【予定は未定】ライラ「……これは?」千早「ざんてい、ね」

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1 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 18:58:39.60 ID:9qG6TTpeo
・アイマス×モバマス
・ヤマ、オチ特になし
・口調その他、違和感にご注意ください

↓なお前回
予定は未定】千早「おめでとう」 ライラ「えへへー」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1669295586/

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2 : ◆Hnf2jpSB.k [sage]:2026/02/25(水) 18:59:56.09 ID:9qG6TTpeo

千早「みなさんこんばんは、如月千早です」

ライラ「ライラさんでございますよー」

千早「……さて」

ライラ「はいです?」

千早「本当に、本っ当に、本っっっっ当に! お久しぶりです」

ライラ「えーと、三年とちょっとぶり、でございますですねー」

千早「私、いつの間にか終わってしまっていたのかも、って思っていたもの」

ライラ「あー、実はライラさんもでございます」

千早「……スタッフの皆さんも頷かないでください」

ライラ「えへへー、終わっていなくて良かったですねー」

千早「本当にね」
3 : ◆Hnf2jpSB.k [sage]:2026/02/25(水) 19:00:43.55 ID:9qG6TTpeo

ライラ「ところで千早さん」

千早「何かしら」

ライラ「皆さんはこの番組、覚えていらっしゃるのでしょうか?」

千早「…………」

ライラ「とてもとてもお久しぶりですので、心配でございますです」

千早「……正直、自信はないわね」

ライラ「おー……」

千早「ま、まぁ、大丈夫じゃないかしら」

千早「もし忘れられていたとしても、また覚えてもらえば良いじゃない」

ライラ「おー! とてもステキなお考えなのです」
4 : ◆Hnf2jpSB.k [sage]:2026/02/25(水) 19:01:11.95 ID:9qG6TTpeo

千早「ふふっ」

ライラ「どうしましたですか?」

千早「いえね、いつもと逆だなぁ、って」

ライラ「逆でございます?」

千早「いつもなら、私が不安をこぼして、励まされる側だから」

ライラ「ほえ?」

千早「まぁ、ライラさんなら自覚はないわよね」

ライラ「んー、よく分かりませんですよ」

千早「それならそれで、良いんじゃないかしら」

千早「それがライラさんらしさだと思うし」

ライラ「そういうものでございますか」

千早「それじゃあ、三年と少しぶりのタイトルコール、行きましょうか」

ライラ「はいですよ!」

千早「如月千早と」

ライラ「ライラさんの」

「「予定は未定」」

ライラ「はじまりでございますよー」
5 : ◆Hnf2jpSB.k [sage]:2026/02/25(水) 19:01:40.52 ID:9qG6TTpeo

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千早「……車で移動とか、前代未聞なのだけれど」

ライラ「サプライズですねー」

千早「せめて説明くらいは欲しいのだけど」

ライラ「どこへ行くのでしょうか」

千早「さあ……聞いても教えてくれないでしょうしね」

ライラ「ふふー、楽しみですねー」

千早「……本当に、ライラさんって前向きよね」

ライラ「そうでございますか?」

千早「楽しいことを見つけるのが上手いというか」

ライラ「あー、それは大得意でございますねー」

千早「私にはそういうの、なかなか難しいから」

千早「写真を撮るようになって、痛感しているわ」
6 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:02:21.39 ID:9qG6TTpeo

ライラ「千早さんは大丈夫でございますよ」

千早「え?」

ライラ「千早さんは、ライラさんが気づけないたくさん事を教えてくれますです」

ライラ「だから、千早さんは大丈夫なのです」

千早「ふふっ、ありがとうライラさん」

千早「ところでライラさん」

ライラ「はいです?」

千早「今日のゲストのこととか、聞いているかしら」

ライラ「いえ、ご存じありませんですねー」

千早「そう、ライラさんもなのね」

ライラ「目的地でお待ちなのでしょうか」

千早「まあ、そう考えるのが妥当かしらね」

ライラ「誰がいらっしゃるか、楽しみでございますねー」

千早「ええ、そうね」

千早「(そんな素直な展開ではないかもしれないけれど)」
7 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:04:06.91 ID:9qG6TTpeo

