他の閲覧方法【
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報R
更新
全部
最新50
【がっこうぐらし】安価ぐらしDAY1【生き延びよう!】
Tweet
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 16:52:15.48 ID:hrIg8+p8o
1
286 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 17:22:14.96 ID:rdiRIVoGO
アリス「慈、少し離れて」
私を殺そうとしてくる慈の体を手で押しのける
当然本人にそんな気はないのだろうけど
私が死にそうになるのだから、つまりそう言うことだ
アリス「ありがとう、流石に死んだと思ったよ」
慈「そう思うなら無茶しないでっ」
アリス「!」
慈「皆で引き返せばよかっただけなのに、なのに……」
慈の怒りももっともだ
そう考えて目線を下げると、私の体の上に落ちた彼女の手にはくっきりと十字架の痕が刻まれているのが見えた
ずっと、祈っていたに違いない
アリス「あのままでは私ではなく恵飛須沢胡桃が出ていたわ。分かってるはずよ」
慈「それは……」
アリス「彼女は今、”義務感”で動いてる。それはつまり”死を厭わない”」
まるで自分のことだと言ってから思った
違うことと言えば、私には義務感など存在していないという所だ
でも、だからこそ私は私が出ていくべきであったと思う
義務感での殿なんて、いつの時代の話なのか分からなくなる
アリス「そもそも、あそこまでの数が今のバリケードに押し寄せたら破られるのは確実でしょう?」
慈「そうだけど、また立てこもって、ほとぼりが冷めたら一つずつ……それもできたはず」
アリス「君は正しいと思う。だけど、彼女たちにそんなジリ貧な生き方が出来ると思う? 体じゃない。心がだよ」
287 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 17:58:53.69 ID:rdiRIVoGO
慈「そうかもしれないわ……」
アリス「…………」
慈だって精神的に余裕があるわけじゃない
慈が言う方法を取ったと仮定し、みんなが少しずつ神経をすり減らしていったとする
その調和を保とうとするのは確実に慈自身だ
その神経は周囲の回ろうとする歯車に削られて瞬く間に摩耗していく
そもそも、他人の精神的なケアをしようということ自体が間違いなのだけど。
それは私が言えたことじゃないし、言っても無駄でしょうね
それに関わら無いことが出来る人間なら、教師にはなってない
こんな人外のような馬鹿げた考え方をする私なんかと関わろうとなんてしないはずだ
もっとも、万が一の”類は友を呼ぶ”なんて言うことがあるけども
アリス「だから、ある意味これでよかったんだと思う」
慈「…………」
アリス「恵飛須沢胡桃がいたから、あの後私を助ける行動や、この布団のあっただろう休憩室まで行けたんだから」
慈「それは結果でしょ……? 私……怖かったんだから」
それは頼ることのできる人間が居なくなってしまうからかな
それとも、友人だから。かな
私はどちらであってほしいと願うのだろうか
私は私という人間が読めない
窮地に陥った時、願わくば君が私の奮闘を見てより生に貪欲であれと願った
なぜそんなことを思ったのだろうか
君が私が真に友人と呼べる唯一の人間だからなのかな
1.頭を撫でる
2.終わり良ければ全て良し。さる偉人の言葉があるじゃない
3.私は正直死んでもいいと思った。でも、なぜかしらね。君の顔を見れて良かったと、心から思う
4.私は一度死んだようなもの。これから私は、どうして行ったらいいのかな
↓1
288 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 18:00:36.05 ID:9WKrF53DO
3
289 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 18:31:22.35 ID:rdiRIVoGO
ふぅ……と、沈み込み始めた空気を払拭するようにため息をつく
起きた時からそうだけど、慈はずっと複雑な表情のままで
私はと言えば、なんだか良く分からない感じで。
どうせならば慈先生(呼ぶと怒る)に悩みでも聞いてもらおうかと
ちらりと目を向けると、視線が交わった
慈「……まだ言い訳があるの?」
アリス「言い訳? 私が言ったのはあくまで私の行動理由だよ。自分自身の正否を紛らわそうとしたつもりはないわ」
戻りそうな会話を区切るためにはっきりと告げておいて
そうじゃなくてね。と、先手を打つ
アリス「私は正直死んでもいいと思ったのよ。だから君にもちゃんと別れを告げたつもりだったんだ」
慈「…………」
ふざけないで。そう言いたげな慈に、ほほ笑みを傾ける
あまりにも予想通りな反応過ぎて、逆に面白かったから
アリス「でもなぜかしらね。君の顔を見れて良かったと心から思うの」
慈「え?」
アリス「君が生きているのは当たり前なの。だからね、安心したとかそう言うものではないはずなんだけど」
体がそうなのかもしれない
けれど、精神的にというべきか……心が少しだけ、温まった気がするのだ
真冬の冷え切った体にココアを流し込むかのような
そう言う、アレな感じ
アリス「君は先生でしょ? そういうの、分からないかな」
慈「心理学を専攻していたわけじゃないから……」
アリス「そっか」
慈「でも……それはきっとアリスさんが生きていたかったからだと思うわ」
私が……生きていたかった?
死んでもいいと思っていたのに
これで終わるのも構わないと自分で自分を動かしていたはずなのに
アリス「まるで支離滅裂じゃない」
私が言うと、慈はどこか嬉しそうにほほ笑む
慈「でも、そっか。私の顔が見れて……なのね。ふふっ、なんだか嬉しいわ」
アリス「……否定はしないよ。否定するのは何か、もっと支離滅裂になりそうだから」
彼女の茶化すような笑みにむけて、私は肯定する
より明確に言えば、私は君の笑みを見れてよかったと思う
トゥルーエンドとハッピーエンド。もしかしたらそう言う類の心境なのかもしれない
慈「でも本当に止めてね? 私……アリスさんまで居なくなってしまうのは嫌だから」
アリス「そうね……」
ちらりと、傷を見る。まだ同類になる様子はない”彼ら”による傷
アリス「場合によるわ。こんな世界だから……居なくならない約束なんて出来やしない」
慈「……出来る限り、お願い」
祈るような彼女の声
私の選択した言葉は間違いだった。約束すると言ってあげるべきだった。そんな気がする
これは後悔しているということなのかな
なんでかな……少し、自分が複雑になってしまった気がする
面倒くさい、自分のことで考えないといけないなんて……
アリス「そうね、出来る限りはね」
だからとりあえず答えておく
そこで見られた彼女の不満半分な表情が、なぜだか印象に残った
290 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 18:34:25.84 ID:rdiRIVoGO
ちょいと席を外しますまたあとで出来たら続きやる
1レス長いか…?半分でよさそうだね
あと、めぐねえがヒロイン化してる…あれかな、初期から友人枠にしたせいか
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 19:42:41.60 ID:bxNmLETno
アリスが欲も感情も希薄なキャラで行動の動機がめぐねえしかないからねえ。
292 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 20:58:12.93 ID:Mb3UD2/gO
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY6 昼の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【食料:150(園芸)・700(備蓄)】
――――――――――――――――――――――――――――――――
アリス「なるほどね」
私が購買部で囮になり、救出されて、眠り込んで
1日半……いや、時間的に二日間
その間に職員休憩室に行くことが出来たというのもあって、
食糧や寝具の問題は流れるように解決できたという
そして、朝になって恵飛須沢胡桃と園芸部こと若狭悠里が調査に出た結果、
屋上にある太陽光パネル等の設備が生きていることが判明し
それらを用いることでお湯や電化製品等のしようが出来るようになり、
飛躍的な生活環境の向上が出来たらしい
とんとん拍子に事が進むと、
逆に何か悪いことの前触れのような気がしてならないけれど……
こんな世界になってから早くも約一週間が経とうとしているのだから
このくらいは許して欲しいものだと思う
胡桃「それにしても本当に噛まれてなくてよかったよ」
悠里「そうね……奇跡。と、言って良いのかしら。そのくらいのことだと思うわ」
胡桃「そうだな……あ、アリスさん、聞いてくれよ!」
間を置かずに矢継ぎ早に言葉を並べ立てようとする恵飛須沢胡桃は、
私が制止の言葉を投げかけるよりも先に、帽子の子こと丈槍由紀の両肩をがしりと掴んで私の前に差し出す
由紀「わわっ」
胡桃「由紀が携帯使おうって発案してくれたんだ。大きな音、携帯のやつとかどうかなって」
由紀「わ、私はただスマホが目に入っわわわっ!」
謙遜すんなよーと、恵飛須沢胡桃が丈槍由紀の頭をガシガシとめちゃくちゃにする
その光景を、若狭悠里と慈は微笑ましそうに見つめて
悠里「体の痛みなどは大丈夫ですか?」
アリス「怪我の痛みはあるけど、特に変わった感じはしないわ」
悠里「そうですか……」
少し不安げに、彼女は呟いて
