他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
更新
検索
全部
最新50
【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】
Check
Tweet
899 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/10/27(月) 00:00:16.49 ID:gkuCNxfeO
レーティア「ロスチャイルドの一族は実験で産まれた者によって滅びました。残っているのは私とテル、そしてセーレフェリア、テルグレース」
レーティア「どちらもロスチャイルドの究極の成果物です。理想と暴力をそれぞれ体現した存在──放置すれば大きな被害を生みます」
レーティア「お願いです、ガイさん。彼女らが人を傷つけるようなら……あなたの手で止めてください」
テル「兄さん、それは──!」
レーティア「テル。君は優しすぎる。君が手を下せば、きっと心が壊れる。だからこそ……外の者に託すしかないんです」
ガイ「……[
ピーーー
]前提で話すな。話が通じるなら、それで済む話だ」
レーティア「もちろん。それが叶うなら、それが一番です。ですが……テルグレースはもう人ではない。そしてセーレフェリアは自分以外の他者を見下ろしている」
テル「そんな……二人とも、昔は優しかったのに……」
レーティア「優しさは、あの家にとって欠陥でした。削ぎ落とされた結果が、今の彼女たちです」
ガイ「……会ったら、判断する。敵ならば倒す。味方なら、救う──それでいいな?」
レーティア「……はい。それで構いません。
この呪われた血の果てを、あなたに託します」
テル「兄さん……」
レーティア「……どうか、見届けてください。あの家が生んだ罪の、終わりを」
ガイ「……」
⭐︎ロスチャイルドの一族について知りました。
900 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/10/27(月) 00:08:02.32 ID:gkuCNxfeO
ーー絵空の家 客室
ガイ(世界めくれ……世界樹の光の残滓に、ロスチャイルドの一族……)
ガイ(抱え込む問題が多い気がするが……どれも放ってはおけない)
ガイ(……だが、立ち止まっていても仕方ない。今日の行動を終えたら……ミュージアを出よう)
現在はデロデロ都市ミュージアです。(2日目)
何かする?
安価下1〜3
なお、本日の更新はここまでです。次回はおそらく土曜日になるかと思います。それでは、また。
901 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/10/27(月) 00:58:30.77 ID:9NTiOGWz0
慰霊碑を見つける
902 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/10/27(月) 01:01:47.51 ID:R79+y4Amo
取り敢えずテルを慰める
903 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/10/27(月) 01:44:08.94 ID:HRReME9AO
ミュージアで買い物をする
904 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2025/10/27(月) 01:52:09.95 ID:fqIlQ0CT0
創価学会に入ろう!
905 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 09:16:44.82 ID:hFOleF+SO
ーー絵空の家 食堂
テル「……あれ、ガイ君?明日はみんなで買い物に行くんでしょ?こんな時間に起きてたら寝坊しちゃうよ?」
ガイ「中々寝付けなくてな。お前こそ、寝なくていいのか?」
テル「考えごとしてたら眠れなくってね……よかったら、少し話さない?」
ガイ「……構わないが」
テル「ふふっ……ならこちらへどうぞー♪」
椅子「」ススッ
ガイ「……今日は酒を飲んでないんだな」
テル「あー……うん。大事なことはしっかり考えたいからさ」
ガイ「酒が入ってないとお前じゃないみたいだ」
テル「ひどいなぁ……でも、否定できないかも」
ガイ「……いつも酔っているのは、一族のことを考えないようにするためか」
テル「そうかもね。考え出すと止まらなくなっちゃうから」
テル「……今の私、つまらないでしょ?」
ガイ「俺はそうは思わないが」
テル「そう……私ね、酔ってる時だけは、 何も考えなくて済むんだ。笑って、ふざけて……全部、どうでもよくできる」
ガイ「酒を飲むのは、現実逃避か」
テル「うん。そう……でもね、逃げてても何も変わらないって、もうわかってるの」
テル「だから今夜は、ちゃんと向き合おうと思ったの。兄さんの話も……私自身のことも」
ガイ「……」
テル「兄さんは止めてほしいって言ったけど……私、本当は止めてほしくないのかもしれない」
ガイ「どういう意味だ?」
テル「止められる前に、私が何かしなくちゃいけない気がして。二人とも、私があの家を出たあとに完成した成果物だから。もし……もし私があそこに残ってたら、きっと彼女たちと同じ側にいた」
ガイ「……」
テル「ねぇ、ガイ君。私さ……あの家を嫌ってたのに、時々懐かしくなるんだ。あの閉ざされた場所で、優秀であれって言葉だけを信じてた頃の自分が、まだどこかで残ってる気がして……」
ガイ「それが人間ってものだ。過去は切り離せない」
テル「……切り離せたら、楽なのにな」
ガイ「俺は望んでいなかったが……今のところ不便しか感じていないからオススメはしない」
テル「あははっ……記憶喪失になった人が言うと説得力があるね」
ガイ「フッ……」
シーン……
906 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 09:17:12.56 ID:hFOleF+SO
ガイ「テル。仮にだが……二人と会ったら、どうするつもりだ?」
テル「そうだなぁ……やっぱり、まずは話してみたいかな。[
ピーーー
]とか殺さないとかの物騒なのは嫌だもん」
ガイ「……もし、話し合いで解決すればよし。それができなかった場合は、俺が止める。お前に手を汚させはしない」
テル「ガイ君……」
ガイ「一度だけだ。一度試して、それで終わりにしろ。無理だと感じたらすぐに引け。俺が側にいる……だから、感じたままに動け」
