他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報R
更新
検索
全部
最新50
【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ11】
Check
Tweet
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/14(土) 22:22:02.66 ID:IMFjWMtfO
立て乙
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/14(土) 22:30:27.73 ID:Q9DNvbNKo
おつ
4 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/14(土) 22:34:35.86 ID:qB1T66UXo
天乃「ありがとね、来てくれて」
樹「呼ばれなかったらどうしようって、思ってました」
本当、どうしようって思ってた
久遠さんが私を呼ばない可能性はなくはなかった
だって、直ぐに抱え込んじゃうから
春信さんとのこと、抱え込んで
今日はもう会わないとか、ありえるから……
そう考えた樹は、
天乃に笑みを浮かべたまま首を振ると、息をつく
樹「そして結局、ここに来てたかもしれません」
天乃「もしもそうだったら、きっと。私は貴女に来ないでって言ってたんでしょうね」
樹「今の久遠さんは言わないんですか?」
天乃「貴女が恋しくてね」
冗談めかして笑いながらも
頬が赤いのを見つけた樹は困ったように笑って頷く
本気でそう言われるのは、嬉しくも恥ずかしかったからだ
5 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/14(土) 22:44:13.40 ID:qB1T66UXo
天乃「私ね」
樹「はい」
天乃「唇だけは、残してもらったの」
樹「…………」
天乃「それ以外は、許しちゃったけど……」
秘部への挿入はもちろん、胎内射精
胸や腰、臀部などの愛撫
ほぼすべてを許した中で、唇だけは守った
それは、決して性交渉において不要だからではなく
天乃が一番好きで
挿入が拒否できない以上、もっとも護りたいことだったからだ
天乃「キスだけは、どこにもしなかった」
樹「……久遠さん」
天乃「春信さんね、優しかった」
そういった天乃の体を
樹は何も言わずに、抱きしめた
6 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/14(土) 23:09:38.15 ID:qB1T66UXo
天乃「いつ……」
樹「言わなくても、別に良いです」
樹はそれを聞きたくないのではなく
それを、言わせたくなかった
何も思ってないんだと、
仕方が無かったんだと
そう割り切ろうとしているのが、分かっているから
だから樹は
春信に抱きしめられた体を、抱きしめ直す
樹「これから、いくらだって私が抱きます。だから、何も言わないでください」
天乃「………………」
樹「もう、誰にも。二度と、させませんから。だから、そんなに」
悲しい顔をしないでください
言葉を飲み込み、
樹はより強く、天乃の体を抱いた
1、抱きしめ返す
2、何も言わない何もしない
3、ありがとう
4、キスして
5、キスする
6、樹……
↓2
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/14(土) 23:13:02.90 ID:4q21ueJuo
踏み台
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/14(土) 23:13:10.31 ID:Q9DNvbNKo
4
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/14(土) 23:13:13.57 ID:IMFjWMtfO
3
10 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/14(土) 23:31:11.72 ID:qB1T66UXo
天乃「樹……キス、して」
樹「もちろんです」
天乃「んっ……っ」
言われるやいなや
待っていましたと言わんばかりに唇を押し付けて
樹は天乃の体をゆっくりと、ベッドに押し倒す
九尾の手伝いのもと
入浴したとは言え、春信に汚されたことに変わりはない
だから
樹「んっ、っ、ふ……」
唇を重ね、舌を絡め、
唾液を混ぜ合い、息を吸い、息を吸わせながら
裾から忍ばせた手で、柔らかい乳房に触れた
11 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/14(土) 23:44:50.27 ID:qB1T66UXo
天乃「い、いつっんっ」
樹「軽くするだけです」
天乃「っは……ぁ……」
唾を飲まず、飲ませず重ね続けた唇の奥、
ねっとりと蒸された口腔から舌を引き抜くと
天乃の熱っぽい吐息と共に
つぅーっと伸びた唾液が樹たちをつなぐ
樹「……もう一度」
天乃「んぅっ」
樹「んっ、っ、んくっ……」
春信とのえっち
その悲しさ、寂しさからこわばっているであろう体をほぐすために、キスをして
自分の欲求を満たすために、
舌先や中腹ではなく、根元まで深く絡めていく
12 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/14(土) 23:50:16.91 ID:qB1T66UXo
最初こそ、
カッカッ、コッコッ……っと
歯の接触があったものの
段々と慣れてきたのか音は消え
その代わりに艶かしい音がこぼれ出す
天乃「い、いつ……はぁっ、はぁっ……」
うるんだ瞳、
口元から伝い流れる唾液
はだけた裾から見える可愛らしい窪み
樹「んっく……コクッ」
キスを一旦中断し、向けた目に映ったその光景に
我慢できずに生唾を飲み、手を握る
樹「綺麗です……素敵です」
そして、
樹は天乃の首筋に噛み付いた
13 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/14(土) 23:52:54.07 ID:qB1T66UXo
では、本日はここまでとさせていただきます
明日は可能であればお昼頃からとなります
あちらのスレは埋めでお願いいたします
九尾「少しは自重しようという考えは――」
樹「一応、自重してますよ」
九尾「!?」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 00:00:28.55 ID:X9QTa2WDO
乙
最終日だけあってほとんど樹ちゃんとのイチャイチャタイムが続くな
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 00:03:01.05 ID:YT4pZyP2o
乙
友奈と違って今まで少なかった分もあるんでね?勇者部との友情面なら前回よりかなり描写した後だし
嫉妬で燃え上がる樹いいぞ〜
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 00:05:13.55 ID:jq15WVHM0
