゃあ、なるべく自然にしておこうっと」カチコチ
リーゼリット「あはは!サーシャ、挙動不審になってるよ」
サーシャ「うーん……自然体って難しいなぁ……」
イーリン「ふふっ……とにかく、目的を忘れずに行動しましょう。服の購入と情報収集をしますよ」
リーゼリット「了解!まずは服屋さんね。サーシャの服は……悪くないけど、やっぱり実用性ばっかり優先してて味気ないんだよね」
サーシャ「うっ……た、確かに動きやすさ重視で選んじゃってるけど……だ、だって戦闘のとき便利だし……!」
リーゼリット「なに言ってるの。エルフの女の子なんだから、もっと可愛い服を着たら絶対映えるって!……それに、そんなサーシャをみたらガイも喜ぶよ?」
サーシャ「な、なんでガイが出てくるの!///それを言ったらリーゼだっていつも同じ服じゃん!」
リーゼリット「うっ……まあ、それはそうなんだけど……」
イーリン「僭越ながら……サーシャ様もリーゼリット様も、服の選び方に偏りがあるのは事実です」
サーシャ「ぐっ……イーリンさんまで!」
リーゼリット「わ、私も!?」
イーリン「はい。サーシャ様は実用一辺倒、リーゼリット様は動きやすさばかりで変化が少なすぎる……女性としての魅力を活かしきれていないように思えます」
サーシャ・リーゼリット「む、むぐぐ……」
イーリン「ここは是非、新しい服で雰囲気を一新すべきです。そうすればーー」
イーリン「ガイ様も、きっと目を離さなくなるでしょう」
サーシャ「なっ!?///」
リーゼリット「ちょ、ちょっとイーリンさん!?私は違うからね!?」
◆
503 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/07(日) 21:31:44.47 ID:r70MQ/uBo
ーー服屋
女性エルフ店主「いらっしゃいませ!何かご入用ですか?」
リーゼリット「えっと……私達、服を新しく見繕いたくて。普段は戦うことが多いから、動きやすいのがいいんだけど……」
女性エルフ店主「なるほど。でしたら機能性と見栄えを両立したものがおすすめですね」
サーシャ「わ、私も……ちょっと可愛い服を見てみたいなって……」モジモジ
女性エルフ店主「ええ。そういった服も沢山あるので、ぜひご覧になっていってください!」
イーリン(私も何か新しい服を買おうかな?角を隠せるやつがいいけど……)
サーシャが着る服
安価下1
リーゼリットが着る服
安価下2
イーリンが着る服
下3のコンマが70以上の場合、安価下3
>>1
に任せる場合は「おまかせ」と記載してください
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 21:43:16.97 ID:n3WH+DGeO
ピンクのワンピース(胸元とへそが見えてる)
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 21:45:28.82 ID:FkM3UMrBo
ユーシリア軍服(コスチュームプレイ用)
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 22:04:02.06 ID:w/YEr+Iy0
黒のチャイナ服
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/07(日) 22:04:12.45 ID:d1qfiuMpO
メイド服(戦闘用に改良している)
508 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/08(月) 00:02:50.04 ID:NzN/QXhGo
サーシャ「……どうかな?」
胸元とお腹が見えるピンクのワンピース「」ヒラッ
リーゼリット「おお……これは中々……ずいぶん攻めたね?」
イーリン「胸元が空いている物は見たことがありますが……お腹まで見える物は初めて見ましたね」
女性エルフ店主「ふふっ、とてもお似合いですよ!エルフの方はスラリとした体型の方が多いので、こうしたデザインは特に映えるんです」
サーシャ「そ、そうなのかな……?でも、なんだか……この前の水着とはまた違った恥ずかしさが……///」
リーゼリット「いやー、これはガイが見たら絶対真っ赤になるね!」ニヤニヤ
サーシャ「もう!リーゼったら……」
◆
リーゼリット「なんかカッコよさそうなのがあったから着てみたんだけど……これ、正規の服じゃないよね?」
仮装用ユーシリア軍服「」ピシィッ
サーシャ「……サイズがあってないのかな?所々、身体の部位が強調されてるような……特に胸とお尻の部分……」
イーリン「……店主、これはもしかして……」
女性エルフ店主「……仮装用、いわゆる余興やコスチュームプレイ用に作られたものです。もちろん、正規の軍服ではありません」
リーゼリット「ええっ!?な、なんでそんなの置いてあるの!///」バッ
サーシャ「り、リーゼ……それ、カッコいいっていうより……なんか……」モジモジ
イーリン「……強調されすぎて、目のやり場に困りますね」
リーゼリット「待って!?私、真面目に似合うか見ようと思っただけだから!」
女性エルフ店主「……意外と人気なんですよ?もしお望みであれば、着丈を整えて普通の大きさにもできますが」
リーゼリット「このまま着こなすのは無理でしょ!!!」
◆
509 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/08(月) 00:03:38.91 ID:NzN/QXhGo
ーーユーシリア帝都
サーシャ「買っちゃった……」ガサッ
リーゼリット「私も……直してもらったら普通に着られる服になったからよかったよ」
サーシャ「……でもやっぱりちょっと恥ずかしいな。これ着て歩けるかなぁ……」
リーゼリット「大丈夫だって!似合ってたから自信持ちなよ!」
サーシャ「えへへ……あ、イーリンさんも何か買ったんですか?」
イーリン「!……ええ、まあ。下着類を少々」
サーシャ(その割には袋が大きいような……?)
リーゼリット「実は私達に内緒で新しい服を買ったんじゃないですか〜?」
イーリン「……そ、そんなことはありません。ともかく、服の購入は済んだので次は情報収集です」
サーシャ「はい!……といっても、どこから手をつければ……」
商人達「」ヒソヒソ
リーゼリット「あの人たち……何か話してるね」
イーリン「少し近づいてみましょう。耳を澄ませれば有益な情報が得られるかもしれません」
◆
商人A「聞いたか?宰相が密かに武器庫を新設したらしいぞ」
商人B「武器庫?また戦の準備か。にしても場所は非公開なんだろ?」
商人A「表向きはな。けど俺の客筋が言ってた……シルバークロース商会の連中が中央区に武器を運び込んでるらしい」
商人B「マジか……やっぱり繋がってんだな」
商人A「ああ。それに護衛につけられたのは竜騎兵団だそうだ。精鋭揃いだから、ちょっとやそっとじゃ近寄れねぇ」
商人B「竜騎兵団だって!? 本気じゃねぇか……そりゃ庶民にゃ関係ねぇけどよ、また戦が長引くのは勘弁してほしいもんだな」
◆
サーシャ「……思わぬ情報を拾っちゃったね」
リーゼリット「武器庫と竜騎兵団……やっぱりクラウディアとシルバークロースが絡んでる……」
イーリン「ええ。戻って情報共有をしましょう」
⭐︎服を購入しました。(状況に応じて自動的に着替えます)
⭐︎武器庫が中央区にあるらしいことを知りました。
510 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/08(月) 00:05:37.69 ID:NzN/QXhGo
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
サーシャ「ガイが人を連れてくるって言ってたけど……誰なんだろう?」
リーゼリット「変な人じゃないといいけど」
イーリン「ここに連れてくる程の人なので、おそらく協力者だとは思いますが……」
ドア「」ガチャ
ガイ「すまん、待たせたな……アインズ、入ってくれ」
アインズ「ここが貴様らの拠点か……」ヌッ
サーシャ「えっ、アインズさん!?」
リーゼリット「ガイ、この人って……」
ガイ「ああ。屋敷に囚われていた囚人だ。俺達に協力してくれることになった」
イーリン「……なるほど。戦力としては心強いですが、扱いを誤れば騒ぎになりますよ」
アインズ「フン……仲間になったつもりはない。気が向いたから手を貸してやるだけだ」
サーシャ「それでもありがたいです!丁度、ご飯にしようと思ってたんですけど、アインズさんも食べていきますか?」
アインズ「……仕方ないな。腹が減っていたところだ。……食べてやらんこともない」
アインズの尻尾「」ブンブン
サーシャ・リーゼリット・イーリン(わかりやすいな……)
現在はユーシリア帝国です。(6日目)
何をする?
安価下1〜3
⭐︎何者かが監視をしているようです。貧民街以外の場所に行くときにコンマ判定が行われます。
511 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/08(月) 00:07:30.02 ID:mfx7tLcNo
王宮に乗り込む
512 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/08(月) 00:11:56.28 ID:kmHEoJJxO
今一度皇帝派と旧貴族派以外の道も思案してみる
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/08(月) 00:13:01.17 ID:imM9X0kYo
中央区に出来たらしい武器庫の場所を調べる
514 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/08(月) 00:18:49.98 ID:NzN/QXhGo
安価が出揃ったので本日はここまでです。
次回更新は土曜日を予定していますが、水曜日あたりでも更新するかもしれません。
それでは、また。
515 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/08(月) 00:24:37.67 ID:kmHEoJJxO
乙
ユーシリア編はトコナツ編より難易度高そうね
516 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/08(月) 02:43:32.25 ID:imM9X0kYo
おつ
リーゼは経歴的にお洒落より生活優先っぽいから…
517 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/10(水) 21:24:48.97 ID:O3s0Gm5bO
こんばんは。1レスかつ、コンマ判定だけなのですがちょっとだけ更新します。
>>515
内戦に関わることにより難易度が上がったようです。物語を着地させることができるよう頑張りたいと思います。
>>516
リーゼリットさんは6歳頃からお洒落とは無縁な生活を送ってきたのでしょう。これから先、色々楽しんでいってほしいところですね。
518 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/10(水) 21:25:18.18 ID:uRBV/9y6O
ーー帝都 王宮前
リーゼリット「……遂に王宮に入れるね」
イーリン「ええ、皇帝派と接触する絶好の機会です。気を引き締めていきましょう」
ガイ「ああ……あそこにいる騎士が門番か」
スタスタ……
無精髭の痩せ型騎士「……ん?止まれ。見ねぇ顔だな。何の要件でここに来た?」
ガイ「我々は魔族連合の使いの者だ。許可証もある」ペラ
無精髭の痩せ型騎士「ああ?どれどれ……」ヒョイッ
無精髭の痩せ型騎士「……たしかに魔族連合の印だな。武器類は預かる決まりになってるから、コイツらに預けてくれ」
警備騎士「」サッ
ガイ「……どうも」スッ
銀髪ショートの警備騎士「ごめんなさい。念の為、身体も調べさせてもらいますね?」
イーリン「ええ、構いませんよ」スッ
リーゼリット(まあ、こんな状況だと流石に武器は持ち込めないよね)スッ
◆
ーー王宮内
リーゼリット「さっき許可証を見てた人、態度は悪かったけど普通に通してくれたね」コソッ
ガイ「ああ。以前見た通り、旧貴族派でもない限り王宮への出入りは自由なようだな」
イーリン「ここからが本番ですよ。皇帝派の状況をこの目で確かめ、私達がどの派閥に所属するかを決める手がかりにしなければなりません。些細なことでも、見逃さないように」
誰かと会えたみたいです
コンマ下1
01-30 武器商人
31-60 現宰相
61-80 森スライム
81-90 最高指揮官
91-00 現皇帝
監視者の行動
コンマ下2
01〜50 監視継続
51〜00 接触
519 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/10(水) 21:27:26.41 ID:M+EkGTqSo
むっ
520 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/10(水) 21:29:07.66 ID:4UBGsnL20
あ
521 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 11:15:23.10 ID:eGlxBK7mO
騎士達「敬礼ッ!」ビシィッ
リーゼリット「えっ、急に敬礼しだしてどうしたんだろ?」
イーリン「おそらく、それなりに位の高い人物が近くを通るのでしょう。我々も習っておきましょうか」
ガイ「そうだな……」
スタスタ……
赤ドレスの金髪美人「みんな、ご苦労様。楽にしていいわよ」
騎士達「はっ!」ザッ
側近騎士「クラウディア宰相。もうまもなく、シルバークロース商会との面会時間です。準備はよろしいですか?」
赤ドレスの金髪美人→クラウディア「ええ、大丈夫。気遣いに感謝します」
リーゼリット(あの人がクラウディア……!)
クラウディア「……あら?そちらの方々は……見慣れない顔ね」
ガイ「……我々は最近入った魔族連合の使いだ」
クラウディア「まぁ……ようこそ。王宮を訪れる方々には、立場に関わらず誠実にお迎えするのが私の務めです」ニコ
クラウディア「どうぞ、帝都での滞在が少しでも良きものになりますように。何かお困りのことがあれば、遠慮なく声をかけてくださいね」
イーリン「……ご厚意、感謝いたします」
クラウディア「ふふ、堅苦しい挨拶はいりません。人と人とが心を通わせることが、この国を良くする第一歩なのですから」
若い騎士A「……外面ばかり取り繕いやがって。優しい言葉をかけるのも、どうせ戦場に駆り出すための方便だろう」ボソッ
若い騎士B「おい、聞かれたらマズいぞ!」ボソッ
側近騎士「貴様!クラウディア様こそ陛下の御意志を体現なさっているのだ!その口の聞き方はなんだ!」
若い騎士A「……エリオス様は戦など求めていない!陛下はただ民の安寧を願っておられるんだ。それを戦へとねじ曲げているのは、宰相だと何故気づかない!?」
側近騎士「貴様ァ……!」
クラウディア「やめなさい。私はもともとこの国の生まれではありません。だからこそ、皆が疑念を抱くのも当然のこと」
クラウディア「けれど私はただ、陛下の御心を守りたいだけ。そのために力を尽くしているのです」
側近騎士「クラウディア様……!」
若い騎士A「……ッ」
クラウディア「……お見苦しいところをお見せしてしまいましたね。人は立場が違えば意見が衝突するもの……それもまた、この国を思うがゆえのことなのです」
イーリン「いえ……お気になさらず」
クラウディア「では、私はこれで失礼します。皆さまの帝都での日々が実りあるものでありますように」
側近騎士「……クラウディア様がお通りだ!道を開けろ!」
スタスタ……
522 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 11:16:01.71 ID:eGlxBK7mO
リーゼリット「……なんとなく、皇帝派の雰囲気は感じられたかも」
イーリン「ええ……同じ皇帝派の中でも、陛下に忠誠を誓う者と、宰相を頼る者とで、少し空気が違うようです」
ガイ「表面上は静かでも、水面下では火花が散っている……か」
フレン「……その通りだよ、ガイ君」ヌッ
リーゼリット「フレンさん!?」
フレン「やあ、また会ったね……魔族連合の使者達」ニコ
ガイ「フレン……」
フレン「ははっ、驚かせたかい?僕は王宮書記官として出入りしているんだ。ミントには王宮内の一般騎士って言ってあるから内緒にしておいてくれよ?」
イーリン「書記官……王宮の中枢に出入りする立場、ということですか」
フレン「そういうこと。それで、君たちも感じたと思うけど……皇帝派は一枚岩じゃない。陛下その人に忠誠を尽くす者もいれば、宰相を支えに動いている者もいる。表向きは同じ陣営でも、水面下では常に衝突が起きている」
リーゼリット「やっぱり……そんな感じしたよ」
イーリン「つまり、同じ皇帝派の中でも二つの流れがある、ということですね」
フレン「もっとも、どちらも国を守るという旗は掲げている。けれど、その先にある未来像がまるで違う……陛下は民の安寧を、宰相は軍備の強化を。だからこそ、同じ皇帝派でも温度差が生まれるんだ」
フレン「……ここだけの話だが、宰相の周りには不穏な影がちらついている。武器を両派閥に流しているシルバークロース商会と、必要以上に近すぎるんだよ」
フレン「この国の行く末を思うと……どうしても看過できない繋がりさ」
ガイ「……」
523 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 11:17:05.40 ID:eGlxBK7mO
フレン「……それと、君達に知らせがある。旧貴族派の重鎮ーーライオネル卿が、君達に会いたがっている」
ガイ「……ライオネル卿だと?」
リーゼリット「旧貴族派のまとめ役でしょ?なんで私たちに……」
フレン「例の屋敷の件は……君達がやったんだろう?」
リーゼリット「……!」
フレン「申し訳ないけど、君たちをしばらく監視させてもらってね……疑惑が確信に変わったよ」
ガイ「……フレン。お前はどちらの派閥にも属していないと言っていたはずだ。そのお前が、どうして旧貴族派の重鎮と繋がっている?」
ガイ「中立を名乗りながら、裏で旧貴族派と通じている……信用していい話なのか?」
フレン「誤解しないでほしいな。僕は本当に誰の旗も掲げていないし、ライオネル卿の犬でもない。前にも言った通り、あの屋敷の件には感謝している」
フレン「ライオネル卿は、この内戦を望んでいない。むしろ、どうにか抑えようとしている数少ない人物だよ……僕がここで余計なことを言うより、君たち自身の目で確かめた方がいいと思う」
ガイ「……」
フレン「それじゃあ、たしかに伝えたからね。気をつけて帰ってくれよ」
⭐︎皇帝派の雰囲気を掴みました。
⭐︎フレンを通じてライオネル卿から誘いを受けました。
524 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 11:17:49.68 ID:eGlxBK7mO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
サーシャ「あっ、みんなお帰り!どうだった、王宮は?」
ガイ「ああ……色々と見えてきたぞ」
アインズ「どうやら……収穫はあったようだな」モグモグ
積まれた皿の山「」
リーゼリット(え、すごい数のお皿が積まれてるけど……アインズさん、これ全部1人で食べたの?)
