【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】

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451 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/02(火) 23:12:58.93 ID:+ASmKZ+to
ロスチャイルドさんとシルバークロースさんを覚えてますか?
452 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/02(火) 23:14:03.64 ID:+ASmKZ+to
すいません、ミスです。
気にしないでください
453 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/05(金) 21:39:12.46 ID:aU2ic+lvO
>>448
新しい戦力になるかはまだわかりませんが、一つの進展ではあると思います。この先の展開次第です。

>>449
パティさんは優秀だった為に、真っ先に旧貴族派から手を打たれて国外に追放されてしまったようです。彼女がいた場合、ユーシリア内戦の解決は早まったかもしれません。

>>450
幸先はとてもいいです。
>>1は「高コンマなんてポンポン出ないでしょw」という気持ちでコンマ表を作成しており、実際に高コンマが出ると先の展開を考えるのに苦慮しているようです。
ですが、皆様にはこれからも>>1のことなど気にせず高コンマを狙っていただきたく思っています。
454 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/05(金) 21:39:50.18 ID:aU2ic+lvO
ーー旧貴族の屋敷 踏破率[6/10]

ガイ「まだ指揮者は見つからないか……」

イーリン「ですが、逃げた形跡は見られません。まだこの屋敷に確実にいるでしょうね」

アインズ「……その指揮者を見つけたらどうする気だ?」

リーゼリット「捕縛して魔族連合に引き渡すか、私達でここの雇われ騎士達を引き上げさせる約束を取り付けるつもりだよ」

アインズ「……甘いな。そんな約束で本当に兵が退くと思うのか?私には無駄な行為にしか思えないが」

サーシャ「無駄かどうかは……やってみなきゃわからないですよ」

アインズ「勝手にすればいい。甘さに足を掬われなければいいが」

コンマ下1

01-10 踏破率+2強敵
11-60 踏破率+2敵襲
61-90 踏破率+4敵襲
91-00 踏破率+4指揮者を発見
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/05(金) 21:43:34.20 ID:pY226UvJ0
456 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/05(金) 22:30:56.04 ID:JcFgSzVUO
旧貴族派騎士D「奴らだ……この先には絶対通すな!命に変えても死守しろ!」

旧貴族派騎士達「「「了解!」」」

ガイ「チッ……しつこいな。いい加減に指揮者を出せ……!」シャキンッ

イーリン「ガイ様、彼等は雇われの騎士ではなく、正式な騎士のようです。終わりはもう少しですよ」スッ

リーゼリット「でも、練度は高くなさそうだね。油断しないでいくよ!」カチャン

サーシャ「……アインズさん、下がっていてくださいね」

アインズ「……わかった」

コンマ下1

01~10 痛恨
10~30 劣勢
31~70 優勢
71~00 会心

閃光玉+10残り2回
はさみうち+30残り1回
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/05(金) 22:36:53.14 ID:8QDOLuUq0
458 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/05(金) 23:04:17.76 ID:vn6MucPKO
リーゼリット「」パァンッ‼︎パァンッ‼︎

旧貴族派騎士D「おっとぉ!」

リーゼリット「避けた!?」

旧貴族派騎士D「正々堂々、近距離で戦えよ!!!」ダッ

リーゼリット「くっ……!」

イーリン「!リーゼリット様!!!」バッ

ジャキンッ!!!

イーリン「かっ……はっ……」ブシャッ

ガイ「イーリン!!!」

サーシャ「イーリンさん!!!」

イーリン「ぐぅっ……!」

旧貴族派騎士D「1人動けなくしたぞ!あとはあの男を抑えればオレ達の勝ちだ!最後まで油断するなよ!」

ガイ(イーリンはしばらく動けそうにない……!俺まで倒れたらサーシャとリーゼもやられる……!絶対に負ける訳にはいかない……)

装飾が施された鞘に入ったナイフ「」カタカタ……

アインズ(?……なんだ、今の感覚は……)

下1コンマ
01-30 敗北
31-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心

閃光玉+10残り2回
はさみうち+30残り1回
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/05(金) 23:07:16.89 ID:WcqwdgHqO
はさみうち
460 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 00:01:19.88 ID:qD54RHQ9o
サーシャ「ーーガイ!!!」

旧貴族派騎士に襲いかかる砂嵐「」ビュオオオッ‼︎

旧貴族派騎士D「地属性魔法か!だが、威力はそこまでじゃないようだな……!」

ガイ「ッ!!!」シュンッ
旧貴族派騎士D「なっーー」
旧貴族派騎士E「消えーー」
旧貴族派騎士F「防御が間に合わなーー」

ジャキンッ!ジャキンッ!ジャキンッ!

ドサッ……

旧貴族派騎士達「……」シーン

ガイ「……なんとかなったか。サーシャ、イーリンの手当を頼む……リーゼ、無事か?」

サーシャ「わかった!」ダッ

リーゼリット「私は……大丈夫。ごめん、イーリンさん。私のために……」

イーリン「お気になさらず……リーゼリット様がご無事なら、よかったです……」ニコ

サーシャ「よかった……この傷ならすぐに治せますよ!そのまま動かないでくださいね……」

淡い光「」ポゥ……

イーリン「ありがとうございます、サーシャ様」

アインズ「……仲間、か……」

⭐︎戦闘に勝利しました。
461 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 00:01:52.79 ID:qD54RHQ9o
ーー旧貴族の屋敷 踏破率[8/10]

ガイ「残るは……この部屋か。イーリン、本当に大丈夫なのか?」

イーリン「ええ。サーシャ様のお陰でほぼ元通りです。支障はありません」

リーゼリット「無理はしないでくださいね。今度は、私がイーリンさんを助けます!」

イーリン「ふふっ、頼りにしていますね。リーゼリット様」

サーシャ「リーゼ、イーリンさん。私とガイもついてるからね!」

ガイ「ああ。必ず、全員で脱出するぞ。誰一人欠けることなく、な」

サーシャ「もちろん、アインズさんもね!」

アインズ「……そうか」

コンマ下1

01-10 踏破率+2 ???
11-90 踏破率+2 指揮者を発見
91-00 踏破率+2 ???
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 00:05:22.42 ID:qS3tnhUQ0
463 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 00:31:45.97 ID:qD54RHQ9o
ーー旧貴族派の屋敷 踏破率[10/10]

扉「」ドガァン‼︎

旧貴族派騎士指揮者「ヒィッ!?ぜ、全員やられたのか!!?」

ガイ「……殺しはしていない。貴様には俺達についてきてもらうぞ。勿論、拒否権はないがな」

旧貴族派騎士A「……そう簡単にいくと思うなよ。俺達は下っ端とは違う、指揮者を護るために選ばれた者だ」

旧貴族派騎士B「お?上玉が揃ってるじゃねぇか。エルフに、黒髪の嬢ちゃん、青髪の魔族……こいつは捕まえ甲斐があるなぁ」ニタァ

旧貴族派騎士C「地下の玩具も飽きてきたところだったんだ……今夜は豪勢に遊べそうだぜ」

アインズ「ッ……貴様等……!!!」バッ

サーシャ「アインズさん!?」

旧貴族派騎士A「おっと……逃げ出したのか?悪竜の娘が。まだ足りなかったか? へへ……」

アインズ「黙れ!私は……貴様等の玩具じゃない……ッ!」
アインズの手に宿った炎「」ゴウッ‼︎

旧貴族派騎士B「ハッ!その手の震え……怯えてるじゃねぇか。余計にゾクゾクするな」

アインズ「……な、ぜ……身体が……!」ガクガク

旧貴族派騎士C「ハハッ、忘れたか? 今まで俺達に何をされたか。身体は覚えてんだろ。お前には俺達は殺せねぇよ」

アインズ「やめろ……これ以上……誰も……!」

サーシャ「……ッ、まさか……」ギリッ

リーゼリット「最低……!」

イーリン「……ここで倒れれば、我々も彼女と同じ目に遭うでしょう。覚悟を決めてください」

旧貴族派騎士A「へへ……怯えた女の目は、何度見ても飽きねぇな」

旧貴族派騎士B「襲撃者共も上玉揃いだしな……全部まとめて、俺達の楽しみにしてやる!」

ガイ「……下衆共が」スチャ

旧貴族派騎士C「野郎は黙ってな!!」
464 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 00:34:14.25 ID:qD54RHQ9o
屋敷の襲撃を終わらせたかったのですが終わりませんでした……申し訳ないです。
土曜日は大量に更新できるよう頑張りたいと思います。
次回は、旧貴族派騎士A〜C達との戦闘から開始します。負けたら酷い目に遭うかもしれませんが、おそらく大丈夫でしょう。
それでは、また。
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/09/06(土) 01:29:52.02 ID:fiPCjk890
話の畳み方下手
会議のやり方下手
電話長電話
スレの進め方下手
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 02:14:08.33 ID:NsuJLRlto
乙次ははさみうちでワンターンキルしちゃる
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 04:34:55.44 ID:bYD+RZaAo
おつ
はさみうちが強いお陰でそう簡単には負けんな
強敵相手だと通用しないんだろうけど…
468 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 09:18:16.40 ID:qD54RHQ9o
>>465
ご指摘ありがとうございます。指摘してくださったことは>>1自身も感じており、改善していきたいところであります。もしよければ、具体的にどの辺がそう感じられたのか(全般的に、だとは思うのですが)教えていただけると改善に繋げやすくなるため助かります。
元スレのような魅力を出せるよう精進していきたいと思います。

>>466
現在は補正込みでも00の会心判定となった場合は勝利扱いの判定をしています。一撃で勝負が決まるので狙えそうなときは狙ってみてください。

>>467
これから遭遇するであろう強敵には補正を持たせるので、通用しない可能性は多いにあります。ですが、それ以外の戦闘では有用に働く場面が多い為、気軽にバンバン扱ってください。
469 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 09:18:45.81 ID:qD54RHQ9o
ガイ(コイツら、口先だけじゃなく結構やるみたいだな……)ジリ……

