都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達…… Part13

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268 :○前回の話 >>258-263 ◆John//PW6. [sage]:2018/10/21(日) 19:43:33.32 ID:3JghBcqEo
 



 学校町、位置不明

 其処は暗く、どこまでも暗く、陰気の凝縮された空間だ
 湿度の高い空気があたかも粘液のようにその場に居る者達へとまとわりつく


「フゥーーゥッ、フゥーーゥッ」


 道化の装束に身を包んだ巨漢のピエロはまさにその場にあって
 命じられた通り“クランベリー”を潰して果汁を搾り出す作業に勤しんでいた
 周囲は完全に闇に溶けているが、僅かな光源によって床が錆び付いた何らかの金属であることが分かる
 床の金属には元々何かの彫刻が施されていたようだが
 こうも錆と謎の汚れに覆われていては一体何が刻まれていたのか知る由も無い


「フゥーーゥッ、フゥーーゥッ」


 巨漢ピエロは自身の巨躯を縮めるようにして粛々と与えられた仕事を続けている
 まずは“クランベリー”のヘタを切断する
 こうすることで“クランベリー”はくぐもった悲鳴を上げるのを止める
 次に震えの止まらない“クランベリー”を固定し圧縮することで甘い果汁を搾り出す
 それを金属の床へ滴らせることがこの作業の最も重要な工程だ


「今で14だ」


 この空間に居るもう一人、頬のこけた神経質そうなピエロは
 “ポータル”から次の“クランベリー”を強引に引っ張り出し、通話相手に唸った
 古参だからという理由で呼び出されてみたらこれだ、正直この場から逃げ出したかった
 最初の話とは大違いだ、そもそも“クランベリー”もこの作業も彼にとって全く趣味では無い
 この町に来てからというもの、もっと美味なモノを食い散らかす積りだったのに貧乏くじばかり引かれている


「もうこれで15人目だぞ!?」


 通話の相手を押し殺した声で脅しかける
 乱暴に掴み出された“クランベリー”が小さな悲鳴を上げて身を捩った
 全ての“クランベリー”は白い布でくるまれリボンでしっかりと結ばれている
 この包装は完璧だ、逃げ出すことなど無理な話である


「どうする? 続けんのか止めんのか、どうなんだ!?」
「フゥーーゥッ、フゥーーゥッ」
『待ってください、作業を一旦中止してください』


 相手の声色に僅かな緊張が混じった
 「ピエロ」のボス、「ジョー」が何をしているのかは知らないが
 通話先の様子が妙だ、何やら慌ただしいようだが何が起こっているのか分からない

 
269 :次世代ーズ 「一日目の夜、『組織』」 2/7 ◆John//PW6. [sage]:2018/10/21(日) 19:45:33.33 ID:3JghBcqEo
 

『今ジョーが確認を取っています、そのまま待機してください』
「フゥーーゥッ、フゥーーゥッ」
「待てマッシャー、一旦中止だ! おい、待てっ!!」


 巨漢ピエロが作業を続けようと次の“クランベリー”を掴んだ
 神経質ピエロは慌てて引っ手繰り返す、“クランベリー”が鋭い悲鳴を立てた


「おいこのウスノロ!! 待てっつってるのが分かんねーのかっ!?」
「ブフゥーーッ! ブフゥーーッ!」
『中止命令が出ました。作業を終了してください』


 作業中止、幾ばくか緊張が緩んだ
 不機嫌そうな相方の唸り声を聞きながら神経質ピエロは額の汗を拭う


「おい、作業終了だマッシャー! 中止命令が出た!」
「ブフスゥゥーーッッ!」
「そっちの案配はどうなんだ、おい。お前は随分落ち着いてんじゃねえか、え?」
『全然落ち着いてないですよ、正直余裕がありません』


