【ゼルダの伝説】リンクルが時の勇者になるようです

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527 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/01(日) 19:29:14.65 ID:dIW6YBUh0
ここ最近クソ暑いな
みんな熱中症には注意してな

大分間が空いちゃってすいません
本日22時頃更新の予定です
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 19:44:03.65 ID:hRKjokDho
お、待ってました!
529 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:49:00.87 ID:kQX3CcNZ0
大幅に遅れてすみません

これより更新します
530 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:49:49.12 ID:kQX3CcNZ0
 ep.27 対決! 密林仮面戦士オドルワ


――ウッドフォールの神殿

チャット「ううっ……くさーい……」

デクリンクル「やっぱりここから毒が溢れ出してるのね……」

チャット「原因はあの水かしら……」
チャット「泳いだりしたら死んじゃうわよ、あんた」

デクリンクル「でもそこの水通らないと向こう岸に行けないし……」
デクリンクル「あたしもチャットみたいに飛べたらなぁ」

チャット「飛べばいいじゃない」

デクリンクル「デク花があればね」

チャット「あ、そっか。うーん……」
チャット「そうだ、あんたデクナッツなんだし、水面跳ねられるんじゃない?」

デクリンクル「そうなの?」

チャット「デクナッツの連中はよくやってるみたいよ? そう何回も出来るわけじゃないらしいけど」
チャット「人間に比べて身体が軽いし、デク花で飛べるのと大して変わんないってさ」

デクリンクル「ふーん……」
デクリンクル「じゃあ、よっ!」タンッ

デクリンクル「ほっ!? おっ!? とっ、たっ、はっ!」ピョンッ ピョンッ ピョンッ ポーンッ
デクリンクル「つ、ついた……!」タンッ

チャット「ほら、出来るじゃない」
531 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:50:38.91 ID:kQX3CcNZ0
チャット「んー、ここの部屋が一番奥かしら」

リンクル「結構入り組んでるみたいだけど、振り返ってみれば一本道ね」
リンクル「でも魔物だらけだなぁ、やっぱり」

チャット「クロボーの大群が暗闇に潜んでた部屋なんかぞっとしたわ……」

リンクル「そう?」

チャット「あんたは平然とし過ぎなのよ!」

リンクル「そうかなぁ……」
リンクル「……ん? 何この虫……?」

チャット「蛾……?」

リンクル「……! 上っ!」

ヒュルルルッ ドシンッ

オドルワ「サアーコイッ! サァーコイッ!」ビュンッ ビュンッ

密林仮面戦士 オドルワ

リンクル「体格のいい剣士……!」シャキンッ
532 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:51:21.78 ID:kQX3CcNZ0
チャット「気をつけて! 図体がデカイ分、力も強い筈よ!」

オドルワ「サァーコイッ!」ビュンッ

リンクル「分かってる!」バッ
リンクル(まずは様子見から……!)ジリッ

オドルワ「サァーコイ! サァーコイ!」ブンブンッ

リンクル「……!」ジリジリ

オドルワ「サァーコイッ!」ビュンッ

リンクル「!」バッ
リンクル「……」ジリッ

チャット「な、何よ、あんた……熟練の剣士みたいな……」

リンクル「何の話?」

オドルワ「サァーコイッ!」ダンッ

リンクル「おっと!」バッ
533 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:52:13.71 ID:kQX3CcNZ0
リンクル(動き自体は人間の剣士と同じ……)
リンクル(……いや、ハイラル城の兵隊さんの方がもっと良い動きするかも)ジリジリ

オドルワ「モットコーイ! モットコーイッ!」ピョンピョン

リンクル「?」

ヒュルルー ヒュルルー

スカラベ「ギキキキキッ」カサカサカサカサ

リンクル「なっ……虫を呼んでるの!?」

チャット「気をつけて! 捕まったらタダじゃ済まないわよ!」

リンクル「見れば分かるわよ!」タタッ

スカラベ「ギキキキ」カサカサ

オドルワ「シューゴウ! シューゴウ!」ゲラゲラ

リンクル「残り少ないからあんまり使いたくなかったけど……!」バシュッ

チュドーン

スカラベ「ギッ」ジュッ

オドルワ「!」
534 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:52:46.49 ID:kQX3CcNZ0
チャット「な、何今の!? クロスボウの矢が爆発したわよ!?」

