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イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」

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529 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/05/31(金) 02:05:01.38 ID:KjXPAmph0
提督「……それにしても相変わらず姫はおしとやかで…マリーにも少しは見習ってほしいものね…」

提督「…今夜はちょっと冷えるわね。さすがにこの時期にバスローブ一枚って言うのは考えものかしら……そろそろ暖かいナイトガウンでも出しておくとしましょう…」ひとり言をつぶやきながらバスローブを脱いで椅子に掛け、布団をめくってベッドにもぐりこもうとすると、控えめなノックの音が聞こえてきた…

提督「……どうぞ?」

ライモン「夜分遅くにすみません、提督…もうお休みになられたところですか?」

提督「あら、ライモン。 …いえ、ちょうどベッドに入ろうとしたところだけれど……どうかした?」いそいそとバスローブを羽織り直し、寝室のドアを開けた…

ライモン「はい、今夜は少し冷えるので…就寝前に温かいミルクでも……と思いまして」…そういうライモンはゆったりしたナイトガウン姿でお盆を持ち、その上にはミルクのマグカップがほのかに湯気を立てている…

提督「まぁ、ありがとう……そんなに気を使ってくれなくてもいいのに♪」

ライモン「いえ、わたしもベッドに入ったら夜風を冷たく感じたのでムツィオと一緒に飲んだのですが、せっかくなら提督の分も……と思いまして」

提督「ふふっ…嬉しいわ♪」

ライモン「…どうぞ冷めないうちに召し上がってください///」

提督「ええ、それじゃあいただくわ」…温めたミルクには数滴のブランデーが垂らしてあり、いい香りがする…ベッドに腰掛けマグを両手で包むようにして持つと、軽く一口すすった……温度はちょうどいい頃合いでぬるくはなく、かといって熱くて舌先がやけどするほどでもない…

ライモン「いかがですか?」

提督「うーん…少し温かいものが欲しかったところだったし、量もちょうどいいわ」

ライモン「ああ、よかったです…では、飲み終わったら片づけておきますので……///」妙に歯切れの悪い調子でそう言いながら、少し上目づかいで視線を向けてくる…

提督「…ねぇ、ライモン」

ライモン「…はい、何でしょう……」

提督「ベッドのシーツが冷たいの…よかったら一緒に入ってくれる?」

ライモン「……はい///」

提督「ふふっ、それじゃあすぐ残りも飲むから…どうぞ?」

ライモン「…それでは、お邪魔します///」

提督「ふぅ、美味しかったわ……さてと…」底に残ったミルクが固まらないように水差しの水をカップに注ぎこんで小さいテーブルの上に置くと、改めてバスローブを脱いでベッドに入った……布団をかぶるとライモンがぎゅっと腕を回し、くっ付いてくる…

ライモン「……提督、基地祭お疲れさまでした」

提督「ありがとう……ライモンもね♪」

ライモン「いえ、わたしはそんなに……」

提督「んちゅっ♪」

ライモン「んっ…///」

提督「…ライモンはあれこれ手伝ってくれたし、とっても助かったわ……だからそう謙遜しないの♪」ライモンの頭を撫でながら顔を寄せてにっこりした…

ライモン「……はい///」

提督「ふふっ…よろしい♪」ちゅ…ちゅっ♪

ライモン「ん、んむっ……ちゅぅ…♪」

提督「んぅ、んちゅっ…ライモンったら、なんだかいい匂いがするわ…♪」

ライモン「そ、そうでしょうか……確かに少しだけ香水はつけましたが…///」

提督「ええ…でも香水だけじゃなくて…ベビーパウダーみたいな甘い匂いが……ん、れろっ…♪」首筋を舐めあげ、それから吸いつくようなキスをした…

ライモン「あんっ…も、もう提督ってば……///」

提督「ん…♪」

ライモン「ん、ちゅっ……ちゅむっ…♪」

提督「ちゅ…ちゅっ、れろっ、ん……ちゅるっ…♪」

ライモン「あ、んぅぅ……あっ…ん…///」横向きで互いに抱き合い、どちらからでもなく舌を絡める深い口づけを始めた……ライモンの頬が紅く染まり、恥ずかしげなため息のような喘ぎ声が漏れる…
530 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/01(土) 11:50:12.63 ID:SirOcMp40
提督「…ん、ちゅ……んむ…っ♪」

ライモン「あ、あっ……はー、はぁぁ……っ///」


…提督のもっちりした肌とライモンのきめ細やかな白い肌が重なり合い、次第に汗ばんでてらてらと艶めいてくる……いったいどのくらい続けたかも分からないが、少なくとも十数分はキスを続けた提督……そのうちに目が暗闇に慣れてくると、すっかりとろけきったライモンの表情が見えてきた…


提督「ちゅむ……ふふ、ライモンったらすっかりトロけちゃって♪」

ライモン「…ふわぁ……らって…提督のキスが気持ち良くて…ぇ…///」

提督「…そう、よかったわ…ライモンが気持ち良くなってくれて私も嬉しい…わ♪」ちゅぷ…っ♪

ライモン「あ、あっ…///」

提督「ふふ、それじゃあここはどうかしら?」にちゅっ、くちゅ…っ♪

ライモン「あ、あぁぁっ……ふあぁぁ…んっ♪」

提督「あら…こっちはすっかり濡れそぼって……すんなり入るわね♪」

ライモン「い、言わないで下さい…恥ずかしいですから……ぁ///」

提督「んふふっ……ライモンのそういうところ、好きよ…♪」ライモンの(本人はそう思っていない)誘い受けにすっかり乗せられ、みだらな甘ったるい表情を浮かべる提督…金色の瞳が妖しい光を帯び、身体の芯がじんわりと熱っぽくなる…

ライモン「あっ、ひゃあっ……んあぁっ、あっ…ん、くぅ……♪」くちゅくちゅっ、にちゅっ…♪

提督「ん…♪」

ライモン「んぅぅ…ちゅっ、ちゅぅぅ…///」提督のしなやかな指で濡れた秘所をゆっくりとかき回されながら反対の手で頬を支えられ、長い口づけを交わす……

提督「……ん…ちゅっ♪」唇を離すと一筋の細い銀糸がとろりと垂れ、肌の上にこぼれた……

ライモン「んぅぅ、提督…ぅ///」

提督「…もっとする?」

ライモン「……はい///」

提督「ふふ、了解…んじゅっ、ぢゅるぅ……っ♪」布団の中に潜りこむとしなやかなライモンの脚を押し開いて顔をうずめ、花芯に舌を差し入れた…

ライモン「あっ、ひゃあぁぁっ…!?」

提督「んちゅっ、じゅぅっ……ちゅる…んちゅぅっ♪」

ライモン「あっあっあっ…だめです、そんなところを舐めちゃ……ぁっ///」いくら全身をくまなく洗って来たとはいえ「綺麗じゃないですから…」と抵抗するライモン……が、提督の舌先が秘部をまさぐるたびにじんわりとした感覚が上って来て、身体の力が入らない…

提督「…ぷはぁ……大丈夫、ライモンの身体ならどこだって舐められるわ…んじゅっ、ちゅぅぅ…っ♪」かけ布団の奥からこもったような声が聞こえてくる…

ライモン「そ、そういう事ではなくてわたしが恥ずかしいからだめなんで……あぁぁんっ♪」布団のふちをつかんで身体をのけ反らせるライモン…

提督「ん、ちゅるぅっ…じゅぷ、じゅるぅぅっ……♪」

ライモン「あっ、ひぁぁっ……はひっ、んあぁぁ…っ♪」

提督「ぷはぁ…! ふぅ、さすがに空気がこもって息が苦しいわ……///」ライモンの胸元から妙に嬉しそうな火照った顔をのぞかせると、そのまま布団をはねのけた…

ライモン「あっ…///」

提督「ふぅ、涼しい……これで続きが出来るわね♪」そう言って身体をずり下ろすようにして、またライモンの秘所に顔をうずめた……

ライモン「あぁ、んくぅ…ひうぅぅっ♪」身体が引くつくのと恥ずかしさでふとももが内またになり、提督の顔を挟み込む形になるライモン

提督「んふぅ……ちゅるぅぅっ、ちゅう……んちゅっ、ちゅぷぅ…♪」

ライモン「あぁぁっ、あっ、あ……ふわあぁぁぁっ♪」とぽっ、ぷしゃぁぁ…っ♪

提督「ぷは……ふふふ、ライモンの蜜…甘酸っぱくて温かい♪」顔中をべたべたにしたライモンの愛液を舐め、みだらな笑みを浮かべた……

ライモン「…もう、提督ってば……ぁ///」

………

…
531 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/04(火) 10:28:21.05 ID:N0nwFw2V0
…翌朝…

ライモン「うぅ…ん……」明け方のひんやりした風で目が覚めたライモン……情事の最中に提督が布団をはねのけ、二人とも疲れて寝入ってしまうまでいちゃつき続けたので身体はすっかり冷え込んでいた……ライモンはぶるぶるっ…と軽く震えて、それから冷えた身体を伸ばしながら起き上った…

ライモン「…もう夜明け……うっ、寒い……!」あわててナイトガウンを羽織り、それから解いていた髪の毛をまとめて、いつもの高いポニーテールにまとめた…

提督「…すぅ……すぅ……」

ライモン「…ふふ、提督ったら可愛いです……ちゅっ///」穏やかな寝顔を浮かべている提督の頬に軽くキスをすると、提督が蹴飛ばしたクッションを拾い上げて「ぽんぽん…っ」と形を整え、それからふわっとしたタオルケットと夏がけの羽毛布団を提督の身体に優しくかけた…

ライモン「…えーと、あとは……」辺りを軽く見回すとコーヒーメーカーのスイッチを入れ、小さい丸テーブルに提督のマグや砂糖つぼ、クリームの水差しを置く…

ライモン「うん…もう大丈夫ですね」…最後にさっと室内を見回すと小さくうなずいて、昨夜持って行ったホットミルクのマグを持って部屋を出た……

提督「……ふふ、グラツィエ…♪」…頬にあたる柔らかい唇の感触で目が覚めたが、起きあがるとライモンが恥ずかしがるだろう…と、かけてもらった布団にくるまり、寝たふりをしながら見送った……

…廊下…

ライモン「…う……なんだか身体中がべたべたする…」そっとドアを閉めてからつぶやく…

アッテンドーロ「……おはよう、姉さん」…左手側の壁に背中をあずけて立っていたアッテンドーロがいきなり声をかけた

ライモン「ひゃあっ!?」

アッテンドーロ「しーっ…そんなすっとんきょうな声を上げたら愛しの提督さんが起きちゃうわよ?」

ライモン「だって、いきなり……どうしたの、ムツィオ?」

アッテンドーロ「そりゃあもう、初心で可愛い姉さんを迎えに来たに決まってるでしょうが…何しろ昨晩は行ったきり戻ってこないから、これはてっきり提督に捕まったな……って思ってね」

ライモン「え、じゃあずーっとここで待ってたの?」

アッテンドーロ「まさか…ついさっきここに来て、そろそろ起きる頃だろうと思って待ってたのよ」

ライモン「そうなの……ありがと…う///」

アッテンドーロ「よしてよ、姉妹の間でお礼なんていらないわ……ま、それは私が片づけてあげるから、シャワーでも浴びて来たら?」そう言ってマグを取り上げ、代わりにバスタオルを押し付けた…

ライモン「え、でも……」

アッテンドーロ「……いいからとっとと行ってきなさいよ。提督の朝食も準備してあげたいんでしょ?」

ライモン「ええ…あ、ありがとう///」

アッテンドーロ「いいのよ…あとでお代は請求するわ♪」

ライモン「ふふっ、なにそれ…♪」

アッテンドーロ「…ちなみに領収書は書いてあげるけど、支払いは現金一括払いじゃないとダメだからね?」そう言ってパチンとウィンクを決めた

ライモン「ん…それじゃあお言葉に甘えて♪」軽く頬にくちづけをすると、大浴場に向かって歩いて行った…

アッテンドーロ「はいはい……で、提督はいつまでそこで盗み聞きしてるわけ?」

提督「あら、ばれちゃったわ…♪」

アッテンドーロ「当たり前でしょうが、風が揺らぐ気配がしたもの……それにしても昨夜はせっかく姉さんと一戦交えようと思って準備しておいたのに、提督ときたら泥棒猫みたいな真似をして…」

提督「ふふ、ごめんなさい♪」

アッテンドーロ「ふっ、別にいいわよ……それに姉さんも提督と寝たくてうずうずしてたもの♪」

提督「ええ…ずーっとそわそわしていたものね♪」

アッテンドーロ「……まったく、いい加減「新婚初夜」ってわけでもないのに…姉さんときたら」

提督「ふふっ…ライモンはそこが可愛いのよ♪」

アッテンドーロ「知ってるわ。私もそう思うもの」

提督「あら…ふふっ♪」

アッテンドーロ「ふっ……まぁ提督も身支度をして、姉さんの手料理を食べる準備でもしておきなさいな」

提督「は、つつしんでそうさせていただきます…♪」冗談めかして敬礼すると、パチッとウィンクをした…

アッテンドーロ「ええ、頼んだわよ♪」

532 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/06(木) 00:35:58.49 ID:2fjQzvp40
…えー、相変わらず書きためも展開もなくだらだらと続けておりますが、そろそろ提督×潜水艦の娘で一つ書こうかな…と思っています

……そういえば今日(六日)はノルマンディ上陸作戦の日…いわゆる「ザ・ロンゲスト・デイ」ですね……特にパウル・カレルの「彼らは来た」は幾度も読んでいるのですが、ボリュームがあり、戦史あるいは将兵たちのエピソード集としても大変よくまとめられていて面白いですね…

533 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/06/07(金) 01:35:36.73 ID:MvZtsBuq0
…朝食後…

シモネッタ提督「ふぅ、朝から美味しいご飯だったわ…グラツィエ、フランカ♪」上品に口もとを拭い、食後のコーヒーを優雅に楽しんでいる…

カサルディ提督「同感。それにこっちは鎮守府に戻ったらまた「パンとチーズだけ」の食生活に戻るだろうから、なおのことね……」

提督「ノン・ファ・ニエンテ(いいのよ)…それにお礼ならエリトレアに言ってあげて?」提督自身はライモンの心づくしの手料理を堪能し、満足げに頬をゆるめている…

カサルディ提督「そうだね…美味しかったよ、エリトレア♪」

シモネッタ提督「ええ、特に「蟹のクリームパスタ」はヴェネツィアでもなかなか味わえないくらい絶品だったわ……あんまり美味しいものだから、ヴェネツィアに帰りたくないほどよ♪」

エリトレア「わぁ、ありがとうございますっ。それならずっといてくださいっ♪」

シモネッタ提督「…あら、ほんと?」

提督「却下…駆逐艦の娘のそばにエレオノーラを置いておくなんて、鶏小屋にキツネを放すとか、肉屋に犬を連れて行くようなものよ……いつ手籠めにされるか分かったものじゃないわ…」

シモネッタ提督「あら、フランカも言ってくれるわね……大丈夫よ、ちゃんと合意は得るから♪」

提督「これだもの…見た目がいいだけに余計タチが悪いわ」

カサルディ提督「あはははっ、二人のやり取りも相変わらずだね…♪」

提督「もう、おかしくなんてないわよ……それにルクレツィアだって、エレオノーラがそばにいたらMS艇の娘たちが危ないわよ?」

カサルディ提督「ああ、そのことなら大丈夫…うちの娘たちは見た目は小さいけどすごいんだから……♪」

シモネッタ提督「あら、それってベッドの上で…ってこと?」

カサルディ提督「まさか、エレオノーラじゃあるまいし……何しろ、あの娘たちときたらエーゲの深海棲艦を相手に暴れ回って、戻ってきたときには煙の煤で顔を真っ黒にしていたくらいだもの…エレオノーラの一人や二人、かかって行ったところで部屋から放り出されるのがオチだと思うわ」

提督「それはそうかもしれないわね……ルクレツィアの報告書は海軍公報で読んだわ」

カサルディ提督「ま、うちの娘たちはやることが派手だから……さてと、そろそろ出発の時間かな」ステンレスの腕時計に視線を走らせると、一気にコーヒーを流し込んだ…

提督「あら、もうそんな時間? …もっとゆっくりできたらいいのにね?」

カサルディ提督「ほんと、私だって出来たらそうしたいわ。でもレロス島に戻る時間を考えるとね」

提督「まぁ、それもそうね……それじゃあせめて鎮守府総出でお見送りしてあげる♪」

カサルディ提督「やめてよ、べつに参謀総長だとか海軍大臣じゃないんだから…///」

提督「ふふっ、いいじゃない…上官の好意はもらっておくものよ?」

カサルディ提督「あーあ…あの大人しかったフランカも、金モールをつけるようになったらすっかり押し付けがましくなっちゃって……♪」ため息をつくふりをしながら冗談めかした…

提督「ふふっ…とにかく、波止場までは見送るわ♪」

カサルディ提督「グラツィエ…ちゅっ♪」少し荒れてカサついた唇が押し付けられた…

提督「ん…♪」

…少しして・波止場…

カサルディ提督「やーれやれ…まさか本当にやるとはねぇ」駆逐隊が複縦陣で「道」を作っているのを見て、あきれ返ったように両手を上に向けた…

提督「まぁまぁ…♪」

カサルディ提督「それにしてもあの娘たちは何をやってるのやら…もう出発の時間だっていうのに……」

MS16・22「「遅くなりました、司令…!」」

カサルディ提督「まったく、どこで油を売っていたのよ……って、その大荷物は一体なに?」小さい二人の背丈と大差ないくらいの、重そうな袋を背負っている…

提督「…うちの艦娘たちからの餞別よ……チーズとかワインとか、他にも色々入ってるわ…宅配便で送ると記録が残っちゃうものね♪」

カサルディ提督「……今回は格段のご配慮をありがとうございます、司令官閣下…ありがとう、フランチェスカ。…エーゲに来るときはぜひうちの鎮守府に寄ってよ♪」

提督「ええ…カサルディ中佐におかれても、ますますの戦果と航海の無事を……ルクレツィアも、タラントに来たくなったらいつでもいらっしゃいね♪」

カサルディ提督「ありがとね…それじゃあ、チャオ!」揺れているMS艇にひらりと乗り込むと手を振り、もやいを解いて艇の「イソッタ・フラスキーニ」ガソリンエンジンを噴かすと、綺麗な航跡を残して出港していった…

シモネッタ提督「行っちゃったわね……あーあ、あのMS艇の娘たちともっとお知り合いになりたかったわ♪」

提督「そうならないように慌てて出て行ったんじゃないかしら?」

シモネッタ提督「ふふっ…とにかくルクレツィアが元気そうで良かったわ♪」

提督「ええ、そうね…♪」次第に小さくなっていく淡灰色のMS艇に向けて、しばらく手を振った提督たち…

534 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/09(日) 01:20:16.49 ID:ldrR4qTp0
…食堂…

提督「さてと、ルクレツィアのお見送りも済んだし……マリーの出発は1000時頃だったわね」

エクレール提督「ええ、そうですわ」

提督「それじゃあ出発までゆっくりするといいわ…ちゃんと荷物は詰めた?忘れ物はない?」

エクレール提督「…わたくしを子供扱いしないでいただきたいですわ!」

提督「あら、違ったの?」

エクレール提督「この…っ!」

グレイ提督「ふふ……そうしてすぐムキになるところを見ていると、まるで姉にからかわれている妹のようですわね♪」

エクレール提督「な、何をおっしゃって……///」

提督「ふふ、マリーも「ホンモノ」のお嬢さま相手だとかたなしね…♪」

エクレール提督「…っ///」

カヴール「まぁまぁ提督、そうエクレール提督をからかわないであげてくださいな」

提督「あら、カヴールはマリーの味方?」

カヴール「ふふっ…私はフランスの事が結構好きですから♪」

提督「あー……カヴール伯だものね」

カヴール「はい♪」

ガリバルディ「……フランスかぶれと合理主義が、カヴールの数少ない欠点よ」

提督「あら、ガリバルディ」

ガリバルディ「チャオ、提督…隣に座ってもいいわよね?」

提督「ええ、どうぞ♪」

ガリバルディ「ありがと…カヴールも他はいいんだから、あとはそこだけどうにかなればね」

カヴール「あらあら、なかなか手厳しいですね……でも、ガリバルディは行動する前にもう少し考えた方がいいと思いますよ?」

ガリバルディ「例えば?」

カヴール「数週間前でしたか…新しい紅の下着を買っていましたが、その直前にも同じような下着を買っていたでしょう?」

ガリバルディ「別に私のお給料なんだからいいでしょ?」

カヴール「ええ、まぁ……でも似たような色の服も多いですし、着回せばいいじゃありませんか。お金がもったいないですよ?」

ガリバルディ「はぁ…貴女のそういうところが好きじゃないのよ、カヴール……似たような色だからってまるっきり同じって言うわけじゃないし、ちょっとのデザインや色味で雰囲気はぐっと変わるものなのよ」

カヴール「そうでしょうか…ガリバルディはたいてい赤や紅の服で、あまり変わらない気がしますが……」

ガリバルディ「これだもの……そんなんじゃあ女にモテないわよ?」

カヴール「私には提督がおりますから、ご心配なく♪」

提督「…カヴールとガリバルディって、意外と仲が悪いわよね……やっぱり「本人」の性格を継いでいるのかしら?」

カヴール「あら、私はそう思ってはいませんよ? むしろガリバルディとはお互いに欠点を指摘できるほどの仲だと思っております…♪」

ガリバルディ「さすが政治家、物の言い方が上手いわね……ま、とりあえずは「どうにかやってる」ってところよ♪」

提督「なるほどね」

ガリバルディ「ええ…とにかく必要な時はちゃんと返事してるわ」

カヴール「ふふっ、そうですね♪」

ライモン「ガリバルディお得意の「オッベディスコ」ですね♪」(※Obbedisco…「従う」の意。イタリア統一戦争のさなか、望まない撤兵を命じられたガリバルディが送った返答)

提督「あー…時々言っているわよね」

カヴール「たいてい何かやりたくない事を頼まれたときに使っていますね♪」

ガリバルディ「…でもちゃんとやるんだからいいでしょ?」

カヴール「ええ、そこは否定していませんよ♪」

提督「うーん……カヴールとガリバルディを一緒に行動させるのは考えものね…」
535 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/10(月) 01:55:57.61 ID:9kghND0z0
…しばらくして…

チコーニャ(ガッビアーノ級コルヴェット「コウノトリ」)「提督、お菓子をどうぞ♪」柳のバスケットを腕にかけ、提督へビスコッティを差し出した…

提督「あら、ありがとう。ちょうど欲しかった所よ」小柄なチコーニャの頭を軽く撫でる…

チコーニャ「えへへ…っ、喜んでもらえて良かったです♪」

提督「ふふ、チコーニャが気配りの出来るいい娘だからよ……みんなも好きなのを取って?」

シモネッタ提督「あら、いいの?」

提督「ええ…チコーニャは優しいから、そのために来てくれたのよね?」

チコーニャ「はいっ///」

提督「ね? …さ、遠慮せずに召し上がれ♪」

グレイ提督「ふふ、ではこちらのお菓子をいただきますわ…♪」

エクレール提督「…せっかく持って来たのに、受け取らないのも失礼ですわね」

ヴァイス提督「ダンケ」

百合姫提督「…え、えぇと……ごめんなさい、たくさんあるので目移りしちゃって…これにしますね///」

チコーニャ「シモネッタ提督もどうぞ♪」

シモネッタ提督「あら、ありがとう……んふふっ、つかまえたぁ♪」お菓子を受け取るかと思うと、いきなり腰を抱きかかえて膝の上に乗せた…

チコーニャ「わわっ、いきなり抱き上げちゃだめですってば…///」

シモネッタ提督「まぁまぁ、そう言わないで……あんっ、もちもちのぷにぷにで柔らかぁ…い♪」恥ずかしげにもがいているチコーニャに頬ずりをしたり、むちっとしたふとももに手を這わせたりと本領を発揮しているシモネッタ提督…

提督「…ところでエレオノーラ、そろそろ時間じゃないかしら?」

シモネッタ提督「ほーら、お姉ちゃんがぎゅってして……えぇ?」あわてて腕の時計に視線を走らせた…

チコーニャ「えい…っ!」

シモネッタ提督「あっ…!」

チコーニャ「ふぅ…提督、ありがとうございます♪」

提督「いいのよ…まったくもう、エレオノーラにはほとほと参るわ……」

シモネッタ提督「もう、だからって人をだますのは良くないんじゃないかしら?」

提督「チコーニャをエレオノーラの魔の手から救い出すなら合法よ♪」そう言ってウィンクするとコーヒーをすすった…

シモネッタ提督「…むぅ」

提督「それに時間が近いのも本当だし」

シモネッタ提督「みたいね……百合野提督、準備はお済みですか?」

百合姫提督「はい」

提督「…エレオノーラはともかく、姫が帰っちゃうのは残念ね」

百合姫提督「も、もう…またそんな……///」

シモネッタ提督「あら、私が帰るのは残念じゃないっていうのね?」

提督「いいえ、残念よ…だけどエレオノーラが起こす問題のあれこれを考えると、帰ってくれた方がほっとするわ♪」

シモネッタ提督「フランカもなかなか言ってくれるわね……ところで」

提督「なぁに?」

シモネッタ提督「もてなしてくれたお礼よ…受け取って?」ヴェネツィアらしい、おしゃれな包装紙の包みを手渡した…

提督「えっ…わざわざありがとう///」

シモネッタ提督「いいのよ……ちなみに一人の時に開けてね♪」

提督「ええ、わかったわ」

シモネッタ提督「ふふ…それじゃあ名残惜しいけれど、そろそろおいとまさせていただくわ。鎮守府では可愛い娘たちが私の帰りを待っているもの♪」

提督「……憲兵隊が来ないよう心から祈るわ」

シモネッタ提督「グラツィエ♪」
536 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/06/15(土) 02:09:09.81 ID:b+JJMuNB0
…波止場…

百合姫提督「それでは改めて……色々お世話になりました」敬礼を交わすと深々と一礼した…

提督「いえいえ、こちらこそ…♪」百合姫提督を真似て頭を下げる…

マエストラーレ(ヴェネツィア)「…それじゃあまたね……んちゅ♪」

マエストラーレ「う、うんっ…///」

シモネッタ提督「んふふっ……貴女たちもよかったらヴェネツィアに遊びにいらっしゃい、うんとイイコトしてあげるわ…ねっ♪」

ミラベロ「ふぅん…でも「イイコト」って何のことなのかしら…♪」

リボティ「ね、私には何の事だかよく分からないな…♪」

シモネッタ提督「まぁ…ふふふっ♪」

提督「…」

シモネッタ提督「こほんっ……とにかく、もてなしてくれてありがとう…冗談は抜きにしても、ヴェネツィアに来るような事があったら歓迎するわ♪」

提督「グラツィエ……それじゃあね」

シモネッタ提督「ええ…またね♪」優美な身のこなしでモーターランチに乗り込むと、沖合に錨泊しているマエストラーレに向かっていった……

カヴール「…行ってしまいましたね」

提督「そうね……でも今の世の中ならいつだって会えるもの、ね?」

カヴール「ふふっ…そうですね♪」

提督「ええ……さてと、今日は昼食が済んだらエレオノーラがくれたプレゼントでも開けてみるとするわ」

カヴール「分かりました…では私はチェザーレと過ごすことにします」

提督「ええ♪」

…提督寝室…

提督「さてと…一体何をくれたのかしら?」外袋を開けると、中からはヴェネツィアらしいしゃれた紙袋が出てきた…入っているロゴは有名な女性下着ブランドのもので、提督もいく度か買おうかと思ったが値段を聞いて手を出さずにいたものだった…

提督「この包みからすると、中身は下着かしら……まぁエレオノーラが選んでくれたのなら大丈夫ね。 …何しろあの幼女趣味をのぞけばセンスは抜群にいいし……///」そうつぶやきながら包装を解いて、途端に顔を紅くする提督…

提督「うわ…///」…包みに入っていた下着は確かにおしゃれな黒レースのランジェリーで、ふちにトーンの違う黒で花模様があしらわれている……が、その薄さはけた違いで、生地を透かしてベッドシーツの模様がはっきり見える…

提督「すごい……生地を透かして外が見えるわ…///」持ち上げてみて午後の陽光に透かして見ると、ますます薄さが際立って見える…

提督「…それにしても、こんなのどこで着ればいいのかしら……」


…そう言いながら服を脱ぐとさっそく試してみる提督…ブラはカップもぴったり合っていて、ショーツの方もだいたいちょうどいい……それに着心地や使い勝手の部分にも細かく配慮が行き届いていて、直接肌に触れないようタグは裏地に挟まれるようにつけられていたり、股やふともものよく擦れる部分は少し厚手で長く使えるようになっていたりする……それに布地そのものも柔らかで、滑らかでひんやりした感じが心地よい…


提督「……まぁなんにせよ、これは「ここ一番」っていう時に身につけたいわね♪」納得して下着をクローゼットにしまった…

………

…夕食後…

提督「…ふぅ、美味しかった……あ、そういえば」太い筒型のパスタ「リガトーニ」に絡めた、玉ねぎと荒みじんのひき肉を赤ワインとトマトで仕上げたポモドーロ…それを心ゆくまで味わってすっかり満腹すると、入浴も済ませてバスローブ姿でいる……提督は満足げなため息をついてベッドに腰掛けると、ふと思い出して携帯電話を取り上げた…

シモネッタ提督「もしもし、シモネッタです…」

提督「エレオノーラ、私よ♪」

シモネッタ提督「あら、フランカ……贈り物はいかがだったかしら?」

提督「ええ、ありがとう…ちょっと際どいけれど、とっても素敵♪」

シモネッタ提督「気に入ってくれたようで良かったわ……ここぞって言う場面で使ってね?」

提督「ええ」

シモネッタ提督「ついでに良かったらおしゃべりでもしましょうか」

提督「そうね♪」

………

…
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/06/16(日) 01:51:38.36 ID:zJnCKMSOO
ついに艦これにもガリバルディが出ましたな。みなさんはゲットされましたかな?あ、ちなみに私はラスダン12回目で資材が尽きかけております。(丁提督)
538 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/17(月) 00:46:01.15 ID:9Q4PCWky0
>>537 まずは「G・ガリバルディ」の実装…そして入手おめでとうございます! 

ガリバルディと言えばイタリア軽巡の粋であり最精鋭…そして戦後も改装の上、ポラリスSLBM搭載艦(!)として長く在籍した名艦ですから……それだけで「艦これ」を始めたくなりました(笑)


…そして艦名がやたら長い姉の「ルイージ・ディ・サヴォイア・デュカ・デリ・アブルッツィ(サヴォイア王家アブルッツィ侯のルイージ)」もいますね……ちなみに本によっては「L・d・S・D・d・アブルッツィ」と略されていて、当時のイタリア王国海軍では単に「アブルッツィ」と呼ばれていたようです


……えー、ちなみになかなか進まない本編ですが、そろそろ提督と中型潜たちのやらしいのを書いていく予定ですので…どうぞお待ちください
539 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/17(月) 01:50:03.71 ID:9Q4PCWky0
…しばらくして…

提督「それじゃあね。チャオ♪」

シモネッタ提督「ええ、またね…♪」

提督「さてと…電話ついでに今度はノーフォークへ、と……」ミッチャー提督の番号を回し、呼び出し音が鳴るのを聞いている…

ミッチャー提督「ハロー……もしもし、どちら様?」

提督「ハーイ、ジェーン。私よ……もしもし?」どうやら映画かテレビ番組の最中だったらしく、騒がしい音が響いている…それに交じってノーフォークの艦娘たちがあげる爆笑が聞こえるところを見ると、流しているのはコメディか何からしい……

ミッチャー提督「もしもし、誰だって? ……ソーリィ、ちょっと後ろの音がうるさくって…!」

提督「私よ、ジェーン。タラントのフランチェスカよ……お話しても大丈夫?」

ミッチャー提督「…あぁ、フランカね……オーケー、どうしたの?」廊下にでも出たのか、急にはっきり聞き取れるようになった…

提督「ええ、ちょっとジェーンに言っておかないといけないことがあって…それよりさっきのは何の音だったの? 映画?」

ミッチャー提督「イェス…幸い今日はヒマでね。うちのガールズたちに映画を流してたとこ」

提督「ジェーンは映画好きだものね……ちなみにずいぶん愉快そうだったけれど、何を流していたの?」

ミッチャー提督「ああ、今日はガールズのリクエストに応えて「トムとジェリー」をね」

提督「なるほど、それで…♪」

ミッチャー提督「そうなの…ほら、ちょうど「トムとジェリー」も戦時中にできた作品だから、あの娘たちからするとセンスやジョークもドンピシャだし、まだ見たことのない回もうんとあるわけよ。 …だからまぁウケることウケること……あんまり笑い過ぎてポップコーンをこぼしちゃうんだから♪」

提督「なるほどね」

ミッチャー提督「…で、その「話したいこと」っていうのは?」

提督「あー、そうそう……実はね…」ベッドの裏にフレッチャーが描いていった「キルロイ参上」の落書きについて、かいつまんで説明した…

ミッチャー提督「……シッ! まったくあの小娘ときたら……まったくもう♪」電話越しに苦笑しているミッチャー提督…

提督「まぁ私はそこまで気にしていないのだけれど、他でそういうのがあったら文句を言われるかと思って…」

ミッチャー提督「そうね……わざわざありがと、うちのガールズにはきつく言っておくわ」

提督「その辺はジェーンに任せるわ……でも、ほどほどにね?」

ミッチャー提督「ま、その辺は大丈夫よ…サンクス♪」

提督「ええ。それじゃあまたね♪」

ミッチャー提督「そっちはもう夜だもんね…グッドナイト(お休み)、いい夢を」

提督「ありがとう♪」

提督「……ふー、これで用件は済んだし…あとは寝るだけね♪」ベッドに身体を横たえると布団をかぶろうとした……と、そこにノックの音がした

提督「…このノックのしかた……アッチアイーオかしら? …どうぞ?」

アッチアイーオ(中型潜アッチアイーオ級「鋼鉄」)「……提督、もう寝るところだったかしら?」お風呂上がりなのかほこほこと湯気を残し、パイル地のバスローブを羽織っている…

提督「ええ、そろそろ寝ようかなとは思ってはいたけれど……どうしたの?」

アッチアイーオ(温)「いえ…その……今夜は提督と一緒のベッドで寝たいと思って…///」身体が温まっているからか、少し照れたようにうつむいている…

提督「…まぁ……ふふっ♪」

アッチアイーオ「あっ…嫌だったら別にいいのよ? それにもしライモンドやカヴールが来るって言うなら邪魔はしないから……///」

提督「うふふっ、そんなに気を回さなくてもいいのよ…それに今夜は「予定」がなくて、一人で寝るところだったの♪」とろりと甘い誘うような表情で小首をかしげ、小さくウィンクをした…

アッチアイーオ「そ、そう…なら…お邪魔しても……いいかしら///」

提督「…ええ、どうぞ♪」かけ布団とタオルケットをまくってぽんぽんっ…とベッドを叩いた…

アッチアイーオ「じ、じゃあ……入るわね///」

提督「ええ…いらっしゃい♪」布団をかけてあげて、アッチアイーオの艶やかな黒髪を優しく撫でる…

アッチアイーオ「…ん///」提督と向かいあうように横向きになると、目を閉じて唇を近づけた…

提督「……ちゅっ♪」

アッチアイーオ「……んっ、ふ…///」
540 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/19(水) 01:57:15.00 ID:ynqAWnBW0
…続きを投下しようと思っていたのですが、越後の方は大変なことになっているみたいですね…ここに書き込むのもなんですが、とにかく地元の方は身の安全を第一に行動して下さいね……

……続きは明日にでも投下するつもりですが、ちょっと不謹慎なのではないかと思ってしまって落ち着かないですね…
541 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/20(木) 00:29:52.39 ID:z+BAor+Z0
…越後の地震ですが、怪我人だけだったのが不幸中の幸いでしたね……続きを投下しようかなと思います


……ちなみに今後はアッチアイーオ(温)などのように気分を表す予定です…だいたいの目安としてベタベタ状態からすっかりしょげている状態までを「熱・温・常・冷・寒」みたいに表現しようかな…と
542 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/20(木) 01:26:08.10 ID:z+BAor+Z0
…十数分後…

提督「あむっ……ん…ちゅっ、ちゅぅ…っ♪」

アッチアイーオ(温)「んんぅ…はぁ……んふっ、んちゅぅ……///」

提督「んっ…ぷは♪」

アッチアイーオ「ふぁ……もうおしまい…?」

提督「いいえ……これからよ♪」ちゅっ、ちゅぅ…っ♪

アッチアイーオ「あんっ…あ、あっ…んぅぅっ♪」

提督「んっ、ふ……舌が…暖かくて……ぬるっとしていて…んぅ、ちゅぅ…♪」

アッチアイーオ「そ、そういうことは言わなくてもいいから…ぁ///」

提督「ふふ、だって……れろっ、んっ…♪」

アッチアイーオ「はぁ、はぁ、はぁっ……んむっ///」

提督「ん…ちゅぅっ、ちゅるっ……はむっ、んちゅ……っ♪」アッチアイーオをぎゅっと抱きしめて舌を絡ませ、ゆっくりと口内をむさぼるような口づけを続ける…

アッチアイーオ「んんっ、あっ…ふわぁ……あぁ…///」鋼鉄のような青味を帯びた黒い瞳が焦点を失い、一瞬うつろになった…

提督「……ほら、来て?」

アッチアイーオ「…ん、んっ///」抱きしめられたまま提督の白くて柔らかい胸元に顔をうずめ、熱っぽくしっとりと汗ばんだ乳房を舐めあげる…

提督「ん、ふふっ…くすぐったいわ♪」

アッチアイーオ「……ね、お願い…///」

提督「ええ…♪」提督のほっそりした…しかし骨ばってはいない柔らかな指がアッチアイーオの身体をなぞり、柔らかい花芯にゆっくり差し込まれた…

アッチアイーオ「あぁ、んぅ……気持ち…いぃ……///」提督にしがみついてしなやかな脚を絡みつかせた……

提督「ふふ、よかった……それにとっても温かくて、とろっとしている…わ♪」ちゅぷっ、くちゅ…♪

アッチアイーオ「そ、そんなの言わなくってもいいから…///」

提督「ふふ、ちゃんと伝えたかったの……とっても「気持ちいい」って…」柔らかい笑みを浮かべて愛おしむように指を滑らせる提督…

アッチアイーオ「もう…///」

提督「…ふふ♪」

アッチアイーオ「……それじゃあ、提督にも…してあげるわね…///」提督のむっちりとしたふとももに手を這わせると、膣内に指を滑り込ませた…

提督「…ぁっ♪」

アッチアイーオ「………あんまり上手じゃないかもしれないけど…どうかしら…?」くちゅ、くちゅっ…♪

提督「いいえ……その気持ちだけで…充分……んんぅ…感じるから♪」

アッチアイーオ「…提督ってばずるい…そういう事を平気で言うんだもの……///」

提督「本当の事だから……んあぁっ♪」トロけた表情で甘ったるい嬌声を上げる提督…

アッチアイーオ「…んはぁ、はぁ、はぁ…っ……だめ、もう我慢できない…っ///」次第に熱を帯び、頬を紅潮させ始めたアッチアイーオ……向かい合って抱き合っていた提督をあお向けになるように転がすと、提督の上にまたがった…

提督「…あんっ♪」

アッチアイーオ(熱)「…はぁっ、はぁっ、はぁ……提督っ、好き、好きぃ…っ!」ちゅぅぅっ…ちゅむっ、ちゅぷ、じゅるぅ…っ♪

提督「んんっ、あっ、あっ…あぁんっ♪」花芯をまさぐっていた指を力一杯動かされ、とろりと蜜を垂らしながら腰をひくつかせる提督…

アッチアイーオ「もう……今夜は放さないんだから…っ♪」ぐちゅぐちゅっ、じゅぶっ…!

