【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 Ⅳ

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559 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/19(月) 00:09:22.96 ID:7BPDOGpVO
原理派信徒A「……っ……リディア……?……なんで……ここに……」

リディア「……ごめんなさい……今は、動かないでください……」

原理派信徒B「……うぅ……」

ジョン「出血は抑えられました。もう一人も、これで大丈夫でしょう」

サーシャ「……気を失わせるだけのつもりだったのに……」

ジョン「これ以上、威力が出ていれば、助けられなかったかもしれません」

サーシャ「……っ……」

リディア「……この人たち……重いから、半分持ってやるって……食料を運ぶの、よく手伝ってくれたんです……」

サーシャ「……リディアちゃん……ごめんなさい……」

リディア「……二人とも助かって、よかったです……」

サーシャ「……うん……」

サーシャ「……リーゼは、この威力も分かって……使ってたんだ……私……もう少し、扱えると思ってた……」

アインズ「……私も、確かめるべきだった。お前に撃たせる前に」

ザック「……誰か来る前に、移動しようぜ」

ジョン「ええ。ただ、このまま道の真ん中には置けません。壁際へ運ぶのを手伝ってください」

ザック「ああ」

◇

壁際に寝かされた二人の信徒「……」

リディア「……後で、人を呼びますから……ここで、待っていてください……」

原理派信徒A「……お前……どこへ……」

リディア「……シュヴァイツェルさんのところへ……話をしに……」

ガシッ

原理派信徒A「……よせ……」

足を止めるリディア「……」

原理派信徒A「……あの人には……逆らうな……」

リディア「……」

アインズ「……リディア。行くぞ」

そっと振り解くリディア「……はい……」スッ

サーシャ「……ごめんなさい……」

歩き出す一行「」スタ……スタ……

◆
560 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/19(月) 00:10:12.95 ID:7BPDOGpVO
ーー地下倉庫 入口前

倒れた原理派信徒たち「」ピク……

ジョン「──着きましたね」

アインズ「警備は増えているが、練度は低いな。避難所の襲撃に戦力を回しているからか?」

ジョン「その可能性はあります。ただ、シュヴァイツェルさんとベストの姿がありません。中にいることも考えておきましょう」

サーシャ「この奥に、ガイが……?」

ステラ「前に聞いた話ではね……確かめましょう」

ザック「俺が開ける。少し下がってろ」

扉「」ギィィィィ……

◆

ーー地下倉庫

棚に並ぶ薬瓶と器具「」
書き込みの重なる記録用紙「」

ベッドに拘束されたガイ「!……お前たち……」

サーシャ「……ガイ……!」

ステラ「ちょっと……何よ、これ……!」

掛け布をガイの身体へ引き上げるステラ「」バサッ……

ガイ「……来てくれたのか……っ……」
拘束具「」ジャラッ……

アインズ「動くな。今、外してやる」

ガイ「……サーシャ……目が、覚めたのか……」

サーシャ「うん……!もう、大丈夫だよ……!」
561 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/19(月) 00:10:41.18 ID:7BPDOGpVO
ガイ「……そうか……よかった……再会がこんな形で、悪いな……」

拘束具を外そうとするザック「そんなこと、気にしてる場合かよ……くそ、硬えな……!」ガシャ……

拘束具を確かめるアインズ「ジョン。外せるか?」

ジョン「……ええ。少し、お待ちください」

ステラ「服は?どこかにあるでしょう……?」

リディア「ありました……!武器も、一緒に……!」タタッ……

ジョン「ガイさん。シュヴァイツェルさんは、どちらへ?」

ガイ「……少し前に、出ていった。ベストも……今は、見ていない……」
外れる拘束具「」カチャ……

ガイを支えるサーシャ「……痛くない?」

ガイ「……ああ……ありがとう……」

リディア「あの、これ……着られますか?」

ガイ「……大丈夫だ」

◇

衣服を整えるガイ「……」グッ……

ベルトーネ『ふぅ……ガイ、大丈夫〜?』

ガイ(……ああ。二人とも……)