旧貴族派騎士A「ハッ、さっきの連中みてぇな腰抜けとは違うぜ。俺達は戦場で何度も死線を越えてきたんだよ」

旧貴族派騎士B「……その上で、女一人を嬲るくらい造作もねぇ。なぁ、アインズ?」ニタァ

アインズ「ッ……」ガタガタ

旧貴族派騎士C「そのまま震えてろ。すぐに、また同じ目に遭わせてやるよ!」シャキンッ

リーゼリット「そうはさせない!」カチャッ

サーシャ「……指揮者を捕まえさせてもらうよ!」ギリギリ……

イーリン「行きますよ」スッ

ーー戦闘開始 旧貴族派騎士達ーー

下1コンマ
01~30 痛恨
31~50 劣勢
51~90 優勢
91~00 会心

閃光玉 残り2回
はさみうち 残り1回
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 09:25:13.26 ID:NsuJLRlto
はさみうち
471 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 10:25:07.94 ID:qD54RHQ9o
イーリン「ウラァッ!」ブンッ

蹴りを受け止める剣「」ガキィン‼︎

旧貴族派騎士B「なんつぅ重さだ……!こりゃまともに受けられねえな……!」ビリ……

リーゼリット(イーリンさんが作ってくれたチャンス……逃しはしない!)スチャ

旧貴族派騎士A「させるかよ!!」ブォンッ

サーシャ「ガイ、リーゼに向かった騎士を!!!」パシュンッ‼︎

貴族派騎士Aの背後へ向かう矢「」ヒュゥゥゥ……

ガイ「ああ!ーー」キュイイイン……シュンッ
旧貴族派騎士C「!?どこにいったーー」

旧貴族派騎士A「もらっーー何ィ!?」
鍔迫り合う剣「」ギリギリ……
ガイ「……背中が留守だぞ?」

旧貴族派騎士A「背中?……まさか!」

旧貴族派騎士の肩に刺さる矢「」バスッ‼︎
旧貴族派騎士A「ぐっ……チィッ……!」バッ

リーゼリット「ありがとう、二人とも!!!」パァンッ‼︎

旧貴族派騎士B「うあっ……あああ、クソ!膝を撃たれた!痛えッ!!!」ジタバタ

旧貴族派騎士A「ハァ……ハァ……これじゃBは使い物にならねぇ……」

旧貴族派騎士C「まだ俺とお前がいるだろ……!エルフとあの男に注意しろ!」

ガイ「……このまま、押し切る!」

下1 コンマ
01-20 劣勢
21-90 優勢
91-00 会心 勝利

閃光玉 残り2回
はさみうち 残り0回
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 10:28:30.21 ID:qS3tnhUQ0
閃光
473 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 10:50:16.84 ID:qD54RHQ9o
イーリン「皆様、アレを使います!」スッ

リーゼリット「了解!」

旧貴族派騎士A「何かしかけてくるぞ!気をつけろ!」

サーシャ「!」ギュッ

ガイ「アインズ、伏せろ!」バッ
ガイに押し倒されるアインズ「むっ!?」ドサッ

閃光玉「」ピッカァァァン‼︎

旧貴族派騎士C「くっ……目眩しか!」ボヤア……
イーリン「隙あり!!!」ダッ

鎧にめり込む拳「」メキメキメキ……

旧貴族派騎士C「ゲェッ……お……」

壁に押し付けられる旧貴族派騎士C「」ドガァンッ‼︎

旧貴族派騎士A「C!!!テメェ等、よくも!」

サーシャ「降参してください!そうすればこれ以上の危害は加えません!!!」

旧貴族派騎士A「降参だと?冗談じゃねぇ!」ギラン‼︎

イーリン「まだやりますか……!」スッ

ガイ「……勝負は決した。奴を無力化しよう」

アインズ「……」

01-10???(勝利はします)
11-90勝利
91-00???
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 10:55:50.66 ID:NsuJLRlto
大勝利
475 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 18:52:13.05 ID:qD54RHQ9o
旧貴族派騎士達「」シーン

ガイ「……片付いたな。さて……」

角に隠れている指揮者「ヒィッ!!!降参するので命だけは!!!」

イーリン「」ブンッ
指揮者「ぎゃっ!!!」ドサッ

殴られた指揮者「」ピクピク

リーゼリット「……これで魔族連合の依頼は終わったね。この人を連れて早くここから離れよう」

サーシャ「うん。アインズさんも気を失っちゃったし、この騒ぎを聞きつけた他の騎士が集まって来る前に、急いで逃げよう!」

ガイ「ああ……イーリン、魔導車の運転を頼む」

イーリン「ええ。すぐに撤退しましょう」

⭐︎旧貴族派の屋敷を襲撃し、指揮者とアインズを連れ出しました。負傷者は多数出ていますが、死傷者は誰も出ていません。
476 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 18:52:42.26 ID:qD54RHQ9o
ーー魔族連合集会所

ヒューベルト「……おや、戻りましたか」

ガイ「依頼は完了しました。こいつが指揮者です」ドサ

拘束された指揮者「ンー!!!ンー!!!」ジタバタ

リーゼリット「貧民街への襲撃も、これで一時的には止まると思います」

ヒューベルト「お見事です……あなた方が口先だけではないこと、よく理解しました」

サーシャ「!それじゃあ……」

ヒューベルト「ええ。約束通り、王宮への橋渡しを手配しましょう」

ガイ「感謝します……実は、追加で相談があるんですが」

ヒューベルト「ええ。あなた方は信頼を示してくれました。多少の無茶な願いも聞き入れましょう」

ガイ「ありがとうございます。まずは、俺達の拠点にこの辺りを使わせてほしいのと、この者をしばらく預かってほしいんですが……」

イーリンに担がれたアインズ「」グッタリ……

ヒューベルト「……ふむ。拠点の件については構いません。人目につきにくい場所を紹介しましょう」

サーシャ「ありがとうございます!……それでアインズさんは?」

ヒューベルト「……その者は竜の血を引いているようですね」

イーリン「ええ。本人がそう言っていました」

ヒューベルト「竜や竜人に対する偏見は根強いですが……魔族連合は異なります。我々には彼女を拒む理由はありません。当面の間は我々が面倒を見ましょう」

ガイ「……感謝します」ペコリ

⭐︎魔族連合の依頼を達成したので、自由安価で王宮へ入ることができるようになりました。
アインズさんは魔族連合にしばらく匿われます。
477 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 18:56:11.28 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室

サーシャ「ふぅ……ひと段落ついたね。疲れたぁ……」

イーリン「皆様、お疲れ様でした。まだ疲れていると思うのでしばらく休養をとりましょう」

リーゼリット「王宮近辺を拠点にできなくなったから仕方ないけど……落差が凄いね」

家具「」ボロ……

ガイ「屋根があって眠れるだけで十分だろう。それに、ここは無償で提供されているから贅沢は言えまい」

リーゼリット「まあね……でも、やっぱり高級宿のふかふかベッドとお風呂は恋しいなぁ」

サーシャ「わかる!やっぱりお風呂には入りたいよね」

イーリン「共同浴場なら近くにあると聞きました。息抜きに丁度いいので、行ってみませんか?」

サーシャ「いいですね!行きましょう!でも場所がわからないし……あ!ヌルなら知ってるかも!」

リーゼリット「たしかに。ついでにミントさんやニナさんとかも誘ってみる?」

ガイ「……浴場に行くだけで随分と大所帯になりそうだな」

イーリン「賑やかなのも良いではありませんか。それに、親睦を深めるいい機会になるかもしれませんよ?」

478 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 18:58:06.74 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 共同浴場 女湯

カポーン……

ミント「結構広いでしょ?ここは皇帝サマが内戦が始まる前に、作ってくれた場所なんだよ」

サーシャ「なるほど……失礼かもしれませんけど、だから貧民街とは思えない作りをしているんですね」

ニナ「……風呂なんざ汗と煤を流せれば十分だが……広い風呂も悪くないな」

ヌル「えへへ〜、気持ちいいよねぇ!泡ぶくぶくにして遊びたいなぁ」バシャバシャ

リーゼリット「ちょ、ヌル!?あんた本当に落ち着きないなぁ……!」

ミント「いいじゃんいいじゃん!ここはみんなで笑って使うためにあるんだから!」

イーリン「ですが、マナーは守るべきです。ヌル、あまりはしゃぎすぎてはいけませんよ」

ヌル「はーい!」

サーシャ「……でも、こうやってみんなで入るの、なんだか楽しいね。疲れも溶けていく感じがするよ」

リーゼリット「うん。あの宿のお風呂も贅沢だったけど……こっちはこっちで、肩の力が抜ける感じ」

ニナ「……たしかに、その胸だったら肩に力が入るよな……」

リーゼリット「そういう意味で言ったんじゃないんですけど!///」

479 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 19:02:55.49 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 共同浴場 男湯

ガイ「……こうして一人になると、静かなものだな」

ガイ(こういうときは色々と考えてしまうな……俺のパーティは仲間として信頼できる連中だ。だが、気づけば俺以外は全員女性……)

ガイ(普段は意識しないようにしているが、ふとした拍子に目がいってしまうことがある……いや、駄目だ。雑念は捨てろ)

ガイ(彼女たちは俺を信じてついてきている。その信頼に応えるのが、俺の役目だ)キリッ

ガイ(たとえば……サーシャは……)



妄想ベビードールサーシャ「ねえ、ガイ。見て見て!こういうの、似合ってるかな?」

妄想ベビードールサーシャ「もっと近くで……見てもいいよ?///」ピラッ……



ガイ「……」ゴクリ
ガイ(いかん。落ち着け……別のことを考えよう……リーゼは……)



妄想メイドリーゼリット「ガイ、どう?……この服、ちょっとだけ恥ずかしいんだけど……///」モジモジ

妄想メイドリーゼリット「掃除も洗濯も……それから……もっと特別なことだって……全部、任せていいんだよ?///」ドキドキ



ガイ「……」ブクブクブクブク……

ガイ(やめろ……そんな目で見ていい仲間じゃないだろ……ッ)パシンッ

ガイ(イーリン!!!助けてくれ!!!)