悠里「やはり、噛み付かれたりなどして唾液等が体の内部に入り込むことが”アレ”になってしまう原因なんでしょうか?」
慈「分からないわ……けど、その可能性は十分高いと思う」
293 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2017/08/17(木) 21:06:54.90 ID:XV62OOnk0
女ばかりでよかったかもな
R板だけどグロのほうが強いし、男だとこのメンバーだと色々ツライ
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 21:07:27.66 ID:XV62OOnk0
×女ばかりでよかったかもな
〇主人公が女でよっかたかもな
295 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 21:26:52.22 ID:Mb3UD2/gO
アリス「…………」
”噛みつかれなければ感染しない”
それは恐らく違うはずだ
昔からよくよく聞くことではあるけれど
唾液だったか、口だったかにはかなりの量の細菌が潜んでいるという話だ
それゆえに、唾液による感染力は他に比べて爆発的であることは抗いようのない事実だと思う
けれど、私は確かに体が侵されていくのを感じた
妙な話ではあるけれど、注射で血を抜かれていく時に
ほんの少し流れを乱されているのを感じるような、あれだ
微弱ながら感染しているのは間違いない
それはきっと、みんな分かっていること
だから、若狭悠里は私を警戒しているのだろう
悠里「…………」
慈「ねぇ、みんな」
各々好き勝手に(と言っても恵飛須沢と丈槍くらいだが)行動し始めたところで
一瞬、神妙な顔つきをしていた慈が手を叩いて声をかける
皆の目が向けられたのを確認してから、慈は小さく息をついた
慈「予定通り、まずは3階の開放を目指そうと思います」
胡桃「だな……じゃないと夜も安心できない」
慈「そうね……だけど、3階にある使うことのできる机はもう使っちゃってるから、新しくバリケードを作るには2階のを使うしかないの」
悠里「ですが先生、それでは2階に……」
慈「うん……そう。だから、少しずつ確実に。誰かみたいな無謀な囮なんてしなくて良いように」
ちらりと慈が私を見て、皆の視線が私に刺さる
誰かなんて言わずに私を名指しすればいいものを……相当不快だったわね。アレ
慈「慎重に解放を目指していこうと思うの。早く学校全体を取り返したい気持ちはわか――」
胡桃「大丈夫だってめぐねえ! もう焦ったりする必要はないんだからさ。あたしも、気を付けるから」
296 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 21:43:47.62 ID:Mb3UD2/gO
慈「ありがとう、恵飛須沢さん」
胡桃「良いってめぐねえ」
そう言った恵飛須沢胡桃は、ふと気が付いたように首を傾げて慈を見つめる
何か顔についてる? と不思議そうにする慈に、彼女は笑みを浮かべて
胡桃「いや、そう言えば昨日からめぐねえって呼んでも反応しないなって思って」
由紀「そういえば!」
今更ながらに気づいて声を上げる丈槍由紀
最初に疑問を述べた恵飛須沢胡桃
その両者へと目を向けた慈は「忘れてたわ……」と
意味ありそうで何もない拍子抜けな言葉を返す
悠里「先生、ずっとアリスさんのことを気にしていたから……」
アリス「私のせいとでも言いたいの?」
悠里「いえ、そう言うわけでは……」
アリス「冗談よ。別に怒ったりしていないから怯えないで」
少し詰め寄るような視線を向けただけで、彼女は怯えたように足を引いて否定する
ほんの軽い冗談のつもりだったのに、
いつもこればっかりだから、興ざめしてしまう
それとも、私の冗談が悪いのだろうか
慈「でもね、それでもいいかなって思うの」
アリス「?」
悠里「先生?」
慈「立場としてはやっぱり私はみんなの先生。だけど、こうして生きていく上ではそう言うのじゃなくても良いかなって」
慈は少し照れくさそうにしながら、私を見る
その意思決定に私が関係しているとでも言いたいのだろうか
慈「だから、めぐねえって呼ぶことを許可します!」
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 21:49:12.47 ID:XV62OOnk0
死亡フラグだってばよ……
298 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 21:54:06.33 ID:Mb3UD2/gO
やったあ! と一番喜んだのは丈槍由紀だった
次に恵飛須沢胡桃が癖で呼んじゃうからなーと
丈槍由紀よりは控えめながら嬉しそうに笑って
悠里「では、先生……めぐねえも。みんなのことは下の名前で呼んでください」
いいよね? と、彼女が言うと二人は「もちろん」と声を揃えて言う
そんな予測できて当たり前のようなこと
それを予想できていなかったのか、慈は少しばかり困ったように
けれどもどこか嬉しそうな笑みを浮かべながら、眼を逸らす
慈「ゆ、由紀……ちゃん」
由紀「はいっ」
慈「胡桃……ちゃん」
胡桃「おうっ」
慈「悠里……さん」
悠里「私だけ仲間外れですか?」
珍しく(と言っても私は大して知らないが)若狭悠里は不服だと表すように
むっとしたような表情で慈を見つめてしょぼんっと落ち込んで見せる
優等生だからこそ効果のあるそれは、少しずるい気もした
慈「ごめんなさい、悠里さ……悠里ちゃんって、中々。その、大人びてるから」
悠里「有難うございます。でも、私もみんなと一緒が良いです」
大人びているという評価
それ自体は喜ばしく受け取りながらも、若狭悠里は”さん”ではなく”ちゃん”であることを求めて
慈「アリスちゃん」
アリス「せめて躊躇いなさい……それで、釈明の言葉は用意できてるかしら?」
慈「冗談だから、冗談っ!」
299 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 22:20:19.46 ID:Mb3UD2/gO
アリス「…………」
生活レベルが飛躍的に上昇したことで浮かれているわけではないけれど、
それでも、いつまでも暗いままではなく心機一転切り替えようという気持ちの表れだろう
慈自身も普段と比べて大分明るい声色になっていた
それは確かに良いことだとは思う
他人に”機械のよう”と言われる私としては
そんな大雑把な心境の変化なんて起こっている様子はないけれど
でも、この騒々しくなりそうな空気が悪くないと思えるのだから
少しは変わっているのだろう
だけど、だけど。なんだかそれではいけないような気がしてくる
そもそも私はこの空気感は得意じゃない
苦手でも、ないけれど。
だからかもしれない、気のせいかもしれない
アリス「……曇り、か」
物理準備室、その窓から見える空は私達を取り巻く空気とは正反対な曇天
まるで台風の目の中に紛れ込んでしまったかのよう
慈「アリスさん?」
アリス「寝すぎたかもしれないわ」
ぼーっとしていたのかもしれない
心配そうに聞いてくる慈に、笑みを返して取り繕う
私は昔から”卑屈”だと言われることがあった
だからかもしれない
慈がポジティブに考えることのできる人間だとすれば
私はネガティブに考えてしまうような人間だから
慈「とりあえず今日は探索を打ち切ってお休みの予定だから。ゆっくりして大丈夫よ」
アリス「そっか」
慈「さっき話してたことなのに」
ちょっぴり心配そうに、慈がぼやく
あまり話を聞いていなかったけれど、今日探索に出ないのなら
今日のこの不安はきっと杞憂だろう
部屋にいるのなら、安全だから
1.由紀とお話
2.悠里とお話
3.胡桃とお話
4.慈とお話
5.少し運動しておこう
↓1
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 22:21:39.36 ID:1ii84FEyO
2
301 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/17(木) 22:53:02.99 ID:mjlC3VFoO
アリス「少し、いいかしら」
悠里「……」
園芸部こと若狭悠里は声をかけた途端に閉じていた目を開いて
私のことを真っ直ぐ見つめてきた
警戒している。というのが、はっきりとわかる
悠里「どうかしたんですか?」
下手なことは言わない方が良いと思う
ましてや、今の空気感はあまりよくないとか
ネガティブに流れていくような考えに通ずることは。
きっと彼女の心証を余計に悪くしてしまうだろうし
面倒なことに繋がりかねない
だけど……
1.園芸、見に行かない?
2.私には、呼び方をどうこう言わないのね
3.あまり……気を抜かない方が良いわ
4.ちょっと、隣の教室に行きましょ
5.この後の事、かんがえてあるの?
↓1
302 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/17(木) 22:58:26.91 ID:BZZivcDFo
2
303 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 00:04:05.62 ID:bgXR5TaBO
アリス「私には呼び方どうこう言わないのね」
別に興味があるわけではないし
彼女たちが私に対してまだ完全に心を許しきれていないというのも分かってはいるけれど
それでも、ここで生活していくのならば
少しは距離を詰めるべきなのだと思う
アリス「君たちは、私のことを”アリスさん”と呼ぶけど」
悠里「…………」
私がそんなことを言うとは思っていなかったのか
あっけにとられた表情を垣間見せた若狭悠里は見開いていた瞳を細めて逸らす
裏があるのかもしれないと、考えているのだろうか?