イーリン「……今わかっている情報をまとめてみました。手帳で申し訳ないのですが、ご確認ください」スッ
◆
・世界樹の光はかつて大山脈に落ちた。残滓もそこにある可能性が高い
・皇帝派は現在、二つに分裂している
→皇帝に忠誠を誓う者
→宰相クラウディアを頼る者(シルバークロース商会と結託の疑いあり)
•旧貴族派の重鎮ライオネル卿は戦を抑えようとしている
・ソールの言葉から察するに、皇帝派でも旧貴族派でもない第三勢力が存在する?
•武器庫が中央区のどこかに新設され、シルバークロース商会が武器を運び込んでいる
→護衛には竜騎兵団がついている
◆
サーシャ(ページの端っこに猫の落書きが描かれてる……イーリンさんって可愛いものが好きなのかな?)
ガイ「……第三勢力か。一度、管理人代理に話を聞いてみるか」
リーゼリット「この前は詳しく教えてくれなかったしね。なんだか回りくどい言い方してたし……」
サーシャ「じゃあ、今から大図書館に聞きに行こうよ!」
イーリン「善は急げですね。その前に……アインズ様、こちらを」
ファサッ……
アインズ「む……フードか」
イーリン「竜の血を引くその姿はどうしても目立ちます。帝都を歩くなら、隠した方がよいかと」
サーシャ「これなら街を歩いても大丈夫そうだね。私達も一緒にいるから、滅多なことは起きないと思いますよ!」
アインズ「……そうか。感謝する」
525 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 11:19:21.56 ID:eGlxBK7mO
ーー帝都大図書館
ソール「おや……今回はかなり大所帯ですね」
リーゼリット「こんにちは、ソールさん。この前言っていた別の道について聞きにきました」
ソール「……そうですか。どの派閥に手を貸すべきか、その判断の材料を求めているのですね」
ガイ「……察しが早いな」
ソール「いずれの勢力もこの国を導く力を持っています。ですが、私にはどうしても見過ごせない点があるのです」
リーゼリット「見過ごせない点……?」
ソール「皇帝は理想を語り、宰相は力を求め、貴族達は伝統に縋る。……いずれも民そのものの声が置き去りになっているのです」
イーリン「……なるほど。それで、ソールさんの言う別の道とは?」
ソール「血を流すことなく、この国を立て直す方法です。皇帝でも、宰相でも、貴族でもなくーー民が未来を選ぶ道。私は、そのための仕組みを形にしようとしているのです」
サーシャ「民が……未来を?」
ソール「ええ、その通りです。けれど誤解しないでください。私が語るのは、まだ形を持たぬ思想のようなもの。明確な旗も、指導者もいません。ただ……確かに芽吹きつつある動きはあるのです」
ソール「誰かが支配する国ではなく、みんなで作る国を求める声。権力者に頼らず、民が自らの手で未来を選び取ろうという考え方……まだ一部の学者や、市井の人々が語るだけの小さな波に過ぎませんが」
アインズ「……なるほど。力で押しつけるのでも、血筋に縋るのでもない……か。だが、それで本当に国がまとまるのか?」
ソール「それはわかりません。新しい道を選ぶということは、常に混乱と不安を伴うものですからね」
リーゼリット「……確かに。理想だけでは国は回らないし、でも理想がなければ未来も描けない」
ソール「おっしゃる通りです。ですから、私は声を広げ、土壌を整えるしかないのです。力で抑えつけるのではなく、血を流すこともなく……少しずつ、民が自ら考え、選ぶように」
ガイ「つまり……あなたが目指しているのは戦わない選択肢ってことか」
ソール「ええ。そのためにこそ、私にはあなた方のような外の目が必要なのです。国内にいるとどうしても流れに飲まれてしまう……ですが、外の者ならば、この国にとって本当に必要な道を見極められるはず」
サーシャ「外から見た視点……確かに、それは大切かも」
イーリン「……では、仮に私たちがその別の道を支持するとしたら、どう動けばよいのですか?」
ソール「まだ旗を掲げる段階ではありません。ただ、皇帝派や宰相派、貴族派が動く中で……『血を流さずに解決する道がある』と、声を届けてほしいのです。今は、それで十分です」
アインズ「……言うは易し、行うは難し。だが、確かに聞く価値はあるな」
ソール「ふふ……私は今、あなた方に種を渡しただけ。芽吹かせるかどうかは……あなた方の選択次第ですよ」
⭐︎ソールから別の道を提示されました。
526 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 11:20:12.05 ID:eGlxBK7mO
ーーユーシリア帝都 中央区
リーゼリット「……民が自分で国を作る、か。正直、すぐには想像できないけど……ちょっと素敵な考え方だと思ったよ」
サーシャ「うん……でも、そんなことできるのかな……?」
イーリン「理念としては理解できます。しかし、あまりに未成熟……今の段階では理想論に過ぎませんね」
アインズ「フン……結局、人は争いから逃れられぬ。だが……そういう夢想を語れるのも、人の強さなのかもしれんな」
ガイ「……少なくとも、選択肢の一つとして心に留めておく価値はあるだろう」
リーゼリット「それで……次はどうする?武器庫の場所を突き止めるんだよね?」
サーシャ「何か目印とかあればいいんだけど……」
ガイ「……いや。探す必要はなさそうだ」
サーシャ「えっ?」
ガイ「あれを見ろ」
竜騎兵団の一団「」ザッ ザッ ザッ…
サーシャ「わっ……あんなにたくさん……!」
イーリン「……どうやら、竜騎兵団のようですね」
ガイ「ああ。通常の巡回にしては、数が多すぎる。こんな場所に固まっている理由は一つしかない」
リーゼリット「……武器庫が近くにあるんだ!」
アインズ「フン、皮肉なものだな。守りを固めれば固めるほど、隠しているものを示しているようなものだ」
ガイ「おそらく、あの新しい建物が武器庫だろう。場所は絞れた……帰るぞ」
⭐︎武器庫の場所を特定しました
527 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 11:20:43.33 ID:eGlxBK7mO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
・世界樹の光はかつて大山脈に落ちた。残滓もそこにある可能性が高い
・皇帝派は現在、二つに分裂している
→皇帝に忠誠を誓う者
→宰相クラウディアを頼る者(シルバークロース商会と結託の疑いあり)
•旧貴族派の重鎮ライオネル卿は戦を抑えようとしており、屋敷の襲撃者と接触を望んでいる
・皇帝派でも旧貴族派でもない民の声を優先する考えが存在する
•武器庫が中央区に新設され、シルバークロース商会が武器を運び込んでいる
→護衛には竜騎兵団がついている
ガイ「さて……何処から手をつけるか」
サーシャ「えーと……とりあえず、武器庫から武器が無くなっちゃえば、内戦の規模は小さくなるんだよね?」
イーリン「ええ。戦は補給が無くなれば必然的に縮小します。ですが……竜騎兵団は精鋭のようです。襲撃は一筋縄ではいかないでしょうね」
リーゼリット「でも、放っておいたら宰相の思うつぼでしょ?なにか手を打たないと……」
ガイ「旧貴族派を取りまとめているライオネルの考えも気になる。フレンを信じるなら罠ではないだろうが……」
アインズ「……民の声とやらもあるな。夢物語に聞こえるが……やがて現実を呑み込むだけの力を持つかもしれん」
ガイ「ふむ……」
現在はユーシリア帝国です。(6日目)
何をする?
安価下1〜3
528 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/13(土) 11:30:41.87 ID:eWiVr89GO
イーリン、ニアと模擬戦
529 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/13(土) 11:31:34.52 ID:Czwgwd2ko
ライオネル氏に会ってみる
530 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/13(土) 11:55:24.45 ID:yq28z1lIO
民主主義の芽をばらまく
531 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/13(土) 14:57:54.60 ID:siN6/TxhO
ーー貧民街
ニナ「……模擬戦をしたい?」
イーリン「ええ。ぜひ、お願いします」
ニナ「模擬戦自体は構わないが……あんたの所の奴等とやればいいじゃないか?」
イーリン「……竜騎兵団と戦う可能性がありまして。知った仲ではなく、未知の相手と戦う経験を積みたいのです」
ニナ「ククッ、なるほど……そういうことなら、ちょっと待ってくれ」
キュイーン……ガガガ‼︎カンカンカン‼︎
魔導騎竜「」ドン‼︎
イーリン「……これは、騎竜を模した物ですか?」
ニナ「ああ。本物の竜騎兵団の戦い方は知らないが、これで近い動きにはなるはずだ。もっとも、私の戦い方は特殊だから参考にならないかもしらんがな」
イーリン「いえ、お気遣いありがとうございます。それでは……始めましょうか」ザッ
ニナ「よし、こいつの試運転も兼ねて、死なない程度に本気で来い!」
魔導騎竜「」ガシャンッ……
コンマ下1
01-33 敗北
34-66 引き分け
67-00 勝利
532 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/13(土) 15:04:01.75 ID:jL017B5xo
あ
533 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 00:01:00.07 ID:77Nfr/wxO
魔導騎竜「」ダダダ……
ニナ「中々いい速さに仕上がったぞ!!!さあイーリン、どう来る!?」
イーリン「確かに、とても素早いですが……」グッ……
イーリン「」ダッ
ニナ「上に飛んだ!?」
空中で回転するイーリン「」グルグル
かかと落としをするイーリン「……オラァッ!!!」
ニナ「あれは……喰らったらマズいな!」ヒョイッ
かかとがめり込む魔導騎竜「」ミシミシ……
煙を出す魔導騎竜「」バキンッ‼︎……シュー……
ニナ「おいおい、結構いい線行ってたと思うんだけどな……」
イーリン「騎竜を倒して機動力を奪えば……」
ニナ「ああ!だが、まだ私は負けてないぞ!」ガチャンガチャン‼︎
イーリン「!?袖から……砲塔が!?」
ニナ「これが私の戦い方だ……威力は気絶する程度に抑えてあるから安心しな!」
魔翌力砲「」ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎
イーリン「くっ……!」サッ
ニナ「避けるばっかりじゃ、状況は変わらんぞ?」
イーリン(確かに、強力な武装だけど……)
魔翌力砲「」ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎
イーリン(……発射の間隔は見切った!あとは……タイミングを合わせて……)ググッ……
魔翌力砲「」ドギュウン‼︎
イーリン(今!!!)ダッ‼︎
ニナ「なっ!?この弾幕を突っ込んでくるのか!?」
イーリン「ハァァ……」
ニナ(魔翌力を全て防御に回す……!)バッ
イーリン「オ……ラァッ!!!」
ニナの身体にめり込む拳「」メキメキメキ……
ニナ「ぐぅぅぅっ!?」
ニナ(重……!これは……私の、負けだな)
両手を上げるニナ「おえっ……イーリン……中々、やるじゃないか……」
イーリン「……ハッ!?ニナ様、大丈夫ですか!?私ったらつい……」
ニナ「ククッ、気にするな……お陰でいい経験になったよ……すまん、ちょっと横になっていいか?」
◆
ニナ「竜騎兵団とやり合う時も今みたいに竜を先に潰すのは有効だろう。ただし注意しろ……竜を失った騎士も、それなりに手強いはずだ。まあ、私のように魔導機械を使う騎士はいないと思うが」
イーリン「……心得ておきます」
ニナ「ククッ……まあ、何はともあれ幸運を祈ってるよ」
⭐︎ニナとの模擬戦で勝利しました。
534 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 00:05:22.78 ID:77Nfr/wxO
ーー帝都 旧貴族派本邸
ガイ「……本当によかったのか?」
アインズ「ああ。これから会うのは私を捕らえた組織の長なんだろう?一度顔を見ておきたくてな」
ガイ「……」
アインズ「そう不安がるな。されたことに恨みはあれど、私は短慮ではない。ここで騒ぎを起こす気など毛頭ないさ」
ガイ「ならいいが……っと、ここだな」
◆
執事「お待ちしておりました、魔族連合の方々。ライオネル卿はもうすぐ来られるのでしばらくお待ちください」
ガイ「どうも……」
スタスタ……
ライオネル「よく来てくれましたな、魔族連合の使者殿……下がってくれ」
執事「」ペコリ
ライオネル「さて……人払いは済んだ。ここからは腹を割って話そうじゃないか」
ガイ「……俺はガイ。こっちはアインズだ」
アインズ「……」ジッ
ライオネル「なるほど……只者ではない気配を感じていたが、まさか竜の血を引く者と相まみえるとは。これは光栄だ」
アインズ「貴様は……竜を悪く見ないのだな」
ライオネル「この国を襲った悪竜でもなければ嫌う理由はないだろう。私のことはもう知っていると思うが、改めて自己紹介をしよう」
ライオネル「私の名はライオネル・ランドフォード。この国に仕える公爵にして、旧貴族派の代表と目されている」
ガイ「旧貴族派のまとめ役……フレンから聞いている。卿は戦を望んでいないと」
ライオネル「その通り。私の先祖は初代皇帝と共に帝国を築いた者……帝国が血で裂ける姿など断じて許せない」
ライオネル「しかし……現皇帝に反発する貴族達の声を誰も受け止めずにいれば、火は燃え広がる一方。だからこそ私は彼らの前に立った。剣を掲げるためではなく、剣を収めさせるために」
ライオネル「……だが、誤解しないでほしい。私は決して現皇帝を見限ったわけではない。むしろ今も、あのお方こそ帝国の未来を担うべき存在だと信じている」
アインズ「その信念があるなら……皇帝派に留まる道もあったはずだ。何故そうしなかった?」
ライオネル「……皇帝陛下のもとに留まれば、貴族達の不満は誰にも受け止められず、やがて一斉に爆ぜてしまう。それでは国が炎に包まれるのを待つだけだ」
ライオネル「だからこそ、私はあえて旧貴族派の先頭に立った。彼らの声を受け止め、暴走を抑えるために。表向きは皇帝に背を向けているように見えても……心は常に陛下と共にある」
ガイ「……不満を吸収し、戦を小さく留めるため、か」
ライオネル「そうだ。しかし、この綱渡りもそう長くは持たない。宰相とその背後にいるシルバークロース商会の動きは、日に日に強まっている」
ライオネル「武器庫の新設に竜騎兵団の護衛……彼らはすでに帝都の中枢を押さえつつある。放置すれば、旧貴族派も皇帝派も飲み込まれ、戦は避けられまい」
ライオネル「そこで……君たちの手を貸して欲しい」
535 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 00:05:54.21 ID:77Nfr/wxO
ガイ「というと?」
ライオネル「あの屋敷を襲撃した君たちの働きは私も耳にしている……誰一人死者を出さずに目的を果たすなど、並の者にはできん。血に溺れぬその手腕こそ、いま帝国が必要としているものだ」
ガイ「……」
ライオネル「安心してくれ、責めるつもりはない。むしろ……あれで私がどれほど救われたか、君たちには伝えておきたい」
ライオネル「あの屋敷に集っていた連中は、戦を利用しただけの愚か者どもだ。彼らが姿を消したことで、旧貴族派の暴走は一時的に鈍った。帝国の火種がわずかでも減ったのだよ」
ガイ「……皮肉なものだな。俺達の行動が、結果的に旧貴族派を助けたと」
ライオネル「世の常さ。意図せぬ行いが、大局を変えることもある……」
ライオネル「……それと、アインズ殿。君が捕らえられた件については、私も耳にした。謝って済むことではないが、旧貴族派を束ねる者として深く謝罪しよう」
アインズ「殊勝な心掛けだな。恨みを消すことはできんが、少なくとも無為に言い逃れをしない態度は認めてやる」
ライオネル「痛みを与えた責は、私にもある。私が取れる責任ならばなんでも取ろう……だが、憎しみにその力を縛られぬよう願いたい」
アインズ「……面白いことを言うな。人の身で竜に責任を取るだと?」
ライオネル「竜であろうと人であろうと、尊ぶべき命に変わりはない。君が不当に傷つけられたのなら、それは帝国にとっての恥だと考える」
アインズ「……貴様の覚悟は受け取っておく」
ライオネル「……ありがとう。君の力が恨みで鈍ることなく、この国の未来に振るわれることを願っている」
ライオネル「それで……君達の力を我々に貸してくれるか?」
ガイ「……今すぐに答えは出せない。一度、仲間と相談してからでも構わないか?」
ライオネル「なるほど……慎重であることは悪いことではない。だが時は残酷だ。宰相とシルバークロースが着実に力を広げている以上、悠長にはしていられん」
アインズ「……分かっている。だが、私らを急かしても良い結果は出まい。答えは必ず持ってくる。それで十分だろう?」
ライオネル「うむ、それでいい。君たちがどの道を選ぶにせよ、帝国の未来を思う心があるなら……必ず交わる日が来るだろう。良い返事を期待しているよ」
⭐︎ライオネル卿と話しました。
536 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 00:07:27.50 ID:77Nfr/wxO
本日はここまでです。
明日は民主主義の種を街にばら撒く所から始めたいと思います。
537 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/14(日) 00:50:56.20 ID:ucwyW0Cvo
乙両派閥とも信用ならないな
538 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/14(日) 09:43:47.69 ID:5Gl1MgoNO
宰相職は廃止したほうがいいのじゃないか
539 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 20:49:54.09 ID:5SvwLH00O
>>537
両派閥共に悩みのタネがあるようです。ここから話がどう着地していくのか、見ものですね。お付き合いください。
>>538
つくづく宰相に振り回されている国ですね。描写されていないだけで、これまでの歴史の何処かでも宰相が暗躍したのかもしれません。しなかったのかもしれません。
540 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 20:50:16.75 ID:ziR5OfiSO
ーー帝都ユーシリア
ワイワイガヤガヤ
露天の主人「はい毎度!……にしても、すごい量買うねぇ」チャリン
大量の食材「」ドッサリ
サーシャ「あはは……沢山食べる人がいてですね……」
露天の主人「ま、これだけ買ってくれると助かるよ。最近は税が重くてな……正直、昔より暮らし辛くなってるんだよ」
リーゼリット「……こういう税金とか街の決まりって、いつも上の人たちが勝手に決めちゃうよね」
露天の主人「そりゃあ、俺たちには口を挟めねぇことだからな」
リーゼリット「……もし、自分達で納得できることを決められたらいいと思いません?」
露天の主人「そりゃ面白い考えだな。偉いさんに任せるんじゃなく、俺たちで決めるってのか?」
リーゼリット「そう。誰か一人の力に頼るんじゃなくて、みんなで未来を作る。……きっと、その方が国も強くなると思うんです」
サーシャ「そしたら、ご飯の値段だってもっと安くできるかも。お腹いっぱい食べられたら、それだけで幸せだよね」
露天の主人「でもそんなこと本当にできるのかねぇ……?」
通りすがりの客「なるほど……そういう考えがあるのか」
サーシャ(……こんな感じでいいのかな?)
