【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】

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741 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/11(土) 21:47:57.95 ID:IsE08WKSO
ーー帝都 大図書館

パティ「……そう。じゃあ今日で出発するのね」

サーシャ「はい!管理人さん、この場所を使わせてくれてありがとうございました!」

パティ「いいのよ。むしろ、あなた達に感謝したいのは私の方よ。この国の内戦を止めてくれてありがとう」ペコリ

リーゼリット「わわっ、頭を上げてください!私達がやらなくてもきっと他の誰かがなんとかしてたはずですよ」

パティ「それでも、あなた達がいたからこそ速く事態が収束したのよ。だから、そんなに謙遜しなくてもいいんじゃないかしら」

ヌル「そうそう!みんな頑張ったんだから、素直にどういたしまして、って言っておけばいいんだよ!」

パティ「ーーヌル、掃除は終わったの?」

ヌル「……作業に戻ります!!!」ピュー

パティ「……出発する前に、よかったらこの国を周ってみて。もしかしたら見飽きたかもしれないけど」

イーリン「……ガイ様、どうされますか?」

アインズ「私はどちらでも構わん。どうする気だ?」

ガイ「……そうだな」

安価下1
1 ウォーターポートに帰る
2 この国を見てから帰る(自由安価に入ります)

2の場合、自由安価
下2〜4
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/11(土) 21:49:18.00 ID:6qAv7SdNO
2
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/11(土) 21:49:43.32 ID:QqfHC0t80
パティの魔法講義を受ける
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/11(土) 21:50:41.38 ID:rikrgxdRo
お世話になった各勢力の人達へ挨拶を
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/11(土) 22:18:33.23 ID:3X8gPCgco
アインズ竜体の背中に乗って空中デート
746 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/11(土) 23:27:48.96 ID:IsE08WKSO
本日は少なくて申し訳ありません。
いただいた安価をもとにユーシリア編のラストを明日、更新したいと思います。
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/11(土) 23:32:52.60 ID:3X8gPCgco
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/12(日) 01:28:40.31 ID:sj3ZA4YSo
そろそろ次の国かたのしみね
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/12(日) 12:05:20.48 ID:miLiq+DQo
了解
750 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:48:27.97 ID:LVLPzt8LO
>>747 >>749
ありがとうございます。

>>748
次の国についてですが、>>1はいつものごとく何も決めておりません。とりあえず、流れに身を任せていきたいと思います。
751 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:48:54.52 ID:LVLPzt8LO
ガイ「ーー少し、この国を見てから帰りたい。構わないか?」

サーシャ「もちろん!みんなもいいよね?」

リーゼリット「リーダーがそういうなら従いますとも。あ、でも折角見て回るなら美味しい物を食べたいかな?」

アインズ「……いいな。私もいくつか気になっていた所があった。まだ竜への差別はあるが、皆となら気にせず寄れるだろう」

イーリン「そうですね。せっかく平和が戻ったのですから、少しは休んでも罰は当たりません」

サーシャ「じゃあ、決まりだね!色々回ってみよう!」

パティ「……いつの時代も英雄というのは食い意地が張ってるのかしら?」ボソッ

パティ「……行く前に、あなた達にちょっとした講義をしてあげる。少し時間をもらえるかしら?」

リーゼリット「講義、ですか?勉強はちょっとなぁ……」

パティ「ふふ、心配しないで。難しい話じゃないわ。魔法を使う者としての心構えーーいえ、この国を出る前に、聞いておいてほしいこと、の方が近いかしらね」

ガイ「心構え、か。……確かに、今のうちに聞いておくのも悪くない」

イーリン「パティ様の講義でしたら、ぜひ」

サーシャ「えっ、そんなに改まって?でも……たしかに気になるね。パティさん、お願いします!」

リーゼリット「そういうことなら……お願いします」

パティ「じゃあ、早速本題に入るけど……あなた達は魔法って何のためにあると思う?」

リーゼリット「うーん……戦うため?とか?」

サーシャ「私は、誰かを助けるための力……かな」

アインズ「私の故郷では世界と対話する術と信じられている。生きるための知恵でもあると私は思うがな」

イーリン「……心を形にするもの、でしょうか」

ガイ(ごく当たり前に使っているから考えたことがなかったな……記憶を失う前の俺はどう考えていたんだろうか?)

パティ「……どの考えも正しいわ。魔法というものは、人の数だけ形があり、想いの数だけ意味がある。だから、何のためにあるかなんて、誰も正確には定義できないのよ」

パティ「……けれどね。私が長い時間を生きてきて、一つだけ確かだと思うことがあるの。魔法は……心を映す鏡よ」

サーシャ「心を……映す鏡?」

パティ「そう。魔法はね、心の中にある想いを、外の世界に映す行為なの。怒りがあれば炎になり、悲しみがあれば雨になる。誰かを想えば、温かな光になる。つまり魔法は、あなた達が今、どう生きているかの証なのよ」

リーゼリット「証……。なんか詩みたいだね」

パティ「詩のようで、現実でもあるわ。だから、どんなに力を磨いても、心が乱れていれば、魔法もまた乱れる。逆に、どれほど非力でも真っすぐな心があれば、魔法は応えてくれる。それが、魔法の不思議であり、恐ろしさでもあるわね」

アインズ「ふむ……扱う者の心を映し、時に応え、時に牙をむく……力というより、意思に近いな」

パティ「ええ、誰もが、本質的にはそこへ辿り着くのよ。魔法は世界との対話だから。私達は魔法を通して風に語り、水に願い、火に託す。
でも、それは自分の声を一方的に押しつけることじゃない。世界の声を聴くための手段でもあるの」

イーリン「……なるほど。力ではなく、調和。心の在り方を問うものなのですね」

パティ「その通り。
力を得ることにばかり囚われている者ほど、魔法の本質から遠ざかっていく。
世界はね、思っているよりも優しく、けれど誤魔化しには厳しい。
心の濁りは、必ず形になって返ってくるのよ」

ガイ「……つまり、魔法を扱うということは、自分と向き合うということでもあるのか」

パティ「そういうこと。魔法は、自分の心を誤魔化せない……だからこそ、扱う者の生き方が試されるのよ」

ガイ「……生き方、か。戦いより難しい課題だな」

サーシャ「うん……なんだか胸に残る言葉だね」

パティ「ふふ、誰もが通る道よ。けれど、それを恐れず見つめられる人だけが、本当の意味で魔法を使えるの」

パティ「覚えておきなさい。魔法は心の鏡。それを曇らせるのも、輝かせるのも、あなた達自身よ」

⭐︎パティから魔法の考えについて教えてもらいました。
752 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:49:21.70 ID:LVLPzt8LO
ーー貧民街 中立地帯

ミント「あ、みんな!元気そうだね!」フリフリ

サーシャ「ミントさん!」

ヒューベルト「皆様揃って……本日はどうかされましたか?」

イーリン「本日中にこの国を出ようと思いまして。今は最後に挨拶回りをしているところです」

ミント「そっか、もう行っちゃうんだね。少し寂しくなるなぁ」

サーシャ「はい……でも、また来ますよ。だって、この街のことは忘れられませんし!」

ヒューベルト「……次に来るときはもう少し、この街も様子がよくなっているはずです。我々はあなた方であればいつでも歓迎しますよ」

リーゼリット「うん、次に来るときはもっと笑ってる人が増えてるといいな……なんかこの街、前よりちょっと明るくなった気がする」

ミント「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいな!まだまだ大変だけど、少しずつ……ね」

イーリン「その小さな少しずつこそが、何よりも尊いのです。急ぎすぎれば、心が追いつかないものですから」

ヒューベルト「……確かに。焦らず歩めば、道は自然と拓けるものですからね」

ガイ「そうだな。だからーーまた来よう。この国の未来を、この目で確かめに」

サーシャ「約束ですよ!」

ミント「うん、約束!」ニコッ

ヒューベルト「……道中のご無事を、心よりお祈りします」

ガイ「ありがとう。あなた達も、この街も、どうか強くあってくれ」

753 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:49:52.79 ID:LVLPzt8LO
ーー旧貴族派 本邸

ライオネル「ーーそうか、出発前に顔を出しに来てくれたのか」

ガイ「ああ。あなたには助けられた恩があるからな。礼を言っておきたかった」

ライオネル「フッ……私など、大したことはしていない。むしろ、君たちがいなければ今のこの国はどうなっていたかわからん」

サーシャ「そんな……!わたしたちは、ただ出来ることをしただけですよ」

ライオネル「出来ることを出来る範囲でやる……それがどれほど難しいことか、君たちはまだ分かっていないかもしれんな」

リーゼリット「でも、ライオネル卿も内戦の激化を防ぐ為に旧貴族派側に立ったんですよね?」

ライオネル「ああ……結果として、私は古きものを守る者という立場を選んだ。しかしそれは決して、民を苦しめるためではなかった」

ライオネル「混乱の中で何かを守ろうとすれば、どうしても誰かを敵に回さねばならん……それが、どれほど愚かであってもな」

サーシャ「……でも、そうやって信念を持って動いた人がいたから、今の平和に繋がったんだと思います」

イーリン「ええ。時に理想は争いを生みますが、理想を掲げなければ国は進めません」

ライオネル「……君たちはまだ若いのに、まるで老練な政治家のようだな」フッ

リーゼリット「えへへ……難しいことはよく分かってないですけど、ちゃんと考えたつもりです」

ライオネル「それで十分だ。君たちのようにまっすぐに考えようとする者が増えれば、この国は必ず良くなる。……そう信じている」

アインズ「あなたのような者が国を導くのなら、きっともう過ちは繰り返されないだろう」

ライオネル「……そうありたいものだ。どうか、気をつけて行け」

754 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:50:20.07 ID:LVLPzt8LO
ーー王宮

フレン「ガイ君、みんな。本当にありがとう……お陰でこの国はいい方向に進むと思うよ」

クルツ「まさかあのときの襲撃者がアンタ達だったとは……そりゃ英雄には敵わねえよなぁ。俺たちも精進しなきゃな、アイゼン?」
アイゼン「グルルゥ!」

ガイ「その節はすまなかったな……あのときは状況が状況だった」

クルツ「ははっ、もういいって!あの場じゃ誰だって敵か味方かわからねぇし……俺たちだって、今思えば頭に血が上ってたんだ」
アイゼン「グルゥ……!」フンス

フレン「ガイ君たちが来てくれなかったら、僕たちは今ここに立ってなかったかもしれない。本当に……感謝してる」

イーリン「あなた方が民と真摯に向き合っておられるからこそ、この国は立ち直れたのです。私達はほんの手助けをしただけです」

フレン「そう言ってもらえると、少し肩の荷が下りるよ……僕は思うんだ。国を変えるのは、英雄じゃなくそれを見た人々なんだって」

リーゼリット「……私もそう思う。だって、見た人たちがこうなりたいって思うことで、未来が動くんだもん」

クルツ「やっぱり英雄は周りに影響を与えてこそだよな……!俺もローガンさんみたいに強くなるぞ!!!」
アイゼン「グルルルゥッ!!!」

サーシャ「ふふっ、いいねその意気込み!その調子でいけば、きっとあっという間に追いついちゃうかも?」

クルツ「マジか!?……いや、さすがにそれは言いすぎだろ!」

アインズ「だが悪くない志だ。力を振るう理由を忘れずにいれば、強さは自然とついてくる」

クルツ「……ありがとよ。竜に言われると妙に説得力あるな」

イーリン「力を持つ者がその意味を誤らなければ、この国はもう大丈夫でしょう」

フレン「うん……みんながそれぞれの場所で頑張れば、きっともっと良くなる。だから、君たちも旅の先でその笑顔を絶やさないでね」

ガイ「約束しよう。……この国の未来が、再び闇に覆われぬように」

リーゼリット「次に会うときは、もっと明るいユーシリアを見せてくださいね!」

サーシャ「うん、今度は観光で来たいな!」

クルツ「その時は俺が案内してやるよ!な、アイゼン!」
アイゼン「グルァッ!」

フレン「ふふ、頼もしいね。……本当にありがとう、みんな」

755 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:50:46.53 ID:LVLPzt8LO
ーーユーシリア帝都 城門

リーゼリット「ふぅ……結構この国に長居したね。最初はどうなるかと思ったよ……」

イーリン「ええ。まさか国勢に関わることになるとは思いませんでしたが……ですが、どうにかなって良かったです」

サーシャ「……みんな、ありがとう。私の我儘で危険なことに巻き込んじゃって……それなのに、最後まで付き合ってくれて」

ガイ「……その辺りのことはよく覚えていないが、むしろサーシャのお陰で今の状況になったんだ。あのときお前が動かなければ、この国は救われなかった」

サーシャ「え……そんな……私、ただ放っておけなかっただけで……」

アインズ「それで十分だ。お前の放っておけないが、人の心を動かし、国を動かした。それができる者はそう多くない」

イーリン「ええ。誰かのために行動できる人こそ、本当の意味で強いのです」

リーゼリット「うん、そうそう!サーシャがいたから、みんな前に進めたんだよ。だから胸張って!」

サーシャ「みんな……!」ニコッ

ニナ「……いい場面のところ、悪いんだが私も混ぜてもらっていいかな?」

ガイ「ニナさん。あなたもこの国を出るのか?」

ニナ「ああ。内戦が停まって外に出ても安全になったから丁度いい機会だと思ってね……何より私は同じ所にずっといるのは苦手な性分みたいでね。鱗が逆立ってしまうよ」

イーリン「ニナ様。ユーシリアではあなたにも助けられました。感謝を申し上げます」

ニナ「ククッ、礼はいらんよ。あんたたちが勝手に首を突っ込んで、勝手に結果を出しただけさ。私はその横で、ちょっと手を貸しただけさ」

リーゼリット「それでも、ニナさんのお陰で助かった場面は結構ありましたよ?魔導車の改造とか、竜騎兵団の対策とか、色々……」

ニナ「ククッ、そうかもな。でも、あんたたちはそういう状況を楽しんでるようにも見えたよ。普通のヤツなら逃げ出すところを、真っ直ぐ突っ込んでいくんだから」

サーシャ「……そうかも。怖いとか、辛いとか、たくさんあったけど……それでも、誰かを助けたかったから」

ニナ「その気持ちは間違っていない。大切にした方がいいーーおっと、見送りが来たようだぞ?」

ガイ「見送り?」クルッ

ゾロゾロ……

ミント「おーい!!!連れて来れる人みんな連れて来たよー!!!」
ヒューベルト「やれやれ……ミントは相変わらず強引ですね」
フレン「あはは……これだけ大所帯だと、十年前のダークヒーローの見送りを思い出すなあ」
ライオネル「うむ、やはり英雄の見送りは盛大でなければな……」
クルツ「感激だ……!こうして」
アイゼン「グルル!!!」
フーミン「おお……新聞だったらいい記事が書けそうね。」
ヌル「パティ様が外に出るなんて珍しい……あいたっ!」ペシッ
パティ「私をなんだと思っているのよ……」

サーシャ「わぁ……みんな、来てくれたんだ!」

ニナ「ククッ、私は場違いだな……先に出発するよ。またどこかで会おう!」ピュー

リーゼリット「あっ、ニナさん行っちゃった……」

アインズ「さすがに宰相や皇帝、魔法騎士団は来ないか」

イーリン「クラウディアが抜けた穴が大きいですからね……それでも、充分すぎるくらい嬉しいです」

アインズ「そうだな……たしかに、悪い気はしない」
756 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:51:39.29 ID:LVLPzt8LO
「」シーン……

ガイ(……?なんだ、この、違和感は……?音が……消えた?)

風の音「」ピタ……

ガイ(まるで速度強化をしたときのような……いや、それ以上だ)

ソール「……間に合ってよかったです」スッ

リーゼリット「えっ、ソールさん!?いつの間に!?」

パティ「あら。宰相自ら見送りに来たの?」

ソール「見送りも兼ねていますが……少し、気になっていたことがありまして。ガイさん、よろしいですか?」

ガイ「……俺に、用か?」

ソール「ええ。ほんの少しだけ、確認をさせてください」スッ

「」シーン……

ガイ(まただ。さっきは一瞬だったが、今度はやけに長い……)

サーシャ「」
リーゼリット「」
イーリン「」
アインズ「」

ガイ「……なっ!?」バッ

ソール「落ち着いてください。危害を加えるつもりはありません。今はーー私が、この場の時間を止めています」

ガイ「なぜ、こんなことを?」

ソール「初めて会ったときから似たような魔翌力を感じまして……もしかしたら、と思ったんですがどうやら当たったようですね」

ガイ「……」

ソール「話を聞いた感じだと、あなたは自分自身が扱う魔法を理解していないように思いましてね。この国を救っていただいたお礼の代わりといってはなんですが、この時間の檻の中で、少しだけ説明をしましょう」

ガイ「時間の檻……」

ソール「ええ。この空間全体が今、私の魔法によって静止しています。時間を停めるというのは、流れる川の中で水の一滴だけを掬い取るようなもの……本来は、触れることさえ不可能な領域です」

ガイ「……そんなものを、あなたは制御してるのか?」

ソール「無論、代償は大きいですがね。……そして、あなたも私の檻の中で動いている。それが何を意味するか……もう分かりますね?」

ガイ「……俺にも時間に関わる力がある、ってことか」

ソール「正確には、時間に干渉する素質を持っている。意識していないようですが、あなたは無意識のうちに、極めて限定的な範囲で時間の偏りを起こしている」

ガイ「偏りーー俺の速度強化のことか!?」
757 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:52:08.66 ID:LVLPzt8LO
ソール「ええ。あなた自身、他の者が扱う速度強化とは大きく違うと感じていたでしょう……それもその筈です。あなたが使っていたのは速度強化ではなく時間干渉だったのですから。あなたの魔翌力の流れ方を見れば一目瞭然です。時間系の適性は、生まれつき持つ者の中でも稀中の稀……しかも、適性のある者しかその魔翌力を感じ取ることはできない。この世界に、今も何人いるか分からないほどですよ」

ガイ「……それが、俺だと?」

ソール「ええ。時間は、扱おうとする者を拒む。まずは、理解することです。あなたの中に流れる力の本質を」

ガイ「力を理解する……にわかには信じられないが、どうしてそんなに詳しい?まるで、何百年もこの世界を見てきたみたいな口ぶりだな」

ソール「……まさにその通りですよ」

ガイ「なに?」

ソール「私は、初代皇帝の時代からこの国に仕えています。この姿のまま、時を超えてーーね」

ガイ「初代皇帝の……だと?一体どういうことだ」

ソール「私自身の時間を停めて、数十年置きに眠りを繰り返し、名前を変えて……そうやって、私はこの時代まで辿り着いたのです」

ガイ「……眠りを、繰り返した?」

ソール「ええ。時間の魔法は、ただ時を止めるだけの力ではありません。自分だけを時の流れから切り離すこともできる。けれど、その状態では世界と関われない。だから私は、ある程度の周期で目を覚まし、時代の行く末を見届け、
再び時間を止めて、眠りにつく……それを繰り返してきました」

ガイ「……つまり、何百年もの歳月を、飛び石のように渡ってきたってことか」

ソール「そうです。他の人々にとっては数百年でも、私にとっては長い眠りをいくつか重ねただけ。私は老いることも、死ぬこともなく……ただ、時を越えて歩き続けた」

ガイ「……それが、あんたの選んだ生き方か」

ソール「選んだ、というよりは課せられたのかもしれません。初代陛下が亡くなられたとき、私は誓ったのです。この国が理想を見失うそのとき、必ず再び立ち上がると。それが、私がこの身に刻んだ時の誓約です」

ガイ「……誓約、だと?」

ソール「はい。この魔法は、ただの術式ではありません。私自身の魂に時間の楔を打ち込み、死ぬことなく、ユーシリアの行く末を見届けるための契約です。だから私は生きているのではなく、存在し続けているに過ぎません」
758 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:52:49.06 ID:LVLPzt8LO
ソール「あなたは疑問に思っているでしょう?
なぜ私ほどの力を持つ者が、内戦を直接止めなかったのか」

ガイ「……ああ。もしお前がその気になれば、この国の混乱など一瞬で終わっていたはずだ」

ソール「ええ、可能でした。ですが、それでは意味がないのです。力で押さえつけた平和は、必ず脆く崩れる。初代皇帝が恐れていたのは、まさにその力の暴走でした」

ガイ「……初代皇帝が?」

ソール「彼は常々こう言っていました。『王とは、国を支配する者ではなく、国民の声を束ねる者であれ』と。民の意思がなければ、国は形を保てても、心は失われる。その理念こそが、私が今日まで守り続けてきたユーシリアの魂です」

ガイ「……だが現実の帝都は、権力者が力を持ち過ぎていた」

ソール「ええ。だからこそ、私は宰相を辞め、第三の立場ーー民主派を興しました。帝政の終焉を、自らの手で導くことになるとは思いませんでしたが……初代皇帝の理想を、本当の意味で叶えるには、それしかなかったのです」