妄想水着イーリン「ガイ様、湯加減はいかがでしょう?お背中、お流しいたしますね」ズイッ

妄想水着イーリン「もしお望みなら、もっと隅々まで……」ボソッ



ガイ「けしからん!!!俺は!!!仲間を!!!そんな目で!!!見てはいけないんだ!!!」ザッパァーン‼︎

湯煙に包まれたシルエット「ははっ……ずいぶん熱くなってるみたいだね?」

ガイ「アッ、ウルサクシテスイマセン」
480 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 19:03:24.85 ID:qD54RHQ9o
湯煙に包まれたシルエット→フレン「今は僕とガイ君だけだから問題ないと思うけど……気をつけた方がいいかもね?」

ガイ「……フレンか。王宮にいなくて大丈夫なのか?」

フレン「今日は休日でね。休みの日にはいつもここに来るんだよ」ザパァ……

ガイ「そうだったのか」

フレン「ところで……聞いたかい?旧貴族派の屋敷が何者かに襲撃されて、そこの指揮者が拉致されたらしいんだけど……」

フレン「なにか知ってる?」

ガイ「……いや、何も。わからないな」

フレン「そうか。まあ、僕も詳しくは知らないけどね。ただ……不思議なんだ。襲撃なのに、死者は出ていないそうだ」

フレン「まるで、誰かが意図的に殺さなかったみたいに、ね」チラッ

ガイ「……それで?」

フレン「もし、その襲撃者に会ったら礼を言おうと思ってね」

ガイ「礼だと?」

フレン「うん。襲撃された屋敷の騎士達は、旧貴族派の中でも特に評判が悪かった。貧民街で好き放題暴れて、弱い者を嬲ることを楽しんでいた連中だ。……正直、僕だって我慢ならなかったが立場上、何も出来なかった」

フレン「だから、この件を聞いて少し驚いたんだ。力を示しつつも、殺害は避ける……不思議な連中だよ。その意図が正義なのか、ただの自己満足なのかはわからないけどね。あの騎士達にとってはいい薬になっただろう」

ガイ「……」

フレン「そろそろ上がろうかな。もし、襲撃者に会ったら僕の代わりに……ありがとう、と伝えておいてくれ」ザパァ

ガイ「……俺から言っても意味がないだろう」

フレン「ははっ!まあ、そう言わずにさ!……頼んだよ、ガイ君」

⭐︎入浴して疲れを癒し、一緒に入った人と仲良くなりました!
481 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 22:27:32.94 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室

イーリン「……以前、リーゼリット様が聞いてきたクラウディア・ロスチャイルドとシルバークロース・ゴールドマンを覚えてますか?」

ガイ「ああ。たしか今の宰相と両派閥に武器を売っている商人……だったか」

リーゼリット「ソールさんが言ってた人だね。それで、その2人がどうしたの?」

イーリン「……普通なら、宰相は国を安定させるために両派閥の争いを収めようとするはずです。ですがクラウディアは、むしろ争いが長引くように仕向けているように見えます。そして、その裏でシルバークロースは両派閥に武器を流し込み、儲け続けている……」

イーリン「この二人が繋がっていると考えれば、全て辻褄が合います。争いが終わらなければ、彼らの利益は途切れないのです」

サーシャ「……戦いが終わらないようにしてるってこと?」

イーリン「はい。両派閥が戦い続ければ続けるほど、彼らの利益は膨れ上がります。内戦が激化すれば……帝都全体が疲弊してしまうでしょう」

ガイ「……そうなる前に、武器の流れを止める必要があるか」

リーゼリット「でも、武器庫がどこにあるのか、まだ情報が足りないよね。場所がわからないし、今のままじゃ何もできないよ」

サーシャ「それに、私達もまだ疲れてるし……イーリンさんだって傷を負ったばかりなんだから」

イーリン「……ええ、今は無理に動くべきではありません。休養をとりつつ、情報を集める必要があります」

⭐︎武器庫の襲撃を断念しました
482 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 22:28:04.96 ID:qD54RHQ9o
幕間
ーー帝都 旧貴族派本邸 応接室

長髪青コートの初老男性「……例の屋敷が襲撃を受けた、と?」

側近騎士「はい。多数の兵が倒されましたが、死者は出ておらず……捕らえられたのは指揮者一名、我々にも知らされていない囚人一名の計二名のようです」

青コートの初老男性「……囚人?」

側近騎士「はっ。詳細は未確認ですが、どうやら地下牢に秘匿されていた者だとか。存在すら知らされておらず、我々も驚いております」

青コートの初老男性「……私はそのようなことを認可した覚えはない。関係者から事情を聞き出し、速やかに処分せよ」

側近騎士「かしこまりました。報告は以上です」

青コートの初老男性「……下がれ」

側近騎士「失礼します!」

ドア「」バタン……

???「……この件、ライオネル卿はどうお考えで?」

青コートの初老男性→ライオネル「……戦力を示しながらも、無益な殺生は避けている。襲撃者はただの賊徒ではあるまい」

???「では……目的は何だと?」

ライオネル「指揮官を捕え、囚人を解放する……利欲で動いたとは考えにくい。むしろ、戦火を広げぬために意図的に動いた……そう見るべきだろう」

ライオネル「無闇に血を流せば、報復の連鎖に呑まれる。だが彼らはそれを避けた。襲撃者は意志を持っている……私にはそう思える」

ライオネル「……もしそうなら、一度会って話してみたいものだ。何者であれ、無駄な争いを嫌うのであれば……私と相容れる部分があるはずだ」

???「……卿らしいお考えですね」

ライオネル「笑いたければ笑え。私は戦の犠牲がこれ以上広がるのを望まぬ。それは……エリオス様も同じ思いであろうからな」

???「ええ、僕も同感です……そういえば、エリオス様から卿への伝言を預かっています」

ライオネル「……伝言?」

???「重荷を押し付けてしまってすまないーーとのことです。旧貴族派の不満を一身に受け止めさせていることを、気にかけておられるようでした」

ライオネル「……フッ。あの方らしいな。謝罪など不要だというのに」

???「ですが、そう思っておられるということを、どうかご承知ください」

ライオネル「……わかった。伝言、確かに受け取った。そろそろ戻れ、フレン」

???→フレン「ええ、それでは卿。失礼します」
483 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 22:28:54.98 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室

ガイ(世界樹の力の残滓の探索……内戦への関わり……アインズの様子も気になるな……)

サーシャ「ガイ、ちょっと難しい顔してるよ?また何か考えてたでしょ」」

ガイ「!!!」



妄想サーシャ「ガイ……今日は、わたしと一緒にーー」トロン



ガイ(変なことは考えるな!!!)ブンブン

ガイ「……今日の行動についてだ。何か案はあるか?」

サーシャ「うーん……なんだか、やることが沢山あって迷っちゃうよね」

イーリン「王宮への出入りも可能になりましたし、正式な手段で中へ入るのも一つの手です」

リーゼリット「情報収集もいいかもね。どうしようか?」

現在はユーシリア帝国です(5日目)

何をする?
安価下1〜3
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 22:29:28.34 ID:vJx8rUIk0
ヌルにパティと連絡取れないか聞く
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 22:32:44.18 ID:NsuJLRlto
アインズへの見舞い
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 22:33:26.60 ID:ju5eEwIxO
女性陣、服を買いに行くついでに情報収集
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 22:33:48.27 ID:0wToZ2MGO
正式に宮殿に入り込みクラウディアとシルバークロースぶん殴る
488 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 23:15:19.84 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 路地裏

ガイ「ん?……ヌルか。またここでイタズラしてるのか?」

ヌル「違うよ!落ち着くから、ここにいるだけだし!……ガイ、今日は一人なんだね。どこに行くの?」

ガイ「ああ。アインズの見舞いに行こうと思ってな」

ヌル「ああ。なるほどね……パティ様ならちゃんと様子を見てあげなさいって言いそうだなぁ」

ガイ「図書館の管理人か……連絡はしているのか?」

ヌル「もちろん!でも、最近は魔族国での仕事が忙しいみたいで連絡がとれないことが多いんだけどね。最近は黒曜の棺?っていうアーティファクトについて調べてるみたいで、結構楽しそうにしてたよ!」

ガイ(国外に追放されるほど有能な人物ならば、何か俺達の役に立つことを聞き出せるかもしれんな)

ガイ「……一度、俺も話してみたいんだが可能か?」

ヌル「もちろん!パティ様が出てくれればだけど……」ガサゴソ

連絡水晶「」ポン

ガイ「これは……?」

ヌル「連絡水晶だよ!色々制約はあるけど、簡単に言えば遠くの相手と話せるようになるんだよ!」

ガイ「手紙で連絡していると思っていたが……便利なものだな」

ヌル「パティ様、出てくれるかな〜?」ムムム

連絡水晶「」ポウ……

コンマ下1
01-90 つながらないや
91-00 「どうしたの、ヌル?」
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 23:16:20.01 ID:D1Y4KjNLo
ほい
490 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 23:27:07.90 ID:qD54RHQ9o
ーー貧民街 路地裏

連絡水晶「」シーン

ヌル「……つながらないや。やっぱり忙しいみたいだね」

ガイ「……そうか」

ヌル「どうしても話したいことがあるなら手紙でも送ってみたら?返ってくるのに時間はかかっちゃうだろうけど、パティ様ならきっと読んでくれると思うよ」

ガイ「……わかった。ありがとう、ヌル。参考にさせてもらう」

ヌル「うんっ。それじゃーねー!」フリフリ

ガイ「……さて、アインズの様子を見に行くか」

⭐︎前の管理人と連絡は取れませんでした
491 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/06(土) 23:31:24.55 ID:qD54RHQ9o
本日はここで終わりたいと思います。言うほど大量に更新できず申し訳ありません。
明日はアインズさんお見舞い編、女性陣服購入兼情報収集から始めたいと思います。
それでは、また。
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/06(土) 23:32:31.84 ID:NsuJLRlto
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 00:56:47.06 ID:bwY+AkFio
おつ
そういえば現地調査の為の内戦解決の為のお使いクエストだった
今の所皇帝側の動きは見られないけど旧貴族側は向こうから接触してきそうだな
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 01:14:03.97 ID:Fu8bKJijo
おつです
ガイくん、ちゃんと男の子で安心した(?)
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 05:31:14.02 ID:S0SFSeW/0
乙です
ガイのパーティは女性しかいないハーレム系だからせめて男性キャラ1人でもいたらガイは>>479みたいな妄想もしなくなるのかな?正直本家スレだと女性4男性2の男性の少ないパーティだけど、男女関係なく仲間内でしっかり協力しながら冒険していたので個人的に読みやすいところはあった。(二次創作だからしょうがないところはあるけど)
496 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/07(日) 12:39:52.86 ID:r70MQ/uBo
>>492
ありがとうございます!