⭐︎ 露天の主人と通りすがりの客に思想を伝えました!
541 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 20:50:47.91 ID:5uqtkPwfO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
・世界樹の光はかつて大山脈に落ちた。残滓もそこにある可能性が高い
・皇帝派は現在、二つに分裂している
→皇帝に忠誠を誓う者
→宰相クラウディアを頼る者(シルバークロース商会と結託の疑いあり)
•旧貴族派の重鎮ライオネル卿は戦を抑えようとしており、自分達と手を組みたいと考えている。
・皇帝派でも旧貴族派でもない民の声を優先する考えが存在する
•武器庫が中央区に新設され、シルバークロース商会が武器を運び込んでいる
→護衛には竜騎兵団がついている
アインズ「それで、どこにつくのか決まったのか?」
ガイ「いいや……まだだ。皇帝派、旧貴族派、そしてソールの言う新しい流れ……どこも一長一短だ」
リーゼリット「クラウディアはどうも胡散臭いけど……皇帝様ご自身は、民を思う誠実な方みたいだし」
サーシャ「話を聞いた感じ、ライオネル卿も戦を望んでないんだよね?信じてみてもいいかもしれないけど、ライオネル卿以外の騎士がちょっと不安かも……」
イーリン「そして……どちらにも属さない民の声を力に変えようとする動き。まだ小さな芽にすぎませんが……」
アインズ「フン……選ぶ先が三つとも曲者ばかりとはな。だが迷っていては宰相に先を越されるぞ」
ガイ「……ああ。決断をしなくてはな。だがその前に、騎士達に武器が行き渡る前に武器庫をどうにかする必要がある」
イーリン「竜騎兵団の騎士との戦い方はニナ様の協力である程度得られました。後ほど皆様に伝えますね」
現在はユーシリア帝国です(7日目)
何をする?
安価下1〜3
民主主義普及率
コンマ下1
0/120
⭐︎手を貸す派閥を決める際はこちらから示すので自由安価で決めなくて大丈夫です。
⭐︎民主主義普及率はコンマ分、数値が上がり上限まで貯まると何かが起きるようです。
542 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/14(日) 20:51:12.70 ID:w1xccoPC0
魔族国のパティに手紙を出す
543 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/14(日) 20:53:08.00 ID:MIKc1uMvO
全員で竜騎兵団対策の特訓
544 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/14(日) 20:59:56.52 ID:ucwyW0Cvo
クラウディアに民の事を思えと直訴
545 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 22:48:08.20 ID:GkvEmuvyO
ガイ「……よし。こんなものか」
サーシャ「報告書でも書いてるの?」ヒョコ
ガイ「いや、これは手紙だ。魔族国へ向けてのな」
サーシャ「……魔族国に?」
ガイ「ああ。元々、この国で魔術顧問をしていたパティ氏の力を借りたくてな。10年前の悪竜事変の際にも活躍したらしい。何かしらの支援を受けられれば、と思っている」
サーシャ「あ、本来の図書館の管理人さんか!ソールさんが言ってたよ」
ガイ「俺達だけで帝都を相手にするのは危うい。だが、パティ氏が動いてくれれば状況は変わるかもしれない」
サーシャ「……そっか。じゃあ、その手紙が届けば、私たちの力になってくれるかもしれないんだね」
ガイ「そう願いたいものだな……訓練に行こう」
⭐︎パティ氏に手紙を出しました(翌日には返信がきます)
546 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 22:48:37.33 ID:GkvEmuvyO
ーー貧民街 空き地
アインズ「……ようやく来たか。待ちくたびれたぞ」
サーシャ「すいません、お待たせしました!」
イーリン「これで全員揃いましたね。それでは、訓練を始めましょう」
リーゼリット「それで、訓練といってもまずは何をするの?」
イーリン「竜騎兵団の騎士とそのまま戦えば、必ず苦戦します。ですので……まずは騎竜と騎士を分断する方法を考えましょう」
ガイ「なるほど。騎竜に乗られた状態じゃ動きも速いし、上から狙われると対処が難しい」
アインズ「騎竜を先に潰せば勝ち目はある。だが、奴らも馬鹿ではない。何かしらの対策はしているだろうな」
リーゼリット「じゃあ、どうやって分断するの?竜に近づくだけでも危ないよね」
イーリン「そうですね。正面から挑むのは得策ではありません。ですが、視界を遮る、地面を揺らす、音で惑わせる……方法はいくつか考えられます」
サーシャ「そっか!まずは竜を驚かせたり、混乱させればいいんだね」
ガイ「その隙に騎士を引きずり下ろす……あるいは騎竜だけを抑え込む、か」
アインズ「言うのは簡単だがな……実際にやるとなると難しいかもしれん。いっそのこと、私が竜本来の姿になって暴れるか?」
リーゼリット「いやいや、ただでさえ竜はよくない目で見られてるのに、そんなことしたら街ごとパニックになるって!」
サーシャ「あはは……たしかに、騎士の派閥関係なく攻撃されちゃいそうだよね」
イーリン「アインズ様本来の力を使わずとも、私達だけで攻略する手を考えることに意味があります。模擬戦で確かめてみましょう」
ガイ「そうだな。アインズを当てにするわけにはいかない。俺たち自身が動けるようにしておくべきだ」
アインズ「フッ……そうか……」
リーゼリット「よし、じゃあやってみようか。で、相手役は?」
イーリン「私が行います。ニナ様からこちらを借りてきました」
魔導騎竜「」ドン‼︎
アインズ「ほう……おもしろいな。魔導機械か?」
イーリン「ええ。実際の騎竜の生理的な行動は再現できませんが、判定は私が口頭で行います。私を騎竜に乗った騎士だと仮定して、色々試してみてください」
サーシャ「じゃあ……お願いします!」
コンマ下1
01-30 竜騎兵団との戦闘時 コンマ+10
31-50 同上 コンマ+15
51-90 同上 コンマ+20
91-00 同上 コンマ+30
547 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/14(日) 22:51:41.17 ID:eQqgYonao
さて
548 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 23:54:52.09 ID:n0O5IIpFO
魔導騎竜「」……ガシャン‼︎
イーリン「それでは……始めます!」
魔導騎竜「」ドシン‼︎ドシン‼︎
ガイ「まずは……隙を作る!」ダッ
イーリン「いい判断ですが、正面から近づくのは悪手です。近付くときは騎士か騎竜、どちらかの死角から近付いてください」
魔導騎竜「」ガシャンガシャン‼︎
リーゼリット「じゃあ……これはどう!?」
狙撃型魔導銃「」バン‼︎
イーリン「足を狙って動きを止めたのですね。騎竜は馬と違って丈夫なので狙う場所は関節、それ以外の場合は複数発を撃つ必要がありますね」
サーシャ「機械だから効果は出ないけど……これを試してみるね!」
弓「」ギリギリ……パシュンッ‼︎
魔導騎竜の付近で広がる赤い粉「」パラパラ……
イーリン「これは……ゴホッ!と、トウガラシですね……ゴホッ!視界や嗅覚を刺激するの、は有効です……!本物の竜なら、一時的にでも混乱させられるでしょう!」
ガイ「なら……その隙に!」ダダッ
短剣「」シャキンッ
イーリン「良いですね、死角を取れている! そのまま騎士を狙うと……!」
ガイ「そこだ!」ガシッ
イーリン「!?」
ガイ「よし、このまま引きずりおろーー」
グラッ……
イーリン「きゃっ……!」
ガイ「うおっ!?ぐはっ!」
ドサッ……
ガイ「くっ……すまん、イーリン。怪我はないかーー」ムニュッ
押し倒されたイーリン「……んっ……///」
ガイ「」
サーシャ「え……えっ!?///」
リーゼリット「あちゃー……絵面が完全にアウトだねコレ」
アインズ「見事なまでの事故だな」
ガイ「す、すまん!わざとじゃないんだ!」バッ
イーリン「……わ、わかっています。さて、気を取り直して……訓練を続けますよ」フルフル
リーゼリット(顔が真っ赤だ。こんな姿、はじめて見たかも……)
サーシャ(わ、わざとじゃないのは分かってるけど……でも……イーリンさんとあんなに近くなる必要あるのかな?)
アインズ「フッ……まあ、訓練とは予期せぬ展開を招くものだな。良き『実戦経験』になったのではないか?」
ガイ「……茶化さないでくれ」
⭐︎竜騎兵団の対策をしました。竜騎兵団との戦闘時のコンマに+10の補正がつきます
549 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/14(日) 23:56:46.74 ID:n0O5IIpFO
すいません、短いのですが本日の更新は終わります。明日も更新するのでよろしくお願いします。それではおやすみなさい。
550 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/15(月) 01:33:56.07 ID:a00Ve8bVo
おつ
高補正引けなかったか…閃光玉みたいな戦闘で役立つ道具も備えておくべきかね
551 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 13:35:29.45 ID:uEc7hlYjO
>>550
あれば心強いかもしれません。閃光玉という名称はフレーバー程度なので、何か戦闘に役立ちそうな物であれば効果を変えずに実装することができます。
特に希望がなければ閃光玉を補給する感じになるかと思いますが、もしそのような安価になった際、希望があれば記載してください。
552 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 13:35:56.79 ID:uEc7hlYjO
ーー王宮
側近騎士「止まれ!ここは宰相閣下の執務室だ。用のない者は不用意に近づくな!」
ガイ「俺は魔族連合の使者だ。クラウディア宰相に直接、申し上げたいことがある」
側近騎士「なんだと?そんな予定は入っていないはずだが……」
ドアの向こうの声「……いいわ。通してあげなさい」
側近「クラウディア様……承知しました」ザッ
◆
クラウディア「まぁ……またお会いしましたね。予期せぬ訪問は歓迎されないものですが……民の声に耳を傾けるのも私の務めです。それで、一体何を訴えに来られたのかしら」
ガイ「宰相閣下。どうか聞いてほしいことがある」
ガイ「俺達はこのユーシリアを歩き、戦場を目にし、民の声を耳にした……皆が疲弊している。宰相閣下、もし本当に国を思うのなら、まずは戦ではなく民の救済こそ優先すべきじゃないのか?」
クラウディア「民の声を聞き、苦しみを和らげたい……その志は美しい。ですが……私が民のことを考えていないと思っていらっしゃる?」
ガイ「……外から来た新参者には、そう映ってしまう。民のためと掲げながら、武器と兵ばかりが増えているのだからな」
クラウディア「それは誤解です。兵を整え、武を備えるのは、民を戦火に巻き込まぬため。力なき国に、安寧など訪れません。表に見えるのは軍備かもしれませんが……その根底にあるのは、民を守りたいというただひとつの願いなのです」
ガイ「……実際には、帝都の外で同じ国の者同士が争い、村々が焼かれているのをこの目で見た。民を守るはずの力が、民を傷つけているんじゃないのか?」
クラウディア「……ふふ、随分と真っ直ぐな物言いですこと。けれど忘れないでいただきたい。この国は厄災に襲われ、立て直すために強き秩序が必要だった。だからこそ陛下は税を見直し、差別を廃した。それを民のためと受け止められぬ貴族達が剣を取ったのです」
クラウディア「戦に犠牲はつきもの。それを恐れて手を止めれば、国そのものが滅びるでしょう。私は、より多くの命を守るために、あえて少数を犠牲にする道を選んでいるのです」
ガイ「民のため、と言いながら犠牲を当然視するのか。そんなやり方で、本当にこの国が強くなると信じているのか?」
クラウディア「信じています。歴史が証明していますもの。力なき国は、必ず滅びると……かつてのセイントレア王国がそうしてきたようにね?」
ガイ「……」
クラウディア「話はこれくらいにしましょう、魔族連合の使者殿。あなたの訴えはよくわかりました……」
クラウディア「けれど、私にも譲れぬ道があるのです。いずれ、何が正しかったのかは歴史が証明するでしょう……」
クラウディア「使者殿にお見送りを。余計な詮索は無用よ」
側近騎士「はっ!……こちらへ」ザッ
クラウディア「ふふ……次にお会いするとき、あなた方がどの立場に立っているのか……楽しみにしておりますわ」
ガイ「……失礼した」
ドア「」バタン……
クラウディア「さて、横槍が入る前に……手を打たねばなりませんね」
⭐︎クラウディアに直訴しました。
553 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 13:39:00.79 ID:uEc7hlYjO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
ヒュルルル……
手紙「」パサッ
ガイ「……もう返事が来たのか」スッ
ペラッ……
はじめまして。ユーシリアの大図書館元管理人のパティよ。ヌルから貴方達のことは聞いているわ。
手紙を読ませてもらったけど、状況はよくないみたいね。10年前も状況は酷かったけども、今は人と人とが疑い合い、争い合っているのが伝わってくる。
陛下が行ったことは間違いなく正しい道だったわ。もしそれを支えられるなら、ユーシリアはまだ立ち直れる。だからこそ、今の宰相の動きは危険ね。戦が長引けば、帝国の根が腐ってしまう。
本題に入るわね。まず、私がそちらに直接出向いて支援することは現状、不可能だわ。私は長くユーシリアにいたから顔が割れているし、戻れば旧貴族派にも宰相の息がかかった皇帝派にも利用されかねない。
むしろ遠くから動く方が、貴方達を助けられる余地があるの。だからそこは勘弁してちょうだい。
今のところ、私ができることは
・商人との繋がりを使って、物資を帝都に流すことができる。
・旧友の伝手で帝都の中に潜む情報屋の協力を得られる。
これくらいかしら。あまり役に立てなくてごめんなさい。
最後に、私はユーシリアという国が好きよ。またあの図書館に戻れるよう、あなた達の活躍を祈っているわ。
ーーパティ・イエスサーガ
ガイ「……充分、ありがたい支援だ」
現在はユーシリア帝国です(8日目)
何をする?
