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末原「チョロ原総受けSS? って誰がチョロ原や!」※R-15
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27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 01:09:00.73 ID:iQrBIu920
咲「外周を一周してきて下さい」
末原「……は? なに言うてんの?」
咲「10分以内ですよ」
末原「いや、だから……」
咲「よーい、スタート。1……2……3……」
末原「まず、ストップウォッチ止めて!」
咲「10分過ぎたら……ひどいですよ?」
末原「なにがっ!?」
咲「8……9……10……」
末原「ああ、もう! 走ってこればええんやろ!」タッタッタッ
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 01:12:54.06 ID:iQrBIu920
末原「……」タッタッタッ
末原(アカン、めっちゃ恥ずかしい……ハズい、ツラい、メゲたい……)タッタッタッ
末原(この角、曲がれば宮永の死角や)
末原(宮永は知らんやろうけど、ショートカットする方法があんねん)
末原(この道は麻雀部の人間しか通らんし、その麻雀部は現在部活の真っ最中。だから、この道行けば絶対に誰にも会わへん!)
漫「末原先輩?」
末原「いきなりかい!」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 01:16:55.28 ID:iQrBIu920
漫「えっ……その服、……私服ですか?」
末原「この服はその……衣装的な、その……」
漫「衣装!? 末原先輩、アイドルになりはるんですか?」
末原「こんな丸見えのアイドルおるかいっ!」
漫「アイドルじゃない……丸見えの衣装……まるでアダルトビデ……ハッ!」
末原「ちゃうで! 漫ちゃんが思てんのとちゃうで!」
漫「だったら……」
末原「これはアレや。クールビズ的なアレや」
漫「クールビズ的なアレ……?」
末原「漫ちゃんは地球のためになんかしてる?」
漫「特には……」
末原「一人一人ができることって些細な事しかないけど、塵も積もれば山となるって言うやろ?」
漫「はぁ……」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 01:20:50.77 ID:iQrBIu920
末原「熱中症になったらアカンから、クーラーをつけるなとは言わん。でも、クーラーをガンガンにつけて寒いから長袖着てるって、それはちゃうやろっ! って私は言いたい」
末原「でも、言うだけやったらアカンな。実践せな。つまり、この服はそういうことや」
漫「は、はぁ……」
末原「漫ちゃんもエコの精神、大事にせなアカンで」
漫「は、はい……」
末原「ほんなら、私、急いでるから」
漫「お、お疲れ様です」
末原(先輩としての威厳をギリギリ守れた……)タッタッタッ
末原(いや、守れてないかも知れへんけど、守れたことにしとかな、私の精神が守られへん……)タッタッタッ
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 01:23:56.82 ID:iQrBIu920
末原「はぁ、はぁ。よっしゃ、一周」
咲「…………」カチッ
咲「あー、残念でしたね」
末原「え? 10分過ぎてもうたん!?」
咲「はい。10分と1秒52ですね」
末原「1秒52って、宮永の押すタイミング次第でどうにかなったんちゃう?」
咲「10分ここで待っていて思ったんですけど、ここって本当に人が来ないんですね」
末原「まあ、ここはなぁ」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 01:27:55.47 ID:iQrBIu920
咲「んー……」チュッ
末原「ひゃっ……んっ……」
咲「んっ……ふんっ……」
末原「ぷはっ……!」
末原「い、いきなり、キスすんなや……」
咲「息切れした末原さんを見てると……私、なんだか堪らなくなっちゃいました」
末原「堪らなくって……、もしかして、ここでするつもりなんか! アカンって、後ろ学校やで!」
咲「知ってますよ」
末原「こんなとこ同じ学校の人にみられたら、学校来れんなるやん」
咲「末原さん」
末原「なんや?」
咲「そんなこと、知ったこっちゃないです」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 01:32:04.43 ID:iQrBIu920
末原「いややって、バレるからっ!」
咲「末原さんが声を抑えれば可能性は減りますよ」
末原「声が、出てまうの、んっく……ぁんっ……知ってるやろ」
咲「そんな顔しないで下さい。そんな顔されたら冷静でいられなくなっちゃいます」
