【ヤマノススメ】ほのか「花畑と妖精さん」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

46 : ◆JdP.BncS3o [saga sage]:2017/08/03(木) 17:35:37.69 ID:Yt7GHdMDo
>>44
でもしっかり感じてしまっているあおいちゃん

>>45
あおいちゃん達は設備が整ったコースを選ぶだろうからトイレで困ることもあまりないと思うけど
かえでさんはそうもいかないはず・・・
47 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 05:27:39.44 ID:3EYfa703o
-
19合目 露出って楽しい?
-

翌朝、私はトイレでひなたを締め上げてやった。


「なんでひかりさんにまで話しちゃうの!もう恥ずかしいったらなかったわよ」

「あおいは私とつきあってるって知られたら恥ずかしいの?」

「それはその……じゃなくて露出のこと!」

「ああ、だってあおいが露出したくなったとき理解者がいてくれれば安心でしょ」

「それを大きなお世話っていうのよー」

「まあ面白いからっていうのが一番の理由」

「ひなたパンツ脱いで」

「え?……いいけど、優しくしてね」

「か、勘違いしないでよね!ひなたにもちょっとだけ私と同じ目にあわせようと思っただけなんだからね!パンツは没収します」

「えっやだ返してっ」

「だめ」


ということがあって今日のひなたは朝からノーパンで授業を受けてる。
休み時間に見に行くと、人が変わったように大人しくなってしずしずと歩くひなたを見てちょっとかわいそうになってきて、昼休みには返してあげた。


放課後は観音寺でひと休みしてひなたといろんな話をした。
富士山のことと、露出の話も……


「ノーパン楽しかったよー。あおいもやればいいのに」

「やだ。っていうかひなた楽しかったの?すっごくテンション低かったけど」

「だってバレたらヤバいじゃん?そりゃ大人しくもなるよ。でも内心ではそのギリギリの感覚が楽しいんだよねー」

「ここなちゃんも、ひなたも楽しそうでいいなあ」

「あおいは楽しくないの?露出」

「うーん。ドキドキするし、もっとしたくなる。でも本当はね、どこか本当に楽しいって思えなくて……」

「うーん、そっかあ……でもさ、やってるうちに……よっと……そういうのわかるんじゃない?」


白象のお堂に寝転んでいたひなたは体を起こして歩き出し、私もそれに続く。


「あおいはさ、ここなちゃんみたいなことしたいわけよね?」

「うん。あんなふうに心から楽しみたい。私は恥ずかしいから無理……」

「慣れ、じゃないかな」

「うーん、慣れかあ。確かに最初に比べれば私も……わっ!?」

「きゃあっ」
48 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 05:28:47.85 ID:3EYfa703o
-
20合目 観音寺恒例行事
-

考え事をしていたせいか、突然つんのめってしまい、さらに転んだ拍子にひなたのスカートをずりおろしてしまった。
しかも、ひなたったらいまだにパンツはいてなくて……昼間の路上だというのに前も後ろも丸見え。
あわててスカートを直したけど時すでに遅く、向かいの歩道からは幼稚園児の騒がしい声が聞こえてきた。


「わーぱいぱん!」

「ぱいぱんだー」

「パイパンじゃないよ!」


ひなた、何も言い返さなくたって……


「ひなたごめん!」

「あー、いいよいいよ。さっきの子たちしか見てなかったし結構気持ちよかったし」

「でも……」

「それよりさ、私もあおいのスカートおろしていい?」

「それはだめ……」

「気持ちいいのになあ……あ、そだ。二人きりになれる場所ならいいよね」

「う……まあそれなら……」

「そんじゃスカートを下ろしてドキドキできる服を探しにいこう」

「え、わざわざ……!?」


ひなたに連れられ向かった先は飯能駅のユニクロ。


「さあ入った入った」


試着室に押し込まれて、ひなたも入ってきた。


「よーし脱がせるぞー」

「その手つきやらしいわよ」


ひなたは私のパンツを脱がせてしゃがみこみ、スカートもずりおろした。
普段は制服を脱ぐときにスカートから脱ぐことはあってもパンツまでは脱ぐことはないから、こういう格好は慣れてなくて、なんとも落ち着かない。

私がオロオロしているとひなたが無防備な腰を指先で撫でてくる。


「ひゃっ」

「おっいい反応」

「もうひなたったら」


何も着ていないときよりも強く下半身の露出が意識されて敏感になってしまう。


「スカートをおろすという目的は達成したけど、せっかく来たんだから他の服も試してみよう」

「もう、やるなら早くして……誰も見てないとはわかってても、試着室でいつまでもこんな変な格好してるの恥ずかしい」

「脱げば?」

「うん……って、ちょっと何するの!?」

私が制服を脱ぐと、ひなたは全部バッグに詰めて持ち去ってしまった。
49 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 05:32:38.39 ID:3EYfa703o
-
21合目 きせかえあおいちゃん
-