安価下1〜3
民主主義普及率
コンマ下1
70/120
⭐︎手を貸す派閥を決める際はこちらから示すので自由安価で決めなくて大丈夫です。
⭐︎民主主義普及率はコンマ分、数値が上がり上限まで貯まると何かが起きるようです。
554 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/15(月) 13:47:53.91 ID:0eHboY2HO
アインズの身の上話でも聞く
555 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/15(月) 14:17:00.08 ID:M79FCMduO
コンマ補正道具として兵器を新調する
556 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/15(月) 14:53:56.03 ID:a00Ve8bVo
武器庫に攻撃を仕掛けよう
557 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 16:03:36.07 ID:uEc7hlYjO
アインズ「……その手紙、例の管理人からの返事か?」
ガイ「アインズ……直接的な支援は得られなかったが、物資と情報屋なら頼れるそうだ」
アインズ「……フン。離れてなお、この国を思う者がいるとはな。余程この国が好きなのだろう」
ガイ「そうだな。彼女をこの国に戻すためにも、頑張らなければ……」
アインズ「……フッ」
ガイ「どうした?」
アインズ「いやなに、私は母の足跡を追い、この国に来たに過ぎん。だが彼女は違う。追放されてもなお、この国の未来を案じている……私には到底できぬことだと思ってな」
ガイ「足跡を……?そういえば、詳しい身の上話は聞いてなかったな。今、聞いてもいいか?」
アインズ「構わないぞ。だが、どこから話したものか……」
アインズ「……知っていると思うが、改めて私の親について話すか。母の名はセレナディア・ベールグラッド。私も最近知ったが、かつてこの国を襲った悪竜の片割れだ。父は見たことがないから、竜なのか、また別の種族なのかすらわからん」
アインズ「私が産まれた場所は、大山脈にある竜を崇拝する秘境の村でな。私は長く、そこで村人と暮らしていた」
ガイ「母親も一緒にか?」
アインズ「いいや。ものごころついた頃には既に私一人だけだった……母にとって、あの村は退屈だったのだろう。いい場所だったんだがな」
アインズ「話を戻すが……あるとき、村に珍しく外から来た者が現れてな。その者は語ったよ……十年前、帝国を震撼させた悪竜のことをな。聞くうちに私は気づいた。語られていた二匹の竜の内、片方の名、姿……それは、どう考えても母のものだった」
アインズ「だが、村の者たちは私を責めなかった。むしろ『お前はお前だ』と、変わらず接してくれたよ……ありがたい話だ」
アインズ「けれど、私はどうしても認められなかった。母が国を揺るがした事実など……受け入れることはできなかった」
アインズ「だから確かめに来た。母がしたことをこの目で見るため、ユーシリアの地に……後の結果はお前も知っての通りだ」
ガイ「……そうだったのか」
アインズ「母が本当に悪竜だったのか、それとも別の真実があるのか……いまだに答えはわからない。だが一つだけ確かなのは、私は母とは違うということだ」
ガイ「……ああ。少なくとも、俺にはそう見える。お前は自分で選んでここに立っている」
アインズ「フッ、そうか。今は、それで十分だな」
⭐︎アインズの身の上話を聞きました
558 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 16:04:03.55 ID:uEc7hlYjO
ーー貧民街
イーリン「ーーと、いうわけで何か竜騎兵団の対策になるような道具をお願いできないでしょうか」
ニナ「ククッ、随分大雑把な依頼だな……できないこともないが、用途次第だ」
リーゼリット「閃光玉みたいに、一瞬でも隙を作れるような……そういうものがあれば助かるんだけど」
ニナ「ほう、一瞬の隙、か……どうしたものか」
サーシャ「音とか煙とかでもいいと思うんです!竜って、きっと感覚が鋭いはずだから……少しの混乱でも隙になるんじゃないかな?」
ニナ「なるほど……感覚に訴えるか。光、音、煙……あるいは刺激臭でもいいな。私が効くからそれは保証しよう」ニヤリ
サーシャ「えっ、自分で試したんですか!?」
ニナ「当然だろう。どんな道具も、使えなきゃ意味がない。試験に手頃なのが私だったから私で試しただけだ……まあ、半日ほど耳が聞こえなくなったり、涙が止まらなくなったりはしたがな」
リーゼリット「えぇ……そこまでやるの?」
ニナ「ククッ、命を預ける以上はそれくらい当然さ。……さて、材料の目処はある。お前たちが望むなら、すぐにでも作ってやろう」
安価下1
具体的な物の要望があれば記載してください。おまかせでよければ、おまかせの旨を記載してください
コンマ下1
01-90 普通の効果のアイテム +10
91-00 会心の出来だったみたいです +15
559 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/15(月) 16:45:20.94 ID:7fuBZmOjO
宰相爆弾
宰相の見た目をしており、起動すると膨らみ赤い液体を振り撒きながら爆散するひたすら悪趣味な爆弾
560 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 18:03:50.53 ID:QwObmiDdO
ニナ「さあ、できたぞ……名付けて『スプラッターボム』だ」
スプラッターボム「」
サーシャ「爆弾……ですか?それと、この顔……宰相?」
ニナ「爆弾といっても殺傷力はない。爆音と赤い液体で一瞬の隙を作る兵器だ。そしてその液体には香辛料が入っている。顔に浴びれば涙と咳でまともに動けん……竜にも人にも効くし、後遺症も残らないクリーンなヤツだ」
リーゼリット「なるほど……嫌がらせ全振りってわけね」
ニナ「皮肉を込めて宰相の顔を描いてある。まあ、効果に関係はないがな……試しに1個、使ってみるか?」スッ
イーリン「ええ……みなさん、下がっていてください」ポイッ
スプラッターボム「」パンッ‼︎
飛び散る赤い液体「」ビチャッ‼︎
金属音「」キィィィィィィン‼︎
サーシャ「うぅ……金属音が悲鳴みたいでちょっと怖いね」
リーゼリット「しかもこの赤、血にしか見えないし……敵に使ったら相当パニックになりそう」
ニナ「そういう心理的な効果も狙っている……まあ、見た目は悪趣味だが、効き目は保証するぞ」ニヤリ
イーリン「……有効に使わせてもらいます」
⭐︎スプラッターボムを手に入れました。竜騎兵団との戦闘時に使用すると+15の補正を得られます。
561 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 20:53:50.12 ID:K0C0nqm8O
ーー帝都 中央区
塔の上にいるリーゼリット「」スッ
屋根の屋上にいるサーシャ「」スッ
ガイ「……二人とも、配置についたようだな。イーリン、アインズ……準備はいいか?」
イーリン「怪我も治りましたし、万全の状態です。いつでも行けますよ」
アインズ「動くのは久しぶりだが、問題はない。ただ、加減をするのは難しいかもしれんがな」
ガイ「……可能な限り殺害はしないでくれ。新たな禍根を残す必要はない」
アインズ「冗談だ……騎兵如きに遅れはとらん」
ガイ「……馬鹿正直に全ての騎士を倒す必要はない。武器庫の中の武器を破壊することを優先するぞ」
イーリン「ええ。では……行きましょうか」
リーゼリット(3人が動き出した……それじゃあ作戦通り……)
狙撃型魔導銃「」チャキッ……
サーシャ(私とリーゼが狼煙をあげる……!)
弓「」ギリギリギリ……
◆
ーー帝都 中央区 武器庫前
竜騎兵団A「戦場から離れられるのはいいけどよ……警備にしちゃあ厳重すぎないか?」
竜騎兵団B「この前の旧貴族派を襲った奴らの襲撃を上も恐れているんだろ。まあ、そいつらが来ても帰り討ちにしてやるけどな。な、相棒?」
Bの騎竜「グルルゥ!」
バァンッ……
竜騎兵団C「ん?なんだ今の音……クルツ、今何か聞こえなかったか?」
クルツ「たしかに聞こえた……何か、乾いた音がーー危ねぇ!!!」バッ
竜騎兵団C「おわっ!?」ドサッ
足元に突き刺さる矢「」ドスッ‼︎
竜騎兵団C「た、助かった……」
クルツ「……敵襲だ!警戒を強めるぞ!!!」
竜騎兵団A「おいおい、マジかよ……どこからだ!?」バッ
バァンッ……バァンッ……
竜騎兵団B「狙撃されてるな……遮蔽物に隠れるか、動き続けろ!!!」
クルツ「アイゼン、来い!!!」
アイゼン「グルルル!!!」ダダダ
バァンッ……バァンッ……
◆
562 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 20:54:27.89 ID:K0C0nqm8O
リーゼリット「さて……こんなものかな」
狙撃型魔導銃「」シュー……
サーシャ「……一段階目はよし。次はみんなを援護しなきゃ」
弓「」ギリギリギリ……
◆
シーン……
クルツ「……銃声が止んだ?」
アイゼン「グルル?」
クルツ(矢は俺たちを狙ってきていたが……銃は一体、どこを狙っていたんだ?目的は一体……)
竜騎兵団A「へっ……なんだよ、脅かしやがって」
仮面をつけた黒髪の男「」ヌッ
クルツ「……!A、後ろだ!!!!」
竜騎兵団A「!?」
Aの騎竜「グルゥッ!?」
クルツ「鉄よ!!!」バッ
短剣を防ぐ鉄の防壁「」カァンッ‼︎
仮面をつけた黒髪の男「……防がれたか」スッ
クルツ「お前……一体何者だ?」
仮面をつけた黒髪の男「名乗る名はない……聞いても無駄だと思うが、ここを通してはくれないか?」
クルツ「通すわけないだろ!!!」
鉄の槍「」スッ
アイゼン「グルルル……」ザッ
竜騎兵団C「へっ、弓の方はまだしも、下手くそな銃の使い手の援護だけでよくここに乗り込もうと思ったな。とっ捕まえたら洗いざらい話してもらうぜ!」シャキンッ
仮面をつけた黒髪の男「ウチの狙撃手は完璧に仕事をこなしてくれた……それにいつ、俺がここに一人で来たと言った?」
竜騎兵団A「何?」
仮面をつけた金髪の女性「ほう、竜人の槍使いか。面白そうだ。私に相手をさせろ」スッ
仮面をつけた青髪の女性「……あの騎士はかなりやりますよ。油断しないでください」スッ
クルツ「……例の屋敷の襲撃犯か!?」
仮面をつけた金髪の女性「私は正確には違うがな」
仮面をつけた黒髪の男「悪いが、目的を果たさせてもらうぞ……!」
ーー戦闘開始 竜騎兵団ーー
01-40 痛恨
41-65 劣勢
66-90 優勢
91-00 会心
コンマ下1
竜騎兵団への対策+10(常時)
スプラッターボム+15 残り1回
閃光玉+10 残り1回
はさみうち+30 残り1回
563 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/15(月) 20:56:48.79 ID:cSulNnVO0
閃光
564 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 21:30:58.45 ID:jEtKWdbxO
仮面をつけた黒髪の男「」キュイイイン……
シュンッ‼︎……シュンッ‼︎
竜騎兵団A「速ぇ!雷速移動なんか比にならん……!」
竜騎兵団B「見えねぇぞ!?クソッ、どこに行きやがった!?」
仮面をつけた黒髪の男「後ろだ」ガシッ
引き摺り下ろされる竜騎兵団B「!?しまっーー」
ズルッ……ドグシャアッ!!!
