小林オペラ「これが最後の逆転だ!」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 00:57:57.53 ID:qumUuDcvO
≪トイズの力を持ち悪事を働くのが怪盗。そしてトイズの力を持つ正義が探偵と呼ばれています≫

暗闇の部屋の中で、光源はこのテレビ一つ。

テレビの光から映されるこの惨殺現場は、誰が見ても殺人事件だと予測がつくだろう。

「………………」

その光に照らされたのは、白い髪の青年と年齢と身長が合わない少女のような三十路間近の女性。

二人の身長差は大きく開いていた。しかし、今この時は女性の方が青年を見下ろす形となっている。

「………………」

青年は見上げる。テレビの光源から放たれる女性の姿を

≪そして、トイズの力を持つ殺人鬼は……≫

テレビの光源が強くなる。同時に女性と青年の姿が鮮明に映し出された。

全身純白の青年は、女性の顔を見上げていた。

兵士に槍を突き刺す王の銅像の間に、槍で串刺しになっている女性を……

女性の名前は北芝愛。

青年の名前は神津玲…

     ≪サイコパスと、呼ばれているのです≫



第五話「さようなら小林オペラ」


3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 00:58:34.21 ID:qumUuDcvO


【横浜警察署  12月25日 午後1時11分】

タッタッタッタッタ……

姫百合「はぁ……はぁ!」

タッタタッタッタッタ…

姫百合「そんな…そんなありえません…!」

タッタッタッタッタッタ……

姫百合「神津警視が…殺人事件の犯人だなんて!」

タッタッタッタッタッタッタ…



姫百合「そこを通してください!」



バタンッ




姫百合「G4の皆さん!!居ますか!?」



小衣「この野郎ぉお!!!!」ブンッ

姫百合「ごべっ!!」ガツーン
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 00:59:09.63 ID:qumUuDcvO

姫百合「痛たた…いきなり何を…」

小衣「捜査の邪魔をするな!!出てけ!出てけ!!」ブンッブンッ

姫百合「やっ止めてください!私も調査に参ったんですよ!」ポコッポコッ

次子「おい止めろ小衣!おい!」ポコッポコッ

小衣「うるさいうるさい!もう誰も信じない!!信じるもんか!!」

小衣「誰よ!?誰なのよ!!警視を殺人の冤罪に仕立て上げたサイコパスは!!」

小衣「分かるまで!私はここに誰一人として立ち入らせないわ!!」ブンブンッ

姫百合「やめてくだっ…やめっ…!」コツンッコツンッ

平乃「すみません姫百合さん!外へ!」ガシッ

ギィィイイ…バタン

次子「…はぁ」

平乃「困りましたね…これじゃぁ私たちも調査が…」

姫百合「…明智警部、相当取り乱してますね」

咲「…まぁー、それはしょうがないっしょ」

咲「愛しの警視がライバルの北芝愛検事の殺人容疑として拘束されたんじゃ…ねぇ」

次子「正直、警察内部に内通者が居てもおかしくないからな。…まぁ、現場の調査はもう終わってるんだから現場に用はもう無いんだけど」

姫百合「えっ…」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 00:59:35.98 ID:qumUuDcvO

平乃「明智警部が現場から動かないとなると、こちらの調査も…」

姫百合「げっ現場の調査が終わってるんですか!?」

咲「ん。凶器と血痕以外何もおかしな所は何一つなかったしね」

次子「足跡も、指紋も、髪の毛も…不自然なくらいに何一つな。そりゃぁ小衣も疑心暗鬼になるわな」

姫百合「…詳しく話して頂けますか?」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:01:46.42 ID:qumUuDcvO


【事件現場】


次子「詳しくねぇ…まず、どこから話すか」

平乃「まず基本的な所から。この事件の被害者は検事局の北芝愛。被告人は警視庁の警視正の神津玲」

咲「次に被害者の状況〜。北芝検事は”断罪の決断”という像に心臓を串刺しにされて即死」

姫百合「えっ…”断罪の決断”?あの像に串刺しにできる箇所なんてありませんでしたよね?」

次子「そうだよ…だからやっかいなんだ」

平乃「この像は正義の王が悪人に槍で貫いている少し悪趣味な銅像ですが…被害者は…」

平乃「…その王と悪人の間の槍に貫かれていたのです」

姫百合「……はぁ!?」

平乃「見ての通り、この銅像の柄は王に握られ刃も悪人の身体の中に納まっています」

平乃「どう考えても、間にある槍で突き刺すなんて不可能の筈なんです」




証拠ファイル@警察署の銅像”断罪の決断”

【被告人は王と悪人の間の槍に貫かれていた。しかし、刃と柄は銅像と繋がっている】



姫百合「それで、どうして神津警視が疑われてるんですか!?」

姫百合「どう考えても神津警視も犯行が不可能じゃないですか!!」

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:02:19.46 ID:qumUuDcvO

次子「…確かに、実行方法がどうにも考えられん。でも、それは重要視されていない」

姫百合「…どういう意味ですか?」

咲「北芝検事の死亡推定時刻から約2時間、検事はずーっと警視と二人っきりだったんだって」

咲「そして現場には二人以外の痕跡は無い。つまり…」

平乃「方法はどうあれ、北芝検事を殺害できたのは警視だけなんです」

姫百合「そんな……!」

咲「…そういえばさ、今日はアンタ一人?」

平乃「あっ…そういえばそうですね!ミルキィホームズの皆さんは…?」

次子「旦那は?友人が大変な時に何もしてないとは考えにくいが」

姫百合「…………」

姫百合「…あの、聞いていないんですか…?」

次子「…何が?」

姫百合「ミルキィホームズの皆さんは今……サイコパスに」

???「事件現場は、ここかな?」

次子「!」

平乃「!」

咲「!」

姫百合「!」

姫百合「小林さん!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:03:08.46 ID:qumUuDcvO

小林「…やぁ君たち。調査の方は……」

ガンッ

姫百合「こんな所で何をしてるんですかっ!!!」

姫百合「どうしてミルキィホームズの皆さんを助けに…!!」

小林「おっ…落ち着いてくれ姫百合くん…」

姫百合「いいえ落ち着けません!!ただでさえ今はこんな…!!」

次子「やっやめろよ姫百合。穏やかじゃないな…」

姫百合「……っ!!」

小林「…悪いけど、今は穏やかになんてやってられないんだ」

小林「神津の居る留置所には今、行けるのか?」

平乃「いっいえ…それは…無理かと…」

咲「別にトイズを持ってる訳じゃないのに、あんなに警備厳しくする必要無いと思うんだけどなー…本当」

小林「そうか…やっぱりか……!」

姫百合「……えっ?一体何が分かったんですか…?」

小林「次子君!今すぐ神津の個別部屋の方へと案内してくれないか!?」

次子「えっ!?警視の部屋!?」

平乃「あそこはこの殺人現場から酷く離れてますが…」

小林「いや、今回の事件も彼女達の行方も…恐らく神津の部屋が関係している」

G3「!?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:04:04.16 ID:qumUuDcvO

姫百合「それは…一体どういう……」


バタンッ


小衣「…聞いたわよ、名探偵」

次子「あっ!小衣お前…落ち着いたのか?」

小衣「元から落ち着いてるわ!そんな事よりも名探偵!小林オペラ!!」

小林「…………」

小衣「警視に代わってアンタに特殊捜査権限の施行を宣言するわ!だから引き換えに…」

小衣「私達にも警視の部屋の捜査に加えなさい!!絶っっ対に!!!」

小林「……………」

小林「……分かった。君たちも来てくれ」


10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:04:32.54 ID:qumUuDcvO


【神津玲警視正専属 特別捜査室 某時刻】


小衣「……警視の部屋って、初めて入るわね」

次子「うーわっ良い所で仕事してんなぁ…」

咲「私たちの部屋よりずっと広い……ちょっとずるくない?」

平乃「でも、家具や捜査資料はシンプルに揃えていて調査には快適です。何から調べますか?」

小林「…君たちは、サイコパス殺人の記録について調べてくれ」

小林「僕はここの……」スッ


ガコンッ  グルグルグルグルグル


小衣「!仕掛け棚!」

小林「神津が独自に調べていた今までのサイコパス殺人の彼の考察資料を調査する」

小衣「まっ待ちなさい!その資料は小衣がまず最初に読むわ!私が最初に読むんだから!!」

姫百合「明智警部!我慢してください私たちには時間が無いんです!!」

小衣「やだ!私が最初にぃー!!」

次子「小衣!警視の裁判まで後3時間も無いんだぞ!」

平乃「今は彼らに情報を提供するのが先決です!小衣警部はこっちを手伝ってください!!」

小衣「うぐぐっ!ぐぐぅ〜〜!!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:05:57.74 ID:qumUuDcvO

小林「…今回の事件、裁判まで持っていくのが異常に早いな」

姫百合「ええ、本当不自然な程に…」

姫百合「…まさか、警察の中にサイコパスの内通者が?」

小林「それは、ずっと昔から神津も分かっていた事だよ」

小林「それよりも僕は、この不自然な裁判までの早さは神津が答えに近づきすぎたからだ考えている」

姫百合「答え…ですか?」

小林「ああ。姫百合くんが被告人になっていた裁判の時から疑問に思っていたんだ」

小林「だから僕と神津は独自にサイコパスについて調査を続けていた。神津の方が調査力に長けていたみたいだけどね」

小林「そして、エルキュールが誘拐されたあの事件で、神津はサイコパスの仲間のアジトまで足を踏み入れた」

姫百合「!!」

小林「そこで神津は…あるものを見つけたのかもしれない」

小林「神津が動けない今、その情報を見る必要がある。彼女たちはサイコパスに誘拐された可能性が高いからね」

姫百合「……………」

小林(…しかし、この資料の番号の乱雑さ…普段の神津なら有り得ないな)

小林(誰かが神津の部屋に侵入し、この情報を盗もうと考えていたとしたら…)



証拠ファイルAバラバラな資料番号

【引き出しの中の資料番号はバラバラだった。几帳面の神津では有り得ない情報整理だ】




姫百合「…だから小林さんは、この殺人事件の現場に来たんですね」

小林「うん。勿論慌てていないと言ったら嘘じゃないけどね」

小林(だけど、まさか上段が三重底になっているとは思わなかったみたいだな…)


12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:06:38.97 ID:qumUuDcvO


【サイコパス資料FILE1:赤レンガ倉庫殺人事件】



小林「加害者はアンドレイ・みどり。警察署の交通課所属の巡査部長だね」

姫百合「私が被告人として出頭された裁判ですね」

小林「あの事件の事のおおまかは裁判で判明した通りだけど…一個だけ不明な証拠品があった」

小林「…被害者である紀子さんの残したカセットテープだ」




証拠ファイルBカセットテープ

≪被害者の声が録音されている。内容は【くまさん、8、B】≫



小林「改めて聞くけど、被害者の浜崎紀子さんとはどのような関係だったんだい?」

姫百合「はい。私が海外で旅をしていた時に会った探偵です。お互い探偵という事で意気投合して友人関係にありました」

姫百合「私が日本へ帰ろうとしたその時に彼女から連絡があったんです。赤レンガ倉庫で話ができないかと」

姫百合「早急の連絡だったので、急いで手続きをしたものですから身だしなみも髪も整えられなかったのですが…」

小林「…彼女がそこで伝える予定だった話の内容の思い当たりは?」

姫百合「……ごめんなさい。分からないです」

姫百合「全ては倉庫の中で話すとだけ言われたもので…」

小林「……そうか」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:07:52.14 ID:qumUuDcvO