ソール「……長い時を生きすぎると、人は正しさを見失います。私は、己の力が国を歪めてしまうことを恐れた。だからこそ、手を出さなかったのです」

ガイ「……力を持つがゆえに、動けなかった、か」

ソール「そう。ですが、あなた達がこの国に現れ、私が何百年も見つめ続けた答えを見せてくれた。ーー人は自ら選び、立ち上がる力を持っている。私は、その事実を思い出したのです」

ソール「……初代皇帝は最後にこう言いました。『国を支えるのは血でも剣でもない。人の声と願いだ』と。私は、その言葉を証明するために生き続けてきた。ですが、もうその役目も終わりです。この国はようやく、自らの声で未来を語れるようになったのですから」

ガイ「……なら、これからお前はどうする」

ソール「時を止め続けてきた私ですが……そろそろ、流れに還ろうと思います。過去に囚われた者が、新しい時代に居場所を求めるのは似合いませんから」

ガイ「……そうか」

ソール「あなたは、きっとまたどこかで“時”と向き合うでしょう。けれど忘れないでください。時間とは奪うためのものではなくーー繋ぐためにあると」

ガイ「繋ぐ……か。覚えておこう」

ソール「……そろそろ戻りましょう。あなたにはやるべきことがまだあるのでしょう?」

ガイ「ああ。たしか……在りし日の世界を取り戻すため……だったか」

ソール「……在りし日の世界、ですか。ずいぶんと曖昧なようでいて……重い言葉ですね」

ガイ「正直、詳しくは覚えていない。ただ、そうしなければならないという感覚だけが残っている」

ソール「……運命に導かれているのか、それとも時があなたを呼んでいるのか……。
いずれにしても、その旅の果てに、あなた自身の答えがあるのでしょう」

ガイ「……そうだといいがな」

ソール「ええ、きっと。そして、あなたが見つけた答えは、誰かの未来を繋ぐ光になる。それが、時を渡る者の宿命です」

ガイ「……時を渡る者、か。そんな大層なものじゃないさ。ただ、今を生きているだけだ」

ソール「ふふ……今を生きる者がいるからこそ、未来は形になる。だから、どうか立ち止まらないで」

ガイ「……わかった」

ソール「……ありがとう、ガイさん。あなたと話せて、本当に良かった。では、時を戻しましょう。……皆が、あなたを待っています」

風の音「」スゥ……
759 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/12(日) 21:53:20.11 ID:LVLPzt8LO
サーシャ「何を確認したいんだろう……?」

ソール「……もう済みました。少し、興味深い話をしていただけですよ」ニコッ

ガイ「(……いつの間に、みんなの時間が……戻ってる)」

リーゼリット「えっ、もう終わったの? なんか今、空気がピタッて止まってた気がしたんだけど……気のせい?」

イーリン「おそらく……気圧の変化でしょう。ですが、宰相様、どうかされましたか?」

ソール「いえ、皆さんの出立を見送るつもりが、少し足を止めさせてしまいましたね。
……あなた達の旅路に、幸多からんことを。ユーシリアは、あなた達の功績を決して忘れません」

アインズ「……宰相殿。貴方のような人がいる限り、この国は大丈夫だろう」

ソール「ふふ……その言葉、光栄に預かります」

サーシャ「本当に、ありがとうございました! この国の未来が明るくなることを、心から願ってます!」

ソール「ええ……どうか、その光を絶やさぬように」

ミント「……ねぇねぇ、フレン!!!私もアレやりたい!!!」

フレン「アレ?……ああ、アレか。ミントは騎士じゃないけど……まあ、いいんじゃないかな?」

クルツ「ああ、アレか!アイゼン、しっかり決めるぞ!」
アイゼン「グルル!!」ビシッ

ライオネル「なるほど……号令は誰が?」

ソール「……では、私が出しましょう」

ソール「救国の英雄に、光あれ!!!」ビシッ
フレン「光あれ!!!」ビシッ
ミント「光あれ!!!」ビシッ
ライオネル「光あれ!!!」ビシッ
クルツ「光あれ!!!」ビシッ
アイゼン「グルルゥッ!!!」ビシッ

リーゼリット「わぁぁ……すっごい……!」

サーシャ「必ずまた来ますねー!!!」フリフリ

イーリン「……別れというのは、やはり少し胸が締めつけられますね。けれど、今は不思議と清々しい気持ちです」

アインズ「そうだな……この国に残る者たちが、きっと次の時代を築いてくれるだろう。私たちはただ、それを信じて進めばいい」

ガイ「……ああ。そうだな」

魔導車・改「」ブロロ……

⭐︎ウォーターポートへ帰ります。
760 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 00:16:43.09 ID:Q6txZ2bmO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋

ドア「」コンコン

ガイ「……開いている」

ドア「」ガチャ……

アインズ「……」

ガイ「アインズか。この場所は気に入ったか?」

アインズ「ああ。ここの奴らはいいヤツが多いな……少し騒がしいが、悪くない」

ガイ「お前がそう言うなら、きっと本当にそうなんだろうな」

アインズ「ふふ、だが、今夜は少し……静かな空気が恋しくてな」

ガイ「静かな空気?」

アインズ「……外に出ないか?今は風が穏やかだ」

ガイ「……ああ。少しなら構わない」



ーーウォーターポート 港

夜風「」サァァ……

星々「」チカチカ……

アインズ「……港の風はいいな。潮の匂いがして……生きている世界の匂いがする」

ガイ「俺はこの匂いを嗅ぐと、不思議と落ち着く。ここに戻ってくるたび、心が静まるんだ」

アインズ「……お前にとっては、帰る場所か」

ガイ「ああ。もっとも、俺がこの街にいた記憶はもう曖昧だがな」

アインズ「記憶なんて、風と同じだ。掴もうとすれば消えていく。でも、確かにそこを通った痕跡は残る……」

ガイ「……詩的なことを言うんだな」

アインズ「フフ……竜にも、夜に詩を詠みたくなる日くらいある」

ガイ「フッ……それは貴重だな」

アインズ「……なあ、ガイ」

ガイ「?」

アインズ「このまま少し飛ばないか?街の灯りを、上から見てみたい」

ガイ「……こんな街中を竜が飛んでいたら騒ぎになるなんてことじゃ済まないぞ」

アインズ「今は夜だし、起きているのなんて酔っ払い連中ぐらいだろう?」ゴッ……

アインズを包む赤い炎「」ゴオオオオオオッ‼︎

アインズ(竜)「グルゥ……」スッ

ガイ「まったく……ここに乗ればいいのか?」トッ

アインズ(竜)「」コクン

バサッ‼︎バサッ‼︎

ガイ「……相変わらずの迫力だな。何度見ても心臓が跳ねる」

アインズ(竜)「怖いなら、降ろしてやってもいいぞ?」バサッ

ガイ「……いや、この高さならもう遅いだろう」

アインズ(竜)「そう言うと思った」バサッ

761 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 00:17:15.17 ID:Q6txZ2bmO
星々「」チカチカ……
海面「」ユラユラ……
ウォーターポートの灯り「」ボォォ……

ガイ「……すごい景色だな。まるで街が星空の下に浮かんでるみたいだ」

アインズ(竜)「……これで空が赤くなければ、尚のこと綺麗だっただろうに」

ガイ「赤も悪くない。お前の鱗と、似た色だからな」

アインズ(竜)「……そんなことを言われるとは思わなかった」

ガイ「褒め言葉だ。お前の赤は、ただの炎の色じゃない。……強さの証だ」

アインズ(竜)「強さ、か……」

アインズ(竜)「あの国で……何度、空を夢見たか分からない。鎖に繋がれ、翼を広げることすら許されなかった」

ガイ「……」

アインズ(竜)「でも今、風を感じている……お前達が、その鎖を断ち切ってくれたからだ」

ガイ「俺たちは、お前の力を借りたに過ぎない。自由を掴んだのはお前自身だ」

アインズ(竜)「そう言ってくれるのは嬉しいが……この風の味は、あの日の血の味とは違う」

ガイ「……?」

アインズ(竜)「これは、生きている証の味だ。……潮と夜と、わずかな温もりの混ざった匂い。ようやく生きていると感じられる」

アインズ(竜)「不思議だな。背に人を乗せて飛ぶなんて、昔なら考えられなかった。けれど……今は、落とすのが怖いと思える」

ガイ「落とす?」

アインズ(竜)「ふふ……お前をだ。落としたら、きっと胸が痛む」

ガイ「それは困るな。俺にはまだやることが残っている」

アインズ(竜)「……本気で捉えるな。冗談に決まってるだろう」

アインズ(竜)「ガイ……お前と飛んでいると、夜が静かすぎて怖いくらいだ」

ガイ「怖い?」

アインズ(竜)「ああ。あの牢獄では、夜が来るたび悲鳴が響いていた。今……ただ、風と、お前の呼吸だけが聞こえる」

ガイ「……それが平和ってやつだ。慣れるまでは、きっと寂しく感じる」

アインズ(竜)「ああ。けれど、悪くない……こうして空を飛ぶ夜なら、何度だって迎えてやる」

ガイ「……そのときは、また乗せてくれ」

アインズ(竜)「フッ、約束だ……ありがとう、ガイ。私がもう一度、飛べるようになったのは……お前のおかげだ」

ガイ「礼なんていらない……俺も救われた側だ」

アインズ(竜)「……そうか。なら、今日はお互いに恩を返し合った夜だな」

ガイ「……そういうことにしておこう」

762 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 00:17:42.21 ID:Q6txZ2bmO
アインズ(竜)「」バサァァ……ドスン……

ガイ「いい着地だな」トスッ

炎に包まれるアインズ「ふふ……当然だ。見せ場だからな」シュウウウウウウ……

ガイ「随分楽しそうじゃないか」

アインズ「ああ。空を飛ぶのは久しぶりだったからな……ふぁぁ……久々に飛んだら疲れた。寝床に連れて行け」

ガイ「……待て、自分で歩けるだろう?」

アインズ「いやぁ……無理だな。翼が重くて動けそうにない」フラッ

ガイ「……さっきまで空を飛び回っていた奴の台詞とは思えないな」

アインズ「飛ぶのと歩くのは別だ。竜は本来、地上に長く留まる生き物じゃない」

ガイ「……そんな理屈があるか」

アインズ「あるとも。それに、ここで放っておかれたら……倒れるかもしれない」チラッ

ガイ「はぁ……」

アインズ「ふふ、どうする? 倒れた竜を運ぶのは、お前くらいしかいないぞ?」

ガイ「まったく……人を試すな」

アインズ「試してなどいないさ。素直に甘えているだけだ」

ガイ「……仕方ない。少しだけだぞ」スッ

背負われるアインズ「少しでいい。お前の近くは、妙に落ち着くからな」ボソッ

ガイ「……」スタスタ……

⭐︎アインズとウォーターポートの空を飛びました
763 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 00:18:52.47 ID:VjxbaxWbO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋

チュンチュン

ガイ「ん……朝か……」ムクッ

ガイ「……なんだか妙に暖かいな」
ベッド「」ゴソッ
裸のアインズ「」zzz……スゥスゥ……

ガイ「…………」
ドスン‼︎ゴロゴロゴロ‼︎

ガイ「な、なっ……な……///」ワナワナ

ガイ(落ち着け……落ち着け俺。昨夜はアインズを背負って帰って、部屋に連れて来た……そこまでは覚えてる。アインズは寝ていたからそのままベッドで寝かせて俺はソファで寝ていた筈だが……)

ガイ「……なんで裸なんだ?」

アインズ「ん……んぅ……」モゾッ
ガイ(おい待て動くな!布団が……!いやもうちょっとで見えーー!!)ゴクリ

ガイ「アインズ!起きろ!!!」

アインズ「……うん……?朝か……?」ムクッ

ガイ「あわわわ……待て待て待て!!!」

アインズ「……なんだ、そんなに騒いで……」

両手で顔を塞ぐガイ「騒ぐだろ!お前、裸だぞ!!!」

アインズ「あぁ、そうだったな。私は寝るときは裸派なんだ」アッサリ

ガイ「そんなサラッと言うことか!?」

アインズ「服が擦れて落ち着かん……ユーシリアにいた頃も服を着ていたお陰で熟睡出来なかったしな」

ガイ「と、とにかく服を着てくれ……!目のやり場に困る……!」

アインズ「別に減るものでもないだろうに」ボソッ

ガイ「そういう問題じゃない!!!」

ドア「」コンコン
イーリン「ガイ様。報告書を受け取りに参りました。入ってもよろしいですか?」

ガイ「!?!?!?待て、今はまずい!!!」

アインズ「……ふむ?」

ガイ「ふむ、じゃない!動くな!絶対に立ち上がるな!!!」ヒソヒソ

イーリン「……ガイ様?中で何かありましたか?」

ガイ「いや、なんでもない。その、危機的状況でな……!俺だけでどうにかなる問題だ!イーリンの手を借りる程じゃない!」

イーリン「……まさか、フローディアとセーレフェリア!?加勢します!!!」
ドア「」バンッ‼︎

ガイ「あっ」

裸のアインズ「ん……イーリンか」
脱ぎ散らかった衣服「」

イーリン「……」

ガイ「……ち、違うんだイーリン。これはその、事故というか、不可抗力というか……」

イーリン「……」

イーリン「……あっ、えっ……わっ///」ボンッ

イーリン「し、失礼しましたっ!!!///日を改めますね!!!///」タタタ……

ガイ「ま、待てイーリン!!誤解だ!!!」

イーリン「けっ、結構です!!わ、わたし、何も見ておりませんからっ!!!」ピュー

アインズ「ふふ……随分と慌てていたな」

ガイ「……完全に誤解されたな」

アインズ「とりあえず朝食にしよう。イーリンには、あとで誤解ではないと伝えておけ」

ガイ「それが一番まずい誤解だ!!!!!」
764 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 00:19:40.18 ID:dWZZOb0JO
ーー暗黒館1F 酒場

ガイ「朝から酷い目にあった……なんとか誤解は解けたが……」

テル「やあやあガイ君〜久しぶり〜♪」ガシッ

ガイ(酒臭っ……!面倒そうなヤツに捕まった……この人は誰だ……?)

テル「あれ〜???ガイ君もしかして私のこと忘れちゃった〜???サーシャちゃんと一緒にあんなに激しい日々を過ごしたのに〜」

ガイ(一緒に行動したことがあるのか……?)

ガイ「……ユーシリアで色々あってな。記憶を少し失ったんだ」

テル「……記憶を?」

ガイ「……すまない。悪いが、本気で思い出せない」

テル「……そっか。そういうことなら、改めて始めましてだね!私はテルーーただのテルだよ」

ガイ「テル……よろしく頼む」

テル「うん。よかったら一杯付き合ってよ、ガイ君。最近、私の姉が死んじゃってね。仲は良くなかったけど……ちょっと思う所が、あってね。勿論、お酒じゃなくていいからさ」

ガイ「……わかった」

テル「ありがと。優しいね、ガイ君……あのね、私の姉って、ちょっと変わった人だったんだ。理想ばっかり追いかけて、周りが見えなくなるタイプでさ」

ガイ「そういうヤツは、強いが……同時に壊れやすい」

テル「うん。あの人なりに世界を良くしようとしてた。でも、誰かがその“理想”を止めなきゃいけなかった……」

ガイ「……」

テル「まあ、そんな話をしたかったわけじゃないんだ。ただね、もしどこかで……強く生きようとする誰かを見つけたら、見ててあげてほしい。止めてもいいけど、できれば、見届けてあげて」

ガイ「……どうして俺にそんなことを?」

テル「さぁね。ガイ君がそういうことをちゃんとやる人に見えたから?」

ガイ「……さて、どうだろうな」

テル「ふふっ……ありがと、少し楽になった」

ガイ「テル……お前の姉さんのこと、心から冥福を祈るよ」

テル「……うん、じゃあまたね。ガイ君」ヒラヒラ

ガイ(さて、今日は何をするか……)
765 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 00:21:47.54 ID:dWZZOb0JO
本日はここまでです。ユーシリア編が終わってよかったです。

明日も少量になるとは思いますが更新したいと思います。
安価だけ募集しておきます……それでは、また。

現在はウォーターポートです。

何をする?
安価下1〜3
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 00:28:43.91 ID:Ahqs6Xcvo
星の残滓がある国について今どうなってるかのちょっとした紹介、説明
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 00:31:17.66 ID:1AmIL+vA0
メンバーと食事しながら次の行き先を決める
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 00:37:30.59 ID:zYMpq+o+O
テルを次の旅のメンバーに誘う
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 00:47:19.90 ID:zYMpq+o+O
とりあえず乙
ユーシリア編旧キャラ含めても数多かったけどよく回せてたとおもう
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 01:11:38.81 ID:+OnIagBNo
おつ
ユーシリア編面白かった
しかしパーティメンバーが見事に女性だらけに…頑張れガイ
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 01:16:23.19 ID:Ahqs6Xcvo
乙乙
時間魔法といいガイ周りの裏設定はちゃんとあるのな
772 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 22:21:50.51 ID:RNj9KZJ+O
>>769
ありがとうございます。個人的には見返してみるとああすればよかったな、という箇所が何個も出てくるのですが、なんとか終わらせられてよかったです。

>>770
ありがとうございます。実は頂いたキャラ案は女性比率が高いので、パーティメンバーが女性多めになるのは必然だったかもしれません。今後も引き続きよろしくお願いします。

>>771
ガイの魔法についてはこのスレを建てた当初から速度強化を派生させて時間に関わるようなものにしたいと思っていましたので、今回はソールさんを利用させていただきガイの魔法の方向性を定めさせていただきました。ですが、その他の世界観の設定は決めているものもありますが、大半は何も決めていないので見切り発車のまま進めることが多くなっております。よければ今後もお付き合いください。
773 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 22:23:00.98 ID:RNj9KZJ+O
ガイ「次に行く場所だが……オノゴロ諸島とテラヌス・ウルス……それとフーミンが言っていた浮島か。浮島は平和な場所らしいが、それ意外に目ぼしい情報はない……他の場所はどういった感じなんだ?」

サーシャ「えっとね……オノゴロ諸島は十年前に姫巫女の制度がなくなって以来、朝廷が収めるようになった国だよ。最近は魔導機械を中心に外国の文化が流行ってるらしくて色んな国の人が行き来して賑わってるみたいだよ」

リーゼリット「テラヌス・ウルスは砂漠の国だね。古代遺跡や特殊な水源が観光名所になっている良い国だよ。行くには……ミュージアと大魔女帝国を経由する必要があるけどね。十年前は干ばつや日照りに苦しんでいたらしいけど、今は解決して大きな問題はないみたい……最近は砂漠に巨大な生き物がいるっていう噂が流れてるらしいけど……知っているのはそれくらいかな」

ガイ「浮島は空に行く手段が今のところアインズに乗せてもらうくらいだから大人数で行くことはできない……ちなみに何人乗せれるんだ?」

アインズ「……一人だ。その気になれば全員乗せることもできるが、安全を考慮すると一人だけになるな」

リーゼリット「じゃあ、誰が乗るか決めないとだね。やっぱり最初はガイかな?」

サーシャ「え〜ずるい!私も行ってみたいのに!」

アインズ「ふむ……順番に運ぶことも不可能ではないが、あの高度では風の流れが不安定だ。行くたびに命を懸けることになるぞ」

サーシャ「うーん……命懸けの観光はちょっと……それに、考えたら往復するのも時間がかかっちゃいそうだしね……」

リーゼリット「あっ、それなら気球をイーリンさんに手配してもらえばーーいや、数がないか」

ガイ「……数がない?どういうことだ?」

リーゼリット「魔王城……要するにセイントレア王国だね。あそこへの調査で定期的に有志の人達が向かうんだけど……向かった人は今のところ誰も帰って来てないんだ……」

ガイ「それで、気球の数がないってことか」

リーゼリット「うん。今のところ、浮島に行くならアインズさんとガイの二人だけで行くことになるね」

アインズ「無理をして今行く必要もないだろう。空へ皆で行ける算段をつけてから行けばいい」

サーシャ「うん、賛成!それに、どこに行くにしても準備は必要だしね」

リーゼリット「じゃあ……次はどこに行く?私はオノゴロ諸島がいいなぁ。食べ物も美味しいらしいし!」

サーシャ「え〜、私は砂漠の方!遺跡とか見てみたいし、ほら、冒険って感じがするでしょ?」

アインズ「……私はどちらでも構わん。どの土地にも、それぞれの学びがある。だが、砂漠の生物とやらは気になるがな」

ガイ「……」

どこを目指す?