リンクル「爆弾ボルトよ。爆薬あんまり持ってないからあんまり使いたくなかったんだけど……」

オドルワ「サアーコイッ!」ダンッ

リンクル「はっ!」バッ
リンクル「あたしはもうあんたを知ってる!」ダッ

オドルワ「モットコーイ!」ガード

リンクル「それがどうした!」タンッ タンッ

チャット「敵が構えた盾を踏み台に……!」

リンクル「てやぁーっ!」バキンッ

オドルワ「ギャアアアーッ!」
オドルワ「」バタリ

チャット「……す、すごい……」

リンクル「動きが単調なのよ、他愛ない!」
リンクル「図体ばっかりの見かけ倒しじゃない!」

チャット「ええー……」
535 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:53:36.87 ID:kQX3CcNZ0
カラン カランカラン

リンクル「……何これ?」
リンクル「仮面? さっきの剣士が被ってたのかな」ヒョイッ

ポウッ

リンクル「きゃっ!?」
チャット「な、何っ!?」

キュイイィー
536 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:54:05.37 ID:kQX3CcNZ0
リンクル「こ、ここは……?」キョロキョロ

チャット「……何、アレ?」
チャット「正面! ちょっとぼやけて見えないけど……」

リンクル「……大きな……人?」

オオー オーオー オーオーオー……

チャット「……!」
チャット「ちょっと、何か言ってるみたいよ!」

オオー オーオー オーオーオー……

リンクル「……繰り返してるね」

チャット「もしかして、あの鳴き声何かの曲じゃないの?」
チャット「ほら、あの楽器出しなさいよ!」

リンクル「あ、うん」スッ

オオー オーオー オーオーオー……

♪♪〜♪〜♪〜 ♪〜♪〜♪〜

リンクル「こう……かな?」

チャット「うんうん、そんな感じね!」

オオオーオオー オオオー

リンクル「うん?」

オオオーオオー オオオー

チャット「……よ・ん・で、だって」

リンクル「呼んで……?」

キュイイィー
537 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:54:58.13 ID:kQX3CcNZ0
リンクル「……あれ?」

チャット「戻ってきたみたいね……」
チャット「トレイルの言ってた4人の人達って、もしかしたら……」

リンクル「さっきの仮面に封じ込められていた、あの巨人のこと?」

チャット「多分……ね」スーッ
チャット「それよりあんた、結構やるわね! なんか慣れてない?」ズイッ

リンクル「ひゃっ」
リンクル「あー……まぁ、ね」

チャット「この調子で残り3人も助けてあげなさいよ!」スーッ
チャット「ねえ! その……」ズイッ

リンクル「わっ」
リンクル「な、何?」

チャット「あんたに今までしたことと、馬のことは……謝るわ」スーッ
チャット「ごめん!」

リンクル「……うん」

チャット「ちゃんと謝ったからね! 根に持たないでよ!」ズイッ

リンクル「ん」チュッ

チャット「!?」ビクゥッ
チャット「なななななな何をっ!? ななななになになになにっ!!?」シュンシュンッ

リンクル「いや、仲直りってことで……」

チャット「ばばばばあばばばバカじゃないの!?」ブンブンブンッ
チャット「しし信じらんない! わ、わ、私初めてだったのにっ!!」クルクルクル

リンクル「そんなに気にすることかなぁ……」

チャット「初めては金髪碧眼で可愛さと凛々しさの同居した顔立ちの男の子って心に決めてたのに!」バッ バッ

リンクル「えらくピンポイントだね」
538 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:55:29.68 ID:kQX3CcNZ0
チャット「まったく……さっさと行きましょ! 次は山に行くわよ!」