小林「そうなると、この神津の調査結果が全てか…」

姫百合「!?」

姫百合「神津警視が浜崎さんの話を解明したのですか!?」

小林「ああ。…と言っても、仮設から域が出てないけどね」

小林「だけど、信憑性は高いよ…証拠も揃っている」

平乃「あの…小林さん。これ……」

次子「赤レンガ倉庫の被害者が残した横浜観光ブックについてる横浜の地図がバラバラに切られてるんだけど…」

姫百合「…えっ!?」

小衣「ちょっと!それって……やっぱりサイコパスが!」

小林「…いや、これも神津が切った物だ」

小林「恐らくだけど、神津はこの部屋に敵が入ってくるのを予想していた。そして、この地図の枠」

小林「それが、こっちの隠された資料に挟まっていたんだ」

姫百合「…あっ!」

小林「そう、これは重要なファクターだ!」

小林「8のB!この地図は縦に数字、横にアルファベットで区切られている!」

姫百合「!」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:08:29.77 ID:qumUuDcvO

小衣「平乃!今すぐこのバラバラの地図の中から8のBを探しなさい!!」

小林「いや、その必要は無い」

小衣「!?」

小林「その観光本には地図の詳細項が載っている筈だ。8のBを拡大した項を探すんだ!」

平乃「ええと…ありました!ここです!」

小林「!…ここは……」

次子「くまさん横浜っていう障害者のデイサービス施設があるけど」

平乃「まさかこんな所の中にサイコパスの集いがあるとは考えにくいですよね…」

小林「…………どうやら、この事件の情報はここまでのようだね」

姫百合「小林さん!サイコパスの居場所が分かった今、貴方は――」

小林「…いや、まだ神津の残した情報は残っている。それらに目を通してからだ」

姫百合「……!」

小林(…そうだ、まだ謎は残っている。それに本当にそこがサイコパスの拠点だなんて考えられない)

小林(まだ何かある筈だ、彼女が残したサイコパスの情報について、何かが…)


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:09:56.29 ID:qumUuDcvO


【サイコパス資料FILE2:神奈川県立歴史博物館・自爆テロ事件】


姫百合「…怪盗アルセーヌがサイコパス殺人犯として逮捕された事件ですよね」

小林「結局、彼女は殺人を犯していなかったけどね」

小林(しかし、この事件も何か妙に引っかかるんだよな…)

小林「…どうして、被害者扱いだったこのサイコパスは怪盗アルセーヌを襲ったんだろう」

姫百合「怪盗アルセーヌが、サイコパスの何かを知ったからでしょうか…?」

小林「そうとは…ちょっと考えにくいかな」

小林(うーん…なんだ?)

小林(もう少し、資料を熟読してみるか……ん?)

小林「こっ…これはっ」

姫百合「どうしたんですか?小林さん」

小林「…アメリカ大使館から派遣されたジェイソンさんがアルセーヌを呼び出したその理由」

小林「…アルセーヌが博物館に呼び出された証拠品が貼り付けられている」


証拠ファイルC赤い石

【トイズ増幅の効力がある石】


姫百合「えっと…小林さん?この石は一体」

小林「…これは、トイズを増幅させる力を持つ鉱石だ」

姫百合「えっ?それってユタカのトイズと同じ…!?」

小林「アルセーヌがこの鉱石を持っていた理由がまだ分からないが、とにかくサイコパスはこれを狙っていたのだろう」

小林(そして、警察組織とアメリカ政府はこの石の所持者をアルセーヌだと解明して)

小林(今、神津の手にあった…という事は…)

小林「…姫百合くん」

姫百合「えっ?あっ…はい!」

小林「この石は、君が持ってるんだ」

姫百合「えっ…?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:11:15.48 ID:qumUuDcvO

姫百合「いっいえ!寧ろこれは小林さんが持つべきだと思います!」

姫百合「だって小林さんは!今からミルキィホームズの皆さんを助けに行くんでしょう!?」

小林「僕がこれを持っていても、意味が無いよ」

姫百合「だったら!捕らわれてる皆さんに…!」

小林「良いから、これは君が持っているんだ」

小林「これは、きっと後々君が必要とするだろうからね」

姫百合「…でっでも…」

小衣「つべこべうるさいわよ!そもそもそれは警視の証拠品でしょ!?」

小衣「関係無いアンタになんて渡す義理は無いわよ!」ペシッ

姫百合「あっ!明智警部!」

小林「いや、良い。これで良いんだ」

小林「…調査を続けよう」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:11:59.39 ID:qumUuDcvO

→【サイコパス資料FILE3:アイドル=顔事件】


小林「この事件は、本当に顔が重要なポジションを持った殺人だったね」

姫百合「つい昨日までの事件なんですよね?…強烈すぎて、実感が湧きませんでした」

小林「この事件で明らかにされてないのは、何故奴らが天城さんとBRのコンサートで大虐殺を行うつもりだったのかだ」

小林「神津でさえ、まだ確信には至っていないが。さすがと言うべきか色々と考察されている」

姫百合「……十分に参考できるレベルどころか、確信として得そうです」

小林「ははは。そこまで捕えてしまったら探偵として危ないけどね」

小林(……しかし、確かに大きな参考にはなるかな)

小林(サイコパス団体のアピール、ターゲットを他人もろとも殺害。……)

小林(……小林オペラのトイズの覚醒…?)

小林「まさか…いや、だとしても何の為に?」

姫百合「どうしたんですか?小林さん」

小林「…いや、何でもないよ」

小林(まさか……な)


18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:12:51.28 ID:qumUuDcvO


姫百合「一通り資料に目を通しましたが、…皆さんが捕らわれた場所の手がかりは」

姫百合「カセットテープに記録されたデイサービス施設ぐらい…ですね」

小林「いや、これもちょっと怪しい物ではあるけど」

次子「…なぁ小衣、このテープから他に分かった事とか無いのか?」

小衣「そんなの知った事じゃないわよ!こっちは警視の捜査をしてるんだから!!」

次子「ああそうか。つまり知らないんだな。すまんかった」

小衣「ぐぅっ!……ほっ他の事なんて考えられないの!」

小林「確かに、情報がこれだけでは特定も考察も難しいよ」

小林(…もう一度、再生してみよう)カチリ


19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:13:21.20 ID:qumUuDcvO


ザザ…ザザザザ……

≪ピー…ガガガガガ-…………ブツン≫

≪………………≫

≪………≫

≪…≫

≪…誰か…聞いてる?聞いてるよね?≫

≪………≫

≪……………≫

≪くまさん≫

≪8≫

≪B≫

≪ブツンッ≫

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:14:11.22 ID:qumUuDcvO

咲「……………」

平乃「…そういえば、これってどこで録音されたものなんでしょう」

次子「言われてみれば、ってもちょっとそれ特定は難しくないか?」

小林「…………」

姫百合「そうですよね。どうして彼女はこのテープを録音したのかも…」

咲「…あのさ」

平乃「はい、どうしたんですか?咲さん」

咲「最初に流れてたピー…とかガガガガガガガーとかブツンとかおかしくない?」

平乃「え?」

咲「だってそうじゃ〜ん。普通は起動した時にこんな音ならないよ〜?」

咲「いくらカセットテープだからって、こんな不調和音なんて記録されるとは考えにくいし〜」

小林「…確かに、その通りだ」

小林「最初の砂嵐のノイズの時からおかしいと思っていた。これじゃぁまるでVHSテープに録音された音声を録音したみたいだ」

姫百合「!!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:15:03.24 ID:qumUuDcvO

咲「あのさヒメ?アンタこいつに会った事あるんだよね〜?本当に声このまんまだったの〜?」

姫百合「……ええと…あの…」

姫百合「…………音声にノイズがかかっていて、判別までは…」

平乃「………つまり」

小林「このテープは、あらかじめVHSに記録されたものを録音したものの可能性が高い」

姫百合「でも…だったら、どうしてあの時彼女を殺した犯人はこのテープがネットに流れるのを恐れたのでしょうか?」

小林「それは、この流れてる記録のテープが”奴らにとって不都合な物”である可能性が高いからだ」

小林「確かに内容自体は分からないが…奴らに浜崎さんを殺す動機ができた物だからね」





証拠ファイルBカセットテープ の内容を書き換えた!

≪映像記録の音声が録音されている。内容は【くまさん、8、B】≫





次子「しかし、VHSの映像記録から撮った物だと分かってどうなるんだ?」

小林「…この映像に写っていた女性が何故、聞こえるかどうかを問いたのかな?」

小林「色々と考察があるが、これはトイズを記録していた物の可能性もある」

姫百合「トイズ!?…まさか、研究…」

小林「…その可能性も、大いにあるだろうね」

小林(しかし、これだけの内容ではトイズの内容に確信が持てない)

小林(透視?いや、それとも思考を覗く能力?それとも暗号の解析?)

小林(…そもそも、この内容にどんな意味があるのか。それにより内容も根元から大きく変わってしまう…)

22 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:15:31.04 ID:qumUuDcvO

小林「………」

次子「しっかし分かんねぇよなぁ。何の目的があったんだ?」ウィーン

平乃「最悪、これが犯人解明に有益な証拠にならないかもしれませんしね」

姫百合「いえ、サイコパスが公開されるのを嫌がっていたテープですから、何かしらの情報がある筈なのですが…」

小林「…………」

小林「……」

小林「あっ!!!」

小衣「!?」

平乃「いっ一体どうされたのですか?小林さん!?」

小林「テープ……」

平乃「え?」

小林「そのテープの柄だ!背面に文字が書かれている!」

姫百合「え?あっ確かに小さめですけど書かれてますね…8・Bear……あっ!!」

咲「くま・8・B…!」

小林「そして赤と白線の奇妙な模様…間違いない。先ほどの地図の簡略図だ!!」

小林「8とBの中にある黒い丸…そこに何かがある!!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:15:58.07 ID:qumUuDcvO

咲「……一致したよ。場所は…クイーンの塔とジャックの塔と…キングの塔の間」

咲「そこに何があるかまでは分からないけど…」

小衣「…………」

姫百合「それよりもこれは…一体何を記録したものなんですか…?」

小林「分からない。しかし、サイコパスが公開を嫌がった時の反応、浜崎さんが意地でも守ろうとしたテープ」

小林「間違いなくサイコパス達に不利な証拠になり、第三者がサイコパス団体を潰すために撮られたものの可能性が高い」

次子「じゃぁ、そこに行けば…!」

小林「ああ。奴らのしっぽを掴む事が…」



バタァアアアアンッ


小林「!」

姫百合「!」


カツンカツン…カツン……


ガウディ「…………」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:16:35.55 ID:qumUuDcvO
修正


咲「……一致したよ。場所は…クイーンの塔とジャックの塔と…キングの塔の間」

咲「そこに何があるかまでは分からないけど…」

小衣「…………」

姫百合「それよりもこれは…一体何を記録したものなんですか…?」

小林「分からない。しかし、サイコパスが公開を嫌がった時の反応、浜崎さんが意地でも守ろうとしたテープ」

小林「間違いなくサイコパス達に不利な証拠になり、第三者がサイコパス団体を潰すために撮られたものの可能性が高い」

次子「じゃぁ、そこに行けば…!」

小林「ああ。奴らのしっぽを掴む事が…」



バタァアアアアンッ


小林「!」

姫百合「!」


カツンカツン…カツン……


ガウデル「…………」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:17:55.43 ID:qumUuDcvO