>>493
ややこしいことになっておりますが、その認識であっています。近い内に旧貴族派から何かしらの動きがあると思います。備えましょう。

>>494
周りに可愛い人が多いのでガイも悶々としているようです。年齢的には17歳なので色々元気なのでしょう。

>>495
感想ありがとうございます。こういった描写は>>1の趣味なので、おそらくパーティに男性メンバーが増えても完全に無くなりはしないと思います。ですが、こういったノリが苦手な方もいると思うので、その部分は読み飛ばしても大丈夫な作りにしていきたいと思います。
また、そういった描写を除いたキャラ同士の信頼関係もちゃんと描けるように頑張りますので、引き続きよろしくお願いします。
497 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/07(日) 12:40:22.53 ID:r70MQ/uBo
ーー魔族連合拠点 客室

ガイ「……ここか」

ドア「」コンコン

シーン……

ガイ「……?」

ガイ(返事がない……入ってもいいのだろうか?)

ガイ「入るぞ」ガチャ

アインズ「……無断で入るとは、礼儀を知らぬ男だな」

ガイ「返事がなかったからだ。調子はどうだ?」

アインズ「調子……?牢に繋がれて弄ばれていた身に、調子も何もあるものか」

ガイ「……すまない。軽率な聞き方をした」

アインズ「……ふん。まあいい。こうして寝床に横になれるだけ、地下牢にいた頃よりは幾分ましだ」

アインズ「それで……何か用か?」

ガイ「見舞いに来たんだ。これはサーシャからだ。もちろん、毒は入っていない」スッ

サーシャの手作りクッキー「」ポン

ガイ「」ヒョイッ……モグモグ

ガイ「……ほらな」

アインズ「……あのエルフの娘か。まったく余計なことをしてくれる……」

ガイ「いらないなら俺が全部もらってもいいか?」

アインズ「ま、待て!……別に、食べられぬとは言っていない」パシッ

アインズ「」モグモグ

アインズ「……んへへ。甘ぁい……」ニコ

ガイ「気に入ったか」

アインズ「……!き、気に入ったわけではない!ただ、小腹が空いてたから丁度よかっただけだ!」

アインズの尻尾「」ブンブン

ガイ(わかりやすいな……)

アインズ「それで……ただ見舞いに来ただけではあるまい。何が目的だ?」モグモグ

ガイ「いや、とくに……ただ気になったから様子を見に来ただけだ」

アインズ「……フン。奇特なことだな。牢から出された程度で、私はお前達の仲間になった覚えはないぞ」モグモグ

ガイ「承知してる」

アインズ「……なら、なぜそこまで気にかける?竜の血を引いた私など……お前達にとっては、厄介者でしかないはずだ」

ガイ「この国ではな……俺達はこの国の者じゃない。血筋や種族で差別をするようなことはしない」

アインズ「……どうだか」ギュッ

アインズと何か話す?
安価下1〜2
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 12:41:38.68 ID:w/YEr+Iy0
パティについて知らないか
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 12:53:50.02 ID:JBG/5BK/O
行くところがないなら俺たちと一緒に来るか?と勧誘
500 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/07(日) 21:29:21.78 ID:r70MQ/uBo
ガイ「パティという人物を知らないか?」

アインズ「パティ……?いや、知らんな。その名を聞いたのは初めてだ」

ガイ「……そうか。気にするな。ほんの確認だ」

アインズ「知らぬ名を口にして何を確かめたかったのかは知らんが……妙な男だな」

ガイ「もし知っていればこの内戦を解決する糸口になるかと思ったんだが……」

アインズ「……ほう、この内戦を解決しようと?」

ガイ「ああ。俺達には本来の目的があるんだが……そのついでだ」

アインズ「フッ……ついで、か……」
501 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/07(日) 21:29:48.69 ID:r70MQ/uBo
ガイ「そういえば、この国にはいつからいる?」

アインズ「ほんの少し前だ。母がこの国に大きな傷を残したと聞いて……せめて自分の目で、その痕跡を確かめておこうと思ってこの国に来た」

ガイ「なぜ、囚われていた?俺の知っている竜は……強大な力を持っていた。その気になれば捕まることなどなかったはずだが」

アインズ「ある村が騎士同士の戦いに巻き込まれていてな。その村を守るために私は戦った……全てが終わったあと、村の人々は私の姿を見てこう言ったのだ。『悪竜』の再来だと」

アインズ「私は救った筈の人々に石を投げられ、武器を向けられ……彼らを傷つけないよう抵抗し……力尽きたところを騎士達に捕えられたんだ。強大な力を持とうと、人の恐怖と憎悪の前では無力だった」

アインズ「結局……母と同じ血を引いているというだけで、何をしても悪竜にされる。母がやったことを考えれば、仕方のないことではあるのだろうがな」

ガイ「……仕方がない、で片づけていい話じゃないだろう。罪を犯したのはお前の母であってお前じゃない」

ガイ「俺には、この国の事情をすべて理解できたわけじゃないが……目の前で誰かを救ったお前を悪竜呼ばわりするような真似を俺はしない」

アインズ「……ありがたいお言葉だな」

ガイ「……これから行く宛はあるのか?」

アインズ「宛はない。また山に篭って静かに暮らすつもりだ」

ガイ「……もし、よければ俺達に力を貸してくれないか?」

アインズ「何?」

ガイ「仲間になれってことじゃない。ただ、俺達の目的のために少しだけ力を貸してほしいんだ」

アインズ「……ふん。力を貸す理由がないな」

ガイ「……そうか。残念だな……俺達についてくれば今のクッキーと同じくらい美味い物が沢山食えるんだが」

アインズ「」ピクッ

ガイ「まあ無理強いはしない。準備が出来たらすぐにこの国を出た方がーー」

アインズ「待て」

ガイ「?」

アインズ「その、食事、というのは……どの程度のものだ?」

ガイ「?まあ、さっきのクッキーはおやつみたいなものだ。香草で仕込んだ肉料理、温かいスープ、それ以外も諸々……今の所、外れたことはないな」

アインズ「」ゴクリ……

アインズ「……気が変わった。力を貸してやらんこともない」

ガイ「えっ?いいのか?」

アインズ「だが、勘違いするなよ。力を貸してやるだけだ。仲間になった訳じゃないからな」

ガイ「……それでも構わない。俺の名前はガイだ。これからよろしく頼む」

⭐︎アインズが力を貸してくれます
502 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/07(日) 21:30:19.03 ID:r70MQ/uBo
ーーユーシリア帝都

ワイワイガヤガヤ

サーシャ「アインズさん、喜んでくれるかな?」

リーゼリット「あのクッキー、すごく美味しかったからきっと気に入ってくれるはず」

サーシャ「そうだといいけど……」

イーリン「心配はありません。リーゼリット様が仰ったように、あのクッキーの出来は完璧です

リーゼリット「それにしても……街の雰囲気は相変わらず変わってないね」

イーリン「おそらく、屋敷の襲撃については市民の不満を煽らないように秘匿されているのでしょう。騎士の数が以前より多少は増えているようですが……どうやら私達の顔は割れていないようですね」

サーシャ「そうですね。普通に歩けてるくらいだし、まだ安心していいのかな」

リーゼリット「でも、騎士が多いとちょっと緊張するよね。誰かに声かけられたらって思うと……」

イーリン「平然としていれば疑われません。むしろ挙動不審な態度の方が怪しまれるものです」

サーシャ「じゃあ、なるべく自然にしておこうっと」カチコチ

リーゼリット「あはは!サーシャ、挙動不審になってるよ」

サーシャ「うーん……自然体って難しいなぁ……」

イーリン「ふふっ……とにかく、目的を忘れずに行動しましょう。服の購入と情報収集をしますよ」

リーゼリット「了解!まずは服屋さんね。サーシャの服は……悪くないけど、やっぱり実用性ばっかり優先してて味気ないんだよね」

サーシャ「うっ……た、確かに動きやすさ重視で選んじゃってるけど……だ、だって戦闘のとき便利だし……!」

リーゼリット「なに言ってるの。エルフの女の子なんだから、もっと可愛い服を着たら絶対映えるって!……それに、そんなサーシャをみたらガイも喜ぶよ?」

サーシャ「な、なんでガイが出てくるの!///それを言ったらリーゼだっていつも同じ服じゃん!」

リーゼリット「うっ……まあ、それはそうなんだけど……」

イーリン「僭越ながら……サーシャ様もリーゼリット様も、服の選び方に偏りがあるのは事実です」

サーシャ「ぐっ……イーリンさんまで!」

リーゼリット「わ、私も!?」

イーリン「はい。サーシャ様は実用一辺倒、リーゼリット様は動きやすさばかりで変化が少なすぎる……女性としての魅力を活かしきれていないように思えます」

サーシャ・リーゼリット「む、むぐぐ……」

イーリン「ここは是非、新しい服で雰囲気を一新すべきです。そうすればーー」

イーリン「ガイ様も、きっと目を離さなくなるでしょう」

サーシャ「なっ!?///」

リーゼリット「ちょ、ちょっとイーリンさん!?私は違うからね!?」

503 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/07(日) 21:31:44.47 ID:r70MQ/uBo
ーー服屋

女性エルフ店主「いらっしゃいませ!何かご入用ですか?」

リーゼリット「えっと……私達、服を新しく見繕いたくて。普段は戦うことが多いから、動きやすいのがいいんだけど……」

女性エルフ店主「なるほど。でしたら機能性と見栄えを両立したものがおすすめですね」

サーシャ「わ、私も……ちょっと可愛い服を見てみたいなって……」モジモジ

女性エルフ店主「ええ。そういった服も沢山あるので、ぜひご覧になっていってください!」

イーリン(私も何か新しい服を買おうかな?角を隠せるやつがいいけど……)

サーシャが着る服
安価下1

リーゼリットが着る服
安価下2

イーリンが着る服
下3のコンマが70以上の場合、安価下3

>>1に任せる場合は「おまかせ」と記載してください
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 21:43:16.97 ID:n3WH+DGeO
ピンクのワンピース(胸元とへそが見えてる)
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 21:45:28.82 ID:FkM3UMrBo
ユーシリア軍服(コスチュームプレイ用)
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 22:04:02.06 ID:w/YEr+Iy0
黒のチャイナ服
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/07(日) 22:04:12.45 ID:d1qfiuMpO
メイド服(戦闘用に改良している)
508 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/08(月) 00:02:50.04 ID:NzN/QXhGo
サーシャ「……どうかな?」