テル「……ふふっ」
ガイ「笑うなよ」
テル「ごめんね……なんか、ガイ君ってほんと不器用だなって思って」
ガイ「そうか?」
テル「うん。でも、そういう不器用な優しさ……私、好きだよ?」
ガイ「……からかうな」
テル「本気なんだけどなぁ」ボソッ
ガイ「何か言ったか?」
テル「……なんでもないよっと!」デコピン
ガイ「痛っ!急に何を──」
テル「もう眠くなってきちゃった!明日のお出かけは私も楽しみにしてるから、早く寝ないとね?ガイ君も夜更かしはほどほどにね〜♪」ヒラヒラ
ドア「」バタン……
ガイ「まったく……自由なヤツだな」
⭐︎テルと話しました。
907 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 09:17:40.96 ID:hFOleF+SO
ーーデロデロ都市ミュージア 大通り
サーシャ「今日で出発だね。旅に必要な物の買い忘れはないから大丈夫だけど……この国でしか手に入れられない物とか買えればいいかな?」
リーゼリット「うーん、大体デロデロ教が関係するようなヤツばかりな気がするなぁ」
アインズ「全くない訳でもあるまい。芸術品も数は少ないが幾つか残ってるみたいだしな。見て回るだけでも面白いだろう」
サーシャ「たしかにそうかも……」
テル「デロデロ教の人達が売ってる物も、デロデロ教のことさえ考えなければ全然普通なモノを扱ってたりするしね。ガイ君、なにかめぼしい物とかある?」
ガイ「……今のところはない。アインズが言ったように色々見て回るとしよう」
サーシャ「うん!」
安価下1
ありそうな物品
908 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 09:21:44.14 ID:2iQNE/p+o
スライムを呼ぶ笛
909 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 12:22:41.21 ID:3sr+bZuZO
帽子スライム店員「」モニョモニョ
リーゼリット「あ、あの店見て!スライムがちっちゃい帽子かぶってる!」
サーシャ「ほんとだ〜!なんかおしゃれスライムって感じだね!」
テル「かわいい〜!ねね、あの店入らない?」
アインズ「む……スライム用の日焼け止め?そんな物も売っているんだな」
リーゼリット「砂漠が近くてスライムが多いからこそだね。効果のほどはわからないけど……」
アインズ「ほう……奥が深いな」
ガイ「……これも何かの縁だ。あの店を覗いてみよう。テル、変なことはするなよ?」
テル「しないしない!」
サーシャ「本当かなぁ……?」
◆
ーー雑貨店
帽子スライム店員「こんにちは!ゆっくり見ていってください!」ペコリ
テル「……ねぇ、ガイ君」
ガイ「ダメだ。店員に迷惑をかけたら出禁になる」
テル「……私、まだ何も言ってないよ?」
ガイ「口元が笑いを隠しきれていない。目線があのスライムの店員をずっと追っている……そこから推察するに邪なことを考えていると、俺は判断した」
テル「ちぇっ……なら我慢するか……」
サーシャ「見てこの瓶!スライムのぬめり美容液って書いてあるよ!」
アインズ「あまり知られていないが、食事や運動、諸々を気遣ったスライムの体液は美容効果が高い。高値で取引されることもあるそうだ」
リーゼリット「へー、知らなかった……ちょっと試してみようかな」
ガイ「……ん?これは……笛、か?少々小さい気もするが」
スライム呼びの笛「」
スライム店員「お客さん!その笛、気になります?」
ガイ「これは一体?」
スライム店員「それはスライム呼びの笛です!吹くとね、スライムがわくわくする音が出るんですよ!」
スライム店員「実際に呼び寄せる魔法の笛じゃなくて、スライムが好きな音の波を奏でる楽器なんです。音を聞くと、スライムたちはつい寄ってきちゃうんですよ〜♪」
スライム店員「人間で言えば……お気に入りの音楽が聞こえた時に、自然と体が動いちゃう、みたいな感じですかね!」
ガイ「なるほど。だからスライム呼びの笛、か」チラッ
テル「……」ウルウル
ガイ「……はぁ。すまない、コレを売ってくれ」
テル「!」パァァァ
スライム店員「ありがとうございます!音の調整は簡単なので、練習すれば誰でも吹けますよ〜♪」
テル「やった〜!ガイ君、ありがとっ!」ピョンッ
ガイ「……子供みたいに喜ぶな。落とすなよ」スッ
テル「大事にするってば!ふふっ、これで私もスライムマスターの仲間入りだね♪」
リーゼリット「え、スライムマスターって何?」
サーシャ「えっと……たぶん今作られた言葉かな?」
アインズ「フッ……悪い予感しかしないな」
帽子スライム店員「旅のお守りにもなりますよ!スライムは幸運を運ぶって言われてますから!」
⭐︎スライム呼びの笛を手に入れました。
910 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 12:23:23.80 ID:3sr+bZuZO
ーーーデロデロ都市ミュージア
テル「〜♪」ピュー
一般スライム達「〜♪」モニョモニョ
サーシャ「この音色、私達が聞いても普通にいい音だね」
アインズ「柔らかく、どこか懐かしい響きだ……スライム達が惹かれるのも分かる」
リーゼリット「……あれ、あそこにあるのって──」
巨大な慰霊碑「」ズン……
リーゼリット「……慰霊碑?」
テル「……あれは十年前、シノホシの襲撃で亡くなった人達の名前が刻まれた慰霊碑だよ。この街を襲ったあの事件で、たくさんの人が犠牲になったんだ。街の人達は二度と同じ悲劇を忘れないようにって、この碑を建てたの」
サーシャ「……みんな、忘れてないんだね」
アインズ「静かに祈る者も多いようだ」
リーゼリット「あれ?……あの前に立っているのは──」
リュアン「……」ブツブツ
アインズ「……デロデロ教の導師だな」
テル「あの人、独りでお祈りしてるのかな?」
サーシャ「……ねぇ、なんか……昨日と雰囲気、少し違わない?」
リーゼリット「うん……祈ってるっていうより、何か呟いてる感じ」
アインズ「……祈りというより語りに近いな。誰かと話しているような感じだ」
ガイ「……近づいてみるか」
◆
911 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 12:24:05.89 ID:3sr+bZuZO
リュアン「ごめんなさい……どうして、あの時……」ブツブツ
サーシャ「すみません。ここ、立ち入ってもいいですか?」