1 オノゴロ諸島
2 テラヌス・ウルス
3 浮島(現状ではアインズと二人だけで出発します)

多数決 先取3票
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 22:23:38.04 ID:QYLUWO+a0
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 22:24:52.49 ID:2Brij9X3O
2
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 22:28:30.05 ID:Ahqs6Xcvo
2
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 22:36:24.92 ID:EYjidF+JO
2
778 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 23:30:13.90 ID:RNj9KZJ+O
ガイ「テラヌス・ウルスへ向かおう」

サーシャ「やっぱり砂漠の国だね!うん、いいと思う!絶対に遺跡とか面白いものがたくさんあるはず!」

リーゼリット「砂漠かぁ……それなりに準備をしておかないとね」

アインズ「私も行ったことはないが厳しい場所だと聞いている。そこに住む者達は皆、強靭だともな」

リーゼリット「でもさ……巨大な生き物がいるって話、本当かな?」

ガイ「……あくまで噂だ。巨大生物以外にも、光を狙うヤツらがいる。ユーシリアの頃は手を出してこなかったが、今回現れるかもしれない。用心しておこう」

サーシャ「……そうだね」ギュッ

⭐︎次の目的地はテラヌス・ウルスに決まりました。
779 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 23:30:44.54 ID:RNj9KZJ+O
サーシャ「……目的地が決まったし、腹ごしらえしよっか!」

リーゼリット「今日の料理は豪華だよ〜!ほら見て、香辛料たっぷりのスパイスシチュー! 砂漠の国テラヌス・ウルス風なんだって!」

テラヌス・ウルス風スパイスシチュー「」ドン‼︎

アインズ「なるほど、異国の味を先取りというわけか。良い心がけだ」

ガイ「見た目も香りも、なかなかだな」

サーシャ「この香りだけでお腹空いちゃうよ……それじゃ、いただきまーす!」パクッ

リーゼリット「あむ……結構辛いけど、クセになる味!カレーとはまた別な感じだね」モグモグ

アインズ「ふむ……香辛料の調合が絶妙だ。刺激の中にしっかりとした旨味がある。料理人の腕は確かだな」モグモグ

ガイ「……」モグ

ガイ(やはり、味はしないか。熱と辛さしか感じない……)モグモグ

サーシャ「ガイ、美味しい?」

ガイ「ああ……刺激が強いが、悪くない」

リーゼリット「うん、なんか元気出る味だよね」

アインズ「いい腕をしているな、ここの料理人も」モグモグ

ガイ(……みんなに余計な心配はかけられない。このことは黙っておこう)モグモグ

サーシャ「砂漠でもこんなふうに食べられたらいいなぁ」

リーゼリット「サーシャ、今回も期待してるね」

アインズ「……過酷な地で、食事を楽しむ余裕があれば理想だな」

サーシャ「じゃあ、目標だね!砂漠でも楽しくご飯が食べられるくらいの余裕を持つこと!」

リーゼリット「うん!いい目標だと思う!」

ガイ「……フッ」

ガイ(誰も気づかないように笑っていればいい……味がなくても、みんなが笑っていればそれで十分だ)

⭐︎パーティメンバーで食事をしました。
780 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 23:32:30.48 ID:RNj9KZJ+O
ガイ「……今回は長旅になりそうだ。もう少し人員を連れて行くべきだろうが……」

テル「あはははははは!!!もっと持ってこーい!!!」ゴクゴク
暗黒館バーテンダー「テル様、もう控えた方がよろしいかと……」

ガイ(……テルはないな)クルッ

テル「ん……?あっ、ガイく〜ん♪こんなところで会うなんて運命感じちゃうねぇ〜!」ニコニコ

ガイ「……あいにく、酔っ払いの相手をしている時間はない」

テル「ひど〜い!私だって立派な医術士だよ? ほら、旅に一人くらいは癒やし系が必要でしょ?」

ガイ「癒やし系には見えないがな」

テル「そんなことないって〜!ほらほら、砂漠に行くんでしょ?テラヌス・ウルス!砂漠の環境って身体壊す人が多いし、医術士がいれば安心だよ〜?」ゴクッ

ガイ「……どこでその話を聞いた?」

テル「酒場の情報網を侮っちゃダメだよ?ほら、私、耳はいい方だから〜」ヒラヒラ

ガイ「情報網っていうより盗み聞きだろう……」

テル「うふふ、聞くのも才能!……それにね、ちょうど私もそっちの方に用事があるの。ちょっと、会いたい人がいてね」

ガイ「会いたい人……?」

テル「うん。でも一人じゃキツいんだよ〜。だから、ね?」

ガイ「……酔っているわりには、筋の通った話をするんだな」

テル「これくらいで潰れるほどヤワじゃないのっ」
ジョッキ「」トンッ

ガイ「……勝手な行動をとるな。それが条件だ」

テル「はぁい♪それじゃ決まりね!また、よろしく!」

⭐︎テラヌス・ウルスにテルが着いてきてくれます。
781 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/13(月) 23:38:30.01 ID:RNj9KZJ+O
次の行き先がテラヌス・ウルスに決まった所で今回は終わります。今回は道中で立ち寄る国があるので、もしかしたらまた長くなるかもしれませんね。次回辺りでテラヌス・ウルスに登場するキャラの募集ができればなと思います。
次回更新はおそらく土曜日です。

それでは、また。
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/13(月) 23:40:54.06 ID:EYjidF+JO
乙キャラ設定考えとく
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/14(火) 00:09:51.42 ID:woPPL3/Oo
おつです

ガイの地雷がどんどん大きくなっていく
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/14(火) 00:55:38.91 ID:V93qw4Dxo

ミュージアと大魔女帝国もガッツリ冒険するんかな
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/14(火) 01:51:11.70 ID:xJpYjUV9o
おつ
流石に簡単には浮島に行けないか
次回募集は道中の国出身も含めて一括になるのかな?
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/15(水) 03:30:09.38 ID:TdeY2NsA0

このスレは元スレのリスペクトだけどこのスレでの新しい国や島などの安価は募集したりしないのかな?
787 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/16(木) 23:02:05.66 ID:w4KSYvlWO
こんばんは。キャラ募集についての質問が来ていた為、返信のみ行います。

>>782
皆様のキャラ設定には毎回楽しませてもらっているので、ぜひともよろしくお願いします。

>>783
代償の刃を使わなければ増えることはそうそうないと思いますが、場合によっては触れてほしくないことは更に増えるかもしれません。今後をお楽しみに!

>>784
皆様の希望次第な所はあります。現在構想中ですが、要望があれば冒険するような作りにしたいと考えています。

>>785
現在の状況で浮島に行くこと自体は選択肢で示したように、少人数にはなりますが可能です。ですが、パーティ全員で行く場合は空を飛ぶ手段を別に用意する必要があります。

次のキャラ募集についてはテラヌス・ウルスに登場するキャラだけの募集を考えています。(おそらく情報量に>>1が追いつけません。申し訳ない)

>>786
現在、新しい国や島の募集については考えていません。仮にするとしても世界めくれ関連のことが終わったあとになると思いますが、可能性は低いです。こちらも要望が多ければ募集する可能性はあります。
788 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 10:22:25.56 ID:2SyvT7tRO
幕間

ーー旧チカーバ跡

暗黒館の冒険者A「」バタッ

セーレフェリア「……これで何人目?鬱陶しいなぁ……」ズルッ……

カッッッッ‼︎‼︎

不滅の炎「」ゴオオオオオッ‼︎‼︎
フローディア「」メラメラ……

暗黒館の冒険者B「コイツ、不死身か!?」

フローディア「私は望んでないんだけどね……」スッ
炎「」ゴッ‼︎‼︎

燃える暗黒館の冒険者B「がああああっ!」ジタバタ

炭になった暗黒館の冒険者B「」シーン

セーレフェリア「……フローディア、なんで毎回わざと死ぬの?それなりに強いよね?」

フローディア「……私自身を確かめているの。私の目的のためにね」

セーレフェリア「よくわかんないこと言ってるし……まあいいや。それで、ユーシリアへはコイツらが邪魔してきたから行けないけど……次はどこに行くの?」

フローディア「そうね……テラヌス・ウルスに向かいましょう。あそこなら環境的に邪魔はされにくい筈だしね」

セーレフェリア「テラヌス・ウルス!?じゃあ私、途中で大魔女帝国に行きたいな!!!あそこで売られてるお菓子、評判いいらしいから食べてみたい!!!」

フローディア「……ええ、構わないわよ。そこでなら私達の顔もきっと割れてないでしょうから」

フローディア(……姉さんが作った国か。皮肉なものね……あの人は、光を与え、導き、救いを説いた。けれど、結局自分の理想の世界は作れなかった……)

フローディア(だけど、私は違う。私なら誰も不幸にならない真の正しい世界を作れるはず)

フローディア「行くわよ、セーレ……砂漠は暑いから、日除けできるものを準備しましょうか」

セーレフェリア「なくても平気だけど……行こっか!」
789 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 10:23:13.98 ID:2SyvT7tRO
ーー???

ゴゴゴゴゴ……

倒れた赤橙ポニテ少女「」
倒れた黒髪ロング少女「」
倒れたボサボサ金髪の壮年男性「」
倒れた黒髪の若い男「」
倒れた黒髪幼女「」
倒れた薄茶髪の少女「」
倒れた妖精「」

黒いスライム「〜〜…」デロデロ…

瓶入りスライム『なん、だ……一体……なに、が……』デロロ…

黒い精霊「言ったでしょう。運命は既に定まっていると……」

黒いスライム「〜〜…!」モニョニョ…グググ…

黒い精霊「無駄な努力はもうおやめなさい……。あなたにも、無の安寧をもたらして差し上げます……」

黒いスライム「〜〜〜……!!」モニョニョニョ…ググググ…!!

幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!

ドスッ……

動かなくなった黒いスライム「」

世界樹の精霊「……そんな……」

黒い精霊「……これでようやく、誰も苦しまない世界が訪れます。永遠の安寧の中で、共に眠りましょう……」



地面から噴出する闇「」ギュオオオオオオ
割れる石畳「」バギィッ!!
浮き上がる瓦礫「」ゴゴゴゴゴ

セイントレアを包み込む闇「」ズオオオオオ……

浮かび上がるセイントレア王国「」ゴゴゴゴゴゴ……

790 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 10:23:39.65 ID:2SyvT7tRO
大魔女「……間に合わなかったようね」スタッ

白い幼女「……クロシュちゃん」スト

黒い精霊「大魔女に伝説のスライム……あなた方が来た所で何も変わりません。この世界はもうすぐ無に帰ります」

大魔女→クローディア「状況は最悪ね……けど、私とクロシュヴィア……あとは世界樹の光の力があれば、ここからでもどうにかできるーーそうでしょ、世界樹の精霊?」

世界樹の精霊「……あなたがやろうとしていることは可能だけど……そうしたら、あなた達の存在が完全にこの世界から消え去ってしまう……」

白い幼女→クロシュヴィア「この世界が完全に消えないためにはそうするしかないんでしょ?なら、仕方ないよ」

世界樹の精霊「わかった……ありがとう、2人とも……」スッ

黒い精霊「一体何を……」

キラン……キラン……

5つの光「」キラキラ……

黒い精霊「あれは……世界樹の光?三つはこの場にあるというのに、何故……」

世界樹の精霊「新しく作られた光も混ざってる……できたばかりだから、その三つの光と比べたら弱いけど……」

不滅の炎「」

不死鳥クローディア「これからやることには充分ってこと……クロシュヴィア、準備はできたわ」

クロシュヴィア「うん……じゃあ、始めようか」スッ

デロ……

黒い精霊「……この辺りの空間ごと同化しようとしているのですか?そんなことをすれば、とても無事では……!」

カッッッッ‼︎‼︎

不滅の炎「」ゴオオオオオッ‼︎‼︎

同化されるクローディア「ーー私の国は大丈夫かしら……もう、見ることも叶わないけど……あとは、任せたわよ」デロデロ……

同化されていく空間「」デロデロ……

同化される黒い精霊「くっ……世界樹の光と不死鳥の力で世界めくれを止めようと……!ですが、完全には止められません……いずれは全てが無に帰ります……!」デロデロ……

同化するクロシュヴィア「それでも……時間稼ぎにはなる。あとはこの世界の人達頼みになっちゃうけど……」デロデロ……

同化するクロシュヴィア「デロデロの夢……任せたよ、クロシュちゃん……」デロデロ……

ーーーデロデロ……
カッッッッ‼︎‼︎
不滅の炎「」ゴオオオオオッ‼︎‼︎

ーーー

赤く染まる空「」ズオオオオオ……

ーーー
791 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 10:24:12.24 ID:2SyvT7tRO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋

起き上がるガイ「」ガバッ

ガイ「……なんだ、今のは……?」

ガイ(セイントレア王国……倒れた人々……闇に飲まれていく世界……そして、あの炎と光……)

ガイ「……ただの夢、じゃないな」チラ

翡翠の賽「」キラ……

ガイ「考えても仕方ないか」スタッ

ガイ(……今日の行動に移ろう)

現在はウォーターポートです。

何をする?
安価下1〜3
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/18(土) 10:26:35.57 ID:OgxLNbwPO
イーリンにお礼として酒を奢る
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/18(土) 10:31:19.12 ID:xHWVU5jZ0
イーリン、テル 武器屋に行って武器を探してみる。
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/18(土) 10:31:36.56 ID:BkAyfLbFO
はさみうち以外の必殺技を作る
795 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 12:33:42.99 ID:JjAz4OKsO
ーー暗黒館1F 酒場

イーリン「ふぅ……これで一通り溜まっていた仕事は終わりですかね」

女性暗黒館幹部「ふぇぇ、助かりましたぁイーリンさん〜!あの書類の山、正直もう無理かと……!」

イーリン「ふふ、慌てず一つずつ片付ければ大抵のことは終わりますよ。次からは少し早めに手をつけてくださいね?」ニコッ

女性暗黒館幹部「は、はいぃっ……!」ビシッ

アモ「お疲れ様、イーリンさん。ユーシリアはどうだった?ガイ達と行ったんでしょ?」

イーリン「あら、アモ。久しぶり……そうね、大変だったけど、無事に収まりました。国が一つ壊れてもおかしくない状況だったけれど、みんなのおかげで、なんとか乗り越えられたわ」

アモ「何があったか詳しく聞きたいなー?」

イーリン「じゃあ今日の夜、一緒に飲みましょ。そのときに色々話してあげる」

アモ「いいよー。あっ、でもこの前みたいに悪酔いしないでよね?一度暴れたら手がつけられないんだから……」

イーリン「悪酔い……?なんのこと?」

アモ「……覚えてないなら、大丈夫だよ」

アモ(バーテンダーさん、今日の夜……付き合ってね)ウインク

暗黒館バーテンダー「……フゥ」フキフキ

テル「あー!イーリンさん、アモちゃん、見っけたー!」バンッ‼︎

アモ「うわっ、テルさん!?びっくりしたぁ……」

イーリン「テルさん、おはようございます。今日は随分と元気ですね」

テル「ふっふっふ、聞いて驚け〜!昨日ようやく二日酔いが抜けたのだ」ドヤァ

イーリン「まったく……朝から酒場に現れるあたり、懲りてないんじゃないですか?」

テル「いやいや、今日は真面目な用事なの。ねぇ、イーリンさん……ちょっと付き合ってほしいんだけど……」

イーリン「付き合う?何かありましたか?」

テル「実はね〜、この前ガイ君たちと行く旅の話を聞いて、私も武器を新調しようと思ったの。長旅になるみたいだし、流石に何も無しじゃカッコつかないでしょ?」

アモ「テルさんって武器いるの?なくても強いじゃん?」

テル「まぁねぇ〜?でも手ぶらってのも締まらないでしょ?形から入るのが大事なの」

アモ「ふーん……」

イーリン「ふふ。確かに、備えがあるに越したことはありません。ですが、何を買うつもりなんですか?」

テル「杖だよ杖。魔翌力を通してよし、殴ってよし、スライムや触手類を突っつくのにも最適で、力の加減がしやすい……私にとっては最高の道具だよ!」

イーリン「……わかりました。私も同行します。魔導具は相性がありますから、実物を見て試すのが一番です」

テル「やったー!ありがとうイーリンさん! じゃあさっそく、武器屋へ行こっか!」

アモ「行ってらっしゃーい」フリフリ



ーーウォーターポート 武器屋

テル「さてさて、どんなのがあるかなー?」

イーリン(私もグローブがボロボロになって来たからついでに新しいのを買おう……)

テルの武器 コンマ下1
01-60 普通の杖
61-80 上質な杖
81-00 雷霆の杖

イーリンの装備 コンマ下2
01-60 普通のグローブ
61-80 上質なグローブ
81-00 竜革のグローブ
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/18(土) 12:59:01.19 ID:b+PQjgoEo
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/18(土) 13:21:08.62 ID:Nt6trvZmO
たかく
798 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 23:54:14.49 ID:uxiRRpnIO
テル「無難に壊れても気にならないやつを買っておくかな」
普通の杖「」ポン

イーリン「おや、これは……」
上質なグローブ「」ポン

武器屋の店主「おっ、その杖とグローブを見るとは、お嬢さん方もなかなか目が肥えてるねぇ」

テル「え、これ?見た目で選んだだけだよ?……軽くて扱いやすそうだし、壊れても心は痛まなそうだし」

武器屋の店主「その杖は初心者から上級者まで幅広く使っている杖だ。冒険にも耐えうるし、替えがいくらでも効くから壊れても気にせず振り回せるってわけさ」

テル「おお〜、それは私向きだね!雑に扱っても怒られないなんて嬉しいね……イーリンさんはそれを買うの?」

イーリン「ええ。このグローブ、見た目は地味ですが……素材がいいですね。アラクネ繊維製でしょうか?」

武器屋の店主「おっ、よく分かったな。その通りだ。軽くて丈夫、魔翌力の通りもいい優れモンさ。多少の衝撃や炎なら耐えるし、魔導士にも格闘家にも人気がある」

テル「イーリンさんにピッタリだね!そのグローブ、見た目も上品だし、実用性もバッチリ。ほら、イーリンさんって戦う秘書って感じでしょ?」

イーリン「ふふ、戦闘も事務もこなすのが私の仕事ですから」ニコッ

武器屋の店主「毎度あり、お二人さん。旅立ちの前に装備を整えるってのは、どんな冒険でも基本中の基本だ」

テル「うん、これで準備万端!……さて、ガイ君たちの出発までに、もうひとっ走り飲みに行こうかな〜?」

イーリン「テルさん……その前に杖の魔翌力調整を終わらせましょう。お酒より優先です」

テル「うぇ〜……まじめだなぁ、イーリンさんは」

イーリン「ふふ、あなたが自由すぎるだけですよ」

⭐︎テルとイーリンが装備を新調しました。
799 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 23:54:41.11 ID:uxiRRpnIO
ーーウォーターポート 港

サーシャ「ーーと、いうわけでパーティの連携を深めましょう!」

リーゼリット「おー!」

アインズ「……今のままでも充分とれていると思うが?」

サーシャ「まあ、たしかにそうなんですけど……アインズさんはパーティに入ったばかりだし、ガイも記憶を無くしちゃったから……改めて訓練するのも大事だと思うんです!」

アインズ「パーティに入った覚えはないんだがな」

リーゼリット「……旅についてきて力を貸してくれるってことはほぼパーティメンバーみたいなものじゃないですか?」

アインズ「……それは、そうかもしれないが。私はただ、借りを返しているだけだ」

サーシャ「えへへ、それでもいいんです。私たちにとっては、アインズさんが一緒にいてくれるだけで心強いですから!」

リーゼリット「そうそう!それに、アインズさんって竜の時はすっごく頼もしいのに、こうして話してると優しい感じでギャップがあるんですよね〜」ニヤニヤ

アインズ「むう……褒められている気はするが、少し複雑だな」

ガイ「……まあいいだろう。サーシャの言う通り、連携を取るのは悪くない。俺も、記憶を失ってからの動きがまだ完全じゃない。丁度いい調整になる」

サーシャ「それじゃあ……えいっ!」スッ
土の人形「」ズズズ……

リーゼリット「……シルバークロースの魔法を思い出すね」

サーシャ「アレをちょっと参考にしてみたの。動かしたりはできないけど、的には使えると思うよ!」

アインズ「うむ、いい出来だな。中々頑丈そうだ、早速はじめよう……」



ボロボロの土の人形「」ボロ……

リーゼリット「うん、結構うまく行ったんじゃない?」

ガイ「ああ。タイミング次第では強力な武器になるな」

アインズ「……お互いのできることを深く知ることができた。サーシャ、今回の訓練は大いに成果があったぞ」

サーシャ「えへへ……それなら、よかったです!ガイも、速度強化しても全然消費しなくなったね!」

ガイ「……ようやく使い方がわかって来たんだ。これまで以上に、みんなとタイミングを合わせやすくなったと思う」

アインズ「よく呼吸が合っていた。訓練とはいえ、実戦さながらの動きだったな」

ガイ「……全員が互いを信じて動けた。それが何よりの成果だ」

サーシャ「うん……!」ニコッ

サーシャ「よーし!それじゃ今日は訓練成功ってことで、みんなでご飯食べに行こう!」

リーゼリット「賛成ー!」

⭐︎『はさみうち』が『連携技』に変わり、戦闘中2回まで使用できるようになりました!
800 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/18(土) 23:55:18.13 ID:uxiRRpnIO
ーー暗黒館1F 酒場