 唇を舐めて通話先の「ルーキー」に軽口を叩いた
 奴は「ピエロ」の中でも新参者だが的確な手腕で「ジョー」をアシストできる実際稀有な存在だ


「大暴れできんのもそろそろなんだろ? そん時ぁパーッと楽しもうぜ」
『だといいんですが』


 「ルーキー」の応答はどこか歯切れが悪い
 大方「ジョー」と教授の作業とやらが詰まってるんだろう
 神経質ピエロは「ジョー」によろしく言っとけと伝え通話を切った


「オラ行くぞ、こんな陰気臭えとこに長居したかねえんだよ俺は」
「フスーーッ、フスーーッ」


 返事代わりに鼻息を立てるマッシャーを引き連れ、彼は“ポータル”へ侵入した
 すすり泣いていた“クランベリー”は神経質ピエロにどつかれ悲鳴を上げる
 後は覚醒させた“クランベリー”をもう一度眠らせればこの地獄のような仕事からは解放される

 全ては「組織」に気付かれずに進める必要がある
 手持ちの“クランベリー”はいずれも外部から調達してきたものだ
 学校町内で収穫するとなれば確実に「組織」その他の注意を引くことになる
 この“ポータル”にしてもそうだ、学校町外部と接続しているならともかく
 転送は全て学校町内でのやり取り、その上今回は「先生方」の護衛も受けている
 「組織」に勘付かれることも無い
 少なくとも、今はまだ


 彼らピエロが“ポータル”へ姿を消し、接続が解消されたとき
 その空間は完全な闇に沈んだ

 夥しい果汁が広がった金属の床は依然として不気味な静寂を湛えている








 
270 :次世代ーズ 「一日目の夜、『組織』」 3/7 ◆John//PW6. [sage]:2018/10/21(日) 19:46:20.75 ID:3JghBcqEo
 



 「組織」管轄の病院


「すいません部長。アタシの失態で、こんな」


 丸顔なスーツの女性に先行しながらメイプルは死にそうな顔で謝罪した
 南区ビル屋上で重傷の女子二名を保護してから何時間が経過したか
 既に時刻は日付の変わる時分に差し掛かろうとしていた


「監督不行届は確かに問題だが、叱責は後だ
 メイプル、被害者の容態は?」

「はい、少女二名も母親も現在は安定してます
 意識が戻り次第、ヒアリングと記憶処理を実施予定です」

「捕食されかけたと聞いてどうなることかとは思ったが……」


 後で憐子にも礼を言わねばな、丸顔の黒服はそう呟きながら一室に入った

 集中治療室の病床に横たえられた黒服をガラス越しに眺める
 全身を包帯でくるまれているのはメイプルの部下で
 ビル屋上の一件で飛び出していった一人称俺の女子黒服、久慈である

 丸顔は腕を組んで溜息を吐いた


「現場の報告はこっちにも入ってる。襲撃者の能力出力は並の契約者のものではない
 『組織』の古い区分では即時捕殺に指定されてもおかしくないレベルだ
 最近は、特に穏健派が強くなってからは下っ端が現場で強敵と戦うリスクも減っている
 そんなの相手にヒヨっ子が生きて帰って来れただけでも御の字だ」

「……」


 涙目でガラス向こうの部下を見つめるメイプルを尻目に
 丸顔は悟られぬよう安堵の溜息を吐く


「しつちょー、ぶちょー、今ー話し掛けてもよろしいですかー?」
「ん? ああ、入れ」


 いつの間に入口の方には別の黒服が居た
 新人二名の追跡兼応援に向かった部隊の一人、アクアフレッシュだ
 彼女は大きなタブレット型の端末を丸顔にも見せながら話を切り出した


「問題のー、襲撃者なんですけどー
 交戦時に『変身』した形態からー正体を割り出すとなるとー、やっぱりコイツになるんですよー」


 彼女が話しているのは、屋上で少女二名を襲い重傷を負わせ
 更に内一名の少女の母親を襲撃して捕食しかけながら
 現場に駆け付けた新人の久慈、および応援部隊と交戦した「襲撃者」の少年のことだ

