【ゼルダの伝説】リンクルが時の勇者になるようです

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69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/04(日) 23:38:01.01 ID:xsrxllERo
70 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:43:03.67 ID:oLRcur970
初見でダルニアのダンス見た時は笑ったよね
VCしかやったことなかったんだけど、3DS版の動画見てたら動きが無駄に滑らかになってて更に笑った
無双ではとうとう空飛んでクソ笑った


更新します
71 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:52:11.12 ID:oLRcur970
 ep.5 炎の精霊石


――ドドンゴの洞窟

リンクル「入る時に中からむわっと熱気が来たのが分かったんだけど……」
リンクル「こりゃ暑いわけだわ」

ナビィ「Listen! 気をつけてリンクル、下の方にマグマが溜まってるみたい」
ナビィ「あんなとこに落ちたら死んじゃうヨ」

リンクル「分かってる。にしたってあっついなぁ……」

ボコボコボコ

リンクル「うん?」

ベビードドンゴ「キシャアアアアッ」

リンクル「うわっ!? なんだこれ!?」
リンクル「こっち来ないでよ!」バシュッ

ベビードドンゴ「ギャアアッ」バタッ

リンクル「死んだ……?」

ナビィ「……気をつけてリンクル!」

リンクル「……!」バッ

ドカーン

リンクル「あ、あれ死んでたんだよね……?」

ナビィ「死んでたヨ……」
ナビィ「多分あれがドドンゴ……死ぬと爆発するみたいね」

リンクル「まさか死体が爆発するなんて……心臓に悪い生物……」
72 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:52:54.50 ID:oLRcur970
リンクル「この部屋は……」

ガコーン

リンクル「!」
リンクル「扉が……何か来る!」

リザルフォス「ヒャッハーオンナノコダー!」

リンクル「何あの魔物……剣持ってる!?」バシュッ

リザルフォス「オオット」バッ

リンクル「ちっ、一筋縄じゃいかないみたいね!」バシュッ バシュッ

リザルフォス「ヘイヘイアタラネエゼ」ヒョイヒョイッ

リンクル「ああ、もう!」
リンクル「これでも喰らえ!」パァン

リザルフォス「ギアアアッメガッメガァーッ!」ジタバタ

ナビィ「デクの実ね!」

リンクル「さぁ、何発欲しい! このボルトは簡単には抜けないよ!」バシュッ バシュッ

リザルフォス「ギャッ! ギャアアッイテェッイテェーッ!」
リザルフォス「ナ、ナンダコノヤハ!?」

リンクル「返しのついたボルトってのも案外悪くないわね」バシュッ バシュッ

リザルフォス「グアッ、ギャッ! ウググ、イテェー!」
リザルフォス「チ、チクショーッ! センシュコウタイダ!」バッ バッ

リザルフォスB「ヨクモナカマヲヤッテクレタナ!」

ナビィ「もう一体居るヨ!」
73 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:53:30.48 ID:oLRcur970
リンクル「同じことよ!」

リザルフォスB「オナジテヲクラウホドマヌケデハナイワ!」

リンクル「デクの実!」パァン

リザルフォスB「ヨソウシテタゼ!」

リンクル「予想はしててもクロスボウはかわせないと」バシュッ

リザルフォスB「グアッ! イ、イテェ! ナンテエゲツネェヤヲツカイヤガル!」
リザルフォスB「シ、シマッタ! アシガ! ウデモヤラレタカ!」ジタバタ

リンクル「さて」シャキンッ

リザルフォスB「マ、マテ、ハナセバワカル! セメテハナシアイヲ……」
リザルフォスB「ギャアアアアアアアッ!!」

リンクル「流石にボルトが勿体ないからね」ザシュッ ザシュッ

リンクル「ナビィ、首切り離したら魔物でも死んじゃうよね、多分」

ナビィ「え、あ、うん、た、多分……」

リザルフォスB「タ、タスケ……!」

リンクル「やっぱり魔物って大した生命力だよね……」ザシュッ

リザルフォスB「」ボトッ

リンクル「よし、これでいいかな?」

ナビィ「そ、そうね……」
ナビィ「……あっ! ゆ、油断しないでリンクル! もう一体居るよ!」

リンクル「うん、分かってる」

リザルフォス「ヒエッ……」
74 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:54:11.37 ID:oLRcur970
リザルフォス「」

リンクル「この部屋はなんだろう?」

ナビィ「……」

リンクル「ナビィ?」

ナビィ「……あ、ゴメンネ! ちょっと考え事!」

リンクル「そう? 何かあったら言ってよ?」
リンクル「それで、この部屋はなんだろ?」

ナビィ「うーん……何かしら」
ナビィ「爆弾花がいっぱい生えてるけど……」

リンクル「起爆してみる?」

ナビィ「うん、何か分かるかもね」

リンクル「じゃあ、一個引っこ抜いてっと……」

ドカーン ドカーンドカーン ドカーンドカーンドカーン……


ナビィ「すごーい! 階段が下りてきたよ!」

リンクル「これで上に行けそうね!」
75 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:54:38.06 ID:oLRcur970
リンクル「何これ?」

ナビィ「ボム袋、ね」
ナビィ「爆弾を入れておけるみたい」

リンクル「へぇ……」
リンクル「……」

ナビィ「何してるの?」

リンクル「いや、爆弾をクロスボウで飛ばせないかなって……」
リンクル「これなら遠くまで飛びそうだし」

ナビィ「あー、洞窟前でのこと気にしてるの?」

リンクル「……ちょっとね」
76 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:55:16.94 ID:oLRcur970
リンクル「ここが一番奥かな……?」

ズシンッ ズシンッ

リンクル「……」
リンクル「……こいつが」

猛炎古代竜 キングドドンゴ

キングドドンゴ「グオオオオオオッ!」

リンクル「で、でかぁい……!」

ナビィ「クロスボウや剣じゃ歯が立たないヨ!」

リンクル「と、兎に角一旦距離を置こう……!」

キングドドンゴ「グルルゥ……!」グルンッ ゴロゴロゴロ

リンクル「うわぁー!? 転がってくるなんて!?」バッ

ズシーン

リンクル「……あれ?」

ナビィ「壁に激突したみたい……」

リンクル「……そっか、あんまり頭は良くないんだ」
リンクル「よーし……!」
77 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:55:49.55 ID:oLRcur970
キングドドンゴ「ギシャアアアアッ」ゴオオッ

リンクル「うわぁ! 火まで噴くの!?」

キングドドンゴ「グオオオオッ!」

ナビィ「また転がってくるよ!」

リンクル「おっと!」ポイッ

ゴロゴロゴロ ドカーン

リンクル「効いて……ないね」

ナビィ「駄目! 外皮が硬過ぎて爆弾も通らないみたい!」

リンクル「やっぱり外側は駄目か……」
リンクル「それなら……!」

キングドドンゴ「グゥゥゥ……!」

リンクル「大口開けた!」
リンクル「これでも食べてな! 爆弾ボルト!」バシュッ

キングドドンゴ「!?」バクンッ

ナビィ「上手い!」

ドカーン

キングドドンゴ「グオオオオオオオオオオオ!!」

ズズーン……

ナビィ「やった!」
78 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:56:34.63 ID:oLRcur970
――ドドンゴの洞窟前

リンクル「残ったドドンゴも粗方掃討したし、これでゴロン達も満足でしょ」

ナビィ「そうだネ……」

リンクル「……どうしたのナビィ? やっぱりなんだか元気ない?」

ナビィ「平気だヨ……大丈夫。暑かったから、ちょっとだるいだけ」
ナビィ(相棒が魔物とはいえ大虐殺してる様子なんか見てて明るい気分にはなれないヨ……)ゲンナリ

リンクル「……?」

ナビィ「ていうか、爆弾ボルト? っていうの? あんなのいつの間に作ったの?」

リンクル「ボム袋手に入れてからすぐ、歩きながら」
リンクル「結構簡単な仕組みだよ?」

ナビィ「そ、そう……」
ナビィ(本人は気分悪くなるくらい嫌ってるみたいだけど、やっぱりこの子、戦の類の才能があるんじゃ……)
79 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:57:28.43 ID:oLRcur970
ヒュルルルー
ドシーン

リンクル「うわっ!?」

ダルニア「俺だゴロ! ダルニアだゴロ! よくやったゴロ!」ナデナデ

リンクル「痛い痛い!」

ダルニア「これでまた美味い岩が腹いっぱい食えるゴロ!」
ダルニア「おめえのお陰だ!」

リンクル「ど、どういたしまして……」

ダルニア「しかしおめえは良い奴だな」
ダルニア「あのガノンなんとかいうゲルド野郎とは大違いだ!」

リンクル「……ガノンドロフがここにも?」

ダルニア「おうよ。言わなかったっけか?」
ダルニア「おめえの前にも精霊石を寄越せと言ってきて、ドドンゴ共を凶暴化させた野郎だ」

リンクル「あいつ……! こんなところでも……!」

ダルニア「……どうやらあの野郎は他所でも何かしでかしてるようだな」
ダルニア「それに引き換えおめえは危険を顧みず俺達の為にここまで……」

ダルニア「おめえが気に入ったゴロ!」
ダルニア「今日からおめえは俺達のキョーダイだ!」

リンクル「あ、ありがとう……?」

ダルニア「さ、約束は約束だ! これを受け取ってくれ!」
ダルニア「ゴロンのルビーだ!」

リンクル「これが炎の精霊石……!」
リンクル「ありがとう、ダルニアさん!」

ダルニア「おいおい、キョーダイなんだから“さん”だなんて水臭ぇぜ!」
ダルニア「気軽に“アニキ”とでも呼んでくれゴロ!」

リンクル「あ、アニキ……?」

ダルニア「おう!」
ダルニア「おめえはこれからも目的の為に旅を続けるんだろ?」

リンクル「うん」

ダルニア「それじゃ、デスマウンテンの頂上の妖精様に会ってみな!」
ダルニア「きっとおめえの力になってくれるゴロ!」

リンクル「頂上……」
リンクル「うん、分かった! 何から何までありがとね!」

ダルニア「おうよ! よーしおめえら! キョーダイをお見送りしろい!」

ゴロン「よくやったゴロ!」ブンブン

ゴロン「オラ達はキョーダイだゴロ!」ブンブン

リンクル「うん! また来るからねー!」フリフリ
80 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 22:58:04.24 ID:oLRcur970
――デスマウンテン 頂上