提督「ええ……私も…んぁぁっ、あふっ、んぅぅ…っ♪」くちゅっ、にちゅ……♪

アッチアイーオ「はぁ、はぁ、はぁ…提督の膣内……柔らかくて…指が吸い付かれるみたいで……すっごく気持ちいいっ♪」ぐちゅっ、じゅぶ…ぬちゅっ…♪

提督「…アッチアイーオこそ……熱くて柔らかくて…出来たてのカスタードクリームみたい……♪」くちゅ、くちゅぅ…っ、ぬちゅ…♪

アッチアイーオ「提督…んふっ、れろぉ……好き…んむぅ、ちゅぅぅっ♪」

提督「あ…んっ、んむっ……私も……ん、ちゅぅ…っ♪」きゅっと引き締まった乳房やお腹に吸いつくようなキスをする……

543 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/23(日) 03:35:18.80 ID:uBOwlgYt0
アッチアイーオ「はぁ…はぁ……っ、あぁ、あぁぁっ!」

提督「あっ、あっ……あふっ、んぅぅ…んんぅっ♪」アッチアイーオを抱き寄せるとじっとりと汗ばんでいる身体を押し付け、パルメジャーノ・レッジァーノをチーズをおろし器にかけるようにずり動かした…

アッチアイーオ「…あぁ、それ……いい、いいっ! あっ、あ……あふ…っ、はひっ…♪」

提督「んぅ、んくっ…ちゅるっ、むちゅ……♪」とろとろに濡れたアッチアイーオの秘部を往復させたので提督のふとももはすっかりべとべとになり、左右の脚が触れ合ったりするたびに「にちゅ…♪」と水っぽい音をたてる……

アッチアイーオ「はぁぁ、んあぁ…ぁ……ん、ちゅっ♪」

提督「…ふふ……ねぇ、アッチアイーオ?」

アッチアイーオ「…んむっ、ちゅぅっ……なに?」

提督「もっと……気持ちいいこと…しましょうか♪」いつもの穏やかな笑みと違って、どことなく情欲をたたえた色っぽい表情を浮かべつつ、瞳を爛々と輝かせている…

アッチアイーオ「……うん…提督に、もっと……いっぱい愛して欲しいっ!」ぎゅっと抱き着き、ところ構わずキスの雨をあびせてくる…

提督「…了解、それじゃあ……そーれっ♪」

アッチアイーオ「あんっ…♪」提督に「お姫様抱っこ」で抱きかかえられ、室内に置いてある円形の小テーブルに載せられた…

提督「んふふっ……アッチアイーオのとろとろのあそこが良く見えるわ…ん、じゅるぅ……っ♪」

アッチアイーオ「あぁ…んっ、んぅぅ……っ♪」とぽ…っ、とろとろっ…♪

提督「ん…じゅる、じゅるぅ……舐めても……じゅぷ、れろっ…いっぱいあふれてくるわ……ね♪」

アッチアイーオ「らってぇ…気持ちいいんだもの……ぉ♪」

提督「……んじゅっ、ぴちゃ…ぢゅるぅっ…気持ひいぃ……?」ふとももに挟まれながら上目づかいでアッチアイーオを見上げている提督…秘所に顔をうずめているからか、声がくぐもって聞こえる…

アッチアイーオ「ん、気持ちいいから……もっといっぱいして…っ♪」テーブルの上で上体を起こすと、提督の頭を両手で押さえて花芯に押し付けた…

提督「んふっ…んんぅ、んむぅ……♪」

アッチアイーオ「ふふっ、提督はどれだけ息継ぎしないで潜れるのか試してあげ……んはぁ、はぁぁんっ♪」

提督「…んふふっ♪」ちゅるっ、くちゅり……れろっ♪

アッチアイーオ「いい、そりぇ……ひゅごくいぃ…っ!」

提督「…れろぉ、ぢゅぽ……んちゅるっ……♪」

アッチアイーオ「はひぃ、はぁぁんっ…あひっ、はひぃ…っ♪」天井を向いた顔はすっかりとろけきっていて、半開きの口からだらしなくよだれを垂らしている…

提督「んちゅる……ぢゅぷ…れろっ♪」

アッチアイーオ「いい゛っ、いいのっ……もっと、もっとして♪」テーブルがぐらつきそうなほどがくがくと身体をひくつかせている…が、それでも提督の頭を秘部に押し付けて離さない…

提督「ぷは……んじゅるっ♪」頭を揺すってアッチアイーオの手を振り払うと息継ぎをして、また顔をうずめた…

アッチアイーオ「あんっ、もう一回ね♪」

提督「ぴちゃ…れろっ、にちゅっ……ちゅぷ、じゅるっ……くちゅっ♪」しばらくジェラートでも舐めるようにアッチアイーオの花芯をなめていたが、不意にしなやかな舌を奥に差し入れた…

アッチアイーオ「あっ、あぁぁぁんっ…♪」とぽっ、ぷしゃぁぁ…っ♪

提督「んふ、んぅぅ…♪」床にひざまづいたまま熱いアッチアイーオの蜜を顔に浴びると、いたずらっぽくぱちりとウィンクをしてみせた…

アッチアイーオ「はぁ…はぁぁ……すっごい、気持ちいぃ…♪」

提督「ふふっ……でも朝まではまだ時間があるわ♪」床に脚を投げ出して息を切らし、全身はあびせられた愛液や汗ですっかりべとべとになっている…が、アッチアイーオの足先に顔を寄せるとくるぶしからふとももまでねっとりと舐めあげた…

アッチアイーオ「うんっ、じゃあもっとしたい…っ♪」

提督「はい、了解しました♪」

アッチアイーオ「ん…いっぱい愛してね♪」

提督「ええ……だって私はアッチアイーオの事…好きだもの♪」耳元まで顔を寄せると、耳たぶを甘噛みしながらささやいた…

アッチアイーオ「…嬉しいっ!」テーブルからすべり降りるようにして提督に飛びついた

提督「きゃあっ……あんっ♪」そのまま甘い言葉を交わしながら、床で絡みあい始めた……

………

…
544 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/27(木) 00:58:56.51 ID:ZTtOiJCr0
…翌朝…

提督「うぅ…ん……」いくら絨毯が敷いてあるとはいえ、冷たく堅い床のせいで目が覚めた提督……まだ夜が明けたばかりで、すっきりと爽やかな空気が窓から流れ込んできている…

アッチアイーオ「…むにゃ……」

提督「…ふふ、可愛い寝顔……♪」頬にそっとキスをすると、枕にされていた腕をそろりそろりと引き抜こうとした…

アッチアイーオ(常温)「…んぅ……」

提督「あら、起きちゃった♪」

アッチアイーオ「…ん、おはよ……う…?」ぱちくりと数回まばたきをすると、二人ともすっかり裸でいるのを確認した…

アッチアイーオ「え…うぇっ!?」

提督「ふふ、アッチアイーオにおはようのキスをしないと…ね♪」すっと唇を近づけつつ、左手をアッチアイーオの腰に回して抱き寄せる…

アッチアイーオ「ちょ、ちょっと! …わ、私がいくら提督のことが好きだからってそんなこと……だいたいどうして床の上で絡みあったまま寝てるのよ!?」

提督「んー…でも昨夜はあんなに激しくしてくれたじゃない♪ …もう忘れちゃった?」

アッチアイーオ「…昨夜、昨夜は……っ///」

提督「ふふっ、その様子だと思い出してくれたみたいね……もうアッチアイーオったら熱すぎて、滑油を垂らさないと焼け付きを起こしそうだったわよね♪」

アッチアイーオ「もうっ、思い出させないでよ…っ///」

提督「…でもせっかく一晩を共にしてくれたのだもの、忘れられちゃうのは悲しいわ」

アッチアイーオ「べ、別に「忘れろ」なんて言ってないわよ。口に出してくれるなって言っているだけで…こんなところを誰かに見聞きされたら恥ずかしいし……///」

カヴール「…あらあら、それでしたらわたくしも口をつぐんでいないといけませんね♪」

アッチアイーオ「ひゃう!?」

カヴール「おはようございます、提督。それとアッチアイーオも…絨毯の上でお休みになられたようですが、よく眠れました?」にこにこしながら、しばらくはからかう気満々のカヴール…

提督「おはよう、カヴール。そうね…おかげさまで身体がこわばっていて、背中も痛いけれど……でも昨夜のアッチアイーオはとっても可愛かったから、文句はないわ♪」

カヴール「ふふ、抱き枕は上等だったわけですね…それではどうぞシャワーを浴びて、お着替えになって下さいな♪」そう言ってバスタオルとガウンを差しだしてくれる…

提督「グラツィエ…アッチアイーオにも出してあげて?」

カヴール「はい♪」

アッチアイーオ「わ、私はいいわよ…大浴場に行ってくるから///」

提督「…そんな気がねしなくてもいいのに」

アッチアイーオ「べ、別にそういう意味じゃなくて……提督の部屋からシャワーの湯気を立てている私が出ていったら、どういう意味か誰だって気づくでしょうが…!」

提督「あら、そう……私は別に知られても構わないのに…♪」

アッチアイーオ「提督が気にしなくたって私が気にするのっ…と、とにかく部屋に戻るわ」

提督「分かったわ、アッチアイーオがそういうなら……それじゃあ、またいつでもいらっしゃいね♪」ちゅ…っ♪

アッチアイーオ「…え、ええ///」

カヴール「……まぁまぁ、提督ったらいけませんね。あんな思わせぶりな言い方をしたら誘っているようにしか聞こえませんよ?」

提督「…いけないかしら?」

カヴール「いいえ。でもまずはさっぱりなさってください…その間にコーヒーを用意しておきますから♪」

提督「ええ♪」

………

…
545 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/06/28(金) 02:06:04.29 ID:fiQqtKl60
…とある日…

ディアナ「…提督、少しお願いがあるのですが」

提督「あら、ディアナが頼みごとなんて珍しいわね…なぁに?」

ディアナ「ええ……実は「近くの町」まで買い物に行きたいので、提督に車を出していただきたいと思いまして…」

提督「もちろんいいけれど…厨房で何か足りないものでもあったかしら?」

ディアナ「いえ、食料品や調味料は揃っております……ですが十五日のことがありますので」

提督「…十五日?」


…グレイ提督たちとコーヒーをすすっていた提督だが、ディアナにそう言われて手帳を取り出した……が、基地祭が済んで数日後の「十月十五日」は普段通りの哨戒や日常的な業務はあっても、特段これと言った予定は入っていない…しかし手帳の日付のところにはろうそくの印と「G・チェザーレ」と書きいれてある…


ディアナ「お分かりになりましたでしょうか?」

提督「…もしかして、チェザーレの誕生日(進水日)ね?」

ディアナ「いかにも」

提督「言われてみれば「カイオ・ジュリオ・チェザーレ」が進水したのは十五日だったわね……」

ディアナ「さようでございます…ですから、誕生日パーティを開きたいと思いまして」

提督「いいじゃない。規模の大小はさておき、みんな機会があったらお祝いしているんだものね…分かったわ」

ディアナ「…それではよろしいですか?」

提督「もちろん。断る理由が見つからないわ……チェザーレのためにも、うんとごちそうを用意してあげましょう♪」

ディアナ「はい」

…しばらくして…

提督「それじゃあ行ってくるから、留守はお願いね♪」

カヴール「はい。お任せください」

提督「…カヴールも妹の誕生日だから楽しみでしょう♪」

カヴール「ふふっ、そうですね……せっかくですから、うんと美味しいものを買ってきてくださいね♪」

提督「ええ、任せておいて…♪」ぱちりとウィンクを投げると、ランチアを出した…

…海沿いの道路…

提督「うーん、やっぱり渋滞のない道路は気分よく走れるわ♪」…海沿いの地方道路だけあって行きかう車も少なく、提督の「ランチア・フラミニア」は快調に飛ばしていた……メーターはだいたい90キロを指していて、海を望むゆるいカーブの続く道路をしなやかにクリアしていく…

ディアナ「さようでございますね」…白いゆったりしたチュニックのような格好でつばの大きな帽子を膝に乗せ、楽しげに目を輝かせている……

提督「…ディアナとエリトレアには厨房を任せきりで、普段はお出かけもままならないものね……今後は買い物でも何でも、出かける機会があったら誘うようにするわ」

ディアナ「ふふ、お気を使っていただいて…♪」

提督「いいのよ。そもそも鎮守府にあるのがヴェスパ(ベスパ)一台きりって言うのがね……あれじゃあまともに買い物にさえ行けないわよね」

ディアナ「そうかもしれません」

提督「この前リットリオが「チンクエチェント」を買ったけれど、あれだって私物だし…」(※フィアット500…いわゆる二代目のフィアット「NUOVA500」)

ディアナ「はい。もちろんリットリオに頼めば快く乗せてくれますが、そう毎回お願いするのも心苦しいですから」

提督「そうよね…」

ディアナ「ええ……それにしても速度のある乗り物と言うのは愉快ですね」…戦中は32ノットの快速を誇った高速スループだけあって、落ち着いた様子ながらどこかスピードを楽しんでいる……

提督「あら、だったらディアナも車を考えてみたら? 私に限って言えば車を出すのは構わないけれど、ディアナからしたら頼みにくいかもしれないものね…その点、自分の車なら好きな時に買い物に行けるわよ」

ディアナ「なるほど…そうですね……」

提督「免許はタラントに行けば取れるし、それまでの練習は鎮守府の敷地ですればいいわ…お給料だって私よりあるでしょうし♪」最後は半分冗談めかして微笑んだ…

ディアナ「ふむ……少し考えてみましょう」

提督「ええ♪」

546 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/07/03(水) 02:13:05.45 ID:GrXUFHlw0
ここ数日投下できずにいましたが、明日にでも続きを投下する予定です。お待ちください…九州の皆さんは大雨に気を付けて、家の敷地の近くに裏山などがある方は二階で寝る…などの対策をして下さいね


…それと重巡「摩耶」が発見されたそうですね。個人的に「高雄」型は設計者が用兵側の言う通りにしすぎてしまい、その結果あの詰め込みすぎな艦橋になってしまった感じがありますので微妙ですが……帝国海軍の重巡ではバランスのいい「妙高」型が好きです
547 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/07/04(木) 02:03:32.04 ID:wneiBd9V0
…近くの町…

提督「…それで、今日はどこへ寄ればいいのかしら?」

ディアナ「まずは鮮魚店ですね…チェザーレは肉も魚も同じように好きですから」

提督「了解♪」

…鮮魚店…

魚屋のおっちゃん「いらっしゃい…おっ、海軍さんとこのお嬢さんじゃねえか。今日は提督さんも一緒かい?」威勢のいい店主のおっちゃんはウロコだらけのエプロンで軽く手を拭くと店先に出てきた…店先には使いこまれた「天秤ばかり」や氷の入った箱がならべてあり、赤や銀の魚が置かれている…

ディアナ「ええ。ところで今日のおすすめはなんでしょう?」

おっちゃん「そうさな……とりあえずカサゴとスズキ、あとは鯛のいいやつが数尾揚がってるぜ?」えらに指をかけるとひょいと持ち上げてみせた…

ディアナ「なるほど…でしたらそれを三尾づつ頂戴しましょう」

おっちゃん「毎度あり! 海軍さんは魚にうるさいから、いつもヒヤヒヤしてるがね……合わせて千リラ、端数はおまけしとくよ!」おっちゃんは「わはは!」と笑いながら魚をはかりに載せ、値段をはじいた…

ディアナ「よしなに……それと、うろこだけ処理して頂けますか?」

おっちゃん「お、任しとけ…カサゴのトゲも落としとくぜ?」

ディアナ「お気遣い感謝いたします」

おっちゃん「なぁに、いいってことよ。海軍さんにはいつもうんと買ってもらってるからな!」たちまちガリガリとうろこを落とすと、油紙の袋に魚を詰めた…

ディアナ「グラツィエ…♪」トートバッグ型の保冷袋に氷と一緒に詰めてもらい、優雅に会釈した

おっちゃん「あいよ、また来てくれよな!」

提督「……ディアナったら、魚屋さんとも顔見知りなのね?」

ディアナ「はい。そもそも海軍の補給トラックはあらかじめリストを送っておかないといけませんし、お魚は急に必要になったりしますので…」

提督「なるほどね……次は?」

ディアナ「菓子屋でケーキを受け取りに…それが終わったらもう用事はおしまいです」

提督「あら、そうなの?」

ディアナ「ええ。生ものやケーキを持ってあちこち歩き回りたくはないですから」

提督「確かに…それじゃあ今度は何もない時にお出かけしましょう。そうすればあちこちお店をひやかしたり、二人でお昼を食べたりできるものね♪」

ディアナ「…よしなに♪」

提督「ええ」

…菓子屋…

菓子屋の主人「おや、いらっしゃい…予約のケーキだね?」

ディアナ「はい」

主人「ちゃんと出来ているよ……奥の冷蔵庫から出してくるから、座って待っていてくれるかな」

ディアナ「ええ」

おばさん「さ、その間にこれでもどうぞ…ちょっと欠けちゃってるけど、味はおんなじよ♪」

…落ち着いた細身の主人と丸っこくて愛想のいいおばさんが切り盛りしている菓子屋…提督とディアナが椅子に腰かけると、さっそくおばさんが割れたクッキーだの、飾りの砂糖漬けチェリーが外れてしまった焼き菓子だのを出してくれる…

提督「いつもごちそうさまです♪」

おばさん「ノン・ファ・ニエンテ(いいのよ)、海軍さんはいつもうんと買ってくれるもの。 特にあなたが来てからは…ね♪」

提督「いえ、それは…彼女たちを見ていると、つい甘くなってしましまして……///」

おばさん「まぁまぁ。お嬢さんたちは頑張っているんだもの…お菓子の一つや二つくらいはいいじゃないの♪」

提督「ふふ、そうですね…♪」

主人「……はい、おまちどうさま…気を付けて運んでくださいね…」両手で抱え込むくらいの大きな箱をそっと手渡した…

提督「それじゃあ代金は私が……」両手がいっぱいのディアナに代わって財布を取り出し、払いを済ませると魚の入っている保冷袋を手に提げた…

ディアナ「…それでは、また近いうちにお邪魔いたします」

主人「ええ。待ってますよ…」

………

…
548 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/07/06(土) 02:21:22.77 ID:/nxHqxZx0
…十月十五日…

ディアナ「ふぅ……さすがに疲れました…」

エリトレア「私もですよぅ…もう食べる元気もないくらいです……」

提督「ええ、これだけのご馳走をつくるとさすがに重労働だったわね……でもチェザーレの誕生日だもの、目一杯お祝いしてあげないと♪」

ドリア「ふふ、そうですね…♪」

提督「……ところでカヴール、チェザーレはまだ?」

カヴール「ええ。チェザーレったら「髪が整わんうちに出るわけにもいくまい」と、一時間も前から鏡に向かってあれこれしておりましたよ…♪」上品に口もとを手で押さえ、ころころと柔らかい声で笑うカヴール…

提督「…チェザーレの事だから、そうなると長いわね」

カヴール「そうですね」

ロモロ「提督、さすがにお腹が減ったわ……少しくらい良いかしら?」

提督「だーめ♪」

レモ「えぇー? ねぇ提督、まだダメなのー?」

提督「主賓のチェザーレが来るまでは我慢してね♪」

ポーラ「まったくもう…スプマンテがぬるくなっちゃいます……」そう言ってスプマンテ(イタリア・シャンパン)の瓶が突っこんであるアイスバケットの氷水を取り替える…

提督「まぁまぁ」

リットリオ「…提督、チェザーレが来ましたよっ♪」チェザーレの先触れを請け負ってくれたリットリオ…

レモ「ふぃー、待ちくたびれたよぉ…」

提督「ふふっ…それじゃあレコードを……♪」古代ローマ帝国の堂々としたファンファーレをかけると、入り口に近い艦娘が扉を開けた……

エリザベス「なかなか時間がかかりましたわ……ね…」

ビスマルク「……どうやら「時間厳守」と言うのはイタリア語の辞書に…おぉ」

提督「…まぁ♪」

チェザーレ「……待たせたな、諸君!」

…堂々と食堂に入ってきたチェザーレは白いトーガに紅のマントをまとって、腰には古代ローマ風の幅広で短めな長剣を吊るし、頭に月桂樹の冠をかぶっている……丁寧に時間をかけただけあって、ローマの屋根瓦のような明るい赤茶色の髪はつやつやと輝き、威風堂々とした迫力と美しさを際立たせている…

レモ「うわぁぁ…♪」

ロモロ「とっても綺麗…♪」

ローマ「…素敵///」

チェザーレ「お待たせしたな、提督……さっそく乾杯の音頭を頼む♪」きりりとした表情に深みのある声のおかげで、堂々とした身体がさらに立派に見える…

提督「え、ええ…こほん……」ポーラにスプマンテを注いでもらうと、グラスを持ち上げた…

提督「……それでは、これより「カイオ・ジュリオ・チェザーレ」の進水記念を祝って乾杯したいと思います…チェザーレ「お誕生日」おめでとう♪」

一同「「おめでとう!」」

提督「……んくっ、こくっ…」

チェザーレ「うむ…このチェザーレ、諸君に祝ってもらって光栄に思うぞ!」

カヴール「……おめでとう、チェザーレ♪」

チェザーレ「ありがとう、姉上…さ、座ってご馳走をいただこう♪」カヴールの肩に手を回し、そっと椅子に座らせた…

549 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/07/13(土) 12:08:40.54 ID:fxanT8bT0
チェザーレ「…さてと、アンティパスト(前菜)は……ほう、カプレーゼか」

提督「ええ。もうトマトの時期も終わりだから」

チェザーレ「いよいよ秋が深まってきたということか…だが、まだ味は濃いな」

提督「おいしい?」

チェザーレ「無論だ。提督が作ってくれたのだろう?」

提督「あら、どうして分かったの?」

チェザーレ「なに、提督の愛情が味に伝わってくるのでな…」

提督「…まぁ///」

チェザーレ「…と言いたいところではあるが、本当はオリーヴオイルの量や盛り付けかたが違うから分かったのだ」

提督「もうっ……そう言われて少し胸が「きゅん」としたじゃない…///」

チェザーレ「……少しだけか、提督?」顔を近づけてささやいた…

提督「…っ、回答は控えさせていただくわ///」

チェザーレ「はははっ…どうやらチェザーレもまだまだ捨てたものではないらしい♪」

ガリバルディ「そりゃあもう、女たらしで有名なチェザーレだものね」

カヴール「ええ、まったく。姉としては頭の痛い限りです…♪」苦笑いしながらナスやズッキーニの煮込みを取り分けるカヴール…

エウジェニオ「しかも人妻ばっかり狙って…ね♪」いたずらっぽく指先で投げキッスを投げた…

チェザーレ「こらこら。人聞きの悪いことを言うものでないぞ、エウジェニオ」

エウジェニオ「あら、違ったかしら?」

チェザーレ「うむ、大違いだ……たまたま好みの女性に人妻が多いというだけのことだ♪」

エウジェニオ「あら、それは失礼♪」

レモ「くすくすっ…「ハゲの女たらしが来たぞ、女を隠せ!」だねっ♪」(※「ハゲの女たらし…」 古代ローマでは将軍が市内を凱旋する時に軍団兵がはやし立てるしきたりがあり、その時チェザーレが言われたとされる)

チェザーレ「こら、髪の事は言うな…まったく口の悪いやつだ」

レモ「じゃあレモに何かよそってくれる? そうしたらしゃべらないで済むもの♪」

チェザーレ「やれやれ……ではパスタも来たことだから、うんと頬張るがいい」リガトーニ(太い筒状のパスタ)によく絡むボロネーゼをたっぷりとよそった…

ローマ「それは私の自信作ですよ、ジュリオ…どうぞ味わってみてください」

チェザーレ「ほう、ローマの手づくりとは嬉しいものだな。どれどれ…」


…普通の「サルサ・ポモドーロ」(トマトのソース)と違って、炒めた肉と玉ねぎをたっぷりの赤ワインで伸ばす「ボロネーゼ」…見た目は赤みの強いポモドーロより濃く、まさにワイン色をしていて、味も深い渋みがあって「大人の味」と言った風格がある…


チェザーレ「…ふむ。うむ……」

ローマ「…どうですか?」

チェザーレ「うむ、うまいぞ…チェザーレはあまり食い物の評価が出来ぬのだが、これは本当に美味い」

ローマ「それはよかったです……量もたっぷりありますからね?」

チェザーレ「それは何よりだ」

ディアナ「ですがあまり食べ過ぎないようになさって下さいませ、これから主菜が来ますから」

チェザーレ「なに、まだ腹の方は大丈夫だと言っているよ…♪」
550 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/07/18(木) 01:38:53.86 ID:dg9AnL430
ディアナ「では、そろそろ肉と魚の料理をお出ししましょう」

チェザーレ「頼んだ」

ディアナ「はい……さぁ、どうぞ」

…深い鉢に盛られてきたのはシンプルな魚の煮付けのような料理で、どうやら塩とオリーヴオイルだけで調理されているように見える…

リットリオ「……あの、これは?」

ヴェネト「ずいぶんそっけない料理に見えるわね…」

ローマ「いえ、これは…!」

ロモロ「うん、間違いないわ……!」

レモ「うわぁ…すごーい!」

チェザーレ「うむむ……ディアナよ、チェザーレのためにそこまでしてくれたか!」

ディアナ「はい。それと提督にもお礼を…車を出してくれたのは提督ですから」

チェザーレ「そうか……提督よ、感謝するぞ!」ん、ちゅぅ…っ♪

提督「も、もう…大げさなんだから///」そう言いつつまんざらでもなさそうな提督…

オリアーニ「えーと…それで、この料理は一体なんなの……?」

チェザーレ「あぁ、そうであったな…ディアナ、作った本人が説明するのが一番よかろう」

ディアナ「よしなに…これは古代ローマ流に調理した鯛とカサゴです。当時はトマトがありませんので、たっぷりのオリーヴオイルと塩だけで温めたと聞き及んでおります……味が物足りなく感じたり、お肉が食べたかったりする方には、ちゃんとヒレ肉のあぶりも用意してありますから…ご安心下さいませ」

提督「話には聞いたことがあるけれど、見るのは初めてね…なんて言えばいいのかしら。ただの煮つけではないし、かといって「揚げ煮」とも違うし……」

ディアナ「一番近いのは「バーニャ・カウダ」でしょうか」

(※バーニャ・カウダ…ニンニクなどで風味づけしたオリーヴオイルを温め、野菜などの食材を浸けて食べる料理。日本ではあちこちで食べられるが、本来はピエモンテ周辺の郷土料理だそうで、来日したイタリア人は「なんでこんなマイナーな料理があちこちにあるんだ…?」と驚くらしい)

提督「あー…それが一番近いかもしれないわね」

チェザーレ「それにしてもよく調べたものだ……」

ディアナ「ふふ。実はこの前ドキュメンタリー番組で「古代ローマの料理」を放送していたものですから、せっかくならローマに縁のあるチェザーレの誕生日に……と、思いまして」

チェザーレ「なるほど。しかし何とも嬉しい心意気ではないか…ま、とにかくいただこう♪」フォークとナイフで鯛をほぐし、取り分けた……別の深皿には同じ料理が入っているが、こちらにはぷっくりと肉厚で美味しそうな、小ぶりなむき身のカキが並んでいる…

提督「それじゃあ私も……はむっ」…たっぷりとオリーヴオイルをまとった鯛の身にはほんのり塩味が付いていて、口に入れると素朴な風味と一緒にほろほろと身が崩れた…

提督「……うーん、昔の人はこういう物を食べていたのね…」じっくり味わってから感慨深げに白ワインを含む……

ローマ「これはなかなか……シンプルなだけに素材の良さが引き立ちますね」

チェザーレ「うむ。料理一つにも深いローマの伝統を感じるな」

ビスマルク「……やれやれ。イタリア人というやつは、ただの料理一つにまで古代ローマを持ちださないと済まないらしい…」ワインをぐいぐいあおりつつ、あきれたようにつぶやいた…

ティルピッツ「…姉上!」小声でたしなめるティルピッツ…

チェザーレ「おや、どこかにゲルマンの原始人がいるようだ……征伐の必要があるやもしれぬな♪」

ビスマルク「……むっ!」

チェザーレ「ふむ…」

ヴァイス提督「…こら、やめんか……!」

提督「……チェザーレ、相手にしちゃだめよ?」

チェザーレ「うむ、提督の言う通りだ……ローマの将たるチェザーレが小娘相手に大人げないというものだな」

ローマ「その通りです…かのロモロとレモがテヴェレ川の岸辺にローマの礎をおいた時、あそこはまだ原始の森だったのですからね」

レモ「うん、レモたちがローマを築いたんだもん……ね、お姉ちゃん♪」

ロモロ「ええ」

チェザーレ「ははは、そうであったな♪」

ビスマルク「……むむむ」

ヴァイス提督「だから言わんことじゃない…イタリア人相手に言い合いなど仕掛けるからこうなるのだ、まったく。静かに料理を食べていろ…!」

エリザベス「ふふ…何とも愉快な食卓でございますね♪」

グレイ提督「エリザベス…たとえ「昔の因縁」があるとしても、他人のいさかいを笑ってはいけませんよ……ふふふ」
551 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/07/19(金) 11:53:00.61 ID:rrBUh6Eg0
…食事が終わり…

提督「…さてと、それじゃあケーキを出してきましょうか」

ディアナ「よしなに」

チェザーレ「おお、ケーキか」

レモ「レモ、ケーキ大好きっ♪」

カヴール「ふふ、ケーキが嫌いな人はそういないでしょう…私も手伝いますよ、提督?」

提督「ううん、カヴールはチェザーレのお姉さんなんだから座っていていいのよ♪」

カヴール「あら、そうですか…でしたら、おとなしくケーキを待つことにしましょう」

チェザーレ「まったく至れりつくせりであるな、姉上」

カヴール「そうね……あ、来たわ」

提督「…さぁ、お待ちどうさま♪」

チェザーレ「おお…!」


…提督とディアナが車輪付きの手押し台に載せてきたケーキはたっぷり大きな画用紙くらいの面積とちょっとした辞書くらいの厚みがあり、ホイップクリームと旬の葡萄、それにくし形に切った洋梨で華麗にデコレーションされている……中央には「お誕生日おめでとう、カイオ・ジュリオ・チェザーレ」と筆記体のチョコレート文字が麗々しく躍っている…


提督「さ、それじゃあろうそくを…」

チェザーレ「……まさか年齢通りの本数ではあるまいな」

レモ「くすくすっ…そんなことしたらケーキがハリネズミになっちゃうよね♪」

チェザーレ「…」

ディアナ「ふふ、杞憂には及びません。ろうそくは十本程度にしておいてもらいましたから」

チェザーレ「やれやれ、まずは一安心と言ったところか…では、参るぞ!」

提督「ええ♪」

チェザーレ「ふう…っ!」

一同「「チェザーレ、お誕生日おめでとう♪」」

チェザーレ「うむ、かたじけない。 さ、それでは切り分けていただこうではないか♪」

提督「そうね…あ、せっかくだからチェザーレが切ったらどうかしら?」一旦切り分けようとしたが、思い直してナイフを下げた…

チェザーレ「ふむ、それも悪くないな……そうだ、提督も一緒に握ってくれるか?」

提督「あら、いいの?」

チェザーレ「無論だ…さぁ♪」

提督「そう、なら一緒に…♪」身体を寄せると、一緒に柄を握って刃を入れた…

チェザーレ「うむ……えい!」

一同「「わー♪」」喝采と同時にせっかちな艦娘たちからの「早く切り分けてよ♪」といった軽口も聞こえる

ローマ「おめでとうございます、チェザーレ」

チェザーレ「うむ…♪」

カヴール「……ふふ、チェザーレったら…二人でケーキを切るなんて、まるで結婚式みたいですね♪」

提督「えっ、あ…///」

チェザーレ「あー、チェザーレもそこまで考えていたわけでは……いや、別に提督となら構わぬが…」

ロモロ「提督は白の礼装だし、チェザーレもローマ風の白いトーガでお似合いです♪」

提督「まぁまぁ、そんな「お似合い」だなんて……照れるわ♪」

ライモン「…」

提督「……あー、いえ…その……そうそう、ライモンには「あーん」してあげる♪」

ライモン「はい♪」

提督「…ふぅ」
552 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/07/25(木) 01:49:00.95 ID:WKftfRly0
…しばらくして…

提督「…それじゃあそろそろ「進水式」をやりましょうか?」

チェザーレ「うむ、頃合いであろうな」

カヴール「それでは皆さん、表に行きましょう♪」

…波止場…

提督「…さて、と」スプマンテの瓶を手に波止場に立った提督……ポーラが用意してくれたボトルだが、相変わらずラベルを見て相場を考えると、艦首に叩きつけるのがためらわれるような気がする…

チェザーレ「準備は整っているぞ、提督!」沖に錨泊させた「ジュリオ・チェザーレ」の艦首に立って紅いマントをはためかせ、腕を組んで堂々としている…

提督「ええ、いま行くわ♪」


…本当なら波止場に立ってへさきに瓶を叩きつけ、みんなでリボンや紙テープを投げてにぎにぎしく…としたいところではあるが、鎮守府のつつましい港に入れるのは実寸で言うと小型の駆逐艦一隻か二隻が精一杯…リットリオ級や他国の超ド級艦に比べれば控えめな中型サイズとはいえ、戦艦である「ジュリオ・チェザーレ」が収まるような大きさなどまったくないので、チェザーレは自分の艦を「具現化」させて沖合で待っている……結局近づくのは提督とチェザーレや古代ローマに関係のある数人……それからお客様であるグレイ提督とヴァイス提督と決まり、モーターランチで近寄って、そこから瓶をぶつけることにした…


グレイ提督「…では、参りましょうか?」

提督「ええ」

ヴァイス提督「むむ……こうして見るとなかなか巧みな設計だ…」真面目な性格のヴァイス提督らしく、次第に近くなってくるチェザーレの船体を熱心に観察している…

提督「塗色の淡い灰色と相まって、艦首の線が綺麗に見えますよね♪」

ヴァイス提督「は、確かに……改装時に大きく作り変えたと言うが、なるほど…」あごに手を当ててじっくりと考え込んでいる…

提督「ふふっ…さ、着きましたよ♪」

ヴァイス提督「あ…これは失礼しました」

提督「研究熱心ですね♪」

ヴァイス提督「は、申し訳ありません……どうも性格のようで…///」

提督「構いませんよ、じっくり観察してもらって……でもまずは式をすませてしまいましょう♪」

ヴァイス提督「ヤヴォール」

提督「……それじゃあローマ、カヴール。 準備はいいかしら?」

ローマ「はい」

カヴール「ええ♪」

提督「それでは…汝(なんじ)、戦艦「カイオ・ジュリオ・チェザーレ」の進水を祝して!」二人と一緒に瓶の首を持って、艦首にぶつけた…

一同「「わーっ!」」岸辺や波止場から動きを見ていた艦娘たちから、一瞬遅れて歓声が上がった…

チェザーレ「祝ってくれて感謝するぞ、諸君…♪」

提督「いいのよ…さ、戻って残りのケーキでも食べましょうか♪」

チェザーレ「ああ、そうしよう」

…食堂…

カヴール「…いいお祝いになったわね、チェザーレ?」

チェザーレ「うむ…提督や皆の気持ちも嬉しいが、やはりチェザーレとしては姉上に祝してもらえたのを一番に思っているぞ」

カヴール「あら、嬉しいわ♪」

提督「良かったわね、カヴール…」そう言いながら、横目でちらりとビスマルクの方を見た…

ビスマルク「うむ、これも美味い……はぐっ、むしゃ…」街の菓子屋さんに頼んだケーキも決して小さくはなかったが、鎮守府の人数で切り分けてしまえば大した量にはならないので、追加としてエリトレアたちがいくつも焼き上げた様々なケーキやデザート……それを皿に盛りあわせにしてがつがつとむさぼっている…

ティルピッツ「……姉上、姉上…!」

ヴァイス提督「…シャイス……あの意地汚い大食らいめ、少しは控えめにするということを知らないのか…!」小声でたしなめているティルピッツと、席が離れているので叱り飛ばすことも出来ず、小声で悪態をついているヴァイス提督…

ビスマルク「あぁ、これも美味いな……むぐ、んむ…」

チェザーレ「……あのままだと、しまいには両手にフォークを持って食べ始めるであろうな」

ビスマルク「…うむ、このビスケットもいい」

エリトレア「それは酵母を入れたビスコッティ(ビスケット)ですから、栄養もありますよっ♪」

ビスマルク「ふむ……味も良ければ栄養もある…まさに「おいしくて強くなる」というやつだな!」

提督「……なんだか聞いたことのあるフレーズね…♪」苦笑いしながらもう一切れチョコレートケーキを取った…
553 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/07/28(日) 03:33:07.51 ID:ID6tZvoJ0
…午後・提督寝室…

提督「…ふわぁ、飲み過ぎたわね…眠くなってきちゃったわ……」

…乾杯で飲み干した上等なスプマンテと、食事の間に紅白のワインをそれぞれ一杯か二杯…食後には二杯ばかりの甘いカクテル……普段はそこまで量を過ごさないでいるが、明るいお祝いムードに乗せられてつい色々と飲んでしまった提督…

提督「…メアリもシャルロッテもレポートを書くのに忙しそうだし、カヴールはチェザーレと一緒に仲良くお部屋に行っちゃったものね……」白い詰襟の制服を脱いで椅子の上にたたんで乗せ、ベッドに「ぼふっ…」と倒れ込んだ…

提督「ふわぁぁ……少しだけお昼寝するとしましょう…」

………

…

…しばらくして…

提督「うぅ…ん……」目を覚ますと窓の外はすっかり夕暮れ空で、もう日没が迫っている……口の中はお酒のせいかにちゃにちゃしていて、頭も多少ぼんやりしている…

提督「…少しお昼寝を取るつもりだったのに…寝過ごしたわね……」そうつぶやいて髪をかきあげると身体を起こし、それから眉をひそめた…

提督「……で、いつの間にこうなったのかしら?」

ロモロ「…すぅ…すぅ……」

レモ「うーん…むにゃ…」提督のベッドに上がりこみ、一糸まとわぬ裸体をさらして寝ているロモロとレモ…

提督「私は別にいいけれど、貴女たちにだって自分の部屋があるでしょうに…」そうつぶやいて肩をすくめたが、視線はロモロたちの身体から離れない…

提督「…それはそうとずいぶん大きいわね…ちょっとだけ触ってみようかしら……いえ、でも寝ているのに勝手に触ったりするのはよくないわよね…」建造当時は世界最大級だった2000トン超の「R級」大型輸送潜らしく、もはや「爆乳」と言ってもいいような豊満な乳房やむっちりとしたヒップを見て、おかしな気分になって来た提督…