ガウディ「…あら?一足遅かったようね。もうここが捜査されてるわ」

姫百合「…え?えっと…どちら…」

小林「……ガウディル検事。お久しぶりです」

ガウディル「……!アンタは…本国イギリスで私に恥をかかせたあの!!ジャップ探偵!!」ダンダン

ガウディル「………」フゥー

ガウディル「こんな所で奇遇ね。今回の事件、貴方が弁護席に立つのかしら?」

小林「いえ、僕は…」

ガウディル「おーっほっほっほ!あの時は油断したけども!!決着つかずの引き分け…そう引き分けよ!でも今回こそ!法定であなたの依頼人を処刑台に送り届けてやるわ!!」

小衣「!!」

ガウディル「しかも今回の被告人はこの国の凄く偉い警視さんですってねぇ…今法廷で、英国と日本の対決で英国の力を見せつけ…」

ガウディル「このガウディが!無様な負けを貴方に見せつけてくれるわ!おーっほっほっほっほ!!」

次子「うわっまたこれは濃いのが来たな…」

姫百合「…結構日本語上手ですね。この人」

小衣「…………が」ボソ

ガウディル「ほほ……あら、何か言ったかしら?この童」

小衣「アンタなんかが!警視を有罪にできるわけ無いでしょうがっ!!」バンッ

姫百合「!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:18:45.57 ID:qumUuDcvO

小衣「見せつけられるのは貴方よ!!この国の警察組織がどれほど優秀か!思い知らせてやる!!」

小衣「特に警視はこの国の警察の中でも一番!一番!すっっっごく優秀なんだからぁああああ!!!!!」

ガウディル「……………」

ガウディル「ぷっ」

ガウディル「おぉぉっほっほっほほほほほほほほ!!!」ゲラゲラゲラ

ガウディル「警察組織にしては、随分と幼稚な言い分ねぇ赤ちゃん?」

小衣「うるさい!殺す!!殺す殺す!!」

ガウディル「あらやだ物騒。ちょっと貴方達、こいつら捜査の邪魔よ。つまみ出しなさい」

捜査官「Yes,sir!!」ダッ

小衣「ちょっと離しなさいよ!私だって警察なのよ!!一発ぶん殴ってやる!!この野郎ぉぉおおおお!!!!」ズズズズズズ

平乃「まっ待ってください!まだ私たちの捜査が――」ズズズズズズ

咲「……………」ズズズズズズ

ガウディル「…そうだ。ミスター小林」

小林「……なんでしょうか」ズズズズズ

ガウディル「二時間後を、楽しみにすることね」ニヤッ

小林「…………」ズズズズズズズズズ



27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:19:16.70 ID:qumUuDcvO



【横浜警察署  12月25日 午後3時09分】



小衣「なんなのアイツ!なんなのアイツ!!!」ゲシッゲシッ

次子「まさか警察である私たちも追い出されるとはなー」

平乃「…このまま警視が居なくなったら、私たちはどうなるのでしょうか…」

小衣「はぁ?!何言ってるのよ!警視が殺人…」

小林「その通りだ。神津の心配はする事は無い」

小林「神津は間違いなく殺っていないんだから。それを証明するのは難しくない筈だ」

平乃「それはそうですけど…」

小衣「ふん!それに、あのババアだってこんな状況、不服な筈よ!」

小衣「今頃真犯人はババアの怨念に憑りつかれて祟られてるでしょうね!」

小林(警察が怨念を信じるのか…)
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:19:47.32 ID:qumUuDcvO

小林「それはともかく、神津にも北芝検事を殺す動機が無い」

小林「次子くん。今回の事件に目撃者は居るのか?」

次子「え?いやぁ…目撃者と言っても」

次子「勤務中に警察署を回っていた目撃者が被害者を刺殺した後の警視を見つけた。それが第一発見者みたいだけど…」

次子「それ以外に目撃者は居なかった筈なんだよなぁ」

小林「……そうか」

小林「なら、僕がやらなくてもこの裁判は大丈夫だ」

小衣「!?」

小衣「まっ…待ちなさいよ貴方!」

小林「?」

小衣「貴方…警視を助けてくれないの?」

小衣「友達なんでしょ…?戦ってくれないの…?」

小林「……………」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:20:49.70 ID:qumUuDcvO

小林「…すまない。僕はこの裁判を手伝う事は出来ない」

小衣「――!」

小林「だけど、そんな心配は無い」

小林「神津だってサイコパスの捜査中にこの事を想定しなかった筈が無いんだ」

小林「間違いなく何かしらの策を取ってある。一転攻勢できるような証拠品も」

小林「……だから、やってくれるね?」

姫百合「…………」

小林「姫百合くん。そして…小衣くん」

小衣「!!」

小林「ここに居る皆が神津を救うんだ。この狂ってる裁判から」

姫百合「はい!」ビシッ

次子「んな事言われなくても、旦那を助けるに決まってるだろ!」

平乃「こんな裁判!今までと同じです。絶対に許されてはいけません!」

咲「……まぁ、正直胸糞悪いしね〜。この事件の真犯人」

小衣「…………」

小衣「私が…警視を……」

小衣「………」

小衣「当然よ!警視を救うのは私なんだから!アンタは寧ろお邪魔虫!虫はどっかよそに行きなさい!!」

小衣「今回!アンタの出る幕は無いわ!!」

小林「……ありがとう」

小林「それじゃぁ、僕は行くよ」

姫百合「――っ!!」

姫百合「小林さん!」

小林「ん?」

姫百合「……気を付けて!」

小林「…ああ。分かってる」



30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:21:34.96 ID:qumUuDcvO


【クイーンの塔  12月25日 某時刻】


小林「…………」

小林(しかし…大きいな)

小林(後ろにあるあれがジャックの塔…テープのBにあった位置)

小林(横にあるのがキングの塔…8の位置にあった場所)

小林「そしてその間に………少し古いビル」

小林(こんな所に、本当にサイコパスの情報があるのだろうか)

小林「…ん?」

白い髪の少女「…………」

小林「………」

小林「君は…いつぞやの…」

白い髪の少女「…………」

白い髪の少女「ここから先…」

白い髪の少女「ここから先に進んだら…もう戻れないよ?」

白い髪の少女「多分。もう”人間に”戻れない」

小林「…………」

小林「…一つ質問に答えてくれ」

小林「その先に、彼女たちは”居る”のか?」

白い髪の少女「……居るよ」

小林「!」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:22:20.45 ID:qumUuDcvO

白い髪の少女「でも…もう会えないよ…一生」

小林「…!まさか…死んでいるのか!?」

白い髪の少女「生きてるよ。でも…」

白い髪の少女「会えるけど…多分分からない。だから会えないかもしれないよ」

白い髪の少女「それでも…”こっちに”来るの?」

小林「………無論だ」

小林「僕は彼女たちを助ける為にここに来たんだからね」

白い髪の少女「…………」ニコォ…

小林「っ」ゾクッ

白い髪の少女「…うれしいっ」

白い髪の少女「じゃぁ、ついてきて!」

小林「…………」

小林(…なんだ…?さっきの……寒気は…!)

白い髪の少女「…?」

白い髪の少女「何してるの?こっちだよ!」

小林「……………」

小林「………ああ」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:23:16.38 ID:qumUuDcvO

スィッ   ガコォーン

小林(…なんだ…ここ…?)

小林(こんな所に、地下鉄なんてあったか…?)

コォーン  コォーン

小林(…そして…何の音だ?)

白い髪の少女「ほら!こっちこっち!」

小林「………ああ…」

スタ…スタ…スタ……



…スタ……






【続く】

33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:24:10.93 ID:qumUuDcvO
今回は短いですがここらへんで終わりです。次は裁判パートとなります。
後二回で終わりです。最後までお付き合いいただけたら幸いです
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/05(月) 01:24:53.91 ID:qumUuDcvO


証拠ファイル@警察署の銅像”断罪の決断”

【被告人は王と悪人の間の槍に貫かれていた。しかし、刃と柄は銅像と繋がっている】



証拠ファイルAバラバラな資料番号

【引き出しの中の資料番号はバラバラだった。几帳面の神津には有り得ない情報整理だ】



証拠ファイルBカセットテープ

≪映像記録の音声が録音されている。内容は【くまさん、8、B】≫




証拠ファイルC赤い石

【トイズ増幅の効力がある石】

35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/05(月) 09:51:23.42 ID:qP9J7aGF0
乙。神津と小林の活躍に期待
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/05(月) 11:34:11.37 ID:bMiduAU+o
乙。これ、最初の審理は姫百合や小衣たちがやるんかな
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/05(月) 12:23:09.78 ID:un1FosB7O
乙です
北芝さん死んじゃったのか…悲しい
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/09/15(木) 02:17:18.84 ID:6FUew/spO
明日の深夜に投下予定です。しばらくお待ちください
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/09/16(金) 00:35:55.58 ID:ZsSxrptlO
投下します
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/09/16(金) 00:36:30.72 ID:ZsSxrptlO
【横浜裁判所 第二控え室  12月25日 午後5時10分】

姫百合「…………」

姫百合(今までは、裁判は被告人だったり傍聴席だったり小林さんの隣だったり…)

姫百合(私自身が弁護側として本格的に立つ事は無かった)

姫百合(今までの裁判は、全て小林さんの実力により勝訴したもの)

姫百合(…私に、出来るんだろうか……)

姫百合(私に、神津警視が救えるんでしょうか…?)

小衣「ちょっと!姫百合!」

姫百合「えっ…あっはい!明智警部!何で…きゃぁ!」バシッ

小衣「さっきから喋ってるのに何黙ってんのよ!裁判まで後5分も無いのよ!?やる気あるの!?」

姫百合「あっ…あります!勿論!」ビシッ   パラパラパラ

小衣「書類!さっき渡した証拠品の書類を床に落とすな!」

姫百合「えっあっすっすみません!」サッサッ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:36:56.51 ID:ZsSxrptlO

小衣「はぁぁぁ…こんな時、警察にも弁護資格が取れたら良いのに…」スタスタスタスタ

小衣「そしたらこいつの力なんか借りずに小衣が警視を助けるんだから!」スタスタスタスタ

姫百合「……(小衣警部…今もピリピリしている。落ち着きのない証拠だ)」

小衣「いーい!?今回は特別に私もアンタの隣で警視を弁護するわ!」

小衣「もし小衣の邪魔をして警視を冤罪にでもしたら…分かってるでしょうね!!」

姫百合「…百も承知です」

小衣「分かってるなら良いわ。とにかく!あれから新しい証拠品が二つ!手に入ったの!」

小衣「今から目を通すのよほら早く!」バンッ

姫百合「えぇ!?あっ…はっはい!」ペラッ



証拠ファイルD銅像の指紋

【銅像には指紋一つ無かった】



証拠ファイルEユーカリの葉

【被害者の遺体の足の裏にくっついていた】



姫百合(こっ…これだけ…!?)
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:37:35.25 ID:ZsSxrptlO

小衣「少なかったけど、無いよりはマシでしょ!二人で警視を救うのよ!」

小衣「絶っ対に!アイツらの思い通りにはさせないんだから!!」ダンッ

姫百合「…………は…はい…」


「弁護人、間もなく裁判が始まります。入廷してください」

姫百合「!きっ…来た…!」

姫百合(私の…最初の裁判が…!)

小衣「…準備は良い?」

小衣「戦うわよ」スタスタスタ

姫百合「……………」

姫百合(本当に…私はこの裁判で勝てるのだろうか…?)

姫百合(神津警視が殺人を犯すことは無い…それは分かっているけど)

姫百合(私は小林さんじゃない……)

姫百合「……………」

姫百合「ふんっ!」


パチーンッ!


43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:38:22.91 ID:ZsSxrptlO


小衣「!……何してるのよ姫百合」

姫百合「…なんでもありません。気合を入れていただけです」

小衣「…今回の裁判、サイコパスが一枚噛んでる可能性が高いのよ?」

小衣「気合を入れるなんて、当然の事でしょ!」

姫百合(何をネガティブな事を考えているんだ私は…!)

姫百合(小林さんは今、攫われたミルキィホームズの皆さんを助けに行ってる)

姫百合(そこで私が頑張らなくてどうする!)

姫百合「…弁護側。エラリー姫百合、入廷します!」

ガチャリ……

姫百合(闘うんだ!今は小林さんの事を考えずに、神津警視の事だけを思って!)