暗黒館バーテンダー「」フキフキ

イーリン「ん……仕事の後のお酒はやっぱり格別ね……」

アモ「だよねぇ〜。イーリンさん、お酒飲むの久しぶりじゃない?」

イーリン「まあユーシリアでは飲める場面は少なかったし……飲んでいるような状況でもなかったしね」

ガイ「……イーリン、今、大丈夫か?」

イーリン「ガイ様?この時間に珍しいですね。こちらへどうぞ」

アモ「おっ、やっと来た」

ガイ「……やっと?」

イーリン「ええ、アモが『ガイが来る気がする』って言い張ってたんです」

アモ「ほらね?私、勘がいいんだ〜」

ガイ「……もしかして知り合いか?」

アモ「……えっ?」

イーリン「……アモ、ガイさんはユーシリアで記憶を一部失ってしまったの。だから、あなたのことも忘れてしまったんだと思う」

ガイ「……すまない」

アモ「そっ……か。ううん、気にしないで。じゃあさ、こうしたら思い出すかな?」スッ ピトッ

イーリン「ア、アモ?」

アモ「ねぇ……この距離で話したこと、あったと思うけど……やっぱり、忘れちゃった?」ボソッ スリスリ

ガイ「……近いな」

イーリン「ちょ、ちょっとアモ! そういうことをするのは……っ!」アタフタ

アモ「ふふっ、イーリンさん照れすぎ〜! ただの冗談だよ〜」パッ

ガイ「冗談にしては大胆すぎる気がするが……」

アモ「本当に記憶を無くしちゃったんだ……少し寂しいね」

ガイ「……邪魔をして悪かった。バーテンダー、二人に一杯ずつ出してくれ。金は置いておく」

バーテンダー「……承知しました」コトッ

アモ「えっ、奢ってくれるの?」

ガイ「ああ。君へのお詫びとイーリンにはユーシリアで随分と世話になった。礼を言いたかったんだ」

イーリン「まあ……ガイ様から奢っていただけるなんて、嬉しいです」ニコッ

ガイ「……そうかもしれないな」

アモ「ふふっ、記憶を失っても律儀なところは変わらないんだね」

⭐︎ イーリンとアモに一杯奢りました。
801 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/19(日) 00:14:08.51 ID:ZO/i9FgNO
本来であれば昼から現在までの間で、テラヌス・ウルスへ向かうパーティメンバーの選出を行ってからキャラ募集を行いたかったのですが、>>1の私用により大幅に狂ってしまいました。申し訳ありません。

というわけで遅くなってしまったのですが、現在から月曜日の0時までテラヌス・ウルスに登場するキャラを募集したいと思います。若干の設定変更等を行う可能性があるため、その点はご了承ください。

なお、これをもって本日は更新を終了します。

〈テラヌス・ウルス〉
■概要
荒涼とした砂漠地帯に位置する国家。多様な部族が共生しており、各部族の首長による議会制をとっている。
■産業
良質な魔石の鉱脈が存在し、それらを用いた魔道具や魔術と過酷な環境に鍛えられた屈強な傭兵で外貨を得ている。
国内には傭兵を鍛えるための錬兵場も存在し訓練を受けることもできる。
また性には開放的で風俗業も盛ん。
■情勢
十年前に起きた大干ばつの影響で、一時は国家存続の危機に瀕したが、特殊な水源の出現により危機を脱した。
以後は部族間の抗争も沈静化し、現在は比較的安定した平和を保っている。
近年では大魔女帝国との関係が深まり、砂漠各地に点在する古代遺跡の共同調査が進められている。
一方で、夜の砂漠では『影を喰らうもの』と呼ばれる未知の生物の出没が相次ぎ、旅人や傭兵の間では恐怖と好奇心が入り混じった噂が絶えない。
その正体を巡っては、古代遺跡の守護者説、魔石の副作用説、さらには『砂そのものの意志』とする説まで存在する。
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 11:08:22.03 ID:M6ovVmESO
テンプレは今までと同じでいいのかな

【名前】キキ・ナイテンゲール
【種族】堕天使
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】金髪三つ編みの少女で黒ワンピース着用。背中からは黒い翼が生えている。
【性格】おっとりマイペースな性格だが時折毒舌を吐くこともある。
【魔法】風属性魔法と精神錯乱魔法(受けると一定時間理性を失って敵味方関係なく暴れだす)が使える。
【備考】もともとは天界で働いていたが、戦いを求めて堕天した姉・ヒナを追いかけて自らも堕天して姉探しついでに冒険者となる。現在はテラヌス・ウルスでヨードリー首長の護衛及び砂漠の調査依頼を遂行中。
ややシスコン気味で、昼寝が趣味。寝ながら歩いたり飛んだり戦ったりもできる。
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 11:26:38.36 ID:Oyh65Dr0O
【名前】サラザール・ロートリンゲン
【種族】ナーガラージャ
【性別】男
【年齢】1100
【容姿】砂漠用のローブで全身を覆ったモノクル男。人を見下したような目だけが伺える。
【性格】面白いからが行動原理、他人の迷惑省みない自己中男。これでも結構信心深い。
【魔法】影魔法 分身増やしたり、影に潜んだり、影で刺してきたりと多彩
【備考】
探検家兼傭兵兼テロリスト。傭兵軍団長を務めており、その勢力によって各首長とも対等以上にやりとりしている。彼の信仰する邪神教からすると古代の遺跡は別の神を信仰する不純の象徴であり、破壊の対象でしかない。金目のものは好きなので魔石や宝物の盗賊をした後に遺跡をロケットランチャーで破壊する。遺跡も影を喰らうものもも何もかも全部破壊すれば全部解決と思っているテラヌスウルスの鼻摘み者。遺跡調査をしている者たちにははた迷惑な存在でしかない。邪神教の信者には非常に優しい。
804 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/19(日) 11:57:54.45 ID:0H3xzJdGO
>>802
失礼しました。今まで通りのテンプレで大丈夫です。

【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 12:03:37.72 ID:Ynwu5M0w0
【名前】ホレス
【種族】ダークエルフ?(幽世の住人)
【性別】男
【年齢】不明
【容姿】銀髪ロングの長身美形。全身に魔法陣のタトゥーが刻まれている。
【性格】無口で喋り方もたどたどしく、一般常識が身についていないため度々奇行を繰り返し、しかも好奇心旺盛な性分も相まって事あるごとに厄介事を引き起こすトラブルメーカー。とは言え本質的には真面目で誠実な男。
【魔法】凪魔法 魔翌力やエネルギーの流れを遮断する障壁の展開、武器などに魔翌力を付与させ霊体などの非物質的存在を断ち切る、空間の一部を固体化し足場を生成、傷口などに展開することで包帯やギプスの代わりとして使用、魔翌力を固体化し標的に放出するといった用途がある。
【備考】世界めくれの影響が幽世にまで影響を及ぼし始めたため、その調査のため現世に転移してきた魔導士。
世界の理が幽世とは根本から異なる現世での活動を可能にするため全身に多様な魔法陣を刻み付けている。日常生活を送る分には支障はないが、回復魔法の類は受け付けられないという欠点もある。
戦闘では主に魔法を用いて立ち回るが、近接戦闘も得意としており、大鎌を装備して戦うこともある。
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 12:12:13.76 ID:62UYMFcQo
【名前】テルグレース・ロスチャイルド
【種族】人間
【性別】女
【年齢】22
【容姿】長身金髪パンツルックのイケメン美人。身長と同じ大剣を振り回す。
【性格】冷酷無比でAIのような合理性のみを追求した思考をする。
【魔法】切断魔法 斬撃を飛ばしてくる触れたら断たれる。
【備考】能力主義者で他人を使えるかどうかでしか見ていない。"最悪の古代兵器"と呼ばれるものがテラヌス・ウルスの地下に眠ることをある予言書により突き止めており、各古代遺跡に侵入しまくっている。地上部の遺跡の多くは既に探索したため、砂漠深くに埋没している遺跡を探るために度々砂漠を裂断しているがまだ見つかっていない。古代兵器の力で世界中を支配し自分の傘下に組み入れることを画策している。知力戦闘力共に強力な私こそが世界をすべるに相応しいと傲慢。既に通常古代兵器や古代生物等を何体も従えており、一人軍隊となっている。白兵戦最強。スライム好き、でも必要なら斬れる。
予言書には世界を救う人物の存在が示唆されており、それは私だと普段は冷たい心が妙にホクホクしている。
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 13:25:10.33 ID:wlAHZ7CH0
【名前】ドルク・ロック
【種族】人間
【性別】男
【年齢】21
【容姿】茶髪で短髪。身長160cm。大きいリュックと槍を背負っている。鼻に傷がある。
【性格】明るく元気な性格だが内心寂しがりやなところがある。
【魔法】岩魔法
【備考】ソロの冒険者。冒険に対してロマンを感じ色んな所に行ったことがあり、今回テラヌス・ウルスの古代遺跡の調査に来ていた。元々メンバーがいたがドルクの冒険に対する熱量に合わなく解雇された過去がある。ソロだが本当は仲間と冒険したいと思っている。岩を操る岩魔法と槍術を得意。
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 13:42:34.69 ID:EnMLnuyY0
【名前】リン・フレイミング・マオーニャ
【種族】人間と猫の獣人のハーフ
【性別】女
【年齢】20歳
【容姿】猫耳の生えた紫髪の女性。チャイナドレスの上に白衣を着ている。
【性格】陽気な性格。
【魔法】火属性魔法・死者を復活させ手下にする魔法(現在研究中で3分しか維持できない)
【備考】元々は魔法学園でネクロマンサーの研究をしていたが、世界めくれを期に学園を出てテラヌス・ウルスに研究所を構えて独自に遺跡の屍を集めてネクロマンサーの魔法を研究中。そのため国のお偉いさんからは不信感を抱かれているが本人は争う気はない模様。
三つ目の冒険者の知り合いでもある。
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 14:47:54.74 ID:7wjpwziZO
【名前】グラン・レオルド
【種族】人間 (スピーゲル族)
【性別】男
【年齢】40
【容姿】紫髪でターバンを巻いている。背は高い。褐色肌でメガネをかけている。斧を装備している。
【性格】真面目で義理堅い
【魔法】砂を操る魔法
【備考】ラハニ四世の護衛兼右腕的存在。今回砂漠と遺跡の調査を任されている。昔は別の国で騎士としてやっていたが価値観が合わず自ら辞めた。しばらくしてラハニ四世から同じスピーゲル族でもあった為、スカウトされ今にいたる。孫娘のミラも関わりがあるも酒とシーシャにまみれている事に頭を悩ましている(ミラと鬼の男「ミカヅキ」の関係性も知っている)。砂魔法と斧を使って戦闘する。
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 16:39:26.50 ID:gvAye9hI0
【名前】ソーラ・ ルルゥ
【種族】人間?
【性別】女性
【年齢】10歳
【容姿】白い髪と白い肌をした金色の瞳を持つ少女
【性格】大人しく静かであるが、(種族問わず)誰かと交流するのは好き
【魔法】交信魔法(言語が通じない、そもそも喋る事が出来ない種族や魔物や動物や植物相手でもテレパシー的に会話出来る。)
【備考】世界めくれの直後にリアンノンが動物に守られるようにいた赤子を保護。両親を探したが見つからず、リアンノンがソーラと名付け養子or義妹として育てている。最近夜だけに出会える新しい友達が出来たらしい……?
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 17:12:47.50 ID:IroG9AP2O
【名前】トゥルーエンド
【種族】ホムンクルス
【性別】なし
【年齢】稼働開始から10年経過
【容姿】典型的黒い魔女服に唾の広い魔女帽子に豪華絢爛な杖を持つ。白銀の長髪と泣きぼくろがチャームポイント。
【性格】ホムンクルスらしい淡々さ
【魔法】大体何でも使える
【備考】
大魔女のホムンクルスの中でも最高傑作とよばれる個体。大魔女に近い魔翌力や知性、思想を持つ。今は大魔女帝国大使としてテラヌスウルスに駐在して、外交と世界めくれ問題に注力している。大魔女補佐たるクロや大魔女の友人たるベスティアから非常に溺愛されている。
大魔女のような見た目に大魔女のような言動と自分を押し潰し演じ続けているが、ほんとはもっと家に引きこもりたいだけの陰キャ。大魔女代行として奔走するが大魔女程には事を成せないやるせなさを抱えて生きている。
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 19:19:01.96 ID:3Csl1EDIo
【名前】ベルフレア・バッドエンド
【種族】悪魔
【性別】女
【年齢】180
【容姿】悪魔の両角と翼、尾が特徴的な黒衣美少女で大鎌を武器に振り回す
【性格】ポジティブで行動的なバカだが、弱き者は何もかも全部護らねばと正義の心に溢れる
【魔法】結界魔法
【備考】本気をだしたベスティアによってテラヌス・ウルスは平和になり、スピーゲル族の魔族差別感情も押さえ込むことに成功する。魔族を取り立てる政策の一貫として彼女が荒くれ者の傭兵たちを武力で取り締まる役に就任。首都の治安は劇的に改善した。しかし未だに反抗的な傭兵たちもおり、その取り締まりに東奔西走している。首都で騒ぎを起こせばすぐにすっ飛んでくる。師匠譲りの強力な結界魔法を有しており、攻守どちらにも優れている。戦闘センス抜群な前衛。テラヌスウルスから出たことがないのでもうちょっと世界を知った方が良いんじゃないかと師匠に思われている。師匠の養子であり可愛がられているが今は年下を可愛がりたい欲がある。
バッドエンドってなんだよハッピーエンドが一番良いだろと大団円至上主義。
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 22:40:46.53 ID:oRtcPUINo
【名前】エルマ・ハミット
【種族】エルフ
【性別】女
【年齢】人間で言えば31くらい
【容姿】長い茶髪を1つの三つ編みにしている、丸眼鏡、緑色のローブ、スタイルがいい
【性格】優しく人当たりがいい、仕事熱心
【魔法】古代魔法。暴風雷雨や洪水、地震、癒しの光など大規模な事象を引き起こせる。
ただし魔翌力の消費が激しく、使用時は古代書を持ちながら古代語による詠唱が必須
【備考】大魔女帝国の図書館の司書の一人。本が好きで日々本のために尽くしている
たくさん本を読んでいるだけあって知識量はすごい、体を動かすのは苦手
古代の書物の研究が専門分野で特に古代魔法に詳しい。大魔女すら知らなかった古代魔法を書物から発掘した実績もあり大魔女からも一目置かれている
現在は古代遺跡の共同調査に従事していて、テラヌス・ウルスの図書館の文献を調べたり、息切れしながら遺跡を調査したりしている
彼女による絵本の読み聞かせは小さい子どもたちに大人気であり、本人も本に触れるきっかけになるならと喜んでやっている
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 23:59:53.70 ID:yPRJZ+JVO
【名前】バールベルト・ハルシオン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】35
【容姿】砂漠マントとサングラスをかけた冒険家
【性格】好奇心が強いが自分が一番大事
【魔法】探索魔法と穴掘魔法
【備考】
遺跡調査をするために生まれたかのような魔法を持つ。誰も知らない古代遺跡を密かに捕捉していたり、そこに危険な存在を感じたりしているがみなかったことにしている。各勢力が欲しがる人材であるが、逃げ足が早い。
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/19(日) 23:59:59.68 ID:hlfoajp30
【名前】リーナ・シムーン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】9
【容姿】砂色の髪をローツインテールにした小柄な少女
【性格】ネガティブで悲観主義。基本的には大人しいが、困るとすぐに暴力的手段を取る
【魔法】乾魔法。対象の持つ水分・液体を滅して干からびさせる
【備考】世界めくれの影響により、本来は滅多に備わらないはずの乾属性適性を持って生まれてしまった少女
かつて両親と弟がいたが、全員既に他界している。遺体は水分を失ったミイラのような状態だったという。状況から考えてリーナの魔法以外にはあり得ず、犯人とされた。恐らく魔翌力の暴走だろう、子供だから罪には問えない――などと大人たちが話しているのが他人事のように聞こえた
そしてその数日後、リーナ自身も姿を消した。親殺しの呪われた子供であるという噂もあり、捜索は早々に打ち切られた

それから数年後。リーナはネオデロデロ教の導師となっていた。信者を増やしたり導いたりすることより異教徒や異端を干からびさせて[ピーーー]ことの方が得意なため、実際には暴力装置のような役割を担う場合が多い。一見すると大人しく気弱そうな子供だが内実は暴力装置のため、一般教徒たちからは恐れられている。子供扱いした一般教徒がミイラ化した状態で発見されることもある

現在は世界樹の光の残滓の捜索を命令されており、最近テラヌス・ウルス方面へやってきた。乾属性の影響か乾燥に強く、砂漠の環境にもある程度の耐性があるらしい

なおネオデロデロ教とは、世界めくれによる一切の完全消滅こそが真の救いであり真の正しい世界であるという思想、およびそれを共有した者たちで構成された集団のこと。導師クロシュヴィアの失踪により統制を失ったデロデロ教徒たちを取り込む形で何者かが結成したと言われているが、真相は不明
リーナも当然その思想に強く共感しており、世界の一切は全て消え去るべきだと考えている。
816 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/20(月) 00:12:30.59 ID:qGa5sW51O
皆様、ありがとうございます。いただいたキャラ案をもとに次回から進めていこうと思います。
(今回も複雑な状況になりそうですが頑張ります!)
何もなければ次の土曜日に続きを更新します。
それでは、また。
817 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/20(月) 20:16:42.09 ID:7tMw3CAeO
進行の都合で少しだけ進めます。本日は自由行動の安価が集まり次第終わります。
818 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/20(月) 20:17:18.22 ID:7tMw3CAeO
ーー暗黒館1F 酒場

ワイワイガヤガヤ

ガイ「……」ゴクゴク

アトニス「あー!最近見かけないと思ったら……またボク抜きで楽しいことをやってたな?」ストン

ガイ「……お前は?」

アトニス「もう忘れたのか?このアトニス様のことを──待て、お前……」チラ

見つめるアトニス「……」ジー

ガイ「な、なんだ?」

アトニス「"ソレ"に何を捧げた?」

ガイ「!……なんのことだ」

アトニス「隠しても無駄だ。ボクは他の奴らとは違う──お前の中に、喰われた痕が見える。バカなことをしたな」

ガイ「……そうするしか、なかったんだ」

アトニス「ふーん……自己犠牲ってヤツか。じゃあここは天使らしく助言を与えてやろう」

ガイ「……輪も羽もないようだが?」

アトニス「おっと、今のは聞かなかったことにしてくれよ?……それで、助言だがボクの見立てだとソイツはあと一回まではお前自身から代償を貰う。そこから先は──お前だけじゃなく、お前の“周り”からも代償をもらう可能性がある」

ガイ「……どういう意味だ?」

アトニス「簡単な話さ。一人が与えられるものには限界がある。足りなくなったら他の所から食べるのは普通だろ?」

ガイ「……冗談にしては、笑えないな」

アトニス「冗談だと思ってくれるなら、その方が気が楽でいいんだけど。けど、そう遠くないうちに分かるよ……“何を差し出す覚悟があるか”ってことがね」

ガイ「……心得ておく。アトニスと言ったか。忠告、感謝する」

アトニス「ああ。もっと感謝したまえ!どうせすぐに次の場所へ向かうんだろ。そこでは使うことがなければいいな?」

ガイ「……美人にそこまで言われたら、そうするさ」

アトニス「んん?……フフッ、確かにボクは可愛い見た目をしているけど、こう見えて男だぞ?」

ガイ「えっ」
819 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/20(月) 20:17:48.05 ID:7tMw3CAeO
アルバ「ガイ」ヌッ

アトニス「おわっ!?」ガタッ

ガイ(……また、知り合いか)

アルバ「オーナーから君の状況は聞いている。記憶を失って尚、任務を続けてくれることにオーナーは感謝していた。たしかに伝えたぞ」

ガイ「……そうか」

アルバ「……今回はテラヌス・ウルスへ向かうんだな?俺も君達の支援で向かうことになった」

ガイ「本当か?……それは助かる」

アルバ「他の任務の兼ね合いもあるから同行は出来ないが、テラヌス・ウルスに着いたら合流しよう……道中には気をつけろ、光を狙う襲撃者はまだ捕まっていない。先日も冒険者が数名やられている」