末原「や、もう冷静やないやろ、んっ……」
咲「本当は、キスだけにしておこうと思ってたんですが」
末原「はぁ……んっ……あっ……」
咲「そんな格好して、誘惑してくるから……」
末原「なんや、その理不尽!」
咲「学校の裏で……立ったまま……最後まで、しちゃいましょうか……」
末原「いややから! あっ……あむ……んっ……」
……………
………
……
34 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/04(水) 01:38:50.98 ID:iQrBIu920
寝る。
だぶん、ここが半分くらい?(予定)
今日か明日までには終わらせる。
寝ます、ごめん。
35 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/04(水) 23:28:22.48 ID:zMxs+hCy0
末原「疲れた……」
末原「この身体のダルさ……。寝不足だけや絶対ないなぁ……」
末原「今日一日で、何人と何回やってんねんって、話やな……」
末原「私がしたいことって、こんなんとちゃうのに……」
竜華「わぁ、末原さんやん」
末原「清水谷……」
竜華「どないしたん?」
末原「別に……」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:33:51.41 ID:zMxs+hCy0
竜華「んー、なんか落ち込んでるように見えるけど……」
末原「たいしたことやないねん」
竜華「なんか悩みがあるんやったら聞くで」
竜華「悩みは人に話すだけで、軽くなったりするもんや、って監督が言うてたわ」
竜華「それに、毎日会う同じ高校の友達より、たまにしか会わん他校の私の方が話しや
すい事あると思うねん」
末原(清水谷が言ってることも一理あるかもしれんな……)
末原「……じ、実はな――」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:37:35.26 ID:zMxs+hCy0
末原「――、ということやねん」
竜華「なるほどなぁ」
末原「私だって、別にそういうことがしたないわけやないねん」
末原「でも、会って即、ってなんやねん! 動物やないねんから」
末原「なんかあるやん! 映画見たりとか、食事したりとか、そんな心の交流が! そういうの一切ないねん!」
竜華「はー……」
末原「感情を共有することって大事やん? おいしいもん食べておいしいって気持ちを分かち合ったり、感動する映画観て感想を言い合ったり、そういう普通がしたいねん」
竜華「わかるわぁ」
末原「みんな、私が恥ずかしがってんの見て楽しんでるだけやねん!」
竜華(それもわかるわぁ)
竜華「つまり、末原さんは純愛がしたいやね?」
末原「純愛……。そうや、私、純愛がしたいねん!」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:39:50.21 ID:zMxs+hCy0
末原「でも、ホンマはわかってるんや。私に純愛なんてやる資格なんてないって……」
竜華「どないしたん、急に……」
末原「流されてる私が悪いって……」
竜華「末原さん、もしかして疲れてんのとちゃう?」
末原「昨日の夜もたいして寝かしてくれへんかったし、今日は今日で疲れる事ばっかやったし」
竜華「そうやろ? 末原さんがネガティブに考えてしまうのは疲れが原因やと思うわぁ」
末原「そうかな……?」
竜華「そうやって! 疲れてたらなんでもマイナスの事を考えてまう、ってうちの監督も言うてたし」
竜華「そや! 末原さん今から家に来えへん?」
竜華「私が元気になる料理を作ったるで」
末原「そこまでしてもらうのは、なんか申し訳ないわ」
竜華「私と末原さんはライバルやなくて、もう友達やん。友達やったら助け合うのって普通ちゃうかなぁ」
末原「友達……かぁ。ほんなら今回は清水谷に甘えよっかな」
竜華「ほな、行こか」
末原「あ、ああ……」
竜華「…………」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:41:50.00 ID:zMxs+hCy0
末原「旨っ、めっちゃ旨いな」
竜華「チャーハンやねんから、誰が作ってもたいして変わらんよ」
末原「丁度ええくらいにパラパラしてるし、清水谷、料理上手やねんな」
竜華「褒め過ぎやって、末原さん」
――ピロリン、オ風呂ガ沸キマシタ
竜華「あ、お風呂沸いたみたいやわ。末原さんどうぞ」
末原「お風呂までお借りすんのは気が引けるわ……」
竜華「気にせんでええよ」
末原「いや、でも……」
竜華「うちのお風呂、この前改築してん。泡がボコボコって出る機能もついてんねんで」
末原「へー、泡でるんや」
竜華「実は、そのことを末原さんに自慢してみたかったりして……」
末原「そっか……」
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:42:41.27 ID:zMxs+hCy0