リンクル「その心は?」

チャット「なんとなく!」

リンクル「あ、そ……」

ガサッ

リンクル「?」
リンクル「何これ……蔦が絡み付いてるけど」

チャット「蔦の向こうに空間があるみたいよ」

リンクル「切っちゃえ」ザンッ
リンクル「……お?」

「あなたは……誰なの?」

リンクル「リンクルだよ」

デク姫「リンクル様、ですか……?」
デク姫「初めまして、私はデク国の姫です」ツイッ

リンクル「ああ、これは失礼しました、お姫様」ペコリ

デク姫「あら、まるで騎士様のような振舞いも出来るのですね」クスッ

リンクル「えぇ、まぁ」ニコッ
539 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:56:00.97 ID:kQX3CcNZ0
リンクル「それにしても……本当に神殿の魔物に捕まってたんだね、お姫様」

チャット「どうやらあの猿が正しかったようね」

デク姫「あなた……もしかして、あのお猿さんに頼まれて私を助けに来てくれたのですか?」

リンクル「うん、そんなとこ」

デク姫「そうでしたか……あのお猿さん、無事だったのですね。良かった……」
デク姫「私の帰りが遅いので、心配性のお父様がお猿さんを誘拐犯と間違え、」

デク姫「まさか、おしおきでもしてるんじゃないかと心配してたのですよ、フフフ」クスクス
デク姫「……? どうしたのですか、そんな顔して……」

リンクル「……だって、ねぇ?」

チャット「おしおきどころか、処刑の準備始めちゃってたわよね」

デク姫「……」
デク姫「……マジ?」

リンクル「マジ」

デク姫「本当に、お父様がそんなことを!」
デク姫「お父様ったらまた早合点して!」

デク姫「と、兎に角時間がありません!」
デク姫「リンクル様、急いで私をデクナッツの城まで連れて行ってもらえないでしょうか?」

リンクル「勿論! 行くよ!」ダキッ

デク姫「ひゃっ!?」
540 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:56:31.94 ID:kQX3CcNZ0
――デク王の間

デクナッツ門番「王様ー! 大変だっピ!」ヒュルルルッ

デク王「どうした!」

デクナッツ門番「オイラ蹴られてここまで吹っ飛ばされましたっピ! いてぇっ!!」ドシャアーッ

デク王「何っ!?」

ダダダダダッ

リンクル「ついたっ!」ザザーッ
リンクル「デク王! お姫様を連れてきたわよ!」

デク姫「お父様っ!」

デク王「お、おお! 姫! 姫ではないか! 無事だったのか、心配したぞ!」

デク姫「わ、私のことより、お猿さんは……!」

デク王「お前を誘拐していたアホザルか? それなら今そこの大釜に……」

猿「姫さん! 無事だったんだね! 本当に助けてくれたんだ!」ブラーン

デク姫「この通りですわ! さぁ、お猿さんを降ろしてあげなさい!」

デクナッツ「了解ですっピ!」グイッ

ボチャン

猿「ばっ」

デク姫「」

リンクル「あ」

チャット「え」

デクナッツ「っピ?」
541 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:57:10.64 ID:kQX3CcNZ0
猿「あっちゃあっちあっばあぶぶぶぶぶばばばばばばっ」

デク姫「お猿さぁぁぁぁぁんっ!!?」

デクナッツ「え、下ろせって……」

チャット「そっちの意味じゃないわよ、このアホナッツ!」

デク姫「早く引き上げなさい! 早く!!」

デクナッツ「は、はいっピ!」

デク王「ひ、姫よ、何故あの猿の肩を持つのだ?」

デク姫「お父様のバカ!」ドカッ

デク王「ピピィッ!」

デク姫「また早とちりして!」ドカッ ドカッ
デク姫「国を担う王たる者、物事は慎重に考えてくださいって日頃から言っているではないですか!」ドカッ ドカッ

デク王「っピ! っピ!」ガクガク
542 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 00:57:38.41 ID:kQX3CcNZ0
猿「あー死ぬかと思った……」

デク姫「本当にごめんなさい、お父様が私を心配するあまり、このようなことに……」

猿「分かっているよ、姫さん」
猿「そんなことより、神殿は元通りになったのかい?」

デク姫「ええ、ここにいらっしゃるリンクル様のお陰で」
デク姫「本当にありがとうございました」

猿「そうか、お前がやってくれたのか……」
猿「ところでお前、緑のフード被ったデクナッツ見かけなかったか? 姫さんにそっくりな……」

リンクル「その子に頼んだんでしょ?」
リンクル「知ってるよ」

猿「じゃあ、あいつがお前に頼んだんだな?」
猿「兎も角、恩に着るよ。ありがとう」

リンクル「うん、どういたしまして」
543 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/07/02(月) 01:00:59.75 ID:kQX3CcNZ0
取り敢えずここまで