今、私は試着室の中で全裸で置き去りにされている。
ひなたはいつ戻ってくるかわからない。
だんだんと立っているのもつらくなってきたけど、動くわけにいかないから無心になってじっと耐え忍んだ。
それでも、体が興奮してしまうのはどうしても隠せない。せめて床を濡らさないようにしなきゃ……
どれほど待っただろうか、ようやくひなたがカーテンを開けて入ってきた。


「お待たせー」

「遅い!」

「5分ぐらいで大げさな……さー、それじゃ試着しよう」

「これ着るの?」

「そう、下着はなしで」


言われたとおり、裸でシャツだけを身に着け、鏡のほうを向いて立つ。
シャツの丈はなんとか隠すべきところは隠れるほどの長さになっていた。


「ほう……いいねえ。あおいならこれだけ着れば外歩けそう」

「無理だって……ひなたがやればいいじゃん」

「ほら私だと胸が目立っちゃうからなー」

「私だってそこまで小さくない!」

「でもスカート下ろしてもお尻見えないのはあまり面白味がないというか」

「されてるほうはこれでもすごく恥ずかしいんだけど」

「じゃ次はこれね」

「あーこれなら……ってもっと短い」


丈が腰のあたりまでしかない……つまり普通のTシャツを着せられた。


「あおいちゃんは可愛いなあ」

「全然うれしくない」

「真夏に川で遊ぶ子供みたいで」

「あーはいはい言うと思ったわよ」

「次はこれを」

「さらに短い!?」

「だめかー。スカート脱がせる前から露出高いとインパクトが薄い」

「なんか研究熱心!?」
50 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 05:33:54.52 ID:3EYfa703o
こうして裸のうえからいろんなシャツやらなにやら着せられて、最後には……


「ワンピース?」

「そう。着てみて」

「どこか変なとこに穴あいてない?溶けたりしない?」

「あんたユニクロをなんだと思ってんの」

「そ、そうだよね。わあ、意外とけっこう可愛い……」

「うん、サイズも大丈夫みたいね。じゃあこれは私からのプレゼント」

「え?いいの?でもどうして……」

「お礼よ。いいもの見せてくれたから。でへへー」

「うわっ受け取りにくい」

「うそうそ。私が選んだ服をあおいに着てもらいたいのよ。それに、試着室でこんなことしておいて何も買わずに帰るのは心が痛い……」

「あはは……ありがと、ひなた。それじゃ私も今度ひなたに似合う服選んであげる」

「ありがと、楽しみにしてるよー。あ、あとこのシャツも買おう」

「それって、さっきの長いシャツ……」

「そうだ、これ着て帰ろうよ」

「えっ……いくら見えないからってさすがにそれは……でもひなたがそういうなら……でもなあー……」

「あの、あおい」

「何よ」

「スカートはかないでとは言ってない」

「はっ!……ひーなーたぁ……」

「わ、ごめん。からかうつもりはなかったんだけど」

「その……帰るのは無理だけど、二人きりでならまたこういうことするのもいいかも……」

「まかせて!」
51 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 05:34:27.26 ID:3EYfa703o
-
22合目 初?デート(ひなた視点)
-

その翌朝。
あおいに告白してはじめての休日。
当然初デートという流れは必然……まあ、全然初めてって感じしないけどね。

そして二人とも家には早朝から登山に行くと言って出かけた。わけですが。


「それがまさか天覧山とは思わないわよね」

「あおいって案外策士じゃない」

「嘘はついてないもん」


石垣に隠れ体を寄せ合ってヒソヒソないしょ話。


「それにしてもあおい、わざわざ朝早くからこんなところに連れてくるなんてどういう魂胆なのよ」

「いつも私ばかりじゃ悪いから、今日はひなたに気持ちよくなってもらおうと思って」

「露出?あおいのリードで私がやるの?」

「うん、だめかなぁ。いやなら他の事するけど」

「いいけど安全第一で頼むよー?」

「大丈夫!ちゃんと考えてきたから」


そしてあおいプロデュースの露出プレイがはじまった。


「それじゃあの曲がり角の直前で脱いで。私は後ろで見張ってるから」


あおいは道の下り側を監視している。そこから見て誰もいなければ当面は登ってくる人に出会う心配はない。下山してくる人にだけ注意すれば良いというけど……上から来る人に先に気づいて隠れたりできるのかしら……?