提督「あー…でもよく考えたら、そもそも私のベッドで勝手に寝ているのがいけないのよね……どれどれ…?」もにゅ…♪

提督「……うわ、すごい弾力…出来立てのリコッタ(チーズ)みたい…」もみっ…むにゅっ♪

提督「これは……何とも言えないわね♪」

提督「さて…ロモロの次はレモの方も……分けへだてはよくないもの♪」むにっ…♪

提督「……うーん、この手触り…弾力もすごいし、この大きさで垂れたりしていないっていうのもすごいわね……」妙に感心しながら、両腕を投げ出してすやすや寝ているレモの胸を下から支えるように揉みしだいた……

提督「それにしても…」

レモ「ん…むにゃ……すぅ…」

提督「何て言うのかしら…この身体でこんなに無防備だと、ちょっとえっちな事もしたくなっちゃうわよね♪」

ロモロ「…」

レモ「……すぅ、すぅ…」妙にせわしない寝息を立てている二人…

提督「…おかしいわね……ねぇ二人とも、もしかして起きているんじゃない?」

ロモロ「……すぅ、すぅ…」

レモ「すー…すー…」

提督「…まぁいいわ、それじゃあそろそろ着替え……」

レモ「そうはいかないよ、提督っ♪」いきなりはね起きると提督に飛びついて押し倒した…

提督「あんっ♪」

ロモロ「もう、提督ったら寝たふりしていたのにおっぱい触ったりするんだもの…変な声が出そうになったじゃない♪」

提督「全くもう…で、どうして裸で私のベッドに入りこんだりしたの?」

レモ「うーん、面白そうだったから…かな♪」

提督「ふふっ、なにそれ…♪」

ロモロ「ふふふ…本当はね、私たちがもぐりこんだら提督も目が覚めるかと思って入ってみたんだけど、案外起きなくて…」

レモ「それでいつの間にかに寝ちゃったの♪」

554 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/07/29(月) 01:28:41.01 ID:+K7SJccH0
提督「……まったくもう、二人とも「狼に育てられた子」だっていうのに、そんな風に誘惑して…私の方がルッピ(雌狼)になっちゃうわ♪」

レモ「えへへぇ…♪」提督の腰にしがみついてふとももに頬ずりをしている…

ロモロ「ふふふ…それにしても、提督ってば良い匂い……♪」

提督「そう? ちょっと汗くさいんじゃないかと思うのだけれど……」寝起きで何となく肌がベタベタしている気がしている…

ロモロ「……むしろそこがいいんだってば…れろっ♪」汗ばんだ胸元に舌を這わせた

提督「んっ…もうっ、やめなさいってば///」

ロモロ「どうして? 甘酸っぱいような良い匂いだと思うけど?」

提督「んー、そういわれてもね…」

ロモロ「…もしも嫌だったら、遠慮なくどかしてくれていいからね?」

提督「ふふっ……せっかく来てくれたのに、嫌なわけがないじゃない♪」ちゅっ…♪

ロモロ「やっぱり提督は優しいね…ん、ちゅ♪」

レモ「あー、お姉ちゃんばっかりずるーい!」んちゅぅ…っ♪

提督「んむっ、ちゅぅっ……ぷはぁ♪」

レモ「んふふっ、提督…甘くて美味しい♪」

提督「もう……まだうがいもしていないのに///」

レモ「大丈夫、変な味なんてしなかったから♪」

提督「ならいいけれど…」

レモ「それにしても、提督のおっぱいも大きいねぇ…♪」へその辺りにあごをのせ、腕を伸ばしてゆさゆさと揺さぶっている…

ロモロ「ね、私たちのを揉まなくたって良さそうなくらい」

提督「うーん、それとこれとは別問題だから……自分のだったら別に毎日でも揉めるし、私は相手の可愛い顔を見ながら揉みたいの♪」

ロモロ「なるほどねぇ…で、どうだった?」

レモ「そうそう。レモとお姉ちゃんのおっぱい、触ってみてどうだった?」

提督「そうねぇ……同じ「大きい」でもむっちりしたカヴールとかデュイリオとはまた違った感じで…もっと張っている感じだったわ」

ロモロ「そっか… さてと、それじゃあ今度は私たちの番ね……あむっ♪」

提督「あんっ♪」

ロモロ「ちゅぱ、ちゅぅっ……♪」

提督「ち、ちょっと…そんなに吸ったって母乳なんて出ないわよ///」

レモ「気にしない気にしない、時々したくなるだけなの……はむっ♪」

ロモロ「ちゅぅっ…あむっ♪」こりっ…と先端を甘噛みしたり、手でこね回したりしながら提督の乳房に吸い付く二人…

提督「んっ、あ…はぁ……ん♪」ただただ胸に吸い付かれているうちに、甘い声が漏れてきてしまう提督…二人を見ていると母性愛のような気持ちと色欲が混ざって、下腹部がじーんとうずいてくる……

レモ「ぷは……ふふ、提督からお乳が出ないのが残念かな♪」

ロモロ「そうね…ちゅぅっ♪」

提督「はぁぁ、んあぁ……もう、二人がそんなことをするなら…私だって♪」くちゅっ、ちゅぷ…♪

レモ「ひゃぁぁんっ♪」

ロモロ「はひっ♪ あっ、あひぃ…っ♪」

…一時間後…

レモ「あへぇ…気持ひよかったよぉ…♪」

ロモロ「うん……はぁぁ…♪」

提督「はぁ、はぁ…ふー、お昼寝する前よりも疲れた……もう、夕方の執務なんてできそうにないわ…♪」汗だくで仰向けに寝転がり、額に片手をのせている…

レモ「平気平気…ライモンドやカヴールがやってくれるもん♪」

提督「全くもう…」苦笑いしながら、ほっぺたにキスをしてあげた…

レモ「えへへぇ…♪」
555 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/02(金) 13:35:33.17 ID:8apX09vq0
…夕方…

提督「それにしても…確かにそれも考えないといけない時期ね……」

カヴール「…と、言いますと?」

提督「いえ、そろそろ秘書艦の交代をしないと…って」

カヴール「あら、提督は私だと不満でいらっしゃいますか?」

提督「いいえ…でも、そのうち大作戦が回って来るようなことがあったら全部の戦艦を投入する必要が出てくるかもしれないでしょうし、今回は夏の作戦が難しかった分、秋の作戦は簡単なものになるはずだから、今なら新しい娘に交代しても任務に差しさわりはないはず……そう思ったの。別にカヴールが不満だからとか、そういうことではないわ」

カヴール「そういう事でしたか…てっきり私のようなおばあちゃんはお嫌なのかと」

提督「まさか……何を任せても優秀だし、それでいてちっとも威張ることもなくて優しいし…こんなにいい秘書がいる司令官なんて、スーペルマリーナ(海軍最高司令部)にだってそうそういないわ♪」

カヴール「まぁまぁ、そんなに言われると照れてしまいますね…♪」

…数日後…

提督「……えー、というわけで秘書艦の交代を行いたいと思います…いつも通りくじ引きをするから、食堂の入口にある箱から一枚づつ引いてね?」

ライモン「…次の秘書艦の方は誰になるんでしょうね?」

エウジェニオ「さぁ。いずれにせよ、私たちは与えられた任務を尽くすだけ…でしょ?」

ライモン「そうですね」

フレッチア(フレッチア級)「秘書艦ね…ぜひ当たって欲しいわ」

ニコ(ナヴィガトリ級)「へぇ? ここはのんびりした鎮守府だし、提督もあれこれ押し付けたりはしないけど…それでも何だかんだで結構忙しくて面倒だと思うよ……それなのにやりたいの?」…相変わらず三角帽子に燕尾の付いた上着姿の「ニコロソ・ダ・レッコ」…鎮守府では通称「ニコ」が肩をすくめた

フレッチア「ええ、だって私は「新世代」駆逐艦で一番の年上だもの。艦隊型駆逐艦の代表として、妹や従姉妹たちにいい所を見せないと」

ニコ「ふぅん…そんな風に頑張ってたら気が休まらないだろうにね?」

フレッチア「そのくらいの矜持がなければ戦艦の護衛なんてできないわ」

ニコ「やれやれ……私は長女じゃなくて良かったよ」

リベッチオ(マエストラーレ級)「…ところで、誰が当たると思う?」…そう言って話に交じって来た

ニコ「うーん……提督は年上好きだし引きもいいから、今度はデュイリオとかリットリオ…あるいは重巡の誰かにでもなるんじゃない?」

リベッチオ「なるほどね…」

フレッチア「……でも、確率から言えば駆逐艦か潜水艦が一番高いはずよ……人数が多いんだから」

リベッチオ「確かに…ねぇ、それじゃあ賭けてみない? 負けたらきょう一日は勝った人の世話をするって事で…どう?」

ニコ「よし、乗った……秘書艦は戦艦か重巡になる方に賭ける」

フレッチア「じゃあ私は駆逐艦から出る方に賭けるわ!」

シロッコ(マエストラーレ級)「む…じゃあ私は潜水艦がなることに賭ける♪」

提督「……まったくもう、みんな何でもかんでもすぐああやってトトカルチョにするんだから…」(※トトカルチョ…サッカーくじのこと。転じて賭け事や賭博の意味も)

カヴール「まぁまぁ、あれも娯楽の一種ですから…お金を賭けているわけでもないですし」

提督「んー、まぁね……それじゃあ始めましょうか」

………

…
556 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/02(金) 13:45:00.50 ID:8apX09vq0
…このところちっとも投下できずにいましたが、もしまだ見てくれているような律儀な方がいたら本当にごめんなさい…このところなかなか書けなかったので……この数日で急に暑くなりましたし、熱中症には気を付けて下さいね…


……そして心機一転、そろそろ秘書艦を交代させようと思います……候補としては隻数も多い中型潜の誰かにする予定です…
557 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/03(土) 01:39:29.18 ID:fVfaoK+X0
カヴール「全員引き終わりましたよ、提督」

提督「了解。それじゃあ私も…」数字の書かれた紙が一杯に入っている箱に手を突っ込むと、ごそごそとかき回した……

ヴィットリオ・ヴェネト「…いよいよですね」

チェザーレ「うむ…いよいよ「ルビコン川を渡る」わけだ」

リットリオ「そうですね……妹だからひいき目で見ているかもしれませんが、私はヴェネトかローマだったらいいと思います♪」

ザラ「…ライモンドは軽巡、カヴールは戦艦だから……今度は重巡の誰かになって欲しいわね」

ポーラ「それはいいですねぇ〜♪」

アブルッツィ「……やっぱり提督を支えるには実力がないと…そうでしょ、ガリバルディ?」

ガリバルディ「ええ…それに提督は可愛いから、秘書艦になったらお楽しみが増えるわ♪」そう言って小さく舌舐めずりをした…

マエストラーレ「…みんな勝手なことを言っているわね。ふたを開けてみるまで分からないっていうのに」

フレッチア「……ごくっ…」

エットーレ・フィエラモスカ「私としては、潜水艦隊の誰かがなってくれたら嬉しいのですが…」

ルイージ・トレーリ「はい……もし私が提督の秘書艦になったら、精一杯がんばりますね」

フィエラモスカ「ふふ、トレーリはいい子ですし優秀ですから大丈夫…♪」

グレイ提督「なるほど…くじ引きとは面白い考えですわね……」

ヴァイス提督「…司令官の副官役をくじ引きで選ぶとは…それでうまく行くものなのか?」

提督「えー……それでは「当たり」の番号を発表します。 …それと前にも言ったけれど、秘書艦に当たったのが駆逐艦や中型潜、補助艦艇の娘だった場合、体格が小さくて大変だと思うから、追加でもう一人選ぶわ…だから自分の番号札は持っておいてね?」

提督「……では、発表します…72番!」

デルフィーノ「わ、当たりです♪」

スクアーロ「おや、良かったね……今夜はお祝いに映画でも見ようか♪」

デルフィーノ「うう、お姉ちゃんは怖い映画ばっかり見せるから嫌ですよぅ…」

スクアーロ「ふふ、ばれてたか…♪」

提督「はいはい、みんな静かに…それじゃあデルフィーノは中型潜だから、もう一人ね……よいしょ」

デルフィーノ「……せっかくならお姉ちゃんたちがいいですけれど…」

提督「はい、引けたわ……26番!」

アッチアイーオ(温)「26番は私よ……提督のそばにいられるなんて…嬉しい……///」

提督「二人目はアッチアイーオね……それじゃあ、前に来て挨拶してくれる?」

デルフィーノ「はい♪」

アッチアイーオ「分かったわ」

提督「それじゃあ「コンテ・ディ・カヴール」と交代で秘書艦になった、スクアーロ級中型潜の「デルフィーノ」と、アッチアイーオ級中型潜の「アッチアイーオ」から挨拶をしてもらいます…さ、どうぞ♪」

アッチアイーオ「今日から秘書艦になった、中型潜のアッチアイーオよ……鎮守府の役に立つ事や必要な事ならなんでもするし、どんな小さい事でも言ってちょうだい…それと、よろしくね……提督///」

提督「ええ…さ、デルフィーノもごあいさつをしてくれる?」

デルフィーノ「は、はい……えーと、スクアーロ級の「デルフィーノ」です…これから秘書艦としてがんばります…ぅ///」鎮守府の艦娘たち全員の視線を浴びると恥ずかしげに頬を赤らめて下を向き、内股になってもじもじしている…

提督「はい、結構…それじゃあ改めてカヴールには感謝の拍手を♪」

一同「「わー♪」」

提督「と、言うわけで秘書艦は交代したけれど……しばらくはお手伝いをお願いするから、これからもよろしく頼むわね♪」

カヴール「…はい♪」

………

…
558 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/10(土) 02:34:48.22 ID:3JtSWBxd0
…執務室…

カヴール「では、これで説明は終わりです…といっても、しばらくは私も手伝いますから、分からない事があったら何でも聞いて下さいね?」

アッチアイーオ「ありがとう、カヴール」

デルフィーノ「本当に助かりました…♪」

カヴール「いいえ、お気になさらず……私のようなおばあちゃんになると、何かと心配になるものですから」

デルフィーノ「おばあちゃんだなんて、そんなことないです…カヴールはお肌もきれいで張りもあるし、十分若いですよぅ」

カヴール「あらあら、褒めても何もありませんよ?」

デルフィーノ「お世辞じゃなくってホントの事ですもん…」

カヴール「ふふっ、デルフィーノったら優しいですね……ちゅっ♪」

デルフィーノ「あっ、ふぁぁ…///」

提督「ふふふ、仲睦まじいようでなによりね……それとカヴールの言う通り、しばらくは引き継ぎを兼ねてこまごましたものから手伝ってもらう事にするから、安心して?」

アッチアイーオ「ええ、了解……でも、私は早く提督に頼られるようになりたいわ…///」

デルフィーノ「私もです」

提督「ありがとう、二人とも……でも、まずは「アンダンテ」(歩くように)で行きましょう…ね♪」

デルフィーノ「はい♪」

提督「んー、新しくなにか入り用な物があるかと思ったけれど…とりあえず「秘書艦用」の執務机は交代で使えばいいし、筆記用具も揃っているし……となると、特に倉庫から探し出してくる必要もないかしら…?」

カヴール「そうですね。それにもし足りないものが出て来たら、改めて持って来ればいいですから」

提督「それもそうね……それじゃあ今はこれくらいにして、お茶でも淹れましょうか♪」

デルフィーノ「あ、それじゃあ私がやります♪」

アッチアイーオ「ううん、私がやるわ」

提督「ふふっ…このお茶はあなたたちをもてなすために淹れるのだから、ゆっくり座っていていいのよ♪」

アッチアイーオ「そ、そう…ならお言葉に甘えて///」

提督「よろしい♪」

………

…

…別の日…

アッチアイーオ「提督、文書便が届いたわ」

提督「ええ、ありがとう……それじゃあまずは公務のものと私用の手紙を分けて、それから宛名を確認してね」

アッチアイーオ「ええ…それから?」

提督「宛名を確認してそれぞれまとめたら、その娘の部屋に届けてあげて?」

アッチアイーオ「了解……あ、ちょうどリットリオ宛てに来ているわね…後は軽巡のエウジェニオとガリバルディ、アレッサンドロ(マルコーニ級大型潜)とバニョリーニ(リウッツィ級大型潜)にそれぞれ、ひい、ふう、みい……ずいぶんあるわね…」

提督「あー…エウジェニオたちのは、だいたい恋文(ラブレター)みたいね♪」

アッチアイーオ「確かにやたらモテるものね…休暇だの長距離哨戒だのであちこち行くたびに、手紙だの贈り物だのをもらって来るんだから」

提督「ね…さてと、それじゃあこれでより分けるのは終わったから……」

デルフィーノ「あ、それじゃあ私が届けてきます」

提督「あら、やってくれる?」

デルフィーノ「はい、もちろんですよぅ♪」

アッチアイーオ「…勝手に中身を読んで、一人で盛ったりしないでよね?」

デルフィーノ「も、もうっ…そんな事しないってばぁ///」

提督「こらこら、アッチアイーオ…デルフィーノはいい娘だもの、そんな事しないわよ♪」

アッチアイーオ「どうだか…」

…
559 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/08/14(水) 02:14:49.55 ID:uSV+FqvE0
…廊下…

デルフィーノ「もう…アッチアイーオってば、いくらなんでも言い過ぎですよぉ…」手紙をそれぞれの部屋に届けて回りながらつぶやいた…

デルフィーノ「……まぁ、一人でするのは好きですし……ちょっと回数は多いかもしれませんけど…だからって……///」

エウジェニオ「…ふふ、可愛いイルカさんは何が好きなのかしら?」そっと後ろに忍び寄っていたエウジェニオが胸元に腕を回し、色っぽい声でささやいた…

デルフィーノ「ひゃんっ…!?」

エウジェニオ「ふふふっ、チャオ♪」

デルフィーノ「もう、エウジェニオさんってばぁ……お、驚かさないでくださいよぅ…」

エウジェニオ「ふふ、ごめんなさい…つい、ね♪」

デルフィーノ「エウジェニオさんのいじわる…ぅ///」

エウジェニオ「だって可愛かったんだもの…♪」

デルフィーノ「うぅ…もう、本当にびっくりしたんですからぁ……」

エウジェニオ「まぁまぁ……ところで、デルフィーノは何の回数が多いの?」

デルフィーノ「ひゃうっ!?」

エウジェニオ「……いえ、だって「ちょっと回数は多いかもしれませんが…」ってひとりごとを言っていたから、つい気になって♪」

デルフィーノ「えぇ…と、それは……あの…///」

エウジェニオ「なぁに?」

デルフィーノ「その、ですから……ぁ///」

エウジェニオ「……くすくすっ♪」

デルフィーノ「…わ、笑わないで下さいよぅ……///」

エウジェニオ「ふふふっ、ごめんなさい……あなたの「趣味」はもうすっかり公開されているようなものなのに、それを言葉で言うのさえ恥ずかしがっているのがおかしくて…♪」

デルフィーノ「だって…ぇ///」

エウジェニオ「まぁ、いいんじゃないかしら……人それぞれだもの♪」

デルフィーノ「エウジェニオさん…」

エウジェニオ「ふふふっ……ところで、手紙を届けに来てくれたのよね?」

デルフィーノ「あ、そうでした…これです」

エウジェニオ「ふふ、ありがと」

デルフィーノ「どういたしまして。それでは失礼しま…」

エウジェニオ「……あら、お礼がまだよ?」

デルフィーノ「いえ…これも秘書艦の務めですし、お礼なんていいですよぅ」

エウジェニオ「そう言うわけにもいかないでしょう……せっかく届けに来てくれたんだもの、なにもお礼をしないなんて悪いわ♪」

デルフィーノ「でも…ぉ」

エウジェニオ「どのみち私の所が最後だったんでしょう? …だったらもう用は済んでいるわけだし、少しくらい良いじゃない」

デルフィーノ「それは、まぁ……確かに…」

エウジェニオ「でしょ…それじゃあ目をつぶって?」

デルフィーノ「…えぇと、こうですか?」

エウジェニオ「ええ、それでいいわ……んちゅっ、ちゅぅぅっ♪」腰を抱き寄せてあごを上向かせると、舌を滑り込ませて巧みなキスを浴びせた…

デルフィーノ「んんっ!? くぅぅっ、んむぅ…///」

エウジェニオ「ちゅるっ……ちゅぷ…ぷは♪」

デルフィーノ「ぷはぁ……ふわぁぁ…っ///」

エウジェニオ「ふふふ、またいつでもいらっしゃい…ね♪」

デルフィーノ「はひ…っ///」

560 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/08/14(水) 14:36:59.31 ID:QPfZHQnv0
呉の豪雨災害から1年が過ぎてiseadや遠航での寄港地で読むこのssはかなり心の支えになってます。これからも応援してます。
561 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/15(木) 01:36:26.67 ID:TiyjaU500
>>560 遅筆でなかなか投下できずにいる中、気長に見て下さっていて嬉しく思います……気候の違いなどで体調を崩しやすいかと思いますので、どうぞご自愛くださいませ…なかなか話が進みませんが、頑張って投下していきます…


…そしてやっぱりこの時期になると(キザな言い草かもしれませんが…)ぬるま湯につかっているようなものをだらだらと書いていられる「平和のありがたみ」を感じますね……


……また明日以降にでも投下する予定でいますので、思い出したころにまた見に来ていただければと思います…
562 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/17(土) 02:03:25.92 ID:tbG0NctI0
…その晩・スクアーロ級の部屋…

スクアーロ「ぐー……すぅ…」

ナルヴァーロ(イッカク)「すー…すー……」

トリケーコ(セイウチ)「すぅぅ……むにゃ…」

デルフィーノ「うぅ……ん///」小さいながらもちゃんと仕切られているそれぞれの寝室から姉妹たちの寝息がかすかに聞こえてくるなか、デルフィーノはふとももをこすり合わせ、まんじりともせずにいた…

デルフィーノ「…もう、エウジェニオさんがあんなことをするから……ぁ///」

…そう小声でつぶやきながら濡れた秘部に人差し指を滑り込ませると、瞳がうつろになり「くちゅ…っ♪」と粘っこい水音がブランケット越しにくぐもって聞こえた…

デルフィーノ「はひっ、んぅぅ……んっ、んく…ぅっ///」くちゅくちゅ…っ、ぬちゅ♪

デルフィーノ「はぁ、はぁ…んっ、くぅぅ…っ♪」

デルフィーノ「…はひぃ、ふぅ…はぁ……はふぅ……」しばらくじんわりと広がった余韻に身体をひくつかせていたが、やがてごそごそと起き上がった…

デルフィーノ「……うぅぅ…恥ずかしいですけれど……でも、もっと…したいです…///」ベッド脇にあるナイトテーブルの引き出しを開け、やがてちょっとしたポーチを取り出した……白い顔を赤く染め、恥ずかしげな困り顔で袋の中をかき回す…

デルフィーノ「…うぅ…ん、どれにするか迷ってしまいます……ね///」…中に入っている「玩具」を取り上げてみては袋に戻し、また別な物を選んでは思案した……そしてやっと二つ三つばかり選び終えた…

デルフィーノ「……今日はこれと…これにしま……んくぅ…っ♪」すっかりとろとろの花芯に玩具を滑り込ませるとスイッチを入れ、甘い声をもらした…

デルフィーノ「…ふわぁ……あふっ、んぁぁ……あぅ…んっ♪」

デルフィーノ「ふぁ…ぁ、はひっ…ひぅぅ……っ♪」ベッドの上で横向きに寝て、膝を抱え込むような胎児の体勢で身体をひくつかせている…

デルフィーノ「ふぁぁぁ…っ、きもひ……いぃ…っ///」

…しばらくして…

デルフィーノ「…はー、はぁぁ……っ」

デルフィーノ「……んっ、まだ…身体がじんじんします…///」瞳の焦点も合わないままよろよろと立ち上がると、壁に手をついて歩き出した…

デルフィーノ「も、もう…こんな……んくぅっ///」力の入らない足腰で廊下を歩きながら、それでも玩具のスイッチを切らずにいる……ちょうど携帯電話の振動に似た震えが秘所に響いて、そのままとろけてへたり込みそうになる…

デルフィーノ「はひぃ…ふぅ……こんなの、どうかしています……でも…んんっ♪」階段ホールの手すりに秘部を擦り付け、玩具を押しこむ…

デルフィーノ「ふぁぁ…んっ♪」

………

…執務室…

提督「……うーん」ナイトガウン一枚の提督は左腕で頬杖をつき、ノートパソコンの画面に向かっている…左手の側には空っぽのマグカップ、右手の側には未決書類が広げてある…

提督「…年間経費が……万リラで、今月の経費が…見積もり書や納品書は納入業者の人が作って持ってきてくれるから、それはいいとして…」

提督「……ふぅ、そろそろやめにしましょう…明日でも出来るんだもの、今日やることでもないわ…」のんびりした空気の鎮守府にいるせいか、せわしないローマのスーペルマリーナ(海軍最高司令部)にいた時に比べて、ついなまけてしまう提督……細かい数字を目で追うのもおっくうになったので書類を「未決」の箱に戻し、ノートパソコンの電源を切った…

提督「ふわぁ…そろそろ寝るとしましょうか……」歯磨きも済ませてあり「あとは寝るだけ」と、寝室のドアノブに手をかけた…

提督「…だあれ?」控えめなノックの音に首をかしげた…

デルフィーノ「あのぅ…夜分遅くにごめんなさい……入ってもいいですか……?」

提督「あら、デルフィーノ……どうぞ?」

デルフィーノ「…すみません……こんな時間に…///」

提督「いいえ、構わないわ……何かご用?」

デルフィーノ「えぇ…と、はい……その…///」

提督「ふふっ、どうかしたの…?」焦点の合わない瞳に火照った頬、半開きの口もと…それに内股で力の入っていないような脚と、携帯電話のような振動音……それに気づいていながら、提督はわざととぼけた様子でたずねた…デルフィーノのそばに歩み寄ると後ろに立って、軽く肩に手を回した…

デルフィーノ「あのぅ、つまり……はぁんっ♪」…提督の左手が軽くふとももを撫で上げ、びくんっ…とデルフィーノが跳ねた…

提督「……一緒に寝ましょうか♪」

デルフィーノ「…はい///」

………
563 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/19(月) 02:38:43.34 ID:gBneL6ou0
…寝室…

提督「さぁ、どうぞ…♪」

デルフィーノ「はい……んんっ///」ベッドに上がろうとした瞬間、提督が軽く背中を撫で上げた…

提督「…あら、どうしたの?」

デルフィーノ「て、提督ってば…ぁ……///」

提督「ふふっ、それじゃあ改めて…♪」

デルフィーノ「ふわぁ…っ///」マットレスの上に乗った瞬間、玩具が奥に押し付けられて甘い声が漏れた…

提督「……まったくもう、私が手伝わなくても大丈夫に見えるけれど?」

デルフィーノ「いえ……なんだか今日は一人だと物足りなくて…提督に手伝って欲しいんです……ぅ///」

提督「ふふ、了解♪」

デルフィーノ「きゃっ、ひゃぁ……んっ///」

提督「…ちゅぅ…ちゅるっ、ちゅむ……ちゅぱ…ちゅぷっ、んちゅ……っ♪」

デルフィーノ「んむっ、ちゅるぅ…っ、んちゅっ……ちゅぷ…ん、ちゅるっ……///」

提督「うふふっ、デルフィーノったらそんなに勢い込んで…して欲しいならいくらでもしてあげるのに♪」

デルフィーノ「だって……提督のキス…とっても気持ちよくて……ぇ///」

提督「まぁまぁ、それじゃあもっとしてあげるわ…ね♪」

デルフィーノ「はい……デルフィーノに色々教えて下さぁ…い♪」普段のくりっとして可愛らしく、それでいて賢そうな瞳はとろんととろけていて、すっかり発情したような具合になっている…

提督「ええ……って、私が何もしなくたってもうすっかりとろとろじゃない♪」

デルフィーノ「あっ、あ……ひゃぁん…っ///」くちゅっ、ちゅくっ…♪

提督「しかも相変わらず前と後ろに入れて……それはそうと、この状態でここまで来たの?」

デルフィーノ「はい…///」

提督「もう、あきれた♪」そう言いながらも金色の瞳はらんらんと輝き、甘ったるい笑みを浮かべて小さく舌舐めずりをした……それからモーターのうなっている玩具に手をかけ、一気に引きぬいた…

デルフィーノ「ひゃあぁ…っ♪」とろとろっ…とぽっ♪

提督「んふふっ、まったくこのイルカさんときたら…本当にいやらしいことが好きなんだから♪」くちゅくちゅっ…じゅぷっ♪

デルフィーノ「はひぃぃ…んっ、あ……ふわぁぁ…ぁ、気持ひいぃれす…ぅ♪」提督に後ろから抱きかかえられたまま白いふとももを押し広げられると、とろとろに濡れた秘所に提督の指が入って来た……

提督「ふふ、まだまだ…♪」ぐちゅぐちゅっ、にちゅっ…じゅぶっ、ぐちゅ…っ♪

デルフィーノ「ふぁぁっ、提督…もっとしてくらひゃ……いぃっ♪」ぐちゅり…ぷしゃぁぁ…っ♪

提督「んー、なぁに?」ぐちゅぐちゅ、じゅぷ…ぬちゅっ♪

デルフィーノ「ふわぁぁ…それぇ……もっと、もっと…ぉ///」ちょうど提督をリクライニングの椅子にするようなかたちで身体をあずけ、提督の指だけでは物足りないかのように自分の人差し指も滑り込ませてかき回している…

提督「…ところで、デルフィーノ」

デルフィーノ「ふぁ…い?」頭をのけぞらせて提督の顔を見た…

提督「……好きよ♪」ちゅうぅ…っ♪

デルフィーノ「んんっ/// んむっ、んくぅぅ……っ♪」とろっ、とぽっ…ぷしゃあぁ……っ♪

提督「ふふ……デルフィーノ(イルカ)はクジラの仲間だけに「潮を吹く」のが得意なのね♪」ベタな冗談を言いながら、くたっと提督にもたれかかっているデルフィーノにウィンクした……二人のふとももはデルフィーノの蜜でねとねとで、身動きするたびに「にちゅ…っ♪」と粘っこい水音が響く…

デルフィーノ「はい、とっても得意ですよ…ぅ///」くちゅくちゅっ…ぐちゅっ、にちゅっ♪

提督「…もう、まだしたいの?」

デルフィーノ「だって…くちゅくちゅするの、気持ちよくって…ぇ♪」

提督「ふー…仕方ないわね、満足するまで付き合ってあげるわ♪」

デルフィーノ「はい…っ♪」

提督「……どうやら明日は寝不足になりそうね…♪」

………

…
564 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/24(土) 01:56:32.70 ID:DEWUMp1j0
…翌朝…

アッチアイーオ(常)「おはよう、提督」

提督「ええ、おはよう♪」ちゅっ♪

アッチアイーオ「…んっ、もうっ……いきなりしないでよ///」

提督「ふふふっ、ごめんなさい…アッチアイーオがあまりにも可愛いものだから、つい♪」

アッチアイーオ「て、提督ってばいつもそうやって…///」

提督「まぁまぁ、そう怒らないで♪」

アッチアイーオ(温)「お、怒ってなんかいないわ……むしろ嬉しい…くらい……だ……もの…///」

提督「そう、よかったわ♪」

アッチアイーオ「……いっ、今のが聞こえたの?」

提督「ええ……だって愛しい女(ひと)の言うことは、一言だって聞き逃したくないもの…ね♪」

アッチアイーオ「…っ///」顔を伏せて耳まで赤くしている…

提督「ふふっ」

アッチアイーオ「…と、とにかく朝刊と気象通報を持ってきたわ///」

提督「ええ、ありがとう」

アッチアイーオ「……それにしてもデルフィーノったら、一体どこをほっつき歩いているのかしら? …まったく、秘書艦になって最初の朝だっていうのに…」

デルフィーノ「ふわぁぁ…おはよ、提督……♪」乱れた淡灰色の髪をかき上げ、眠そうな様子で目をこすりながらデルフィーノが寝室から出てきた……前がはだけたナイトガウンに満足げな艶を帯びた声…そして「ただ添い寝しただけ」といった言い訳は通じそうにない、乾いた愛蜜のこびりついたふとももと、とろんとした表情を浮かべている…

アッチアイーオ「…」

提督「…あー……」

デルフィーノ「…わわっ、アッチアイーオ!?」

アッチアイーオ「おはよう、デルフィーノ……なるほどねぇ…私が朝から駆けずり回って新聞を取って来たり気象通報を印刷したりしている間、あなたは提督といちゃいちゃしてたってわけね?」

デルフィーノ「え、えぇと……その…///」

提督「あのね、アッチアイーオ…私もよせばよかったのにデルフィーノを見ていたら、つい……だから、その…あんまりデルフィーノだけを責めないであげてほしいの……」

アッチアイーオ「……はぁ、もういいわ。どのみちデルフィーノが万年発情期でいっつも「ナニする」ことしか頭にないのはよく知ってるし…」

デルフィーノ「…う」

アッチアイーオ「提督が「来るものは拒まず」式で、女にだらしがないのもよく知ってるわ」

提督「……ええ、ごめんなさい」

アッチアイーオ「ただ、こういう場合には何か必要だと思うのよね……」

デルフィーノ「え、えぇと…今日は一日私が秘書艦のお仕事を頑張りますから……ね?」

アッチアイーオ「なるほど…で、提督は?」

提督「そ、そうね……よかったら今日のお茶の時間にとっておきのお菓子を…」

アッチアイーオ「…そういうことじゃないわよね」

提督「あー……デルフィーノ、ちょっと外してくれる?」

デルフィーノ「はい…っ」アッチアイーオの剣幕から逃げ出せるとあって、急いで執務室から出て行った…

アッチアイーオ「…それじゃあ、もう一度聞くわね……提督は埋め合わせに何をしてくれるの?」

提督「そうね…アッチアイーオが溶けちゃいそうなくらい甘い一日と熱い一晩を……これでどうかしら♪」アッチアイーオの耳に口元を近づけてささやいた…

アッチアイーオ「……それならいいわ///」

提督「よかった…ふふ、それじゃあ精一杯素敵なもてなしをしないとね♪」

アッチアイーオ「期待してるわ……さ、朝食にしましょ?」

提督「ええ…それじゃあ一緒に行きましょうか♪」そう言ってさりげなく指を絡めた…

アッチアイーオ「///」

………

…
565 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/08/29(木) 01:51:02.61 ID:qbbhf9nl0
…朝食時…

提督「はい、あーん♪」

アッチアイーオ「…そ、そんなのやらないわよ///」

提督「まぁまぁ、そう言わずに……それとも命令しないとダメかしら?」スプーンでミネストローネをすくうと「ふぅー」とひと吹きして冷まし、アッチアイーオの口元に近づけた…が、アッチアイーオに断られると残念そうに肩をすくめた…

アッチアイーオ「何もそこまで言うことはないじゃない…分かったわよ///」困り顔でスプーンを差し出している提督に根負けして「あーん」したアッチアイーオ…

提督「ふふっ……そうやって照れるところも可愛いわ♪」

アッチアイーオ「て、照れてないわよ!」

…別の席…

ライモン「……あの、デルフィーノ」

デルフィーノ「なぁに、ライモンド?」

ライモン「いえ、さっきから提督が妙にアッチアイーオを構っているようですが…一体どうしたんです?」

デルフィーノ「あー…えーと、ね……実はかくかくしかじかで…」

ライモン「……はぁ、提督は相変わらずですね…」あきれたように天を仰ぎ見た…

デルフィーノ「ごめんなさい、ライモンド」

ライモン「いえ、別にデルフィーノが悪いわけじゃありませんから……でも一日中これを見せられるかと思うと…」

カヴール「…食事をしないうちからお腹いっぱいになりそうね♪」

ライモン「えぇ、まぁ…」

…

…午前・会議室…

提督「…以上のように、この間リットリオたちが実施した射撃訓練での命中弾は…発で、リットリオ級の主砲の門数は九門……単純計算すると、この鎮守府のリットリオたちの命中率平均はおよそ六パーセントということになりますね……風や火薬の燃焼ムラ、線条(ライフリング)の摩耗…その他もろもろの変数を考えると、相手が移動しないはしけ(バージ)とはいえ、かなりの命中率だと思います」

グレイ提督「確かによい数字ですわね…ところでカンピオーニ提督?」

提督「はい、何でしょう?」

グレイ提督「こちらの「秋季作戦」はいつごろ実施されるのでしょう?」

提督「秋季作戦…ですか」

グレイ提督「ええ。なにせわたくしたちの交換プログラムもそろそろ終了するわけですが、せっかくの機会ですから一回くらいカンピオーニ提督指揮下の艦隊行動を実戦で拝見できる機会があれば…と思っておりまして。 …ヴァイス中佐もご同様かと思いますが、いかがでしょう?」

ヴァイス提督「はっ…それはそうですね。無論これまでもさまざまな事柄についてご教示をいただき、大変有意義ではありましたが……」

グレイ提督「何事も「百聞は一見にしかず」ですものね?」

ヴァイス提督「は、その通りです」

提督「うーん…それに関してはイオニア海管区からの命令書が来るまでは何とも言いがたいですし、うち(タラント第六)は夏季休暇の前に大掛かりで難しい作戦を二つ同時に実施したので……おそらく、今回の作戦はごく簡単なものになると思っています」

グレイ提督「そうですか」

提督「ええ……司令部としてはどの鎮守府にもまんべんなく作戦を実行できる実力を持たせたいですし、一つの鎮守府に頼りきり…というのは艦娘の疲労や、ある特定の鎮守府司令官の発言力が強まる事を考えても避けたいでしょうから」

ヴァイス提督「確かに…」

提督「…それにお忘れかもしれませんが、私は「鳴かず飛ばず」で過ごすよう、わざわざのんびりした鎮守府に「栄転」させられてきた司令官ですから♪」

グレイ提督「ふふ、ご謙遜を…♪」

アッチアイーオ「…そうよ、提督は立派にやっているわ!」

提督「あら、ありがとう…アッチアイーオにそう言ってもらえて嬉しいわ♪」

アッチアイーオ「///」

グレイ提督「あら、でしたらわたくしの言葉は嬉しくないのかしら…?」ちょっと意地悪くたずねた…

提督「ええ…だってメアリの褒め言葉は「嬉しく思う」ではなくて「光栄に思う」ものですから♪」

グレイ提督「まぁ、お上手ですこと」

………

…
566 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/08/29(木) 11:01:05.02 ID:qbbhf9nl0
…これでやっと秋季作戦への布石を書くことができました…


…それはそうと、九州の方は大雨ですが大丈夫でしょうか…あの雨が全部アマゾンの森林火災に行ってくれればいいのに、と思います……災害はどんな災害でもそれぞれ大変ですが、豪雨災害で何より困るのは泥水ばかりで飲食や洗浄に使えるきれいな水がなく「辺りは水浸しなのに水不足」ということでしょうね……暑さの残る時期でもありますし、どうか暑気あたりなどには気を付けて下さいね
567 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/01(日) 02:12:10.68 ID:wAC8zwTs0
…昼下がり・執務室…

