モバP「脛に傷だらけの天使」

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70 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:20:12.55 ID:ikLLI6W4O


智絵里「だ、大丈夫ですか!? こ、これ何がどうなって……」

P「て…し……チ…リエ…スゥウウウウゥウウウウウ……

智絵里「だめですっ! 行かないでくださいっ!」

智絵里「プロデューサーさんっ!」ギュゥゥ



響子「いけないっ! 智絵里ちゃんを離してください!!」

響子「このままじゃプロデューサーさんが人でなくなってしまいますっ!」



卯月「ち、智絵里ちゃん! ごめんなさい、こっちに――!」

智絵里「えっ、あ、あのっ!?」


――――――
――――
――

71 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:29:13.18 ID:ikLLI6W4O


智絵里「……じょ、浄化? プロデューサーさんが?」

卯月「はい」

卯月「智絵里ちゃんのその言葉、行動、存在。それらが放つ天使のような尊さで、プロデューサーさんは浄化されてしまうんです」

智絵里「そ、そんな……私の……せいで……」

卯月「智絵里ちゃんが悪いわけじゃありませんっ! 責めているわけでもないんです」

智絵里「でも……でも……」

72 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:29:45.62 ID:ikLLI6W4O


智絵里「う、卯月ちゃん」

智絵里「何か、何か私にできることはないですか!?」

智絵里「何か力になれることは……」

卯月「智絵里ちゃん」

卯月「あなたはもう――」

卯月「何もしないで」

卯月「……ください」

智絵里「えっ……」

73 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:30:14.52 ID:ikLLI6W4O


卯月「ごめんなさい……ごめんなさい智絵里ちゃん……」

卯月「こんなこと、私だって言いたくはないんです……」

卯月「でも、智絵里ちゃんの尊さは、かつてないほど強力なもの――あなたをプロデューサーさんとこれ以上接触させるのはリスクが高すぎます」

卯月「今は、美穂ちゃんと響子ちゃんとでなんとか食い止めてはいますけれど……それでもいつまでもつか……」

智絵里「食い止める……」

74 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:30:50.28 ID:ikLLI6W4O


智絵里「でも、じゃあ方法は――ああなっちゃったプロデューサーさんを助ける方法自体は、あるんですよね?」

卯月「は、はい……。それはそうですけど――」

智絵里「教えてください!」

智絵里「お願いですっ! 卯月ちゃんっ!」

卯月「で、でも……」

智絵里「卯月ちゃん」

智絵里「聞いてください。私は」

智絵里「私は――」


――――――
――――
――

75 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:32:18.66 ID:ikLLI6W4O


美穂「プロデューサーさんっ! 長さの平均なんて気にしなくていいんですよ!」

響子「プロデューサーさん! ちょっとずつ剥けるようにしていきましょう!」


P「て……し……ち……りえる……だいてん…………スゥウウウウ……


美穂「浄化の力が強すぎる……。これだけヨゴレ系を言っても止められないなんて……」

響子「もう一度! もう一度プロデューサーさんの性癖まわりからやり直しましょう!」

美穂「う、うん……」

響子(なぜ……。なぜ私たちを拒絶するんですか……プロデューサーさん……!)