ベルトーネ『あの女の実験に付き合わされるの、もううんざりなんだけど〜』

フローディア『……私もよ。ガイ、これ以上、好きにさせるつもりはないでしょう?』

ガイ(……もちろんだ)

ジョン「……もう歩けるのですか?」

ガイ「問題ない。それより……シュヴァイツェルを止めなければ」

アインズ「ああ。私たちも、そのために来た」

スタ……スタ……

「──やれやれ」
562 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/19(月) 00:11:21.92 ID:7BPDOGpVO
ベスト「主様のお気に入り故、丁重にお預かりしていたのですが……勝手に連れ出されては、困ります」

ガイ「……ベスト……!」

入口へ向き直るザック「……来やがったか」ザッ……

前へ出ようとするガイ「……!」グッ……

サーシャ「ガイ、無理しないで……!」

ガイ「分かってる。だが……あいつがいる限り、帰してはもらえないだろう」

ガイたちの前へ進むアインズ「……まずは、貴様が相手か」

ザック「診療所じゃ、好き勝手してくれたな……!」

ベスト「おや。ずいぶんと頼もしいお仲間をお持ちで」

ジョン「そこを退いてください。ガイさんは、連れて帰らせていただきます」

ベスト「申し訳ございませんが、主様のお許しがありませんので」

ベルトーネ『本人が帰りたいって言ってるんだけど〜?』

ベスト「それは、私の判断することではございません」

ガイ「俺のことを、いつまでもお前たちだけで決めるな……!」

ステラ「ガイ、これ!」
差し出される魔導拳銃と無銘刀「」スッ

ガイ「……助かる」
魔導拳銃「」スチャッ
無銘刀「」スラッ……

ベスト「……武器まで、この部屋に残しておかれるとは。主様も、ずいぶんと油断なさったものです」
大鎌「」シャキンッ……

アインズ「ガイ。無理に前へ出るな」
竜角の槍「」ブンッ!

ステラ「リディア、私のそばに。巻き込まれるわよ!」

リディア「……はい……!」タタッ……

狙撃型魔導銃へ手を掛けるサーシャ「……」

ガイ「……リーゼの銃か」

サーシャ「連れてきたの。一緒に、ガイを迎えに……」

ガイ「……サーシャ……」

ベスト「美しい仲間愛ですね。ですが、主様の研究は、まだ終わっておりません」

サーシャ「……終わらせるよ」

ベスト「……ほう?」

サーシャ「私を連れていくって脅して……ガイをこんなところに閉じ込めて……それで、まだ足りないの……?」

ベスト「私どもには、確かめなければならないことが多々ございますので」

サーシャ「……うん。それを聞いて安心したよ」
ベストへ向けられる狙撃型魔導銃の銃口「」カチャン……

サーシャ「あなたには、手加減しない……あなたを殺してでもガイを連れて帰る」
563 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/19(月) 00:12:04.46 ID:7BPDOGpVO
ベスト「……ああ……」
わずかに傾く鳥面マスク「」コテ……