落下した竜騎兵団B「がはっ!?……うう……」
騎竜B「グルッ!?」
竜騎兵団C「チッ……クルツ!!!Bがやられた!!!Bの騎竜は無事だ!!!」
クルツ「了解!!!」
鉄の槍「」ブンッ
竜の槍「」カァンッ‼︎
仮面をつけた金髪の女性「思った通り、中々いい腕をしているな!」
クルツ「お褒めいただきありがとうっ……!アイゼン!!!コンボだ!」
アイゼン「グルッ!」ダッ
仮面をつけた金髪の女性「むっ?」
突進するアイゼン「ギャオオオッ!!!」ダダダ……
アイゼンから跳躍するクルツ「ハァッ!」ピョンッ
槍を投擲するクルツ「……喰らえっ!!!」ブンッ
アイゼン「」ダダダ……
仮面をつけた金髪の女性「ほう。連携技か……悪くない、が」グッ
仮面をつけた金髪の女性「フッ!!!」ブンッ
弾かれる槍「」カァンッ‼︎
仮面をつけた金髪の女性「」グルンッ
地面を横凪に払う竜の槍「」ズザザザ……‼︎
足を掬われるアイゼン「!?」
クルツ「なっ……騎竜への足払い!?」
仮面をつけた青髪の女性「」ダダダッ……
仮面をつけた青髪の女性「」ポイッ
閃光玉「」コロ……
竜騎兵団A「閃光玉!?まずいーー」
ピッカアアアアアアン‼︎
01-30 劣勢
31-70 優勢
71-00 勝利
コンマ下1
竜騎兵団への対策+10(常時)
スプラッターボム+15 残り1回
はさみうち+30 残り1回
565 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/15(月) 21:34:20.31 ID:D1yvorLRo
はさみうち
566 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 23:24:24.65 ID:4nlQ5j1KO
バァンッバァンッ‼︎
騎竜A「ギャウッ‼︎」ドサッ
騎竜と一緒に倒れる竜騎兵団A「なっ!?今の一瞬で騎竜を撃たれた!?」
足から血を流す騎竜A「グルゥッ……」ジワァ……
竜騎兵団A「クソッ……これじゃしばらく走れねえ……ハッ!」
仮面をつけた青髪の女性「……あなた方に恨みはありません。ですが……しばらく気を失ってもらいます」ブンッ
竜騎兵団A「」ドサッ……
足を矢で射抜かれた騎竜B「ギャオオオッ!!!」ジタバタ
クルツ「壊滅した……!?いや、まだだ!アイゼンと俺がいる!」
生成される鉄の槍「」シャキンッ
アイゼン「ギャオッ!ギャオッ!」
仮面をつけた金髪の女性「……いいや。武器を捨てろ」
クルツ「嫌だね。たとえ俺達だけでも諦めはしない!」
仮面をつけた金髪の女性「そうか……ならあいつの命はどうなってもいいんだな?」スッ
短剣を突きつけられた竜騎兵団C「うぅ……」
仮面をつけた黒髪の男「……抵抗すればコイツの命はない」グイッ
クルツ「な……!汚ねえぞ、テメェら!!!」
アイゼン「グルッ!!!グルッ!!!」
仮面をつけた黒髪の男「……なんとでも言え。俺達の狙いは武器庫を潰すことだ。何もしなければ、これ以上お前達に危害は加えないーーただ、邪魔をするなら……それなりの覚悟はしてもらうがな」グイッ
竜騎兵団C「ク、クルツ……!たすけ……!」ガクガク
クルツ「クソッ……!仲間を盾にするなんて……!」ワナワナ
仮面をつけた金髪の女性「決断しろ、竜人の騎士。お前達の忠義と仲間の命……どちらが大事だ?」
竜騎兵団C「ク、クルツゥ……!」ガクガク
クルツ「……畜生……わかった……!武器庫は……好きにしろ。その代わり、仲間は[
ピーーー
]な!」
仮面をつけた黒髪の男「……賢明な判断だ」スッ
クルツ「……ッ」
消失する鉄の槍「」パラ……
アイゼン「グルゥ……」スリ……
仮面をつけた青髪の女性「……安心してください。言った通り、命は奪いません」スタスタ……
手刀「」コツンッ
竜騎兵団C「……うっ」ドサッ
手刀「」コツンッ
クルツ「がっ……く……そ……」フラ……
ドサッ……
アイゼン「グルッ!グルッ!!!」ユサユサ
青髪「約束通り、命を奪ってはいません……しばらくしたら皆、目を覚ましますよ」
アイゼン「グルルル……」
仮面をつけた黒髪の男「すまんな……予定通り入り口と脱出口は狙撃手が作ってくれた。用を済ませてここから消えよう」
仮面をつけた金髪の女性「時間をかけすぎるな。この騒ぎを聞きつけて他の騎士達が駆けつけてくる……私としては望むところだが、一気に終わらせるぞ」
ドガァン‼︎ドガァン‼︎ドッゴォーン‼︎
⭐︎武器庫が何者かに襲撃され、中の武器をほとんど破壊されました。
567 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/15(月) 23:26:28.84 ID:4nlQ5j1KO
本日はここまでです。
次回の更新は土曜日を予定しています。
それでは、また。
568 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/16(火) 00:57:21.37 ID:b9RUsokRo
おつ
スムーズに武器庫攻略出来たな
クルツ君には悪い事をした…
569 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 11:52:28.51 ID:tvFiszb/O
>>568
屋敷襲撃の際は少々、長くなってしまったので今回は短めを意識して戦闘だけにしてみました。戦闘はこれくらいがちょうどいいですかね?
クルツさんは謎の襲撃者に制圧されてしまいましたが、命は取られなかったようなのでまた出てくるでしょう。今後の動向にご注目ください。
570 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 11:52:56.20 ID:huyorewAO
幕間
ーー王宮 宰相の部屋
営業スマイルのスーツの男「いやはや……これは大損害ですよ、クラウディア宰相。あの武器庫には私が手ずから仕入れた最新鋭の兵器もありました。ですが、その多くが灰と化した。しばらく両派閥に武器は回せません。……どう責任を取ってくれるのです?」
クラウディア「……まるで私に落ち度があるかのような言い草ですね、シルバークロース殿」
営業スマイルのスーツの男→シルバークロース「現にそうでしょう? あの場所に武器庫を建て、竜騎兵団に警備を任せたのはーー宰相閣下ご自身です」
クラウディア「ええ、その通りです。ですが勘違いしないでください。今回の襲撃は単なる暴徒の所業ではありません……相応の技術と知略を備えた連中が仕掛けたのです。それだけ、あなたの兵器が『価値がある』と証明されたとも言えますわ」
シルバークロース「価値がある、というのは嬉しい話ではありますがね……その証明で損失が出ては話になりません。損失の補填はどうしてくれるのです?」
クラウディア「補填、と仰いますか。商人らしい視点ですわね。破壊されるほど脅威に感じさせたということは、市場での需要を煽るという点で結果的に利益になり得ます。需要が高まれば、追加発注をしない理由があるでしょうか?」
シルバークロース「なるほど……つまり私には、さらなる商機が生まれると?」
クラウディア「その通りです。貴商会に再び供給をお願いしたい。次は今回のような失態を起こさせません」
シルバークロース「フフフ……では、その言葉を信じて、追加の武器を用意しましょう。時間はかかりますが、用意は可能です……ただし、一つだけ申し上げます。次に同じような過ちがあれば、こちらとしても関係を継続する理由を失います。それはご了承いただけますね?」
クラウディア「もちろんです……今後ともよろしくお願いしますね、シルバークロース殿」
クラウディア(それにしても、武器庫を襲った襲撃者の目的は一体……私の企図に気づいた皇帝直轄の騎士か?旧貴族派には襲撃する理由がない……それとも、旧貴族派以外の第三勢力? いや、もっと外……異国からの介入の可能性すら否定できない。警戒しなければ……)
571 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 11:53:17.93 ID:woPe0vWDO
ーー帝都ユーシリア
ワイワイガヤガヤ
帝都に響く声『……ユーシリアの民よ、この声が聞こえますか?』
市民「この声は……元宰相のソール様!?」
ザワッ……
ナンダナンダ
ソール『どうか落ち着いて聞いてください……いま帝都の外では、皇帝の改革に反発する旧貴族と宮廷の一部が刃を交えています。戦は城壁の外で続き、各地の村々が傷つき、帝都の出入りも制限されつつある。皆さんが物価や税に苦しむ背景には、この内戦があるのです』
ザワザワ……
ナイセンデスッテ……
ソンナコトニナッテタノカ……
ソール『私は、かつて宰相としてこの国を誰より近くで見てきました。そして、気づいたのです……国を守るのは力だけではない。皆の声、すなわち民意こそが国を動かす礎だと』
ソール『武器は力ある者しか振るえず、金貨は一部の者しか握れません。けれど声は違うーー子供から老人まで、誰もが持ち得る力です。その力を束ねれば、どんな軍勢よりも強く国を動かせる』
ソール『本日より大図書館に意見箱を設けます。税、治安、物価――望む未来を紙に記してください。集まった声はすべて記録し、陛下にも届けます』
ソール『……どうか、共に歩みましょう。血を流すことなく、声を束ねて国を変える道を。帝国を……民の手で作り変えるのです』
ザワ……
タミノテニ‼︎
コエヲタバネロ‼︎
ソールサマトイッショニ‼︎
ワアアアアア‼︎……
572 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 11:53:42.63 ID:jVqVn3YdO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室
サーシャ「……ソールさん、なんだかすごいことやっちゃったね」
リーゼリット「うん。街中が声の意見箱の話でもちきりだよ。露店のおじさんまで目を輝かせてたし」
イーリン「世論が動き始めています。好機でもあり、同時に危うい……宰相の息がかかった皇帝派が妨害に出る可能性は高いですね」
ガイ「……そろそろ、どこに手を貸すか腹を決めるときがきたようだな」
イーリン「今の所は……皇帝派と旧貴族派、そして先ほど……ソール様が声明を出した新たな流れ……仮に民主派としましょうか。その3つの勢力が存在します」
イーリン「皇帝派の中には宰相を支持する流れと、皇帝を支持する流れで別れております。そしておそらくですが……現在、皇帝はその権力を失ってしまっている可能性が高いです」
アインズ「ん、なぜだ?」
イーリン「徴候はいくつかあります。まず、最近出回る布告は皇帝のものではなく、宰相のものが増えていること。次に、皇帝直轄の魔法騎士団が王宮敷地からほとんど出てこないこと」
イーリン「最後に、公的行事での陛下の露出が極端に少ない……本来なら陛下の裁可が必要な案件まで、宰相の名で処理されています。つまり決裁権が事実上、宰相側に移っていると見るべきです」
アインズ「……なるほどな。力を奪われた皇帝、というわけか」
ガイ「皇帝派に力を貸すならば皇帝の権力を復活させる必要があるな」
リーゼリット「旧貴族派は、伝統と利権に縛られてる……でも、話を聞いた感じだとライオネル卿だけは違う。内戦を広げないために、あえて受け皿になってるんだよね?卿個人は信用していいと思うけど、派閥全体に肩入れすると、改革そのものを後戻りさせるかもね」
サーシャ「民主派は……血を流さずに国を変えようって考えだね。でも、まだ小さい芽だよ。意見箱も広場の集会も、誰かが守らなきゃすぐ踏みつぶされちゃう」
ガイ「ああ。ソールに肩入れするならば覚悟が要る。他の派閥と比べて支援は得られないだろう。今の所、考えられるのは……意見箱の警備、集会の護衛、物資配布の支援といったところか。そして妨害の芽は非致死で摘む」
イーリン「……では、ガイ様。どの陣に立ちますか?」
サーシャ「どの派閥に力を貸すことになっても.、決まったことには従うよ」
リーゼリット「私も……決まったら、やるだけ」
アインズ「私はどこでも構わん。ガイ、どうする?」
ガイ「……」
多数決 下1〜
3票を先取した選択肢に決まります
1 皇帝派
2 旧貴族派
3 民主派
4 無所属
573 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 11:57:02.49 ID:I4r+pAQHO
4
574 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 12:10:21.54 ID:OQKX4F8ko
3
575 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 12:21:18.66 ID:+B1EQMFdo
1
576 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 12:28:35.93 ID:p5XfvDbLo
3
577 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 12:45:44.70 ID:ZGW0KvzaO
1
578 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 12:48:42.89 ID:N1uOOMpFO
3
579 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 16:20:02.30 ID:1waRf6MdO
ーー帝都大図書館
ソール「あら……皆様揃ってどうされたのですか?」
サーシャ「私たち……ソールさんの声を聞きました」
ソール「……あなた方にも届いていたのですね」
ガイ「結論を持って来た……俺たちは民主派……貴方を支えることにする」
ソール「……心強いお言葉です、ありがとうございます。そういうことであれば……あなた方には出来得る限りの支援を行なわければなりませんね」
ソール「手始めに、この場所をあなた方の拠点として提供しましょう。といっても、これくらいしか今は出来ないのですが」
リーゼリット「え、この場所を?」
ソール「ふふっ、この場所はかのダークヒーロー達も利用した由緒ある場所なんですよ?パティ様のお墨付きもいただいております」
サーシャ「えっ!?そうなんですか!?」キラキラ
アインズ「そのダークヒーローとやらは知らないが……この図書館を拠点とするならば、結界に守られているから安心だな」
ガイ「ありがたい……改めてよろしく頼む」
ソール「ええ。皆様のお力を借りれること、本当に感謝します」
⭐︎民主派に力を貸すことにしました
580 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 16:21:21.39 ID:1waRf6MdO
ーー帝都大図書館
ソール「では……血を流さず、内戦を止める筋道を説明します」
ガイ「聞こう」
ソール「最初は、『声を可視化する』。意見箱に寄せられた嘆願を分類し、国中に貼り出します。税・物価・治安……何人が何を望むかを数で示す。これはどの陣営にも等しく突き刺さる鏡になるはずです」
ソール「次は、『完全中立地帯をつくる』……その場所では攻撃や徴発、逮捕を禁じ、負傷者搬送と捕虜交換のみを許可。旧貴族側の保証役はライオネル卿、皇帝側は陛下直轄の騎士より代表一名をとりたいのですが……おそらく、難しいでしょうね」
リーゼリット「……フレンさんならできるんじゃない?」
サーシャ「そっか!フレンさんはどちらの派閥でもないって言ってたから、適任かもしれないね」
ガイ「中立地帯として適地なのは貧民街近辺だろう。あそこには魔族連合と小鬼がいる。騎士も簡単には手を出せないはずだ」
ソール「……では、最後です。中立地帯まで完成したら、そこで両派閥の代表同士で『停戦協定』を結ばせるのです」
アインズ「皇帝直轄の代表ならば、停戦にも快く同意するだろう。旧貴族派のライオネルも皇帝に忠誠を誓っている。うまくいけば宰相を出し抜くいい機会になるかもしれんな」
イーリン「では、これが新しい目標ですね」スッ
・民の声を知らせる
・中立地帯を作る
・皇帝派と旧貴族派に停戦協定を結ばせる
サーシャ「まだ意見箱は作られたばっかりだから、みんなの意見は全然入ってないよね」
ガイ「今できることといえば、貧民街で中立地帯を作る許可をもらいに行き、フレンとライオネル卿に保証役を頼むことくらいか」
リーゼリット「できることからやっていこうか」
現在はユーシリア帝国です(9日目)
何をする?
安価下1〜3
581 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 16:22:03.00 ID:mxBOSbBq0
パティのつてで情報屋を頼る
582 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 16:24:21.15 ID:I4r+pAQHO
サーシャリーゼリット、ヌルと模擬戦
583 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 16:42:25.47 ID:qDxKZbZo0
さっそく貧民街で中立地帯を作る許可をもらいに行く
584 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 22:29:45.96 ID:fIG9I1KyO
カラスのハーピィ「……失礼、こちらにガイっていう人はいる?」
サーシャ「えっ、ど、どちら様ですか?」
リーゼリット「まさか……宰相の手先!?」バッ
アインズ「ほう……早速妨害に現れたという訳か」ジャキンッ
カラスのハーピィ「えっ!?ちょっとちょっと!あんなのの手先に勝手にしないでくれる!?」
ガイ「……どうした、なんだか騒がしいな」スタスタ
サーシャ「あっ、ガイ!この人がガイのことを知ってるみたいなんだけど……知り合い?」
カラスのハーピィ「あなたがガイ?なんで仲間に何も伝えてないの!?」
ガイ「……みんな、警戒を解いてくれ。彼女は俺が呼んだ」
リーゼリット「えっ……?」
カラスのハーピィ「まったく……いくら内戦でピリピリしているとはいえ、敵味方の識別くらいはしっかりしてほしいものね」
ガイ「大変、失礼した。あなたが、パティさんの言っていた情報屋か?」
カラスのハーピィ→フーミン「ええ……フーミン・クロスよ。探偵を生業にしているのだけど、情報屋といっても過言ではないわね」
サーシャ「そうだったんですね。そうとは知らず、ごめんなさい……ガイ、なんで前から言ってくれなかったの?」
ガイ「すまん……言い忘れていた。いや、正直に言うと……言うタイミングを逃した」ポリポリ
リーゼリット「えぇ……」
アインズ「フッ、敵でないのならなんでもいい……敵意を向けてすまなかった。それで、どういった情報を取り扱っているんだ?」
フーミン「帝都の裏路地から宮廷の奥まで……噂から帳簿まで手に入らないものはないわ。今は特に、宰相周りの情報を主に扱っているわよ。もちろん、旧貴族派の情報もね」
サーシャ「わぁ……!すごく頼りになりますね!」
フーミン「ええ。ただし覚えておいて。私ができるのは情報の支援だけ。争いごとに加担することはできないわ」
リーゼリット「それでも、とても助かりますよ!内戦が終わるまで、よろしくお願いします」
フーミン「……この国は10年前も崩れかけたけれど、それでも立ち直った。だから私は今回も、事実を追って支えるだけ。結末を決めるのは、あなたたちよ。一緒に頑張りましょう」
⭐︎フーミンが情報面で支援してくれるようになりました!