智絵里「やらせてくださいっ!」


美穂「智絵里ちゃん!?」

響子「どうしてここに……」

智絵里「私にも、プロデューサーさんを助けさせてくださいっ!」

美穂「でも、それは……」

卯月「――やらせてあげてください」スタスタ

響子「卯月ちゃん……?」

美穂「どういうこと?」

卯月「それは――」

76 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:34:01.08 ID:ikLLI6W4O


智絵里「美穂ちゃん」

智絵里「響子ちゃん」

智絵里「私は――」



智絵里「トイレで力んでいるプロデューサーさんを眺めるのが日課のアイドル、緒方智絵里ですっ!!」


77 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:34:32.85 ID:ikLLI6W4O


 ここはどこだ……

 いや……いいんだもう……

 もうなにもかも……どうでも……


「――――――さんっ!」

「プロデューサーさんっ!!」


 これは……

 この声は……


智絵里「プロデューサーさんっ!」

智絵里「行かないでください! 戻って来てください!」

智絵里「ここにいてくださいっ!」

78 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:35:04.97 ID:ikLLI6W4O


「だめなんだ」


智絵里「プロデューサーさん!?」


「俺はもう、そこでは生きていけない」

「いいんだ」

「俺が爆死んでも、代わりはいるから」

79 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:35:31.83 ID:ikLLI6W4O


智絵里「違います!」


「え?」


智絵里「プロデューサーさんはプロデューサーさんしかいません!」

智絵里「だからいま――助けます!」

80 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:36:30.57 ID:ikLLI6W4O


――いま私の願いごとが


美穂「やめて智絵里ちゃん!」

美穂「キャラが戻らなくなる!」


――かなうならば


卯月「行ってください智絵里ちゃん!」

美穂「卯月ちゃん……?」

卯月「誰かのためじゃない!」

卯月「あなた自身の願いのためにっ!」


――翼がほしい


響子「人の域に留まっていた智絵里ちゃんが、本来の姿を取り戻していく……」

響子「人のかけたモラルを解いて――人を超えた雌に近い存在へと変わっていく」

響子「テントと膣と万物を紡ぎ、相補性の巨大なうねりの中で、自らをエクスタシーの凝縮体へと変身させているんです……」


――この背中に鳥のように


響子「純粋に自分の想いを伝える――それだけのために」


――白い翼

――つけてください

81 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:37:04.87 ID:ikLLI6W4O


――この大空に翼をひろげ


智絵里「初めてのお仕事で褒めてもらった夜は、右手が止まりませんでしたっ!」


――飛んで行きたいよ


智絵里「一緒にうさぎカフェに行った後は、頑張ってプロデューサーさんのと同じ形のニンジンを探したんです!」


――悲しみのない自由な空へ


智絵里「でも新妻の寝取られものは控えてほしいですっ! やっぱり初夜はイチャラブで抜かずの三発が理想ですから!」


――翼はためかせ


――行きたい

82 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:38:11.03 ID:ikLLI6W4O


P「ちえり……」

智絵里「――!!」

智絵里「プロデューサーさん! 戻って来てくれたんですね!」

P「ちえりの……ことば……」

智絵里「はい!」


P「あのちえりのくちから……あんな卑猥なことばが……でるなんて……」

P「うっ……!!」ビクッ


―― Freude―― Freude


智絵里「えっ!?」


―― Freude ―― Freude


P「ウォオオオオオオオオオオオ――――!!」ビクビクビクビクッ

83 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:39:14.43 ID:ikLLI6W4O


P「ああああああああああああ――!!!!」ビクビクビクビク


―― Freude, schöner Götterfunken,

―― Tochter aus Elysium,


卯月「一体何が……」

卯月「まさか、暴走!?」

響子「違います……これは覚醒……!」

美穂「ぷ、プロデューサーさんのえんとりーぷらぐ……!」チラチラ


――Wir betreten feuertrunken,

――Himmlische, dein Heiligtum


響子「……まさか大天使の智絵里ちゃんが第一のオカズに落とされるなんて」

卯月「きょ、響子ちゃん! どういうことなの!?」

響子「――私たちが浴びせ続けたヨゴレ系の言葉が相殺されきれず、プロデューサーさんの中で生きていたんです」

美穂(男の人って……ああなるんだ……///)チラチラ

84 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:40:07.39 ID:ikLLI6W4O


―― Deine Zauber binden wieder, was die Mode streng geteilt;

―― alle Menshen werden Brüder, wo dein sanfter Flügel weilt.


響子「それが、さっきの智絵里ちゃんの発言をトリガーにして、一気に発露した……」

響子「プロデューサーさんの……新しい性癖の扉が開く……」


―― Deine Zauber binden wieder, was die Mode streng geteilt;

―― alle Menshen werden Brüder, wo dein sanfter Flügel weilt.