提督「ふわぁ…あ……お昼を食べたら眠くなってきちゃったわ…」

アッチアイーオ「そんなのいつもの事じゃない…まったく」

提督「だって、食事をすると「消化のために血の巡りが胃の方に行って、それで脳の活動が低下するから眠くなる」って、この間読んだ新聞記事に書いてあったわ」

アッチアイーオ「だからって鎮守府の司令官が昼寝っていうのはどうなのよ…?」

提督「まぁまぁ…アッチアイーオもお昼寝しましょう♪」

アッチアイーオ「わ、私はいいわよ……それに昼寝するなら自分の部屋です……ふぁ…ぁ///」

提督「ふふっ…そう言わずに♪」

アッチアイーオ(温)「わ、分かったわよ…私も、その……提督となら一緒のベッドに入りたいし///」

提督「それじゃあ決まりね♪」しゅるっ…♪

アッチアイーオ「え、ちょっと…///」

提督「……アッチアイーオは脱がないの?」

アッチアイーオ「ぬ、脱ぐけど…提督ってば、何も私の目の前で脱ぐことはないでしょ///」

提督「どうして?」

アッチアイーオ「ど、どうしても何も……///」

提督「ふふっ、私とアッチアイーオの間じゃない…ね♪」椅子の上に制服を畳んで載せると、黒いストッキングと桃色のレースが付いた下着をその上に重ねて置いた……

アッチアイーオ「///」(改めて見ると提督ってばきれいな身体よね…胸とヒップは大きいけど張りがあって、ふとももだってむっちりしていて……///)

提督「♪」(…こうしてみるとアッチアイーオは胸もあるし、お腹は引き締まっていて……それに綺麗な黒い瞳と、磨き上げたピストルみたいに青みがかった黒髪…中型潜の娘だからちょっとだけ背は低いけれど…それもまた魅力的ね♪)

アッチアイーオ「…は、恥ずかしいから早くベッドに行きましょうよ///」黒のショーツとブラで、照れ隠しにそっぽを向いている…

提督「ええ♪」

…提督寝室・ベッド…

提督「さぁ、いらっしゃい♪」タオルケットをめくりあげ、ふわりと柔らかい敷き布団を「ぽんぽんっ…」と軽く叩いた…

アッチアイーオ「そ、それじゃあお邪魔するわ…///」顔を真っ赤にしてもぞもぞと入ってきたアッチアイーオ…心なしか瞳が熱っぽく、わずかに開いた唇からは甘い息遣いが漏れる……甘い匂いのするもっちりと柔らかい…それでいてまだまだ張りのある提督の身体に手を回し、抱き枕を抱くような格好で落ち着いた…

提督「ふふっ、アッチアイーオったら結構身体が火照っているのね……そんなにしがみつかれたら火傷しちゃいそう♪」片手では長い黒髪を撫でながら、背骨に沿って手を滑らせていく…

アッチアイーオ(熱)「だって…提督と一緒にいると……身体が火照って…熱くて……我慢できない…の///」

提督「……それじゃあ…」目を閉じて唇を近寄せた…

アッチアイーオ「…ええ///」ん、ちゅくっ…ちゅっ♪

提督「ん、ふ……んむっ、ちゅっ…♪」

アッチアイーオ「ん…ちゅぅっ、ちゅむっ、ちゅるぅ…っ……ちゅぷっ、んちゅっ…ちゅっ、ちゅっ、ちゅぅぅ…っ♪」

提督「んうぅ…んくっ、んむぅ……はむっ、あむっ…んんぅ、ちゅぅぅ…んっ、んむっ、んちゅぅぅっ…///」

アッチアイーオ「んむぅぅっ、ちゅぅっ、ちゅっ……ちゅくっ、ちゅるぅ…っ♪」提督の頬に両手を添えると、まるでタガが外れたかのように唇を重ね、むさぼるような勢いで舌を絡める……

提督「んっ、んんぅ……んむぅぅ…ふぅ…っ、んっ…♪」焼けるようなキスに口を塞がれて息を切らしながらも、アッチアイーオ(鋼鉄)にしては滑らかで柔らかいお尻の曲線に手を這わせ、そこからまた肩甲骨へと指先を撫で上げていく…

アッチアイーオ「んんぅ、んむっ…ちゅぽ…んっ///」

提督「ぷはぁ……アッチアイーオのキス…とっても熱くて、とろけるようだったわ…///」とろりと焦点の外れた瞳でアッチアイーオを見つめながら、甘い声でつぶやいた…

アッチアイーオ「ええ…私も……でも、提督にはもっと気持ちよくなってほしいわ♪」つぷっ…くちゅっ♪

提督「あっ、あぁぁ…んぅ♪」

アッチアイーオ「…どう、提督……気持ちいい?」…くちゅくちゅっ、にちゅっ♪

提督「ええ…気持ちい……んぁぁ、あふっ…あんっ♪」

568 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/03(火) 11:51:52.85 ID:faT4mKMC0
アッチアイーオ「はぁ…はぁ、はぁ……っ♪」

提督「あんっ♪」…荒い息遣いのアッチアイーオに転がされて仰向けにされる提督……腕を投げだした無防備な格好で目を細め、とろけたような表情をしている…

アッチアイーオ「はーっ、はーっ……とく…提督っ♪」…じゅぶじゅぶっ、くちゅっ♪

提督「…あっ、んっ……あぁ…んっ♪」

アッチアイーオ「はぁ…んぅっ♪」

提督「あっ、あ…んぁぁ、あん……っ♪」

アッチアイーオ「あぁ、提督……愛してるわ、本当に大好き…っ!」提督にまたがって秘所を重ねながら、うわごとのように繰り返す……照れ隠しのようないつもの素っ気なさやけんつくはすっかり鳴りをひそめ、焼けるような熱っぽさで提督を責めたてる…額からは汗の玉がはじけ、火照った身体は油でも塗ったようにてらてらと艶を帯びている…

提督「…ええ、私も……だからいっぱい好きなようにしていいわ…ね♪」

アッチアイーオ「提督…っ!」…ぐちゅぐちゅっ、にちゅっ♪

提督「はぁ…あぁん……んぅ♪」

アッチアイーオ「提督っ、私の大好きな……あぁぁっ、はぁぁんっ♪」

提督「あっ、あぁぁっ…んぅっ、あぁん……っ♪」

アッチアイーオ「もう…焼けつくまで……止めないから!」ぐちゅっ、じゅぶ…じゅぶっ♪

提督「ええ……んぅっ、はぁぁんっ…あぁっ♪」

アッチアイーオ「…あぁぁっ……提督…っ♪」

提督「あぁっ、んっ……はひぃ、んっ!」アッチアイーオの左手がいささか手荒に乳房をこねくり回し、右手の人差し指と中指がとろりと濡れた花芯にねじ込まれる…細っぽいけれども長くて意外に力強い指がぬるりと膣内をかき回し、そのたびに提督の身体が跳ねた……

アッチアイーオ「あぁ…っ、温かくて……とろとろで…指が……とろけそう…っ♪」

提督「んんぅ…私も……あぁぁっ、んっ…気持ちよくて…っ……んくぅ…ふあぁぁぁっ♪」

アッチアイーオ「はぁ、はぁ……でも、まだ……もっと…提督の…こと……全部、知りたい……の♪」黒い瞳が重油のようにどろりと欲情を帯び、胸を揉んでいた左手を離すと指先を「れろ…っ」と舐めあげ、それから提督のヒップに滑らせていった…

提督「あ、そこはダメ……んんっ♪」

アッチアイーオ「どうしてだめなのよ…私は、提督としたいの……っ!」ぬちゅ…っ♪

提督「あぁ゛ぁ゛ぁんっ…///」

アッチアイーオ「ほぉら、気持ちいいんじゃない…もっと…してあげるわ……ね♪」くちゅ、ぬちゅっ…♪

提督「あ゛ぁぁんっ、はひぃっ、いぃ゛ぃ…っ♪」蜜を垂らしがくがくと身体をひくつかせ、甘い声をあげながら口から涎を垂らしている…

アッチアイーオ「ふふ、これだけじゃあまだ物足りないわよね……ぢゅぅぅっ♪」提督に身体を重ねると、ずっしりした乳房に吸い付いて先端を甘噛みした…

提督「あっ、あぁぁんっ…もうっ♪」

アッチアイーオ「ちゅっ…じゅぅっ、れろっ……♪」

提督「あっ、あぁ゛っ…んぅっ、それ……気持ちいい…っ♪」

アッチアイーオ「ふぉれは……んぢゅぅっ…よふぁっらわ……♪」

提督「もう…「それはよかったわ」じゃな…あ゛っ、あぁぁんっ♪」

アッチアイーオ「んちゅ…れろ、ちゅぱ……ぢゅぅぅっ…こり…っ♪」

提督「ふあぁぁぁ…っ♪」

アッチアイーオ「ぷは……提督のイってる顔も……とっても好き…ずっと見ていたい……くらい…♪」ぐちゅり…と花芯から指を抜くと、愛液でべとべとの手で提督の頬を撫でた…

提督「ふー、ふーっ…ふぅ……はぁぁぁ…♪」額にかかった乱れ髪をのろのろと払いのけ、走った後のように胸を大きく上下させている…

アッチアイーオ「…ふふ、可愛かったわよ……提督♪」

提督「ん……でも…」

アッチアイーオ「なに?」

提督「もっと…しましょうか♪」小さくウィンクすると、くすっと笑った…

アッチアイーオ「……執務に差し支えても知らないわよ?」

提督「執務なら明日だってできるけれど…今日この瞬間のアッチアイーオは今だけしかいないわ♪」

アッチアイーオ「もう…どうなっても知らないんだから///」ちゅむっ…ちゅぅぅっ♪

提督「あん…っ♪」

………
569 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/07(土) 02:27:09.78 ID:eDD2hd0I0
…翌日…

アッチアイーオ(温)「…提督、この書類は私がやっておくわね」

提督「ええ…それじゃあ私はその間に主計部宛てに文房具代の申請書でも……」

アッチアイーオ「それも私がやっておくわ」

提督「いえ、手伝ってくれるのは嬉しいけれど…私も提督として秘書艦に頼りきりじゃあいけないし……」

アッチアイーオ「いいのいいの。 私が全部やってあげるから、提督は座ってて♪」

デルフィーノ「…提督、提督」小さく袖を引っ張り、耳元にささやきかけた…

提督「なぁに?」

デルフィーノ「いえ……結局、昨日はアッチアイーオと何があったんですか?」

提督「あー…まぁ、その……色々と、ね」

デルフィーノ「なるほど、色々ですか…ぁ///」

アッチアイーオ「提督、この書類が片付いたらコーヒーを淹れましょうか?」

提督「あ、それは私がやるわ……がんばっている二人に、せめてものお礼ね♪」

アッチアイーオ「…もう、提督ってば///」

提督「ふふっ……さ、その前に今日の文書便を片付けてしまいましょう」


…執務机の前にある応接セットのテーブルに文書便の袋を空けると、手紙や文書をより分けはじめる提督たち……それぞれの艦娘宛てに届いた手紙は級ごとにより分けて届けるか受け取りに来てもらい、宛名が「艦娘の皆様へ」や「鎮守府様」となっている広告や無料カタログは(そこそこ暇つぶしになるので)「待機室」や「談話室」のテーブルに置いておく……そしてもっとも量がある各種の業務伝達や命令書、公文書の写しは執務机の「未決」の箱に積まれていき、提督が中身を確認して、後はぶつぶつ言いながら処理することになる…


提督「ふぅ、またこんなに書類が……嫌になるわね」

アッチアイーオ「そう言わないで…私が手伝ってあげるから」

デルフィーノ「私も手伝いますよぅ」

提督「ふふ、頼もしいわ…それじゃあ私はこっちの整理にとりかかるから、お手紙やパンフレットをお願い」

アッチアイーオ「ええ、終わったら手伝うわね」

提督「ありがとう…えーと、まずは「十二日付で送付された公文書の誤字訂正について」…これは時間がある時でいいわね……」

アッチアイーオ「…デルフィーノ、それは全部エウジェニオのだから分けておいて?」

デルフィーノ「ふわぁ…相変わらずすごい量ですね……」

提督「んー、それからこれが「月別報告書・管区司令部送付用封筒」と…いい加減電子メールで送ればいいのに……」

アッチアイーオ「提督、終わったわ」

提督「あぁ、ありがと…それじゃあ悪いけれど、こっちの中身の確認を手伝ってくれる?」

アッチアイーオ「ええ♪」

提督「助かるわ。それにしてもスーペルマリーナと来たら……まったく、書類の海に軍艦を浮かべるつもりなのかしら?」

アッチアイーオ「くすくすっ…もう、提督ってば♪」

提督「ふふっ……って、これは…」

…提督が手に取った封筒には赤い縁取りがしてあり、宛名の上には「重要」と書かれたスタンプが押してある…

アッチアイーオ「ねぇ、それって…」

提督「ええ、やっと来たわね……秋季作戦の命令書よ」

デルフィーノ「どんな作戦なんでしょう……緊張します…」
570 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/09/07(土) 10:35:15.88 ID:eDD2hd0I0
提督「まぁ大丈夫でしょう…夏の作戦が大変だった分、今度の作戦はちょっとした哨戒や護衛任務に……」微笑を浮かべつつペーパーナイフで封筒を開けると、中身を読み始めた提督…が、次第に眉間にしわを寄せ、唇をきゅっと引き結んだ……

提督「……まったく、信じられないわ」温厚な提督には珍しく、吐き捨てるような口調で命令書を机の上に放り出すと腕を組んだ……

デルフィーノ「どうしたんですか、提督?」

提督「読んでみれば分かるわ…管区司令部ときたら、一体どういうつもりなの?」

デルフィーノ「?」

アッチアイーオ「じゃあ読むわね…えーと「発・イオニア海管区司令部…宛・タラント第六司令部(鎮守府)……秋季作戦実施について…」ですって」

提督「問題は中身よ…続きを読めば分かるわ」

アッチアイーオ「…えーと「タラント第六司令部には『リビア方面海上輸送作戦』の実施を命じる」…って、また輸送作戦?」

提督「ええ……そもそもうちは「リビア輸送作戦」を夏にやったし、あんなのはそう何度もやるものじゃないわ」

アッチアイーオ「じゃあなんでここに回ってきたのかしら?」

提督「きっとどこかの鎮守府が失敗したせいでしょうね…そうでなければ今さらになって命令が来るはずもないし……あー、もう」

デルフィーノ「でも「海上輸送作戦」って限定しているのはどうしてでしょう?」

提督「……それも書いてあるわ…管区司令部の参謀が免罪符のつもりで書き添えたのね」

デルフィーノ「じゃあ読んでみますね…「また、大型輸送潜を用いた輸送作戦は当該海域でのいちじるしい対潜哨戒強化が認められるため極めて困難であると予想される…したがって、水上艦艇による高速輸送が望ましい」だそうです」

提督「…要は「どこかの鎮守府が中途半端に潜水艦で輸送作戦をやって失敗したから警戒が強くなった、したがって輸送潜を使った水中輸送作戦は出来ない…よって軽巡や駆逐艦にドラム缶を載せてリビアまで突っ走れ」ってこと……戦中にそれをやったフネがどうなったか聞いたことがないのかしら?」

デルフィーノ「大変なことになっちゃいましたね……」

提督「まったくよ…このことはみんなを集めて伝えるから、それまでは言わないでおいてね?」

二人「「了解」」

…夕食前…

フレッチア「……提督が集合をかけるなんて珍しいわね、お説教かしら?」

マエストラーレ「普段の生活態度やゴミの出し方が悪い…とか?」

提督「みんな、しばらく静かにしてもらえる? …ちょっと大事な話があるの」

提督「はい、ありがとう…えー、実は先ほど「秋季作戦」の命令がうちに届きました……」

チェザーレ「おお…」

アブルッツィ「なるほど…その話だったわけね」

レモ「…でも夏があんな大変だったんだから、今回は楽な作戦でしょ」

提督「…そして、その内容ですが……」

バルトロメオ・コレオーニ「…うん」

提督「……リビア輸送作戦です」

一同「「えぇ!?」」途端に動揺のざわめきが起こり、片手を上げて静かにさせる提督……

提督「…さらにもう一つ……今回はこれから説明する事情のせいで輸送潜での作戦が不可能です。したがって水上艦艇での高速輸送ということになります」

アルベルト・ディ・ジュッサーノ「…」

アルベリコ・ダ・バルビアーノ「……嘘でしょ?」軽巡ジュッサーノとバルビアーノを始め「リビア輸送作戦」と聞くと、かつての事を思い出す艦娘も多い…

ロモロ「……ふぅ」一方の潜水艦勢は安堵のため息をついた…

提督「幸い、うちはみんながちゃんと訓練に励んでいるから練度は十分…あとは航行ルートや編成を詰めるだけでいいから、私が頭をひねればいいわ……もし何かいい案や思いついた事があったら、どんなに小さいことでも構わないから教えてね?」

一同「「了解」」

提督「はい、それじゃあ解散…さ、夕食にしましょう」

………

…
571 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/09/12(木) 16:49:02.35 ID:tXDhR8q50
…この数日というもの台風の後始末や何かで忙しく、なかなか投下できず済みませんでした…


…それにしても千葉県の方はまだ停電や断水が続いているようですが、大丈夫でしょうか……部屋も冷やせず水も飲めないという中では難しいことでしょうが、とにかく熱中症にならないように気をつけて欲しいものです…また、送電やインフラが復旧してもしばらくは後片付けやなにかでくたびれることも多いでしょうから、そんな時に休憩がてらこのssを読んでもらい、少しでも楽しんでいただければ嬉しく思います


572 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/12(木) 17:19:12.48 ID:qE0xIS9/0
キター
573 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/14(土) 02:09:48.01 ID:UwmlGNwV0
………

…夕食時…

ジュッサーノ「…」

バルビアーノ「…」

ボレア「ねぇエスペロ、サラダを取ってあげましょうか…」

エスペロ「…はぁ」

ボレア「…」

グラナティエーレ「…」

アルティリエーレ「…」

アスカーリ「そげなへこたれた顔しててもしがだねぇって…ほれ、うんと食って元気さだすべ」

カラビニエーレ「アスカーリの言う通りよ…ほら、出された料理はきっちり食べなさい」


…いつもわりと切り替えの上手な艦娘の面々…とはいえ、かつてリビア向け船団護衛や補給任務に駆り出された艦娘たち(特に軽巡や駆逐艦勢)はどうしても元気がない…


チェザーレ「…やはり皆も作戦の事が気にかかるようだな」相変わらず(鎮守府の食事が美味しいこともあり)文句ひとつ言わず、出された分の料理はきっちり食べるチェザーレ…

提督「ええ、特にリビア向け輸送任務となると…ね」

ライモン「そうですね……しかしこればかりはどうしようもありませんし…」

ビスマルク「…はぐっ、むしゃ…んぐ……今日はいつもと違って妙に静まり返っているな…あぐっ……お代わりをよそうか?」

ドリア「いえ…お気遣いありがとうございます」

ビスマルク「ほう、食事が進まないとは……ドリアにしては珍しいな」

ドリア「えぇ、まあ……」普段は美食家で鳴らしているドリアも色々考え込んでいるようで、あまりフォークが進まない…

ヴァイス提督「…貴様がブタみたいにがっついているだけだ、あの間抜けめ……とはいえ今夜はあまり活気がありませんね、カンピオーニ提督」

提督「ええ。ですがそのことは食後にしましょう…」

ヴァイス提督「ヤヴォール」

グレイ提督「…」

エリザベス「どうやら皆さま、料理に夢中で声も出ないようでいらっしゃいます」…何も言わないがよく分かっているらしいグレイ提督と、艦齢を重ねているだけあって事情を察し、普段ほど皮肉やブラックユーモアに棘のないエリザベス……

アッチアイーオ「…ねぇ、提督」

提督「なぁに?」

アッチアイーオ「……こういう時はどうすればいいの?」

提督「そうねぇ……とりあえず気分転換になるような面白い話をするとか、気分を落ち着かせるような環境を整えるとか…かしらね」

デルフィーノ「そういえば食卓の蝋燭もそうなんですよね、提督?」

提督「ええ、揺らめく蝋燭には気分を和ませる効果があるらしいから…」

デュイリオ「ふふ、あとは提督がベッドで「気分転換」でもしてあげればよろしいかと♪」

提督「…それであの娘たちの気がまぎれるのなら構わないわ」

デュイリオ「まぁ、でしたら私もぜひお邪魔させていただいて…ふふっ♪」

提督「デュイリオは大丈夫そうだから、また今度ね?」

デュイリオ「あら、つれないお返事ですこと」わざとらしく頬をふくらませてみせる…

提督「ふふ…っ♪」

デュイリオ「ああ、やっと提督に笑顔が戻ってきてくれました…まるで雲間からのぞく太陽のようですね」

提督「……グラツィエ、デュイリオ」

デュイリオ「ノン・ファ・ニエンテ(お気になさらず)…わたくしのようなおばあさんになると、こうした事が上手になるものなのですよ♪」

提督「そうだとしても嬉しいわ……それにデュイリオはおばあさんじゃないわ、とっても綺麗だし」

デュイリオ「あらあら…♪」
574 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/17(火) 02:39:34.96 ID:s+ttCOJi0
…食後・バーカウンター…

グレイ提督「…なるほど、なかなか大変な任務を与えられましたわね」

提督「ええ……まったく、管区司令部ときたら…」


…いつもは甘く飲み口がいいか、さもなければすっきりと爽やかなカクテルを選ぶ提督が、珍しくドライなマティーニを傾けながらグレイ提督たちを相手にボヤいている……提督たちのそばではジュッサーノ級軽巡の「アルベルト・ディ・ジュッサーノ」と「アルベリコ・ダ・バルビアーノ」(※二隻でドラム缶運びのリビア輸送作戦を遂行中にボン岬沖で英駆逐艦の奇襲を受け、姉妹揃って41年12月3日に戦没)それにカドルナ級軽巡の「アルマンド・ディアス」(※41年2月25日、リビア船団の護衛中に英潜の雷撃をうけ戦没)が座り、複雑な表情でカクテルをすすっている…


ヴァイス提督「確かに難しい任務ですね……しかし裏返してみれば、これだけリスクの高い作戦でもカンピオーニ提督なら遂行できる…と、司令部から信任されていると考えることも出来るのではありませんか?」

提督「…シャルロッテは嬉しいことを言ってくれますね……ですが、そうではないと思います」肩をすくめてみせた…

ヴァイス提督「そうですか…」

提督「ええ……でも、ありがとう♪」

ヴァイス提督「…いえ、そんな///」

グレイ提督「カンピオーニ提督……わたくしに出来る範囲のことでよろしければ、お手伝いいたしますわね」

提督「メアリ…」

グレイ提督「ふふ…そう感謝せずともよろしいですわ」

ヴァイス提督「ヤー、何しろこれだけお世話になっているのですから…もし必要な事があれば、何なりとおっしゃって下さい」

提督「二人とも、ありがとうございます…///」少し酔いが回っているせいか目をうるませて、やたらと感動的になっている提督……

グレイ提督「ふふ、それ以上はおっしゃらないで…♪」

ヴァイス提督「そうです……それと明日以降は忙しくなるでしょうから、今夜はゆっくり休まれた方がよろしいかと」

提督「それもそうですね…では、申し訳ありませんが先に休ませてもらいます」

グレイ提督「…グッドナイト(お休みなさい)」

………

…

…提督寝室…

提督「うーん……」


…寝る前にお風呂に入り、湯上りに冷たい水をあおったおかげでだいぶ酔いがさめた提督…しかし今度は作戦が気がかりになってしまい、なかなか寝付けないでいる……いつもは心地よく眠りにいざなってくれる枕や肌触りのいいタオルケット、ふんわりした布団も今は妙に重苦しく、ごろごろと寝返りを打っては、やたら浮かんでくるまとまりのない考えに頭を悩ませている…


提督「……むぅ…」

提督「…うぅ…ん……」と、軽いノックの音が響いてきた…が、ライモンやカヴール、ドリアといった、よく夜を共に過ごす艦娘たちとはノックの仕方が違う……

提督「……どうぞ?」

フィザリア(中型潜アルゴナウタ級「カツオノエボシ」)「提督…お邪魔してもいいかしら?」

提督「あら、フィザリア……ええ、ちょうど寝つけなかったから…」

フィザリア「それなら、よかったわ……」

…艦名の「フィザリア」(カツオノエボシ)をほうふつとさせる、どこか海面をたゆたうようなゆったりしたしゃべり方と腰まで届くスミレ色の長い髪…お気に入りらしいひらひらとした薄青色のベビードールはとても薄いシースルーの生地で出来ていて、身体がほとんど透けて見える…

提督「…それで、どうしたの?」

フィザリア「その、私も…寝付けなくて……」

提督「そう…じゃあ一緒に寝ましょうか?」

フィザリア「…いいかしら?」

提督「ええ、どうぞ♪」

フィザリア「ありがとう、提督…♪」するりと提督の横にもぐり込んで、ふわりと背中に手を回した…

提督「いいのよ……それじゃあ、眠くなるまでおしゃべりでもしま…」そう言ってナイトスタンドの灯りを切ろうとする提督……

フィザリア「……ん、ちゅぅ…♪」

提督「んっ、んむぅ…っ!?」いきなり唇を重ねられ、吸い付くようなキスをされる…
575 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/19(木) 01:30:08.46 ID:fAUgggXz0
フィザリア「…ちゅぅぅぅ…っ、ちゅぷっ……♪」

提督「ん、んんぅぅぅ…っ///」

フィザリア「……そうやって油断しているからですよ…提督♪」ちゅぅっ、ちゅむ…っ♪

提督「あ、あぁ…ん……んっ、んぅぅ…♪」

フィザリア「…ちゅぅ、ちゅる……っ♪」

提督「あっ、ん……はぁぁ…んっ♪」

フィザリア「ちゅるっ、ちゅむっ……ちゅぽ…っ♪」

提督「んぅっ、むぅぅっ、んくぅ……ぷはぁ♪」…提督の息が続かなくなった頃になってようやく長い口づけが終わり、それまで口中を舐め回していたフィザリアの舌がぬるりと引き抜かれた……絡み合っていた舌先からはとろっと銀色の糸が垂れ、二人の間をかけ橋のようにつないだ…

フィザリア「ふふっ……提督…♪」

提督「あんっ♪」

フィザリア「…提督はいつも優しくて、皆を大事にしてくれて……でも…あんまりうかつに優しくすると…こうして、捕食されてしまうわ……よ♪」

提督「あっ、あっ、あぁ゛ぁ゛っ♪」


…固めのゼリーのようにぷるっとした肌のフィザリアが提督に絡みつく……提督の右ふとももを両脚ではさみこんで身体をすりつけ、小ぶりながらつんと張りのある乳房を提督の胸に押し付ける…そしてカツオノエボシの触手をほうふつとさせるような細くて長い指が提督の首に巻きつけられ「きゅぅ…っ」と喉首を締め上げる…


提督「あ…あっ、あっ、あぁ゛っ……んぐっ、ん゛ぅ゛ぅぅっ♪」

フィザリア「……ふふ、気持ちいい?」ぬちゅっ、ぐちゅ…っ♪

提督「あっ、あぁ゛ん゛っ……いい、とってもいぃ゛…っ♪」空いている方の手が提督の秘所にゆっくり入ってきて、細い指がねっとりと膣内をかき回す……せいぜい中学生にしか見えないような中型潜のフィザリアにいいようにもてあそばれて、焦点の合わない瞳で天井を見上げつつ、半開きの口からだらしなく涎を垂らしている…

フィザリア「……くすくすっ…提督のここ…もうすっかりとろとろ…♪」

提督「だって……フィザリアの指、すごい気持ちいいから…あぁっ♪」まるで本当にカツオノエボシの毒が回っているかのように、指でかき回されたところがビリビリと痺れている…

フィザリア「ふふ…提督ってば膣内をかき回すたびに、びくん…って跳ねて……新鮮なお魚みたいで…美味しそう♪」

提督「はひっ…はぁ、はぁ、はぁっ…それじゃあ、痛まないうちに……どうぞ、召し上が…れ♪」提督はすっかり甘くとろけきった顔で、誘うように両腕を広げた…

フィザリア「…ふふ、提督ってば……どうなっても知らないから…♪」じゅぷっ、ぐちゅぐちゅ……にちゅっ♪

提督「…い゛っ…あっ、あっ、あっ…あ゛ぁ゛ぁぁ…っ♪」とろっ…とぽっ、ぷしゃぁぁ…っ♪

フィザリア「提督……どう、気持ちいいでしょう…?」

提督「ええ…とっれも…ぉ…気持ひい…ぃ……♪」

フィザリア「ふふ、可愛い……ちゅうっ♪」

提督「んっ…ね、もっと……キス…しましょう?」

フィザリア「…んちゅっ、ちゅぅ……♪」

提督「んちゅるっ、ちゅむ…っ…♪」

フィザリア「んむ……ちゅぅぅっ、ちゅむ…れろっ…♪」

提督「んんぅ、ちゅっ…ちゅるっ、ぬるっ……ん、ふぅ…ん♪」

フィザリア「ちゅぅ、ちゅぷ…っ♪」

提督「ふあぁぁ、んぅ……んちゅっ、ちゅぅっ♪」

………

…
576 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/21(土) 02:38:42.79 ID:rLdPud870
フィザリア「提督、提督ぅ…っ♪」ぐちゅっ、じゅぷっ…♪

提督「フィザリア…あぁ、んぅぅっ♪」じゅぶ、にちゅっ……ぐちゅ…っ♪

フィザリア「……提督に…跡をつけてあげる…私の、愛の…しるし……♪」んちゅぅ…っ♪

提督「んっ、んんぅ……っ♪」

フィザリア「…提督の二の腕……お肉が付いていて柔らかいわ…まるでおっぱいみたい……ちゅぅっ♪」

提督「もう、言わないで…これでも気にしているんだか…ら……あぁ、んぅっ///」

フィザリア「……ふふ、きっと明日になったらくっきり残るわ…ね?」

提督「そうね…せっかくフィザリアがつけてくれた「愛のしるし」が、砂浜に描いた絵みたいに消えてしまうのは残念だけれど…♪」

フィザリア「心配しないで……またいつでもつけ直してあげる♪」

提督「まぁ、嬉しい…それじゃあお礼に私……も♪」…ちゅぅぅっ♪

フィザリア「あっ、あぁっ……だからって…そ、そんなところに跡をつけちゃダメ…っ……あっ、ふあぁぁ…んっ///」

提督「ふふ……フィザリアに負けないくらい、私も「愛のしるし」をつけてあげるわ…ね♪」胸元や首筋…そして愛液でねっとりと濡れたふとももの内側といった場所に、跡が残るようなキスをしていく……

フィザリア「…嬉しいけど、そんなところには……ふわぁぁ…っ///」

提督「ん、ちゅぅ……ちゅむ…♪」

フィザリア「あむっ、んむっ……ちゅるっ、れろっ…♪」

提督「んぅぅ、ちゅぅぅ……ん、ふぅ……んっ♪」

フィザリア「んっ、んっ、んぅっ……はぁ、はぁっ…んぅっ///」

提督「ん、ふ…ちゅむ、ちゅる……っ♪」

…数時間後…

フィザリア「はぁ、はぁ、はぁ……提督…まだ……続けるの…ぉっ?」

提督「あら、誘ったのはフィザリアでしょう? …あむぅ、ちゅるぅ……♪」

フィザリア「あっ、あっ…あぁ゛ぁ…っ♪」

提督「ふふふっ、こんなに蜜を垂らしちゃって……ん、ちゅるっ♪」

フィザリア「んぅっ、んん゛ぅっ…///」

提督「れろっ…ちゅるっ……♪」

フィザリア「あっ、あぁぁ……ん、くぅっ…///」

提督「ちゅぅ…ん♪」

フィザリア「はひぃ、んはぁ……ん、くぅ…っ///」

提督「……フィザリア♪」正対したままぎゅっと抱きしめ、とろとろになった秘所に指を差し入れた……

フィザリア「あ、あっ……あぁぁっ♪」

提督「ふふっ……フィザリアがそうして甘い声を出してくれると嬉しくなるわ♪」ぐちゅぐちゅ、にちゅっ…♪

フィザリア「はー…はー…はーっ……提督…っ、もっと……ぉ♪」

提督「…ええ♪」ぬちゅ、ぬるっ……ぐちゅり♪

フィザリア「ふああ゛ぁ゛ぁっ、あっあ゛ぁ゛ぁ…っ!」ぎゅっとしがみついたまま、提督の背中に爪を立ててかきむしるフィザリア…

提督「あっ、あぁぁん…っ♪」

………

…

フィザリア「…すぅぅ……すぅ……」

提督「ふぅ…ふぅ……うふふっ♪」

…ほとんど失神するような具合で眠りについたフィザリアの頭を愛蜜でべとつく手で撫でながら、肩で息をしている提督…ぐったりとはしているが甘い笑みを浮かべて、くっきりと口づけの跡をつけられた身体のあちこちを眺めている…

提督「ふふっ、明日ライモンやカヴールにこれを見られたら、どんなお仕置きをされちゃうのかしら……んふふっ♪」

フィザリア「すぅ…すぅ……」

提督「……それに、しばらくなりとも作戦の事を忘れられたわ…ありがとう、フィザリア…♪」ちゅっ…♪
577 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/09/23(月) 01:31:55.44 ID:upIrgpLO0
………

…翌朝・執務室…

カヴール「おはようございます、提督…よくお休みになれました?」

提督「おはよう、カヴール……秘書艦じゃないのに、わざわざ起こしに来てくれたの?」

カヴール「いえ、まぁ…そこは色々ありまして♪」

提督「?」

カヴール「まぁまぁ、細かい事はよろしいですから……コーヒーを淹れておきますので、その間にシャワーでも浴びてきてはいかがです?」

提督「それもそうね……あ、痛っ…」昨夜の情事の時にフィザリアに引っかかれた部分がヒリヒリする……

カヴール「……どうなさいました?」

提督「いえ、その…///」

カヴール「見せてくださいな…あら、背中にみみずばれが出来ていますね……まるでクラゲにでもまとわりつかれたようですよ?」

提督「…クラゲ、ね……」

カヴール「……いったい誰に引っかかれたんですか、提督?」にこにこと微笑を浮かべているカヴール…

提督「ねぇ、カヴール…あなた、分かってて言っているでしょう?」

カヴール「うふふっ……ばれちゃいましたね♪」

提督「…もう、いったいどういうつもり?」

カヴール「いえ…昨日の提督は秋季作戦の事で随分と頭を抱えておられるようでしたし、その調子ではゆっくりお休みになれないだろうと…ですが、艦娘の誰かと一晩たっぷりと愛し合えば、きっと寝つきが良くなるかと思いまして……また、ちょうどフィザリアも身体の火照りを抑えきれないでいたようでしたので♪」

提督「……フィザリアを焚きつけたの?」

カヴール「まぁ、人聞きが悪いですね…わたくしはただ「今夜はアッチアイーオが哨戒任務で、デルフィーノもお部屋に戻ってしまいましたね…」といっただけですよ♪」

提督「あのねぇ、私は「小ナポレオン」じゃないのよ…?」


(※「ナポレオン三世」あるいはルイ・ナポレオン…カヴールは親仏派の宰相ではあったが、イタリア統一の障害になりうるフランスの外交方針の情報を入手するべく貴婦人「カスティリオーネ伯爵夫人」であり、同時にクルティザン(超高級娼婦)でもあったヴィルジニア・オルドイーニを送り込み、ナポレオン三世はそうとは知らず自分の考えなどをしゃべっていた……ちなみにオルドイーニはナポレオン三世の没後、混乱に乗じてパリ占領を目論んだビスマルクを「説得」してあきらめさせたと言われ、イタリア諜報史上一番の大金星を挙げた人物だとされている)


カヴール「ふふ、分かっております♪」

提督「むぅ…」

カヴール「それで、昨夜は悩み事を忘れてお休みになることができましたか?」

提督「……おかげさまで///」

カヴール「うふふっ、それはよかったです…♪」

提督「ふぅ、カヴールにはかなわないわ…シャワーを浴びてきます」

カヴール「ええ、ごゆっくり♪」

提督「はいはい……まったくもう♪」

カヴール「…うふふっ♪」

578 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/25(水) 02:59:38.86 ID:AunuPXcJ0
…朝食後・作戦室…

提督「…さてと、それじゃあ取りかかるとしましょう……みんな、色々と手伝ってちょうだいね?」

デルフィーノ「はい、提督っ」

アッチアイーオ「当然じゃない…他でもない提督のためだも…の…///」

カヴール「私も手伝いますから大丈夫ですよ」

デュイリオ「海戦の事でしたらわたくしにお任せください…それと、これが終わったら提督にはあまーいご褒美を差し上げますから……うふふっ♪」肩に止まらせたカラスを指先で軽く撫でながら、甘い笑みを浮かべるデュイリオ…

ザラ「何でも言って下さいね、提督」

ポーラ「遠慮はいりませんからねぇ〜?」

ライモン「わたしにできる事があったらなんなりとおっしゃって下さい」

ガリバルディ「ま、私もいるんだから…後ろに「千人隊」が控えている気持ちでいてちょうだい♪」

マエストラーレ「私たちも駆逐艦の代表として頑張らせてもらうわ…そうよね?」

ジョスエ・カルドゥッチ(駆逐艦オリアーニ級)「もちろん。…それにしてもこのそうそうたる顔ぶれ……私の敬愛する偉人たちがこんなにいて、興奮が収まりそうにないです///」

レオナルド・ダ・ヴィンチ(大型潜マルコーニ級)「確かに…ぞくぞくしてくるわ♪」

アミラーリオ・ディ・サイント・ボン(大型潜カーニ級)「同感ですな。この面子となると、本官もいささか気おくれしてしまいますよ」

ガッビアーノ(ガッビアーノ級コルヴェット「カモメ」)「…そうかもね……チコーニャ、何か食べる物もってない?」

チコーニャ(ガッビアーノ級「コウノトリ」)「もう、お姉ちゃんってば……これから作業するんですよ? …ビスコッティでいいですか?」

ガッビアーノ「ん…あむ……」

提督「ふふ…ガッビアーノは相変わらずね♪」普段通り食い意地が張っているガッビアーノを見て思わず笑い出し、あれこれと思い悩んでいた気分が少し晴れた…

提督「…えー、では気を取り直して……これから作戦計画の立案を行います。どんな細かい事でも気が付いたら遠慮なく言ってね?」

一同「「了解」」

………

…

提督「…んー……まずはデータベースで調べてみないと……えーと、年度を選んで…「イオニア海管区」の「輸送作戦」…海域は「リビア方面」…と……」


…とりあえずイタリア海軍のデータベースで、命令書の「別紙」に添付されていた別の鎮守府の(失敗した)作戦を詳しく調べることにした提督……添付資料には在タラントのどこの鎮守府が実施して成否はどうだったか、そしてどんな艦が参加したのか……と、大まかな経緯だけしか書いていないが、データベースにはこれまで実施された各鎮守府の作戦の詳細と海図、そして参加艦艇や航空機の一覧がぎっしり記載されていて、年度や海域、管区、おおよその作戦目標などを入力するだけで検索できるようになっている…