乙
子作りの相手が春信さんで本当に良かった
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 01:35:20.99 ID:SVdBTC5Yo
おつ
上書きしようと必死になってる樹ちゃんかわいいな
18 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 14:49:04.09 ID:M1xAg6U2o
では、本日も進めていこうと思います
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 14:57:20.75 ID:MjalWv4hO
はいよ
20 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 15:01:00.42 ID:M1xAg6U2o
入浴してから運動不足、時間不足だからか
ほんのりと舌に感じる、清潔な石鹸の味に、樹は顔をしかめた
もちろん、不潔でないことは当たり前だけれども
洗ったばかりの味気ないものよりも
そこから蒸したものの方が、樹は好みだった
悪いこと、考えちゃってるなぁ
そんな内側の自分に悪態をつきつつ、
首筋を舐めながら登り、耳たぶをぱくっと咥える
天乃「ひぅっ」
ビクッとした天乃の体、可愛らしい悲鳴
その調味料に舌鼓を打ち
微笑んだ樹は普通に唇を重ね合わせると、
天乃と見つめ合う
樹「キスマークって、知ってますか?」
天乃「キスマーク?」
21 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 15:41:39.91 ID:M1xAg6U2o
樹「唇で吸い上げて、跡をつけるんです」
天乃「……痛そうね」
樹「ちょっと痛いらしいですよ」
洋服に隠されてみることができない大部分
そこに昨日の淫美な姿を脳内投写して、首を振ると
樹は服の上から体を撫でて、頬に触れる
樹「もっとも、私はそういうのをする気はないですけど」
嘘だ
本当は一瞬考えた
そもそも、考えてなければ言う必要なんてなかった
でも
樹「久遠さんの体に、傷をつけたくはないので」
考え直した
だって、こんな体に変な痣なんてつけたくないし
自分のもの。みたいなことをしなくても
久遠さんは……何も言ってないのに唇を守ってくれるような人だから
誰かが手を出そうとしてもちゃんと断ってくれる
そんな安心感があるから
22 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 16:03:13.64 ID:M1xAg6U2o
信頼じゃなくて、安心感
思考からくる信頼という言葉ではなく
心からくる安心という思い
それだけの想いが樹にあり、天乃にある
天乃「キスマーク……もうつけたじゃない」
樹「え?」
天乃「記憶と心に、強く、刻まれちゃってる」
樹「ぅ」
熱っぽい吐息、上気した頬
シーツにばらまかれた桜色の髪
揺れ動く隠れた胸
どれもこれもが情欲をそそる中での言葉に
樹は
なんてことを言ってくれるのかと、襲い掛かりそうになって
唇を噛み締めた
23 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 16:20:28.54 ID:M1xAg6U2o
天乃「樹?」
樹「久遠さんは……もう少し言葉に気を使うべきだと思います」
天乃「傷つけるようなこと、言った?」
違う。そうじゃない
傷つけるような言葉ではなく
誘いすぎてるから、困るのだ
樹が天乃に恋をしているから余計に敏感になっているのかもしれない
けれど
勇者部全員を陥れた魅惑のちからの一片は
天乃自身が持っているものであることに、気付いて欲しいと樹は思っていう
樹「久遠さんがいまのままだとですね」
天乃「うん」
樹「私が、久遠さんに手を出しちゃう危険性が非常に高いです」
もう毎日エッチです。と、樹は言った
1、それは、困るわね
2、私はいいけど。樹は嫌なの?
3、でも、変なこと言わないようにって気をつけてるわよ?
4、それはもう。頑張るしかないわね
5、ふふっ、まだ中学一年生なのに。大人になっちゃって……可愛い
↓2
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 16:21:15.64 ID:YT4pZyP2o
2
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 16:25:31.62 ID:MjalWv4hO
5
26 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 16:40:00.19 ID:M1xAg6U2o
天乃「ふふっ、まだ中学一年生なのに大人になっちゃって……」
自分でもまだ中学三年生で
それより二つもしたな樹の大人っぽい? 言葉
それが嬉しくて、
そう言った樹の必死さが愛らしくて
天乃は嬉しそうに笑う
樹「っ」
あまりにも軽率だ
樹は天乃のためを思って警告しているのに
その熱を冷ますどころか、さらに加熱させてしまっているのだから
天乃「樹ってば、可愛――んっ!」
樹「んっ、ちゅ……んっふ」
天乃「んぅ……んんっ、んぅっ」
ベッドに思いっきり押し付けられ、
唇を押しつぶされ、口腔を支配され、蹂躙され、侵略されていく
その激しさと力強さに、呼吸さえも阻まれて呻いても離れず
樹「っは……はっはぁ」
天乃「はぁっ、はっ、はぁ……ゴクッ、っは……はぁっはぁっ」
自分にも相手にも限界が来てようやく、離れる
荒い呼吸の最中、流し込まれた唾液を飲み込んだ天乃の口から
弄ばれたぬるぬるな舌が飛び出す
口も半開きで、痺れたように閉じれない
27 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 16:54:15.04 ID:M1xAg6U2o
天乃「いひゅき……ちょ、んんっ!」
喋らせない
警告をした上で、アレなのだから
樹「ちゅ……ズズッ……ゴクッ、ちゅっ……ペロッ」
理性をねじ伏せた情欲によって動く体は
なおも唇と舌による濃密な絡み合いを続け
プツッ、プツッ、プツッ……と
スナップボタンゆえのカウントダウンを始める
天乃「っはぁ……あ……っんんっ」
唇から離れたかと思えば、首筋を舐められ
服を脱がしていない方の手による、素肌への接触に
ビクビクと、続々と体を震わせ、喘ぐ
天乃「んくっ、っぁ……ふ……」
抵抗なんてできるわけがない
嫌じゃないけれど
嫌とかどうとかの問題ではなく
ただただ……その力が根こそぎ、奪われていったからだ
28 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 16:58:52.60 ID:M1xAg6U2o
1日のまとめ
・ 乃木園子:交流無()
・ 乃木若葉:交流無()
・ 土居球子:交流無()
・ 三ノ輪銀 :交流無()
・ 犬吠埼風:交流無()
・ 犬吠埼樹:交流有(キス、一緒、抱く、呼ぶ、キスして、可愛い)
・ 結城友奈:交流無()
・ 東郷美森:交流無()
・ 三好夏凜:交流無()
・ 三好春信:交流有(性交渉、大丈夫?)