竜華「だから、気ぃ使わんでええから! そうや、なんやったら一緒に入ろうや」
末原「一緒に!?」
竜華「二人くらい余裕では入れるし、おしゃべりしながら入ったら嫌なこと忘れるって」
末原「そうかな……」
竜華「入ろうや末原さん」
末原「そうやな、入ろか」
竜華「…………」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:43:53.69 ID:zMxs+hCy0
末原「広いし、綺麗な浴室やな〜」
末原「毎日、このお風呂に入れるなんてうらやましいわ」
竜華「そうでもないよ。変に広いから冬場は寒いし……」
末原「贅沢な不満やなぁ」
竜華「んー、でも今日は末原さんがおるから温かいわぁ」
末原「な、なに言うてんの!? 温かいのはお湯やろ」
竜華「末原さんとおるから、心も温まんねん」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:46:33.63 ID:zMxs+hCy0
竜華「胸についてるの……」
末原「え? これ?」
竜華「痣やないよね?」
末原「や、痣やで。昨日タンスの角にぶつけて……」
竜華「…………」
末原「嘘です。キスマークです……」
竜華「誰につけられたん?」
末原「えっと、誰やろ……?」
竜華「誰につけられたか、わからんの!?」
末原「3人まで! 3人までに絞れんねん。その中の誰かやねん!」
竜華「へぇ……」
末原「そんな、まじまじと見んといて」
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/04(水) 23:56:57.31 ID:zMxs+hCy0
竜華「キスマークって初めて見たわぁ……」
竜華「生々しいな……」
末原「恥ずかしいから見んといてや」
竜華「つい数時間前まで、エッチしててんもんな」
末原「え、エッチとかいうなや!」
竜華「痛そうやなぁ」
末原「や、全然痛ないで」
竜華「はむっ……」
末原「ちょっ!? なにしてんの!?」
竜華「んー、ほらツバつけば治るとか言うやん? そんな感じで……」
末原「それは傷口の話やろ!」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/05(木) 00:02:26.87 ID:8PuOilRc0
竜華「んっ……はむっ……じゅるっ……」
末原「ぁ……っ、し、清水谷? 冗談にしては度が過ぎてへん?」
竜華「これだけは信じて欲しいねんけど、最初はな、ホンマに善意で声かけてんで」
末原「最初は?」
竜華「でも、末原さんの話聞いてたら、ムラムラしてきて……」
末原「なんやねん、それ」
竜華「末原さんが、つい、数時間前までそういうことやってきたばっかりやと思うと……なんか背筋がゾクゾクしてもうて……」
末原「やっ、……普通にお風呂入るだけとちゃうんか」
竜華「なんか、股がきゅうきゅうして苦しい……」
末原「や、そんなん知らんって」
竜華「末原さん……やり方教えて……」
末原「教えて、言われても」
竜華「これから、どうやったらええん?」
末原「知らんがな」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/05(木) 00:03:26.26 ID:8PuOilRc0
竜華「だって、末原さんこういうことに詳しいビッチさんやろ?」
末原「なっ……! 清水谷、言葉選ばな本気で怒るで」
竜華「うん……、怒られたい。末原さんにやったらめちゃめちゃに怒られたい」
末原「変なモードに入ってもうてるやん!」
竜華「末原さんはどこ触ったら気持ちええの? ここ?」
末原「ひゃん! いややて!」
竜華「ここなんやぁ、末原さん、腋の下弱いんやぁ。他は? 他どこなん?」
末原「あっ……くっ……んっ……っ……アカンて」
竜華「末原さんっ……。次はどこ触ったらええの? キスは勝手にしてええもんなん? 胸触ってええの?」
末原「アカン、んっ……て」
竜華「ゴメンな、末原さん。ゴメンな……」
末原「謝るなら、最初から……んんっ……あっ、いっ……く」
竜華「はぁ……はぁ……、興奮しすぎて息が苦しいっ……苦しいのにやめたない……どうしたらええの?」
末原「んんんっ―――っ」ビクン
………………
…………
……
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/05(木) 04:48:28.29 ID:N2OZd8dgo
すばら
47 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 00:42:32.60 ID:yY+z9YZ60
末原「私、きっと舐められてるな」
末原「物理的になくて、精神的に! や、物理的にも舐められてるけど……」
末原「きっと、隙が多いんや。だから、流されんねん」
末原「今日から、流されたりせん新しい末原恭子に生まれ変わるんや」
末原「しっかりと自分を持つで!」