44 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:38:48.07 ID:ZsSxrptlO


【?????  某所  某時刻】



カツーン…カツーン…カツーン

小林「………………」

小林(このあたりは、当然と言えば当然だけど…電気が通っていない)

小林(奥に進めば進むほど、荒れ放題の壁と床は光を失い視界に映らなくなる)

小林「…あの、これはどこまで進めば……」

小林「………あれ?」

小林(気づけば、あの白い髪の少女も姿を消していた)

小林(まるで、狐につつまれ煙のように消え僕を欺いているかのようだった)

小林「……………」

小林「…先を、進もう」

小林(言い聞かせるように、僕はとにかく前へ前へと進んだ)


カツーン…カツーン…カツーン……




45 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:39:22.56 ID:ZsSxrptlO



【横浜裁判所  第一法廷室】



ザワザワ…ザワ……

カッ!!


裁判長「これより!神津玲の殺人の審議を開廷します」

裁判長「弁護側、検察側、準備の方はよろしいですか?」

ガウディル「…………」

姫百合「弁護側、準備完了し「とっとと始めなさいよこのタコ親父!警視の無実は小衣が晴らしてやるわ!」」

姫百合「あっあの小衣警部!冒頭から張り切らないでください!」

小衣「あんっ!?こんなもんは最初からぶっちぎってやれば良いのよ!こんな裁判!とっとと終わらせてやれば!」

裁判長「…弁護側は元気いっぱいのようですね」

裁判長「準備も整っておられるようで感心です。…それで、ガウディル検事?」

ガウディル「…………」

ガウディル「…私は、ミスター小林と再戦する準備だけしていたのよ」

ダンッ

ガウディル「決して!このクソガキ共とおままごとをする為にこの裁判に私は居ない!!」

裁判長「……………」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:40:19.82 ID:ZsSxrptlO

裁判長「…事件の方の準備は、完了していますか?」

ガウディル「そんなの当然やっているわ!でも!相手がこんなクソガキじゃ」

裁判長「よろしい。検察側も準備は完了しているようですね」

ガウディル「…………」

裁判長「それでは、早速初めて行きましょう」

ガウディル「……あらかじめ、最初に言っておくわ可愛い弁護士さん?」

姫百合「?」

ガウディル「私は、かの有名なミスター小林と再戦する為に全力で準備をさせて貰ったの」

ガウディル「だけど、相手がミスター小林じゃなく半人前の未熟者のアンタなら…」

バンッ!

ガウディル「容赦なく本気で叩き潰してやるから、覚悟しなさい?」ギロッ

姫百合「…………」

ダンッ

小衣「言ってなさい!この三流検事!アンタが敵に回したのがこのG4でも警視の次に偉くて強い小衣だった事を後悔させてやるわ!」

姫百合「……例え、貴方がどんな姑息な手を使おうが」

姫百合「私は、この裁判で真実を明らかにするだけです」

ガウディル「…ふぅん。口だけは達者にミスター小林に似せたのね」

47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:42:37.37 ID:ZsSxrptlO

ガウディル「おぉーっほっほっほ!それじゃぁ裁判長、裁判を進めようかしら?」

裁判長「…そうですね」

裁判長「それではガウディル検事、事件のあらましを説明してください」

ガウディル「了解したわ」

ガウディル「被害者は横浜検事局で検事副局長に就いていた北芝愛(29)よ。配偶者は無し」

ガウディル「両親は死別していて17歳になるまでに兄が居たみたいだけど、あるサイコパスによって殺害され裁判で無罪判決を受けている」

姫百合「!?」

ガウディル「その事がきっかけで検事を目指し犯罪者を一掃…そんな彼女が皮肉にも、警察の警視正に位置する被告人」

ガウディル「神津玲容疑者により殺害。凶器は警察署の銅像”断罪の決断”に貫かれていたわ」

ガウディル「凶器と被害者の写真は、解剖記録の中にあります」



証拠ファイルF北芝愛の解剖記録

【死亡時刻は12月25日午前0時1分。銅像の槍に貫かれて即死。槍による損傷以外の外傷は無かった】




裁判長「なるほど。そうですか…おや?」

裁判長「………あの、これはどのようにして貫かれたのですかな?」

裁判長「どこをどう見ても、このような貫かれ方は不自然のように思われますが」

ガウディル「…ええ。一見するとそうかもしれません」

ガウディル「ですが、警察側は被告が北芝愛を殺す動機と方法を証明できます」

姫百合「っ!!?」

48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:43:23.04 ID:ZsSxrptlO

小衣「なっ…何よそれ!?私達全然聞いてないわよ!?」

小衣「北芝が両親と兄を殺されてる事も!不可能だと思われた殺害方法が警視に可能だったことも!」ダンッ

ガウディル「…わざわざ敵に情報を漏らす馬鹿は居ないでしょう?」ニヤァ…

ガウディル「安心しなさい。ちゃんとその事は証言するつもりで居るのだから」パシーン

姫百合「…………」

姫百合(なっ…何なの?この裁判…)

姫百合(北芝検事の家庭事情を話したのは…弁護側の混乱の為?そして神津警視が北芝検事を殺す動機と方法?)

姫百合(……わっ分からない…)

ガウディル「…それじゃぁ、まず第一の証人を召喚しましょうか」

姫百合(この事件…もう何が何だか…分からない…)


カンッ


裁判長「…よろしいでしょう」

裁判長「では係官。第一の証人を連れてきてください」



49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:44:26.11 ID:ZsSxrptlO



赤「…………」

青「…………」

黄「…………」

ピンク「…………」

馬マスク「……………」




姫百合「……………」

小衣「……………」

ガウディル「…どうやら、全員そろったみたいね」

ガウディル「それじゃぁ皆さん。まず自己紹介を…」

姫百合「待った!!」

姫百合「何ですかこれは!?何でこんな…5人も証言台に立ってるんですか!?」

小衣「何が第一の証人よ!?こいつら一遍に証言させる気!?」

裁判長「……さすがの私も、これは少し驚きましたが…」

裁判長「つい最近、10人近い証人を相手にした裁判もありましたので。いやはや、慣れというのは怖い物ですね」

裁判長「それでは証人、名前と職業を…」

小衣「待った!!!」

小衣「アンタはそれでいいのか!?証言台にあんな戦隊物の恰好した4人とあと馬マスクよ!?あんな奴らがまともな証言すると思ってるの!?」

ガウディル「残念だけど、事件の目撃者には間違いないのよね」

裁判長「例え証人がどのような恰好であろうとも、証言は当裁判においては重要なものです」

姫百合(本当に頭痛くなってきた…)

50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:45:11.12 ID:ZsSxrptlO

裁判長「それでは改めまして…証人、名前と職業を…」

青「フッ……我々は、犯罪撲滅キャンペーンの為に警視庁から生み出された新たなるヒーロー…」

黄「今日も元気に!サイコパスという悪い人たちを懲らしめる!探偵なんかには負けないもん!」

ピンク「愛と勇気と!みんなの笑顔の為に!」

赤「今日も戦え!正義の為に!」

馬マスク「警視戦隊!ポリレンジャー!!」 ドガァァアアアアアンッ


姫百合「…………」

小衣「…………」

ガウディル「…………」

裁判長「……………」

赤「…おっと!そういえば俺達の紹介は済んでも、俺の紹介がまだだったな!」

赤「俺の名前はレッドポリ!先週警視相当官に選ばれてポリレンジャーに入ったんだ!」

姫百合「あれが…警視相当官……」

黄「私はイエローポリ!私達は警視という地位にいながら、現場で国民の皆さんを守るという正義の団体なの!」

ピンク「私はピンクポリ!私も警視相当官だよ☆でもでも!私は甘いパフェとか大好きだしぃ!美味しいお店もよく行くの!皆に馴染みのあるよう頑張りまーす!」

小衣「こっこんなのが…私より階級が上なの…?」

青「フッ…俺は群れるのが嫌いだが…仕方なくやっているブルーポリ…神津玲とはライバルさ…」

小衣「嘘つけ!警視はアンタの事絶対知らないわよ!!」

馬マスク「そして俺がリーダーのポリホースだ!警視正をやらせて貰ってるぜっ!」シュキーン

姫百合(ええぇぇ…よりによってこの馬がリーダーなの…!?)

5人「「「「「5人そろって!警視戦隊ポリレンジャー!!」」」」」ドガァアアアアアアアアアアアアンッ

姫百合(…警視庁も大変なのかな…?)
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:45:59.19 ID:ZsSxrptlO

ガウディル「……それで、貴方達は事件当日に殺人を目撃したのよね?」

赤「ああそうさ!あの時俺達は!神津警視正をレンジャーの仲間に勧誘しようと今日も駆け回る日々だったんだ!」

姫百合「…神津警視、大変だったでしょうね」

青「だが、…俺達はその時に見てしまった…そう、あれは悲しき偶然だった…」

馬マスク「ああ…まさか…まさか!」ダンッ

馬マスク「神津警視正が…!検事を殺してしまっていたなんて!!」ダンッ

ピンク「私達の仲間に…殺人犯が出るなんて…!もぉー!プンプン丸なんだからね!」

姫百合(軽いなぁ…)

小衣「ざっけんな!だから警視が人を殺すわけ無いでしょうが!!」ダンッ

青「いや…あれは間違いなく神津…殺ったぜ?」

黄「例え私達の仲間だったとしても!絶対に許すわけにはいかない!それが私達ポリレンジャーなの!」

馬マスク「その通りだ!例え彼が我々ポリレンジャーの仲間候補だったとしても!罪は罪だ!」

馬マスク「我々は全力で!彼を有罪にするために証言する!」

5人「「「「「正義の為に!!」」」」」ドガァアアアアアアアアアアアアンッ

ダンッ

姫百合「まだ神津警視が殺人を犯したと決まったわけではありません!」

小衣「だから!警視はアンタ達の仲間じゃないでしょうが!そもそも警視にはG4という優秀な――」

カンッ

裁判長「…このままでは纏まりませんね。弁護側、少し落ち着いてください」

小衣「ぐぅっ!ぐぬぬぬぬぬ……!」

姫百合(……これは、よく観察しなくても分かる…)

姫百合(こいつら…明らかに何かを隠している!)

ガウディル「…それでは証人。証言をお願いしますわ」

ガウディル「あの日起こった事、できれば一人ずつ」

5人「「「「「了解!!」」」」」ドガァアアアアアアアアアアアアンッ

姫百合(ところで後ろの火薬はどこから来てるんだろう)

52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:46:27.73 ID:ZsSxrptlO



【証言開始】



赤「あれは深夜の警視庁のパトロールの時だったぜ!」



青「あの時俺達は…神津玲を探していたのさ」



黄「その時見ちゃったの…神津玲が北芝検事を殺した瞬間を」



ピンク「その時の北芝検事…可哀想だった…苦しそうに悶えてどんどん…クスン」



馬のマスク「だから俺達が、アイツに引導を渡してやったのさ…」


53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:47:04.36 ID:ZsSxrptlO



姫百合「……………」

ガウディル「…貴重な証言、ありがとうございました」

赤「いや、これくらいの事ならいつでも言ってくれ!俺達はいくらでも証言するから!」

馬のマスク「正義の為にな!」ビシィッ

小衣「…何が正義よ…」

ダンッ

小衣「あんな嘘八百の証言でよくもまぁのうのうと言えたわね!!」

ピンク「えぇー!?ひどいよココロちゃん!嘘八百じゃないよぉ!」

小衣「ココロちゃんじゃない!殺すぞ!!覚悟しなさい!アンタ達には偽証罪を適用して…!」

カンッ

裁判長「…弁護側は静粛にお願いします」

姫百合「明智警部、落ち着いてください」

小衣「落ち着けるわけ無いでしょ!こんな嘘八百な…!」

姫百合「…この証言が嘘だというのなら」

姫百合「証拠品で証明してやれば良いんです。この証言が嘘っぱちである事を」

小衣「!」

カンッ

裁判長「それでは弁護側は尋問をお願いいたします」


54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:47:34.57 ID:ZsSxrptlO


【尋問開始】




赤「あれは深夜の警視庁のパトロールの時だったぜ!」



姫百合「待った!」

姫百合「…どうして、貴方達は深夜に警視庁でパトロールをしたのですか?」

赤「ははは!そりゃぁ勿論…正義に休みなんて無いからさ!」

黄「さすがレッド!恰好いい〜!」

青「フッ…さすが俺のライバル…」

馬のマスク「うむ!良い心がけだ!」

赤「へへっ照れるなぁ…でも、まさかあんな事になるなんてなぁ…」

姫百合「……あんな、事とは?」

赤「それはブルーが説明してくれるぜ!なっ!?ブルー!」

青「フッ任せろ…。それは俺達が何故、パトロールをしていたにも関係する…」

姫百合(それはさっき言ったんじゃぁ……)