 襲撃者は、屋上で襲撃した少女の容姿へ「変身」して彼女の制服を奪い
 少女の実家で母親の襲撃・暴行を実行、割って入った久慈に攻撃を仕掛けた後
 応援部隊の黒服キルトとアクアフレッシュの前で獣人の形態へ「変身」の後に交戦
 彼女ら二名を電撃攻撃で牽制しつつその場から離脱した


 
271 :次世代ーズ 「一日目の夜、『組織』」 4/7 ◆John//PW6. [sage saga]:2018/10/21(日) 19:47:18.61 ID:3JghBcqEo
 



 タブレットに映し出された情報を目で追う
 「組織」データベースの映像記録で、半人半獣の怪物が表示されていた
 「Wendigo」 ――確かに名称にはそう記されている

 「ウェンディゴ」、カナダ南部からアメリカ北部の先住民に伝承される悪性の精霊だ
 獣人の実体を持つとも、人に姿を見せることはないとも云われており
 精神的な攻撃を執拗に行うとも、森に人を迷い込ませて食い殺すとも伝えられている

 ちなみにこの「ウェンディゴ」、外見については諸説あるが
 日本のオカルト解説本で紹介された「シカの角を持つ半人半獣」のイメージが後の「ウェンディゴ」の外見に影響を与えたという説もある
 尤も人々の抱くイメージによって実在化した都市伝説の外見が変化する例は幾らでもあるので外見については措くとしよう

 いずれにせよ、少女二名は体の一部に捕食痕があり母親も食われかけたという報告からは
 襲撃者の正体、あるいは契約伝承が「ウェンディゴ」であると判断する材料にはなろう


「なるほど、精霊であれば消極的ではあるが『変身』能力の説明もつく」
「えーまーそうですねー、妖精精霊一般はー、大抵『変身』デフォルトで出来ますからー。でもー」


 「変身」の能力は「ウェンディゴ」の特徴として取り立てて言及されることは無い
 しかし、世界各地に残る伝承によれば「精霊」一般は様々な魔法を行使し、あるいは「変身」能力を有するとされる
 広く「変身」能力を使用しうる存在だと捉えるなら、精霊の一種である「ウェンディゴ」もまた「変身」能力がある
 そう言えるかもしれない、だが


「でもー『ウェンディゴ』だとするとー、くじっちゃんを吹っ飛ばしたー『電撃攻撃』の説明がー、まったく出来なくなっちゃいますー」
「『電撃』か……。全く別の能力者か、あるいは多重契約者という線も捨てきれんな」


 応援部隊の情報によると、襲撃者と交戦した久慈は
 放たれた電撃によって大きく吹き飛ばされ戦闘不能に陥っている
 またこの電撃の威力により、応援部隊は近接戦闘に出ることができなかったのだ

 加えて――、丸顔の黒服は目を細める
 屋上で新人のミッペがリーディングした情報が正しければ、襲撃者の少年には女子が一緒だった
 母親襲撃の現場には姿が無かったとのことだが、この女子の存在が非常に匂う

 担当医からの報告では、都市伝説能力で生成されたとみられる“蛆虫”が少女達の傷口から多数摘出されたらしく
 解析を試みたものの傷口を離れた途端に消滅したらしい。恐らく情報流出対策だろう
 断定は出来ないが“蛆虫”がこの少女の能力である可能性は否定できない


「悩んでいても仕方が無い、今掴んでいる情報を全て門条側にも報告してくれ
 連中が新しい情報を入手しているかもしれん」

「らじゃーですー」

「メイプル、我々もミッペの所へ行くぞ。案内してくれ」


 アクアフレッシュはタブレットを小脇に抱え足早に退室する
 丸顔とメイプルも集中治療のモニター室を後にした


「ミッペに関してはこっちに非がある、情報の連携が遅れた所為だ」
「いえ、そんな」
「流せる問題では無い。感知系能力に対するカウンター能力など……」


 丸顔の眉間に険しさが混じる
 穏健派から入った報告によると、「ピエロ」側には感知・予知系能力者へのカウンター能力を持つ契約者が存在する
 射程や追加能力等の詳細が不明な現状、下手にリーディング系の能力を行使するのは危険だ