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ライラ「おー、懐かしいでございますねー」

千早「……ええ、そうね」

ライラ「どうかしましたですか?」

千早「目的地が、この番組で最初に来た商店街だったなんて、ってね」

ライラ「はいです。ステキなサプライズでございます」

千早「ゲストも……いないみたいね」

ライラ「ふふー、本当に懐かしい雰囲気でございます」

千早「まあ、どこかで待っているのかもしれないし、とりあえず行きましょうか」

ライラ「ふふー、れっつごーでございますねー」

千早「(いかにもな演出だけど、そういうことなのかしら)」
8 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:04:46.48 ID:9qG6TTpeo

ライラ「おー、女将さんお久しぶりでございますねー」

――おや、千早ちゃんにライラちゃんじゃないか

千早「こんにちは、女将さん」

――二人揃ってって事は、例の番組かい?

ライラ「覚えていらっしゃるのですか?」

――そりゃそうさ。あれ以来お客さんも増えたしね

千早「ふふ、ありがたいことです」

ライラ「えへへー、嬉しいでございますねー」

――千早ちゃんは常連だし、ライラちゃんも結構来てくれるしね

千早「ライラさんも?」

ライラ「はいですよ。最近は少し良いお肉も買えますです」

千早「ふふ、頑張っているものね」
9 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:05:21.59 ID:9qG6TTpeo

――それじゃ、そんな二人に差し入れだよ

ライラ「おー、メンチカツでございます」

千早「そんな、申し訳ないです」

――いいんだよ、二人が食べれば次の日は倍売れるんだから

ライラ「そうなのですか?」

――この商店街、二人のファンであふれてるからね

千早「有り難いですけど、ちょっと気恥ずかしいですね」

ライラ「千早さん、嬉しそうでございますよ?」

千早「え、ええ。その通りなのだけれど」

――ってことだから、気にせずホラ

千早「ありがとうございます」

ライラ「ふふー、おいしいでございますねー」

千早「え、もう食べてるの!?」

ライラ「えへへー」

――相変わらずいい食べっぷりだねぇ

千早「そ、それじゃあ私も」

ライラ「二人で食べると幸せ二倍でございますねー」

千早「ふふっ、本当にそうね」
10 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:05:53.70 ID:9qG6TTpeo

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ライラ「千早さん、少し寄り道よろしいですか?」

千早「ええ、構わないけれど」

ライラ「では、少しお待ちくださいですー」

千早「え、あの……説明は…………」

千早「って、この喫茶店、前回取材できなかった……」

千早「ふふっ、ここで買ったアイスのお陰で、少し打ち解けられたのよね」
11 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:06:27.70 ID:9qG6TTpeo

ライラ「お待たせしましたですよー」

千早「いえ、それほど待ってはいないけれど」

千早「それで、寄り道ってどこへ?」

ライラ「ふふー、マスターの隠れ家でございます」

千早「隠れ家? マスターの??」

ライラ「それではご案内いたしますですねー」

千早「え、ちょっと、説明……」

ライラ「この脇道に入りましてー」

千早「あの、ここ入って良いの? 随分狭いけれど」

ライラ「奥の扉を開けますとー」

千早「え、鍵かかってない? 本当に良いの?」

ライラ「到着でございまーす」
12 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:07:00.39 ID:9qG6TTpeo