チャットかわいいよね
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 22:43:04.56 ID:ot+68gMUo
おつおつ
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/08/06(月) 00:06:57.15 ID:7DCJrVtgo
まつよ
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/13(月) 00:46:43.27 ID:+NA6iMOTo
ゼルダ無双いまだにやってるけど全然終わらない
続き待ってる
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 00:11:55.02 ID:Lz8/l/+ZO
まつ
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/19(金) 22:48:29.68 ID:QbIn1QqZo
まつまつ
549 :1 ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/10/26(金) 12:49:07.62 ID:+uHmM6Dt0
おおおお繋がった!
表示できなくなった時はどうしたもんかと思ったけど!

遅くなって申し訳ない!
来週の金曜までに一度更新します!

……ところでトリップこれで合ってたっけ
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 22:33:41.65 ID:ks/1nI6H0
おおっ!!お待ちしておりましたぁぁ!!
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 04:21:24.71 ID:nl3kAe7Fo
待ってた
552 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 06:56:42.71 ID:ekjw/kUP0
 ep.28 ロマニー牧場の決斗


――ミルクロード

チャット「そろそろ日が暮れちゃうわね」

リンクル「うん。夜の平原ってあんまり歩きたくないんだけどなぁ……」

作業員「俺ェが死んだァら、三途ゥのォ川ァで♪」カーン カーン
作業員「鬼を集めてネ、相撲取る、ダンチョネ〜♪」カーン カーン

リンクル「……何してるの?」

作業員「おや、お嬢ちゃん、こんなとこ来ちゃ危ないよ」

リンクル「ここって道じゃないの?」

作業員「ああ、道だよ。ミルクロードっていってね」
作業員「この先にはロマニー牧場があって、あそこのミルクは最高に美味いらしいんだ」

作業員「クロックタウンのラッテって店で飲めるよ。オラは会員じゃないから飲んだことないけどね」
作業員「まぁ、その道にこーんなでっかい岩があるもんだから、仕入れが出来ない状態なんだ」

チャット「それで、あんたはこれを退かしてくれって言われたわけね」

作業員「そういうこと。明日には通れるようにしてくれって言われてるけど……」
作業員「何分こっちも人手不足でさぁ、オラ一人しか来れなかったんだよね」

作業員「オラ一人がツルハシ振ったって明日通れるようにするのは無理だろ、どう考えても」
作業員「やっぱ爆薬か何かで吹っ飛ばした方が良い気がするよ」

チャット「大変ね……」

リンクル「爆薬……」
リンクル「おじさん、離れてて!」チャキッ

作業員「は?」
553 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 06:57:19.53 ID:ekjw/kUP0
チュドーン チュドーン チュドーン
ガラガラガラ……

作業員「お、おお……!」

リンクル「よーしっ! これで通れるでしょ!」

作業員「す、すげぇなぁ……なんだい、その矢?」

リンクル「爆弾ボルト!」
リンクル「この先って牧場だったよね?」

作業員「あ、あぁ」

リンクル「ありがと! じゃあね、おじさん!」タタッ

作業員「……」
作業員「……給料出んのかな、これ」
554 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 06:58:12.38 ID:ekjw/kUP0
――ロマニー牧場

リンクル「……ん?」
リンクル「ねぇ、あれ!」

チャット「え?」

エポナ「ヒヒーン!」

リンクル「エポナ! こんなとこに居たんだ!」タタタタッ

チャット「あっ、ちょっと待ちなさいよ!」

エポナ「ヒヒィーン!」

リンクル「エポナ! 大丈夫? 元気だった!?」ナデナデ

「誰か居るの?」キィ

リンクル「?」クルッ

「……君、誰?」

リンクル「え……」
リンクル「マ……マロン……?」

ロマニー「マロン?」
ロマニー「私はロマニーよ。この牧場とおんなじ名前なの」

リンクル「……あ、そっか……みんな違うんだった……」

ロマニー「君は何て名前なの?」

リンクル「リンクルだよ」

ロマニー「リンクル? ふーん……」
ロマニー「良い名前だけど……なんだか言いづらいね」

リンクル「ええ……」

ロマニー「バッタちゃんって呼ばせてもらうね」

チャット「バッタって……」
555 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 06:59:00.33 ID:ekjw/kUP0
ロマニー「そういえばバッタちゃん、外から来たんだよね?」
ロマニー「ミルクロード通れるようになったの?」