智絵里「プロデューサーさんっ!」

智絵里「落ち着いて! 落ち着いてください!」

智絵里「ほ、ほら、私を見て――」

P「ああああああああああ――!!」カチャカチャジー

P「あひぃいいいいいいいい」シュッシュッシュッシュ

智絵里「操作系がっ!?」

85 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:40:51.26 ID:ikLLI6W4O


―― Wem grosse Wurf gelungen,Eines Freundes Freund zu sein,

―― Wer ein holdes Weib errungen,Mische seinen Jubel ein!


響子「普段の放出量を超えている……」

響子「このままじゃプロデューサーさんが昇天しちゃいますっ!」

卯月「そ、そんなっ!」

美穂「///」プシュー

86 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:41:27.63 ID:ikLLI6W4O


―― Ja, wer auch nur eine Seele

―― sein nennt auf dem Erdenrund!

―― Und wers nie gekonnt, der

―― stehle weinend sich aus diesem Bund.


智絵里「プロデューサーさん……」

智絵里「私の……私のせいなんですか……」

P「あああ……あがが……あが……」ビクビクビクビク


―― Ja, wer auch nur eine Seele

―― sein nennt auf dem Erdenrund!

―― Und wers nie gekonnt, der

―― stehle weinend sich aus diesem Bund.


