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都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達…… Part13
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589 :
次世代ーズ 「厚意、返答、触診、そして」 1/3
◆John//PW6.
[sage]:2022/02/05(土) 13:50:59.76 ID:RCfG/gabo
「しゅうっちが探してる、『九宮空七』さんについて……ちょっと」
「空七について?」
「うん……その人の契約都市伝説。本当に、『ソドムを滅ぼす神の怒り』なの?」
「え?」
憐ちゃんに話し掛けられた
何とか持ち直したらしいが、一瞬話し掛けられて呆けてしまった
ややあって理解が追いつく。憐ちゃんも憐ちゃんで空七のANが気がかりらしい
憐ちゃんの所属は教会系、そりゃあ気になるよな
「正直なとこ。それだけの存在、「教会」が見落とす筈はないっす」
「創世記に書かれるようなもん、となると「教会」の警戒対象だからな」
「はい。そんなのが学校町や周辺に現れたなら。流石に、『教会』の本部からも連絡が来ます
『バビロンの大淫婦』の絡みで派遣されてきたのがジェルトヴァさん一人、ってのも。『ソドムを滅ぼす神の怒り』がいないって判断材料になりえます」
んん、これは教会筋の情報か
教会、少なくとも憐ちゃんレベルでは『ソドムを滅ぼす神の怒り』が、此処、学校町には存在するとは見ていないと
「そりゃそうだ、俺も気になってた
『旧約』起源のあんな規模なANと契約とか『教会』が見過ごす筈無いだろうし
そもそも『教会』なら契約される前にANを確保するんじゃないか?」
「確保と言うか……、まぁ、確保で済むならいい、のかなぁ?
契約しちゃってて、それを身勝手に使ったとしたら。だいぶ上の方の人が『めっ』ってやりに来ると思うんすけど」
憐ちゃんなりに気を遣っての物言いだろう、言わんとするところは理解できる
空七は教会に抹殺される。人間なんて不安定なモノを器に、信仰基盤に関わるANを委ねるなんざ狂気の沙汰だ
仮に空七が「神の怒り」ないしそれに類するANと契約してるなら、かなり穏当なところでは空七は教会の管理下に置かれるだろう
普通なら空七を殺してANを剥奪し契約書状態にまで還元する。というか俺が教会の立場ならそうする。なにせ想定されるものが「神の怒り」だ
あるいは憐ちゃんがそれとなく指摘してるように
空七のAN-Pが「神の怒り」ではなく単なる俺の見込み違いだったとしたら?
他にもあるかもしれないだろ、「旧約」以外にも赤黒の光を放って範囲内のモノを塩の柱に変える奇蹟が
嘘を吐くな、自分に嘘を吐くな
空七の“波”を知っているのは? 他ならぬ俺自身だろうが
あの光景を、あそこで見たモノを、あのとき感受した“ニオイ”を、見なかったことにするつもりか?
『いくらWasが強力だろうと、発動しさえしなければ。“世界”から隠蔽するなんて造作無いことだよ』
『たとえ発動するにしても。それも結界内で完結させればいいだけのこと。騙したり隠したりはこの業界の当たり前でしょ』
奥歯が、軋んだ
落ち着け、いいから今は落ち着け
空七は今、「狐」と共に学校町に居るかもしれないし、居ないかもしれない
少なくとも教会は、現時点ではまだ目立った動きは見せていないということ、今はそれだけの話だ
懸念ANは現時点で二種類、ひとつは既に言った「神の怒り」、こちら自体も確証の取れない情報だった
もう一つの方は「神の怒り」以上に確証が取れないあやふやなもの、しかし拡大解釈の方向性如何では神聖四文字の立場をも脅かしうる強力な
隠せ、今は隠せ。考えるな
「最悪、『ソドムを滅ぼす神の怒り』を装った別のもの、の可能性もあるっす――ものがものなんで
それ装うとなるともっと危ないものの可能性もあるんで。そこは、気を付けて」
「……ああ
とにかく本人か、アイツの近場にいた佳川有佳を押さえて尋問するかしない限り、ハッキリした答えは出ないと思うし……備えはしておくよ」
何をどう備えると言うんだ
俺では手も足も出ないだろうが、どう戦えと? 何を言っているんだ、俺は
「ん、なんだい。迷い子の少年にも保険必要かい? 一回分の保険くらいならすぐにでも迷い子の少年に仕込めるけど」
憐ちゃんと「先生」の会話で、我に返った
しまった、なんの話だ? 今の俺、思考が妙に捩じれてたな
「先生」と、目が合った――軽い笑みを浮かべている
なんか今、憐ちゃんと俺の話にすっと入ってきた?