千早「……ねえ、ライラさん」

ライラ「はいです」

千早「そろそろ、説明をお願いしても良いかしら」

ライラ「おー……」

千早「いえ、怒っているわけではなくてね」

ライラ「あー、大丈夫でございます。ライラさんが少し突然すぎましたです」

ライラ「こちらは、喫茶店のマスターの秘密基地なのでございます」

千早「鍵がかかっていたみたいだけれど」

ライラ「マスターが良いといった人だけ、貸してくれるのですよ」

千早「……」

ライラ「どうかしましたですか?」

千早「いえ、なんで知っているのかとか、どうして許可がもらえるのかとか」

千早「色々あるにはあるのだけれど、まあ、ライラさんだものね」

ライラ「ほえ?」

千早「ふふっ、何でもないの。さ、入りましょうか」

ライラ「はいですよー」
13 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:07:32.14 ID:9qG6TTpeo

千早「へぇ、喫茶店の裏にこんな素敵なお庭が」

ライラ「ベンチはマスターのお手製だそうでございますよ」

千早「へ?」

ライラ「日曜日のマスターは大工さんなのです」

千早「……ああ、日曜大工ね。それにしてもすごいわ」

ライラ「ここでのんびり休憩するのがマスターの楽しみなのだそうですよ」

千早「ふふ、思い浮かべるだけで絵になるわね」

ライラ「では、差し入れのココアを飲みながら、ライラさんたちも休憩でございます」

千早「あら、ありがとう。マスターにもお礼を言っておかなきゃ」

ライラ「えへへー」

千早「……ふぅ、甘くて、あたたかくて、ホッとする味」

ライラ「おいしいですねー」
14 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:08:19.08 ID:9qG6TTpeo

千早「そういえばライラさん、最近忙しくしているみたいね」

ライラ「はいです。お陰様でございますです」

千早「お陰で二人のスケジュールが合わなくなってしまっているけれど」

ライラ「三年は長かったでございますねー」

千早「その気になればどうとでもなったでしょうに」

千早「偶然を待ったりなんかするから、こんなことに……」

千早「番組のコンセプトだとか何とか、こだわるところが違うんじゃないかしら」

ライラ「千早さん?」

千早「ああ、ごめんなさい。ちょっと愚痴が」

ライラ「ふふー、休憩中ですから大丈夫でございますよ」

千早「ふふっ、ありがとう」

ライラ「肩の力を抜く時間、大切でございますからねー」

千早「ライラさんはこんな時間は……意識しないでも取っているわね、ライラさんだもの」

ライラ「ふふー、ライラさんは楽しいを見つける達人さんでございますから」

千早「本当に。私も見習わないとね」
15 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:08:59.79 ID:9qG6TTpeo

ライラ「ライラさん、千早さんにお伝えしたいことがあるのですが」

千早「うん、どうかしたかしら」

ライラ「千早さんの武道館公演、拝見いたしましたです」

千早「……え、来てくれていたの?」

ライラ「はいです。プロデューサー殿が関係者の席を用意してくださいました」

千早「それなら、楽屋にも来てくれれば良かったのに」

ライラ「あー……」

千早「ライラさん?」

ライラ「千早さんのステージは、とても、とてもすごかったのでございます」

ライラ「ライラさんは、心の奥の、ずーーっと奥の方から震えました」

千早「ふふ、ありがとう。そんな風に言ってもらえて光栄だわ」

ライラ「ライラさんにとって千早さんは、憧れで、目標でございます」

ライラ「ですがまだまだ、とても、とっても遠いことが分かってしまったのです」

ライラ「それが悔しくて、ご挨拶には行けませんでしたです」

千早「ライラさん……」
16 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:09:35.32 ID:9qG6TTpeo

ライラ「ですのでライラさん、もっともっと頑張りますです」

ライラ「千早さんと一緒の舞台に立つときは、ちゃんと並んでいないとダメでございますから」

千早「なんだか誇らしいわね」

千早「……あ、嫌みとかではなくてね?」

千早「私にとってライラさんは、あたたかくて優しい、春の日だまりみたいな人だから」

千早「……まあ、たまに春の嵐に巻き込まれるのはご愛嬌だけれど」

ライラ「おー……」

千早「そんなライラさんから、さっきみたいな真剣な表情を引き出せたと思うと、ね」

ライラ「そんな顔してましたですか?」

千早「ええ。譲れないプライドがある、アイドルの顔」

千早「とても格好良いなって、そう思ったわ」

ライラ「おー、照れますですねー」
17 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:10:06.01 ID:9qG6TTpeo