リュアン「──っ!」バッ
サーシャ「わっ、ごめんなさい……驚かせちゃいました?」
リュアン「……あなたたちは?」
ガイ「旅の者だ。通りすがりにこの碑を見つけて立ち寄っただけだ」
リュアン「そうでしたか……どうぞ、構いません。この碑を訪れる方を、咎める理由はありませんから」
リュアン「私はリュアン。この都市でデロデロ教の導師を務めています」
ガイ「……ここは十年前の襲撃で亡くなった人々を弔う場所だと聞いた」
リュアン「その通りです。十年前──世界めくれが起こる前に、シノホシと呼ばれる魔族の一団がこの街を襲いました。空から降る光のように、災厄が一瞬で街を呑み込んだのです」
サーシャ「……前に、ガイが言ってたね」
ガイ「……覚えてない」
リュアン「十年前の出来事ですから、知らなくても無理はありません」
リュアン「シノホシは、世界めくれが起こる直前まで活動していた魔族の集団。世界めくれの後は行方をくらまし……今も消息は不明です」
リュアン「当時、街では芸術祭が開かれていました。笑い声が絶えなかったはずのその場所に、光が降り注ぎ……次の瞬間には、すべてが燃えていたのです。私は……大切な人に庇われて、ただひとり生き残りました」グッ……
リュアン「……あの時のことは、今でも鮮明に覚えています。街は崩れ、炎がすべてを焼き尽くして……人々は、信じるものを失っていました。ただ、生き延びたことを恥じるように、膝をついて泣いていたのです」
リュアン「そんなときでした――彼女が現れたのは」
リュアン「小さな子供の姿をしていました。白い髪に、血のような紅の瞳。まるで、光の残滓が形をとったような存在でした」
リュアン「クロシュヴィア・スウィートエンド──そう名乗っていました」
リュアン「彼女は言ったのです。『わたしたちがみんなを、真の正しい世界に導いてあげる』と」
リュアン「……その言葉に、人々は泣きました。救われたと感じた者もいたでしょう。けれど私は……ただ震えていました」
リュアン「だって、あの瞳は哀れみでも希望でもなかった。混ざり合うことそのものを、愛おしそうに見ていた……そんな目だったのです」
リュアン「それでも、その言葉にすがるしかなかった。壊れた世界の中で、誰もが正しさという名の形を欲していたのだから」
サーシャ「……それが、デロデロ教の始まり、なんですね」
リュアン「正確には、そう名乗るようになったのは後のことですが」
リュアンと何か話す?
安価下1〜2
912 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 12:25:35.27 ID:JFo2i0TQO
ガイが元シノホシの一人と会ったこと
913 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 13:11:18.54 ID:sF5npe1BO
クロシュヴィアについて
914 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 16:44:02.19 ID:uqp/QUs5O
サーシャ「ガイ、魔族国に住んでるフレメアさんって人は、元シノホシの人なんだよね?」
リュアン「え?」
アインズ「……その口ぶりだと知り合いみたいだな」
ガイ「まさか、会ったことがあるのか?」
サーシャ「そっか……その記憶も無くしちゃってるんだ」
ガイ「……すまない」
リュアン「フレメア・バイオレット……」
サーシャ「知っているんですか?」
リュアン「……その名は十年前、何度も耳にしました。シノホシの黒月と呼ばれ、指名手配の筆頭に挙げられていた者の一人です」
サーシャ「でも、今はもう戦っていません。私たちが出会った時のフレメアさんは、ただ静かに暮らしていて人を傷つけるつもりなんてなかったように見えます」
リュアン「……そうですか。けれど──その名を聞くだけで、胸の奥が冷たくなるのは、どうしてでしょうね」
リーゼリット「……この都市を襲った襲撃犯の一人だもんね」
アインズ「十年前の災厄の象徴として人々の記憶に刻まれている。無理もない話だ」
テル「……一つ、助言をするなら復讐はやめといた方がいいよ。私が見た人は返り討ちに遭うか、復讐できても結局自分の心を殺しちゃうだけだった」
リュアン「そんなつもりはありません……もう、憎しみを燃やすほどの力も残っていませんから」
リュアン「……時々思うのです。痛みも、憎しみも、すべて違いから生まれる。ならばいっそ、その違いが溶けてしまえば──争いも、嘆きも、なくなるのかもしれない」
サーシャ「……それって……デロデロ教の考え方……?」
リュアン「……ええ。けれど私はそれが真実だとは思っていません。ただ、あの日──焼け跡に膝をついて泣いていた人々が、その言葉を聞いて初めて顔を上げたんです。その光景を、今も忘れられなくて……」
リュアン「私は教えを信じているというより……あの時、救われた人々の気持ちを信じているんです。彼らにとって『真の正しい世界』という言葉は、救いの形だった。だから私は、それを伝え続けているだけ。たとえ、その形が歪んでいても……」
アインズ「なるほど。貴様は教義ではなく、教えにすがった人々を信じているのだな。だが……教祖のクロシュヴィアは本気で全てを一つにしようとしていたみたいだが?」
915 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 16:44:31.87 ID:uqp/QUs5O
リーゼリット「そのクロシュヴィアって人……今はどこにいるの?」
リュアン「分かりません。世界めくれを境に、誰も彼女を見た者はいないのです。けれど……信者たちは今も信じています。彼女は真の正しい世界の完成を見届けに、別の場所へ行ったのだと」
テル「つまり、生きてるってこと?」
リュアン「信仰の上では、そうなっています……ですが、実際は分かりません。あれほどの力を持つ存在が、何故姿を見せないのか……」
ガイ「……」
ガイ(思えばこの前見た夢で……クロシュヴィアという名前を聞いた気がする。容姿も一致しているようだが……まさか、本当に……?)チラ
赤い空「」ズオオオオオオ……
ガイ「……」
サーシャ「ガイ、どうかしたの?」
ガイ「……なんでもない。もうそろそろこの国を出よう。テラヌス・ウルスへ向かわなければいけない」
リュアン「この国を出るんですね……道中、お気をつけて。世界めくれの爪痕は、未だ至る所に残っていますから」
ガイ「忠告、感謝する。こちらこそ、話を聞かせてもらって助かった」
リュアン「……ふふっ」