リンクル「こ、ここが……頂上……!」

ナビィ「す、すごい道のりだったネ……」

リンクル「あー……ちょっと休憩ー!」
リンクル「水が美味しいー!」ゴクゴク

ナビィ「あんまり飲み過ぎないようにね」
ナビィ「で、そこが目的地かしら?」

リンクル「みたいだね」
リンクル「たのもー!」
81 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 23:01:17.49 ID:oLRcur970
――大妖精の泉

「オーッホッホッホッホ!」

リンクル(うわぁ……)
リンクル「あなたが妖精様?」

ナビィ「大妖精様だヨ! 失礼のないようにしなくちゃ!」

力の大妖精「ようこそリンクル……私は力の大妖精」
力の大妖精「あなたに一つ、剣の技を授けてあげる」

リンクル「剣の技……ですか?」

力の大妖精「あなたは魔法の才能に優れているわ。引き出し方を知らないだけ」

リンクル「あたしが? 魔法の才能に?」

力の大妖精「ええ。あなたからはとっても高い魔力を感じる」
力の大妖精「技を教える前に、少し魔力の引き出し方を教えてあげるわね」
82 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 23:01:57.48 ID:oLRcur970
力の大妖精「ウッフフ、やはりあなたの魔法の才能は素晴らしいものがあるわ」
力の大妖精「さ、それじゃさっき教えた通りに技を見せてご覧なさい」

リンクル「は、はい……!」
リンクル「はぁー……せやぁっ!」ブゥン

力の大妖精「見事な大回転切りね」
力の大妖精「よくぞこの秘技を身につけたわ。魔法だけでなく、剣の才能もある」

リンクル「……剣の、才能」

力の大妖精「勇気と才能ある少女よ」
力の大妖精「各地に居る私の仲間を訪ねなさい。新たな力を授けてくれるわ」

リンクル「……ありがとう、ございました」

力の大妖精「……あ、そうそう。それともう一つ」
力の大妖精「右手でもクロスボウを使えるのなら、クロスボウは今後右手で構えるようにした方がいいわ」

力の大妖精「左手だけじゃ剣とクロスボウの切り替えに時間がかかっちゃうでしょ?」
力の大妖精「じゃ、頑張ってね! オーッホッホッホッホ!」
83 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 23:17:55.83 ID:Bzc3eTBr0
――デスマウンテン 頂上

ナビィ「大妖精様にあんなに褒めてもらっちゃうなんて、凄いじゃない!」

リンクル「……うん」

ナビィ「……なんだか、嬉しくなさそうだネ」

リンクル「……」
リンクル「……これまであたしってさ、自分は武器なんてクロスボウくらいしか使えないと思ってたんだ」

リンクル「これ以外にないって思ってた。剣と盾も、持ってるだけで使えやしないって思ってた」
リンクル「でも……森から出てきて、急にお前は剣の才能があるなんて言われて……」

リンクル「ここに来て、今度は魔法の才能があるなんて言われて……」
リンクル「……あたし、こんな才能欲しいわけじゃなかったのに……」

リンクル「ねぇ、ナビィ。才能って何だろう?」
リンクル「森ではみんな剣なんてまともに使えなかったし、ましてや魔法なんて……なんであたしだけ?」

リンクル「あたしは一体何者なの? どこから来たの?」
リンクル「考えたくないのに、考えちゃうよ……」

ナビィ「……ゴメンネ、ナビィも分かんないや……」
ナビィ「でも、リンクルはリンクルだヨ。他の誰でもない、ただ一人のあたしの相棒だヨ」

リンクル「ナビィ……」

「ホホーゥ、悩んでおるようじゃな」

リンクル「……ケポラゲボラ」

ケポラゲボラ「大妖精のところはどうじゃった? 何か発見があったかな?」
ケポラゲボラ「まだまだハイラルの運命を預かる者には見えぬがのぉ……」

ケポラゲボラ「世界は広い。広い空から広い大地を見渡せば、お前は実にちっぽけなもんじゃ」
ケポラゲボラ「だが、その広い世界を変える力は誰にでもある。それが小さいか大きいかの違いはあるがの」

ケポラゲボラ「お前は偶々その力が大きかっただけじゃ」
ケポラゲボラ「いつかそのことが分かる時が来るじゃろうが、それまで大いに悩むのも良かろう」

リンクル「……」

ケポラゲボラ「下界まで行くのなら力を貸そう」
ケポラゲボラ「近くへ来て足に掴まりなさい。そうすればそのまま飛んで行ってあげよう」
84 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 23:18:30.66 ID:Bzc3eTBr0
――カカリコ村

ケポラゲボラ「ホホーッ」バサバサバサ……

リンクル「ありがとねー!」
リンクル「……さて、と」

ナビィ「リンクル……頂上の話だけど……」

リンクル「……ああ、うん」
リンクル「もう、いいの。暫く忘れようかなって」

ナビィ「それでいいの?」

リンクル「うん。あたし一人で悩んでたって、ハイラルの危機は勝手にやってきちゃうんでしょ?」
リンクル「それなら、先にそっちを何とかしなきゃ。あたしのことは後でいくらでも悩めるよ」

リンクル「それに、ケポラゲボラも言ってたでしょ?」
リンクル「いつか分かる時が来る、って」

ナビィ「……そっか。そう、ネ……」
ナビィ(でも……それって、いつのことになるのかしら……?)
85 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/05(月) 23:21:56.25 ID:Bzc3eTBr0
取り敢えずここまで

時の勇者ってあれ絶対病むと思うんだ
ていうか病ませたい
リンクルちゃん病ませたい
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 02:07:45.73 ID:pS6I86RAo
病んじゃった心の隙をガノンドロフが見逃すはずもなく……
とかそんなifルートかな?かな?
87 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:15:33.09 ID:co1YisJx0
思いついた時につらつら書いてるから今後リンクルがどんな風に病んでくのかとか、その心の隙をガノンドロフに付け入られるのかとか、そもそもリンクルが病んでく方向になるのかとかは色々未定
それはそうと、ハイラル史は時のオカリナで三つに分岐するわけだけど、みんなは時の勇者が魔王に勝利してハイラルは平和になるけど数百年後に魔王復活してハイラルは海の底に沈められちゃう幸せか不幸かよく分からないルートと、時の勇者が敗北して賢者達がなんとか魔王を闇の世界へ追放してハイラルは平和になるけど勇者は死んじゃってる文字通り死亡ルートと、魔王に勝利した時の勇者は本来居るべき時代に帰されて一緒に旅した妖精とも別れて勇者なのに勇者として伝説になることすら叶わず余生を過ごす行き地獄ルート、どれが一番好き?


更新します
88 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:16:20.98 ID:co1YisJx0
 ep.6 精霊石を求めて


――ハイラル平原

ガラガラガラガラ

リンクル「取り敢えず次の目的地を聞きたくて城下町前まで来たはいいけど……」

ナビィ「日没に間に合わなかったネ……」
ナビィ「どうする? 夜の平原で野宿は危険だと思うけど……」

リンクル「近くに泊まれるとことかないか探してみよっか」

ナビィ「一応平原にも人の家はあるんだもんね」

……♪♪〜……♪♪……

リンクル「……?」

ナビィ「どうしたの?」

リンクル「何か聞こえない?」

ナビィ「……言われてみれば」

リンクル「こっちかな?」

ナビィ「森の時といい、耳がいいのね、リンクルって……」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 20:17:18.66 ID:6Q2fdASeo
最初の(風タク好き)
90 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:17:30.68 ID:co1YisJx0
――ロンロン牧場

リンクル「ここかしら……」

ナビィ「誰のお家だろう? 動物がいっぱいみたい」

リンクル「奥の広場で歌ってるみたいだよ」

ナビィ「よく場所まで分かるネ……」

「♪♪♪〜……あら?」
「こないだの妖精ちゃんじゃない! 久しぶり!」

リンクル「久しぶりって程かな……まぁいいや、久しぶり、マロン」

マロン「あの時はとーさん見つけてくれてありがとね」
マロン「とーさんったらあの後すぐ大慌てで帰ってきたのよ、フフフ!」

リンクル「そっか、良かった」クスクス

「フーッ……ブルル」

マロン「あ、紹介するね! この子はあたしの友達のエポナよ!」

リンクル「この馬?」

マロン「うん! 可愛いでしょ!」

エポナ「ブルルッ」パカッパカッ

リンクル「あ……」

マロン「あら……エポナ、妖精ちゃんのこと、怖がってるみたい」

リンクル「むぅ」

マロン「……そうだわ! さっき歌ってたんだけど、エポナはマロンのおかーさんが作った歌が大好きなの」
マロン「妖精ちゃん可愛いオカリナ持ってたよね? 折角だから、あたしの後に続いて吹いてみてよ」

リンクル「あ、うん」

♪♪♪〜 ♪♪♪〜 ♪♪♪ ♪♪〜


エポナ「ヒヒィーン!」パカラッパカラッ

リンクル「わわっ」
リンクル「あん、こら、くすぐったいよ」

マロン「フフ、エポナったら、妖精ちゃんのことすっかり気に入ったみたい!」
マロン「あ、そうだ! 妖精ちゃんはご飯もう食べた?」
91 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:18:17.70 ID:co1YisJx0
マロン「どんどん食べてね!」

リンクル「ありがとうね、泊めてもらうことになっちゃって」

タロン「気にすることないだーよ」
タロン「いつぞやは城で迷惑かけたからな」

リンクル「いやぁ、気にするほどのことでは……」

マロン「フフフ、とーさんの癖にはいっつも困っちゃうのよ!」

タロン「わ、悪いとは思ってるだーよ」
タロン「……こんなにマロンが楽しそうなのは久しぶりだーよ」

ナビィ「そうなの?」

インゴー「この牧場は観光地でもあるとはいえ、お嬢さんと年の近い子供なんて滅多に来ねぇからな」
インゴー「殊に年の近い女の子だ。きっと良い友達になれる」
92 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:19:19.14 ID:co1YisJx0
リンクル「……あちこち擦り剥いてる」ゴシゴシ

マロン「妖精ちゃん、入るよー?」ガチャッ

リンクル「えっ?」

マロン「洗いっこしよーよ!」

リンクル「え、えー……ちょっと、それは、遠慮したいかなー、って……」

マロン「えー、なんで?」
マロン「あたしとお風呂一緒するの嫌?」ジワッ

リンクル「あ、いや、別に嫌じゃないけど! その……!」

マロン「良かった! じゃあまずマロンが洗ったげるね!」

リンクル「ちょっ……!」
93 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:19:59.55 ID:co1YisJx0
リンクル「あーうー……」チャプン