ガイ「わかった……ええと──」

アルバ「アルバだ。覚えなくてもいいが」

ガイ「──ありがとうアルバ。またテラヌス・ウルスで会おう」

アルバ「ああ」クルッ

スタスタ……

アトニス「あいつ……ボクのことは眼中にないかのように扱いやがって〜」ギリギリ

ガイ「用事がなかったからじゃないか?」

アトニス「それにしたって、もう少し視線をくれてもいいだろ?こんなにも可愛いのに」

ガイ「性別を思い出してから言ってくれ」

アトニス「細かいこと気にするなって。見た目がよければそれで十分だろ?」

ガイ「……お前、絶対に面倒ごとを引き寄せるタイプだろ」

アトニス「さあ〜?そいつはどうかな?」

ガイ(……見た目が良くても性格が嵐みたいだな。関わると吹き飛ばされそうだ)
820 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/20(月) 20:18:14.13 ID:7tMw3CAeO
ーーウォーターポート

サーシャ「──それじゃあ明日にはここを出て、テラヌス・ウルスへ向かうんだね!」

ガイ「……ああ。もし準備が終わっていなければ、準備しておいてくれ」

リーゼリット「わかった。陸路で向かうんだよね?」

ガイ「そうだ。道中でミュージアと大魔女帝国に寄るから、最悪、荷物は少なくても問題ない」

アインズ「……食料は多めに頼むぞ。道中でもなるべく美味いモノを食べたい」

ガイ「……ああ。わかった」

テル「お酒も多めにヨロシク〜♪」

ガイ「……空きがあったらな」メソラシー

テル「なんかアインズさんと私のときで対応違くない!?」

ガイ「覚えていないが、俺の直感が警報を鳴らしているんだ……俺は俺自身を信じる」キリッ

テル「キリッじゃないよ!!!」

リーゼリット「ぷっ……あははっ!ガイ、そういうところは変わってないね〜!」

サーシャ「えへへ、でも、ちょっと安心するね」

アインズ「ふむ……直感を信じるのは悪くない。ただし、判断を誤れば命取りになる。慎重に頼むぞ」

テル「えっ、急に真面目な助言!?」

ガイ「フッ……じゃあ今日は解散だ。明日にここで待ち合わせよう」

現在はウォーターポートです。(この安価が終了次第、テラヌス・ウルスへ向かいます)

何をする?
安価下1〜3

※現在のパーティに同行キャラを1人だけ追加できます。連れていきたいキャラがいる場合は、行動内容の代わりにそのキャラの名前を書いてください。(安価枠として消費されます。)

イーリン
アモ
アトニス
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/20(月) 20:38:33.67 ID:XslRVw+ro
新しい装備や戦闘で使える道具などを探しに行く
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/20(月) 20:49:49.85 ID:AtZrPx0vO
ミュージアや大魔女帝国が現在どうなっているかメンバーと雑談
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/20(月) 20:58:46.19 ID:6q9tk9O+0
イーリンからマッサージを受ける
824 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 06:31:13.81 ID:n7TMtClsO
ーーウォーターポート 大通り

ワイワイガヤガヤ

ガイ(一通り準備はすんだが……まだ装備が心許ないな。何かしら役立ちそうな物があればいいが……)チラッ

代償の刃「」シーン

ガイ(コレを使うのも、なるべく避けたいしな。代替手段として、俺自身の戦闘力を高められるような物がいいだろうか?)

露天商「おーい!兄さん!また見てってくれよ!」

ガイ(……記憶にないが、あの人物には何度か世話になったのだろう。覗いてみるか)スタスタ

露天商「いらっしゃい!──おや、その鞘から抜けないナイフ、付けてくださってるんですね!こうしてみると、装飾品としては優秀ですな!」

ガイ「一つ聞きたいことがある……コレはどこで手に入れたんだ?」
代償の刃「」スッ

露天商「ああ、別の商人から買ったんですよ。見た目が綺麗だったから仕入れたんですけど……ちゃんと検品するべきでしたな!兄さんも知っての通り、とんだガラクタを掴まされてしまいましたよ!」ハハハ

ガイ(ガラクタの方がマシだったかもしれんが)

ガイ「その商人はどんなヤツなんだ?」

露天商「えっ、取引したのは随分前ですしねぇ……うーん……すいません、覚えてません。あっ、もしかして返品希望とかですか?」

ガイ「そうじゃない。ただの興味本位で聞いただけだ」

露天商「ははっ、びっくりしたぁ。いやぁ、兄さんみたいな人がそんなこと言うと怖いですよ。てっきり、そのナイフに呪いでもかかってるのかと」

ガイ「フッ……呪い、か」

露天商「冗談ですよ冗談!そんな立派な装飾のナイフが呪われてるわけありませんよね!さて兄さん、今日は何をお探しで?」

ガイ「閃光玉と……あとは武器を見せてくれるか?」

露天商「閃光玉は丁度3つ在庫がありますよ!でも正直、武器はあっちの武器屋で買った方がいいのが揃うと思いますよ?」

ガイ「ここでいいんだ……前も世話になったようだしな」

露天商「まぁ、そういうことなら……今はコレくらいしかありませんがね」スッ

魔導拳銃「」
無銘のオノゴロ刀「」
魔銀の短剣「」
仕込み小手「」

ガイ「……」

安価下1
1 上記からどれか一つ選んで買う
2 買わない
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 07:23:23.47 ID:JrNW6LTso
1
魔導拳銃
826 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 07:57:13.94 ID:Dfe095QEO
ガイ「コレをくれ」
魔導拳銃「」カチャ……

露天商「魔導拳銃ですね。コイツは普及品で今じゃどこでも手に入りますが、威力を出すにはある程度の練習が必要なんで人気はないんですよね……折角ウチで買ってくれるんならまけときますよ!」

ガイ「いいのか?」

露天商「兄さんはもはやウチのお得意様ですからね!よほどの無茶じゃなければ叶えてあげるのが商人ってモンですよ!」

ガイ「フッ、そうか……ならありがたく買わせてもらおう」

露天商「毎度あり!大丈夫だとは思いますが、扱いには気をつけてくださいよ?魔導式は暴発すると洒落にならないですから」

ガイ「心得ている」

露天商「いや〜、やっぱ兄さんが持つと様になるなぁ。旅慣れた雰囲気っていうか、命の匂いがするっていうか……」

ガイ「……褒め言葉として受け取っておこう」

露天商「ええ、もちろん!また面白いもんが入ったら声かけますんで、ぜひ見てってください!」

ガイ「ああ、期待している」

⭐︎閃光玉3つと魔導拳銃を入手しました。
827 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 08:02:06.17 ID:1jAzf2YDO
スタスタ……

サーシャ「」ワイワイ
リーゼリット「」ワイワイ
アインズ「」ワイワイ
テル「」ワイワイ

ガイ(ん?……あの店にいるのは──女子組か。邪魔をしたら悪いし、引き返すか)クルッ

サーシャ「あ!あれって──!ガイーーー!!!」ブンブン

ガイ(……行くか)



ーーウォーターポート レストラン

ガイ「みんなで集まって何をしているんだ?」

テル「顔合わせ会だよ!ガイ君も誘おうと思ったのに、すぐどっか行っちゃうんだから〜」

ガイ「……アインズ以外は既に知っているんだよな?」

テル「え〜、だからってやっちゃダメな理由にはならないでしょ?」

ガイ「まあそうだが」

アインズ「……魚が旨いな。海の街は、食材の鮮度が違う」モグモグ

リーゼリット「アインズさん、すごく満喫してるじゃないですか」

サーシャ「ふふっ、なんかこうしてると旅の前って感じがして楽しいね」

テル「うんうん……ほら、ガイ君も座って!」グイッ

ガイ「……」ストン

リーゼリット「じゃあ全員揃ったし……改めて乾杯しない?」

サーシャ「うん!いいね!どうせなら、道中の計画もみんなで確認しておきたいし!」

テル「えー?そんな真面目な話より、まずは飲もうよ〜!計画なんて酔ってからでも立てられるって!」

アインズ「それは計画ではなく、混沌というのだ」

テル「うっさいなぁ、硬いこと言わないの!楽しく行こう、楽しく!」

アインズ「……ふむ。だが、確かに楽しむというのも悪くない。旅に出るのだ、少し浮かれるくらいが丁度いいかもしれんな」

テル「でしょ〜?」

リーゼリット「ほら、ガイもグラス持って!」

ガイ「……仕方ないな」スッ

サーシャ「それじゃあ──明日からの旅が、無事で楽しいものになりますように!」

全員「かんぱーい!」

カチン

テル「……ぷはぁ〜!やっぱりこれだねぇ!次持ってこーい!!!」カラン

サーシャ「もう飲み干してる!?」

アインズ「フッ……さて、旅路についてだが……ミュージアと大魔女帝国を通るといったな?そこはどういったところなんだ?」

テル「そっか、アインズさんは知らないんだったね。じゃあミュージアのことから教えてあげましょう!」

テル「ミュージアはかつて芸術都市として有名だった場所だよ。シノホシの襲撃による復興途中で世界めくれが起きて、もう復興は絶望的かと思われていたんだ。デロデロ教の信者達が手伝ってくれたのもあって立て直すこと自体はできたんだけど……」

ガイ「なにか問題が?」

テル「かつての芸術の都としての姿は影を潜めて、今はある種の宗教国家のようになってしまっているんだよ」

リーゼリット「へー……ずっとあんな雰囲気の国なんだと思ってましたよ」

テル「前は絵や音楽、劇場なんかで街中が賑やかだったんだけどね。今はそのほとんどが祈りとかに変わっちゃった。あちこちに教会が建って、信者の行列ができてるの」
828 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 08:02:32.18 ID:1jAzf2YDO
アインズ「デロデロ教というのはなんだ?ロイエ教なら知っているが。初めて聞いたぞ」

サーシャ「私も詳しくはないけど……全部が混ざり合うとかいう教えのところですよね?」

テル「そうそう。全てが溶けて一つになることで真の平和が訪れるとか言ってるけど、まあ……怪しいっちゃ怪しいよね。でも、スライムちゃんが多いから、信じるのは別として私は好きだけどなぁ」

アインズ「……個の存在を否定し、全を至上とする思想か。危ういな」

ガイ「復興を支援した理由は、信仰の拡大か」

テル「どうだろう?多分、当人達にそんな意識はないと思うけど……結果的にそうなっちゃったんだろうね。人々には優しいし、街の治安も悪くはない。観光客も普通にいるよ。ただ、どの場所でも教義を聞いていってくださいって声をかけられたりするから……長居はおすすめできないかな」

リーゼリット「でも、芸術の名残も少しはあるんでしょ?」

テル「うん。昔の建物を使って作られた美術館とか、廃劇場を改修した教会兼劇場とかね。見た目だけはすごく綺麗だよ」

アインズ「……形だけの美など、儚いものだな」

ガイ「宗教関係には深入りしないように気をつけよう……大魔女帝国は?」

サーシャ「私が説明するね!大魔女帝国は十年前にテラヌス砂漠に墜落して以降、そのまま砂漠の上で栄えている国だよ。名前の通り、大魔女が国を治めているの!」

アインズ「待て、墜落と言ったか?空にでも浮かんでいたのか、その帝国とやらは」

テル「信じられないけど昔は浮いてたんだよ?入るのにも大変な手続きが必要だったんだから!」

サーシャ「今はそういった手続きは廃止されてるけどね。最近はテラヌス・ウルスと大魔女帝国が共同で、砂漠に眠る古代遺跡の調査をしてるんだよ」

リーゼリット「ふーん、古代遺跡をねぇ……」

サーシャ「うん。十年前、あの浮翌遊都市が砂漠に墜ちてからも大魔女様はずっと国を導いてきたの。研究や発掘の中心は今も大魔女帝国で、特に最近は世界めくれの影響を調べてるらしいよ」

アインズ「ふむ。砂漠の真ん中で都市を維持し続けるとは……実に興味深いな」

テル「ほんとすごいよね〜!夜になると魔法灯が砂漠を照らすんだって!観光にも人気らしいよ?」

リーゼリット「夜の砂漠かぁ……ロマンチックかも」

サーシャ「それに、大魔女様ご自身も前線に出てるんだって。外交や学術調査、全部を一人で取り仕切ってるって話」

アインズ「大魔女が現役で活動しているというのか……なんともやりそうな人物だな」

サーシャ「本当に生ける伝説って感じですよね。あの人がいる限り、安泰って言われてるんですよ」

ガイ(大魔女クローディア。夢で見た彼女と、同じ存在……なのか?だが、あれではどう考えても……)

サーシャ「どうかした、ガイ?」

ガイ「……いや、今回の旅路は面白いことになりそうだと思ってな」

サーシャ「そっか……そうだね。きっと、楽しくなるよ!」ニコッ

⭐︎ミュージアと大魔女帝国について軽く知りました。
829 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 08:16:35.52 ID:NdyfQeVuO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋

ガイ「」zzz

ドア「」キィィィ……

スタ……スタ……

ベッド「」ギシッ

ガイ(ん……なんだ……?)

酔いイーリン「あれぇ?……私の部屋に誰か……いりゅ……?」

ガイ「……イーリン!?ここは俺の部屋だぞ!?」ガバッ

イーリン「……ガイ……?なぁに?寝ぼけてんの……?アンタが私の部屋に来たんでしょ〜?」フラフラ

ガイ(完全に酔っているようだ。これは面倒なことになる……逃げなければ──)キュイイイン……

イーリン「おっと、逃がさねぇぞコラ〜♪」ガシッ‼︎
ガイ(捕まった!?……って)シュウン……

腕を掴まれるガイ「いだだだだだ!!!」ミシミシィッ‼︎
ガイ(力、強!?)

ガイ「わかった!逃げない!逃げないから、離してくれ!」ミシミシ……

イーリン「ん〜?さっきから逃げ腰じゃねぇか……誰が入室を許可したんだ、お〜?」

ガイ「俺の部屋なんだから、許可など必要はないだろう!」ミシミシ……

イーリン「ほぉ〜?言うようになったなぁ?」パッ
ガイ(離れた……!今のうちに──)バッ

ガイを掴むイーリン「逃すかッ!!」ガシッ
掴まれるガイ「ぐぇっ!!!」
イーリン「──オラァッ!!!」ブンッ‼︎

ベッドに投げられるガイ「ぐっ!?」ドサッ

ガイ「かはっ……う、ぐ……」
馬乗りになるイーリン「よっと」ストン

ガイ「ごふッ!?……お、重……」

イーリン「あ"?」

ガイ「ナンデモナイデス」

イーリン「フン……まあいいや……そのまま動くなよ──」スッ

ガイ「な、何をするつもりだ……?」

イーリン「私の部屋に許可なく入った罰♪」ニヤリ

ガイ「だから、ここは俺の部屋だと言って──」

イーリン「へぇ〜、まだ言い訳すんの?」ツー

ガイ「ッ!指で、なぞるな……!」

イーリン「罰の一環♡」

ガイ「……全然意味がわからんぞ」

イーリン「わからなくていいんだよ」ズイッ

ガイ(ち、近い……!)

イーリン「ふふっ、顔赤くなってんじゃん」ペタペタ

ガイ「……だいぶ酔ってるな」

イーリン「そりゃそうだろ。酔ってなきゃ、こんなこと──」

ガイ「……?」

イーリン「──今のはなし。忘れろ」ギュッ

肩を握られるガイ「いだだだ!!!」

イーリン「ん?……思ったより凝ってるな」

モミモミ……
830 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 08:17:04.80 ID:NdyfQeVuO
肩を揉まれるガイ(……どうして、こうなった?)

肩を揉むイーリン「どうよ?結構上手いだろ……オーナーとアモには好評なんだぞ?二人以外にやるのはガイが初めてだけど」グッグッ

ガイ「……たしかに、上手いが……」

ガイ(普通に気持ちいいな……だが、この状況はマズい。匂いと、吐息で理性が削られていく……ダメだ、何も考えるな。無になれ)

イーリン「んっ……」グッグッ
ガイ(これは無理だろ)

イーリン「ん?……あっ……私のこと、そういう風に見れるんだ?」

ガイ「すまない……もう、退いてくれ」

イーリン「別に私はガイが相手だったら構わないけど……」スッ

イーリン「んしょっと……」ヌギ……

ガイ「!?待て、それは──」

パサッ……

下着イーリン「……ふふっ、びびってんの?」

ガイ「そういう訳じゃ……お前こそ、顔が赤いぞ」

イーリン「うるせぇな、酒のせいだよ……なぁ、ガイ」ギシッ

ガイ「……な、なんだ?」

イーリン「ユーシリアのとき……アンタは自分の記憶を差し出してまで私達を助けてくれた……どうしてそんな、自分を削るような真似ができるんだ……?」

ガイ「……記憶を失うとは思っていなかったというのもあるが……誰かを救えるなら、それで十分だと思った。俺は、そういう生き方しかできないみたいだ」

イーリン「……そんなの、只のバカだろ……」

ガイ「そうかもな。だが、性分だからどうにもならん……記憶を失うと知っていてもきっと、同じことをしたと思う」

イーリン「……聖女さんみたいだな」ボソッ

ガイ「ん?」

イーリン「……誰かを守るためなら、自分がどんな状況でも平気なフリする。知ってるヤツにソックリだと思ってさ」

ガイ「……」

イーリン「……見てるこっちは、結構怖いんだよ。笑ってるのに、心がどこにもないみたいで……アンタがいなくなる気がして、ゾッとする時がある」

ガイ「……そうか」

イーリン「なぁ、ガイ。もし、また何かを差し出さなきゃいけねぇって時が来たら……」

イーリン「今度は少しくらい……私にも背負わせろよ。アンタ一人が潰れるのは、もう見たくねぇから……」

ガイ「イーリン……」

イーリン「なーんて、酔っ払いの戯言だよ。聞かなかったことにしとけ」ピンッ

デコピンされるガイ「っ……」

イーリン「悪い、冷めちまったな……今日はもう寝る」ポスッ

ガイ「……イーリン?」

イーリン「zzz」

ガイ「……ありがとう、イーリン」ボソッ

毛布「」パサッ……

ガイ(……酒場で一夜明かすか)スッ

ドア「」キィィィ……バタン……

⭐︎イーリンからマッサージを施されました。
831 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 08:19:13.36 ID:d9jJ99lcO
ーーウォーターポート

ガイ「ふぁぁ……」

サーシャ「ガイ、昨日は眠れなかったの?」

ガイ「訳あってな……」

リーゼリット「夜通し鍛錬とかしてたんじゃない?体壊すよ」

ガイ「……まぁ、似たようなもんだ」

テル「移動中寝てていいよー。運転は私に任せといて!」

ガイ「不安しかないが、頼んだ」

テル「ひどいなぁ!?私、意外と運転うまいんだからね!」

サーシャ「あはは──ん、あれは……アモちゃん?」

魔導車・改「」ブロロ……キキーッ

アモ「やっほー。イーリンさんの代理でみんなに魔導車を受け渡しに来たよ」

リーゼリット「代理?イーリンさん、何かあったの?」

アモ「あはは……まあ、うん……」チラ

ガイ「……」フイッ

サーシャ「?」

アモ「えーっと……イーリンさん、昨日ちょっと飲みすぎちゃってさ。今日は寝込んでるんだ」

テル「酒豪の彼女が寝込むなんて珍しいねぇ。何があったんだろ」

アモ「さぁね〜?……ま、とにかくこれが魔導車ね!整備はバッチリしてあるから、問題なく動くと思うよ!」

テル「ありがとアモちゃん!助かる!」

アモ「うんうん、道中気をつけてねー……あ、ガイ」チョイチョイ

ガイ「ん?」

アモ「イーリンさんから伝言……『昨日は大変ご迷惑をおかけしました、どうか無茶はしないでください』……だって」コソッ

ガイ「……善処する、と伝えておいてくれ」

アモ「ふふっ、了解。じゃ、私は戻るね〜」ヒラヒラ

サーシャ(何の話してたんだろ……)

リーゼリット「さて……出発準備、しよっか」

サーシャ「……うん」

テル「みんな乗り込めー!いざ、出発〜!」

魔導車・改「」ブロロ……
832 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 08:21:25.74 ID:yQ+UAWxyO
ーー王国平原 街道