智絵里「私……どうしたら……」

ヴーヴー

智絵里「メール? こんな時に……」

智絵里「――これって!?」

87 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:42:10.29 ID:ikLLI6W4O


P「あ……ああ……」ピクピク

P「ちえ……り……」ピクピク

智絵里「――プロデューサーさん」ギュッ

P「ちえり……ちえ……り……」

智絵里「希望が消えても――願いと呪いはこの世界に残る」

智絵里「遺志は情報として世界を伝い――変えていく」

P「……ち、えり……?」

智絵里「ごめんなさい」

智絵里「これはあなたが望む幸せじゃなかったですよね」

88 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:42:55.62 ID:ikLLI6W4O


智絵里「性癖の扉は私が閉じます。安心してください」

P「なにを……いって……」

智絵里「そんな顔、しないでください」

智絵里「また会えますよ。プロデューサーさん」

P「ちえ――」

智絵里「『――プロデューサーさん』」


―― It all returns to nothing,

89 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:44:41.94 ID:ikLLI6W4O


智絵里「『ただいま、まったりのんびりぽかぽか温泉ガシャ開催中です!』」

智絵里「『ぜひこのチャンスに限定アイドルをゲットしてくださいね!』」



P「ぎゃぁああああああああああああああああ――――――!!」




―― it all comes tumbling down, tumbling down, tumbling down …………

――――――――――
――――――――
――――――
――――
――

90 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:46:21.35 ID:ikLLI6W4O


愛野渚「ん? 薫ちゃん、何見てるの?」

龍崎薫「あれだよ! みてみて、渚お姉ちゃん!」

薫「あっちのほう、光がぶわーってしてるの。きれいだなー」

渚「ホントだ。なんだか十字架みたい」

渚「……でも、あっちって事務所がある方向だったような」

薫「事務所で何か、あったのかな?」

渚「まあ、うちには芳乃ちゃんとかこずえちゃんとか、超常現象には事欠かないメンバーが揃ってるしね」

渚「そんなことより薫ちゃん。買い出し済んだから、何か好きなお菓子買っていいってさ」

薫「ホントー!? やったぁ!」

渚「買い出しを手伝ったご褒美だって」

渚「ですよね――」

渚「ちひろさん」

91 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:47:28.91 ID:ikLLI6W4O


千川ちひろ「ん?」 

ちひろ「ええ、はい。二人がいてくれて今日は助かりましたから。特別です♪」

ちひろ「あっ、でもあまり高いものはダメですよ?」

薫「何がいいかなー! みんなが喜んでくれるものがいいなー!」ウキウキ

渚「ちひろさん、ずいぶん笑顔でメールしてましたけど――」

渚「もしかして、カレシとか?」

ちひろ「ふふっ、違いますよ」

ちひろ「プロデューサーさんのために、ちょっと必要事項を伝えていただけです」

92 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:48:16.69 ID:ikLLI6W4O


渚「いやいや。あながち間違ってもいないんじゃないですか?」

渚「実際、プロデューサーとはそれなりの付き合いなわけですし……」ニヤニヤ

薫「ええー!? せんせぇと!?」

薫「むぅ……そうなの……?」

ちひろ「もう、渚ちゃんったら……」

ちひろ「大丈夫ですよ薫ちゃん」


―― In my heart of hearts

―― I know that I called never love again

93 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:48:49.23 ID:ikLLI6W4O


―― I've lost everything

―― everything


ちひろ「期待されても、心配しなくても――プロデューサーさんとは良き仕事仲間です」

ちひろ「だってプロデューサーさんは、アイドルみんなのプロデューサーですし」

ちひろ「そして私は――」

94 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:49:42.66 ID:ikLLI6W4O



ちひろ「あくまで、アシスタントですから♪」


―― Everything that matters to me, matters in this world











95 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:51:14.48 ID:ikLLI6W4O


おまけ




P(つ、疲れた……)

P(おかしいぞ。なんだこの疲労感……)

P(いや、肉体のほうはちひろさんが置いといてくれたドリンクで回復したからいいんだが……なぜか精神まですり減ってる気がするんだよな)

P(そもそも今日の記憶自体、なぜか曖昧だ)

P(気づいたらソファで寝てたし……何があったんだ……?)

「――――――さん」

96 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 00:52:22.50 ID:ikLLI6W4O


P(そういえば、寝てる間にものすごい夢を見た気がするんだが……駄目だ、思い出せん……)

「――――――さん?」

P(それに起きた時、上半身が寝汗でぐっしょりだったのに、下半身はなぜかスッキリしてたんだよな)

「――――サーさんっ」

P(っていうかこれ、ズボンもパンツ新品じゃないか?)

P(でも、着替えた記憶なんてまったくないし……)