ガイ「?」
リュアン「いえ、荒唐無稽で変な話なのですが……もしかしたら、私とあなたが一緒に冒険するようなことがあったのかもしれないと思いまして」
ガイ「……妙なことを言うな」
リュアン「ええ、我ながら夢物語のようです。
でも……あなたと話していると、不思議と懐かしい気持ちになるのです。十年前、私を追っ手から逃がしてくれた冒険者に、どこか似ていて……」
ガイ「十年前なら俺はまだ子供だろう……第一、記憶を失っているからわからんな」
リュアン「……そうですか。なら、その冒険者の代わりに今ここで──その時の私の感謝を伝えさせてください」ニコッ
サーシャ「リュアンさん……?」
リュアン「いえ、気にしないでください。これはただの導師の戯言です。もしも、あなたが再びこの地を訪れることがあれば……そのときは、もう一度お話しさせてくださいね」
ガイ「ああ……約束しよう」
リュアン「ふふ……楽しみにしています。あなた方とはもう一度、会う気がしてなりませんから」
⭐︎リュアンと会話しました。
916 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 16:45:01.52 ID:uqp/QUs5O
ーーテラヌス砂漠
一面の砂景色「」ヒュオオオオ…
太陽「」サンサン
魔導車「」ブロロ……
リーゼリット「デロデロ教もみんながみんな、怪しい人ってわけじゃなかったね」
サーシャ「うん。リュアンさんはちゃんとした人だったし……あの人が導師だなんて、ちょっと意外かも」
アインズ「信仰そのものが悪ではない、という好例だったな」
テル「うん……でも、『真の正しい世界』って言葉、ちょっと怖いよね。それを正しいって決めたら、他は間違いになっちゃうんだもん」
リーゼリット「あー、それわかる。みんなで手を取り合おうって言葉も、使い方次第で怖く聞こえるときあるよね」
サーシャ「でもリュアンさんは、そういう言葉にすがるしかなかった人たちの気持ちを分かってた。だからこそ、あの人は導師なのかも」
アインズ「……信じることそのものは罪ではない。だが、信じる形を他者に強いるとき、そこに歪みが生まれる」
テル「……つまり、正しさを押しつけちゃダメってことだね」
アインズ「その通りだ。救いとは本来、他人の中に見いだすものではなく、自分の中で育てるものだからな」
テル「……やっぱりアインズさん、難しい話するとき、声が低くなるんだね」
アインズ「気のせいだ」
リーゼリット「はは……でも、今のはちょっとかっこよかったよ」
サーシャ「……ふふ、でもやっぱり私、難しいことよりこういう静かな時間の方が好きだな」
ガイ「静かな時間は長く続かないものだ。今のうちに楽しんでおけ」
テル「もう〜、縁起でもないこと言わないでよガイ君〜……あっ、そうだ!」
スライム呼びの笛「」
アインズ「……ここで吹く気か?」
テル「砂漠のスライムが来るか試してみようかなって!」ピュー♪
乾いた風「」ヒュオオオ……
魔導車「」ブロロ……
アインズ「……音が、砂に吸い込まれていくな」
リーゼリット「流石に誰も来ないか」
サーシャ「……でも、いい音だよね……」
ガイ「フッ……そうだな。悪くない」
下1 コンマ (野営終了後、大魔女帝国に到着します)
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-50 物品発見(自由安価下2)
51-65 場所発見(自由安価下2)
66-80 良いこと(自由安価下2)
81-00 旅は道連れ
917 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 16:46:33.58 ID:JFo2i0TQO
あ
918 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 16:47:10.00 ID:LyvCyk1T0
魔法学園研究者達のキャンプ地
919 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 21:30:24.65 ID:3HgAxpuvO
アインズ「辺りが暗くなってきた。そろそろ野営する場所を決めないか?」
ガイ「賛成だ。近くにいい場所はあるか?」
リーゼリット「探してみるね……ん?……ねえ、あそこ明かりがついてない?」
テル「どれどれ……ホントだ。別の冒険者かな?」
サーシャ「……盗賊とかじゃないみたい。身なりからして、大魔女帝国の人かな?」
アインズ「……あの辺りは安全そうだな。私達もあの近くで宿営しよう」
ガイ「そうだな。明かりの近くまで行ってみるか。人がいるなら、情報も聞けるかもしれん」
テル「わー、やった!スライムちゃんはいないかなー♪」
リーゼリット「テルさん、そんなこと言ってると怪我するよ?夜の砂漠って、気温も下がるし魔物も出やすいんだから」
サーシャ「それに、もし向こうが警戒してたら不用意に近づくのも危ないですよ……まずは明かりの手前で止めよう」
アインズ「サーシャの言う通りだ。こちらが敵意を持っていないと示すためにも、慎重に行動した方がいい」
ガイ「よし、アインズ。お前は魔導車をその方向へ。明かりが見える位置で止めてくれ。俺とサーシャで様子を見に行く」
サーシャ「了解。リーゼとテルさんはここで待機してて」
テル「えぇー!こういうのって私も行った方が盛り上がるのに!」
リーゼリット「盛り上がるって言い方がおかしいんだってば……」
アインズ「ふたりとも、ここは命を懸けた娯楽ではないぞ」
テル「わかってるってばー!ガイ君、サーシャちゃん、二人とも気をつけて行ってきてね」
◆
ガイ「……あの明かり、焚き火だな。人影も見える。三人……いや、四人か」
サーシャ「テントも張ってるね……あっ、こっちに気付いたみたい……手を振ってるよ!」
ガイ「……危険は無いな。話しに行こう」
スタスタ……
◆
920 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 21:31:46.93 ID:3HgAxpuvO
ーー魔法学園研究者キャンプ
焚き火「」パチパチ
茶髪の三つ編み眼鏡エルフ「こんばんは……こんな時間に人と会うなんて、珍しいですね」
サーシャ「こんばんは!えっと、通りすがりなんです。焚き火が見えたので……少し休ませてもらってもいいですか?」
ガイ「長い移動で休息を取りたかった。迷惑ならすぐに離れるが」
茶髪の三つ編み眼鏡エルフ「ええ、もちろん。ここは魔翌力の流れが安定してますから、夜でも比較的安全ですよ……どうぞ、火のそばへ」