でも、友人である慈の生徒だ
取って食おうなどと考えない事くらいは理解していると信じたいけれど。
悠里「すみません……アリスさんは、私達のことを名前ですら呼んでいただけなかったので」
アリス「……あぁ」
棘がある
けれど、今は言及しないで置いた方が良いかもしれない
確かに私は彼女たちの名前を呼ばなかった
聞いた覚えはあるけれど、忘れてしまったし
改めて聞こうともしなかったから
アリス「そっか」
悠里「はい」
304 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 00:19:27.19 ID:bgXR5TaBO
アリス「…………」
しかし、ひとの名前を呼ぶのはあまり慣れていない
それは当然、慈のように
”〇〇さん”や”〇〇ちゃん”というのに始まり、”めぐねえ”と言った呼称をすることにも慣れていない
そうする理由がなかったし、そうする意味もなかった
友人なんて一過性の病気のような
学校にいるほんの少しの時間、学生であるほんの数年
その付き合いでしかないと思っていたから
その点で言えば、下の名前で呼ぶ慈は本当に特殊だったのだと思う
学年が変わったり、学校を出れば音信不通になった同級生
その中の一人だったはずの彼女は、取り残されていく私に何かを投じることをやめなかった
アリス「若狭悠里」
悠里「はい」
フルネームで呼ぶと、彼女は変わらない表情で見つめ返してくる
慈の時とは違って、返しもシンプルで
感情が籠っているのかでさえ、不確かな感じだ
でも、それはきっと私もなのだろう
1.若狭悠里
2 .若狭
3.悠里
4.わりぃ(若狭の”わ”と悠里の”り(ぃ)”)
5.何かしら自由
↓1
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 00:28:17.14 ID:Ax5yEPee0
3
306 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 00:37:30.04 ID:bgXR5TaBO
うむ続きは明日かな
安価さんくす
がっこうぐらしの設定資料集欲しいな
はたしてめぐねえ…この先生き残れるのか
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 00:42:16.31 ID:S73J6RM7O
乙
308 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 05:19:56.79 ID:06W2mQT2o
乙
309 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 11:13:41.00 ID:nqQqrlXf0
【悠里】
アリス「…………」
単調な反応でつまらない。とまではいかないし
フルネームで呼ぶのは私が良くすることだから
そこから特別変える必要も無いのではないかと、思う
けれど慈がしたように
ここで生活していく上で何かを変えていく必要もあるとは思う
それに、一度は恵飛須沢胡桃のことを呼んだし
慈に対してそう呼んでいるのだからと
怠惰を決め込もうとする自分自身の背中を押す
アリス「悠里」
悠里「!」
アリス「……その方が良さそうね。君も私をアリスと呼ぶのだから、良いわよね?」
悠里「ぇ、あ……は、はい」
まるでそう呼ばれると思っていなかった
そんな驚きを見せる若狭悠里に目を向ける
仲の良い間柄なら、ここで新しく変わった呼び名でも連呼するのかもしれない
無駄に呼ぼうとするのかもしれない
けれど、私は切り替えただけで満足して、息をつく
もしかしたら、そのあたりの意識の違いが
私が人間になりきれていない理由なのかもしれない
悠里「アリスさんが下の名前で呼ぶとは思いませんでした。てっきり、苗字かと」
アリス「慈に対して慈と呼ぶのだから、不思議なことではないと思うけど」
悠里「そうですね」
310 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 12:12:35.72 ID:nqQqrlXfo
アリス「……」
悠里「……」
会話が続かない
それだけで終わって黙り混んでしまう
今必要な話題もないし、問うべきことは問い答えを得た
特別な満足感があるわけではないけれど
会話なんて言うものは
特に、他人との会話など目的がないならする必要がないのだから
それで良いのだろう
無意味に脇道を作り、寄り道をして最終的には自分の目的地を忘却する
誰もが"他愛ない会話"などと理由付けするくだらなさなんて、不要だから
悠里「アリスさん」
アリス「……ん?」
悠里「その……ひとつ伺っても良いでしょうか?」
アリス「……」
これも、無駄だ
顔色を伺うのも様子を見るのも人間で他人だから当然なのだろうけど
アリス「ダメと言ったらそれで終わるけど、君はそれで良いの?」
悠里「……」
アリス「せめて、問いを投げた成果を得るべきでしょう? 私が答えても答えなくても、それは君にとって一つの答えになるはずだから」
これも無駄な会話だけれど
でも次に生きる今の無駄なのだから仕方がない
悠里「では……趣味とか。有りますか?」
1.無い
2.怠惰な生活
3.なにかしら自由
↓1
311 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 12:15:01.83 ID:sfF/Njx/o
1
312 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 12:43:08.63 ID:nqQqrlXf0
アリス「趣味……?」
そんなくだらないこと……と言葉が続きそうになって閉じ込める
今後付き合うつもりの無い赤の他人ならばともかく
一応は生活を共にする”他人”なら、多少は見逃すべきだろう
とはいえ、趣味なんて聞くだけ無駄なことだと私は思う
同じ趣味であるならばいざ知らず、違う趣味で、
もしもそれが自分とはまったく反りの合わないものだったらその人間はどうするのだろうか
自分が絶対に無理なこと
それが友人の趣味であったなら、どうするのだろうか
……なんて、そんなことを考える時点で無駄ね
アリス「私には無いわよ。そういうの」
悠里「なら普段は、何を」
アリス「言ったでしょう? 私は好きに生きていたって、自由に生きていたって」
だから、これと言った趣味があるなんていう意識をしたことはないし
何かを好んで行ってきたことも特には無い
その瞬間、そうしたい
そう思ったことをしてきただけだから
悠里「……では、屋上行きませんか? 園芸とか、以外に楽しめるかもしれませんから」
1.気持ちだけで十分よ
2.……良いわ。付き合ってあげる
↓1
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2017/08/18(金) 12:44:38.64 ID:ktLT9ziuO
2
314 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 14:10:18.57 ID:nqQqrlXfo
【付き合う】
アリス「良いわ付き合ってあげる」
園芸にはさほど興味は沸かないけれど
若狭悠里が距離を詰めようとしてきているのなら
少しは付き合っても良いだろう
もちろん、何かがあるのなら断るけれど
今は特にないから
悠里「ありがとうございます」
少しだけ明るくなった若狭悠里は慈や恵飛須沢胡桃らに私と屋上に行くことを一人で告げて、行きましょうと導く
これで少しは若狭悠里について知ることができるだろうか?
アリス「……」
死ぬことがなければ長くなるだろう
それこそ、家族であるかのように……
だからきっと、これは必要なことなのだ
そう理由をつけて、彼女の導きにしたがった
315 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 14:45:31.96 ID:nqQqrlXf0
屋上に行くとすぐ目の前にその菜園はあって、少し離れたところに何かに器械が並んでいる
普通の学校とは違うその懐かしい装いから目を逸らして、
若狭悠里の姿を目で追う
アリス「私がいた頃よりも、作物の種類は多そうね」
悠里「アリスさん、園芸部だったんですか?」
アリス「違うわ」
すぐに答えると、若狭悠里は困惑したように首をかしげる
それはそうだろう
ここには園芸部のための空間がある為、園芸部の生徒にこそ屋上の鍵は貸し出されることがあるが
一般の生徒に貸し出されることはないし、基本的にここは施錠されているからだ
だから、この空間を知っているのは本来は園芸部であるはずなのだ
もちろん、私は違うけれど
アリス「私は自由を謳歌していたの。屋上だって自由に立ち入っていたわ」
悠里「怒られなかったんですか?」
アリス「怒られるなんて、めったに無いわ」
何せ、怒っても無駄だと呆れられていたのだから
それでも一応、退学させるか否かの問題にまで発展することは無いようにと気は使ったが。
アリス「……雨が降りそうね」
悠里「最後に見ることのできた週間予報では、今日から少し天気が崩れると」
アリス「そう」
316 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 15:04:11.47 ID:nqQqrlXf0
悠里「雨はお嫌いですか?」
アリス「どちらでもないわ」
そんなことに好き嫌いを言うような面倒なことはしていない
そう言いかけて、口を止める
他人と話すときは、必ず何かしらの抑制をしなければいけない
たとえ自分の言葉が間違っていないのだとしても
その瞬間は口に出さない方が良いというようなこともある
腹の探りあいというわけではないけれど、
ただただ、面倒くさいということだけは確かだ
アリス「…………」
一応は作業を行いながら疑問を投げかけてくる若狭悠里へと目を向けると
彼女もまた私へと目を向けてくる
その手には収穫したばかりの赤いトマト
素人が作ったものにしては、出来がいいようにも見える
悠里「トマト、食べてみますか?」
アリス「……君はなぜ、園芸部に?」
悠里「食べてくれたら、お答えします」
そう言った若狭悠里は近くにあった手洗い場でトマトを洗うと
笑みを浮かべながら、私へとソレを差し出す
洗われたからか、艶がかった赤いトマト
色も申し分ない、変な傷や変色も無い
お店で売っているのと遜色なさそうなトマト
唯一問題があるといえば、その大きさか
悠里「お嫌いですか?」
1.貰う
2.断る
↓1
317 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 15:04:24.43 ID:Jnb3Hvw8o
1
318 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 17:13:14.26 ID:ZgPzZOrg0
トマト生は苦手な人多いよね(´・ω・`)
319 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 18:03:13.95 ID:nqQqrlXf0
【貰う】
アリス「頂くわ」
ここで断るとトマトが嫌い。なんていうわけの分からない噂が流れる……?
いや、若狭悠里がそんなわけの分からない噂を流すとは思えない
だけど、購買部からの物資収集や休憩室への立ち入りが出来たことで蓄えが十分とはいえ
態々自分が育てていたトマトを差し出したのだ。そこには理由があるだろう
受け取ったトマトの色味は綺麗な赤色で、
握ると微かに指が沈み込むけれど、反発するようなしっかりとした身持ちをしてて
重過ぎない、軽すぎない、実と水分がしっかりと含まれた重み
アリス「…………」
汚れを洗い流した水の艶が残る部分を一口齧る
じわじわと広がっていく酸味は市販していたものよりも少し強く
対して甘みが強いわけではないために酸っぱさが勝る素人感
けれども採れたてのみずみずしさがあった
頑張って育てたことを示すように、容易く噛み砕かれながらも
しっかりとした食感を感じさせる
決して手放しで美味しいとはいえないと思う
けれど”不味い”の一言は出てこないだろうとは感じた
悠里「どう……ですか?」
アリス「トマトね」
もう一口齧って、もう一口齧って、ヘタを残して完食する
アリス「ただのトマトよ」
悠里「…………」
若狭悠里は大きなリアクションも無く私の手を見て
ただ、完食に至ったことのみを受け取ったのだろう
嬉しさ半ばな笑みを浮かべて、「良かったです」と、呟く
アリス「問題なくトマトだといえる出来だった」
悠里「え?」
アリス「美味しいとは、言ってあげられないけれど」
勘違いされたままなのは何かが違う
そんな気がして言葉の意味を並び立てる
途端に、鼻先にポツリと滴るものを感じて空を見る
酷く汚れた曇天から、次から次へと雫が落ち始めて
――本降りが始まったのは、私達が3階まで降りてからだった
320 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 19:19:15.67 ID:nqQqrlXf0
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY6 夕方の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【食料:150(園芸)・700(備蓄)】
――――――――――――――――――――――――――――――――
慈「降ってきたわね……」
窓際に近付いた慈が不安そうに呟く
雨が降ったからと何かが起こるわけではない……と、思いたいが
しかし、今まで晴れ間の見えていた明るい学校が、
闇に包まれていくと言うのは、あまり良い気分にはならないのだろう
じめじめとした空気がまた、気分を害していくように感じる
胡桃「今日は早めに休んだ方が良いんじゃないか?」
悠里「何もしていないのに?」
胡桃「いや、なんていうか……雨だと変に体が重く感じるんだよ」
それは気分的な問題なのか
湿度的な問題で体の間接に干渉されてくるのか
冗談めかして言う胡桃に悠里は困った表情を浮かべる
由紀「でも、まだ夕方だよ」
胡桃「もちろん、今すぐってワケじゃないって」
まだ3階の解放も終わっていないために
大きく騒ぐようなことなど何一つ出来ないしする気力も無いのだろう
雨が、慈達を気落ちさせていく
胡桃が言うとおり、早めに休むのも視野に入れるべきだろう
ここまで頑張って来たのなら、なおさら
321 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 19:32:15.49 ID:nqQqrlXf0
アリス「慈、今日の探索はしないのよね?」
慈「え? ええ。今日はお休みだけど……」
そう決めたのだと何度か話した話題だからか、慈は不思議そうに答える
大した意味は無いけれど、特に何もすることがないというのは
ソレはそれで不自由で、なんだか嫌なのだ
便利になった分、あれをしよう、これをしよう
そう言ったことが無くなってしまったのかも知れない
言い換えれば、目標と言うか、目的が無いという感じだろうか
慈「何かあるの?」
アリス「ううん、確認しただけよ」
特別したいことがあるわけでもない
ただ、すべきことはあると思うが、迅速に行うことではない……だろう
少なくとも、探索がお休みなのだからそう言うことだ
慎重さを欠くのは不味い
それなら、適当に暇つぶしをする方がいい
さて……
1.胡桃
2.悠里
3.由紀
4.慈
5.ちょっと運動
6.廊下に出る
↓1
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 19:34:02.17 ID:Ax5yEPee0
1
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/18(金) 20:27:37.33 ID:ibpbhVFHO
雨ってそろそろ危ないやつか?