マロン「フフフ、妖精ちゃんたら発育イイのね!」ツヤツヤ

リンクル「何の話よ……」
リンクル「カカリコ村のお姉さんといい、サリアといい……もう……」

マロン「えへへ、妖精ちゃんのことは何でも気になっちゃうのヨ」
マロン「それっ」バシャッ

リンクル「きゃっ!」
リンクル「やったなー!」バシャッ

マロン「きゃんっ、お返しよ!」バシャッ

バシャバシャ

ナビィ「こうして見ると仲の良い姉妹みたいねぇ……」

リンクル「あっ……ちょっと、やだ、またそんなとこ触んないでよっ!」

ナビィ(……撤回しようかな)
94 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:20:37.07 ID:co1YisJx0
――翌朝

マロン「もう行っちゃうの?」

リンクル「うん。一旦お城の方へ行って、次の目的地を決めなきゃね」

マロン「そっか……また来てくれる?」

リンクル「また来るよ」

マロン「絶対だよ?」

リンクル「うん」

タロン「マロン、あんまりこの子を困らせるなーよ」
タロン「お嬢ちゃん、これを持っていくだーよ」

リンクル「何これ? 瓶?」

タロン「ロンロン牛乳だ。栄養満点、滋養強壮、飲んだら元気いっぱいだーよ」

リンクル「ありがとう、おじさん」
リンクル「じゃ、行こ、ナビィ」

ナビィ「うん!」

マロン「絶対また来てねー!」フリフリ

リンクル「はーい!」フリフリ
95 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:21:15.86 ID:co1YisJx0
――ハイラル城

ゼルダ「炎の精霊石を手に入れたのですね!」

リンクル「うん。これで残るは一つだね」

ゼルダ「はい。残る一つは水の精霊石……ゾーラ族が守っている筈です」
ゼルダ「ゾーラ川沿いを上り、ゾーラの里へ向かってください」

リンクル「分かった、行ってみるよ」
リンクル「ありがとね」

ゼルダ「いいえ……」

リンクル「……そうだ。次来る時は普通に入れるようにしといてほしいな……」
リンクル「流石に毎回こんな風に忍び込むのはちょっと……」

ゼルダ「あ、ご、ごめんなさい!」
96 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:22:23.22 ID:co1YisJx0
――大妖精の泉

リンクル「こんなところに大妖精様の泉があるなんてねー」
リンクル「ハイラル城の兵隊さん達は気付いてないのかな」

魔法の大妖精「フフフ、どうかしらね」
魔法の大妖精「私はあなたに魔法のアイテムを授けてあげるわ」

魔法の大妖精「これを使えば、簡単に魔法を放つことが出来るの」
魔法の大妖精「さあ、受け取って」

リンクル「ありがとうございます」
リンクル「炎……の結晶?」

魔法の大妖精「それはディンの炎。その結晶を手に持って念じると、魔力を消費して火を放つことが出来るわ」
魔法の大妖精「出したい炎の大きさや方向をイメージして、念じてみて」

リンクル「はい」
リンクル(出来るだけ小さく……指先くらいの大きさでいいや。真上に……)

リンクル「おっ」ヒュボッ
リンクル「成程、こりゃ便利だわ」

魔法の大妖精「フフ、それだけじゃないのよ?」
魔法の大妖精「さっきみたいに念じながら、大きく振ってみて?」

リンクル「こう……?」ブンッ

ドヒュンッ

リンクル「おおっ!?」

魔法の大妖精「そうやって振ることで、周囲に炎を放つ攻撃魔法にもなるわ」
魔法の大妖精「これから先、きっと役に立つから使ってみてね」
97 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:23:51.67 ID:co1YisJx0
――ゾーラ川

リンクル「夜になっちゃった……」
リンクル「しかしこの川もまた結構長くて険しそうだなぁ。牛乳美味しい」ゴクゴク

ナビィ「道中何が出るかも分かんないしネ。ちょっとだけ頂戴」
ナビィ「……リンクル! そこの水辺、何か居るよ!」

リンクル「早速か!」

オクタロック「ドーモ、タビビト=サン」ベッ

リンクル「うわ! 岩吐いてきた!」

デクの盾「イヤーッ!」バコッ

オクタロック「グワーッ!」ザブンッ

リンクル「……あ、対応はデクナッツと同じでいいのね」
98 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:24:32.98 ID:co1YisJx0
――ゾーラの里

リンクル「ああー……やっと着いたぁー……」

ナビィ「ほんとに長い川だったネ……」

リンクル「取り敢えず今夜の宿探して、精霊石のことは明日にしよー……」
リンクル「それにしても、ここ変わってるね」

リンクル「陸地より水面の方が大きいなんて、すごくない?」
リンクル「壁とかキラキラしてて綺麗だけど、これほんとに普通の岩なのかな」

ナビィ「どうだろう……水が綺麗だから、それに反射してるようにも見えるけど」

リンクル「森とはまた違う感じで空気が澄んでるから、なんだか過ごしやすそうだなぁ」

ゾーラ「ハイリア人のお客さんとは珍しいね」
ゾーラ「潜水ゲームやってかないかい?」

リンクル「コキリ族だよ」
リンクル「潜水ゲーム?」
99 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:25:10.65 ID:co1YisJx0
ゾーラ「中々イイ潜りっぷりだ!」
ゾーラ「君にはこれをあげよう」

リンクル「これは……?」

ゾーラ「俺達ゾーラ族の鱗さ。特殊な魔力が宿っていて、これがあればゾーラ以外でも長く水中で活動が出来る」
ゾーラ「君なら……髪飾りかな? ちょっとあっち向いてごらん」

リンクル「うん」

ゾーラ「しかしコキリ族ってのは初めて見たけど、姿形はハイリア人の子供と変わらないんだな」

リンクル「まぁね。でも、ハイリア人と違って大人は居ないの」

ゾーラ「大人が居ない? へぇー……」
ゾーラ「ほら、出来た。試しに潜っておいで」

リンクル「ん、ありがとう」
100 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:25:44.18 ID:co1YisJx0
――翌朝

ナビィ「おはよう、お寝坊さん」

リンクル「ごめーん……泳ぐのって地上歩くより疲れちゃって……」

ナビィ「ううん、ゆっくり休むことが出来たのなら良かったワ」
ナビィ「で、昨日の夕方何見つけたって?」

リンクル「ああ、あれね」
リンクル「確かこの辺だった筈……」ザブン

リンクル「……」ゴボゴボ
リンクル「(あった!)」ゴボゴボ

ナビィ「(……水路? どこに繋がってるのかしら……?)」
101 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:27:06.03 ID:co1YisJx0
――ハイリア湖

リンクル「ぶはっ!」ザバッ
リンクル「……ここは……?」

ナビィ「わぁー、おっきい……」
ナビィ「湖、ってやつよ、多分!」

リンクル「へぇ……おっきな池だとは思ったけど」
リンクル「これが湖かぁ……」ザブザブ

リンクル「……ん?」
リンクル「なんだろ、あれ」ザブン

ナビィ「?」

リンクル「ぷあっ」ザバッ
リンクル「ナビィ、こんなの拾ったよ」

ナビィ「空き瓶……?」
ナビィ「いや、何か入ってるわね。何かしら?」

リンクル「手紙……かな? 陸に上がったら見てみよっか」ザブザブ


『たすけてたもれ!
 わらわはジャブジャブさまのお腹の中でまっておる。ルト
 追伸 父上にはないしょゾラ!』
102 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:28:16.17 ID:co1YisJx0
――ハイリア湖畔 みずうみ研究所

ゾーラ「そうですか、こちらには来ておられないのですか……」

キィ

「おや、お客さんかな?」

リンクル「こんにちはー?」

みずうみ博士「随分と可愛らしいお客さんじゃな」
みずうみ博士「ワシはみずうみ博士。このハイリア湖の水と変なものを混ぜて研究をしておる」

リンクル「コキリの森から来ました、リンクルです」
リンクル「こっちは相棒のナビィ」

ナビィ「ハロー、みずうみ博士にゾーラのお兄さん!」

ゾーラ「あ、ああ、こんにちは」

みずうみ博士「やや、妖精とは珍しい」
みずうみ博士「それで、君のような子が来るのも珍しい。何かご用かな?」

リンクル「えーと、さっきそこの水の中でこんなもの拾ったんですけど……」

みずうみ博士「どれ……? おや」
みずうみ博士「ゾーラの兵士さんや、これを見てご覧」

ゾーラ「……! こ、これは!」
ゾーラ「君、ルト姫のことを何か知っているのかい!?」

リンクル「い、いえ、全然」

ゾーラ「取り敢えず来てくれ! それは実に重要なものだ!」ガシッ

リンクル「ちょ、待っ、待ってぇー!?」

ガチャ バタン

みずうみ博士「……ありゃ、ゾーラの兵士さん、茶に手をつけておらんな。むぅ」
103 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:28:44.05 ID:co1YisJx0
――ゾーラの里 玉座

キングゾーラ「うう……余の可愛いルト姫よ……どこに行ってしまったゾラ……」

ゾーラ「キングゾーラ様!」

キングゾーラ「む……何事ゾラ……?」

ゾーラ「この者が姫のことで何か知っていると!」

キングゾーラ「何……?」
キングゾーラ「それは本当か!?」

リンクル「し、知ってるっていうか……その」
リンクル「この、手紙を湖で見つけたんですけど……」

キングゾーラ「……おお!? これは!? 確かにあの子の字ゾラ!」
キングゾーラ「しかし、ジャブジャブ様のお腹の中だと!?」

キングゾーラ「我らの守り神、ジャブジャブ様が余の可愛いルト姫を食べたりする筈はないゾラ!」
キングゾーラ「だが……言われてみればここ最近のジャブジャブ様の様子は変だゾラ」

リンクル「……まさか、ガノンドロフが?」

キングゾーラ「よく分かったな……その通り、あのゲルド族の男が来てからのことだゾラ」

リンクル「どこでも耳にするわね、あいつのこと……」

ナビィ「ほっといたら大変なことになっちゃうわけネ……」

キングゾーラ「……何やらややこしそうだの」
キングゾーラ「よし、そちを信じてジャブジャブ様の祭壇へ続く道へ通してやろう」

リンクル「いいの?」

キングゾーラ「うむ……捜索隊も出払っておって、人手がないからの……」
キングゾーラ「早く余の可愛いルト姫を見つけてきてくれぃ……!」

ノソノソ……

リンクル(急いでほしいんならもっと早く動いてくんないかな……)
104 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:29:29.70 ID:co1YisJx0
――ゾーラの泉