585 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 22:30:13.98 ID:NOIXO6vwO
サーシャ「ところで、さっきからガイはこの図書館をうろついてどうしたの?」
ガイ「ああ……ここが俺達の拠点になるだろう?結界が張ってあるから安心できるとはいえ……もしかしたら民主派を快く思わないヤツらが穴を突いてくるかもしれない……だから、この辺りの脆弱そうなところを調べてまわっているんだ」
サーシャ「そっか……それじゃあ私も一緒に探してもいい?」
ガイ「もちろん構わないが……つまらないぞ?」
サーシャ「ふふっ、いいの!ガイと一緒だから!」
◆
サーシャ「ねぇガイ、こっちの壁、ちょっとヒビ入ってるよ?」トントン
ガイ「……いや、大丈夫だ。結界の補強がしてある。見た目ほど脆くはないな」
サーシャ「ふーん……じゃあ、あっちは?」
ガイ「……何もない。ただの物置だな」
サーシャ「……えへへ、なんだか探検みたいで楽しいね」
ガイ「フッ……他の場所を探すぞ」スタスタ
サーシャ「あっ、待ってよ!」タタッ
◆
リーゼリット「……おやおや、お二人さん。また人目も憚らずデートしてたの?」ニヤニヤ
サーシャ「で、デートじゃないよ!ただ一緒に調べてただけだってば///」
リーゼリット「あはは!大丈夫、わかってるよ!……それで、大丈夫そうだった?」
ガイ「ああ。見た目以上に厳重に護られているようだ。侵入されることはないだろう……だが、仮に突破された場合を考慮して警備する人員を増やしておいた方がいいな。かつてここで勤務していた者とか……」
アインズ「フン、そんな都合よくいるものか」
リーゼリット「待って……たしか、ヌルって元々パティさんと契約してる悪魔じゃなかったっけ?」
サーシャ「……そう言ってたかも」
ガイ「……ヌルの所に行ってみるか」
◆
586 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 22:32:08.45 ID:DBtQMNf1O
ーー貧民街 路地裏
ヌル「ーーつまり、私に図書館に来て欲しいってこと?」
サーシャ「うん。ダメかな?」
ヌル「いやー、ダメじゃないんだけど……ただ戻るのもつまらないっていうか……」
ヌル「あっ、そうだ!模擬戦をやろうよ。私の力を知ることにもなるし、ちょうどいいでしょ!勝っても負けても、図書館には行くから安心してね!」
リーゼリット「そういうことなら……私が行くよ!一度、ヌルの魔法をしっかり受けちゃったし……!」ザッ
ヌル「……自分で言うのもなんだけど、イタズラじゃなくて戦闘なら私、相当強いよ?」
サーシャ「それなら、私もリーゼと一緒に戦うよ。警備なら数人相手に戦ったりもするでしょ?」
ヌル「うん、いいよ!……それじゃあガイ、審判よろしく!」
ガイ「……わかった。3人とも、準備ができたら教えてくれ」
コンマ下1
01-50 敗北
51-69 引き分け
70-00 勝利
スプラッターボム+10 1回
587 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 22:42:31.55 ID:p5XfvDbLo
お
588 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/20(土) 22:43:37.60 ID:DBtQMNf1O
>>1
の眠気がすごい為、今日はここで終わります。安価は下にズラしてください。
589 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 22:47:07.10 ID:9db4Ibm60
あ
590 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 23:08:21.28 ID:OQKX4F8ko
乙
当初の予定より複雑化したルートになっただろうけど頑張って欲しい
591 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/20(土) 23:37:46.64 ID:er92Lfppo
おつ
幸い両陣営共に話の分かる人がいるから目標達成は難しくなさそうだけど…
上が停戦決めても従わなさそうなのがどちら側にもいるのがまだ雲行き怪しいね
592 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/21(日) 17:27:33.59 ID:g5bgzMYqO
>>589
大変申し訳ありません。
>>587
の方がとられていたので、今回は
>>587
の方のコンマを採用させていただきます。
>>590
最初は二つの陣営のどちらかについてどうにかするか、内戦をほっぽり出して光の残滓を回収したらさっさと立ち去るルートの二つを考えておりましたが、気がつけば第三勢力が発生していました。ユーシリアからは当分出れないかもしれませんね。
>>591
一応、両者共に組織ではあるので上の決定には従うかと思います。ですが、それが気に入らない場合は強行手段をとってくる可能性もあるでしょう。どうなるかはこの先の展開次第です。
593 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/21(日) 17:29:36.88 ID:g5bgzMYqO
ヌル「じゃあ行くよ……まずは悪魔らしく、これで!」
闇の波動「」フォンッ
リーゼリット「そりゃ、封印魔法以外にも使えるよね……!」
狙撃型魔導銃「」カチャンッ‼︎
ヌル「魔導銃か、厄介だなぁ……!」
闇の波動「」フォォォォォン……
サーシャ「リーゼ!」
弓「」ギリギリ……
リーゼリット「大丈夫だよ、サーシャ……」
狙撃型魔導銃「」バァンッ‼︎ バァンッ‼︎ バァンッ‼︎
消滅する闇の波動「」シュウウウン……
ヌル「えっ、波動が消えた……何をしたの!?」
リーゼリット「ニナさんに頼んで、属性弾が撃てるように改良してもらったんだ」
サーシャ「えっ、いつの間に!?」
リーゼリット「ふふっ、内緒ー♪」
ガイ(闇を光で打ち消したのか。わかっていても咄嗟に変えることは難しいはずだ……)
ヌル「一筋縄じゃいかないよね。逆に安心したよ……」スッ
周辺の地面に展開される複数の魔法陣「」ヴォンッ……
サーシャ「封印魔法!それなら……」
弓「」パシュンッ
魔法陣に刺さる矢「」
ヌル「狙いはいいけど、私の魔法陣は簡単には崩れないようにできてるんだよ!」
サーシャ「地形が変わってもそう言える?」
ヌル「……まさか!」
サーシャ「大地よ……!」バッ
矢を中心に隆起する地面「」ボコボコ……‼︎
ガイ(地属性の魔法をあんなに使いこなしている……この前教えたばかりだよな?)
594 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/21(日) 17:30:06.81 ID:g5bgzMYqO
飛翔するヌル「こうなったら……」バッ ヒュンッ
リーゼリット「逃がさないよ!」
狙撃型魔導銃「」バァンッ‼︎ バァンッ‼︎
ヌル「くっ、あまり使いたくなかったけど……!」サッ
辺り一帯に広がる大型魔法陣「」ヴォォォン……
サーシャ「この辺り一帯ごと封印できるの!?」
ヌル「ほぼ最終手段だよ!これで……私の勝ちーー」
ヌルの足に巻きつくロープ「」グルグル……
ロープを引っ張るサーシャ「攻めて、相打ちに持っていかせてもらうよ……!」ググッ
リーゼリット「私も手伝う!」ガシッ
引っ張られるヌル「わわっ!このままじゃ私も封印に巻き込まれちゃう!」パタパタ
ガイ「……そこまでだ!」
消える魔法陣「」シュウン……
ヌル「あ、焦ったぁ……」ヘナヘナ
サーシャ「はぁ……はぁ……ガイ、結果は?」
ガイ「引き分けだ。おそらく、このまま続ければ3人共封印されてしまっていただろうな」
リーゼリット「ふぅぅ……二人がかりでも勝てなかったかぁ……」
ヌル「うぅ……二人が相手だと、やっぱり簡単にはいかないね。ごめん、最後ちょっと本気出しすぎた」
リーゼリット「いいっていいって。こっちも本気だったし」
サーシャ「封印ごと巻き込まれるところだったけどね……」
ガイ「収穫は十分だ……ヌル、大図書館の警備を頼むぞ」
ヌル「はいはい……それじゃあ、しばらくお世話になりまーす♪」
⭐︎ヌルと引き分けになり、ヌルが図書館に滞在するようになりました
595 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/21(日) 17:30:36.28 ID:g5bgzMYqO
ーー魔族連合 集会所
イーリン「ーーというわけで、貧民街に完全中立地帯を設けたいのですが……ヒューベルト様、魔族連合のご協力をいただけますか?」
ヒューベルト「……ご趣旨、確かに承りました。魔族連合としても、私個人としても、不必要な流血は望むところではございません。中立地帯の設置に賛同し、協力いたします」
ヒューベルト「見張りや救護班、搬送用の荷車等を手配し、境界の標や合図用の鐘も用意させておきます。話し合いの席が要るなら、この集会所をお使いください」
イーリン「ありがたいお言葉です、感謝します。ヒューベルト様」
アインズ「中立地帯の巡回には私も定期的に着こう」
ヒューベルト「ありがとうございます……小鬼には連絡しましたか?おそらく、彼女も快く協力してくれるでしょう。お急ぎであれば、私共から連絡しておきますが」
イーリン「……いえ、我々自身で伝えます。それでは準備のほど、よろしくお願いいたします」
◆
ーー貧民街 小鬼の拠点
アインズ「ーーそれで、どうだろうか?」
ミント「勿論、私達も手伝うよ!平和になることはいいことだしね!」
イーリン「ありがとうございます……ところで、フレン様は来られていますか?少々、頼みたいことがありまして……」
ミント「フレンは武器庫襲撃の後始末でしばらく来れそうにないって言ってたよ。急ぎの用だったら王宮に行けば会えるんじゃないかな?」
イーリン「……なるほど、わかりました。ありがとうございます、ミント様」
ミント「全然、気にしないで!私の友達も、同じ立場だったらきっと助けたに間違いないから!」
イーリン「ふふっ……素敵なご友人なのですね」
ミント「そりゃあ我が小鬼の名誉四天王だからね!」ドヤァ
⭐︎中立地帯が貧民街に作られました
596 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/21(日) 17:31:24.56 ID:g5bgzMYqO
ーー帝都大図書館 前
ワイワイガヤガヤ
サーシャ「わっ……!すごい人数だね……みんな意見箱に書きにきたのかな?」
リーゼリット「全員がそういうわけでもないと思うけど……冷やかしや様子見で来てる人もいるみたい。けど、大体の人は意見を伝えにきてるみたいだね」
アインズ「……民衆の中に怪しい動きをしているやつもいない。今の所は他勢力の妨害もなさそうだな」
イーリン「……本日は何をいたしましょう?」
・民の声を知らせる
・中立地帯を作る←達成
・皇帝派と旧貴族派に停戦協定を結ばせる
ガイ「そうだな……中立地帯は魔族連合と小鬼の手伝いもあって作ることができた。あとはライオネルとフレンに接触し、停戦協定を結ばせることと……民衆の声をこの国に伝えることだな」
サーシャ「これだけ人がいれば今からでも街中にみんなが思っていることを知らせることができそうだね」
現在はユーシリア帝国です(10日目)
何をする?
安価下1〜3
597 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/21(日) 17:32:46.50 ID:ROLsj+a60
フーミンと一緒に皇帝派の調査
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/21(日) 17:34:23.22 ID:hVI1ORsAO
図書館で使えそうな資料ないか探す
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/21(日) 17:34:30.37 ID:ycVgUMHRo
シルバークロース商会の拠点も潰そう
600 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/21(日) 22:42:38.79 ID:g0O2hd39O
ーー帝都 大図書館
ヌル「パティ様は困ったときこの辺りの本をよく読んでたけど……今の状況に何か役に立ちそうなモノってあるかな?」
リーゼリット「この棚……随分と古そうな巻物が並んでるね」
サーシャ「わっ、これ……文字がかすれてるけど、初代皇帝陛下の治世記録って書いてあるよ?」
イーリン「初代皇帝の直筆文書……これは貴重ですね」
リーゼリット「この国を建国した皇帝の記録かぁ……なんだか気になるね。読んでみようよ」
サーシャ「うん……」ペラッ
◆
我、いまだ国土乱れ、民の嘆き尽きぬ時に立ち上がりし者なり。
剣にて敵を退け、旗を掲げ、この地をひとつと成した。
されど、帝国は剣のみを柱とすべからず。
民なくして国は空虚にして続かず。
帝国は、皇帝と民の合議によって支えられるべし。
我が務めはただ治めるにあらず、
耳を澄まし、声を聴き、共に歩むことにあり。
この筆、後の世に届かば、我が願いもまた生き続けんことを
◆
サーシャ「これって……」
イーリン「……驚きましたね。初代皇帝は、すでに民の声を国の礎に据えようとしていたように見えます」
リーゼリット「つまり、ソールさんが言ってることって、全然突拍子もない新しい考えじゃなくて、むしろ原点回帰なんだね」
ヌル「ほえー……そうだったんだ……あ、それじゃあこのことを街のみんなに伝えたら、すごい説得力になるんじゃない?」
サーシャ「うん!初代皇帝もそう考えてたって言えば、誰も変な考えだなんて思わないよね!」
リーゼリット「むしろ帝国の正統な精神を取り戻すって言えるし。これなら宰相だって否定しづらいよ」
イーリン「伝えるタイミングが重要ですね。今はまだ何も言わないでおきましょうか」
⭐︎初代皇帝の考えを知りました
601 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 00:00:24.16 ID:Tkxh4SKKO
ーーユーシリア帝都 王宮付近
フーミン「……さてと。皇帝派を調べるって話だったわね。宰相側と皇帝側、どっちから当たる?」
ガイ「皇帝は表に出てこれない。権力を握っている宰相周りを探るのが筋だろう……取引をしているシルバークロース商会の拠点も抑えたい」
アインズ「宰相にこちらが探っていると悟られれば即座に妨害してくるかもしれんな。注意して動くべきだ」
フーミン「ええ。でも普段通りにしていれば案外大丈夫よ……あっ、あの馬車を見て」
大きな箱を積んだ馬車「」パカラッパカラッ
馬車を囲む騎士達「」ザッ……ザッ……
アインズ「……随分と大きな箱を積んでいるな。交易にしては妙に厳重だ」
フーミン「……やっぱり。荷に帝国の印章がある。あれは宮廷から直接運ばれた荷物よ」
ガイ「……中身は?」
フーミン「おそらく、民衆から徴収した税。しかも帳簿上は存在しない、裏金扱いね。商会の倉庫で洗浄されて、軍備拡張に回されるはず……あの馬車はシルバークロース商会に向かっているようね」