提督「えーと…あぁ、あったわ……って、えぇ?」

ライモン「どうしました?」

提督「いえ…こんな行き当たりばったりの作戦で上手く行くようだったら、世の中の提督たちは頭を痛くしないで済むでしょうよ……」

ライモン「……あの、わたしが見ても大丈夫ですか?」

提督「もちろん。貴女たち「艦娘」はいわば当事者だもの」

ライモン「では、横から失礼しますね……あぁ、なるほど…」

デュイリオ「…まぁ、あきれてしまいますね」

提督「ね?」

デュイリオ「ええ…提督の作戦が上手くいったのは、主力艦隊を陽動で出撃させて水上艦艇を引きつけたり、綿密な航空支援の計画を立てたからですのに……援護も何もなしにただ輸送潜を送り込むのでは、哨戒中のコルヴェットやフリゲートに捕捉されてしまうに決まっています」

提督「実際その通りになっているわ……ほら「…護衛駆逐艦およびコルヴェット数隻からなる対潜グループより爆雷攻撃を六時間にわたって受け、ディーゼル主機に損傷…作戦を中止し、電動機にて帰投す」ってなっているわね」

カヴール「…提督が作戦を成功させたので、簡単な任務だとあなどったのでしょうね」

提督「うーん…むしろ先任として「新参者」の私より少ない消費で作戦を成功させようとしたんじゃないかしら……」

アッチアイーオ「どっちみち、付き合わされる方としてはいい迷惑だわ」

提督「まったくね……よその鎮守府だけれど、出撃した娘が撃沈されなくてよかったわ…」

ザラ「私たちはそうならないように、しっかり作戦を練らないといけませんね?」

提督「ええ。今日は一日中ここで缶詰めになるくらいの気持ちで…ね♪」

ザラ「はい」
579 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/26(木) 02:40:45.95 ID:+a4vyBsG0
…午前中…

提督「…デルフィーノ、資料棚から『リビア・ボン岬方面・その2』って書いてあるファイルを取って来てもらえる?」

デルフィーノ「了解です」


…ローマにいた時から暇な時間を見つけると、データベースにアクセスしては各鎮守府の様々な作戦計画を眺めていた提督……鎮守府に着任してからは役に立ちそうな過去の作戦や気になる情報を見つけては印刷して、資料棚のファイルに収めていた……それを次々と持ち出しては、参考になりそうな航路や護衛計画を探した…


ザラ「提督、海図を持ってきました」

提督「ああ、ありがとう……ライモン、気象課から来週と再来週の気象通報が届いていたわよね。持ってきてもらえる?」

ライモン「ここにありますよ」

提督「さすがライモン、気が利くわね……それじゃあ後は透明シートを…カルドゥッチ、そっちのすみっこに重石を載せてくれる?」

カルドゥッチ「了解」

提督「あ、もうちょっとそっち側を引っ張って……そう、それでいいわ」…テーブルいっぱいに広げられたイオニア海の海図に書き込み用の透明シートをかぶせ、赤や青の油性ペンを取り出した……

提督「うーん……まずは輸送する物資の重さと体積を考えて輸送する艦を決めないと……」

ライモン「そうですね」

提督「と言っても、これだけの物資を高速で運ぶとなると…軽巡には少し厳しいわね」

ガリバルディ「そうね。あの時のジュッサーノたちみたいに、艦橋にまでドラム缶やらなんやらを載せて…っていうのは願い下げにしたいわ」

提督「…となると、やっぱり……」

………

…

ディアナ「…お呼びでしょうか、提督?」

提督「ええ、実はね……今度の作戦、ディアナに物資の輸送をお願いしたいと思っているの」

ディアナ「はい。わたくしも内心そうではないかと思っておりました」

提督「…普段は厨房で料理を任せているばかりなのに、急に作戦に参加してほしいなんて言われて戸惑うかもしれないけれど……え?」

ディアナ「ふふ、ですから存じておりますよ…当時から「高速輸送任務」と言えばわたくしがよく担当しておりましたから」

提督「あー、まぁ…それはそうだけれど、今まで練度維持の基礎訓練以外で出撃する機会はなかったし……大丈夫?」

ディアナ「はい」

提督「…もし難しいと思ったら、いつでもそう言ってくれてかまわないわよ?」

ディアナ「お気づかい嬉しく思います……ですが、わたくしとて海軍に籍を置く「艦娘」の一人ですので」

提督「そう…では、お願いするわ」

ディアナ「よしなに…♪」

提督「…ありがとう、助かるわ」

ディアナ「お気になさらず……ですが、困りましたね…」

提督「…何か問題があるの?」

ディアナ「ええ、少々気にかかる事が…」

カヴール「それは穏やかではありませんね……どこか具合でも悪いのですか?」

ディアナ「そうではありませんが…わたくしが出撃している間、ここの食事は誰がまかなえばよろしいのでしょう?」

ガリバルディ「ぷっ……くくくっ♪」

マエストラーレ「…提督が頭を抱えるような厳しい作戦を前にして、それが気になるの?」

ディアナ「ええ……日々の活力として、三度の食事は大切ですし…」

アッチアイーオ「大丈夫よ、うちにはエリトレアだっているじゃない」

ディアナ「それもそうですが、彼女一人では荷が重いでしょうから……作り置きでもしておきましょうか」

提督「ふふっ、それに関しては任せるわ…♪」

デルフィーノ「ふぅ…作戦に関わることじゃなくて良かったですよぅ……」
580 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/09/30(月) 01:49:14.97 ID:mX6Y8wpl0
…昼時…

提督「…ふぅぅ……」

グレイ提督「…お疲れのようですわね、カンピオーニ提督?」

提督「ええ、まぁ…こんなに頭を使ったのは久しぶりですから……」

グレイ提督「分かりますわ。それと……もし、何らかの助言が必要であったり、気にかかるような事がおありでしたら……わたくしでよろしければお答えいたしますけれど…?」

提督「ありがとうございます、メアリ」

グレイ提督「いいえ…こういう時は「お互い様」でしょう?」

ヴァイス提督「私も同様です、カンピオーニ提督……もっとも、たかだか中佐の私がカンピオーニ提督に「教える」などということはあり得ませんが…」

提督「まぁまぁ、そう謙遜なさらずに…」

ビスマルク「その通り……司令はモルトケやグーデリアンとまでは言わんが、優れた叡智と能力の持ち主なのだからな」

ヴァイス提督「よせ、私ごときでは足元にも及ばない名将たちだぞ…まったく、何てことを言うのだ///」

ビスマルク「なに、そう恥ずかしがることはあるまい…確かに司令にロンメルのような縦横無尽の機略はあまりない……が、しかしだ…」

ヴァイス提督「やめないか!」

ビスマルク「…冷静にして手堅く、与えられた任務は確実にこなす……実に大したものだ」

ヴァイス提督「この…っ///」

ティルピッツ「…姉上…っ!」

ビスマルク「何だ、別に嘘を言っている訳ではあるまい?」

グレイ提督「まぁまぁ…信頼が厚いようで微笑ましいですわ♪」

ヴァイス提督「///」

エリザベス「…それにしても、モルトケにグーデリアン、ロンメル……あら、どれも陸軍の方ばかりでいらっしゃいますね?」

ビスマルク「ぐっ……まぁわが国には陸軍だけでも名将がきら星のごとくいるのだ…あのモントゴメリーを「名将」にカウントするような、どこかの島国とは違ってな」

エリザベス「…」

提督「あー…とにかく、午後になったら作戦室におりますから……よかったらおいで下さい」

グレイ提督「お伺いいたしますわ」

ヴァイス提督「ヤー…私もお邪魔させていただきます……」

エリザベス「ふふ「名将」がいらっしゃるようですから安心ですわね…」

ビスマルク「…っ」

グレイ提督「エリザベス」

エリザベス「ふふ、軽い冗談ですわ♪」

………

…
581 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/02(水) 01:27:44.45 ID:mwjTT0PS0
…午後・作戦室…

提督「…うーん……」

デュイリオ「どうかなさいましたか?」

提督「いえ…まずはしっかりした護送計画を立てないといけないから、ルートを決めないといけないのだけれど……沿岸に沿って航行して、メッシーナ海峡の沖で南南西に転針…後はシチリア島、マルタ島を横に見ながらリビアに接近するのが一番かしら……15ノットだと…時間で……18ノットだと……あー、燃料が厳しくなるわね…」ディバイダーと定規を手に眉をひそめ、ぶつぶつとつぶやきながら海図にかぶせた透明シートへ線を描き入れる…

ライモン「…航路としてはそれが一番かと思います」

提督「そうね…これなら航路の大半が制空権を持っている範囲になるし、そうなれば上空援護ももらいやすいから……制空権内なら低速のカント水偵でも問題なく飛べるでしょうし…もっとも、マルタ島沖からトリポリまでは航空優勢が確立されていないから、高速で航行してもらう事になるけれど…」

ガリバルディ「ま、こちらとしては誤爆さえなければ十分よ」

提督「そうね、そこは十分注意するようにしましょう…それから護衛艦艇だけれど、直接援護と間接援護の部隊をつける必要があるわね」

ライモン「はい」

提督「……となると、直衛の艦艇は駆逐隊が四隻くらい…間接援護は……」

ガリバルディ「とりあえず私がつくわ…どうかしら?」

提督「そうねぇ…となると、ガリバルディを旗艦に軽巡が二、三隻と駆逐艦が一隊……」

マエストラーレ「船団そのものはそれでいいんじゃないかしら?」

提督「うん、そうね…後は天気と潮の具合だけれど……うーん、なかなか都合のいい日がないわね……」カレンダーに天気予報、月齢図、潮汐表を並べて考え込んでいる…

ライモン「あー、言われてみればそうですね……」

提督「ええ……この前失敗した鎮守府ときたら大潮の夜…しかも干潮時に潜水艦の娘をリビア沿岸に接近させているんだもの……そんなことをしたら行動余地海面が狭くなるに決まっているでしょうに…」

ライモン「満ち潮に合わせて入港させたかったんでしょうか?」

提督「そうでしょうね、そうすれば主機の出力にプラスして一ノットは稼げるから…それにしたって、深海棲艦がうろうろしている沿岸で潮待ちさせるなんてどうかしているわ」大きく両手を上に向けて、あきれたように肩をすくめた…

………

…

…数十分後…

提督「…さてと、次は護衛の艦に誰を選ぶかだけれど……カルドゥッチ、鎮守府の装備リストを持ってきて?」

カルドゥッチ「了解」

提督「うーん…やっぱり駆逐艦は同クラスで揃えたいところよね」

ガリバルディ「そうね、その方が何かと都合がいいし」

提督「……そうなるとやっぱりソルダティ級…でもあの娘たちには夏の作戦で頑張ってもらったから、あんまり毎回っていうのも……ここはオリアーニ級かマエストラーレ級かしらね…」

マエストラーレ「だったら直接護衛は任せて、提督……オリアーニたちは間接護衛の隊に入れてあげて?」

提督「そう言ってもらって助かるわ…そうなると後部の魚雷発射管と測距儀は降ろして、その分37ミリ機銃を増備……と」

カルドゥッチ「そうでしょうね」

提督「ええ…幸いなことに、うちには37ミリ機銃のストックが結構あるから四隻分くらいは捻出できるし……」

カヴール「だいぶ計画が固まってきましたね…♪」

提督「ええ、おかげさまで…あとは航路前方の哨戒を兼ねて中型潜を数隻展開させて、それから通信の中継役に大型潜を二、三隻……うちの戦闘機隊はグロッタリーエからトラーパニ(シチリア島)に進出させておいて…水偵はここから直接発進させるのと、ブリンディシに置いている機体でまかなって……シチリアで一旦降ろして再補給させればマルタ沖までは十分援護できるし…」

ガリバルディ「ま、その辺りはアヴィエーレが詳しそうよね」

………

…
582 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/06(日) 03:09:57.14 ID:7ge6ZCtf0
…しばらくして…

提督「…ふぅ…ようやく形になったわね……」軽く一つため息をついて、肩を回した…

カヴール「お疲れ様です」

グレイ提督「…その様子ですと、作戦計画が決まったようですわね?」まるで銃弾のようにイタリア語が飛び交っている中、海図を眺めながら優雅に立っていたグレイ提督と、読み取れる限りの記号や符号を読み取って、少しでも護衛計画の詳細を理解しようと悪戦苦闘していたヴァイス提督…

提督「ええ…とはいえ私も海上護衛任務は初めてですから、その道の玄人(プロ)に意見を仰ぎたいところなのですが……グレイ提督」

グレイ提督「なんでしょう?」

提督「…護送計画を立ててみたので、見てもらえますか?」

グレイ提督「ええ、もちろんですわ…玄人などというほどではありませんが、これでも船団護衛の経験は多少ありますから」

ヴァイス提督「あの…私も見せてもらってよろしいですか? …なにせ私は海上護衛任務の経験がないものですから、よい勉強になるかと」

提督「ええ、いいですよ……それでは護送計画ですが、物資の輸送を担当する「ディアナ」には直接護衛と間接護衛の部隊をつけます…直接護衛の駆逐艦はディアナを中心に「ひし形」を構成し、前方と左右の艦はそれぞれの警戒にあたり、後ろの艦は遊弋(ゆうよく)しながら、必要次第で対潜攻撃を実施します……」

…数分後…

提督「……といった具合ですが、どうでしょうか?」

グレイ提督「…なるほど、初めての護送計画とは思えないほどよく練られておりますね……基本はこれで良いと思いますわ」

提督「そう言ってもらえて安心しました」

グレイ提督「ふふ、わたくしとていつでも「イヤミな伯母さん」の役どころというわけではありませんから…ただ少々気になったのが、直接護衛グループの後衛に駆逐艦が一隻しかいないことですわね」

提督「ディアナ一隻に四隻の護衛では足りないでしょうか…?」

グレイ提督「いいえ。確かに一隻の輸送船に四隻の駆逐艦が付くというのは、わたくしの経験で言えば「ぜいたく」と言っていいほどの十分な護衛です…」北大西洋や地中海での厳しい海上護衛任務をこなしてきたグレイ提督だけに、いつもより雰囲気が険しい…

グレイ提督「……とはいえ、お国の駆逐艦には水中聴音機こそありますけれど「アスディック」はありませんし…」


(※アスディック(ASDIC)…英国の「対潜兵器研究委員会」の頭文字から取ったアクティブ方式の音響探知機で、それまでの(ただ水中の音を聞き取るだけの)水中聴音機と違って、自艦から音響パルスを発してそのエコー(反響)を捉えるので、静かな相手や多少の海の音響の乱れにも影響されず敵潜の探知が可能だった。名前としては後にアメリカで付けられた「ソーナー」の方が広く知られている……ちなみに水中の方が音が遠くまで届くことを発見し、それを聞き取る装置は(やっぱり)レオナルド・ダ・ヴィンチが発明したとされている)


グレイ提督「…それに「ヘッジホッグ」や「スキッド」のような前方投射系の対潜兵器もありませんから、どうしても対潜戦ではハンデになりますわね……これが後衛として駆逐艦二隻がいれば交互に攻撃を行って、捕捉した潜水艦に「頭を上げさせないで」おくことができますから、その間に敵潜を振り切る事ができますわ」


(※ヘッジホッグ/スキッド…どちらも大戦中に英国が開発した対潜迫撃砲で、小型の「ヘッジホッグ」(ハリネズミ)とそれを強化・大型化した改良タイプの「スキッド」(ヤリイカ)があり、「ヘッジホッグ」「スキッド」ともに多連装の発射機から特定の散布パターンで発射される。特徴として前方投射できるので、アスディック(ソーナー)で捕捉さえすれば、今までのように敵潜の上を通過しながら投射する「ドラム缶」型の爆雷と違い、爆発時の水中衝撃や水柱による自艦への影響を気にせず撃ちだすことが可能、水中衝撃の範囲内から慌てて離れる必要もないので敵潜を失探する可能性が低い、一発ごとの弾体は小さいことから海中の音響をあまり乱さず、投射後の探知に影響が少なく攻撃を継続しやすく、かつ小型艦艇にも多数搭載できる……と、多くの面で優れていたことから対潜戦で大いに威力を発揮し、連合軍側の護衛艦艇から大変重宝された)


提督「なるほど…」

グレイ提督「ですからわたくしは「ディアナ」を中心にひし形…ではなく「五角形」に護衛艦艇を配置すればよろしいと思います」

提督「よく分かりました…とても参考になります」

グレイ提督「いえ、お気になさらず……あとはご友人の百合野准将にお聞きすれば、また違った意見も聞くことが出来るかと存じますわ」

提督「そうですね」

………

…

583 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/11(金) 03:13:07.95 ID:ajEFFSy80
提督「…さてと、それじゃあヴェネツィアに電話をするとしましょうか……」

ライモン「それでは、その間にお茶とお菓子を用意しておきますね」

アッチアイーオ「あ、ちょっと…!」

ライモン「どうかしました、アッチアイーオ?」

アッチアイーオ「それは秘書艦の役目なんだから、ライモンドがやることはないでしょ…私がやるわ」

ライモン「確かにそうかもしれませんね。 でも、わたしは自分の手で提督にお茶を淹れてあげたいので…」

アッチアイーオ「いいから、私がやるってば……私だって提督のためにお茶の準備がしたいし…///」

ライモン「なんです?」

アッチアイーオ「なんでもないわよ…っ///」

提督「……二人の気持ちはとても嬉しいから、仲良く交代で淹れてくれるかしら?」

ライモン「はい、分かりました」

アッチアイーオ「…提督がそう言うなら」

提督「結構♪ それじゃあ姫に電話をかけてくるわ」

…ヴェネツィア第三鎮守府・客室…

龍田「んー…髪が上手くまとまらないわ……」地元との交流レセプションで「日本文化に触れてもらう」と言うことから、着物姿で出席する予定の百合姫提督たち……が、龍田は結い上げた髪が上手く決まらずに、しきりに鏡に向かって顔を動かしている…

足柄「どれ、ちょっと貸してごらんなさいな…」

龍田「ありがとう、助かるわぁ…」

足柄「お礼なんていいわよ……こっちは空気が乾いているし水も硬水だから、髪質に影響が出るのよね…」龍田の後ろに立つと髪留めピン数本を口にくわえ、手際よく髪をまとめ始めた…

龍田「…相変わらず上手ねぇ♪」

足柄「おだてても何も出ないわよ……っと、こんな時に電話?」

龍田「しかも外線ね…しかも提督が席を外している時に……」

足柄「私が取るわよ……もしもし?」

提督「…もしもし、足柄?」

足柄「そうよ……うちの提督に用事かしら?」

提督「ええ。 …貴女の声も素敵だけれど、ちょっと姫に代わってもらえるかしら?」

足柄「…もちろん、と言いたいところなんだけど……間の悪いことに、ちょうど席を外しているところなのよね…」

提督「あら、そう…ちょっと姫に教えてもらいたい事があったのだけれど……」

足柄「うちの提督に聞きたい事、ね……もし答えられるようならことなら代わりに教えてあげるけど、どうする?」

提督「そうねぇ…聞きたい事っていうのは海上護衛戦とか、護送船団についての事なのだけれど……」

足柄「あー、そう言うことについてならうちの提督に聞くのが一番いいわ…何しろ船団護衛では右に出る提督がいないってくらいだもの。当時の海上護衛総隊にいれば「ヒ船団」や「マタ船団」だってああはならなかったでしょうよ……」

百合姫提督「…ただいま……あら、電話中?」

足柄「あ、ちょうどいい所に戻って来てくれたわね…タラントのカンピオーニ提督から、船団の護衛について聞きたい事があるんですって」

百合姫提督「分かった、代わるわね……もしもし?」

提督「あぁ、姫…ちょうど良かったわ♪」

百合姫提督「うん、どうしたの?」

提督「実はかくかくしかじかで……」


584 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/10/13(日) 02:09:51.86 ID:jbSkiOQ70
…こちらは無事でしたので明日あたりまた投下する予定ですが、読んで下さっている皆様におかれましては、台風の被害は大丈夫だったでしょうか……台風が行き過ぎてもしばらくは増水などが残りますから、くれぐれも安全には気をつけて下さいね……
585 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/14(月) 03:11:53.28 ID:+2otqmWc0
提督「…と言うわけで、今の所はこんな感じなのだけれど……姫はどう思う?」

百合姫提督「そうねぇ…グレイ提督の助言も正しいと思うし、これと言って問題はなさそうね……」

提督「本当に? 姫にそう言ってもらえると心強いわ」

百合姫提督「私なんかの意見で「心強い」と思ってもらえるなんて、ちょっとくすぐったいけれど……とにかくフランカの所の「ディアナ」は高速のフネだから、護衛艦艇は必ずしも敵潜を撃沈しなくても、相手を潜航させて船団に追い付けない程度の時間稼ぎさえできれば構わないし…これが低速の船団だと、食い下がってくる敵潜から逃げ切るだけの間合いをかせぐまでに時間がかかるし大変だけれどね……」

提督「なるほど…やっぱり経験者の意見には重みがあるわね」

百合姫提督「ええ…私が提督になってこのかた、船団護衛の任務が一番神経を使ったから……少しでも参考になれば嬉しいわ」

提督「そうみたいね…口にこそ出さなかったけれど、メアリも同じように感じていたみたい」

百合姫提督「そうだと思うわ…」

提督「あとは……そうそう、姫から「こうした方がいい」っていう助言はある?」

百合姫提督「うーん、助言って言っても技術的な面はだいたい大丈夫そうだし……心構えみたいなものならそれなりにあるけれど、聞く?」

提督「ええ、ぜひお願いするわ」

百合姫提督「分かったわ…とにかく海上護衛戦のつらいところは基本的に受け身でいなければいけなくて、いつ相手の攻撃を受けるか分からない所にあると思うの……つまり攻撃をしかけてくる側が有利な状態にあるということね」

提督「…確かに」

百合姫提督「…それと対潜戦は他のどんな戦闘とも違って基本的に相手が見えないし、時間がかかるから……しつこいくらいに粘り強く、忍耐強く行わないといけない所も大変だと思うわ」

提督「ええ」

百合姫提督「…例えばこれが対空戦なら一瞬の迅速な判断と決断が必要だけれど、対潜戦となるとそれに加えて腰を据えての駆け引きみたいなところも出てくるし……」

提督「ええ」

百合姫提督「護衛艦艇だって一隻で挑めば返り討ちに遭うことだってあるから、敵潜を探知したからと言って気安く向かわせることも出来ない…それに攻撃のために艦艇を差し向けたら、そこにできた「穴」を埋めるためにそのつど護衛艦艇の配置を変更しないといけなかったり…そう言った具合に、一手も二手も先の事を考えないといけないのも大変だし……と、こんなところかしら?」

提督「なるほど…とてもためになるわ」

百合姫提督「本当に? …よかった」

提督「ええ、そういう「心構え」みたいなところは教本で勉強できるものではないから……ありがとう」

百合姫提督「いいえ…お役にたててうれしいわ」

提督「ええ、とても助かったわ……そういう優しい所も好きよ、姫♪」受話器越しに投げキッスの音を送る提督…

百合姫提督「も、もう…///」

………

ライモン「…いかがでした、提督?」

提督「ええ、いろいろと有益な話が聞けたわ…あら、コーヒーをありがとう」

ライモン「はい♪」

アッチアイーオ「夜は私が淹れてあげるわね」

提督「ええ、お願いするわ…さて、これでおおよその計画は固まったし、後は参加する娘たちによく練習しておいてもらわないと……それと私もね」

デルフィーノ「え……提督も出撃するんですか?」

提督「ええ、夏の作戦の時はここに居座っていたけれど…今度は一緒に出るつもりよ」

ライモン「あの、それは……その…」

提督「大丈夫、みんなならきっと無事にやりとげてくれると信じているわ……それに自分がやりたくないような作戦に、貴女たちだけを送り込んでのほほんとしていられるわけがないでしょう?」

ライモン「…て、提督///」

提督「ふふ、私だって肩に「二つ星」をつけているんだもの…たまにはそれらしく振る舞わないと、ね♪」軽く微笑んでウィンクを投げた…

………

…
586 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/18(金) 00:49:05.89 ID:NaM/LutR0
…化粧室…

提督「…と、格好を付けてみたはいいものの……」


…洗面台の鏡に向かいつつとっくりと考えると、少しづつ不安になってきた提督…もちろん艦娘たちへの愛情や想いに嘘はないが、自分や艦娘たちの生命もかかるとなると穏やかな気持ちではいられない……


提督「うぅん…でも皆が出撃しているっていうのに、私だけ鎮守府に残っているなんていうのもいたたまれないし……」

シロッコ「…提督、また悩み事?」

提督「あぁ、シロッコ……えぇ、まぁ…」

シロッコ「ふふ……その様子だと「私の作戦で怪我をする娘が出るんじゃないか」とか「もっといい作戦があるんじゃないか」とか、そんな取り越し苦労をしている…ってところかしら……」

提督「…よく分かったわね?」

シロッコ「ふふふ、提督ってば夏季作戦の時もそうだったもの…」

………

…さかのぼって・夏季作戦の直前…

提督「うーん……うぅん…」

シロッコ「…提督、どうしたの?」

提督「いえ…今回が私にとって初の大型作戦なのだけれど、「提督」の経験がない私が立てた作戦で大丈夫か心配で……」

シロッコ「提督」

提督「なぁに、シロッコ?」

シロッコ「…私はね、新しい世代の海軍は女が率いると思っているんだ」

提督「ずいぶんといきなりね……でも、海軍はそこまで変われるかしら?」

シロッコ「変えるのよ……もしかしたら、提督…それをやるのは貴女かもしれない」

提督「……シロッコ…」

シロッコ「…私は提督の可能性を信じているわ」

………

…

提督「…あの時はシロッコの一言のおかげで随分と自信が持てたわ」

シロッコ「ふふ……なにせ「歴史の立会人」たる私だもの…今度の作戦も上手く行くわ」

提督「ありがとう」

シロッコ「どういたしまして……あと、「ディアナ」の護衛は任せておいてちょうだい」

提督「……まだ誰もしゃべっていないのに、どうして分かったの?」

シロッコ「さぁ、どうしてかしらね…♪」

提督「…」

587 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/18(金) 02:38:41.80 ID:NaM/LutR0
…食堂…

提督「……では、作戦に参加する艦娘と作戦計画を伝達します」

デルフィーノ「はい」

提督「まずは輸送艦として通報艦(高速スループ)の「ディアナ」…それを護衛する直接援護の駆逐隊にはマエストラーレ級の四隻「マエストラーレ」「リベッチオ」「グレカーレ」「シロッコ」と、さらに「ソルダティ」級から「コラッツィエーレ」と「レジオナーリオ」を参加させます」

ディアナ「…よしなに」

マエストラーレ「ディアナ、貴女には深海棲艦の指一本だって触れさせはしないわ♪」

提督「それから、深海側の駆逐隊などが出撃してきた場合に備えて、軽巡「ジュゼッペ・ガリバルディ」「ライモンド・モンテクッコリ」「ジョバンニ・デッレ・バンデ・ネーレ」およびオリアーニ級駆逐艦の四隻「アルフレド・オリアーニ」「ヴィットリオ・アルフィエリ」「ジョスエ・カルドゥッチ」「ヴィンチェンツォ・ジオベルティ」からなる間接護衛グループを編成します……旗艦はガリバルディ、お願いね」

ガリバルディ「ええ…提督の言うことなら「オッベディスコ(従う)」だから安心して♪」

提督「グラツィエ……また、重巡以上の強力な敵水上艦艇が迎撃してくる場合に備えて戦艦を中心とした支隊を「影の護衛部隊」とし、船団から距離を空けて随伴させます…」

チェザーレ「…なるほど」

提督「……この支隊は旗艦「リットリオ」を中心に重巡「トレント」「トリエステ」およびフォルゴーレ級駆逐艦の「フォルゴーレ」「フルミーネ」「バレーノ」「ランポ」の四隻で構成し、タラント・マルタ・ベンガジ(リビア)沖を結んだ三角形の哨戒ルートを航行…必要に応じて船団の援護に駆けつけます」

リットリオ「はい♪」

スクアーロ「…提督、私たち潜水艦隊は?」

提督「安心して、今からその話をするわ……潜水艦隊は側面警戒と無線通信の中継を兼ねてタラント湾、メッシーナ海峡、マルタ島、シルテ湾(リビア)の沖に展開します。特にシルテ湾沖は深海棲艦の出現が見込まれるので、担当の娘は十分警戒するように」

ルビノ(中型潜シレーナ級「ルビー」)「それで「シルテ湾」担当は誰になるの?」

提督「ええ、ちょっと待ってね……まず「タラント湾沖」は少し哨戒ルートに手をくわえますが、基本は普段通りに作戦日の当直艦が哨戒につきます」

ヴォルフラミオ(中型潜アッチアイーオ級「タングステン」)「…なるほど」

提督「それからメッシーナ海峡は「アントニオ・シエスタ」…友軍の制空権下にあるから危険度は少ないけれど、長時間にわたって哨戒してもらう事になるから、航続距離の長い貴女にお願いするわ」

アントニオ・シエスタ(大型潜バリラ級)「はい、了解しました…ぁ」

提督「…哨戒中に寝こけたりしないようにね?」どっと笑いが起きる…

シエスタ「もう、そんな事ありませんってば…ぁ///」

提督「よろしい……それからマルタ沖は船団と鎮守府、あるいは戦艦隊などとの通信を中継する役目だから…グリエルモ・マルコーニ。貴女が一番の適役ね」(※マルコーニ…無線電信の発明者)

マルコーニ(大型潜マルコーニ級)「ん、通信なら任せて」

提督「ええ……そしてシルテ湾沖は「デジエ」「アクスム」の二人にお願いするわ…もし深海側の水上艦艇を発見したら船団への脅威にならないよう、積極的に攻撃すること」

デジエ(中型潜アデュア級)「任せておいて、提督。だってアクスムと一緒だもの…ね♪」

アクスム(アデュア級)「ええ…デジエ♪」お互いに指を絡めて身体を寄せ合っている……

アラジ(アデュア級)「まったく、お熱いんだから…」

提督「こほん……話を続けてもいいかしら?」

デジエ「はい」

アクスム「どうぞ♪」

提督「あー……上空の援護に関してはうちから発進させる「メリジオナーリRo43」水偵と「カント・Z506」水偵、それにグロッタリーエの空軍基地に置いてあるうちの「フィアット・CR42」戦闘機が…マルタ島より先の制空権がない空域に関してはシチリアのトラーパニにうちの「マッキ・C202」戦闘機と「サヴォイア・マルケッティSM79」雷撃機を作戦に先だって展開させ、援護出来る態勢をとります…」

アヴィエーレ「…提督、一ついいかな?」

提督「どうぞ?」

アヴィエーレ「夜間の上空援護が必要なら「CR42・CN」が三機だけあるけど……使わないのかい?」

提督「ええ…それも考えたけれど、フィアット夜戦と言っても夜間に長距離進出できる特別な航法装置があるわけでもないし、それはあちらの軽爆や雷撃機も同様で夜は大人しくしているから……夜間に戦闘機を飛ばすことはしないわ」

アヴィエーレ「了解だ」

提督「……他に質問は?」

提督「よろしい。それでは作戦に参加する全員は無事に帰って来られるよう、当日までよく練習に励むこと……以上!」

588 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/21(月) 02:22:53.80 ID:SzJ6ROYr0
…お話の続きを投下する前に、名前を登場させた機体の紹介を一つ……長いので読み飛ばしてくれても大丈夫です


フィアットCR42「ファルコ」(鷹)戦闘機

合計で1000機以上生産された、イタリア王国空軍の(数の上では)主力となった複葉戦闘機。
愛称は「ファルコ」(鷹)で、正式名称についているアルファベットの意味はメーカーごとに異なるが、フィアットの場合は主任設計士(この場合チェレスティーノ・ロザテッリ)の頭文字をとっている。


武装は「12.7ミリ・ブレダ・サファト(SAFAT)」機銃が二挺と、イタリアの戦闘機としてはごく普通。

CR42戦闘機の前作である「CR32」複葉戦闘機が、スペイン内乱で交戦した共和派の「ポリカルポフI-15」「I-16」などに対してほどほどに戦うことができたことと、単葉戦闘機の性能がまだそこまでではなかったことから「複葉機でも十分に戦える」という勘違い、イタリア空軍の操縦士たちが(今でもイタリア空軍が得意な)アクロバットや旋回戦ばかり練習していて、技術面で保守的だったことから「戦闘機は開放風防で」(もっとも当時は無線機がなかったり性能が悪かったりしたことから機上のやり取りは手信号だったことと、風防ガラスが綺麗に作れずゆがんで見えたりくすんだりと見づらかった事もあるが…)「水平格闘戦で勝てることが一番だ」という意見が強く、世界の流れに乗らず複葉固定脚という形で設計された。


…とはいえそれでは性能が心もとないと、当時の戦闘機としては強力な「フィアット・A74RC38」(空冷840馬力)という高出力のエンジンを選択し、最高速度は約430キロを出した…その複葉機にしては高い性能から「最後の複葉戦闘機」や「世界最速の複葉戦闘機」などと言われた…開戦当初は英軍が配備していた「グロスター・グラディエーター」複葉戦闘機などを相手に互角に戦えたが、ハリケーンやスピットファイアが出現し始めると一気に劣勢に……おまけになまじ速度があったため複葉機が得意な低速域での旋回戦に持ち込むことも出来ず、被害ばかりが増えて行った……それでもアシ(航続距離)の長さと頑丈な機体構造、整備性の良さ、また複葉機らしい軽快な動きから戦闘爆撃機として戦い抜いた



…また実戦テストを兼ねて様々な機体を使っていた「独立第377飛行隊」や、ローマやナポリの防空を請け負った「第300飛行隊」など一部の部隊では、夜間防空のために機体を黒一色で塗り、胴体下部にまで伸びる消炎排気管と主翼下にサーチライトを吊るしたCR42「CN」(カッチア・ノトゥルナ…夜間戦闘)仕様として夜間迎撃に用いた。

特に独立377飛行隊は「赤い逆三角形の中に三日月が浮かび、そこにフクロウが止まっている」部隊マークが、狙ったわけではないのに夜間戦闘機らしい……古めかしい機体ながら377飛行隊のエース(撃墜5機)、ルイージ・トルキオ中尉が見事に夜間爆撃の英空軍「ウェリントン」爆撃機を撃墜している


………

カント(CANT)・Z506「アイローネ」(アオサギ)水上偵察機

もとは郵便機や旅客機として開発された民間用の水上機に目をつけて、軍用とした単葉、「アルファロメオ126RC34」(750馬力)の三発エンジン、木製胴体に双フロート(フロートだけは波に耐えるため金属製)の大型水偵。


形式名称の「Z」は後にブレダに引き抜かれた設計者「フィリッポ・ザパタ」の名字から。
愛称は「アイローネ」で、同じくカント製で木製胴体の優秀な三発爆撃機、Z1007「アルシオーネ」(カワセミ)と響きが似ていてまぎらわしい…(機体も一部の設計を流用しているため、わざと似た響きの名前にしたのかもしれない)


Z506は、戦前にありとあらゆる水上機の記録を塗り替えた優秀な機体で、単発エンジンで機体構造も複雑だったZ501「ガッビアーノ」(カモメ)より全ての面で優れていた。
特に外部搭載量が1200キロと多く、航続距離も約2750キロと長いことから長距離哨戒や、制空権のない海域を航行する船団を攻撃することも意識して生産された。武装は前方固定、上部旋回銃座、下部張り出しの旋回銃座に装備された12.7ミリと7.7ミリのブレダ・サファト機銃。

もちろん「下駄ばき」(フロート機)なので速度は360キロ程度とさして出ないが、大戦序盤は機体の頑丈さや航続距離の長さを買われて地中海上空の哨戒などにあたった……が、英地中海艦隊に空母が加わったり、北アフリカの英軍機が洋上にまで出てくるようになったりすると損害が急増し、それ以後は救難機として洋上で脱出したパイロットたちの救出にあたって過ごした

589 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/21(月) 02:27:43.65 ID:SzJ6ROYr0
………

サヴォイア・マルケッティSM79「スパルヴィエロ」(ハイタカ)

言わずと知れたイタリア王国空軍で一番有名な三発の爆・雷撃機。形式番号のアルファベットは「サヴォイア・マルケッティ」の略で、資料によっては「S.79」としている物も。


元は旅客機レース用の高速旅客機と言うことで開発されたがレースそのものには間に合わず、1934年に初飛行…軍用型は「アルファロメオ126・RC34」(750馬力)エンジンを搭載し速度は430キロ前後、航続距離は1900キロで爆弾などの搭載量は1250キロと、戦前の設計にしてはなかなか。


1935年頃、ドゥーエ将軍の唱えていた「空中艦隊構想」(「近未来小説」の形で発表された論文で、いわゆる戦略爆撃を唱え、世界の空軍関係者やムッソリーニにまで感銘を与えたが、ムッソリーニは『戦闘機よりも爆撃機が重要』と戦闘機の開発や調達を二の次とし、兵力のアンバランスや戦闘機の近代化に遅れをとってしまった……また「空中艦隊」は工業生産力に乏しいイタリアには実現できず、反対に米英に実現されてしまった…)にふさわしい近代的な高速爆撃機が見つからないでいた空軍から打診されて、爆撃機として改造。

12.7ミリのブレダ・SAFAT機銃をコクピット上部のふくらみに(前方固定と後部手動旋回)各一挺、左右胴体に7.7ミリブレダ機銃を各一挺、後部胴体下面の爆撃手用ゴンドラに12.7ミリブレダ旋回機銃を一挺装備しているが、専任の銃手はおらず、操縦士を除く全員が銃手を兼任しなければならない(米軍を除くたいていの国も同じ…)ので「一度に全ての機銃が火を噴く」と言うわけにはいかなかった。


実戦デビューのスペイン内乱では共和国側のポリカルポフ戦闘機を全て振り切り「戦闘機による被撃墜ゼロ」と、頑丈で運動性がよく高速なSM79の高性能ぶりを内外にアピールしたが、第二次大戦ではハリケーンやスピットファイアなどが相手で分が悪く、輸送船団相手の対艦攻撃にシフト。腹部のゴンドラを取り払って魚雷二本を胴体に吊るした雷撃仕様の「SM79bis」となって多くの船団に猛攻を加え、かなりの損害を与えている。


機体をすっきりとリファインさせ、エンジンを1000馬力級の「ピアッジォP10・RC40」に換装した後継機「SM84」も1940年から少しづつ生産されたが、思っていたほど性能が伸びず、むしろ運動性が悪くなり、大戦中盤からはより高性能なカントZ1007「アルシオーネ」の方が多用された……それでもSM84は英戦艦「ネルソン」に雷撃を敢行するなど奮闘、一部の生き残った機体は戦後も輸送機などとして活躍した。
590 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/26(土) 03:15:37.68 ID:fSWdaZ0o0
…翌日…

マエストラーレ「それじゃあ速度二十ノットの時に、主軸の回転数がどのくらいになるか計測すること!」それぞれの艦ごとに微妙に速度差があるが、それでも艦隊運動の時に速度がぴったりと合わせられるよう、一定ごとの速度とその時の軸(スクリューシャフト)の回転数を測る……

ディアナ「…よしなに」

リベッチオ「よし…うん、ちょうど二十ノット♪」

グレカーレ「計測完了です」

マエストラーレ「いいわ……それじゃあ沖合十キロまで出て護衛隊形の訓練と、潜水艦たちを相手に回避行動の訓練をするわよ」

シロッコ「了解」


…鎮守府沖の海中・深度十数メートル…

スクアーロ「ふふふ…見えてきたみえてきた……白くて柔らかいお腹をさらした美味しそうなお魚さんが…♪」


…白い八重歯を光らせ、にたりと笑みを浮かべている「スクアーロ」(サメ)は、姉妹艦の「デルフィーノ」(イルカ)「ナルヴァーロ」(イッカク)「トリケーコ」(セイウチ)たちと模擬魚雷で「雷撃」を仕掛けることになっている…当然ディアナたちには攻撃のタイミングや方向を教えない実戦形式になっている…


デルフィーノ「…対象の速度二十五ノット、偏差調整を……雷速三十ノット、深度三メートル……前部の四本を扇状発射で行きますよ…ぅ」頭がよく計算も早いデルフィーノは手早く偏差を調整し、片目を細めて潜望鏡に取りついた…

スクアーロ「……発射管に注水…前扉開け!」潜望鏡に淡灰色と濃い灰色、そして艦首に白で偽の艦首波を描いた迷彩姿のディアナたちが入ってくる……

デルフィーノ「…トーレ、ドゥーエ、ウーノ…魚雷発射!」弾頭なしの模擬魚雷が鈍い音を立てて射出されると、魚雷が「シュル…ッ」と白い泡を引きながら航走を始めた…

…海上…

マエストラーレ「……左舷九○度に雷跡! …とぉぉーりかぁーじ、いっぱぁーい!」

リベッチオ「とぉーりかぁーじ、いっぱーい!」


…鎮守府の潜水艦たちを仮想敵にして、魚雷の回避と一斉回頭の訓練にいそしむディアナたち……マエストラーレたちは取り舵と面舵に特定の信号旗を決め、旗艦のメインマストに信号旗が揚がると同時に各艦もすぐ同じ旗を揚げ、信号旗が降りた瞬間に舵輪を回す……信号旗に合わせて一糸乱れぬ動きが出来るよう、今はそれぞれが直接護衛グループの旗艦「マエストラーレ」に目をこらしている…


マエストラーレ「…グレカーレ、回頭の入りが遅いっ!」

グレカーレ「うぅ、ごめんなさい……ここからだと信号旗が見づらくて…」マエストラーレの真後ろに配置されているグレカーレからは、はためく信号旗が何色なのかも見分けにくい…

マエストラーレ「だったら他艦と見比べる! …海の600メートルなんてすぐ距離が詰まっちゃうのは分かっているでしょうが!」

グレカーレ「…っ、了解!」

トリケーコ「……ふふ、上手上手…でも、ね♪」ドシュッ…!