リンクル「うわぁー……大きな魚……」

ナビィ「これがジャブジャブ様ね……」
ナビィ「でも、どうやって中に入ればいいんだろう?」

リンクル「ちょっと口開けてもらえばいいんでしょ?」
リンクル「こう、やって……」グイグイ

リンクル「んぬぬぬぬぬっ……」グイグイ
リンクル「うぬーっ!」グイグイ

ナビィ「……」

リンクル「……駄目でした」

ナビィ「うん……ナビィもそれ以上はやっちゃ駄目だと思う……」
ナビィ「女の子がしちゃいけない顔してたし……」

リンクル「でも、そうするとどうやって中に入ればいいのかな……」

ナビィ「うーん……守り神、っていうくらいだし、お供え物でもしてみたら?」

リンクル「それで口開いてくれるのかなぁ……」
リンクル「それに、お供え物って言っても、何をお供えすればいいの?」

ナビィ「さ、さぁ……? 魚、とか……?」

リンクル「魚が魚食べるのかな……」
リンクル「まぁいっか、ちょっと捕まえてくる」
105 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:30:00.72 ID:co1YisJx0
リンクル「で、捕まえてきました」

ナビィ「案外あっさり捕まえたネ……」

リンクル「あの鱗すっごいのよ。息が続くだけじゃなくて、スイスイ泳げるもん」
リンクル「さて、じゃあこの魚を瓶から出して、っと……」

魚「ピチピチ」

ジャブジャブ様「!」
ジャブジャブ様「ふご……ずごごごごっ!」

リンクル「おっ、口が開い……」

ずごごごごっ!

魚「ピョーン」

リンクル「ひっ!? ちょっ、待っ……きゃあああああああっ!?」
ナビィ「ひゃあああああああっ!?」

ジャブジャブ様「ばくんっ」
106 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/06(火) 20:35:12.51 ID:co1YisJx0
取り敢えずここまで

風のタクトはラストが良いよね……ガノンドロフの哀愁が……

次回は多くの小学生達の性癖を歪めたであろうゾーラのプリンセス登場です
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 21:38:23.56 ID:JT8qWvmMo
おつおつ
俺は自力じゃここまでいけませんでした(憤怒)
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 00:50:06.33 ID:Liwhc3Vqo
おつー
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 15:43:48.44 ID:CTlLz4YIo
>>106
最近の子はミドナなんじゃろか
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 20:38:22.38 ID:ucljTbkGO
いや、最近の子はミファーじゃないかな?
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 20:50:17.82 ID:/xcrn8ITo
俺はミドナだったなぁ
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 20:58:28.79 ID:mdY4/Z9Vo
ゼル伝とかいう小学生の性の目覚めを促すポルノシリーズ
これが任天堂からリリースされているという事実
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 21:26:31.52 ID:HqognsX00
3DS版で引き続きルト姫で性癖歪む子供達いただろうなあ…
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/08(木) 18:10:14.08 ID:N1mBXsp90
時オカリンクはナビィを諦めてタルミナにずっといれば英雄として幸せに生きられたんじゃないかとは思う。
二兎を追う者は一兎も得ずになっちゃったんだろうか
115 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:48:20.90 ID:KepXK8wj0
あなたのゼル伝人外性癖はどこから? 私はナビィから
ていうかナビィといいルトといいメドリといいミドナといいファイといいミファーといい、3Dゼルダシリーズは妙に性癖に突き刺さるキャラを毎回出さないといけないとかいうノルマでもあるんだろうかと

更新します
116 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:50:14.77 ID:KepXK8wj0
 ep.7 水の精霊石


――ジャブジャブ様のお腹

リンクル「うっ……」
リンクル「何ここ……くさーい……」

リンクル「ていうか壁とか床とかの感触も気持ち悪……」
リンクル「……あ、そっか。ここがジャブジャブ様の中なんだ」

ナビィ「リンクルー?」

リンクル「あ、ナビィ! こっちこっち!」

ナビィ「良かった、そんなに離れてなくて」
ナビィ「大丈夫?」

リンクル「臭いのと気持ち悪いのを除けば大丈夫かな」
117 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:51:34.17 ID:KepXK8wj0
リンクル「うわ、何この泡みたいなの」

ナビィ「剣じゃ弾かれちゃうヨ」

オクタロック「ココノツウコウリョウハタカイゾ」ベッ

リンクル「はいはい」

デクの盾「ドウシタソレデオワリカ」ゴンッ

オクタロック「グワーッ」

リンクル「……ゾーラの守り神なのに、なんで中に魔物が……」

ナビィ「きっとガノンドロフの仕業ね」

リンクル「やっぱりあいつ懲らしめないといけないね」
リンクル「で、この部屋は……」

ナビィ「部屋って言っていいのかなぁ……」
118 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:52:20.93 ID:KepXK8wj0
リンクル「……あっ、ゾーラ族が居るよ!」

ナビィ「ほんとだ」

「む、その方は何者じゃ?」

リンクル「あたしはリンクル。ルト姫を探しに来たの」

「何……?」

リンクル「もしかして、あなたがルト姫?」

ルト「うむ、わらわがゾーラのプリンセス、ルトじゃ!」

リンクル「ああ、無事で良かった。キングゾーラ……あなたのお父さんが心配してるよ?」

ルト「何?」
ルト「すると、その方は父上に頼まれてわらわを迎えに来た、というのか?」

リンクル「ええ。さ、ゾーラの里に戻りましょ?」

ルト「そんなこと頼んだ覚えはない!」
ルト「父上が心配していようがいまいが関係はない!」

リンクル「でも、瓶に入った手紙が……」

ルト「そ、そんなもの知らん!」
ルト「兎に角、今は帰れぬ。その方こそさっさと帰れ! 良いな!」タッ

リンクル「あっ、そっちは……!」

ルト「あ〜れ〜っ!」ズルッ

リンクル「……落ちてっちゃった」
リンクル「ど、どうしよう……?」

ナビィ「そりゃ……追うしか、ないと思うけど……」

リンクル「この気持ち悪い穴に飛び込むのかぁ……」

ナビィ「流石に躊躇するよね……」
119 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:53:13.30 ID:KepXK8wj0
リンクル「っと……!」スタッ

ナビィ「大丈夫?」

リンクル「平気。ちょっと柔らかくてクッションみたいになってるし」

ルト「まぁーだうろうろしとったのか」

リンクル「連れ戻せって言われてるからね」
リンクル「あなたを連れて帰るまではあたしも帰れないよ」

ルト「むぅ」

リンクル「さ、帰ろう? 魔物も居るし、危ないよ」

ルト「……わらわは幼き頃よりジャブジャブ様の中に入っておるから平気じゃ」
ルト「じゃが、今のジャブジャブ様はなーんか変じゃ」

ルト「ビリビリするクラゲや変な穴なんか開いてるし……」
ルト「お陰で大事な石まで……」

リンクル「石?」

ルト「あっ、それはこっちの話じゃ!」
ルト「と、兎に角、用事が済むまではわらわは帰らん!」

リンクル「その“用事”って一体何なのさ?」

ルト「その方には関係ないゾラ!」

リンクル「関係ないってこたないよ!」
リンクル「さっきも言ったでしょ、あなたを連れて帰らないといけないのよ!」

ルト「嫌じゃと言ったら嫌じゃ! さっさと帰れ!」

リンクル「あーもう! こんな我儘お姫様だなんて聞いてないよ!」
リンクル「無理矢理にでも連れて帰るからね!」グイッ

ルト「な、何をする!」ジタバタ

リンクル「暴れない!」

ナビィ「同じくらいの年の子供とはいえ、よく人一人抱えて走れるネ……」
120 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:54:02.59 ID:KepXK8wj0
ルト「離せブレーモノー!」ジタバタ

リンクル「じっとしてってば!」

バリ「ウィーッス」ドシーン

リンクル「……! 危ないっ!」ドンッ

ルト「きゃっ!?」

バリ「オラオラー」バリバリバリッ

リンクル「きゃあああああああっ!?」

ナビィ「リンクル!」

ルト「なっ……!」

リンクル「あうぅ……」

バリ「マダイクゾオラー」ブオンッ

リンクル「くっ!」バッ

ナビィ「Watch out! 剣で攻撃するのは危ないよ! 痺れちゃう!」

リンクル「じゃあクロスボウなら!」バシュッ

バリ「イッテェケドタイシタコトネェナ」

リンクル「き、効かない!?」
リンクル「ルト、逃げるよ!」ガシッ

ルト「ひゃっ」
121 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:55:10.39 ID:KepXK8wj0
リンクル「まさかクロスボウが効かないなんて……」
リンクル「あれが“ビリビリするクラゲ”ね」

ルト「……」

ナビィ「大丈夫?」

リンクル「ちょっと感覚がおかしいけど、大丈夫。段々軽くなってきた」
リンクル「ルトは大丈夫?」

ルト「……大丈夫じゃ」

リンクル「そか、良かった」
リンクル「いずれにせよこの魔物達はなんとかしないとね」

ナビィ「ほんとにね」

リンクル「あのクラゲ対策は特に優先事項だよ」
リンクル「さっき撃ったのは森から持ってきたボルトだったけど、そもそも刺さらなかった」

ナビィ「刺さらないとなると、何か刺す以外でダメージを与える必要があるよね」

リンクル「うん」
リンクル「まぁ木で出来てるし、ポイントがそこまで尖ってないから、刺さらないっていうのはある程度考えてたけどね」

ナビィ「多分だけど、あのクラゲは打撃に強いんだと思う。刺さりさえしなければ弾いちゃう」

リンクル「そうすると……やっぱり、あれを使うしかないのかなぁ」

ナビィ「あれ?」

リンクル「インパさんからもらったボルト」
リンクル「返しが目立つけど、ポイント自体も鉄だし、森から持ってきたのより鋭くしてもあるんだよね」

ナビィ「そうなんだ」

リンクル「あとは……爆弾かなぁ」

ナビィ「もっと大きな衝撃を与えるわけね」

リンクル「ま、取り敢えずは色々試してみよう」

ルト「……話は終わったか?」

リンクル「うん、まぁね。取り敢えず、もう無理矢理とかは言わないよ」
リンクル「だから、せめて離れないでね」

ルト「ふん、わらわに命令か、ブレーモノめ」

リンクル「さっきのクラゲめがけて放り投げてもいいんだよ?」

ルト「うっ……」

リンクル「……冗談」
リンクル「兎に角、早く行きましょ。解決は早ければ早いほど良い」
122 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:55:55.88 ID:KepXK8wj0
リンクル「ここほんと普通のボルトじゃ効かない敵が多いなぁ」バシュッ