下着、ワンピースと一気に脱ぎすてて歩きだし、あおいも私が脱いだ服を拾うと後ろから距離をあけてついてくる。
ここは格好良く胸をはって堂々と歩きたいところだけど、実のところ私だってあおいが思ってるほど耐性があるわけじゃなく、どうしてもつい前かがみになってバッグで胸を隠しながらよろよろと前進するのがやっと。
あおいに格好悪いところ見せたくないなあ……

とはいえ、歩いているうちにだんだんと慣れてきて、普通に歩けるようになっていた。
今のところ上に人はいないみたい。
このまま山頂まで全裸登山できちゃう?
……と思った頃にあおいからストップがかかる。


「待ってー!階段は見通しが良すぎるからここで服着てー」

「わかった」


あおいに渡された服を着て階段に向かうとちょうど降りてくる人と目があってあわてて会釈した。
ああ……危ないところだった……


「それにしてもあおい、完璧だったわよ〜。この山を裸で歩けるなんて夢みたい……」

「あ、あのね、実はちょっと仕掛けがあって……」

「仕掛け?」

「おはようございますー」


なんと山頂で待っていたのはここなちゃん。
ベンチに並んで座り、用意していたサンドイッチと紅茶でもてなしてくれた。
52 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 05:35:44.44 ID:3EYfa703o
-
23合目 ヴァンガード
-

「実はここなちゃんに先導してもらってました」


ひなたに精一杯気持ちよくなってもらいたいと思い、思い切ってここなちゃんに相談したら全面的に協力してくれることになった。


「あー、そうだったんだー。あおいにしてはうまくいきすぎだと思ったのよねー」

「むっ、失礼な」

「うそうそ。でも普通に考えれば見張りひとりじゃ無理でしょ。上から来る人を見つけてもどうすればいいのかわからないし、それでも大丈夫っていうから何かおかしいとは思ったけど」

「安全を確保しながらスリルを味わってもらうのが大事ですからね〜」

「あ、ジェットコースターみたいなものか!」

「なるほど」

「っていうか、ひなたさんそこまでおかしいと思いながらもあおいさんの言うとおりにしたんですね」

「まあ、私はなんだかんだであおいを信じてるから。もし誰かに見つかっちゃっても、あおいの言う通りにした結果なら後悔はしないよ」

「ひなた……」

「ただしそうなったら仕返しにあおいを裸にして商店街引き回しの刑ねー」

「ひどい……」

「それじゃご褒美になっちゃいますよ〜」

「ならないよ!ここなちゃんは平気かもしれないけど」

「いえいえ平気だなんてとんでもない、私は恥ずかしがり屋さんですから」

「えっ?」

「露出プレイなんて恥ずかしくなかったら楽しいわけがないです」

「それはいえてる」

「するとやはり慣れか……ここなちゃんは露出歴長いの?」

「そうですねー、でもせいぜい5年くらいですよ」


5年前って……ここなちゃんいま14歳だよね?


「ここなちゃん昔一体何が……」

「秘密です。それより多峯主山行きませんか?人気がなくて露出し放題の場所があるんです」


甘い誘惑につられた私たちは、ここなちゃんの案内でとんでもない場所に連れていかれることになった。


「多峯主山にこんな道が!」

「本当にこの岩場降りるの?」


裏ルートもいいところの謎の道をどんどん進んでゆくここなちゃん。
切り立った崖の下でようやく立ち止まった。
53 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 05:38:23.92 ID:3EYfa703o
-
24合目 多峯主山
-

「ここが私のとっておきの場所なんです。開放感はありませんけど、人が来なくて好きなことできます」

「そりゃ確かにこんな奥地まで来る人はそういないだろうね」

「あの岩場なんて初心者には降りられそうにないよね」

「たまにいますよ。でもここまで来るのは同じ目的の人だから気にしなくてもいいですよー」

「男の人とかあわない?」

「もちろんいますよ。こっそり裸踊りしてるところなんて見られたらかなり恥ずかしいです」

「裸踊り……?いやいや、見られるだけならまだしも乱暴でもされたらどうすんの」

「そういうときは、ゴム渡してせめて優しくしてくださいって言ったらちゃんと楽しませてもらえますよ」

「やられてんじゃん」

「ここなちゃんっ!?」

「なんて冗談ですよ。まだここで人に会ったことはないですね〜」


ここなちゃんの冗談エグすぎ!


「で、ここなちゃんは何をしてるの……」


何事もないように会話してるけど、いつのまにか全裸になって自分のあそこを触りだしたここなちゃんにひなたがあきれたような声をあげる。
露出しにきたんだから別におかしくはないんだけど、なんだか面食らってしまう。


「あ、ごめんなさい。今の話で変な気分になっちゃいました」

「自分でした話で!?」

「あっ見たくないなら言ってください、すぐやめますから」

「いや、続けて」


ひなたは興味津々といった感じで、一方私はといえばもちろん興味はかなりあるのでここなちゃんのオナニーを観察している。
やがて私たちはどちらからともなく唇を重ねて裸で抱き合った。

一応は恥じらってこそこそとオナニーしていたここなちゃんだったけど、私たちがエッチしているのが気になるようで、自然とこちらを向いて堂々とオナニーを続けている。私もここなちゃんによく見えるように足を開いてお互いを見ながら気分を高めあっていった。