「プロデューサーさんっ!」

P「うおっ!?」

97 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:02:01.48 ID:ikLLI6W4O


P「お、おお、どうした、まゆ」

佐久間まゆ「いえ……、女子寮に着きましたよ、と……」

P「お、おお! そ、そうだったか……!」

まゆ「……ごめんなさい」

まゆ「やっぱり、お仕事でお疲れのプロデューサーさんに送ってもらおうだなんて、ご迷惑でしたよね」

P「いやいや気にするな! そもそもこんな時間じゃ物騒だって、言い出したのは俺なんだから」

P「こっちこそ悪かったな……。大切なアイドル乗っけといて、ボーっと運転してたなんて……」

まゆ「そ、そんな! そんなことないですよ! まゆ、とっても嬉しくて、それで……」

98 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:02:34.35 ID:ikLLI6W4O


まゆ「――そうだ。良ければこのまま、まゆのお部屋に来ていただけませんか?」

まゆ「今日のお仕事はもうないんですし、ちょっと休憩して――なんでしたら、そのまま泊まっていただいても構いませんよぉ」

P「だめだめ。そんなの女子寮に上がりこんだ時点で、世間的にも事務所的にもアウトに決まってるだろ。一発でスキャンダルだ」

P「特にまゆは今や注目集まる人気アイドルなんだぞ」

P「アイドルとして、いつどこで何を見られてるか分からないんだから。脅かすわけじゃないが、用心しないと」

まゆ「それは、そうですけど……でも……」

99 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:03:15.76 ID:ikLLI6W4O


P「お前たちはまだまだこれから、もっと活躍できるんだ」

P「丁度今だって、ディレクターさんと話して、まゆやウチのアイドルを出させてもらえる番組を企画中なんだぞ」

まゆ「本当ですか!」

まゆ「うふふ。嬉しいです♪」

P「そうだろうそうだろう!」ウンウン

まゆ「楽しみ、ですね。みんなと一緒に……うふふ♪」

P「……まゆはさ」

P「最近、いい笑顔で笑うようになったよな」

P「出会ったばかりの頃だって光るものは当然あったけど……、最近はそれが輪をかけて、より磨きがかかった感じだ」

P「なんて言うか――まゆ自身も楽しんでるのが伝わってくるよ」

まゆ「そうですか?」

まゆ「――うふふ。そうですね」

100 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:03:41.75 ID:ikLLI6W4O


まゆ「そんな風になれたのは、きっとみんなのおかげです」

まゆ「プロダクションの皆さん――仲間のみんなと出会えたから」

まゆ「プロデューサーさんにスカウトされて、アイドル業をって心に決めて――その決断を後悔したことはありません」

まゆ「でもあの頃の自分は、単身でこちらに移ってきて、身の回りもガラッと変わったことで――やっぱり、心のどこかで、寂しくて不安を感じていたんだと思います」

まゆ「だから、私の周りにたくさんの優しい仲間が居てくれるって分かって、良かったなぁって……」

まゆ「プロデューサーさんとの出会いが運命だとすれば――彼女たちのとの出会いもまた運命、なんでしょうね」

まゆ「あっ、でもみんなには内緒ですよ?」

まゆ「こんなこと、加蓮ちゃんなんて絶対からかってくると思いますし……、李衣菜ちゃんならロックだねって、言ってくれるかなぁ」

P「まゆ……」

101 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:04:20.86 ID:ikLLI6W4O


まゆ「当然、プロデューサーさんだって、そんな大切なみんなのひとりです」

まゆ「ですから――まゆのお部屋で、とはもう言いませんけれど――お休みすることも大事にしてください」

まゆ「プロデューサーさんは、みんなにとってかけがえのない存在。だからこそ、時にはお仕事から離れることだって必要ですよ?」

P「ははは……。耳が痛いなぁ……」

P「でもこれはさ、ある種、職業病みたいなもんでな――」

102 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:04:57.28 ID:ikLLI6W4O


P「たまの休みの日とかでもさ――みんなのプロデュースのことを考えちゃうんだよ」

P「次はこういう仕事はどうかとか、こんな一面だって活かせるんじゃないかとか……」

P「それにまゆも言ってたように、他のアイドルとの出会いでも――お前たちはお互いに響き合って、磨かれて――」

P「色んな輝き方やその可能性を見せてくれるからな」

P「アイドルのプロデューサーとして、そうやって成長していくみんなの姿を一番早く、一番近くで見続けていきたい」

P「一緒にその軌跡を追い続けたくて仕方がない」

P「俺はお前たちの魅力に、すっかり射抜かれてるのさ」

まゆ「…………」

103 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:05:26.23 ID:ikLLI6W4O


P「な、なんて! なんかクサイこと言ってるよなー!」

P「こんなことで引き留めて悪かった。まゆは明日はオフだしゆっくり休んでくれ――」

P「……ま、まゆ?」

まゆ「……Pさん」

104 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:06:09.30 ID:ikLLI6W4O


まゆ「ああ……Pさん……Pさぁん……」

まゆ「うふふ……スゥウウウウ……

P「!?」

P(な、なんだ!?)

P(まゆの身体、だんだん薄くなって……)

P(消えていってる!?)

105 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:06:41.07 ID:ikLLI6W4O



P「お、おいまゆ! しっかりしろ!」

まゆ「Pさん……ぴぃさぁん……スゥウウウウ……

P(だめだッ! どんどん姿が消えていってるぞッ!)

P(こ、こういう時は……)

P(なんだっけ……確か、そう……)

P(ヨゴレ系のことを言えば――!!)