・ 九尾:交流有(介抱)
・ 死神:交流無()
・ 稲狐:交流無()
・ 夢路瞳:交流無()
・ 神樹:交流無()
9月6日目終了後の結果
乃木園子との絆 38(少し高い)
乃木若葉との絆 35(少し高い)
土居球子との絆 30(中々良い)
三ノ輪銀 との絆 54(高い)
犬吠埼風との絆 75(かなり高い)
犬吠埼樹との絆 160(かなり高い)
結城友奈との絆 79(かなり高い)
東郷三森との絆 101(かなり高い)
三好夏凜との絆 93(かなり高い)
三好春信との絆 46(少し高い)
夢路瞳との絆 12(普通)
九尾との絆 57(高い)
死神との絆 43(少し高い)
稲狐との絆 22(中々良い)
神樹との絆 5(低い)
汚染度***%
29 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 17:09:47.11 ID:M1xAg6U2o
全部やると前スレと同じくらいかかりそうなので、割愛しましたが
最終日なので、最後の最後までやったほうがいいです?
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 17:12:37.76 ID:YT4pZyP2o
余裕があるなら見たいけど任せる
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 17:13:14.23 ID:MjalWv4hO
戦闘も時間かかりそうなら割愛でもいいよ
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 17:13:53.55 ID:YsMIuq0ao
>>1
の好きなようにしてくれてええんやで!
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 17:18:14.74 ID:jq15WVHM0
お任せします
34 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 17:26:32.17 ID:M1xAg6U2o
では、えっちのあとの会話だけ
安価なしで入れてます
35 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 17:49:21.81 ID:M1xAg6U2o
天乃「もうっ、ばかっ」
樹「えへへ」
本気で怒っていない優しい声と弱々しい右手を受け止めて、樹は笑う
昨日もエッチして、今日もエッチして
本当に毎日するのかもしれない
そんなことを考えながら、
樹は天乃の膨らんだ頬を指で押す
天乃「ふーっ!」
樹「わっ」
瞬間、狙ったように強く吐かれた息が耳をくすぐって
樹が思わず声を上げると
天乃はくすくすと嬉しそうに笑う
多分、動けないなりの精一杯の仕返しだったに違いない
その子供みたいな反抗や
それで喜ぶ子供っぽさが
先輩である天乃を余計に愛らしく見せていると、天乃自身は知らない
きっとこれからも、ずっと気づかないままなのだろう
36 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 17:58:02.38 ID:M1xAg6U2o
天乃「樹のえっち」
樹「否定はできないですね」
好きだ、大好きだ
本当に
優しくて、温かくて、強くて、弱くて
格好良くて、可愛くて
樹「久遠さんがエッチなので、私もエッチになっちゃいました」
天乃「私は違うわよ」
樹「じゃぁ、もうキスは無しですね」
天乃「なんでそうなるのよっ」
もっと早く、出会えていたら
もっと早く、勇者になれていたら
久遠さんだけに背負わせることなく、今を迎えられていたんだろうか
そう考えずにはいられない
37 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 18:11:47.11 ID:M1xAg6U2o
そして、
樹のそんな気持ちを察せてしまう鈍感な天乃は
優しく微笑んで、樹の頭を撫でる
樹「……久遠さん」
そんなことは考えなくていいと
それがあったから、今があるのだと
過去の自分を責めてしまいそうな樹の思考を引き戻していく
天乃「もうすぐ、大切で大事な戦いがある。なのに、そんなつまらない事考えてたらダメでしょ」
樹「つまらなくは、ないです」
天乃「つまらないわ。だって、すべきことをしただけだし。全部終われば元通りになるかもしれないんだから」
そんな希望はないし
そこまで期待もしていない
神樹様や世界が自分にとってとても冷酷であることを天乃は知っているからだ
けれど、それでも、1%の可能性があるだから
天乃「そんなことよりも、戦ったあとの楽しいことを考えましょう」
38 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 18:21:57.11 ID:M1xAg6U2o
樹「楽しいこと……久遠さんに抱きしめられたいです」
天乃「それなら、いつも……」
樹「両手でぎゅって。力いっぱい、ぎゅーって!」
天乃「失神しちゃうわよ?」
樹「いい夢が見られそうです」
力いっぱい戦後の要求を述べる樹に苦笑した天乃
それに対してもなお、樹は夢を見て、希望を持って、笑顔で言う
したいこと、してほしいこと
たくさんある
樹「遊園地のアトラクション全部回ったり」
天乃「そうそう。ジェットコースター乗りたい」
樹「一緒にお出かけして、美味しいもの食べて」
天乃「うん」
樹「映画見たり、手を繋いで歩いたり、お弁当作ってきましたって。食べてもらったり」
天乃「お弁当作ってきたわって。食べさせてあげたり」
樹「今日は学校、何時に終わりますか? どこで待ち合わせしますかって、予定を立てて」
天乃「うん、うん」
樹「制服着たまま、久遠さんとエッチしたいです」
天乃「うん……それはちょっと」
39 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 18:37:18.70 ID:M1xAg6U2o
樹「それは冗談ですけど、でも。制服着てる久遠さんが見たいです」
樹は未来を考えて、思って
そしてなにより信じて、嬉しそうに語る
その姿を見つめる天乃もまた、幸せそうで
その二人を影の奥から見守る九尾だけが……顔をしかめて、首を振る
護りたいものがあると
救いたいものがあるのだと
身を粉にして戦い続けた少女には今一度、
背負って貰わなければいけないからだ
天乃「今だって、着てあげても良いのに」
樹「ううん。制服だけは治ったらって決めてるんです」
天乃「どうして?」
樹「学校に行く姿が、見たいからです」
天乃「本当は?」
樹「久遠さんの着替えが覗きたいからです」
天乃「もうっ、えっち」
樹「言う流れにした久遠さんが言わないでくださいっ」
きゃっきゃっ、きゃっきゃっと
緊張感のない前夜
けれどもきっと、二人にとっては――それが一番、良かったのだろう
40 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 19:05:58.12 ID:M1xAg6U2o
では、6日目終了7日目に入りますが
少し中断します
最終決戦に関しても、
多少の省略込みでやる予定です
マップとしては、下記のような状態
http://i.imgur.com/zZWOohN.png
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 19:27:45.88 ID:MjalWv4hO
一旦乙
正に総力戦って感じだな