……

「気持ち……よかった」


裸のまま、3人並んで空を眺めている。


「あ、あの雲富士山みたい」

「えーどこが?」

「本当ですね、富士山に見えてきました」

「言われてみれば確かに」

「あおいー、なんで私とここなちゃんで対応が違うのよ」

「さーなんのことやら〜」


富士山挑戦まであと1週間。
私たちは立ち上がって、富士山の形をしてるらしい雲に登頂成功を祈った。


〜 つづく 〜
54 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/04(金) 06:24:20.49 ID:3EYfa703o

シーズン2終了ー
ああ長かった・・・


そして今見直したら1日ずれてることが判明。痛恨のミスなのです。


・正しい歴史

?|LINE会議
土|ウノタワ
日|吾妻峡 (2-8)
月|さくらの森 (11-12)
火|あおい自宅 (13)
水|飯能河原 (14-15)
木|すずき (17-18)
金|学校(19)ユニクロ(20-21)
土|天覧山(22-24)



翌週はいよいよ富士山に登りますが・・・
原作でも参加メンバーは不明なのでSSでは勝手にあおい、ひなた、ここな、ほのかとしました
まあ描写ないけど

かえでさんは受験で休みです
(ここなちゃんも受験生のはずだけどなあ・・・)


※当作品はフィクションです
※よい子のみなさんは試着室で遊んではいけません
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/04(金) 06:54:48.53 ID:7+JxEe5YO
乙乙
56 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/05(土) 18:57:38.54 ID:YVBZmXnlo
§ season 2.1 - 番外編・ここなちゃんの5年間

小さいころからずっと、家には父がいなくて母は夜遅くまで働きに出ていました。
家に帰っても一人きりの時間は多く、それが露出をはじめるには最高の環境にあったことは間違いありません。

― 5年前の、ある暑い夏の日のこと。
その日は夕方になってもいっこうに気温は下がらず、蒸した空気が充満する部屋の中でだらだらと過ごしていました。


「もう、脱いじゃおうかな」


女の子がそんなことをするなんてはしたないとも思いましたが、誰も見ていないしなにより本当に暑いのだから仕方ありません。
服を脱いで寝転がると、少し過ごしやすくなりました。

こうなると次は涼しい風がほしくなります。
身をかがめて窓に向かって歩きました。
外を歩く人に見られないよう、ゆっくりと気を付けて。


「気持ちいい……」


家の中で涼しく過ごす方法を知ってしまった私は次の日も、その次の日も同じように窓辺に立ちました。

それから私は部屋でパンツまでも脱ぐことを思いつき、裸になってみました。
最初は立ちあがるのも怖くて、四つん這いで歩いていました。
こんなところを誰かに……友達とかに見られたら……怖いのに、私はついつい「見られそう」なことをやってしまいます。
最後にはわざとギリギリ外から見えない位置に立って、心臓をバクバクさせながら涼むようになりました。

夏休みも終わり、季節は秋になっても部屋で裸になる習慣は抜けません。
それどころか、だんだん裸でいる時間は長くなり、裸のままごはんを食べてお風呂に入って宿題して……

外歩いたらもっと気持ちよさそう……

玄関のカギがかかっていることを確認して靴を履きました。靴だけ履いていると、まるで裸でお外にいるみたいで、ドキドキします。
そんなことをしながら、いつしか私は外で裸になっている自分の姿を空想しながら日々を送るようになっていました。

空想だけで抑えきれなくなったのはちょうど季節が一周した頃でした。
去年よりも暑い夏でしたから、家で一人のときは当然のように裸で過ごしていました。
家の外に飛び出したくなる欲求は消え去るどころか去年より強くなり、具体的なプランを考え始めるようになります。

裸で過ごしていたことで感覚が鋭敏になっていた私は、午後8時からしばらく足音が聞こえてこないことに気付いていました。
私はその時を待って、えいっと玄関のドアを開きました。
そっと表の廊下を見回し、足を踏み出します。
玄関先でくるっと一回りすると恐怖のあまりすばやく家の中へ。
私はついに裸で外に出てしまいました。

それからは毎日がその繰り返し、だけど外にいられる時間がだんだん長くなってきました。
そしてある日、私は夜のお散歩に出かける決心を固めました。
身につけているのは家の鍵を入れておいたお気に入りのポーチとズックだけ。
誰にも見つからずに目的地にたどり着くことができるのでしょうか。

不自然にふるまうとかえって見咎められてしまうような気がして、私は普段通りに堂々と歩くことに努めました。
そして、小さいころよく遊んでいた近所の公園に着きました。

街灯を避けて公園に足を踏み入れ、まっすぐブランコのほうに向かいました。
裸ではさすがに座る気になれないので、ステップに両足を乗せて、立ちこぎしてみました。
冷たい風が直接肌に当たって気持ちいい……


「ああっ……うっ」


思わず変な声をあげてしまいます。
体に力が入らなくなって危険を感じ、ブランコの速度を落としてからゆっくりと飛び降り、四つん這いで着地します。
後ろからブランコにお尻を軽く叩かれて、その拍子にお股から熱い液体が流れ出てきました。