 しかし現状では、リーディング系の能力を使用すると具体的にどのようなカウンターを食らうのかも分かっていない
 応援部隊が現場に駆け付けた際、真っ先にミッペを保護したようだが彼女は錯乱気味だったという
 ミッペは一体何を感知したのか確認する必要がある


「厄介なことになってきたな、『狐』の件に加え『ピエロ』とは」
「……」



 
272 :次世代ーズ 「一日目の夜、『組織』」 5/7 ◆John//PW6. [sage]:2018/10/21(日) 19:48:01.44 ID:3JghBcqEo
 

「気合入れろ風日」


 前を向いたまま後ろに続くメイプルに声を掛ける


「部下はいつでも上司の背中を見ているものだ、胸を張れ」
「……ッ!」


 息を飲む気配の後パンパンと鋭い音が廊下に響く
 頬を両手で叩く。メイプルが己に喝を入れる際によくやる行為だ


「すんません部長! 必ず巻き返します」


 丸顔は答えず、ただ僅かに頷いた









 階を上がると、廊下の長椅子にミッペとぷーたんが座っていた
 ミッペは久慈と共に飛び出した新人、ぷーたんはミッペを保護した応援部隊の一人だ


「あっ、室長に部長ー! 今からそちらに行こうと思ってたのです!」


 ぷーたんは如何なる状況でも己のペースを崩さない黒服だ
 そして後輩への面倒見も良い。彼女はどうやらずっとミッペに付き添っていたらしい


「保護した女の子達も、女の子のお母さんも無事なのです
 もう手術も終わってぐっすりお休みしてるのです
 明日、お話を聞いて記憶を処理してあげるのです!」

「さっきアクアから聞いたよ、記憶処理は適切にな
 今は少しミッペと話がしたい。いいか?」

「はい、ミッペちゃんはちょっと混乱してたみたいなのですが
 今は大分落ち着いてるから大丈夫だと思うのです
 私はキルトさんのお手伝いに行ってくるのです」


 彼女は丸顔とメイプルに会釈するとぽてぽてとその場を去った
 入れ替わるように丸顔が長椅子に腰掛ける
 メイプルは立ったままで腕を組んだ


「うう、メイプルさんに、部長さんまで……。独断行動の処罰ですかぁ……?」
「説教は後でミッチリやる! 今は部長がお前に確認したい件があると」
「ビル屋上と襲撃者追跡中に能力を発動したらしいな。状況を詳しく聞きたい」


 メイプルの台詞を引き継ぐように丸顔が切り出した
 ミッペの直属上司はメイプルだ。彼女の険しい視線に怯えつつミッペは丸顔におずおずといった体で応じた


「リーディングで読み取ったことを話せばいいんですかぁ……?」

「いや、内容は既に確認してあるよ。聞きたいのはそこではない
 そうだな、リーディングを発動したとき妙なモノを見たようだな。それについて確認したいんだ」


 途端にミッペの顔色に明らかな恐怖が浮かんだ
 丸顔とメイプルは顔を見合わせる


「敵方にやばい能力持ちが居るらしくてな、お前の情報がかなり重要なんだ。ミッペ、なんでもいい。話せそうか?」

 
273 :次世代ーズ 「一日目の夜、『組織』」 6/7 ◆John//PW6. [sage]:2018/10/21(日) 19:48:37.49 ID:3JghBcqEo
 

 メイプルにそう告げられ、ミッペは間近に座る丸顔の顔を見た
 彼女の体が震え出したが、ややあって意を決した表情へ変わった


「私、『メトリー』を使おうとしたんです
 屋上で、あの子達はすごく怯えてたから、言葉に出来ないくらい怖い目にあったのかなって
 そしたら、何故か最初、『メトリー』が上手く発動しなかったんです」