魔導車・改「」ブロロ……

ガイ「zzz」

テル「魔導車が前見たときよりゴツくなってるなーって思ったけど、ユーシリアで改造したんだね。安心感が増して心強いよ」

リーゼリット「上についてる魔翌力砲塔の威力も結構強力ですから、大きい魔物が出てきてもそれなりに対応できますよ」

サーシャ「ふふっ、これなら少しくらい危ない道でも安心だね」

アインズ「そうだな。だが油断するな……街道とはいえ、魔物が襲ってくることもあるからな。もっとも、我々ならばある程度は対処できるだろうが」

テル「うわ〜、そういうこと言うとフラグ立つやつだよアインズさん!」

リーゼリット「フラグって……?」

テル「ほら、そういう“油断するな”とか言った直後に敵が出てくるってやつ!」

アインズ「……この世界の理屈に、そういう仕組みがあるのか?」

サーシャ「ふふっ、テルさんの言う“そういうの”は比喩だよ、比喩」

ガイ「……敵、か……」ムニャ

サーシャ「ひゃっ!?お、起きてたの!?」

ガイ「……寝てる……」ムニャ

テル「寝言!?寝ながら反応してるの!?」

リーゼリット「すごい……無意識でも会話が成立してる……」

アインズ「フッ、寝ていても警戒は怠らないか」

サーシャ「……そんなに気を張らなくてもいいのに……」

テル「うんうん……あっ!サーシャちゃんが優しく見守ってくれてるってわかったら、ガイ君も安心して寝てられるんじゃない?ほら、チュッといっちゃいなよ」ニヤニヤ

サーシャ「そ、そんなことしません!!!」

下1 コンマ
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-50 物品発見(自由安価下2)
51-65 場所発見(自由安価下2)
66-80 良いこと(自由安価下2)
81-00 旅は道連れ
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 08:22:31.03 ID:BZjaqAAFO
834 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 09:07:08.12 ID:I0PHZMwQO
アインズ「……全員、構えろ。厄介な魔物の気配がする」スッ
竜角の槍「」シャキン

サーシャ「えっ?……周りには何もいないみたいだけど……」

リーゼリット「この辺りで厄介な魔物といえば、もしかして……」

地面「」ボコボコ……ボコォッ‼︎

触手「〜〜〜」ズモモ

リーゼリット「うわ、でた!!!」

テル「わあ、触手だ!!!しかも黒色!!!あれは相当長い間生きてきたヤツに違いない!!!是非とも一度私を絡めとってもらいたいね!!!」ハァハァ

サーシャ「テルさん、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!!ガイ、起きて!!!」ユサユサ

ガイ「んん……なんだ、サーシャ──」パチ

黒触手「〜〜〜」ズモモ……

ガイ「……状況は理解した。全員、戦闘態勢!!!」

ーー戦闘開始 触手ーー

コンマ下1
01-30 痛恨
31-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心

閃光玉 +10(残り3個)
連携技 +30(残り2回)
代償の刃 +99(現在使用不可)

魔導車・改に乗っているので補正+10
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 09:12:45.92 ID:DvXt8hRNO
連携技
836 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 10:13:33.20 ID:8MkoAmLqO
アインズ「行くぞ、ガイ!」バッ

ガイ「ああ!」シュンッ

リーゼリット「実はコレ使うのはじめてなんだけど……まあ、なんとかなるよね!!!」
魔導砲塔「」ギュウウウウウウン……

テル「位置調整は任せてくれよ!」
魔導車「」ブォンッ‼︎

サーシャ「援護するよ……!」
魔導弓「」バシュッ‼︎ バシュッ‼︎

黒触手「〜〜〜」
撃ち落とされる魔翌力矢「」ビタァン‼︎ビタァン‼︎

テル「矢に気を取られてる……リーゼリットちゃん!」

リーゼリット「行けえっ!!!」
魔導砲塔「」ガガガガガガッ‼︎‼︎

バスバスバスバスッ

暴れる黒触手「〜〜〜!!!」ジタバタ

テル「効いてるね……この隙に核を念入りに突き刺して!!!」

ガイ「」シュンッ
落とされた触手「」ボトボトッ……

ガイ「──アインズ!あとは頼んだ!」シュンッ
斬られていく触手「」ズバァッ‼︎

アインズ「ああ……今日の夕飯は決まりだな……!!!」スッ
竜角の槍「」ズドォッ‼︎ズドドドド……

アインズ「──、終わりだ」
竜角の槍「」ブォンッ

黒触手「〜〜〜!!!」ウネウネ……

黒触手「〜……〜……」シーン……

サーシャ「……倒したのかな?」

テル「うん。核をあれだけ破壊されれば白触手だろうと動くことはないよ……よっ」スト

リーゼリット「……?テルさん?」

スタスタ……

テル「……ふふ、いいね……死んだばかりとはいえ、いい質感だ。ふふ、柔らかい……味もさぞいいんだろうな……」スリスリ

アインズ「な、何をしているんだ……?」

ガイ「……わからなくていいと思うぞ。いや、むしろわかりたくないというか……」

テル「ハァ……ハァ……この感触、たまんないっ……♡あっ、やばっ♡」

837 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 10:14:00.04 ID:8MkoAmLqO
ー 夜

焚き火「」パチパチ

焼き黒触手「」ジュウ……

テル「うん。思った通りいい味してるね……弾力があって、噛むほどに旨味が広がる。黒触手なんて中々お目にかかれないし、ツイてたなぁ」モグモグ

リーゼリット「本当に食べられるんだ……なんだか見た目の印象が強くて、最初は信じられなかったよ」モグモグ

サーシャ「まあ、触手を食べる文化がない所は多いからね。意外と美味しいでしょ?」

ガイ(初めて食べたが、味を知ることはもうできないか)モグモグ……スッ

アインズ「……ん、ガイ?もう食わないのか?」モグモグ

ガイ「ああ、充分食べたからな。残りは食べていいぞ」

アインズ「そうか。では遠慮なく貰おう」

ミュージアへの旅路 1日目
(3日目終了次第、ミュージアに到着します)

何かする?
安価下1〜3
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 10:28:49.11 ID:fiV0FrzTO
アインズ、夜食作りに挑戦
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 10:30:02.45 ID:/zIyQDomO
テルの前でロスチャイルド批判する
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 10:53:04.96 ID:r89/0LSso
デロデロな夢を見る
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 11:02:30.33 ID:r89/0LSso
次の国へは1ターンがいいのよね
842 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 14:01:27.29 ID:CQP27vXDO
>>841
サクサク行きたい所ですが、>>1の準備ができていないのもあって旅路は続きます。申し訳ありませんが、どうかお付き合いください。
843 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 14:02:12.44 ID:CQP27vXDO
アインズ「ミュージアを治める王のような者はいるのか?」

テル「……レーティア・フォン・ロスチャイルドって人が一応、街の顔ってことになってるね。王国が消えてからは実質、あの人が権力を持ってるよ」

サーシャ「ロスチャイルド?そういえば……トコナツ火山島で襲ってきた二人組の片方がロスチャイルドって名乗ってたよね?」

リーゼリット「あ、クラウディアもロスチャイルドって名前だったっけ……意外と珍しくない名前なのかな?」

テル「……ロスチャイルドは元々、セイントレア王国で力を持っていた大富豪の一族さ。世界めくれのあと、あの血を引く者たちは各地に散らばって、誰もが自分こそが本家だって言い張ってるから、今じゃどこが本流かすら曖昧なんだよ」

ガイ「……詳しいんだな?」

テル「それなりに関わっていたからね。今は……綺麗さっぱり、縁も切れてるけど」

アインズ「ふむ……話を聞く限り、物騒な気質のヤツが多いのも納得だな」

テル「……気質っていうより、教育の結果かな」

サーシャ「教育、ですか?」

テル「強く、美しく、他より優れ、全てを支配しなければ存在する価値はない──それがロスチャイルドの教え。優秀な遺伝子を取り込み続けて、完全な生命になろうとしてる……なんとも馬鹿げてるよね」

リーゼリット「なんか、テルさん……詳しすぎません?」

テル「ん?あはは!あくまで噂だよ、噂!レーティアさんは今の話とはまったく関係ないから心配しないでいいよ!」ゴクゴク

サーシャ「あはは、そうですよね!ずいぶん真面目に語るから信じかけちゃいましたよ!」

ガイ「……」

アインズ(ガイ、どう思う?)コソッ

ガイ(……あいつの言葉には実感があった。噂を語る人間の口調じゃないな)チラッ

アインズ(やはり、お前もそう感じたか)

ガイ(ああ……あれはどこか、懐かしむかのような──)

テル「おや?二人でコソコソと……もしかしてこれから、あんなことやそんなことを?キャー、ガイ君のえっちー!!!」

ガイ「……考えすぎかもな」

⭐︎ロスチャイルドの噂を知りました。
844 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 14:03:12.55 ID:RDpnBowKO
テル「ぐおー……すぴー……」

リーゼリット「テルさん、寝ちゃったね……」

ガイ「むしろあれだけ飲んで眠らない方がすごいだろう」

サーシャ「うぅ……やっぱり夜は冷えるなぁ……」ガサゴソ

アインズ「む?サーシャ、何か作るのか?」

サーシャ「触手肉もまだ余ってるので、折角ならスープでも作ろうかなと……」

アインズ「そうか……私にも手伝わせてくれないか?」

サーシャ「えっ!それは構いませんけど……アインズさん、料理したことあるんですか?」

アインズ「……ない。だが、竜の爪で宝石細工をしたことはある。似たようなものだろう?」

ガイ「全然違うと思うが……まぁ、やってみるといいんじゃないか?」

リーゼリット「なんだか楽しみだな。竜の手料理なんて滅多に見られないもんね」

アインズ「……そう言われると緊張するな」

焚き火「」パチ……パチ……

サーシャ「それじゃあ、お願いしまーす!アインズさんは野菜を切ってください。力を入れすぎると粉々になっちゃうから、優しくお願いしますね?」

アインズ「……了解した。力加減は任せろ」スッ

バババババ……

サーシャ「ひゃっ!?早い!しかも……切り口が芸術的……」

リーゼリット「すごい……まるで宝石みたいな形になってる……」

アインズ「サーシャの動きを見ていたのもあるが……均等に整形するのは得意でな。料理とは面白い作業だ」

ガイ「包丁さばきだけなら一流の職人だな」

サーシャ「じゃあ次は、鍋に水と細かく切った触手肉を入れて……アインズさん、火の調整お願いできますか?」

アインズ「任せろ」ゴウッ

サーシャ「わっ!も、もうちょっと抑えれますか?」

アインズ「む、すまない……こんなものだろうか?」メラメラ

サーシャ「……はい!いい具合です、ここまで来たらほぼ完成ですよ!ありがとうございます、アインズさん!」

アインズ「そうか。それはよかった……なあ、サーシャ、リーゼリット。私は前々から思ってたんだが……」

リーゼリット「?」

アインズ「その、私にだけ敬語が抜けていないのが気になるのだが」

サーシャ「……へ?」

リーゼリット「えっ……今なんて?」

アインズ「いや、だからだな……お前たちは互いに気軽に呼び合っているのに、私にだけさん付けなのが、どうにも……距離を感じてしまう」

サーシャ「え、えぇ!?だってアインズさんは年上だし、竜だし、なんか……威厳あるし……!」

リーゼリット「うんうん!私も同じ!なんか敬語じゃないと落ち着かないっていうか……」

アインズ「むぅ……威厳など、そんなに気張るつもりはないのだがな……」

焚き火「」パチパチ……
845 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 14:05:35.60 ID:RDpnBowKO
サーシャ「……アインズ」

アインズ「む?」

サーシャ「……じゃあ、今日からアインズって呼ぶね。敬語も……やめてみる」ニコッ

リーゼリット「えっ、ちょ、サーシャ!?」

アインズ「──」

アインズ「……ふふっ、えへへ……」ニヘラ

ガイ「……だいぶ気の抜けた顔になってるぞ、アインズ」

アインズ「──!み、見るな!!!忘れろ!!!」

リーゼリット「い、今めっちゃ笑ってたよね!?すごく嬉しそうだったよね!?」

サーシャ「ふふっ、なんか珍しいね……アインズがそんな顔するなんて」ニコニコ

アインズ「〜〜〜///」

ガイ「顔が真っ赤だぞ。恥ずかしいのか?」

アインズ「ち、違うっ!これは……その……火の反射でそう見えてるだけだ!」プイッ

リーゼリット「耳まで真っ赤……あ、でもわかるかも。呼び捨てで呼ぶと距離が近く感じるもんね」ニヤニヤ

アインズ「そ、そんなことはない!呼び方が変わろうが関係な──」

サーシャ「ねぇ、アインズ」ニコッ

アインズ「っ……な、なんだ?」

サーシャ「これからも、よろしくね?」

アインズ「……ああ」プイッ
アインズの尻尾「」ブンブン

サーシャ「ふふっ」ニコ

ガイ、リーゼリット(わかりやすいな……)

⭐︎アインズがスープを作りました。
846 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 14:07:06.92 ID:W1QzTaCCO
ーー???

ザァーン……ザザァーン……

ガイ「zzz」

黒髪幼女「──ガイさん、ガイさん」ユサユサ

ガイ「ん?……なんだ、ここは!?」バッ

黒髪幼女「んへへ……おはよう、ございます」ペコリ

ガイ「君は……たしか、あの夢で倒れていた……」

黒髪幼女「?」

ガイ「……どういうことだ?」

黒髪幼女「……ガイさん、大丈夫?」

ガイ「ああ、いや……どうして俺の名前を?」

黒髪幼女「前に、教えてくれた……忘れちゃった……?」

ガイ「……すまない、覚えていない。最近、記憶をいくらか失ってな」

黒髪幼女「そうなんだ……」

ガイ「……君の名前は?」

黒髪幼女「……!そのことで、ガイさんに伝えたいことがあって……!」

黒髪幼女→クロシュ「……わたしのなまえ……クロシュ……思い出せたから、ガイさんに伝えたかった……!」

ガイ「クロシュ……か。前のことは覚えてないが、よろしくな」

クロシュ「うん……!わたしも、あんまり覚えてないから……おなじ!」

何か話す?
安価下1〜2
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 14:08:29.91 ID:574IoyKX0
友達はいるのか
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 15:23:59.31 ID:8owBVWLuO
ガイ
スライム語で語り返す
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/25(土) 17:51:12.95 ID:QxrrX68p0
ナチスも最初は平和ナチスも最初は平和い & です _ 裏でデマと暴力で反対勢力を潰して民にヒトラ ... (そいの裏でデマと暴力で反対勢力を潰してます 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです の裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してですの 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです裏でデマと暴力で反対勢力を潰してます 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してですですの 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです の 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです の 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです の裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してですの裏でデマと暴力で反対勢力を潰してますの 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してですの 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです の 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです の 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです の 裏でデマと暴力で反対勢力を潰してです
850 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 20:57:17.81 ID:AewMgk4YO
ガイ「ここには……俺とクロシュしかいないのか」

クロシュ「うん……わたしとガイさんしか……この夢の中にいれないみたい……」

ガイ「他のヤツは入ってこれないということか」

クロシュ「わたしが食べたみんなを呼び出そうとしても……みんな、応えてくれない……」

ガイ「……食べた?君は、人じゃないのか」

クロシュ「わたし、スライム!」デロ

ガイ「なるほど……ユーシリアで君のように擬態がうまいスライムと戦ったことがある。血のように赤いスライムで、中々手強かったな」

クロシュ「それって……ブラッドちゃん!」

ガイ「知り合いか?」

クロシュ「うん!……わたしの、おともだち。もしかして、殺しちゃった……?」

ガイ「いや……襲われこそしたが、どうにもこちらを殺害する気はなかったようでな。結果的には、世界樹の光の残滓を受け取っただけだ」

クロシュ「そっか……えへへ、やっぱり……ブラッドちゃんは優しい……!」

ガイ「もしかして、君がブラッドを俺たちに差し向けたのか?」

クロシュ「たぶん……ブラッドちゃんにガイさん達のところへ行くように頼んだのは……わたしじゃないわたし……えっと、ごめんなさい……説明が、難しい……」

ガイ「そうか……大丈夫だ、無理に話さなくていい。友達は他にもいるのか?」

クロシュ「うん!フメイちゃんに、アリシラさん……妖精さんとイリスさんにミスティさん……ローガンさんとエバンスさんも……他にも、いろんな国にいっぱいいる……!」

ガイ「仲良くなるのが得意なんだな」

クロシュ「ん、ガイさんも……おともだち!」

ガイ「……俺もか?」

クロシュ「うん!……いや、だった?」

ガイ「とんでもない。ありがとう、クロシュ」ナデナデ

クロシュ「んへへ……」
851 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 20:58:04.18 ID:51zxlXCkO
ガイ「そうだ……クロシュ、少々試したいことがあるんだが」

クロシュ「?」

ガイ「これが聞こえるか?」モニョモニョ

クロシュ「!……スライム語!ガイさんも、スライム?」キラキラ

ガイ『いや、違うが……どうやら話せているようだな。翡翠の賽の力でこんなこともできるとは……』

クロシュ「もしかしたら……世界樹の光が増えたから、力が強まったのかも?」

ガイ『なるほど。コレを狙うヤツもいる訳だ……その気になれば何でもできる気がする』

クロシュ「うん……ガイさんは悪いことに使わないと思うけど……世界めくれを止めるまでは、誰にも渡しちゃダメ……」

ガイ「フッ……ああ、任された──」

クロシュ「んへへ……約束!」

852 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 20:58:20.98 ID:pW5oBzMPO
チュンチュン

ガイ「……朝か」ムク

テル「うーん……頭いたーい……飲み過ぎたかも……」

サーシャ「おはよう、ガイ、テルさん!」

ガイ「おはようサーシャ……リーゼリットとアインズは?」

サーシャ「二人は水汲みに行ってるよ。ガイとテルさんの準備が終わったら、いつでも出発できるよ!」

ガイ「そうか……すぐに支度しよう。テル、二日酔いでサーシャに回復魔法を頼むなよ」

テル「えぇ、そんなぁ……」

下1 コンマ
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-50 物品発見(自由安価下2)
51-65 場所発見(自由安価下2)
66-80 良いこと(自由安価下2)
81-00 旅は道連れ
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 20:59:34.15 ID:574IoyKX0
854 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 21:20:31.86 ID:V2N9W6u1O
ーー王国平原 街道

魔導車・改「」ブロロ……

リーゼリット「平和だねぇ……昨日の触手はどうにかなったけど、何もないと刺激が欲しくなるなぁ」

サーシャ「何事もないのが一番だよ、リーゼ。ん、アレは……」

黒い影の魔物「ーー」
黒い影の魔物「ーー」
黒い影の魔物「ーー」

アインズ「世界めくれのバケモノか。数は少ないが、触れられたら危険だな」

ガイ「一体どうなるんだ?」

テル「あー……消えるんだよ、まるで最初から存在しなかったかのようにね。一体一体は魔翌力の塊をぶつけるだけでも倒せるほど弱いけど、今でも犠牲者が出ることがあって──」

リーゼリット「──[ピーーー]ッ!!!」
狙撃型魔導銃「」バギュウン‼︎バギュウン‼︎

消滅する黒い影の魔物「」シュウウウン…

サーシャ「リ、リーゼ……?」

リーゼリット「コイツ等だけは絶対に、許さない……!」

ーー戦闘開始 触手ーー

コンマ下1
01-05 痛恨
05-30 劣勢
31-70 優勢
71-00 会心

閃光玉 +10(残り3個)
連携技 +30(残り2回)
代償の刃 +99(現在使用不可)

魔導車・改に乗っているので補正+10
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 21:24:10.20 ID:JrNW6LTso
連携技
856 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 22:41:07.05 ID:5pI2FFvtO
消滅する黒い影の魔物「」シュウウウン…

ガイ「数は多いが……弱いな」
魔導拳銃「」バギュウン‼︎

アインズ「油断するな。ほんの一瞬でも触れられただけで死ぬぞ」
炎「」ゴウッ‼︎

テル「雷よ……!──みんな、リーゼリットちゃんの様子がおかしい!!!」
雷「」バチバチバチバチ‼︎‼︎

消滅する黒い影の魔物「」シュウウウン…

リーゼリット「」ブツブツ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎

サーシャ「リーゼ!!!落ち着いて!!!」ガシッ

リーゼリット「──うるさいッ!!」バッ

サーシャ「きゃっ……!」ドサッ

ガイ「サーシャ!」

リーゼリット「こいつらは……また奪う気なんだ!!!もう誰も、奪わせはしない……!」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎

消滅する黒い影の魔物「」シュウウウン…

コンマ下1
01-05 痛恨
05-10 劣勢
11-00 勝利

閃光玉 +10(残り3個)
連携技 +30(残り1回)
代償の刃 +99(現在使用不可)

魔導車・改に乗っているので補正+10

自動勝利!
857 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 22:41:45.56 ID:4LpEk0+UO
リーゼリット「」ブツブツ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン‼︎ドギュウン‼︎

サーシャ「リーゼ、あの魔物はいなくなったよ!!!もう辞めて!!!」

テル「これ以上やったら魔翌力切れで最悪死んじゃう!どうにかして押さえて!」

アインズ「私がやる!ガイ、銃を奪え!!!」ガッシリ

ガイ「ああ!落ち着け、リーゼリット!!!」バッ

リーゼリット「フーッ!フーッ!」ジタバタ

テル「あとは私が──ごめんね、リーゼリットちゃん」
雷「」バチチッ‼︎

リーゼリット「あっ!?……ううっ……」ガクッ

サーシャ「リーゼ!!!」ダッ

ガイ「大丈夫、気を失っただけだ」ダキッ

テル「出力は最低限にしたからね……しばらくしたら目を覚ますよ」

アインズ「ふむ……それにしてもあの様子……過去に相当なことがあったようだな」

テル「きっと、世界めくれが起きたときに親しい人がみんな、あの魔物にやられたんだろうね……あんな風になる人を沢山見てきたから、わかるよ」

サーシャ「リーゼ……」

858 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 22:42:42.34 ID:DPqgrEzlO
ー 夜