シャボム「ボヨーン」

ナビィ「この泡も森から持ってきた矢じゃ通らないんだ」

リンクル「まぁ剣も弾かれちゃって危ないわけだしね」
リンクル「これならどうよ!」パァン

シャボム「ギエエエッ」

ナビィ「あ、デクの実なら簡単に倒せるんだ」

リンクル「怯むだけかと思ったんだけどね」
リンクル「おっと」

バリ「ヤッハロー」ドシーン

ルト「ひっ……」

リンクル「まずはインパさんからもらったボルトで……どうだっ!」バシュッ

バリ「イッテェー」

ナビィ「刺さったよ!」

リンクル「刺さったけど……」

バリ「ナニサラスンジャワレ」ブォンッ

リンクル「うわっと!」バッ

ナビィ「刺さっただけで、あんまり効いてない!」

リンクル「じゃあこいつだ! 爆弾ボルト!」バシュッ

ドカーン

ナビィ「消し飛んじゃった!」

リンクル「よしっ!」

ルト「す、すごい……」
123 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:56:23.22 ID:KepXK8wj0
リンクル「うわっ……何アレ?」

ルト「し、知らん……」

触手「ウネウネ」

リンクル「あれも魔物なのかなぁ……」

ルト「少なくとも以前はなかったものじゃ」

ナビィ「じゃあ、もしかしたら魔物の仲間なのかも」

リンクル「そうね。撃ってみよっか」バシュッ

触手「ギャアアッ」ボトッ

リンクル「あ、千切れた」
124 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:57:21.47 ID:KepXK8wj0
ルト「……あっ!」
ルト「あれじゃ! あれがわらわが探しておったものじゃ!」

リンクル「あの蒼い石?」

ルト「早くわらわをそこに持ち上げてたもれ!」

リンクル「はいはい、ちょっと待ってね……よっ」

ルト「良かった良かった、見つかって!」

リンクル「何それ?」

ルト「これはゾーラのサファイア……わらわの母上の形見じゃ!」
ルト「あー、良かった……ジャブジャブ様に飲み込まれた時はどうなることかと……」

リンクル「……もしかして、それって水の精霊石じゃ……」

ルト「精霊石? 確かにそうとも呼ばれておるそうじゃな……」

リンクル「あの、あたしにそれを……!」

ダイオクタ「ザッケンナコラー」ドシーン

ルト「きゃーっ!? なんじゃこのタコー!?」

リンクル「オ、オクタロック!? にしては大き過ぎない!?」

ナビィ「来るよ!」

ダイオクタ「シャーオラーッ」ザザザザッ ドカッ

リンクル「きゃあーっ!」
125 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:58:03.16 ID:KepXK8wj0
リンクル「いつつ……! こいつ、案外動きが速い!」

ナビィ「でも岩は吐かないみたいだよ!」

ダイオクタ「スッゾオラーッ」

リンクル「ええいっ、これでも喰らえ!」バシュッ

ダイオクタ「イテェーッ」グルグル

ナビィ「……!」
ナビィ「あの背中! きっとあれが弱点だヨ!」

リンクル「よしきた! えーいっ!」ザシュッ

ダイオクタ「アバーッ」ドシャッ

リンクル「よしっ」
リンクル「ルトは大丈夫?」

ルト「だ、大丈夫……」

リンクル「良かった」ニコッ

ルト「……うむ」

リンクル「じゃ、精霊石見つけたし、さっさと出ましょ」
126 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:58:41.72 ID:KepXK8wj0
リンクル「あれ……? こんなとこ通ったっけ?」

ルト「む……道を間違えたか……?」

リンクル「……ルト、下がってて!」
リンクル「何だあれ!」

ナビィ「電撃クラゲが集まってく……!」

電撃旋回虫 バリネード

リンクル「こいつがジャブジャブ様をおかしくしてた奴!?」

ナビィ「気をつけて! 今までの奴らより手強そうだヨ!」
ナビィ「まずはジャブジャブ様から切り離しちゃわなきゃ!」

リンクル「上のアレだね……よし!」
リンクル「森のボルトで十分!」バシュッ バシュッ

バリネード「ギュルルルッ」

ナビィ「切れた!」

リンクル「よーし……って、うわっ!?」
リンクル「クラゲがぐるぐる回ってて近寄れない!」

ナビィ「クラゲをぶつけてくるヨ! 間を縫って爆弾ボルトで撃っちゃえ!」

リンクル「喰らえっ!」バシュッ

ドカーン

バリネード「ギュルアッ」
バリネード「グルルルルッ」グルグル

リンクル「う、うわぁ、動き出した! 気持ち悪!」
127 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 20:59:15.11 ID:KepXK8wj0
リンクル「だ、駄目! クラゲの回転が速過ぎてボルトが……!」

ナビィ「リンクル、避けて! 近付き過ぎ!」

リンクル「ハッ、しまっ……!」
リンクル「きゃあああーっ!!」バリバリバリ

ルト「ああっ!」
ルト「だ、大丈夫か……?」

リンクル「いっつぅ……」
リンクル「だ、大丈夫……ちょっと痺れたけどね……」ググッ

ナビィ「こっち来るヨ!」

リンクル「ううっ……! 当たって……っ!」バシュッ バシュッ

バリネード「グルルルッ!」

ナビィ「あ、間をすり抜けたみたい!」

リンクル「これで……とどめだーっ!」ザシュッ

バリネード「ギャアアアアアアアアッ」ブクブクブク

ドバァーン

リンクル「うわっ!」
ルト「ひぃっ!?」
128 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 21:00:13.92 ID:KepXK8wj0
ボタボタボタ

リンクル「……」

ルト「……」

ナビィ「……」

リンクル「……さ、さて」
リンクル「こんなとこ、もう出よっか、ルト」

ルト「そ、そうじゃな……」

ナビィ「死に様まで気持ち悪い奴だったネ……」
129 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 21:00:52.55 ID:KepXK8wj0
――ゾーラの泉

リンクル「それで、なんだけど……あたしが本来ゾーラの里に来た目的はね」
リンクル「その精霊石を探しに来たんだ」

ルト「何? これを?」

リンクル「うん」

ルト「そうか……」
ルト「しかし、これはわらわが生涯を共にすると決めた相手に渡す、いわばエンゲージリング……」

リンクル「えんげーじりんぐ?」

ルト「本来は夫となる者に渡すべきものじゃが……」
ルト「……戦っている時のそなたは、ちょっぴりかっこよかったしな」ボソッ

ルト「持って行くが良い」
ルト「父上には内緒……ゾラ!」

リンクル「あ、ありがとう……」
リンクル(えんげーじりんぐ、って何だろう……?)

ナビィ「キマシ……いや、なんでもない」

リンクル「?」

ナビィ(さっきの話を聞く限り、ルトが女の子に渡していいものじゃないと思うんだけど、いいのかなぁ……)
130 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 21:05:49.03 ID:KepXK8wj0
――大妖精の泉

魔法の大妖精「よくここを見つけたわね、リンクル」

リンクル「ナビィが気付かなかったら見つけてなかったですよ」

魔法の大妖精「妖精の気配を察知したのね」
魔法の大妖精「さて、ここではあなたに魔法のアイテムを授けるわ」

魔法の大妖精「フロルの風、というワープの魔法よ」
魔法の大妖精「好きな場所でポインタをセットしておいて、その魔法を使うとセットしたポインタに戻れるわ」

リンクル「これは便利そう……!」
リンクル「ありがとうございます!」
131 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 21:06:41.90 ID:KepXK8wj0
――ハイラル平原

リンクル「もうすぐ日没だけど、間に合うかな……」
リンクル「雨降ってきたし、平原で野宿は嫌だなぁ」

ナビィ「夜になると橋が下りてきて城下町入れなくなっちゃうもんね」
ナビィ「やっぱり平原をもっと早く移動する手段は欲しいね」

リンクル「馬とか乗れたらなぁ……」
リンクル「……あれ?」

ナビィ「どうしたの?」

リンクル「お城の方……なんだか様子がおかしくない?」

ナビィ「……ほんとね」
ナビィ「あの明るさは……」

リンクル「……橋がもう閉まってる?」

ナビィ「あら、まだそんな時間じゃないと思うけど……」
132 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 21:08:06.76 ID:KepXK8wj0
ナビィ「それにしても、嫌な感じだネ……」

リンクル「空?」

ナビィ「うん。すごく嫌な感じ……」

リンクル「……なんだろう、なんか、この景色、見覚えが……」
リンクル「どこで見たんだっけ……」

ガラガラガラ

リンクル「え……」

ナビィ「なんで今更橋が下りて……」

パカラッ パカラッ

リンクル「!」

ナビィ「あの白馬は!?」

リンクル「危なっ!」バッ

ゼルダ「リンクル!」

リンクル「ゼルダ姫!」

ゼルダ「インパ、馬を……!」

インパ「駄目です、止めるわけにはいきません!」

ゼルダ「っ……これを!」ビュンッ

ポチャンッ

リンクル「ゼルダ姫!」
リンクル「一体何が……あっ!?」クルッ

ガノンドロフ「ちっ、逃がしたか!」
ガノンドロフ「そこの小娘! 今しがた白馬がここを通った筈だ。どっちへ行ったか教えてもらおう!」
133 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 21:08:40.89 ID:KepXK8wj0
リンクル「っ……!」ジリッ

ガノンドロフ「……庇いだてする気か。良い度胸だ」
ガノンドロフ「再度問おう。白馬の行った方向を言え。今ならまだ許してやる」

リンクル「……いいえ、知らないわ」
リンクル「何より、知ってても教えないけどね!」シャキンッ

ガノンドロフ「ふんっ!」バシュンッ

リンクル「きゅああーっ!?」ドシャッ

ガノンドロフ「俺に刃向うとは面白い……気に入ったぞ」
ガノンドロフ「小娘、俺の名を覚えておくがいい!」

ガノンドロフ「俺の名はガノンドロフ……」
ガノンドロフ「世界の支配者となる者だ!」

リンクル「誰が……あんたを、支配者となんか……ぅ……!」ガク

ガノンドロフ「ふん……」
ガノンドロフ「結局連中の行った方向は聞き出せずじまいか」

パカラッ パカラッ……
134 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 21:20:46.26 ID:KepXK8wj0
ちょっと休憩