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 19:38:41.91 ID:YT4pZyP2o
いったん乙
43 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 20:15:31.31 ID:M1xAg6U2o
では、初めて行きます
44 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 20:23:05.45 ID:M1xAg6U2o
その日は、朝からどこか気だるい感じがした
天乃「……ん」
樹「えへへ」
傍らで眠る樹の寝顔を見て、
そうか、今日はまだ日曜日か。と
天乃は端末を見て、ふと気づく
夏場じゃなかったら風邪ひいてるのかな。と
布団の中の自分たちの姿に、息をつくと
陽の陰からすっと、九尾が姿を現した
九尾「呑気なものじゃな」
天乃「朝から晩まで、毎分毎秒。気を張ってたら疲れちゃうでしょ?」
九尾「だからとそう、幾度も性行為をしなくても良いと思うがな」
天乃「……それで? 貴女が妖狐の姿で茶目っ気がない理由は?」
九尾「うむ。あと数時間。早ければ、一、二時間程度じゃ」
天乃「……そっか」
なにが。とは聞かず
天乃はただそう言って、樹の肩を揺すると、
樹は起きてますよ。と、眠気の感じない瞳で天乃を見つめた
45 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 20:31:49.53 ID:M1xAg6U2o
九尾「主様に言うておく事がある。樹、下がれ」
樹「私が聞かない方が良い事なんですか?」
九尾「善し悪しの区別をつけることはせん」
したところで、
どちらにせよ「じゃぁ残ります」という以外想像できないからだ
だからこそ、そんな無駄なことは言わない
九尾「下がれ、犬妹」
樹「嫌です」
九尾「樹!」
樹「どんなことであれ、これ以上久遠さんだけの問題にはしたくないッ!」
九尾の怒号
むき出しにされた刃のごとく鋭い牙
されど
樹は怖気付くことなく、言い返す
樹「今までたくさん背負わせた。それは九尾さんだって分かってるはずです!」
九尾「お主が聞いたところで、出来ることなど何一つないッ」
46 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 20:38:47.25 ID:M1xAg6U2o
天乃「ちょっと二人共」
天乃当人を置いて、怒り心頭の両者の間に口を挟む
どちらも大切な存在だ
その二人がどんな理由であれ、争っているなら止める
それが自分が原因ならば、なおさらだ
天乃「そんな熱くならなくたっていいんじゃない?」
樹「何言ってるんですかっ」
天乃「残念だけど、怒鳴っても私には響かないわ」
樹「っ」
天乃「でも、怖い顔してる樹は見たくないし、九尾。貴女のそういうきつい姿。好きじゃないわ」
九尾「…………」
天乃はたった二言三言で場の空気を沈下させ、
熱を奪い去ると、大きく息をついて――
1、樹にも聞いて貰いましょう
2、樹、ありがとう。でも……ちょっと出ててくれないかな
↓2
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 20:42:11.91 ID:MjalWv4hO
1
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 20:46:57.89 ID:jq15WVHM0
1
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 20:47:12.99 ID:YT4pZyP2o
1
50 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 21:00:44.47 ID:M1xAg6U2o
天乃「九尾、樹にも聞いて貰いましょう」
九尾「…………くっ」
一瞬、
反論有りげな表情を浮かべた九尾だったが
数回瞬きをして、首を振ると
妖狐の姿からいつもの女性体へと切り替えて、椅子に座る
九尾「よかろう。じゃが、樹」
樹「はい」
九尾「これは重要なことじゃ。戦闘の士気にも関わる。他言無用じゃぞ」
樹「……内容次第、です」
忠告を受けて、樹は言う
士気にも関わるということは
ごく普通の重要。という言葉よりもずっと重い意味が込められる
茶目っ気の強い九尾が真面目であるのがいい証拠だ
けれど、それでも
内容次第では全員で決めるべき
そう思ったからこその、返答だった
51 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 21:09:56.88 ID:M1xAg6U2o
その気持ちを察してか
忠告に反した言葉にも関わらず
九尾はため息だけでそれを流し、告げる
九尾「今回、主様には人身御供。つまり、人柱になって貰う」
天乃「えっ?」
樹「なっ」
人身御供
人柱
そこまで馴染みのない樹でさえ
それがなんなのかうっすらと感づいて、目を見開く
樹「それって――」
九尾「ふむ……やや語弊があるか。ではこう言おう。依代になって貰わねばならぬ。と」
天乃「私の精神体というか魂というか。そういう部分が消えるのなら変わらないんだけど?」
九尾「そうじゃな……ならば、訂正の必要はないかも知れぬ」
52 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 21:32:31.91 ID:M1xAg6U2o
九尾「今回、主様から神樹に触れてもらう」
天乃「私から? 樹海にある神樹に?」
九尾「満開を使うときに、神樹と繋がれと言っておるのじゃ」
簡単に言えることではないが
簡潔に言えば
神樹様からのアクセスを受けるのではなく
神樹様にアクセスをする。ということだ
九尾「主様らの言う散華と満開の流れはそこにある」
樹「!」
九尾「良いか? 正しくは、満開によって散華しているのではなく、散華によって満開しているのじゃ」
得たから失うのではなく、失ったから得る
原因と結果の入れ替わり
九尾「神樹による精霊の補填は、死なせぬように。という恩恵に近い」
満開ゲージをため、満開し、代償を払い、精霊を得る
それは何かがおかしい
満開のために代償を支払っているというのなら
なぜ、ゲージなんかを貯めなければいけない
初めから代償を支払って、満開すればいいはずだ
ゲージなんていらないはずだ
53 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 21:51:53.73 ID:M1xAg6U2o
九尾「妾は神樹とは別じゃ。ゆえに、それが真実かどうかは定かではないがな」
しかし、少なくとも
満開のせいで代償を支払っているわけではないはずだと、九尾は言う
天乃「それで、なんで私から触れなくちゃいけないの?」
九尾「神樹は消費した部分を、穢れた不要な部分として消去している可能性があるからじゃ」
天乃「消去って、じゃぁ」
九尾「いかにも。このままでは何度満開しようが消耗していくだけじゃ」
だから、
天乃が神樹にアクセスし、蓄積された膨大な情報の中から
失われたものを引きずり出さなければいけないのだ
九尾「その接続時、あるいは接続後。主様は一時的に体のすべての機能を神樹と同化することになるじゃろう」
樹「神樹……様と、同化?」
九尾「うむ……最悪、そのまま戻ってくることができずに神樹と完全に同調する恐れがある」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 21:55:46.93 ID:YT4pZyP2o
つまり最終戦でパーフェクト天乃降臨ってこと?
