【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part8

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766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/05/30(土) 22:44:59.74 ID:LzQ8h+YfO
767 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/05/31(日) 00:25:38.59 ID:Qi20GH6y0
―レイルの夢
 殺風景な暗い部屋


 闇を映す窓「」

 揺れる安楽椅子「」ユラユラ

安楽椅子に座って呆けるレイル「」ボー

 ガチャッ

夢のザイル「レイル。飯を持って来てやったぞ」スタスタ

レイル「……置いといて」

夢のザイル「オレがいつまでも飯を持ってくると思っているか?」

レイル「……思ってない」

夢のザイル「そうだ。現実のオレは、とうの昔に貴様を見放した。多くを救える力を持ちながら、全てを諦めて何もせず傍観者を気取る貴様の態度に心底失望してな」

レイル「……うるさいな」

夢のザイル「飯はここに置いていく。お前の飯の為にオレが殺した命、味わって貪れ」スッ

 ニンゲンのニク「」ゴトン

 スタスタ ガチャッ バタン

レイル「……」


夢のメアリー「食べないのですか」ヌッ

レイル「……メアリー」

夢のメアリー「たった一人の弟さんが、あなたの為に狩って来た命ですよ。食べないのは、失礼ではないですか」

レイル「……」

夢のメアリー「現実のあなたに、愛してくれる弟などもうおりませんものね」

レイル「……」

夢のメアリー「でも当然でしょう。他ならぬあなた自身が、誰も愛さなかった。全てを諦めて、自堕落に命を繋ぐこと以外、何もしなかった。その結果が、今のあなたです。敬虔なデロデロ信徒を騙して貢がせる生活は、楽ですか? 幸せですか?」

レイル「………」

夢のメアリー「私は、あなたのような穀潰しをデロデロの徒と認めません。あなたは、私たちのデロデロ教を蝕む癌細胞です」

レイル「違う……私、は……!」バッ

 空を切るレイルの手「」スカッ

レイル「………」


夢のクロシュヴィア「……ザイルちゃんも……メアリーちゃんも……すごく、厳しいね……」

レイル「……クロシュヴィア……」

夢のクロシュヴィア「わたしは……レイルちゃんのこと、邪魔だなんて……思ってないよ……?」

レイル「……」

夢のクロシュヴィア「みんなの、問題は……デロデロになっちゃえば、全部解決だもん」

レイル「……うん」

夢のクロシュヴィア「だから……待っててね……。きっと……わたしが、全部救ってあげるから……」

レイル「クロシュヴィア……! 私……私にも、何か……!」

夢のクロシュヴィア「……大丈夫。レイルちゃんは、ここでのんびりしててね……。ずーっと、永遠に……ダラダラ……してていいからね……」

レイル「………っ!!」
768 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/05/31(日) 00:26:54.73 ID:Qi20GH6y0
レイル「……」

レイル「………はは……」

レイル「全部……自業自得じゃんね……」

レイル「………」

レイル「……もう、いいや……」

レイル「…………ダラダラ……してれば……」


白金のスライム「!」モニョッ


レイル「あ……。え……?」


 モニョモニョ…ポン!


白金髪の少女「お義姉さん……。苦しいの……?」

レイル「……リー、リア……? あなた……もうずっと昔に、死んだはずじゃ……」

白金髪の少女→リーリア「うん。でも……死は、終わりじゃないの」

レイル「え……?」

リーリア「死んだ命は……星を巡って、次の命になる……。そして、わたしは……ちょっとだけ、特別だった……」

レイル「……?」

リーリア「お義姉さん……心を、わたしに預けて……。そうしたら……もうそれ以上、苦しまない……。それ以上、かなしまない……」

レイル「……」

リーリア「大丈夫……。全部、わたしが―――……」


 トプン―


スライムクロシュ「!?」モニョッ!?


リーリア「わ……!?」

レイル「えっ……? 今度は……クロシュ?」
769 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/05/31(日) 00:29:32.74 ID:Qi20GH6y0
スライムクロシュ「……!!?」モニャニャ

リーリア「クロシュちゃん……初めまして」

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「リリア……ちゃん?」

リーリア「えへへ……似てるかなあ?」

クロシュ「え、えっと……?」

リーリア「クロシュちゃんが来ちゃったから……今日は、出直す……。お義姉さん、まだあんまり乗り気じゃないみたいだし……」

レイル「……」


リーリア「クロシュちゃん……リリアちゃんのこと、あんまり、怖がらないであげてね……」

クロシュ「ほえ……?」

リーリア「リリアちゃん……ずっと、一生懸命、がんばってるだけ……。ほんとは、みんなとおんなじ……普通の女の子なの……」

クロシュ「うん」

リーリア「ふふ、ありがと……。それじゃ、またね」フリフリ

 トプン―

クロシュ「……」


レイル「……ええと……あれ? これって……夢、なの……? 現実……?」

クロシュ「あ、えっと……」


 トプン―


黒ローブのサキュバス「……」ストッ


レイル「あ、総統庁の偉いエルダーサキュバスの……クリュナーちゃん」

黒ローブのサキュバス→クリュナー「……普通の民ならともかく……あなた方の場合は、問題ですね……」

クロシュ「……?」

クリュナー「……というわけで……今夜見た夢は、忘れてください」フォン―

レイル「ああ……てことは……やっぱりこれって――」

 パタッ

眠ったレイル「」zzz


クロシュ「んわわ……!?」モニャニャ


クリュナー「リリア様が一目置いている、スライムのクロシュさん……。あなたもレイル様と同様、今夜見た夢を忘れて頂きますが……よろしいですね……?」

クロシュ「え、えと……! リーリアちゃんって――」

クリュナー「さあ、良い子はおねんねしましょう……。目を閉じて……全てを忘れて……」


――――――

―――


770 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/05/31(日) 00:30:32.37 ID:Qi20GH6y0
―朝
 宿泊所

 チュンチュン

クロシュ瓶「!」モニョッ!


妖精「おはよ、クロシュ。昨日はぐっすりだったね」

聖女「とても気持ちよさそうに眠ってました。良い夢を見られましたか?」

クロシュ瓶「……?」モニョニョ

 ☆夢を見たような気がしましたが内容を忘れました

 ◇
771 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/05/31(日) 00:30:59.83 ID:Qi20GH6y0
というわけで本日はここまで。次回は滞在4日目編からとなります

博物館に行ってみたり、治療院の手伝いをしたり、夢を見たりして少しづつ情報を集めるクロシュ一行。
そして暗い夢の中で出会ったのは、リリアに似た白金の髪の少女だった。
リーリアという国と同じ名前の少女は、何者なのか。なぜリリアと同じ白金の髪を持ち、レイルを義姉と呼び、民を救おうとするのか。
全てを忘れしあかちゃんスライムには、しばし二度寝に微睡む――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いします
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/05/31(日) 00:43:52.05 ID:k+ql/holo

幸せな夢は見ない
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/05/31(日) 01:09:04.63 ID:zUdaSCBco
おつ
アルツ氏の良くない所(合理主義)が出てる気がする…
夢の中は相手さんの方が一枚上手っぽいし現実で動くのが良さげかな
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/05/31(日) 08:03:42.41 ID:DsZf4EcNO
姉弟仲悪そうなザイル氏
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