胸元とお腹が見えるピンクのワンピース「」ヒラッ

リーゼリット「おお……これは中々……ずいぶん攻めたね?」

イーリン「胸元が空いている物は見たことがありますが……お腹まで見える物は初めて見ましたね」

女性エルフ店主「ふふっ、とてもお似合いですよ!エルフの方はスラリとした体型の方が多いので、こうしたデザインは特に映えるんです」

サーシャ「そ、そうなのかな……?でも、なんだか……この前の水着とはまた違った恥ずかしさが……///」

リーゼリット「いやー、これはガイが見たら絶対真っ赤になるね!」ニヤニヤ

サーシャ「もう!リーゼったら……」



リーゼリット「なんかカッコよさそうなのがあったから着てみたんだけど……これ、正規の服じゃないよね?」

仮装用ユーシリア軍服「」ピシィッ

サーシャ「……サイズがあってないのかな?所々、身体の部位が強調されてるような……特に胸とお尻の部分……」

イーリン「……店主、これはもしかして……」

女性エルフ店主「……仮装用、いわゆる余興やコスチュームプレイ用に作られたものです。もちろん、正規の軍服ではありません」

リーゼリット「ええっ!?な、なんでそんなの置いてあるの!///」バッ

サーシャ「り、リーゼ……それ、カッコいいっていうより……なんか……」モジモジ

イーリン「……強調されすぎて、目のやり場に困りますね」

リーゼリット「待って!?私、真面目に似合うか見ようと思っただけだから!」

女性エルフ店主「……意外と人気なんですよ?もしお望みであれば、着丈を整えて普通の大きさにもできますが」

リーゼリット「このまま着こなすのは無理でしょ!!!」

509 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/08(月) 00:03:38.91 ID:NzN/QXhGo
ーーユーシリア帝都

サーシャ「買っちゃった……」ガサッ

リーゼリット「私も……直してもらったら普通に着られる服になったからよかったよ」

サーシャ「……でもやっぱりちょっと恥ずかしいな。これ着て歩けるかなぁ……」

リーゼリット「大丈夫だって!似合ってたから自信持ちなよ!」

サーシャ「えへへ……あ、イーリンさんも何か買ったんですか?」

イーリン「!……ええ、まあ。下着類を少々」

サーシャ(その割には袋が大きいような……?)

リーゼリット「実は私達に内緒で新しい服を買ったんじゃないですか〜?」

イーリン「……そ、そんなことはありません。ともかく、服の購入は済んだので次は情報収集です」

サーシャ「はい!……といっても、どこから手をつければ……」

商人達「」ヒソヒソ

リーゼリット「あの人たち……何か話してるね」

イーリン「少し近づいてみましょう。耳を澄ませれば有益な情報が得られるかもしれません」



商人A「聞いたか?宰相が密かに武器庫を新設したらしいぞ」

商人B「武器庫?また戦の準備か。にしても場所は非公開なんだろ?」

商人A「表向きはな。けど俺の客筋が言ってた……シルバークロース商会の連中が中央区に武器を運び込んでるらしい」

商人B「マジか……やっぱり繋がってんだな」

商人A「ああ。それに護衛につけられたのは竜騎兵団だそうだ。精鋭揃いだから、ちょっとやそっとじゃ近寄れねぇ」

商人B「竜騎兵団だって!? 本気じゃねぇか……そりゃ庶民にゃ関係ねぇけどよ、また戦が長引くのは勘弁してほしいもんだな」



サーシャ「……思わぬ情報を拾っちゃったね」

リーゼリット「武器庫と竜騎兵団……やっぱりクラウディアとシルバークロースが絡んでる……」

イーリン「ええ。戻って情報共有をしましょう」

⭐︎服を購入しました。(状況に応じて自動的に着替えます)

⭐︎武器庫が中央区にあるらしいことを知りました。
510 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/08(月) 00:05:37.69 ID:NzN/QXhGo
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室

サーシャ「ガイが人を連れてくるって言ってたけど……誰なんだろう?」

リーゼリット「変な人じゃないといいけど」

イーリン「ここに連れてくる程の人なので、おそらく協力者だとは思いますが……」

ドア「」ガチャ

ガイ「すまん、待たせたな……アインズ、入ってくれ」

アインズ「ここが貴様らの拠点か……」ヌッ

サーシャ「えっ、アインズさん!?」

リーゼリット「ガイ、この人って……」

ガイ「ああ。屋敷に囚われていた囚人だ。俺達に協力してくれることになった」

イーリン「……なるほど。戦力としては心強いですが、扱いを誤れば騒ぎになりますよ」

アインズ「フン……仲間になったつもりはない。気が向いたから手を貸してやるだけだ」

サーシャ「それでもありがたいです!丁度、ご飯にしようと思ってたんですけど、アインズさんも食べていきますか?」

アインズ「……仕方ないな。腹が減っていたところだ。……食べてやらんこともない」

アインズの尻尾「」ブンブン

サーシャ・リーゼリット・イーリン(わかりやすいな……)

現在はユーシリア帝国です。(6日目)

何をする?
安価下1〜3

⭐︎何者かが監視をしているようです。貧民街以外の場所に行くときにコンマ判定が行われます。
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/08(月) 00:07:30.02 ID:mfx7tLcNo
王宮に乗り込む
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/08(月) 00:11:56.28 ID:kmHEoJJxO
今一度皇帝派と旧貴族派以外の道も思案してみる
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/08(月) 00:13:01.17 ID:imM9X0kYo
中央区に出来たらしい武器庫の場所を調べる
514 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/08(月) 00:18:49.98 ID:NzN/QXhGo
安価が出揃ったので本日はここまでです。
次回更新は土曜日を予定していますが、水曜日あたりでも更新するかもしれません。
それでは、また。
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/08(月) 00:24:37.67 ID:kmHEoJJxO

ユーシリア編はトコナツ編より難易度高そうね
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/08(月) 02:43:32.25 ID:imM9X0kYo
おつ
リーゼは経歴的にお洒落より生活優先っぽいから…
517 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/10(水) 21:24:48.97 ID:O3s0Gm5bO
こんばんは。1レスかつ、コンマ判定だけなのですがちょっとだけ更新します。

>>515
内戦に関わることにより難易度が上がったようです。物語を着地させることができるよう頑張りたいと思います。

>>516
リーゼリットさんは6歳頃からお洒落とは無縁な生活を送ってきたのでしょう。これから先、色々楽しんでいってほしいところですね。
518 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/10(水) 21:25:18.18 ID:uRBV/9y6O
ーー帝都 王宮前

リーゼリット「……遂に王宮に入れるね」

イーリン「ええ、皇帝派と接触する絶好の機会です。気を引き締めていきましょう」

ガイ「ああ……あそこにいる騎士が門番か」

スタスタ……

無精髭の痩せ型騎士「……ん?止まれ。見ねぇ顔だな。何の要件でここに来た?」

ガイ「我々は魔族連合の使いの者だ。許可証もある」ペラ

無精髭の痩せ型騎士「ああ?どれどれ……」ヒョイッ

無精髭の痩せ型騎士「……たしかに魔族連合の印だな。武器類は預かる決まりになってるから、コイツらに預けてくれ」

警備騎士「」サッ

ガイ「……どうも」スッ

銀髪ショートの警備騎士「ごめんなさい。念の為、身体も調べさせてもらいますね?」

イーリン「ええ、構いませんよ」スッ

リーゼリット(まあ、こんな状況だと流石に武器は持ち込めないよね)スッ



ーー王宮内

リーゼリット「さっき許可証を見てた人、態度は悪かったけど普通に通してくれたね」コソッ

ガイ「ああ。以前見た通り、旧貴族派でもない限り王宮への出入りは自由なようだな」

イーリン「ここからが本番ですよ。皇帝派の状況をこの目で確かめ、私達がどの派閥に所属するかを決める手がかりにしなければなりません。些細なことでも、見逃さないように」

誰かと会えたみたいです
コンマ下1
01-30 武器商人
31-60 現宰相
61-80 森スライム
81-90 最高指揮官
91-00 現皇帝

監視者の行動
コンマ下2
01〜50 監視継続
51〜00 接触
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/10(水) 21:27:26.41 ID:M+EkGTqSo
むっ
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/10(水) 21:29:07.66 ID:4UBGsnL20
521 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 11:15:23.10 ID:eGlxBK7mO
騎士達「敬礼ッ!」ビシィッ

リーゼリット「えっ、急に敬礼しだしてどうしたんだろ?」

イーリン「おそらく、それなりに位の高い人物が近くを通るのでしょう。我々も習っておきましょうか」

ガイ「そうだな……」

スタスタ……

赤ドレスの金髪美人「みんな、ご苦労様。楽にしていいわよ」

騎士達「はっ!」ザッ

側近騎士「クラウディア宰相。もうまもなく、シルバークロース商会との面会時間です。準備はよろしいですか?」

赤ドレスの金髪美人→クラウディア「ええ、大丈夫。気遣いに感謝します」

リーゼリット(あの人がクラウディア……!)

クラウディア「……あら?そちらの方々は……見慣れない顔ね」

ガイ「……我々は最近入った魔族連合の使いだ」

クラウディア「まぁ……ようこそ。王宮を訪れる方々には、立場に関わらず誠実にお迎えするのが私の務めです」ニコ

クラウディア「どうぞ、帝都での滞在が少しでも良きものになりますように。何かお困りのことがあれば、遠慮なく声をかけてくださいね」

イーリン「……ご厚意、感謝いたします」

クラウディア「ふふ、堅苦しい挨拶はいりません。人と人とが心を通わせることが、この国を良くする第一歩なのですから」

若い騎士A「……外面ばかり取り繕いやがって。優しい言葉をかけるのも、どうせ戦場に駆り出すための方便だろう」ボソッ

若い騎士B「おい、聞かれたらマズいぞ!」ボソッ

側近騎士「貴様!クラウディア様こそ陛下の御意志を体現なさっているのだ!その口の聞き方はなんだ!」

若い騎士A「……エリオス様は戦など求めていない!陛下はただ民の安寧を願っておられるんだ。それを戦へとねじ曲げているのは、宰相だと何故気づかない!?」

側近騎士「貴様ァ……!」

クラウディア「やめなさい。私はもともとこの国の生まれではありません。だからこそ、皆が疑念を抱くのも当然のこと」

クラウディア「けれど私はただ、陛下の御心を守りたいだけ。そのために力を尽くしているのです」

側近騎士「クラウディア様……!」

若い騎士A「……ッ」

クラウディア「……お見苦しいところをお見せしてしまいましたね。人は立場が違えば意見が衝突するもの……それもまた、この国を思うがゆえのことなのです」

イーリン「いえ……お気になさらず」

クラウディア「では、私はこれで失礼します。皆さまの帝都での日々が実りあるものでありますように」

側近騎士「……クラウディア様がお通りだ!道を開けろ!」

スタスタ……
522 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 11:16:01.71 ID:eGlxBK7mO
リーゼリット「……なんとなく、皇帝派の雰囲気は感じられたかも」