千早「でも、そんなに前を歩いている感じでもないのよね」

ライラ「ほえ?」

千早「私も、ライラさんのライブは見に行ったの」

ライラ「そうだったのでございますか?」

千早「ええ。顔を出すのは気恥ずかしくて、こっそりと、だったけれど」

千早「会場が一つになって盛り上がって、こちらまで力をもらえる楽しいライブだったわ」

ライラ「おー、ありがとうございますですよ」

千早「ライラさんは、どっちのステージが優れていると思う?」

ライラ「…………難しいですねー」

千早「そうよね。比べられるものじゃないもの」
18 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:10:34.84 ID:9qG6TTpeo

ライラ「どういうことでございますか?」

千早「一番大事なのは、来てくれた人たちが満足できたかどうか」

千早「その意味で、私たちのステージの間に優劣はないと思わない?」

ライラ「それはそうでございますが……」

千早「後は、自分が納得できるまで頑張るしかない、か」

ライラ「はいです。ライラさんは頑張るのです」

千早「さて、随分寄り道が長くなってしまったわね」

ライラ「おー、ホントでございます」

千早「そろそろ、次の場所に向かいましょう?」

ライラ「どちらへ行かれるのですか?」

千早「二人の舞台の話が出たのだもの。あそこに行きましょうよ」

ライラ「ふふー、楽しみでございます」
19 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:11:12.54 ID:9qG6TTpeo

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ライラ「それでは、CD屋さんに向けてしゅっぱーつ」

千早「そういえば私、あそこでライラさんのソロCD買ったのよ」

ライラ「おー、ありがとうございますです」

千早「それがおかしいんだけれどね」

千早「おじさん、私が頼む前から取り置きをしていてくれて」

ライラ「以心伝心でござますか?」

千早「そうね。私とライラさんのCDが並んでいるところを見たいだろう、って」

千早「考えを見抜かれているのは、少し悔しいのだけれど」

ライラ「さすがは同好の士、というやつでございますねー」

千早「ふふっ、本当にね」
20 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:11:54.53 ID:9qG6TTpeo

千早「おじさんも私も、とても好きだもの、ライラさんの歌」

ライラ「おー……」

千早「番組が始まったばかりの頃歌ってくれた歌。いつか誕生日に歌ってくれた歌」

千早「柔らかくてあたたかい、ライラさんの故郷の歌も好きだけれど」

千早「今度の歌は、もっとライラさんらしさが感じられて、私は好き」

ライラ「おー、嬉し恥ずかし照れますです」

千早「ふふ」

千早「情熱的だけど、どこか寂しさもあって。でもそれ以上に嬉しい、楽しいって気持ちが感じられて」

千早「とても素敵な曲だわ」
21 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:12:38.22 ID:9qG6TTpeo

ライラ「うー……」

千早「ライラさん?」

ライラ「ドキドキフワフワ、胸が大忙しでございますー」

千早「ふふっ、それは大変だわ」

ライラ「むー、千早さんが意地悪でございます」

千早「あら、意地悪をしたつもりはないのだけれど」

ライラ「うーっ、うぅーっ!」

――あれ、ライラねーちゃんどうしたの?