もうちょい先かな
324 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/18(金) 23:28:25.58 ID:S+HYKxA1O
【胡桃】
アリス「胡桃、ちょっといいかしら」
胡桃「えっ?」
アリス「? 何かあるの?」
胡桃「いや、あるわけじゃ、ない……けど」
混乱したように途切れ途切れに答える胡桃は、
私の顔をじっと見つめて不思議そうに首を傾げる
私の何かがそんなにおかしいのかな
……私が名前で呼んだことだろうか
悠里の時もそうだった
だからそうなのだろうと考えてため息をつく
私がいつも慈を慈と呼んでいることはもはや周知の事実だというのに
それも私の人望という目に見えないパラメータが欠損しているがゆえだろうか
アリス「君が不服なら取り下げるけれど。悠里はそれでいいと言ったし、君も私をアリスと呼ぶでしょう? なら、構わないと思うのだけど」
胡桃「あーいや、嫌ってわけじゃないんだけどっ」
どこか照れくさそうに頬を掻くそぶりを見せた胡桃は 私を一瞥して、フイッと眼を逸らす
そんな照れるようなこと、だろうか?
そう考えて、ちらりと慈を見てそう言えばと思い返す
慈も一番最初はそんな反応を見せた
アリスさん、アリスさん。まるでこっくりさんを行うかのように言うものだから
殆ど悪戯の意味を込めて呼んだのが初めてだったか
お人好しというか、優しいというか、馬鹿というか
誰もが敬遠してしまうような仕事を、本当はやりたいわけではないのに引き受けてクラス委員長とかいうのになった時だ
その時欠席した私が副委員長になれた(された)のも、慈が一番仕事があくる委員長を請け負ったから。
アリス「……嫌じゃないなら、今度からそうするわ」
横道にそれそうな頭を切り替えて、告げる
胡桃はと言えば、まんざらでもない笑顔を浮かべていた
325 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 00:01:49.03 ID:Gn1T+yD4O
胡桃「それで、どうしたんだ?」
下の名前で呼ぶことを伝えるという目的は難なく達成することが出来た
それ以外に何か、要件はあっただろうか?
取り急ぎ伝えるようなこと
しなければならない事は、特になかったはずだし
一階に置き去りにしてしまった”約束”はまだ、はたせるような状況ではないし。
そう言えば、胡桃がこの世界に切り替わってからのことは慈に聞いただけで
本人からまだ、話は聞いていなかった気がする
以前は無理だろうと敬遠したけれど、 今なら少しくらいは聞けるかもしれない
もちろん、重要性はそんなにない……とは思うけど。
何もなければ、それでもいいかもしれない
1.戦うことについて
2 .慈について
3.悠里について
4.見回りに出る
5.……一応、礼は言うべきだと思ったわ。君は由紀の提案だと言ったけれど。
6.ほかに何か(自由)
↓1
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/19(土) 00:04:22.57 ID:SD7rBP2d0
1
327 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 00:16:29.36 ID:Gn1T+yD4O
あんまり出来なかったな…続きは明日で
大方いつものように朝からかもしれない
アリスはもう少し普通の設定にすべきだったかもね…猛省
毎度安価さんくす
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/19(土) 00:32:38.09 ID:XcAoIQUV0
乙
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/19(土) 02:59:48.87 ID:mQIE94HMO
乙乙
330 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/19(土) 05:06:58.61 ID:vtbY56Czo
乙
アリスのキャラ好きだよ
331 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 18:25:19.73 ID:24Rkqe2b0
【戦うことについて】
アリス「胡桃、君は戦うことについてどう考えてるの?」
胡桃「え……?」
アリス「…………」
胡桃の表情が、曇った
慈に話を聞いていたから、そんな質問をされると思っていなかったのではなく
そこには口ごもる理由があるのだと、私は分かっている
けれど、下手に言葉は投げかけない
私と胡桃の関係は、ここにくるまでの時間と苦労は
普通のそれと比べてみればまったく比例していないために
仲が良いとも悪いとも(私の視点で語らなければ)言い難い
しかし、繊細なものがある
私は胡桃を慰めるつもりはないし、その心が分かるとも言ってやれることはないから
だから、胡桃が何かを得られると考えたり、重荷の少しでも下ろせると思い
自らその口を開かない限り、私は”その問題”を迂回する
アリス「一応、相手は人間の形をしているでしょ?」
胡桃「人間の形って……」
アリス「違うかな? 違わないと私は思うけれど……」
少し不快そうな表情を見せる胡桃に私は小さく息をついて、目を背ける
アリス「私は一般的な意見と擦れ違う自覚はある。でも、だからこそ君の戦いに関する考えを聞きたい」
胡桃「……な、ならさ。アリスさんは、どう考えてるんだ?」
1.私は救いだよ。”彼ら”を救っているの
2.生きるために殺す。それだけだよ? 食事はしないけれど、動植物を締め上げるのと変わりないわ
3.特に考えてないわ。考える必要なんて、無いだろうし
4.それ以外、何か(自由)
↓1
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/19(土) 18:34:48.27 ID:/HgImh0I0
1+悲しそううな顔で
333 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 18:49:04.99 ID:24Rkqe2b0
アリス「私……? 一般人のそれとは違うと思うけど」
胡桃「それでも、良いからさ。教えてくれないかな」
アリス「…………」
私の考えに興味をもたれても、正直言えば困る
以前にもそういった気の緩い人は沢山見てきたけれど
そう言う人は大体、私の考えを聞いた瞬間にあからさまに身を引く
けれど。まぁ、胡桃が引いたところで私には特に影響も無いから、いいかなと、息をつく
アリス「私は救いよ。”彼ら”を救ってるの」
胡桃「救い……?」
アリス「そう」
私に言わせれば”彼ら”を殺すことは、成り果てた人間への救いの意味合いもあるし
そもそも、私は生きるための手段について頭を悩ませるつもりは無いから
まったく持ってどうでもいいのだけれど。
しかし、慈がそれに成り果てたら、と考えたときにも思ったことだけれど、
真っ当に生きてきた人間が”ソレ”に成り果てて
誰かを傷つけるような何かになってしまうというのは、悲しいことだとも思う
アリス「正しく生きてきて、人のために生きてきて、なのに”彼ら”に成り果てて積み上げたものを壊してしまうなんて可哀想だから」
胡桃「アリスさんも、そういう、悲しそうって言うか。違う顔するんだな」
アリス「普段の私が無表情だと言いたいの?」
胡桃「ごめん、正直……何考えてるか分からない」
334 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 19:22:33.23 ID:24Rkqe2b0
嘘をつかずに正直に述べた胡桃は悪びれた様子で笑いながら、軽く頭を下げる
それが現代風……というより、今の学生の謝罪なのかしら
胡桃「あたしはさ、あたしは……正直、怖いよ」
不意に、胡桃が口を開く
さっきまでの茶化すこともできそうな緩ささえある空気を一新して、
緊張感に満ちた面持ちで。
傍らに立てかけてあったスコップを、握る
胡桃「仕方が無いことだって考えても、人間じゃないんだって逃げても。でもさ」
アリス「…………」
胡桃「コイツで殴ったときの感触は現実で、死んだあと見える”奴ら”は人間で、あたしは殺しちゃったんだよなって」
微かに震えて見える胡桃の手
恐怖に追い立てられているように余裕の無い表情を見せる胡桃は
ちらりと、私に目を向けてくる
胡桃は生きるために”彼ら”を殺してきた
しかし、胡桃にとってはそれだけだったのだろう
あるいは、みんなを守るために。という理由があったのかもしれないけれど
結局そこに逃避するための理由付けが出来ていなかった
だから、殺してしまった。なんて罪悪感が生まれてしまう
アリス「やっぱり、私は一般人のそれとは違うね」
335 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 19:32:06.15 ID:24Rkqe2b0
私が胡桃と同じ立場で、私がいましている考えを持って居なかったとしても
私は決して、罪悪感なんていうものを感じることはなかったと思う
だって、生きるために”彼ら”を殺すのは、生きるために”動植物”を殺すのとさほど差は無いと思うからだ
確かに、後者に関しては、自らの糧にするといった
ある種の……と言っても人間側の勝手ないいわけではあるのだけど
殺されていく何かに対しての救いだったり、理由だったり、意味が"生"以外に存在している
しかし”彼ら”にだってそれを装飾することは出来ると思う。いや、出来る
少なくとも私はそれをしているから、出来るはずだ
胡桃「だけど、アリスさんの聞いて。確かにそうだよなって思ったよ」
アリス「?」
胡桃「例えばりーさんがそうなっちまったとき、りーさんはそんな自分が誰かを傷つけるなんて許せないだろうなって思う」
きっと由紀もめぐねえも。と
くるみは付け加えながら、力のそこまで感じない笑みを浮かべる
胡桃「だから、アリスさんと同じ考えでいかせて貰うよ。自分の知り合いが、もしもそうなってたとき……ちゃんと、”助けて”あげたいからさ」
それが彼女に出来るのだろうか?