イーリン「ええ……同じ皇帝派の中でも、陛下に忠誠を誓う者と、宰相を頼る者とで、少し空気が違うようです」

ガイ「表面上は静かでも、水面下では火花が散っている……か」

フレン「……その通りだよ、ガイ君」ヌッ

リーゼリット「フレンさん!?」

フレン「やあ、また会ったね……魔族連合の使者達」ニコ

ガイ「フレン……」

フレン「ははっ、驚かせたかい?僕は王宮書記官として出入りしているんだ。ミントには王宮内の一般騎士って言ってあるから内緒にしておいてくれよ?」

イーリン「書記官……王宮の中枢に出入りする立場、ということですか」

フレン「そういうこと。それで、君たちも感じたと思うけど……皇帝派は一枚岩じゃない。陛下その人に忠誠を尽くす者もいれば、宰相を支えに動いている者もいる。表向きは同じ陣営でも、水面下では常に衝突が起きている」

リーゼリット「やっぱり……そんな感じしたよ」

イーリン「つまり、同じ皇帝派の中でも二つの流れがある、ということですね」

フレン「もっとも、どちらも国を守るという旗は掲げている。けれど、その先にある未来像がまるで違う……陛下は民の安寧を、宰相は軍備の強化を。だからこそ、同じ皇帝派でも温度差が生まれるんだ」

フレン「……ここだけの話だが、宰相の周りには不穏な影がちらついている。武器を両派閥に流しているシルバークロース商会と、必要以上に近すぎるんだよ」

フレン「この国の行く末を思うと……どうしても看過できない繋がりさ」

ガイ「……」
523 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 11:17:05.40 ID:eGlxBK7mO
フレン「……それと、君達に知らせがある。旧貴族派の重鎮ーーライオネル卿が、君達に会いたがっている」

ガイ「……ライオネル卿だと?」

リーゼリット「旧貴族派のまとめ役でしょ?なんで私たちに……」

フレン「例の屋敷の件は……君達がやったんだろう?」

リーゼリット「……!」

フレン「申し訳ないけど、君たちをしばらく監視させてもらってね……疑惑が確信に変わったよ」

ガイ「……フレン。お前はどちらの派閥にも属していないと言っていたはずだ。そのお前が、どうして旧貴族派の重鎮と繋がっている?」

ガイ「中立を名乗りながら、裏で旧貴族派と通じている……信用していい話なのか?」

フレン「誤解しないでほしいな。僕は本当に誰の旗も掲げていないし、ライオネル卿の犬でもない。前にも言った通り、あの屋敷の件には感謝している」

フレン「ライオネル卿は、この内戦を望んでいない。むしろ、どうにか抑えようとしている数少ない人物だよ……僕がここで余計なことを言うより、君たち自身の目で確かめた方がいいと思う」

ガイ「……」

フレン「それじゃあ、たしかに伝えたからね。気をつけて帰ってくれよ」

⭐︎皇帝派の雰囲気を掴みました。

⭐︎フレンを通じてライオネル卿から誘いを受けました。
524 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 11:17:49.68 ID:eGlxBK7mO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室

サーシャ「あっ、みんなお帰り!どうだった、王宮は?」

ガイ「ああ……色々と見えてきたぞ」

アインズ「どうやら……収穫はあったようだな」モグモグ

積まれた皿の山「」

リーゼリット(え、すごい数のお皿が積まれてるけど……アインズさん、これ全部1人で食べたの?)

イーリン「……今わかっている情報をまとめてみました。手帳で申し訳ないのですが、ご確認ください」スッ



・世界樹の光はかつて大山脈に落ちた。残滓もそこにある可能性が高い

・皇帝派は現在、二つに分裂している
 →皇帝に忠誠を誓う者
 →宰相クラウディアを頼る者(シルバークロース商会と結託の疑いあり)

•旧貴族派の重鎮ライオネル卿は戦を抑えようとしている

・ソールの言葉から察するに、皇帝派でも旧貴族派でもない第三勢力が存在する?

•武器庫が中央区のどこかに新設され、シルバークロース商会が武器を運び込んでいる
 →護衛には竜騎兵団がついている



サーシャ(ページの端っこに猫の落書きが描かれてる……イーリンさんって可愛いものが好きなのかな?)

ガイ「……第三勢力か。一度、管理人代理に話を聞いてみるか」

リーゼリット「この前は詳しく教えてくれなかったしね。なんだか回りくどい言い方してたし……」

サーシャ「じゃあ、今から大図書館に聞きに行こうよ!」

イーリン「善は急げですね。その前に……アインズ様、こちらを」

ファサッ……

アインズ「む……フードか」

イーリン「竜の血を引くその姿はどうしても目立ちます。帝都を歩くなら、隠した方がよいかと」

サーシャ「これなら街を歩いても大丈夫そうだね。私達も一緒にいるから、滅多なことは起きないと思いますよ!」

アインズ「……そうか。感謝する」
525 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 11:19:21.56 ID:eGlxBK7mO
ーー帝都大図書館

ソール「おや……今回はかなり大所帯ですね」

リーゼリット「こんにちは、ソールさん。この前言っていた別の道について聞きにきました」

ソール「……そうですか。どの派閥に手を貸すべきか、その判断の材料を求めているのですね」

ガイ「……察しが早いな」

ソール「いずれの勢力もこの国を導く力を持っています。ですが、私にはどうしても見過ごせない点があるのです」

リーゼリット「見過ごせない点……?」

ソール「皇帝は理想を語り、宰相は力を求め、貴族達は伝統に縋る。……いずれも民そのものの声が置き去りになっているのです」

イーリン「……なるほど。それで、ソールさんの言う別の道とは?」

ソール「血を流すことなく、この国を立て直す方法です。皇帝でも、宰相でも、貴族でもなくーー民が未来を選ぶ道。私は、そのための仕組みを形にしようとしているのです」

サーシャ「民が……未来を?」

ソール「ええ、その通りです。けれど誤解しないでください。私が語るのは、まだ形を持たぬ思想のようなもの。明確な旗も、指導者もいません。ただ……確かに芽吹きつつある動きはあるのです」

ソール「誰かが支配する国ではなく、みんなで作る国を求める声。権力者に頼らず、民が自らの手で未来を選び取ろうという考え方……まだ一部の学者や、市井の人々が語るだけの小さな波に過ぎませんが」

アインズ「……なるほど。力で押しつけるのでも、血筋に縋るのでもない……か。だが、それで本当に国がまとまるのか?」

ソール「それはわかりません。新しい道を選ぶということは、常に混乱と不安を伴うものですからね」

リーゼリット「……確かに。理想だけでは国は回らないし、でも理想がなければ未来も描けない」

ソール「おっしゃる通りです。ですから、私は声を広げ、土壌を整えるしかないのです。力で抑えつけるのではなく、血を流すこともなく……少しずつ、民が自ら考え、選ぶように」

ガイ「つまり……あなたが目指しているのは戦わない選択肢ってことか」

ソール「ええ。そのためにこそ、私にはあなた方のような外の目が必要なのです。国内にいるとどうしても流れに飲まれてしまう……ですが、外の者ならば、この国にとって本当に必要な道を見極められるはず」

サーシャ「外から見た視点……確かに、それは大切かも」

イーリン「……では、仮に私たちがその別の道を支持するとしたら、どう動けばよいのですか?」

ソール「まだ旗を掲げる段階ではありません。ただ、皇帝派や宰相派、貴族派が動く中で……『血を流さずに解決する道がある』と、声を届けてほしいのです。今は、それで十分です」

アインズ「……言うは易し、行うは難し。だが、確かに聞く価値はあるな」

ソール「ふふ……私は今、あなた方に種を渡しただけ。芽吹かせるかどうかは……あなた方の選択次第ですよ」

⭐︎ソールから別の道を提示されました。
526 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 11:20:12.05 ID:eGlxBK7mO
ーーユーシリア帝都 中央区

リーゼリット「……民が自分で国を作る、か。正直、すぐには想像できないけど……ちょっと素敵な考え方だと思ったよ」

サーシャ「うん……でも、そんなことできるのかな……?」

イーリン「理念としては理解できます。しかし、あまりに未成熟……今の段階では理想論に過ぎませんね」

アインズ「フン……結局、人は争いから逃れられぬ。だが……そういう夢想を語れるのも、人の強さなのかもしれんな」

ガイ「……少なくとも、選択肢の一つとして心に留めておく価値はあるだろう」

リーゼリット「それで……次はどうする?武器庫の場所を突き止めるんだよね?」

サーシャ「何か目印とかあればいいんだけど……」

ガイ「……いや。探す必要はなさそうだ」

サーシャ「えっ?」

ガイ「あれを見ろ」

竜騎兵団の一団「」ザッ ザッ ザッ…

サーシャ「わっ……あんなにたくさん……!」

イーリン「……どうやら、竜騎兵団のようですね」

ガイ「ああ。通常の巡回にしては、数が多すぎる。こんな場所に固まっている理由は一つしかない」

リーゼリット「……武器庫が近くにあるんだ!」

アインズ「フン、皮肉なものだな。守りを固めれば固めるほど、隠しているものを示しているようなものだ」

ガイ「おそらく、あの新しい建物が武器庫だろう。場所は絞れた……帰るぞ」

⭐︎武器庫の場所を特定しました
527 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 11:20:43.33 ID:eGlxBK7mO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室

・世界樹の光はかつて大山脈に落ちた。残滓もそこにある可能性が高い

・皇帝派は現在、二つに分裂している
 →皇帝に忠誠を誓う者
 →宰相クラウディアを頼る者(シルバークロース商会と結託の疑いあり)

•旧貴族派の重鎮ライオネル卿は戦を抑えようとしており、屋敷の襲撃者と接触を望んでいる

・皇帝派でも旧貴族派でもない民の声を優先する考えが存在する

•武器庫が中央区に新設され、シルバークロース商会が武器を運び込んでいる
 →護衛には竜騎兵団がついている

ガイ「さて……何処から手をつけるか」

サーシャ「えーと……とりあえず、武器庫から武器が無くなっちゃえば、内戦の規模は小さくなるんだよね?」

イーリン「ええ。戦は補給が無くなれば必然的に縮小します。ですが……竜騎兵団は精鋭のようです。襲撃は一筋縄ではいかないでしょうね」

リーゼリット「でも、放っておいたら宰相の思うつぼでしょ?なにか手を打たないと……」

ガイ「旧貴族派を取りまとめているライオネルの考えも気になる。フレンを信じるなら罠ではないだろうが……」

アインズ「……民の声とやらもあるな。夢物語に聞こえるが……やがて現実を呑み込むだけの力を持つかもしれん」

ガイ「ふむ……」

現在はユーシリア帝国です。(6日目)