ライラ「ほえ?」

――なに唸ってんのさ

ライラ「あー、何でもないでございますよ」

22 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:13:13.55 ID:9qG6TTpeo

千早「あの……ライラさん、この子は?」

ライラ「あちらのお魚屋さんのご長男さんです」

――そういうこと。千早さんもよろしくな。

千早「え、ええ。よろしくお願いします」

ライラ「学校はもう終わりでございますか?」

――そ。これから遊びに行くんだけど、ねーちゃんは……無理か

ライラ「そうですねー。またお誘いくださいませです」

――分かった。またなー

ライラ「お気を付けてー」
23 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:13:47.28 ID:9qG6TTpeo

千早「……ライラさんって、本当にすごいわね」

ライラ「ほえ? 何がでございますか?」

千早「私、あの魚屋さんにお子さんがいたことも知らなかったわ」

千早「それに引き替えライラさんは、あんなにも親しげで」

ライラ「ライラさんは特に何かしたつもりはないでございますが」

千早「そうなのよ。だからライラさんはすごいの」

ライラ「千早さん?」

千早「いろんな人と分け隔てなく話をして、あっと今に打ち解けて」

千早「気づけばライラさんを中心に、大きな人の和ができている」

千早「さっきの話ではないけれど、そんなライラさんは、私の憧れだわ」

ライラ「うー……あー……」

千早「ライラさん?」

ライラ「千早さんが困ったように小さく笑うときの気持ち、理解できましたですよ」

千早「ふふっ、それは何よりだわ」
24 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:14:40.10 ID:9qG6TTpeo

千早「さ、着いたわよ」

ライラ「……とても長く感じましたです」

千早「ライラさんの新しい顔が見られて楽しかったわ」

ライラ「……意地悪でございます」

千早「ふふ、ごめんなさい」

――二人とも、随分遅かったね

千早「ご無沙汰しています、おじさん」

ライラ「ライラさんたちが来ること、知ってましたですか?」

――この商店街、二人のことはすぐに広まるからね

ライラ「おー、そうなのでございますか」

千早「全然そんな様子には見えませんでしたが」
25 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:15:20.84 ID:9qG6TTpeo

――そりゃ、気を遣わせるわけにはいかないもの

ライラ「ほえ?」

――二人はみんなの家族みたいなものだからね

千早「家族……ですか」

ライラ「なんだか嬉しいですねー」

――それで、寄っていくのかい?

千早「ええ、お邪魔でなければ」

ライラ「なければー」

――はは、邪魔なんて。二人が来れば次の日は満員御礼さ

千早「……家族、なんですよね?」

――だから正直に話しているだろう?

ライラ「正直なのは良いことだと思いますです」

千早「それでも、オブラートってものが……ふぅ、まあいいわ」
26 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:15:57.81 ID:9qG6TTpeo

千早「それにしても、相変わらず品揃えがクラシックに偏ってますよね」

――趣味の店だからねぇ

ライラ「そんなお店が、千早さんはやっぱりお好きなようですねー」

千早「いえ、あの……まあ、その通り、かと」

ライラ「ふふー」

――最近は、このコーナーの人気もすごいよ?

千早「このコーナー、徐々に広がっている気がするんですが」

ライラ「765プロは特に千早さんのCDが増えてますねー」

千早「ライラさんのCDと、あとこれは」

ライラ「おー、ライラさんとユニットを組んだ皆さんのCDが増えてます」

――はは、これを『沼』って言うんだってね

千早「……まあ、本人が納得しているなら良いんじゃないでしょうか」

ライラ「ふふー、千早さん嬉しそうでございます」

千早「それはまあ、もちろんだけれど」
27 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:16:32.54 ID:9qG6TTpeo

ライラ「千早さん、こちらのショーケースをご覧くださいです」

千早「これって……」

ライラ「武道館で千早さんと共演した、あのロボットですねー」

千早「手のひらサイズなのにそれぞれの色に光って……すごいわね」

ライラ「ちょこちょこ動くのも可愛らしいでございます」

――ああそれ、娘が作ったんだよ

千早「娘さん、ですか?」

ライラ「あー、あのお姉さんでございますか」

千早「そしてライラさんは、当然のように知っている……と」

ライラ「デザインの勉強をされている方なのですよ」

ライラ「このお店の小物やPOPは、息抜きで作ったそうでございます」
28 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:17:05.73 ID:9qG6TTpeo