サーシャ「……何……?」

ベスト「彼を取り戻したい。そのためなら、私の命も奪う……ふふっ……実によいですね……」

ザック「……何が、おかしい……!」

ベスト「おかしい?……いえ。喜んでいるのですよ」

一同を見るベスト「奪われた者を取り戻したい。仲間を傷つけられた報いを受けさせたい。使命を果たしたい……それぞれに、違う味わいがある」

アインズ「……貴様……」

ベスト「それだけでも、十分に芳しいというのに……」チラッ

ジョン「……」

ベスト「……あなたは、また……随分と、深く……」

薬瓶へ指を掛けるジョン「……話は、終わりですか?」

ベスト「……ふ……ふふっ……!」

わずかに仰け反るベスト「──失礼。これほど濃いものを、一度に浴びせられては……酔ってしまいそうです」

アインズ「他人の怒りが、それほど愉快か」

ベスト「怒りだけではありません。取り戻したい。成し遂げたい。そして……決して、許したくない」

大鎌を持ち上げるベスト「……あなた方が、何を欲してここまで来たのか……ああ、よく伝わってきます……!」

ベルトーネ『うげ〜……相変わらず、悪趣味な奴〜』

ベスト「お褒めにあずかり、光栄です」

サーシャ「……そんなに嬉しいなら、そのまま笑っていればいいよ」

サーシャ「──私は、外さないから」

ベスト「ああ!そうです、その目……!」

大鎌を構えるベスト「──では、始めましょう。あなた方のその欲望……存分に、味わわせていただきます!」
564 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/19(月) 00:14:29.06 ID:7BPDOGpVO
ガイの救出を果たしたアインズたち。
しかし、一行の前にベストが立ちはだかる。

それぞれが抱える想いを前に、他者の欲望を愉しむ悪魔は歓喜する。

本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/19(月) 00:23:28.30 ID:CNbQT1TwO
乙
シュヴァイツェルは床上手
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/19(月) 02:57:55.13 ID:pIJ5Lp6Fo
乙
悪魔なんて瞬よベッサラビアみたいに
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/19(月) 09:15:41.29 ID:vOc1J8RcO
ガイイクな耐えろ
一発で当てちゃうんですか
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/19(月) 16:28:16.64 ID:gzKCtnGCo
おつ
友人の遺品を受け継いで戦う展開良いねぇ
ちなみに狙撃型魔導銃は機械都市があるしこういうのもありそうって軽いノリで書いたので、具体案が何も決まってないあやふやな代物だったりする…
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/24(土) 12:38:16.46 ID:h+qvFFlT0
おつ
ガイとシュヴァイツェル1日中夜の行為をしてたのか。だとしたらガイはめちゃくちゃ絞られたのかもね。
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/24(土) 15:26:44.71 ID:5A48vqPe0
おつ
これはサララさん激おこ案件。
というわけで貼ります。
https://imgur.com/a/nQAfP8T
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/24(土) 16:18:44.73 ID:jnJtNEXE0
ベストやシュヴァイツェルの対策してないけど大丈夫かな?
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/24(土) 17:26:44.99 ID:O9D4a4XBo
これで子供できたらルー憤死もの
573 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/24(土) 21:29:30.09 ID:zGQcyvO5O
>>565 >>567 >>569 >>572
シュヴァイツェルさんとガイさんがどれだけの時間行為に及んでいたかは秘密です。また、ロスチャイルドの一族を発展させる過程で夜伽を得意にならざるを得なかったのかもしれません。
子供に関してですが、これは後の描写でわかるようにしたいと思います。

>>566
すべてはコンマ次第です。星詠みの魔女のときのように死者が出ることも十分考えられます。どうなるのか楽しみですね。

>>568
そのあやふやさに救われています。魔導銃は、魔力を弾にして発射するものなのか、そもそも弾が必要なものなのか……そもそも狙撃型と拳銃の違いは?等々、考えるのも楽しいのですが、あやふやなままで、困ったら設定をねじこむ感じでいこうと思います。

>>570
現在のオノゴロでは、将軍が船団を率いてのセイントレア突入に失敗(したと世間的には見られています)という状況に大バッシングを受けており、キキョウさんや朝廷は色々大変みたいです。
サララさんのお店は、イラストのように襲撃されることは無くなったみたいです。

>>571
なるようになる……といいですね。変質した方々に劣らない程度には強敵になる予定です。シュヴァイツェルさん自身はなんとも言えませんが、戦ってみればわかるかと思います。
574 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/24(土) 21:32:07.68 ID:zGQcyvO5O
ーー 戦闘開始 ベスト・マーモンス ーー

◆反転コンマ下1【現在は拮抗しています】

【判定】
01-25痛恨
26-60劣勢
61-95優勢
96-00会心

【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/24(土) 21:36:11.40 ID:jnJtNEXE0
はい
576 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/24(土) 22:35:17.02 ID:3FAwk4wfO
◆4【痛恨】

目の前から消えるベスト「」シュバッ!