研究者A「エルマさん、この人たちは……?」
茶髪の三つ編み眼鏡エルフ→エルマ「心配いりません、敵意は感じませんから。旅の方々です」ニコッ
研究者B「ふむ……この時間に移動してたってことは、急ぎの旅かな?」
サーシャ「まぁ、そうですね。ちょっとテラヌス・ウルスまで」
エルマ「そうですか。でしたら、焚き火の近くへ。夜の砂漠は思った以上に冷えますから」
ガイ「助かる。仲間があと3人いるんたが、連れてきても構わないか?」
エルマ「もちろんです!ぜひ、連れてきてください!」
サーシャ「焚き火と本の匂いがする……なんか安心するなぁ」
エルマ「あら……わかりますか?本の香りって不思議と落ち着きますよね」
研究者C「エルマさんは今日も本の山と格闘してましたからね。ちょっと焦がしかけたんですよ、焚き火で」
エルマ「うっ……あ、あれは紙質を調べてたら偶然燃えただけですっ!……ええっと、それより自己紹介をしないといけませんね」
エルマ「私はエルマ・ハミット。大魔女帝国の中央図書館で勤務していて、魔法学園の研究者と一緒にこの近くにある古代遺跡の調査に来ているんです」
サーシャ「調査ですか……あっ、私はサーシャです!こっちの無愛想なのはガイと言います!」
ガイ「おい……まあいいか。よろしく」
研究者C「ガイにサーシャ……ふむ、なるほど。旅人というより、冒険者のようにも見えるな」
ガイ「まぁ、実際そうだしな。各地を巡って、時々依頼をこなしている」
研究者A「なるほど……それでこの砂漠を横断中というわけですか。無茶をしますね」
サーシャ「慣れました!まだ、初日なんですけどね……」アハハ
研究者A「ははっ、初日でその余裕とは頼もしい。私なんて三日目で心が折れかけましたよ」
研究者B「砂漠は慣れるほどに油断できない場所ですからね。風向き一つで地形が変わります」
エルマ「このあたりは魔翌力の干渉も少ないので野営するには丁度いいんです。古代遺跡が近い影響で場所によっては魔翌力の濃度が不安定になることもあるんですよ」
サーシャ「へぇ……遺跡の影響でそんなことまで起きるんですね」
エルマ「そうなんです。ここでは魔翌力が呼吸しているように流れていて、私たちはその流れを観測しているんです。古代遺跡の痕跡を追う手掛かりになりますから」
921 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 21:32:14.01 ID:3HgAxpuvO
研究者B「エルマさんが選んだこの場所、実はかなり当たりなんですよ。風も安定してるし、魔翌力反応も一定です」
エルマ「偶然です、偶然。でも……偶然の中にも、必ず理由はある。だからこそ、調べる価値があるんです」
ガイ「……理屈は理解できんが、筋は通ってるな」
サーシャ「ねぇガイ、なんかかっこいいよね。知識を探す人って」
ガイ「ああ、そうだな」
エルマ「ふふ……正直、体力的には限界ですけどね。でも、文献に載っていない古代魔法の痕跡がここにある可能性が高いんです。書の香りを嗅げるなら、多少の砂くらい我慢できます」
研究者A「エルマさんは大魔女帝国でも有名な司書なんですよ。古代語の詠唱を解読して、失われた魔法を再現したこともあるんですから」
エルマ「もう、それは偶然ですってば……でも、古代の人々が残した知識には、まだまだ誰も知らない世界が眠っているんです。だから……やめられないんですよね」
サーシャ「古代魔法の研究をしてるんですか……!」キラキラ
エルマ「ええ。古代魔法というのは、ただの呪文ではありません。それは世界の理そのものを記した記録。私たち司書は、それを読み解くために、あらゆる時代と言葉を学び続けているんです」
サーシャ「理……世界の記録……」
ガイ「それほどのものを解き明かして、どうするつもりだ?」
エルマ「知識は誰かを傷つけるための武器ではなく、選択を与えるための道具です。過去を知れば、間違いを繰り返さずに済むかもしれません……だから私は、できる限り読むんです。本も、記録も、そして人の言葉も」
サーシャ「エルマさん……すごい。なんだか、見習いたくなります」
ガイ「ああ。司書とは思えないくらい行動的だな」
エルマ「ふふっ、でもきっと私よりも行動的ですよ、あなたたちは。私は紙の上でしか旅をしてこなかったもの」
サーシャ「かっこいい……!」
エルマ「ありがとうございます。でも実際は、ちょっと息切れしながら遺跡をまわってるんですよ?」
研究者B「今日も階段で二回転んでましたからね」
エルマ「あ、あれは、足場が崩れていたからです!」
サーシャ「ふふっ……」
⭐︎大魔女帝国の魔法学園研究者キャンプを見つけました。
922 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 21:33:42.95 ID:3HgAxpuvO
テル「へぇ〜!古代魔法を!すごいですね」
研究者A「いやいや、私たちはエルマさんの助手みたいなものですよ。大半の仕事は彼女がやってるんです」
エルマ「やめてくださいよ、そんな言い方……皆さんがいなければ、とっくに砂の中で倒れてますって」
リーゼリット「でも本当に尊敬します。古代魔法を研究してるなんて、ロマンがあるなぁ……」
アインズ「古代文明の記録は多くが失われている。再現できるだけでも偉業だ」
テル「その古代魔法って、スライムも使えたりするのかな?」
研究者C「え、スライムが……ですか?」
エルマ「ふふっ、そうですね……理論上は全ての生命に魔翌力の源はあるとされています。だから、可能性はゼロではありませんよ」
テル「ほんとに!?じゃあ私もスライムちゃんたちと一緒に古代魔法の修行しようかな〜!」
サーシャ「テルさん、それは流石に無理だと思う……」
ガイ「フッ……」
何をする?(安価終了後、大魔女帝国に到着します。)
安価下1〜3
923 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 21:36:32.24 ID:JFo2i0TQO
エルマに魔法学園の人たちについて聞く
924 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 21:37:18.95 ID:nodPd9IeO
エルマ、研究者たちと一緒に食事する
925 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 21:38:20.56 ID:2iQNE/p+o