千早「息抜き……というクオリティなのかしら、これ」

――ああそれは、かなり本気で作っていたよ

ライラ「ほほー」

――千早ちゃんの舞台から帰ってきてすぐ、鼻息を荒くしてね

千早「それは……とても有り難いことです」

ライラ「おー、千早さんの色もありますです」

千早「あれ? 我那覇さんの色が二つ……いえ、そうじゃないわ」

ライラ「どうかしましたですか?」

千早「ほら、ライラさん。あれ、あなたよ」

ライラ「ほえ?」

――二人の分は、一番最初に完成させてたからね
29 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:17:34.93 ID:9qG6TTpeo

ライラ「…………千早さん」

千早「どうしたの?」

ライラ「ステージでの共演、絶対に叶えてみせますです」

千早「そうね。少なくともここに、望んでくれている人がいるものね」

ライラ「やる気満々でございますよー」

千早「ふふ、その意気その意気」

ライラ「ご主人さん、お姉さんにありがとうとお伝えくださいです」

千早「是非、私からも」

――うーん、これ以上やる気出されると売り場のスペースが……

千早「あ……それは私も困るかも」

ライラ「それでもやっぱり、ありがとうございますなのですよ」

――そこまで言われちゃ、仕方ないね

千早「ふふ、よろしくお願いします」
30 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:18:02.81 ID:9qG6TTpeo

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ライラ「本日はここまで、とのことでございます」

ライラ「なんだかあっという間でございましたね」

千早「久し振りだから、尚更そう感じるのかも」

ライラ「なるほどー」

千早「なんだかんだ、いつも通りの感じではあったと思うけれど」

ライラ「ふふー、千早さんとのコンビも長いですからねー」

千早「是非とも、これからも続けていきたいわね」

ライラ「おや、番組からのお知らせ、でございますか」

千早「珍しいわね」
31 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:18:43.06 ID:9qG6TTpeo

ライラ「えーと、なになに……予定は未定は今回が最終か、い……」

千早「……え?」

ライラ「千早さん、どうしましょう。この番組終わるですか!?」

千早「ライラさん、ちょっとそれを見せてもらっても?」

ライラ「ええと、はい、どうぞ……です」

千早「……ああ、そういう」

ライラ「千早さん、どうしましょう。ライラさんは……」

千早「まずは落ち着きましょう」

ライラ「でも、でも……」

千早「はい、私の手を握って」

ライラ「……はいです」

千早「深呼吸しましょう。吸って、吐いて……」

ライラ「すぅ……はぁ……」
32 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:19:10.07 ID:9qG6TTpeo

千早「……少しは落ち着いたかしら?」

ライラ「す、少し……だけ」

千早「じゃあライラさん。このカッコの中の漢字は読めるかしら」

ライラ「…………これは?」

千早「『ざんてい』って読むの」

ライラ「ざんてい……」

千早「今のところは、とか、仮の決定、とか、そういう意味」

ライラ「ということは……?」

千早「区切りではあるけれど、本格的に決まってはいない、という事よ」

ライラ「ええと、つまり?」

千早「いつも通り、予定は未定ってこと」
33 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:19:48.83 ID:9qG6TTpeo

ライラ「…………よ」

千早「ライラさん?」

ライラ「よかったですーーーー」

ライラ「番組、終わりませんですか?」

千早「ええ。今まで以上に間隔は空くかも、だけれど」

ライラ「それでも良いのです」

千早「やるなら特番的なもの、かもしれないけれど」

ライラ「……いつもそんな感じなのでございます」

千早「それはそうね」

ライラ「いつかまた、というのが大切なのですよ」

千早「ふふ、いつものライラさんに戻ったわね」

ライラ「おー、お手間様でございましたです」

千早「いいのよ。ああ、でも」

千早「このカンペ作った人、OK出した人は後でお話ししましょうね?」

ライラ「(千早さんが本気で怒っているときの笑顔です)」
34 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:20:16.92 ID:9qG6TTpeo