55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:48:14.24 ID:ZsSxrptlO


青「あの時俺達は…神津玲を探していたのさ」



姫百合「待った!」

姫百合「どうして、神津警視を探していたのですか?」

青「当然だろう。アイツは俺のライバル…それと同時に、仲間でもあったのさ」

青「だから今日もアイツをレンジャーに招待すべく会いに行った…それだけだ」

ピンク「神津くんも釣れないよねー!もう174回も勧誘してるのに入ってくれないしさー!」

馬マスク「うむ。彼が入ってくれれば我がレンジャーの力も確実なものになるのだが…」

姫百合「あの、恰好良く言ってるかもしれませんけど、全然恰好良くありませんよ?」

小衣「だから!警視にはG4が居るって言ってるでしょうが!!」

赤「おいおい、俺達も知らない訳じゃないぞ?神津が居なかった時のG4がポンコツだったって皆言ってるぜ?」

ピンク「そうそう。探偵4人組に負けたり対怪盗なのに怪盗に負けたり仕事しなかったり」

黄「時には黄色くて小っこいのしか居なくてG1になってたって話も…」

小衣「うっうるさい!それでも最近は私たちも凄いのよ!?サイコパスを捕まえたり誘拐されたアイドルを救出したり!!」ダンッ

青「いや…それ神津の手柄だろ?」

馬マスク「G4の手柄の話もほとんど神津絡みじゃないか…」

小衣「けっ警視が凄すぎるってだけで!私達だって十分凄いのよ!ねぇ姫百合!!」

姫百合「……………」

小衣「何か言いなさいよこらぁあ!!」

ガウディル「…貴方達は、その神津を有罪にするために証言台に立っている事、忘れないでくださいまし?」

青「クッ!…そうだった…なかなか辛い仕事だな…」

馬マスク「だが…やるしかない。かつての仲間の断罪も!正義の為に!」

赤「正義の為に!」キラーン

黄「それじゃぁ、次に私が証言します!」


56 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:48:56.67 ID:ZsSxrptlO


黄「でもその時見ちゃったの…神津玲が北芝検事を殺した瞬間を」



姫百合「待った!」

姫百合「ほっ本当にその…殺した瞬間を目撃したのですか!?」

青「その通りだ。俺達は…」

赤「決して!悪を見逃さないんだからな!」ギャギャーンッ!

小衣「うっ嘘よ!絶対に嘘!」

小衣「警視が人を殺すはずが無いもの!ましてやあんな…!」

姫百合「…その時の状況を、詳しく話してください」

黄「了解!余す事なく教えるわ!」

黄「最初、神津くんの部屋で銃声のような物が聞こえたの」

姫百合「!?」

小衣「じゅ…銃声!?」

黄「神津くんに何かあったのかな?って思って神津くんの部屋に向かったんだけど…」

黄「部屋は荒らされていて、何も無かった」

小衣「…確かに、私が来た時には警視の部屋が荒らされていたわね…」

姫百合「…………」

黄「その後、神津くんの声が聞こえて、声のする方向へと進んでいったの」

黄「そして、部屋を覗くと…神津くんが……北芝検事を…」

黄「と言っても、私が見たのはもう既に神津警視は既に突き刺さった後なんだけどね」

姫百合「…ちなみに、この中での第一発見者は」

馬マスク「それはピンクだな」

ピンク「えっ!?そうなのぉ!?…でもでもぉ!ピンクも神津くんがどうやって検事を突き刺したのか分からないしぃ!」

姫百合「……神津警視が被害者を殺害した瞬間は見ていないんですね?」

黄「そうね…でも、その瞬間が見れなくてもどう見ても神津くんが検事さんを殺したようにしか…」

黄「私は気が動転していたから…後はピンクが証言してくれない?」

ピンク「了解〜!私がこれから言う証言はショッキングだから、心して聞いてね♪」


57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:49:44.05 ID:ZsSxrptlO


ピンク「その時の北芝検事…可哀想だった…苦しそうに悶えてどんどん…クスン」



姫百合「待った!!」

姫百合「……苦しく悶えている姿を見たのですか?」

ピンク「そうだよ!神津くんをにらんでいて…それはもう親の仇を見るように…!」

ダンッ

小衣「仮にもあの北芝がぁ!?警視を睨む筈無いでしょ!!」

小衣「正直全く想像が出来ないわ!この証言こそ矛盾が――」

カンッ

裁判長「弁護側は静粛に!」

小衣「…………」ジワァ…

姫百合(ああ…調子が狂ってついに泣き出したな…)

姫百合(……でも)

姫百合「小衣警部の着眼点は間違っていないと思います」

小衣「!」

姫百合「確かに、さきほどの証言は何かがおかしいです」

姫百合「一度、証拠品を見直してみましょう」


58 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:50:20.45 ID:ZsSxrptlO


馬のマスク「だから俺達が、アイツに引導を渡してやったのさ…」



姫百合「待った!」

姫百合「引導…ですか」

ガウディル「被告人は生きているのですが…」

馬のマスク「俺達が引導を渡すという事は、社会的に殺すという事だ」

馬のマスク「警察が捕まった時点で、社会的に死ぬというのは違った意味じゃないだろう」

小衣「…それが……警察のやり方なの?」

赤「そうさ!なんたって俺達は!警視戦隊!ポリレンジャー!」

青「正義の為に戦うのが…宿命なのさ」

裁判長「ふむ…たしかに貴方達の引導で我々は裁判を開いていますからね」

馬のマスク「ああ、是非正当な判決を下してやってくれ」

赤「俺達は!悪は決して容赦しない!」キビッ

小衣「…何が……正義よ……」

姫百合(………果たして)

姫百合(この人たちは本当に、正義なのでしょうか)


59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 00:50:48.46 ID:ZsSxrptlO



姫百合「どうでしたか?小衣警部」

小衣「こんな奴らに警視が告訴されたと思うと…腸が煮えたぎってくるわ…」

小衣「姫百合!さっさとこいつらに恥をかかせてやりなさい!」

姫百合「はい!了解です」

姫百合(これは、突きつける箇所は明らかだ。今すぐにでも思い知らせてやろう)


60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/09/16(金) 00:51:15.85 ID:ZsSxrptlO
次は1時に投下します
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:00:27.19 ID:ZsSxrptlO


→ピンク「その時の北芝検事…可哀想だった…苦しそうに悶えてどんどん…クスン」に証拠ファイルF北芝愛の解剖記録を突きつける




姫百合「異議あり!!」

姫百合「…ピンクさん。北芝検事はその時、苦しそうに悶えていたんですね?」

ピンク「それは勿論!本当に…本っ当に悲しい光景だった…!」

ピンク「あんな悲しそうで苦しそうな北芝検事…見た事無かったから…」

姫百合「…そうですか」

姫百合「それは…とてもおかしいです」

ピンク「?」

赤「なっなんだってぇ!?」ガーン

馬のマスク「一体、どこがおかしいというのだ!?」バキューン

姫百合(しかし、大分オーバーリアクションですねこの人たち…)

姫百合「良いですか?被害者の解剖記録にはこう記されています」

姫百合「”胸を貫かれて【即死】”…ですと」

ピンク「えっ!?」

姫百合「つまり」

姫百合「被害者が苦しみ悶える光景を見るのは不可能なのです!!」



ザワザワ…ザワ……

カンッ


裁判長「静粛に!静粛に!」

62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:01:27.87 ID:ZsSxrptlO

裁判長「…証人、どういう事でしょうか?」

ピンク「えっええと…じゃぁ、違ったのかなー?…なんて」

ダンッ

黄「それは死体を見た恐怖からなる幻覚に過ぎないわ!」

赤「そうだ!誰だって死体を見れば怖気づくだろうさ!」

小衣「どちらにせよ、そんな曖昧な証言では証明なんて無理そうね」

ピンク「うっううん!違うもん!あの時は怖くて怖気づいて北芝検事が悶えてるように見えただけだもん!」

姫百合「異議あり!!」

姫百合「しかし!貴方達は仮にも警視庁の人間で正義の為に悪を絶対に許さないと証言しました!」

姫百合「そのような貴方達が!こんな曖昧な証言をして良いと思いですか!?」

ピンク「ぐっぐぐうう!!」

パシィーン

ガウディル「………弁護人」

ガウディル「どうやら、曖昧なのは貴方の頭みたいですわね」

姫百合「…どういう事ですか?」

ガウディル「被害者が苦しみ悶えた光景が偽りだろうと本物だろうと、そんなものが解明された所で真実は変わらない」

ガウディル「そう、被告人が被害者を殺害したという事実には」

姫百合「………!」

小衣「……言われてみれば、そうね」

小衣「姫百合!こっからとっとと畳みかけるわよ!このまま警視の冤罪を晴らしなさい!」

姫百合「えっ!?いや、あのっえっと……」

姫百合「……………」

ガウディル「…ま、無理でしょうね」

ガウディル「この尋問では、まだ何一つ証言が崩れていないんですもの」

姫百合「うう………」

パシーン

ガウディル「裁判長!この証言と証拠品、それだけでも被告人が被害者を殺害したことは明白!!」

ガウディル「早急に判決に移ってもよろしいかと!」

裁判長「……そうですね」

裁判長「それでは、早速判決に…」

姫百合「待った!!!」

63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:02:11.82 ID:ZsSxrptlO

姫百合「まっ待ってください!まだ判決に移るには早すぎます!」

姫百合「まだ!この裁判では解明されてない所があるんですから!」

ガウディル「…………」

小衣「そうよ!まだ説明さえされてないわ!!」

小衣「警視の動機と殺害方法よ!!これが解明されない限り」

小衣「横浜警察署は、判決を許さない!!」ダンッ

裁判長「……しかし、動機はともかく殺害方法は解明が難しいのでは?」

裁判長「何せ、目撃証言が皆無なのですからな」

ダンッ

姫百合「だったら、情報を集めれば良いんです!」

姫百合「弁護側は!証人に証言を求めます!」

ガウディル「………ほーう?」

ガウディル「一体、何の証言を求めるというの?」

姫百合「………………では」

姫百合「被告人を拘束した時の事を、証言してください」

黄「……………」

馬のマスク「…良いのか?それこそ、神津くんが不利になるかと思われるが」

赤「何言ってるんだリーダー!俺達は言ったじゃねぇか!」

ピンク「どんな悪にも容赦しない!神津くんを有罪に私達はするって!」

青「フッ例えそいつが…俺達の仲間だろうがな…」

小衣「まだ言うか…」

馬のマスク「………そうだな」

馬のマスク「では証言しよう!我々ポリレンジャーが行った正義執行を!!」


64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:02:39.13 ID:ZsSxrptlO



【証言開始】


馬のマスク「我々が神津くんを拘束し始めたのは私の合図からだ!」


赤「まずは俺の飛び蹴りがさく裂したぜ!神津は避けたけどな!」


青「それから俺のクールな警棒で頭を狙った…外れたが当たった」


ピンク「私は北芝検事を助けようとした、でも…もう遅かった…」


黄「最終的には私の麻酔銃が決め手だったわね」



65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:03:07.45 ID:ZsSxrptlO



姫百合「………えっ?神津警視を…撃ったんですか!?麻酔銃で!?」

赤「おう!イエローの射的の腕は確かだからな!」

小衣「アンタら警視に何してんのよ!!!!」

青「仕方無かったんだ…あれは…間違いなく神津が殺人を犯していたんだ…!」ギリリ…

ピンク「だって!北芝検事を殺して…酷いよ!」

馬のマスク「…だが、甲斐あって我々は神津くんを拘束する事が出来た」

馬のマスク「彼の戦闘技術は確かだからな…苦労したよ」

姫百合「神津警視、そんな凄い人だったんだ…」

ガウディル「……」

裁判長「…それでは弁護人。尋問をお願いします」


66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:03:39.26 ID:ZsSxrptlO



【尋問開始】


馬のマスク「我々が神津くんを拘束し始めたのは私の合図からだ!」


姫百合「待った!!」

姫百合「それは…明らかに被告が殺人を犯していたからですか?」

馬のマスク「ああ、一目見た瞬間分かった。こいつは殺ってるってね」

赤「あんな奇妙な殺し方するのも神津なら有り得そうだしな」

青「本当に優秀な奴だったのに…クッ!」

姫百合(この人たち、よっぽど神津警視を仲間に入れたかったんだな…)