それが本当に正しいことなのだろうか?
分からない……けれど、仕方が無いことだからと割り切らせるのも簡単なことではないと思うし
それは結局"子供騙し"でしかなく、いつかその溜め込んだ”何か”に触れなければならないとき
あるいは何かによって触れさせられたとき、恵飛須沢胡桃という人間が壊れずにいられるとも限らない
それに、それで胡桃が覚悟できるのならば、それにこしたことはないだろうか
アリス「私は普通の人間とは違うわ。だから、君が私の真似事をして何か悪い目に遭っても保障はないわ」
胡桃「ああ、分かってるよ。でも、生きててくれよな……”先輩”!!」
アリス「はぁ……」
本当……人間とは、子供とは、本当に……現金な生き物だと思う
けれどそれも少しは悪くないと、思えるような気がした
336 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 22:48:21.14 ID:twLpsh6jO
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY6 夜の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【食料:150(園芸)・700(備蓄)】
――――――――――――――――――――――――――――――――
強い雨が、窓に打ち付ける
運よく窓が割れていなかった準備室は問題ないかもしれないけれど
割れている各教室や廊下は酷いことになっているかもしれない
明日は……掃除する必要があるだろうか
アリス「…………」
そんなことがあるのなら、寝てしまうべきかもしれない
けれど、こんな世界で出来たつかの間の休息
休むことも重要かもしれないが
今後の為にももう少しだけ、誰かに関わっておくべき……だろうか
1.胡桃
2.悠里
3.由紀
4.慈
5.廊下に出る
6.早めの就寝
↓1
337 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/19(土) 22:50:52.93 ID:W27sV2OQO
3
338 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/19(土) 23:46:54.41 ID:twLpsh6jO
【由紀】
アリス「由紀、とりあえず礼を言っておくわ」
由紀「お礼なんて、そんな」
アリス「君の行動がたとえ偶然で、運が良かっただけなのだとしても。私は君のその幸運と偶然に救われたのよ」
由紀「………」
アリス「それは変わらないことだし、偽ることのできない事実であり過程よ」
勿論自意識過剰な人間も少なからずいるが、そうでない人間も当然ながら存在している
そのどちらもが存在することについて、私は別段意見などするつもりはないけれど
偶然だから、運が良かっただけだから
そう言って自分の手柄としない人間は、私は少し分からない
自己評価が低いのかもしれないけれど
実際にそれによって救われた人間がいるのだから
相手その偶然、その運の良さがなければ救うことすらしなかったのか。と、私は(問い詰める気は毛頭ないが)疑問に思う
アリス「君の幸運は、君が誰かを助けようとしたからこそ、実を結んだもの。運や偶然だけで人は救えないわ。必ず、それの持ち主の行動が起点にはある」
由紀「む、難しい言い方だ……」
アリス「君も高校3年生と聞いたけど……」
私の基準が高いのかもしれないけれど
少なくとも高校生なら分かるような話し方にはしているはず
なのに、由紀はと言えば困惑しきった表情を浮かべていて
ため息をつかずにはいられなかった
これは慈も、苦労するはずだ
アリス「鍵が必要な扉があったとして」
由紀「うん」
アリス「その鍵を持っているのが君だった。ということよ。それ以外の何かではないわ」
339 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 00:27:14.75 ID:QLd3pggoO
分っていそうで分かっていなさそうな
ある意味で複雑な表情を見せる由紀にため息をついて、眼を逸らす
本当に、生きているのが奇跡だと言いたくなってくる
こんな世界にならなくても世界には地獄のようなことをする人間も少なからずいたし
良く、そう言った人間の餌食にならなかったなと感心するほどには
由紀は全くもって”面倒くさい”人間だと思った
アリス「はぁ……」
だからと言って”彼ら”の餌にしたり、囮にしたり
無下に扱ったりなんだりとするつもりはないけれど、どうしたものかと思う
はっきり言って私はこういうタイプが苦手だ
直感で物事を語ろうとするようなタイプ
私も時々そう言う判断を下すから、尚更
所謂同族嫌悪、というものと言ってもいい
胡桃や悠里のように、私が納得できるように語ってくれる可能性がある相手ならば
耳を傾けようという気にならないこともないし
その判断に従って良いのかどうかの判断もしやすくなってくる
だが、由紀のように理由付けさえされていなそうな答えを出した時
それに従うべきかどうか、答えの出ない脳内会議が始まりかねないし
それは明らかに無駄が多く思える
だから……好めないのだ
アリス「……」
何か聞くことは、あるだろうか
胡桃と違って、あまりいい会話も会話も出来ないかもしれないけれど
1.戦うこと
2.悠里について
3.胡桃について
4.慈について
5.由紀について
6.アリスについて
7.この前、言いたがっていたことは良いの?
↓1
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 00:32:03.83 ID:t2hK8eJi0
7
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 07:55:27.18 ID:5wgWsLYgO
乙乙
アリスさん良いキャラしてると思うけど書くのは大変そうだなww
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 08:00:13.74 ID:VmWLsDcAo
アリスちゃんなのかアリスさんなのか
クセが強いキャラは見てて面白い
343 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 10:46:35.16 ID:7BweMV6c0
キャラ立ってる
344 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 12:33:43.43 ID:K0NqizJJO
【この前の言いかけたこと】
アリス「ところで、由紀。前に言いかけたことは良いの?」
別に本人が聞かなくても平気なら聞かないし
そもそも忘れていたのかもしれないと思いながら問いかける
由紀のことだから、勝手に気を使っている可能性も考えて
由紀「あれは……その」
アリス「何?」
由紀「外が危ないから行かない方が良いよって……」
アリス「あぁ、そういうこと」
別段改めて言うようなことでも聞くようなことでもなかったらしい
言われてみれば、あの場面ではそう続くのが当たり前だった
とはいえ、突拍子もないことを言い出しそうな由紀だから
何か別のことを言うかもしれないと思ったのだけど……
アリス「それならいいわ。それじゃ――」
もう休みましょう。そう言いかけた私の服を掴んで
由紀は何かを言いたげな瞳で私を見る
それとは別に言いたいことがある、そんな表情だ
言いたいことがあるのなら、躊躇わずに言えば良いのに
アリス「なに?」
由紀「えっと、その時のことで、聞きたい事が、ある……から」
途切れ途切れでしどろもどろ、ついでに右往左往してそうな弱弱しい言い方
何かと聞いたのだから、はっきり言ってしまえば良いと私は思う
たとえそれが相手を傷つけるような一言であっても
相手の言動が発言者に対してそう言う印象を与えたからこそ言葉なのだから
それに対して相手に責めるな。とは言わないが
自分自身の言動ゆえのものだと、認めたうえで
自分がそう思われたくないのならば改めればいいだけの話だ
もっとも、そう考える人間なんて、私はこれまで見た覚えがないのだけれど
345 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 13:43:22.49 ID:K0NqizJJO
由紀「アリスさん、その時に私にそれが普通、間違ってないって」
アリス「言ったわね」
由紀「どうして、間違ってないのかな……って」
不思議そうに、由紀は言う
由紀にとって、(少なくともあの時は)自分は役に立たない存在であり
部屋で待機していることだったり、怖くて動けない事だったり
そういうのが正しいことだと思えなかったのだと思う
確かに、この世界において役に立てないのは正しいことではない。 それは間違いないし
この世界ではないのだとしても、間違いない…… けれど
アリス「別に、戦える戦えないでどちらかを決めるつもりはないからよ。私はね」
他の人間、例えるならば武闘派だったり過激派だったり
そういった種族の人間なら、戦えない人間は無価値であると切り捨てると思う
いや、そう言う人間ならば”餌”や”囮”として有用だと考えるかもしれないが。
アリス「戦争では戦う力はなくても、戦いを考えることのできる人間はいるし、それは重宝されるでしょう?」
由紀「で、でも……私は」
アリス「別に軍師になれとは言わないわ。ただ、”兵士”ではなくても、何かしら出来る事はあるはず」
完璧にこなすことはできないかもしれないし、出来る事はさらに限られてくるかもしれない
けれど、その行動をするというだけで、決して役に立たない存在ではないのだ
だからこそ、あの場で戦いに出る勇気が無かったのだとしても
それは人間としてごく普通のことで、当たり前で、間違ってはいない
全てをできる”何か”ではなく、何かが出来る”人間”それで良いのだ
アリス「私は君に努力をするべきと言ったけれど、努力はした?」
由紀「た、戦うのは……」
アリス「今その必要はないと言ったはずよ」
繰り返しになりそうな流れに思わずため息をつきながら
戦うとかどうとかはもういいから。と 少し強い口調で由紀に告げる
少し畏怖を感じさせる視線が感じられたけれど
別に由紀に好かれようとは思っていないのだから、構わなかった
346 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 14:13:19.22 ID:K0NqizJJO
アリス「君は君が出来る何かを見つけるべきよ。それがたとえ真似事だとしても」
由紀「…………」
アリス「悠里の手伝いをしてどうだった? それは君に出来る事だった?」
今すぐに完璧に出来るわけではないだろう
だけど、何か一つは出来るかもしれないと思ったことがあったはず