シロッコ「…右舷に雷跡!」

マエストラーレ「……っ、両舷全速! 面舵一杯!」最初の雷撃をかわして船団が真横を向いた所に、第二撃の魚雷が航走してくる…

ディアナ「おもーかぁぁーじ、いっぱぁーい!」32ノットと駆逐艦並みの高速を誇るディアナだけあって、優雅に波を切りながら二本の雷跡の間をすり抜けた…

トリケーコ「…むぅぅ、なかなかお上手だこと……」

ナルヴァーロ「……トリケーコも外したようだし、今度は私が…前部一番から四番、撃て!」

マエストラーレ「左舷に雷跡、取り舵一杯!」

グレカーレ「とぉーりかぁぁーじ、いっぱぁーい!」

リベッチオ「……っ、間に合わない!」ぎりぎりの所で避けきれず、白い雷跡が艦尾に届くと「ゴン…」と鈍い音がした…

マエストラーレ「あぁ、もう…もうちょっとだったのに……!」

リベッチオ「……ごめんね、お姉ちゃん…」

マエストラーレ「謝らなくていいわ……もっとも、その分練習するように!」

リベッチオ「はぁ…い」

シロッコ「…まったく、スクアーロたちもやってくれるね」

ディアナ「ふぅ、最後の斉射はわたくしもひやりといたしました……」

マエストラーレ「そうね……でも深海の連中はもっといろんな手を使ってくるはずだし、このくらいは回避できないと困るわよ…」

591 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/10/28(月) 02:59:44.56 ID:Vzx2CwQ/0
…一方…

ガリバルディ「まったく…旗艦だから提督を乗せているけれど、ライモンドに嫉妬されそうで怖いわね♪」

提督「大丈夫よ、ライモンはいい娘だもの。任務に必要なことで怒ったりすねたりはしないわ」

ガリバルディ「まったく、惚気てくれちゃって……」と、ふいに目を細めると水平線に目をこらした……

提督「…」提督も慌てて首にかけている双眼鏡を引っつかみ、水平線近くを探る…ぽつりぽつりと黒い点が視界に入り、倍率を上げると水面ぎりぎりを飛ぶ独特なシルエットが見えた…

ガリバルディ「……敵機! 赤(左舷)二十度! 機関全速!」

提督「対空戦、用意! 射程に入り次第自由に撃て!」


…提督が座乗する予定の軽巡「ジュゼッペ・ガリバルディ」を始めとする間接護衛グループは、鎮守府所属の「サヴォイア・マルケッティSM79」を使っての対空戦と、腕の立つ「フルット」級や「アデュア」級中型潜を相手にした対潜戦の訓練に余念がない…提督は耳に防音のイアピース(耳当て)をつけていて、おまけに訓練では空砲を使っている……が、それでも耳が聞こえなくなりそうな砲声と硝煙の臭いが立ちこめ、指示を飛ばすために大声を張り上げているので喉がひりひりする…


ガリバルディ「左舷ブレダ機銃、撃ち方始め!」…37ミリや20ミリのブレダ機銃が低空で突っ込んでくるサヴォイアに振り向けられると「バン、バン、バンッ!」と吼えたてる……甲板上ではうっすらした幻影のような水兵たちが次々と保弾板を入れ替え、照準をつけているのが見える…

ライモン「距離2000! 機種、サヴォイア雷撃機! 高角砲、撃てっ!」

バンデ・ネーレ「左舷ブレダ、先頭の敵機を狙え…撃て!」

オリアーニ「…左舷四十五度に敵機三機!」

カルドゥッチ「ブレダ機銃、てーっ!」中央部の三連装魚雷発射管を下ろして37ミリ連装機銃を増備した「護衛駆逐艦」仕様のオリアーニたちが、アイススケートのような航跡を描きながら機銃を振り向ける…

アルフィエリ「機関全速! 取り舵いっぱぁーい!」

ジオベルティ「左舷に雷跡! 取り舵二十!」

ガリバルディ「…敵機、左舷から来るわ!」

提督「…っ!」エンジンの爆音に思わず頭を引っ込めそうになるくらいの低空…艦橋すれすれの高度でサヴォイア雷撃機がすり抜けて行った……

ガリバルディ「……撃ち方止め! どうやらこれでおしまいみたいね」

提督「え? あぁ、そうね……っと…」疲労のせいで少し足元がふらついて、慌てて海図台につかまる提督…

ガリバルディ「……提督はまだこういうのに慣れていないし、疲れたでしょう?」ガリバルディが後ろから腕を回して提督の肩を抱えた…びっしょりと汗ばんだ略装越しに、ガリバルディの張りのある胸の感触と身体の火照りが伝わり、首筋に熱い息がかかる……

提督「ええ、まぁ…でも大丈夫///」

ガリバルディ「ふふ、頼もしいわ……まぁ操艦は私がやるわけだから、提督は全体の指揮を頑張ってちょうだいね」

提督「ええ」

ガリバルディ「よろしい……さーて、今日のお昼当番は誰だったかしら? うんと動いたし、何かしっかりしたものが食べたいわね」

提督「えーと…今日はドリアとザラが担当だったはずよ」

ガリバルディ「あら、いいじゃない。特にドリアは美食家だから期待できるわ」

提督「そうね。それじゃあ早く帰りましょう」

ガリバルディ「了解、それじゃあ最大戦速で行きましょうか♪」横から提督の顔をのぞくと冗談めかして派手なウィンクを投げた…

提督「もう…鎮守府に戻るまでは訓練のうちなんだから、真面目にやりなさい?」

ガリバルディ「了解。従うわ」

提督「結構♪」

………

…
592 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/10/31(木) 02:49:19.27 ID:iOMn/hET0
…しばらくして・執務室…

提督「ふー…さっぱりしたし、後は遅めのお昼でも……」硝煙と汗の染みた服は洗濯機に放り込み、シャワーも済ませた提督……軽くお化粧を直し、クリーム色をした薄手のセーターに袖を通す……と、急に内線電話が鳴り出した…

提督「はい、こちら執務室…」

カラビニエーレ「提督、食堂でトラブルです! 至急来てください!」

提督「トラブルね……了解、すぐ行くわ」

カラビニエーレ「お願いします!」

…食堂…

ガッビアーノ「……確かにそれは悪かったかもしれないけれどね…」

フレッチア「悪かったと思ってるなら謝ればいいでしょうが、カモメだからって意地汚いにもほどがあるわ!」

アレッサンドロ・マラスピーナ「まぁまぁ……フレッチアもそこまで言うことはないじゃないか…だろう?」

フレッチア「そりゃあ言いたくもなるでしょうよ! それにアレッサンドロ、あんただって同罪みたいなものなんだからね!?」

マラスピーナ「……何も私にまで雷を落とさなくたっていいだろう」

フレッチア「落とすわよ! だいたいあんたはいっつも適当で、暇さえあれば女の子とベタベタして…作戦も近いってのに、ちゃんと真剣にやってるわけ!?」

…両手を腰にあて、小柄ながら迫力充分のフレッチア……普段から稲妻のようにはねている髪は腹立ちのためか、まるで帯電でもしているかのように逆立っている…

マラスピーナ「……これでも実力は伴っているんだ…君が可愛いおつむを悩ませて、他人のことまで心配する必要はないよ!」

フレッチア「この…っ!」いきり立って飛びかかると、マラスピーナの顔に爪をたてて引っかこうとするフレッチア…

提督「…やめ!!」

…普段は柔和で大声一つ出さない提督が声を張り上げると、途端に全員が「気をつけ」の姿勢を取り、食堂がピタリと静まり返った…

提督「アレッサンドロ、ガッビアーノ、フレッチア……それぞれ離れなさい」

ガッビアーノ「…了解」

マラスピーナ「…ああ、了解」

フレッチア「ええ……」

提督「ふぅ……それで、一体どうしたって言うの?」

エリトレア「えぇ…と、その……実は…」

…十数分前…

ガッビアーノ「エリトレア、このお皿のお菓子だけど…食べてもいいかな?」

エリトレア「え? お菓子ですか?」

ガッビアーノ「うん、ここに置いてあるんだけどね…」

エリトレア「そうですねぇ……特に誰もいないようですし、私も早くお皿洗いを済ませたいですから……食べちゃっていいですよ♪」

ガッビアーノ「分かった。それじゃあいただこう…」

マラスピーナ「…おや、白い翼のガッビアーノ(カモメ)さん……いったい何をしているのかな?」

ガッビアーノ「ん、机にお菓子があったからね…アレッサンドロも一つ食べるか……な?」

マラスピーナ「おや、嬉しいね…ではありがたく♪」にこやかに笑って隣に座ると、ガッビアーノにジャム付きのクッキーを差し出した…

………

…

提督「…それで?」

エリトレア「はい…そのお菓子はフレッチアが哨戒の前に、帰投したら食べるつもりで置いておいたそうなんです……」

提督「なるほどね……」

カルドゥッチ「…まさに「人間は自分の父親が死んだことよりも、物を取られたことの方がよく覚えている」っていうものだね」(※マキャヴェリ)

フレッチア「……哨戒が終わったら食べようと思って取っておいたのに、この泥棒カモメが盗み食いするんだもの…それだけならまだしも、謝りもしないでいけしゃあしゃあと「皿に名前でも書いてあれば食べなかったさ…」なんて言うのよ!?」
593 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/01(金) 01:31:14.24 ID:KkJEtLI60
提督「フレッチア!」

フレッチア「…ごめんなさい、いくらなんでも言い過ぎたわ」

提督「分かればよろしい……では、三人に処分を言い渡します」

フレッチア「…はい」

ガッビアーノ「…」

マラスピーナ「…」

提督「まず……ガッビアーノは知らなかったとはいえフレッチアが取っておいたお菓子を食べちゃったのだから、ちゃんと謝ること」

ガッビアーノ「了解…」

提督「次、フレッチアはガッビアーノとアレッサンドロの二人に対して言った悪態を取り消すこと」

フレッチア「……分かったわ」

提督「アレッサンドロもフレッチアに向けて謝ること」

マラスピーナ「了解したよ、提督……」

提督「それから三人には罰直として、今日から三日間お風呂とトイレの掃除を命じます…以上、分かったわね?」

三人「「了解」」

提督「よろしい……それじゃあお互いに仲直りのキスをして?」急に甘い口調になると、満面の笑みを浮かべた…

フレッチア「…は!?」

提督「頬で構わないわ…もし唇にしたければ別だけれど♪」

フレッチア「だ、誰がよ…///」

アレッサンドロ「ふふ、了解……そういうのは得意な方でね♪」

フレッチア「ち、ちょっと!」

アレッサンドロ「…フレッチア、さっきは悪かったよ……つい頭に血が上ってね…愚かな私を許してくれるかい……?」ひざまづいてフレッチアの手を包むように握ると、上体を伸ばして頬にキスをした…

フレッチア「ゆ、許してあげるわよ……じゃあ、今度は私が…///」ちゅっ♪

ガッビアーノ「……フレッチア、済まなかったよ…今後は気を付ける……」ちゅぅ…っ♪

フレッチア「わ、私も言い過ぎたわ……ごめんなさい///」…ちゅっ♪

提督「はい、よろしい♪」

カラビニエーレ「ふぅ……やっぱりこういう時は提督じゃないとおさまりがつかないわ。私が上手く抑えられれば良かったのだけど……」

提督「ふふ、いいのよ…そのために私がいるんだもの。 …カラビニエーレはよくやったわ♪」

カラビニエーレ「グラツィエ、提督…///」

提督「それにしても今後は同じような事がないように、お皿に何か「目印」でも置いておくことにしましょうか…」

エリトレア「そうですね、それなら私もうっかり片付けないで済みます♪」

………

…夜・執務室…

提督「……はぁぁ」執務室の椅子に座ると身体をぐったりさせて、大きなため息をついた…

カヴール「あら、そんな大きなため息をついて…どうなさいました?」

提督「いえ、ね……作戦が近いせいか、みんな神経がささくれ立っているというか…どうも鎮守府の雰囲気がピリピリしていて……夏の作戦の時はそうでもなかったのに……」

カヴール「そうですねぇ……まぁ、夏の時は提督が着任したばかりでの大作戦でしたから、どのような指揮を執られるかも分からなかったですし…それに提督が作戦の前に風邪をお召しになったりしたものですから……みんな気がかりな事柄が多くて、それどころではなかったのだと思いますよ♪」

提督「もう、そんなところで慣れてもらっても困るわね……」

カヴール「ふふふ…っ♪」

提督「……それにしても作戦が決まってからは体力トレーニングに、ガリバルディたちに座乗させてもらって対空戦・対潜戦の訓練…それから必要書類の整理と、作戦に関連するあちこちとの調整……やることが多くて、なんだか身体の芯に疲れが溜まっている感じがするわ…」

カヴール「あら、それはいけませんね…」

提督「ええ……だからと言ってどれも手抜きは出来ないし…」

カヴール「なるほど…そういうことでしたら、ダ・ヴィンチの所に行ってみるとよろしいかと♪」

提督「……ダ・ヴィンチ?」
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/01(金) 21:00:51.77 ID:fWKr2iXZO
おぉ!ヘッジホッグったぁこれまた懐かしい!昔乗っていた艦を思い出しますな!
595 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/02(土) 01:39:38.13 ID:Jo8ogCgX0
>>594 乗艦にヘッジホッグが搭載されていたのでしょうか…戦後の艦は軒並みリンボーになっているものと思っていましたが……

…もっとも寡聞にして、海自がヘッジホッグやリンボーのような対潜迫撃砲をどう呼称していたのかは知らないので…もしかしたらひとくくりにして全部「ヘッジホッグ」で済ましていたのかもしれませんね
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/03(日) 18:20:30.31 ID:C1E9vHspO
確かアメちゃんから貰ったやつの固定型がmk10(ちゃんとした型式は忘れた)で回転式は六八式対潜弾投射機Mk15って呼んどった思い出が。まぁ、私の乗っとった某DDGではまとめてヘッジホッグっと呼んどりましたが。
597 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/05(火) 01:35:29.02 ID:H8J3P0o/0
>>596 なるほど、わざわざ教えて下さってありがとうございます

…ここしばらく進められないでいましたが、そろそろ秋季作戦の場面を書き、それからまた提督たちがだらだらいちゃいちゃする予定です…お待ちください
598 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/05(火) 02:42:40.66 ID:H8J3P0o/0
…大型潜「マルコーニ級」の部屋…

提督「…ダ・ヴィンチ、いる?」

レオナルド・ダ・ヴィンチ「いますよ、どうぞ」

提督「お邪魔するわね」

ダ・ヴィンチ「ええ、いらっしゃい……さて、今日はこの「世紀の大天才」レオナルド・ダ・ヴィンチにどのようなご用でしょう…科学、天文、錬金、美術に建築……何でもどうぞ?」


…いつも通りひらひらしたケープに花飾りの「錬金術士スタイル」をしているダ・ヴィンチ…錬金用の大釜は鎮守府の「錬金術士」たちが入り浸っているアルキメーデ級の部屋にあるが、「予備」の小さい釜が室内の暖炉に据え付けてある…


提督「ふふ、そんなに大層なものじゃないわ…実はね、この数日ちょっと疲れ気味で……」

ダ・ヴィンチ「なるほどなるほど……それで疲労回復の薬が欲しいと…そう言うことね?」

提督「いえ、まだ何も…」

ダ・ヴィンチ「大丈夫…そんな提督にぴったりのお薬があるわ♪」ごそごそとポーチをかきまわすと、夕日のような色をした錠剤を取り出した……

提督「…これ?」

ダ・ヴィンチ「ええ、疲労回復に役立つモノがうんと入っているわ……ちなみに主な成分はバリン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン酸ナトリウム…アセスルファムカリウム、トレハロース、酸化マグネシウム、クエン酸……そこにチェザーレの勇敢さとガリバルディのカリスマ……マンドラゴラにピンクヒスイの粉末…そして色付けに飴色紅茶のエッセンスと唇に透けたオレンジを加えて……」

提督「……あー、それって飲んでも大丈夫なのね?」

ダ・ヴィンチ「もちろん。一回一錠で疲労も吹き飛ぶわ♪」

提督「そう、ならいただくわね…」

ダ・ヴィンチ「はい、また何か助けてほしい事があったら来てね?」

提督「ええ、ありがとう」

ダ・ヴィンチ「また明日ね、提督……っと、副作用の事を伝え忘れたっけ……」

ダ・ヴィンチ「……ま、いいか♪」

…夕食後・執務室…

提督「ふわぁ…さすがにくたびれたわね……」目をしょぼしょぼさせながらノートパソコンの画面に映る数字とにらめっこしていたが、ようやくけりがついたので「保存」をクリックし、電源を落とすと肩を回して伸びをした…

提督「さてと、あとは深夜哨戒に出る娘たちのお見送りをして……それから食堂に行って、深夜哨戒組が戻ってきた時に食べる加給食(お夜食)の確認と検品……」


…時々ディアナやエリトレアが夜食に出すサンドウィッチや軽食を作り過ぎると「検品」と称して、提督やその場にいる艦娘たちがおすそ分けにあずかることがある……体形も気になる提督としては別段なくても構わないが、あるとちょっとだけ嬉しい気分になることは否定できない…


提督「…あ、あと作戦・通信室にも顔を出さないといけないわよね……で、それが済んだら寝る前にお風呂に入って…ふぅ、何だかんだで色々やらないといけないわね…」と、執務机の上に置いておいた錠剤に目が留まった…

提督「…せっかくだからダ・ヴィンチのくれた薬でも飲んでみるとしましょうか……えーと、グラスは…と」

………

…

…しばらくして・待機室…

ウアルシエク(中型潜アデュア級)「ふわ…ぁ、眠いネェ……」

ネゲリ(アデュア級)「うん……深夜哨戒ノ辛いトコロだよネ…」浅黒かったり褐色だったり、はたまたカスタード色の肌をしている艦娘「アデュア」級の面々はしゃべるとアフリカ…特に艦名についている植民地の地名からか、アビシニア(エチオピア)訛りやキレナイカ(リビア)訛りが多い……

ベリロ(中型潜ペルラ級「ベリル(緑柱石)」)「まぁまぁ…私たちが毎晩タラント湾の哨戒をしているおかげで、深海棲艦の機雷の敷設や夜襲を予防出来ているんですから」

オニーチェ(ペルラ級「オニキス(縞メノウ)」)「……とはいうものの、眠いことは変わりませんね…ぇ」午後の間に昼寝をしておいたとはいえ、生あくびが出る……オニキスのように黒と白がそれぞれ房に分かれている髪をかき上げ、濃いエスプレッソをすすった…

ベリロ「それでも、提督はたいてい出撃前に様子を見に来てくれるもの…優しいわ」

ウアルシエク「そうネ」

599 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/09(土) 12:13:30.22 ID:Coi5ZTzq0
提督「みんな…チャオ……♪」

ウアルシエク「あ……噂をすれば、ネ」

ベリロ「提督、来てくれたんですね……って、大丈夫ですか?」

提督「んふふっ……ええ、私は元気よ…ぉ♪」頬は紅潮し、滑らかな肌は上気してしっとりと汗ばんでいる……いつもは優しげに細められていることが多い金色の目は瞳孔が広がり、ギラついた光を帯びて爛々と輝いている……

オニーチェ「ほ、本当に…?」

ベリロ「…何だか顔が火照っているようですけれ…ど?」

提督「え、ええ……はぁ、はぁ、はぁ…っ///」

ネゲリ「提督、平気…?」提督に近寄ると上目づかいで見上げるようにして身体を近づけたネゲリ……ぴっちりした淡灰色と灰緑色の迷彩が施された競泳水着風の「艤装」が際立たせる、滑らかで引き締まった身体の曲線…そして艶やかな浅黒い肌からふわりと立ちのぼる甘く香ばしいような匂いが、提督の鼻腔をくすぐる…

提督「……実を言うと…ふーっ、ふーっ……もう…我慢できない…わ♪」ちゅぅぅっ、ちゅるぅ…っ♪

ネゲリ「…んむっ!?」

オニーチェ「!?」

ベリロ「え…?」

ウアルシエク「な…!?」

提督「あむっ、んっ、ちゅむ……んちゅぅ、じゅるっぅぅ…っ♪」背中に腕を回してぎゅっと抱きしめると、顔を上向かせてむさぼるようなキスを浴びせる…

ネゲリ「んふぅっ、んぅぅっ…んふぅ……っ///」

提督「ふあぁぁんっ♪ ネゲリの唇、柔らかくて…はむっ、ちゅぅっ……んー、むちゅっ…ぅ♪」

ネゲリ「ぷはぁっ…んぐっ、むぅぅ…んっ///」

提督「それにこの……んちゅっ…弾力のあるお尻も……んふふっ♪」提督のきれいな指が水着の隙間に差し入れられ、張りのあるヒップを撫で上げる…

ネゲリ「ひゃぁん…っ///」

提督「んふふっ、そんなに甘い声を出しちゃって……ふふ、もっと気持ちよくしてあげるわね…ちゅぅっ♪」ちゅくっ、くちゅ…っ♪

ネゲリ「はー、はー……んあっ、ふあぁ…んっ♪」

提督「うふふっ、ネゲリったらもうこんなにとろとろになって…可愛い♪」メロンか何かの目方を量るようにヒップを下から支えつつ、もう片方の手をぴっちりと張りついた水着の隙間に優しく滑り込ませる……

ネゲリ「はーっ、はぁぁ…っ…ていとく……気持ひイイ…ふぁぁ…///」ひざから崩れ落ちそうな内股でとろけた表情を浮かべ、提督にしがみついている…

提督「んふふっ、嬉しいわ…それじゃあもっとしてあげる……♪」にちゅっ、ぐちゅぐちゅっ♪

ネゲリ「ふあぁぁん…っ///」

提督「あらあら、もういいの? んふふっ、それじゃあ次は誰にしようかしら…♪」ねっとりと甘い声をあげオニーチェたちを見回すと、ぺろりと舌なめずりをした…

オニーチェ「///」

ウアルシエク「テ、提督…っ///」

ベリロ「…っ///」

…数十分後…


提督「んむっ…はむっ、ちゅるぅ…っ♪」

ベリロ「ふぁぁぁ、提督……提督ぅ///」ぷしゃぁぁ…っ♪

提督「んふふっ……あむっ、ちゅむっ♪」

オニーチェ「はひぃぃ…っ♪」ぐちゅっぐちゅぅ…っ♪

提督「んちゅるっ、ちゅむ……ちゅぅぅ…っ♪」

ウアルシエク「ふわぁぁ…あふっ、んはぁぁ///」

………

…
600 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/10(日) 02:19:16.05 ID:ykpg1ixF0
提督「あんっ、もう…四人ともすっかりとろとろに濡らしちゃって♪」

オニーチェ「はー、はー、はーっ……///」

ベリロ「はひぃ…ふぅ…///」

ウアルシエク「……はへぇ…ぇ///」

ネゲリ「…んぅ…っ///」

提督「ふふっ……それじゃあ哨戒、頑張ってね♪」黒いタイツに包まれたふとももにとろりと愛蜜を垂らしたまま、甘ったるい笑みを浮かべると出て行った…

ベリロ「……まずは…ふぅ、はぁ……一旦シャワーを浴びて……出撃は…それからにしましょう……」

ウアルシエク「…賛成……」

………

…

…廊下…

提督「ふーっ、ふーっ……はあぁ…っ♪」くちゅ…っ♪

…廊下を歩きながら、まるでマラソンでもした後のように荒い息遣いをしている提督……歩くたびにもっちりしたふとももとねっとりと濡れた花芯がこすれて、腰が抜けそうなほど気持ちいい……いつもなら潮風の爽やかな息吹か艦娘たちの甘い香水の匂いに満ちている廊下も、今はくらくらするほど強いジャスミンやチョコレート、それに熟れきったメロンが合わさったような甘ったるい香りにしか感じられない…

提督「ふーっ、ふーっ…」

チコーニャ「あ、提督っ♪」

提督「あら、チコーニャ……港内の掃海は終わったの…ね♪」

チコーニャ「はい、きれいになりましたよ…って、提督…どうしたんです……か?」

提督「…いいえ、どうもしないわ……チコーニャはもう一度シャワーに?」

チコーニャ「はい。鎮守府はいつでもお風呂に入れるので…自由に汗や塩気が流せるので嬉しいです♪」

提督「そうね……ところで掃海具の予備はどうなっていたかしら…」

チコーニャ「はい、掃海具の予備はパラベーンと一緒に備品倉庫に入ってます」

提督「それじゃあ少し付き合ってもらえるかしら……一緒に確認しましょう?」

チコーニャ「分かりました、それじゃあシャワーの前に済ませちゃいましょう♪」

提督「…ええ、それがいいわ……んふふっ…♪」何も気づいていないチコーニャを見て、いやらしい笑みを小さく浮かべた……

チコーニャ「提督、どうかしましたか?」

提督「いいえ……何でもないわ♪」

…倉庫…

チコーニャ「えぇ…と、曳索が十巻きにパラベーンが八つ、それに掃海具がそれぞれ……」

提督「…なるほど、大丈夫そう……ね♪」カチリ…

チコーニャ「そうですね、それじゃあこれでおしまいで……あれ?」

提督「ふふふ…っ♪」

チコーニャ「…あの、提督?」

提督「……チコーニャ♪」小さなチコーニャを壁に押し付け、頬に手を当てる…

チコーニャ「え、あっ……提督…っ///」

提督「…好きよ……んむっ、ちゅるぅっ…可愛らしくて、一生懸命で……よくやってくれているわ…ちゅぱ…ちゅむっ、むちゅぅ…っ♪」

チコーニャ「んむっ、あふっ……ふわぁぁぁ///」

提督「…ふふふっ…シャワーの前に…もうちょっと汗をかいていきましょう……ね♪」チコーニャのプリーツスカートをめくりあげ白いサイドリボン付きのショーツをずり下ろすと、ふとももを絡めた…

チコーニャ「ふぁ…ぃ///」

………

…
601 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/11/19(火) 23:15:51.73 ID:PFIh8J0J0
…ここしばらく投下できずにいてすみませんでした。ちょっとPCがダメになってしまったもので…

…また数日以内に投下していきますので、どうかもうしばらくお待ちいただければと思います……
602 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/22(金) 01:52:43.55 ID:GrZO/GVE0
…しばらくして・軽巡アオスタ級の部屋…

エウジェニオ「…『愛しいレオナルダ、その後かわりはないかしら……ちょうど今頃のボローニャは焼き栗の季節ね。屋台で紙袋に詰めてもらって、二人で歩きながら食べたことを思い出すわ』と…」


…毎晩寝る前に、イタリア各地の「恋人」たちから送られてくる恋文に返事を書くのが日課になっている女たらしのエウジェニオ……白いすっきりしたナイトガウン姿で椅子に腰かけ、きれいなすみれ色の便せんにさらさらと手紙を書きつづっている…かたわらには甘い言葉がたっぷりつまった便せんを入れて、各地の住所と宛名が記された出来上がりの封筒が積み上げられている…


エウジェニオ「…結びに『…貴女を思い出しつつ……エウジェニオ』と…ふふ、これでいいわ……あら」軽く数回ノックの音が響いた…

エウジェニオ「……どうぞ、提督…開いているわ」

提督「…ふぅ、ふぅ……どうして私だって分かった…の……?」とろりとした表情を浮かべて頬を火照らせ、ドアの枠につかまるようにしてようやく立っている…

エウジェニオ「あら、だってノックの仕方が違うもの…」

提督「…はーっ、はーっ……さすがね…エウジェニオ……///」

エウジェニオ「ふふ、お褒めにあずかり光栄ね……それで、こんな時間に何のご用かしら?」手紙の山をきれいに片付けると書き物机の引き出しにしまい、片方の腕で頬杖をついた…髪の房が胸元に垂れ、ギリシャ彫刻風の端正な顔立ちには微笑を浮かべている……

提督「…あの…それが……ね…エウジェニオ……」

エウジェニオ「ええ、何かしら?」

提督「…その……私、身体が火照って…さっき…から……収まらないの…ぉ///」

エウジェニオ「あら…私にそんなことを言っていいのかしら? めちゃくちゃにしちゃうわよ?」

提督「…ええ、お願い……私のこと…好きなだけ……めちゃくちゃにして…///」

エウジェニオ「そう……ふふっ、提督の頼みとあれば断れないわね♪」立ち上がって片方の手を提督の腰に回し、もう片方の手を肩にかけると部屋に招き入れた…

提督「はぁ…はぁ……ん///」

エウジェニオ「もう…そんな表情をされたら、我慢出来ないわ♪」ちゅぅ…っ♪

提督「あ、ふぁ……んあぁっ♪」

エウジェニオ「それにしても……ふふっ、こんな格好でここまで来たの?」

提督「…あ、んっ……♪」ちゅくっ、くちゅ…っ♪

エウジェニオ「タイツは伝線しているし、こんなところまでぐっしょり濡れて……おまけに下着をどこかに置いてきちゃったようね?」

提督「…そんなこと、どうでもいいの……んくっ、ちゅむっ……んむ…っ♪」

エウジェニオ「ふふ、そうかもしれないわね……んむ、ちゅぅぅっ…ちゅるっ、ちゅぷ…っ♪」

提督「あっ、ふぁ…ぁんっ……んふっ、んくぅぅ…っ♪」

エウジェニオ「ほら、壁にもたれかかって……ね♪」

提督「ふあぁぁぁ…あんっ、あぁ……それ、とっれも…いい…っ♪」


…だらしなく喘いでいる提督を壁に押しつけるようにし、片脚を膝から上げさせるとタイツの破れ目から指をするりと滑り込ませた……技巧派のエウジェニオらしく、ねっとりとぬめる花芯を洗練されたやり方で甘く責めたてる……同時に耳元に唇を寄せると甘い言葉をささやき、時折じらすように耳たぶを甘噛みする…


提督「ぁぁ…っ、はぁっ、はぁぁ…んっ♪」

エウジェニオ「ふふ、イっちゃっていいのよ……ほら♪」

提督「ふあぁぁぁっ、あふっ、んぅっ……あっ、あぁぁ…っ♪」

エウジェニオ「……愛しているわ♪」

提督「あぁぁっ…はひっ、あぁぁぁ……っ♪」

………

…

提督「…すぅ、すぅ……」

エウジェニオ「ふふ、すっかり疲れて寝ちゃったわね…♪」

提督「…すぅ……むにゃ…ライモン……」

エウジェニオ「……ふふ、提督ったら…情事の後に違う女性(ひと)の名前を出すなんて……らしくないじゃない」

提督「…すぅ……」

エウジェニオ「…まったく、ライモンドってば提督からこんなに想ってもらえて…幸せ者ね……♪」すっかり衣服の乱れた提督を軽々と抱きあげると、提督の寝室へと運んでいった…

………
603 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/28(木) 02:38:13.51 ID:qBetKeOS0
…翌日…

提督「…それで?」

ダ・ヴィンチ「いえ、まぁ…提督は出て行っちゃったし、わざわざ追いかけて言うほどのことでもないか……と」

提督「なるほど……つまり「副作用があるかもしれないのに説明をし忘れた」というわけね?」

ダ・ヴィンチ「…まぁ、短くいえば」

提督「それじゃあ改めて聞くけれど……あの薬の「副作用」っていうのはなぁに?」

ダ・ヴィンチ「あー…何というか、女性から女性への欲情が止まらなくなるの……言うなれば「桃色トランス」とでもいったところね…」

提督「なるほど」

ダ・ヴィンチ「あと飲んだ人は百合になるって効果はあるけれど…まぁ提督はすでに百合だから関係ないし……」

提督「……ダ・ヴィンチ」

ダ・ヴィンチ「な、なに…?」

提督「今後は軽々しくそういう薬を調合したりしないこと……それと、後でもうちょっともらえるかしら♪」

ダ・ヴィンチ「なんだぁ…ふふっ、もちろん「お任せあれ」よ♪」

………

…執務室…

提督「うーん…作戦計画はだいたい形になったし、後はいい名前が欲しいわね……夏の作戦の時はそこまで手が回らなかったけれど、さすがに「A025」だと素っ気なさすぎるし…」コーヒーカップを片手に思案顔の提督…


…管区司令部へ送り、作戦が終わると海軍のデータベースへ登録される作戦計画書には「20XX(西暦)-A025(季節「アウトゥーノ(秋)」の頭文字と、管区内で実施された作戦の通し番号)-TR6(鎮守府ナンバー)-25063(資料照会ナンバー)」と、検索システムですぐ調べられるよう一連のアルファベットと数字が振ってある……が、鎮守府の艦娘たちが身体を張って挑む作戦がただの文字列ではあまりにも味気ない…


デルフィーノ「確かに、何か気の利いた名前が欲しいですね」

提督「ね…カヴールもそう思うでしょう?」

カヴール「ええ」秘書艦を交代してからも、提督のところに来てはあれこれ手伝ってくれるカヴール…律儀なライモンの手早くかいがいしい手助けとは違って、じっくりと腰を据えて導き出される深慮遠謀や機略の数々は、イタリアを統一した名宰相の名にふさわしい……

提督「……それじゃあどんな作戦名にしようかしら」

カヴール「そうですね…やはりここは神話から命名するのがよいのではないかと思いますが」

提督「神話ねぇ……あ、それじゃあ「プレイアディ」は?」(※プレイアディ…イタリア語でプレアデス(すばる)の意)

カヴール「プレイアディ、ですか」

提督「ええ…今回の主役はディアナでしょう? それで、ディアナと関係のある神話を考えてみたら、プレイアディの話を思い出したの……輸送船団ともなれば深海側も目の色を変えて追いかけてくるでしょうし、躍起になった誰かに追いかけられるなんて、プレイアディとそっくりだな…って思ったのだけれど、どうかしら?」

デルフィーノ「…なるほど、言い得て妙ですね♪」

提督「いいと思う?」

カヴール「ええ、まさに今回の船団にぴったりの名前です……でしたら提督、敵の出現に備えるリットリオたちには「スコルピオーネ」と名付けたらいかがでしょう♪」(※スコルピオーネ…さそり座)

提督「…オリオーネが出てきたら一刺しするわけね?」(※オリオーネ…オリオン座)

カヴール「ええ…何しろディアナの怒りに触れたわけですから、ね♪」

提督「ふふっ、了解…それじゃあ輸送作戦そのものは「プレイアディ」で、敵の出現があったときの戦艦隊には「スコルピオーネ」としましょう♪」

カヴール「はい」

604 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/11/28(木) 02:47:04.80 ID:qBetKeOS0
…オリオーネとプレイアディ、ディアナ(アルテミス)…


…オリオンは大地の女神ガイアが産んだ(あるいは海神ポセイドンとネプトゥーヌス(ネプチューン)の間に生まれた)猟の得意な美青年で、ディアナに仕える狩人となったが、女とみれば追いかけ回すようなだらしのない性格で、こともあろうにディアナ(狩人と月の女神であり、純潔な一面もあった)に欲情しこれを手籠めにしようとしたため、怒り狂ったディアナによって差し向けられた蠍によってかかとを刺されて死に、星座になった

また、オリオンを見事に刺し殺した蠍はその功績によって星座にしてもらった…そのため、いつもオリオン座(夏の星座)はさそり座(秋の星座)から逃げるように天界を巡っているのだという


…プレアデスは世界を支える巨神アトラスの娘とされる七人の乙女で、野原で母親と遊んでいたところを女好きのオリオンに見染められ、五年もの間追いかけ回されたあげく、とうとう白い鳩になって逃げ出した……そこでかわいそうに思ったゼウスがプレアデスを星座にしたが、星になってもまだオリオンが追いかけ回してくるので、プレアデスはオリオン座から逃げるような季節に空に上るのだという…
605 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/12/03(火) 02:13:42.13 ID:bw28VMfR0
提督「……というわけで、作戦名は「プレイアディ」と言うことになったわ。どうかしら?」

ディアナ「なるほど、プレイアディとは良い名前ですね」目を細めて「ふふ…」と上品に笑ってみせた…

提督「そう、そう言ってもらえて良かったわ…それから支援の戦艦隊は「スコルピオーネ」よ」

ディアナ「もしもオリオーネのようにわたくしを追い回す敵艦が現れたら、後ろから一刺し…というわけでございますね」

提督「ええ」

ディアナ「ふふ、よろしいではありませんか…♪」


…作戦前日・食堂…

提督「では、いよいよ明日から秋期作戦「プレイアディ」を開始します…」

リベッチオ「待ってました!」リベッチオの軽口に一同がどっと吹き出した…

提督「こぉら、大事な任務説明なんだから茶化さないの…まったくもう」…苦笑いすると、ざわつきが静まるのを待ってから続けた

提督「すでにみんなも知っている通り、内容は夏の作戦と同じ「リビア輸送作戦」だけれど…今回は高速水上艦艇での輸送作戦なので激しい空襲が予想されます……全員、より一層の監視・警戒に努めるよう」