590 :
次世代ーズ 「厚意、返答、触診、そして」 2/3
◆John//PW6.
[sage]:2022/02/05(土) 13:53:06.60 ID:RCfG/gabo
「『先生』、ステイ。『先生』がご自分以外に仕込む保険とか、嫌な予感しかしないんで」
憐ちゃんも憐ちゃんで「先生」の提案を思いのほかばっさり笑顔で切り捨てた
てか憐ちゃん、「先生」をワンちゃんみたく言ってるけど、いいの? 大丈夫?
うっすら微笑を浮かべながら、「先生」はそんなことを言ってくる
なんというか、今まで見たことのない、笑いかけ方だった。心の奥底を指先で撫で付けられるような、そんな錯覚
「一応、万が一の“保険”が欲しくなったら言うといいよ
『エクスカリバー』の契約者と戦う為に彼の者が仕込んだものには劣れども
それ以前にこっそりと我が親友が彼の者に仕込んでいた物程度であればいくらでも用意できる
痛みも快楽も何もなく仕込んであげる程度はできるからね」
「あ、結構です」
自分でも意外なほどに即答していた
「本当に? 必要ないのかね?」
「ご厚意はありがたいのですが、結構です。俺も俺で“保険”を拵えちゃったんで。欲張りすぎて俺の中で競合しちゃうと大変だから」
ご厚意はありがたいのですが、結構です。俺も俺で“保険”を拵えちゃったんで。欲張りすぎて俺の中で競合しちゃうと大変だから
それに小さい子は目にしたもの、直ぐに口に突っ込んじゃうじゃないですか。あれやられると大変なんで
「それに小さい子は目にしたもの、直ぐに口に突っ込んじゃうじゃないですか。あれやられると大変なんで」
「ふむ? 結構。では“保険”が必要になったらまた声を掛けたまえ」
たしか「薔薇十字団」で、契約者に仕込む“保険”――となったらやっぱりアレだろうか。量産型「賢者の石」なんだろうか
というか「先生」、さっきから何かちょっと笑顔が怖いんですけど、大丈夫でしょうか?
何かしらの凄味を感じるんですけど。不穏さも感じちゃうんですけど。「先生」?
「あーっ! 『先生』っ!! 聞いてくださいっ!! 早渡後輩なんですけど、『ピエロ』に拳銃で撃たれたみたいなんですよっ!!」
いきなり背後から大声を出されてビックリしそうになった
振り向けば、いよっち先輩
「撃たれたのに病院にも行かずに自分で治したって!! そういうの良くないですよねっ『先生』っ!? 診察する必要ありますよねっ!?」
「ふむ? それは初耳だ、撃たれたのかね? 銃創の自己治療は命に関わるよ? 診 て あ げ よ う 」
「ほらっ! お姉さんも付き添ってあげるから! 『先生』に診てもらお? ねっ?」
「えっいや、あの、撃たれたって言っても! 数日前、あっいやっ、もう一週間前だし! もう傷も完治してますし! ピンピンだし!」
「つべこべ言わない! ほらぁ、早く診察室に行くーっ!!」
「あのっ、あのっ――!!」
ちょっと怒ったような様子のいよっち先輩と、先ほどとは違った意味で凄味の増した「先生」の笑顔に圧され、思わず周囲を見回した
鬼灯さん! は別のところを見ている! 憐ちゃん! と目が合った――そのっ、……助けて!