何をする?
安価下1〜3
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/13(土) 11:30:41.87 ID:eWiVr89GO
イーリン、ニアと模擬戦
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/13(土) 11:31:34.52 ID:Czwgwd2ko
ライオネル氏に会ってみる
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/13(土) 11:55:24.45 ID:yq28z1lIO
民主主義の芽をばらまく
531 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/13(土) 14:57:54.60 ID:siN6/TxhO
ーー貧民街

ニナ「……模擬戦をしたい?」

イーリン「ええ。ぜひ、お願いします」

ニナ「模擬戦自体は構わないが……あんたの所の奴等とやればいいじゃないか?」

イーリン「……竜騎兵団と戦う可能性がありまして。知った仲ではなく、未知の相手と戦う経験を積みたいのです」

ニナ「ククッ、なるほど……そういうことなら、ちょっと待ってくれ」

キュイーン……ガガガ‼︎カンカンカン‼︎

魔導騎竜「」ドン‼︎

イーリン「……これは、騎竜を模した物ですか?」

ニナ「ああ。本物の竜騎兵団の戦い方は知らないが、これで近い動きにはなるはずだ。もっとも、私の戦い方は特殊だから参考にならないかもしらんがな」

イーリン「いえ、お気遣いありがとうございます。それでは……始めましょうか」ザッ

ニナ「よし、こいつの試運転も兼ねて、死なない程度に本気で来い!」

魔導騎竜「」ガシャンッ……

コンマ下1

01-33 敗北
34-66 引き分け
67-00 勝利
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/13(土) 15:04:01.75 ID:jL017B5xo
533 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 00:01:00.07 ID:77Nfr/wxO
魔導騎竜「」ダダダ……

ニナ「中々いい速さに仕上がったぞ!!!さあイーリン、どう来る!?」

イーリン「確かに、とても素早いですが……」グッ……

イーリン「」ダッ

ニナ「上に飛んだ!?」

空中で回転するイーリン「」グルグル

かかと落としをするイーリン「……オラァッ!!!」

ニナ「あれは……喰らったらマズいな!」ヒョイッ

かかとがめり込む魔導騎竜「」ミシミシ……

煙を出す魔導騎竜「」バキンッ‼︎……シュー……

ニナ「おいおい、結構いい線行ってたと思うんだけどな……」

イーリン「騎竜を倒して機動力を奪えば……」

ニナ「ああ!だが、まだ私は負けてないぞ!」ガチャンガチャン‼︎

イーリン「!?袖から……砲塔が!?」

ニナ「これが私の戦い方だ……威力は気絶する程度に抑えてあるから安心しな!」

魔翌力砲「」ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎

イーリン「くっ……!」サッ

ニナ「避けるばっかりじゃ、状況は変わらんぞ?」

イーリン(確かに、強力な武装だけど……)

魔翌力砲「」ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎

イーリン(……発射の間隔は見切った!あとは……タイミングを合わせて……)ググッ……

魔翌力砲「」ドギュウン‼︎
イーリン(今!!!)ダッ‼︎

ニナ「なっ!?この弾幕を突っ込んでくるのか!?」

イーリン「ハァァ……」

ニナ(魔翌力を全て防御に回す……!)バッ

イーリン「オ……ラァッ!!!」

ニナの身体にめり込む拳「」メキメキメキ……

ニナ「ぐぅぅぅっ!?」

ニナ(重……!これは……私の、負けだな)

両手を上げるニナ「おえっ……イーリン……中々、やるじゃないか……」

イーリン「……ハッ!?ニナ様、大丈夫ですか!?私ったらつい……」

ニナ「ククッ、気にするな……お陰でいい経験になったよ……すまん、ちょっと横になっていいか?」



ニナ「竜騎兵団とやり合う時も今みたいに竜を先に潰すのは有効だろう。ただし注意しろ……竜を失った騎士も、それなりに手強いはずだ。まあ、私のように魔導機械を使う騎士はいないと思うが」

イーリン「……心得ておきます」

ニナ「ククッ……まあ、何はともあれ幸運を祈ってるよ」

⭐︎ニナとの模擬戦で勝利しました。
534 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 00:05:22.78 ID:77Nfr/wxO
ーー帝都 旧貴族派本邸

ガイ「……本当によかったのか?」

アインズ「ああ。これから会うのは私を捕らえた組織の長なんだろう?一度顔を見ておきたくてな」

ガイ「……」

アインズ「そう不安がるな。されたことに恨みはあれど、私は短慮ではない。ここで騒ぎを起こす気など毛頭ないさ」

ガイ「ならいいが……っと、ここだな」



執事「お待ちしておりました、魔族連合の方々。ライオネル卿はもうすぐ来られるのでしばらくお待ちください」

ガイ「どうも……」

スタスタ……

ライオネル「よく来てくれましたな、魔族連合の使者殿……下がってくれ」

執事「」ペコリ

ライオネル「さて……人払いは済んだ。ここからは腹を割って話そうじゃないか」

ガイ「……俺はガイ。こっちはアインズだ」

アインズ「……」ジッ

ライオネル「なるほど……只者ではない気配を感じていたが、まさか竜の血を引く者と相まみえるとは。これは光栄だ」

アインズ「貴様は……竜を悪く見ないのだな」

ライオネル「この国を襲った悪竜でもなければ嫌う理由はないだろう。私のことはもう知っていると思うが、改めて自己紹介をしよう」

ライオネル「私の名はライオネル・ランドフォード。この国に仕える公爵にして、旧貴族派の代表と目されている」

ガイ「旧貴族派のまとめ役……フレンから聞いている。卿は戦を望んでいないと」

ライオネル「その通り。私の先祖は初代皇帝と共に帝国を築いた者……帝国が血で裂ける姿など断じて許せない」

ライオネル「しかし……現皇帝に反発する貴族達の声を誰も受け止めずにいれば、火は燃え広がる一方。だからこそ私は彼らの前に立った。剣を掲げるためではなく、剣を収めさせるために」

ライオネル「……だが、誤解しないでほしい。私は決して現皇帝を見限ったわけではない。むしろ今も、あのお方こそ帝国の未来を担うべき存在だと信じている」

アインズ「その信念があるなら……皇帝派に留まる道もあったはずだ。何故そうしなかった?」

ライオネル「……皇帝陛下のもとに留まれば、貴族達の不満は誰にも受け止められず、やがて一斉に爆ぜてしまう。それでは国が炎に包まれるのを待つだけだ」

ライオネル「だからこそ、私はあえて旧貴族派の先頭に立った。彼らの声を受け止め、暴走を抑えるために。表向きは皇帝に背を向けているように見えても……心は常に陛下と共にある」

ガイ「……不満を吸収し、戦を小さく留めるため、か」

ライオネル「そうだ。しかし、この綱渡りもそう長くは持たない。宰相とその背後にいるシルバークロース商会の動きは、日に日に強まっている」

ライオネル「武器庫の新設に竜騎兵団の護衛……彼らはすでに帝都の中枢を押さえつつある。放置すれば、旧貴族派も皇帝派も飲み込まれ、戦は避けられまい」

ライオネル「そこで……君たちの手を貸して欲しい」
535 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 00:05:54.21 ID:77Nfr/wxO
ガイ「というと?」

ライオネル「あの屋敷を襲撃した君たちの働きは私も耳にしている……誰一人死者を出さずに目的を果たすなど、並の者にはできん。血に溺れぬその手腕こそ、いま帝国が必要としているものだ」

ガイ「……」

ライオネル「安心してくれ、責めるつもりはない。むしろ……あれで私がどれほど救われたか、君たちには伝えておきたい」

ライオネル「あの屋敷に集っていた連中は、戦を利用しただけの愚か者どもだ。彼らが姿を消したことで、旧貴族派の暴走は一時的に鈍った。帝国の火種がわずかでも減ったのだよ」

ガイ「……皮肉なものだな。俺達の行動が、結果的に旧貴族派を助けたと」

ライオネル「世の常さ。意図せぬ行いが、大局を変えることもある……」

ライオネル「……それと、アインズ殿。君が捕らえられた件については、私も耳にした。謝って済むことではないが、旧貴族派を束ねる者として深く謝罪しよう」

アインズ「殊勝な心掛けだな。恨みを消すことはできんが、少なくとも無為に言い逃れをしない態度は認めてやる」

ライオネル「痛みを与えた責は、私にもある。私が取れる責任ならばなんでも取ろう……だが、憎しみにその力を縛られぬよう願いたい」

アインズ「……面白いことを言うな。人の身で竜に責任を取るだと?」

ライオネル「竜であろうと人であろうと、尊ぶべき命に変わりはない。君が不当に傷つけられたのなら、それは帝国にとっての恥だと考える」

アインズ「……貴様の覚悟は受け取っておく」

ライオネル「……ありがとう。君の力が恨みで鈍ることなく、この国の未来に振るわれることを願っている」

ライオネル「それで……君達の力を我々に貸してくれるか?」

ガイ「……今すぐに答えは出せない。一度、仲間と相談してからでも構わないか?」

ライオネル「なるほど……慎重であることは悪いことではない。だが時は残酷だ。宰相とシルバークロースが着実に力を広げている以上、悠長にはしていられん」

アインズ「……分かっている。だが、私らを急かしても良い結果は出まい。答えは必ず持ってくる。それで十分だろう?」

ライオネル「うむ、それでいい。君たちがどの道を選ぶにせよ、帝国の未来を思う心があるなら……必ず交わる日が来るだろう。良い返事を期待しているよ」

⭐︎ライオネル卿と話しました。
536 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 00:07:27.50 ID:77Nfr/wxO
本日はここまでです。
明日は民主主義の種を街にばら撒く所から始めたいと思います。
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/14(日) 00:50:56.20 ID:ucwyW0Cvo
乙両派閥とも信用ならないな
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/14(日) 09:43:47.69 ID:5Gl1MgoNO
宰相職は廃止したほうがいいのじゃないか
539 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 20:49:54.09 ID:5SvwLH00O
>>537
両派閥共に悩みのタネがあるようです。ここから話がどう着地していくのか、見ものですね。お付き合いください。

>>538
つくづく宰相に振り回されている国ですね。描写されていないだけで、これまでの歴史の何処かでも宰相が暗躍したのかもしれません。しなかったのかもしれません。
540 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 20:50:16.75 ID:ziR5OfiSO
ーー帝都ユーシリア

ワイワイガヤガヤ

露天の主人「はい毎度!……にしても、すごい量買うねぇ」チャリン

大量の食材「」ドッサリ

サーシャ「あはは……沢山食べる人がいてですね……」

露天の主人「ま、これだけ買ってくれると助かるよ。最近は税が重くてな……正直、昔より暮らし辛くなってるんだよ」

リーゼリット「……こういう税金とか街の決まりって、いつも上の人たちが勝手に決めちゃうよね」

露天の主人「そりゃあ、俺たちには口を挟めねぇことだからな」

リーゼリット「……もし、自分達で納得できることを決められたらいいと思いません?」

露天の主人「そりゃ面白い考えだな。偉いさんに任せるんじゃなく、俺たちで決めるってのか?」

リーゼリット「そう。誰か一人の力に頼るんじゃなくて、みんなで未来を作る。……きっと、その方が国も強くなると思うんです」

サーシャ「そしたら、ご飯の値段だってもっと安くできるかも。お腹いっぱい食べられたら、それだけで幸せだよね」

露天の主人「でもそんなこと本当にできるのかねぇ……?」

通りすがりの客「なるほど……そういう考えがあるのか」

サーシャ(……こんな感じでいいのかな?)