55 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 22:03:21.61 ID:M1xAg6U2o
同調してしまったらどうなるのか。それは聞かなくても分かる
樹は天乃へと目を向けると
そっと……手を握る
天乃「樹……」
樹「久遠さん……」
九尾「妾が行おうとしているのはそれじゃ。ゆえに、出て行けといった」
天乃一人なら
おそらく、確実に承諾させることができたはずだ
けれど、樹がいたら
それはきっと、確実とはならない
見つめ合う二人から目をそらした九尾は
大きく息をついて、目を向けさせる
九尾「神樹との同化後、戻ることができてもいくつか問題は残るやも知れぬ」
返還される身体機能は
奪われた機能そのままではなく
神聖的な力が働いている代替になる可能性があることなど……色々あるのだ
56 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 22:12:39.31 ID:M1xAg6U2o
九尾「主様」
天乃「……犠牲になるかもしれない道か、このままの停滞か」
それを選べと言っているんでしょう。と
天乃は九尾を見つめて、樹へと視線を下げる
ギュッと握られた手
密着する体の熱と震え
そして、心配そうな表情
昨夜
あれだけしたいことを語った
その夢や希望を捨て、安定を得るか
捨てずに、賭けに出るか……
1、治るかも知れないのなら、頑張るわ
2、死ぬ可能性があるのなら、やめておくわ
↓1-↓3
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 22:16:43.91 ID:YT4pZyP2o
1
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 22:17:51.90 ID:MjalWv4hO
2
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 22:18:32.38 ID:ch5sLNKsO
1
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 22:19:44.00 ID:ch5sLNKsO
まさか死なないだろう多分…
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 22:22:28.03 ID:YT4pZyP2o
投票したあとに不安を煽るようなこと言うのやめてくれよ
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 22:24:02.69 ID:MjalWv4hO
なるべく諦めなければなんとかなるさ
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 22:25:13.82 ID:ch5sLNKsO
ごめん
64 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 22:38:27.03 ID:M1xAg6U2o
天乃「治るかも知れないのなら、頑張るわ」
樹「っ」
ビクッと震えた樹の体を抱きしめて
天乃は九尾を見つめる
もちろん、考えなしにそういったわけじゃない
天乃「貴女だってなんの策もなしに、賭けさせるわけじゃないんでしょう?」
九尾「……うむ。妾は久遠家に使える精霊じゃ。何もせぬわけには行くまい」
天乃「うん。ありがと」
無理をさせる、危険な賭けをさせる
それなのに、
笑みを浮かべて礼を言う天乃から目を逸らして、
九尾は姿を消し
二人きりになった部屋で、樹は天乃を見つめる
樹「もしも戻ってこなそうだったら」
天乃「だったら?」
樹「一日中久遠さんとエッチしてもうやめてって言いに来させます」
天乃「流産する可能性、あるものね」
65 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 22:48:56.99 ID:M1xAg6U2o
樹「あっ……」
天乃「流産したらまた春信さんとエッチしないといけなくなっちゃう」
樹「そ、それはダメですっ」
天乃「うん……私も嫌よ」
天乃はそう言うと、
樹に折り重なるようにしてベッドに倒れこみ、
そのまま、唇を重ね合わせる
樹「っは……」
天乃「ふふっ、立場逆転」
樹「久遠さん……」
天乃「私が治ったら、したいこと。見つけた」
ニッコリと
とても意地悪でとても温かい
幸せそうな笑顔で
天乃「私から、樹に色んな事がしたい」
久遠さんは、そう言った
そして――
私達は
世界は
誰も知らない世界で
誰も気づくことのない世界で
とてつもなく大きな戦いへと、挑む
66 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/15(日) 22:53:42.30 ID:M1xAg6U2o
では、此処までとさせて頂きます
明日はできれば通常時間から
戦闘は現実時間一ヶ月はくだらなくなりそうなので
非安価でさくっと進めてしまう予定です
天乃「ん……」
樹「! 久遠さん、良かった! 起きてくれて……」
夏凜「天乃! よか――」
天乃「天乃……? 誰? 私は陽乃よ」
樹「!」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/15(日) 22:55:06.47 ID:YT4pZyP2o
乙
まあ戦闘って言ってももうやることは変わらんしね
賭けが成功であることを祈る
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/15(日) 23:06:24.51 ID:MjalWv4hO
乙
敵も味方も凄い面子で最終決戦か…
それにしてももしこの場にみんながいたら猛反発しそうな賭けだな
果たして吉と出るか凶と出るか
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/16(月) 02:07:26.71 ID:XDqQ5z+oo
わがまま言えって説得したりクオンサンの自己犠牲に対して思うところがあった九尾が樹から遠ざけてまで飲んでほしいと思って出した提案だしきちんとケツ持ってくれるって信じてる
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/16(月) 04:50:05.88 ID:H+V+2aMpo
乙