「公園で……おもらししちゃった……」


恥ずかしさが限界を突破し、逃げるように公園を立ち去りました。

まだ快感の余韻も冷めやらぬまま夜道を歩いていると、曲がり角の向こう側から足音が聞こえてきました。
私はあわてて反対側に走り出しました。大きく遠回りしますが仕方ありません。
それでもなんとか人目を避けて帰り着いたものの(こちらが気付かないだけで見られていたかもしれませんが)、心底怖くなってしまい、それからしばらく外で裸になることはありませんでした。
57 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/05(土) 19:44:28.20 ID:YVBZmXnlo
あの日から2年近くが過ぎて私は中学生になり、友達の会話も色めいたものへ変わっていきました。
そんな中クラスメイトが偶然「人目を忍んで野外で裸になる露出狂」の話をしているのを耳にして驚きました。
私も露出狂というものは知っていましたが、それが意味するところは「性器を見せつけたがる男性」というものだけです。
それとは違うタイプの露出狂という人種がいるらしく、そしてかつて私がしていたこともおそらくそういった類のもの。
私だけじゃない……ごく一部とは思いますが男性も女性もやっていると知って少しだけ安心しました。

そのころから、インターネットなどで安全を確保することや場所の選び方を習得しました。
協力してくれる人がいればできることが増えて飛躍的に安全になります。
とはいえ、協力をお願いするということは、自分が露出狂であることを告白するということです。今の私にそんな人はいません。

結局、また欲求を抑えられなくなった私は一人で野外露出を再開しました。
今度は家から裸で出かけるような無謀すぎることはやめて、山の中などで人の来ない場所を探すなど比較的安全なやり方を模索するようになり、山中のいろんな場所で露出できるようになりました。
とはいえ、それも同じ場所だと飽きてしまい、だんだんと大胆な場所を選ぶようになっていきました。

低い岩場の上で裸になりました。
見晴らしは良く、清涼な風も吹き抜けるうえに登ってくる人がいれば早いうちに察知できて安心です。
私は大の字に寝ころび大自然を満喫していました。
こんなところ見つかったら大変なのに、誰かに見てほしい気持ちが芽生えてきました。
こんなに気持ちいいことをしてるって誰かに伝えたい。でも誰にも知られたくない。恥ずかしい。

空想の中で私は崖の下に向かって手を振っていて、崖の下の人たちは私を羨ましがっています。
みんな私を見てる……

そんなことを考えていると、自然と敏感なところに手が伸びていき、空想の私もまた大勢の人たちの前ではしたなく乱れていきます。

いま誰か来ても気付かないかも。でも、もう少しだけ……もう少し……
そんなときにタイミング悪く足音が聞こえてきます。あわてて立ち上がり、ザックから服を取り出して着ました。
でもそれはどうやら勘違いで、ただの風の音だったようです。
助かったのはいいのですが、あわてて立ち上がったはずみで靴の裏をはがしてしまいました。
さて、どうやって帰ったものでしょうか……

途方にくれていたこんな私を助けてくれたのがあおいさんとひなたさんです。
靴を応急処置してくれて、一緒にふもとまで下りました。

それから何度かお話をしているうち、パートナーになってほしいと思いはじめました。
おふたりになら信頼できるし話しやすいし、安心できます。

とはいえ……やっぱりさすがにそういう話を切り出すのはかなり勇気のいることです。

その後、谷川岳でほのかさんに出会って何度か一緒に山に登るうちに、今度はほのかさんに手伝ってもらいたいと考えるようになりました。

これまでは手伝ってくれる人が欲しい、としか思っていなかったのが良くなかったんだと気付きました。
たとえば、もしあおいさんやひなたさんに手伝ってもらえればとても助かります。
だけどそれ以上の気持ちは起きなかったんです。

野外なのに裸になっちゃってる私の恥ずかしい姿を大好きなほのかさんに見てほしい。撮ってほしい。
今は無理でも、いつか近いうちに……


〜 つづく 〜
58 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/05(土) 20:30:11.87 ID:YVBZmXnlo
ここからは書きためどころか構想すらないので続きはもうしばらく先になります。
サードシーズンは多分ひなたソロか高3トリオです。

余談。
シーズン2で当初ひかりさんのいたずらでスカートまで下ろされて、人知れず下半身丸出しで接客させられたあおいが
下脱ぎ露出の素晴らしさを語りだす……という話を書いたのですが、見直してみると店の制服はワンピースタイプ。
これではどうしても不自然になります。
結局ここを修正した結果16〜24合目までずっと影響しつづけて一層チグハグな感じになってしまいました(´・ω・`)
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/06(日) 00:25:21.52 ID:hw4zb4TqO
なるほどファミレス編やけにあっさりだったと思ったら
乙 気長に待ってます
60 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/11(金) 02:06:33.29 ID:h3mQ9JxDo
[ここなちゃんお誕生日おめでとう!]