「駄目っす、ちゃんと診てもらうっすよ」
「憐ちゃんらしい真面目な回答っ!!」
笑顔、ではなく
毅然とした顔つきで、憐ちゃんにそう言われてしまった
思わず足から力が抜けそうになり、なおも周囲を見回すと
「……なんで広瀬(晃)ちゃんのとこに人が集まってるの? ねえ、みんな俺の携帯見て何してんの?」
「あっ。さっきまりあちゃん出てきてたよ? みんなに挨拶してたし、早渡後輩の、あ……なんでもない」
「なんでもなくないよね!? いま何言い掛けたんだ!? おいコラ毬亜ァっ!? お前何してんだぁぁ!!??」
「はいっ大声出さないのっ!! ほらっ、診察室に行くよーっ!!」
いよっち先輩にぐいぐい押されて部屋から強制退出されてしまった
途中で広瀬(優)ちゃんと目が合った。非常に複雑そうな眼差しを俺に向けた後、露骨に視線を逸らしおった
なに? なんなの? 怖いんですけど!? 毬亜あの野郎、何してくれたんだ!?
どうしよう、不安しかない
591 :
次世代ーズ 「厚意、返答、触診、そして」 3/3
◆John//PW6.
[sage]:2022/02/05(土) 13:54:50.58 ID:RCfG/gabo
「それではゆっくりと深呼吸をして。そう、繰り返して」
とびっきり、胸いっぱいの不安と
もしや取り返しのつかない状況になってるのではという悲壮感に満たされたまま
俺は隣室の診察スペースで、「先生」に体を診てもらっていた
俺は上半身を脱いで、「先生」に診察されていた
首のリンパ節を軽く指で押さえられている
温かいようでひんやりとした「先生」の指が、どこか心地よかった
いよっち先輩は俺と一緒に診察スペースのなかに居た
背後から先輩の視線を感じる、ちょっと意識してしまう
やがて座っている丸イスを回転するようにして、今度は背中側を診られた
いよっち先輩と目が合う――上半身とはいえ、俺は素肌を見られているわけで
どうしような、恥ずかしくなってきたぞ
俺の気持ちを察したのか、先輩は「先生」側へ移動したので俺の視界から外れた
「先生」の診察途中だし、下手に動くわけにはいかない
「……どこが、撃たれたところなんですか?」
「うむ、傷は確かに塞がってはいるが。――此処と、此処と、此処だ」
「あっ、ほんとだ。ちょっと痕っぽくなってる……」
「しかしそれも数日経てば殆ど目立たなくなるであろう」
「先生」が指先でそっと傷痕を触れるのを感じる、少しくすぐったい
直後、別の感触を感じて思わず声を出しそうになった
ひょっとして、先輩も触ってる!?
「そして銃弾は少年の体を貫通した、前にも痕跡が残っているね」
出し抜けに椅子が回転する
――割と直ぐ近くにいよっち先輩の顔があった
「痛く、ない?」
先輩と、目が合う
心配そうな、そんな声色で
先輩の指先が、再度、傷痕を撫でた――腹の、少し上の辺りだ
細められた先輩の眼が、俺の傷痕に向けられている
かすかに開いた先輩の口から、白い歯が辛うじて見えた
ヤバい、何がどうヤバいのか、分からないけどなんかヤバい
先輩の吐息が、俺の肌に当たってるんですけど。これはちょっと、なんかムズムズしてきた!
声も出せず、そのまま硬直する
先輩は先ほどから俺の腹の傷を指先で撫で付けていた
くすぐったいどころではない、なんかゾクゾクしてきた
目が、泳ぐ――先輩が前屈みの姿勢で傷に触れてくるもんだから、開いた襟元から、先輩の胸が
やめろ! 早渡脩寿!! いよっち先輩は、年上とはいえ中学生だぞ!!!
「戻ってきたお嬢さん? その辺にしておきたまえ? 少年の繊細ハートがそろそろ悲鳴を上げそうだからね」
「ふぇ? ……あ゛っ!! ごめんっ!! ごめんね! 勝手に触っちゃった!!」
弾かれた様に身を離す先輩と、朗らかに微笑む「先生」
顔が熱い。やだ、今直ぐ服を着たい!
さっきのアレコレ、なんかもう全部「先生」に見透かされてた気がする!!
□■□
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