ザック「んなっ……消えやがった!?」

アインズ「違う!後ろだ!」

ザックの背後で大鎌を振り上げるベスト「──まずは、一ついただきますよ」ユラァ……

ガイ「ザック!!!」
魔導拳銃「」スチャッ

ガイ(ザックと重なっている……!このまま撃てば、あいつにも当たる!時間を停めてどうにか──)

サーシャ「させない……ッ!」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!

ベスト「……おっと」サッ

ガイ(……射線が通っていたのか!)

振り向きざまに殴りかかるザック「うおおおっ!!」
光の拳「」ブンッ!

身を反らすベスト「いいですねえ……!」ヒョイッ!

アインズ「はあっ!!!」
竜角の槍「」シュババッ!

槍先を弾く大鎌「」キンッ!ガキンッ!

後方へ跳ぶベスト「」クルッ……スタッ

ザック「……ちっ!ちょこまかと……!」

アインズ「追うな。ガイたちから離れるなよ」

鳥面マスクへ手を掛けるベスト「仲間を死なせたくない。敵を仕留めたい……ああ、先ほどよりも、ずっと鮮明に伝わってきます……!」スッ

ガイ「……何をする気だ?」

ベスト「これほど楽しませていただいたのです。私も、相応のおもてなしをしなければ」
外される鳥面マスク「」カパッ……

周囲へ噴き出す霧「」ブシュウウウ……!
577 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/24(土) 22:36:47.12 ID:3FAwk4wfO
ジョン「……霧?皆さん、下がってください!」

ステラ「な、何よ……気色悪い──っ!?」フラッ……

リディア「……ステラさん?」

口元を押さえるステラ「うっ……あ、っ……なに、これ……!」ガクッ……

ステラ「おえっ……げほっ……!」

ステラを支えるリディア「ステラさん……!」ガシッ……

サーシャ「……ハァッ……ハァッ……気持ち、悪……っ……!う……おえっ……!」

膝をつくガイ「サーシャ……ぐっ……!」ガクッ

膝をつくザック「てめえ……何を……う、げえっ……!」ガクッ

ステラ「……っ……やだ……身体に、力が入らない……!」
衣服に広がる染み「」ジワ……

サーシャ「頭、痛いっ……ぁ、止まらな……っ……!」

ガイ(吐き気だけじゃない……身体が、言うことを……!)

ザック「くっ……こんなところで、へばってちゃ……ヒーロー失格だろうが……!」

立ち上がろうとして崩れるザック「」ガクッ……

アインズ「ッ……毒か……!」

ジョン「アインズさんは無事なのですね……!」

リディア「わ、私も……でも、ステラさんたちが……!」

鳥面マスクを戻すベスト「おや。平然としている方もいらっしゃる……全員、とはいきませんか」グイッ

アインズ「貴様……何を吸わせた!」

ベスト「少々、身体の自由を奪う毒を。吐き気を堪えることも、排泄を抑えることも……今の皆様には難しいでしょうね」

魔導拳銃をベストへ向けるガイ「……ぐっ……!」プルプル……

ベスト「それでも、武器は手放さない。逃れたいのに、仲間を置いてはいけない……」

大鎌を握り直すベスト「……ああ。先ほどまでとは違う味わいです。生きたいという欲は、やはり格別ですねえ……!」

ベルトーネ『なんか私まで気持ち悪くなってきたよ〜……しかもまだ、あいつは強欲の権能を使っていないみたいだよ』

フローディア『厄介ね……』

ベスト「少々拍子抜けですが、まずは代行者以外の方から──」

ガイたちを包む半球状の結界「」バシュウウウッ!!!

ベスト「おや?」

アインズ「結界魔法だ……仲間に手出しはさせん!」

解毒剤の瓶を投げるジョン「ガイさんたちは、安静に!私とアインズさんでベストをどうにかします!リディアさん、皆様を頼みました!」ポイッ

瓶を受け取るリディア「は、はい!」パシッ

⭐︎アインズの結界魔法で痛恨判定を無効化しました。
◆反転コンマ下1【現在は拮抗しています】

【判定】
01-25痛恨
26-60劣勢
61-95優勢
96-00会心

【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/24(土) 22:38:08.39 ID:eMEzRl1zo
連携技で
579 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/24(土) 23:04:00.50 ID:VpsYFEPQO
◆93+15=108【会心】

ベスト「……聞き間違いでなければ、お二人だけで私を倒すと仰ったようですが」

ジョン「──そう申し上げたのですよ!」
チェーンウィップ「」ジャララララッ!

