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王「ある魔女の話をしよう……」王子「……魔女?」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2016/07/16(土) 19:42:41.12 ID:VawGltCJ0
王「ごほっ、ごほっ…ぅぐ……」
「起き上がってはなりませぬ、我が王……貴方のお身体はもう……」
王「息子に残すべき物も、継がせるべき手順も、全て終えた」
王「後はこれだけなのだ」
王「他の者達は出て行け……王子と二人にさせて貰う」
「……御意」
「御心のままに」
王子「……父上、先程のお話は…」
王「伝説の『魔女』は確かにこの国に存在する、それは私の傍にいたのだ……」
王子「……」
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2016/07/16(土) 20:07:03.96 ID:VawGltCJ0
あれはまだ私が産まれて間も無い時だ。
赤子の私が最初に彼女に会った記憶だ。
「おぎゃぁあ! おぎゃぁあ! おぎゃぁあ!」
当時の国は不安定で、後から聞いた話ではその日は恐らくクーデターの起きた日だった。
泣き叫ぶ私の事を抱き上げる暇も無ければ人もいなく。
炎に包まれる城の中で何も出来ない赤子の私を、誰も気にかける者はいなかった。
ただ、一人を除いて。
……「まぁ、可哀想に……」
何年経とうと、どれだけの事があろうと、何故か言葉の一つ一つさえ忘れる事がない。
泣いていた私を炎の中抱き上げるその女は、優しい声でそう呟いて何処かへ歩いて行ったのだ。
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/07/16(土) 20:28:19.21 ID:ZQPTgfWOo
期待
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2016/07/16(土) 21:52:02.90 ID:VawGltCJ0
王「……十を数える歳になった頃に、私は前王に言われたものだ」
王「焼け落ちた城跡に大量の花と共に眠っていたのを見つけた時は……神の奇跡だと思ったとな」
王子「父上は神に愛されていたと聞きます」
王「それは違う」
王「私が愛していただけだ、彼女は私を愛していたのではなかった」
王子「まさか、神とはその魔女なのですか……?」
王「そうだ……あれは、哀しき時を生きる女だ」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/07/20(水) 00:57:15.03 ID:PxjFAyg+0
ふむ
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/08/31(水) 10:45:21.92 ID:UKaG8asso
まだか
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/08/31(水) 14:58:57.08 ID:/GrZ5snSO
そしてお前のお母さんだ
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/10/22(月) 21:15:54.69 ID:lGJi8HQ3o
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