千早「さて、そろそろ時間のようね」

ライラ「おー、もうでございますか」

千早「楽しい時間はすぐに過ぎてしまうわね」

ライラ「本当でございますねー」

千早「というわけで、予定は未定をお送りしました」

ライラ「次回の予定は今まで以上に未定なのでございます」

千早「……次があるか分からないのは、今までと同じですし」

ライラ「あるといいですねー」

千早「本当にね」

ライラ「それでは、お別れでございます」

千早「ええ、またお会いできる日を楽しみにしています」

ライラ「それではまたー」
35 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:21:00.25 ID:9qG6TTpeo

***************************


【収録後・ロケバス内】

千早「ただいま戻りました」

ライラ「おー、お帰りなさいです」

ライラ「スタッフさん、どうでございました?」

千早「まぁ……反省はしてくれた、かな」

ライラ「千早さん、怒ると怖いですねー」

千早「そ、そうかしら」

ライラ「窓の外をご覧くださいですよ」

千早「……なんでまだ正座してるの?」

ライラ「身に染みた、というやつでございますよ」
36 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:21:35.53 ID:9qG6TTpeo

千早「でも、あれはないわ」

千早「ドッキリを狙うにしても、もっとやり方はあったはずでしょう」

ライラ「ライラさん、まだまだ読めない漢字たくさんですからねー」

千早「ライラさんも私も、この番組には思い入れがあるんだから」

千早「それを知っているはずのスタッフが、あんなことをするなんて」

ライラ「だから、まだ正座してらっしゃるのですよ」

千早「……はぁ。もう良いって言ってくるわね」

ライラ「はいです。行ってらっしゃいですよー」

ライラ「(千早さんは強くて優しくて格好良いですねー)」
37 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:22:08.73 ID:9qG6TTpeo

――――――
――――
――

千早「そういえば、収録中には聞きそびれていたのだけれど」

ライラ「はいです?」

千早「ライラさんは以前、家出中だからあまり有名になると困るって言っていたわよね」

ライラ「あー、言いましたですねー」

千早「そのことは大丈夫なのかしら」

ライラ「少し前にパパが日本に来まして、色々お話ししましたです」

ライラ「ライラさんの今を、夢を、応援してくれるそうです」

千早「良かったわね」

ライラ「はいですよ!!」
38 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:22:41.03 ID:9qG6TTpeo

ライラ「ところで、なんでそんなお話を?」

千早「二人で舞台に立つとなると、それなりには話題になるでしょう?」

ライラ「おー、千早さんのステージはすごい盛り上がりでしたからねー」

千早「あの反響の大きさは、私も予想していなかったのだけれど」

千早「でも、私一人でもああなったのだから、ライラさんの故郷にも知られるかなって」

ライラ「えへへー、そういうことならもう大丈夫でございますよー」

千早「ふふっ、そうみたいね」
39 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:23:08.04 ID:9qG6TTpeo

ライラ「そうでございます!」

千早「どうしたの?」

ライラ「二人でステージに立ったら、またこの番組できますよね?」

千早「……そうね。そういう事を見逃すスタッフじゃないわね」

ライラ「ふふふー、やる気がみなぎってきましたですねー」

千早「これは私も、負けていられないわね」

ライラ「えいえいおー」

千早「おー」

ライラ「……ふふー」

千早「……ふふっ」


<終>

40 : ◆Hnf2jpSB.k [sage saga]:2026/02/25(水) 19:28:15.96 ID:9qG6TTpeo
というお話でございました
三年も空いて、シリーズも何もないだろう、というのはありますが
書いている本人しか覚えていなくても、とりあえずの区切りです

ライラさんのライブも、千早の舞台も、現地参戦できました
なんという幸運、剛運
で、放置していたこの話も区切りを付けなくては、と思い立ってのこの話です

お楽しみいただけましたなら、幸いです
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2026/02/27(金) 17:45:56.54 ID:wDl3WoaGO
このシリーズは好きなんです
特番でもいいから時々ください

乙です

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