アインズ「……つまり、宰相は民の血を吸って武器を買っているということか」
フーミン「……私が潜って帳簿の写本を作ってくる。あなた達はここで見張ってて」
ガイ「一人で行くのか?」
フーミン「こういうの、慣れてるから。任せといて」
アインズ「ふむ……ならば我らは周囲を監視しよう。護衛の騎士の数や交代の時刻も押さえておけば、後に役立つかもしれんからな」
ガイ「……わかった。頼んだぞ、フーミン」
フーミン「了解。すぐ戻るから」ヒラリ
◆
フーミン「ほっ……待たせたわね」バサッ
ガイ「意外と早かったな」
フーミン「流石に全部は写せなかったけどね。ほら」バサッ
帳簿の写本「」ポン
アインズ「……商会の倉庫に持ち込まれた金貨の記録、それに本来の税収台帳との差異……明白だな」ペラッ
フーミン「帳簿を直接盗むのは危険すぎるから、写本で勘弁して。これでも十分証拠になるはずよ」
ガイ「……これで宰相が領民の金を軍備に流用していることが立証できるな」
フーミン「この写本だけじゃ世間に出しても『偽造だ』って片付けられる可能性はあるから現物を押さえるか、あるいは商会の幹部を吐かせる必要があるわね」
アインズ「……ならば、この前のように襲撃するか?現物も証言も、うまく行けば手に入るだろう」
フーミン「私は手を貸せないわよ……けど、建物の図面は提供してあげる」
ガイ「助かる……アインズ、一旦戻って作戦を練ろう。今日、決行するぞ」
⭐︎宰相の裏金の流れを掴み、シルバークロース商会の拠点の場所を押さえました。
602 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 00:22:34.87 ID:Tkxh4SKKO
ーーシルバークロース商会 拠点
シルバークロース「……皆様、本日もお疲れ様でした。先ほど王宮より搬入された金貨につきましては、予定通り地下倉庫へと移させていただきました」
幹部の男「はっ。しかし旦那様、これほどの金貨を短期間で捌くのは……さすがに目立ちすぎやしませんか?」
シルバークロース「ご心配には及びませんよ。宰相閣下より賜りました特別税は、表の帳簿に記されぬ金。すなわち、誰の目にも触れぬ影の金でございます。我らが責務は、それを滞りなく正規の流通品へと姿を変えて差し上げること……ただ、それだけでございます」
幹部の女「とはいえ、街の噂では民の不満も高まっているようです。あまりに度を越せば……」
シルバークロース「ええ、承知しておりますとも……ですがどうか忘れなきよう。我らはあくまで潤滑油に過ぎません。力を振るうのは宰相閣下、代償を払うのは領民なのです……私どもは静かに、着実に役目を果たすのみ」
幹部の男「……さすが、旦那様。お言葉にて胸が晴れました」
シルバークロース「ふふ……恐縮です。そして……」スッ
シルバークロース「どうやら、客がいらっしゃったようですね」
幹部の女「……客?ですが、本日は誰とも面会の予定は……」
シルバークロース「予定にない客こそ、歓迎すべきものです。旧貴族の屋敷に、そして武器庫にまで踏み込んだあの方々……今度はこの拠点を訪ねてこられたようですよ」
幹部の男「奴らが……!?」
シルバークロース「おもしろくなってきましたね……さて、お手なみ拝見と行きましょうか」
手から零れ落ちる黄金の液体「」ドロ……
603 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 00:31:39.42 ID:YooTWuSMO
本日はここまでです。
次回は明日の夜に、シルバークロース商会との戦闘から始めたいと思います。
最近は更新の量が少なくて申し訳ありません。
先の展開を考えるのに時間がかかってしまい、進むペースが非常に遅くなってしまっています。
更新自体は余程のことがない限りは続けますので、温かく見守っていただければ幸いです。
それでは、また明日。
604 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/22(月) 00:48:18.09 ID:MtVBcXWko
おつ
リーゼいつの間にそんな改造を…
国中を巻き込んだ勢力戦だからややこしくなるよね
605 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/22(月) 01:12:34.67 ID:Uo7I76BBo
乙シルバークロースとクラウディア排除したら事実上のユーシリア編解決よね
606 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 21:35:28.37 ID:LaZlH542O
>>604
空いてる時間にニナさんの所に行っていたようです。ちなみに魔導銃の設定は今のところ詳しく決めていないので、作中でなんか前と描写が違うな?と思っても気にしないでください。
引き続き頑張っていきたいと思います。
>>605
内戦は止まる可能性が高いです。その後の政治は国の人々に任せて目的を達成するのもよいでしょう。すべては展開次第です。
そして元スレ様の無事を確認して嬉しい気持ちになりました。
この場を借りて、再度感謝を申し上げます。
607 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 21:41:14.02 ID:VjgObpUrO
ーーシルバークロース商会 拠点前
リーゼリット「さっきから一体なんなの、この金ピカ人間は!?」
魔導型狙撃銃「」バァン‼︎バァン‼︎
倒れる黄金の泥人形「」ボド……ボド……ドサッ……
新たに現れる黄金の泥人形「」ズズズ……
アインズ「チッ、倒してもキリがない……竜騎兵団より遥かに弱いが、このままだと不利だぞ」
ガイ「この魔術は相当燃費がいいらしいな……術者を倒さなければいつまでも現れるぞ!」
魔鉄の剣「」ジャキンッ
イーリン「道理でッ!……この辺りは警備の騎士が少ないんですねッ……!」ブンッ
サーシャ「みんな、無理しないで!囲まれたら危ないよ!」
シルバークロース「ふふふ……こんばんは、初めまして皆様方。私の魔法は気に入ってくれましたか?」スタスタ
ガイ「……貴様が術者か?」
シルバークロース「いかにも。シルバークロース・ゴールドマンと申します……以後、お見知り置きを」ペコリ
アインズ「フッ、わざわざ術者自ら前に出てくるとはな……!」ダッ
竜の槍「」ブンッ‼︎
シルバークロース「おっと」スッ
槍を防ぐように壁になる黄金「」ドンッ
アインズ「防がれた!?」バッ
シルバークロース「……いやはや、血の気が多くてかないませんね。少し、話し合いをしませんか?」
ガイ「……話し合いだと?」
シルバークロース「ええ、そうです。私はあくまで商人の端くれ。政治事にはあまり関わりたくないのです。人々がお求めになるので武器を用意し、流通を整える。それが私の役目にすぎません」
リーゼリット「すぎませんって……!そのせいでどれだけの人が苦しんでると思ってるの!」
シルバークロース「たしかに、無関係の人々には申し訳なく思いますがね。しかし、我々に罪はございません。欲する者がいるから売る、求める者がいるから渡す。ただ、それだけのこと……」
イーリン「それを免罪符にするつもりですか。結局は利益が欲しいだけでしょう」
シルバークロース「ええ、ええ!勿論ですとも!私は利益を選びます!それが商人というものですからね」
ガイ「……貴様とは相容れないことがわかった。話し合いは終わりか?」
シルバークロース「まあまあ……そう急がずとも。私はあなた方と取引がしたいのですよ」
608 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 21:41:48.91 ID:VjgObpUrO
アインズ「取引……?」
シルバークロース「そうです。応じてくれるのならば我々は今すぐにでも宰相と手を切り、この国から立ち退くことを約束しましょう」
サーシャ「……私達に何を求めるの?」
シルバークロース「とある物をいただきたい。翡翠の賽……でしたっけ?あなた方が持っているのでしょう?」
ガイ「……それがなんなのか知っているのか?」
シルバークロース「いいえ?ですが、協力者が欲していましてね……それを渡せば国一つ起こせる程の大金を我々は得られるのです」
リーゼリット「協力者って……まさか、フローディアとセーレフィレア!?」
シルバークロース「おや、知り合いでしたか。ですが、そのご様子だとあまりいい関係ではなさそうですね?」
ガイ「……ああ、良い思い出はないな。悪いが取引は断らせてもらう」
シルバークロース「そうですか……残念です」
イーリン「……ガイ様、リーゼリット様。シルバークロース・ゴールドマンを只今より暗黒館幹部として彼を危険人物に指定します。生死は問いません……脅威を排除してください」
シルバークロース「ふふ、物騒な言葉が聞こえましたねぇ。まさか暗黒館の者だったとは思いませんでしたよ」スッ
黄金の泥人形達「」ズズズ……
サーシャ「また増えた!」
シルバークロース「……交渉は決裂したようですし、私は自分の身を守らせていただきます。黄金は私の血肉にして鎧、我が意思が続く限り無限に湧き出す……果たしてあなた方はどれほど持ちこたえられるでしょうか?」
ガイ「来るぞ!全員、構えろ!」
アインズ「よくわからんが……奴を殺しても構わないんだな?……なら随分と楽だ」
竜角の槍「」チャキッ……
リーゼリット「……準備はできてるよ」
魔導型狙撃銃「」カチャンッ
サーシャ「……覚悟を、決めなきゃ……」
弓「」ギリギリ……
シルバークロース「ふふふ……さあ、舞台は整いました。どうぞ存分に楽しんでください……この、黄金の劇場を!」
床に広がっていく黄金「」ドロッ……
ーー戦闘開始 シルバークロースーー
01-10 痛恨(死亡判定あり)
11-65 劣勢
66-90 優勢
91-00 会心
コンマ下1
スプラッターボム+10 残り1回
はさみうち+30 残り1回
609 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/22(月) 21:50:28.40 ID:Uo7I76BBo
はさみうち
610 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 22:21:44.35 ID:PmNgFPJSO
シルバークロース「さあ、踊ってください……!」
黄金の泥人形「」
イーリン「オラァッ!」ブンッ
砕ける黄金の泥人形「」パァンッ‼︎
槍で周囲を薙ぐアインズ「ハァァァッ‼︎」
吹き飛ばされる黄金の泥人形達「」
イーリン「……黄金の人形は私とアインズ様に任せてください!、術者本人は任せました!」ゲシッ
砕ける黄金の泥人形「」グチャアッ
リーゼリット「了解……!」スッ
狙撃型魔導銃「」パァンッ ‼︎パァンッ‼︎
シルバークロース「無論、狙撃対策はバッチリです」
形成される黄金の壁「」ガキンッ‼︎ガキンッ‼︎
サーシャ「ガイ、いつでもいいよ!」
弓「」ギリギリ……
ガイ「わかった……行くぞ!」キュイイイン……シュンッ
サーシャ「うん!」
弓「」パシュッ‼︎
シルバークロース「魔導銃があるのに随分時代遅れな物を使っていますね。おすすめの商品を紹介しますよ?」スッ
黄金の壁「」ガキンッ
ガイ「……防がれるのは前提だ」シュンッ
シルバークロース「なっ、後ろにーー!?」バッ
ガイ「ハアッ!」
魔鉄の剣「」シャキンッ‼︎
宙を舞うシルバークロースの左腕「」
シルバークロース「あああああああッーー!?」ブシャァァァッ‼︎
シルバークロース「ぐっ……よくもォッ!!!」
ガイに遅いかかる黄金の棘「」ドドドドドドッ‼︎
ガイ「」シュンッ
ガイ「ふぅ……少し、有利になったか?」ザッ
溶ける黄金の泥人形「ドロォ……」
イーリン「溶けた……?」
アインズ「人形の数が減った!よくやったぞ、ガイ!」
シルバークロース「くッ……ハァ、ハァ……よもや、腕を落とされるとは……!」
左腕に集まる黄金「」ドロッ……
形成された黄金の左腕「」グッ
リーゼリット「……人形と攻撃に回す黄金が止血の分とあの左腕の分で減ったんだね。今がチャンスかも」スッ
サーシャ「……気は抜かないでいくよ」
弓「」ギリギリ……
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 勝利
611 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 22:22:39.69 ID:PmNgFPJSO
失礼、コンマ下1
スプラッターボム+10 残り1回
612 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/22(月) 22:41:46.52 ID:mUYCzghSO
あ
613 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/22(月) 23:59:49.44 ID:y0YJVwUlO
シルバークロース「……なるほど、なるほど……!面白い……!さすがは屋敷と武器庫で死者を出さずに制圧した方々だ!」
黄金の床「」ゴゴゴ……‼︎
床に溶けていく黄金の泥人形「」ズズズ……
イーリン「何をする気です!?」
アインズ「嫌な予感がする……黄金から離れろ!!!」
サーシャ「また黄金が集まって……さっきより大きい!?」
黄金で出来た巨人「グオオ……」ズン
リーゼリット「うそ……デカすぎない!?」
ガイ「見かけ倒しだ……!術者本人を倒すのは変わらない!」
シルバークロース「見かけ倒しかどうかは……その身で確かめていただきましょうか!」
拳を振り下ろす黄金の巨人「」ゴオオオッ‼︎
イーリン「くッ!退いてください!」ダッ
アインズ「力比べは任せておけ……!」ダッ
ガキィンッ‼︎
リーゼ「サーシャ、ガイ!!!シルバークロースを!!!」
狙撃型魔導銃「」パァンッ‼︎パァンッ‼︎
サーシャ「うん……!」
弓「」パシュン‼︎パシュン‼︎パシュン‼︎
シルバークロース「ははは……やはり見事です。これほどの連携、これほどの力……!」
黄金の壁「」ガキンッ‼︎ガキンッ‼︎
シルバークロース「しかし……一歩及ばないようですね」
暴れる黄金の巨人「グオオ‼︎」
吹き飛ばされるイーリン「くっ……」
吹き飛ばされるアインズ「チッ……」
サーシャ「イーリンさん、アインズさん!!!」
リーゼリット「サーシャ、攻撃を続けて!!!」
狙撃型魔導銃「」パァンッ‼︎パァンッ‼︎
シルバークロース「どうやら私の勝ちのようですね……ここまで追い詰められたのははじめてですよ」
ガイ「それは光栄なことだ」シュンッ
シルバークロース「先程から姿が見えないと思えば……!ですが、同じ手は通じませんよ……!」
シルバークロースを包む黄金「」ドロドロ……
シルバークロース「これでもう斬られることはありませんよ!!!さあ、どうします!?」
ガイ「……雷に打たれたことはあるか?」ビリッ……
シルバークロース「はぁ?こんなときに一体何の話を……あるわけがないでしょう」
ガイ「そうか……なら良い経験になるといいな」ビリッ……
ガイ「雷よ……!」バチバチバチバチッ‼︎
シルバークロース「あがががががががが!?」ビリビリ
黒焦げシルバークロース「ぐっ……あ……」シュゥゥゥ……
崩れ落ちる黄金の巨人「」ガラガラ……
ガイ「……」
コンマ下1
01-10 ???