リンクル「あ、岩は退かしたよ」

ロマニー「そうなの? お姉様に伝えなきゃ!」タタッ

リンクル「あ、ちょっと!」

バタン

リンクル「……ま、いいや。待っとこ」ナデナデ

エポナ「ブルルルッ」

「ミルクロード通れるようになったってほんと!?」バンッ

リンクル「ひっ」ビクッ
リンクル「ほ、ほんとだよ!」

クリミア「良かったぁー、これでミルクが卸せるわ!」
クリミア「ん、君がバッタちゃんね! あたしクリミアよ!」

リンクル「あ、はい、よろしくお願いします」

クリミア「ちょっと今から忙しくなるから、用事はロマニーに言い付けて! ごめんね!」タタッ

リンクル「は、はあ」
リンクル「……」

チャット「あれがお姉さんかしら……結構年が離れてる感じなのにそっくりね……」

リンクル「……大人になったマロンにそっくり」ボソッ

チャット「何か言った?」

リンクル「ううん、なんでもない」
556 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 06:59:52.19 ID:ekjw/kUP0
ロマニー「バッタちゃん」

リンクル「ん、ロマニー」

ロマニー「バッタちゃん、クロスボウ使えるの?」

リンクル「あ……うん、まぁね」

ロマニー「ロマニーも弓の練習してたんだ」
ロマニー「今夜ね……今夜、あいつらが来るの……」

リンクル「あいつら?」

ロマニー「うん……あいつらはね、カーニバルが近くなった夜になると現れるんだ」
ロマニー「ぼうっと光る玉に乗ってきて、沢山降りてくるの……」

ロマニー「そして牛小屋に来て……牛を攫って行くの」
ロマニー「お姉様は信じてくれないから……ロマニーが牛達を守らなきゃ」

ロマニー「ねぇ、バッタちゃん。只今助っ人募集中なの」
ロマニー「もし良ければ、バッタちゃんやってみない?」

リンクル「……うん、いいよ。やったげる」

ロマニー「やった! 流石バッタちゃん!」

チャット(流石?)

ロマニー「あいつらは牧場のあちこちに現れるの」
ロマニー「それであの牛小屋にゆっくり近づいてくるから、入られないように撃つのよ!」

リンクル「シンプルだね」

ロマニー「シンプルな方がいいでしょ?」
ロマニー「……あ、でもその前にバッタちゃんがどのくらい出来るのか見せてもらっていい?」

リンクル「腕試しね。いいよ」
リンクル「何撃てばいい?」

ロマニー「練習用に放牧場のあちこちにオバケの風船を浮かべてあるの」
ロマニー「……バッタちゃん?」クルッ

チャット「あー、屋根の上よ」
チャット(壁に飛びついて上ってくなんて、どんな運動能力してんのよあいつ)
557 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:00:26.65 ID:ekjw/kUP0
リンクル「えーと……」キョロキョロ

ロマニー「バッタちゃーん! いつの間にそんなとこ上ったのー!?」

リンクル「高いとこからのが見やすいでしょー!」
リンクル「風船の数はー!?」

ロマニー「10個ー!」

リンクル「……2、3、4……」
リンクル「分かったー! 見ててねー!」

ロマニー「……あんなとこから当たるのかな……」

チャット「ちょっと、あんた」シュ
チャット「こんなとこから撃って当たるの?」

リンクル「当てるのよ」チャキッ

バシュッ

パァーン

ロマニー「へっ?」

チャット「ふぇ?」

リンクル「次いくよー!」バシュッ バシュッ

パァーン パァーン

ロマニー「え、ええー……!?」
ロマニー「あんなとこから、どうして当たるの……?」
558 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:01:16.97 ID:ekjw/kUP0
リンクル「見えるのはもう全部撃っちゃったけど、まだあるー?」