馬のマスク「そして、私の合図で最初に動き出したのはレッドだった…」

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:04:27.13 ID:ZsSxrptlO



赤「まずは俺の飛び蹴りがさく裂したぜ!神津は避けたけどな!」



姫百合「待った!!」

姫百合「それってつまり…当たらなかった。という事ですよね?」

赤「何を!?ちゃんと当たったさ!壁に!!」

小衣「それを世間では外れたと言うのよ」

青「さすがは俺のライバルなだけあって素早さは一級品…反撃されたら、俺達全員やられていた…」

姫百合「…それってつまり、被告は反撃しなかったという訳ですよね?」

馬のマスク「うむ。確かに反撃はしてこなかったな」

姫百合「でも…それっておかしくないですか?」

姫百合「本当に神津警視が殺人を犯したのなら、普通は目撃者を攻撃するのも辞さないかと思うのですが」

黄「…いやぁ、さすがにあの冷静な神津警視正が反撃してきたら、余計怪しまれるじゃん?」

赤「確かに、保険かけて攻撃してこなかった…そう考えるのが自然だな」

小衣「…何が何でも、警視を悪者に仕立て上げようとするわけね」ギリッ

赤「だけど俺達は容赦しなかったぜ!次に青の連係プレーがさく裂だぁー!!」


68 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:04:57.38 ID:ZsSxrptlO


青「それから俺のクールな警棒で頭を狙った…外れたが当たった」



姫百合「待った!!」

姫百合「あの…外れたが…当たった?どういう意味ですか?」

青「そのままの意味だ、頭を狙ったが…外れた。だが、当たった」

姫百合「いやあの、全然分からないんですが」

馬のマスク「…ブルーの警棒は狙った獲物は逃がさない。頭こそ外したものの」

馬のマスク「足には当たった…そういう事さ」

姫百合(うわぁ…ダサッ)

小衣「ダッサ。よくそれで当たったと言えたわね」

青「フッ、奴は仮にも俺のライバル…勝負は互角だったというわけさ」

青「俺達が死闘を繰り広げていた中、人質を救おうとしていた彼女の事…俺は忘れないぜ?」


69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:05:25.88 ID:ZsSxrptlO


ピンク「私は北芝検事を助けようとした、でも…もう遅かった…」



姫百合「待った!!」

姫百合「遅かった…というのは?」

ピンク「そのまんまの意味だよ…北芝検事…死んじゃったんだ…」

ピンク「酷いよ…私…北芝検事の事可愛いって思ってたのに!!」ダンッ

姫百合(可愛いって思ってただけなんだぁ…)

姫百合「被害者はその時、息は無かったんですね?」

ピンク「うん…その後色々調べたんだけど…あの部屋銅像と机以外何も無い殺風景な所でしょ?」

ピンク「だから…捜査も何もできなくて…」

姫百合(確かに、事件現場は殺風景な場所だったけど……)

姫百合(……ん?)




→事件現場は殺風景だったことを覚えますか?


→覚える
 
 覚えない

70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:05:52.88 ID:ZsSxrptlO


→覚えるを選択


姫百合「……………」

姫百合「それでは、事件現場が殺風景だった事を証言に加えて貰えますか?」

ピンク「もっちろん!私達は警視庁の戦隊!正義の為なら!!」

カンッ

裁判長「…では、証人。事件現場の状況を証言に加えてください」

→ピンク「私は北芝検事を助けようとした、でも…もう遅かった…」を
 
→ ピンク「無機質な殺風景の部屋の中、北芝検事は突き刺さっていたの…」に変更

ガウディル「証人は、よほどつらい体験をしたのですね」

ピンク「ううん!でも大丈夫!最後にイエローちゃんが活躍してくれたから!」


71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:06:24.26 ID:ZsSxrptlO



黄「最終的には私の麻酔銃が決め手だったわね」


姫百合「待った!」

姫百合「まっ…麻酔銃ですか…」

黄「そう、私はそういうの担当なんだ。こうバチューンってね」

小衣「アンタ覚えてなさいよ…!警視に発砲したこと…後悔させてやるわ…!」ギリギリギリ

黄「後悔なんてしないよ…だって…」

黄「私は、悪を拘束する為に正義執行してやっただけなんだから!!」ピシィッー

姫百合「…………」

姫百合「本当に、後ろめたさとかは感じなかったんですか?」

黄「正義にそのようなものは不要なのだ!!」

姫百合「……そうですか。分かりました」


72 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:07:00.55 ID:ZsSxrptlO


ピンク「無機質な殺風景の部屋の中、北芝検事は突き刺さっていたの…」


姫百合「待った!」

姫百合「…現場には、何があったのか詳しく証言できますか?」

馬のマスク「あれは強烈だったからな…部屋も机と銅像以外に何もない」

青「まさに処刑場…そう比喩しても遜色ないだろうな」

赤「人が隠れられる場所も無かった…これは間違いなく神津警視正が殺したに違いないんだ!」

ピンク「そうだよ!だって、本当に誰も居なかったんだもん!!」

姫百合「…他に誰も居なかったから神津警視が殺したと主張するのですね?」

黄「当然だよ、だって…誰も居なかったら殺されるなんて事はないでしょ?」

小衣「私はアンタ達を殺してやりたいわよ…」

姫百合「小衣警部、今は抑えてください」

黄「だから、皆が神津警視正を取り押さえている時に……」


73 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:07:28.90 ID:ZsSxrptlO






姫百合(この証言に、嘘はどこにもない…)

姫百合(だったら、視点を変えて別の個所に着目すれば良い)

姫百合(そこに、何かしらの相違点がある筈だから…)

姫百合(まず、証拠品を見直してみよう)


74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/09/16(金) 01:07:56.38 ID:ZsSxrptlO
次は一時15分に投下します
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/09/16(金) 01:16:42.31 ID:ZsSxrptlO


→ピンク「無機質な殺風景の部屋の中、北芝検事は突き刺さっていたの…」に証拠ファイルEユーカリの葉を突きつける


姫百合「異議あり!!」

姫百合「……ピンクさん。部屋は本当に殺風景だったんですね?」

ピンク「うんそうだよ?さっきからそう証言してるじゃん!」

赤・黄「そーだそーだ!」

青「あれはまさに処刑場…ふん、殺しにはもってこいだな」

姫百合「机と銅像以外に何も無かった…本当にそうなら」

ダンッ

姫百合「被害者の足にユーカリの葉がつく事なんて無いですよね!?」

ピンク「!?」

馬のマスク「ユ…ユーカリの葉だと!?」

姫百合「はい!被害者の足には確かにユーカリの葉が付着していました!」

姫百合「もし!この殺風景の部屋で殺人が行われていたとしたら!」

姫百合「被害者の足に!現場に無い物が付着している筈がありません!!」

ガウディル「異議あり!!」

ガウディル「そんなもの…こう説明してしまえば良いわ」

ガウディル「被害者は別の場所で殺され、串刺しにされた」

ガウディル「そして串刺しにされた銅像ごと現場に移動した。と」

姫百合「異議あり!!」

姫百合「しかし!銅像には指紋一つ付着していませんでした!」

ガウディル「ハッ!手袋でもつけて移動すれば指紋なんて…」

姫百合「それに、仮に凶器が遺体ごと移動したとすればパトロールしていた彼らに見つかってしまいます!」

姫百合「更に、もし凶器と遺体が移動されていたのなら…」

姫百合「殺人犯が神津警視だとは限りません!!」

ガウディル「異議あり!!」

76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:17:34.10 ID:ZsSxrptlO

ガウディル「…まぁ、お遊びはこれくらいにしようかしら…」

姫百合「……?」

ガウディル「残念だけど、凶器が移動された形跡は全く無いわ」

姫百合「!?じゃぁ…どうして?」

ガウディル「言ったでしょう?私は今遊んでいたのよ」

ガウディル「力の差を見せつける為にね……証人、言ってやりなさい」

馬のマスク「…銅像は移動された形跡は一切無かった」

赤「俺達だって現場検証くらいしたんだぜ!動かされてたらすぐにでもわかるさ!」

青「…つまり、遺体も凶器もその場に行われ」

黄「そこで…殺されたのよ」

姫百合「……しっしかし!この足の裏の…」

ガウディル「……もう一つ、面白い事を教えて差し上げますわ」

ガウディル「この警察署でユーカリの木があるのは、被告人の個室だけ」

小衣「っ!?」

ガウディル「つまり」

ガウディル「被告人と被害者は、個室の仲間でも共に行動していた」

ガウディル「葉っぱは、その時に踏んづけた物で間違い無いわね?」

ピンク「そう、その通り!二人は死ぬ寸前まで二人で居たのよ!!」

馬のマスク「確かに…二人で歩いている所は事件当日の夜も目撃していた…」

裁判長「………つまりは」

裁判長「これも、何でも無かった。というわけですね」

姫百合「…いっ…いっ………」

姫百合「いやぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!!」ガガーン


ザワザワザワ…ザワ………



77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:18:03.83 ID:ZsSxrptlO



姫百合(…………)

姫百合(だ…駄目……何を…何を発言しても………)

姫百合(ただの…無駄な足掻きにすら…ならない………)

姫百合(…………私…は…)

姫百合(やっぱり……小林さんみたいには………)

小衣「…………」

裁判長「…弁護側は、もう異論はないみたいですね」

ガウディル「そのようね。裁判長!早急に判決を」

裁判長「分かりました…。では、」

小衣「異議あり!!!」

姫百合「!」

裁判長「!」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:18:37.95 ID:ZsSxrptlO