何も出来ないなんてことはなかったはず
だったら、それでいいと私は思う。 それが、一つの努力だと私は認める
もちろん、変に期待させているだとか
私が由紀に対して甘いだとか、ひとに対してどういう人間なのだとか
直情的な意見ばかりの由紀に勘違いされて変に広まっても困るから
そこまで言うつもりはないけれど。
アリス「君はまだ子供でしょう? なら、君が知らない君が出来る事があると、信じてみればいい」
由紀「信じる……」
由紀は自意識過剰の正反対で、ほとんど自分に自信を持てていない
だから、何かを自分からやり出すことが出来ないでいるんだろうし、何をやっても駄目なのだと
役立たずなのだと、”子供の分際で”勝手に悩んでしまっているんだと思う
まったくもって、不愉快極まりない
知らない事ばかりというだけの事なのに
勝手に諦めて、勝手に決めつけて、余計に何も出来なくなっていく
そんなくだらない人生で良いとあきらめるくらいなら、死んでしまった方がマシだ
アリス「なにも出来ない自分を、何かが出来ると信じて行動する。君がすべき努力はまずそれよ」
由紀「難しいこと……ばかり、だけど」
アリス「………」
由紀「自分を信じた方が良いって、ことだよね?」
8割程度の話が通じていないということを理解したうえで
それがこの子なのだと諦念を抱き、ため息を飲み込んで頷く
頷いたと言っても項垂れたようなものだけど
それもいつかは、変わるかもしれない
面倒をいつまでも見てあげるつもりはないし
甘やかしたりなんだりとするつもりはないし
いつかは離れ離れになることもあるだろうから
丈槍由紀が変わった姿を見ることはできないかもしれないけれど。
正直言って……今のままは足手纏いではないにせよ耳障りで目障りだから
アリス「そう思ったのなら、そうしなさい」
私の目の前にいるというのなら、少しは変えてあげるべきだろう
この子が生きている価値ある人間であると、守る価値ある人間であるのだと
私たち以外の誰かが、あるいは、この世界が認められるように。
347 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 14:24:42.55 ID:K0NqizJJO
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY6:集計】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】 →変化なし
関係性変動
【由紀 知合(尊敬)→大人(姉のような人)】
【胡桃 恩人(無鉄砲)→恩人(尊敬)】
【悠里 知合(不安)→知合(不思議な人)】
【 慈 友人(信頼・大)→友人(心配)】
巡ヶ丘学院高校解放率:変化なし)
【
http://i.imgur.com/FSDyFPo.png
】
【疑問:ゾンビの習性】→【1/3展開:音に反応】
【疑問:アリスの生きる意味】→【変化:命の使い方】
【約束:男子生徒の介錯】
348 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 15:44:22.53 ID:K0NqizJJO
【巡ヶ丘学園高校3階 物理準備室(仮拠点) DAY7 昼の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【食料:150(園芸)・650(備蓄)】
【雨が……降っています】
――――――――――――――――――――――――――――――――
アリス「今日も、雨なのね」
慈「仕方がないわ。天気が崩れるって言うことは、連日こういうこともあるから」
アリス「それは言われなくても分かっているけれど……」
屋上の園芸にも少なからずダメージはあるだろうし
濡れた廊下だって足元が滑りやすかったり危険度が増してくる
昨日は掃除の必要があるかもしれないと考えたけれど
それさえも、無駄になってしまう
胡桃「めぐねえ、今日は少し探索に出た方が良いと思う」
慈「そうね……」
階下にまで行く必要はないと思うけれど
3階に関しては少しでも歩を進めるべきだろう
職員室になら、何か使える道具とかがあるかもしれないし
悠里「3階なら、みんなで行った方が良いですよね。手入れもこの雨だと……少し危ないので」
窓の外を一瞥した悠里が困ったように言う
屋上には柵があるし、問題ないとは思うけれど
雷や風、老朽化等考えればきりがない危険がある
とはいえ、全員で行動は少し危険な気もするが……
慈「アリスさん、それでいいかしら?」
アリス「……」
私以外は賛成……のようだけど
1.賛成
2.反対
↓1
349 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 16:00:37.90 ID:z4rZna3aO
1
350 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 16:51:25.56 ID:K0NqizJJO
アリス「……解ったわ」
多少の不安要素はあるけれど、それぞれが問題ないと考えているし
手持無沙汰でやることが無いのなら、何かやれることをやらせてあげておくべきだ
悠里はともかく、由紀は戦闘することはできないだろうけれど
何か道具を手に入れたときなど、持っていてもらったりする荷物持ち的な役割としては
充分手伝いになって貰えるはずだ
胡桃「おっし、準備しようぜ」
悠里「胡桃、張り切りすぎないでね?」
胡桃「解ってるって」
悠里「もう、解ってないでしょ」
慈「…………」
出かけることが決まって、胡桃たちが各々準備をし始める
その姿を黙ってみていた慈はふと、私の方に目を向けて、困ったように笑みを浮かべた
何か、あったのかしら
慈「アリスさん、ずっと不安そうだけど……大丈夫?」
アリス「私が?」
慈「ええ」
本当なのかと自分で自分の顔に触れる
口元も目元も眉毛も、定位置で、特に変わった様子はない
そもそも、私は顔に出ないタイプだから、そんな表情をしているわけはないのに、
なぜか、不思議と。
慈は自分のその目(私が不安になっていると気づいたこと)を疑っていないのだと、感じて
アリス「雨だからかしら。あまりいい気分にはなれないの」
自分が思う不安な要素を答えておく
ただそれだけ、”今は”その程度
今後何かが起こるかもしれないし、起こらないかもしれない
不確定なのはいつものことで、当たり前のことで
――だから私は、深く考えることはなかった
351 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 18:18:02.65 ID:K0NqizJJO
【巡ヶ丘学園高校3階 未解放区画(3階) DAY7 朝の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【 胡桃:体力:80/80:精神:60/60 状態:良好】
【 悠里:体力:70/70:精神:50/50 状態:良好】
【 由紀:体力:90/90:精神:45/45 状態:普通】
【 慈:体力:60/60:精神:75/75 状態:良好】
3階:【
http://i.imgur.com/1e4BqRK.png
】
〇:現在位置
×:侵入不可
――――――――――――――――――――――――――――――――
3階に関しては、バリケードでふさいであるわけではないけれど
科学準備室、音楽準備室に関しては解放済み
残っているのも放課後に生徒が多くいるような教室は少なく
安全……と言いたいところだけれど
何か問題があった場合、生徒が駆けこもうとするのが職員室
であれば、当時も必然的にそこに人が集まっただろう
噛まれた人は保健室に……いったと信じたいけれど
感染した人が行った可能性も無きにしも非ず
とはいえ……いずれにしても陥落してしまっていることは事実
”彼ら”がいないことはまず、ないだろう
アリス「君たちはすでに通った道よね? 状況は?」
胡桃「数は意外といるんだ。向こうの階段も塞げてないし……」
そう言った胡桃が指さした方向は職員室方面
その正面の階段の事だあろう
あそこをふさがない限り、”彼ら”は登って来てしまうが
その資材がないから諦めるしかない
悠里「恐らく、放送機器、放送室、生徒会室、生徒指導室は鍵が閉められていたはずなので、中は安全だと思います」
アリス「安全だし、中にも入れないってことね」
悠里「そう言うことになります」
ということはつまり、目指すべきは職員室で変わらないが
道中で中に隠れることが出来る教室は大きく限られてくるということになる
1.音楽室
2.LL準備室
3.LL室
4.校長室
5.職員室
↓1
【1.2判定:1.2.3 無 4.6 3人 5.7 4人 8.9 5人 0 7人 (室内)+(コンマ左側÷2)】
【3判定:1.2.4.6 2人 3.5.7 3人 8.9 4人 0 5人 (室内)+(コンマ左側×0.75)】
【4判定:1 無 2.4.6 2人 3.5.7 3人 8.9 4人 0 5人 (室内)+(コンマ左側)】
【5判定:1.2.3 5人 4.5 7人 6.7 9人 8.9 10人 0 15人 (室内)+(コンマ左側×1.5)】
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 18:20:49.90 ID:r5HVNPoZo
2
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 19:33:25.27 ID:DOsdQyT3O
アカン
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/20(日) 19:36:16.19 ID:t2hK8eJi0
いつもコンマが奮わんな
355 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/20(日) 20:38:38.69 ID:K0NqizJJO
【巡ヶ丘学園高校3階 未解放区画(3階) DAY7 朝の部】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【 胡桃:体力:80/80:精神:60/60 状態:良好】
【 悠里:体力:70/70:精神:50/50 状態:良好】
【 由紀:体力:90/90:精神:45/45 状態:普通】
【 慈:体力:60/60:精神:75/75 状態:良好】
3階:【
http://i.imgur.com/1e4BqRK.png
】
〇:現在位置
×:侵入不可
――――――――――――――――――――――――――――――――
【2:判定:90=室内7人+廊下4人=11人】
アリス「駄目ね」
鍵が閉まっている化学実験室の隣、LL準備室の扉を開けた私は