焚き火「」パチパチ

リーゼリット「ううん……あれ、私……」ノソッ

ガイ「…….目が覚めたか」

リーゼリット「ガイ……そうだ、魔物は?私の銃はどこ?」

ガイ「落ち着け。魔物は全部倒した。リーゼリットの銃はここにある」トントン
狙撃型魔導銃「」

リーゼリット「……そっか。みんなに迷惑かけちゃったね」

ガイ「誰も迷惑だと思っていないさ……腹は減ってないか?サーシャとアインズが作ってくれたのがある。すぐに用意しよう」

リーゼリット「……ありがとう」

ミュージアへの旅路 2日目
(3日目終了次第、ミュージアに到着します)

何かする?
安価下1~3
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 22:44:34.49 ID:fiV0FrzTO
ガイ、リーゼと特訓
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 22:48:22.71 ID:n8A/jweyO
アインズ サーシャと一緒に料理を作る
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 22:50:20.59 ID:JrNW6LTso
ガイ酒に酔っぱらうの巻き
862 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 23:23:57.81 ID:FQnNxjUIO
ガイ「リーゼリット、少し特訓に付き合ってくれないか?」

リーゼリット「特訓……?別にいいけど……何の?」

ガイ「コイツだ」スッ
魔導拳銃「」

リーゼリット「魔導拳銃……いつの間に?」

ガイ「今日の戦闘でも使ったんだが、距離が離れたら全然当たらなくてな……狙撃型とはいえ、魔導銃の扱いには詳しいだろう?色々教えてくれるか?」

リーゼリット「……もちろん!まずはガイの撃ち方、見せてもらっていい?」

ガイ「わかった。こんな感じなんだが……」スッ

リーゼリット「はいはい……その魔導銃で遠くを狙うなら、片手じゃなくて両手の方がいいよ」

ガイ「そうなのか。じゃあ……こんな風か?」

リーゼリット「大体あってるけど……うん、ちょっと近づくね」ススッ

ポヨン

ガイ(……銃に集中しろ、俺)

リーゼリット「もう少し腕を上にあげて……そうそう、そんな感じ。あと、力が入り過ぎてるから──」



ガイ「──だいぶ扱い慣れた気がする。ありがとう、リーゼリット」

リーゼリット「どういたしまして。でも、私から言わせればまだまだかな?」

ガイ「フッ、手厳しいな……」

リーゼリット「あはは!練習には付き合うよ。またやるときは私を誘って。教えるのは結構好きだからさ」

ガイ「たしかにわかりやすかった。リーゼリットは誰から教わったんだ?」

リーゼリット「……お父さんからだよ。腕のいい狩人だったんだけどね……」

ガイ「そうか……」

リーゼリット「村の誰よりも射撃が上手くてさ。遠くの木の実を風に乗せて撃ち抜いたり、走る獣の足の下すれすれを狙ったり……狩りは息を合わせるものだって、よく言ってた」

ガイ「息を合わせる……?」

リーゼリット「うん。獲物と、風と、自分と。どれか一つでも乱れると、弾は逸れるんだって」

ガイ「いい教えだな」

リーゼリット「そうだね。でも、もうその声は聞けないけど」ニコッ

ガイ「……世界めくれか」

リーゼリット「うん。世界めくれのときに……全部、なくなった。村も、家も、人も。気づいたら、私一人だった」

ガイ「……」

リーゼリット「最初はね、助けを呼んで回ったの。でも返ってきたのは影の魔物の声と悲鳴だけで……それがまた、怖くて。気づいたら、銃だけ握って逃げてた」

ガイ「……それから暗黒館に?」

リーゼリット「うん……オーナーに見つけてもらってね。最初は、正直どうでもよかったの。生きる理由も、行く場所もなくて……どうせなら、使えるうちに使ってくれって感じでついていっただけ」

ガイ「それで、いまは幹部か」

リーゼリット「まさか自分が誰かの役に立つなんて、思ってもみなかったよ」

ガイ「実際、役に立ってる。少なくとも、俺は助けられている」

リーゼリット「……ガイ、そういうの、ずるいよ」

ガイ「フッ……」
863 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 23:25:25.55 ID:1vttdy+8O
リーゼリット「オーナーは、生きる意味は後から付いてくるって言ってた。最初は何言ってるんだろうって思ってたけど……最近、少しだけ分かった気がするんだ」

リーゼリット「ただ生きて、誰かと話して、仕事して……その積み重ねの中で、少しずつ何かを見つける。たぶん、それが生きる意味なんだと思う」

ガイ「……ああ、きっとそうだ」

リーゼリット「ふふ……ガイが言うと、ちょっと説得力あるね。なんか、そういう風に生きてきた人の言葉って感じがするよ」

ガイ「……どうだろうな。失くした記憶の中に、何を積み重ねてきたのかはもう分からん」

リーゼリット「でも、今こうして一緒にいる。それだけで、きっと意味があるんだと思うよ」

ガイ「……リーゼリット」

リーゼリット「ん?」

ガイ「……いや。なんでもない」

ガイ「……ありがとう、リーゼ」

リーゼリット「え?」

ガイ「前にも……そう呼んでた気がしてな。自然に、口から出た」

リーゼリット「……ふふ。やっと戻ってきたね、その呼び方」ニヤリ

⭐︎リーゼリットと特訓しました。
864 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/25(土) 23:29:03.33 ID:1vttdy+8O
本日はここまでです。
明日の更新でミュージアに着きますが、皆様は長く滞在したいですか?意見をもらえたら幸いです。
それでは、また。
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 23:55:52.64 ID:574IoyKX0

1日いればよさそう
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/25(土) 23:57:13.16 ID:ZxmJU8I8o

デロデロ教勢力拡大してて草
個人的には長くても短くても良いけど、もし長く滞在するなら芸術祭みたいなイベントがあったり何かの事件に巻き込まれたりすると良いかも?(既に構想があるなら失礼しました)
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 00:32:08.23 ID:OD82VULro
おつ
特にやりたいイベントの予定が無ければ
砂漠超えの準備をしたら即出発でも大丈夫かと
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 01:44:18.97 ID:9cHjuofT0
乙です
自分はどちらかと言うと長く滞在した方が個人的にいいなと思います。
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 06:45:22.88 ID:TaaluB0go
個別イベント発生しないなら精々2日とかで
870 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 09:52:42.63 ID:HAufu/WJO
皆様、ご意見ありがとうございます。

特段イベント等は考えていないので、今回は短い滞在で行きます。よろしくお願いします。
871 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 09:53:34.93 ID:HAufu/WJO
ー 少し前

サーシャ「リーゼ……大丈夫かな?」

アインズ「心の傷というのは治りにくいものだ。忘れでもしない限り、永遠に痛み続けることさえある」

サーシャ「……」

アインズ「だが、お前が気にかけてやることが、何よりの薬になるさ」

サーシャ「……そうかな?」

アインズ「心配するな。お前は空気を柔らかくする不思議な力を持っている」

サーシャ「……ありがとう。ちょっと、頑張ってみるね」ニコッ

アインズ「よし……腹が減っては心も塞がる。食事でも作らないか?また教えてくれ、サーシャ」

サーシャ「あっ、いいね!リーゼが起きたとき、すぐ食べられるようにしよ!」

アインズ「食材は何がある?」

下1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類 : トリ肉、ケモノ肉
野菜:食べられる野草、セイントレア草
穀物:パラパラ米、ヤマイモ、ナッツ
魚介:サワガニ、ザリガニ、セイントレアバス
果実:リンゴ、ナシ、野苺
卵乳:トリの卵、ミルク
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 09:54:50.80 ID:TaaluB0go
リンゴミルク
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 10:10:43.49 ID:EhJHnDXzO
サワガニ
ザリガニ
874 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 11:37:47.49 ID:HAufu/WJO
アインズ「先ほど川でコイツらを捕まえた」

サワガニ「」モゾモゾ
ザリガニ「」モゾモゾ

サーシャ「サワガニとザリガニかぁ……そうだ、アレを作ろうか!」

アインズ「……アレ?」



サワガニとザリガニのクリームシチュー「」ドン

アインズ「ふむ……泥抜きができない場合は背腸を抜くと……リンゴは臭み消しにも使えるのだな」

サーシャ「うん!お母さんが教えてくれたの。リンゴをすりおろして入れると、カニの匂いがまろやかになって、ミルクの甘さともよく合うんだよ」

アインズ「なるほど……料理というのは、知恵の積み重ねだな。作る側になって初めてわかることがある」

サーシャ「本当に一回も作ったことないの?」

アインズ「ああ。やるとしても肉や魚を焼いて塩をかけるくらいだ……それ意外は村のみんなが出してくれてた」

サーシャ「そっか……でも、なんか意外。アインズって器用だから、料理も得意そうなのに」

アインズ「器用さと料理の腕は別物だ……それに、私は誰かのために作るという発想がなかった」

サーシャ「そっか」

アインズ「だが、こうして作ってみると悪くないな。火の音と香り……落ち着くものだ」

サーシャ「そうでしょ?……アインズ、料理ってね、誰かに食べてほしいって気持ちで味が変わるんだよ」

アインズ「そうなのか?」

サーシャ「うん。材料も手順も同じでも、誰かのためって思いながら作ると、ぜんぜん違う味になるの」ニコッ

アインズ「……不思議なものだ。魔翌力を使わずとも、心が味を変えるとは」

サーシャ「魔法と似てるよ。想いがこもると、ちゃんと伝わるんだから」

アインズ「なら、このシチューも……私たちの想いが、リーゼに伝わるかもしれんな」

サーシャ「うん。きっと伝わるよ。あったかくて、優しくて……そんな味になってるはずだから」ニコッ

⭐︎サーシャとアインズが料理しました。
875 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 11:38:43.49 ID:HAufu/WJO
ガイ(……酒、か。テルはよく飲んでいるが……コレのどこがいいんだか)

酒「」プシュッ

ガイ「」ゴクッ……ゴホッゴホッ

ガイ(ただ焼けつくような水を飲んでる感じだ。味がわかれば美味く感じれたのだろうか……)ゴク……

テル「あれ〜???ガイ君がお酒飲んでる〜、珍しい〜!」ヒョコッ

ガイ「……テル」

テル「まさかの一人酒〜?どうしたの?そんな渋い顔して〜」ニヤニヤ

ガイ「ただの気分転換だ」ゴクッ

テル「へぇ〜、でもガイ君が自分から酒に手出すなんて珍しいね?……ねぇ、ちょっと味見させて?」ヒョイッ ゴク……

ガイ「おい、勝手に飲むな」

テル「ん〜……やっぱりこの甘さ。デザートみたいで美味しいねぇ。ねぇガイ君、どんな味した?」

ガイ「……甘い味だ」

テル「へぇ〜、どんな甘さ?」

ガイ「どんな……?」

テル「ほら、果実系とか蜂蜜系とか、香草っぽいとか!感想は?」

ガイ「まぁ……普通の……甘さだ」

テル「ふ〜ん、なるほどなるほど……」

ガイ「……なんだ、その顔は」

テル「やっぱりね〜。そうじゃないかなーとは思ってたけど……今の答え、味わかってない人の言い方だよ」
876 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 11:39:16.85 ID:HAufu/WJO
ガイ「……なに?」

テル「コレを飲んだら普通の甘さなんて感想、誰もしないもん。甘いだけじゃなくて、香草の辛味が残るんだよ。でもガイ君、そこに全然触れなかった」

ガイ「……」

テル「ね?図星でしょ」

ガイ「……いつ気づいた?」

テル「昨日からなんとなくね。食べてる時も反応が同じだったし」

ガイ「……このことは、みんなには黙っていてくれ。余計な心配をかけたくない」

テル「んー、別に言うつもりはないよ。でもさ、黙ってるってことは……やっぱり気にしてるんだね」

ガイ「気にしてないと言えば嘘になる」

テル「やっぱり……味がわからないって、つらいよね」

ガイ「不便ではあるが、困ってはいない。腹が満たされれば、それで充分だ」

テル「ううん、そういうことじゃないんだよ。食べたり飲んだりして美味しいって感じる瞬間ってさ、生きてるって実感する時だから」

ガイ「……実感か。俺にはそれが欠けているのかもしれないな」

テル「そんなことないよ。だってガイ君、ちゃんと人の痛みとか、優しさとか感じてるでしょ?」

ガイ「……感情は、味とは違う」

テル「でも、似てるよね。心で感じるって意味では。味がわからなくても、誰かと笑って食べたら、それはちゃんと美味しいってことだよ」

ガイ「……理屈としては理解できる」

テル「理屈じゃなくて、気持ち!」

ガイ「フッ、まるで子供に諭されてるようだ」

テル「もー、そういうとこ!でも、今度みんなでごはん食べる時は、ちゃんと近くに座ってよ?昨日みたいに離れてるんじゃなくてさ……」

テル「味がわからなくても、楽しい空気はわかるでしょ?それを、感じてほしいから」

ガイ「……わかった。そうして、みよう」ポヤー

テル「うん、それでいいの……あ、でもお酒はもうダメ!ドクターストップ!」ヒョイッ

ガイ「……なんでだ?」ポヤー

テル「没収!今のガイ君を見て絶対弱いタイプだと確信したからです!」

ガイ「まだ半分も飲んでないぞ?」ポヤー

テル「ダーメ!もう目がとろんとしてるもん!」

ガイ「……そうか……?別に眠くも……」ポヤー

テル「ほら!それ!完全に酔ってる人の喋り方だよ!」

ガイ「……そう、なのか」ポヤー

テル「うん、いつものガイ君ならそんなぼんやりした目しないもん」

ガイ「……そうか」ボーッ

ガイ「……変な気分だ。多分、お前のせいだな」ニコッ

テル「えっ!?笑って──///」ドキッ
テル(その顔は反則でしょ……!)

テル「も、もうっ!///はいはい、おしまい!ガイ君はもう寝る!今すぐに!///」

⭐︎お酒を飲みました。
877 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 11:39:53.63 ID:HAufu/WJO
ー 朝

ガイ「昨日はなんだかよく眠れたな……」ノビー

アインズ「起きたか。もう朝食はできてるぞ」

ガイ「……今朝はいい匂いがするな」

サーシャ「おはようガイ!昨日の残りのシチューに少しだけ手を加えてみたんだ」ニコッ

ガイ「手を加えた?」

サーシャ「うん!ミルクを少し足して、香草も変えてみたの。昨日よりまろやかになってるはず!」

テル「うんうん、朝からこんなごはん食べられるの、幸せだよねぇ……肝臓に染みるぅ……」

リーゼリット「うん……昨日も美味しかったけど、今日のも美味しいね」

サーシャ「ふふっ……食べ終わったら出発しようか。ガイの分、用意するね!」

ガイ「……ありがとう、サーシャ」

下1 コンマ
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-50 物品発見(自由安価下2)
51-65 場所発見(自由安価下2)
66-80 良いこと(自由安価下2)
81-00 旅は道連れ
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 11:45:59.94 ID:ALyYGgQhO
879 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 12:24:33.99 ID:Ls9nUAtUO
ミュージアへ着く最後の道中で誰かと会ったようです。

コンマ下1

01~20 ニナ
21〜40リュックを背負った茶髪の男性冒険者
41〜60 ローツインテールの小柄な少女
61〜70 銀髪ロングのエルフ
71~80 赤髪ロングポニテの女性冒険者
81~90 帽子を被った緑髪の女性
91~00 黒髪ロングの女性&青髪ロングのエルフ
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 12:35:09.51 ID:TaaluB0go
881 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 14:11:42.57 ID:LKBHylaIO
魔導車・改「」ブロロ……

ガイ「もうすぐミュージアに着くんだな?」

テル「うん。でも魔導車の魔翌力的にどうしてもあと一泊はしないといけないんだけどね」

アインズ「他のヤツも世界樹の力を狙っているとはいえ、急ぐ旅路でもあるまい……どうしてもというのであれば竜になって魔導車ごと運ぶが」

リーゼリット「それはそれで楽しそう……でも緊急時でもないのにアインズにそんなことさせられないよ」

サーシャ「竜が飛ぶスピードで運ばれたら凄いことになりそうだけどね」

ガイ「いや、意外と大丈夫なものだぞ?」

テル「えー、またまたご冗談を──おっと、前の人影は私の見間違いかな?」

アインズ「……魔導車を止めろ。近づいてみるぞ」



干からびた死体「」
干からびた死体「」
干からびた死体「」

ローツインテールの小柄な少女「……」

サーシャ「おーい!……ってコレ……!」

テル「……調べるまでもないね。こんな状態で生きてる人間は見たこともないよ。君、大丈夫?」

ローツインテールの小柄な少女「……うん」

テル「そっか……怪我もないみたいだね。よかったぁ……」

サーシャ「この人達は……知り合い?」

ローツインテールの小柄な少女「……うん。みんな、もう動かない」

ガイ「この死体……まるで水分を抜かれたようだな。魔物の仕業か?」

アインズ「獲物をこんな風にする魔物など聞いたことないが……」

リーゼリット「……でも、どう見ても自然死とかじゃない。まるで何かに一瞬で干からびさせられたみたい」

テル「そんなことできる魔法、聞いたこともないよ……」

サーシャ「ねぇ、君……名前、教えてくれる?」

ローツインテールの小柄な少女→リーナ「……リーナ」

サーシャ「リーナちゃん、か。うん、覚えたよ」ニコッ

リーナ「……覚えなくていいのに」ボソッ

ガイ「リーナ。ひとりでこんな場所にいたのか?」

リーナ「……みんな、一緒にいた。でも……動かなくなった」

リーゼリット「……怖かったよね」ギュッ

リーナ「……怖くない。もう、慣れたから」

アインズ「……この場所に長居は危険だ。死体を放置しておくのも気が引ける。ひとまず、ミュージアに連れて行こう。この場所よりは安全なはずだ」

リーナ「わたし……ミュージアから来た……」

ガイ「奇遇だな。俺たちの目的地だ。送っていこう」

リーナ「……いいの?」

サーシャ「もちろん!ひとりで旅するなんて無理だよ」

テル「そうそう。魔導車なら少し狭いけど、乗れるよ!」

リーナ「……わかった」

⭐︎リーナと出会いました。
882 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 14:12:11.65 ID:LKBHylaIO
ー 夜

焚き火「」パチパチ

リーナ「……」

ガイ「寒くないか?」

リーナ「平気……」

サーシャ「でも、ずっと外にいたんでしょ?ほら、これ使って」

ブランケット「」フワッ

リーナ「……ブランケット?」

サーシャ「うん。干したばっかりだから、日向の匂いがするよ」ニコッ

リーナ「……ありがと」ボソッ

テル「子供の体温は奪われやすいんだから、油断しちゃダメだよー?ちゃんとごはんも食べた?」

リーナ「……食べてない」

ガイ「食欲がないのか?」

リーナ「……食べるの、苦手」

リーゼリット「無理に食べなくてもいいけど、スープくらいは飲みなよ。すごく美味しいから!」スッ

リーナ「……みんな、優しいね」

テル「まぁね!でもガイ君は口数少ないから、ちょっと怖いかも?」

ガイ「そんなに怖いか、俺?」

サーシャ「あー……子供の頃の私が見たら、多分泣いちゃうかも」

ガイ「……そうか……」

リーナ「……ふふっ」

ミュージアへの旅路 3日目
(安価が終了次第、ミュージアに到着します)

何かする?
安価下1~3
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 14:15:08.75 ID:9cHjuofT0
女性陣でリーナとおしゃべりする。
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 14:16:32.91 ID:5BFGvedN0
ガイ、女性陣の着替えを見てしまう
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 14:21:46.54 ID:ER+PUeGoO
ガイ
レーザー撃てるようになる
886 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 18:36:01.77 ID:uisfjaoJO
サーシャ「ガイ、鍛錬しにいくって言ってたけど……夜でもよく動けるよね」

テル「うんうん。私は夜になったらお酒飲んで寝たくなっちゃうもん」

リーゼリット「……ああ見えて、意外とストイックなんだよね」

アインズ「鍛錬を怠らぬのは良いことだがな」

リーナ「……みんな、ガイのこと好きなんだね」

サーシャ「えっ?え、うん……まぁ、好きっていうか、仲間だから!」アタフタ

テル「いやぁ〜でもわかる!あの背中とか声とか、ちょっと頼りになるもんね〜」ニヤニヤ

リーゼリット「テルさん、それってセクハラじゃない?」

テル「えー?褒めてるだけだよ〜!」

リーナ「……セクハラ?」

サーシャ「あっ、ううん!難しい言葉覚えなくていいからね!」

リーナ「……よくわかんない」

アインズ「まあ、その内わかる。今はわからなくていい」

リーナ「……ふぅん」

テル「ふふ、焚き火を囲んでこうやってのんびり話すのも旅の醍醐味だよねー」

リーゼリット「うん。旅の途中でも、こういう時間がないと息が詰まっちゃうからね」

サーシャ「うん……リーナちゃんも、少しは安心できた?」

リーナ「……わかんない。けど、あったかい気がする」

サーシャ「……そっか」ニコッ

⭐︎リーナと話しました。
887 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 18:36:29.82 ID:uisfjaoJO
ガイ「はっ!」サッ
魔導拳銃「」ドギュゥン‼︎

岩「」ガラ……

ガイ「……結構扱えるようになってきたな」

ガイ「リーゼのように遠距離からの攻撃は難しいが……中距離くらいならそれなりに当てられる」

ガイ「だが着弾点はバラバラだ……的が大きければ問題はないが……なにかいい方法はないだろうか」



クラウディア「あはははは!!!さっきまでの威勢はどうしたのですか!?」
周辺を灼くレーザー「」ビィィィィィィッ‼︎



ガイ「──レーザー、か。試してみるか」スッ
魔導拳銃「」ギュイイイイン

ガイ(イメージだ……一筋の貫く光のイメージで──これだ!)