今更だけどぼちぼちリンクルの出生とか色々決まってきた
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/09(金) 23:20:36.78 ID:YLzlzxtoo
更新きてた!
136 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:24:19.85 ID:KepXK8wj0
今日は豪華二本立てなんやで

いくでち
137 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:25:04.78 ID:KepXK8wj0
 ep.8 時の勇者


「リンクル……リンクル! しっかりして!」

リンクル「う……うぅ……!」

ナビィ「目が覚めた?」

リンクル「なんとか……いつつ……!」
リンクル「……! ガノンドロフは!?」

ナビィ「行っちゃったヨ……」

リンクル「っ……!」ザッ

ナビィ「待って! 追うなんて無茶よ!」
ナビィ「それに、追い付けたとしても、今のままじゃ勝てないヨ!」

リンクル「……」ピタ
リンクル「そう、だね……城下町は?」

ナビィ「あれから大勢の人達が平原へと逃げ出したわ……」
ナビィ「もう夜が明けるけど、ずっと橋が下りたままなの……」

リンクル「……そうだ!」
リンクル「ゼルダ姫が何か投げた筈!」

ナビィ「あ、うん、多分そこのお堀にまだ沈んでるんじゃないかな」

リンクル「取ってくる!」バッ
138 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:25:46.78 ID:KepXK8wj0
リンクル「これは……オカリナ?」
リンクル「……!」

『リンクル……あなたがこのオカリナを手にした時……』
『私は、あなたの前からもう居なくなっているでしょう……』

『あなたを待っていたかったけれど、もう間に合わない……』
『もうすぐ、ここにもあの男とあの男が率いる軍勢がやってきます』

『その前に、せめてこのメロディをオカリナに込めて送りましょう』
『この“時の歌”を、三つの精霊石を納めた“時の扉”の前で奏でてください』

『そうすれば、あなたは聖地に入ることが出来る筈です』
『トライフォースはあなたが守って!』

リンクル「……」
リンクル「……分かった」

ナビィ「だ、大丈夫? リンクル?」

リンクル「え?」

ナビィ「そのオカリナ持って、陸に上がった途端にぼーっとしちゃってたけど……」

リンクル「……あ、そっか。そういう魔法なんだこれ」
リンクル「ゼルダが次にすべきことを教えてくれたよ」

ナビィ「ほんと?」

リンクル「うん。行こう」
リンクル「時の神殿へ!」
139 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:26:17.27 ID:KepXK8wj0
――ハイラル城下町

ナビィ「閑散としてるネ」

リンクル「まだ朝早いのもあるけど……」
リンクル「見て、お城の方」

ナビィ「煙が上がってる……」

リンクル「多分城下町の人達は殆ど逃げ出しちゃったんだと思うよ」
リンクル「残ってるのは、逃げられない人か、逃げたくない人だけ」

ナビィ「うわ、あそこ城下町の警備隊の詰所じゃない……?」
ナビィ「兵隊さんがいっぱい倒れてる……」

リンクル「生きてる人居る?」

ナビィ「分かんない……生命力は感じないヨ……」

カァーン カキーン

リンクル「……あっちの路地、何か聞こえるよ!」ダッ
140 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:29:57.95 ID:KepXK8wj0
ゲルド「このっ……!」
ゲルド「いい加減に倒れろ、ハイリア野郎!」ザンッ

兵士「ぐあっ!」ドサッ

リンクル「!!」
リンクル(あ、あの時の兵隊さん……!)

ゲルド「はぁー……はぁー……」チラッ

兵士B「」

兵士C「」

ゲルドB「」

ゲルド「よくもやりやがって……」
ゲルド「……向こうでこの子と、お前が殺したあたしの同胞達に謝れ」

兵士「……じゃあ……お前も、私に……謝りに来るのか……」

ゲルド「っ……お前っ!」

リンクル「てやぁぁぁっ!」

ゲルド「!?」
ゲルド「しまっ……!」

ザシュッ
141 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:30:49.13 ID:KepXK8wj0
ゲルド「コヒュー……コヒュー……」
ゲルド「……ヒュー……」

リンクル「はぁ……はぁ……」

兵士「はーっ……はーっ……」

ゲルド「」

リンクル「……あ」

ナビィ「リンクル……!」

リンクル「どうしよう……?」
リンクル「どうしよう、どうしよう、どうしよう……!?」ガタガタ

兵士「誰だか、知らないが……ありがとう、な……」
兵士「あんたのしたことは……正しい……何も、悪いことじゃ、ない……!」

リンクル「でも、あた、あたし、ひとを、ひとをころして……!」ガタガタ

ナビィ「リンクル!」

リンクル「っ」ビクッ

ナビィ「早く止血してあげないと、兵隊さん死んじゃうヨ!」

リンクル「……!」

兵士「……君は……まさか……」
兵士「そうか、あの時の……森から来たお嬢ちゃんだな……?」
142 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:31:43.76 ID:KepXK8wj0
兵士「あ、会えてよかった……君に伝えたい、ことが、ある……ごほっ」

リンクル「喋っちゃ駄目! 血が……!」

兵士「ぐ……ゲルドの、盗賊王ガノンドロフが、我が王を裏切った……」
兵士「王は殺され、ゼルダ姫は、乳母のインパ様がなんとか連れ出した……」

リンクル「知ってる……だから……もう……!」

兵士「我々はなんとかガノンドロフの追手を食い止めようとしたが……」
兵士「ここまでのようだ……無念、だ……がはっ……」

兵士「姫は……森の少女を……待っておられた……!」
兵士「今思えば、なんたる偶然だ……森の少女とは、そう、君のことだったのだな……!」

兵士「時の神殿へ……時の神殿へ急げ……」
兵士「我々の、我々が、命を懸けて……いそ……げ……」ガク

リンクル「……兵隊さん? 兵隊さん!」

兵士「」

リンクル「……もう、動かない……」

ナビィ「リンクル……」

リンクル「……ガノンドロフ……!」
143 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:32:24.08 ID:KepXK8wj0
――時の神殿

リンクル「この台座の前でこれを吹けば良いんだよね……?」

♪♪♪♪♪♪〜

ポゥ……

リンクル「……! 精霊石が!」

ゴゴゴゴゴ……

ナビィ「“時の扉”が開いたヨ!」

リンクル「ここが聖地……?」
リンクル「あれは……」

ナビィ「これは……!」
ナビィ「伝説の剣、マスターソード!」

リンクル「伝説の剣?」

ナビィ「そう……太古の昔、今のハイラルが出来る前のこと」
ナビィ「女神ハイリアが魔物に対抗する為に作り出した、退魔の剣だヨ!」

リンクル「退魔の剣……」
144 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:32:55.47 ID:KepXK8wj0
http://www.youtube.com/watch?v=GqwwemH9lfc

リンクル「……あの時、ガノンドロフには全然敵わなかった」ガシッ
リンクル「これがあれば、あいつにも勝てるかな……っ?」ググッ

リンクル「っく……えいっ!」ガッ
リンクル「抜けたっ……!」

ゴオッ

リンクル「!?」

ナビィ「な、何!?」

リンクル「こ、この光は……!?」

パアアアアアッ
145 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:34:05.29 ID:KepXK8wj0
リンクル(あたし、一体どうなって……!?)

『クックック……』
『ご苦労だったな、小娘!』

リンクル(ガノンドロフ! なんで、笑って……!)

ガノンドロフ『俺の思った通り、“時の扉”の鍵はお前が握っていたのだな……』
ガノンドロフ『お前がこの俺を聖地へ導いてくれるとは……』

リンクル(……!!)

ガノンドロフ『感謝するぞ、小娘!』
ガノンドロフ『ハッハッハッハ、ハーッハッハッハッハッハ!』

リンクル(待てっ……! 待て、ガノンドロフ!!)
リンクル(っ……!)
146 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:34:49.58 ID:KepXK8wj0
『リンクル……』

リンクル(……)

『目覚めよ、選ばれし者リンクルよ……』

リンクル(……?)
リンクル(選ばれし者……?)

「リンクル……」

リンクル「うっ……っ」
リンクル「ここは……?」

「目が覚めたようじゃな……」
「ワシはその昔、時の神殿を作り、聖地との道を繋いだ賢者の一人……」

ラウル「名をラウルという」
ラウル「ここは賢者の間」

ラウル「聖地の要である光の神殿に残された、最後の砦じゃ……」
ラウル「お前が時の台座から抜き取ったマスターソード……あれが聖地への最後の鍵だったのじゃ」

リンクル「じ、じゃあ、あたしは……!」
リンクル「……? 何? 身体の感覚が……」

ラウル「……リンクルよ」
ラウル「落ち着いて、己の姿を見るが良い」

リンクル「……?」
リンクル「足元が、少し遠い……?」

ナビィ「リンクル! 大きくなってる!?」
ナビィ「成長してるヨ!」

リンクル「クロスボウが小さい……コキリの剣もデクの盾も小さくて頼りないや」
リンクル「ていうか、胸大きくなってるし!? 邪魔くさ!?」

ナビィ「た、確かにちょっと邪魔そう……」
147 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:35:35.92 ID:KepXK8wj0
ナビィ「……思ったんだけどさ、服着替えさせたのってラウルなのかな……」

リンクル「え?」

ラウル「いや、お前の体は……」

「マスターの身体はファイが管理しておりました」ヒュリンッ

リンクル「へっ!?」

ファイ「マイマスター、リンクル。私はマスターソードに宿る剣の精霊、ファイと申します」
ファイ「マスターが台座から私を抜き放った際、ファイは“マスターはまだ幼すぎる”と判断しました」

リンクル「そ、そう……」

ファイ「この為、マスターの魂を一時的に封印し、身体をファイが管理していました」
ファイ「現在のマスターの体は一般的なハイリア人に照らし合わせると、概ね17歳から18歳と見られます」

ファイ「実際の年齢は不明ですが、その年頃の少女らしい振舞いを身につけることを推奨します」
ファイ「また、マスターの体調管理に関してはそちらの妖精よりファイの方が詳細を把握している確率が85%」

ファイ「そうした相談はファイにされることを推奨します」
ファイ「この姿を現出させられるのはこの賢者の間に限られますが、会話だけであればどこでも可能です」

ナビィ「ええー……」

ファイ「それでは、またご用があればお呼び出しください」ヒュリンッ

リンクル「マスターソード……伝説の剣だけあって、精霊なんてのも宿ってたんだ……」
148 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:37:12.08 ID:KepXK8wj0
ラウル「……こほん」
ラウル「マスターソードは、心悪しき者は決して触れることの出来ぬ聖剣」