末原「……でも、自分をしっかり持つってどないしたらええんやろ」
末原「自立? 一人暮らし? でもまだ高校生やし……」
末原「……旅やな! 一人旅して自分を鍛えよう」
末原「そういえば家族旅行はもちろんのこと、部活の合宿だってみんなについていっただけやしな」
末原「泊まるとこを自分で予約して、自分一人で移動すんねん」
末原「そうなったら、自分の責任で行動せなアカンし、誰かについていったらええか、みたいな甘えもできひん」
末原「よし、一人旅すんで!」
48 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 00:48:47.73 ID:yY+z9YZ60
末原「私一人で何かするって、あんましてこんかったしなぁ」
末原「なんか想像したらワクワクしてきた」
末原「よし、決定や! 一人旅しよっ!」
末原「どこ行こかな〜。沖縄? 北海道でもええなぁ」
末原「…………」カチカチ
末原「飛行機……高いなぁ」
末原「うーん……。近場にしよかな。目的は一人旅することやしな! 場所は大切やない」
末原「京都とか奈良とかそのへんにしよかな〜」
末原「日本文化に造詣が深い女……ええなぁ、大人やなぁ」
末原「松実館……ここよさそうやなぁ」
末原「よし、予約の電話すんで!」
末原「…………」
末原「めっちゃ緊張してきた……」
末原「そうや、相手さんに失礼があったらアカンし、予約するときのマナーをネットで調べよ」
末原「だいたいわかった。電話かけるで」
末原「…………」
末原「メモ帳とか用意した方がええかな?」
末原「…………」
末原「……喉渇いたな。お茶飲んでからにしよ」
49 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 00:51:47.19 ID:yY+z9YZ60
30分後……
末原「よし、かけるで。今度こそかけるで」
Trrrr……Trrrr……Trrrrr
末原「あ、あれ? 出えへんな……。この時間は電話したアカン時間帯なんかな……」
Trrrr……Trrrr……Trrrrr
末原「不安になってきたわ……。ここは縁がなかったってことでやめと……も、もししし、末原です」
末原「ちゃうんです、私が言いたかったのは、もししし、やなくて、もしもし、なんです」
末原「いえ、末原です。私の名前は末原恭子です」
末原「ご、ごごご宿泊です。はい。……はい。一人です」
末原「それは……ええっと……安い方で。あ、どっちも同じ値段なんですか。ほんなら、え、ええ感じの方で!」
末原「そうですよね、ええ感じの方、言われても困りますよね。ど、どっちでも不満言いません、絶対!」
末原「はい……はい。お手数おかけします、はい。では、失礼します」
末原「はぁ……。緊張した……」
末原「不意打ちやったから、めっちゃきょどってもた……。切ろっかなーと思ってた時に出んねんもん……」
末原「でも、頑張ったなぁ私」
末原「たいしたことないんやろうけど、私にとっては大きな一歩や」
50 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 00:58:08.35 ID:yY+z9YZ60
【松実館】
末原「へぇー、すごいですねぇ。めっちゃ尊敬します」
宥「そ、そんなことないです」
末原「旅館なんて、大人やないですかぁ」
宥「手伝いをやっているだけですから」
末原「手伝いでもすごいですよ。あ、もしかして、予約のとき電話口におったのも松実さんやったんですか?」
宥「は、はい」
末原「私、もうテンパってもて、なに言うてるかわかんなかったでしょ?」
宥「そんなことは全然……」
末原「松実さん、同い年やのに私よりめっちゃしっかりしてるし……」
宥「末原さんの方がしっかりしていると思います……。インターハイのインタビューなんて私はしどろもどろでしたし」
末原「あんなん、馴れです。全然すごないですよ」
51 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:02:44.47 ID:yY+z9YZ60
憧「宥姉。……あれ? そっちにいるのは姫松の……」
末原「末原です」
憧「ああ、あの噂の……」
末原「噂?」
憧「いえ、こっちの話です」
末原「……?」
宥「では、お部屋をご案内しますので」
末原「あ、はい」
憧「……ふふっ」
末原(奈良に来てわかったわ……。やっぱ、田舎はええ人多いな)
末原(ここに人を騙そうなんて人おらんわ! ええとこやなぁ)
52 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:06:52.62 ID:yY+z9YZ60
憧「すーえはらさんっ」
末原「さっきの……ええっと、新子さん」
憧「憧でいいですよ」
末原「なら、憧ちゃんで。どないしたん?」
憧「末原さんとお話がしたくて……」
末原「私と?」
憧「末原さんの雀風って、私の理想に近いくて憧れてたんですよ」