⭐︎ 露天の主人と通りすがりの客に思想を伝えました!
541 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 20:50:47.91 ID:5uqtkPwfO
ーー貧民街 ボロ集合住宅の一室

・世界樹の光はかつて大山脈に落ちた。残滓もそこにある可能性が高い

・皇帝派は現在、二つに分裂している
 →皇帝に忠誠を誓う者
 →宰相クラウディアを頼る者(シルバークロース商会と結託の疑いあり)

•旧貴族派の重鎮ライオネル卿は戦を抑えようとしており、自分達と手を組みたいと考えている。

・皇帝派でも旧貴族派でもない民の声を優先する考えが存在する

•武器庫が中央区に新設され、シルバークロース商会が武器を運び込んでいる
 →護衛には竜騎兵団がついている

アインズ「それで、どこにつくのか決まったのか?」

ガイ「いいや……まだだ。皇帝派、旧貴族派、そしてソールの言う新しい流れ……どこも一長一短だ」

リーゼリット「クラウディアはどうも胡散臭いけど……皇帝様ご自身は、民を思う誠実な方みたいだし」

サーシャ「話を聞いた感じ、ライオネル卿も戦を望んでないんだよね?信じてみてもいいかもしれないけど、ライオネル卿以外の騎士がちょっと不安かも……」

イーリン「そして……どちらにも属さない民の声を力に変えようとする動き。まだ小さな芽にすぎませんが……」

アインズ「フン……選ぶ先が三つとも曲者ばかりとはな。だが迷っていては宰相に先を越されるぞ」

ガイ「……ああ。決断をしなくてはな。だがその前に、騎士達に武器が行き渡る前に武器庫をどうにかする必要がある」

イーリン「竜騎兵団の騎士との戦い方はニナ様の協力である程度得られました。後ほど皆様に伝えますね」

現在はユーシリア帝国です(7日目)

何をする?
安価下1〜3

民主主義普及率
コンマ下1
0/120

⭐︎手を貸す派閥を決める際はこちらから示すので自由安価で決めなくて大丈夫です。

⭐︎民主主義普及率はコンマ分、数値が上がり上限まで貯まると何かが起きるようです。
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/14(日) 20:51:12.70 ID:w1xccoPC0
魔族国のパティに手紙を出す
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/14(日) 20:53:08.00 ID:MIKc1uMvO
全員で竜騎兵団対策の特訓
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/14(日) 20:59:56.52 ID:ucwyW0Cvo
クラウディアに民の事を思えと直訴
545 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 22:48:08.20 ID:GkvEmuvyO
ガイ「……よし。こんなものか」

サーシャ「報告書でも書いてるの?」ヒョコ

ガイ「いや、これは手紙だ。魔族国へ向けてのな」

サーシャ「……魔族国に?」

ガイ「ああ。元々、この国で魔術顧問をしていたパティ氏の力を借りたくてな。10年前の悪竜事変の際にも活躍したらしい。何かしらの支援を受けられれば、と思っている」

サーシャ「あ、本来の図書館の管理人さんか!ソールさんが言ってたよ」

ガイ「俺達だけで帝都を相手にするのは危うい。だが、パティ氏が動いてくれれば状況は変わるかもしれない」

サーシャ「……そっか。じゃあ、その手紙が届けば、私たちの力になってくれるかもしれないんだね」

ガイ「そう願いたいものだな……訓練に行こう」

⭐︎パティ氏に手紙を出しました(翌日には返信がきます)
546 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 22:48:37.33 ID:GkvEmuvyO
ーー貧民街 空き地

アインズ「……ようやく来たか。待ちくたびれたぞ」

サーシャ「すいません、お待たせしました!」

イーリン「これで全員揃いましたね。それでは、訓練を始めましょう」

リーゼリット「それで、訓練といってもまずは何をするの?」

イーリン「竜騎兵団の騎士とそのまま戦えば、必ず苦戦します。ですので……まずは騎竜と騎士を分断する方法を考えましょう」

ガイ「なるほど。騎竜に乗られた状態じゃ動きも速いし、上から狙われると対処が難しい」

アインズ「騎竜を先に潰せば勝ち目はある。だが、奴らも馬鹿ではない。何かしらの対策はしているだろうな」

リーゼリット「じゃあ、どうやって分断するの?竜に近づくだけでも危ないよね」

イーリン「そうですね。正面から挑むのは得策ではありません。ですが、視界を遮る、地面を揺らす、音で惑わせる……方法はいくつか考えられます」

サーシャ「そっか!まずは竜を驚かせたり、混乱させればいいんだね」

ガイ「その隙に騎士を引きずり下ろす……あるいは騎竜だけを抑え込む、か」

アインズ「言うのは簡単だがな……実際にやるとなると難しいかもしれん。いっそのこと、私が竜本来の姿になって暴れるか?」

リーゼリット「いやいや、ただでさえ竜はよくない目で見られてるのに、そんなことしたら街ごとパニックになるって!」

サーシャ「あはは……たしかに、騎士の派閥関係なく攻撃されちゃいそうだよね」

イーリン「アインズ様本来の力を使わずとも、私達だけで攻略する手を考えることに意味があります。模擬戦で確かめてみましょう」

ガイ「そうだな。アインズを当てにするわけにはいかない。俺たち自身が動けるようにしておくべきだ」

アインズ「フッ……そうか……」

リーゼリット「よし、じゃあやってみようか。で、相手役は?」

イーリン「私が行います。ニナ様からこちらを借りてきました」

魔導騎竜「」ドン‼︎

アインズ「ほう……おもしろいな。魔導機械か?」

イーリン「ええ。実際の騎竜の生理的な行動は再現できませんが、判定は私が口頭で行います。私を騎竜に乗った騎士だと仮定して、色々試してみてください」

サーシャ「じゃあ……お願いします!」

コンマ下1
01-30 竜騎兵団との戦闘時 コンマ+10
31-50 同上 コンマ+15
51-90 同上 コンマ+20
91-00 同上 コンマ+30
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/14(日) 22:51:41.17 ID:eQqgYonao
さて
548 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 23:54:52.09 ID:n0O5IIpFO
魔導騎竜「」……ガシャン‼︎

イーリン「それでは……始めます!」
魔導騎竜「」ドシン‼︎ドシン‼︎

ガイ「まずは……隙を作る!」ダッ

イーリン「いい判断ですが、正面から近づくのは悪手です。近付くときは騎士か騎竜、どちらかの死角から近付いてください」
魔導騎竜「」ガシャンガシャン‼︎

リーゼリット「じゃあ……これはどう!?」
狙撃型魔導銃「」バン‼︎

イーリン「足を狙って動きを止めたのですね。騎竜は馬と違って丈夫なので狙う場所は関節、それ以外の場合は複数発を撃つ必要がありますね」

サーシャ「機械だから効果は出ないけど……これを試してみるね!」
弓「」ギリギリ……パシュンッ‼︎

魔導騎竜の付近で広がる赤い粉「」パラパラ……

イーリン「これは……ゴホッ!と、トウガラシですね……ゴホッ!視界や嗅覚を刺激するの、は有効です……!本物の竜なら、一時的にでも混乱させられるでしょう!」

ガイ「なら……その隙に!」ダダッ
短剣「」シャキンッ

イーリン「良いですね、死角を取れている! そのまま騎士を狙うと……!」

ガイ「そこだ!」ガシッ

イーリン「!?」

ガイ「よし、このまま引きずりおろーー」

グラッ……

イーリン「きゃっ……!」
ガイ「うおっ!?ぐはっ!」

ドサッ……

ガイ「くっ……すまん、イーリン。怪我はないかーー」ムニュッ
押し倒されたイーリン「……んっ……///」
ガイ「」

サーシャ「え……えっ!?///」
リーゼリット「あちゃー……絵面が完全にアウトだねコレ」
アインズ「見事なまでの事故だな」

ガイ「す、すまん!わざとじゃないんだ!」バッ

イーリン「……わ、わかっています。さて、気を取り直して……訓練を続けますよ」フルフル

リーゼリット(顔が真っ赤だ。こんな姿、はじめて見たかも……)

サーシャ(わ、わざとじゃないのは分かってるけど……でも……イーリンさんとあんなに近くなる必要あるのかな?)

アインズ「フッ……まあ、訓練とは予期せぬ展開を招くものだな。良き『実戦経験』になったのではないか?」

ガイ「……茶化さないでくれ」

⭐︎竜騎兵団の対策をしました。竜騎兵団との戦闘時のコンマに+10の補正がつきます
549 : ◆sIVlz2/mNs :2025/09/14(日) 23:56:46.74 ID:n0O5IIpFO
すいません、短いのですが本日の更新は終わります。明日も更新するのでよろしくお願いします。それではおやすみなさい。
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/15(月) 01:33:56.07 ID:a00Ve8bVo
おつ
高補正引けなかったか…閃光玉みたいな戦闘で役立つ道具も備えておくべきかね
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