ラウル「そして、時の勇者としての資格ある者だけが台座から抜き放つことの出来る剣」
ラウル「しかし……お前は時の勇者として、マスターソードを扱う者として、まだ幼すぎた……」

ラウル「それ故、お前の魂は7年の間眠り続けた……」
ラウル「そして今、時の勇者としての目覚めの時が訪れたのじゃ」

リンクル「7年……」
リンクル「……そうだ! ガノンドロフは!? あいつの声が……!」

ラウル「……奴はお前がハイラルの平和を願って開いた“時の扉”からこの禁断の聖地へ侵入した」
ラウル「そして聖地の中心……この光の神殿でトライフォースを手に入れ、その力で魔王となっておる」

ラウル「奴の魔力が神殿を通してハイラル中へ流れ出し、この7年でハイラルを魔物の国へと変えてしまった……」
ラウル「ワシの力が及ぶのも最早この光の神殿の一部に過ぎぬ」

リンクル「そんな……そんな、ことって……!」

ラウル「じゃが、まだ希望はある!」
ラウル「我らには賢者の力が残っておる!」

リンクル「賢者の力?」

ラウル「七人の賢者の力が目覚めし時、賢者の封印は全ての悪しき力をその彼方へと封じ込める」
ラウル「このワシ、ラウルもその賢者の一人……」

ラウル「そして賢者達と共に戦う力……」
ラウル「それが時の勇者なのじゃ!」

リンクル「……じゃあ、その賢者達を目覚めさせて、時の勇者を見つけてくればいいんだね?」

ラウル「……何を言うておる」
ラウル「時の勇者とは、お前のことだと先程言うたではないか」

リンクル「あたしが!?」
リンクル「あたしが、時の勇者……!?」

ラウル「左様。まぁ、突然言われても困惑するばかりであろうな」
ラウル「まずは、ハイラルの様子を見てくるが良い」
149 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:37:55.85 ID:KepXK8wj0
――時の神殿

リンクル「……あれっ」

ナビィ「時の神殿に戻ったみたいね」
ナビィ「ほんとに7年も経ったのかな?」

リンクル「ここの様子は全然変わらないけど……」キョロキョロ
リンクル「やっぱりなんだか変な感覚だなぁ、この身体」

リンクル「取り敢えず……城下町に出てみよっか」
リンクル「……!」シャキンッ

「……」

リンクル「……何者?」

「待っていたよ、時の勇者」

リンクル「……あたしを知ってるの?」

「……世界が魔に支配されし時、聖地からの声に目覚めし者達五つの神殿にあり……」
「一つは深き森に、一つは高き山に、一つは広き湖に、一つは屍の館に、一つは砂の女神に……」

「目覚めし者達、時の勇者を得て魔を封じ込め、やがて平和の光を取り戻す」
「我らシーカー族に残る、神殿についての言い伝えだ」

シーク「僕はシーク。シーカー族の生き残り」
シーク「最初の質問に答えるならば、ただの吟遊詩人だよ」

シーク「二つ目の質問に答えるならば、君の持つその剣が何よりの証明だ」
シーク「君が言い伝えを信じるならば、五つの神殿を探し出し、目覚めさせる他ない」

シーク「まずは森に行ってみると良い……」
シーク「賢者が目覚めの時を待っている。君のよく知る少女だ」

リンクル「あたしのよく知っている……?」

シーク「だが、神殿に巣食う魔物の力で、ここから彼女に賢者の声を届かせることは不可能だ」
シーク「魔物を倒し、彼女を賢者として目覚めさせるんだ……」
150 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:38:50.28 ID:KepXK8wj0
――ハイラル城下町

リンクル「こ、これは……」

ナビィ「う……すごい邪悪な空気……」

リンクル「人っ子一人……いや、誰か居る?」

リーデッド「ウォォン……ォォン……」

ナビィ「違う! 近付いちゃ駄目!」

リンクル「ま、魔物だ!?」

リーデッド「キョォォッ!」ギロッ

リンクル「うっ!?」ビクッ

リーデッド「ォォォ……」ノソノソ

リンクル「っく……っ! ええいっ!」ザシュッ

リーデッド「ウォォォ……」バタリ

リンクル「倒した……?」

リーデッドB「オォン……オォン……」ノソノソ

リーデッドC「ウォォン……オォォン……」ノソノソ

リンクル「ひっ!? いっぱい来た!?」

リーデッド「」

リーデッドB「オォン……」

リーデッドC「オォォン……」

リンクル「……あれ?」

ナビィ「仲間の死体の横にしゃがみ込んで……何してるんだろう……?」

リンクル「さあ……」
リンクル「……なんか、悪いことしちゃったかな」
151 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:39:29.15 ID:KepXK8wj0
――ハイラル平原

リンクル「平原はそこまで変わってないのかな……?」
リンクル「……でも、なんだか空気が重いや」

ナビィ「城下町程じゃないけど、邪悪な魔力が漂ってるネ……」

リンクル「……あっ!」

ナビィ「どうしたの?」

リンクル「食糧も水も用意してない!」

ナビィ「……あ、そっか! 城下町で買えなかったから、何もないんだ!」

リンクル「どうしよう、近くに村なんて……!」
リンクル「……そうだ、あそこなら……!」
152 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:39:58.81 ID:KepXK8wj0
――カカリコ村

リンクル「到着は夜中を覚悟してたけど……」

ナビィ「案外早くついちゃったネ」
ナビィ「成長して身体が大きくなったからかな?」

リンクル「うん、多分ね」
リンクル「……あれ? あの人……」

ナビィ「どうしたの?」

リンクル「城下町で見た覚えがある……」
リンクル「あそこの人も城下町に居た気がする」

ナビィ「……そういえばここはあんまり邪悪な魔力を感じないヨ」

リンクル「城下町の人達、ここに逃げてきてたんだ!」

ナビィ「ていうかよく通行人の顔なんか覚えてたね……」
153 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:40:34.79 ID:KepXK8wj0
リンクル「こっこっこっこー」

コッコ「コッコッココココケー」

リンクル「こけっこー」
リンクル「なんだかコッコも小さく感じるなぁ」

コッコ姉さん「また一羽足りない……どこ行っちゃったのかしら……」ガチャ

リンクル「ん……あれ?」
リンクル「ああー! コッコのお姉さん!」

コッコ姉さん「え……もしかして、リンクルちゃん!?」

リンクル「覚えててくれたんだ! 久しぶり!」

コッコ姉さん「もうっ、七年間もどこ行ってたの!?」ギュッ

リンクル「きゃっ、ご、ごめんなさい?」

コッコ姉さん「でも元気そうで安心したわ」
コッコ姉さん「背も大分伸びたね。スタイル良くて羨ましいなー」ムニムニ

リンクル「んん、ちょっと、また胸ー?」

コッコ姉さん「あたしが見込んだ通り、大きくなったじゃん?」ムニムニ

リンクル「歩いてる時も邪魔で仕方ないんだけどね」

コッコ姉さん「ねぇ、今夜の宿はもう決まってる?」

リンクル「ううん、決まってない」

コッコ姉さん「じゃあ、またうちに泊まって行きなよ!」

リンクル「いいの?」

コッコ姉さん「いいの、いいの!」
コッコ姉さん「だから……」

リンクル「お風呂一緒はしないからね?」

コッコ姉さん「(´・ω・`)」
154 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:41:11.78 ID:KepXK8wj0
――親方の家

コッコ姉さん「あれ? リンクルちゃん下着とかつけてないの?」

リンクル「パンツは履いてるけど」

コッコ姉さん「胸の話! そんなにおっきいんだから、ブラくらい着けなきゃ駄目よ!」

リンクル「そうかな……」

コッコ姉さん「絶対そう!」
コッコ姉さん「測ってあげるからじっとして」

ファイ(胸に着用する下着……盲点でした)

コッコ姉さん「んー……D……かな……?」
コッコ姉さん「これならすぐ用意出来そうだから待っててね!」

リンクル「あ、ありがとう……?」
155 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:42:01.44 ID:KepXK8wj0
コッコ姉さん「どっか痛んだりしない?」

リンクル「平気。ちょっと違和感はあるけど」

コッコ姉さん「誰だって最初はそういうもんだよ」

おばさん「そうそう、この子だって最初は大変だったんだから!」

コッコ姉さん「もう! サイズ間違えちゃってたのはお母さんでしょ!」

「ぐぅー……ぐぉー……」

リンクル「……いびき?」

コッコ姉さん「ああ、タロンおじさんね」

リンクル「え、タロンって、あのロンロン牧場のおじさん?」

コッコ姉さん「知ってるの?」
コッコ姉さん「数年前まではロンロン牧場のオーナーだったんだけど、追い出されちゃったんだって」

ナビィ「ええっ!?」

リンクル「じ、じゃあ、ロンロン牧場は!? マロンは!?」

コッコ姉さん「インゴーって使用人が乗っ取って、今じゃガノンドロフの公営牧場よ」
コッコ姉さん「マロンちゃんはまだあの牧場でこき使われてるみたい……可哀想に、動物が大好きなばっかりに」

リンクル「インゴーさんが? そんなことする人には見えなかったけど……」
リンクル「いずれにせよ、何とかしなきゃ……!」
156 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/09(金) 23:45:04.80 ID:KepXK8wj0
取り敢えずここまで
いよいよ大人になってリンクルの超人っぷりも磨きがかかってくるよ
どうでもいいんだけど時のオカリナのヒロインではマロンを一番推してるので本作でも推していきたい

次回はインゴー牧場で頼れるあの子と再会します
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/02/09(金) 23:52:27.24 ID:YLzlzxtoo
おつおつ
リンクルちゃんお胸が邪魔でダンペイレース苦手説
158 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:06:17.62 ID:YOMQ8KBh0
ここ一週間くらいずっとBotWやってるけど、何このゲームやばすぎでしょ時間ゴリゴリなくなっていくんだけど
そしてミファーが幼馴染で長命種族で故人とか儚い属性積み過ぎでクソ笑えない

水のカースガノンぬっ殺したので更新します
159 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:07:21.91 ID:YOMQ8KBh0
 ep.9 新たな相棒