さっきの安価でEND分岐するんだろうか
何はともわれ楽しみ
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/16(月) 09:48:28.51 ID:WcIU9y0do
なんか久遠さん駄目なフラグ立てた気がしてならない
72 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/16(月) 22:20:38.80 ID:OLk/gCv9o
では、少しだけですが進めていこうかと思います
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/16(月) 22:22:08.14 ID:LR1z+HrVO
へい
74 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/16(月) 22:54:37.47 ID:OLk/gCv9o
夏凜「ば、バーテックスが勢揃いって……」
風「こんなの……」
勝てるわけがない
そう思いそうな恐れのある心を抑えて、風は首を振る
自分は部長だ
勇者部のリーダーだ
しっかりしろと。
みんながいるんだから平気だと
そう、言おうとして――
珠子「あーっ、若葉が骨付鳥持ち込んでるぞ!」
風の緊張感を吹き飛ばす声が、響いた
若葉「んなっ、これは園子のためにだな……」
珠子「天乃っ! 骨付鳥はオヤツに入るのか!?」
天乃「ん〜……アウトで」
若葉「っ」
樹「おやつは300円以内ですよ。若葉さん」
若葉「なぜだっ!」
風「それはこっちのセリフだぁっ!」
75 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/16(月) 23:03:12.19 ID:OLk/gCv9o
園子「どうしたの〜?」
風「どうしたもこうしたもない! 今、これから、大切な戦いがあるのに!」
天乃「………………」
風「なんでそんな、緊張感ないのよ……」
みんながいるから大丈夫
そうは思っていても
怖いものは、怖い
不安なことは不安で
風は握りしめた拳を、震わせる
銀「そんな肩肘張って立ってしゃーないだろ」
東郷「そうね……ですが、風先輩が間違っているわけではありません」
ただ
天乃たちはその常識の範疇にはいない
間違っていなければいいわけではないのだ
東郷「緊張すべきというと語弊があるかもしれませんが、気を抜くべきではないかと」
天乃「樹っ、私骨付鳥も食べたい」
樹「終わったら食べに行きましょう。うどんも」
天乃「うんっ」
東郷「……………」
友奈「あはは……」
76 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/16(月) 23:16:57.83 ID:OLk/gCv9o
夏凜「風」
風「っ」
バシっと肩を叩かれ、
風は声をかけてきた夏凜へと目を向ける
夏凜は夏凜でもう諦めているのか、
呆れ混じりの苦笑を浮かべて、首を振る
夏凜「何を言ったって無駄よ。そういうチームなんだから」
風「……でも」
夏凜「それに、天乃達が変に緊張してる方が怖いわよ」
天乃を筆頭に、園子、銀、若葉、珠子で形成されたチーム破天荒
風を筆頭に、友奈、東郷、夏凜、樹で形成されたチーム勇者部
個性的なメンバーが偏っている以上
空気感が相容れないのは、もはや仕方がないことだ
園子「久しぶりに勢ぞろいだから、気分上々だよ〜」
銀「須美森とは離れてるけどな」
東郷「銀、せめて須美か美森かどっちかにして」
天乃「はいはい、みんなーそろそろ――暴れるわよ」
77 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/16(月) 23:34:44.40 ID:OLk/gCv9o
パンパンっと、天乃が手を叩くと
無駄話が止んで、全員の目が向く
天乃「耳が聞こえないから、意見は却下するけど」
夏凜「おい」
天乃「世界のためとか平和のためとか、だいそれた事考えなくていいから」
風「……………」
天乃「今隣にいる人、前にいる人、後ろにいる人」
樹「………」
天乃「周りにいる人としたいこと、やりたいこと、そんなことを考えて、邪魔者を蹴飛ばすつもりで行きましょ」
世界のため、平和のため
誰かの為、なにかのため
そんな難しい考え方なんて必要ない
緊張するだけ、怖くなるだけ不安になるだけの心構えなんて必要ない
天乃「自分の欲望に素直になっちゃいなさい。この戦いに必要なのはそれだけよ」
園子「欲望かぁ……」
天乃「それじゃぁ……行きましょうか」
そう言って差し出した天乃の手の上に次々と、手は重なっていく
そして
「「「「「ふぁいとーっ、おーっ!!」」」」」
戦いの火蓋が、切って落とされた
78 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/16(月) 23:38:32.94 ID:OLk/gCv9o
では、本日はここまでとなります
できれば今週中には
明日は可能なら、通常時間
若葉「どうだ。やはり【おや】だろう?」
園子「柔らかい【ひな】かな〜」
若葉「なん……だと……?」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/16(月) 23:52:03.27 ID:H+V+2aMpo
おつです
ついにはじまるのか
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/17(火) 04:20:48.89 ID:48fvzbMYo
乙
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/17(火) 19:03:11.12 ID:5Ykx2gcB0
乙
珠子「園子のサポートはタマに任せタマえ!」モグモグ
園子「よろしく〜♪」モグモグ
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/17(火) 19:11:00.25 ID:locwpdQNo
このスレ、この週だからこその絡みだな
その夢の共演ももう終わりか…
83 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/17(火) 22:00:01.23 ID:2wlBp5bro
では、初めて行きます
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/17(火) 22:04:36.14 ID:ywrF8/QFO