即時に判断して、扉を閉める
あれは無理だ。私たち全員が戦闘員ならいざ知らず、
私を含めても二人しかいないメンバーで7人もの相手は――
慈「アリスさんっ」
アリス「!」
振り返ろうとした瞬間、肩を掴まれ耳元で囁かれる声
その不意をついてきた行為には驚くことはなかったけれど
そこに続いた言葉には、流石に目を見開かずにはいられなかった
慈「4人来てるわ」
悠里「っ!」
由紀「ぅ……うぅっ」
悠里が由紀を庇うようにしながら周囲を警戒して
そのすぐ横で胡桃がスコップを構える
そして……左右から2人ずつ
それはつまり……私達は囲まれたということだ
356 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 09:36:45.85 ID:9YcuialO0
アリス「慈、下がって」
私から見て後方、”彼ら”から見て前方にいた慈の肩を掴んでやや強引に後ろへと引き下げる
私と同じように非力で、私以上に戦闘意欲に欠けた慈では怪我するだけだ
前回の購買部で手に入れた金属バット、そのグリップを強く握り、
胡桃と背中合わせのように”彼ら”と向かい合う
胡桃「アリスさん、突破してどっかに駆け抜けるってのは無しだからな」
アリス「それが嫌なら奮闘して見せる事ね」
胡桃「なーに言ってんだ、すんのはアリスさんだろっ」
確かにそうだ。私よりも胡桃は力強いし上手く戦うことが出来る
今までと同じように”守るため”にそして”彼ら”になり果てた人間を救うために
そんな覚悟までできたのだから、彼女はきっとためらいはない、迷いはない
それは、戦ううえでとても大切な事、だと思う
悠里「胡桃、油断はしないで」
慈「アリスさんも、気を付けて」
悠里の声は胡桃へと、慈の声は私へと
なぜだか慈だけは、不安そうに私の手に触れて来ていて
ちらりと目を向けた胡桃が、苦笑する
アリス「なに?」
胡桃「いや、互いにヒロイン持つと大変だなって」
慈「な、なに言ってるの胡桃ちゃんっ」
悠里「胡桃、余裕は危険よっ」
胡桃「悪い悪い」
明らかに悪びれていない様子で、謝罪をする胡桃は、
切り替えるように小さなため息をついて、スコップを身構える
胡桃「でも、緊張しすぎたって危ないからさ」
アリス「それには一理あるわ」
気が緩みすぎているというのも危険ではあるが、
緊張感を持ちすぎているというのも、やはり危険だ
緊張していればしているほど視野は狭まっていく、周りが見えなくなっていく
すぐ横にいる何かにすら気づかずに、気が付けば追い込まれている。なんて言うことにだってなりかねない
もっとも、この場に関しては仲間がいる分視野は広く持てるのだけど。
357 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 09:48:50.38 ID:9YcuialO0
由紀「うぅぅぅっ……」
アリス「………… 」
そんな場に似つかわしくないふざけた会話をしていても
由紀は怯えたように帽子を引っ張って顔を覆おうとする
怖いから、嫌だから、見たくないから
現実逃避をしようとしているような、姿
胡桃「アリスさん、来るぞ」
アリス「ええ」
慈たちがいるし、囲まれているし、由紀は動けない
この逃走ルートもない現状では、真っ向勝負で戦う他ない
この廊下での戦闘、どれだけ響いて、どれだけ”彼ら”を呼び込んでしまうのか
いずれにしても早く処理するほかないと、一息
呻き声を上げながら近づいてくる”彼ら”を見据え、
ゆっくりと前傾姿勢に、そして、金属バットを左腰の方へと引き下げて……
アリス「……慈、目を瞑っていても良いのよ」
慈「……大丈夫よ」
目を向けずに声をかけて、返ってきた微かな震え声に
私はなにも返すことなく、ただ聞こえないように小さく笑みを浮かべる
無理してる。教師だから、大人だから、自分は現実を、世界を
見ていなければいけないと。
アリス「少しだけ、我慢しなさいね」
殴り飛ばす”彼ら”にむけて、私は適当に優しく、呟いた
先制↓1
【判定:0169 成功 7000失敗 ゾロ目大成功】
(44+20=69:金属バット)
胡桃↓2
【判定:0180 成功 8190失敗 9100.ゾロ目大成功】
(70+35=105:スコップ)
358 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 09:50:26.90 ID:jv/6fO/P0
かっ飛ばっせホームラン
359 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 09:59:39.44 ID:fCq0qPepo
あ
360 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 11:12:11.94 ID:9YcuialO0
【アリス:判定:90:失敗】
【 胡桃:判定:44:クリティカル】
アリス「ふっ!」
勢い良く振りかぶる
スコップと違って、金属バットで出来るのは頭を割るというグロテスクなことだけ
強く歯を食い縛り、踏み込んだ足を一気伸ばして距離を詰める
アリス「…………」
人間だったもの。腐り穢れた”彼ら”の顔
ソレを見据えて、左へと控えさせていたバッドを引き伸ばしていく
それは、抜刀術であるかのように
前傾姿勢を保っていた左足が完全に伸びきる
右足が着地するための準備に入っていく
その一瞬、その刹那を的確に感じ取ってつま先が触れた瞬間に――振るう
アリス「あ……そう……」
だが、感触は無かった。感覚も無かった
振りぬいたバットが何も無く虚空に舞う
後ろから慈の声が飛ぶ。格好がつかないなぁ……と
みっともない自分に苦笑する
だけれど、仕方がないじゃないかと、笑みを浮かべる
濡れた足場、僅かに滑って後ろへと引き下がった”彼ら”その偶然が命運を分けた
偶然に、運のよさに
救われた私はまたしても、それらに救われた
いや――足を”掬われた”
後ろで上手く撃退した音が響く
良かった、胡桃はうまくやれたのね……
↓1判定
【エネミー:1.2.3押し倒し 4.5ひっかき 6.7.鷲掴み 8.9武器封じ 0噛み付き ぞろ目偶数カウンタ】
361 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 11:14:54.46 ID:O1HbW1hyO
あ
362 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 11:32:02.43 ID:9YcuialO0
【鷲掴み】
バットを振りぬき前につんのめってしまう姿勢に移った私の目の前で
同じく姿勢を崩した”彼ら”の手は私の頬を掠めるように下って
突出していた私の胸部を鷲掴みにする
アリス「っ」
こんな異形相手に恥じらいも何も無いし、たとえ人間相手でも侮辱こそすれ
羞恥心を覚えるような性格ではないけれど
しかし”女だから”という理由で掴まれるという場面は、流石に屈辱的で
ギリギリと握り締められて、立った爪がブラを越えて食い込んでいく痛みに眉を潜めて
アリス「こんな醜態晒させるなんて……君、性格悪いわ」
胸の痛みに呼吸が僅かに乱れる
けれど、だからどうだというのだろうか
このまま片胸がもぎ取られるとしても
目の前の”彼ら”を殴り飛ばせるならそれでいい
私はそうとしか――思わなかった
先制↓1
【判定:0159 成功 7089失敗 60.69.90.00ゾロ目大成功】
(44+20=69:金属バット)
363 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 11:35:24.71 ID:3UGuNhz7o
あ
364 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 14:08:13.88 ID:9YcuialO0
【判定:失敗】
アリス「っ……このっ」
無造作に振るった金属バットは身長差も相まって”彼ら”の顔面を掠めるだけで終わる
引きちぎられそうな痛みが乳房から伝わってくる
大きくなりたくてなったわけじゃない。むしろ、こんなものいらないと思っていた
羨ましいという女子がいた。卑猥な視線を向けてくる男子がいた
良いことなんてなにもなかった、なにも
――今でさえ
アリス「っ!」
ビリッと嫌な音が体から聞こえて、訪れる浮遊感
”彼ら”との距離はゆっくりと離れていき、どさりと臀部への鈍い痛み
肌を撫でる空気に目を向ければ、着ていた服は強引に引き裂かれていて、変に胸部が露出する
慈「アリスさんっ」
慈の声がした。切迫した悲鳴にも似た声
振り向かなくても分かる、不安と恐れと絶望の入り混じった表情をしているんだって
私は本当、力が無い
私は本当、何も出来ない
自由に生きているのだって、本当は
アリス「…………」
目の前に”彼ら”が迫る
これで、終わるのだろうか
本当……何の救いも無い人生だったなと、思う
右手が握る金属バットのグリップの感触
転がる金属音が、カラリと響く
1.蹴りを入れる
2.バットを振るう
3.バットを投げる
↓1
【1判定:1.2.3.4 成功 5 掴まれる 6 噛み付き 7 押し倒される 8.9 成功 0 慈 ぞろ目 大成功】
【2判定:1.2.3 成功 5 掴まれる 6 弾かれる 7 噛み付き 8.9 成功 0.ぞろ目 クリティカル】
【3判定:1.2.3 3人 4.5.6 5人 7.8.9 7人 0 9人】
365 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 14:09:30.51 ID:41+jr4bpO
3
366 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 14:51:11.75 ID:9YcuialO0
【3人】
アリス「最低ね……」
右手に感じる感触を自分に向かってくる”彼ら”の方へと投げる
床に落ちた甲高い金属音は私に向かってきていた者達はもちろん、
少し離れたところにいた3人の”彼ら”の興味をひきつける
その瞬間、後ろから襟首が掴まれて
慈「アリスさん、急いで!」
悠里「由紀ちゃんっ!」
胡桃「そこをどけっ!」
私が立ち上がると同時に、悠里が由紀を引き立たせて
胡桃が血路を開こうと目の前に残っていた”彼ら”を叩き伏せる
けれど……
慈「アリスさん」
私の前にいたはずの慈の声が、後ろから聞こえた
慈「この数は、確実にバリケードを破壊されちゃうわ」
アリス「慈……」
何を言おうとしているのか、何をしようとしようとしているのか
彼女は笑みを浮かべる”先生だから”と。
みんなを守る義務があるから。と
悠里「アリスさんっ、めぐねえっ!」
由紀「めぐねえ……?」
ここで慈の行動を見逃せば、バリケードは壊されずに済む
みんなが無事に戻れると思う
けれど
それで、良いの?
