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勇者「淫魔の国で風邪をひくとこうなる」
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]:2017/02/24(金) 03:29:42.70 ID:gPmO1JyQo
ポチ『……まぁそれは置いといて、だ。あんたの世界に残されていた淫魔の悪名。その正体は、こいつらだ』
勇者「何だって?」
ポチ『かつてこいつらの寿命はもっと長く、身体も大きく、そして……無邪気さはなく、残忍性だけがあった。
だが……気付けばこいつらはガキのまま成長しないようになり、魔力も少なくなり、その精神にもフタがかぶせられた』
勇者「それは、……人間界の誰かが?」
ポチ『いや、恐らくは前女王――――の前に連なる誰かだろう。俺だって流石に全知じゃない。
ただ、誰かがこいつらの暴威を危ういと感じ、止めたのさ』
勇者「何のために?」
ポチ『分かるんだろう、色男。淫魔は……少なくとも、こっちの国の淫魔は、“人間”が好きなのさ。こいつらと違い、エサとしてじゃなくてだ』
勇者「隣女王は……これから、どうなる?」
ポチ『ひとまずあんたがつぎ込んだ魔力は全部取り上げたから、目が覚めたら元通りだろう。
だがこんなのはこれっきりにしろ。こいつらは男が死ぬまでやめないぞ』
勇者「分かった。……ありがとう、済まない、ポチ」
ポチ『礼には及ばねぇさ。恐らく嬢ちゃんが起きたら何も覚えていないだろう。……後はあんたに任せたぜ、それじゃあな』
そう言って、ポチの最後の触手は暗闇の中へ引っ込んでいく。
窓から差す朝の陽射しを背中に感じながら、勇者はベッドの上を見つめた。
そこには、憑き物の落ちたような顔で微笑むように眠る、銀髪の女王の姿があった。
勇者「…………ありがとう、隣女王」
彼女もまた――――紛れもなく、勇者を助けてくれたのだ。
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