提督「…それから参加艦艇は以前伝達した通りですが、間接護衛部隊にグレイ提督の座乗する軽巡「エメラルド」と、ヴァイス提督が座乗する戦艦「ティルピッツ」が帯同します……ガリバルディ、お客様を怪我させないようにお願いね?」

ガリバルディ「ええ」

提督「結構…それからリビア沖のシルテ湾で哨戒を行う「デジエ」と「アクスム」は今夜の2200時、マルタ沖での哨戒と通信の中継を担当する「グリエルモ・マルコーニ」は2300時…同じくメッシーナ海峡担当の「アントニオ・シエスタ」は日付が変わった深夜の0300時頃にここを出撃し、それぞれ担当の海域で哨戒を行ってもらいます」

デジエ・アクスム「了解」

マルコーニ「了解」

シエスタ「はーい、一番眠い時間ですが感張ります…」

提督「貴女はいつもたっぷりお昼寝しているから大丈夫よ♪」

一同「くすくす…」

提督「それから「ディアナ」は物資の搭載があるため、この後すぐにタラント港に向けて出港します。また、護衛駆逐隊のうち「ソルダティ」級の「コラッツィエーレ」と「レジオナーリオ」を除く「マエストラーレ」級四隻はこれに随伴して護衛にあたること」

マエストラーレ「了解!」

提督「ディアナがタラントで物資を搭載したらトンボ返りを打つ形でここまで戻ってきてもらって、残りの護衛艦艇と会同。プレイアディ船団そのものとしては明日の0900時に出撃する形になります…何か質問は?」

ガリバルディ「提督、対潜哨戒機の援護はもらえるの?」

提督「それが、航空部の知り合いに頼んで回せないか聞いてみたのだけれど……マルタ島以南の制空権が確保できていない以上P-3Cの投入は厳しいし、今回はリビア側との折り合いもつかなくて、残念ながら手に入らなかったわ…そのぶん、うちの航空隊に頑張ってもらいましょう」

ガリバルディ「分かったわ」

提督「あと、他に質問は……ないようね」

提督「…それでは、全員無事に作戦を完了できるよう頑張りましょう!」

チェザーレ「…そしてカルタゴは滅びなければならぬ、と」(※ローマの政治家で弁舌家の「大カトー」が演説の際、必ずこれで締めくくった)

デュイリオ「まぁまぁ、ふふっ…♪」

…

グレイ提督「…なかなか見事なスピーチでしたわ」

提督「ありがとうございます、メアリ」

グレイ提督「カンピオーニ提督の艦隊運用をこの目で見られるとは…なかなか楽しみですわね」

提督「メアリに見られていると思うと、深海棲艦よりもその方が気にかかりますね…」

グレイ提督「ふふ……とかく作戦前は何かと思い悩む事があるでしょうが、貴女と艦娘たちはこれだけ訓練を積んできたのですから恐れることはありません…でしょう?」

提督「メアリ…」

グレイ提督「……それでは、わたくしも支度をしないといけませんので…失礼」

提督「…」いつもは皮肉っぽいグレイ提督から励まされ、すっかり驚いた提督…グレイ提督自身も少し気恥ずかしくなったのか、さらりと立ち去った…

………

…
606 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/09(月) 01:52:20.62 ID:q9rKqYv10
…数分後・作戦室…

提督「全員、用意はいい?」


…時刻合わせのために腕時計のリューズに指をあて、作戦室の時計に目をやっている提督……辺りには作戦に参加する艦娘たちと、グレイ提督、ヴァイス提督が集まっている……提督のクロノグラフ(精密時計)はしっかりしたステンレス製で、グレイ提督はそれだけで財産になりそうな「パテック・フィリップ」の腕時計、ヴァイス提督はドイツ製らしい堅実なデザインのものを付けている…艦娘たちはそれぞれ好みのクロノグラフを付けているが、潜水艦組は大戦時のイタリア王国海軍に納入されて、当時その出来の良さから数々の特殊作戦で役だった「パネライ」の軍用ダイバーズウォッチか、頑丈で特殊部隊の隊員たちにも愛されている「G-ショック」が多い…


ディアナ「…よしなに」

提督「それじゃあ秒読み……トーレ…ドゥーエ…ウーノ、カウント!」

ライモン「はい、合わせました」

提督「よろしい…それじゃあディアナとマエストラーレたちはそのままタラントへ出港してちょうだい」

ディアナ「了解」

………

…

…2145時…

デジエ「それじゃあちょっと早いけれど……行ってきます、提督」

…船団に先駆けて出撃し、リビア・シルテ湾で哨戒にあたる予定の中型潜「アデュア」級の二人は、灰色に灰緑色の斑点迷彩が施された、ぴっちりしたウェットスーツ風の「艤装」を身につけ、その上から潜水艦乗りらしい黒いレザーコートを羽織り、頭には艦長帽をかぶっている…

アクスム「シルテ湾は私たちでばっちり哨戒しておきます…ね、デジエ♪」…ちゅっ♪

デジエ「ん…♪」戦中は二隻でよく英船団に襲いかかり、大戦果を挙げていた名コンビの「デジエ」と「アクスム」…艦娘としても二人は息ぴったりで、いつも「恋人つなぎ」で手をつないだり唇を重ねたりと、誰かが間に入る余地もないほどお熱い…

提督「ふふ、相変わらず二人は仲が良いわね……深海側の哨戒機には気をつけてね?」

デジエ「はい」

提督「それじゃあ波止場までお見送りするわ」

アクスム「グラツィエ、提督…♪」

…普段提督たちが過ごしている「鎮守府本棟」の西側とつながっている黄色っぽいレンガ造りのささやかな船渠と、そこから海に向かって伸びている波止場……提督と見送りの艦娘たちがそれぞれ帽子や手を振って「帽振れ」で見送るなか、月もさやかな夜のイオニア海にディーゼル主機の青い煙を残しつつ、アデュア級の二隻がゆっくりと出港していった…

デルフィーノ「…次は2300時のマルコーニさんですね」

提督「そうね」

………

…2300時・波止場…

マルコーニ「それでは「グリエルモ・マルコーニ」出撃します…!」艶のある黒い競泳水着スタイルの服にレザーコート、裏張り付きの艦内長靴を履いたマルコーニが司令塔の上から敬礼した…

提督「ええ、通信の中継は任せたわ」

マルコーニ「了解…!」迷彩を施した大柄な「グリエルモ・マルコーニ」が4ノットくらいの低速で波止場を出て行った…

提督「……さてと、後は明日の朝方まで待つことになるわけだけれど……その間にあれこれとやらないといけない事があるわね」

ガリバルディ「そうね」

提督「ええ…それとガリバルディ、貴女たちは0900時の出撃に間に合うように蒸気を上げておいて?」

ガリバルディ「了解、それなら2400時くらいから缶を温めておけば間に合うわ」

提督「お願いね」



607 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/10(火) 01:56:31.75 ID:ycELa66v0
…2400時・作戦室…

提督「みんな、お疲れ様」

セラ「こんばんは、提督……あの、お休みにならなくて大丈夫ですか?」

提督「ありがとう、セラ。だけど今は色々とやる事があるから」

セラ「それはそうですけれど…」

提督「ふふ、出撃したらマルタ島までたっぷり数時間はかかるもの…その間に仮眠でもさせてもらうわ」

セラ「あ、なら良かったです」

提督「ええ…お気遣いありがとう♪」小さなセラのほっぺたに軽く唇を当てた…

セラ「///」

提督「ふふっ、セラは可愛いわね……ところでムツィオ」

アッテンドーロ「なに?」

提督「空軍のAWACS(早期警戒管制機)から何か情報は?」

アッテンドーロ「今のところ何もなし…定期的にキレナイカ(リビア)上空に深海側の哨戒機らしいシルエットがあるけど、それだけね」

提督「了解…ドリア」

ドリア「はい、何でしょう?」

提督「最新の気象通報は?」

ドリア「はい。明日0600時から1200時の天候ですが、今の段階では「晴れ」、雲量は3から4、風力は2から3、波高1,5メートルから2メートル、気圧は1000「ヘクトパスカル」からさらに上昇する見通しとのこと」

提督「そう。さっきから雲が湧いてきて、てっきり悪天候になるのかとばかり思っていたけれど……それじゃあ、明日は「やがて晴れになる」っていうところね?」

ドリア「はい「きっとこのまま変わらない」かと♪」

提督「ふふっ、了解」

ドリア「また最新のものが届き次第連絡します」

提督「お願いね…それから、サントーレ」

サントーレ・サンタローサ「は、はい…!」

提督「イオニア海管区の他の鎮守府から深海側の動静について通報は?」

サンタローサ「いえ、ありません」

提督「了解。サイント・ボン…貴女の方には?」

アミラーリオ・ディ・サイント・ボン「本官の方にもありませんよ、提督…マルタ島も今夜は静かなようです」

提督「では、引き続きお願いね」

サイント・ボン「もちろんですとも」

提督「それじゃあ私は出撃組の様子を見てくるから、何かあったら館内放送か内線で呼び出してね…携帯でもかまわないわ」

ドリア「はい、承知しました♪」
608 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/12/14(土) 12:25:18.36 ID:nhuAnhou0
…十数分前・軽巡「アブルッツィ」級の部屋…

ガリバルディ「そろそろ2400時ね…ちょっと着替えて缶に火を入れてくるわ」

アブルッツィ「私の分まで活躍してきてね、ガリバルディ?」

ガリバルディ「ええ、任せておきなさいな」


…ゆるいチュニックを脱ぐとおもむろに着替え始めたガリバルディ…革命家として「赤シャツ隊」を率いていたためか着るものは紅色が多く、今も真紅のブラとレースの縁取りがされたランジェリーを身につけている……軽巡とはいえ排水量が一万トン近くあり、前級「デュカ・ダオスタ」級よりも大柄で少し幅広になったアブルッツィ級の艦娘だけあって、運動選手のような平たく引き締まったお腹と形良くふくらんでいる乳房、張りのあるヒップと長く伸びた脚が、ライモンやアオスタのような軽巡勢の先輩たちよりも力強い印象をあたえる…


ガリバルディ「これでよし、と…着替えはすんだし、行ってくるわね」黒のストッキングと、イタリア海軍独特の白に近いライトグレイに濃い灰色の折れ線迷彩を施したブレザーとプリーツスカートに袖を通した…

アブルッツィ「気をつけて行ってらっしゃい」

ガリバルディ「もちろん…♪」口元に笑みを浮かべると頬に音高くキスをし、片手を振りながら出て行った…

…数分後・鎮守府の湾内…

ライモン「それにしても、ガリバルディさんと出撃するのは久しぶりですね」沖合に錨泊している艦まで、モーターランチに乗って移動するライモンたち…鎮守府のある三日月型の小さな湾には波もなく、夜風とランチの艇首から飛び散る飛沫はひんやりと冷たいが、まだ凍えるほどではない…

バンデ・ネーレ「そうだね」

ガリバルディ「でも私が旗艦って…なんだか悪いわね、ライモンド」

ライモン「…何がです?」

ガリバルディ「だって提督を乗せたかったでしょう?」

ライモン「えっ、いえ…そんな///」

バンデ・ネーレ「ふふ、ライモンドってば真っ赤になって…可愛いよ♪」

ガリバルディ「ね…これじゃあ提督が惚れ込むのも無理ないわ」

ライモン「そ、そのことは言いっこなしですよ…///」

ガリバルディ「ふふふっ…全くいつまでたっても初心なんだから♪」

アウグスト・リボティ「そこがまた可愛いんだよね」ランチの舵輪を操りながら、くすくす笑いをするリボティ…

ライモン「も、もう…みんなしてわたしをからかわないで下さい…!」

ガリバルディ「もう、悪かったってば…ほら、貴女の艦に着いたわよ?」

ライモン「むぅ……」腑に落ちない顔で舷側のタラップを上っていった…

…2400時・軽巡「ジュゼッペ・ガリバルディ」艦橋…

ガリバルディ「ガリバルディから各艦へ…機関、用意!」

ガリバルディ「……秒読み開始…3…2…1、点火!」


…十万馬力を誇る「ジュゼッペ・ガリバルディ」の缶室ではどろりとした重油が燃え始め、最初のぞき窓から見えていた不完全燃焼の黒い煙が次第に消えて、やがてめらめらと燃えさかり始めた…後は圧力鍋と同じ原理で高圧・過熱状態にした蒸気を作り、その力でタービンを回す…各艦ともに最初は煙突から煙を上げるが、それも次第に収まってほぼ無煙になる…


ガリバルディ「さて、あとは蒸気が上がるのを待つばかり…と」

ガリバルディ「…こっちはいいけど、お客さんの具合はどうかしら」向こうに見える「ティルピッツ」と「エメラルド」に視線を走らせた…

…戦艦「ティルピッツ」艦橋…

ティルピッツ「よし、無事に動いてくれた……これで点火に失敗したりしたら、提督と姉上に合わせる顔がない…」

…南イタリアで数ヶ月近く過ごしている割には、相変わらずバレンツ海の流氷のように真っ白な肌をしているティルピッツ……かつての大戦中は中盤からほとんど活躍の機会を与えられずノルウェーに留め置かれていただけに、いまだに機関を稼働させるだけでも身構えてしまう…

…軽巡「エメラルド」艦橋…

エメラルド「…あちらも無事に点火できたようですね」

…ずっと引きこもり状態で「孤独な女王」などと揶揄(やゆ)されたティルピッツとは対照的に、快速かつ使い勝手のいい軽巡として、船団護衛やポケット戦艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」追撃戦で大西洋やインド洋を所狭しと駆け回った「E」級軽巡のエメラルド…白と淡い緑色を基調にした英海軍「地中海艦隊」仕様の迷彩に身を包み、慣れた様子で艦橋に立っている…


エメラルド「あとは作戦開始を待つばかり…せっかくですし紅茶でも淹れるとしましょう」

………

…
609 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/17(火) 03:30:44.24 ID:PHLfK2AX0
…0400時・執務室…

提督「うーん…」昼間に軽く眠っておいたとはいえ、どうしてもあくびが出てしまう提督…仕方がないので大浴場で熱めのシャワーを浴びてくると、黒い下着に前をはだけたブラウスだけという格好でコーヒーをすすっている……そのまま机の端に腰を下ろすとノートパソコンを立ち上げ、落ち着かなげに気象通報や各鎮守府から届く最新の敵情報を眺めている…


提督「…まだ早いけれど着替えることにしましょう。どうせこのままの格好でいても落ち着かないし……」

提督「そうと決まればまずはちょっとお化粧をしないと……んー、どれにしようかしら」化粧台の椅子に腰を下ろすと唇におとなしい色合いのルージュを引き、軽く白粉をはたく……それから少し悩んで、甘いバラと蜂蜜の香りがする香水を手首や首筋に吹きかけた…

提督「うん…いい香り。 さ、制服を出さないと…」


…十一月も終わりに近づき、すっかり衣替えも済んでいる鎮守府……それは提督も同様で、夏に着ていた白いダブルの上着とスラックス、タイトスカート、それから「艦娘たちが馴染みやすいよう」復活した旧王国海軍スタイルの白い詰襟はクリーニングから戻ってきて、今はクローゼットの奥にしまってある……代わりに提督が取り出した冬期の制服はダブルの上着とスラックス(あるいはタイトスカート)の組み合わせで、濃紺の布地に金ボタンや階級章、胸元に並んだ略綬がきらりと映える…


提督「よいしょ……と」イオニア海とはいえ晩秋の海風は寒かろうと、黒い厚手のタイツを履いてからスラックスに脚を通した…

提督「……これでどうかしら…」白ワイシャツに濃紺のネクタイを締めると、金モールと少将の袖章もまだ新しいずっしりとした上着を着込み、姿見の前で軽く姿勢を整えてみた…

提督「……ま、いいわ」

提督「あとは帽をかぶって…と」


…腰まで届きそうな長い髪を後ろでお団子に結い上げると、金の帽章と将官の金線が施された上部の白い濃紺の制帽を頭にのせた…近頃は艦娘を運用する「鎮守府」の司令や提督たちとして女性が増えたこともあって、女性士官も今までの「縁が丸い」帽ではなく「つば付き」の制帽をかぶってもいい事になり、提督もつば付きの方を選んでいた…


提督「…ん」

提督「さてと…あとは作戦室に行って状況の確認ね」…作戦にかかる数日分の着替えやこまごました物が入っている軍用バッグはガリバルディが先に艦へ運んでくれたので、提督としては手ぶらで乗艦できる……そして普段と同じように着替えをしたおかげか、そわそわした気分もいくらか落ち着いた…

………

…0500時・タラント港…

マエストラーレ「各艦、準備はいい?」

グレカーレ「うん」

リベッチオ「いいよっ♪」

シロッコ「…もちろん」

ディアナ「よしなに」

マエストラーレ「よろしい…係留索、離せ! 両舷機前進微速!」


…タラントの外港でリビア向けの物資をずっしりと積み込んだディアナと護衛の「マエストラーレ」級駆逐艦四隻が、まだ夜も明けないうちに係留索を離し、ゆっくりと岸壁を離れた……マエストラーレたちは岸壁に艦尾を向けた状態で姉妹横並びで停泊していたが、タラントをはじめだいたいのイタリアの港は直接外海と接しているので水深が深く、首尾線を海に向けた状態(縦向き)で停泊するようになっていて、そのためあまり曳船(タグボート)のお世話にならず手際よく出港することができる…


グレカーレ「了解、両舷前進微速」

リベッチオ「あ…お姉ちゃん! タラント港湾部から発光信号「無事な航海と作戦の成功を祈る」だって♪」

マエストラーレ「了解、それじゃあ「感謝する」…とでも打っておくわ」信号灯を取り出し、カタカタと返事を送った…

ディアナ「あら、また信号でございますね…「追伸…そちらの女たらしの提督に、たまには顔を出してくれるようお伝え下さい」だそうですわ」

マエストラーレ「あぁもう…うちの提督ときたら女性を見たら口説かないといけない病気にでもかかってるわけ?」

グレカーレ「くすくすっ…♪」

リベッチオ「あははっ、提督らしいね♪」

マエストラーレ「ちっともおかしくなんかないわよ、まったく…「その件については直接本人に伝達されたし」…以上!」

………

…

610 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/21(土) 10:28:58.93 ID:FdN18XhI0
…0530時・食堂…

提督「おはようございます。グレイ提督、ヴァイス提督」

グレイ提督「…モーニン」

ヴァイス提督「グーテンモルゲン(おはようございます)、カンピオーニ提督」

…あと数時間で出撃するとは思えないほど落ち着き払った態度で紅茶を味わっているグレイ提督と、緊張のためかいつもよりさらに堅苦しい態度のヴァイス提督…

アッチアイーオ「提督、朝食の準備が出来ているわよ」

提督「ありがとう、いただくわ」

アッチアイーオ「それじゃあ持ってくるわね…それとナプキンを使ってちょうだい。制服に食べこぼしなんて付いていたらみっともないもの」

提督「ふふっ、お気遣いありがとう…♪」

アッチアイーオ「飲み物はコーヒーでいい?」

提督「ええ…砂糖はふたさじ、ミルクを多めにしてもらえる?」

アッチアイーオ「了解、すぐ持って行くわ」

提督「ええ……それにしても天気が良さそうで何よりですね」

グレイ提督「そうですわね」

ヴァイス提督「…それだけ敵機からの攻撃が激しくなる可能性はあると思いますが、波で船体が動揺することはありませんね……」そこまで言ってから、ビスマルクたちの方をちらっと見た…

ビスマルク「……どうしたティルピッツ、もっと食え…貴様はこれから出撃するのだからな、うんと食って力をつけろ」

ティルピッツ「…ヤ、ヤヴォール……しかし姉上、そんなには食べられません……」

ビスマルク「なんだ、仕方のないやつだな…私より貴様の身体の方が大きいのだから、もっと食えるはずだろうが」

(※ティルピッツ…ビスマルク級の二番艦として改修を加えたため船体が少し大きく、排水量も1000トンほど増加している)

ヴァイス提督「この前も言ったはずだぞ、ビスマルク…ティルピッツは貴様と違って大食らいではないのだから無理を言うな」

ビスマルク「そうは言ってもな…あまりに食が細いので姉としては心配なのだ……」

エリザベス「……エメラルド、紅茶をもう一杯いかが?」

エメラルド「はい、いただきます…」

エリザベス「さ、どうぞ……それにしてもわたくしがもう少し高速なら、提督のお供が出来たというのに…残念でございますわ」

エメラルド「大丈夫です、私がその分も駆け回ってきますから」

グレイ提督「そういうことです……エリザベス、あなたは英国海軍の戦艦らしく腰を据えて堂々としていればいいのですよ」

エリザベス「はい…このエリザベス、納得いたしました」

グレイ提督「よろしい」

提督「…ふぅ、美味しかったわ」

アッチアイーオ「ちゃんと食べたわね、提督?」

提督「ええ…ありがとう♪」

アッチアイーオ「…っ、作ったのはエリトレアなんだから、お礼は私じゃなくてエリトレアに言って……///」

提督「ええ…グラツィエ、エリトレア♪」

エリトレア「はいっ♪」

611 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/21(土) 12:02:03.92 ID:FdN18XhI0
…0600時…

提督「…さてと、あとはガリバルディに乗艦すればいいだけ……と」

提督「むぅ…あれだけ忙しかったはずなのに、急にやることがなくなっちゃったわね……」

デルフィーノ「くすくすっ、出撃前にはよくあることですよぅ…♪」

提督「ふふっ…とはいえこのまま座っているのも落ち着かないし……どうしようかしら」

カヴール「……それでしたら、礼拝堂でお祈りなどなさってきたらいかがでしょう?」

提督「なるほど、いい考えね……それじゃあちょっと行ってくるわ♪」

…鎮守府・礼拝堂…

レジナルド・ジュリアーニ(大型潜リウッツィ級)「……あ、提督…」


…鎮守府本棟の東側に建っている礼拝堂は小ぶりながら、丁寧な仕上げのステンドグラスから差し込む神々しい朝の光と、静まりかえった空間のおかげで大きさ以上の荘厳さを感じる……提督が帽を脱いで入ろうとしたタイミングで、リウッツィ級の「レジナルド・ジュリアーニ」もやってきた…従軍神父の名が付いているジュリアーニは黒い僧服姿で、首には小さな金の十字架を下げている…


提督「あら、レジナルド…おはよう」

ジュリアーニ「おはようございます…提督も礼拝に?」

提督「ええ、まぁ」普段は特に教会へ行くこともなく、日曜礼拝もほぼすっぽかしている提督は、ときたまこの礼拝堂で祈るのがせいぜいだった…

ジュリアーニ「良い心がけです…特に出撃の前ですからね」

提督「ええ」

…礼拝堂の中には小ぶりなマリア像と、その左右に火薬庫の守護聖人である「サンタ・バーバラ(聖バルバラ)」と、船乗り(とナポリ)の守護聖人「サンタ・ルチア(聖ルチア)」の絵がかけてある…

ジュリアーニ「…」

提督「…」

………

…

…0700時・波止場…

提督「それじゃあ、留守は任せたわよ?」

アッチアイーオ「ええ、心配しないで」

デルフィーノ「はい♪」

カヴール「…お気をつけて、提督」

提督「ん…♪」それぞれの頬に軽く口づけすると、モーターランチに乗り込んだ…

…数分後…

ガリバルディ「改めて、ようこそ「ジュゼッペ・ガリバルディ」へ…旗艦として提督をお迎えできて嬉しいわ♪」

提督「ありがとう……蒸気の具合はどう?」

ガリバルディ「順調に上がっているわ」

提督「そう、よかった」

ガリバルディ「おかげさまでね。順調だから何も心配いらないわよ」

提督「了解」

ガリバルディ「ええ。後はディアナの到着を待つばかりよ…」

………

…
612 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/24(火) 11:26:05.44 ID:f/I/uGWb0
…0830時…

ガリバルディ「提督、来たわ。 左舷四〇、マストの先端が見えるわ」

提督「ガリバルディは目がいいわね…どこ?」

ガリバルディ「東の岬の先端と、丸っこいちぎれ雲とが直角に交わる辺りの水平線上に…どう?」

提督「んー……あぁ、見つけた♪」

ガリバルディ「ね、ディアナのマストに間違いないわ……あら、どうやらオリアーニも見つけたようね。信号旗を揚げてるわ…だけどね、もうこっちは見つけているのよ♪」了解信号を掲げながらも、少し自慢げなガリバルディ…

提督「それじゃあ出撃の用意を…準備はいい?」

ガリバルディ「もちろん」

…0900時…

提督「うん、時間通り……それじゃあ各艦に信号旗で「出港せよ」をお願い」

ガリバルディ「了解」

提督「それから事前の計画通り「コラッツィエーレ」「レジオナーリオ」は近接護衛戦隊の後方につけ」


…ガリバルディのマストに信号旗が掲げられると、ソルダティ級駆逐艦「コラッツィエーレ(装甲兵)」と「レジオナーリオ(ローマ軍団兵)」の二隻に「了解」の信号旗がはためいた……二隻は白波を蹴立ててぐっと加速すると、ディアナをひし形に取り囲んで近接護衛戦隊を形成するマエストラーレたちの斜め左右後方、おおよそ一浬の位置に付いた…


提督「ちょうどいい位置に付いたわね…それじゃあこちらも出撃しましょう。両舷前進半速!」

ガリバルディ「了解。両舷前進半速!」

…戦隊の全艦が了解信号旗を掲げるのを確認すると、ガリバルディの信号旗が下ろされた…

グレイ提督「……エメラルド、両舷前進半速」

エメラルド「了解、両舷前進半速」

ヴァイス提督「両舷前進半速!」

ティルピッツ「ヤヴォール、両舷前進半速!」

提督「……うん、エメラルドとティルピッツも無事に動き始めたわ」

ガリバルディ「そうね……しかしなんとも場違いよね、彼女」

提督「ティルピッツ?」

ガリバルディ「ええ、だってあの迷彩ときたら…白夜の北海だとか時化どきのバルト海ならさておき、ここじゃあ逆に目立って仕方ないわ」

提督「確かにね…」


…そう言って提督が視線を向けた先には、濃淡の灰色で幾何学的な折れ線迷彩が施された「ティルピッツ」の、四万トンを越す堂々とした姿がある……荒天下での航行に耐えるよう低くまとめられたシルエット、鋭くとがった艦首の「アトランティック・バウ」に重厚な艦橋……イタリア艦のしゃれたデザインとは全く違う、牙を剥いた狼のような鋭さは灰色の北大西洋や北海にこそふさわしく、晩秋の爽やかなイオニア海にはまるで似合わない…


ガリバルディ「ま、いいわ…そろそろ陣形を組みましょうか?」

提督「ええ、そうね」

ガリバルディ「了解、信号旗を揚げるわ」

オリアーニ「…戦隊旗艦から信号「各艦は所定の位置につけ」ね……了解、と」


…オリアーニたち四隻の駆逐艦が軽やかに動いてひし形の外周を作ると、その中に軽巡「ライモンド・モンテクッコリ」「ジュゼッペ・ガリバルディ」「ジョヴァンニ・デッレ・バンデ・ネーレ」がくさび形に展開し、お客様である「エメラルド」と「ティルピッツ」はそのくさび形で守られるようにして横陣を組む…


ガリバルディ「提督、陣形が整ったわ」

提督「了解…それじゃあ速力十五ノット、進路はこのまま」

ガリバルディ「了解」

………

…
613 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/12/24(火) 11:40:02.52 ID:f/I/uGWb0
…このところなかなか進められなくて済みません、ちょっと忙しかったもので……それはそうとクリスマスおめでとうございます♪


……この後もしばらくお堅い作戦の場面が続きます。数日おきくらいの間隔で思い出したように投下していきますので、時折のぞきに来てもらえれば(たぶん)進んでいるはずです……
614 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/27(金) 02:17:22.34 ID:SDU57/2m0
…1000時…

ガリバルディ「提督、このあたりはこっちの勢力圏内だし…今のうちに少し寝てきたら?」

提督「うーん、そうは言ってもね……何か突発的に対応しないといけない事が起きるかもしれないし」

ガリバルディ「そうなったら熱いキッスで起こしてあげるわよ」

提督「ふふっ、もう…っ♪」

ガリバルディ「ふふふ……革命家の血って言うのはね、いつでも情熱的にたぎっているものなのよ」

提督「……ガリバルディ///」

ガリバルディ「…提督ってば、本当にいい女よね……♪」くいっ…とあごに指をあてがい、艦橋の壁面に押しつけた……

提督「///」頬を赤らめて恥ずかしげな表情を浮かべ、視線をデッキに落としてはいるが、案外まんざらでもなさそうな提督……次第にガリバルディの紅い唇が近寄り、熱っぽい吐息がかかってくる……

ライモン「左舷に機影!」

提督「…っ!」慌ててガリバルディから離れ、首から下げていた双眼鏡をひっつかむ提督…

ガリバルディ「……いいところだったのにとんだ邪魔が入ったわね…機種は!」

ライモン「機種…カントZ506水偵「アイローネ」です!」

ガリバルディ「予定にあったうちの航空隊ね……了解」

提督「……ふぅ、びっくりしたわ」

…提督は上面を「ヴェルデ・オリーヴァ・スクーロ(暗いオリーヴグリーン)」、下面を「グリージョ・アズーロ・キアーロ(明るいブルーグレイ)」に塗った大型のカント水偵を確認すると、ほっとしたように双眼鏡を下ろした…

ガリバルディ「……ライモンドもなかなかやるじゃない…♪」

提督「なにか言った?」

ガリバルディ「いえ、何も……何はともあれ味方機が来てくれたことだし、少し休んでいらっしゃいよ」

提督「ええ、そうするわ。それじゃあ何かあった場合はすぐ…なかったら1130時に起こしてもらえる?」

ガリバルディ「了解」

提督「……もうちょっとで「革命」は成功だったのに、惜しかったわね♪」

ガリバルディ「ふふん……ライモンドだって艦長室の中までは確認できないもの、そのときにお邪魔させてもらうわよ♪」

提督「見張りを怠らない程度にしてね?」

ガリバルディ「大丈夫よ、手際よく済ませるから」

提督「むぅ……せっかくなのだからじっくり味わって欲しいわね」

ガリバルディ「おっと、これは失礼したわね♪」

………

…1130時…

ガリバルディ「1130時よ、提督」

提督「ふわぁ……ありがとう、ガリバルディ」

ガリバルディ「どういたしまして…海況は相変わらず、風は十分前から北西の風、風力2に変わったわ」

提督「了解」

ガリバルディ「戦隊は異常なし、陣形もきっちり維持しているわ」

提督「よろしい」

ガリバルディ「…それから「アントニオ・シエスタ」から入電「…本艦は予定海域に到着、哨戒を開始する」だそうよ」

提督「了解…マルタ沖のマルコーニは?」

ガリバルディ「まだ電文は届いていないけれど、彼女もそろそろ哨戒地点に到着するはずよ」

提督「そうね」

ガリバルディ「それから何か軽い昼食を作るから、提督は艦橋で待っていて? …少し早いけれど、今のうちに食べておいたほうがいいわ」

提督「グラツィエ♪」

615 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2019/12/31(火) 01:39:24.24 ID:vio1SP0Y0
…1200時・鎮守府…

リットリオ「……それでは「プレイアディ」作戦支援のため、「スコルピオーネ」戦隊および旗艦リットリオ、出撃します!」

カヴール「気をつけて行ってらっしゃいね、リットリオ」

リットリオ「はいっ♪」

ザラ「…トレント、トリエステ……二人とも無理は禁物よ」

トレント「はい、気をつけます」

ポーラ「そうですよぉ〜、二人は装甲が薄いんですからぁ」

トリエステ「ええ…」

フレッチア「……出撃したら辺りをよく警戒すること。特に敵機は太陽を背にして突っ込んでくるんだから、気をつけなきゃダメよ?」

フォルゴーレ「分かってるわ」

フレッチア「ならいいけど…四人とも、とにかく気をつけるのよ?」

フォルゴーレ「ええ、任せておいて♪」

………

…1230時…

提督「ふー…艦上とは思えないほど美味しい食事だったわ」

ガリバルディ「…ふふ♪」

提督「特にあのフェデリーニのペスカトーレ……とっても美味しかった♪」

ガリバルディ「気に入ってもらえてなによりだわ…コーヒーは?」

提督「ええ、いただくわ…」

…軽巡「エメラルド」艦橋…

エメラルド「提督、昼食をお持ちしました」

グレイ提督「ありがとう、エメラルド…さぁ、貴女も自分の分を召し上がりなさいな」

エメラルド「はい」海図台に食事の盆を置くエメラルド……

グレイ提督「よろしい……なるほど、今日のお昼はタンの冷肉にピクルス…それにエンドウ豆のポタージュですわね」

エメラルド「あまり複雑なものは作れませんから…」

グレイ提督「いいえ、構いませんよ」立ったまま海図台に載せてある食事に取りかかった…

エメラルド「……ココアはいかがでしょうか?」

グレイ提督「ええ、いただきましょう」

…戦艦「ティルピッツ」艦橋…

ティルピッツ「提督、昼食の準備が整いました…どうぞ」

ヴァイス提督「ダンケ、ティルピッツ」

ティルピッツ「いいえ、そんな…」

…皿の上にはパン数切れにバター、オイルサーディン、ハム数枚と味の強いチーズ…それから熟成が進み白っぽくなっているザワークラウトが盛り合わせにしてある……

ヴァイス提督「……ところでティルピッツ、貴様はもう済ませたのか?」

ティルピッツ「いえ、これから食べようかと…」

ヴァイス提督「なら私が食べ終わったら昼食を食べるように……命令だ」

ティルピッツ「ヤヴォール!」かちりとかかとをぶつけ、敬礼するティルピッツ…

………

…
616 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2019/12/31(火) 21:51:40.66 ID:vio1SP0Y0
…まずは今年一年このssを見てくださったり感想を下さった皆さま、遅筆でなかなか進まない作品にお付き合い下さりありがとうございました……来年が皆様にとって良いお年でありますようにお祈りしております


……ちなみに1はこれからお雑煮の準備に取りかかる予定なのですが、皆様の地元はどんなお雑煮ですか?
617 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/02(木) 01:04:03.87 ID:r7eAEn950
まずは遅ればせながら、明けましておめでとうございます

…皆さま本年もよろしくお願いいたします…また、今年はもっと投下のペースを上げていけるよう頑張りたいと思います…
618 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/03(金) 01:35:33.06 ID:dKyWi9450
…1500時・鎮守府…

フィウメ「そろそろ提督たちはメッシーナ海峡の辺りでしょうか……っと」

ザラ「ええ、それで計算は合うんじゃないかしら……それっ」

ポーラ「何もないといいですけれどねぇ〜……せーのっ♪」

ゴリツィア「そうですね、トレントたちも上手くやってくれればいいですけど…えいっ!」

…さすがに海で泳ぐには水温が冷たくなってきてしまったので、運動と暇つぶしを兼ねて浜辺でビーチバレーにいそしむ留守番の艦娘たち…

ポーラ「そーれっ♪」バレーボールを「ぽぉ…んっ」と打ち上げると、思っていたよりも遠くに飛んでいってしまった……

ザラ「もう、ポーラってば……そんなはるかなかなたにレシーブしてどうするのよ?」

ポーラ「姉様、ごめんなさぁ〜い…拾って来ますねぇ」

ザラ「ええ…」目をこらせば提督たちが見えるかのように、南西の方を向いて水平線をじっとながめた…

…1520時・メッシーナ海峡沖…

提督「うーん、そろそろレッジョ・ディ・カラブリアを過ぎるころね…」海図にディバイダーと定規をあてがい、航行距離を計算する提督……本土からシチリアへの玄関口「レッジョ・ディ・カラブリア」とメッシーナ海峡を横に、艦隊は陣形を組んで進んでいる…

ガリバルディ「ええ……回頭点もまもなくよ」

提督「そうね、信号旗の用意をお願い」

ガリバルディ「了解」

…しばらくして・鎮守府の作戦室…

トリチェリ「…間接護衛戦隊より入電「回頭点に到着、針路190度に転針」とのこと」

ローマ「ええ、分かりました……それとこちらからプレイアディ船団とスコルピオーネ戦隊に向けて「敵状に変化なし、引き続き無事の航海を願う」と」

トリチェリ「はい」

…同じ頃・シルテ湾の北50浬…

デジエ「…」

アクスム「…」


…革コートの襟を立て、双眼鏡で周囲の空を探っているデジエとアクスム…地中海は陸地に囲まれていて(深海側に基地があるかどうかはさておき)航空基地が近いため、おそろしく空襲が激しく気が抜けない……だからといってずっと潜航していると、それでなくても長くは持たない電動機用バッテリーの充電がカラになってしまい、いざというときに使えなくなってしまう……結局、周りで当直にあたっている当時の将兵の幻影たちと一緒に見張りに立ち、ずっしりと重い双眼鏡を目に当てている…


デジエ「…ふー、ふー……」一旦双眼鏡を下ろし、マグカップを両手で包むようにしてコーヒーをすする…潜水艦は乾舷が低いので海が穏やかな時でもしばしば波が甲板を洗い、しょっぱい飛沫が艦橋まではねてくる……

アクスム「……ほ…っ」まるで見計らったかのように、ほぼ同じタイミングでコーヒーをすすっているアクスム……

デジエ「……ふぅ」コーヒーマグを足下に置くと、また双眼鏡を取り上げた…

…一方・メッシーナ海峡…

アントニオ・シエスタ「ふわ…ぁ……こういい天気ですと、眠くなってしまいますね…」

…波もない凪の海をゆったり航行しながらちぎれ雲が穏やかに浮かんでいる空を眺め、ディーゼル主機の震動に身を任せているとむしょうに眠くなってくる……それでなくても深夜に出撃してから哨戒にあたっていたおかげで満足に熟睡出来ておらず、それもあってなおのこと眠気がつのってくる…

シエスタ「そろそろ提督たちはここの沖を通過したはずですね……」双眼鏡片手に濃く淹れた砂糖入りのコーヒーをすすり、甘苦い味を舌の上で転がす……

シエスタ「……ふぁぁ…作戦が終わって無事に帰投したら、うんとお昼寝をするとしましょう…」

………

…
619 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/07(火) 11:59:08.82 ID:nrkZ5FeF0
…1800時・シチリア島沖…