「発動しなかった? それは何か外部の干渉の所為か」

「多分違うと思います、なんだか……感覚的には勝手に切れちゃったというか
 もう一度発動して、あの子達に起こったことを読み取ったんですけど
 その時には特におかしいことは無かったんですよぉ」


 ミッペは顔色を窺うように丸顔を見つめている
 丸顔は短い黙考の後、口を開いた


「その後、久慈と現場へ向かい、二度目のリーディングを実施したわけだな
 その時の状況についても話してくれ」

「はい……。あの子の実家に向かってる間、お家の場所を詳しく特定しようとして
 屋上の『メトリー』を続けようともう一回発動して、“足跡”を辿ろうとしたんですよぉ
 そしたら……」


 ミッペの震えが心なしか酷くなった


「急に、ノイズだらけの映像が映り込んできたんです
 変なんですよぉ。普通『メトリー』で流れてくる映像がノイズがかることなんて無いんですけど
 その時だけなんだか……人の居ない村みたいな、古い映像が流れ込んできて」

「動揺しているな。続けられそうか?」

「が、頑張ります……!
 それで、私の『メトリー』っていつも映像だけなんです。なのに、この時は急に
 海の、磯臭い匂いまで流れ込んできたんですよぉ。それだけなのに、すごく怖くて
 ずっと、なんか向こう側に見えない目玉があって、それに覗かれてる気分がずっと続いて」


 彼女の呼吸が大きく乱れ始めた
 丸顔は涙目のミッペの背中に手を当てがった


「多分あの時、私は干渉されてたんだと思います
 自分が何なのか、何処にいるのか、まるで暗闇に投げ出されたみたいになって
 気付いたら、ぷーたん先輩達がいて、いつの間にクジちゃんは先に行ってて……それで、私」

「海の近くの村、が見えたんだな?」

「はい。村です。多分映像の中に何かが居たんだと思います
 私のときは見えなかったんですけど、でも……でも、絶対に見たらいけない奴ですよぉ!!」


 
274 :次世代ーズ 「一日目の夜、『組織』」 7/7 ◆John//PW6. [sage]:2018/10/21(日) 19:49:07.85 ID:3JghBcqEo
 

 丸顔は先に立ち上がり、興奮気味のミッペも立ち上がらせた
 ミッペはやがて両手で顔を覆い震え始めた


「メイプル、ミッペを『中央医務局』へ頼む
 先方に話は通してる。念のため診てもらう必要があるからな」

「部長は」

「門条側に報告を入れる
 『ピエロ』の件と連中の『狐』の件がどう関与しているのかは不明だが
 敵性の契約者が動き出しているとなれば悠長なことはやってられん」


 丸顔に代わり、メイプルがミッペの肩を抱き支えた
 部長の表情は先程よりも険しい


「ミッペ、悪いことをした
 先に敵方の情報を情報を共有しておけばお前も怖いモノを見ずに済んだ」

「だ、私は大丈夫です……!」

「解除命令があるまで、絶対に能力は使ってくれるな
 メイプル、ミッペを頼んだぞ」

「了解っす」


 丸顔は二人を残して足早にその場を去った
 背中から怒気が立ち上がっているのを感じる。あの様子だと相当頭に来ている筈だ


「メイプルさん……、ごめんなさい……」


 部下の消え入りそうな声を聞いた
 ミッペはまだ顔を両手で押さえて震えている


「お前も久慈も生きて帰ってこれて良かったよ。説教はミッチリやるけどな」

「クジちゃん……。メイプルさん、『医務局』行く前にクジちゃん見に行ってもいいですかぁ?」

「さっき見に行ったがあいつ寝てんぞ」


 ミッペは顔から手を離した
 彼女は両眼を真っ赤にして泣いていた







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