ロマニー「も、もうないよー!」

リンクル「りょーかーい!」タンッ

チャット「ちょっ」
ロマニー「ふぇっ」

リンクル「よっと」シュタッ
リンクル「どう? 合格?」

ロマニー「」ポカン

リンクル「……ロマニー?」

ロマニー「……あっ、う、うん! 合格!」
ロマニー「あんな遠くにある風船撃って、どうやったら当たるの!?」

リンクル「どうって……」
リンクル「クロスボウをきちんと両手で構えて、距離と重力を考えてよく狙うだけ」

リンクル「あと風向きと強さかな。今日は天気がいいからあんまり気にしてないけど、雨とか降ってたらそれも」
リンクル「特に風は遠いとこのもの撃つ時はかなり気を使うからね。場合によってはかなりずれるし」

チャット「……ロマニー、さっきの説明で分かった?」

ロマニー「分か……るけど、出来る気は全然……」

チャット「でしょうね……」
559 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:01:50.59 ID:ekjw/kUP0
最初の夜
残り60時間

ロマニー「バッタちゃん、どう? 美味しい?」

リンクル「うん! 晩御飯ご馳走してもらっちゃって、悪いわね」モグモグ

クリミア「いいのよ」
クリミア「そういえば明日の朝、一番で町に行くんだけど」

クリミア「どう? 一緒に行く?」
クリミア「あの……エポナって子、君の馬だったんでしょ?」

リンクル「あ、はい! お願いします!」
リンクル「エポナも見つけてくれて、本当にありがとうございました」

クリミア「いいのいいの、うちにも偶々迷い込んでただけだし」
クリミア「それじゃ、明日の朝、よろしくね」

リンクル「はいっ」
リンクル(ま、その前にやることがあるんだけどね)チラッ

ロマニー「?」
ロマニー「……!」ウィンク
560 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:02:30.08 ID:ekjw/kUP0
チャット「ねぇ、ねぇ!」リリリリン

リンクル「ん……」モゾ

チャット「そろそろ良い時間じゃない?」

リンクル「……そうね」ムクリ
リンクル「ロマニー、起きて」ツンツン

ロマニー「んん……」
ロマニー「ふぁ……もう朝……?」

リンクル「違うわよ。ほら、もう大分夜更けよ」

ロマニー「……あっ」
ロマニー「そうだ、そうだわ! ありがと、バッタちゃん」

リンクル「行きましょ」
561 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:03:04.69 ID:ekjw/kUP0
リンクル「んしょ、と……」

チャット「やっぱりここに上るのね」

リンクル「ここが一番視界が広いからね」キョロキョロ
リンクル「……んん?」

ヒュワンヒュワンヒュワンヒュワン……

ロマニー「来た……!」
ロマニー「バッタちゃん! 私は母屋側から見えないとこを護るから、バッタちゃんはそこから狙撃お願い!」

リンクル「おっけー……じゃ、始めようか!」チャキ

ロマニー「あいつらは夜明けになると帰るから、それまで頑張ろ!」
562 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:03:36.39 ID:ekjw/kUP0
フラット星人A「コウカカンリョウ! モクヒョウハアノコヤダ! イケイケイケ!」

ヒュンッ

フラット星人B「」バタッ

フラット星人A「!?」
フラット星人A「ナンダッ!? ソゲキカッ!?」

フラット星人C「ワカリマセン! コノホシデソンナブキガアルトハトウテイ……ギャアッ!」サクッ
フラット星人C「コ、コレハ……」バタリ

フラット星人A「……ヤカ!? マサカユミヤデ、コノキョリヲ!?」

フラット星人D「ウワアアッ、マタヤラレタ!」

フラット星人A「ク、クソッ! タダノチョウサノハズダッテノニ、ハナシガチガウジャネェカ!」
563 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:04:34.23 ID:ekjw/kUP0
リンクル「当たってる、当たってる」バシュッ