今日はここなちゃんの誕生日を記念して制定された山の日ですね〜
山行きたいなあ
61 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/08/29(火) 14:03:12.25 ID:F+JI/Z8ao
生存報告あげ
かえでさんメインの予定
進捗60%
いろいろあって全然手がつけられない
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/29(火) 20:31:46.62 ID:gzpM086Yo
待ってる
63 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/11/02(木) 00:48:37.31 ID:LiD1+HYUo
生存報告2

大変長らくご無沙汰してますがまだまだあきらめていません。最後までよろしくお付き合いください。

次回は、かえでさんが受験勉強で富士山に行けなかったので代わりにみんなで近くの山に行こう
といった書き出しで進めてたところ多忙になり休止。
やっと再開して見直したら面白くもないので大修正。
なんとか1から書き始めたら原作113合目でかえでさんの推薦が決定して話が合わないので書き直し。
今度は受験勉強が手につかない小春ちゃんのためにみんなで勉強合宿をしようという話にしたら
114合目でなんと小春ちゃんも推薦決定する等あって全面修正中。
もうこうなったら115合目が来る前に完結させよう。
64 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/11/09(木) 23:33:03.84 ID:xG9aVRN90
§ season 3 - 大自然の掟 / From かえで

=================
 1合目 気分転換
=================


夏休みも間近にせまるとある日のこと。
遊びほうける小春を見かねたゆうかが勉強合宿をすると言い出し、私の家に集まっていた。


「勉強する必要があるのはゆうかだけじゃない」

「小春、あのね、推薦決まったといってもその成績ヤバいから。入学してからのことも考えなさいよ」

「かえではどうなのさー」

「私は今まで通り勉強してるわよ。入学後登山を楽しむためにはしっかり学力をキープしなきゃ」

「聞いたか小春。これが成功するものとそうでないものの差よ」

「ぐうの音も出ない……」

「でも遊ぶときは遊ぶわよ。今週中に山に登ろうと思ってるし」

「富士山から帰ってきたばっかりなのに元気ねえ」

「ってことで、ゆうかも行かない?」

「いや……私受験生だから、推薦ないから」

「気分転換も必要よ?」

「登山って気分転換のレベル超えてるわよ」

「それじゃちょっと散歩いこう」

小春がにゅっ、と嘴を突っ込んできた。

「うん、まあそのぐらいなら」

「よし行こうすぐ行こう」

「今から!?もう夕方よ」

「涼しいほうがいいでしょ」

「そりゃまあ……わかったわよ」
65 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/11/09(木) 23:34:00.41 ID:xG9aVRN90
=================
 2合目 私たちの散歩道
=================

「散歩って言ったよね」

「言ったよ」

「さっきから上りが続いてるんだけど」

「山だからね」

「帰る」


散歩コースに天覧山を選んだ私たちだったがなぜかゆうかは不満な様子。
私はしぶしぶ小春とともに帰りかけるゆうかを引き留めにかかった。

「まあまあ、山といっても登山というより散歩気分で行けるから……」

「そりゃあんたたちはそうでしょうよ。でもね私にとってはそうじゃない。ねえわかるでしょこの気持ち」

なんだかぐったりしてる。
どうやら三峰での体験がゆうかにはちょっとしたトラウマになっているらしい。
今度は本当にお気軽に登れちゃうんだけどね。

「大丈夫だって、あおいちゃんやひなたちゃんもそう言ってたわよ」

「だから山仲間基準やめて」

「とか言ってる間に頂上」

小春が頂上への看板を指さした。

「えっもう?」

「知らなかった?ゆうか、ここ来るの初めてだっけ」

「んー、小学生のとき以来かなあ」

「ああそりゃあの頃とは距離感違うか」

「それにしても何度来てもいい景色ねえ」

「はー、まあいっか……さ、帰ろう帰ろう」

標高200メートル弱の雄大な景色を前にゆうかは表情を緩ませ、それでも帰りたい魂は健在。

「そーだ!多峯主行こー」

「はあっ!?」


山頂から多峯主山へ進もうとする小春にすかさずゆうかが止めようとする。
小春は最初の予定などなんのその、すっかり心は山へと向かっていた。
わかる、わかるよ、その気持ちは。だけど……

「ゆうか、もう小春は止められない!行くよ!」

「かえでまで!ちょっと待ちなさいよー」

「大丈夫だってそんなに歩かないから」
66 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/11/09(木) 23:37:01.26 ID:xG9aVRN90
=================
 3合目 すぐそばで……
=================