P「ま、まゆ――!」

106 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:07:20.64 ID:ikLLI6W4O



P「オナ禁明けの一発目はいつもお前でヌイてるぞっ!!」


カチッ ピー

ロクオンヲ カンリョウシマシタ


P「……えっ」

107 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:08:02.70 ID:ikLLI6W4O


まゆ「――うふふ」

まゆ「駄目じゃないですか、プロデューサーさん」

まゆ「プロデューサーさんは今や注目集まる人気アイドル――そのプロデューサーなんですよ?」

まゆ「アイドルに携わる人として、いつどこで何を聞かれているか分からないんですから」

P「ま、まゆ――」

まゆ「脅すわけじゃあ、ないですけど」

まゆ「用心しないと、ね?」

P「あ、あのな……」

108 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:08:33.70 ID:ikLLI6W4O


まゆ「あ、誤解しないでくださいね」

まゆ「まゆ自身はとっても嬉しいんですよ?」

まゆ「プロデューサーさんの気持ちを聞けて、天にも昇る気持ちなんです」

まゆ「背中に羽根が生えたように、身体も心も軽やかで――今にもパタパタ飛んでいきそう……!」

まゆ「でも、まゆ的には良くても……事務所的にはどうでしょう?」

まゆ「世間的には、どうでしょう」

まゆ「どうなっちゃうんでしょうか?」

まゆ「誤解されないといいですねぇ?」

109 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:09:40.42 ID:ikLLI6W4O


P「ま、まゆ……あの……」

まゆ「うふふ」

まゆ「これからまゆのお部屋で休憩しませんか」

まゆ「――なんて、もう言いませんよぉ」

まゆ「そんなこと言いません」

まゆ「まゆは」

P「」ダラダラダラ

――――――
――――
――


110 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2018/06/15(金) 01:10:36.39 ID:ikLLI6W4O


チュンチュン

チュンチュン



「」ピクッ……ピクッ……

まゆ「はぁ……///」

まゆ「すごかったです……あんなになんども……」

まゆ「すっかりあなたに射抜かれて――」

まゆ「まゆ、汚されちゃいましたぁ……💛」








111 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2018/06/15(金) 01:14:58.71 ID:ikLLI6W4O

久しぶりにスレ立てたらエラーやら規制やらでたいへんだった(小並感)

第九部分は書式の保存の問題で実際とは違うかも

その他、誤字脱字、冗漫な長さはごめんなさい

読んでくれてありがとう

112 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2018/06/15(金) 01:23:06.33 ID:ikLLI6W4O

>>34 修正



桃華「この前――我が家のお庭で、アルバム収録の打ち上げをしましたでしょう?」

響子「はい。ガーデンキッチンとか、キャンプファイヤーとか……楽しかったですよね♪」

桃華「あの時の、響子さんがテキパキと色々なお料理を作っていく様子に、わたくし感動したんですの」

響子「ええっ!? か、感動だなんて……大げさだよー///」テレテレ

桃華「あら、謙遜なさらないで」

桃華「あのガーデンキッチンも並べられていた食材も、わたくしにとっては見慣れたものでしたけれど――それらが響子さんの手で次々とお料理へ変わっていく様は素晴らしいものでした」

響子「あ、あはは/// あ、ありがとうございます……!」

桃華「メイド服姿はとても様になっていましたけれど――」

桃華「手際のよさ、細やかな気配り――服装だけでなくその立ち居振る舞いまで、櫻井家のメイドと遜色ないものでしたわ」

桃華「わたくしのほうからもお聞きしたいです。響子さんのあのような所作や――何よりそのまごころはどのようにして育まれたのか」



113 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/15(金) 01:28:40.08 ID:F+E6S1TPo
乙乙、面白かった
一気に読んじゃったよ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/15(金) 03:16:48.29 ID:4smvtZw9O

おめでときびうんこ
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/15(金) 09:53:25.91 ID:mxrxVnZ/0
おつ
出てこないと思ったらまさかのまゆendとは
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/15(金) 18:25:24.59 ID:bIcKBSvFO
CuPは大変だな
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/16(土) 09:45:06.05 ID:kKwBq4mSO
おめでとう
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 17:49:58.18 ID:sXP8hfYvo
流石まゆ
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 09:46:26.35 ID:nUZaRMSP0
エヴァパロw
良い下品さだった乙ゥ!
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