ベスト「鎖の鞭……錬金術師ですか」
大鎌「」ブンッ!

弾かれるチェーンウィップ「」キィン!

ジョンの手を離れる薬瓶「」ヒュッ!

跳ね上がった鎖に当たる薬瓶「」パリンッ!

ベストの頭上に降りかかる液体「」バシャッ!

ベスト「!」

ステラとサーシャを結界の奥へ引きずるリディア「ふ、ふぬぬ……っ!もう、少し……!」ズル……

解毒剤を飲むガイ「……っ……」ゴク……
ガイ(鞭を弾かせて、その軌道に瓶を……!だが、中身は──)

ベスト「──が、ああああああああッ!!?」ドサッ……

床に転がるベスト「な、何を……ッ!まさか……!」ゴロゴロ

フローディア『……あれほど苦しむなんて。何を浴びせたのかしら』

ジョン「──ええ。聖水ですよ。あなた方を相手にするので、用意しておきました」

鳥面マスクを押さえるベスト「ぐっ……貴、様……!」

ジョン「私が配合したものです。効き目は、いかがですか?」

ベスト「があああああッ!!!」ジタバタ

ベルトーネ『うわ〜……召喚された悪魔にとっては、そこらの毒なんかよりよっぽど厄介な代物だよ〜』

フローディア『どれほど効くものなの?』

ベルトーネ『全身を切り刻まれながら、傷口を焼かれるような感じかな〜。それが身体の内側にまで来るんだから、たまらないよね〜……しかも、聖水で負った傷は治りにくいし〜』

立ち上がろうとするベスト「……ぐ、ううッ……!」ググッ

ジョン「アインズさん!」

ベストへ迫るアインズ「──逃がさん!」
竜角の槍「」ヒュオッ!

ベスト「……ッ!」
大鎌「」ガキィン!

片膝をついたまま押し込まれるベスト「ぐっ……ぉおおおっ……!」

アインズ「覚悟しろ!」

◆反転コンマ下1【現在は優勢です】

【判定】
01-40 劣勢
41-65 優勢
66-00 勝利

【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 現在使用不可(残り1回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/24(土) 23:06:50.39 ID:8Z8rsl1O0
あ
581 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/24(土) 23:40:37.53 ID:NnFvk55OO
◆93【勝利】

ベストの胸に突き刺さる竜角の槍「」ドスッ!
ベスト「がはっ……!」
鳥面マスクの端から流れる黒い血「」ダラ……

アインズ「……終わりだ」

槍の柄を掴むベスト「……ま、だ……」ガシッ!

