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カチューシャ「首輪」
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◆2QfXBkV1Yr70
[saga]:2016/09/05(月) 22:05:26.65 ID:SWgrar1N0
カチューシャ「ノンナ、このC地点からの移動をどうするつもりなのよ」
ノンナ「同志カチューシャ、こちらにその行程表が」
あたしとノンナはいつもの部屋で作戦会議をしていた。あたしたちはこの会議を一年の時から欠かしたことがない。カチューシャにかかればこんなものしなくたって勝てるんだけど、ノンナが不安そうにしているから仕方なく付き合ってあげている。本当よ!嘘じゃないわ。
部屋はこじんまりとして、他の部員が誰も使わない。一時期倉庫として使われたこともあったが、それも手狭になり、荷物を全部別館の資料室に移動させてからは、空き部屋になっていた。有り難くあたしとノンナの私物として使わせてもらっている。
ノンナ「カチューシャ、そろそろいい時間帯なのですが……」
カチューシャ「あら、そうね。じゃあ今日はここまでにしときましょうか」
ノンナ「Уразуметно」
なんといったかはわからないけれど、片付け始めたのだから了承したに違いない。ロシア語はその気になればすぐにわかる。これも本当よ。でもノンナがあたしに「あなたには無理です」なんて妙にきっぱり言い切るし、意固地になって発音の練習をしてたらノンナから鼻で笑われたわ!本当、失礼しちゃう。なにかあたしがロシア語が分かるようになったら不利益になるのかしら。要検証ね。
ノンナ「同志カチューシャ、片付けが済みましたよ」
いつの間にか部屋を来た時のようにきれいにしたノンナが声をかけてきた。
カチューシャ「ありがとうノンナ、じゃあ行きましょうか」
ノンナ「………」
あたしはドアへと向かう。
ノンナ「………」
ノンナは動かない。
カチューシャ「……ノンナ」
ノンナ「カチューシャ……様」
カチューシャ「……はぁ」
あたしはため息をつく。全く、しょうがない子である。毎日毎日こんなことをしていたらこの寒々とした空気に蝕まれてしまう。まあノンナがそうなることはないとわかっているのだが。
カチューシャ「……ノンナ、伏せ」
ノンナ「わん♪」
ノンナはその場に勢いよく伏せた。そう、犬のように。
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