魔導拳銃「」ビィィィィィィィッ‼︎

岩「」ジュツ‼︎

ガイ「……意外とできるものだな。だが、準備に時間がかかる上に、魔翌力の消耗も激しい……実戦には向かないな、コレ」

⭐︎ガイが魔導拳銃を使ってレーザーを撃てるようになりました。
888 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 18:36:56.90 ID:uisfjaoJO
焚き火「」パチ…パチ…

テル「……ふぁぁ〜、そろそろ寝よっかな〜。明日も早いしね」

リーゼリット「そうだね。服も煙の匂いがついちゃったし、着替えよっか」

サーシャ「うん。リーナちゃんも、寝る準備しよっか?」

リーナ「……うん」

アインズ「私は魔導車の中で寝る……なにかあったら呼んでくれ」

テル「じゃあ着替えはあっちのほうでしようか。ガイ君は鍛錬中でいないし……」

リーゼリット「うんうん。今のうちに──」



ーーテント内

サーシャ「リーナちゃん、この服ちょっと大きいけど……袖をまくれば着れるよ」

寝巻きリーナ「……ありがとう」

テル「ふふっ、なんか姉妹みたいだね〜」ヌギッ

リーゼリット「似合ってるよ。リーナちゃん、かわいい」

リーナ「……///」



ガイ「さて、流石にもうみんな寝てるよな……テントの中に毛布を忘れたから起こさないように取って出るか──」

テント「」パサッ

ガイ「……ん?」

下着姿テル「へっ?ガ、ガイ君?」

下着姿サーシャ「きゃああああああっ!?///」バッ

下着姿リーゼリット「ちょっ、ガイ!!!いつまで見てるの!!!早く出てってよ!!!」バッ

ガイ「えっ、あ、いや、待て!これは違──」

鍋「」パッコーン‼︎
ガイ「ぐはぁっ!?」
ガイ(白、ピンク、黒……か……)

リーナ「……ふぁぁ……うるさい……」



ガイ「……ぐ……完全に誤解だ……毛布を取ろうとしただけなのに……」ボロッ

ガイ「もう……この際、魔導車で寝よう……」スッ

裸アインズ「ん……どうした、ガイ。一緒に寝たいのか?」

ガイ「……勘弁してくれ」

⭐︎ガイは一睡もできませんでした。
889 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 18:37:46.21 ID:uisfjaoJO
ーーデロデロ都市ミュージア

シンノタダシイセカイ……シンノタダシイセカイ……

クロシュヴィアの像「」デン‼︎

デロデロ教徒「全てが一つになることでこそ、皆が救われるのです」

信徒達「おお……それこそが導師クロシュヴィア様の教え──」

ガイ「……ここが、ミュージアか」

アインズ「聞いていたとおり宗教色が強いな……そこらで見かける禍々しい絵は一体なんだ?」

テル「なんでも、あるスライムが描いた世界の理想系らしいよ?見てもよくわからないんだけどね」

サーシャ「リーナちゃん、ここまでで大丈夫?」

リーナ「うん……あとは一人で帰れる。ご飯、おいしかった」

サーシャ「ふふっ……どういたしまして」

リーゼリット「気をつけてね。街の中でも、最近は物騒な話を聞くから」

リーナ「……うん」

テル「ほんとはもう少し一緒にいたいけどね〜。でも、リーナちゃんの家族や仲間が待ってるもんね〜……お姉さん寂しいよ」

リーナ「……仲間なんていない」ボソッ

サーシャ「え?」

リーナ「ううん……なんでもない。ありがとう、みんな」ペコリ

ガイ「……気をつけろ。何かあったら、逃げることを最優先にしろ」

リーナ「……ガイも、気をつけてね」ヒラヒラ

⭐︎リーナと別れました。
890 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 18:38:44.79 ID:uisfjaoJO
ーー宿泊所 絵空の家

イケメンゴーレム「イラッシャイマセ!オトマリハ5名様デヨロシイデスカ!?」ドン!

テル「まだこのゴーレム使ってるんだ……はいはい、5名様ですよ。だからささっと案内してー」

イケメンゴーレム「カシコマリマシタ!オ部屋ヘゴ案内シマス!」ズンズン



ーー絵空の家 客室

なんかよくわからない抽象画「」
なんかよくわからない小さな彫像「」
やたらかわいくデフォルメされたアイドルのフィギュア「」

サーシャ「外とはまた違った……この可愛いフィギュアは一体?」

テル「ああ、最近はアイドルもてっきり見なくなっちゃったもんね……意外とみんな、適性あるんじゃない?」

アインズ「あいどる?というのは一体何をするんだ?」

テル「お客さんの前で、可愛い衣装を着て歌ったり踊ったりするんだよ。私も昔は憧れてたなー」

リーゼリット「へー、そういったのがあったんですね……」

テル「まあ、今は見ての通り影も形もないんだけどね。じゃあ私はちょっと知り合いの所に顔出してくるから、砂漠越えの準備は悪いけどお願い!」

サーシャ「はい、わかりました!」

現在はデロデロ都市ミュージアです。(1日目)

何をする?
安価下1〜3
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 18:40:14.25 ID:ALyYGgQhO
お風呂に入る
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 18:40:50.91 ID:TaaluB0go
テルを尾行
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/26(日) 18:44:36.24 ID:2vYlq42XO
取り敢えずデロデロしてみる
894 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 23:55:36.17 ID:XQmbPDzcO
ーーデロデロ都市ミュージア 大通り

ワイワイガヤガヤ

サーシャ「──よし、これで余程のことがない限りはテラヌス・ウルスに辿り着けるね!」

リーゼリット「うへぇ……荷物が多くなるのは仕方ないにしても、宿屋とお店の往復は結構応えたなぁ……お風呂入りたい……」

アインズ「フッ、狩人の娘があの程度でへばるとはな……」

リーゼリット「それとこれとは話が別でしょ〜?」

サーシャ「ふふっ……二人ともお疲れ様。ちょっとこの辺りで休憩しようか?」

リーゼリット「賛成……アインズは?」

アインズ「ああ……小腹も空いたしな。丁度いい頃合いだろう」

リーゼリット「えっ、まだ食べるの……?」

デロデロ信徒「そこの旅の御三方……よければ教義を聞いていってくださいませんか?」ヌッ

サーシャ「あっ、ごめんなさい。あんまり興味なくて──」

デロデロ信徒「教義を聞けばあなたの考えも変わります。お金もとりませんので、是非とも」ズイッ

サーシャ「わっ……え、えーと……」

アインズ「興味がないと言っているだろう、失せろ」ギロッ

デロデロ信徒「うっ……で、ですが聞く価値はあります!もしお気に召さなければ途中で帰ってもらっても結構ですので、何卒……!」

リーゼリット(あのプレッシャーで引き下がらないの!?す、すご……)

サーシャ「……私、行ってみようかな」

アインズ「聞く必要はないぞ、サーシャ。金はとらないと言っているが、アレコレ言って結局は毟り取る気だ。行くだけ時間の無駄になる」

リーゼリット「まあまあ、アインズ……途中で帰ってもいいなら、すぐ引き返せばいいじゃん?今は他にすることもないし、一緒に行かない?」

アインズ「リーゼ、無用な関わりは避けろと言っている。ああいう輩は、一度話を聞いたら最後まで引きずるぞ」

リーゼリット「だ、大丈夫だって!ちょっと興味あるだけ。どんな話してるのか気になるし……」

サーシャ「うん、わたしも少しだけ。この宗教の話はよく耳にするし……何か掴めるかも」

アインズ「……情報収集の一環としてなら、止めはせん。ただし、何かあればすぐ引き上げるぞ。私が睨みを利かせておく」

リーゼリット「うん、それなら安心だね。案内してもらえる?」

デロデロ信徒「わぁ……!では、こちらへどうぞ。導師クロシュヴィア様の像の前で、真実の一端をお見せします」ニコ

895 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 23:56:08.52 ID:XQmbPDzcO
導師リュアン「──導師クロシュヴィア様が、かつて願われた真の正しい世界……それは、いまや私たちが受け継ぎ、完成させる時なのです」

導師リュアン「十年前、クロシュヴィア様はこの地に降り立ち、私達を真の正しい世界へ導くと約束されました……!それは滅びではないのです!痛みも、渇きも、涙も、すべてを等しく混ぜ合わせる、真なる救いの融解なのです!」

信徒たち「シンノタダシイセカイ!シンノタダシイセカイ!!」

導師リュアン「ですが、今の世界にはまだ濁りがある。愚かな者たちは互いを貶め、奪い合い、己の存在を主張しています。そんなものは、不要です……真の正しさの前では、個など塵に等しい!」

信徒達「そうだそうだ!!!」

導師リュアン「クロシュヴィア様の遺した教えは、今も私の胸に息づいています。彼女は言いました──誰ひとり取りこぼさず、全員で救われよう、と!」

信徒「導師リュアン万歳!」

導師リュアン「私など、ただの器にすぎません……ですが、導師クロシュヴィア様の御言葉は今もこの身に刻まれているのです。混ざり合うことを恐れず、拒まず、すべてをひとつに──その御心こそ、我らが祈りの核!」

信徒たち「おおおおっ……!!」
信徒たち「クロシュヴィア様の導きは生きている!!」

導師リュアン「かつて、我らの信仰は異端と呼ばれ、嘲られました。だが十年を経て……見よ!この街は再びデロデロの理を受け入れようとしています!かつて芸術で飾られたこの地が、今は真の美──融解の美を取り戻そうとしているのです!」

信徒たち「シンノタダシイセカイ!シンノタダシイセカイ!!」

導師リュアン「私たちの導きは、戦いではありません。流すこと──すべてを溶かして受け入れることです。個を捨て、名を捨て、形を捨て……それこそが、救いなのです!」

信徒たち「」ワアアアアアア



サーシャ「……聞いてたけどよくわからなかったね」

アインズ「ああ。理屈を語っているようで、実際には形のない幻想を信じているだけだ」

リーゼリット「みんなで混ざって救われようって……なんか気味悪かったよ。あれ、本気で言ってるんだよね?」

テル「しかも声のトーンがやけに落ち着いてるのが逆に怖いっていうか……まるで洗脳みたい」

サーシャ「……でも、なんか……あの人、悲しそうだった。信じてるっていうより、すがってる感じ」

アインズ「すがる先を間違えた哀れな者、ということだ。ああいう信仰は感染する……関わらぬうちに離れるぞ」

リーゼリット「ここにいると息が詰まりそうだしね……」

サーシャ「うん。行こっか……」

⭐︎デロデロ教の教義を聞きました。
896 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 23:57:01.11 ID:XQmbPDzcO
サーシャ「……なんか、すごく疲れたね」

リーゼリット「休憩のはずだったんだけどね……」

アインズ「なら、気分転換をしないか?あそこに大浴場があるみたいだ」



ーー大浴場

カポーン……

リーゼリット「ふぅ……やっぱりいいねぇ、癒されるよ……」

サーシャ「うん……スライムもよく入ってるみたいだから、お湯がトロトロしててなんだか面白いね」

一般スライム達「」デロデロ

アインズ「フッ、愛らしいな……」

リーゼリット「えっ、アインズってスライム好きだったの?」

アインズ「流石にテル程ではないがな……敵じゃないときは見ていて心が癒される」

サーシャ「たしかに……意外とかわいいかも。ほら、あの子なんて湯船の縁でぷにぷにしてるし」

リーゼリット「ほんとだ、なんか気持ちよさそうにしてる〜。あっ、こっちの子なんて泡で遊んでるよ!」

一般スライム「」モニョモニョ

アインズ「彼らは形を持たず、ただあるがままに生きる……見ていると、こちらまで余計な力が抜けるな」

リーゼリット「うん……戦いとか世界樹のこととか、いろんなこと考えすぎてたのかも」

サーシャ「……そうだね。少しくらい、こうしてぼーっとしててもいいよね」

アインズ「休息もまた、重要だ。焦る必要はない」

リーゼリット「ふふっ、アインズにそう言われると安心するね」

サーシャ「次の国も、こんなふうに平和な時間が少しでもあったらいいな」

アインズ「……ああ。だが、そのためにも、我々は歩みを止めるわけにはいかぬ」

リーゼリット「そうだね……明日からまた頑張ろっか」

カポーン……

⭐︎三人で入浴しました!
897 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 23:58:47.67 ID:XQmbPDzcO
ーーデロデロ都市ミュージア

テル「〜♪」スタスタ

ガイ(テルの奴……一体、誰に会う気なんだ?この前のこともある……悪いが少しつけさせてもらうぞ)コソコソ



ーーデロデロ都市ミュージア 大通り

テル「君かわいいね!ねね、お金あげるからさ!ちょっと触らせてよ、お願い!!!」ハァハァ

一般スライム「」モニョニョ⁉︎

ガイ(何をしているんだ、あいつは……)



ーーミュージア郊外 人形の館

パペットマスター「彼は今日は訪ねてきていないよ」

テル「えー、どこいるんだろう……宿屋にもいないっぽいしなー……」

ガイ(……とくに集合場所とかは決めていないのか)



ーー工芸店

店主「」ヤレヤレ

テル「」ガックシ



ーー旧冒険者ギルド現デロデロ教集会所

デロデロ信徒「いえ、見かけておりませんね」

テル「そっかー、ありがと!」バッ

ガイ(まずい、見失なう──!)



ーー絵空の家 玄関前

ガイ(結局、ここに戻ってきてしまったな……テルは誰かに会いに行っていたようだが……まさか、この宿の関係者か?)

白髪の美人「おや、こんな所でどうされました?」

ガイ「──」バッ
短剣「」シャキンッ

白髪の美人「わっ!?ちょ、ちょっと待ってください!私に敵意はありませんよ!」

ガイ「……誰だ?」

白髪の美人→レーティア「落ち着いてください!私はこの宿の管理人、レーティア・フォン・ロスチャイルドと申します!」

ガイ「レーティア……それじゃあ、お前がこの街の顔役か」

レーティア「望んでそうなったわけではありませんがね……この街に長くいるうちに、気づけば代表のような扱いを受けてしまって。おかげで、毎日誰かの相談ごとばかりです」

テル「──あーっ!!レーティア兄さん!!」タッタッタッ

レーティア「……その声は、テル?来ていたんですね!」

テル「やっと会えた!もー探したんだよ、兄さん──ってガイ君!?何してるの!?」

ガイ「……勘違いだ。怪しい気配がしたから身構えただけだ」

レーティア「ふふ、随分と慎重な方ですね。テルの仲間なら納得です」

テル「ごめんごめん!兄さん、この人がガイ君。今一緒に旅してる仲間なんだ!」

レーティア「なるほど、あなたが……テルが手紙で話していた通りだ」

ガイ「……手紙?」

テル「あっ、それは内緒のやつ!ちょっと個人的な相談してただけ!」アセアセ

レーティア「立ち話もなんですし、中で話しましょう。お茶もお出ししますよ」

898 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/26(日) 23:59:46.60 ID:XQmbPDzcO
レーティア「それで、テル。私に話したいこととはなんですか?」

テル「兄さんは……ユーシリアでの、クラウディアのことは知ってる?」

レーティア「ええ、知っています。なんとも、悲しい結末でしたね」

テル「……やっぱり、知ってたんだ」

レーティア「彼女は、私の遠縁にあたる女性です。ですが……もはや家族と呼べるような関係ではありませんでした」

レーティア「彼女はロスチャイルドの中でも特に強い血を受け継いでいました。だからこそ、彼女は支配欲と理想に囚われてしまった。完璧でなければ存在する価値がない──あの家の呪いそのものです」

テル「止めようとはしたんだよね?」

レーティア「ええ。けれど……届かなかった。彼女にとって私は一族の裏切り者でしたから。『無能が何を知る』と、笑っていたあの瞳を、今も覚えています」

ガイ「……彼女は、俺が倒した」

レーティア「……そう、ですか」

レーティア「ありがとう、ガイさん。あなたが止めてくれたのなら、それが彼女にとっての救いだったのかもしれません。クラウディアは……止まることができない人間でしたから」

テル「兄さん……」

レーティア「テル。君があの家を出た日のこと、覚えていますか?」

テル「うん。兄さんが、逃げてもいいって言ってくれたから、外の世界に出られた」

レーティア「君は正しかった。あの家に残れば、君もクラウディアのようになっていたでしょう。ロスチャイルドの血は才能を与える代わりに人の心を削る」

ガイ「……やはり、テルもその一族の一員なのか」

レーティア「ええ。もっとも純粋な血族ではなく、造られた系譜ですがね」

ガイ「造られた……?」

テル「うん。私、本当の意味ではロスチャイルドの血を引いてないの。でも、彼らの理想の形として造られた存在の一つ……らしいんだ」

レーティア「君のような子が、当時いったいどれほど作られ、捨てられたか……想像もしたくありません」

レーティア「……ガイさん、クラウディアを倒したあなたにお願いがあります」

ガイ「……なんだ」
899 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/27(月) 00:00:16.49 ID:gkuCNxfeO
レーティア「ロスチャイルドの一族は実験で産まれた者によって滅びました。残っているのは私とテル、そしてセーレフェリア、テルグレース」

レーティア「どちらもロスチャイルドの究極の成果物です。理想と暴力をそれぞれ体現した存在──放置すれば大きな被害を生みます」

レーティア「お願いです、ガイさん。彼女らが人を傷つけるようなら……あなたの手で止めてください」

テル「兄さん、それは──!」

レーティア「テル。君は優しすぎる。君が手を下せば、きっと心が壊れる。だからこそ……外の者に託すしかないんです」

ガイ「……[ピーーー]前提で話すな。話が通じるなら、それで済む話だ」

レーティア「もちろん。それが叶うなら、それが一番です。ですが……テルグレースはもう人ではない。そしてセーレフェリアは自分以外の他者を見下ろしている」

テル「そんな……二人とも、昔は優しかったのに……」

レーティア「優しさは、あの家にとって欠陥でした。削ぎ落とされた結果が、今の彼女たちです」

ガイ「……会ったら、判断する。敵ならば倒す。味方なら、救う──それでいいな?」

レーティア「……はい。それで構いません。
この呪われた血の果てを、あなたに託します」

テル「兄さん……」

レーティア「……どうか、見届けてください。あの家が生んだ罪の、終わりを」

ガイ「……」

⭐︎ロスチャイルドの一族について知りました。
900 : ◆sIVlz2/mNs :2025/10/27(月) 00:08:02.32 ID:gkuCNxfeO
ーー絵空の家 客室

ガイ(世界めくれ……世界樹の光の残滓に、ロスチャイルドの一族……)

ガイ(抱え込む問題が多い気がするが……どれも放ってはおけない)

ガイ(……だが、立ち止まっていても仕方ない。今日の行動を終えたら……ミュージアを出よう)

現在はデロデロ都市ミュージアです。(2日目)

何かする?
安価下1〜3

なお、本日の更新はここまでです。次回はおそらく土曜日になるかと思います。それでは、また。
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/27(月) 00:58:30.77 ID:9NTiOGWz0
慰霊碑を見つける
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/27(月) 01:01:47.51 ID:R79+y4Amo
取り敢えずテルを慰める
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/10/27(月) 01:44:08.94 ID:HRReME9AO
ミュージアで買い物をする
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/10/27(月) 01:52:09.95 ID:fqIlQ0CT0
創価学会に入ろう!
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