「ちょっとどこまで行くの?帰りのことも考えてる?」

「このまま進んでいって……東吾野駅から電車で帰ろう」

さらりととんでもないことを言う小春。
これは私も黙っちゃいない。

「徹夜で天覚山まで縦走する気?」

「じょーだんじょーだん。それじゃ頂上まで行ったら下りるよ」

「ええ……もうここで引き返そうよー」

一刻も早く帰りたいゆうかとの溝は埋まらない。
帰って勉強したいからというよりも、これは……

「ゆうか、もしかしてトイレ行きたいんじゃ」

「……」

やっぱりそうか。

「そこらへんでしちゃえば」

「仮にも登山部の部長が環境破壊を勧めないように」

「そ、そうよ。だからもう帰ろう、ね」

「あ、もしかしたら山頂にトイレあるかもしれないしやっぱ行こう」

「適当言ってるでしょ」

「……あるわよ」

「本当?」

私がトイレの存在を思い出して口にすると二人が一斉に驚いた。
つい最近設置されたばかりなので小春でさえ知らないのも無理はない。

「やっぱり適当だったか」

「これはもう行くしかないね」

「仕方ない」


少し登った先に目当てのトイレを見つけることができた。

「あった」

「せっかくだから私も行っとこ」

小春がゆうかの後を追ってトイレに駆け込み、思い出したように振り向いた。

「かえではいかなくていいの?」

「あ、うん。さっき行ったばっかりだから」

これは嘘。私もおしっこしたい。それでも私はここにいることを選択する。

「そっか」

二人がトイレに入っていくのを見送ると私はトイレの裏手に回り、足場を眺めてみた。
うん、いい。ここでしよう。

「山に来たからにはお外でしたいわよねー」

周囲を見回しズボンをずり下げて、下着もおろした。
視界が効かないといってもやっぱり野外で服を脱ぐという行為に激しい緊張で足が震える。
誰も来なさそうだし、いっそ脱いじゃおうかしら。

ころんと寝転んで、足だけを動かしひょいとズボンを脱ぎ捨てる。思い切って両足を開き、林の中に向けて勢いよくおしっこを飛ばした。
気持ちいい!いけないこととわかっていてもこれだけはやめられない。

ザザザ……

何に当たっているのだろうか、予想外に大きな音が響き、すっと血の気が引いた。もしこんなところをゆうか達に見られたら私……どうなっちゃうんだろう?
わざわざトイレの裏で、それも環境破壊だとか言ったその直後に……そんな背徳感も手伝ってか、不安と同時に興奮も高まってゆく。
さあ、気づかれないうちに服を直して戻らなきゃ。

ん?
……あれ?
67 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/11/09(木) 23:54:35.57 ID:xG9aVRN90
=================
 4合目 逃亡の果てに
=================

……大変!ズボンが見当たらない!


「あれ?かえでー?」

「どこいったのかな」


トイレから出てきた二人が私を探している。ど、どうしよう!?
こんな格好じゃ出ていけないし、でも心配させるわけにはいかないし……

やば、小春がこっち来る。
私はとっさに逃げ出した。
どうしよう、これ取り返しのつかない事態になってきたんじゃ……

「小春?」

「あれ、ここにいたような気がしたんだけどなー」

小春に気取られていたらしい。さすがにカンがいいわね。
下着はともかくズボンをどうにか回収しないと……


「こんな時間に山歩きもいいもんだねえ」

「そうそう」


今度は聞きなれない人の声が聞こえてきた。
小春達に見つかることばかり考えていたけど、そもそも今私は登山道で完全無防備な下半身を晒しているわけで……絶対に見つかるわけにはいかないわね。

あわてて木の裏に隠れたは良いが、足場が安定しない。とっさに何かにつかまろうとも思ったがそのまま滑り下りることにした。
もしかしたら脱ぎ捨てたズボンが落ちていったかもしれないし……

木から木へと体重を預けながら急斜面を滑るように下りてゆく。
とりあえず人目を避けられる場所に。
と思いきやすぐさまフェンスに阻まれる。

そして、そのフェンスのすぐ真下に買い物帰りらしい奥様達が立ち話をしていた。え?どこよここ?
よくみたら民家が並んでるじゃない。なんでこんな山の中に住んでるのよ!
幸い私には気づいていないらしいけど、このままでは……

逃げよう!

今度はわき目も振らず木々を伝い一目散に急斜面を駆け上がろうとするが、そんなに颯爽といくわけもなく一歩ずつゆっくりと元の場所に向かってゆく。くぼみに足をかければお尻を突き出す格好になり、木の根に足をかけると大股開きになってしまう。
内股に涼しい空気が流れ込み、自分がどんな格好をしているのか改めて思い知らされる。
だめ、もう限界!このままじゃ神経がもたない。

やっとの思いでトイレの近くまで戻るとゆうかと小春が探しているのが見えた。

「ゆうかー!小春ー!」

みんなの心配をよそに隠れ続けるのはもう無理。
私はどうにか恥をしのんで下半身丸出しのままで声をかけた。
一応手でシャツを引っ張って隠してはいるけど、あきらかにはいてないのは一目瞭然のはず。


「かえで!もう心配したのよ」

「あ、あの、これはね」

「まあまあ、見つかったんだからよしとしようじゃないか。さあ帰ろう」

「そうだね」

あれ?二人とも追及してこない。

「はぁ……あんたたちと一緒に出かけるとろくなことがないわね」

「いやはやゆうかはツンデレだなあ」

「違うわ!」

もしかしてあまりにも堂々としてるから気づいてない?
これなら何事もなかったように乗り切れるかも!