ベスト「私、は……!」ググッ……
指から滑り落ちる大鎌「」ガランッ……

引き抜かれる竜角の槍「」ズッ……

ベスト「」ドサッ……

ジョン「……」

アインズ「近づくな。まだ、何をするか分からん」

壁に背を預けるガイ「……倒したのか……」ハァ……

崩れ始めるベストの指先「」サラ……

ベスト「まさか、権能も使わずに倒されるとは……白い、錬金術師の方……」

ジョン「……何でしょう」

ベスト「あなたは……何を差し出したのです……?」

ジョン「……」

ベスト「それほどの欲を……その身に、抱え、何を……」

ジョン「あなたに、お話しすることはありません」

ベスト「……ふ……そう、ですか……惜しい……もっと早く、お会いしたかった……」

アインズ「……何を言っている?」

ジョン「耳を貸す必要はありません」

ベスト「ええ……独り言、ですよ……」

ベスト「……カリス様は……欲深い、お方でした……知れば知るほど……次を、求めて……お仕えしていて……退屈することなど、ございませんでした……」

ベスト「今の主様も……何を手にしても、満足なさらない……本当に……困った、お方で……その欲が……どこまで、届くのか……見届けたかったのですがね……」

ガイ達を見るベスト「……あなた方にも……楽しませて、いただきました……」

鳥面マスクを触るベスト「……主様……申し訳、ございません……お供は……ここまでの、ようです……」サワ……

ベスト「ああ……もう、少し……お仕え、したかった──」サラサラ……

消えていくベスト「」サァァァ……

落ちる鳥面マスク「」カランッ……

ガイ「終わった……か……」

アインズ「……結界を解く。お前たちは座っていろ」
薄れていく結界「」シュウウ……

ステラ「……言われなくても……立てない、わよ……」ハァ……

額の汗を袖で拭うザック「……くそ……まだ、足が……」

リディア「わわ、まだ立たない方がいいですよ……!」

ジョン「解毒剤は効いているようですが、すぐに身体が戻るわけではありません。順に診ますので、そのままで」

ガイ「ジョン……シュヴァイツェル、は……」

ジョン「……分かっています。ですが、まずは皆さんの処置を」

◆
582 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/24(土) 23:44:33.69 ID:NnFvk55OO
ガイの救出を果たし、行く手を阻んだベストを打ち倒した一行。
しかし、原理派で暗躍してきたシュヴァイツェルは未だ健在。

毒にやられたガイ達を手当てしながらも、ジョンは瞳の奥に復讐の火を灯す。

本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/25(日) 10:26:57.35 ID:7Fus9hhP0
乙
楽勝とはいかないけどベストを倒せたな。正直ベストがどんな権能を使うのか気になっていた。
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/25(日) 13:15:21.37 ID:Vy8T+UtO0
そろそろジョンがなんで復讐しているのかその理由が分かるのかな?
585 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/25(日) 22:52:34.08 ID:6STrIRjRO
>>583
劣勢が続いたり、敗北していたら使う予定でした。ちなみに、今回召喚された肉体における、強欲のマモンとしての権能は「所有権の強制移転」です。自身の血液を一定量浴びせた対象を、有機物・無機物を問わず、強制的にベストさんの所有物として扱う権能でしたが、作中で使う機会はありませんでした。

>>584
シュヴァイツェルさんと相対したらわかるかと思います。といっても、そんな複雑な理由はないのですが。

本日は>>1に私用があるため、更新はいつも以上に短いです。ご容赦ください。
586 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/25(日) 22:53:23.60 ID:6STrIRjRO
ジョン「──全員、解毒は完了したようですね」

ガイ「ありがとう、ジョン」

ステラ「うう……下が濡れてて気持ち悪い……」

ザック「俺もだ。早いとこ着替えてえな……」

サーシャ「……うん……」

ジョン「毒は抜けましたが、消耗した体力は戻っていません。しばらくは、無理をしないでください」

アインズ「ステラ。転移は使えそうか?」

ステラ「少し休めば……七人まとめて、帰る分くらいはね」

アインズ「ならば、一度戻ろう。ガイは取り戻した。ベストも倒した以上、好き勝手には動けまい」

リディア「……シュヴァイツェルさんは……?」

アインズ「気にはなるが、今の状態で捜し回るのは危険だ。ここに長居して、せっかく助けたガイを再び奪われては意味がない」

ザック「あの女を放っとくのは、気に食わねえが……っ……」ヨロ……

アインズ「その身体で、まだ戦うつもりか?」

ザック「けどよ……!」

ジョン「……皆さんだけで、お戻りください。私は残ります」

ステラ「はぁ!?何言ってるの!?」

ジョン「シュヴァイツェルさんを捜します。今なら、あの方を守る悪魔はいません」

アインズ「他に何を用意しているか分からぬぞ。お前自身が言ったことだろう。中の様子も知らずに踏み込むべきではないと」

ジョン「承知しています」

アインズ「ならば──」

ジョン「ここで逃がすわけにはいかないんです」
鞄「」ギュッ……

ガイ「?」
587 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/25(日) 22:53:51.14 ID:6STrIRjRO
ジョン「……失礼。襲撃を指示した本人を、そのままにはしておけないということです」