末原「初めて言われたわ、そんなん」
憧「インハイの準決なんて、何度もビデオを見返してます」
末原「準決勝? あれあんま格好いい闘牌やなかってんけどなぁ」
憧「そんなことないですよ!」
末原「そ、そうかな」
末原(嬉し恥ずかしいぞ……。自分の麻雀褒められるって、なんかこそばいなぁ)
憧「できれば、一度、憧れの末原さんと卓を囲みたいんです」
末原「褒め過ぎやって」
憧「どうですか?」
末原「ええよ、ええよ」
憧「すぐ準備しますね」
憧「…………」ニヤッ
53 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:08:09.90 ID:yY+z9YZ60
憧「すみません。面子が集まらなくて……三麻でもいいですか?」
末原「かまへんよ。三麻も得意やし」
憧「ありがとうございます。やっぱり、末原さんクラスになると心も広いんですね」
末原「褒めても、なんも出えへんで」
憧「友達の初瀬です」
初瀬「よろしくおねがいします」
末原「こんにちは」
憧「初瀬は中学のときの同級生で、今、晩成高校の麻雀部なんですよ」
初瀬「は、はい」
憧「初瀬も末原さんのファンなんだよね?」
初瀬「え?」(そんなこと言った事ないんだけど……)
憧「そうだよね?」ズイッ
初瀬「は、はい。ファンです」
末原「そうなんや」
末原(……私って奈良で人気なんか? そういえば、インターハイでも対戦相手からサイン求められたこともあるし……全国区か!?)
54 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:10:39.18 ID:yY+z9YZ60
憧「でも、三麻って統一されたルールがなくて、いろいろ大変――」
末原「ルールはそっちに全部合せるで」
憧「ん!?」
末原「君らが普段やってるルールでええで。細かいルールは全部そっちに合せるから」
憧「今なんて言いました?」
末原「……? 細かいルールは全部そっちに合せる……って」
憧「『全部』、『私達のルール』でいいんですね?」
末原「う、うん……。だからそう言ってるやん」
憧「今から、紙にルールを書きますね」
末原「その都度、口で言ってくれたらええで」
憧「後で知らなかったって言って揉めるのも嫌ですから」
末原(遊びの麻雀やから、適当でええのに。キッチリせな気が済まん性格なんやろか?)
憧(ラッキー、手間が省けた)
憧「(カリカリ……)」
憧「こんな感じでいいですか?」
末原「細かっ! そんで、字ぃ小っちゃ!」
末原「ルールでわからんとこあったらちょくちょく見るから、見えるとこ置いといて」
憧「はい。じゃあ、このルールが絶対って事で」
55 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:12:58.84 ID:yY+z9YZ60
憧「北は抜いてドラ扱い、ツモ損なしの東風戦で20,000点持ち/25,000点返し、赤ドラは2枚ずつです」
末原「ええよ」
憧「じゃあ、始めましょうか」
…………
………
……
憧「ロン」
初瀬「飛んじゃった……」
憧「初瀬、『1』にするね」
末原「……?」
初瀬「んっ……」
ヴィィィィィィィ……
末原(最近聞いたことあるで、この音。確か監督の部屋で……)
――郁乃「末原ちゃんにプレゼントがあんねん」
――末原「なんですか、そのローター的なモノ。わけわかんないんですけど」
――郁乃「これ、ローター的なモノやなくてぇ、ローターやで〜」
――末原「そんなんなにに使うんですか!?」
――郁乃「わかってるくせに〜」
――末原「ちょっ、振動の威力、尋常やないですよ! とれたての鮎でもそこまでビチビチしませんって! ちょっ、やめて……」
末原(トラウマの扉がまた一つ開いたで……)
初瀬「んっ……」
末原(そういうの二人っきりの時にやれや)
末原(私に火の粉が飛んできたらいややし、かかわらんこと)
末原(私だって学習してるんや)
ヴィィィィィィィ……
56 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:16:00.29 ID:yY+z9YZ60
【起家・憧】
憧「北」
末原「ドラ表示牌が西ってことは、ドラ2かぁ。怖いなぁ」
憧「北」
末原「お?」
憧「北」
末原「おお!?」
憧「北」
末原「ドラ8確定やん!」
憧「なんか玄になった気分」
初瀬「カン!」
初瀬「新ドラは……」
末原「西!(表示牌)……。ってことは、全乗っかりやんけ」
57 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:19:01.21 ID:yY+z9YZ60
タンッ
タンッ
・
・
・
憧「リーチ」
タンッ
タンッ
・
・
・
憧「ツモ……。リーチ、ツモ、表裏合せてドラ……」
末原「もう、数え確定やからえかよ」
憧「ドラ16です」
末原「理不尽なドラの数を聞くと三麻って感じがするなぁ」
憧「初瀬も末原さんも飛んじゃいましたね〜」