とはいえ……とにかく恥ずかしくて仕方がない。
なんとか打つ手を考えなきゃ。
68 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/11/09(木) 23:56:41.26 ID:xG9aVRN90
=================
 5合目 そんな趣味あるわけない
=================

いよいよ山を下りて住宅街へ。
山ならまだしも街中でこの格好はどうにもならないぐらいヤバい。

ゆうかと小春は帰り道の相談をしている。

「バスで帰る?」

「バス停はあるけど歩いても帰れる」

私は平然を装って話に入る。

「そうそれじゃ歩きましょ」

「かえでも歩くほうがいいかー」

「そりゃかえではその格好じゃバス乗れないよね」

あれ?

「気づいてたの!?」

「何もはいてないこと?気づかないほうがおかしいでしょ……」

うん、やっぱり気づくわよね。

「なんで二人とも何も言わないのよ……」

「いやー裸で登山するのが趣味なのかと」

「私も」

二人とも何言ってるのよ。

「そんな趣味あるわけないでしょ……なんでそんな発想が……」

「だってよくトイレの裏でおしっこしてるじゃん?」

一瞬、言葉の意味を理解できず、それから少したってから私は硬直した。

「知ってたの?」

「私これでも部長ですから。怪しい動きをしてたらすぐわかっちゃうのよねー」

「う……」

「そうだ!このネタでかえでを脅して登山部に」

「脅されても入らないわよ」

「とりあえずそろそろズボンはいたら?さすがに街中はまずいと思うわよ」

「……なくしたのよ」

「一体どうやったらなくすのよ……」

「まあまあ。それじゃ帰りますか」

私を心配そうにみているゆうかと対照的に小春はウキウキしてる。
まずい、これはまずい。

「だからこのままじゃ帰れない……」

「あー、うん。まあでも大丈夫。かえでの胸に気をとられて下まで見ないから」

「そんなわけないでしょう」

ゆうかに指摘されるまでは、どうやら素知らぬふりを決め込んでいれば気づかれないと自分に言い聞かせながら耐えてたけど、もう恥ずかしくて立ってられない。
気づけば足の力が抜けてその場に座り込んでいた。
69 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/11/10(金) 00:03:55.56 ID:hkmdkaN70
=================
 6合目 目撃!かえでさん
=================

「う、動けない……」

「大丈夫大丈夫、だれにも出会わなきゃ大丈夫だって」

「絶対見つかるわよ……」

夏の日の入りは遅い。
まだ夜というには早い時間帯で、家まで2キロ以上の距離を誰にも見つからず帰れる確率なんてゼロに等しい。

「それじゃ私が先に行って人通りを確認するからあとからついてきて」

小春は私が立ち上がれないのも構わずに歩き出した。
こうなると不思議とどうにかなるもので、ゆうかに肩を借りてゆっくりと小春の後をついていく。

次の角で小春が手をこちらに突き出した。
曲がり角から誰か来る。
私は電柱の裏の狭い隙間に入り込んで通行人をやりすごす。
一瞬安心したところで今度は車が来て、とっさにゆうかの後ろに隠れた。
あー、これはばれたかなー。

そのあともゆうかにピッタリとくっついて人目を避け続けた。

「かえって目立つわよ」

「でも……」

「しょうがないか。できるだけ私がなんとかする」

ゆうか、本当にありがとう。


そうこうしているうちに見慣れた景色が眼前に広がってきた。

「ね、なんとかなった」

小春は軽く言うけど私は心が千切れそうになっている。

自分の家の前までくると高まるばかりの緊張を解いてその場に座り込んだ。
ところが、である。

「あ、かえでさーん」

玄関先に並んで立っていたのはひなたちゃんとあおいちゃん。
まずい。完全に油断していた。
今は手で隠してすらいなくて見事に丸見え状態。

「相談したいこととかいろいろあって来たんですけど、留守だったから待ってたんです」

「暗くなってきたからそろそろ帰ろうと思ってたからよかったです」

あれ、二人とも何も言ってこない。もしややっぱりそう簡単には気づかないものなの?

「あ、ありがとう。よかったらあがっていって」

「それじゃお言葉に甘えまして」

「ところでかえでさん、今日はまた大胆な格好ですね」

「気づいてたの!?」

「そりゃ気づきますって……」

「なんでみんな平然とスルーしてるのよー!」

私はわき目を振らず浴室に駆け込んだのであった。
70 : ◆JdP.BncS3o [saga]:2017/12/24(日) 21:36:38.93 ID:IsgIV9Nz0
また日が開いてしまったけど、年明け頃にはなんとか・・・
95.04 KB Speed:0   VIP Service SS速報R 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)