1.慈の手を取る
2.慈の手を引いて、入れ替わる
3.許可する
4.一緒に残る
↓1
367 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 14:57:10.58 ID:3vwdIeH2o
4
368 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 15:36:46.80 ID:wwntYpU4O
毎回ピンチだな
369 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 16:04:15.57 ID:9YcuialO0
【一緒に残る】
アリス「待って、慈」
こちら側へ来ないようにとするためだろう
あえて”彼ら”の方に向かおうとする慈に声をかけ、呼び止める
後ろでは必死な声がする。早くと、急げと、声がする
この選択は正しいのだろうとか、間違っているのだろうとか
そんな考えを持たずに、私は慈の覚悟を阻む
約束したことがある。頼まれたことがある
だから慈は嫌がるだろうし、戻ってと言うだろうけれど
私にとって、少なくとも逃げる場ではないから
アリス「私も残るわ」
慈「アリスさんっ」
アリス「この状況を引き起こしたのは私だから、私が何とかするべきことよ」
胡桃「アリスさん! めぐねえ!」
二人を逃がした胡桃が声を上げる
今はもう向かってきているから、いくら声を出そうと関係ないからだろう
胡桃は、”私達”に戻ってきて欲しいんだと思う
だけど、私も慈もどちらも退く気はなくて
たとえどちらか一方が身を引いたとしてその残った方が助かることはまず、無い
どうするか、どうすべきか、考えようとして、破棄する
悩んでも、躊躇っても、時間切れが来てしまうのなら
どちらかが必ず残る必要があるのなら
アリス「慈、行くわよ」
慈「でも……」
アリス「信じなさい、あの3人を」
たとえ自分達が助からなくても、どちらかしか助からなくても
あの子達がやっていくことはできるのだと
ここさえ凌いで上げられれば、あの子達はきっと、先に進むことが出来るのだと
だから
アリス「また戻れる可能性に賭けてみても良いでしょう?」
慈「……胡桃ちゃん、由紀ちゃん、悠里ちゃん。またね」
由紀「めぐねえ!」
胡桃「くそっ、なんでっ!」
悠里「ダメよ胡桃!」
後ろで少しだけ争う声が聞こえて、すぐに止んで
私達は絶望へと――足を向けた
370 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 18:27:19.93 ID:9YcuialO0
【巡ヶ丘学園高校3階 未解放区画(3階) DAY7 昼の部@】
【アリス:体力:53/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【 慈:体力:60/60:精神:75/75 状態:良好】
3階:【
http://i.imgur.com/731uym0.png
】
〇:現在位置
×:侵入不可
――――――――――――――――――――――――――――――――
アリス「…………っ」
通路の先には蠢く"彼ら"の姿が見えているけれど、引き返すことも何も出来ない
武器があればまだ状況も違うのだろうけど
残念ながらソレは投げ捨てたし、拾おうものならその隙に襲われる可能性は十分にある
八方塞の絶体絶命の状況で、私は唇を噛み切った
無駄に考えても仕方が無い
状況に追い詰められて冷静さを失ってもしょうがない
選んだのは自分だ、見捨てることも、強がることも何も出来ずに
ただ欲張ってしまったのは私
安全圏は唯一みんなが立ち入った休憩室
だけど、道中には"彼ら"が溢れているし、その休憩室の扉が破られないとは限らない
もちろん一時凌ぎには、なるだろうけれど
慈「アリスさん!」
アリス「こっちも……」
騒ぎを聞きつけてか、扉をガタガタと揺らしていた音楽室にいた数人もの”彼ら”が廊下へと出てきて
そして、少し前に覗いたLL準備室の扉までもが揺れ始める
教室ゆえに、スライド式の扉は、脆い
慈「とにかく離れないと」
バリケードを壊させるわけには行かない
だから、私達はすぐ近くで隠れるなんてわけにはいかなかった
アリス「慈、行くわよ」
1.校長室へ
2.職員休憩室へ
3.2階へ
↓1
371 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 18:38:05.44 ID:B3mWYHiho
2
372 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 19:40:06.08 ID:9YcuialO0
移動中判定。1/3
↓1(アリス)
↓2(慈)
【アリス:1.3.5.7 回避 2.4.6 捕まる 8.9 引っ掻かれる 0 転倒】
【 慈:1.3.5.7 回避 2.4.6 捕まる 8.9 引っ掻かれる 0 転倒】
373 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 19:44:53.57 ID:3vwdIeH2o
あ
374 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 19:55:08.49 ID:fCq0qPepo
あ
375 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/21(月) 19:59:54.14 ID:W1+Yoe3bO
ちょっと今日はこれ以上続き出来ないかもしれない
コンマが振るわないけど逃走成功まであと判定2回あります
毎度安価さんくす
376 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 20:24:51.33 ID:B3mWYHiho
乙
2人ともいきて(懇願)
377 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/21(月) 23:23:19.80 ID:rFUE1dMZo
2人とも死にそう
378 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/22(火) 09:34:37.55 ID:VU8xezxh0
アリス「慈、休憩室まで行くわ」
慈「え、ええ!」
呻いて近づく”彼ら”に目を向け強く道を蹴り出す
近づいて、近づいて、真正面にまで来た瞬間
ゆらりと持ち上がったその腕に手の甲を押し当て――振り抜く
アリス「どいて」
体重の重みがあった、力の抵抗があった
払い除けて倒すほどのことは出来なかったけれど、 ”彼ら”の一人はよろめいて道を開ける
そして尋常じゃない数の”彼ら”が見えた
騒ぎが広がっているから? 緊急時人が集まりそうな職員室があるから?
後ろで慈の息を飲む声がかすかに聞こえ
覆い隠すような、地響きにも似た重なり合う”彼ら”の悲鳴が鼓膜を震わせる
怖くはない、嫌でもない
規模はどうあれこうなることは分かっていたから
いつかは死ぬ。それが人間で
私は一度、死んだようなものだから
だけどそれは――私だけだ
慈「あ……あぁっ」
アリス「慈」
慈「っ……」
胸元から下り落ちる十字架のネックレスを強く握りしめた慈は
私の呼び声に恐怖に満ちた表情を見せる
自分で選んだことだから、皆のところへと逃げ出すようなことはないみたいだけど
けれどだからと言って怖くないわけがなかったのだ
死にたいわけがなかったのだ
死んでもいい。でも、死にたいわけではない
アリス「めぐ――」
慈「きゃぁっ!?」
立ち止まっていてはいけない
そう言い手を引こうとした瞬間慈は悲鳴を上げてよろめく
慈が動いたことで重なるように隣接していた”彼ら”の姿が後ろに見えて
倒れ込むように近づいてきた慈の背中に、引っかき傷が刻まれているのが見えた
379 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/22(火) 09:43:05.27 ID:VU8xezxh0
アリス「慈、走れる?」
慈「大丈夫……」
痛みに顔を歪ませ、冷汗を浮かべながら慈は頷く
怪我に対する処置もしてあげたいところだけれど
今ここで出来る事なんて何もない
だから今は我慢してくれと心の中で告げて、 また、前を向く
後ろから迫る”彼ら”も、前から迫る”彼ら”も
ゆっくりとした足取りながら、確実に距離を詰めて来ていて
そののろまな足取りが煩わしく思えた
それはなんというか、渋滞してのろのろとしか動いてくれない道路のようだからだろうか
アリス「邪魔」
左側を歩く”彼ら”は出来る限り右側へ
右側を歩く”彼ら”は出来る限り左側へ
正面を歩く”彼ら”はなぎ倒すように払い除けて
アリス「…………」
明らかに数が多かった
私が購買部で身動きが取れない時にみんなはこちら側へときたはずなのに
どうたどり着けたのかが不思議に思えるほど”彼ら”は闊歩する
少なくとも十数人はいる。あるいは、二十数人
まだ室内にいるのもいるだろうから、全てを含めればもっとだ
アリス「何が起きてるの……?」
形振り構わない足音が呼び寄せているだけ。なのだろうか?
移動中判定。2/3
↓1(アリス)
↓2(慈)
【アリス:1.3 回避 2.4.6 捕まる 7.8 引っ掻かれる 0 転倒 5.7抵抗】
【 慈:1.3 回避 2.4 捕まる 5.9 引っ掻かれる 8.0 転倒 6.7抵抗】
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 09:47:05.03 ID:261Qov+1O
はい
381 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 09:47:10.99 ID:+6CXAXfzo
あ
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 10:54:43.41 ID:1bOGi6OXO
めぐねえ集中攻撃
383 :
◆JIAuvu1PvIJ6
[saga]:2017/08/22(火) 11:38:16.78 ID:VU8xezxh0
【巡ヶ丘学園高校3階 未解放区画(3階) DAY7 昼の部@】
【アリス:体力:47/53:精神:110/110 感染15% 状態:小感染】
【 慈:体力:50/60:精神:63/75 状態:軽傷】
【アリス:判定:捕まる】
【 慈:判定:負傷】
――――――――――――――――――――――――――――――――
通り道を塞ぐように立ちふさがる”彼ら”は何とかして怯ませるしかなく
それが出来るのは先頭を走る私だけしかいなくて
けれど、武器が無い以上、使うことができるのは素手
それも……非力な私の学んですらいない格闘術
アリス「!」
それゆえに私が殴り倒そうと振りぬいた拳は威力が足らず、
目の前にいた”彼ら”は微かによろめきこそすれ、倒すには至らなくて
グニュリと水分の少ない泥を塗りつけられた感触が腕から伝わる
慈「アリスさん、今――」
アリス「私に構わないで!」
慈「見捨」
私の腕を掴み、今にでも噛み付こうとする”彼ら”を、
慈は背負っていたリュックで叩いて阻止する
それでも非力で、倒すことも手を離させることも出来なくて
それどころかすぐ横の扉から出てきた”彼ら”の爪が慈の柔肌を抉るように傷つける
慈「あっ……痛……!」
ポタポタと血が床に滴って、汚れに混じっていく
よろめき倒れそうになった慈は呻きながら、荒々しくなりつつある呼吸になりながら、
なんとか、倒れずに顔を上げる
1.慈には逃げさせる
2.慈と協力して目の前の”彼ら”を倒す
↓1
【2判定:1.2.3 成功 4.5.6 失敗 7.8.9 大成功 0ガブリ】
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2017/08/22(火) 12:27:04.88 ID:rhA7nANTO
アリスの判定は回避じゃないの?
安価下
380.62 KB
Speed:0.2
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報R
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
スポンサードリンク
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2026/05/10 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)