11-40 逃走
41-00 勝利
614 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 00:10:50.92 ID:11b3GE0ao
あ
615 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 00:19:47.30 ID:Ys/EtkcTO
戦闘が終わったので本日は終わります。
次回の更新も明日予定です。
それでは、おやすみなさい。
616 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 01:54:56.79 ID:LRTwMDS3o
おつ
そういえば爆弾の事忘れてた…
もし宰相戦があるなら本人に使う事になりそうだが…そうなると絵面が酷いな
617 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 13:28:52.13 ID:QL/A9Ol4O
>>616
スプラッターボムは元の安価のままだと描写がすごいことになってしまいそうだったので、元の風味を残しつつ別物に変えてしまいました。効果自体は閃光玉と変わらないので使えるときに使ってしまいましょう。
618 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 13:31:25.13 ID:QL/A9Ol4O
捕縛されたシルバークロース「……ぐ、ぬぅ……!この私が敗北するとは……!」
アインズ「ただの商人にしては随分、手強かったな……魔法の扱いは下手な魔導士以上だった」
イーリン「ええ……ですが、もはや抵抗は不可能。あとは処遇を決めるだけです」
シルバークロース「あなた方の目的は一体……?」
サーシャ「この内戦を止めることです……可能な限り、犠牲を出さないようにして」
シルバークロース「ふふ、なるほど……一連の襲撃にはそういう理由があったんですね……」
ガイ「……なぜ、宰相と手を組んだ?」
シルバークロース「……先程も申し上げた通り、利益ですとも。理由はわかりませんが、宰相閣下は戦を望まれている……戦があれば武器が売れ、武器が売れれば金が流れる。それは武器商人の我らにとって、何よりも甘美な機会でした」
リーゼリット「そんなことで……!」
シルバークロース「あなた方とて、武器を使っているではありませんか。必要だから我々は存在するのですよ」
イーリン「……それを正当化と言うのです」
シルバークロース「ふふ、そうですね……世界から争いがなくならない限り、私達のようなものはいなくならない。言い換えればーー人が争う限り、我らは必要悪として在り続けるのです」
アインズ「必要悪だと……?」
ガイ「その存在が争いを長引かせているのだろうが」
シルバークロース「……否定はいたしません。しかし、否定したところで変わらぬのも事実でしょう」
サーシャ「……」
シルバークロース「それで……私の処遇はどうなさるので?今の時点で少なくとも、私以外の武器商人が来るまで内戦は静まると思いますが」
イーリン「……確かに、ここであなたを捕らえたことで宰相の兵站は揺らぎます。しかし、あなたがフローディアとセーレフィレアと繋がっている以上、私達にとっては簡単に放っておける存在でもない……この国では宰相の手がかかっている為、牢に捕えることもできません」
サーシャ「……どうしよう、ガイ」
ガイ「……」
シルバークロースの処遇
多数決下1〜
先取2票
1・殺害(殺害します。当分は内戦が停まりますが、その状況をよく思わない勢力が何かしでかすかもしれません。)
2・拘束(図書館で拘束します。宰相の手の者が奪還しにきたり、逃走を図られる可能性があります。)
3・国外追放(国外に追放します。別の場所で武器を売り出してまた別の脅威となったり、フローディア、セーレフィレアと手を組む可能性があります。)
619 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 13:32:52.16 ID:1ceCbWRGo
2
620 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 13:59:50.18 ID:1r6YQDnMo
3
621 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 14:28:12.40 ID:cxTKjbtPO
3
622 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 19:48:39.11 ID:MCMB6v/fO
すいません。名前を間違えていました。
セーレフィレアではなく、正しくはセーレフェリアです。
間違えてしまって申し訳ありません。
623 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 19:49:34.95 ID:MCMB6v/fO
シルバークロース「……ほう、国外追放ですか。殺されず、拘束もされず……なんとも寛大なご処置だ。少々甘すぎるのでは?」
ガイ「勘違いするな。これは情けでも慈悲でもない。貴様をこの国で野放しにしておけないだけだ」
イーリン「国外に追放する以上、二度とこの国に足を踏み入れぬと誓っていただきます。誓いを破れば……その時は命はないと思いなさい」
シルバークロース「ふふ……承知いたしました。ですが、武器を求める声のある場所であれば、我らの居場所は尽きません。別の地で商いを続けますよ?」
ガイ「……今回は貴様等が俺達の目的の邪魔になるから排除したまでだ。この国だけじゃなく、他の地でまた障害になるようであれば……そのときはまた排除する」
シルバークロース「ははは、そうならないよう気をつけましょう……では折角拾った命です。あなた方の気が変わらぬ内に、この国を出るとします」
シルバークロース「では、ごきげんようーー内戦を止める英雄達よ……願わくば、もう会わないことを祈りますがね」
◆
ーーユーシリア帝都 城門付近
サーシャ「本当に出て行っちゃった……でも、これで内戦はしばらく収まるんですよね?」
イーリン「ええ。ですが、補給がないので戦いたくとも戦えない状況というだけで、シルバークロース商会の代わりが見つかった場合……すぐにでも内戦は再開されるでしょう」
リーゼリット「じゃあ中立地帯で停戦協定を正式に結ばせないと……その前に両派閥の代表者を決めないとか」
アインズ「そのあとはこの国に住む者の問題だ。我らの目的はあくまで内戦を終わらせることだろう?なら、もう少しだな」
ガイ「ああ……そうだな……」
サーシャ「……ねえ、ガイ。また難しい顔してる。何か気になることでもあるの?」
ガイ「……宰相だ。まだ奴を直接、どうにかしたわけじゃない」
イーリン「確かに……シルバークロースを追い出せたのは大きな一手でしたが、まだ彼女には築かれた地位があります」
リーゼリット「裏で糸を引く本丸は、まだ城に居座ったまま。このまま放っておいたら、今後、新しい争いが起きるかもね……」
アインズ「……」グゥー
ガイ「フッ……一度、大図書館に戻るか。腹ごしらえをしてから、今後のことを考えよう」
アインズ「い、今のは私じゃないぞ!?」アセアセ
サーシャ「ふふ……アインズさん、お腹すいたんですね?」
アインズ「ち、違う!これは魔翌力の波動の乱れというやつで……!」
リーゼリット「はいはい……私もお腹すいたし、早く戻ろうよ。今日は何作るの?」
サーシャ「えっ、どうしよう何も考えてなかったよ……」
イーリン「ふふっ……サーシャ様、私も手伝いますよ」
ワイワイ……
⭐︎シルバークロースをユーシリアから追い出しました。内戦が一時的に止まります。
624 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 19:50:38.71 ID:MCMB6v/fO
ーー帝都大図書館
ソール「ーーなるほど、それでシルバークロース商会はこの国から引き上げたのですね?」
ガイ「ああ……だが、まだ宰相が残っている。シルバークロースが消えたことで、どう動くかはわからない」
ソール「宰相の本当の目的が内戦の継続だとすれば、別の補給手段を探すか……あるいは、より強硬な手段に出る可能性もあり得る」
イーリン「……その可能性は十分にあります。彼女はまだ正統派の政治家という仮面をかぶったまま、帝都の中枢にいますから」
リーゼリット「うーん……なら、とりあえず牽制の意味でも早く停戦協定を結ばせた方がいいね。フレンさんとライオネル卿に話を通さないと……」
サーシャ「優先度はちょっと低くなるけど民主派としてみんなの声も知らせないとね……!」
アインズ「それで……今日はどう動く?」ガツガツムシャムシャ
ガイ「そうだな……」
現在はユーシリア帝国です。(11日目)
何をする?
安価下1〜3
625 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 19:51:03.86 ID:JXR53X6B0
サーシャも武器を改造してもらう
626 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 19:55:02.14 ID:MxUvqbprO
フーミンと宰相の様子を偵察に行く
627 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 20:11:18.57 ID:LRTwMDS3o
両陣営へ話を通しに行く
628 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 22:34:02.64 ID:UcfoJ1N2O
ーー王宮
フーミン「相変わらず無駄に荘厳としてるわね、ここは」
ガイ「……何度か入ったことがあるのか?」
フーミン「探偵に依頼する王宮の人達もそれなりにいるのよ。浮気、金の流れ、不審な文書、下働きの不満……。きらびやかなだけが王宮じゃないってこと。もちろん、依頼されることは本当に稀なんだけどね」
ガイ「……さて、フレンはどこにーー」
フレン「ガイ君、ここだよ」ポンポン
ガイ「ッ!?」バッ
フレン「ははは!ごめんごめん。今日は一体、何の用があって王宮へ来たんだい?それも、フーミンさんと一緒に来るなんて」
ガイ「ちょうど良い。あなたに用があって来たんだ、少し時間をもらえるか?」
フレン「僕に……?あまり多くはとれないけど。書斎で話そうか」
◆
フレン「完全中立地帯……そんなことになっていたんだね。しばらくミントの所に行ってなかったから、気がつかなかったよ」
ガイ「それで……引き受けてくれるか?」
フレン「勿論!ようやく、内戦が終わるんだ。平和に近づくためなら喜んで引き受けるよ」
ガイ「……助かる」
フーミン「まぁ、断ったときは王宮の恥部をいくつか表に出して脅そうって考えてたんだけどね」
手帳「」チラッ
フレン「随分と物騒だなぁ……まあ、でも任せてくれ。今は武器庫の襲撃の件と昨日起こったシルバークロース商会の拠点襲撃の件でいろいろ事務作業があるから直ぐには取り掛かれないけど……」
ガイ「……」メソラシ
フレン「あっ、違うよ?そういう意味で言ったんじゃないんだ。僕は本当に、君たちが動いたおかげで状況が大きく前に進んだと思ってるよ」
ガイ「……あまり表沙汰になってないとはいえ……やってることはギリギリだ。気にしないわけにはいかない」
フーミン「ギリギリっていうか、完全にアウトよ。何も知らない人から見れば、あなた達のやったことは愉快犯のテロみたいなものだからね?」
フレン「はは……それでも、市井の人々はその内わかるさ。どっちが争いを止めようとしていて、どっちが火をくべていたのかを」
ガイ「そうだといいが……」
フーミン「ここでの用事は済んだわね?もう一つの目的を果たしに行くわよ」
フレン「もう一つ?一体何を……」
ガイ「シルバークロースが立ち去って、宰相がどんな様子かを探りに来たんだ」
フレン「……そうか。今の所、大きく様子は変わってないみたいだけど……僕が気づいてないだけで何か変化があるかもしれない。くれぐれも注意して行動してくれよ」
ガイ「……忠告、感謝する」
◆
629 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 22:34:50.56 ID:UcfoJ1N2O
クラウディア(シルバークロースめ……まんまとやられて逃げ去るとは……!これでは私の計画が遅れてしまう……!)
ドア「」コンコン
クラウディア「コンナトキニ……どうしました?」
側近騎士「クラウディア様。魔族連合の者が面会をしたいと……」
クラウディア「……通しなさい」
◆
クラウディア「……5日ぶりですね?何か私に御用がおありで?」
ガイ「いや……用という用は。王宮に立ち寄ったので挨拶をしようと思ってな」
クラウディア「まあ、ご丁寧に……何か見過ごせない変化でもあったのかしら?」
フーミン「……武器商人がいなくなったのに、随分と余裕があるのね」
クラウディア「武器商人?ああ、彼らの話ですか。退場は惜しいけれど……私の元には、他にも取引を望む者がいます。いずれ、より良い相手が見つかるでしょう」
ガイ「……一つ、忠告しておく」
ガイ「もう一度、シルバークロースのような連中を招くのなら……その時は、こちらも黙ってはいない。誰が背後にいようと関係ない。民を苦しめる者には、正面から立ち向かうまでだ」
クラウディア「……随分と勇ましいこと。その言い振りだと、一連の襲撃犯はあなた方だと言っているみたいですよ?」
ガイ「仮に、俺達だったとして証拠はあるのか?」
クラウディア「……仮に、ですって?ふふ、ふふふふふふ……」
クラウディア「残念ながら証拠というものはまだ手元にございません。でも、世の中には確信だけで動く者もいるものですわ……あなたがたのようにね」
フーミン「あら……宰相閣下にしては感情的ね」
手帳「」パラパラ……
フーミン「けれど、私たちには確信を裏付けるものがあるの。取引記録、金の流れ、そして……城外の補給路の情報。少しずつだけど、あなたが内戦を引き起こした証拠は集まりつつあるわ」
クラウディア「……まるで裁判でも始めるような口ぶりですこと」
ガイ「それも、そう遠くない話かもしれないな」
クラウディア「でも、忘れないでいただきたい。私は正当な手続きで任命された宰相です。私を貶める行為は、国家への反逆と見なされても仕方ありませんわよ?」
フーミン「ならば、堂々としていればいい……私たちは、ただ真実を探しているだけだから」
クラウディア「……結構。ですがお気をつけなさい。次に私の前に現れるとき、あなた方を『使者』として迎えられるとは限りませんわ」
ガイ「それはお互い様だろう。次に会うとき、あなたが『宰相』である保証もない」
クラウディア「……!」
シーン……
クラウディア「……もうよろしいかしら?」
フーミン「ええ、言いたいことは全部言ったわ。ごきげんよう、クラウディア宰相閣下」
クラウディア「……ふふ、またお会いしましょう。平和を愛する魔族連合の使者達……」
◆
クラウディア(この程度の障害で止まると思わないでちょうだい……ユーシリアはまだ始まり。次はオノゴロ、その次はテラヌス・ウルス……ええ、すべて手の内に入れるわ。世界征服なんて、言葉が陳腐なほどにね)
クラウディア(ロスチャイルドの名にかけて……!)
⭐︎フーミンと宰相の様子を確認しました
630 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 22:35:22.95 ID:UcfoJ1N2O
ーー帝都 旧貴族派本邸
ライオネル「そうか……ようやく、内戦が終わるのだな」
イーリン「ええ。あとはライオネル卿が代表者として停戦協定に臨んでいただければですが」
ライオネル「断る理由がない。元より、内戦をために剣を取ったのだ……今こそ、納めるときだろう」
イーリン「感謝します、ライオネル卿。中立地帯での協定締結……準備を進めさせていただきます」
ライオネル「ああ、任せておけ。……この戦で傷ついた者たちのためにも、無駄な血はこれ以上流すわけにはいかない」
アインズ「……貴様の決断が、多くの未来を救うだろう」
ライオネル「……その言葉に恥じぬよう努めよう。ただ戦うのではなく、引くべき時を見極めることもまた責任だと心得ている」
ライオネル「たとえどれほど困難なでも命を繋ぐ道があるのならば、それを選び取らねばならない。それが、未来を託される者の務めだと信じているよ」
イーリン「……立派なお考えです。卿のような方がこの国にいてくださること、私たちにとっても大きな救いです」
ライオネル「いや、救われたのは我々の方だ。君たちが動いてくれなければ、この国は取り返しのつかぬ場所になっていたかもしれない」
アインズ「……」
ライオネル「改めて、感謝する。君たちの勇気と行動力に。そしてこの手を、まだ握ってくれる気概に」
イーリン「……必ず、平和を形にしてみせます。どうか、ご協力を」
ライオネル「ああ、共に歩もう。内戦の終わりと、新たな帝国の夜明けのために」
⭐︎停戦協定の準備ができました
631 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 22:35:54.99 ID:UcfoJ1N2O
ーー貧民街
ニナ「お、リーゼリット。銃の調子はどうだ?」
リーゼリット「すごく良い感じです!昨日も大活躍だったんですよ!!!」
ニナ「ククッ、そいつはよかったな……今日はサーシャがお客様かい」
サーシャ「リーゼが武器を改造してもらってたから、私も羨ましくなっちゃって……」
ニナ「なるほど……得物はなんだ?改造してやろう」
サーシャ「えっ、いいんですか!?……でも、コレって改造できるのかな?」
弓「」スッ
ニナ「弓か……魔導機械とかと違ってシンプルかつ完成されている構造だ。改造……というよりは新しいのを作ることになるが、それで構わないか?」
サーシャ「……新しいの、ですか?」
ニナ「ああ。お前の弓はよく手入れされてる。だけど、これ以上を求めるなら、基礎構造から見直す必要がある」
リーゼリット「ってことは、サーシャ専用の特製弓ができるってこと……?」
ニナ「そうなるな。射手の魔翌力の流れ、癖、立ち回り……全部考慮して、一から組み上げる。まあ、私は魔導機械専門であって武器職人ではないからかっこいいことは言えんが……」
サーシャ「お願いしますっ!私、もっともっと戦えるようになりたいんです!」
ニナ「いい返事だ。……じゃあ、いくつか質問させてもらうぞ」
サーシャ「はいっ!」
◆
ニナ「さあ、できたぞ……持ってみろ」
魔導弓「」ポン
リーゼリット「すごく見た目がメカメカしいけど……弓なんだよね?」
ニナ「ああ。使用感は今使ってるものとそう変わらない筈だが、どうだ?」
サーシャ「わっ……すごい。ずっと使ってたみたいに感じます!」
ニナ「ククッ……試していくかい?あそこのガラクタを撃ってみろ」
サーシャ「まずは普通に……」
魔導弓「」ギリギリ……バシュンッ‼︎
ガラクタ「」ドスッ‼︎
サーシャ「使い勝手も変わらない……すごいです、ニナさん!!!」
ニナ「まあ、ここまではな。次はその弓の機能を試してみてくれ」
サーシャ「わかりました……」
魔導弓「」ポワ……
精製された魔翌力の矢「」シュン……
リーゼリット「えっ、魔翌力を矢に変換したの!?すご……」
ニナ「これで物理的に矢がなくなっても、使うことができるようになる……属性魔法の矢も、使い手依存になるが生成できるようにした。銃と違って構造がシンプルだからな……属性を組み込むことは出来なかった」
サーシャ「いいえ……ありがとうございます、ニナさん!」
ニナ「礼には及ばないさ……上手く扱ってくれよ?」
⭐︎サーシャが魔導弓を手に入れました。
632 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 22:36:22.21 ID:UcfoJ1N2O
ーー帝都大図書館
アインズ「両派閥ともに停戦協定を結ぶ準備はできたな」
イーリン「ええ。あとは中立地帯で協定書に署名するだけですね」
サーシャ「ようやく、内戦が終わるんだね……」
ガイ「……まだ宰相という問題が残っているがな」
アインズ「動きを見せなければ、それに越したことはない。だが……そううまくは行かんだろう」
リーゼリット「うん。きっと、何か仕掛けてくる……そんな予感がする」
ガイ「……今日の行動に移ろう」
現在はユーシリア帝国です。(12日目)
何をする?
安価下1〜3
⭐︎停戦協定に立ち会う場合はその旨を記載してください
633 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 22:51:04.58 ID:11b3GE0ao
アインズに餌付け
634 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 22:59:02.50 ID:zLr7t5uiO
停戦協定の詳細とついでに宰相追放の方法をソールや両派閥の代表と話し合う
635 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/23(火) 23:23:13.34 ID:LaWS2j0FO
停戦立ち会う
636 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/09/23(火) 23:53:58.08 ID:Gz+8c5I0O
安価が埋まったので本日はここまでにします。
>>634
の停戦協定の詳細については
>>635
で停戦協定に立ち会うことになったので割愛させていただきます。なので、次回はアインズさんへの餌付け、停戦協定の立会い、宰相追放の相談を行いたいと思います。
次回更新は土曜日予定です。それでは、また。
637 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/09/24(水) 02:01:54.57 ID:Zo8ip5mVo
乙
そうこうしている間に世界樹の力の残滓奪われてるのじゃ
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