ザック「それは、俺たちだって同じだ。だからって、お前だけ置いて帰れるかよ」

ジョン「私には、まだ余力があります。皆さんを連れ回すよりは──」

ガイ「俺も残る」

アインズ「お前まで、何を言い出す!?」

ガイ「確かめなければならないことがある」

ジョン「ガイさん。あなたは、帰ってください」

ガイ「俺のためを思って言ってくれているのは分かる。だが……助けてもらったから、あとは任せるというわけにはいかない」

ガイ「シュヴァイツェルが避難所への襲撃を命じたのは、俺の目の前だ」

ザック「!」

ガイ「第七に人が集まれば、俺を助けに来る余裕がなくなると……あいつは、そう言った」

リディア「……そんな……」

ガイ「ベストを倒しても、外の連中はそれを知らない。今も襲撃が続いているなら、命令を出した本人に止めさせる必要があるだろう」

アインズ「言っていることは分かる。だが、お前もジョンも、残りさえすればどうにかなると思うな」

ガイ「……ああ」

アインズ「特にジョン。先ほどから、何を急いでいる?ガイを捜していた時とは、様子が違うぞ」

ジョン「これ以上、犠牲を出させたくないのです」

アインズ「……それだけか?」

ジョン「ええ」

サーシャ「……私も残る」

アインズ「サーシャまで……」

サーシャ「ここで一度戻っても、避難所への襲撃は止まらないんでしょ?それなら……元凶に今一番近い私たちが何かするべきじゃないかな?」

アインズ「……」
588 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/25(日) 22:55:08.41 ID:6STrIRjRO
リディア「……私も、残ります……」

アインズ「……お前もか」

リディア「皆さんだけじゃ……話を聞いてもらえない場所も、あると思うので……私が知っている人なら、何か聞けるかもしれません……」

ステラ「……それなら、私も残るしかないじゃない」

ガイ「ステラ……」

ステラ「勘違いしないで。逃げる手段までなくして、あんたたちだけ置いて帰れるわけないでしょう?だけど、転移するって言ったら、すぐに集まってよ。あと少しだの、まだ戦えるだの……そういうのは聞かないから」

ザック「……決まりだな。俺も行くぜ」

アインズ「さっき立つだけでふらついていただろう」

ザック「だからって、一人で帰れってのか?……無茶はしねえ。少し休めば、歩くくらいはできる」

アインズ「……まったく。誰も彼も……」

ガイ「……すまない」

アインズ「謝ればよいというものではない……休めるうちに休め。動き出す前に、状態を確かめるぞ……それから、ジョン」

ジョン「何でしょう」

アインズ「お前の話は、終わっておらん」

ジョン「先ほど、お答えした通りです」

アインズ「ベストは、お前が何を差し出したのかと聞いていたな。そして今、お前は『今度こそ』と言った」

アインズ「お前を問い詰めたいわけではない。だが、共に行く以上、何をするつもりなのかは聞いておきたいのだ」

ガイ「ジョン。シュヴァイツェルと、何かあったのか?」

ジョン「あの方個人、というよりは……ロスチャイルドの血族にです。私の一族は、彼らの陰謀によって滅ぼされました……生き残ったのは、私だけです」

ザック「何だって……?」

リディア「……ご家族も……?」

ジョン「皆、死にました……私も、助かったわけではありません。生きたまま、奴等に実験に使われたのです」

ガイ「……実験……」

ジョン「何をすれば、どこまで耐えるのか。何を失っても、動き続けられるのか……彼らには、確かめたいことがいくらでもあったようで」

サーシャ「……っ……」

ジョン「ベストの毒が効かなかったのも、薬で備えていたからではありません」
捲られる白い袖「」スル……

機械化された腕「」
関節や肌に刻まれた術式「」

ステラ「……それ……」

ジョン「ゴーレムのようなものです。身体のほとんどが、こうなっています。今の私は、どこまで人間と呼べるのか……自分でも、よく分かりません」

アインズ「……」
589 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/25(日) 22:55:38.41 ID:6STrIRjRO
サーシャ「シュヴァイツェルさんを……どうする気なんですか?」