ガウディル「…何かしら?」

小衣「…あのね、さっきから聞いていれば……」

小衣「そっちが出した解剖記録によれば、北芝が死んだのは深夜の0時一分なんでしょ?」

ガウディル「…そうね。確かにそう」

ガウディル「それで?それがどうかしたの?」

小衣「アンタら…監視カメラの映像は調べなかったの?」

ガウディル「……………」

馬のマスク「…なっ何っ!?」

赤「監視カメラ…!?馬鹿にするな!俺達だってしっかり調べてるさ!!」

小衣「だったら、今見れば分かる筈よね?」

小衣「私達は裁判始まる前には調査したんだから、この”矛盾”に大きな違和感しかなかったわ?」

姫百合「…え?むっ…矛盾ですか?」

小衣「ええ。姫百合はまだ見てないでしょうけどね」

ダンッ

小衣「明智小衣警部は!これより監視カメラの映像を証拠品として提出します!!」

馬のマスク「!?」

赤「!?」

青「!?」

黄「!?」

ピンク「…!?」

ガウディル「…………」

カンッ

裁判長「……よろしいでしょう。提出を許可します」

裁判長「それでは、今すぐに見る事はできますか?」

小衣「当然よ、咲!早く持ってきて!!」

「ウーイ」タッタッタッタッタ


79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:19:04.43 ID:ZsSxrptlO



咲「ふー…持ってきたよ〜。これが警視の部屋の前の廊下のテープ」

咲「さすがに個室の監視カメラは無かったけどぉ」

ガウディル「…ふぅん、それに何かおかしな事が映ってる…というの?」

小衣「ええ、映ってるわ。それもバリバリおかしな部分がね」

姫百合「…………」

裁判長「…なるほど、それなら」

裁判長「係官!今すぐ再生してください!!」


80 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:19:32.86 ID:ZsSxrptlO



【12月24日 午後11時59分】


@廊下の前で部屋に向かう北芝愛と神津玲


A扉を開けた時、一瞬固まる二人


Bゆっくりと中に入る北芝愛


C腰に拳銃を隠し中に入る神津玲


D閉じられる扉


81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:20:06.11 ID:ZsSxrptlO


姫百合「…………!?」

裁判長「こっ…これは!?まさか!?」

ガウディル「……どういう事かしら?まさか…」

ガウディル「弁護側が、被告が被害者を殺そうとしている決定的な瞬間を見せてくるなんて……」

小衣「……………」

姫百合「小…小衣警部…!一体…何のつもりで…」

馬のマスク「やっぱり…神津くんは北芝を殺すつもりだったのか!!」

ピンク「そうよ!腰に拳銃を隠して部屋に入って…扉を閉めて!!」

ガウディル「…それで?これの何が検察側の主張と矛盾しているのかしら?」

ガウディル「被告人は被害者を殺す際、部屋で乱闘。そして部屋が荒らされ殺した…」

小衣「…まだ気づかないの?」

小衣「この映像で矛盾しているのは、映像なんかじゃないわ」

姫百合「えっ…?」

小衣「姫百合、アンタなら分かるでしょ?この記録のどこに矛盾があるのか」

姫百合「…………」

姫百合(この、映像の矛盾は………)


82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:20:56.78 ID:ZsSxrptlO



→【12月24日 午後11時59分】を突きつける


姫百合「……あっ!!」

姫百合「ああああああああああああああああ!!!!」

裁判長「なっ何なんですか!?一体!」

姫百合「矛盾している……!」

ダンッ

姫百合「殺害現場と、被害者の解剖記録の死亡時刻と!!大きく矛盾しています!!」

馬のマスク「なんだと!?……あっああっ!!」ガガーン

小衣「……気づいたようね」

ダンッ

小衣「そうよ!この時刻が証明しているわ!!」

小衣「この時刻から被害者が殺される時間まで2分も無い!そんな状況で!!」

小衣「場所の移動どころか、人を一人殺す事だって不可能よ!!」

姫百合「増してや、部屋は大きく荒らされていました!その状況で…」

ガウディル「異議あり!!」

ガウディル「しかし!解剖記録にはこうも書かれているわ!!」

ガウディル「胸を一突きされて”即死”だと!!」

姫百合「異議あり!!」

姫百合「神津警視の個室の出口は一つしかありません!」

姫百合「仮に一分以内に移動できたとして、この監視カメラの映像に遺体と凶器が移動される瞬間が映っていなければおかしい!!」

ガウディル「異議あり!!」

ガウディル「映像に残らないで移動する方法が一つあるわ…!部屋の窓からあらかじめ紐を垂らして下の階にまで…」

小衣「異議あり!!!」

小衣「事件現場は警視の個室の上の階にあったわ!!」

小衣「もし上の階に移動させるとなれば、あんな重い像…二人がかりでも相当な時間が掛かる!」

小衣「更に言えば、そのような紐は一切無かった!!」

小衣「借りに警視が犯人だとして、彼らに見つかるまでの間に紐を処分する手段は皆無に等しい!!」

小衣「それに、貴方達はさっき証明したわ!!「凶器と遺体に移動された形跡は無い」って!!」

小衣「検察側の現場検証と記録不足!そして発言の記憶不足!!いくらなんでも検察側は不足しすぎよ!!!」

ガウディル「ぐっ…!!ぐぐぐぐぎっ…!!!」

83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:21:30.18 ID:ZsSxrptlO

カンッ!!

裁判長「……しかし、そうなれば」

裁判長「被害者と共に、どうして被告人も一緒に事件現場に居たのでしょうか?」

姫百合「……………」

姫百合「…検察側は、何か証明できるものはありますか?」

ガウディル「………………」

ガウディル「……10分の休廷を要請するわ」

姫百合「!」

ガウディル「10分で検察側は事件現場の監視カメラを調査する」

ガウディル「調査不足に関しては謝罪します。ですが」

ガウディル「私は、諦めるつもりはございません」

裁判長「……分かりました」

裁判長「それでは!これより10分間の休廷に入ります」


カンッ



84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:21:58.63 ID:ZsSxrptlO
続きは一時半から
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:35:07.21 ID:ZsSxrptlO



【?????  某所  某時刻】




ポ…コカ……ガガゴ……ボゴォ……


小林「……………」

小林(何だろう…この奇妙な音は…)

小林(明らかに人為的で…泡がはじけるような音がする…)


ポ…ポココ……コ……ボボボ……


小林(……………人の、声?)

小林(にしては、すごく潰れてるような…)

小林「………音は、こっちの方かな?」

小林(この暗闇の中、僕はずっと足と耳を頼りに前へと進んでいた。)


86 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:36:10.70 ID:ZsSxrptlO


【横浜裁判所 第二控え室  12月25日 午後6時10分】



姫百合「…………」

姫百合(あ…危なかった……)

姫百合(小衣警部が証拠品を提出してこなかったら…私は……)

ポカッ

姫百合「いっ痛っ!」

小衣「…………」

姫百合「あっ…小衣警部…」

小衣「…しっかりしなさいよ!」

小衣「貴方、裁判中に諦めてたでしょ!?」

姫百合「えっ!?……あっ……」

小衣「…………」

小衣「ふん、否定しないって事はやっぱりそうなのね」

姫百合「すっ…すみません…」

小衣「いーい!?この事件は警視が絶対殺してない事件なの!」

小衣「小衣達がやるのは真実を証明してやるだけ!たったそれだけなのよ!!」

小衣「何も難しい事は無いじゃない!!」

姫百合「……………」

姫百合「…そう…ですよね……」

姫百合(私は…最初に意気込んだ事も忘れていたのだろうか…)

姫百合(今は、神津警視を信じるだけだって…)

姫百合(………っ!!)

パシーンッ

小衣「…………」

87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:36:39.79 ID:ZsSxrptlO

姫百合「…よしっ!目を覚ましました!!」

小衣「よしっ!今度こそちゃんとしなさい!!」

姫百合「はい!!」

姫百合(大丈夫…私は!真実を証明するだけ!)

姫百合(今までと比べたら、どうって事ない裁判なんだ!!)

「ちょっと待った!」

小衣「!?……って、次子じゃない。どうしたのよ」

次子「いや、あのさ。さっきまで警視の部屋を調べてたんだが」

次子「…どんな些細な事も見つけたら報告って事で、一応思ってきたんだが」

小衣「そうよ?分かってるならとっとと出しなさいよ」

次子「おっ!分かった。まぁ、多分これ警視の物じゃねぇよな?」



証拠ファイルGレースの一部?

【神津玲の個室に残っていたもの。個室にはレース付きのものは存在していない】



小衣「…なにこれ?ただのゴミじゃないの?」

次子「いや、警視がこんな少女趣味そうなもの部屋に置くかなぁ?って思うじゃん?」

次子「あのチビッ子検事もこんなの趣味じゃなさそうだしさ」

姫百合「…………」

小衣「…ふん。とりあえずもらっておくわ」

小衣「行くわよ!姫百合!」

姫百合「あっ…はい!」

次子「おっす!頑張れよ二人とも!傍聴席で応援してっから!」



88 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:37:11.71 ID:ZsSxrptlO



【横浜裁判所  第一法廷室】



ザワザワ…ザワ……

カッ!!


裁判長「これより!神津玲の殺人の審議を開廷します」

裁判長「弁護側、検察側、準備の方はよろしいですか?」

姫百合「…」スゥー

姫百合「弁護側!準備完了しています!!」ダンッ

ガウディル「…………」

裁判長「…何やら、弁護側は元気いっぱいになって帰ってきましたね」

裁判長「それで、検察側はどのようで?」

ガウディル「…………映像の調査は終わったわ」

姫百合「!」

裁判長「…なるほど、それはそれは」

裁判長「それで、何か分かりましたか?」

ガウディル「………それは」

ガウディル「見て貰った方が早いわね」

姫百合「…………」

姫百合(ガウディル検事…先ほどよりもずっと冷静だ…)

姫百合(一体…何を考えている?)

裁判長「…分かりました」

裁判長「係官!今すぐ映像記録を再生してください」


89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:37:40.07 ID:ZsSxrptlO


【映像記録】


@12時01分→暗闇


A12時12分→暗闇


B12時30分→点灯


C12時30分→遺体と凶器と神津玲が立っている


D12時31分→神津玲との戦闘


E12時32分→赤の飛び蹴りがさく裂。だが、神津が交わし壁に当たる


F12時32分→青の警棒がさく裂。しかし外れて神津の足の先に当たる


G12時32分→神津玲がポリレンジャーに手を突き出そうとした瞬間、首に麻酔銃の弾が刺さりそのまま倒れる

90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:40:07.61 ID:ZsSxrptlO


姫百合「………こっ…これって……!」

ガウディル「…どうやら、私達はとんだ勘違いをしていたようね」

ガウディル「何も、被害者が殺された時間と証人に見つかった時間が同じとは限らない…」

ガウディル「そこに30分もの時間があった…なら」

ダンッ

ガウディル「証人は遺体を動かす事が可能だったのよ!!」

姫百合「異議あり!!」

姫百合「しかし!凶器は!凶器には動かされた形跡がありませんでした!!」

ガウディル「異議あり!!」

ガウディル「…何も、あれが真の凶器だったと考える必要も無いでしょう?何せ、時間は三十分あった」

ガウディル「真の凶器で殺害した後、あの銅像に突き刺した…そう考えるのが当然の事でなくて?」

姫百合「異議あり!!」

姫百合「しかし!方法がありません!!」

姫百合「あの繋がっている箇所に串刺しにする方法が!!」

ガウディル「……ククク……おぉーっほっほっほほほほ!!!!!」

ガウディル「ついに…そこまで来てしまったわね…」

姫百合「…っ!?」

ガウディル「あの銅像…確かに被害者の遺体を回収するには銅像を破壊する以外に無かったわ」

ガウディル「でもね、それは大して問題じゃないの。問題は…」

ガウディル「そこには、そこでパトロールしていた戦隊と被害者と被告人しか警視庁に居なかった!」

ガウディル「彼らのアリバイは監視カメラの映像で確認されている!しかし、被害者と被告人には無い!!つまり」

ガウディル「殺害方法が何であれ、被害者を殺せたのは被告人以外に有り得ないのよ!!」

小衣「異議あり!!」

小衣「そんな!そんな事がまかり通ると思ってるの!?」

小衣「殺害方法が不明な事件なんて!そんな!!」

ガウディル「…一つだけ、方法があるわ」

小衣「!?」

91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:41:27.22 ID:ZsSxrptlO

ガウディル「覚えてるかしら?貴方が提出した映像の中には、最後に拳銃を構えて被害者と部屋に入った被告人が映っていた」

ガウディル「これが何を意味するか、分からないわけじゃないわよねぇ?」

姫百合「………一度…被害者を射殺して棒を貫かせた…」

姫百合「あなたは、最初からそれを狙っていたのですか?」

ガウディル「ふふっいいえ、最初とは大分大番狂わせだったけど…」

ガウディル「ただ、証拠品からして非常に確立が高いわねぇ」ククク…

姫百合「…………っ」

小衣「クゥゥ…!…何で私はあんな証拠品を…!」

姫百合「………(何だ?この違和感は)」

姫百合(この映像、どこかおかしい所は映ってるか?映ってないか?…?)