チャット「この暗い中、よく当てられるっていうか、よく見えるわね……」

リンクル「目が慣れれば簡単よ。あいつらうっすら光ってるから目立つし」バシュッ
リンクル「しっかし、数が多いなぁ。反対側からも来てるし」バシュッ バシュッ

チャット「爆弾ボルトは?」

リンクル「ミルクロードで使ったのが最後」
リンクル「ほんとはクロックタウンで爆薬買う予定だったんだけど……」バシュッ

リンクル「……段々近くなってきたね」バシュッ バシュッ
リンクル「下りよっかな」
564 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:05:05.97 ID:ekjw/kUP0
フラット星人A「ジワジワトダガ、ココマデチカヅイタゾ! モクヒョウマデモウスコシダ!」

フラット星人D「チリョウヲウケタハンガモドッテキマシタ!」

フラット星人A「ヨーシッ! ミタトコロテキノソゲキシュハヒトリ! コノママカズデオシツブスゾ!」

フラット星人B「ワレワレハカイシュウサエサレレバイクラデモフッカツデキルカラナ」

フラット星人C「……? タイチョウ! ソゲキガキマセン!」

フラット星人A「イヨイヨタマギレカ? フン、チョウドイイ!」
フラット星人A「ゼンソクゼンシンダッ!」
565 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:05:42.58 ID:ekjw/kUP0
リンクル「よっと」タンッ

ロマニー「あ、バッタちゃん! 下りてきたんだ」

リンクル「うん、上からだけじゃ厳しくてね」
リンクル「エポナ!」

エポナ「ヒヒーン!」

リンクル「行くよっ! はいやっ!」

チャット「ちょっと、待ってよー!」

パカラッ パカラッ ……

<ナ、ナンダアレハッ

<コッチニクルゾッ

<ハ、ハヤッ……

バシュッ バシュッ バシュッ バシュッ

<ギャアーッ

ロマニー「……かっこいい」
566 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:06:21.57 ID:ekjw/kUP0
フラット星人A「クソッ、イッペンニヤラレタ!」
フラット星人A「マタモクヒョウガトオノイタゾ!」

フラット星人B「カクタイサイドゼンシン! ヒルムナ!」

リンクル「……そろそろ夜が明ける」

チャット「夜が明けるとどうなるの?」

リンクル「知らないの?」
リンクル「日が昇る」

パアッ

フラット星人A「!?」
フラット星人A「シマッタ! モウソンナジカンカ!」

フラット星人B「テッタイ! テッターイ!」

リンクル「ロマニーが言ってた通り、夜明けになると帰るのね」

チャット「空から降りてくる癖に太陽が苦手なのね」

ロマニー「やったぁー! ありがとね、バッタちゃん!」
567 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:06:58.40 ID:ekjw/kUP0
クリミア「ふあーあ……」
クリミア「……ん、おはよ」

リンクル「おはよ、クリミアさん」

クリミア「早いわね……ロマニーはまだ寝てるし」

チャット「あー、昨夜遅くまで話し込んじゃったからね」

クリミア「そうなの……まぁ、年の近い子と話す機会なんて滅多にないからかしらねぇ……」
クリミア「朝ご飯食べたらすぐ出発よ、いい?」

リンクル「はいっ」
568 : ◆R/MMXv4xbuiy [saga]:2018/11/09(金) 07:08:08.65 ID:ekjw/kUP0
取り敢えずここまで

クリミアさんにぎゅっとされたい……されたくない?
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 10:59:24.77 ID:BXBRRZOh0
来てたのか乙!
されたいです
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/12(月) 07:43:38.59 ID:rMavAjg4o
リンクルなら大歓迎
おつ
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/12/24(月) 19:22:04.34 ID:wmBdI+MGo
まだかしら
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/28(土) 09:28:56.33 ID:i84RFqVR0
そして時は過ぎた…
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [age]:2020/08/18(火) 00:55:21.75 ID:vMp8XP8FO
松本匡生(布団ちゃん)の
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』
その12


https://www.openrec.tv/live/em8xk051jz2
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [age]:2020/08/18(火) 22:53:58.71 ID:/5AvT9LuO
布団ちゃん(松本匡生)の
「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド その13」
(21:59〜放送開始)

https://www.openrec.tv/live/1o8q4neoyzk
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2020/08/29(土) 01:42:35.73 ID:LlzFru1b0
エタは残念だな
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/29(土) 09:11:56.83 ID:YaagmQ8zo
時オカまでは完結したからよかった
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