よしきた
85 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/17(火) 22:13:40.81 ID:2wlBp5bro
天乃「園子、球子。バックアップは任せるわ」
園子「りょ〜かーい」
球子「任せタマえ!」
天乃「銀、若葉。園子の守備範囲内でうまく散開して。必ず、一人にはならないように」
若葉「了解した」
銀「で? 天乃はどうするんだ?」
各員に指示を出す天乃を見つめ、銀は問う
ふざけていたのが何かを隠しているとは思っていないし
あそこに無理があったとも思っていない
けれど……聞かなければいけないと思った
天乃「私は全体のカバーに入るわ」
銀「天――」
天乃「言っておくけど、死ぬつもりはないわよ。まだ、樹の声すら……聞けてないしね」
その笑みは
その声は
銀を黙らせるには、十分なほど真実に満ちていた
銀「可愛い声してる。と、思う。園子的癒し効果があるぞ」
天乃「ふふっ、それは期待に胸が膨らむわね」
球子「膨らむなーっ!」
若葉「そろそろ無駄話はやめろっ! 来るぞ!」
若葉がそう叫んだのと同時に、空を無数の矢が覆い隠した
86 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/17(火) 22:33:01.76 ID:2wlBp5bro
園子「……わぁ」
球子「そ、園子?」
園子「久しぶりだねぇ」
あの時は、気づいたときにはもう遅かった
ギリギリで防いで
ボロボロになって
大切なものを奪われた、最初の……一撃
園子「待ちわびたよ〜」
園子はそのトラウマを思い返し
されど震えず、恐れず、にこやかな笑みを浮かべ、手を挙げる
その瞬間、降り注ぐ矢の雨は一閃に巻き込まれ掻き消えた
園子「この時を……ね」
球子「た、タマの出番……なさそうだな」
そう言うのも無理はない
というのも
園子は精霊を21体有しているが、
天乃のように身体機能を完全に補って五体満足にしてくれるような力のある精霊はいない
なら、どうするか。どうなるか
それは必然的に――園子の武装強化へと回される
ゆえに
ニッコリと笑みを浮かべた園子の周囲には
数十もの槍の穂先が浮遊しており、その全てを園子が一括管理している
それはもはや、中距離戦闘要員ではなく
近―遠の隔たりのない
ある種の固定砲台だと、言えるかも知れない
87 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/17(火) 22:47:01.89 ID:2wlBp5bro
園子「あの時の悲劇はもう、繰り返さない」
銀「…………」
園子「大丈夫、だからね? ミノさん。安心して?」
銀「園子こそ、安心してくれ。アタシは二度と。園子を置いていったりなんかしないからな」
園子「……うん」
二人は言葉を交わし、互をその瞳に捉える
けれどそれはほんの数秒間で
銀は背を向けて――駆け出す
銀「今度も守る……守らなくちゃ、いけないッ!」
叫び、
樹海の根を掻き分け、一直線にバーテックスへと向かう
左右で轟く爆音と勇者の叫び
空に舞い上がる黒煙
降り注ぐ矢とそれをかき消す園子の槍
さっきまでの明るい賑やかさとは一転した空気を肌に感じる銀は
ピリっとした嫌な気配に気づき、勢いそのままに身を翻す
刹那
ズドンッ! っと、蠍座の尾先が目の前を叩き潰した
88 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/17(火) 23:00:57.56 ID:2wlBp5bro
銀「ッ!」
衝撃に体が揺れ、足が止まると
背後の木をへし折り、牡羊座が銀の――
若葉「はぁぁッ!」
目の前に叩き落とされ、沈黙する
銀「若葉っ」
若葉「先行しすぎだ。主様の指示を忘れたか?」
銀「いや、一応園子の守備範囲内だと思ったんだけどな……」
若葉「分かってるならいいが、銀。私達は一人じゃない。それを忘れるな」
銀「……わかってる」
刀と斧
武器の異なる二人は共に顔を見合わせ、頷く
封印の施されていない牡羊座、蠍座はまだ健在で
そして、若葉が付けた牡羊座の傷は――
銀「?」
若葉「どういうことだ?」
――傷は、塞がらなかった
89 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/17(火) 23:11:52.59 ID:2wlBp5bro
樹「御霊がっ!」
東郷「………………」
御霊はバーテックスの体内にあるのだから
封印しなくてもそれが目視できるようになることに関しては
疑問はない
しかし問題は、バーテックスが再生していないという点だった
バーテックスの再生阻害の力を持っているのは天乃だけ
つまり、それ以外の勇者は封印を施さなければ行けず
そのまま倒すことは出来ないはずだった
でも、
風「たぁぁぁっ!」
友奈「っ!」
風の一撃、友奈の一撃
東郷の銃弾、夏凜の一撃、樹の一撃
どの攻撃を受けても、
バーテックスは体を再生させることはなくて
このままでも倒すことはできるのだと……勇者達の心に、僅かな安心
針穴ほどの余裕が、生まれた
90 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/17(火) 23:16:58.03 ID:2wlBp5bro
では、此処までとさせて頂きます
あすもできれば通常時間より
球子「見タマえ! ミタマがタマのおかげで出てきたぞ! やはり、あとはタマに任せタマえ。諸君!」
若葉「その言葉、もう少しなんとかならないのか?」
園子「気になるなら、ワカ。を、付ければいいんじゃないかな〜」
若葉「付けるかッ!」
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/05/17(火) 23:23:02.48 ID:ywrF8/QFO
乙
これはチャンス到来か、それとも不吉の前触れか…さてどうなる
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/17(火) 23:23:52.21 ID:48fvzbMYo
乙
93 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 22:07:18.72 ID:emq6BQpdo
では、再開していきます
94 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 22:17:39.62 ID:emq6BQpdo
バーテックスの驚異は複数あるが、