他に古代遺跡について分かっていること
926 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 21:40:45.54 ID:nodPd9IeO
>>923
927 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 21:44:10.70 ID:nodPd9IeO
すいません
>>924
を書いた者ですが少し直します。
「ガイたち エルマたちと一緒に食事する」でお願いします。
後、
>>926
で安価したものは間違いです。
928 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 23:24:26.25 ID:s6NxOdfGO
サーシャ「そういえば……魔法学園の研究者って普段は何をされているんですか?」
エルマ「私は一介の司書ですからなんとも……説明をお願いできますか?」
研究者B「ええ。部署ごとに違うんですけど、僕たちは主に古代遺跡の調査と、そこで見つかった魔法式や文献の解析をしています」
研究者A「古代遺跡とひと口に言っても、実は同じ時代のものじゃないんですよ。この大陸の地下には、少なくとも三つの異なる文明の痕跡が確認されているんです」
リーゼリット「三つも?それって、どんな違いがあるんですか?」
研究者A「まず一つ目が古の魔法文明。膨大な魔翌力を使い、星の理すら操ろうとした人々の遺跡です。魔法陣や結界、マジックアイテムなどが主な遺物ですね」
エルマ「私は主に魔法文明の遺跡の調査に同行させてもらっているんです」
研究者B「次に機械文明。こちらは魔翌力よりも物理や数理を重んじた時代です。金属でできた遺構や、魔導具が多く見つかっています。技術的にはある意味、現代よりも進んでいる部分もあるんですよ」
研究者C「そして最後が……テラヌス・ウルスの先祖が築いたとされる文明です。比較的最近のもので、遺跡というより聖域のような構造をしていることが多いですね。彼らは古の遺物を再利用し、信仰や儀式の場として保護していたと考えられています。現在発見されているものは大きく分けてその三つに当てはまります」
研究者A「もちろん、それらに当てはまらないものも多くありますがね。現在研究中です」
サーシャ「へぇ……それぞれの時代が積み重なってるなんて、まるで地層みたいですね」
エルマ「まさにその通りです。私たちは歴史を掘り起こすというより、世界そのものの記憶を掘り出しているんです」
ガイ「……つまり、遺跡を調べれば、今の世界の成り立ちも分かるかもしれない、というわけか」
研究者B「ええ。どの文明も、世界を変えようとしたという点では共通しています。かつての人々が何を考えていたのか……そこを知るのが、私たちの仕事の一つですね」
テル「世界を変える……なんか、ロマンがあるねぇ!」
エルマ「ふふ……ロマンに支えられて、砂漠の夜を越えているようなものですよ」
⭐︎古代遺跡について少し知りました。
929 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/01(土) 23:28:42.51 ID:s6NxOdfGO
本日はここまでです。大魔女帝国まで行きたかった……
>>927
了解しました。こういった誤字や文脈の訂正等は最安価には含みませんので参考までに。
明日も更新したいところですが、
>>1
の仕事の都合でできない可能性があります。できる場合は夜に少量だけ可能だと思われますのでご了承ください。
それでは、また。
930 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 23:34:34.65 ID:2iQNE/p+o
乙
古代遺跡にも設定あったり今回も色んな要素が複雑に織り成しそうね
931 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/01(土) 23:50:17.93 ID:E0yZVkIJO
乙他のシノホシは今何してるのだろうね
932 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/02(日) 00:25:13.10 ID:TLmyJ5p+o
乙乙
10年前と既存キャラどれだけが死亡してるんだろうか
933 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 19:10:45.94 ID:F/H4/QNwO
昨日は更新できず申し訳ありません。
少しずつ更新していきたいと思います。
>>930
古代遺跡の設定はフレーバー程度の物なので、あまり重要ではないかもしれませんが、展開によっては重要になり得ます。要素が織りなすかは状況次第です。
>>931
シノホシで未登場の人達はとりあえず生存はしています。何をしているかは、この先の展開で描写する機会があればしたいですね。
>>932
本スレで描写されていないキャラについては、基本的には生きています。が、メタ的に言ってしまうと話の流れによっては死んでいたことになる可能性もありますので、こちらも展開次第になります。
現状、本スレで
>>1
が想定している死亡者(消失等も含む)についてはクロシュヴィア、フローディア、クラウディアです。記憶を失ったという意味では、ガイも一度死んだと言えるかもしれませんね。参考までに。
934 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 19:11:47.65 ID:F/H4/QNwO
アインズ「魔法学園といったか……詳しくないのだが、著名な人物等はいるのか?」
研究者A「著名な人物ですか?それなら挙げきれないほどいますよ。天才も変人も……まるで見本市です」
エルマ「ふふっ、確かに。大魔女帝国の学園は知の都とも呼ばれていますが……帝国の象徴たる大魔女を筆頭に、個性派ぞろいですよ」
サーシャ「なんだか面白そう……どんな人たちなんですか?」
エルマ「そうですね……大魔女様は、おそらく皆さんのイメージ通りなので説明しなくていいですよね……うーん……」
研究者A「やはりクロ教授は外せないでしょう!大魔女様を補佐する優秀な人ですよ。あの小柄な外見と講義のわかりやすさ、誰にでも優しい性格、たまに見せる暗い表情……!ああ、その全てが愛おしい……!」
研究者B「……君、クロ教授のことになると早口になるよな」