マエストラーレ「ここまでは無事に来られたわね……でも油断しないように。ここからが大変なんだから」

シロッコ「確かに」

マエストラーレ「…ディアナ、あなたは平気?」

ディアナ「ええ。少し揺れますが、大丈夫ですよ」

マエストラーレ「ならいいけど……とりあえず鎮守府に無電を打っておきましょう」

…鎮守府・作戦室…

サウロ「……アオスタ、船団から通信です」

アオスタ「内容は?」

サウロ「はい「現在、座標AN256にあり。速度15ノット。北西の風、風力2。波高2から2.5メートル」とのことです」

アオスタ「了解…その座標だとそろそろシチリア島の影を抜ける所ね」

チェザーレ「となると少しばかり波も出てくるはずだ……駆逐艦は大変であろうな」

アオスタ「そうですね」

チェザーレ「うむ。ではチェザーレは秘書艦の二人に伝えるとしよう…」そういって内線電話の受話器を取り上げた…

…同じ頃・執務室…

アッチアイーオ「それじゃあ見回りに行ってくるから、留守番はお願いね」

デルフィーノ「はい、行ってらっしゃい」

アッチアイーオ「何かあったら呼び出しをかけるのよ?」

デルフィーノ「もう、分かってますってばぁ」

アッチアイーオ「頼んだわよ」

デルフィーノ「…もう、アッチアイーオったらガミガミとうるさいんですから……んしょ」そう言うと提督の椅子に腰かけてみた…

デルフィーノ「わぁ、座り心地のいい椅子です…提督はいつもこの椅子に座って執務をしているんですね♪」嬉しそうにペン立ての万年筆を触ってみたり、周囲を眺め回してみたりした…

デルフィーノ「……っと、いけないいけない。アッチアイーオが戻ってくるまでにこのファイルを片付けないと…」ぴょんと跳ねるように椅子から立ち上がる……と、執務机のふちが秘部をこすった…

デルフィーノ「ふあ…っ♪」

デルフィーノ「も、もうっ…///」変な声が出てしまい、少し恥ずかしくなるデルフィーノ……

デルフィーノ「……他に用がある訳でもないですし、少しだけ///」くちゅ…♪

デルフィーノ「あっ、ん…♪」くちゅっ、ちゅく…っ♪

デルフィーノ「ふわぁぁ、提督の甘い匂いがして……あふっ♪」

デルフィーノ「ん、あっ…ふあぁんっ♪」賢そうなくりくりとした瞳がとろんと焦点を失い、困ったように眉を寄せつつ机のふちに腰を擦り付ける……

デルフィーノ「ふあぁ……気持ちいいですよ…ぅ♪」

デルフィーノ「…はぁっ、はぁっ……んぅぅっ♪」くちゅり、くちゅくちゅっ…♪

デルフィーノ「……んぁぁ、んくぅぅ♪」

デルフィーノ「はひっ、んんぅ……あぁぁ…んっ♪」口を半開きにして甘い嬌声をあげ、下着の隙間からぬるりと花芯に指を滑り込ませる……

デルフィーノ「ふわぁぁ…♪」ちゅくちゅくっ…にちゅっ♪

デルフィーノ「あふぅ、んあぁ………執務室でするの……っ、気持ちいいです…ぅ♪」…左手を机について崩れ落ちそうな身体を支え、右手の人差し指と中指でくちゅくちゅと花芯をかき回す……と、不意に内線電話が「リリリン…ッ」と鳴った…

デルフィーノ「ふあぁぁん…っ♪」驚いてびくっと身体が跳ねた拍子に指を奥まで突き入れてしまったデルフィーノ…がくがくと膝が震え、太ももにとろりと蜜が垂れる…

デルフィーノ「はふぅ、はひぃ……こ、こちら執務室…///」

チェザーレ「こちら作戦室のチェザーレ。マエストラーレより入電…船団は間もなくシチリア島の沖を通過するそうだ」

デルフィーノ「り、了解です…ぅ///」

チェザーレ「うむ……作戦室、以上だ」

デルフィーノ「……ふわぁぁぁ♪」腰が抜け、机にしがみつくようにしてだらしない表情を浮かべている…

………

…
620 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2020/01/12(日) 02:29:22.51 ID:Z75oY1A10
…1900時…

チェザーレ「それでは諸君、夕食をいただこうではないか」

ドリア「今夜は私が腕を振るいましたから、存分に召し上がって下さいね…特にイワシのパン粉焼きが美味しいですよ♪」

ムレーナ(中型潜フルット級「ウツボ」)「ふっ、それは楽しみだ……魚は好物だからな♪」

スクアーロ(中型潜スクアーロ級「サメ」)「んふふっ、全く……もっとも、柔らかくて汁気たっぷりの生き物なら何でも好きだけれ…ど♪」

セルペンテ(中型潜アルゴナウタ級「海蛇」)「ね…くすくすっ♪」

メドゥーサ(アルゴナウタ級)「……くふふ…っ♪」

フィザリア(アルゴナウタ級「カツオノエボシ」)「…そうですねぇ……ふふふ♪」

デルフィーノ「ひぃぃ……ここの面々は怖すぎですよ…ぅ」

スパリーデ(フルット級「鯛」)「うぅ…どうしてこんなテーブルになってしまったのでしょう……」

ナウティーロ(フルット級「オウムガイ」)「……ここは殻に閉じこもっているしかないようです…ね」

ムレーナ「…どうした、ナウティーロ。グラスが空だぞ?」

ナウティーロ「…」

ムレーナ「私が注いであげよう……いい作戦だったが、ウツボは固い殻でも噛み砕く……残念だったな♪」顔を近寄せると小声でささやき、ニタリと笑みを浮かべた…

ナウティーロ「…ひぃ」

…中央のテーブル…

カヴール「…それにしても、ここに提督がいらっしゃらないとおかしな気分です」

ローマ「私もリットリオ姉さんがいないとなんだか張り合いがなくって…」

ヴェネト「ええ、全くです」

チェザーレ「日頃から仲の良いそなたたちだ、さもあろう……ルチアもいくぶん寂しげだな」

ルチア「……クゥン」テーブルの下でぺったりと床に伏せている…

チェザーレ「よしよし…お前には骨があるからな、それをかじっているといい」

ルチア「ワフッ…♪」

チェザーレ「ふふ、現金な奴め…♪」

カヴール「……それにしても」

チェザーレ「うん?」

カヴール「相変わらずビスマルクはよく食べますね」

ビスマルク「…がつがつ……はぐっ……ん、呼んだか?」

カヴール「あぁ、いえ……こうしてみると育ち盛りの子供のようで微笑ましいですね♪」

エリザベス「…まぁ、ふふっ♪」

ビスマルク「…その言い方だとまるでお祖母さんだな……」

カヴール「……何かおっしゃいました?」

ビスマルク「あぁ、いや……カヴール候は何年生まれだ?」

カヴール「むぅ、女性に軽々しく年齢を聞くものではありませんよ……1915年です」

ビスマルク「…と、いうと……」

カヴール「ちょうどお国の「バイエルン」級戦艦と同い年、といったところですね。もっとも、海戦で相まみえたことはありませんでしたが」

ビスマルク「…ば、バイエルン級……」

エリザベス「ふふ、その点わたくしは幸運にもユトランド海戦に加わる栄誉に恵まれましたが…あれだけの大海戦はもう二度とないかと存じますわ」

ビスマルク「…」

チェザーレ「……分かっただろう。いくら身体が大きいからとて、あまり年上を侮るものではないぞ……小娘」

ビスマルク「…ヤヴォール」

………

…
621 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/14(火) 01:58:54.03 ID:7HNDS27/0
…1930時・マルタ島の沖…

マエストラーレ「各艦、夜間護衛隊形に移行せよ……鎮守府じゃ今ごろ夕食の時間ね」昼間に比べてお互いを視認しにくいので、1200メートルほどに開いていた各艦の距離をおおよそ600メートルまで詰めさせる……

リベッチオ「だったら私たちもご飯にしよう?」

シロッコ「いい考えだ…夜は長いし、今のうちに詰め込んでおきたいね」

グレカーレ「賛成」

ディアナ「それはよい考えです」

マエストラーレ「分かった、わかったわよ……それじゃあ夕食にしましょう」


…あきれたように肩をすくめて両手を上に向けると、夕食の準備に取りかかったマエストラーレ……丸い胚芽入りパンをスライスしたところにオリーヴオイルを垂らし、サラミ、厚切りのチーズ、出撃前に作って瓶詰めにしてきたトマトペーストを載せ、ぐらぐらしているのを落とさないようマスタードを塗りつけるともう一枚を重ねる……口を開けてかぶりつくと、サラミの脂とオレガノの効いたトマトの味わい、チーズの濃厚な後味が絡んでとても美味しい…


マエストラーレ「…っと」駆逐艦は喫水が浅いだけによくローリングやピッチングを起こし、ひとかけらもこぼさずに食べ物を口に運ぶのはなかなか難しいが、そこは長女としての意地というものがある……膝を艦の揺れに合わせながら、悠々とサンドウィッチを頬張る…

マエストラーレ「……せっかくだし温かい飲み物も欲しいところよね」


…パンを食べ終えると、食堂から持ってきた保温容器からスープを注いだ…ふわっと立ちのぼる温かいいい匂いを吸い込み、それからマカロニが入ったキノコと牛肉の濃いスープをすする…


マエストラーレ「うーん……美味し…」

シロッコ「……こちらシロッコ、水中聴音機に感あり。方位、左舷四〇!」

マエストラーレ「けほっ! …こちらマエストラーレ、確かね?」

シロッコ「ああ、敵潜でほぼ間違いない!」

マエストラーレ「仕方ないわね…護衛戦隊旗艦より「レジオナーリオ」および「コラッツィエーレ」へ。船団はこのまま突っ走るから、対潜攻撃は任せたわよ!」

レジオナーリオ「承知した! ローマ軍団兵の誇りにかけて、アルビオンの蛮族に思い知らせてやろう!」

コラッツィエーレ「装甲兵の意地にかけて!」

マエストラーレ「勢い込んで返り討ちに遭わないでよ? …それから鎮守府および間接護衛戦隊に打電「座標AN261にて敵潜を探知、後衛グループに攻撃を任せ、船団は続航す…」と」

………

…数分後・間接護衛戦隊…

提督「ふぅ…おかげですっかり暖まったわ」コーヒーのマグカップを両手で包み込むようにして持ち、満足そうなため息をついた……と、無電室からせわしないモールス信号の音が響いてくる……数十秒もしないうちに通信紙を持って駆け上がってくる旧王国海軍の水兵や、それを受け取る士官たちの「幻影」が提督とガリバルディの左右を行き交った…

ガリバルディ「提督、こちらと鎮守府に宛てて「SBJK」より打電あり!」

提督「船団のコールサインね…内容は?」

ガリバルディ「今読むわ…「座標AN261にて敵潜を探知、後衛グループに攻撃を任せ、船団は続航す…マエストラーレ」だそうよ」

提督「了解……今まで見つからなかっただけでも大したものだと思うわ」

ガリバルディ「まぁね」

提督「それと座標を確認しましょう…「アンコーナ(A)」「ナポリ(N)」の261だったわね?」海図にディバイダーと定規を当て、鉛筆で印をつけた…

ガリバルディ「ええ」

提督「と言うことは、この辺りね……それと内容を英訳して「エメラルド」と「ティルピッツ」へ連絡。低出力でね」

ガリバルディ「了解」

…軽巡「エメラルド」司令官室…

グレイ提督「…1925時、本艦はシチリア島の南南西十五浬の地点に進出(proceed)せり……」伝統と格式を重んじる英海軍では、戦闘日誌に「行く(go)」や「前進(forward)」と言った安っぽい言葉は使わず、必ず「進出」と書く……金の万年筆でさらさらと走らせながら、古めかしい調子の文章を書いていくグレイ提督……

エメラルド「……失礼します、マイ・レディ」

グレイ提督「どうぞ?」

エメラルド「さきほど電文が入りました」

グレイ提督「ええ…それで?」

エメラルド「戦隊旗艦「ガリバルディ」からの翻訳文によると、船団が敵潜に発見されたそうです」

グレイ提督「なるほど……ご苦労様、下がってよろしい」

エメラルド「はい」

グレイ提督「…ふむ「船団より敵潜に発見さると入電…」と……どうやら舞台の幕開けですわね」
622 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/18(土) 01:56:35.48 ID:w0MFw1b10
…2000時…

レジオナーリオ「敵潜、相対方位020度……距離約1000!」

コラッツィエーレ「こちらでも捉えた…こちらからは方位350、距離およそ900!」


…今でこそ優れた対潜能力をもつイタリア海軍だが「艦娘」たちは大戦当時の王国海軍が用いていた装備が反映されていて、測深兵器としては水中聴音機しか装備されていない…そしてアクティブ探知のアスディックやソーナーと違い、水中聴音機では敵潜のおおよその方位と距離に、かなり不正確な深度しかつかめない……そこで片方の艦は10ノット前後の低速で聴音を行い、もう片方の艦がその情報に従って攻撃にあたる…


レジオナーリオ「了解、では先にそちらが攻撃を」…艦橋を出て聴音室に入ると聴音機のヘッドフォンを片耳に当て、海流の音に交じってザワザワとざわめく敵潜のスクリュー音に耳を傾けた……

コラッツィエーレ「了解、攻撃に移る! 信管、深度50メートルに調定!」

レジオナーリオ「目標、方位そのまま…」

コラッツィエーレ「速度20ノットに増速、目標に接近する…爆雷投下、投下、投下!」

…敵潜に近づくと自分を巻き込まないよう一気に増速し、艦尾に設置された投下軌条からドラム缶型の爆雷を数発ほど転がり落とす……数秒すると白い水柱が噴き上がり、どーっと崩れ落ちる…

レジオーナリオ「こちらレジオナーリオ、しばらく聴音不能」

コラッツィエーレ「了解…一旦距離を取って、海中が静まったら再攻撃に移るわ!」

レジオナーリオ「了解」

…2015時…

レジオナーリオ「……敵潜を探知! 方位060、距離1100」

コラッツィエーレ「右に転舵して逃げ切るつもりらしいけど…そうはいかないから!」

レジオナーリオ「目標の推進音増大。全速で離脱を図る模様!」

コラッツィエーレ「そう思わせてこっちが真上まで来たら急減速して、爆雷を外させようって魂胆ね……見え透いてるわ」

レジオナーリオ「目標、針路変わらず…距離、600…400……接近」

コラッツィエーレ「爆雷投下!」爆雷が放り込まれると「ずぅーん…」と鈍い音がして、また間欠泉のような水柱が噴き上がる…

…2130時…

レジオナーリオ「……どうやら変温層か何かの下に入ったようだ…敵潜の推進音、はっきりせず」

コラッツィエーレ「了解…このあたりで変温層が生まれる海流となると、だいたい100メートルくらいに流れているはず……爆雷、深度をそれぞれ100メートル、150メートル、100メートルに調定!」海図に記されたおおよその海流を確認し、爆雷の信管を調定する…

レジオナーリオ「敵潜、方位045。距離…約1200」

コラッツィエーレ「そのままがっちり捉まえておいてちょうだいよ……両舷機全速、接近するわ!」

レジオナーリオ「敵潜、方位そのまま……距離、およそ600……200…接近!」

コラッツィエーレ「爆雷投下、投下!」

レジオナーリオ「聴音不能……っと、レジオナーリオよりコラッツィエーレ」

コラッツィエーレ「こちらコラッツィエーレ…どうしたの?」

レジオナーリオ「右舷二〇に油膜だ…距離、およそ300メートル」青い月明かりに照らされた海面に、一カ所だけぎらぎらした虹色がかった部分が見える…

コラッツィエーレ「ん、確かに油くさい臭いもするわね。撃沈したにしては少し油膜の量が少ないようだけれど…」

レジオナーリオ「もしかしたらタンクから少しだけ燃料を放出して、沈められたふりでやり過ごすつもりかもしれない…とはいえ、これだけ足止めしてやれば充分だろう……船団のこともあるし、こいつはこれで捨てていこう」

コラッツィエーレ「少し不満足だけれど仕方ないわね…了解」

レジオナーリオ「……さて、今から船団に追いつくには…25ノットで三時間といったところか」

コラッツィエーレ「高速のディアナが相手だと追いつくのも一苦労ね……それじゃあさっさと行きましょう」

レジオナーリオ「そうだな…それと無線を打とう「2130時…コラッツィエーレと協同し敵潜に爆雷攻撃を行い、少量の油膜を確認するも撃沈は確認できず……レジオナーリオ」と」

コラッツィエーレ「さ、それじゃあとっとと行きましょう」

………

…
623 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/21(火) 11:58:28.90 ID:rqym4C3M0
…2200時・鎮守府…

アッチアイーオ「お疲れ様、みんな。食堂からコーヒーを持ってきたわよ」

セラ「ありがとうございます」

アヴォリオ(中型潜アッチアイーオ級「象牙」)「ありがとう」

アルジェント(アッチアイーオ級「銀」)「良いところで持ってきてくれたわね、アッチアイーオ」

アミラーリオ・ディ・サイント・ボン(大型潜「カーニ」級)「すまないね」

アッチアイーオ「いいのよ……それで、様子はどう?」平静を装ってはいるものの何だかんだと言って作戦室に顔を出し、そのつど船団と提督の指揮する間接護衛戦隊の様子を尋ねている…

アミラーリオ・サイント・ボン(大型潜「カーニ」級)「ええ…それが先ほど敵潜を撃退してから、あちらのものとおぼしき通信が急増していると空軍の空中警戒管制機から通報がありましたよ」

アッチアイーオ「船団が敵潜に見つかったならそうなるわよね…それ以外には?」

サイント・ボン「いや、今のところ他に動きは見られませんな」

アッチアイーオ「そう……ならいいわ」

サイント・ボン「うむ…提督も無事でおられるから、安心しなさい」イタリア王国海軍のきっての造船監であり、また「リッサ海戦」の惨敗で地に墜ちた王国海軍を復活させた名海相「サイント・ボン提督」の名をいただくだけあり、大人の余裕を持っている…

アッチアイーオ「べ、別に提督の事を聞きに来た訳じゃないわよ…///」

サイント・ボン「もちろん、分かっていますとも♪」

…2400時…

チェザーレ「…当直交替の時間だ……海相、ご苦労だったな」

サイント・ボン「いえいえ…後は頼みます」そう言うと気象課から連絡された気象通報やレーダー画面に写った輝点の情報などを引き継いだ…

ネレイーデ(中型潜シレーナ級)「エリトレアが夜食を作ってくれましたから、食堂で召し上がって下さい」

ガラテア(シレーナ級)「お疲れ様でしたね」

…それぞれギリシャ神話から名を取った海の精「ネレイーデ」の軽やかな身のこなしと、自分が彫り上げた彫像に恋をした「ピグマリオン伝説」の由来となった美しき大理石像「ガラテア」の息をのむような美しさは、深夜にも関わらず昼間と同じでまったく衰えていない…

アルジェント「それはありがたいですね……では、お先に失礼」

アヴォリオ「お休みなさい」

デルフィーノ「お休みなさいです♪」にっこり笑うと軽く手を振った

チェザーレ「…ではよろしく頼むぞ、諸君」

ネレイーデ「はい」

ガラテア「ええ」

チェザーレ「さて、と…どうやら深海連中の通信が賑やかになっているようだな」

デルフィーノ「……深海側は潜水艦を集結させるつもりなんでしょうか?」

チェザーレ「おそらくな……空が完全に明るくなるのが0750時頃であることを考えると、それまでは潜水艦で触接を保ちつつ雷撃の機会をうかがう…と言うのが定石であろう…」

…同じ頃・マルタ島の南南東十浬…

提督「…おはよう、ガリバルディ」

ガリバルディ「おはようには早過ぎるわ…少しは眠れた?」

提督「いえ、あんまり…」

ガリバルディ「ふふ……そうだと思ったわ」

提督「ええ…緊張しているせいかしら。どうにも寝付けなくて……」

ガリバルディ「無理もないわ……ま、トリポリに着いたらゆっくり寝る事ね」

提督「ええ、そうするわ…」

………

…
624 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/24(金) 03:18:18.95 ID:93kBGqnk0
…0600時…

ガリバルディ「提督、船団を確認したわ」

提督「ええ、私も……それじゃあこのまま合流してもらえる?」

ガリバルディ「了解」

…すでに船団が発見された以上、もはや深海側の迎撃を受けることは間違いない…そうなると直衛の駆逐艦六隻では荷が重く、また、間接護衛戦隊が船団から離れておく必要もなくなるので、提督は戦隊をディアナたちに合流させた…

ガリバルディ「提督に宛てて「マエストラーレ」から信号…「戦隊の来着を歓迎。護衛は本隊のみでも充分なれど、共に航行できて嬉しい」とのこと」

提督「ふふっ、マエストラーレったら私たちの前で活躍できるのが嬉しいのね…♪」

ガリバルディ「かもね♪ それと、そろそろ夜間隊形から昼間隊形に変更するわ」

提督「そうね……辺りもほの明るくなってきたし、いいんじゃないかしら」

ガリバルディ「了解」


…次第に白々と明けてくる空を警戒して輪形陣に近い形を取る戦隊……外周には駆逐艦たちが遊弋し、内側に軽巡がくさび形を構成する……本来なら戦隊旗艦が押さえるべき「くさび」の頂点は旗艦ガリバルディではなく提督の信頼もあついライモンが占位し、かわりに対空能力に優れたガリバルディは北アフリカ沿岸から出撃して来るであろう深海側の敵機に備えて左舷側(南側)に位置し、バンデ・ネーレが右舷側を固める。そしてその三隻が構成する三角形で守られるようにして、ティルピッツとエメラルドが横陣を組み、さらにその二隻に挟まれるようにして、貴重な物資をいっぱいに積み込んだディアナがなめらかに航行している…


ガリバルディ「それにしても、戦隊旗艦がこの位置って言うのはね…なんだかライモンドに悪い気がして仕方ないわ」

提督「ええ……でも、貴女の方が対空能力に優れているから」

ガリバルディ「ま、赤の私が左で黒のバンデ・ネーレが右…ちょうど良いわよね」


…左派の革命家ガリバルディと、貴族の家系に生まれたが親を亡くしてローマ教皇に育てられ、傭兵隊長となった後に教皇が亡くなると、それを悼んで部隊を黒備えにしたという中世の人物「ジョヴァンニ・デッレ・バンデ・ネーレ(黒備えのジョヴァンニ)」…と、対照的な二人が左右に展開している…


提督「まさに「赤と黒」って言うわけね……別にそう思って決めたわけじゃないけど」

ガリバルディ「ふふ、てっきりそれが言いたいからこの布陣にしたのかと思っていたわ…♪」

提督「まさか…それはそうと、もうじきトラーパニからうちの航空隊が発進する頃ね」

ガリバルディ「それはありがたいわね……誤爆がなければもっとありがたいわ」艦首の甲板に描かれた紅白の防空識別帯を見てぼやいた…

提督「そんなことを言ったらアヴィエーレが怒るわよ…「うちの航空隊は敵味方の識別も出来ないような低い練度じゃないよ」って」

ガリバルディ「間違いないわね…今の話はアヴィエーレには内緒よ」

提督「ふふっ、了解…♪」

…0635時…

ガリバルディ「……それにしても、昨夜は夜っぴて敵さんの通信が賑やかだったわね」

提督「ディアナたちが発見されたから仕方ないわね」

ガリバルディ「はたして連中は何を繰り出して来るやら…まぁ何が出てこようと迎え撃ってやるつもりだけど、さすがに戦艦ともなるとちょっと荷が重いわ」

提督「そうねぇ…船団が見つかったのが昨夜の1900時ごろだったから、そこから出撃準備を整えて、缶の蒸気を上げて、それから最大戦速でこっちに向かったとして……深海側の「基地」がどこにあるかにもよるけれど、あちらの戦艦がこの船団を迎撃するのはちょっと難しいはずよ」

ガリバルディ「ならいいけど」

提督「それにシルテ湾にはデジエとアクスムがいるから、敵艦を発見したら無電を打ってくれるわ…場合によっては雷撃もね♪」

ガリバルディ「あの二人は大したものだものね」

提督「ええ」

………

…
625 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/01/28(火) 01:49:51.16 ID:w+lIEtrl0
…0710時…

提督「日が昇ってきたわね…」

…海と空をサフラン色に染めながら太陽が昇り、水平線上に広がる雲間から射す陽光が光の筋となって波に照り映える…

ガリバルディ「……綺麗だけど嫌な時間帯ね」そう言って双眼鏡を構え、太陽を背にして接近してくる敵機がいないか見張っている…

提督「ええ、いつも以上に警戒する必要があるわね」

ガリバルディ「そういうこと……で、うちの戦闘機はまだ来ないの?」

提督「そうね…トラーパニから出撃したのが0600前後だから、予定到着時刻は0730時ごろね」

ガリバルディ「それならあと数十分もないわね…」

提督「ええ」

ガリバルディ「ならその援護機が来たらシャワーでも浴びてくるといいわ」

提督「…もしかして汗臭いかしら?」

ガリバルディ「別にそういうわけじゃないけど……朝から浴びるシャワーなんていいものじゃない。それに、せっかく艦長浴室が使えるんだし」

提督「それもそうね。それじゃあもう少し日が高くなって、奇襲の危険が少なくなったら浴びさせてもらうわ」

ガリバルディ「ええ……」と、双眼鏡の倍率を上げて目をこらす…

提督「ガリバルディ?」

ガリバルディ「左舷に飛行機!」

提督「…っ、機種は!」

ガリバルディ「機種「サンダーランド」…敵機!」

提督「戦闘配置! 対空戦用意!」

ガリバルディ「了解!」…言うが早いがマストに信号旗を上げて合図の信号弾を打ち上げ、警報ベルのボタンを押し込むと艦内に甲高い音が鳴り響いた……

…一方・軽巡「エメラルド」艦橋…

エメラルド「紅茶のお代わりはいかがですか、提督?」

グレイ提督「ええ、頂きます…」白地に青で錨とロープが描かれた士官食堂用のティーカップに二杯目のダージリンを注いでもらい、朝焼けを眺めつつ優雅に口元に運ぶ…

エメラルド「……機影を視認、左舷約2ポイント!」(※ポイント(点。記号pt)…360度を32等分にしたもの。1ポイントは11,25度)

グレイ提督「種別は?」…グレイ提督にしては珍しく、少し慌てたように「かちゃり」と音立ててティーカップを海図台に置き、首から提げていた「バー・アンド・ストラウド」の双眼鏡を取り上げた…

エメラルド「機種、ショート「サンダーランド」大型飛行艇!」

グレイ提督「総員戦闘配置、対空戦に備えよ! ……確かに深海側のサンダーランドですわね。いつもだったら味方側の機種ですけれど…」

エメラルド「あの「フライング・ポーキュパイン」を撃墜するのはなかなか難儀ですね、マイ・レディ」

(※フライング・ポーキュパイン(flying porcupine)…「空飛ぶヤマアラシ」の意。頑丈で防御機銃の数も多かったサンダーランドに対して付けられた愛称)

グレイ提督「そうは言っても仕方ないでしょう……あちらとしては遠巻きにしてわたくしたちの位置を通報するつもりでしょうから、出来うることならば撃墜しなければなりません」

…軽巡「ガリバルディ」艦橋…

ガリバルディ「対空戦、準備完了!」

提督「了解」

…メインマストに掲げられた戦闘旗の鮮やかな緑・白・赤のトリコローリ(三色旗)が淡灰色の船体に映える……すでに152ミリ主砲の砲口栓は外され、100ミリ連装高角砲と37ミリブレダ連装機銃、13ミリ連装機銃から換装した20ミリ連装機銃にも影のような兵員たちが付いている…

提督「ガリバルディ、敵機の距離は?」

ガリバルディ「敵機、左舷およそ二〇、距離約10000メートル、高度2000……雲に隠れて接近したみたいね」

提督「ええ」
626 : ◆b0M46H9tf98h [saga]:2020/01/31(金) 03:48:32.00 ID:agg366TE0
ガリバルディ「…まったく、空軍の警戒管制機(AWACS)は何をやってるのよ!」

提督「今さら言っても仕方ないわ…鎮守府に緊急電「YRYR…我、敵哨戒機に発見さる」と送って。もちろんうちの航空隊にも「至急支援されたし」とね」

ガリバルディ「了解!」

…同時刻・鎮守府…

ロレンツォ・マルチェロ(大型潜マルチェロ級)「こちらタラント第六、了解。情報に感謝する……アンジェロ、最新の気象通報が入ったぞ」

アンジェロ・エモ(マルチェロ級)「了解、お願いします」

マルチェロ「風は北西、風力3から4で、波は2から3メートル。雲量は4から5。気圧1018ヘクトパスカルでしばらく安定の模様」

エモ「はい」

エンリコ・ダンドロ(マルチェロ級)「ふー…貴官らはやることがあっていいな。本官は暇で仕方がない……」通信機のヘッドセットを耳に当てて机に肘をつき、パラパラと文庫本をめくっている……と、扉を開けてチェザーレが入ってきた…

チェザーレ「…おはよう、提督の諸君」いずれも中世ヴェネツィアの提督名から来ているマルチェロたちに向かって、軽く冗談めかした…

マルチェロ「おや、チェザーレ…今は貴官の当直ではないはずだが」

チェザーレ「なに、少し状況が気になったものだからな……異常はないか?」


…恋の駆け引きと戦争に関してはやたら勘が働くチェザーレ……何か気になる様子で立ったまま壁面のディスプレイに写っている地中海の沿岸図と、そこに反映されているレーダー範囲の円周や敵味方を示すコンタクトの輝点をじっと眺めている…


マルチェロ「今のところは特にないな。せいぜい最新の気象通報が届いたくらいで…」

エンリコ・ダンドロ(大型潜マルチェロ級)「……っ、船団より符号「YRYR」の緊急電!」

チェザーレ「…内容は?」すっと目を細めて背筋を伸ばし、無意識に軍団を率いるような堂々とした口調になる…

ダンドロ「いま読む…「プレイアディ船団旗艦「ガリバルディ」より鎮守府…我が船団は敵哨戒機に発見さる。位置AN335。現在対空戦を実施しつつあり」とのことだ!」

チェザーレ「何だと?」

…鎮守府のフェイズドアレイレーダーはさすがにそこまでの距離になるとカバーしきれず、マルタ島よりも南はパンテレリーア島にある海軍レーダー基地と、空軍のAWACS(警戒管制機)がそれぞれコンタクトを発見しだい連絡してくれる手はずになっていた…

マルチェロ「…まったく、これだから空軍の連中は……タラント第六よりピアット(皿)1へ、応答願う!」

AWACS「こちらピアット1、タラント第六どうぞ!」

マルチェロ「こちらタラント第六、ただいま本鎮守府の護送船団から敵哨戒機に発見されたとの報あり。そちらでは機影を確認していないのか、どうぞ?」

AWACS「こちらピアット1、現在こちらではコンタクトを確認できず……深海側の機影はエコー(反射)が小さいのでゴーストとして処理されやすく、そのためかと思われる…どうぞ」

マルチェロ「こちらタラント第六、了解した。通信終わり……あのろくでなしめ」

ダンドロ「空軍ときたらいつもああだ……今度会ったらビルジ(船底)に溜まった水で水割りをごちそうしてやる」

マルチェロ「全くだ…あとは提督が上手くやってくるのを祈るしかないな……」

…一方「ガリバルディ」艦橋…

ガリバルディ「左舷高角砲、発射用意よし!」

提督「よろしい。各艦は目標を照準次第、随意に発砲!」軍帽を脱いでヘルメットをかぶっている提督…

ガリバルディ「了解……左舷高角砲1番2番、フオーコ(撃て)!」

…ガリバルディに装備されている片舷二基の100ミリ連装高角砲が仰角を取ると「ド、ドンッ…!」と鈍い音を立てて、サンダーランド飛行艇に向け砲弾を放った…主砲の口径が120ミリとガリバルディたちの高角砲とさして変わらない駆逐艦はさておき、軽巡やティルピッツは対艦戦に備えて主砲弾を使うのを控えている…

ガリバルディ「仰角2度上げ、射距離400上げ…撃てっ!」悠々と飛んでいるように見えるサンダーランドの周囲には炸裂する高角砲の煙がパッパッと雲を作り、時折黒い煙の中に包まれたように見える…

提督「…」発砲するたび無意識に身体が小さくびくっと跳ねるが、それにも気づかず双眼鏡でサンダーランドの姿を追っている…

ガリバルディ「ちっ…提督、さっきから敵機の無電を確認してるわ!」

提督「ええ、そうでしょうね!」…と、気まぐれな一発が敵機のそばで炸裂したように見えた……

ガリバルディ「…命中!」

…いくら大柄で丈夫なサンダーランドといえども、高角砲の至近弾を浴びてはたまらない……後ろに煙の帯を引きながら、水平線上に固まっている雲の中に逃げ込んでいった…

提督「撃ち方止め! 各艦は砲弾の消費を報告し、引き続き警戒せよ……なかなかの射撃だったわよ、ガリバルディ」

………

…
627 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/02/07(金) 03:06:49.08 ID:3ovFwhAO0
…0815時・鎮守府…

マルチェロ「……む、出たな……タラント第六よりピアット1」友軍のレーダー情報を反映した大型ディスプレイに、いくつかの輝点が現れた…

AWACS「こちらピアット。タラント第六どうぞ?」

マルチェロ「こちらタラント第六。ピアット1へ…座標AN372のコンタクト、識別を」

AWACS「こちらピアット、座標AN372のコンタクト。方位145、速度およそ150ノット、高度約6000フィート……敵爆撃機と思われます」

マルチェロ「タラント第六了解。機種は識別出来るか…どうぞ?」

AWACS「こちらピアット、機種はおそらく「ブリストル・ブレニム」…機数はおそらく十数機程度です、どうぞ」

マルチェロ「了解、引き続き監視を頼む。交信終わり……エンリコ、船団に宛てて緊急電「敵爆撃機複数、方位145より速度約150ノットで接近中。機種はおそらくブレニム」とな!」

ダンドロ「了解!」

チェザーレ「…となると会敵までおよそ30分もないな」

マルチェロ「とはいえ現状ではうちの航空隊が上空に付いている……もてなしの準備は出来ておりますよ」

チェザーレ「うむ…」

…0845時…

提督「ガリバルディ、どう?」

ガリバルディ「いいえ…全く、こう言うときはぽんこつでもいいから対空レーダーが欲しくなるわ」

提督「そうね……ティルピッツの「ゼータクト」レーダーも対艦用だから空中目標ではあまり役に立たないし、せいぜい目を凝らしているしかないわね」

ガリバルディ「まぁ、アヴィエーレ自慢の戦闘機隊が上にいるだけマシってところね」

提督「ええ…」と、ライモンの艦橋からシュルシュルと信号弾が打ち上げられ、数枚の信号旗がマストに掲揚された…同時に近距離用の無線機から声が入る…

ライモン「こちらライモンド、左舷四〇に機影!」

ガリバルディ「時間通りに来たわね」

提督「対空戦用意! ライモン、機種は!」

ライモン「機種…ブレニムです!」

提督「了解、各艦は27ノットへ増速!」

ガリバルディ「護衛戦隊旗艦より各艦へ、何としてもディアナを守りきれ!」


…提督の足元でぐぐっと「ガリバルディ」の甲板が押し込まれたような感じがして、視界には各艦の艦首が「ざぁっ…」と白い波を切り裂く光景が広がる……同時に上空を遊弋していたマッキC202「フォルゴーレ」の編隊がエンジン音を響かせて敵機に向かう…


提督「上空の援護機が交戦に入るわ…各艦は友軍機を巻き込まないよう、距離1万メートルを目安に射撃開始」

ガリバルディ「提督、主砲の射撃は?」

提督「許可します」

ガリバルディ「了解、そう言うのを待ってたわ!」

…その間にも鎮守府のC202がブレニムの密集編隊に向かってダイブしていく…大戦当初にはなかなか優速で上部旋回銃座も備えている双発軽爆のブレニムではあるが、C202「フォルゴーレ」が相手ではどうにもならない……提督の双眼鏡には煙の尾を引いて撃墜される数機のブレニムが見えた…

ガリバルディ「敵機、距離2万を割ったわ」

提督「ええ…」

ガリバルディ「距離18000…」

提督「目標、先頭グループのブレニム」

ガリバルディ「14000…」

提督「友軍機が離れたわ……射撃用意」

ガリバルディ「用意よし」

提督「まだよ…まだよ……トーレ、ドゥーエ、ウーノ…撃ち方始め!」

ガリバルディ「前部主砲1番2番、撃てっ!」
628 : ◆b0M46H9tf98h [sage saga]:2020/02/11(火) 02:47:54.45 ID:DWzCTEO40
ライモン「全主砲および高角砲、撃ち方始め!」152ミリ主砲が仰角を取ると「バウッ!」と吼えた…砲口からは分厚い黒煙が噴き出し、上空には炸裂した砲弾が黒雲を作る…

グレカーレ「ライモンドが撃った……よし、前部主砲!撃て!」

バンデ・ネーレ「……目標に照準…各砲、撃ち方始め!」

ガリバルディ「距離400上げ! 左舷高角砲、次弾装填急げ…ラピド(早く)!ラピド!ラピド!」

提督「目標、先頭のブレニム!」

ガリバルディ「了解、撃て!」

提督「敵機、爆撃コースに入るわ!」

ガリバルディ「ええ……今度は高い、200下げ! 撃て!」

提督「ガリバルディ、各艦に向けて「左舷一斉回頭用意」の信号旗を!」

ガリバルディ「了解! …左舷高角砲、撃て!」ド、ドン…ッ!

マエストラーレ「主砲、撃て!」パウッ!

ガリバルディ「敵機、距離7000!」

提督「高度はおおよそ3000メートル……このまま水平爆撃するつもりね…」

ガリバルディ「距離6000!」

リベッチオ「撃て、撃て、撃てっ!」

ガリバルディ「距離5000……敵機、針路を定針!」

提督「信号旗「各艦左舷一斉回頭!」を揚げ!」

ガリバルディ「…各艦より了解旗……降りたわ!」

提督「信号旗降ろせ! 取り舵一杯!」

ガリバルディ「取り舵、いっぱぁぁーい!」

提督「37ミリ高角機銃、撃ち方始め!」

ガリバルディ「了解、撃てっ!」

…甲板上の連装ブレダ37ミリ機銃が「バン、バン、バンッ!」と吼えたてて、6発入りの保弾板が次々と撃ち尽くされる…

コラッツィエーレ「敵機、爆弾を投下!」

ガリバルディ「そう来るだろうと思ったわ!」

提督「ええ……でも、そろそろ舵が効き始める頃よ!」


…提督がそういう間にも船体がぐーっと傾斜し、戦隊は後ろに美しい航跡を残して統制の取れた回頭をみせる……と、右舷側のたっぷり500メートルは離れた辺りに爆弾の水柱が林立した…


提督「…被害なし、ね」

ガリバルディ「ええ、それじゃあこっちの番よ…!」

シロッコ「37ミリ機銃、てーっ!」

レジオナーリオ「撃て、撃て、撃てっ!」

バンデ・ネーレ「……命中っ、敵機撃墜!」

提督「…そろそろ有効射程を出るわね……撃ち方止め!」

ガリバルディ「ふぅ、とりあえず二機はやったわ…なかなかいい滑り出しね」

提督「ええ…各艦は針路を元に戻し、弾薬の消費を報告、次の空襲に備えよ……すごく喉が渇いたわ」

ガリバルディ「そうね、それじゃあコーヒーでも淹れるとしましょう」

提督「ええ、今ならポット一杯分でも飲めそう…♪」そう言ってヘルメットを外し、汗ばんだ額を拭った…

………

…
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