その中でも厄介なのが回復力だ
圧倒的な巨体と火力を持っていても、
削り通すことができれば倒すことが出来る
終わりがあるという安心感がある
その安堵を打ち消し、絶望へと叩き落としてきたからだ
それが、今
失われている
ゆえに
友奈「行ける、やれるよっ!」
風「封印しなくていいって言うなら、話は早いッ!」
夏凜「全力でたたきつぶすッ!」
勇者たちの活気に満ちた声が上がる。雄叫びが上がる
流れは、勇者たちの味方をして
少女たちはみな、その勢いに乗って行く
95 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 22:29:04.54 ID:emq6BQpdo
そんな友奈達を後方支援する園子は
総毛立たせる悪寒を感じ、身震いする
園子「……嫌な予感がする」
球子「なに、言ってるんだ?」
園子「わからないけど、なんだか……」
なんだか、嫌な予感がするんだ
心の中で繰り返すのと同時に
生唾を飲み込んでいることに気づき、園子と
その隣にいた球子は目を見開いて、顔を見合わせる
球子「回復力はタマ達にとって、最悪のハンデだった」
園子「それを失ったということは、限界が近いということかもしれない」
本当の本当に、総力戦なのかもしれない
けれど、
もしも
そうではないのだとしたら……
96 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 22:35:59.86 ID:emq6BQpdo
流れをつかみ、勢いに乗れば乗るほど
園子は不安になっていく
友奈、夏凜、風、樹、
銀、若葉、天乃
みんなが獅子奮迅の動きを見せ、
ことが有利に進んでいる中で、園子は……思う
ならば、バーテックスにとってもっとも驚異なのは何か。と
それは……
園子「天さん……? 天さん?」
球子「ん?」
園子「天さんだ……バーテックスにとって厄介なのは天さんとその力」
回復に対し機能不全を起こさせる最強の力
もし、それに対抗するのを諦めたとしたら
そんなものは、あるだけ無駄だと考え、回復力を自ら捨てたのだとしたら……
園子「それがもしも……捨て駒として利用されてすらいるのだとしたら」
そこまで考え、
園子はバーテックスの狙いに気づき、声を張り上げる
園子「油断しないで―――っ!」
けれど、それは――遅すぎた
97 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 22:47:03.52 ID:emq6BQpdo
友奈「たぁぁっ!」
力強く握った拳で、牡牛座の頭を穿つ
砕け、飛び散る欠片
その奇怪な美しさの雨の外
迫る蠍座の尾に気づき、友奈は打ち返すために身構える
今まではその回復力ゆえに
物理攻撃に関しては回避以外の余地がなかった
防御してもダメージが通るし
打ち壊しても回復されて意味がなくなるからだ
でも、その部位欠損によって力を削ぐことができるのなら
真っ向から打ち合うことにも意味はあると、考えた
だから友奈は
友奈「一つでも、多く!」
蠍座の尾を打ち返し
――カッ!
友奈「えっ?」
ズドンッ! という爆音とともに、吹き飛んだ
98 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 22:59:48.39 ID:emq6BQpdo
若葉「なっ」
流れを叩き割る、炸裂音
天高く舞い上がった砂塵の中から飛び出す
桃色の矮躯
勢いに乗りつつあった勇者のそれを止めるには十分で
心にできた隙間
余裕、その小さな隙をこじ開けるには……十分だった
風「友――」
樹「お姉ちゃんよそ見しちゃダメッ!」
風「!」
ぴたりと足の止まった風の足元の地面がひび割れ、うお座が飛び出し
風「うわぁぁっ!」
ぐるりと回転した天秤座の一撃が風を打ち飛ばす
若葉「くっ」
一人一人
東郷「優位性を犠牲にしての賭けなん――っ!?」
ズドォォォンッ
一つ一つ
銀「っ!」
削り取っていく
殺せなくても
完全には倒せなくても
最強最悪の厄介者との戦いに、邪魔が入らないようにと排除する
99 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 23:09:02.30 ID:emq6BQpdo
天乃「人気者は辛いわね」
九尾「のんきなことを言うとる場合ではないぞ」
天乃「……うん」
もちろん、天乃の周囲から邪魔者を一掃するだけが目的ではない
天乃の目の先、バーテックスの進行方向から
瞬きする瞬間にも、樹海が侵食されていく
一つ、久遠天乃の排除
二つ、神樹以前。樹海の侵食による結界解除
その二つのために、バーテックスは自らを囮として
犠牲として、突き進んできていたのだ
よく見ると、
バーテックスの巨躯に隠れた星屑とは別種の丸い球体が
樹海を……食べ進んできていた
天乃「稲荷」
稲狐「……………」
天乃「ご主人様に、奉納を」
だから天乃は、稲荷の使いではなく
稲荷そのものを、呼び起こす
100 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 23:18:49.76 ID:emq6BQpdo
神樹や樹海
この結界を守ることに特化した、神
二度目に現れたその姿は
九尾と同じく衣に身を包んだ女性らしい容姿で
狐のお面をかぶっていた
天乃「貴女なら、あの程度の侵食に打ち勝てるでしょう?」
稲神「…………」
稲荷は何も言わず、ただ頷くと
じっと天乃を見つめて首を振る
九尾や死神のように言葉を持つことができなかった神の身を案じている空気に
天乃は苦笑を返して、息をつく
天乃「今ここでやらなくて。誰がこの世界を守るのよ」
稲神「……………」
天乃「私たちしか守れないのなら。私達が守るしかない。穢れは全て私が貰ってあげるから。全力で――舞いなさい」
主の自信に満ち満ちた言葉
拒否も拒絶もできるわけはなく
稲神はこくりと頷いて……世界のために舞い始めた
101 :
◆QhFDI08WfRWv
[saga]:2016/05/18(水) 23:21:18.42 ID:emq6BQpdo
では、此処までとさせて頂きます
頑張れば戦闘は明日で終わるかもしれません
だいぶ省略もしているので……
おそらくですが、終わりまで安価はないかもしれません
149.34 KB
Speed:0
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報R
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)