末原「こんな早くツモられたら防ぎようがあらへん」
憧「じゃあ、初瀬、『2』にするねー」
ヴヴィィィィィィィ……
初瀬「ああっ……くっ……」
憧「それじゃあ、末原さんもどうぞ」
末原「ん? なんやこのピンクなローター的なものは……」
憧「ローターです」
末原「やっぱり?」
58 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:22:00.50 ID:yY+z9YZ60
末原「なんでせなあかんねん!」
憧「『全部』、『私達のルール』でやるって言いましたよね?」
末原「言うたけど……」
憧「ほら、ここに書いてあるじゃないですか!」
末原「……ホンマや」
憧「それに、おかしいと思ったのなら初瀬のときに言えばよかったじゃないですか!」
末原「それはそうやけど」
憧「はぁ……」
末原「なんやねん、そのため息は!」
憧「私が憧れてた末原さんはどんな状況になっても不満を言わず、前だけを向いて……」
末原「わかったわ! やればええねやろ!」
ヴィィィィィィィ……
末原(なんやねん、この麻雀)
末原(ガチで血を抜く鷲頭麻雀と不健全さではタメ張れるやんけ)
59 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:24:31.68 ID:yY+z9YZ60
タンッ
タンッ
・
・
・
憧「リーチ」
末原(親のリーチ……)
初瀬「カン」
末原「(ビクッ!!)」
末原(カン、って聞いただけで、なぜか反射的にビクッ、ってなってもた……)
初瀬「もう一個、カン」
初瀬(あとは、ベタ降り……)タンッ
タンッ
タンッ
・
・
・
憧「ツモ。13……14で、数え役満、24000オール」
末原(ツモられたら防ぎようがあらへん)
憧「また、二人、飛んじゃいましたね〜」
末原「そ、そやな……」
憧「じゃ、『2』にしますよ〜。末原さん」
末原「ぐっ……んっ……」
60 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:26:48.80 ID:yY+z9YZ60
【親・初瀬】
タンッ
タンッ
・
・
・
初瀬「ポン」【中中中】
タンッ
タンッ
・
・
・
末原「リーチ」
憧「……」ニヤッ
憧「コレハ勝負手ダナァ」
憧、打【發】
初瀬「ポン」
憧「勝負!」
憧、打【白】
初瀬「ポン」
末原(なんで『白』まで鳴かしてんねん)タンッ
初瀬「ロ、ロン。大三元」
憧「ワー、責任払イデ2人トモ、飛ビダー」
末原「『3』はアカンて!」
憧「ルール、ルール♪ 私もするんですから」
………………
…………
……
61 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:28:52.54 ID:yY+z9YZ60
初瀬「憧……私、もう限、界……はぁ、はぁ……」
初瀬「もう、麻雀のことなんて考えらんないぃ……あこぉ……」
憧「私も……」ジィー
末原「なんで私を見つめてくんねん!」
憧「だって、さっきから眼で誘惑してきてるじゃないですかぁ」
末原「しとらんわ!」
初瀬「末原さん……」
末原「なんで君もこっち来るねん」
末原「私は、つい数時間前に初めましてした人間とやるほど軽い女やないで!」
憧「たしか、首筋が性感帯なんですよね」
末原「あっ……ってなんでそんなん知ってんねん」
憧「ふふっ、噂どおり」
末原「その噂の出所、どこや!」
憧「耳の裏側とか腋とか背中……」
末原「あっ……んっ、ん、あぁァ……いややって、ひぃぁ!」
………………
…………
……
62 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:30:25.88 ID:yY+z9YZ60
ちゅんちゅん
末原(朝かぁ……)
末原(鳥の声で目覚めるなんて、爽やかな朝やなぁ。気分も爽快や)
末原「て、んなわけあるかい!」
末原(変な体勢で寝たから首痛い、喉渇いた、下着もべちょべちょやし……、なんやねん! もう最悪や)
憧「あ、おはよう、恭子」
末原(いつの間にかタメ口やし、呼び捨てなってるし)
憧「んー……」
末原「なんでキスしようとしてんねん。寝起きやから喉カラカラやし、口ん中ねちゃねちゃしてるからしたないわ!」
憧「その、ねちゃねちゃがいいのよ」
末原「私のまわりにはレベルの高い変態しかおらんのか!」
憧「はむっ……んっ……」
末原「んんっ……」
………………
…………
……
63 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:31:18.71 ID:yY+z9YZ60
末原「また、流されてもた……」
末原(私が密室にほいほいついていったり、招き入れたりするから流されんねんやろなぁ)
末原(そういったシチュエーションになる前に、NOと言おう)
末原(迫られてからやったら遅いんや)
末原(こちらから先手を打てばええねん)
末原(……完璧や!)