研究者C「はは……他だと、ティリウスさんは有名じゃないですか?あの人のお陰で大魔女帝国は砂漠のど真ん中にあっても植物が枯れませんし、論文も興味深い物をいくつか発表しています」
研究者B「あ、それからユキ教授も氷魔法の研究で名を轟かせてますね。元々はオノゴロ出身で魔法学園の留学生だったんですが、卒業後もこちらに残り研究を続けているんです。あのダークヒロイン・ミスティの教えを直々に受けたすごい人物なんですよ」
サーシャ「えっ!?あのダークヒロインの弟子なんですか!?」ガタッ
研究者A「おおっと、随分食いつきがいいですね……ファンですか?」
サーシャ「もちろんです!十年前、ダークヒーローイリスと共に様々な国を救った英雄ですよ!孤高で、冷たくて、それでいて人のために戦う……あの生き方、憧れない方がおかしいです!」
ガイ「……お前、そういうのに憧れるタイプだったのか」
サーシャ「だってかっこいいでしょ!どんな絶望の中でも前を向いて立ち続けた人なんだから!」
エルマ「ふふ、ダークヒーローの影響は本当に大きいですね。今でもあの方々を模範にして学園に入る学生は多いんですよ」
アインズ「ほう……なかなか面白いな。学園というのは常にそんな話題で盛り上がっているのか?」
研究者A「盛り上がるどころか、研究テーマにまでなってますよ。『ダークヒーローの心理分析』とか、『ダークヒーローの魔法詠唱の美学』とか」
サーシャ「えっ、そんな研究あるんですか!? 行きたい……!」
リーゼリット「学問にまでなってるのはすごいね……」
エルマ「ふふっ。あの方々の行動や信念は学ぶ価値がありますからね。学生たちが熱を入れるのも分かります」
テル「へぇ〜……でも、そんな研究ばっかりしててちゃんと魔法の練習とかしてるの?」
研究者B「もちろんですとも。講義が終わったあとに自主練習を始める学生もいますよ」
研究者C「問題はそれで毎年、校舎のどこかが吹き飛ぶことですね」
リーゼリット「えぇっ!? 大丈夫なんですか、それ!?」
エルマ「ええ……“大体は”修復されます。学園って、そういうものなんですよ」ニコッ
アインズ「ふむ。知識と混沌の坩堝、というわけか。面白い」
ガイ「……平和な学園とは程遠いな」
テル「でも楽しそうだよね〜!私も通いたい!入学条件って何?」
研究者A「好奇心と、少しの狂気です」
リーゼリット「狂気!? それ必須なんだ……」
エルマ「流石に冗談ですよ。悪意がなければ誰でも受け入れています……でも、何かを本気で好きになるって、少しだけ狂気と隣り合わせなんですよ」
サーシャ「……なんか、わかる気がします」
⭐︎魔法学園の人達について聞きました
935 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 19:13:26.79 ID:F/H4/QNwO
リーゼリット「なんだかお腹空いてきちゃったな……そろそろご飯にしない?」
アインズ「賛成だ。私もちょうど腹が減ってきたところだ」グゥ~
研究者A「ははっ、いいタイミングですね。ちょうどこれから夕食を作ろうとしていたところなんです。といっても、簡単なものなんですが……」
テル「ふふーん、それなら私たちが手伝ってあげようか?ウチのサーシャちゃんは料理が得意なんだよ!」
サーシャ「ちょ、ちょっとテルさん!いきなりハードル上げないでくださいよ!でも……まぁ、せっかくだし腕を振るってみようかな?」
エルマ「まぁ、それは嬉しいです。いつも似たような物で済ませてしまうので……たまには別の料理も食べてみたいですね」
リーゼリット「よーし、それじゃあ料理開始だね!」
テル「うん!お腹ぺこぺこだし、気合い入れちゃうぞー!」
アインズ「さて……今夜はどんな夕餉になることやら」
ガイ(……テル以外に気づかれなければいいが)
安価下1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:サバクイナゴ、オオキイスナミミズ、マジカルトリ肉、マジカルケモノ肉
野菜:枯れ草、乾燥植物、ウチワサボテン、テラヌスアロエ、マジカルリーフ、マジカルマメ
穀物:マジカル米、マジカル小麦
果実:精霊サボテンの実、マジカルリンゴ
卵乳:スナニワトリの卵、マジカルバター
特殊:マジカルゼラチン、マジカルシュガー、マジカルスパイス
936 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/03(月) 19:15:18.44 ID:xgJh3kBhO
サバクイナゴ、スナニワトリの卵
937 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/03(月) 19:16:48.92 ID:qBm+Hv7Lo
枯れ草
マジカルゼラチン
938 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 21:42:52.52 ID:fbH8HPYuO
サーシャ「使える材料は……サバクイナゴと枯れ草!?」
テル「周りにそれくらいしか見当たらなくってね……」
研究者C「すいません、そういえば我々も昼に食材を切らしてしまって今はこんなものしか……」
スナニワトリの卵「」
マジカルゼラチン「」
ガイ「……大魔女帝国にすぐに着くと思って油断していたな。保存食はあるからそれを食べて過ごすのも手だが」
サーシャ「……いや!それでも私はこれらを美味しく調理します!!!」
リーゼリット「枯れ草まで……?」
アインズ「ふむ……完成系がまったく見えんな。どうしたものか」
サーシャ「……食べ物に無駄はありません!工夫と気合いで、ちゃんとした料理にしてみせる!アインズさんも手伝って!」
テル「おお、燃えてるねサーシャちゃん!がんばれ!!!」
エルマ「ふふ……良いですね。料理も学問も、未知の挑戦から始まるものです」
研究者A「おおっ、なんだか講義みたいだ……!では、我々も協力しましょう。火と器具はこちらで用意します!」
◆
砂漠の卵スープ「」ドン‼︎
アインズ「なんとか完成したな……見た目は少々……うむ……まあ、食べれるだろう……」
サーシャ「サバクイナゴは足と触角をとって一度、素揚げにしてからスープに枯れ草と一緒に入れてみたよ。調味料でオノゴロ風の味にしてみました!」
アインズ「卵は溶き入れて、マジカルゼラチンでスープにとろみをつけた」
テル「これは……食べるのに勇気がいるね」ワナワナ
エルマ「何事もまずは試してみませんとね」パクッ
リーゼリット(えっ!?躊躇なく行った!?!?!?)