――翌日 ロンロン牧場改めインゴー牧場

リンクル「んー、なんだかやっぱり、ちょっと変な空気ね」

ナビィ「でもそこまで邪悪な魔力なんかは感じないヨ」

コッコ「コッコッコッコッコ……」

リンクル「……」
リンクル「取り敢えず、マロンを探そう」キィ

「あら、珍しい。お客様なんて久しぶり……」

リンクル「……マロン」

マロン「あれ……? もしかして、妖精ちゃん!?」

リンクル「うん、森から来た妖精の子、リンクルだよ」
リンクル「元気そうで良かった……!」

マロン「ああ、うん、そこそこね……」

リンクル「……」
リンクル「いきなりなんだけどさ、今この牧場はどうなってるの?」

リンクル「表に居たコッコもなんだか元気なさそうだったし、ここに居る牛達もどこか不機嫌そう」
リンクル「前に来た時と、雰囲気も匂いも全然違うよ」

マロン「……街の人も居なくなっちゃったし、ガノンドロフが現れてからあちこち荒れ果てて怪物だらけ」
マロン「インゴーさんも、あいつに気に入られようと馬達を利用して……」

マロン「根が悪い人じゃないのは分かるのよ? でも、余裕がなくなっちゃってて……」
マロン「お父さんも追い出されちゃって、でもあたしは他に行くとこもないし……」

マロン「あたしがインゴーさんに逆らったら、馬達まで酷い目に遭うから……」
マロン「だからあたし、何もしてあげられないの……」

リンクル「……インゴーさんは?」

マロン「この時間なら……多分放牧場だと思うけど」

リンクル「そっか、ありがと」

マロン「あ……」

バタン

マロン「……グスッ……」
マロン「……リンクルぅ……良かった……無事で良かったよぅ……!」グスグス
160 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:08:13.90 ID:YOMQ8KBh0
――インゴー牧場 放牧場

ナビィ「あ、居るヨ! あの人じゃない?」

リンクル「ほんとだ」
リンクル「インゴーさん、7年前とあんまり変わってないように見えるけど……」

ナビィ「服装は随分変わってるけどね」

リンクル「んー、ちょっと作戦が要るね」

ナビィ「作戦?」

リンクル「うん。力ずく、ってわけにもいかないでしょ?」
リンクル「そうだなー……」

<ヒヒィーン

<どうどう、大人しくしてくれな、な? 怖がらなくても平気だからよ

リンクル「……ふーん」
リンクル「やっぱり悪い人じゃなさそうね、インゴーさん」

リンクル「あら……あれはもしかして……」
リンクル「……よーし」
161 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:09:38.04 ID:YOMQ8KBh0
リンクル「インゴーさん!」
リンクル「お久しぶり! 覚えてない? リンクルだよ!」

インゴー「……さ、さぁ、知らねぇな」ギクッ
インゴー「何分色んな奴と会うもんだからな、ちょっと覚えが……」

ナビィ(嘘ばっかり……絶対覚えてるヨ、あの顔……)

リンクル「そっか……残念だなぁ」
リンクル「まぁいいや。牧場見学して行きたいんだけど、いいかな?」

インゴー「ああ、見学くらいなら……」

リンクル「ありがと」
リンクル「あ、そうだ! 馬にも乗ってみたいんだ!」

インゴー「何? 馬に乗りたい?」
インゴー「駄目だ、駄目だ。ここに居る馬はガノンドロフ様に献上する軍馬だぞ!」

リンクル「えー……」
リンクル「乗ってみたかったのに、残念ね、ナビィ?」

ナビィ(えっ、こっちに振ってくる?)
ナビィ「そ、そうネ……」

リンクル「そんなに自信があるなら乗せてくれると思ったのになぁ」

ナビィ(……あっ! もしかして……!)
ナビィ「馬の管理にちょっと自信がないとか?」

リンクル「あー、あり得るー」

インゴー「なっ……!」
インゴー「お前さん、ここはガノンドロフ様がこの俺の腕を見込んで任せてくださってる牧場だぞ!?」

リンクル「じゃあちょっとくらい乗らせてもらっても大丈夫でしょ?」

インゴー「いや、それは……」
インゴー「ぐぬぅ……仕方ねぇな、じゃあ10ルピーでちょっとばかしだぞ」

リンクル「お金取るの?」

インゴー「当然だ! こっちも慈善事業じゃねぇんだからな!」

リンクル「仕方ないなー、はい!」チャリン

ナビィ(上手いこと乗せるなぁ)
162 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:10:30.04 ID:YOMQ8KBh0
インゴー「よしよし、良い子だ」
インゴー「ほぅ、ねぇちゃん筋が良いじゃねぇか」

リンクル「ふふん、そう?」
リンクル「いい子いい子……」ナデナデ

馬「ブルルッ」

インゴー「おぅ、そうやって撫でてやるといい。よく分かってんな」

リンクル「えへへ、馬に乗るのは初めてだけど、動物の気持ちはよく分かるもん」

インゴー「そ、そうかい……」

リンクル「インゴーさんも動物好きでしょ?」

インゴー「そうだな……」
インゴー「……いや、どうだろうな……」

リンクル「だって、この子もこんなにインゴーさんに懐いてるもん」

インゴー「……」
インゴー「……どうだ、少し走ってもみないか?」

リンクル「いいの?」

インゴー「ああ、この柵の中ならいくらでもな」
インゴー「足で馬の腹を軽く叩いてみろ」

リンクル「はいっ」

馬「ヒヒーン」パカラッ パカラッ

リンクル「おっ、おっ、おおっ! はっやーい!」

インゴー「み、見事に乗りこなしてやがる……本当に初めてか……!?」
163 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:11:24.95 ID:YOMQ8KBh0
リンクル「あー楽しかった」
リンクル「ありがとね!」ナデナデ

馬「ブルルルッ」

インゴー「それじゃあ、そろそろ……」

リンクル「あ、待って! 別の子にも乗ってみたい!」

インゴー「何?」

リンクル「さっきはインゴーさんが選んだでしょ? 今度は自分で選んでみたいの」
リンクル「はい、ルピー」チャリン

インゴー「おまっ……ええい! 勝手にしろ!」
インゴー「だが馬傷付けんじゃねーぞ! その……大事な商品なんだからな!」

リンクル「分かってるって!」
リンクル「ナビィ、あの子エポナだよね?」

ナビィ「ずっと遠巻きに見てたあの子?」

リンクル「うん」

ナビィ「多分……だけど」
ナビィ「あの歌を聞かせれば確実に分かるんじゃない?」

リンクル「……ああ、あの歌!」
164 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:12:09.23 ID:YOMQ8KBh0
♪♪♪〜 ♪♪♪〜 ♪♪♪ ♪♪〜

エポナ「ヒヒィーン!」パカラッパカラッ

リンクル「良かった、やっぱりエポナだった!」ナデナデ

エポナ「ブルルルッ」

リンクル「よっ、と……」
リンクル「一緒にマロンを助けましょ?」ナデナデ

エポナ「ヒヒィーン!」
165 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:12:51.44 ID:YOMQ8KBh0
ナビィ「インゴーさん!」

インゴー「ああ、さっきのねぇちゃんの連れてた妖精か……今度は何だ?」

ナビィ「リンクルがレースで勝負したいって!」

インゴー「何ィ!?」

ナビィ「ほら、見て!」

リンクル「はいっ」ペチペチ

エポナ「ヒヒィーン!」パカラッパカラッ

ナビィ「もしかしたらインゴーさんより上手く乗れてるんじゃない?」

インゴー「おぉん?」カチン
インゴー「バカにしちゃいけねぇよ、確かにあのねぇちゃんは筋が良いがまだまだトーシロだ」

ナビィ「じゃあそんなトーシロと勝負も出来ないのはとんだヘタレさんかしら?」

インゴー「ぐぬっ」

ナビィ「負かされちゃったりしたら大恥だもんねー?」
ナビィ「ほら、リンクルも手振ってる。多分言ってるよ、“来いよインゴーかかってこい”って!」

インゴー「や、野郎、ぶっ潰してやるぁ!」

ナビィ「そうこなくっちゃ!」
ナビィ(上手く釣れたけど、今更不安になってきたわ……)
166 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:13:44.11 ID:YOMQ8KBh0
インゴー「行くぞォー!」

馬「ヒヒィーン!」

マロン「スタート!」

リンクル「はいっ!」
インゴー「はいよー!」

パカラッパカラッ

ナビィ「わ、速い!」

マロン「エポナは確かにこの牧場で一番の駿馬だけど……」
マロン「妖精ちゃん、それを見越して勝負を挑んだのかしら」

ナビィ「……え?」

マロン「え? 知らなかったの?」

ナビィ「う、うん。ただエポナを見つけて、何か考えてたようだったけど……」

マロン「そうなんだ……」
マロン「あ、帰ってきた」

パカラッ パカラッ

リンクル「ゴール! やったぁ!」

インゴー「な、な、ななな……!」
インゴー「こ、こんなことがガノンドロフ様に知れたら……!」

インゴー「こ、小娘! も一度勝負だ!」
インゴー「お前が勝ったら……その馬くれてやる!」

リンクル「えー、仕方ないなぁ」
167 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:14:41.98 ID:YOMQ8KBh0
ナビィ「まぁ、あっさり勝っちゃった……」

マロン「妖精ちゃんすごーい……」

リンクル「えへへ、ありがとね、エポナ!」

エポナ「ブルルッ!」

インゴー「ば、バカな……この俺がトーシロ相手に二度も負けただとぉー!?」
インゴー「し、しかもその馬はエポナじゃねぇか……!?」

インゴー「その暴れ馬を一体いつの間に、どうやって手懐けやがった!?」
インゴー「ガノンドロフ様にプレゼントする筈の馬を賭けて負けるなんて……!」

リンクル「じゃ、約束通りこの子はもらうからね!」

インゴー「……そうだ!」

ガコーン

インゴー「はっはっはー! 約束通りそいつはくれてやる!」
インゴー「だがこの牧場からは出られねぇからなー!」

リンクル「うわ、やることちっさ!」

インゴー「そいつは障害物走の経験はねぇからな! 出られるもんなら……」

リンクル「はいやっ!」

エポナ「ヒヒーン!」パカラッパカラッ

ダンッ

インゴー「え……」

マロン「ええーっ!?」

リンクル「ぃやったぁー!」
リンクル「このまま森まで行っちゃおー!」

エポナ「ヒヒィーン!」

パカラッパカラッ……

インゴー「」ポカーン

マロン「す、すごい……もうすっかり相棒みたいに……」
168 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/02/10(土) 11:20:42.48 ID:YOMQ8KBh0
ちょっち短いけど、一旦ここまで

次の更新はゲルドキャニオンから先行ってみてから決めます

次回は森の賢者を目覚めさせに行きます
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