郁乃「末原ちゃん?」
末原「監督!? なんで奈良におるんですか?」
郁乃「阿知賀女子に練習試合の申し込みにきてん。そしたらたまたま末原ちゃんを見つけて〜、びっくりしたわぁ」
64 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:33:04.85 ID:yY+z9YZ60
郁乃「末原ちゃん、今から大阪帰るの〜?」
末原「はい」
郁乃「私もやから、車乗っておいで〜?」
末原(車……密室に近いなぁ……)
末原「NOです!」
郁乃「なんで〜?」
末原「私は自立した女に生まれ変わったからです。電車とバス乗って帰ります」
郁乃「自立〜?」
末原「はい。私、自立した女を目指すんです」
郁乃「でも〜、電車やバス使ったらお金かかんで〜。末原ちゃんのお金ってゆうても、元々は末原ちゃんのお父さんとお母さんのお金やろ?」
郁乃「タダで戻れる手段があるのに〜、あえてお父さんとお母さんのお金使って帰ることが自立かなぁ〜?」
末原「……それもそうですね」
郁乃「ほな、乗って行き〜」
末原「ありがとうございます」
65 :
◆IClzeUGWus
[saga]:2016/05/06(金) 01:34:19.62 ID:yY+z9YZ60
末原「……? 信号、青になりましたよ」
郁乃「はっ! アカンアカン。ぼーっとしてた〜」
末原「危ないですよ」
郁乃「このままやったら事故起こしそうやなぁ……。どっか休憩できるとこ寄ってええ〜?」
末原「そうした方がええですね」
末原「じゃあ、そこにマクドあるんで、そこ寄りましょか?」
郁乃「ん〜、マクドよりぃ〜、向こうのお城みたいな建物の方がよくないかなぁ〜」
末原「なんのお店なんですか?」
郁乃「口では説明しにくいなぁ、行ってみたらわかるよ〜」
末原「そうですかぁ」
郁乃「ほな、決定やね〜」
郁乃(ホンマに、末原ちゃんはチョロかわいいなぁ〜)
カン。
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/06(金) 01:54:26.61 ID:ohTh5gxe0
乙
末原さんは総受けが似合ってる
67 :
◆IClzeUGWus
[saga sage]:2016/05/06(金) 02:06:06.05 ID:yY+z9YZ60
一万字程度の小ネタのつもりが、一万八千字超えちゃった。
読んでくれてありがとう。
それじゃあ、おやすみ〜。
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/06(金) 04:24:02.10 ID:Slkwo123o
乙
別にエロ要因でもないのにナンで受けしてる末原先輩は似合うのか
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/06(金) 13:18:57.68 ID:MjlXnC5bO
乙
まだ全国には色々いるから他の人たちも行けるのではないだろうか
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/07(土) 21:07:57.70 ID:uWOEnZVCO
乙
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/08(日) 16:23:27.90 ID:ZPrf9Wpro
ちょろ過ぎる
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/10(火) 10:59:34.07 ID:0Bo/FJaHO
乙乙
す、漫ちゃんの出番が……
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/10(火) 13:44:03.93 ID:oaEbB7Dw0
末原さんのチョロさは既に全国区か……
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/11(水) 00:28:35.57 ID:Tnu1XR5ho
ねるねるねるね
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/11(水) 00:29:35.64 ID:Tnu1XR5ho
誤爆
76 :
真真真・スレッドムーバー
:移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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