エルマ「……ん……うん。悪くないです。イナゴの香ばしさと枯れ草の苦みが、意外と調和してますね。オノゴロ風の味付けもいいですね!」
研究者A「おおっ!?ホントだ!材料からあまり期待はしていなかったけど美味しいです!」ズズ……
研究者B「……ちゃんとスープになってる!エビみたいで美味しいですね!」
リーゼリット「うわ……これ、見た目のわりにすごく優しい味……!枯れ草の苦みがちょうどアクセントになってる!」
テル「う、うそ……美味しい!?サバクイナゴと枯れ草が入ってるのに!?」
サーシャ「えへへ……成功してよかったぁ」ニコッ
ガイ(……味は分からないが、その笑顔を見れれば十分だな)ズズ……
⭐︎砂漠の卵スープを飲みました。
939 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 21:43:55.53 ID:fbH8HPYuO
ー翌日
エルマ「まずは大魔女帝国に向かうんですね?」
サーシャ「はい。そこで準備を整えてからテラヌス・ウルスに向かいます!」
エルマ「そうですか……では、気をつけて。この辺りは大丈夫ですが、最近は巨大な生物が砂漠を行き来しているみたいです。私はまだ見たことがないんですけどね……」
リーゼリット「ホントだったんだ、あの噂……」
エルマ「私達はこの砂漠で調査を続けています。大魔女帝国にもテラヌス・ウルスにも立ち寄る機会が多いので、また会うかもしれませんね」
サーシャ「そのときはもっと美味しい料理を作りますね!」
エルマ「楽しみにしています……あなたたちの旅路に、良き風が吹きますように」
サーシャ「ありがとうございます、エルマさん!」
リーゼリット「じゃあ、行こっか!」
ガイ「ああ。準備はいいな?」
アインズ「いつでもいいぞ」
テル「それじゃ、大魔女帝国へ出発〜!」
魔導車・改「」ブォン‼︎ブロロ……
⭐︎魔法学園研究者キャンプを出発しました。
940 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 21:44:37.56 ID:fbH8HPYuO
ーー幕間
ーーデロデロ都市ミュージア
干からびていくデロデロ信徒A「ああっ……」バタッ
デロデロ信徒B「お、お願い、見逃して……!私たちは……ただ祈っていただけで──」
リーナ「……うるさい」スッ
干からびていくデロデロ信徒B「あっ……そん、な……」バタッ
リーナ「……」
「──よくやりました、リーナ」
リーナ「……ありがとう、ございます」
「あの方々は間違った教えを信じていました。混ざり合うことは救いにはならない。そう思いませんか?」ナデナデ
リーナ「はい……全部、消えれば誰も泣かなくて済みます」
「その通り……ですが、消え行く運命(さだめ)にあるこの世界を元へ戻そうとする者達がいます」
リーナ「……そんな人達がいるんですね。私は、何をすればいいですか?」
「彼等は世界樹の光の残滓を集めて、世界めくれを止めようとしています。リーナ、あなたはテラヌス・ウルスに向かい、光の残滓を手に入れるか──この者と、一緒にいる者を無に帰してください」スッ
ガイの似顔絵が書かれた紙「」ピラッ……
リーナ「!……この人は……」
「知っているのですか?」
リーナ「……いえ、気のせいでした」
十字瞳孔のフード女性「そうですか。では、リーナ──あなたの活躍を期待しています」
リーナ「……はい。行ってきます」
スタスタ……
ガイの似顔絵が書かれた紙「」
リーナ(この人……私に優しくしてくれた。でも……私、どうしてそんなこと覚えてるんだろう)
リーナ(私はもう……何も感じないはずなのに……)
リーナ(それなのに、胸が痛いのは……どうして?)ギュッ
リーナ「……テラヌス・ウルスに行かなきゃ」
スタスタ……
941 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 21:45:04.87 ID:fbH8HPYuO
ーー砂上楽園都市エデン
テル「相変わらず……大きいなあ……」
アインズ「階段の周りにいくらか魔導車が止まっているな……中へは徒歩でしか入れないのか」
リーゼリット「うん。確か、結界が張ってあるって聞いたことあるよ」
ガイ「……今は誰でも入国できるんだよな?」
サーシャ「うん!ねえ、早く入国しよ!」
トンカントンカン…
◆
昇降機「」ウィーン…
ガゴン!
扉「」プシューッ
通りを行き交う人々「」ワイワイ
そびえ立つ摩天楼「」ドン
ガイ「──ここが、大魔女帝国か」
サーシャ「うん……やっぱり、他の国とは大きく違った感じがするね」
アインズ「あそこまで巨大な建物は初めて見たぞ……」
ガイ「まるで別世界だな……楽園って呼ばれるのも納得だ」
リーゼリット「あはは!見た目に違わず中も凄いんだよ?宿はどっちだっけ?」
テル「こっちこっち!宿をとったら散策しようよ!お店もいっぱいあるし!」
アインズ「ああ……この国の食事も気になる。色々面白そうだしな」
現在は大魔女帝国です。(1日目)
何をする?
安価下1〜3
942 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/03(月) 21:45:35.56 ID:6PAC4E9Z0
魔法学園を見学
943 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/03(月) 21:52:27.55 ID:qBm+Hv7Lo
大魔女宮殿に侵入して取り敢えず、暗黒館参上口上を述べておく
944 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/03(月) 22:02:08.55 ID:6ytEXgR4O
色々あって大魔女ファンクラブに入信させられる
今なら入信特典の魔翌力タンクの指輪をプレゼントこれで魔翌力ブーストなんのその
945 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/03(月) 23:05:54.60 ID:fbH8HPYuO
申し訳ありません。
>>1
の眠気が凄いため本日はここで終わります。
次回更新は土曜日予定です。
946 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/03(月) 23:58:39.70 ID:qBm+Hv7Lo
乙
947 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2025/11/04(火) 02:45:49.44 ID:5BQ8uGRs0
眠い?何甘ったれてんだ
高市早苗は我が国の為に寝ずに勤しんでおられるのだぞ
948 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/04(火) 15:32:33.48 ID:cluEs64MO
フローフェリアコンビと遭遇あるんかな
785.05 KB
Speed:8.6
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
新着レスを表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)