→映ってる

 映っていない


92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:42:00.00 ID:ZsSxrptlO


→映っていないを選択


姫百合「…小衣警部。おかしいと思いませんか?」

小衣「何がおかしいって…まさか、捏造!?」

姫百合「いえ…おそらくあの映像は本物だと思います」

姫百合「しかし、最後に行った神津警視の行動」

姫百合「逃げずに手を突き出し、止めようとしたのを誰かに妨害されたかのようにも見えますよね?」

小衣「!……って当然でしょ、警視は無駄な暴力はしないのよ!」

姫百合「はい。それで、映像見てもう一つ違和感があったのですが…」

姫百合「ピンクの人が、全く映っていませんよね?」

小衣「!」

ダンッ

姫百合「証人!…の、ピンクさん!!」

ピンク「はぁ〜い☆なんですかぁ?」

姫百合「…先ほどの映像を見て貰った所、分かっていると思いますが」

姫百合「この映像、貴方が全く映っていませんよね?」

馬のマスク「!?」

赤「あっ…あれ!?ほっ…本当だ…」

ピンク「…………」

姫百合「更に言うと、貴方達が現場に来たのは12時30分……」

姫百合「当然、被害者はとっくに死んでいます。確認するまでも無いでしょう」

姫百合「ですが、貴方は確認どころか駆け寄り近づこうともしていません」

姫百合「…ピンクさん、貴方」

姫百合「一体何を隠しているんですか?」

93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:42:58.89 ID:ZsSxrptlO
ピンク「……………」

ピンク「……本当はね」

ピンク「近づかなくても、死んでいるって気づいてたんだぁ……」

馬のマスク「えぇっ!?」

青「ちょっ待てよ!俺達は見たぞ!?検事に向かっていくピンクの姿を!!」

赤「そうだ!今から確認してくるって言ったのは…!!」

ダンッ

姫百合「しかし!映像から見ても被害者に近づくピンクの姿はありません!!」

姫百合「…ちなみにリーダーさん。このカメラの死角には何がありましたか?」

ピンク「………」

馬のマスク「え?いっいや…特に何も無かったぞ?せいぜい窓があるくらいしか…」

ピンク「…………」

姫百合「…この監視カメラの映像の視野は狭くありません」

姫百合「一目見ても窓が映っていない事と入り口が遠い事は一目瞭然です。そんな部屋で」

姫百合「二人は、どうやって入って来たのでしょうか?」

ガウディル「…何が言いたいのかしら?」

姫百合「先ほど証明した通り、現場は被告人の部屋の上の階にあります」

姫百合「そして、二人は個室から部屋に出た形跡がありません」

姫百合「紐も無し、そんな状態で移動なんて可能でしょうか?いいえ、不可能です」

ガウディル「しかし、ラグは30分あった。それなら……」

ダンッ!!

姫百合「…一つだけ、あるのですよ」

姫百合「誰にも見られず、かつ一瞬で移動でき殺す方法が」

小衣「!!」

ガウディル「………ほう?それじゃぁ、聞かせてもらおうかしら?」

ガウディル「北芝検事を殺し、誰にも人目につかず現場に向かえる方法を!!」




→協力者が居た

 壁をのぼった

 テレポート


94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:43:54.40 ID:ZsSxrptlO



→テレポート


姫百合「…この方法は、被害者と被告人を一瞬で移動するだけでなく」

姫百合「被害者を一瞬で殺し、銅像に触れずに串刺しに出来る方法です」

ガウディル「……っ!!?」

小衣「…えええっ!?」

裁判長「いっ一体…どのような方法なのですか!?」

姫百合「………”トイズ”です」

ガウディル「………は?」

姫百合「犯人は、テレポーレーションとアポートができるトイズ能力者です」

姫百合「神津警視の個室に忍び込んでいたそいつは、両人に見つかり拘束されそうな所」

姫百合「二人をトイズで瞬間移動させたのです。そう…北芝検事は……」

姫百合「その時に、犯人のトイズの所為で銅像に串刺しにされた!!」

ガウディル「異議あり!!」

ガウディル「馬鹿馬鹿しいわね…!この三流探偵!!」

ガウディル「だったら私は、被告人がトイズを隠して持っていた事を主張するわ!だって!!」

ガウディル「部屋に第三者が居た可能性なんて―――」

姫百合「異議あり!!!」

姫百合「被告人の部屋は荒らされていました!それに……第三者が居た可能性なら、あります!!」

ガウディル「……だったら!!出してみなさいよ!!」


95 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:44:24.29 ID:ZsSxrptlO


→証拠ファイルGレースの一部?を突きつける



姫百合「くらえ!!」

ガウディル「…何よこれ、ただのゴミじゃない」

姫百合「はい。人によってはゴミに見えるのかもしれません…しかし」

姫百合「これは、被告人の部屋にありました。当然被告の部屋にレース製品なんて存在しません」

姫百合「そして…覚えていますか?被告人の部屋で発砲があった事を」

ガウディル「!!」

黄「………あっ!!」

ダンッ!

姫百合「このレースには焦げ跡があります!つまり!!」

姫百合「被告が発砲した際に真犯人の一部に当たって落ちたものなのです!!」

ガウディル「異議あり!!」

ガウディル「だったら!それの持ち主は誰なのよ!?」

ガウディル「私じゃないわよ…?だって、私はつい先ほど英国から日本に来た」

ガウディル「事件当日、当時間に私は日本に居なかったのだからねっ!!」

姫百合「………分かっています」

姫百合「一人、心当たりがありますから」

96 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:44:50.21 ID:ZsSxrptlO


ピンク「…………………」


姫百合「…ピンクさん」

姫百合「そのマスクとスーツを、脱いでください」

ピンク「……………」

姫百合「事件の遭遇から被告の拘束の時、ずっと彼らから離れず今この時まで着替えていないと思われます」

姫百合「当然ですよね。事件発覚から、一日も経っていないんです。取り調べとかもあったでしょう」

ピンク「……………」

姫百合「このスピード裁判、着替える暇なんて無かったかと思われます」

ピンク「……………」

姫百合「なら、当然事件当時の服のままなのでしょう」

姫百合「ピンクさん。私が間違っている可能性だってあるのは承知の上です」

姫百合「――そのマスクとスーツを、脱いでください!!!」



97 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:46:04.50 ID:ZsSxrptlO


ピンク「…………………」

ピンク「……まっいいかぁー…」

ピンク「どっちみち、私達の勝ちだしぃ………」

ピンク「………………はは」

ピンク「はははは…はは………」

ピンク「…………警視戦隊!ピンクポリ!!」ビシッ

ピンク「これより!!キャスト☆オフを始めちゃうよぉー!!」キラン

ピンク「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」



キラーン☆



キュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュル→きゅるきゅるきゅるきゅるきゅる





ドガァアアアアアアアアアアアンッ







ゴスロリ少女「キャハ☆」

ゴスロリ少女「ポリピンク解除!私は普通の女の子、間宮ザクロでぇーすっ☆」

ザクロ「職業はー…んーと、高校生とサイコパスやってまぁーす☆」



98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:46:47.06 ID:ZsSxrptlO


馬のマスク「!!!」

赤「サ…サイコパス…!」

ガウディル「……………」

裁判長「そっ…それでは、貴方が!被害者を!?」

ザクロ「うん!でもね…まさか北芝検事が串刺しにされるなんて思わなかったよぉ……」

姫百合「…………」

小衣「…アッサリ自白したわね」

ザクロ「だってぇー、本当はぁ」

ザクロ「神津くんも殺すつもりだったのに」

青「!!」

黄「!!」

小衣「!!!!!!!!」

カンッカンッカンッ

裁判長「かっ係官!今すぐ彼女を拘束しなさい!!」

係官「…………」

裁判長「係官!?一体何を立って…」

ザクロ「まぁまぁー落ち着いてくださいよ裁判長さぁーん?だってもう――」

ザクロ「勝敗はついてるんですからぁ♪」

姫百合「……貴方は、今ここで自白して有罪判決を受けます」

ザクロ「ん?いやぁ、それはそうだけど…違う、違うのよヒメちゃん」

姫百合「……貴方にヒメちゃんと呼ばれたくはありません」

赤「…だっ……誰なんだよ……」

裁判長「…え?」

赤「誰なんだよお前…ピンクじゃ…ピンクじゃねぇぞ!?」

馬のマスク「そうだ…お前ピンクじゃない…!?一体いつから…!?」

ザクロ「ん?あー…あの人の事?もうとっくに死んでるよ?」

99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:47:19.98 ID:ZsSxrptlO

赤「!?」

ザクロ「一週間くらい前だったかなー?ちょっと上からの命令でピンクの人を殺して入れ替わって来いって言われてぇー」

ザクロ「ん”んっ…声も変えれるようにしとけって、いやぁー結構キツかったねーこの仕事」グルングルン

赤「…お前…ピンクを………高島を……」

赤「…………」

赤「ぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!」


パァアアアアンッ……



姫百合「!!」

小衣「!!」

赤「」


ドサ……

ザクロ「はいはいはい。ちょっとだけ落ち着いてもらえるかなー?だってさ」

ザクロ「君たちは、もう負けてるんだよぉー?」

裁判長「けっ…拳銃……!!」

小衣「…………」

ザクロ「私としては、ここからは少し温厚に終わっておきたいなー、なんて」

ザクロ「なのに早速人を一人殺しちゃったじゃん!んもー!プンプン」

姫百合(………え?)

姫百合(一体…何が…起こってるんですか…?)

姫百合(私…勝った…んですよね…?)

姫百合(なのに…真犯人は笑って…拳銃を持って…)

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:47:48.78 ID:ZsSxrptlO

小衣「…本当なら、貴方テレポーレーションで逃げられる筈でしょう?」

ザクロ「?」

小衣「なのに、何故それをしないのかしら?もしかして…」

小衣「瞬間移動できる距離も、限りがあるって事じゃないの?」

ザクロ「……………」

ザクロ「ふふっ、まぁ…そんな事は分かっちゃうかぁ」ニコォ……

小衣「だったら…アンタに逃げ場なんて無いじゃない…!」

小衣「勝つって事がいつでも逃げられる事だと思ってたけど…違うなら…」

小衣「何であなたはまだ笑って居られるのよ!!」ダンッ

ザクロ「ふふ、それは――」

神津「逃がすつもりは無いぞ」

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/09/16(金) 01:49:30.17 ID:ZsSxrptlO

姫百合「!」

小衣「警視!」

神津「俺が、これを不測の事態だと思っているだろうとその気になっていないだろうな?」

ザクロ「…………」

神津「こんな明らかに不自然な裁判で気づかない筈が無いだろう」

神津「既に手は回させて貰った」

神津「極秘に北芝検事と手を回しこの日の裁判を標的に数百の機動隊を囲ませた」

神津「中には仏国からの英雄マイルティ・ジェイソンも居る」

ザクロ「…………」

神津「この中に何人仲間が居るかは知らんが…」

神津「簡単に逃げられると思わない事だな。サイコパスよ」

小衣「さっ…さすが警視!頼りになります!!」

姫百合「――!」

姫百合(まさか…神津さんはこの事も予想の範囲内だったと…!)

ザクロ「………………」

カンッ

裁判長「…神聖な裁判所で、このような行為は当然認めるべきではありません」

裁判長「証人…いや、間宮ザクロさん。今すぐ伏状し大人しく……」


バァアアアアアアアアアアアンッ


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