【オリジナル】男「没落貴族ショタ奴隷を買ったwwww」

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231 :</b> ◇OfJ9ogrNko<b> [saga]:2014/10/17(金) 22:01:55.50 ID:0Z7ce72e0
注意:今回は男女間の肉体関係を髣髴とさせる文があります。

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 幼児を抱えて一目を忍ぶのは容易いことではない。
 フードを目深に被った男が、空襲を避け、決して安全とは言えない不潔な地下道を通り抜け、
やっとの思いでこの街へと到達したのは、凡そ十分前のことだった。
 爆撃に遭うことも、襲われることも無く、なんとかこの街までたどり着けたことは
奇跡としか言いようがない。
 とは言え、自分が今現在置かれた状況を鑑みれば、
更なる注意を払って歩みを進めることが得策であるのは確かだ。
 決して目立ってはならない。
 三歳になったばかりの息子がむずかる都度「シッ」と小さな言葉でたしなめて、
有無を言わせず沈黙させる。そんなことを何度繰り返しただろう。
 決して誰にも見つかってはならない。何故なら男は今や立派な戦犯なのだから。
 ――男が水製造機などと言ういかがわしいものを作ったばかりに、この国を戦争へと導いてしまった。
 男の存在を、国民はそんな風に思っているに違いない。
 実際男の殺処分をけしかけるように、
いくつかの新聞では男の実名と顔写真を載せ『戦犯』と容赦なく書き責め立てた。
 水が悪用されぬよう、この国に戦争の火種を発生させぬよう、男は最大限の努力を続けたが、
平民である男の努力など高だか知れているし、国民の大半がそれを知るはずもない。
 尤も、男自身が火種となったのは確かだろう。何せ、国が傾く一因はあの製造機にある。
そして、愚かにも男は一瞬の間、製造機に対して金銭欲を抱いた。
ならばそれを作った男が責めて足られるのも道理かもしれぬ。
 判っている、こうなることは、判っていた。
 曇った空から漏れ出る僅かな日の光を、男は目を眇めて眺めた。
 姉が健康であったのなら、もしもそうであったのなら、この国はもう少し平和であっただろうか。
 今さらそんなことを思案したところでもう遅い。
 若かったあの頃、男は、きっと酷く浅はかだったのだ。
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