ジョン「殺します」

ジョン「捕らえるような生ぬるいことは、一切しない」

リディア「……!」

ジョン「皆さんがガイさんを連れて帰った後で、私一人で捜すつもりでした。お話しすれば、止められるかもしれませんから」

アインズ「……だから、残ると」

ジョン「ええ」

ガイ「俺たちを助けてくれたのも、そのためだったのか?」

ジョン「……あの方へ近づく機会だと考えたことは、否定できません。ですが……あなた方を助けたかったのも、本当です」

ガイ「……」

ジョン「私と同じ目に遭う人を、これ以上増やしたくなかった……それなのに、あの部屋で、あなたを見つけた時……やはり、変わらないのだと思いました」

ジョン「誰が傷つこうと、誰が帰れなくなろうと……あの一族は、命の価値など知らぬように、次の実験を始める」

ガイ「……ジョン……」

ジョン「……これが、私が残る理由です。皆さんに、同じことを望んでいただくつもりはありません」

ジョン「ただ……今度こそ、逃がしたくないのです」

ガイ「……事情は分かった。だが、シュヴァイツェルをどうするかは、会ってから決めよう」

ガイ「襲撃を止めさせるためにも、聞かなければならないことがある。今ここで、殺すと約束はできない」

ジョン「……承知しました。まずは、見つけましょう」

アインズ「勝手に先走るなよ……皆、動けそうか?」

ステラ「ええ。魔力は残してあるわ」

サーシャ「……私も、大丈夫」

ガイ「行こう。シュヴァイツェルのところへ」

◆
590 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/25(日) 22:58:08.67 ID:6STrIRjRO
ーー聖域の地下

シュヴァイツェル「……七大罪の悪魔といえど、死ぬ時はあっけないものね」

シュヴァイツェル「もう少し働いてもらいたかったけれど……必要なものは残してくれたし。ひとまず、お礼は言っておこうかしら」クルリ

スタ……スタ……

机に積まれた研究記録「」ドッシリ
液体の残る培養槽「」ポタ……ポタ……

シュヴァイツェル「──ありがとう、ベスト。あなたのおかげで、間に合ったわ」

金髪碧眼の無表情の少年「……」

少年の頬を触るシュヴァイツェル「それで……あなたの名前は、どうしましょうか……」ムニムニ

シュヴァイツェル「私とあの人の子、と呼ぶには……少し、混ぜ物が多いけれど……うーん……」

金髪碧眼の無表情の少年「……お母様がつけてくださる名前なら、なんでも嬉しいです」

シュヴァイツェル「まあ!珍しく、親孝行な子ねえ……!」

少年の顔を覗き込むシュヴァイツェル「そうね……ガイと、セイン……ガイン……」

シュヴァイツェル「──カイン。ええ、そちらの方が呼びやすいわね。あなたは今から、カイン・ロスチャイルドよ」

金髪碧眼の無表情の少年→カイン「……分かりました。カイン・ロスチャイルド……それが、私の名前ですね」

シュヴァイツェル「ええ。気に入った?」

カイン「はい。ありがとうございます、お母様」

シュヴァイツェル「ふふっ……素直でいい子。ほかの子たちも、あなたくらい聞き分けがよければよかったのに」ナデナデ

撫でられるカイン「……私は、何をすればよいのでしょうか」

シュヴァイツェル「そうね……これから、私の実験を手伝ってもらうわ。まずは、あなたに何ができるのか、見せてもらいましょう」

シュヴァイツェル「ちょうど、もうすぐお客様が来るみたい。あなたのお父様も一緒にね」

カイン「……お父様が……」

シュヴァイツェル「ええ。楽しみね、カイン?」

カイン「……はい。お母様」

◆
591 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/25(日) 22:58:34.55 ID:6STrIRjRO
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。

それでは、また。
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/26(月) 10:05:40.62 ID:Bwnj1QuxO
乙
原理派はここで撃破か
カインくんは引っ張れそうではあるけど
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