都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達…… Part13

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213 :次世代ーズ 30 「退避の後に」 5/8 ◆John//PW6. [sage]:2018/03/21(水) 21:55:28.48 ID:ImuJP87eo
 



 「モスマン」が徐々に移動を始めた
 ゆっくりとだが前方へ、校舎へ向かって進んでいる

 未だに俺の動きに警戒しているようだ
 だが、俺はもう奴の前には居ない

 校舎の死角から奴の動きを盗み見る
 俺はバケツを掴んで校舎を回り込むように移動した
 丁度、「モスマン」からすれば向かって右の校舎の陰に潜んでいる
 “波”を読むに、奴はまだ俺が前方校舎に隠れているものと思い込んでいるらしい

 だとしたら好都合だ
 勿論「モスマン」が俺に気付かないフリをしてる可能性だってある
 油断は禁物だ

 しかし、それでも
 この機会を逃がすわけにはいかない
 準備はもう出来てる、早速仕掛けに行くぞ



 腕を大きく振るい、バケツを宙高くに投げ上げた
 バケツは放物線を描きながら――狙い通り、モスマンからやや左側に落下した
 校舎の壁に音が跳ね返って甲高い残響音が響く


 「モスマン」が身動ぎし、翅を拡げ掛けた


 校舎の陰から飛び出す


「おい! 『モスマン』っ!!」


 喉に痛みが走る程の大声に、奴は気付いたようだ

 翅を拡げたまま、こちらへ身を向けようとする


 待ってました


 俺は背後に隠していた“尾”を大きく振りかぶる

 今、俺の腕より少し長めに発現した“尾”の先端が握っているのは

 飴細工を引き伸ばすようにして生成した、槍の形状をした“黒棒”だ


 右腕を振りかぶるのと同時、“尾”がそれに同期して動く

 渾身の勢いでボールを投げ付けるように

 “尾”で“黒棒”を投擲した


 まだだ、まだ終わりじゃない

 投げられた“黒棒”は意外なほど正確に、奴の片翅に突き刺さった

 「モスマン」の体が、衝撃のためか、大きくぶれた


 今だ


「  爆ぜろ  」


 声と共に、“黒棒”が破裂した



 
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